JP2017009382A - 観察装置 - Google Patents

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Satoshi Konishi
聡 小西
洋志 大竹
Hiroshi Otake
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Abstract

【課題】観察対象物の3次元的な位置に関する情報を取得することが可能な観察装置を提供する。
【解決手段】観察装置は、直線状に配置された光ファイバ32と、光ファイバ32の一端側に設けられ、光ファイバ32のコアの範囲に対応して配置された複数の受光素子を有するイメージセンサ21と、光ファイバ32の他端に取り付けられ、他端に入射した観察対象物Sからの光を光ファイバ32の長さ方向に沿う方向に屈折させ、光の入射角度によってコア内を通る光線の位置を異ならせるレンズと、光を受けた受光素子に応じてレンズに対する光の入射角度を取得する制御装置13とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、細胞等の対象物を観察するための観察装置に関する。
一般に、細胞等の微小な観察対象物を光学的に観察するために、顕微鏡が用いられている。例えば、特許文献1には、顕微鏡により拡大した観察対象物をデジタルカメラによって撮像する装置が開示されている。
また、特許文献2には、多数の画素を有するイメージセンサを備えたビジョン回路と、ビジョン回路のイメージセンサ上に搭載され、観察対象物を存在させる保持部材とを備え、保持部材上の観察対象物の画像をイメージセンサにより取得する装置が開示されている。
特開2004−70036号公報 特開2008−129512号公報
近年、細胞研究の分野においては、より生体の構造に近い環境である3次元培養が注目されている。この3次元培養では、立体形状のゲルの内部で細胞を空間的に分散させて培養が行われる。このような3次元培養においては、細胞の空間的な位置を計測することが望まれるが、特許文献1のような顕微鏡を利用した装置では、焦点の合う距離に制限があり、ゲルによって光が拡散するため空間的な位置計測は困難である。また、特許文献2記載の装置を用い、保持部材上にゲルを配置して位置計測を行う場合も観察可能なゲルの厚みには制限がある。したがって、特許文献1及び2のいずれにおいても、3次元的に配置された観察対象物について、その位置を適切に把握できる程度の情報を取得するのは困難である。
本発明は、観察対象物の3次元的な位置に関する情報を取得することが可能な観察装置を提供することを目的とする。
(1) 本発明に係る観察装置は、
直線状に配置された光ファイバと、
前記光ファイバの一端に取り付けられ、当該一端に入射した観察対象物からの光を前記光ファイバの長さ方向に沿う方向に屈折させ、光の入射角度に応じて前記コア内を通る光線の位置を変化させるレンズと、
前記光ファイバの他端側に設けられ、前記コア内を通過した光を受光する複数の受光素子を前記コアの端面範囲内に有しているイメージセンサと、
光を受光した前記受光素子に応じて前記レンズに対する光の入射角度を取得する制御装置と、を備えている。
上記構成の観察装置においては、レンズに入射された観察対象物からの光が、光ファイバの長さ方向に沿う方向に屈折され、光ファイバのコア内を通過して受光素子によって受光される。レンズは、光の入射角度に応じて光ファイバのコア内を通る光線の位置を変化させるので、光を受光する受光素子も変化させることができ、制御装置は、光を受けた受光素子に応じて光の入射角度を取得することができる。したがって、本発明の観察装置によれば、取得された入射角度を利用した観察対象物の3次元的な位置の把握が可能となる。なお、観察対象物は、例えば生体の細胞とすることができ、この場合、生体内の脳や臓器等の組織を構成する細胞であってもよいし、生体の外部で培養された細胞であってもよい。
(2) 前記制御装置は、前記光ファイバの長さ方向における複数の位置において前記レンズに入射された同一の観察対象物からの光の入射角度をそれぞれ取得し、前記レンズの複数の位置と、取得した複数の入射角度との関係に基づいて前記観察対象物の位置を取得することが好ましい。
このような構成によって、レンズに対する光の入射角度だけでなく、観察対象物の位置を取得することができる。
(3) 前記制御装置は、前記レンズの位置と前記観察対象物の位置との関係に基づいて前記レンズから観察対象物までの距離を取得することが好ましい。
