JP2016538598A - ソース光にラマン2次ストークス光を生成する方法及びシステム - Google Patents

ソース光にラマン2次ストークス光を生成する方法及びシステム Download PDF

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Abstract

ソース光にラマン2次ストークス光を生成する方法及びシステムは、光共振器内に設けられている非線形光媒体におけるラマンインタラクションによってソース光からラマン1次ストークス光を生成し、光共振器内のラマン1次ストークス光を共振させることと、非線形光媒体において位相整合されていない4波混合プロセスによってソース光及びラマン1次ストークス光からラマン2次ストークス光の周波数でシード光を生成することと、非線形光媒体内のラマン増幅プロセスを用いて光共振器内で共振する1次ストークス光からシード光にパワーを伝達することによってシード光を増幅することと、増幅されたシード光の大部分のパワーを光共振器から抽出することとを含む。【選択図】 図1

Description

本開示は、包括的には、ソース光にラマン2次ストークス光を生成する方法及びシステムに関する。
一般的及び/又は実用的なレーザを用いて生成することが困難、不便又は非実用的である周波数で光を生成するために、誘導ラマン散乱(stimulated Raman scattering:SRS)が用いられている。
しかしながら、幾つかの状況では、SRSを利用するシステムの性能は、特に、これに限定されるわけではないが、光が約1n以下の時間幅の光パルスからなる場合に、望ましいレベル又は実用的なレベルに達していないことがある。幾つかの光は、SRSを利用する既存のシステムによって生成できないことがある。
ソース光にラマン2次ストークス光を生成する方法を開示する。方法は、光共振器に設けられている非線形光媒体におけるラマンインタラクションによってソース光からラマン1次ストークス光を生成することと、光共振器のラマン1次ストークス光を共振させることとを含む。更に、方法は、非線形光媒体において位相整合されていない4波混合プロセス(four wave mixing process)によってソース光及びラマン1次ストークス光からラマン2次ストークス光の周波数でシード光を生成することを含む。更に、方法は、非線形媒体内のラマン増幅プロセスを用いて光共振器内で共振する1次ストークス光からシード光にパワーを伝達することによってシード光を増幅することを含む。更に、方法は、増幅されたシード光のパワーの大部分を光共振器から抽出することを含む。1次ストークスを共振させ、4波混合プロセスを使用することによって、ラマン2次ストークス光を生成するための閾値を大幅に低減することができる。このように増幅されたシード光のパワーの大部分を抽出することによって、非線形光媒体及び光共振器によって導入される波長分散(chromatic dispersion)を補償するための必要性を緩和でき、これによって、実質的な簡略化を実現できる。
本明細書のコンテキストでは、非線形光媒体とは、光媒体内の光のパワーに対する応答が非線形である光媒体である。
一実施形態において、方法は、共振器の外部でソース光を生成することを含む。これに代えて、方法は、共振器の内部でソース光を生成するステップを含んでいてもよい。例えば、方法は、共振器の内部のLASER(誘導放出による光増幅:light amplification by the stimulated emission of radiation)プロセスによってソース光を生成することを含んでいてもよい。LASERプロセスの例は、以下に限定されるわけではないが、電子LASERプロセス及びラマンLASERプロセスを含む。したがって、ソース光は、オリジナル光のラマンストークス、例えば、ラマン1次ストークス、ラマン2次ストークス又はより高次のラマンストークスの1つであってもよい。前記オリジナル光は、例えば、共振器の外部のLASERデバイスによって生成してもよい。
一実施形態において、ソース光は、複数のソース光パルスを含む。ラマン1次ストークス光は、複数のラマン1次ストークス光パルスを含んでいてもよい。シード光は、複数のラマン2次ストークス光パルスを含んでいてもよい。ラマン2次ストークス光は、複数のラマン2次ストークス光パルスを含んでいてもよい。複数のソース光パルスは、10ns、1ns、100ps、10ps及び1psの少なくとも1つより短い時間幅を有していてもよい。複数のソース光パルスは、非線形光媒体内の複数のラマン1次ストークスパルス、複数のシード光パルス、及び複数のラマン2次ストークス光パルスに空間的に一致していてもよい。モードロックレーザによって複数のソース光パルスを生成してもよい。
複数のソース光パルスは、特に、モードロックレーザによって生成される場合、比較的高いピーク光出力パワーを有することができ、非線形光媒体の応答を向上させることができる。
