JP2016534198A - 掘削流体としてのバイオ由来モノエステル - Google Patents
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Abstract
本発明は、モノエステル系掘削流体組成物、及び前記組成物を用いる掘削孔の掘削方法を対象とする。いくつかの実施形態において、かかるモノエステル系潤滑剤の製造方法は、バイオマス前駆体及び/又は低値のフィッシャー−トロプシュ(FT)オレフィン及び/又はアルコールを利用し、高値のモノエステル系掘削流体が得られるようにする。いくつかの実施形態において、かかるモノエステル系掘削流体は、FTオレフィン及び脂肪酸から得られる。脂肪酸は、バイオ資源(すなわち、バイオマス、再生可能資源)由来であってもよく、又は酸化によってFTアルコールから得ることができる。
Description
関連出願の相互参照
本願は、2012年11月20日に出願した同時係属中の米国特許出願第13/682,542号の一部継続出願である。
本願は、2012年11月20日に出願した同時係属中の米国特許出願第13/682,542号の一部継続出願である。
本発明は、モノエステル系掘削流体組成物、それらの製造方法、並びに油及びガス回収操作において地下層で使用するための方法に関し、ここで、これらは、少なくとも1つのバイオ由来前駆体及び/又はフィッシャー−トロプシュ生成物(単数又は複数)から製造される。
ベース流体として合成流体を使用する掘削流体(すなわち、モノエステル系掘削流体)は、100,000ppmよりも高い96時間LC50 Mysid shrimp(Mysidopsis bahia)バイオアッセイ試験結果を達成することができる。しかし、これらのバイオアッセイ試験の結果であっても、その商業的使用は厳しく制限されている。
したがって、ベース流体として安価で非毒性の合成流体を使用する掘削流体が必要とされている。本発明は、(a)少なくとも1つの掘削流体添加剤(例えば、乳化剤、増粘剤、増量剤及びオイル湿潤剤)と(b)モノエステル(単数又は複数)を含む安価で非毒性ベース流体とを含む、掘削流体を提供することによりこの要求を満たす。
すでに、C1〜C5カルボン酸及び1つ以上のC3〜C22オレフィンを含む第二級エステルを、インバート掘削泥水と共に使用することができることが報告されている(米国特許第6,100,223号及び同第6,191,076号を参照)。さらに、2012年11月20日に出願されており、その全体を本明細書に援用する、関連米国特許出願第13/682,542号(「モノエステル系潤滑剤及びその製造方法(Monoester−Based Lubricants and Methods of Making Same)」)は、より簡単で、より効果的なモノエステルの製造方法を提供している。
かかる場合、生物分解性で非毒性のモノエステル系掘削流体を用いる、地下層における掘削孔の掘削方法の使用は、特に、こうした方法が、低値のフィッシャー−トロプシュ(FT)オレフィン及びアルコールから高値のモノエステル系掘削流体への転化と組み合わせて、再生可能な原材料を利用する場合、極めて有用であり望ましい。
この態様において、本発明のC6〜C41カルボン酸及びC8〜C84オレフィンから製造されるモノエステルは、掘削流体での使用において優れた特性を提供することが確認された。特に、本発明のモノエステルは、今日の市場で現在市販されているエステルよりも、高温及び高圧で低粘度と優れたゲル強度を有している。
一実施形態において、本発明は、式I:
(式中、R1及びR2は独立してC1〜C8から選択され、R3はC5〜C13である)
の所定量の(a quantity of:所定量の)少なくとも1つのモノエステルを含む掘削流体組成物を対象とする。
(式中、R1及びR2は独立してC1〜C8から選択され、R3はC5〜C13である)
の所定量の(a quantity of:所定量の)少なくとも1つのモノエステルを含む掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、式Iのモノエステルが生物分解性で非毒性である、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、式Iのモノエステルが異性化オレフィンに由来するものである、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、R1及びR2が独立してC1〜C8から選択され、R3がC5〜C12である、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、R1及びR2が独立してC1〜C5から選択され、R3がC5〜C8である、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、R1及びR2が独立してC1〜C3から選択され、R3がC5〜C6である、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、式Iのモノエステルの温度100℃での動粘度が約0.5cSt〜2cStの間であり、温度40℃での動粘度が約2cSt〜4cStの間であり、温度0℃での動粘度が約4cSt〜12cStの間である、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、式Iのモノエステルが30時間よりも長いOxidator BNを有する、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、式Iのモノエステルが50時間よりも長いOxidator BNを有する、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、式Iのモノエステルが60時間よりも長いOxidator BNを有する、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、式Iのモノエステルが約−20℃よりも低い流動点を有する、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、式Iのモノエステルが約−60℃よりも低い流動点を有する、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、掘削流体が、約10℃よりも低い流動点と、約1cSt〜約10cStの間の40℃での粘度を有する、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、掘削流体が、約2ポンド/100平方フィート〜約15ポンド/100平方フィートの間の10秒ゲル強度を有する、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、掘削流体が、約93.3℃及び約1000psigで約2ポンド/100平方フィートの10秒ゲル強度を有する、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、掘削流体が、約121.1℃及び約15000psigで約1ポンド/100平方フィートの10秒ゲル強度を有する、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、掘削流体が、表2Aに示したFann 77におけるレオロジー特性プロファイルをもたらす、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、掘削流体が、表2Bに示したFann 77におけるレオロジー特性プロファイルをもたらす、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、掘削流体が、約1ポンド/100平方フィート〜約17ポンド/100平方フィートの間の10分ゲル強度を有する、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、R3がC5である、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、R3がC5であり、R1及びR2がC2である、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、R3がC5であり、R1及びR2がC3である、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、式Iの少なくとも1つのモノエステルが、オクチルヘキサノアート、その異性体及びそれらの混合物である、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、式Iの少なくとも1つのモノエステルが、デシルヘキサノアート、その異性体及びそれらの混合物である、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、式Iの少なくとも1つのモノエステルが、オクチルヘキサノアート、その異性体の混合物、デシルヘキサノアート、その異性体、及びそれらの混合物である、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、ステップ(b)の掘削流体が、約20重量%〜40重量%の間の式Iのモノエステルを含む、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、掘削流体が、
a.約1.0重量%〜約3.0重量%の間の乳化剤及び湿潤剤;
b.約0.1重量%〜約1.5重量%の間の親有機性クレイ;
c.約5重量%〜約12重量%の間の水;
d.約1.0重量%〜約4.0重量%の間の塩;
e.約0.1重量%〜約1.0重量%の間のラテックス濾過制御剤;
f.約40重量%〜約60重量%の間の増量剤;及び、
g.約3.0重量%〜約9.0重量%の間のシミュレートされた掘削固体(simulated drill solids)
をさらに含む、掘削流体組成物を対象とする。
a.約1.0重量%〜約3.0重量%の間の乳化剤及び湿潤剤;
b.約0.1重量%〜約1.5重量%の間の親有機性クレイ;
c.約5重量%〜約12重量%の間の水;
d.約1.0重量%〜約4.0重量%の間の塩;
e.約0.1重量%〜約1.0重量%の間のラテックス濾過制御剤;
f.約40重量%〜約60重量%の間の増量剤;及び、
g.約3.0重量%〜約9.0重量%の間のシミュレートされた掘削固体(simulated drill solids)
