JP2017015490A - 懸濁物質含量測定装置及び懸濁物質含量測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的容易に、比較的短時間で、かつ比較的正確に懸濁物質含量を測定できる懸濁物質含量測定装置及び懸濁物質含量測定方法を提供する。【解決手段】水底の底質Xの採取及び採取した底質中の懸濁物質含量の測定をする懸濁物質含量測定装置1であって、少なくとも一部が透明な筒状の採水チャンバー2と、採水チャンバーの上端に接続される空気流路3と、採水チャンバーの下端に接続される自動弁4と、自動弁を介して採水チャンバーの下側に接続され、下端に吸込口5aを有する吸込部材5と、採水チャンバーの透明部分を通して採水チャンバー内の水の濁度を検出する濁度計6とを備える。吸込部材が下端にフランジ部5bを有する。採水チャンバーの中に配設され、採水チャンバーが満水になると空気流路を封止する浮子7をさらに備える。【選択図】図1
Description
本発明は、懸濁物質含量測定装置及び懸濁物質含量測定方法に関する。
沖縄県等において、工事現場等から流出した赤土等(土壌ばかりでなく泥岩も含む)が海洋の環境を悪化させることが問題視されている。この現象は赤土汚染と呼ばれ、サンゴの減少又は死滅など海域生態系ばかりでなく水産業や観光産業にも悪い影響を及ぼしている。沖縄県衛生環境研究所は、1985年に海域の底質を用いて簡便な器材や手法で赤土等堆積の度合いを測定する「底質中の赤土(微粒子)濃度簡易測定法」を確立している。現在、「底質中の赤土濃度簡易測定法」は、「懸濁物質含量簡易測定法」又は「SPSS(Suspended Particles in Sea Sediment)簡易測定法」と呼ばれ、赤土流出によるサンゴへの影響を定量的に測定する手段として、行政の調査などで活用されている。
上記懸濁物質含量簡易測定法は、底質を採取(採泥)する工程と、採取した底質のふるいがけをする工程と、底質試料を計量する工程と、底質試料を水に分散させて濁水を調整する工程と、濁水を振り混ぜる工程と、振り混ぜた濁水の透視度が小さすぎると思われる場合に濁水を希釈する工程と、砂等を沈殿させるために濁水を静置する工程と、砂等を沈殿させた検水の透視度を測定する工程と、透視度から懸濁物質含量を算出する工程とを有する。
上記懸濁物質含量簡易測定法は、殆どの工程が手作業であり、コストが高く、測定誤差も大きいという不都合がある。また、採泥した底質を試験室に持ち帰って測定するため、測定結果が得られるまでに時間がかかり、異常な測定値が認められる場合に確認のために再度同じ場所で採泥することが容易ではない。
大見謝辰男「SPSS簡易測定法とその解説」、沖縄県衛生環境研究所報、2003年、第37巻、p.99−104
上記不都合に鑑みて、本発明は、比較的容易に、比較的短時間で、かつ比較的正確に懸濁物質含量を測定できる懸濁物質含量測定装置及び懸濁物質含量測定方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、水底の底質の採取及び採取した底質中の懸濁物質含量の測定をする懸濁物質含量測定装置であって、少なくとも一部が透明な筒状の採水チャンバーと、上記採水チャンバーの上端に接続される空気流路と、上記採水チャンバーの下端に接続される自動弁と、上記自動弁を介して採水チャンバーの下側に接続され、下端に吸込口を有する吸込部材と、上記採水チャンバーの透明部分を通して採水チャンバー内の水の濁度を検出する濁度計とを備えることを特徴とする。
当該懸濁物質含量測定装置は、上記採水チャンバーに空気が充填され、自動弁を閉鎖した状態で水底に着床させ、着床工程後に自動弁を開放して、周囲の水圧によって上記空気流路から採水チャンバー中の空気を排出しつつ吸込部材の吸込口から採水チャンバー内に水と共に底質を吸い込むことができる。採水チャンバーに底質と水とを吸い込んだ後、一定時間静置してから上記濁度計により採水チャンバー内の水の濁度を検出することで、底質中の懸濁物質含量を測定することができる。このように、当該懸濁物質含量測定装置は、水底に着床し、その場で比較的短時間のうちに懸濁物質含量を測定することができる。また、当該懸濁物質含量測定装置を使用すれば、手で試料を取り扱うことなく、底質の採取、底質と水との撹拌を含む試料の調整、及び測定を行うことができるので測定が比較的容易であると共に、人為的な誤差が生じ難いので測定値が比較的正確である。
上記吸込部材が下端にフランジ部を有するとよい。このように、上記吸込部材が下端にフランジ部を有することによって、このフランジ部の底面が水底に着床し、吸込部材が底質内にめり込んで、底質の吸込みを阻害することを防止できる。
上記採水チャンバーの中に配設され、採水チャンバーが満水になると上記空気流路を封止する浮子をさらに備えるとよい。このように、上記採水チャンバーの中に配設され、採水チャンバーが満水になると上記空気流路を封止する浮子をさらに備えることによって、底質及び水の吸込み量が一定となるので測定精度を向上することができる。
