<第1実施形態>
図1に示すように本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11に開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15(透明板保持枠)が取り付けられている。
また、ガラス枠15の左右には内部にランプやLED等を内蔵し装飾や演出、および異常発生時の報知(例えば、払出異常が発生した場合はランプやLED等を異常報知色(例えば、赤色)で点灯(点滅)させる)のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。また、異常発生時はスピーカ(上スピーカ)19a、スピーカ(下スピーカ)19bから音声で異常内容が報知されるようになっている。なお、ガラス枠15の所定部位に払出異常報知用のランプを設けるようにしても良い。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21(貯留皿)、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの押圧操作入力を受け付けるための演出ボタンスイッチ25aを内蔵した演出ボタン25が設けられている。また、演出ボタン25の上面(押圧面)には、遊技者からの接触操作入力を受け付けるためのタッチパネル29が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりする鍵を挿入するための鍵穴26が設けられている。
なお、本実施形態ではタッチパネル29を演出ボタン25と一体的に設けたが、タッチパネル29は、演出ボタン25と別体であってもよく、例えば、演出ボタン25の近傍にサブ表示装置を設け、そのサブ表示装置の表示面にタッチパネル29を設けてもよい。
また、演出ボタン25右方には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25やタッチパネル29を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくするように形成されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、演出画像として静止画や動画を表示可能であり、例えば、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。また、センターケースには、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、三つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図16参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方には、特図1変動表示ゲームの開始条件を与える第1始動入賞口36(始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。第1始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図16参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の右部には第1振分装置90が設けられている。この第1振分装置90は、前方を覆うカバー部材と左右に設けられた隔壁とにより形成される内部空間を有し、当該内部空間内を遊技球が流下可能とされている。カバー部材は遊技球の挙動を遊技者が視認可能なように透明又は半透明となっている。第1振分装置90の上部には遊技球が内部空間へ流入する流入口90aが設けられており、第1振分装置90の下部は開放されていて遊技球が内部空間から下方へ流出可能となっている。流入口90aの上方の遊技領域32には、遊技釘が流入口90aへ遊技球を誘導するように配されており、右側の遊技領域32へ発射された遊技球はすべて流入口90aへ流入するようになっている。
流入口90aの直下には流入した遊技球を左右に振り分ける第1振分部材91が設けられている。図3(a)、(b)に示すように第1振分部材91は、前後方向に沿った回動軸91aを中心として回動可能な部材である。回動軸91aが配される位置から回動軸91aの径方向に沿って延出する3つの腕部のうち上方へ延出する腕部91bの左方には、当該腕部91bと隣接する左方へ延出する腕部91cとにより遊技球を一時的に保持する第1保持部91eが形成され、上方へ延出する腕部91bの右方には、当該腕部91bと隣接する右方へ延出する腕部91dとにより遊技球を一時的に保持する第2保持部91fが形成されている。この振分部材91は、上方へ延出する腕部91bが常に上方を向いた状態で、図3(a)に示すように第1保持部91eが流入口90aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置と、図3(b)に示すように第2保持部91fが流入口90aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置との間で回動可能となっている。
図3(a)に示すように第1保持部91eが流入口90aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置にある場合は、第2保持部91fが右方へ向けて遊技球を流下させた状態となる。また、図3(b)に示すように第2保持部91fが流入口90aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置にある場合は、第1保持部91eが左方へ向けて遊技球を流下させた状態となる。
このような第1振分部材91においては、流入口90aに流入した遊技球は、第1保持部91eと第2保持部91fのうち流入口90aに向いて受け入れ可能な状態となっている一方の保持部で保持される。一方の保持部で遊技球が保持されると、遊技球の重さにより第1振分部材91は当該保持部の方向へ回動し、保持された遊技球は保持部が回動した方向へ向けて流下する。
すなわち、第2保持部91fで流入した遊技球を受けると、図3(a)に示すように第1振分部材91は遊技球の重さにより右に回動して右方へ遊技球を案内した後、第1保持部91eが次の遊技球を受入可能な状態で停止する。そして、第1保持部91eで流入した遊技球を受けると、図3(b)に示すように第1振分部材91が遊技球の重さにより左に回動して左方へ遊技球を案内した後、第2保持部91fが次の遊技球を受入可能な状態で停止する。
第1振分装置90の内部空間内であって、第1保持部91eに受け入れられて第1振分部材91により左方に案内された遊技球が流下する位置には、普図変動表示ゲームの開始条件を与える普図始動ゲート34が設けられている。普図始動ゲート34を通過した遊技球は、ゲートスイッチ34a(図16参照)により検出される。さらに、普図始動ゲート34の下方であって第1振分装置90の下方には、特図2変動表示ゲームの開始条件を与える普通変動入賞装置37(始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。
普通変動入賞装置37は、下端を中心として上端側が右側に倒れる方向に回動することで開放して遊技球が流入し易い状態に変換可能な可動部材37bを備えており、この可動部材37bは、図3(a)に示すように常時は垂直な状態となって遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図16参照)によって、図2や図3(b)に示すように回動して普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図16参照)により検出される。
可動部材37bが開放した状態では、第1振分部材91により左方に案内されて普図始動ゲート34を通過した遊技球は、開状態となった可動部材37bで受け止められて普通変動入賞装置37へ入賞するようになっている。なお、可動部材37bが閉状態である場合は普通変動入賞装置37に入賞せずに下方へ流下する。また、第1振分部材91により右方に案内された遊技球は、内部空間から流出して下方へ流下する。すなわち、右側の遊技領域32へ発射された遊技球は、第1振分装置90によって普図始動ゲート34を通過して普通変動入賞装置37へ入賞可能な方向と、普図始動ゲート34を通過せず普通変動入賞装置37へ入賞不可能な方向とに交互に振り分けられるようになっている。
図2に戻り、遊技領域32におけるセンターケース40の右下方には第2振分装置92が設けられている。この第2振分装置92は第1振分装置90と同様に、前方を覆うカバー部材と左右に設けられた隔壁とにより形成される内部空間を有し、当該内部空間内を遊技球が流下可能とされている。カバー部材は遊技球の挙動を遊技者が視認可能なように透明又は半透明となっている。第2振分装置92の上部には遊技球が内部空間へ流入する流入口92aが設けられており、第2振分装置92の左側の隔壁の下半部は開放されていて遊技球が内部空間から左下方へ流出可能となっている。流入口92aの上方の遊技領域32には、遊技釘が流入口92aへ遊技球を誘導するように配されており、右側の遊技領域32へ発射された遊技球の一部は流入口92aへ流入するようになっている。
流入口92aの直下には流入した遊技球を左右に振り分ける第2振分部材93が設けられている。図3(c)、(d)に示すように第2振分部材93は、前後方向に沿った回動軸93aを中心として回動可能な部材である。回動軸93aが配される位置から回動軸93aの径方向に沿って延出する3つの腕部のうち上方へ延出する腕部93bの左方には、当該腕部93bと隣接する左方へ延出する腕部93cとにより遊技球を一時的に保持する第1保持部93eが形成され、上方へ延出する腕部93bの右方には、当該腕部93bと隣接する右方へ延出する腕部93dとにより遊技球を一時的に保持する第2保持部93fが形成されている。この振分部材93は、上方へ延出する腕部93bが常に上方を向いた状態で、図3(c)に示すように第1保持部93eが流入口92aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置と、図3(d)に示すように第2保持部93fが流入口92aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置との間で回動可能となっている。
図3(c)に示すように第1保持部93eが流入口92aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置にある場合は、第2保持部93fが右方へ向けて遊技球を流下させた状態となる。また、図3(d)に示すように第2保持部93fが流入口92aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置にある場合は、第1保持部93eが左方へ向けて遊技球を流下させた状態となる。
このような第2振分部材93においては、流入口92aに流入した遊技球は、第1保持部93eと第2保持部93fのうち流入口92aに向いて受け入れ可能な状態となっている一方の保持部で保持される。一方の保持部で遊技球が保持されると、遊技球の重さにより第2振分部材93は当該保持部の方向へ回動し、保持された遊技球は保持部が回動した方向へ向けて流下する。
すなわち、第2保持部93fで流入した遊技球を受けると、図3(c)に示すように第2振分部材93は遊技球の重さにより右に回動して右方へ遊技球を案内した後、第1保持部93eが次の遊技球を受入可能な状態で停止する。そして、第1保持部93eで流入した遊技球を受けると、図3(d)に示すように第2振分部材93が遊技球の重さにより左に回動して左方へ遊技球を案内した後、第2保持部93fが次の遊技球を受入可能な状態で停止する。
第2振分装置92の内部空間内であって第2振分部材93により右方に案内された遊技球が流下する位置には、特図1変動表示ゲームの開始条件を与える第3始動入賞口48(始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。第3始動入賞口48に入賞した遊技球は、始動口3スイッチ48a(図16参照)により検出される。また、第1振分部材91により左方に案内された遊技球は、内部空間から流出して左下方へ流下する。すなわち、右側の遊技領域32へ発射された遊技球の一部は、第2振分装置92によって第3始動入賞口48へ入賞可能な方向と、第3始動入賞口48へ入賞不可能な方向とに交互に振り分けられるようになっている。
図2に戻り、遊技領域32におけるセンターケース40の右下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(上大入賞口)38が配設されている。第1特別変動入賞装置38は、上面が後方にスライドすることで開放して遊技球が流入し易い状態に変換可能な開閉扉38cを備えている。
第1特別変動入賞装置38は、上部に前後方向にスライド可能な板状の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図2変動表示ゲームの結果如何によって上大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、第1特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての上大入賞口ソレノイド38b(図16参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される上大入賞口を備え、特図2変動表示ゲームの小当りに基づく小当り遊技状態中は、上大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより上大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
上大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての上大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)38a(図16参照)が配設されている。また、上大入賞口の内部には、遊技球が流入可能な特定領域が設けられているとともに、当該特定領域への遊技球の流入確率を変化させるようにレバーソレノイド38f(図16参照)により動作するレバー部材が設けられている。特定領域には遊技球の流入を検出可能な特定領域スイッチ38d(図16参照)が設けられており、当該特定領域スイッチ38dで遊技球を検出することに基づき大当りとなって特別遊技状態が発生するようになっている。特定領域に流入した遊技球は第1特別変動入賞装置38の外部へ排出される。
また、上大入賞口の内部には、特定領域に流入せずに上大入賞口から排出される遊技球を検出する残存球排出口スイッチ38e(図16参照)が設けられている。上大入賞口スイッチ38aで検出された流入する遊技球数と、特定領域スイッチ38d及び残存球排出口スイッチ38eで検出された排出される遊技球数とが一致することにより上大入賞口内の遊技球が全て排出されたことを確認でき、基本的にはこの確認が終了するまでは新たな上大入賞口の開放が行われないようになっている。また、上大入賞口には、当該上大入賞口の内部における特定領域の上方に滞在する遊技球を検出する不正球スイッチ38gが設けられている。これにより、例えば、糸釣り球を上大入賞口内の特定領域の上方に滞在させ、小当りの発生時に特定領域に流入させて特定領域スイッチ38dで検出させ、不正に大当りを得るような不正行為を発見することができる。
遊技領域32におけるセンターケース40の下方であって、第1始動入賞口36の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39が配設されている。
第2特別変動入賞装置39は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉39cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって下大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、第2特別変動入賞装置39は、例えば、駆動装置としての下大入賞口ソレノイド39b(図16参照)により駆動される開閉扉39cによって開閉される下大入賞口を備え、特別遊技状態中は下大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより下大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
下大入賞口の内部(入賞領域)には、当該下大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての下大入賞口スイッチ(カウントスイッチ)39a(図16参照)が配設されている。また、第2特別変動入賞装置39の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
なお、第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39の配置はこれに限られるものではない。例えば、図2において第1特別変動入賞装置38の上側又は下側に隣設して第2特別変動入賞装置39を設けるようにしても良い。この場合、上下に完全に重なっていても良いし、左右にずれて一部のみが上下に重なるようにしても良い。また、開閉扉38c、39cについても上述した形式に限られず他の形式としても良い。
本実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センターケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる左打ち)することで第1始動入賞口36や一般入賞口35への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34、普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38、第3始動入賞口48への入賞を狙うことができるようになっている。なお、第2特別変動入賞装置39は左右どちらの遊技領域に遊技球を発射しても狙うことができる。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、図4に示すように、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された特図1変動表示ゲーム用の特図1表示器(第1特図変動表示部)51(D1)及び特図2変動表示ゲーム用の特図2表示器(第2特図変動表示部)52(D2)と、LEDランプで構成された特図1変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部54(D11〜D14)とを備える。
また、一括表示装置50には、大当り時のラウンド数(第2特別変動入賞装置39の開閉回数)を表示するラウンド表示部60(D3〜D7)、普図高確率(普電サポート中)であるかを報知する第1遊技状態表示部76(D9、D17)、左打ち(通常打ち)と右打ちのうち遊技者に有利な打ち方(遊技状態に対応した打ち方)を報知する第2遊技状態表示部77(D8)が設けられている。また、一括表示装置50には、普図変動表示ゲーム用の普図表示器74(D10、D18)、普図変動表示ゲームの始動記憶数報知用の普図記憶表示部75(D15、D16)を備える。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、すなわち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。点滅周期は、例えば100m秒に設定されている。なお、本実施形態の場合、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームにおいては、図4(b)に示すように、中央のセグメントに加えて7セグの右方下側に設けられた8番目のセグメントも点滅駆動させて変動中であることを表示するようにし、特図1と特図2との区別が可能なように構成されている。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメント(特図1であれば加えて右方下側の8番目のセグメント)を点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば数字や記号)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
記憶表示部54は、特図1表示器51の変動開始条件となる第1始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を、図4(c)に示すように複数のLEDの消灯、点灯(点滅)により表示する。ラウンド表示部60はLEDランプ等で構成され、特別遊技状態中や小当り遊技状態中でない場合には全てのLEDを消灯状態にし、図4(d)に示すように特別遊技状態中や小当り遊技状態中には結果に応じて選択されたラウンド数に対応してLEDを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
第1遊技状態表示部76は、図4(e)に示すように、普図高確率(普電サポート中)である場合はLEDを点灯し、普図低確率(普電サポートなし)の場合はLEDを消灯する。第2遊技状態表示部77は、図4(e)に示すように、右打ちよりも左打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(通常打ち時)にはLEDを消灯状態にし、左打ちよりも右打ちの方が遊技者にとって有利な遊技状態の場合(右打ち時)にはLEDを点灯状態にする。
普図表示器74における普図変動表示ゲームは、普図変動表示ゲームの変動表示中は、図4(g)に示す変動用図柄番号を交互に変更して二つのLEDを交互に点灯して変動中であることを表示する。そして、結果が当りの場合は二つのLEDを点灯して当りであることを示し、結果がはずれの場合は二つのLEDを消灯してはずれであることを示すようになっている。普図記憶表示部75は、普図表示器74の変動開始条件となる普図始動ゲート34の通過球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を、図4(f)に示すように複数のLEDの消灯、点灯(点滅)により表示する。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、一般入賞口35、第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第3始動入賞口48、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第3始動入賞口48、第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図16参照)によって制御される払出ユニットから、ガラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
第1始動入賞口36及び第3始動入賞口48への入賞球は、内部に設けられた始動口1スイッチ36a又は始動口3スイッチ48aによって特図1変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。特図1変動表示ゲームが開始可能な状態で、且つ、第1始動記憶数が0の状態で、第1始動入賞口36又は第3始動入賞口48に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って第1始動記憶が記憶されて、第1始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに第1始動記憶に基づいて、特図1変動表示ゲームが開始され、この際に第1始動記憶数が1減算される。一方、特図1変動表示ゲームが直ちに開始できない状態、例えば、既に特図1変動表示ゲームが行われてその特図1変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、第1始動入賞口36又は第3始動入賞口48に遊技球が入賞すると、第1始動記憶数が上限数未満ならば、第1始動記憶数が1加算されて第1始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、第1始動記憶数が1以上となった状態で、特図1変動表示ゲームが開始可能な状態(前回の特図1変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、第1始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された第1始動記憶に基づいて特図1変動表示ゲームが開始される。
普通変動入賞装置37への入賞球は、内部に設けられた始動口2スイッチ37aによって特図2変動表示ゲームの始動入賞球として検出される。特図2変動表示ゲームを開始可能な状態において普通変動入賞装置37への入賞があった場合には、当該入賞に基づき即座に特図2変動表示ゲームが実行される。また、特図2変動表示ゲームを直ちに開始できない状態、例えば、既に特図2変動表示ゲームが行われてその特図2変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞しても第2始動記憶は発生しない。なお、特図2変動表示ゲームを開始可能な状態において普通変動入賞装置37への入賞があった場合には、処理の都合上第2始動記憶が一旦発生するが、当該第2始動記憶は即座に消化されることとなるため、特図2変動表示ゲームの開始を保留するための第2始動記憶は発生しない。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図16参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として所定回数(例えば、第1始動記憶については最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部54(特図1保留表示器)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、第1始動入賞口36への入賞、第3始動入賞口48への入賞又はすでに記憶されている第1始動記憶に基づいて、特図1表示器51(第1変動表示装置)で特図1変動表示ゲームを行い、普通変動入賞装置37への入賞に基づいて、特図2表示器52(第2変動表示装置)で特図2変動表示ゲームを行う。特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは同時に実行可能であるが、一方の特図変動表示ゲームの実行中に、他方の特図変動表示ゲームが特別結果(大当り又は小当り)となった場合には、当該一方の特図変動表示ゲームを中断又は特別結果以外の結果(はずれ結果)として終了させるようにしている。
特図1表示器51及び特図2表示器52では、図4(b)に示したような表示態様で変動表示を行った後、所定の結果態様を停止表示する。そして、特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合は、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が第1特別結果に対応する特別結果態様(大当り結果態様)となって大当りとなり、特別遊技状態(いわゆる大当り状態)となる。
また、特図変動表示ゲームの結果が小当りである場合は、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が第2特別結果に対応する特別結果態様(小当り結果態様)となって小当りとなり、小当り遊技状態(いわゆる小当り状態)となる。なお、本実施形態では小当りは特図2変動表示ゲームでのみ発生する。この小当り遊技状態で第1特別変動入賞装置38の特定領域に遊技球が流入した場合は大当り(V大当り)となり特別遊技状態となる。
すなわち、特図1表示器51が、第1始動入賞口36又は第3始動入賞口48への遊技球の入賞に基づく第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を表示可能な第1変動表示手段をなす。また、特図2表示器52が、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づく第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を表示可能な第2変動表示手段をなす。
また、特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの実行に対応して、表示装置(画像表示装置)41にて複数種類の飾り識別情報(数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。飾り特図変動表示ゲームには、特図1変動表示ゲームに対応する飾り特図1変動表示ゲームと、特図2変動表示ゲームに対応する飾り特図2変動表示ゲームとがあり、これらは別々に表示される。そして、対応する特図変動表示ゲームの変動に伴い変動表示が行われ、対応する特図変動表示ゲームでの結果態様の導出に伴い結果に対応した表示が行われる。
すなわち、表示装置41が、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)及び第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に対応して飾り識別情報を変動表示する飾り変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)を表示可能な飾り変動表示手段をなす。また、飾り特図変動表示ゲームは特図変動表示ゲームに対応するものであり、表示装置41も、第1始動入賞口36又は第3始動入賞口48への遊技球の入賞に基づく第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を表示可能な第1変動表示手段をなすとともに、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づく第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を表示可能な第2変動表示手段をなすともいえる。なお、飾り特図1変動表示ゲームと飾り特図2変動表示ゲームで別々の表示装置を使用するとしても良いし、一方の飾り特図変動表示ゲームのみを表示するとしても良い。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。なお、以下の説明において、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称することがある。また、飾り特図1変動表示ゲームと飾り特図2変動表示ゲームを区別しない場合は、単に飾り特図変動表示ゲームと称することがある。
図5(a)には、本実施形態の遊技機のスペックを示した。大当り確率は特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームで共通で1/100となっている。また、小当りは特図2変動表示ゲームでのみ発生するものであり99/100となっている。大当りと小当りの抽選においては大当りと小当りは重複して当選しない。よって、特図2変動表示ゲームでは大当りと小当りの何れかに必ず当選することとなる。なお、はずれ結果となる場合があるようにしても良い。
なお、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果(第1特別結果)であり、小当りは条件装置の作動を伴わない特別結果(第2特別結果)である。条件装置とは、特図変動表示ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての第2特別変動入賞装置39を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動される)ことを意味する。条件装置が作動しないとは、例えば小当り抽選に当選したような場合のように前述のフラグはセットされないことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされるフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチのようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用している。以上のことから、特別結果には、第1特別遊技状態(特別遊技状態)を発生可能な第1特別結果(大当り)と、該第1特別遊技状態よりも遊技者に付与可能な遊技価値が低い第2特別遊技状態(小当り遊技状態)を発生可能な第2特別結果(小当り)と、が含まれていることとなる。
第1特別変動入賞装置38に遊技球が入賞した場合に、内部の特定領域(V領域)に遊技球が流入する確率は約1/3となっている。また、大当り種類には16R電サポ1回、16R電サポなし、2R電サポ1回の三種類がある。16R電サポ1回とは、ラウンド数が16ラウンドであり特別遊技状態の終了後に1回の特図1変動表示ゲームが終了するまで普電サポート状態となる大当りである。16R電サポなしとは、ラウンド数が16ラウンドであり特別遊技状態の終了後に普電サポート状態とならない大当りである。2R電サポ1回とは、ラウンド数が2ラウンドであり特別遊技状態の終了後に1回の特図1変動表示ゲームが終了するまで普電サポート状態となる大当りである。大当りとなった場合の大当り種類の振分確率は、図5(a)に示すように特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームでそれぞれ異なっている。
また、普通変動表示ゲームが当りとなる確率である普図確率は、低確率状態(普電サポート状態ではない状態)では0であり、高確率状態(普電サポート状態)では17/251である。すなわち、普電サポート状態でのみ普通変動入賞装置37へ遊技球が入賞可能とされている。
図5(b)には本実施形態の遊技機における遊技状態の遷移を示した。通常遊技状態ST1である場合は、普電サポートがなく普通変動入賞装置37への入賞が発生しないため、左側の遊技領域32へ遊技球を発射する左打ちで遊技を行い、第1始動入賞口36への入賞に基づく特図1変動表示ゲームを主として遊技を進行する。そして、大当りが発生すると特別遊技状態ST2となる。この特別遊技状態ST2では第2特別変動入賞装置39が開放される。特別遊技状態ST2では第2特別変動入賞装置39への入賞を右打ちにより狙うように指示するが、左打ちでも第2特別変動入賞装置39への入賞を狙うことが可能である。
大当り種類が普電サポートなしの場合は、特別遊技状態ST2の終了後、通常遊技状態ST1に戻る。また、大当り種類が普電サポートありの場合は、特定遊技状態ST3に移行する。特定遊技状態ST3では普電サポートがあるため普通変動入賞装置37への入賞が可能であり、右打ちで遊技を進行する。この特定遊技状態ST3は1回の特図変動表示ゲームが終了するまで継続するようになっている。
大当り種類が普電サポートありであって特定遊技状態ST3となる場合には、特別遊技状態ST2が終了した後の1回目の特図1変動表示ゲームの変動時間として30秒〜1800秒の変動時間が設定されるようになっている。よって、特定遊技状態ST3の実行時間として一定の時間が確保されるようになっている。なお、特別遊技状態ST2の終了後に特図変動表示ゲームを開始する際には、特図1変動表示ゲームに関する処理が特図2変動表示ゲームに関する処理よりも先に行われるので、特図1変動表示ゲームの始動記憶があればまず特図1変動表示ゲームが開始される。特図1変動表示ゲームの始動記憶がない場合でも、右打ちを行うことで第2振分装置92により第3始動入賞口48に遊技球が入賞するようにされる。右打ちの開始から第3始動入賞口48に遊技球が入賞するまでの時間は、右打ちの開始から普図変動表示ゲームを経て普通変動入賞装置37が開放されて普通変動入賞装置37に遊技球が入賞するまでの時間よりも短く、特別遊技状態ST2の終了後には特図1変動表示ゲームが先に開始されることとなる。なお、特定遊技状態ST3は1回の特図1変動表示ゲームが終了するまで継続するものとし、仮に特別遊技状態の終了後に特図2変動表示ゲームが先に開始されても当該特図2変動表示ゲームが終了したことで特定遊技状態ST3が終了しないようにしてもよい。
そして、この特図1変動表示ゲームの実行中に同時に特図2変動表示ゲームが実行可能であり、この特図2変動表示ゲームは結果が大当りと小当りの何れかとなる。特図2変動表示ゲームの結果が大当りであれば特別遊技状態ST2に移行する。この場合、実行中の特図1変動表示ゲームを強制的に(変動時間が残っていても)はずれ結果で停止する。特図2変動表示ゲームで大当りとなる場合は大当り種類として16R電サポ1回のみが選択されるので、この特別遊技状態ST2の終了後は再び特定遊技状態ST3となる。
また、特図2変動表示ゲームの結果が小当りであれば小当り遊技状態ST4となる。小当り遊技状態では第1特別変動入賞装置38が開放されるので右打ちで遊技を行う。この小当り遊技状態ST4となった場合には、特図1変動表示ゲームは中断された状態となり、変動時間が減少しない状態となる。そして、遊技球が第1特別変動入賞装置38に入賞しない場合や、第1特別変動入賞装置38に入賞したが特定領域に流入(V入賞)しなかった場合には特定遊技状態ST3に戻り、中断されていた特図1変動表示ゲームが再開される。
また、遊技球が第1特別変動入賞装置38に入賞し、特定領域に流入(V入賞)すれば大当りとなって特別遊技状態ST2となる。この場合、実行中の特図1変動表示ゲームを強制的にはずれ結果で停止する。この場合の大当り種類も16R電サポ1回のみが選択されるが、第1特別変動入賞装置38の開放が1ラウンド目となるので、第2特別変動入賞装置39の開放が15ラウンドとなる。この特別遊技状態ST2の終了後は再び特定遊技状態ST3となる。
遊技球が第1特別変動入賞装置38に入賞した場合に特定領域に流入する確率は約1/3であるので、第1特別変動入賞装置38に遊技球が入賞しないことがあることを考慮すれば特図2変動表示ゲームが実行された場合に1/3よりも低い確率で特別遊技状態ST2と特定遊技状態ST3がループすることとなる。特定遊技状態ST3での特図2変動表示ゲームの実行回数が多ければ特別遊技状態ST2と特定遊技状態ST3がループする確率は高まるが、この実行回数は特定遊技状態ST3の実行時間が長いほど多くなる。特定遊技状態ST3の実行期間は特図1変動表示ゲームの変動時間に依存するので、特定遊技状態ST3での特図1変動表示ゲームの変動時間が長いほど遊技者にとって有利な状態となる。
また、特定遊技状態ST3で特図1変動表示ゲームの実行時間(変動時間+停止時間)が経過し、当該特図1変動表示ゲームの結果がはずれであれば、特定遊技状態ST3が終了して通常遊技状態ST1に移行する。また、このとき特図1変動表示ゲームの結果が大当りであれば特別遊技状態ST2に移行する。
図6には通常遊技状態で16R電サポ1回の大当りが発生する場合の例を示した。なお、下段に記した(a)〜(i)の符号は、図10、図11の(a)〜(i)に対応している。この例では第1始動記憶が3つある状態で第1始動記憶に基づき特図1変動表示ゲームが開始されている(t11)。これに伴い第1始動記憶数は2となる。この特図1変動表示ゲームの実行中に、第1始動入賞口36に遊技球が入賞し始動口1スイッチ36aで検出されており、これにより第1始動記憶が3となる(t12)。
この特図1変動表示ゲームは結果がはずれであり、変動時間が終了して結果を表示する停止時間が経過すると、第1始動記憶に基づき次の特図1変動表示ゲームが開始される(t13)。この特図1変動表示ゲームは結果が16R電サポ1回の大当りであり、変動時間が終了して結果を表示する停止時間が経過すると特別遊技状態となる(t14)。
特別遊技状態では第2特別変動入賞装置39の開放が16ラウンド行われる。また、ここでは遊技者が右打ちにより遊技を行っており、普図始動ゲート34を遊技球が通過することによりゲートスイッチ34aにより遊技球が検出され、これに基づき普図変動表示ゲームが実行されている。特別遊技状態中は普図確率が低確率状態であって当りとなることはないため、普図変動表示ゲームの結果はすべてはずれとなり普通変動入賞装置37は開放されない。また、右打ちを行っていることで第3始動入賞口48に遊技球が入賞して始動口3スイッチ48aで検出されており、第1始動記憶数が上限の4まで達している。
特別遊技状態が終了すると特定遊技状態となる(t15)。特別遊技状態が終了すると第1始動記憶に基づき特図1変動表示ゲームが開始され、当該特図1変動表示ゲームの終了までに亘り特定遊技状態とされる。この特定遊技状態では普図確率が高確率状態となって普図変動表示ゲームの結果として当りを導出することが可能となる。なお、大当り種類が16R電サポなしであった場合は、特別遊技状態の終了後に特定遊技状態とならず通常遊技状態となる。この場合、普図確率がは低確率状態のままとなる。
図7には特定遊技状態での遊技の一例を示した。なお、下段に記した(g)〜(l)の符号は、図10、図11の(g)〜(l)に対応している。ここでは特別遊技状態の終了後に開始された1回目の特図1変動表示ゲームが実行中であり、特定遊技状態が継続している。また、普図始動記憶は0であり、普図始動ゲート34を遊技球が通過することによりゲートスイッチ34aにより遊技球が検出され、普図始動記憶が発生している(t21)。この普図始動記憶に基づき普図変動表示ゲームが開始される(t22)。
この普図変動表示ゲームは結果が当りとなるものであり、変動時間が終了して結果を表示する停止時間が経過すると、普通変動入賞装置37が所定時間に亘り開状態に変換される(t23〜t26)。そして、開状態となった普通変動入賞装置37に遊技球が入賞して始動口2スイッチ37aにより検出されると(t24)、特図2変動表示ゲームが開始される(t25)。
この特図2変動表示ゲームは結果が小当りとなるものであり、変動時間が終了して結果を表示する停止時間が経過すると、小当り遊技状態が開始される(t28)。この小当り遊技状態では第1特別変動入賞装置38が開放される。ここでは第1特別変動入賞装置38に遊技球は入賞しておらず、第1特別変動入賞装置38の開放時間が終了し、残存球処理などを行う所定の時間が経過すると小当り遊技状態が終了する(t29)。また、特図1変動表示ゲームは、小当りの導出(t27)から小当り遊技状態の終了(t29)まで中断された状態となる。この中断された状態では変動時間の減算は行われない。そして、小当り遊技状態が終了すると中断されていた特図1変動表示ゲームが再開される(t29)。
なお、特定遊技状態でこのように第1特別変動入賞装置38に遊技球が入賞しないことや、第1特別変動入賞装置38に遊技球が入賞しても特定領域に流入しないことのみが発生し、特図1変動表示ゲームがはずれ結果で停止して特定遊技状態が終了した場合は、通常遊技状態となる。特定遊技状態の終了に伴い普図確率は低確率状態となって普通変動入賞装置37が開放されない状態となる。
図8にも特定遊技状態での遊技の一例を示した。なお、下段に記した(g)〜(s)の符号は、図10、図11の(g)〜(p)、図12の(q)〜(s)に対応している。t21〜t28までは図7のt21〜t28と同様である。ここでは小当り遊技状態において第1特別変動入賞装置38に遊技球が入賞し、さらに特定領域に流入して特定領域スイッチ38dにより検出されている(t50)。これにより、小当り遊技状態の終了に伴い特別遊技状態が開始される(t51)。
特定領域に遊技球が流入した場合の大当り種類は16R電サポ1回であるが、小当り遊技状態での第1特別変動入賞装置38の開放が1ラウンド目となるので、特別遊技状態では第2特別変動入賞装置39の開放が2ラウンド目からとなる。なお、上述したように特別遊技状態では普図確率が低確率状態であり当りとなることはないため、普図変動表示ゲームの結果はすべてはずれとなって普通変動入賞装置37は開放されない(例えばt51〜t54)。
また、特図1変動表示ゲームについては、小当りの導出(t27)により中断され、特別遊技状態の終了(t55)に伴い強制的にはずれ結果で停止される。なお、特図1変動表示ゲームを強制的にはずれ結果で停止するタイミングは、特別遊技状態の発生が確定する特定領域スイッチ38dでの遊技球の検出(t50)から特別遊技状態の終了(t55)の間であれば良い。ただし特別遊技状態の終了(t55)までは新たな特図1変動表示ゲームを開始しないようにする。
特別遊技状態が終了すると特定遊技状態となる(t55)。特別遊技状態が終了すると第1始動記憶に基づき特図1変動表示ゲームが開始され、当該特図1変動表示ゲームの終了までに亘り特定遊技状態とされる。この特定遊技状態では普図確率が高確率状態となって普図変動表示ゲームの結果として当りを導出することが可能となる。なお、この特図1変動表示ゲームは、特定遊技状態(t55)の終了に伴い中断されていた特図1変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止されて結果を表示する停止表示時間が経過してから開始される(t56)。
このように特別遊技状態の開始から停止表示時間をおいて特図1変動表示ゲームを開始するようにしても、新たな特図2変動表示ゲームの開始は普通変動入賞装置37の開放以降(t57以降)となり、特図1変動表示ゲームの開始の方が十分に早いため、特定遊技状態で開始される最初の特図変動表示ゲームは特図1変動表示ゲームとなる。また、第1始動記憶がない場合でも第3始動入賞口48への入賞に基づく特図1変動表示ゲームの開始の方が特図2変動表示ゲームの開始より早いため、特定遊技状態で開始される最初の特図変動表示ゲームは特図1変動表示ゲームとなる。
図9には小当り遊技状態での動作を示した。普通変動入賞装置37への入賞に基づき特図2変動表示ゲームが開始され(t71)、当該特図2変動表示ゲームの変動時間が終了して小当りの結果が導出されると(t72)、実行中の特図1変動表示ゲームが中断される。特図1変動表示ゲームは小当り遊技状態の終了(t78)まで中断された状態となる。
特図2変動表示ゲームの結果を表示する停止時間(600ms)が終了すると小当り遊技状態が開始される(t73)。小当り遊技状態では、開始(t73)からファンファーレ時間(300ms)が経過すると第1特別変動入賞装置38が開放される(t74)。この第1特別変動入賞装置38は、所定時間(1600ms)が経過すると閉鎖される(t76)。
特定領域スイッチ38dは、第1特別変動入賞装置38の開放に伴い有効とされる(t74)。特定領域スイッチ38dが有効である状態とは、特定領域スイッチ38dでの遊技球の検出を有効なものとして扱う状態である。これに対して特定領域スイッチ38dが無効である状態は、特定領域スイッチ38dでの遊技球の検出があっても無効なものとして扱う状態である。すなわち、特定領域スイッチ38dが有効な状態で特定領域に遊技球が流入した場合にのみ特定領域への流入に基づく大当りが発生する。
特定領域スイッチ38dは、第1特別変動入賞装置38が閉鎖された後も第1特別変動入賞装置38に入賞したが未だ排出されていない遊技球に関する処理である小当り残存球処理が行われる期間(3000ms+α)に亘り有効な状態とされ、小当り残存球処理が終了して小当り遊技状態が終了することに伴い無効とされる(t78)。
特定領域への遊技球の流入確率を変化させるレバー部材を動作するレバーソレノイド38fは、第1特別変動入賞装置38の開放に伴いON状態となり(t74)、所定時間(380ms)の経過後にOFF状態となる(t75)。レバーソレノイド38fがOFF状態とされる期間は2840msであり、この間に第1特別変動入賞装置38は閉鎖した状態となる。レバーソレノイド38fがOFFとなることによりレバー部材が動作していない状態は、レバーソレノイド38fがONとなることによりレバー部材が動作した状態よりも特定領域に遊技球が流入しやすい状態である。すなわち、第1特別変動入賞装置38が開放した直後に入賞した遊技球は特定領域に流入する確率が低い。
なお、レバーソレノイド38fは、第1特別変動入賞装置38が閉鎖された後の小当り残存球処理の後半において再びON状態とされ(t77)、1760ms経過後にOFF状態とされる(t78)。残存球がなければここで小当り残存球処理が終了して小当り遊技状態が終了する。なお、残存球がある場合は残存球が全て排出されるまで2840msオンの後1760msオフとする動作を繰り返し、小当り残存球処理が継続する。小当り残存球処理においてレバー部材を動作させることで、第1特別変動入賞装置38内に残存している遊技球が確実に排出されるようにしている。
図10、図11には、表示装置41での表示の例を示した。図10(a)に示すように通常遊技状態では、表示領域の右上部には遊技状態を表示する遊技モード表示部80が設けられる。ここでは通常遊技状態であることを意味する「通常モード」の表示がなされている。また、表示領域の中央には飾り特図1変動表示ゲームを表示する飾り特図1変動表示ゲーム表示部81が設けられる。ここでは、左、中、右の変動表示領域の各々で識別情報を変動表示した後に停止表示することで飾り特図1変動表示ゲームを表示する。なお、「↓」の表示は変動表示していることを示している。
表示領域の右上部には飾り特図2変動表示ゲームを表示する飾り特図2変動表示ゲーム表示部82が設けられる。ここでは、識別情報として○と×とを用い、変動表示ではこれらを交互に表示し、その後に結果が当りの場合は○を、はずれの場合は×を停止表示することで飾り特図2変動表示ゲームを表示する。
表示領域の下部には第1始動記憶に対応する飾り始動記憶表示を表示する記憶表示部83が設けられる。ここに表示される飾り始動記憶表示は、第1始動記憶と一対一に対応し、記憶順に並んで表示されるものであり、ここでは2つの第1始動記憶があることを示している。左端の飾り始動記憶表示が最先に記憶された第1始動記憶に対応する飾り始動記憶表示であり、消化される毎に左へ移行するようになっている。また、それぞれの始動記憶に対応する特図1変動表示ゲームの結果や変動パターン等の先読み結果を、対応する飾り始動記憶表示の表示態様(色や形状など)により示唆、報知することが可能である。
表示領域の下部であって記憶表示部83の左方には、現在実行中の特図1変動表示ゲームに対応する始動記憶に関する情報を表示する実行中記憶表示部84が設けられる。この実行中記憶表示部84には、特図1変動表示ゲームの開始時に記憶表示部83の左端にある飾り始動記憶表示が移行し、実行される特図1変動表示ゲームの結果や変動パターン等をその表示態様により示唆するようになっている。さらに、表示領域の右下部には、現在の第1始動記憶数を示す第1始動記憶数表示部85が設けられる。
図10に示す例では実行中の特図1変動表示ゲームの結果が16R電サポ1回の大当りとなる場合であり、図10(b)に示すようにリーチ状態が発生した後、図10(c)に示すように結果が導出され大当りであることが示される。また、大当り結果の導出に伴い、右打ちが遊技者にとって有利であることを報知する右打ち指示表示86がなされる。
特別遊技状態中は図10(d)に示すようにラウンド数や大当りラウンド演出が表示される。また、大当りの結果を示す大当り結果表示87がなされる。ここでは「7」で大当りとなったこと、すなわち16R電サポ1回の大当りであることが示されている。
特別遊技状態が終了すると特定遊技状態となる。特定遊技状態の開始時には図10(e)、(f)に示す開始演出が行われる。この開始演出では、特定遊技状態中の演出モードである「桃ももRUSH」が開始される旨の報知表示88がなされるとともに、特定遊技状態の継続時間を示す継続時間表示89がなされる。ここでは砂時計を模した表示で継続時間が5分であることを示している。この継続時間は特図1変動表示ゲームの実行時間である。なお、小当り中は特図1変動表示ゲームが中断されるため、実際の継続時間はこの時点で表示している時間よりも長くなる。継続時間表示89は特定遊技状態の終了まで表示されるようになっており、時間の経過に伴い砂時計を模した継続時間表示89の砂が落ちてゆく表示を行うことで遊技者が残り時間を把握できるようにしている。
開始演出が終了した後に特定遊技状態中の演出となる。特定遊技状態中の演出では川が流れる演出表示がなされる。そして、普図変動表示ゲームが開始されると図10(g)に示すように川の上流から桃が流れる演出が行われ、図10(h)に示すようにキャラクタが桃を割る演出を行う。
普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、図11(i)に示すように割れた桃の中から煙のみが出る演出が行われる。また、普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、図11(j)に示すように割れた桃から「開」の文字が現れる演出が行われ、普通変動入賞装置37が開放される。なお、後述するように普図変動表示ゲームの変動時間は特定遊技状態の期間を複数に分割した期間ごとに設定されるようになっており、図10(g)に示すように桃が流れ始めてから、図11(i)又は(j)に示すように桃が割れる演出までの時間は、各期間で設定される普図変動表示ゲームの変動時間と一致するようにされている。
普通変動入賞装置37に遊技球が入賞して特図2変動表示ゲームが開始されると、図11(k)に示すように桃の色が変化する演出がなされ、特図2変動表示ゲームが実行されていることを示す。また、飾り特図2変動表示ゲーム表示部82では変動表示が行われる。そして、当該特図2変動表示ゲームの結果が小当りとなって小当り遊技状態となった場合は、図11(l)に示すようにさらに桃が大きくなって「小」も文字が現れる演出がなされ、第1特別変動入賞装置38が開放されることが示される。小当り遊技状態中は特図1変動表示ゲームが中断されることとなるので継続時間表示89の動作が停止する。なお、特図2変動表示ゲームの結果が大当りであった場合は「大」の文字が現れる演出がなされて第2特別変動入賞装置39が開放されることが示される。
特図2変動表示ゲームの結果が小当りとなったことで発生する小当り遊技状態で特定領域へ遊技球が流入しなければ図10(g)等の表示に戻る。この場合特図1変動表示ゲームが再開されることとなるので継続時間表示89の動作が再開する。また、小当り遊技状態で特定領域へ遊技球が流入した場合は、図11(m)に示すように桃から「V」の文字が現れる演出がなされ、特定領域へ流入して特別遊技状態が発生する旨を報知する演出がなされる。
