JP2017030380A - 列車検知システムおよび列車検知方法 - Google Patents

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隆 片岡
圭吾 池田
Keigo Ikeda
圭吾 池田
昌弘 川村
Masahiro Kawamura
昌弘 川村
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Abstract

【課題】車上子を有しない列車であっても、列車が所定の停止位置に停止した確認を適切に行う技術を提供する。【解決手段】監視システム1は監視カメラ10を所定の撮影エリアに向けて設置している。監視カメラ10の検出用マイコン装置20は、撮影エリアの動画像において列車の状態の検出を行う。軌道エリアには、反射型センサ5が接続され、基準停止位置に列車が存在するか否かを検出する。検出用マイコン装置20は、監視カメラ10の映像から、撮影エリアの列車の動きを把握し、反射型センサ5の結果と共に、列車の状態(進入、停止、発車、非在線)を判断する。【選択図】図4

Description

本発明は、列車検知システムおよび列車検知方法に係り、例えば、動画像をもとに駅構内における列車停止を検知可能な列車検知システム及び列車検知方法に関する。
従来より、列車が駅の所定の停止位置許容範囲内に停止したかどうかを検知する際には、近づいてくる列車の位置を検出するために、列車は電力波と呼ばれる電波を送信するトランスポンダ車上子を搭載し、一方、トランスポンダ車上子からの電波を受信するトランスポンダ地上子が駅の停止位置許容範囲となる軌道内に設置されている。このトランスポンダ(トランスポンダ車上子及び地上子)を利用した列車の停止位置検出装置が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2001−151112号公報 特開2009−241675号公報
ところで、駅のプラットホームにおいて軌道上への転落事故を防止しホーム上の安全性を向上させるため、ホーム柵を設けた駅が増える傾向にある。また、ホームと列車との間の隙間が広い場合には、可動ステップを設置して、ホームと列車の間の隙間を実質的に狭くすることで転落防止を図っている。
列車に上述のようなトランスポンダ車上子が搭載されている場合、現在の車両位置や速度情報を地上装置に伝達することで、各地上装置と連動して機器の制御を行うことができる。たとえば、ホーム柵がある駅に到着した列車は、トランスポンダを介してホーム柵を制御する機器と通信を行うことで列車が停止後、ホーム柵の開操作や可動ステップの制御を連動して行うことができる。
しかし、上述の様なトランスポンダが導入されていない線区においてホーム柵・可動ステップが設置されている駅がある場合や、トランスポンダが導入されている線区においても、対応するトランスポンダ車上子を有しない列車が存在する場合においては、列車と地上装置の通信が行えない。そのため、列車が駅に停車しても連動してホームドアの開操作や可動ステップの制御を行うことができず、別途ホーム柵の開操作や可動ステップを動作させるための対応が必要となり、新たな技術の導入が求められていた。
ホーム柵・可動ステップを動作させるためには、以下の機能が必要となる。
(1)列車が完全に停止していることを検知する機能
(2)列車が基準停止位置から停止精度範囲内に停止していることを検知する機能
(3)車両ドアが閉まっていることを検知する機能
これらの検知結果を、制御装置に送り、この装置で判定した結果によりホーム柵・可動ステップの制御を行うこととなる。特に、「(1)列車が完全に停止していることを検知する機能」は上記制御を行う上で重要な機能であり、新たな技術が求められていた。
本発明は、このような状況に鑑みなされたものであって、上記課題を解決する技術を提供するものである。
