JP2017032879A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】液晶表示素子のディスクリネーションによる画質品位の低下に対して、画質の均一性の低下及び他の画素に新たなディスクリネーションが発生する現象を極力抑えつつ、ディスクリネーションの発生を低減する補正手段を提供すること。【解決手段】パネル表示領域を複数のブロックに分割し、前記ブロック毎に、入力画像信号の隣接画素間の画素値を比較して、隣接画素間の電位差に起因する液晶分子の配向不良の発生が予見される特徴画素数を検出する配向不良検出手段(ディスクリ検出手段)と、前記入力画像信号のレンジを補正する画像信号補正手段(ディスクリ補正手段)を有し、前記配向不良検出手段によって検出された特徴画素数と、前記ブロック毎の画素数に対して、前記入力画像信号が表示される画素数の占める入力画像割合と、に応じて、前記ブロック毎に、前記変換された特徴画素数に応じて、前記レンジを補正することを特徴とする。【選択図】図10
Description
本発明は、液晶表示装置に関する。
近年、液晶表示素子がテレビモニタや液晶プロジェクタ等の表示装置で広く用いられている。液晶表示素子は、表示画像の1画素単位を1つの画素電極に対応させ、各画素電極に対して表示輝度に応じた電圧を印加することにより、液晶の配向を画素単位で異ならせて画像を表示するものである。
液晶表示素子における表示画質低下の要因の一つとして、各画素電極の境界付近における横電界成分の発生に由来した、ディスクリネーション(回位)と呼ばれる液晶配向不良現象が挙げられる。ディスクリネーション(回位)に関しては、特許文献1に詳しい。
液晶表示装置においては、高輝度の性能を望まれる。とりわけ、照度の高い部屋で、コントラストが劣化する液晶プロジェクタにおいては、高輝度が最重要な性能の一つとされる。この高輝度を実現するためには、画素電極間の電圧を高くする必要があり、隣接する画素が黒画素の場合、互いの駆動電圧の落差が大きくなる。この落差により、隣接画素間で液晶配向の乱れが生じ、1画素内の端部に黒い暗線として表示される。これにより起こる画像品位の低下がディスクリネーションである。とりわけ、画素サイズが小さいプロジェクタの液晶表示画素の場合、1画素における暗線の比率が高くなることから、このディスクリネーションよる画像品位の低下が顕著である。
ディスクリネーションに起因する画質の低下を改善する例として、特許文献1に示す技術が知られている。特許文献1においては、隣接する画素間の信号レベル差を制限することにより、ディスクリネーションを低減する技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1に示すような方式により液晶パネルを駆動すると、隣接画素間でレベル補正を行うため、レベル補正を行ったのと反対側の画素とのレベル差が広がり新たなディスクリネーションを誘発する恐れがある。
この対応方法として、入力画像信号の隣接画素間の画素値を比較して、その画素値を比較した情報を特徴量とし、パネル領域を任意の大きさに分割したブロック内での特徴量を積算し、その積算値により、ブロック内のレベル補正をするものがある。
しかしながら、この方法は特許文献1の懸念を解決できるが、入力画像信号の含まれる割合がブロック毎に偏りがあり、その偏りにより、レベル補正量がブロックにより適当にならないことがある。その結果、ディスクリネーション補正の効果がブロックにより、異なることになり、画質の均一性が保てず、画像品位に劣化が生じてしまうという課題があった。
本発明の目的は、液晶表示素子のディスクリネーションによる画質品位の低下に対して、画質の均一性の低下及び他の画素に新たなディスクリネーションが発生する現象を極力抑えつつ、ディスクリネーションの発生を低減する補正手段を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明に係る液晶表示装置は、
パネル表示領域を複数のブロックに分割し、前記ブロック毎に、入力画像信号の隣接画素間の画素値を比較して、隣接画素間の電位差に起因する液晶分子の配向不良の発生が予見される特徴画素数を検出する配向不良検出手段(ディスクリ検出手段)と、
前記入力画像信号のレンジを補正する画像信号補正手段(ディスクリ補正手段)を有し、
前記配向不良検出手段によって検出された特徴画素数と、前記ブロック毎の画素数に対して、前記入力画像信号が表示される画素数の占める入力画像割合と、に応じて、前記ブロック毎に、前記変換された特徴画素数に応じて、前記レンジを補正することを特徴とすることを特徴とする。
パネル表示領域を複数のブロックに分割し、前記ブロック毎に、入力画像信号の隣接画素間の画素値を比較して、隣接画素間の電位差に起因する液晶分子の配向不良の発生が予見される特徴画素数を検出する配向不良検出手段(ディスクリ検出手段)と、
前記入力画像信号のレンジを補正する画像信号補正手段(ディスクリ補正手段)を有し、
前記配向不良検出手段によって検出された特徴画素数と、前記ブロック毎の画素数に対して、前記入力画像信号が表示される画素数の占める入力画像割合と、に応じて、前記ブロック毎に、前記変換された特徴画素数に応じて、前記レンジを補正することを特徴とすることを特徴とする。
本発明に係る液晶表示装置によれば、液晶表示素子のディスクリネーションによる画質品位の低下に対して、画質の均一性の低下及び他の画素に新たなディスクリネーションが発生する現象を極力抑えつつ、ディスクリネーションの発生を低減することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明するが、この発明は以下の実施の形態に限定さるものではない。
本実施例では、投影型液晶表示装置の一例として、液晶プロジェクタについて説明する。しかし、本発明は液晶プロジェクタに限らず、液晶素子を用いた表示装置であれば、例えば液晶テレビ、液晶モニタ、液晶表示部を持つ電子機器などどのようなものであっても適用可能である。また、液晶プロジェクタには、単板式、3板式などが一般に知られているが、どちらの方式であっても良い。
本実施例の液晶プロジェクタは、表示するべき画像に応じて、液晶素子の光の透過率を制御して、液晶素子を透過した光源からの光をスクリーンに投影することで、画像をユーザに提示する。
以下、このような液晶プロジェクタについて説明する。
(知財の渡邊さんのテンプレートのコピペ開始。ただし、赤文字の箇所だけ記載を追加)
<全体構成>
まず、図1を用いて、本実施例の液晶プロジェクタの全体構成を説明する。図1は本実施例の液晶プロジェクタ100の全体の構成を示す図である。
(知財の渡邊さんのテンプレートのコピペ開始。ただし、赤文字の箇所だけ記載を追加)
<全体構成>
まず、図1を用いて、本実施例の液晶プロジェクタの全体構成を説明する。図1は本実施例の液晶プロジェクタ100の全体の構成を示す図である。
