JP2017034584A - シート型メタマテリアルおよびシート型レンズ - Google Patents

シート型メタマテリアルおよびシート型レンズ Download PDF

Info

Publication number
JP2017034584A
JP2017034584A JP2015154943A JP2015154943A JP2017034584A JP 2017034584 A JP2017034584 A JP 2017034584A JP 2015154943 A JP2015154943 A JP 2015154943A JP 2015154943 A JP2015154943 A JP 2015154943A JP 2017034584 A JP2017034584 A JP 2017034584A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cut wire
thz
length
sheet
frequency
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015154943A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6596748B2 (ja
Inventor
鈴木 健仁
Takehito Suzuki
健仁 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibaraki University NUC
Original Assignee
Ibaraki University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibaraki University NUC filed Critical Ibaraki University NUC
Priority to JP2015154943A priority Critical patent/JP6596748B2/ja
Priority to US15/749,083 priority patent/US10686255B2/en
Priority to PCT/JP2016/070978 priority patent/WO2017022456A1/ja
Priority to EP16832735.1A priority patent/EP3333979B1/en
Publication of JP2017034584A publication Critical patent/JP2017034584A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6596748B2 publication Critical patent/JP6596748B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/002Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of materials engineered to provide properties not available in nature, e.g. metamaterials
    • G02B1/007Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of materials engineered to provide properties not available in nature, e.g. metamaterials made of negative effective refractive index materials
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q15/00Devices for reflection, refraction, diffraction or polarisation of waves radiated from an antenna, e.g. quasi-optical devices
    • H01Q15/02Refracting or diffracting devices, e.g. lens, prism
    • H01Q15/04Refracting or diffracting devices, e.g. lens, prism comprising wave-guiding channel or channels bounded by effective conductive surfaces substantially perpendicular to the electric vector of the wave, e.g. parallel-plate waveguide lens
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q15/00Devices for reflection, refraction, diffraction or polarisation of waves radiated from an antenna, e.g. quasi-optical devices
    • H01Q15/0006Devices acting selectively as reflecting surface, as diffracting or as refracting device, e.g. frequency filtering or angular spatial filtering devices
    • H01Q15/0086Devices acting selectively as reflecting surface, as diffracting or as refracting device, e.g. frequency filtering or angular spatial filtering devices said selective devices having materials with a synthesized negative refractive index, e.g. metamaterials or left-handed materials
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01QANTENNAS, i.e. RADIO AERIALS
    • H01Q15/00Devices for reflection, refraction, diffraction or polarisation of waves radiated from an antenna, e.g. quasi-optical devices
    • H01Q15/14Reflecting surfaces; Equivalent structures
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/0213Electrical arrangements not otherwise provided for
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/16Printed circuits incorporating printed electric components, e.g. printed resistor, capacitor, inductor
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Aerials With Secondary Devices (AREA)
  • Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
  • Structure Of Printed Boards (AREA)
  • Waveguide Connection Structure (AREA)

Abstract

【課題】 テラヘルツ波帯において300を超えるFOM(Figure of merit)を呈するフィルム構造のシート型メタマテリアルを提供する。【解決手段】 フィルム状の誘電体基板12と、該誘電体基板12の表面に第1ワイヤーアレー10が形成され、誘電体基板12の裏面に第2ワイヤーアレー11が形成されている。第1ワイヤーアレー10は、間隔gを空けてy軸方向に、間隔sを空けてx軸方向に並べられて配列された長さlの細長い金属製の第1カットワイヤー10aにより構成され、第2ワイヤーアレー11は、第1カットワイヤー10aと重なるように同形状で形成された第2カットワイヤー11aにより構成されている。誘電体基板12の厚さdが約50μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さlが設計周波数においてほぼ共振する長さとされている【選択図】 図1

