JP2017001182A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液滴の着弾位置のずれをより効果的に抑制できる液体噴射装置を提供する。
【解決手段】ノズル22を有する記録ヘッド3が搭載されたキャリッジ4を主走査方向に移動させながらノズル22から液滴を噴射させるプリンター1であって、キャリッジ4が、主走査方向における進行方向の先方の面側に開口した入口開口41と、主走査方向と交差するノズル列方向におけるノズル22よりも外方且つ当該ノズル22よりも液滴の飛翔先側の位置において当該ノズル22側に向けて開口した出口開口42と、入口開口41と出口開口42とを連通する気体流路40と、を備えた。
【選択図】図3

Description

本発明は、液体噴射ヘッドを移動させながらノズルから液滴を噴射させる液体噴射装置に関するものである。
液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置としては、例えば、インクジェット式プリンターやインクジェット式プロッター等の画像記録装置があるが、最近ではごく少量の液体を所定位置に正確に着弾させることができるという特長を生かして各種の製造装置にも応用されている。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターを製造するディスプレイ製造装置,有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置,バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置に応用されている。そして、画像記録装置用の記録ヘッドでは液状のインクを噴射し、ディスプレイ製造装置用の色材噴射ヘッドではR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を噴射する。また、電極形成装置用の電極材噴射ヘッドでは液状の電極材料を噴射し、チップ製造装置用の生体有機物噴射ヘッドでは生体有機物の溶液を噴射する。
上記の液体噴射装置としては、液体噴射ヘッドが搭載されたキャリッジを記録紙等の記録媒体(着弾対象の一種)の幅方向、即ち、主走査方向に移動させながら液体噴射ヘッドから液滴を噴射(吐出)させるものが知られている。この種の液体噴射装置では、液体噴射ヘッドの移動により生じる空気の流れに影響されて、ノズルから噴射された液滴の着弾位置がずれる問題があった。例えば、図8及び図9に示すように、記録媒体90に対して記録を行うべく、キャリッジ91をガイドロッド92に沿って主走査方向(図8及び図9に示す白抜き矢印の方向)に移動させると、キャリッジ91に対して主走査方向とは反対側に向かう空気の流れが発生する。この空気の流れは、図8及び図9に示す矢印のように、キャリッジ91の下方(記録媒体90側、すなわち、液滴の飛翔先側)において、主走査方向の先方から後方に向かうにつれて次第に主走査方向に直交する方向の外側へ広がるように流れる。このため、キャリッジ91を移動しながら、このキャリッジ91に搭載された記録ヘッド93(液体噴射ヘッドの一種)のノズル94からインク滴(液滴の一種)を噴射させると、図10に示す一点鎖線で表す矢印のように、空気の流れの影響を受けて、主走査方向に直交する方向の外側に位置するノズル94ほど当該方向の外側に向けて飛翔し易くなる。その結果、インク滴の着弾位置がずれ、画質が悪化する虞がある。このような、空気の流れによる着弾位置のずれを抑制するべく、ノズルが開口したノズル面に主走査方向に沿って延在された突起部を設け、この突起部により仕切られた整流路によって空気の流れを整流する技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−296696号公報