をさらに含む、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、掘削流体が、ヘキサニルヘキサノアート及び異性体、ヘキサニルオクタノアート及び異性体、ヘキサニルデカノアート及び異性体、ヘキサニルラウリアート及び異性体、ヘキサニルパルミタート及び異性体、ヘキサニルヘキサデカノアート及び異性体、ヘキサニルステアラート及び異性体、オクタニルヘキサノアート及び異性体、オクタニルオクタノアート及び異性体、オクタニルデカノアート及び異性体、オクタニルラウリアート及び異性体、オクタニルパルミタート及び異性体、オクタニルヘキサデカノアート及び異性体、オクタニルステアラート及び異性体、デカニルヘキサノアート及び異性体、デカニルオクタノアート及び異性体、デカニルデカノアート及び異性体、デカニルラウリアート及び異性体、デカニルパルミタート及び異性体、デカニルヘキサデカノアート及び異性体、デカニルステアラート及び異性体、ドデカニルヘキサノアート及び異性体、ドデカニルオクタノアート及び異性体、ドデカニルデカノアート及び異性体、ドデカニルラウリアート及び異性体、ドデカニルパルミタート及び異性体、ドデカニルヘキサデカノアート及び異性体、ドデカニルステアラート及び異性体、テトラデカニルヘキサノアート及び異性体、テトラデカニルオクタノアート及び異性体、テトラデカニルデカノアート及び異性体、テトラデカニルラウリアート及び異性体、テトラデカニルパルミタート及び異性体、テトラデカニルヘキサデカノアート及び異性体、テトラデカニルステアラート及び異性体、ヘキサデカニルヘキサノアート及び異性体、ヘキサデカニルオクタノアート及び異性体、ヘキサデカニルデカノアート及び異性体、ヘキサデカニルラウリアート及び異性体、ヘキサデカニルパルミタート及び異性体、ヘキサデカニルヘキサデカノアート及び異性体、ヘキサデカニルステアラート及び異性体、オクタデカニルヘキサノアート及び異性体、オクタデカニルオクタノアート及び異性体、オクタデカニルデカノアート及び異性体、オクタデカニルラウリアート及び異性体、オクタデカニルパルミタート及び異性体、オクタデカニルヘキサデカノアート及び異性体、オクタデカニルステアラート及び異性体、イコサニルヘキサノアート及び異性体、イコサニルオクタノアート及び異性体、イコサニルデカノアート及び異性体、イコサニルラウリアート及び異性体、イコサニルパルミタート及び異性体、イコサニルヘキサデカノアート及び異性体、イコサニルステアラート及び異性体、ドコサニルヘキサノアート及び異性体、ドコサニルオクタノアート及び異性体、ドコサニルデカノアート及び異性体、ドコサニルラウリアート及び異性体、ドコサニルパルミタート及び異性体、ドコサニルヘキサデカノアート及び異性体、ドコサニルステアラート及び異性体、並びにそれらの混合物からなる群から選択されるモノエステルを含む、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、掘削流体が、成分:(a)石灰、(b)流体損失制御剤、(c)水及びシェール抑制塩(shale inhibiting salt)を含む水溶液、(d)オイル湿潤剤、(e)非スルホン化ポリマー、(f)スルホン化ポリマー、並びに(g)非親有機性クレイをさらに含む、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、式Iの少なくとも1つのモノエステルが、少なくとも約144a.m.u〜最大約592a.m.uの分子量を有する、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、式Iのモノエステルが内部オレフィンに由来するものである、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、式Iのモノエステルが第二級アルコールに由来するものである、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、式Iのモノエステルが第二級モノエステルである、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、式Iの−O(CO)R3基がR1又はR2の末端に結合されていない、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、式Iのモノエステルがオリゴマー化から得られる生成物を含まない、掘削流体組成物を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルを含み、式Iのモノエステルがアルファオレフィンに由来する生成物を含まない、掘削流体組成物を対象とする。
一実施形態において、本発明は、a)掘削孔の底部でドリル用ビットを回転させるステップと、b)掘削流体を掘削孔に導入して、ドリル切削物をピックアップし且つ掘削孔からドリル切削物の少なくとも一部を運び出すステップとを含む、地下層における掘削孔の掘削方法であって、掘削流体が、i)乳化剤、湿潤剤、増粘剤、増量剤及び流体損失制御剤からなる群から選択される少なくとも1つの添加剤と、ii)式I:
(式中、R1及びR2は独立してC1〜C8から選択され、R3はC5〜C13である)
の所定量の少なくとも1つのモノエステルとを含む、上記方法を対象とする。
(式中、R1及びR2は独立してC1〜C8から選択され、R3はC5〜C13である)
の所定量の少なくとも1つのモノエステルとを含む、上記方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、a)掘削孔の底部にドリル用ビットを回転させるステップと、b)掘削流体を掘削孔に導入して、ドリル切削物をピックアップし且つ掘削孔からドリル切削物の少なくとも一部を運び出すステップとを含む、地下層における掘削孔の掘削方法であって、掘削流体が、i)乳化剤、湿潤剤、増粘剤、増量剤及び流体損失制御剤からなる群から選択される少なくとも1つの添加剤と、ii)所定量の式Iの少なくとも1つのモノエステルとを含み、前記ステップが連続的に実施される、上記方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iのモノエステルが生物分解性で非毒性である、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iのモノエステルが異性化オレフィンに由来するものである、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、R1及びR2が独立してC1〜C8から選択され、R3がC5〜C12である、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、R1及びR2が独立してC1〜C5から選択され、R3がC5〜C8である、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、R1及びR2が独立してC1〜C3から選択され、R3がC5〜C6である、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iのモノエステルの温度100℃での動粘度が約0.5cSt〜2cStの間であり、温度40℃での動粘度が約2cSt〜4cStの間であり、温度0℃での動粘度が約4cSt〜12cStの間である、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iのモノエステルが30時間よりも長いOxidator BNを有する、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iのモノエステルが50時間よりも長いOxidator BNを有する、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iのモノエステルが60時間よりも長いOxidator BNを有する、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iのモノエステルが約−20℃よりも低い流動点を有する、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iのモノエステルが約−60℃よりも低い流動点を有する、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、掘削流体が、約10℃よりも低い流動点と、約1cSt〜約10cStの間の40℃での粘度を有する、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、掘削流体が、約2ポンド/100平方フィート〜約15ポンド/100平方フィートの間の10秒ゲル強度を有する、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、掘削流体が、約93.3℃及び約1000psigで約2ポンド/100平方フィートの10秒ゲル強度を有する、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、掘削流体が、約121.1℃及び約15000psigで約1ポンド/100平方フィートの10秒ゲル強度を有する、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、掘削流体が、表2Aに示したFann 77におけるレオロジー特性プロファイルをもたらす、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、掘削流体が、表2Bに示したFann 77におけるレオロジー特性プロファイルをもたらす、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、掘削流体が、約1ポンド/100平方フィート〜約17ポンド/100平方フィートの間の10分ゲル強度を有する、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、R3がC5である、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、R3がC5であり、R1及びR2がC2である、地下層掘における削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、R3がC5であり、R1及びR2がC3である、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iの少なくとも1つのモノエステルが、オクチルヘキサノアート、その異性体及びそれらの混合物である、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iの少なくとも1つのモノエステルが、デシルヘキサノアート、その異性体及びそれらの混合物である、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iの少なくとも1つのモノエステルが、オクチルヘキサノアート、その異性体の混合物、デシルヘキサノアート、その異性体、及びそれらの混合物である、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、ステップ(b)の掘削流体が、約20重量%〜40重量%の間の式Iのモノエステルを含む、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、ステップ(b)の掘削流体が、
a.約1.0重量%〜約3.0重量%の間の乳化剤及び湿潤剤;
b.約0.1重量%〜約1.5重量%の間の親有機性クレイ;
c.約5重量%〜約12重量%の間の水;
d.約1.0重量%〜約4.0重量%の間の塩;
e.約0.1重量%〜約1.0重量%の間のラテックス濾過制御剤;
f.約40重量%〜約60重量%の間の増量剤;及び、
g.約3.0重量%〜約9.0重量%の間のシミュレートされた掘削固体をさらに含む、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
a.約1.0重量%〜約3.0重量%の間の乳化剤及び湿潤剤;
b.約0.1重量%〜約1.5重量%の間の親有機性クレイ;
c.約5重量%〜約12重量%の間の水;
d.約1.0重量%〜約4.0重量%の間の塩;
e.約0.1重量%〜約1.0重量%の間のラテックス濾過制御剤;
f.約40重量%〜約60重量%の間の増量剤;及び、
