JP2016533894A - 膜フィルタ及びろ過方法 - Google Patents

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Abstract

下向きに開口し、貫流可能なベース要素(2)であって、管状のジャケット(3)と、ジャケット(3)内に存在する単一の膜支持体(4)とを有し、膜支持体(4)は、ジャケット(3)に少なくとも1つの連結箇所(15)を介して結合されているベース要素(2)と、膜支持体(4)の上側において膜支持体(4)内に固定されている中空糸膜(5)と、周方向で閉鎖された管(6)であって、ベース要素(2)のジャケット(3)の上側に接続されて、中空糸膜(5)を包囲する管(6)と、ベース要素(2)内へのガス入口(13)と、少なくとも1つの透過液集液室(25)と、少なくとも1つの透過液出口(14)と、ジャケット(3)と膜支持体(4)との間に設けられ、下向きに開口した少なくとも1つの流動室(16)であって、出口(17)を上側に有し、少なくとも1つの流動室(16)は、各水平方向の断面において、ジャケット(3)にも、膜支持体(4)にも隣接し、膜支持体(4)は、ベース要素(2)を、少なくとも1つの流動室(16)を除いて、ろ過すべき液体の、下から上への貫流のために完全に閉鎖する、流動室(16)と、を備える、ろ過すべき液体をろ過する膜フィルタを開示する。さらに、このような膜フィルタ内で液体をろ過する方法を開示する。閉塞傾向を軽減すべく、ベース要素(2)をガス入口(13)の結果として少なくとも1つの流動室(16)の出口(17)まで貫流可能に構成することを提案する。このような膜フィルタ内でろ過すべき液体をろ過する方法では、ガスをベース要素(2)を通してガス入口(13)から少なくとも1つの流動室(16)に流入させ、ろ過すべき液体とともに流動室(16)を通して流動させ、出口(17)を通して管(6)に流入させる。

Description

本発明は、ろ過すべき液体をろ過する膜フィルタであって、下向きに開口し、ガス及び液体が貫流可能なベース要素であって、管状のジャケットと、ジャケット内に存在する単一の膜支持体とを有し、膜支持体は、ジャケットに少なくとも1つの連結箇所を介して結合されているベース要素と、膜支持体の上側において膜支持体内に固定されている複数の中空糸膜であって、それぞれ1つの内腔を有し、ろ過すべき液体から液状の透過液を内腔内にろ過可能である中空糸膜と、周方向で閉鎖された管であって、ジャケットの上側に接続されて、中空糸膜を包囲する管と、ガスをベース要素内に供給するガス入口と、中空糸膜から透過液を集液すべく、中空糸膜の内腔に接続されている少なくとも1つの透過液集液室と、少なくとも1つの透過液集液室から透過液を排出する少なくとも1つの透過液出口と、ジャケットと膜支持体との間に設けられ、液体を貫流させる、下向きに開口した少なくとも1つの流動室であって、液体を管内に送り出す出口を上側に有し、少なくとも1つの流動室は、膜支持体を通る各水平方向の断面において、ジャケットにも、膜支持体にも隣接し、膜支持体は、ベース要素を、少なくとも1つの流動室を除いて、液体の、下から上への貫流のために完全に閉鎖する、流動室と、を備える膜フィルタに関する。
さらに本発明は、このような膜フィルタ内でろ過すべき液体をろ過する方法であって、液体をベース要素に流入させ、液体は、少なくとも1つの流動室を貫流し、このとき、膜支持体の周囲を流動し、ガスをガス入口を通してベース要素に流入させ、液体は、出口を通してのみベース要素の上側で流出し、出口を通してのみ管に流入し、ガスは、ベース要素の上側で流出し、管に流入し、管内を上昇し、これにより、膜フィルタ内での液体の上昇運動を発生させ、上昇する液体及びガスは、中空糸膜の外側を洗浄し、中空糸膜の外側と中空糸膜の内腔との間には、差圧が作用しており、差圧に基づいて、液体から液状の透過液がろ過され、中空糸膜の内腔に流入し、透過液は、内腔から集液され、膜フィルタから流出する方法に関する。
冒頭で述べた特徴を有する膜フィルタは、本発明者の1名も名を連ねる国際公開第02/22244号において公知である。
この公知の膜フィルタは、固体に富んだ排水をろ過するために設計されており、例えば生物学的処理設備における膜型バイオリアクタ(MBR:Membranbioreaktor)あるいは膜分離活性汚泥法に見出せる。この場合、膜フィルタは、処理設備の槽内に浸漬されてもよいし、供給管路及び排出管路を有し、槽外(trocken)に設置されてもよい。ろ過のための動力は、大抵の場合、透過液側に加えられた負圧を介して実現されるが、槽外に設置される変化形態の場合、フィード側(原水側)の僅かな正圧を介して実現されてもよい。
中空糸膜は、5mm未満、大抵の場合、0.5〜3mmの直径を有しており、精密ろ過膜又は限外ろ過膜の透過性を有している。逆浸透又はナノろ過用の中空糸膜の使用も可能である。
ろ過により分離された物質により膜フィルタが閉塞されてしまうことを回避すべく、膜フィルタは、連続的に又は周期的なインターバルで洗浄される。一般に使用される、膜フィルタの物理的洗浄法は、液体又はガスによる中空糸膜の透過液側からの逆洗と、中空糸膜の外面における気泡洗浄とを組み合わせて行われる。気泡洗浄の場合、気泡は、下から膜フィルタに注入され、その後、中空糸膜に沿って上昇し、中空糸膜をろ過すべき液体内で動かす。気泡の上昇により、常に、液体の上昇流動も発生される。ガス及び液体からなる二相流の剪断力は、高い乱流を有し、これにより付着物は、膜から剥ぎ取られ、洗い流される。膜型バイオリアクタの場合、ガスとして一般に空気が使用される。
「気泡ポンプ効果(Mammutpumpeneffekt)」、すなわち、上昇する気泡により引き起こされる、膜フィルタを通る液体の上昇流動は、中空糸膜が、周方向で閉鎖された管により包囲されると、これにより気泡が膜フィルタ内に、すなわち、中空糸膜の直接的近傍に維持されるので、特に高い清浄化作用を中空糸膜に対して及ぼす。管のこの肯定的な効果は、発明の背景として、特に特開2003−024937号公報及び米国特許出願公開第2006/0273007号明細書に記載されている。
公知の膜フィルタの一実施の形態では、浸漬型又は槽外設置型で使用可能な膜フィルタの中空糸膜が、単一の膜支持体に固定されており、単一の膜支持体が6つの連結箇所を介してベース要素の管状のジャケットに結合されている。膜フィルタは、中空糸膜が接続されている透過液集液室を有している。中空糸膜は、上側で個々に閉鎖されている。
これに加え、この膜フィルタのベース要素は、中空糸膜間に突入する口金にガス通路を介して接続されているガス入口を有している。口金を介してガスは、膜支持体の上方で中空糸膜間のろ過すべき液体に注入される。注入されたガスの気泡ポンプ効果により、液体は、下からベース要素の連結箇所間の6つの孔を通して吸い込まれる。孔は、膜支持体とジャケットとの間に存在する複数の流動室をベース要素内に形成する。液体は、これらの流動室内を通ってモジュールベースを貫流し、その後、モジュールベースの上側で注入されたガスと混合された後、ガスとともに膜フィルタ内を上昇し、その後、ガス及び液体は、上側で膜フィルタから流出する。特徴的であるのは、液体が、ジャケットと膜支持体との間に位置する6つの孔、すなわち、6つの流動室を通してのみベース要素を貫流することである。液体を貫流させるその他の通路は、ベース要素には存在しない。すなわち、膜支持体は、ベース要素を、流動室を除いて閉鎖している。
この膜フィルタにとってさらに特徴的であるのは、ガスと液体とが別々に中空糸膜へと導かれることである。すなわち、液体は、膜支持体の下からジャケットと膜支持体との間の流動室を通して流れ、ガスは、膜支持体の上の中央の口金から中空糸膜へと流れる。
ベース要素内において、特に、液体を貫流させる小さな孔としての、並列に接続された複数の流動室は、閉塞に弱い。並列に接続された孔の1つに堆積又は横断面積狭窄が、例えば流れ込んだ葉又は繊維質の結合物により生じると、この孔内で通流速度が低下し、さらなる閉塞のおそれが増す。それゆえ、並列に接続された複数の小さな孔を貫流するこのようなシステムは、方法技術的に不安定といえる。1つの流動通路内で開始した閉塞は、それ自体が加速するとともに、十分な代替流動経路が流動用に開いていない限り、相応の流動通路の完全な閉塞に至らしめる。例えば6つの並列の孔を有する公知の膜フィルタの場合、孔の1つの閉塞が始まったとき、残りの5つの孔は、この減じられた通流量を補償し得る。1つの孔の完全な閉塞時、他の孔は、それぞれの通流量を20%上昇させねばならない。並列に接続された内部貫流通路の閉塞のおそれは、通路の数が少なくなり、通路横断面積が大きくなるにつれ、連続的に低下する。
ベース要素内の孔が閉塞するという問題の他に、公知の膜フィルタの場合、連結箇所の直ぐ上に別の問題が生じる。流動方向で連結箇所の陰となるところに、粒子が堆積するおそれがあり、フィルタの部分的な閉塞に至らしめる場合がある。乱流の弱い流動領域における粒子の堆積は、膜型バイオリアクタの場合、必然的に特に大きな問題となる。これは、膜型バイオリアクタの場合、ろ過すべき液体が、堆積及び閉塞の傾向を示す多数の粒子、髪の毛、繊維質の結合物その他の夾雑物を含んだスラリであるからである。
公知の膜フィルタの3つめの問題は、システムをスケールアップしたときの、膜支持体の上側の中央の口金による不十分なガス分配である。中央において中心部を上昇する気泡は、束直径全体に達する程度に気泡の大きさが増大するまであるいは気泡が水平方向に拡がるまでに、助走区間を必要とする。直径が大きくなるとともに、この助走区間は、長くなり、均等に曝気され得る膜束の最大の直径は、10cm程度に制限されていることが判っている。より大きな直径は、束の外側領域が、下側の固定箇所の近傍では、注入される空気のエネルギにより不十分にしか清浄化されず、これにより、閉塞する傾向を示すに至る。
発明の背景として、独国特許出願公開第19811945号明細書も、中空糸膜が固定されている膜支持体を有するベース要素を備える膜フィルタを記載している。この出願にも本発明者の1名が名を連ねている。ここでは、膜フィルタ及びベース要素は、1つの共通の管により包囲される。しかし、膜支持体が結合されているベース要素のジャケットは存在しない。膜フィルタは、膜支持体と管との間に、ろ過すべき液体が貫流する流動室を有している。この流動室の他に、膜フィルタは、ろ過すべき液体及びガスのための複数の別の通流開口を内部に有しているが、これらの別の通流開口は、膜支持体と管とに隣接していない。問題であるのは、まさにこれらの並列に貫流される複数の小さな通流開口である。それというのも、小さな通流開口は、極めて閉塞しやすいからである。
課題
本発明の根底にある課題は、閉塞傾向が軽減されている膜フィルタを提供することである。
解決手段
公知の膜フィルタから出発して、本発明により、ベース要素が、ガス入口の結果として、少なくとも1つの流動室を通して出口まで貫流可能であることを提案する。これにより、ガスは、公知の膜フィルタのように別体のガス管路を介して、中央において、膜支持体に固定された中空糸膜の中心部に導入されるのではなく、ガス供給は、液体とともに少なくとも1つの流動室を通して中空糸膜の外側領域において実施される。これにより、膜フィルタの閉塞傾向を軽減する複数の利点が生じる。一方では、ガスと液体とからなる二相流の剪断力が、膜支持体の洗浄のためにも利用され、他方では、直接、膜の下側領域で、ガスが膜束の縁部領域にも注入され、その結果、ここでも閉塞傾向が軽減される。
膜フィルタの上述の態様において、管が中空糸膜の自由長さ、すなわち、液体中に存在する長さの少なくとも50%を包囲していることが有利である。これにより、管内の気泡ポンプ効果が十分に強い流動を流動室内に発生させ、流動室内に存在する膜支持体も洗浄することが保証される。
本発明に係る膜フィルタは、水平方向の断面において円形の膜支持体を有していることができ、膜支持体は、膜支持体に固定され、密に相並んで配置された複数の中空糸膜を有している。しかし、円形横断面内に中空糸膜を密に充填した膜束の直径は、制限されている。膜型バイオリアクタ内での中空糸モジュールの実際の運転は、液体とガスとからなる二相流の剪断力が運転条件次第で最大で約2.0〜2.5cm中空糸膜の束内に作用することを示している。それゆえ、円形の横断面を有する膜束の外径は、約4〜5cmに制限されている。
択一的には、膜支持体は、長方形、多角形又は任意に成形された別の横断面を有している。膜支持体の横断面を非円形に構成した場合、ジャケット及び管の外形を膜支持体の外形に適合させることが有利である。膜支持体、あるいはベース要素のジャケットが例えば長方形であるとき、ジャケットに接続される管も、ジャケットの寸法に類似した寸法の長方形に構成することが有利である。
直径をより大きなものとする場合には、少なくとも1つの流動室が、膜支持体内に入り込んでいる湾部を有しているのが有利である。これにより、膜が密に充填された横断面の幅は、ガスと液体とからなる二相流の剪断力を介して外側から洗浄され得る程度に低減され得る。湾部の最も単純な形態は、純然たる半径方向の湾部である。上述した制限を背景に、膜支持体の直径は、湾部により約8〜10cmに増加され得る。
より大きな直径の場合、湾部の別の形状、ひいては膜支持体の別の幾何学形状、例えば膜支持体のクローバーの葉形状又は複数の円形の膜束が配置されている1つの膜支持体が可能である。
より大きな直径を有する膜フィルタの好ましい態様において、膜支持体は、湾部により形成される複数のフィンガを有し、複数のフィンガは、膜支持体の連結部を介して結合されている。フィンガは、好ましくは平行に配置されている。この場合、フィンガなる称呼は、膜支持体を通る水平方向の断面において、フィンガが一様な幅を有しているという特徴に関する。しかし、このことは、フィンガが鉛直方向でも一様な高さを有していること、あるいはこの高さが何らかの形で幅と相関関係にあることを意味しない。これにより、フィンガは、中空糸膜が装着される領域の幅を一様に構成し、かつ自由に選択する可能性を提供する。フィンガの、膜が装着される領域の幅を2〜5cmに構成することが有利であることが判っている。これは、そうすることで、フィンガの、中空糸膜が装着される領域の最適な洗浄が、固定箇所の近傍でも保証されているからである。
連結箇所の数をできる限り少なくすることが有利である。これは、そうすることで、ろ過すべき液体のための流動通路の数が少なくなると同時に、その流動横断面積が大きくなるからである。これにより、並列に貫流される流動通路の閉塞の問題は、明らかに軽減される。
フィンガを有する膜フィルタの上述の態様では、膜支持体が、連結部を延長したところにある最大で2つの連結箇所を介してジャケットに結合されていることが、さらに有利である。このことは、とりわけ、射出成形部品としてベース要素を製造する際に有利である。
このような本発明に係る膜フィルタの好ましい態様において、膜支持体はジャケットに1つの連結箇所のみを介して結合されている。この場合、液体及びガスの、膜フィルタを貫流する全量が、一緒にこの1つの流動室を通して流れ、次に流動室の出口を通して、ベース要素のジャケットに上側で接続される管に流入する。特に管内を上昇するガスが形成する気泡ポンプ効果により、この種のシステムは、いわば強制貫流とも称され得る。すなわち、ガスが膜フィルタ内を上昇している限り、液体も下からベース要素を通して吸い込まれる。すなわち、何かが膜フィルタを通して流れている限り、この1つの流動通路は、完全に閉塞されておらず、それゆえ、部分的に閉塞しているときでさえ、いまだ、流動の比較的高い剪断力により洗浄して閉塞を解消し得る能力を保有している。比較的高い剪断力は、例えばガス量の増加、ひいては流動の乱流の増加により達成可能である。部分的に閉塞した流動通路を洗浄して閉塞を解消する可能性の利点は、内部貫流通路が複数あり、これらが並列に接続されている場合には、当てはまらない。このようなシステムの場合、1つの通路が部分的に閉塞されてしまうと、通路は、このために低くなった通流速度に基づいて完全に閉塞する傾向を示す。完全に閉塞した流動通路を再び清浄化するには、ガスと液体とからなる二相流を介した膜フィルタの機械的洗浄だけでは、一般に不十分である。このような場合、しばしば、膜フィルタの集中的な化学的清浄化から、手動での機械的清浄化までが必要である。部分的に閉塞された流動通路を洗浄して閉塞を解消する可能性は、並列の流動通路の数が少なくなるにつれ、高まる。それゆえ、唯一の流動通路を選択するのが有利である。しかし、これには、本発明に係る膜フィルタにも制約がある。
本発明に係る膜フィルタにおける単一の連結箇所の実現は、ベース要素の約15〜18cmの直径までしか有意義でない。より大きな膜支持体の場合、膜フィルタが、互いに反対側に位置する少なくとも2つの連結箇所を有していると、静力学的観点からより有利である。本発明に係る膜フィルタの本態様において、一方の連結箇所を介して透過液出口を、他方の連結箇所を介してガス入口を接続することが有利である。
製造技術上の理由から、膜支持体にフィンガを有する本発明に係る膜フィルタの態様では、フィンガの、中空糸膜が装着される領域の幅を、連結部の両側で、かつ連結部の領域でも、一様に構成し、その際、連結部上方のフィンガ間の小さな領域には、膜を装着しないことが有利である。
