JP2016539011A - 被覆研磨物品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

研磨構造体にレーザビームを接触させて、研磨面の一部の上に微多孔性表面領域を形成し、基材と、基材に固定された研磨複合材を含む研磨層とを備える被覆研磨物品を製造する。【選択図】 図1A

Description

本開示は、広義には、被覆研磨物品及びその製造方法に関する。
被覆研磨物品は、一般に、基材に固定された研磨層を備える。基材は、典型的には、基材の両側に2つの主表面を有する。研磨層は、一般に、少なくとも1つの結合剤マトリックスによって保持される研磨粒子を含む。被覆研磨物品の1つの特定の種類(「研磨構造体」としても知られる)では、研磨層は、複数の形状化研磨複合材を有する。各形状化研磨複合材(例えば、角錐)は、結合剤マトリック中に保持された研磨粒子を有する。
多くの研磨構造体において、形状化研磨複合材は、例えば、三角錐若しくは切頭角錐、又は四角柱若しくは六角柱などの、明確に画定された幾何学形状を有する。こうした種類の研磨構造体は、長年市販されている(例えば、3M Company(Saint Paul,Minnesota)の商品名「TRIZACT」)。これらの研磨構造体は、典型的には、研磨粒子及び硬化性結合剤マトリックス前駆体のスラリーを製造ツールのキャビティ内で注型成形した後、製造ツールの金型表面に基材を積層し、結合剤マトリックス前駆体を硬化させ、得られた研磨構造体から製造ツールを分離することによって製造される。この工程で製造される研磨複合材は、硬化前に成形されるという事実により、典型的には、高倍率で見たときに滑らかな表面を有し、「精密に形状化されている」と見なされている。結果として、研磨粒子が結合剤マトリックス内に埋没するため、初期切削率は低くなり、典型的には、最適な研削性能を達成する前にならし期間が必要となる。
米国特許第8,444,458号(Cullerら)に開示される1つの方法では、研磨構造体のような研磨物品は、研磨面を腐食することができ、架橋結合剤内に分散している研磨粒子の少なくとも一部を露出させ、研磨複合材を形成するようにプラズマに掛けることによって処理することができる。プラズマ処理の工程条件によって、架橋結合剤の僅かな一部分のみ又は実質的に全ての部分を研磨面から腐食することができる。露出した研磨粒子の度合い、高さ、又は領域を精密に制御することができるので、研磨物品の初期切削率を制御することができる。
しかしながら、プラズマエッチングは、比較的複雑で費用のかかる工程であり、一般に、ロール状商品で実施されるときに一様に(すなわち、マスクせずに)露出させるのに最も適している。初期切削率を制御するための代替方法の必要性が依然として存在する。
本開示は、研磨構造体の切削率に影響を与えるための代替方法を提供する。本方法は、製造中、変換中、又は変換後に、一般に入手可能なレーザ装置を使用して好都合に行うことができ、概して、研磨構造体に適用可能である。
別の態様では、本開示は、被覆研磨物品の製造方法であって、
研磨構造体を提供することであって、その研磨構造体は、
互いに反対側の第1の主表面及び第2の主表面を有する基材と、
基材の第1の主表面に固定された研磨層であって、基材の第1の主表面に固定された研磨複合材を備え、基材の第2の主表面とは反対側の研磨面を有しており、研磨複合材は、結合剤マトリックス中に保持された研磨粒子を含み、研磨面は、基材の第1の主表面上に第1の投影面積を有する、研磨層と、を備える、研磨構造体を提供することと、
研磨面の一部にレーザビームを接触させて、研磨面内に少なくとも1つの微多孔性表面領域を提供することであって、微多孔性表面領域の大部分は結合剤マトリックスを含み、少なくとも1つの微多孔性表面領域は、研磨面の、少なくとも1つの微多孔性表面領域に直接隣接した部分よりも大きい表面粗さを有し、第1の主表面に垂直な方向における第1の主表面上への少なくとも1つの微多孔性表面領域の投影は、基材の第1の主表面上の第2の投影面積を有し、第1の投影面積に対する第2の投影面積の比は、0.15〜0.90(両端の値を含む)である少なくとも1つの微多孔性表面領域を提供することと、を含む、方法を提供する。
別の態様では、本開示は、被覆研磨物品であって、
互いに反対側の第1の主表面及び第2の主表面を有する基材と、
基材の第1の主表面に固定された研磨層であって、基材の第1の主表面に固定された研磨複合材を備え、基材の第2の主表面とは反対側の研磨面を有しており、第1の主表面に垂直な方向における第1の主表面上への研磨面の投影は、基材の第1の主表面上の第1の投影面積に相当し、研磨複合材は、結合剤マトリックス中に保持された研磨粒子を含む、研磨層と、を備え、
研磨面は、少なくとも1つの微多孔性表面領域を含み、微多孔性表面領域の大部分は、結合剤マトリックスを含み、少なくとも1つの微多孔性表面領域は、研磨面の、少なくとも1つの微多孔性表面領域に直接隣接した部分よりも大きい表面粗さを有し、第1の主表面に垂直な方向における第1の主表面上への少なくとも1つの微多孔性表面領域の投影は、基材の第1の主表面上に第2の投影面積を有し、第1の投影面積に対する第2の投影面積の比は、0.15〜0.90(両端の値を含む)である、被覆研磨物品を提供する。
本開示に従って調製された、得られるレーザ処理された被覆研磨物品は、例えば、加工物を研磨するのに有用であり、同じ研磨物品の修正されていない形態と比べて改善された初期切削を示すことができる。
本明細書において形状化研磨複合材に関して使用する「緻密」とは、各形状化(例えば、角錐又は切頭角錐)研磨複合材の基部(又は研磨複合材を作製するために使用する製造ツールにおける対応する各キャビティの開口部)が、勿論そのようなことは不可能である研磨層又は金型の周辺部を除いて、その周辺全体に沿って隣接する形状化研磨複合材(又はキャビティ)と当接することを意味する。
本明細書において形状化研磨複合材に関して使用する「レーザ処理された」とは、形状化研磨複合材が、適切な波長及び十分な強度のレーザビームと、形状化研磨複合材の一部が除去される(例えば、蒸発によって、又は研磨粒子の場合には放出によって)のに十分な期間、接触したことを意味する。
本明細書において使用するとき、用語「微多孔性表面領域」は、寸法が約0.5〜20マイクロメートルである緻密な孔及び/又は隙間を有する表面領域を指す。
本明細書において使用するとき、「精密に形状化された研磨複合材」は、金型のキャビティ内に存在し、金型から取り出される前に少なくとも部分的に硬化される研磨スラリーから形成される。形状化研磨複合材を製造するための輪転グラビア印刷又はエンボス加工方法と違い、金型/部分硬化工程は、著しく良好な保形、縁部輪郭を有し、かつ金型内に存在する間に少なくとも部分的に硬化されることによって金型の表面を実質的に複製する表面又は形状を有する形状化研磨複合材を製造する。製造誤差に起因した形状不良(例えば、気泡の混入)を有する形状化研磨複合材もこの用語に包含される。
本開示の特徴及び利点は、発明を実施するための形態、並びに添付の特許請求の範囲を考慮することで更に理解されるであろう。
本開示による例示の被覆研磨物品100の概略斜視図である。 図1A内の領域1Bの拡大図である。 面1C−1Cに沿った被覆研磨物品100の断面図である。 研磨面及びその粗化部分の投影面積の算出方法を示す、図1Aの領域1Dの拡大図である。 実施例2の被覆研磨物品の50倍の倍率の顕微鏡写真である。 実施例5の被覆研磨物品の50倍の倍率の顕微鏡写真である。 実施例13の被覆研磨物品の50倍の倍率の顕微鏡写真である。 実施例15の被覆研磨物品の100倍の倍率の顕微鏡写真である。 実施例18の被覆研磨物品の50倍の倍率の顕微鏡写真である。 実施例20の被覆研磨物品の300倍の倍率の顕微鏡写真である。 実施例20の被覆研磨物品の1000倍の倍率の顕微鏡写真である。 実施例20の被覆研磨物品の1500倍の倍率の顕微鏡写真である。
明細書及び図面において参照符合が繰り返し使用される場合、本開示の同じ又は類似の特徴部又は要素を表すことが意図される。本開示の原理の範囲及び趣旨に含まれる他の多くの改変及び実施形態が当業者によれば考案され得る点は理解されるべきである。図面は縮尺通りに描かれていない場合がある。
本開示は、研磨製品の改質を必要とせずに容易に行うことができる、研磨構造体の初期切削性を改善する方法に関する。簡潔に述べると、本発明者らは、研磨構造体の表面の多くの部分をレーザ処理することによって、実質的に改善された初期切削(増大された材料の除去)を達成できることを発見した。
この方法によると、レーザビームが、研磨層を修正するのに十分な時間にわたりかつ十分な強度で、研磨構造体の研磨面に方向付けられる。典型的には、レーザビームのエネルギー密度は、結合剤マトリックスを蒸発させる及び/又は結合剤マトリックスの溶融流れを生じさせるのに十分でなければならない。これがひいては、結合剤マトリックスによってしっかりと保持されなくなった研磨粒子の喪失をもたらす。典型的には、この工程は、研磨面における材料の喪失(すなわち、材料の除去)、及び研磨構造体の相当する重量喪失によって達成される。