本実施例の液晶プロジェクタ100は、CPU110、ROM111、RAM112、操作部113、画像入力部130、画像処理部140を有する。また、液晶プロジェクタ100は、さらに、液晶制御部150、液晶素子151R、151G、151B、光源制御部160、光源161、色分離部162、色合成部163、光学系制御部170、投影光学系171を有する。また、液晶プロジェクタ100は、さらに、記録再生部191、記録媒体192、通信部193、撮像部194、表示制御部195、表示部196を有していてもよい。
CPU110は、液晶プロジェクタ100の各動作ブロックを制御するものあり、ROM111は、CPU110の処理手順を記述した制御プログラムを記憶するためのものであり、RAM112は、ワークメモリとして一時的に制御プログラムやデータを格納するものである。また、CPU110は、記録再生部191により記録媒体192から再生された静止画データや動画データを一時的に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムを用いて、それぞれの画像や映像を再生したりすることもできる。また、CPU110は、通信部193より受信した静止画データや動画データを一時的に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムを用いて、それぞれの画像や映像を再生したりすることもできる。また、撮像部194により得られた画像や映像を一時的にRAM112に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムを用いて、静止画データや動画データに変換して記録媒体192に記録させることもできる。
また、操作部113は、ユーザの指示を受け付け、CPU110に指示信号を送信するものであり、例えば、スイッチやダイヤル、表示部196上に設けられたタッチパネルなどからなる。また、操作部113は、例えば、リモコンからの信号を受信する信号受信部(赤外線受信部など)で、受信した信号に基づいて所定の指示信号をCPU110に送信するものであってもよい。また、CPU110は、操作部113や、通信部193から入力された制御信号を受信して、液晶プロジェクタ100の各動作ブロックを制御する。
画像入力部130は、外部装置から映像信号を受信するものであり、例えば、コンポジット端子、S映像端子、D端子、コンポーネント端子、アナログRGB端子、DVI−I端子、DVI−D端子、HDMI(登録商標)端子等を含む。また、アナログ映像信号を受信した場合には、受信したアナログ映像信号をデジタル映像信号に変換する。そして、受信した映像信号を、画像処理部140に送信する。ここで、外部装置は、映像信号を出力できるものであれば、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話、スマートフォン、ハードディスクレコーダ、ゲーム機など、どのようなものであってもよい。
画像処理部140は、映像入力部130から受信した映像信号にフレーム数、画素数、画像形状などの変更処理を施して、液晶制御部150に送信するものであり、例えば画像処理用のマイクロプロセッサからなる。また、画像処理部140は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が画像処理部140と同様の処理を実行しても良い。画像処理部140は、フレーム間引き処理、フレーム補間処理、解像度変換処理、幾何学変形処理(歪み補正処理、キーストン補正処理)、ディスクリネーション特徴量検出、ディスクリネーション補正、といった機能を実行することが可能である。また、画像処理部140は、映像入力部130から受信した映像信号以外にも、CPU110によって再生された画像や映像に対して前述の変更処理を施すこともできる。
液晶制御部150は、画像処理部140で処理の施された映像信号に基づいて、液晶素子151R、151G、151Bの画素の液晶に印可する電圧を制御して、液晶素子151R、151G、151Bの透過率を調整するものであり、制御用のマイクロプロセッサからなる。また、液晶制御部150は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が液晶制御部150と同様の処理を実行しても良い。たとえば、画像処理部140に映像信号が入力されている場合、液晶制御部150は、画像処理部140から1フレームの画像を受信する度に、画像に対応する透過率となるように、液晶素子151R、151G、151Bを制御する。液晶素子151Rは、赤色に対応する液晶素子であって、光源161から出力された光のうち、色分離部162で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離された光のうち、赤色の光の透過率を調整するためのものである。液晶素子151Gは、緑色に対応する液晶素子であって、光源161から出力された光のうち、色分離部162で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離された光のうち、緑色の光の透過率を調整するためのものである。液晶素子151Bは、青色に対応する液晶素子であって、光源161から出力された光のうち、色分離部162で赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離された光のうち、青色の光の透過率を調整するためのものである。
この液晶制御部150による液晶素子151R、151G、151Bの具体的な制御動作や液晶素子151R、151G、151Bの構成については、後述する。
光源制御部160は、光源161のオン/オフを制御や光量の制御をするものであり、制御用のマイクロプロセッサからなる。また、光源制御部160は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が光源制御部160と同様の処理を実行しても良い。また、光源161は、不図示のスクリーンに画像を投影するための光を出力するものであり、例えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ、高圧水銀ランプなどであっても良い。また、色分離部162は、光源161から出力された光を、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離するものであり、例えば、ダイクロイックミラーやプリズムなどからなる。なお、光源161として、各色に対応するLED等を使用する場合には、色分離部162は不要である。また、色合成部163は、液晶素子151R、151G、151Bを透過した赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光を合成するものであり、例えば、ダイクロイックミラーやプリズムなどからなる。そして、色合成部163により赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の成分を合成した光は、投影光学系171に送られる。このとき、液晶素子151R、151G、151Bは、画像処理部140から入力された画像に対応する光の透過率となるように、液晶制御部150により制御されている。そのため、色合成部163により合成された光は、投影光学系171によりスクリーンに投影されると、画像処理部140により入力された画像に対応する画像がスクリーン上に表示されることになる。
