JP2017037007A - 濾過装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】構造が簡単で夾雑微粒子が多く混入する被検液に対しても目の細かなフィルタを使用することができ、且つ、目詰まりが生じにくいので濾過後の被検液を分析する自動分析装置等のメンテナンスを容易にすることのできる濾過装置を提供する。【解決手段】円筒状の2室からなる濾過装置本体と、2室の隔壁を構成して被検液を濾過するためのフィルタ部材と、第1室に濾過前被検液を導入する導入配管と、第1室からフィルタ部材を経由せずに余剰の濾過前被検液を排出するバイパス配管と、第2室から濾過後被検液を検出装置に供給する供給配管とを有している。導入配管は、第1室の円筒状側面に導入口を有し、当該導入口から第1室の内部に導入される濾過前被検液が第1室の内部に渦流を形成するように配管されている。バイパス配管は、第1室の壁面のうち円筒軸の中心付近に排出口を有している。供給配管は、第2室の壁面に排出口を有している。【選択図】図8

Description

本発明は、濾過装置に関するものであり、特に各種検出装置で分析する被検液の前処理に好適な濾過装置に関するものである。
生産工場の製造工程で使用される各種処理液のプロセス管理をするための成分濃度分析装置や、工場排水の水質監視をするための水質分析装置などには、連続或いは所定時間間隔で作動する自動分析装置が多く使用されている。しかし、製造工程で使用される各種処理液や工場排水などには種々の夾雑微粒子が混入しており、これらの夾雑微粒子を除去しなければ分析精度が維持できないだけでなく、装置の故障や不具合の原因となる。
そこで、これらの自動分析装置には、被検液を前処理して夾雑微粒子を除去するための濾過装置が使用される。この濾過装置には、被検液の精度を維持するために必要な目の細かなフィルタを使用することが望ましいが、フィルタの目が細かければフィルタ自体の目詰まりが頻繁に生じるという問題があった。また、フィルタの目詰まりが頻繁に生じるようでは、自動分析装置のメンテナンスに多くの時間と労力を要することとなる。そこで、目詰まりの生じにくい濾過装置に関する種々の提案がなされている。
例えば、下記特許文献1においては、巻取可能なテープフィルタによって連続的に検水を濾過するように構成した水質測定機用自動濾過装置が提案されている。また、下記特許文献2においては、更にフィルタの閉塞状況をモニタして閉塞の状況が基準を超えた場合にフィルタを送るようにした分析用試験液の濾過装置が提案されている。
特開平8−276109号公報 特開2005−265413号公報
ところで、上記特許文献1及び上記特許文献2に記載の濾過装置においては、いずれも巻取可能なテープフィルタを使用するものであり、機構が複雑なものとなる。また、濾過する被検液に夾雑微粒子が多く混入する場合には、必要とされるフィルタが多量となり頻繁にテープフィルタを交換しなければならないという問題があった。
そこで、本発明は、上記の諸問題に対処して、構造が簡単で夾雑微粒子が多く混入する被検液に対しても目の細かなフィルタを使用することができ、且つ、目詰まりが生じにくいので濾過後の被検液を分析する自動分析装置等のメンテナンスを容易にすることのできる濾過装置を提供することを目的とする。
上記課題の解決にあたり、本発明者らは、鋭意研究の結果、濾過装置に導入する被検液に濾過装置の中で渦流を発生させることにより、フィルタへの夾雑微粒子の付着を軽減できることを見出し、本発明の完成に至った。
即ち、本発明に係る濾過装置は、請求項1の記載によると、
検出装置に供給する被検液に混入する夾雑微粒子を除去するための濾過装置(100)であって、
円筒状の2室からなる濾過装置本体(10)と、
前記2室の隔壁を構成して前記被検液を濾過するためのフィルタ部材(70)と、
前記2室のうちの第1室(11)に濾過前被検液を導入する導入配管(20)と、当該第1室から前記フィルタ部材を経由せずに余剰の濾過前被検液を排出するバイパス配管(30)と、
前記2室のうちの第2室(12)から濾過後被検液を検出装置に供給する供給配管(40)とを有し、
前記導入配管は、前記第1室の円筒状側面に導入口を有し、当該導入口から前記第1室の内部に導入される濾過前被検液が当該第1室の内部に渦流(V)を形成するように配管され、
