JP2017037060A - 基準リング共振器を利用した光ファイバ・ジャイロスコープのためのシステムおよび方法 - Google Patents
基準リング共振器を利用した光ファイバ・ジャイロスコープのためのシステムおよび方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】低コスト低消費電力で、位相ノイズを低減した光ファイバ・ジャイロスコープのためのシステムおよび方法を提供する。【解決手段】共振型光ファイバ・ジャイロスコープは、第1および第2光ビームを生成する第1および第2レーザ源110,112と、第1および第2光ビームが逆方向に周回する第1共振器120と、第1および第2光ビームが逆方向に周回する第2共振器140と、第1サーボループが、第1共振器120を周回したビームおよび第2共振器140を周回したビームに基づいて第1レーザ源110を制御し、第2サーボ・ループが、第1共振器120を周回したビームおよび第2共振器140を周回したビームに基づいて第2レーザ源112を制御する、第1および第2サーボ・ループと、回転数検出回路とを含む。【選択図】図1
Description
[0001] 共振型光ファイバ・ジャイロスコープ(RFOG)は、次世代ナビゲーション・ジャイロスコープに対する将来有望な候補である。これは、低価格、小型パッケージ・サイズ、および軽量の組み合わせにより、ナビゲーション級の解決手段を提供する潜在的可能性を有する。RFOGは、少なくとも2つのレーザ・ビームを使用し、少なくとも1つは共振コイルの周囲を時計回り(CW)方向に伝搬し、他方は反時計回り(CCW)方向に伝搬する。共振型光ファイバジャイロスコープ(RFOG)の動作において、高帯域幅電子サーボを使用して、レーザ光源の周波数を光ファイバ・リング共振器の共振周波数にロックすることが望まれる。現在の基準線RFOG設計では、多くの場合、マスタ・レーザを安定化させるための基準共振器としてジャイロスコープのファイバ・リング共振器の検知コイルを使用する。次いで,高速光位相ロック・ループを使用して、 マスタ・レーザの安定性をスレーブ・レーザに移転させる。この結果、ジャイロ共振器の検知コイルと比較すると、位相ノイズが低減しジャイロの性能が向上する。この手法の欠点の1つは、マスタ・レーザが、回転検知に使用されるスレーブ・レーザ・ビームの1つと共伝搬(co-propagate)しなければならないことである。これら2つのビーム間のビーティング(beating)は、回転検知の誤差の原因となる可能性がある。また、光ファイバは、スレーブ・レーザの出力における位相ノイズを一掃するためにも利用されている。しかしながら、これらの手法の欠点は、それらの動作周波数にジャイロ共振器の検知コイルの共振周波数を追跡させるためには、多くの場合光ファイバをある種の温度制御と組み合わなければならないことである。この温度制御は、多大な電力消散およびコストをジャイロに負わすことになる。
[0002] 以上で述べた理由のため、そして本明細書を読んで理解したときに当業者に明白になる、以下で述べるその他の理由のために、基準リング共振器を利用する光ファイバ・ジャイロスコープのためのシステムおよび方法が、当技術分野では求められている。
[0003] 本発明の実施形態は、基準リング共振器を利用する光ファイバ・ジャイロスコープのためのシステムおよび方法を提供し、以下の明細書を読んで研究することにより理解されよう。
[0004] 一実施形態では、共振型光ファイバ・ジャイロスコープは、第1光ビームを生成する第1レーザ光源と、第2光ビームを生成する第2レーザ光源と、ハブ材料を含む第1ハブの回りに巻回された第1長の光ファイバ材料を含む第1光ファイバ・リング共振器であって、第1光ビームおよび第2光ビームが当該第1光ファイバ・リング共振器内部を逆方向に周回する、第1光ファイバ・リング共振器と、前述のハブ材料を含む第2ハブの回りに巻回された第2長の光ファイバ材料を含む第2光ファイバ・リング共振器であって、第1光ビームおよび第2光ビームが当該第2光ファイバ・リング共振器内部を逆方向に周回する、第2光ファイバ・リング共振器と、第1光ファイバ・リング共振器および第2光ファイバ・リング共振器に結合された第1サーボ・ループであって、第1光ファイバ・リング共振器を周回した第1光ビームの第1部分、および第2光ファイバ・リング共振器を周回した第1光ビームの第2部分の関数として、第1レーザ光源を制御する、第1サーボ・ループと、第1光ファイバ・リング共振器および第2光ファイバ・リング共振器に結合された第2サーボ・ループであって、第1光ファイバ・リング共振器を周回した第2光ビームの第1部分、および第2光ファイバ・リング共振器を周回した第2光ビームの第2部分の関数として、第2レーザ光源を制御する、第2サーボ・ループと、第1光ビームによってロックオンされた第2光ファイバ・リング共振器の第1共振周波数と、第2光ビームによってロックオンされた第2光ファイバ・リング共振器の第2共振周波数との間の差の関数として、回転数測定値を出力する回転数検出回路とを含む。
[0005] 本発明の実施形態は、好ましい実施形態の説明および以下の図を参照して検討すると、一層容易に理解することができ、更に他の利点やその使用も一層容易に明らかになるであろう。
図1は、本開示の一実施形態のジャイロスコープを示す図である。
図1Aは、本開示の一実施形態のジャイロスコープを示す図である。
図1Bは、本開示の一実施形態の代替ビート信号検出構成の図である。
図2は、基準ファイバ・コイルおよびジャイロ・リングに対する共振周波数の一致(alignment)例を示す図である。
図3は、基準ファイバ・コイルおよびジャイロ・リングに対する共振周波数の一致例を示す図である。
図4は、基準ファイバ・コイルおよびジャイロ・リングに対する共振周波数の一致例を示す図である。
図5は、基準ファイバ・コイルおよびジャイロ・リングに対する共振周波数の一致例を示す図である。
図6は、本開示の一実施形態の方法を示すフロー・チャートである。
[0011] 共通の慣例にしたがって、説明する種々の構造(feature)は、同じ拡縮率で描かれるのではなく、本発明に関連のある特徴を強調するように描かれる。参照符号は、図および本文全体を通じて、同じエレメントを示す(denote)。
[0012] 以下の詳細な説明では、その一部を形成する添付図面を参照する。添付図面では、本発明を実施することができる具体的な実例となる実施形態を一例として示す。これらの実施形態は、当業者が本発明を実施することを可能にするために十分に詳細に説明され、更に本発明の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用されてもよく、論理的、機械的、および電気的変更が行われてもよいことは理解されてしかるべきである。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で捕らえてはならない。
[0013] 本開示の実施形態は、共振型光ファイバ・ジャイロスコープ内において第2リング共振器を利用するシステムおよび方法を提供する。この第2リング共振器(ここでは、基準ファイバ共振器と呼ぶ)は、基準光共振器の動作周波数が自動的に、回転数検知リング共振器において生ずる共振周波数のずれを追跡することを確保するために、回転数検知リング共振器(ここではジャイロ・リングと呼ぶ)と同じ構造で作られる。更に、ここでは基準ファイバ共振器と呼ばれるもののファイバ長は、ジャイロ・リングと特殊な関係を有するように選択され、側波帯ヘテロダイン検出(SHD:sideband heterodyne detection)変調を直接光ビームに適用すること、および光ファイバ・キャビティを通過してジャイロ共振器上に達することを可能にする。これによって、高価で大きな光位相変調器の必要性を解消する。更に、本明細書において説明する実施態様は、基準ファイバ共振器の動作周波数にジャイロ・リングを追跡させるために温度制御を使用する必要性を回避する。基準ファイバ・リングは、ジャイロ共振器と同じタイプのファイバ材料で製作され、同等のハブ上に巻回されるので、基準ファイバ・リングの共振周波数は当然ジャイロ共振器の共振周波数を追跡する。大きなヒータを必要とする代わりに、小さなヒータを制御ループと共に任意に採用することにより、デバイスにわたる温度勾配、および2つの共振器の光路長熱膨張係数の小さな差に対処することができる。これらの小さなヒータであれば、ジャイロ共振器の温度制御型共振周波数追跡を実施するために必要となるヒータよりも、消費する電力は著しく減少する。