上記採水チャンバーを昇降可能に支持する吊り下げ機構をさらに備えるとよい。このように、上記採水チャンバーを昇降可能に支持する吊り下げ機構をさらに備えることによって、採水チャンバーを容易に移動することができ、複数箇所の底質の懸濁物質含量を比較的容易かつ迅速に測定することができる。
上記吊り下げ機構が、上記採水チャンバーの吊り下げ位置を上方から見て円を描くように移動可能に構成されるよい。このように、上記吊り下げ機構が、上記採水チャンバーの吊り下げ位置を上方から見て円を描くように移動可能に構成されることによって、環境分析においては同一地点でありかつ微視的には水底の異なる測定位置の底質を採取することができる。これにより、以前の測定で底質を採取した影響を概ね排除することができ、懸濁物質含量の定点観測を比較的容易かつ正確に行うことができる。
上記吸込部材が、上吸込口から吸い込んだ水の中の粗大粒子を分離するスクリーンを内部に有するとよい。このように、上記吸込部材が、上記吸込口から吸い込んだ水の中の粗大粒子を分離するスクリーンを内部に有することによって、粗大粒子の噛み込みによる自動弁の動作不良を防止することができる。
また、上記課題を解決するためになされた別の発明は、当該懸濁物質含量測定装置を用い、上記自動弁が閉鎖され、かつ上記採水チャンバーに空気が充填された状態で上記吸込部材を水底に着床させる工程と、上記着床工程後に、自動弁の開放により吸込部材を介して採水チャンバー内に水と共に底質を吸い込む工程と、上記吸い込み工程から一定の時間後に、濁度計により採水チャンバー内の水の濁度を検出する工程とを備える底質中の懸濁物質含量測定方法である。
当該懸濁物質含量測定方法は、水圧を利用して底質を採取することができ、そのまま水中で懸濁物質含量を比較的短時間で測定することができる。また、当該懸濁物質含量測定方法は、人が直接底質に触れる必要がないので、測定が比較的容易であり、かつ測定値が比較的正確である。
上述のように、本発明の懸濁物質含量測定装置及び懸濁物質含量測定方法は、比較的容易に、比較的短時間で、かつ比較的正確に底質中の懸濁物質含量を測定できる。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
[第一実施形態]
〔懸濁物質含量測定装置〕
図1の懸濁物質含量測定装置1は、水底の底質Xの採取及び採取した底質X中の懸濁物質含量の測定をする装置である。
〔懸濁物質含量測定装置〕
図1の懸濁物質含量測定装置1は、水底の底質Xの採取及び採取した底質X中の懸濁物質含量の測定をする装置である。
当該懸濁物質含量測定装置1は、少なくとも一部が透明な筒状の採水チャンバー2と、上記採水チャンバー2の上端に接続される空気流路3と、上記採水チャンバー2の下端に接続される自動弁4と、上記自動弁4を介して採水チャンバー2の下側に接続され、下端に吸込口5aを有する吸込部材5と、上記採水チャンバー2の透明部分を通して採水チャンバー2内の水の濁度を検出する濁度計6とを備える。
また、当該懸濁物質含量測定装置1は、上記採水チャンバー2の中に配設され、採水チャンバー2が満水になると上記空気流路3を封止する浮子7をさらに備える。また、当該懸濁物質含量測定装置1は、上記採水チャンバー2を昇降可能に支持する吊り下げ機構8をさらに備える。また、当該懸濁物質含量測定装置1は、上記採水チャンバー2の下端近傍側部に接続される排水ポンプ9をさらに備える。
<採水チャンバー>
採水チャンバー2は、筒状、好ましくは円筒状に形成され、内周面に凹凸のないものが好ましい。また、採水チャンバー2は、濁度計6によって内部を透視することができるよう少なくとも濁度計6が配設される部分が透明に形成され、全体が透明であってもよい。
採水チャンバー2は、筒状、好ましくは円筒状に形成され、内周面に凹凸のないものが好ましい。また、採水チャンバー2は、濁度計6によって内部を透視することができるよう少なくとも濁度計6が配設される部分が透明に形成され、全体が透明であってもよい。
採水チャンバー2の断面形状としては、例えば円形、方形等任意の形状とすることができるが、中でも内部の水の撹拌性に優れる円形が好ましい。
採水チャンバー2は、パイプを用いて形成することができる。採水チャンバー2を形成するパイプとしては、例えば透明な塩化ビニル製パイプを用いることができる。また、パイプを用いて採水チャンバー2を形成する場合、パイプの上端は、市販の管用フランジ又は管用キャップを用いて封止することができる。また、採水チャンバー2の下端への自動弁4の接続も市販の管用継手を用いて行うことができる。
採水チャンバー2の内容積の下限としては、0.2Lが好ましく、0.3Lがより好ましい。一方、採水チャンバー2の内容積の上限としては1.5Lが好ましく、1.0Lがより好ましい。採水チャンバー2の内容積が上記下限に満たない場合、採水できる底質X及び水の量が少なくなることにより測定誤差が大きくなるおそれがある。逆に、採水チャンバー2の内容積が上記上限を超える場合、採水チャンバー2内において水を十分に撹拌することができず、底質X中の懸濁物質を十分に拡散させることができないことにより測定誤差が大きくなるおそれがある。典型的な採水チャンバー2の内容積としては、0.5Lとされる。このように、採水チャンバー2の内容積を「懸濁物質含量簡易測定法」に規定される底質懸濁液の調整量と等しくすることにより、従来の測定値との連続性をより大きくすることができる。
