JP2016515616A - エスリカルバゼピン又はエスリカルバゼピン酢酸塩を伴う処置 - Google Patents

エスリカルバゼピン又はエスリカルバゼピン酢酸塩を伴う処置 Download PDF

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Abstract

本発明は、ヒト患者における双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発の防止における使用のための、エスリカルバゼピン酢酸塩及びエスリカルバゼピンから選択される薬物を提供する。【選択図】なし

Description

発明の分野
本発明は、エスリカルバゼピン酢酸塩又はエスリカルバゼピンを伴う新たな治療技術に関する。
発明の背景
双極性障害は、躁病、うつ病、及び長期の心理社会的な能力障害の1種又は複数種のエピソードを特徴とする慢性の、反復性の、重度の、及びしばしば衰弱させる疾病である。双極性障害としては、双極性障害、並びに急速な変動(急速交代型)を伴う不安定な双極性障害、躁うつ病性障害、急性躁病、気分エピソード、並びに躁病及び軽躁のエピソードが一般に挙げられる。
Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders、第4版(DSM−IV)に定義されている通り、双極性障害1型は、大うつ病エピソードが通常伴う1種又は複数種の躁病又は混合気分エピソードを特徴とする。後続エピソード(躁病又はうつ病のいずれかであり得る。)がよく起こる。双極性障害1型の概算有病率は、0.4〜1.6%の範囲であり、異なる数値は、主に、解析される集団及び用いられる定義における差異による。
躁病エピソードは、生活を妨げるとともに例えば1つの着想から次へと突然に飛ぶこと;急速な「圧力を受けた」大声の発話;活動亢進及び睡眠の必要減少を有するエネルギーの増加;自己イメージの誇張;過度の消費;性行動亢進;及び/又は物質乱用が挙げられる異常挙動が伴う、異常に高揚した気分の期間である。高揚気分は、それ自体を陶酔又は易怒性のいずれかとして顕在化し得る。
双極性障害1型を有する多くの人々は、うつ病のエピソードも患う。躁病及びうつ病のエピソード間にサイクリングがあり得る。躁病及びうつ病のエピソード間において、双極性障害1型を患う多くの人々は、本質的に症状のない寛解又は回復の期間を経験し、正常な生活を送ることができる。そのため、エピソード、例えば躁病、軽躁、うつ病又は混合のエピソードとして顕在化している患者における双極性障害1型の反復又は再発を防止することができる安全及び有効な治療に真の臨床的利益がある。
少数の患者は、1年以内に4回以上の躁病又はうつ病の明確な期間とともに躁病及びうつ病のエピソードの急速交代期間(rapid−cycling period)を有する。
混合エピソードは、躁病及びうつ病の症状の同時発生、又は同日内の躁病及びうつ病の症状間の変動を特徴とする。
双極性障害患者の管理には、急性の躁病/うつ病のエピソードの処置及び反復性気分エピソードの防止の両方が含まれる。リチウム、バルプロエート又は非定型抗精神病薬は、通常、急性躁病エピソードのための第一選択処置であり、一方、ハロペリドール及びカルバマゼピンは第二選択代替物として使用される。
躁病エピソードは、通常、突然始まり、2週から4〜5か月の間(約4か月の中央値持続期間)続く。うつ病エピソードは、より長く(約6か月の中央値持続期間)続く傾向がある。回復は、エピソード間に完了することがあるか、又は完了することがない。寛解/回復及び再発/反復のパターンは非常に可変であるが、寛解は時間が経つにつれて短くなる傾向があり、うつ病は、より日常的になり、より長く続く傾向がある。亜症候群性レベル(「ラフニング」と称されることもある。)での症状の再開は、再発/反復の目安となり得る。エピソードの急性処置/管理が重要である一方で、さらなるエピソードの再発又は反復の防止又は予防は、該障害の長期(例えば、急性エピソードに続いて少なくとも2年間)管理に極めて重要である。維持療法は、長期間にわたる薬物の使用である。こうした維持療法は、例えば、各急性エピソードが生じ次第その重症度を低減するため、又は双極性障害1型に随伴するエピソードの頻度を低減するために使用することができる。
過去10年にわたり、双極性疾患のためのいくつかの代替治療が、特に躁病エピソードの処置のために利用可能になった。しかし、かなりの割合の患者は、これらの薬剤に難治性のままであるか、又は有害事象(AE)(例えば、リチウム治療に随伴する腎臓及び甲状腺の障害、バルプロエートに随伴するテストステロン増加、又はラモトリジン若しくはカルバマゼピンの処置を開始する患者における発疹)に耐性であり得ない。
エスリカルバゼピン酢酸塩((S)−10−アセトキシ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−5−カルボキシアミド)は、例えば、出願の内容が参照により本明細書に組み入れられる国際公開第97/02250号、国際公開第2006/121363号、国際公開第2007/094694号、国際公開第2008/088233号、国際公開第2009/054743号、国際公開第2011/014084号、国際公開第2011/031176号、及び国際公開第2012/091593号に記載されている強力な電位開口型ナトリウムチャネル遮断薬である。エスリカルバゼピン酢酸塩は、てんかんを有する成人における、二次性全般化の有無を問わない部分発症痙攣のための補助療法のために欧州医薬品庁(EMA)によって承認された。
エスリカルバゼピン酢酸塩は、カルボキシアミドジベンザゼピンファミリーにおけるいくつかの薬物の1種である。カルボキシアミドジベンザゼピンファミリーにおける他の薬物としては、オキシカルバゼピン(10,11−ジヒドロ−10−オキソ−5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−5−カルボキシアミド、OXC)及びカルバマゼピン(5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキシアミド、CBZ)が挙げられる。エスリカルバゼピン酢酸塩は、カルバマゼピンと比較して毒性代謝物の生成低減をもたらし、より良好な認容性プロファイルをもたらす。
エスリカルバゼピン酢酸塩は、ヒトにおいてインビボで、副次的代謝物としてのR−リカルブアゼピン及びOXCとともに、活性代謝物のエスリカルバゼピン((S)−10−ヒドロキシ−10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−5−カルボキシアミド)に代謝される。詳細は、その内容が参照により本明細書に組み入れられる「The Treatment of Epilepsy」、第3版、Shorvon編集、Perucca&Engel、38章(Almeida、Lら)(2009)に見出すことができる。オキシカルバゼピンは、ヒトにおいてインビボで、およそ4:1の比でエスリカルバゼピン及びR−リカルブアゼピンに代謝されることも知られている。
双極性障害1型及びそれの関連エピソードの反復/再発を処置及び防止するための現存の治療法について報告されている問題を考慮すると、より良好な有効性、安全性及び認容性プロファイルを有する新たな処置の開発の必要が存在する。双極性障害1型を患う患者における急性躁病若しくは混合のエピソードを処置すること及び/又は該障害の反復/再発を防止することに安全及び有効である治療法の必要も存在する。
驚くべきことに、エスリカルバゼピン酢酸塩及びエスリカルバゼピンは、双極性障害1型及びこれに随伴する気分エピソードの反復/再発を防止するために使用することができることが見出された。
したがって、本発明は、ヒト患者における双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発の防止における使用のための、エスリカルバゼピン酢酸塩及びエスリカルバゼピンから選択される薬物を提供する。
また、本発明は、本明細書で規定される患者における本明細書で規定される双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発の防止における使用のための医薬組成物であって、薬学的に許容される担体と、有効成分としての本明細書で規定される薬物と、を含む医薬組成物を提供する。
また、本発明は、本明細書で規定される患者における本明細書で規定される双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発の防止における使用のための医薬の製造における、本明細書で規定される薬物又は本明細書で規定される医薬組成物の使用を提供する。
また、本発明は、本明細書で規定される患者における本明細書で規定される双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発を防止する方法であって、安全で有効な量の本明細書で規定される薬物又は本明細書で規定される医薬組成物を患者に投与することを含む方法を提供する。
