JP2017041309A - 発電システムおよびその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価な燃料ガスを用いて、低い環境負荷で運転できる発電システムおよびその運転方法を提供することを目的とする。
【解決手段】発電システムは、燃料極と固体電解質と空気極とが積層された発電セルを有し、発電セルにおいて燃料極側4aに供給された燃料ガスと空気極側4cに供給された酸化性ガスとが反応して発電できる燃料電池4と、コークス炉で生成されたコークス炉ガスの少なくとも一部を水蒸気改質して前記燃料ガスにする水蒸気改質部3と、コークス炉からコークス炉ガスを所定温度が維持された状態で水蒸気改質部3に導入するコークス炉ガス導入部7と、改質された燃料ガスを、直接、燃料電池4の燃料極側4aに供給する燃料ガス供給部8と、燃料電池4の燃料極側4aから排出された排燃料ガスの一部を循環排燃料ガスとして、コークス炉ガス導入部7に循環させる排燃料ガス循環部5と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、発電システムおよびその運転方法に関し、特に、固体酸化物形燃料電池を備えた発電システムおよびその運転方法に関する。
固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:SOFC)は、固体電解質としてジルコニアセラミックスなどのセラミックスが用いられ、燃料極と固体電解質と空気極とが順に積層された発電セルを有し、燃料極に燃料ガスを供給するとともに、空気極に酸化剤を含む流体を供給し、燃料ガスに含まれる燃料(水素または一酸化炭素)と酸化剤ガスに含まれる酸素とを固体電解質を介して化学反応させることによって電力を発生させるものである(特許文献1参照)。
このような燃料電池(SOFC)は、例えばガスタービン等の内燃機関や、排熱回収ボイラと蒸気タービンと組み合わせた複合発電システムを構築することにより、さらに発電効率の高い発電が可能とされている。
一般に、燃料ガスには天然ガスまたは都市ガスなどが使用され、酸化剤ガスには空気が使用される。天然ガスまたは都市ガスなどは、化学反応により水素、一酸化炭素及び二酸化炭素を含む混合ガスに改質され、混合ガスに含まれる水素または一酸化炭素が燃料となる。
SOFCの固体電解質は、一般に、高温で高い酸素イオン透過性を示す。そのためSOFCの作動温度は900℃〜1000℃程度となる。
特許第5326193号公報(請求項1、および段落[0012]−[0016])
SOFCは、発電効率が高いものの、現段階ではSOFCの設備費用がまだ高価な状況にあるために燃料ガスの価格により発電コストの低減が期待されている。そのため、燃料ガスは安価であることが望まれるとともに、SOFCの導入は燃料ガスの安価なものから始まることが予想される。
しかしながら、SOFCに供給される燃料ガスは、一般に、輸入または購入されたガス(天然ガス、都市ガス)が使用されるため、燃料ガス価格を低減するには限度がある。比較的安価なシェールガスであっても、輸送費等が価格に反映されるため、価格を十分に低減するのは難しい。
安価な燃料ガスを確保するためには、副生された燃料ガスを利用することが考えられる。特許文献1では、転炉またはコークス炉で発生した700℃〜1000℃の排ガスをそのまま直接、燃料電池の燃料ガスとして利用することが開示されている。排ガスには所定濃度以上の水素(H)および一酸化炭素(CO)、またはそのいずれか一方が含まれている。
コークス炉で発生したコークス炉ガス(COG:Coke Oven Gas)には、水素や一酸化炭素の他に、メタン、タール分、硫酸、アンモニアなどの成分が含まれている。タール分は、コークスを製造する際に、副生成物として生成される不純物である。タール分は、芳香族化合物(ベンゼン、ナフタレン等)を多く含み、冷却されると粘性が高い液体となる。
特許文献1ではタール分を含んだ未精製のCOGをSOFCの燃料ガスとして使用すると、不完全燃焼、配管やノズルの閉塞、腐食、燃焼ガス中の亜硫酸ガス濃度の増大など、設備諸トラブルおよび環境上の問題が発生する可能性がある。
COGに含まれるタール分は、通常、COGを200℃程度に急冷することで分離できる。しかしながら、冷却により精製する方法でタール分を分離した場合には、精製したCOGの温度が低下するため、高温のままCOGをSOFCに供給することはできなくなり、COGの再加熱のための顕熱分の熱エネルギと、熱交換器が必要となり、無駄が生じやすい。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、安価な燃料ガスを用いて、運転できる発電システムおよびその運転方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の発電システムおよびその運転方法は以下の手段を採用する。
本発明は、燃料極と固体電解質と空気極とが積層された発電セルを有し、該発電セルにおいて燃料極側に供給された燃料ガスと空気極側に供給された酸化性ガスとが反応して発電できる燃料電池と、コークス炉で生成されたコークス炉ガスの少なくとも一部を水蒸気改質して前記燃料ガスにする水蒸気改質部と、前記コークス炉から前記コークス炉ガスを所定温度が維持された状態で前記水蒸気改質部に導入するコークス炉ガス導入部と、改質された前記燃料ガスを、直接、前記燃料電池の前記燃料極側に供給する燃料ガス供給部と、前記燃料電池の前記燃料極側から排出された排燃料ガスの一部を、循環排燃料ガスとして、前記コークス炉ガス導入部に循環させる排燃料ガス循環部と、を備えている発電システムを提供する。
本発明に係る発電システムは、燃料電池の燃料極側に供給される燃料ガスのガス源としてコークス炉を備えている。コークス炉ガスは、コークス炉の炭化室で石炭を蒸し焼きにしてコークスを製造する際に生成される。生成されたコークス炉ガスは、主として水素、メタン、高次炭化水素および一酸化炭素等を含む。