[0014] 図1は、本開示に一実施形態の共振型光ファイバ・ジャイロスコープ(RFOG)100を示すブロック図である。共振型光ファイバ・ジャイロスコープ(RFOG)100は、第1光ファイバ・リング共振器120(ここでは基準ファイバ・リング120と呼ぶ)と、第2光ファイバ・リング共振器140(ここではジャイロ・ファイバ・リング140と呼ぶ)とを含む。基準ファイバ・リング120およびジャイロ・ファイバ・リング140は、各々、中央ハブの回りに巻回されたある長さの光ファイバ材料を含む。この光ファイバ材料は、中空コア、中実コア、または誘電体充填ファイバ材料のいずれを含んでもよいが、基準ファイバ・リング120およびジャイロ・ファイバ・リング140の双方は、同じ光ファイバ材料で組み立てられる。但し、各々を製作するために使用される材料の長さは同じである必要はない。また、これらは、同じハブ材料を含むハブの回りに巻回される。一実施形態では、基準ファイバ・リング120およびジャイロ・ファイバ・リング140は、各々、チタン酸ジルコン酸鉛のような(しかしこれに限定されるのではない)、同じ圧電セラミック材料を含むハブ材料の回りに巻回され、圧電変換器(図1ではそれぞれPZT122および148として示されている)として構成される。ある実施形態では、光ファイバ材料は、限定ではないが、セラミックおよびアルミニウムまたは他の金属の組み合わせというような、同じ組成の材料で作られたハブの回りに巻回されてもよい。
[0015] 以下で更に説明するが、基準ファイバ・リング120は、レーザ源110および112から生成される光の周波数を制御するためのフィードバック信号を生成する基準を提供する。ある実施形態では、基準ファイバ・リング120は、ジャイロ・リング140に供給される光ビームからノイズを除去するための光学フィルタとしても機能する。ジャイロ・リング140は、ジャイロスコープ100の回転検知エレメントを構成し、時計回り方向および反時計回り方向の共振周波数の差を、逆伝搬光ビーム(counter-propagating light beam)によって測定して、回転数測定値を導き出す。
[0016] 更に、RFOG100は、第1レーザ源(LS1)110および第2レーザ源(LS2)112も含む。これらはレーザ光ビームを生成し、これらのレーザ光ビームは、少なくとも1つの光カプラ115によって少なくとも部分的に基準ファイバ・リング120に結合される。レーザ源110は、レーザ光の第1光ビーム101を出力する。このレーザ光の内少なくともある割合が、カプラ115によって基準ファイバ・リング120内に結合され、基準ファイバ・リング120に沿って(around)第1方向に進行する。レーザ源112は、レーザ光の第2光ビーム102を出力する。このレーザ光も、少なくともある割合がカプラ115によって基準ファイバ・リング120内に結合され、基準ファイバ・リング120の中を第2方向に進行する。第2方向は、光ビーム101が進行する第1方向とは逆である。
[0017] 光カプラ115が光ビーム101および102を基準ファイバ・リング120内に丁度入射させる(coupled into)ときに、基準ファイバ・リング120内を伝搬する光の一部を逆に出射させる(couple back out)。図1の実施形態では、基準ファイバ・リング120から出射するこの光は、レーザ源110および112を制御するために利用される。
[0018] 例えば、一実施形態では、光ビーム101は、レーザ源110による生成の後、経路にしたがって進み、サーキュレータ114によってカプラ115に導かれ、基準ファイバ・リング120に入射して、このリングに沿って周回する。また、カプラ115に導かれた光101には、基準ファイバ・リング120に入射することなく、カプラ115によってサーキュレータ116に導かれる部分もある。光ビーム102は、レーザ源112による生成の後、経路にしたがって進み、サーキュレータ116を通ってカプラ115に導かれ、基準ファイバ・リング120内に入射し、このリングに沿って周回する。また、カプラ115に導かれる光102には、基準ファイバ・リング120に入射することなく、カプラ115によってサーキュレータ114に導かれる部分もある。基準ファイバ・リング120に沿って周回する各光ビームの一部は、次いで出射する。光ビーム101の一部は、伝搬してカプラ115から出てサーキュレータ116に入り、基準ファイバ・リング120に入射しない光の一部と共に、サーボ・ループ130の一部を構成する光検出器131に導かれる。光検出器131において受光された光信号に基づいて、サーボ・ループ130はフィードバック信号を生成する。このフィードバック信号は、光ビーム101を基準ファイバ・リング120の共振周波数にロックさせたまま維持するように、レーザ源110の周波数を制御する。同様に、光ビーム102の一部は、伝搬してカプラ115から出てサーキュレータ114に入り、基準ファイバ・リング120に入射しない光の一部と共に、サーボ・ループ150の一部を構成する光検出器151に導かれる。光検出器151において受光された光信号に基づいて、サーボ・ループ150はフィードバック信号を精製する。このフィードバック信号は、光ビーム102を基準ファイバ・リング120の共振周波数にロックさせたまま維持するように、レーザ源112の周波数を制御する。サーボ・ループ130および150の各々については、以下で更に詳しく説明する。
[0019] 図1に示す実施形態では、カプラ115が光ビーム101および102を基準ファイバ・リング120に入射させ、更に光ビーム101および102を基準ファイバ・リング120から出射させるエレメントであるので、光検出器131および151に到達した光は、基準ファイバ・リング120内を周回した光の成分と、周回しなかった光の成分とを含むことになる。例えば、光ビーム101からの光がカプラ115に到達したとき、第1部分(例えば、10%)が基準ファイバ・リング120内に入射させられ、残り(例えば、90%)はカプラ115から出て光検出器131に向かって進む。同様に、カプラ115は、基準ファイバ・リング120内を再周回する光ビーム101の一部(例えば、10%)を基準ファイバ・リング120から抜き出す一方、残り(例えば、90%)は再周回し続ける。つまり、光検出器131に到達した光は、レーザ源110から直接来た光ビーム101の成分と、基準ファイバ・リング120内を周回した当該ビームの成分との光干渉を含む。光ビーム101が共振しているとき、その周波数が基準ファイバ・リング120の共振周波数と同調していることを意味し、これら2つの成分は、光学的にカプラ115において干渉するとき、互いから180度位相ずれとなる。したがって、これら2つの成分は、互いに減数的に干渉して、光検出器131に到達する光の光強度の降下(dip)を生ずる。光強度が最小値に達すると、光ビーム101は共振状態になる。これは、光ビーム102および光検出器151に到達する光の光強度にも該当し、光ビーム102が共振しているときを判定する。光検出器131および151によって生成された電気信号は、それぞれのサーボ・ループ130および150のサーボ電子回路に供給され、レーザ源110および120を基準ファイバ・リング120の共振周波数にロックする。
[0020] この実施形態では、光検出器131および151は、各々、基準ファイバ・リング120の反射ポートと呼ばれるものに結合される。したがって、光検出器131および151に到達する光の最も大きな成分は、最初に基準ファイバ・リング120を通過することなく、直接レーザ源から来るが、これらは、基準ファイバ・リング120内を周回した光の減数干渉によって変調される。これが意味するのは、光検出器131および151は、レーザ源110および120によって生成された光の変化を素早く検出して反応するので、レーザ源110および120を基準ファイバ・リング120の共振周波数に同調させ続けるために、非常の早い制御ループを形成できるということである。