本発明の列車検知システムは、列車の基準停止位置の付近に設置され、前記列車の在線の有無を検知する在線検知センサと、前記列車の前記基準停止位置を含む所定の監視対象エリアに向けて設置され、前記監視対象エリアの動画像を撮影するカメラと、前記カメラが撮影した前記動画像に含まれる前記列車の状態を判別する列車検出部と、を有し、前記列車検出部は、前記列車が前記監視対象エリアにおいて移動状態であるか否かを前記動画像をもとにして得られた判断結果と、前記在線検知センサの検知結果とをもとに、前記列車の状態が進入、停止、在線、発車、非在線のいずれかの状態であるかを判断する。
また、前記列車検出部は、前記動画像を構成するフレーム画像の間で、差分画像を生成し、前記監視対象エリアの移動体を抽出し、抽出した複数の前記移動体の輝度の動きから前記列車が前記監視対象エリアにおいて前記移動状態にあるか否かを判断してもよい。
また、前記列車検出部は、前記移動体の輝度の動きとして、前記監視対象エリアの画素の輝度勾配方向を算出してもよい。
また、表示画面上で、前記カメラの撮影エリア内において予め列車が通過する領域を前記監視対象エリアとして指定するエリア指定部を備えてもよい。
本発明の列車検知方法は、列車の基準停止位置の付近に設置され、前記列車の在線の有無を検知する在線検知センサの検出結果を取得する在線検知ステップと、前記列車の前記基準停止位置を含む所定の監視対象エリアの動画像を取得する映像取得ステップと、前記動画像に含まれる前記列車の状態を判別する列車検出ステップと、を有し、前記列車検出ステップは、前記列車が前記監視対象エリアにおいて移動状態であるか否かを前記動画像をもとにして得られた判断結果と、前記在線検知センサの検知結果とをもとに、前記列車の状態が進入、停止、在線、発車、非在線のいずれかの状態であるかを判断する。
また、前記列車検出ステップは、前記動画像を構成するフレーム画像の間で、差分画像を生成し、前記監視対象エリアの移動体を抽出し、抽出した複数の前記移動体の輝度の動きから前記列車が前記監視対象エリアにおいて前記移動状態にあるか否かを判断してもよい。
本発明によると、トランスポンダ車上子を有しない列車であっても、列車が所定の停車位置に停止した確認を適切に行う技術を提供することができる。
本実施形態に係る、監視システムの概略構成を示す図である。 本実施形態に係る、監視システムの概略構成を示す図である。 本実施形態に係る、画像処理装置による列車監視プロセスの概要を説明する図である。 本実施形態に係る、監視システムの構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る、検出用マイコン装置の構成を示すブロック図ある。 本実施形態に係る、フレーム間差分処理の具体的手法を簡単に説明する図である。 本実施形態に係る、2値化閾値を求める入力画像、差分画像及び2値化画像の例を示す図である。 本実施形態に係る、図7の輝度値ヒストグラムを示す図である。 本実施形態に係る、ラベリング処理の流れを説明する図である。 本実施形態に係る、ノイズブロック処理の例を示す図である。 本実施形態に係る、移動体領域の重ね合わせの手順を示す図である。 本実施形態に係る、輝度勾配の向きを説明する図である。 本実施形態に係る、注目画素を中心とした輝度値の配列例を示す図である。 本実施形態に係る、ソーベルフィルターの例を示す図である。 本実施形態に係る、水平強度の算出手順の計算例を示す図である。 本実施形態に係る、垂直強度の算出手順の計算例を示す図である。 本実施形態に係る、輝度勾配方向を算出する式を示す図である。 本実施形態に係る、画素の方向成分画素数による列車の状態推移の例を示す図である。 本実施形態に係る、結果出力部から出力されデータ蓄積装置に保存されるデータのフォーマット例を示す図である。
次に、本発明を実施するための形態(以下、単に「実施形態」という)を、図面を参照して具体的に説明する。図1及び図2は、本実施形態に係る監視システム1の概略構成を示す図である。監視システム1は、監視カメラ10、画像処理装置30及びデータ蓄積装置50を備える。