前記バイパス配管は、前記第1室の壁面のうち円筒軸の中心付近に排出口を有し、
前記供給配管は、前記第2室の壁面に排出口を有していることを特徴とする。
また、本発明は、請求項2の記載によると、請求項1に記載の濾過装置であって、
前記バイパス配管は、その管路に流量調節弁(32)を有していることを特徴とする。
また、本発明は、請求項3の記載によると、請求項1又は2に記載の濾過装置であって、
前記供給配管と共に、前記第2室から余剰の濾過後被検液を排出する排出配管(50)を有していることを特徴とする。
また、本発明は、請求項4の記載によると、請求項3に記載の濾過装置であって、
前記排出配管は、その下流側において前記バイパス配管の前記流量調節弁の上流側と連通していることを特徴とする。
また、本発明は、請求項5の記載によると、請求項1〜4のいずれか1つに記載の濾過装置であって、
前記フィルタ部材を逆洗浄するための洗浄配管(60)を有し、
当該洗浄配管は、前記第2室の円筒状側面に導入口を有し、当該導入口から前記第2室の内部に導入される洗浄液が当該第2室の内部に渦流を形成するように配管されていることを特徴とする。
上記構成によれば、濾過装置は、濾過装置本体とフィルタ部材と導入配管とバイパス配管と供給配管とを有している。濾過装置本体は、フィルタ部材で区画された円筒状の2室からなる。これら2室のうちの第1室には、導入配管により濾過前被検液が導入されると共に、バイパス配管によってフィルタ部材を経由しない余剰の濾過前被検液が排出される。一方、これら2室のうちの第2室には、第1室からフィルタ部材を介して濾過された濾過後被検液が導入される。この濾過後被検液は、供給配管から検出装置に供給される。
また、上記構成によれば、導入配管は、第1室の円筒状側面に導入口を有しており、第1室の内部に導入される濾過前被検液が第1室の内部に渦流を形成するように配管されている。このことにより、第1室に導入された濾過前被検液は、渦流によってフィルタ部材の表面に沿う方向に、つまりフィルタ部材を透過する方向と交わる方向に勢いよく流れ、フィルタ部材の表面に目詰まりを発生させにくい。よって、上記構成によれば、構造が簡単で夾雑微粒子が多く混入する被検液に対しても目の細かなフィルタを使用することができ、且つ、目詰まりが生じにくいので濾過後の被検液を分析する自動分析装置等のメンテナンスを容易にすることができる。
また、上記構成によれば、バイパス配管は、第1室の壁面のうち円筒軸の中心付近に排出口を有している。このことにより、夾雑微粒子が多く混入する被検液が多量に濾過装置に導入された場合でも、検出装置が必要とする量の被検液を濾過すると共に、フィルタ部材を経由せずに余剰の被検液を排出することができる。この余剰の被検液は、第1室の内部に渦流を形成するためには必要であるが、検出装置が必要とする量を超えるものである。よって、上記構成によれば、余剰の被検液を濾過することがないのでフィルタの目詰まりが生じにくい。一方、フィルタ部材で濾過された被検液は、第2室から供給配管を介して検出装置に供給される。
また、上記構成によれば、バイパス配管は、その管路に流量調節弁を有していることが好ましい。この流量調節弁を調整することにより、第1室に導入された被検液のうちフィルタ部材で濾過される量と、バイパス配管から排出される量とのバランスを制御することができる。よって、検出装置が必要とする量より多量の被検液を濾過することがないのでフィルタの目詰まりが生じにくい。
また、上記構成によれば、第2室の壁面には、供給配管と共に余剰の濾過後被検液を排出する排出配管を有していることが好ましい。このことにより、検出装置が必要とする量より少し多めの被検液を濾過することができ、バイパス配管が有する流量調節弁による制御の自由度が増して装置が安定する。
また、上記構成によれば、排出配管は、その下流側においてバイパス配管の流量調節弁の上流側と連通していることが好ましい。このことにより、フィルタ部材による濾過量が増えることなく、バイパス配管が有する流量調節弁による制御の自由度が増して装置が更に安定する。
また、上記構成によれば、フィルタ部材を逆洗浄するための洗浄配管を有していることが好ましい。この洗浄配管は、第2室の円筒状側面に導入口を有しており、第2室の内部に導入される洗浄液が第2室の内部に渦流を形成するように配管されている。このことにより、第2室に導入された洗浄液は、渦流によってフィルタ部材の裏面に沿う方向に、つまりフィルタ部材を透過する方向と交わる方向に勢いよく流れ、フィルタ部材を裏面から逆洗浄して目詰まりを解消する。