一実施形態において、非線形光媒体は、ダイヤモンド結晶を含む。ダイヤモンドは、通常、比較的強いラマン応答及び比較的良好な熱特性を有する。これに代えて、他の適切な非線形光媒体を用いてもよく、この例は、以下に限定されるわけではないが、LiNbO、KGW、YVO、Ba(NO及びBaWOを含む。
一実施形態において、ソース光、ラマン1次ストークス光及びシード光は、ダイヤモンド結晶の<110>方向に伝播する。ソース光は、ダイヤモンド結晶の<111>方向に偏光されてもよい。
一実施形態において、ラマン1次ストークス光は、光共振器内で単一の向きの動き(single sense of movement)を有していてもよい。これによって、光学損失が低減され、性能が向上する。
一実施形態において、光共振器内でラマン1次ストークス光を共振させることは、共振サイクル毎にラマン1次ストークス光のパワーの5%、2%、1%及び0.5%の少なくとも1つより小さいパワーを失うことを含む。通常、ラマン1次ストークス光の損失が小さい場合、シード光が生成される。ラマン1次ストークス光の損失の増加が、ソース光パワーの増加によって補償されてもよい。
一実施形態は、光共振器から、増幅されたシード光のパワーの83%、90%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の少なくとも1つを抽出することを含む。
ソース光にラマン2次ストークス光を生成するシステムを開示する。システムは、ソース光を受光する非線形光媒体が内部に設けられた光共振器を備え、当該光共振器は、非線形光媒体によって受光したときにソース光のラマンインタラクションによって生成されたラマン1次ストークス光を共振させ、非線形光媒体は、生成されたラマン1次ストークス光とソース光とに関して位相整合しない4波混合プロセスをサポートし、4波混合プロセスは、ラマン2次ストークス光の周波数でシード光を生成し、非線形光媒体は、ラマン1次ストークス光からシード光にパワーを伝達することによって、生成されたシード光を増幅するラマン増幅プロセスをサポートする。更に、システムは、増幅されたシード光の大部分のパワーを、光共振器から抽出するように構成された光抽出器を備える。
一実施形態においては、光抽出器は、増幅されたシード光のパワーの大部分を透過する少なくとも1つのミラーを備える。これに代えて又はこれに加えて、例えば、光抽出器は、分散素子を備えていてもよい。光抽出器は、それぞれが、光共振器から、このように増幅されたシード光のパワーを抽出する複数の構成要素を含んでいてもよい。通常、適切な如何なる光抽出器を用いてもよい。
一実施形態は、ソース光を生成する光源(ソース)を備える。光源は、複数のソース光パルスを生成するように構成されてもよい。上述のように生成されたラマン1次ストークス光は、複数のラマン1次ストークス光パルスを含んでいてもよい。上述のように生成されたシード光は、複数のシード光パルスを含んでいてもよい。上述のように生成されたラマン2次ストークス光は、複数のラマン2次光パルスを含んでいてもよい。
一実施形態において、光源(ソース)は、共振器の外部にあってもよい。光源と共振器は、上述のように生成されたソース光が非線形光媒体によって受光されるように構成されてもよい。光源は、例えば、LASERデバイスを含んでいてもよい。LASERデバイスは、例えば、モードロックレーザデバイス、Qスイッチレーザデバイス、及び持続波レーザの少なくとも1つを含んでいてもよい。
他の実施形態において、共振器は、共振器内でソース光を生成するように構成される。この他の実施形態は、共振器の外部にあり、オリジナル光を生成するよう構成されたオリジナル光ソースを含んでいてもよい。共振器は、オリジナル光のラマンインタラクションによって、オリジナル光からソース光を生成するように構成されてもよい。ソース光は、オリジナル光のラマン1次ストークス又はより高次のラマンストークスであってもよい。
一実施形態において、複数のソース光パルスのそれぞれは、10ns、1ns、100ps、10ps及び1psの少なくとも1つより短い時間幅を有する。
一実施形態において、光共振器は、複数のソース光パルスが、非線形光媒体内の複数のラマン1次ストークスパルス及び複数のシード光パルスに空間的に一致するような長さを有する。
一実施形態において、ソース光の光源は、複数のソース光パルスを生成するモードロックレーザを備える。
一実施形態において、非線形光媒体は、ダイヤモンド結晶を含む。但し、包括的には、適切な如何なる非線形光媒体を使用してもよい。光共振器及びダイヤモンド結晶は、ソース光、ラマン1次ストークス光及びシード光が、ダイヤモンド結晶の<110>方向に伝播するように構成されてもよい。ソース光は、ダイヤモンド結晶の<111>方向に偏光されてもよい。
