JP2017010987A - 光電変換膜及び光電変換膜の製造方法 - Google Patents

光電変換膜及び光電変換膜の製造方法 Download PDF

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テウレケウイチ イワン
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康治 山田
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Abstract

【課題】Sn系ペロブスカイトを含む光電変換膜を新規な方法で製造する。【解決手段】基板100上に第1化合物層200(第1層)を形成する。第1化合物層200は、SnとXとを含む。Xは、ハロゲン及び擬ハロゲンの少なくとも一方である。次いで、第1化合物層200上に第2化合物層300(第2層)を形成する。第2化合物層300は、AとYとを含む。Aは、Cs、Rb、CH3NH3(MA:メチルアンモニウム)及びNH2CHNH2(FA:ホルムアミジン)からなる群より選択された少なくとも一つである。Yは、ハロゲン及び擬ハロゲンの少なくとも一方である。次いで、第1化合物層200及び第2化合物層300を水含有雰囲気で処理する。これにより、光電変換膜10が生成される。光電変換膜10は、Sn、X、A、及びYの化合物を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、光電変換膜及び光電変換膜の製造方法に関する。
近年、ペロブスカイト化合物を光電変換膜に用いた太陽電池が開発されている。例えば非特許文献1には、CHNHPbIペロブスカイト太陽電池が記載されている。非特許文献2には、CsSnIペロブスカイト太陽電池が記載されている。非特許文献3〜5には、メチルアンモニウム(MA)SnIペロブスカイト太陽電池が記載されている。非特許文献6には、CHNHPb(SCN)Iペロブスカイト太陽電池が記載されている。この太陽電池は、ハロゲン(I)と擬ハロゲン(SCN)の双方を含んでいる。
Park, N.-G. In High efficiency perovskite solar cells by material and interfacial engineering, The 6th World Conference on Photovoltaic Energy Conversion, Kyoto, 2014. Chen, Z.; Wang, J. J.; Ren, Y.; Yu, C.; Shum, K., Applied Physics Letters 101 (9), 093901, 2012. Hao, F.; Stoumpos, C. C.; Cao, D. H.; Chang, R. P. H.; Kanatzidis, M. G., Nature Photonics 8 (6), 489-494, 2014. Hao, F.; Stoumpos, C. C.; Chang, R. P. H.; Kanatzidis, M. G., Journal of the American Chemical Society 136 (22), 8094-8099, 2014. Noel, N. K.; Stranks, S. D.; Abate, A.; Wehrenfennig, C.; Guarnera, S.; Haghighirad, A.; Sadhanala, A.; Eperon, G. E.; Pathak, S. K.; Johnston, M. B.; petrozza, a A.; Herz, L.; Snaith, H., Energy & Environmental Science, 2014. Jiang Q.; Rebollar D.; Gong J.; Piacentino L.E.; Zheng C.; Xu T., Angewandte Chemie International Edition, 54, 2015.
近年、Sn系ペロブスカイトを用いた光電変換膜が開発されている。本発明者は、このような光電変換膜を製造するための新規な方法を検討した。
本発明の目的は、Sn系ペロブスカイトを含む光電変換膜を新規な方法で製造することにある。
本発明によれば、
光電変換膜であって、
Sn、A、及びZの化合物(Aは、Cs、Rb、CHNH、及びNHCHNHからなる群より選択された少なくとも一つであり、Zは、ハロゲン及び擬ハロゲンの少なくとも一方である。)を含み、
ガスクロマトグラフィ(GC)を用いて前記光電変換膜を分析することにより、沸点が120℃以上の有機化合物の質量を測定する場合において、
MFを前記GC前の前記光電変換膜の質量とし、m2を前記有機化合物の質量としたとき、(m2/MF)×100<0.30を満たす光電変換膜が提供される。
本発明によれば、