Description

この発明は、金属性のカットワイヤーを誘電体基板の両面に装荷したメタマテリアルとして機能するシート型メタマテリアル、および、シート型メタマテリアルを応用したシート型レンズに関する。
誘電率・透磁率がともに負の媒質に光が入射すると、負の屈折が起こることがベセラゴにより示され、透磁率および誘電率が負になる人工的な構造が提案された。この透磁率および誘電率が負になる人工的な構造は、原子より十分大きく光波長のスケールより小さい構造物の集合体からなり、メタマテリアルといわれている。負屈折媒質であるメタマテリアルを用いると、平面構造とされた完全レンズを作成することができる。完全レンズでは、回折限界を超えた微細なものまで観察することが可能であり、近接場(エバネッセント波)まで忠実に再現することができる。
メタマテリアルは、最近注目されているテラヘルツ電磁波用のレンズに適用することができる。テラヘルツ電磁波は、周波数が0.1〜10THz(波長が30μm〜3000μm)の電磁波とされており、波長が遠赤外〜ミリ波領域とほぼ一致し、「光」と「ミリ波」に挟まれた周波数領域に存在している。このため、テラヘルツ電磁波は、光と同様に高い空間分解能でものを見分ける能力と、ミリ波と同様の物質を透過する能力を併せ持っている。テラヘルツ波帯はこれまで未開拓電磁波であったが、この周波数帯の電磁波の特徴を生かした時間領域分光、イメージング及びトモグラフィーによる材料のキャラクタリゼーションへの応用などが検討されてきている。テラヘルツ電磁波の発生は、物質透過性と直進性を兼ね備えるためX線に替わる安全かつ革新的なイメージングや、数100Gbps級の超高速無線通信を可能とすることができる。
特に、テラヘルツイメージングは、X線に代わる安全、安心かつ高精度な可視化技術の1つとして大きな魅力を有している。回折限界を突破した近接場によるテラヘルツナノイメージングや、1.4THzで分解能400nm(1波長/540)が得られることが報告されている。また、共鳴トンネルダイオードを用いた0.3THzでのイメージングも報告されている。メタマテリアルは負の屈折率n=−1に設計することができ、エバネッセント成分となる近接場光を離れた場所で復元し、回折限界を超えた平板完全レンズを実現できる可能性がある。
従来、図89(a)に示すシートタイプメタマテリアル100が提案されている(非特許文献1参照)。このシートタイプメタマテリアル100は、多数の単位セル101を縦横に周期的に並べて配置することにより、平板型に構成されている。単位セル101は、図89(b)の一部拡大図に示すようにx−y平面に置かれた誘電体基板110の表面に細長い矩形の表面金属ストリップ111がx軸方向に形成され、裏面に細長い矩形の裏面金属ストリップ112が表面金属ストリップ111に重なるように形成されている。このシートタイプメタマテリアル100にx軸方向に偏波した平面波を入射させたとき誘電体基板110における両面に形成された表面金属ストリップ111と裏面金属ストリップ112との間に磁束が鎖交して周回する電流が流れ、磁性体粒子として働くようになる。特に、表面金属ストリップ111と裏面金属ストリップ112の共振周波数以上では等価透磁率が負を呈するようになる。また、電界Eに対しては分極が起こり誘電体粒子として働くようになる。特に、ある周波数ではx軸方向に並んだ粒子間で共振が起こり、この周波数以下で大きな正の等価誘電率を呈する。これらの二つの共振周波数の間ではシングルネガティブ領域ができるようになり、入射波は減衰するようになる。表面金属ストリップ111と裏面金属ストリップ112の寸法や位置を選び二つの共振周波数を調整することである範囲の阻止周波数帯域を得ることができる。例えば、単位セル101において、誘電体基板110の比誘電率εrを10.2とした際に、単位セル101の横幅aを15.2mm、高さbを12.7mm、厚さcを1.6mmとし、表面金属ストリップ111と裏面金属ストリップ112との長さhを12.1mm、幅wを0.6mmの寸法とすると、約4.5GHz〜約5.5GHzの阻止周波数帯域を得ることができる。
2011年電子情報通信学会総合大会 エレクトロニクス講演論文集1 C−2−76 大山陽平外3名著 「向かい合った金属パターンで構成される平板型人工媒質のTM波に対する阻止特性」
共鳴トンネルダイオードなどに応用する場合には、テラヘルツ波帯において高い屈折率や鋭い指向特性の平面状のレンズを提供できるメタマテリアルが必要とされる。しかしながら、このようなメタマテリアルは未だ開発されていなかった。
本発明は、従来は実現されていなかったテラヘルツ波帯において300を超えるFOM(Figure of merit)を呈するフィルム構造のシート型メタマテリアル、および、シート型メタマテリアルを応用した平面状のシート型レンズを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のシート型メタマテリアルは、フィルム状の誘電体基板と、該誘電体基板の一面に形成された第1ワイヤーアレーと、前記誘電体基板の他面に形成された第2ワイヤーアレーとを備え、前記第1ワイヤーアレーは、間隔gを空けて前記誘電体基板のy軸方向に、間隔sを空けてy軸と直交するx軸方向に並べられて配列された所定長lの細長い金属製の第1カットワイヤーにより構成され、前記第2ワイヤーアレーは、前記第1カットワイヤーと同形状で前記第1カットワイヤーに重なるように配列された金属製の第2カットワイヤーにより構成されており、前記誘電体基板の厚さdが約23μm〜約50μm、前記第1カットワイヤーおよび前記第2カットワイヤーの長さlが使用周波数においてほぼ共振する長さとされていることを最も主要な特徴としている。
また、本発明のシート型メタマテリアルにおいて、設計周波数を0.3THz〜0.9THzとした時に、前記間隔sを約160μmとし、厚さdを約50μmから約23μmと薄くすることにより、より高い屈折率を得ることができる。
また、本発明のシート型メタマテリアルにおいて、設計周波数を1.0THz〜3.0THzとした時に、前記間隔sを周波数が高くなるにつれて約46μmから約5μmに短くしていき、厚さdを約50μmから約23μmと薄くすることにより、より高い屈折率を得ることができる。
本発明のシート型レンズは、多数の単位セルが整列してフィルム状の誘電体基板に形成されているシート型レンズであって、前記単位セルは、該誘電体基板の一面に形成された所定長lの細長い金属製の第1カットワイヤーと、前記第1カットワイヤーと同形状で前記第1カットワイヤーに重なるように前記誘電体基板の他面に形成された金属製の第2カットワイヤーとにより構成され、前記誘電体基板の一面には、前記単位セルの前記第1カットワイヤーがx軸方向に間隔gを空けると共に、x軸方向に直交するy軸方向に間隔sを空けて配列され、前記誘電体基板の他面には、前記単位セルの前記第2カットワイヤーがx軸方向に間隔gを空けると共に、x軸方向に直交するy軸方向に間隔sを空けて配列され、前記第1カットワイヤーおよび前記第2カットワイヤーの長軸がx軸方向にほぼ平行に配列されており、前記誘電体基板の領域が、中央部から外縁までのn領域に分割され、最も内側の領域と最も外側の領域を除く各領域は、内側の領域を囲むと共に外側の領域に囲まれており、内側の領域から外側の領域に向かうに従って屈折率が小さくされていることを最も主要な特徴としている。
また、本発明のシート型レンズにおいて、内側の領域から外側の領域に向かうに従って前記間隔gが大きくされることにより、内側の領域から外側の領域に向かうに従って屈折率が小さくされているようにしてもよい。
また、前記誘電体基板の厚さdが約50μm、前記第1カットワイヤーおよび前記第2カットワイヤーの長さlが設計周波数においてほぼ共振する長さとされていてもよい。
本発明によれば、従来は実現されていなかったテラヘルツ波帯において300を超えるFOMを呈するフィルム構造のシート型メタマテリアルを提供することができる。また、本発明のシート型メタマテリアルを応用したシート型レンズは、鋭い指向特性の平面状のレンズとして機能する。
本発明の実施例のシート型メタマテリアルの構成を示す斜視図である。 本発明の実施例のシート型メタマテリアルの周期境界壁を示した単位セルの構成を示す斜視図である。 本発明の実施例のシート型メタマテリアルの単位セルの構成を示す斜視図および側面図である。 本発明の実施例のシート型メタマテリアルにおける単位セルの寸法の一例を示す図表である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルにおける透過電力と反射電力の周波数特性を示すグラフである。 本発明にかかるシート型メタマテリアルにおける屈折率の周波数特性を示すグラフである。 本発明にかかるシート型メタマテリアルにおける誘電率の周波数特性を示すグラフである。 本発明にかかるシート型メタマテリアルにおける透磁率の周波数特性を示すグラフである。 本発明にかかるシート型メタマテリアルにおけるインピーダンスの周波数特性を示すグラフである。 本発明にかかるシート型メタマテリアルにおける位相の周波数特性を示すグラフである。 本発明の実施例のシート型メタマテリアルにおける単位セルの寸法の他の例を示す図表である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルにおける透過電力および反射電力の周波数特性を示す図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルにおける屈折率の周波数特性を示す図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルにおける誘電率の周波数特性を示す図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルにおける透磁率の周波数特性を示す図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルにおけるインピーダンスの周波数特性を示す図である。 本発明の実施例のシート型メタマテリアルにおける単位セルの寸法の他の例を示す図表である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.31THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.31THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルにおける屈折率およびFOMの周波数特性を示すグラフである。 本発明の実施例のシート型メタマテリアルにおける単位セルの寸法の他の例を示す図表である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.3THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.3THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明の実施例のシート型メタマテリアルにおける単位セルの寸法の他の例を示す図表である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.3THzにおける幅wと間隔sのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.3THzにおける幅wと間隔sのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.4THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.4THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.5THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.5THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.6THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.6THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.7THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.7THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.8THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.8THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.9THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.9THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの1.0THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの1.0THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明の実施例のシート型メタマテリアルにおける単位セルの寸法の他の例を示す図表である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの1.5THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの1.5THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明の実施例のシート型メタマテリアルにおける単位セルの寸法の他の例を示す図表である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの2.0THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの2.0THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明の実施例のシート型メタマテリアルにおける単位セルの寸法の他の例を示す図表である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの3.0THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの3.0THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明の実施例のシート型メタマテリアルにおける単位セルの寸法の他の例を示す図表である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.3THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.3THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明の実施例のシート型メタマテリアルにおける単位セルの寸法の他の例を示す図表である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.3THzにおける間隔sと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.3THzにおける間隔sと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明の実施例のシート型メタマテリアルにおける単位セルの寸法の他の例を示す図表である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.4THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.4THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.5THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.5THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.6THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.6THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.7THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.7THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.8THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.8THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.9THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの0.9THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの1.0THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの1.0THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明の実施例のシート型メタマテリアルにおける単位セルの寸法の他の例を示す図表である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの1.5THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの1.5THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明の実施例のシート型メタマテリアルにおける単位セルの寸法の他の例を示す図表である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの2.0THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの2.0THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明の実施例のシート型メタマテリアルにおける単位セルの寸法の他の例を示す図表である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの3.0THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型メタマテリアルの単位セルの3.0THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明の実施例のシート型レンズの構成を示す斜視図、一部拡大図である。 本発明の実施例のシート型レンズにおける寸法の一例を示す図表である。 本発明の実施例のシート型レンズの周期境界壁を示した単位セルの構成を示す斜視図、その寸法の一例を示す図表である。 本発明にかかるシート型レンズの単位セルの0.3THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する屈折率の等高線図である。 本発明にかかるシート型レンズの単位セルの0.3THzにおける間隔gと長さlのパラメータに対する透過電力の等高線図である。 本発明の実施例のシート型レンズのE面およびH面の電界強度の分布を示す図である。 本発明の実施例のシート型レンズの光軸上の電界強度を示す図である。 本発明の実施例のシート型レンズの光軸に直交する面上の電界強度の分布を示す図である。 本発明の実施例のシート型レンズの光軸に直交する面における光軸から直交する面上の距離に対する電界強度を示す図である。 従来のシートタイプメタマテリアルの構成を示す斜視図、一部を拡大して示す斜視図である。