このような構成によって、レンズに対する光の入射角度や観察対象物の位置だけでなく、レンズから観察対象物までの距離をも取得することができる。
(4) 前記制御装置は、前記レンズから観察対象物までの距離と、前記レンズに入射されかつ前記受光素子によって受光された光の強度との関係に基づいて、前記観察対象物から発せられた光の強度を取得することが好ましい。
このような構成によって、観察対象物の3次元的な位置に加え、観察対象物から発せられた光の強度をも把握することができる。
(5) 前記制御装置は、前記レンズから観察対象物までの距離と前記レンズに入射されかつ前記受光素子によって受光された光の強度との関係、及び、前記レンズに対する光の入射角度と前記レンズに入射されかつ前記受光素子によって受光された光の強度との関係に基づいて、前記観察対象物から発せられた光の強度を取得することもできる。
このような構成によって、観察対象物の3次元的な位置に加え、観察対象物から発せられる光の強度を、入射角度をも加味して正確に把握することができる。
(6) 前記観察装置は、前記受光素子によって受光される光の強度と、前記レンズから観察対象物までの距離との関係を示す情報を記憶する記憶部をさらに備えており、
前記制御装置は、前記受光素子によって受光された光の強度と、前記情報とに基づいて前記レンズから前記観察対象物までの距離を取得し、この距離と前記入射角度とに基づいて観察対象物の位置を取得することが好ましい。
観察対象物の光の強度が既知である場合、受光素子によって受光される光の強度とレンズから観察対象物までの距離との関係を予め取得することができるため、当該関係を示す情報を予め記憶部に記憶し、この情報を参酌することによってレンズから観察対象物までの距離を取得し、さらにこの距離と入射角度とに基づいて観察対象物の位置を取得することができる。
(7) 前記光ファイバが長さ方向に移動可能に挿入され、前記観察対象物からの光を透過可能な筒形状の保護管を備えていることが好ましい。
この構成によれば、例えば、生体外において観察対象物となる細胞を培養したゲル内や、生体内において観察対象物となる細胞を含む組織内に保護管を挿入し、保護管内で光ファイバを長さ方向に沿って移動させることで、生体やゲル、及びこれらに含まれる細胞への侵襲を防いだ状態で光ファイバの位置を変更することができる。
(8) 複数の前記光ファイバを並列に備えていることが好ましい。
このような構成によって、広範囲に分散する複数の観察対象物について、3次元位置に関する情報を取得することができる。
第1の実施形態に係る観察装置を示す概略図である。 観察装置の一部を示す断面図である。 レンズに入射する光の屈折を示す説明図である。 レンズに対する光の入射角度と観察対象物までの距離との関係を示す説明図である。 レンズに対する光の入射角度と受光素子における受光位置との関係を示すグラフである。 レンズと観察対象物との間の距離と、受光素子の受光強度との関係を示すグラフである。 第2の実施形態に係る観察装置の一部を示す断面図である。 レンズに対する光の入射角度と観察対象物までの距離との関係を示す説明図である。 第3の実施形態におけるレンズと観察対象物との間の距離と受光素子の受光強度との関係を示すグラフである。
以下、細胞状態の検出装置についてのより詳細な実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る観察装置を示す概略図である。
本実施形態の観察装置10は、立体形状のゲルG内で3次元培養された細胞Sから発せられる光を受光することによって、細胞Sの画像と位置とを取得するものである。図1に示すゲルGは、円柱形状に形成されており、内部に多数の細胞Sが分散した状態で培養されている。細胞Sは、例えば蛍光色素で標識され、励起されることにより蛍光を発する。
観察装置10は、ビジョン回路11と、光導入部12と、制御装置13と、表示装置14と、昇降ステージ15とを備えている。ビジョン回路11は、縦横に碁盤目状に配列された多数の微小な受光素子(画素)22を有するイメージセンサ21と、イメージセンサ21が取り込んだ信号が入力される画像処理回路23等を備えている。イメージセンサ21の受光素子22には、CCDやCMOS等が用いられる。なお、観察対象物としての細胞Sの大きさ(直径)は、5μm〜100μm程度であるのに対して、イメージセンサ21の一つの画素の大きさは1μm〜50μm程度のものを採用することができる。
画像処理回路23は、イメージセンサ21が取り込んだ信号の各種処理、例えば画像生成処理や解像度調整処理等を行う。画像処理回路23には、信号を記憶する記憶部が含まれていてもよい。ビジョン回路11には、例えば特許文献2に記載されたものを用いることができる。