好適なレーザとしては、例えば、赤外線レーザ、可視光レーザ、及び紫外線レーザが挙げられる。レーザは、同調可能な波長若しくは固定波長であってもよく、かつ/又はパルス波若しくは連続波(CW)であってもよい。十分なパワーを有する赤外線レーザの例としては、二酸化炭素(CO)レーザが挙げられる。赤外波長範囲で動作するその他のレーザとしては、例えば、固体結晶レーザ(例えば、ruby、Nd/YAG)、化学レーザ、一酸化炭素レーザ、ファイバーレーザ、及び固体レーザダイオードが挙げられる。典型的には、パルス赤外線レーザ(例えば、超高速パルスレーザなど)は、一般に、同じ平均出力電力を有する連続波赤外線レーザよりも高いピーク放射照度を送達するので、効率が高い。COレーザは、ダイオードレーザの次に安価な赤外線レーザ光子の供給源であり、紫外線レーザの代替品よりも実質的に安価である。
迅速加工をもたらすために、本開示を実施する際に使用される赤外線レーザビームは、典型的には、少なくとも60ワット(W)、例えば70W、80W、又は90W以上の平均出力を有する。同様に、切断されるべき基板における赤外線レーザビームの断面(即ち、スポットサイズ)は、非常に小さいのが望ましい。例えば、赤外線レーザビームは、平均ビーム強度の少なくとも半分の強度を有するスポットの全ての部分の合計が、0.3平方ミリメートル(mm)以下、約0.1mm未満、又は更には0.01mm未満の面積を有するように、スポット(赤外線レーザビームが被覆研磨物品と接する場所)に集束され得るが、より小さな及びより大きなスポットサイズを用いることも可能である。上記条件を用いて、毎秒少なくとも10ミリメートル(mm/秒)、又は更には少なくとも20mm/秒のトレース速度(すなわち、ビームが基板を横切って走査される速度)で、良好な粗面処理を達成して微多孔性領域を形成することが典型的には可能であるが、より遅いトレース速度を用いることも可能である。
研磨層のレーザ処理は、レーザビームの単一トレース又は複数の重ねられたトレースを用いて達成され得る。複数のレーザビームを、同時に又は連続して使用することができる。複数のレーザビームが使用される場合、レーザビームは、同じ又は異なる波長を有することができる。一実施形態では、被覆研磨物品の個々の構成要素は、それぞれが各構成要素(例えば、基材及び研磨層)の吸光帯域に同調された赤外線レーザビームを使用して、連続的に取り外される。別の実施形態では、被覆研磨物品の個々の構成要素は、被覆研磨物品の別々の構成要素(例えば、基材及び研磨層)の吸光帯域に同調された複数の赤外線レーザビームを使用して、同時に取り外される。
例えば、追加の構成要素が存在する場合には、追加の赤外線レーザを使用してもよい。複数の赤外線レーザビームを使用する場合、それらのトレースは、典型的には、最大限の効果を得るために重ねられるが、これは要件ではない。
研磨層によるレーザビームの吸収は、単一光子又は多光子吸収(すなわち、非線形吸収)であり得る。典型的には、吸収は単一光子吸収である。
必ずしも必要ではないが、構造化研磨層を支持する基材は、基材の損傷を最小限にとどめるために、レーザビームの吸収性が高くないことが好ましい。このことは、例えば、レーザの選択、基材の選択、結合剤マトリックスに吸収剤(1種又は複数)を含ませること、又はこれらの組み合わせによって達成され得る。
レーザビームは、典型的には、光学的に方向付けられるか又は走査され、かつ変調され、微多孔性領域(1又は複数)の所望のパターンを形成する。レーザビームは、1つ以上のミラー(例えば、回転ミラー及び/又は走査ミラー)及び/又はレンズの組み合わせを通じて方向付けされ得る。あるいは又はそれに加えて、基板がレーザビームに対して移動され得る。更に別の構成において、収束要素が、ウェブ(例えば、X、Y、Zアルファ、又はシータ方向の1つ以上)に対して移動することができる。レーザビームは、研磨層の表面(例えば、上面)に対して入射角で走査され得る。例えば、入射角は、90°(すなわち、研磨層に垂直)、85°、83°、80°、70°、60°、50°、45°、又は更にはこれ以下でもよい。
本開示による被覆研磨物品を調製するのに最適なレーザ動作条件は、選択された研磨構造体に応じて異なり得るが(例えば、鉱物負荷量、及びレーザ周波数における吸収度が、典型的に異なり得る)、レーザビームの強度及び/又は移動速度を調節することによって、所与の照射パターンに対して容易に決定することができる。
長寿命化を図り、基材への損傷を防ぐために、レーザ処理条件は、好ましくは、およそ最小量のエネルギーを供給して研磨面上に微多孔性表面領域を生成するように調節される。例えば、研磨複合材の高さの低減は、30パーセント未満、好ましくは20パーセント未満、より好ましくは10パーセント未満であるが、これは要件ではない。
幾つかの実施形態では、研磨物品を変換する際に使用されるレーザが好ましく、その理由は、その場合にはレーザ処理工程を同時に実施することができるからである。
例示的な被覆研磨物品を図1A〜図1Dに示す。ここで図1A〜図1Cを参照すると、被覆研磨ディスク100は、第1及び第2の主表面115及び117をそれぞれ備える基材110を有する。任意の接着層120は、第2の主表面117に接触し、それに添着され、それと同一の広がりを持つ。構造化研磨層130は、外部境界150を有し、基材110の第1の主表面115のいずれかに接触し、それに添着され、それと同一の広がりを持つ。構造化研磨層130は、角錐研磨複合材162の緻密配列を含む。
任意の付着境界面層140(2つの部品からなる面ファスナーシステムのループ部分として示されている)は、第2の主表面117、又は存在する場合には任意の接着層120に添着される。研磨面180の微多孔性表面領域184は、研磨面180全体にわたって一様に延在する格子状パターン190を形成する。ここで図1Cを参照すると、角錐研磨複合材162は、結合剤マトリックス138中に保持された研磨粒子137を含む。構造化研磨層130の研磨面180の一部は、レーザ処理された精密に形状化された研磨複合材164を含む。
図1Aを再度参照すると、構造化研磨層130の研磨面180の微多孔性表面領域184は、レーザ処理された精密に形状化された研磨複合材164を含む。
図7〜図9及び図1Cに示すように、微多孔性表面領域184の大部分は、存在する研磨粒子137の量が比較的少ない結合剤マトリックス138を含む。更に、微多孔性表面領域184は、研磨面180の、微多孔性表面領域184に直接隣接した部分187よりも大きい表面粗さを有する。
図1Dは、研磨面及び微多孔性表面領域を、基材の第1の主表面上に投影する手順を示す。図1Dに示すように、研磨面180は、第1の長さ200、第1の幅210、及び第1の高さ250を有する。第1の主表面115に垂直な方向142に投影することにより、高さをゼロに減少させて、第1の投影面積132pを得る。第1の投影長さ200p及び第1の投影幅210pは、第1の長さ200及び第1の幅210それぞれから変化しないままである。次に、第1の長さ200と第1の幅210を掛けることによって第1の投影面積を計算することができる。同様に、微多孔性表面領域184が、第2の長さ205、第2の幅220、及び第2の高さ240を有する場合には、高さをゼロに減少させることにより第2の投影面積134pを得て、この第2の投影面積134pは、第2の長さ205に等しい第2の投影長さ205p、及び第2の幅220に等しい第2の投影幅220pを有する。前述同様に、この投影面積において、第1の長さ200及び第1の幅220は、第1の主表面上に投影した後も変化しないままである。
図1Dに示す実施例は、理解し易くするために簡単な例を示しているが、例えば、パターン及びデザインを小さな区画で解析し、それらの結果を組み合わせることにより、複雑なパターン及びデザインにも同じ手法を当てはめることができることが理解されるであろう。
典型的な研磨構造体において、投影面積を決定する1つの簡単な方法は、基材の第1の表面と垂直な視線に沿って、(例えば、デジタル写真又はデジタル顕微鏡法を用いて)研磨層を撮像することである。次に、得られた2次元画像により、両方の投影面積を、例えば、ピクセル解析又は切断計量方法(cut and weight technique)によって直接測定することを可能にする。研磨基材が非平面状であり、平面にすることができない場合には、研磨面上の複数個所において局所的に垂直な視線に沿って繰り返し撮像したものを使用してもよい。