基板上に、SnとXとを含む第1化合物層(Xは、ハロゲン及び擬ハロゲンの少なくとも一方である。)、及びAとYとを含む第2化合物層(Aは、Cs、Rb、CHNH、及びNHCHNHからなる群より選択された少なくとも一つであり、Yは、ハロゲン及び擬ハロゲンの少なくとも一方である。)の一方である第1層を形成する工程と、
前記第1層上に、前記第1化合物層及び前記第2化合物層の他方である第2層を形成する工程と、
前記第1層及び前記第2層を水含有雰囲気で処理することにより、前記Sn、前記X、前記A、及び前記Yの化合物を含む膜を生成する工程と、
を備える光電変換膜の製造方法が提供される。
本発明によれば、Sn系ペロブスカイトを含む光電変換膜を新規な方法で製造することができる。
第1の実施形態に係る光電変換膜の製造方法を説明するための図である。 図1の変形例を示す図である。 第2の実施形態に係る光電変換膜の製造方法を説明するための図である。 実施例に係る試料のSEM像の一例を示す図である。 XRD(X−Ray Diffraction)スペクトルを示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る光電変換膜10の製造方法を説明するための図である。まず、本図(a)に示すように、基板100上に第1化合物層200(第1層)を形成する。第1化合物層200は、SnとXとを含む。Xは、ハロゲン及び擬ハロゲンの少なくとも一方である。次いで、本図(b)に示すように、第1化合物層200上に第2化合物層300(第2層)を形成する。第2化合物層300は、AとYとを含む。Aは、Cs、Rb、CHNH(MA:メチルアンモニウム)及びNHCHNH(FA:ホルムアミジン)からなる群より選択された少なくとも一つである。Yは、ハロゲン及び擬ハロゲンの少なくとも一方である。次いで、本図(c)に示すように、第1化合物層200及び第2化合物層300を水含有雰囲気で処理する。より具体的には、本図(c)に示す例では、第1化合物層200及び第2化合物層300を水蒸気で処理している。これにより、光電変換膜10が生成される。光電変換膜10は、Sn、X、A、及びYの化合物を含む。以下、詳細に説明する。
基板100は、第1化合物層200と反応しない材料であれば、どのような材料でもよい。さらに、光を基板100に透過させる場合、基板100は、透光性基板である。具体的には、基板100は、透明導電性酸化層(例えば、FTO(Fluorine doped Tin Oxide))がコーティングされたガラス基板である。なお、透明導電性酸化層は、透明酸化物の緻密層及び透明酸化物のメソ多孔質層の少なくとも一方によってコーティングされていてもよい。例えば、透明導電性酸化層は、TiO、ZnO、NiO、WO、MoO、又はAlによってコーティングされている。
第1化合物層200のXは、ハロゲン及び擬ハロゲンの少なくとも一方である。Xのハロゲンは、Cl、Br、及びIからなる群より選択される少なくとも一つである。Xの擬ハロゲンは、SCNである。本図(a)に示す例において、第1化合物層200は、ハロゲンを含んでおり、詳細には、第1化合物層200は、ハロゲン化スズ層、より具体的には臭化スズ層(SnBr)である。他の例において、第1化合物層200は、擬ハロゲンを含んでいてもよく、詳細には、第1化合物層200は、擬ハロゲン化スズ層、より具体的にはチオシアン酸スズ層(Sn(SCN))であってもよい。本図(a)に示す例では、第1化合物層200は、Snを含む結晶水和物を用いて形成される。このような結晶水和物は、例えば、SnBr・nHO(nは、1以上10以下の整数である。)である。SnBr・nHOは、融点が室温よりも低い。このため、SnBr・nHOは、室温において液相である。これより、SnBr・nHOを用いる場合、液相のSnBr・nHOを滴下することでスピンコーティングにより第1化合物層200を形成することができる。なお、第1化合物層200の形成方法は、上記した例に限定されるものではない。第1化合物層200は、例えば、ダイコーティング又は蒸着を用いて形成されてもよい。
なお、第1化合物層200は、臭化スズ層(SnBr)に限定されるものではない。第1化合物層200は、一般式SnX(XはCl、Br、I、SCN、又はこれらの組合せである。)で示される層である。より具体的には、第1化合物層200は、例えば、塩化スズ層(SnCl)、ヨウ化スズ層(SnI)、チオシアン酸スズ層(Sn(SCN))であってもよい。
本図(a)に示す例では、上記したように、第1化合物層200は、結晶水和物を用いて形成されている。言い換えると、第1化合物層200を形成する場合に、配位性の強い溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)又はジメチルスルフオキシド(DMSO))を用いていない。本発明者が検討したところ、配位性の強い溶媒を用いると、光電変換膜10が溶媒の残留分子によって汚染される場合があることが明らかとなった。これに対して、本図(a)に示す例では、このような溶媒が用いられていない。このため、光電変換膜10の汚染を抑制することができる。