その後、特別遊技状態となって図11(n)〜(p)に示す表示が行われる。特定領域へ遊技球が流入して発生した大当りの場合は、図11(o)に示すように、大当り結果表示87においてその旨を示す「V」の表示がなされる。また、特別遊技状態の終了に伴い中断されていた特図1変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止されるので、図11(p)に示すように飾り特図1変動表示ゲーム表示部81にははずれの結果が示される。特別遊技状態の終了後は特定遊技状態となる。
特定遊技状態で小当りが発生して特定領域へ入賞することに基づく特別遊技状態が終了した場合や、特定遊技状態で発生した大当りに基づく特別遊技状態が終了した場合は、図12(q)に示すように特定遊技状態が継続する旨を示す「桃ももRUSH継続!」の報知表示88がなされる。また、新たに開始される特図1変動表示ゲームの変動時間に基づく特定遊技状態の継続時間を示す継続時間表示89がなされ、図12(r)に示すように砂時計を模した継続時間表示89を逆さにして計時を開始する旨を示す。その後、図12(s)に示すように特定遊技状態での演出が行われる。
また、図12(t)〜(v)には、特定遊技状態で特別遊技状態が発生せずに特定遊技状態が終了する場合の演出の一例を示した。図12(t)、(u)に示すように、特定遊技状態の残り時間が少ない場合(例えば残り30秒)では、砂時計を模した継続時間表示89では砂がほぼ落ちて残り時間がわずかであることを示す。また、キャラクタの表情が、残り時間が十分にある場合(例えば図10(h))とは異なる表情となり、このことによっても残り時間がわずかであることを示す。
そして、特定遊技状態が終了すると、図12(v)に示すように特定遊技状態が終了する旨の演出がなされて通常遊技状態の演出となる。この演出では、特定遊技状態が終了する旨を示す「桃ももRUSH終了…」の報知表示88がなされ、砂時計を模した継続時間表示89では砂が全て落ちて残り時間がなくなったことを示す。また、特定遊技状態の終了は、特別遊技状態の終了後に開始された1回目の特図1変動表示ゲームの終了であるので、飾り特図1変動表示ゲーム表示部81では特図1変動表示ゲームの結果が停止表示される。
また、図12(w)に示すように特定遊技状態中において実行中の普図変動表示ゲームを示すための桃の演出表示において、その色によって普図変動表示ゲームの結果を示唆する予告演出を行うようになっており、ピンク、青、緑、赤、金の順に結果が当りとなる可能性が高くなるようにしている。このような予告演出は、図10(g)や(h)、図12(s)や(t)のように普図変動表示ゲームを実行している期間において行う。
また、本実施形態の遊技機では、特定遊技状態における普図変動表示ゲームの変動時間を複数種類の変動時間から選択できるようになっている。この変動時間としては、普図変動表示ゲームの結果が全てはずれであるものとして、30秒で5回の普図変動表示ゲームを実行可能な第1変動時間、30秒で20回の普図変動表示ゲームを実行可能な第2変動時間、30秒で40回の普図変動表示ゲームを実行可能な第3変動時間、の3つの変動時間がある。
上述の変動時間は、図13、図14に示す普図パターンに従って設定される。普図パターンは、それぞれ30秒である連続した4つの期間における変動時間を規定するものであり、普図パターンA〜Eの5つのパターンのうちの何れかが特定遊技状態の開始前に選択される。図14に示すように普図パターンAは何れの期間でも第1変動時間を設定するパターンであり、普図パターンBは期間ごと(30秒ごと)に第1変動時間と第2変動時間を交互に設定するパターンであり、普図パターンCは期間ごと(30秒ごと)に第1変動時間と第3変動時間を交互に設定するパターンである。また、普図パターンDは何れの期間でも第2変動時間を設定するパターンであり、普図パターンEは何れの期間でも第3変動時間を設定するパターンである。それぞれの普図パターンの選択確率は図13に示したとおりである。特定遊技状態中は、設定された普図パターンを繰り返し行うようになっている。もちろん途中で普図パターンを変更するようにしても良い。
普図変動表示ゲームの変動時間が短ければ、普図変動表示ゲームの開始から結果が当りとなって普通変動入賞装置37が開放されるまでの時間が短くなり、さらに単位時間あたりで普通変動入賞装置37が開放される割合が高まるので、遊技者にとって有利となる。特に、本実施形態の遊技機のように、普図高確率であっても結果がはずれとなる場合が多い設定であれば効果は顕著に現れる。なお、図14では普図変動表示ゲームが途切れるなく実行され、かつ、すべて結果がはずれとなる場合で示しているが、結果が当りとなった場合は普通変動入賞装置37の開放が行われるため、ここに示した場合よりも普図変動表示ゲームの実行回数は少なくなる。
図15には、特定遊技状態における普図変動表示ゲームの演出表示の例を示した。最も長い変動時間である第1変動時間の場合は、図15(a)〜(h)の演出が順に行われる。そして、第1変動時間よりも短い第2変動時間の場合は、(a)〜(c)までの演出の後(h)の結果表示に移行する。また、第2変動時間よりも短い第3変動時間の場合は、(a)、(b)までの演出の後に(h)の結果表示に移行する。このように、一連の演出から変動時間に応じた部分だけ使用するようにしたことで、最も長い変動時間に合わせた一連の演出を一つ記憶しておくことで複数の変動時間に対応でき、データの記憶容量を削減することができる。
なお、特定遊技状態中は、設定された普図パターンを繰り返し行うとしたが、普図パターンで規定するすべて期間が経過して普図パターンが一巡したこと(ここでは4つの期間で合計2分が経過したこと)に基づき、次に設定する普図パターンが変化するようにしても良い。また、普図パターンや普図変動表示ゲームの変動時間はここに示したものに限られず任意に設定可能である。
また、各普図パターンでは期間の経過毎(30秒ごと)に普図変動表示ゲームの変動時間を変化可能としたが、その他の条件により普図変動表示ゲームの変動時間を変化させるようにしても良い。例えば、別途の抽選に当選することや、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームで特定の結果が導出されること、特定遊技状態での特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの実行回数が所定値に達することにより普図変動表示ゲームの変動時間が変化するようにしても良い。
また、各普図パターンでは期間の経過毎(30秒ごと)に普図変動表示ゲームの変動時間を変化可能としたが、普図変動表示ゲームの結果が当りとなった場合の普通変動入賞装置37の動作態様(動作パターン)を変化させるようにしても良い。例えば、結果が当りとなった場合の開閉動作の回数や、開状態とする時間、開状態と閉状態を変換するタイミングなどを変化させるようにする。このようにすることでも各期間における一定の単位時間あたりで普通変動入賞装置37が開放される割合を変化させることが可能となる。
以上のことから、特定遊技状態となる所定期間を複数の期間に分割して、普通変動入賞装置37へ入賞する可能性の高さを各期間で個別に設定することが可能であることとなる。また、普図変動表示ゲームの実行時間を各期間で個別に設定可能であることとなる。また、普通変動入賞装置37が一定の単位時間あたりで開状態となる時間を各期間で個別に設定可能であることとなる。また、普通変動入賞装置37が開状態と閉状態とを変換する動作のパターンを各期間で個別に設定可能であることとなる。
図16は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。すなわち、遊技制御装置100が、停電が発生し当該遊技機への電源供給が停止しても遊技に関する情報を記憶保持可能であるとともに、停電復旧後には記憶保持された情報に基づき遊技を再開可能とする遊技情報記憶保持手段をなす。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このRAM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。なお、電源投入時以外でもエラーを解除するためにRAM初期化スイッチ112の操作が行われることがあるが、この場合はエラーの解除のみが行われ、RAM111Cの初期化等の処理は行われない。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。また、普図変動表示ゲームの変動時間を決定するための変動パターンテーブルも記憶されている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り、小当り又ははずれ)や、現在の遊技状態(電サポモードであるか否かなど)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、各種のスイッチやセンサが接続される。そして、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121a,121bが設けられている。近接I/F121a,121bは、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121a,121bには、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、一般入賞口35内の入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38内の上大入賞口スイッチ38a、第2特別変動入賞装置39の下大入賞口スイッチ39a、第1特別変動入賞装置38内の特定領域に設けられる特定領域スイッチ38d、第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、第3始動入賞口48内の始動口3スイッチ48a、第1特別変動入賞装置38から排出される遊技球を検出する残存球排出口スイッチ38e、第1特別変動入賞装置38内の特定領域の上方に滞在する遊技球を検出する不正球スイッチ38g、遊技機に対する電波の発射を検出する盤電波センサ62が接続される。
近接I/F121a,121bの出力は、第2入力ポート123、第3入力ポート124又は第4入力ポート126へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121a,121bの出力のうち、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、上大入賞口スイッチ38a、下大入賞口スイッチ39a、特定領域スイッチ38d、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37aの検出信号は第2入力ポート123へ入力される。
また、近接I/F121a,121bの出力のうち、盤電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号1,2は第3入力ポート124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号や、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64や振動を検出する振動センサ65の検出信号も入力されるようになっている。また、近接I/F121a,121bの出力のうち、始動口3スイッチ48a、残存球排出口スイッチ38e、不正球スイッチ38gの検出信号は第4入力ポート126に入力される。
また、近接I/F121a,121bの出力のうち、第2入力ポート123への出力と、第4入力ポート126への出力のうちの始動口3スイッチ48a、残存球排出口スイッチ38eの出力は、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121a,121bの出力のうち始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a及び始動口3スイッチ48aの検出信号は、第2入力ポート123又は第4入力ポート126の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121a,121bは、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121a,121bには、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や第4入力ポート126、後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号)、払出ビジー信号(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステータス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチスイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づく信号)を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RESETを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RESETは入力部120の各ポート122,123,124,126には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121a,121bから出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され第1特別変動入賞装置38を開成させる上大入賞口ソレノイド38b、第2特別変動入賞装置39を開成させる下大入賞口ソレノイド39b、普通変動入賞装置37開成させる普電ソレノイド37c、第1特別変動入賞装置38内のレバー部材を動作させるレバーソレノイド38fの動作データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子板71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される上大入賞口ソレノイド38b、下大入賞口ソレノイド39b、普通変動入賞装置37開成させる普電ソレノイド37c、第1特別変動入賞装置38内のレバー部材を動作させるレバーソレノイド38fの動作データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124,126のようなポートは設けられていない。
なお、特に限定されるわけではないが、上記第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、第3始動入賞口48内の始動口1スイッチ48a、入賞口スイッチ35a、上大入賞口スイッチ38a、下大入賞口スイッチ39a、第1特別変動入賞装置38内の特定領域スイッチ38d、残存球排出口スイッチ38eには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
次に、図17を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(例えば演出用の装置を動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、演出ボタン25に設けられたタッチパネル29、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
これらの制御回路においては、第1始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aや第3始動入賞口48に備えられた始動口3スイッチ48aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、特図1変動表示ゲームの大当り判定用乱数値等を抽出してRAM111Cに第1始動記憶を記憶する。この第1始動記憶の大当り判定用乱数値等をROM111Bに記憶されている判定値と比較し、特図1変動表示ゲームの当りはずれや変動パターンを決定する処理を行う。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、特図2変動表示ゲームの大当り判定用乱数値等を抽出してRAM111Cに第2始動記憶を記憶する。この第2始動記憶の大当り判定用乱数値等をROM111Bに記憶されている判定値と比較し、特図2変動表示ゲームの当りはずれや変動パターンを決定する処理を行う。なお、第2始動記憶は、特図2変動表示ゲームを開始可能な状態でのみ発生可能であり、特図2変動表示ゲームを開始するために必要な情報を一時的に記憶するものであって、特図2変動表示ゲームの開始を保留するものではない。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の特図1変動表示ゲームや特図2変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第3始動入賞口48)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、遊技制御装置100が、始動入賞口(第1始動入賞口36、第3始動入賞口48)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1の変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を実行する権利をなす第1始動記憶として記憶可能な第1始動記憶手段をなす。また、遊技制御装置100が、所定の始動条件の成立(普通変動入賞装置37への入賞)に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2の変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を実行する権利をなす第2始動記憶として記憶可能な第2始動記憶手段をなす。また、遊技制御装置100が、第1始動記憶に基づき第1の変動表示ゲームを実行する第1変動表示ゲーム実行手段をなすとともに、第2始動記憶に基づき第2の変動表示ゲームを実行する第2変動表示ゲーム実行手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。また、第1特別変動入賞装置38の特定領域に遊技球が流入した場合にも特別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、下大入賞口ソレノイド39bにより第2特別変動入賞装置39の開閉扉39cを開放させ、下大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば、9個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放時間が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、第1の変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲーム)の結果が特別結果となった場合又は第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が特定領域に流入することに基づき、第2特別変動入賞装置39を開状態に変換する特別遊技状態を発生させるように制御する特別遊技状態発生手段をなす。
また、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図2変動表示ゲームの結果が小当りの場合は、特図2表示器52に小当り結果態様を表示するとともに、小当り遊技状態を発生させる処理を行う。小当り遊技状態を発生させる処理においては、上大入賞口ソレノイド38bにより第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを所定時間に亘り開放させ、上大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づき(特図2変動表示ゲームが小当りとなると)第1特別変動入賞装置38を開状態に変換可能な第1特別変動入賞装置制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器74に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間開放する制御を行う。
すなわち、遊技制御装置100が、所定条件の成立(普図始動ゲート34の通過)に基づき第3の変動表示ゲーム(普図変動表示ゲーム)を実行する第3変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、所定条件の成立(普図変動表示ゲームが当りとなること)に基づき普通変動入賞装置37を開状態に変換するように制御する普通変動入賞装置制御手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器74にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特別遊技状態の終了後に遊技状態として普電サポート状態(特定遊技状態)を発生可能となっている。この普電サポート状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を特定動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するようになっている。すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後に、普通変動入賞装置37を開状態とすることが可能な特定遊技状態を、第1の変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲーム)を所定回数(1回又は複数回でも良い)実行する所定期間に亘り設定するように制御することが可能な特定遊技状態制御手段をなす。
例えば、普電サポート状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(例えば、10000msが500ms)。また、普電サポート状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短い第2停止時間となるように制御することが可能である。また、普電サポート状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば72ms)よりも長い第2開放時間(例えば200ms)となるように制御することが可能である。また、普電サポート状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば1回)よりも多い回数(例えば、5回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、普電サポート状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の低確率(例えば0/251)よりも高い高確率(例えば)17/251とすることが可能である。
特定遊技状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の特定遊技状態を設定することも可能である。なお、本実施形態では通常動作状態において可動部材37bを開放しないように設定(普図確率が0)されている。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様の何れかを選択するようにしても良い。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせても良い。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図18及び図19に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図22に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図18に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップX1)を行ってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップX2)を行う。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップX3)、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX4)。本実施形態の場合、RAMのアドレスの範囲は0000h〜01FFhで、上位としては00hか01hをとり、ステップX4では先頭の00hをセットする。次に、発射停止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップX5)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップX6)、電源投入ディレイタイマを設定する処理を行う(ステップX7)。この処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップX7)を行った後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップX8からX12)を行う。まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(ステップX8)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップX9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップX9;Y)は、ステップX8で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップX10)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップX10;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップX9)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップX10;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップX9;N)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(ステップX11)、タイマの値が0であるかを判定する(ステップX12)。タイマの値が0でない場合(ステップX12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップX8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップX12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップX13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップX14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップX15)、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態から初期化スイッチがオンにされたかを判定する(ステップX16)。
初期化スイッチがオフである場合(ステップX16;N)は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(例えば5Ah)であるかを判定し(ステップX17)、正常であれば(ステップX17;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータ2(例えばA5h)であるかを判定する(ステップX18)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップX18;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を行い(ステップX19)、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するかを判定する(ステップX20)。チェックサムが一致する場合(ステップX20;Y)は、図19のステップX21へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、初期化スイッチがオンである場合(ステップX16;Y)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップX17;NもしくはステップX18;N)、チェックサムが正常でない(ステップX20;N)と判定された場合は、図19のステップX25へ移行して初期化の処理を行う。すなわち、初期化スイッチが外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
図19のステップX21では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(ステップX21)。ここでの初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号フラグ領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。同様にタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアされ、タッチスイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。
次に、特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームが中断中であるかを判定する(ステップX22)。上述したように本実施形態の遊技機では、特図1変動表示ゲームの実行中に特図2変動表示ゲームで小当りが発生することに基づき特図1変動表示ゲームが中断された状態となる。この特図1変動表示ゲームの中断中である場合には、特図1ゲーム中断フラグがセットされ、このフラグは遊技機への電源供給が停止されている間でも記憶保持されるようになっている。なお、特図2変動表示ゲームが中断される場合には、特図2変動表示ゲームの中断中に特図2ゲーム中断フラグがセットされ、このフラグは遊技機への電源供給が停止されている間でも記憶保持されるようにする。
特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームが中断中でない場合(ステップX22;N)は、ステップX24に移行する。また、特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームが中断中である場合(ステップX22;Y)は、中断中の特図に対応する中断中コマンドを設定する(ステップX23)。
その後、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている特図ステータスに対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップX24)、ステップX30へ進む。本実施形態の場合、ステップX24では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、確率情報コマンド、画面指定のコマンド、中断中コマンド等の複数のコマンドを送信する。画面指定コマンドとしては、特図1及び特図2について何れも後述する普段処理中である場合、すなわち特図変動表示ゲームの実行中でもなく特別遊技状態中でもない場合である客待ち中であれば客待ちデモ画面のコマンドを送信し、それ以外であれば復旧画面のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマンドや高確率回数情報コマンドも送信する。
一方、ステップX16、X17、X18、X20からステップX25へジャンプした場合には、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定し(ステップX25)、ビジー信号フラグ領域やタッチスイッチ信号状態監視領域を含む全てのRAM領域を0クリアして(ステップX26)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(ステップX27)。そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップX28)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信して(ステップX29)、ステップX30へ進む。本実施形態の場合、ステップX29では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、確率情報コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(例えば30秒間)光と音でRAM初期化の報知を行わせるためのコマンド)等の複数のコマンドを送信する。また、機種によっては、これらのコマンドに加えて、演出回数情報コマンドや高確率回数情報コマンドも送信する。
ステップX30では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップX30のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップX31)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(本実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数、小当り図柄乱数)や普図の当り乱数)の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップX32)、割込みを許可する(ステップX33)。本実施形態で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップX34)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、普図の当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、普図の当り乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、普図の当り乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは−1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数、普図の当り乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
上記ステップX34の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(ステップX35)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップX36)。停電監視信号がオンでない場合(ステップX36;N)は、初期値乱数更新処理(ステップX34)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップX34)の前に割り込みを許可する(ステップX33)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップX34での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップX36;Y)は、ステップX35で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップX37)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップX37;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップX36)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップX37;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップX38)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップX39)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップX40)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップX41)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップX42)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップX43)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップX44)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。
上述したように、RAM111Cに記憶された情報は、停電が発生し当該遊技機への電源供給が停止しても記憶保持可能とされているが、このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。すなわち遊技制御装置100が、停電発生時に遊技に関する情報をバックアップするとともに、バックアップした情報に基づき停電復旧後に遊技を再開するバックアップ手段をなす。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔チェックサム算出処理〕
図20には、上述のメイン処理におけるチェックサム算出処理(ステップX19、X42)を示した。このチェックサム算出処理では、まず、算出アドレスの開始値としてRWMの先頭アドレスを設定し(ステップX51)、繰り返し数を設定し(ステップX52)、算出値として「0」を設定する(ステップX53)。繰り返し数には使用しているRAMのバイト数が設定される。
その後、算出アドレスの内容に算出値を加算した値を新たな算出値とし(ステップX54)、算出アドレスを+1更新して(ステップX55)、繰り返し数を−1更新し(ステップX56)、チェックサムの算出が終了したかを判定する(ステップX57)。算出が終了していない場合(ステップX57:N)は、ステップX54へ戻って上記処理を繰り返す。また、算出が終了した場合(ステップX57:Y)は、チェックサム算出処理を終了する。
〔初期値乱数更新処理〕
図21には、上述のメイン処理における初期値乱数更新処理(ステップX34)を示した。この初期値乱数更新処理では、まず、普図の当り初期値乱数を+1更新する(ステップX61)。次に、大当り図柄初期値乱数を+1更新し(ステップX62)、小当り図柄初期値乱数1を+1更新して(ステップX63)、初期値乱数更新処理を終了する。ここで、「当り初期値乱数」は、普図変動表示ゲームでの結果を決定する乱数の初期値となる乱数、「大当り図柄初期値乱数」は、特図変動表示ゲームでの大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数、「小当り図柄初期値乱数」は、特図変動表示ゲームでの小当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。このように、メイン処理の中で時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理はクロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。すなわち、所定周期で開始される割込みルーチンである。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、自動的に割込み禁止状態になって、図22のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップX101)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(例えばメイン処理で使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理を行ったのと同等になる。次に、所定のレジスタ(例えばDレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップX102)。ステップX102では、メイン処理におけるステップX4と同じ処理を行っているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップX103)を行う。
それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(上大入賞口ソレノイド38b、下大入賞口ソレノイド39b、普電ソレノイド37c、レバーソレノイド38f)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップX104)を行う。なお、メイン処理におけるステップX5で発射停止の信号を出力した後、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。この発射許可信号は払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その際、信号の加工等は行われない。また、当該発射許可信号は遊技制御装置から見た発射許可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置から見た発射許可の状態を示す第2の信号(発射許可信号)も払出制御装置内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者が共に発射許可となっている場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップX105)、乱数更新処理1(ステップX106)、乱数更新処理2(ステップX107)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、始動口3スイッチ48a、入賞口スイッチ35a、上大入賞口スイッチ38a、下大入賞口スイッチ39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップX108)を行う。
次に、エラー・不正発生中であるかを判定する(ステップX109)。ここでは遊技機に振動が加えられたことによる振動不正に基づく解除待ち状態、異常な磁気を検出したことによる磁石不正に基づく解除待ち状態、異常な電波を検出したことによる電波不正、第1特別変動入賞装置38内に残存する遊技球数に関する異常などに基づく解除待ち状態の何れか一つでも該当する場合にエラー・不正発生中と判定する。なお、エラー・不正発生中である場合にはエラー・不正発生中フラグがセットされている。
エラー・不正発生中である場合(ステップX109;Y)は、ステップX116に移行する。すなわち、遊技が進行しないようにする。また、エラー・不正発生中でない場合(ステップX109;N)は、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a及び始動口3スイッチ48aでの入賞の検出を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップX110)を行う。
始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口36や普通変動入賞装置37、第3始動入賞口48への遊技球の入賞に基づき、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行う。そして、特図1変動表示ゲームに関する処理を行う特図1ゲーム処理(ステップX111)、特図2変動表示ゲームに関する処理を行う特図2ゲーム処理(ステップX112)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップX113)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップX114)を行う。そして、第1特別変動入賞装置38内のレバー部材を動作するレバーソレノイド38fを制御するソレノイド制御処理を行い(ステップX115)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理や、盤電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う不正監視処理(ステップX116)を行う。さらに、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップX117)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、本実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可する処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的に行う。なお、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔入力処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における入力処理(ステップX103)の詳細について説明する。図23に示すように、入力処理においては、まず入力ポート1、即ち、第1入力ポート122に取り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(ステップX121)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップX122)、読み込まれた入力ポート1の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(格納)する(ステップX123)。
次に、入力ポート2、即ち、第2入力ポート123のアドレスを準備し(ステップX124)、RWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備する(ステップX125)。そして、未使用のビットデータを準備(ステップX126)した後、反転するビットデータを準備し(ステップX127)、スイッチ読込み処理(ステップX128)を行う。
その後、入力ポート3、即ち、第3入力ポート124のアドレスを準備し(ステップX129)、RWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備する(ステップX130)。そして、未使用のビットデータを準備(ステップX131)した後、反転するビットデータを準備し(ステップX132)、スイッチ読込み処理(ステップX133)を行う。
そして、入力ポート4、即ち、第4入力ポート126のアドレスを準備し(ステップX134)、RWM内のスイッチ制御領域4のアドレスを準備する(ステップX135)。そして、未使用のビットデータを準備(ステップX136)した後、反転するビットデータを準備し(ステップX137)、スイッチ読込み処理(ステップX138)を行い、入力処理を終了する。
なお、本実施形態において「準備」とは、レジスタに値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、その他のメモリに値をセットするようにしてもよい。また、上記の未使用のビットデータや反転するビットデータについての情報は、各入力ポートに対応して用意された情報を用いるようになっている。
〔スイッチ読込み処理〕
次に、上述の入力処理におけるスイッチ読込み処理(ステップX128、X133、XX138)の詳細について説明する。図24に示すように、スイッチ読込み処理においては、まず、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態を読み込む(ステップX141)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップX142)、反転の必要なビットを反転(ステップX143)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態にセーブ(格納)する(ステップX144)。その後、2回目の読込みまでのディレイ時間(0.1ms)が経過するのを待つ(ステップX145)。
ディレイ時間(0.1ms)が経過すると、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態の2回目の読込みを行う(ステップX146)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップX147)、反転の必要なビットを反転(ステップX148)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態(1回目データ)をロードし、反転後データ(2回目データ)をセーブ(格納)する(ステップX149)。その後、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを1、違うビットを0とした確定ビットパターンを作成し(ステップX150)、確定ビットパターンとポート入力状態2との論理積をとり、今回確定ビットとする(ステップX151)。
次に、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確定ビットパターンを作成し(ステップX152)、未確定ビットパターンと前回割り込み時の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(ステップX153)。これにより、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。そして、今回確定ビットと前回保持ビットを合成し、今回確定状態としてセーブし(ステップX154)、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジとしてセーブして(ステップX155)、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(例えば2ms)には、各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読込みを行なって前回の読込みの結果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにすると次の割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正しい判定が行なえないおそれがある。これに対し、本実施例のように、所定の時間差をおいて1回の割込み処理の中で2回のスイッチ読込み処理を行うことで、上記のような不具合を回避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップX104)の詳細について説明する。図25に示すように、出力処理では、まず、一括表示装置(LED)50のセグメントのデータを出力するポート135(図16参照)にオフデータを出力(リセット)する(ステップX161)。次に、エラー・不正発生中であるかを判定する(ステップX162)。なお、この判定はタイマ割込み処理のステップX109と同じ内容の判定である。エラー・不正発生中でない場合(ステップX162;N)は、上大入賞口ソレノイド38b、下大入賞口ソレノイド39b、普電ソレノイド37c、レバーソレノイド38fのデータを出力するソレノイド出力ポート134に出力するデータを合成して出力し(ステップX163)、ステップX165に移行する。また、エラー・不正発生中である場合(ステップX162;Y)は、ソレノイド出力ポートにオフデータを出力し(ステップX164)、ステップX165に移行する。すなわち、この場合は遊技を停止するために、ソレノイドを遊技が行われていない場合の状態とする。
そして、一括表示装置(LED)50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を更新して(ステップX165)、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得し(ステップX166)、取得したデータをデジット出力用のポート136に出力する(ステップX167)。これにより一括表示装置50の各表示部(特図1表示器51、特図2表示器52、普図表示器74、記憶表示部54、普図記憶表示部75、ラウンド表示部60、第1遊技状態表示部76、第2遊技状態表示部77)がダイナミック制御により制御されることとなる。
次に、エラー・不正発生中であるかを判定する(ステップX168)。なお、この判定はタイマ割込み処理のステップX109と同じ内容の判定である。エラー・不正発生中でない場合(ステップX168;N)は、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線の出力データをロードし(ステップX169)、ロードしたデータをセグメント出力用のポート135に出力する(ステップX170)。そして、発射許可信号として発射許可の出力データを設定して(ステップX171)、ステップX174に移行する。また、エラー・不正発生中である場合(ステップX168;Y)は、セグメント出力ポートにオフデータを出力し(ステップX172)、発射許可信号として発射停止の出力データを設定して(ステップX173)、ステップX174に移行する。すなわち、この場合は遊技を停止するために、一括表示装置50の表示を停止する。また、遊技球の発射も停止した状態とする。なお、発射許可信号の出力データはステップX171又はステップX173でのみ生成されるものであり、他の処理では生成されない。
