JP2017004199A - 位置センサ - Google Patents

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直樹 柴田
良真 吉岡
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良真 吉岡
裕介 清水
Yusuke Shimizu
裕介 清水
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Abstract

【課題】発光素子から発光された光が、格子状部分のコアに均等に伝播される位置センサを提供する。
【解決手段】複数の線状のコア2からなる格子状部分2Aと、格子状部分2Aの外周部に沿って位置し格子状部分2Aのコア2の先端に光接続する第1外周コア部2Bと、格子状部分2Aを介して第1外周コア部2Bに対面し格子状部分2Aのコア2の後端に光接続する第2外周コア部2Cとを有するシート状の光導波路Wと、第1外周コア部2Bの端面に接続された発光素子4と、第2外周コア部2Cの端面に接続された受光素子5とを備えている。発光素子4が接続されている第1外周コア部2Bの長手方向の発光素子接続側の部分において、格子状部分2Aと反対側(外側)の、第1外周コア部2Bの部分21が、発光素子4から遠くなるにつれて段階的に外側に広がり、平面視階段状になっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、押圧位置を光学的に検知する位置センサに関するものである。
本出願人は、これまでに、押圧位置を光学的に検知する位置センサを提案している(例えば、特許文献1参照)。このものは、図8に示すように、シート状のコアパターン部材を四角形シート状のアンダークラッド層11とオーバークラッド層13とで挟持した四角形シート状の光導波路W1を有している。上記コアパターン部材は、複数の線状の光路用のコア12を縦横に配置してなる格子状部分12Aと、この格子状部分12Aの外周部の一横辺および一縦辺に沿った状態で配置された第1外周コア部12Bと、上記格子状部分12Aを介して上記一横辺および一縦辺に対面する他横辺および他縦辺に沿った状態で配置された第2外周コア部12Cとを備えている。上記格子状部分12Aの縦横のコア12の先端は、第1外周コア部12Bに光接続しており、上記するコア12の後端は、第2外周コア部12Cに光接続している。また、上記コアパターン部材の第1外周コア部12Bの端面に、発光素子14が接続され、第2外周コア部12Cの端面に、受光素子15が接続されている。そして、上記発光素子14から発光された光は、第1外周コア部12Bから格子状部分12Aのコア12に分岐し第2外周コア部12Cを経て、上記受光素子15で受光されるようになっている。上記格子状部分12Aに対応するオーバークラッド層13の表面部分(図8の中央に一点鎖線で示す長方形部分)が、位置センサの入力領域13Aとなっている。
そして、入力する際には、上記入力領域13Aを、例えば入力用のペン先で押圧することが行われる。それにより、その押圧部分のコア12が変形し、そのコア12の光伝播量が低下する。そのため、上記押圧部分のコア12では、上記受光素子15での光の受光強度が低下することから、上記押圧位置を検知できるようになっている。その位置検知を利用して、文字等の入力も検知できるようになっている。
特開2014−197363号公報
しかしながら、場合によって、押圧位置の検知が正確にできないことがあった。そこで、本発明者らがその原因を追究した結果、押圧位置の検知が正確にできないときは、格子状部分12Aの各コア12に光が均等に伝播されていないことがわかった。例えば、第1外周コア部12Bから格子状部分12Aの縦横のコア12への分岐位置が発光素子14から遠くなるにつれて、光伝播量が減少する場合があったり、上記分岐位置が発光素子14に近い部分および発光素子14から遠い部分の光伝播量が少なく、それらの中間部分の光伝播量が多い場合があったりした。なお、上記コア12の光伝播量は、受光素子15における、上記各コア12からの受光強度により確認できる。
