JP2016532541A - 雑排水を浄化するための装置およびプロセス - Google Patents

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Abstract

本発明は雑排水を浄化するための装置およびプロセスに関するものである。特に、本発明は、再利用による節水のための、汚れた衣類の洗濯および/またはすすぎ液剤から発生する雑排水の家庭内浄化に関するものである。驚くべきことに、連続的な空気混和、破泡および分離によって、汚れた衣類の洗濯およびすすぎの水から界面活性剤を実質的になくすことができる装置およびプロセスを設計することが可能であることが判明した。次いで、この水は、多くの用途に再利用することができる淡水を回収するために、好ましくはフィルタにかけられる。

Description

本発明は雑排水を浄化するための装置およびプロセスに関するものである。特に、本発明は、再利用による節水のための、汚れた衣類の洗濯および/またはすすぎ液剤(rinse liquor)から発生する雑排水の家庭内浄化に関するものである。
本明細書を通じての従来技術のいかなる議論も、そのような従来技術が広く知られていること、または当分野に共通の一般的な知識の一部分を形成することを容認するものと見なされるべきではない。
いくつかの地勢では、水不足はますます深刻な問題になっており、このことは開発途上国に特に当てはまる。
汚れた衣類、皿などの洗浄のような家庭の洗浄プロセスは、大量の水を必要とする。この水を節約すること、また、そのような作業に用いられた水を再利用することが可能であれば、社会にとって大きな利益になるであろう。家庭内で汚れた衣類の洗濯およびすすぎから生じる水は、一般に雑排水と称される。そのような家庭内での雑排水を様々な作業に再利用するためには、粒子状物質および界面活性剤をすべて除去することが必須である。
特に水を飲用として安全にするために、凝集剤および凝固剤などの化学物質を用いるいくつかの水浄化プロセスが当技術分野で知られている。産業廃水を浄化するためのいくつかの技術もある。これらの方法の大部分には、環境に対して悪影響があるアルミニウム塩およびポリマーのような化学物質を用いることが含まれる。
特許文献1は、主要な凝固剤、架橋凝集剤、凝固助剤を基本的に含み且つ任意選択で消毒剤を含む水浄化組成物を説明している。この特許出願は、水の清澄化および浄化のための方法も特許請求しており、この方法は、凝固および凝集、消毒、濾過、中和ならびに強化から選択された、いくつかのステージを含む。
特許文献2が説明している二成分系の形態の固形の水浄化組成物は、第1の成分が殺生物剤および非水溶性吸着剤を含み、第2の成分が凝固剤および凝集剤を含むものである。組成には殺生物剤の失活剤が含まれ得る。
特許文献3は、水の清澄化および浄化のために有効な凝集剤、凝固剤、増量剤および陽イオン表面活性剤を含む組成物を用いることによる、家庭用水、特に汚れた衣類の洗濯水、より典型的には汚れた衣類のすすぎ水の処理のための高速の水浄化および清澄化のプロセスを開示している。
雑排水、特に汚れた衣類の洗濯およびすすぎの水などの家庭でのプロセスにおいて生じる雑排水を、化学物質を追加することなく浄化するための装置およびプロセスは、大いに望まれており、環境にとって有益である。本発明者らは、雑排水の浄化のため、特に家庭内浄化のための装置および物理的プロセスを開発することができた。このプロセスは、環境に悪影響があるアルミニウム塩およびポリマーのような化学物質の追加を必要としない。
非特許文献1は、高速回転ディスクの剪断作用による機械的破泡のプロセスを開示している。しかしながら、開示されているのは、約2500rpmの速度で回転する滑らかなディスクを使用することによる200ml/minまでの泡流量のみである。このプロセスに用いられる界面活性剤はTriton X−100であって、非常に泡立ちの良い界面活性剤であるわけではなく、比較的低濃度である。ディスク速度が増すと、より多量の液体が泡とともに搬送されるので、ディスク速度にも限界があった。これによって、浄水の回収が不十分になるはずである。非特許文献1には、雑排水から泡を導くことのみによって泡を除去し、その一方で、液体が導かれるのを実質的に防いで大部分の雑排水を浄水として収集するのを支援する方法は開示されていない。
非特許文献2は、回転面(plane rotation)に対して垂直に配向されたベーン/ブレードを有するとともに「ブレード」が様々な向きにあるファンのような形状の機械的破泡機を比較している。これらの破泡機は、より多くの電力を消費するばかりでなく、排気の中に微細な液滴のミストを引き起こし、泡の液相が霧の中に散乱され、霧が破泡機を出る空気の流れとともに搬送される。したがって、雑排水からの浄水の回復および収集が低レベルである。
本発明者らは、汚れた衣類の洗濯および/または比較的高濃度で泡立ちの良い界面活性剤を有するすすぎ液剤から生じる雑排水を浄化する装置および方法を開発することができた。表面にパターン化された凹凸がある回転ディスクを有する破泡装置に泡が到達するとき泡が十分に乾燥していることを確実にする20,000mL/min〜50,000mL/minの流量を用いる泡の生成および破壊により、雑排水の効率的な浄化が達成された。
国際公開第2002000557号パンフレット 欧州特許出願公開第1953119号明細書 国際公開第2012084621号パンフレット
GoldbergおよびRubin、「I & EC Process Design and Development」、1967年、Vol. 6 Andou Sら、「Performance characteristics of mechanical foam breakers with rotating parts fitted to bubble column」、J. of chem. tech. and biotech、vol. 68、no. 1、1997年1月1日、94~100頁
驚くべきことに、本発明において、連続的な空気混和によって、使用済みの洗濯水に存在する界面活性剤の90%超が泡に転換され得る装置およびプロセスを設計することが可能であることが判明した。次いで、雑排水を保持しているチャンバから泡を導き出してチャンバの外部で崩壊させることができれば、溶解された界面活性剤を水から除去するように装置およびプロセスを構築することができる。したがって、雑排水中の界面活性剤レベルが0.1%もあるときでさえ、雑排水の90%超を浄水として回収することが可能である。回収された浄水は、好ましくは、さらに浄化された水を得るために、後に少なくとも1つのフィルタに通される。上記のことの達成における主要なステップは、泡の非常に大きい体積流量において泡崩壊を引き起こす能力である。本発明の目的は、雑排水を浄化するための装置を提供することである。
本発明の別の目的は、家庭内でのプロセス、特に汚れた衣類の洗濯およびすすぎのプロセスにおいて生じる雑排水を、環境に対して悪影響がある化学物質を追加することなく浄化するための装置を提供することである。
本発明の別の目的は、雑排水の界面活性剤レベルを1ppm未満まで低下させることである。
本発明の別の目的は、90%を超える浄水の回収を達成することができる、雑排水を浄化するための簡単な物理的プロセスを提供することである。
i. 本発明の一態様によれば、雑排水を浄化するための装置であって、
泡を放出するための出口ポート(2)が備わっている、雑排水を保持するための気密容器(1)であって、
ii. 容器(1)は、容器(1)の内容物の空気混和のための手段(3a)を備える、気密容器(1)と、
iii. 出口ポート(2)に接続された泡コンベア(4)と、
iv. 破泡装置と、
を備え、
出口ポート(2)は、容器(1)の外部に配置された破泡装置(5)と流体連通しており、
