JP2017041459A - 有機el表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 信頼性の高い有機EL表示装置を提供する。【解決手段】 有機EL表示装置は、支持基板10と、上記支持基板上に画素PX毎に形成された複数の有機EL発光素子12、13、14と、上記複数の有機EL発光素子が位置するアクティブエリアACTと、上記アクティブエリアを囲む領域と、上記支持基板上に形成された第1のバリア層L1と、上記第1のバリア層上に形成された第2のバリア層L2と、を有する。上記アクティブエリアを囲む領域において、上記第1のバリア層は傾斜面および平坦面を有し、上記第1のバリア層の上記傾斜面と上記平坦面と、上記第2のバリア層の間には、上記傾斜面と上記平坦面の境界部分に平坦化層が形成されている。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、有機EL表示装置に関する。
近年、有機EL(organic electro luminescent)発光素子を備える有機EL表示装置が開発されている。有機EL表示装置は、視野角が広く、バックライトを必要としないため薄型化および軽量化が可能であり、消費電力が抑えられ、且つ応答速度が速いといった特徴を有している。
このような有機EL表示装置は、表示素子として、ガラス等の支持基板上において陽極と陰極との間に挟持された有機層を含む有機EL素子を備えている。有機層は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等を含んでいる。
特開2007−184251号公報 特開2010−272270号公報 特許第4303591号公報
本発明の実施形態は、信頼性の高い有機EL表示装置を提供することを目的とする。
実施形態によれば、支持基板と、前記支持基板上に画素毎に形成された複数の有機EL発光素子と、前記複数の有機EL発光素子が位置するアクティブエリアと、前記アクティブエリアを囲む領域とを有し、前記支持基板上に形成された第1のバリア層と、前記第1のバリア層上に形成された第2のバリア層と、を有し、前記アクティブエリアを囲む領域において、前記第1のバリア層は傾斜面および平坦面を有し、前記第1のバリア層の前記傾斜面と前記平坦面と、前記第2のバリア層の間には、前記傾斜面と前記平坦面の境界部分に平坦化層が形成されている、有機EL表示装置が提供される。
図1は、実施形態の有機半導体素子の一構成例を概略的に示す図である。 図2は、図1に示す有機半導体素子の画素の一構成例を説明するための断面図である。 図3は、本実施形態の有機半導体素子の製造方法の一例を説明するフローチャートである。 図4は、上述の有機半導体素子のアクティブエリアの周囲の領域の断面の一例を示す図である。 図5は、上述の有機半導体素子のアクティブエリアの周囲の領域の断面の一例を示す図である。
以下、実施形態の有機半導体素子および有機半導体素子の製造方法について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態の有機半導体素子の一構成例を概略的に示す図である。
本実施形態の有機半導体素子は、マトリクス状に配置された画素PXを含むアクティブエリアACTと、アレイ基板ARと、対向基板CTと、駆動回路DRVと、フレキシブル基板FRCと、を備えている。
アレイ基板ARと対向基板CTとは対向して配置され、アクティブエリアACTを囲むように配置したシール剤SLにより固定されている。
アレイ基板ARの対向基板CTの端から延びた領域には、複数の画素PXを駆動する駆動回路DRVが配置されている。駆動回路DRVは、アレイ基板ARの端部に接続されたフレキシブル基板FRCを介して外部から入力された制御信号および映像信号に従って、図示しないソース配線およびゲート配線等へ制御信号および映像信号を出力する。
図2は、図1に示す有機半導体素子の画素の一構成例を説明するための断面図である。