そして、外部情報端子板71へ出力する外部情報の各種出力データと発射の出力データを合成し(ステップX174)、合成したデータを外部情報・発射許可信号出力用のポート137に出力する(ステップX175)。次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート1へ合成したデータを出力する(ステップX176)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップX177)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート3へ合成したデータを出力する(ステップX178)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップX179)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート5へ合成したデータを出力し(ステップX180)し、出力処理を終了する。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップX105)の詳細について説明する。図26に示すように払出コマンド送信処理では、まず、入賞数カウンタ領域2にカウントがあるかをチェックする(ステップX181)。
入賞数カウンタ領域は遊技制御装置100のRAM111Cに設けられ、入賞数カウンタ領域1と入賞数カウンタ領域2が設けられている。入賞数カウンタ領域1は、払出制御装置200に対して賞球の払い出しを指示するための払出コマンド(賞球指令)を送信するために用いる領域であって、払出コマンドを未だ送信していない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域1が、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタをなす。
入賞数カウンタ領域2は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に外部装置へ出力するメイン賞球信号を送信するために用いる領域であって、メイン賞球信号の生成処理を行っていない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域2が、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタをなす。なお、外部装置には、このメイン賞球信号の他に、払出制御装置200からも実際に払い出した賞球数が所定数(ここでは10個)になる毎に払出賞球信号が出力されるようになっており、この二つの信号を照合することで、不正な払い出しを監視することが可能となっている。
これらの入賞数カウンタ領域にはそれぞれ、各入賞口に対して設定された賞球数別(例えば、3個賞球、10個賞球、14個賞球)に入賞数カウンタ領域が設けられており、入賞口への入賞に基づき対応する入賞数カウンタ領域のカウント数が1加算されるようになっている。つまり、入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能とされている。なお、入賞数カウンタ領域1は入賞数カウンタ領域2よりも広い領域が割り当てられ、より多くの入賞のデータを記憶できるようにされている。これは、メイン賞球信号が送信先の状態に関係なく送信可能であるのに対し、払出コマンドが送信先である払出制御装置200の状態により送信を保留する場合もあり、より多くの未送信データが蓄積される可能性があるためである。
入賞数カウンタ領域2にカウントがあるかをチェックする処理(ステップX181)においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるかを判定する。そして、カウント数がない場合(ステップX181:N)は、チェック対象となる入賞数カウンタ領域のアドレスを更新し(ステップX182)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップX183)。この判定で、すべてのチェックが終了した(ステップX183;Y)と判定すると、ステップX192に移行する。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップX183;N)と判定すると、ステップX181へ戻って上記処理を繰り返す。
また、上記ステップX181で、カウント数がある(ステップX181;Y)と判定した場合には、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(−1)し(ステップX184)、対象の入賞数カウンタ領域に対応する払出数を取得する(ステップX185)。そして、賞球残数領域の値と取得した払出数を加算して新たな賞球残数とし(ステップX186)、賞球残数領域にセーブする(ステップX187)。なお、この処理の前における賞球残数領域の値としては、メイン賞球信号の出力の基準となる所定数に満たなかった端数が記憶されている。
その後、加算結果からメイン賞球信号の出力の基準となる所定数である10を減算し(ステップX188)、減算結果が0以上であるかを判定する(ステップX189)。減算結果が0以上でない場合(ステップX189;N)は、ステップX192に移行する。なお、この場合は減算した結果は賞球残数領域にセーブされないため、減算前の値が賞球残数領域に記憶された状態となる。減算結果が0以上である場合(ステップX189;Y)は、メイン賞球信号出力回数領域の値を+1更新し(ステップX190)、減算結果を賞球残数領域にセーブして(ステップX191)、ステップX188に戻る。
これにより、ホールコンピュータなどの外部の装置にメイン賞球信号が出力されるようになる。すなわち、遊技制御装置100が、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含むメイン賞球信号を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段をなす。なお、メイン賞球信号を出力するようにすることで、大当り中などの遊技球の払い出しが集中する場合に、遊技球の払い出しとともに賞球信号の出力が遅延して、大当り中に発生した正確な賞球数が計数することができないといった不具合を防止することができる。
ステップX192では、払出コマンド送信タイマが0でなければ−1更新し(ステップX192)、払出コマンド送信タイマが0になったかを判定する(ステップX193)。払出コマンド送信タイマが0でない場合(ステップX193;N)は、払出コマンド送信処理を終了する。また、払出コマンド送信タイマが0である場合(ステップX193;Y)は、払出ビジー信号フラグがビジー中であるかを判定する(ステップX194)。
払出ビジー信号は払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを示す信号であって、払出制御を即座に開始可能でない場合には払出ビジー信号がオン状態とされる。つまり、払出ビジー信号は、払出コマンド(賞球指令)を受付可能な状態であるか否かを示す信号とも言える。すなわち、払出ビジー信号が、払出制御手段(払出制御装置200)が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号をなす。払出ビジー信号フラグは、払出ビジー信号の状態に基づき払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを設定した情報であって、払出制御を即座に開始可能なアイドル状態、払出制御を即座に開始可能でないビジー状態、状態が不定である不定状態の何れかが設定される。
なお、不定状態は、例えば電源投入時の処理でビジー信号フラグ領域がクリアされることで設定される。この不定状態は、払出ビジー信号の状態が、払出制御を即座に開始可能なこと又は不能なことを示す状態に所定期間に亘り維持されることに基づき、アイドル状態又はビジー状態が設定されることで解消する。つまり、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御装置200に送信せず、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御装置200に送信する。これにより、払出制御装置200が賞球指令を受信して即座に払出処理が可能なことを確実に把握してから賞球指令を送信するようになり、賞球指令に対応する払出制御が行われないことを防止できる。
この払出ビジー信号フラグがビジー中である場合(ステップX194;Y)は、払出コマンド送信処理を終了する。なお、ここでは不定状態である場合もビジー中であるものと判定する。このように払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能でなく、払出コマンドを送信しない場合は、払出コマンドの送信に関する以降の処理を行わないようにすることで、無駄な処理を行うことを防止し制御の負担を軽減するようにしている。
払出ビジー信号フラグがビジー中でない場合(ステップX194;N)は、入賞数カウンタ領域1にカウントがあるかをチェックする(ステップX195)。入賞数カウンタ領域1にカウントがあるかをチェックする処理(ステップX195)においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるかを判定する。
そして、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域にカウント数がない場合(ステップX195;N)は、チェック対象となる入賞数カウンタ領域のアドレスを更新し(ステップX196)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップX197)。この判定で、すべてのチェックが終了した(ステップX197;Y)と判定すると、払出コマンド送信処理を終了する。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップX197;N)と判定すると、ステップX195へ戻って上記処理を繰り返す。
また、上記ステップX195で、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域にカウント数がある(ステップX195;Y)と判定した場合には、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を−1更新し(ステップX198)、対象の入賞数カウンタ領域1のアドレスに対応する払出コマンドを取得する(ステップX199)。そして、取得したコマンドを払出用シリアル送信バッファに書き込み(ステップX200)、払出コマンド送信タイマ領域に初期値をセーブして(ステップX201)、払出コマンド送信処理を終了する。払出コマンド送信タイマは送信間隔を管理するためのもので、初期値として例えば200msが設定される。
これにより、入賞領域への一の入賞を単位とした払出コマンド(賞球指令)が生成され、払出制御装置200に送信されるようになる。払出制御装置200はこの払出コマンドに基づき所定数の賞球を払い出す制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、払出制御手段(払出制御装置200)から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段をなす。
このように遊技制御装置100が、払出制御装置200から出力される状態信号に基づいて賞球指令を送信する制御を行うので、払出制御装置200が即座に払出制御を実行可能な場合にのみ賞球指令が送信されることとなる。これにより、未だ払い出しが行われていない入賞に対応するデータは遊技制御装置100側で保持されるようになるので停電発生時には遊技制御装置100でバックアップされるようになり、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できる。
従来の遊技機(例えば、特開2000−312759号公報の遊技機)では、何らかの原因により電源の遮断状態が発生した場合、払出制御装置200は自身の記憶手段にデータをバックアップし、電源遮断直前のデータによる払出制御状態を維持するようにしている。しかしながら、従来の遊技機では、バックアップするための機能が必要となるため、コストアップにつながるという問題があった。本発明によれば、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できるようにすることができる。
また、外部の装置に送信されるメイン賞球信号は払出ビジー信号の状態に関係なく出力されるので、遅滞なくメイン賞球信号を出力でき、ホールコンピュータなどの外部の装置では賞球の払い出しの時期を正確に把握でき、例えばベース値を正確に把握できるようになる。また、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタと、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタとを別々に備えるので、送信タイミングが異なる賞球指令とメイン賞球信号の情報を別々に管理でき、情報を確実に管理することができる。
以上のことから、統括的に遊技制御を行うとともに、遊技領域32に設けられた入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第3始動入賞口48、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号(ビジー信号)に基づいて賞球指令を払出制御手段に送信する制御を行い、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段に送信せず、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしていることとなる。
また、遊技領域32に賞球数の異なる入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第3始動入賞口48、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)を複数設け、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球数毎に、遊技球の払出制御を指示する賞球指令の未送信の有無を特定可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)を備え、状態信号が払出制御を開始可能であることを示し、かつ、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令がある場合に、賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するようにし、状態信号が当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かの特定を、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令があるか否かの特定よりも先に行うようにしていることとなる。
また、統括的に遊技制御を行うとともに、所定の入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第3始動入賞口48、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段(遊技制御装置100)と、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含む賞球信号(メイン賞球信号)を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段(遊技制御装置100)と、を備え、外部情報出力手段は、払出制御手段から出力される状態信号が、払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かに関係なく賞球信号の出力を行うようにしたこととなる。
また、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、停電が発生し該停電から復帰した場合には、状態信号が払出制御を開始可能であることを示していたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信せず、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している状態が所定期間に亘って継続していることに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしたこととなる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)と、賞球信号(メイン賞球信号)に関する情報を記憶可能な賞球信号カウンタ(遊技制御装置100)と、を備え、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37、第3始動入賞口48、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への一の入賞を単位として賞球指令を生成し、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に一の賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するように構成され、賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、払出制御手段への賞球指令への送信に対応させて更新を行うことで、送信していない賞球指令の数を記憶可能とし、外部情報出力手段は、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数を累積し、累積値が所定数に達する毎に賞球信号を遊技機の外部に出力するように構成され、賞球信号カウンタは、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、外部情報出力手段による賞球数の累積処理に対応させて更新を行うことで、未だ累積処理を行っていない賞球数を記憶可能であることとなる。
〔乱数更新処理1〕
図27には、タイマ割込み処理(図22参照)における乱数更新処理1(ステップX106)を示した。乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている普図の当り乱数、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数の初期値(スタート値)を更新するための処理である。この乱数更新処理1では、まず、普図の当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップX221)。
普図の当り乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップX221;N)は、大当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップX224)。また、普図の当り乱数が初期値設定待ちである場合(ステップX221;Y)は、次回初期値として普図の当り初期値乱数をロードし(ステップX222)、ロードした普図の当り乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップX223)。その後、大当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップX224)。
大当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップX224;N)は、小当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップX227)。また、大当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップX224;Y)は、次回初期値として大当り図柄初期値乱数をロードし(ステップX225)、ロードした大当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップX226)。その後、小当り図柄乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップX227)。
小当り図柄乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップX227;N)は、乱数更新処理1を終了する。また、小当り図柄乱数が初期値設定待ちである場合(ステップX227;Y)は、次回初期値として小当り図柄初期値乱数をロードし(ステップX228)、ロードした小当り図柄乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定し(ステップX229)、乱数更新処理1を終了する。
〔乱数更新処理2〕
図28には、タイマ割込み処理(図22参照)における乱数更新処理2(ステップX107)を示した。乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。なお、本実施形態の遊技機では、変動パターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2)と、2バイトの乱数(変動パターン乱数1,3)があり、乱数更新処理2は両方を更新対象とし、割込みが発生するごとに更新対象を切り替えて処理する。しかも、更新対象の乱数が2バイトの場合には、上位のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時に更新処理を行うようになっている。即ち、メイン処理に対する一の割込み処理において実行される乱数更新処理2による2バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態様決定用乱数)の更新は、上位1バイト若しくは下位1バイトの何れかについて実行されるように構成されている。
この乱数更新処理2では、まず、更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを更新する(ステップX231)。次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対応する演出乱数更新テーブルのアドレスを算出する(ステップX232)。そして、算出されたアドレスに基づいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得する(ステップX233)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限判定値、即ち、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
続いて、例えば本実施例において遊技用マイコンに設けられているRレジスタの値をロードする(ステップX234)。Rレジスタの値を使用することで、乱数にランダム性を付与することができる。次に、Rレジスタの値をマスクするためのマスク値を取得してRレジスタの値をマスクする(ステップX235)。なお、マスク値は、更新対象の乱数によって異なるビット数、例えば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって上限値が異なるためである。なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位4ビットを例示したが、数値は一例であってこれに限られるものではない。
次に、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数の上位1バイトであるかを判定する(ステップX236)。そして、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトである場合(ステップX236;Y)は、加算値として上位1バイトをマスク値によってRレジスタの値をマスクすることによって残った値(以下、これをマスクした値と称する)に「1」を加算したマスク更新値に設定し、下位1バイトを「0」に設定して(ステップX237)、ステップX239に進む。また、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトでない場合(ステップX236;N)は、加算値として上位1バイトを「0」に設定し、下位1バイトを上記マスク更新値に設定して(ステップX238)、ステップX239に進む。なお、マスクした値に「1」を加算するのは、マスクした値が「0」になる場合があり、「0」を後に加算すると加算する前の値から変化しないので、それを避けるためである。
そして、更新する乱数が2バイト乱数かを判定し(ステップX239)、2バイト乱数である場合(ステップX239;Y)は、更新する乱数領域の値(2バイト)を設定して(ステップX240)、ステップX242に進む。また、更新する乱数が2バイト乱数でない場合(ステップX239;N)は、乱数値の上位1バイトとして「0」を設定し、乱数値の下位1バイトとして、更新する乱数領域の値(1バイト)を設定し(ステップX241)、ステップX242へ進む。
ステップX242では、乱数値にステップX237又はX238で決定した加算値を加算した値を新たな乱数値とし、この新たな乱数値がステップX233で取得した上限判定値よりも大きいかを判定する(ステップX243)。そして、新たな乱数値が上限判定値より大きくない場合(ステップX243;N)は、新たな乱数値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップX245)。また、新たな乱数値が上限判定値より大きい場合(ステップX243;Y)は、新たな乱数値から上限判定値を減算した値を再度の新たな乱数値とし(ステップX244)、この値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップX245)。
次に、更新した乱数が2バイト乱数であるかを判定し(ステップX246)、2バイト乱数でない場合(ステップX246;N)は、乱数更新処理2を終了する。また、2バイト乱数である場合(ステップX246;Y)は、新たな乱数値(再度の新たな乱数値を算出した場合はその値)を2バイト乱数の上位の乱数領域にセーブし(ステップX247)、乱数更新処理2を終了する。
このように、CPU111Aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。従って、CPU111Aは、第1始動入賞口36や普通変動入賞装置37、第3始動入賞口48の始動領域への遊技球の流入に基づいて抽出される各種乱数のうち、特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)を決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/エラー監視処理〕
図29には、タイマ割込み処理(図22参照)における入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップX107)を示した。この入賞口スイッチ/エラー監視処理では、まず、第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球の排出を監視する残存球エラー監視処理を行う(ステップX301)。そして、下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)内の下大入賞口スイッチ39aに対応する不正入賞監視テーブルを準備し(ステップX302)、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップX303)を実行する。
不正入賞監視テーブル(不正監視テーブル)には、対象のスイッチに入力があるかを判定するデータの位置を示す監視スイッチビット、不正監視情報の下位アドレス、不正入賞数領域の下位アドレス、不正入賞エラー報知コマンド、不正入賞数上限値(不正発生判定個数)、入賞口スイッチテーブルのアドレスの情報が定義されている。また、入賞口スイッチテーブルには、監視の繰り返し数(スイッチの数)、監視スイッチビット、入賞数カウンタ領域1のアドレス、入賞数カウンタ領域2のアドレスの情報が定義されている。これらの不正監視テーブルや入賞口スイッチテーブルは、監視対象のスイッチのそれぞれに応じたものが用意されている。
その後、上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)内の上大入賞口スイッチ38aに対応する不正入賞監視テーブルを準備し(ステップX304)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップX305)を実行する。次に普電(普通変動入賞装置37)内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)に対応する不正入賞監視テーブルを準備し(ステップX306)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップX307)を実行する。
次に、常時入賞可能であり不正監視が不要な入賞口スイッチ(ここでは始動口1スイッチ36a、始動口3スイッチ48a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a)の入賞監視テーブルを準備し(ステップX308)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップX309)を行う。そして、第1特別変動入賞装置38内の特定領域の上方に不正に遊技球を滞在させる不正行為を検出する不正球監視処理を行う(ステップX310)。
次に、状態を監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するためのエラースキャンカウンタを更新する(ステップX311)。このエラースキャンカウンタは0から3の範囲で更新される。その後、エラースキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機エラー監視テーブル1を準備する(ステップX312)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定するエラーチェック処理(ステップX313)を行う。
エラースキャンカウンタの値を遊技機エラー監視テーブル1に参照することで、エラースキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号1に基づく状態の監視が設定され、エラースキャンカウンタの値が1である場合は払出制御装置200からのシュート玉切れスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。エラースキャンカウンタの値が2である場合はオーバーフロースイッチ信号に基づく状態の監視が設定され、エラースキャンカウンタの値が3である場合は払出異常ステータス信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、エラースキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機エラー監視テーブル2を準備する(ステップX314)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定するエラーチェック処理(ステップX315)を行う。
エラースキャンカウンタの値を遊技機エラー監視テーブル2に参照することで、エラースキャンカウンタの値が0である場合はガラス枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態の監視が設定され、エラースキャンカウンタの値が1である場合は前面枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態の監視が設定される。また、エラースキャンカウンタの値が2である場合は枠電波不正信号に基づく状態の監視が設定され、エラースキャンカウンタの値が3である場合はタッチスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、エラースキャンカウンタの値が0であるかを判定し(ステップX316)、エラースキャンカウンタの値が0でない場合(ステップX316;N)は、入賞口スイッチ/エラー監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機エラー監視テーブル3に状態の監視対象がない場合である。また、エラースキャンカウンタの値が0である場合(ステップX316;Y)は、遊技機エラー監視テーブル3を準備し(ステップX317)、エラーが発生しているかなどの状態を判定するエラーチェック処理(ステップX318)を行う。
エラースキャンカウンタの値を遊技機エラー監視テーブル3に参照することで、エラースキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号2に基づく状態の監視が設定される。なお、遊技機エラー監視テーブル3にはエラースキャンカウンタが1から3の場合は定義されていない。
その後、払出制御装置200が払出制御を開始可能であるかを示す払出ビジー信号に基づきビジー信号フラグを設定する払出ビジー信号チェック処理(ステップX319)を行って、入賞口スイッチ/エラー監視処理を終了する。なお、ステップX317からX319の処理は、タイマ割込み毎に更新されるエラースキャンカウンタの値が0の場合のみ実行されるため、4回のタイマ割込みに1回の割合で実行されることとなる。すなわち、タイマ割込みが4ms毎に行われる場合は、16ms毎にステップX317からX319の処理が行われることとなる。
〔残存球エラー監視処理〕
図30には、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理における残存球エラー監視処理(ステップX301)を示した。この残存球エラー監視処理は、第1特別変動入賞装置38に流入した遊技球の排出を監視する処理である。この残存球エラー監視処理では、まず、特定領域スイッチ38dに入力があるかを判定する(ステップX381)。特定領域スイッチ38dに入力がない場合(ステップX381;N)は、ステップX388に移行する。また、特定領域スイッチ38dに入力がある場合(ステップX381;Y)は、残存球カウンタが0であるかを判定する(ステップX382)。
残存球カウンタは第1特別変動入賞装置38内に残存する遊技球である残存球を管理するためのカウンタである。第1特別変動入賞装置38へ流入する遊技球は、すべて上大入賞口スイッチ38aで検出される。また、第1特別変動入賞装置38から排出される遊技球は、特定領域又は残存球排出口を通って排出されるので、特定領域スイッチ38d又は残存球排出口スイッチ38eにより検出される。よって、後述するように、上大入賞口スイッチ38aで遊技球を検出した場合に残存球カウンタを+1し、特定領域スイッチ38d又は残存球排出口スイッチ38eにより遊技球が検出された場合に残存球カウンタを−1することで、残存球カウンタの値が第1特別変動入賞装置38内に残存する遊技球数を示すこととなる。
この残存球カウンタが0でない場合(ステップX382;N)、すなわち、第1特別変動入賞装置38内に遊技球がある場合は、残存球カウンタを−1更新し(ステップX387)、ステップX388に移行する。この場合は、第1特別変動入賞装置38内にあった遊技球が特定領域を通って排出された場合である。
一方、残存球カウンタが0である場合(ステップX382;Y)、すなわち、第1特別変動入賞装置38内に遊技球がないとされているにもかかわらず特定領域で遊技球を検出した場合は、エラー・不正発生中であるかを判定する(ステップX383)。なお、この判定はタイマ割込み処理のステップX109と同じ内容の判定である。エラー・不正発生中である場合(ステップX383;Y)は、ステップX388に移行する。この場合は既にエラーや不正に関する処理が行われているため、ここではエラーや不正に関する処理を行わない。
また、エラー・不正発生中でない場合(ステップX383;N)は、異常払出エラー発生コマンドを準備し(ステップX384)、演出コマンド設定処理を行う(ステップX385)。これにより演出制御装置300に異常払出エラー発生コマンドが送信され、演出制御装置300ではこのコマンドに基づき異常の報知等の処理を行う。その後、エラー・不正発生中フラグをセットして(ステップX386)、ステップX388に移行する。これによりエラー・不正発生中となる。
次に、残存球排出口スイッチ38eに入力があるかを判定する(ステップX388)。残存球排出口スイッチ38eに入力がない場合(ステップX388;N)は、ステップX395に移行する。また、残存球排出口スイッチ38eに入力がある場合(ステップX388;Y)は、残存球カウンタが0であるかを判定する(ステップX389)。
残存球カウンタが0でない場合(ステップX389;N)、すなわち、第1特別変動入賞装置38内に遊技球がある場合は、残存球カウンタを−1更新し(ステップX394)、ステップX395に移行する。この場合は、第1特別変動入賞装置38内にあった遊技球が残存球排出口を通って排出された場合である。
一方、残存球カウンタが0である場合(ステップX389;Y)、すなわち、第1特別変動入賞装置38内に遊技球がないとされているにもかかわらず残存球排出口で遊技球を検出した場合は、エラー・不正発生中であるかを判定する(ステップX390)。なお、この判定はタイマ割込み処理のステップX109と同じ内容の判定である。エラー・不正発生中である場合(ステップX390;Y)は、ステップX395に移行する。この場合は既にエラーや不正に関する処理が行われているため、ここではエラーや不正に関する処理を行わない。
また、エラー・不正発生中でない場合(ステップX390;N)は、異常払出エラー発生コマンドを準備し(ステップX391)、演出コマンド設定処理を行う(ステップX392)。その後、エラー・不正発生中フラグをセットして(ステップX393)、ステップX395に移行する。これによりエラー・不正発生中となる。
次に、上大入賞口スイッチ38aに入力があるかを判定する(ステップX395)。上大入賞口スイッチ38aに入力がない場合(ステップX395;N)は、図31のステップX398に移行する。上大入賞口スイッチ38aに入力がある場合(ステップX395;Y)は、残存球カウンタを+1更新する(ステップX396)。なお、残存球カウンタが上限まで達した場合は0に戻さずに上限値に留めるようにする。そして、残存球エラー監視タイマに初期値(例えば30秒)をセーブして(ステップX397)、図31のステップX398に移行する。残存球エラー監視タイマは、遊技球が第1特別変動入賞装置38内に長時間留まった場合に異常と判定するためのタイマであり、初期値としては異常がない状態で第1特別変動入賞装置38に流入してから排出されるまでにかかる時間よりも十分に長い時間が設定される。
その後、残存球エラー中であるかを判定する(ステップX398)。残存球エラーとは、最後に遊技球が第1特別変動入賞装置38に流入してから所定時間(例えば30秒)以上経っても排出が確認できない状態である。この残存球エラー中でない場合(ステップX398;N)は、残存球カウンタが0であるかを判定する(ステップX399)。
残存球カウンタが0である場合(ステップX399;Y)は、残存球エラー監視処理を終了する。また、残存球カウンタが0でない場合(ステップX399;N)は、残存球エラー監視タイマを−1更新し(ステップX400)、残存球エラー監視タイマが0となったかを判定する(ステップX401)。残存球エラー監視タイマが0でない場合(ステップX401;N)は、残存球エラー監視処理を終了する。
また、残存球エラー監視タイマが0である場合(ステップX401;Y)、すなわち、最後に遊技球が第1特別変動入賞装置38に流入してから所定時間(例えば30秒)以上経っても排出が確認できなかった場合は、残存球エラーとして残存球エラー発生フラグをセットする(ステップX402)。これにより残存球エラー中となる。さらに、残存球エラー発生コマンドを準備し(ステップX403)、演出コマンド設定処理を行って(ステップX404)、残存球エラー監視処理を終了する。これにより演出制御装置300に残存球エラー発生コマンドが送信され、演出制御装置300ではこのコマンドに基づき異常の報知等の処理を行う。
一方、残存球エラー中である場合(ステップX398;Y)は、残存球カウンタが0であるかを判定する(ステップX405)。残存球カウンタが0でない場合(ステップX405;N)は、残存球エラー監視処理を終了する。この場合は残存球エラーが解消されていない場合である。また、残存球カウンタが0である場合(ステップX405;Y)、すなわち、残存球エラーが解消された場合は、残存球エラー発生フラグをクリアする(ステップX406)。これにより、残存球エラー中ではない状態となる。さらに、残存球エラー解除コマンドを準備して(ステップX407)、演出コマンド設定処理を行い(ステップX408)、残存球エラー監視処理を終了する。これにより演出制御装置300に残存球エラー解除コマンドが送信され、演出制御装置300ではこのコマンドに基づき異常の報知等を終了する処理を行う。
〔不正&入賞監視処理〕
図32には、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理における不正&入賞監視処理(ステップX303,X305、X307)を示した。この不正&入賞監視処理は、第1特別変動入賞装置38の上大入賞口スイッチ38a、第2特別変動入賞装置39の下大入賞口スイッチ39a、普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aに対して行なわれる処理である。第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39、普通変動入賞装置37については、無理やり開閉扉を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正が行なわれ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
この不正&入賞監視処理においては、まず、上述した残存球エラー中であるかを判定し(ステップX321)、残存球エラー中である場合(ステップX321;Y)は、ステップX323に移行する。すなわち残存球エラー中である場合は、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39、普通変動入賞装置37への入賞を不正な入賞として扱う。
また、残存球エラー中でない場合(ステップX321;N)は、エラー監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグが、不正監視期間中であるかを判定する(ステップX322)。不正監視期間とは、エラー監視対象の入賞口スイッチが上大入賞口スイッチ38aである場合は第1特別変動入賞装置38を開放する状態(本実施形態では小当り遊技状態)以外の期間であり、エラー監視対象の入賞口スイッチが下大入賞口スイッチ39aである場合は第2特別変動入賞装置39を開放する状態(本実施形態では特別遊技状態)以外の期間である。また、エラー監視対象の入賞口スイッチが始動口2スイッチ37aである場合は普通変動入賞装置37を開放する状態(本実施形態では普図の当り状態)以外の期間である。
そして、不正監視期間である場合(ステップX322;Y)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する(ステップX323)。対象の入賞口スイッチに入力がない場合(ステップX323;N)は、ステップX334に移行する。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合(ステップX323;Y)は、対象の不正入賞数を+1更新し(ステップX324)、加算後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数(例えば2個)を超えたかを判定する(ステップX325)。
判定個数を2個としているのは、例えば、開状態にある入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球が入賞口スイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズがのった場合にそれを不正と判断しないようにするためであり、不正でないのに簡単にエラーと判定しないためである。
そして、判定個数を超えていない場合(ステップX325;N)は、対象の入賞口スイッチの入賞監視テーブルを準備する(ステップX330)。また、判定個数を超えた場合(ステップX325;Y)は、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(ステップX326)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値(例えば60000ms)をセーブする(ステップX327)。次に、対象の不正発生コマンドを準備し(ステップX328)、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備して(ステップX329)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップX340)。
一方、不正監視期間でない場合(ステップX322;N)は、対象の入賞口スイッチの入賞監視テーブルを準備し(ステップX330)、賞球の設定を行う入賞数カウンタ更新処理(ステップX331)を行う。そして、対象の報知タイマが0でなければ−1更新する(ステップX334)。なお、報知タイマの最小値は0に設定されている。
その後、報知タイマの値が0であるかを判定し(ステップX335)、値が0でない場合(ステップX335;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、不正&入賞監視処理を終了する。また、値が0である場合(ステップX335;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、対象の不正解除コマンドを準備し(ステップX336)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(ステップX337)。そして、報知タイマの値が0になった瞬間であるかを判定する(ステップX338)。
報知タイマの値が0になった瞬間である場合(ステップX338;Y)、すなわち今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、対象の不正入賞数をクリアし(ステップX339)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップX340)。また、報知タイマの値が0になった瞬間でない場合(ステップX338;N)、すなわち前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップX340)。
そして、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合(ステップX340;Y)は、不正&入賞監視処理を終了する。また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合(ステップX340;N)は、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(ステップX341)、演出コマンド設定処理を行い(ステップX342)、不正&入賞監視処理を終了する。以上の処理により、エラーの発生に伴いエラー報知コマンドが演出制御装置300に送信され、エラーの解除に伴い不正入賞エラー解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、エラー報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
図33には、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理及び不正&入賞監視処理における入賞数カウンタ更新処理(ステップX309,X331)を示した。この入賞数カウンタ更新処理においては、まず、エラー・不正発生中であるかを判定する(ステップX351)。なお、この判定はタイマ割込み処理のステップX109と同じ内容の判定である。エラー・不正発生中である場合(ステップX351;Y)は、入賞数カウンタ更新処理を終了する。また、エラー・不正発生中でない場合(ステップX351;N)は、入賞監視テーブルの入賞口スイッチテーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得し(ステップX352)、対象の入賞口スイッチに入力(正確には入力の変化)があるかを判定する(ステップX353)。
入力がない場合(ステップX353:N)は、テーブルアドレスを次のレコードのアドレスに更新し(ステップX362)、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップX363)。また、入力がある場合(ステップX353;Y)は、対象の入賞数カウンタ領域1の値をロードし(ステップX354)、ロードした値を+1更新して(ステップX355)、オーバーフローするか判定する(ステップX356)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップX356;N)は、更新後の値を入賞数カウンタ領域1にセーブし(ステップX357)、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードする(ステップX358)。また、オーバーフローが発生した場合(ステップX356;Y)は、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードする(ステップX358)。
対象の入賞数カウンタ領域2の値をロード(ステップX358)した後、ロードした値を+1更新して(ステップX359)、オーバーフローするか判定する(ステップX360)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップX360;N)は、更新後の値を入賞数カウンタ領域2にセーブし(ステップX361)、テーブルアドレスを次のレコードのアドレスに更新して(ステップX362)、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップX363)。また、オーバーフローが発生した場合(ステップX360;Y)は、テーブルアドレスを次のレコードのアドレスに更新して(ステップX362)、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップX363)。
全スイッチの監視が終了していない場合(ステップX363;N)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する処理(ステップX353)に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合(ステップX363;Y)は、入賞数カウンタ更新処理を終了する。以上の処理により、入賞領域への入賞に基づき入賞数カウンタ領域1及び2が更新されて入賞の情報が記憶されることとなる。
〔演出コマンド設定処理〕
図35には、上述の不正&入賞監視処理での演出コマンド設定処理(ステップX342)を示した。なお、この演出コマンド設定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理における演出コマンド設定処理に共通する処理である。この演出コマンド設定処理では、まず、演出用シリアル送信バッファのステータスを読み込んで(ステップX371)、送信バッファが満杯であるかを判定する(ステップX372)。
送信バッファが満杯である場合(ステップX372;Y)は、ステップX371に戻る。また、送信バッファが満杯でない場合(ステップX372;N)は、コマンドデータ(MODE(上位バイト))を演出用シリアル送信バッファに書き込み(ステップX373)、シリアル送信バッファのステータスを読み込んで(ステップX374)、送信バッファが満杯であるかを判定する(ステップX375)。
送信バッファが満杯である場合(ステップX375;Y)は、ステップX374に戻る。また、送信バッファが満杯でない場合(ステップX375;N)は、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))を演出用シリアル送信バッファに書き込み(ステップX376)、演出コマンド設定処理を終了する。
このように、演出制御装置300に対してはシリアル通信でコマンドを送信するようにしたことで、遊技制御装置100の負担を軽減できるとともに、コマンドの解析を困難にすることができる。また、コマンドの送出タイミングが早まるとともに、データ線の本数を減らすことができる。さらに、演出制御装置300においてもストローブ内でのコマンドの取り込みが必要なくなり、負担を軽減することができる。
〔不正球監視処理〕
図34には、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理における不正球監視処理(ステップX310)を示した。第1特別変動入賞装置38には、特定領域の上方の位置に存在する遊技球を検出する不正球スイッチ38gが設けられている。この不正球スイッチ38gが監視する領域は、通常は遊技球が停留することなく流下するので、不正球スイッチ38gでの遊技球の検出時間はごく短い時間となる。しかし、例えば糸釣り球により不正に特定領域への流入を狙う場合には、この特定領域の上方に糸釣り球を待機させることとなるので、このような不正行為が行われている場合には不正球スイッチ38gでの遊技球を長時間検出することとなる。不正球監視処理では、このような不正球スイッチ38gでの遊技球の検出時間に基づき不正行為を監視するようにしている。
