JP2017006445A - 補綴物加工方法並びに補綴物加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来、専ら回転刃による切削が行われていた補綴物の加工手法を見直し、補綴物素材ブロックから、より短時間で且つより精緻に補綴物を切削できるようにした新規な補綴物加工方法並びに加工装置を提供する。
【解決手段】 本発明は、硬質の補綴物素材ブロックWBを固定する保持手段2と、この補綴物素材ブロックWBから所望の歯牙形状を有する補綴物Wに削り出して行く切削手段3とを用い、患者Pの歯型データを三次元データとして取得した後、この歯型データに基づき、補綴物素材ブロックWBを所望形状の補綴物Wに加工して行くものであり、切削手段3には、照射ヘッド31からのレーザ光照射による切削またはこれに加え切削刃32による切削が適用されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、歯科用補綴物の加工方法並びにその加工装置に関するものである。
歯科治療の手法は種々あり、治療対象となる歯やその周辺の顎部等の状況、更には治療を受ける患者(被治療者)自身の健康状態等、多くのファクターを考慮して最適な手法が採られている。
このうち近年、インプラント手法に代表されるように人工的に歯台(支台歯)を作成する支台築造、あるいはできるだけ本人の自然歯を活かして、歯頂部の患部のみを切除して歯台とし、このような歯台上にクラウン(歯冠)やブリッジと称される補綴物を設ける(被せる)ようにした手法が注目されている(例えば特許文献1〜3参照)。
このような歯科治療においては、クラウンやブリッジ等の補綴物を、超硬質樹脂やセラミックの素材ブロック(以下、補綴物素材ブロックとする)から、治療対象となる歯の隣在歯や咬合歯などの状況を勘案しながら、所望の歯牙形状に再現するように削り出す三次元加工が行われる。当然ながら、このような加工にあたっては、自動切削機(ミリングマシン)等が適用されている。
更に近年、この種の治療においては、患者の歯型データ(三次元データ)の取得、隣在歯や咬合歯等の状況、適正な補綴物の形状(切削形状)までをコンピュータ上で解析し、更にはそのデータに基づいて適正な補綴物を補綴物素材ブロックから自動切削する試みまで提案されている(いわゆるCAD/CAM)。
しかしながら、切削加工そのものは、専ら回転する回転刃による切削が行われており、この点においてまだ改良の余地があった。すなわち、この種の歯科治療(補綴物の製作)においても、更なる効率化・合理化が日々求められており、このため、より短時間で且つより精緻に加工できる手法が求められていた。
特開2005−168825号公報 特開2007−209575号公報 特開2012−24396号公報
本発明は、このような背景を認識してなされたものであって、従来、専ら回転刃による切削が行われていた補綴物の加工手法を見直し、補綴物素材ブロックを三次元加工する際の切削手段として、レーザ(レーザ照射)を適用するようにした新規な補綴物加工方法並びに装置の開発を技術課題としたものである。
まず請求項1記載の補綴物加工方法は、
硬質の補綴物素材ブロックを固定する保持手段と、
この補綴物素材ブロックから所望の歯牙形状を有する補綴物に削り出して行く切削手段とを用い、
患者の歯型データを三次元データとして取得した後、この歯型データに基づき、前記補綴物素材ブロックを所望形状の補綴物に加工して行く方法であって、
前記切削手段には、レーザ照射による切削が適用されることを特徴として成るものである。
また、請求項2記載の補綴物加工方法は、前記請求項1記載の要件に加え、
前記切削手段には、レーザ照射による切削に加え、切削刃による切削も併せて適用されることを特徴として成るものである。
また、請求項3記載の補綴物加工方法は、前記請求項1または2記載の要件に加え、
前記切削手段と保持手段とのいずれか一方または双方は、X、Y、Zの三軸方向に相対的に移動できるように構成されることを特徴として成るものである。
また、請求項4記載の補綴物加工方法は、前記請求項3記載の要件に加え、
前記保持手段は、固定している補綴物素材ブロックを反転自在に構成されることを特徴として成るものである。
また、請求項5記載の補綴物加工装置は、
硬質の補綴物素材ブロックを固定する保持手段と、
この補綴物素材ブロックから所望の歯牙形状を有する補綴物に削り出して行く切削手段とを具え、