よって、上記構成によれば、構造が簡単で夾雑微粒子が多く混入する被検液に対しても目の細かなフィルタを使用することができ、且つ、生じた目詰まりを速やかに解消することができるので濾過後の被検液を分析する自動分析装置等のメンテナンスを更に容易にすることができる。
本発明の実施形態に係る濾過装置の外観を表す斜視図である。 図1の濾過装置の正面図である。 図1の濾過装置の平面図である。 図1の濾過装置の底面図である。 図1の濾過装置の斜視図の部分断面図である。 図2の濾過装置の正面図の部分断面図である。 図3の濾過装置の平面図の部分断面図である。 図5の濾過装置の部分断面図に渦流を表した斜視図である。 図1の濾過装置を組込んだ配管図で濾過状態を表す図である。 図1の濾過装置を組込んだ配管図で逆洗浄状態を表す図である。
以下、本発明に係る濾過装置の実施形態について図面を用いて説明する。本実施形態は、生産工場の製造工程で使用される処理液中の有効成分を分析して適正濃度に修正するプロセス管理で使用される成分濃度分析装置の被検液を濾過する濾過装置に関するものである。従って、被検液である処理液中には、製造工程で被処理物から脱落した微細粒子や副反応物などが夾雑微粒子として混入している。これらの夾雑微粒子が混入した被検液を濾過せずに分析すると、分析精度が維持できないだけでなく、装置の故障や不具合の原因となる。
図1は、本実施形態に係る濾過装置の外観を表す斜視図である。また、図2は当該濾過装置の正面図、図3は平面図、図4は底面図である。図1〜図4に示すように、本実施形態に係る濾過装置100は、濾過装置本体10と、導入配管20と、バイパス配管30と、供給配管40と、排出配管50と、洗浄配管60を有している。
濾過装置本体10は、中空で円筒状の2室が円筒軸方向に積層されている。円筒状の2室のうち上側の第1室11の側面(曲面部)には、導入配管20の端部が導入口として接続されている。この第1室11の側面と導入配管20との接続は、導入配管20から第1室11に導入される濾過前被検液が第1室11の側面内側に沿って流れるように、導入配管20の軸方向が第1室11の円筒軸の中心からずれた方向に配管されている(図3及び図4参照)。
また、第1室11の上面(平面部)には、バイパス配管30の端部が排出口として接続されている。この第1室11の上面とバイパス配管30との接続は、バイパス配管30から排出される濾過前被検液が第1室11の円筒軸の方向(上方)に流れるように、バイパス配管30の端部が第1室11の上面の円筒軸の中心付近に配管されている(図3参照)。なお、バイパス配管30は、その管路に流量調節弁を有している。この流量調節弁の作用については後述する。
一方、円筒状の2室のうち下側の第2室12の側面(曲面部)には、洗浄配管60の端部が導入口として接続されている。この第2室12の側面と洗浄配管60との接続は、洗浄配管60から第2室12に導入される洗浄液が第2室12の側面内側に沿って流れるように、洗浄配管60の軸方向が第2室12の円筒軸の中心からずれた方向に配管されている(図3及び図4参照)。
また、第2室12の下面(平面部)には、供給配管40の端部と排出配管50の端部がそれぞれの排出口として接続されている。この第2室12の下面と排出配管50との接続は、排出配管50から排出される濾過後被検液が第2室12の円筒軸の方向(下方)に流れるように、排出配管50の端部が第2室12の下面の円筒軸の中心付近に配管されている(図3参照)。これに対して、第2室12の下面と供給配管40との接続は、供給配管40の端部が第2室12の下面の円筒軸の中心から離れた位置に配管されている(図4参照)。この供給配管40から排出される濾過後被検液は、分析用被検液として成分濃度分析装置に供給される。
次に、本実施形態に係る濾過装置100の内部構造について説明する。図5は、本実施形態に係る濾過装置の斜視図の部分断面図である。また、図6は当該濾過装置の正面図の部分断面図、図7は平面図の部分断面図である。図5〜図7に示すように、本実施形態に係る濾過装置100の内部には、被検液を濾過するためのフィルタ部材70が第1室11と第2室12との間に隔壁を構成している。