採水チャンバー2の平均内径の下限としては、3cmが好ましく、4cmがより好ましい。一方、採水チャンバー2の平均内径の下限としては、10cmが好ましく、8cmがより好ましい。採水チャンバー2の平均内径が上記下限に満たない場合、採水チャンバー2内において水を上下方向に十分に撹拌することができず、底質X中の懸濁物質を十分に拡散させることができないことにより測定誤差が大きくなるおそれや、濁度計の測定精度が不十分となるおそれがある。逆に、採水チャンバー2の平均内径が上記上限を超える場合、採水チャンバー2内において水を水平方向に十分に撹拌することができず、測定誤差が大きくなるおそれがある。なお、「平均内径」とは、内周面の軸に垂直な断面形状の円相当径の平均を意味する。
<空気流路>
空気流路3は、採水チャンバー2内の空気を排出することにより採水チャンバー2内に底質Xを含む水を吸い込むことを可能にし、かつ採水チャンバー2内に外部から空気を供給することにより採水チャンバー2内の水を排出することを可能にする。
空気流路3は、採水チャンバー2内の空気を排出することにより採水チャンバー2内に底質Xを含む水を吸い込むことを可能にし、かつ採水チャンバー2内に外部から空気を供給することにより採水チャンバー2内の水を排出することを可能にする。
空気流路3は、好ましくは可撓性を有するチューブにより形成される。この空気流路3を形成するチューブとしては、水圧によって狭窄しない強度を有するものが好ましい。このようなチューブとしては、例えば空圧機器用エアチューブを用いることができる。
空気流路3の平均内径の下限としては、1mmが好ましく、2mmがより好ましい。一方、空気流路3の平均内径の上限としては、15mmが好ましく、12mmがより好ましい。空気流路3の平均内径が上記下限に満たない場合、採水チャンバー2に吸い込む水の流速が小さく、採水チャンバー2内において水を十分に撹拌することができないことにより測定誤差が大きくなるおそれがある。逆に、空気流路3の平均内径が上記上限を超える場合、空気流路3の可撓性が不十分となったり、空気流路3の体積が不必要に増大して、当該懸濁物質含量測定装置1の取り扱いが容易でなくなるおそれがある。
また、空気流路3には、採水時に空気の流量を調整し、ひいては採水チャンバー2に吸引する水の流束を調整するための流量調整弁10が配設されることが好ましい。このような流量調整弁10としては、例えばニードル弁を用いることができる。
この流量調整弁10によって調整される採水チャンバー2における採水時の水の平均流量の下限としては、0.5L/minが好ましく、1.0L/minがより好ましい。一方、採水チャンバー2における採水時の水の平均流量の上限としては、2.0L/minが好ましく、1.5L/minがより好ましい。採水チャンバー2における採水時の水の平均流速が上記下限に満たない場合、採水チャンバー2内において水を十分に撹拌することができないことにより測定誤差が大きくなるおそれがある。逆に、採水チャンバー2における採水時の水の平均流速が上記上限を超える場合、底質Xの吸込み量がばらつくことにより測定誤差が大きくなるおそれがある。また、採水チャンバー2における採水時の水の平均流量により定められる採水チャンバー2への採水時間としては、15秒以上1分以下が好ましい。
<自動弁>
自動弁4は、当該懸濁物質含量測定装置1を着床させるまでの間、採水チャンバー2の下端を閉鎖し、採水チャンバー2内が空気で満たされた空の状態を維持することを担保する。
自動弁4は、当該懸濁物質含量測定装置1を着床させるまでの間、採水チャンバー2の下端を閉鎖し、採水チャンバー2内が空気で満たされた空の状態を維持することを担保する。
この自動弁4としては、採水チャンバー2の下端に水を吸い込むのに十分な断面積を有する流路を形成できるものであればよいが、採水チャンバー2の内径と略等しい内径の流路を形成するものが好ましく、例えばフルボアタイプのボール弁等が好適に用いられる。
また、自動弁4は、水上から遠隔操作可能なものであればよく、例えば電動弁、空動弁等を用いることができる。
<吸込部材>
吸込部材5は、下端に形成される吸込口5aが水底に着床し、吸込口5aから水と共に底質Xを吸い込む。
吸込部材5は、下端に形成される吸込口5aが水底に着床し、吸込口5aから水と共に底質Xを吸い込む。
吸込部材5は、下端に水平方向に延出するフランジ部5bを有することが好ましい。このフランジ部5bは、下面が水底に着床することにより、吸込部材5が底質Xの中に埋没することを防止して、吸込口5aを底質Xの表面に配置する。
つまり、フランジ部5bは、吸込口5aの底質Xの奥への埋没により水の吸込みが阻害されることを防止する。また、フランジ部5bによって吸込口5aを比較的正確に底質Xの表面に配置することによって、底質Xの採水チャンバー2への吸込み量を安定させることができ、測定精度を向上できる。
フランジ部5bは、吸込部材5の外側に延出することが好ましいが、中央に十分な開口を有するものであれば内外両側に延出してもよい。