また、本発明は、本明細書で規定される双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発を防止する方法であって、
(a)本明細書で規定される患者を選択するステップ、及び
(b)安全で有効な量の本明細書で規定される薬物又は本明細書で規定される医薬組成物を患者に投与するステップ
を含む方法を提供する。
図1(Figure 1)は、実施例セクションに記載されている治験に関する患者の内訳(patient disposition)を示す。 図2(Figure 2)は、試験BIA−2093−203における合計ヤング躁病評価尺度スコアのベースラインからの相対的変化を示す。 図3(Figure 3)は、試験BIA−2093−203の3週処置期間にわたる完全寛解にある患者の割合を示す。 図4(Figure 4)は、視覚的アナログ尺度を使用する試験BIA−2093−205の非盲検及び二重盲検期間(週)における最高及び最低気分スコア(患者ダイアリーカード)を示す。
本発明の詳細な説明
本明細書で使用される場合、「処置」及び「処置する」という言葉は、疾患又は状態の症状の治療及び/又は寛解及び/又は防止、又は増悪/悪化の低減、並びに疾患又は状態の原因の治療を包含すると理解されるべきであり、対象の状態を改善又は安定化するための方法で、該症状、臨床的徴候及び状態の基礎病態を逆転すること、低減すること又は停止することが含まれ得る。
「防止」、或いは疾患又は状態を「防止する」という場合、該疾患又は状態の予防及び/又は抑制を包含する。「防止する」という用語は、当技術分野で認識されており、双極性障害1型及びそれの関連エピソードなどの状態に関連して使用される場合、当技術分野においてよく理解されており、薬物又は組成物を服用しない対象に相対して対象における病状の症状の頻度を低減する又は発症を遅延させる薬物及び/又は組成物の投与が含まれる。
本発明において、エスリカルバゼピン酢酸塩及びエスリカルバゼピンから選択される薬物は、双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発を防止するために使用される。
双極性障害1型は気分エピソードとして顕在化するため、エスリカルバゼピン酢酸塩及びエスリカルバゼピンから選択される薬物は、双極性障害1型に随伴する1種又は複数種の気分エピソードの反復/再発を防止するために通常使用される。典型的なエピソードとしては、精神病性症状の有無における躁病の、軽躁の、気分循環性の、躁うつ寛解期の、精神病性の、多幸症の、不快性の、混合の、及び/又は精神病性症状の有無を問わないうつ病のエピソードが挙げられる。うつ病エピソードは軽度、中程度又は重度であり得る。好ましくは、エスリカルバゼピン酢酸塩及びエスリカルバゼピンから選択される薬物は、双極性障害1型に随伴する1種又は複数種の躁病、軽躁、混合及び/又はうつ病のエピソードの反復/再発を防止するために使用される。
したがって、双極性障害1型の反復又は再発の防止には、例えば統計的及び/又は臨床的に有意な量によって、エスリカルバゼピン又はエスリカルバゼピン酢酸塩で処置されていない対照集団と対比して、例えば、処置集団における上記に定義されている典型的なエピソードのうちの1種若しくは複数種の発症を遅延させること(エピソード間の時間を延長すること)又は数(発生率)、頻度、重症度若しくは持続期間を低減することが含まれる。
患者のための生活の最良の質を確実にすることが可能なほど長い期間の間、双極性障害1型及び/又は双極性障害に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発を防止することは臨床的利益である。寛解は、少なくとも1週間の、1種又は複数種のエピソードの非存在又は最小の症状として定義することができ、通常、反対極の症状の悪化を伴わず、例えば、うつ病の症状低減は躁病症状の悪化を伴わない。したがって、通常、反復/再発の防止は、特定の期間、通常少なくとも1週、又は1か月以上、2か月以上、又は3か月以上、又は6か月以上、又は9か月以上、又は12か月以上、又は15か月以上、又は18か月以上、又は21か月以上、又は24か月以上の期間の間の反復の防止を指す。より長い期間にわたる防止は「回復」又は「寛解持続」と称することもできる。
「反復」又は「再発」への言及は、患者が、上記で規定される双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードを以前に患っていることを示す。したがって、通常、患者は、1種又は複数種の躁病、軽躁、混合及び/又はうつ病のエピソード、又は1種又は複数種の躁病、軽躁及び/又は混合のエピソード、又は1種又は複数種の躁病及び/又は混合のエピソード、又は1種又は複数種の躁病エピソードを以前に経験している。通常、患者は、DSM−IV(その全体が参照により本明細書に組み入れられる。)に従って双極性障害1型を患っていると診断されている。通常、患者は、本明細書で規定される双極性障害1型に随伴する1種又は複数種のエピソードを以前に経験しており、本発明における使用のための薬物は、任意の持続期間のさらなるこうしたエピソードを防止するように作用する。寛解又は回復の期間を経験した後で、患者が気分エピソードの1種又は複数種の症状を経験する場合、患者は「再発生する」又は「再発する」。亜症候群性レベル(「ラフニング」と称されることもある。)での症状の再開は、再発/反復に先行し、本発明による薬物の投与の必要のきっかけとなり得る。
通常、患者は、上記で規定される双極性障害1型に随伴する1種又は複数種のエピソード、及びエピソード間の本質的に症状のない期間(「寛解」又は「回復」)を経験している。エスリカルバゼピン及びエスリカルバゼピン酢酸塩から選択される薬物の投与は、できるだけ長い間、例えば上記で規定される特定の期間、それらの症状のない期間を通常延長する。
ある特定の実施形態において、患者は急速交代型双極性障害1型を患っている。
双極性障害1型の処置において示される典型的な臨床的状況は、急性エピソード、典型的には躁病、軽躁又は混合のエピソード、通常は躁病又は混合のエピソードを患う患者である。臨床医の仕事は、最初に、急性エピソードに対処すること、及びその上、できるだけ長い時間の間双極性障害1型及び/又はそれに随伴するエピソードの反復/再発を防止するためのレジメンを設定することである。
通常、そのため、本発明に従って処置される患者は、双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードについて以前に処置されている。患者は、双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードについて首尾よく以前に処置されているのが好ましく、すなわち、本発明に従って処置される患者は、通常、双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードをもはや患っておらず、すなわち、該患者は寛解又は回復期である。通常、この以前の処置は、上記で規定される双極性障害1型及び/又は双極性障害に随伴するエピソードの処置に有効な1種又は複数種の治療剤を投与することに含む。この以前の処置は、電気けいれん療法などのけいれん療法も含み得る。通常、患者は、上記で規定される双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴するエピソードの処置のための1種又は複数種の治療剤を使用して、双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードについて以前に処置されている。ある特定の実施形態において、1種又は複数種の治療剤としては、エスリカルバゼピン酢酸塩及び/又はエスリカルバゼピン、主としてエスリカルバゼピン酢酸塩が挙げられる。他の実施形態において、1種又は複数種の治療剤は、エスリカルバゼピン酢酸塩及び/又はエスリカルバゼピン以外のものであり、例えば、リチウム、抗けいれん薬、例えばバルプロ酸(ナトリウム)、カルバマゼピン及びラモトリジン、並びに抗精神病薬、例えばリスペリドン、オランザピン及びアリピプラゾールが挙げられ得る。
ある特定の実施形態において、患者は、リチウム、バルプロ酸(ナトリウム)、カルバマゼピン、ラモトリジン、リスペリドン、オランザピン及び/又はアリピプラゾールなどの別の治療剤での処置に非応答性であるか又は耐性でない。ある特定の実施形態において、リチウム、バルプロ酸(ナトリウム)、カルバマゼピン、ラモトリジン、リスペリドン、オランザピン及び/又はアリピプラゾールなどの別の治療剤での処置は禁忌である。