[0021] 一実施形態では、サーボ・ループ130および150は、各々、パウンド・ドレーバ・ホール(PDH:Pound-Drever-Hall)法のサーボを実装する。例えば、図に示すように、光検出器131によって生成された電気信号は復調器139に供給され、復調器139はこの信号を復調し誤差信号をPDHサーバ132に出力する。一方、PDHサーボ132はPDH法を実現し、制御信号180を生成してレーザ源110に向けて返送し、誤差信号を最小値に落とそうとする。同様に、光検出器151によって生成された電気信号は、復調器159に供給され、復調器159はこの信号を復調して、誤差信号をPDHサーボ152に出力する。一方、PHDサーボ152はPHD法を実現し、制御信号182を生成してレーザ源112に向けて返送し、この誤差信号を最小値に落とそうとする。
[0022] 図1に示す実施形態では、基準ファイバ・リング120は、ジャイロ・リング140に入射する全ての光に対して光学フィルタとしても機能する。したがって、基準ファイバ・リング120は、光ビーム101および102の内、基準ファイバ・リング120から出る一部、およびジャイロ・ファイバ・リング140に入る一部を結合する少なくとも1つの追加の光カプラ117を含む。カプラ115と同様に、カプラ117は、基準ファイバ・リング120内を再周回する光ビーム101および102の一部(例えば、10%)を基準ファイバ・リング120から抜き出し、残り(例えば、90%)は再周回し続ける。各方向または周回から抜き出された部分は、ジャイロ・リング140に入射する。しかしながら、カプラ115から出射し光検出器131および151に送られる光とは対照的に、カプラ117から出射しジャイロ・リング140に送られる光の100%は、基準ファイバ・リング120に沿って周回した光である。したがって、基準ファイバ・リング120は、この実施形態では、ジャイロ・リング140のための光学フィルタとしても役割を果たす。これについては以下で更に詳しく説明する。
[0023] 光ビーム101からのレーザ光の内カプラ117によって抜き出された部分は、光路にしたがってジャイロ・リング140まで進み、カプラ143によってジャイロ・リング140に入射され、ジャイロ・リング140に沿って第1方向(基準ファイバ・リング120の第1方向に対応し、これと一致してもよい)に進行する。光ビーム102からのレーザ光の内カプラ117によって抜き出された部分は、他の光路にしたがってジャイロ・リング140まで進み、カプラ144によってジャイロ・リング140に入射され、ジャイロ・リング140に沿って第2方向(基準ファイバ・リング120の第2方向に対応し、これと一致してもよい)に進行する。第2方向は、第1方向の逆である。
[0024] 次いで、ジャイロ・リング140に沿って周回する各光ビームの一部は出射する。光ビーム101の一部は、カプラ144から出射しサーキュレータ142内に伝搬し、サーボ・ループ130の一部を構成する第2光検出器133に導かれる。光検出器133において受光された光信号に基づいて、サーボ・ループ130は更にフィードバック信号を調節し、光ビーム101をジャイロ・リング140の共振周波数にロックさせたまま維持するようにレーザ源110の周波数を制御する。同様に、光ビーム102の一部はカプラ143から出射してサーキュレータ141内に伝搬し、サーボ・ループ150の一部を構成する第2光検出器153に導かれる。光検出器153において受光した光信号に基づいて、サーボ・ループ150は更にフィードバック信号を調節し、光ビーム102をジャイロ・リング140の共振周波数にロックさせたまま維持するように、レーザ源112の周波数を制御する。
[0025] 一般的に言うと、レーザ源110および112は各々それぞれの光ビームを特定の光周波数f(図1においてビーム101に対してf1として示し、ビーム102に対してf2として示す)で発射する。この周波数fにおいて、光ビームは特定の対応する波長λを有する(exhibit)(例えば、レーザ光では、約1.5ミクロンの波長となる可能性がある)。正確に波長λの整数倍数が共振リング(リング120または140のような)に沿って伝搬するように光ビームを周波数fに同調させたとき、光ビームはその共振リングの共振周波数で動作していると言われる。これは、共振リングの共振モードの内1つで動作すると表現することもできる。この周波数において、光ビームが共振リングのループに沿って進行するパス(pass)毎に、光ビームはその直前のパスと同相となり、各パスからの光パワーは増数的に追加し、共振器内部におけるピーク共振強度に蓄積する。光ビームの周波数fが共振周波数からずれるときは常に、共振リング内部における光パワーはピーク共振強度未満となる。共振リングがその検知軸に関して回転を受けていないとき、リングの第1方向(例えば、時計回り(CW)方向)に進行する光の種々の共振モードは、逆向きであるリングの第2方向(例えば、反時計回り(CCW)方向)に進行する光の種々の共振モードと周波数が一致する(align)。しかしながら、共振リングがその検知軸に関して回転を受けていると、CWおよびCCW方向に光が進行するそれぞれの経路長はもはや等しくなくなり、サニャック効果として知られている現象を呈する。例えば、共振リングがCW方向に回転し始めると、光ビーム101がリングを1回完全に回るために進行しなければならない距離は長くなり、一方光ビーム102がリングを1回完全に回るために進行しなければならない距離は短くなる。回転数がゼロでないと、CWおよびCCW経路内において同じ数の波長(長手方向モード数と呼ぶ)が収まる(fit)にしても、各方向に関連する共振周波数はもはや同じではない。
[0026] ジャイロ・リング140に関して、各方向に関連する共振周波数の周波数ずれは、ジャイロスコープ100の回転数の関数となる。回転数測定値は、したがって、共振周波数における相対的なずれを測定することによって導き出すことができ、一方、この測定はそれぞれの方向に対してジャイロ・リング140の共振周波数に各々ロックされる光ビーム101および102の周波数における相対的なずれを測定することによって遂行することができる。したがって、サーボ・ループ130および150にとって、光ビーム101および102をジャイロ・リング140の共振周波数にロックし続けることも重要である。
[0027] サーボ・ループ130および150が光ビーム101および102を基準ファイバ・リング120の共振周波数に、そしてジャイロ・リング140の共振周波数にもロックさせ続けるにあたって直面する課題は、双方のリングを同じ光ファイバ材料で組み立て、同じ材料で組み立てられたハブ上に巻回させることによって軽減する。基準ファイバ・リング120およびジャイロ・リング140の双方を同じ光ファイバ材料で組み立て、同じ材料で組み立てられたハブ上に巻回させることによって、基準ファイバ・リング120の共振周波数のずれは、当然リング140の共振周波数に生じているずれを追跡することになる。共振周波数におけるこれらのずれは、回転数の変化による可能性があるが、動作温度の変化というような環境現象による可能性もある。即ち、リング120および140は双方共同じ材料て同様に組み立てられているので、これらは同じ熱膨張係数によって特徴付けられ、したがって各リングの光路の熱膨張および収縮は、互いに比例して変化する。
[0028] 回転数検出およびレーザ源制御という双方の目的のために共振周波数のずれを検出するのを補助するには、ジャイロスコープ100によって光ビーム(optical light beam)101および102に2つの異なる変調を加える。これらを1)共通変調(fCMで示す)、および2)側波帯ヘテロダイン変調(fSHDとして示す)と呼ぶ。共通変調fCMは、圧電変換器140によって、光ビーム101および102がジャイロ・リング140を逆方向に伝搬するときに、これらに加えられる。一実施態様では、共通変調fCMは、ジャイロ・リング120の共振周波数を変調する圧電変換器140に印加される正弦波電気信号(例えば、約7kHzから50kHzの範囲)を使用して加えられ、光ビーム上に既知の変調を生成し、いつ光ビームが共振しているか判定し易くする。側波帯ヘテロダイン(SHD)変調は、各光ビームに個々に加えられ、回転数検出および一方向光逆散乱誤差(single direction optical backscatter error)の排除に加えて、ジャイロ・リング140において共振周波数を検出するのを補助する。図1に示す実施形態では、SHD変調は、レーザ源110および112によって生成される光ビーム101および102の周波数を制御する電気制御信号180および182(以下で論ずる)を変調することによって、レーザ源110および112によって直接加えられる。制御信号180は、制御信号とfSHD_1変調信号とを合算し、その結果をレーザ源110に印加することによって、fSHD_1の周波数で変調される。制御信号182は、制御信号とfSHD_2変調信号とを合算しその結果をレーザ源112に印加することによって、fSHD_2の周波数で変調される。ジャイロスコープ100の他の実施態様では、SHDおよびCM変調は、本開示を研究した当業者には周知の異なる手段によって加えられる。