この不正球監視処理では、まず、第4入力ポート126への入力状態から不正球スイッチ38gはオンであるかを判定する(ステップX411)。不正球スイッチはオンでない場合(ステップX411;N)、すなわち第1特別変動入賞装置38内の特定領域の上方に滞在する遊技球を検出していない場合は、不正球スイッチのオン監視タイマ領域を0クリアし(ステップX420)、ステップX421に移行する。
また、不正球スイッチはオンである場合(ステップX411;Y)、すなわち第1特別変動入賞装置38内の遊技球の存在を検出している場合は、不正球スイッチのオン監視タイマを+1更新し(ステップX412)、オン監視タイマが規定時間(ここでは300ms)未満であるかを判定する(ステップX413)。そして、オン監視タイマが規定時間未満である場合(ステップX413;Y)は、ステップX421に移行する。
また、オン監視タイマが規定時間未満でない場合(ステップX413;N)、すなわち、不正球エラーと判定した場合は、不正球スイッチのオン監視タイマ領域に規定時間値をセーブし(ステップX414)、不正球エラー報知タイマ領域に初期値(ここでは6000ms)をセーブする(ステップX415)。
さらに、不正球エラー発生コマンドを準備し(ステップX416)、既に不正球エラーの発生中であるかを判定する(ステップX417)。既に不正球エラーの発生中である場合(ステップX417;Y)は、ステップX421に移行する。また、既に不正球エラーの発生中でない場合(ステップX417;N)は、異常中フラグを不正球エラーフラグ領域にセーブし(ステップX418)、演出コマンド設定処理を行って不正球エラー発生コマンドを設定し(ステップX419)、ステップX421に移行する。
そして、不正球エラー報知タイマが0でなければ−1更新し(ステップX421)、不正球エラー報知タイマが0であるかを判定する(ステップX422)。不正球エラー報知タイマが0でない場合(ステップX422;N)は、不正球監視処理を終了する。また、不正球エラー報知タイマが0である場合(ステップX422;Y)は、不正球エラーの発生中であるかを判定する(ステップX423)。
そして、不正球エラーの発生中でない場合(ステップX423;N)は、不正球監視処理を終了する。また、不正球エラーの発生中である場合(ステップX423;Y)は、正常中フラグを不正球エラーフラグ領域にセーブし(ステップX424)、演出コマンド設定処理を行って不正球エラー未発生コマンドを設定し(ステップX425)、不正球監視処理を終了する。
なお、不正球スイッチ38gが第1特別変動入賞装置38内の特定領域の上方で遊技球の存在を規定時間(ここでは300ms)以上継続して検出した場合に不正球エラーとしたが、不正球スイッチ38gが第1特別変動入賞装置38内の特定領域の上方で遊技球の存在を規定時間(ここでは300ms)以上継続して検出したことが所定回数(例えば3回)発生することにより不正球エラーとするようにしても良い。このようにすることで、第1特別変動入賞装置38内での球詰まりが発生した場合に即座に不正と扱ってしまうことを防止できる。
〔エラーチェック処理〕
図36には、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理におけるエラーチェック処理(ステップX313、X315、X318)を示した。このエラーチェック処理では、まず、エラースキャンカウンタに対応するエラー監視テーブルを取得し(ステップX451)、監視対象であるスイッチ(信号)がオンであるかを判定する(ステップX452)。
エラー監視テーブルには、エラースキャンカウンタに対応した情報が定義されている。この情報としては、例えば、エラー報知終了コマンド、対象の信号情報が保存されているスイッチ制御領域のポート入力状態領域2の下位アドレス、エラー監視領域の入力情報の下位アドレス、対象の信号のビットだけを取り出すマスクデータ、信号オンの判定データ、エラー解除監視タイマ比較値、エラー発生監視タイマ比較値が含まれる。
対象のスイッチがオンでない場合(ステップX452:N)は、エラーフラグとしてエラー解除フラグを準備し(ステップX453)、対象のエラー報知終了コマンドを取得して準備する(ステップX454)。その後、対象のエラー解除監視タイマ比較値を取得して(ステップX455)、対象のスイッチ状態領域の値と今回のスイッチの状態を比較する(ステップX459)。対象のスイッチがオンでない場合(ステップX452:N)とは、エラー系の信号ではエラーでない(正常である)ことを示す状態であり、タッチスイッチからの信号ではタッチされていないことを示す状態である。
一方、対象のスイッチがオンである場合(ステップX452:Y)は、エラーフラグとしてエラー発生フラグを準備し(ステップX456)、対象のエラー報知コマンドを取得して準備する(ステップX457)。その後、対象のエラー発生監視タイマ比較値を取得して(ステップX458)、対象のスイッチ状態領域の値と今回のスイッチの状態を比較する(ステップX459)。対象のスイッチがオンである場合(ステップX452:Y)とは、エラー系の信号ではエラーである(異常や不正である)ことを示す状態であり、タッチスイッチからの信号ではタッチされていることを示す状態である。
対象のスイッチ状態領域の値と今回のスイッチの状態が一致した場合(ステップX459;Y)、すなわちスイッチの状態が変化していない場合は、対象のエラー監視タイマを+1更新して(ステップX462)、対象のエラー監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となったかを判定する(ステップX463)。また、対象のスイッチ状態領域の値と今回のスイッチの状態が一致しない場合(ステップX459;N)、すなわちスイッチの状態が変化した場合は、対象のスイッチ状態領域に今回のスイッチ状態をセーブする(ステップX460)。そして、対象のエラー監視タイマをクリアし(ステップX461)、対象のエラー監視タイマを+1更新して(ステップX462)、対象のエラー監視タイマの値が監視タイマ比較値以上となったかを判定する(ステップX463)。
対象のエラー監視タイマの値が監視タイマ比較値以上でない場合(ステップX463;N)は、エラーチェック処理を終了する。また、対象のエラー監視タイマの値が監視タイマ比較値以上である場合(ステップX463:Y)は、エラー監視タイマを−1更新して比較値−1の値に留め(ステップX464)、準備したエラーフラグを対象のエラーフラグ領域の値と比較する(ステップX465)。
そして、準備したエラーフラグと対象のエラーフラグ領域の値とが一致する場合(ステップX465;Y)は、エラーチェック処理を終了する。また、準備したエラーフラグと対象のエラーフラグ領域の値とが一致しない場合(ステップX465;N)は、準備したエラーフラグを対象のエラーフラグ領域にセーブし(ステップX466)、演出コマンド設定処理を行って(ステップX467)、エラーチェック処理を終了する。これにより、ステップX454で準備したエラー報知終了コマンド又はX457で準備したエラー報知コマンドが演出制御装置300に送信されることとなる。
〔払出ビジー信号チェック処理〕
図37には、上述の入賞口スイッチ/エラー監視処理における払出ビジー信号チェック処理(ステップX319)を示した。この払出ビジー信号チェック処理においては、まず、払出制御装置200から入力される払出ビジー信号がオンであるかを判定する(ステップX471)。なお、払出ビジー信号は、払出制御装置200が払出制御を開始できない場合にオン状態とされるようになっている。
払出ビジー信号がオンでない場合(ステップX471;N)は、状態フラグとして通常中フラグを準備して(ステップX472)、オフ確定監視タイマ比較値(例えば32ms)を設定する(ステップX473)。また、払出ビジー信号がオンである場合(ステップX471;Y)は、状態フラグとしてビジー中フラグを準備して(ステップX474)、オン確定監視タイマ比較値(例えば32ms)を設定する(ステップX475)。
その後、ビジー信号状態領域の値は今回の信号の状態と同じであるかを判定、すなわちオン、オフの変化があったかを判定し(ステップX476)、同じである場合(ステップX476;Y)は、ビジー信号監視タイマを+1更新する(ステップX479)。また、同じでない場合(ステップX476;N)は、ビジー信号状態領域に今回の信号の状態をセーブし(ステップX477)、ビジー信号監視タイマを0クリアして(ステップX478)、ビジー信号監視タイマを+1更新する(ステップX479)。
次に、ビジー信号監視タイマの値が、先に設定したオン確定監視タイマ比較値又はオフ確定監視タイマ比較値よりも大きいか、すなわち信号確定時間(例えば32ms)に達したかを判定する(ステップX480)。信号確定時間に達していない場合(ステップX480;N)は、払出ビジー信号チェック処理を終了する。また、信号確定時間に達した場合(ステップX480;Y)は、ビジー信号監視タイマを−1更新して、先に設定したオン確定監視タイマ比較値又はオフ確定監視タイマ比較値の−1の値に留め(ステップX481)、準備した状態フラグを払出ビジー信号フラグ領域にセーブして(ステップX482)、払出ビジー信号チェック処理を終了する。
この処理により、払出ビジー信号に基づきビジー信号フラグが設定される。この際に、払出ビジー信号の状態が変化してもすぐにはビジー信号フラグを変更せず、信号確定時間に亘り変化した状態が継続した場合にビジー信号フラグを変更するようにしており、ノイズ等の影響を受け難くしている。
また、電源投入時にビジー信号フラグがクリアされるので、何れかの信号状態が信号確定時間に亘り継続するまではビジー信号フラグは設定されず不定状態となる。これにより、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令が払出制御装置200に送信されないようになり、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令が払出制御装置200に送信されるようになる。これにより、払出制御装置200が賞球指令を受信して即座に払出処理が可能なことを確実に把握してから賞球指令を送信するようになり、賞球指令に対応する払出制御が行われないことを防止できる。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における始動口スイッチ監視処理(ステップX110)の詳細について説明する。図38に示すように、始動口スイッチ監視処理では、まず、始動口1(第1始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップX491)、ハード乱数取得処理を行う(ステップX492)。そして、当該ハード乱数取得処理で第1始動入賞口36への入賞に基づき大当り乱数を取得した場合に設定される始動口入賞あり情報があるかを判定する(ステップX493)。
第1始動入賞口36への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されていない場合(ステップX493;N)は、ステップX499へ移行する。なお、この場合は始動口入賞なし情報が設定されている。一方、第1始動入賞口36への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されている場合(ステップX493;Y)は、電サポモード(特定遊技状態)中であるかを判定する(ステップX494)。そして、電サポモード中でない場合(ステップX494;N)は、ステップX497に移行する。また、電サポモード中である場合(ステップX494;Y)は、右打ち指示報知コマンドを準備し(ステップX495)、演出コマンド設定処理を行う(ステップX496)。その後、始動口1による保留の情報を設定するテーブルを準備し(ステップX497)、特図1始動口スイッチ処理を行う(ステップX498)。
演出制御装置300では、右打ち指示報知コマンドを受信することに基づき、表示や音声等により遊技者に対して右打ちをするように指示する右打ち指示報知を行う。電サポモード中である場合は右打ちの方が遊技者にとって有利であり、左打ちでなければ入賞しないようになっている第1始動入賞口36で電サポモード中において入賞を検出した場合に右打ち指示報知を行うようにしている。
次に、始動口2(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップX499)、ハード乱数取得処理を行い(ステップX500)、普通変動入賞装置37への入賞に基づき大当り乱数を取得した場合に設定される始動口入賞あり情報があるかを判定する(ステップX501)。
普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されていない場合(ステップX501;N)は、ステップX506に移行する。なお、この場合は始動口入賞なし情報が設定されている。一方、普通変動入賞装置37への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されている場合(ステップX501;Y)は、普電作動中であるかを判定する(ステップX502)。
普電作動中とは、普通変動入賞装置37で入賞を検出すること可能性がある状態である。入賞を検出すること可能性があるとは、可動部材37bが作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっている状態に加え、開状態から閉状態に変換された後の所定期間も含む。普電作動中である場合(ステップX502;Y)は、ステップX504に移行する。また、普電作動中でない場合(ステップX502;N)は、普電不正発生中であるかを判定する(ステップX503)。
普電不正発生中とは、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば2個)以上となって、普通変動入賞装置37に対応する不正入賞発生フラグが設定されている場合である。普電不正発生中である場合(ステップX503;Y)は、ステップX506に移行する。また、普電不正発生中でない場合(ステップX503;N)は、始動口2による保留の情報を設定するテーブルを準備し(ステップX504)、特図2始動口スイッチ処理を行って(ステップX505)、ステップX506に移行する。
次に、始動口3(第3始動入賞口48)入賞監視テーブルを準備し(ステップX506)、ハード乱数取得処理を行い(ステップX507)、第3始動入賞口48への入賞に基づき大当り乱数を取得した場合に設定される始動口入賞あり情報があるかを判定する(ステップX508)。
第3始動入賞口48への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されている場合(ステップX508;Y)は、始動口3による保留の情報を設定するテーブルを準備し(ステップX509)、特図1始動口スイッチ処理を行う(ステップX510)。そして、始動口3入賞監視タイマ領域に初期値(例えば10秒)をセーブして(ステップX511)、始動口スイッチ監視処理を終了する。
なお、通常遊技状態である場合(電サポモード(特定遊技状態)、特別遊技状態、小当り遊技状態の何れでもない状態)で第3始動入賞口48に遊技球が入賞した場合には、左打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信するようにしても良い。そして、演出制御装置300では、左打ち指示報知コマンドを受信することに基づき、表示や音声等により遊技者に対して左打ちをするように指示する左打ち指示報知を行うようにする。
一方、第3始動入賞口48への入賞に基づき始動口入賞あり情報が設定されていない場合(ステップX508;N)すなわち、始動口入賞なし情報が設定されている場合は、電サポモード(特定遊技状態)中であるかを判定する(ステップX512)。電サポモード中でない場合(ステップX512;N)は、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、電サポモード中である場合(ステップX512;Y)は、操作部24に設けられ操作部24への接触の有無を検出する発射タッチスイッチがオンであるかを判定する(ステップX513)。
発射タッチスイッチがオンでない場合(ステップX513;N)、すなわち、遊技者が操作部24に触れていない(発射操作がされていない)場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、発射タッチスイッチがオンである場合(ステップX513;Y)、すなわち、遊技者が操作部24に触れている(発射操作がされている)場合は、始動口3入賞監視タイマを−1更新し(ステップX514)、始動口3入賞監視タイマが0であるかを判定する(ステップX515)。
始動口3入賞監視タイマが0でない場合(ステップX515;N)は、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、始動口3入賞監視タイマが0である場合(ステップX515;Y)は、始動口3入賞監視タイマ領域に初期値(例えば10秒)をセーブする(ステップX516)。そして、始動口3入賞なし報知コマンドを準備し(ステップX517)、演出コマンド設定処理を行い(ステップX518)、始動口スイッチ監視処理を終了する。これにより演出制御装置300に始動口3入賞なし報知コマンドが送信され、演出制御装置300ではこのコマンドに基づき異常の報知等の処理を行う。なお、報知の終了については、演出制御装置300が報知の開始から所定時間が経過することで報知を終了するようにしている。
本実施形態の遊技機では、右打ちをした場合に遊技球が流下する遊技領域32に第2振分装置92を設けて第3始動入賞口48に遊技球が必ず入賞するようにし、右打ちで遊技を進行する特定遊技状態でも第1始動記憶が発生するようにしている。そして、右打ちで遊技を進行する特定遊技状態である場合に、遊技球を発射しているにもかかわらず所定時間に亘り第3始動入賞口48に遊技球が入賞していない場合にはエラーとして報知等を行うようにしている。なお、この所定時間は、異常等が発生していない場合において右打ちにより遊技を進行している場合に第3始動入賞口48に遊技球が入賞する間隔よりも十分に長い時間である。
本実施形態の遊技機では、特定遊技状態は1回の特図1変動表示ゲームを実行するまでの期間とされている。また、特図1変動表示ゲームの大当りでは80%が特定遊技状態とならない大当りであるのに対し、特図2変動表示ゲームの大当りはすべて特定遊技状態となる大当りである。よって、第1始動記憶がない状態で特定遊技状態が開始され、特定遊技状態中も第1始動記憶が発生しないと、大当りの発生以外で特定遊技状態が終了することがなくなってしまい、特定遊技状態と大当りが連続してしまうこととなる。そこで、第2振分装置92を備えて第3始動入賞口48に遊技球が必ず入賞するようにして、右打ちで遊技を進行する特定遊技状態でも第1始動記憶が発生するようにし、大当りの発生以外で特定遊技状態が終了する可能性を持たせている。
しかし、球詰まりや不正行為などの異常により第3始動入賞口48に遊技球が入賞しない状態となると、上述のように特定遊技状態と大当りが連続してしまうことなるため、特定遊技状態である場合に遊技球を発射しているにもかかわらず所定時間に亘り第3始動入賞口48に遊技球が入賞していない場合にはエラーとして報知等を行い、遊技店が損害を被ることを防止している。
〔ハード乱数取得処理〕
図39には、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップX492、X500、X507)を示した。このハード乱数取得処理では、まず、始動口入賞なし情報を設定し(ステップX581)、対象のスイッチに入力があるかを判定する(ステップX582)。
対象のスイッチに入力がない場合(ステップX582;N)は、ハード乱数取得処理を終了する。また、対象のスイッチに入力がある場合(ステップX582;Y)は、乱数ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップX583)、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるかを判定する(ステップX584)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップX584;N)は、ハード乱数取得処理を終了する。また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップX584;Y)は、対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードして準備する(ステップX585)。そして、始動口入賞あり情報を設定して(ステップX586)ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図1始動口スイッチ処理〕
図40には、上述の始動口スイッチ監視処理における特図1始動口スイッチ処理(ステップX498、X510)を示した。この特図1始動口スイッチ処理では、まず、第1始動入賞口36や第3始動入賞口48への入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号1出力回数をロードし(ステップX521)、ロードした値を+1更新して(ステップX522)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップX523)。そして、出力回数がオーバーフローしない場合(ステップX523;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号1出力回数領域にセーブし(ステップX524)、特図1保留数(第1始動記憶数)が上限値未満かを判定する(ステップX525)。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップX523;Y)は、ステップX525に移行する。ここでは出力回数を255まで記憶できるが、上限まで記憶している場合には+1更新によりループして0となってしまうため、更新後の値のセーブを行わない。
特図1保留数が上限値(ここでは4)未満である場合(ステップX525;Y)は、特図1保留数を+1更新する(ステップX526)。次に、特図1保留数に対応する乱数格納領域(特図1用の乱数格納領域)のアドレスを算出し(ステップX527)、上述のハード乱数取得処理で準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップX528)。
その後、大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップX529)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップX530)。さらに、変動パターン乱数1〜3を抽出して各乱数に対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブする(ステップX531)。そして、先読み処理である特図保留情報判定処理(ステップX532)を行い、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップX533)、演出コマンド設定処理を行って(ステップX534)、特図1始動口スイッチ処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100(RAM111C)が、第1始動入賞口36や第3始動入賞口48への遊技球の入賞に基づいて第1始動記憶を所定の上限数まで記憶可能な第1始動記憶手段をなす。
〔特図保留情報判定処理〕
図41には、上述の特図1始動口スイッチ処理における特図保留情報判定処理(ステップX532)を示した。特図保留情報判定処理は、第1始動記憶に基づく特図1変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該第1始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。この特図保留情報判定処理では、まず、電サポモード(特定遊技状態)中であるかを判定し(ステップX541)、電サポモード中である場合(ステップX541;Y)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、電サポモード中でない場合(ステップX541;N)は、大当り中、すなわち大当りに基づく特別遊技状態中であるかを判定する(ステップX542)。
大当り中である場合(ステップX542;Y)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、大当り中でない場合(ステップX542;N)は、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を行う(ステップX543)。そして、判定結果が大当りである場合(ステップX544;Y)は、大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップX545)、準備した大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップX546)、停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備する(ステップX548)。
一方、判定結果が大当りでない場合(ステップX544;N)は、はずれの停止図柄情報を設定し(ステップX547)、停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備する(ステップX548)。
停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンドを準備(ステップX548)した後、演出コマンド設定処理を行う(ステップX549)。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップX550)を行い、特図1変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を行う(ステップX551)。
そして、特図1変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップX552)、演出コマンド設定処理を行い(ステップX553)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップX550における特図情報設定処理、ステップX551における変動パターン設定処理は、特図1普段処理の特図1変動開始処理で特図1変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、第1始動記憶に基づく特図1変動表示ゲームの結果を含む先読み停止図柄コマンドと、当該第1始動記憶に基づく特図1変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、第1始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する第1始動記憶に基づく特図1変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り始動記憶表示を変化させるなどして、その特図1変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、第1始動記憶手段に記憶された第1始動記憶に基づき、第1変動表示ゲームの結果及び変動態様情報を当該第1変動表示ゲームの開始以前に決定することが可能な第1決定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された始動記憶(始動記憶として記憶される一又は複数の乱数)を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例えば特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
なお、この特図保留情報判定処理は特図1変動表示ゲームに対してのみ行われ、特図変動表示ゲームの開始を保留するための始動記憶を発生しない特図2変動表示ゲームに対しては行われない。また、電サポモード中や特別遊技状態中である場合には先読み処理を行わないようにしているが、このような場合であっても先読み処理を行うようにしても良い。
〔特図2始動口スイッチ処理〕
図42には、上述の始動口スイッチ監視処理における特図2始動口スイッチ処理(ステップX505)を示した。この特図2始動口スイッチ処理では、まず、普通変動入賞装置37への入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号2出力回数をロードし(ステップX561)、ロードした値を+1更新して(ステップX562)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップX563)。そして、出力回数がオーバーフローしない場合(ステップX563;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号2出力回数領域にセーブし(ステップX564)、始動口2(普通変動入賞装置37)入賞無効中であるかを判定する。
始動口2入賞無効中とは、特別結果(大当り)となった特図1変動表示ゲームの停止中(後述の特図表示中処理中)、特別遊技状態中、小当り遊技状態中及び特図2変動表示ゲームの実行中である。この始動口2入賞無効中である場合(ステップX565;Y)は、特図2始動口スイッチ処理を終了する。また、始動口2入賞無効中でない場合(ステップX565;N)は、特図2保留数を1に設定し(ステップX566)、特図2用の乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップX567)、上述のハード乱数取得処理で準備した大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップX568)。
その後、大当り図柄乱数を抽出してRWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップX569)。さらに、小当り図柄乱数を抽出してRWMの小当り図柄乱数格納領域にセーブし(ステップX570)、特図2始動口スイッチ処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、普通変動入賞装置37への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出して記憶する始動入賞記憶手段をなす。なお、特図変動表示ゲームの変動パターンを決定するための変動パターン乱数については特図変動表示ゲームの開始時に抽出する。もちろんここで抽出して記憶しておくようにしても良い。
〔特図1ゲーム処理〕
図43には、上述のタイマ割込み処理における特図1ゲーム処理(ステップX111)を示した。特図1変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図1の表示の設定を行う。この特図1ゲーム処理では、まず、特図1変動表示ゲームが中断されている場合にセットされる特図1中断中フラグがセットされているかを判定する(ステップY100)。この特図1中断中フラグがセットされていない場合(ステップY100;N)、すなわち、特図1変動表示ゲームの中断が行われていない場合は、ステップY101に移行して、以降の特図1変動表示ゲームに関する処理を行う。一方、特図1中断中フラグがセットされている場合(ステップY100;Y)、すなわち、特図1変動表示ゲームが中断されている場合は、ステップY101〜Y114の特図1変動表示ゲームに関する処理を行わず、ステップY115に移行する。これにより、特図1変動表示ゲームの中断中は特図1変動表示ゲームが進行せず(特図1ゲーム処理タイマの更新が行われず)、変動表示のみが継続するようになる。
ステップY101では、特図1の大当り中であるか、すなわち、特図1変動表示ゲームの結果が大当りになることに基づき実行される特別遊技状態中であるかを判定する(ステップY101)。そして、特図1の大当り中である場合(ステップY101;Y)は、下大入賞口スイッチ監視処理を行い(ステップY102)、特図1ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(ステップY103)。また、特図1の大当り中でない場合(ステップY101;N)は、ステップY103に移行する。
下大入賞口スイッチ監視処理では、第2特別変動入賞装置39内に設けられた下大入賞口スイッチ39aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。特図1ゲーム処理では、特図1変動表示ゲームの結果が大当りになることに基づき実行される特別遊技状態について大入賞口スイッチ監視処理を行うようにしており、特図2変動表示ゲームの結果が大当り又は小当りになることに基づき実行される特別遊技状態については後述する特図2ゲーム処理において大入賞口スイッチ監視処理を行う。
次に、特図1ゲーム処理タイマの値が0であるかを判定する(ステップY104)。特図1ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップY104;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップY115に移行して、それ以降の処理を行う。また、特図1ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップY104;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図1ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図1ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(ステップY105)。そして、当該テーブルを用いて特図1ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得し(ステップY106)、特図1ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行う(ステップY107)。
ステップY107にて、特図1ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図1変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図1変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図1変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1普段処理(ステップY108)を行う。ステップY107にて、特図1ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図1の停止表示時間の設定や、特図1表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1変動中処理(ステップY109)を行う。
ステップY107にて、特図1ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図1変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り種類の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図1表示中処理(ステップY110)を行う。
ステップY107にて、特図1ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップY111)を行う。ステップY107にて、特図1ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う下大入賞口開放中処理(ステップY112)を行う。
ステップY107にて、特図1ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、特図1大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う下大入賞口残存球処理(ステップY113)を行う。ステップY107にて、特図1ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図1普段処理(ステップY108)を行うために必要な情報の設定等を行う特図1大当り終了処理(ステップY114)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するための特図1変動制御テーブルを準備し(ステップY115)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップY116)を行って、特図1ゲーム処理を終了する。この特図1ゲーム処理が第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)に関する一連の実行制御を行う処理をなす。
〔特図2ゲーム処理〕
図44には、上述のタイマ割込み処理における特図2ゲーム処理(ステップX112)を示した。特図2ゲーム処理では、特図2変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図2の表示の設定を行う。この特図2ゲーム処理は、基本的には上述の特図1ゲーム処理と同様の処理を特図2について行うものである。
この特図2ゲーム処理では、まず、特図2変動表示ゲームが中断されている場合にセットされる特図2中断中フラグがセットされているかを判定する(ステップY130)。この特図2中断中フラグがセットされていない場合(ステップY130;N)、すなわち、特図2変動表示ゲームの中断が行われていない場合は、ステップY131に移行して、以降の特図2変動表示ゲームに関する処理を行う。一方、特図2中断中フラグがセットされている場合(ステップY130;Y)、すなわち、特図2変動表示ゲームが中断されている場合は、ステップY131〜Y149の特図2変動表示ゲームに関する処理を行わず、ステップY150に移行する。これにより、特図2変動表示ゲームの中断中は特図2変動表示ゲームが進行せず(特図2ゲーム処理タイマの更新が行われず)、変動表示のみが継続するようになる。なお、本実施形態の遊技機では特図2変動表示ゲームが中断される場合がないためステップY130の処理は省略しても良い。
ステップY131では、特図2の大当り中であるか、すなわち、特図2変動表示ゲームの結果が大当りとなることや、第1特別変動入賞装置38の特定領域に遊技球が流入することにより大当りとなることに基づき実行される特別遊技状態中であるかを判定する(ステップY131)。そして、特図2の大当り中でない場合(ステップY131;N)は、ステップY133に移行する。特図2の大当り中である場合(ステップY131;Y)は、下大入賞口スイッチ監視処理を行い(ステップY132)、特定領域での遊技球の検出を監視する特定領域スイッチ監視処理を行う(ステップY133)。
下大入賞口スイッチ監視処理では、第2特別変動入賞装置39内に設けられた下大入賞口スイッチ39aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。特図2ゲーム処理では、特図2変動表示ゲームの結果が大当りとなることや、第1特別変動入賞装置38の特定領域に遊技球が流入することにより大当りとなることに基づき実行される特別遊技状態について下大入賞口スイッチ監視処理を行うようにしており、特図1変動表示ゲームの結果が大当りになることに基づき実行される特別遊技状態については上述した特図1ゲーム処理において下大入賞口スイッチ監視処理を行う。
次に、特定領域での遊技球の検出を監視する特定領域スイッチ監視処理(ステップY133)を行った後、第1特別変動入賞装置38での遊技球の検出を監視する上大入賞口スイッチ監視処理を行う(ステップY134)。そして、特図2ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(ステップY135)。
次に、特図2ゲーム処理タイマの値が0であるかを判定する(ステップY136)。特図2ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップY136;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップY150に移行して、それ以降の処理を行う。また、特図2ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップY136;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図2ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図2ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(ステップY137)。そして、当該テーブルを用いて特図2ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得し(ステップY138)、特図2ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行う(ステップY139)。
ステップY139にて、特図2ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図2変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図2変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図2変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2普段処理(ステップY140)を行う。ステップY139にて、特図2ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図2の停止表示時間の設定や、特図2表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2変動中処理(ステップY141)を行う。
ステップY139にて、特図2ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図2変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当り種類の大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行い、特図2変動表示ゲームの遊技結果が小当りであれば、小当りに応じたファンファーレコマンドの設定や、小当り開放前処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図2表示中処理(ステップY142)を行う。
ステップY139にて、特図2ゲーム処理番号が「3」の場合は、小当り遊技状態における第1特別変動入賞装置38の開放時間の設定や、小当り開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り開放前処理(ステップY143)を行う。ステップY139にて、特図2ゲーム処理番号が「4」の場合は、小当り残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う小当り開放中処理(ステップY144)を行う。ステップY139にて、特図2ゲーム処理番号が「5」の場合は、第1特別変動入賞装置38内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、特定領域への流入があれば特別遊技状態の発生に関する処理等を行う小当り残存球処理(ステップY145)を行う。
ステップY139にて、特図2ゲーム処理番号が「6」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップY146)を行う。ステップY139にて、特図2ゲーム処理番号が「7」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う下大入賞口開放中処理(ステップY147)を行う。
ステップY139にて、特図2ゲーム処理番号が「8」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、特図2大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う下大入賞口残存球処理(ステップY148)を行う。ステップY139にて、特図2ゲーム処理番号が「9」の場合は、特図2普段処理(ステップY140)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップY149)を行う。
その後、特図2表示器52の変動を制御するための特図2変動制御テーブルを準備し(ステップY150)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップY151)を行って、特図2ゲーム処理を終了する。この特図2ゲーム処理が第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)に関する一連の実行制御を行う処理をなす。以上の特図2ゲーム処理は、基本的には上述の特図1ゲーム処理と同様の処理を特図2について行うものであり、以降の説明では特図1ゲーム処理と特図2ゲーム処理とで対応する処理を並行して説明する。
〔下大入賞口スイッチ監視処理〕
図45には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における下大入賞口スイッチ監視処理(ステップY102、Y132)を示した。この下大入賞口スイッチ監視処理では、まず、下大入賞口(第2特別変動入賞装置39)の開放中であるかを判定する(ステップY161)。そして、下大入賞口が開放中である場合(ステップY161;Y)は、ステップY163に移行する。また、下大入賞口が開放中でない場合(ステップY161;N)は、下大入賞口の残存球処理中であるかを判定する(ステップY162)。
下大入賞口の残存球処理中でない場合(ステップY162;N)は、下大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、下大入賞口の残存球処理中である場合(ステップY162;Y)は、下大入賞口スイッチに入力があるかを判定する(ステップY163)。なお、ステップY161、Y162の判定では特図1又は特図2ゲーム処理番号を参照して判定するようにしても良いし、それぞれの状態であるか否かを示すフラグを設定するようにして、このフラグに基づき判定するようにしても良い。
下大入賞口スイッチに入力がない場合(ステップY163;N)は、下大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、下大入賞口スイッチに入力がある場合(ステップY163;Y)は、今回の下大入賞口スイッチ監視処理において加算される下大入賞口への入賞数をカウントするための下大入賞口カウント数を+1更新し(ステップY164)、大入賞口カウントコマンドを準備して(ステップY165)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY166)。これにより第2特別変動入賞装置39への入賞に対応して演出を実行可能となる。そして、下大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数)以上となったかを判定する(ステップY167)。
下大入賞口カウント数が上限値(ここでは9)以上となっていない場合(ステップY167;N)は、下大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、下大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(ステップY167;Y)は、下大入賞口カウント数を上限値に留め(ステップY168)、対象の特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアし(ステップY169)、下大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより下大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔特定領域口スイッチ監視処理〕
図46には、上述の特図2ゲーム処理における特定領域スイッチ監視処理(ステップY133)を示した。この特定領域スイッチ監視処理では、まず、小当り中であるかを判定する(ステップY171)。ここでの小当り中とは、小当り開放中処理及び小当り残存球処理を行っている期間である。この小当り中でない場合(ステップY171;N)は、特定領域スイッチ監視処理を終了する。すなわち、特定領域スイッチ38dは、小当り開放中処理及び小当り残存球処理を行っている期間でのみ有効とされる。また、小当り中である場合(ステップY171;Y)は、条件装置が作動中であるかを判定する(ステップY172)。
条件装置が作動中である場合(ステップY172;Y)は、特定領域スイッチ監視処理を終了する。また、条件装置が作動中でない場合(ステップY172;N)は、特定領域スイッチに入力があるかを判定する(ステップY173)。そして、特定領域スイッチに入力がない場合(ステップY173;N)は、特定領域スイッチ監視処理を終了する。また、特定領域スイッチに入力がある場合(ステップY173;Y)は、特定領域通過フラグをセットし(ステップY174)、特定領域スイッチ監視処理を終了する。後にこの特定領域通過フラグがあることに基づき特別遊技状態を発生させる処理が行われるようになる。
〔上大入賞口スイッチ監視処理〕
図47には、上述の特図2ゲーム処理における上大入賞口スイッチ監視処理(ステップY134)を示した。この上大入賞口スイッチ監視処理では、まず、上大入賞口スイッチに入力があるかを判定し(ステップY181)、入力がない場合(ステップY181;N)は、上大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、入力がある場合(ステップY181;Y)は、上大入賞口(第1特別変動入賞装置38)の開放中であるかを判定する(ステップY182)。
そして、上大入賞口が開放中でない場合(ステップY182;N)は、上大入賞口スイッチ監視処理を終了する。上大入賞口スイッチ38aは開閉扉38cの直下にあって、第1特別変動入賞装置38に流入する遊技球を検出するものであるので、残存球の監視は行わない。なお、上大入賞口が開放中であるかは特図2ゲーム処理番号を参照して判定するようにしても良いし、開放中であるか否かを示すフラグを設定するようにして、このフラグに基づき判定するようにしても良い。
また、上大入賞口が開放中である場合(ステップY182;Y)は、今回の上大入賞口スイッチ監視処理において加算される上大入賞口への入賞数をカウントするための上大入賞口カウント数を+1更新し(ステップY183)、上大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数)以上となったかを判定する(ステップY184)。
上大入賞口カウント数が上限値(ここでは10)以上となっていない場合(ステップY184;N)は、上大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、上大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(ステップY184;Y)は、上大入賞口カウント数を上限値に留め(ステップY185)、特図2ゲーム処理タイマ領域を0クリアし(ステップY186)、上大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより上大入賞口が閉鎖されることとなる。
なお、上大入賞口カウント数を+1更新した場合に、上大入賞口カウントコマンドを演出制御装置300に送信するようにして、第1特別変動入賞装置38への入賞に対応して演出を実行可能としても良い。
〔特図1普段処理〕
図48には、上述の特図1ゲーム処理における特図1普段処理(ステップY108)を示した。この特図1普段処理では、まず、特図1が変動開始可能であるかを判定する(ステップY201)。この判定における特図1が変動開始可能である状態とは、大当り又は小当りとなる特図2変動表示ゲームの変動停止から特別遊技状態又は小当り遊技状態の終了までの間でないことである。なお、特図1変動表示ゲームの実行中や特図1変動表示ゲームに基づく特別遊技状態中も変動開始できない状態ではあるが、その場合は特図1普段処理が実行されていない状態であるため、ここではこれについては判定しなくても良い。
特図1が変動開始可能でない場合(ステップY201;N)は、特図1ゲーム処理番号として特図1普段処理の番号である「0」を設定し(ステップY214)、特図1ゲーム処理番号領域に設定した特図1普段処理の処理番号をセーブし(ステップY215)、特図1普段処理を終了する。
また、特図1が変動開始可能である場合(ステップY201;Y)は、左打ち指示報知済みであるか、すなわち左打ち指示報知フラグがセットされているかを判定する(ステップY202)。左打ち指示報知済みである場合(ステップY202;Y)は、ステップY206に移行する。また、左打ち指示報知済みでない場合(ステップY202;N)は、左打ち指示報知コマンドを準備し(ステップY203)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY204)。その後、左打ち指示報知フラグをセットし(ステップY205)、特図1保留数が0であるかを判定する(ステップY206)。左打ち指示報知フラグは、特定遊技状態が終了する際、すなわち特別遊技状態の終了後の1回目の特図1変動表示ゲームが終了する際にクリアされるようになっており、これにより通常遊技状態に移行する際に左打ち指示報知が行われることとなる。