監視カメラ10は、ホーム柵が設置されている駅ホームにおいて、駅ホームを俯瞰する位置に固定されており、所定の撮影エリア80を撮影する。撮影エリア80は、プラットホーム81と軌道エリア82を含んでいる。軌道エリア82に、列車85が進入し停車する。監視カメラ10は、リアルタイムで動画像、すなわち、列車85の状態を撮影する。動画像は、時間が連続する画像列として扱われ、各画像を「フレーム」と呼ぶ。動画像は、指定されたフレームレート(1秒当たりのフレーム数、例えば15fpsや30fps)により撮影された画像データ群である。なお、後述の列車認識処理においては、撮影エリア80の軌道エリア82に、列車85の1両全てが含まれなくてもよい。
画像処理装置30及びデータ蓄積装置50は、機器室99に設置されている。監視カメラ10は、ネットワーク回線3によって機器室99内にある画像処理装置30にLAN接続されている。
図3は、画像処理装置30による列車監視プロセスの概要を説明する図である。画像処理装置30は、撮影エリア80内に予め列車エリアを指定する。図3(a)は、監視カメラ10により撮影される画面例(撮影エリア80)を示している。図3(b)は、列車エリアとして監視対象エリアX1を指定した画面例を示している。ここでは、図示左側の軌道エリア82(列車85が進入し停車するエリア)が、運行管理者等のユーザによって監視対象エリアX1として指定されている。この監視対象エリアX1は、画面内で列車85が通過する領域であり、かつ乗降客が映り込まないエリアであり、四角形等の所定の形状で囲むことで指定される。監視対象エリアX1を指定することで、移動対象を限定することができ、より正確に列車の状態を判断することができる。
監視対象エリアX1内における移動体(ここでは列車85)の方向成分を算出することで、列車85の状態(進入、停止、出発)を検知し、可動ステップを動作させるための装置や運行管理システム等の他の装置へ出力する。
図4は、監視システム1の具体的な構成を示したブロック図である。監視カメラ10は、カメラ11と、検出用マイコン装置20と、I/O基板13とを備える。カメラ11は、CCDやCMOSを撮像素子とするカメラ本体である。I/O基板13は、監視カメラ10への入出力インタフェイスであって、列車在線の有無や列車停止判定結果を可動ステップを動作させるための装置や運行管理システム等の他の装置へ出力する。また、監視カメラ10のオンオフ指示を受け付ける。
検出用マイコン装置20は、撮影エリア80の動画像において列車85の状態の検出を行う。なお、検出用マイコン装置20には、軌道エリア82に配置される反射型センサ5が接続される。反射型センサ5は、軌道エリア82上の所定地点(基準停止位置直近の位置)に列車85が存在するか否かを赤外センサによって検出し、検出結果を検出用マイコン装置20に出力する。より具体的には、反射型センサ5は、赤外線照射してから一定時間以内に応答があった場合、列車在線であると判定する。ここで、基準停止位置とは、便宜的に、ホームに進入してきた列車が予め停止が予定されている位置を言い、実際に停止した位置と区別するものである。
画像処理装置30には、データ蓄積装置50及びユーザIF部32が接続されている。ユーザIF部32は、表示部33及び操作部34を備える。表示部33は、例えば液晶表示パネルである。操作部34は、キーボードやマウス等の操作入力手段である。ユーザは、ユーザIF部32を用いて、上述した監視対象エリアX1を指定する。すなわち、画像処理装置30及びユーザIF部32は、監視対象エリアX1を指定する機能(エリア指定機能)を果たし、指定された監視対象エリアX1を検出用マイコン装置20に通知する。
図5は、検出用マイコン装置20の構成を示すブロック図であって、列車監視プロセスに着目して示すものである。この検出用マイコン装置20は、列車の進入、完全停止、発車、非在線を検知する列車検出部として機能する。
