JP2017015795A - 光変調器 - Google Patents

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雅之 高橋
Masayuki Takahashi
雅之 高橋
浩太郎 武田
Kotaro Takeda
浩太郎 武田
勉 竹谷
Tsutomu Takeya
勉 竹谷
秀之 野坂
Hideyuki Nosaka
秀之 野坂
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

【課題】進行波電極中での電気変調信号の減衰を補償して、変調効率の低下を防止する光変調器を提供する。【解決手段】光導波路10を伝搬する光波を電界により変調する進行波電極21を備えた位相変調器20と、進行波電極21に電気変調信号Vinを入力する駆動回路30Aとを有する光変調器において、駆動回路30Aは、進行波電極21に沿って並列に設けられ、位相変調器20の入力端側と同じ側に電気変調信号Vinが入力されると共に、入力された電気変調信号Vinの位相速度が進行波電極21を伝搬する電気変調信号Vinの位相速度と同じとなる特性インピーダンスを有する電気伝送線路31と、電気伝送線路31と進行波電極21との間にラダー型に接続されると共に、電気伝送線路31に入力された電気変調信号Vinを増幅して進行波電極21に入力する複数の増幅回路A1〜ANとを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、光送受信器の中で電気信号を光信号に変換する光変調器に関し、特に、駆動用の電気変調信号の損失を補償する機能を有する駆動回路を備えた光変調器に関する。
高速な光変調が可能で、波長依存性の小さい光導波路型マッハツェンダ変調器(MZM:Mach-Zehnder Modulator)が、光送受信器の光変調器として広く用いられている。図7に示すように、MZMは、光導波路10と1対の位相変調器20から構成され、駆動回路60により位相変調器20を駆動することにより、光導波路10に入力したCW(Continuous Wave)光波を変調光に変換している。
ここで、MZMを構成する光導波路10は、入力光導波路と、2つのアーム光導波路と、出力光導波路とを有し、2つのアーム光導波路の両端部において、各々、一部を互いに近接して配置して、2つの方向性結合器を形成し、2つの方向性結合器に入力光導波路と出力光導波路を各々接続した構成である。
駆動回路60からの電気変調信号を位相変調器20に入力するための電極としては、進行波電極が一般的に用いられている。進行波電極は、光導波路10(アーム光導波路)中の光波の進行方向に沿って設けられており、この進行波電極により、光導波路10(アーム光導波路)に電界を印加するようにしている。進行波電極では、光導波路10中を進む光波の位相速度に対して、進行波電極中を進む電気変調信号であるマイクロ波の位相速度が揃うように設計されている。
進行波電極を用いた構成を図8に示す。図8を参照して説明すると、位相変調器20における光導波路10の入力端で入力された光波と、駆動回路60から進行波電極21に入力されたマイクロ波(電気変調信号Vinを増幅したもの)の波面は、互いに揃って同じ速度で出力端まで進行する。このため、マイクロ波が光波へと伝わり、変調光を作り出すことができる。なお、図8において、符号Aは、進行波電極21の入力端側に接続され、電気変調信号Vinを増幅する増幅回路であり、符号Rtは、一端が進行波電極21の出力端側に接続され、他端がグランドGに接続された終端抵抗である。
八坂 洋、「InP光変調器」、信学技報IEICE Technical Report MWP2012-4(2012-04)、電子情報通信学会、2012年、P19−24 I. Kim, 他2名, "Analysis of a New Microwave Low-Loss and Velocity-Matched III-V Transmission Line for Traveling-Wave Electrooptic Modulators", IEEE JURNAL OF LIGHTWAVE TECHNOLOGY, VOL. 8, NO. 5, MAY, 1990, pp. 728-738