g.約3.0重量%〜約9.0重量%の間のシミュレートされた掘削固体をさらに含む、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、掘削流体が、ヘキサニルヘキサノアート及び異性体、ヘキサニルオクタノアート及び異性体、ヘキサニルデカノアート及び異性体、ヘキサニルラウリアート及び異性体、ヘキサニルパルミタート及び異性体、ヘキサニルヘキサデカノアート及び異性体、ヘキサニルステアラート及び異性体、オクタニルヘキサノアート及び異性体、オクタニルオクタノアート及び異性体、オクタニルデカノアート及び異性体、オクタニルラウリアート及び異性体、オクタニルパルミタート及び異性体、オクタニルヘキサデカノアート及び異性体、オクタニルステアラート及び異性体、デカニルヘキサノアート及び異性体、デカニルオクタノアート及び異性体、デカニルデカノアート及び異性体、デカニルラウリアート及び異性体、デカニルパルミタート及び異性体、デカニルヘキサデカノアート及び異性体、デカニルステアラート及び異性体、ドデカニルヘキサノアート及び異性体、ドデカニルオクタノアート及び異性体、ドデカニルデカノアート及び異性体、ドデカニルラウリアート及び異性体、ドデカニルパルミタート及び異性体、ドデカニルヘキサデカノアート及び異性体、ドデカニルステアラート及び異性体、テトラデカニルヘキサノアート及び異性体、テトラデカニルオクタノアート及び異性体、テトラデカニルデカノアート及び異性体、テトラデカニルラウリアート及び異性体、テトラデカニルパルミタート及び異性体、テトラデカニルヘキサデカノアート及び異性体、テトラデカニルステアラート及び異性体、ヘキサデカニルヘキサノアート及び異性体、ヘキサデカニルオクタノアート及び異性体、ヘキサデカニルデカノアート及び異性体、ヘキサデカニルラウリアート及び異性体、ヘキサデカニルパルミタート及び異性体、ヘキサデカニルヘキサデカノアート及び異性体、ヘキサデカニルステアラート及び異性体、オクタデカニルヘキサノアート及び異性体、オクタデカニルオクタノアート及び異性体、オクタデカニルデカノアート及び異性体、オクタデカニルラウリアート及び異性体、オクタデカニルパルミタート及び異性体、オクタデカニルヘキサデカノアート及び異性体、オクタデカニルステアラート及び異性体、イコサニルヘキサノアート及び異性体、イコサニルオクタノアート及び異性体、イコサニルデカノアート及び異性体、イコサニルラウリアート及び異性体、イコサニルパルミタート及び異性体、イコサニルヘキサデカノアート及び異性体、イコサニルステアラート及び異性体、ドコサニルヘキサノアート及び異性体、ドコサニルオクタノアート及び異性体、ドコサニルデカノアート及び異性体、ドコサニルラウリアート及び異性体、ドコサニルパルミタート及び異性体、ドコサニルヘキサデカノアート及び異性体、ドコサニルステアラート及び異性体、並びにそれらの混合物からなる群から選択されるモノエステルを含む、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、掘削流体が、成分:(a)石灰、(b)流体損失制御剤、(c)水及びシェール抑制塩を含む水溶液、(d)オイル湿潤剤、(e)非スルホン化ポリマー、(f)スルホン化ポリマー、並びに(g)非親有機性クレイをさらに含む、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iの少なくとも1つのモノエステルが、少なくとも約144a.m.u〜最大約592a.m.uの分子量を有する、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iのモノエステルが内部オレフィンに由来するものである、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iのモノエステルが第二級アルコールに由来するものである、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iのモノエステルが第二級モノエステルである、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iの−O(CO)R3基がR1又はR2の末端に結合されていない、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iのモノエステルがオリゴマー化から得られる生成物を含まない、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
いくつかの実施形態において、本発明は、式Iのモノエステルがアルファオレフィンに由来する生成物を含まない、地下層における掘削孔の掘削方法を対象とする。
I.モノエステル系掘削流体組成物
本発明のモノエステル系掘削流体は、式I:
(式中、R1及びR2は独立してC1〜C40から選択され、R3はC5〜C40である)
の所定量の少なくとも1つのモノエステルのうちの1つ以上を含み得る。
本発明のモノエステル系掘削流体は、式I:
(式中、R1及びR2は独立してC1〜C40から選択され、R3はC5〜C40である)
の所定量の少なくとも1つのモノエステルのうちの1つ以上を含み得る。
また、界面活性剤(例えば、乳化剤、湿潤剤)、増粘剤、増量剤、流体損失制御剤、及びシェール抑制塩も本発明の掘削流体において任意選択で使用される。本発明の掘削流体は非毒性であることが意図されているので、これらの任意の成分は、モノエステルと同様に、非毒性であるのが好ましい。典型的な乳化剤としては、限定するものではないが、脂肪酸、脂肪酸の石鹸、及び脂肪酸誘導体、例えばアミド−アミン、ポリアミド、ポリアミン、エステル(例えば、ソルビタンモノオレアートポリエトキシラート、ソルビタンジオレアートポリエトキシラート)、イミダキソリン(imidaxolines)、並びにアルコールが挙げられる。
典型的な湿潤剤としては、限定するものではないが、レシチン、脂肪酸、粗トール油、酸化粗トール油、有機リン酸エステル、変性イミダゾリン、変性アミドアミン、アルキル芳香族硫酸塩、アルキル芳香族スルホン酸塩、及び多価アルコールの有機エステルが挙げられる。
典型的な増量剤(weighting agent)としては、限定するものではないが、バライト、酸化鉄、ゲラナ(gelana)、シデライト、及び炭酸カルシウムが挙げられる。
一般的なシェール抑止塩は、アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩である。塩化カルシウム及び塩化ナトリウムが好ましいシェール抑制塩である。
典型的な増粘剤としては、限定するものではないが、親有機性クレイ(例えば、ヘクトライト、ベントナイト及びアタパルジャイト)、非有機性クレイ(例えば、モンモリロナイト(ベントナイト)、ヘクトライト、サポナイト、アタパルジャイト及びイライト)、油溶性ポリマー、ポリアミド樹脂、並びに、ポリカルボン酸及び石鹸が挙げられる。
流体損失制御剤の例としては、限定するものではないが、アスファルト(例えば、アスファルテン及びスルホン化アスファルテン)、アミン処理リグナイト、並びにギルソナイトが挙げられる。高温環境(例えば、坑底温度が約204.4℃(400°F)を超える場合)で使用するための掘削流体については、流体損失制御剤は、好ましくはポリマー系流体損失制御剤である。典型的なポリマー系流体損失制御剤としては、限定するものではないが、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリイソプレン、天然ゴム、ブチルゴムと、スチレン、ブタジエン、イソプレン、及びビニルカルボン酸からなる群から選択される少なくとも2つのモノマーからなるポリマーが挙げられる。ポリマー系流体損失制御剤の単体又は混合物が、本発明の掘削流体において使用され得る。
任意選択で、1つ以上の流動点降下剤が本発明の合成流体(すなわち、モノエステル系掘削流体)において使用され、それらの流動点を降下させる。典型的な流動点降下剤としては、限定するものではないが、エチレン共重合体、イソブチレン重合体、ポリアルキルナフタレン、ワックス芳香族縮合生成物(例えば、ワックス−ナフタレン縮合生成物、フェノール−ワックス縮合生成物)、ポリアルキルフェノールエステル、ポリアルキルメタクリラート、ポリメタクリラート、ポリアルキル化縮合芳香族化合物、アルキル芳香族ポリマー、イミノジイミド、及びポリアルキルスチレンが挙げられる(ポリアルキルナフタレン、ポリアルキルフェノールエステル及びポリアルキルメタクリラートに関する分子量は、約2,000〜約10,000の範囲である)。エチレンコポリマー及びイソブチレンポリマーは、非毒性であるので、好ましい流動点降下剤である。
約1重量パーセント以下の流動点降下剤が使用される(明細書及び特許請求の範囲で使用する場合、流動点降下剤の重量パーセントはモノエステルの重量に基づいており、すなわち、それは、モノエステルの重量で割った流動点降下剤の重量で、その商に100%を掛けたものである)。好ましくは、流動点降下剤は0.005〜約0.5、より好ましくは約0.01〜約0.4、最も好ましくは約0.02〜約0.3重量パーセントの濃度で使用される。使用する場合、流動点降下剤はモノエステルと混合することが好ましく、次いで、得られた組成物は、本明細書に記載のいずれかのさらなる添加剤と組み合わせる。
本発明の掘削流体の特性(例えば、モノエステルと水の比率、密度、など)は、任意の掘削作業に合わせて調整することができる。例えば、掘削流体は、通常、モノエステルの水に対する体積比が約100:0〜約40:60を有し、密度が約0.9kg/l(1ガロン当たり7.5ポンド(ppg))〜約2.4kg/l(20ppg)を有するように調合される。より一般的には、掘削流体の密度は、約1.1kg/l(9ppg)〜約2.3kg/l(19ppg)である。
掘削流体は、好ましくは、構成成分を以下の順で混合することにより製造される:(a)モノエステル、(b)乳化剤、(c)石灰(使用する場合)、(d)流体損失制御剤(使用する場合)、(e)水及びシェール抑制塩を含む水溶液、(f)親有機性クレイ、(g)オイル湿潤剤、(h)増量剤、(i)非スルホン化ポリマー(使用する場合)、(j)スルホン化ポリマー(使用する場合)、並びに(k)非親有機性クレイ(使用する場合)。
II.モノエステルの製造方法
上述のように、本発明は、上記潤滑剤組成物の製造方法をさらに対象とする。
上述のように、本発明は、上記潤滑剤組成物の製造方法をさらに対象とする。
ここに開示したオレフィンは、ガスの液体燃料化法(GTL)、精製プロセス、石油化学プロセス、プラスチック廃棄物の熱分解、及び他のプロセスによって生成されるアルファオレフィンであってよく、これは内部オレフィンへ異性化され、続いてモノエステルに転化される。アルファオレフィンは、モレキュラーシーブ、例えば、SAPO−39、並びに中間細孔ゼオライト、例えばSSZ−32及びZSM−23を含む、二重結合異性化触媒を使用して内部オレフィンへ異性化する。
図1に示したフローチャートを参照すると、いくつかの実施形態において、典型的には潤滑基油粘度及び流動点を有する上記のモノエステル種の製造方法は、(ステップ101)C6〜C84の炭素数を有する内部オレフィン(又は所定量の複数種のオレフィン群)をエポキシ化してエポキシド又は複数種のエポキシドの混合物を形成させるステップと;(ステップ102)エポキシド環を還元法により開環して対応するモノ第二級アルコールを形成させるステップと;(ステップ103)第二級アルコールをC6〜C41カルボン酸でエステル化させて(すなわち、エステル化に供して)内部モノエステル種を形成させるステップを含む。一般に、こうしたモノエステル種を含む潤滑剤組成物は、100℃の温度で0.5センチストーク〜2センチストークの範囲の粘度を有する。
いくつかの実施形態において、所定量のかかるモノエステル種が形成される場合、その量のモノエステル種は実質的に均質であってもよく、又は、2種以上の異なるかかるモノエステル種の混合物であってもよい。
上記方法の実施形態のいくつかにおいて、使用されるオレフィンはフィッシャー−トロプシュ法の反応生成物である。これらの又は他の実施形態において、カルボン酸はフィッシャー−トロプシュ法によって生成されるアルコールに由来するものであってよく、且つ/又は、バイオ由来(bio−derived)脂肪酸であってよい。