しかしながら、上記の特許文献1のようにノズル面に突起部を設ける構成の場合、ノズル面が平坦にならないため、ワイパー等によるノズル面の清掃が困難になる。また、突起部の高さが高くなると、記録媒体と突起部との距離が近くなり、記録媒体が突起部に衝突し易くなる。その結果、記録媒体が汚損される虞がある。記録媒体の衝突を避けるべく、突起部の高さを低くすると、空気の流れを十分に整流することができず、着弾位置のずれを抑制できない虞がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液滴の着弾位置のずれをより効果的に抑制できる液体噴射装置を提供することにある。
本発明の液体噴射装置は、上記目的を達成するために提案されたものであり、ノズルを有する液体噴射ヘッドが搭載されたキャリッジを第1の方向に移動させながら前記ノズルから液滴を噴射させる液体噴射装置であって、
前記キャリッジは、
前記第1の方向における進行方向の先方の面側に開口した入口開口と、
前記第1の方向と交差する第2の方向における前記ノズルよりも外方且つ当該ノズルよりも前記液滴の飛翔先側の位置において当該ノズル側に向けて開口した出口開口と、
前記入口開口と前記出口開口とを連通する気体流路と、
を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、キャリッジの移動に伴って、入口開口から流入した空気が出口開口からノズルに向けて流出するため、当該キャリッジの移動により生じる空気の流れによって、ノズルから噴射された液滴が第1の方向とは異なる方向に飛翔することが抑えられる。その結果、液滴の着弾位置のずれを抑制することができる。
また、上記構成において、前記液体噴射ヘッドは、前記ノズルを前記第2の方向に沿って複数配置したノズル列を備え、
前記出口開口は、前記第2の方向における前記ノズル列の両側の外方に、互いに向き合う姿勢で開口することが望ましい。
この構成によれば、ノズル列の両端部に位置するノズルから噴射された液滴の着弾位置のずれを抑制することができる。
さらに、上記構成において、前記ノズル列の両側に開口した各出口開口は、それぞれ気体流路を介して、異なる入口開口と連通することが望ましい。
この構成によれば、一の出口開口に空気の流れが偏ることを抑制できる。
また、上記各構成において、前記出口開口の開口面積は、前記入口開口の開口面積以下であることが望ましい。
この構成によれば、出口開口から流出する空気の流速(風速)を速めることができる。その結果、キャリッジの移動により生じる空気の流れによる液滴の飛翔曲りをより確実に抑制することができる。
さらに、上記各構成において、前記液体噴射ヘッドは、前記キャリッジが第1の方向に沿って往復移動する際の往動時及び復動時のいずれにおいても前記ノズルから液滴を噴射可能であり、
前記入口開口は、前記キャリッジの前記先方の面側、及び、前記進行方向における後方の面側にそれぞれ開口されることが望ましい。
この構成によれば、往動時及び復動時の双方向で液滴を噴射することで、記録媒体への記録速度を速めることができる。また、往動時及び復動時のいずれにおいても、キャリッジの移動により生じる空気の流れによる液滴の飛翔曲りを抑制することができる。その結果、液滴の着弾位置のずれによる画質の悪化を抑制しつつ、高速記録が可能になる。
また、上記構成において、前記第1の方向における先方の面側及び後方の面側に開口した各入口開口は、それぞれ気体流路を介して、一の出口開口と連通することが望ましい。
この構成によれば、往動時と復動時とで出口開口を共通にできるため、気体流路の構成を簡単にできる。
さらに、上記構成において、前記気体流路の途中には、入口開口側から出口開口側に向かう気体の流れを許容する一方、出口開口側から入口開口側に向かう気体の流れを阻害する逆止弁が設けられることが望ましい。
この構成によれば、空気の逆流を抑制でき、出口開口から流出する空気の流速(風速)を速めることができる。その結果、往動時及び復動時のいずれにおいても、キャリッジの移動により生じる空気の流れによる液滴の飛翔曲りを抑制する効果をより高めることができる。