[0029] サーボ・ループ130は、光ビーム101に加えられたfSHD_1変調を復調し(SHD復調器134を使用して)、更に圧電変換器148によって加えられた共通変調fCMを復調する(CM復調器135を使用して)ことによって、光検出器133からの電気出力を処理する。CM復調器135の出力は、光ビーム101がジャイロ・リング140の共振に同調しているか否かを示す誤差信号である。CM復調器135からの誤差信号がゼロに等しいとき、光ビームは共振状態にある。ジャイロ・リング(GR)サーボ136は、積分器またはディジタル・アキュミュレータを含み、これはCM復調器135からの誤差信号を入力し、PDHサーボ132に送られる制御信号を出力する。図1に示すように、GRサーボ136から出力された制御信号は、PDHサーボ132の前に、光検出器131から出力された誤差信号と合算されるので、PDHサーボ132は、制御信号180を、GRサーボ136から出力された制御信号および光検出器131から出力された誤差信号双方の関数として生成することによって、レーザ源110を制御する。一実施態様では、PDHサーボ132はその合計を最小値にしようとする。基準ファイバ・リング120の共振周波数はジャイロ・リング140のそれと完全に一致していないかもしれないので、PDHサーボ132によって加えられる調節は、光ビーム101を基準ファイバ・リング120の共振周波数から多少ずらして、ジャイロ・リング140の共振周波数上にそれを持って行くようにしてもよい。しかしながら、基準ファイバ・リング120はジャイロ・リング140よりも広い共振を有するように設計されているので、これは問題にはならない。ファイバ・リング120の共振は十分に広いので、光ビーム101が多少共振ピークからずらされても、基準ファイバ・リング120内では最小限の光パワー損失しか起こらない。
[0030] サーボ130と実質的に全く同じやり方で、サーボ・ループ150は、光ビーム102に加えられたfSHD_2変調を復調し(SHD復調器154を使用して)、更に圧電変換器140によって加えられた共通変調fCMを復調する(CM復調器155を使用して)ことによって、光検出器153からの電気出力を処理する。CM復調器155の出力は、光ビーム102がジャイロ・リング140の共振に同調されているか否かを示す誤差信号である。CM復調器155からの誤差信号がゼロに等しいとき、光ビームは共振状態にある。ジャイロ・リング(GR)サーボ156は、CM復調器155からの誤差信号を入力し、PDHサーボ152に送られる制御信号を出力する積分器またはディジタル・アキュミュレータを含む。図1に示すように、GRサーボ156から出力された制御信号は、PDHサーボ152の前に、光検出器151から出力された誤差信号と合算されるので、PDHサーボ152は、制御信号182を、GRサーボ156から出力された制御信号および光検出器151から出力された誤差信号双方の関数として生成することによって、レーザ源112を制御する。一実施態様では、PDHサーボ152はその合計を最小値にしようとする。基準ファイバ・リング120の共振周波数はジャイロ・リング140のそれと完全に一致していないかもしれないので、PDHサーボ152によって加えられる調節は、光ビーム102を基準ファイバ・リング120の共振周波数から多少ずらして、ジャイロ・リング140の共振周波数上にそれを持って行くようにしてもよい。この場合も、基準ファイバ・リング120はジャイロ・リング140よりも広い共振を有するように設計されているので、これは問題にはならない。ファイバ・リング120の共振は十分に広いので、光ビーム102が多少共振ピークからずらされても、基準ファイバ・リング120内では最小限の光パワー損失しか起こらない。
[0031] また、基準ファイバ・リング120およびファイバ・リング140の共振が余り良く重複しないという状況もあり得る。これは、特に、2つの共振器間で温度勾配を引き起こす可能性がある温度変化のような環境要因によって生ずるおそれがある。基準ファイバ・リング120の共振周波数からずらしてジャイロ・リング140の周波数に合わせるときに最小限の光パワー・ロスしか起こらないように正確なオーバーラップが望まれるので、RFOG100は、任意に、基準ファイバ・リング120の共振周波数をどこに位置付けるかについて更に何らかの制御を可能にする他の技法も実現することができる。更に具体的には、前述のサーボ・ループの内一方(この例では、サーボ・ループ150)が更に基準ファイバ・リング(RFR)サーボ157を含み、このサーボ157がGRサーボ156の出力を外部に供給する(feed off)。基準ファイバ・リング120の共振周波数がジャイロ・リング140の共振周波数よりも著しく外れている場合、GRサーボ156は光ビーム102をジャイロ・リング140の共振周波数にロックすることを試みるために、大きな補正信号をPDHサーボ152に生成する。ここで、RFRサーボ157もGRサーボ156から出力されたこの補正信号を読み、基準ファイバ・リング120の圧電変換器122上に電圧を印加する。圧電変換器122への電圧を制御することによって、RFRサーボ157は基準ファイバ・リング120の共振周波数を調節し、補正信号をゼロにしようとする。これは、光ビーム102が実質的に基準ファイバ・リング120の共振周波数および基準ファイバ・リング140の共振周波数の双方にロックされていることの指示になる(したがって、それぞれの共振周波数が実質的に一致したことも示す)。
[0032] 回転数測定値は、光ビーム101および102間の周波数差を観察することによって得られる。図1の特定的な実施形態では、これは、光ビーム101および102を組み合わせることによって光ビート信号を生成し、光検出器においてこのビート信号を観察することによって遂行される。更に具体的には、光ビーム101の一部がカプラ161を使用して抜き出され、光ビーム102の一部がカプラ162を使用して抜き出され、これら2つの部分がカプラ163において光学的に組み合わせられる。これら2つのビーム間の周波数差が、光検出器163によって検出される組み合わせビームにおいて光ビート信号として現れる。光検出器163は、光ビート信号を含む組み合わせビームを電気信号に変換し、ビート信号検出器165(ここでは回転数検出回路とも呼ぶ)に供給する。一実施形態では、ビート信号検出器165は、この電気信号をサンプリングし、電気信号内にあるビート信号の周波数を判定し、回転数を計算し、ジャイロスコープ100についての回転数測定信号166として出力する。
[0033] 図1において、ビート信号検出構成は、光ビーム101および102がジャイロ・リング140に入射する直前に、光ビーム101および102を抜き出すように位置付けられている。この位置が有利であるのは、示される回転数における周波数ノイズおよびドリフト誤差が少ないからである。これは、光路に関して、測定がジャイロ共振器140の近くで行われるからであり、つまり光ビーム101および102がジャイロ共振器140に入射するときの真の周波数差を最も良く表すからである。しかしながら、この時点における光信号は、変調されリング120を通って処理されているので、一層複雑になっている。図1Bは、代替実施態様を示し、レーザ源110および112から直接光ビーム101および102を受光するように、ビート信号検出構成が位置付けられている。これらのレーザ源から直接抜き出す結果、周波数スペクトルの複雑さが緩和されたビート・ノート(beat note)が得られる。何故なら、ビームの組成が簡単になり、本質的に搬送波周波数および任意のSHD変調(以下で論ずる)しか含まないからである。更に、この位置では、光ビーム101および102は、回転によるリング120および140における共振周波数のずれに応答して、サーボ・ループ130およびサーボ・ループ150によって加えられた周波数調節に直ちに反応する。更にまた、ビート信号測定の複雑さは、SHD変調が導波路位相変調器(waveguide phase modulator)によってカプラ161および162の後に光に加えられる場合、更に軽減することができる。