本発明の実施例のシート型メタマテリアル1の構成を示す斜視図を図1に、本発明の実施例のシート型メタマテリアル1の1周期分の構成である周期境界壁を示した単位セル13の構成を示す斜視図を図2に、その単位セル13の詳細構成を示す斜視図を図3(a)に、その側面図を図3(b)に示す。
これらの図に示す本発明の実施例にかかるシート型メタマテリアル1はテラヘルツ波帯において動作する。このシート型メタマテリアル1は、図1および図2、図3(a)(b)に示すようにx−y平面に置かれた柔軟なフィルムからなる矩形の誘電体基板12の表面に細長い矩形の第1カットワイヤー10aが所定間隔でy軸方向およびx軸方向に多数本並べて形成され、裏面に第1カットワイヤー10aと同形状の細長い矩形の第2カットワイヤー11aが第1カットワイヤー10aにそれぞれ重なるように多数本並べて形成されている。この場合、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aは、長手方向がy軸に平行とされ、互いに平行に縦横に配列されている。
y軸方向に細長い矩形状の長さlの第1カットワイヤー10aを、その中心軸が一致するようy軸方向にgの間隔を空けると共に、互いに平行になるようsの間隔を空けてx軸方向に多数本並べて、誘電体基板12の表面に配設されるように形成されている。この第1カットワイヤー10aを、縦横に上記所定間隔g,sで誘電体基板12の表面に複数本形成することにより第1ワイヤーアレー10が構成されている。また、細長い矩形状の長さlの第2カットワイヤー11aを、その中心軸が一致するようy軸方向にgの間隔を空けると共に、互いに平行になるようsの間隔を空けてx軸方向に多数本並べて、第1カットワイヤー10aに重なるように誘電体基板12の裏面に形成されている。この第2カットワイヤー11aを、縦横に上記所定間隔g,sで誘電体基板12の裏面に複数本形成することにより第2ワイヤーアレー11が構成されている。このように、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長軸はy軸方向にほぼ平行に配列されている。誘電体基板12は、例えばシクロオレフィンポリマーフィルムからなり、その比誘電率は約2.34、tanδは約0.0016の低損失とされる。誘電体基板12は、他の低損失の誘電体フィルムとしても良い。
上記した構成の本発明にかかるシート型メタマテリアル1は、図2、図3(a)(b)に示す単位セル13を縦横に所定間隔で多数配列した構造と等価となる。図2、図3(a)(b)に示すように、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの幅はw、長さはlとされる。また、単位セル13における矩形の誘電体基板12の横幅は、幅wに間隔sを加えた寸法とされ、その縦の長さは、長さlに間隔gを加えた寸法とされ、その厚さはdとされる。第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aは、誘電体基板12上に厚さtで形成した金属膜を、エッチング加工すること等により形成されている。
この単位セル13はx−y平面に配置され、その周囲が図2に示すように周期境界壁14で囲われており、y軸方向に偏波されたテラヘルツ波帯の入射波Inが入射される。入射波Inにおいて反射された成分は反射波Reとなり、透過した成分は透過波Trとなる。入射波Inは、その電界成分Eがy軸方向となり、その磁界成分Hがx軸方向とされて、進行方向kはz軸方向となる。すると、鎖交する磁界により誘電体基板12の第1カットワイヤー10aと第2カットワイヤー11aとの間に逆方向に電流が流れ磁性体粒子として働くようになる。特に、第1カットワイヤー10aと第2カットワイヤー11aの長さlに基づく共振周波数以上では等価透磁率が負を呈する周波数帯域が生じるようになる。また、y軸方向の電界Eにより第1カットワイヤー10aと第2カットワイヤー11a上で分極が起こり、誘電体粒子としても働くようになる。特に、第1カットワイヤー10aと第2カットワイヤー11aの長さlに基づく共振周波数以上では等価誘電率が負を呈する周波数帯域が生じるようになる。
図2に示す単位セル13のように、誘電体基板12の表裏面の第1カットワイヤー10aと第2カットワイヤー11aとが重なっている構造においては、磁性を示す共振の周波数よりも誘電性を示す共振の周波数の方が高いことが知られている。しかしながら、本発明にかかるシート型メタマテリアル1では、後述するように磁性の共振周波数が上がり、誘電性の共振周波数とほぼ同じ共振周波数とすることができる。これは、誘電体基板12を介して互いに対面する第1カットワイヤー10aと第2カットワイヤー11aとの間の容量が増えるため、誘電性の共振周波数が下がることも原因の一つと考えられる。第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aを形成する金属材料としては、金、銀、銅、アルミニウム等の良好な導電率を示す金属が用いられる。
設計周波数を0.31THzとした時の単位セル13の寸法の一例を図4に示す。図4に示す寸法の例では、単位セル13は、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔gが約85μm、誘電体基板12の厚さdが約50μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さlが約313μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの幅wが約46μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのx軸方向の間隔sが約164μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの厚さtが約0.5μmとされている。なお、本発明にかかるシート型メタマテリアル1においては、単位セル13の各部の寸法は調整されており、誘電体基板12の厚さdを含む寸法が、実用の範囲の寸法とされている。この場合、フレキシブルなシクロオレフィンポリマーフィルムとされた誘電体基板12の比誘電率は約2.34、tanδは約0.0016となっており、誘電体基板12における波長短縮率は約0.654となる。このため、設計周波数の0.31THzの周波数の1波長(λ)は約967.7μmであるが、誘電体基板12上においては約633μmに短縮され、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さlは約λ/2の共振する長さとされていることが分かる。
本発明にかかるシート型メタマテリアル1において、図4に示す寸法とした単位セル13の電気的特性の解析結果および実験結果を図5ないし図10に示す。図5ないし図10では、実験結果を実線で解析結果を破線で示している。なお、解析は高周波3次元電磁界シミュレータHFSSにより行い、解析においては第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aは完全導体で構成されているものとしている。図4に示す寸法とした単位セル13の解析では、0.31THzにおける屈折率neffとして約6.6の高屈折率が得られ、この周波数における透過電力として約92.0%が得られている。また、反射波Reの反射電力は約1.46%となる。
図5は、0.2THz〜0.5THzの周波数帯域における透過電力と反射電力の周波数特性を示している。図5を参照すると、透過電力|S212は0.2THzにおいて約62%となり、周波数の上昇に伴いやや低下してその後急激に上昇し約0.31THzにおいて最大の約92%まで上昇する。その後、周波数が上昇すると急激に低下して約0.33THzにおいてほぼ0%となる。その後周波数の上昇に伴い緩やかに上昇するが、その後は下降して、0.5THzにおいて約2%を呈する実験結果が得られている。解析結果は、約0.32THzまでは実験結果にほぼ一致しており、その周波数を超えると実験結果よりやや大きな値となっている。
また、図5を参照すると、反射電力|S112は0.2THzにおいて約33%となり、周波数の上昇に伴いやや上昇してその後急激に低下し約0.31THzにおいて最小の約1.46%まで低下する。その後、周波数が上昇すると急激に上昇して約0.33THzにおいて約86%となる。その後周波数の上昇に伴い緩やかに上昇し、0.5THzにおいて約95%を呈する実験結果が得られている。解析結果は、実験結果とほぼ同様となっている。
図6は、0.2THz〜0.5THzの周波数帯域における複素屈折率の周波数特性を示している。図6を参照すると、複素屈折率の実数部Re(n)は0.2THzにおいて約3.5となり、周波数の上昇に伴い上昇し約0.31THzにおいて最大の約8.8まで上昇する。その後、周波数が上昇すると急激に低下して約0.35THzにおいて約0.6となる。その後周波数の上昇に伴い上昇していき、0.5THzにおいて約6.0を呈する実験結果が得られている。解析結果は、約0.32THzまでは実験結果にほぼ一致しており、その周波数を超えると実験結果よりやや小さな値となっている。
また、図6を参照すると、複素屈折率の虚数部Im(n)は0.2〜0.31THzにおいて約0.1となり、0.31THzを超えると急激に上昇し約0.32THzにおいて最大の約9.5まで上昇する。その後、周波数が上昇すると急激に下降して約0.39THzにおいて約0.4まで下降する。その後約0.45THzまではその値を維持するが、周波数の上昇に伴い上昇し、0.5THzにおいて約3.7を呈する実験結果が得られている。解析結果は、実験結果とほぼ同様となっている。
図5,図6を参照すると、本発明にかかる単位セル13は約0.31THzの周波数において、約6.6の高屈折率および約92.0%の高透過電力が得られることが分かる。
図7は、単位セル13の0.2THz〜0.5THzの周波数帯域における複素誘電率(Permittivity)εの周波数特性を示している。図7を参照すると、複素誘電率εの実数部Re(ε)は、0.2〜約0.3THzにおいて約9.5となり、周波数が上昇すると一旦下降するが、その後急激に上昇し約0.325THzにおいて最大の約25まで上昇する。その後、周波数が上昇すると約17まで低下するが、約0.375THzを超えると上昇していき約0.43THzにおいて40を超える実験結果が得られている。解析結果は、約0.2THz〜約0.375THzまでは実験結果にほぼ一致しており、その上側の周波数を超えると実験結果よりやや小さな値となっている。
また、図7を参照すると複素誘電率εの虚数部Im(ε)は、0.2〜約0.32THzまではほぼ0となり、約0.32THzより周波数が上昇すると急激に下降して、約0.325THzにおいて最小の約−15まで低下する。その後周波数が上昇すると急激に上昇し約0.33THzにおいてほぼ0となる実験結果が得られている。解析結果は、約0.2THz〜約0.425THzまでは実験結果にほぼ一致している。
図8は、単位セル13の0.2THz〜0.5THzの周波数帯域における複素透磁率(Permeability)μの周波数特性を示している。図8を参照すると、複素透磁率μの実数部Re(μ)は、0.2THzにおいて約3となり、周波数の上昇に伴い緩やかに上昇するが、約0.3THzを超えると急激に上昇し約0.31THzにおいて最大の約17まで上昇する。その後、周波数が上昇すると急激に下降して、約0.375THzにおいて約−8となる。その後は、周波数が上昇するにつれて上昇していき約0.36THzにおいてほぼ0となり、0.5THzまでほぼ0となる実験結果が得られている。解析結果は、実験結果にほぼ一致している。
また、図8を参照すると複素透磁率μの虚数部Im(μ)は、0.2〜約0.3THzまではほぼ0となり、約0.3THzを超えると急激に上昇し約0.31THzにおいて最大の約15まで上昇する。その後、周波数が上昇すると急激に下降して、約0.335THzにおいてほぼ0となる。その後は、周波数が上昇してもほぼ0となり、0.5THzまでほぼ0となる実験結果が得られている。解析結果は、実験結果にほぼ一致している。
図9は、単位セル13の0.2THz〜0.5THzの周波数帯域における複素インピーダンス(Impedance)zの周波数特性を示している。図9を参照すると、複素インピーダンスzの実数部Re(z)は、0.2THzにおいて約0.4となり、周波数の上昇に伴い緩やかに上昇するが、約0.3THzを超えると急激に上昇し約0.31THzにおいて最大の約1.5まで上昇する。その後、周波数が上昇すると急激に下降して、約0.32THzにおいてほぼ0となる。その後は、周波数が上昇するにつれて若干上下するが、0.5THzまでほぼ0となる実験結果が得られている。解析結果は、実験結果にほぼ一致している。
また、図9を参照すると複素インピーダンスzの虚数部Im(z)は、0.2〜約0.3THzまではほぼ0となり、約0.3THzを超えると急激に上昇し約0.31THzにおいて最大の約1.6まで上昇する。その後、周波数が上昇すると急激に下降して、約0.36THzにおいてほぼ0となる。その後は、周波数が上昇してもほぼ0となり、0.5THzまでほぼ0となる実験結果が得られている。解析結果は、実験結果にほぼ一致している。
図10は、単位セル13の0.2THz〜0.5THzの周波数帯域における位相(Phase)の周波数特性を示している。図10を参照すると、位相は、0.2THzにおいて約140°(degree)となり、周波数の上昇に伴い緩やかに上昇して約0.295THzにおいて約180°になるが、この周波数において反転し約−180°となる。約0.295THz〜約0.305THzまではほぼ−180°を示すが、約0.305THzにおいて再び反転して約180°になる。周波数が約0.305THzを超えると急激に下降し約90°になるが、その後、上昇していき約0.41THzにおいて約180°に達し、その周波数においてさらに反転して−180°となる。その後は、周波数が上昇するにつれて緩やかに上昇し、0.5THzにおいて約−160°となる実験結果が得られている。解析結果は、実験結果にほぼ一致している。
図5ないし図10に示す単位セル13の電気的特性の解析結果および実験結果から、図4に示す寸法の単位セル13は、0.3THz近傍において共振していることが分かる。
設計周波数を0.3THzとした時の単位セル13の寸法の他の例を図11に示す。図11に示す寸法の例では、単位セル13は、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔gが約80μm、誘電体基板12の厚さdが約50μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さlが約320μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの幅wが約50μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのx軸方向の間隔sが約160μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの厚さtが約0.5μmとされている。なお、本発明にかかるシート型メタマテリアル1においては、単位セル13の各部の寸法は調整されており、誘電体基板12の厚さdを含む寸法が、実用の範囲の寸法とされている。この場合、フレキシブルなシクロオレフィンポリマーフィルムとされた誘電体基板12の比誘電率は約2.34、tanδは約0.0016となっており、誘電体基板12における波長短縮率は約0.654となる。このため、設計周波数の0.3THzの周波数の1波長(λ)は約1000μmであるが、誘電体基板12上においては約654μmに短縮され、上記長さlは約λ/2の共振する長さとされていることが分かる。
本発明にかかるシート型メタマテリアル1において、図11に示す寸法とした単位セル13の電気的特性の解析結果を図12ないし図16に示す。なお、解析は高周波3次元電磁界シミュレータHFSSにより行い、解析においては第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aは完全導体で構成されているものとしている。図11に示す寸法とした単位セル13の解析では、0.30THzにおける屈折率neffとして約7.14の高屈折率が得られ、この周波数における透過電力として約98.5%が得られている。
図12は、0.2THz〜0.6THzの周波数帯域における透過電力と反射電力の周波数特性を示している。図12を参照すると、透過電力|S212は0.2THzにおいて約59%となり、周波数の上昇に伴いやや低下してその後急激に上昇し約0.30THzにおいて最大の約98.5%まで上昇する。その後、周波数が上昇すると急激に低下して約0.315THzにおいてほぼ0%となる。その後周波数の上昇に伴い緩やかに上昇するが、その後は下降して、0.6THzにおいて約3%を呈する解析結果が得られている。
また、図12を参照すると、反射電力|S112は0.2THzにおいて約41%となり、周波数の上昇に伴いやや上昇してその後急激に低下し約0.30THzにおいて最小の約1.5%まで低下する。その後、周波数が上昇すると急激に上昇して約0.315THzにおいてほぼ100%となる。その後周波数の上昇に伴い緩やかに下降して上昇し、0.6THzにおいて約97%を呈する解析結果が得られている。
図13は、0.2THz〜0.6THzの周波数帯域における複素屈折率nの周波数特性を示している。図13を参照すると、複素屈折率の実数部Re(n)は0.2THzにおいて約3となり、周波数の上昇に伴い上昇し約0.30THzにおいて最大の約10まで上昇する。その後、周波数が上昇すると急激に低下して約0.31THzにおいてほぼ0となる。その後周波数が約0.375THzを超えると次第に上昇し約0.48〜約0.54THzにおいて約7となり、約0.54THzにおいてほぼ0まで下降し、0.6THzまでほぼ0を呈する解析結果が得られている。
