JP2016519394A - 照明デバイス、調節キット及び照明器具 - Google Patents
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Abstract
固体照明要素20、21、101、102と、固体照明要素の発光出力を反射する反射装置10とを含み、当該反射装置は、照明デバイスの中心軸上の反射円錐中心セクション12と、反射円錐中心セクションの周りの環状反射体とを含み、当該環状反射体は、反射円錐中心セクションの内側にある第1の焦点と、固体照明要素が置かれる第2の焦点とを有する楕円面14を含み、反射円錐中心セクション12は、中心軸に沿って移動可能に取り付けられている照明デバイスが開示される。当該照明デバイスを含む照明キット及び照明器具も開示されている。
Description
本発明は、固体照明要素と、固体照明要素の発光出力を反射する反射装置とを含む照明デバイスに関する。
本発明は更に、このような照明デバイスを含む照明キットに関する。
本発明は更に、そのような照明デバイスを含む照明器具に関する。
人口の増加に伴い、世界のエネルギー要件を満たすだけでなく、地球温暖化現象の原因と考えられている温室効果ガス排出を制限するために炭素排出を制御することもますます困難となってきている。これらの懸念事項は、エネルギー消費量を削減しようとするより効率的なエネルギー解決策への動きをもたらしている。
1つの関心領域は、家庭環境又は商業的環境における照明応用である。エネルギー効率が悪いことで知られている従来の白熱電球を、よりエネルギー効率のよい代替品に交換する明らかな傾向がある。実際に、多くの管轄において、白熱電球の生産及び小売が法的に禁止され、これにより、消費者は、例えば白熱電球を交換する際に、エネルギー効率の良い代替案を購入することが余儀なくされている。
特に将来性のある代替品は、白熱電球の何分の1かのエネルギー費用で単位発光出力を生成できる固体照明(SSL)デバイスによって提供されている。このようなSSL要素の一例は、発光ダイオードである。
SSLベースの照明デバイスの欠点は、個々のSSL要素の発光出力が、例えば白熱、タングステン、ハロゲン又は蛍光電球よりもかなり低いため、必要な発光出力レベルを得るには、1つの電球内に複数のSSL要素を含まなければならない点である。
しかし、例えば電球であるデバイスのフットプリントは、GU10又はMR16型電球といった1つのデバイス内にSSL要素を組み込むことができる数の制限要素である。更に、このようなSSL要素ベースの照明デバイスを用いてフォーカス又はコリメートされたビーム角を生成することは非常に難しい。これは、SSL要素が、広角に亘って出力を生成する傾向があるからである。この点は、SSL要素ベースの照明デバイスによって生成される光の知覚品質を低下させてしまう。
冒頭段落による照明デバイスは、米国特許第8,083,379B2号から知られており、このデバイスでは、複数のLEDが、楕円面鏡の対応する第2の焦点に取り付けられている。楕円面鏡の第1の焦点は、コリメートされた光を楕円面鏡のアレイにおける中心アパーチャを通り抜けるように方向転換する更なる凹面鏡内で一致する。このデバイスの欠点は、楕円面鏡内にアパーチャが形成されなくてはならない点である。この点は、照明デバイスの複雑さと費用を増加させてしまう。また、このデバイスのデザインは、デザインにおけるLEDの数の増加を容易にせず、これにより、当該照明デバイスの光度は、特定の応用領域については不十分である。
更なる欠点は、様々な照明応用が、通常、照明デバイスによって生成されるビーム角といった様々な照明特性を必要とする点である。これは、通常、リフレクタといったビーム成形要素のリデザインを必要とし、SSL要素ベースの照明デバイスの費用を増加させる。このようなデバイスの費用は、大衆市場に浸透するためには高価であると考えられる。したがって、そのような照明デバイスの費用を削減する必要がある。
本発明は、コリメート光出力を生成できる費用効率がより高い照明デバイスを提供することを目的とする。
本発明は更に、そのような照明デバイスを含む照明キットを提供することを目的とする。
本発明は更に、そのような照明デバイスを含む照明器具を提供することを目的とする。