いくつかの実施形態において、オレフィンは、α−オレフィン(すなわち、鎖末端に二重結合を有するオレフィン)である。これらの実施形態において、通常、二重結合を内部に取り込むようにオレフィンを異性化することが必要である。こうした異性化は、典型的には、限定するものではないが、結晶性アルミノケイ酸塩及び類似の材料並びにアルミノリン酸塩等の触媒を使用して、触媒作用によって実施される(例えば、米国特許第2,537,283号;第3,211,801号;第3,270,085号;第3,327,014号;第3,304,343号;第3,448,164号;第4,593,146号;第3,723,564号及び第6,281,404号を参照されたい)。このうち最後の特許のクレームには、3.8Å〜5Åの間のサイズの一次元細孔を有する結晶性アルミノリン酸塩系触媒が記載されている。
かかる上記異性化の例のように、またスキーム1(図3)に示したように、フィッシャー−トロプシュアルファオレフィン(α−オレフィン)は、対応する内部オレフィンに異性化し、続いてエポキシ化することができる。次いで、エポキシドはエポキシド環の還元により対応する第二級モノアルコールに変換され、続いて、適切なカルボン酸又はそれらのアシル化誘導体でエステル化(すなわち、ジエステル化)することができる。アルファオレフィン、特に短鎖アルファオレフィンのモノエステルは固体又はワックスになりやすいので、典型的には、アルファオレフィンの内部オレフィンへの転換が必要である。アルファオレフィンの「内部化」とその後のモノエステル官能基への変換によって、生成エステル中の鎖に沿って分枝が導入され、その結果、分子の対称性が低くなり、これによって、目的生成物の流動点が低くなる。また、エステルの内部化は、酸化安定性及び加水分解安定性を高めることもできる。内部エステルは、末端エステルに比べはるかに優れている、驚くべき加水分解安定性及び酸化安定性を示す。エステルの内部化によって立体的な障害性がより大きくなり、これが酸化安定性及び加水分解安定性に寄与し得る。
これらの極性を有するエステル基は、最終生成物の粘度をさらに高めることができる。エステル基を内部化することにより導入される分枝は、流動点及び曇り点などの低温特性を向上させる。粘度は、内部オレフィンの炭素数又はエステル化で使用される酸を増加させることにより高めることができる。
エポキシ化するステップ(すなわち、エポキシ化ステップ)に関して、いくつかの実施形態において、上記オレフィン(好ましくは内部オレフィン)はパーオキシド(例えば、H2O2)又はペルオキシ酸(例えば、ペルオキシ酢酸)と反応させてエポキシドを生成させることができる。(例えば、D. Swern、in Organic Peroxides II巻、Wiley−Interscience、New York、1971、355〜533頁;及びB. Plesnicar、in Oxidation in Organic Chemistry、Part C、W. Trahanovsky(編)、Academic Press、New York 1978、221〜253頁を参照されたい。)オレフィンは、選択性の高い試薬、例えば、四酸化オスミウム(M. Schroder、Chem. Rev. 80巻、187頁、1980参照)及び過マンガン酸カリウム(Sheldon及びKochi、in Metal−Catalyzed Oxidation of Organic Compounds、162〜171頁及び294〜296頁、Academic Press、New York、1981参照)によって対応するジオールに効率的に変換することができる。
対応する第二級モノアルコールへのエポキシド開環のステップに関して、このステップは、金属水素化物の還元手順又は貴金属触媒による水素化方法を使用して、エポキシド環を還元することにより行われる。両手順は、内部エポキシドに必要な第二級アルコールの製造に非常に有効である。
エステル化するステップ(エステル化)に関して、典型的には、酸を使用しアルコールとカルボン酸のエステル化反応を触媒する。エステル化に適した酸としては、限定するものではないが、(数あるものうち特に)硫酸(Munch−Peterson、Org. Synth.、V巻、762頁、1973参照)、スルホン酸(Allen及びSprangler、Org Synth.、III巻、203頁、1955参照)、塩酸(Elielら、Org Synth.、IV巻、169頁、1963参照)、及びリン酸が挙げられる。いくつかの実施形態において、このステップで使用されるカルボン酸は、まず、(例えば、塩化チオニル又はPCl3を用い)塩化アシルに転換される。或いは、塩化アシルを直接使用することができる。塩化アシルが使用される場合、酸触媒は必要なく、典型的には、塩基、例えば、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)又はトリエチルアミン(TEA)などを添加して生成されたHClと反応させる。ピリジン又はDMAPが使用される場合、これらのアミンは、より反応性のアシル化中間体を形成することにより触媒としても作用すると考えられる。(例えば、Fershら、J. Am. Chem. Soc.、92巻、5432〜5442頁、1970;及びHofleら、Angew. Chem. Int. Ed. Engl.、17巻、569頁、1978を参照されたい。)
オレフィンの供給源にかかわらず、いくつかの実施形態において、上記方法で使用されるカルボン酸は、バイオマスから得られる。いくつかのこのような実施形態において、これは、バイオマスからのいくつかのオイル(例えば、トリグリセリド)成分の抽出と、そのオイル成分が含まれるトリグリセリドの加水分解による遊離カルボン酸の形成とを包含する。
スキーム1、スキーム2及びスキーム3で概説したものに従った合成手法を使用した場合、内部オクテン混合物は、それぞれ、塩化ヘキサノイル及び塩化デカノイルでオクチルアルコール中間体をアシル化することによって、内部モノエステル誘導体、オクチルヘキサノアート及びオクチルデカノアートの対応する混合物に変換された。下記の実施例においてこの方法をより詳細に説明する。オクチルヘキサノアート及びデシルヘキサノアートは、掘削流体組成物で使用するに特に適している。
定義及び用語
以下の用語が明細書全体にわたって使用され、別段の指示のない限り、以下の意味を有する。
以下の用語が明細書全体にわたって使用され、別段の指示のない限り、以下の意味を有する。
用語「掘削流体」(“Drilling Fluid”)とは、土壌に掘削孔を掘削する操作の際に使用される多数の液体及びガス状液体並びに液体と固体の混合物(液体、ガス及び固体の固体懸濁液、混合物及びエマルションとして)のいずれかを意味する。一部ではより詳しく十分に定義される「泥水」(“muds”:マッド)について用語「掘削流体」を定めることが好まれるが、一般的な用法での「掘削泥水」(“drilling mud”:掘削マッド)と同義である。
用語「レオロジー」(Rheology:流動学)とは、物質の変形及び流動の調査を意味する。掘削流体のレオロジー測定としては、塑性粘度(PV)、降伏点(YP)及びゲル強度が挙げられる。これらの測定から得た情報を使用して、穴洗浄効率、システム圧損失、等価循環密度、サージ圧及びスワブ圧並びにビット液圧を決定することができる。
用語「流体損失制御剤」(“Fluid Loss Control Agent”)としては、限定するものではないが、アスファルト(例えば、アスファルテン及びスルホン化アスファルテン)、アミン処理リグナイト及びギルソナイトが挙げられる。高温環境(例えば、坑底温度が約204.4°C.(400°F)を超える場合)で使用するための掘削流体に関しては、流体損失制御剤は、好ましくはポリマー系流体損失制御剤である。典型的なポリマー系流体損失制御剤としては、限定するものではないが、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリイソプレン、天然ゴム、ブチルゴムと、スチレン、ブタジエン、イソプレン及びビニルカルボン酸からなる群から選択される少なくとも2つのモノマーからなるポリマーが挙げられる。ポリマー系流体損失制御剤の単体又は混合物は、本発明の掘削流体において使用することができる。
用語「親有機性クレイ」又は「増粘剤」とは、CARBO−GEL(登録商標)II(Baker−Hughes)、親有機性ベントナイト、ヘクトライト、アタパルジャイト及びセピオライトを意味する。ベントナイト及びヘクトライトは、粘度、降伏点を上昇させ、薄い濾過ケーキを構築して流体損失の低減を促進する小板状クレイ(platelet clay)である。多くのポリマーは、非水性流体中での使用に利用することができる。これらのポリマーは流体担持能力を高め、流体損失制御添加剤としても機能し得る。これらには、以下のものが含まれる:エラストマー増粘剤、スルホン化ポリスチレンポリマー、スチレンアクリラート、脂肪酸及びダイマー−トリマー酸の組み合わせ。
用語「乳化剤及び湿潤剤」は、一般に非常に強力な脂肪酸系界面活性剤である一次乳化剤を意味する。これらは、通常、活性化し、安定したエマルジョンを構築するのに石灰を必要とする。湿潤剤と呼ばれることが多い二次乳化剤は、典型的にはイミダゾリン又はアミドをベースとするが(例えば、OMNI−MUL(登録商標)、Baker−Hughes)、活性化に石灰は必要ではない。これらはオイル湿潤固体となるよう作られ、またオイルを乳化する。オイル混合物中に安定性の水を配合するには、界面活性剤の使用が必要である。界面活性剤は表面張力を低下させ、内部水相と「オイル湿潤」固体を乳化する。実際、乳化剤は、所望の用途に応じて、「一次」又は「二次」として分類される。
用語「塩」は、適度な密度を有する掘削流体又はブライン(brine:塩水)を製造するために使用されるCaCl2を意味する。CaCl2は、他のブライン、例えば、NaCl、CaBR2及びZnBR2と混合することができる。合成系泥水の内部相としてのCaCl2ブラインの乳化は主要用途である。なぜならば、ブラインは、水反応性シェール領域を掘削しながら、坑井の浸透安定性を提供するからである。
用語「増量剤」は、掘削流体の密度を増加させるために使用するバライト(硫酸バリウム)(例えば、MICROMAX(商標))を意味する。他の増量剤は、ヘマタイト(酸化鉄)、四酸化マンガン及び炭酸カルシウムである。これらの増量材料は、流体の外部相の密度を増加させる。
用語「ラテックス濾過制御剤」は、Pliolite(登録商標)(Goodyear)ポリマーを意味する。
用語「シミュレートされた掘削固体」は、掘削形成粒子をシミュレートするために使用される粉末化クレイを意味する。
用語「非親有機性クレイ」は、水性から油性へ変換するようにアミン処置されていないクレイを意味する。
用語「泥水重量」又は「密度」は、地面掘削穴の形成圧力を平衡化及び調節し、坑井の安定性を促進するための泥水流体の特性を意味する。泥水密度は、通常、1ガロン当たりのポンド(ポンド/カロン)で報告される。ほとんどの掘削流体は少なくとも少量の空気/ガスを含有しているので、密度を測定する最も正確な方法は加圧泥水平衡を伴うものである。
用語「石灰」は、生石灰(CaO)、生石灰前駆体及び水和生石灰(例えば、消石灰(Ca(OH)2))を意味する。
用語「界面活性剤」は、系において低濃度で存在する場合、系の表面又は界面上に吸着する特性及びこれらの表面(又は界面)の表面自由エネルギー又は界面自由エネルギーを顕著に変化させる特性を有する物質を意味する。界面活性剤の前述の定義で使用する場合、用語「界面」は任意の2つの非混和性相の間の境界を示し、用語「表面」は1つの相がガス(通常、空気)である境界面を表す。
用語「潤滑剤」は、2つの可動面の間に、それらの間の磨耗を低減するように導入される物質(通常、操作条件下で液体)を意味する。モーターオイルとして使用される基油は、一般に、鉱油(グループI、II及びIII)又は合成油(グループIV及びV)として米国石油協会(American Petroleum Institute)によって分類されている。米国石油協会(API)出版番号1509を参照されたい。
