JP2017017460A - 無線通信システムおよび光通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】アンテナ設置が難しいトンネルなどの構造物が少なくない路線を運行する都市圏の公共交通機関に適した、次世代移動体無線通信網を実現するための実用的な光通信システムを提供する。【解決手段】無線通信システムは、移動体の移動経路に沿って設置された複数の中継ポストと、制御装置と、上記複数の中継ポストと上記制御装置との間をそれぞれ結ぶ通信経路を切り替える経路選択手段と、を有し、上記移動経路に沿った上記移動体の移動に応じて、上記経路選択手段が上記通信経路を切り替える。【選択図】 図1

Description

本発明は、無線通信システムおよび光通信システムに関し、特に公共交通機関などの移動体の利用者の携帯無線通信機器を対象とした無線通信システムおよび光通信システムに関する。
スマートフォンやタブレットPC(Personal Computer)の普及により、移動体無線通信網の通信需要は急速に増加している。今後、これら移動体無線通信機器の利用目的に占める割合が増えると見込まれるストリーミング型配信サービスにおいては、10Mbps超の下り通信速度を要する高画質・高音質コンテンツの占める割合が年々高くなると予想される。こうした高品位コンテンツでも快適に視聴できる第4世代移動体無線通信方式としてLTE−A(Long Term Evolution Advanced)の標準化が進められ、世界中でこの規格に対応する移動体無線通信機器や関連設備の整備が進められている。
こうした移動体無線通信需要は、人が多く集まる駅やバスターミナル周辺に集中する傾向があり、特に朝夕の通勤・通学時間帯に突出することになる。こうした通勤・通学客がほどなく移動中にまで移動体無線通信機器を利用し始めるようになるのは、先進国の例からごく自然な成り行きである。
移動体無線通信サービスのうち、今後その占める割合が増えると予想されるフルハイビジョン動画のような高品位コンテンツを視聴するには、圧縮フォーマットにも依るが一般に10Mbps級の伝送速度が必要とされる。通勤・通学時間帯にこうした高品位コンテンツを列車1編成あたり約300人の乗客が視聴したとすると、その全通信速度(下り)は3Gbpsに達する。
この3Gbpsという値は、LTE−A(3GPPカテゴリー8)で規格化された下り通信速度のうちでも最高速に匹敵する。こうした通信速度を実現できる施設は当然設置コストも高いことからごく限られた中核的な無線基地局でのみ用いられ、大半の無線基地局は下り通信速度300Mbpsという3GPPカテゴリー6などに対応する施設になると考えられる。それゆえ、列車1編成あたり3Gbpsの下り通信速度を実現しようとすると、こうした300Mbpsの下り通信速度に対応した中小の無線基地局にして少なくとも10基分必要という計算になる。実際には、乗客が利用する移動体無線通信機器は新旧の規格に対応したものが混在するうえ、都市圏ではビル等による電波遮蔽で電波が途切れないように設置間隔を狭める箇所も出てくるので、必要な無線基地局の数はさらに多くなると考えられる。
以上の見積りは、あくまで列車1編成あたりを想定した場合である。通勤・通学時間帯には同一路線上に複数編成が狭い間隔を保って運行するのが普通である。このため、上述の高品位コンテンツサービスをストレスなく利用可能な移動体無線通信網を整備しようとすると、上記見積りに列車編成数を掛けたに等しい、膨大な数の無線基地局を設置する必要がある。
こうして路線に沿って多数の無線基地局が密に設置された場合、隣接する無線基地局間の電波干渉も課題であり、周波数割り当て管理や送信波電力制御などの干渉対策が不可欠になる。また、隣接する通話エリア(セル)間境界におけるハンドオーバ処理の負荷も、無線基地局の数に比例して増加する。
また、通勤・通学客は、朝方は自宅のある郊外から職場や学校のある都市中心部へ向かって移動し、夕方には逆に都市中心部から郊外へと帰路に就く。その結果、大都市を取り巻く人口密度分布も都市部では日中が高くなり、郊外では夜間に高くなる。仮に、移動体無線通信網をもしピーク時の利用客見込みに合わせて構築した場合、回線が繋がりにくい問題は避けられるが、人口密度分布がまばらな時間帯にはその稼働率が低下してしまう。一方、昼夜平均程度の利用客見込みに合わせて構築した場合は、設備投資が過剰になることこそ無いが、人口密度分布が上昇する時間帯に繋がりにくくなる状態が日々繰り返されてしまう。
こうした移動中の公共交通機関内という移動体無線通信機器利用シーンでは、乗客が所持する多数の移動体無線通信機器も当然のことながら車両とともにひと塊で移動する。例えば、大都市圏におけるラッシュ時の通勤・通学列車の場合、その数は列車1編成あたり数千台にのぼると見積もられる。
現行の移動体無線通信方式では、乗客が利用する移動体無線通信機器は個々に無線基地局と回線接続する。そして、公共交通機関内の乗客が利用する膨大な数の移動体無線通信機器は、無線基地局と何らかの形で回線が繋がった(通信中あるいは待ち受け)状態で列車とともにひと塊で移動することになる。そのため、無線基地局は、移動する列車内の膨大な移動体無線通信機器を時々刻々追尾しながら、それらの回線接続状態を維持し続けなければならない。移動体無線携帯機器側も、同様に無線基地局側の電波を常に追尾し続ける必要がある。
都市化が進行して通勤・通学に公共交通機関を利用し始めることによって生じるこうした課題は、次の(1)〜(3)に起因すると考えられる。
(1) 移動体無線通信で利用できる周波数幅が不足していること
(2) 無線基地局舎が固定設置されているため、通信需要の昼夜変動に応じた柔軟な帯域割り当てが難しいこと
(3) ひと塊で移動する多数の移動体無線通信機器が個々に無線基地局と接続を試みる回線接続の非効率性
これらのうち、課題(1)の周波数幅に起因するものについては、残念ながらマイクロ波帯の電波を利用する限り今後も大きな改善は期待できない。課題(2)についても、無線基地局舎が動き回れるようには造られていないので、現状ではアンテナを複数組合せた指向性制御(ビームフォーミング)技術を駆使して利用者密度分布の大きな変動に対応するなどの対応が必要である。ただし、その場合も各アンテナ間の振幅/位相制御が複雑化する割に利得の改善効果には限りがあり、無線基地局インフラのコストを押し上げる要因となる。
上記課題(3)については、乗客の携帯する移動体無線通信機器との送受信を、固定設置された無線基地局ではなく、何か別の基地局手段に引き受けさせて(ハンドオフさせて)1本に集約するという、公共交通機関に適した巧妙な仕組みを作ることができるとよい。こうすれば、無線基地局への膨大な接続処理の負荷を、効率的に分散できると考えられる。大都市圏の通勤・通学客の通信需要や分布変動に対応可能な新しい移動体無線通信網を構築するには、課題(3)で述べたような新しい無線基地局の概念を採り入れるのが現実的と考えられる。
こうした問題を解決するためには、無線基地局の役割を次の(1)および(2)の2つに分けて適切に役割分担させる形態が実用的と、考えられる。これにより、大都市周辺における一日を通じた通信需要変動にも対応可能な第4世代以降のサービスを限られた周波数資源やインフラ投資で効率良く提供するのである。
(1) 閑散時の利用者密度分布に合わせ比較的広域をカバーする固定の無線基地局
(2) 公共交通機関の移動に合わせて動き回るフローティングな無線基地局