具体的に、検出用マイコン装置20は、前処理部21と、フレーム間差分処理部22と、ラベリング処理部23と、視野補正部24と、方向成分検出部25と、方向編集部26と、結果出力部27とを備え、カメラ11から動画を受信後、移動体の抽出処理及び移動方向検出処理を行う。
前処理部21は、カメラ11から動画を取得し、カラー画像をグレースケール画像に変換する。カメラ11が撮影したカラー画像は、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色からなる。例えば、各色は256階調(0〜255、8bit)の輝度で表現される。すなわち、カラー画像のデータ量は、8bit×3=24bit(1、677、216色)となる。
本実施形態では、画像処理の負荷を低減するために、前処理部21が、カラー画像をグレースケールに変換する。変換式は、一般的に用いられる次式を用いる。
X=0.299R+0.587G+0.114B
(X:グレースケール化後の画素値(画素の輝度値))
フレーム間差分処理部22は、前処理部21でグレースケール化された画像をもとに、フレーム間差分処理を行い移動体領域を抽出する。
図6は、フレーム間差分処理の具体的手法を簡単に説明する図である。現在時刻の画像をNフレームとして、時間を前後するN−1フレーム、Nフレーム、N+1フレームの3つのフレームからNフレームにおける移動体領域抽出画像IB1を生成する。ここでは、N−1フレーム、Nフレーム、N+1フレーム、N+2フレームの4つのフレームから2つの移動体領域抽出画像IB1、IB2を生成する例を図示している。
まず、フレーム間差分処理部22は、連続する画像(N−1フレーム、Nフレーム、N+1フレーム)を取得する。フレーム間差分処理部22は、N−1フレームとNフレームとの差分画像D1、NフレームとN+1フレームとの差分画像D2を作成する。なお差分は、次式のように、各画素の輝度値の差を求めることで得られる。
差分画像D1=(Nフレームの各輝度値)−(N−1フレームの各輝度値)
差分画像D2=(N+1フレームの各輝度値)−(Nフレームの各輝度値)
つぎに、フレーム間差分処理部22は、2つの差分画像D1、D2の2値化を行い、それぞれから2値化差分画像D11、D12を生成する。ここでは、フレーム間差分処理部22は、グレースケール(256階調で表示)されている画像を、所定の閾値(2値化閾値)を基準として、白と黒の2色に変換する。
画素値 ≧ 閾値 のとき・・・白に変換
画素値 < 閾値 のとき・・・黒に変換
2値化処理を行うことで、列車エリア内で移動体領域(列車領域)を抽出し、列車の面積や形状を判定することができる。
ここで、図7及び図8を参照して、2値化閾値について説明する。図7は、2値化閾値を求める入力画像、差分画像及び2値化画像の例を示している。図8は、図7の輝度値ヒストグラムを示している。
輝度値ヒストグラムは、画像中の画素における輝度値(0〜255)の出現頻度をグラフで表したものである。2値化閾値を求めるため、各フレームにおける輝度値(0〜255)の出現頻度(輝度値ヒストグラム)を算出する。横軸に輝度値、縦軸に出現数(頻度)の値を取る。画像内の全ての画素における輝度値を求め、各輝度値の出現数をグラフ化する。移動体領域と背景となる領域との面積比が大きく異なる動画像では、移動体領域と背景の領域における濃淡変化が大きくなる。このため、濃淡変化の大きい部分に着目して閾値を算出する。
具体的に、2値化閾値の算出は、画面の輝度値ヒストグラムにおいて、出現頻度が最大(P)となる輝度値aと、注目する濃淡変化値により、算出する。濃淡変化値とは、ここでは、背景部分のみの出現頻度となる値(例えば、出現頻度が最大値の10%である頻度値Q)での輝度値bを言う。
図8に示すように、出現頻度が最大の場合の輝度値を「a」とし、背景領域の出現頻度が最大出現頻度のX%であるかを予め決めておき、そのときの輝度値を「b」とする。求めた「a」「b」より、式(1)により、次式のように2値化閾値(TH)を算出する。
TH=b+(b−a)