第2化合物層300のYは、ハロゲン及び擬ハロゲンの少なくとも一方である。Yのハロゲンは、Cl、Br、及びIからなる群より選択される少なくとも一つである。Yの擬ハロゲンは、SCNである。本図(b)に示す例において、第2化合物層300は、ハロゲンを含んでおり、詳細には、第2化合物層300は、ハロゲン化セシウム層、より具体的には臭化セシウム層(CsBr)である。他の例において、第2化合物層300は、擬ハロゲンを含んでいてもよく、詳細には、第2化合物層300は、擬ハロゲン化セシウム層、より具体的にはチオシアン酸セシウム層(CsSCN)であってもよい。本図(b)に示す例では、第2化合物層300は、AとYとを含む水溶液を用いて形成される。具体的には、基板100を回転させ、この水溶液を回転している第1化合物層200上に滴下する。なお、第2化合物層300の形成方法は、上記した例に限定されるものではない。
なお、第2化合物層300は、臭化セシウム層(CsBr)に限定されるものではない。第2化合物層300は、一般式AY(AはCs、Rb、MA、FA、又はこれらの組合せであり、YはCl、Br、I、SCN、又はこれらの組合せである。)で示される層である。より具体的には、第2化合物層300は、例えば、塩化セシウム層(CsCl)、ヨウ化セシウム層(CsI)、チオシアン酸セシウム層(CsSCN)、塩化ルビジウム層(RbCl)、臭化ルビジウム層(RbBr)、ヨウ化ルビジウム層(RbI)、チオシアン酸ルビジウム層(RbSCN)、塩化メチルアンモニウム層(MACl)、臭化メチルアンモニウム層(MABr)、ヨウ化メチルアンモニウム層(MAI)、チオシアン酸メチルアンモニウム層(MASCN)、塩化ホルムアミジウム層(FACl)、臭化ホルムアミジウム層(FABr)、ヨウ化ホルムアミジウム層(FAI)、又はチオシアン酸ホルムアミジウム層(FASCN)であってもよい。
本図(b)に示す例では、上記したように、第2化合物層300は、水溶液を用いて形成されている。言い換えると、第2化合物層300を形成する場合に、配位性の強い溶媒(例えば、DMF又はDMSO)を用いていない。これにより、上記した理由と同様にして、光電変換膜10の汚染を抑制することができる。
本図(c)に示す例では、容器400中の水410を例えば40℃以上100℃以下、好ましくは例えば60℃以上70℃以下に加熱することにより、水蒸気を発生させている。本図(c)に示す例において、水410は純水である。そして第1化合物層200及び第2化合物層300を水蒸気の側に向ける。これにより、第1化合物層200及び第2化合物層300は、水蒸気で処理され、互いに反応する。このようにして、第1化合物層200及び第2化合物層300の反応物である光電変換膜10が生成される。本図(c)に示す例では、光電変換膜10は、CsSnBrペロブスカイト層である。
なお、水410は、沸点が120℃以上の有機化合物をある程度の量含む水溶液であってもよい。具体的には、MAを上記した水溶液の質量とし、m1を上記した有機化合物の質量としたとき、上記した水溶液は、10<(m1/MA)×100<30を満たす。上記した有機化合物は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ガンマブチロラクトン、及びジメチルスルフオキシドからなる群より選択された少なくとも一つである。これらの有機化合物は、工業生産において、有機溶剤として一般的に用いられるものである。
なお、光電変換膜10は、CsSnBrペロブスカイト層に限定されるものではない。光電変換膜10は、一般式ASnZ(AはCs、Rb、MA、FA、又はこれらの組合せであり、ZはCl、Br、I、SCN、又はこれらの組合せである。Zは、X及びYに由来する。)で示されるペロブスカイト層である。具体的には、光電変換膜10は、例えば、CsMA1−xSnBr3−y(0≦x≦1、0≦y≦3)である。なお、x及びyは、整数でなくてもよい。より具体的には、光電変換膜10は、例えば、CsSnBr若しくはMASnBr等のCsMA1−xSnBr;CsSnI若しくはMASnI等のCsMA1−xSnI(0≦x≦1);CsSnBrI若しくはCsSnBrI等のCsSnBr3−x(0≦x≦3);MASnBrI若しくはMASnBrI等のMASnBr3−x(0≦x≦3);CsSnBrSCN若しくはCsSnBr(SCN)等のCsSnBr(SCN)3−x(0≦x≦3);CsSnISCN若しくはCsSnI(SCN)等のCsSnI(SCN)3−x(0≦x≦3);MASnBrSCN若しくはMASnBr(SCN)等のMASnBr(SCN)3−x(0≦x≦3);又はMASnISCN若しくはMASnI(SCN)等のMASnI(SCN)3−x(0≦x≦3)である。
本図に示す例では、光電変換膜10に含まれる有機化合物の量を極めて少なくすることができる。これは、上記したように、第1化合物層200、第2化合物層300、及び光電変換膜10を形成する場合に、有機溶剤を使用する必要がないためである。具体的には、ガスクロマトグラフィ(GC)を用いて光電変換膜10を分析することにより、沸点が120℃以上の有機化合物の質量を測定する場合、(m2/MF)×100<0.30、好ましくは(m2/MF)×100<0.10(MF:上記したGC前の光電変換膜10の質量、m2:上記した有機化合物の質量)を満たすことができる。上記した有機化合物は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ガンマブチロラクトン、及びジメチルスルフオキシドからなる群より選択された少なくとも一つである。
