本明細書に記載のシステムおよび処理を当業者が実施および実装できるように、例示的な実施形態を十分詳細に以下に説明する。実施形態は多数の代替の形態で提供することができ、本明細書に記述する例に限定されるものと解釈されるべきではないことを理解することが重要である。
したがって実施形態は様々な方法で修正でき、様々な代替の形態で実施できるが、例として特定の実施形態を図面に示し、以下で詳細に説明する。開示される特定の形態に限定するという意図はない。反対に、添付の請求項の範囲に当てはまる全ての修正例、均等物および代替物が含まれるべきである。例示的な実施形態の要素は、必要に応じて図面および詳細な説明を通して同じ参照番号で一貫して表される。
実施形態を説明するために本明細書中で使用される用語は、範囲を限定することを意図したものではない。冠詞「a」、「an」および「the」は、単一の指示対象を有するという点で単数であるが、本文書での単数形の使用は、2つ以上の指示対象の存在を排除するものではない。換言すると、単数で言及された要素は、文脈がそうでないことを明示しない限りは1つまたは複数の数であり得る。用語「を備える(comprise)」、「を備えている(comprising)」、「を含む(include)」および/または「を含んでいる(including)」は、本明細書で使用される際、言及された特徴、項目、ステップ、操作、要素および/または構成要素の存在を特定するが、1つまたは複数の他の特徴、項目、ステップ、操作、要素、構成要素、および/もしくはこれらのグループの存在または追加を排除するものではないことが更に理解されるであろう。
そうでないことが定義されない限り、本明細書で使用される(技術的なおよび科学的な用語を含む)全ての用語は、当技術分野において慣例であるように解釈されるべきである。通常使用される用語もまた、関連する技術分野において慣例であるように解釈されるべきであり、本明細書中でそのように明白に定義されない限り、理想化されたり過度に形式的な意味で解釈されたりするべきではないことも更に理解されるであろう。
本明細書で使用されるデバイスは、デバイス、端末(terminal)、移動局(MS:mobile station)、ユーザ機器(UE:user equipment)、ユーザ端末(UT:user terminal)、ワイヤレス端末、アクセス端末(AT:access terminal)、端末(a terminal)、加入者ユニット、加入者局(SS:subscriber station)、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、ワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU:wireless transmit/receive unit)、移動ノード、移動体(mobile)、または他の用語として呼ばれることもある。デバイスの様々な実施形態は、携帯電話、ワイヤレス通信機能を有するスマートフォン、ワイヤレス通信機能を有する携帯情報端末(PDA:personal digital assistant)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信機能を有するポータブルコンピュータ、ワイヤレス通信機能を有するデジタルカメラ等のキャプチャリングデバイス、ワイヤレス通信機能を有するゲームデバイス、ワイヤレス通信機能を有する音楽記憶再生機器、ワイヤレスインターネットアクセスおよびブラウジングを可能にするインターネット機器、ならびに機能の組み合わせを有する端末またはポータブルユニットを含むことができる。他の代替物も可能である。
本明細書で使用される基地局は、一般的には固定されているか、または端末もしくはデバイスと通信するために移動される通信ネットワークの一部であり、かつ基地局、ノード−B、eNode−B、基地局システム(base transceiver system)、アクセスポイント、リレー、フェムトセル等についての集合名を示す用語であり得る。