ここで、前者は第3世代以前に採り入れられた広域通話エリア(マクロセル)の概念に相当し、後者は移動体無線通信機器との接続を維持したまま動き回る「仮想の通話エリア」と見なすと直観的に捉え易い。つまり、電車やバスなどの公共交通機関を丸ごと一つの動き回る「仮想の通話エリア」と見なし、その乗客が携帯する多数の移動体無線通信機器の通信を1本に集約する手段を公共交通機関内に設ける。そして、これと広域モバイルアクセス網を集中制御する基地局の間を1本の高速通信回線で繋ぐことによって、上述の課題に対する効率的な解決策を提供する新しい枠組みである。
こうした「動き回る仮想の通話エリア」という概念は、ムービングセルと呼ばれる。非特許文献1では、移動体としてバスを仮定し、バス利用客の移動体無線通信機器の通信を内部に設置した小型移動無線基地局で集約して、これとバス外部にある固定設置されたマクロセル無線基地局の間で通信を行うシステムの概念が開示されている。
今後、高品位コンテンツを利用する利用客の占める割合は年々増加し、それにつれて全通信速度も年々増えていくことが予想される。このため、非特許文献1が開示するような、公共交通機関の小型移動無線基地局がマクロセル無線基地局と直接無線通信を行うという構成では、列車1編成の全通信需要を一本に束ねて送受信しようとした場合、通信速度が決定的に不足すると予想される。この点については、複数の小型移動無線基地局を用いることで全体の通信速度を上げること自体は技術的に可能であるが、電波干渉対策や協調制御が必要なうえ、移動体側の小型移動無線基地局の機器コストが跳ね上がるなど、実用化にあたっての課題が多い。
Yutao Sui他、IEEE Communications Magazine(2013年6月、62〜68ページ)
上述のとおり、大都市圏において通勤・通学客が利用する移動体無線通信機器の下り全通信速度は、LTE−A世代では列車1編成当たり最大数Gbpsのオーダに達すると予想される。こうした大容量の通信を実現するにあたってはMIMO技術を利用することが期待されており、アンテナをアレイ状に並べた高機能の基地局を用いる検討が進められている。一方、大都市では限られた土地をできるだけ有効利用するため、地下にトンネルを掘って路線を通さざるを得ない場合が少なくない。
しかし、一般にトンネル内はその断面積が狭いため、移動する列車を常時追尾できるような高機能な無線基地局機器を、余裕をもって設置すること自体が難しい。また、鉄道の場合には電力架線支持用の構造物(梁)も路線上に一定間隔で設置されていることから、列車側の屋根部分にアンテナのような一定の高さのある構造物を取り付けるにあたっても、その高さが自ずと制約を受けることになる。こうした制約を避けるために高さを抑えた低姿勢アンテナを用いた場合、そのビーム指向性やの設計自由度も制約を受け、結果として高い通信速度を得ることが難しくなると懸念される。トンネル向けのアンテナとして現在利用されている漏洩同軸線路を用いた漏れ波アンテナは、次世代の移動体無線通信規格が謳う数Gbpsの通信速度や指向性制御を実現することが難しい。
こうした理由から、トンネル内を運行する都市圏の鉄道路線で通勤・通学客が第5世代以降の移動体無線通信サービスを快適に利用できる移動体無線通信網は、未だ開発されるに至っていない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、例えばアンテナ設置が難しいトンネルなどの構造物が少なくない路線を運行する都市圏の公共交通機関に適した、次世代移動体無線通信網を実現するための実用的な無線通信システムおよび光通信システムを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る無線通信システムは、移動体の移動経路に沿って設置された複数の中継ポストと、制御装置と、上記複数の中継ポストと上記制御装置との間をそれぞれ結ぶ通信経路を切り替える経路選択手段と、を有し、
上記移動経路に沿った上記移動体の移動に応じて、上記経路選択手段が上記通信経路を切り替える。
本発明に係る光通信システムは、移動体の移動経路に沿って設置された複数の中継ポストと、集中制御基地局と、上記複数の中継ポストと上記集中制御基地局との間をそれぞれ結ぶ光ファイバとを有し、
上記集中制御基地局は、少なくともn台の光送受信機(nは自然数)、ベースバンド信号多重分離器、マトリクス規模1×mの経路選択手段(mは自然数)、および移動体無線通信事業者の基地局との通信手段を備え、
上記移動経路に沿った移動体の移動に応じて、上記経路選択手段は上記光ファイバを切り替える。
本発明によれば、膨大なトラヒックを無線基地局網へ流し込むことなく、移動体の移動経路の脇の通信経路へ効率よく効果的にオフロードできるようになり、より高速な通信速度を実現できる。
本発明の最上位概念の実施形態の無線通信システムを示す概観図である。 本発明の第1の実施形態の無線通信システムを示す概観図である。 図2Aの移動体と中継ポストとの通信を示す概観図である。 本発明の第2の実施形態の無線通信システムを示す概観図である。 図3Aの移動体と中継ポストとの通信を示す概観図である。 本発明の第3の実施形態の無線通信システムを示す概観図である。 図4Aの移動体と中継ポストとの通信を示す概観図である。 本発明の実施例1の光通信システムを示す概観図である。 図5Aの列車と空間光通信中継ポストとの通信を示す概観図である。 本発明の実施例2の光通信システムを示す概観図である。 図6Aの列車と空間光通信中継ポストとの通信を示す概観図である。 本発明の実施例3の光通信システムを示す概観図である。 図7Aの列車と空間光通信中継ポストとの通信を示す概観図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。具体的な実施形態を説明する前に、本発明の最上位概念の実施形態による無線通信システムを説明する。図1は、本発明の最上位概念の実施形態の無線通信システムを示す概観図である。
図1の無線通信システムは、移動体3の移動経路に沿って設置された複数の中継ポスト4と、制御装置6と、複数の中継ポスト4との間を結ぶ複数の通信経路を切り替える経路選択手段8と、を有する。図1の無線通信システムでは、制御装置6と経路選択手段8との間に、送受信装置7をさらに有する。中継ポスト4は、移動体3の移動経路に沿って複数箇所、例えば2箇所以上、に配置される。経路選択手段8および送受信装置7の設置数は、対象とする移動経路や区間の移動体3の数を考慮して決められる。図1では複数の経路選択手段8および複数の送受信装置7を図示しているが、対象とする移動経路や区間の移動体3の数が1つの場合には、経路選択手段8および送受信装置7は少なくとも1つあればよい。
図1の光通信システムは、上記移動経路に沿った移動体3の移動に応じて、経路選択手段8は複数の中継ポスト4との間を結ぶ複数の通信経路を切り替える。これにより、移動体3の通信機器は移動体3の移動経路に沿って設置された複数の中継ポスト4のうちの少なくとも一つを中継として、無線通信システムの送受信装置8と通信することができる。以下、より具体的な実施形態について、本発明を説明する。
〔第1の実施形態〕
本発明の第1の実施形態による無線通信システムについて、説明する。図2Aは、本発明の第1の実施形態の無線通信システムを示す概観図である。図2Bは、図2Aの移動体と中継ポストとの通信を示す概観図である。
