JP2016515031A - ショックの成果を同定する窓関数の適用 - Google Patents
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Abstract
緊急心臓補助を受ける人の処置を管理するシステムを開示しており、システムは、患者に除細動ショックを与える1つ以上のコンデンサと、患者の心電図(ECG)の指標を得るためにセンサからの信号を受信する1つ以上の電子ポートと、非一時的媒体に記憶されているコードを使用して1つ以上のコンピュータプロセッサ上で実行可能であり、(a)ECGの指標に適用される時間ドメインから周波数ドメインへの数学的変換、および(b)その変換を行うECGの指標の部分を同定するためのテーパ窓を使用して、1つ以上のコンデンサを用いて人に将来与える除細動ショックによる成功の尤度の判断を提供する患者処置モジュールとを備える。
Description
本文書は、心蘇生システムおよびテクニックに関する。
背景
心臓発作はよくある死因である。心臓組織の一部の循環が失われ、その結果として(例えば、心血管系の閉塞のために)ダメージを受けることになると、心臓発作が起こる。心臓発作およびその他の異常は心室細動(VF)を引き起こすことがあるが、これは心臓のポンプ能力を失わせる異常な心臓の律動(不整脈)である。このような問題がすぐに治療されないと、通例、数分以内に身体の残りの部分は酸素を失い、人は死に至る。そのため、心室細動になった人を迅速に処置することは、このような人の前向きな成果の鍵となりうる。
心臓発作はよくある死因である。心臓組織の一部の循環が失われ、その結果として(例えば、心血管系の閉塞のために)ダメージを受けることになると、心臓発作が起こる。心臓発作およびその他の異常は心室細動(VF)を引き起こすことがあるが、これは心臓のポンプ能力を失わせる異常な心臓の律動(不整脈)である。このような問題がすぐに治療されないと、通例、数分以内に身体の残りの部分は酸素を失い、人は死に至る。そのため、心室細動になった人を迅速に処置することは、このような人の前向きな成果の鍵となりうる。
心室細動を処置する一般的な一つの方法は、心臓に比較的高い電圧ショックを与える電気除細動器を使用することにより、心臓を正常な一定した力強い律動に回復させることである。以前に心室細動の問題があったことがある人は、心臓の状態を常時モニタリングする自動除細動器を埋め込まれていることがあり、必要なときにショックを加える。これらの人達は、ゾール・メディカル・コーポレーション製のLIFEVEST製品などのベストの形態の着用型除細動器を装備していることがある。病院内にあるものや、空港、公共の体育館および他の公共の場で頻繁に見られる種類の自動体外式除細動器(AED)など、体外式除細動器を使用して処置される人もいる。除細動は心肺蘇生法と連携して施してもよく、心肺蘇生法は、救護者が手のひらで繰り返し下方に加圧し、またはゾール・メディカル・コーポレーション製のAUTOPULSE非侵襲的心臓サポートポンプなどの機械的な圧迫装置により、傷病者の胸部への圧迫を繰り返し付与することを中心とする。
心室細動になった人は、他の人と比べて除細動ショックに受容的であることがある。例えば、与えられるショックが除細動の成功となりそうかどうかの指標は、振幅スペクトル面積(AMSA)の計算を用いて、または時間ベースもしくはスペクトルベースの解析法のいずれかを使用して、心電図(ECG)から除細動ショックの成功の予測を計算する他の計算方法を用いて得られることが、研究から確認されている。
概要
本文書は、VFを起こした人に対するショックが成功しそうなとき、つまり、人に除細動を行うときを判断する補助となるシステムおよびテクニックを説明する。そのようなシステムおよびテクニックは、時間的に、人が心停止および細動を起こしている過程のどこにいるかを判断するためにも使用することができる。除細動ショックは人が数分間細動していた後でははるかに効果が低くなり、代わりにCPR(強力なCPRを含む)の方が治療モードとして好ましいことがあるためである。このような予測をより正確に行うテクニックも本明細書で説明する。
本文書は、VFを起こした人に対するショックが成功しそうなとき、つまり、人に除細動を行うときを判断する補助となるシステムおよびテクニックを説明する。そのようなシステムおよびテクニックは、時間的に、人が心停止および細動を起こしている過程のどこにいるかを判断するためにも使用することができる。除細動ショックは人が数分間細動していた後でははるかに効果が低くなり、代わりにCPR(強力なCPRを含む)の方が治療モードとして好ましいことがあるためである。このような予測をより正確に行うテクニックも本明細書で説明する。