従来の進行波電極は、半導体上に作られた伝送線路であり、抵抗損失、誘電体損失等による伝送損失がある。このため、図9に示すように、進行波電極を進むマイクロ波(電気変調信号)の電圧振幅は、包絡線に沿って、指数関数的に減衰する。従って、進行波電極の出力端側では、入力端側と比較して光導波路にかかる電界が小さくなり、光変調器全体の変調効率が下がってしまう問題があった。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、進行波電極中での電気変調信号の減衰を補償して、変調効率の低下を防止する光変調器を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係る光変調器は、
光導波路を伝搬する光波を電界により変調する進行波電極を備えた位相変調部と、前記進行波電極に電気変調信号を入力する駆動回路とを有する光変調器において、
前記駆動回路は、
前記進行波電極に沿って並列に設けられ、前記位相変調部の入力端側と同じ側に前記電気変調信号が入力されると共に、入力された前記電気変調信号の位相速度が前記進行波電極を伝搬する前記電気変調信号の位相速度と同じとなる特性インピーダンスを有する電気伝送線路と、
前記電気伝送線路と前記進行波電極との間にラダー型に接続されると共に、前記電気伝送線路に入力された前記電気変調信号を増幅して前記進行波電極に入力する少なくとも2つ以上の増幅回路と
を有する
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係る光変調器は、
上記第1の発明に記載の光変調器において、
前記増幅回路の前記進行波電極における接続点同士の間隔と前記増幅回路の前記電気伝送線路における接続点同士の間隔を共にΔLの等間隔とし、前記進行波電極における前記電気変調信号の減衰定数をαとし、N個の前記増幅回路の各々の前記増幅率をβ1〜βNとするとき、前記位相変調部の入力端側からi段目の前記増幅回路の前記増幅率βiを下記式とする
ことを特徴とする。
但し、iは2からNまでの整数とし、Nは2以上の整数とする。
Figure 2017015795
上記課題を解決する第3の発明に係る光変調器は、
上記第2の発明に記載の光変調器において、
前記電気伝送線路を伝搬する前記電気変調信号に減衰がある場合、前記電気伝送線路における前記電気変調信号の減衰定数をα´とすると、前記増幅率βiに代えて、下記式により求める増幅率γiを用いる
ことを特徴とする。
Figure 2017015795
上記課題を解決する第4の発明に係る光変調器は、
上記第1〜第3のいずれか1つの発明に記載の光変調器において、
更に、前記電気変調信号の高周波成分の損失を補償する高周波補償回路を、前記電気伝送線路と各々の前記増幅回路との間又は前記進行波電極と各々の前記増幅回路との間に設けた
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第5の発明に係る光変調器は、
上記第1〜第4のいずれか1つの発明に記載の光変調器において、
前記電気伝送線路は、前記進行波電極と同じ基板上に、前記進行波電極と同一の構成で形成されている
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第6の発明に係る光変調器は、
上記第5の発明に記載の光変調器において、
前記光導波路は、前記基板の横方向にp層領域及びn層領域を接合したpn接合部分をリブ型に形成したものか、又は、前記基板の横方向にp層領域、i層領域及びn層領域を接合したpin構造部分をリブ型に形成したものであり、
前記p層領域又は前記n層領域の一方にグランド電極を設け、
前記p層領域又は前記n層領域の他方に2本の電極を並列に設け、前記グランド電極に近い方の電極を前記進行波電極とし、前記グランド電極から遠い方の電極を前記電気伝送線路とした
ことを特徴とする。
上記課題を解決する第7の発明に係る光変調器は、
上記第5の発明に記載の光変調器において、
前記光導波路は、前記基板の縦方向にp層領域及びn層領域を積層して接合したpn接合部分をメサ構造に形成したものか、又は、前記基板の縦方向にp層領域、i層領域及びn層領域を積層して接合したpin構造部分をメサ構造に形成したものであり、
前記メサ構造と同一のダミーメサ構造を前記メサ構造と並列に設け、