コークス炉ガスに含まれる高次炭化水素は水蒸気改質部で供給される水蒸気と反応して改質されて燃料ガスとなる。タール分などの高次炭化水素や芳香族炭化水素は、水蒸気改質により水素、一酸化炭素、メタン、二酸化炭素へと改質される。これにより、燃料ガス中に含まれる高次炭化水素や芳香族炭化水素の濃度、すなわちタールの残存量を大きく減少させることができる。また、メタンは燃料電池の燃料極で水蒸気改質反応(内部改質)が行われることから、燃料電池の燃料極側での燃料ガス中に含まれる燃料(水素、一酸化炭素)の割合を増やすことができる。
コークス炉で生成されたコークス炉ガスは高温(例えば約800℃)である。コークス炉ガス導入部では、コークス炉ガスを一旦冷却することによるタール分などの精製が行われておらず、所定温度を維持したままのコークス炉ガスを水蒸気改質部に導入できる。これによりコークス炉ガスの熱量を利用して水蒸気改質反応させることができる。
水蒸気改質部で改質されてなる燃料ガスは、燃料ガス供給部から燃料電池の燃料極側に供給される。改質されてなる燃料ガスを用いることで、タール分によるSOFCの燃料極での閉塞や、配管やノズルの閉塞など、不具合の発生を抑えることができる。
また改質されてなる燃料ガスは、燃料ガス供給部で一部を炉燃料導入部からコークス炉燃料として利用することで、コークス炉の炉燃料供給量を低減させて、コークス製造効率を向上する。また燃料ガス供給部で一部を除かれた燃料ガスの残部は、供給量を制限されずに、直接、残部全量を燃料電池の燃料極側へと導き、燃料電池での発電出力を得る。ここで、燃料電池の発電は所定負荷率以上の発電を行うよう運転制御する。すなわち燃料電池の定格出力を100%負荷とした場合の所定負荷率を90%負荷以上に設定することで、発電効率の高い燃料電池での発電を優先する。これにより、高いシステム性能を維持できる。
燃料極側へ供給された燃料ガスは、排燃料ガスとして燃料電池の燃料極側から排出される。排燃料ガス循環部は、排燃料ガスの一部を分流し循環排燃料ガスとしてコークス炉ガス導入部へと循環する。排燃料ガスには燃料電池での発電反応で生成した水蒸気が含まれているため、この一部である循環燃料ガスを循環させることで、水蒸気改質部で高いS/C(スチーム/カーボン)で改質ができる。S/Cは、原料炭化水素(コークス炉ガス)に含まれる炭素(C)と、改質反応の際に添加する水蒸気(S)のモル比である。排燃料ガス循環部を備えることで、外部から別途水蒸気を供給せずにコークス炉ガスを水蒸気改質させることができる。
排燃料ガスには、燃料電池で発電に寄与せずに残留した燃料が含まれている。排燃料ガスをコークス炉ガス導入部へと循環させることで、排燃料ガスに含まれる未反応の燃料を再度燃料電池へと導くことができる。
上記発明の一態様において、前記排燃料ガス循環部が、前記コークス炉で生成された前記コークス炉ガスの流量変動に応じて、前記燃料電池の発電が所定負荷率以上となるよう前記循環排燃料ガスの流量と前記燃料電池の燃料利用率とを調整できる流量調整部を有するとよい。
コークス炉ガスを燃料電池の燃料ガスとして使用するにあたり、コークス炉への石炭投入から乾留終了までの間、コークス炉で発生するコークス炉ガス量が経時的に大幅に変動する課題がある。装炭直後には、炭化室壁側の石炭の急速な乾留により多量のガスが発生する。乾留終了時期に再び増加する。一方、コークス炉の窯出しインターバルは、稼働率に応じて大体一定に定められているため、コークス炉からのコークス炉ガス発生総量はほぼ一定を見なすことができる。すなわち燃料ガスの流量が継時的に変動するが、この変動でも簡単な制御で高い発電効率を維持できる発電システムが好ましい。このため、循環排燃料ガスの流量と燃料電池の燃料利用率を調整することで、燃料電池の発電を所定負荷率以上の発電を行うよう運転制御する。
本発明の一態様に係る発電システムにおいて、流量調整部は、コークス炉ガスの流量変動に応じてコークス炉ガス導入部に循環させる排燃料ガスの流量を調整できる。すなわち、コークス炉ガスに混合させる水蒸気量を調整できる。例えば、コークス炉ガスの流量が減少した場合には、循環させる排燃料ガスの流量を増やす。これによりコークス炉ガスの流量が変動したとしても、S/Cを高く維持できる。
上記発明の一態様において、前記水蒸気改質部が、前記コークス炉の燃焼室から排出される炉燃料排ガスを前記水蒸気改質部に導く加熱部を有し、前記加熱部は、前記水蒸気改質部を加熱できるとよい。
炉燃料排ガスは、燃焼室で炉燃料を燃焼させた際に生じるガスであり、燃焼室から一部を分流させたもので、コークス炉ガスと同等以上に高温である。加熱部は、炉燃料排ガスを用いて水蒸気改質部を加熱できる。水蒸気改質は吸熱反応のため、必要な反応熱量を投入できる加熱部を有することで、水蒸気改質部の温度環境を、改質反応に適した温度に維持できる。
上記発明の一態様において、前記水蒸気改質部で水蒸気改質されてなる燃料ガスの一部を、前記コークス炉の前記燃焼室の炉燃料供給側に導く炉燃料導入部を備えているとよい。
水蒸気改質部で水蒸気改質されてなる燃料ガスは、組成が安定している。よって、改質により得られた燃料ガスの一部をコークス炉の燃焼室に炉燃料として供給することで、コークス炉の外部から供給する炉燃料量を低減させ、さらに加熱を安定化できるのでコークス炉の製造効率を向上できる。
上記発明の一態様において、前記燃料電池の前記燃料極側から排出された排燃料ガスを導き、導いた前記排燃料ガスから熱を回収する熱回収部を備え、前記燃料極側から排出された排燃料ガスのうち、前記循環排燃料ガスを除く排燃料ガスが前記熱回収部へ導かれるとよい。
上記発明の一態様において、前記熱回収部が、蒸気タービンと燃焼器と排熱回収ボイラとで構成され、前記燃料電池は常圧運転されてもよい。また、前記熱回収部が、ガスタービンと蒸気タービンと燃焼器と排熱回収ボイラとで構成され、前記燃料電池は加圧運転されてもよい。
上記発明の一態様において、前記燃料電池の前記燃料極側から排出された排燃料ガスを導き、導いた前記排燃料ガスから水素を回収する水素回収部を備え、前記燃料極側から排出された排燃料ガスのうち、前記循環排燃料ガスを除く排燃料ガスの少なくとも一部は前記水素回収部へ導かれるとよい。