図1は、進化型Node B(eNB)または基地局(BS)103と、デバイス(ユーザ機器(デバイス)または移動局(MS))106、108、110とを含む、例示的な実施形態によるワイヤレスセルラーネットワーク101の概略ブロック図である。各デバイス106、108、110は、BS103に関連付けることができ、データを上りリンク方向に送信し、BS103から下りリンク方向でデータを受信できる。ただ1つのBS103と3つの移動デバイス(106、108および110)とが示されているが、複数の基地局とデバイスとをネットワーク101に設けてよいことを理解されたい。
図2は、図1で示されるようなセルラー通信ネットワークに基づいたデバイス−デバイス間通信を示す概略ブロック図である。セルラー通信ネットワーク101は、第1の基地局103と第2の基地局205とを含む。第1の基地局103のセル211内の第1から第3のデバイス201、202および203は、第1の基地局の典型的なアクセスリンク(セルラーリンク)を介して通信できる。第1の基地局のセル111内の第4のデバイス204および第5のデバイス215は、基地局103を介さずに互いとのデータ送信および受信を直接的に実行し、よってD2D通信モードで動作しており、このD2D通信モードは、一般にネットワークとセルラーおよびデータ通信が可能であるようなデバイスの通常動作への追加機能であってよい。
D2Dリンクは、同じサービス提供セルを有するデバイス間であってよいが、異なるサービス提供セルを有するデバイス間であってもよい。例えば、第1の基地局103のセル211内の第3のデバイス203は、D2D通信でネットワーク101の第2の基地局205のセル221内の第6の端末206と交流できる等である。
D2D通信リンクをセットアップするために、デバイスは、(無線サービスエリア内の)通信したい別のデバイスの存在を知る必要がある。したがって、通信が承認されて開始される前に発見が発生する。
例示的な実施形態によれば、直接的発見は、2つのデバイスが、無線通信層においておよびネットワークのいずれの中継ノードの補助なしで、互いの「存在」および直接的到達可能性を検出する処理である。
潜在的な直接通信ピアを−目標を定めておよび目標を定めずに−発見できる別の方法も存在する。例示的な実施形態によれば、目標を定めた発見は、発見を可能にするためにおよびデバイスが発見されることを可能にするために、グループのメンバーシップ/(承認された)アプリケーションの使用を使用する。したがって、ピアの発見に関心があるパーティは、潜在的な発見目標をどのように識別するかを既に知っているので、これらのエンティティのみを目標を定めた発見処理の一部として発見しようとする。
第2の種類の発見−目標を定めない発見−では、特定のグループへのメンバーシップ/特定のアプリケーションの使用は、発見のためのおよびデバイスが発見されることを可能にするための要件ではない。したがって、ピアの発見に関心があるパーティは典型的には、任意の潜在的に利用可能な通信ピアの検出と、これらが提供するサービスおよび通信可能性の発見とに関心があることになる。この発見のトリガに特定のアプリケーションは必要でない(例えばユーザは一般的な発見をトリガできる)。
目標を定めた発見は、例えば公共安全(PS:public safety)の領域等の、特定の状況においておよび特定のユーザにとって特に価値のあるものであり得る。このような場合、公共安全エージェントは、PSリレーを発見するために目標を定めた発見を使用してよい。他の例は以下を含む:
自身のデバイスからビデオフィードを送信するためのピアエージェントデバイスを発見する公共安全エージェント。
(許可範囲により決定される)エージェントの近傍で発見される特定アプリケーションのユーザ。
目標を定めない発見の場合、例えばパーティはいずれの利用可能な(許可範囲により決定される)近くの直接通信ピアを発見するか、または(許可範囲により決定される)近くの近接サービス(ProSE:proximity service)リレーを発見することができる。他の使用が可能であり、上記は目標を定めた発見および目標を定めない発見に関する例示的な状況として単に提供されるものである。
上述のように、目標を定めた発見は、特定の潜在的なアプリケーションピアグループのいずれのメンバーが関心のあるパーティの近傍に位置するかどうかを見つけるための、「メンバーの探索」として考えることができる。これは、例えば関心のあるパーティのデバイスの無線範囲内、またはユーザのデバイスの一定の半径内であり得るユーザ特定のもしくは所定の範囲内であってよい。目標を定めない発見にも同じことを当てはめることができ、発見はデバイスの無線範囲を通じて、または例えば特定のもしくは所定の範囲を通じて実行できる。