プリンターの内部構成を説明する正面図である。 記録ヘッドを構成する単位ヘッドを説明する要部を拡大した断面図である。 記録ヘッドを搭載したキャリッジの斜視図である。 記録ヘッドを搭載したキャリッジの底面図である。 図4におけるA−A断面図である。 図4におけるB−B断面図である。 記録ヘッドを搭載した第2の実施形態におけるキャリッジの斜視図である。 記録ヘッドを搭載した従来のキャリッジの斜視図である。 記録ヘッドを搭載した従来のキャリッジの底面図である。 図9におけるC−C断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明に係る液体噴射ヘッドの一種であるインクジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッド)を搭載した液体噴射装置の一種であるインクジェット式プリンター(以下、プリンター)を例に挙げて説明する。
プリンター1の構成について、図1を参照して説明する。プリンター1は、記録紙等の記録媒体2(着弾対象の一種)の表面に対してインク(液体の一種)を噴射して画像等の記録を行う装置である。このプリンター1は、記録ヘッド3、この記録ヘッド3が取り付けられるキャリッジ4、キャリッジ4を主走査方向(本発明における第1の方向に相当)に移動させるキャリッジ移動機構5、記録媒体2を副走査方向(第1の方向に直交する第2の方向)に移送する搬送機構6等を備えている。ここで、上記のインクは、液体供給源としてのインクカートリッジ7に貯留されている。このインクカートリッジ7は、キャリッジ4、すなわち記録ヘッド3に対して着脱可能に装着される。なお、インクカートリッジがプリンターの本体側に配置され、当該インクカートリッジからインク供給チューブを通じて記録ヘッドに供給される構成を採用することもできる。
上記のキャリッジ移動機構5はタイミングベルト8を備えている。そして、このタイミングベルト8はDCモーター等のパルスモーター9により駆動される。したがってパルスモーター9が作動すると、キャリッジ4は、プリンター1に架設されたガイドロッド10に案内されて、主走査方向(記録媒体2の幅方向)に往復移動する。キャリッジ4の主走査方向の位置は、位置情報検出手段の一種であるリニアエンコーダー(図示せず)によって検出される。リニアエンコーダーは、その検出信号、即ち、エンコーダーパルス(位置情報の一種)をプリンター1の制御部に送信する。
また、キャリッジ4の移動範囲内における記録領域よりも外側の端部領域には、キャリッジ4の走査の基点となるホームポジションが設定されている。本実施形態におけるプリンター1は、このホームポジションから反対側の端部へ向けてキャリッジ4が移動する往動時と、反対側の端部からホームポジション側にキャリッジ4が戻る復動時との双方向で記録媒体2上に文字や画像等を記録する所謂双方向記録を行う。なお、ホームポジションには、端部側から順に、記録ヘッド3のノズル面(ノズルプレート21)に形成されたノズル22を封止するキャップ13、及び、ノズル面を払拭するためのワイピングユニット14が配置されている。
記録領域、すなわち記録動作時における記録ヘッド3の下方には、当該記録ヘッド3に対して間隔を空けてプラテン12が配置されている。搬送機構6(例えば、プラテンローラー等)は、主走査方向に直交する副走査方向においてプリンター1の後方に設けられており、プラテン12の後方からプラテン12側に向けて記録媒体2を搬送する。
次に記録ヘッド3について説明する。本実施形態における記録ヘッド3は、図4に示すように、複数(本実施形態では4つ)の単位ヘッド16を備えている。図2は、一の単位ヘッド16の要部を説明する断面図である。単位ヘッド16は、図2に示すように、圧力発生ユニット17および流路ユニット18を備え、これらの部材が積層された状態でヘッドケース19に取り付けて構成されている。
ヘッドケース19は、合成樹脂製の箱体状部材であり、その内部には液体導入路20が形成されている。この液体導入路20の上端部は、図示しない液体流路を介してインクカートリッジ7と連通する。流路ユニット18は、複数のノズル22を列状に配置してなるノズル列23を備えたノズルプレート21、および液体供給路25が設けられた連通基板24を有している。ノズル列23は、一端側のノズル22から他端側のノズル22までドット形成密度に対応したピッチ(例えば600dpi)で、主走査方向(すなわち、第1の方向)と交差する第2の方向(本実施形態では副走査方向)に沿って形成されている。液体供給路25は、複数の圧力室30に共通の流路として圧力室30の列設方向に沿って長尺に形成されている。この液体供給路25を介して、液体導入路20からのインクが各圧力室30に分配される。
