JP2017009233A - 微弱磁気計測装置の冷却システム - Google Patents

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【課題】優れた絶縁性能を有すると共に、絶縁処理の施工性が大幅に向上した新規な微弱磁気計測装置の冷却システムの提供。
【解決手段】微弱磁気計測装置10を液体ヘリウム13で冷却する磁気計測部110と、液体ヘリウム45を生成する再凝縮部120と、液体ヘリウム45を供給する供給ライン130とを備え、再凝縮部120を内槽31と外槽35とから構成すると共に、供給ライン130を二重管で構成し、内槽31を電気絶縁性の繊維強化樹脂で形成すると共に、供給ライン130の外管47に電気絶縁性の継手を設ける。これによって絶縁処理の施工性が大幅に良くなり、かつ絶縁の信頼性も大きく向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、高感度の超伝導センサなどを液体ヘリウム温度で冷却する微弱磁気計測装置の冷却システムに関し、更に詳しくは、気化したガスを再凝縮し継続的に冷却することを可能にした微弱磁気計測装置の冷却システムに関する。
従来、高感度の超伝導センサ(磁気センサ)を液体ヘリウム温度で冷却する微弱磁気計測装置の冷却システムに関しては、小型冷凍機と直結した閉じたシステムが知られている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
特開2005−291629号公報 Yoshiaki Adachi 他、Physics Procedia、第36巻、 268-273頁、(Elsevier社 2012年)
しかしながら、前記特許文献1記載の冷却システムでは、特段の絶縁処理がなされていないため、商用電源で動作する小型冷凍機からの電磁ノイズが微弱磁気計測装置に紛れ込んでしまい、計測精度に悪影響を及ぼす可能性がある。一方、前記特許文献2記載の冷却システムでは、前記電磁ノイズを遮断するための絶縁材が配管に挿入されているが、複雑な断熱配管に対する絶縁処理施工となるため、作業性が良くなく、製造コストが高くなる傾向がある。
そこで、本発明はこれらの課題を解決するために案出されたものであり、その目的は、優れた絶縁性能を有すると共に、絶縁処理の施工性が大幅に向上した新規な微弱磁気計測装置の冷却システムを提供することにある。
前記課題を解決するために第1の発明は、微弱磁気計測装置を液体ヘリウムで冷却する磁気計測部と、ヘリウムガスを凝縮して液体ヘリウムを生成する再凝縮部と、当該再凝縮部で生成した液体ヘリウムを前記磁気計測部に供給する供給ラインとを備えた微弱磁気計測装置の冷却システムにおいて、前記再凝縮部を内槽と外槽とからなる断熱容器で構成すると共に、前記供給ラインを前記断熱容器の内槽と連通する内管と前記断熱容器の外槽と連通する外管とからなる二重管で構成し、前記断熱容器の内槽を非導電性材料で形成すると共に、前記供給ラインの外管に電気絶縁性の継手を設けたことを特徴とする微弱磁気計測装置の冷却システムである。
このような構成によれば、二重管からなる供給ラインの外管が電気絶縁性の継手により絶縁されると共に、断熱容器の内槽自体が非導電性材料で形成されているため、内管側においても絶縁されている。従って、この供給ラインを介して再凝縮部から磁気計測部側へ電磁ノイズが入ることがなくなり、計測上不要なノイズが完全に遮蔽されるため、磁気センサなどの微弱磁気計測装置はこれらのノイズに影響を受けることなく常に高精度の計測が可能となる。
そして、従来の構造では、絶縁のための構造がいずれも高コストで且つ施工性もよくないという欠点があったが、本発明のように構成することによって絶縁処理の施工性が大幅が向上し、かつ絶縁の信頼性も大きく向上する。
第2の発明は、微弱磁気計測装置を液体ヘリウムで冷却する磁気計測部と、ヘリウムガスを凝縮して液体ヘリウムを生成する再凝縮部と、当該再凝縮部で生成した液体ヘリウムを前記磁気計測部に供給する供給ラインとを備えた微弱磁気計測装置の冷却システムにおいて、前記再凝縮部を内槽と外槽とからなる断熱容器で構成すると共に、前記供給ラインを前記断熱容器の内槽と連通する内管と前記断熱容器の外槽と連通する外管とからなる二重管で構成し、前記断熱容器の内槽および外槽を非導電性材料で形成したことを特徴とする微弱磁気計測装置の冷却システムである。