アレイ基板ARや、支持基板10と、スイッチング素子11と、補助容量コンデンサCと、陽極12と、有機層13と、陰極14と、第1バリア層L1と、平坦化層L2と、第2バリア層L3と、を備えている。
支持基板10は、ガラス等により形成された透明の絶縁性の基板であって、その上面に後述するスイッチング素子11、補助容量コンデンサC、陽極12、有機層13、及び、陰極14等が形成される部材である。
スイッチング素子11は、支持基板10上に形成された複数の導電層および絶縁層により形成された薄膜トランジスタを備える。すなわち、スイッチング素子は、図示しないソース配線やゲート配線などの各種配線と同時に形成される。
補助容量コンデンサCは、支持基板10上に形成された複数の導電層および絶縁層により形成される。補助容量は、陽極12と陰極14との間に形成される画素容量に結合する。
パッシベーション膜LPは、スイッチング素子及び補助容量コンデンサCを覆うように形成されている。パッシベーション膜LPをスイッチング素子11及び補助容量コンデンサC上に配置することにより、スイッチング素子11及び補助容量コンデンサCの隣接した導電体間や、スイッチング素子11と陽極12との間が電気的に絶縁される。パッシベーション膜LPには、スイッチング素子11と陽極12とを電気的に接続するコンタクトホール(図示せず)が画素PX毎に形成されている。パッシベーション膜LPは、例えばSiO2やSiN、アクリル、ポリイミド等の絶縁性を有する材料により形成され、スイッチング素子11や補助容量コンデンサCの表面に生じる凹凸を平坦化する。
陽極12は、パッシベーション膜LP上において画素PX毎に配置されている。陽極12は、有機層13で発光した光を陰極14側へ反射するように構成されている。例えば、陽極12は、パッシベーション膜LP上に配置された反射層と、反射層上に配置された透明電極とを備えている。
陽極12の反射層は画素PX毎に配置されてもよく、複数の画素PXに共有されてもよい。反射層は、光反射率が高いほど好ましく、例えばアルミニウムや銀(Ag)等からなる金属膜を用いることができる。
陽極12の透明電極はパッシベーション膜LPに設けられたコンタクトホール(図示せず)においてスイッチング素子11と電気的に接続している。陽極12の透明電極には、スイッチング素子11を介して駆動回路DRVから駆動電流が供給される。
陽極12の透明電極は透光性及び導電性を有する材料からなる。陽極12の透明電極は、例えば、ITO(indium tin oxide)や、IZO(indium zinc oxide)等の透光性及び導電性を有する材料により形成することができる。
リブ層LIBは、隣接する陽極12間に配置されている。リブ層LIBは、隣接した陽極12同士が接触することと、陽極12と陰極14との間の漏れ電流を防止している。リブ層LIBは、例えば画素PX同士の境界に沿って形成され陽極12の外周を覆っている。リブ層LIBの高さは略2000nmである。リブ層LIBは絶縁性を有する材料により形成され、例えば、感光性の樹脂材料により形成することができる。
有機層13は、陽極12上に配置されている。有機層13は光を発する機能を有しており、その発光は、白色でも、その他の色であってもよい。有機層13は、画素PX毎に形成されていてもよく、また、アクティブエリアACTの画素PXの配置されている領域全面を覆うように形成されていてもよい。
有機層13は、例えば、陽極12側から順に、図示しないホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層が積層されてなる。なお、有機層13の積層構造はここに挙げたものに限られず、少なくとも発光層を含むものであれば、その積層構造は特定されない。