例示的な実施形態によれば、目標を定めた発見について:
1) 発見デバイスは、システムにより発見することを承認される。
2) 発見可能なデバイスは、発見処理に関与することを承認される。
3) 目標を定めた発見を開始するデバイスは、デバイスグループに関連付けられ、かつ特定のデバイスアプリケーションに関連する識別子(グループID)用いること等によって、どのように発見可能なデバイスのグループをアドレス指定するかを知っている。例えばグループ識別子を発見要求の送信のためのアドレスとして用いて発見要求をデバイスのグループへとアドレス指定できる。
4) グループメンバーシップを秘密鍵により検証できる。重複するグループIDが存在し得るが、例えば秘密を共有したアプリケーション層を介してフィルタリングを実行できる。例示的な実施形態によれば、目標を定めた発見に関与するデバイスは、グループメンバーの相互認証のチャレンジ/応答方法をサポートできる。
5) ProSEに使用されるデバイス識別子は、典型的にはデバイス加入者識別子を明かすことはない。この識別子は例えば、直接通信アドレスに対して解決可能(またはこれと同じ)であってよい。この識別子は例えば、アプリケーションについて独立であり、3GPP層により提供される(例えばアタッチ時においておよびMM手順を介してリフレッシュできる)か、またはこれは、例えば、製造業者によりデバイス内に構成されるかもしくは利用可能なネットワークがない場合はIMEI SVから導入されることができる。
6) ユーザのアプリケーション層識別子は、更なる通信の関心を決定するためにデバイスProSE識別子(近接サービス識別子)に連結させてよいが、これは全ての可能なアプリケーションに必要なわけではない。
なお、ダイナミックグループメンバーシップまたはダイナミック承認に関連する態様を除いて、デバイスがネットワークサービスエリア内に存在するかまたは外に存在するかについて論理シーケンスに実際の論理差はないことに注意されたい。無線層手順は変更してよい。
図3は、UE AおよびUE Bの対のデバイス間の目標を定めた発見処理に関する例示的なメッセージの流れの概略図である。
デバイスがネットワークサービスエリア内に存在する場合、例えばアタッチ時に、近接サービス識別子(Prose ID)がネットワークにより提供され、近接サービスの暗黙の承認を提供する。MM手順の一部としてデバイスまたはネットワーク要求時にこれを更新してよい。一例によれば、prose IDは例えば、IDが近接サービスに関して全体で唯一の識別子であるように、デバイスに関連付けられた電話番号、またはデバイスIMEIであってよい。他の代替物が可能であることも理解されるだろう。
あるいは、prose IDはデバイスに対して事前構成してよい。即ち、デバイスは例えば、ID取得のためにネットワークアタッチメントが要求されないように、事前記憶されたまたは事前提供されたIDを有してよい。これは例えば、ネットワークサービスエリア内に存在しない場合またはネットワークがダウンしている場合等に、公共安全の職員がD2D通信を開始する必要があるような状況において有用であり得る。
なお、デバイスがPLMNサービスエリア内の発見のためにブロードキャストチャネルで送信できるように、デバイスはネットワークからスケジューリング許可を取得する必要があるので、デバイスが位置するサービスエリア領域内の発見を暗黙で承認することに注意されたい。ネットワークの不在時、公共安全デバイスは、件のアプリケーションが承認を要求する場合に発見するおよび発見されるための承認を有すると想定される。
いくつかのアプリケーションについては、目標を定めた発見フェーズで交換されるProse IDおよびデバイス属性は、例えばネットワークが存在せず、prose IDをセキュアにアプリケーション層識別子に関連付けることができない時等、関心の関係の近傍に入るには十分でないことがある。したがって、2つのエンティティは、アプリケーションに固有のユーザプレーンの対話を介して更なる関心を測定する必要があり得る。したがって、アプリケーション層の関心は、3GPP層で検出された関心と異なり得る。