また、図13を参照すると、複素屈折率の虚数部Im(n)は0.2〜0.3THzにおいてほぼ0となり、0.3THzを超えると急激に上昇し約0.31THzにおいて最大の約15まで上昇する。その後、周波数が上昇すると急激に下降して約0.375THzにおいてほぼ0まで下降する。その後約0.48THzまではほぼ0を維持するが、周波数の上昇に伴い上昇し、0.54THzにおいて約13まで上昇し、その後急激に下降して0.6THzにおいて約2.5を呈する解析結果が得られている。
図12,図13を参照すると、図11に示す寸法とした本発明にかかる単位セル13は約0.30THzの周波数において、約7.14の高屈折率および約98.5%の高透過電力が得られることが分かる。すなわち、本発明のシート型メタマテリアル1により、テラヘルツ波帯で使用可能なフレキシブルで平らな薄いレンズを提供することができる。
図14は、単位セル13の0.2THz〜0.5THzの周波数帯域における複素誘電率(Permittivity)εの周波数特性を示している。図14を参照すると、複素誘電率εの実数部Re(ε)は、0.2〜約0.29THzにおいて約10となり、約0.29THzを超えると急激に下降し約0.3THzにおいてほぼ0となるが、その後急激に上昇して約0.32THzにおいて約34まで上昇する。その後、周波数が上昇すると急激に下降して約17まで低下するが、約0.35THzを超えると上昇していき約0.46THzにおいて40を超える解析結果が得られている。
また、図14を参照すると複素誘電率εの虚数部Im(ε)は、0.2〜約0.30THzまではほぼ0となり、約0.30THzより周波数が上昇すると急激に下降して、約0.32THzにおいて最小の約−20まで低下する。その後周波数が上昇すると急激に上昇し約0.32THzを僅か超えた周波数でほぼ0となる解析結果が得られている。
図15は、単位セル13の0.2THz〜0.5THzの周波数帯域における複素透磁率(Permeability)μの周波数特性を示している。図15を参照すると、複素透磁率μの実数部Re(μ)は、0.2〜約0.29THzにおいて約1となり、約0.29THzを超えると急激に上昇し、約0.3THzを僅か超えた周波数で最大の約20まで上昇する。その後、周波数が上昇すると急激に下降して、約0.31THzにおいて約−3となり、約0.32THzにおいて約−6となる。その後は、周波数が上昇するにつれて上昇していき約0.36THzにおいてほぼ0となり、0.5THzまでほぼ0となる解析結果が得られている。
また、図15を参照すると複素透磁率μの虚数部Im(μ)は、0.2〜約0.3THzまではほぼ0となり、約0.3THzを超えると急激に上昇し約0.3THzを僅か超えた周波数において最大の約42まで上昇する。その後、周波数が上昇すると急激に下降して、約0.32THzにおいてほぼ0となる。その後は、周波数が上昇してもほぼ0となり、0.5THzまでほぼ0となる解析結果が得られている。
図16は、単位セル13の0.2THz〜0.5THzの周波数帯域における複素インピーダンス(Impedance)zの周波数特性を示している。図16を参照すると、複素インピーダンスzの実数部Re(z)は、0.2〜約0.29THzにおいて約0.4となり、約0.29THzを超えると急激に上昇して約0.3THzを僅か超えた周波数において最大の約2.5まで上昇する。その後、僅か周波数が上昇しただけでほぼ0まで急激に下降する。その後は、周波数が上昇するにつれて若干上下するが、0.5THzまでほぼ0となる解析結果が得られている。
また、図16を参照すると複素インピーダンスzの虚数部Im(z)は、0.2〜約0.3THzまではほぼ0となり、約0.3THzを超えると急激に上昇し約0.3THzを僅か超えた周波数において最大の約4.4まで上昇する。その後、周波数が上昇すると急激に下降して、約0.375THzにおいてほぼ0となり、0.5THzまでほぼ0となる解析結果が得られている。
設計周波数を0.31THzとした時の単位セル13の寸法の他の例を図17に示す。図17に示す寸法の例では、単位セル13は、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの幅wが約46μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのx軸方向の間隔sが約162μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの厚さtが約0.5μm、誘電体基板12の厚さdが約50μmとされている。なお、誘電体基板12の比誘電率(約2.34)およびtanδ(約0.0016)は上記した通りであり、以降の説明では特に断らない限り、この値とされている。
本発明にかかるシート型メタマテリアル1において、図17に示す寸法とした単位セル13の電気的特性の解析結果を図18ないし図20に示す。なお、以降の説明では特に断らない限り解析は高周波3次元電磁界シミュレータHFSSにより行い、解析においては第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aは完全導体で構成されているものとしている。
図18は、図17に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を200μm〜400μmの範囲とした時の0.31THzの周波数における屈折率の等高線図である。図18を参照すると、長さlを200μmから約340μmまで長くしていくに従い屈折率が3から9まで上昇する傾向を示している。特に、長さlを320μm近辺とすることで、間隔gの上記の全範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図19は、図17に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を200μm〜400μmの範囲とした時の0.31THzの周波数における透過電力の等高線図である。図19を参照すると、長さlを約290μm〜約310μmとした時に、間隔gの上記の全範囲において約80%以上の透過電力が得られることがわかる。
図20は、図17に示す寸法とした単位セル13の0.2THz〜0.4THzの周波数帯域における複素屈折率neffとそのFOM(Figure of merit)の周波数特性を示している。図20を参照すると、複素屈折率neffの実数部Re(n)および複素屈折率の虚数部Im(n)は、上記説明した図6と同様の特性を示しているので、その説明は省略する。屈折率のFOMは、0.2THzにおいて約20となり、周波数の上昇に伴い上下に変動しながら次第に上昇し約0.29THzにおいて最大の約314まで上昇する。その後、周波数が上昇すると低下して約0.31THzにおいて約60.1となる。その後周波数の上昇に伴い低下していき、約0.3THzにおいて約0.2まで低下するが、その後上昇していき0.4THzにおいて約12を呈する実験結果が得られている。解析結果は、約0.275THz〜約0.325THzまでは実験結果にほぼ一致しており、その周波数を超えると実験結果よりやや小さな値となっている。このことから、本発明のシート型メタマテリアル1を応用すると、テラヘルツ波帯で使用可能なフレキシブルで平らな薄いレンズを提供することができる。
設計周波数を0.3THzとした時の単位セル13の寸法の他の例を図21に示す。図21に示す寸法の例では、単位セル13は、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの幅wが約50μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのx軸方向の間隔sが約160μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの厚さtが約0.5μm、誘電体基板12の厚さdが約50μmとされている。本発明にかかるシート型メタマテリアル1において、図21に示す寸法とした単位セル13の電気的特性の解析結果を図22および図23に示す。
図22は、図21に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を100μm〜400μmの範囲とし、0.3THzの周波数における屈折率の等高線図である。図22を参照すると、長さlを100μmから約340μmまで長くしていくに従い屈折率が2から9まで上昇する傾向を示している。特に、長さlを320μm近辺とすることで、間隔gの上記の全範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図23は、図21に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を100μm〜400μmの範囲とし、0.3THzの周波数における透過電力の等高線図である。図23を参照すると、長さlを約300μm〜約320μmとした時に、間隔gの上記の全範囲において約80%以上の透過電力が得られることがわかる。
設計周波数を0.3THzとした時の単位セル13の寸法の他の例を図24に示す。図24に示す寸法の例では、単位セル13は、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さlが約320μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔gが約80μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの厚さtが約0.5μm、誘電体基板12の厚さdが約50μmとされている。本発明にかかるシート型メタマテリアル1において、図24に示す寸法とした単位セル13の電気的特性の解析結果を図25および図26に示す。
図25は、図24に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの幅w(Width)を10μm〜150μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのx軸方向の間隔s(Space)を20μm〜300μmの範囲とし、0.3THzの周波数における屈折率の等高線図である。図25を参照すると、間隔sが300μmから20μmまで短くなるほど、かつ、幅wが10μmから150μmまで長くなるほど屈折率が9まで高くなる傾向となることが分かる。
図26は、図24に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの幅w(Width)を10μm〜150μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのx軸方向の間隔s(Space)を20μm〜300μmの範囲とし、0.3THzの周波数における透過電力の等高線図である。図26を参照すると、幅wが約70μm前後とされた時に、間隔sが長くなるに従い高い透過電力が得られる傾向とされていることが分かる。特に、幅wを約60μm〜約80μmとした時に、間隔sが約140μm〜300μmの範囲において約90%以上の透過電力が得られることがわかる。
次に、本発明にかかるシート型メタマテリアル1において、図17に示す寸法とすると、0.4THz〜1.0THzの周波数帯に適用することができ、図17に示す寸法とした単位セル13の0.4THz〜1.0THzの周波数帯における電気的特性の解析結果を図27ないし図40に示す。
図27は、図17に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を100μm〜400μmの範囲とした時の0.4THzの周波数における屈折率の等高線図である。図27を参照すると、長さlを100μmから約250μmまで長くしていくに従い屈折率が2から7まで上昇する傾向を示している。また、長さlを約260μmから約360μmまで長くしていくに従い屈折率が1から6まで上昇する傾向を示している。特に、長さlを240μm近辺とすることで、間隔gの上記の全範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図28は、図17に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を100μm〜400μmの範囲とした時の0.4THzの周波数における透過電力の等高線図である。図28を参照すると、長さlを約220μm〜約230μmとした時に、間隔gの上記の全範囲において約80%以上の透過電力が得られることがわかる。
図29は、図17に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を150μm〜250μmの範囲とした時の0.4THzの周波数における屈折率の等高線図である。図29を参照すると、長さlを150μmから約200μmまで長くしていくに従い屈折率が3から5まで上昇する傾向を示している。また、長さlを約190μm近辺とすることで、間隔gの上記の全範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図30は、図17に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を150μm〜250μmの範囲とした時の0.5THzの周波数における透過電力の等高線図である。図28を参照すると、長さlを約165μm〜約175μmとした時に、間隔gの上記の全範囲において約80%以上の透過電力が得られることがわかる。
図31は、図17に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を100μm〜200μmの範囲とした時の0.6THzの周波数における屈折率の等高線図である。図31を参照すると、長さlを100μmから約160μmまで長くしていくに従い屈折率が2から4まで上昇する傾向を示している。また、長さlを約155μm近辺とすることで、間隔gの上記の全範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図32は、図17に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を100μm〜200μmの範囲とした時の0.6THzの周波数における透過電力の等高線図である。図32を参照すると、長さlを約130μm〜約140μmとした時に、間隔gの上記の全範囲において約80%以上の透過電力が得られることがわかる。
図33は、図17に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を100μm〜200μmの範囲とした時の0.7THzの周波数における屈折率の等高線図である。図31を参照すると、長さlを100μmから約140μmまで長くしていくに従い屈折率が3から4まで上昇する傾向を示している。また、長さlを約130μm近辺とすることで、約30μm〜140μmの間隔gの範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図34は、図17に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を100μm〜200μmの範囲とした時の0.7THzの周波数における透過電力の等高線図である。図34を参照すると、長さlを100μm〜約115μmとした時に、間隔gの上記の全範囲において約80%以上の透過電力が得られることがわかる。
図35は、図17に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を50μm〜150μmの範囲とした時の0.8THzの周波数における屈折率の等高線図である。図35を参照すると、長さlを50μmから約110μmまで長くしていくに従い屈折率が2から3まで上昇する傾向を示している。また、長さlを約110μm近辺とすることで、約40μm〜140μmの間隔gの範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図36は、図17に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を50μm〜150μmの範囲とした時の0.8THzの周波数における透過電力の等高線図である。図36を参照すると、長さlを50μm〜約105μmとした時に、約40μm〜140μmの間隔gの範囲において約80%以上の透過電力が得られることがわかる。
図37は、図17に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を50μm〜150μmの範囲とした時の0.9THzの周波数における屈折率の等高線図である。図37を参照すると、長さlを50μmから約90μmまで長くしていくに従い屈折率が2から3まで上昇する傾向を示している。また、長さlを約85μm近辺とすることで、約50μm〜140μmの間隔gの範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図38は、図17に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を50μm〜150μmの範囲とした時の0.9THzの周波数における透過電力の等高線図である。図36を参照すると、長さlを50μm〜約90μmとした時に、間隔gの上記した全範囲において約80%以上の透過電力が得られることがわかる。
図39は、図17に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を50μm〜150μmの範囲とした時の1.0THzの周波数における屈折率の等高線図である。図39を参照すると、長さlを50μmから約80μmまで長くしていくに従い屈折率が2まで上昇する傾向を示している。また、長さlを約75μm近辺とすることで、約70μm〜140μmの間隔gの範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図40は、図17に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を50μm〜150μmの範囲とした時の1.0THzの周波数における透過電力の等高線図である。図40を参照すると、長さlを50μm〜約80μmとした時に、約40μm〜140μmの間隔gの範囲において約80%以上の透過電力が得られ、長さlを105μm〜約150μmとした時に、約40μm〜140μmの間隔gの範囲において約80%以上の透過電力が得られることがわかる。
設計周波数を1.5THzとした時の単位セル13の寸法の他の例を図41に示す。図41に示す寸法の例では、単位セル13は、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの幅wが約10μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのx軸方向の間隔sが約32μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの厚さtが約0.5μm、誘電体基板12の厚さdが約50μmとされている。本発明にかかるシート型メタマテリアル1において、図41に示す寸法とした単位セル13の電気的特性の解析結果を図42および図43に示す。