図2は、図1の変形例を示す図である。本図(a)及び(b)に示すように、第2化合物層300(第1層)を基板100上に形成した後に、第1化合物層200(第2層)を第2化合物層300上に形成してもよい。この場合においても、本図(c)に示すように、第1化合物層200及び第2化合物層300を水蒸気で処理することで、光電変換膜10を形成することができる。
以上、本実施形態によれば、第1化合物層200及び第2化合物層300を水蒸気で処理する。これにより、第1化合物層200と第2化合物層300を互いに反応させることができる。さらに、本実施形態によれば、第1化合物層200、第2化合物層300、及び光電変換膜10を形成する場合に、有機溶剤を使用する必要がない。このため、光電変換膜10に含まれる有機化合物の量を極めて少なくすることができる。
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態に係る光電変換膜10の製造方法を説明するための図であり、第1の実施形態の図1に対応する。本実施形態に係る方法は、以下の点を除いて、第1の実施形態に係る方法と同様の構成である。
まず、本図(a)に示す工程及び本図(b)に示す工程は、それぞれ、図1(a)に示した工程及び図1(b)に示した工程(b)と同様である。本図(a)に示す例では、基板100上に第1化合物層200を形成し、本図(b)に示す例では、第1化合物層200上に第2化合物層300を形成する。なお、図2に示したように、基板100上に第2化合物層300及び第1化合物層200をこの順に形成してもよい。
次いで、本図(c)に示すように、第1化合物層200及び第2化合物層300をミスト状の水で処理する。これにより、第1化合物層200及び第2化合物層300は、光電変換膜10となる。詳細には、本図(c)に示す例において、ミスト状の水は純水である。そして本図(c)に示す例では、ミスト状の水は、光電変換膜10の上方に位置する射出器420から射出されている。そしてミスト状の水は光電変換膜10に吹き付けられている。なお、第1化合物層200及び第2化合物層300をミスト状の水で処理する方法は、本図(c)に示す例に限定されるものではない。例えば、第1化合物層200及び第2化合物層300にミスト状の水を直接吹き付けなくてもよい。この場合、例えば、ミスト状の水を含む領域に第1化合物層200及び第2化合物層300を位置させることにより、第1化合物層200及び第2化合物層300をミスト状の水に曝すことができる。
なお、射出器420から射出されるミスト状の水は、沸点が120℃以上の有機化合物をある程度の量含む水溶液であってもよい。具体的には、MAを上記した水溶液の質量とし、m1を上記した有機化合物の質量としたとき、上記した水溶液は、10<(m1/MA)×100<30を満たす。上記した有機化合物は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ガンマブチロラクトン、及びジメチルスルフオキシドからなる群より選択された少なくとも一つである。
本図に示す例においても、光電変換膜10に含まれる有機化合物の量を極めて少なくすることができる。これは、上記したように、第1化合物層200、第2化合物層300、及び光電変換膜10を形成する場合に、有機溶剤を使用する必要がないためである。具体的には、ガスクロマトグラフィ(GC)を用いて光電変換膜10を分析することにより、沸点が120℃以上の有機化合物の質量を測定する場合、(m2/MF)×100<0.30、好ましくは(m2/MF)×100<0.10(MF:上記したGC前の光電変換膜10の質量、m2:上記した有機化合物の質量)を満たすことができる。上記した有機化合物は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ガンマブチロラクトン、及びジメチルスルフオキシドからなる群より選択された少なくとも一つである。
図1に示した方法を用いて光電変換膜10を作製した。具体的には、基板100は、FTOがコーティングされたガラス基板とした。第1化合物層200は、SnBr層とした。第1化合物層200は、SnBr・10HOインクを用いてスピンコーティングにより形成した。第2化合物層300は、CsBr層とした。第2化合物層300は、回転している第1化合物層200層にCsBr水溶液を滴下することで形成した。第1化合物層200及び第2化合物層300を水蒸気で処理する際は、水410を70℃に加熱することで水蒸気を発生させた。
図4は、本実施例に係る試料のSEM像の一例を示す図である。本図に示すように、基板100は、FTOがコーティングされたガラス基板とした。本図に示すように、基板100の表面には、光電変換膜10(CsSnBrペロブスカイト層)が形成された。
