JP2017032509A - 検体導入部材、ウェルへの検体導入方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 検体を効率良くウェルに導入することが可能な検体導入部材およびこれを用いたウェルへの検体導入方法を提供する。
【解決手段】 ヘラ部3は、例えばシリコーンゴムなどの柔軟性のある樹脂製である。ヘラ部3は、略板状であり、一方の面が検体接触面5となる。ヘラ部3の検体接触面5の所定の部位には、親水部9と疎水部11が設けられる。親水部9は、例えば、親水コーティング剤などによって形成される。親水部9は、ヘラ部3の下端部近傍(後述するマイクロウェルプレートとの接触部近傍)の少なくとも一部に形成される。親水部9の周囲の少なくとも一部には、疎水部11が形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ウェルへ検体を導入する際に使用される検体導入部材およびこれを用いたウェルへの検体導入方法に関するものである。
デジタルPCR(Polymerase Chain Reaction)法は、ごく微量のDNAやRNAを短時間で増幅する方法として知られている。デジタルPCRは、検体をプライマ、試薬等とともに(以下略して単に検体とする。)微細なマイクロウェルに導入し、遺伝子増幅した後に、蛍光などでターゲット遺伝子を検知して、元の検体の核酸数を定量化しようとするものである。
特に、近年は、複数のウェルのそれぞれに検体が入れられ、これらを順次、自動で計測することで、より多くの検体を効率良く測定する方法が要求される。このため、複数のウェルのアレイを有するマイクロウェルプレートが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
特表2007−529015号公報 特表2004−515776号公報
デジタルPCRで用いられるマイクロウェルプレートは、ウェルの数が多ければ多いほど検体の分割数が増加し、定量化のダイナミックレンジが向上する。一方で、同一サイズのマイクロウェルプレートに対してウェルの数を増やそうとすると、ウェルの直径が小さくなることになる。
このような微細なウェルに検体を導入する方法としては、例えば、多数の微細なウェルが設けられたマイクロウェルプレート上に検体を滴下し、検体をへら状のものでなでることで、検体をウェル内に導入する方法が採られている。このようにして、複数のそれぞれのウェルに検体を導入し、それぞれのウェルを互いに独立した反応容器とすることで、元の検体の核酸数を定量化することができる。
一方、隣り合うウェル内の検体がマイクロウェルプレート上でつながってしまうと、正確な測定ができなくなる。このため、通常、ウェル部分を除くマイクロウェルプレートの表面には、疎水化処理を施す必要がある。
しかし、マイクロウェルプレートの表面に疎水化処理が施されていると、検体を滴下した際に、検体の液滴がマイクロウェルプレート上で玉状になりやすく、検体をマイクロウェルプレートの全体に行きわたらせることが困難である。このため、前述した様なヘラ状の部材を用いても、マイクロウェルプレートの全ウェルへ検体を導入することが困難であった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので、検体を効率良くウェルに導入することが可能な検体導入部材およびこれを用いたウェルへの検体導入方法を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために第1の発明は、マイクロウェルプレートに形成されたウェルへ検体を導入するための導入部材であって、前記検体との接触面であって、前記マイクロウェルプレートとの接触部近傍の少なくとも一部に親水部が形成され、前記親水部の周囲の少なくとも一部に疎水部が形成されることを特徴とする検体導入部材である。
前記疎水部は、前記親水部の上方に形成されることが望ましい。
前記親水部は、前記検体導入部材の全幅に形成されず、前記疎水部は、前記親水部の幅方向の両側に形成されることが望ましい。
前記検体導入部材の前記親水部および前記疎水部が形成された面であって、前記親水部の上方には、ディスポチップの先端を保持する保持部が設けられ、前記保持部にディスポチップを装着可能であってもよい。
第1の発明によれば、導入部材の検体との接触面であって、マイクロウェルプレートとの接触部近傍に親水部が形成されるため、当該部分に検体を接触させると、検体が導入部材の親水部に対して濡れ広がり、検体を導入部材の幅方向に容易に広げることができる。また、その周囲の一部に疎水部が形成されるため、親水部を超えて検体が過剰に広がることを抑制することができる。