流動方向で連結部の陰となるところでフィンガ間に固体粒子が堆積するのを回避するために、連結部の横断面をフィンガ間では鉛直方向で出口まで形成せず、既に手前で先細りするようにテーパさせることが有利である。同じことは、膜支持体をジャケットに結合する連結箇所の構成についてもいえる。
この場合、膜支持体は、少なくとも1つの連結箇所より上の水平方向の断面の各々において、完全にジャケットから離隔されている。同時にジャケットが上側で少なくとも膜支持体の上端まで達していると、膜支持体は、この水平方向の断面において完全に出口内に埋没されている。この場合、膜支持体は、必ずしもベース要素の上側で1つにまとめられている必要はない。それというのも、複数のフィンガと、フィンガ間の、出口までは形成されていない連結部とを有する膜支持体の例では、出口内の横断面が、1つの膜支持体のすべての部分である互いに離隔した複数のフィンガを有しているからである。
本発明の範囲内で、フィンガ間の流動室の湾部の幅も一様に構成することは、有利である。この幅は、運転条件及びろ過すべき液体の固体含有量次第で、好ましくは3〜8mmの範囲である。固体含有量が比較的低く、固体粒子が比較的小さいときは、充填密度向上の理由から、より小さな寸法も、ろ過すべき液体がそれでもなお十分に流動室を通って流動可能であるという条件の下、有意義である場合がある。
ベース要素の貫流を均すには、少なくとも1つの流動室が、水平方向の断面の少なくとも1つにおいて、少なくとも1つの流動通路を形成し、流動通路が、流動通路の長さの80%超にわたって一様な幅を有していることが有利である。湾部の箇所において流動技術的な観点から膜支持体の外縁の丸み付けが有利であるので、流動通路の幅は、この箇所では、一様な幅から僅かに外れている。
膜フィルタの上述の本発明の構成において、膜支持体が、水平方向の断面において、下向きに減少していく横断面積を有していることは有利である。これにより、流れが当たる斜めの縁が膜支持体に生じ、斜めの縁において、ろ過すべき液体中に存在する夾雑物、例えば髪の毛又は繊維質の結合物、葉又はより粗い粒子が導出可能である。この場合、斜面は、上述の夾雑物が膜支持体において外部に向かって流動室内へと導出されるように構成されている。このことは、明確にフィンガの例で説明される。膜支持体のフィンガに下方からの流れが当たると、繊維質の結合物が、フィンガの、この流れが当たる縁に当たり、そして、フィンガの、流れが当たる縁を斜めに構成したことに基づいて、フィンガの端部まで滑っていき、その後、フィンガから流動通路に導出され、モジュールから洗い流される。下向きに減少していく水平方向の横断面積を有する膜支持体の構成を介して、夾雑物が容易に固着し得る、流れの中に存在して流れが当たる水平方向の縁は、大幅に回避される。
膜フィルタの好ましい態様では、ベース要素が、ガスをベース要素内に供給するガス入口を有している。本態様において、ガス入口は、膜支持体より下に存在する。ガス入口が膜支持体の直下に配置されていると、有利である。これは、そうすることで、ガスの吹き込み深さが最小化され、曝気の所要エネルギに有利に作用するからである。
発明の背景として公知の膜フィルタは、例えばガス‐液体混合物を発生させるために、鉛直方向に方向付けられた混合チャンバを有している。しかし、鉛直方向に方向付けられた混合チャンバは、ガスの吹き込み深さ、ひいては所要エネルギを高めてしまうという欠点を有している。水深が2mであるとき、20cmの追加の吹き込み深さは、混合チャンバに基づいて既に10%高い所要エネルギを意味する。国際公開第2008/144826号には、ガスと液体とを混合する鉛直方向に延びる混合チャンバを有するこの種のシステムが記載されている。
択一的には、ガス入口は、ベース要素の同じ部分であることなしに、下方からガスをベース要素内に供給する。
膜型バイオリアクタにおける排水処理用に本発明に係る膜フィルタを使用すべく、中空糸膜が上側で個々に閉鎖されており、その上端で自由にろ過すべき液体の流動中を浮遊することが有利である。これにより、夾雑物、特に髪の毛及び繊維質の結合物自体は、フィルタの貫流時に中空糸膜の周囲に巻き付いたときでさえ、膜フィルタから洗い流され得る。
下側でしかベース要素の膜支持体に固定されていない中空糸膜を有する本発明に係る膜フィルタの本態様において、ベース要素は、中空糸膜の内腔に接続されている透過液集液室と、透過液を膜フィルタから流出させる透過液出口とを有している。この場合、これに加え、閉鎖された周囲を有する管が少なくとも中空糸膜の上端まで延在していることが有利である。好ましくは、本発明に係る膜フィルタは、中空糸膜の上端を越えて延在する管を有している。これにより、中空糸膜の上側の領域で鉛直方向の流動成分が優勢であることが保証され、これにより、特に、フィルタからの夾雑物の取り去り及び洗い流しが促進される。
曲げ剛性がより低い中空糸膜の場合、本発明に係る膜フィルタがベース要素に対して付加的に、中空糸膜が上側で固定されているヘッド要素を有していると、有利である。これに加え、このような本発明に係る膜フィルタの場合、ヘッド要素は、中空糸膜の内腔に接続される透過液集液室と、透過液出口とを有していることができる。この場合、ヘッド要素のみが、又は付加的にベース要素も、透過液集液室と透過液出口とを有していることができる。ヘッド要素及びベース要素に各1つの透過液集液室及び各1つの透過液出口を備える本発明に係る膜フィルタの構成は、構造的により手間あるいはコストを要し、それゆえ、中空糸膜の長さ又は内腔直径が、発生した透過液の排出を、内腔内の圧力損失に基づいて制限してしまう場合にのみ有意義である。中空糸膜の両側での透過液の排出は、中空糸膜のより長い長さと、中空糸膜の内腔のより小さい直径とを許容し、これにより、膜フィルタにおけるより高い充填密度が実現可能である。
1つのベース要素と1つのヘッド要素とを備える膜フィルタの上述の本発明の態様では、ヘッド要素が、ベース要素の、出口における横断面と類似の横断面を有する膜支持体を有していると、有利である。
1つのヘッド要素を備える膜フィルタの上述の本発明の態様では、膜フィルタに供給する前に液体から夾雑物の大部分を取り除くことが有意義である。このことは、膜型バイオリアクタの場合、ヘッド要素の下の中空糸膜間での夾雑物の固着を最小化すべく、一般に、スラリの精選により達成される。同じ理由から、本発明に係る膜フィルタの本態様の場合、閉鎖された周囲を有する管がヘッド要素まで導かれないことが有意義である。しかし、このことは、膜フィルタの浸漬運転でしか可能でない。
管がヘッド要素まで導かれない本発明に係る膜フィルタの最も簡単な形態は、管の上端とヘッド要素との間に間隔を空けることである。これにより、液体はヘッド要素に到達する前に既に膜フィルタから流出可能である。このことは、ヘッド要素の閉塞傾向を軽減する。膜フィルタの上述の本発明の態様では、膜フィルタのヘッド要素まで導かれない閉鎖された周囲を有する管の上側に、周囲に開口を有する管延長部材が接続されていると有利である。開口は、液体の一部を膜フィルタからヘッド要素への到達前に既に流出させるという意義を有している。これによっても、ヘッド要素より下での髪の毛及び繊維質の結合物の固着は軽減される。閉鎖された周囲を有する管を少なくともベース要素とヘッド要素との間の間隔の半分まで導くことは、気泡ポンプ効果を利用し、中空糸膜に対して略平行に流れる流動を発生させるために、有利である。これにより、これに加え、ろ過すべき液体が外部から管の周囲を介して流入することが回避される。このような形での流入は、膜フィルタ内での流動技術的に不都合な横方向流動に至らしめかねない。管と管延長部材とは、1つの部材からなっていてもよい。
気泡ポンプ効果に基づいて、本発明に係る膜フィルタにおいて、既にベース要素内で高い流速が形成される。液体の流動とガスの流動との組み合わせは、一方では、ベース要素の閉塞に対抗するのに有利である。しかし、他方では、ガスをベース要素内の流動室の横断面にわたって均等に分配するという要求をもたらす。それというのも、ろ過すべき液体の高い流速に基づいて、気泡が、液体に供給する箇所において直接、鉛直方向上方に、かつ水平方向では僅かな混合傾向しか示さずに上昇していくからである。
気泡ポンプ効果を利用した本発明の背景において公知の膜フィルタの場合、液体内でのガスの分配は、それゆえ、鉛直方向に方向付けられた混合チャンバ又は液体が水平方向でも流動横断面にわたって拡散し得る流入域を介して達成される。米国特許第5482625号明細書は、本願の管に相当する側方の制限部を有するプレートモジュールにおけるこのような流入域を記載している。しかし、鉛直方向に延びる流入域又は混合チャンバは、ガスが比較的深い吹き込み深さで供給されるので、曝気のための比較的高い所要エネルギの既に上述した欠点を有している。
ベース要素内の流動室の横断面にわたって均等なガスの分配は、膜フィルタの本発明の一態様において、ガスを膜支持体の下方の複数の箇所で液体に供給するガス分配システムを介して達成される。
本発明に係る膜フィルタにおいて、膜支持体は、ベース要素を、流動室を除いて、液体の貫流のためだけではなく、ガスの貫流のためにも完全に閉鎖している。
公知の方法から出発して、本発明により、ガスをガス入口を通して少なくとも1つの流動室に流入させ、次にガスは、液体とともにベース要素を、ジャケットと膜支持体との間の少なくとも1つの流動室において貫流し、出口を通して管に流入することを提案する。このような本発明に係る方法は、本発明に係る膜フィルタにおいて実施され、同様に、本発明に係る膜フィルタについて挙げた利点を有している。
本発明に係る方法の好ましい態様において、液体及びガスは、膜支持体を通る水平方向の断面の少なくとも1つにおいて、膜支持体の周囲を完全に流動する。本発明に係る膜フィルタにおいて連結箇所と称する、膜支持体とジャケットとの間の各結合箇所は、流動方向でこの結合箇所の上方の陰となるところに液体の粒子又は固体が堆積し、中空糸膜の、その上方に存在する領域における閉塞に至らしめるおそれを招く。このことは、特に、連結箇所が鉛直方向でベース要素の出口に至るまでそのままの幅で延在しているときに当てはまる。このおそれは、連結箇所が鉛直方向上向きに先細りし、既にベース要素の出口の手前で終端していることにより回避可能である。先細りする領域において、ガスと液体とからなる二相流は、流動方向で連結箇所の陰となるところで拡がり、その結果、連結箇所の上方で膜支持体の周囲を完全に流動する。
本発明に係る方法を実施するために、膜フィルタは、液体中に浸漬されていてもよい。そして膜フィルタは、液体に包囲されており、ベース要素に導入されて膜フィルタ内を上昇するガスの気泡ポンプ効果に基づいて、液体は、下方からベース要素に吸い込まれ、ガスとともにフィルタユニットを貫流し、ともに上側でフィルタユニットから流出する。
本発明に係る方法の範囲内で、液体は、第1の液体管路によりベース要素に供給され、第2の液体管路により上側で膜フィルタから排出されてもよい。第2の液体管路は、中空糸膜の上方で、ベース要素の上側に接続されて中空糸膜を包囲する管に接続されている。本発明に係るフィルタユニットの運転のこの変化形態は、「槽外設置」運転ともいう。
本発明に係る方法において、ベース要素のジャケットの上側に接続された管に基づいて、注入したガスは、強い気泡ポンプ効果を本発明に係る膜フィルタ内に発生させ、この気泡ポンプ効果は、特にベース要素の流動室内に高い流速をも発生させる。このことは、流動室内での堆積及び開始した閉塞を自ら洗浄して取り除く付加的な動力である。
より大きなフィルタユニットを実現するには、複数の本発明に係る膜フィルタが、1つの共通のフレームに並列に相並んで取り付けられ得る。この場合、個々の膜フィルタの透過液出口は、発生した透過液を膜フィルタから導出するために用いられる管路に接続される。複数のガス入口も、ガスを膜フィルタに供給するために用いられる管路に接続される。この場合、ガス供給管路は、個々の膜フィルタへの空気供給を均すべく、個々に絞りを装備する。この場合、フィルタの停止時にも、絞り横断面の溢流を回避し、これにより、液体の固体成分による絞りの閉塞の可能性を排除すべく、これらの絞りをガス供給管路内で液面より上に位置決めすることが、有利である。
実施の形態
以下に、本発明について実施の形態を参照しながら説明する。
図1a乃至図1eは、第1の本発明に係る膜フィルタを示す図である(ベース要素の全体断面図、部分断面図及び図)。 図2a乃至図2cは、第1の膜フィルタ内の流動状況を示す図である。 浸漬運転中の第1の膜フィルタを示す図である。 槽外設置運転中の第1の膜フィルタを示す図である。 図5a乃至図5iは、第2の本発明に係る膜フィルタの詳細図である。 図6a乃至図6cは、第2の膜フィルタのガス分配システムの部分図及び断面図である。 図7a乃至図7dは、別の本発明に係る膜フィルタを示す図である。 図8a乃至図8cは、別の本発明に係る膜フィルタの詳細図である。 図9a乃至図9cは、別の本発明に係る膜フィルタの膜支持体を示す図である。
図面は、正しい縮尺で図示したものではない。以下に説明する本発明に係る膜フィルタの、言及しないすべての細部は、既に前述した本発明に係る膜フィルタの構成と同一である。
図1a乃至図1eは、第1の本発明に係る膜フィルタ1の断面図及び図である。膜フィルタ1は、ジャケット3と、ジャケット3内に存在する膜支持体4とを有するベース要素2を備えている。膜支持体4の上側において、膜支持体4内には、中空糸膜5が固定されている。ベース要素2のジャケット3の上側には、柱状の管6が接続されている。
中空糸膜5は、繊維材料により強化されており、2.5mmの外径を有している。中空糸膜5は、上端7において個々に閉鎖されている。管6は、10cmの長さ8の分だけ上端7を越えて延在している。中空糸膜5の下側は、樹脂層9を介して密封されているように膜支持体4内に注型固定されている。このとき、中空糸膜5の内腔は、開いた状態とされている。
膜フィルタ1は、200cmの高さ10を有し、ベース要素2は、12cmの高さ11を有し、膜支持体4は、11cmの高さ12を有している。ベース要素2及び管6は、ともに75mmの外径を有している。管6は、68mmの内径を有している。さらにベース要素2は、ガス入口13及び透過液出口14を有している。
膜支持体4は、引き留め箇所としての連結箇所15を介してジャケット3に結合されている。ベース要素2は、ジャケット3と膜支持体4との間に流動室16を有している。流動室16は、9mmの幅を有する環状間隙として形成されており、膜支持体4を包囲し、連結箇所15によってのみ中断される。流動室16は、各水平方向の断面においてジャケット3にも膜支持体4にも隣接している。
流動室16は、鉛直方向でベース要素2の高さ11と膜支持体4の高さ12との重なり領域により画定される。ベース要素2は、下向きに開口しており、貫流可能である。流動室16は、上側に、管6に通じる出口17を有している。
ガス入口13は、膜支持体4の下面に形成されたガス分配システム18に接続されており、ガス分配システム18は、下向きに開口し、上側では閉鎖された貯留部19を有している。貯留部19は、壁20を有している。壁20は、下向きに開口した鉛直方向のスリット21を有している。貯留部19は、隣接するスリット21間の中間に、それぞれ、壁20に対して直交方向に延びる鉛直方向の断面において、内縁22を有している。内縁22は、スリット21の高さ全体にわたって、水平線に対して40°の角度24を有する斜めの縁である。内縁22は、択一的に、スリット21の下半分23の領域で各点において水平線に対して60°未満の角度24を有していてもよい。
さらにベース要素2は、透過液集液室25を有している。透過液集液室25には、中空糸膜5の内腔が開口している。透過液集液室25は、ベース要素2の透過液出口14に接続されている。
図1dは、中空糸膜5を有するベース要素2を管6なしに示す上面図である。図示の中空糸膜5の数は、中空糸膜5の実際の数に合致しない。そして図1eは、ベース要素2を下から見た図である。スリット21の数は6である。スリット21は、貯留部19の周囲にわたってその壁20内に均等に分配されている。
透過液出口14及びガス入口13は、連結箇所15を半径方向外方に延長したところにある。
図2a乃至図2cは、ろ過運転中の第1の膜フィルタ1のベース要素2内及び管6の下側部分内の流動状況を示している。
この場合、図2aは、膜フィルタ1の下側部分を通る第1の鉛直方向の断面図である。この断面は、連結箇所15も通るように延びている。
ガス入口13を通して、膜フィルタ1の運転中、ガス26がベース要素2及び流動室16に導入される。このとき、ガス26は、ガス入口13を介してまず貯留部19に流入する。ガス26は、貯留部19をスリット21の高さの一部まで満たし、貯留部19内にガスクッション27を形成する。ガス26は、スリット21もガスクッション27の高さまで満たし、最終的に、スリット21の、ガス26で満たされた部分を介して、貯留部19あるいはガスクッション27から側方に流出し、その際、ろ過すべき液体28に流入する。