このように格子状部分12Aのコア12の光伝播量に偏りがある状態で、文字等を入力すると、その入力による押圧部分の光伝播量が低くなるだけでなく、上記光伝播量の偏りによる光伝播量減少部分も、光伝播量が低いため、上記押圧位置の検知が正確にできないのである。この点で上記位置センサは改善の余地がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、発光素子から発光された光が、格子状部分のコアに均等に伝播される位置センサの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の位置センサは、複数の線状のコアからなる格子状部分と、この格子状部分の外周部の一横辺および一縦辺にそれぞれ位置し、その各辺に沿って延び、上記格子状部分の各縦コアの先端および各横コアの先端に光接続する第1外周コア部と、上記格子状部分を介して上記一横辺および一縦辺にそれぞれ対面する他横辺および他縦辺に位置し、その各辺に沿って延び、上記格子状部分の各縦コアの後端および各横コアの後端に光接続する第2外周コア部とを備えたシート状のコアパターン部材と、このコアパターン部材を上下から挟持するシート状のクラッド層とを有するシート状の光導波路と、この光導波路の上記第1外周コア部の端面に接続された発光素子と、上記第2外周コア部の端面に接続された受光素子とを備えた位置センサであって、上記発光素子が接続されている第1外周コア部の長手方向の発光素子接続側の部分において、上記格子状部分と反対側の、第1外周コア部の部分が、上記発光素子から遠くなるにつれて段階的に外側に広がり、平面視階段状になっており、上記発光素子で発光された光が、上記第1外周コア部から上記格子状部分のコアに分岐し上記第2外周コア部を経て、上記受光素子で受光され、上記コアパターン部材の格子状部分に対応する位置センサの表面部分を入力領域とし、その入力領域における押圧位置を、その押圧により変化したコアの光伝播量によって特定するという構成をとる。
本発明者らは、位置センサにおいて、発光素子から発光された光が、格子状部分の外周部に沿った状態で位置する第1外周コア部を通って、格子状部分のコアに均等に伝播されるようにすべく、従来の、格子状部分のコアの光伝播量に偏りがある場合に鑑み、第1外周コア部の形状について研究を重ねた。その研究の過程で、第1外周コア部から格子状部分のコアへの光の伝播は、第1外周コア部の幅方向の、クラッド層との界面での光の反射回数に関係することを突き止めた。
すなわち、第1外周コア部の幅が狭く一定の場合は、その第1外周コア部の長手方向において、発光素子が接続されている部分の近傍で、上記光の反射回数が非常に多くなる。そのため、発光素子に近い側で光伝播量が多くなりすぎ、発光素子から遠くなるにつれて光伝播量が徐々に減少する。逆に、第1外周コア部の幅が広く一定の場合は、発光素子が接続されている部分の近傍での上記光の反射回数が非常に少なく、そこから少し遠い部分で局所的に上記光の反射回数が増加する。そのため、発光素子に近い側で光伝播量が殆どなく、発光素子から少し遠い、格子状部分の中央部で光伝播量が多くなりすぎ、それよりも遠くなるにつれて光伝播量が徐々に減少する。さらに、第1外周コア部の幅が、発光素子から遠くなるにつれて徐々に(テーパ状に)広がるよう、格子状部分(分岐部分)と反対側(外側)の部分(クラッド層との界面)を傾斜面に形成した場合は、その傾斜面で反射する光は、発光素子からより遠ざかる方向に向かって反射するため、発光素子に近い側で光伝播量が殆どなく、発光素子から遠い側で光伝播量が多くなる。
本発明者らは、このような知見を得て、さらに研究を重ねた。その結果、発光素子が接続されている第1外周コア部の長手方向の発光素子接続側の部分において、格子状部分(分岐部分)と反対側(外側)の部分(クラッド層との界面)を、発光素子から遠くなるにつれて段階的に外側に広げ、平面視階段状に形成した。すると、発光素子が接続されている近傍部分では、第1外周コア部の幅が相対的に狭くなっていることから、その幅方向での光の反射回数が多くなり、それにより、第1外周コア部内で光が均等に分散する。そして、第1外周コア部の幅が段階的に広がっていることにより、格子状部分では、発光素子に近い部分でも、光伝播量が多くなりすぎることがない。しかも、第1外周コア部では、発光素子から遠い部分でも、幅方向での光の反射回数が均等になる。それらにより、発光素子から発光された光が、格子状部分のコアに均等に伝播されることを見出し、本発明に到達した。