本発明者らは、研磨面が微多孔性表面領域によって十分に被覆されていないと、初期切削において、特に有益な改善は得られないことを発見した。一方、研磨面が過剰に被覆されていると、製品寿命が過剰に低下してしまう。したがって、第1の投影面積に対する第2の投影面積の比は、0.15〜0.90(両端の値を含む)の範囲内でなければならない。幾つかの実施形態では、第1の投影面積に対する第2の投影面積の比は、0.15、0.20、0.25、0.30、0.35、又は更には0.40〜0.80(両端の値を含む)の範囲内である。幾つかの実施形態では、第1の投影面積に対する第2の投影面積の比は、0.20、0.25、0.30、0.35、又は更には0.40〜0.70(両端の値を含む)の範囲内である。幾つかの実施形態では、第1の投影面積に対する第2の投影面積の比は、0.20、0.25、0.30、0.35、又は更には0.40〜0.60(両端の値を含む)の範囲内である。
微多孔性表面領域(1つ又は複数)は、連続的又は不連続的であり得る。例えば、微多孔性表面領域(1つ又は複数)は、例えば、円形スポットとして(例えば、図2参照)、平行線として(例えば、図3参照)、交差する線状の連続的網状組織として(例えば、図4参照)、若しくは湾曲した微多孔性表面領域として、又はこれらの組み合わせとして一般的に現れる、離散的な微多孔性表面領域の配列を含み得る。小さい微多孔性表面領域(1つ又は複数)と大きい微多孔性表面領域(1つ又は複数)との組み合わせを用いてもよい。同様に、形状の異なる微多孔性表面領域(1つ又は複数)の組み合わせを用いることもできる。
好ましくは、被覆研磨物品の一様な研磨特性を確保するために、微多孔性表面領域(1つ又は複数)は、研磨面全体にわたって実質的に一様に延在するように、研磨面上に配置(例えば、配列)される。
本開示によるレーザ処理を用いて被覆研磨物品に変換するのに適した研磨構造体は、周知であり、広く入手可能である。例としては、例えば、3M Company(St.Paul,Minnesota)から商品名「TRIZACT」で入手可能なものが挙げられる。好適な研磨構造体は、実質的に2次元である基材の主表面に固定された構造化研磨層を有する。本明細書において使用するとき、用語「構造化研磨層」は、複数の形状化研磨複合材を含む研磨層を指し、複数の形状化研磨複合材のそれぞれは、複数の研磨粒子を保持する結合剤マトリックスを含む。その基材上の形状化研磨複合材を、反復パターンに不規則に位置づけすることができるか、又は配置することができる。形状化研磨複合材は、基材上で様々な形状、サイズ、高さ、空間密度、又は他の物理的特性を有することができる。
構造化研磨層を形成するために様々な方法を用いることができる。1つの方法では、架橋可能な結合剤マトリックス前駆体及び研磨粒子を含む研磨スラリーを、複数の形状化研磨複合材を形成する輪転グラビア塗工機を用いて、基材上に印刷することができる。別の方法では、米国特許第5,863,306号(Weiら)、同第5,833,724号(Weiら)、及び同第6,451,076号(Nevoretら)に開示されているように、架橋可能な結合剤マトリックス前駆体及び研磨粒子を含む研磨スラリーを基材に付着させ、次にエンボス加工して、複数の形状化研磨複合材を形成することができる。更に別の方法では、米国特許第5,152,917号(Pieperら)、同第5,304,223号(Pieperら)、同第5,378,251号(Cullerら)、及び同第5,437,754号(Calhounら)に開示されているように、架橋可能な結合剤マトリックス前駆体及び研磨粒子を含む研磨スラリーを、所望するパターンの逆である複数のキャビティを有する金型の中に堆積させ、架橋可能な結合剤を少なくとも部分的に硬化させて、複数の形状化研磨複合材を形成することができる。
研磨構造体(したがって、レーザ処理後に得られる被覆研磨物品)の好適な基材としては、例えば、高分子フィルム(下塗りされた高分子フィルムを包含する)、布地、紙、有孔及び無孔の高分子発泡体、バルカナイズド・ファイバー、繊維強化された熱可塑性基材、メルトスパン又はメルトブローン不織布、これらの処理済み形態(例えば、防水処理されたもの)、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。高分子フィルムに用いるための好適な熱可塑性ポリマー類としては、例えば、ポリオレフィン類(例えば、ポリエチレン及びポリプロピレン)、ポリエステル類(例えば、ポリエチレンテレフタレート)、ポリアミド類(例えば、ナイロン−6及びナイロン−6,6)、ポリイミド類、ポリカーボネート類、これらのブレンド、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
典型的には、基材の少なくとも一方の主表面は、(例えば、第1の主表面としての機能を果たすように)平滑である。基材の第2の主表面は、滑り抵抗コーティング又は摩擦コーティングを含んでよい。そのような被覆物の例としては、接着剤中に分散された無機微粒子(例えば、炭酸カルシウム又は石英)が挙げられる。
基材は、種々の添加剤(複数)を含有することができる。好適な添加剤の例としては、着色剤、加工助剤、強化繊維、熱安定剤、UV安定剤、及び酸化防止剤が挙げられる。有用な充填剤の例としては、粘土、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、タルク、粘土、雲母、木粉、及びカーボンブラックが挙げられる。幾つかの実施形態では、基材は、例えば、2層以上の分離層を有する共押出フィルムのような複合フィルムであってよい。
構造化研磨層は、隆起研磨領域を形成することができる、緻密配置で配置された(例えば、配列を形成する)研磨複合材を有することができる。構造化研磨層は、隆起研磨領域を形成するために緻密配置で配置された角錐研磨複合材を有することができる。隆起研磨領域は、典型的には同一形状であり、反復パターンに従って基材上に配置されるが、これらのどちらも必要条件ではない。
用語「角錐研磨複合材」は、角錐の形状、つまり、多角形基部、及び共通点(頂点)で交わる三角面を有する立体外観を有する研磨複合材を指す。好適な角錐形状の種類の例としては、三角錐、四角錐、五角錐、六角錐、及びこれらの組み合わせが挙げられる。角錐は、左右対称(つまり全ての側面が同一である)であっても、左右非対称であってもよい。角錐の高さは、頂点から基部への最小距離である。
切頭角錐研磨複合材という用語は、切頭角錐の形状、つまり、多角形基部、及び共通点で交わる三角面を有し、頂点が切頭され、基部に平行な平面で置換された立体外観を有する研磨複合材を指す。好適な切頭角錐形状の種類の例としては、切頭三角錐、切頭四角錐、切頭五角錐、切頭六角錐、及びこれらの組み合わせが挙げられる。切頭角錐は、左右対称(つまり全ての側面が同一である)であっても、左右非対称であってもよい。
精密仕上げ用途では、角錐研磨複合材(すなわち、接頭ではない)の高さは、概して、1ミル(25.4マイクロメートル)以上かつ20ミル(510マイクロメートル)以下であり、例えば、15ミル(380マイクロメートル)、10ミル(250マイクロメートル)、5ミル(130マイクロメートル)、2ミル(50マイクロメートル)未満であるが、より高い及びより低い高さを用いることも可能である。
一実施形態では、構造化研磨層130は、隆起研磨領域を互いに連続的に当接及び分離する緻密切頭角錐研磨複合材から本質的になる連続的網状組織を形成する。本明細書において使用するとき、用語「連続的に隣接する」は、網状組織がそれぞれの隆起研磨部分の近位に位置する、例えば、切頭角錐研磨複合材及び角錐研磨複合材の緻密配置であることを意味する。網状組織は、直線、曲線、若しくはこれらの断片、又はこれらの組み合わせに沿って形成されていてもよい。典型的には、網状組織は、構造化研磨層全体にわたって延在し、より典型的には、網状組織は、規則的配列(例えば、交差する平行線又は六角形模様の網状組織)を有する。幾つかの実施形態では、網状組織は、少なくとも、角錐研磨複合材の高さの少なくとも2倍の幅を有する。
これらの実施形態では、切頭角錐研磨複合材の高さの、角錐研磨複合材の高さに対する比は、1未満、典型的には、少なくとも0.05、0.1、0.15、又は更には0.20から0.25、0.30、0.35、0.40、0.45、0.5又は更には0.8までの範囲であるが、他の比を用いることが可能である。より典型的には、比は、少なくとも0.20から0.35までの範囲である。
精密仕上げ用途では、構造化研磨層中の角錐及び/又は切頭角錐研磨複合材の面密度は、典型的には、1平方インチ当たり少なくとも1,000、10,000、又は更には少なくとも20,000の研磨複合材(例えば、1平方センチメートル当たり少なくとも150、1,500、又は更には7,800の研磨複合材)から、1平方インチ当たり50,000、70,000までの、又は更には100,000もの研磨複合材(1平方センチメートルあたり7,800、11,000までの、又は更には15,000もの研磨複合材)の範囲であるが、より大きい又はより小さい密度の研磨複合材も使用可能である。