なお、監視システム1において、列車エリアと人検知エリアを設けるが、列車エリアの場合にはエリア内の2値化閾値を固定する機能が設けられてもよいし、自動判定で決定されてもよい。例えば、外乱光による影響を急激に受けた場合、映像も乱れてしまい、場合によっては物体が検出できなくなることもあり得る。このとき、2値化閾値も大きく変動してしまう虞があるため、固定値に設定したり、所定の範囲に限定することも可能とする。
フレーム間差分処理部22は、2つの2値化差分画像D11、D12のANDを処理を行うことで、Nフレームでの移動体領域を抽出し、1つの移動体領域抽出画像IB1を生成する。
同様に、フレーム間差分処理部22は、Nフレーム、N+1フレーム、N+2フレームの3つのフレームから、2つの差分画像D2、D3を生成し、さらにそれらを2値化して2つの2値化差分画像D12、D13を生成し、さらにそれらからN+1フレームにおける移動体領域抽出画像IB2を生成する。
つづいて、図9及び図10を参照してラベリング処理部23の機能を説明する。ラベリング処理部23は、画像に対する一般的なラベリング処理を行う。すなわち、ラベリング処理部23は、二値化された画像(上述の移動体領域抽出画像IB1、IB2)において、ラスタスキャンを行い、白の部分(または黒の部分)が連続した画素に同じ番号(ラベル)を割り振り、連続する領域を1つの塊として抽出し枠で囲む。なお、抽出された塊が、面積の閾値より小さいものについては、ノイズブロックとして除去する。
ラベリング処理部23が行うラベリング処理は、公知の技術を用いるが、ここで簡単に説明する。図9は、ラベリング処理の流れを説明する概略図である。図9(a)は、ラベリング処理対象の2値化画像であって、背景を示す黒と移動体領域を示す白とに同じラベル「0」が付与された初期の状態を示している。図9(b)は、ラベリング処理途中の段階を示している。図9(c)は、ラベリング処理が完了した状態を示している。図示のように、二値化された画像の8方向(縦・横・斜め)に連続している部分を同じラベルとする。同じラベルの領域を一つのブロックとして外接矩形で囲む。
図10は、ノイズブロック処理の例を示す図である。上記のフレーム間差分法で抽出した移動体(移動体MB1)について、つまり、ブロック化した後に、図10(a)に存在する所定の面積閾値より小さい領域NB1〜NB3(ここでは、4pixel以下)をノイズブロックとして除去し、図10(b)に示す様に、移動体MB1のみの画像にする。上述の様な処理によって、フレーム間差分法を用いた画像の移動体領域が抽出できる。
視野補正部24は、次の移動方向の特定処理の為に、事前に抽出した移動体領域を含む画像の視野補正を行う。監視カメラ10(カメラ11)は、斜め上方向から見下ろした状態で撮影している。従って、撮影した映像の物体は、手前が大きく奥側が小さく写る。そこで、視野補正部24は、同じ長さが同じ画素数で表されるように画像を調整する。
方向成分検出部25は、画像情報のみで、抽出した移動体領域が停止したかどうかの検知を行うため、移動体領域の各画素の移動方向成分を抽出する。移動体が動いている場合は方向成分が検出されるが、移動体が静止している場合や移動体が存在しない場合は、方向成分は検出されない。
そこで、駅ホームにおいて、列車が静止している場合と列車が存在しない場合の区分けを行うために、上述の様に、プラットホーム下部の基準停止位置直近に反射型センサ5を設置する。反射型センサ5で物体を検出した場合、列車が在線していることとし、この状態で方向成分が検出できない場合、列車が停止していると判定する。物体が検出できない場合は、列車が非在線であると判定する。
