JP2017029565A - 情報処理装置及び能力向上支援方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザが自身の能力が向上する過程を把握でき、能力向上手法を実施するモチベーションの維持を支援すること。
【解決手段】情報処理装置は、複数の登録ユーザ夫々が実施した少なくとも一つ以上の能力向上手法と、少なくとも一部の能力向上手法の実施による、複数の登録ユーザの能力状態の遷移の組合せと、を対応付けた状態遷移情報を記憶する記憶部と、所望の能力状態への到達を目指す試行ユーザにおける第1の能力状態からの遷移先であり、かつ、所望の能力状態への通過点となり得る第2の能力状態を状態遷移情報の中から少なくとも1つ以上選択する選択部と、選択された少なくとも1つ以上の第2の能力状態夫々について、第1の能力状態を基準とした相対的な位置関係と、対応付けられた能力向上手法と、を含む能力状態間相対位置情報を生成する生成部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は情報処理装置及び能力向上支援方法に関し、例えば運動や知識等の個人の能力の向上を支援するための情報処理装置及び能力向上支援方法に関する。
特許文献1には、個人に適したトレーニングプランを提示する動作トレーニング表示システムに関する技術が開示されている。動作トレーニング表示システムは、ユーザの実際の動作と模範動作との差分を視覚的に表示し、差分に基づいて該当するトレーニングプランをトレーニングデータベースから検索して表示する。
特許文献2には、受講生にとって重要な教育研修カリキュラムを表示する教育受講ナビゲーションシステムに関する技術が開示されている。教育受講ナビゲーションシステムでは、個人の属性情報と研修情報の組合せに対応付けられた重み付け情報に基づいて、各受講生に推奨される1以上の教育研修カリキュラムを抽出し、重み付け情報に対応する重要度と共に表示する。
特開2005−111178号公報 特開2006−133443号公報
しかしながら、特許文献1及び2にかかる技術には、ユーザが自身の能力が向上する過程を把握できず、能力を向上するためのトレーニング方法等(能力向上手法)を実施するモチベーションの維持が困難な場合があるという問題があった。その理由は、能力向上手法の提示だけでは、ユーザが自身の能力が向上する過程と能力向上手法との関係を把握しにくいためである。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態によれば、情報処理装置は、あるユーザの能力状態を基準として、当該能力状態から過去に能力を向上した他のユーザの能力状態の相対的な位置関係と、その際実施された能力向上手法とを含む情報を生成するものである。
前記一実施の形態によれば、ユーザが自身の能力が向上する過程を把握でき、能力向上手法を実施するモチベーションの維持を支援することができる。
実施の形態1にかかる情報処理装置1の構成例を示すブロック図である。 実施の形態1にかかる能力状態間相対位置情報160の概念を説明するための図である。 実施の形態1にかかる情報処理装置1のハードウェア構成例を示すブロック図である。 実施の形態2にかかる情報処理装置1aの構成例を示すブロック図である。 実施の形態2にかかる能力状態間相対位置情報160aの概念を説明するための図である。 実施の形態3の実施例1にかかるアドバイス提示サーバ3を含むシステムの構成例を示すブロック図である。 トレーニングデータベース301の登録内容の例を示す図である。 項目評価テーブル302の登録内容の例を示す図である。 クラス分類テーブル303の登録内容の例を示す図である。 スコア変換テーブル304の登録内容の例を示す図である。 クラス間遷移テーブル305の例を示す図である。 アドバイスグラフ23の例を示す図である。 実施の形態3の実施例1にかかるアドバイス提示処理の流れを説明するフローチャートである。 実施の形態3の実施例1にかかる遷移関係生成処理の流れを説明するフローチャートである。 ユーザB1のスコアと初期座標の例を示す図である。 ユーザB1の(現在の)能力状態と複数の目標となる能力状態との位置関係の例を示す図である。 遷移先のクラスの座標の計算の概念を説明する図である。 遷移先のクラスの座標の計算の概念を説明する図である。 アドバイスグラフ23の例を示す図である。 トレーニング内容及び実績の登録処理の概念を説明する図である。 トレーニング前後のユーザの能力クラスの内容と、実施したトレーニングの内容とを説明するための図である。 複数の遷移をアドバイスグラフ上にプロットした結果の例を示す図である。 複数のユーザの実績が連結する例を示す図である。 複数のトレーニング手法を提示する例を示す図である。 2つの目標クラス候補のそれぞれへ到達するための2つのパスの内容を示す図である。 投球フォームの測定値と時刻ごとの体勢との関係の例を示す図である。 球種ごとのボールの座標の時間変化と評価値の例を示す図である。 所要期間を優先した場合のトレーニングプランの提示順序の例を示す図である。 所要期間を優先した場合のアドバイスグラフの表示例を示す図である。 難易度を優先した場合のトレーニングプランの提示順序の例を示す図である。 難易度を優先した場合のアドバイスグラフの表示例を示す図である。 実施の形態5にかかる近傍クラス探索処理の流れを示すフローチャートである。 近傍クラス結合方法の概念を説明するための図である。 4種類の身体特徴の範囲ごとのアドバイスグラフの例を示す図である。 実施の形態7にかかる実施例5−1の統合後の項目評価テーブルとクラス分類テーブルの例を示す図である。 本実施の形態7にかかる実施例5−2の統合後の項目評価テーブルとクラス分類テーブルの例を示す図である。 実施の形態7にかかるクラス統合状態と実施の形態8にかかる詳細クラス分類状態における概念を説明するための図である。
以下では、上述した課題を解決するための手段を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略する。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、応用例、詳細説明、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(動作ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数等(個数、数値、量、範囲等を含む)についても同様である。
以下の実施の形態を想到するに至った経緯について説明する。まず、スポーツや勉強などの能力を、一定の目標を達成できるレベルにまで向上させるためには、運動や学習といったトレーニング方法(能力向上手法)を実施する必要がある。しかしながら、ユーザが自身のニーズに合ったトレーニング方法等を選択することが困難な場合があった。その原因は、まず、自分が現在、習得している能力や目標達成後の能力のレベルを正確に把握することが困難なためである。また、一定の目標を達成するためのトレーニング方法には、様々な種類、順序及び組合せ等が存在するためである。そして、ユーザごとに能力向上のために確保できる時間、許容できる期間、費用及びモチベーション等が異なり、複数のトレーニング方法等に対する選択基準が異なるためである。
一般に、一つの目標を達成する能力の状態に到達できるトレーニング方法は、複数存在する。例えば、フルマラソンの完走タイムを5時間台から4時間以下に短縮するという目標のためには、走り込み、体幹を鍛える等の複数のトレーニング方法が存在し、それぞれ難易度や所要期間といった複数の特性が異なる。そのため、これらのトレーニング方法の違いを、重み付けといった一つの指標のみで比較するだけでは、各ユーザが選択するための指標としては不十分である。
また、自身が目指す目標を既に達成したユーザのトレーニング実績を参考にする場合には、現在の自分と同等の能力レベルから目標達成までに実施したトレーニング内容がよりニーズに合うといえる。但し、自身が目指す目標を既に達成したユーザが複数存在した場合には、目標達成後の能力レベルがユーザ間で必ずしも同等であるとは限らない。例えば、フルマラソンを4時間以下で完走する能力があるユーザの身体能力は同じではない。つまり、目標達成後の各ユーザの能力の内訳にはばらつきがあり、各ユーザの能力レベルに達するには、異なる手法や期間を要するといえる。
そのため、ユーザが目標を達成し、自身のニーズ(特性や好み)を満たす適切なトレーニング方法を選択するためには、既に目標を達成した複数のユーザにおける目標達成後の能力レベルとその能力レベルに達するまでに要したトレーニング方法との関係を提示することが重要といえる。
また、仮に同一の目標達成後の各ユーザの能力レベルが同等であったとしても、その能力レベルに達するまでに推移する(経由する)能力レベルや能力の内訳にはユーザごとにばらつきがあることも考えられる。つまり、同じ能力状態のユーザでも、実施したトレーニングと、個人差によって生じるトレーニングの効果の違いなどによって、目標を達成するまでに推移する能力状態が異なる場合がある。したがって、目標を達成するまでに想定される複数の能力状態の推移とそれぞれの状態で必要とされる複数のトレーニングとをユーザに示すことで、ユーザに目標達成までに要する実現方法や困難さ、自身のトレーニング成果の蓄積などを俯瞰的に理解させ、目標実現の可能性を高めることも重要といえる。
そこで、上述の課題を解決するための実施の形態を以下に説明する。
<実施の形態1>
実施の形態1は、あるユーザ(試行ユーザ)が自身の能力の向上を目指して何らかの能力向上手法の実施を試行しようとする場合に、他のユーザ(登録ユーザ)が過去に自身と同等の能力の状態から複数の能力向上手法の少なくとも一部を実施したことにより能力の状態が変化した場合の推移を提示することで、今後、自身が実施する能力向上手法の選択を支援するものである。
図1は、実施の形態1にかかる情報処理装置1の構成例を示すブロック図である。情報処理装置1は、記憶部11と、選択部12と、生成部13とを備える。記憶部11は、状態遷移情報130を記憶する記憶装置である。状態遷移情報130は、登録ユーザにおける遷移元能力状態110と遷移先能力状態120との組合せと、遷移元能力状態110から遷移先能力状態120への遷移において登録ユーザが実施した能力向上手法150とを対応付けた情報である。または、状態遷移情報130は、複数の登録ユーザ夫々が実施した少なくとも一つ以上の能力向上手法と、少なくとも一部の能力向上手法の実施による、複数の登録ユーザの能力状態の遷移の組合せとを対応付けた情報といえる。