上記発明の一態様に係る発電システムでは、コークス炉ガスの流量変動に応じて循環させる水蒸気量を調整するため、コークス炉ガスの流量が増加した場合、改質されてなる燃料ガスに含まれる燃料の割合も増加する。一方、燃料電池で発電に寄与できる燃料の割合は略一定であるため、改質されてなる燃料ガスに含まれる燃料の割合が増加した場合には、排燃料ガスに含まれる未反応の燃料の割合が増える。熱回収部または水素回収部を備えることで、排燃料ガス循環部で循環されなかった排燃料ガスから熱または水素を回収できるため、余剰の燃料を有効に利用して発電システムの総発電効率を高められる。
また本発明は、燃料極と固体電解質と空気極とが順に積層された発電セルを有し、該発電セルにおいて燃料極側に供給された燃料ガスと空気極側に供給された酸化性ガスとが反応して発電できる発電システムの運転方法であって、コークス炉で生成されたコークス炉ガスの少なくとも一部を、コークス炉ガス導入部を介して所定温度を維持させた状態で水蒸気改質部に導入し、前記水蒸気改質部で、前記コークス炉ガスを水蒸気改質して燃料ガスを製造し、前記燃料ガスを、直接、前記燃料電池の燃料極側に供給し、前記燃料電池の前記燃料極側から排出された排燃料ガスの一部を循環排燃料ガスとして、前記コークス炉導入部に循環させ、前記水蒸気改質部へ外部からの水蒸気供給を不要とする発電システムの運転方法を提供する。
上記発明の一態様において、前記コークス炉で生成された前記コークス炉ガスの流量変動に応じて、前記コークス炉導入部に循環させる前記循環排燃料ガスの流量と、前記燃料電池の燃料利用率とを調整し、前記燃料電池の発電を所定負荷率以上とするとよい。
上記発明の一態様において、前記水蒸気改質部で水蒸気改質されてなる燃料ガスの一部を、炉燃料として前記燃焼室の炉燃料供給側に導き、外部から投入する炉燃料を削減するとよい。
上記発明の一態様において、前記燃料電池の前記燃料極側から排出された排燃料ガスのうち、前記循環排燃料ガスを除く排燃料ガスの少なくとも一部を熱回収部へ導いて燃焼させ、少なくとも水蒸気を生成し、発電電力として回収するとよい。
上記発明の一態様において、前記熱回収部を、蒸気タービンと燃焼器と排熱回収ボイラとで構成し、前記燃料電池を常圧運転してもよい。また、上記発明の一態様において、前記熱回収部を、ガスタービンと蒸気タービンと燃焼器と排熱回収ボイラとで構成し、前記燃料電池を加圧運転してもよい。
上記発明の一態様において、前記燃料電池の前記燃料極側から排出された排燃料ガスのうち、前記循環排燃料ガスを除く排燃料ガスの少なくとも一部を水素回収部へ導き、該導いた排燃料ガスから水素を回収するとよい。
本発明は、安価な燃料として高温のコークス炉ガスを燃料電池(SOFC)の燃料ガス源として用いた発電システムを構成することで、発電コストを従来よりも低減が可能となる。また、コークス炉ガスの流量変動があっても燃料電池の排燃料ガスを分流した循環排燃料ガスの流量と燃料電池の燃料利用率とを調整させて、燃料電池を所定負荷率以上とする高い発電効率を維持できるので、発電コストを低減する運転が可能となる。
第1実施形態に係る発電システムの概略構成図である。 SOFCモジュールの分解斜視図である。 セルスタックの要部拡大図である。 コークス炉の要部概略図である 装炭後から乾留終了までのコークス炉ガスの発生量の推移を示すグラフである。 コークス炉ガス流量の調整例を示すグラフである。 第2実施形態に係る発電システムの概略構成図である。
以下においては、説明の便宜上、紙面を基準として「上」及び「下」の表現を用いて各構成要素の位置関係を特定するが、鉛直方向に対して必ずしもこの限りである必要はない。例えば、紙面における上方向が鉛直方向における下方向に対応してもよい。また、紙面における上下方向が鉛直方向に直行する水平方向に対応してもよい。
以下に、本発明に係る発電システムの一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
図1は本実施形態に係る発電システムの概略構成図である。発電システム1は、コークス炉2、水蒸気改質部3、燃料電池4、排燃料ガス循環部5、および熱回収部6を備えている。
コークス炉2はコークス炉ガス導入部7を介して水蒸気改質部3に接続されている。水蒸気改質部3は燃料ガス供給部8を介してSOFC(燃料電池)4に接続されている。燃料ガス供給部8の途中には炉燃料導入部9が接続されている。炉燃料導入部9の他端は流量調整弁10を介してコークス炉の炉燃料供給側に接続されている。SOFC4の燃料ガス排出側には、排燃料ガス循環部5が接続されている。排燃料ガス循環部5の他端はコークス炉ガス導入部7(7c)に接続されている。また、燃料極4aの燃料ガス排出側にはバルブ11を介して燃焼器12が接続されている。SOFC4は、燃料極4a、固体電解質4b、空気極4cなどを有する。
燃焼器12の燃焼排ガスが排出される側には、排熱回収ボイラ13が接続されている。排熱回収ボイラ13で生成される水蒸気によって、排熱回収ボイラ13に接続された蒸気タービン14が駆動される。蒸気タービン14は、タービン15、タービンに接続されている圧縮機(ブロワ)16およびモータ・発電機17を有する。タービン15の水蒸気排出側は、復水器としての熱交換器18および復水を循環するポンプ19を介して排熱回収ボイラ13に接続されている。SOFCの酸化性ガスとしての空気は、圧縮機16の空気出口側から再生熱交換器20を介してSOFC4の空気極4cの空気供給側に接続されている。SOFC4の空気極4cの排出側は、再生熱交換器20を介して燃焼器12に接続されている。この酸化性ガスは、酸素を略15%〜30%含むガスであり、代表的には空気が好適であるが、空気以外にも燃焼排ガスと空気の混合ガスや、酸素と空気の混合ガスなどが使用可能である。
(SOFC(燃料電池))
本実施形態において、SOFC4は円筒形の固体酸化物形SOFCのセルスタックを有するSOFCモジュールを例示する。SOFCの形態は、必ずしもこの限りである必要はなく、例えば平板形のセルスタックであってもよい。
図2にSOFCモジュールの概略構成図を示す。SOFCモジュール201は、圧力容器205、および圧力容器205の内部に収容された複数のカートリッジ203を有する。カートリッジ203は、複数のセルスタック101が束になって構成されている。