そして、特図1保留数が0である場合(ステップY206;Y)は、ステップY214に移行する。また、特図1保留数が0でない場合(ステップY206;N)は、現在の確率状態(特定遊技状態であるか否か)に対応する変動開始確率情報コマンドを準備し(ステップY207)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY208)。その後、特図1変動表示ゲームに関する情報の設定等を行う特図1変動開始処理を行い(ステップY209)、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップY210)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY211)。なお、飾り特図保留数コマンドを準備する処理(ステップY210)を行う時点では特図1変動表示ゲームの開始に基づく特図1保留数の減算は行われておらず、現在の特図1保留数から−1した特図1保留数に対応する保留数コマンドを準備している。
次に、特図ステータス領域に特図1変動中をセット(情報加算)し(ステップY212)、特図1変動中処理移行設定処理を行って(ステップY213)、特図1普段処理を終了する。ここで特図ステータスとは、特図変動表示ゲームの状態を示すものであり、0〜5の何れかがセットされる。特図ステータス0は特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示し、特図ステータス1は特図1変動表示ゲームのみが実行されている状態を示し、特図ステータス2は特図2変動表示ゲームのみが実行されている状態を示す。また、特図ステータス3は特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方が実行されている状態を示し、特図ステータス4は大当りに基づく特別遊技状態中であることを示し、特図ステータス5は小当りに基づく小当り遊技状態中であることを示す。ここでは特図1変動表示ゲームが開始されるので、特図ステータスとして1又は3がセットされる。
〔特図2普段処理〕
図49には、上述の特図2ゲーム処理における特図2普段処理(ステップY140)を示した。この特図2普段処理では、まず、特図2が変動開始可能であるかを判定する(ステップY221)。この判定における特図2が変動開始可能である状態とは、大当りとなる特図1変動表示ゲームの変動停止から特別遊技状態の終了までの間でないことである。なお、特図2変動表示ゲームの実行中や特図2変動表示ゲームに基づく特別遊技状態中も変動開始できない状態ではあるが、その場合は特図2普段処理が実行されていない状態であるため、ここではこれについては判定しなくても良い。
特図2が変動開始可能でない場合(ステップY221;N)は、ステップY234に移行する。また、特図2が変動開始可能である場合(ステップY221;Y)は、特図2保留数が0であるかを判定する(ステップY222)。なお、上述したように、特図2保留(第2始動記憶)は、特図2変動表示ゲームを開始可能な状態において普通変動入賞装置37への入賞があった場合に、当該入賞に基づく特図2変動表示ゲームの開始処理を行うために一時的に発生するもので、第1始動記憶のように特図変動表示ゲームの開始を保留するためのものではない。
そして、特図2保留数が0でない場合(ステップY222;N)は、現在の確率状態(特定遊技状態であるか否か)に対応する変動開始確率情報コマンドを準備し(ステップY223)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY224)。その後、特図2変動表示ゲームに関する情報の設定等を行う特図2変動開始処理を行い(ステップY225)、特図ステータス領域に特図2変動中をセット(情報加算)する(ステップY226)。ここでは特図2変動表示ゲームが開始されるので、特図ステータスとして2又は3がセットされる。その後、特図2変動中処理移行設定処理を行って(ステップY227)、特図2普段処理を終了する。
一方、特図2保留数が0である場合(ステップY222;Y)は、特図1保留数が0であるかを判定する(ステップY228)。そして、特図1保留数が0である場合(ステップY228;Y)は、特図1が変動中であるかを判定する(ステップY229)。そして、特図1が変動中でない場合(ステップY229;N)は、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステップY230)、開始済みでない場合(ステップY230;N)は客待ち状態の設定に関する処理を行う。
客待ち状態の設定に関する処理では、まず、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセットし(ステップY231)、現在の確率状態に対応する客待ちデモコマンドを準備して(ステップY232)、演出コマンド設定処理を行い(ステップY233)、ステップY234に移行する。客待ちデモコマンドを現在の確率状態に対応するものとすることで、確率状態に応じて異なる客待ち画面を表示することが可能となる。
また、何らかの原因により演出制御装置300が再起動した場合、バックアップ機能を備えない演出制御装置300は遊技状態の情報を喪失してしまうため、適切な演出を行うことができなくなってしまうが、客待ちデモコマンドを現在の確率状態に対応するものとすることで、このコマンドの受信からは遊技状態に応じた演出を行うことができ、遊技状態の変更に基づく確率情報コマンドが送信されるのを待つよりも早く遊技状態に応じた演出に復帰できるようになる。
また、本実施形態の遊技機では、特図変動表示ゲームの開始ごとに変動開始確率情報コマンドを送信するようにしている(ステップY207、Y223)。これにより、演出制御装置300において遊技状態に応じた適切な演出を行うことが可能となる。
また、変動開始確率情報コマンドを特図変動表示ゲームの開始ごとに送信するようにしたことで、演出制御装置300が再起動した場合でもこのコマンドの受信からは遊技状態に応じた演出を行うことができ、遊技状態の変更に基づく確率情報コマンドが送信されるのを待つよりも早く遊技状態に応じた演出に復帰できるようになる。なお、客待ちデモコマンドや変動開始確率情報コマンドに、演出制御装置300が再起動した場合に遊技状態に応じた演出に復帰できるようにするためのその他の情報を含ませるようにしても良い。
そして、特図2ゲーム処理番号として特図2普段処理の番号である「0」を設定し(ステップY234)、特図2ゲーム処理番号領域に設定した特図2普段処理の処理番号をセーブする(ステップY235)。さらに、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップY236)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップY237)、特図1普段処理を終了する。一方、特図1保留数が0でない場合(ステップY228;N)、特図1が変動中である場合(ステップY229;Y)又は客待ちデモが開始済みである場合(ステップY230;Y)は、ステップY234に移行する。
〔特図1変動開始処理〕
図50には、上述の特図1普段処理における特図1変動開始処理(ステップY209)を示した。この特図1変動開始処理は、特図1変動表示ゲームの開始時に行う処理である。まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップY241)、特図1変動表示ゲームの結果情報としてはずれ情報又は大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップY242)を行う。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップY243)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップY244)を行い、特図1変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップY245)。
その後、特図1変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図1変動パターン設定処理(ステップY246)を行い、特図1変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップY247)を行う。これらの処理により、これから実行される特図1変動表示ゲームの結果や変動パターンが決定される。その後、特定遊技状態とする期間の管理を行うための電サポ変動回数更新処理を行い(ステップY248)、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
図51には、上述の特図2普段処理における特図2変動開始処理(ステップY225)を示した。この特図2変動開始処理は、特図2変動表示ゲームの開始時に行う処理である。まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップY261)、特図2変動表示ゲームの結果情報として大当り情報又は小当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップY262)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップY263)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップY264)を行い、特図2変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップY265)。
その後、特図2変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する特図2変動パターン設定処理(ステップY266)を行い、特図2変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップY267)を行う。これらの処理により、これから実行される特図2変動表示ゲームの結果や変動パターンが決定される。その後、特定遊技状態とする期間の管理を行うための電サポ変動回数更新処理を行い(ステップY268)、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
図52には、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップY242)を示した。この大当りフラグ1設定処理では、まず、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップY271)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備し(ステップY272)、特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップY273)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。
その後、実行中の特図2変動表示ゲームの大当り判定の結果である大当りフラグ2は大当りであるかを判定し(ステップY274)、大当りである場合(ステップY274;Y)は、大当りフラグ1設定処理を終了する。すなわち、同時に実行される特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方を大当りとしないようにしている。また、大当りでない場合(ステップY274;N)は、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップY275)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップY275)の判定結果が大当りでない場合(ステップY276;N)は、大当りフラグ1設定処理を終了する。この場合はステップY271にてセーブされたはずれ情報のままとなる。また、大当り判定処理(ステップY275)の判定結果が大当りである場合(ステップY276;Y)は、ステップY271にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップY277)、大当りフラグ1設定処理を終了する。
〔大当りフラグ2設定処理〕
図53には、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップY262)を示した。この大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域に小当り情報をセーブし(ステップY291)、RWMの特図2大当り乱数格納領域から大当り乱数をロードして準備して(ステップY292)、特図2大当り乱数格納領域を0クリアする(ステップY293)。
その後、実行中の特図1変動表示ゲームの大当り判定の結果である大当りフラグ1は大当りであるかを判定し(ステップY294)、大当りである場合(ステップY294;Y)は、大当りフラグ2設定処理を終了する。すなわち、同時に実行される特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方を大当りとしないようにしている。また、大当りでない場合(ステップY294;N)は、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップY295)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップY295)の判定結果が大当りでない場合(ステップY296;N)は、大当りフラグ2設定処理を終了する。この場合はステップY291にてセーブされた小当り情報のままとなる。また、大当り判定処理(ステップY295)の判定結果が大当りである場合(ステップY296;Y)は、ステップY291にて小当り情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップY297)、大当りフラグ2設定処理を終了する。
〔大当り判定処理〕
図54には、上述の大当りフラグ1設定処理及び大当りフラグ2設定処理における大当り判定処理(ステップY275、Y295)を示した。この大当り判定処理では、まず、対象の大当り乱数の値が大当り判定値の下限判定値未満かを判定する(ステップY311)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
対象の大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップY311;Y)、すなわち大当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップY313)、大当り判定処理を終了する。なお、判定結果としてのはずれとは、大当りの抽選にはずれたことを示すものである。よって、本実施形態の遊技機での特図2変動表示ゲームの場合は大当りの抽選にはずれることで小当りとなる。
また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップY311;N)は、対象の大当り乱数の値が大当り判定値の上限判定値より大きいかを判定する(ステップY312)。そして、大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップY312;Y)、すなわち大当りでない場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップY313)、大当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップY312;N)、すなわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップY314)、大当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図55には、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップY243)を示した。この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りかを判定し(ステップY331)、大当りである場合(ステップY331;Y)は、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップY332)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定し(ステップY333)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄退避領域にセーブする(ステップY334)。この処理により大当り種類が選択される。なお、特図1変動表示ゲームの停止図柄を特図1停止図柄領域ではなく特図1停止図柄退避領域にセーブするようにしたのは、特図2変動表示ゲームで特別結果(大当り)が導出された場合に強制的にはずれ結果に変更される可能性があるためである。
その後、ゲームモードフラグ(特定遊技状態であるか否か等を示すフラグ)に対応する大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップY335)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して特図1停止図柄パターン領域にセーブする(ステップY336)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得して特図1ラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップY337)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブする(ステップY338)。そして、特図1大当りを特図変動情報領域にセーブして(ステップY339)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップY343)。
一方、大当りでない場合(ステップY331;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄退避領域にセーブし(ステップY340)、はずれ停止図柄パターンを特図1停止図柄パターン領域にセーブする(ステップY341)。そして、特図1はずれを特図変動情報領域にセーブし(ステップY342)、停止図柄パターンに対応する飾り特図1コマンドを準備する(ステップY343)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図1コマンド領域にセーブし(ステップY344)、演出コマンド設定処理(ステップY345)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップY346)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアし(ステップY347)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図56には、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップY263)を示した。なお、特図2停止図柄設定処理は、特図1停止図柄設定処理と同じ処理を、特図2を対象として行うものである。この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りかを判定し(ステップY361)、大当りである場合(ステップY361;Y)は、特図2大当り図柄乱数格納領域から大当り図柄乱数をロードする(ステップY362)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定し(ステップY363)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄退避領域にセーブする(ステップY364)。この処理により大当り種類が選択される。なお、特図2変動表示ゲームの停止図柄を特図2停止図柄領域ではなく特図2停止図柄退避領域にセーブするようにしたのは、特図1変動表示ゲームで特別結果(大当り)が導出された場合に強制的にはずれ結果に変更される可能性があるためである。
その後、ゲームモードフラグ(特定遊技状態であるか否か等を示すフラグ)に対応する特図2大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップY365)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して特図2停止図柄パターン領域にセーブする(ステップY366)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得して特図2ラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップY367)、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブする(ステップY368)。そして、特図2大当りを特図変動情報領域にセーブして(ステップY369)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップY378)。
一方、大当りでない場合(ステップY361;N)は、特図2小当り図柄乱数格納領域から小当り図柄乱数をロードする(ステップY370)。次に、特図2小当り図柄テーブルを設定し(ステップY371)、ロードした小当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄退避領域にセーブする(ステップY372)。この処理により小当り種類が選択される。その後、ゲームモードフラグ(特定遊技状態であるか否か等を示すフラグ)に対応する特図2小当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップY373)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して特図2停止図柄パターン領域にセーブする(ステップY374)。
次に、停止図柄番号に対応する時間短縮判定データを取得して時間短縮判定データ領域にセーブし(ステップY376)、停止図柄番号に対応する特図情報を特図変動情報領域にセーブして(ステップY377)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップY378)。なお、特定遊技状態での小当りの場合には、時間短縮判定データとして時短ありデータがセーブされるとともに、特図情報として時短モード時小当りの情報がセーブされる。また、特定遊技状態でない状態での小当りの場合には、時間短縮判定データとして時短なしデータがセーブされるとともに、特図情報として通常時小当りの情報がセーブされる。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図2コマンド領域にセーブし(ステップY379)、演出コマンド設定処理(ステップY380)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップY381)、特図2大当り図柄乱数格納領域を0クリアし(ステップY382)、特図2小当り図柄乱数格納領域を0クリアして(ステップY383)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
〔特図情報設定処理〕
図57には、上述の特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における特図情報設定処理(ステップY244、Y264)を示した。この特図情報設定処理では、まず、電サポモード(特定遊技状態)中であるかを判定する(ステップY401)。なお、電サポモード中であるかを判定する際には、電サポモードであることを示す情報(フラグ)の設定の有無により判定するようにしても良いし、後述する電サポ最終変動フラグの有無により判定するようにしても良い。電サポモード中でない場合(ステップY401;N)は、通常時の変動パターン選択グループ情報テーブルを設定し(ステップY402)、ステップY404に移行する。一方、電サポモード中である場合(ステップY401;Y)は、電サポモード時の変動パターン選択グループ情報テーブルを設定し(ステップY403)、ステップY404に移行する。
そして、対象の停止図柄パターンがはずれの停止図柄パターンでない場合(ステップY404;N)、すなわち大当り又は小当りである場合は、保留数情報として1を設定し(ステップY405)、ステップY407に移行する。大当りや小当りの場合は保留数に影響されない変動パターンの振り分けを行うために保留数が1であるものとして扱う。また、対象の停止図柄パターンがはずれの停止図柄パターンである場合(ステップY404;Y)は、保留数情報として特図1保留数をロードし(ステップY406)、ステップY407に移行する。なお、停止図柄パターンとしてはずれがあるのは特図1変動表示ゲームのみである。
そして、保留数情報に対応する変動パターン選択グループ情報を取得して変動振分情報1として変動振分情報1領域にセーブする(ステップY407)。変動振分情報1は、特図変動表示ゲームの結果、保留数情報及び遊技状態情報(特定遊技状態中であるか否か)をもとに作成されるテーブルポインタである。さらに、振分ベースポインタテーブルを設定し(ステップY408)、停止図柄パターンに対応する振分ベースポインタを取得する(ステップY409)。その後、取得した値を変動振分情報2として変動振分情報2領域にセーブして(ステップY410)、特図情報設定処理を終了する。変動振分情報2は停止図柄パターンをもとに作成されるテーブルポインタである。
変動振分情報1が上述のように設定されることにより、電サポモード(特定遊技状態)中であるか否かにより変動時間等を異ならせることが可能となる。例えば特別遊技状態の終了後に特定遊技状態となって1回目に行われる特図変動表示ゲームについて、30〜1800秒の範囲で変動時間を選択可能とすることができる。また、特図2変動表示ゲームについては特定遊技状態である場合に特定遊技状態でない場合よりも短い変動時間を設定可能となる。
なお、特別遊技状態が発生した場合に、当該特別遊技状態の契機となった特図変動表示ゲームの大当り図柄乱数や小当り図柄乱数を記憶しておき、当該特別遊技状態の終了後に特定遊技状態となって1回目に行われる特図変動表示ゲームについて、当該特別遊技状態の発生の契機となった大当り図柄乱数や小当り図柄乱数も考慮して変動時間を設定できるようにしても良い。すなわち、遊技制御手段(遊技制御装置100)が、特別結果の種類に基づき特別遊技状態の終了後に最初に開始される変動表示ゲームの実行時間を選択するようにしても良い。
〔変動パターン設定処理〕
図58には、上述の特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動パターン設定処理(ステップY246、Y266)を示した。なお、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
この変動パターン設定処理では、まず、変動グループ選択アドレステーブルを設定し(ステップY451)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得して準備して(ステップY452)、対象の変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップY453)。なお、特図1変動表示ゲームについては第1始動記憶の発生時に変動パターン乱数1が抽出されて保存されているので、変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードする。また、特図2変動表示ゲームについてはこの処理において変動パターン乱数1を抽出する。特図1変動表示ゲームについては先読み処理を行うため第1始動記憶の発生時に変動パターン乱数1を抽出しているが、特図2変動表示ゲームについては先読み処理を行わないのでここで変動パターン乱数1を抽出している。また、ステップY456、Y462における変動パターン乱数2、3についても、特図1変動表示ゲームについては第1始動記憶の発生時に抽出されて保存されているので、変動パターン乱数格納領域(保留数1用)からロードする。また、特図2変動表示ゲームについてはこの処理において変動パターン乱数を抽出する。
次に、2バイト振り分け処理を行って(ステップY454)、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップY455)、対象の変動パターン乱数2をロードして準備する(ステップY456)。そして、振り分け処理(ステップY457)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(ステップY458)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップY459)、変動振分情報1と決定された後半変動番号を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップY460)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップY461)、対象の変動パターン乱数3をロードして準備する(ステップY462)。
その後、振り分け処理(ステップY463)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得して前半変動番号領域にセーブし(ステップY464)、変動パターン設定処理を終了する。この処理により前半変動パターンが設定され、これから開始される変動表示ゲームの全期間の変動パターンが設定されることとなる。
〔2バイト振り分け処理〕
図59には、上述の特図1変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(ステップY455)を示した。2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。
この2バイト振り分け処理では、まず、準備した後半変動グループテーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(即ち、「0」)であるかをチェックする(ステップY501)。ここで、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変動パターングループのみを規定する後半変動グループテーブルにあっては、振分けの必要がないため、振り分け値「0」、即ち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップY502;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップY507)、2バイト振り分け処理を終了する。一方、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップY502;N)は、後半変動グループテーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップY503)。
次に、ロードされた乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップY373にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップY504)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップY505)。新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップY505;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップY506)、処理をステップY503に移行して、それ以降の処理を行う。即ち、ステップY503にて、変動グループ選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップY505にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップY504)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップY505)。
上記の処理をステップY505にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップY505;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動グループテーブルに規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中から何れか一の後半変動選択テーブルが選択される。そして、ステップY505にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップY505;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップY507)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔振り分け処理〕
図60には、上述の特図1変動パターン設定処理及び特図2変動パターン設定処理における振り分け処理(ステップY456、Y459、Y465、Y474、Y480)を示した。振り分け処理は、変動パターン乱数2に基づいて、後半変動選択テーブル(後半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択したり、変動パターン乱数3に基づいて、前半変動選択テーブル(前半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりするための処理である。
この振り分け処理では、まず、準備された後半変動選択テーブル(選択テーブル)や前半変動選択テーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(即ち、「0」)であるか否かをチェックする(ステップY511)。ここで、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルは、後半変動グループテーブルと同様に、少なくとも一の後半変動パターンや前半変動パターンと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、即ち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップY512;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップY517)、振り分け処理を終了する。一方、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップY512;N)は、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップY513)。
次に、ロードされた乱数値(変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)からステップY513にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出した後(ステップY514)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップY515)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップY515;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップY516)、処理をステップY513に移行して、それ以降の処理を行う。
即ち、ステップY513にて、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップY515にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップY514)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップY515)。
上記の処理をステップY515にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップY515;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに規定されている少なくとも一の後半変動パターンや前半変動パターンの中から何れか一の後半変動番号や前半変動番号を選択する。そして、ステップY515にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップY515;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップY517)、振り分け処理を終了する。
〔変動開始情報設定処理〕
図61には、上述の特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップY247、Y267)を示した。この変動開始情報設定処理では、まず、特図1の情報設定中であるかを判定し(ステップY551)、特図1の情報設定中でない場合(ステップY551;N)は、ステップY553に移行する。また、特図1の情報設定中である場合(ステップY551;Y)は、特図1の変動パターン乱数の乱数格納領域(保留数1用)をクリアする(ステップY552)。なお、特図2の変動パターン乱数1〜3は変動パターンの抽選の際に抽出されるので乱数格納領域に格納されないため、ここではクリアする処理を行わない。
次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップY553)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップY554)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップY555)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップY556)。そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップY557)、加算値を対象の特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY558)。
その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(ステップY559)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を準備して(ステップY560)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY561)。次に、特図1の情報設定中であるかを判定し(ステップY562)、特図1の情報設定中でない場合(ステップY562;N)は、変動開始情報設定処理を終了する。また、特図1の情報設定中である場合(ステップY562;Y)は、特図1保留数を−1更新し(ステップY563)、特図1の乱数格納領域の内容をシフトし(ステップY564)、シフト後の空き領域をクリアして(ステップY565)、変動開始情報設定処理を終了する。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、第1始動記憶手段に記憶された第1始動記憶に基づき、第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の結果及び変動態様情報を当該第1変動表示ゲームの開始の際(開始以前)に決定することが可能な第1決定手段をなす。また、遊技制御装置100が、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づき所定の乱数を抽出し、当該所定の乱数に基づき第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の結果及び変動態様情報を当該第2変動表示ゲームの開始の際(開始以前)に決定することが可能な第2決定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンドなどが挙げられる。なお、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
すなわち、遊技制御装置100が、第1決定手段の決定結果に基づいて第1変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)の実行制御を行うことが可能な第1変動表示ゲーム実行制御手段をなす。また、特図1ゲーム処理の全体から、第1変動表示ゲーム実行制御手段が第1変動表示ゲームに関する一連の実行制御を行うものとも言える。さらに、遊技制御装置100が、第2決定手段の決定結果に基づいて第2変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の実行制御を行うことが可能な第2変動表示ゲーム実行制御手段をなす。また、特図2ゲーム処理の全体から、第2変動表示ゲーム実行制御手段が第2変動表示ゲームに関する一連の実行制御を行うものとも言える。
また、遊技制御装置100が、第1決定手段によって決定された第1変動表示ゲームの結果及び変動態様情報並びに第2決定手段によって決定された第2変動表示ゲームの結果及び変動態様情報を制御情報として演出制御手段(演出制御装置300)へ送信することが可能な送信手段をなす。また、遊技制御装置100が、第1変動表示ゲーム及び第2変動表示ゲームのそれぞれについて、変動表示ゲームの開始に応じて変動時間の計測を開始し、当該計測時間が変動時間を経過した場合に当該変動表示ゲームの変動時間の計測を終了する計測手段をなす。
〔電サポ変動回数更新処理〕
図62には、上述の特図1変動開始処理及び特図2変動開始処理における電サポ変動回数更新処理(ステップY248、Y268)を示した。この電サポ変動回数更新処理では、まず、電サポモード(特定遊技状態)中であるかを判定し(ステップY581)、電サポモード中でない場合(ステップY581;N)は、電サポ変動回数更新処理を終了する。また、電サポモード中である場合(ステップY581;Y)は、電サポモードとする特図変動表示ゲームの実行回数を管理する電サポ変動回数を−1更新し(ステップY582)、電サポ変動回数が0であるかを判定する(ステップY583)。
電サポ変動回数が0でない場合(ステップY583;N)、すなわち電サポモードが継続する場合は、電サポ変動回数更新処理を終了する。また、電サポ変動回数が0である場合(ステップY583;Y)、すなわち電サポモードを終了する場合は、変動開始する図柄に対応する電サポ最終変動フラグをセットして(ステップY584)、電サポ変動回数更新処理を終了する。なお、本実施形態の遊技機では電サポモードは1回の特図変動表示ゲームを実行するまでであるので、ステップY582、Y583の処理を省略しても良い。
本実施形態の遊技機では、特別遊技状態の終了後に所定回数の特図変動表示ゲームを実行するまで電サポモードを設定するようにしているが、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを同時に実行可能であるので、電サポモードの回数を管理する電サポ変動回数更新処理は特図変動表示ゲームの開始時に行うようにしている。このように電サポ変動回数更新処理は特図変動表示ゲームの開始時に行われるため、電サポモードでの抽選が行われた最後の特図変動表示ゲームについては、当該特図変動表示ゲームの変動表示中にはすでに電サポモードを終了した状態になっている。よって、当該特図変動表示ゲームの変動表示中において他の処理が現実の遊技状態を参照して処理を行うと、電サポモードでない状態であるものとして処理が行われてしまうために不都合が生じる虞がある。そこで当該特図変動表示ゲームについては電サポモードとして実行しているゲームとして扱うことができるようにするために電サポ最終変動フラグを設定するようにしている。また、電サポ最終変動フラグは、電サポモードでの抽選が行われた最後の特図変動表示ゲームが、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れであるかを判定できる情報を含んでいる。
〔特図1変動中処理移行設定処理〕
図63には、特図1普段処理における特図1変動中処理移行設定処理(ステップY213)を示した。この特図1変動中処理移行設定処理では、まず、特図1ゲーム処理番号として「1」を設定し(ステップY601)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY602)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップY603)、特図1の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY604)。ここでは特別図柄1変動中信号をONに設定する。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップY605)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば100ms)を設定する(ステップY606)。さらに、特図1変動中図柄番号領域に初期値をセットして(ステップY607)、特図1変動中処理移行設定処理を終了する。
特図1変動中図柄番号領域にセットする初期値は0であり、これによりすべてのセグメントが消灯した状態から変動表示が開始されるようになる。結果態様を表示した状態では少なくとも一つのセグメントが点灯しているので、すべてのセグメントを消灯した状態から変動表示を開始することで変動表示が開始したことを即座に認識することが可能となる。
〔特図2変動中処理移行設定処理〕
図64には、特図2普段処理における特図2変動中処理移行設定処理(ステップY227)を示した。この特図2変動中処理移行設定処理では、まず、特図2ゲーム処理番号として「1」を設定し(ステップY611)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY612)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップY613)、特図2の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY614)。ここでは特別図柄2変動中信号をONに設定する。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップY615)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば100ms)を設定する(ステップY616)。さらに、特図2変動中図柄番号領域に初期値をセットして(ステップY617)、特図2変動中処理移行設定処理を終了する。
特図2変動中図柄番号領域にセットする初期値は0であり、これによりすべてのセグメントが消灯した状態から変動表示が開始されるようになる。結果態様を表示した状態では少なくとも一つのセグメントが点灯しているので、すべてのセグメントを消灯した状態から変動表示を開始することで変動表示が開始したことを即座に認識することが可能となる。
なお、特図1表示器51及び特図2表示器52において変動表示を開始する際にはすべてのセグメントを消灯状態とした状態から開始するとしたが、これに限られるものではない。例えば、何れの結果態様の点灯態様とも異なる点灯態様から変動表示を開始するようにしても良いし、何れの結果態様でも用いられないセグメントがあれば少なくとも当該セグメントを点灯した状態から変動表示を開始するようにしても良い。また、必ず毎回同じ一のセグメントを点灯した状態から変動表示を開始するようにしてもよい。また、特図1表示器51と特図2表示器52で変動を開始する際の点灯態様は同じでも良いし異なっていても良い。
〔特図1変動中処理〕
図65には、上述の特図1ゲーム処理における特図1変動中処理(ステップY109)を示した。この特図1変動中処理では、まず、図柄確定回数出力回数を+1更新し(ステップY621)、飾り特図1コマンド領域からコマンドをロードして準備して(ステップY622)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY623)。
次に、飾り特図1停止コマンドを準備して(ステップY624)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY625)。その後、停止図柄パターンに対応する表示時間を特図1ゲーム処理タイマ領域に設定する(ステップY626)。なお、ここで設定される特図1変動表示ゲームの表示時間(停止時間)としては、はずれの場合に600ms、大当りの場合に2000msの表示時間が設定される。
そして、特図1はずれであるか、すなわち特図1変動表示ゲームの結果がはずれであるかを判定する(ステップY627)。特図1はずれである場合(ステップY627;Y)は、ステップY640に移行する。また、特図1はずれでない場合(ステップY627;N)、すなわち大当りである場合は、特図2変動表示ゲームも実行中であるかを判定する(ステップY628)。なお特図2変動表示ゲームが実行中であるか否かは特図ステータスを参照することで把握できる。
そして、特図2変動表示ゲームが実行中でない場合(ステップY628;N)は、ステップY637に移行する。また、特図2変動表示ゲームが実行中である場合(ステップY628;Y)は、特図2表示中処理中であるかを判定する(ステップY629)。すなわちこの場合は、特図1変動表示ゲームが大当りになることに基づき、実行中の特図2変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止させられる場合である。本実施形態の遊技機では特図2変動表示ゲームがはずれとなるのはこの場合のみである。なお、特図2変動表示ゲームがすでに変動表示を終了しているが表示時間(停止時間)が終了していない場合も強制停止の対象となる。
特図2表示中処理中である場合(ステップY629;Y)は、ステップY631に移行する。また、特図2表示中処理中でない場合(ステップY629;N)は、図柄確定回数出力回数を+1更新する(ステップY630)。次に、特図2の表示時間として上記で設定した特図1の表示時間+4msの表示時間を特図2ゲーム処理タイマ領域に設定する(ステップY631)。特図2の表示時間として特図1の表示時間+4msの表示時間を設定することで、特図1と特図2の表示時間が同時に終了するようになる。なお、すでに特図2変動表示ゲームが表示時間中であった場合にも表示時間が再設定され、新たに表示時間が開始されるようになる。
次に、飾り特図2のはずれ図柄コマンドを準備し(ステップY632)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY633)。その後、飾り特図2停止コマンドを準備して(ステップY634)、演出コマンド設定処理を行い(ステップY635)、特図2表示中処理移行設定処理2を行う(ステップY636)。
そして、飾り特図1コマンド領域からコマンドをロードして当り図柄コマンド領域にセーブし(ステップY637)、特図1ラウンド数上限値情報領域から情報をロードしてラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップY638)、特図1大入賞口開放情報領域から情報をロードして大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップY639)。
その後、特図1停止図柄退避領域から情報をロードして特図1停止図柄領域にセーブし(ステップY640)、特図1表示中処理移行設定処理1を行って(ステップY641)、特図1表示中処理を終了する。
〔特図2変動中処理〕
図66には、上述の特図2ゲーム処理における特図2変動中処理(ステップY141)を示した。この特図2変動中処理では、まず、図柄確定回数出力回数を+1更新し(ステップY651)、飾り特図2コマンド領域からコマンドをロードして準備して(ステップY652)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY653)。
次に、飾り特図2停止コマンドを準備して(ステップY654)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY655)。その後、停止図柄パターンに対応する表示時間を特図2ゲーム処理タイマ領域に設定する(ステップY656)。なお、ここで設定される特図2変動表示ゲームの表示時間(停止時間)としては、小当りの場合に600ms、大当りの場合に2000msの表示時間が設定される。
その後、特図1変動表示ゲームも実行中であるかを判定する(ステップY657)。なお特図1変動表示ゲームが実行中であるか否かは特図ステータスを参照することで把握できる。そして、特図1変動表示ゲームが実行中でない場合(ステップY657;N)は、ステップY670に移行する。また、特図1変動表示ゲームが実行中である場合(ステップY657;Y)は、特図2大当りであるか、すなわち特図2変動表示ゲームの結果が大当りであるかを判定する(ステップY658)。
特図2大当りでない場合(ステップY658;N)、すなわち小当りである場合は、特図1ゲーム中断フラグをセットし(ステップY667)、飾り特図1中断コマンドを準備して(ステップY668)、演出コマンド設定処理(ステップY669)を行い、ステップY670に移行する。
すなわちこの場合は、特図2変動表示ゲームが小当りとなることに基づき、実行中の特図1変動表示ゲームが中断させられる場合である。なお、特図1変動表示ゲームがすでに変動表示を終了しているが表示時間(停止時間)が終了していない場合も中断の対象となる。中断された特図1変動表示ゲームは小当り遊技状態の終了(特定領域に流入しなかった場合)又は、小当り遊技状態に引き続き行われる特別遊技状態の終了(特定領域に流入した場合)に伴い再開される。