発光層は、例えば、陽極12を介して駆動電流が供給されることにより、正孔と電子とが結合して発光する有機エレクトロルミネッセンス(EL)物質から構成されている。このような有機エレクトロルミネッセンス物質としては例えば、一般に有機発光材料として用いられているものを用いてよく、具体的には例えば、クマリン系、ペリレン系、ピラン系、アンスロン系、ポルフィレン系、キナクリドン系、N,N’―ジアルキル置換キナクリドン系、ナフタルイミド系、N,N’―ジアリール置換ピロロピロール系等、一重項状態から発光可能な公知の蛍光性低分子材料や、希土類金属錯体系の三重項状態から発光可能な公知の燐光性低分子材料を用いることができる。
陰極14は、有機層13上に配置されている。陰極14は、複数の画素PXで共有されている。すなわち、陰極14は複数の画素PXに渡って配置され、例えばアクティブエリアACTの画素PXの配置されている領域全面を覆うように形成される。
陰極14は透明な電極材料により形成される。陰極14は、具体的には例えば、ITOやIZO等の透光性及び導電性を有する材料により形成することができる。
上記陽極12と、有機層13と、陰極14とは、発光源として機能する有機EL発光素子である。
第1バリア層L1は陰極14上に配置されている。第1バリア層L1は、水分透過を妨げる材料により形成されている。すなわち、第1バリア層L1は、有機層13及び各層への酸素や水分の侵入を防止することにより保護する透明の絶縁膜である。第1バリア層L1は、例えば窒化シリコン(SiN)からなり、アクティブエリアACTの全面を覆うように形成されている。
平坦化層L2は、第1バリア層L1上に配置されている。平坦化層L2は、下層の構成により生じる段差部分にのみ配置され、段差部分の傾斜を緩やかにする。したがって、平坦化層L2を配置することにより、第2バリア層L3を配置する面の段差が緩やかになり、第2バリア層L3が切れたりすることを回避することができる。平坦化層L2の材料としては有機物が好ましく、具体的にはアクリル等のポリマー樹脂を用いることができる。また、平坦化層L2の材料はアクリルに限られない。
例えば、リブ層LIBは他の層よりも高いため、リブ層LIBと陽極12との境界には段差が生じる。したがって、リブ層LIBと陽極12との境界の上層には、直角に近い角度で傾斜した第1バリア層L1の傾斜面が生じる。平坦化層L2は、液状ポリマーの表面張力により上記の傾斜面により生じる段差部分に凝集させ、その後に紫外線硬化することにより形成される。
また、例えば第1バリア層L1上に混入した異物LXにより段差が形成された場合、上記のように平坦化層L2を形成すると、液状ポリマーがその表面張力により異物LXによる段差部分に凝集し、異物LXの周囲に生じる段差部分の傾斜を緩やかにする。
なお、平坦化層L2は、第1バリア層L1の段差を緩和するとともに、断続的に配置されることが望ましい。したがって、平坦化層L2が連続して形成された場合には、エッチングにより平坦化層L2の薄膜部分を除去して断続的に形成することが望ましい。
第2バリア層L3は、水分透過を妨げる材料により形成されている。すなわち、第2バリア層L3は、第1バリア層L1や平坦化層L2など、第2バリア層L3よりも支持基板10側の各層への酸素や水分の侵入を防止する。第2バリア層L3は例えば窒化シリコン(SiN)からなり、平坦化層L2の上面及び、平坦化層L2から露出した第1バリア層L1の表面を覆うように形成されている。平坦化層L2により第1バリア層L1の表面に生じる傾斜面が緩やかになっているため、第2バリア層L3を平坦化層L2上に配置したときに第2バリア層L3が途切れることなく連続的に配置可能である。なお、第2バリア層L3が途切れることがないように、第1バリア層L1上の平坦化層L2の表面に生じる傾斜面は、基板面と所定の角度以下の角度を成していることが望ましい。