破泡装置(5)は、
a. 開口(7)を有して収集トレイ(8)内に逆さまに配置されたカップ(6)と、
b. ディスク(9)の回転を促進するようにモータ(14)に接続され、且つカップ(6)内に配置されて、カップ(6)の基部に対して回転可能に接続されたディスク(9)と、
を備え、
泡コンベア(4)が、出口ポート(2)と破泡装置(5)のディスク(9)との間に流体連通を確立し、ディスクの表面は粗い、装置が提供される。
本発明の別の態様によれば、雑排水を浄化するための装置であって、
i. 泡を放出するための出口ポート(2)を備える、雑排水を保持するための気密容器(1)であって、
ii. 容器(1)は、容器(1)の内容物の空気混和のための手段(3a)を備える、気密容器(1)と、
iii. 出口ポート(2)に接続された泡コンベア(4)と、
iv. 破泡装置(5)と、
を備え、
出口ポート(2)が破泡装置(5)と流体連通しており、
破泡装置(5)は、
a. 収集トレイ(8)の上に逆さまに固定して配置され、空気排出口(7)が備わっているカップ(6)と、
b. ディスク(9)の回転を促進するようにモータ(14)に接続され、且つ収集トレイの上に配置されて、収集トレイの蓋に対して回転可能に接続されたディスク(9)と、
を備え、
泡コンベア(4)が、出口ポート(2)と破泡装置(5)のディスク(9)との間に流体連通を確立し、ディスクの表面は粗い、装置が提供される。
ディスクの回転速度は、1000rpm〜10000rpmの範囲であるのが好ましい。
本発明のさらに別の態様によれば、本発明による装置を使用して雑排水を浄化するためのプロセスであって、
i. 気密容器に収容された浄化すべき雑排水の中へ1L/min〜200L/minの流量において空気を注入するステップと、
ii. 少なくとも30秒の滞留時間を与えるステップと、
iii. 生成された泡を容器から破泡装置の回転ディスクの上に導くステップと、
iv. 少なくとも1分間後に空気の注入を停止して浄水を取得するステップと、
を含む、プロセスが提供される。
容器内での雑排水と空気の比は、少なくとも1:3であるのが好ましい。
上記のプロセスでは、浄水を少なくとも1つのフィルタ(13)に通すのが好ましい。
以下の詳細な説明および添付の特許請求の範囲を読むことから、本発明の特徴および利点が当業者には明らかになるはずである。誤解を避けるために、本発明の一態様のいかなる特徴も本発明の任意の他の態様において利用され得る。「備える」という語は、「含む」ことを意味するが、必ずしも「〜から成る」または「〜から構成されている」ということを意味するものではないように意図されている。言い換えれば、列挙されるステップまたは選択肢は網羅的である必要はない。以下の説明において示される実施例、実施形態および図は、本発明を明確にするように意図されており、本発明をそれらの実施例自体に限定するようには意図されないよう留意されたい。
本発明は、雑排水を家庭内浄化するための装置およびプロセスであって、泡の生成および泡の物理的破壊のために雑排水の空気混和を可能にし、したがってその中に存在する界面活性剤を除去する、装置及びプロセスに関する。特に、本発明は、再利用による節水のための、汚れた衣類の洗濯および/またはすすぎ液剤から生じる雑排水の家庭内浄化に関するものである。本発明は、したがって、いかなる化学物質も用いることなく界面活性剤を除去することによる、雑排水の家庭内浄化の装置およびプロセスを提供する。
本発明の一態様によれば、雑排水を家庭内浄化するための装置であって、
i. 泡を放出するための出口ポート(2)が備わっている、雑排水を保持するための気密容器(1)であって、
ii. 容器(1)は、容器(1)の内容物の空気混和のための手段(3a)を備える、気密容器(1)と、
iii. 出口ポート(2)に接続された泡コンベア(4)と、
iv. 破泡装置と、
を備え、
出口ポート(2)は、容器(1)の外部に配置された破泡装置(5)と流体連通しており、
破泡装置(5)は、
a. 開口(7)を有して収集トレイ(8)内に逆さまに配置されたカップ(6)と、
b. ディスク(9)の回転を促進するようにモータ(14)に接続され、且つカップ(6)内に配置されて、カップ(6)の基部に対して回転可能に接続されたディスク(9)と、
を備え、
泡コンベア(4)が、出口ポート(2)と破泡装置(5)のディスク(9)との間に流体連通を確立し、ディスクの表面は粗い、装置が提供される。
本発明の別の態様によれば、雑排水を浄化するための装置であって、
i. 泡を放出するための出口ポート(2)が備わっている、雑排水を保持するための気密容器(1)であって、
ii. 容器(1)は、容器(1)の内容物の空気混和のための手段(3a)を備える、気密容器(1)と、
iii. 出口ポート(2)に接続された泡コンベア(4)と、
iv. 破泡装置(5)と、
を備え、
出口ポート(2)が破泡装置(5)と流体連通しており、
破泡装置(5)は、
a. 空気排出口(7)を備え、収集トレイ(8)の上に逆さまに固定して配置されたカップ(6)と、
b. ディスク(9)の回転を促進するようにモータ(14)に接続され、且つ収集トレイの上に配置されて、収集トレイの蓋に対して回転可能に接続されたディスク(9)と、
を備え、
泡コンベア(4)が、出口ポート(2)と破泡装置(5)のディスク(9)との間に流体連通を確立し、ディスクの表面は粗い、装置が提供される。
ディスクの回転速度は、1000rpm〜10000rpmの範囲にあるのが好ましい。
本発明の上記の特徴および他の特徴並びに利点のより完全な理解のために、好ましい実施形態の以下の詳細な説明を参照されたい。
本発明が、次に、以下の限定的でない図とともに例示されることになる。
本発明による、雑排水を家庭内浄化するための装置の一実施形態の斜視図である。 破泡装置の斜視図である。 本発明による、雑排水を家庭内浄化するための装置の別の実施形態の斜視図である。
図1は、泡を放出するための出口ポート(2)が上部に配置されている雑排水を保持するための気密容器(1)を備える、雑排水を家庭内浄化するための装置の一実施形態の斜視図である。容器(1)は、容器(1)の内容物の空気混和のための手段(3a)を有し、容器(1)にはスパージャ(3b)が取り付けられており、スパージャ(3b)は、容器(1)に収容されている雑排水の中へ1L/min〜200L/minの流量において空気を注入することができる。
容器(1)の出口ポート(2)は、泡コンベア(4)に接続されており、泡コンベア(4)は、容器(1)の外部に配置された破泡装置(5)と流体連通している。破泡装置(5)は、収集トレイ(8)の上に、開口(7)を有して逆さまに配置されたカップ(6)を有する。ディスク(9)は、好ましくは1000rpm〜10000rpmの速度においてディスク(9)の回転を促進するようにモータ(14)に接続され、カップ内に配置されて、カップの基部に対して回転可能に接続されている。泡は、泡コンベア(4)からディスクの上に導かれ、泡コンベアの放出端(10)とディスク(9)の回転表面との間の距離は、好ましくは5mm未満である。
容器(1)には、好ましくは雑排水の入口ポート(11)が備わっている。雑排水から界面活性剤を除去するプロセスの後、回収された浄水は、溶解されて懸濁された不純物をさらに除去するために、好ましくは水ポンプ(12)を使用して、少なくとも1つのフィルタ(13)を通ってポンプ送りされる。あるいは、溶解されて懸濁された不純物を除去するこのプロセスは、重力で駆動されるプロセスによって達成され得る。