図3にセルスタックの要部拡大図を示す。セルスタック101は、円筒形状の基体管103と、基体管103の外周面に複数形成されたSOFCセル(発電セル)105と、隣り合うSOFCセル105の間に形成されたインターコネクタ107とを有する。SOFCセル105は、燃料極109と固体電解質111と空気極113とが順に積層して形成されている。セルスタック101の一端では、基体管103の外周面に形成された複数のSOFCセル105の内、基体管103の軸方向において最も端に形成されたSOFCセル105の空気極113に、インターコネクタ107を介して電気的に接続されたリード膜115を有する。SOFCセル105は、燃料極側4aに供給された燃料ガスと空気極側4cに供給された酸化性ガスとが反応して電力を発電できる。
基体管103は、多孔質材料からなり、例えば、CaO安定化ZrO(CSZ)、又はY安定化ZrO2(YSZ)、又はMgAlとされる。この基体管103は、SOFCセル105とインターコネクタ107とリード膜115とを支持すると共に、基体管103の内周面に供給される燃料ガスを基体管103の細孔を介して基体管103の外周面に形成される燃料極109に拡散させるものである。
燃料極109は、ニッケル(Ni)とジルコニア系電解質材料との複合材の酸化物で構成され、例えば、Ni/YSZが用いられる。この場合、燃料極109は、燃料極109の成分であるNiが燃料ガスに対して触媒作用を有する。この触媒作用は、基体管103を介して供給された燃料ガス、例えば、メタン(CH)と水蒸気との混合ガスを反応させ、水素(H)と一酸化炭素(CO)に内部改質するものである。
CH+HO→3H+CO (1)
また、燃料極109は、改質により得られる水素(H)及び一酸化炭素(CO)と、固体電解質111を介して供給される酸素イオン(O2−)とを固体電解質111との界面付近において式(2)および式(3)に示すように電気化学的に反応させて水(HO)及び二酸化炭素(CO)を生成するものである。なお、SOFCセル105は、この時、酸素イオンから放出される電子によって発電する。
+O2− → HO+2e (2)
CO+O2− → CO+2e (3)
固体電解質111は、ガスを通しにくい気密性と、高温で高い酸素イオン導電性とを有するCSZやYSZが主として用いられる。この固体電解質111は、空気極で生成される酸素イオン(O2−)を燃料極に移動させるものである。
空気極113は、例えば、LaSrMnO系酸化物、又はLaCoO系酸化物で構成される。この空気極113は、固体電解質111との界面付近において、供給される空気等の酸化性ガス中の酸素を解離させて酸素イオン(O2−)を生成するものである。
インターコネクタ107は、SrTiO系などのM1−xTiO(Mはアルカリ土類金属元素、Lはランタノイド元素)で表される導電性ペロブスカイト型酸化物から構成され、燃料ガスと酸化性ガスとが混合しないように緻密な膜となっている。また、インターコネクタ107は、酸化雰囲気と還元雰囲気との両雰囲気下で安定した電気導電性を有する。このインターコネクタ107は、隣り合うSOFCセル105において、一方のSOFCセル105の空気極113と他方のSOFCセル105の燃料極109とを電気的に接続し、隣り合うSOFCセル105同士を直列に接続するものである。リード膜115は、電子伝導性を有すること、及びセルスタック101を構成する他の材料との熱膨張係数が近いことが必要であることから、Ni/YSZ等のNiとジルコニア系電解質材料との複合材で構成されている。このリード膜115は、インターコネクタにより直列に接続される複数のSOFCセル105で発電された直流電力をセルスタック101の端部付近まで導出すものである。
図3では、燃料ガスと酸化性ガスとがセルスタック101の内側と外側とを対向して流れる構造となっているが、必ずしもこの必要はなく、例えば、セルスタック101の内側と外側とを平行して流れる、または酸化性ガスがセルスタック101の長手方向と直交する方向へ流れるようにしても良い。
SOFCモジュール201において、SOFCセル105が配置されているセルスタック101長手方向の中央部付近の温度は、発電システムの定常運転時に、およそ700℃〜1000℃の高温雰囲気となる。本実施形態では、SOFCモジュール201は、常圧雰囲気で運転される。
各SOFCセルで発電された直流電力は、複数のSOFCセル105に設けたリード膜115によりセルスタック101の端部付近まで導出した後に、集電部材(不図示)を介して集電して、SOFCモジュール201の外部へと取り出される。外部に導出された電力は、図示しないインバータなどにより所定の交流電力へと変換されて、電力負荷へと供給される。
(コークス炉)
本実施形態におけるコークス炉2は、石炭を原料として製鉄用コークス(高発熱量による高炉温度上昇、カーボンによる高炉の不純物除去に有効)を製造する炉である。コークス炉2は、燃焼室21および炭化室22を有する。
図4はコークス炉2の要部概略図である。図4では紙面手前側の炭化室22の内部が透視されている。燃焼室21と炭化室22とは交互に配置されている。
燃焼室21は、炉燃料ガスを燃焼させることにより、1200℃から1300℃の熱で炭化室を間接的に加熱できる。燃焼室21には炉燃料入口(不図示)および炉燃料排ガス出口(不図示)が設けられている。
炭化室22には石炭23が投入され得る。炭化室内は還元雰囲気にできる。炭化室22には排気管24が設けられており、炭化室内で生成されたコークス炉ガスを炭化室外部に排出できる。
(水蒸気改質部)
水蒸気改質部3は、コークス炉ガスに水蒸気を添加して改質触媒下で水蒸気改質して燃料ガス(水素、一酸化炭素、メタンを含む)にする装置である。水蒸気改質部3は、内部にニッケル(Ni)系触媒3aおよび加熱部3bを有している。
Ni系触媒3aは、構成要素としてNiを含む触媒であり、水蒸気改質反応を促進させることができる。Ni系触媒3aは、改質用水蒸気量が少なくS/Cが2〜3程度に低くても改質率が低下しないものが更に好ましく、たとえばNiMgO系固溶体触媒であってよい。