以下、移動体無線通信システムの構成について、光通信システムを説明する。図2Aに示すように、本光通信システムは、少なくとも集中制御基地局101と、光ファイバ102と、中継ポストの一例としての光中継ポスト104と、を含む。
集中制御基地局101は、移動体無線通信事業者の基地局との通信手段105、ベースバンド信号多重分離器106、n台(nは自然数)の光送受信機107、および1:m(mは自然数)の光経路選択手段108を、少なくとも備える。
光中継ポスト104は、移動体103の移動経路の脇に適当な間隔で複数設置されている。図2Aでは、m本(mは自然数)の光中継ポスト104が移動体103の移動経路に設置されているものとする。図2Bに示すように、光中継ポスト104は、ビーム走査手段109aと、ビーム捕捉・追尾手段110aとを、少なくとも備える。各光中継ポスト104は、光ファイバ102を介して送られてきた信号をビーム捕捉・追尾機構110aが定めた標的位置に向けて送信する機能、および標的位置から送られてきた信号を受信して光ファイバ102へ出力する機能を有する。この場合の標的位置は、具体的には光中継ポスト104の最寄りを走行する移動体103のビーム走査手段109bである。
光ファイバ102は、その片端が光経路選択手段108に、もう片端が光中継ポスト104にそれぞれ接続されている。m本の光中継ポスト104に対応して、m本の光ファイバ102が一つの光経路選択手段108に接続されている。一つの光経路選択手段108は、m本の光ファイバ102の一本を光通信経路として選択する。また図2Aでは、各光中継ポスト104と複数の光経路選択手段108とが光ファイバ102でそれぞれ接続されている。光経路選択手段108は、1:m光合分波器か、1:m波長合分波器か、1×m光スイッチを含んで構成することができる。
移動体103は、移動経路の一例として、2つのターミナル100a、100b間に設けられた路線を走行する。図2Aでは、2つのターミナル100a、100b間に複数列の路線が設けられた場合を示している。そして一つの路線に1〜n番の移動体103が存在しており、もう一つの路線にn+1〜2n番の移動体103が存在している。図2Aでは、路線全体として2n台の移動体103が存在している場合を示している。
移動体103は図2Bに示すように、ビーム走査手段109b、ビーム捕捉・追尾手段110b、光送受信機111、小型移動無線基地局112、および信号線113を備える。信号線113を介して、移動体103のビーム走査手段109bと小型移動無線基地局112とは互いに接続されている。小型移動無線基地局112は、移動体103内の複数の移動体無線通信機器114に通信サービスを提供する。
移動体103のビーム走査手段109bは、ビーム捕捉・追尾機構110bが定めた標的位置に向けて信号を送信する機能を有する。この場合の標的位置は、具体的には移動体103の最寄りの光中継ポスト104のビーム走査手段109aである。ビーム捕捉・追尾機構110bは、移動体103とその最寄りの光中継ポスト104の相対位置関係をもとに相手の標的位置(ビーム走査手段109a)を算出する機能を有する。
続いて、本実施形態の光通信システムの動作について説明する。集中制御基地局101へ送られてきた各移動体無線通信事業者(図示せず)からの信号は、通信手段105でそれぞれ受信されたのち、ベースバンド分離多重器106によって受取先である移動体103毎にそれぞれ分離される。この分離された各移動体無線通信事業者からの信号は、ベースバンド分離多重器106によって受取先である移動体103毎に多重化された後、光経路選択手段108によって路線上の移動体103毎に割り当てられ、それに対応する各光送受信機107を駆動する。光送受信機107は、一芯双方向光ファイバ通信が可能である。
光送受信機107からの出力信号光は、これに接続された光経路選択手段108へ導かれ、これらに接続された光ファイバ102を介して光中継ポスト104のビーム走査手段109aへ送られる。光中継ポスト104のビーム捕捉・追尾機構110aは、移動体103との相対位置関係をもとに相手の標的位置(ビーム走査手段109b)を算出する機能を有する。
ビーム走査手段109a、109bが相手の標的位置(ビーム走査手段109b、109a)を算出するにあたっては、例えば次の手法(1)〜手法(3)、あるいはこれら3つの方法の幾つかを組合せるなどの方法などが利用できると、考えられる。
(1) 移動体103と光中継ポスト104との相対位置に対する標的位置を予めデータベース化して、これを参照する。
(2) 相手の発する信号ないしは位置参照用光ビーム(光ビーコン)の受光強度が最大となる方向を、空間ビーム走査しながら探す。
(3) CCDカメラ(Charge Coupled Device Camera)等で撮影した標的位置近傍の映像情報から、画像処理技術を用いて抽出する。
本実施形態の移動体103は、走行中に常時数cmオーダの揺れが生じている可能性がある。相手の標的位置でこの揺れ幅より広く信号ビームが拡がっていれば、上記手法(1)が適用できる。上記手法(2)については、もし移動体103あるいは光中継ポスト104側のいずれかの通信機器に何らかの不具合が生じて信号・光ビーコンのいずれも発することが出来ない場合は、もう片方が標的位置を探索すること自体ができなくなる懸念がある。上記手法(3)は、相手の信号ないしは光ビーコンの有無に関わらず標的位置を画像情報から抽出できることから、電源故障等の不具合への耐性に優れると考えられる。
移動体103のビーム走査手段109bが受信した信号は、光送受信機111で復調され、信号線113を介して移動体103内に配置された小型移動無線基地局112へ送信される。信号線113は、ビーム走査手段109bおよびビーム捕捉・追尾機構110b〜小型移動無線基地局112間の相互通信を、電気信号ないしは光信号の形で、有線伝送あるいは無線伝送する機能を有する。光送受信機111は、一芯双方向光ファイバ通信が可能である。
小型移動無線基地局112は、信号線113を介して光送受信機111から受けた信号を、移動体103内の複数の移動体無線通信機器114へ送信する機能を有する。また、移動体103内の複数の移動体無線通信機器114が送信した信号は、上述の逆の順に経由して、集中制御基地局101の移動体無線通信事業者の基地局との通信手段105まで伝搬し、そこから各移動体無線通信事業者の基地局へ送られる。
本実施形態の光通信システムでは、移動体103とともにひと塊で移動する多数の移動体無線通信機器114がやり取りする膨大なデータを、移動体103に設けた小型移動無線基地局112で一束にまとめる。こうしてまとめたデータを移動体103から、路線脇に設けた光中継ポスト104へ空間伝送し、ここからさらに光ファイバ102を介して送ることにより、集中制御基地局101との間で通信することが可能である。
これにより、移動体無線通信の通信需要が最も高くなる公共交通機関の通勤通学時間帯においても、膨大なトラヒックを無線基地局網へ流し込むことなく路線脇の光ファイバ網へ効率よく効果的にオフロードできるようになる。その結果として、より高速な通信速度を実現できるようになる。
また本実施形態の光通信システムでは、移動体の位置を時々刻々追尾するにあたって、複数のアンテナの振幅や位相の組合せを変えて指向性を制御する、すなわちビームフォーミングを行う、といった必要を最小限に抑えることができる。