フィルタ部材70は、多数の小孔を有する円形の基盤71と、その表面を覆うメッシュシート72と、基盤71の周囲に配されたパッキン73とから構成されている。本実施形態においては、盤面に孔径6mmの小孔を73個あけた直径80mmの基盤71の上に目の細かさが120メッシュのステンレス製のメッシュシート72を配したものを使用した(図6参照)。なお、基盤71の直径、小孔の孔径と個数、メッシュシート72の目の細かさなどは、特に限定するものではなく、濾過する被検液中の夾雑微粒子の量及び使用目的によって適宜選定すればよい。
このような構成のフィルタ部材70を濾過装置本体10に装着するには、まず、濾過装置本体10を第1室11と第2室12との上下2つの部分に分割する。この上下2つの部分の間にフィルタ部材70を隔壁として挿入し、第1室11と第2室12との間で漏れが生じないようにパッキン73を介して密閉する(図6参照)。なお、フィルタ部材70のメッシュシート72は、濾過前被検液が導入される第1室11側に配するようにする。
次に、このように構成した濾過装置100の内部の濾過前被検液の流れについて説明する。図8は、本実施形態に係る濾過装置の部分断面図に渦流Vを表した斜視図である。上述のように、濾過装置本体10の第1室11の側面(曲面部)には、導入配管20の端部が導入口として接続され、導入配管20から第1室11に導入される濾過前被検液が第1室11の側面内側に沿って流れるように配管されている。一方、第1室11の上面(平面部)には、バイパス配管30の端部が排出口として接続され、第1室11の上面の円筒軸の中心付近から円筒軸の方向(上方)に流れるように配管されている。
これらのことにより、導入配管20から第1室11に導入された濾過前被検液は、第1室11の側面内側に沿って流れて渦流Vを形成し、その後、第1室11の円筒軸の中心部からバイパス配管30を介して排出される(図8参照)。この間、第1室11に導入された濾過前被検液は、その一部がフィルタ部材70によって濾過され第2室12に導入される。ここで、濾過前被検液には多くの夾雑微粒子が混入しており、フィルタ部材70の表面に配されたメッシュシート72で濾過される。この状態では、メッシュシート72は直ぐに目詰まりするように思われる。
しかし、本実施形態においては、第1室11の内部に形成された渦流Vがメッシュシート72で濾過された夾雑微粒子を押し流しバイパス配管30を介して排出する。そのためには、第1室11に導入される濾過前被検液の量を多くして渦流Vの流速と流量を大きくすることが好ましい。一方、フィルタ部材70によって濾過される被検液の量は、成分濃度分析装置で必要とされる少量でよい。このように、本実施形態においては、濾過装置本体10に導入される濾過前被検液の量を多く、且つ、フィルタ部材70によって濾過される被検液の量をできるだけ少なくすることが好ましい。
この条件を充足するために、本実施形態においては、バイパス配管30の管路に配された流量調節弁を活用する。図9は、本実施形態に係る濾過装置を組込んだ配管図で濾過状態を表す図である。図9に示す配管図において、濾過装置本体10には導入配管20と、バイパス配管30と、供給配管40と、排出配管50と、洗浄配管60とが接続されている。
導入配管20の管路には、電磁弁21が配設されている。バイパス配管30は、濾過装置本体10の上方でバイパス配管30と洗浄水排出配管61に分岐し、洗浄水排出配管61への分岐点には電磁弁62が配設されている。また、バイパス配管30の管路には、電磁弁31とその下流側に流量調節弁32とが配設されている。供給配管40の管路には、電磁弁41が配設されている。排出配管50は、濾過装置本体10の下方で2経路に分岐し、一方の経路には電磁弁51が配設されている。また、他方の経路は電磁弁52を介してその下流側をバイパス配管30の流量調節弁32の上流側に接続されている。洗浄配管60の管路には、電磁弁63が配設されている。
このように配管された状態において、濾過状態を説明する。まず、図9において、排出配管50の電磁弁51、洗浄配管60の電磁弁63、及び、洗浄水排出配管61の電磁弁62を閉鎖する。次に、導入配管20の電磁弁21、バイパス配管30の電磁弁31と流量調節弁32、供給配管40の電磁弁41、及び、排出配管50の電磁弁52を開放する。