図2は、観察装置10の一部を示す断面図である。
図1及び図2に示すように、光導入部12は、基台31と、基台31上に立設された光ファイバ32と、光ファイバ32の先端に設けられたレンズ33とを備えている。
基台31は、PDMS等を用いたシリコーンゴム等により円盤状に形成され、ビジョン回路11のイメージセンサ21上に配置されている。
光ファイバ32は、その長さ方向を上下方向に向けた状態で直線状に配置され、その下端部が基台31に固定されている。また、図1に示すように、光ファイバ32は多数本設けられている。具体的には、多数本の光ファイバ32は、互いに平行な関係でイメージセンサ21の上方の範囲に縦横に並べて配列されている。また、光ファイバ32の先端部は、ゲルG内に挿入されている。隣接する光ファイバ32の間隔は、例えば200μm程度とすることができる。
図2に示すように、光ファイバ32は、中心部を構成するコア41と、外周部を構成するクラッド42とを有している。光ファイバ32内に導入された光は、コア41内を進行する。そして、光ファイバ32の上端から取り入れられた光は、下方へ向けて進行し、イメージセンサ21を構成する1又は複数の受光素子22によって受光される。受光素子22は、各光ファイバ32におけるコア41の下端面の範囲内に複数設けられている。
レンズ33は、上面に凹部33aを有する凹レンズであり、光ファイバ32の上端に固定されている。また、レンズ33は、入射された光を屈折させて光ファイバ32のコア41内に導入させる。
レンズ33は、次のような特性を有している。まず、レンズ33は、図3に示すように、入射された光を、光ファイバ32の長さ方向に沿った方向、すなわち上下方向に屈折させる。そのため、光ファイバ32のコア41内では、光が下方に向けて略垂直に進行し、クラッド42との境界面ではほとんど屈折が生じないようになっている。なお、図3におけるW1は、細胞Sからの光をレンズ33に入射させることができる範囲を示す。
また、レンズ33は、光の入射角度θによってコア41内を通る光線Bの位置を変化させる。具体的には、光の入射角度θが大きいほど、光線Bはコア41の中心から離れた位置を通る。イメージセンサ21の受光素子22は、コア41の下端面の範囲内で複数設けられているので、光線Bの位置に応じて光を受光する受光素子22にも変化が生じる。したがって、光を受光した受光素子22に応じてレンズ33への入射角度θを求めることが可能となる。また、光を受光した受光素子22からの信号によって細胞Sの画像を生成することも可能となる。
図5は、レンズ33に対する光の入射角度とイメージセンサ21の受光位置との関係を示すグラフである。このグラフの横軸は、受光位置であり、図3に示すように、コア41の中心からの距離rに相当する。
このグラフから明らかなように、レンズ33に対する入射角度が大きくなるほど、コア41の中心から離れた位置でイメージセンサ21に光が受光される。後述する制御装置13の記憶部には、図5のグラフに相当する入射角度と受光位置の関係についての情報が記憶されている。
制御装置13は、例えば、パーソナルコンピュータによって構成される。制御装置13は、CPU等の演算部、RAM、ROM、及びハードディスク等の記憶部、並びに入出力インタフェース等を備えている。制御装置13は、ビジョン回路11の画像処理回路23との間の情報の送受信、ビジョン回路11の動作制御、取得した情報の処理、及び情報の蓄積等の処理を行う。また、制御装置13は、後述するように、細胞Sの位置に関する情報の取得、及び細胞Sが発する光強度を示す情報の取得等の処理を行う。制御装置13におけるこれらの処理は、記憶部に記憶されたコンピュータプログラムを演算部が実行することによって実現される。
表示装置14は、CRTモニタや液晶モニタにより構成され、制御装置13の入出力インタフェースに接続されている。表示装置14には、ビジョン回路11によって撮影された画像のほか、細胞Sの位置を示す情報や光強度を示す情報等が表示される。
昇降ステージ(昇降装置)15は、ビジョン回路11及び光導入部12を上下方向に移動させる。光導入部12が上下に移動することによってゲルGに対する光ファイバ32の挿入量を調整することができる。昇降ステージ15は、制御装置13によって動作制御される。また、制御装置13には、光ファイバ32(又はレンズ33)の上下方向の位置情報が昇降ステージ15から入力される。光ファイバ32の上下方向の位置情報は、ある位置を原点とした座標とすることができる。原点は、例えば、光ファイバ32の中心線上で、かつレンズ33の先端がゲルG内に挿入し始める位置(つまりゲルGの下端面の位置)に設定することができる。
