JP2017024116A - 加工機 - Google Patents

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Sho Kume
翔 久米
健司 能勢
Kenji Nose
健司 能勢
有希 和田
Yuki Wada
有希 和田
▲高▼橋 誠
誠 ▲高▼橋
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Abstract

【課題】例えばアルミニウム複合材の溝切り加工等を行う場合には、加工機を長尺定規の上に載せて用いるが、刃具カバーの下端と加工材との間に、長尺定規の厚さに相当する隙間が発生して防塵性が低下する問題があった。本発明は、長尺定規を用いる場合にも十分な防塵がなされるようにすることを目的とする。
【解決手段】加工機1を長尺定規Jに載せて用いる場合には、刃具カバー30の開口部に防塵部材60を取り付ける。防塵部材60の遮蔽部61により、加工材Wとの間の隙間を遮蔽して切り粉の飛散を防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばアルミ材等の加工材に一定深さの溝加工又は切断加工する際に用いられる加工機に関する。
この種の加工機に関する技術が下記の特許文献に開示されている。この種の加工機は、加工材の上面に当接させるベースと、ベースの上面側に上下に変位可能に支持された加工機本体を備えている。加工機本体は、電動モータと、この電動モータを駆動源として回転する刃具を備えている。加工機本体は、ベースに対して刃具を下面側に突き出させた加工位置と、刃具をベースの下面に対して上方へ退避させた退避位置との間で上下に変位させることができる。ベースの下面から刃具を突き出させた状態で、刃具を回転させつつ加工材に切り込んで当該加工機を移動させることにより、加工材の上面に一定幅かつ深さの溝部を加工することができる。
ベースには刃具のほぼ全体を覆う刃具カバーが設けられている。この刃具カバーから下方へ突き出させた刃具の下部が加工材に切り込まれる。この刃具カバーにより切断部位周辺が覆われて切り粉の飛散が防止される。
特開2007−30314号公報
しかしながら、上記従来の加工機には次のような問題があった。この種の加工機は、刃具としてマルノコ刃を取り付けて木材等の溝切り加工を行う場合は、加工材の上面に直接載せて用いる。これに対して、例えばアルミニウム複合材の溝切り加工等を行う場合には、刃具として溝切り刃を取り付けた上で当該加工機を長尺定規の上に載せて用いる。このため、後者の場合には、刃具カバーの下端と加工材との間に、長尺定規の厚さに相当する隙間が発生し、この隙間から切り粉が洩れ出る問題があった。このように従来の加工機では、長尺定規を用いた場合に防塵が十分になされない問題があった。本発明は、長尺定規を用いる場合にも十分な防塵がなされるようにすることを目的とする。
上記した課題は、以下の各発明によって解決される。第1の発明は、加工材に当接させるベースと、ベースに接近、離間可能に支持された加工機本体を備え、加工機本体は、電動モータを駆動源として回転する刃具を備え、加工機本体をベースに接近させて刃具を加工材に切り込ませる加工機である。第1の発明では、ベースに、刃具の周囲を覆い、下部に刃具を突き出させる開口部を有する刃具カバーを備えている。第1の発明では、刃具カバーの開口部に、切り粉の飛散を防止する防塵部材を設けた構成となっている。
第1の発明によれば、長尺定規を用いた場合における刃具カバーの開口部と加工材との間の防塵が防塵部材によりなされる。
第2の発明は、第1の発明において、防塵部材は、開口部から下方へ張り出す遮蔽部を有する加工機である。
第2の発明によれば、長尺定規を用いた場合における刃具カバーの開口部と加工材との間の隙間が遮蔽部により遮蔽されて切り粉の飛散が防止される。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、防塵部材は、切断部位から吹き上がる切り粉を上方へ案内する切り粉案内部を有する加工機である。
第3の発明によれば、切断部位から吹き上がる切り粉の集塵が効率よくなされる。
第4の発明は、第1〜第3の何れか1つの発明において、防塵部材を取り外し可能な構成とした加工機である。
第4の発明によれば、防塵部材を不要とする作業形態に対応することができ、当該加工機の様々な作業形態に対する当該加工機の作業性を高めることができる。
第5の発明は、第1〜第4の何れか1つの発明において、刃具としてマルノコ刃と溝切り刃の双方を使用可能であり、防塵部材は刃具として溝切り刃を使用する際に取り付けられる構成とした加工機である。
第5の発明によれば、刃具として溝切り刃を取り付け、当該加工機を長尺定規に載せて加工材として例えばアルミニウム複合材の溝切り加工を行う場合に、刃具カバーの開口部と加工材との間の隙間を防塵部材により遮蔽して当該隙間を経て切り粉が周囲に飛散することを防止することができる。これに対して、刃具としてマルノコ刃を取り付け、ベースを加工材の上面に直接当接させて、上記長尺定規を用いない場合には、防塵部材を取り付けないことにより、加工材に対する当該防塵部材の干渉を回避してマルノコ刃による加工を効率よく行うことができる。