光学系制御部170は、投影光学系171を制御するものであり、制御用のマイクロプロセッサからなる。また、光学系制御部170は、専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が光学系制御部170と同様の処理を実行しても良い。また、投影光学系171は、色合成部163から出力された合成光をスクリーンに投影するためのものであり、複数のレンズ、レンズ駆動用のアクチュエータからなり、レンズをアクチュエータにより駆動することで、投影画像の拡大、縮小、焦点調整などを行うことができる。
記録再生部191は、記録媒体192から静止画データや動画データを再生したり、また、撮像部194により得られた画像や映像の静止画データや動画データをCPU110から受信して記録媒体192に記録したりするものである。また、通信部193より受信した静止画データや動画データを記録媒体192に記録しても良い。記録再生部191は、例えば、記録媒体192と電気的に接続するインタフェースや記録媒体192と通信するためのマイクロプロセッサからなる。また、記録再生部191には、専用のマイクロプロセッサを含む必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が記録再生部191と同様の処理を実行しても良い。また、記録媒体192は、静止画データや動画データ、その他、本実施例の液晶プロジェクタに必要な制御データなどを記録することができるものであり、磁気ディスク、光学式ディスク、半導体メモリなどのあらゆる方式の記録媒体であってよく、着脱可能な記録媒体であっても、内蔵型の記録媒体であってもよい。
通信部193は、外部機器からの制御信号や静止画データ、動画データなどを受信するためのものであり、例えば、無線LAN、有線LAN、USB、Bluetooth(登録商標)などであってよく、通信方式を特に限定するものではない。また、画像入力部130の端子が、例えばHDMI(登録商標)端子であれば、その端子を介してCEC通信を行うものであっても良い。ここで、外部装置は、液晶プロジェクタ100と通信を行うことができるものであれば、パーソナルコンピュータ、カメラ、携帯電話、スマートフォン、ハードディスクレコーダ、ゲーム機、リモコンなど、どのようなものであってもよい。
撮像部194は、本実施例の液晶プロジェクタ100の周辺を撮像して画像信号を取得するものであり、投影光学系171を介して投影された画像を撮影(スクリーン方向を撮影)することができる。撮像部194は、得られた画像や映像をCPU110に送信し、CPU110は、その画像や映像を一時的にRAM112に記憶し、ROM111に記憶されたプログラムに基づいて、静止画データや動画データに変換する。撮像部194は、被写体の光学像を取得するレンズ、レンズを駆動するアクチュエータ、アクチュエータを制御するマイクロプロセッサ、レンズを介して取得した光学像を画像信号に変換する撮像素子、撮像素子により得られた画像信号をデジタル信号に変換するAD変換部などからなる。また、撮像部194は、スクリーン方向を撮影するものに限られず、例えば、スクリーンと逆方向の視聴者側を撮影しても良い。
表示制御部195は、液晶プロジェクタ100に備えられた表示部196に液晶プロジェクタ100を操作するための操作画面やスイッチアイコン等の画像を表示させるための制御をするものであり、表示制御を行うマイクロプロセッサなどからなる。また、表示制御部195専用のマイクロプロセッサである必要はなく、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が表示制御部195と同様の処理を実行しても良い。また、表示部196は、液晶プロジェクタ100を操作するための操作画面やスイッチアイコンを表示するものである。表示部196は、画像を表示できればどのようなものであっても良い。例えば、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイであって良い。また、特定のボタンをユーザに認識可能に掲示するために、各ボタンに対応するLED等を発光させるものであってもよい。
なお、本実施例の画像処理部140、液晶制御部150、光源制御部160、光学系制御部170、記録再生部191、表示制御部195は、これらの各ブロックと同様の処理を行うことのできる単数または複数のマイクロプロセッサあっても良い。または、例えば、ROM111に記憶されたプログラムによって、CPU110が各ブロックと同様の処理を実行しても良い。
<基本動作>
次に、図1、図2を用いて、本実施例の液晶プロジェクタ100の基本動作を説明する。
次に、図1、図2を用いて、本実施例の液晶プロジェクタ100の基本動作を説明する。
図2は本実施例の液晶プロジェクタ100の基本動作の制御を説明するためのフロー図である。図2の動作は、基本的にCPU110が、ROM111に記憶されたプログラムに基づいて、各機能ブロックを制御することにより実行されるものである。図2のフロー図は、操作部113や不図示のリモコンによりユーザが液晶プロジェクタ100の電源のオンを指示した時点をスタートとしている。
操作部113や不図示のリモコンによりユーザが液晶プロジェクタ100の電源のオンを指示すると、CPU110は、不図示の電源部からプロジェクタ100の各部に不図示の電源回路から電源を供給が供給する。
次に、CPU110は、ユーザによる操作部113やリモコンの操作により選択された表示モードを判定する(S210)。本実施例のプロジェクタ100の表示モードの一つは、画像入力部130より入力された映像を表示する「入力画像表示モード」である。また、本実施例のプロジェクタ100の表示モードの一つは、記録再生部191により記録媒体192から読み出された静止画データや動画データの画像や映像を表示する「ファイル再生表示モード」である。また、本実施例のプロジェクタ100の表示モードの一つは、通信部193から受信した静止画データや動画データの画像や映像を表示する「ファイル受信表示モード」である。なお、本実施例では、ユーザにより表示モードが選択される場合について説明するが、電源を投入した時点での表示モードは、前回終了時の表示モードになっていてもよく、また、前述のいずれかの表示モードをデフォルトの表示モードとしてもよい。その場合には、S210の処理は省略可能である。
