JP2017038480A - キャパシタ用充放電器 - Google Patents
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Abstract
【課題】キャパシタを単三型もしくは単四型等の棒状(円筒状)の二次電池と同様にして携帯情報端末やマウス等の電源として用いることができるようにする。
【解決手段】キャパシタ蓄電器10、キャパシタ用充放電器20および充電素子30を備えるキャパシタモジュールにおいて、キャパシタ用充放電器20を、両端に正極端子21aと負極端子21bとを有する外装ケース、好ましくは円筒ケース21内に、キャパシタ蓄電器10に対する充電回路およびキャパシタ蓄電器10の蓄電電荷を放電させる放電回路を含む充放電回路基板を収納し、その放電回路の+,−の各出力端子を円筒ケース21内で正極端子21aと負極端子21bとに接続した構成とし、その正極端子21aと負極端子21bとから被給電機器にキャパシタ蓄電器10の電荷を供給する。
【選択図】図1
【解決手段】キャパシタ蓄電器10、キャパシタ用充放電器20および充電素子30を備えるキャパシタモジュールにおいて、キャパシタ用充放電器20を、両端に正極端子21aと負極端子21bとを有する外装ケース、好ましくは円筒ケース21内に、キャパシタ蓄電器10に対する充電回路およびキャパシタ蓄電器10の蓄電電荷を放電させる放電回路を含む充放電回路基板を収納し、その放電回路の+,−の各出力端子を円筒ケース21内で正極端子21aと負極端子21bとに接続した構成とし、その正極端子21aと負極端子21bとから被給電機器にキャパシタ蓄電器10の電荷を供給する。
【選択図】図1
Description
本発明は、キャパシタ用充放電器に関し、さらに詳しく言えば、キャパシタを例えば棒状(円筒状)の二次電池と同様にして携帯情報端末やマウス等の電源として用いることができるようにしたキャパシタ用充放電器に関するものである。
キャパシタ(コンデンサとも言う)、とりわけ電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタは、二次電池に比べて急速充電が可能であり、また、大容量でサイクル寿命が長い、という特徴を有している。
しかしながら、キャパシタも二次電池と同じく再生可能な蓄電デバイスでありながら、キャパシタ単独で携帯情報端末やマウス等の電源として用いられる事例は少なく、多くの場合、もっぱら二次電池の緩慢な充放電特性を補う補助的なデバイスとして二次電池と併用されている(例えば特許文献1,2参照)。
そこで、本発明の課題は、キャパシタを例えば単三型もしくは単四型等の二次電池と同様にして携帯情報端末やマウス等の電源として用いることができるようにしたキャパシタ用充放電器を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のキャパシタ用充放電器は、正極端子と負極端子とを有する外装ケース内に、キャパシタに対する充電回路およびキャパシタの蓄電電荷を放電させる放電回路を含む充放電回路基板を収納し、上記放電回路の+,−の各出力端子が上記外装ケース内で上記正極端子と上記負極端子とに接続されていることを特徴としている。
本発明において、上記外装ケースは、両端に上記正極端子と上記負極端子とを有し外観的に単三電池もしくは単四電池型を呈する円筒ケースであることが好ましい。
また、本発明の好ましい態様によると、上記放電回路は出力電圧可変回路を備え、上記出力電圧可変回路により上記キャパシタの蓄電電荷がほぼ+1.5Vとして出力され、上記充放電器が仮想の電池として用いられる。
また、上記充電回路には、コネクタを介して商用電源を除く所定の充電電源が接続されるが、その充電電源としては、太陽光発電素子もしくは振動発電素子からなる環境発電デバイスが好ましく用いられる。その場合、上記振動発電素子は上記外装ケース内に収納されるとよい。
また、上記充放電回路基板が収納される上記外装ケースを第1円筒ケースとして、上記第1円筒ケースと同一の第2円筒ケース内に上記充放電回路基板とリード線を介して接続されるキャパシタを収納してなるキャパシタ蓄電器をさらに備えている態様も本発明に含まれる。
本発明において、上記第2円筒ケース内に収納されるキャパシタが電気二重層キャパシタもしくはリチウムイオンキャパシタであることが好ましい。
本発明によれば、キャパシタの充放電器が両端に正極端子と負極端子とを有する円筒ケース内に入れられているため、この充放電器を介してキャパシタを携帯情報端末やマウス等の電源として、市販されている単三型もしくは単四型の二次電池と同じように使用することができる。