図42は、図41に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜100μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を20μm〜100μmの範囲とした時の1.5THzの周波数における屈折率の等高線図である。図42を参照すると、長さlを20μm〜約55μmとした時に、間隔gの上記の全範囲において1.5の屈折率が得られることがわかる。
図43は、図41に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜100μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を20μm〜100μmの範囲とした時の1.5THzの周波数における透過電力の等高線図である。図43を参照すると、長さlを20μm〜約40μmとした時に、間隔gの上記の全範囲において約80%以上の透過電力が得られることがわかる。
設計周波数を2.0THzとした時の単位セル13の寸法の他の例を図44に示す。図44に示す寸法の例では、単位セル13は、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの幅wが約7.5μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのx軸方向の間隔sが約24μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの厚さtが約0.5μm、誘電体基板12の厚さdが約50μmとされている。本発明にかかるシート型メタマテリアル1において、図44に示す寸法とした単位セル13の電気的特性の解析結果を図45および図46に示す。
図45は、図44に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜100μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を20μm〜100μmの範囲とした時の2.0THzの周波数における屈折率の等高線図である。図45を参照すると、長さlを約80μm〜約90μmとした時に、間隔gを約20μm〜約35μmとした範囲、長さlを約70μm〜約80μmとした時に、間隔gを約30μm〜約40μmとした範囲、長さlを約60μmとした時に、間隔gを約50μm〜約60μmとした範囲において1.0の屈折率が得られ、長さlを20μm〜約50μmとした時に、間隔gの上記の全範囲において−1.0の屈折率が得られることがわかる。
図46は、図44に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜100μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を20μm〜100μmの範囲とした時の2.0THzの周波数における透過電力の等高線図である。図46を参照すると、長さlを20μm〜約25μmとした時に、間隔gの上記の全範囲において約80%以上の透過電力が得られることがわかる。
設計周波数を3.0THzとした時の単位セル13の寸法の他の例を図47に示す。図47に示す寸法の例では、単位セル13は、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの幅wが約5μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのx軸方向の間隔sが約16μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの厚さtが約0.5μm、誘電体基板12の厚さdが約50μmとされている。本発明にかかるシート型メタマテリアル1において、図47に示す寸法とした単位セル13の電気的特性の解析結果を図48および図49に示す。
図48は、図47に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜100μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を20μm〜100μmの範囲とした時の3.0THzの周波数における屈折率の等高線図である。図48を参照すると、長さlを約35μm〜約45μmとした時に、間隔gを約20μm〜約30μmとした範囲において0.5の屈折率が得られ、長さlを20μm〜約30μmとした時に、間隔gの上記の全範囲において屈折率が0となっていることがわかる。
図49は、図47に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜100μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を20μm〜100μmの範囲とした時の3.0THzの周波数における透過電力の等高線図である。図49を参照すると、長さlを20μm〜約25μmとした時に、間隔gを20μm〜約65μmとした範囲において約80%以上の透過電力が得られることがわかる。
設計周波数を0.3THzとした時の単位セル13の寸法の他の例を図50に示す。図50に示す寸法の例では、単位セル13は、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの幅wが約50μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのx軸方向の間隔sが約160μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの厚さtが約0.5μm、誘電体基板12の厚さdが約23μmとされている。本発明にかかるシート型メタマテリアル1において、図50に示す寸法とした単位セル13の電気的特性の解析結果を図51および図52に示す。
図51は、図50に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を250μm〜350μmの範囲とし、0.3THzの周波数における屈折率の等高線図である。図51を参照すると、長さlを250μmから約340μmまで長くしていくに従い屈折率が4から16まで上昇する傾向を示している。特に、長さlを330μm近辺とすることで、間隔gの上記の全範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図52は、図50に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を250μm〜350μmの範囲とし、0.3THzの周波数における透過電力の等高線図である。図52を参照すると、長さlを250μm〜約325μmとした時に、間隔gを約100μm〜140μmとした範囲において約60%以上の透過電力が得られることがわかる。
設計周波数を0.3THzとした時の単位セル13の寸法の他の例を図53に示す。図53に示す寸法の例では、単位セル13は、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの幅wが約50μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔gが約80μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの厚さtが約0.5μm、誘電体基板12の厚さdが約23μmとされている。本発明にかかるシート型メタマテリアル1において、図53に示す寸法とした単位セル13の電気的特性の解析結果を図54および図55に示す。
図54は、図53に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのx軸方向の間隔s(Space)を50μm〜300μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を250μm〜350μmの範囲とし、0.3THzの周波数における屈折率の等高線図である。図54を参照すると、長さlを250μmから約335μmまで長くしていくに従い屈折率が4から16まで上昇する傾向を示している。特に、長さlを330μm近辺とすることで、間隔gの上記の全範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図55は、図53に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのx軸方向の間隔s(Space)を50μm〜300μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を250μm〜350μmの範囲とし、0.3THzの周波数における透過電力の等高線図である。図55を参照すると、間隔sが長い方が高い透過電力が得られる傾向とされていることが分かる。特に、長さlを約315μm前後とした時に、間隔sが50μm〜250μmの範囲、長さlを250μmとした時に、間隔sが約115μm〜300μmの範囲、長さlを290μmとした時に、間隔sが約230μm〜300μmの範囲において約60%以上の透過電力が得られることがわかる。
設計周波数を0.4THz〜1.0THzとした時の単位セル13の寸法の他の例を図56に示す。図56に示す寸法の例では、単位セル13は、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの幅wが約50μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのx軸方向の間隔sが約160μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの厚さtが約0.5μm、誘電体基板12の厚さdが約23μmとされている。本発明にかかるシート型メタマテリアル1において、図56に示す寸法とした単位セル13の0.4THz〜1.0THzの周波数帯における電気的特性の解析結果を図57ないし図70に示す。
図57は、図56に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を200μm〜300μmの範囲とし、0.4THzの周波数における屈折率の等高線図である。図57を参照すると、長さlを200μmから約250μmまで長くしていくに従い屈折率が4から12まで上昇する傾向を示している。特に、長さlを250μm近辺とすることで、間隔gの上記の全範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図58は、図56に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を200μm〜300μmの範囲とし、0.4THzの周波数における透過電力の等高線図である。図58を参照すると、長さlを200μm〜約240μmの範囲とした時に、間隔gが長い方が高い透過電力が得られる傾向とされていることが分かる。特に、長さlを200μm〜約240μmの範囲とした時に、間隔gが約75μm〜140μmの範囲において約60%以上の透過電力が得られることがわかる。
図59は、図56に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を200μm〜300μmの範囲とし、0.5THzの周波数における屈折率の等高線図である。図59を参照すると、長さlを150μmから約200μmまで長くしていくに従い屈折率が4から8まで上昇する傾向を示している。特に、長さlを195μm近辺とすることで、間隔gの上記の全範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図60は、図56に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を150μm〜250μmの範囲とし、0.5THzの周波数における透過電力の等高線図である。図60を参照すると、長さlを150μm〜約190μmの範囲とした時に、間隔gが長い方が高い透過電力が得られる傾向とされていることが分かる。特に、長さlを150μm〜約190μmの範囲とした時に、間隔gが約60μm〜140μmの範囲において約60%以上の透過電力が得られることがわかる。
図61は、図56に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を100μm〜200μmの範囲とし、0.6THzの周波数における屈折率の等高線図である。図61を参照すると、長さlを100μmから約150μmまで長くしていくに従い屈折率が4から8まで上昇する傾向を示している。特に、長さlを160μm近辺とすることで、間隔gの上記の全範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図62は、図56に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を100μm〜200μmの範囲とし、0.6THzの周波数における透過電力の等高線図である。図62を参照すると、長さlを100μm〜約160μmの範囲とした時に、間隔gが約50μm〜140μmの範囲において約60%以上の透過電力が得られることがわかる。
図63は、図56に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を100μm〜200μmの範囲とし、0.7THzの周波数における屈折率の等高線図である。図63を参照すると、長さlを100μmから約135μmまで長くしていくに従い屈折率が4から8まで上昇する傾向を示している。特に、長さlを130μm近辺とすることで、間隔gの上記の全範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図64は、図56に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を100μm〜200μmの範囲とし、0.7THzの周波数における透過電力の等高線図である。図64を参照すると、長さlを100μm〜約135μmの範囲とした時に、間隔gが約50μm〜140μmの範囲において約60%以上の透過電力が得られることがわかる。
図65は、図56に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を50μm〜150μmの範囲とし、0.8THzの周波数における屈折率の等高線図である。図65を参照すると、長さlを50μmから約120μmまで長くしていくに従い屈折率が2から6まで上昇する傾向を示している。特に、長さlを120μm近辺とすることで、間隔gの上記の全範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図66は、図56に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を50μm〜150μmの範囲とし、0.8THzの周波数における透過電力の等高線図である。図66を参照すると、長さlを50μm〜約115μmの範囲とした時に、間隔gが約50μm〜140μmの範囲において約60%以上の透過電力が得られることがわかる。
図67は、図56に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を50μm〜150μmの範囲とし、0.9THzの周波数における屈折率の等高線図である。図67を参照すると、長さlを50μmから約110μmまで長くしていくに従い屈折率が2から6まで上昇する傾向を示している。特に、長さlを105μm近辺とすることで、間隔gの上記の全範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図68は、図56に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を50μm〜150μmの範囲とし、0.9THzの周波数における透過電力の等高線図である。図68を参照すると、長さlを50μm〜約100μmの範囲とした時に、間隔gが約50μm〜140μmの範囲において約60%以上の透過電力が得られることがわかる。
図69は、図56に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を50μm〜150μmの範囲とし、1.0THzの周波数における屈折率の等高線図である。図69を参照すると、長さlを50μmから約90μmまで長くしていくに従い屈折率が2から4まで上昇する傾向を示している。特に、長さlを90μm近辺とすることで、間隔gの上記の全範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図70は、図56に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜140μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を50μm〜150μmの範囲とし、1.0THzの周波数における透過電力の等高線図である。図70を参照すると、長さlを50μm〜約90μmの範囲とした時に、間隔gが約60μm〜約140μmの範囲において約60%以上の透過電力が得られることがわかる。
設計周波数を1.5THzとした時の単位セル13の寸法の他の例を図71に示す。図71に示す寸法の例では、単位セル13は、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの幅wが約10μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのx軸方向の間隔sが約32μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの厚さtが約0.5μm、誘電体基板12の厚さdが約23μmとされている。本発明にかかるシート型メタマテリアル1において、図71に示す寸法とした単位セル13の電気的特性の解析結果を図72および図73に示す。
図72は、図71に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜100μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を20μm〜100μmの範囲とした時の1.5THzの周波数における屈折率の等高線図である。図42を参照すると、長さlを20μmから約60μmまで長くしていくに従い屈折率が2から4まで上昇する傾向を示している。特に、長さlを約60μmとした時に、間隔gの上記の全範囲において4.0の屈折率が得られることがわかる。