図11は、移動体領域の重ね合わせの手順を示す図である。図11(a)に示す様に、抽出した移動体領域の方向を検知するために、方向成分検出部25は、フレーム間差分法により求めた現在時刻から過去の指定した時間分の移動体画像を重ね合わせる。このとき、最新画像の移動体領域の輝度値を0xff(255)とし、重なった過去の移動体領域の輝度値をある定数ずつ減らし、複数の移動体領域を重ね合わせ、図11(b)の図を得る。例えば、輝度値を10ずつ減らす場合、最大26フレーム重ねた場合でも、移動体領域を分別できる。重なり合った移動体領域の境界では、異なる輝度値の画素が並ぶ。このとき、隣同士の画素値の差、すなわち輝度勾配が生じる。
図12は、輝度勾配の向きを説明する図である。輝度勾配の向きは、図中の矢印の方向で示すように、輝度値の低い方から高い方への向きを言い、輝度勾配の向きをソーベルフィルターを使用して求める。ここでは、方向成分検出部25が、ラベリングで求められた移動体領域の移動方向をソーベルフィルターを用いて算出する。
エッジとは、濃度値、色、模様等の特徴が似ている領域と領域との境界線をいう。エッジ検出を行うことで、画像の中にある図形などの輪郭を抽出することができる。
図12において、移動体領域の白と灰色部分の境目においては輝度値の差が生じている。これを輝度勾配と呼び、輝度勾配の向き(輝度値の低いほうから高いほうへの向き)が移動ブロックの移動方向となる。すなわち、図12(b)で示す矢印が、動きベクトルとなる。
図13は、注目画素を中心とした輝度値の配列例を示す図である。図14は、ソーベルフィルターの例を示す図で、図14(a)は水平方向ソーベルフィルターh(x)、図14(b)は垂直方向ソーベルフィルターv(x)の例を示す図である。水平方向ソーベルフィルターh(x)は横方向のエッジを算出するフィルターであり、垂直方向ソーベルフィルターv(x)は縦方向のエッジを算出するフィルターである。
図13に示す様に、移動ブロック内の注目画素(x、y)における輝度値f(x、y)を中心とした上下左右の24の輝度値F(x)に対して、水平方向及び垂直方向の二つの係数行列であるソーベルフィルター、すなわち水平方向ソーベルフィルターh(x)、垂直方向ソーベルフィルターv(x)をそれぞれ乗算し、水平強度Hpと垂直強度Vpを算出する。
図15は水平強度Hpの算出手順を示す計算例を示す。図16は垂直強度Vpの算出手順を示す計算例を示す。
水平方向の強度Hpは図15に示すように次式で表される。
Hp=F(x)*h(x)
=f(x−2,y+2)×(−1)+f(x−1,y+2)×0+f(x,y+2)×0+f(x+1,y+2)×0+f(x+2,y+2)×1+f(x−2,y+1)×(−2)+f(x−1,y+1)×(−1)+f(x,y+1)×0+f(x+1,y+1)×1+f(x+2,y+1)×2+f(x−2,y)×(−4)+f(x−1,y)×(−2)+f(x,y)×0+f(x+1,y)×2+ f(x+2,y)×4+f(x−2,y−1)×(−2)+f(x−1,y−1)×(−1)+f(x,y−1)×0+f(x+1,y−1)×1+f(x+2,y−1)×2+f(x−2,y−2)×(−1)+f(x−1,y−2)×0+f(x,y−2)×0+f(x+1,y−2)×0+f(x+2,y−2)×1
垂直方向の強度Vpは図16に示すように次式で表される。
Vp=F(x)*v(x)
=f(x−2,y+2)×(−1)+f(x−1,y+2)×(−2)+f(x,y+2)×(−4)+f(x+1,y+2)×(−2)+f(x+2,y+2)×(−1)+f(x−2,y+1)×0+f(x−1,y+1)×(−1)+f(x,y+1)×(−2)+f(x+1,y+1)×(−1)+f(x+2,y+1)×0+f(x−2,y)×0+f(x−1,y)×0+f(x,y)×0+f(x+1,y)×0+f(x+2,y)×0+f(x−2,y−1)×0+f(x−1,y−1)×1+f(x,y−1)×2+f(x+1,y−1)×1+f(x+2,y−1)×0+f(x−2,y−2)×(1)+f(x−1,y−2)×2+f(x,y−2)×4+f(x+1,y−2)×2+f(x+2,y−2)×1
図17は、輝度勾配方向θを算出する式を示した図である。図示のように、方向成分検出部25は、求めた水平方向の強度Hpおよび垂直方向の強度Vpから各画素の輝度勾配方向θを求める。