角錐基部の切頭角錐基部に対する比、つまり、角錐研磨複合材の基部の総面積の、切頭角錐研磨複合材の基部の総面積に対する比は、本開示の研磨構造体の切断性能及び/又は仕上げ性能に影響を与える可能性がある。精密仕上げ用途の場合、角錐基部の切頭角錐基部に対する比は、典型的には、0.8〜9の範囲、例えば、1〜8、1.2〜7、又は1.2〜2の範囲であるが、これらの範囲外の比も使用してよい。
単独の形状化研磨複合材(角錐、切頭角錐、又は他の形状に関わらず)は、架橋高分子結合剤中に分散された砥粒を含む。研磨材分野で既知である任意の砥粒を研磨複合材に含ませてもよい。有用な砥粒の例としては、酸化アルミニウム、溶融酸化アルミニウム、熱処理酸化アルミニウム(これは、褐色酸化アルミニウム、熱処理酸化アルミニウム、及び白色酸化アルミニウムを含む)、セラミック酸化アルミニウム、炭化ケイ素、緑色炭化ケイ素、アルミナ−ジルコニア、クロミア、セリア、酸化鉄、ガーネット、ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、及びこれらの組み合わせが挙げられる。補修及び仕上げ用途の場合、有用な砥粒径は、典型的には、少なくとも0.01、0.1、1、3、又は更には5マイクロメートルから、35、50、100、250、500まで、又は更には1,500マイクロメートルもの平均粒径の範囲であるが、この範囲外の粒径を用いることも可能である。砥粒は、例えば、米国特許第4,311,489号(Kressner)、並びに同第4,652,275号及び同第4,799,939号(共にBloecherら)に記載されたように、共に結合して(結合剤によるのではなく)粒塊を形成する場合がある。
砥粒は、その上に表面処理を有してよい。場合によっては、表面処理によって、結合剤との接着性を高める、研磨粒子の研磨特性を変化させるといったことが可能である。表面処理剤の例としては、カップリング剤、ハロゲン化物塩、シリカを包含する金属酸化物、耐火性金属窒化物、及び耐火性金属炭化物が挙げられる。
形状化研磨複合材(角錐状、切頭角錐状、又は他の形状に関わらず)はまた、典型的には研磨粒子と同程度の大きさの希釈剤粒子を含んでいてもよい。そのような希釈剤粒子の例としては、石膏、大理石、石灰岩、フリント、シリカ、ガラス球、ガラスビーズ、及びケイ酸アルミニウムが挙げられる。
研磨粒子を結合剤マトリックス中に分散させることで、形状化研磨複合材を形成する。典型的には、結合剤マトリックスは、有機高分子結合剤と、任意の添加剤(例えば、研削助剤及び/又は充填粒子、潤滑剤、界面活性剤、コーティング助剤、及び開始剤(残留熱開始剤及び光開始剤を含む)など)を含む。結合剤マトリックスは熱可塑性であり得るが、典型的には熱硬化性である。架橋結合剤は結合剤マトリックス前駆体から形成される。研磨構造体の製造中、熱硬化性結合剤マトリックス前駆体は、結合剤マトリックスを架橋するための重合又は硬化工程の開始を促進するエネルギー源に露出される。エネルギー源の例としては、熱エネルギー、並びに、電子ビーム、紫外光、及び可視光を含む照射エネルギーが挙げられる。
この重合工程後、結合剤マトリックス前駆体は、固化した架橋塊に変換される。
あるいは、架橋性熱可塑性結合剤マトリックス前駆体では、研磨構造体の製造中に、結合剤マトリックス前駆体の固化を引き起こす程度に熱可塑性結合剤マトリックス前駆体を冷却することができる。結合剤マトリックス前駆体が固化すると、研磨複合材が形成される。
結合剤マトリックス前駆体で使用可能な主な種類の熱硬化性樹脂には、縮合硬化性樹脂及び付加重合性樹脂の2つがある。付加重合性樹脂は、放射線エネルギーへの曝露によって容易に硬化するため、有利である。付加重合樹脂は、カチオン機構又はフリーラジカル機構により重合可能である。使用されるエネルギー源と、結合剤マトリックス前駆体の化学的性質によって、硬化剤、開始剤、又は触媒が、重合の開始を助けるのに好ましい場合がある。
典型的な結合剤マトリックス前駆体の例としては、フェノール樹脂類、尿素ホルムアルデヒド樹脂類、アミノプラスト樹脂類、ウレタン樹脂類、メラミンホルムアルデヒド樹脂類、シアネート樹脂類、イソシアヌレート樹脂類、アクリレート樹脂類(例えば、アクリレート化ウレタン、アクリレート化エポキシ類、エチレン性不飽和化合物類、ペンダントα,β−不飽和カルボニル基を有するアミノプラスト誘導体類、少なくとも1個のペンダントアクリレート基を有するイソシアヌレート誘導体類、及び少なくとも1個のペンダントアクリレート基を有するイソシアネート誘導体類)、ビニルエーテル類、エポキシ樹脂類、並びにこれらの混合物及び組み合わせが挙げられる。アクリレートという用語は、アクリレート及びメタクリレートを包含する。幾つかの実施形態では、結合剤は、アクリル、フェノール類、エポキシ類、ウレタン類、シアネート類、イソシアヌレート類、アミノプラスト類、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
フェノール樹脂は、本開示に好適であり、良好な熱的特性を有し、入手しやすく、比較的低コストであり、取り扱いが容易である。フェノール樹脂には、レゾール及びノボラックという2つの種類が存在する。レゾールフェノール樹脂は、1:1以上、典型的には1.5:1.0〜3.0:1.0のホルムアルデヒドとフェノールとのモル比を有する。ノボラック樹脂は、1:1未満のホルムアルデヒドとフェノールとのモル比を有する。市販のフェノール樹脂の例としては、商品名「DUREZ」及び「VARCUM」(Occidental Chemicals Corp.(Dallas,Texas)製)、商品名「RESINOX」(Monsanto Co.(Saint Louis,Missouri)製)、並びに商品名「AEROFENE」及び「AROTAP」(Specialty Chemical Co.(Dublin,Ohio)製)として知られるものが挙げられる。
アクリレート化ウレタンは、ヒドロキシ末端NCO延長ポリエステル又はポリエーテルのジアクリレートエステルである。市販のアクリレート化ウレタンの例としては、商品名「UVITHANE 782」(Morton International(Chicago,Illinois)製)、並びに商品名「CMD 6600」、「CMD 8400」、及び「CMD 8805」(Cytec Industries(West Paterson,New Jersey)製)として入手可能なものが挙げられる。
アクリル化エポキシは、ビスフェノールAエポキシ樹脂のジアクリレートエステルのような、エポキシ樹脂のジアクリレートエステルである。市販のアクリル化エポキシの例としては、商品名「CMD 3500」、「CMD 3600」、及び「CMD 3700」(UCB Inc.(Smyrna,Georgia)製)として入手可能なものが挙げられる。
エチレン系不飽和樹脂としては、炭素原子、水素原子、及び酸素原子、並びに任意に窒素原子及びハロゲンを含有する、モノマー及びポリマーの両化合物が挙げられる。酸素原子若しくは窒素原子又はそれら両方は一般に、エーテル基、エステル基、ウレタン基、アミド基、及び尿素基に存在する。エチレン性不飽和化合物は、好ましくは約4,000g/モル未満の分子量を有しており、好ましくは脂肪族モノヒドロキシ基又は脂肪族ポリヒドロキシ基を含有する化合物と、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、及びマレイン酸等の不飽和カルボン酸との反応から生成されるエステルである。アクリレート樹脂の代表的な例としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレートスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、及びペンタエリスリトールテトラアクリレートが挙げられる。他のエチレン性不飽和樹脂としては、モノアリルエステル、ポリアリルエステル、及びポリメタリルエステル、並びにカルボン酸のアミド、例えば、フタル酸ジアリル、アジピン酸ジアリル、及びN,N−ジアリルアジパミドが挙げられる。更に他の窒素含有化合物としては、トリス(2−アクリロイル−オキシエチル)イソシアヌレート、1,3,5−トリ(2−メチルアクリルオキシエチル)−s−トリアジン、アクリルアミド、メチルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、及びN−ビニルピペリドンが挙げられる。