加熱部3bは、燃焼室21の図示しないコークス炉の燃焼室出口付近から一部を分流した炉燃料排ガスを水蒸気改質部3に導き、分流した炉燃料排ガスはコークス炉ガスと同等以上に高温であるため、分流した炉燃料排ガスの熱量を利用して水蒸気改質部内部を加熱して、改質の吸熱反応を補うことができる。このため水蒸気改質部3から燃料ガス供給部8へと排出される燃料ガスはコークス炉ガス導入部7と同等の高温である。
(コークス炉ガス導入部)
コークス炉ガス導入部7は、コークス炉ガスを所定温度が維持された状態で、炭化室22から排出されたコークス炉ガスを水蒸気改質部3に導入できる。所定温度が維持された状態とは、冷却によるタール分の精製処理が施されていないコークス炉ガスの状態である。所定温度は、700℃〜800℃、又は、700℃以上で炭化室22から排出されたコークス炉ガス温度以下である。本実施形態において、コークス炉ガス導入部7は、炭化室22の排気管24と水蒸気改質部3とをつなぐ配管(7a、7b)、および乾式脱硫部7cで構成されている。コークス炉ガス導入部7は、厚い保温層や熱線でトレースするなど、導かれる過程におけるコークス炉ガスの温度低下を抑制できる構成であってもよい。
乾式脱硫部7cは、コークス炉ガスの温度を積極的に低下させることなく、コークス炉ガスから硫黄(S)を分離できる。例えば、乾式脱硫部7cは、カルシウム系または鉄系の脱硫剤を備え、高温(600℃〜1000℃程度)で脱硫剤に硫黄化合物を接触させることで、硫黄分を吸着または化合して除去する装置である。脱硫剤は、炭酸カルシウムであってもよい。乾式脱硫部7cは、高温での作動であれば、他の方式によっても良く特に限定するものではない。
コークス炉ガス導入部7には、冷却によりコークス炉ガスのタール分を精製する装置は設けられていない。冷却によりコークス炉ガスを精製する装置とは、例えば複数段の冷却によりタールデカンターにタール分を析出して回収させたり、冷却後のガス分から湿式の脱硫装置で硫酸として回収したり、アンモニアスクラバーやベンゾールスクラバーなどで化学薬品として回収するものであり、精製の過程においてコークス炉ガスの温度を積極的に下げて燃料ガスとして不要な不純物や化学薬品として有効利用したい成分を分離する装置である。
また、コークス炉ガス導入部7には流量調整バルブが設けられておらず、コークス炉で生成したコークス炉ガスは、そのまま略全量が水蒸気改質部3に導入される構成となっている。
また、燃料ガス供給部8で一部を除かれた燃料ガスの残部は、供給量を制限されずに残部全量を、直接、SOFC4の燃料極側へと導き、SOFC4での発電出力を得る。
(燃料ガス供給部)
水蒸気改質部3で改質されてなる燃料ガスは、燃料ガス供給部8で一部を炉燃料導入部9からコークス炉燃料として利用することで、コークス炉2の炉燃料供給量を低減させて、コークス製造効率を向上する。燃料ガス供給部8で一部を除かれた燃料ガスの残部は、供給量を制限せずに、残部全量の燃料ガスを、直接、SOFC4の燃料極側4aに供給できる。本実施形態において、燃料ガス供給部8は、水蒸気改質部3とSOFC4とをつなぐ配管である。配管の途中には、燃料ガスの供給量を制限するような構成、例えば流量調整弁等は設けられていない。
燃料ガス供給部8には、水蒸気改質部3で水蒸気改質されてなる燃料ガスの一部を、燃焼室21の炉燃料供給側に導く炉燃料導入部9が接続されている。炉燃料導入部9は、流量調整弁10を有している。流量調整弁10は、開度を調整することで、燃料ガス供給部8から分流する燃料ガスの流量を調整でき、コークス炉2の燃焼室に炉燃料の一部として供給する。
(排燃料ガス循環部)
排燃料ガス循環部5は、SOFC4の燃料極側4aから排出された排燃料ガスの一部を分岐し循環排燃料ガスとして、SOFC4の上流よりさらに上流側の水蒸気改質部3の入口側であるコークス炉ガス導入部7へと循環させるものである。排燃料ガス循環部5は、コークス炉ガスの流量変動に応じてコークス炉ガス導入部7に循環させることができる。本実施形態において排燃料ガス循環部5は、循環経路5aおよび流量調整部(5b、5c)で構成されている。
循環経路5aは、一端がSOFC4の燃料極側4aに、他端が乾式脱硫部7cと水蒸気改質部3との間に接続されている。
流量調整部は、制御手段(不図示)、流量調整弁5b、および循環ブロワ5cで構成される。
流量調整弁5bおよび循環ブロワ5cは、循環経路5aの途中に設けられている。流量調整弁5bは、循環ブロワ5cの上流側にある。流量調整弁5bは、循環経路5aの開度を調整することで、循環経路5aの循環排燃料ガスの流量を調整できる。循環ブロワ5cは、排燃料ガスを流動させてコークス炉ガス導入部7に循環させることができる。循環ブロワ5cの回転数を制御して循環排燃料ガス流量を調整してもよい。
制御手段は、コークス炉ガスの流量を直接計測する計測器(不図示)、またはコークス炉ガスの流量変動に相当する情報が収納された情報処理装置(不図示)を有する。制御手段は、計測器または情報処理装置で得られたコークス炉ガスの流量変動に基づき、排燃料ガス循環部5において、排燃料ガスから分流された循環排燃料ガスが循環経路5aを所定量を通過して循環されるよう調整弁および循環ブロアを制御できる。ここでの所定量とは、水蒸気改質部3でのS/Cが、たとえば2〜3の設定値になるような流量である。コークス炉ガスの流量変動に相当する情報は、例えばコークス炉ガスの稼働条件(石炭の種類・投入量、乾留温度等)とコークス炉ガス生成量の経時変動を関連づけた情報等である。
(熱回収部)
排燃料ガスは、排燃料ガスから一部を分流させた循環排燃料ガスと、残部のガスに分かれてなり、この排燃料ガスの残部と空気極4cから排出される空気とを燃焼器12で燃焼させる。熱回収部6は、燃焼器12、燃焼させたガスの熱量を利用して水蒸気を生成する排熱回収ボイラ13、排熱回収ボイラ13で生成された水蒸気を利用して回転するタービン15、空気極4cに酸化性ガスである空気を送る圧縮機(ブロワ)16、タービンの回転により駆動されるモータ・発電機17で構成されている。排燃料ガスは、SOFC4の燃料極4aで発電に利用されなかった燃料ガスを含む。SOFCの燃料極では図示しない制御手段で設定された燃料利用率(燃料極に投入した燃料量に対する発電に利用した燃料量の割合)をもとに発電電流量により発電反応に利用する燃料ガス量を調整して、残りを排燃料ガスとして排出する。このため、排燃料ガスにはSOFC4の発電の際に生成した水蒸気(HO)、二酸化炭素(CO)および発電に寄与しなかった未反応の燃料(H、CO)、平衡反応で存在するメタン(CH)が含まれている。