本実施形態に係る加工機の全体斜視図である。本図は、右斜め前側から見た状態を示している。本図では、刃具カバーのドアが閉じられた状態で示されている。 本実施形態に係る加工機の全体斜視図である。本図は、右斜め前側から見た状態を示している。本図では、刃具カバーのドアが開かれた状態で示されている。 本実施形態に係る加工機の全体平面図である。 本実施形態に係る加工機を、図2中矢印(IV)方向から見た背面図である。 本実施形態に係る加工機を、正面側から見た図である。本図では、刃具カバー及び刃具が縦断面で示されている。 ベースから取り外した刃具カバー単体の斜視図である。本図では、ドアが閉じられた状態で示されている。 ベースから取り外した刃具カバー単体の斜視図である。本図では、ドアが開かれた状態で示されている。 刃具カバーの分解斜視図である。本図は、右側部と閉じ状態のドアを背面側から見た状態を示している。 刃具カバーの右側部と閉じ状態のドアの縦断面図であって、図8中(IX)-(IX)線(操作板51の回転中心を通る線)の断面矢視図である。 刃具カバーのドア単体の縦断面図である。本図は、図7中(X)-(X)線断面矢視図である。 刃具カバーのドア単体の横断面図である。本図は、図7中(XI)-(XI)線断面矢視図である。 本実施形態に係る加工機の全体斜視図である。本図では、防塵部材を取り外した状態で示されている。 本実施形態に係る加工機を、正面側から見た図である。本図は、図12中(XIII)-(XIII)線断面矢視図である。本図では、刃具カバー及び刃具が縦断面で示されている。 刃具カバーから取り外した防塵部材単体の斜視図である。
次に、本発明の実施形態を図1〜図14に基づいて説明する。以下の説明では、部材や構成等の前後方向については、加工が進行する方向(加工進行方向)を前側とする。当該加工機1の後ろ側に使用者が位置する。従って、部材等の左右方向については使用者を基準にして用いる。左側については背面側と言い、右側については正面側とも言う。本実施形態では手に持って用いる比較的小型の加工機1であって、主としてアルミニウム材等の加工材に対して溝切り加工を施すための溝切りカッタを例示する。
図1〜図4に示すように、この加工機1は、加工材Wの主として上面に当接させるベース2と、ベース2の上面側に支持された加工機本体10を備えている。ベース2は、概ね矩形の平板形状を有している。ベース2の下面が加工材Wに当接させる材当接面2aとされている。但し、例えばアルミニウム複合材等の溝切り加工を行う場合は、加工材Wの上面に長尺定規Jを載せ、当該長尺定規Jの上面に当該加工機1を載せて用いる。このため、この場合は、ベース2の材当接面2aは長尺定規Jを間に挟んで間接的に加工材Wの上面に当接される。ベース2の下面には、長尺定規Jの案内レール部Jaを嵌め込むためのレール受け部2bが設けられている。ベース2の上面(材当接面2aの反対面)の右側には、刃具11Aの周囲を覆う刃具カバー30が上方へ起立する状態に設けられている。刃具カバー30はベース2の上面に固定されている。本実施形態の加工機1は、この刃具カバー30について従来にない特徴を有している。加工機本体10については従来と同様で足り、本実施形態において特に変更を要しない。刃具カバー30の詳細については後述し、先ず加工機本体10の概略について説明する。
図4に示すように加工機本体10は、ベース2の上面に対して本体支軸15を介して上下に揺動可能に支持されている。加工機本体10とベース2との間には圧縮ばね17が介装されている。この圧縮ばね17により加工機本体10は、上方へ揺動する方向に付勢されている。本体支軸15を中心にして加工機本体10を圧縮ばね17に抗して下方へ揺動させることにより、刃具11Aの下部をベース2の材当接面2aから下方へ突き出すことができる。電動モータ12を起動して刃具11Aを回転させつつ、当該加工機本体10を押し下げ操作すると、刃具11Aの下部がベース2の材当接面2aから突き出されて加工材WにV字形状等の溝切り加工がなされる。
加工機本体10は、刃具11Aを回転させる駆動源としての電動モータ12と、電動モータ12の回転出力を減速するためのギヤ列をギヤケース13aに内装した減速ギヤ部13と、使用者が把持するハンドル部14を備えている。減速ギヤ部13の背面側に電動モータ12が結合されている。電動モータ12の回転出力が減速ギヤ部13を経て減速されて、スピンドル3に伝達される。スピンドル3は、刃具カバー30の背面側に設けた円弧形の挿通溝孔34を経て当該刃具カバー30の内部に突き出されている。刃具カバー30内に突き出されたスピンドル3の先端部に刃具11Aが取り付けられている。刃具11Aは、スピンドル3の先端面に締め込んだ刃具固定ねじ3aにより固定されている。この刃具固定ねじ3aを緩めることにより、スピンドル3から当該刃具11Aを取り外すことができる。刃具固定ねじ3aは、フロントグリップ部4に差し込み保持した六角レンチ18を用いて締め付け、緩めることができる。
図2及び図5に示すように刃具11Aには、比較的小径(例えば118mm径)のいわゆる溝切り用のカッタ(溝切り刃)が用いられている。刃具11Aには、溝切り刃の他に、円形の鋸刃、ダイヤモンドホイールあるいは砥石を用いることができる。電動モータ12は、商用の交流100Vを電源とする交流モータで、図3に示すようにハンドル部14の後部には、電源供給用の電源コード16が引き込まれている。