一実施形態において、光共振器は、非線形であってもよい。光共振器は、例えば、蝶ネクタイ型共振器(bow tie resonator)等の光学リング共振器、又は、包括的には、適切な如何なる光共振器を含んでいてもよい。なお、共振器は線形であってもよい。
一実施形態において、光共振器は、共振サイクル毎にラマン1次ストークス光のパワーの5%、2%、1%及び0.5%の少なくとも1つより小さいパワーを失うように構成されてもよい。
光抽出器は、上述のように増幅されたシード光のパワーの86%、90%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の少なくとも1つを、光共振器から抽出するように構成されてもよい。
上述の開示の様々な特徴のそれぞれ、及び後述する実施形態の様々な特徴のそれぞれは、適切に及び必要に応じて組み合わせることができる。
以下、添付の図面を参照して、例示的のみを目的とする実施形態を説明する。
ソース光にラマン2次ストークス光を生成するシステムの実施形態の概略図である。 図1のシステムの1次ストークス閾値、出力パワー及びパルス期間を光共振器長離調(optical resonator length detuning)の関数として示す図である。 光共振器長離調がない場合のパワー伝達データを示す図である。 図1のシステムのパフォーマンスを光共振器長離調の関数として示す図である。 図1のシステムの他のパフォーマンスをソース光パワーの関数として示す図である。
図1は、ソース光24にラマン2次ストークス光を生成するためのシステムの実施形態の概略図を表しており、システムには、包括的に、符号10を付している。システム10は、この実施形態においては、蝶ネクタイ型(bow tie shaped)の形式の光リング共振器である光共振器を有し、この光共振器は、この実施形態では、(M1及びM2のラベルが付され、曲率半径ROC=200mmを有する)2つの曲面ミラー12、14と、2つの平面ミラー16、18(M3及びM4)とを備える。誘電体でコーティングされた各ミラーの仕様を表1に示す。光は、少なくとも部分的に透過性を有する少なくとも1つのミラー(「出力カプラ」)によって共振器から抽出される。光は、一般的な適切な如何なる光抽出器を用いて抽出されてもよい。共振器内には、ラマンインタラクション及び4波混合インタラクションの両方をサポートする非線形光媒体20が配設されている。
Figure 2016538598
この実施形態では、非線形光媒体は、ダイヤモンド結晶の形式の結晶である。このダイヤモンド結晶は、全ての実施形態の必須条件ではないが、CVD成長ダイヤモンドである。ダイヤモンドを選択する理由は、ラマン利得係数が高いためである(1064nmについてg≒15cm/GW)。ダイヤモンドは、高パワー動作のための効率的なラマン変換及び1332cm−1の非常に大きなラマンシフトを可能にする顕著な熱機械特性を有する。1240nmにおける反射防止コーティング(各端面のパス毎の反射率R=0.06%)が施された長さ8mmの矩形ダイヤモンド結晶を、ソース光(「ポンプビーム」又は「ポンプ光」)が<110>軸に沿って伝播し、<111>軸に沿って偏光され、ダイヤモンド結晶の最大ラマン利得に達するように配向する。但し、包括的には、適切なコーティングの有無にかかわらず、適切な如何なる配向で、適切な如何なる非線形媒体が使用されてよい。適切な材料の例は、KGWである。モードロックNd:YVOレーザ(Spectra Physics社のVanguard 2000−HM532)の形式の光源により、パルス期間15ps及び繰り返し率80MHzで、1064nmにおける平均パワー4.8Wのソース光を生成した。ソース光の入射パワーは、ポンプレーザの他の動作特性を変更することなく、半波長板及び偏光子ビームスプリッティングキューブを用いて減衰させることができる。2つの平凸レンズ26、28(f=500mm及びf=200mm)を用いて、ソース光を、入力ミラーM1を介して、焦点サイズpp.=22μmでダイヤモンド結晶の中心に集光した。
このシステムは、構成が非常に単純であるが、ソース光にラマン2次ストークス光(「2次ストークス」)を非常に効率的に生成することに加えて、このシステムは、ソース光にラマン1次ストークス光(「1次ストークス」)の光を放射するように適応化でき、ある程度の波長アジリティ(wavelength agility)を提供する。この構成は、全ての実施形態の必須条件ではないが、異なるM4ミラー18(M4及びM4)の何れかを選択することによって実現される。