一態様によれば、固体照明要素と、固体照明要素の発光出力を反射する反射装置とを含み、当該反射装置は、照明デバイスの中心軸上の反射円錐中心セクションと、反射円錐中心セクションの周りの環状反射体とを含み、当該環状反射体は、反射円錐中心セクションの内側にある第1の焦点と、固体照明要素が置かれる第2の焦点とを有する楕円面を含み、反射円錐中心セクションは、中心軸に沿って移動可能に取り付けられている照明デバイスが提供される。
本発明の発明者は、楕円面が、当該楕円面の第1の焦点を含む反射円錐中心セクションの周りに放射状に位置付けられている反射要素を提供することによって、出射窓が、反射要素とは反対側に設けられ、これにより、照明デバイスの製造が単純化され、その製造費が削減されることを認識している。更に、反射円錐中心セクションが、中心軸に沿って移動できるようにすることによって、反射円錐中心セクションによって提供されるコリメーションの度合いが可変となる。したがって、様々な応用領域のために反射装置を完全にリデザインする必要をなくす。それどころか、照明デバイスによって生成されるビーム角といった特性も、反射円錐中心セクションの環状反射体に対する位置を調節することによって、変更される。
環状反射体は、中心軸上にねじナットを含んでもよく、反射円錐中心セクションは、当該ねじナットと嵌合するねじシャフトを含んでもよい。或いは、環状反射体は、中心軸に面している第1のねじ表面部を含んでもよく、反射円錐中心セクションは、第1のねじ表面部と係合する第2のねじ表面部を含んでもよい。反射円錐中心セクションは更に、反射円錐中心セクションを回すために、反射円錐中心セクションの内側に取り付けられる取付け具を含んでもよい。これらの例示的な実施形態は、特に費用効果的に製造することができ、反射円錐中心セクションの相対位置を簡単に調節することができる。
一実施形態では、反射円錐中心セクションは、−0.7から−1.3の範囲の円錐定数を有する。反射円錐中心セクションの円錐定数を、−0.7から−1.3の範囲で選択することによって、特にコリメートされた出力が生成される。当該出力におけるコリメーションの度合い、即ち、照明デバイスのビーム角は、円錐定数を選択することによって制御される。なお、円錐定数は、シュワルツシルト(Schwarzschild)定数としても知られている。
反射円錐中心セクションは、放物面といった凸面を有してもよい。反射楕円面の放射状のアレイと、放物面の反射円錐中心セクションとの組み合わせは、特に優れたコリメーション、即ち、特に小さいビーム角を有する照明デバイスをもたらすことが分かっている。
一実施形態では、環状反射体は、反射円錐中心セクションから半径方向に延在する反射楕円面の環状アレイを含み、各反射楕円面は、第2の焦点と、反射円錐中心セクションの内側の第1の焦点とを有する。照明デバイスは、複数の固体照明要素を含み、各固体照明要素は、第2の焦点のうちの対応する1つに置かれ、反射楕円面に向けて発光する。これは、より多い数の固体照明要素を照明デバイス内に組み込むことができ、これにより、照明デバイスの発光出力の強度が向上されるという利点を有する。
環状反射体は、楕円体のアレイを含んでもよく、各楕円体は、反射楕円面のうちの1つと、反射楕円面とは反対側の更なる反射楕円面とを含む。当該更なる反射楕円面は、第2の焦点と、反射円錐中心セクションの内側の第1の焦点とを形成する。照明デバイスは更に、更なる反射楕円面のそれぞれの第2の焦点に置かれ、更なる反射楕円面に向けて発光する固体照明要素を含む。これは、優れた強度を有する発光出力を生成する照明デバイスを実現する。
楕円体は、中心軸と垂直である平面に対し角度が付けられてよい。
別の実施形態では、環状反射体は更に、平面に対し角度が付けられている更なる楕円体の環状アレイを含み、楕円体及び更なる楕円体は、平面の両側にある。各更なる楕円体は、第2の焦点と、反射円錐中心セクションの内側の第1の焦点とを形成する第1の反射楕円面と、第1の反射楕円面とは反対側の第2の反射楕円面とを含み、第2の反射楕円面は、第2の焦点と、反射円錐中心セクションの内側の第1の焦点とを形成する。照明デバイスは更に、第1の反射楕円面のそれぞれの第2の焦点に置かれ、第1の反射楕円面に向けて発光する固体照明要素と、第2の反射楕円面のそれぞれの第2の焦点に置かれ、第2の反射楕円面に向けて発光する固体照明要素とを含む。これは、優れた強度を有する発光出力を生成する照明デバイスを実現する。