流動室16を除いて、膜支持体4は、ベース要素2を完全に液体28及びガス26の貫流のために閉鎖している。すなわち流動室16を除いて、ベース要素2には、ガス26及び液体28のためのその他の通流開口は存在しない。
ベース要素2の上方において、管6内には、中空糸膜5以外に、その他の付設物は存在しない。それゆえ中空糸膜5は、下側でのみ固定されて、妨げられることなく自由に液体28中を浮遊する。これにより、液体28からの髪の毛、繊維質の結合物その他の夾雑物は、この領域で固着し得ない。
スリット21を通る側方通流時、ガス26は、ガスクッション27の下の界面に沿って、側方ガス流動に対して平行に半径方向外方に方向付けられた液体流動を発生させる。この液体流動は、それぞれ隣接するスリット21間において壁20の内縁22に向かって流動する。内縁22は、スリットの領域で各点において水平線に対して60°未満の角度を有している。この斜めの内縁において、ろ過すべき液体28中に含まれる髪の毛及び繊維質の結合物は、外方に方向付けられたガス流動及び液体流動により取り去られ、これにより、膜フィルタ1内でこれらの夾雑物が固着してしまうおそれは、軽減される。
スリット21の通流後、ガス26は、その浮力により膜フィルタ1内を上昇し、これにより液体28の上昇流動を発生させる。液体28は、膜フィルタ1内に下方からのみ吸い込まれる。ガス26及び液体28は、ベース要素2の流動室16を貫流し、その後、一緒に出口17を通して管6に流入し、管6の上側において膜フィルタ1から流出する。
気泡ポンプ効果により膜フィルタ1内を上昇する液体28及びガス26からなる二相流の高い剪断力作用により、ベース要素2の流動室16内で膜支持体4の外側が洗浄され、そして管6内で中空糸膜5の外側が洗浄され、これにより膜支持体4及び中空糸膜5の表面から付着物及び堆積物が洗い剥がされ、膜フィルタ1から運び出される。
中空糸膜5の外側と内腔との間には、差圧が作用している。この差圧に基づいて、液状の透過液29が液体28からろ過され、中空糸膜5の内腔に流入する。透過液29は、中空糸膜5の内腔から集液され、その後、透過液出口14を通して膜フィルタ1から流出する。
連結箇所15を通して、ガス26の供給も、膜フィルタ1内でろ過された透過液29の排出も行われる。
ガス入口13は、流動技術的にベース要素2内の流動室16に接続されており、その結果、ベース要素2は、ガス入口13から貯留部19、スリット21及び流動室16を通して出口17まで貫流可能である。
図2bは、第1の膜フィルタ1の下側部分を通る別の、ただし90°ずらした断面図である。この場合、連結箇所15は切断されていない。しかし、このために2つのスリット21が切断されている。ガス26が貯留部19あるいはガスクッション27からスリット21を通して側方に流出する様子が看取可能である。これに加え、この断面図には、透過液集液室25が看取できるが、透過液出口14は看取できない。
図2cは、第1の膜フィルタ1の下側部分を通る別の断面図である。この断面図は、この場合、ジャケット3のみを切断して示すものであり、それ以外の部分は、流動室16を通るように延びている。その結果、膜支持体4の外面が看取可能である。この場合、スリット21からガス26が側方に流出する様子が看取可能である。
図3は、浸漬運転中の第1の膜フィルタ1を示している。図3に、液体28中の気泡は図示していない。この場合、膜フィルタ1は、膜フィルタ1の上に液体28の液面まで、15cmの液体嵩30が残されているように、ろ過すべき液体28が入った槽内に浸漬される。ガス供給管路31を介してガス26は、液体28の液面より上からガス入口13に導入される。ガス供給管路31内には、絞り32が組み付けられている。この絞り32は、ここでは例示したものであり、複数の膜フィルタ1が並列運転され、同時に複数の膜フィルタ1にガス26が供給される場合にのみ必要である。この場合、ガス供給管路31内の絞り32は、個々の膜フィルタ1に流入するガス26の量を均すために用いられる。絞り32は、ろ過すべき液体28の液面より上に配置されている。膜フィルタ1内で生じた透過液29は、透過液出口14から透過液管路33を介して導出される。
図4は、槽外設置運転中の第1の本発明に係る膜フィルタ1を示している。図4に、ろ過すべき液体28中の気泡は図示していない。液体28は、第1の液体管路34を介して膜フィルタ1に供給される。液体28から透過液29がろ過され、透過液29は透過液出口14から流出する。ガス入口13を通してガス26が供給される。第2の液体管路35を介してガス26と、透過液29を除いた液体28とが、排出される。第2の液体管路35は、中空糸膜5を越えて延在する管6の上側に接続されている。
図5a乃至図5gは、第2の本発明に係る膜フィルタ36の図及び様々な断面図である。
図5aは、第2の膜フィルタ36の縦断面図である。第2の膜フィルタ36は、ろ過すべき液体37に向かって下向きに開口した、ガス38及び液体37が貫流可能なベース要素39を有している。ベース要素39は、管状のジャケット40と、ジャケット40内に存在する単一の膜支持体41とを有している。膜支持体41は、ジャケット40に2つの連結箇所42を介して結合されている。膜支持体41の上側において、膜支持体41内には、それぞれ1つの内腔を有する複数の中空糸膜43が固定されている。内腔内には、液状の透過液44が液体37からろ過されて流入可能である。これに加え、膜フィルタ36は、ベース要素39のジャケット40の上側に接続されて中空糸膜43を包囲する、周方向で閉鎖された管45と、ガス38をベース要素39に供給するガス入口46とを有している。さらにベース要素39は、中空糸膜43からの透過液44を集液する、中空糸膜43の内腔に接続されている透過液集液室47と、透過液集液室47から透過液44を排出する透過液出口48とを有している。
ベース要素39は、12cmの高さ49を有し、膜フィルタ36は、212cmの高さ50を有している。中空糸膜43の下側は、樹脂層51を介して、ろ過すべき液体37に対して密封されているように膜支持体41内に注型固定されている。このとき、中空糸膜43の内腔は、開いた状態とされている。図示の中空糸膜43の数は、中空糸膜43の実際の数に合致しない。中空糸膜43の上側は、個々に閉鎖されており、中空糸膜43は、下側の固定部を除いて上側で自由に、ろ過すべき液体37中を浮遊する。中空糸膜43は、完全に管45により包囲される。管45は、10cmだけ中空糸膜43の上端52を越えて延在している。
図5bは、第2の膜フィルタ36のベース要素39の上面図であり、図5cは、ジャケット40を切断した斜視図である。ジャケット40と膜支持体41との間に、ベース要素39は、ろ過すべき液体37を貫流させる、下向きに開口した流動室53を有している。流動室53の上側は、ろ過すべき液体37を管45に送り出す出口54を有している。
流動室53は、湾部55を有している。湾部55は、膜支持体41の引き留め部としての連結部56まで膜支持体41内に入り込んでいる。これにより、膜支持体41には、6つのフィンガ57が形成される。フィンガ57は、膜支持体41の連結部56を介して結合されている。両連結箇所42は、連結部56を延長したところにあり、一方の連結箇所42を貫いてガス入口46が延び、他方の連結箇所42を貫いて透過液出口48が延びている。両連結箇所42のみが、ジャケット40と膜支持体41とを結合している。中空糸膜43の、膜支持体41への取り付けは、第2の膜フィルタ36の場合、フィンガ57の領域でのみ実施される。フィンガ間の、連結部56の上方の領域は、製造技術上の理由から空けたままとされる。第2の膜フィルタ36の中空糸膜43は、繊維材料により強化されており、2.5mmの外径を有している。
連結部56の領域において、ベース要素39内には、流動室53が2つの関連し合う流動通路58を形成する水平の断面が存在する。フィンガ57の外側の領域における環状間隙内の流動通路58は、6mmの一様な幅59を有している。フィンガ57間の流動通路58も、6mmの同じ幅59を有している。フィンガ57の縁が流動技術的な観点から丸み付けられているので、両流動通路58は、フィンガ57の縁において、6mmより僅かに大きな幅を有している。全体として両流動通路58は、その長さの80%超にわたって、6mmの一様な幅59を有している。
流動室53は、各水平方向の断面においてジャケット40にも膜支持体41にも隣接しており、両連結箇所42によってのみ中断される。膜支持体41は、流動室53を除いてベース要素39を完全に閉鎖している。すなわちベース要素39は、流動室53以外に、ろ過すべき液体37又はガス38のためのその他の通流通路を有していない。
第2の膜フィルタ36のベース要素39の直径60は、208mmである。
図5dは、連結部56をちょうど2つのフィンガ57間の流動室53内で切断した、第2の膜フィルタ36のベース要素39の断面図である。連結部56内には、透過液集液室47の一部が存在している。流動室53は、鉛直方向でベース要素39の高さ49と膜支持体41の高さ61との重なり領域により画定される。膜支持体の下面には、ガス分配システム62が形成されている。ガス分配システム62の高さは、流動室53を規定する際に考慮に入れていない。流動室53の上側は、出口54で終わっている。
図5d及び図5eに看取可能であるように、フィンガ57の下側は、両水平方向で斜面とされており、これにより膜支持体41は、下向きに減少していく水平方向の横断面積を有している。これにより、ろ過すべき液体37中に含まれる髪の毛及び繊維質の結合物は、フィンガ57に引っ掛かったままとならず、フィンガ57の斜面に沿って流動室53内に取り去られ、流動室53を通して洗い流され、その後、管45内の中空糸膜43の領域に到達する。この領域には、上側が個々に閉鎖された中空糸膜43以外に、髪の毛又は繊維質の結合物が固着するおそれのあるその他の付設物が存在しないので、また、これに加え、中空糸膜43の上側が個々に閉鎖されているので、髪の毛及び繊維質の結合物は、自由に膜フィルタ36から上方に洗い流され得る。
図5fは、第2の膜フィルタ36のベース要素39を斜め下から見た斜視図であり、図5gは、ジャケット40を切断してベース要素39の半分を示す図である。
第2の膜フィルタ36の場合、ベース要素39は、ガス入口46を有している。ガス入口46は、膜支持体41の下面に形成されたガス分配システム62に接続されている。ガス分配システム62は、下向きに開口し、上側では閉鎖された貯留部63を有している。貯留部63は、壁64を有している。壁64は、ろ過すべき液体37中にガス38を分配する、下向きに開口した鉛直方向のスリット65を有している。貯留部63の幅は、連結部56の幅に等しく、連結部56の下面に形成されている。ガス入口46は、貯留部63の側方に直接接続している。
1つおきのスリット65には、貯留部63の外側に、ガス案内通路66が接続されている。ガス案内通路66は、フィンガ57の下面に形成されており、ガス38を貯留部から離間する方向にジャケット40に向かって案内する。ガス案内通路66が接続されていない他のスリット65は、それぞれ、連結部56の外面において、2つのフィンガ57間に開口しているか、あるいは、それよりも外側のフィンガ57である場合は、この外側のフィンガ57とジャケット40との間に開口している。これにより、貯留部63は、貯留部63の両長辺の各々に、それぞれ13個のスリット65を有する壁64を有している。スリット65は、供給されるガス38の量のより大きな変動も補償することができるように、下向きにより広幅となるようにしてある。
スリット65の幅、ひいてはその横断面積も、それぞれ異なる大きさである。これにより、スリット65を通して流れるガス38の量は、中空糸膜43の、ガス38により洗浄すべき表面積に適合される。これに応じて、ベース要素39中央の、比較的長いフィンガ57の下にあるスリット65は、外側の、比較的短いフィンガ57の下にあるスリット65より広幅のスリット65を有している。最も狭幅のスリット65は、フィンガ57間に開口するスリット65である。スリット65とガス案内通路66とを有するガス分配システム62の構成により、ガス38は、ろ過すべき液体37に流入した後、膜支持体41の周囲を流動する。
ベース要素39は、ガス入口46から貯留部63、スリット65及び流動室53を通して出口54まで貫流可能である。膜支持体41は、流動室53を除いてベース要素39を、ろ過すべき液体37の貫流のためだけではなく、ガス38の貫流のためにも閉鎖している。
図5hは、第2の膜フィルタ36のフィンガ57を1つだけ示したものである。図5hの断面は、連結部56と、連結部56の下面に形成された貯留部63とが看取可能である。これに加え、フィンガ57の下面において貯留部63の両側に延びるガス案内通路66が看取可能である。
図5iは、第2の膜フィルタ36のベース要素39の一部を、ガス案内通路66を通るように切断して示したものである。ここでは、ガス案内通路66が鉛直方向上方にオフセットされてスリット65に接続されていることが看取可能である。
図6a乃至図6cは、第2の膜フィルタ36の貯留部63の一部の図及び断面図である。
貯留部63の内側には、それぞれ、隣接するスリット65間の中間に、壁64に対して直交方向に延びる鉛直方向のリブ67が設けられている。各リブ67は、下側にテーパ部を有している。テーパ部は、壁64に向かって延び、これにより貯留部63の、斜めのあるいは丸み付けられた内縁68を形成している。
幾何学的に貯留部63は、隣接するスリット65間に、それぞれ、この場合は壁64に対して直交方向にリブ67を通る鉛直方向の断面において、少なくともスリット65の下半分69の領域で各点において水平線に対して60°未満の角度70を有し、スリット65の半分69の高さでは58°の角度を有する内縁68を有している。
第2の膜フィルタ36の図示しないろ過運転は、第1の膜フィルタ1のろ過運転とは以下のように相違する。
ガス38は、ガス入口46を通して貯留部63に流入し、貯留部63及びスリット65をスリット65の高さの一部までガスクッションで満たす。ガスクッションからガス38は、スリット65を通して側方外側に貯留部63から流出し、その際、膜支持体41の下の複数の箇所においてろ過すべき液体37に流入する。このとき、ガス38は、一方では、スリット65からそれぞれ2つのフィンガ57間の流動室53の湾部55に流入し、他方では、フィンガ57の下のスリット65からガス案内通路66に流入する。ガス案内通路66を介してガス38は、外方に向かってさらに貯留部63から離間する方向で、膜フィルタ36の外側領域に到達する。
スリット65を通した側方通流時、側方ガス流動に対して平行に方向付けられた液体流動が、ガスクッションの下の界面に沿って形成される。この液体流動は、リブ67の内縁68に向かって流動する。貯留部63の、それぞれ2つのスリット65間に位置するこの内縁68の角度70に基づいて、髪の毛及び繊維質の結合物は、内縁68に向かう流動時に取り去られることができ、これにより、膜フィルタ36の閉塞傾向は、明らかに軽減される。
ろ過すべき液体37にガスが流入した後、ガス38及び液体37の混合物が、膜支持体41の上側において膜支持体41内に固定された中空糸膜43の周囲を流動する前に、ガス38及び液体37は、膜支持体41の周囲を流動する。二相流の高い剪断力に基づいて、中空糸膜43及び膜支持体41の外側は、洗浄される。
ガス38は、ガス入口46から貯留部63、スリット65及び流動室53を通して出口54まで、ベース要素39を貫流する。流動室53が、常にジャケット40と膜支持体41との間にあることに加え、湾部55を介して膜フィルタ36の内部領域にも入り込んでいるので、こうして、横断面全体にわたって均等な膜フィルタ36の曝気が、並列に接続された複数の小さな流動室の貫流を回避しつつ達成される。これにより、全体として、膜フィルタ36の閉塞傾向が従来技術と比較して軽減される。
第2の膜フィルタ36も、浸漬運転で又は槽外に設置されて運転可能である。
図7a乃至図7dは、ベース要素とヘッド要素とを備える本発明に係る膜フィルタの別の変化形態を示している。
図7aは、第3の本発明に係る膜フィルタ71を示している。第3の膜フィルタ71は、中空糸膜74を包囲し、上側でヘッド要素75に接続された、閉鎖された管73が、ベース要素72の上側に接続されている点で、第1の膜フィルタ1とは相違する。ヘッド要素75は、ジャケット76と、ジャケット76内に存在する膜支持体77とを有し、膜支持体77は、ジャケット76に1つの連結箇所78のみを介して結合されている。ヘッド要素75内には、中空糸膜74の上側が、樹脂層79を介して、ろ過すべき液体に対して密封されているが、その内腔は開いているように注型固定されて取り付けられている。
ヘッド要素75は、透過液を集液する、中空糸膜74の内腔に流動技術的に接続されている透過液集液室80と、透過液を排出する透過液出口81とを有している。
さらにヘッド要素75は、ガス及びろ過すべき液体を貫流させ、ヘッド要素75から流出させる第2の流動室82を有している。第3の膜フィルタ71は、浸漬運転及び槽外設置運転で使用可能である。