なお、上記光の伝播,分散および反射回数の均等とは、完全な均等を含むだけでなく、位置センサの入力領域における押圧位置を正確に検知できれば、その検知できる程度の略均等を含む意味である。
本発明の位置センサは、発光素子が接続されている第1外周コア部の長手方向の発光素子接続側の部分において、上記格子状部分(分岐部分)と反対側(外側)の、第1外周コア部の部分(クラッド層との界面)が、上記発光素子から遠くなるにつれて段階的に外側に広がり、平面視階段状になっている。それにより、第1外周コア部の幅方向での光の反射回数を、発光素子が接続されている近傍部分で多くし、光を均等に分散させることができる。そして、第1外周コア部の幅が段階的に広がっていることにより、格子状部分では、発光素子に近い部分でも、光伝播量が多くなりすぎることがない。しかも、第1外周コア部では、発光素子から遠い部分でも、幅方向での光の反射回数を均等にすることができる。そのため、発光素子から発光された光を、第1外周コア部から格子状部分のコアに均等に分岐させて伝播させることができる。その結果、本発明の位置センサは、入力領域における押圧位置を正確に検知することができる。
特に、上記第1外周コア部の段階的な広がり角度が、〔90°−(臨界角)〕以下である場合には、上記第1外周コア部の階段状の外側部分での光の反射効率が高くなることから、格子状部分のコアへの光伝播量をより多くすることができる。
また、上記第1外周コア部の段階的な広がり角度が、上記発光素子から遠くなるにつれて減少している場合には、上記第1外周コア部から格子状部分のコアへの分岐部分が発光素子から遠くても、その格子状部分のコアに光をより均等に伝播させることができる。
ここで、本発明において、上記第1外周コア部の部分の段階的な広がり角度(θ)とは、図1(c)に示すように、第1外周コア部2Bにおいて、格子状部分2Aと反対側(外側)の階段状部分(クラッド層との界面)21の隣り合う段部の角を含む平面21aと、格子状部分側(分岐側)の平面部分22とのなす角度のことである。この角度は、上記階段状部分を電子顕微鏡等で拡大して実測することにより確認することができる。
また、本発明における上記臨界角(θc)とは、図9に示すように、コア20を伝播する光がクラッド層30との界面に達したときに、その光Lがクラッド層30に殆ど抜けることなく略全反射する最小の入射角のことである。その入射角が臨界角(θc)よりも小さいと、その光Lはクラッド層30に抜けやすくなる。上記臨界角(θc)は、コア20の屈折率(n1)とクラッド層30の屈折率(n2)から、下記の式(1)により算出することができる。
Figure 2017004199
(a)は、本発明の位置センサの一実施の形態を模式的に示す平面図であり、(b)は、その中央部分を模式的に示す拡大断面図であり、(c)は、発光素子が接続されている第1外周コア部を模式的に示す拡大平面図である。 本発明の位置センサの他の実施の形態を模式的に示す平面図である。 上記位置センサを構成する光導波路の変形例を模式的に示す、その光導波路の中央部分の拡大断面図である。 (a)〜(f)は、上記位置センサにおける格子状部分のコアの交差形態を模式的に示す拡大平面図である。 (a),(b)は、上記格子状部分のコアの交差部における光の進路を模式的に示す拡大平面図である。 比較例1,2の第1外周コア部を模式的に示す拡大平面図である。 比較例3の第1外周コア部を模式的に示す拡大平面図である。 従来の位置センサを模式的に示す平面図である。 臨界角を説明する説明図である。
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