前記メサ構造のメサ溝の前記ダミーメサ構造がない方にグランド電極を設け、
前記メサ構造と前記ダミーメサ構造の上部に各々電極を設け、前記グランド電極に近い前記メサ構造の上部の電極を前記進行波電極とし、前記グランド電極から遠い前記ダミーメサ構造の上部の電極を前記電気伝送線路とした
ことを特徴とする。
本発明によれば、複数の増幅回路を用いて、進行波電極の入力端から出力端まで所定値以上の振幅の電気変調信号を印加するので、進行波電極中での電気変調信号の減衰を補償することができ、その結果、進行波電極の入力端から出力端まで所定値以上の変調効率を与えることができ、変調効率の低下を防止することができる。
本発明に係る光変調器の実施形態の一例(実施例1)を示す構成図である。 本発明に係る光変調器において、進行波電極中のマイクロ波の損失の補償効果を示すグラフである。 本発明に係る光変調器の実施形態の他の一例(実施例2)を示す構成図である。 図3に示した光変調器で用いられるプリエンファシス回路の通過特性とその効果を示すグラフである。 本発明に係る光変調器の実施形態の他の一例(実施例3)を示す構成図である。 本発明に係る光変調器の実施形態の他の一例(実施例4)を示す断面図である。 一般的なMZMを示す構成図である。 従来の進行波電極型MZMを示す構成図である。 従来の進行波電極型MZMにおいて、進行波電極中を進むマイクロ波の減衰を示すグラフである。
本発明の目的は、光変調器において、進行波電極中で減衰していく電気変調信号(マイクロ波)に対して、その減衰を補償することにより、光変調器の変調効率が減衰により低下するという問題を解決することである。
上記問題を解決する構成の一例を図1に示す。なお、ここでは、例えば、図7に示した光導波路型マッハツェンダ変調器に当該構成を適用する場合を考える。
図1に示すように、光波を変調するための位相変調器20(位相変調部)自体は、従来と同様に、光導波路10を伝搬する光波に電界を印加して変調を行う進行波電極21を有する進行波型位相変調器である。
なお、位相変調器20においては、光波を入力する側が入力端側であり、変調光を出力する側が出力端側であるので、以降に説明する進行波電極21、電気伝送線路31、増幅回路A1〜ANにおいても、その入力端側にある方を入力端側と、その出力端側にある方を出力端側と呼ぶこととする。
上述した位相変調器20に対して、駆動回路30Aは、長さLの進行波電極21に沿って並列に設けられた電気伝送線路31と、電気伝送線路31から進行波電極21へ、位相変調器20の入力端から順次並列に接続された(謂わば、ラダー型又は梯子型に接続された)、N個の増幅回路A1〜ANとを有している。これらの増幅回路A1〜ANは、電気伝送線路31に入力された電気変調信号Vinを進行波電極21に増幅して入力するためにある。なお、Nは少なくとも2以上の整数である。
そして、電気伝送線路31は、位相変調器20の入力端側と同じ側の入力端に、電気変調信号Vin(マイクロ波)が入力されており、電気伝送線路31中を伝搬する電気変調信号Vinの位相速度が、進行波電極21中を進む電気変調信号(電気変調信号Vinを増幅したもの)の位相速度と同じとなるような特性インピーダンスを持つように設計されている。
又、電気的な構成として、終端抵抗Rt1、Rt2と、進行波電極21を介して、増幅回路A1〜ANに電源電圧を供給する供給ライン32とを有している。具体的には、電気伝送線路31の出力端側には、終端抵抗Rt1が接続され、この終端抵抗Rt1を通してグランドGに接続されている。また、進行波電極21の入力端側には、供給ライン32を介して、電源電圧が入力されており、その出力端側には、進行波電極21を終端させるための終端抵抗Rt2が接続され、この終端抵抗Rt2を通してグランドGに接続されている。なお、ここでは、進行波電極21を介して、増幅回路A1〜ANへ電源電圧を供給しているが、進行波電極21を介さずに、増幅回路A1〜ANに電源電圧を直接供給する供給ラインを別途設けても良い。
上記構成を用いると、最初に、電気伝送線路31に入った電気変調信号Vin(マイクロ波)が増幅回路A1により増幅され、進行波電極21に入力される。入力されたマイクロ波は、進行波電極21中を進み、徐々に減衰する。そのマイクロ波に対して、電気伝送線路31から増幅回路A2により増幅された、同じ電気変調信号Vinを持つマイクロ波が同じタイミングで進行波電極21に入力される。増幅回路A1により増幅されたマイクロ波と増幅回路A2により増幅されたマイクロ波は強め合うため、伝搬による損失を補うことができる。増幅回路A2以降においても、同様にして、マイクロ波の減衰を補償することになる。