この状態において、多くの夾雑微粒子が混入した濾過前被検液は、導入配管20を介して濾過装置本体10の上方側にある第1室11の内部に渦流Vを形成しながら導入される。この段階では、流量調節弁32が十分に解放された状態にあり、第1室11の内部の圧力は、フィルタ部材70による抵抗により濾過前被検液を透過させるほど大きくならない。そのため、第1室11の内部に導入された濾過前被検液の大部分は、バイパス配管30を介して排出される。よって、この状態においては、濾過装置本体10の下方側にある第2室12の内部に分析に必要な量の濾過後被検液を導入することができない。
そこで、本実施形態においては、バイパス配管30の流量調節弁32を調整して分析に必要な量の濾過後被検液を得ることとする。まず、十分に解放された状態にある流量調節弁32を少し絞り込んで、バイパス配管30を介して排出される濾過前被検液の量を調整する(減じる)。この調整は、導入配管20を介して第1室11の内部に導入される濾過前被検液の量と、フィルタ部材70を介して透過する濾過後被検液の量とのバランスにより適宜調整する。
このようにして、流量調節弁32を絞り込むと第1室11の内部の圧力が増加する。このことにより、フィルタ部材70の抵抗を越えて濾過される被検液の量が徐々に増加する。逆に、流量調節弁32を大きく絞り込むと第1室11の内部の圧力が更に増加して、第1室11の内部に導入された濾過前被検液の大部分は、フィルタ部材70により濾過されて第2室12から排出配管50を介して排出される。このような状態では、フィルタ部材70の目詰まりが激しくなり、フィルタ部材70の洗浄を頻繁に行わなければならなくなる。
ここで、本実施形態においては、上述のように、排出配管50は、その下流側をバイパス配管30の流量調節弁32の上流側に接続されている。この状態において、本発明者らは、濾過後被検液が導入される第2室12の内部の圧力よりも、バイパス配管30の流量調節弁32の上流側の圧力の方が小さくなるものと考えている。従って、第2室12の内部の濾過後被検液のうち、供給配管40を介して成分濃度分析装置に供給される以外の余剰の濾過後被検液は、排出配管50を介してバイパス配管30に流入し、バイパス配管30を介して排出される余剰の濾過前被検液と共に排出される。これらのバイパス配管30を介して排出される余剰の濾過前被検液及び濾過後被検液は、共に生産工場の製造工程で再利用される処理液中に混入することができ、薬品の無駄を生じることがない。
なお、補足として排出配管50の下流側をバイパス配管30の流量調節弁32の下流側に接続した場合について説明する。この状態においては、濾過後被検液が導入される第2室12の内部の圧力よりも、バイパス配管30の流量調節弁32の下流側の圧力の方が更に小さくなる。従って、第2室12の内部から排出配管50を介してバイパス配管30に流入する濾過後被検液の量が増大する。この場合には、フィルタ部材70を介して透過される濾過後被検液の量が増大し、フィルタ部材70の目詰まりが激しくなる。
このように、流量調節弁32を適切に調整すると、導入配管20を介して第1室11の内部に導入される濾過前被検液の量と、フィルタ部材70を介して透過する濾過後被検液の量とのバランスが最適となる。このような状態においては、フィルタ部材70を透過する濾過前被検液の量が制限されているので、フィルタ部材70の目詰まりが極力抑えられている。一方、分析に必要な量の濾過後被検液を確保することができる。
次に、本実施形態においては、フィルタ部材70の目詰まりが極力抑えられているが、長時間の連続運転の後にはフィルタ部材70を洗浄することが好ましい。図10は、本実施形態に係る濾過装置を組込んだ配管図で逆洗浄状態を表す図である。図10に示す配管図は、上述の図9と同様であり、ここでは説明を省略する。
このように配管された状態において、逆洗浄状態を説明する。まず、図10において、導入配管20の電磁弁21、バイパス配管30の電磁弁31、供給配管40の電磁弁41、及び、排出配管50の電磁弁51と電磁弁52を閉鎖する。次に、洗浄配管60の電磁弁63、及び、洗浄水排出配管61の電磁弁62を開放する。
この状態において、洗浄液は、洗浄配管60を介して濾過装置本体10の下方側にある第2室12の内部に渦流を形成しながら導入される。第2室12の内部に導入された洗浄液は、フィルタ部材70の基盤71の小孔を介してメッシュシート72を裏面から逆洗浄する。このことにより、メッシュシート72から第1室11の内部に洗い落とされた夾雑微粒子は、第1室11の内部から洗浄水排出配管61を介して排出される。本実施形態においては、上述の理由により、フィルタ部材70の目詰まりは軽度であり逆洗浄により容易に再生することができる。