[0034] 図1Aは、図1のジャイロスコープの代替実施態様を示し、基準ファイバ・リング120を使用して光フィルタを実装することなく、光ビーム101および102が、2つの光ファイバ・リング共振器(即ち、基準ファイバ・リング120およびジャイロ・ファイバ・リング140)双方に供給される。代わりに、図1Aに示すように、光ビーム101および102がレーザ源110および112によって生成された直後に、その一部がそれぞれのカプラ190および192において抜き出される。導波路191がカプラ190に結合され、光ビーム101をジャイロ・ファイバ・リング140に(サーキュレータ141を経由して)接続し、ここで光ビーム101はジャイロ・リング140に入射し、第1方向に周回する。導波路193はカプラ192に結合され、光ビーム102をジャイロ・ファイバ・リング140に(サーキュレータ142を経由して)接続し、ここでジャイロ・リング140に入射し、第1方向とは逆の第2方向に周回する。基準ファイバ・リング120によって設けられる光濾波がないこと以外、図1Aに示すエレメントの各々は、図1に関して先に説明したのと同じ機能を実行する。
[0035] 光濾波を実施する実施形態では、共振ファイバ・リング120の長さは、光ビーム101および102上に変調されるSHD側波帯の通過に対処するために、ジャイロ・リング140のある端数に設定(size)しなければならない。即ち、SHD側波帯は、光学フィルタの通過帯域内に入らなければならない。光濾波が実施されない場合、図1Aにおけるように、SHD変調側波帯はもはや基準ファイバ・リング120を通過する必要がないので、非常に短い基準ファイバ・リング120(例えば、1メートル未満)を使用することができる。また、これは、PDHサーバに利用可能な帯域幅を広げ、高速応答を必要とする用途では利点を得ることができる。
[0036] SHD変調側波帯は、光ビーム101および102においてレーザ搬送波周波数のいずれかの側の隣りに現われ、ジャイロ・リング140の共振周波数を判定するために使用される。側波帯は、共振ファイバ・リング120によって加えられる光濾波を通り抜ける必要がある。側波帯が通り抜けるためには、共振周波数とぴったりと合わなければならず、その各々が光学フィルタの通過帯域を事実上定める。この一致を確保するために、基準ファイバ・リング120の長さは、ジャイロ・リング140の長さの整数分の1としなければならず、この整数は理想的には比較的小さな数値で4以下である。更に、基準ファイバ・リング120の長さが短い程、SHD周波数を高くする必要がある。
[0037] 図2は、基準ファイバ・リング120の共振周波数(220で示す)およびジャイロ・リング140の共振周波数(240で示す)の相対的位置を、光ビームの搬送波周波数(218で示す)、および光ビーム上に変調されたSHD変調側波帯(216で示す)に関係付けて表す図を、全体的に200で示す。図2の例では、基準ファイバ・リング120およびジャイロ・リング140の各々は、同じ長さの光ファイバ材料を含み、したがって同じ自由スペクトル範囲(FSR)を共有する。基準ファイバ・リング120の共振ピーク(220で示す)がジャイロ・リング140の共振ピーク(240で示す)と正しく一致する限り、SHD変調側波帯216は光学フィルタを通過する。この例では、FSRは2MHzに等しければよいので、側波帯216の各々は、搬送波218から5MHzだけ分離される。これが意味するのは、この例では、fSHDが5MHzであるということである。しかしながら、側波帯216だけが通過することは注記してしかるべきである。搬送波218は、基準ファイバ・リング120によって濾波されるので、ジャイロ・リング240を通過しない。これは、ノイズのみに寄与し信号には寄与しない光パワーを低減するという利点があるが、ビート・ノートから差分周波数を得るのが一層難しくなるという欠点がある。
[0038] 図3は、基準ファイバ・リング120の共振周波数(320で示す)およびジャイロ・リング140の共振周波数(340で示す)の相対的位置を、光ビームの搬送波周波数(318で示す)、および光ビーム上に変調されたSHD変調側波帯(316で示す)に関係付けて表す別の図を300で示す。図3の例では、ジャイロ・リング140は、基準ファイバ・リング120よりも長い長さの光ファイバ材料を含む。したがって、ジャイロ・リング140は、基準ファイバ・リング120よりも相対的に小さなFSR、および基準ファイバ・リング120の共振ピーク(320)よりも相対的に狭い共振ピーク(340)を有すると特徴付けられる。図3が示すのは、共振ピーク320および340の不一致があっても、基準ファイバ・リング120の共振ピーク320はなおも、側波帯316が基準ファイバ・リング120の光学フィルタを通過することができるだけの十分な幅を有し、減衰が制限されるだけであるということである。ある実施態様では、20%程度までの側波帯316の光パワー低下はなおも容認可能である場合もある。したがって、基準ファイバ・リング120およびジャイロ・リング140を組み立てるために使用される光ファイバ材料の長さは、光ビームに加えられるSHD側波帯の通過を可能にするように、しかるべく選択されればよい。
[0039] 図4は、基準ファイバ・リング120の共振周波数(440で示す)およびジャイロ・リング140の共振周波数(420で示す)の相対的な位置を、光ビームの搬送波周波数(418で示す)、および光ビーム上に変調されたSHD変調側波帯(416で示す)に関係付けて表す別の図を400で示す。ここでは、基準ファイバ・リング120はジャイロ・リング140の長さの1/4の長さを有し、その結果基準ファイバ・リング120のFSRがジャイロ・リング140のそれの4倍になる。ここで、側波帯416は基準ファイバ・リング120を通過するが、搬送波418は通過しない。
[0040] 図5は、基準ファイバ・リング120の共振周波数およびジャイロ・リング140の共振周波数の相対的位置を、光ビームの搬送波周波数(518で示す)、および光ビーム上に変調されたSHD変調側波帯516と関係付けて表す更に別の図を500で示す。ここでは、基準ファイバ・リング120はジャイロ・リング140の2/5の長さを有し、その結果、基準ファイバ・リング120のFSRはジャイロ・リング140のそれの5/2倍となる。ここでは、側波帯516だけでなく搬送波518も基準ファイバ・リング120を通過する。
[0041] 図6は、本開示の一実施形態の方法600を示すフロー・チャートである。種々の異なる実施態様において、方法600は、以上の図1および図1Aに示した実施形態と一緒に、または組み合わせて使用することができる。したがって、以上で説明したエレメントの説明は、あらゆる任意選択の実施態様または代替的な実施態様も含む方法600において説明する同じエレメントにも該当し、その逆も成り立つ。
[0042] 本方法は610において開始して、第1レーザ源を使用して第1光ビームを生成し、第2光源を使用して第2光ビームを生成する。ある実施形態では、第1および第2レーザ源は、中心搬送波と前述のようなSHD変調側波帯とを含む光スペクトルを生成するように制御することができる。本方法は615に進み、第1光ビームの第1部分が第1方向に第1光ファイバ・リング共振器に沿って進行するように、第1光ビームの少なくとも第1部分を、第1光ファイバ・リング共振器に入射させ、更に620に進み、第2光ビームの第1部分が、第1光ファイバ・リング共振器に沿った第1方向とは逆の第2方向に、第1光ファイバ・リング共振器に沿って進行するように、第2光ビームの少なくとも第1部分を第1光ファイバ・リング共振器に入射させる。
[0043] 次に、本方法は625に進み、第1光ビームの第2部分が第1方向に第2光ファイバ・リング共振器に沿って進行するように、第1光ビームの少なくとも第2部分を第2光ファイバ・リング共振器に入射させ、更に630に進み、第2光ビームの第2部分が第2光ファイバ・リング共振器に沿った第1方向とは逆の第2方向に、第2光ファイバ・リング共振器に沿って進行するように、第2光ビームの少なくとも第2部分を第2光ファイバ・リング共振器に入射させる。