用語「流動点」は、流体が流出又は流動する最低温度を意味する(例えば、ASTM国際基準試験方法(ASTM International Standard Test Methods)D 5950−96、D 6892−03、及びD 97を参照されたい)。結果は摂氏度で報告される。多くの市販の基油は流動点に関する仕様を有する。基油が低流動点を有する場合、基油はまた、他の良好な低温特性、例えば、低曇り点、低冷却フィルター目詰まり点、及び低温クランキング粘度(cranking viscosity)を有すると考えられる。
用語「曇り点」とは、結晶形成により液体が相分離し始める温度を意味する。例えば、ASTM標準試験法D 5773−95、D 2500、D 5551、及びD 5771を参照されたい。
「センチストーク」、略称「cSt」は、流体(例えば、潤滑剤)の動粘度に関する単位であり、この場合、1センチストークは、1秒当たり1平方ミリメートルに等しい(1cSt=1mm2/s)。例えば、ASTM標準ガイド及び試験方法D 2270−04、D 445−06、D 6074、及びD 2983を参照されたい。
本明細書における分子及び/又は分子断片の記載に関して、「Rn」(式中、「n」は添え字である)は炭化水素基を意味し、ここで、分子及び/又は分子断片は、直鎖及び/又は分枝鎖であってよい。
用語「Cn」(式中、「n」は整数である)は、炭化水素の分子又は断片(例えば、アルキル基)を示し、ここで、「n」は、断片又は分子中の炭素原子の数を表す。
接頭辞「バイオ」とは、生物起原の再生可能な資源、例えば、一般に化石燃料を除く資源との関連を意味する。
用語「内部オレフィン」とは、非末端炭素−炭素二重結合(C=C)を有するオレフィン(すなわち、アルケン)を意味する。これは、末端炭素−炭素二重結合を有する「α−オレフィン」とは対照的である。
用語「グループI基油」は、米国石油協会刊行物1509の表E−1に規定されているASTM法を使用し、90パーセント未満の飽和物及び/又は0.03パーセントを超える硫黄を含み、80以上120未満の粘度指数を有する基油を意味する。
用語「グループII基油」は、米国石油協会刊行物1509の表E−1に規定されているASTM法を使用し、90パーセント以上の飽和物及び0.03パーセント以下の硫黄を含み、80以上120未満の粘度指数を有する基油を意味する。
用語「グループII+基油」は、110以上120未満の粘度指数を有するグループII基油を意味する。
用語「グループIII基油」は、米国石油協会刊行物1509の表E−1に規定されているASTM法を使用し、90パーセント以上の飽和物及び0.03パーセント以下の硫黄を含み、120以上の粘度指数を有する基油を意味する。
用語「フィッシャー−トロプシュ由来」とは、フィッシャー−トロプシュ法を起源とするか、又はフィッシャー−トロプシュ法によるある段階から生成される、生成物、留分又は供給物を意味する。
用語「石油由来」とは、原油蒸留からの塔頂蒸気気流と、非揮発残留部分である残留燃料を起源とする、生成物、留分又は供給物を意味する。石油由来の製品、留分又は供給物の起源はガス田凝縮物からであってよい。
用語「高パラフィン系ワックス」は、高含有量のn−パラフィンを有するワックスを意味し、n−パラフィン含量は、一般に40重量%超であるが、50重量%を超えていてもよく、さらには75重量%を超えていてもよく、また100重量%未満又は99重量%未満であってもよい。高パラフィン系ワックスの例としては、スラックワックス、脱油スラックワックス、精製蝋下油、ワックス状潤滑ラフィネート、n−パラフィンワックス、NAOワックス、化学プラントのプロセスで生成されたワックス、脱油石油由来ワックス、微結晶性ワックス、フィッシャー−トロプシュワックス、及びそれらの混合物が挙げられる。
「高パラフィン系ワックス由来」という句は、高パラフィン系ワックスを起源とするか、高パラフィン系ワックスからのある段階で生成される、生成物、留分又は供給物を意味する。
用語「芳香族」とは、非局在化電子の連続したクラウドを共有する少なくとも1群の原子を含有する任意の炭化水素化合物であって、原子の群の非局在化電子の数が4n+2のヒュッケル則に対する解に対応する(例えば、6個の電子についてn=1)ものを意味する。代表的例としては、限定するものではないが、ベンゼン、ビフェニル、ナフタレン等が挙げられる。
「シクロパラフィン官能基を有する分子」という句は、単環式又は縮合多環式飽和炭化水素基であるか、1個以上の置換基として単環式又は縮合多環式飽和炭化水素基を含有する任意の分子を意味する。シクロパラフィン基は、任意選択で、1個以上の、例えば1〜3個の置換基で置換されていてもよい。代表的例としては、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロヘプチル、デカヒドロナフタレン、オクタヒドロペンタレン、(ペンタデカン−6−イル)シクロヘキサン、3,7,10−トリシクロヘキシルペンタデカン、デカヒドロ−1−(ペンタデカン−6−イル)ナフタレン等が挙げられる。
「モノシクロパラフィン官能基を有する分子」は、3〜7個の環炭素の単環式飽和炭化水素基である任意の分子、又は3〜7個の環炭素の単一の単環式飽和炭化水素基で置換されている任意の分子を意味する。シクロパラフィン基は、任意選択で、1個以上の、例えば1〜3個の置換基で置換されていてもよい。代表的例としては、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロヘプチル、(ペンタデカン−6−イル)シクロヘキサン等が挙げられる。
「マルチシクロパラフィン官能基を有する分子」という句は、2個以上の縮合環の多環式飽和炭化水素縮合環基である任意の分子、又は2個以上の縮合環の多環式飽和炭化水素縮合環基1個以上で置換されている任意の分子、又は3〜7個の環炭素の単環式飽和炭化水素基2個以上で置換されている任意の分子を意味する。多環式飽和炭化水素縮合環基は、多くの場合、2個の縮合環からなる。シクロパラフィン基は、任意選択で、1個以上の、例えば1〜3個の置換基で置換されていてもよい。代表的例としては、限定するものではないが、デカヒドロナフタレン、オクタヒドロペンタレン、3,7,10−トリシクロヘキシルペンタデカン、デカヒドロ−1−(ペンタデカン−6−イル)ナフタレン等が挙げられる。
用語「動粘度」とは、重力下での液体の流れに対する抵抗の測定値を意味する。多くの基油、それらから製造される潤滑剤組成物、及び装置の正確な操作は、使用されている流体の適切な粘度に依存する。動粘度は、ASTM D445−06によって決定される。結果はmm2/sで報告される。
用語「粘度指数」(VI)は、オイルの動粘度に対する温度変化の影響を示す経験的な、単位のない数値を意味する。粘度指数はASTM D2270−04によって決定される。
用語「Oxidator BN」は、シミュレートされた用途における基油の応答の測定値を意味する。高値、すなわち、酸素1リットルを吸収する時間が長いということは、良好な安定性を示している。Oxidator BNとは、340°Fでの純酸素1気圧下で、Dornte型酸素吸収装置により測定することができる(R. W. Dornte 「ホワイトオイルの酸化(Oxidation of White Oils)」 Industrial and Engineering Chemistry、28巻、26頁、1936を参照)。100gのオイルが1000mlのO2を吸収する期間を時間で報告する。Oxidator BN試験において、100グラムのオイル当たり0.8mlの触媒が使用される。触媒は、使用されるクランクケースオイルの平均金属分析をシミュレートする、可溶性金属−ナフテナートの混合物である。添加剤パッケージは、100グラムのオイル当たり80ミリモルの亜鉛ビスポリプロピレンフェニルジチオホスファートである。
本明細書において別段の指示がない限り、本発明に関連して使用される科学用語及び技術用語は、当業者によって一般的に理解される意味を有するものとする。また文脈によって別段必要とされない限り、単数形の用語は複数を含むものとし、複数形の用語は単数形を含むものとする。より詳しくは、本明細書及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、特に断りのない限り、複数の指示語を包含する。したがって、例えば、「脂肪酸」という記載は、複数の脂肪酸を包含する。さらに、本明細書及び添付の特許請求の範囲において記載されている範囲は、両方の端点と、それら両端点の間のすべての点を包含する。したがって、2.0〜3.0の範囲は、2.0、3.0と、2.0から3.0の間のすべての点を包含する。さらに、本明細書及び特許請求の範囲で使用されている数量、パーセンテージ又は割合を表すすべての数字及び他の数値は、すべての場合において用語「約」により修飾されているものと理解されたい。本明細書で使用する場合、用語「包含する(include)」及びその文法的変化形は、リスト内の項目群(items)の記述が、列挙された項目群に置換又は追加することができる他の同様の項目群を除外しないように、非限定であるものとする。本明細書で使用する場合、用語「含む(comprising)」は、その用語に続いて明確にされている要素又はステップを含むことを意味するが、こうした任意の要素又はステップは網羅的ではなく、実施形態は、他の要素又はステップを包含し得る。
実施例
以下の実施例は、本発明の特定の実施形態を示すために提供する。以下の実施例で開示した方法が単に本発明の例示的な実施形態を表わすものであるということは、当業者によって認識されるはずである。しかし、当業者は、本開示に照らして、記載されている特定の実施形態において多くの変更がなされ、さらに、本発明の本質及び範囲から逸脱することなく同様の又は類似の結果を得ることができることを理解されたい。
以下の実施例は、本発明の特定の実施形態を示すために提供する。以下の実施例で開示した方法が単に本発明の例示的な実施形態を表わすものであるということは、当業者によって認識されるはずである。しかし、当業者は、本開示に照らして、記載されている特定の実施形態において多くの変更がなされ、さらに、本発明の本質及び範囲から逸脱することなく同様の又は類似の結果を得ることができることを理解されたい。
(例1)
オクテンのエポキシオクタンへのエポキシ化
Aldrich Chemical社から購入した、2−オクテン、3−オクテン及び4−オクテンの混合物(1:1:1混合物)は、以下に記載の一般的手順(スキーム1)を用いてエポキシ化した。氷浴中で2000mLのn−ヘキサン中509グラム(2.95mol)の77%mCPBA(メタ−クロロペルオキシ安息香酸)の撹拌溶液に、265グラム(2.36mol)の2−オクテン、3−オクテン及び4−オクテン(1:1:1)混合物を60分かけて添加漏斗を介して滴下添加した。得られた反応混合物を2時間、0℃超で撹拌した。次いで、氷浴を取り除き、反応物を一晩撹拌した。続いて、得られた乳白色の溶液を濾過し、その中に形成されたメタクロロ安息香酸を除去した。次いで、濾液を重炭酸ナトリウムの10%水溶液で洗浄した。有機層は、1時間撹拌しながら無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機溶媒(n−ヘキサン)は、大気圧及び67〜71℃で蒸留により除去した。残りの溶液に対するIR及びNMR分析並びにGCMS分光法によって、残留n−ヘキサンがほとんどないエポキシド混合物の存在を確認した。この溶液は、残留ヘキサンの除去をそれ以上試みることなく、次のステップ(対応する第二級アルコールへのエポキシドの還元)のためにそのまま使用した。エポキシドは少し揮発性であるため、ロータリーエバポレータでの蒸留又は濃縮による感知され得るいかなる損失をも防ぐように注意しなければならない。またエポキシ化は、1:1.5部のギ酸/水素エポキシド溶液を使用して行われた。