図7bは、第4の本発明に係る膜フィルタ83を示している。第4の膜フィルタ83は、ベース要素85の上側に接続される管84の上側に、まず、開口87を有する管延長部材86が接続されている点で、第3の膜フィルタ71とは相違する。開口87は、ガス及びろ過すべき液体の一部を管84から側方に流出させる。管延長部材86及び管84は、第4の膜フィルタ83の場合、1つの部材からなっている。管延長部材86の上部には、ヘッド要素88が接続されている。ヘッド要素88は、第3の膜フィルタ71のヘッド要素75と同じ細部を有している。第3の膜フィルタ71との別の相違点は、ベース要素85が形成している。このベース要素85は、透過液集液室を有していない。すなわち、中空糸膜89は、下側で閉鎖されているように樹脂によりベース要素85内に包埋されて、固定されている。中空糸膜89内で生じた透過液は、ヘッド要素88の透過液集液室90にのみ流入し、透過液集液室90に集液され、透過液出口91を介して第4の膜フィルタ83から流出する。第4の膜フィルタ83は、管延長部材86に設けられた開口87に基づいて、浸漬運転でしか使用できない。
図7cは、第5の本発明に係る膜フィルタ92を示している。第5の膜フィルタ92は、管93がヘッド要素94まで導かれておらず、既に手前で管拡張部95により上側で終端している点で、第3の膜フィルタ71とは相違する。これによりヘッド要素94は、管93に結合されておらず、これに応じて、ろ過すべき液体及びガスが貫流できるようにも構成されていない。それゆえ、ヘッド要素94は、膜支持体96であって、膜支持体96内に固定され、透過液集液室97に向かって開いているように樹脂により包埋された中空糸膜98を有する膜支持体96と、中空糸膜98から生じた透過液の一部を集液して排出する、透過液集液室97に接続された透過液出口99とを有しているだけである。透過液の他の部分は、第3の膜フィルタ71のベース要素と同一のベース要素100から排出される。第5の膜フィルタ92も、管93とヘッド要素94との間で開放された構成に基づいて、浸漬運転でのみ使用可能である。
図7dは、第6の本発明に係る膜フィルタ101を示している。第6の膜フィルタ101は、ベース要素102とヘッド要素103とを有しており、ベース要素102及びヘッド要素103は、第4の膜フィルタ83のベース要素及びヘッド要素と同一であり、一貫して閉鎖された管104を介して結合されている。第6の本発明に係る膜フィルタ101は、槽外設置運転のために設計されている。この場合、ベース要素102には、ろ過すべき液体を下方からベース要素102に供給する第1の液体管路105が接続される。さらにヘッド要素103の上側には、液体及びガスを第6の膜フィルタ101から排出する第2の液体管路106が接続される。
図8a乃至図8cは、ガス入口と、ジャケット及び膜支持体の高さの重なり領域から形成される流動室の高さとに関する変化形態を有する、3つの別の本発明に係る膜フィルタのベース要素を通る断面図である。
図8aは、第7の本発明に係る膜フィルタのベース要素107を通る断面図であり、第7の膜フィルタにおいて、ベース要素107は、ガス入口108を有しており、このガス入口108は、ジャケット109の内側に管体110としてベース要素107の中央まで導かれ、ここでガスは、膜支持体111の下の中央に流出し、次に膜支持体111の周囲を流動する。ベース要素107のジャケット109は、膜支持体111よりも上下に突出し、その結果、ジャケット109及び膜支持体111の高さの重なり領域により規定される流動室112の高さは、この場合、膜支持体111の高さと同じである。
図8bは、第8の本発明に係る膜フィルタのベース要素113を通る断面図であり、第8の膜フィルタにおいて、ベース要素113は、ガス入口114を有していない。ガスは、本実施の形態では、ベース要素113とは別に、下方から膜支持体115の下の中央にガス入口114を介して供給され、次に膜支持体115の周囲を流動する。ベース要素113のジャケット116の寸法は、膜支持体115の寸法と上下において面一となっており、その結果、流動室117の高さは、この場合、膜支持体115の高さ及びジャケット116の高さと一致している。
図8cは、第9の本発明に係る膜フィルタのベース要素118を通る断面図であり、第9の膜フィルタにおいて、ガス入口119は、第8の本発明に係る膜フィルタのガス入口と同じである。ベース要素118の膜支持体120は、ジャケット121よりも上下に突出し、その結果、膜支持体120及びジャケット121の高さの重なり領域により規定される流動室122の高さは、この場合、ジャケット121の高さと同じである。
図9a乃至図9cは、別の本発明に係る膜フィルタの膜支持体の形状の変化形態を示している。これらの変化形態は、前に示したすべての本発明に係る膜フィルタにおいて実現可能である。
図9aは、第10の本発明に係る膜フィルタのベース要素123を示している。ベース要素123は、ジャケット124を有しており、ジャケット124は、ジャケット124内に存在する、1つの連結箇所125のみを介してジャケット124に結合される膜支持体126を有している。ジャケット124と膜支持体126との間には、1つの流動室127が存在し、流動室127は、膜支持体126内に入り込んでいる湾部128を有している。膜支持体126は、ベース要素123を、上述の1つの流動室127を除いて完全に、ガス及びろ過すべき液体の貫流のために閉鎖している。
図9bは、第11の本発明に係る膜フィルタのベース要素129を示している。ベース要素129は、ジャケット130を有しており、ジャケット130は、ジャケット130内に存在する、1つの連結箇所131のみを介してジャケット130に結合される膜支持体132を有している。膜支持体132は、7つの膜束133を有しており、そのうちの6つの膜束133は、花の構造に類似した形で1つの中央の膜束133周りに配置されている。ジャケット130と膜支持体132との間には、1つの流動室134が存在している。膜支持体132は、ベース要素129を、上述の1つの流動室134を除いて完全に、ガス及びろ過すべき液体の貫流のために閉鎖している。
図9cは、第12の本発明に係る膜フィルタのベース要素135を示しており、ベース要素135は、ジャケット136を有しており、ジャケット136は、ジャケット136内に存在する、1つの連結箇所137のみを介してジャケット136に結合される膜支持体138を有している。膜支持体138は、4つのフィンガ139を有している。フィンガ139は、連結部140を介して互いに結合され、連結箇所137において固定されている。ジャケット136と膜支持体138との間には、1つの流動室141が存在し、流動室141は、膜支持体138内に入り込んでいる湾部142を有している。湾部142は、連結部140まで導かれている。膜支持体138は、ベース要素135を、上述の1つの流動室141を除いて完全に、ガス及びろ過すべき液体の貫流のために閉鎖している。
1 膜フィルタ
2 ベース要素
3 ジャケット
4 膜支持体
5 中空糸膜
6 管
7 上端
8 長さ
9 樹脂層
10 高さ 膜フィルタ
11 高さ ベース要素
12 高さ 膜支持体
13 ガス入口
14 透過液出口
15 連結箇所
16 流動室
17 出口
18 ガス分配システム
19 貯留部
20 壁
21 鉛直方向のスリット
22 内縁
23 下半分
24 角度
25 透過液集液室
26 ガス
27 ガスクッション
28 ろ過すべき液体
29 透過液
30 液体嵩
31 ガス供給管路
32 絞り
33 透過液管路
34 第1の液体管路
35 第2の液体管路
36 膜フィルタ
37 ろ過すべき液体
38 ガス
39 ベース要素
40 ジャケット
41 膜支持体
42 連結箇所
43 中空糸膜
44 透過液
45 管
46 ガス入口
47 透過液集液室
48 透過液出口
49 高さ
50 高さ
51 樹脂層
52 上端
53 流動室
54 出口
55 湾部
56 連結部
57 フィンガ
58 流動通路
59 幅
60 直径
61 高さ
62 ガス分配システム
63 貯留部
64 壁
65 スリット
66 ガス案内通路
67 リブ
68 内縁
69 半分
70 角度
71 膜フィルタ
72 ベース要素
73 管
74 中空糸膜
75 ヘッド要素
76 ジャケット
77 膜支持体
78 連結箇所
79 樹脂層
80 透過液集液室
81 透過液出口
82 流動室
83 膜フィルタ
84 管
85 ベース要素
86 管延長部材
87 開口
88 ヘッド要素
89 中空糸膜
90 透過液集液室
91 透過液出口
92 膜フィルタ
93 管
94 ヘッド要素
95 管拡張部
96 膜支持体
97 透過液集液室
98 中空糸膜
99 透過液出口
100 ベース要素
101 膜フィルタ
102 ベース要素
103 ヘッド要素
104 管
105 第1の液体管路
106 第2の液体管路
107 ベース要素
108 ガス入口
109 ジャケット
110 管体
111 膜支持体
112 高さ
113 ベース要素
114 ガス入口
115 膜支持体
116 ジャケット
117 流動室の高さ
118 ベース要素
119 ガス入口
120 膜支持体
121 ジャケット
122 流動室の高さ
123 ベース要素
124 ジャケット
125 連結箇所
126 膜支持体
127 流動室
128 湾部
129 ベース要素
130 ジャケット
131 連結箇所
132 膜支持体
133 膜束
134 流動室
135 ベース要素
136 ジャケット
137 連結箇所
138 膜支持体
139 フィンガ
140 連結部
141 流動室
142 湾部
本発明は、ろ過すべき液体をろ過する膜フィルタであって、下向きに開口し、ガス及び液体が貫流可能なベース要素であって、管状のジャケットと、ジャケット内に存在する単一の膜支持体とを有し、膜支持体は、ジャケットに少なくとも1つの連結箇所を介して結合されているベース要素と、膜支持体の上側において膜支持体内に固定されている複数の中空糸膜であって、それぞれ1つの内腔を有し、ろ過すべき液体から液状の透過液を内腔内にろ過可能である中空糸膜と、周方向で閉鎖された管であって、ジャケットの上側に接続されて、中空糸膜を包囲する管と、ガスをベース要素内に供給するガス入口と、中空糸膜から透過液を集液すべく、中空糸膜の内腔に接続されている少なくとも1つの透過液集液室と、少なくとも1つの透過液集液室から透過液を排出する少なくとも1つの透過液出口と、ジャケットと膜支持体との間に設けられ、液体を貫流させる、下向きに開口した少なくとも1つの流動室であって、液体を管内に送り出す出口を上側に有し、少なくとも1つの流動室は、膜支持体を通る各水平方向の断面において、ジャケットにも、膜支持体にも隣接し、膜支持体は、ベース要素を、少なくとも1つの流動室を除いて、液体の、下から上への貫流のために完全に閉鎖する、流動室と、を備える膜フィルタに関する。
さらに本発明は、このような膜フィルタ内でろ過すべき液体をろ過する方法であって、液体をベース要素に流入させ、液体は、少なくとも1つの流動室を貫流し、このとき、膜支持体の周囲を流動し、ガスをガス入口を通してベース要素に流入させ、液体は、出口を通してのみベース要素の上側で流出し、出口を通してのみ管に流入し、ガスは、ベース要素の上側で流出し、管に流入し、管内を上昇し、これにより、膜フィルタ内での液体の上昇運動を発生させ、上昇する液体及びガスは、中空糸膜の外側を洗浄し、中空糸膜の外側と中空糸膜の内腔との間には、差圧が作用しており、差圧に基づいて、液体から液状の透過液がろ過され、中空糸膜の内腔に流入し、透過液は、内腔から集液され、膜フィルタから流出する方法に関する。
冒頭で述べた特徴を有する膜フィルタは、本発明者の1名も名を連ねる国際公開第02/22244号において公知である。
この公知の膜フィルタは、固体に富んだ排水をろ過するために設計されており、例えば生物学的処理設備における膜型バイオリアクタ(MBR:Membranbioreaktor)あるいは膜分離活性汚泥法に見出せる。この場合、膜フィルタは、処理設備の槽内に浸漬されてもよいし、供給管路及び排出管路を有し、槽外(trocken)に設置されてもよい。ろ過のための動力は、大抵の場合、透過液側に加えられた負圧を介して実現されるが、槽外に設置される変化形態の場合、フィード側(原水側)の僅かな正圧を介して実現されてもよい。
中空糸膜は、5mm未満、大抵の場合、0.5〜3mmの直径を有しており、精密ろ過膜又は限外ろ過膜の透過性を有している。逆浸透又はナノろ過用の中空糸膜の使用も可能である。
ろ過により分離された物質により膜フィルタが閉塞されてしまうことを回避すべく、膜フィルタは、連続的に又は周期的なインターバルで洗浄される。一般に使用される、膜フィルタの物理的洗浄法は、液体又はガスによる中空糸膜の透過液側からの逆洗と、中空糸膜の外面における気泡洗浄とを組み合わせて行われる。気泡洗浄の場合、気泡は、下から膜フィルタに注入され、その後、中空糸膜に沿って上昇し、中空糸膜をろ過すべき液体内で動かす。気泡の上昇により、常に、液体の上昇流動も発生される。ガス及び液体からなる二相流の剪断力は、高い乱流を有し、これにより付着物は、膜から剥ぎ取られ、洗い流される。膜型バイオリアクタの場合、ガスとして一般に空気が使用される。
「気泡ポンプ効果(Mammutpumpeneffekt)」、すなわち、上昇する気泡により引き起こされる、膜フィルタを通る液体の上昇流動は、中空糸膜が、周方向で閉鎖された管により包囲されると、これにより気泡が膜フィルタ内に、すなわち、中空糸膜の直接的近傍に維持されるので、特に高い清浄化作用を中空糸膜に対して及ぼす。管のこの肯定的な効果は、発明の背景として、特に特開2003−024937号公報及び米国特許出願公開第2006/0273007号明細書に記載されている。
公知の膜フィルタの一実施の形態では、浸漬型又は槽外設置型で使用可能な膜フィルタの中空糸膜が、単一の膜支持体に固定されており、単一の膜支持体が6つの連結箇所を介してベース要素の管状のジャケットに結合されている。膜フィルタは、中空糸膜が接続されている透過液集液室を有している。中空糸膜は、上側で個々に閉鎖されている。
これに加え、この膜フィルタのベース要素は、中空糸膜間に突入する口金にガス通路を介して接続されているガス入口を有している。口金を介してガスは、膜支持体の上方で中空糸膜間のろ過すべき液体に注入される。注入されたガスの気泡ポンプ効果により、液体は、下からベース要素の連結箇所間の6つの孔を通して吸い込まれる。孔は、膜支持体とジャケットとの間に存在する複数の流動室をベース要素内に形成する。液体は、これらの流動室内を通ってモジュールベースを貫流し、その後、モジュールベースの上側で注入されたガスと混合された後、ガスとともに膜フィルタ内を上昇し、その後、ガス及び液体は、上側で膜フィルタから流出する。特徴的であるのは、液体が、ジャケットと膜支持体との間に位置する6つの孔、すなわち、6つの流動室を通してのみベース要素を貫流することである。液体を貫流させるその他の通路は、ベース要素には存在しない。すなわち、膜支持体は、ベース要素を、流動室を除いて閉鎖している。
この膜フィルタにとってさらに特徴的であるのは、ガスと液体とが別々に中空糸膜へと導かれることである。すなわち、液体は、膜支持体の下からジャケットと膜支持体との間の流動室を通して流れ、ガスは、膜支持体の上の中央の口金から中空糸膜へと流れる。
ベース要素内において、特に、液体を貫流させる小さな孔としての、並列に接続された複数の流動室は、閉塞に弱い。並列に接続された孔の1つに堆積又は横断面積狭窄が、例えば流れ込んだ葉又は繊維質の結合物により生じると、この孔内で通流速度が低下し、さらなる閉塞のおそれが増す。それゆえ、並列に接続された複数の小さな孔を貫流するこのようなシステムは、方法技術的に不安定といえる。1つの流動通路内で開始した閉塞は、それ自体が加速するとともに、十分な代替流動経路が流動用に開いていない限り、相応の流動通路の完全な閉塞に至らしめる。例えば6つの並列の孔を有する公知の膜フィルタの場合、孔の1つの閉塞が始まったとき、残りの5つの孔は、この減じられた通流量を補償し得る。1つの孔の完全な閉塞時、他の孔は、それぞれの通流量を20%上昇させねばならない。並列に接続された内部貫流通路の閉塞のおそれは、通路の数が少なくなり、通路横断面積が大きくなるにつれ、連続的に低下する。
ベース要素内の孔が閉塞するという問題の他に、公知の膜フィルタの場合、連結箇所の直ぐ上に別の問題が生じる。流動方向で連結箇所の陰となるところに、粒子が堆積するおそれがあり、フィルタの部分的な閉塞に至らしめる場合がある。乱流の弱い流動領域における粒子の堆積は、膜型バイオリアクタの場合、必然的に特に大きな問題となる。これは、膜型バイオリアクタの場合、ろ過すべき液体が、堆積及び閉塞の傾向を示す多数の粒子、髪の毛、繊維質の結合物その他の夾雑物を含んだスラリであるからである。
公知の膜フィルタの3つめの問題は、システムをスケールアップしたときの、膜支持体の上側の中央の口金による不十分なガス分配である。中央において中心部を上昇する気泡は、束直径全体に達する程度に気泡の大きさが増大するまであるいは気泡が水平方向に拡がるまでに、助走区間を必要とする。直径が大きくなるとともに、この助走区間は、長くなり、均等に曝気され得る膜束の最大の直径は、10cm程度に制限されていることが判っている。より大きな直径は、束の外側領域が、下側の固定箇所の近傍では、注入される空気のエネルギにより不十分にしか清浄化されず、これにより、閉塞する傾向を示すに至る。