ここでは、S210で、「入力画像表示モード」が選択されたものとして説明する。
「入力画像表示モード」が選択されると、CPU110は、画像入力部130から映像が入力されているか否かを判定する(S220)。入力されていない場合(S220でNo)には、入力が検出されるまで待機し、入力されている場合(S220でYes)には、制御部は、投影処理(S230)を実行する。
CPU110は、投影処理として、画像入力部130より入力された映像を画像処理部140に送信し、画像処理部140に、映像の画素数、フレームレート、形状の変形を実行させ、処理の施された1画面分の画像を液晶制御部150に送信する。そして、CPU110は、液晶制御部150に、受信した1画面分の画像の赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色成分の階調レベルに応じた透過率となるように、液晶パネル151R、151G、151Bの透過率を制御させる。そして、CPU110は、光源制御部160に光源161からの光の出力を制御させる。色分離部162は、光源161から出力された光を、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に分離し、それぞれの光を、液晶パネル151R、151G、151Bに供給する。液晶パネル151R、151G、151Bに供給された、各色の光は、各液晶パネルの画素毎に透過する光量が制限される。そして、液晶パネル151R、151G、151Bを透過した赤色(R)、緑色(G)、青色(B)それぞれの光は、色合成部163に供給され再び合成される。そして、色合成部163で合成された光は、投影光学系171を介して、不図示のスクリーンに投影される。
この投影処理は、画像を投影している間、1フレームの画像毎に順次、実行されている。
なお、このとき、ユーザにより投影光学系171の操作をする指示が指示部111から入力されると、CPU110は、光学系制御部170に、投影画像の焦点を変更したり、光学系の拡大率を変更したりするように投影光学系171のアクチュエータを制御させる。
この表示処理実行中に、CPU110は、ユーザにより表示モードを切り替える指示が指示部111から入力されたか否かを判定する(S240)。ここで、ユーザにより表示モードを切り替える指示が指示部111から入力されると(S240でYes)、CPU110は、再びS210に戻り、表示モードの判定を行う。このとき、CPU110は、画像処理部140に、表示モードを選択させるためのメニュー画面をOSD画像として送信し、投影中の画像に対して、このOSD画面を重畳させるように画像処理部140を制御する。ユーザは、この投影されたOSD画面を見ながら、表示モードを選択するのである。
一方、表示処理実行中に、ユーザにより表示モードを切り替える指示が指示部111から入力されない場合は(S240でNo)、CPU110は、ユーザにより投影終了の指示が指示部111から入力されたか否かを判定する(S250)。ここで、ユーザにより投影終了の指示が指示部111から入力された場合には(S250でYes)、CPU110は、プロジェクタ100の各ブロックに対する電源供給を停止させ、画像投影を終了させる。一方、ユーザにより投影終了の指示が指示部111から入力された場合には(S250でNo)、CPU110は、S220へ戻り、以降、ユーザにより投影終了の指示が指示部111から入力されるまでの間S220からS250までの処理を繰り返す。
以上のように、本実施例の液晶プロジェクタ100は、スクリーンに対して画像を投影する。
なお、「ファイル再生表示モード」では、CPU110は、記録再生部191に、記録媒体192から静止画データや動画データのファイルリストや各ファイルのサムネイルデータを読み出させ、RAM112に一時的に記憶する。そして、CPU110は、ROM111に記憶されたプログラムに基づいて、RAM112に一時記憶されたファイルリストに基づく文字画像や各ファイルのサムネイルデータに基づく画像を生成し、画像処理部140に送信する。そして、CPU110は、通常の投影処理(S230)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、投影制御部160を制御する。
次に、投影画面上において、記録媒体192に記録された静止画データや動画データにそれぞれ対応する文字や画像を選択する指示が指示部111を通して入力される。そうすると、CPU110は、選択された静止画データや動画データを記録媒体192から読み出すように記録再生部191を制御する。そして、CPU110は、読み出された静止画データや動画データをRAM112に一時的に記憶し、ROM111記憶されたプログラムに基づいて、静止画データや動画データの画像や映像を再生する。
そして、CPU110は、例えば再生した動画データの映像を順次、画像処理部140に送信し、通常の投影処理(S230)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、投影制御部160を制御する。また、静止画データを再生した場合には、再生した画像を画像処理部140に送信し、通常の投影処理(S230)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、投影制御部160を制御する。
また、「ファイル受信表示モード」では、CPU110は、通信部193から受信した静止画データや動画データをRAM112に一時的に記憶し、ROM111記憶されたプログラムに基づいて、静止画データや動画データの画像や映像を再生する。そして、CPU110は、例えば再生した動画データの映像を順次、画像処理部140に送信し、通常の投影処理(S230)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、投影制御部160を制御する。また、静止画データを再生した場合には、再生した画像を画像処理部140に送信し、通常の投影処理(S230)と同様に、画像処理部140、液晶制御部150、投影制御部160を制御する。
次に本実施例の特徴的な構成につて詳しく説明する。
図3は画像処理部140の内部構成を示した図である。
画像処理部140は、解像度変換部141、画像変形部142、画像メモリ143、メモリバス144、レジスタバス145、ディスクリパターン検出部300、ディスクリ補正部400から構成される。
また、画像処理部140には、画像入力部130から入力画像データとタイミング信号が入力されている。画像処理部140に入力されたタイミング信号は、解像度変換部141、画像変形部142、ディスクリパターン検出部300、ディスクリ補正部400に供給されている。