好適には、第1の焦点の少なくとも幾つかは、照明デバイスの発光出力の均一性を向上させるために、反射円錐中心セクションの内側において一致する。より好適には、第1の焦点の少なくとも幾つかは、反射円錐中心セクションの焦点と一致する。
一実施形態では、固体照明要素は、異なる色又は異なる色点を有する固体照明要素を含む。これは、照明デバイスの色点を正確に調整するために使用できる。これは、反射要素によって、照明デバイスの様々な個体照明要素の発光出力の優れた混合が実現されることによる。
反射円錐中心セクションの位置は、反射円錐中心セクションの位置が、照明デバイスの組立ての前に規定されるように、手動で調節されてもよい。
代替実施形態では、反射円錐中心セクションは、電気モータに協調的に結合され、電気モータは、当該電気モータを制御するための制御信号を受信する受信器を含むコントローラに反応する。これは、照明デバイスの費用を増加させるが、使用時にその光学特性を調節できることによって非常に多くの用途に使える照明デバイスが得られる。したがって、単一の照明デバイスを、複数の応用に使用することができる。
受信器は、電気モータを制御するためのワイヤレス制御信号を受信するワイヤレス受信器であってもよい。これにより、例えばワイヤレス遠隔制御器を使用して、反射円錐中心セクションの位置を調節できる。
別の態様によれば、電気モータを含む照明デバイスと、制御信号を生成する単独のコントローラとを含む照明キットが提供される。このような単独のコントローラは、例えば照明スイッチに内蔵され、照明スイッチと照明デバイスとの間の電線を介して照明デバイスに制御信号を提供してもよい。又は、遠隔制御デバイスといったワイヤレスコントローラであってもよい。
更に別の態様によれば、本発明に一実施形態による照明デバイスを含む照明器具が提供される。当該照明器具は、例えば照明デバイスのホルダであっても、照明デバイスが組み込まれる装置であってもよい。
本発明の実施形態を、添付図面を参照して、より詳細にかつ非限定的な例として説明する。
なお、図面は、概略に過ぎず、縮尺通りではない。更に、同じ参照符号は、図面全体において、同一又は同様の部分を示すために使用される。
図1は、本発明の一実施形態による照明デバイスの横断面を概略的に示す。照明デバイスは、−0.7から−1.3の範囲の円錐定数を有する凸状の反射円錐中心セクション12を含む反射要素10を含む。シュワルツシルト(Schwarzschild)定数としても知られる円錐定数は、円錐中心セクション12の離心率を規定する。円錐定数は、xy平面において、次式によって表現される。
y2−2Rx+(K+1)x2=0
ここで、Rは、x=0における曲率半径であり、Kは、円錐定数である。
y2−2Rx+(K+1)x2=0
ここで、Rは、x=0における曲率半径であり、Kは、円錐定数である。
反射要素10は更に、反射円錐中心セクション12の周りに反射楕円面のアレイを含み、これらの面は、反射円錐中心セクション12から離れるように半径方向に延在する。図1には、反射円錐中心セクション12から半径方向外側にそれぞれ延在する2つの反射楕円面14が示され、これらは、非限定的な例として示されている。反射円錐中心セクション12と各反射楕円面14とは、それぞれ、例えば光学等級の銀又はアルミニウムといった反射コーティングによって覆われたポリカーボネートといったポリマー材料である任意の適切な反射材料によって実現される。ポリマー材料は、複合ポリマー材料であってもよい。例えば複合ポリマー材料は、材料の熱的特性を向上させる(例えば材料の熱膨張係数を減少させる)ために、最大20重量%のガラスファイバを含む。具体的には、ポリマー材料は、最大20重量%のガラスファイバを任意選択的に含むポリカーボネートであってよい。
反射楕円面14は、各反射楕円面14が反射円錐中心セクション12の内側に第1の焦点を、反射円錐中心セクション12の外側に第2の焦点を形成するように、反射円錐中心セクション12に対して配置される。
一実施形態では、各反射楕円面14の第1の焦点の少なくとも幾つかは、反射円錐中心セクション12内の点16に一致する。一実施形態では、点16は、反射円錐中心セクション12の焦点である。好適には、各反射楕円面14のすべての第1の焦点が、反射円錐中心セクション12の焦点16に一致する。