このフランジ部5bの平均延出長さ(平均外径から平均内径を引いた値の1/2)としては、当該懸濁物質含量測定装置1の重量、吸込口5aの口径等に応じて適宜選択されるが、例えば50mm以上200mm以下とすることができる。
また、吸込部材5は、吸込口5aから吸い込んだ底質Xを含む水の中の粗大粒子(例えば小石、貝殻等)を分離するスクリーン5cを内部に有することが好ましい。
吸込部材5がスクリーン5cを有することにより、粗大粒子の噛み込みに起因する自動弁4の損傷及び動作不良を防止することができる。
このスクリーン5cとしては、例えば金網、パンチングメタル等を用いることができる。スクリーン5cの目開きとしては、例えば4mmとすることができる。このように、スクリーン5cの目開きを「懸濁物質含量簡易測定法」に規定される前処理において使用するふるいの目開きと等しい4mmとすることにより、従来の測定値との連続性をより大きくすることができる。
吸込部材5は、水を吸い込みやすいよう下方に向かって拡径することが好ましい。吸込部材5の吸込口5aの内径としては、採水チャンバー2の内径の1.5倍以上3倍以下が好ましい。
吸込部材5は、さらに、フランジ部5bから下向きに突出する採泥スリーブ5dを有してもよい。採泥スリーブ5dは、底質Xの中に挿入され、吸込部材5からの底質Xの吸込み量を安定化する。この採泥スリーブ5dは、採泥スリーブ5d内に取り込んだ底質Xを残さず採水チャンバー2に吸い込ませることを可能にするため、フランジ部5bの内周縁から延出するよう設けることが好ましい。また、採泥スリーブ5dの突出長さとしては、例えば5mm以上50mm以下とすることができる。
<濁度計>
濁度計6としては、採水チャンバー2内の水中の懸濁物質の量を濁度を測定できるものであればよく、例えば表面散乱形濁度計、透過散乱形濁度計、高感度透過散乱形濁度計、レーダー形濁度計、色度計等を用いることができる。
濁度計6としては、採水チャンバー2内の水中の懸濁物質の量を濁度を測定できるものであればよく、例えば表面散乱形濁度計、透過散乱形濁度計、高感度透過散乱形濁度計、レーダー形濁度計、色度計等を用いることができる。
<浮子>
浮子7は、空気流路3の採水チャンバー2への開口部又は採水チャンバー2の天井部に密接することにより、採水チャンバー2内の水が空気流路3に流出しないように封止する弁体となる。
浮子7は、空気流路3の採水チャンバー2への開口部又は採水チャンバー2の天井部に密接することにより、採水チャンバー2内の水が空気流路3に流出しないように封止する弁体となる。
<吊り下げ機構>
吊り下げ機構8は、採水チャンバー2の上端に接続されるワイヤー又はロープ8aと、このワイヤー又はロープ8aの巻き取り及び送り出しが可能なウインチ8bとを有するものとすることができる。さらに、この吊り下げ機構8は、ワイヤー又はロープ8aを案内するプーリー8cを支持し、船舶等に配設される搖動可能なアーム8dを有するクレーン機構とすることができる。なお、上記ワイヤー又はロープ8aとして、空気流路3を画定する管状のものを使用してもよい。
吊り下げ機構8は、採水チャンバー2の上端に接続されるワイヤー又はロープ8aと、このワイヤー又はロープ8aの巻き取り及び送り出しが可能なウインチ8bとを有するものとすることができる。さらに、この吊り下げ機構8は、ワイヤー又はロープ8aを案内するプーリー8cを支持し、船舶等に配設される搖動可能なアーム8dを有するクレーン機構とすることができる。なお、上記ワイヤー又はロープ8aとして、空気流路3を画定する管状のものを使用してもよい。
このような吊り下げ機構8を有することによって、当該懸濁物質含量測定装置1は、吸込部材5の水底への着床及び水底からの離間が容易であり、懸濁物質含量測定の容易化及び迅速化が促進される。
また、吊り下げ機構8は、図2に示すように採水チャンバー2の吊り下げ位置を上方から見て円を描くように移動可能に構成されることが好ましい。具体例としては、吊り下げ機構8は、採水チャンバー2の上方から見た吊り下げ位置(平面位置)を定められるよう旋回可能に支持されるアーム8dを有するものとされる。つまり、アーム8dは、採水チャンバー2の吊り下げ位置を定めるプーリー8cの支持位置を、平面視で円を描くよう移動させられるよう設けられるとよい。
この場合、アーム8dの有効長さ(旋回中心からプーリー8cによるロープ8aの吊り下げ位置までの水平距離)としては、例えば0.25m以上、3m以下とすることができる。アーム8dの長さ、つまり採水チャンバー2の吊り下げ位置の移動の軌跡が描く円の半径を上記範囲内とすることによって、環境分析の観点からは実質的に同一測定位置でありながら、微視的には少しずつ異なる位置の底質を採取して、以前の測定時に底質を採取した影響を概ね排除して測定誤差を抑制できる。
<排水ポンプ>
排水ポンプ9は、採水チャンバー2内の水を強制的に排出するために設けられる。この排水ポンプ9としては、動作していない状態で水が逆流して排水チャンバー2内に流入しないような構造、例えば弁機構等を有するものとされる。
排水ポンプ9は、採水チャンバー2内の水を強制的に排出するために設けられる。この排水ポンプ9としては、動作していない状態で水が逆流して排水チャンバー2内に流入しないような構造、例えば弁機構等を有するものとされる。