このような構成によれば、第1の発明と同様に供給ラインを介して再凝縮部から磁気計測部側へ電磁ノイズが入ることがなくなり、計測上不要なノイズが完全に遮蔽されるため、磁気センサなどの微弱磁気計測装置はこれらのノイズに影響を受けることなく常に高精度の計測が可能となる。また、二重管の外管の絶縁継手が不要となるため、絶縁処理の施工性がさらに向上し、かつ絶縁の信頼性も大きく向上する。
第3の発明は、第1または2の発明において、前記磁気計測部のヘリウムガスを前記再凝縮部に回収する回収ラインを備えると共に、前記断熱容器に前記回収ラインから回収したヘリウムガスを冷却して凝縮するパルスチューブ冷凍機を設け、前記パルスチューブ冷凍機の運転が停止したときに前記回収ラインを閉じる第1の電磁弁と、前記パルスチューブ冷凍機の運転が停止したときに前記断熱容器の内槽内を大気開放する第2の電磁弁とを備えたことを特徴とする微弱磁気計測装置の冷却システムである。
このような構成によれば、仮に運転中に予期せぬ停電や故障などによってパルスチューブ冷凍機が急停止した場合には、第1の電磁弁が作動して回収ラインが閉じると同時に、第2の電磁弁が作動して断熱容器の内槽内を大気開放するため、パルスチューブ冷凍機の停止に伴って発生する水分などの不純物がガスと共に第2の電磁弁から外部(大気中)に放出される。これにより、不純物による供給ラインや回収ラインの閉塞などといった不測の事態を防止できる。
本発明の微弱磁気計測装置の冷却システムによれば、断熱配管の複雑な電気絶縁施工などが不要となるため、絶縁処理の施工性が大幅に良くなり、かつ絶縁の信頼性も大きく向上する。また、停電時のトラブルを予防することにより、さらに信頼性の高い冷却システムを実現できる。
本発明に係る微弱磁気計測装置の冷却システム100の実施の一形態を示す全体構成図である。 図1中S部を示す部分拡大図である。 本発明に係る微弱磁気計測装置の冷却システム100の第2の実施形態を示す全体構成図である。 本発明に係る微弱磁気計測装置の冷却システム100の第3の実施形態を示す全体構成図である。 従来の微弱磁気計測装置の冷却システムの一例を示す全体構成図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係る微弱磁気計測機器の冷却システム100に係る第1の形態を示したものである。図示するようにこの冷却システム100は、磁気シールド室11内に設置される磁気計測部110と、この磁気シールド室11の外に設置される再凝縮部120と、この再凝縮部120から磁気計測部110へ液体ヘリウムを供給する供給ライン130と、磁気計測部110のヘリウムガスを再凝縮部120へ回収する回収ライン140とから主に構成されている。
磁気計測部110は、SQUID(超伝導量子干渉素子)と呼ばれる磁気センサ10を有しており、この磁気センサ10は、生体から発生する極めて微弱な磁場を計測することができる。従って、この磁気センサ10による正確な計測を行う際には、外部からの電磁ノイズを極力低減することが重要であり、そのためには一般に高透磁率材からなる磁気シールド室11内に設置された断熱容器12内に収容されている。
また、この磁気センサ10を動作させるには超伝導転移温度以下に冷却する必要があるため、通常大気圧沸点が4.2Kの液体ヘリウム13に浸して使用される。この断熱容器12内の液体ヘリウム13は最初はバルブ14付きの供給管15を通して外部から供給され、断熱容器12内で気化したヘリウムガスは排気管16からバルブ18を経て外部に放出されるようになっている。
再凝縮部120は、断熱容器30と、小型冷凍機の1つであるパルスチューブ冷凍機50とから主に構成されている。この断熱容器30は、液体ヘリウム45が貯留される内槽31と、その周囲に真空空間34を形成する外槽35とから構成されている。真空空間34には内槽31を部分的に取り囲む銅製の輻射シールド32と、アルミニウムを蒸着した樹脂製フィルムからなる多層断熱材33が内蔵されており、外槽35から内槽31への外部入熱を極力抑えるようになっている。
この断熱容器30を構成する内槽31および外槽35の上部開口部は、それぞれ金属製の天板35aによって密閉状態に塞がれている。そして、このうち外槽35がステンレススチールなどの加工性に優れた金属で構成されているのに対し、内槽31は、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)などに代表される繊維強化樹脂などの非導電性材料で形成されている。
パルスチューブ冷凍機50は、高圧と低圧のヘリウムガスを中空の管に交互に給排して一端の温度を2段階で下げる方式であり、低温側に可動部分がないため、振動がなくノイズが少ないという特長を有している。このパルスチューブ冷凍機50の第1段目では、約40Kを発生するので導入したヘリウムガスの予冷や輻射シールド32の冷却に適する。