上記構成を用いた場合のマイクロ波の包絡線の様子を図2中に実線で示す。比較のため、従来の構成を用いた場合のマイクロ波の包絡線の様子を図2中に一点鎖線で示す。図2から分かるように、上記構成による補償により、進行波電極21の入力端側から出力端側まで、所定値以上の振幅の電圧を印加することができ、位相変調器20の入力端側から出力端側まで所定値以上の変調効率を与えることができる。
このように、本発明は、従来の構成の進行波電極は伝送損失が大きく、位相変調器の出力端側では減衰により電気変調信号が十分に光に対して寄与できず、変調効率が下がってしまうという問題を解決するものである。又、本発明は、代表的なLN、Si、InPを用いた光変調器に限らず、全ての光変調器に適用可能なものである。
[実施例1]
本実施例は、図1に示した構成を用いたものである。従って、図1を参照して以降の説明を行うが、構成については上述したとおりであるので、ここでは、構成についての説明は省略する。
本実施例においては、増幅回路A1〜ANの増幅率について説明する。ここでは、電気伝送線路31中を伝搬する電気変調信号(マイクロ波)の減衰が無視できるほど小さい場合を考える。なお、進行波電極21中を伝搬する電気変調信号(マイクロ波)の減衰に関して、周波数依存性がないものとする。
図1に示した構成において、増幅回路A1〜ANの進行波電極21における接続点同士は、入力端からΔLの等間隔で配置される共に、増幅回路A1〜ANの電気伝送線路31における接続点同士も、入力端からΔLの等間隔で配置されている。
そして、電気伝送線路31に入力された電気変調信号Vin(マイクロ波)は、増幅率β1を持つ増幅回路A1によって増幅され、β1・Vinとなって進行波電極21に入力され、位相変調器20の出力端側に向かって進む。進行波電極21におけるマイクロ波の減衰定数がαである場合、β1・Vinは指数関数的に減衰し、入力端からΔL進んだ信号V(ΔL)は、下記式1に示すように減衰する。
Figure 2017015795
減衰した信号を補償して、本来の振幅であるβ1・Vinにするためには、増幅回路A1からΔL進んだ位置に設けられた入力端側から2段目の増幅回路A2の増幅率β2は、下記式2であれば良い。
Figure 2017015795
次に、進行波電極21上で入力端から2・ΔL進んだ位置の信号V(2ΔL)は、増幅回路A1からの信号が2・ΔL進み減衰した下記式3と、増幅回路A2からの信号がΔL進み減衰した下記式4との重ね合わせであり、下記式5となる。
Figure 2017015795
そのため、減衰した信号を補償し、本来の振幅であるβ1・Vinにするためには、増幅回路A1から2・ΔL進んだ位置に設けられた入力端側から3段目の増幅回路A3は、下記式6に示す増幅率β3を持てば良い。
Figure 2017015795
以上により、ΔLの等間隔で複数の増幅回路A1〜ANが並んでいる場合、入力端から(N−1)・ΔL進んだ信号を補償するため、入力端側からN段目の増幅回路ANは、下記式7に示す増幅率βNを持てば良い。
Figure 2017015795
上述した式2、式6及び式7を整理すると、入力端側からi段目の増幅回路Aiの増幅率βiは、下記式8により規定すれば良い。但し、iは2からNまでの整数である。
Figure 2017015795
上記式8からも分かるように、個別の増幅回路A1〜ANの増幅率β1〜βNは、入力端側から出力端側に向かうほど小さくなり、このような増幅率β1〜βNを設定することにより、従来は進行波電極21上で減衰していた信号を、図2に示したように、所定値以上に保つことができる。
[実施例1の変形例]
ここでは、電気伝送線路31中を伝搬する電気変調信号(マイクロ波)が減衰し、その減衰定数がα´である場合を考える。
上述したような、電気伝送線路31中を伝搬する電気変調信号(マイクロ波)の減衰が無視できるほど小さい場合、入力端からΔLの位置で増幅回路A2によって増幅されて、進行波電極21へ出力される出力信号Vout2は、下記式9となる。
Figure 2017015795