一方、特図2大当りである場合(ステップY658;Y)は、特図1表示中処理中であるかを判定する(ステップY659)。すなわちこの場合は、特図2変動表示ゲームが大当りになることに基づき、実行中の特図1変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止させられる場合である。なお、特図1変動表示ゲームがすでに変動表示を終了しているが表示時間(停止時間)が終了していない場合も強制停止の対象となる。
特図1表示中処理中である場合(ステップY659;Y)は、ステップY661に移行する。また、特図2表示中処理中でない場合(ステップY659;N)は、図柄確定回数出力回数を+1更新する(ステップY660)。次に、特図1の表示時間として上記で設定した特図2の表示時間+4msの表示時間を特図1ゲーム処理タイマ領域に設定する(ステップY661)。特図1の表示時間として特図2の表示時間+4msの表示時間を設定することで、特図1と特図2の表示時間が同時に終了するようになる。なお、すでに特図1変動表示ゲームが表示時間中であった場合にも表示時間が再設定され、新たに表示時間が開始されるようになる。
次に、飾り特図1のはずれ図柄コマンドを準備し(ステップY662)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY663)。その後、飾り特図1停止コマンドを準備して(ステップY664)、演出コマンド設定処理を行い(ステップY665)、特図1表示中処理移行設定処理2を行って(ステップY666)、ステップY670に移行する。
その後、飾り特図2コマンド領域からコマンドをロードして当り図柄コマンド領域にセーブし(ステップY670)、特図2小当りであるか、すなわち特図2変動表示ゲームの結果が小当りであるかを判定する(ステップY671)。特図2変動表示ゲームの結果が小当りである場合(ステップY671;Y)は、ステップY674に移行する。また、特図2変動表示ゲームの結果が小当りでない場合(ステップY671;N)、すなわち大当りである場合は、特図2ラウンド数上限値情報領域から情報をロードしてラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップY672)、特図2大入賞口開放情報領域から情報をロードして大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップY673)。
その後、特図2停止図柄退避領域から情報をロードして特図2停止図柄領域にセーブし(ステップY674)、特図2表示中処理移行設定処理1を行って(ステップY675)、特図2表示中処理を終了する。
〔特図1表示中処理移行設定処理1〕
図67には、上述の特図1変動中処理での特図1表示中処理移行設定処理1(ステップY641)を示した。この特図1表示中処理移行設定処理1では、まず、特図1表示中処理に係る特図1ゲーム処理番号「2」を設定し(ステップY681)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY682)。
次に、特図1の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY683)。ここでは特別図柄1変動中信号をOFFに設定する。その後、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(ステップY684)、特図1変動中処理移行設定処理1を終了する。
〔特図2表示中処理移行設定処理1〕
図68には、上述の特図2変動中処理での特図2表示中処理移行設定処理1(ステップY675)を示した。この特図2表示中処理移行設定処理1では、まず、特図2表示中処理に係る特図2ゲーム処理番号「2」を設定し(ステップY691)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY692)。
次に、特図2の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY693)。ここでは特別図柄2変動中信号をOFFに設定する。その後、特図2表示器52における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブし(ステップY694)、特図2変動中処理移行設定処理1を終了する。
〔特図1表示中処理移行設定処理2〕
図69には、上述の特図2変動中処理での特図1表示中処理移行設定処理2(ステップY666)を示した。この特図1表示中処理移行設定処理2では、まず、特図1表示中処理に係る特図1ゲーム処理番号「2」を設定し(ステップY701)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY702)。
次に、特図1の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップY703)、その後、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブする(ステップY704)。
ここまでは上述の特図1表示中処理移行設定処理1と同様であり、以下、はずれ結果とするための情報の設定を行う。まず、停止図柄パターン領域にはずれ停止図柄パターンをセーブし(ステップY705)、特図1ラウンド数上限値情報領域をクリアする(ステップY706)。
次に、特図1大入賞口開放情報領域をクリアし(ステップY707)、大当りフラグ1領域をクリアする(ステップY708)。なお、大当りフラグ1領域をクリアすることにより大当りフラグ1にはずれ情報がセットされたこととなる。そして、特図1停止図柄退避領域をクリアし(ステップY709)、特図1停止図柄領域にはずれ停止図柄番号をセーブして(ステップY710)、特図1表示中処理移行設定処理2を終了する。
〔特図2表示中処理移行設定処理2〕
図70には、上述の特図1変動中処理での特図2表示中処理移行設定処理2(ステップY636)を示した。この特図2表示中処理移行設定処理2では、まず、特図2表示中処理に係る特図2ゲーム処理番号「2」を設定し(ステップY721)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY722)。
次に、特図2の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップY723)、その後、特図2表示器52における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブする(ステップY724)。
ここまでは上述の特図2表示中処理移行設定処理1と同様であり、以下、はずれ結果とするための情報の設定を行う。まず、停止図柄パターン領域にはずれ停止図柄パターンをセーブし(ステップY725)、特図2ラウンド数上限値情報領域をクリアする(ステップY726)。
次に、特図2大入賞口開放情報領域をクリアし(ステップY727)、大当りフラグ2領域をクリアする(ステップY728)。なお、大当りフラグ2領域をクリアすることにより大当りフラグ2にはずれ情報がセットされたこととなる。そして、特図2停止図柄退避領域をクリアし(ステップY729)、特図2停止図柄領域にはずれ停止図柄番号をセーブして(ステップY730)、特図2表示中処理移行設定処理2を終了する。
以上の図65〜図70の処理により、一方の特図変動表示ゲームが特別結果となった場合に他方の特図変動表示ゲームが中断又は強制的にはずれ結果で停止されることとなる。ここでは特図1変動表示ゲーム又は特図2変動表示ゲームが大当りとなることに基づき特図2変動表示ゲームを強制的にはずれ結果で停止させる終了制御処理がなされる。また、特図2変動表示ゲームが小当りとなることに基づき特図1変動表示ゲームを中断して当該小当り遊技状態が終了したのちに中断していた特図1変動表示ゲームを再開する再開制御がなされる。なお、特図2変動表示ゲームが小当りとなり、さらに特定領域に遊技球が流入した場合は、特別遊技状態が終了するときに中断していた特図1変動表示ゲームを強制的にはずれ結果で停止させる終了制御処理がなされる。
〔特図1表示中処理〕
図71には、上述の特図1ゲーム処理における特図1表示中処理(ステップY110)を示した。この特図1表示中処理では、まず、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて大当りフラグ1領域に設定された大当りフラグ1ロードして(ステップY751)、大当りフラグ1領域をクリアする(ステップY752)。そして、特図1は大当りか、すなわちロードされた大当りフラグ1が大当り情報かを判定し(ステップY753)、大当りでない場合(ステップY753;N)は、ステップY769に移行する。また、大当りである場合(ステップY753;Y)は、特図1変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄1当り信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY754)。
そして、ラウンド数上限値テーブルを設定し(ステップY755)、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合、16又は2)を取得してラウンド数上限値領域にセーブする(ステップY756)。さらに、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得してラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップY757)。
次に、特図1停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドを当り図柄コマンド領域からロードして準備し(ステップY758)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY759)。その後、大当りファンファーレコマンドを準備して(ステップY760)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY761)。
次に、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY762)。本実施形態の場合、ステップY762において、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのON/OFFは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。例えば、大当り2信号は、大当り種類が2R電サポ1回以外の大当りである場合にはONとされ、特定遊技状態中での2R電サポ1回である場合にONとされ、通常遊技状態中での2R電サポ1回である場合にOFFとされる。また、大当り3信号は、大当り種類が2R電サポ1回以外の大当りである場合にはONとされ、特定遊技状態中での2R電サポ1回である場合にOFFとされ、通常遊技状態中での2R電サポ1回である場合にONとされる。
その後、大当りファンファーレ時間を設定して(ステップY763)、設定した大当りファンファーレ時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY764)。そして、ラウンド数領域に初期値(ここでは0)をセーブして(ステップY765)、処理番号として3を設定し(ステップY766)、特図1ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY767)。さらに、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップY768)を行い、特図1表示中処理を終了する。
一方、ステップY753にて、特図1は大当りでない場合(ステップY753;N)、すなわち大当りフラグ1がはずれ情報である場合は、電サポ最終変動であるか、すなわち当該特図変動表示ゲームの終了により特定遊技状態が終了するかを判定する(ステップY769)。
電サポ最終変動でない場合(ステップY769;N)は、ステップY781に移行する。また、電サポ最終変動である場合(ステップY769;Y)は、電サポ終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY770)。ここでは大当り2信号をOFFに設定する。さらに、電サポ終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY771)。ここでは、普通図柄1高確率状態信号をOFF、普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFFに設定する。
そして、遊技状態表示番号領域に通常中の番号をセーブし(ステップY772)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なしフラグをセーブして(ステップY773)、特図ゲームモードフラグ領域に通常中フラグをセーブする(ステップY774)。さらに、確率情報コマンド(通常)を準備し(ステップY775)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY776)。
次に、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(通常)をセーブし(ステップY777)、左打ち指示報知フラグをクリアする(ステップY778)。左打ち指示報知フラグをクリアすることで、次回行われる特図1普段処理において左打ち指示報知コマンドが設定されて左打ちを指示する報知が行われるようになる。さらに、左打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY779)。ここでは発射位置指定信号1をOFFにするように設定する。そして、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップY780)。これにより第2遊技状態表示部77が消灯状態となり、左打ちを指示する表示となる。
その後、特図ステータス領域の特図1変動中をクリア(情報減算)し(ステップY781)、処理番号として0を設定して(ステップY782)、特図1ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップY783)、特図1表示中処理を終了する。
〔特図2表示中処理〕
図72、図73には、上述の特図2ゲーム処理における特図2表示中処理(ステップY142)を示した。なお、この特図2表示中処理は、上述の特図1表示中処理と同等の処理を、特図2を対象として行うものである。この特図2表示中処理では、まず、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて大当りフラグ2領域に設定された大当りフラグ2ロードして(ステップY811)、大当りフラグ2領域をクリアする(ステップY812)。そして、特図2は大当りか、すなわちロードされた大当りフラグ2が大当り情報かを判定し(ステップY813)、大当りでない場合(ステップY813;N)は、ステップY829に移行する。また、大当りである場合(ステップY813;Y)は、特図2変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄2当り信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY814)。
その後、ラウンド数上限値テーブルを設定し(ステップY815)、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合16)を取得してラウンド数上限値領域にセーブする(ステップY816)。さらに、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得してラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップY817)。
次に、特図2停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドを当り図柄コマンド領域からロードして準備し(ステップY818)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY819)。その後、大当りファンファーレコマンドを準備して(ステップY820)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY821)。
次に、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY822)。本実施形態の場合、ステップY822において、大入賞口開放情報と確率の状態に対応する信号として、大当り2信号と大当り3信号をセーブする。なお、それぞれのON/OFFは大入賞口開放情報と確率の状態とで決まる。ただし、本実施形態の遊技機では特図2変動表示ゲームの大当り種類は16R電サポ1回のみであるので、ここでは、大当り信号2及び3は何れもONとされる。
その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間を設定して(ステップY823)、設定した大当りファンファーレ時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY824)。そして、ラウンド数領域に初期値(ここでは0)をセーブして(ステップY825)、処理番号として3を設定し(ステップY826)、特図2ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY827)。さらに、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップY828)を行い、特図2表示中処理を終了する。
一方、ステップY813にて、特図2は大当りでない場合(ステップY813;N)は、図73に移り、ロードした大当りフラグ2が小当り(小当り情報)かを判定する(ステップY829)。そして、小当りフラグ2が小当りである場合(ステップY829;Y)は、電サポ最終変動であるか、すなわち当該特図変動表示ゲームの終了により特定遊技状態が終了するかを判定する(ステップY830)。
電サポ最終変動でない場合(ステップY830;N)は、ステップY839に移行する。また、電サポ最終変動である場合(ステップY830;Y)は、電サポ終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY831)。ここでは大当り2信号をOFFに設定する。さらに、電サポ終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY832)。ここでは、普通図柄1高確率状態信号をOFF、普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFFに設定する。
そして、遊技状態表示番号領域に通常中の番号をセーブし(ステップY833)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なしフラグをセーブして(ステップY834)、特図ゲームモードフラグ領域に通常中フラグをセーブする(ステップY835)。さらに、確率情報コマンド(通常)を準備し(ステップY836)、演出コマンド設定処理を行って(ステップY837)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(通常)をセーブする(ステップY838)。
その後、当り図柄コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップY839)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY840)。さらに、小当りファンファーレコマンドを準備し(ステップY841)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY842)。そして、特図ステータス領域の特図2変動中をクリア(情報減算)し(ステップY843)、特図ステータス領域に小当り中情報をセット(情報加算)する(ステップY844)。
次に、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY845)。ここでは発射位置指定信号1をONにするように設定する。そして、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップY846)。これにより第2遊技状態表示部77が点灯状態となり、右打ちを指示する表示となる。その後、小当り開放前処理移行設定処理を行って(ステップY847)、特図2変動中処理を終了する。
一方、ステップY829にて、特図2は小当りでない場合(ステップY829;N)、すなわち大当りフラグ2がはずれ情報である場合は、特図ステータス領域の特図2変動中をクリア(情報減算)し(ステップY848)、処理番号として0を設定して(ステップY849)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップY850)、特図2表示中処理を終了する。なお、特図2変動表示ゲームがはずれとなるのは、特図1変動表示ゲームが大当りとなることにより特図2変動表示ゲームが強制的にはずれ結果で停止させられる場合のみである。
すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームが第1特別結果(大当り)となったことに基づき、条件装置の作動を伴って特別変動入賞装置を開放する第1特別遊技状態(特別遊技状態)を発生させる第1特別遊技発生手段をなすとともに、変動表示ゲームが第2特別結果(小当り)となったことに基づき、条件装置の作動を伴わずに特別変動入賞装置を開放する第2特別遊技状態(小当り遊技状態)を発生させる第2特別遊技発生手段をなす。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理〕
図74には、上述の特図1表示中処理及び特図2表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップY768、Y828)を示した。このファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理では、まず、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY871)。ここでは大当り又は小当りで出力する大当り1信号をONに設定するとともに大当りで出力する大当り4信号をONに設定する。次に電サポ(特定遊技状態)の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY872)。ここでは、普通図柄1高確率状態信号をOFF、普通図柄1変動時間短縮状態信号をOFF、普通電動役物1開放延長状態信号をOFFに設定する。
その後、遊技状態表示番号領域に通常中の番号をセーブして(ステップY873)、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(通常)をセーブし(ステップY875)、電サポモード(特定遊技状態)で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための電サポ変動回数領域をクリアする(ステップY876)。
次に、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップY877)、特図ステータス領域に大当り中情報をセーブして(ステップY878)、電サポ最終変動フラグ領域をクリアする(ステップY879)。さらに、右打ち指示に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップY880)、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップY881)。
その後、下大入賞口不正入賞数領域をクリアして(ステップY882)、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップY883)。次に、特定遊技状態で普図変動表示ゲームの変動時間を変化させる機能に関する情報の設定として、普図演出モード番号領域に電サポモードでないことを意味する0をセーブして(ステップY884)、普図演出タイマ領域を0クリアする(ステップY885)。さらに、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブし(ステップY886)、通常状態を示す加速機能情報コマンドを準備して(ステップY887)、演出コマンド設定処理を行い(ステップY888)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理を終了する。
〔小当り開放前処理移行設定処理〕
図75には、上述の特図2表示中処理における小当り開放前処理移行設定処理(ステップY847)を示した。この小当り開放前処理移行設定処理では、まず、処理番号として小当り開放前処理にかかる「3」を設定して(ステップY891)、当該処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY892)。
次に、小当り開放前時間(例えば300ms)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY893)、特図2小当りの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY894)。ここでは特別図柄2小当り信号をONに設定する。その後、小当り遊技状態での動作を設定するために、ソレノイド制御領域の制御番号に小当り動作の番号をセーブし(ステップY895)、ソレノイド制御領域のテーブルポインタに初期値をセーブする(ステップY896)。さらに、ソレノイド制御領域の制御タイマを0クリアして(ステップY897)、小当り開放前処理移行設定処理を終了する。
〔小当り開放前処理〕
次に、上述の特図2ゲーム処理における小当り開放前処理(ステップY143)の詳細について説明する。図76に示すように小当り開放前処理では、まず、処理番号として小当り開放中処理にかかる4を設定し(ステップY901)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY902)。
その後、小当り開放時間(ここでは1600ms)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY903)、小当り動作の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY904)。ここでは特別電動役物1作動中信号をON、条件装置作動領域1有効信号をON、役物連続作動装置作動領域1有効信号をONに設定する。そして、上大入賞口ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブし(ステップY905)、第1特別変動入賞装置38に入賞する遊技球数をカウントするための上大入賞口カウント数領域をクリアする(ステップY906)。
次に、遊技状態表示番号領域に小当り中の番号をセーブし(ステップY907)、上大入賞口不正入賞数領域を0クリアする(ステップY908)。そして、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブして(ステップY909)、小当り開放前処理を終了する。
〔小当り開放中処理〕
図77には、上述の特図2ゲーム処理における小当り開放中処理(ステップY144)を示した。この小当り開放中処理では、まず、処理番号として小当り残存球処理にかかる5を設定して(ステップY911)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY912)。そして、小当り残存球処理時間(ここでは3000ms)を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY913)、上大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップY914)、小当り開放中処理を終了する。
〔小当り残存球処理〕
図78には、上述の特図2ゲーム処理における小当り残存球処理(ステップY145)を示した。この小当り残存球処理では、まず、残存球エラーの発生中であるかを判定する(ステップY921)。残存球エラーの発生中である場合(ステップY921;Y)は、ステップY923に移行する。また、残存球エラーの発生中でない場合(ステップY921;N)は、残存球カウンタが0であるかを判定する(ステップY922)。残存球カウンタが0でない場合(ステップY922;N)は、小当り残存球処理を終了する。また、残存球カウンタが0である場合(ステップY922;Y)は、ステップY923以降の小当りを終了するための処理を行う。
すなわち、第1特別変動入賞装置38内の残存球が全て排出されてから小当りを終了するための処理を行うようにしている。ただし、最後に遊技球が第1特別変動入賞装置38に流入してから所定時間(例えば30秒)以上経っても排出が確認できない状態である残存球エラー中の場合は、排出に必要な時間が十分経過したものとして小当りを終了するための処理に移行するようにしている。もちろん残存球エラー中の場合は小当りを終了するための処理に移行しないようにしても良い。よって、ステップY921の処理は行わないようにしても良い。
小当りを終了するための処理では、まず、特定領域通過があったかを判定する(ステップY923)。特定領域に遊技球が流入して通過した場合は、特定領域スイッチ38dにより検出されて特定領域通過フラグがセットされる。ここではこの特定領域通過フラグの有無により特定領域通過があったかを判定する。特定領域通過があった場合(ステップY923;Y)は、ステップY937に移行して特別遊技状態を発生させる処理を行う。また、特定領域通過がない場合(ステップY923;N)は、ステップY924に移行して小当り遊技状態を終了して特図変動表示ゲームを実行可能とするための処理を行う。
ステップY924以降の小当り遊技状態を終了して特図変動表示ゲームを実行可能とするための処理では、処理番号として特図2普段処理にかかる0を設定し(ステップY924)、特図2ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップY925)。次に、特図1ゲーム中断フラグをクリアし(ステップY926)、飾り特図1再開コマンドを準備して(ステップY927)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY928)。これにより特図2変動表示ゲームで小当りが発生したことにより中断されていた特図1変動表示ゲームが再開されるようになる。
その後、特図ステータス領域の小当り中情報をクリア(情報減算)し(ステップY929)、小当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY930)。ここでは、特別電動役物1作動中信号をOFF、条件装置作動領域1有効信号をOFF、役物連続作動装置作動領域1有効信号をOFFに設定する。
次に、上大入賞口カウント数領域をクリアし(ステップY931)、ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップY932)、ソレノイド制御領域の制御番号に普段動作の番号をセーブする(ステップY933)。そして、ソレノイド制御領域のテーブルポインタに初期値をセーブし(ステップY934)、ソレノイド制御領域の制御タイマを0クリアする(ステップY935)。さらに、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップY936)、小当り残存球処理を終了する。以上の処理により小当り遊技状態が終了する。また、特図1変動表示ゲームが中断されていた場合は再開されることとなる。
すなわち、遊技制御装置100が、第1変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)と第2変動表示ゲーム実行制御手段(遊技制御装置100)のいずれか一方の変動表示ゲーム実行制御手段によって一方の変動表示ゲームの実行制御を行っている場合に、他方の変動表示ゲーム実行制御手段によって実行制御が行われている他方の変動表示ゲームが小当りとなった場合に、一方の変動表示ゲームを中断して他方の変動表示ゲームに基づく小当り遊技状態が終了したのちに中断していた一方の変動表示ゲームを再開する再開制御を実行可能な再開制御手段をなす。
一方、特定領域通過があり(ステップY923;Y)、ステップY937以降の特別遊技状態を発生させる処理を行う場合は、飾り特図コマンド領域からコマンドをロードして準備し(ステップY937)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY938)。次に、V大当りファンファーレコマンドを準備して(ステップY939)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY940)。
その後、大当り(V大当り)の開始に関する信号外部情報出力データ領域にセーブし(ステップY941)、大当り(V大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をオン、特別図柄2当り信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY942)。
そして、遊技状態表示番号領域に大当り中の番号をセーブし(ステップY943)、ラウンド数上限値テーブルを設定して(ステップY944)、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合16)を取得してラウンド数上限値領域にセーブする(ステップY945)。さらに、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得してラウンドLEDポインタ領域にセーブし(ステップY946)、ラウンド数領域に初期値(ここでは1)をセーブする(ステップY947)。ラウンド数の上限値としては16ラウンドが設定されるが、小当り動作が1ラウンド目に相当するので、ラウンド数初期値として1を設定することで特別遊技状態では15ラウンド分の開放が行われるようにしている。
その後、処理番号としてファンファーレ/インターバル処理にかかる6を設定し(ステップY948)、特図2ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY949)。さらに、V大当りファンファーレ時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY950)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理(ステップY951)を行って、小当り残存球処理を終了する。以上の処理により、小当り遊技状態が終了して特別遊技状態が開始される。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
図79には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップY111、Y146)を示した。このファンファーレ/インターバル中処理では、まず、特別遊技状態のラウンド数を+1更新し(ステップY971)、大入賞口開放情報とラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備し(ステップY972)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY973)。
次に、大入賞口開放情報とラウンド数に対応する大入賞口開放時間を設定し(ステップY974)、特図1の大当りであるかを判定する(ステップY975)。特図1の大当りである場合(ステップY975;Y)は、処理番号として4を設定し(ステップY976)、処理番号を特図1ゲーム処理番号領域にセーブして(ステップY977)、大入賞口開放時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY978)。
一方、特図1の大当りでない場合(ステップY975;N)、すなわち特図2の大当りの場合は、処理番号として7を設定し(ステップY979)、処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブして(ステップY980)、大入賞口開放時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップY981)。なお、小当り遊技状態で特定領域に遊技球が流入して大当りとなった場合(V大当り)の場合も特図2の大当りの場合とする。
その後、下大入賞口の開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY982)。ここでは特別電動役物2作動中信号をONに設定する。そして、第2特別変動入賞装置39の開閉扉39cを開放するために大入賞口ソレノイド出力データ領域に下大入賞口オンデータをセーブし(ステップY983)、下大入賞口への入賞数を計数する下大入賞口カウント数をクリアして(ステップY984)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。
〔下大入賞口開放中処理〕
図80には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における下大入賞口開放中処理(ステップY112,Y147)を示した。この下大入賞口開放中処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップY1001)。そして、最終ラウンドでない場合(ステップY1001;N)は、ラウンド間のインターバルに係るインターバルコマンドを準備し(ステップY1002)、演出コマンド設定処理(ステップY1008)を行う。また、最終ラウンドである場合(ステップY1001;Y)は、特別遊技状態の終了後に開始される1回目の特図1変動表示ゲームの変動時間の情報である変動時間情報を0クリアし(ステップY1003)、時間短縮判定フラグが時短ありデータであるかを判定する(ステップY1004)。
時間短縮判定フラグが時短ありデータでない場合(ステップY1004;N)、すなわち、特別遊技状態の終了後に特定遊技状態(電サポモード)とならない場合は、ステップY1007に移行する。また、時間短縮判定フラグが時短ありデータである場合(ステップY1004;Y)、すなわち、特別遊技状態の終了後に特定遊技状態(電サポモード)となる場合は、特図1保留(第1始動記憶)があるかを判定する(ステップY1005)。
特図1保留がない場合(ステップY1005;N)は、ステップY1007に移行する。また、特図1保留がある場合(ステップY1005;Y)は、特別遊技状態の終了後に開始される1回目の特図1変動表示ゲームの変動時間の情報である変動時間情報を取得する変動時間先読み処理を行い(ステップY1006)、ステップY1007に移行する。そして、変動時間先読み処理で設定された変動時間情報に対応するエンディングコマンドを準備して(ステップY1007)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY1008)。
特別遊技状態の終了後に開始される1回目の特図1変動表示ゲームの変動時間は、特定遊技状態の継続時間の基準となるので、この変動時間を取得してエンディングにおいて報知することで、特定遊技状態の長さを示唆、報知することができる。なお、特別遊技状態の終了後に特定遊技状態(電サポモード)とならない場合(ステップY1004;N)や第1始動記憶がない場合(ステップY1006;N)は、変動時間情報として0が設定されており、この場合は変動時間情報に関する情報を含まないエンディングとなる。
その後、大入賞口開放情報とラウンド数に対応する残存球処理時間を設定し(ステップY1009)、特図1の大当りであるかを判定する(ステップY1010)。特図1の大当りである場合(ステップY1010;Y)は、処理番号として大入賞口残存球処理にかかる5を設定し(ステップY1011)、処理番号を特図1ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY1012)。さらに、残存球処理時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY1013)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップY1017)、下大入賞口開放中処理を終了する。
一方、特図1の大当りでない場合(ステップY1010;N)、すなわち特図2の大当りである場合は、処理番号として大入賞口残存球処理にかかる8を設定し(ステップY1014)、処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY1015)。さらに、残存球処理時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY1016)、大入賞口ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブして(ステップY1017)、下大入賞口開放中処理を終了する。なお、小当り遊技状態で特定領域に遊技球が流入して大当りとなった場合(V大当り)の場合も特図2の大当りの場合とする。
〔変動時間先読み処理〕
図81には、上述の下大入賞口開放中処理における変動時間先読み処理(ステップY1006)を示した。この変動時間先読み処理では、まず、特図1大当り乱数格納領域から乱数(ここでは保留1用)をロードし(ステップY1021)、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理を行う(ステップY1022)。
そして、判定結果が大当りである場合(ステップY1023;Y)は、大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップY1024)、特図1大当り図柄乱数格納領域(ここでは保留1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップY1025)。次に、大当り図柄乱数に対応する停止図柄情報を取得して(ステップY1026)、ステップY1028に移行する。また、判定結果が大当りでない場合(ステップY1023;N)は、はずれ時の停止図柄情報を設定して(ステップY1027)、ステップY1028に移行する。
その後、電サポモード中として変動判定を行うための情報を設定し(ステップY1028)、特図情報設定処理(ステップY1029)を行う。さらに、特図1変動パターン乱数格納領域(ここでは保留1用)から変動パターン乱数をロードして(ステップY1030)、特図変動パターン設定処理を行う(ステップY1031)。そして、前半変動番号と後半変動番号から変動時間情報を設定し(ステップY1032)、変動時間先読み処理を終了する。
なお、ステップX1022における大当り判定処理、ステップX1029における特図情報設定処理、ステップX1031における変動パターン設定処理は、特図1普段処理の特図1変動開始処理で特図1変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後に開始される1回目の特図1変動表示ゲームの変動時間を取得することができ、エンディングで当該変動時間を示唆、報知することが可能となる。
〔下大入賞口残存球処理〕
図82には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における下大入賞口残存球処理(ステップY113、Y148)を示した。この下大入賞口残存球処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップY1041)。
そして、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドでない場合(ステップY1041;N)は、大入賞口開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1042)。ここでは、特別電動役物1作動中信号をOFF及び特別電動役物2作動中信号をOFFに設定する。次に、大入賞口開放情報と今回のラウンド数とに対応するインターバル時間を設定し(ステップY1043)、処理番号として3を設定して(ステップY1044)、ステップY1053に移行する。
ラウンドとラウンドの間のインターバル期間は、ラウンドの終了から残存球処理時間が経過し、さらに該残存球処理時間の経過からインターバル時間が経過するまでの期間とされる。このインターバル期間において、表示装置41等でインターバル演出が実行される。
一方、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドである場合(ステップY1041;Y)は、大入賞口の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1045)。ここでは、特別電動役物1作動中信号をOFF及び特別電動役物2作動中信号をOFFに設定する。次に、下大入賞口への入賞数を記憶する下大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップY1046)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアして(ステップY1047)、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限値領域の情報をクリアする(ステップY1048)。
そして、ラウンド数の上限値判定用のフラグを記憶するラウンド数上限値情報領域の情報をクリアし(ステップY1049)、大入賞口の開放情報判定用のフラグを記憶する大入賞口開放情報領域の情報をクリアする(ステップY1050)。さらに、停止図柄パターンに対応するエンディング時間を設定し(ステップY1051)、処理番号として6を設定して(ステップY1052)、ステップY1053に移行する。
その後、特図1の大当りであるかを判定する(ステップY1053)。特図1の大当りである場合(ステップY1053;Y)は、処理番号を特図1ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップY1054)、設定した時間を特図1ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY1055)、下大入賞口残存球処理を終了する。一方、特図1の大当りでない場合(ステップY1053;N)は、処理番号を+3し(ステップY1056)、処理番号を特図2ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップY1057)。さらに、設定した時間を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップY1058)、下大入賞口残存球処理を終了する。なお、小当り遊技状態で特定領域に遊技球が流入して大当りとなった場合(V大当り)の場合も特図2の大当りの場合とする。
最終ラウンドの終了から特別遊技状態の終了までのエンディング期間は、最終ラウンドの終了から残存球処理時間が経過し、さらに該残存球処理時間の経過からエンディング時間が経過するまでの期間とされる。このエンディング期間において、表示装置41等でエンディング演出が実行される。
〔大当り終了処理〕
図83には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における大当り終了処理(ステップY114、Y149)を示した。この大当り終了処理では、まず、時間短縮判定フラグが時短ありデータであるかを判定する(ステップY1041)。時間短縮判定フラグが時短ありデータでない場合(ステップY1041;N)、すなわち、特別遊技状態の終了後に特定遊技状態(電サポモード)とならない場合は、大当り終了設定処理1を行い(ステップY1042)、ステップY1044に移行する。また、時間短縮判定フラグが時短ありデータである場合(ステップY1041;Y)、すなわち、特別遊技状態の終了後に特定遊技状態(電サポモード)となる場合は、大当り終了設定処理2を行い(ステップY1043)、ステップY1044に移行する。
次に、特図ゲームモードフラグに対応する確率情報コマンドを準備し(ステップY1044)、演出コマンド設定処理を行う(ステップY1045)。そして、時間短縮判定データ領域をクリアし(ステップY1046)、ラウンドLEDポインタ領域に消灯の番号をセーブする(ステップY1047)。さらに、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップY1048)、特図ステータス領域の大当り中情報をクリア(情報減算)する(ステップY1049)。なお、特図ステータス領域のクリアにより、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの何れも実行されていない状態を示す特図ステータス0となる。
次に処理番号として0を設定し(ステップY1050)、特図1の大当りであるかを判定する(ステップY1051)。特図1の大当りである場合(ステップY1051;Y)は、特図1ゲーム処理番号領域処理番号をセーブして(ステップY1052)、大当り終了処理を終了する。一方、特図1の大当りでない場合(ステップY1051;N)は、特図2ゲーム処理番号領域処理番号をセーブして(ステップY1053)、特図1変動表示ゲームが中断中であるかを判定する(ステップY1054)。
特図1変動表示ゲームが中断中でない場合(ステップY1054;N)は、大当り終了処理を終了する。また、特図1変動表示ゲームが中断中である場合(ステップY1054;Y)は、中断中の特図1変動表示ゲームを強制的にはずれ結果で停止する処理を行う。なお、この大当り終了処理において中断中の特図1変動表示ゲームを強制的にはずれ結果で停止する処理を行う場合は、小当り遊技状態で特定領域に遊技球が流入して大当りとなった場合(V大当り)のみである。
中断中の特図1変動表示ゲームを強制的にはずれ結果で停止する処理では、特図1ゲーム処理タイマ領域を0クリアし(ステップY1055)、特図1ゲーム中断フラグ領域をクリアしする(ステップY1056)。そして、停止図柄パターン領域にはずれ停止図柄パターンをセーブして(ステップY1057)、特図1ラウンド上限値情報領域をクリアする(ステップY1058)。
その後、特図1大入賞口開放情報領域をクリアして(ステップY1059)、大当りフラグ1領域をクリアする(ステップY1060)。なお、大当りフラグ1領域をクリアすることにより大当りフラグ1にはずれ情報がセットされたこととなる。そして、特図1停止図柄退避領域をクリアし(ステップY1061)、特図1停止図柄領域にはずれ停止図柄番号をセーブして(ステップY1062)、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
図84には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップY1042)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1071)。ここでは、大当り1〜4信号をOFFに設定する。その後、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1072)。ここでは、条件装置作動中信号、役物連続作動装置作動中信号、特別図柄1当り信号、特別図柄2当り信号及び発射位置指定信号1をOFFに設定する。次に、遊技状態表示番号領域に通常中の番号をセーブし(ステップY1073)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&時短なしフラグをセーブして(ステップY1074)、特図ゲームモードフラグ領域に通常中フラグをセーブする(ステップY1075)。
次に、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(通常中)をセーブし(ステップY1076)、電サポモード(特定遊技状態)で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための電サポ変動回数領域をクリアして(ステップY1077)、遊技状態表示番号2領域に左打ち状態中の番号をセーブする(ステップY1078)。次に、特定遊技状態で普図変動表示ゲームの変動時間を変化させる機能に関する情報の設定として、普図演出モード番号領域に電サポモードでないことを意味する0をセーブして(ステップY1079)、普図演出タイマ領域を0クリアする(ステップY1080)。さらに、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブし(ステップY1081)、通常状態を示す加速機能情報コマンドを準備して(ステップY1082)、演出コマンド設定処理を行い(ステップY1083)、大当り終了設定処理1を終了する。
〔大当り終了設定処理2〕
図85には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップY1043)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1091)。ここでは、大当り1,3,4信号をOFFに設定する。その後、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1092)。ここでは、条件装置作動中信号、役物連続作動装置作動中信号、特別図柄1当り信号及び特別図柄2当り信号をOFFに設定する。
次に、時短(特定遊技状態)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブする(ステップY1093)。ここでは、大当り2信号のONを継続する。その後、時短(特定遊技状態)の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップY1094)。ここでは、普通図柄1変動時間短縮状態信号、普通電動役物1開放延長状態信号及び発射位置指定信号1をONに設定する。