例示的な実施形態によれば、デバイスは例えば、ユーザ設定とデバイス内のアプリケーションステータスおよび設定とに基づいて、またはオペレータが決定した設定に基づいて、グループ、グループのセットまたは全てのグループに関する目標を定めた発見要求に対する応答を停止するための対策を含んでよい。デバイスは例えば、特定の場所における、または特定のネットワークセル内のデバイスからの、目標を定めた発見要求に対する応答を限定するまたは停止するための対策も含むことができる。目標を定めない発見の場合にも同じ考察が適用される。
チャレンジ機構は、応答主が特定の関心のグループに属するかどうか、およびこれらのグループの信頼できるメンバーであるかどうかを決定するために、デバイスがチャレンジを送信することを許可する。例示的な実施形態によれば、チャレンジに対する応答は、応答主のProSe IDとチャレンジ自体とに関連している。デバイスは典型的には、チャレンジに対して2回以上応答しないので、チャレンジ中のデバイスはチャレンジに対して最大1つの応答を承諾することになるので不可能である場合、応答に基づくアタックは極めて見込みが薄い。
目標を定めた発見手順の最後に、発見デバイスは、発見されたデバイスのprose IDと件のグループに関するデバイス属性とを得る。属性は例えば、デバイスが特定のアプリケーションに関してProSeリレーとして機能できるかどうかを含むことができる。よってこれは直接通信に使用してよい。
図3を参照すると、目標を定めた発見処理に関して、件のデバイス、UE AおよびUE Bは、アプリケーショングループに関連付けられた唯一の識別子と共有の秘密とを有する同じアプリケーショングループに属すると想定できる。即ち、デバイスが、デバイスアプリケーションに関連する特定のグループ識別子に関連付けられる。また、同じ識別子を共有するいずれの他のデバイスも、同じアプリケーショングループに属することになり、このようなデバイスは、したがって、前記アプリケーションを使用するか、または使用できる。デバイスを複数のグループに関連付けることができる。
301において、デバイスUE AおよびUE Bは、電源オンであり、ネットワークから近接サービスに関する識別子を取得する。即ち、prose IDはアタッチメント時にデバイスに提供される。あるいは上述したように、デバイスがネットワークサービスエリア内に存在しない可能性がある場合に、識別子をデバイスに対して事前構成することもできる。ネットワークサービスエリアが存在しないことがあるという事実は、ネットワーク101を破線で示すことにより、図3に示されている。よって任意の処理ステップは、図3および他の図面において破線で示されている。
ステップ301において、デバイス303、305に、デバイス上にインストールされたおよび/またはデバイス上で動作可能なアプリケーションに関連するグループIDも提供される。
アプリケーションサーバ307をネットワーク101の一部として、図3のステップ309でデバイス303、305について示されるようなアプリケーション登録のために使用することができる。アプリケーションサーバ307への登録において、ユーザプレーンを介して等、デバイス303、305は例えば、自身のprose IDおよび近接サービスステータス、ならびに近接サービス設定を、デバイスが認識しているもしくはデバイスが発見したか、接続したか、もしくは過去に通信した任意のまたはそれぞれのピアデバイスに提供する。
上述のステップは広く、prose登録処理311を形成する。登録に続いて、発見処理を図3に示すように進行させることができる。より詳細には、ステップ1において、UE AはアドレスとしてグループIDを用いて発見要求を送信する。要求はUE Aにリンクされた第1の近接サービス識別子を含み、デバイスの近接サービス発見チャネルを用いて要求を送信できる。
ステップ2において、UE Bによる受信に続いて、UE BからUE Aへとチャネルを通じておよびprose ID Aを送信用のアドレスとして用いて応答が送信され、次いでこの送信はID Bをアドレスとして用いてUE Aにより肯定応答される。その結果、UE AはUE Bを、目的を定めた様式で発見する。より詳細には、グループIDをアドレスとして用いたブロードキャストにより、件のグループのメンバーであるかまたはそうでなければ件のグループに関連付けられたデバイスは、アプリケーションがインストールまたは使用されることにより、目標を定めた形式で同じ理由でグループのメンバーである他のデバイスを発見することが可能になる。よって以下でより詳細に説明するように、UE AとUE Bとの間の通信が続くことができる。