1次ストークスを抽出する場合、出力パワーの大部分は、M4(1240nmにおいて透過率=8.3%)から得られ、M2(1240nmにおいてT=0.4%)も少量の出力パワーを漏出した。2次ストークス抽出の場合、M4(1240nmにおいて反射率R>99.99%)を使用して1次ストークス場の内部共振器の強度を高め、M2 14は、1次及び2次ストークスの両方について、出力カプラ(output coupler:OC)として機能した。M1及びM2の間を約205mm分離させることで、ダイヤモンドの中心において、集光されたポンプと同等なモードサイズで、共振器TEM00モードが生成された。システム性能は、ラマン共振器がポンプレーザ22と同期するように改善された。共振器長は、高精度平行移動ステージ(translation stage)によってM4 18の位置を変更することによって調整された。1次ストークスの閾値が最も小さくなる長さをΔx=0μmとし、正の(負の)Δxがより長い(より短い)共振器に対応するように共振器長離調(resonator length detuning)Δxを定義した。
特に、不必要な損失の大部分がダイヤモンド結晶20に関連する散乱及び表面損失に起因することから、定常波共振器又は線形共振器に代えてリング共振器を使用することは、幾つかの利点を有する。定常波共振器では、ストークス場は、主に、ポンプパルスと共にラマン結晶に沿って前方に伝播する際に増幅され、約二倍の往復損失(round trip loss)を代償として、(潜在的に強く)減衰したポンプパワーが終端ミラーから戻る場合、結晶を介する戻りパスが、僅かな更なる利得を提供できる。リング共振器設計は、往復ラマン利得を大幅に低減させることはなく、定常波共振器と比較して往復損失を約半分にすることができる。同期してポンピングされるリングラマンレーザ10は、結晶20を介してポンプと共に伝播するストークスパルスとの時間的重なりが強まるために、共振器内光ダイオードを必要とすることなく一方向動作を提供でき、これについては、後に更に詳細に説明する。更に、リング光共振器10は、ポンプレーザシステム22への後方反射が殆ど又は全くなく、光共振器10とポンプレーザとの間に分離器を設ける必要性を回避することができる。
1次ストークス出力を生成するために、低Q1次ストークス光共振器(low-Q first Stokes optical resonator)を構築した。ミラーM4は、1240nmにおいて透過率T=8.3%を有し、光共振器から光を抽出する光抽出器(「出力カプラ(output coupler)」、「OC」と略す)である。他の実施形態において、ミラーは、例えば、1240nmにおいて99%の高い反射率を有し、光抽出器は、光プリズムの形式の分散素子であってもよい。光共振器内で単一の向きに動く(「一方向性の(unidirectional)」)1次ストークス(及び2次ストークス)場は、入射ポンプビーム24と共に伝播する方向として定義される「前方」方向にレーザ光線を放出する。システム10は、結晶内の前方及び後方のSRSについて、基底にあるラマン利得係数が同じであるため、後方の方向にレーザ光線を出すことができる。幾何学的因子は、包括的に、前方動作に寄与し、15psポンプパルスと、ストークスパルスエンベロープと共に移動するあらゆる点との重なり時間は、前方ストークスパルスについては、64psであり(8mmの完全な結晶長に対応)、後方ストークスパルスについては、僅かに7.5psのみである(パルスの衝突時間に対応)。したがって、結晶長が大幅に短くされない限り、幾何学的因子は、前方動作に強く寄与することがわかる。
図2は、共振器長離調Δxの関数として、1次ストークス閾値、出力パワー及びパルス期間を示しており、出力パワー及びパルス期間は、4.8Wの最大のポンプパワーで測定されたものである。1次ストークス出力は、Δx=−400〜+50am離調範囲内で取得された。最小SRS閾値は、(定義上)Δx=0μmにおいて1.53Wであり、また、1240nmにおいて2.75Wの最大出力が得られた。図3は、Δx=0μmについてのパワー伝達データをプロットしたグラフである。全体的な変換効率η=59%を達成した。SRS閾値より遥かに高い残留ソース光パワー(residual source light power)(「ポンプパワー」)(3.5Wを超えるポンプパワー)は、クランプされ始め、スロープ効率ηは、76%の限界に向かって傾き、これは、ダイヤモンドの量子限界である86%を大きく下回るものではなく、非常に効率的なレーザを示している。1240nmの出力のためのビーム品質係数Mの測定値は、最大出力において1.55であった。
本構成における1次ストークス生成は、驚くほど効率的である。この改善は、主に、このリング共振器構成、並びに本構成で使用されるミラー12、14、16、18及び結晶20の優れたコーティングの結果であると考えられる。レーザ性能に影響を及ぼす内部共振器損失の重要性を示すために、同程度の結晶長(10mm)及び配向を有するが、端面反射率がより高い(R=0.06%と比較して、端面毎にR=0.4%)の他のダイヤモンド結晶を使用した場合、1240nmにおいて(2.75W及びη=59%と比較して)2.1W及びη=43.8%に出力パワーが低下した。