このため、移動体103に設けた小型移動無線基地局112と外部に固定設置されたマクロセル無線基地局との間で直接無線通信するムービングセル技術に比べて、マクロセル無線基地局が移動体103を追尾捕捉する負荷を大幅に軽減できる。これにより、移動体をビームフォーミング技術で追尾するような煩雑なアンテナ制御が不要となり、よりシンプルなアンテナ構成の無線基地局で済ませられる。その結果として、マクロセル無線基地局側の通信機器コスト低減が期待される。
また本実施形態の光通信システムでは、移動体103の移動経路に沿って適当な間隔で複数設置されている。これにより、移動体に設けた小型移動無線基地局が外部に固定設置されたマクロセル無線基地局に向かって直接無線通信するムービングセル技術に比べて、ビルやトンネルといった大都市につきものの電波遮蔽構造物に関する課題が実用上無視できる。このため本実施形態の光通信システムでは、都市中心部のビル密集地区や地下鉄などでも、電波が途切れて通信できなくなる心配がない。また、電波遮蔽構造物を避けるために無線基地局を見通し距離より狭い間隔で設置する必要も無くなることから、無線基地局の設置や維持管理に要するコストを抑えることにも寄与すると期待される。
さらに、本実施形態の光通信システムでは、移動体無線通信網を無線だけで構築する場合に比べて、無線基地局の設置密度を減らすことができる。これにより、複数の無線基地局間での干渉の影響も軽減され、無線基地局に割り当てる周波数リソースの管理も容易になると期待される。さらに、移動体が隣接する通話エリアとの境界を跨いで移動する際、ハンドオーバの頻度が大幅に抑えられ、その処理で発生する負荷も効果的に抑えることが可能となる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態による無線通信システムについて、説明する。図3Aは、本発明の第2の実施形態の無線通信システムを示す概観図である。図3Bは、図3Aの移動体と中継ポストとの通信を示す概観図である。
以下、移動体無線通信システムの構成について、光通信システムを説明する。図3Aに示すように、本光通信システムは第1の実施形態と同様に、少なくとも集中制御基地局301と、光ファイバ302と、中継ポストの一例としての光中継ポスト304と、を含む。
集中制御基地局301は、第1の実施形態と同様に、移動体無線通信事業者の基地局との通信手段305、ベースバンド信号多重分離器306、n台(nは自然数)の光送受信機307、および1:k(kは自然数)の光経路選択手段308aを少なくとも備える。
光中継ポスト304は、移動体303の移動経路の脇に適当な間隔で複数設置されている。図3Aでは、m本(mは自然数)の光中継ポスト304が移動体303の移動経路に設置されている。図3Bに示すように、光中継ポスト304は、ビーム走査手段309aと、ビーム捕捉・追尾手段310aとを少なくとも備える。
第1の実施形態との構成上の差は、集中制御基地局301のベースバンド信号多重分離器306とn台の光送受信機307との間に、マトリクス規模n×nの区間選択手段308bが設けられていることである。これらを除く個々の構成要素は上述した第1の実施形態とほぼ同様であるため、構成の詳細な説明は省略する。
続いて、本光通信システムの動作について説明する。本実施形態の光通信システムでは、信号を送受信すべき光中継ポスト304を、マトリクス規模n×nの区間選択手段308bと1×k光経路選択手段308aとを組合せて、選択する。
本実施形態においても光ファイバ302は、その片端が光経路選択手段308aに、もう片端が光中継ポスト304にそれぞれ接続されている。本実施形態でも、m本の光中継ポスト304に対応してm本の光ファイバ302が存在するが、この光ファイバ302はm本より少ないk本づつグループ化されて一つの1×k光経路選択手段308aに接続されている。一つの光経路選択手段308aは、k本の光ファイバ302の一本を光通信経路として選択する。
本光通信システムでは、路線上に移動体303がn編成運行しているものとする。移動体303は、移動経路の一例として、2つのターミナル300a、300b間に設けられた路線を走行する。以下、この路線を編成数に等しいn区間に分けて取り扱う。信号を送受する移動体303の最寄りの光中継ポスト304を選択するにあたっては、マトリクス規模n×nの区間選択手段308bを用いて、信号を送受する移動体303が走行している区間をまず選択する。
本実施形態では、計n台の光送受信機307は、それぞれが計n区間のいずれかに対応しており、区間選択手段308bからの信号で変調される。光送受信機307から出力された変調信号光は、1×k光経路選択手段308aおよび光ファイバ302を介して、上記区間を走行する移動体303の最寄りの光中継ポスト304へ送信される。各光送受信機307はいずれもk本の光中継ポスト304をカバーし、1×k光経路選択手段308aのポートを順次切り替えることにより、この区間を走行する移動体303を順次追尾する。
この区間を越えて移動体303が移動経路を移動する場合には、マトリクス規模n×nの区間選択手段308bを用いて隣接する区間をカバーする光送受信機307へ切り替えることで、対応する。光中継ポスト304から集中制御基地局301側へ送信された信号は、この逆の道筋を辿って移動体通信事業者へと送られる。これらを除く個々の構成要素の働きは第1の実施形態と同じであるので、それらの詳細な説明は省略することとする。
移動体303側の構成や動作は、第1の実施形態と同様である。移動体303は図3Bに示すように、ビーム走査手段309b、ビーム捕捉・追尾手段310b、光送受信機311、小型移動無線基地局312、および信号線313を備える。信号線313を介して、移動体303のビーム走査手段309bと小型移動無線基地局312とは互いに接続されている。小型移動無線基地局312は、移動体303内の複数の移動体無線通信機器314に通信サービスを提供する。
本実施形態にかかる光通信システムによれば、第1の実施形態と同様に、移動体303とともにひと塊で移動する多数の移動体無線通信機器314がやり取りする膨大なデータを、移動体303に設けた小型移動無線基地局312で一束にまとめる。こうしてまとめたデータを移動体303から、路線脇に設けた光中継ポスト304へ空間伝送し、ここからさらに光ファイバ302を介して送ることにより、集中制御基地局301との間で通信することが可能である。
これにより、移動体無線通信の通信需要が最も高くなる公共交通機関の通勤通学時間帯においても、膨大なトラヒックを無線基地局網へ流し込むことなく路線脇の光ファイバ網へ効率よく効果的にオフロードできるようになる。
また本実施形態の光通信システムでは、移動体の位置を時々刻々追尾するにあたって、複数のアンテナの振幅や位相の組合せを変えて指向性を制御する、すなわちビームフォーミングを行う、必要を最小限に抑えることができる。
また本実施形態の光通信システムでは、移動体303の移動経路に沿って適当な間隔で光中継ポスト304が複数設置されている。これにより、ビルやトンネルといった大都市につきものの電波遮蔽構造物に関する課題が実用上無視できる。
さらに本実施形態の光通信システムでは、信号を送受信すべき光中継ポスト304を、マトリクス規模n×nの区間選択手段308bと1×k光経路選択手段308aとを組合せて、選択する。これにより、第1の実施形態の光経路選択手段108がm本の光ファイバ302から経路選択していたのに対し、本実施形態の光経路選択手段308aはk本(単純計算ではm/n本)の光ファイバ302から経路選択する構成となる。これにより、光経路選択手段308aのマトリクス規模を抑えることが可能である。