発明の背景として、独国特許出願公開第19811945号明細書も、中空糸膜が固定されている膜支持体を有するベース要素を備える膜フィルタを記載している。この出願にも本発明者の1名が名を連ねている。ここでは、膜フィルタ及びベース要素は、1つの共通の管により包囲される。しかし、膜支持体が結合されているベース要素のジャケットは存在しない。膜フィルタは、膜支持体と管との間に、ろ過すべき液体が貫流する流動室を有している。この流動室の他に、膜フィルタは、ろ過すべき液体及びガスのための複数の別の通流開口を内部に有しているが、これらの別の通流開口は、膜支持体と管とに隣接していない。問題であるのは、まさにこれらの並列に貫流される複数の小さな通流開口である。それというのも、小さな通流開口は、極めて閉塞しやすいからである。
課題
本発明の根底にある課題は、閉塞傾向が軽減されている膜フィルタを提供することである。
解決手段
公知の膜フィルタから出発して、本発明により、ベース要素が、ガス入口の結果として、少なくとも1つの流動室を通して出口まで貫流可能であることを提案する。これにより、ガスは、公知の膜フィルタのように別体のガス管路を介して、中央において、膜支持体に固定された中空糸膜の中心部に導入されるのではなく、ガス供給は、液体とともに少なくとも1つの流動室を通して中空糸膜の外側領域において実施される。これにより、膜フィルタの閉塞傾向を軽減する複数の利点が生じる。一方では、ガスと液体とからなる二相流の剪断力が、膜支持体の洗浄のためにも利用され、他方では、直接、膜の下側領域で、ガスが膜束の縁部領域にも注入され、その結果、ここでも閉塞傾向が軽減される。
膜フィルタの上述の態様において、管が中空糸膜の自由長さ、すなわち、液体中に存在する長さの少なくとも50%を包囲していることが有利である。これにより、管内の気泡ポンプ効果が十分に強い流動を流動室内に発生させ、流動室内に存在する膜支持体も洗浄することが保証される。
形横断面内に中空糸膜を密に充填した膜束の直径は、制限されている。膜型バイオリアクタ内での中空糸モジュールの実際の運転は、液体とガスとからなる二相流の剪断力が運転条件次第で最大で約2.0〜2.5cm中空糸膜の束内に作用することを示している。それゆえ、円形の横断面を有する膜束の外径は、約4〜5cmに制限されている
なくとも1つの流動室本発明における膜支持体内に入り込んでいる湾部を有している。これにより、膜が密に充填された横断面の幅は、ガスと液体とからなる二相流の剪断力を介して外側から洗浄され得る程度に低減され得る。湾部の最も単純な形態は、純然たる半径方向の湾部である。上述した制限を背景に、膜支持体の直径は、湾部により約8〜10cmに増加され得る。
より大きな直径の場合、湾部の別の形状、ひいては膜支持体の別の幾何学形状、例えば膜支持体のクローバーの葉形状又は複数の円形の膜束が配置されている1つの膜支持体が可能である。
より大きな直径を有する膜フィルタの好ましい態様において、膜支持体は、湾部により形成される複数のフィンガを有し、複数のフィンガは、膜支持体の連結部を介して結合されている。フィンガは、好ましくは平行に配置されている。この場合、フィンガなる称呼は、膜支持体を通る水平方向の断面において、フィンガが一様な幅を有しているという特徴に関する。しかし、このことは、フィンガが鉛直方向でも一様な高さを有していること、あるいはこの高さが何らかの形で幅と相関関係にあることを意味しない。これにより、フィンガは、中空糸膜が装着される領域の幅を一様に構成し、かつ自由に選択する可能性を提供する。フィンガの、膜が装着される領域の幅を2〜5cmに構成することが有利であることが判っている。これは、そうすることで、フィンガの、中空糸膜が装着される領域の最適な洗浄が、固定箇所の近傍でも保証されているからである。
連結箇所の数をできる限り少なくすることが有利である。これは、そうすることで、ろ過すべき液体のための流動通路の数が少なくなると同時に、その流動横断面積が大きくなるからである。これにより、並列に貫流される流動通路の閉塞の問題は、明らかに軽減される。
フィンガを有する膜フィルタの上述の態様では、膜支持体が、連結部を延長したところにある最大で2つの連結箇所を介してジャケットに結合されていることが、さらに有利である。このことは、とりわけ、射出成形部品としてベース要素を製造する際に有利である。
このような本発明に係る膜フィルタの好ましい態様において、膜支持体はジャケットに1つの連結箇所のみを介して結合されている。この場合、液体及びガスの、膜フィルタを貫流する全量が、一緒にこの1つの流動室を通して流れ、次に流動室の出口を通して、ベース要素のジャケットに上側で接続される管に流入する。特に管内を上昇するガスが形成する気泡ポンプ効果により、この種のシステムは、いわば強制貫流とも称され得る。すなわち、ガスが膜フィルタ内を上昇している限り、液体も下からベース要素を通して吸い込まれる。すなわち、何かが膜フィルタを通して流れている限り、この1つの流動通路は、完全に閉塞されておらず、それゆえ、部分的に閉塞しているときでさえ、いまだ、流動の比較的高い剪断力により洗浄して閉塞を解消し得る能力を保有している。比較的高い剪断力は、例えばガス量の増加、ひいては流動の乱流の増加により達成可能である。部分的に閉塞した流動通路を洗浄して閉塞を解消する可能性の利点は、内部貫流通路が複数あり、これらが並列に接続されている場合には、当てはまらない。このようなシステムの場合、1つの通路が部分的に閉塞されてしまうと、通路は、このために低くなった通流速度に基づいて完全に閉塞する傾向を示す。完全に閉塞した流動通路を再び清浄化するには、ガスと液体とからなる二相流を介した膜フィルタの機械的洗浄だけでは、一般に不十分である。このような場合、しばしば、膜フィルタの集中的な化学的清浄化から、手動での機械的清浄化までが必要である。部分的に閉塞された流動通路を洗浄して閉塞を解消する可能性は、並列の流動通路の数が少なくなるにつれ、高まる。それゆえ、唯一の流動通路を選択するのが有利である。しかし、これには、本発明に係る膜フィルタにも制約がある。
本発明に係る膜フィルタにおける単一の連結箇所の実現は、ベース要素の約15〜18cmの直径までしか有意義でない。より大きな膜支持体の場合、膜フィルタが、互いに反対側に位置する少なくとも2つの連結箇所を有していると、静力学的観点からより有利である。本発明に係る膜フィルタの本態様において、一方の連結箇所を介して透過液出口を、他方の連結箇所を介してガス入口を接続することが有利である。
製造技術上の理由から、膜支持体にフィンガを有する本発明に係る膜フィルタの態様では、フィンガの、中空糸膜が装着される領域の幅を、連結部の両側で、かつ連結部の領域でも、一様に構成し、その際、連結部上方のフィンガ間の小さな領域には、膜を装着しないことが有利である。
流動方向で連結部の陰となるところでフィンガ間に固体粒子が堆積するのを回避するために、連結部の横断面をフィンガ間では鉛直方向で出口まで形成せず、既に手前で先細りするようにテーパさせることが有利である。同じことは、膜支持体をジャケットに結合する連結箇所の構成についてもいえる。
この場合、膜支持体は、少なくとも1つの連結箇所より上の水平方向の断面の各々において、完全にジャケットから離隔されている。同時にジャケットが上側で少なくとも膜支持体の上端まで達していると、膜支持体は、この水平方向の断面において完全に出口内に埋没されている。この場合、膜支持体は、必ずしもベース要素の上側で1つにまとめられている必要はない。それというのも、複数のフィンガと、フィンガ間の、出口までは形成されていない連結部とを有する膜支持体の例では、出口内の横断面が、1つの膜支持体のすべての部分である互いに離隔した複数のフィンガを有しているからである。
本発明の範囲内で、フィンガ間の流動室の湾部の幅も一様に構成することは、有利である。この幅は、運転条件及びろ過すべき液体の固体含有量次第で、好ましくは3〜8mmの範囲である。固体含有量が比較的低く、固体粒子が比較的小さいときは、充填密度向上の理由から、より小さな寸法も、ろ過すべき液体がそれでもなお十分に流動室を通って流動可能であるという条件の下、有意義である場合がある。
ベース要素の貫流を均すには、少なくとも1つの流動室が、水平方向の断面の少なくとも1つにおいて、少なくとも1つの流動通路を形成し、流動通路が、流動通路の長さの80%超にわたって一様な幅を有していることが有利である。湾部の箇所において流動技術的な観点から膜支持体の外縁の丸み付けが有利であるので、流動通路の幅は、この箇所では、一様な幅から僅かに外れている。
膜フィルタの上述の本発明の構成において、膜支持体が、水平方向の断面において、下向きに減少していく横断面積を有していることは有利である。これにより、流れが当たる斜めの縁が膜支持体に生じ、斜めの縁において、ろ過すべき液体中に存在する夾雑物、例えば髪の毛又は繊維質の結合物、葉又はより粗い粒子が導出可能である。この場合、斜面は、上述の夾雑物が膜支持体において外部に向かって流動室内へと導出されるように構成されている。このことは、明確にフィンガの例で説明される。膜支持体のフィンガに下方からの流れが当たると、繊維質の結合物が、フィンガの、この流れが当たる縁に当たり、そして、フィンガの、流れが当たる縁を斜めに構成したことに基づいて、フィンガの端部まで滑っていき、その後、フィンガから流動通路に導出され、モジュールから洗い流される。下向きに減少していく水平方向の横断面積を有する膜支持体の構成を介して、夾雑物が容易に固着し得る、流れの中に存在して流れが当たる水平方向の縁は、大幅に回避される。
膜フィルタの好ましい態様では、ベース要素が、ガスをベース要素内に供給するガス入口を有している。本態様において、ガス入口は、膜支持体より下に存在する。ガス入口が膜支持体の直下に配置されていると、有利である。これは、そうすることで、ガスの吹き込み深さが最小化され、曝気の所要エネルギに有利に作用するからである。
発明の背景として公知の膜フィルタは、例えばガス‐液体混合物を発生させるために、鉛直方向に方向付けられた混合チャンバを有している。しかし、鉛直方向に方向付けられた混合チャンバは、ガスの吹き込み深さ、ひいては所要エネルギを高めてしまうという欠点を有している。水深が2mであるとき、20cmの追加の吹き込み深さは、混合チャンバに基づいて既に10%高い所要エネルギを意味する。国際公開第2008/144826号には、ガスと液体とを混合する鉛直方向に延びる混合チャンバを有するこの種のシステムが記載されている。
択一的には、ガス入口は、ベース要素の同じ部分であることなしに、下方からガスをベース要素内に供給する。
膜型バイオリアクタにおける排水処理用に本発明に係る膜フィルタを使用すべく、中空糸膜が上側で個々に閉鎖されており、その上端で自由にろ過すべき液体の流動中を浮遊することが有利である。これにより、夾雑物、特に髪の毛及び繊維質の結合物自体は、フィルタの貫流時に中空糸膜の周囲に巻き付いたときでさえ、膜フィルタから洗い流され得る。
下側でしかベース要素の膜支持体に固定されていない中空糸膜を有する本発明に係る膜フィルタの本態様において、ベース要素は、中空糸膜の内腔に接続されている透過液集液室と、透過液を膜フィルタから流出させる透過液出口とを有している。この場合、これに加え、閉鎖された周囲を有する管が少なくとも中空糸膜の上端まで延在していることが有利である。好ましくは、本発明に係る膜フィルタは、中空糸膜の上端を越えて延在する管を有している。これにより、中空糸膜の上側の領域で鉛直方向の流動成分が優勢であることが保証され、これにより、特に、フィルタからの夾雑物の取り去り及び洗い流しが促進される。
曲げ剛性がより低い中空糸膜の場合、本発明に係る膜フィルタがベース要素に対して付加的に、中空糸膜が上側で固定されているヘッド要素を有していると、有利である。これに加え、このような本発明に係る膜フィルタの場合、ヘッド要素は、中空糸膜の内腔に接続される透過液集液室と、透過液出口とを有していることができる。この場合、ヘッド要素のみが、又は付加的にベース要素も、透過液集液室と透過液出口とを有していることができる。ヘッド要素及びベース要素に各1つの透過液集液室及び各1つの透過液出口を備える本発明に係る膜フィルタの構成は、構造的により手間あるいはコストを要し、それゆえ、中空糸膜の長さ又は内腔直径が、発生した透過液の排出を、内腔内の圧力損失に基づいて制限してしまう場合にのみ有意義である。中空糸膜の両側での透過液の排出は、中空糸膜のより長い長さと、中空糸膜の内腔のより小さい直径とを許容し、これにより、膜フィルタにおけるより高い充填密度が実現可能である。
1つのベース要素と1つのヘッド要素とを備える膜フィルタの上述の本発明の態様では、ヘッド要素が、ベース要素の、出口における横断面と類似の横断面を有する膜支持体を有していると、有利である。
1つのヘッド要素を備える膜フィルタの上述の本発明の態様では、膜フィルタに供給する前に液体から夾雑物の大部分を取り除くことが有意義である。このことは、膜型バイオリアクタの場合、ヘッド要素の下の中空糸膜間での夾雑物の固着を最小化すべく、一般に、スラリの精選により達成される。同じ理由から、本発明に係る膜フィルタの本態様の場合、閉鎖された周囲を有する管がヘッド要素まで導かれないことが有意義である。しかし、このことは、膜フィルタの浸漬運転でしか可能でない。
管がヘッド要素まで導かれない本発明に係る膜フィルタの最も簡単な形態は、管の上端とヘッド要素との間に間隔を空けることである。これにより、液体はヘッド要素に到達する前に既に膜フィルタから流出可能である。このことは、ヘッド要素の閉塞傾向を軽減する。膜フィルタの上述の本発明の態様では、膜フィルタのヘッド要素まで導かれない閉鎖された周囲を有する管の上側に、周囲に開口を有する管延長部材が接続されていると有利である。開口は、液体の一部を膜フィルタからヘッド要素への到達前に既に流出させるという意義を有している。これによっても、ヘッド要素より下での髪の毛及び繊維質の結合物の固着は軽減される。閉鎖された周囲を有する管を少なくともベース要素とヘッド要素との間の間隔の半分まで導くことは、気泡ポンプ効果を利用し、中空糸膜に対して略平行に流れる流動を発生させるために、有利である。これにより、これに加え、ろ過すべき液体が外部から管の周囲を介して流入することが回避される。このような形での流入は、膜フィルタ内での流動技術的に不都合な横方向流動に至らしめかねない。管と管延長部材とは、1つの部材からなっていてもよい。
気泡ポンプ効果に基づいて、本発明に係る膜フィルタにおいて、既にベース要素内で高い流速が形成される。液体の流動とガスの流動との組み合わせは、一方では、ベース要素の閉塞に対抗するのに有利である。しかし、他方では、ガスをベース要素内の流動室の横断面にわたって均等に分配するという要求をもたらす。それというのも、ろ過すべき液体の高い流速に基づいて、気泡が、液体に供給する箇所において直接、鉛直方向上方に、かつ水平方向では僅かな混合傾向しか示さずに上昇していくからである。
気泡ポンプ効果を利用した本発明の背景において公知の膜フィルタの場合、液体内でのガスの分配は、それゆえ、鉛直方向に方向付けられた混合チャンバ又は液体が水平方向でも流動横断面にわたって拡散し得る流入域を介して達成される。米国特許第5482625号明細書は、本願の管に相当する側方の制限部を有するプレートモジュールにおけるこのような流入域を記載している。しかし、鉛直方向に延びる流入域又は混合チャンバは、ガスが比較的深い吹き込み深さで供給されるので、曝気のための比較的高い所要エネルギの既に上述した欠点を有している。
ベース要素内の流動室の横断面にわたって均等なガスの分配は、膜フィルタの本発明の一態様において、ガスを膜支持体の下方の複数の箇所で液体に供給するガス分配システムを介して達成される。
本発明に係る膜フィルタにおいて、膜支持体は、ベース要素を、流動室を除いて、液体の貫流のためだけではなく、ガスの貫流のためにも完全に閉鎖している。
公知の方法から出発して、本発明により、ガスをガス入口を通して少なくとも1つの流動室に流入させ、次にガスは、液体とともにベース要素を、ジャケットと膜支持体との間の少なくとも1つの流動室において貫流し、出口を通して管に流入し、少なくとも1つの流動室は、本発明における膜支持体内に入り込んでいる湾部を有しているようにすることを提案する。このような本発明に係る方法は、本発明に係る膜フィルタにおいて実施され、同様に、本発明に係る膜フィルタについて挙げた利点を有している。
本発明に係る方法の好ましい態様において、液体及びガスは、膜支持体を通る水平方向の断面の少なくとも1つにおいて、膜支持体の周囲を完全に流動する。本発明に係る膜フィルタにおいて連結箇所と称する、膜支持体とジャケットとの間の各結合箇所は、流動方向でこの結合箇所の上方の陰となるところに液体の粒子又は固体が堆積し、中空糸膜の、その上方に存在する領域における閉塞に至らしめるおそれを招く。このことは、特に、連結箇所が鉛直方向でベース要素の出口に至るまでそのままの幅で延在しているときに当てはまる。このおそれは、連結箇所が鉛直方向上向きに先細りし、既にベース要素の出口の手前で終端していることにより回避可能である。先細りする領域において、ガスと液体とからなる二相流は、流動方向で連結箇所の陰となるところで拡がり、その結果、連結箇所の上方で膜支持体の周囲を完全に流動する。