〔懸濁物質含量測定方法〕
本発明の第一実施形態に係る懸濁物質含量測定方法は、水底の底質Xの採取及び採取した底質X中の懸濁物質含量の測定をする方法であり、当該懸濁物質含量測定装置1を用いて行うことができる。
本発明の第一実施形態に係る懸濁物質含量測定方法は、水底の底質Xの採取及び採取した底質X中の懸濁物質含量の測定をする方法であり、当該懸濁物質含量測定装置1を用いて行うことができる。
当該懸濁物質含量測定方法は、自動弁4が閉鎖され、かつ採水チャンバー2に空気が充填された状態で吸込部材5を水底に着床させる工程と、上記着床工程後に、自動弁4の開放により吸込部材5を介して採水チャンバー2内に水と共に底質Xを吸い込む工程と、上記吸い込み工程から一定の時間後に、濁度計6により採水チャンバー2内の水の濁度を検出する工程と、検出した濁度から懸濁物質含量を算出する工程とを備える。
また、当該懸濁物質含量測定方法は、上記濁度検出工程後に、吸込部材5を水底から離間させる工程と、この離間工程後に排水ポンプ9により採水チャンバー2内の水を排出する工程とをさらに備えるとよい。
<着床工程>
着床工程では、採水チャンバー2が空の状態の当該懸濁物質含量測定装置1の吸込部材5を所望の測定地点の水底に着床させる。詳しくは、採水チャンバー2が直立するよう当該懸濁物質含量測定装置1を水中に沈めて、フランジ部5bの下面を水底に着床させることにより、吸込部材5の吸込口5aを底質Xの表面に配置する。
着床工程では、採水チャンバー2が空の状態の当該懸濁物質含量測定装置1の吸込部材5を所望の測定地点の水底に着床させる。詳しくは、採水チャンバー2が直立するよう当該懸濁物質含量測定装置1を水中に沈めて、フランジ部5bの下面を水底に着床させることにより、吸込部材5の吸込口5aを底質Xの表面に配置する。
この着床工程は、吊り下げ機構8によって行うことができるが、吊り下げ機構8を用いない他の手段によって行ってもよい。例として、採水チャンバー2を棒の先に取り付けて、この棒をオペレーターが手で操作することによって当該懸濁物質含量測定装置1の吸込部材5を水底に着床させてもよい。また、この着床工程は、オペレーターが採水チャンバー2を直接手に持って行うこともできる。
<吸込工程>
吸込工程は、自動弁4を開放することによって、空気流路3を介して採水チャンバー2の内部空間と水面上の外気と連通し、略大気圧に維持される採水チャンバー2の内圧と当該懸濁物質含量測定装置1の周囲の水圧との圧力差によって吸込部材5の吸込口5aの直下の底質X、好ましくは採泥スリーブ5d内の底質Xを周囲の水と共に、吸込部材5から自動弁4を介して採水スリーブ2内に流入させる。この時、底質X中の小石や貝殻等の粗大粒子は、スクリーン5cによって取り除かれる。
吸込工程は、自動弁4を開放することによって、空気流路3を介して採水チャンバー2の内部空間と水面上の外気と連通し、略大気圧に維持される採水チャンバー2の内圧と当該懸濁物質含量測定装置1の周囲の水圧との圧力差によって吸込部材5の吸込口5aの直下の底質X、好ましくは採泥スリーブ5d内の底質Xを周囲の水と共に、吸込部材5から自動弁4を介して採水スリーブ2内に流入させる。この時、底質X中の小石や貝殻等の粗大粒子は、スクリーン5cによって取り除かれる。
<濁度検出工程>
濁度検出工程では、吸込工程終了後に例えば1分経過した時点で濁度計6によって採水チャンバー2内の濁度を検出する。つまり、濁度計6による濁度検出は、吸込工程において採水チャンバー2内に舞い上がった砂等が沈殿し、かつ吸込工程において採水チャンバー2内に形成された気泡等が液面に浮かび上がるのを待ってから行われる。
濁度検出工程では、吸込工程終了後に例えば1分経過した時点で濁度計6によって採水チャンバー2内の濁度を検出する。つまり、濁度計6による濁度検出は、吸込工程において採水チャンバー2内に舞い上がった砂等が沈殿し、かつ吸込工程において採水チャンバー2内に形成された気泡等が液面に浮かび上がるのを待ってから行われる。
<懸濁物質含量算出工程>
懸濁物質含量算出工程では、濁度計6によって検出した濁度に基づいて、懸濁物質含量簡易測定法に定められる計算式により懸濁物質含量を算出する。なお、懸濁物質含量簡易測定法において用いる透視度は、濁度の逆数に比例する値であるため、濁度から換算できる。
懸濁物質含量算出工程では、濁度計6によって検出した濁度に基づいて、懸濁物質含量簡易測定法に定められる計算式により懸濁物質含量を算出する。なお、懸濁物質含量簡易測定法において用いる透視度は、濁度の逆数に比例する値であるため、濁度から換算できる。
<離間工程>
離間工程では、当該懸濁物質含量測定装置1を水底から離間させる。離間工程では、当該懸濁物質含量測定装置1と水底との間隔を十分にとることが好ましい。
離間工程では、当該懸濁物質含量測定装置1を水底から離間させる。離間工程では、当該懸濁物質含量測定装置1と水底との間隔を十分にとることが好ましい。
<排出工程>
排出工程では、採水チャンバー2内の懸濁物質を含む水を排水ポンプ9により排出する。この排水工程は、自動弁4を開放した状態で、当該懸濁物質含量測定装置1の下方の清浄な水を吸い込んで採水チャンバー2から排出することにより自動弁4及び吸込部材5の内面を洗浄する工程と、自動弁4を閉鎖した状態で、採水チャンバー2内の水を排出し、空気流路3から供給される空気で置換する工程とを有するとよい。