上記のように、有機EL発光素子上に、例えば下層から順に、略400nmの第1バリア層、所定の厚さの平坦化層、略400nmの第2バリア層と積層する。バリア膜と平坦化層との多層構造を形成することで、異物の境界部分など第1バリア層の被覆性が不十分な部分があっても、第1バリア層上に配置される平坦化層により異物を被覆するとともに平坦化される。したがって、平坦化されたポリマー樹脂上に第2バリア層L3が成膜され、水分透過を抑えることができる。なお、上記3層積層構造を最小ユニットとして2ユニット以上の積層構造とした場合も同様の効果が得られる。
第1バリア層L1と第2バリア層L3は、窒化シリコン、酸化シリコンに、酸窒化シリコン等の水分透過を妨げる材料により形成することができる。
平坦化層L2は、重合反応による硬化する高分子有機材料、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の材料により形成することができる。
第2バリア層L3の上面は、例えば充填剤20を介して対向基板CTによって覆われている。対向基板CTは例えばガラス等の透明な絶縁性基板30を有し、支持基板10よりも小さい外周を有する。
続いて、本実施形態の有機半導体素子の製造方法の一例について説明する。
図3は、本実施形態の有機半導体素子の製造方法の一例を説明するフローチャートでる。
支持基板10上に、導電材料および絶縁材料の製膜およびパタンニングを繰り返して、例えば半導体層としてポリシリコンを用いた薄膜トランジスタを含むスイッチング素子11、補助容量コンデンサC、ゲート配線、データ配線、画素電極(陽極12)を形成する(ステップST1)。
続いて、この画素電極上に複数の画素PXに共通のベーキングや蒸着膜形成を行った後、発光層を含む有機層13を真空蒸着で形成する。このとき、有機層13を成膜したい各色の画素PXのみに開口部を設けた高精細マスクを用いて真空蒸着を行う(ステップST2)。
続いて、有機層13上に共通電極である陰極14を真空蒸着で形成する(ステップST3)。
続いて、アクティブエリアACT全体を覆うように第1バリア層L1、平坦化層L2および第2バリア層L3を形成し、有機層13を水分から保護する。(ステップST4)
ここで、有機EL発光素子等の有機半導体素子は水分に弱く、水分が有機層に浸入した領域では特性劣化により発光しないダークスポットが生じる。そこで、有機EL発光素子上には水分を遮断するバリア層を配置している。
水分を遮断するバリア層として、窒化シリコン(SiN)膜が採用されることが多い。有機EL発光素子は熱に弱いため、100℃以下の低温でバリア膜を形成する必要がある。そのため、特に異物などが無い平坦な膜を形成する際にはプラズマCVD法によりバリア膜を形成することが適している。
しかしながら、このバリア膜に異物などによるピンホールがあると、時間の経過とともに外部から水分が浸入し、進行性の市場不良を引き起こしてしまう。そこで、この不良発生確率を十分小さく抑えるために、異物を十分に覆うことができる厚いバリア膜が必要となる。しかしながら、プラズマCVD法で、例えば略5μm、略10μmといった厚い膜を形成することは、生産性・コストの面で困難である。
また、窒化シリコン膜は短波長領域に光吸収があるため、窒化シリコン膜を厚く積むようなバリア膜の構成は、有機EL発光素子から出射した青色光を有効に取り出すことが困難であった。これらのことから十分な水分遮断性能を持つバリア膜とポリマー樹脂材料などにより異物を被覆する被覆層の積層薄膜が提案されている。しかしながら、異物被覆層となる平坦化層を基板表面全域に成膜させる場合、基板端部より侵入した水分が平坦化層を介してアクティブエリア全体に拡散される恐れがあった。
これらのリスクを回避する為に、平坦化層の端部をマスキング法により基板上に選択的に成膜し平坦化層端部をバリア膜で覆う事により基板端部からの水分拡散を抑制している。しかしながら、昨今の表示デバイスにおいてはデバイス発光部から基板端部までの距離を狭める要求がある。また、一枚のマザーガラス基板からより多くの基板を切り出そうとした場合、マスクの基板間隔は非常に狭くすることが求められる。これらのマスクの製作は技術的困難であることに加えて、実際の運用においてはマスクを洗浄等のコストが発生する事になる。