解像度変換部141は、画像入力部130から入力された入力画像データを液晶素子151に適した解像度へ変換する。画像変形部142は、解像度変換部141によって変換された画像に対して、必要に応じて回転や台形補正を行う。
画像メモリ143は解像度変換部141、画像変形部142、ディスクリ補正部400における画像処理に利用されるメモリであり、メモリバス144を介して各ブロックと接続されている。
また、解像度変換部141、画像変形部142、ディスクリパターン検出部300、ディスクリ補正部400は、レジスタバス145を介してCPU110と接続されている。
(ディスクリパターン検出部300のHW構成の説明)
次に図4〜6を用いてディスクリ検出部300について説明する。
次に図4〜6を用いてディスクリ検出部300について説明する。
図4はディスクリパターン検出部300の内部構成を示した図である。
ディスクリパターン検出部300には画像データとタイミング信号が入力されている。入力画像データは、遅延部301、レベル分類部302に入力される。
遅延部301は、タイミング制御部304の制御を受け、入力された画像データから1ラインと1画素分遅延した画像データと、1画素遅延した画像データを出力する。
レベル分類部302には、画像データと、遅延部301から出力された1ラインと1画素分遅延した画像データと、1画素遅延した画像データの3種類のデータが入力される。レベル分類部302はこの3つのデータと、レジスタ303に格納された閾値を元に、ディスクリネーションが発生すると判断される画素の数をカウントし、1フレーム分の画像データの集計結果をレジスタ303に格納する。閾値に関しては後ほど詳しく説明する。
(レベル分類部302の比較対象の説明)
ここで、レベル分類部302の動作について図5を用いて説明する。
ここで、レベル分類部302の動作について図5を用いて説明する。
図5(a)はレベル分類部302に入力される3種類のデータを表した図である。Bが画像データであり、Aが遅延部301から出力された1画素遅延した画像データ、Cが遅延部301から出力された1ラインと1画素分遅延した画像データを表している。
レベル分類部302は1画素遅延した画像データAを基準にレベルの比較を行う。すなわち、基準画素Aと右隣の画素Bとのレベル比較、及び基準画素Aと上隣の画素Cとのレベル比較を行う。
(ディスクリの発生パターンの説明)
次に具体的な比較動作を説明する前に、図5(b1)〜(b4)を用いて、ディスクリネーションが発生するパターンについて説明する。
次に具体的な比較動作を説明する前に、図5(b1)〜(b4)を用いて、ディスクリネーションが発生するパターンについて説明する。
ディスクリネーションは、隣接画素間の電位差が大きくなった場合に発生する現象である。そのため、画素Aと画素Bの間では、2通りの発生パターンが存在する。
まず1つ目の発生パターンは、画素Aが中間階調であり画素Bが黒階調付近であった場合である。この場合、画素Aと画素Bの間に電圧差が生じるため、図5(b1)に示すように、画素Aの斜線部分にディスクリネーションが発生する。
2つ目の発生パターンは、画素Aが白階調付近であり画素Bが中間階調であった場合である。この場合も画素Aと画素Bの間に電圧差が生じるため、図5(b2)に示すように、画素Aの斜線部分にディスクリネーションが発生する。
上述したように、ディスクリネーションの発生パターンは、黒階調から中間階調に変化する画素間と、中間階調から白階調に変化する画素間の2通りの発生パターンがある。 画素Aと画素Cの間でも、画素Aと画素Bの場合と同様に、図5(b3)、(b4)に示すような2通りの発生パターンが存在する。
よって、ディスクリネーションには横方向に2通り、縦方向に2通りの、計4通りの発生パターンが存在する。
(レベル分類部302のカウント処理の説明)
次に、図5(c1)〜(c4)の特徴条件分類マトリクスを用いて、レベル分類部302におけるディスクリネーションの検出処理に関して説明する。
次に、図5(c1)〜(c4)の特徴条件分類マトリクスを用いて、レベル分類部302におけるディスクリネーションの検出処理に関して説明する。
レベル分類部302は、CPU110がレジスタ303に設定した比較のための閾値ALn(n=0〜4)、AHn(n=0〜3)、BLn(n=0〜1)、BHn(n=0〜2)、CLn(n=0〜1)、CHn(n=0〜2)を用いて比較を行う。
図5(c1)は図5(b1)のようなディスクリネーションの発生をカウントするための特徴条件分類マトリクスである。すなわち、画素Aが中間階調であり、画素Bが黒階調付近の場合である。
例えば、基準画素AのレベルがAL0以上AL1以下で、なおかつ、隣接画素BのレベルがBL0以上BL1以下であれば、特徴量カウンタABL00をカウントアップする。図5(c1)の特徴条件分類マトリクスにおける特徴量カウンタABL00〜ABL03のカウントが多く集計されるほど、画像データ内に多くのディスクリネーションが発生する事になる。また、特徴条件分類マトリクスの右にいくに従って、画素Aと画素Bの電位差は大きくなっていく。そのため、ABL00に集計される画素よりも、ABL03に集計される画素の方が、より顕著なディスクリネーションが発生することとなる。
図5(c2)は図5(b2)のようなディスクリネーションの発生をカウントするための特徴条件分類マトリクスである。すなわち、画素Aが白階調付近であり画素Bが中間階調であった場合である。
こちらの場合は、画素Aの閾値をAH0〜AH3、画素Bの閾値をBH0〜BH2まで設け、2×3の6通りの特徴量カウンタABH00〜ABH12にディスクリネーションの発生する画素数を集計する。
図5(c3)、(c4)は図5(b3)、(b4)に対応するディスクリネーションの発生をカウントするための特徴条件分類マトリクスである。また、図5(b3)、(b4)の特徴条件分類マトリクスに対応する特徴量カウンタは、それぞれACL00〜ACL03、ACH00〜ACH12である。こちらの特徴条件分類マトリクスと特徴量カウンタも、画素Aと画素Bを比較する場合と同様のものとなるため説明は省略する。
上記で説明した閾値ALn(n=0〜4)、AHn(n=0〜3)、BLn(n=0〜1)、BHn(n=0〜2)、CLn(n=0〜1)、CHn(n=0〜2)は、液晶素子や画像データのビット幅に依存する値であり、レベル分類部302で集計処理が開始されるよりも前に、予めCPU110がレジスタ303にセットしておくものとする。
なお、本実施形態において特徴条件分類マトリックスとしては、ディスクリネーションによる画質劣化が比較的大きい図5(c1)〜(c4)の4種類を採用したが、条件分類としては、これ以外の構成であっても良い。また閾値ALn(n=0〜4)、AHn(n=0〜3)、BLn(n=0〜1)、BHn(n=0〜2)、CLn(n=0〜1)、CHn(n=0〜2)は一例であり、これ以外の組み合わせであっても良い。