[0044] 第1および第2光ファイバ・リングを製作する光ファイバ材料は、中空コア、中実コア、または誘電体充填ファイバ材料のいずれかを含むことができ、双方のリングは同じ光ファイバ材料で組み立てられるが、各々を製作するために使用される材料の長さは同じである必要はない。また、これらは同じハブ材料を含むハブの回りに巻回される。一実施形態では、2つのリングは、各々、チタン酸ジルコン酸鉛のような(しかしこれに限定されるのではない)、同じ圧電セラミック材料を含むハブ材料の回りに巻回され、圧電変換器(図1ではそれぞれPZT122および148として示されている)として構成される。ある実施形態では、コイルは、限定ではないが、セラミックおよびアルミニウムまたは他の金属の組み合わせというような、同じ組成の材料で作られたハブの回りに巻回されてもよい。
[0045] 本方法は635に進み、第1サーボによって生成された第1フィードバック信号を使用して、第1レーザ源の周波数を制御する。第1サーボは、第1フィードバック信号を、第1光ビームの第1部分の第1測定値から導き出された第1誤差信号の関数として生成し、第1光ビームの第1部分は、少なくとも部分的に第1光ファイバ・リング共振器(即ち、基準ファイバ・リング)を周回しており、更に第1光ビームの第2部分の第2測定値から導き出された第2誤差信号の関数として生成し、第1光ビームの第2部分は第2光ファイバ・リング共振器(即ち、ジャイロ・ファイバ・リング)を周回している。例えば、図1および図1Aでは、光検出器131が基準リング120を周回した成分、およびレーザ源110から直接来る成分を含む光ビーム101からの光の信号を受光する。光検出器133は、ジャイロ・リング140を周回した光ビーム101からの光の信号を受光する。実際、これはジャイロ・リング140を完全に周回した光のみを受光する。光検出器131および133からのこれらの測定値を使用して、PDHサーボ132は、レーザ源110に印加されるフィードバック信号180を生成することによって、第1レーザ源110の周波数を制御する。
[0046] 本方法は640に進み、第2サーボによって生成された第2フィードバック信号を使用して、第2レーザ源の周波数を制御する。第2サーボは、第2フィードバック信号を、第2光ビームの第1部分の第1測定値から導き出された第3誤差信号の関数として生成し、第2光ビームの第1部分は、少なくとも部分的に、第1光ファイバ・リング共振器を周回しており、更に第2光ビームの第2部分の第2測定値から導き出された第4誤差信号の関数として生成し、第2光ビームの第2部分は、第2光ファイバ・リング共振器を周回している。例えば、図1よび図1Aにおいて、光検出器151は、基準リング120を周回した成分、およびレーザ源112から直接来る成分を含む光ビーム102からの光の信号を受光する。光検出器153は、ジャイロ・リング140を周回した光ビーム102からの光の信号を受光する。実際には、これはジャイロ・リング140を完全に周回した光だけを受光する。光検出器151および153からのこれらの測定値を使用して、PDHサーボ152は、レーザ源112に印加されるフィードバック信号182を生成することによって、第2レーザ源112の周波数を制御する。
[0047] 本方法は645に進み、回転数測定信号を生成する。回転数測定信号は、第1光ビームによってロックオン(locked-on)された第2光ファイバ・リングの第1共振周波数と、第2光ビームによってロックオンされた第2光ファイバ・リングの第2共振周波数との間の差の関数である。潜在的に可能な代替実施形態では、ブロック645において、回転数測定値は、2つの光ビーム間の周波数差を観察することによって得られ、これは、第1および第2光ビームを組み合わせることによって光ビート信号を発生し、このビート信号を光検出器において観察することによって遂行することができる。2つのビーム間の周波数差は、光検出器によって検出される組み合わせビームにおける光ビート信号として表される。光検出器は、光ビート信号を含む組み合わせビームを電気信号に変換することができる。次いで、この電気信号を、前述した検出器165のような、ビート信号検出器に供給することができる。一実施形態では、ビート信号検出器165は電気信号をサンプリングし、電気信号内にあるビート信号の周波数を判定し、回転数を計算し、ジャイロスコープについての回転数測定信号として出力する。代替実施形態では、ビート信号検出構成は、第1および第2光ビームがジャイロ・リングに入射する直前に(図1または図1Aに示したように)これらを抜き出すように位置付けられ、または代わりに第1および第2レーザ源から直接第1および第2光ビートを受光するように位置付けられる(図1Bに示したように)。
[0048] ある実施形態では、基準ファイバ・コイルを使用して第1光ビームおよび第2光ビームを光学的に濾波するのは、図1に示すように、第1光ビームおよび第2光ビームがジャイロ共振器に入射する前に行われるとよい。他の実施形態では、基準ファイバ共振器による光濾波を先に行う前に、第1光ビームおよび第2光ビームをジャイロ・リングに供給してもよい。更に、ある実施形態では、本方法は、前述のRFRサーボ157および圧電変換器122に関して説明したように、ジャイロ・リングを周回した光ビームの内一方の測定値から導き出された誤差信号に基づいて、基準ファイバ・リングの共振周波数を調節するステップを含んでもよい。
実施形態例
[0049] 例1は、共振型光ファイバ・ジャイロスコープを含む。このジャイロスコープは、第1光ビームを生成する第1レーザ光源と、第2光ビームを生成する第2レーザ光源と、第1長の光ファイバ材料を含みハブ材料を含む第1ハブの回りに巻回された第1光ファイバ・リング共振器であって、第1光ビームおよび第2光ビームが第1光ファイバ・リング共振器内部を逆方向に周回する、第1光ファイバ・リング共振器と、前記ハブ材料を含む第2ハブの回りに巻回された第2長の光ファイバ材料を含む第2光ファイバ・リング共振器であって、第1光ビームおよび第2光ビームが、第2光ファイバ・リング共振器内部を逆方向に周回する、第2光ファイバ・リング共振器と、第1光ファイバ・リング共振器および第2光ファイバ・リンク共振器に結合された第1サーボ・ループであって、第1光ファイバ・リング共振器を周回した第1光ビームの第1部分、および第2光ファイバ・リング共振器を周回した第1光ビームの第2部分の関数として、第1レーザ光源を制御する、第1サーボ・ループと、第1光ファイバ・リング共振器および第2光ファイバ・リング共振器に結合された第2サーボ・ループであって、第1光ファイバ・リング共振器を周回した第2ビームの第1部分、および第2光ファイバ・リング共振器を周回した第2光ビームの第2部分の関数として、第2レーザ光源を制御する、第2サーボ・ループと、回転数測定値を、第1光ビームによってロックオンされた第2光ファイバ・リング共振器の第1共振周波数と、第2光ビームによってロックオンされた第2光ファイバ・リング共振器の第2共振周波数との間の差の関数として出力する回転数検出回路とを含む。
実施形態例
[0049] 例1は、共振型光ファイバ・ジャイロスコープを含む。このジャイロスコープは、第1光ビームを生成する第1レーザ光源と、第2光ビームを生成する第2レーザ光源と、第1長の光ファイバ材料を含みハブ材料を含む第1ハブの回りに巻回された第1光ファイバ・リング共振器であって、第1光ビームおよび第2光ビームが第1光ファイバ・リング共振器内部を逆方向に周回する、第1光ファイバ・リング共振器と、前記ハブ材料を含む第2ハブの回りに巻回された第2長の光ファイバ材料を含む第2光ファイバ・リング共振器であって、第1光ビームおよび第2光ビームが、第2光ファイバ・リング共振器内部を逆方向に周回する、第2光ファイバ・リング共振器と、第1光ファイバ・リング共振器および第2光ファイバ・リンク共振器に結合された第1サーボ・ループであって、第1光ファイバ・リング共振器を周回した第1光ビームの第1部分、および第2光ファイバ・リング共振器を周回した第1光ビームの第2部分の関数として、第1レーザ光源を制御する、第1サーボ・ループと、第1光ファイバ・リング共振器および第2光ファイバ・リング共振器に結合された第2サーボ・ループであって、第1光ファイバ・リング共振器を周回した第2ビームの第1部分、および第2光ファイバ・リング共振器を周回した第2光ビームの第2部分の関数として、第2レーザ光源を制御する、第2サーボ・ループと、回転数測定値を、第1光ビームによってロックオンされた第2光ファイバ・リング共振器の第1共振周波数と、第2光ビームによってロックオンされた第2光ファイバ・リング共振器の第2共振周波数との間の差の関数として出力する回転数検出回路とを含む。