排出工程では、採水チャンバー2内の懸濁物質を含む水を排水ポンプ9により排出する。この排水工程は、自動弁4を開放した状態で、当該懸濁物質含量測定装置1の下方の清浄な水を吸い込んで採水チャンバー2から排出することにより自動弁4及び吸込部材5の内面を洗浄する工程と、自動弁4を閉鎖した状態で、採水チャンバー2内の水を排出し、空気流路3から供給される空気で置換する工程とを有するとよい。
また、排水工程では、最初に自動弁4を閉鎖した状態で排水して採水チャンバー2内を空にしてから、自動弁4を開放して吸込部材5を介して清浄な水を採水チャンバー2内に吸い込むことで、自動弁4及び吸込部材5だけでなく採水チャンバー2の内面も洗浄し、再度自動弁を閉鎖して排水することで採水チャンバー2内を空にするようにしてもよい。
上記排出工程により、当該懸濁物質含量測定装置1は、上記再度着床工程から懸濁物質含量算出工程を含む当該懸濁物質含量測定方法に用いることができる状態となる。従って、この状態で、当該懸濁物質含量測定装置1を次の測定地点上に移動させることによって、複数の測定地点の底質Xの懸濁物質含量を続けて測定することができる。
当該懸濁物質含量測定方法により定点観測を行う場合、吊り下げ機構8によって当該懸濁物質含量測定装置1を着底させる位置を少しずつずらしながら行うことで、先の測定によって底質Xが喪失していない水底に当該懸濁物質含量測定装置1を着底させることが好ましい。具体例としては、アーム8dを有するクレーン機構からなる吊り下げ機構8を用い、測定の度にアーム8dを水平視で一定の角度ずつ旋回させる方法が挙げられる。この場合、図2に示すように、アーム8dを100°ずつ旋回させれば、同じ測定地点に戻るまでに36回の測定ができる。また、アーム8dを150°ずつ旋回させても、同じ測定地点に戻るまでに12回の測定ができる。このように、同じ測定地点の底質を採取するまでの時間を長くすることにより、前回同じ測定地点で底質を採取た後に新しい底質が十分堆積し、同じ測定地点での前回の底質採取の影響を排除することができる。
<利点>
当該懸濁物質含量測定装置1を用いる当該懸濁物質含量測定方法は、上述のように、測定地点の水中で、比較的短時間のうちに底質Xの採取及び懸濁物質含量の測定を行うことができるので、多数の測定地点の懸濁物質含量測定を容易かつ迅速に行うことができる。また、当該懸濁物質含量測定装置1を用いる当該懸濁物質含量測定方法は、手で試料を取り扱う必要がないので測定が比較的容易であると共に、人為的な誤差が生じ難いので測定値が比較的正確である。
当該懸濁物質含量測定装置1を用いる当該懸濁物質含量測定方法は、上述のように、測定地点の水中で、比較的短時間のうちに底質Xの採取及び懸濁物質含量の測定を行うことができるので、多数の測定地点の懸濁物質含量測定を容易かつ迅速に行うことができる。また、当該懸濁物質含量測定装置1を用いる当該懸濁物質含量測定方法は、手で試料を取り扱う必要がないので測定が比較的容易であると共に、人為的な誤差が生じ難いので測定値が比較的正確である。
[第二実施形態]
〔懸濁物質含量測定装置〕
図3の懸濁物質含量測定装置11は、図1の懸濁物質含量測定装置1と同様に、水底の底質Xの採取及び採取した底質X中の懸濁物質含量の測定をする装置である。
〔懸濁物質含量測定装置〕
図3の懸濁物質含量測定装置11は、図1の懸濁物質含量測定装置1と同様に、水底の底質Xの採取及び採取した底質X中の懸濁物質含量の測定をする装置である。
当該懸濁物質含量測定装置11は、少なくとも一部が透明な筒状の採水チャンバー2と、上記採水チャンバー2の上端に接続される空気流路13と、上記採水チャンバー2の下端に接続される自動弁4と、上記自動弁4を介して採水チャンバー2の下側に接続され、下端に吸込口5aを有する吸込部材5と、上記採水チャンバー2の透明部分を通して採水チャンバー2内の水の濁度を検出する濁度計6と、上記採水チャンバー2の中に配設され、採水チャンバー2が満水になると上記空気流路13を封止する浮子17と、上記採水チャンバー2を昇降可能に支持する吊り下げ機構8とを備える。
図3の懸濁物質含量測定装置11における採水チャンバー2、自動弁4、吸込部材5、濁度計6及び吊り下げ機構8は、図1の懸濁物質含量測定装置1における採水チャンバー2、自動弁4、吸込部材5、濁度計6及び吊り下げ機構8と同様である。このため、図3の懸濁物質含量測定装置11について、図1の懸濁物質含量測定装置1と同じ構成要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図3の懸濁物質含量測定装置11は、図1の懸濁物質含量測定装置1と異なり、排水ポンプ9を有していない。
また、図3の懸濁物質含量測定装置11の空気流路13は、採水チャンバー2と反対側の端部が2つの分岐流路13a,13bに分岐し、一方の分岐流路13aに流量調整弁10が配設され、他方の分岐流路13bにエアコンプレッサー18が接続されている。また、この空気流路13の分岐点には、切換弁19が配設されている。