本実施形態では、移動経路上を運行している移動体303の編成数を考慮して、移動経路を編成数に等しいn区間に分けて取り扱っている。また、信号を送受する移動体303の最寄りの光中継ポスト304を選択する際に、マトリクス規模n×nの区間選択手段308bを用いて、信号を送受する移動体303が走行している区間をまず選択している。これにより、光経路選択手段308aのマトリクス規模を抑えることが可能である。この効果は、多数の中継ポストを必要とする路線の場合に、顕著になる。この特徴は、製造歩留りやコスト、挿入損失、ポート間ばらつきなどの観点から実用上有用である。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態による無線通信システムについて、説明する。図4Aは、本発明の第3の実施形態の無線通信システムを示す概観図である。図4Bは、図4Aの移動体と中継ポストとの通信を示す概観図である。
以下、移動体無線通信システムの構成について、光通信システムを説明する。図4Aに示すように、本光通信システムも第2の実施形態と同様に、少なくとも集中制御基地局と、光ファイバ502と、中継ポストの一例としての光中継ポストとを含む。第2の実施形態との構成上の差は、集中制御基地局が路線の上り用/下り用で互いに分離され、かつ互いに路線の反対側のターミナル側に設けられている点である。
図4Aではm本(mは自然数)の光中継ポスト504aが移動体503(1〜n番)の移動経路の脇に設置されており、m本(mは自然数)の光中継ポスト504bが移動体503(n+1〜2n番)の移動経路に設置されている。光中継ポスト504aおよび光中継ポスト504bは、説明の便宜上異なる参照番号を付与したものであって、構成や動作は第1の実施形態の光中継ポスト104や第2の実施形態の光中継ポスト304と同じである。図4Bに示すように、光中継ポスト504a、504bは、ビーム走査手段509aと、ビーム捕捉・追尾手段510aとを少なくとも備える。
一つの集中制御基地局501aは、移動体無線通信事業者の基地局との通信手段505、ベースバンド信号多重分離器506、n台の光送受信機507、マトリクス規模n×nの区間選択手段508b、および1:kの光経路選択手段508aを備える。
もう一つの集中制御基地局501bもまた、移動体無線通信事業者の基地局との通信手段505、ベースバンド信号多重分離器506、n台の光送受信機507、マトリクス規模n×nの区間選択手段508b、および1:kの光経路選択手段508aを備える。
そして図4Aに示すように、一つの集中制御基地局501aはターミナル500a側に設けられており、もう一つの集中制御基地局501bはターミナル500b側に設けられている。これにより集中制御基地局が路線の上り用/下り用で互いに分離され、かつ互いに路線の反対側のターミナル側に設けられている。これらを除く個々の構成要素の働きは、第1の実施形態や第2の実施形態と同様であるため、詳細な説明は省略する。
本実施形態の光通信システムにおいても第2の実施形態と同様に、一つの集中制御基地局501aは、信号を送受信すべき光中継ポスト504aを、マトリクス規模n×nの区間選択手段508bと1×k光経路選択手段508aとを組合せて、選択する。もう一つの集中制御基地局501bは、信号を送受信すべき光中継ポスト504bを、マトリクス規模n×nの区間選択手段508bと1×k光経路選択手段508aとを組合せて、選択する。
移動体503側の構成や動作は、第1の実施形態および第2の実施形態と同様である。移動体503は図4Bに示すように、ビーム走査手段509b、ビーム捕捉・追尾手段510b、光送受信機511、小型移動無線基地局512、および信号線513を備える。信号線513を介して、移動体503のビーム走査手段509bと小型移動無線基地局512とは互いに接続されている。小型移動無線基地局512は、移動体503内の複数の移動体無線通信機器514に通信サービスを提供する。
本実施形態では、2つの集中制御基地局501a、501bのうち片側の機能が停電等の障害で万が一正常に機能しなくなった場合、或いは設備交換やメンテナンス等で機能停止しているような場合に、対処できる。すなわちこのような場合にも、もう片側の集中制御基地局が正常に機能できる状態であれば、上り/下りの反対側の光中継ポストを利用することで、通信サービスを継続することを可能にするものである。
例えば、一つの路線を移動している移動体503(n+1〜2n番)は、もう一つの路線脇に設けた光中継ポスト504aへ空間伝送し、ここからさらに光ファイバ502を介して送ることにより、集中制御基地局501aとの間で通信することが可能である。また、もう一つの路線を移動している移動体503(1〜n番)は、もう一つの路線脇に設けた光中継ポスト504bへ空間伝送し、ここからさらに光ファイバ502を介して送ることにより、集中制御基地局501bとの間で通信することが可能である。
また、上り/下り計2系統の光ファイバ502のうち片側の系統が事故や災害、工事などで機能停止している場合でも、もう片側の系統に異常がなければ、同様に上り/下りの反対側の光中継ポストを利用することで通信サービスを継続することが可能である。
本実施形態によれば、第1および第2の実施形態と同様に、移動体503とともにひと塊で移動する多数の移動体無線通信機器514がやり取りする膨大なデータを、移動体503に設けた小型移動無線基地局512で一束にまとめる。こうしてまとめたデータを移動体503から、路線脇に設けた光中継ポストへ空間伝送し、ここからさらに光ファイバ502を介して送ることにより、集中制御基地局501a、501bとの間で通信することが可能である。
さらに、第2の実施形態と同様に、一つの集中制御基地局501aは、信号を送受信すべき光中継ポスト504aを、マトリクス規模n×nの区間選択手段508bと1×k光経路選択手段508aとを組合せて、選択する。またもう一つの集中制御基地局501bは、信号を送受信すべき光中継ポスト504bを、マトリクス規模n×nの区間選択手段508bと1×k光経路選択手段508aとを組合せて、選択する。これにより第2の実施形態と同様に、光経路選択手段508aのマトリクス規模を抑えることが可能である。
さらに本実施形態によれば、二つの集中制御基地局501a、501bのうちの一つの集中制御基地局が正常に機能できる状態であれば、上り/下りの反対側の光中継ポスト504a、または504bを利用することで、通信サービスを継続することができる。また、上り/下り計2系統の光ファイバ502のうち片側の系統が事故や災害、工事などで破断してしまった場合でも、同様に上り/下りの反対側の光中継ポスト504a、504bを利用することで、通信サービスを継続することが可能である。本実施形態の構成を用いることにより、第2の実施形態に比べて、障害への耐性に優れた光通信システムを実現することができる。
上述した本発明の実施形態の光通信システムについて、以下に実施例を説明する。
(実施例1)
実施例1は、第1の実施形態にかかる鉄道向け光通信システムについての動作検証例である。図5Aは、本発明の実施例1の光通信システムを示す概観図である。図5Aは、鉄道向け光通信システムを示す。図5Bは、図5Aの移動体と中継ポストとの通信を示す概観図である。以下、鉄道向け光通信システムの構成について説明する。