そしてそのような判断を使用して、除細動器のグラフィカルディスプレイまたはその他の機器上に、あるいは音声で、ショックを与えるべきかどうか、またはショックの代わりに特定の種類の胸部圧迫を与えるべきとの指標を提供する携帯式除細動器などにより、VFを起こしている人(ここでは患者または傷病者ともいう)に救命処置を施している誰か(例えば、医師、EMT、または一般の救護者)をガイドすることができる。また、機器は救護者にさらなる情報を提供するべく細動が始まってからの推定時間を表示することができる。例えば、以下に説明する実施態様では、該システムおよびテクニックは人に以前に除細動を行った試行の成否(例えば、再発性または難治性VFがあった場合(再発性VFは以前の除細動ショックの成功後に生じ、難治性VFは以前の除細動ショックが不成功の後に生じる))、他の要因の中でも特に、その人の現時のAMSA値や経胸郭インピーダンスレベルなどを考慮することができる。
このようなシステムは、経時的なAMSA値のトレンドと組み合わせて(例えばショックの代わりに胸部圧迫を推奨するため)、現時のAMSA値を考慮することもできる(例えばショックを推奨するため)。AMSAとは、VF波形の高速フーリエ変換(FFT)をとることにより計算した値である。FFTは一般に無限長時系列の仮定を前提としているが、除細動の尤度を予測するには比較的短い時系列(例えば4秒未満、より好ましくは1秒ほど)の方がよいであろう。しかし、短い窓は一般にFFTの適正な演算に反している。以下説明するように、テューキー窓などのテーパ窓を使用して、AMSA計算を行うために収集されるECGデータの窓関数の適用からのエッジ効果を軽減することができ、それにより、より小さい窓を使用する不利益を軽減しながら、より小さい窓を使用する相対的な利益を得ることができる。
AMSA値を使用して、今回与えるショックが除細動の成功につながる尤度の判断を行う一例として、以前に患者に与えて成功した除細動ショックが成功したかどうかに基づいて、除細動器のショック機能を救護者に利用できるようにするAMSA閾値または救護者に表示される成功の尤度が変化するAMSA閾値を設定することができる(例えば、XとYとの間のAMSA値はmパーセントの尤度を示すのに対し、YとZとの間のAMSA値はnパーセントの尤度を示す)。例えば、除細動器のある出力またはアクション(前述した使用者への表示など)を生成することに関係するAMSA閾値は、以前のショックの成功の判断および経胸郭インピーダンスに基づいて調整することができる。
したがって、例えば、1つ以上のAMSA値は、人からの入力ECG信号から計算することができ、AMSA計算値と記憶されている閾値とを比較することによって決定を行うことができ、ここで、閾値は他の要因に基づいて変更することができ、またはAMSA値を他の要因を使用して調整してから、変更しない閾値と比較することができる。一般に、値を変更して比較する閾値を動かさないことと、閾値を変更して値を設定したままにすることとの間に実際上の差はない。
このような調整は、以前の除細動活動の成否に関する判断に基づく場合、多様な方法で行うことができる。例えば、将来の除細動の成功に関連するAMSA閾値(再発性VFの場合低くされる)は、ある特定の患者の緊急時に以前成功した除細動があった場合には大幅に低下すると判断されてきた。(特に指示されない限り、ここで収集、計算および比較するすべての値は、患者の単発の有害な心臓の事象の場合である)。
このような相関関係は、通時的な除細動活動の解析により判断することができ(例えば、実際の心臓の事象の現場に配備される携帯式除細動器により収集される)、様々なAMSA値について観察した過去の成功の尤度と、以前に成功した除細動のレベルとのマッピングを作成するために使用することができる。そのようなデータを使用して、例えば、他の配備された(例えば、ネットワークおよびワイヤレスデータアップデートのうち少なくとも一方を介して)またはこれから配備される除細動器にロードできるルックアップテーブルまたは同様な構造を生成することができ、これは今後他の心臓の事象中に参考にすることができる。例えば、ある事象で以前に成功した除細動の数を表の1つの軸にとり、AMSAスコアを別の軸にとって、他の除細動器は、これから加えるショックが成功する尤度の指標を示す表を用いて、ある傷病者のために両方の値を採用することができる。表または他のデータ構造は、経胸郭インピーダンスを同定する次元、および与えるショックが成功しそうかどうかにその値が関係あると判断された他の変数を同定する次元など、追加の次元を有することもできる。