オクテンのエポキシオクタンへのエポキシ化
Aldrich Chemical社から購入した、2−オクテン、3−オクテン及び4−オクテンの混合物(1:1:1混合物)は、以下に記載の一般的手順(スキーム1)を用いてエポキシ化した。氷浴中で2000mLのn−ヘキサン中509グラム(2.95mol)の77%mCPBA(メタ−クロロペルオキシ安息香酸)の撹拌溶液に、265グラム(2.36mol)の2−オクテン、3−オクテン及び4−オクテン(1:1:1)混合物を60分かけて添加漏斗を介して滴下添加した。得られた反応混合物を2時間、0℃超で撹拌した。次いで、氷浴を取り除き、反応物を一晩撹拌した。続いて、得られた乳白色の溶液を濾過し、その中に形成されたメタクロロ安息香酸を除去した。次いで、濾液を重炭酸ナトリウムの10%水溶液で洗浄した。有機層は、1時間撹拌しながら無水硫酸マグネシウムで乾燥した。有機溶媒(n−ヘキサン)は、大気圧及び67〜71℃で蒸留により除去した。残りの溶液に対するIR及びNMR分析並びにGCMS分光法によって、残留n−ヘキサンがほとんどないエポキシド混合物の存在を確認した。この溶液は、残留ヘキサンの除去をそれ以上試みることなく、次のステップ(対応する第二級アルコールへのエポキシドの還元)のためにそのまま使用した。エポキシドは少し揮発性であるため、ロータリーエバポレータでの蒸留又は濃縮による感知され得るいかなる損失をも防ぐように注意しなければならない。またエポキシ化は、1:1.5部のギ酸/水素エポキシド溶液を使用して行われた。
(例2)
2,3−エポキシオクタンの第二級オクタノールへの還元
例1に従って生成された、残留ヘキサンのほとんど存在しないエポキシオクタンは、下記の手順に従って、THF(テトラヒドロフラン)中の水素化アルミニウムリチウムで還元した。例1から得た生成物を2つの等しい部分に分割し、それぞれの部分を、無水THF中の水素化アルミニウムリチウムで個別に還元した。例1でオクテンがエポキシドへ完全転換されたと仮定すると、それぞれの部分は、1.18モル(151.3グラム)のエポキシオクタンを含有すると考えられた。したがって、オーバーヘッドスターラーと還流冷却器を装備した3リットルの3つ口反応フラスコに入れた1000mL無水THF中の56グラム(1.48mol)の水素化アルミニウムリチウム懸濁液を氷浴中で0℃まで冷却した。撹拌しながらこの懸濁液に、エポキシオクタン混合物の2つの部分のうちの1つ(151.3グラム:1.18molと推定)を密閉式滴下漏斗によって滴下添加した。添加が完了したら、さらに100mlのTHFを滴下漏斗によって添加した。反応混合物を2時間、0℃で撹拌した。次いで、氷浴を取り除き、反応物を一晩撹拌した。次いで、反応物を1時間ほど加熱還流して、還元を確実に完了した。反応の進行は、少量のアリコートの後処理の際にNMR及びIR分析によりモニターした。完了したら、熱源を氷浴と置き換え、まず500mlのTHFで希釈し、次いで、反応物の温度が室温よりも高くならないように激しく撹拌しながら滴下漏斗を介して15%NaOH溶液を550ml添加することによって(極めてゆっくりと添加)、反応物を後処理した。添加は、灰色のすべての溶液が乳白色の溶液に変換されるまで継続し、追加で30分間撹拌を続けた。撹拌を停止し、溶液を透明な液相と微細な白色沈殿物に首尾良く分離した。混合物を濾過し、濾液を無水MgSO4で乾燥させ、次いで、ロータリーエバポレータで濃縮して溶媒THFを除去し、無色の粘性油状物として2−オクタノール、3−オクタノール及び4−オクタノールの混合物を取得し、これを数日間、室温で放置しながら非常に軟質のワックス状物質に変化させた。例1及び例2に記載した2つの反応において、還元によって132グラムのアルコール又は86%の収率が得られた。エポキシオクタンの第2の部分の還元では、全収率が84%の同様の結果が得られた。また還元は、小スケールのPd/C触媒上での穏やかな水素化によっても達成された。
2,3−エポキシオクタンの第二級オクタノールへの還元
例1に従って生成された、残留ヘキサンのほとんど存在しないエポキシオクタンは、下記の手順に従って、THF(テトラヒドロフラン)中の水素化アルミニウムリチウムで還元した。例1から得た生成物を2つの等しい部分に分割し、それぞれの部分を、無水THF中の水素化アルミニウムリチウムで個別に還元した。例1でオクテンがエポキシドへ完全転換されたと仮定すると、それぞれの部分は、1.18モル(151.3グラム)のエポキシオクタンを含有すると考えられた。したがって、オーバーヘッドスターラーと還流冷却器を装備した3リットルの3つ口反応フラスコに入れた1000mL無水THF中の56グラム(1.48mol)の水素化アルミニウムリチウム懸濁液を氷浴中で0℃まで冷却した。撹拌しながらこの懸濁液に、エポキシオクタン混合物の2つの部分のうちの1つ(151.3グラム:1.18molと推定)を密閉式滴下漏斗によって滴下添加した。添加が完了したら、さらに100mlのTHFを滴下漏斗によって添加した。反応混合物を2時間、0℃で撹拌した。次いで、氷浴を取り除き、反応物を一晩撹拌した。次いで、反応物を1時間ほど加熱還流して、還元を確実に完了した。反応の進行は、少量のアリコートの後処理の際にNMR及びIR分析によりモニターした。完了したら、熱源を氷浴と置き換え、まず500mlのTHFで希釈し、次いで、反応物の温度が室温よりも高くならないように激しく撹拌しながら滴下漏斗を介して15%NaOH溶液を550ml添加することによって(極めてゆっくりと添加)、反応物を後処理した。添加は、灰色のすべての溶液が乳白色の溶液に変換されるまで継続し、追加で30分間撹拌を続けた。撹拌を停止し、溶液を透明な液相と微細な白色沈殿物に首尾良く分離した。混合物を濾過し、濾液を無水MgSO4で乾燥させ、次いで、ロータリーエバポレータで濃縮して溶媒THFを除去し、無色の粘性油状物として2−オクタノール、3−オクタノール及び4−オクタノールの混合物を取得し、これを数日間、室温で放置しながら非常に軟質のワックス状物質に変化させた。例1及び例2に記載した2つの反応において、還元によって132グラムのアルコール又は86%の収率が得られた。エポキシオクタンの第2の部分の還元では、全収率が84%の同様の結果が得られた。また還元は、小スケールのPd/C触媒上での穏やかな水素化によっても達成された。
(例3)
塩化ヘキサノイルによるオクタノールのエステル化:オクチルヘキサノアートの合成
例2で製造された2−オクタノール、3−オクタノール及び4−オクタノールの混合物は、スキーム3に示したようにエステル化剤として塩化ヘキサノイルを使用して下記の手順によってエステル化された。オーバーヘッドスターラーと還流冷却器を装備した3リットルの3つ口反応容器に入れたシクロヘキサン1000ml中の130.5グラム(1mol)のオクタノール混合物の溶液に、126.5グラム(1.25mol)のトリエチルアミンと6.5グラム(0.05mol)の4−N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)を加えた。この混合物を氷浴によって冷却し、約0℃で15分間撹拌した。撹拌冷却溶液に、45分間かけて滴下漏斗を介して148グラム(1.1mol)の塩化ヘキサノイルを滴下添加した。塩化ヘキサノイルをすべて添加したら、反応物を撹拌し、室温までゆっくりと加温した。次いで、反応物を還流し、NMR及びIR分析によってモニターした。反応が完了したら、すべての固形物が消失し透明な溶液(2相溶液)が形成されるまで、得られた乳白色のクリーム状の溶液に水を添加することにより後処理した。二相溶液を分液漏斗で分離させ、有機相を水及びブライン(brine:塩水)で洗浄し、保存した。水相を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル抽出物をブラインで洗浄し、有機相と合わせた。エステルを含有する有機相を無水MgSO4で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレータで濃縮し、わずかにオレンジ色の油状物として218グラム(96%収率)のエステル混合物を得た。生成物を15cm×5cmのシリカゲルプラグに通し、ヘキサンでフラッシングを行った。ヘキサンをロータリーエバポレータで除去し、無色油状物として生成物を得た(214グラムが回収された)。
塩化ヘキサノイルによるオクタノールのエステル化:オクチルヘキサノアートの合成
例2で製造された2−オクタノール、3−オクタノール及び4−オクタノールの混合物は、スキーム3に示したようにエステル化剤として塩化ヘキサノイルを使用して下記の手順によってエステル化された。オーバーヘッドスターラーと還流冷却器を装備した3リットルの3つ口反応容器に入れたシクロヘキサン1000ml中の130.5グラム(1mol)のオクタノール混合物の溶液に、126.5グラム(1.25mol)のトリエチルアミンと6.5グラム(0.05mol)の4−N,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)を加えた。この混合物を氷浴によって冷却し、約0℃で15分間撹拌した。撹拌冷却溶液に、45分間かけて滴下漏斗を介して148グラム(1.1mol)の塩化ヘキサノイルを滴下添加した。塩化ヘキサノイルをすべて添加したら、反応物を撹拌し、室温までゆっくりと加温した。次いで、反応物を還流し、NMR及びIR分析によってモニターした。反応が完了したら、すべての固形物が消失し透明な溶液(2相溶液)が形成されるまで、得られた乳白色のクリーム状の溶液に水を添加することにより後処理した。二相溶液を分液漏斗で分離させ、有機相を水及びブライン(brine:塩水)で洗浄し、保存した。水相を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル抽出物をブラインで洗浄し、有機相と合わせた。エステルを含有する有機相を無水MgSO4で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレータで濃縮し、わずかにオレンジ色の油状物として218グラム(96%収率)のエステル混合物を得た。生成物を15cm×5cmのシリカゲルプラグに通し、ヘキサンでフラッシングを行った。ヘキサンをロータリーエバポレータで除去し、無色油状物として生成物を得た(214グラムが回収された)。
(例4)
触媒としてH 3 PO 4 を使用するヘキサン酸によるエステル化
オクタノールの混合物もまた、下記の手順に従って、触媒としてリン酸を使用し、トルエン中のヘキサン酸によりエステル化した。反応装置は、オーバーヘッドスターラー、ディーン−スターク管付きの還流冷却器及び加熱マントルを装備した1Lの3つ口反応フラスコから構成されていた。反応容器に、50グラム(0.38mol)のオクタノール混合物、66グラム(0.57mol)のヘキサン酸、5グラムの85%リン酸、及び250mlのトルエンを充填した。混合物を6時間、(約110℃で)加熱還流し、一晩還流下で撹拌した。もう1グラムの85%のH3PO4を添加し、(ディーン−スターク管に回収される水のレベルによって示される)水の形成がそれ以上観察されなくなるまで、反応物を還流下で継続して撹拌した。すべてにおいて、反応物は約36時間撹拌した。次いで、反応物を冷却し、ロータリーエバポレータでトルエンを除去し、続いてジエチルエーテルで抽出し、温水(4×500ml)で十分に洗浄し、その後、残留する(有機及び無機の)酸の全てを除去するために300mlの飽和重炭酸ナトリウム溶液とブライン(300ml)ですすぐことにより後処理した。エーテル抽出物を無水MgSO4で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレータで濃縮し、エーテルを除去した。この反応により76グラムの淡黄色油状物が得られた。次いで、油状物を10cm×4cmのシリカゲルプラグに通し、残留するすべての酸を除去した。最終精製ステップの後、73グラムの所望のエステル(オクチルヘキサノアート)が甘い臭気のある無色油状物として回収された。同一の合成手順を用いて、デシルヘキサノアートが同様の収率で合成された。