ハンドル部14は、ギヤケース13aの上部から後部に跨るループ形を有している。ハンドル部14の内周側(下面側)に、使用者が把持した手の指先で引き操作するトリガ形式のスイッチレバー9が設けられている。このスイッチレバー9を引き操作すると、電動モータ12が起動して刃具11Aが回転する。
ハンドル部14の後部には、主として電動モータ12の動作を制御するためのコントローラ6が内装されている。コントローラ6の上方には、電動モータ12の回転速度を増減するための回転操作式のダイヤル7が設けられている。コントローラ6の側方には、外気を導入するための吸気孔14aが設けられている。
電動モータ12の背面にも、外気を導入するための吸気孔12aが設けられている。図では見えていないが、電動モータ12には冷却ファンが内装されている。電動モータ12が起動して冷却ファンが回転すると、吸気孔12a及び吸気孔14aから外気が導入される。吸気孔12aからモータハウジング内に導入された外気(モータ冷却風)が前方へ流れて回転子等の主として巻き線部の冷却がなされる。吸気孔14aから導入される外気によりコントローラ6の冷却がなされる。吸気孔12a及び吸気孔14aから導入された外気は電動モータ12の前部付近で合流して、減速ギヤ部13の側部に設けた排気口から外部に排気される。
ハンドル部14の前部には、フロントグリップ部4が設けられている。フロントグリップ部4は、ハンドル部14の前部から左方へ延びている。使用者は、一方の手でハンドル部14を把持し、他方の手でフロントグリップ部4を把持することができ、これにより当該加工機本体10を両手で把持して楽に移動操作することができる。フロントグリップ部4の右側部には、六角レンチ18を差し込んで保持しておくことができる保持孔4aが設けられている。
ハンドル部14の右側部であって、減速ギヤ部13の上部には、電動モータ12の出力軸の回転をロックするためのスピンドルロックレバー8が設けられている。このスピンドルロックレバー8を操作することによりスピンドル3の回転をロックすることができ、これにより刃具11Aの交換作業の便宜が図られる。
ベース2の上面前部付近には、加工機本体10の下動端位置(刃具11Aの加工材Wに対する切り込み深さ)を規制するストッパ装置20が設けられている。刃具11Aのベース2の下面側への突き出し量(長尺定規Jの板厚分を差し引いた突き出し量)が、加工材Wに加工される溝部の深さに相当する。このため、ベース2に対する加工機本体10の下動端位置を変更することにより、加工される溝部の深さを調整することができる。ストッパ装置20は、第1調整機構21と第2調整機構22を備えている。第1調整機構21は、加工機本体10の下動端位置を段階的に切り替える機能を有している。第2調整機構22は、第1調整機構21により切り替えられた下動端位置を上下方向に微調整するための微調整機構として機能する。
刃具カバー30は、それぞれアルミニウム成形により製作されたカバー本体部31とドア32を備えている。カバー本体部31は、ベース2の右縁に沿って固定されている。カバー本体部31は、刃具11Aの正面側に位置する右側部31Rと、刃具11Aの背面側に位置する左側部31Lを相互に結合した構造を有している。右側部31Rと左側部31Lは、固定ねじ31bで相互に結合されている。刃具カバー30の下面は、刃具11Aが通過するため開口されている。刃具カバー30の開口部を経て刃具11Aが下方へ突き出され、この突き出し部分が加工材Wに切り込まれる。
右側部31Rの右側部(正面側)にドア32がヒンジ部35を介して前後に開閉可能に支持されている。ドア32は、ヒンジ部35に取り付けた捩りばね36によって開き方向に付勢されている。図2に示すようにヒンジ部35を中心にしてドア32を後方へ回動させることにより、カバー本体部31の右側部(正面側)を開放することができる。カバー本体部31の右側部31Rには、遮蔽壁部31aが内周側へ張り出す状態に設けられている。この遮蔽壁部31aの内周側が、刃具11Aの全体を目視できる程度に大きく開口された作業窓部31aaとされている。ドア32を開放すると、カバー本体部31の内部に収容された刃具11Aが作動窓部31aaを経て露出され、これによりその交換作業等を迅速かつ楽に行うことができる。
刃具カバー30には、刃具11Aの回転方向(正面側から見て反時計回り)を示す矢印33が表示されている。刃具カバー30の後部には、集塵ダクト5が設けられている。集塵ダクト5には、集塵ボックス若しくは集塵機のホースが接続される。加工作業時に刃具11Aの回転により刃具カバー30内に吹き上げられた粉塵等が集塵ダクト5を経て集塵ボックス若しくは集塵機に集塵される。
本実施形態に係る刃具カバー30には、刃具11Bの回転により発生する騒音若しくは異音を低減するために特別な工夫がなされている。閉止リブ45の内周側に、刃具11Bの回転により発生する刃具カバー30内の空気振動を抑制するための共鳴音低減部40が設けられている。本実施形態に係る共鳴音低減部40は、第1〜第3の防音部41〜43を備えている。第1〜第3の防音部41〜43は、長さ、高さ及び傾斜角度等の形態が相互に異なる複数の防音リブで構成されている。各防音部41〜43は、刃具11Bの回転により発生する空気振動の波形の腹部の振幅量を低減させる観点で、長さ、高さ(張り出し量)あるいは配置の防音リブで構成されている。なお、音の波形は粗密波(横波)であるので、この場合においても波形は粗密波である。波形はスピンドル3の付近で密(節)になり、刃具カバー30内における刃具カバー30前端とスピンドル3の中間付近および刃具カバー30後端とスピンドル3の中間付近で粗(腹)になる場合が多い。