本実施例の光通信システムは、集中制御基地局201、光ファイバ202、列車203、中継ポストの一例としての空間光通信中継ポスト204により、主に構成される。
集中制御基地局201は、4つの移動体無線通信事業者の基地局との通信手段205、ベースバンド信号多重分離器206、32台の光送受信機207、光経路選択用1×64光スイッチ208を備える。ここで各光送受信機207は、移動体無線通信システム用の規格であるCPRI(Common Public Radio Interface)規格対応で、波長1550nm帯用のものとする。
図5Aでは、計128本の光ファイバ202が、片側が光経路選択用1×64光スイッチ208に、もう片端が空間光通信中継ポスト204にそれぞれ接続されている。列車203は、2つのターミナル駅200a、200b間の路線上に上り/下り16編成、計32編成が走行している。路線の上り/下りに各64本、計128本割り当てられた空間光通信中継ポスト204は、列車203の移動経路の脇に約300m間隔で設置されている。図5Bに示すように、空間光通信中継ポスト204は、いずれも光ビーム走査手段209a、ビーム捕捉・追尾手段210aを備える。光ビーム走査手段209aは光ファイバ202に接続されており、光送受信機207から受けた信号を列車203へ送信する機能および列車203から受けた信号を光送受信機207へ送信する機能を有する。
図5Bに示すように列車203は、その内部に光ビーム走査手段209b、ビーム捕捉・追尾手段210b、光送受信機211、小型移動無線基地局212を備える。光送受信機211と小型移動無線基地局212とは、光ファイバ213を介して互いに接続されている。ビーム捕捉手段210aおよびビーム捕捉手段210bは、標的位置近傍を可視光ビーコンで走査する機能ならびにその輝点位置や列車203の映像を画像処理することにより、互いの標的位置を正確に知る機能を備える。その精度は、300m先方の標的位置で±5cm以内である。なお、光ビーム走査手段209a、光ビーム走査手段209bは、光ファイバ中を伝搬する信号光を、レンズを用いて平行光(コリメート光)に変換する機能を有する光学鏡筒である。
小型移動無線基地局212は、乗客の移動体無線通信機器214との間で無線通信を行う機能を有する。移動体無線通信機器214から小型移動無線基地局212が受信した信号は、RF(Radio Frequency)フロントエンド受信機(図示せず)で受信される。その後、A/D(Analog to Digital)変換器(図示せず)でデジタイズされて、光ファイバ213を介して列車203の光送受信機211へ送信される。
その逆も同様に、光送受信機211が送信した信号は光ファイバ213を介して小型移動無線基地局212へ送信される。小型移動無線基地局212のD/A(Digital to Analog)変換器(図示せず)でアナログRF信号に変換された後、RFフロントエンド送信器(図示せず)から、移動体無線通信機器214へ送信される。列車203の光ビーム走査手段209bは、空間光通信中継ポスト204の光ビーム走査手段209aとの間でコリメート結合を実現する機能を備える。光ファイバ202は1芯双方向光通信を行う。
図5Aの1×64光スイッチ208は、路線に沿って進行する列車203の最寄りの空間光通信中継ポスト204と、それに対応する光送受信機207との接続を実現する。同一の光送受信機207で64本の空間光通信中継ポスト204をカバーし、これらに繋がる1×64光スイッチ208のポートを順次切り替えることにより、この区間を走行する列車203を順次追尾する。
1×64光スイッチ208は、1:64光合分波器を用いて、64本の空間光通信中継ポスト204に同一の信号光を送受する構成としても良い。またあるいは、光送受信機207、211を波長可変型とし、1×64光スイッチ208を1:64波長合分波器に置き換えることで、1×64光スイッチとしての機能を波長可変機能で実現させても良い。
この実施例1の構成により、時速90kmで運行する列車203内の複数の乗客が利用する計300台の移動体無線通信機器214に対し、それぞれ通信速度10Mbps(下り)、合計3Gbps(下り)の高速通信サービスを提供可能となった。
(実施例2)
実施例2は、第2の実施形態にかかる鉄道向け光通信システムについての動作検証例である。図6Aは、本発明の実施例2の光通信システムを示す概観図である。鉄道向け光通信システムを示す。図6Bは、図6Aの移動体と中継ポストとの通信を示す概観図である。以下、鉄道向け光通信システムの構成について説明する。
本実施例の光通信システムは、実施例1と同様に、集中制御基地局401、光ファイバ402、列車403、中継ポストの一例としての空間光通信中継ポスト404により、主に構成される。集中制御基地局401は、通信手段405、ベースバンド信号多重分離器406、光送受信機407、および光経路選択手段を備える。なお図6Bに示すように、空間光通信中継ポスト404は、いずれも光ビーム走査手段409a、ビーム捕捉・追尾手段410aを備える。
本実施例の本光通信システムと実施例1のそれとの違いは、ベースバンド信号分離多重器406とn台の光送受信機407の間にマトリクス規模16×16のパケットスイッチ408bが設けられていることである。ならびに本実施例の本光通信システムと実施例1のそれとの違いは、光経路選択手段として1×4光スイッチ408aが用いられていることである。これらを除く個々の構成要素は実施例1と同じであるため、構成の詳細な説明は実施例1に譲る。
なお、図6Bに示すように列車403は、その内部に光ビーム走査手段409b、ビーム捕捉・追尾手段410b、光送受信機411、小型移動無線基地局412を備える。光送受信機411と小型移動無線基地局412とは、光ファイバ413を介して互いに接続されている。小型移動無線基地局412は、列車403内の複数の移動体無線通信機器414に通信サービスを提供する。
続いて、本実施例の本光通信システムの動作について説明する。本光通信システムでは、2つのターミナル駅400a、400b間の路線上に列車403が上り/下り各16編成、計32編成運行している。以下、上り/下りの各路線とも、それぞれを運行中の車両編成数に等しい16区間に分けて取り扱う。信号を送受する列車403の最寄りの空間光通信中継ポスト404を選択するにあたっては、まずマトリクス規模16×16のパケットスイッチ408bを用いて、信号を送受する列車403が走行している区間をまず選択する。計16台の光送信機407は、それぞれが計16区間のいずれかに対応していて、パケットスイッチ408bからの信号で変調される。光送信機407から出力された変調信号光は、1×4光スイッチおよび光ファイバ402を介して、上記区間を走行する列車403の最寄りの空間光通信中継ポスト404へ送信される。
各光送受信機407はいずれも4本の空間光通信中継ポスト404をカバーし、1×4光スイッチ408aのポートを順次切り替えることにより、この区間を走行する列車403を順次追尾する。この区間を越えて列車403が移動する場合には、マトリクス規模16×16のパケットスイッチ408bを用いて隣接する区間をカバーする光送受信機407へ切り替えることで対応する。
これらを除く個々の構成要素の働きは実施例1と同じであるため、それらの働きの詳細な説明は実施例1に譲る。