遷移元能力状態110は、ある登録ユーザにおける能力向上手法の実施前の能力の状態を示す情報である。また、遷移先能力状態120は、ある登録ユーザによる複数の能力向上手法の少なくとも一部の実施後の能力状態を示す情報である。そのため、遷移元能力状態110と遷移先能力状態120との組合せは、ある登録ユーザによる複数の能力向上手法の少なくとも一部の実施により、当該登録ユーザの能力の状態を示す複数の能力状態が遷移した場合における、遷移元と遷移先の能力状態の組合せといえる。尚、図1では、1つの状態遷移情報130において、遷移元能力状態110、遷移先能力状態120、及び能力向上手法150が1つずつの例を示しているが、それぞれ2以上であってもよい。そして、状態遷移情報130も2以上であるものとする。
ここで、「能力向上手法」とは、例えば、ユーザの運動能力を向上するためのトレーニング方法であるか、知識や技能の習得手法(座学の研修講座の受講、資格試験のための学習)等が挙げられる。また、登録ユーザは、実際に能力向上手法を実施していない仮想的なユーザとしてもよい。そのため、遷移先能力状態120もトレーナー等が想定した能力向上手法実施後の仮想的な能力状態であってもよい。
また、遷移先能力状態120は、試行ユーザにおける所定の目標の達成後の能力状態及び目標の到達までに経由する途中の状態を含むものとする。そのため、目標が所望の能力状態へ到達することであり、遷移先能力状態120が目標の到達までに経由する途中の状態である場合、遷移先能力状態120は当該所望の能力状態へさらに遷移し得る能力状態ということができる。または、遷移先能力状態120は、所望の能力状態への通過点となり得る能力状態を含むものといえる。
選択部12は、状態遷移情報130の中から、所望の能力状態への到達を目指す試行ユーザの能力の状態に相当する第1の能力状態を遷移元とし、当該第1の能力状態からの遷移先であり、かつ、所望の能力状態へさらに遷移し得る第2の能力状態を少なくとも1つ以上選択する。例えば、まず、選択部12は、状態遷移情報130の中から、試行ユーザの能力の状態に相当する能力状態を選択する。そして、選択した能力状態を第1の能力状態と呼ぶものとする。続いて、選択部12は、状態遷移情報130の中から第1の能力状態を遷移元とした組合せを特定し、当該組合せにおける遷移先である遷移先能力状態120を選択する。このとき、選択した遷移先能力状態120を第2の能力状態と呼ぶものとする。
ここで、上記「相当する」には、例えば、一致すること及び近似することを含むものとする。そして、具体的な近似の手法は後述するものとする。また、「所望の能力状態」とは、記憶部11内に格納された能力状態の一部であるか否かは問わないものとする。そして、試行ユーザが「所望の能力状態への到達を目指す」とは、試行ユーザが直接的又は間接的に所望の能力状態を指定するものとしてもよい。さらに、第2の能力状態は、上記所望の能力状態へさらに遷移し得る能力状態であるものとする。そのために、例えば、選択部12は、状態遷移情報130の中に当該第2の能力状態を遷移元とし、上記所望の能力状態が遷移先である組合せが存在するかを確認するものとする。または、遷移先能力状態120の一部に予め所望の能力状態への遷移を示す情報が付加されていても良い。
生成部13は、選択部12により選択された少なくとも1つ以上の第2の能力状態それぞれについて、第1の能力状態を基準とした相対的な位置関係と、当該第1の能力状態と当該選択された第2の能力状態との組合せに対応付けられた能力向上手法と、を含む能力状態間相対位置情報160を生成する。
ここで、図2は、実施の形態1にかかる能力状態間相対位置情報160の概念を説明するための図である。すなわち、能力状態間相対位置情報160は、試行ユーザの能力状態を能力向上手段150の実施前の登録ユーザの遷移元能力状態110(第1の能力状態110a)とみなし、登録ユーザが能力向上手法150を実施したことにより遷移元能力状態110から遷移した遷移先能力状態120(第2の能力状態120a)を、第1の能力状態110aを基準とした相対的な位置関係で示すための情報という側面を有する。そして、第2の能力状態120aは、試行ユーザにとっての所望の能力状態170への遷移に際して途中地点を示すものといえる。そのため、試行ユーザは、能力向上手法150を実施することで、自身の能力が第1の能力状態110aから第2の能力状態120aを経由して、所望の能力状態170へと向上する過程を把握することができる。よって、試行ユーザは、能力状態間相対位置情報160により能力向上手法150を実施するモチベーションを維持することができる。
例えば、試行ユーザが目指す目標が「有名なスポーツ選手」などである場合に、本実施の形態1は有益といえる。この場合、所望の能力状態が1つといえる。ここで、一般人が何らかのトレーニング方法による1回の状態遷移で、所望の能力状態に到達することは考え難い。そこで、本実施の形態1により、所望の能力状態へ到達するための途中のプロセスを明示するための能力状態間相対位置情報160が生成され、試行ユーザに対して能力状態間相対位置情報160を提示することで、試行ユーザは「有名なスポーツ選手」の能力状態を意識しつつ、能力向上手法を実施することができ、モチベーションの維持が図れる。
図3は、実施の形態1にかかる情報処理装置1のハードウェア構成例を示すブロック図である。情報処理装置1は、例えば、汎用的なコンピュータシステムにより実現可能である。情報処理装置1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)101等の制御装置と、RAM(Random Access Memory)102及びROM(Read Only Memory)103等のメモリと、IF(InterFace)部104と、HDD(Hard Disk Drive)105とを備えるものである。尚、情報処理装置1は、その他図示しない構成として、キーボードやマウス等の入力装置やディスプレイ等の表示装置を備えてもよい。IF部104は、入力装置及び表示装置並びにネットワークを介して外部とのデータの送受信を行うインタフェースである。
HDD105には、OS(Operating System)(不図示)と、プログラム106と、能力状態情報107と、状態遷移情報108と、能力向上手法109とが記憶されている。プログラム106は、本実施の形態1にかかる処理が実装されたコンピュータプログラムである。能力状態情報107は、上述した能力状態、つまり、遷移元能力状態110及び遷移先能力状態120等に対応し、状態遷移情報108は、状態遷移情報130に対応し、能力向上手法109は、上述した能力向上手法150に対応する。
CPU101は、情報処理装置1における各種処理、RAM102、ROM103、IF部104及びHDD105へのアクセス等を制御する。情報処理装置1は、CPU101がHDD105に記憶されたOS及びプログラム1051を読み込み、実行する。これにより、情報処理装置1は、本実施の形態1にかかる処理を実現する。
<実施の形態2>
実施の形態2は、あるユーザが所定の目標を達成しようとする場合に、既に同一の目標を達成した実績のある(又は達成が期待される)複数のユーザが、当該目標の達成のために実施した複数のトレーニング方法の中から、当該ユーザのニーズに合った適切なものを選択することを支援するものである。尚、実施の形態2は、上述した実施の形態1とは独立して、又は、組み合わせて実現することが可能である。
ここで、「所定の目標」とは、例えば、特定の運動の種目における総合記録もしくは当該記録の閾値もしくは境界条件、特定の学習における習熟レベル、又は、プロのアスリート名もしくは当該アスリート相当の能力レベル等を含むものである。具体例の一部としては、フルマラソンの完走タイム、野球の投球フォームもしくは特定の変化球の習得、特定の科目の得点、研修の受講による知識もしくは技能の習得レベル、筆記試験の合格点等が挙げられる。但し、所定の目標はこれらに限定されない。
図4は、実施の形態2にかかる情報処理装置1aの構成例を示すブロック図である。情報処理装置1aは、記憶部11aと、選択部12aと、生成部13aとを備える。記憶部11aは、遷移前の能力状態111と、複数の遷移後の能力状態121、122、・・・12n(nは2以上の自然数。)と、状態遷移情報130aとを記憶する記憶装置である。遷移前の能力状態111は、試行ユーザの能力の状態に相当する情報である。尚、「相当する」の意味は、実施の形態1と同様である。
また、「能力の状態(能力状態)」とは、特定の目標に対するユーザの能力を示す情報であり、目標と関連する複数の指標のそれぞれにおける指標値の集合である。そして、指標値の集合とは、目標の記録における内訳の記録の集合や、目標の種目に関連性のある他の種目の記録の集合等が挙げられる。例えば、目標がフルマラソンの完走タイムを4時間以内にすることである場合、目標の記録における内訳となる記録の集合とは、中間地点(10km付近、30km付近)でのタイムの集合等である。また、同様の目標の場合、目標の種目に関連性のある他の種目の記録の集合とは、例えば、フルマラソンに関連性のある基礎的な身体能力(立ち幅跳び、腕立て伏せ、50m走、20km走の記録の集合)、運動能力(握力等の記録の集合)等が挙げられる。但し、能力状態の例はこれらに限定されない。このように能力状態を定義することにより、広い意味では近い能力を有するとみなされるユーザ同士の能力の違いを複数の観点から総合的かつ客観的に判断できるため、各ユーザの能力を的確に把握することができる。尚、上述した実施の形態1の場合、所望の能力状態は、試行ユーザが所定の目標を達成するために目指す複数の能力状態のいずれかに該当するものといえる。
遷移後の能力状態121等は、複数の登録のユーザのそれぞれが複数の能力向上手法151等の少なくとも一部を実施した場合に所定の目標を達成し得る能力の状態を示す情報である。尚、本実施の形態2の説明においては、複数の登録ユーザは、共通の遷移前の能力状態から、それぞれが独立して何らかの能力向上手法を実施したことにより、遷移後の能力状態に至ったものとする。但し、遷移後の能力状態121等のそれぞれは、遷移先能力状態120と同等のものとする。また、複数の登録ユーザは、少なくとも過去に遷移前の能力状態を経験していればよいものとする。
尚、目標が特定の指標における閾値である場合、能力状態は、特定の指標の内訳となる複数の指標値の集合である。これにより、目標を達成できる能力としては同等のユーザであっても能力状態の違いを区別することができ、ユーザは自己の目指す方向性により近いユーザを目標に能力向上手法を選択することができる。