ある特定の実施形態において、患者は、エスリカルバゼピン酢酸塩及び/又はエスリカルバゼピンを使用して、双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードについて以前に処置されており、エスリカルバゼピン酢酸塩及び/又はエスリカルバゼピンは、次いで、それらの反復/再発を防止するためにも使用される。すなわち、本発明はまた、ヒト患者における双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの処置、並びに双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発の防止における使用のための、エスリカルバゼピン酢酸塩及びエスリカルバゼピンから選択される薬物を提供する。こうした実施形態において、双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発を処置及び防止するために投与される該薬物の用量は同じであっても異なっていてもよい。
該薬物は、本明細書で規定される双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発に感受性である患者の連続的処置において特に有用である。上記で規定される薬物は、双極性障害Iに随伴するエピソードの反復/再発を防止するための、及び/又は該患者の状態を改善するための維持療法として使用することができる。
双極性障害1型、特にそれに随伴する躁病及び躁病型エピソードの重症度は、1つ又は複数の標準的指標を参照することにより測定することができる。ヤング躁病評価尺度(YMRS)(Young RC、Biggs JT、Ziegler VE、Meyer DA.躁病についての評価尺度:信頼性、妥当性及び感受性.The British Journal of Psychiatry:精神科学の学術誌.1978;133:429〜35.Epub 1978/11/01)及び双極性疾病における使用のための臨床全般印象尺度(CGI−BP)(Spearing MK、Post RM、Leverich GS、Brandt D、Nolen W.双極性疾病(BP)における使用のための臨床全般印象(CGI)尺度の変更:CGI−BP.Psychiatry Research.1997;73(3):159〜71.Epub 1998/03/03)は、薬物効果に感受性である躁病及び双極性障害の広く使用されている測定法である(Spearingら、及び双極性障害の処置及び防止のための医薬品の臨床試験に対するガイダンスのための注釈、CPMP/EWP/567/98(2001))。
YMRSスコアは、0〜60ポイントを範囲とする11個の採点項目の和であり、より高いスコアはより高い躁病総体症状を示す。
CGI−BP尺度は、躁病、うつ病及び全体的な疾病カテゴリーにおける重症度及び処置関連の改善を測定する。CGI−BP尺度は次の3つの尺度を含む。疾病の重症度(1(正常)から7(非常に重症)まで。それらのうち、3(軽症)は統計解析のためのカットオフ値として通常使用される。)、先行するフェーズ及び最も悪いフェーズからの変化(1(非常に改善)から7(非常に悪化)まで、及び8(該当なし))。
モンゴメリー・アスベルグうつ病評価尺度(MADRS)(Montgomery SA、Asberg M.変化に感受性であるように設計された新たなうつ病尺度.The British Journal of Psychiatry:精神科学の学術誌.1979;134:382〜9.Epub 1979/04/01)は、変化に感受性であるように設計されたうつ病の広く認容されている測定法である(双極性障害の処置及び防止のための医薬品の臨床試験に対するガイダンスのための注釈、CPMP/EWP/567/98(2001))。モンゴメリー・アスベルグうつ病評価尺度は、0〜60ポイントを範囲とする10個の採点項目の和として算出され、より高いスコアは、より高いうつ病総体症状を示す。
双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発の防止は、患者に関するCGI−BP尺度における悪化がないこと、及び/又は15未満のYMRSスコアによって表すことができる。通常、1種又は複数種の躁病、軽躁又は混合のエピソードの反復/再発の防止は、患者に関するCGI−BP尺度における悪化がないこと、及び/又は15未満のYMRSスコアによって表される。
通常、本発明の処置は、YMRS、CGI−BP及び/又はMADRSの尺度、好ましくはYMRS及び/又はCGI−BPの尺度によって決定される、双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発を防止する。
通常、本発明の処置は、できるだけ長い間、例えば上記で規定される特定の期間処置される患者に関するCGI−BP尺度における悪化がないことをもたらす。
通常、本発明の処置は、できるだけ長い間、例えば、上記で規定される特定の期間維持される15未満のYMRSスコアをもたらす。
双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発の防止は18未満のMADRSスコアによって表すことができる。通常、1種又は複数種のうつ病エピソードの反復/再発の防止は18未満のMADRSスコアによって表される。
通常、本発明の処置は、できるだけ長い間、例えば、上記で規定される特定の期間、18未満のMADRSスコアをもたらす。
通常、本発明に従って処置される患者は、本明細書で規定される双極性障害1型又は双極性障害1型に随伴するエピソードを患っていない。通常、本発明によって処置される患者は、本明細書で規定される双極性障害1型に随伴するエピソード、好ましくは躁病又は混合のエピソードを患っていない。通常、本発明によって処置される患者は、YMRS、CGI−BP及び/又はMADRSの尺度によって決定される、本明細書で規定される双極性障害1型又は双極性障害1型に随伴するエピソードを患っていない。
通常、本発明によって処置される患者は白色人種(Caucasian)である。
一部の実施形態において、本発明によって処置される患者は少なくとも18歳の年齢である。本発明によって処置される患者は少なくとも16歳の年齢であり得る。一部の実施形態において、本発明によって処置される患者は18歳未満の年齢である。
通常、本発明によって処置される患者は、双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードに感受性であるか、又は双極性障害1型に随伴する1種又は複数種のエピソードの再発又は反復に感受性である。双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードに感受性の患者は、好ましくはDSM−IV基準に従って双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードを患っていると通常診断されている。
双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードに感受性の患者は、双極性障害1型及び/又は他の気分、感情若しくは挙動の障害の家族歴を有することがあり、及び/又は双極性障害1型以外の気分、感情若しくは挙動の障害をすでに経験していることがある。
双極性障害1型に随伴する1種又は複数種のエピソードの再発又は反復に感受性の患者はラフニングを経験することがある。
通常、本発明による処置は該患者の気分を改善する。処置される患者における気分は、(例えば、タッチスクリーン装置(パーム(Palm)(商標)OS)で実行されるダイアリーPRO(DiaryPRO)(商標)ソフトウェアインビボデータ(Invivodata(登録商標)、Inc.)を使用する)100ポイント視覚的アナログ尺度を例えば使用して自己評価することができる。気分は、患者に関する報告された最高及び/又は最低気分状態を参照することによって通常評価される。したがって、通常、本発明による処置は患者の最高及び/又は最低気分を改善する。通常、本発明による処置は患者の平均的気分を改善する。
一部の実施形態において、該薬物はエスリカルバゼピン酢酸塩である。一部の実施形態において、該薬物はエスリカルバゼピンである。
該薬物は、例えば双極性障害1型及び/又はそれに随伴する1種若しくは複数のエピソード(の再発又は反復)にも感受性であるか又は患っている、てんかんを有する患者における、部分発症痙攣を処置するために使用することもできる。そのため、患者は、部分発症痙攣及び/又はてんかんを患っていることがある。
本発明における使用のための薬物は、該適応症のための単剤療法処置として、又は下記により詳細に記載されるように、該適応症のための補助療法として他の薬物(複数可)とともに投与することができる。補助療法の場合において、本発明における使用のための薬物は、例えば多剤混合薬として又は他の薬物とは分けて、他の薬物(複数可)と同時に、別々に又は順次に投与することができる。