図2は、容器(1)の外部に配置された破泡装置(5)の斜視図である。破泡装置(5)は、収集トレイ(8)の上に、開口(7)を有して逆さまに配置されたカップ(6)を有する。ディスク(9)は、好ましくは1000rpm〜10000rpmの速度においてディスク(9)の回転を促進するようにモータ(14)に接続され、カップ(6)内に配置されて、カップ(6)の基部に対して回転可能に接続されている。泡は、泡コンベア(4)から泡チャネル(15)を通ってディスク(9)の上に導かれる。泡コンベアの放出端(10)とディスク(9)の回転表面との間の距離は、好ましくは5mm未満である。空気は、空気出口(16)用に設けられた隙間を通ってシステムから出ることになる。
気密容器(1)内に得られた雑排水が空気ポンプ(3a)によって空気とともにかき混ぜられて、雑排水の中の界面活性剤が泡立ち始め、泡は容器(1)の水の上に集まり始める。次いで、泡は、回転ディスク(9)の上に導かれ、回転ディスク(9)は、泡セルを剪断することによって泡の破壊を支援するとともに、崩壊した泡から生じる液体を遠心作用によってディスク(9)表面から取り除く。この液体は逆さまのカップ(6)の壁によって拘束される。カップ(6)から、液体およびいくらかの泡沫も収集トレイ(8)の中へ流出する。容器(1)内の雑排水は、雑排水を好ましくは少なくとも1つのフィルタ(13)に通すことによって好ましくはさらに浄化される。
図3は、本発明による、雑排水を家庭内浄化するための装置の別の実施形態の斜視図であり、雑排水の家庭内浄化をよりコンパクトにするために、破泡装置は容器の上部に収容されている。
雑排水を保持するための気密容器(1)の上部には、破泡装置(5)が取り付けられている。出口ポート(2)は、泡を、泡コンベア(4)を通して回転ディスク(9)の上に放出するのに役立つ。容器(1)は、容器(1)の内容物の空気混和のための手段(3a)を有し、容器(1)には、スパージャ(3b)が取り付けられており、スパージャ(3b)は、容器(1)に含まれている雑排水の中へ、空気を、1L/min〜200L/minの流量において注入することができる。
容器(1)の出口ポート(2)は泡コンベア(4)に接続されており、泡コンベア(4)は、容器(1)の上部に配置された破泡装置(5)と流体連通している。破泡装置(5)は、収集トレイ(8)の上に逆さまに固定して配置されたカップ(6)を有し、カップ(6)は空気排出口(7)を備える。ディスク(9)は、好ましくは1000rpm〜10000rpmの速度においてディスク(9)の回転を促進するようにモータ(14)に接続され、空気排出口(7)を備える逆さまのカップ(6)に対して回転可能に接続されている。泡は、泡コンベア(4)からディスクの上に導かれ、泡コンベアの放出端(10)とディスク(9)の回転表面との間の距離は、好ましくは5mm未満である。
容器(1)には、好ましくは雑排水の入口ポート(11)が備わっている。雑排水から界面活性剤を除去するプロセスの後、回収された浄水は、溶解されて懸濁された不純物をさらに除去するために、好ましくは水ポンプ(12)を使用して、少なくとも1つのフィルタ(13)を通ってポンプ送りされる。追加のフィルタが設けられてもよい。あるいは、溶解されて懸濁された不純物を除去するこのプロセスは、重力で駆動されるプロセスによって達成され得る。
雑排水を保持するための容器
雑排水を保持するための容器は、好ましくは、気密蓋を有する、バケットまたはドラムなどのポリマー製または金属製の任意の市販の器から選択される。家庭内で使用するために容器の容量は、好ましくは10リットル〜200リットル、より好ましくは20リットル〜50リットルの範囲である。出口ポートは、好ましくは容器の上部において好ましくは容器内の雑排水のレベルの上方に、より好ましくは泡コンベアが接続される気密蓋上に設けられる。
泡コンベアは、任意の幾何学的断面からなり、好ましくは円形の断面からなる。泡搬送管の直径は、好ましくは約1cmから器の直径までの範囲、より好ましくは1cm〜30cmの範囲、さらにより好ましくは3cm〜15cmの範囲である。容器から泡を搬送するのに複数の泡搬送管を使用するのが好ましい。
容器の蓋にも、浄化される雑排水を導入するために、好ましくは入口ポートが備わっている。容器にも、浄水を放出するために、好ましくは下部において放出ポートが備わっている。
容器内での雑排水と空気の比は、好ましくは1:3〜1:100の範囲であり、より好ましくは1:3〜1:20の範囲である。
空気混和のための手段
容器には、容器の内容物に空気混和するための手段が備わっている。空気混和手段は、好ましくは、小型の圧縮機または空気ポンプなど当技術分野で使用されるものから選択され、これは、好ましくは毎分1リットル〜200リットルの流量において空気を供給することができ、それによって空気が気泡を形成し得、安定した泡の発生に繋がる。空気ポンプは、好ましくは容器の外部に配置されるが容器内の雑排水の中へ空気を泡立たせ、このことは、好ましくはポンプから雑排水の中へ管を接続することによって達成され得る。好ましくは、管の終端は、好ましくは複数の孔を有するスパージャを有する。孔のサイズの範囲は、好ましくは1ミクロン〜1000ミクロン、より好ましくは10ミクロン〜200ミクロンである。
破泡装置
破泡装置は容器の外部に配置され、好ましくは、装置をよりコンパクトにするために容器の上部に配置される。破泡装置は、開口を有して収集トレイの上に逆さまに配置されたカップと、好ましくは1000rpm〜10000rpmの範囲、より好ましくは3000rpm〜8000rpmの範囲、より好ましくは4000rpm〜6000rpmの範囲で変化する速度でディスクの回転を促進するようにモータに接続されたディスクと、を備える。モータは、好ましくはカップ上に配置され、且つカップの基部に回転可能に接続される。モータは、ディスクの必要な回転をもたらすことができる任意のタイプからなる。
好ましくは、逆さまのカップと収集トレイは、好ましくは破泡装置内に1水柱センチメートル〜1000水柱センチメートルの範囲の正圧が生じることを保証するために、空気排出口が設けられた単一ユニットを形成する。この正圧は、好ましくは破泡装置が、1L/min〜200L/min、好ましくは2L/min〜50L/minの範囲の泡流量において動作することを可能にするものである。
容器の出口ポートに接続された泡コンベアが、出口ポートと破泡装置のディスクとの間に流体連通を確立し、泡コンベアの放出端とディスクの回転表面との間の距離は、好ましくは5mm未満であり、より好ましくは2mm未満である。容器からディスク上へ泡を放出するために、複数の泡コンベアを有するのが好ましい。泡コンベアの放出端は、泡がディスク上に放出されるとき、好ましくはディスク上に分散するように、好ましくは少なくとも2つの出口ポートを有する。泡コンベアの放出端は、回転ディスクの真上で終わり、泡は、好ましくは泡コンベアの放出端からディスク上に搬送される。
好ましくは比較的大きい浄水回収を達成するために、水が、重力の下で泡から外に排出されることを保証するように、浄化される雑排水の大部分が容器内の泡より下にあるのが好ましい。これは、泡コンベアの容積を好ましくは最小化することによって達成される。
ディスクは、金属、ポリマー、セラミックなどから選択された材料で、好ましくはポリマー材料で形成される。ディスクの直径は、好ましくは5cm〜30cmの範囲、より好ましくは10cm〜20cmの範囲で変化する。ディスクの、泡と接触する表面は、好ましくは粗面の形態を有する。表面は、好ましくは泡の平均気泡サイズよりも小さい寸法を有する要素を備える。要素は、好ましくは0.01ミリメートル〜3ミリメートルの間の寸法を有し、より好ましくは0.1ミリメートル〜2ミリメートルの間の寸法を有する。要素は、たとえばディスクからの突起またはディスクに対して接続した材料であり、たとえば砂または粒状材料である。ディスクの表面は好ましくはパターンを備え、パターンは、好ましくは同心の波形のしわによって形成されるか、または同心の波形のしわを備える。パターンは、ディスクの表面上に、凹凸を同心で配置することによって形成され得る。