次に、遊技状態表示番号領域に電サポモード(特定遊技状態)中の番号をセーブし(ステップY1095)、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&時短ありフラグをセーブして(ステップY1096)、特図ゲームモードフラグ領域に電サポモード(特定遊技状態)中フラグをセーブする(ステップY1097)。
次に、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短中)をセーブし(ステップY1098)、電サポモード(特定遊技状態)で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための電サポ変動回数領域に電サポ変動回数初期値(ここでは1)をセーブする(ステップY1099)。そして、遊技状態表示番号2領域に右打ち状態中の番号をセーブする(ステップY1100)。
さらに、特定遊技状態で普図変動表示ゲームの変動時間を変化させる機能に関する情報の設定として、時間短縮判定データに対応する普図演出モード情報テーブルを設定し(ステップY1101)、普図演出モード番号を取得して普図演出モード番号領域にセーブする(ステップY1102)。普図演出モード番号は、図13、図14に示した普図パターンを規定する番号であり、時間短縮判定データは、大当り図柄乱数や小当り図柄乱数に基づき選択される停止図柄番号に対応するものである。特定遊技状態となるのは、大当り種類が16R電サポ1回又は2R電サポ1回であった場合か、小当りに基づき特定領域へ流入した場合であるが、この16R電サポ1回、2R電サポ1回、小当りのそれぞれには、大当り図柄乱数又は小当り図柄乱数により決定される複数の停止図柄が対応している。時間短縮判定データにはこれらの停止図柄の情報が含まれており、これに基づき普図パターンA〜Eの何れかに対応する普図演出モード情報テーブルを設定することで、停止図柄に応じて普図パターンA〜Eの何れかが選択されることとなる。よって、例えば大当り種類が16R電サポ1回であっても選択される普図パターンが異なる場合がある。
普図演出モード番号は、普通変動表示ゲームの変動時間を規定するためのもので、電サポモードでない場合の変動時間、第1変動時間、第2変動時間及び第3変動時間の4種類に対応する番号があり、普図変動表示ゲームの開始時にはこの普図演出モード番号に応じて変動時間が設定される。普図演出モード情報テーブルには設定する普図演出モード番号が規定されており、普図演出モード情報テーブルの規定に従い普図演出モード番号を変化させることで、図13、図14に示したような変動時間の変化が制御される。
その後、普図演出タイマ初期値(例えば30秒)を取得して普図演出タイマ領域にセーブし(ステップY1103)、次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップY1104)。そして、普図演出モード番号に対応する加速機能情報コマンドを準備して(ステップY1105)、演出コマンド設定処理を行い(ステップY1106)、大当り終了設定処理2を終了する。加速機能情報コマンドを送信することで、普図変動表示ゲームの変動時間の情報に関する演出を行うことが可能となる。
上述の大当り終了処理を行うことで特図1及び特図2の何れについても特図変動表示ゲームを開始可能となる。特定遊技状態となって右打ちをする場合は特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームの両方が実行可能となるが、特別遊技状態の終了後に最初に実行されるのは特図1変動表示ゲームとなる。これは、特図1変動表示ゲームについてはゲームの実行を待機する第1始動記憶を記憶しておくことが可能であり、第1始動記憶がない場合でも遊技盤30の構造上、普図変動表示ゲームを経て普通変動入賞装置37に入賞することで開始する特図2変動表示ゲームよりも、第2振分装置92の第3始動入賞口48への入賞による特図1変動表示ゲームの開始の方が早いためである。よって、特別遊技状態の終了後に最初に開始されるのは特図1変動表示ゲームとなり、この特図1変動表示ゲームの変動時間が特定遊技状態の期間を規定することとなる。
なお、特図1変動表示ゲームに基づく特別遊技状態の大当り終了処理を行った場合に、特図2ゲームウェイト時間値を特図2ゲーム処理タイマ領域にセーブすることで、特図2変動表示ゲームについての開始処理を次回のタイマ割込み処理まで遅らせるようにし、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームが同一のタイマ割込みで処理されるようにしても良い。すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後に、第1変動表示ゲーム実行制御手段が第1変動表示ゲームの開始に関する処理を実行可能となるまで、第2変動表示ゲーム実行制御手段が第2変動表示ゲームの開始に関する処理を実行可能な状態としないようにするゲーム処理待機手段を備えても良い。
〔図柄変動制御処理〕
図86には、上述の特図1ゲーム処理及び特図2ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップY116、Y151)を示した。図柄変動制御処理は、特図1表示器51や特図2表示器52での特別図柄の変動の制御と特別図柄の表示データの設定を行う処理である。この図柄変動制御処理では、まず、制御対象の図柄(特図1又は特図2)の変動制御フラグが変動中であるかをチェックする(ステップY1401)。
そして、変動制御フラグが変動中である場合(ステップY1402;Y)は、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得し(ステップY1403)、制御対象の図柄に係る点滅制御タイマを−1更新して(ステップY1404)、当該タイマの値が0、すなわちタイムアップしたかを判定する(ステップY1405)。
点滅制御タイマの値が0でない場合(ステップY1405;N)は、ステップY1408に移行する。また、点滅制御タイマの値が0である場合(ステップY1405;Y)は、点滅制御タイマ初期値(ここでは100ms)を制御対象の点滅制御タイマ領域にセーブし(ステップY1406)、制御対象の図柄に係る変動図柄番号を+1更新して(ステップY1407)、対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(ステップY1408)。その後、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップY1411)、図柄変動制御処理を終了する。
一方、変動制御フラグが変動中でない場合(ステップY1402;N)は、制御対象の図柄に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(ステップY1409)。そして、制御対象の停止図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップY1410)、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップY1411)、図柄変動制御処理を終了する。これにより、特図1表示器51及び特図2表示器52のうち、制御対象となる特図表示器に図柄番号に対応した特図が表示されることとなる。
〔セグメントLED編集処理〕
図87には、上述のタイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(ステップX114)を示した。このセグメントLED編集処理では、一括表示装置50に設けられた普図記憶表示部75、記憶表示部54、大当り時のラウンド数(第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39の開閉回数)を表示するラウンド表示部60、特定遊技状態(普電サポート中)であるかを報知する第1遊技状態表示部76、左打ち(通常打ち)と右打ちのうち遊技者に有利な打ち方を報知する第2遊技状態表示部77を構成するセグメントLEDの駆動に関する設定等を行う。
このセグメントLED編集処理では、まず、普図記憶表示部75での表示態様が規定された普図保留数テーブルを設定し(ステップX601)、普図保留数に対応する表示データを取得してセグメント領域にセーブする(ステップX602)。次に、記憶表示部54での表示態様が規定された特図1保留数テーブルを設定し(ステップX603)、特図1保留数に対応する表示データを取得してセグメント領域にセーブする(ステップX604)。次に、ラウンド表示部60での表示態様が規定されたラウンド表示テーブルを設定し(ステップX605)、ラウンドLEDポインタに対応する表示データを取得してセグメント領域にセーブする(ステップX606)。
そして、第1遊技状態表示部76での表示態様が規定された遊技状態表示テーブル1を設定し(ステップX607)、遊技状態表示番号に対応する表示データを取得してセグメント領域にセーブする(ステップX608)。その後、第2遊技状態表示部77での表示態様が規定された遊技状態表示テーブル2を設定し(ステップX609)、遊技状態表示番号2に対応する表示データを取得してセグメント領域にセーブし(ステップX610)、セグメントLED編集処理を終了する。
〔ソレノイド制御処理〕
図88には、上述のタイマ割込み処理におけるソレノイド制御処理(ステップX115)を示した。このソレノイド制御処理では、第1特別変動入賞装置38内のレバー部材を動作するレバーソレノイド38fの制御を行う。まず、小当り中であるかを判定する(ステップX611)。ここでの小当り中とは、小当り開放中処理及び小当り残存球処理を行っている期間である。小当り中でない場合(ステップX611;N)は、ソレノイド制御処理を終了する。また、小当り中である場合(ステップX611;Y)は、ソレノイド制御領域の制御タイマが0でなければ−1更新し(ステップX612)、ソレノイド制御領域の制御タイマが0であるかを判定する(ステップX613)。
そして、ソレノイド制御領域の制御タイマが0でない場合(ステップX613;N)は、ソレノイド制御処理を終了する。また、ソレノイド制御領域の制御タイマが0である場合(ステップX613;Y)は、ソレノイド制御領域の制御番号に対応するソレノイド制御テーブルを設定する(ステップX614)。次に、ソレノイド制御領域のテーブルポインタに対応するテーブルアドレスを算出し(ステップX615)、テーブルポインタを取得してソレノイド制御領域のテーブルポインタにセーブする(ステップX616)。
その後、制御タイマを取得してソレノイド制御領域の制御タイマにセーブし(ステップX617)、出力データを取得してソレノイド出力データ領域にセーブして(ステップX618)、ソレノイド制御処理を終了する。以上の処理により、図9に示したようなレバーソレノイドの動作が制御されることとなる。
〔不正監視処理〕
図89には、上述のタイマ割込み処理における不正監視処理(ステップX116)を示した。この不正監視処理では、まず、エラー・不正発生中であるかを判定する(ステップX621)。ここでは遊技機に振動が加えられたことによる振動不正に基づく解除待ち状態、異常な磁気を検出したことによる磁石不正に基づく解除待ち状態、異常な電波を検出したことによる電波不正、第1特別変動入賞装置38内に残存する遊技球数に関する異常などに基づく解除待ち状態の何れか一つでも該当する場合にエラー・不正発生中と判定する。なお、エラー・不正発生中である場合にはエラー・不正発生中フラグがセットされている。
エラー・不正発生中である場合(ステップX621;Y)は、初期化スイッチがオンであるかを判定する(ステップX622)。初期化スイッチがオンでない場合(ステップX622;N)は、不正監視処理を終了する。また、初期化スイッチがオンである場合(ステップX622;Y)は、ステップY623以降のエラーを解除する処理を行う。すなわち、エラー・不正発生中である場合は、初期化スイッチ112を操作しなければ解除されない。よって、遊技者が解除できるものではなく、遊技店の店員による操作が必要となる。なお、ここでの初期化スイッチ112の監視は、電源投入時のように初期化スイッチの入力レベルを監視するのではなく、初期化スイッチ112の操作による立ち上がりエッジを監視する。また、ここでの初期化スイッチ112の操作によってRAM111Cの初期化等の処理は行われない。
初期化スイッチがオンである場合(ステップX622;Y)に行われるエラーを解除する処理では、まず、エラー・不正報知終了のコマンドを準備し(ステップX623)、演出コマンド設定処理を行う(ステップX624)。次に、エラー・不正発生中フラグをクリアし(ステップX625)、異常な磁気の検出が継続する時間を計時する磁石不正監視タイマをクリアする(ステップX626)。さらに、異常な振動の検出が継続する時間を計時する振動不正監視タイマをクリアし(ステップX627)、客待ちデモ中であるかを判定する(ステップX628)。
そして、客待ちデモ中でない場合(ステップX628;N)は、不正監視処理を終了する。また、客待ちデモ中である場合(ステップX628;Y)は、客待ちデモコマンドを準備し(ステップX629)、演出コマンド設定処理を行って(ステップX630)、不正監視処理を終了する。以上の処理によりエラーが解除され、遊技を進行可能な状態となる。
一方、エラー・不正発生中でない場合(ステップX621;N)は、枠(前面枠12又はガラス枠15)の開放中であるかを判定する(ステップX631)。枠の開放中でない場合(ステップX631;N)は、ステップX633に移行する。枠の開放中である場合(ステップX631;Y)は、振動不正監視無効タイマに初期値(ここでは3000ms)をセーブし、ステップX633に移行する。すなわち、枠を閉鎖した後の所定時間(ここでは3秒)は振動を検出しても不正としないようにしている。
次に、振動不正監視無効タイマが0でなければ−1更新し(ステップX633)、振動不正監視無効タイマが0であるかを判定する(ステップX634)。振動不正監視無効タイマが0でない場合(ステップX634;N)は、異常な振動の検出が継続する時間を計時する振動不正監視タイマを0クリアし(ステップX636)、ステップX639に移行する。また、振動不正監視無効タイマが0である場合(ステップX634;Y)は、特別電動役物(第1特別変動入賞装置38)が作動中であるかを判定する(ステップX635)。
特別電動役物(第1特別変動入賞装置38)が作動中でない場合(ステップX635;N)は、振動不正監視タイマを0クリアし(ステップX636)、ステップX639に移行する。また、特別電動役物(第1特別変動入賞装置38)が作動中である場合(ステップX635;Y)は、振動不正監視テーブルを準備し(ステップX637)、対象の行為(ここでは異常な振動)の継続時間を監視する不正チェック処理を行って(ステップX638)、ステップX639に移行する。
振動不正監視テーブルには、不正チェック処理で必要な情報が定義されており、例えば、振動センサ65がオンであるかをチェックするための情報、異常な振動の検出が継続する時間を計時する振動不正監視タイマ領域のアドレス、不正が確定するセンサオンの時間値(振動センサ65の場合は4ms)、不正と判定された場合に演出制御装置300に送信する不正報知コマンドが定義されている。
特別電動役物(第1特別変動入賞装置38)が作動中である場合とは、小当り遊技状態中である。第1特別変動入賞装置38内には、遊技球の流入により特別遊技状態を発生させる特定領域が備えられているので、遊技機に振動を与えて特定領域へ流入させる不正行為を監視するようにしている。
その後、磁石不正監視テーブルを準備し(ステップX639)、対象の行為(ここでは異常な磁気)の継続時間を監視する不正チェック処理を行う(ステップX640)。磁石不正監視テーブルには、不正チェック処理で必要な情報が定義されており、例えば、磁気センサ61がオンであるかをチェックするための情報、異常な磁気の検出が継続する時間を計時する磁気不正監視タイマ領域のアドレス、不正が確定するセンサオンの時間値(磁気センサ61の場合は32ms)、不正と判定された場合に演出制御装置300に送信する不正報知コマンドが定義されている。
次に、盤電波センサがオンであるか、すなわち異常な電波を検出したかを判定する(ステップX641)。盤電波センサがオンでない場合(ステップX641;N)、すなわち異常な電波を検出していない場合は、不正監視処理を終了する。また、盤電波センサがオンである場合(ステップX641;Y)、すなわち異常な電波を検出した場合は、エラー・不正発生中であるかを判定する(ステップX642)。そして、エラー・不正発生中である場合(ステップX642;Y)は、不正監視処理を終了する。この場合は上述の不正チェック処理(ステップX638,X640)の何れかにおいてエラー・不正発生中フラグがセットされた場合である。
また、エラー・不正発生中でない場合(ステップX642;N)は、電波不正発生コマンドを準備し(ステップX643)、演出コマンド設定処理を行う(ステップX644)。そして、エラー・不正発生中フラグをセットし(ステップX645)、不正監視処理を終了する。異常な電波を検出した場合は即座に不正と判定するようにしている。
〔不正チェック処理〕
図90には、上述の不正監視処理における不正チェック処理(ステップX638、X640)を示した。この不正チェック処理では、まず、対象のセンサはオンであるかを判定する(ステップX651)。対象のセンサは、ステップX638で行う不正チェック処理の場合は振動センサ65であり、ステップX638で行う不正チェック処理の場合は磁気センサ61である。
対象のセンサがオンでない場合(ステップX651;N)は、対象の不正監視タイマを0クリアし(ステップX657)、不正チェック処理を終了する。この場合は監視対象の不正行為自体が発生していない場合である。また、対象のセンサがオンである場合(ステップX651;Y)は、対象の不正監視タイマを+1更新し(ステップX652)、対象の不正監視タイマの値が対象の不正確定値よりも小さいかを判定する(ステップX653)。
ステップX638で行う不正チェック処理の場合は、対象の不正監視タイマは振動不正監視タイマであり、この場合の対象の不正確定値は4msである。また、ステップX638で行う不正チェック処理の場合は、対象の不正監視タイマは磁気不正監視タイマであり、この場合の対象の不正確定値は32msである。
対象の不正監視タイマの値が対象の不正確定値よりも小さい場合(ステップX653;Y)は、不正チェック処理を終了する。この場合は未だ不正と判定しない場合である。また、対象の不正監視タイマの値が対象の不正確定値よりも小さくない場合(ステップX653;N)は、対象の不正報知コマンドを取得して準備し(ステップX654)、演出コマンド設定処理を行う(ステップX655)。そして、エラー・不正発生中フラグをセットして(ステップX656)、不正チェック処理を終了する。この場合は不正と判定された場合である。すなわち、磁気センサ61と振動センサ65については、一定期間連続してオンであった場合に異常が発生していると判定するようにしている。
〔外部情報編集処理〕
図91には、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップX117)を示した。外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップX105)、入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップX108)、不正監視処理(ステップX116)などでの監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
この外部情報編集処理では、まず、ガラス枠開放エラーの発生中であるかを判定し(ステップX701)、ガラス枠開放エラーの発生中でない場合(ステップX701;N)は、本体枠(前面枠12)開放エラーの発生中であるかを判定する(ステップX702)。そして、本体枠開放エラーの発生中でない場合(ステップX702;N)は、扉・枠開放信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX703)、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップX704)、ステップX707に移行する。
一方、ガラス枠開放エラーの発生中である場合(ステップX701;Y)や、本体枠(前面枠12)開放エラーの発生中である場合(ステップX702;Y)には、扉・枠開放信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX705)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップX706)、ステップX707に移行する。すなわち、ガラス枠15や前面枠12が開放されている情報が外部情報として出力される。
次に、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化が行われた時から所定時間(例えば256ms)を計時するセキュリティ信号制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップX707)。なお、セキュリティ信号制御タイマの最小値は0に設定されている。
そして、セキュリティ信号制御タイマの値が0でない場合(ステップX708;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップX711)、ステップX712に移行する。これにより、RAMに記憶されたデータの初期化が行われたことが外部情報として出力される。また、セキュリティ信号制御タイマの値が0である場合(ステップX708;Y)は、前面枠12に設けられた枠電波センサにより異常な電波を検出することである枠電波不正の発生中であるかを判定する(ステップX709)。
枠電波不正の発生中である場合(ステップX709;Y)は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップX711)、ステップX712に移行する。また、枠電波不正の発生中でない場合(ステップX709;N)は、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップX710)、ステップX712に移行する。
そして、磁石不正発生中(ステップX712;Y)、盤電波不正発生中(ステップX713;Y)、振動不正発生中(ステップX714;Y)、下大入賞口不正発生中(ステップX715;Y)、上大入賞口不正発生中(ステップX716;Y)、普電不正発生中(ステップX717;Y)、不正球エラー発生中(ステップX718;Y)の少なくとも一つに該当する場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップX719)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップX720)、ステップX721に移行する。すなわち、エラーの発生が外部情報として出力される。また、ステップX712〜X718の何れのエラーも発生していない場合は、ステップX721に移行する。
そして、図92に示すようにスイッチのコネクタ抜けなどのスイッチ異常エラーの発生中(ステップX721;Y)、第1特別変動入賞装置38内に遊技球が残存する残存球エラー発生中(ステップX722;Y)の少なくとも一つに該当する場合は、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップX723)、ステップX724に移行する。また、ステップX721、X722の何れのエラーも発生していない場合は、ステップX724に移行する。
その後、第1始動入賞口36及び第3始動入賞口48への入賞信号を編集する始動口1信号編集処理(ステップX724)、普通変動入賞装置37への入賞信号を編集する始動口2信号編集処理(ステップX725)を行う。次に、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理(ステップX726)を行い、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の設定を行う図柄確定回数信号編集処理を行って(ステップX727)、外部情報編集処理を終了する。
〔始動口1信号編集処理〕
図93には、上述の外部情報編集処理における始動口1信号編集処理(ステップX724)を示した。この始動口1信号編集処理では、まず、始動口1信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップX731)。なお、始動口1信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、始動口1信号出力制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップX732)。始動口1信号出力制御タイマの値が0である場合(ステップX732;Y)は、始動口1信号出力回数が0であるかを判定する(ステップX733)。
そして、始動口1信号出力回数が0でない場合(ステップX733;N)は、始動口1信号出力回数を−1更新し(ステップX734)、始動口1信号出力制御タイマ領域に始動口1信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップX735)。この始動口1信号出力制御タイマ初期値は、始動口信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば、128ms)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば、64ms)を加算した時間(例えば、192ms)となっている。その後、始動口1信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX737)、始動口1信号編集処理を終了する。また、始動口1信号出力回数が0である場合(ステップX733;Y)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX738)、始動口1信号編集処理を終了する。
一方、始動口1信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップX732;N)は、始動1口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップX736)。なお、始動口1信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、始動口1信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。始動口1信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップX736;Y)は、処理をステップX737に移行する。また、始動口1信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップX736;N)は、外部装置用の始動口1信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX738)、始動口1信号編集処理を終了する。なお、上述の外部情報編集処理における始動口2信号編集処理(ステップX721)は、この始動口1信号編集処理と同じ処理を始動口2信号について行う。
〔メイン賞球信号編集処理〕
図94には、上述の外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(ステップX726)を示した。メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に生成されるメイン賞球信号を外部装置へ出力する処理である。
このメイン賞球信号編集処理では、まず、メイン賞球信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップX741)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップX742)。メイン賞球信号出力制御タイマの値が0である場合(ステップX742;Y)は、メイン賞球信号出力回数が0であるかを判定する(ステップX743)。
そして、メイン賞球信号出力回数が0でない場合(ステップX743;N)は、メイン賞球信号出力回数を−1更新し(ステップX744)、メイン賞球信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップX745)。このメイン賞球信号出力制御タイマ初期値は、メイン賞球信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば、128ms)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば、64ms)を加算した時間(例えば、192ms)となっている。その後、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX747)、メイン賞球信号編集処理を終了する。また、メイン賞球信号出力回数が0である場合(ステップX743;Y)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX748)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップX742;N)は、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップX746)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞球信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップX746;Y)は、処理をステップX747に移行する。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップX746;N)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX748)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
〔図柄確定回数信号編集処理〕
図95には、上述の外部情報編集処理における図柄確定回数信号編集処理(ステップX727)を示した。図柄確定回数信号編集処理は、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の出力時間を制御するための処理である。
この図柄確定回数信号編集処理では、まず、図柄確定回数信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップX751)。なお、図柄確定回数信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、図柄確定回数信号出力制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップX752)。図柄確定回数信号出力制御タイマの値が0である場合(ステップX752;Y)は、特図変動表示ゲームが終了する毎に+1更新される図柄確定回数信号出力回数が0であるかを判定する(ステップX753)。
そして、図柄確定回数信号出力回数が0でない場合(ステップX753;N)は、図柄確定回数信号出力回数を−1更新し(ステップX754)、図柄確定回数信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップX755)。この図柄確定回数信号出力制御タイマ初期値は、図柄確定回数信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(ここでは256ms)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(ここでは300ms)を加算した時間(ここでは556ms)となっている。なお、本実施形態の遊技機では特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを同時に実行可能であるので、オン状態の時間を256msとするとともにオフ状態の時間を300msとしている。
その後、図柄確定回数信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX7547)、図柄確定回数信号編集処理を終了する。また、図柄確定回数信号出力回数が0である場合(ステップX753;Y)は、外部装置用の図柄確定回数信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX758)、図柄確定回数信号編集処理を終了する。
一方、図柄確定回数信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップX752;N)は、図柄確定回数信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップX756)。なお、図柄確定回数信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、図柄確定回数信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば300ms)以上であることである。図柄確定回数信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップX756;Y)は、処理をステップX757に移行する。また、図柄確定回数信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップX756;N)は、外部装置用の図柄確定回数信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップX748)、図柄確定回数信号編集処理を終了する。
〔普図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における普図ゲーム処理(ステップX113)の詳細について説明する。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
図96に示すように、普図ゲーム処理では、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理(ステップZ1)を行い、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理(ステップZ2)を行う。次に、普図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(ステップZ3)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、普図ゲーム処理タイマの値が0となったかを判定する(ステップZ4)。
普図ゲーム処理タイマの値が0である(ステップZ4;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていたと判定すると、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップZ5)を行って、当該テーブルを用いて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップZ6)を行う。そして、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップZ7)を行う。
ステップZ7にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理(ステップZ8)を行う。また、ステップZ7にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理(ステップZ9)を行う。
また、ステップZ7にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理(ステップZ10)を行う。また、ステップZ7にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継続、或いは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理(ステップZ11)を行う。
また、ステップZ7にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理(ステップZ12)を行う。また、ステップZ7にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理(ステップZ8)を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理(ステップZ13)を行う。
その後、普図表示器74による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準備した後(ステップZ14)、普図表示器74による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップZ15)を行う。そして、普図演出モード情報チェック処理を行って(ステップZ16)、普図ゲーム処理を終了する。一方、ステップZ4にて、普図ゲーム処理タイマの値が0でない(ステップZ4;N)、すなわちタイムアップしていないと判定すると、処理をステップZ14に移行して、それ以降の処理を行う。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理におけるゲートスイッチ監視処理の詳細について説明する。図97に示すように、ゲートスイッチ監視処理では、まず、ゲートスイッチ34aに入力があるかを判定する(ステップZ101)。そして、ゲートスイッチ34aに入力がある場合(ステップZ101;Y)は、右打ちする遊技状態であるかを判定する(ステップZ102)。右打ちする遊技状態とは、特別遊技状態中、小当り遊技状態中、特定遊技状態中である。そして、右打ちする遊技状態である場合(ステップZ102;Y)は、ステップZ105に移行する。また、右打ちする遊技状態でない場合(ステップZ102;N)は、左打ち指示コマンドを準備し(ステップZ103)、演出コマンド設定処理を行って(ステップZ104)、ステップZ105に移行する。
次に、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値未満であるかを判定する(ステップZ105)。普図保留数が上限値未満である場合(ステップZ105;Y)は、普図保留数を+1更新し(ステップZ106)、更新後の普図保留数に対応する当り乱数格納領域のアドレスを算出する(ステップZ107)。そして、当り乱数を抽出してRWMの当り乱数格納領域にセーブし(ステップZ108)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
また、ステップZ101にてゲートスイッチ34aに入力がないと判定された場合(ステップZ101;N)や、ステップZ105にて普図保留数が上限値未満でないと判定された場合(ステップZ102;N)は、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電入賞スイッチ監視処理の詳細について説明する。図98に示すように、普電入賞スイッチ監視処理では、まず、普図当り中か、すなわち普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置37が所定回数の開放動作を実行中であるかを判定する(ステップZ121)。そして、普図当り中である場合(ステップZ121;Y)は、始動口2スイッチ37aに入力があるかを判定し(ステップZ122)、始動口2スイッチ37aに入力がある(ステップZ122;Y)と判定すると、普電カウンタのカウント数を+1更新する(ステップZ123)。
次に、更新後の普電カウンタのカウント数が上限値(例えば、9)に達したかを判定して(ステップZ124)、カウント数が上限値に達した(ステップZ124;Y)と判定すると、普図当り中制御ポインタ領域に当り動作終了の値をセーブする(ステップZ125)。そして、普図ゲーム処理タイマをクリアして(ステップZ126)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。すなわち、普図の当り状態中に上限値以上の普電入賞があった場合は、その時点で普図当り中処理制御ポインタ領域に当り終了の値をセーブし、普図の当り状態が途中で終了するようにする。
また、ステップZ121にて普図当り中でないと判定された場合(ステップZ121;N)、ステップZ122にて始動口2スイッチ37aに入力がないと判定された場合(ステップZ122;N)又はステップZ124にてカウント数が上限値に達していないと判定された場合(ステップZ124;N)は、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。
〔普図普段処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図普段処理(ステップZ8)の詳細について説明する。図99に示すように、普図普段処理では、まず、普図保留数が0であるかを判定し(ステップZ131)、普図保留数が0である場合(ステップZ131;Y)は、普図普段処理移行設定処理1(ステップZ152)を行い、普図普段処理を終了する。また、普図保留数が0でない場合(ステップZ131;N)は、RWMの普図当り乱数格納領域(保留数1用)から当り乱数をロードしてロードした領域を0クリアする(ステップZ132)。次に、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高くされた普図高確率であるか、すなわち電サポモード(特定遊技状態)であるかを判定する(ステップZ133)。
普図高確率時でない場合(ステップZ133;N)は、普図低確率時の判定値の下限値である低確率下限判定値を設定し(ステップZ134)、ステップZ136に移行する。また、普図高確率時である場合(ステップZ133;Y)は、普図高確率時の判定値の下限値である高確率下限判定値を設定し(ステップZ135)、ステップZ136に移行する。
そして、当り乱数の値が判定値の上限値である上限判定値以上であるかを判定する(ステップZ136)。この上限判定値は普図高確率と普図低確率で共通である。当り乱数の値が上限判定値以上である場合(ステップZ136;Y)は、結果がはずれであるとしてステップZ138に移行する。また、当り乱数の値が上限判定値以上でない場合(ステップZ136;N)は、当り乱数の値が下限判定値未満であるかを判定する(ステップZ137)。当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップZ137;Y)は、結果がはずれであるとしてステップZ138に移行する。また、当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップZ137;N)は、結果が当りであるとしてステップZ141に移行する。ここでは、当り乱数の範囲は0〜251であり、低確率下限判定値は251、高確率下限判定値は238、上限判定値は251である。よって、普図低確率状態では当り確率が0/251であり、普図高確率状態では当り確率が13/251である。
結果がはずれと判定されてステップZ138に移行した場合は、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブし(ステップZ138)、はずれ停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブして(ステップZ139)、はずれ図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(ステップZ140)、ステップZ144に移行する。また、結果が当りと判定されてステップZ141に移行した場合は、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(ステップZ141)、当り停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブして(ステップZ142)、当り図柄情報を普図停止図柄情報領域にセーブし(ステップZ143)、ステップZ144に移行する。
その後、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップZ144)、普図演出モード番号に対応する普図変動時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップZ145)。ここでは普図変動時間として、普図演出モード番号が特定遊技状態でないことを示す値(ここでは「0」)である場合は変動時間として10000msを設定する。また、図13、図14に示した第1変動時間、第2変動時間又は第3変動時間に対応する値である場合は、値に対応した変動時間を設定する。そして、停止図柄番号、変動時間に対応する飾り普図変動パターンコマンドを準備し(ステップZ146)、コマンド設定処理(ステップZ147)を行う。これにより表示装置41等において普図変動表示ゲームに対応した演出を行うことが可能となる。
その後、普図当り乱数格納領域をシフトし(ステップZ148)、シフト後の空き領域を0クリアして(ステップZ149)、普図保留数を−1更新する(ステップZ150)。即ち、最も古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数1以降に保留となっている普図保留数2〜4の順位を1つずつ繰り上げる処理を行う。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が1デクリメントされる。そして、普図変動中処理移行設定処理(ステップZ151)を行って、普図普段処理を終了する。
〔普図変動中処理移行設定処理〕
図100には、上述の普図普段処理での普図変動中処理移行設定処理(ステップZ151)を示した。この普図変動中処理移行設定処理では、まず、普図変動中処理に移行するための処理番号として「1」を設定し(ステップZ161)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップZ162)。その後、普図変動表示ゲームの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップZ163)。ここでは、普通図柄1変動中信号をオンに設定する。
次に、普図変動表示ゲームが変動中であることを示す変動中フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブし(ステップZ164)、普図表示器74の点滅周期のタイマの初期値である点滅制御タイマ初期値(例えば100ms)を普図点滅制御タイマ領域にセーブする(ステップZ165)。そして、普図変動図柄番号領域に初期値をセーブし(ステップZ166)、普図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図変動中処理(ステップZ9)の詳細について説明する。図101に示すように普図変動中処理では、まず、普図表示中処理に移行するための設定処理として処理番号を「2」に設定し(ステップZ181)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップZ182)。その後、普図表示器74における普図変動表示ゲームの結果の表示時間である普図表示時間(例えば、600ms)を設定して(ステップZ183)、その普図表示時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップZ184)。さらに、普図の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップZ185)。ここでは、普通図柄1変動中信号をオフに設定する。そして、普図変動表示ゲームが停止中であることを示す停止フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブして(ステップZ186)、普図変動中処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図表示中処理(ステップZ10)の詳細について説明する。図102に示すように、普図表示中処理では、まず、普図普段処理にて設定された当りフラグ(当たり情報又ははずれ情報)をロードして(ステップZ201)、RWMの当りフラグ領域をクリアし(ステップZ202)、ロードされた当りフラグが当り情報かを判定する(ステップZ203)
当りフラグが当り情報でない場合(ステップZ203;N)、すなわちはずれの場合は、処理番号として0を設定し(ステップZ215)、普図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップZ216)、ステップZ217に移行する。
一方、当りフラグが当り情報である場合(ステップZ203;Y)、すなわち当りである場合は、普電サポート中(特定遊技状態中)であるかを判定する(ステップZ204)。そして、普電サポート中でない場合(ステップZ204;N)は、普電サポートなし時の普電開放時間(例えば、72ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップZ205)。さらに、普電サポートなし時の当り開始ポインタ値(制御ポインタ値)を普図当り中制御ポインタ領域にセーブし(ステップZ206)、ステップZ209に移行する。これにより特定遊技状態以外での普通変動入賞装置37の開放態様が設定される。
また、普電サポート中である場合(ステップZ204;Y)は、普電サポート時の普電開放時間(例えば、200ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップZ207)。さらに、普電サポート時の当り開始ポインタ値(制御ポインタ値)を普図当り中制御ポインタ領域にセーブし(ステップZ208)、ステップZ209に移行する。これにより特定遊技状態での普通変動入賞装置37の開放態様が設定される。なお、普図演出モード番号に応じて開放態様を設定するようにしても良い。また、普図演出モード番号を変動時間と開放態様の組み合わせに応じて定義すれば、変動時間と開放態様をそれぞれ個別に変化させることも可能となる。
その後、普図当り中処理に移行するための処理番号として3を設定し(ステップY209)、普図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップZ210)。そして、普図変動表示ゲームの当りに関する信号と、普電作動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップZ211)。ここでは、普通図柄1当り中信号をオンに設定し、普通電動役物1作動中信号をオンに設定する。さらに、普電ソレノイドを駆動(オン)する信号を出力するために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブする(ステップZ212)。
そして、普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリアし(ステップZ213)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(ステップZ214)。その後、普通変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグを普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップZ217)、普図表示中処理を終了する。
〔普図演出モード情報チェック処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図演出モード情報チェック処理(ステップZ16)の詳細について説明する。図103に示すように、普図演出モード情報チェック処理では、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるかを判定し(ステップZ221)、更新なしコードである場合(ステップZ221;Y)は、普図演出モード情報チェック処理を終了する。更新なしコードが設定されるのは、電サポモードでない場合や、普図パターンA,D,Eの何れかが設定された場合である。この場合は時間の経過により変動時間が変化することがない、すなわち更新がない場合である。
また、更新なしコードでない場合(ステップZ221;N)は、普図演出タイマが0でなければ−1更新し(ステップZ222)、普図演出タイマが0であるかを判定する(ステップZ223)。普図演出タイマが0でない場合(ステップZ223;N)は、普図演出モード情報チェック処理を終了する。また、普図演出タイマが0である場合(ステップZ223;Y)は、普図演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップY224)、次モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップZ225)。
さらに、普図演出モード番号を取得してセーブし(ステップZ226)、普図演出タイマ初期値(例えば30秒)を取得してセーブする(ステップZ227)。その後、次モード移行情報を取得してセーブし(ステップZ228)、普図演出モード番号に対応する加速機能情報コマンドを準備して(ステップZ229)、演出コマンド設定処理を行って(ステップZ230)、普図演出モード情報チェック処理を終了する。以上の処理により、普図パターンB,Cの場合に所定時間(30秒)毎に変動時間が変化するようになる。
なお、特定遊技状態中は設定された普図パターンを繰り返し行うとしたが、普図パターンで規定するすべて期間が経過して普図パターンが一巡したこと(ここでは4つの期間で合計2分が経過したこと)に基づき、次に設定する普図パターンが変化するようにしても良い。この場合、普図パターンが一巡したことに基づき普図演出モード情報テーブルを変更するようにする。