圧力発生ユニット17は、圧力室30が形成された圧力室形成基板29、可撓性を有する振動板31、圧力発生手段の一種である圧電素子32及び当該圧電素子32を保護する保護基板33が積層されてユニット化されている。圧力室30は、ノズル列23に対応して、ノズル列方向に沿って複数形成されている。各圧力室30は、液体供給路25の連通口とは反対側の端部で、連通基板24に形成されたノズル連通路35を介して対応するノズル22と連通する。本実施形態の圧電素子32は、所謂撓みモードの圧電素子であり、圧力室30の上部を覆うように形成されている。なお、各圧電素子32は、その端子部が図示しないフレキシブルケーブル等の配線部材に電気的に接続されている。
このように構成された単位ヘッド16は、図4に示すように、主走査方向に沿って複数並べられた状態でヘッドホルダ36に固定されている。本実施形態では、4つの単位ヘッド16がヘッドホルダ36に固定されている。そして、このように構成された記録ヘッド3では、制御部からの駆動信号により、キャリッジ4が主走査方向に沿って往復移動する際の往動時及び復動時のいずれにおいてもノズル22からインク滴を噴射する。具体的には、液体導入路20、液体供給路25等の液体流路を介してインクカートリッジ7からのインクを圧力室30内に取り込む。そして、制御部からの駆動信号を圧電素子32に供給することで、圧電素子32を駆動させて圧力室30に圧力変動を生じさせる。この圧力変動を利用することでノズル22からインク滴を噴射する。
次に上記の記録ヘッド3が搭載されたキャリッジ4について説明する。図3は、記録ヘッド3を搭載したキャリッジ4の斜視図である。図4は、記録ヘッド3を搭載したキャリッジ4の底面図である。図5は、図4におけるA−A断面図であり、図6は、図4におけるB−B断面図である。なお、図3〜図5において、矢印及び破線矢印は、風の流れる方向を表している。また、図3及び図4において、白抜き矢印は主走査方向を表している。さらに、図5において、一点鎖線で表す矢印はインク滴の飛翔方向を表している。
本実施形態におけるキャリッジ4は、合成樹脂製の箱体状部材であり、その上部にインクカートリッジ7が装着されるように構成されている。図1及び図5に示すように、記録ヘッド3は、キャリッジ4の底面の開口にノズルプレート23を露出させた状態でこのキャリッジ4の内部に取り付けられている。また、図3に示すように、キャリッジ4の側面には、空気の通り道となる気体流路40が当該キャリッジ4の側面に沿って設けられている。この気体流路40の一端側には入口開口41が開設されており、他端側には出口開口42が開設されている。すなわち、気体流路40は、入口開口41と出口開口42とを連通する。
具体的に説明すると、本実施形態における入口開口41は、図3に示すように、主走査方向における一方の面4a(ホームポジションとは反対側の面)及び他方の面4b(ホームポジション側の面)にそれぞれ2つずつ、合計4つ開口されている。一方の面4aの2つの入口開口41(41a、41b)は、図3に示すように、ノズル列方向における左右に並べられている。図示されてはいないが、同様に、他方の面4bの2つの入口開口41は、ノズル列方向における左右に並べられている。なお、本実施形態における各入口開口41は、矩形状に形成されているが、その他の形状であっても良い。また、各入口開口41の開口面積は、ほぼ同じ面積に揃えられている。そして、キャリッジ4が主走査方向に移動する際、進行方向における先方の面の入口開口41に空気が流入する。すなわち、キャリッジ4がホームポジション側から反対側に向かう往動時には、進行方向の先方の面である一方の面4aの2つの入口開口41(41a、41b)に、それぞれ空気が流入する。同様に、キャリッジ4がホームポジションとは反対側からホームポジション側に向かう復動時には、進行方向の先方の面である他方の面4bの2つの入口開口41に、それぞれ空気が流入する。一の入口開口41に流入した空気は、気体流路40内を流れて、図4又は図5に示すように、ノズル列方向(すなわち第2の方向、本実施形態では副走査方向)におけるノズル22よりも外方且つ当該ノズル22よりも下方(記録媒体2側、すなわちインク滴の飛翔先側)の位置において当該ノズル22側に向けて開口した出口開口42からノズル列23に向けて流出する。