本発明における使用のための薬物は、双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードに対して防止的治療効果を提供するための任意の適当な経路によって投与することができる。したがって、本発明における使用のための薬物は、例えば錠剤、カプセル、カプレット、トローチ、ロゼンジ、水性若しくは油性の懸濁液、分散性粉末、又は顆粒として経口的に投与することができる。該薬物は、皮下、静脈内、筋肉内、胸骨内、経皮的に、又は点滴技術によって、非経口的に投与することもできる。該薬物は坐剤として投与することもできる。
通常、該薬物は経口投与用である。
一実施形態において、該薬物は錠剤又はカプセルとして投与される。
別の実施形態において、該薬物は懸濁液として投与される。この実施形態は、その内容が参照により本明細書に組み入れられる国際公開第2011/031176号においてさらに説明されている。
さらなる実施形態において、該薬物は顆粒剤として投与される。この実施形態は、その内容が参照により本明細書に組み入れられる国際公開第2012/091593号においてさらに説明されている。
本発明における使用のための薬物は、1日1回、又は1日1回より多く、例えば1日2回、3回又は4回投与することができる。通常、該薬物は1日1回(once daily)の投与用である。
該薬物は、より低い用量で開始するとともに用量を治療用量に経時的に増加させる漸増レジメンを使用して投与することができる。例えば、患者は400mgを1日1回(QD)で服用し始め、患者が臨床応答に従って800mg若しくは1200mgをQDで服用するまで400mgずつ漸増することができるか、又は800mgを1日1回(QD)で服用し始め、患者が臨床応答に従って1600mg若しくは2400mgをQDで服用するまで800mgずつ漸増することができるか、又は600mgをQDで服用し始め、患者が臨床応答に従って1200mg若しくは1800mgを服用するまで600mgずつ漸増することができる。漸増は、数日又は数週かけて行うことができる。例えば、ある用量で2日、3日、4日、5日かけて又は1週かけて症状の改善を示さない患者はその用量を増加させることができる。
用量は、例えば、個体、投与の方法及び頻度、並びに処置される状態の性質及び重症度に依存して変動する。当業者たる臨床医は、必要とされる有効量を容易に決定及び処方することができる。
患者のための典型的用量は、1日当たり体重の1キログラム当たり1mgから1キログラム当たり50mgの範囲である。該薬物の典型的な1日経口用量は、1日当たり100mg〜4800mg、好ましくは1日当たり200mg〜2400mg、より好ましくは1日当たり300mg〜1800mgである。該薬物の1日経口用量の例としては、1日当たり300mg、1日当たり400mg、1日当たり600mg、1日当たり700mg、1日当たり800mg、1日当たり900mg、1日当たり1000mg、1日当たり1100mg、1日当たり1200mg、1日当たり1300mg、1日当たり1400mg、1日当たり1500mg、1日当たり1600mg、1日当たり1700mg、1日当たり1800mg、1日当たり1900mg、1日当たり2000mg、1日当たり2100mg、1日当たり2200mg、1日当たり2300mg、1日当たり2400mg、1日当たり2500mg、1日当たり2600mg、1日当たり2700mg、1日当たり2800mg、1日当たり2900mg、及び1日当たり3000mgが挙げられる。該薬物の1日経口用量の具体例としては、1日当たり400mg、1日当たり600mg、1日当たり800mg、1日当たり900mg、1日当たり1200mg、1日当たり1800mg、及び1日当たり2400mgが挙げられる。
エスリカルバゼピン酢酸塩及びエスリカルバゼピンは、単剤療法として、或いは双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発の防止のための1種又は複数種の治療剤と組み合わせて投与することができる。通常、該薬物は、単剤療法として、或いは1日当たり400mgの用量で投与されるクエチアピン以外の、双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発の防止のための1種又は複数種の治療剤と組み合わせて投与される。好ましくは、該薬物は、単剤療法として、或いはクエチアピン以外の、双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発の防止のための1種又は複数種の治療剤と組み合わせて投与される。
通常、本発明は、1日当たり400mgの用量で投与されるクエチアピン及び/又は1日当たり5mgで投与されるレボセチリジンを服用していないヒト患者における、双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発の防止における使用のための、エスリカルバゼピン酢酸塩及びエスリカルバゼピンから選択される薬物を提供する。
好ましくは、本発明は、クエチアピン及び/又はレボセチリジンを服用していないヒト患者における、双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発の防止における使用のための、エスリカルバゼピン酢酸塩及びエスリカルバゼピンから選択される薬物を提供する。
エスリカルバゼピン酢酸塩及びエスリカルバゼピンとの組合せにおける使用のための適当な治療剤としては、リチウム、抗けいれん薬、例えばバルプロ酸ナトリウム、カルバマゼピン及びラモトリジン、並びに抗精神病薬、例えばリスペリドン、オランザピン及びアリピプラゾールが挙げられる。
また、本発明は、本明細書で規定される患者における本明細書で規定される双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発の防止における使用のための医薬組成物であって、薬学的に許容される担体と、有効成分としての本明細書で規定される薬物と、を含む医薬組成物を提供する。
エスリカルバゼピン酢酸塩及びエスリカルバゼピンは、通常、薬学的に許容される担体又は希釈剤との投与のために製剤化される。例えば、固体経口形態は、活性化合物と一緒に、希釈剤、例えばラクトース、デキストロース、ショ糖、セルロース、コーンスターチ又はバレイショデンプン;滑沢剤、例えばシリカ、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム若しくはカルシウム、及び/又はポリエチレングリコール;結合剤;例えばデンプン、アラビアガム、ゼラチン、メチルセルロース、ポビドン、カルボキシメチルセルロース又はポリビニルピロリドン;脱凝集剤、例えばデンプン、アルギン酸、アルギネート、クロスカルメロースナトリウム又はデンプングリコール酸ナトリウム;飽和剤(effervescing mixture);色素;甘味料;香味剤;湿潤剤、例えばレシチン、ポリソルベート、ラウリルサルフェート;並びに医薬製剤に使用される一般に非毒性及び薬理学的不活性な物質を含有することができる。こうした医薬調製物は、任意の公知方式で、例えば、混合、顆粒化、錠剤化、糖衣又はフィルムコートのプロセスによって製造することができる。
経口投与のための液体分散液はシロップ、エマルジョン及び懸濁液であり得る。シロップは、担体として、例えばショ糖、又はグリセリン及び/又はマンニトール及び/又はソルビトールと共にショ糖を含有することができる。
懸濁液及びエマルジョンは、担体として、例えば天然ガム、キサンタンガム、寒天、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース又はポリビニルアルコールを含有することができる。筋肉内注射のための懸濁液又は溶液は、活性化合物と一緒に、薬学的に許容される担体、例えば滅菌水、オリーブ油、オレイン酸エチル、グリコール、例えばプロピレングリコール、湿潤剤、例えばステアリン酸ポリオキシエチレン、抗微生物剤、例えばメチルパラベン又はプロピルパラベン、及び所望であれば適当な量の塩酸リドカインを含有することができる。
注射又は点滴のための溶液は、担体として例えば滅菌水を含有し得る。あるいは、好ましくは、注射又は点滴のための溶液は滅菌水性等張生理食塩溶液の形態であり得る。
通常、該医薬組成物は、錠剤、顆粒剤(すなわち、食品又は飲料に振りかける又は添加するための製剤)又は懸濁液の形態である。適当な錠剤は国際公開第2009/054743号に記載されている。適当な顆粒剤は国際公開第2012/091593号に記載されている。適当な懸濁液は国際公開第2011/031176号に記載されている。
また、本発明は、本明細書で規定される患者における本明細書で規定される双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発の防止における使用のための医薬の製造における、本明細書で規定される薬物又は本明細書で規定される医薬組成物の使用を提供する。
また、本発明は、本明細書で規定される患者における本明細書で規定される双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発を防止する方法であって、安全で有効な量の本明細書で規定される薬物又は本明細書で規定される医薬組成物を患者に投与することを含む方法を提供する。