一方で、電気伝送線路31がα´の減衰定数を持つ場合、図1において、電気伝送線路31を入力端からΔL進んだ位置の入力信号Vin(ΔL)は、下記式10に示すように減衰するため、出力信号Vout2は下記式11となる。
Figure 2017015795
そこで、ここでは、電気伝送線路31での電気変調信号Vinの減衰も加味して、増幅回路A2の増幅率として、上記増幅率β2に代えて、下記式12に示す増幅率γ2を用いるようにしている。
Figure 2017015795
従って、減衰定数α´を持つ電気伝送線路31において、ΔLの等間隔で複数の増幅回路A1〜ANが並んでいる場合、入力端から(i−1)・ΔL進んだ信号を補償するため、入力端側からi段目の増幅回路Aiは、下記式13に示す増幅率γiを持てば良い。但し、iは2からNまでの整数である。なお、γ1=β1となる。
Figure 2017015795
上記式13に示すような増幅率γ1〜γNを個別の増幅回路A1〜ANに設定することにより、従来は進行波電極21上で減衰していた信号を、図2に示したように、所定値以上に保つことができる。
[実施例2]
本実施例の構成を図3に示す。本実施例は、図1に示した構成を前提としており、図3において、図1に示した構成と同等の構成要素については同じ符号を付している。そのため、図1に示した構成と同等の構成要素については、その重複する説明を省略して、本実施例の説明を行う。
実施例1では、進行波電極中を伝搬する電気変調信号(マイクロ波)の減衰に関し、周波数依存性がない場合を考えた。しかしながら、一般的に、変調周波数が高くなるほど電気変調信号(マイクロ波)の減衰は大きくなる。このため、進行波電極の出力端側では、電気変調信号(マイクロ波)に含まれる高周波成分ほど大きく減衰してしまう。
そこで、本実施例では、図1に示した駆動回路30Aにイコライザ機能を有する回路を入れており、これにより、高周波成分の損失のみを補償することができる。具体的には、図3に示すように、駆動回路30Bにおいて、電気伝送線路31と各増幅回路A1〜ANとの間にプリエンファシス回路P1〜PN(高周波補償回路)を設ければ良い。
プリエンファシス回路P1〜PNの周波数特性は、図4中の点線に示すように、進行波電極21の周波数特性(図4中の破線)に対して逆特性を持つようにすれば良い。そのようにすれば、進行波電極21を伝搬する高周波信号の損失を多く補償することができ、プリエンファシス回路P1〜PNによる補償後は、図4中の実線に示す周波数特性とすることができる。
なお、図3においては、電気伝送線路31と各増幅回路A1〜ANとの間にプリエンファシス回路P1〜PNを設けているが、進行波電極21と各増幅回路A1〜ANとの間にプリエンファシス回路P1〜PNを設けるようにしても良い。
[実施例3]
本実施例は、本発明に係る光変調器の実装構造に関するものである。実施例1で示したように、進行波電極中を進む電気変調信号(マイクロ波)は、駆動回路の電気伝送線路を進む電気変調信号(マイクロ波)と、位相速度が揃っている必要がある。これを、基板の横方向にpn接合構造を持つ光変調器で実現する実装構造を図5に示す。
図5に示すように、本実施例の光変調器においては、基板の横方向にp層領域41とn層領域42とを接合し、接合した部分をリブ型に形成し、このリブ型の部分を図1における光導波路10としている。そして、p層領域41上に同一の構成の2本の電極(第1の電極43及び第2の電極44)を並列に形成し、n層領域42上にグランド電極45を形成している。第1の電極43、第2の電極44及びグランド電極45は、光導波路10に沿って互いに平行に形成されている。なお、基板は、図5においては、図示を省略しているが、p層領域41及びn層領域42の下層側に配置されている。
当該実装構造においては、グランド電極45に近い方の第1の電極43を図1における進行波電極21とし、グランド電極45から遠い方の第2の電極44を図1における電気伝送線路31としている。第1の電極43及び第2の電極44は、同じ基板上の同じ構成の電極であるため、それらの電極内を通る電気変調信号(マイクロ波)の位相速度は互いに揃う。つまり、電気伝送線路31となる第2の電極44は、第2の電極44を伝搬するマイクロ波の位相速度が、進行波電極21となる第1の電極43中を進むマイクロ波の位相速度と同じとなるような特性インピーダンスを持つようになっている。