[制御装置13における処理の詳細]
制御装置13は、細胞Sの位置に関する情報を取得する。具体的には、図4に示すように、原点Oを基準とする細胞Sの座標(Zf,Rf)を取得する。そして、細胞Sの座標(Zf,Rf)を取得するために、レンズ33に対する光の入射角度(θa,θb)を取得する。また、レンズ33から細胞Sまでの距離(Da,Db)をも取得する。なお、図4には、原点Oを基準とするZ軸とR軸とを有する二次元座標を示しているが、実際には紙面貫通方向の軸をも含む三次元座標となる。本実施形態では、説明を容易にするため、三次元座標のうち、Z軸とR軸とによって規定される二次元座標上の細胞Sの位置の取得について説明する。
図4は、光ファイバ32を上下方向に移動させ、高位置と低位置との2位置に配置したときに、1つの細胞Sからの光が入射される状態を示している。光ファイバ32が高位置にあるときのレンズの座標を(Zha,0)とし、低位置にあるときのレンズ33の座標を(Zhb,0)とする。まず、制御装置13は、光ファイバ32が高位置にあるときのレンズ33に対する光の入射角度θaと、低位置にあるときの入射角度θbとを、受光素子22による受光位置と図5に示す関係とに基づいて取得する。
また、高位置及び低位置における光ファイバ32のZ座標(高さ)Zha,Zhbについての情報は、昇降ステージ15から制御装置13によって入力される。
次いで、制御装置13は、上下2位置における入射角度θa、θbと、上下2位置の高さZha、Zhbとから、細胞Sの座標(Zf,Rf)を取得する。具体的には、細胞SのZ座標Zfは、次の式(1)及び式(2)により近似的に求めることができる。
Zf≒Zha+Rf×tan(90°−θa) ・・・ (1)
Zf≒Zhb+Rf×tan(90°−θb) ・・・ (2)
Zha、Zhb、θa、及びθbは、いずれも既知であるので、上記(1)及び(2)の2つの方程式から、細胞Sの座標(Zf,Rf)を算出することができる。なお、上記式(1)及び式(2)は、レンズ33に対して光が入射する位置のZ座標をレンズ33の凹部33aの最も深い位置と仮定し、R座標をゼロと仮定した式となっているが、当該入射位置の座標をより正確に設定すれば、細胞Sの座標(Zf,Rf)をより正確に求めることができる。
また、細胞Sからレンズ33までの距離(光路長)Da,Dbは、次の式(3)及び式(4)によって近似的に求めることができる。
Da≒{(Zf−Zha)+Rf1/2 ・・・ (3)
Db≒{(Zf−Zhb)+Rf1/2 ・・・ (4)
以上の手順により、レンズ33に対する光の入射角度θa,θb、細胞Sの位置(Zf,Rf)、レンズ33から細胞Sまでの距離Da,Dbを取得することができる。また、細胞Sの三次元的な位置は、図4の紙面貫通方向の軸とZ軸とについて、上記と同様の手順を行うことによって求めることができる。
また、観察装置10は、光導入部12として多数の光ファイバ32及びレンズ33を備えているので、ゲルG内の細胞S全体の3次元位置を把握することが可能となる。
また、制御装置13は、細胞Sから発せられた光の強度をも取得する。そのため、制御装置13は、ゲルG内に存在する細胞Sを用いて、図6に示すような、レンズ33から細胞Sまでの距離と光強度(%)(光強度割合)との関係を取得する。具体的に、制御装置13は、光ファイバ32の真上に位置する細胞Sを対象とし、上下方向の複数の位置(2箇所以上)におけるレンズ33から細胞Sまでの距離D1〜D4と、各位置のレンズ33から入射し受光素子22で受光された光の強度I1〜I4とをそれぞれ取得する。そして、制御装置13は、距離D1〜D4と光の強度I1〜I4との関係から回帰分析等によって曲線Cをフィッティングする。制御装置13は、曲線Cにより距離が0となるときの光の強度Ixを100%とする光強度(%)(光強度割合)のグラフを生成する。
制御装置13は、上記のような式(3)及び式(4)を用いてレンズ33から細胞Sまでの距離(光路長)Dを求めたのち、その距離Dに対応する光強度割合I(%)を曲線Cのグラフ(図6参照)に基づいて求める。この光強度割合I(%)の値は、レンズ33と細胞Sとの間の距離が0のときに100%となり、距離が大きくなるに従って小さくなる。つまり、光強度割合I(%)は、距離Dに依存して変化する値である。
また、細胞Sからの光がレンズ33に入射すると、光の一部がレンズ33に吸収され、受光素子22で受光される光の強度にも変化が生じる。この光強度は、レンズ33の内部における光路長に依存して変化し、この光路長は、レンズ33に対する入射角度により変化する。したがって、制御装置13は、次の式(5)により、レンズ33を透過することによる光強度の変化を考慮した光強度割合Iθ(%)を求める。