θ(deg)=(arc)tan(Vp/Hp)
方向編集部26は、方向成分検出部25が求めた輝度勾配方向θを検出した画素数を、フレーム毎、各エリア毎に、角度別(0°〜359°)に算出し纏める。
図18は、画素の方向成分画素数(方向成分抽出画素数)による列車の状態推移の例を示す図である。図18(a)は方向成分抽出画素数の推移を示している。図18(b)は、移動体の有無の判断結果を示している。
ここでは、列車エリア(図1の監視対象エリアX1に相当するエリア)における推移を示している。方向編集部26は、輝度勾配方向θを検出した画素数を、さらに抽出した列車の進行方向の方向画素数の推移に編集する。すなわち、方向編集部26は、移動体領域の列車の進行方向の方向成分検出画素数の推移を編集する。ここでは、時刻t11〜t12(時間t1)と時刻t21〜t22(時間t2)の2つの期間において、方向成分抽出画素数が所定の閾値より高くなって、「1」が出力されている。閾値の設定方法については、後述する。既知である列車の移動方向と同じ輝度勾配方向θを持つ画素数を検出することで、より精度良く列車の状態を判断することができる。
結果出力部27は、算出された各方向のうち、列車の走行方向を指定し、指定された方向における方向別画素数の推移、および閾値により列車が移動中か否かの判定を行う。
結果出力部27は、上記の判定処理に於いて、基準停止位置直近に設置される在線検知センサー(反射型センサ5)による列車在線情報とのANDにより、列車が移動中か否かの判定を行う。
図18(c)は、反射型センサ5による列車在線の有無(在線情報)を示している。列車在線時には「1」が出力され、非在線時には「0」が出力される。ここでは、時刻t11から時刻t22まで「1」が出力されている。
図18(d)は、結果出力部27による判定結果を示している。時刻t11において列車の「進入」状態と判定され、時刻t12で列車の「停止」状態の開始と判断されている。また、時刻t21で列車の「出発」状態と判定され、時刻t22で列車の「非在線」状態の開始と判断されている。
なお、列車の進行方向の方向成分画素数の推移において、閾値を予め設定しておく。この閾値は、列車が非在線時に計測したノイズ量をもとに設定する。
この閾値を一定時間超えている場合は、つまり、方向成分画素数が一定値以上の状態が続く場合には、結果出力部27は、動きがある状態、すなわち、列車がホームに進入あるいは出発していると判定する。
また、閾値を下回った場合は、結果出力部27は、動きが無い状態、すなわち、列車が停止したかあるいは非在線となったと判定する。なお、方向成分画素数の推移のみでは列車が停止したのか非在線となったのかが判断できない。そこで、反射型センサ5の検知条件と方向成分画素数の推移による検知条件のAND条件により、停止か非在線かの判定を行う。
ここで、図18(a)を参照して、閾値の設定手法について説明する。結果出力部27は、検出した移動体が列車かどうかを判定するため、S/N比のデータにより判定を行う。S/N比は信号(S)に対するノイズ(N)の量を表すもので、S/N比の値が大きい場合、ノイズの少ない良好なデータである。
S/N比は以下の式で算出する。
S/N比 = 20log10(S/N) ・・・(式1)
S/N比が6dB以上のとき、当該移動体が列車であることとする。
N値は移動体が検知されない場合のベースノイズであり、カメラの機種により値が異なる。N値については予め移動体が存在しない状態でノイズ測定を行い、値を設定することができる。
結果出力部27は、方向編集部26が算出した方向別の画素数の結果を画像処理装置30に出力する。画像処理装置30は、その出力をデータ蓄積装置50に保存する。