本発明に係る方法を実施するために、膜フィルタは、液体中に浸漬されていてもよい。そして膜フィルタは、液体に包囲されており、ベース要素に導入されて膜フィルタ内を上昇するガスの気泡ポンプ効果に基づいて、液体は、下方からベース要素に吸い込まれ、ガスとともにフィルタユニットを貫流し、ともに上側でフィルタユニットから流出する。
本発明に係る方法の範囲内で、液体は、第1の液体管路によりベース要素に供給され、第2の液体管路により上側で膜フィルタから排出されてもよい。第2の液体管路は、中空糸膜の上方で、ベース要素の上側に接続されて中空糸膜を包囲する管に接続されている。本発明に係るフィルタユニットの運転のこの変化形態は、「槽外設置」運転ともいう。
本発明に係る方法において、ベース要素のジャケットの上側に接続された管に基づいて、注入したガスは、強い気泡ポンプ効果を本発明に係る膜フィルタ内に発生させ、この気泡ポンプ効果は、特にベース要素の流動室内に高い流速をも発生させる。このことは、流動室内での堆積及び開始した閉塞を自ら洗浄して取り除く付加的な動力である。
より大きなフィルタユニットを実現するには、複数の本発明に係る膜フィルタが、1つの共通のフレームに並列に相並んで取り付けられ得る。この場合、個々の膜フィルタの透過液出口は、発生した透過液を膜フィルタから導出するために用いられる管路に接続される。複数のガス入口も、ガスを膜フィルタに供給するために用いられる管路に接続される。この場合、ガス供給管路は、個々の膜フィルタへの空気供給を均すべく、個々に絞りを装備する。この場合、フィルタの停止時にも、絞り横断面の溢流を回避し、これにより、液体の固体成分による絞りの閉塞の可能性を排除すべく、これらの絞りをガス供給管路内で液面より上に位置決めすることが、有利である。
実施の形態
以下に、本発明について実施の形態を参照しながら説明する。
図1a乃至図1eは、第1の膜フィルタを示す図である(ベース要素の全体断面図、部分断面図及び図)。 図2a乃至図2cは、第1の膜フィルタ内の流動状況を示す図である。 浸漬運転中の第1の膜フィルタを示す図である。 槽外設置運転中の第1の膜フィルタを示す図である。 図5a乃至図5iは、第2の本発明に係る膜フィルタの詳細図である。 図6a乃至図6cは、第2の膜フィルタのガス分配システムの部分図及び断面図である。 図7a乃至図7dは、別の本発明に係る膜フィルタを示す図である。 図8a乃至図8cは、別の本発明に係る膜フィルタの詳細図である。 図9a乃至図9cは、別の本発明に係る膜フィルタの膜支持体を示す図である。
図面は、正しい縮尺で図示したものではない。以下に説明する本発明に係る膜フィルタの、言及しないすべての細部は、既に前述した本発明に係る膜フィルタの構成と同一である。
図1a乃至図1eは、第1の膜フィルタ1の断面図及び図である。膜フィルタ1は、ジャケット3と、ジャケット3内に存在する膜支持体4とを有するベース要素2を備えている。膜支持体4の上側において、膜支持体4内には、中空糸膜5が固定されている。ベース要素2のジャケット3の上側には、柱状の管6が接続されている。
中空糸膜5は、繊維材料により強化されており、2.5mmの外径を有している。中空糸膜5は、上端7において個々に閉鎖されている。管6は、10cmの長さ8の分だけ上端7を越えて延在している。中空糸膜5の下側は、樹脂層9を介して密封されているように膜支持体4内に注型固定されている。このとき、中空糸膜5の内腔は、開いた状態とされている。
膜フィルタ1は、200cmの高さ10を有し、ベース要素2は、12cmの高さ11を有し、膜支持体4は、11cmの高さ12を有している。ベース要素2及び管6は、ともに75mmの外径を有している。管6は、68mmの内径を有している。さらにベース要素2は、ガス入口13及び透過液出口14を有している。
膜支持体4は、引き留め箇所としての連結箇所15を介してジャケット3に結合されている。ベース要素2は、ジャケット3と膜支持体4との間に流動室16を有している。流動室16は、9mmの幅を有する環状間隙として形成されており、膜支持体4を包囲し、連結箇所15によってのみ中断される。流動室16は、各水平方向の断面においてジャケット3にも膜支持体4にも隣接している。
流動室16は、鉛直方向でベース要素2の高さ11と膜支持体4の高さ12との重なり領域により画定される。ベース要素2は、下向きに開口しており、貫流可能である。流動室16は、上側に、管6に通じる出口17を有している。
ガス入口13は、膜支持体4の下面に形成されたガス分配システム18に接続されており、ガス分配システム18は、下向きに開口し、上側では閉鎖された貯留部19を有している。貯留部19は、壁20を有している。壁20は、下向きに開口した鉛直方向のスリット21を有している。貯留部19は、隣接するスリット21間の中間に、それぞれ、壁20に対して直交方向に延びる鉛直方向の断面において、内縁22を有している。内縁22は、スリット21の高さ全体にわたって、水平線に対して40°の角度24を有する斜めの縁である。内縁22は、択一的に、スリット21の下半分23の領域で各点において水平線に対して60°未満の角度24を有していてもよい。
さらにベース要素2は、透過液集液室25を有している。透過液集液室25には、中空糸膜5の内腔が開口している。透過液集液室25は、ベース要素2の透過液出口14に接続されている。
図1dは、中空糸膜5を有するベース要素2を管6なしに示す上面図である。図示の中空糸膜5の数は、中空糸膜5の実際の数に合致しない。そして図1eは、ベース要素2を下から見た図である。スリット21の数は6である。スリット21は、貯留部19の周囲にわたってその壁20内に均等に分配されている。
透過液出口14及びガス入口13は、連結箇所15を半径方向外方に延長したところにある。
図2a乃至図2cは、ろ過運転中の第1の膜フィルタ1のベース要素2内及び管6の下側部分内の流動状況を示している。
この場合、図2aは、膜フィルタ1の下側部分を通る第1の鉛直方向の断面図である。この断面は、連結箇所15も通るように延びている。
ガス入口13を通して、膜フィルタ1の運転中、ガス26がベース要素2及び流動室16に導入される。このとき、ガス26は、ガス入口13を介してまず貯留部19に流入する。ガス26は、貯留部19をスリット21の高さの一部まで満たし、貯留部19内にガスクッション27を形成する。ガス26は、スリット21もガスクッション27の高さまで満たし、最終的に、スリット21の、ガス26で満たされた部分を介して、貯留部19あるいはガスクッション27から側方に流出し、その際、ろ過すべき液体28に流入する。
流動室16を除いて、膜支持体4は、ベース要素2を完全に液体28及びガス26の貫流のために閉鎖している。すなわち流動室16を除いて、ベース要素2には、ガス26及び液体28のためのその他の通流開口は存在しない。
ベース要素2の上方において、管6内には、中空糸膜5以外に、その他の付設物は存在しない。それゆえ中空糸膜5は、下側でのみ固定されて、妨げられることなく自由に液体28中を浮遊する。これにより、液体28からの髪の毛、繊維質の結合物その他の夾雑物は、この領域で固着し得ない。
スリット21を通る側方通流時、ガス26は、ガスクッション27の下の界面に沿って、側方ガス流動に対して平行に半径方向外方に方向付けられた液体流動を発生させる。この液体流動は、それぞれ隣接するスリット21間において壁20の内縁22に向かって流動する。内縁22は、スリットの領域で各点において水平線に対して60°未満の角度を有している。この斜めの内縁において、ろ過すべき液体28中に含まれる髪の毛及び繊維質の結合物は、外方に方向付けられたガス流動及び液体流動により取り去られ、これにより、膜フィルタ1内でこれらの夾雑物が固着してしまうおそれは、軽減される。
スリット21の通流後、ガス26は、その浮力により膜フィルタ1内を上昇し、これにより液体28の上昇流動を発生させる。液体28は、膜フィルタ1内に下方からのみ吸い込まれる。ガス26及び液体28は、ベース要素2の流動室16を貫流し、その後、一緒に出口17を通して管6に流入し、管6の上側において膜フィルタ1から流出する。
気泡ポンプ効果により膜フィルタ1内を上昇する液体28及びガス26からなる二相流の高い剪断力作用により、ベース要素2の流動室16内で膜支持体4の外側が洗浄され、そして管6内で中空糸膜5の外側が洗浄され、これにより膜支持体4及び中空糸膜5の表面から付着物及び堆積物が洗い剥がされ、膜フィルタ1から運び出される。
中空糸膜5の外側と内腔との間には、差圧が作用している。この差圧に基づいて、液状の透過液29が液体28からろ過され、中空糸膜5の内腔に流入する。透過液29は、中空糸膜5の内腔から集液され、その後、透過液出口14を通して膜フィルタ1から流出する。
連結箇所15を通して、ガス26の供給も、膜フィルタ1内でろ過された透過液29の排出も行われる。
ガス入口13は、流動技術的にベース要素2内の流動室16に接続されており、その結果、ベース要素2は、ガス入口13から貯留部19、スリット21及び流動室16を通して出口17まで貫流可能である。
図2bは、第1の膜フィルタ1の下側部分を通る別の、ただし90°ずらした断面図である。この場合、連結箇所15は切断されていない。しかし、このために2つのスリット21が切断されている。ガス26が貯留部19あるいはガスクッション27からスリット21を通して側方に流出する様子が看取可能である。これに加え、この断面図には、透過液集液室25が看取できるが、透過液出口14は看取できない。
図2cは、第1の膜フィルタ1の下側部分を通る別の断面図である。この断面図は、この場合、ジャケット3のみを切断して示すものであり、それ以外の部分は、流動室16を通るように延びている。その結果、膜支持体4の外面が看取可能である。この場合、スリット21からガス26が側方に流出する様子が看取可能である。
図3は、浸漬運転中の第1の膜フィルタ1を示している。図3に、液体28中の気泡は図示していない。この場合、膜フィルタ1は、膜フィルタ1の上に液体28の液面まで、15cmの液体嵩30が残されているように、ろ過すべき液体28が入った槽内に浸漬される。ガス供給管路31を介してガス26は、液体28の液面より上からガス入口13に導入される。ガス供給管路31内には、絞り32が組み付けられている。この絞り32は、ここでは例示したものであり、複数の膜フィルタ1が並列運転され、同時に複数の膜フィルタ1にガス26が供給される場合にのみ必要である。この場合、ガス供給管路31内の絞り32は、個々の膜フィルタ1に流入するガス26の量を均すために用いられる。絞り32は、ろ過すべき液体28の液面より上に配置されている。膜フィルタ1内で生じた透過液29は、透過液出口14から透過液管路33を介して導出される。
図4は、槽外設置運転中の第1の膜フィルタ1を示している。図4に、ろ過すべき液体28中の気泡は図示していない。液体28は、第1の液体管路34を介して膜フィルタ1に供給される。液体28から透過液29がろ過され、透過液29は透過液出口14から流出する。ガス入口13を通してガス26が供給される。第2の液体管路35を介してガス26と、透過液29を除いた液体28とが、排出される。第2の液体管路35は、中空糸膜5を越えて延在する管6の上側に接続されている。
図5a乃至図5gは、第2の本発明に係る膜フィルタ36の図及び様々な断面図である。
図5aは、第2の膜フィルタ36の縦断面図である。第2の膜フィルタ36は、ろ過すべき液体37に向かって下向きに開口した、ガス38及び液体37が貫流可能なベース要素39を有している。ベース要素39は、管状のジャケット40と、ジャケット40内に存在する単一の膜支持体41とを有している。膜支持体41は、ジャケット40に2つの連結箇所42を介して結合されている。膜支持体41の上側において、膜支持体41内には、それぞれ1つの内腔を有する複数の中空糸膜43が固定されている。内腔内には、液状の透過液44が液体37からろ過されて流入可能である。これに加え、膜フィルタ36は、ベース要素39のジャケット40の上側に接続されて中空糸膜43を包囲する、周方向で閉鎖された管45と、ガス38をベース要素39に供給するガス入口46とを有している。さらにベース要素39は、中空糸膜43からの透過液44を集液する、中空糸膜43の内腔に接続されている透過液集液室47と、透過液集液室47から透過液44を排出する透過液出口48とを有している。
ベース要素39は、12cmの高さ49を有し、膜フィルタ36は、212cmの高さ50を有している。中空糸膜43の下側は、樹脂層51を介して、ろ過すべき液体37に対して密封されているように膜支持体41内に注型固定されている。このとき、中空糸膜43の内腔は、開いた状態とされている。図示の中空糸膜43の数は、中空糸膜43の実際の数に合致しない。中空糸膜43の上側は、個々に閉鎖されており、中空糸膜43は、下側の固定部を除いて上側で自由に、ろ過すべき液体37中を浮遊する。中空糸膜43は、完全に管45により包囲される。管45は、10cmだけ中空糸膜43の上端52を越えて延在している。
図5bは、第2の膜フィルタ36のベース要素39の上面図であり、図5cは、ジャケット40を切断した斜視図である。ジャケット40と膜支持体41との間に、ベース要素39は、ろ過すべき液体37を貫流させる、下向きに開口した流動室53を有している。流動室53の上側は、ろ過すべき液体37を管45に送り出す出口54を有している。
流動室53は、湾部55を有している。湾部55は、膜支持体41の引き留め部としての連結部56まで膜支持体41内に入り込んでいる。これにより、膜支持体41には、6つのフィンガ57が形成される。フィンガ57は、膜支持体41の連結部56を介して結合されている。両連結箇所42は、連結部56を延長したところにあり、一方の連結箇所42を貫いてガス入口46が延び、他方の連結箇所42を貫いて透過液出口48が延びている。両連結箇所42のみが、ジャケット40と膜支持体41とを結合している。中空糸膜43の、膜支持体41への取り付けは、第2の膜フィルタ36の場合、フィンガ57の領域でのみ実施される。フィンガ間の、連結部56の上方の領域は、製造技術上の理由から空けたままとされる。第2の膜フィルタ36の中空糸膜43は、繊維材料により強化されており、2.5mmの外径を有している。
連結部56の領域において、ベース要素39内には、流動室53が2つの関連し合う流動通路58を形成する水平の断面が存在する。フィンガ57の外側の領域における環状間隙内の流動通路58は、6mmの一様な幅59を有している。フィンガ57間の流動通路58も、6mmの同じ幅59を有している。フィンガ57の縁が流動技術的な観点から丸み付けられているので、両流動通路58は、フィンガ57の縁において、6mmより僅かに大きな幅を有している。全体として両流動通路58は、その長さの80%超にわたって、6mmの一様な幅59を有している。
流動室53は、各水平方向の断面においてジャケット40にも膜支持体41にも隣接しており、両連結箇所42によってのみ中断される。膜支持体41は、流動室53を除いてベース要素39を完全に閉鎖している。すなわちベース要素39は、流動室53以外に、ろ過すべき液体37又はガス38のためのその他の通流通路を有していない。
第2の膜フィルタ36のベース要素39の直径60は、208mmである。
図5dは、連結部56をちょうど2つのフィンガ57間の流動室53内で切断した、第2の膜フィルタ36のベース要素39の断面図である。連結部56内には、透過液集液室47の一部が存在している。流動室53は、鉛直方向でベース要素39の高さ49と膜支持体41の高さ61との重なり領域により画定される。膜支持体の下面には、ガス分配システム62が形成されている。ガス分配システム62の高さは、流動室53を規定する際に考慮に入れていない。流動室53の上側は、出口54で終わっている。
図5d及び図5eに看取可能であるように、フィンガ57の下側は、両水平方向で斜面とされており、これにより膜支持体41は、下向きに減少していく水平方向の横断面積を有している。これにより、ろ過すべき液体37中に含まれる髪の毛及び繊維質の結合物は、フィンガ57に引っ掛かったままとならず、フィンガ57の斜面に沿って流動室53内に取り去られ、流動室53を通して洗い流され、その後、管45内の中空糸膜43の領域に到達する。この領域には、上側が個々に閉鎖された中空糸膜43以外に、髪の毛又は繊維質の結合物が固着するおそれのあるその他の付設物が存在しないので、また、これに加え、中空糸膜43の上側が個々に閉鎖されているので、髪の毛及び繊維質の結合物は、自由に膜フィルタ36から上方に洗い流され得る。
図5fは、第2の膜フィルタ36のベース要素39を斜め下から見た斜視図であり、図5gは、ジャケット40を切断してベース要素39の半分を示す図である。