[0050] 例2は、例1のジャイロスコープを含み、第1サーボ・ループが、第1光ファイバ・リンク共振器を周回した第1光ビームの一部を含む光ビームを受光する第1光検出器と、第2光ファイバ・リンク共振器を周回した第1光ビームの一部を含む光ビームを受光する第2光検出器とを含む。第1サーボ・ループは、第1光検出器の出力から導き出された第1誤差信号、および第2光検出器の出力から導き出された第2誤差信号の関数として、制御信号を第1レーザ光源に生成する。第1サーボ・ループは、第1光ファイバ・リング共振器の共振周波数および第2光ファイバ・リング共振器の共振周波数に第1光ビームをロックするように制御信号を調節する。第2サーボ・ループは、第2光ファイバ・リング共振器を周回した第2光ビームの一部を含む光ビームを受光する第3光検出器と、第2光ファイバ・リング共振器を周回した第2光ビームの一部を含む光ビームを受光する第4光検出器とを含む。第2サーボ・ループは、第3光検出器の出力から導き出された第3誤差信号、および第4光検出器の出力から導き出された第4誤差信号の関数として、制御信号を第2レーザ光源に生成する。第2サーボ・ループは、第1光ファイバ・リング共振器の共振周波数、および第2光ファイバ・リング共振器の共振周波数に第2光ビームをロックするように、制御信号を調節する。
[0051] 例3は、例1〜2のいずれかのジャイロスコープを含み、第2光ファイバ・リング共振器を周回した第1光ビームの第2部分、および第2光ファイバ・リング共振器を周回した第2光ビームの第2部分が、各々、第2光ファイバ・リング共振器を周回する前に、第1光ファイバ・リンク共振器も周回し終えている。
[0052] 例4は、例3のジャイロスコープを含み、第1光ビームおよび第2光ビームが、各々、側波帯ヘテロダイン(SHD)変調を含み、第1長の光ファイバ材料が、第1光ビームおよび第2光ビームのSHD変調側波帯を第2光ファイバ・リング共振器に通過させる第1光ファイバ・リング共振器において、共振周波数を生成する長さに作られる。
[0053] 例5は、例4のジャイロスコープを含み、第1長の光ファイバ材料が、更に、第1光ビームのレーザ搬送波周波数成分および第2光ビームを第2光ファイバ・リング共振器に通過させない長さに作られる。
[0054] 例6は、例3〜5のいずれかのジャイロスコープを含み、更に、第1光ファイバ・リング共振器に結合された光カプラを含み、この光カプラが、第1光ファイバ・リンク共振器からの第1光ビームおよび第2光ビームの一部を第2光リング共振器に抜き出す。
[0055] 例7は、例1〜6のいずれかのジャイロスコープを含み、光ファイバ材料が、中実コア・ファイバ、中空コア・ファイバ、または誘電体充填ファイバの内の1つである。
[0056] 例8は、例1〜7のいずれかのジャイロスコープを含み、第1光ファイバ・リング共振器および第2光ファイバ・リング共振器双方のハブ材料が、圧電セラミック材料を含む。
[0057] 例9は、例8のジャイロスコープを含み、第1光ファイバ・リング共振器が第1圧電変換器を含み、第2サーボ・ループが、第1圧電変換器に結合されたサーボを含み、第1圧電変換器に結合されたサーボが、第2光ファイバ・リング共振器を周回した第1光ビームの第2部分の測定値から導き出された誤差信号に基づいて、第1光ファイバ・リング共振器の共振周波数を調節する。
[0058] 例10は、例1〜9のいずれかのジャイロスコープを含み、第1サーボ・ループが、第1光ファイバ・リング共振器の共振周波数および第2光ファイバ・リング共振器の共振周波数に第1光ビームをロックするように第1レーザ光源を制御する第1制御信号を生成する第1パウンド・ドレーバ・ホール(PDH)法サーボを含み、第2サーボ・ループが、第1光ファイバ・リング共振器の共振周波数および第2光ファイバ・リング共振器の共振周波数に第2光ビームをロックするように第2レーザ光源を制御する第2制御信号を生成する第2パウンド・ドレーバ・ホール(PDH)法サーボを含む。
[0059] 例11は、例1〜10のいずれかのジャイロスコープを含み、光ファイバ材料の第1長が、光ファイバ材料の第2長と等しい。
[0060] 例12は、例1〜11のいずれかのジャイロスコープを含み、光ファイバ材料の第1長が、光ファイバ材料の第2長の整数分の1である。
[0060] 例12は、例1〜11のいずれかのジャイロスコープを含み、光ファイバ材料の第1長が、光ファイバ材料の第2長の整数分の1である。
[0061] 例13は、例1〜12のいずれかのジャイロスコープを含み、回転数検出回路が、第1光ビームの第3部分を第2光ビームの第3部分と混合して光ビート信号を生成する光カプラと、この光カプラに結合された光検出器であって、光ビート信号から電気ビート信号を生成する、光検出器と、電気ビート信号から計算された回転数測定値を出力するビート信号検出器とを含む。
[0062] 例14は、光ファイバ・ジャイロスコープを共振させる方法であって、第1レーザ源を使用して第1光ビームを生成し、第2レーザ源を使用して第2光ビームを生成するステップと、第1光ビームの第1部分が第1光ファイバ・リング共振器に沿って第1方向に進行するように、第1光ビームの少なくとも第1部分を第1光ファイバ・リング共振器に入射させるステップと、第2光ビームの第1部分が第1光ファイバ・リング共振器に沿った第1方向とは逆の第2方向に、第1光ファイバ・リング共振器に沿って進行するように、第2光ビームの少なくとも第1部分を第1光ファイバ・リング共振器に入射させるステップと、第1光ビームの第2部分が第2光ファイバ・リング共振器に沿って第1方向に進行するように、第1光ビームの少なくとも第2部分を第2光ファイバ・リング共振器に入射させるステップと、第2光ビームの第2部分が、第2光ファイバ・リング共振器に沿った第1方向とは逆の第2方向に、第2光ファイバ・リング共振器に沿って進行するように、第2光ビームの少なくとも第2部分を第2光ファイバ・リング共振器に入射させるステップと、第1サーボによって生成された第1フィードバック信号を使用して第1レーザ源の周波数を制御するステップであって、第1サーボが、第1フィードバック信号を、第1光ビームの第1部分の第1測定値から導き出された第1誤差信号の関数として生成し、第1光ビームの第1部分が、少なくとも部分的に、第1光ファイバ・リング共振器を周回しており、更に第1光ビームの第2部分の第2測定値から導き出された第2誤差信号の関数として生成し、第1光ビームの第2部分が、第2光ファイバ・リンク共振器を周回している、ステップと、第2サーボによって生成された第2フィードバック信号を使用して第2レーザ源の周波数を制御するステップであって、第2サーボが、第2フィードバック信号を、第2光ビームの第1部分の第1測定値から導き出された第3誤差信号の関数として生成し、第2光ビームの第1部分が、少なくとも部分的に、第1光ファイバ・リング共振器を周回しており、更に第2光ビームの第2部分の第2測定値から導き出された第4誤差信号の関数として生成し、第2光ビームの第2部分が、第2光ファイバ・リング共振器を周回している、ステップと、回転数測定信号を生成するステップであって、この回転数測定信号が、第1光ビームによってロックオンされた第2光ファイバ・リング共振器の第1共振周波数と、第2光ビームによってロックオンされた第2光ファイバ・リング共振器の第2共振周波数との間の差の関数である、ステップとを含む。
[0063] 例15は、例14の方法を含み、第1光ファイバ・リング共振器が、ハブ材料を含む第1ハブの回りに巻回された第1長の光ファイバ材料を含み、第2光ファイバ・リング共振器が、前記ハブ材料を含む第2ハブの回りに巻回された第2長の光ファイバ材料を含む。
[0064] 例16は、例15の方法を含み、第1長の光ファイバ材料が、第2長の光ファイバ材料の整数分の1である。
[0065] 例17は、例15〜16のいずれかの方法を含み、第1光ビームおよび第2光ビームが、各々、側波帯ヘテロダイン(SHD)変調を含み、第1長の光ファイバ材料が、第1光ビームおよび第2光ビームのSHD変調側波帯を第2光ファイバ・リング共振器に通過させる第1光ファイバ・リング共振器において、共振周波数を生成する長さに作られる。
[0065] 例17は、例15〜16のいずれかの方法を含み、第1光ビームおよび第2光ビームが、各々、側波帯ヘテロダイン(SHD)変調を含み、第1長の光ファイバ材料が、第1光ビームおよび第2光ビームのSHD変調側波帯を第2光ファイバ・リング共振器に通過させる第1光ファイバ・リング共振器において、共振周波数を生成する長さに作られる。