単一の担体であっても複数の対応する担体であってもよい担体22に取り付けられる各固体照明(SSL)要素20は、各反射楕円面14の様々な第2の焦点に取り付けられ、各SSL要素20は、当該SSL要素20が取り付けられている第2の焦点に対応する反射楕円面に面しているように配置される。一実施形態では、LLS要素20は、発光ダイオード(LED)であり、例えば有機又は無機半導体発光ダイオード(LED)といった半導体LEDである。
反射楕円面14の楕円性と、これらの反射楕円面14の各第2の焦点におけるSSL要素20の取付けとによって、SSL要素20の発光出力は、反射楕円面14によって、反射円錐中心セクション12内にある反射楕円面14の各第1の焦点に向けて方向転換される。これによって、SSL要素20の実質的にすべての発光出力が、確実に反射円錐中心セクション12の凸面上へと方向転換される。つまり、反射要素10は、第1の反射が反射楕円面14によって提供され、第2の反射が反射円錐中心セクション12によって提供される共焦点反射要素10を形成する。
反射円錐中心セクション12の−0.7から−1.3の範囲の円錐定数によって、特に、反射楕円面14の各第1の焦点が反射円錐中心セクション12の焦点16と一致する場合に、反射円錐中心セクション12によって高度にコリメートされた発光出力が生成される。反射円錐中心セクション12は、SSL要素20の発光出力を、照明デバイスの射出窓30を通り抜けるように方向転換する。出射窓30は、反射要素10の反射円錐中心セクション12の反対側に配置されている。これは、図2を参照してより詳細に説明される。
図2は、本発明の照明デバイスの光学モデルを示す。この光学モデルでは、反射要素10は、凸状の円錐中心セクション12を含み、その周りに、反射楕円面14が半径方向外側に、即ち、照明デバイスの外周に向かって延在している。これにより、花の形をした反射要素10がもたらされる。前述の通り、SSL要素20は、各反射楕円面14の各第2の焦点に取り付けられ、各反射楕円面14の第1の焦点は、凸状の円錐中心セクション12内にある。図2では、非限定的な例として、各第1の焦点が、前述の通り、円錐中心セクション12の焦点であってよい焦点16に一致することが示されている。
反射要素10の共焦点配置によって、SSL要素20によって生成される発光出力120が、照明デバイスを、高度にコリメートされて、即ち、図2に示されるz軸に実質的に平行に出ることが確実にされる。z軸は、照明デバイス及び反射要素10の凸状の円錐中心セクション12の中心対称軸11である。一実施形態では、凸状の円錐中心セクション12は、放物体である。即ち、円錐定数−1を有し、発光出力120の特に高いコリメーションをもたらす。
図1に示される照明デバイスにおいて、反射円錐中心セクション12は、照明デバイスの中心軸11上を移動可能に取り付けられている。このために、反射円錐中心セクション12は、照明デバイスの中心軸11上の中心ねじシャフト56上に取り付けられる。中心ねじシャフト56は、照明デバイス内に取り付けられたねじナット54と嵌合する。図1に示される実施形態では、ねじナット54は、反射装置の中心部52の一部を形成する。この中心部52から、反射楕円面14が延在している。しかし、当然ながら、ナット54は、照明デバイス内に、任意の適切なやり方で取り付けられてよい。これにより、ねじシャフト56を時計回り又は反時計回りの方向に回すことによって、反射円錐中心セクション12の反射楕円面14に対する位置を調節することができる。反射円錐中心セクション12の反射楕円面14に対する位置のこのような調節は、照明デバイスによって生成される発光プロファイルを調節するために行われる。
例えば反射円錐中心セクション12の位置を調節することによって、楕円面14の第1の焦点は、照明デバイスの発光出力のビーム形状(例えばコリメーションの度合い)が変更されるように、反射円錐中心セクション12の中心焦点16から外れるように移動する。これは、図3に示されている。図3では、反射円錐中心セクション12を、中心軸11に沿って上方向に動かすことによって、反射円錐中心セクション12の位置が、図1におけるその位置に比べて調節されている。