(ディスクリのカウント処理の領域に関する説明)
図6(a)を用いて、レベル分類部302におけるカウント処理の範囲に関して説明する。
図6(a)を用いて、レベル分類部302におけるカウント処理の範囲に関して説明する。
ディスクリネーションの発生する画素数の集計は、図6(a)の太線で囲まれた600に示される、ディスクリパターン検出部300に入力される画像データに対して行われる。画像処理部140に入力される入力画像データ601は画像変形部142で、台形補正等の変形をされ、パネル解像度に足りない部分を無信号領域として、黒等で埋められ、画像データ600として、パネル解像度でディスクリパターン検出部300に入力される。また、集計は、図6(a)の斜線でしめされた602のようなブロックごとに行われる。図6(a)は、画像データ600を垂直方向にh0、水平方向にw0の間隔で区切り、水平方向に6ブロック、縦4つ横6つのブロックに分割した例を図示している。
前述の4種類の特徴量カウンタABL00〜03、ABH00〜12、ACL00〜03、ACH00〜12は、ブロックごとに独立に集計されることとなる。すなわち、図6(a)の例では、特徴量カウンタは縦4つ横6つの計24ブロック分の特徴量カウンタがそれぞれ4種類存在することとなる。なお、間隔w0及びh0は、画像データの分割数に応じて決定される。即ち、画像データ全体を縦4×横6のブロックに分割する場合には、1ブロックに含まれる画素数に応じてw0とh0が決まる。
なお、画像データの分割数は縦4つ横6つに限ったものではなく、入力画像のサイズに応じて分割数を変更することができる。また、分割ブロックのサイズを固定として、分割数を決定してもよい。
(ディスクリ補正部400のHW構成の説明)
次に図7〜図9を用いて、ディスクリ補正部400について説明する。
次に図7〜図9を用いて、ディスクリ補正部400について説明する。
図7はディスクリ補正部400の内部構成を示した図である。
タイミング制御部401は同期信号を元に各ブロックの動作タイミングを制御する。レジスタ402は、レジスタバス145を介してCPU110と接続され、ディスクリ補正用の補正データを格納する。
バッファ403は画像位置に対応してレジスタ402から読み出した補正データを一時格納する。レジスタ402から読み出された補正データはバッファ403に一時格納され、タイミング制御部401で制御されたタイミングでバッファ403から出力される。補間部404、405はバッファ403からの補正データを補間演算する。水平空間補間部406〜409は水平方向に補正データを補間演算する。垂直空間補間部410、411は垂直方向に補正データを補間演算する。レベル補正部412は画像データの階調レベルを垂直空間補間部410、411からのデータで補正する。
水平空間補間部406〜409、垂直空間補間部410〜411、およびレベル補間部412の補間処理に関しては、後ほど詳しく説明する。
(ディスクリ検出ブロックの説明)
次に図6(b)を用いて、画像データとディスクリ補正データの関係を説明する。
次に図6(b)を用いて、画像データとディスクリ補正データの関係を説明する。
ディスクリ補正のための補正データは、図6(b)の603に代表される黒丸に示すように水平方向にw0、垂直方向にh0の間隔で配置される。詳細は後述するが、603に代表される黒丸で示される各点には、白側で調整された階調の上限値topと,黒側で調整された階調の下限値btmの2種類の補正データが割り当てられている。
図6(b)は画像データを縦4つ横6つのブロックに分割し、各ブロックの中心に補正データ読出点を配置した例を図示している。なお、間隔w0及びh0は、画像データの分割数に応じて決定される。即ち、画像データ全体を縦4×横6のブロックに分割する場合には、1ブロックに含まれる画素数に応じてw0とh0が決まる。
なお、入力画像の分割数は縦4つ横6つに限ったものではなく、入力画像のサイズに応じて分割数を変更することができる。また、分割ブロックのサイズを固定として、分割数を決定してもよい。
(ディスクリ補正部400の動作の説明)
次に図8を用いて、補間部404の動作を説明する。なお、補間部404は水平空間補間部406、407、垂直空間補間部410から構成され、白階調付近で発生するディスクリネーションを低減する補間処理を行っている。詳細に関しては、レベル補正部412の動作と合わせて後ほど詳しく説明する。
次に図8を用いて、補間部404の動作を説明する。なお、補間部404は水平空間補間部406、407、垂直空間補間部410から構成され、白階調付近で発生するディスクリネーションを低減する補間処理を行っている。詳細に関しては、レベル補正部412の動作と合わせて後ほど詳しく説明する。
図8において、補正データは4つの黒丸T(m,n)、T(m,n+w)、T(m+h,n)、T(m+h,n+w)で表現されている。また、図8では、補正対象位置は中央の白丸T(m+a,m+b)で表現されている。また上下の白丸T(m,n+b)、T(m+h,n+b)は、それぞれ水平補間部406、407の出力データを表している。なお、補正データはタイミング制御部401からの制御でバッファ403から水平空間補間部406、407に読みこまれる。
まず、水平空間補間部406には、補正データT(m,n)と右隣にw画素離れた補正データT(m,n+w)が入力される。水平空間補間部406はT(m,n)を読み出した点からb画素右へ離れた点の補正データT(m,n+b)を生成するために、以下の式(1)に示す演算を行う。
T(m, n+b) = T(m, n)×(w-b)/w + T(m, n+w)×(b/w) ・・・(1)
また、上記の水平空間補間部406に補正データが供給されるのと同じタイミングで、水平空間補間部407には、水平空間補間部406に入力した補正データからhライン下に離れた補正データT(m+h,n)とその右隣にw画素離れた補正データT(m+h,n+w)が入力される。水平空間補間部407はT(m+h,n)を読み出した点からb画素右へ離れた点の補正データT(m+h,n+b)を生成するために、以下の式(2)に示す演算を行う。
また、上記の水平空間補間部406に補正データが供給されるのと同じタイミングで、水平空間補間部407には、水平空間補間部406に入力した補正データからhライン下に離れた補正データT(m+h,n)とその右隣にw画素離れた補正データT(m+h,n+w)が入力される。水平空間補間部407はT(m+h,n)を読み出した点からb画素右へ離れた点の補正データT(m+h,n+b)を生成するために、以下の式(2)に示す演算を行う。
T(m+h, n+b) = T(m+h, n)×(w-b)/w + T(m+h, n+w)×(b/w) ・・・(2)