図1(a)は、本発明の位置センサの一実施の形態を示す平面図であり、図1(b)は、その中央部の断面を拡大した図である。この実施の形態の位置センサは、四角形シート状の光導波路Wと、この光導波路Wの四角形状の隣り合う二つの角部分〔図1(a)では上側の二つの角部分〕に配置された2個の発光素子4と、残りの二つの角部分〔図1(a)では下側の二つの角部分〕に配置された2個の受光素子5とを備えている。
上記光導波路Wは、四角形シート状のアンダークラッド層1の表面に、シート状のコアパターン部材が形成され、そのコアパターン部材を被覆した状態で、上記アンダークラッド層1の表面に、四角形シート状のオーバークラッド層3が形成されたものとなっている。上記コアパターン部材は、複数の線状の光路用のコア2を縦横に配置してなる格子状部分2Aと、この格子状部分2Aの外周部の一横辺および一縦辺〔図1(a)では上側の辺および右側の辺〕にそれぞれ位置し、その各辺に沿って延びる第1外周コア部2Bと、上記格子状部分2Aを介して上記一横辺および一縦辺にそれぞれ対面する他横辺および他縦辺〔図1(a)では下側の辺および左側の辺〕に位置し、その各辺に沿って延びる第2外周コア部2Cとを備えている。上記格子状部分2Aの各縦コア2の先端〔図1(a)では上端〕および各横コア2の先端〔図1(a)では右端〕は、上記第1外周コア部2Bに光接続しており、上記各縦コア2の後端〔図1(a)では下端〕および各横コア2の後端〔図1(a)では左端〕は、上記第2外周コア部2Cに光接続している。上記格子状部分2Aの各コア2の先端部は、1/4円弧状に形成され、上記第1外周コア部2Bから分岐された状態になっており、上記格子状部分2Aの各コア2の後端部は、上記第2外周コア部2Cに延設された状態になっている。そして、上記第1外周コア部2Bの端面に、上記発光素子4が接続され、上記第2外周コア部2Cの端面に、上記受光素子5が接続されている。なお、図1(a)では、コア2を鎖線で示しており、鎖線の太さがコア2の太さを示し、また、格子状部分2Aのコア2の数を略して図示している。また、図1(a)の矢印は、光の進む方向を示している。
この実施の形態の位置センサの特徴は、図1(c)に拡大図で示すように、上記発光素子4が接続されている第1外周コア部2Bの長手方向の発光素子接続側の部分S1において、上記格子状部分(分岐部分)2Aと反対側(外側)の、第1外周コア部2Bの部分(オーバークラッド層3との界面)21が、上記発光素子4から遠くなるにつれて段階的に外側に広がり、平面視階段状になっていることである。この特徴により、第1外周コア部2Bの長手方向において、発光素子4が接続されている近傍部分では、第1外周コア部2Bの幅が相対的に狭くなっていることから、そのコア2の幅方向での光の反射回数が多くなり、それにより、光が均等に分散する。そして、第1外周コア部2Bの幅が段階的に広がっていることにより、格子状部分2Aでは、発光素子4に近い部分でも、光伝播量が多くなりすぎることがない。しかも、第1外周コア部2Bでは、発光素子4から遠い部分でも、コア2の幅方向での光の反射回数が均等になる。それらにより、発光素子4から発光された光は、格子状部分2Aのコア2に均等に伝播されるようになっている。
さらに、この実施の形態では、上記第1外周コア部2Bの階段状の外側部分(オーバークラッド層3との界面)21において、段差Dを一定にし、段部のピッチPを、発光素子4から遠くなるにつれて段階的に長く設定している。この設定により、発光素子4が接続されている第1外周コア部2Bの段階的な広がり角度θが、発光素子4から遠くなるにつれて減少している。それにより、格子状部分2Aの、発光素子4から遠い部分でも、光をより均等に伝播させることができるようになっている。
ここで、上記第1外周コア部2Bの段階的な広がり角度θは、〔90°−(臨界角)〕以下であることが好ましい。この場合、上記第1外周コア部2Bの階段状の外側部分(オーバークラッド層3との界面)21での光の反射効率が高くなることから、格子状部分2Aのコア2への光伝播量をより多くすることができる。