図73は、図71に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜100μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を20μm〜100μmの範囲とした時の1.5THzの周波数における透過電力の等高線図である。図73を参照すると、長さlを20μm〜約55μmとした時に、間隔gの上記の全範囲において約60%以上の透過電力が得られることがわかる。
設計周波数を2.0THzとした時の単位セル13の寸法の他の例を図74に示す。図74に示す寸法の例では、単位セル13は、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの幅wが約7.5μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのx軸方向の間隔sが約24μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの厚さtが約0.5μm、誘電体基板12の厚さdが約23μmとされている。本発明にかかるシート型メタマテリアル1において、図74に示す寸法とした単位セル13の電気的特性の解析結果を図75および図76に示す。
図75は、図44に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜100μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を20μm〜100μmの範囲とした時の2.0THzの周波数における屈折率の等高線図である。図75を参照すると、長さlを20μmから約50μmまで長くしていくに従い屈折率が2から3まで上昇する傾向を示している。特に、長さlを50μm近辺とすることで、間隔gを約20μm〜約30μmとした範囲において3.0の屈折率が得られることがわかる。
図76は、図74に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜100μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を20μm〜100μmの範囲とした時の2.0THzの周波数における透過電力の等高線図である。図76を参照すると、長さlを20μm〜約35μmとした時に、間隔gの上記の全範囲において約60%以上の透過電力が得られることがわかる。
設計周波数を3.0THzとした時の単位セル13の寸法の他の例を図77に示す。図47に示す寸法の例では、単位セル13は、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの幅wが約5μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのx軸方向の間隔sが約16μm、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの厚さtが約0.5μm、誘電体基板12の厚さdが約23μmとされている。本発明にかかるシート型メタマテリアル1において、図77に示す寸法とした単位セル13の電気的特性の解析結果を図78および図79に示す。
図78は、図77に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜100μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を20μm〜100μmの範囲とした時の3.0THzの周波数における屈折率の等高線図である。図78を参照すると、長さlを約60μm近辺とした時に、間隔gを20μm〜約30μmとした範囲、長さlを約30μm近辺とした時に、間隔gを20μm〜約40μmおよび約70μm〜約85μmとした範囲において2の屈折率が得られることがわかる。
図79は、図77に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aのy軸方向の間隔g(Gap)を20μm〜100μmとし、第1カットワイヤー10aおよび第2カットワイヤー11aの長さl(Length of cut wire )を20μm〜100μmの範囲とした時の3.0THzの周波数における透過電力の等高線図である。図79を参照すると、長さlを約85μm〜約105μmとした時に、間隔gを40μm〜約60μmとした範囲等において約80%以上の透過電力が得られることがわかる。
次に、本発明にかかるシート型メタマテリアルを応用した本発明の実施例のシート型レンズ5の構成を示す斜視図を図80(a)に、その1/4モデルの拡大図を図80(b)に、本発明のシート型レンズ5における寸法の一例を示す図表を図81(a)(b)に、本発明のシート型レンズ5の1周期分の構成である周期境界壁を示した単位セルの構成を示す斜視図を図82に示す。
これらの図に示す本発明のシート型レンズ5は、図1に示すようにx−y平面に置かれた柔軟なフィルムからなる矩形の誘電体基板52の表面に細長い矩形の第1カットワイヤー50aが所定間隔でy軸方向およびx軸方向に多数本並べて形成され、裏面に第1カットワイヤー50aと同形状の細長い矩形の第2カットワイヤー51aが第1カットワイヤー50aにそれぞれ重なるように多数本並べて形成されている。この場合、第1カットワイヤー50aおよび第2カットワイヤー51aは、長手方向がx軸に平行とされ、互いに平行に縦横に配列されている。
x軸方向に細長い矩形状の長さlの第1カットワイヤー50aを、その中心軸が一致するようx軸方向にgの間隔を空けると共に、互いに平行になるようsの間隔を空けてy軸方向に多数本並べて、誘電体基板52の表面に配設されるように形成されている。また、細長い矩形状の長さlの第2カットワイヤー51aを、その中心軸が一致するようx軸方向にgの間隔を空けると共に、互いに平行になるようsの間隔を空けてy軸方向に多数本並べて、第1カットワイヤー50aに重なるように誘電体基板52の裏面に形成されている。矩形の誘電体基板52は、横幅がa、高さがbとされ、例えばシクロオレフィンポリマーフィルムからなり、その比誘電率は約2.34、tanδは約0.0016の低損失とされる。誘電体基板52は、他の低損失の誘電体フィルムとしても良い。
上記した構成の本発明にかかるシート型レンズ5は、図82に示す単位セル53を縦横に所定間隔で多数配列した構造と等価となる。図82に示すように、第1カットワイヤー50aおよび第2カットワイヤー51aの幅はw、長さはlとされる。また、単位セル53における矩形の誘電体基板52の横幅は、幅wに間隔sを加えた寸法とされ、その縦の長さは、長さlに間隔gを加えた寸法とされ、その厚さはdとされる。第1カットワイヤー50aおよび第2カットワイヤー51aは、誘電体基板52上に厚さtで形成した金属膜を、エッチング加工すること等により形成されている。
この単位セル53はx−y平面に配置され、その周囲が図82に示すように周期境界壁54で囲われており、y軸方向に偏波されたテラヘルツ波帯の入射波Inが入射される。入射波Inにおいて反射された成分は反射波Reとなり、透過した成分は透過波Trとなる。入射波Inは、その電界成分Eがy軸方向となり、その磁界成分Hがx軸方向とされて、進行方向kはz軸方向となる。これにより、図1に示すシート型メタマテリアル1で説明したように、第1カットワイヤー50aと第2カットワイヤー51aの長さlに基づく共振周波数以上では等価透磁率が負を呈する周波数帯域が生じるようになる。また、第1カットワイヤー50aと第2カットワイヤー51aの長さlに基づく共振周波数以上では等価誘電率が負を呈する周波数帯域が生じるようになる。そして、単位セル53は、高い屈折率を呈するようになる。第1カットワイヤー50aおよび第2カットワイヤー51aを形成する金属材料としては、金、銀、銅、アルミニウム等の良好な導電率を示す金属が用いられる。
設計周波数を0.31THzとした時の単位セル53の寸法の一例を図81(a)に示す。この図に示す寸法の例では、単位セル53は、第1カットワイヤー50aおよび第2カットワイヤー51aの幅wが約50μm、第1カットワイヤー50aおよび第2カットワイヤー51aのy軸方向の間隔sが約160μm、第1カットワイヤー50aおよび第2カットワイヤー51aの厚さtが約0.5μm、誘電体基板52の厚さdが約50μmとされている。
本発明にかかるシート型レンズ5において、上記した寸法とした単位セル53の電気的特性の解析結果を図83および図84に示す。
図83は、図81(b)に示す寸法とした単位セル135おいて、第1カットワイヤー50aおよび第2カットワイヤー51aのx軸方向の間隔g(Gap)を70μm〜470μmとし、第1カットワイヤー50aおよび第2カットワイヤー51aの長さl(Length of cut wire )を290μm〜340μmの範囲とした時の0.3THzの周波数における屈折率の等高線図である。図83を参照すると、長さlを290μmから約340μmまで長くしていくに従い屈折率が3から9まで上昇する傾向を示している。特に、長さlを330μm近辺とすることで、間隔gの上記の全範囲において高い屈折率が得られることがわかる。
図84は、図81(b)に示す寸法とした単位セル13において、第1カットワイヤー50aおよび第2カットワイヤー51aのx軸方向の間隔g(Gap)を70μm〜470μmとし、第1カットワイヤー50aおよび第2カットワイヤー51aの長さl(Length of cut wire )を290μm〜340μmの範囲とした時の0.3THzの周波数における透過電力の等高線図である。図84を参照すると、長さlを約310μm〜約320μmとした時に、間隔gの上記の全範囲において約80%以上の透過電力が得られることがわかる。
図83,図84の解析結果を参照すると、第1カットワイヤー50aおよび第2カットワイヤー51aの長さlが、設計周波数である0.3THzに共振する長さの前後において高い屈折率と高い透過電力が得られている。そして、共振する長さと異ならせることにより屈折率が低下するが、共振する長さより短くしていくとゆっくりと屈折率が低下することが分かる。本発明のシート型レンズ5においては、誘電体基板52に形成している多数の単位セル53の屈折率を中央から周辺に向かうにつれて小さくしていくことにより、レンズを実現している。すなわち、第1領域R1ないし第4領域R4の誘電体基板52の表裏に形成されている第1カットワイヤー50aと第2カットワイヤー51aからなる単位セル53の屈折率は、第1領域R1の単位セル53の屈折率が一番大きくされ、次いで、第2領域R2の単位セル53の屈折率、次いで、第3領域R3の単位セル53の屈折率とされ、一番小さい屈折利が第4領域R4の単位セル53の屈折率とされている。以下に詳細に説明する。
図80(a)に示すように、誘電体基板52は、誘電体基板52の中央部の横長の第1領域R1と、第1領域R1の外側を囲む矩形のリング状の第2領域R2と、第2領域の外側を囲む矩形のリング状の第3領域R3と、第3領域R3の外側を囲む矩形のリング状の第4領域R4とに分割されている。図80(b)に示す1/4モデルの拡大図に示すように、第1領域R1の単位セル53の屈折率がn1、第1カットワイヤー50aおよび第2カットワイヤー51aの長さがl1、第1カットワイヤー50aおよび第2カットワイヤー51aのx軸方向の間隔がg1とされている。第2領域R2では、屈折率がn2、長さがl2、間隔がg2とされ、第3領域R3では、屈折率がn3、長さがl3、間隔がg3とされ、第4領域R4では、屈折率がn4、長さがl4、間隔がg4とされている。シート型レンズ5の焦点距離が10mmになるよう設計した際の屈折率n1〜n4、長さl1〜l4、間隔g1〜g4の数値の一例を図81(a)に示す。なお、図81(a)においてP1は第1領域R1の単位セル53の透過電力であり、以下同様に、P2〜P4は第2領域R2〜第4領域R4の透過電力である。
上記したように、第1カットワイヤー50aおよび第2カットワイヤー51aの長さl1〜l4と、第1カットワイヤー50aおよび第2カットワイヤー51aのx軸方向の間隔g1〜g4を図81(a)に示す寸法とすることにより、図83で示されるように必要とする屈折率n1〜n4を実現することができる。
図81(a)(b)に示す数値および寸法とした際の、本発明のシート型レンズ5のE面(E-plane)およびH面(H-plane)における電界強度の分布を図85(a)(b)に示す。
図85(a)のE面(E-plane)の電界強度の分布を参照すると、シート型レンズ5(lens)からの光軸(z軸)上の位置(Position)が横軸とされ、シート型レンズ5からの位置が約4mmを超えたE面の位置の電界強度が最大とされていることが分かる。また、図85(b)のH面(H-plane)の電界強度の分布を参照すると、シート型レンズ5(lens)からの光軸上の位置(Position)が横軸とされ、シート型レンズ5からの位置が約4mmを超えたH面の位置の電界強度が最大とされていることが分かる。
図81(a)(b)に示す数値および寸法とした際の、本発明のシート型レンズ5の光軸(z-axis)上の電界強度を図86に示す。
図86を参照すると、シート型レンズ5(lens)からの光軸(z-axis)上の距離が横軸とされ、縦軸が電界強度とされており、最大値は正規化(0dB)されている。シート型レンズ5からの距離が約1.5mmを超えると電界強度が−10dBを超えて急激に上昇し、約4.5mmの位置で電界強度が最大(0dB)となる。距離が約4.5mmを超えると、距離に応じてゆっくりと電界強度が低下していくことが分かる。距離が14mmの位置では約−7.8dBとなる。
図81(a)(b)に示す数値および寸法とした際の、本発明のシート型レンズ5の光軸(z軸)を中心とする面における電界強度の分布を図87に、本発明のシート型レンズ5の光軸を中心とする面における中心からの距離に対する電界強度を図88に示す。
図87にはシート型レンズ5(lens)からの光軸(z軸)上の位置が4.6mmとされた位置において光軸を中心とする面における電界強度の分布が示されており、図87を参照すると、縦軸の垂直位置が中心位置である0mmの位置、横軸の水平位置が中心位置である0mmの位置の電界強度が最大とされていることが分かる。
また、図88には、シート型レンズ5(lens)からの光軸(z軸)上の位置が4.6mmとされた位置において光軸を中心とする面におけるE面(E-plane)およびH面(H-plane)の電界強度の分布が示されており、中心位置である0mmの位置(Position)で正規化(0dB)されている。図88を参照すると、実線で示すE面(E-plane)の電界強度は、位置(Position)が中心位置である0mmの位置に置いて最大(0dB)となり、0mmの位置から離れるにつれて電界強度は低下していき、約±0.6mmの位置で約−3dB低下し、約±1.7mmの位置で−10dBに低下する。また、破線で示すH面(H-plane)の電界強度は、位置(Position)が中心位置である0mmの位置に置いて最大(0dB)となり、0mmの位置から離れるにつれて電界強度は低下していき、約±0.55mmの位置で約−3dB低下し、約±1.1mmの位置で−10dBに低下する。
以上説明した本発明のシート型レンズ5の焦点深度は約6.3mmとなり、シート型レンズ5(lens)からの光軸(z軸)上の位置が4.6mmとされた位置におけるテラヘルツ波の光束の半値幅はE面で1.2mm、H面で1.1mmとなる。
また、図80に示す本発明のシート型レンズ5では、領域R1ないし領域R4の4つの領域に分割したが、これに限ることはなくn領域に分割しても良い。この場合、最も内側の領域と最も外側の領域を除く各領域は、内側の領域を囲むと共に外側の領域に囲まれており、内側の領域から外側の領域に向かうに従って屈折率が小さくされている。
以上説明した本発明のシート型メタマテリアルでは、第1カットワイヤーおよび第2カットワイヤーの長さlを設計周波数においてほぼ共振する長さとすることにより、設計周波数の帯域において高い屈折率および良好な透過電力を得ることができる。例えば、0.3THzでは誘電体基板上の1/2波長は約327μmとなり、0.5THzでは誘電体基板上の1/2波長は約196μmとなり、誘電体基板の厚さを薄くすると8以上の屈折率および80%以上の透過電力を得ることができる。
本発明にかかるシート型メタマテリアルにおいては、誘電体基板は低損失であれば良くシクロオレフィンポリマーフィルムに限られるものではない。誘電体基板の比誘電率が変わると、誘電体基板における波長短縮率が変わるため、第1カットワイヤーおよび第2カットワイヤーの長さlは波長短縮率に応じた長さとする。なお、誘電体基板としてシクロオレフィンポリマーフィルムを使用した場合は、比誘電率が約2.34であることから、その波長短縮率は約0.654となる。また、第1カットワイヤーおよび第2カットワイヤーを形成する金属材は、金、銀、銅、アルミニウムに限られるものではないが、抵抗損の少ない金属材が好適とされる。
本発明のシート型メタマテリアルは、所定長lの細長い金属製の第1カットワイヤーを、厚さdの誘電体基板の表面においてy軸方向に、間隔sを空けてy軸と直交するx軸方向に並べて配列し、第1カットワイヤーと同形状の第2カットワイヤーを、誘電体基板の裏面において、第1カットワイヤーに重なるように配列して構成されている。
使用周波数を0.3THz〜0.5THzとし、第1カットワイヤーおよび第2カットワイヤーの幅wを約46μm〜約50μm、間隔sを約160μm〜約162μm、厚さdを約50μmとすると、5以上の屈折率を得ることができる。この時、厚さdを約23μmとし他の寸法はそのままとすると、約8以上の屈折率を得ることができ、厚さdを薄くすることにより高い屈折率を得ることができる。
また、使用周波数を0.6THz〜0.9THzとし、第1カットワイヤーおよび第2カットワイヤーの幅wを約46μm、間隔sを約162μm、厚さdを約50μmとすると、3以上の屈折率を得ることができる。この時、厚さdを約23μmとし他の寸法をそのままとすると、約6以上の屈折率を得ることができ、厚さdを薄くすることにより高い屈折率を得ることができる。
さらに、使用周波数を1.0THz〜3.0THzとし、第1カットワイヤーおよび第2カットワイヤーの幅wを周波数が高くなるにつれて短く(約5μm〜約46μm)し、間隔sを周波数が高くなるにつれて短く(約16μm〜約162μm)し、厚さdを約50μmとすると、0.5以上の屈折率を得ることができる。この時、厚さdを約23μmとし他の寸法をそのままとすると、約2以上の屈折率を得ることができ、厚さdを薄くすることにより高い屈折率を得ることができる。
1 シート型メタマテリアル
5 シート型レンズ
10 第1ワイヤーアレー
10a 第1カットワイヤー
11 第2ワイヤーアレー
11a 第2カットワイヤー
12 誘電体基板
13 単位セル
14 周期境界壁
50a 第1カットワイヤー
51a 第2カットワイヤー
52 誘電体基板
53 単位セル
54 周期境界壁
100 シートタイプメタマテリアル
101 単位セル
111 表面金属ストリップ
112 裏面金属ストリップ
135 単位セル
In 入射波
Re 反射波
Tr 透過波
R1 第1領域
R2 第2領域
R3 第3領域
R4 第4領域