状態遷移情報130aは、複数の遷移141、142、・・・14nと、各遷移にかかる複数の能力向上手法151、152、・・・15nのそれぞれと、を対応付けた情報である。ここで、「複数の遷移」とは、遷移前の能力状態111から複数の遷移後の能力状態121等のそれぞれへの状態遷移を示す情報である。言い換えると、遷移元を遷移前の能力状態111、遷移先を遷移後の能力状態121等のいずれかとした情報である。
選択部12aは、状態遷移情報130aに基づいて、遷移前の能力状態111に対応付けられた少なくとも2つ以上の遷移後の能力状態を選択する。特に、選択部12aは、状態遷移情報130aに基づいて、複数の遷移後の能力状態121等の中から、試行ユーザの能力の状態が遷移前の能力状態111である場合に遷移先となる少なくとも2以上の遷移後の能力状態121等を選択するとよい。そして、生成部13aは、選択部12aにより選択された少なくとも2以上の遷移後の能力状態121等の間の遷移前の能力状態111を基準とした場合の相対的な位置関係と、遷移前の能力状態111から当該選択された遷移後の能力状態121等のそれぞれへの遷移141等と各遷移に対応付けられた能力向上手法151等のそれぞれとを含む能力状態間相対位置情報160aを生成する。尚、上述した実施の形態1における選択部12が2つ以上の前記遷移後の能力状態を選択し、生成部13が選択した2つ以上の遷移後の能力状態の間の能力の違いを、相対的な位置関係として含む能力状態間相対位置情報を生成してもよい。尚、本実施の形態2においては、選択部12aは必須ではない。その場合、生成部13aは、記憶部11a内の状態遷移情報130aを参照し、試行ユーザの能力状態が遷移前の能力状態111に相当する場合に、複数の遷移後の能力状態121〜12n夫々について遷移前の能力状態111を基準とした相対的な位置関係と、対応付けられた能力向上手法と、を含む能力状態間相対位置情報160aを生成するものとすればよい。
ここで、図5は、実施の形態2にかかる能力状態間相対位置情報160aの概念を説明するための図である。すなわち、能力向上手段実施前の試行ユーザの能力状態を登録ユーザの遷移前の能力状態111とみなすことで、予め複数の登録ユーザにより達成された(又は達成し得る)(選択された)複数の遷移後の能力状態121〜12nの間の能力の違いを、遷移前の能力状態111を基準とした相対的な位置関係として示し、各遷移と各遷移に対応する異なる能力向上手法とを示すことが可能となる。そのため、例えば特許文献2のように単に重要度といった同質な情報を提示するものと比べて、複数の能力向上手法における質的な違いを示すことができ、ユーザのニーズに応じた選択を容易にすることができる。
尚、本実施の形態2にかかる情報処理装置1aのハードウェア構成例は、上述した図3と同様であるため、図示及び説明を省略する。
<実施の形態3>
本実施の形態3では、上述した実施の形態1及び2のいずれか一方又は両方を実現するための具体的な実施例について説明する。
<実施例1:アドバイス提示サーバ>
続いて、図6は、実施の形態3の実施例1にかかるアドバイス提示サーバ3を含むシステムの構成例を示すブロック図である。アドバイス提示サーバ3は、上述した情報処理装置1又は1aの一例である。また、図6では、ユーザ端末2とアドバイス提示サーバ3とがネットワーク(不図示)を介して通信を行うことを示す。ユーザ端末2は、アドバイス提示サーバ3が提供するサービスを利用する各種ユーザが操作する情報処理端末であり、入力装置及び出力装置を含む汎用的なコンピュータ装置により実現可能である。そのため、ユーザ端末2の内部構成の図示及び詳細な説明は省略する。また、各種ユーザには、トレーニング内容21の登録者、所定の目標を達成し、達成前後の運動測定結果22を登録するユーザ、及び、現時点では目標を達成しておらず、アドバイス提示サーバ3からトレーニング方法のアドバイスとしてアドバイスグラフ23の提示を要求するユーザ等が含まれる。トレーニング内容21は、上述した能力向上手法150等の一例であり、トレーニング方法、回数(頻度)、トレーニングの所要期間、トレーニングの難易度等を含む情報である。運動測定結果22は、上述した能力状態の一例である。アドバイスグラフ23は、上述した能力状態間相対位置情報160又は160aに基づき生成された有向グラフである。尚、それぞれの具体例は後述する。また、以下の説明における「能力クラス」は、上述した能力状態の一例である。
アドバイス提示サーバ3は、データ入力部31、クラス分類部32、クラス間遷移処理部33、グラフ表示部34、トレーニングデータベース301、項目評価テーブル302、クラス分類テーブル303、スコア変換テーブル304、及びクラス間遷移テーブル305を備える。尚、トレーニングデータベース301、項目評価テーブル302、クラス分類テーブル303、スコア変換テーブル304、及びクラス間遷移テーブル305は、上述したHDD105に格納されているものとする。また、データ入力部31、クラス分類部32、クラス間遷移処理部33、及びグラフ表示部34は、上述したCPU101がプログラム106を実行することにより実現されるものとする。特に、クラス間遷移処理部33は選択部12又は12aの一例であり、クラス間遷移処理部33及びグラフ表示部34は生成部13又は13aの一例である。
トレーニングデータベース301は、トレーニング内容21を登録及び管理するための情報である。具体的には、トレーニングデータベース301は、トレーニングID、トレーニング方法(内容)、1日当たりのトレーニングの回数(頻度)、所要期間、登録者及び難易度といった要素を含む。図7は、トレーニングデータベース301の登録内容の例を示す図である。項目評価テーブル302は、運動測定結果22における複数の測定項目(種目)と各測定項目における評価値の範囲(境界条件)を定義した情報である。図8は、項目評価テーブル302の登録内容の例を示す図である。クラス分類テーブル303は、能力クラスごとの各項目の評価値の集合を定義した情報である。図9は、クラス分類テーブル303の登録内容の例を示す図である。スコア変換テーブル304は、測定項目ごとに評価値からスコアへの変換ルールを定義した情報である。図10は、スコア変換テーブル304の登録内容の例を示す図である。クラス間遷移テーブル305は、状態遷移情報130又は130aの一例であり、特定のトレーニングの実施前の能力クラスから当該トレーニングを実施後の能力クラスへの遷移と、当該遷移におけるトレーニングID等を対応付けた情報である。ここで、各遷移に対して、複数のトレーニングIDを対応付けることが可能である。また、各トレーニングIDと共にそのトレーニングの実績(実施人数)及び人気度(実施ユーザの主観による評価値)を含めることができる。図11は、クラス間遷移テーブル305の例を示す図である。
ここで、HDD105には、複数のトレーニング方法のそれぞれに対応する複数の特性情報が記憶されているということができる。「特性情報」は、トレーニング方法の特性を示す情報であり、例えば、実績、人気、所要期間及び難易度が含まれる。「実績」とは、特定の遷移においてそのトレーニング方法が(選択され)実施された回数(ユーザ数)である。「人気」とは、トレーニング方法を実施したユーザによる実施後の主観的な評価値である。そして、本実施例1における特性情報のうち実績及び人気は、クラス間遷移テーブル305の遷移ごとのトレーニングIDに対応付けられている。そのため、同じトレーニングIDであっても、異なる遷移であれば、対応付けられる実績及び人気も異なる場合がある。また、「所要期間」とは、トレーニング方法の実施に要する期間である。「難易度」とは、そのトレーニング方法の登録者が主観的に評価した値である。そして、本実施例1における特性情報のうち所要期間及び難易度は、トレーニングデータベース301内のトレーニングIDに対応付けられている。つまり、各トレーニングIDには、複数の種類の特性情報が対応付けられている。
データ入力部31は、ユーザ端末2から入力されたトレーニング内容21を受け付けて、トレーニングデータベース301に登録する。また、データ入力部31は、ユーザ端末2から入力された運動測定結果22を受け付けて、クラス分類部32へ出力する。クラス分類部32は、項目評価テーブル302及びクラス分類テーブル303を参照し、運動測定結果22に基づいて、運動測定結果22に対応するユーザを特定の能力クラスに分類する。すなわち、クラス分類部32は、運動測定結果22を能力クラスに変換する。クラス間遷移処理部33は、クラス間遷移テーブル305を参照し、クラス分類部32により分類された能力クラス(第1の能力状態)が、トレーニングの実施後にいずれの能力クラス(第2の能力状態)に遷移するかを特定する。また、クラス間遷移処理部33は、スコア変換テーブル304を参照し、クラス分類部32により分類された能力クラス及び上記特定された能力クラスについて、能力状態間相対位置情報を生成する。特に、クラス間遷移処理部33は、複数の能力向上手法それぞれに対応する複数の特性情報それぞれに応じた相対的な位置関係を含む、能力状態間相対位置情報を生成する。これにより、第2の能力状態の間における第1の能力状態を基準とした相対的な位置関係の違いをきめ細かく表現することができる。グラフ表示部34は、クラス間遷移処理部33により生成された能力状態間相対位置情報に基づいて有向グラフによる表示情報を生成し、アドバイスグラフ23としてユーザ端末2へ出力して表示させる。図12は、アドバイスグラフ23の例を示す図である。図12に示すように、アドバイスグラフ23では、複数の能力クラスを二次元座標にマッピングし、クラス間遷移テーブル305に定義された遷移元から遷移先へ有向グラフで接続したものである。尚、各クラス内の数値は、能力クラスの番号である。但し、アドバイスグラフ23においては、番号を付加することに限定されない。
<実施例1−1:グラフ生成によるアドバイス提示>
図13は、実施の形態3の実施例1にかかるアドバイス提示処理の流れを説明するフローチャートである。前提として、予めトレーニングデータベース301、項目評価テーブル302、クラス分類テーブル303、スコア変換テーブル304及びクラス間遷移テーブル305は登録済みとする。
まず、データ入力部31は、ユーザ端末2からユーザB1の運動測定結果22の入力を受け付ける(S1)。尚、ユーザB1は試行ユーザに対応し、運動測定結果22の内容は、所定の目標の達成前の能力状態を示すものとする。そして、データ入力部31は受信した運動測定結果22をクラス分類部32へ出力する。
次に、クラス分類部32は、項目ごとに測定値から評価値を特定する(S2)。例えば、クラス分類部32は、項目評価テーブル302を参照し、運動測定結果22内の各項目について、測定値が評価A〜Dのいずれの範囲に該当するかを判定し、該当する評価値を特定する。つまり、クラス分類部32は、運動測定結果22における各項目に対応する評価値の集合を求める。