本実施形態における出口開口42は、ノズル列方向におけるノズル列23の両側の外方において、互いに向き合う姿勢で開口されている。各出口開口42は、図6に示すように、主走査方向に沿って長尺なスリット状に形成されている。具体的には、各出口開口42は、図4に示すように、記録ヘッド3の主走査方向に沿って複数並べられたノズル列23のうち一方の端に位置するノズル列23よりも外側から他方の端に位置するノズル列23よりも外側まで延在され、各ノズル列23に向けて空気を送るように構成されている。なお、各出口開口42の開口面積は、ほぼ同じ面積に揃えられている。そして、一側(例えば、副走査方向における上流側、すなわち副走査方向におけるキャリッジ4の一側面4c側)の出口開口42(42a)は、主走査方向における一方の面4aにおける一側の入口開口41(41a)及び他方の面4bにおける一側の入口開口41と連通する。また、他側(例えば、副走査方向における下流側、すなわち副走査方向におけるキャリッジ4の他側面4d側)の出口開口42(42b)は、一方の面4aにおける他側の入口開口41(41b)及び他方の面4bにおける他側の入口開口41と連通する。すなわち、ノズル列23の両側に開口した各出口開口42は、それぞれ気体流路40を介して、異なる入口開口41と連通する。
ここで、一の出口開口42の開口面積は、一の入口開口41の開口面積以下に設定されている。すなわち、入口開口41の開口面積をS1(図3参照)、出口開口42の開口面積をS2(図6参照)としたとき、S1≧S2が成り立つように構成されている。これにより、出口開口42から流出する空気の流速(風速)を速めることができる。
本実施形態における気体流路40は、上流側(入口開口41側)において個別の入口開口41に対応してそれぞれ個別に形成された個別流路44と、下流側(出口開口42側)において一方の面4aの入口開口41と他方の面4bの入口開口41とで共通の流路となるように形成された共通流路45と、を備えている。一方の面4aの個別流路44は、一方の面4aの入口開口41(41a、41b)からキャリッジ4の一側面4c又は他側面4d(副走査方向に対して垂直な面)側に向けて、キャリッジ4の一方の面4a(主走査方向に対して垂直な面)に沿ってその端部に至るまで延在されている。そして、キャリッジ4の一方の面4aの端部において、キャリッジ4の一側面4c又は他側面4d側に屈曲し、当該側面4c、4dに沿って延在されている。さらに、キャリッジ4の一側面4c又は他側面4dにおいて、各個別流路44は、主走査方向に沿って同方向におけるキャリッジ4の中央部であって、他の個別流路44と交わらない位置まで延在し、そこから下方(記録媒体2側)に向けて屈曲されて下方の共通流路45に接続されている。同様に、他方の面4bの個別流路44は、他方の面4bの入口開口41から当該面4bに沿ってその端部に至るまで延在され、キャリッジ4の一側面4c又は他側面4d側に屈曲されている。そして、キャリッジ4の一側面4c又は他側面4dにおいて、各個別流路44は、主走査方向におけるキャリッジ4の中央部まで延在し、そこから下方(記録媒体2側)に向けて屈曲されて下方の共通流路45に接続されている。なお、一方の面4a又は他方の面4bにおいて、隣り合う入口開口41に対応する個別流路44は、入口開口41間において仕切り壁43により区画されている。