次に、図1ないし図7により、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に示すように、この実施形態に係るキャパシタモジュールは、基本的な構成として、キャパシタ蓄電器10と、その充放電器20と、充電素子30とを備え、本発明では、充放電器20を介してキャパシタ蓄電器10を単三型もしくは単四型等の棒状(円筒状)の二次電池と同じく携帯情報端末やマウス等の電源として使用する。すなわち、充放電器20が疑似的な電源として用いられる。
図2(a),(b)を併せて参照して、キャパシタ蓄電器10は、外装ケースとして、両端に正極端子11aと負極端子11bとを有する円筒ケース11を有し、円筒ケース11内には、キャパシタ12が収納されている。
この実施形態において、円筒ケース11には、単四電池を単三電池に変換する単四→単三変換スペーサが用いられている。また、キャパシタ12には、リチウムイオンキャパシタ(略称:LIC)もしくは電気二重層キャパシタ(略称:EDLC)が好ましく採用される。
いずれにしても、キャパシタ12は、有底円筒状の金属ケース(アルミニウムケース)121内に、図示しないコンデンサ素子を電解液とともに封入し、その封口部122側から一対のリード端子123(123a,123b)を同一方向に引き出してなるリード同一方向型である。
リード端子123(123a,123b)には、リード線13(13a,13b)が接続されており、キャパシタ12は、リード線13を介して充放電器20と接続される。円筒ケース11には、リード線13を引き出すための挿通孔11cが穿設されている。この実施形態において、キャパシタ蓄電器10の円筒ケース11の両端に設けられている正極端子11aと負極端子11bは、電気的に関与しないダミー端子である。
図3(a),(b)を併せて参照して、充放電器20は、外装ケースとして、両端に正極端子21aと負極端子21bとを有する円筒ケース21を有し、円筒ケース21内には、キャパシタ用の充放電回路基板22が収納されている。
円筒ケース21にも円筒ケース11と同じく、単四電池を単三電池に変換する単四→単三変換スペーサが用いられ、充放電回路基板22は、円筒ケース21内に納まるように細長く形成されている。
図4に示すように、充放電回路基板22には、第1および第2の2つDC/DCコンバータ23,24が設けられている。一方の第1DC/DCコンバータ23が充電用で、他方の第2DC/DCコンバータ23が放電用であり、以下の説明において、第1DC/DCコンバータ23を充電回路、第2DC/DCコンバータ24を放電回路ということがある。なお、図4に示されていないが、実際の充電回路と放電回路とには、DC/DCコンバータのほかに、例えば電流制限回路や過放電防止回路等が含まれている。
また、充放電回路基板22には、充電回路(第1DC/DCコンバータ)23に充電素子30を接続するためのコネクタ25と、放電回路(第2DC/DCコンバータ)24の出力端子(電荷放出端子)24a,24bとが設けられている。
この場合、出力端子24aが正極側、出力端子24bが負極側であり、それぞれ、充放電回路基板22の両端に配置されている。好ましくは、出力端子24a,24bは板バネ材からなり、出力端子24aは正極端子21aに、また、出力端子24bは負極端子21bに接触している。
充放電器20用の円筒ケース21の側面には、スリット孔21cが軸線方向に沿って形成されており、このスリット孔21c内に上記コネクタ25が配置されている。また、スリット孔21cからリード線13(13a,13b)が円筒ケース21内に引き込まれ、キャパシタ12は、リード線13を介して充電回路23と放電回路24とに接続される。
この実施形態では、充電素子30として、Qi(チー)規格のワイヤレス給電方式による受電アダプタ31を用いている。Qi規格によると、パソコンのUSB端子に給電パット40を接続し、その給電パット40上に受電アダプタ31を載せることにより、電磁誘導によって充電回路23に+5V,0.5Aの電力が供給される。
この実施形態において、キャパシタ蓄電器10と充放電器20はともに、単四→単三変換スペーサに収納されているため、単三電池と同様にして使用することができる。
その一例として、図5に示すように、パソコンのマウスMの電源として使用する場合には、その電池ボックス内にキャパシタ蓄電器10と充放電器20とを入れ、受電アダプタ31をマウスMの底面に取り付ける。これによれば、マウスMを上記給電パッド40上に置いておくことにより、キャパシタ蓄電器10を充電することができる。
本発明において、より好ましい充電素子30は、環境発電デバイスと呼ばれている太陽光発電素子(色素増感太陽電池を含む)もしくは圧電素子による振動発電素子(振動式,手振り式,スライド式,強制駆動式を含む)である。これらの充電素子によれば、給電源を必要とすることなく、自己完結型でキャパシタを充電することができる。