θ={1−A(1−cosα)}×100 ・・・ (5)
ただし、α=tan−1{sinθ/(n−cosθ)}
Aは、レンズ33の吸光係数、nは、レンズ33の屈折率である。
この光強度割合Iθ(%)の値は、入射角度θが0°のときに100%となり、入射角度θが大きくなるに従って小さくなる。つまり、光強度割合Iθ(%)は、入射角度θに依存して変化する値となる。
そして、制御装置13は、距離Dに依存する光強度割合I(%)と入射角度θに依存する光強度割合Iθ(%)とから、受光素子22によって受光された光の光強度割合Iratio(%)を以下の式(5)により求める。
ratio(%)=I(%)×Iθ(%)/100 ・・・ (6)
さらに、制御装置13は、細胞Sから発せられる光の強度Irealを、次の式(7)により求める。
real=Idetect/Iratio(%)×100 ・・・ (7)
ただし、Idetectは、受光素子22によって受光された光の強度である。
以上により、レンズ33から細胞Sまでの距離Dと光の入射角度θとの双方を加味したうえで、細胞Sから発せられる光の強度を求めることができる。
なお、上記において、入射角度θに依存する光の強度の変化は、距離Dに依存する光強度の変化と比べて小さいため、上記式(7)を、Iratio(%)=I(%)とし、距離Dに依存する光強度の変化のみを考慮して細胞Sから発せられる光の強度を求めることもできる。
上記構成の観察装置10において、光導入部12は、ビジョン回路11上に載置されているだけであるので、光導入部12のみを交換することで、他の細胞Sの観察のためにビジョン回路11を流用することができる。
上記実施形態の観察装置10は、3次元培養のゲルGではなく、生体の組織、例えば脳等に光導入部12の光ファイバ32及びレンズ33を直接挿入することによって、組織を構成する細胞Sの3次元的な位置に関する情報や光の強度に関する情報を取得することが可能となる。
[第2の実施形態]
図7は、第2の実施形態に係る観察装置の一部を示す断面図である。
第2の実施形態の観察装置10は、光導入部12の光ファイバ32が挿入される保護管50を備えたものとなっている。この保護管50は、細胞Sからの光を透過可能な材質、例えば、透明なガラスや合成樹脂材により形成されている。また、保護管50は、ゲルGの内部に挿入された状態で定置されている。
本実施形態においては、光ファイバ32の外側に保護管50が存在し、入射角の小さい光は保護管50によって反射されてしまうため、細胞Sからの光をレンズ33に入射することができる範囲が所定の範囲W2(図7参照)に制限される。したがって、1つの光ファイバ32内に多数の細胞Sの光が入射するのを防止し、細胞Sの3次元的な位置の把握を容易にすることができる。
本実施形態においても、図8に示すように、第1の実施形態と同様の手順により、入射角度θa,θb、細胞Sの位置(座標(Zf,Rf))、距離Da,Db、光強度Ireal等を取得することができる。細胞Sの位置(座標(Zf,Rf))や距離Da,Dbは、保護管50を透過する光の屈折を加味したうえで求められる。ただし、図6に相当するグラフ(曲線C)を求める際に、光ファイバ32の真上に存在する細胞Sからの光を入射させることができないので、所定の範囲W2にある細胞Sからの光を入射させ、保護管50による反射率やゲルGの拡散係数等を考慮することによってグラフを生成することができる。
また、本実施形態においては、保護管50内に光ファイバ32が挿入されているので、光ファイバ32を上下方向に移動させたときの細胞SやゲルG(組織)に対する侵襲を低減することができる。
また、光導入部12を構成する光ファイバ32及びレンズ33は、ゲルGに直接接触しないので、他の細胞Sの観察のために光導入部12を流用することができる。
[第3の実施形態]
上記第1の実施形態では、光ファイバ32及びレンズ33を上下方向に移動させることによって、細胞Sの位置やレンズ33から細胞Sまでの距離Da,Db等を取得していたが、第3の実施形態においては、光ファイバ32及びレンズ33を上下方向に移動させることなく、当該距離Dを取得する。ただし、本実施形態においては、細胞Sから発せられる光の強度が既知であるものとする。
細胞Sから発せられる光が既知である場合、図9に示すようにレンズ33から細胞Sまでの距離(垂直距離)と受光素子22によって受光される光の強度(%)(光強度割合)との関係を取得することができる。本実施形態では、そのような関係についての情報を予め制御装置13の記憶部に記憶しておく。