図4に示されるように、これは、例えば焦点125を有する発光出力120を生成するために使用される。この焦点125は、反射円錐中心セクション12の位置を調節することによって、照明デバイスから様々な距離に形成される。当然ながら、反射円錐中心セクション12を、中心軸11に沿って、反対方向(例えば上方向ではなく下方向)に動かすことによって、例えば広いビーム角の発光出力である発散発光出力を生成することも同様に実現可能である。
図5は、図1及び図3の照明デバイスに使用される反射装置10の斜視図を概略的に示す。反射装置は、複数の楕円面14が花びらを形成する花のような形状を有する。楕円面14は、ねじナット54を更に含む中心部52に取り付けられている。ねじナット54と嵌合する中心ねじシャフト56も示されている。
ここでは、照明デバイスの意図するビーム角又はビーム形状といった所望の発光出力プロファイルを選択するために、反射円錐中心セクション12の相対位置は、照明デバイスの組立ての前に、例えば中心ねじシャフト56をその所望の位置にまで回すことによって、手動で調節されてもよいことを説明する。
しかし、反射円錐中心セクション12の相対位置が、電気的に調節されることも同様に実現可能である。図6に、このような照明デバイスの例示的な実施形態が示される。図6に示される照明デバイスは、図1及び図3に示される照明デバイスと同一である。したがって、図1及び図3において既に説明されている図6に示される特徴は、簡潔さのために、繰り返し説明しない。更に、図6に示される照明デバイスは、中心ねじシャフト56に協調的に結合され、コントローラ210に反応する電気モータ200を含む。コントローラ210は、単独のコントローラであっても、電気モータ200に組み込まれていてもよい。
コントローラ210は、反射円錐中心セクション12の位置を調節するための制御信号を受信し、この制御信号を、電気モータ200がコントローラ210によって受信された制御信号に従って中心ねじシャフト56の位置を調節するように、電気モータ200を制御するための更なる制御信号に変換する。
コントローラ210は、照明デバイスが動作時に結合される電源線のうちの1つであってよい電線を介して制御信号を受信する。制御信号は、例えばパワープロトコルを介したイーサネット(登録商標)から、それ自体は周知であるように、照明デバイスに提供される電流の変調という形で提供される。或いは、動作中の照明デバイスが、照明デバイスに制御信号を提供するための専用制御電線に伝導的に結合されてもよい。
制御信号は、任意の適切なやり方で生成されてもよい。例えば(壁掛け式)照明スイッチが、反射円錐中心セクション12の位置を調節するための追加のボタン又はノブを含んでもよい。当該ボタン又はノブは、操作されると制御信号を生成する。当然ながら、このような制御信号の生成は、それ自体良く知られていて、簡潔さのために更に詳細には説明しない。
代替実施形態では、コントローラ210は、制御信号をワイヤレスに受信する受信器又は送受信器を含む。この実施形態では、制御信号は、例えばそれ自体は周知であるように、遠隔制御器を使用して生成されてもよい。これは、専用の遠隔制御器であっても、例えば携帯電話といったモバイル通信デバイスである遠隔制御器として機能するように適応された任意の適切な電子デバイスであってもよい。遠隔制御器からコントローラ210に制御信号をワイヤレスで通信するために、任意の適切な通信プロトコルが使用されてもよい。ブルートゥース(登録商標)は、適切なワイヤレス通信プロトコルの非限定的な一例である。
照明デバイスに電気モータ200及びコントローラ210を含めることによって、単一の照明デバイスが、様々なビーム角又はビーム形状といった様々な発光出力プロファイルを生成することができる。電気モータ200及びコントローラ210があることによって、照明デバイスの費用を増加させるが、同時に、照明デバイスの多用途性が向上されるので、費用効果的な多目的照明デバイスが得られる。
電気モータ200及びコントローラ210を含む照明デバイスの実施形態は、例えば追加の制御ボタンを含む(壁掛け式)照明スイッチ、又は、ワイヤレス制御される照明デバイスの場合には、遠隔制御器である別個のコントローラと共に、照明キットとして販売されてもよい。