触媒としてH 3 PO 4 を使用するヘキサン酸によるエステル化
オクタノールの混合物もまた、下記の手順に従って、触媒としてリン酸を使用し、トルエン中のヘキサン酸によりエステル化した。反応装置は、オーバーヘッドスターラー、ディーン−スターク管付きの還流冷却器及び加熱マントルを装備した1Lの3つ口反応フラスコから構成されていた。反応容器に、50グラム(0.38mol)のオクタノール混合物、66グラム(0.57mol)のヘキサン酸、5グラムの85%リン酸、及び250mlのトルエンを充填した。混合物を6時間、(約110℃で)加熱還流し、一晩還流下で撹拌した。もう1グラムの85%のH3PO4を添加し、(ディーン−スターク管に回収される水のレベルによって示される)水の形成がそれ以上観察されなくなるまで、反応物を還流下で継続して撹拌した。すべてにおいて、反応物は約36時間撹拌した。次いで、反応物を冷却し、ロータリーエバポレータでトルエンを除去し、続いてジエチルエーテルで抽出し、温水(4×500ml)で十分に洗浄し、その後、残留する(有機及び無機の)酸の全てを除去するために300mlの飽和重炭酸ナトリウム溶液とブライン(300ml)ですすぐことにより後処理した。エーテル抽出物を無水MgSO4で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレータで濃縮し、エーテルを除去した。この反応により76グラムの淡黄色油状物が得られた。次いで、油状物を10cm×4cmのシリカゲルプラグに通し、残留するすべての酸を除去した。最終精製ステップの後、73グラムの所望のエステル(オクチルヘキサノアート)が甘い臭気のある無色油状物として回収された。同一の合成手順を用いて、デシルヘキサノアートが同様の収率で合成された。
(例5)
オクチルヘキサノアートとデシルヘキサノアートの潤滑特性
下記の表は、オクチルヘキサノアートとデシルヘキサノアートの潤滑特性を示す。
オクチルヘキサノアートとデシルヘキサノアートの潤滑特性
下記の表は、オクチルヘキサノアートとデシルヘキサノアートの潤滑特性を示す。
(例6)
Oxidator BN試験
オクチルヘキサノアート混合物の酸化安定性について、Oxidator BN試験を使用して、所定量のエステルに関し、酸素1リットルを吸収するのにどの程度の時間がかかるのかを測定することにより評価した。オクチルヘキサノアートは、64時間で優れた酸化安定性を示した(上記表1を参照)。
Oxidator BN試験
オクチルヘキサノアート混合物の酸化安定性について、Oxidator BN試験を使用して、所定量のエステルに関し、酸素1リットルを吸収するのにどの程度の時間がかかるのかを測定することにより評価した。オクチルヘキサノアートは、64時間で優れた酸化安定性を示した(上記表1を参照)。
(例7)
例4から得た掘削流体の製造
インバートエマルジョン掘削流体は、(a)まず、例4から得た166.0グラムのエステル(オクチルヘキサノアート)をブレンダーを使用して約1分間撹拌し、(b)次いで、連続して以下の成分:(i)16.0グラムの乳化湿潤剤(OMNI−MUL(登録商標)、Baker−Hughes);(ii)3.0グラムの親有機性クレイ(CARBO−GEL(登録商標)II、Baker−Hughes)を添加し(それぞれの材料を添加した後、約1分間連続混合する)ことにより製造した。続いて、46.0グラムの水を上記混合物に添加し、約10分間混合した。次に、以下の材料を順に添加し、それぞれの材料を添加した後、約5分間混合した:(i)300.3グラムの粉末バライト(非毒性増量剤);(ii)17.2グラムの塩化カルシウム二水和物(バライトへの水の湿潤なく水相に塩分を提供するため);(iii)4.0グラムのラテックス濾過制御剤(Pliolite(登録商標)、Goodyear);及び(iv)掘削形成粒子をシミュレートするための40.0グラムの粉末クレイ。掘削流体の最終密度は、1ガロン当たり14ポンド(約1.7kg/l)であった。
例4から得た掘削流体の製造
インバートエマルジョン掘削流体は、(a)まず、例4から得た166.0グラムのエステル(オクチルヘキサノアート)をブレンダーを使用して約1分間撹拌し、(b)次いで、連続して以下の成分:(i)16.0グラムの乳化湿潤剤(OMNI−MUL(登録商標)、Baker−Hughes);(ii)3.0グラムの親有機性クレイ(CARBO−GEL(登録商標)II、Baker−Hughes)を添加し(それぞれの材料を添加した後、約1分間連続混合する)ことにより製造した。続いて、46.0グラムの水を上記混合物に添加し、約10分間混合した。次に、以下の材料を順に添加し、それぞれの材料を添加した後、約5分間混合した:(i)300.3グラムの粉末バライト(非毒性増量剤);(ii)17.2グラムの塩化カルシウム二水和物(バライトへの水の湿潤なく水相に塩分を提供するため);(iii)4.0グラムのラテックス濾過制御剤(Pliolite(登録商標)、Goodyear);及び(iv)掘削形成粒子をシミュレートするための40.0グラムの粉末クレイ。掘削流体の最終密度は、1ガロン当たり14ポンド(約1.7kg/l)であった。
(例8)
例4から得た掘削流体の製造
インバートエマルジョン掘削流体は、(a)まず、例4から得た168.076グラムのエステル(オクチルヘキサノアート)をブレンダーを使用して約1分間撹拌し、(b)次いで、連続して以下の成分:(i)12.0グラムの乳化湿潤剤(OMNI−MUL(登録商標)、Baker−Hughes);(ii)2.5グラムの親有機性クレイ(CARBO−GEL(登録商標)II、Baker−Hughes)を添加し(それぞれの材料を添加した後、約1分間連続混合する)ことにより製造した。続いて、48.3グラムの水を上記混合物に添加し、約10分間混合した。次に、以下の材料を順に添加し、それぞれの材料を添加した後、約5分間混合した:(i)300.3グラムの粉末バライト(非毒性増量剤);(ii)17.2グラムの塩化カルシウム二水和物(バライトへの水の湿潤なく水相に塩分を提供するため);(iii)2.0グラムのラテックス濾過制御剤(Pliolite(登録商標)、Goodyear);及び(iv)掘削形成粒子をシミュレートするための40.0グラムの粉末クレイ。掘削流体の最終密度は、1ガロン当たり14ポンド(約1.7kg/l)であった。
例4から得た掘削流体の製造
インバートエマルジョン掘削流体は、(a)まず、例4から得た168.076グラムのエステル(オクチルヘキサノアート)をブレンダーを使用して約1分間撹拌し、(b)次いで、連続して以下の成分:(i)12.0グラムの乳化湿潤剤(OMNI−MUL(登録商標)、Baker−Hughes);(ii)2.5グラムの親有機性クレイ(CARBO−GEL(登録商標)II、Baker−Hughes)を添加し(それぞれの材料を添加した後、約1分間連続混合する)ことにより製造した。続いて、48.3グラムの水を上記混合物に添加し、約10分間混合した。次に、以下の材料を順に添加し、それぞれの材料を添加した後、約5分間混合した:(i)300.3グラムの粉末バライト(非毒性増量剤);(ii)17.2グラムの塩化カルシウム二水和物(バライトへの水の湿潤なく水相に塩分を提供するため);(iii)2.0グラムのラテックス濾過制御剤(Pliolite(登録商標)、Goodyear);及び(iv)掘削形成粒子をシミュレートするための40.0グラムの粉末クレイ。掘削流体の最終密度は、1ガロン当たり14ポンド(約1.7kg/l)であった。
(例9)
例7から得た掘削流体のレオロジー
例7の掘削流体のレオロジーは、Fann iX77装置(Fann Instrument Company、Houston、TX)において、「掘削流体フィールド試験用推奨業務、標準手順(Recommended Practice−Standard Procedure for Field Testing Drilling Fluids)」、API Recommended Practice 13B−2(RP 13B−2)、第二版、1991年12月1日、米国石油協会、Washington, D.Cに記載されている手順に従って評価した。測定結果を表2Aに示す。これらの結果から、例4のエステルを使用して許容可能な掘削流体を製造することができること、また、高温(200°F以上)で極めて低いゲル強度を有していることが明らかである。
例7から得た掘削流体のレオロジー
例7の掘削流体のレオロジーは、Fann iX77装置(Fann Instrument Company、Houston、TX)において、「掘削流体フィールド試験用推奨業務、標準手順(Recommended Practice−Standard Procedure for Field Testing Drilling Fluids)」、API Recommended Practice 13B−2(RP 13B−2)、第二版、1991年12月1日、米国石油協会、Washington, D.Cに記載されている手順に従って評価した。測定結果を表2Aに示す。これらの結果から、例4のエステルを使用して許容可能な掘削流体を製造することができること、また、高温(200°F以上)で極めて低いゲル強度を有していることが明らかである。
(例10)
例8から得た掘削流体のレオロジー
例8の掘削流体のレオロジーは、Fann iX77装置(Fann Instrument Company、Houston、TX)において、「掘削流体フィールド試験用推奨業務、標準手順(Recommended Practice−Standard Procedure for Field Testing Drilling Fluids)」、API Recommended Practice 13B−2 (RP 13B−2)、第二版、1991年12月1日、米国石油協会、Washington, D.Cに記載されている手順に従って、評価した。測定結果を表2Bに示す。これらの結果から、例4のエステルを使用して許容可能な掘削流体を製造することができること、また、高温(200°F以上)で極めて低いゲル強度を有していることが明らかである。
例8から得た掘削流体のレオロジー
例8の掘削流体のレオロジーは、Fann iX77装置(Fann Instrument Company、Houston、TX)において、「掘削流体フィールド試験用推奨業務、標準手順(Recommended Practice−Standard Procedure for Field Testing Drilling Fluids)」、API Recommended Practice 13B−2 (RP 13B−2)、第二版、1991年12月1日、米国石油協会、Washington, D.Cに記載されている手順に従って、評価した。測定結果を表2Bに示す。これらの結果から、例4のエステルを使用して許容可能な掘削流体を製造することができること、また、高温(200°F以上)で極めて低いゲル強度を有していることが明らかである。
モノエステルは、Fann 77試験において、特有で異なるレオロジー特性プロファイルを生じた。差異(及び特異性)は、200°F及び250°F並びに高圧で低ゲル強度であるというところにある。この処方は、装置内沈降の兆候を示さなかった。さらに、ゲル強度は非常に均一で変化しない。効果そのものは、長時間掘削を停止した後の循環開始に必要なポンプ圧の減少である。
すべての特許、特許出願及び公開文書は、それぞれ個々の特許、特許出願又は公開文書が具体的且つ個別に参照により組み込まれることを示すのと同程度に本明細書に参照により援用される。