ディスク上への泡の流量は、好ましくは1L/min〜200L/minであり、より好ましくは2L/min〜50L/minである。
本発明の別の態様によれば、本発明による装置を使用して雑排水を家庭内浄化するためのプロセスであって、
i. 気密容器に収容された浄化すべき雑排水の中へ1L/min〜200L/minの流量において空気を注入するステップと、
ii. 少なくとも30秒の滞留時間を与えるステップと、
iii. 生成された泡を容器から破泡装置のディスクの上に導くステップと、
iv. 少なくとも1分間後に空気の注入を停止して浄水を回収するステップと、
を含む、プロセスが提供される。
容器内での雑排水と空気の比は、好ましくは1:3〜1:100の範囲であり、より好ましくは1:3〜1:20の範囲である。容器内での雑排水と空気の比は、少なくとも1:3であるのが好ましい。
上記のプロセスでは、雑排水から界面活性剤を除去するプロセスの後、溶解されて懸濁された不純物をさらに除去するために、回収された浄水は少なくとも1つのフィルタに通すのが好ましい。回収された浄水は、溶解されて懸濁された不純物をさらに除去するために、好ましくは水ポンプを使用して、少なくとも1つのフィルタを通ってポンプ送りされる。回収された浄水は、溶解されて懸濁された不純物をさらに除去するために少なくとも1つのフィルタを通ってポンプ送りされるのに先立って、好ましくは区画の外部へ放出される。あるいは、溶解されて懸濁された不純物を除去するこのプロセスは、重力で駆動されるプロセスによって達成され得る。
本発明の一態様では、空気の注入は、1L/min〜200L/minの範囲の流量、好ましくは2L/min〜50L/minの範囲の流量において行われる。
本発明の一態様では、生成された泡は、1L/min〜200L/minの流量、好ましくは2L/min〜50L/minの流量において導かれる。
滞留時間
滞留時間は、泡の平均的要素が、泡コンベアへと出る前に容器の中で費やす時間である。滞留時間は、典型的な泡セルが発生してからこの泡セルが閉鎖された容器を出るまでの経過時間である。
滞留時間は次式によって計算される。
滞留時間=容器の上部空間の容積/空気流量
与えられる滞留時間は、好ましくは30秒〜60分の範囲、より好ましくは1分〜30分の範囲である。好ましくは泡を容器に排出することを可能にするかまたは滞留時間を与えることによって、好ましくは実質的に乾燥した泡を取得することができる。
好ましくは、回収された浄水が通されるフィルタは、好ましくは活性アルミナ、シリカ、珪藻土、粒状活性炭、層状複水酸化物、粉末活性炭、合成繊維/織物媒体、ポリマー繊維に基づく濾過媒体などから選択された材料を含み、より好ましくは合成繊維、活性炭および層状複水酸化物などの材料から選択される。
一態様では、本発明の装置およびプロセスによって、雑排水の界面活性剤濃度が、予想外に、およそ100ppm〜1000ppmから1ppm未満の検知レベル以下まで低下したのは本発明の驚くべき発見であった。
(実施例)
(実施例1)
ディスクの表面形態の効果
Aldrichから調達したナトリウムドデシルベンゼンスルホン酸塩の工業銘柄を用いることにより、0.1G/Lの界面活性剤溶液を10リットル準備した。この溶液を、気密蓋を備える約50リットルの容量のプラスチック容器に流し込んだ。この界面活性剤溶液を、標準温度及び圧力において毎分34.5リットルの割合で空気混和した。生成された泡を、直径7.5cmのパイプを通して搬送し、6000rpmの速度で回転する直径12cmのディスクから成る破泡装置へ導いた。これらの実験は、一方が平滑なディスクで他方が同心の波形のしわを有する粗いディスクの2つの形態を使用して行った。各実験の10分後に、容器内の回収された浄水および破泡装置から出る泡沫の体積を測定した。
Figure 2016532541
表1に表すデータは、粗い形態を有するディスクが生成した泡沫の体積が、平滑なディスクのものと比較してかなり小さく、したがってこのシステムが効率的かつ好都合であることを示す。この破泡システムは、泡を小さな液体体積へと効率よく変換することおよび後の泡破壊を保証するものであり、より小さい泡沫体積は破泡システムの効率を示す。
(実施例2)
ディスク回転速度の効果
回転速度の効果を調査するために、モータに供給する電流を変化させることによってディスクの回転速度を変化させたこと以外は実施例1と同一の手順を辿った。回収した浄水の量を測定した結果を表2に示す。
Figure 2016532541
表2に表すデータは、速度が増すと破泡装置から出る泡沫の体積が小さくなり、したがって回収される浄水の量が増加することを示す。
(実施例3)
容器内での雑排水と空気の比の効果
容器内での雑排水と空気の比の効果を調査するために、表3に示すように容器の容積または空気の流量を変化させて実験したこと以外は実施例1と同一の方法を採用した。
Figure 2016532541
表3に表すデータは、空気に対する雑排水の比率が小さければ、回収される浄水の量によって示されるように破泡の性能がより有効になることを示すものである。このデータは、滞留時間がより長ければ浄水の回収率が改善されることも示す。
(実施例4)
雑排水の浄化における装置の効率
約110ppmの初期の界面活性剤濃度および約320NTUの混濁度を有する雑排水を、図1に示される装置を使用して浄化した。泡を除去した後に回収された浄水を、一方が市販のスパンフィルタであり且つ他方が粒状活性炭を用いて作製されたフィルタである2つのフィルタに通した。容器内の雑排水の空気混和のスイッチを切った後に、容器内の回収された浄水を、フィルタを通してポンプ送りし、10Lの水を約10分かけてさらに浄化した。表4に示すデータは10回の実験の平均値である。
Figure 2016532541
表4に示す結果は、回収された浄水の界面活性剤および混濁度のレベルが、回収された浄水をフィルタに通さなくともかなり低下していて、この水をいくつかの目的に用いることができるはずであり、さらに水をフィルタに通せば、水をさらに浄化して良質な水を提供することを示す。雑排水を、本発明の装置に通すことなくフィルタに通すと、フィルタの目詰まりおよびフィルタの寿命がかなり損なわれた。
(実施例5)
空気流量に対する雑排水の%回収率
容器の容積と、雑排水と空気の比と、を一定に保ち、雑排水の中の界面活性剤のレベルをより高くして、様々な空気流量を用いて浄水の回収率を求めた。これらのデータを表5に示す。
Figure 2016532541
表5に示すデータは、特に雑排水の中の界面活性剤レベルが高いとき、滞留時間がより長ければ、かなり効果的な破泡性能(回収された浄水の量によって示される)をもたらすことを示すものである。
1 気密容器
2 出口ポート
3a 空気混和のための手段
3b スパージャ
4 泡コンベア
5 破泡装置
6 カップ
7 開口
8 収集トレイ
9 ディスク
10 泡コンベアの放出端
11 入口ポート
12 水ポンプ
13 フィルタ
14 モータ
15 泡チャネル
16 空気出口
本発明は雑排水を浄化するための装置およびプロセスに関するものである。特に、本発明は、再利用による節水のための、汚れた衣類の洗濯および/またはすすぎ液剤(rinse liquor)から発生する雑排水の家庭内浄化に関するものである。
本明細書を通じての従来技術のいかなる議論も、そのような従来技術が広く知られていること、または当分野に共通の一般的な知識の一部分を形成することを容認するものと見なされるべきではない。
いくつかの地勢では、水不足はますます深刻な問題になっており、このことは開発途上国に特に当てはまる。