アミノプラスト樹脂は、分子又はオリゴマー当たり少なくとも1つの、ペンダントα、β不飽和カルボニル基を有する。これらの不飽和カルボニル基は、アクリレート、メタクリレート、又はアクリルアミド型の基であってよい。そのような物質の例としては、N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド、N,N−オキシジメチレンビスアクリルアミド、オルトアクリルアミドメチル化フェノール及びパラアクリルアミドメチル化フェノール、アクリルアミドメチル化フェノールノボラック、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。これらの物質は、米国特許第4,903,440号及び同第5,236,472号(共にカーク(Kirk)ら)に更に記載されている。
少なくとも1つのペンダントアクリレート基を有するイソシアヌレート誘導体、及び少なくとも1つのペンダントアクリレート基を有するイソシアネート誘導体は、米国特許第4,652,274号(Boettcherら)にも更に記載されている。あるイソシアヌレート材料の例は、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリアクリレートである。
エポキシ樹脂はオキシランを有し、開環により重合される。そのようなエポキシド樹脂としては、モノマー型エポキシ樹脂及びオリゴマー型エポキシ樹脂が挙げられる。有用なエポキシ樹脂の例としては、2,2−ビス[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニルプロパン](ビスフェノールのジグリシジルエーテル)、及びMomentive(Columbus,Ohio)からEPON 828、EPON 1004、及びEPON 1001Fとして、並びにDow Chemical Co.(Midland,Michigan)からDER−331、DER−332、及びDER−334として入手可能な物質が挙げられる。他の好適なエポキシ樹脂としては、Dow Chemical Co.からDEN−431及びDEN−428として市販されているフェノールホルムアルデヒドノボラックのグリシジルエーテルが挙げられる。
本開示のエポキシ樹脂は、適切なカチオン性硬化剤を添加することにより、カチオン性機構によって重合することができる。カチオン性硬化剤は酸源を発生させ、エポキシ樹脂の重合を開始させる。カチオン性硬化剤としては、オニウムカチオンと金属又はメタロイドのハロゲン含有錯アニオンを有する塩を挙げることができる。
他のカチオン性硬化剤としては、有機金属錯カチオンと金属又はメタロイドのハロゲン含有錯アニオンを有する塩が挙げられ、これらは米国特許第4,751,138号(Tumeyら)に更に記載されている。別の例は、米国特許第4,985,340号(Palazzottoら)、同第5,086,086号(Brown−Wensleyら)、及び同第5,376,428号(Palazzottoら)記載された有機金属塩及びオニウム塩である。なお他のカチオン性硬化剤としては、米国特許第5,385,954(Palazzottoら)に記載されている、有機金属錯体のイオン塩であって、金属が周期律表の第IVB族、第VB族、第VIB族、第VIIB族、及び第VIIIB族の元素から選択されるイオン塩が挙げられる。
フリーラジカル硬化性樹脂については、場合によって、研磨スラリーがフリーラジカル硬化剤を更に含むことが好ましい。しかしながら、電子ビームエネルギー源の場合、電子ビーム自体がフリーラジカルを発生させるため、硬化剤は必ずしも必要とされない。
フリーラジカル熱反応開始剤の例には、例えば過酸化ベンゾイルなどの過酸化物、アゾ化合物、ベンゾフェノン、及びキノンが挙げられる。紫外光又は可視光のいずれかがエネルギー源である場合、この硬化剤は光開始剤と呼ばれることがある。紫外光に曝露されるとフリーラジカル源を発生させる開始剤の例としては、有機過酸化物、アゾ化合物、キノン、ベンゾフェノン、ニトロソ化合物、ハロゲン化アクリル、ヒドラゾン、メルカプト化合物、ピリリウム化合物、トリアクリルイミダゾール、ビスイミダゾール、クロロアルキルトリアジン、ベンゾインエーテル、ベンジルケタール、チオキサントン、及びアセトフェノン誘導体、並びにこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられるが、これらに限定されない。可視光線に暴露するとフリーラジカル源を発生させる開始剤の例は、米国特許第4,735,632号(Oxmanら)に見出すことができる。可視光と共に使用するのに好適な反応開始剤の1つは、Ciba Specialty Chemicals(Tarrytown,New York)からIRGACURE 369として入手可能である。
構造化研磨層を有する研磨物品は、砥粒及び上述の結合剤樹脂の固化性又は重合性前駆体(つまり、結合剤マトリックス前駆体)のスラリーを形成し、そのスラリーと基材を接触させ、それによって生じる研磨構造体が基材に添着された複数の形状化研磨複合材を有するような方法で、結合剤マトリックス前駆体を(例えば、エネルギー源に曝露することにより)固化及び/又は重合させることにより調製される。エネルギー源の例としては、熱的エネルギー及び放射エネルギー(電子ビーム、紫外線、赤外線、及び可視光を含む)が挙げられる。
研磨スラリーは、結合剤マトリックス前駆体、砥粒、及び任意の添加剤を、任意の好適な混合技術により一緒に混合することにより作製される。混合技術の例としては、低剪断及び高剪断混合が挙げられるが、高剪断混合が好ましい。超音波エネルギーを混合工程と併用して利用し、研磨スラリーの粘度を低下させる場合もある。典型的には、研磨粒子は、結合剤マトリックス前駆体に徐々に加えられる。研磨スラリー中の空泡の量は、混合工程中又は後のいずれかに真空で引くことにより最小限に抑えることができる。場合によっては、一般に30〜70℃の範囲に研磨スラリーを加熱し、粘度を低下させることが有用である。
例えば、一実施形態では、スラリーを、その中に形状化されたキャビティ(所望の構造化研磨層に対応する)を有する製造ツール上に直接コーティングし、基材と接触させてもよく、又は基材上にコーティングし、生産ツールと接触させてもよい。典型的には、次に、スラリーが生産ツールのキャビティ内に存在する間にスラリーを固化(例えば、少なくとも部分的に硬化させる)又は硬化させ、基材をツールから分離し、それにより構造化研磨層を備える研磨物品を形成する。
一実施形態では、製造ツールの表面は、角錐キャビティ(例えば、三角錐キャビティ、四角錐キャビティ、五角錐キャビティ、六角錐キャビティ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される)、及び切頭角錐キャビティ(例えば、切頭三角錐キャビティ、切頭四角錐キャビティ、切頭五角錐キャビティ、切頭六角錐キャビティ、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される)を含むキャビティの緻密配列から本質的になり得る。幾つかの実施形態では、切頭角錐キャビティの深さの角錐キャビティの深さに対する比は、0.2〜0.35の範囲である。幾つかの実施形態では、角錐キャビティの深さは、1〜10マイクロメートルの範囲である。幾つかの実施形態では、角錐及び切頭角錐キャビティはそれぞれ、1平方センチメートルあたり150キャビティ以上の面密度を有する。
製造ツールは、ベルト、シート、連続シート若しくはウェブ、輪転グラビアロールのようなコーティングロール、コーティングロールに取り付けられたスリーブ、又はダイであってもよい。製造ツールは、金属(例えば、ニッケル)、金属合金、又はプラスチックから構成することができる。金属製の製造ツールは、例えば、彫刻法、ホッビング法(bobbing)、電鋳法、又はダイヤモンド旋削法のような任意の従来の技術によって製造することができる。
熱可塑性ツールは、金属のマスターツールから複製することができる。マスターツールは、製造ツールに所望されるパターンの反転パターンを有する。マスターツールは、製造ツールと同じように作製することができる。マスターツールは好ましくは、金属、例えばニッケルで製造し、ダイヤモンド旋削される。熱可塑性シート材料は、所望により、マスターツールに添わせて加熱することができ、その結果その熱可塑性材料は、その2つを一緒に加圧することによって、マスターツールパターンでエンボス加工される。熱可塑性材料はまた、マスターツール上に押出すか又は流延し、次いで加圧することも可能である。熱可塑性材料を冷却して固化させて、製造ツールを製造する。好ましい熱可塑性製造ツール材料の例としては、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びこれらの組み合わせが挙げられる。熱可塑性製造ツールを利用する場合、熱可塑性製造ツールを変形させ得る過度の熱を発生させないように注意を払うべきである。
製造ツールは、製造ツールからの研磨物品の剥離をより容易にするため、剥離コーティングも含み得る。金属用のそのような剥離コーティングの例としては、硬質の炭化物コーティング、窒化物コーティング、又はホウ化物コーティングが挙げられる。熱可塑性樹脂用の剥離コーティングの例としては、シリコーン及びフルオロケミカルが挙げられる。