次に、水平空間補間部406、407でそれぞれ水平方向の補間を行ったデータT(m,n+b)とT(m+h,n+b)は、垂直空間補間部410に入力される。垂直空間補間部410では、入力された2つのデータを元に垂直方向の補間を行う。垂直空間補間部410は補間生成したデータT(m,n+b)とT(m+h,n+b)からaライン下に離れた点の補正データT(m+a,n+b)を補間生成するために、以下の式(3)に示す演算を行う。
次に、水平空間補間部406、407でそれぞれ水平方向の補間を行ったデータT(m,n+b)とT(m+h,n+b)は、垂直空間補間部410に入力される。垂直空間補間部410では、入力された2つのデータを元に垂直方向の補間を行う。垂直空間補間部410は補間生成したデータT(m,n+b)とT(m+h,n+b)からaライン下に離れた点の補正データT(m+a,n+b)を補間生成するために、以下の式(3)に示す演算を行う。
T(m+a, n+b) = T(m, n+b)×(h-a)/h + T(m+h, n+b)×(a/h) ・・・(3)
以上の操作により、垂直空間補間部410からは周辺の4つの白側の上限値topの補正データから補間生成した補正データT(m+a,n+b)が出力される。
以上の操作により、垂直空間補間部410からは周辺の4つの白側の上限値topの補正データから補間生成した補正データT(m+a,n+b)が出力される。
同様に、水平空間補間部408、409および垂直空間補間部411を含む補完部405からは周辺の4つの黒側の下限値btmの補正データから補間生成した補正データB(m+a,n+b)が出力される。
次に、図9を用いてレベル補正部412でのディスクリ補正の動作を説明する。レベル補正部412では、画像データと、補間生成した補正データT(m+a,n+b)、B(m+a,n+b)を用いてディスクリ補正が行われる。レベル補正部412は、図9の902に示す入出力特性を持つブロックである。上限値top(T(m+a,n+b))及び下限値btm(B(m+a,n+b))がそれぞれ垂直空間補間部410、411から入力される。同時に、上限値topと下限値btmの画面上の位置に対応した画像データが入力される。902に示す入出力特性により、液晶表示素子の駆動電圧のダイナミックレンジを所望レベルに縮小する処理がなされる。これにより、隣接画素間の駆動電圧の差分が低減されるため、ディスクリ補正が実現される。ディスクリ補正を行わない場合、画素が有する階調範囲の上限側の値が255、下限側の値が0となり、901のような特性となる。なお、図9はデータが8ビットである例を挙げているがビット数はこれに限ったものではない。
(CPU110におけるディスクリ補正処理の説明)
次に図10〜図11を用いてCPU110におけるディスクリネーション補正処理について説明する。
次に図10〜図11を用いてCPU110におけるディスクリネーション補正処理について説明する。
図10はCPU110におけるディスクリネーション補正の流れを説明するフローチャートである。図10のフローチャートでは、図6(a)、図6(b)で表されるように、ディスクリの検知および補正が縦4つ横6つの計24ブロックに分割されているケースを例に挙げて説明を行う。また、説明の便宜上、ブロックには図6(c)に示すような(x,y)(x=0〜5,y=0〜3)という名前を付けて呼ぶこととする。
まず、電源が投入される処理が開始され、S1001でCPU110はディスクリパターン検出部300のレジスタ303からディスクリ検出部の状態を取得し、ディスクリパターン検出が終了しているか判定する(S1002)。S1002において、ディスクリパターン検出が終了していなければS1001へ戻り、S1001〜S1002を繰り返す。ディスクリ検出が終了していた場合は、CPU110はS1003、S1004で変数x、yを0に初期化する。その後、CPU110はブロック(x,y)の特徴量カウンタABL00〜03、ABH00〜12、ACL00〜03、ACH00〜12をディスクリパターン検出部300のレジスタ303から読みだす(S1005)。読み出された特徴量は、入力画像データに応じて、CPU110により、後述する特徴量変換を実施する(S1006)。CPU110は、変換後の特徴量を元に、後述する補正データ算出処理(S1007)を行い、ブロック(x,y)の補正データtop、btmを算出する。補正データ算出後、CPU110は変数xをインクリメントし(S1008)、xが6以上かどうか判定し(S1009)、xが6未満だった場合は、S1005〜S1009の処理を繰り返す。xが6以上だった場合はyをインクリメントし(S1010)、yが4以上かどうか判定し(S1011)、yが4未満だった場合は、S1004〜S1011の処理を繰り返し、yが4以上だった場合はS1012へ進む。次に、S1012は、全てのブロック(x,y)(x=0〜5,y=0〜3)に対して、算出された補正データtop、btmをディスクリ補正部400のレジスタ402へ書き込む(S1012)。
その後、ユーザからの終了指示があるか確認し(S1013)、指示が無ければS1001に戻り、S1001〜S1013までの処理を繰り返し、終了指示がなされていた場合には、処理を終了する。
(特徴量変換の説明)
次に、ディスクリパターン検出部300のレジスタ303から読みだされた特徴量の変換方法について、説明する。
次に、ディスクリパターン検出部300のレジスタ303から読みだされた特徴量の変換方法について、説明する。
入力画像データは、解像度変換部141で解像度変換され、画像変形部142で変形され、ディスクリパターン検出部300に入力される。ディスクリパターン検出部300に入力される画像データは、パネル解像度で、図11の四角形ABCDとなり、入力画像データは、ディスクリパターン検出部入力時には、図11の四角形A’B’C’D’となる。つまり、ディスクリパターン検出部300に入力される変形された入力画像データに、非入力画像データが付加されることにより、パネル解像度となることを、図11は示している。四角形A’B’C’D’の位置情報は、解像度変換部141で変換される解像度、画像変形部での変形パラメータ、パネル解像度により、決定される。
図11の四角形ABCD、四角形A’B’C’D’の位置情報と、検出ブロックの分割情報により、検出ブロック毎の入力画像データの画素数を、CPU110で算出し、レジスタバスを通して、ディスクリパターン検出部に与える。検出ブロック毎に、CPU110で算出された入力画像データの画素数をdij(i=0〜5、j=0〜3)とし、検出ブロックの横、縦の画素数を、wi、hj(i=0〜5、j=0〜3)とする。検出ブロック毎に、以下の式(4)の演算をし、ブロック毎に、ディスクリパターン検出部300のレジスタ303から読みだされた特徴量(変換前特徴量)から、変換後特徴量を決定する(S1006)。
変換後特徴量=変換前特徴量×(dij/(wi×hj))・・・(4)