また、疎水部が親水部の上方に形成されれば、検体が親水部の上方に対して過剰に広がり、検体を無駄にすることを抑制することができる。
また、親水部を検体導入部材の全幅に形成せず、親水部の幅方向の両側に疎水部を形成することで、マイクロウェルプレート上に滴下された検体を、導入部材でなでる際に、検体が導入部材の両側方から、導入部材の後方に流れることを抑制することができる。
また、検体導入部材の親水部および疎水部が形成された面の上方に、ディスポチップの先端を保持する保持部を設けることで、検体を保持したディスポチップの先端に、直接導入部材を装着することが可能である。
第2の発明は、検体導入部材を用いた、マイクロウェルプレートに形成されたウェルへの検体の導入方法であって、前記検体導入部材は、検体との接触面であって、前記マイクロウェルプレートとの接触部近傍の表面の一部に親水部が形成され、前記親水部の周囲の少なくとも一部に疎水部が形成されており、複数のウェルが形成された前記マイクロウェルプレート上に、ディスポチップで検体を滴下し、前記検体に前記検体導入部材を接触させて、前記検体を前記親水部の形成範囲に広げ、前記検体導入部材で前記マイクロウェルプレートの表面をなぞり、前記検体を、前記ウェルに導入することを特徴とするウェルへの検体導入方法である。
前記検体導入部材の前記親水部および前記疎水部が形成された面であって、前記親水部の上方には、ディスポチップの先端を保持する保持部が設けられ、前記保持部にディスポチップを装着し、前記マイクロウェルプレート上に、前記ディスポチップで検体を滴下した後、前記検体導入部材で前記マイクロウェルプレートの表面をなぞり、前記検体を、前記ウェルに導入してもよい。
第2の発明によれば、親水部が形成された導入部材を用いることで、検体を導入部材の幅方向に容易に広げることができる。また、その周囲の一部に疎水部が形成されるため、親水部を超えて検体が過剰に広がることを抑制することができる。このため、容易に検体をマイクロウェルプレートの全体に行きわたらせることができる。
また、検体導入部材の親水部および疎水部が形成された面の上方に、ディスポチップの先端を保持する保持部を設けることで、検体を保持したディスポチップの先端に、直接導入部材を装着することが可能である。このため、ディスポチップによって、マイクロウェルプレート上に検体を滴下する動作と、滴下された検体をマイクロウェルプレートの全体に広げる工程とを連続して行うことができる。
本発明によれば、検体を効率良くウェルに導入することが可能な検体導入部材およびこれを用いたウェルへの検体導入方法を提供することができる。
検体導入部材1を示す斜視図。 検体導入部材1のヘラ部の正面図。 検体15をマイクロウェルプレート17上に滴下した状態を示す概念図。 (a)は検体15の近傍に検体導入部材1を配置した状態を示す側面図、(b)は検体15の近傍に検体導入部材1を配置した状態を示す正面図。 (a)は検体15に検体導入部材1を接触させた状態を示す側面図、(b)は検体15に検体導入部材1を接触させた状態を示す正面図。 検体導入部材1aのヘラ部の正面図。 (a)は検体15に検体導入部材1aを接触させた状態を示す正面図、(b)は検体導入部材1aを移動させた状態を示す平面図、(b)は検体導入部材1を移動させた状態を示す平面図。 検体導入部材1bを示す分解斜視図。 検体導入部材1bを示す組立斜視図。 (a)はディスポチップ13から検体15を滴下した状態を示す側面図、(b)は検体導入部材1bを移動させた状態を示す側面図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、検体導入部材1を示す斜視図である。検体導入部材1は、主に、ヘラ部3、柄部7等から構成される。
ヘラ部3は、例えばシリコーンゴムなどの柔軟性のある樹脂製である。ヘラ部3は、略板状であり、一方の面が検体接触面5となる。なお、両方の面を検体接触面5として、表裏いずれの面でも利用できるようにしてもよい。以下の説明では、一方の面を検体接触面5として説明する。
ヘラ部3の上部には柄部7が接合される。柄部7は、検体導入部材1を操作するための部位である。柄部7の材質は問わないが、例えば、ある程度の剛性を有する樹脂製である。
図2は、ヘラ部3の正面図(検体接触面5の正面図)である。ヘラ部3の検体接触面5の所定の部位には、親水部9と疎水部11が設けられる。親水部9は、例えば、親水コーティング剤などによって形成される。親水部9は、ヘラ部3の下端部近傍(後述するマイクロウェルプレートとの接触部近傍)の少なくとも一部に形成される。図示した例では、ヘラ部3の幅方向の全幅であって、ヘラ部3の下端から、高さA(例えば約0.5〜3mm程度)の範囲に親水部9が形成される。