図3の懸濁物質含量測定装置11における流量調整弁10は、図1の懸濁物質含量測定装置1における流量調整弁10と同様であるため、重複する説明は省略する。
当該懸濁物質含量測定装置11は、エアコンプレッサー18によって、空気流路13を介して圧縮空気を供給することにより、採水チャンバー2内の水を排出するよう構成されている。
<浮子>
浮子17は、空気流路13の採水チャンバー2への開口部又は採水チャンバー2の天井部に密接することにより、採水チャンバー2内の水が空気流路13に流出しないように封止する弁体となる。また、この浮子17の下端には、水流で動くプロペラ17aが突設されている。
浮子17は、空気流路13の採水チャンバー2への開口部又は採水チャンバー2の天井部に密接することにより、採水チャンバー2内の水が空気流路13に流出しないように封止する弁体となる。また、この浮子17の下端には、水流で動くプロペラ17aが突設されている。
この浮子17は、プロペラ17aを備えることによって、採水チャンバー2に水を吸い込む際の水の撹拌効果を高め、懸濁物質含量の測定精度を向上させる。
〔懸濁物質含量測定方法〕
本発明の第二実施形態に係る懸濁物質含量測定方法は、水底の底質Xの採取及び採取した底質X中の懸濁物質含量の測定をする方法であって、図3の懸濁物質含量測定装置11を用いて行うことができる。
本発明の第二実施形態に係る懸濁物質含量測定方法は、水底の底質Xの採取及び採取した底質X中の懸濁物質含量の測定をする方法であって、図3の懸濁物質含量測定装置11を用いて行うことができる。
当該懸濁物質含量測定方法は、自動弁4が閉鎖され、かつ採水チャンバー2に空気が充填された状態で吸込部材5を水底に着床させる工程と、上記着床工程後に、自動弁4の開放により吸込部材5を介して採水チャンバー2内に水と共に底質Xを吸い込む工程と、上記吸い込み工程から一定の時間後に、濁度計6により採水チャンバー2内の水の濁度を検出する工程と、検出した濁度から懸濁物質含量を算出する工程と、上記濁度検出工程後に吸込部材5を水底から離間させる工程と、この離間工程後にエアコンプレッサー18により採水チャンバー2内の水を排出する工程とを備える。
図3の懸濁物質含量測定装置11を用いる懸濁物質含量測定方法における着床工程、底質吸込工程、濁度検出工程、懸濁物質含量算出工程及び離間工程は、図1の懸濁物質含量測定装置1を用いる懸濁物質含量測定方法における着床工程、底質吸込工程、濁度検出工程、懸濁物質含量算出工程及び離間工程と同様である。このため、図3の懸濁物質含量測定装置11を用いる懸濁物質含量測定方法について、図1の懸濁物質含量測定装置1を用いる懸濁物質含量測定方法と重複する説明は省略する。
<排出工程>
排出工程では、エアコンプレッサー18から空気流路13を介して圧縮空気を送り込むことによって、採水チャンバー2内の懸濁物質を含む水を自動弁4及び吸込部材5を通して排出する。
排出工程では、エアコンプレッサー18から空気流路13を介して圧縮空気を送り込むことによって、採水チャンバー2内の懸濁物質を含む水を自動弁4及び吸込部材5を通して排出する。
このように、採水チャンバー2内の水を吸込部材5を上から下に通水して排出することにより、スクリーン5cの逆洗を行うことになるため、当該懸濁物質含量測定装置11は、懸濁物質含量測定の次のサイクルの底質吸込工程においても略等しい流速で水及び底質Xを吸い込むことができる。
また、当該懸濁物質含量測定装置11は、採水チャンバー2、自動弁4及び吸込部材5の中の水が全て排出されると、吸込部材5から空気が排出されるので、この空気の泡を水面で観測することにより排水の完了を確認することができる。
排出工程において、採水チャンバー2中の水を全て排出した後、一度分岐流路13aから空気を排出することにより、吸込部材5及び自動弁4を介して採水チャンバー2内に清浄な水を吸い込んで採水チャンバー2を洗浄してから、再度採水チャンバー2中の水を排出するようにしてもよい。
[その他の実施形態]
上記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
上記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
当該懸濁物質含量測定装置において、浮子は必須ではない。また、浮子に加えて、又は浮子に替えて、空気流路に遮断弁を設けることによって空気流路の閉鎖を確実にしてもよい。また、浮子には、プロペラに替えて、不動の撹拌板を取り付けてもよい。
当該懸濁物質含量測定装置は、採水チャンバーに水量を検知するためのセンサーを有してもよい。この水量を検知するためのセンサーとしては、例えば浮子に配設したマグネットを採水チャンバーの外側から検出するセンサー等を用いることができる。
当該懸濁物質含量測定装置は、吸込口を底質表面に配置することが担保できれば、吸込部材がフランジ部を有しないものであってもよい。具体例としては、センサーによって水底を検出し、吊り下げ機構を停止させることで、着底状態を保持してもよい。
当該懸濁物質含量測定装置において、吸込部材のスクリーン及び採泥スリーブは省略することができる。