Claims (6)

  1. フィルム状の誘電体基板と、
    該誘電体基板の一面に形成された第1ワイヤーアレーと、
    前記誘電体基板の他面に形成された第2ワイヤーアレーとを備え、
    前記第1ワイヤーアレーは、間隔gを空けて前記誘電体基板のy軸方向に、間隔sを空けてy軸と直交するx軸方向に並べられて配列された所定長lの細長い金属製の第1カットワイヤーにより構成され、前記第2ワイヤーアレーは、前記第1カットワイヤーと同形状で前記第1カットワイヤーに重なるように配列された金属製の第2カットワイヤーにより構成されており、
    前記誘電体基板の厚さdが約23μm〜約50μm、前記第1カットワイヤーおよび前記第2カットワイヤーの長さlが使用周波数においてほぼ共振する長さとされていることを特徴とするシート型メタマテリアル。
  2. 設計周波数を0.3THz〜0.9THzとした時に、前記間隔sを約160μmとし、厚さdを約50μmから約23μmと薄くすることにより、より高い屈折率を得ることができることを特徴とする請求項1に記載のシート型メタマテリアル。
  3. 設計周波数を1.0THz〜3.0THzとした時に、前記間隔sを周波数が高くなるにつれて約46μmから約5μmに短くしていき、厚さdを約50μmから約23μmと薄くすることにより、より高い屈折率を得ることができることを特徴とする請求項1に記載のシート型メタマテリアル。
  4. 多数の単位セルが整列してフィルム状の誘電体基板に形成されているシート型レンズであって、
    前記単位セルは、該誘電体基板の一面に形成された所定長lの細長い金属製の第1カットワイヤーと、前記第1カットワイヤーと同形状で前記第1カットワイヤーに重なるように前記誘電体基板の他面に形成された金属製の第2カットワイヤーとにより構成され、
    前記誘電体基板の一面には、前記単位セルの前記第1カットワイヤーがx軸方向に間隔gを空けると共に、x軸方向に直交するy軸方向に間隔sを空けて配列され、
    前記誘電体基板の他面には、前記単位セルの前記第2カットワイヤーがx軸方向に間隔gを空けると共に、x軸方向に直交するy軸方向に間隔sを空けて配列され、
    前記第1カットワイヤーおよび前記第2カットワイヤーの長軸がx軸方向にほぼ平行に配列されており、前記誘電体基板の領域が、中央部から外縁までのn領域に分割され、最も内側の領域と最も外側の領域を除く各領域は、内側の領域を囲むと共に外側の領域に囲まれており、内側の領域から外側の領域に向かうに従って屈折率が小さくされていることを特徴とするシート型レンズ。
  5. 内側の領域から外側の領域に向かうに従って前記間隔gが大きくされることにより、内側の領域から外側の領域に向かうに従って屈折率が小さくされていることを特徴とする請求項4に記載のシート型レンズ。
  6. 前記誘電体基板の厚さdが約50μm、前記第1カットワイヤーおよび前記第2カットワイヤーの長さlが設計周波数においてほぼ共振する長さとされていることを特徴とする請求項5記載のシート型レンズ。
JP2015154943A 2015-08-05 2015-08-05 シート型メタマテリアルおよびシート型レンズ Active JP6596748B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015154943A JP6596748B2 (ja) 2015-08-05 2015-08-05 シート型メタマテリアルおよびシート型レンズ
US15/749,083 US10686255B2 (en) 2015-08-05 2016-07-15 Sheet-type metamaterial and sheet-type lens
PCT/JP2016/070978 WO2017022456A1 (ja) 2015-08-05 2016-07-15 シート型メタマテリアルおよびシート型レンズ
EP16832735.1A EP3333979B1 (en) 2015-08-05 2016-07-15 Sheet-type metamaterial and sheet-type lens