また、この実施の形態では、上記第1外周コア部2Bにおいて、幅が段階的に広がっている部分S1に連続する、上記発光素子4の接続側と反対側の部分S2は、幅が一定になっている。すなわち、上記第1外周コア部2Bの外側部分(オーバークラッド層3との界面)23が段部のない平面状に形成されている。このように上記第1外周コア部2Bに幅が一定になっている部分S2があっても、その部分S2よりも発光素子4が接続されている側の部分S1が、上記のように幅が段階的に広がっているため、発光素子4から発光された光は、格子状部分2Aのコア2に均等に伝播される。
特に、この実施の形態では、第1外周コア部2Bの段階的な広がり角度θが、上記発光素子4から遠くなるにつれて減少しているため、幅が段階的に広がる部分S1と、幅が一定の部分S2との境界では、幅方向での光の反射状態が変化するものの、その変化量を小さくすることができる。そのため、格子状部分2Aのコア2への光伝播量をより均等にすることができる。
このような位置センサにおいて、上記発光素子4から発光された光は、第1外周コア部2Bから格子状部分2Aのコア2に分岐し上記第2外周コア部2Cを経て、上記受光素子5で受光されるようになっている。そして、上記コアパターン部材の格子状部分2Aに対応するオーバークラッド層3の表面部分〔図1(a)の中央に一点鎖線で示す長方形部分〕が、入力領域3Aとなっている。
そして、上記位置センサへの文字等の入力は、上記入力領域3Aに、直接または樹脂フィルムもしくは紙等を介して、ペン等の入力体で文字等を書くことにより行われる。このとき、上記入力領域3Aがペン先等で押圧され、その押圧部分のコア2が変形し、そのコア2の光伝播量が低下する。そのため、上記押圧部分のコア2では、上記受光素子5での光の受光強度が低下することから、上記押圧位置(XY座標)を検知できるようになっている。
また、上記光導波路Wでは、コア2の弾性率がアンダークラッド層1およびオーバークラッド層3の弾性率よりも大きく設定されていることが好ましい。その理由は、弾性率の設定がその逆であると、コア2の周辺が硬くなるため、オーバークラッド層3の入力領域3Aの部分を押圧するペン先等の面積よりもかなり広い面積の光導波路Wの部分が凹み、押圧位置を正確に検知し難くなる傾向にあるからである。そこで、各弾性率としては、例えば、コア2の弾性率は、1GPa以上10GPa以下の範囲内に設定され、オーバークラッド層3の弾性率は、0.1GPa以上10GPa未満の範囲内に設定され、アンダークラッド層1の弾性率は、0.1MPa以上1GPa以下の範囲内に設定されることが好ましい。この場合、コア2の弾性率が大きいため、小さな押圧力では、コア2はつぶれない(コア2の断面積は小さくならない)ものの、押圧により光導波路Wが凹むため、その凹んだ部分に対応するコア2の曲がった部分から光の漏れ(散乱)が発生し、そのコア2では、受光素子5での光の受光強度が低下することから、押圧位置を検知することができる。
上記アンダークラッド層1,コア2およびオーバークラッド層3の形成材料としては、感光性樹脂,熱硬化性樹脂等があげられ、その形成材料に応じた製法により、光導波路Wを作製することができる。また、コア2の屈折率は、アンダークラッド層1およびオーバークラッド層3の屈折率よりも大きく設定されている。その屈折率および上記弾性率の調整は、例えば、各形成材料の種類の選択や組成比率を調整して行うことができる。そして、各層の厚みは、例えば、アンダークラッド層1が10〜500μmの範囲内、コア2が5〜100μmの範囲内、オーバークラッド層3が1〜200μmの範囲内に設定される。なお、上記アンダークラッド層1として、ゴムシートを用い、そのゴムシート上にコア2を格子状に形成するようにしてもよい。
図2は、本発明の位置センサの他の実施の形態を示す平面図である。この実施の形態では、発光素子4を1個とし、その1個の発光素子4から発光された光が、コアパターン部材の格子状部分2Aの各縦コア2と各横コア2とに分配されるように、第1外周コア部2Bの端部が分岐している。この実施の形態では、発光素子4の個数が少ないため、その分、製造コストを低減することができる。それ以外の部分は、図1(a)〜(c)に示す上記実施の形態と同様であり、同様の部分には、同じ符号を付している。