そして、クラス分類部32は、評価値の集合に基づき、ユーザB1を能力クラスに分類する(S3)。すなわち、クラス分類部32は、クラス分類テーブル303を参照し、評価値の集合の全てが一致する能力クラスを特定する。
その後、クラス間遷移処理部33は、クラス間遷移処理を行なう(S4)。ここで、図14は、実施の形態3の実施例1にかかるクラス間遷移処理の流れを説明するフローチャートである。まず、クラス間遷移処理部33は、アドバイスグラフ23への表示対象の能力クラスを特定する(S10)。ここでは、クラス間遷移処理部33は、クラス間遷移テーブル305に設定された全ての能力クラスを表示対象とする。但し、表示対象の能力クラスは、ユーザB1の能力クラスから直接的又は間接的に遷移した遷移先の能力クラス群としてもよい。
次に、クラス間遷移処理部33は、各能力クラスについてアドバイスグラフ23における初期座標を算出する(S20)。具体的には、まず、クラス間遷移処理部33は、各能力クラスについて、スコア変換テーブル304を用いて各能力クラスの項目ごとの評価値を個別のスコアに変換する。そして、クラス間遷移処理部33は、個別のスコアの総和を全体のスコアとして算出する。そして、全体のスコアを当該能力クラスの初期座標に用いる。例えば、2次元座標のX座標を、算出した全体のスコアとし、Y座標を固定値として初期座標とする。図15は、ユーザB1のスコアと初期座標の例を示す図である。尚、全体のスコアを算出する際には、測定項目ごとの個別のスコアに対して目標に応じた重み付けを行ってもよい。例えば、目標とする種目がフルマラソンである場合、長距離走である20km走の評価値に対する重み付けを、短距離走である50m走の評価値に対する重み付けより大きくするとよい。尚、目標とする種目との関係性の低い測定項目については、重み付けを0%としてもよい。
ここで、本実施の形態3の実施例1におけるグラフの遷移先の能力クラスの座標計算方法の概要を説明する。図16は、ユーザB1の(現在の)能力状態と複数の目標となる能力状態との位置関係の例を示す図である。まず、グラフ上の各頂点は各能力クラスに対応する位置座標を示す。そして、対象ユーザB1の能力クラス(1432)の頂点の初期座標を基準として、他の能力クラス(2303、2547、2198)の頂点を、各遷移(つまり、トレーニング方法)に対応付けられた複数の特性情報に応じて初期座標から変更する。例えば、X軸の距離は難易度及び所要時間によって算出し、Y軸の距離は人気及び実績度に応じて算出する。このように頂点がマッピングされた位置によって、ユーザはトレーニングによる効果の実績度合とトレーニングの厳しさのトレードオフを直感的に把握できる。そのため、時間やモチベーション等の自身の方針に合ったトレーニング方法を容易に選択可能となる。
尚、クラス間遷移テーブル305において、1つの能力クラス間の状態遷移に複数のトレーニングIDが対応付けられている場合、遷移先の能力クラスのグラフ上の座標を決定する際には、各トレーニング方法の実績及び人気度をそれぞれ合計してもよい。または、トレーニングにおける人気及び実績を用いて座標を算出してもよい。または、全てのトレーニングの実績及び人気を平均して座標を算出してもよい。
図14に戻り説明を続ける。クラス間遷移処理部33は、ステップS20において表示対象の各能力クラスの初期値を算出した後、連結頂点探索を行う(S30)。連結頂点探索とは、ユーザB1の能力クラスに対応するグラフ上の頂点と連結する他の能力クラスに対応する頂点を探索する処理である。これは、クラス間の遷移をグラフ上の頂点の連結及び有向グラフで表現するためである。
まず、クラス間遷移処理部33は、クラス間遷移テーブル305から、ステップS3で分類されたクラスをトレーニング実施前の能力クラスとした場合に、トレーニングIDが設定されている箇所に対応するトレーニング実施後の能力クラスを特定する。言い換えると、クラス間遷移処理部33は、運動測定結果22に対応するユーザB1の能力クラスをトレーニング実施前の能力クラスとした場合に遷移先となるトレーニング実施後の能力クラスを特定する。例えば図11では、トレーニング実施前の能力クラスが‘0002’の場合、T004及びT001が設定されているため、それぞれの遷移先である‘0000’及び ‘0003’をトレーニング実施後の能力クラスとして特定する。
そして、クラス間遷移処理部33は、ユーザB1の能力クラスを起点として、複数の遷移先の能力クラスのそれぞれについて、ステップS31からS34を実行する。さらに、クラス間遷移処理部33は、クラス間遷移テーブル305から、遷移先の能力クラスを遷移元とした場合に遷移先となる他の能力クラスを特定し、ステップS31からS34を再帰的に実行する。尚、既にステップS31からS34が実行済みの能力クラスについては、再度、実行する必要はない。
図17及び図18は、遷移先のクラスの座標の計算の概念を説明する図であり、以下の説明で適宜参照する。まず、クラス間遷移処理部33は、ユーザB1の能力クラスの遷移先となる能力クラスの初期座標について、当該遷移に対応付けられた実績及び人気の値を加算する(S31及びS32、図17)。そして、クラス間遷移処理部33は、加算後の座標に対して、当該遷移に対応付けられた所要時間及び難易度の値を加算する(S33及びS34、図17)。続いて、クラス間遷移処理部33は、直前に座標が加算された能力クラスを遷移元とした場合に遷移先となる能力クラスをクラス間遷移テーブル305から特定し(S30)、当該特定された能力クラスに対してステップS31〜S34を実行する(図18)。以後、ユーザB1の能力クラスを起点として遷移を辿り、遷移先となる全ての能力クラスについて再帰的にステップS31〜S34を繰り返す。そして、ユーザB1の能力クラスの遷移先となる全ての遷移先について座標の加算が完了した場合、ステップS40へ進む。
続いて、クラス間遷移処理部33は、非連結頂点探索を行う(S40)。非連結頂点探索とは、ユーザB1の能力クラスを起点として遷移が辿れない(つまり連結されていない)能力クラスを探索する処理である。尚、ステップS30〜S34において既に座標の加算が行なわれた能力クラスは除かれる。そして、ステップS40で対象とされる全ての能力クラスにおける遷移元と遷移先の関係について、ステップS31〜34と同様に、遷移先の能力クラスに対して再帰的にステップS41〜S44を実行する(図18)。その後、ステップS5へ進む。
図13に戻り説明を続ける。グラフ表示部34は、ステップS5において生成された能力状態間相対位置情報に基づいてアドバイスグラフ23を出力し、ユーザ端末2において表示させる(S5)。すなわち、能力状態は所定の座標系における位置座標で表現されるものであり、クラス間遷移処理部33及びグラフ表示部34は、第1の能力状態に対応する位置座標から、前記対応付けられた能力向上手法に対応する特性情報に応じた第2の能力状態に対応する位置座標への有向辺により各遷移を示す、有向グラフとして前記能力状態間相対位置情報を表示情報として生成してユーザ端末2の画面等に表示させる。尚、グラフ表示部34の出力先は、画面に限定されず、プリンタ等の任意の出力装置であってもよい。
図19は、アドバイスグラフ23の例を示す図である。ここでは、目標としてフルマラソンの完走タイムが3.5時間以下であり、ユーザB1の能力クラス‘1023’から目標達成後の‘2303’等までの遷移と、トレーニング内容とが表示されていることを示す。尚、トレーニング内容は、必ずしもアドバイスグラフ23に常に表示させなくても良く、例えば、ユーザの操作により特定の遷移が選択された場合に当該遷移に対応付けられたトレーニング内容等を表示させてもよい。このように、有向グラフで示すことにより、自身にとっての実現可能性を直感的に把握可能となる。特に、トレーニング内容を説明する文字表現を常に表示すると、トレーニング間の違いの把握が煩雑になりがちである。そこで、本実施例1では、アドバイスグラフ23においてトレーニング内容を常時表示することなく、目標達成後の能力クラスの相対的な位置関係により異なるトレーニングによる効果の違いを、容易に把握することができる。尚、特性情報に基づく能力状態間相対位置情報の生成は、有向グラフに限定されない。少なくとも現在状態を基準とした各目標状態の相対的位置関係に特性情報が反映されていればよい。例えば、3次元表示等、他の表現としてもよい。
尚、ステップS20、S30〜S34については、次のように表現することができる。すなわち、クラス間遷移処理部33は、前記第1の能力状態における前記指標値の集合から所定の変換により第1のスコアを算出し、前記第1のスコアに基づいて前記第1の能力状態について所定の座標系における位置座標を決定し、前記選択された少なくとも1つ以上の第2の能力状態夫々における各指標値の集合から前記所定の変換により第2のスコアを算出し、前記第2のスコア、及び、前記遷移に対応する前記特性情報に基づいて、前記選択された少なくとも1つ以上の第2の能力状態夫々について前記所定の座標系における位置座標を決定し、前記決定された各位置座標に基づいて前記能力状態間相対位置情報を生成する。これにより、目標達成前のユーザにおける第1の能力状態を基準に遷移先の複数の第2の能力状態の位置関係を、第2の能力状態間の違いを多面的に表現することができる。
以上のことから上述した実施例1は、多数のユーザについて測定結果に応じた能力クラスの分類を事前に行っておき、目標の達成を望むユーザの能力クラスを基準として、各能力クラスを「頂点」、トレーニング方法を、頂点間を結ぶ「辺」として構成した有向グラフとして可視化してユーザに提示するものということもできる。また、能力の高さと辺の重み(人気、実績度、難易度及び所要時間等)の組み合わせによって頂点をマッピング及び可視化することで、理想に近づくための最適なトレーニングやそれらの難易度や期間をグラフ上の座標で表現するものである。
これらにより、目標の達成を望むユーザに対して、自身の現状の能力状態から目標を達成し得る複数の能力状態へのパス(遷移)と、各遷移を実現し得る複数のトレーニング手段とを俯瞰的に可視化して提示することができる。また、各能力状態の実現難易度をグラフ上の距離として表現することで、自身に適した目標の選定や、実現のためのスケジューリングを容易にすることができる。
または、本実施例1は、目標を実現できる複数の能力クラスを提示し、能力クラス間の距離で可視化することで、ユーザに対して現在自身が分類された能力クラスから最も実現が容易な目標設定及び困難な目標設定を効果的に把握させることができる。