また、本発明は、本明細書で規定される双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復/再発を防止する方法であって、
(a)本明細書で規定される患者を選択するステップ、及び
(b)安全で有効な量の本明細書で規定される薬物又は本明細書で規定される医薬組成物を患者に投与するステップ
を含む方法を提供する。
以下の非限定的な実施例は本発明を例示する。
急性躁病における2つの、3週、多施設、二重盲検、無作為化、プラセボ対照試験(試験BIA−2093−203:応答によって漸増される用量、エスリカルバゼピン酢酸塩(ESL)600〜1800mg又は800〜2400mg、1日1回;試験BIA−2093−204:600mg、1200mg及び1800mgの固定用量、1日1回)の後に、2週非盲検期間からなる反復防止試験(900mg、毎日1回)、その後、最小6か月間の二重盲検、並行群、固定用量(300、900及び1800mg、1日1回)期間を続けた。主要エンドポイントは、試験BIA−2093−203及びBIA−2093−204におけるヤング躁病評価尺度(YMRS)、並びに試験BIA−2093−205における臨床全般印象−双極性バージョン(CGI−BP)での悪化しない患者の割合の変化であった。
患者及び方法:
試験デザイン:
試験BIA−2093−203(EudraCT No.2005−002131−27)は、多施設、二重盲検、無作為化、並行群、プラセボ対照の用量漸増デザインに従った。試験BIA−2093−203は、ヨーロッパ全域にて23の施設で行った。患者を以下の処置群の1つに無作為化した(3:3:2):(1)800mg1日1回(QD)で開始し、臨床応答に従って2400mgQD(最大用量)まで800mgずつ漸増されるESL、(2)600mgQDで開始し、臨床応答に従って1800mgQD(最大用量)まで600mgずつ漸増されるESL、及び(3)プラセボQD。患者は最大3週間まで追跡した。試験スケジュールは、スクリーニング来院(V1)、無作為化来院(V2、1日目)、及び臨床応答を評価するための後続来院(V3、4日目;V4、7日目;V5、10日目;V6、14日目及びV7、21日目)で構成した。症状の改善を示さない患者において、試験薬の用量を、最大用量に達するまで3日毎に増加した。最大用量が3日間効果を示さなかった場合には、漸減し、確立されている抗躁病薬を用いる非盲検エスケープ治療に、患者を切り換えた。3週処置期間の終わりに、処置に応答した患者には、反復防止試験(試験BIA−2093−205)に入る選択肢があった。
試験BIA−2093−204(EudraCT No.2005−002133−13)は、多施設、二重盲検、無作為化、並行群、プラセボ対照の固定複数用量デザインに従った。試験BIA−2093−204は、ヨーロッパ、南アフリカ及び南アメリカにて25の試験施設で行った。患者を以下の処置群の1つに無作為化(1:1:1:1)した:(1)ESL 1800mgQD、(2)ESL 1200mgQD、(3)ESL 600mgQD、及び(4)プラセボQD。試験BIA−2093−204における来院スケジュールは、試験BIA−2093−203の来院スケジュールと同様であった。10日目までに症状の改善を示さなかった患者を、確立されている抗躁病薬を用いる非盲検エスケープ治療に切り換えた。患者には、試験BIA−2093−205に入る選択肢があった。
試験BIA−2093−205(EudraCT No.2005−002134−35)は、試験BIA−2093−203及びBIA−2093−204の継続としてデザインされた反復防止試験であり、2つの連続パートから構成した。パートIは、すべての参加者が2週間ESL 900mgQDを用いる処置を受ける非盲検デザインに従った。パートIIは、参加者が以下の処置群の1つに無作為に割り当てられる(1:1:1)二重盲検、並行群、固定複数用量デザインに従った:(1)ESL 1800mgQD、(2)ESL 900mgQD、及び(3)ESL 300mgQD。試験BIA−2093−203及びBIA−2093−204における3週処置期間の終わりでの評価は、試験BIA−2093−205のための承認手順(V1)として役立った。寛解が安定な患者は、最後の患者が試験BIA−2093−205のパートIIに入った後のおよそ6か月後まで二重盲検治療を続けた。新たな躁病/うつ病エピソードの発生は治療失敗と考えられ、患者に試験を中断させた。
すべての試験を、地方条例、ヘルシンキ宣言を元にした倫理原則、及び優良臨床試験基準の推奨(Good Clinical Practice recommendations)に従って行った。関連の倫理委員会及び規制当局は該試験プロトコールを承認した。対象は、試験に入る前に、該対象の書面インフォームドコンセントを提供した。
試験集団:
試験BIA−2093−203及びBIA−2093−204には、年齢≧18歳で、急性躁病(混合を含めた)エピソードを現に呈しており、DSM−IV基準(2)に従って双極I型障害の診断が文書化されている患者が登録された。適格患者は、無作為化の2週以内前に始まった現在の躁病エピソードの症状とともに、ヤング躁病評価尺度(YMRS)合計スコア≧20を有するべきである。患者が統合失調症若しくは統合失調感情障害の病歴、精神病の特色、又は急速交代を有していた場合、該患者を除外した。患者がカルバマゼピン、オキシカルバゼピン又はデポー神経遮断薬で処置された場合、該患者も除外した。ESLを用いる以前の処置又は他のジベンザゼピン化合物(カルバマゼピン、オキシカルバゼピン又はリカルブアゼピン)に非応答性、不耐性若しくは過感受性の病歴も、排除のための基準となった。自己又は他者に対して害になる臨床関連のリスク、及び物質乱用の病歴を有する患者も除外した。女性が妊娠中又は母乳哺育中である場合、該女性を除外するか、又は潜在的に出産可能である場合、該女性は二重障壁避妊(double−barrier contraception)を使用することができなかった。
反復防止試験(BIA−2093−205)には、急性期試験(BIA−2093−203及びBIA−2093−204)を完了し、該処置に応答した患者が登録された。参入時に何らかの臨床関連の障害が起こった場合、患者を試験BIA−2093−205から除外した。
併用薬:
ベンゾジアゼピンをすべての試験で許可した。禁止された双極性障害防止薬には、抗うつ薬、抗精神病薬、抗パーキンソン病薬、抗不安薬、モノアミンオキシダーゼ阻害剤及び他の中枢作用薬が含まれていた。これらの薬物を服用している患者は、試験BIA−2093−203及びBIA−2093−204において無作為化の前に、少なくとも2日間休薬しなければならず、リチウム血漿レベル<0.5mmol/L又はバルプロ酸血漿レベル<50mg/Lを有する患者だけが試験参加を認められた。
評価:
測定の適切性:
以下の検証手段(validated instrument)を使用した:YMRS(20)、臨床全般印象−双極性バージョン(CGI−BP)尺度(21)及びモンゴメリー・アスベルグうつ病評価尺度(MADRS)(22)。YMRSスコアは、0〜60ポイントを範囲とする11の採点項目の和であり、より高いスコアは、より高い躁病総体症状を示す(20)。CGI−BP尺度は、躁病、うつ病及び全体的な疾病カテゴリーにおける重症度及び処置関連の改善を測定する。CGI−BP尺度は次の3つの尺度を含む。疾病の重症度(1(正常)から7(非常に重症)まで。ここで、3(軽症)を統計解析のためのカットオフ値として使用した。)、先行するフェーズ及び最も悪いフェーズからの変化(1(非常に改善)から7(非常に悪化)まで、及び8(該当なし))(21)。MADRSスコアは、0〜60ポイントを範囲とする10の採点項目の和として算出され、より高いスコアはより高いうつ病総体症状を示す(22)。
YMRS及びCGI−BPは、躁病及び双極性障害に広く使用されている測定法であり、YMRS及びCGI−Bは薬物効果に感受性である(21、23)。MADRSは、変化に感受性であるように設計されたうつ病の広く認容されている測定法である(23)。
有効性:
急性躁病試験(BIA−2093−203及びBIA−2093−204)の主要有効性エンドポイントは、3週処置期間のベースラインから終わりまでのYMRS合計スコアの変化であった。治験責任医師は各来院時にYMRSを実施した。YMRSスコアに基づく副次的有効性変数としては、応答者率(≧50%の改善、又はYMRSスコアにおける<12ポイントを有する患者の割合)、各来院に関するYMRS合計スコアの変化、完全寛解(YMRSスコア<12)にある患者の割合、及び完全寛解への時間が挙げられる。治験責任医師はすべての来院におけるCGI−BPを完了し、異なるカテゴリーにおける試験スコアを副次的エンドポイントと見なした。他の副次的エンドポイントは、ベンゾジアゼピンを使用する患者の割合;試験終了時に処置に残っている患者の割合;及び有効性の欠如又は有害事象(AE)による離脱(withdrawal)までの時間として定義されている処置保持時間(試験BIA−2093−203のみ)であった。