図4は、UE AおよびUE Bの対のデバイス間の目標を定めない発見処理に関する例示的なメッセージの流れの概略図である。
目標を定めない発見プロトコル下のデバイスからの送信は、例えば無線通信範囲等において潜在的なアプリケーションピアのどの種類がデバイスの近傍にあるかを見つけるための「ハロー(hello)」タイプのメッセージであると考えることができる。上述したような、目標を定めた発見および/または直接通信はこれに続くことができる。
例示的な実施形態によれば、目標を定めない発見は、以下を仮定する:
1) 発見デバイスは、システムにより発見することを承認される。
2) 発見可能なデバイスは、発見に関与することを承認される。
3) 目標を定めない発見を開始するデバイスは、周囲に何があるかを発見することにのみ関心がある。
4) 発見の一部として応答で受信した情報を認証するまたは検証することは意図されていない。
5) 近接サービスに使用されるデバイス識別子(Prose ID)は、デバイス加入者識別子を明かすことはない。この識別子は、直接通信アドレスについて解決可能(またはこれと同じ)であり、例えばアプリケーションについて独立であり、かつアタッチ時等において3GPP層により提供されるものであり、およびMM手順を介してリフレッシュできる。あるいは、ネットワークサービスエリアの不在時の目標を定めた発見の場合と同様に例えばネットワークが利用可能でない場合、製造業者によりデバイス内に事前構成もしくは事前提供されるか、またはIMEI SVから導入されることができる。
6) アプリケーションとユーザ設定および選好とは、デバイスが目標を定めない発見に対して応答するかどうか、および応答する場合には、デバイスが開示しようとしているアプリケーショングループを明かすかどうかを決定する。
例示的な実施形態によれば、デバイスがネットワークサービスエリア下の発見チャネルを通じてブロードキャストすることを承認されると、オペレータは発見のためにデバイスによる近接サービス利用を制御できる。デバイスは、ユーザ選好またはオペレータ設定に基づいて、目標を定めない発見要求への応答を停止できる。目標を定めない発見手順の最後に、デバイスは、デバイスのprose ID、開示されたグループメンバーシップおよびこれらのグループに関するデバイス属性を得る。属性は例えば、UEが特定のアプリケーションに関してProSeリレーとして機能できるかどうかを含むことができる。これは続く目標を定めた発見または直接通信に使用してよい。
図4を参照すると、処理は図3を参照して説明したものと同様である。なお、しかしながら、グループIDを発見要求のためのアドレスとして使用する代わりに、ステップ402におけるUE A401からの要求は、アドレスとしてエニーキャストIDを用いて近接サービス発見ブロードキャストチャネルを通じて送信される。ステップ403においてUE B404から送信される応答は、発見ブロードキャストチャネルを用いて、アドレスとしてUE Aの無線リンク層アドレスを用いて送信される。図3を参照して述べたように、処理はネットワーク101のサービスエリアを用いてまたは用いずに進行する。
したがって、UE A401はUE B404を発見し、UE B404によりサポートされるグループを知る。UE A401は、続いて目標を定めた発見または直接通信を開始してよい。
2つのデバイスは上述のように互いを発見すると、直接送信のためのピア−ピア間(p2p)リンクを確立できる。例示的な実施形態によれば、以下で説明される処理は、1つまたは複数のデバイスがネットワークサービスエリアの内または外に存在する時、動作できる。リンク確立におけるオペレータおよびアプリケーションレベルの制御、ならびにデータ量補強も提供される。
例示的な実施形態によれば、間のデータリンクの確立は、通信確立について、関与するエンティティ(デバイスおよびサービスエリア内の場合はeNB)に指示することを必要とする。これは、デバイスがネットワークサービスエリア下に存在する時と、例えば公共安全の場合に有用であり得るネットワークサービスエリアの外に存在する時との両方で機能する。
ネットワークサービスエリア下では、通信に関与するeNB(デバイスが手順を開始した際にデバイスがRRC接続状態に入っているeNB)は、通信を承認およびセットアップすることに関与する。