パルスが時間的にガウスパルスであると仮定して、自己相関器によって1次ストークス出力のパルス期間を測定し、その測定結果を図2(b)に示す。Δx=+50μmにおいて、1240nmにおける9psの最小パルス期間が得られた。この構成のパルス圧縮の効果は、比較的短いダイヤモンド結晶のため、特に顕著ではない。
ラマン2次ストークス光の放射ビームを生成するために、1240nmおけるHRコーティングを有する異なる出力カプラ18(M4)によってシステム10を動作させた。1240nmにおけるミラーからの往復損失は、M2を介する0.4%の透過によって支配され、M2から漏出するパワーによって観測される1次ストークス場の共振器内部強度は、大幅に高まった。幾つかの実施形態におけるラマン1次ストークスの共振サイクル毎の損失は、5%、2%、1%及び0.5%の少なくとも1つより小さい。増加した損失は、ソースパワーを高めることによってある程度補償することができるが、最も効率的な実施形態では、例えば、ラマン1次ストークスにおいて非常に高い反射性を有するミラーを選択し、吸収及び/又は散乱損失が低い高品質非線形光媒体を選択することによって、損失を低減した。このセットアップでは、特定の離調領域において、1485nmにおける2次ストークスの前方生成、並びに1240nmにおける1次ストークスの後方生成の両方が観察された。図5は、2次ストークス及び後方1次ストークスの性能を示しており、ここでは、Δx=0μmのポンプパワーの関数として、(a)2次ストークス(1485nm)出力パワー及び1次ストークス(1240nm)漏出パワー(leaking power)及び(b)残留基本(1064nm)パワー(residual fundamental power)及び反ストークス(935nm)出力パワーを示している。(a)における挿入図は、2次ストークス出力パワー対ポンプパワーをlog−logスケールで示している。実験で使用したパワーメータの感度の限界のために、ポンプパワーの1.4Wを下回る反ストークスパワーは、測定されなかった。
システム10は、2次ストークス放射の殆ど全てが共振器から失われる(次の往復伝播に循環される結晶の出口におけるパワーは、2次ストークスパワーの僅か0.02%である)という事実にもかかわらず、2次ストークス出力パワーを効率的に生成することができることが見出された。包括的に言えば、実施形態は、光共振器から2次ストークスパワーの50%、86%、90%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の少なくとも1つより大きいパワーを抽出する。パワーは、少なくとも1つのミラー、光プリズムの形式の分散素子、複数のミラー、共振器内2次ストークス光以外の共振器内の光を透過するミラー、光学的非線形媒体、及びこれらの組み合わせ、又は包括的に適切なあらゆる共振器構成によって抽出されてもよい。
図4は、システム10の性能をΔxの関数として示しており、ここでは、先のセクションで述べた1次ストークスに比べて、1485nmにおける2次ストークスがより狭いΔx領域(−105μmから+22μm)で動作したことが示されている。4.8WのポンプパワーによるΔx=0μmにおける最大出力パワーは、1.02Wであり、これは、全体的な変換効率の約21%に相当する。システム10の出力パルス期間は、負のΔx共振器離調範囲の大部分において約10psであり、正の離調では、急激に低下した。最も短いパルス期間は、Δx=+20μmにおける6psであった。測定されたビーム品質係数Mは、最大出力パワーでは、約2.2であった。
ラマン2次ストークス光の生成は、4波(「パラメトリック」)混合プロセスによって開始される。4波混合プロセスは、通常、位相整合されない。4波混合は、通常、位相整合されないので、シード光である2次ストークスの周波数では、4波混合プロセスによって生成される光は、非常に弱く、実質的なパワーは殆ど又は全くない。2次ストークス波は、ストークス場によってポンピングされるSRS利得を得る。2次ストークスのパラメトリック生成は、SRSプロセスをシードすると考えられる。これは、シングルパスプロセスである。この考えは、図5aの挿入図に明確に示されている2次ストークスの閾値がない挙動によっても支持される。
この実施形態における、2次ストークス出力パワーを生成するための4波混合(four wave mixing:FWM)及びシングルパスSRSの組合せは、非常に単純で効率的である。2次ストークス波長については、ミラーを設計する必要はなく、光共振器及びラマン結晶によって導入される分散の補償も不要である。
4波混合によって生成される2次ストークスのシードパワーを、分析することができる。2次ストークスを生成するコヒーレント散乱は、伝播距離zによる成長の速度方程式に従う。
Figure 2016538598