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015154943A JP6596748B2 (ja) 2015-08-05 2015-08-05 シート型メタマテリアルおよびシート型レンズ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017034584A true JP2017034584A (ja) 2017-02-09
JP6596748B2 JP6596748B2 (ja) 2019-10-30

Family

ID=57943847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015154943A Active JP6596748B2 (ja) 2015-08-05 2015-08-05 シート型メタマテリアルおよびシート型レンズ

Country Status (4)

Country Link
US (1) US10686255B2 (ja)
EP (1) EP3333979B1 (ja)
JP (1) JP6596748B2 (ja)
WO (1) WO2017022456A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018139390A (ja) * 2017-02-24 2018-09-06 日本電信電話株式会社 電磁波変換プレート
JPWO2021045022A1 (ja) * 2019-09-02 2021-03-11

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6676238B2 (ja) * 2016-02-29 2020-04-08 国立大学法人東京農工大学 シート型メタマテリアルおよびシート型レンズ
US10288979B1 (en) * 2017-12-12 2019-05-14 National Tsinghua University Terahertz imaging system using tunable fishnet metamaterials
CN113394567B (zh) * 2021-06-23 2022-10-04 西安电子科技大学 基于二维金属丝线网络的高定向性双功能透镜天线
CN113922074A (zh) * 2021-10-08 2022-01-11 中国计量大学 功能可变的太赫兹控制器

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8054146B2 (en) * 2005-11-14 2011-11-08 Iowa State University Research Foundation, Inc. Structures with negative index of refraction
WO2008038542A1 (fr) * 2006-09-26 2008-04-03 Yamaguchi University méta matériau pour système gaucher en deux dimensions
US8300294B2 (en) 2009-09-18 2012-10-30 Toyota Motor Engineering & Manufacturing North America, Inc. Planar gradient index optical metamaterials
KR101319908B1 (ko) * 2011-02-16 2013-10-18 한국과학기술원 고 굴절률 메타물질
JP5957877B2 (ja) * 2011-12-26 2016-07-27 旭硝子株式会社 メタマテリアルの製造方法およびメタマテリアル

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018139390A (ja) * 2017-02-24 2018-09-06 日本電信電話株式会社 電磁波変換プレート
JPWO2021045022A1 (ja) * 2019-09-02 2021-03-11
WO2021045022A1 (ja) * 2019-09-02 2021-03-11 国立大学法人東京農工大学 熱輻射レンズ
JP7315983B2 (ja) 2019-09-02 2023-07-27 国立大学法人東京農工大学 熱輻射レンズ

Also Published As

Publication number Publication date
US20180226724A1 (en) 2018-08-09
EP3333979A4 (en) 2019-03-27
US10686255B2 (en) 2020-06-16
EP3333979B1 (en) 2023-08-23
JP6596748B2 (ja) 2019-10-30
EP3333979A1 (en) 2018-06-13
WO2017022456A1 (ja) 2017-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6596748B2 (ja) シート型メタマテリアルおよびシート型レンズ
JP6676238B2 (ja) シート型メタマテリアルおよびシート型レンズ
Navarro-Cía et al. Enhanced lens by ε and μ near-zero metamaterial boosted by extraordinary optical transmission
Chen et al. Three-dimensional broadband and high-directivity lens antenna made of metamaterials
JP6112708B2 (ja) メタマテリアル
Tak et al. A dual‐band metamaterial microwave absorber
Elwi Electromagnetic band gap structures based on ultra wideband microstrip antenna
Ueda et al. Demonstration of negative refraction in a cutoff parallel-plate waveguide loaded with 2-D square lattice of dielectric resonators
Patel et al. Size reduction in microstrip based meandered radiating structure using artificial substrate
Lima et al. Effect of metamaterial cells array on a microstrip patch antenna design
Islam et al. A negative index metamaterial antenna for UWB microwave imaging applications
Gangwar et al. Gain enhancement of microstrip patch antenna loaded with split ring resonator based relative permeability near zero as superstrate
Koutsoupidou et al. Substrate constructed by an array of split ring resonators for a THz planar antenna
Liu et al. Wideband circular patch antenna with I‐shaped structure for horizontal omnidirectional gain enhancement
JP2016143921A (ja) シート型メタマテリアル
Jain et al. Miniaturization of microstrip patch antenna using metamaterial loaded with SRR
Ahmadi et al. Resonance and Q performance of ellipsoidal ENG subwavelength radiators
JP6985048B2 (ja) シート型メタマテリアル
Panda et al. An investigation of gain enhancement of microstrip antenna by using inhomogeneous triangular metamaterial
Ma et al. Gain and directivity enhancement of microstrip antenna loaded with multiple splits octagon-shaped metamaterial superstrate
Ziolkowski The directivity of a compact antenna: An unforgettable figure of merit
Alici et al. Theoretical study and experimental realization of a low-loss metamaterial operating at the millimeter-wave regime: Demonstrations of flat-and prism-shaped samples
Ishiyama et al. Unit cell block including dielectric cube wrapped with metallic wire mesh for 3-D isotropic CRLH metamaterials
Vovchuk et al. Properties of antennas modified by wire media
Kianinejad et al. Spoof surface plasmon-based leaky wave antennas

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20150930

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180803

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20180803

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20181005

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20181009

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190611

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190806

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190911

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6596748

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250