SOFCの起動時にあたり、排熱回収ボイラ13からタービン15への水蒸気が供給されない場合は、モータ・発電機17のモータ機能を利用して、圧縮機(ブロワ)16を回転駆動し空気極4cに酸化性ガス(空気)を供給する。
次に、本実施形態に係る発電システム1の運転方法について説明する。SOFC4は、燃料極側4aに燃料ガスを供給し、空気極側4cに酸化性ガス(空気)を供給してSOFCセル105にて常圧で発電を行わせる。コークス炉ガスがほぼ常圧で排出されることに合わせてSOFC4を常圧運転とすることで、熱回収部6を除いて、発電システム1の系統の圧力を加圧状態にする必要が無く、簡素な発電システムにできる。
燃料ガスには、コークス炉ガスを水蒸気改質して得られたガスを用いる。これにより、燃料コストを抑えることができる。酸化性ガスには、蒸気タービン14の圧縮機(ブロワ)16から出る空気を用いる。圧縮機(ブロワ)16から出る空気は、再生熱交換器20で空気極4cから排出された空気により予熱をされて、空気極側4cへ供給できる。空気極4cに供給する該空気の圧力は、燃料ガスと略同等であり、常圧である。
(燃料ガス供給)
コークス炉2の炭化室22に石炭23を投入し、燃焼室21の熱で炭化室22を間接的に加熱する。石炭23を、還元雰囲気下、高温(1200℃〜1300℃)で14時間〜18時間蒸し焼き(乾留)して、固定炭素90%のコークスを製造する。
石炭23を乾留すると、炭化室22ではコークス炉ガスが副生成される。コークス炉ガスは、石炭23に含まれる揮発成分が乾留の過程でガス化したものである。コークス炉ガスは、水素(H)およびメタン(CH)を多く含む。コークス炉ガスは、他に一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO)、窒素(N)、酸素(O)、炭化水素(Cm:nは2以上)、硫黄化合物(HS)等を含む。
コークス炉ガスの代表的な組成を表1に示す。
Figure 2017041309
図5に、炭化室に石炭を装炭した後のコークス炉ガスの発生量の推移を例示する。同図において縦軸はコークス炉ガス(COG)発生量(Nm/h)、横軸は装炭後時間である。図5のコークスの製造条件は、乾留温度約1200℃、乾留時間約17時間である。
図5によれば、石炭の投入から乾留完了までの間、コークス炉ガスの発生量は1.5〜2倍程度変動した。コークス炉ガスの発生量は、装炭後0時間で700Nm/h程度、装炭後2時間までに400Nm/h程度に減少し、その後、装炭後16時間まで400Nm/h程度を維持していた。また、装炭後16時間から20時間にかけてコークス炉ガスの発生量は700Nm/h程度まで増加した。
生成されたコークス炉ガスをコークス炉ガス導入部7の乾式脱硫部7cに導き、脱硫剤に接触させて高温(700℃〜800℃)で脱硫処理する。これによりコークス炉ガスからHSなどの硫黄化合物が分離される。脱硫処理することで、水蒸気改質部3および燃料極109に含まれる改質触媒(Ni)の被毒を防止できる。
次に脱硫処理済みのコークス炉ガスを、水蒸気改質部3へと導く。コークス炉ガスを水蒸気改質部3に導く過程において、冷却による精製処理は行わない。そうすることで、高温(700℃〜800℃程度)を維持したままのコークス炉ガスを水蒸気改質部3へと導くことができる。
脱硫処理済みのコークス炉ガスに、改質用の水蒸気を添加する。添加する水蒸気には、SOFC4の燃料極側4aから排出される排燃料ガスを循環して利用する。排燃料ガスにはSOFCの発電の際に生成した水蒸気(HO)、二酸化炭素(CO)および発電に寄与しなかった未反応の燃料(H、CO、CH)が含まれている。発電システムの稼働初期には一時的に改質用の水蒸気を外部から供給してもよい。
排燃料ガス循環部5において、排燃料ガスから分流させる循環排燃料ガスの流量は、コークス炉で生成されたコークス炉ガスの流量変動に応じて流量調整部により調整される。具体的には、制御手段が計測器または情報処理装置で取得したコークス炉ガス流量変動に基づいて、水蒸気改質部3でのS/Cが2〜4の設定値、さらに好ましくはS/Cが2〜3の設定値となるよう流量調整弁5bの開度を調整する。
コークス炉ガス流量の調整例を図6に示す。図6において縦軸(右)が排燃料ガスの循環率、縦軸(左)がSOFCでの燃料利用率、横軸がコークス炉ガス(COG)ガス流量である。図6に示すように、コークス炉ガスの流量が増加した場合には、循環率(排燃料ガス流量に対する循環排燃料ガスの流量の割合)を増やす。これによりコークス炉ガスの流量が変動しても、高いS/Cを維持できる。その結果、水蒸気改質部3でコークス炉ガスに含まれる芳香族炭化水素(タール分)をより確実にH、CO、CHへ変換できるようになる。
SOFCでの発電量は、所定負荷率以上の発電を行うよう運転制御する。すなわち燃料電池の定格出力を100%負荷とした場合の所定負荷率を90%負荷以上に設定することで、発電効率の高い燃料電池での発電を優先する。SOFCでの発電量が一定である場合、コークス炉ガスの流量が増加し、循環率を上げると、燃料利用率を低下させる。この場合、排燃料ガスに含まれる未反応の燃料の割合は多くなっている。本実施形態では、排燃料ガスから分流させた循環排燃料ガスを除いた残部の排燃料ガスは熱回収部6に導かれ熱回収され、蒸気タービン14でモータ・発電機17を回転駆動させて発電電力とする。これにより発電システムの発電効率を高く維持できる。
改質用の水蒸気が添加されたコークス炉ガスを、水蒸気改質部3に導き、水蒸気改質させて燃料ガスを得る。コークス炉ガスに含まれる高次炭化水素や芳香族炭化水素は、水蒸気と反応して一酸化炭素、水素およびメタンとなる。コークス炉ガスに含まれるメタンは水蒸気と反応して一酸化炭素および水素となるが、メタンは一酸化炭素および水素との平衡反応として存在する。メタンはSOFC4の燃料極4aで水蒸気改質反応(内部改質)が行われて、一酸化炭素および水素となりSOFCの発電に寄与する。
水蒸気改質部3では、式(4)および(5)のような水蒸気改質反応が進み得る。