パルスチューブ冷凍機50は、第2段目で4.2K以下に下げることができるので予冷されたヘリウムガスを液化できる。このパルスチューブ冷凍機50に必要とされる冷凍能力は、二つの断熱容器12および30における熱負荷のほかに、供給ライン130での液体ヘリウム供給時における侵入熱なども補償しなければならない。
パルスチューブ冷凍機50は、天板35aに取り付けられており、その冷凍機本体36側が内槽31内に位置すると共に、動作用のバルブ駆動部37側が天板35a上に設置されている。さらに冷凍機本体36には、中間温度ステージ41と、コールドステージ42と、凝縮器44が設けられている。この中間温度ステージ41の位置には、輻射シールド32が取り付けられ冷却される。
更により低い温度発生部であるコールドステージ42には、凝縮器44と共にヒータ43が設けられており、このコールドステージ42によって、回収ライン140から供給されたヘリウムガスを再液化して液体ヘリウム45を生成するようになっている。このときパルスチューブ冷凍機50の冷凍能力が過剰な場合、全体の系内圧力が大気圧以下に下がる可能性があるので、圧力計23の指示と連動してヒータ43を動作させて安定な状態を維持できるようになっている。
バルブ駆動部37には、ガス配管38と電気配線39が接続されており、このガス配管38と電気配線39は、圧縮装置40に連結されている。なお、図示していないが、この圧縮装置40には必要ならば冷却水を供給排出する配管も接続されている。また、図中30aはこの断熱容器30を磁気計測部110側の断熱容器12よりも高い位置に保持するための取付台である。
供給ライン130は、図1および図2に示すように、金属製の外管47と、この外管47の軸心部に位置する内管45aとからなる二重管からなっており、この内管45aの周囲が前記輻射シールド32から延びるシールド管32aによって覆われた構造となっている。さらにこの外管47は、上流側外管47aと、下流側外管47bと、これらを接続する電気絶縁性の継手48とから構成されており、上流側外管47aが再凝縮部120の断熱容器30の外槽35側に接続されると共に、下流側外管47bが磁気シールド室11を貫通して磁気計測部110の断熱容器12側に接続されている。なお、この下流側外管47bは磁気シールド室11と同電位とするために接地体49で連結されている。
継手48は、図2に示すように上流側外管47aおよび下流側外管47bそれぞれの接続端部に形成されたフランジ48a、48aと、電気絶縁性のシール、例えばプラスチックやセラミック製のシール46とから構成されており、このシール46を挟んでフランジ48a、48a同士を電気絶縁性のボルト46aで電気絶縁状態に連結した構造となっている。なお、このシール46と各フランジ48a、48aとの間には、シール製を確保するためのOリング46b、46bがそれぞれ介在されている。また、
一方、内管45aは、その一端が再凝縮部120の断熱容器30の内槽31側に接続されると共に、その他端が磁気計測部110の断熱容器12側に接続されており、再凝縮部120側で生成された液体ヘリウム45を磁気計測部110の断熱容器12内に流すようになっている。なお、この内管45aの断熱容器12側端部と、下流側外管47bの端部間はドーナツ円板状の封止蓋12aによって塞がれており、再凝縮部120の断熱容器30側の真空空間34と連通する外管47と、この内管45aとの空間は真空状態に保たれている。また、シールド管32aは、その一端が断熱容器30の輻射シールド32側に接続されていると共に、他端側が磁気計測部110の断熱容器12に挿入された外管47に接続されている。
回収ライン140は、ガス回収管21と、ポンプや圧縮機などを主要要素とする循環装置19と、流量計20とから主に構成されている。ガス回収管21は、その一端が電気絶縁性の継手17を介して磁気計測部110側の断熱容器12から延びる排気管16に接続されると共に、その他端が再凝縮部120側の断熱容器30の内槽31へ接続されている。そして、磁気計測部110側の排気管16から出たヘリウムガスを循環装置19でガス回収管21側に抜き出して断熱容器30の内槽31へ回収するようになっている。
このガス回収管21には、さらに安全弁22、圧力計23、バルブ24付きのガス供給源25が接続されており、圧力計23および安全弁22によって断熱容器30内の圧力を一定に保つと共に、必要に応じてガス供給源25から必要なヘリウムガスを供給できるようになっている。