ここでは、当然ながら、反射円錐中心セクション12は、照明デバイスの中心軸11に、任意の適切なやり方で、移動可能に取り付けられている。図7に、反射装置10の代替実施形態の横断面が概略的に示される。その一方で、図8は、この代替実施形態の斜視図を概略的に示す。この実施形態では、楕円面14は、照明デバイスの中心軸に面している第1のねじ表面部152を有する中心本体から延在する。この実施形態における反射円錐中心セクション12は、当該反射円錐中心セクション12を回して中心本体内に入れる又は中心本体から出すことによって反射円錐中心セクション12の相対位置が調節できるように、その外面に、第1のねじ表面部152に係合する第2のねじ表面部154を含む。
この回す動作を容易にするために、反射円錐中心セクション12は更に、反射円錐中心セクション12を回し易くするように、反射円錐中心セクション12の内側に取り付けられる取付け具156を含む。この取付け具156は、例えばユーザが、反射円錐中心セクション12の相対位置を手動で調節し易くする任意の適切な形状を有する。図7及び図8では、この形状は、ほんの非限定的な一例として、プレートとして示されている。
なお、反射楕円面14を含む反射円錐中心セクション12の周りの環状反射体は、任意の適切な数の当該反射楕円面を有し、当該反射楕円面は、単一の平面に配置されても、複数の平面に配置されてもよい。
図9に、複数の平面にある反射楕円面14を含む反射装置10の例示的な実施形態が示されている。図9は、図1の照明デバイスに比べて発光出力120が増加された本発明の別の実施形態による照明デバイスの横断面を概略的に示す。図9では、反射装置10は、凸状の円錐中心セクション12の周りに、中央部52から半径方向外側に延在する楕円体60のアレイを含む。前述の通り、凸状の円錐中心セクション12は、幾つかの実施形態において、−0.7から−1.3の範囲の円錐定数を有する。各反射楕円体60は、図1に示されるように反射楕円面14と、反射楕円面14とは反対側の更なる反射楕円面64とを含む。各更なる反射楕円面64は、反射円錐中心セクション12の内側に第1の焦点を、反射円錐中心セクション12の外側に第2の焦点を形成するように配置される。
更なる反射楕円面64の各第1の焦点は、反射円錐中心セクション12の内側において一致する。一実施形態では、更なる反射楕円面64は、反射円錐中心セクション12とは反対側の射出窓30によって、互いから離されている。射出窓30は、円形の射出窓であってもよい。
更なる固体照明要素21が、各更なる反射楕円面64の第2の焦点に置かれ、また、更なる反射楕円面64に向かって発光するように配置される。つまり、更なる固体照明要素21の発光面は、更なる反射楕円面64に面している。各更なる固体照明要素21は、更なる担体23に取り付けられる。更なる担体23は、単一の担体であっても複数の対応する担体であってもよい。前述同様に、更なる固体照明要素21は、例えば赤色LED及び白色LED、様々な色温度の白色LEDといった様々な色のSSL要素の混合を含んでもよい。照明デバイスの放熱を更に向上させるように、担体22は、ヒートシンク(図示せず)によって、更なる担体23から離されていてもよい。
図9では、反射楕円体60の位置は更に、照明デバイスのXY面66に対する角度αによって規定される。疑義が生じるのを避けるために、XY面は、照明デバイスの中心軸11に垂直な平面である。角度αは、反射楕円面14と更なる反射楕円面64との間の中心平面68と、XY平面66との間の角度として規定される。
一実施形態(図示せず)では、α=0°である。この場合、中心平面68は、XY面66と一致する。或いは、α≠0°である。この場合、反射楕円体60は、反射楕円面14及び更なる反射楕円面64の各第1の焦点が、反射円錐中心セクション12の頂点の方向においてZ軸に沿って並進されるように、XY面66から外れるように傾斜される。これは、発光出力120のビーム幅を効果的に減少させ、例えば空間色分解を減少させ、したがって、照明デバイスの反射装置10による色混合の知覚を向上させる。一実施形態では、角度αは、1から10°の範囲において選択される。より高い角度も実現可能ではあるが、これらのより高い角度では、生成された光が担体22、23によって吸収されるため、照明デバイスの発光出力が減少されることが分かっている。