親水部9の周囲の少なくとも一部には、疎水部11が形成される。図示した例では、親水部9の上方に疎水部11が形成される。なお、親水部9の上方に形成される疎水部11は、親水部9の上方から1mm以上の範囲(高さB)に形成されることが望ましい。疎水部11の高さが1mm未満であると、検体が疎水部11を超えて、疎水部11の上方に付着する恐れがある。なお、さらに好ましくは、疎水部11は、親水部9の上方から2mm以上の範囲に形成されることが望ましい。
なお、疎水部11は、例えば疎水コーティング剤によって形成してもよいが、シリコーンゴムのように、材質として疎水性を有するものであれば、疎水化処理は不要である。また、ヘラ部3の材質が親水性である場合には、親水化処理を行わずに、親水部9を残して疎水部11に疎水化処理のみを施してもよい。
次に、検体導入部材1を用いた、マイクロウェルへの検体の導入方法について説明する。図3は、マイクロウェルプレート17上に、ディスポチップ13によって検体15を滴下した状態を示す図である。なお、ディスポチップ13は、例えば、自動化された分注器に取り付けられて動作する。この場合には、まず、ディスポチップ13を、検体貯留部(図示せず)に移動させ、検体15をディスポチップ13に吸引させた後、あらかじめセットされたマイクロウェルプレート17上に移動し、所定量の検体15をマイクロウェルプレート17上に滴下する。
図3に示すように、マイクロウェルプレート17の表面には、複数のウェル19が形成される。なお、図示した例では、ウェル19は有底穴である例を示すが、貫通孔であってもよい。
ウェル19の内面には、親水化処理21が施されている。このため、検体15を効率よくウェル19内に導入することができる。
また、マイクロウェルプレート17の表面であって、ウェル19以外の部位には疎水化処理23が施されている。ウェル19同士の間のマイクロウェルプレート17の表面が親水性であると、隣り合うウェル19の内部の検体15同士が、マイクロウェルプレート17の表面を濡らす検体15によってつながり、混ざってしまう恐れがある。したがって、ウェル19の内面以外の部位において、マイクロウェルプレート17の表面に疎水化処理23を施すことで、マイクロウェルプレート17の表面が検体15によって濡れにくくなり、隣り合うウェル19内の検体同士をより確実に分離することができる。
一方、このように、マイクロウェルプレート17の表面に疎水化処理23を施すことで、マイクロウェルプレート17上に滴下された検体15は、玉状になる。したがって、検体15は、マイクロウェルプレート17の表面の一部にのみ留まり、マイクロウェルプレート17の全体に広がることがない。
次に、検体導入部材1を検体15の近傍に配置する。図4(a)は、検体15の近傍に検体導入部材1を配置した状態を示す側面図、図4(b)は正面図である。検体導入部材1は、例えば、自動化された装置で柄部7が保持されて動作する。検体導入部材1は、ヘラ部3の検体接触面5が検体15と対向するように配置される。この際、ヘラ部3の下端は、マイクロウェルプレート17と接触する。
図5(a)は、この状態から、検体導入部材1を検体15の方向に移動させた状態を示す側面図、図5(b)は正面図である。検体導入部材1を検体15の方向に移動させると(図中矢印D)、検体導入部材1が検体15へ接触する。前述した様に、ヘラ部3の検体接触面5の一部には、親水部9が形成されており、検体15は、親水部9に対して濡れやすい。このため、検体導入部材1の検体接触面5の一部に接触した検体15は、ヘラ部3に形成された親水部9の形成範囲に広げられる。すなわち、検体15は、ヘラ部3の下端近傍の幅方向に広げられる。
この状態で、検体導入部材1(ヘラ部3)で、マイクロウェルプレート17の表面をなぞることで、検体15を、ウェル19に導入することができる。この際、検体15が、ヘラ部3の幅方向に広げられているため、マイクロウェルプレート17の全面に対して検体15を行きわたらせ、各ウェル19へ効率よく検体15を導入することができる。
以上、本実施の形態によれば、マイクロウェルプレート17上で、玉状になりやすい検体15を、容易にマイクロウェルプレート17の全面に広げて、効率よく、検体15を各ウェル19に導入することができる。特に、ウェル19の内面に親水化処理21が施されているため、検体15がウェル19内に導入されやすく、ウェル19内にエア溜りなどが生じにくい。