次に、このような構成をした本発明の冷却システム100の動作例を説明する。磁気計測部110側の断熱容器12内の液体ヘリウム13は、被冷却体である磁気センサ10を超伝導転移温度以下に冷却するが、このとき様々な経路から僅かずつ侵入してくる熱によってその一部が蒸発して気化する。
断熱容器12で気化したヘリウムガスは、排気管16およびガス回収管21を介して再凝縮部120側の断熱容器30の内槽31へ回収され、ここでパルスチューブ冷凍機50で冷却されて凝縮し、液体ヘリウム45となって内槽31に溜まる。内槽31内の液体ヘリウム45は、供給ライン130の内管45aを通過して磁気計測部110側へ流れ、その断熱容器12内の液体ヘリウム13と混ざり合って被冷却体である磁気センサ10を冷却する。このように本発明の冷却システム100は、閉じた系であるため、高価なヘリウムガスが不足することなく、有効利用できる。
また、被冷却体である磁気センサ10のシステムが小規模の場合、必要な液体ヘリウム13も少なくても済むため、断熱容器12に液体ヘリウム13をあらかじめ入れていく必要はなく、ガス供給源25からのガスを液化することで確保することができる。一方、システムが大規模の場合は、別途準備した液体ヘリウムを供給管15を通して外部から供給、気化したガスは排気管16からバルブ18を経て系外に放出する。
さて、このような構成をした本発明の冷却システム100にあっては、圧縮装置40で発生した電磁ノイズは、ガス配管38や電気配線39を介して再凝縮部120側の断熱容器30へ伝わってくるが、前述したようにこの再凝縮部120側の断熱容器30と磁気計測部110側の断熱容器12との間は電気絶縁処理されているため、これが磁気計測部110側の断熱容器12側へ伝わることはない。
すなわち、圧縮装置40は、商用電源に接続されるため商用周波数に基づく電磁ノイズをはじめ様々な電磁波をもたらす。微弱磁場を検出できる磁気センサ10は、これらに強く影響されるが、再凝縮部120側の断熱容器30と磁気計測部110側の断熱容器12とを接続する回収ライン140のガス回収管21では、電気絶縁性の継手17で絶縁されている。
また、供給ライン130では、その外管47が電気絶縁性の継手48により絶縁されると共に、再凝縮部120側の断熱容器30の内槽31自体がガラス繊維強化プラスチックなどの非導電性材料で形成されているため、内管45a側においても絶縁された状態となっている。従って、これらを介して磁気計測部110側の断熱容器12へ電磁ノイズが入ることがなくなって計測上不要なノイズは完全に遮蔽されるため、断熱容器12の磁気センサ10はこれらの電磁ノイズに影響を受けることなく常に高精度の計測が可能となる。
そして、従来の冷却システムでは、例えば図5に示すように内槽31に相当する部分が金属製であるため、再凝縮部120側の断熱容器30と磁気計測部110側の断熱容器12との間を電気絶縁するためには、内管45の途中にも電気絶縁継手48cを設けると共に、輻射シールド32との接続部48bには熱伝導に優れた絶縁材、例えば高価なサファイアを介在させる必要があった。また、多層断熱材33もアルミニウム層の接触を避けるような施工が必要であった。
そのため、従来の構造では、いずれも高コストで且つ施工性もよくないという欠点があったが、本発明のように再凝縮部120側の断熱容器30の内槽31自体をガラス繊維強化樹脂などの非導電性材料で形成することによって絶縁処理の施工性が大幅に良くなり、かつ絶縁の信頼性も大きく向上する。
次に、図3および図4は本発明に係る冷却システム100の他の実施形態を示したものである。まず、図3に示す冷却システム100は、その構成は前記第1の実施形態とほぼ同じであるが、本実施の形態(第2の実施形態)では、再凝縮部120側の断熱容器30の内槽31のみならず、外槽35もガラス繊維強化プラスチックなどの非導電性材料で形成したものである。このように構成することにより、内槽31と同様に外槽35自体が電磁波ノイズを遮蔽するように機能するため、優れた絶縁性能を発揮できる。
さらに、外槽35自体が電気絶縁性を有して電磁波ノイズを遮蔽するため、前記第1の実施の形態のようにこれに接続される供給ライン130の金属製外管47に電気絶縁性の継手48を設ける必要がなくなる。これにより、外管47の継手48加工やその作業も不要となるため、コストの削減と施工性の向上が達成できる。