図10に、このような反射装置10の更に別の実施形態が示される。図10では、反射装置10は、第1の反射体60の第1の環状アレイを含み、更に、第2の反射体90の第2の環状アレイを含む。第2の反射体90は、反射円錐中心セクション12内に、第5の焦点を生成する第3の反射楕円面92を含む。第5の焦点は、前述の通り、互いに一致することが好適である。
第3の反射楕円面92は更に、第6の焦点を生成する。第6の焦点において、第3のグループのSSL要素101が置かれる。第2の反射体90は更に、反射円錐中心セクション12内に、第7の焦点を生成する第4の反射楕円面94を含む。第7の焦点は、前述の通り、互いに一致することが好適である。第4の反射楕円面94は更に、第8の焦点を生成する。第8の焦点において、第4のグループのSSL要素102が置かれる。
反射円錐中心セクション12内の第1の焦点、第3の焦点、第5の焦点及び第7の焦点は、互いに一致する、又は、少なくとも可能な限り小さい距離で互いから空間的に離れていることで、照明デバイスの色混合特性を最適化することが好適である。一実施形態では、第1のグループのSSL要素20は、前述の通り、同じ色の又は異なる色のSSL要素を含む。
一実施形態において、第2のグループのSSL要素21は、前述の通り、同じ色の又は異なる色のSSL要素を含む。更に、第2のグループのSSL要素21の色は、第1のグループのSSL要素20の色と同じであっても、異なっていてもよい。
一実施形態では、第3のグループのSSL要素101は、前述の通り、同じ色の又は異なる色のSSL要素を含む。更に、第3のグループのSSL要素101の色は、第2のグループのSSL要素21の色、及び/又は、第1のグループのSSL要素20の色と同じであっても、異なっていてもよい。
一実施形態では、第4のグループのSSL要素102は、前述の通り、同じ色の又は異なる色のSSL要素を含む。更に、第4のグループのSSL要素102の色は、第3のグループのSSL要素101の色、第2のグループのSSL要素21の色、及び/又は、第1のグループのSSL要素20の色と同じであっても、異なっていてもよい。
図9及び図10の実施形態においても、反射円錐中心セクション12は、照明デバイスの中心軸11上を移動可能に取り付けられている。反射円錐中心セクション12は、照明デバイスの中心軸11上の中心ねじシャフト56上に取り付けられる。中心ねじシャフト56は、照明デバイス内に取り付けられたねじナット54と嵌合する。図9に示される実施形態では、ねじナット54は、反射装置の中心部52の一部を形成する。中心部52から、反射楕円面14が延在している。しかし、当然ながら、ナット54は、照明デバイス内に、任意の適切なやり方で取り付けられてもよい。また、図9及び図10に示す照明デバイスは更に、図6に示すように、電気モータ及びコントローラを含んでもよい。当然ながら、反射円錐中心セクション12は、図7及び図8に示されるような反射装置を使用して、又は、任意の他の適切な方法で、図9及び図10において、移動可能に取付けられることも同様に実現可能である。
本発明の実施形態による照明デバイスは、電球であってもよく、より好適には、スポットライト電球である。本発明の実施形態による照明デバイスは、照明デバイスのホルダ(例えば天井灯取付け具)といった照明器具、又は、照明デバイスが組み込まれる装置(例えばレンジフード等)内に含まれることが有利である。
なお、上記実施形態は、本発明を限定するものではなく、例示するものであり、当業者であれば、添付の請求項の範囲から離れることなく、多くの代替実施形態をデザインできるであろう。請求項において、括弧内に配置された任意の参照符号は、当該請求項を限定するものと解釈されるべきではない。「含む」との用語は、請求項に記載された要素又はステップ以外の要素又はステップの存在を排除するものではない。要素に先行する「a」又は「an」との用語は、当該要素が複数あることを排除するものではない。本発明は、幾つかの別個の要素を含むハードウェアによって実施される。幾つかの手段を列挙する装置クレームにおいて、これらの手段の幾つかは、同じハードウェアアイテムによって具現化されてもよい。幾つかの手段が相互に異なる従属請求項に記載されることだけで、これらの手段の組み合わせを有利に使用することができないことを示すものではない。