図2及び図7に示すように、ドア32の内面側には、閉止時にカバー本体部31に重なり合う閉止リブ45がその周縁に沿ってほぼ全周にわたって設けられている。また、この閉止リブ45の内周側において、横方向に延びる4つの補強リブ46が上下に相互に平行に設けられている。この補強リブ46は、当該ドア32の面剛性を高めることを主たる目的として設けられたもので、通常の補強用のリブとしての機能を有している。以下の説明において、補強リブ46の張り出し高さを「最小張り出し高さ」と言う。
この補強リブ46とは別に、閉止リブ45の内周側には、第1〜第3の防音部41〜43が設けられている。第1の防音部41は閉止リブ45の内周側の前部寄り(図2,7では左側)に配置され、第2の防音部42は閉止リブ45の内周側のほぼ中央に配置され、第3の防音部43は閉止リブ45の内周側の後部寄り(図2,7では右側)に配置されている。各防音部41〜43と閉止リブ45及び補強リブ46は、それぞれ当該ドア32の成形時に一体に成形されている。閉止リブ45の張り出し高さは、補強リブ46の張り出し高さ(最小張り出し高さ)よりも大きくなっている。
第1の防音部41は、上下に延びる3つの縦リブ41a,41b,41cを有している。図11に示すように3つの縦リブ41a,41b,41cは、相互に同じ張り出し寸法(高さ)で相互に平行に形成されている。3つの縦リブ41a,41b,41cは、それぞれ補強リブ46に直交している。3つの縦リブ41a,41b,41cのうち、図2及び図7において左側2つの縦リブ41a,41bは、上下に同じ長さで形成されている。前側の縦リブ41aの上下端部と閉止リブ45との間はそれぞれ延長リブ45aで結合されている。2つの延長リブ45aは、閉止リブ45と同じ高さで形成されている。
縦リブ41bの右側に位置する縦リブ41cは、左側2つの縦リブ41a,41bよりも上下に長く形成されている。縦リブ41a,41bの上部間及び下部間は、同じ高さで張り出す横リブ41dで結合されている。また、縦リブ41bの上部及び下部と縦リブ41cとの間も、横リブ41dで結合されている。さらに、縦リブ41b,41cの上部間及び下部間は、それぞれ斜めリブ41e,41fで結合されている。上側の斜めリブ41eは、斜め上方に向けて長く延びている。下側の斜めリブ41fは、斜め下方に向けて延びているが、上側の斜めリブ41eよりも短く形成されている。
3つの縦リブ41a,41b,41cと4つの横リブ41dと2つの斜めリブ41e,41fは全て同じ高さで張り出しており、これらの張り出し高さは、閉止リブ45及び延長リブ45aよりも高くなっている。本実施形態では、3つの縦リブ41a,41b,41cと4つの横リブ41dと2つの斜めリブ41e,41fの張り出し高さは、刃具11Bとの間の隙間が約14mm程度まで接近する張り出し高さに設定されている。以下の説明において、刃具11Bとの間の隙間が約14mm程度にまで接近する張り出し高さを「最大張り出し高さ」と言う。閉止リブ45及び延長リブ45aの張り出し高さは、最大張り出し高さよりも小さくなっている。本実施形態では、閉止リブ45と延長リブ45aの張り出し高さは、刃具11Bとの間の隙間が約24.6mmとなる張り出し高さに設定されている。
第2の防音部42は、上下に長い縦リブ42a,42bを有している。2つの縦リブ42a,42bは相互に平行に配置されている。また、2つの縦リブ42a,42bは上記第1の防音部41の縦リブ41a,41b,41cに対して平行に配置されている。2つの縦リブ42a,42bの上部は閉止リブ45にまで至っていない。2つの縦リブ42a,42bの下部は閉止リブ45と同じ高さで結合されている。
前側の縦リブ42aの上部に第1の防音部41の斜めリブ41eが結合されている。2つの縦リブ42a,42bは、第1の防音部41の縦リブ41a,41b,41c及び斜めリブ41e,41fと同じく最大張り出し高さで張り出している。2つの縦リブ42a,42bの中央には、それぞれ張り出し高さが低い欠落部42aa,42baが形成されている。この欠落部42aa,42baは、スピンドル3に対する刃具11Aの取り付け部(主として固定ねじ3a)との干渉を避けるための逃がし部として機能する。前側の欠落部42aaは、後ろ側の欠落部42baよりも上下に長く、かつより低く形成されている。2つの縦リブ42a,42bの上部間と下部間には、それぞれ補助リブ42c,42dが設けられている。図10に示すように両補助リブ42c,42dは、縦リブ42a,42bと同じ最大張り出し高さで形成されている。上側の補助リブ42cは、閉止リブ45の上部と最上段の補強リブ46との間に設けられている。下側の補助リブ42dは、閉止リブ45の下部と最下段の補強リブ46との間に設けられている。下側の補助リブ42dの下側は閉止リブ45と同じ張り出し高さに欠落されて閉止リブ45に結合されている。