そこで、本実施形態では、バリア層と平坦化層との積層構造体において平坦化層を断続的な膜とすることにより水分の拡散を抑制している。例えばバリア層としてプラズマCVD法を用いて、基板温度100℃以下、例えば60℃でバリア層を成膜する。
その後、ポリマー樹脂と重合開始剤とを混合した溶剤を真空環境下において基板に霧状噴霧する。この際に溶剤の供給条件(供給時間、基板温度、成膜雰囲気など)の最適化により、ポリマー樹脂が連続的な膜形成が行われない様に調整する。このとき、溶剤の供給量を少なくして断続的に膜が形成されるように調整する。例えば、平坦な領域に平坦化層を形成するときにリブ層LIBの高さの1/5以下の高さの層となるように溶剤を噴霧することが望ましい。なお、基板上に付着したポリマーは液体としての挙動を示し、表面張力により異物及び段差部分のみ凝集して付着する。逆に段差や異物等が無い平坦部についてはポリマー樹脂の付着が起こらない。
続いて、噴霧した溶剤に紫外光を照射することで異物及び段差部に選択的にポリマー樹脂を付着させる事が可能となる。この様にして成膜したポリマー樹脂膜は断続的な膜として存在する為に水分の拡散経路となり得ず、異物、段差のみを被覆することができる。なお、溶剤を噴霧する条件に応じて、平坦部のポリマー樹脂層の薄膜が形成される場合には、エッチングによりポリマー樹脂層の薄膜部分のみを除去することが望ましい。
このポリマー樹脂膜の上部に再度、バリア膜としてプラズマCVD法を用いて、基板温度100℃以下、例えば60℃でバリア膜を成膜する事で異物及び、段差がある基板においても水分遮断性能を損なわない封止膜を成膜できる。
続いて、充填剤20として樹脂材料を挟んで対向基板CTを貼り合わせる。(ステップST5)
上記のように有機半導体素子を形成することにより、有機EL発光素子に水分が侵入することを回避することができ、ダークスポットの発生による不良を回避することができる。さらに、有機EL発光素子上に配置するバリア層を厚くすることなく水分の侵入を回避することができるため、有機層13が発光した光の透過率が低下することもない。すなわち、本実施形態によれば、信頼性の高い有機半導体素子および有機半導体素子の製造方法を提供することができる。
図4は、上述の有機半導体素子のアクティブエリアの周囲の領域の断面の一例を示す図である。
更に、本実施形態ではアクティブエリアの周囲において、第1バリア層L1の下地に凹部(あるいは凸部)を形成してもよい。図4に示す例では、第1バリア層L1の下地となるリブ層LIBに凹部40を設けている。凹部40は、図1に示すように、アクティブエリアACTの周囲を囲むように、アクティブエリアACTとシール剤SLとの間に形成されている。凹部のL/Sは例えば10乃至100μm、更には20乃至50μmとすることが望ましく、凹部40の深さは例えば1乃至10μmとすることが望ましい。
このようにアクティブエリアACTの周囲を囲む凹部40を設けると、凹部40上に配置される第1バリア層L1表面に段差が生じる。第1バリア層L1上に形成される平坦化層L2は、第1バリア層L1の段差部分にのみポリマー樹脂が凝集して形成され、平坦部に配置されないため、凹部40の上層において平坦化層L2は途切れることになる。したがって、平坦化層L2は、凹部40の上層においてアクティブエリアACT側と外部環境側とが非連続となり、アクティブエリアACTへ水分が侵入し拡散することを回避することができ、さらに、マスクを用いて非連続な平坦化層を形成する必要がないため設備、運用上の低コスト化を実現するとともに表示装置の狭額縁化を実現することができる。
図5は、上述の有機半導体素子のアクティブエリアの周囲の領域の断面の一例を示す図である。
図5に示す例では、第1バリア層L1の下地となるリブ層LIBに凸部50を設けている。凸部50は、図1に示すようにアクティブエリアACTの周囲を囲むように、アクティブエリアACTとシール剤SLとの間に形成されている。凸部のL/Sは例えば10乃至100μmとし、凸部50の高さは例えば1乃至10μmとすることが望ましい。