患者の歯型データを三次元データとして取得した後、この歯型データに基づき、前記補綴物素材ブロックを所望形状の補綴物に加工して行く装置であって、
前記切削手段には、レーザ照射による切削が適用されることを特徴として成るものである。
また、請求項6記載の補綴物加工装置は、前記請求項5記載の要件に加え、
前記切削手段には、レーザ照射による切削に加え、切削刃による切削も併せて適用されることを特徴として成るものである。
また、請求項7記載の補綴物加工装置は、前記請求項5または6記載の要件に加え、
前記切削手段と保持手段とのいずれか一方または双方は、X、Y、Zの三軸方向に相対的に移動できるように構成されることを特徴として成るものである。
また、請求項8記載の補綴物加工装置は、前記請求項7記載の要件に加え、
前記保持手段は、固定している補綴物素材ブロックを反転自在に構成されることを特徴として成るものである。
まず請求項1または5記載の発明によれば、補綴物素材ブロックにレーザ光を照射して所望形状の補綴物に削り出して行くため、切削加工が極めて短時間で行える。
また、レーザ照射による切削であれば、切削対象物である補綴物素材ブロックに大きな荷重が掛からないため(切削刃による切削に比べると格段に負荷が少ないため)、補綴物素材ブロックの保持も強固に行う必要がなく、装置としてもシンプルな構造が採り得る。更に切削加工中、補綴物素材ブロックに掛かる荷重が小さいことから、審美のために歯の表面に張り付ける薄い貼着歯(いわゆるラミネートベニア)を得る場合でも、これをレーザ照射による切削によって得ることができる(高い精度で実現できる)。
また請求項2または6記載の発明によれば、切削手段としてレーザ照射と切削刃による切削とが併用されるため、補綴物をより精密に再現することができる。すなわち、レーザ照射による切削は、補綴物素材ブロック(素材)を部分的に溶融させて彫り込む切削であるため、当該レーザ照射による切削を専ら粗加工として用い、その後、回転する切削刃による切削で仕上げ加工を行うようにすることができ、これにより忠実に所望形状を再現することができる。
また請求項3または7記載の発明によれば、切削手段と保持手段とのいずれか一方または双方が、直交するX、Y、Zの三軸方向に相対的に移動できるように構成されるため、補綴物の形状が複雑であっても、レーザ光を補綴物素材ブロックの全面に隈なく照射することができ(または切削刃を補綴物素材ブロックの全面に作用させることができ)、補綴物素材ブロックを精緻に切削することができる。すなわち、補綴物の形状によっては、切削手段(照射ヘッドや切削刃)を不動状態に設定しておき、保持手段(補綴物素材ブロック)をX、Y、Zの三軸方向に移動させることがあり、このような加工が能率的に行える。
また請求項4または8記載の発明によれば、保持手段は、保持固定した補綴物素材ブロックを反転自在に構成されるため、例えば本体表面(歯牙表面)の切削が終了した補綴物素材ブロックを180度反転させ、今度は接合面(支台歯に密着する内面側)を切削することができ、本体表面と接合面との切削が効率良く行える。
本発明の補綴物加工方法を適用した歯科治療の一例を段階的に示す説明図である。 切削対象物である補綴物素材ブロックの改変例を示す斜視図である。
本発明を実施するための形態は、以下の実施例に述べるものをその一つとするとともに、更にその技術思想内において改良し得る種々の手法を含むものである。
なお、以下の説明においては、補綴物加工装置1の説明に先立ち、補綴物Wを削り出して行く補綴物素材ブロックWBから説明する。
補綴物素材ブロックWBは、一例として図1(c)に示すように、超硬質樹脂やセラミック等のブロック本体(被切削部位)Bが、ステーS付きの支持台座D(いずれも金属製)に固定されて成り、この状態で補綴物加工装置1に供給され、このもののステーSが補綴物加工装置1の保持手段2(クランプ等)で掴持され、切削加工中、動かないように固定される。
なお、補綴物素材ブロックWBのブロック本体Bの素材としては、ハイブリッドセラミック(ハイブリッドレジン)、オールセラミック、ジルコニア等が適用され得る。特にジルコニアは難切削材として知られている。
次に、補綴物加工装置1について説明する。
補綴物加工装置1は、補綴物素材ブロックWBから三次元形状の補綴物Wを削り出す装置であり、当該加工中、上記補綴物素材ブロックWBを動かないように保持する保持手段2と、この補綴物素材ブロックWBを切削(彫り込み)によって所望の形状に形成する切削手段3とを具えて成る。