また、親水部9の上方には、疎水部11が設けられる。このため、マイクロウェルプレート17と接触することがない、ヘラ部3の上方に、検体15が広がることを抑制することができる。このため、ヘラ部3の上部に付着する検体15の量が削減され、検体15を無駄なくウェル19に導入することができる。特に、疎水部11が親水部9の上方に1mm以上あれば、検体15が親水部9の上方に付着することをより確実に抑制することができる。なお、親水部9の幅方向の中央部近傍は、液面の高さが高くなりやすいため、疎水部11を親水部9の上方に2mm以上形成することで、より確実に、検体15が親水部9の上方に付着することをより確実に抑制することができる。
次に、第2の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、検体導入部材1と同一の機能を奏する構成については、図1〜図5等と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図6は、第2の実施形態にかかる検体導入部材1aの正面図である。
検体導入部材1aは、検体導入部材1とほぼ同様の構成であるが、親水部9の形態が異なる。検体導入部材1aは、疎水部11が、親水部9の上方のみでなく、親水部9の周囲を囲むように形成される。すなわち、検体導入部材1aでは、親水部9は、検体導入部材1a(ヘラ部3)の全幅に形成されず、疎水部11が親水部9の幅方向の両側と上方とに形成される。なお、親水部9の両側の疎水部11の幅は、それぞれ1mm以上であることが望ましい。
次に、検体導入部材1aを用いた、マイクロウェルへの検体の導入方法について説明する。図7(a)は、検体15に検体導入部材1aを接触させた状態を示す正面図、図7(b)は平面図である。まず、前述した様に、マイクロウェルプレート17上に検体15を滴下し、検体導入部材1aを検体15の近傍に配置する。この状態から、検体導入部材1aを検体15の方向に移動させると、検体導入部材1aが検体15へ接触する。
前述した様に、検体導入部材1aの検体接触面5の一部に接触した検体15は、ヘラ部3に形成された親水部9の形成範囲に広げられる。すなわち、検体15は、ヘラ部3の下端近傍の幅方向に広げられる。
図7(b)に示すように、この状態で、検体導入部材1a(ヘラ部3)で、マイクロウェルプレート17の表面をなぞることで(図中矢印H)、検体15を、ウェル19に導入することができる。この際、検体15は、親水部9の幅に広げられているため、親水部9の幅に対応する範囲Gの範囲に対して検体15を行きわたらせ、各ウェル19へ効率よく検体15を導入することができる。
一方、図7(c)は、検体15に検体導入部材1を接触させて移動させた状態を示す平面図である。親水部9が全幅に形成された検体導入部材1の場合には、検体15は、ヘラ部3の全幅に広げられる。このため、検体導入部材1を移動させると(図中矢印I)、検体15の量によっては、検体15がヘラ部3の両側方から後方にこぼれ落ちる(図中矢印J)。検体導入部材1の両側方からこぼれ落ちた検体15は、マイクロウェルプレート17上で再び玉状にまとまり、ウェル19への導入効率が悪くなるおそれがある。
これに対し、検体導入部材1aは、検体15がヘラ部3の幅方向に広がる範囲が規制されるため、検体15をより確実に、マイクロウェルプレート17の全面に行きわたらせて、効率よくウェル19に検体15を導入することができる。
第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、検体導入部材1aは、親水部9がヘラ部3の幅方向の全幅に形成されず、親水部9の両側に疎水部11が形成されるため、検体15がヘラ部3の幅方向に広がる範囲が規制される。このため、検体導入部材1aでマイクロウェルプレート17をなぞる際に、検体15がヘラ部3の後方にこぼれ落ちることを抑制することができる。
次に、第3の実施形態について説明する。図8は、第3の実施形態にかかる検体導入部材1bの分解斜視図、図9は、組立斜視図である。検体導入部材1bは、検体導入部材1等とほぼ同様の構成であるが、柄部に代えてディスポチップ13が用いられる点で異なる。
検体導入部材1bのヘラ部3には、保持部25が設けられる。保持部25は、検体導入部材1bの検体接触面5(親水部9および疎水部11が形成された面)の親水部9および疎水部11の上方(ヘラ部3の上端近傍)に設けられる。保持部25は略筒状である。保持部25にはディスポチップ13を装着可能であり、保持部25によって、ディスポチップ13の先端が保持される。
保持部25にディスポチップ13を装着した状態において、ディスポチップ13の先端は、親水部9の上方に位置する。すなわち、ディスポチップ13の先端は、ヘラ部3の下端から所定の高さに位置する。