第3の防音部43は、3つの斜めリブ43a,43b,43cと1つの縦リブ43dを有している。3つの斜めリブ43a,43b,43cは、第2の防音部42の後ろ側の縦リブ42bから閉止リブ45の後部に至る範囲において後部側ほど下方に至る向きに傾斜した状態に設けられている。3つの斜めリブ43a,43b,43cは、相互に平行かつ最大張り出し高さで設けられている。1つの縦リブ43dは、3つの斜めリブ43a,43b,43cに交差する状態で上下に延びている。1つの縦リブ43dの上部は閉止リブ45と同じ張り出し高さに欠落されて閉止リブ45の上部に結合され、下部は同じく閉止リブ45と同じ張り出し高さに欠落されて閉止リブ45の下部に結合されている。1つの縦リブ43dの前後には、補助リブ43e,43fが設けられている。2つの補助リブ43e,43fは、1つの縦リブ43dに平行に設けられている。2つの補助リブ43e,43fは、3つの斜めリブ43a,43b,43cに交差している。1つの縦リブ43dと2つの補助リブ43e,43fは、3つの斜めリブ43a,43b,43cと同じ高さ(最大張り出し高さ)で形成されている。
以上説明した第1〜第3の防音部41〜43は、スピンドル3に対して前側(第1の防音部41)と後ろ側(第3の防音部43)とでは、リブの長さ、高さ及び配置等について相互に大きく異なっている。このようにドア32の内面に張り出して設けたリブであって、長さや高さ若しくは配置状態が相互に異なる複数のリブを組み合わせた第1〜第3の防音部41〜43により、刃具11Bの回転(主として空転時)により発生する「ピー」という不快な騒音若しくは異音が低減され、これにより当該加工機1の作業性及び使用感が高められている。
刃具11Bがある特定の回転数で回転する状態では、その各チップの移動に伴い刃具カバー30内で発生する空気振動が、刃具11Bの質量やカバーの形状等の要素によって定められる系の固有振動数に近い値となることで共鳴して上記騒音若しくは異音が発生すると考えられる。本実施形態では、上記した共鳴音低減部40により刃具カバー30内における特定振動数の空気振動を阻害して刃具11Aとの共鳴を抑制し、これにより「ピー」という不快な騒音若しくは異音を低減できることを確認している。刃具カバー30内に発生する空気振動が共鳴音低減部40の各リブにより阻害され、これにより当該空気振動を示す振動波形の腹部の振幅量が低減されることにより、共鳴音が抑制されると考えられる。上記例示したように第1〜第3の防音部41〜43において、長さや高さあるいは傾斜方向等について異なる形態の各リブを配置することにより最も高い防音性が得られることを確認している。
刃具カバー30は、カバー本体31に対するドア32の閉じ状態をロックするためのロック装置50を備えている。図1,2,6,7に示すようにこのロック装置50は、使用者が押し操作及び回転操作する円板形の操作板51を備えている。図9に示すように操作板51は、ドア32の前側下部の正面側に設けた円形の凹部32a内に収容されている。操作板51の背面側中心には、支軸部51aが一体に設けられている。この支軸部51aを介して操作板51は、凹部32a内において支軸部51aの軸方向に移動可能かつ当該支軸部51aを中心にして回転可能に支持されている。操作板51は、凹部32aの底部との間にワッシャを間にして介装した圧縮ばね52を介して正面側へ付勢されている。
また、凹部32aの底部中心に設けられ、支軸部51aが挿通される支持孔には、円柱形の弾性ゴム(ラバーピン56)が取り付けられている。このラバーピン56が支軸部51aに押圧されることにより、当該操作板51の平行移動及び回転動作について適度な抵抗が与えられて、振動等によりがたつきあるいは不用意に位置ずれしないようなっている。支軸部51aには、ラバーピン56が嵌り込む凹部がロック位置とアンロック位置に対応する2箇所に設けられている。当該操作板51をロック位置及びアンロック位置に位置させると、ラバーピン56が支軸部51aの凹部に弾性的に嵌り込み、これにより当該操作板51のロック位置及びアンロック位置が保持され、ひいてはドア32の閉止状態が確実に保持される。
操作板51の支軸部51aの端部は、凹部32aの底部を通過してカバー本体部31側に突き出されている。この突き出し部分に、ロック板54が取り付けられている。ロック板54は、支軸部51aの端面に締め込んだ固定ねじ53により当該支軸部51aから脱落しないよう固定されている。また、ロック板54は、支軸部51aに対して回転しないよう固定ねじ53で固定されている。支軸部51aにロック板54が取り付けられることにより、当該操作板51の正面側への移動端は、使用者が操作板51を指先で直接回転操作できない位置に設定されている。
操作板51の正面中心には、六角形の係合孔51bが形成されている。この係合孔51bには、フロントグリップ4に保持した六角レンチ18を差し込むことができる。また、係合孔51bに差し込んだ六角レンチ18を用いて当該操作板51を回転操作することができる。操作板51を回転させると、ロック板54が一体で回転する。図2,7,8に示すようにロック板54には、幅の異なる2つの係合爪部54a,54bが設けられている。図2,7において前側の係合爪部54aは、後ろ側の係合爪部54bよりも幅広に形成されている。係合爪部54a,54bは相互に反対側に延びている。
図2,7,8に示すようにカバー本体部31の前部には、ロック受け部55が設けられている。ロック受け部55は、カバー本体部31の右側部31Rの前部に2本の固定ねじ57で固定されている。図8に示すようにロック受け部55には、鍵孔形状の挿通溝孔55aが設けられている。この挿通溝孔55aは、ロック板54を通過可能な形状を有している。挿通溝孔55aの前側が幅の大きな爪通過溝55aaとされ、後ろ側が幅の小さな爪通過溝55abとされている。挿通溝孔55aの上部と下部には、ロック板54の係合爪部54a,54bが嵌り込んで係合されるロック保持部55b,55cが設けられている。ロック保持部55b,55cは、ロック板54の背面側を凹ませて設けられている。