ここで本発明では、この切削手段3としてレーザ照射による切削を適用することが大きな特徴である。すなわち本発明では補綴物素材ブロックWBにレーザ光を照射し、必要な三次元形状に加工して行くものである。なお、レーザ照射による加工(彫り込み加工)は、厳密には補綴物素材ブロックWB(照射部分)を溶融して行く加工であるが、本明細書では、電着バー等の切削刃による削り出し(切削)の他に、このようなレーザ照射による溶融も「切削」に含むものとする。因みに、図中符号31が、レーザ光を照射する照射ヘッドであり、レーザとしてはCO2 レーザ、ファイバーレーザ等が適用できる。
そして、レーザを適用した切削により、硬質素材である補綴物素材ブロックWB(歯科用補綴物)でも短時間で所望形状に切削することができるものである。特に、一般的な切削刃による切削が極めて行い難いジルコニアであっても、レーザ照射では切削が可能となる。
また切削手段3としては、上記図1(c)に併せ示すように、レーザ照射による切削(照射ヘッド31)に加え、切削刃32による切削を併せて適用することが好ましい。すなわち、ここでの切削手段3は、例えばレーザ光を照射する照射ヘッド31と、回転する切削刃32とが対となって設けられ、加工状況等に応じていずれかを補綴物素材ブロックWBに作用させ(切削刃32の場合は当接させ)、切削加工を行うものである。
そして、このような照射ヘッド31と切削刃32との併用により、補綴物Wをより精緻に仕上げることができる。すなわち、レーザ照射による切削は、補綴物素材ブロックWBにレーザ光を照射して素材を部分的に溶融して行く切削であるため、これを主に粗加工(粗切削)に適用し、その後、粗削り状態の補綴物W(補綴物素材ブロックWB)に切削刃32を作用させて仕上げ加工(仕上げ切削)を行うことで、より忠実に所望形状を再現することができ、全体的な切削加工もより効率的に行えるものである。
なお、切削手段3として照射ヘッド31と切削刃32とを併用すれば、補綴物素材ブロックWBにレーザ光を照射しながら、素材を加熱した状態で切削刃32による切削を行う加工も可能となる。
また切削手段3は、一例として図1(c)に併せ示すように、直交する三軸方向(X、Y、Z)に移動自在に構成されるとともに、保持手段2が、固定している補綴物素材ブロックWBを180度反転できるように構成されることが好ましい。これにより例えばレーザ光を補綴物素材ブロックWBの全面に隈なく照射することができ(または切削刃32を補綴物素材ブロックWBの全面に作用させることができ)、補綴物Wの本体表面W1(歯牙表面)と接合面W2(支台歯Tに密着する内面側)を精緻に切削(再現)することができる。
なお、このような構成は、レーザ光を補綴物素材ブロックWBに走査させるためにガルバノスキャナを適用しない構成であるため、シンプルな構成となり、装置の製作コストも安価に抑えることができる(ガルバノスキャナは一般的に高価)。
補綴物加工装置1は、以上のような基本構造を有するものであり、以下、この装置を適用した補綴物加工方法について説明する。なお説明にあたっては、歯科治療の全体的な流れ(一例)について説明しながら、併せて補綴物加工方法について説明する。
(1)現状把握(症状等の把握)と治療方針の決定
まず、患者Pの患部にあたる歯の状態を把握するものであり、これには患者Pの口腔内全体または患部をX線撮影し、更には歯科医が患部(治療箇所)を目視や触診等して検査し、患部(歯牙、歯頸、歯肉、歯根等)の状態を把握する。
なお、このような現状把握により、患者Pの過去の治療状況も概ね把握でき、このような種々の状況を総合的に勘案して治療方針が決定される。
ここで、以下の説明では、補綴物Wとして主にクラウンを想定し、これを歯の土台となる歯台(支台歯T)に被せる(設置する)治療態様を例示する(図1(a)参照)。因みに、歯の治療方法としては、他にもブリッジ、インレー、アンレー、インプラント、義歯(部分入れ歯・総入れ歯)等が考えられる。
(2)支台歯の形成
実際の治療では、例えば図1(a)に示すように、まず歯根の状況等により歯の土台となる支台歯Tを形成するものであり、これには例えば支台歯Tを人工的に作成する支台築造、あるいはできるだけ患者Pの自然歯を活かし、歯頂部の患部のみを切除して支台歯Tとする方法等があり、適宜、決定される。
(3)歯型データの取得