次に、検体導入部材1bを用いた、ウェルへの検体の導入方法について説明する。まず、ディスポチップ13を、図示を省略した分注器に取り付け、検体貯留部(図示せず)に移動させ、検体をディスポチップ13で吸引させる。次に、検体を保持した状態のディスポチップ13を、ヘラ部3(保持部25)に装着する。
次に、図10(a)に示すように、検体導入部材1bを、あらかじめセットされたマイクロウェルプレート17上に移動し、所定量の検体15をマイクロウェルプレート17上に滴下する(図中矢印L)。すなわち、ヘラ部3の検体接触面5の前方に、検体15を滴下する。
次に、図10(b)に示すように、検体導入部材1bを検体15の方向に移動させると(図中矢印M)、検体導入部材1bが検体15へ接触する。前述した様に、ヘラ部3の検体接触面5の一部には、親水部9が形成されており、検体15は、親水部9に対して濡れやすい。このため、検体導入部材1bの検体接触面5の一部に接触した検体15は、ヘラ部3に形成された親水部9の形成範囲に広げられる。すなわち、検体15は、ヘラ部3の下端近傍の幅方向に広げられる。
この状態で、検体導入部材1(ヘラ部3)で、マイクロウェルプレート17の表面をなぞることで、検体15を、ウェルに導入することができる。この際、検体15が、ヘラ部3の幅方向に広げられているため、効率よく、マイクロウェルプレート17の全面に対して、検体15を行きわたらせ、各ウェルへ効率よく検体15を導入することができる。
第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、検体導入部材1bは、ヘラ部3にディスポチップ13を装着可能であるため、検体15の滴下と、ヘラ部3による検体15のウェルへの導入を連続して行うことができる。このため、効率よく、検体15を各ウェルに導入することができる。なお、ディスポチップ13を保持可能な保持部25は、親水部9等が形成されない従来のヘラ部にも適用可能である。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、1a、1b………検体導入部材
3………ヘラ部
5………検体接触面
7………柄部
9………親水部
11………疎水部
13………ディスポチップ
15………検体
17………マイクロウェルプレート
19………ウェル
21………親水化処理
23………疎水化処理
25………保持部

Claims (6)

  1. マイクロウェルプレートに形成されたウェルへ検体を導入するための導入部材であって、
    前記検体との接触面であって、前記マイクロウェルプレートとの接触部近傍の少なくとも一部に親水部が形成され、前記親水部の周囲の少なくとも一部に疎水部が形成されることを特徴とする検体導入部材。
  2. 前記疎水部は、前記親水部の上方に形成されることを特徴とする請求項1記載の検体導入部材。
  3. 前記親水部は、前記検体導入部材の全幅に形成されず、前記疎水部は、前記親水部の幅方向の両側に形成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の検体導入部材。
  4. 前記検体導入部材の前記親水部および前記疎水部が形成された面であって、前記親水部の上方には、ディスポチップの先端を保持する保持部が設けられ、前記保持部にディスポチップを装着可能であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の検体導入部材。
  5. 検体導入部材を用いた、マイクロウェルプレートに形成されたウェルへの検体の導入方法であって、
    前記検体導入部材は、検体との接触面であって、前記マイクロウェルプレートとの接触部近傍の表面の一部に親水部が形成され、前記親水部の周囲の少なくとも一部に疎水部が形成されており、
    複数のウェルが形成された前記マイクロウェルプレート上に、ディスポチップで検体を滴下し、
    前記検体に前記検体導入部材を接触させて、前記検体を前記親水部の形成範囲に広げ、前記検体導入部材で前記マイクロウェルプレートの表面をなぞり、前記検体を、前記ウェルに導入することを特徴とするウェルへの検体導入方法。
  6. 前記検体導入部材の前記親水部および前記疎水部が形成された面であって、前記親水部の上方には、ディスポチップの先端を保持する保持部が設けられ、
    前記保持部にディスポチップを装着し、
    前記マイクロウェルプレート上に、前記ディスポチップで検体を滴下した後、前記検体導入部材で前記マイクロウェルプレートの表面をなぞり、前記検体を、前記ウェルに導入することを特徴とする請求項5記載のウェルへの検体導入方法。
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