このようにアクティブエリアACTの周囲を囲む凸部50を設けると、凸部50上に配置される第1バリア層L1表面に段差が生じる。第1バリア層L1上に形成される平坦化層L2は、第1バリア層L1の段差部分にのみポリマー樹脂が凝集して形成され、平坦部に配置されないため、凸部50の上層において平坦化層L2は途切れることになる。したがって、平坦化層L2は、凸部50の上層においてアクティブエリアACT側と外部環境側とが非連続となり、アクティブエリアACTへ水分が侵入し拡散することを回避することができ、さらに、マスクを用いて非連続な平坦化層を形成する必要がないため設備、運用上の低コスト化を実現するとともに表示装置の狭額縁化を実現することができる。
なお、図4および図5に示す例では、全周の凹部40あるいは凸部50のパターンは少なくとも1パターンであるが、2パターン以上に増やしても同様の効果が見込まれる。例えば、アクティブエリアACTの周囲において、シール剤SLと対向する位置に凹部40あるいは凸部50のパターンを更に設けてもよく、シール剤SLよりも外部環境側の位置に凹部40あるいは凸部50のパターンを更に設けてもよい。アクティブエリアACTの周囲に少なくとも1パターンの凹部40あるいは凸部50を設けることにより、上述の効果を得ることができる。
すなわち、本実施形態によれば、信頼性の高い有機半導体素子および有機半導体素子の製造方法を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態は有機半導体素子として有機EL素子を備えた表示装置について説明したが、有機半導体素子は、有機トランジスタや有機太陽電池であってもよい。
[付記]
なお、上記実施形態の有機半導体素子及び有機半導体素子の製造方法は、次のように記載することができる。
(1) 支持基板と、
前記支持基板上に画素毎に形成された複数の有機EL発光素子と、
複数の前記画素にわたって前記有機EL発光素子上を覆う第1バリア層と、
前記第1バリア層上において、前記第1バリア層表面の段差部分の傾斜を緩やかにするように断続的に配置された平坦化層と、
前記平坦化層上において複数の前記画素に渡って配置された第2バリア層と、を含むアレイ基板を備え、
前記第1バリア層および前記第2バリア層は、水分透過を妨げる材料により形成されいる有機半導体素子。
(2) 複数の前記画素がマトリクス状に配列したアクティブエリアを囲む領域において、前記第1バリア層の下地層は凹部を有し、前記平坦化層は前記凹部による段差部分の傾斜を緩やかにするように断続的に配置している(1)に記載の有機半導体素子。
(3) 前記凹部の深さは、1乃至10μmである(2)に記載の有機半導体素子。
(4) 前記アクティブエリアを囲むように配置されたシール剤により前記アレイ基板と対向して固定された対向基板をさらに備え、
前記凹部は、前記アクティブエリアと前記シール剤との間に配置している(2)又は(3)に記載の有機半導体素子。
(5) 前記アクティブエリアを囲むように配置されたシール剤により前記アレイ基板と対向して固定された対向基板をさらに備え、
前記凹部は、前記シール剤と対向する位置に配置している(2)又は(3)に記載の有機半導体素子。
(6) 前記アクティブエリアを囲むように配置されたシール剤により前記アレイ基板と対向して固定された対向基板をさらに備え、
前記凹部は、前記シール剤よりも外側に配置している(2)又は(3)に記載の有機半導体素子。
(7) 複数の前記画素がマトリクス状に配列したアクティブエリアを囲む領域において、前記第1バリア層の下地層は凸部を有し、前記平坦化層は前記凸部による段差部分の傾斜を緩やかにするように断続的に配置している(1)又は(2)に記載の有機半導体素子。
(8) 前記凸部の高さは、1乃至10μmである(7)に記載の有機半導体素子。