ここで、Eは、フィールド振幅に比例し、I=|E|であり、L、S及びSSの添え字は、それぞれ、レーザ、1次ストークス及び2次ストークスを表す。2次ストークス利得係数gss=gωss/ωであり、ここで、gは、ストークスラマン利得係数であり、ωはフィールドの角周波数である。
(1)を積分し、三角法を適用し、二乗することによって強度を算出し、パワーに変換することによって、以下の式が得られる。
Figure 2016538598
ここで、Aは、ビーム面積である。これは、位相が整合されていないFWMによる2次ストークスのサイン波状の生成及び消滅を与える方程式である。SRSは、2次ストークスのシードを増幅させ、生成及び消滅の対称性を損なわせ、高パワー出力を実現する。FWMによる、最大値g ss /AΔkss までの2次ストークスのシーディングは、2次ストークス出力パワーを得るためにキャビティフィードバックが不要であることを意味する。1次ストークスが存在する場合、常に2次ストークスが生成されるため、2次ストークス閾値は観察されず、2次ストークスSRSシングルパスの利得が増加すると、2次ストークスパワーが速く増加すると期待される。
現在のレーザについては、4波混合シードの強度を推定することができる。「F. Peter, Z Phys 15, 358 (1923)」からのセルマイヤ(Sellmeier)係数を使用して、1064nm及び1240nmを混合して1485nmの2次ストークスを生成する場合、ΔkSS=6857m−1を算出することができる。3W(平均パワー)のレーザパワーについて、100Wの共振1次ストークスパワーを推定することができる。各パルスの間のピークパワーは、平均的パワーより約1000倍高い。30ミクロンのフォーカルウエスト(focal waist)について、2次ストークスシードの平均的パワーは、200mWであると算出することができる。
そして、2次ストークスの共振器反射率のどのような値が重要でなくなるかを検討することができる。2次ストークスにおいて1Wの出力パワーを生成し、2次ストークス出力パワーカップリング係数Tを有するレーザについて、各利得パスの始まりにおける共振2次ストークスパワーは、(1−T)/Tである。T>83%の場合、これは、200mWの2次ストークスシードより小さく、レーザが「シードされた非共振(seeded non-resonating)」モードで動作しているとみなすことができる。幾つかの実施形態においては、「シードされた非共振」モードは、例えば、T>50%、T>86%又はこれ以上で生じる。
なお、より長い波長の場合(例えば、2128nmのレーザから2次ストークスを生成する場合)、不整合は、より少なく(2128nm及び2970nmから4919nmを生成する場合、Δkss=2800m−1)、gssにおける約0.5の係数の低下がこの波長範囲に移行する(利得は、波長に概ね反比例する)。このように、このレーザのより長い波長バージョンに対して又はカスケードされたレーザに対して、シーディングは、より強くなり、幾つかの次数のストークスが共振した後、最終的な非共振出力が生成される。2次ストークス動作のために使用される高Q共振器では、Δx=0〜+55μmの正の小さい長さの離調に対して、後方に伝播する1次ストークス出力パワーも得られた。Δxの関数として出力される後方1次ストークスの出力パワー及び閾値は、それぞれ、図4(a)及び4(d)において特徴付けられている。Δx=+27μmにおける後方1240nmの最大出力パワーは、0.45Wであった。全体の動作領域に沿ったパルス期間は、自己相関器のスキャン範囲によって制限され、>30psであり、前方1次ストークスの場合より大幅に長い。
包括的に言えば、図2及び図3に示すように、前方SRSは、整合された共振器長の場合、又はポンプレーザより僅かに短い場合(負の離調)に最も良好に動作する。負の離調の場合、定常状態を維持するために、ストークスパルスは、共振器長の不整合に起因する各往復における進みを相殺するために、その末尾部を優先的に増幅し、パルスを整形して、効果的な遅延を引き起こす必要がある。末尾部の優先的な増幅は、過渡的ラマン散乱(transient Raman scattering)に調和するため、負の離調は、許容することができる。一方、正の離調は、ストークスパルスの先頭部の優先的な増幅を必要とし、これは、容易には達成できず、大幅な正の離調の場合、前方ストークス動作は、不可能である。
前方ストークスの効率的な動作によって、図3及び図4bに示すように、ポンプ場が強く減衰し、したがって、後方ストークス動作は、その閾値に到達しない。一方、正の離調領域では、前方動作が抑制され、したがって、後方ストークス活動が実際に閾値に到達する。この動作モードにおける衝突するポンプ場及びストークス場のパルス形成ダイナミクスによって、明らかに、正の離調が許容される程度が大きくなり、この抑制された前方動作の窓内で、後方動作が支配的になることができる。