Claims (15)
- 固体照明要素と、
前記固体照明要素の発光出力を反射する反射装置と、
を含み、
前記反射装置は、
照明デバイスの中心軸上の反射円錐中心セクションと、
前記反射円錐中心セクションの周りの環状反射体と、
を含み、
前記環状反射体は、前記反射円錐中心セクションの内側にある第1の焦点と、前記固体照明要素が置かれる第2の焦点とを有する楕円面を含み、
前記反射円錐中心セクションは、前記中心軸に沿って移動可能に取り付けられている、照明デバイス。 - 前記環状反射体は、前記中心軸上にねじナットを含み、前記反射円錐中心セクションは、前記ねじナットと嵌合するねじシャフトを含む、請求項1に記載の照明デバイス。
- 前記環状反射体は、前記中心軸に面している第1のねじ表面部を含み、前記反射円錐中心セクションは、前記第1のねじ表面部と係合する第2のねじ表面部を含み、前記反射円錐中心セクションは更に、前記反射円錐中心セクションを回すために、前記反射円錐中心セクションの内側に取り付けられる取付け具を含む、請求項1に記載の照明デバイス。
- 前記反射円錐中心セクションは、−0.7から−1.3の範囲の円錐定数を有する、請求項1乃至3の何れか一項に記載の照明デバイス。
- 前記反射円錐中心セクションは、放物面といった凸面を有する、請求項1乃至4の何れか一項に記載の照明デバイス。
- 前記環状反射体は、前記反射円錐中心セクションから半径方向に延在する反射楕円面の環状アレイを含み、各反射楕円面は、第2の焦点と、前記反射円錐中心セクションの内側の第1の焦点とを有し、
前記照明デバイスは、複数の固体照明要素を含み、各固体照明要素は、前記第2の焦点のうちの対応する1つに置かれ、前記反射楕円面に向けて発光する、請求項1乃至5の何れか一項に記載の照明デバイス。 - 前記環状反射体は、楕円体のアレイを含み、
各楕円体は、
前記反射楕円面のうちの1つと、
前記反射楕円面とは反対側の更なる反射楕円面と、
を含み、
前記更なる反射楕円面は、第2の焦点と、前記反射円錐中心セクションの内側の第1の焦点と形成し、
前記照明デバイスは更に、前記更なる反射楕円面のそれぞれの前記第2の焦点に置かれ、前記更なる反射楕円面に向けて発光する固体照明要素を含む、請求項6に記載の照明デバイス。 - 前記楕円体は、前記中心軸と垂直である平面に対し角度が付けられている、請求項7に記載の照明デバイス。
- 前記環状反射体は更に、前記平面に対し角度が付けられている更なる楕円体の環状アレイを含み、前記楕円体及び前記更なる楕円体は、前記平面の両側にあり、各更なる楕円体は、
第2の焦点と、前記反射円錐中心セクションの内側の第1の焦点とを形成する第1の反射楕円面と、
前記第1の反射楕円面とは反対側の第2の反射楕円面と、
を含み、
前記第2の反射楕円面は、第2の焦点と、前記反射円錐中心セクションの内側の第1の焦点とを形成し、
前記照明デバイスは更に、
前記第1の反射楕円面のそれぞれの前記第2の焦点に置かれ、前記第1の反射楕円面に向けて発光する固体照明要素と、
前記第2の反射楕円面のそれぞれの前記第2の焦点に置かれ、前記第2の反射楕円面に向けて発光する固体照明要素と、
を含む、請求項8に記載の照明デバイス。 - 前記第1の焦点の少なくとも幾つかは、前記反射円錐中心セクションの内側において一致する、請求項1乃至9の何れか一項に記載の照明デバイス。
- 前記複数の固体照明要素は、異なる色又は異なる色点を有する固体照明要素を含む、請求項6乃至10の何れか一項に記載の照明デバイス。
- 前記反射円錐中心セクションは、電気モータに協調的に結合され、前記電気モータは、前記電気モータを制御するための制御信号を受信する受信器を含むコントローラに反応する、請求項1乃至11の何れか一項に記載の照明デバイス。
- 前記受信器は、前記電気モータを制御するためのワイヤレス制御信号を受信するワイヤレス受信器である、請求項12に記載の照明デバイス。
- 請求項12又は13に記載の照明デバイスと、
前記制御信号を生成する単独のコントローラと、
を含む、照明キット。 - 請求項1乃至13の何れか一項に記載の照明デバイスを含む照明器具。
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