汚れた衣類、皿などの洗浄のような家庭の洗浄プロセスは、大量の水を必要とする。この水を節約すること、また、そのような作業に用いられた水を再利用することが可能であれば、社会にとって大きな利益になるであろう。家庭内で汚れた衣類の洗濯およびすすぎから生じる水は、一般に雑排水と称される。そのような家庭内での雑排水を様々な作業に再利用するためには、粒子状物質および界面活性剤をすべて除去することが必須である。
特に水を飲用として安全にするために、凝集剤および凝固剤などの化学物質を用いるいくつかの水浄化プロセスが当技術分野で知られている。産業廃水を浄化するためのいくつかの技術もある。これらの方法の大部分には、環境に対して悪影響があるアルミニウム塩およびポリマーのような化学物質を用いることが含まれる。
特許文献1は、主要な凝固剤、架橋凝集剤、凝固助剤を基本的に含み且つ任意選択で消毒剤を含む水浄化組成物を説明している。この特許出願は、水の清澄化および浄化のための方法も特許請求しており、この方法は、凝固および凝集、消毒、濾過、中和ならびに強化から選択された、いくつかのステージを含む。
特許文献2が説明している二成分系の形態の固形の水浄化組成物は、第1の成分が殺生物剤および非水溶性吸着剤を含み、第2の成分が凝固剤および凝集剤を含むものである。組成には殺生物剤の失活剤が含まれ得る。
特許文献3は、水の清澄化および浄化のために有効な凝集剤、凝固剤、増量剤および陽イオン表面活性剤を含む組成物を用いることによる、家庭用水、特に汚れた衣類の洗濯水、より典型的には汚れた衣類のすすぎ水の処理のための高速の水浄化および清澄化のプロセスを開示している。
雑排水、特に汚れた衣類の洗濯およびすすぎの水などの家庭でのプロセスにおいて生じる雑排水を、化学物質を追加することなく浄化するための装置およびプロセスは、大いに望まれており、環境にとって有益である。本発明者らは、雑排水の浄化のため、特に家庭内浄化のための装置および物理的プロセスを開発することができた。このプロセスは、環境に悪影響があるアルミニウム塩およびポリマーのような化学物質の追加を必要としない。
非特許文献1は、高速回転ディスクの剪断作用による機械的破泡のプロセスを開示している。しかしながら、開示されているのは、約2500rpmの速度で回転する滑らかなディスクを使用することによる200ml/minまでの泡流量のみである。このプロセスに用いられる界面活性剤はTriton X−100であって、非常に泡立ちの良い界面活性剤であるわけではなく、比較的低濃度である。ディスク速度が増すと、より多量の液体が泡とともに搬送されるので、ディスク速度にも限界があった。これによって、浄水の回収が不十分になるはずである。非特許文献1には、雑排水から泡を導くことのみによって泡を除去し、その一方で、液体が導かれるのを実質的に防いで大部分の雑排水を浄水として収集するのを支援する方法は開示されていない。
非特許文献2は、回転面(plane rotation)に対して垂直に配向されたベーン/ブレードを有するとともに「ブレード」が様々な向きにあるファンのような形状の機械的破泡機を比較している。これらの破泡機は、より多くの電力を消費するばかりでなく、排気の中に微細な液滴のミストを引き起こし、泡の液相が霧の中に散乱され、霧が破泡機を出る空気の流れとともに搬送される。したがって、雑排水からの浄水の回復および収集が低レベルである。
本発明者らは、汚れた衣類の洗濯および/または比較的高濃度で泡立ちの良い界面活性剤を有するすすぎ液剤から生じる雑排水を浄化する装置および方法を開発することができた。表面にパターン化された凹凸がある回転ディスクを有する破泡装置に泡が到達するとき泡が十分に乾燥していることを確実にする20,000mL/min〜50,000mL/minの流量を用いる泡の生成および破壊により、雑排水の効率的な浄化が達成された。
国際公開第2002000557号パンフレット 欧州特許出願公開第1953119号明細書 国際公開第2012084621号パンフレット
GoldbergおよびRubin、「I & EC Process Design and Development」、1967年、Vol. 6 Andou Sら、「Performance characteristics of mechanical foam breakers with rotating parts fitted to bubble column」、J. of chem. tech. and biotech、vol. 68、no. 1、1997年1月1日、94~100頁
驚くべきことに、本発明において、連続的な空気混和によって、使用済みの洗濯水に存在する界面活性剤の90%超が泡に転換され得る装置およびプロセスを設計することが可能であることが判明した。次いで、雑排水を保持しているチャンバから泡を導き出してチャンバの外部で崩壊させることができれば、溶解された界面活性剤を水から除去するように装置およびプロセスを構築することができる。したがって、雑排水中の界面活性剤レベルが0.1%もあるときでさえ、雑排水の90%超を浄水として回収することが可能である。回収された浄水は、好ましくは、さらに浄化された水を得るために、後に少なくとも1つのフィルタに通される。上記のことの達成における主要なステップは、泡の非常に大きい体積流量において泡崩壊を引き起こす能力である。本発明の目的は、雑排水を浄化するための装置を提供することである。
本発明の別の目的は、家庭内でのプロセス、特に汚れた衣類の洗濯およびすすぎのプロセスにおいて生じる雑排水を、環境に対して悪影響がある化学物質を追加することなく浄化するための装置を提供することである。
本発明の別の目的は、雑排水の界面活性剤レベルを1ppm未満まで低下させることである。
本発明の別の目的は、90%を超える浄水の回収を達成することができる、雑排水を浄化するための簡単な物理的プロセスを提供することである。
i. 本発明の一態様によれば、雑排水を浄化するための装置であって、
泡を放出するための出口ポート(2)が備わっている、雑排水を保持するための気密容器(1)であって、
ii. 容器(1)は、容器(1)の内容物の空気混和のための手段(3a)を備える、気密容器(1)と、
iii. 出口ポート(2)に接続された泡コンベア(4)と、
iv. 破泡装置と、
を備え、
出口ポート(2)は、破泡装置(5)と流体連通しており、
破泡装置(5)は、
a. さまカップ(6)と、
b. 収集トレイ(8)と、
c. ディスク(9)の回転を促進するようにモータ(14)に接続されたディスク(9)と、
を備え、
泡コンベア(4)が、出口ポート(2)と破泡装置(5)のディスク(9)との間に流体連通を確立し、
− 破泡装置(5)が、容器(1)の外部に配置されており、且つ逆さまのカップ(6)が収集トレイ(8)内に配置された開口(7)を有するように構成されており、ディスク(9)が、逆さまのカップ(6)内に配置されており、且つ逆さまのカップ(6)の基部に対して回転可能に接続されているか、
− 又は、逆さまのカップが、収集トレイ(8)の上に配置され、収集トレイ(8)に固定され且つ空気排出口(7)を備えており、ディスク(9)が、収集トレイ(8)の上方に配置され且つ収集トレイ(8)の蓋に回転可能に接続されており、
装置が、ディスクの表面が、粗く且つ同心の波形のしわを有することを特徴とする、装置が提供される。
ディスクの回転速度は、1000rpm〜10000rpmの範囲であるのが好ましい。
本発明のさらに別の態様によれば、本発明による装置を使用して雑排水を浄化するためのプロセスであって、
i. 気密容器に収容された浄化すべき雑排水の中へ1L/min〜200L/minの流量において空気を注入するステップと、
ii. 少なくとも30秒の滞留時間を与えるステップと、
iii. 生成された泡を容器から破泡装置の回転ディスクの上に導くステップと、
iv. 少なくとも1分間後に空気の注入を停止して浄水を取得するステップと、
を含む、プロセスが提供される。
容器内での雑排水と空気の比は、少なくとも1:3であるのが好ましい。