共通流路45は、キャリッジ4の一側面4c又は他側面4dの下方において、主走査方向における一方の端部から他方の端部に亘って長尺に形成されている。より具体的には、共通流路45は、主走査方向において、並設された複数のノズル列23のうち一方の端に位置するノズル列23に対応する位置よりも外側の位置から他方の端に位置するノズル列23に対応する位置よりも外側の位置に亘って形成されている。一方の面4a側から延在された個別流路44及び他方の面4a側から延在された個別流路44は、この共通流路45の上端部のそれぞれ異なる位置に接続されている。そして、共通流路45の下端部は、キャリッジ4の一側面4c又は他側面4dの下端部においてノズル面(ノズルプレート21)側に屈曲され、図4及び図5に示すように、当該ノズル面に沿ってノズル22と干渉しない位置まで延在されている。この共通流路45のノズル22側の端部に出口開口42が開設されている。
このように、キャリッジ4が入口開口41から出口開口42に至る気体流路40を備えたので、図3〜図5に示すように、キャリッジ4の主走査方向への移動に伴って、入口開口41から流入した空気を出口開口42からノズル22に向けて流出させることができる。すなわち、図3に示すように、入口開口41から流入した空気は、個別流路44内を通過して長尺な共通流路45に入ると、この共通流路45の幅方向(主走査方向)に広がって流れる。その後、共通流路45を流下する空気の流れは、図5に示すように、当該共通流路45に沿ってノズル列23側に方向を変える。そして、図4に示すように、複数ノズル列23に亘ってスリット状に開口した出口開口42から当該ノズル列23に向かって吹き出す。これにより、キャリッジ4の移動により生じる空気の流れを整流することができる。すなわち、図9に示すように、ノズル面の下方において、ノズル列方向の外側へ広がろうとする空気の流れを抑え、主走査方向に沿って流れ易くすることができる。その結果、ノズル22から噴射されたインク滴が主走査方向とは異なる方向に飛翔することを抑制でき、図5に示すように、インク滴の着弾位置のずれを抑制することができる。
特に、本実施形態における出口開口42は、ノズル列23の両側の外方において、互いに向き合う姿勢で開口されているので、外側(主走査方向とは異なる方向)に外れ易いノズル列23の両端部に位置するノズル22から噴射されたインク滴の着弾位置のずれを抑制することができる。また、ノズル列23の両側に開口した各出口開口42を、それぞれ異なる入口開口41と連通させたので、一の出口開口42に空気の流れが偏ることを抑制できる。これにより、ノズル列23の両端部に位置するノズル22から噴射されたインク滴の着弾位置のずれをより確実に抑制することができる。さらに、出口開口42の開口面積S2は、入口開口41の開口面積S1以下にしたので、出口開口42から流出する空気の流速(風速)を速めることができる。その結果、キャリッジ4の移動により生じる空気の流れによるインク滴の飛翔曲りをより確実に抑制することができる。
また、本実施形態におけるプリンター1は、キャリッジ4が主走査方向に沿って往復移動する際の往動時及び復動時のいずれにおいてもノズル22からインク滴を噴射可能に構成されたので、キャリッジ4の往動時及び復動時の双方向でインク滴を噴射する所謂双方向記録を行うことができ、記録媒体2への記録速度を速めることができる。そして、入口開口41が主走査方向におけるキャリッジ4の進行方向の先方の面及び後方の面(一方の面4a及び他方の面4b)にそれぞれ開口されたので、往動時及び復動時のいずれにおいても、キャリッジ4の移動により生じる空気の流れによるインク滴の飛翔曲りを抑制することができる。その結果、インク滴の着弾位置のずれによる画質の悪化を抑制しつつ、高速記録が可能になる。さらに、主走査方向における進行方向の先方の面及び後方の面(一方の面4a及び他方の面4b)に開口した各入口開口41は、それぞれ気体流路40を介して、一の出口開口42と連通するので、先方の面の入口開口41に連通する出口開口42と後方の面の入口開口41に連通する出口開口42とを別々に設ける必要が無く、気体流路40の構成を簡単にできる。また、往動時と復動時とで出口開口42を共通にできるため、往動時と復動時とで出口開口42から流出する空気の流れをほぼ同じにすることができる。これにより、往動時と復動時とで空気の流れが異なることによる着弾位置のずれを抑制することができる。