(9) 前記アクティブエリアを囲むように配置されたシール剤により前記アレイ基板と対向して固定された対向基板をさらに備え、
前記凸部は、前記アクティブエリアと前記シール剤との間に配置している(7)又は(8)に記載の有機半導体素子。
(10) 前記アクティブエリアを囲むように配置されたシール剤により前記アレイ基板と対向して固定された対向基板をさらに備え、
前記凸部は、前記シール剤と対向する位置に配置している(7)又は(8)に記載の有機半導体素子。
(11) 前記アクティブエリアを囲むように配置されたシール剤により前記アレイ基板と対向して固定された対向基板をさらに備え、
前記凸部は、前記シール剤よりも外側に配置している(7)又は(8)に記載の有機半導体素子。
(12) 前記第1バリア層及び前記第2バリア層の少なくとも1層は、窒化シリコンにより形成されている(1)乃至(11)のいずれか1項記載の有機半導体素子。
(13) 前記第1バリア層及び前記第2バリア層の少なくとも1層は、酸化シリコンにより形成されている(1)乃至(11)のいずれか1項記載の有機半導体素子。
(14) 前記第1バリア層及び前記第2バリア層の少なくとも1層は、酸窒化シリコンにより形成されている(1)乃至(11)のいずれか1項記載の有機半導体素子。
(15) 前記平坦化層は、重合反応による硬化する高分子有機膜を含む(1)乃至(14)のいずれか1項記載の有機半導体素子。
(16) 前記平坦化層は、アクリル樹脂層を含む(1)乃至(14)のいずれか1項記載の有半導体素子。
(17) 前記平坦化層は、エポキシ樹脂層を含む(1)乃至(14)のいずれか1項記載の有機半導体素子。
(18) 前記平坦化層は、ポリイミド樹脂層を含む(1)乃至(14)のいずれか1項記載の有機半導体素子。
(19) 支持基板上に陽極および発光層を含む有機層を画素毎に形成する工程と、
前記有機層上に複数の前記画素に渡る陰極を形成する工程と、
複数の前記画素に渡って、前記陰極上に水分透過を妨げる材料により第1バリア層を形成する工程と、
前記第1バリア層上に断続的な平坦化層を形成する工程と、
前記平坦化層上に水分透過を妨げる材料により第2バリア層を形成する工程と、を備え、
前記平坦化層を形成する工程は、ポリマー樹脂と重合開始剤とを混合した溶剤を真空環境下において基板に霧状噴霧する工程と、噴霧した溶剤に紫外光を照射する工程と、エッチングによりポリマー樹脂層の薄膜部分を除去する工程と、を備える有機半導体素子の製造方法。
PX…画素、ACT…アクティブエリア、AR…アレイ基板、CT…対向基板、SL…シール剤、L1…第1バリア層、L2…平坦化層、L3…第2バリア層、LIB…リブ層、10…支持基板、12…陽極、13…有機層、14…陰極、40…凹部、50…凸部。

Claims (19)

  1. 支持基板と、
    前記支持基板上に画素毎に形成された複数の有機EL発光素子と、
    前記複数の有機EL発光素子が位置するアクティブエリアと、
    前記アクティブエリアを囲む領域とを有し、
    前記支持基板上に形成された第1のバリア層と、
    前記第1のバリア層上に形成された第2のバリア層と、を有し、
    前記アクティブエリアを囲む領域において、
    前記第1のバリア層は傾斜面および平坦面を有し、
    前記第1のバリア層の前記傾斜面と前記平坦面と、前記第2のバリア層の間には、前記傾斜面と前記平坦面の境界部分に平坦化層が形成されている、
    有機EL表示装置。
  2. 前記支持基板上には、前記複数の有機EL発光素子を区画するリブ層が形成され、
    前記第1のバリア層は、前記リブ層上に形成されている、
    請求項1記載の有機EL表示装置。
  3. 前記第1のバリア層の前記傾斜面は、前記リブ層の形状に起因して構成されている、
    請求項2記載の有機EL表示装置。
  4. 前記リブ層は凸形状を有している、
    請求項3記載の有機EL表示装置。
  5. 前記第1のバリア層と前記第2のバリア層は前記平坦化層が形成された部分の周囲で接触している、