図5は、UE AがUE Bを発見し、デバイスが同じグループに属し、かつ秘密を共有している場合の、UE A501およびUE B502の対のデバイスと、対応するeNB503、504と、MME505、506と、アプリケーションサーバ507との間の例示的なメッセージの流れの概略図である。
ネットワークが利用可能でない場合に省略できるステップは、破線で示されたエンティティに関して示されている。ステップ1において通信を開始するデバイス501は、MME505には、ネットワークによりデバイスに割り当てられたProSe IDを用いて、通信承認を求める(場合によってはアプリケーション層でも)デバイスのように見える。デバイスが帰属するMMEをeNBが解決することができるように、Prose IDは典型的には暗黙でデバイスが帰属するMMEを識別する。
MMEがアプリケーション層の承認のために任意で確認する必要がある、およびデータ量割り当てを取得する可能性があるIPアドレスまたはサーバ名は、デバイスにより提供される(別のオプションは、ビジネス上の同意に基づいて、例えば単にグループIDの同意に基づいて、MMEによりアプリケーション名を正しいIPアドレスへと解決することである)。アプリケーションサーバ507は、上述したような登録機構を介して2つのデバイス501、502について入手可能な現在のProse IDを有すると想定される。
「サービスエリア内示唆フラグ」は、2つのパーティのうちのどちらがサービスエリア内に存在するかを示す。図5に示した場合では、両方のデバイスはもう一方に自身がサービスエリア内に存在することを知らせるので、これらのフラグは真(true)または何らかの他の好適な値に設定される。
なお、通信承認のためのメッセージ(ステップ4)は、通信要求のイニシエータのProse IDと、「コールされる(called)」パーティのprose IDとを含む。サービスエリア内示唆フラグは、コールされるおよびコールしているパーティがサービスエリア内に存在するかどうかに関する情報をネットワークに提供する。
図5に示されるメッセージの流れにおいて、上述のように、両方のパーティがサービスエリア内に存在する場合、破線のエンティティを伴うステップが適用される。そうでなければデバイスはネットワークサービスエリアの外に存在する場合、破線のエンティティを伴うステップは適用されない。
コールしているパーティ501のMME505は、コールしているパーティがサービスエリア内に存在する場合、承認を求めることを担当する。そうでなければ、これはこのステップを実行するために動作できるのは、コールされるパーティのMME506ということになる。どちらのデバイスもサービスエリア内に存在しない場合、承認ステップは行われず、例えば公共安全デバイスの場合等の、ネットワークサービスエリア外の直接通信のためのローカルの承認が想定される。
なお両方のデバイスがネットワークサービスエリア下に存在する場合、アプリケーションから承認を得るMME505は、他のデバイス502のMME506に接触することに注意されたい。
したがって、MME−A505は、直接通信を確立するための承認を得て、任意選択で両方のパーティのためのデータ量割り当てを交渉できる。例えば、ステップ5、6および8で述べるように、通信中のデバイス間のデータ送信量についての割り当てを提供するために送信パラメータを提供できる。ステップ10では、501と502との間の直接通信が提供される。パーティ間の送信をセキュリティ保護するための任意の知られた暗号化技術を用いた共有の秘密を用いてセキュリティ保護することができる専用のチャネルでデータはデバイス間で送信される。共有の秘密は、例えば送信パラメータの一部としてネットワークにより提供されてよく、または事前構成されたもしくは事前提供された秘密であってよい。どちらの場合でも、典型的なように通信の現行のセキュリティを可能にするためにパーティについて秘密を周期的にリフレッシュできる。
コールしているパーティのデバイス501がサービスエリア下に存在しない時、コールされたパーティのMME506およびeNB504は(異なる場合)、図6に示すように承認の要求を担当し、図6は、UE AがUE Bを発見し、デバイスが同じグループに属し、かつ秘密を共有しており、ならびにUE Aがサービスエリア内に存在しない場合の、UE A601およびUE B602の対のデバイスと、対応するeNB603、604と、MME605、606と、アプリケーションサーバ607との間の例示的なメッセージの流れの概略図である。