第2の膜フィルタ36の場合、ベース要素39は、ガス入口46を有している。ガス入口46は、膜支持体41の下面に形成されたガス分配システム62に接続されている。ガス分配システム62は、下向きに開口し、上側では閉鎖された貯留部63を有している。貯留部63は、壁64を有している。壁64は、ろ過すべき液体37中にガス38を分配する、下向きに開口した鉛直方向のスリット65を有している。貯留部63の幅は、連結部56の幅に等しく、連結部56の下面に形成されている。ガス入口46は、貯留部63の側方に直接接続している。
1つおきのスリット65には、貯留部63の外側に、ガス案内通路66が接続されている。ガス案内通路66は、フィンガ57の下面に形成されており、ガス38を貯留部から離間する方向にジャケット40に向かって案内する。ガス案内通路66が接続されていない他のスリット65は、それぞれ、連結部56の外面において、2つのフィンガ57間に開口しているか、あるいは、それよりも外側のフィンガ57である場合は、この外側のフィンガ57とジャケット40との間に開口している。これにより、貯留部63は、貯留部63の両長辺の各々に、それぞれ13個のスリット65を有する壁64を有している。スリット65は、供給されるガス38の量のより大きな変動も補償することができるように、下向きにより広幅となるようにしてある。
スリット65の幅、ひいてはその横断面積も、それぞれ異なる大きさである。これにより、スリット65を通して流れるガス38の量は、中空糸膜43の、ガス38により洗浄すべき表面積に適合される。これに応じて、ベース要素39中央の、比較的長いフィンガ57の下にあるスリット65は、外側の、比較的短いフィンガ57の下にあるスリット65より広幅のスリット65を有している。最も狭幅のスリット65は、フィンガ57間に開口するスリット65である。スリット65とガス案内通路66とを有するガス分配システム62の構成により、ガス38は、ろ過すべき液体37に流入した後、膜支持体41の周囲を流動する。
ベース要素39は、ガス入口46から貯留部63、スリット65及び流動室53を通して出口54まで貫流可能である。膜支持体41は、流動室53を除いてベース要素39を、ろ過すべき液体37の貫流のためだけではなく、ガス38の貫流のためにも閉鎖している。
図5hは、第2の膜フィルタ36のフィンガ57を1つだけ示したものである。図5hの断面は、連結部56と、連結部56の下面に形成された貯留部63とが看取可能である。これに加え、フィンガ57の下面において貯留部63の両側に延びるガス案内通路66が看取可能である。
図5iは、第2の膜フィルタ36のベース要素39の一部を、ガス案内通路66を通るように切断して示したものである。ここでは、ガス案内通路66が鉛直方向上方にオフセットされてスリット65に接続されていることが看取可能である。
図6a乃至図6cは、第2の膜フィルタ36の貯留部63の一部の図及び断面図である。
貯留部63の内側には、それぞれ、隣接するスリット65間の中間に、壁64に対して直交方向に延びる鉛直方向のリブ67が設けられている。各リブ67は、下側にテーパ部を有している。テーパ部は、壁64に向かって延び、これにより貯留部63の、斜めのあるいは丸み付けられた内縁68を形成している。
幾何学的に貯留部63は、隣接するスリット65間に、それぞれ、この場合は壁64に対して直交方向にリブ67を通る鉛直方向の断面において、少なくともスリット65の下半分69の領域で各点において水平線に対して60°未満の角度70を有し、スリット65の半分69の高さでは58°の角度を有する内縁68を有している。
第2の膜フィルタ36の図示しないろ過運転は、第1の膜フィルタ1のろ過運転とは以下のように相違する。
ガス38は、ガス入口46を通して貯留部63に流入し、貯留部63及びスリット65をスリット65の高さの一部までガスクッションで満たす。ガスクッションからガス38は、スリット65を通して側方外側に貯留部63から流出し、その際、膜支持体41の下の複数の箇所においてろ過すべき液体37に流入する。このとき、ガス38は、一方では、スリット65からそれぞれ2つのフィンガ57間の流動室53の湾部55に流入し、他方では、フィンガ57の下のスリット65からガス案内通路66に流入する。ガス案内通路66を介してガス38は、外方に向かってさらに貯留部63から離間する方向で、膜フィルタ36の外側領域に到達する。
スリット65を通した側方通流時、側方ガス流動に対して平行に方向付けられた液体流動が、ガスクッションの下の界面に沿って形成される。この液体流動は、リブ67の内縁68に向かって流動する。貯留部63の、それぞれ2つのスリット65間に位置するこの内縁68の角度70に基づいて、髪の毛及び繊維質の結合物は、内縁68に向かう流動時に取り去られることができ、これにより、膜フィルタ36の閉塞傾向は、明らかに軽減される。
ろ過すべき液体37にガスが流入した後、ガス38及び液体37の混合物が、膜支持体41の上側において膜支持体41内に固定された中空糸膜43の周囲を流動する前に、ガス38及び液体37は、膜支持体41の周囲を流動する。二相流の高い剪断力に基づいて、中空糸膜43及び膜支持体41の外側は、洗浄される。
ガス38は、ガス入口46から貯留部63、スリット65及び流動室53を通して出口54まで、ベース要素39を貫流する。流動室53が、常にジャケット40と膜支持体41との間にあることに加え、湾部55を介して膜フィルタ36の内部領域にも入り込んでいるので、こうして、横断面全体にわたって均等な膜フィルタ36の曝気が、並列に接続された複数の小さな流動室の貫流を回避しつつ達成される。これにより、全体として、膜フィルタ36の閉塞傾向が従来技術と比較して軽減される。
第2の膜フィルタ36も、浸漬運転で又は槽外に設置されて運転可能である。
図7a乃至図7dは、ベース要素とヘッド要素とを備える本発明に係る膜フィルタの別の変化形態を示している。
図7aは、第3の本発明に係る膜フィルタ71を示している。第3の膜フィルタ71は、中空糸膜74を包囲し、上側でヘッド要素75に接続された、閉鎖された管73が、ベース要素72の上側に接続されている点で、第1の膜フィルタ1とは相違する。ヘッド要素75は、ジャケット76と、ジャケット76内に存在する膜支持体77とを有し、膜支持体77は、ジャケット76に1つの連結箇所78のみを介して結合されている。ヘッド要素75内には、中空糸膜74の上側が、樹脂層79を介して、ろ過すべき液体に対して密封されているが、その内腔は開いているように注型固定されて取り付けられている。
ヘッド要素75は、透過液を集液する、中空糸膜74の内腔に流動技術的に接続されている透過液集液室80と、透過液を排出する透過液出口81とを有している。
さらにヘッド要素75は、ガス及びろ過すべき液体を貫流させ、ヘッド要素75から流出させる第2の流動室82を有している。第3の膜フィルタ71は、浸漬運転及び槽外設置運転で使用可能である。
図7bは、第4の本発明に係る膜フィルタ83を示している。第4の膜フィルタ83は、ベース要素85の上側に接続される管84の上側に、まず、開口87を有する管延長部材86が接続されている点で、第3の膜フィルタ71とは相違する。開口87は、ガス及びろ過すべき液体の一部を管84から側方に流出させる。管延長部材86及び管84は、第4の膜フィルタ83の場合、1つの部材からなっている。管延長部材86の上部には、ヘッド要素88が接続されている。ヘッド要素88は、第3の膜フィルタ71のヘッド要素75と同じ細部を有している。第3の膜フィルタ71との別の相違点は、ベース要素85が形成している。このベース要素85は、透過液集液室を有していない。すなわち、中空糸膜89は、下側で閉鎖されているように樹脂によりベース要素85内に包埋されて、固定されている。中空糸膜89内で生じた透過液は、ヘッド要素88の透過液集液室90にのみ流入し、透過液集液室90に集液され、透過液出口91を介して第4の膜フィルタ83から流出する。第4の膜フィルタ83は、管延長部材86に設けられた開口87に基づいて、浸漬運転でしか使用できない。
図7cは、第5の本発明に係る膜フィルタ92を示している。第5の膜フィルタ92は、管93がヘッド要素94まで導かれておらず、既に手前で管拡張部95により上側で終端している点で、第3の膜フィルタ71とは相違する。これによりヘッド要素94は、管93に結合されておらず、これに応じて、ろ過すべき液体及びガスが貫流できるようにも構成されていない。それゆえ、ヘッド要素94は、膜支持体96であって、膜支持体96内に固定され、透過液集液室97に向かって開いているように樹脂により包埋された中空糸膜98を有する膜支持体96と、中空糸膜98から生じた透過液の一部を集液して排出する、透過液集液室97に接続された透過液出口99とを有しているだけである。透過液の他の部分は、第3の膜フィルタ71のベース要素と同一のベース要素100から排出される。第5の膜フィルタ92も、管93とヘッド要素94との間で開放された構成に基づいて、浸漬運転でのみ使用可能である。
図7dは、第6の本発明に係る膜フィルタ101を示している。第6の膜フィルタ101は、ベース要素102とヘッド要素103とを有しており、ベース要素102及びヘッド要素103は、第4の膜フィルタ83のベース要素及びヘッド要素と同一であり、一貫して閉鎖された管104を介して結合されている。第6の本発明に係る膜フィルタ101は、槽外設置運転のために設計されている。この場合、ベース要素102には、ろ過すべき液体を下方からベース要素102に供給する第1の液体管路105が接続される。さらにヘッド要素103の上側には、液体及びガスを第6の膜フィルタ101から排出する第2の液体管路106が接続される。
図8a乃至図8cは、ガス入口と、ジャケット及び膜支持体の高さの重なり領域から形成される流動室の高さとに関する変化形態を有する、3つの別の本発明に係る膜フィルタのベース要素を通る断面図である。
図8aは、第7の本発明に係る膜フィルタのベース要素107を通る断面図であり、第7の膜フィルタにおいて、ベース要素107は、ガス入口108を有しており、このガス入口108は、ジャケット109の内側に管体110としてベース要素107の中央まで導かれ、ここでガスは、膜支持体111の下の中央に流出し、次に膜支持体111の周囲を流動する。ベース要素107のジャケット109は、膜支持体111よりも上下に突出し、その結果、ジャケット109及び膜支持体111の高さの重なり領域により規定される流動室112の高さは、この場合、膜支持体111の高さと同じである。
図8bは、第8の本発明に係る膜フィルタのベース要素113を通る断面図であり、第8の膜フィルタにおいて、ベース要素113は、ガス入口114を有していない。ガスは、本実施の形態では、ベース要素113とは別に、下方から膜支持体115の下の中央にガス入口114を介して供給され、次に膜支持体115の周囲を流動する。ベース要素113のジャケット116の寸法は、膜支持体115の寸法と上下において面一となっており、その結果、流動室117の高さは、この場合、膜支持体115の高さ及びジャケット116の高さと一致している。
図8cは、第9の本発明に係る膜フィルタのベース要素118を通る断面図であり、第9の膜フィルタにおいて、ガス入口119は、第8の本発明に係る膜フィルタのガス入口と同じである。ベース要素118の膜支持体120は、ジャケット121よりも上下に突出し、その結果、膜支持体120及びジャケット121の高さの重なり領域により規定される流動室122の高さは、この場合、ジャケット121の高さと同じである。
図9a乃至図9cは、別の本発明に係る膜フィルタの膜支持体の形状の変化形態を示している。これらの変化形態は、前に示したすべての本発明に係る膜フィルタにおいて実現可能である。
図9aは、第10の本発明に係る膜フィルタのベース要素123を示している。ベース要素123は、ジャケット124を有しており、ジャケット124は、ジャケット124内に存在する、1つの連結箇所125のみを介してジャケット124に結合される膜支持体126を有している。ジャケット124と膜支持体126との間には、1つの流動室127が存在し、流動室127は、膜支持体126内に入り込んでいる湾部128を有している。膜支持体126は、ベース要素123を、上述の1つの流動室127を除いて完全に、ガス及びろ過すべき液体の貫流のために閉鎖している。
図9bは、第11の本発明に係る膜フィルタのベース要素129を示している。ベース要素129は、ジャケット130を有しており、ジャケット130は、ジャケット130内に存在する、1つの連結箇所131のみを介してジャケット130に結合される膜支持体132を有している。膜支持体132は、7つの膜束133を有しており、そのうちの6つの膜束133は、花の構造に類似した形で1つの中央の膜束133周りに配置されている。ジャケット130と膜支持体132との間には、1つの流動室134が存在している。膜支持体132は、ベース要素129を、上述の1つの流動室134を除いて完全に、ガス及びろ過すべき液体の貫流のために閉鎖している。
図9cは、第12の本発明に係る膜フィルタのベース要素135を示しており、ベース要素135は、ジャケット136を有しており、ジャケット136は、ジャケット136内に存在する、1つの連結箇所137のみを介してジャケット136に結合される膜支持体138を有している。膜支持体138は、4つのフィンガ139を有している。フィンガ139は、連結部140を介して互いに結合され、連結箇所137において固定されている。ジャケット136と膜支持体138との間には、1つの流動室141が存在し、流動室141は、膜支持体138内に入り込んでいる湾部142を有している。湾部142は、連結部140まで導かれている。膜支持体138は、ベース要素135を、上述の1つの流動室141を除いて完全に、ガス及びろ過すべき液体の貫流のために閉鎖している。
1 膜フィルタ
2 ベース要素
3 ジャケット
4 膜支持体
5 中空糸膜
6 管
7 上端
8 長さ
9 樹脂層
10 高さ 膜フィルタ
11 高さ ベース要素
12 高さ 膜支持体
13 ガス入口
14 透過液出口
15 連結箇所
16 流動室
17 出口
18 ガス分配システム
19 貯留部
20 壁
21 鉛直方向のスリット
22 内縁
23 下半分
24 角度
25 透過液集液室
26 ガス
27 ガスクッション
28 ろ過すべき液体
29 透過液
30 液体嵩
31 ガス供給管路
32 絞り
33 透過液管路
34 第1の液体管路
35 第2の液体管路
36 膜フィルタ
37 ろ過すべき液体
38 ガス
39 ベース要素
40 ジャケット
41 膜支持体
42 連結箇所
43 中空糸膜
44 透過液
45 管
46 ガス入口
47 透過液集液室
48 透過液出口
49 高さ
50 高さ
51 樹脂層
52 上端
53 流動室
54 出口
55 湾部
56 連結部
57 フィンガ
58 流動通路
59 幅
60 直径
61 高さ
62 ガス分配システム
63 貯留部
64 壁
65 スリット
66 ガス案内通路
67 リブ
68 内縁
69 半分
70 角度
71 膜フィルタ
72 ベース要素
73 管
74 中空糸膜
75 ヘッド要素
76 ジャケット
77 膜支持体
78 連結箇所
79 樹脂層
80 透過液集液室
81 透過液出口
82 流動室
83 膜フィルタ
84 管
85 ベース要素
86 管延長部材
87 開口
88 ヘッド要素
89 中空糸膜
90 透過液集液室
91 透過液出口
92 膜フィルタ
93 管
94 ヘッド要素
95 管拡張部
96 膜支持体
97 透過液集液室
98 中空糸膜
99 透過液出口
100 ベース要素
101 膜フィルタ
102 ベース要素
103 ヘッド要素
104 管
105 第1の液体管路
106 第2の液体管路
107 ベース要素
108 ガス入口
109 ジャケット
110 管体
111 膜支持体
112 高さ
113 ベース要素
114 ガス入口
115 膜支持体
116 ジャケット
117 流動室の高さ
118 ベース要素
119 ガス入口
120 膜支持体
121 ジャケット
122 流動室の高さ
123 ベース要素
124 ジャケット
125 連結箇所
126 膜支持体
127 流動室
128 湾部
129 ベース要素
130 ジャケット
131 連結箇所
132 膜支持体
133 膜束
134 流動室
135 ベース要素
136 ジャケット
137 連結箇所
138 膜支持体
139 フィンガ
140 連結部
141 流動室
142 湾部
本発明は、ろ過すべき液体をろ過する膜フィルタであって、下向きに開口し、ガス及び液体が貫流可能なベース要素であって、管状のジャケットと、ジャケット内に存在する単一の膜支持体とを有し、膜支持体は、ジャケットに少なくとも1つの連結箇所を介して結合されているベース要素と、膜支持体の上側において膜支持体内に固定されている複数の中空糸膜であって、それぞれ1つの内腔を有し、ろ過すべき液体から液状の透過液を内腔内にろ過可能である中空糸膜と、周方向で閉鎖された管であって、ジャケットの上側に接続されて、中空糸膜を包囲する管と、ガスをベース要素内に供給するガス入口と、中空糸膜から透過液を集液すべく、中空糸膜の内腔に接続されている少なくとも1つの透過液集液室と、少なくとも1つの透過液集液室から透過液を排出する少なくとも1つの透過液出口と、ジャケットと膜支持体との間に設けられ、液体を貫流させる、下向きに開口した少なくとも1つの流動室であって、液体を管内に送り出す出口を上側に有し、少なくとも1つの流動室は、膜支持体を通る各水平方向の断面において、ジャケットにも、膜支持体にも隣接し、少なくとも1つの連結箇所によってのみ中断される環状間隙として膜支持体を包囲し、流動室の高さは、膜支持体の高さとジャケットの高さとの重なり領域により規定されており、膜支持体は、ベース要素を、少なくとも1つの流動室を除いて、液体の、下から上への貫流のために完全に閉鎖する、流動室と、を備える膜フィルタに関する。