CH+HO→3H+CO (4)
+nHO→(m/2+n)H+nCO (5)
水蒸気改質部3では、式(6)および(7)のような平衡反応も進み得る。
CO+HO⇔H+CO (6)
CO+3H⇔CH+HO (7)
水蒸気改質部3は、改質反応に適した温度(800℃以上)に維持されている。コークス炉ガスが800℃以上である場合、コークス炉ガスの熱量を利用して水蒸気改質反応を進めることができる。コークス炉ガスの温度が低い場合や改質による吸熱反応で温度が低下する場合には、コークス炉の燃焼室出口付近から分流した炉燃料排ガスを加熱部3bに導くことで、炉燃料排ガスの熱量を利用して水蒸気改質部3を適宜加熱する。
コークス炉ガスを水蒸気改質することで、コークス炉ガスが冷却される前にガス中の水素濃度を高めることができる。また、水蒸気改質により粘性が高いタール分の割合を大きく低減できるため、多孔質な燃料極がタールにより閉塞されるのを防止できる。
水蒸気改質されてなる燃料ガスの一部を分流して、コークス炉2の燃焼室に炉燃料として供給することで、コークス炉の外部から供給する炉燃料量を低減させ、さらに加熱を安定化できるのでコークス炉2の製造効率を向上できる。
また燃料ガス供給部8で一部を除かれた燃料ガスの残部は、供給量を制限せずに、直接、SOFC4の燃料極側へと供給することで、SOFC4での出力を優先する。燃料ガス供給部8は、コークス炉ガスの流量が変動した場合であっても、SOFC4の燃料極側への供給量を制限しないで、燃料利用率を制御してSOFCの発電を所定負荷率以上に制御する。これによりSOFC4の発電は定格負荷に近い所定負荷率以上の発電を行うよう運転制御することが可能となり、発電効率の高い燃料電池での発電を優先して、高いシステム性能を維持できる。
燃料ガス供給部8を通る水蒸気改質されてなる燃料ガスは、その一部が炉燃料としてコークス炉の燃焼室21の炉燃料供給側に導入されてもよい。水蒸気改質されてなる燃料ガスは、組成が安定しておりコークス炉2の加熱を安定化させることができる。
水蒸気改質されてなる燃料ガスを、燃料ガス供給部8を介してSOFC4の燃料極側4aへと供給する。水蒸気改質されてなる燃料ガスの温度は800℃以上であることが好ましい。
燃料極側4aへ供給された燃料ガスは、排燃料ガスとしてSOFC4の燃料極側4aから排出される。排燃料ガスには発電に寄与した燃料ガスおよび発電に寄与しなかった燃料ガスが混在している。
排燃料ガスは、一部を排燃料ガス循環部5に、残部を燃焼器12へと導く。排燃料ガス循環部5に導かれた排燃料ガスは、上述したようにコークス炉ガス導入部7に循環排燃料ガスとして循環される。循環排燃料ガスを除いた排燃料ガスは燃焼器12に導かれ空気極4cから排出された空気と燃焼された後、排熱回収ボイラ13へ送り、水蒸気を生成してタービン15を回転させ、この回転によりモータ・発電機17で発電電力として回収するので、発電システム1は高効率な発電を行うことが出来る。
〔第2実施形態〕
本実施形態に係る発電システムおよびその運転方法は、SOFCを高圧で作動させる点が第1実施形態と異なる。第1実施形態と同様の構成については、説明を省略する。
図7は本実施形態に係る発電システムの概略構成図である。発電システム40は、コークス炉2、水蒸気改質部3、SOFC4、排燃料ガス循環部5、熱回収部26および水素回収部25を備えている。
コークス炉2はコークス炉ガス導入部27を介して水蒸気改質部3に接続されている。コークス炉ガス導入部27は、冷却による精製工程を経ずに、炭化室22から排出されたコークス炉ガスを所定温度が維持された状態で水蒸気改質部3に導入できる。
コークス炉ガス導入部27は、炭化室22の排気管24と水蒸気改質部3とをつなぐ配管(7a、7b)、乾式脱硫部7cおよび加圧ブロワ7dで構成されている。配管(7a、7b)および乾式脱硫部7cは第1実施形態と同様の構成である。
加圧ブロワ7dは、配管7bの途中、排燃料ガス循環部5との接続部分よりも上流側に設けられている。乾式脱硫部で脱硫処理されたコークス炉ガスは、加圧ブロワ7dで加圧されて高圧のコークス炉ガスとなる。高圧のコークス炉ガスは、水蒸気改質部3で水蒸気改質されて高圧の燃料ガスとなり、燃料ガス供給部8を介してSOFC4の燃料極側4aに供給される。
SOFC4は1MPa〜2MPaの加圧下で運転する。このため、SOFCの起電力が上昇してSOFC発電量が増加し高効率な発電システムとなる。
SOFCの燃料極側4aから排出された排燃料ガスは高圧であり、一部が排燃料ガス循環部5に導かれ、残部が燃焼器12または水素回収部25に導かれる。
本実施形態の熱回収部26は、燃焼器12、燃焼器12に接続されているガスタービン28、ガスタービン28に接続された排熱回収ボイラ13、および排熱回収ボイラ13に接続された蒸気タービン29で構成されている。ガスタービン28は圧縮機30、エキスパンダ31、および発電機32で構成されている。蒸気タービンはタービン15および発電機17で構成されている。排燃料ガスは高圧であり、排燃料ガス循環部5と水素回収部25に導かれたものを除いた残部である高圧の排燃料ガスと、空気極4cから排出される高圧の空気とを燃焼器12で燃焼させて、ガスタービンのエキスパンダ31へ供給して膨張することで回転駆動させる。エキスパンダ31から排出されたガスは、排熱回収ボイラ13に送られる。ガスタービンの圧縮機30から排出された高圧の酸化性ガス(空気)は、再生熱交換器20を介してSOFC4の空気極側に供給される。熱回収部26は、ガスタービンの発電機32および蒸気タービンの発電機で発電電力として回収する。このため一層に熱回収がカスケードに行われることで、発電電力を発生する効率が向上し、発電システム40はさらに高効率な発電を行うことが出来る。
水素回収部25には、バルブ33および熱交換器34を介して排燃料ガスが導かれ、製品水素を回収する水素回収部25の下流側にはバルブ35を備える。水素回収部25は、排燃料ガスから水素を分離できる。例えば、水素回収部は、圧力スイング吸着方式(PSA)や透過膜分離方式による水素分離装置である。水素分離装置を設けることで、SOFCで発電に寄与しなかった燃料(H)を、製品水素として回収できる。
発電システム40は、コークス炉ガスの流量が多い大型のシステムに好適である。