システム10は、例えば、共振器内光アイソレータを導入して、前方ストークス場が振動することを防止することによって、純粋な後方方向で動作することを強制することができる。
要約すると、この開示は、1240nm及び1485nmの両方で動作する非常に効率的なピコ秒システムを提供する。低Q光共振器における1240nmの1次ストークスについて、最高2.75Wの出力パワー及び59%の変換効率が達成された。スロープ効率は、ポンプがSRS閾値を遥かに超えると、76%に向かって傾斜した。1485nmの2次ストークスは、FWM及び高Q光共振器10内のシングルパスSRSによって、ラマン2次ストークスの非常に高い共振サイクル損失で、簡単に生成された。21%の全体的な変換効率によって、1485nmにおける最高1.02Wの出力パワーが生成された。システムは、SRS閾値を遥かに超える高いスロープ効率を有するため及びダイヤモンドの優れた熱特性のために、ストークス生成のためのパワースケーリングの可能性を有することができる。
システム及び方法の他の実施形態は、プリズムの形式の分散素子(包括的には、例えば、グレーチング等、適切な如何なる分散素子であってもよい。)を使用して、増幅されたシード光を共振器から抽出する。分散素子は、共振器内で増幅されたシード光の経路内に配置される。分散素子は、増幅されたシード光ビームを共振器ミラーから離れるように曲げることによって、増幅されたシード光ビームが共振器の回路を形成しないようにする。すなわち、何らかの吸収又は散乱を除き、増幅されたシード光のパワーの全ては、光共振器から抽出される。この実施形態では、増幅されたシード光は、共振器内で共振しない。
更に他の実施形態においては、共振器は、共振器内でソース光を生成するように構成される。例えば、この他の実施形態は、共振器の外部のモードロックレーザ(mode locked laser)の形式でオリジナルの光源を備える。モードロックレーザは、一連のオリジナル光パルスの形式でオリジナル光を生成するように構成されてもよい。オリジナル光源及び共振器は、生成されたオリジナル光を非線形光媒体が受光し、オリジナル光にラマン1次ストークスを生成するように配置される。共振器は、ラマン1次ストークスを共振させるように構成される。共振器は、オリジナル光に、より高次のラマンストークスを共振させるように構成されてもよい。したがって、例えば、ソース光は、ラマン1次ストークス又はオリジナル光の高次ラマンストークスであってもよい。
本発明の思想又は範囲を逸脱することなく、ここに記述した実施形態を変更及び/又は修正することができる。非線形光媒体は、包括的には、ダイヤモンドに限らず、例えば、LiNbO、KGW、YVO、Ba(NO及びBaWOを含む適切な如何なる非線形光媒体であってもよい。したがって、上述の実施形態は、あらゆる点で例示的であり、限定的なものとはみなされない。
ここに記述した従来の技術は、あらゆる司法管轄圏内で先行技術が周知であることを認めるものではない。
特許請求の範囲及び上述した発明の説明において、明示的な文言又は必要な含意のために文脈による他の要求がない限り、「備える、含む、有する」又はその活用形は、包含的な意味で使用され、すなわち、言及した特徴の存在を特定するが、本発明の様々な実施形態における更なる特徴の存在又は追加を排除するものではない。

Claims (24)

  1. ソース光にラマン2次ストークス光を生成する方法であって、
    光共振器内に設けられている非線形光媒体におけるラマンインタラクションによって、前記ソース光からラマン1次ストークス光を生成し、前記光共振器内の前記ラマン1次ストークス光を共振させるステップと、
    前記非線形光媒体において位相整合されていない4波混合プロセスによって、前記ソース光及び前記ラマン1次ストークス光から、ラマン2次ストークス光の周波数でシード光を生成するステップと、
    前記非線形光媒体内のラマン増幅プロセスを用いて前記光共振器内で共振する前記1次ストークス光から前記シード光にパワーを伝達することによって、前記シード光を増幅するステップと、
    前記増幅されたシード光の前記パワーの大部分を前記光共振器から抽出するステップと
    を含む方法。
  2. 前記ソース光は、複数のソース光パルスを含み、前記ラマン1次ストークス光は、複数のラマン1次ストークスパルスを含み、前記シード光は、複数のシード光パルスを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記複数のソース光パルスのそれぞれは、10ns、1ns、100ps、10ps及び1psの少なくとも1つより短い時間幅を有する、請求項2に記載の方法。