そして、制御装置13は、ゲルG内の細胞Sから発せられ、受光素子22によって受光された光の強度を、既知の細胞Sの光強度との関係から光強度割合に変換し、図9に示す関係を参酌することによって、レンズ33から細胞Sまでの距離を取得する。そして、距離と入射角度とから細胞の三次元位置を求めることができる。なお、取得された距離は、入射角度による光強度の変化を反映させるために、式(5)の関係を用いて補正してもよい。
以上のような構成によって、第1の実施形態のように、光ファイバ32を上下方向に移動させなくてもレンズ33から細胞Sまでの距離を求めることが可能となり、制御装置13による処理を簡素化することが可能となる。
なお、第3の実施形態において、入射角度における光の強度の変化は距離による光強度の変化と比べて小さいため、式(5)の関係を用いた補正を行わずに、図9の関係のみによってレンズ33から細胞Sまでの距離を取得してもよい。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において変更することができる。
例えば、本発明における観察装置は、光ファイバを1本のみ備えたものであってもよい。また、多数本の光ファイバを一直線上に配列させたものであってもよい。また、多数本の光ファイバをランダムに配列させたものであってもよい。
昇降ステージは、自動でビジョン回路及び光導入部を自動で昇降させるものに限らず、手動で昇降させるものであってもよい。
本発明における観察対象物は、光を発する微小体であれば細胞以外のものを採用することができる。
10 :観察装置
13 :制御装置
21 :イメージセンサ
22 :受光素子
32 :光ファイバ
33 :レンズ
41 :コア
S :細胞(観察対象物)
Da,Db:距離
θa,θb:入射角度

Claims (8)

  1. 直線状に配置された光ファイバと、
    前記光ファイバの一端に取り付けられ、当該一端に入射した観察対象物からの光を前記光ファイバの長さ方向に沿う方向に屈折させ、光の入射角度に応じて前記コア内を通る光線の位置を変化させるレンズと、
    前記光ファイバの他端側に設けられ、前記コア内を通過した光を受光する複数の受光素子を前記コアの端面範囲内に有しているイメージセンサと、
    光を受光した前記受光素子に応じて前記レンズに対する光の入射角度を取得する制御装置と、を備えている観察装置。
  2. 前記制御装置は、前記光ファイバの長さ方向における複数の位置において前記レンズに入射された同一の観察対象物からの光の入射角度をそれぞれ取得し、前記レンズの複数の位置と、取得した複数の入射角度との関係に基づいて前記観察対象物の位置を取得する、請求項1に記載の観察装置。
  3. 前記制御装置は、前記レンズの位置と前記観察対象物の位置との関係に基づいて前記レンズから観察対象物までの距離を取得する、請求項2に記載の観察装置。
  4. 前記制御装置は、前記レンズから観察対象物までの距離と、前記レンズに入射されかつ前記受光素子によって受光された光の強度との関係に基づいて、前記観察対象物から発せられた光の強度を取得する、請求項3に記載の観察装置。
  5. 前記制御装置は、前記レンズから観察対象物までの距離と前記レンズに入射されかつ前記受光素子によって受光された光の強度との関係、及び、前記レンズに対する光の入射角度と前記レンズに入射されかつ前記受光素子によって受光された光の強度との関係に基づいて、前記観察対象物から発せられた光の強度を取得する、請求項3に記載の観察装置。
  6. 前記受光素子によって受光される光の強度と、前記レンズから観察対象物までの距離との関係を示す情報を記憶する記憶部をさらに備えており、
    前記制御装置は、前記受光素子によって受光された光の強度と、前記情報とに基づいて前記レンズから前記観察対象物までの距離を取得し、この距離と前記入射角度とに基づいて観察対象物の位置を取得する、請求項1に記載の観察装置。
  7. 前記光ファイバが長さ方向に移動可能に挿入され、前記観察対象物からの光を透過可能な筒形状の保護管を備えている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の観察装置。
  8. 複数の前記光ファイバを並列に備えている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の観察装置。
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