反復防止試験(BIA−2093−205)について、主要有効性エンドポイントは、該試験のパートIIにわたってCGI−BP尺度における悪化を示さなかった患者の割合であった。患者が、先行するフェーズ尺度からの変化において、3つのカテゴリー(躁病、うつ病、又は全体的な双極性障害)のいずれかで5、6又は7のスコアを有していた場合、疾病は悪化したと考えられた。副次的有効性変数には、躁病総体症状を発症している(YMRSスコア≧15)患者の割合、うつ病総体症状を発症している(MADRSスコア≧18)患者の割合、患者ダイアリーカードで回収された最高及び最低の気分状態、及び離脱までの時間が含まれた。すべての有効性評価を各来院時に評価した。
試験BIA−2093−205中、患者は、患者の気分安定性(感情うつ病又は躁病に感じるという点から)を文書化するための電子ダイアリーを使用した。タッチスクリーン装置(パーム(商標)OS)で実行されるダイアリーPRO(商標)ソフトウェア(インビボデータ(登録商標)、Inc.)を使用する100ポイント視覚的アナログ尺度で気分を自己評価した。患者は、V1におけるeダイアリー使用での患者の訓練を完了し、必要な場合、試験スタッフが手伝った。データを回収し、毎日ベースで患者の家から試験サーバーに移した。さらに、これらのデータに基づく安全ウェブ報告書を作成し、治験スタッフが、患者のコンプライアンスに関して対象に(来院時に)フィードバックを与えるのを可能にした。
安全性:
病歴及び人口統計の情報をスクリーニング来院時に得た。完全な理学的及び神経学的検査を、スクリーニング、V7又は早期中断(EDV)、V8及び試験後の来院(PSV)時に実施した。バイタルサイン(脈拍数及び血圧)を全来院時に決定した。安静時の12誘導(12−lead)ECGを、V1、V4及びV7の時に、又はEDV時に、及び試験BIA−2093−205に進まなかった患者についてはPSVの時に得た。生化学、血液学及び凝析(coagulation)のための血液試料を、試験BIA−2093−203及びBIA−2093−204のスクリーニング、V4、V6及びV7又はEDVの時に採取し、試験BIA−2093−205に進まなかった患者については、V8又はPSVの時にも試料を回収した。実験室試験、バイタルサイン又は12誘導ECGにおける臨床的に有意な異常はAEと見なされた。
AEの発生に基づいて安全性を評価した。AEは、強度、発生及び消散の日付、予後、並びに処置との関係(因果律)に関して治験責任医師が文書化した。さらに、各AEを重篤又は非重篤であるとして分類した。AEを有するすべての患者をAEの消散まで追跡した。AEを医薬品規制用語集(MedDRA)に従ってコード化した。
データセット:
3つの試験集団を、次の統計解析:安全性、intent to treat(治療企図)(ITT)、及びper protocol(パープロトコール)(PP)について定義した。安全性集団は、治験薬の少なくとも1つの用量を服用したすべての患者から構成された。ITT集団は、少なくとも1つのベースライン後の有効性評価を受けたすべての無作為化患者から構成された。PP集団は、大きな逸脱なく試験プロトコールを遵守したすべての患者から構成された。
統計的方法:
記述統計学を使用して、処置群別に人口統計データ及び他のベースライン特性を要約した。
領域によって階層化されるコクラン−マンテル−ヘンツェル(CMH)検定を使用して、患者の割合を処置群間で比較した。試験BIA−2093−203及びBIA−2093−204について、解析されるべき変数は、完全寛解、応答(応答者率)、ベンゾジアゼピン使用における患者、及び処置に残っている患者の割合であった。試験BIA−2093−205について、解析された変数は、CGI−BPに従って悪化を示さず、躁病/うつ病の総体症状を発症しており、AEにより離脱している患者の割合であった。すべての解析において、処置効果が有意(p<0.05)であった場合、差異を評価するために対比較を実施することにした。
ベースラインスコア値、領域、処置、及び領域・処置相互作用を共変数として使用する共分散(ANCOVA)分析によって、合計YMRS、CGI−BP及びMADRSスコアにおける変化を検定し、処置手段の比較についてダネット多重比較手順を使用した。3週処置期間のベースラインから終わりまでのYMRSスコア、3週処置期間の終わりでのCGI−BPスコア、3週処置期間の終わりでのMADRSスコア、並びに最高及び最低の気分状態(各患者に関する平均の最高及び最低のスコアを28暦日の区間の間算出した。)における変化を評価するために、ANCOVAを使用した。
ログランク検定/カプラン・マイヤー及びCox比例ハザードモデルを使用して、生存率解析を実施した。試験BIA−2093−203及びBIA−2093−204について、カプラン・マイヤー生存曲線を使用して処置群比較を実施し、解析されたエンドポイントは、完全寛解までの時間及び処置保持時間(試験BIA−2093−203のみ)であった。試験BIA−2093−205について、離脱までの時間をCox比例ハザードモデルによって解析した。
すべての試験において、ITT及びPPの両集団について、有効性データのための最終観察繰越(last observation carried forward)(LOCF)を使用して欠損値を処理した。
すべての統計解析は、SAS(登録商標)ソフトウェア、バージョン8.2(SAS Institute Inc.,Cary,NC,USA)を用いて実施した。
サンプルサイズ算出:
YMRS合計スコアにおけるベースラインからの変化について11の共通標準偏差(SD)を仮定し、80%の検出力及び0.05のアルファレベルを用いる両側t検定を使用してプラセボとの比較における主要エンドポイントの6.4ポイントの差異を検出するために、160人の患者(試験BIA−2093−203において各ESL群に60人の患者及びプラセボ群に40人;試験BIA−2093−204において1群当たり40人の患者)のサンプルサイズが必要とされると概算した。プラセボ群について30%の奏功率(副次的有効性エンドポイント)を仮定し、160人の患者を用いて、該検定は、ESL群及びプラセボ群(24)の奏功率間で、およそ30%の差異を検出することができることも推算された。試験BIA−2093−205は、試験BIA−2093−203及びBIA−2093−204の延長であったため、試験に参加する患者の数を予測することができず、サンプルサイズを正式には算出しなかった。
結果:
患者の内訳及び特徴:
患者の内訳を図1に表示し、人口統計学的特徴を表1に示す。
試験BIA−2093−203は計画通りに完了した。161人の患者が試験薬の少なくとも1つの用量を服用し、安全性集団を構成した。各処置群において同様の百分率の患者が早期に試験を中断した。中断に関する最も多い理由は同意の撤回であった。試験BIA−2093−203におけるすべての患者は白色人種であった。
試験BIA−2093−204は患者動員の困難により早期に終結した。38人の患者のみを無作為化し、該患者のすべてが試験薬を服用した。大部分の患者は白色人種であった(84.2%)。
試験BIA−2093−205には、パートIで104人の患者が登録され、パートIIで87人の患者が無作為化され、処置を受けた。全体で35人(33.7%)の患者が6か月の処置を完了した。ESL 1800mg群には、早期に中断した患者の最も大きい割合(n=19、73.1%)が含まれており、その後、ESL 300mg(n=19、54.3%)群及びESL 900mg(n=14、53.8%)群が続いた。早期中断の最も多い理由は、処置群間の同様の割合を有する治療失敗(n=22、21.2%)であった。2人の患者以外はすべてが白色人種であった。
すべての試験について、事前薬(prior medication)及び併用薬の使用における処置群間で関連の差異は存在しなかった。試験薬の全体的な患者コンプライアンスはすべての試験において>95%であった。
有効性:
急性躁病試験(BIA−2093−203及びBIA−2093−204):
一次解析:
表2は、ベースライン結果からのYMRS絶対変化を表示している。
試験BIA−2093−203において、3つの処置群は、ベースラインで同様のYMRSスコア(±SD)を有していた(プラセボ:27.6±3.8;ESL 600〜1800mg:27.0±5.1;ESL 800〜2400mg:28.3±5.4)。処置群のいずれも、統計的に有意であったプラセボと比較してYMRS合計スコアの低減を示さなかった。
試験BIA−2093−204のITT集団において、YMRS合計スコアは、すべての処置群について3週処置期間のベースラインから終わりまで減少した。この減少は用量依存的でなかった。患者数の低減によりANCOVA及びPP解析は実施しなかった。