環境発電デバイスを例えば図5に示すマウスMに適用するにあたって、太陽光発電素子の場合には、マウスMの外表面に取り付ければよく、室内の照明光によってもキャパシタ蓄電器10を充電することができる。
また、振動発電素子の場合には、マウスMの外表面に取り付けるか、マウスM内に組み込めばよく、マウス操作中に加えられる振動によりキャパシタ蓄電器10を充電することができる。いずれにしても、現在のところ、環境発電デバイスの発電能力は微少であるため、パワーアンプ(電力増幅器)にて増幅する必要がある。
ここで、図6に示すグラフにより、キャパシタ12をリチウムイオンキャパシタ(LIC)とした場合の充電特性について説明する。なお、充電回路(第1DC/DCコンバータ)23の出力電圧は+3.771V,出力電流は489mA。
充電開始から約1分30秒経過の充電電圧が+3.63V程度に至るまでは、リチウムイオンキャパシタが過大に電流を引き込もうとするため、充電制御回路機能により、充電電流を0.5A以下となるように抑えている。+3.63V以上の領域では充電電流が次第に収束し、それに伴って電圧上昇も緩やかになり、充電時間5分程度で満充電(+3.75V)状態となる。
満充電(+3.75V)にしたリチウムイオンキャパシタで、パソコンのマウス駆動時間を推定する。放電時間計算式は次式(1)による。
t=0.5×C×(V02−V12)/P…(1)
式中、tは放電時間(sec),Cはキャパシタの静電容量(F),V0は充電電圧,V1は放電後電圧,Pは出力(W)で、Cは10F,V0およびV1は本テストで用いたマウスでのLICの使用電圧範囲である+3.75〜+2.3Vとした。なお、マウスの起動時は消費電力が高いが10秒間程度であるため、本計算では無視した。
t=0.5×C×(V02−V12)/P…(1)
式中、tは放電時間(sec),Cはキャパシタの静電容量(F),V0は充電電圧,V1は放電後電圧,Pは出力(W)で、Cは10F,V0およびV1は本テストで用いたマウスでのLICの使用電圧範囲である+3.75〜+2.3Vとした。なお、マウスの起動時は消費電力が高いが10秒間程度であるため、本計算では無視した。
連続操作時には、マウスの消費電力理論値を約8.8mVとして、駆動可能時間は約19937秒≒5時間32分と推定される。スリープ状態の未操作時には、マウスの消費電力理論値を約0.18mVとして、駆動可能時間は約974722秒≒11日6時間45分と推定される。
次に、図7に示すグラフにより、キャパシタ12を電気二重層キャパシタ(EDLC)とした場合の充電特性について説明する。なお、充電回路(第1DC/DCコンバータ)23の出力電圧は+2.680V,出力電流は486mA。
充電開始から約10秒経過の充電電圧が+2.5V程度に至るまでは、電気二重層キャパシタが過大に電流を引き込もうとするため、充電制御回路機能により、充電電流を0.5A以下となるように抑えている。+2.5V以上の領域では充電電流が次第に収束し、それに伴って電圧上昇も緩やかになり、充電時間2分30秒程度で満充電(+2.67V)状態となる。
満充電(+2.67V)にした電気二重層キャパシタで、パソコンのマウス駆動時間を推定する。放電時間計算式は上記の式(1)によるが、この場合、Cは10F,V0およびV1は本テストで用いたマウスでのEDLCの使用電圧範囲である+2.67〜+1.9Vとした。なお、マウスの起動時は消費電力が高いが10秒間程度であるため、本計算では無視した。
連続操作時には、マウスの消費電力理論値を約8.8mVとして、駆動可能時間は約2000秒≒33分と推定される。スリープ状態の未操作時には、マウスの消費電力理論値を約0.18mVとして、駆動可能時間は約97750秒≒27時間9分と推定される。
なお、放電回路(第2DC/DCコンバータ)24に出力電圧可変回路を含ませて、出力電圧を例えば1.5Vとすることにより、仮想電池としてマウス等を駆動することができる。また、放電回路24の出力系にヒューズを設けることが好ましい。
このように、本発明のキャパシタモジュールによれば、キャパシタ蓄電器10と、その充放電器20とを、両端に正極端子と負極端子とを有する円筒ケース(好ましくは単四→単三変換スペーサ)内に収納したことにより、充放電器20を介してキャパシタ(好ましくはリチウムイオンキャパシタもしくは電気二重層キャパシタ)を携帯情報端末やマウス等の電源として、市販されている単三型もしくは単四型の二次電池と同じように使用することができる。
なお、上記実施形態では、キャパシタ蓄電器10と充放電器20とをともに、外装ケースとして単四→単三変換スペーサからなる円筒ケース内に収納しているが、本発明の別の実施形態として、外装ケース(正極端子と負極端子とを有する外装ケース)に、単四→単三変換スペーサよりも内容積の大きな円筒ケースもしくは箱形ケースを用いることもできる。