なお、上記各実施の形態では、第1外周コア部2Bの段階的な広がりを、第1外周コア部2Bの階段状の外側部分(オーバークラッド層3との界面)21において、段差Dを一定にし、段部のピッチPを、発光素子4から遠くなるにつれて段階的に長く設定したが、他でもよい。例えば、段差Dを、発光素子4から遠くなるにつれて段階的に小さくし、段部のピッチPを一定に設定してもよい。また、段差Dも段部のピッチPも一定に設定してもよい。
また、上記各実施の形態では、第1外周コア部2Bの長手方向において、発光素子4の接続側部分を、幅が段階的に広がる部分S1とし、それに連続する、発光素子4の接続側と反対側の部分を、幅が一定になっている部分S2としたが、場合によって、第1外周コア部2Bの全体を、幅が段階的に広がるように形成してもよい。
さらに、上記各実施の形態では、第1外周コア部2Bから格子状部分2Aのコア2への分岐部分(光接続部分)を1/4円弧状としたが、これは、第1外周コア部2Bから格子状部分2Aのコア2へ、光が導かれやすくするためであり、そのコア2への光伝播量が充分であれば、他の形状であってもよい。例えば、第1外周コア部2Bと格子状部分2Aのコア2とが直角に接続されていてもよい。
そして、上記各実施の形態では、光導波路Wの断面構造を、図1(b)に示すものとしたが、他でもよく、例えば、図3に断面図で示すように、図1(b)に示すものを上下逆さまにした構造のものとしてもよい。すなわち、その光導波路Wは、シート状のアンダークラッド層1の表面部分に、コア2が埋設されて、上記アンダークラッド層1の表面とコア2の頂面とが面一に形成され、それらアンダークラッド層1の表面とコア2の頂面とを被覆した状態で、シート状のオーバークラッド層3が形成されたものとなっている。
さらに、上記各実施の形態において、格子状部分のコア2の各交差部は、通常、図4(a)に拡大平面図で示すように、交差する4方向の全てが連続した状態に形成されているが、他でもよい。例えば、図4(b)に示すように、交差する1方向のみが、隙間Gにより分断され、不連続になっているものでもよい。上記隙間Gは、アンダークラッド層1またはオーバークラッド層3の形成材料で形成されている。その隙間Gの幅dは、0(零)を超え(隙間Gが形成されていればよく)、通常、20μm以下に設定される。それと同様に、図4(c),(d)に示すように、交差する2方向〔図4(c)は対向する2方向、図4(d)は隣り合う2方向〕が不連続になっているものでもよいし、図4(e)に示すように、交差する3方向が不連続になっているものでもよいし、図4(f)に示すように、交差する4方向の全てが不連続になっているものでもよい。さらに、図4(a)〜(f)に示す上記交差部のうちの2種類以上の交差部を備えた格子状としてもよい。すなわち、本発明において、複数の線状のコア2により形成される「格子状」とは、一部ないし全部の交差部が上記のように形成されているものを含む意味である。
なかでも、図4(b)〜(f)に示すように、交差する少なくとも1方向を不連続とすると、光の交差損失を低減させることができる。すなわち、図5(a)に示すように、交差する4方向の全てが連続した交差部では、その交差する1方向〔図5(a)では上方向〕に注目すると、交差部に入射する光の一部は、その光が進んできたコア2と直交するコア2の側面2aに到達し、その側面での入射角が小さいことから、コア2を透過する〔図5(a)の二点鎖線の矢印参照〕。このような光の透過が、交差する上記と反対側の方向〔図5(a)では下方向〕でも発生する。これに対し、図5(b)に示すように、交差する1方向〔図5(b)では上方向〕が隙間Gにより不連続になっていると、上記隙間Gとコア2との界面が形成され、図5(a)においてコア2を透過する光の一部は、上記界面での入射角が大きくなることから、透過することなく、その界面で反射し、コア2を進み続ける〔図5(b)の二点鎖線の矢印参照〕。このことから、先に述べたように、交差する少なくとも1方向を不連続とすると、光の交差損失を低減させることができるのである。その結果、ペン先等による押圧位置の検知感度を高めることができる。
また、上記各実施の形態では、光導波路Wを四角形シート状としたが、格子状のコア2を有するものであれば、他の多角形シート状としてもよい。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。但し、本発明は、実施例に限定されるわけではない。