例えばステップ3−6を参照すると、サービスエリア内フラグの内容に基づいて、MME−B606は承認情報を提供するのにMME−A605を待機しない。代わりに、MME−B606は、直接通信を確立するための承認を得て、任意選択でデータ量割り当てをアプリケーションサーバ607から直接的に得ることができる。
逆に、コールしているパーティがサービスエリア内に存在する時、コールしているパーティのMMEおよびeNBは(異なる場合)、図7に示すように通信承認およびセットアップに関与することになり、図7は、UE AがUE Bを発見し、デバイスが同じグループに属し、かつ秘密を共有しており、ならびにUE Bがサービスエリア内に存在しない場合の、UE A701およびUE B702の対のデバイスと、対応するeNB703、704と、MME705、706と、アプリケーションサーバ707との間の例示的なメッセージの流れの概略図である。
MME−A705は、直接通信を確立するための承認を得て、任意選択でデータ量割り当てをアプリケーションサーバ707から直接的に得ることができる。例えばステップ3−6を参照して、サービスエリア内フラグの内容に基づいて、MME−A705はMME−B706に接触しない。
上述のように、2つのデバイスが最終的に通信を承認された時、1つまたは複数のeNBは、1つまたは複数のMMEから、(例えば秘密鍵、周波数、パワー範囲等を含む)任意選択の送信パラメータ構成を受信する。ネットワークサービスエリアが存在しない時、この送信パラメータ構成はデバイス内に事前構成されていると想定される。
更に、リンク層の暗号化がネットワークサービスエリア外で利用可能でない場合にアプリケーション層の暗号化を適用してよい。いくつかの送信パラメータもeNBに適用する。
図5を参照すると、ステップ10において、直接通信が開始される。このフェーズの間、デバイス502がリレーとして機能しデバイス501がリレーでないという場合でない限り(この場合IPアドレスはデバイス502により割り当てられてよい)、デバイス501はリンクに対するIPアドレス割り当て用のDHCPサーバとして機能することができる。また、手順全体を通して、無線ネットワークノードは最適な送信のために例えばX2を介して協働してよい。
図8は、直接通信の確立に関するアーキテクチャの概略図である。
クライアントデバイス801は近接サービスアプリケーション802を含む。デバイス801のネットワークへのアタッチメントの結果、またはデバイスが全体で唯一である識別子を用いて事前構成されている故に、近接サービス識別子806はデバイス801にリンクされている。
アプリケーションサーバへのユーザプレーン経路は任意選択であり、上述したように主としてアプリケーション登録のために使用される。MME804とproseアプリケーション805との間の直接的論理インターフェースとしてprose承認インターフェース803が示されているが、原則としてS11−S5経路は例えばPCRF Rxインターフェースを介してアプリケーション対話を仲介してよく、PCRF Rxインターフェースは、簡略化のために図面には示されていない、Gxインターフェースを介してPGWへとリンクされたエンティティであるが、仕様書TS23.401の図4.2.1−1:「3GPPアクセスのための非ローミングアーキテクチャ(Non−roaming architecture for 3GPP accesses)」に例えば見出すことができる。
MME(モビリティ管理エンティティ:Mobility Management Entity)804は、ネットワーク用の制御ノードであり、恒例によりアイドルモードのデバイス追跡および呼び出し手順を担当する。
SGW(サービングゲートウェイ:Serving Gateway)807は、ユーザのデータパケットをルーティングおよび転送しながら、知られている通り、インターeNB(809)のハンドオーバーの間のユーザプレーン用のモビリティアンカーとしても機能する。
PGW(PDNゲートウェイ:PDN Gateway)808は、デバイス用のトラフィックの出口および入口のポイントに存在することにより、デバイス801から外部パケットデータネットワークへの接続性を提供する。