以上説明したように、本実施形態においては、構造が簡単で夾雑微粒子が多く混入する被検液に対しても目の細かなフィルタを使用することができ、且つ、目詰まりが生じにくいので濾過後の被検液を分析する自動分析装置等のメンテナンスを容易にすることのできる濾過装置を提供することができる。
なお、本発明の実施にあたり、上記実施形態に限ることなく、次のような種々の変形例が挙げられる。
(1)上記実施形態においては、濾過装置本体や各配管の材質及び寸法について特に説明していない。本発明においては、これらの材質及び寸法について特に限定するものではなく、濾過される被検液や混入する夾雑物の組成及び量により適宜選定すればよい。
(2)上記実施形態においては、濾過装置本体の第1室に導入する濾過前被検液の流量や濾過後被検液の排出量について特に説明していない。本発明においては、これらの流量や排出量について特に限定するものではなく、濾過される被検液や混入する夾雑物の組成、或いは、分析手段の相違により適宜選定すればよい。
(3)上記実施形態においては、濾過前被検液の種類や連続分析装置の種類について特に説明していない。本発明においては、これらの種類について特に限定するものではなく、濾過装置を使用する目的、環境、条件などにより適宜対応すればよい。なお、濾過前被検液が製造工程で再利用できるものであれば、バイパス配管から排出される被検液を再度、製造工程に戻して再利用するようにすればよい。
(4)上記実施形態においては、各電磁弁の開閉及び流量調節弁の調節について特に説明していない。本発明においては、それぞれの弁をマニュアル操作で調整してもよく、或いは、マイクロコンピュータを使用した制御系を利用して、各電磁弁の開閉及び流量調節弁の調節を行うようにしてもよい。
100…濾過装置、10…濾過装置本体、11…第1室、12…第2室、
20…導入配管、30…バイパス配管、40…供給配管、50…排出配管、
60…洗浄配管、70…フィルタ部材、71…基盤、72…メッシュシート、
73…パッキン、61…洗浄水排出配管、32…流量調節弁、
21、31、41、51、52、62、63…電磁弁。

Claims (5)

  1. 検出装置に供給する被検液に混入する夾雑微粒子を除去するための濾過装置であって、
    円筒状の2室からなる濾過装置本体と、
    前記2室の隔壁を構成して前記被検液を濾過するためのフィルタ部材と、
    前記2室のうちの第1室に濾過前被検液を導入する導入配管と、当該第1室から前記フィルタ部材を経由せずに余剰の濾過前被検液を排出するバイパス配管と、
    前記2室のうちの第2室から濾過後被検液を検出装置に供給する供給配管とを有し、
    前記導入配管は、前記第1室の円筒状側面に導入口を有し、当該導入口から前記第1室の内部に導入される濾過前被検液が当該第1室の内部に渦流を形成するように配管され、
    前記バイパス配管は、前記第1室の壁面のうち円筒軸の中心付近に排出口を有し、
    前記供給配管は、前記第2室の壁面に排出口を有していることを特徴とする濾過装置。
  2. 前記バイパス配管は、その管路に流量調節弁を有していることを特徴とする請求項1に記載の濾過装置。
  3. 前記供給配管と共に、前記第2室から余剰の濾過後被検液を排出する排出配管を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の濾過装置。
  4. 前記排出配管は、その下流側において前記バイパス配管の前記流量調節弁の上流側と連通していることを特徴とする請求項3に記載の濾過装置。
  5. 前記フィルタ部材を逆洗浄するための洗浄配管を有し、
    当該洗浄配管は、前記第2室の円筒状側面に導入口を有し、当該導入口から前記第2室の内部に導入される洗浄液が当該第2室の内部に渦流を形成するように配管されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の濾過装置。
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