〔アンダークラッド層およびオーバークラッド層の形成材料〕
成分a:エポキシ樹脂(三菱化学社製、YL7410)60重量部。
成分b:エポキシ樹脂(ダイセル社製、EHPE3150)40重量部。
成分c:光酸発生剤(サンアプロ社製、CPI101A)4重量部。
これら成分a〜cを混合することにより、アンダークラッド層およびオーバークラッド層の形成材料を調製した。
〔コアの形成材料〕
成分d:エポキシ樹脂(ダイセル社製、EHPE3150)100重量部。
成分e:光酸発生剤(ADEKA社製、SP170)1重量部。
成分f:乳酸エチル(和光純薬工業社製、溶剤)50重量部。
これら成分d〜fを混合することにより、コアの形成材料を調製した。
〔光導波路の作製〕
まず、上記アンダークラッド層の形成材料を用いて、スピンコート法により、四角形状のアンダークラッド層(厚み25μm)を形成した。このアンダークラッド層の弾性率は100MPa、屈折率は1.490であった。なお、弾性率の測定は、粘弾性測定装置(TA instruments Japan Inc. 社製、RSA3)を用いた。
ついで、上記アンダークラッド層の表面に、上記コアの形成材料を用いて、フォトリソグラフィ法により、複数の線状のコアからなる格子状部分と第1および第2外周コア部とを備えたシート状のコアパターン部材を形成した。上記第1および第2外周コア部の各端面は、上記アンダークラッド層の四角形状の、互いに異なる角部分に位置決めした〔図1(a)参照〕。そして、第1外周コア部の端面(発光素子が接続される面)の幅を0.075mmとした。また、第1外周コア部の、幅が段階的に広がる部分を、その端面に近い順に第1〜第10の10個の連続した領域に区切り、各領域の階段状の外側部分(オーバークラッド層との界面)における段部の寸法および数を、下記の表1のように設定した。すなわち、端面に最も近い第1領域では、段部のピッチを0.45mm、段差を0.05mmとした段部を10段形成し、その第1領域に連続する第2領域では、段部のピッチを0.50mm、段差を0.05mmとした段部を9段形成した。段部の段差は、全領域において0.05mmで一定とした。このように、段部の寸法および数が各領域で異なるように設定することにより、第1外周コア部の段階的な広がりが、端面から遠くなるにつれて減少するようにした。その段階的な広がり角度が最も大きい上記第1領域では、その広がり角度が6.3°であった。そして、第1外周コア部の、幅が段階的に広がっている部分は、その長さを66mmとし、それに連続する、幅が一定になっている部分は、その幅を2.8mm、長さを230mmとした。また、格子状部分のコアの幅を0.2mm、高さを0.03mm、ピッチを0.6mmとし、第1外周コア部から格子状部分のコアへの分岐部分を、幅0.05mm、半径5mmの1/4円弧状とした。格子状部分のコアへの分岐開始位置は、上記第1外周コア部の段階的な広がりの始点から2mmの位置とした。上記格子状部分(入力領域)の寸法は、縦210mm×横297mmとした。また、コアの弾性率は3GPa、屈折率は1.507であった。
Figure 2017004199
つぎに、上記コアパターン部材を被覆するように、上記アンダークラッド層の表面に、上記オーバークラッド層の形成材料を用いて、スピンコート法により、オーバークラッド層を形成した。このオーバークラッド層の厚み(コアの表面からの厚み)は65μmとした。また、オーバークラッド層の弾性率は100MPa、屈折率は1.490であった。このようにして、四角形シート状の光導波路を作製した。
上記光導波路において、コアを伝播する光の臨界角(θc)は、81.4°〔=arc・sin(1.490/1.507)〕である。そして、上記第1外周コア部の段階的な広がり角度の最大値は6.3°であり、〔90°−θc=8.6°〕以下になっている。
〔位置センサの作製〕
2個の発光素子(Optowell社製、XH85-S0603-2s )と、2個の受光素子(浜松ホトニクス社製、s10226)とを準備した。そして、第1外周コア部の端面に、発光素子を接続し、第2外周コア部の端面に、受光素子を接続した〔図1(a)参照〕。このようにして、位置センサを作製した。