図1,6に示すように、操作板51の周囲には、当該操作板51の回転位置についてロック位置とアンロック位置の表示がなされている。前側の表示はロック位置を示している。ロック表示37から反時計回り方向に約105°回転した位置には、アンロック表示38がなされている。ロック表示37には施錠された南京錠の図柄が表示され、アンロック表示38には解錠された南京錠の図柄が表示されて、使用者が一目で判別できるようになっている。一方、操作板51には、ロック表示37若しくはアンロック表示38を指し示す指針51cが表示されている。図1,6に示す状態では、指針51cがロック表示部37を指し示す状態であるので、操作板51はロック位置に保持されており、従ってドア32が閉じ状態にロックされた状態となっている。
ロック装置50のロック状態を内面側から見た状態が図8に示されている。図8に示すようにこのロック状態では、ロック板54の幅の大きな係合爪部54aが下側のロック保持部55bに嵌り込み、幅の小さな係合爪部54bが上側のロック保持部55cに嵌り込んだ状態となって、当該ロック板54がロック位置に保持された状態となっている。
ロック装置50のロック状態を解除(アンロック操作)して、ドア32を開放するには、特別の工具(本実施形態では、前記した六角レンチ18)が必要になる。ロック装置50をアンロック操作するためには、操作板51の係合孔51bに六角レンチ18を差し込み、当該六角レンチ18を用いて操作板51を圧縮ばね52に抗して凹部32aの奥側へ押し込み、この押し込み状態のまま図1,6のおいて反時計回り方向(図8において矢印で示す時計回り方向)に回転操作する必要がある。
操作板51を圧縮ばね52に抗して凹部32aの奥側に押し込み操作することにより、ロック板54の係合爪部54a,54bがそれぞれロック保持部55b,55cから離脱し、その結果当該操作板51を回転操作可能な状態となる。このため、操作板51を押し込み状態のまま、図1,6において指針51cがアンロック表示38を指し示すアンロック位置まで回転操作すると、図8において矢印で示すようにロック板54が時計回り方向に一体で回転する。ロック板54がアンロック位置まで回転すると、幅の大きな係合爪部54aが前側の爪通過溝55aaに位置し、幅の小さな係合爪部54bが後側の爪通過溝55abに位置して、当該ロック板54が挿通溝孔55aを通過可能な状態となる。ロック板54が挿通溝孔55aを通過可能な状態となると、ドア32が捩りばね36の付勢力により開放される。
図2に示すようにドア32が開放されると、カバー本体部31の作業窓部31aaを経て刃具11Aのほぼ全体が露出される。これにより、使用者は作業窓部31aaを経て刃具11Aの交換作業等を迅速かつ楽に行うことができる。このように、ドア32を開放するためには、六角レンチ18を用いて操作板51を押し込み操作と回転操作する必要があり、これにより当該ドア32の不要な開放あるいは振動等による開放が防止される。
開放したドア32を閉じ位置にロックするには、ドア32を捩りばね36に抗して閉じ位置まで回動させ、その後ロック装置50の操作板51の係合孔51bに六角レンチ18を差し込んで当該操作板51をロック位置に回転操作すればよい。ロック操作の場合は、前記アンロック操作とは異なって、操作板51の凹部32aの奥側への押し込み操作は不要となっている。図8に示すようにロック受け部55の前側の爪通過溝55aaの下側と、後ろ側の爪通過溝55abの上側にはそれぞれ爪案内部55ac,55adが設けられている。操作板51を凹部32aの奥部へ押し込み操作しない状態でロック位置側へ回転操作すると、係合爪部54aが爪案内部55acに案内され、係合爪部54bが爪案内部55adに案内されて、それぞれ爪通過溝55aa,55abを通過してロック受け部55の背面側に変位するため、結果として当該操作板51が圧縮ばね52に抗して凹部32aの奥部に移動する。
このため、ロック操作時には、六角レンチ18を介して操作板51をロック位置(指針51cがロック表示37を指し示す位置)に回転操作すれば、係合爪部54a,54bがそれぞれ爪案内部54ac,54adに案内されて爪通過溝55aa,55abを通過し、その後図8に示すようにロック保持部55b,55cに弾性的に嵌り込んで当該操作板51がロック位置に保持され、従ってドア32が閉じ位置にロックされる。ドア32が閉じ位置にロックされて作業窓部31aaが確実に閉止されることにより、刃具11Aの回転による溝切り加工等により発生する粉塵の当該刃具カバー30の外部への洩れが防止される。
このように、ロック操作時には、操作板51を凹部32aの奥部へ押し込み操作しなくともロック側に回転操作すれば、当該ロック装置50がロック状態に切り替わり、これによりドア32が閉じ位置にロックされる。このことから、ロック装置50のロック操作は押し込み操作は不要で回転操作のみで足り、この点でアンロック操作よりも操作が簡単になっている。