支台歯Tを形成した後、例えば図1(b)−i)に示すように、3D光学カメラCにより患者Pの口腔内を撮像し、治療個所となる支台歯Tとその周辺(隣在歯や咬合歯)の三次元データを取得する。なお、図1(b)−ii) に示すものが、取得した歯型データ(三次元データ)のイメージである。
因みに、本図1(b)−ii) では、支台歯Tに被せる(設置する)補綴物Wの形状は図示していないが、歯型データの取得により、つまり隣在歯や咬合歯の形状や噛み合わせ状況等から最適な補綴物Wが解析・作成でき、三次元データとして得られるものである。
また、このような3D光学カメラCを使ってコンピュータ上で歯型データを取得する手法は、実際にアルジネート等の印象材を患者Pに噛ませて型取りを行う手法ではないため、患者Pに与える負担や不快感がなく、しかも正確な補綴物Wが短期間(短時間)で得られるものである。もちろん、患者Pの要望等によっては、アルジネート等の印象材で実際に型取りを行い、その型(歯科模型)から歯型データを取得することも可能である。
なお、歯型データの取得は、患部(虫歯)の切除を始める前に採取することもあり、これは主に治療前に隣在歯との位置関係やスキ、あるいは咬合歯との噛み合わせ状況等を確認しておきたい場合に採用される。
その後、このようにして得られた歯型データに基づき、補綴物素材ブロックWBから補綴物Wを削り出して行く。ここで補綴物素材ブロックWBは、一定サイズの直方体状または立方体状を成しており、また色も予め複数色用意されており、患者Pの自然歯の色に最も適合した色の補綴物素材ブロックWBが選択される。なお補綴物素材ブロックWBの補綴物加工装置1への取り付けは、ステーSを保持手段2(クランプ等)によって保持固定するものである。
また、切削加工は、補綴物素材ブロックWBにおけるブロック本体B(実質的に切削が施される部位)と支持台座Dとの間にランナー部Rを残して切削が行われる。もちろん、このランナー部Rは、補綴物素材ブロックWBの加工にあたって、補綴物Wの一番シンプルな形状面の部位を選んで確保される。因みに、このランナー部Rは、全体的な切削加工が終了した後、ここにレーザ光が照射され、切断される(適宜、切断面が平滑に仕上げられる)。
また切削加工中は、レーザ光の照射ヘッド31を、X方向、Y方向、Z方向に適宜移動させて、補綴物素材ブロックWBにおける照射位置を変更(調節)して行く。
更に切削は、例えば補綴物素材ブロックWBの本体表面W1(支台歯Tに被せた際に口腔内に露出する歯牙表面側)と、接合面W2(支台歯Tに被せた際に支台歯Tに密着し、口腔内に露出しない内面側)とを片側ずつ切削して行く。具体的には、例えば補綴物素材ブロックWBの本体表面W1の切削が終了したら、保持手段2によって補綴物素材ブロックWBを180度反転させ、今度は接合面W2を切削して行くものである。
なお、接合面W2の切削にあたっては、支台歯Tの表面凹凸を反転させたほぼ同一形状で彫り込むこともあるが、支台歯Tの表面凹凸に対し適宜のセメントスペースを設けて接彫り込む(切削する)こともあり得る。
このように全体的な切削加工(本体表面W1と接合面W2の形状切削)が終了したら、上述したようにランナー部Rにレーザ光を照射して切断し、支持台座Dからブロック本体B(補綴物W)を切り離し(適宜、切断面を平滑に仕上げる)、クラウン等の補綴物Wを得るものである。
〔他の実施例〕
本発明は以上述べた実施例を一つの基本的な技術思想とするものであるが、更に次のような改変が考えられる。
まず、上述した基本の実施例では、レーザ照射による切削は、照射ヘッド31をX、Y、Zの三軸方向に移動可能とし(メカ的に三次元方向に移動自在に形成し)、且つ補綴物素材ブロックWBを保持する保持手段2を180度反転自在とすることにより、補綴物素材ブロックWBのあらゆる部位にレーザ光を照射する構成であったが、必ずしもこれに限定されるものではない。すなわち、補綴物Wの形状によっては、切削手段3(レーザ光の照射ヘッド31や切削刃32等)を不動状態に設定しておき、保持手段2(補綴物素材ブロックWB)をX、Y、Zの三軸方向に移動させることもあり得るし、切削手段3と保持手段2をともにX、Y、Zの三軸方向に移動させることもあり得る。
なお、照射ヘッド31を固定状態(不動状態)に設置した場合には、ここから放出されるレーザ光をガルバノスキャナ(ガルバノミラー)を適用して補綴物素材ブロックWBのあらゆる部位に走査させることも可能であり、この場合には必ずしも保持手段2をX、Y、Zの三軸方向に移動自在に構成しなくて済むことがある(目的の切削加工が行えることがある)。