上記のプロセスでは、浄水を少なくとも1つのフィルタ(13)に通すのが好ましい。
以下の詳細な説明および添付の特許請求の範囲を読むことから、本発明の特徴および利点が当業者には明らかになるはずである。誤解を避けるために、本発明の一態様のいかなる特徴も本発明の任意の他の態様において利用され得る。「備える」という語は、「含む」ことを意味するが、必ずしも「〜から成る」または「〜から構成されている」ということを意味するものではないように意図されている。言い換えれば、列挙されるステップまたは選択肢は網羅的である必要はない。以下の説明において示される実施例、実施形態および図は、本発明を明確にするように意図されており、本発明をそれらの実施例自体に限定するようには意図されないよう留意されたい。
本発明は、雑排水を家庭内浄化するための装置およびプロセスであって、泡の生成および泡の物理的破壊のために雑排水の空気混和を可能にし、したがってその中に存在する界面活性剤を除去する、装置及びプロセスに関する。特に、本発明は、再利用による節水のための、汚れた衣類の洗濯および/またはすすぎ液剤から生じる雑排水の家庭内浄化に関するものである。本発明は、したがって、いかなる化学物質も用いることなく界面活性剤を除去することによる、雑排水の家庭内浄化の装置およびプロセスを提供する。
本発明の一態様によれば、請求項1に従う装置が提供される。
ディスクの回転速度は、1000rpm〜10000rpmの範囲にあるのが好ましい。
本発明の上記の特徴および他の特徴並びに利点のより完全な理解のために、好ましい実施形態の以下の詳細な説明を参照されたい。
本発明が、次に、以下の限定的でない図とともに例示されることになる。
本発明による、雑排水を家庭内浄化するための装置の一実施形態の斜視図である。 破泡装置の斜視図である。 本発明による、雑排水を家庭内浄化するための装置の別の実施形態の斜視図である。
図1は、泡を放出するための出口ポート(2)が上部に配置されている雑排水を保持するための気密容器(1)を備える、雑排水を家庭内浄化するための装置の一実施形態の斜視図である。容器(1)は、容器(1)の内容物の空気混和のための手段(3a)を有し、容器(1)にはスパージャ(3b)が取り付けられており、スパージャ(3b)は、容器(1)に収容されている雑排水の中へ1L/min〜200L/minの流量において空気を注入することができる。
容器(1)の出口ポート(2)は、泡コンベア(4)に接続されており、泡コンベア(4)は、容器(1)の外部に配置された破泡装置(5)と流体連通している。破泡装置(5)は、収集トレイ(8)の上に、開口(7)を有して逆さまに配置されたカップ(6)を有する。ディスク(9)は、好ましくは1000rpm〜10000rpmの速度においてディスク(9)の回転を促進するようにモータ(14)に接続され、カップ内に配置されて、カップの基部に対して回転可能に接続されている。泡は、泡コンベア(4)からディスクの上に導かれ、泡コンベアの放出端(10)とディスク(9)の回転表面との間の距離は、好ましくは5mm未満である。
容器(1)には、好ましくは雑排水の入口ポート(11)が備わっている。雑排水から界面活性剤を除去するプロセスの後、回収された浄水は、溶解されて懸濁された不純物をさらに除去するために、好ましくは水ポンプ(12)を使用して、少なくとも1つのフィルタ(13)を通ってポンプ送りされる。あるいは、溶解されて懸濁された不純物を除去するこのプロセスは、重力で駆動されるプロセスによって達成され得る。
図2は、容器(1)の外部に配置された破泡装置(5)の斜視図である。破泡装置(5)は、収集トレイ(8)の上に、開口(7)を有して逆さまに配置されたカップ(6)を有する。ディスク(9)は、好ましくは1000rpm〜10000rpmの速度においてディスク(9)の回転を促進するようにモータ(14)に接続され、カップ(6)内に配置されて、カップ(6)の基部に対して回転可能に接続されている。泡は、泡コンベア(4)から泡チャネル(15)を通ってディスク(9)の上に導かれる。泡コンベアの放出端(10)とディスク(9)の回転表面との間の距離は、好ましくは5mm未満である。空気は、空気出口(16)用に設けられた隙間を通ってシステムから出ることになる。
気密容器(1)内に得られた雑排水が空気ポンプ(3a)によって空気とともにかき混ぜられて、雑排水の中の界面活性剤が泡立ち始め、泡は容器(1)の水の上に集まり始める。次いで、泡は、回転ディスク(9)の上に導かれ、回転ディスク(9)は、泡セルを剪断することによって泡の破壊を支援するとともに、崩壊した泡から生じる液体を遠心作用によってディスク(9)表面から取り除く。この液体は逆さまのカップ(6)の壁によって拘束される。カップ(6)から、液体およびいくらかの泡沫も収集トレイ(8)の中へ流出する。容器(1)内の雑排水は、雑排水を好ましくは少なくとも1つのフィルタ(13)に通すことによって好ましくはさらに浄化される。
図3は、本発明による、雑排水を家庭内浄化するための装置の別の実施形態の斜視図であり、雑排水の家庭内浄化をよりコンパクトにするために、破泡装置は容器の上部に収容されている。
雑排水を保持するための気密容器(1)の上部には、破泡装置(5)が取り付けられている。出口ポート(2)は、泡を、泡コンベア(4)を通して回転ディスク(9)の上に放出するのに役立つ。容器(1)は、容器(1)の内容物の空気混和のための手段(3a)を有し、容器(1)には、スパージャ(3b)が取り付けられており、スパージャ(3b)は、容器(1)に含まれている雑排水の中へ、空気を、1L/min〜200L/minの流量において注入することができる。
容器(1)の出口ポート(2)は泡コンベア(4)に接続されており、泡コンベア(4)は、容器(1)の上部に配置された破泡装置(5)と流体連通している。破泡装置(5)は、収集トレイ(8)の上に逆さまに固定して配置されたカップ(6)を有し、カップ(6)は空気排出口(7)を備える。ディスク(9)は、好ましくは1000rpm〜10000rpmの速度においてディスク(9)の回転を促進するようにモータ(14)に接続され、空気排出口(7)を備える逆さまのカップ(6)に対して回転可能に接続されている。泡は、泡コンベア(4)からディスクの上に導かれ、泡コンベアの放出端(10)とディスク(9)の回転表面との間の距離は、好ましくは5mm未満である。
容器(1)には、好ましくは雑排水の入口ポート(11)が備わっている。雑排水から界面活性剤を除去するプロセスの後、回収された浄水は、溶解されて懸濁された不純物をさらに除去するために、好ましくは水ポンプ(12)を使用して、少なくとも1つのフィルタ(13)を通ってポンプ送りされる。追加のフィルタが設けられてもよい。あるいは、溶解されて懸濁された不純物を除去するこのプロセスは、重力で駆動されるプロセスによって達成され得る。
雑排水を保持するための容器
雑排水を保持するための容器は、好ましくは、気密蓋を有する、バケットまたはドラムなどのポリマー製または金属製の任意の市販の器から選択される。家庭内で使用するために容器の容量は、好ましくは10リットル〜200リットル、より好ましくは20リットル〜50リットルの範囲である。出口ポートは、好ましくは容器の上部において好ましくは容器内の雑排水のレベルの上方に、より好ましくは泡コンベアが接続される気密蓋上に設けられる。
泡コンベアは、任意の幾何学的断面からなり、好ましくは円形の断面からなる。泡搬送管の直径は、好ましくは約1cmから器の直径までの範囲、より好ましくは1cm〜30cmの範囲、さらにより好ましくは3cm〜15cmの範囲である。容器から泡を搬送するのに複数の泡搬送管を使用するのが好ましい。
容器の蓋にも、浄化される雑排水を導入するために、好ましくは入口ポートが備わっている。容器にも、浄水を放出するために、好ましくは下部において放出ポートが備わっている。