  4. 前記複数のソース光パルスは、前記非線形光媒体内の前記複数のラマン1次ストークスパルス及び前記複数のシード光パルスに空間的に一致する、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 前記複数のソース光パルスは、モードロックレーザによって生成される、請求項2〜5のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記非線形光媒体は、ダイヤモンド結晶を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記ソース光、前記ラマン1次ストークス光、及び前記シード光は、ダイヤモンド結晶の<110>方向に伝播する、請求項1に記載の方法。
  8. 前記ソース光は、ダイヤモンド結晶の<111>方向に偏光される、請求項8に記載の方法。
  9. 前記ラマン1次ストークス光は、前記光共振器内で単一の向きの動きを有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記光共振器内で前記ラマン1次ストークス光を共振させるステップは、共振サイクル毎に前記ラマン1次ストークス光のパワーの5%、2%、1%及び0.5%の少なくとも1つより小さいパワーを失うステップを含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記光共振器から、前記増幅されたシード光のパワーの83%、90%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の少なくとも1つを抽出するステップを含む請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. ソース光にラマン2次ストークス光を生成するシステムであって、
    前記ソース光を受光する非線形光媒体が内部に設けられた光共振器であって、前記光共振器は、前記非線形光媒体によって受光した前記ソース光のラマンインタラクションによって生成されたラマン1次ストークス光を共振させ、前記非線形光媒体は、前記生成されたラマン1次ストークス光と前記ソース光とに関して位相整合しない4波混合プロセスをサポートし、前記4波混合プロセスは、前記ラマン2次ストークス光の周波数でシード光を生成し、前記非線形光媒体は、前記ラマン1次ストークス光から前記シード光にパワーを伝達することによって、前記生成されたシード光を増幅するラマン増幅プロセスをサポートする、光共振器と、
    前記光共振器から前記増幅されたシード光のパワーの大部分を抽出するように構成された光抽出器と
    を備えるシステム。
  13. 前記光抽出器は、前記増幅されたシード光のパワーの83%以上を透過する少なくとも1つのミラーを備える、請求項12に記載のシステム。
  14. 前記光抽出器は、分散素子を備える、請求項12又は13に記載のシステム。
  15. 前記ソース光を生成するように構成された光源を備え、
    前記光源は、複数のソース光パルスを生成し、前記生成されたラマン1次ストークス光は、複数のラマン1次ストークス光パルスを含み、前記生成されたシード光は、複数のシード光パルスを含む、請求項12〜14のいずれか一項に記載のシステム。
  16. 前記複数のソース光パルスのそれぞれは、10ns、1ns、100ps、10ps及び1psの少なくとも1つより短い時間幅を有する、請求項15に記載のシステム。
  17. 前記光共振器は、前記複数のソース光パルスが、前記非線形光媒体内の前記複数のラマン1次ストークスパルス及び前記複数のシード光パルスに空間的に一致するような長さを有する、請求項16又は16に記載のシステム。
  18. 前記ソース光の前記光源は、複数のソース光パルスを生成するモードロックレーザを備える、請求項16又は17に記載のシステム。
  19. 前記非線形光媒体は、ダイヤモンド結晶を含む、請求項12〜18のいずれか一項に記載のシステム。
  20. 前記光共振器及び前記ダイヤモンド結晶は、前記ソース光、前記ラマン1次ストークス光及び前記シード光が、前記ダイヤモンド結晶の<110>方向に伝播するように構成されている、請求項19に記載のシステム。
  21. 前記ソース光は、前記ダイヤモンド結晶の<111>方向に偏光される、請求項20に記載のシステム。
  22. 前記光共振器は、非線形である、請求項12〜21のいずれか一項に記載のシステム。
  23. 前記光共振器は、共振サイクル毎に前記ラマン1次ストークス光のパワーの5%、2%、1%及び0.5%の少なくとも1つより小さいパワーを失うように構成されている、請求項12〜22のいずれか一項に記載のシステム。
  24. 前記光抽出器は、前記増幅されたシード光のパワーの86%、90%、95%、96%、97%、98%、99%及び100%の少なくとも1つを抽出するように構成されている、請求項12〜23のいずれか一項に記載のシステム。
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