また、本実施例の場合、第1の電極43及び第2の電極44が共に等しい減衰定数を持つことになるので、上述した式8、13において、α=α´として、増幅率γ1〜γNを求め、各々の増幅回路A1〜ANに増幅率γ1〜γNを設定すれば良い。
そして、図1に示した駆動回路30Aにおいて、上述した増幅率γ1〜γNを有する増幅回路A1〜ANを1つの回路IC(Integrated Circuit)33として構成すると、この回路IC33を、ワイヤボンディング又はフリップチップによって、第1の電極43と第2の電極44との間に実装することにより、実施例1に示した構成を実現することができる。なお、図5では、増幅回路A1〜A3のみを図示している。
なお、ここでは、基板の横方向にpn接合を持ち、当該pn接合部分をリブ型に形成した光変調器に適用する場合を例示したが、基板の横方向にpin構造を持ち、当該pin構造部分をリブ型に形成した光変調器にも適用可能である。また、グランド電極45をp層側に、第1の電極43及び第2の電極44をn層側に設けるようにしても良い。又、上述した回路IC33に代えて、図3に示した駆動回路30Bにおいて、増幅回路A1〜AN及びプリエンファシス回路P1〜PNを1つの回路ICとして構成し、この回路ICを実装するようにしても良い。
[実施例4]
本実施例も、本発明に係る光変調器の実装構造に関するものであるが、本実施例では、基板の縦方向にpin構造を持つ光変調器で実現する実装構造を図6に示す。
図6に示すように、本実施例の光変調器においては、基板の縦方向にp層領域51、i層領域52及びn層領域53を順次積層し、2本のメサ構造(メサ構造54及びダミーメサ構造55)を並列に形成している。そして、メサ構造54の上部のn層領域53上に第1の電極56を形成し、ダミーメサ構造55の上部のn層領域53上に第1の電極56と同一の構成の第2の電極57を形成し、メサ構造54の両脇に形成したメサ溝のダミーメサ構造55がない方のp層領域51上にグランド電極58を形成している。ダミーメサ構造55及び第2の電極57、そして、グランド電極58は、図1における光導波路10となるメサ構造54及び第1の電極56と互いに平行に形成されている。なお、基板は、図6においては、図示を省略しているが、p層領域51の下層側に配置されている。
当該構造において、グランド電極58から遠い方のダミーメサ構造55は、光導波路10となるメサ構造54と同じプロセスで作製され、同じ大きさで設けている。つまり、メサ構造54と同一の構成のダミーメサ構造55を形成している。そして、グランド電極58に近い方の第1の電極56を図1における進行波電極21とし、グランド電極58から遠い方の第2の電極57を図1における電気伝送線路31としている。第1の電極56及び第2の電極57は、同じ基板上の同じ構成の電極であるため、それらの電極内を通る電気変調信号(マイクロ波)の位相速度は互いに揃う。つまり、電気伝送線路31となる第2の電極57は、第2の電極57を伝搬するマイクロ波の位相速度が、進行波電極21となる第1の電極56中を進むマイクロ波の位相速度と同じとなるような特性インピーダンスを持つようになっている。
また、本実施例の場合も、第1の電極56及び第2の電極57が共に等しい減衰定数を持つことになるので、上述した式8、13において、α=α´として、増幅率γ1〜γNを求め、各々の増幅回路A1〜ANに増幅率γ1〜γNを設定すれば良い。
そして、実施例3と同様に、上述した増幅率γ1〜γNを有する増幅回路A1〜ANからなる回路IC33を、ワイヤボンディング又はフリップチップによって、第1の電極56と第2の電極57との間に実装することにより、実施例1に示した構成を実現することができる。
なお、ここでは、基板の縦方向にpin構造を持ち、当該pin構造部分をメサ構造に形成した光変調器に適用する場合を例示したが、基板の縦方向にpn接合を持ち、当該pn接合部分をメサ構造に形成した光変調器にも適用可能である。また、pin構造の積層順を図6とは逆にし、メサ溝側となるn層側にグランド電極58を、メサ構造の上部となるp層側に第1の電極56及び第2の電極57を設けるようにしても良い。又、上述した回路IC33に代えて、図3に示した駆動回路30Bにおいて、増幅回路A1〜AN及びプリエンファシス回路P1〜PNを1つの回路ICとして構成し、この回路ICを実装するようにしても良い。