本実施例は、上記構成に限られない。例えば、光送受信機407、411を波長可変型とし、1×4光スイッチ408aの代わりに1:4波長合分波器を用いることで、光送受信機407、411の波長可変動作によって1×4光スイッチとしての機能を実現させる構成としても良い。
本実施例の構成により、光経路選択手段の挿入損失が1×64光スイッチを用いた実施例1の場合に比べ約2.5dB低減できた。これにより、実施例1と同じ通信速度を提供しつつ、空間光通信中継ポスト404〜列車403間の空間光通信の受信感度マージンを約2.5dB改善することが可能となり、降雨時の信号光減衰の影響が大幅に軽減された。
(実施例3)
実施例3は、第3の実施形態にかかる鉄道向け光通信システムについての動作検証例である。図7Aは、本発明の実施例3の光通信システムを示す概観図である。鉄道向け光通信システムを示す。図7Bは、図7Aの移動体と中継ポストとの通信を示す概観図である。以下、鉄道向け光通信システムの構成について説明する。
本実施例の光通信システムは、実施例1および実施例2と同様に、集中制御基地局601、光ファイバ602、列車603、中継ポストの一例としての空間光通信中継ポスト604により、主に構成される。集中制御基地局601は、通信手段605、ベースバンド信号多重分離器606、光送受信機607、光経路選択用1×4光スイッチ608a、マトリクス規模16×16のパケットスイッチ608b、を備える。なお図7Bに示すように、空間光通信中継ポスト604は、いずれも光ビーム走査手段609a、ビーム捕捉・追尾手段610aを備える。
図7Aに示すように、本実施例では、集中制御基地局601と光ファイバ602が上り用/下り用で互いに分離され、かつ互いに路線の反対側のターミナル駅側に設けられている点で、実施例2と異なる。二つの集中制御基地局601のうち、一つの集中制御基地局601はターミナル駅600a側に配置されており、もう一つの集中制御基地局601はターミナル駅600b側に配置されている。これらを除く個々の構成要素の働きは、実施例2と同じであるため、構成の詳細な説明は実施例2に譲る。
なお図7Bに示すように列車603は、その内部に光ビーム走査手段609b、ビーム捕捉・追尾手段610b、光送受信機611、小型移動無線基地局612を備える。光送受信機611と小型移動無線基地局612とは、光ファイバ613を介して互いに接続されている。小型移動無線基地局612は、列車603内の複数の移動体無線通信機器614に通信サービスを提供する。
本実施例では、2つの集中制御基地局601のうちいずれか一つが正常に機能できる状態であれば、上り用/下り用のいずれか正常に動作する側の空間光通信中継ポスト604を利用することで、通信サービスを継続することが可能である。集中制御基地局601のうち片側の集中制御基地局を活用し、上り用/下り用の正常に動作する空間光通信中継ポスト604を利用することで、通信サービスを継続することが可能である。
また、上り/下り計2系統の光ファイバ602のうち片側の系統が事故や災害、工事などで機能停止している場合でも、異常の無い側の空間光通信中継ポスト604を利用することで、通信サービスを継続することが可能である。このように、本実施例の構成を用いることにより、実施例2に比べて障害への耐性に優れた光通信システムを実現することができる。
本実施例の構成により、列車603内の複数の乗客が利用する計300台の移動体無線通信機器614に対し、それぞれ通信速度10Mbps(下り)、合計3Gbps(下り)の高速通信サービスを提供し続けることが可能である。集中制御基地局601の一方が停電等で正常動作しなくなったり、光ファイバ602のうち上り用ないしは下り用の一方が事故などで正常に動作しなくなったりした場合でも、障害に強い移動体無線通信網を実現する光通信システムを構築できる。
〔その他の実施形態〕
なお、本発明は上記実施形態や実施例に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。これらも、本発明の範囲に含まれることはいうまでもない。
例えば、空間光通信手段を、ミリ波帯などRF信号で通信を行う無線送受信機で置き換えても同様な機能を実現できる。なお、その際には、移動体と中継ポストの相対位置が時々刻々変わっても通信が途切れないよう、RF信号をビーム走査する機能が必要で、フェーズドアレイアンテナ技術などの応用が期待される。同様に、帯域幅に制約があるRF信号を用いる場合には、移動体無線通信機器のRF信号をデジタイズしてデジタル信号の形で移動体の信号線で伝送させる代わりに、移動体無線通信機器のベースバンド信号の形で伝送させるのが現実的である。
光経路選択手段として光スイッチを利用する場合、光学材料の屈折率が温度で変化する性質を利用した熱光学型光スイッチや、半導体基板に形成された可動鏡を静電的に駆動するマイクロエレクトロメカニカル光スイッチなどが利用可能である。
光送受信機としては、例えば移動体無線通信システム用の規格であるCPRIに適合した光送受信機や、幹線系光ファイバ通信システム向けのデジタルコヒーレント光送受信機、光インターコネクション向けの光送受信機などが利用できると期待される。
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)移動体の移動経路に沿って設置された複数の中継ポストと、制御装置と、前記複数の中継ポストと前記制御装置との間をそれぞれ結ぶ通信経路を切り替える経路選択手段と、を有し、
前記移動経路に沿った前記移動体の移動に応じて、前記経路選択手段が前記通信経路を切り替える無線通信システム。
(付記2)移動体の移動経路に沿って設置された複数の中継ポストと、複数の送受信機と、前記複数の中継ポストと前記複数の送受信機との間をそれぞれ結ぶ通信経路を切り替える経路選択手段と、を有し、
前記移動経路に沿った移動体の移動に応じて、前記経路選択手段が前記通信経路を切り替える無線通信システム。
(付記3)前記移動経路に沿った移動体の移動に応じて、前記経路選択手段に前記通信経路の切り替えを指示する制御手段をさらに備える、付記2に記載の無線通信システム。
(付記4)前記複数の中継ポストは、前記移動体の前記移動経路に沿って、複数列に設置されており、
前記通信経路は、前記複数の中継ポストと前記複数の送受信機との間をそれぞれ結んでいる、付記1乃至付記3のいずれか一つに記載の無線通信システム。
(付記5)前記経路選択手段の通信経路に直列に接続され、前記制御手段により制御されるマトリクス構成の区間選択手段をさらに備える、付記1乃至付記4のいずれか一つに記載の無線通信システム。
(付記6)前記制御手段は、前記複数列に設置された前記複数の中継ポストのうち、一つの列に設置された前記複数の中継ポストと前記送受信機との間を結ぶ通信経路を切り替えるように制御する、付記4または付記5に記載の無線通信システム。
(付記7)前記制御手段は、前記複数列に設置された前記複数の中継ポストと前記送受信機との間を結ぶ通信経路をそれぞれ切り替えるように制御する、付記4または付記5に記載の無線通信システム。
(付記8)前記移動体は、前記複数列に設置された前記複数の中継ポストのうち、一つの列に設置された前記複数の中継ポストを経由して、前記送受信機と通信する、付記4乃至付記7のいずれか一つに記載の無線通信システム。
(付記9)前記移動体は、前記複数列に設置された前記複数の中継ポストのうち、前記移動経路からの距離がより近い方に設置された前記複数の中継ポストのいずれかを経由して、前記送受信機と通信する、付記8に記載の無線通信システム。