精密に形状化された研磨複合材を有する研磨構造体及びそれらの製造方法に関する更なる詳細は、例えば、米国特許第5,152,917号(Pieperら)、同第5,435,816号(Spurgeonら)、同第5,672,097号(Hoopman)、同第5,681,217号(Hoopmanら)、同第5,454,844号(Hibbardら)、同第5,851,247号(Stoetzelら)、及び同第6,139,594号(Kincaidら)に見出すことができる。
別の実施形態では、重合性結合剤マトリックス前駆体、砥粒、及びシランカップリング剤を含むスラリーを、パターン化方式(例えば、スクリーン又はグラビア印刷により)で基材上に付着させ、部分的に重合させて、コーティングされたスラリーの少なくとも表面を可塑性を有するが非流動状態とし、部分的に重合したスラリー配合物上にパターンをエンボス加工し、続いて(例えば、エネルギー源への暴露によって)更に重合して、基材に添着された複数の形状化研磨複合材を形成してもよい。この方法及び関連方法によって調製される、構造化研磨層を有するそのようなエンボス加工された研磨物品は、例えば、米国特許第5,833,724号(Weiら)、同第5,863,306号(Weiら)、同第5,908,476号(Nishioら)、同第6,048,375号(Yangら)、同第6,293,980号(Weiら)、及び米国特許出願公開第2001/0041511号(Lackら)に記載されている。
研磨物品の裏側には、例えば、製品識別番号、銘柄番号、及び/又は製造者のような情報を示すために、従来の実務に従って関連情報を印刷してよい。あるいは、基材の前面に、この同種の情報を印刷してもよい。研磨複合材が、研磨複合材を通して印刷が判読可能であるほど十分に半透明である場合、前面に印刷することができる。
本開示による被覆研磨物品は、例えば、ランダムオービットサンダーのようなツールに固定された支持パッド又はバックアップパッドへの研磨物品の固定を容易にするために、基材の第2の主表面に添着された付着境界面層を任意に有し得る。任意の付着境界面層は、接着(例えば、感圧性接着剤)層、又は、両面接着テープであり得る。任意の付着境界面層は、適切に機能するために、支持パッド又はバックアップパッドに添着された1つ以上の相補的な要素と連携するように適合されてもよい。例えば、任意の付着境界面層は、フック及びループ式取付具用のループ状布地(例えば、そこに添着されたフック状構造物を有するバックアップパッド若しくは支持パッドと併用するためのもの)、フック及びループ式取付具用のフック状構造物(例えば、そこに添着されたループ状布地を有するバックアップパッド若しくは支持パッドと併用するためのもの)、又は噛合付着境界面層(例えば、バックアップパッド若しくは支持パッド上のキノコに似た形の噛合締結具と噛み合うように設計されたキノコ形の噛合締結具)を含んでよい。そのような付着境界面層に関する更なる詳細は、例えば、米国特許第4,609,581号(Ott)、同第5,152,917号(Pieperら)、同第5,254,194号(Ott)、同第5,454,844号(Hibbardら)、同第5,672,097号(Hoopman)、同第5,681,217号(Hoopmanら)、並びに米国特許出願公開第2003/0143938号(Braunschweigら)及び同第2003/0022604号(Annenら)に見出すことができる。
同様に、基材の第2の主表面は、例えば米国特許第5,672,186号(Chesleyら)に記載されているように、そこから突出している複数の一体成形フックを有していてもよい。これらのフックは、研磨構造体と、そこにループ状布地が添着されたバックアップパッドとの間の嵌合をもたらす。
本開示に従って実施するのに有用な研磨構造体及び得られる被覆研磨物品は、それらと併用され得る任意の支持パッドの具体的な形状に応じて、任意の形状、例えば、円形(例えば、ディスク)、楕円形、扇形状縁部、又は矩形(例えば、シート)であることができ、あるいはエンドレスベルトの形状を有してよい。研磨構造体及び/又は得られる被覆研磨物品は、その中に溝又は切れ目を有してよく、穿孔を備えてもよい(例えば、有孔ディスク)。
本開示による被覆研磨物品は、概して、加工物、特にその上に硬化高分子層を有する加工物の研磨に有用である。しかしながら、加工物は、任意の材料を含んでよく、かつ任意の形状を有してよい。材料の例としては、金属、金属合金、エキゾチック金属合金、セラミックス、塗面、プラスチック、ポリマーコーティング、石、多結晶シリコン、木材、大理石、及びこれらの組み合わせが挙げられる。加工物の例としては、成形化及び/又は形状化物品(例えば、光学レンズ、自動車の車体パネル、艇体、カウンター、及び流し台)、ウェハ、シート、及びブロックが挙げられる。
本発明による被覆研磨物品は、研磨層の少なくとも一部の上に配置される任意の目詰まり防止組成物を有し得る。目詰まり防止組成物の機能は、研磨の間に蓄積される削りくずを低減することである。好適な目詰まり防止組成物の例は研磨材の分野の当業者には既知であり、例えば、米国特許第5,667,542号(Lawら)、同第5,704,952号(Lawら)、及び同第6,261,682号(Law)に記載されているものが挙げられる。
本開示による被覆研磨物品は、典型的には、自動車用塗料及びクリアコート(例えば、自動車クリアコート)などのポリマーコーティングの補修及び/又は艶出しに有用であり、ポリマーコーティングの例としては、ポリアクリル酸−ポリオール−ポリイソシアネート組成物(例えば、米国特許第5,286,782号(Lambら)に記載される)、ヒドロキシル官能性アクリル酸−ポリオール−ポリイソシアネート組成物(例えば、米国特許第5,354,797号(Andersonら)に記載される)、ポリイソシアネート−カーボネート−メラミン組成物(例えば、米国特許第6,544,593号(Nagataら)に記載される)、及び高固形分ポリシロキサン組成物(例えば、米国特許第6,428,898号(Barsottiら)に記載される)が挙げられる。
用途に応じて、研磨境界面での力は約0.1kg〜1000kg以上の範囲であり得る。一般に、この範囲は、研磨境界面で1kg〜500kgの力である。また、用途に応じて、研磨中に液体が存在していてもよい。この液体は、水及び/又は有機化合物であり得る。典型的な有機化合物の例としては、潤滑剤、油、乳化有機化合物、切削流体、界面活性剤(例えば、石鹸、有機硫酸、スルホン酸、有機ホスホン酸、有機リン酸)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。これらの液体はまた、消泡剤、脱脂剤、腐食防止剤、及びこれらの組み合わせのような他の添加剤を含有してもよい。
本開示による被覆研磨物品は、例えば、構造化研磨層に対して概ね垂直な中心軸を中心に回転する回転具と共に、又はランダムな軌道を有するツール(例えば、ランダムオービットサンダー)と共に用いてよく、使用中に研磨境界面で振動してよい。場合によっては、この振動によって、研磨される加工物に更に微細な表面をもたらすこともできる。
本開示の選択された実施形態
第1の実施形態において、本開示は、被覆研磨物品の製造方法であって、
研磨構造体を提供することであって、その研磨構造体は、
互いに反対側の第1の主表面及び第2の主表面を有する基材と、
基材の第1の主表面に固定された研磨層であって、基材の第1の主表面に固定された研磨複合材を備え、基材の第2の主表面とは反対側の研磨面を有しており、研磨複合材は、結合剤マトリックス中に保持された研磨粒子を含み、研磨面は、基材の第1の主表面上に第1の投影面積を有する、研磨層と、を備える、研磨構造体を提供することと、
研磨面の一部にレーザビームを接触させて、研磨面内に少なくとも1つの微多孔性表面領域を提供することであって、微多孔性表面領域の大部分は結合剤マトリックスを含み、少なくとも1つの微多孔性表面領域は、研磨面の、少なくとも1つの微多孔性表面領域に直接隣接した部分よりも大きい表面粗さを有し、第1の主表面に垂直な方向における第1の主表面上への少なくとも1つの微多孔性表面領域の投影は、基材の第1の主表面上に第2の投影面積を有し、第1の投影面積に対する第2の投影面積の比は、0.15〜0.90(両端の値を含む)である少なくとも1つの微多孔性表面領域を提供することと、を含む、方法を提供する。
第2の実施形態において、本開示は、第1の投影面積に対する第2の投影面積の比が、0.25〜0.80(両端の値を含む)である、第1の実施形態に記載の被覆研磨物品の製造方法を提供する。
第3の実施形態において、本開示は、第1の投影面積に対する第2の投影面積の比が、0.35〜0.70(両端の値を含む)である、第1の実施形態に記載の被覆研磨物品の製造方法を提供する。