因みに、ガルバノスキャナは一般に高価であるため、これを用いない構成は、装置の製作コストを安価に抑え得るものである。
また、上記図1(c)では、補綴物素材ブロックWBを加工する切削手段3は、一組だけ設けたが(照射ヘッド31と切削刃32とを対とする一組)、例えば補綴物素材ブロックWBを挟むように上下に二組の切削手段3を設けることも可能であり、この場合には、クラウン等の補綴物Wを削り出すにあたり、補綴物素材ブロックWBの本体表面W1と接合面W2とを別々の切削手段3で切削することができ、更には本体表面W1と接合面W2とを両側からほぼ同時に切削することも可能となる。
更に、上記図1(c)では、ステーS付きの補綴物素材ブロックWBを図示したが、補綴物素材ブロックWBは、必ずしもステーS付きである必要はなく、例えば図2に示すように、補綴物素材ブロックWBを一枚の偏平状のブロック状に形成しておき、これを全体的にチャッキング保持した状態で、その一部を所望の補綴物Wに削り出して行くことも可能である。因みに、このような補綴物素材ブロックWBは、複数個の補綴物Wの切削を連続して行いたい場合に適し、個別のランナー部Rの切断は、全ての補綴物Wの切削が終了してから行うのが効率的である。
また、上述したような補綴物Wの加工(作成)は、歯科医師が直接行うこともあるが、多くは専門的な加工スキルを有する歯科技工士により行われる。この際、歯科医への加工済み補綴物Wの引き渡しは、慣行的に直接治療に必要な治療個所(補綴物W)だけではなく、治療対象の歯の周辺(隣在歯や咬合歯等)までを併せて再現した歯科模型(支台模型)を作成した上、当該歯科模型に補綴物Wを設置した(被せた)状態で納品される。従って、本発明においても歯型データを取得した後、歯型模型を作成した上で、補綴物Wを作成して行くことも可能である。因みに、このような納品形態が慣行となったのは、補綴物Wの収まり具合等を確認し、且つ仕上がり具合の検証をもできるようにするという要求からと思われる。
1 補綴物加工装置
2 保持手段
3 切削手段
31 照射ヘッド
32 切削刃

W 補綴物
WB 補綴物素材ブロック
B ブロック本体
W1 本体表面
W2 接合面
S ステー
D 支持台座
R ランナー部

C 3D光学カメラ
T 支台歯
P 患者(被治療者)

Claims (8)

  1. 硬質の補綴物素材ブロックを固定する保持手段と、
    この補綴物素材ブロックから所望の歯牙形状を有する補綴物に削り出して行く切削手段とを用い、
    患者の歯型データを三次元データとして取得した後、この歯型データに基づき、前記補綴物素材ブロックを所望形状の補綴物に加工して行く方法であって、
    前記切削手段には、レーザ照射による切削が適用されることを特徴とする補綴物加工方法。
  2. 前記切削手段には、レーザ照射による切削に加え、切削刃による切削も併せて適用されることを特徴とする請求項1記載の補綴物加工方法。
  3. 前記切削手段と保持手段とのいずれか一方または双方は、X、Y、Zの三軸方向に相対的に移動できるように構成されることを特徴とする請求項1または2記載の補綴物加工方法。
  4. 前記保持手段は、固定している補綴物素材ブロックを反転自在に構成されることを特徴とする請求項3記載の補綴物加工方法。
  5. 硬質の補綴物素材ブロックを固定する保持手段と、
    この補綴物素材ブロックから所望の歯牙形状を有する補綴物に削り出して行く切削手段とを具え、
    患者の歯型データを三次元データとして取得した後、この歯型データに基づき、前記補綴物素材ブロックを所望形状の補綴物に加工して行く装置であって、
    前記切削手段には、レーザ照射による切削が適用されることを特徴とする補綴物加工装置。
  6. 前記切削手段には、レーザ照射による切削に加え、切削刃による切削も併せて適用されることを特徴とする請求項5記載の補綴物加工装置。
  7. 前記切削手段と保持手段とのいずれか一方または双方は、X、Y、Zの三軸方向に相対的に移動できるように構成されることを特徴とする請求項5または6記載の補綴物加工装置。
  8. 前記保持手段は、固定している補綴物素材ブロックを反転自在に構成されることを特徴とする請求項7記載の補綴物加工装置。
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