再発防止試験(BIA−2093−205):
一次解析:
CGI−BP尺度による悪化を示さなかった患者の割合を表2に示す。ITT集団において、少なくとも50%の患者はすべての処置群で悪化を示さなかった。投与されたESLの用量に基づく統計的に有意な差異は事実上なかった(p=0.250)。結果はPP集団と同様であった。
二次解析:
躁病/うつ病の総体症状が発症した患者の割合:
ITT集団について、YMRSスコア≧15(躁病総体症状)を有する患者の割合は、ESL 300mgで8.8%、ESL 900mgで16.0%、及びESL 1800mgで19.2%であった。MADRSスコア≧18(うつ病総体症状)を有する患者の割合は、ESL 300mgで14.7%、ESL 900mgで0.0%、及びESL 1800mgで11.5%であった。また、投与されたESLの用量に基づく統計的に有意な差異は事実上なかった(YMRSでp=0.543、及びMADRSでp=0.127)。PP集団における結果は同様であった。
患者eダイアリーによって評価された最高及び最低の気分状態(図3):
ITT集団における二重盲検期間中のESL 300mg群、900mg群及び1800mg群での平均(SD)の最高気分スコアは、それぞれ49.2(11.0)、50.6(6.4)、及び55.1(10.4)であった。ANCOVA分析(初期の非盲検期間をベースラインとして使用)は、1〜4週目(p=0.006)及び全体的な期間(p=0.016)でのITT集団について、用量の異なる群間の統計的に有意な差異を明らかにした。PP集団は同様の結果を示した(1〜4週目でp=0.004、及び全体的な期間でp=0.009)。
ITT集団における二重盲検期間中のESL 300mg群、900mg群及び1800mg群に関する平均(SD)の全体的な最低気分スコアは、それぞれ45.9(10.4)、47.3(12.4)、及び51.1(12.3)であった。PP集団について結果は同様であった。
離脱までの時間:
患者はESL 1800mg群(73.1%)からより頻繁に離脱し、その後、ESL 300mg(52.9%)群及びESL 900mg群(52.0%)が続いた。ESL 1800mg群からの患者は、離脱(109日)までのより短い中央時間を有しており、その後、ESL 300mg(254日)群及びESL 900mg(295日)群が続いた。しかし、用量の異なる群間の差異は統計的に有意でなかった(p=0.097)。PP集団について結果は同様であった(p=0.104)。
安全性:
AEの発生:
表3は、1処置群当たりに発生するAEの発生率を示している。AEは、プラセボ群よりもESL群において頻繁に発生した。AEの全体的な頻度は、試験BIA−2093−203群のESL 600〜1800mg及びESL 800〜2400mgにおいて同様であったが、試験BIA−2093−204におけるESL 1200mg群及びESL 1800mg群は、限定数の患者であるがより高い頻度のAEを有していた。すべての処置群について、最も多いタイプのAEは神経系及び胃腸の障害であり、これらのAEも、プラセボ群よりもESL群において頻繁に発生した。
試験BIA−2093−205において、42のAEが非盲検期間中に20人の患者(19.2%)で報告された。後続の二重盲検期間中、AE発生率は用量依存的であることを示した。患者は、ESL 900mg群(n=3、11.5%)からより頻繁に離脱し、その後、ESL 300mg群(n=3、8.6%)及びESL 1800mg群(n=1、3.8%)が続いた。
大部分のAEは、強度が軽度又は中程度であり、処置期間の終わりまでに消散した。試験BIA−2093−203及びBIA−2093−204において、重篤なAEを有する患者の数はすべての処置群について小さく、同等であった。1人のプラセボ患者は、V7後の漸減期間において虚血性脳卒中に続いて死亡した。他の重篤なAEには、躁病(n=2、ESL 800mg;n=1、ESL 1800mg;n=1、プラセボ;及びn=1、ESL 600mg)、並びにESL 600mgで白血球減少及び低ナトリウム血症1件があった。
試験BIA−2093−205においても、重篤なAEを有する患者の数はすべての処置群について小さく、同等であった。死亡は発生しなかった。同定された重篤なAEは、ESL 300mg群において躁病2件、ESL 900mg群において貧血1件、食道狭窄1件、疾患進行1件、及び肺炎1件、ESL 1800mg群において疾患進行1件、気管支炎1件、及びうつ病1件であった。しかし、躁病及びうつ病が双極性障害の正常進行と考えられるべきである(すなわち、治療失敗として分類され、AEとして分類されない)ことは注目すべきであり、AE「疾患進行」についても同じことが当てはまる。
試験BIA−2093−203及びBIA−2093−204において、処置関連AEの発生率は、プラセボ群よりもESL処置群において頻繁に発生した関連する可能性のあるAEを除いて、相対的に低く(患者の<35%)、処置群間で同等であった。試験BIA−2093−204について、処置との関係に関するデータは、AEの正式な解析が実施されなかったので利用可能でない。反復防止試験について、処置関連AEの発生率も低く(患者の<25%)、処置群間で同等である。
MADRSスコア:
試験BIA−2093−203において、プラセボと比較した場合の、ESLを用いる処置下のMADRSスコアに明らかな改善があった。しかし、固定効果としての処置及び領域並びに共変数としてのベースライン値を用いるANCOVAは、来院7の時に処置群間で有意な差異を示さなかった。試験BIA−2093−204MADRSスコアは、記述的に評価しただけであり、大部分の群について、ベースラインからの平均変化は小さかった(低減された睡眠及び集中困難のスコア項目を除く)。
考察:
本明細書で報告されている試験は、急性躁病におけるESLの有効性(試験BIA−2093−203及びBIA−2093−204)、及び双極性障害Iの反復防止(試験BIA−2093−205)を試験した。全体的に、ESLは、主にYMRSスコア及び寛解率において有効性の傾向を示した。ESLでのAEは、大部分が軽度から中程度の強度であり、以前に報告された観察と一貫していることを示した。
試験BIA−2093−203において、162人の患者が無作為化され、算出サンプルサイズ(n=160)に合致した。そのため、試験は適切に強化された。しかし、患者登録は、試験BIA−2093−204及びBIA−2093−205について計画されたのよりも低かった。
試験BIA−2093−203及びBIA−2093−205からの処置群は、ベースラインで人口統計学的特徴及び病状に関してよく合致した。事前薬及び併用薬の使用は、すべての試験について処置群間で同様であった。その上、患者コンプライアンス率は非常に高く、均一であり、95%の最小値を記録した。
概して、試験BIA−2093−203の有効性の結果は一貫しており、プラセボからESL 800〜2400mg群の投与レジメン全体で有効性において増加の傾向があった。ESL 800〜2400mgは、プラセボよりもYMRS合計スコアに大きな低減を生んだ(−14.2vs−10.3)(p=0.0523)。YMRS合計スコアについてESL処置群とプラセボとの間で観察された絶対差異は、サンプルサイズ算出のために使用された絶対差異よりも小さかった(サンプルサイズ算出における6.4と対比してESL 800mgで4.0及びESL 600mgで2.2)。さらに、有意により高い割合の患者が、プラセボ群と比較した場合にESL 800〜2400mg群においてV7の時に完全寛解であった。(疾病尺度のCGI−BP重症度により)正常として分類されたV7における患者の割合は、用量が増加した場合に増加し、躁病及び全体的な双極性疾病についてESL 800mg群とプラセボ群との間で有意な差異を示した。躁病及び全体的な双極性疾病についてのCGI−BPスコア変化は、プラセボと比較した場合、ESL 800mg群について(先行するフェーズ及び最も悪いフェーズから)及びESL 600mg群について(最も悪いフェーズのみから)、患者の総体症状における有意な改善を示す。
試験BIA−2093−204において、スクリーニングからV7のYMRS合計スコアにおける平均変化は、ESL 1800mg群での−11.3からプラセボ群での−17.7の範囲であった。プラセボとの比較におけるESL 1800mgの、この明らかなより低い有効性は、ベースラインでのESL 1800mg群のより高いYMRSスコア、及びLOCFの使用によって正当化することができる。すべての処置群における大部分の患者は応答者であり、3週処置期間の終わりに完全寛解であった(ESL 1800mg群:33.3%を除く)。CGI−BPスコアは、概して、該試験の過程にわたりすべての群及び状態について減少した。