容器内での雑排水と空気の比は、好ましくは1:3〜1:100の範囲であり、より好ましくは1:3〜1:20の範囲である。
空気混和のための手段
容器には、容器の内容物に空気混和するための手段が備わっている。空気混和手段は、好ましくは、小型の圧縮機または空気ポンプなど当技術分野で使用されるものから選択され、これは、好ましくは毎分1リットル〜200リットルの流量において空気を供給することができ、それによって空気が気泡を形成し得、安定した泡の発生に繋がる。空気ポンプは、好ましくは容器の外部に配置されるが容器内の雑排水の中へ空気を泡立たせ、このことは、好ましくはポンプから雑排水の中へ管を接続することによって達成され得る。好ましくは、管の終端は、好ましくは複数の孔を有するスパージャを有する。孔のサイズの範囲は、好ましくは1ミクロン〜1000ミクロン、より好ましくは10ミクロン〜200ミクロンである。
破泡装置
破泡装置は容器の外部に配置され、好ましくは、装置をよりコンパクトにするために容器の上部に配置される。破泡装置は、開口を有して収集トレイの上に逆さまに配置されたカップと、好ましくは1000rpm〜10000rpmの範囲、より好ましくは3000rpm〜8000rpmの範囲、より好ましくは4000rpm〜6000rpmの範囲で変化する速度でディスクの回転を促進するようにモータに接続されたディスクと、を備える。モータは、好ましくはカップ上に配置され、且つカップの基部に回転可能に接続される。モータは、ディスクの必要な回転をもたらすことができる任意のタイプからなる。
好ましくは、逆さまのカップと収集トレイは、好ましくは破泡装置内に1水柱センチメートル〜1000水柱センチメートルの範囲の正圧が生じることを保証するために、空気排出口が設けられた単一ユニットを形成する。この正圧は、好ましくは破泡装置が、1L/min〜200L/min、好ましくは2L/min〜50L/minの範囲の泡流量において動作することを可能にするものである。
容器の出口ポートに接続された泡コンベアが、出口ポートと破泡装置のディスクとの間に流体連通を確立し、泡コンベアの放出端とディスクの回転表面との間の距離は、好ましくは5mm未満であり、より好ましくは2mm未満である。容器からディスク上へ泡を放出するために、複数の泡コンベアを有するのが好ましい。泡コンベアの放出端は、泡がディスク上に放出されるとき、好ましくはディスク上に分散するように、好ましくは少なくとも2つの出口ポートを有する。泡コンベアの放出端は、回転ディスクの真上で終わり、泡は、好ましくは泡コンベアの放出端からディスク上に搬送される。
好ましくは比較的大きい浄水回収を達成するために、水が、重力の下で泡から外に排出されることを保証するように、浄化される雑排水の大部分が容器内の泡より下にあるのが好ましい。これは、泡コンベアの容積を好ましくは最小化することによって達成される。
ディスクは、金属、ポリマー、セラミックなどから選択された材料で、好ましくはポリマー材料で形成される。ディスクの直径は、好ましくは5cm〜30cmの範囲、より好ましくは10cm〜20cmの範囲で変化する。ディスクの、泡と接触する表面は、好ましくは粗面の形態を有する。表面は、好ましくは泡の平均気泡サイズよりも小さい寸法を有する要素を備える。要素は、好ましくは0.01ミリメートル〜3ミリメートルの間の寸法を有し、より好ましくは0.1ミリメートル〜2ミリメートルの間の寸法を有する。要素は、たとえばディスクからの突起またはディスクに対して接続した材料であり、たとえば砂または粒状材料である。ディスクの表面は、粗く且つ、同心の波形のしわを備える。パターンは、ディスクの表面上に、凹凸を同心で配置することによって形成され得る。
ディスク上への泡の流量は、好ましくは1L/min〜200L/minであり、より好ましくは2L/min〜50L/minである。
本発明の別の態様によれば、本発明による装置を使用して雑排水を家庭内浄化するためのプロセスであって、
i. 気密容器に収容された浄化すべき雑排水の中へ1L/min〜200L/minの流量において空気を注入するステップと、
ii. 少なくとも30秒の滞留時間を与えるステップと、
iii. 生成された泡を容器から破泡装置のディスクの上に導くステップと、
iv. 少なくとも1分間後に空気の注入を停止して浄水を回収するステップと、
を含む、プロセスが提供される。
容器内での雑排水と空気の比は、好ましくは1:3〜1:100の範囲であり、より好ましくは1:3〜1:20の範囲である。容器内での雑排水と空気の比は、少なくとも1:3であるのが好ましい。
上記のプロセスでは、雑排水から界面活性剤を除去するプロセスの後、溶解されて懸濁された不純物をさらに除去するために、回収された浄水は少なくとも1つのフィルタに通すのが好ましい。回収された浄水は、溶解されて懸濁された不純物をさらに除去するために、好ましくは水ポンプを使用して、少なくとも1つのフィルタを通ってポンプ送りされる。回収された浄水は、溶解されて懸濁された不純物をさらに除去するために少なくとも1つのフィルタを通ってポンプ送りされるのに先立って、好ましくは区画の外部へ放出される。あるいは、溶解されて懸濁された不純物を除去するこのプロセスは、重力で駆動されるプロセスによって達成され得る。
本発明の一態様では、空気の注入は、1L/min〜200L/minの範囲の流量、好ましくは2L/min〜50L/minの範囲の流量において行われる。
本発明の一態様では、生成された泡は、1L/min〜200L/minの流量、好ましくは2L/min〜50L/minの流量において導かれる。
滞留時間
滞留時間は、泡の平均的要素が、泡コンベアへと出る前に容器の中で費やす時間である。滞留時間は、典型的な泡セルが発生してからこの泡セルが閉鎖された容器を出るまでの経過時間である。
滞留時間は次式によって計算される。
滞留時間=容器の上部空間の容積/空気流量
与えられる滞留時間は、好ましくは30秒〜60分の範囲、より好ましくは1分〜30分の範囲である。好ましくは泡を容器に排出することを可能にするかまたは滞留時間を与えることによって、好ましくは実質的に乾燥した泡を取得することができる。
好ましくは、回収された浄水が通されるフィルタは、好ましくは活性アルミナ、シリカ、珪藻土、粒状活性炭、層状複水酸化物、粉末活性炭、合成繊維/織物媒体、ポリマー繊維に基づく濾過媒体などから選択された材料を含み、より好ましくは合成繊維、活性炭および層状複水酸化物などの材料から選択される。
一態様では、本発明の装置およびプロセスによって、雑排水の界面活性剤濃度が、予想外に、およそ100ppm〜1000ppmから1ppm未満の検知レベル以下まで低下したのは本発明の驚くべき発見であった。
(実施例)
(実施例1)
ディスクの表面形態の効果
Aldrichから調達したナトリウムドデシルベンゼンスルホン酸塩の工業銘柄を用いることにより、0.1G/Lの界面活性剤溶液を10リットル準備した。この溶液を、気密蓋を備える約50リットルの容量のプラスチック容器に流し込んだ。この界面活性剤溶液を、標準温度及び圧力において毎分34.5リットルの割合で空気混和した。生成された泡を、直径7.5cmのパイプを通して搬送し、6000rpmの速度で回転する直径12cmのディスクから成る破泡装置へ導いた。これらの実験は、一方が平滑なディスクで他方が同心の波形のしわを有する粗いディスクの2つの形態を使用して行った。各実験の10分後に、容器内の回収された浄水および破泡装置から出る泡沫の体積を測定した。
Figure 2016532541
表1に表すデータは、粗い形態を有するディスクが生成した泡沫の体積が、平滑なディスクのものと比較してかなり小さく、したがってこのシステムが効率的かつ好都合であることを示す。この破泡システムは、泡を小さな液体体積へと効率よく変換することおよび後の泡破壊を保証するものであり、より小さい泡沫体積は破泡システムの効率を示す。