図11により、ブロック内計算の一例を示す。x=1、y=2の検出ブロックに着目する。このブロックの入力画像データの画素数はd12、検出ブロックの縦、横の画素数は、w1、h2であることから、以下の式(5)により、変換後の特徴の算出が可能である。
変換後特徴量 = 変換前特徴量×(d12/(w1×h2))・・・(5)
(請求項1、2、3、4の動作の説明)
図11で、x=1、y=2の検出ブロックの動作と、x=1、y=3の検出ブロックの動作を比較する。従来の方法では、この二つの検出ブロックに同程度ディスクリネーションが発生しやすい入力画像パターンが入力されていた場合、x=1、y=3の検出ブロックの特徴量に対して、x=1、y=2の検出ブロックの特徴量は小さくなるため、補正量が足りなくなる。式(5)の×(d12/(w1×h2))の項により、この不均一は修正され、x=1、y=2の検出ブロックでも、x=1、y=3の検出ブロックと、同程度のディスクリ補正が可能となる。
変換後特徴量=変換前特徴量×(dij/(wi×hj))・・・(4)
図11により、ブロック内計算の一例を示す。x=1、y=2の検出ブロックに着目する。このブロックの入力画像データの画素数はd12、検出ブロックの縦、横の画素数は、w1、h2であることから、以下の式(5)により、変換後の特徴の算出が可能である。
変換後特徴量 = 変換前特徴量×(d12/(w1×h2))・・・(5)
(請求項1、2、3、4の動作の説明)
図11で、x=1、y=2の検出ブロックの動作と、x=1、y=3の検出ブロックの動作を比較する。従来の方法では、この二つの検出ブロックに同程度ディスクリネーションが発生しやすい入力画像パターンが入力されていた場合、x=1、y=3の検出ブロックの特徴量に対して、x=1、y=2の検出ブロックの特徴量は小さくなるため、補正量が足りなくなる。式(5)の×(d12/(w1×h2))の項により、この不均一は修正され、x=1、y=2の検出ブロックでも、x=1、y=3の検出ブロックと、同程度のディスクリ補正が可能となる。
以上説明したように、本実施例の液晶表示装置は、入力画像に応じて、ブロック毎でディスクリ特徴量を変換することにより、画質の均一性の劣化を極力抑えつつ、ディスクリネーションの発生を防止することができる。すなわち、ブロック毎のパネル解像度の画素数に対して、入力画像信号が表示される画素数の占める入力画像割合に応じて、ディスクリ特徴量を変換し、ディスクリ補正量を決定するという動作をしている。
なお、本実施例の説明では、入力画像データは、解像度変換部141、画像変形部142を通ることとしたが、解像度変換部141の後に、画像変形部142がなくてもよい。または、画像変形部142で、画像の変形をせずに、非入力画像データを付加するだけの構成でもよい。このような構成にする場合でも、検出ブロック内に、入力画像データと、非入力画像データの両方が含まれることがあり、同様の効果が得られる。また、解像度変換部141、画像変形部142が両方ともない場合でも、入力画像データが、パネル画像データに一致するとは限らないので、検出ブロック内に、入力画像データと、非入力画像データの両方が含まれることがあり、同様の効果が得られる。
[その他の実施例]
本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、装置に供給することによっても、達成されることは言うまでもない。このとき、供給された装置の制御部を含むコンピュータ(またはCPUやMPU)は、記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。
本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、装置に供給することによっても、達成されることは言うまでもない。このとき、供給された装置の制御部を含むコンピュータ(またはCPUやMPU)は、記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、プログラムコード自体及びそのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、上述のプログラムコードの指示に基づき、装置上で稼動しているOS(基本システムやオペレーティングシステム)などが処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、装置に挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれ、前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。このとき、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行う。
100 プロジェクタ、110 CPU、300 ディスクリパターン検出部、
400 ディスクリ補正部
400 ディスクリ補正部
Claims (4)
- パネル表示領域を複数のブロックに分割し、前記ブロック毎に、入力画像信号の隣接画素間の画素値を比較して、隣接画素間の電位差に起因する液晶分子の配向不良の発生が予見される特徴画素数を検出する配向不良検出手段(ディスクリ検出手段)と、
前記入力画像信号のレンジを補正する画像信号補正手段(ディスクリ補正手段)を有し、
前記配向不良検出手段によって検出された特徴画素数と、前記ブロック毎の画素数に対して、前記入力画像信号が表示される画素数の占める入力画像割合と、に応じて、前記ブロック毎に、前記変換された特徴画素数に応じて、前記レンジを補正することを特徴とする液晶表示装置。 - 前記入力画像信号を、解像度変換手段により解像度変換した後に、幾何学変形する変形手段により変形し、前記配向不良検出手段に入力することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記変形手段を、台形補正変形とする変形手段とし、前記台形補正変形手段により変形した信号を、前記配向不良検出手段に入力することを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
- 前記配向不良検出手段によって検出された前記特徴画素数を、前記入力画像割合で除算し、除算された前記特徴画素数に応じて、前記レンジを補正することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
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WO2020177164A1 (zh) * | 2019-03-07 | 2020-09-10 | 深圳市华星光电半导体显示技术有限公司 | 显示面板充电方法以及装置 |
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