急性躁病における単剤療法の奏功率は、めったに60%(25)より大きくないと文献において言及されている。試験BIA−2093−203奏功率は、この文献の最高限度であり、ESL 800〜2400mg群は66.7%の奏功率を示している。試験BIA−2093−204における応答者は低い数の患者を反映しているが、非特徴的集団サブセットも反映しており、奏功率は56%〜100%を範囲とし、プラセボ奏功率は90.9%である。
試験BIA−2093−205の二重盲検期間にわたり、最高気分スコアに関して、用量の異なる群間で統計的に有意な差異が見出された。1週目〜4週目及び全期間において、より高い気分スコアはより高いESL用量に関連していた。
試験BIA−2093−203及びBIA−2093−204において、AEは、プラセボ群よりもESL処置群において頻繁に発生した。最も多いタイプのAEは、大半のケースで軽度又は中程度の強度である神経系及び胃腸の障害であり、試験の終わりまでに消散した。重度の強度AEは、あまり頻繁でなく、嘔吐、激越及び躁病が含まれていた。重篤なAEを有する患者の数も、すべての処置群において小さく、同等であった。試験BIA−2093−205において、ESL 1800mg群は、用量のより低い群よりも多くのAEを引き起こした。大部分のAEは軽度又は中程度の強度であり、処置群全体でバランスがとれていた。精神性障害は最も多いAEであった。安全性結果は、最も共通のAEとしてめまい、傾眠、頭痛、悪心、二重視、及び回転性めまいを報告したてんかん患者においてESLを用いる前の臨床試験と一致している。これらの試験で、中断に至るAEには、めまい、協調異常(abnormal coordination)、及び悪心が含まれていた。
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表:
表1(試験及び処置群別の安全性集団の人口統計学的特徴):

ESL=エスリカルバゼピン酢酸塩;N=総患者数;n=患者数;BMI=ボディマス指数;SD=標準偏差
10人の患者のみがこの解析に含まれた。
34人の患者のみがこの解析に含まれた。
表2(試験BIA−2093−203及びBIA−2093−204におけるYMRSスコアの絶対的変化、並びに試験BIA−2093−205(intent−to−treat集団)におけるCGI−BP尺度による患者の悪化の状態):

ESL=エスリカルバゼピン酢酸塩;n=患者数;SD=標準偏差
悪化がなかった対象は、該対象が少なくとも2つのベースライン後の評価を受けた場合にのみ、解析に含まれた。
表3(いずれかの処置群(安全性集団)において少なくとも5%の患者に又は少なくとも2人の患者に発生するAEの発生率):

ESL=エスリカルバゼピン酢酸塩;n=患者数
この用量は試験BIA−2093−203にのみ存在する。
この用量は試験BIA−2093−204にのみ存在する。
この期間に、いずれかの処置群において少なくとも5%の患者に又は少なくとも2人の患者に発生する有害事象はなかった。

Claims (27)

  1. ヒト患者における双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復の防止における使用のための、エスリカルバゼピン酢酸塩及びエスリカルバゼピンから選択される薬物。
  2. 双極性障害1型に随伴する1種又は複数種のエピソードの反復の防止における使用のためのものである、請求項1に記載の使用のための薬物。
  3. 双極性障害1型に随伴する1種又は複数種のエピソードは、躁病、軽躁、混合及び/又はうつ病のエピソードから選択される、請求項1又は2に記載の使用のための薬物。
  4. 患者は、請求項1又は3で規定される双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードについて以前に処置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用のための薬物。
  5. 患者は、双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードを処置するための1種又は複数種の治療剤を以前に服用している、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使用のための薬物。
  6. 1種又は複数種の治療剤はエスリカルバゼピン酢酸塩及び/又はエスリカルバゼピンを含む、請求項5に記載の使用のための薬物。
  7. 維持療法としての使用のためのものである、請求項1に記載の使用のための薬物。
  8. 患者は、請求項1又は3で規定される双極性障害1型に随伴する1種又は複数種のエピソードを以前に経験している、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用のための薬物。
  9. 患者は白色人種である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の使用のための薬物。
  10. エスリカルバゼピン酢酸塩である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の使用のための薬物。
  11. 単剤療法としての使用のためのものである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の使用のための薬物。
  12. 400mg、600mg、800mg、900mg、1200mg、1800mg及び2400mgから選択される一日用量で投与される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の使用のための薬物。
  13. 1日当たり400mgの開始用量で投与され、用量は臨床応答に従って400mgずつ漸増される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の使用のための薬物。
  14. 用量は1日当たり1200mgの用量に漸増される、請求項13に記載の使用のための薬物。
  15. 1日当たり800mgの開始用量で投与され、用量は臨床応答に従って800mgずつ漸増される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の使用のための薬物。
  16. 用量は1日当たり2400mgの用量に漸増される、請求項15に記載の使用のための薬物。
  17. 1日当たり600mgの開始用量で投与され、用量は臨床応答に従って600mgずつ漸増される、請求項1〜11のいずれか一項に記載の使用のための薬物。
  18. 用量が1日当たり1800mgの用量に漸増される、請求項17に記載の使用のための薬物。
  19. 患者は、双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復の防止のための1種又は複数種の追加の治療剤を服用する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の使用のための薬物。
  20. 経口投与用である、請求項1〜19のいずれか一項に記載の使用のための薬物。
  21. 1日1回の投与用である、請求項1〜20のいずれか一項に記載の使用のための薬物。
  22. 請求項1、4〜6、8及び9のいずれか一項で規定される患者における、請求項1〜3のいずれか一項で規定される双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復の防止における使用のための医薬組成物であって、薬学的に許容される担体と、有効成分としての請求項1及び10〜21のいずれか一項で規定される薬物と、を含む医薬組成物。
  23. 錠剤の形態である、請求項22に記載の使用のための医薬組成物。
  24. 懸濁液の形態である、請求項22に記載の使用のための医薬組成物。
  25. 顆粒剤の形態である、請求項22に記載の使用のための医薬組成物。
  26. 請求項1、4〜6、8及び9のいずれか一項で規定される患者における、請求項1〜3のいずれか一項で規定される双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復を防止する方法であって、安全で有効な量の請求項1及び10〜21のいずれか一項で規定される薬物又は請求項22〜25のいずれか一項で規定される医薬組成物を患者に投与することを含む方法。
  27. 請求項1〜3のいずれか一項で規定される双極性障害1型及び/又は双極性障害1型に随伴する1種若しくは複数種のエピソードの反復を防止する方法であって、
    (a)請求項1、4〜6、8及び9のいずれか一項で規定される患者を選択するステップ、及び
    (b)安全で有効な量の請求項1及び10〜21のいずれか一項で規定される薬物又は請求項22〜25のいずれか一項で規定される医薬組成物を患者に投与するステップ
    を含む方法。
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