ところで、上記した第1の実施形態では、入口開口41がキャリッジ4の一方の面4a及び他方の面4b(進行方向における先方の面及び後方の面)に開口したが、これには限られない。入口開口が、キャリッジの進行方向における先方の面側及び後方の面側に向けて開口していれば、キャリッジのどの位置に開口していても良い。例えば、図7に示す第2の実施形態では、キャリッジの一方の面4a及び他方の面4bには入口開口41′及び気体流路40′が形成されず、キャリッジの一側面4c及び他側面4dに入口開口41′が設けられている。
具体的には、図7に示すように、キャリッジ4′の一側面4c及び他側面4dの両側面において、一方の面4a側の気体流路40′の端部及び他方の面4b側の気体流路40′の端部に、それぞれ一方の面4a側及び他方の面4b側に向けて縦長なスリット状の入口開口41′が開口されている。また、本実施形態における気体流路40′の入口開口41′側を構成する個別流路44′は、一側面4c又は他側面4dにおいて、入口開口41′からキャリッジ4′の主走査方向に沿って同方向におけるキャリッジ4′の中央部であって、他の個別流路44′と交わらない位置まで延在し、そこから下方(記録媒体2側)に向けて屈曲されて下方の共通流路45′に接続されている。
そして、個別流路44′の共通流路45′側の端部には、逆止弁47が設けられている。この逆止弁47は、入口開口41′側から出口開口42′側に向かう気体の流れを許容する一方、出口開口42′側から入口開口41′側に向かう気体の流れを阻害する。これにより、空気の逆流を抑制でき、出口開口42′から流出する空気の流速(風速)を速めることができる。具体的には、往動時において、先方の面である一方の面4a側の入口開口41′から流入した空気が、後方の面である他方の面4b側の入口開口41′に対応する個別流路44′に流入することを抑制でき、出口開口42′から流出する空気の勢いが弱まることを抑制できる。また、復動時において、先方の面である他方の面4b側の入口開口41′から流入した空気が、後方の面である一方の面4a側の入口開口41′に対応する個別流路44′に流入することを抑制でき、出口開口42′から流出する空気の勢いが弱まることを抑制できる。その結果、往動時及び復動時のいずれにおいても、キャリッジ4′の移動により生じる空気の流れによるインク滴の飛翔曲りを抑制する効果をより高めることができる。なお、逆止弁47は、個別流路44′の共通流路45′側の端部に限らず、個別流路44′の途中であれば、いずれの場所に設けられていても良い。また、その他の構成は、上記した第1の実施形態と同じであるため、説明を省略する。
ところで、上記した各実施形態では、出口開口42がノズル列23の両側の外方にそれぞれ設けられていたが、これには限られない。すなわち、キャリッジの一側面側又は他側面側の何れか一方に出口開口が設けられていればよい。また、上記した各実施形態では、副走査方向に沿って形成されたノズル列23を備えた記録ヘッド3を有するプリンター1を例示したが、これには限られない。例えば、ノズル列が副走査方向とは異なる方向に形成された記録ヘッドを有するものにも本発明を適用できる。その他、列状に配置されていないノズルを備えた記録ヘッドを有するものにも本発明を適用できる。さらに、上記した各実施形態では、双方向記録を行う記録ヘッド3を例示したが、これには限られない。記録ヘッドが往動時又は復動時の何れか一方で記録動作を行うように構成されたものにも本発明を適用できる。この場合、キャリッジを移動させる方向(すなわち、第1の方向)における先方の面側にのみ、入口開口を設ければよい。
また、上記した各実施形態では、先方の面側又は後方の面側(一方の面4a側又は他方の面4b側)に、異なる出口開口42と連通する2つの入口開口41を備えていたが、すなわち、ノズル列23の両側に開口した各出口開口42は、それぞれ異なる入口開口41と連通されたが、これには限られない。例えば、先方の面側又は後方の面側(一方の面側又は他方の面側)に、入口開口を1つ設け、この入口開口から気体流路を分岐させて、ノズル列の両側に開口した各出口開口に連通させても良い。さらに、先方の面側(一方の面4a側)に開口した入口開口41及びこれに相対する後方の面側(他方の面4b側)に開口した入口開口41は、一の出口開口42と連通されたが、これには限られない。例えば、先方の面側(一方の面側)の入口開口に対応する出口開口と、後方の面側(他方の面側)の入口開口に対応する出口開口とを異ならせても良い。すなわち、先方の面側及び後方の面側に形成された4つの入口開口に対応させて、出口開口を4つ備えても良い。