    請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の有機EL表示装置。
  6. 前記平坦化層は有機膜で形成される、
    請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の有機EL表示装置。
  7. 支持基板と、
    前記支持基板上に画素毎に形成された複数の有機EL発光素子と、
    前記複数の有機EL発光素子が位置するアクティブエリアと、
    前記アクティブエリアを囲む領域とを有し、
    前記支持基板上に形成された第1の絶縁層と、
    前記第1の絶縁層上に形成された第2の絶縁層と、を有し、
    前記アクティブエリアを囲む領域において、
    前記第1の絶縁層は傾斜面および平坦面を有し、
    前記第1の絶縁層の前記傾斜面と前記平坦面と、前記第2の絶縁層の間には、前記傾斜面と前記平坦面の境界部分に有機層が形成されている、
    有機EL表示装置。
  8. 前記支持基板上には、前記複数の有機EL発光素子を区画する第3の絶縁層が形成され、前記第1の絶縁層は、前記第3の絶縁層上に形成されている、
    請求項7記載の有機EL表示装置。
  9. 前記第1の絶縁層の前記傾斜面は、前記第3の絶縁層の形状に起因して構成されている、
    請求項8記載の有機EL表示装置。
  10. 前記第3の絶縁層は凸形状を有している、
    請求項9記載の有機EL表示装置。
  11. 前記第1の絶縁層と前記第2の絶縁層は前記有機層が形成された部分の周囲で接触している、
    請求項7乃至請求項10の何れか一項に記載の有機EL表示装置。
  12. 前記第1の絶縁層は、窒化シリコン、酸化シリコン、酸窒化シリコンのうち少なくとも一つを含むか、
    または前記第2の絶縁層は、窒化シリコン、酸化シリコン、酸窒化シリコンのうち少なくとも一つを含む、
    請求項7乃至請求項第11の何れか一項に記載の有機EL表示装置。
  13. 支持基板と、
    前記支持基板上に画素毎に形成された複数の有機EL発光素子と、
    前記複数の有機EL発光素子が位置するアクティブエリアと、
    前記アクティブエリアを囲む領域とを有し、
    前記支持基板上に形成された第1の絶縁層と、
    前記第1の絶縁層上に形成された有機層と、
    前記有機層上に形成された第2の絶縁層を有し、
    前記有機層は前記アクティブエリアから外側に向かう方向において非連続である領域が存在する、有機EL表示装置。
  14. 前記アクティブエリアを囲む領域において、
    前記第1の絶縁層上の前記有機層は、断続的に形成されている、
    請求項13記載の有機EL表示装置。
  15. 前記基板上には、前記複数の有機EL発光素子を区画する第3の絶縁層が形成され、前記第1の絶縁層は、前記第3の絶縁層上に形成されている、
    請求項13又は請求項14項に記載の有機EL表示装置。
  16. 前記第1の絶縁層の前記傾斜面は、前記第3の絶縁層の形状に起因して構成されている、
    請求項15記載の有機EL表示装置。
  17. 前記第3の絶縁層は凸形状を有している、
    請求項16記載の有機EL表示装置。
  18. 前記第1の絶縁層と前記第2の絶縁層は前記有機層が形成された部分の周囲で接触している、
    請求項13乃至請求項17の何れか一項に記載の有機EL表示装置。
  19. 前記第1の絶縁層は、窒化シリコン、酸化シリコン、酸窒化シリコンのうち少なくとも一つを含むか、
    または前記第2の絶縁層は、窒化シリコン、酸化シリコン、酸窒化シリコンのうち少なくとも一つを含む、
    請求項13乃至請求項18の何れか一項に記載の有機EL表示装置。
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