また、ユーザの現時点の能力クラスと目標を達成し得る能力クラス(目標クラス)の間に複数のパスが存在する場合に、目標へ到達するためのトレーニングの順序及び組み合わせを複数提示できるため、ユーザが選択することが可能となる。
また、ユーザの能力クラスと目標クラスとの距離によって実現難易度が把握可能となるため、同じ目標を達成するために存在する複数の目標クラスの中から、自身の嗜好にあった目標を選択させることで、モチベーション維持への効果が期待できる
さらに、トレーニングによって当初スケジュールと異なる結果が出た場合、能力クラス全体の中でどの能力クラスに移行したかが2次元座標上の配置により可視化されるため、当初のプランに依存せず、ある時点で分類された能力クラスにおいて効果的な修正方法も提示することが可能となる。
また、複数のユーザのトレーニングの実績によってデータベースを構築し、グラフ上で連結させるため、個人や1団体の知見に基づいたトレーニングだけではなく、複数のトレーナーの知見や実績を混ぜたアドバイスシステムを構築することが可能となる。
さらに、目標達成まで長期間を要するようなトレーニングにおいては目の前のトレーニング・課題の達成可否だけではなく、目標とする姿に到達するまでの自身の成長の過程をユーザに示すことにより、モチベーションの維持を支援できる。
<実施例1−2:トレーニング内容及び実績の登録処理>
続いて、本実施の形態3にかかる実施例1−2として、トレーニング内容及び実績の登録処理を説明し、さらに、複数のユーザの実績を連結することで、長期的な能力向上のプロセスを表現することを示す。
図20は、トレーニング内容及び実績の登録処理の概念を説明する図である。ここでは、アドバイス提示サーバ3に対して、ユーザ端末2a及び2bがアクセスするものとする。ユーザ端末2aは、トレーニングのトレーナーに相当するユーザAが操作する端末である。ユーザ端末2bは、トレーニングを実施するユーザB1が操作する端末である。尚、ユーザ端末2a及び2bは機能上の差はないものとする。
まず、ユーザ端末2aは、ユーザAの操作により所定のトレーニング方法のデータについての入力をアドバイス提示サーバ3へ送信する(S51)。所定のトレーニング方法とはトレーニング内容21等である。次に、アドバイス提示サーバ3は、受信したトレーニング方法をトレーニングデータベース301に登録する(S52)。例えば、図7に示した内容が登録されたものとする。
続いて、ユーザB1は、所定の運動能力の測定を行い、運動測定結果22を得る。そして、ユーザ端末2bは、ユーザB1の操作によりトレーニング実施前のデータをアドバイス提示サーバ3へ送信する(S53)。ここで、送信されるデータとしては、ユーザB1の身体特徴データ(例えば、身長及び体重等)及び運動能力データ(運動測定結果22)が含まれる。次に、アドバイス提示サーバ3は、受信した各種データからユーザB1の能力クラスを分類及びスコアを算出し、保持する(例えば、図21の上段の表)。そして、アドバイス提示サーバ3は、トレーニングデータベース301からトレーニング方法の一覧を読み出して、ユーザ端末2bへ送信する(S54)。ユーザ端末2bは、受信したトレーニング方法の一覧を表示し、ユーザB1は、表示されたトレーニング方法の一覧の中から、例えば、トレーニングID“T001”を選択したものとする(図21の中段の表)。そして、ユーザBは“T001”のトレーニングを実施する(S55)。
その後、ユーザB1は、再度、所定の運動能力の測定を行い、運動測定結果22を得る。そして、ユーザ端末2bは、ユーザBの操作によりトレーニング実施後のデータをアドバイス提示サーバ3へ送信する(S56)。ここで、送信されるデータとしては、ユーザB1の身体特徴データ及びトレーニング実施後の運動能力データと共に、実施したトレーニングID(“T001”)及び当該トレーニングについてのユーザB1による評価値が含まれる。そして、アドバイス提示サーバ3は、受信した各種データからユーザB1の能力クラスを分類及びスコアを算出する(図21の下段の表)。例えば、図21の場合、ユーザB1は、トレーニングID“T001”の実施前後で、20km走の評価値が“D”から“C”に向上し、その結果、全体のスコアが“31”から“40”へ向上したことを示す。これに応じて、アドバイス提示サーバ3は、遷移元の能力クラスを“3082”、遷移先の能力クラスを“3103”とし、受信したトレーニングID“T001”、受信した評価値を人気、及び1を加算した実績のそれぞれを対応付けてクラス間遷移テーブル305を更新する(S57)。
ここで、ユーザB1のトレーニング後の能力クラスのスコア“40”よりも大きい“45”の能力クラスであるユーザB2が存在するものとする。そして、ユーザB2によるトレーニング実施後の能力クラスのスコアが“54”へ向上したものとする。この場合に、ユーザB2についても(トレーニング実施前後に)ステップS53〜S57を実施することで、クラス間遷移テーブル305が更新される。その結果をアドバイスグラフ23上にプロットした結果の例を図22に示す。
さらに、トレーニング実績が蓄積された場合、複数のユーザが同じ能力状態となる確率が高くなる。上記とは別の例であるが、ユーザB1の能力クラスが“1023”から“1211”へ向上し、ユーザB2の能力クラスが“1102”から“2303”へ向上したものとする。この場合もクラス間遷移テーブル305に登録され、アドバイスグラフ23上にプロットすると同様に図22のように表示される。
その後、ユーザB1がさらに複数のトレーニング方法の一部を実施したことにより能力クラスが“1211”から“1102”へ向上したものとする。このとき、ユーザB1の遷移先の能力クラスとユーザB2の遷移元の能力クラスが“1102”で一致する。そのため、この状況をアドバイスグラフ23上にプロットした結果の例を図23に示す。この場合、各遷移が連結されることで、結果的にユーザB1の遷移元の能力状態から、ユーザB2の遷移先の能力状態までの遷移を表現できる。
そして、現在の能力クラスが“1023”であるユーザB4(不図示)がいた場合、1023”から“2303”へ遷移し得る複数のトレーニングの組合せを認識し、選択が可能となる。そのため、ある能力状態から所定の目標を達成したユーザが一人も存在しないとしても、複数のユーザの実績を連結することで、どのようなトレーニング方法の順序により目標を達成し得るかの到達プロセスを可視化することができる。よって、実質的にある能力状態から目標を達成した場合の遷移及びトレーニング方法を提示することができるため、よりユーザのニーズに合った選択を支援することができる。
ここで、トレーニング実績が蓄積される際の処理を次のように表現することもできる。既にトレーニングデータベース301及びクラス間遷移テーブル305にデータが登録済みであり、前記試行ユーザが前記複数の能力向上手法の少なくとも一部を実施した後の能力状態について試行ユーザからの入力を受け付けた場合に、アドバイス提示サーバ3は、前記第1の能力状態を前記遷移元とし、当該入力の能力状態を前記遷移先とする前記遷移の組合せと、当該実施した能力向上手法と対応付けて前記状態遷移情報を更新する更新部をさらに備えることができる。これにより、トレーニング実績を蓄積することができる。特に、既にトレーニング実績が蓄積されていた場合には、ステップS54では実施例1同様、ユーザBのニーズにより適合するトレーニング方法が提示され得る。そのため、ユーザBが適切なトレーニング方法を選択して実施した後の実際の能力状態をフィードバックすることになる。よって、アドバイス提示サーバ3による提示するアドバイスの精度が向上する。例えば、遷移に対応付けられたトレーニングIDにおける人気及び実績が更新されるため、次回以降の能力クラスの座標の計算精度が向上する。
<実施例1−3:複数のトレーニング手法の提示>
続いて、本実施の形態3にかかる実施例1−3として、ユーザの現状の能力クラス(現状クラス)から目標を達成し得る複数の能力クラス(目標クラス)が存在し、特に、現状クラスから目標クラスまでの遷移に複数の能力クラスを経由する場合について説明する。
まず、ユーザCの現在のフルマラソンの完走タイムが4.0〜5.0時間の間であり、トレーニングの目標として完走タイムを3.5〜3.0時間を目指すものとする。このとき、アドバイス提示サーバ3は、(トレーニング実施前の)ユーザCの運動測定結果22を受け付け、ユーザCの現状クラスを基準にアドバイスグラフ23を生成する(図24)。図24では、ユーザCの現状クラスが“1023”であり、2つの能力クラス“2303”と“2198”がいずれも目標の完走タイムを満たすため、目標クラス候補1及び2となったことを示す。ここで、目標クラス候補1及び2はいずれも目標を達成したものであるが、トレーニング方法や経由する能力クラスが異なる。
図25は、2つの目標クラス候補のそれぞれへ到達するための2つのパスの内容を示す図である。すなわち、現状クラス“1023”から目標クラス候補1“2303”へはパス1を辿り、現状クラス“1023”から目標クラス候補2“2198”へはパス2を辿ることを示す。パス1は、途中で2つの能力クラス“1211”及び“1102”を経由し、3種類のトレーニング方法で、所要期間の合計が2ヶ月2週間、難易度がDからBへ徐々に上がり、実績人数もパス2と比べて多い。一方、パス2は、現状クラスから途中に他の能力クラスを経由せず、直接、目標クラス候補2へ到達するものである。そのため、パス2は、1種類のトレーニング方法であるが、所要期間が3ヶ月、難易度がAであり、実績人数が3人とパス1と比べて少ない。
ユーザCは、図25に示すような差異について図24のパス1とパス2を見比べることで容易に把握することができる。つまり、ユーザCは、経由する能力クラスの数の違いからトレーニング方法の種類の違い、X軸方向の位置関係から難易度や所要期間の違い、Y軸方向の位置関係から実績や人気の違い、そしてこれらのトレードオフ等を直感的に把握できる。そして、ユーザCは自身のニーズ(トレーニングに費やせる時間、モチベーション等)にとって適切なパス(トレーニング方法)を選択することができる。
<実施例1−4:野球の投球能力の向上を目標とする例>
続いて、本実施の形態3の実施例1−4として、野球の投球能力の向上を「目標」とする場合に上述したアドバイス提示サーバ3を適用することについて説明する。目標の具体例としては、「特定の投球フォームの習得」、「特定の変化球の習得(落差がNcmとなるフォークボールを習得する)」、「球速が130km/時を越えること」、「制球力の向上」の他、有名な投手(の筋力、持久力、球速、制球力、投球フォーム、変化球等の習得)といったものが挙げられるが、これらに限定されない。