刃具カバー30の下部には、防塵部材60が取り付けられている。前記したように当該加工機1を用いてアルミニウム複合材等の溝切り加工を行う場合には、図1,2,4,5に示すように当該加工機1を長尺定規Jの上面に載せて用いる。このため、刃具カバー30の下端と加工材Wの上面との間には、長尺定規Jの板厚に相当する隙間が発生している。防塵部材60は、長尺定規Jを用いた場合における刃具カバー30の下端と加工材Wの上面との間の高さ方向の隙間を塞ぐことによりアルミニウム複合材等の溝切り加工により発生した粉塵の飛散を防止する機能を有している。これに対して、木材等の切断加工を長尺定規Jを用いることなく行う場合には、図13に示すようにベース2の下面(材当接面2a)を直接加工材Wの上面に当接させて当該加工機1を用いる。このため、木材等の切断加工を行う場合には、防塵部材60の下端と加工材Wの上面との間の隙間が小さくなり、又は干渉するため、上記防塵部材60を取り外す必要がある。なお、長尺定規Jを用いてアルミニウム複合材等の加工材Wの溝切り加工を行う場合は刃具11Aとしていわゆる溝切り刃が用いられるのに対して、長尺定規Jを用いることなく木材等の加工材Wの溝切り加工を行う場合には、刃具11Bとしていわゆるマルノコ刃が用いられる。図示するようにマルノコ刃は溝切り刃よりも大径で周囲により多くの刃先(チップ)を備えている。
図12及び図13は、防塵部材60を取り外した状態を示している。図14には、取り外した防塵部材60が単体で示されている。防塵部材60は、上下方向に張り出す遮蔽部61と遮蔽部61の前後に設けた取り付け部62,63と、切り粉案内部64を有している。遮蔽部61と前後の取り付け部62,63は板金物(鋼板製)で一体に設けられている。切り粉案内部64は樹脂成形により製作されたもので、前側の取り付け部62付近に固定されている。切り粉案内部64の後面には円弧形状の切り粉案内面64aが設けられている。図1及び図2に示すように遮蔽部61により、刃具カバー30の下端とベース2の材当接面2aとの間の隙間が塞がれる。
前後の取り付け部62,63にはそれぞれ固定ねじ65,66を挿通するためのねじ挿通孔62a,63aが設けられている。前側の取り付け部62のねじ挿通孔62aに挿通した固定ねじ65を刃具カバー30の左側部31Lの前部に設けたねじ孔65aに締め付け、後ろ側の取り付け部63のねじ挿通孔63aに挿通した固定ねじ66を刃具カバー30の左側部31Lの後部に設けたねじ孔66aに締め付けて、当該防塵部材60が刃具カバー30の下端部に沿って取り付けられる。
図5に示すように当該防塵部材60が刃具カバー30の下端に沿って取り付けられると、切り粉案内部64は、刃具カバー30の下面開口部から内部へ進入した状態に位置する。切断部位から吹き上げられた切り粉は、切り粉案内部64の切り粉案内面64によってスムーズに上方へ案内される。これにより切断部位周辺に切り粉が堆積することが抑制され、またその集塵が効率よくなされる。
図13に示すように前側のねじ孔65aは、右側部31Rの前端からはみ出した位置に設けられている。後ろ側のねじ孔66aは、図5及び図8に示すように右側部31Rの後部に設けた逃がし部31cを経て固定ねじ66を締め付け、緩め可能に設けられている。このため、防塵部材60は、ドア32の閉止状態のままで、左右側部31L,31Rの結合状態のままで、取り付け、取り外しすることができるようになっている。
防塵部材60を取り付けるための固定ねじ65,66は、フロントグリップ部4の保持孔4aに差し込み保持した六角レンチ18を用いて締め付け、緩めることができる。前記したようにこの六角レンチ18は、刃具11A(又は11B)をスピンドル3に取り付けるための固定ねじ3aを締め付け若しくは緩める場合、あるいはロック装置50の操作板51を回転操作する場合に用いることができる。このように3種類の操作に共通の六角レンチ18を用いることができ、かつこの六角レンチ18をフロントグリップ部4に保持しておくことができることから、刃具11A(又は11B)の交換作業を迅速に行うことができる。
図12及び図13に示すように、防塵部材60を取り外した状態では、その前側の取り付け部62を固定する固定ねじ65を締め付けるねじ孔65aに固定ねじ65が締め付けられていないため目視できる状態となっている。また、図13に示すように防塵部材60を取り外した状態では、刃具11Bの前方に切り粉案内部64が存在しない状態となっている。
以上のように構成した加工機1によれば、長尺定規Jを用いた場合における刃具カバー30の開口部と加工材Wとの間の防塵が防塵部材60によりなされる。刃具11Aとして溝切り刃を取り付け、当該加工機1を長尺定規J上に載せて加工材Wとしてアルミニウム複合材の溝切り加工をする場合に、刃具カバー30の下部(開口部)と加工材Wの上面との間に、長尺定規Jの厚さに相当する隙間が発生するが、この隙間が防塵部材60の遮蔽部61により遮蔽されることにより、切断部位から吹き上げられる切り粉が当該隙間を経て周囲に飛散することが防止される。
これに対して、刃具11Bとしてマルノコ刃を取り付け、当該加工機1を直接加工材Wとしての木材の上面に載せて当該木材の溝切り加工等を行う場合には、刃具カバー30の下部と加工材Wの上面との間の隙間は、上記長尺定規Jを用いる場合よりも小さくなる。従って、この場合には、加工材Wと遮蔽部61との干渉を避けるため防塵部材60を取り外しておくことができる。このように作業形態にあわせて防塵部材60を用いることにより、加工に伴い発生する切り粉の飛散をより効率よく防止して当該加工機1の防塵性を高めることができる。