1,40 発電システム
2 コークス炉
3 水蒸気改質部
4 SOFC(燃料電池)
4a 燃料極側、燃料極
4b 固体電解質
4c 空気極側、空気極
5 排燃料ガス循環部
5a 循環経路
5b 流量調整弁
5c 循環ブロワ
6,26 熱回収部
7,27 コークス炉ガス導入部
7a,7b 配管
7c 乾式脱硫部
7d 加圧ブロワ
8 燃料ガス供給部
9 炉燃料導入部
10 (炉燃料導入部の)流量調整弁
11,33,35 バルブ
12 燃焼器
13 排熱回収ボイラ
14 蒸気タービン
15 タービン
16 圧縮機(ブロワ)
17 モータ・発電機
18,34 熱交換器
19 ポンプ
20 再生熱交換器
21 燃焼室
22 炭化室
23 石炭
24 排気管
25 水素回収部
28 ガスタービン
29 蒸気タービン
30 (ガスタービンの)圧縮機
31 (ガスタービンの)エキスパンダ
32 (ガスタービンの)発電機
101 セルスタック
105 SOFCセル(発電セル)
107 インターコネクタ
109 燃料極
111 固体電解質
113 空気極
115 リード膜
201 SOFCモジュール
203 カートリッジ
205 圧力容器

Claims (15)

  1. 燃料極と固体電解質と空気極とが積層された発電セルを有し、該発電セルにおいて燃料極側に供給された燃料ガスと空気極側に供給された酸化性ガスとが反応して発電できる燃料電池と、
    コークス炉で生成されたコークス炉ガスの少なくとも一部を水蒸気改質して前記燃料ガスにする水蒸気改質部と、
    前記コークス炉から前記コークス炉ガスを所定温度が維持された状態で前記水蒸気改質部に導入するコークス炉ガス導入部と、
    改質された前記燃料ガスを、直接、前記燃料電池の前記燃料極側に供給する燃料ガス供給部と、
    前記燃料電池の前記燃料極側から排出された排燃料ガスの一部を循環排燃料ガスとして、前記コークス炉ガス導入部に循環させる排燃料ガス循環部と、
    を備えている発電システム。
  2. 前記排燃料ガス循環部が、前記コークス炉で生成された前記コークス炉ガスの流量変動に応じて、前記燃料電池の発電が所定負荷率以上となるよう前記循環排燃料ガスの流量と前記燃料電池の燃料利用率とを調整できる流量調整部を有する請求項1に記載の発電システム。
  3. 前記水蒸気改質部が、前記コークス炉の燃焼室から排出される炉燃料排ガスを前記水蒸気改質部に導く加熱部を有し、
    前記加熱部は、前記水蒸気改質部を加熱できる請求項1または請求項2に記載の発電システム。
  4. 前記水蒸気改質部で水蒸気改質されてなる燃料ガスの一部を、前記コークス炉の燃焼室の炉燃料供給側に導く炉燃料導入部を備えている請求項1から請求項3のいずれかに記載の発電システム。
  5. 前記燃料電池の前記燃料極側から排出された排燃料ガスを導き、導いた前記排燃料ガスから熱を回収する熱回収部を備え、
    前記燃料極側から排出された排燃料ガスのうち、前記循環排燃料ガスを除く排燃料ガスの少なくとも一部が前記熱回収部へ導かれる請求項1から請求項4のいずれかに記載の発電システム。
  6. 前記熱回収部が、蒸気タービンと燃焼器と排熱回収ボイラとで構成され、
    前記燃料電池は常圧運転される請求項5に記載の発電システム。
  7. 前記熱回収部が、ガスタービンと蒸気タービンと燃焼器と排熱回収ボイラとで構成され、
    前記燃料電池は加圧運転される請求項5に記載の発電システム。
  8. 前記燃料電池の前記燃料極側から排出された排燃料ガスを導き、導いた前記排燃料ガスから水素を回収する水素回収部を備え、
    前記燃料極側から排出された排燃料ガスのうち、前記循環排燃料ガスを除く排燃料ガスの少なくとも一部は前記水素回収部へ導かれる請求項1から請求項7のいずれかに記載の発電システム。
  9. 燃料極と固体電解質と空気極とが積層された発電セルを有し、該発電セルにおいて燃料極側に供給された燃料ガスと空気極側に供給された酸化性ガスとが反応して発電できる発電システムの運転方法であって、
    コークス炉で生成されたコークス炉ガスの少なくとも一部を、コークス炉ガス導入部を介して所定温度を維持させた状態で水蒸気改質部に導入し、
    前記水蒸気改質部で、前記コークス炉ガスを水蒸気改質して燃料ガスを製造し、
    前記燃料ガスを、直接、前記燃料極側に供給し、
    前記燃料極側から排出された排燃料ガスの一部を循環排燃料ガスとして、前記コークス炉ガス導入部に循環させ、
    前記水蒸気改質部へ外部からの水蒸気供給を不要とする発電システムの運転方法。
  10. 前記コークス炉で生成された前記コークス炉ガスの流量変動に応じて、前記コークス炉ガス導入部に循環させる前記循環排燃料ガスの流量と、燃料電池の燃料利用率とを調整し、前記燃料電池の発電を所定負荷率以上とする請求項9に記載の発電システムの運転方法。
  11. 前記水蒸気改質部で水蒸気改質されてなる燃料ガスの一部を、炉燃料として前記コークス炉の燃焼室の炉燃料供給側に導き、
    外部から投入する炉燃料を削減する請求項9または請求項10に記載の発電システムの運転方法。
  12. 前記燃料極側から排出された排燃料ガスのうち、前記循環排燃料ガスを除く排燃料ガスの少なくとも一部を熱回収部へ導いて燃焼させ、少なくとも水蒸気を生成し、発電電力として回収する請求項9から請求項11のいずれかに記載の発電システムの運転方法。
  13. 前記熱回収部を、蒸気タービンと燃焼器と排熱回収ボイラとで構成し、
    燃料電池を常圧運転する請求項12に記載の発電システムの運転方法。
  14. 前記熱回収部を、ガスタービンと蒸気タービンと燃焼器と排熱回収ボイラとで構成し、
    燃料電池を加圧運転する請求項12に記載の発電システムの運転方法。
  15. 前記燃料極側から排出された排燃料ガスのうち、前記循環排燃料ガスを除く排燃料ガスの少なくとも一部を水素回収部へ導き、該導いた排燃料ガスから水素を回収する請求項9から請求項14のいずれかに記載の発電システムの運転方法。
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