まず、運動測定結果22における測定項目として、投球フォーム、球速、制球力、ボールの軌跡等を追加する。その上で、全体のスコア算出時の重み付けを、目標の内容に応じて調整するものとする。ここで、投球フォームは、加速度センサやモーションキャプチャ等の測定装置を用いて、体の各部位における座標の時間変化を測定値とする。そして、全部位のx、y、z座標の集合を予め複数の「体勢」(小クラス)として定義しておき、投球開始から終了までの体の各部位の座標の測定値から、所定の時間間隔ごとに体勢に変換する。図26は、投球フォームの測定値と時刻ごとの体勢との関係の例を示す図である。
また、制球力は、所定の投球数の中でのストライクの割合で定義できる。また、ボールの軌跡は、加速度センサやモーションキャプチャ等の測定装置を用い、球種ごとのボールの座標の時間変化を測定値とする。そして、各球種の所定の時間間隔ごとのx、y、z座標の集合を予め定義しておき、球種ごとのボールの軌跡の測定値から、各球種の評価値に変換する。図27は、球種ごとのボールの座標の時間変化と評価値の例を示す図である。
トレーニング方法としては、基礎トレーニング(走り込み、筋トレ等)、シャドウピッチング、投球等が挙げられる。これらの登録内容や閾値の設定を上述した実施例1のアドバイス提示サーバ3に適用することで本実施例1−4が実現可能である。
例えば、同じ変化球を習得するという目標を達成する場合においても、複数のトレーニング方法が存在し、それぞれ内容や所用期間、実績、人気、難易度等が異なる。そのため、アドバイスグラフ23により、自分と同じような能力の人がどのようなトレーニングを積んで目標を実現していったかを可視化することができる。よって、ユーザは、トレーニングの厳しさや所要時間などの様々なトレードオフを全て把握した上で、自身のニーズに合うトレーニング方法を選択できる。
<実施例1−5:知識や技能の習得の例>
続いて、本実施の形態3の実施例1−5として、知識や技能の習得を「目標」とする場合に上述したアドバイス提示サーバ3を適用することについて説明する。目標の具体例としては、「資格試験の合格(点)」、「学校の試験の全科目の総得点」、「研修講座の受講」等が挙げられるが、これらに限定されない。目標が「資格試験の合格(点)」の場合、運動測定結果22における測定値を各試験科目の得点とし、評価値の区切りを科目ごとの合格点とすることなどが挙げられる。また、「学校の試験の全科目の総得点」も同様に、測定値を英、数、国、理、社等の得点とし、評価値を得点の範囲で分類することなどが挙げられる。その他、能力状態の測定項目として、基本的な暗記能力、計算速度などを含めることができる。
学習方法(能力向上手法)としては、暗記、音読、反復計算、応用学習等が挙げられる。これらの登録内容や閾値の設定を上述した実施例1のアドバイス提示サーバ3に適用することで本実施例1−5が実現可能である。
例えば、試験で同じ点数を実現する場合においても複数の学習方法が存在し、ユーザごとに好みが異なる。そのため、アドバイスグラフ23により、目標と定めた点数を実現するために、学習方法の厳しさや所要時間などの様々なトレードオフを全て把握した上で、自身のニーズに合う学習方法を選択できる。
<実施の形態4:ユーザ指定に応じた推奨する能力向上手法の切替>
続いて、実施の形態4として、ユーザの指定に応じて推奨するトレーニング方法を変更する場合について説明する。尚、実施の形態3と同様の内容については、適宜説明を省略する。例えば、実施の形態4では、アドバイス提示サーバ3の構成は、図6を参照して説明した実施の形態3における構成と同様であるため、説明を省略する。
本実施の形態4において、前記特性情報は、複数の種類のサブ特性(所要期間、難易度等)を含み、前記生成部は、前記試行ユーザからの前記サブ特性の優先度の指定に応じて、前記能力状態間相対位置情報を生成する。すなわち、ユーザから特性情報の優先度の指定を受け付けた場合、優先度が高い特性情報の重み付けをより大きくし、優先度が低い特性情報の重み付けをより小さくして、グラフ内における各能力クラスの位置座標を算出する。そして、算出された位置座標に基づいて各能力クラスをグラフ内に配置する。これにより、ユーザの嗜好により近いトレーニング方法及びその目標クラス候補を、ユーザの現状クラスからより近くに配置することができる。そのため、ユーザが自身の嗜好を反映したトレーニングを選択し易くなる。
<実施例2−1:期間優先>
本実施の形態4にかかる実施例2−1では、ユーザCが特性情報のうち所要期間を優先するように指定した場合を示す。この場合、アドバイス提示サーバ3は、遷移先の能力クラスのX座標を算出する際に、難易度よりも所要期間の重み付けを大きくする。そのため、複数の目標クラス候補のうち、所用期間の差によるX座標の調整量が難易度の差と比べてより顕著になる。つまり、所要期間が長い方が、ユーザCの現状クラスからのX方向の距離がより長くなる。結果として、難易度が相対的に高いとしても、所要期間が短い方が現状クラスにより近く配置される。
図28は、所要期間を優先した場合のトレーニングプランの提示順序の例を示す図である。例えば、アドバイス提示サーバ3は、ユーザCの測定結果に応じて、所定の目標(フルマラソンの完走タイムが3.5時間以下)を満たすような有向グラフを生成する際に、ユーザCから所要期間を優先する指定を受け付ける。ここで、プラン1では所要期間が1ヶ月、プラン2では所要期間が計2ヶ月1週間、プラン3では所要期間が3ヶ月であるため、図28に示すようなプラン1からプラン3の順序で、トレーニングプランを提示することを示す。
図29は、所要期間を優先した場合のアドバイスグラフ23の表示例を示す図である。この場合は特に、最優先のプラン1の推奨目標クラス“2198”がX軸方向でユーザCの現状クラスに最も近くなるように配置されることを示す。
<実施例2−2:難易度優先>
本実施の形態4にかかる実施例2−2では、ユーザCが特性情報のうち難易度を優先するように指定した場合を示す。この場合、実施例2−1における所要期間の扱いが難易度に置き換わることになる。よって、図30に示すように、難易度の平均が最も低いプラン1が最優先となる。そして、図31では、最優先のプラン1の推奨目標クラス“2303”がX軸方向でユーザCの現状クラスに最も近くなるように配置されることを示す。
<実施の形態5:近傍クラス結合方法>
続いて、実施の形態5として、ユーザが分類された能力クラスの近傍の(又は近似する)能力クラスを遷移元とした場合に実績のあるトレーニング方法についてトレーニング候補として提示する方法(近傍クラス結合方法)について説明する。尚、実施の形態3と同様の内容については、適宜説明を省略する。例えば、実施の形態4では、アドバイス提示サーバ3の構成は、図6を参照して説明した実施の形態3における構成と同様であるため、説明を省略する。
本実施の形態5において、前記能力状態は、所定の座標系における位置座標で表現され、前記選択部は、前記試行ユーザの能力の状態に対応する位置座標から所定の範囲内の能力状態を特定し、前記状態遷移情報に基づいて、当該特定した能力状態を前記第1の能力状態とした場合に遷移先となる前記第2の能力状態をさらに選択し、前記生成部は、前記さらに特定された第2の能力状態を含めて、前記能力状態間相対位置情報を生成する。
図32は、実施の形態5にかかる近傍クラス探索処理の流れを示すフローチャートである。また、図33は、近傍クラス結合方法の概念を説明するための図である。前提として図13のステップS4まで実行されたものとする。そのため、各能力クラスの位置座標は算出済みとなる。このとき、クラス間遷移処理部33は、現状クラスから一定の距離以内の能力クラス(近傍クラス)を探索する(S61)。例えば、図33の“0243”から“1000”への遷移、つまり、トレーニング方法T0における実績数が一定数未満であるものとする。この場合、クラス間遷移処理部33は、“0243”から一定の距離R以内の能力クラスを探索する。この例では、“0243”と“0121”の間の距離d1は距離Rより短いため、“0121”が近傍クラスとして探索される(S62でYES)。一方、“0243”と“0832”の間の距離d2は距離Rより長いため、近傍クラスとしては探索されない(S62でNO)。具体的には、例えば、クラス間遷移処理部33は、“0243”の位置座標と“0121”の位置座標との距離が所定の範囲R以内であると判定する(S62でYES)。そして、クラス間遷移処理部33は、クラス間遷移テーブル305を参照し、近傍クラスとして特定した“0121”を遷移元とした場合にトレーニング実績が所定数以上の遷移先となる能力クラス“1000”を特定する(S63)。その後、クラス間遷移処理部33は、近傍クラス“0121”から “1000”への遷移をトレーニングプランとして追加して、能力状態間相対位置情報を更新する(S64)。
その後、探索対象の能力クラスが残っている場合、探索を終了せずに(S65でNO)、ステップS62へ戻る。一方、探索対象の能力クラスが残っていない場合、探索を終了し(S65でYES)、図13のステップS5へ進む。
このように本実施の形態5では、例えば、ユーザの現状クラスにおいて過去に他のユーザによりトレーニング方法が実施された実績が少ない場合に、当該現状クラスから近傍のクラスを探索し、探索されたクラスから目標クラスへ遷移した場合のトレーニングと比較し、実績のより多いトレーニングを推奨することで、トレーニングの効率的な選択を実現できる。
特に、アドバイス提示サーバ3の稼動後しばらくの間は、ユーザが分類された能力クラスに対してトレーニングの実績が一切登録されていないことが想定される。そのような場合であっても、「推奨トレーニングなし」ではなく、効果が見込める代わりのトレーニングを代替提案することができる。
または、ユーザが分類されたクラスに対して登録されたトレーニング実績が効果的でない場合に、効果が見込める代わりのトレーニングを代替提案するようにしてもよい。
<実施の形態6:身体的な特徴に応じた分類>
実施の形態3では、クラス間遷移テーブル305内に全ての能力クラスを定義していた。特に、実施例1等では、全ての能力クラスを同一のグラフ内に表現していた。しかしながら、同一のトレーニング方法を実施したとしても、身体的な特徴(以下、「身体特徴」という。)が異なる場合には、実施後の能力クラスの差が大きい可能性が高い。そのような場合には、全ての能力クラスを同一のグラフ内に表示することが有益とは限らない。
そこで、本実施の形態6として、クラス間遷移テーブル305をユーザの身体特徴ごとに分割し、対応する身体特徴における能力クラスのものを対象に状態関係情報を生成し、その結果、グラフ表示も身体特徴が共通する能力クラスのみを表示するものについて説明する。尚、実施の形態3と同様の内容については、適宜説明を省略する。例えば、実施の形態4では、アドバイス提示サーバ3の構成は、図6を参照して説明した実施の形態3における構成と同様であるため、説明を省略する。