図19は、結果出力部27から出力されデータ蓄積装置50に保存されるデータのフォーマット例である。このデータ(ログデータ)は、反射型センサ5による列車在線の判断が「有」の場合に、記録される。図示の構成の場合、1フレーム当たりのデータ量は1、456バイトであり、1秒当たりのデータ量は、43、680バイトになる。ネットワーク回線3の通信速度を100Mbpsとすると、1秒当たり12,500,000バイトまで通信可能であって、本例では十分に余裕があり、迅速な通信及び記録処理ができる。データ蓄積装置50の記録容量を越えた場合、それ以降のデータの記録は、サイクリックに上書きされる。画像データも同様に、データ蓄積装置50に記録され、記録容量を越えた場合、それ以降のデータの記録は、サイクリックに上書きされる。
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、また、そうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
1 監視システム
3 ネットワーク回線
5 反射型センサ
10 監視カメラ
11 カメラ
13 I/O基板
20 検出用マイコン装置(列車検出部)
21 前処理部
22 フレーム間差分処理部
23 ラベリング処理部
24 視野補正部
25 方向成分検出部
26 方向編集部
27 結果出力部
30 画像処理装置
32 ユーザIF部
33 表示部
34 操作部
50 データ蓄積装置
80 撮影エリア
81 プラットホーム
82 軌道エリア
85 列車
99 機器室

Claims (6)

  1. 列車の基準停止位置の付近に設置され、前記列車の在線の有無を検知する在線検知センサと、
    前記列車の前記基準停止位置を含む所定の監視対象エリアに向けて設置され、前記監視対象エリアの動画像を撮影するカメラと、
    前記カメラが撮影した前記動画像に含まれる前記列車の状態を判別する列車検出部と、
    を有し、
    前記列車検出部は、前記列車が前記監視対象エリアにおいて移動状態であるか否かを前記動画像をもとにして得られた判断結果と、前記在線検知センサの検知結果とをもとに、前記列車の状態が進入、停止、在線、発車、非在線のいずれかの状態であるかを判断することを特徴とする列車検知システム。
  2. 前記列車検出部は、前記動画像を構成するフレーム画像の間で、差分画像を生成し、前記監視対象エリアの移動体を抽出し、抽出した複数の前記移動体の輝度の動きから前記列車が前記監視対象エリアにおいて前記移動状態にあるか否かを判断することを特徴とする請求項1に記載の列車検知システム。
  3. 前記列車検出部は、前記移動体の輝度の動きとして、前記監視対象エリアの画素の輝度勾配方向を算出することを特徴とする請求項2に記載の列車検知システム。
  4. 表示画面上で、前記カメラの撮影エリア内において予め列車が通過する領域を前記監視対象エリアとして指定するエリア指定部を備えることを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載の列車検知システム。
  5. 列車の基準停止位置の付近に設置され、前記列車の在線の有無を検知する在線検知センサの検出結果を取得する在線検知ステップと、
    前記列車の前記基準停止位置を含む所定の監視対象エリアの動画像を取得する映像取得ステップと、
    前記動画像に含まれる前記列車の状態を判別する列車検出ステップと、
    を有し、
    前記列車検出ステップは、前記列車が前記監視対象エリアにおいて移動状態であるか否かを前記動画像をもとにして得られた判断結果と、前記在線検知センサの検知結果とをもとに、前記列車の状態が進入、停止、在線、発車、非在線のいずれかの状態であるかを判断することを特徴とする列車検知方法。
  6. 前記列車検出ステップは、前記動画像を構成するフレーム画像の間で、差分画像を生成し、前記監視対象エリアの移動体を抽出し、抽出した複数の前記移動体の輝度の動きから前記列車が前記監視対象エリアにおいて前記移動状態にあるか否かを判断することを特徴とする請求項5に記載の列車検知方法。
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