その場合、環境発電デバイスのうち振動発電素子については、充放電器20の外装ケース内に入れられることが好ましいが、外装ケースの大きさによっては、振動発電素子をキャパシタ蓄電器10および充放電器20とともに一つの外装ケース内に収納するようにしてもよく、このような態様も本発明に含まれる。
10 キャパシタ蓄電器
11 円筒ケース(単四→単三変換スペーサ)
11a 正極端子
11b 負極端子
12 キャパシタ
13 リード線
20 充放電器
21 円筒ケース(単四→単三変換スペーサ)
21a 正極端子
21b 負極端子
22 充放電回路基板
23 充電回路(第1DC/DCコンバータ)
24 放電回路(第2DC/DCコンバータ)
24a,24b 出力端子
25 コネクタ
30 充電素子
11 円筒ケース(単四→単三変換スペーサ)
11a 正極端子
11b 負極端子
12 キャパシタ
13 リード線
20 充放電器
21 円筒ケース(単四→単三変換スペーサ)
21a 正極端子
21b 負極端子
22 充放電回路基板
23 充電回路(第1DC/DCコンバータ)
24 放電回路(第2DC/DCコンバータ)
24a,24b 出力端子
25 コネクタ
30 充電素子
Claims (8)
- 正極端子と負極端子とを有する外装ケース内に、キャパシタに対する充電回路およびキャパシタの蓄電電荷を放電させる放電回路を含む充放電回路基板を収納し、上記放電回路の+,−の各出力端子が上記外装ケース内で上記正極端子と上記負極端子とに接続されていることを特徴とするキャパシタ用充放電器。
- 上記外装ケースが、両端に上記正極端子と上記負極端子とを有し外観的に単三電池もしくは単四電池型を呈する円筒ケースであることを特徴とする請求項1に記載のキャパシタ用充放電器。
- 上記放電回路は出力電圧可変回路を備え、上記出力電圧可変回路により上記キャパシタの蓄電電荷がほぼ+1.5Vとして出力され、上記充放電器が仮想の電池として用いられることを特徴とする請求項1または2に記載のキャパシタ用充放電器。
- 上記充電回路には、コネクタを介して商用電源を除く所定の充電電源が接続されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のキャパシタ用充放電器。
- 上記充電電源として、太陽光発電素子もしくは振動発電素子からなる環境発電デバイスが用いられることを特徴とする請求項4に記載のキャパシタ用充放電器。
- 上記振動発電素子を上記外装ケース内に備えることを特徴とする請求項5に記載のキャパシタ用充放電器。
- 上記充放電回路基板が収納される上記外装ケースを第1円筒ケースとして、上記第1円筒ケースと同一の第2円筒ケース内に上記充放電回路基板とリード線を介して接続されるキャパシタを収納してなるキャパシタ蓄電器をさらに備えていることを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1項に記載のキャパシタ用充放電器。
- 上記第2円筒ケース内に収納されるキャパシタが電気二重層キャパシタもしくはリチウムイオンキャパシタであることを特徴とする請求項6に記載のキャパシタ用充放電器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015158816A JP2017038480A (ja) | 2015-08-11 | 2015-08-11 | キャパシタ用充放電器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015158816A JP2017038480A (ja) | 2015-08-11 | 2015-08-11 | キャパシタ用充放電器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017038480A true JP2017038480A (ja) | 2017-02-16 |
Family
ID=58047717
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2015158816A Pending JP2017038480A (ja) | 2015-08-11 | 2015-08-11 | キャパシタ用充放電器 |
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- 2015-08-11 JP JP2015158816A patent/JP2017038480A/ja active Pending
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