図5は、XRD(X−Ray Diffraction)スペクトルを示す図である。本図に示す例では、本実施例に係る試料のXRDスペクトルを測定した。上記したように、本図に示す例では、光電変換膜10は、FTOがコーティングされたガラス基板上に形成されている。このため、本実施例に係る試料は、FTOと光電変換膜10の積層体である。本図に示すように、本実施例に係る試料のXRDスペクトルのピークは、参照用CsSnBr層のXRDスペクトルのピーク及び参照用FTOのXRDスペクトルのピークとよく一致している。これより、本実施例では、光電変換膜10において、CsSnBr層を作製することができたといえる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
10 光電変換膜
100 基板
200 第1化合物層
300 第2化合物層
400 容器
410 水
420 射出器

Claims (11)

  1. 光電変換膜であって、
    Sn、A、及びZの化合物(Aは、Cs、Rb、CHNH、及びNHCHNHからなる群より選択された少なくとも一つであり、Zは、ハロゲン及び擬ハロゲンの少なくとも一方である。)を含み、
    ガスクロマトグラフィ(GC)を用いて前記光電変換膜を分析することにより、沸点が120℃以上の有機化合物の質量を測定する場合において、
    MFを前記GC前の前記光電変換膜の質量とし、m2を前記有機化合物の質量としたとき、(m2/MF)×100<0.30を満たす光電変換膜。
  2. 請求項1に記載の光電変換膜において、
    前記有機化合物は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ガンマブチロラクトン、及びジメチルスルフオキシドからなる群より選択された少なくとも一つである光電変換膜。
  3. 請求項1又は2に記載の光電変換膜において、
    前記Aは、Csあり、
    前記Zは、Brである光電変換膜。
  4. 基板上に、SnとXとを含む第1化合物層(Xは、ハロゲン及び擬ハロゲンの少なくとも一方である。)、及びAとYとを含む第2化合物層(Aは、Cs、Rb、CHNH、及びNHCHNHからなる群より選択された少なくとも一つであり、Yは、ハロゲン及び擬ハロゲンの少なくとも一方である。)の一方である第1層を形成する工程と、
    前記第1層上に、前記第1化合物層及び前記第2化合物層の他方である第2層を形成する工程と、
    前記第1層及び前記第2層を水含有雰囲気で処理することにより、前記Sn、前記X、前記A、及び前記Yの化合物を含む膜を生成する工程と、
    を備える光電変換膜の製造方法。
  5. 請求項4に記載の光電変換膜の製造方法において、
    前記第1化合物層は、Snを含む結晶水和物を用いて形成される光電変換膜の製造方法。
  6. 請求項4又は5に記載の光電変換膜の製造方法において、
    前記第2化合物層は、前記Aと前記Yを含む水溶液を用いて形成される光電変換膜の製造方法。
  7. 請求項4〜6のいずれか一項に記載の光電変換膜の製造方法において、
    前記第1層及び前記第2層を処理する工程では、前記第1層及び前記第2層を水蒸気で処理する光電変換膜の製造方法。
  8. 請求項4〜6のいずれか一項に記載の光電変換膜の製造方法において、
    前記第1層及び前記第2層を処理する工程では、前記第1層及び前記第2層をミスト状の水で処理する光電変換膜の製造方法。
  9. 請求項4〜8のいずれか一項に記載の光電変換膜の製造方法において、
    前記水含有雰囲気は、沸点が120℃以上の有機化合物を含む水溶液を用いて生成され、
    前記水溶液の質量をMAとし、前記有機化合物の質量をm1としたとき、10<(m1/MA)×100<30を満たす光電変換膜の製造方法。
  10. 請求項9に記載の光電変換膜の製造方法において、
    前記有機化合物は、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ガンマブチロラクトン、及びジメチルスルフオキシドからなる群より選択された少なくとも一つである光電変換膜の製造方法。
  11. 請求項4〜10のいずれか一項に記載の光電変換膜の製造方法において、
    前記Aは、Csあり、
    前記X及び前記Yは、いずれもBrである光電変換膜の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109285952A (zh) * 2017-07-20 2019-01-29 松下知识产权经营株式会社 光吸收材料以及使用了该光吸收材料的太阳能电池
CN115568236A (zh) * 2022-09-30 2023-01-03 苏州大学 一种金属卤素钙钛矿光电探测器及其制备方法

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