(実施例2)
ディスク回転速度の効果
回転速度の効果を調査するために、モータに供給する電流を変化させることによってディスクの回転速度を変化させたこと以外は実施例1と同一の手順を辿った。回収した浄水の量を測定した結果を表2に示す。
Figure 2016532541
表2に表すデータは、速度が増すと破泡装置から出る泡沫の体積が小さくなり、したがって回収される浄水の量が増加することを示す。
(実施例3)
容器内での雑排水と空気の比の効果
容器内での雑排水と空気の比の効果を調査するために、表3に示すように容器の容積または空気の流量を変化させて実験したこと以外は実施例1と同一の方法を採用した。
Figure 2016532541
表3に表すデータは、空気に対する雑排水の比率が小さければ、回収される浄水の量によって示されるように破泡の性能がより有効になることを示すものである。このデータは、滞留時間がより長ければ浄水の回収率が改善されることも示す。
(実施例4)
雑排水の浄化における装置の効率
約110ppmの初期の界面活性剤濃度および約320NTUの混濁度を有する雑排水を、図1に示される装置を使用して浄化した。泡を除去した後に回収された浄水を、一方が市販のスパンフィルタであり且つ他方が粒状活性炭を用いて作製されたフィルタである2つのフィルタに通した。容器内の雑排水の空気混和のスイッチを切った後に、容器内の回収された浄水を、フィルタを通してポンプ送りし、10Lの水を約10分かけてさらに浄化した。表4に示すデータは10回の実験の平均値である。
Figure 2016532541
表4に示す結果は、回収された浄水の界面活性剤および混濁度のレベルが、回収された浄水をフィルタに通さなくともかなり低下していて、この水をいくつかの目的に用いることができるはずであり、さらに水をフィルタに通せば、水をさらに浄化して良質な水を提供することを示す。雑排水を、本発明の装置に通すことなくフィルタに通すと、フィルタの目詰まりおよびフィルタの寿命がかなり損なわれた。
(実施例5)
空気流量に対する雑排水の%回収率
容器の容積と、雑排水と空気の比と、を一定に保ち、雑排水の中の界面活性剤のレベルをより高くして、様々な空気流量を用いて浄水の回収率を求めた。これらのデータを表5に示す。
Figure 2016532541
表5に示すデータは、特に雑排水の中の界面活性剤レベルが高いとき、滞留時間がより長ければ、かなり効果的な破泡性能(回収された浄水の量によって示される)をもたらすことを示すものである。
1 気密容器
2 出口ポート
3a 空気混和のための手段
3b スパージャ
4 泡コンベア
5 破泡装置
6 カップ
7 開口
8 収集トレイ
9 ディスク
10 泡コンベアの放出端
11 入口ポート
12 水ポンプ
13 フィルタ
14 モータ
15 泡チャネル
16 空気出口

Claims (14)

  1. 雑排水を浄化するための装置であって、
    i. 泡を放出するための出口ポート(2)を備える、雑排水を保持するための気密容器(1)であって、
    ii. 前記気密容器(1)が、前記気密容器(1)の内容物の空気混和のための手段(3a)を備える、気密容器(1)と、
    iii. 前記出口ポート(2)に接続された泡コンベア(4)と、
    iv. 破泡装置(5)と、
    を備え、
    前記出口ポート(2)が、前記気密容器(1)の外部に配置された破泡装置(5)と流体連通しており、
    前記破泡装置(5)が、
    a. 開口(7)を有して、収集トレイ(8)内に逆さまに配置されたカップ(6)と、
    b. ディスク(9)の回転を促進するようにモータ(14)に接続され、且つ前記カップ(6)内に配置されて、前記カップ(6)の基部に対して回転可能に接続されたディスク(9)と、を備え、
    前記泡コンベア(4)が、前記出口ポート(2)と前記破泡装置(5)の前記ディスク(9)との間に流体連通を確立し、前記ディスクの表面が粗い装置。
  2. 雑排水を浄化するための装置であって、
    i. 泡を放出するための出口ポート(2)を備える、雑排水を保持するための気密容器(1)であって、
    ii. 前記気密容器(1)が、前記気密容器(1)の内容物の空気混和のための手段(3a)を備える、気密容器(1)と、
    iii. 前記出口ポート(2)に接続された泡コンベア(4)と、
    iv. 破泡装置(5)と、
    を備え、
    前記出口ポート(2)が破泡装置(5)と流体連通しており、
    前記破泡装置(5)が、
    a. 空気排出口(7)を備えて、収集トレイ(8)の上に逆さまに固定して配置されたカップ(6)と、
    b. ディスク(9)の回転を促進するようにモータ(14)に接続され、且つ前記収集トレイの上に配置されて、前記収集トレイの蓋に対して回転可能に接続されたディスク(9)と、
    を備え、
    前記泡コンベア(4)が、前記出口ポート(2)と前記破泡装置(5)の前記ディスク(9)との間に流体連通を確立し、前記ディスクの表面が粗い装置。
  3. 前記泡コンベアの放出端(10)と前記ディスク(9)の回転表面との間の距離が5mm未満である請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記ディスクの回転速度が1000rpm〜10000rpmの範囲内にある請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
  5. 前記出口ポート(2)が前記雑排水のレベルの上方にある請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 前記出口ポート(2)が前記気密容器(1)の上部にある請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 空気混和のための前記手段(3)が、前記気密容器(1)内の前記雑排水の下に配置されたスパージャに接続されている請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 前記ディスク(9)の表面が同心の波形のしわを有する請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 請求項1から8のいずれか一項に記載の装置を使用して雑排水を浄化するためのプロセスであって、
    i. 前記気密容器に収容された浄化すべき雑排水の中へ1L/min〜200L/minの流量において空気を注入するステップと、
    ii. 少なくとも30秒の滞留時間を与えるステップと、
    iii. 生成された泡を前記気密容器から前記破泡装置の回転ディスクの上に導くステップと、
    iv. 少なくとも1分間後に空気の注入を停止して浄水を回収するステップと、
    を含むプロセス。
  10. 前記気密容器内での雑排水と空気の比が1:3〜1:100の範囲内にある請求項9に記載のプロセス。
  11. 前記気密容器内での雑排水と空気の比が1:3〜1:20の範囲内にある請求項10に記載のプロセス。
  12. 前記回収された浄水が少なくとも1つのフィルタ(13)に通される請求項9から11のいずれか一項に記載のプロセス。
  13. 前記回収された浄水が、フィルタを通る前に区画の外部に放出される請求項11に記載のプロセス。
  14. 雑排水から浄水を取得するための、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置の使用。
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