次に、図4に示す冷却システム100は、その構成は前記第2の実施形態とほぼ同じであるが、本実施の形態(第3の実施形態)では、回収ライン140のガス回収管21であって、循環装置19と流量計20との間に第1の電磁弁60を設けると共に、内槽31側に繋がるガス回収管21に分岐管21aを設け、この分岐管21aに第2の電磁弁61を設けたものである。
そして、パルスチューブ冷凍機50が運転を停止したときに第1の電磁弁60が閉じると共に、第2の電磁弁61が閉じるように制御したものである。このような構成とすることによって、仮に運転中に予期せぬ停電や故障などによってパルスチューブ冷凍機50が急停止しても系内の不純物により、その内部の閉塞を防止することが可能となる。
すなわち、一般にパルスチューブ冷凍機50の本体36の周りには低温で凝固する水分などの不純物が吸着されているが、冷凍機50の運転停止とともに温度が上昇して本体36周りに吸着した不純物が内槽31内に放出される。この不純物はより温度の低い方に吸い寄せられるので、断熱容器12の液体ヘリウム13に開口している供給ライン130の内管45aで再び凝固してこの内管45aを閉塞する可能性がある。
しかしながら、本実施の形態のように構成すれば、停電などにより冷凍機50の運転が停止した場合、断熱容器12で気化したガスは供給ライン130の内管45aを通常とは逆方向に流れ、第2の電磁弁61から不純物ともども放出される。その結果、閉塞という問題は防止され、信頼性が保たれることになる。なお、本実施の形態は、前記第1の実施の形態や従来の冷却システムにもそのまま適用できる。
また、前記再凝縮部120の断熱容器30を構成する内槽31または内外槽31,35の両方を構成する繊維強化樹脂としては、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)の他に、ガラス長繊維強化プラスチック(GMT)やボロン繊維強化プラスチック(BFRT)、アラミド繊維強化プラスチック(AFRP)、ポリエチレン繊維強化プラスチック(DFRP)、ザイロン強化プラスチック(ZFRP)などの非導電性の繊維強化樹脂を用いることができる。また、これら内槽31または内外槽31,35は、セラミックやプラスチックなどのその他の非導電性材料でも良い。
100…冷却システム
110…磁気計測部
120…再凝縮部
130…供給ライン
140…回収ライン
10…磁気センサ(微弱磁気計測装置)
11…磁気シールド
12…断熱容器
13…液体ヘリウム
21…回収管
30…断熱容器
31…内槽
35…外槽
40…圧縮装置
45…液体ヘリウム
45a…内管
47…外管
48…継手
50…パルスチューブ冷凍機
60…第1の電磁弁
61…第2の電磁弁

Claims (3)

  1. 微弱磁気計測装置を液体ヘリウムで冷却する磁気計測部と、ヘリウムガスを凝縮して液体ヘリウムを生成する再凝縮部と、当該再凝縮部で生成した液体ヘリウムを前記磁気計測部に供給する供給ラインとを備えた微弱磁気計測装置の冷却システムにおいて、
    前記再凝縮部を内槽と外槽とからなる断熱容器で構成すると共に、前記供給ラインを前記断熱容器の内槽と連通する内管と前記断熱容器の外槽と連通する外管とからなる二重管で構成し、
    前記断熱容器の内槽を非導電性材料で形成すると共に、前記供給ラインの外管に電気絶縁性の継手を設けたことを特徴とする微弱磁気計測装置の冷却システム。
  2. 微弱磁気計測装置を液体ヘリウムで冷却する磁気計測部と、ヘリウムガスを凝縮して液体ヘリウムを生成する再凝縮部と、当該再凝縮部で生成した液体ヘリウムを前記磁気計測部に供給する供給ラインとを備えた微弱磁気計測装置の冷却システムにおいて、
    前記再凝縮部を内槽と外槽とからなる断熱容器で構成すると共に、前記供給ラインを前記断熱容器の内槽と連通する内管と前記断熱容器の外槽と連通する外管とからなる二重管で構成し、
    前記断熱容器の内槽および外槽を非導電性材料で形成したことを特徴とする微弱磁気計測装置の冷却システム。
  3. 請求項1または2に記載の微弱磁気計測装置の冷却システムにおいて、
    前記磁気計測部のヘリウムガスを前記再凝縮部に回収する回収ラインを備えると共に、前記断熱容器に前記回収ラインから回収したヘリウムガスを冷却して凝縮するパルスチューブ冷凍機を設け、
    前記パルスチューブ冷凍機の運転が停止したときに前記回収ラインを閉じる第1の電磁弁と、前記パルスチューブ冷凍機の運転が停止したときに前記断熱容器の内槽内を大気開放する第2の電磁弁とを備えたことを特徴とする微弱磁気計測装置の冷却システム。
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