本発明は、光変調器に適用可能なものであり、特に、光導波路型マッハツェンダ変調器に好適なものである。
10 光導波路
20 位相変調器
21 進行波電極
30A、30B 駆動回路
31 電気伝送線路
1〜AN 増幅回路
1〜PN プリエンファシス回路
t1、Rt2 終端抵抗

Claims (7)

  1. 光導波路を伝搬する光波を電界により変調する進行波電極を備えた位相変調部と、前記進行波電極に電気変調信号を入力する駆動回路とを有する光変調器において、
    前記駆動回路は、
    前記進行波電極に沿って並列に設けられ、前記位相変調部の入力端側と同じ側に前記電気変調信号が入力されると共に、入力された前記電気変調信号の位相速度が前記進行波電極を伝搬する前記電気変調信号の位相速度と同じとなる特性インピーダンスを有する電気伝送線路と、
    前記電気伝送線路と前記進行波電極との間にラダー型に接続されると共に、前記電気伝送線路に入力された前記電気変調信号を増幅して前記進行波電極に入力する少なくとも2つ以上の増幅回路と
    を有する
    ことを特徴とする光変調器。
  2. 請求項1に記載の光変調器において、
    前記増幅回路の前記進行波電極における接続点同士の間隔と前記増幅回路の前記電気伝送線路における接続点同士の間隔を共にΔLの等間隔とし、前記進行波電極における前記電気変調信号の減衰定数をαとし、N個の前記増幅回路の各々の前記増幅率をβ1〜βNとするとき、前記位相変調部の入力端側からi段目の前記増幅回路の前記増幅率βiを下記式とする
    ことを特徴とする光変調器。
    但し、iは2からNまでの整数とし、Nは2以上の整数とする。
    Figure 2017015795
  3. 請求項2に記載の光変調器において、
    前記電気伝送線路を伝搬する前記電気変調信号に減衰がある場合、前記電気伝送線路における前記電気変調信号の減衰定数をα´とすると、前記増幅率βiに代えて、下記式により求める増幅率γiを用いる
    ことを特徴とする光変調器。
    Figure 2017015795
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の光変調器において、
    更に、前記電気変調信号の高周波成分の損失を補償する高周波補償回路を、前記電気伝送線路と各々の前記増幅回路との間又は前記進行波電極と各々の前記増幅回路との間に設けた
    ことを特徴とする光変調器。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の光変調器において、
    前記電気伝送線路は、前記進行波電極と同じ基板上に、前記進行波電極と同一の構成で形成されている
    ことを特徴とする光変調器。
  6. 請求項5に記載の光変調器において、
    前記光導波路は、前記基板の横方向にp層領域及びn層領域を接合したpn接合部分をリブ型に形成したものか、又は、前記基板の横方向にp層領域、i層領域及びn層領域を接合したpin構造部分をリブ型に形成したものであり、
    前記p層領域又は前記n層領域の一方にグランド電極を設け、
    前記p層領域又は前記n層領域の他方に2本の電極を並列に設け、前記グランド電極に近い方の電極を前記進行波電極とし、前記グランド電極から遠い方の電極を前記電気伝送線路とした
    ことを特徴とする光変調器。
  7. 請求項5に記載の光変調器において、
    前記光導波路は、前記基板の縦方向にp層領域及びn層領域を積層して接合したpn接合部分をメサ構造に形成したものか、又は、前記基板の縦方向にp層領域、i層領域及びn層領域を積層して接合したpin構造部分をメサ構造に形成したものであり、
    前記メサ構造と同一のダミーメサ構造を前記メサ構造と並列に設け、
    前記メサ構造のメサ溝の前記ダミーメサ構造がない方にグランド電極を設け、
    前記メサ構造と前記ダミーメサ構造の上部に各々電極を設け、前記グランド電極に近い前記メサ構造の上部の電極を前記進行波電極とし、前記グランド電極から遠い前記ダミーメサ構造の上部の電極を前記電気伝送線路とした
    ことを特徴とする光変調器。
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