第4の実施形態において、本開示は、少なくとも1つの微多孔性表面領域が、研磨面全体にわたって一様に配置されている、第1〜第3の実施形態のいずれか1つに記載の被覆研磨物品の製造方法を提供する。
第5の実施形態において、本開示は、少なくとも1つの微多孔性表面領域が、研磨面全体にわたって一様に延在する格子状パターンを形成する、第1〜第4の実施形態のいずれか1つに記載の被覆研磨物品の製造方法を提供する。
第6の実施形態において、本開示は、研磨複合材の少なくとも一部が、角錐を含む、第1〜第5の実施形態のいずれか1つに記載の被覆研磨物品の製造方法を提供する。
第7の実施形態において、本開示は、被覆研磨物品が、被覆研磨ディスク又は被覆研磨ベルトを含む、第1〜第6の実施形態のいずれか1つに記載の被覆研磨物品の製造方法を提供する。
第8の実施形態において、本開示は、被覆研磨物品であって、
互いに反対側の第1の主表面及び第2の主表面を有する基材と、
基材の第1の主表面に固定された研磨層であって、基材の第1の主表面に固定された研磨複合材を備え、基材の第2の主表面とは反対側の研磨面を有しており、第1の主表面に垂直な方向における第1の主表面上への研磨面の投影が、基材の第1の主表面上の第1の投影面積に相当し、研磨複合材が、結合剤マトリックス中に保持された研磨粒子を含む、研磨層と、を備え、
研磨面が、少なくとも1つの微多孔性表面領域を含み、微多孔性表面領域の大部分が、結合剤マトリックスを含み、少なくとも1つの微多孔性表面領域が、研磨面の、少なくとも1つの微多孔性表面領域に直接隣接した部分よりも大きい表面粗さを有し、第1の主表面に垂直な方向における第1の主表面上への少なくとも1つの微多孔性表面領域の投影が、基材の第1の主表面上に第2の投影面積を有し、第1の投影面積に対する第2の投影面積の比が、0.15〜0.90(両端の値を含む)である、被覆研磨物品を提供する。
第9の実施形態において、本開示は、第1の投影面積に対する第2の投影面積の比が、0.25〜0.80(両端の値を含む)である、第8の実施形態に記載の被覆研磨物品を提供する。
第10の実施形態において、本開示は、第1の投影面積に対する第2の投影面積の比が、0.35〜0.70(両端の値を含む)である、第8の実施形態に記載の被覆研磨物品を提供する。
第11の実施形態において、本開示は、少なくとも1つの微多孔性表面領域が、研磨面全体にわたって一様に配置されている、第8〜第10の実施形態のいずれか1つに記載の被覆研磨物品を提供する。
第12の実施形態において、本開示は、少なくとも1つの微多孔性表面領域が、研磨面全体にわたって一様に延在する格子状パターンを形成する、第8〜第11の実施形態のいずれか1つに記載の被覆研磨物品を提供する。
第13の実施形態において、本開示は、研磨複合材の少なくとも一部が、角錐を含む、第8〜第12の実施形態のいずれか1つに記載の被覆研磨物品を提供する。
第14の実施形態において、本開示は、被覆研磨物品が、被覆研磨ディスク又は被覆研磨ベルトを含む、第8〜第13の実施形態のいずれか1つに記載の被覆研磨物品を提供する。
本開示の目的及び有利点は、以下の非限定的な実施例によって更に例示されるが、これらの実施例に記載される具体的な材料及びその量、並びにその他の条件及び詳細は、本開示を不当に限定するものとして解釈されるべきではない。
特に記載のない限り、実施例及び本明細書の残りの部分における全ての部、割合、及び比率等は、重量による。
試験方法
スカッフィング試験
5lb(2.3kg)の一定な下向きの力を印加し、かつランダムな軌道運動で回転するサーボモータに装着された支持パッド(3M Companyから入手可能な3M FINESSE−IT ROLOC SANDING PAD 02345、直径1 1/4インチ(3.18cm))に、試験ディスクを取り付けた。自動車塗装及びクリアコート(E.I.du Pont de Nemours and Co.(Wilmington,Delaware)製のGEN IV CLEARCOATアクリロシランクリアコート)を有する2つの3インチ(7.6cm)×8インチ(20.3cm)の予め秤量されたアルミニウム製金属パネル(ACT Laboratories(Hillsdale,Michigan)製)を、テーブルに固定した。約0.3gの蒸留水を試験ディスクに適用し、試験ディスクを7400rpmで回転させて試験パネルに向けて付勢し、約7秒掛けて直径2インチ(5cm)のスポットを研磨した。ディスクを試験パネルから引き離し、サーボモータを新たな試験領域に割り出し、そして試験を繰り返して、スポットの合計が6つとなるように各試験パネル上で3つのスポットを研磨した。除去された材料の量を決定するために、化学てんびんを使用して各試験パネルを再度坪量した。
オフハンド摩耗試験
試験ディスク(直径1.25インチ(3.18cm))を、3M FINESSE−IT ROLOC SANDING PAD 02345、1 1/4インチ(3.18cm)支持パッド(3M Company)を介して、3M MINI RANDOM ORBITAL NIB SANDER、1 1/4インチ×3/16インチ(3.18cm×0.48cm)ORBIT、20244(3M Company)に取り付けた。試験基板は、ベースコート/クリアコートを有する自動車のボディパネル(ACT Laboratories(Hillsdale,Michigan))であり、E.I.du Pont de Nemours and Co.(Wilmington,Delaware)製のGEN IV CLEARCOATアクリロシランクリアコートを有していた。研磨機を作動させ、試験ディスクを、試験パネルに向けて約4秒間付勢した(約4〜5ポンドの力(18〜22N)。次に、研磨機を新しいスポットに移動させて手順を繰り返した。ディスクが試験パネルを適切に摩耗させなくなるまで試験を継続した。試験ディスク毎に、「良好なスポット」(一様で明確に画定された摩耗領域)の数と、「マージナルスポット」(縁があまり明確に画定されておらず、光沢領域を含む摩耗スポット)の数をカウントした。
レーザの設定
表1に示す様々な条件で作動する400ワット産業用COレーザ(波長10.6マイクロメートル、スポットサイズ0.18ミリメートル、パルス幅100マイクロ秒)を使用して、各実施例の構造化研磨面をレーザ処理した。用いたレーザ処理の設定を表1(下記)に報告する。
Figure 2016539011
実施例1〜6及び比較例A
実施例1〜6及び比較例Aは、自動車塗装補修作業における本開示の効果を実証する。構造化研磨フィルムは、3M Companyから3M TRIZACT FINESSE−IT FILM−466LA、グレードA3(以降「SAA1」)として入手した。レーザ処理の出力条件を表2に示す。
設定1、2、及び3は、構造化研磨フィルムの表面にわたって、1ミリメートル離間したドットを生じさせ、設定4、5、及び6は、構造化研磨フィルムの表面にわたって線を生じさせた。その他が同じであれば、出力が増加すると研磨層からの材料の除去の深さが増加するので、設定3では設定2よりも多くの研磨材が除去され、設定2では設定1よりも多くの研磨材が除去された。次に、研磨面を修正するのに使用したのと同じレーザ装置を使用して、直径1 1/4インチ(3.18cm)の研磨ディスクを材料から切り取り、試験した。
実施例1〜6及び比較例Aの摩耗試験の結果を表2(下記)に示す。
Figure 2016539011
表2において、比較例Aは、試験パネルから多量の材料を摩損させる又は除去することはなかった。いずれの場合にも、レーザ処理を多くするほど切削量が増大した。例えば、実施例2と実施例3及び実施例5と実施例6を比較すると、一定量の材料が除去された後、更なるレーザ処理は、被覆研磨ディスクの総切削量に悪影響を及ぼした。実施例2の顕微鏡写真を図2に示す。実施例5の顕微鏡写真を図3に示す。
実施例7〜12及び比較例B
実施例7〜12及び比較例Bは、レーザ処理したディスクと未処理のディスクの研磨の一様性の比較を示す。
実施例7〜12及び比較例Bは、構造化研磨フィルムがグレードA3の代わりにA5(以下「SAA2」)であり、試験パネルのクリアコートが、アクリロシランケミストリーの代わりにカルバメートケミストリーであり、4つのパネルを研磨したことを除いて、実施例1〜6及び比較例Aと同様に調製された。
このようにして、摩耗試験に従って実施例7〜12及び比較例Bを評価した。結果を表3(下記)に報告する。
Figure 2016539011
表3において、除去率の低下が小さいほど、試験の間の除去率がより一貫していたことを表している。ドット及び線のデザインの両方に関し、最も弱いレーザで処理した実施例(実施例7及び10)は、レーザアブレーションしていない実施例よりも除去率の低下は小さく、他の実施例の除去率の低下の程度はより激しかった。これは、最軽度のレーザ処理を行った実施例は、未処理の実施例よりもより一貫して切削することを意味する。
研磨構造体SAA3の調製