図8aは、第7の本発明に係る膜フィルタのベース要素107を通る断面図であり、第7の膜フィルタにおいて、ベース要素107は、ガス入口108を有しており、このガス入口108は、ジャケット109の内側に管体110としてベース要素107の中央まで導かれ、ここでガスは、膜支持体111の下の中央に流出し、次に膜支持体111の周囲を流動する。ベース要素107のジャケット109は、膜支持体111よりも上下に突出し、その結果、ジャケット109及び膜支持体111の高さの重なり領域により規定される流動室の高さ112は、この場合、膜支持体111の高さと同じである。
図8bは、第8の本発明に係る膜フィルタのベース要素113を通る断面図であり、第8の膜フィルタにおいて、ベース要素113は、ガス入口114を有していない。ガスは、本実施の形態では、ベース要素113とは別に、下方から膜支持体115の下の中央にガス入口114を介して供給され、次に膜支持体115の周囲を流動する。ベース要素113のジャケット116の寸法は、膜支持体115の寸法と上下において面一となっており、その結果、流動室の高さ117は、この場合、膜支持体115の高さ及びジャケット116の高さと一致している。
図8cは、第9の本発明に係る膜フィルタのベース要素118を通る断面図であり、第9の膜フィルタにおいて、ガス入口119は、第8の本発明に係る膜フィルタのガス入口と同じである。ベース要素118の膜支持体120は、ジャケット121よりも上下に突出し、その結果、膜支持体120及びジャケット121の高さの重なり領域により規定される流動室の高さ122は、この場合、ジャケット121の高さと同じである。

Claims (12)

  1. ろ過すべき液体(28,37)をろ過する膜フィルタ(1,36,71,83,92,101)であって、
    a.下向きに開口し、ガス(26,38)及び前記液体(28,37)が貫流可能なベース要素(2,39,72,85,100,102,107,113,118,123,129,135)であって、管状のジャケット(3,40,76,109,116,121,124,130,136)と、前記ジャケット(3,40,76,109,116,121,124,130,136)内に存在する単一の膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)とを有し、前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)は、前記ジャケット(3,40,76,109,116,121,124,130,136)に少なくとも1つの連結箇所(15,42,78,125,131,137)を介して結合されているベース要素(2,39,72,85,100,102,107,113,118,123,129,135)と、
    b.前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)の上側において前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)内に固定されている複数の中空糸膜(5,43,74,89,98)であって、それぞれ1つの内腔を有し、前記液体(28,37)から液状の透過液(29,44)を前記内腔内にろ過可能である中空糸膜(5,43,74,89,98)と、
    c.周方向で閉鎖された管(6,45,73,84,93,104)であって、前記ジャケット(3,40,76,109,116,121,124,130,136)の上側に接続されて、前記中空糸膜(5,43,74,89,98)を包囲する管(6,45,73,84,93,104)と、
    d.前記ガス(26,38)を前記ベース要素(2,39,72,85,100,102,107,113,118,123,129,135)内に供給するガス入口(13,46,108,114,119)と、
    e.前記中空糸膜(5,43,74,89,98)から前記透過液(29,44)を集液すべく、前記中空糸膜(5,43,74,89,98)の前記内腔に接続されている少なくとも1つの透過液集液室(25,47,80,90,97)と、
    f.前記少なくとも1つの透過液集液室(25,47,80,90,97)から前記透過液(29,44)を排出する少なくとも1つの透過液出口(14,48,81,91,99)と、
    g.前記ジャケット(3,40,76,109,116,121,124,130,136)と前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)との間に設けられ、前記液体(28,37)を貫流させる、下向きに開口した少なくとも1つの流動室(16,53,82,127,134,141)であって、前記液体(28,37)を前記管(6,45,73,84,93,104)内に送り出す出口(17,54)を上側に有し、前記少なくとも1つの流動室(16,53,82,127,134,141)は、前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)を通る各水平方向の断面において、前記ジャケット(3,40,76,109,116,121,124,130,136)にも、前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)にも隣接し、前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)は、前記ベース要素(2,39,72,85,100,102,107,113,118,123,129,135)を、前記少なくとも1つの流動室(16,53,82,127,134,141)を除いて、前記液体(28,37)の、下から上への貫流に対して完全に閉鎖する、流動室(16,53,82,127,134,141)と、
    を備える膜フィルタ(1,36,71,83,92,101)において、
    h.前記ベース要素(2,39,72,85,100,102,107,113,118,123,129,135)は、前記ガス入口(13,46,108,114,119)の結果として、前記少なくとも1つの流動室(16,53,82,127,134,141)を通して前記出口(17,54)まで貫流可能である、
    ことを特徴とする、ろ過すべき液体をろ過する膜フィルタ。
  2. 前記少なくとも1つの流動室(16,53,82,127,134,141)は、前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)内に入り込んでいる湾部(55,128,142)を有する、請求項1に記載の膜フィルタ(1,36,71,83,92,101)。
  3. 前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)は、前記湾部(55,128,142)により形成される複数のフィンガ(57,139)を有し、前記複数のフィンガ(57,139)は、前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)の連結部(56,140)を介して結合されている、請求項2に記載の膜フィルタ(1,36,71,83,92,101)。
  4. 前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)は、前記連結部(56,140)を延長したところにある最大で2つの連結箇所(15,42,78,125,131,137)を介して前記ジャケット(3,40,76,109,116,121,124,130,136)に結合されている、請求項1から3までのいずれか1項に記載の膜フィルタ(1,36,71,83,92,101)。
  5. 前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)は、前記少なくとも1つの連結箇所(56,140)より上の前記水平方向の断面の各々において、完全に前記ジャケット(3,40,76,109,116,121,124,130,136)から離隔されている、請求項1から4までのいずれか1項に記載の膜フィルタ(1,36,71,83,92,101)。
  6. 前記少なくとも1つの流動室(16,53,82,127,134,141)は、前記水平方向の断面の少なくとも1つにおいて、少なくとも1つの流動通路(58)を形成し、前記流動通路(58)は、前記流動通路(58)の長さの80%超にわたって一様な幅を有している、請求項1から5までのいずれか1項に記載の膜フィルタ(1,36,71,83,92,101)。
  7. 前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)は、前記水平方向の断面において、下向きに減少していく横断面積を有する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の膜フィルタ(1,36,71,83,92,101)。
  8. 前記ベース要素(2,39,72,85,100,102,107,113,118,123,129,135)が、前記ガス(26,38)を前記ベース要素(2,39,72,85,100,102,107,113,118,123,129,135)内に供給する前記ガス入口(13,46,108,114,119)を有する、請求項1から7までのいずれか1項に記載の膜フィルタ(1,36,71,83,92,101)。
  9. 膜フィルタ(1,36,71,83,92,101)内で液体(28,37)をろ過する方法であって、
    前記膜フィルタ(1,36,71,83,92,101)は、ベース要素(2,39,72,85,100,102,107,113,118,123,129,135)と、周方向で閉鎖された管(6,45,73,84,93,104)と、ガス入口(13,46,108,114,119)とを有し、前記ベース要素(2,39,72,85,100,102,107,113,118,123,129,135)は、管状のジャケット(3,40,76,109,116,121,124,130,136)と、前記ジャケット(3,40,76,109,116,121,124,130,136)内に存在し、前記ジャケット(3,40,76,109,116,121,124,130,136)に結合されている単一の膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)とを有し、前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)の上側において前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)内に中空糸膜(5,43,74,89,98)が固定されており、前記管(6,45,73,84,93,104)は、前記ジャケット(3,40,76,109,116,121,124,130,136)の上側に接続されており、前記ベース要素(2,39,72,85,100,102,107,113,118,123,129,135)は、ジャケット(3,40,76,109,116,121,124,130,136)と膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)との間に少なくとも1つの流動室(16,53,82,127,134,141)を有し、前記流動室(16,53,82,127,134,141)は、前記ベース要素(2,39,72,85,100,102,107,113,118,123,129,135)から前記管(6,45,73,84,93,104)に通じる出口(17,54)を上側に有し、前記少なくとも1つの流動室(16,53,82,127,134,141)は、前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)を通る各水平方向の断面において、前記ジャケット(3,40,76,109,116,121,124,130,136)にも、前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)にも隣接し、前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)は、前記ベース要素(2,39,72,85,100,102,107,113,118,123,129,135)を、前記少なくとも1つの流動室(16,53,82,127,134,141)を除いて完全に、下から上への前記液体(28,37)の貫流に対して閉鎖しており、かつ
    a.前記液体(28,37)を前記ベース要素(2,39,72,85,100,102,107,113,118,123,129,135)に流入させ、前記液体(28,37)は、前記少なくとも1つの流動室(16,53,82,127,134,141)を貫流し、このとき、前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)の周囲を流動し、
    b.ガス(26,38)を前記ガス入口(13,46,108,114,119)を通して前記ベース要素(2,39,72,85,100,102,107,113,118,123,129,135)に流入させ、
    c.前記液体(28,37)は、前記出口(17,54)を通してのみ前記ベース要素(2,39,72,85,100,102,107,113,118,123,129,135)の上側で流出し、前記出口(17,54)を通してのみ前記管(6,45,73,84,93,104)に流入し、
    d.前記ガス(26,38)は、前記ベース要素(2,39,72,85,100,102,107,113,118,123,129,135)の上側で流出し、前記管(6,45,73,84,93,104)に流入し、前記管(6,45,73,84,93,104)内を上昇し、これにより、前記膜フィルタ(1,36,71,83,92,101)内での前記液体(28,37)の上昇運動を発生させ、
    e.上昇する前記液体(28,37)及び前記ガス(26,38)は、前記中空糸膜(5,43,74,89,98)の外側を洗浄し、
    f.前記中空糸膜(5,43,74,89,98)の外側と前記中空糸膜(5,43,74,89,98)の内腔との間には、差圧が作用しており、前記差圧に基づいて、前記液体(28,37)から液状の透過液(29,44)がろ過され、前記中空糸膜(5,43,74,89,98)の前記内腔に流入し、
    g.前記透過液(29,44)は、前記内腔から集液され、前記膜フィルタ(1,36,71,83,92,101)から流出する、
    方法において、
    h.前記ガス(26,38)を前記ガス入口(13,46,108,114,119)を通して前記少なくとも1つの流動室(16,53,82,127,134,141)に流入させ、次に
    i.前記ガス(26,38)は、前記液体(28,37)とともに前記ベース要素(2,39,72,85,100,102,107,113,118,123,129,135)を、前記ジャケット(3,40,76,109,116,121,124,130,136)と前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)との間の前記少なくとも1つの流動室(16,53,82,127,134,141)において貫流し、前記出口(17,54)を通して前記管(6,45,73,84,93,104)に流入する、
    ことを特徴とする、膜フィルタ内で液体をろ過する方法。
  10. 前記液体(28,37)及び前記ガス(26,38)は、前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)を通る前記水平方向の断面の少なくとも1つにおいて、前記膜支持体(4,41,77,96,111,115,120,126,132,138)の周囲を完全に流動する、請求項9に記載の方法。
  11. 前記膜フィルタ(1,36,71,83,92,101)は、前記液体(28,37)中に浸漬されている、請求項9又は10に記載の方法。
  12. 前記液体(28,37)を第1の液体管路(34,105)により前記ベース要素(2,39,72,85,100,102,107,113,118,123,129,135)に供給し、第2の液体管路(35,106)により前記膜フィルタ(1,36,71,83,92,101)の上側から排出する、請求項9又は10に記載の方法。
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