そして、以上では、液体噴射ヘッドとして、インクジェットプリンターに搭載されるインクジェット式記録ヘッドを備えたものを例示したが、インク以外の液体を噴射するものにも適用することができる。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等を備えたものにも本発明を適用することができる。
1…プリンター,2…記録媒体,3…記録ヘッド,4…キャリッジ,5…キャリッジ移動機構,6…搬送機構,7…インクカートリッジ,8…タイミングベルト,9…パルスモーター,10…ガイドロッド,12…プラテン,13…キャップ,14…ワイピングユニット,16…単位ヘッド,17…圧力発生ユニット,18…流路ユニット,19…ヘッドケース,20…液体導入路,21…ノズルプレート,22…ノズル,23…ノズル列,24…連通基板,25…液体供給路,29…圧力室形成基板,30…圧力室,31…振動板,32…圧電素子,33…保護基板,35…ノズル連通路,36…ヘッドホルダ,40…気体流路,41…入口開口,42…出口開口,43…仕切り壁,44…個別流路,45…共通流路,47…逆止弁

Claims (7)

  1. ノズルを有する液体噴射ヘッドが搭載されたキャリッジを第1の方向に移動させながら前記ノズルから液滴を噴射させる液体噴射装置であって、
    前記キャリッジは、
    前記第1の方向における進行方向の先方の面側に開口した入口開口と、
    前記第1の方向と交差する第2の方向における前記ノズルよりも外方且つ当該ノズルよりも前記液滴の飛翔先側の位置において当該ノズル側に向けて開口した出口開口と、
    前記入口開口と前記出口開口とを連通する気体流路と、
    を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記液体噴射ヘッドは、前記ノズルを前記第2の方向に沿って複数配置したノズル列を備え、
    前記出口開口は、前記第2の方向における前記ノズル列の両側の外方に、互いに向き合う姿勢で開口したことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記ノズル列の両側に開口した各出口開口は、それぞれ気体流路を介して、異なる入口開口と連通したことを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記出口開口の開口面積は、前記入口開口の開口面積以下であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  5. 前記液体噴射ヘッドは、前記キャリッジが第1の方向に沿って往復移動する際の往動時及び復動時のいずれにおいても前記ノズルから液滴を噴射可能であり、
    前記入口開口は、前記キャリッジの前記先方の面側、及び、前記進行方向における後方の面側にそれぞれ開口されたことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  6. 前記第1の方向における先方の面側及び後方の面側に開口した各入口開口は、それぞれ気体流路を介して、一の出口開口と連通したことを特徴とする請求項5に記載の液体噴射装置。
  7. 前記気体流路の途中には、入口開口側から出口開口側に向かう気体の流れを許容する一方、出口開口側から入口開口側に向かう気体の流れを阻害する逆止弁が設けられたことを特徴とする請求項6に記載の液体噴射装置。
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JP2019177556A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 ブラザー工業株式会社 画像記録装置

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