材料
Figure 2016539011
35.61部のSR339、53.83部のSR351H、2.02部のDSP、5.54部のA174、及び3.00部のPIをこの順序で混合してプレミックスを形成することによって、研磨構造体を調製した。次に、28.7部のプレミックスを、2.9部のOX50、及び68.4部のWA4000と混合し、この混合物を高剪断ミキサーで攪拌した。この得られたスラリーを、隣接する深さ63マイクロメートルの三角錐キャビティを有するポリプロピレンツールの中に、60ft/分(18m/分)でナイフコーティングし、約1.1g/24in(71g/m)の被覆重量とした。充填されたツールを、EAAプライマーコーティングを有する3ミル(76マイクロメートル)のポリエステルフィルム基材と接触させ、120ワット/cmで動作する2つのD型電球(Fusion UV Systems,Inc.(Gaithersburg,Maryland))からの紫外線で照射した。ポリプロピレンツールを組成物から除去し、研磨構造体を得て、SAA3と指定した。
実施例13〜14及び比較例C〜D
実施例13及び14並びに比較例C及びDを調製して、異なる組成物の2つの研磨構造体に対するレーザ設定7の効果を比較した。これら実施例のディスクを、カルバメートクリアコートを有する2つのパネルを使用し、摩耗試験に従って試験した。試験結果を表5に示す。実施例13の顕微鏡写真を図4に示す。
Figure 2016539011
実施例15〜16及び比較例E〜F
実施例15及び16並びに比較例E及びFを調製し、2つのレーザ処理条件下においてSAA3に対する本開示の有効性を実証した。比較例Fは比較例Eの繰り返しであった。各実施例のディスクをオフハンド試験に従って試験した。試験結果を、表6にて報告する。実施例15の顕微鏡写真を図5に示す。
Figure 2016539011
実施例17〜19及び比較例G
実施例17〜19及び比較例Gを調製し、代替基板上で使用したときに本開示が研磨構造体に与える効果を実証した。実施例17〜19の研磨ディスクは、表7に記載したようにレーザ処理された、3M TRIZACT HOOKIT FILM DISC 268XA、5インチ(12.7cm)X NH A10(3M Company)構造化研磨フィルムディスクであり、比較例Gはレーザ処理されていなかった。実施例のディスクを、3Mランダムオービットサンダー−ELITEシリーズ28498(空気動力、非真空式、ツール直径5”(12.7cm)、軌道3/32”(0.24cm))(3M Company)に5/16−24雄ねじで留められた3M HOOKIT薄型仕上げディスクパッド77855(直径5”(12.7cm)×厚さ11/16”(1.75cm))に固定することによって試験した。研磨機を作動させ、高光沢になるまで磨かれた、水で濡らしたCORIAN固体表面に向けて試験ディスク付勢した。目に見える削りくずが生じるまでに必要な時間、及び泡状に見えるのに十分なだけの削りくずが生じるまでに必要な時間を観察し、記録した。試験結果を表7に報告する。実施例18の顕微鏡写真を図6に示す。
Figure 2016539011
実施例20
研磨物品のレーザ処理された表面の性質を示すために、実施例20を調製した。SAA1はレーザ設定13でレーザ処理された。走査型電子顕微鏡を使用して、300倍、1000倍、及び1500倍の走査型電子顕微鏡写真を得た。顕微鏡写真を図7、図8、及び図9にそれぞれ示す。
特許証のための上記の出願で引用された全ての参照、特許、又は特許出願は、その全体が一貫した方法で参照により本明細書に組み込まれる。組み込まれた参照文献の部分と本願の部分との間に不一致又は矛盾がある場合は、先行する記述の情報が優先されるものとする。前述の説明は、特許請求された開示内容を当業者が実施することを可能にするために与えられたものであり、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではなく、本開示の範囲は特許請求の範囲及びその全ての等価物によって定義される。

Claims (14)

  1. 被覆研磨物品の製造方法であって、
    研磨構造体を提供することであって、前記研磨構造体は、
    互いに反対側の第1の主表面及び第2の主表面を有する基材と、
    前記基材の前記第1の主表面に固定された研磨層であって、前記基材の前記第1の主表面に固定された研磨複合材を備え、前記基材の前記第2の主表面とは反対側の研磨面を有しており、前記研磨複合材は、結合剤マトリックス中に保持された研磨粒子を含み、前記研磨面は、前記基材の前記第1の主表面上に第1の投影面積を有する、研磨層と、を備える、研磨構造体を提供することと、
    前記研磨面の一部にレーザビームを接触させて、前記研磨面内に少なくとも1つの微多孔性表面領域を提供することであって、前記微多孔性表面領域の大部分は前記結合剤マトリックスを含み、前記少なくとも1つの微多孔性表面領域は、前記研磨面の、前記少なくとも1つの微多孔性表面領域に直接隣接した部分よりも大きい表面粗さを有し、前記第1の主表面に垂直な方向における前記第1の主表面上への前記少なくとも1つの微多孔性表面領域の投影は、前記基材の前記第1の主表面上に第2の投影面積を有し、前記第1の投影面積に対する前記第2の投影面積の比は、0.15〜0.90(両端の値を含む)である、少なくとも1つの微多孔性表面領域を提供することと、を含む、方法。
  2. 前記第1の投影面積に対する前記第2の投影面積の比が、0.25〜0.80(両端の値を含む)である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1の投影面積に対する前記第2の投影面積の比が、0.35〜0.70(両端の値を含む)である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記少なくとも1つの微多孔性表面領域が、前記研磨面全体にわたって一様に配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記少なくとも1つの微多孔性表面領域が、前記研磨面全体にわたって一様に延在する格子状パターンを形成する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記研磨複合材の少なくとも一部が、角錐を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記被覆研磨物品が、被覆研磨ディスク又は被覆研磨ベルトを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 被覆研磨物品であって、
    互いに反対側の第1の主表面及び第2の主表面を有する基材と、
    前記基材の前記第1の主表面に固定された研磨層であって、前記基材の前記第1の主表面に固定された研磨複合材を備え、前記基材の前記第2の主表面とは反対側の研磨面を有しており、前記第1の主表面に垂直な方向における前記第1の主表面上への前記研磨面の投影が、前記基材の前記第1の主表面上の第1の投影面積に相当し、前記研磨複合材が、結合剤マトリックス中に保持された研磨粒子を含む、研磨層と、を備え、
    前記研磨面が、少なくとも1つの微多孔性表面領域を含み、前記微多孔性表面領域の大部分が、前記結合剤マトリックスを含み、前記少なくとも1つの微多孔性表面領域が、前記研磨面の、前記少なくとも1つの微多孔性表面領域に直接隣接した部分よりも大きい表面粗さを有し、前記第1の主表面に垂直な方向における前記第1の主表面上への前記少なくとも1つの微多孔性表面領域の投影が、前記基材の前記第1の主表面上に第2の投影面積を有し、前記第1の投影面積に対する前記第2の投影面積の比が、0.15〜0.90(両端の値を含む)である、被覆研磨物品。
  9. 前記第1の投影面積に対する前記第2の投影面積の比が、0.25〜0.80(両端の値を含む)である、請求項8に記載の被覆研磨物品。
  10. 前記第1の投影面積に対する前記第2の投影面積の比が、0.35〜0.70(両端の値を含む)である、請求項8に記載の被覆研磨物品。
  11. 前記少なくとも1つの微多孔性表面領域が、前記研磨面全体にわたって一様に配置されている、請求項8〜10のいずれか一項に記載の被覆研磨物品。
  12. 前記少なくとも1つの微多孔性表面領域が、前記研磨面全体にわたって一様に延在する格子状パターンを形成する、請求項8〜11のいずれか一項に記載の被覆研磨物品。
  13. 前記研磨複合材の少なくとも一部が、角錐を含む、請求項8〜12のいずれか一項に記載の被覆研磨物品。
  14. 前記被覆研磨物品が、被覆研磨ディスク又は被覆研磨ベルトを含む、請求項8〜13のいずれか一項に記載の被覆研磨物品。
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