吊り下げ機構は、例えばアームの上下方向の搖動等によって採水チャンバーを昇降可能に支持するものであってもよく、ワイヤーやロープを用いず、剛性を有する部材のみから構成される機構であってもよい。また、吊り下げ機構は、旋回可能なアームを有さず、回転可能なフレームの偏心した位置に採水チャンバーを吊り下げるものであってもよい。
本発明の懸濁物質含量測定装置及び懸濁物質含量測定方法は、水底の底質の懸濁物質含量の測定に、特に赤土汚染の把握のための底質中の懸濁物質含量測定に好適に利用することができる。
1,11 懸濁物質含量測定装置
2 採水チャンバー
3,13 空気流路
4 自動弁
5 吸込部材
5a 吸込口
5b フランジ部
5c スクリーン
5d 採泥スリーブ
6 濁度計
7,17 浮子
8 吊り下げ機構
8a ワイヤー又はロープ
8b ウインチ
8c プーリー
8d アーム
9 排水ポンプ
10 流量調整弁
13a,13b 分岐流路
17a プロペラ
18 エアコンプレッサー
19 切換弁
X 底質
2 採水チャンバー
3,13 空気流路
4 自動弁
5 吸込部材
5a 吸込口
5b フランジ部
5c スクリーン
5d 採泥スリーブ
6 濁度計
7,17 浮子
8 吊り下げ機構
8a ワイヤー又はロープ
8b ウインチ
8c プーリー
8d アーム
9 排水ポンプ
10 流量調整弁
13a,13b 分岐流路
17a プロペラ
18 エアコンプレッサー
19 切換弁
X 底質
Claims (7)
- 水底の底質の採取及び採取した底質中の懸濁物質含量の測定をする懸濁物質含量測定装置であって、
少なくとも一部が透明な筒状の採水チャンバーと、
上記採水チャンバーの上端に接続される空気流路と、
上記採水チャンバーの下端に接続される自動弁と、
上記自動弁を介して採水チャンバーの下側に接続され、下端に吸込口を有する吸込部材と、
上記採水チャンバーの透明部分を通して採水チャンバー内の水の濁度を検出する濁度計と
を備えることを特徴とする懸濁物質含量測定装置。 - 上記吸込部材が下端にフランジ部を有する請求項1に記載の懸濁物質含量測定装置。
- 上記採水チャンバーの中に配設され、採水チャンバーが満水になると上記空気流路を封止する浮子をさらに備える請求項1又は請求項2に記載の懸濁物質含量測定装置。
- 上記採水チャンバーを昇降可能に支持する吊り下げ機構をさらに備える請求項1、請求項2又は請求項3に記載の懸濁物質含量測定装置。
- 上記吊り下げ機構が、上記採水チャンバーの吊り下げ位置を上方から見て円を描くように移動可能に構成される請求項4に記載の懸濁物質含量測定装置。
- 上記吸込部材が、上記吸込口から吸い込んだ水の中の粗大粒子を分離するスクリーンを内部に有する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の懸濁物質含量測定装置。
- 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の懸濁物質含量測定装置を用い、
上記自動弁が閉鎖され、かつ上記採水チャンバーに空気が充填された状態で上記吸込部材を水底に着床させる工程と、
上記着床工程後に、自動弁の開放により吸込部材を介して採水チャンバー内に水と共に底質を吸い込む工程と、
上記吸い込み工程から一定の時間後に、濁度計により採水チャンバー内の水の濁度を検出する工程と
を備える底質中の懸濁物質含量測定方法。
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JP2015131078A JP2017015490A (ja) | 2015-06-30 | 2015-06-30 | 懸濁物質含量測定装置及び懸濁物質含量測定方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107389374A (zh) * | 2017-08-31 | 2017-11-24 | 中山诺顿科研技术服务有限公司 | 一种抽真空上下浮的深水采样设备 |
CN107588984A (zh) * | 2017-08-31 | 2018-01-16 | 中山市程博工业产品设计有限公司 | 一种设有延伸横向长度的深水采样设备 |
CN107588980A (zh) * | 2017-08-31 | 2018-01-16 | 中山诺顿科研技术服务有限公司 | 一种设有辅助上下浮沉装置的深水采样设备 |
CN108918188A (zh) * | 2018-07-03 | 2018-11-30 | 浙江省海洋水产研究所 | 港湾悬移质原位监测装置 |
CN109855908A (zh) * | 2019-03-14 | 2019-06-07 | 浙江省水文局 | 一种悬移质泥沙自动采样装置 |
CN112781933A (zh) * | 2021-01-13 | 2021-05-11 | 安徽理工大学 | 一种悬移质泥沙的过滤式采样器及采样方法 |
-
2015
- 2015-06-30 JP JP2015131078A patent/JP2017015490A/ja active Pending
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