実施の形態6において、前記記憶部は、ユーザの身体に関する属性に応じた複数の前記状態遷移情報を記憶し、前記選択部は、前記試行ユーザの前記属性の入力を受け付けた場合に、当該属性に応じて前記状態遷移情報を選択し、当該選択した状態遷移情報に基づいて前記少なくとも1つ以上の第2の能力状態を選択する。ここで、「ユーザの身体に関する属性」とは、上述した身体特徴に相当し、例えば、身長、体重、腕の長さ、足の長さ、性別、及び年齢等を含むものとする。具体的には、例えば、身長が165cm未満、165cm以上175cm未満、175cm以上185cm未満、185cm以上、といった身体特徴の範囲を定義することが挙げられる。この場合、HDD105は、身体特徴の範囲ごとにクラス間遷移テーブル305を記憶することになる。そして、アドバイス提示サーバ3は、ユーザから身長の入力を受け付けた場合、上記4種類のうち該当する身体特徴の範囲を特定し、特定された範囲に対応するクラス間遷移テーブル305を用いてアドバイスグラフ23を生成及び表示する。図34は、4種類の身体特徴の範囲ごとのアドバイスグラフ23の例を示す図である。
このように本実施の形態6により、ユーザに対して似たような身体特徴によるユーザの実績データを基にした効果の高いトレーニング案を提示することが可能となる。また、実施の形態6にかかる生成部は、先に複数の身体特徴のそれぞれに応じた複数の能力状態間相対位置情報を生成し、ユーザに対して複数のグラフと各グラフに対応する身体特徴とを身体特徴候補として提示し、ユーザに複数のグラフの中から自己の身体特徴に近いグラフの選択をさせてもよい。
<実施の形態7:能力状態の統合>
上述した実施の形態3にかかる実施例1では、6つの身体能力の測定項目に対して4段階の評価を行い、4096種の能力クラスに分類を行っていた。しかしながら、ユーザによるトレーニングの実績件数が少ない場合、能力クラスが詳細に分類されたクラス分類テーブル303を用いたとしても、トレーニング実績を追加するユーザが既登録の能力クラスに分類される確率が低く、グラフが連結される可能性が低い。
そこで、本実施の形態7では、前記所望の能力状態は、前記試行ユーザが所定の目標を達成するために目指す複数の能力状態のいずれかに該当し、前記記憶部は、前記複数の登録ユーザのそれぞれの能力に対応し、かつ、前記目標と関連する指標における複数の指標値と、前記複数の指標値から前記複数の能力状態のそれぞれへ各ユーザを分類するための所定の分類定義と、をさらに記憶するものとする。そして、所定のタイミングで、外部からの指定又は前記複数の指標値の解析結果に応じて、前記所定の分類定義を変更して前記複数の能力状態の一部を統合する統合部をさらに備える。その上で、前記選択部は、前記複数の指標値のそれぞれに前記変更後の分類定義を適用して、前記複数の登録ユーザのそれぞれを前記統合後の複数の能力状態のいずれかに分類し、前記複数の登録ユーザが分類された複数の能力状態を前記第2の能力状態として、前記選択を行うものである。このように、能力クラスを統合して可視化することで、アドバイスグラフをシンプルな構成にし、見易さを向上させることが可能となる。ここで、「目標と関連する指標」は複数種類の指標であってもよく、その場合「指標値」は、指標値の集合となる。そのため、指標値の集合には運動測定結果22が含まれる。また、「分類定義」としては、例えば、項目評価テーブル302、クラス分類テーブル303及びスコア変換テーブル304が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、「所定の契機」とは、例えば、ユーザからの分類定義の変更開始の指示を受け付けた場合、又は、定期的に運動測定結果22の登録データ量の解析を開始するタイミング等が挙げられるが、これらに限定されない。また、「外部からの指定」としては、例えば、上記分類定義の変更開始を指示したユーザからの指標値の範囲の変更内容の指定等が挙げられる。また、「複数の指標値の解析結果」としては、例えば、運動測定結果22の登録データ量が閾値を下回るという解析結果が挙げられる。尚、実施の形態3と同様の内容については、適宜説明を省略する。例えば、実施の形態4では、アドバイス提示サーバ3の構成は、図6を参照して説明した実施の形態3における構成と同様であるため、説明を省略する。
<実施例5−1>
本実施の形態7にかかる実施例5−1は、ユーザからの運動測定結果22の履歴から項目評価テーブル302の評価値の範囲の統廃合を判定し、統廃合するように項目評価テーブル302を更新するものである。そのための実現手段の一例としては次のものが挙げられる。まず、アドバイス提示サーバ3は、ユーザから登録される運動測定結果22の履歴をHDD105等に蓄積しておく。そして、アドバイス提示サーバ3は、所定の契機で運動測定結果22の履歴を解析して、測定項目ごとに評価値A、B、C及びDのそれぞれの分類数を集計する。その結果、例えば、ある測定項目の評価値BとCの分類数がAやDと比べて著しく少ない(例えば0)と判定した場合、アドバイス提示サーバ3は、項目評価テーブル302の該当する測定項目における評価値BとCの範囲を統合し、新たに1つの評価値Bとし、評価値DをCに置き換えるように、項目評価テーブル302を更新する。つまり、アドバイス提示サーバ3は、項目評価テーブル302における評価値の範囲を変更する。また、併せて、アドバイス提示サーバ3は、クラス分類テーブル303のうち、不要となった評価値の集合の組を削除し、能力クラスとの対応付けを更新する。つまり、アドバイス提示サーバ3は、クラス分類テーブル303を更新することにより、能力クラスの一部を統合する。そして、その後、アドバイス提示サーバ3は、各ユーザの運動測定結果22について、更新後の項目評価テーブル302a、クラス分類テーブル303aを適用して、各ユーザを更新後の能力クラスのいずれかに分類し、分類後の能力クラスを用いて、グラフを生成する。
図35は、実施の形態7にかかる実施例5−1の統合後の項目評価テーブル302aとクラス分類テーブル303aの例を示す図である。項目評価テーブル302aは、項目評価テーブル302の6つの測定項目について4段階評価であったものを、3段階評価に減らした結果である。これに伴い、クラス分類テーブル303aは、クラス分類テーブル303に登録される能力クラス数を4096種から729種に減らした結果である。
<実施例5−2>
本実施の形態7にかかる実施例5−2は、複数の測定項目のうち目標との関係性が低い項目を項目評価テーブル302から削除するものである。そのための実現手段の一例としては次のものが挙げられる。アドバイス提示サーバ3は、ユーザから一部の測定項目を削除する指示を受け付けた場合、項目評価テーブル302のうち、指示された測定項目のレコードを削除して、項目評価テーブル302を更新する。これに伴い、アドバイス提示サーバ3は、クラス分類テーブル303の該当する測定項目の属性を削除し、評価値の集合が重複する能力クラスを統合し、新たな能力クラスとしてクラス分類テーブル303を更新する。つまり、アドバイス提示サーバ3は、項目評価テーブル302及びクラス分類テーブル303における測定項目の種類(分類定義)を変更して、能力クラスを統合する。
図36は、実施の形態7にかかる実施例5−2の統合後の項目評価テーブル302bとクラス分類テーブル303bの例を示す図である。項目評価テーブル302bは、項目評価テーブル302の6つの測定項目を4つに減らした結果である。これに伴い、クラス分類テーブル303bは、クラス分類テーブル303に登録される能力クラス数を4096種から256種に減らした結果である。
尚、グラフの見易さと提示情報の正確性はトレードオフの関係にある。そのため、ユーザは状況に応じて全クラスを表示するか、クラスを統合して表示するかを選択することができる。例えば、ユーザは、一旦、提示されたグラフを閲覧した後に、指標値の範囲の変更内容の指定を含む分類定義の変更開始の指示を行うことができる。
<実施の形態8:能力状態の分割>
アドバイス提示サーバ3の運用開始から当初については、上述した実施の形態7にかかるクラス統合方法を用いて、より少ない数の能力クラスで分類を行い、各能力クラスにおけるトレーニングによって得られたグラフを連結したグラフを提示することで、効果的に作用する。しかしながら、データベースに蓄積されたデータ量(特に運動測定結果22)の増加に伴い、アドバイスを求めるユーザは、より自身の能力と近いユーザの実績及び同一の能力クラスに分類されたユーザ間の詳細な能力の差を区別するニーズが生じると考えられる。
そこで、実施の形態8では、前記記憶部に記憶された前記複数の能力状態のいずれかに属するユーザ数が所定数以上である場合、当該ユーザ数が所定数以上である能力状態に属するユーザの能力の範囲を分割して新たな2以上の能力状態とする分割部をさらに備える。その上で、前記選択部は、前記分割後の能力状態を用いて、前記選択を行うものである。このように、能力クラスの範囲を分割することで、より個人の能力状態を反映した正確で細分化されたアドバイスを提示することができる。尚、実施の形態3と同様の内容については、適宜説明を省略する。例えば、実施の形態4では、アドバイス提示サーバ3の構成は、図6を参照して説明した実施の形態3における構成と同様であるため、説明を省略する。
そのための実現手段の一例としては次のものが挙げられる。アドバイス提示サーバ3は、クラス分類部32によりユーザの運動測定結果22を能力クラスへの分類をする度に、分類結果をHDD105等に蓄積する。そして、アドバイス提示サーバ3は、所定の契機で分類結果を解析し、各能力クラスに属する(分類された)ユーザ数を集計し、ユーザ数が所定数以上である能力クラスが存在するか否かを判定する。そして、アドバイス提示サーバ3は、ユーザ数が所定数以上である能力クラスに定義された評価値の集合ついて、評価値の範囲を複数に分割して、2以上の評価値として項目評価テーブル302及びクラス分類テーブル303を更新する。その後、アドバイス提示サーバ3は、更新後の項目評価テーブル302及びクラス分類テーブル303を用いてアドバイスグラフ23を生成して表示する。
図37は、実施の形態7にかかるクラス統合状態と実施の形態8にかかる詳細クラス分類状態における概念を説明するための図である。このように、アドバイス提示サーバ3の稼働開始当初は、クラス統合状態でグラフ表示を行い、登録データ数の増加に伴い、詳細クラス分類状態によりグラフ表示を行うことで、グラフの見易さと提示情報の正確性を一定に維持することができる。さらに、一旦、詳細クラス分類状態で表示されたのち、一部の能力クラスに属するユーザ数が増加しない場合には、ユーザ数の少ない能力クラス同士を統合し、部分的にクラス統合状態を用いても良い。