本発明は、本発明の個々の態様の単なる例示として意図される本明細書に記載の特定の実施形態によって範囲が限定されるものではなく、機能的に同等な方法及び構成要素は本発明の範囲内である。実際、本発明の様々な変更は、本明細書に示し記載したものに加えて、前述の説明及び添付の図面から当業者には明らかであろう。こうした変更は、添付の特許請求の範囲の範囲内にあるものとする。
本発明は、本発明の個々の態様の単なる例示として意図される本明細書に記載の特定の実施形態によって範囲が限定されるものではなく、機能的に同等な方法及び構成要素は本発明の範囲内である。実際、本発明の様々な変更は、本明細書に示し記載したものに加えて、前述の説明及び添付の図面から当業者には明らかであろう。こうした変更は、添付の特許請求の範囲の範囲内にあるものとする。
本発明に包含され得る諸態様は、以下のとおり要約される。
[態様1]
式I:
[化1]
(式中、R 1 及びR 2 は独立してC 1 〜C 8 から選択され、R 3 はC 5 〜C 13 である)
の所定量の少なくとも1つのモノエステルを含む掘削流体組成物。
[態様2]
式Iのモノエステルが生物分解性で非毒性である、上記態様1に記載の組成物。
[態様3]
式Iのモノエステルが異性化オレフィンに由来するものである、上記態様1に記載の組成物。
[態様4]
R 1 及びR 2 が独立してC 1 〜C 5 から選択され、R 3 がC 5 〜C 8 である、上記態様1に記載の組成物。
[態様5]
R 1 及びR 2 が独立してC 1 〜C 3 から選択され、R 3 がC 5 〜C 6 である、上記態様1に記載の組成物。
[態様6]
式Iのモノエステルの温度100℃での動粘度が約0.5cSt〜2cStの間であり、温度40℃での動粘度が約2cSt〜4cStの間であり、温度0℃での動粘度が約4cSt〜12cStの間である、上記態様1に記載の組成物。
[態様7]
式Iのモノエステルが、30時間よりも長いOxidator BNを有する、上記態様1に記載の組成物。
[態様8]
式Iのモノエステルが、約−30℃よりも低い流動点と、約−30℃よりも低い曇り点を有する、上記態様1に記載の組成物。
[態様9]
掘削流体が、約10℃よりも低い流動点と、約1cSt〜約10cStの間の40℃での粘度を有する、上記態様1に記載の組成物。
[態様10]
掘削流体が、約2ポンド/100平方フィート〜約15ポンド/100平方フィートの間の10秒ゲル強度を有する、上記態様1に記載の組成物。
[態様11]
掘削流体が、約1ポンド/100平方フィート〜約17ポンド/100平方フィートの間の10分ゲル強度を有する、上記態様1に記載の組成物。
[態様12]
R 3 がC 5 である、上記態様1に記載の組成物。
[態様13]
R 3 がC 5 であり、R 1 及びR 2 がC 2 である、上記態様1に記載の組成物。
[態様14]
R 3 がC 5 であり、R 1 及びR 2 がC 3 である、上記態様1に記載の組成物。
[態様15]
式Iの少なくとも1つのモノエステルが、オクチルヘキサノアート、その異性体及びそれらの混合物である、上記態様1に記載の組成物。
[態様16]
式Iの少なくとも1つのモノエステルが、デシルヘキサノアート、その異性体及びそれらの混合物である、上記態様1に記載の組成物。
[態様17]
掘削流体が、約20重量%〜40重量%の間の式Iのモノエステルを含む、上記態様1に記載の組成物。
[態様18]
掘削流体が、
a.約1.0重量%〜約3.0重量%の間の乳化剤及び湿潤剤;
b.約0.1重量%〜約1.5重量%の間の親有機性クレイ;
c.約5重量%〜約12重量%の間の水;
d.約1.0重量%〜約4.0重量%の間の塩;
e.約0.1重量%〜約1.0重量%の間のラテックス濾過制御剤;
f.約40重量%〜約60重量%の間の増量剤;及び、
g.約3.0重量%〜約9.0重量%の間のシミュレートされた掘削固体をさらに含む、上記態様1に記載の組成物。
本発明に包含され得る諸態様は、以下のとおり要約される。
[態様1]
式I:
[化1]
(式中、R 1 及びR 2 は独立してC 1 〜C 8 から選択され、R 3 はC 5 〜C 13 である)
の所定量の少なくとも1つのモノエステルを含む掘削流体組成物。
[態様2]
式Iのモノエステルが生物分解性で非毒性である、上記態様1に記載の組成物。
[態様3]
式Iのモノエステルが異性化オレフィンに由来するものである、上記態様1に記載の組成物。
[態様4]
R 1 及びR 2 が独立してC 1 〜C 5 から選択され、R 3 がC 5 〜C 8 である、上記態様1に記載の組成物。
[態様5]
R 1 及びR 2 が独立してC 1 〜C 3 から選択され、R 3 がC 5 〜C 6 である、上記態様1に記載の組成物。
[態様6]
式Iのモノエステルの温度100℃での動粘度が約0.5cSt〜2cStの間であり、温度40℃での動粘度が約2cSt〜4cStの間であり、温度0℃での動粘度が約4cSt〜12cStの間である、上記態様1に記載の組成物。
[態様7]
式Iのモノエステルが、30時間よりも長いOxidator BNを有する、上記態様1に記載の組成物。
[態様8]
式Iのモノエステルが、約−30℃よりも低い流動点と、約−30℃よりも低い曇り点を有する、上記態様1に記載の組成物。
[態様9]
掘削流体が、約10℃よりも低い流動点と、約1cSt〜約10cStの間の40℃での粘度を有する、上記態様1に記載の組成物。
[態様10]
掘削流体が、約2ポンド/100平方フィート〜約15ポンド/100平方フィートの間の10秒ゲル強度を有する、上記態様1に記載の組成物。
[態様11]
掘削流体が、約1ポンド/100平方フィート〜約17ポンド/100平方フィートの間の10分ゲル強度を有する、上記態様1に記載の組成物。
[態様12]
R 3 がC 5 である、上記態様1に記載の組成物。
[態様13]
R 3 がC 5 であり、R 1 及びR 2 がC 2 である、上記態様1に記載の組成物。
[態様14]
R 3 がC 5 であり、R 1 及びR 2 がC 3 である、上記態様1に記載の組成物。
[態様15]
式Iの少なくとも1つのモノエステルが、オクチルヘキサノアート、その異性体及びそれらの混合物である、上記態様1に記載の組成物。
[態様16]
式Iの少なくとも1つのモノエステルが、デシルヘキサノアート、その異性体及びそれらの混合物である、上記態様1に記載の組成物。
[態様17]
掘削流体が、約20重量%〜40重量%の間の式Iのモノエステルを含む、上記態様1に記載の組成物。
[態様18]
掘削流体が、
a.約1.0重量%〜約3.0重量%の間の乳化剤及び湿潤剤;
b.約0.1重量%〜約1.5重量%の間の親有機性クレイ;
c.約5重量%〜約12重量%の間の水;
d.約1.0重量%〜約4.0重量%の間の塩;
e.約0.1重量%〜約1.0重量%の間のラテックス濾過制御剤;
f.約40重量%〜約60重量%の間の増量剤;及び、
g.約3.0重量%〜約9.0重量%の間のシミュレートされた掘削固体をさらに含む、上記態様1に記載の組成物。
Claims (18)
- 式I:
(式中、R1及びR2は独立してC1〜C8から選択され、R3はC5〜C13である)
の所定量の少なくとも1つのモノエステルを含む掘削流体組成物。 - 式Iのモノエステルが生物分解性で非毒性である、請求項1に記載の組成物。
- 式Iのモノエステルが異性化オレフィンに由来するものである、請求項1に記載の組成物。
- R1及びR2が独立してC1〜C5から選択され、R3がC5〜C8である、請求項1に記載の組成物。
- R1及びR2が独立してC1〜C3から選択され、R3がC5〜C6である、請求項1に記載の組成物。
- 式Iのモノエステルの温度100℃での動粘度が約0.5cSt〜2cStの間であり、温度40℃での動粘度が約2cSt〜4cStの間であり、温度0℃での動粘度が約4cSt〜12cStの間である、請求項1に記載の組成物。
- 式Iのモノエステルが、30時間よりも長いOxidator BNを有する、請求項1に記載の組成物。
- 式Iのモノエステルが、約−30℃よりも低い流動点と、約−30℃よりも低い曇り点を有する、請求項1に記載の組成物。
- 掘削流体が、約10℃よりも低い流動点と、約1cSt〜約10cStの間の40℃での粘度を有する、請求項1に記載の組成物。
- 掘削流体が、約2ポンド/100平方フィート〜約15ポンド/100平方フィートの間の10秒ゲル強度を有する、請求項1に記載の組成物。
- 掘削流体が、約1ポンド/100平方フィート〜約17ポンド/100平方フィートの間の10分ゲル強度を有する、請求項1に記載の組成物。
- R3がC5である、請求項1に記載の組成物。
- R3がC5であり、R1及びR2がC2である、請求項1に記載の組成物。
- R3がC5であり、R1及びR2がC3である、請求項1に記載の組成物。
- 式Iの少なくとも1つのモノエステルが、オクチルヘキサノアート、その異性体及びそれらの混合物である、請求項1に記載の組成物。
- 式Iの少なくとも1つのモノエステルが、デシルヘキサノアート、その異性体及びそれらの混合物である、請求項1に記載の組成物。
- 掘削流体が、約20重量%〜40重量%の間の式Iのモノエステルを含む、請求項1に記載の組成物。
- 掘削流体が、
a.約1.0重量%〜約3.0重量%の間の乳化剤及び湿潤剤;
b.約0.1重量%〜約1.5重量%の間の親有機性クレイ;
c.約5重量%〜約12重量%の間の水;
d.約1.0重量%〜約4.0重量%の間の塩;
e.約0.1重量%〜約1.0重量%の間のラテックス濾過制御剤;
f.約40重量%〜約60重量%の間の増量剤;及び、
g.約3.0重量%〜約9.0重量%の間のシミュレートされた掘削固体をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
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US13/973,619 US9115303B2 (en) | 2012-11-20 | 2013-08-22 | Biologically-derived monoesters as drilling fluids |
US13/973,619 | 2013-08-22 | ||
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CN109517587A (zh) * | 2017-09-19 | 2019-03-26 | 中石化石油工程技术服务有限公司 | 一种生物质合成基钻井液及其制备方法 |
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-
2014
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- 2014-08-21 EP EP14758768.7A patent/EP3036302A1/en not_active Withdrawn
- 2014-08-21 CN CN201480046329.XA patent/CN105492569A/zh active Pending
- 2014-08-21 JP JP2016536443A patent/JP2016534198A/ja active Pending
- 2014-08-21 WO PCT/US2014/052039 patent/WO2015027032A1/en active Application Filing
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MX2016001759A (es) | 2016-06-02 |
CN105492569A (zh) | 2016-04-13 |
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