よって、例示的な実施形態によれば、以下のステップを行って、第1のデバイスおよび第2のデバイス等の対のデバイスについてD2D通信リンクを用いて発見および通信することができる:
1) 各デバイスは、ProSeサービスを使用することが承認されている場合、ネットワークへのアタッチ時においてProSe IDを取得する。
2) ProSe IDは、デバイスが帰属するMMEを一意的に識別する−MMEが変更されるとProSe IDも変更される。
3) ProSeを使用する必要があるデバイスアプリケーションは、このProSe IDをアプリケーションサーバに登録または更新する。
4) 各アプリケーションはグループIDに関連付けられる。
5) グループIDは、例えば最大長さの文字列である。
6) 各グループIDは、セキュリティおよび認証の目的のために使用される、アプリケーション層のグループ鍵に関連付けられる。
7) 好適な無線リンク層の機構が、デバイス間で発見メッセージを送信するために存在する。無線サービスエリア内の全てのデバイスへの発見メッセージの内容の送信を可能とし、メッセージの受信者を制約する何らかの必要がある場合にProSe IDまたはグループIDのどちらかを用いてデバイスのアドレス指定を許可する場合は、このようないずれの機構(様々な技術であり得る)も使用することができる。
8) 2つの発見手順:つまり目標を定めた発見と目標を定めない発見が存在する。
9) 目標を定めた発見は、1つのアプリケーショングループに属するデバイスを発見することを目的とし、よってメッセージはグループ内の全てのデバイスに対してブロードキャストしてよい。グループ内のデバイスは応答により自分自身を報告してよい。
10) 目標を定めない発見は、どのデバイスグループが近傍にあるか発見することを目的とし、デバイスのポーリングに基づくことにより、デバイスが自身の属するグループのグループIDを報告できるようにする。
11) デバイスは、発見処理において、デバイスがリレーノードとして機能できるかどうか等の追加のプロパティを開示してよい。
12) グループに関する共有セキュリティ鍵に基づいたチャレンジ/応答方法により発見処理は認証されてよい。デバイスがチャレンジを受信した時、応答はチャレンジ、セキュリティ鍵、ピアに対してアドバタイズされるデバイスProse IDに関連して構成される。チャレンジに対する1つの応答は、所与のProSe IDにより承諾されてよい。
13) デバイスが同じアプリケーショングループのデバイスを発見すると、デバイスはそれらのうちの1つ(または複数)とポイント−ポイント間通信を開始することを決定してよい。そうするために、デバイスは(発見に使用したものと同じチャネルを通じて)、候補となる通信ピア/デバイスのProSe IDを目標に定めた直接通信要求を送信する。
14) 目標の通信ピアは、発見チャネル上の通信を承諾するかまたは拒否することにより、応答してよい。通信が承諾されると、デバイスがネットワークサービスエリア外に存在する場合に事前構成できる送信パラメータ(例えばパワーレベル、周波数帯、セキュリティ鍵)を用いてユーザプレーン上に通信が確立される。デバイスがネットワークサービスエリア内に存在する場合、承認および任意で適用可能な送信パラメータを取得するために、ネットワーク制御手順が使用される。
15) 承認およびセットアップ処理の一部として、発信側のパーティのMMEは、両方のパーティのProse IDを示して、通信を承認するためにアプリケーションサーバに接触してよい。(アプリケーションサーバは、Prose IDをアプリケーションIDに解決でき、デバイスはProSe IDに関連付けられている。)
16) MMEは、ENBが直接送信を提供するために許可される量の割り当てを提供できる。
17) 通信の発信者は、もう一方のパーティがリレーであり、かつ発信者がリレーそれ自体でないということでない限り、通信リンク用のDHCPサーバとして機能することを試みてよい。
本発明は、他の特定の装置および/または方法で実施してよい。記述した実施形態は、全ての点において例示的なものであり、制約的なものではないと考えられるべきである。特に、本発明の範囲は、本明細書中の説明および図面によるというよりは、添付の請求項により示されるものである。請求項の均等物の意図および範囲に該当する全ての変更は、請求項の範囲内に包含されるべきである。