また、各普図パターンでは期間の経過毎(30秒ごと)に普図変動表示ゲームの変動時間を変化可能としたが、その他の条件により普図変動表示ゲームの変動時間を変化させるようにしても良い。例えば、別途の抽選に当選することや、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームで特定の結果が導出されること、特定遊技状態での特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの実行回数が所定値に達することにより普図変動表示ゲームの変動時間が変化するようにしても良い。このようにする場合は、別途の抽選や特定の結果の導出、特図変動表示ゲームや普図変動表示ゲームの実行回数を計数するカウンタが所定値に達することに基づき普図演出モード番号を変更するようにする。また、これらの契機により普図演出モード情報テーブルを変更して普図パターン自体を変更するようにしても良い。
また、普図変動表示ゲームの結果が当りとなった場合の普通変動入賞装置37の動作態様(動作パターン)を変化させるようにしても良い。例えば、結果が当りとなった場合の開閉動作の回数や、開状態とする時間、開状態と閉状態を変換するタイミングなどを変化させるようにする。このようにすることでも各期間における一定の単位時間あたりで普通変動入賞装置37が開放される割合を変化させることが可能となる。
以上のことから、遊技制御装置100が、特定遊技状態となる所定期間を複数の期間に分割して、普通変動入賞装置37へ入賞する可能性の高さを各期間で個別に設定することが可能であることとなる。また、普図変動表示ゲームの実行時間を各期間で個別に設定可能であることとなる。また、普通変動入賞装置37が一定の単位時間あたりで開状態となる時間を各期間で個別に設定可能であることとなる。また、普通変動入賞装置37が開状態と閉状態とを変換する動作のパターンを各期間で個別に設定可能であることとなる。
〔普図当り中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り中処理(ステップZ11)の詳細について説明する。図104に示すように、普図当り中処理は、普通変動入賞装置37を開閉するための普電ソレノイド37cの駆動制御を行う処理であり、制御ポインタの値に応じて処理を分岐するようにしている。
この普図当り中処理では、まず、普図当り中制御ポインタをロードして準備し(ステップZ301)、ロードされた普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達したかを判定する(ステップZ302)。
そして、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達した場合(ステップZ302;Y)は、ステップZ304に移行する。また、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値に達していない場合(ステップZ302;N)は、普図当り中制御ポインタを+1更新し(ステップZ303)、ステップZ304に移行する。
そして、制御ポインタの値に応じた分岐処理を行う(ステップZ304)。制御ポインタの値が0,2,4,6の何れかである場合は、普通変動入賞装置37の閉塞を制御するためにステップZ305へ移行して、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の閉塞後のウェイト時間(例えば、300ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップZ305)、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータを設定して(ステップZ306)、普図当り中処理を終了する。
また、制御ポインタの値が1,3,5,7の何れかである場合は、普通変動入賞装置37の開放を制御するためにステップZ307へ移行して、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の開放時間である普電開放時間(例えば、200ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップZ307)、普電ソレノイド37cをオンさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータを設定して(ステップZ308)、普図当り中処理を終了する。
また、制御ポインタの値が8である場合は、ステップZ309へ移行して普通変動入賞装置37の開放制御を終了して普電残存球処理(ステップZ12)を行うために、処理番号として「4」を設定する(ステップZ309)。そして、この処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップZ310)、普電残存球処理時間(例えば600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップZ311)。その後、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし(ステップZ312)、普図当り中処理を終了する。
〔普電残存球処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電残存球処理(ステップZ12)の詳細について説明する。図105に示すように、普電残存球処理では、まず普図当り終了処理に係る処理番号「5」を設定して(ステップZ401)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップZ402)。
その後、普図エンディング時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップZ403)、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップZ404)。ここでは、普通電動役物1作動中信号をオフに設定する。次に、普通変動入賞装置37への入賞数を計数する普電カウント数領域をクリアし(ステップZ405)、普図当り中制御ポインタ領域をクリアして(ステップZ406)、普電残存球処理を終了する。
〔普図当り終了処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り終了処理(ステップZ13)の詳細について説明する。図106に示すように、普図当り終了処理では、まず、普図普段処理に係る処理番号「0」を設定して(ステップZ501)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップZ502)。
その後、普図変動ゲームの当り終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップZ503)。ここでは、普通図柄1当り中信号をオフに設定する。そして、普通変動入賞装置37の不正監視期間を規定するフラグ(不正監視期間中フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップZ504)、普図当り終了処理を終了する。
以上のことから、遊技球が流下可能な遊技領域32と、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、を備える遊技機において、遊技領域32に、遊技球が入賞可能な始動入賞口(第1始動入賞口36、第3始動入賞口48)と、遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能な普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38及び第2特別変動入賞装置39と、を備え、第1特別変動入賞装置38は、内部に遊技球が流入可能な特定領域を備え、遊技制御手段は、始動入賞口への入賞に基づき変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を実行し、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に第2特別変動入賞装置39を開状態に変換する特別遊技状態を発生するように制御し、当該特別遊技状態の終了後に、普通変動入賞装置37を開状態とすることが可能な特定遊技状態を所定期間に亘り設定するように制御することが可能であり、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づき第1特別変動入賞装置38を開状態に変換するように制御することが可能であり、当該第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が特定領域に流入することに基づき特別遊技状態を発生させるように制御するように構成され、特定遊技状態を、特別遊技状態の終了に基づき開始し、当該特別遊技状態の終了後に最初に開始される変動表示ゲームの終了に基づき終了するように制御するようにしたこととなる。したがって、特定遊技状態の期間の長さが変動表示ゲームの実行時間に依存するようになり、遊技の興趣を向上することができる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、特別遊技状態の終了後に最初に開始される変動表示ゲームの実行時間を複数の値から選択することにより、特定遊技状態が継続する期間を選択するようにしたこととなる。したがって、特定遊技状態の期間の長さが変化するので遊技の興趣を向上することができる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、特別結果の種類に基づき特別遊技状態の終了後に最初に開始される変動表示ゲームの実行時間を選択するようにしたこととなる。したがって、特定遊技状態の期間の長さが変化するので遊技の興趣を向上することができる。
また、遊技球が流下可能な遊技領域32と、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、を備える遊技機において、遊技領域32に、遊技球が入賞可能な始動入賞口(第1始動入賞口36、第3始動入賞口48)と、遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能な普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38及び第2特別変動入賞装置39と、を備え、第1特別変動入賞装置38は、内部に遊技球が流入可能な特定領域を備え、遊技制御手段は、始動入賞口への入賞に基づき第1の変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を実行する第1変動表示ゲーム実行手段(遊技制御装置100)と、所定条件の成立に基づき普通変動入賞装置37を開状態に変換するように制御する普通変動入賞装置制御手段(遊技制御装置100)と、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づき第1特別変動入賞装置38を開状態に変換可能な第1特別変動入賞装置制御手段(遊技制御装置100)と、第1の変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合又は第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が特定領域に流入することに基づき、第2特別変動入賞装置39を開状態に変換する特別遊技状態を発生させるように制御する特別遊技状態発生手段(遊技制御装置100)と、特別遊技状態の終了後に、普通変動入賞装置37を開状態とすることが可能な特定遊技状態を、第1の変動表示ゲームを所定回数実行する所定期間に亘り設定するように制御することが可能な特定遊技状態制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、普通変動入賞装置制御手段は、特定遊技状態となる所定期間を複数の期間に分割して、普通変動入賞装置37へ入賞する可能性の高さを各期間で個別に設定することが可能であることとなる。したがって、普通変動入賞装置37へ入賞する可能性の高さが変化し、特別遊技状態が発生する可能性の高さを変化させることができ、遊技の興趣を向上することができる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、普通変動入賞装置37への入賞に基づき第2の変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)を実行する第2変動表示ゲーム実行手段(遊技制御装置100)を備え、第1特別変動入賞装置制御手段(遊技制御装置100)は、普通変動入賞装置37への入賞に基づき実行される第2の変動表示ゲームの結果が特定結果となった場合にのみ第1特別変動入賞装置38を開状態に変換するように制御するようにしたこととなる。したがって、ゲーム性が向上して遊技の興趣を向上することができる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、所定条件の成立に基づき第3の変動表示ゲーム(普図変動表示ゲーム)を実行する第3変動表示ゲーム実行手段(遊技制御装置100)を備え、普通変動入賞装置制御手段(遊技制御装置100)は、第3の変動表示ゲームの結果が当り結果となった場合に普通変動入賞装置37を開状態に変換するように制御し、第3の変動表示ゲームの実行時間を、各期間で個別に設定可能であることとなる。したがって、普通変動入賞装置37へ入賞する可能性の高さが変化し、特別遊技状態が発生する可能性の高さを変化させることができ、遊技の興趣を向上することができる。
また、普通変動入賞装置制御手段(遊技制御装置100)は、普通変動入賞装置37が一定の単位時間あたりで開状態となる時間を、各期間で個別に設定可能であることとなる。したがって、普通変動入賞装置37へ入賞する可能性の高さが変化し、特別遊技状態が発生する可能性の高さを変化させることができ、遊技の興趣を向上することができる。
また、普通変動入賞装置制御手段(遊技制御装置100)は、普通変動入賞装置37が開状態と閉状態とを変換する動作のパターンを、各期間で個別に設定可能であることとなる。したがって、普通変動入賞装置37へ入賞する可能性の高さが変化し、特別遊技状態が発生する可能性の高さを変化させることができ、遊技の興趣を向上することができる。
なお、特定遊技状態が継続する期間を1回の特図1変動表示ゲームを実行するまでとしたが、複数回の特図1変動表示ゲームを実行するまでとしても良い。また、別途の抽選や大当り種類、大当り図柄乱数、小当り図柄乱数などに基づき、特定遊技状態が継続する期間を規定する特図変動表示ゲームの回数(特定遊技状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数)を選択するようにしても良い。
上述の実施形態では、特別遊技状態の終了後の1回目の特図1変動表示ゲームの変動時間を変化させることで特定遊技状態の期間を変化させているが、特定遊技状態が継続する期間を規定する特図変動表示ゲームの回数を選択することができるようにすれば、変動時間の変化に加え回数の変化により特定遊技状態の期間を変化させることができる。また、特定遊技状態における特図変動表示ゲームの変動時間は一定の値とし、特定遊技状態で実行可能とする回数のみを変化させることで特定遊技状態の期間を変化させるようにしても良い。また、特定遊技状態で実行する特図1変動表示ゲームの変動時間を非常に長い時間(例えば30分や1時間)とすることで、実質的に次回の大当りまで特定遊技状態が継続するものとすることもできる。
以上のことから、遊技球が流下可能な遊技領域32と、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、を備える遊技機において、遊技領域32に、遊技球が入賞可能な始動入賞口(第1始動入賞口36、第3始動入賞口48)と、遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能な普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38及び第2特別変動入賞装置39と、を備え、第1特別変動入賞装置38は、内部に遊技球が流入可能な特定領域を備え、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、始動入賞口への入賞に基づき変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲーム)を実行し、変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に第2特別変動入賞装置39を開状態に変換する特別遊技状態を発生するように制御し、当該特別遊技状態の終了後に、普通変動入賞装置37を開状態とすることが可能な特定遊技状態を所定期間に亘り設定するように制御することが可能であり、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づき第1特別変動入賞装置38を開状態に変換するように制御することが可能であり、当該第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が特定領域に流入することに基づき特別遊技状態を発生させるように制御するように構成され、特定遊技状態を、特別遊技状態の終了に基づき開始し、当該特別遊技状態の終了後に所定の複数回の変動表示ゲームを実行することに基づき終了するように制御するようにしたこととなる。したがって、特定遊技状態の期間の長さが変動表示ゲームの実行時間に依存するようになり、遊技の興趣を向上することができる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、特定遊技状態とする変動表示ゲームの回数を複数の値から選択することにより、特定遊技状態が継続する期間を選択するようにしたこととなる。したがって、特定遊技状態の期間の長さが変化するので遊技の興趣を向上することができる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、特別結果の種類に基づき特定遊技状態とする変動表示ゲームの回数を選択するようにしたこととなる。したがって、特定遊技状態の期間の長さが変化するので遊技の興趣を向上することができる。
〔第1変形例〕
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、遊技の演出が異なる。
図107(a)には演出モードの遷移の一例を示した。この例では、特定遊技状態(小当り遊技状態を含んでも良い)に、カウントダウンゾーン1と2の二種類の演出モードを設ける。特別遊技状態の終了後に開始される1回目の特図1変動表示ゲームの変動時間が所定時間以上である場合、すなわち特定遊技状態の継続時間が所定時間以上である場合にはカウントダウンゾーン1となり、所定時間未満である場合にはカウントダウンゾーン2となるようにする。このようにすることで、特定遊技状態の長さに応じた演出モードを選択でき、特定演出状態の興趣を向上することができる。
なお、カウントダウンゾーン1と2の振り分けは、特別遊技状態の終了後に開始される1回目の特図1変動表示ゲームの開始に伴い変動時間が決定された後に行うようにしても良い。また、特別遊技状態の終了後に開始される1回目の特図1変動表示ゲームを実行する第1始動記憶がある場合には、当該特図1変動表示ゲームの開始より前に振り分けを行っても良く、振り分け結果を特別遊技状態の終了より前に示唆、報知するようにしても良い。
図107(b)にも演出モードの遷移一例を示した。この例では、特定遊技状態(小当り遊技状態を含んでも良い)に、カウントダウンゾーン1と上乗せゾーンの二種類の演出モードを設ける。特定遊技状態では基本的にカウントダウンゾーンに滞在し、所定条件の成立に基づき上乗せゾーンに移行するようになっている。
カウントダウンゾーンでは、継続時間表示89により特定遊技状態の残り時間が減算される表示を行う。特定遊技状態の開始時には特図1変動表示ゲームの変動時間に基づき特定遊技状態の残り時間を把握して報知を行うが、このとき実際の残り時間よりも少ない時間を報知するようにする。そして、特定遊技状態で所定のタイミングとなると上乗せゾーンへ移行し、実際の残り時間に近づくように、継続時間表示89に時間を加算する演出や、継続時間表示89での減算表示を停止するようにする。このようにすることで特定演出状態の興趣を向上することができる。
図108にも演出モードの遷移の一例を示した。この例では、特定遊技状態(小当り遊技状態を含んでも良い)で設定可能な演出モードとして、図107(b)に示した演出モードに加えて安全ゾーンを設定可能である。この安全ゾーンは特定遊技状態の残り時間が十分に長い場合に滞在可能であり、遊技者が残り時間を気にせずに遊技を行うことができる演出モードである。このようにすることでも特定演出状態の興趣を向上することができる。
なお、特定遊技状態が継続する期間を1回の特図1変動表示ゲームを実行するまでとしたが、複数回の特図1変動表示ゲームを実行するまでとしても良い。この場合に、図107(a)の例では特定遊技状態で実行可能な特図1変動表示ゲームの残り回数が所定回数以上である場合にカウントダウンゾーン1に滞在し、所定回数未満の場合にカウントダウンゾーン2に滞在するようにしても良い。また、図107(b)の例では、特定遊技状態で新たな特図1変動表示ゲームが開始される毎に上乗せゾーンに移行し、当該上乗せゾーンにおいて新たに開始される特図1変動表示ゲームの変動時間に応じた上乗せ演出を行うようにしても良い。また、図108の例では、特定遊技状態で実行可能な特図1変動表示ゲームの残り回数が所定回数以上である場合に安全ゾーンに滞在するようにしても良い。
〔第2変形例〕
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第2変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、期間が時間により規定される特定遊技状態において離席可能であるかを報知するようにしている。
本変形例の遊技機では、特図2変動表示ゲームについても特図1変動表示ゲームと同様にゲームの開始を保留するための第2始動記憶を所定の上限数まで発生可能となっており、特定遊技状態において途切れることなく特図2変動表示ゲームを実行可能となっている。なお、この場合、特別遊技状態の終了後に最初に開始される特図変動表示ゲームが特図1変動表示ゲームとなるように制御することが好ましい。
上述したように特定遊技状態の期間は特図1変動表示ゲームの変動時間により規定されるので、特定遊技状態と特別遊技状態が交互に連続する状況で遊技者が離席したい場合には、離席している時間だけ特定遊技状態の期間を消費してしまう。そして、本変形例のように第2始動記憶を記憶可能であると、第2始動記憶に基づく特図2変動表示ゲームで大当りが発生する可能性があるため、離席したい場合には第2始動記憶が全て消化されるまで待った後に離席する必要があり、さらに消費される期間が多くなってしまう。
そこで、第2始動記憶について当該第2始動記憶に基づく特図2変動表示ゲームが開始される前に判定を行う先読み処理を実行可能とし、大当りが発生しないことが明らかな場合にはその旨を報知するようにし、離席による特定遊技状態の期間の消費を最低限とすることができるようにしている。
〔大当り終了処理〕
本変形例では、図83に示した大当り終了処理に替えて図109に示す大当り終了処理を行う。この大当り終了処理では、第2始動記憶についての先読み処理を行う保留内情報判定処理(ステップY1110)を行う。
〔保留内情報判定処理〕
図110には、上述の大当り処理における保留内情報判定処理(ステップY1110)を示した。この保留内情報判定処理では、まず、保留内当り情報を0クリアする(ステップY1111)。保留内当り情報は現在記憶されている第2始動記憶に大当りとなるものがあるか否かの情報であり、0クリアにより大当りとなるものがないことを示す状態(大当りなし情報がセットされた状態)となる。
次に、特図ゲームモードフラグが電サポモードフラグであるかを判定する(ステップY1112)。特図ゲームモードフラグが電サポモードフラグでない場合(ステップY1112;N)は、保留内当り情報に対応する休憩タイム用メッセージコマンドを準備して(ステップY1121)、演出コマンド設定処理を行い(ステップY1122)、保留内情報判定処理を終了する。この場合は、保留内当り情報として大当りなし情報がセットされた状態となっているので、その旨の情報を含むコマンドが演出制御装置300に送信される。演出制御装置300ではこの情報に基づき、休憩が可能である旨の報知を行う。すなわちこの場合は特定遊技状態とならない場合であるので離席しても問題ない場合である。
また、特図ゲームモードフラグが電サポモードフラグである場合(ステップY1112;Y)は、特図2大当り乱数格納領域の先頭アドレスを設定する(ステップY1113)。そして、保留数カウンタとして特図2保留数をロードし(ステップY1114)、保留数カウンタが0であるかを判定する(ステップY1115)。
保留数カウンタが0である場合(ステップY1115;Y)は、ステップY1121に移行する。ステップY1114から移行した場合に保留数カウンタが0である場合は、第2始動記憶が0である場合である。この場合は保留内当り情報として大当りなし情報がセットされた状態となっているので、その旨の情報を含むコマンドが演出制御装置300に送信される。演出制御装置300ではこの情報に基づき、休憩が可能である旨の報知を行う。すなわちこの場合は特図2変動表示ゲームが実行されないので、特図2変動表示ゲームで大当りとなる可能性がなく離席しても問題ない場合である。
また、保留数カウンタが0でない場合(ステップY1115;N)は、保留カウンタに対応する領域から大当り乱数をロードして(ステップY1116)、大当り判定処理を行い(ステップY1117)、結果は大当りであるかを判定する(ステップY1118)。そして、結果は大当りでない場合(ステップY1118;N)は、ステップY1120に移行する。また、結果は大当りである場合(ステップY1118;Y)は、保留内当り情報に大当りあり情報をセットし(ステップY1119)、保留数カウンタを−1更新して(ステップY1120)、ステップY1115に戻る。
ステップY1115〜Y1120を繰り返して保留数カウンタが0でとなると(ステップY1115;Y)、ステップY1121へ移行する。そして、保留内当り情報に大当り情報がセットされている場合は、その旨の情報を含むコマンドが演出制御装置300に送信され、演出制御装置300ではこの情報に基づき大当りが発生するため離席が不可能である旨の報知を行う。また、保留内当り情報に大当りなし情報がセットされている場合は、その旨の情報を含むコマンドが演出制御装置300に送信され、演出制御装置300ではこの情報に基づき特図2変動表示ゲームで大当りとなる可能性がなく離席が可能である旨の報知を行う。
なお、特定遊技状態の開始時に離席が可能か否かの報知を行うとしたが、特定遊技状態中であればいつでも良い。また、保留内当り情報の内容によらず常に休憩タイム用メッセージコマンドを送信するようにしたが、保留内当り情報が大当りなし情報又は大当りあり情報の何れかの場合のみコマンドを送信しても良い。離席が可能である旨の報知又は離席が不可能である旨の報知の何れかのみを行うようにしても良い。また、離席が可能である旨の報知又は離席が不可能である旨の報知は、所定時間行うことで終了するようにしても良いし、先読み処理の対象とした第2始動記憶が消化されるまで又は大当りが発生するまで継続するようにしても良い。
また、上述の保留内情報判定処理によらず、第2始動記憶についても第1始動記憶と同様に発生時に特図保留情報判定処理(図41参照)を行って先読み結果を演出制御装置300に送信するようにし、演出制御装置300ではこの先読み結果に基づき離席が可能であるかを報知するようにしても良い。
また、特定遊技状態での離席を可能とするために、遊技者が発射操作をやめることに基づき遊技を中断するようにしても良い。図111には遊技が中断される場合の例を示した。図111(a)に示すように、特定遊技状態において遊技者が操作部24に触れている状態では遊技が進行するようになっている。操作部24に触れているかは、操作部24に設けられているタッチセンサによるタッチスイッチ信号によって遊技制御装置100が判別可能である。
そして、図111(b)に示すように遊技者が操作部24から手を離した場合、遊技制御装置100は、所定時間は遊技を継続し、遊技者が操作部24から手を離したまま所定時間が経過すると図111(c)、(d)に示すように遊技を中断する。この所定時間としては、例えば手を離す直前に発射された遊技球が遊技領域32から排出される時間とすることが好ましい。
遊技を中断している期間では、表示装置41に遊技が中断している旨の報知を行うとともに、ランプやLEDを備える枠装飾装置18でも中断している旨を示すように点滅を行う。なお、音声については遊技中の音声を継続して出力し、中断されていることを示す音声の出力は行わないが、音声でも中断されていること示すようにしても良いし、一定時間以上中断されている場合に音声でも中断されていること示すようにしても良い。
遊技の中断は遊技者が操作部24から手を離している間は継続される。その後、図111(e)に示すように遊技者が操作部24に触れると、遊技制御装置100は遊技を再開する。これにより表示装置41の表示は中断された時点での表示から開始され、枠装飾装置18の点滅も終了して遊技に応じた発光態様となる。このようにすることで、期間が時間により規定される特定遊技状態において離席が可能となる。なお、特定遊技状態以外でも同様に中断を行うようにしても良い。
なお、図111に示したような中断の機能は、上述した実施形態のような構成の遊技機とは異なる構成の遊技機においても効果を発揮する。例えば、特図2変動表示ゲームについても特図1変動表示ゲームと同様にゲームの開始を保留するための第2始動記憶を所定の上限数まで発生可能とし、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは同時に実行しないように構成し、さらに、第1始動記憶と第2始動記憶の両方がある場合には、第2始動記憶が優先的に消化されるような遊技機であって、特図2変動表示ゲームの大当りの方が特図1変動表示ゲームの大当りよりも遊技者に有利である遊技機で効果を発揮することが可能である。このような遊技機において第2始動記憶が頻繁に発生する遊技状態で離席する際に第1始動記憶を消化させると、当該第1始動記憶に基づく特図変動表示ゲームで遊技者にとっては有利でない大当りが発生してしまうことがあるが、上述した中断の機能を備えることで離席する際に第1始動記憶を消化する必要がなく、遊技者にとって有利でない大当りが発生してしまうことを防止できる。
また、特定遊技状態での離席を可能とするために、遊技領域32に条件装置作動領域を設け、特図変動表示ゲームの結果が大当りとなった場合や特定領域に遊技球が流入した場合には、その後に条件装置作動領域で遊技球が検出されることに基づき特別遊技状態を開始するようにしても良い。条件装置作動領域での遊技球の検出信号は遊技制御装置100装置に入力されるようにし、遊技制御装置100では条件装置作動領域からの信号の入力があるまでは特別遊技状態を開始しないようにする。
〔第3変形例〕
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第3変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、遊技の進行方法が異なる。
図112には本変形例の遊技盤を示した。本変形例の遊技盤30は、第1振分装置90、第2振分装置92を備えていない。また、第3始動入賞口48に替えて第2始動入賞口49を備えている。この第2始動入賞口49の上方には複数の遊技釘が配されており、第2始動入賞口49の左上方を斜め左下方に向かって流下する遊技球の一部が遊技釘によって第2始動入賞口49へ向かう右方向へ流下方向が変化させられる。そして、第2始動入賞口49へ向かう右方向へ流下方向が変化させられた遊技球の一部は第2始動入賞口49に入賞するが、入賞しなかったものは右方へ抜けて下方へ流下し、ガイドレール31に沿ってアウト口30aに流入する。すなわち、第2始動入賞口49への入賞率はそれほど高くはない。この第2始動入賞口49には入賞した遊技球を検出する始動口2スイッチ37aが備えられている。この始動口2スイッチ37aは第1実施形態において普通変動入賞装置37に備えられていたスイッチである。
そして普通変動入賞装置37には、始動口2スイッチ37aに替えて上大入賞口作動スイッチが備えられている。この上大入賞口作動スイッチは普通変動入賞装置37に入賞した遊技球を検出し、検出信号を遊技制御装置100に入力するようになっている。この上大入賞口作動スイッチで遊技球を検出することに基づき第1特別変動入賞装置38が開放される。すなわち、本変形例の遊技機では、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞することに基づき、特図2変動表示ゲームを経ずに第1特別変動入賞装置38が開放されるようになっている。
図113(a)には、本変形例の遊技機のスペックを示した。本変形例の遊技機では小当りは発生しない。また、後述するように特定領域への流入(V入賞)による大当りは特図2変動表示ゲームとは関係なく発生するため別途記載しているが、この場合も大当り種類は16R電サポ1回のみである。その他は第1実施形態と同様である。
図113(b)には本変形例の遊技機における遊技状態の遷移を示した。小当りがないことから小当り遊技状態はない。また、特定遊技状態ST3での遊技方法が異なっている。まず、特定遊技状態ST3が1回の特図1変動表示ゲームが終了するまで継続するようになっている点は第1実施形態と同様である。そして、特図2変動表示ゲームは特図1変動表示ゲームと同時に実行可能であるが、開始の契機は普通変動入賞装置37への入賞ではなく第2始動入賞口49への入賞である。
第1実施形態では普通変動入賞装置37に入賞すると特図2変動表示ゲームが開始され、当該特図2変動表示ゲームが小当りとなることで第1特別変動入賞装置38が開放されるとしたが、本変形例では普通変動入賞装置37へ入賞すれば(特図2変動表示ゲームは関係なく)役物ゲームとして第1特別変動入賞装置38が開放される。そして、この役物ゲームで特定領域へ遊技球が流入すれば(V入賞)大当りとなる。
〔タイマ割込み処理〕
本変形例の遊技機では、図22に示したタイマ割込み処理に替えて図114に示すタイマ割込み処理を行う。このタイマ割込み処理では、普通変動入賞装置37に関する処理を行う役物ゲーム処理(ステップX800)を行う。
〔役物ゲーム処理〕
図115には、上述のタイマ割込み処理における役物ゲーム処理(ステップX800)を示した。役物ゲーム処理では、普通変動入賞装置37を開放する役物ゲームに関する処理全体の制御を行う。
この役物ゲーム処理では、まず、特定領域での遊技球の検出を監視する特定領域スイッチ監視処理を行い(ステップX801)、上大入賞口スイッチ監視処理を行って(ステップX802)、下大入賞口スイッチ監視処理を行う(ステップX803)。その後、役物ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(ステップX804)。
次に、役物ゲーム処理タイマの値が0であるかを判定する(ステップX805)。役物ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップX805;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、役物ゲーム処理を終了する。また、役物ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップX805;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、役物ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する役物ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する(ステップX806)。そして、当該テーブルを用いて役物ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得し(ステップX807)、役物ゲーム処理番号によるサブルーチンコールを行う(ステップX808)。
ステップX808にて、役物ゲーム処理番号が「0」の場合は、役物ゲームの設定や演出の設定等を行う役物普段処理(ステップX809)を行う。ステップX808にて、役物ゲーム処理番号が「1」の場合は、役物ゲームにおける第1特別変動入賞装置38の開放時間の設定や、上大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行う上大入賞口開放前処理(ステップX810)を行う。ステップX808にて、役物ゲーム処理番号が「2」の場合は、上大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う上大入賞口開放中処理(ステップX811)を行う。ステップX808にて、役物ゲーム処理番号が「3」の場合は、第1特別変動入賞装置38内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、特定領域への流入があれば特別遊技状態の発生に関する処理等を行う上大入賞口残存球処理(ステップX812)を行う。
ステップX808にて、役物ゲーム処理番号が「4」の場合は、特別遊技状態における大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップX813)を行う。ステップX808にて、役物ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う下大入賞口開放中処理(ステップX814)を行う。
ステップX808にて、役物ゲーム処理番号が「6」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、特図2大当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う下大入賞口残存球処理(ステップX815)を行う。ステップX808にて、役物ゲーム処理番号が「7」の場合は、役物普段処理(ステップX809)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップX816)を行う。
以上の役物ゲーム処理における各処理は、特図1ゲーム処理や特図2ゲーム処理での各処理と類似するものである。以下、本変形例での特図1ゲーム処理や特図2ゲーム処理と役物ゲーム処理の関係について説明する。
本変形例の特図1ゲーム処理では、ステップY101、Y102、Y111〜Y114の処理は行わない。また、本変形例の特図2ゲーム処理では、ステップY131〜Y134、Y143〜Y149の処理は行わない。すなわち、特図1ゲーム処理や特図2ゲーム処理では、それぞれの特図変動表示ゲームの実行に関する処理のみを行い、特別遊技状態についての処理は役物ゲーム処理におけるステップX813〜X816で行う。また、特図2ゲーム処理で行っていた小当り遊技状態に関する処理であるステップY143〜Y145の処理はは、役物ゲームに関する処理として同様の処理を役物ゲーム処理内で行う。
よって、特図1表示中処理(図71参照)においては、特図1ゲーム処理番号として3を設定する処理(ステップY766)を特図1ゲーム処理番号として0を設定する処理とし、さらに役物ゲーム処理番号として4を設定する処理を行うようにする。また、特図2表示中処理(図72参照)においても同様に、特図2ゲーム処理番号として3を設定する処理(ステップY826)を特図2ゲーム処理番号として0を設定する処理とし、さらに役物ゲーム処理番号として4を設定する処理を行うようにする。
また、特定領域スイッチ監視処理(ステップX803)は、図46に示した処理に替えて図116に示す処理を行う。この特定領域スイッチ監視処理では、小当り中であるかの判定(ステップY171)を、上大入賞口が作動中であるかの判定としている(ステップX817)。上大入賞口が作動中とは、上大入賞口開放中処理(ステップX802)又は上大入賞口残存球処理(ステップX803)の実行中である。
すなわち、第1実施形態では小当りの発生により第1特別変動入賞装置38を開放していたのに替えて本変形例では普通変動入賞装置37への入賞に基づき役物ゲームとして第1特別変動入賞装置38を開放しているのに合わせたものである。よって、他の各処理で小当りについて行っているものは役物ゲームについて行うものと読み替える。
また、上大入賞口スイッチ監視処理(ステップX804)は図47に示した処理である。このうち、特図2ゲーム処理タイマを0クリアする処理(ステップY186)については役物ゲーム処理タイマを0クリアする処理とする。また、下大入賞口スイッチ監視処理(ステップX802)は、図45に示した処理である。このうち、対象の特図ゲーム処理タイマを0クリアする処理(ステップY169)について、役物ゲーム処理の場合は役物ゲーム処理タイマを0クリアする処理とする。
役物普段処理は図117に示す処理である。この役物普段処理では、まず上大入賞口作動フラグがあるかを判定する(ステップX821)。上大入賞口作動フラグは第1特別変動入賞装置38に遊技球が入賞した場合にセットされるフラグである。この上大入賞口作動フラグがない場合(ステップX821;N)、すなわち第1特別変動入賞装置38に入賞がない場合は役物普段処理を終了する。
また、上大入賞口作動フラグがある場合(ステップX821;Y)、すなわち第1特別変動入賞装置38に入賞があった場合は上大入賞口作動フラグをクリアし(ステップX821)、上大入賞口開放前処理移行設定処理(ステップX823)を行って、役物普段処理を終了する。
上大入賞口開放前処理移行設定処理(ステップX823)は、図75に示した処理と同様の処理である。この処理においては、まず、処理番号として上大入賞口開放前処理にかかる「1」を設定して、当該処理番号を役物ゲーム処理番号領域にセーブする。次に、上大入賞口開放前時間(例えば300ms)を役物ゲーム処理タイマ領域にセーブし、役物開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする。その後、役物ゲームでの動作を設定するために、ソレノイド制御領域の制御番号に役物ゲームでの動作の番号をセーブし、ソレノイド制御領域のテーブルポインタに初期値をセーブする。さらに、ソレノイド制御領域の制御タイマを0クリアして、上大入賞口開放前処理移行設定処理を終了する。
また、上大入賞口開放前処理(ステップX810)は、小当り開放前処理(図76参照)に相当する処理であり同様の処理を行う。また、上大入賞口開放中処理(ステップX811)は、小当り開放中処理(図77参照)に相当する処理であり同様の処理を行う。また、上大入賞口残存球処理(ステップX812)は、小当り残存球処理(図78参照)に相当する処理であり同様の処理を行う。また、ファンファーレ/インターバル処理(ステップX813)、下大入賞開放中処理(ステップX814)、下大入賞口残存球処理(ステップX815)、大当り終了処理(ステップX816)は、それぞれ図79〜図85に示した処理である。
これらの処理において、処理番号として次の処理の番号を設定する際には役物ゲーム処理における対応する処理の番号を設定するようにし、当該番号を役物ゲーム処理番号領域にセーブするようにする。また、特図1ゲーム処理タイマや特図2ゲーム処理タイマに時間を設定する処理は役物ゲーム処理タイマに時間を設定する処理とする。
なお、大当り終了処理(図83参照)においては、処理番号として0を設定(ステップY1050)した後に、特図1の大当りであるか否かの判定(ステップY1051)を行わず、役物ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする。そして、Y1054〜Y1062の処理を行うようにする。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
また、図98に示した普電入賞スイッチ監視処理に替えて図118に示す普電入賞スイッチ監視処理を行う。この普電入賞スイッチ監視処理では、まず、普図当り中か、すなわち普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置37が所定回数の開放動作を実行中であるかを判定する(ステップZ121)。そして、普図当り中である場合(ステップZ121;Y)は、普通変動入賞装置37への入賞を検出する上大入賞口作動スイッチに入力があるかを判定し(ステップZ601)、上大入賞口作動スイッチに入力がある(ステップZ601;Y)と判定すると、普図当り中制御ポインタ領域に当り動作終了の値をセーブする(ステップZ125)。
そして、普図ゲーム処理タイマをクリアし(ステップZ126)、上大入賞口作動フラグをセットして(ステップZ602)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。すなわち、遊技球が一つ入賞した時点で普図当り中処理制御ポインタ領域に当り終了の値をセーブし、普図の当り状態が途中で終了するようにする。
また、ステップZ121にて普図当り中でないと判定された場合(ステップZ121;N)、ステップZ601にて上大入賞口作動スイッチに入力がないと判定された場合(ステップZ601;N)は、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。
以上のような構成を有する本変形例の遊技機では、特定遊技状態において右打ちを行うことで、普図始動ゲート34への遊技球の通過に基づき普通変動入賞装置37が開放され、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞すると役物ゲームが開始されて第1特別変動入賞装置38が開放される。そして、この役物ゲームで特定領域に遊技球が流入すればV大当りとなって特別遊技状態となるようにされている。なお、特図変動表示ゲームとして特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームを行うようにしたが、特図1変動表示ゲームのみ行うようにしても良い。
〔第4変形例〕
次に、上述した第1実施形態の遊技機の第4変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第3変形例の遊技機と同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例の遊技機は、所定の複数回の特図変動表示ゲームを実行することで特定遊技状態が終了するようにされ、特定遊技状態で実行する特図変動表示ゲームの変動時間を所定条件に基づき設定するようにしている。
本変形例の遊技機では、特図2変動表示ゲームについても特図1変動表示ゲームと同様にゲームの開始を保留するための第2始動記憶を所定の上限数まで発生可能となっている。また、本変形例の遊技機では、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームは同時に実行しないように構成されている。さらに、第1始動記憶と第2始動記憶の両方がある場合には、第2始動記憶が優先的に消化される。すなわち、特図2変動表示ゲームが特図2変動表示ゲームに優先して実行される。つまり、遊技制御装置100は、第2始動記憶手段(遊技制御装置100)に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段を備えている。
そして、特定遊技状態で実行する特図変動表示ゲームについて、特図1変動表示ゲームの変動時間(例えば15秒)が特図2変動表示ゲームの変動時間(例えば60秒)よりも短くなるようにし、特図2変動表示ゲームが多く実行される方が特定遊技状態の期間が長くなって、役物ゲームでV大当りが発生する可能性が高まって遊技者に有利となるようにされている。
図119には本変形例の遊技機における特定遊技状態での特図変動表示ゲームの実行態様を示した。ここでは4回の特図変動表示ゲームを実行することで特定遊技状態が終了する場合について示す。
図119(a)には定遊技状態で実行される4回の特図変動表示ゲームが全て特図1変動表示ゲームである場合を示した。この場合は特定遊技状態の期間(t111〜t112)が最短となる場合である。図119(b)には、特図2変動表示ゲームが一回実行される場合を示した。この場合は特図2変動表示ゲームの変動時間が長いため、特定遊技状態の期間(t111〜t113)は、図119(a)の場合での特定遊技状態の期間(t111〜t112)よりも長くなる。図119(c)には定遊技状態で実行される4回の特図変動表示ゲームが全て特図2変動表示ゲームである場合を示した。この場合は特定遊技状態の期間(t111〜t114)が最長となる場合である。
このように特図2変動表示ゲームの実行回数が多いほど特定遊技状態の期間が長くなって遊技者にとって有利となるようにすることで、特定遊技状態での遊技の興趣を高めることができる。例えば、通常遊技状態で大当りとなって特別遊技状態となった後の特定遊技状態(初当りの特定遊技状態)では、第2始動記憶が0であるため、特定遊技状態の期間が短いものとなる可能性が高いが、特定遊技状態で大当りとなって特別遊技状態となった後の特定遊技状態(連続当りの特定遊技状態)では、第2始動記憶が複数記憶されている可能性が高いため、特定遊技状態の期間が長いものとなる可能性が高い。よって、期間が短い初当りの特定遊技状態で大当りを獲得するという関門をクリアすることで以降は連続当りが容易となるというゲーム性を持たせることができる。また、第2始動記憶がない状態でも第2始動記憶が発生すれば第1始動記憶に優先して消化されるため、特定遊技状態の期間が延長されることとなる。よって、第2始動記憶の発生に対する期待を持たせるという新たな遊技性を持たせることができる。
なお、特図1変動表示ゲームの変動時間が特図2変動表示ゲームの変動時間よりも短くなるようにしたが、逆にしても良い。また、特図1変動表示ゲームと特図2変動表示ゲームでそれぞれ単一の変動時間となるようにしたが、それぞれ複数の変動時間から選択するようにしても良い。また、変動時間に差を持たせるのではなく、結果を表示する停止時間に差を持たせるようにしても良い。
また、通常遊技状態で大当りとなって特別遊技状態となった後の特定遊技状態(初当りの特定遊技状態)では、第2始動記憶が0であるため、特定遊技状態の期間が短いものとなる可能性が高くなってしまうが、このような初当りの特定遊技状態での最初の特図1変動表示ゲームの変動時間を長い時間とするようにしても良い。この長い時間とは、特定遊技状態が開始されて第2始動記憶を発生させることが可能な時間とし、このタイミングで第2始動記憶を発生させることができれば特定遊技状態の期間が長くなり、連続して大当りを獲得する可能性が高まるようにする。初当りの特定遊技状態のすべてについて最初の特図1変動表示ゲームの変動時間を長くするようにしても良いし、別途の抽選や特別結果の種類などの条件により最初の特図1変動表示ゲームの変動時間が長くなるか否かを決定するようにしても良い。
以上のことから、遊技球が流下可能な遊技領域32と、遊技を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、を備える遊技機において、遊技領域32に、遊技球が入賞可能な始動入賞口(第1始動入賞口36)と、遊技球が入賞不能な閉状態と遊技球が入賞可能な開状態とに変換可能な普通変動入賞装置37、第1特別変動入賞装置38及び第2特別変動入賞装置39と、を備え、第1特別変動入賞装置38は、内部に遊技球が流入可能な特定領域を備え、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、始動入賞口への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1の変動表示ゲームを実行する権利をなす第1始動記憶として記憶可能な第1始動記憶手段(遊技制御装置100)と、所定の始動条件の成立に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2の変動表示ゲームを実行する権利をなす第2始動記憶として記憶可能な第2始動記憶手段(遊技制御装置100)と、第1始動記憶に基づき第1の変動表示ゲームを実行する第1変動表示ゲーム実行手段(遊技制御装置100)と、第2始動記憶に基づき第2の変動表示ゲームを実行する第2変動表示ゲーム実行手段(遊技制御装置100)と、第2始動記憶手段に第2始動記憶がある場合には、当該第2始動記憶に基づく第2の変動表示ゲームを、第1始動記憶に基づく第1の変動表示ゲームよりも優先的に実行する優先制御手段(遊技制御装置100)と、所定条件の成立に基づき普通変動入賞装置37を開状態に変換するように制御する普通変動入賞装置制御手段(遊技制御装置100)と、普通変動入賞装置37への遊技球の入賞に基づき第1特別変動入賞装置38を開状態に変換可能な第1特別変動入賞装置制御手段(遊技制御装置100)と、少なくとも第1の変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合又は第1特別変動入賞装置38に入賞した遊技球が特定領域に流入することに基づき、第2特別変動入賞装置39を開状態に変換する特別遊技状態を発生させるように制御する特別遊技状態発生手段(遊技制御装置100)と、特別遊技状態の終了後に、普通変動入賞装置37を開状態とすることが可能な特定遊技状態を、第1の変動表示ゲームと第2の変動表示ゲームの実行回数の合計値が所定値に達するまでの所定期間に亘り設定するように制御することが可能な特定遊技状態制御手段(遊技制御装置100)と、を備え、特定遊技状態において、第2変動表示ゲーム実行手段が設定する第2の変動表示ゲームの実行時間は、第1変動表示ゲーム実行手段が設定する第1の変動表示ゲームの実行時間よりも長いようにしたこととなる。したがって、特定遊技状態の期間の長さが変化して特別遊技状態が発生する可能性の高さを変化させることができ、遊技の興趣を向上することができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、本発明をスロットマシンに適用することも可能である。このスロットマシンとしてはメダルを使用するスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンなどの全てのスロットマシンが含まれる。また、上述の各変形例の構成は適宜組み合わせて適用することが可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。