また、例示した実施形態に係る防塵部材60は、切り粉案内部64を備えている。この切り粉案内部64には、切断部位から上方へ延びる円弧形状の切り粉案内面64aが設けられている。この切り粉案内部64によれば、切断部位で発生した切り粉が切り粉案内面64aにより上方へ効率よく案内され、切断部位周辺に堆積することが防止されることから、発生した切り粉の集塵が効率よくなされ、当該加工機1の集塵効率を高めることができ、ひいてはその作業性を高めることができる。
例示した防塵部材60は長尺定規Jを使用しない場合には、固定カバー30から取り外すことができる。防塵部材60を取り外すには、フロントグリップ4に保持した六角レンチ18を用いて2本の固定ねじ65,66を緩めれば足りる。六角レンチ18は、刃具交換のために固定ねじ3aを締め付け、緩める際に用いられ、またロック装置50の操作板51を回転操作する際に用いられる。このように3つの作業について共通の六角レンチ18を用いることができるので、各作業を迅速に行うことができ、この点で当該加工機1の作業性及び取り扱い性が高められている。
以上説明した実施形態には、種々変更を加えることができる。例えば、防塵部材60の切り粉案内部64は、樹脂製の別部品として取り付けるのではなく、鋼板の一部を切り起こして設けてもよく、省略してもよい。
また、刃具カバー30に対して脱着可能な防塵部材60を例示したが、刃具カバーの開口部に下方へスライドさせて張り出し可能かつ上方へスライドさせて収納可能な防塵部材、あるいは開口部に下方の張り出し位置と上方の収納位置に回動可能に支持した構成の防塵部材としてもよい。要は、当該加工機1を例えば長尺定規の載せて加工作業を行う際に、刃具カバー30の下端部と加工材Wの上面との間に隙間が発生する場合に、防塵部材によりこの隙間を遮蔽して切り粉の飛散を防止する構成とすることにより、様々な作業形態において効率のよい集塵を行うことができる。
W…加工材
J…長尺定規、Ja…案内レール部
1…加工機
2…ベース、2a…材当接面、2b…レール受け部
3…スピンドル、3a…固定ねじ
4…フロントグリップ、4a…保持孔
5…集塵ダクト
6…コントローラ
7…ダイヤル
8…スピンドルロックレバー
9…スイッチレバー
10…加工機本体
11A…刃具(溝切り刃)、11B…刃具(マルノコ刃)
12…電動モータ、12a…吸気孔
13…減速ギヤ部、13a…ギヤケース
14…ハンドル部、14a…吸気孔
15…本体支軸
16…電源コード
17…圧縮ばね
18…六角レンチ
20…ストッパ装置
21…第1調整機構
22…第2調整機構
30…刃具カバー
31…カバー本体部、
31a…遮蔽壁部、31aa…作業窓部、31b…固定ねじ、31c…逃がし部
31R…右側部、31L…左側部
32…ドア、32a…凹部
33…矢印(刃具の回転方向)
34…挿通溝孔
35…ヒンジ部
36…捩りばね
37…ロック表示
38…アンロック表示
40…共鳴音低減部
41…第1の防音部
41a,41b,41c…縦リブ、41d…横リブ、41e,41f…斜めリブ
42…第2の防音部
42a,42b…縦リブ、42aa,42ba…欠落部、42c,42d…補助リブ
43…第3の防音部
43a,43b,43c…斜めリブ、43d…縦リブ、43e,43f…補助リブ
45…閉止リブ、45a…延長リブ
46…補強リブ
50…ロック装置
51…操作板、51a…支軸部、51b…係合孔、51c…指針
52…圧縮ばね
53…固定ねじ
54…ロック板、54a…係合爪部(幅広)、54b…係合爪部(幅狭)
55…ロック受け部
55a…挿通溝孔、55aa…爪通過溝(幅広)、55ab…爪通過溝(幅狭)
55b,55c…ロック保持部、55ac,55ad…爪案内部
56…ラバーピン
57…固定ねじ(ロック受け部固定用)
60…防塵部材
61…遮蔽部
62,63…取り付け部、62a,63a…ねじ挿通孔
64…切り粉案内部、64a…切り粉案内面
65,66…固定ねじ、65a,66a…ねじ孔

Claims (5)

  1. 加工材に当接させるベースと、該ベースに接近、離間可能に支持された加工機本体を備え、
    該加工機本体は、電動モータを駆動源として回転する刃具を備え、該加工機本体を前記ベースに接近させて前記刃具を前記加工材に切り込ませる加工機であって、
    前記ベースに、前記刃具の周囲を覆い、下部に前記刃具を突き出させる開口部を有する刃具カバーを備え、該刃具カバーの開口部に、切り粉の飛散を防止する防塵部材を設けた加工機。
  2. 請求項1記載の加工機であって、前記防塵部材は、前記開口部から下方へ張り出す遮蔽部を有する加工機。
  3. 請求項1又は2記載の加工機であって、前記防塵部材は、切断部位から吹き上がる切り粉を上方へ案内する切り粉案内部を有する加工機。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載した加工機であって、前記防塵部材を取り外し可能な構成とした加工機。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載した加工機であって、前記刃具としてマルノコ刃と溝切り刃の双方を使用可能であり、前記防塵部材は前記刃具として溝切り刃を使用する際に取り付けられる構成とした加工機。
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