〔比較例1〕
上記実施例において、図6に示すように、第1外周コア部50の幅E1を1mmの一定にした。なお、発光素子4に接続される部分の幅E2は、0.075mmとした。それ以外の部分は、上記実施例と同様とした。
〔比較例2〕
上記比較例1において、第1外周コア部50の幅E1(図6参照)を4mmの一定にした。それ以外の部分は、上記比較例1と同様とした。
〔比較例3〕
上記実施例において、図7に示すように、第1外周コア部60の幅が、発光素子4から遠くなるにつれて徐々に(テーパ状に)広がるよう、格子状部分(分岐部分)と反対側(外側)の部分(オーバークラッド層との界面)を、傾斜角度5°の傾斜面に形成した。また、そのテーパ状部分に連続する、幅が一定になっている部分は、その幅を3mmとした。それ以外の部分は、上記実施例と同様とした。
〔押圧位置の検知検査〕
上記各位置センサの入力領域の表面に紙を置き、その紙に、ボールペン(ペン先の直径0.7mm)を用いて文字を書いた。その結果、上記実施例では、入力領域全体で、書いた文字を正確に検知することができた。それに対し、比較例1では、発光素子から遠い、入力領域の部分で、文字を検知できなかった。逆に、比較例2,3では、発光素子から近い、入力領域の部分で、文字を検知できなかった。
〔受光強度の測定〕
上記受光素子で受光する光の強度を測定すると、実施例では、入力領域全体で略均等であった。それに対し、比較例1では、発光素子から遠い、入力領域の部分で弱く、比較例2,3では、発光素子から近い、入力領域の部分で弱くなっていた。
また、上記実施例では、第1外周コア部の段階的な広がり角度を、端面から遠くなるにつれて減少するようにしたが、その広がり角度を一定としても、上記実施例と同様の傾向を示す結果が得られた。
さらに、上記実施例では、第1外周コア部の長手方向において、発光素子の接続側と反対側の部分を、幅が一定になっている部分としたが、第1外周コア部の全体を、幅が段階的に広がるように形成しても、上記実施例と同様の傾向を示す結果が得られた。
本発明の位置センサは、入力領域全体で、押圧位置を正確に検知できるようにする場合に利用可能である。
W 光導波路
2 コア
2A 格子状部分
2B 第1外周コア部
2C 第2外周コア部
4 発光素子
5 受光素子
21 階段状の外側部分

Claims (3)

  1. 複数の線状のコアからなる格子状部分と、この格子状部分の外周部の一横辺および一縦辺にそれぞれ位置し、その各辺に沿って延び、上記格子状部分の各縦コアの先端および各横コアの先端に光接続する第1外周コア部と、上記格子状部分を介して上記一横辺および一縦辺にそれぞれ対面する他横辺および他縦辺に位置し、その各辺に沿って延び、上記格子状部分の各縦コアの後端および各横コアの後端に光接続する第2外周コア部とを備えたシート状のコアパターン部材と、このコアパターン部材を上下から挟持するシート状のクラッド層とを有するシート状の光導波路と、この光導波路の上記第1外周コア部の端面に接続された発光素子と、上記第2外周コア部の端面に接続された受光素子とを備えた位置センサであって、上記発光素子が接続されている第1外周コア部の長手方向の発光素子接続側の部分において、上記格子状部分と反対側の、第1外周コア部の部分が、上記発光素子から遠くなるにつれて段階的に外側に広がり、平面視階段状になっており、上記発光素子で発光された光が、上記第1外周コア部から上記格子状部分のコアに分岐し上記第2外周コア部を経て、上記受光素子で受光され、上記コアパターン部材の格子状部分に対応する位置センサの表面部分を入力領域とし、その入力領域における押圧位置を、その押圧により変化したコアの光伝播量によって特定することを特徴とする位置センサ。
  2. 上記第1外周コア部の段階的な広がり角度が、〔90°−(臨界角)〕以下である請求項1記載の位置センサ。
  3. 上記第1外周コア部の段階的な広がり角度が、上記発光素子から遠くなるにつれて減少している請求項1または2記載の位置センサ。
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