[0066] 例18は、例17の方法を含み、第1長の光ファイバ材料が、更に、第1光ビームのレーザ搬送波周波数成分および第2光ビームを第2光ファイバ・リング共振器に通過させない長さに作られる。
[0067] 例19は、例15〜18のいずれかの方法を含み、第1光ファイバ・リング共振器および第2光ファイバ・リング共振器双方のハブ材料が、圧電セラミック材料を含む。
[0068] 例20は、例14〜19のいずれかの方法を含み、この方法が、更に、光ファイバ・リング共振器を周回した第1光ビームの第2部分の測定値から導き出された誤差信号に基づいて、第1光ファイバ・リング共振器の共振周波数を調節するステップを含む。
[0069] 以上、本明細書では具体的な実施形態について例示し説明したが、同じ目的を達成すると考えられる構成であればいずれでも、以上で示した具体的な実施形態と置き換えてもよいことは、当業者には認められよう。本願は、本発明のあらゆる改造や変形も包含することを意図している。したがって、本発明は特許請求の範囲およびその均等物によってのみ限定されることを意図しているのは明らかである。
Claims (3)
- 共振型光ファイバ・ジャイロスコープ(100)であって、
第1光ビームを生成する第1レーザ光源(110)と、
第2光ビームを生成する第2レーザ光源(112)と、
ハブ材料を含む第1ハブの回りに巻回された第1長の光ファイバ材料を含む第1光ファイバ・リング共振器(120)であって、前記第1光ビームおよび前記第2光ビームが当該第1光ファイバ・リング共振器(120)内部を逆方向に周回する、第1光ファイバ・リング共振器(120)と、
前記ハブ材料を含む第2ハブの回りに巻回された第2長の光ファイバ材料を含む第2光ファイバ・リング共振器(148)であって、前記第1光ビームおよび前記第2光ビームが当該第2光ファイバ・リング共振器(148)内部を逆方向に周回する、第2光ファイバ・リング共振器(148)と、
前記第1光ファイバ・リング共振器(120)および前記第2光ファイバ・リング共振器(148)に結合された第1サーボ・ループ(130)であって、前記第1光ファイバ・リング共振器(120)を周回した前記第1光ビームの第1部分、および前記第2光ファイバ・リング共振器(148)を周回した前記第1光ビームの第2部分の関数として、前記第1レーザ光源(110)を制御する、第1サーボ・ループ(130)と、
前記第1光ファイバ・リング共振器(120)および前記第2光ファイバ・リング共振器(148)に結合された第2サーボ・ループ(150)であって、前記第1光ファイバ・リング共振器(120)を周回した前記第2光ビームの第1部分、および前記第2光ファイバ・リング共振器(148)を周回した第2光ビームの第2部分の関数として、前記第2レーザ光源(112)を制御する、第2サーボ・ループ(150)と、
前記第1光ビームによってロックオンされた前記第2光ファイバ・リング共振器(148)の第1共振周波数と、前記第2光ビームによってロックオンされた前記第2光ファイバ・リング共振器(148)の第2共振周波数との間の差の関数として、回転数測定値を出力する回転数検出回路(165)と、
を含む、共振型光ファイバ・ジャイロスコープ(100)。 - 請求項1記載のジャイロスコープにおいて、前記第1サーボ・ループ(130)が、
前記第1光ファイバ・リング共振器(120)を周回した前記第1光ビームの一部を含む光ビームを受光する第1光検出器(131)と、
前記第2光ファイバ・リング共振器(148)を周回した前記第1光ビームの一部を含む光ビームを受光する第2光検出器(133)と、
を含み、
前記第1サーボ・ループ(130)が、前記第1光検出器(131)の出力から導き出された第1誤差信号、および前記第2光検出器(133)の出力から導き出された第2誤差信号の関数として制御信号(180)を前記第1レーザ光源(110)に生成し、前記第1サーボ・ループ(130)が、前記第1光ビームを前記第1光ファイバ・リング共振器(120)の共振周波数、および前記第2光ファイバ・リング共振器(148)の共振周波数上にロックするように、前記制御信号(180)を調節し、
前記第2サーボ・ループ(150)が、
前記第2光ファイバ・リング共振器(148)を周回した前記第2光ビームの一部を含む光ビームを受光する第3光検出器(151)と、
前記第2光ファイバ・リング共振器(148)を周回した前記第2光ビームの一部を含む光ビームを受光する第4光検出器(153)と、
を含み、
前記第2サーボ・ループ(150)が、前記第2レーザ光源(112)に、前記第3光検出器(151)の出力から導き出された第3誤差信号、および前記第4光検出器(153)の出力から導き出された第4誤差信号の関数として制御信号(182)を生成し、前記第2サーボ・ループ(150)が、前記第1光ファイバ・リング共振器(120)の共振周波数、および前記第2光ファイバ・リング共振器(148)の共振周波数に前記第2光ビームをロックするように、前記制御信号(182)を調節する、ジャイロスコープ。 - 光ファイバ・ジャイロスコープ(100)を共振させる方法(600)であって、
第1レーザ源(110)を使用して第1光ビームを生成し、第2レーザ源(112)を使用して第2光ビームを生成するステップ(610)と、
前記第1光ビームの第1部分が第1光ファイバ・リング共振器(120)に沿って第1方向に進行するように、前記第1光ビームの少なくとも第1部分を第1光ファイバ・リング共振器(120)に入射させるステップ(615)と、
前記第2光ビームの第1部分が、前記第1光ファイバ・リング共振器(120)に沿った前記第1方向とは逆の第2方向に、前記第1光ファイバ・リング共振器(120)に沿って進行するように、前記第2光ビームの少なくとも第1部分を前記第1光ファイバ・リング共振器(120)に入射させるステップ(620)と、
前記第1光ビームの第2部分が前記第2光ファイバ・リング共振器(148)に沿って第1方向に進行するように、前記第1光ビームの少なくとも第2部分を前記第2光ファイバ・リング共振器(148)に入射させるステップ(625)と、
前記第2光ビームの第2部分が、前記第2光ファイバ・リング共振器(148)に沿った前記第1方向とは逆の第2方向に、前記第2光ファイバ・リング共振器(148)に沿って進行するように、前記第2光ビームの少なくとも第2部分を前記第2光ファイバ・リング共振器(148)に入射させるステップ(630)と、
第1サーボ(132)によって生成された第1フィードバック信号(180)を使用して前記第1レーザ源(110)の周波数を制御するステップ(635)であって、前記第1サーボ(132)が、前記第1フィードバック信号(180)を、前記第1光ビームの第1部分の第1測定値から導き出された第1誤差信号の関数として生成し、前記第1光ビームの第1部分が、少なくとも部分的に、前記第1光ファイバ・リング共振器(120)に沿って周回しており、更に前記第1光ビームの第2部分の第2測定値から導き出された第2誤差信号の関数として生成し、前記第1光ビームの第2部分が、前記第2光ファイバ・リング共振器(148)に沿って周回している、ステップと、
前記第2サーボ(152)によって生成された第2フィードバック信号(182)を使用して、前記第2レーザ源(112)の周波数を制御するステップ(640)であって、前記第2サーボ(152)が、前記第2光ビームの第1部分の第1測定値から導き出された第3誤差信号の関数として、前記第2フィードバック信号(182)を生成し、前記第2光ビームの第1部分が少なくとも部分的に前記第1光ファイバ・リング共振器(120)に沿って周回しており、更に前記第2光ビームの第2部分の第2測定値から導き出された第4誤差信号の関数として生成し、前記第2光ビームの第2部分が、前記第2光ファイバ・リング共振器(148)に沿って周回している、ステップと、
回転数測定信号を生成するステップ(645)であって、前記回転数測定信号が、前記第1光ビームによってロックオンされた前記第2光ファイバ・リング共振器(148)の第1共振周波数と、前記第2光ビームによってロックオンされた前記第2光ファイバ・リング共振器(148)の第2共振周波数との間の差の関数である、ステップと、
を含む、方法。
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