(付記10)前記移動体は、前記複数列に設置された前記複数の中継ポストのうち、前記移動経路からの距離がより遠い方に設置された前記複数の中継ポストのいずれかを経由して、前記送受信機と通信する、付記8に記載の無線通信システム。
(付記11)移動体の移動経路に沿って設置された複数の中継ポストと、集中制御基地局と、前記複数の中継ポストと前記集中制御基地局との間をそれぞれ結ぶ光ファイバとを有し、
前記集中制御基地局は、少なくともn台の光送受信機(nは自然数)、ベースバンド信号多重分離器、マトリクス規模1×mの経路選択手段(mは自然数)、および移動体無線通信事業者の基地局との通信手段を備え、
前記移動経路に沿った移動体の移動に応じて、前記経路選択手段は前記光ファイバを切り替える、光通信システム。
(付記12)前記複数の中継ポストは、前記移動体と前記集中制御基地局との間で送受される信号を中継する機能を有する、付記11に記載の光通信システム。
(付記13)前記集中制御基地局の前記経路選択手段のマトリクス規模が1×k(kは自然数)で、前記ベースバンド信号多重分離器と前記光送受信機の間にマトリクス規模n×nの区間選択手段がさらに設けられ、前記中継ポストの数がk×nである、付記11または付記12に記載の光通信システム。
(付記15)前記複数の中継ポストは、前記移動体の前記移動経路に沿って、複数列に設置されており、
前記移動体は、前記複数列に設置された前記複数の中継ポストのうち、前記移動経路からの距離がより近い方に設置された前記複数の中継ポストのいずれかを経由して、前記光送受信機と通信する、付記11乃至付記14のいずれか一つに記載の光通信システム。
(付記16)前記複数の中継ポストは、前記移動体の前記移動経路に沿って、複数列に設置されており、
前記移動体は、前記複数列に設置された前記複数の中継ポストのうち、前記移動経路からの距離がより遠い方に設置された前記複数の中継ポストのいずれかを経由して、前記光送受信機と通信する、付記11乃至付記14のいずれか一つに記載の光通信システム。
(付記17)集中制御基地局が、2か所に分散配置されていることを特徴とする、付記11乃至付記16に記載の光通信システム。
(付記18)前記複数の中継ポストは、前記移動体の前記移動経路に沿って、複数列に設置されており、
分散配配置された集中制御基地局の一つが、一つの列の前記複数の中継ポストを使用し、分散配配置された集中制御基地局のもう一つが、もう一つの列の前記複数の中継ポストを使用する、付記17に記載の光通信システム。
(付記19)前記経路選択手段が、n台の1×k光スイッチか、n台の1:k光合分波器か、n台の1:k波長合分波器のいずれかである、付記11乃至付記18のいずれか一つに記載の光通信システム。
100a、100b、300a、300b、500a、500b ターミナル
101、201、301、401、501a、501b、601 集中制御基地局
102、202、302、402、502、602 光ファイバ
103、303、503 移動体
104、304、504a、504b 光中継ポスト
105、205、305、405、505、605 通信手段
106、206、306、406、506、606 ベースバンド信号多重分離器
107、207、307、407、507、607 光送受信機
108、308a、508a 光経路選択手段
109a、109b、309a、309b、509a、509b ビーム走査手段
110a、110b、210a、210b、310a、310b 光ビーム捕捉・追尾手段
111、211、311、411、511、611 光送受信機
112、212、312、412、512、612 小型移動無線基地局
113、313、513 信号線
114、214、314、414、514、614 移動体無線通信機器
200a、200b、400a、400b、600a、600b ターミナル駅
203、403、603 列車
204、404、604 空間光通信中継ポスト
208 1×64光スイッチ
209a、209b、409a、409b、609a、609b 光ビーム走査手段
213、413、613 光ファイバ
308b、508b 区間選択手段
408a、608a 1×4光スイッチ
408b、608b パケットスイッチ

Claims (10)

  1. 移動体の移動経路に沿って設置された複数の中継ポストと、制御装置と、前記複数の中継ポストと前記制御装置との間をそれぞれ結ぶ通信経路を切り替える経路選択手段と、を有し、
    前記移動経路に沿った前記移動体の移動に応じて、前記経路選択手段が前記通信経路を切り替える無線通信システム。
  2. 移動体の移動経路に沿って設置された複数の中継ポストと、複数の送受信機と、前記複数の中継ポストと前記複数の送受信機との間をそれぞれ結ぶ通信経路を切り替える経路選択手段と、を有し、
    前記移動経路に沿った移動体の移動に応じて、前記経路選択手段が前記通信経路を切り替える無線通信システム。
  3. 前記移動経路に沿った移動体の移動に応じて、前記経路選択手段に前記通信経路の切り替えを指示する制御手段をさらに備える、請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 前記複数の中継ポストは、前記移動体の前記移動経路に沿って、複数列に設置されており、
    前記通信経路は、前記複数の中継ポストと前記複数の送受信機との間をそれぞれ結んでいる、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の無線通信システム。
  5. 前記経路選択手段の通信経路に直列に接続され、前記制御手段により制御されるマトリクス構成の区間選択手段をさらに備える、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の無線通信システム。
  6. 前記制御手段は、前記複数列に設置された前記複数の中継ポストのうち、一つの列に設置された前記複数の中継ポストと前記送受信機との間を結ぶ通信経路を切り替えるように制御する、請求項4または請求項5に記載の無線通信システム。
  7. 前記制御手段は、前記複数列に設置された前記複数の中継ポストと前記送受信機との間を結ぶ通信経路をそれぞれ切り替えるように制御する、請求項4または請求項5に記載の無線通信システム。
  8. 前記移動体は、前記複数列に設置された前記複数の中継ポストのうち、一つの列に設置された前記複数の中継ポストを経由して、前記送受信機と通信する、請求項4乃至請求項7のいずれか一項に記載の無線通信システム。
  9. 前記移動体は、前記複数列に設置された前記複数の中継ポストのうち、前記移動経路からの距離がより遠い方に設置された前記複数の中継ポストのいずれかを経由して、前記送受信機と通信する、請求項8に記載の無線通信システム。
  10. 移動体の移動経路に沿って設置された複数の中継ポストと、集中制御基地局と、前記複数の中継ポストと前記集中制御基地局との間をそれぞれ結ぶ光ファイバとを有し、
    前記集中制御基地局は、少なくともn台の光送受信機(nは自然数)、ベースバンド信号多重分離器、マトリクス規模1×mの経路選択手段(mは自然数)、および移動体無線通信事業者の基地局との通信手段を備え、
    前記移動経路に沿った移動体の移動に応じて、前記経路選択手段は前記光ファイバを切り替える、光通信システム。
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