<その他の実施の形態>
また、上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。本発明は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
尚、本実施の形態は、以下のように表現することもできる。すなわち、
複数の登録ユーザ夫々が実施した少なくとも一つ以上の能力向上手法と、前記少なくとも一部の能力向上手法の実施による、前記複数の登録ユーザの能力状態の遷移の組合せと、を対応付けた状態遷移情報を記憶装置に格納する処理と、
所望の能力状態への到達を目指す試行ユーザにおける第1の能力状態からの遷移先であり、かつ、前記所望の能力状態への通過点となり得る第2の能力状態を前記状態遷移情報の中から少なくとも1つ以上選択する処理と、
前記選択された少なくとも1つ以上の第2の能力状態夫々について、前記第1の能力状態を基準とした相対的な位置関係と、前記対応付けられた能力向上手法と、を含む能力状態間相対位置情報を生成する処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は既に述べた実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることはいうまでもない。
1 情報処理装置
1a 情報処理装置
11 記憶部
11a 記憶部
110 遷移元能力状態
110a 第1の能力状態
111 遷移前の能力状態
120 遷移先能力状態
120a 第2の能力状態
121 遷移後の能力状態
122 遷移後の能力状態
12n 遷移後の能力状態
130 状態遷移情報
130a 状態遷移情報
141 遷移
142 遷移
14n 遷移
150 能力向上手法
151 能力向上手法
152 能力向上手法
15n 能力向上手法
12 選択部
12a 選択部
13 生成部
13a 生成部
160 能力状態間相対位置情報
160a 能力状態間相対位置情報
170 所望の能力状態
101 CPU
102 RAM
103 ROM
104 IF部
105 HDD
106 プログラム
107 能力状態情報
108 状態遷移情報
109 能力向上手法
2 ユーザ端末
2a ユーザ端末
2b ユーザ端末
21 トレーニング内容
22 運動測定結果
23 アドバイスグラフ
3 アドバイス提示サーバ
31 データ入力部
32 クラス分類部
33 クラス間遷移処理部
34 グラフ表示部
301 トレーニングデータベース
302 項目評価テーブル
303 クラス分類テーブル
304 スコア変換テーブル
305 クラス間遷移テーブル
302a 項目評価テーブル
303a クラス分類テーブル
302b 項目評価テーブル
303b クラス分類テーブル

Claims (15)

  1. 複数の登録ユーザ夫々が実施した少なくとも一つ以上の能力向上手法と、前記少なくとも一部の能力向上手法の実施による、前記複数の登録ユーザの能力状態の遷移の組合せと、を対応付けた状態遷移情報を記憶する記憶部と、
    所望の能力状態への到達を目指す試行ユーザにおける第1の能力状態からの遷移先であり、かつ、前記所望の能力状態への通過点となり得る第2の能力状態を前記状態遷移情報の中から少なくとも1つ以上選択する選択部と、
    前記選択された少なくとも1つ以上の第2の能力状態夫々について、前記第1の能力状態を基準とした相対的な位置関係と、前記対応付けられた能力向上手法と、を含む能力状態間相対位置情報を生成する生成部と、
    を備える情報処理装置。
  2. 前記選択部は、2つ以上の前記第2の能力状態を選択し、
    前記生成部は、前記選択した2つ以上の第2の能力状態の間の能力の違いを、前記相対的な位置関係として含む、前記能力状態間相対位置情報を生成する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記記憶部は、前記能力向上手法に対応する特性情報をさらに記憶し、
    前記生成部は、前記能力向上手法に対応する特性情報に応じた前記相対的な位置関係を含む、前記能力状態間相対位置情報を生成する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  4. 前記能力状態は、所定の座標系における位置座標で表現され、
    前記生成部は、
    前記第1の能力状態に対応する位置座標から、前記対応付けられた能力向上手法に対応する特性情報に応じた前記選択された少なくとも1つ以上の第2の能力状態それぞれに対応する位置座標への有向辺により前記遷移を示す、有向グラフとして前記能力状態間相対位置情報を生成する
    請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記所望の能力状態は、前記試行ユーザが所定の目標を達成するために目指す複数の能力状態のいずれかに該当し、
    前記能力状態は、前記目標と関連する複数の指標のそれぞれにおける指標値の集合である、
    請求項3に記載の情報処理装置。
  6. 前記生成部は、
    前記第1の能力状態における前記指標値の集合から所定の変換により第1のスコアを算出し、
    前記第1のスコアに基づいて前記第1の能力状態について所定の座標系における位置座標を決定し、
    前記選択された少なくとも1つ以上の第2の能力状態夫々における各指標値の集合から前記所定の変換により第2のスコアを算出し、
    前記第2のスコア、及び、前記遷移に対応する前記特性情報に基づいて、前記選択された少なくとも1つ以上の第2の能力状態夫々について前記所定の座標系における位置座標を決定し、
    前記決定された各位置座標に基づいて前記能力状態間相対位置情報を生成する
    請求項5に記載の情報処理装置。
  7. 前記試行ユーザが前記能力向上手法を実施した後の能力状態について前記試行ユーザからの入力を受け付けた場合に、前記第1の能力状態を遷移元とし、当該入力の能力状態を前記遷移先とする前記遷移の組合せと、当該実施した能力向上手法と対応付けて前記状態遷移情報を更新する更新部をさらに備える
    請求項1に記載の情報処理装置。
  8. 前記特性情報は、複数の種類のサブ特性を含み
    前記生成部は、
    前記試行ユーザからの前記サブ特性の優先度の指定に応じて、前記能力状態間相対位置情報を生成する
    請求項3に記載の情報処理装置。
  9. 前記能力状態は、所定の座標系における位置座標で表現され、
    前記選択部は、
    前記試行ユーザの能力状態に対応する位置座標から所定の範囲内の能力状態を特定し、前記状態遷移情報に基づいて、当該特定した能力状態を前記第1の能力状態とした場合に前記遷移先となる前記第2の能力状態をさらに選択し、
    前記生成部は、
    前記さらに選択された第2の能力状態を含めて、前記能力状態間相対位置情報を生成する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  10. 前記所望の能力状態は、前記試行ユーザが所定の目標を達成するために目指す複数の能力状態のいずれかに該当し、
    前記目標は、特定の指標における閾値であり、
    前記能力状態は、前記特定の指標の内訳となる複数の指標値の集合である
    請求項1に記載の情報処理装置。
  11. 前記記憶部は、ユーザの身体に関する属性に応じた複数の前記状態遷移情報を記憶し、
    前記選択部は、前記試行ユーザの前記属性の入力を受け付けた場合に、当該属性に応じて前記状態遷移情報を選択し、当該選択した状態遷移情報に基づいて前記少なくとも1つ以上の第2の能力状態を選択する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  12. 前記所望の能力状態は、前記試行ユーザが所定の目標を達成するために目指す複数の能力状態のいずれかに該当し、
    前記記憶部は、
    前記複数の登録ユーザ夫々の能力に対応し、かつ、前記目標と関連する指標における複数の指標値と、
    前記複数の指標値から前記複数の能力状態のそれぞれへ各ユーザを分類するための所定の分類定義と、
    をさらに記憶し、
    所定のタイミングで、外部からの指定又は前記複数の指標値の解析結果に応じて、前記所定の分類定義を変更して前記複数の能力状態の一部を統合する統合部をさらに備え、
    前記選択部は、
    前記複数の指標値夫々に前記変更後の分類定義を適用して、前記複数の登録ユーザ夫々を前記統合後の複数の能力状態のいずれかに分類し、
    前記複数の登録ユーザ夫々が分類された複数の能力状態を前記第2の能力状態として、前記選択を行う
    請求項1に記載の情報処理装置。
  13. 前記記憶部に記憶された前記能力状態のいずれかに属するユーザ数が所定数以上である場合、当該ユーザ数が所定数以上である能力状態に属するユーザの能力の範囲を分割して新たな2以上の能力状態とする分割部をさらに備え、
    前記選択部は、前記分割後の能力状態を用いて、前記選択を行う
    請求項7に記載の情報処理装置。
  14. 複数の登録ユーザ夫々が実施した少なくとも一つ以上の能力向上手法と、前記少なくとも一部の能力向上手法の実施による、前記複数の登録ユーザの能力状態の遷移の組合せと、を対応付けた状態遷移情報を記憶装置に格納し、
    所望の能力状態への到達を目指す試行ユーザにおける第1の能力状態からの遷移先であり、かつ、前記所望の能力状態への通過点となり得る第2の能力状態を前記状態遷移情報の中から少なくとも1つ以上選択し、
    前記選択された少なくとも1つ以上の第2の能力状態夫々について、前記第1の能力状態を基準とした相対的な位置関係と、前記対応付けられた能力向上手法と、を含む能力状態間相対位置情報を生成する
    能力向上支援方法。
  15. 複数の登録ユーザ夫々が遷移前の能力状態から複数の能力向上手法の少なくとも一部の実施により遷移した能力の状態を示す複数の遷移後の能力状態と、
    前記遷移において実施された前記能力向上手法の組合せと、
    を対応付けた状態遷移情報を記憶する記憶部と、
    試行ユーザの能力状態が前記遷移前の能力状態に相当する場合に、前記複数の遷移後の能力状態夫々について前記遷移前の能力状態を基準とした相対的な位置関係と、前記対応付けられた能力向上手法と、を含む能力状態間相対位置情報を生成する生成部と、
    を備える情報処理装置。
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