述べたように、データがゼロ値からすぐに測定値にはね上がってから、測定した窓の端でゼロ値にすぐに戻らないようにすることにより、テーパリング関数をECGデータに適用して、データに適用されるFFTの精度を改善することができる。関数の始端と終端の勾配を求める係数など、テーパリング関数の様々なパラメータも適用してもよい。使用する特定の種類のテーパリング関数およびそれに適用される係数は、ECGデータと、現場のモニタ(例えば、携帯式除細動器の一部)に感知されて記憶された以前の救助活動のショックの成果の解析により判断し、特定のAMSA値、窓サイズ、窓形状および除細動の成果の相関関係を同定するためにグループとして事後を解析してもよい。
別の実施態様では、複数の異なるテーパリング関数を同じデータに基本的に同時に適用することができ、関数の1つから得られるAMSA値を選択することができ、または複数の異なるテーパリング関数から合成されるAMSA値を生成することができる。使用する窓関数、窓の長さ、および窓の係数も動的に調整できるので、そのうちの1つ以上は特定の出来事または展開中に、特定の患者に関して変化する。例えば、以前のデータの解析から、一定の窓の形状、サイズおよび係数のうち少なくとも1つがVFエピソードの後よりも前の方がよいと判断されると、除細動器はある事象の過程で該パラメータを変更するようにプログラミングすることができる。該変更は患者がどれくらい長くVFであったかの初期判断に結び付けることができ、この長さはユーザ入力(例えば、緊急コールが行われたとき)と除細動器が測定したパラメータの関数とすることができる。また、窓の種類、サイズおよび係数の変更は、処置中の患者から動的に取得する読取値から行うこともできる。例えば、特定の範囲内のAMSA値は特定の窓の種類、サイズ、または係数の範囲によってよりよく測定できるため、このような値を示す時間nで行われるAMSA測定は、時間n+1においてそのAMSA値で最もうまくいくと分かっている他のパラメータを使用して測定することができる。窓の種類、窓サイズおよび係数の少なくとも一つを動的に調整する他のテクニックも採用することができる。窓の形状は非対称にしてもよい。例えば、時間的に「昔」の窓のエッジは、窓関数を適用したデータの「新しい」部分よりも減衰レベルが大きくなる窓形状を有してもよい。
除細動器が将来患者に行う除細動の成功の尤度を判断するとき、除細動器はこのような判断について救護者に指標を提供することができる。例えば、除細動器は、指標が十分にプラスであるとき(例えば、成功の尤度の設定パーセンテージを上回る)に限ってショックを行えるようにすることができ、このような状況では「ショック準備完了」ライトまたは他の指標のみ提供してもよい。また、除細動器は、救護者がショックをかけるかどうかを判断することができるように、除細動が成功しそうか(例えば、成功の尤度の所定の閾値レベルを上回る)どうかを示すグラフィックなどの表示を提供することができ、または数字(例えば、成功の尤度のパーセンテージ)もしくは他の指標(例えば、A、B、C、D、もしくはFのグレード)を提供することができる。ある状況において、使用者がいつでもショックを加えることができる状態では、AMSA値は使用者に推奨するだけの役割を果たすことができる。他の状況では(例えば、特に一般の救護者がAEDを使用するとき)、AMSA値はショックを与える機能を使用不可または使用可能にするために使用することができる。
機器(例えば、除細動器)は異なる状況において提示する指標を変えることもできる。例えば、デュアルモードの除細動器は、除細動器がAEDモードのときに除細動を推奨するかどうかを示すだけにすることができるであろうし(推奨されないときは、ショックを与えるのを許可しない)、除細動器が手動モードのときはより微妙な違いを付けた情報を提供してもよく、ひいては、おそらくそのような微妙な違いを付けた情報をよりうまく解釈し、それに従って適切に行動できる人によって操作されるであろう。
傷病者がVFエピソードの過程のどこにいるかの指標(例えば、傷病者のエピソードが始まってから何分か)に関し、AMSAの平均値は、特定の時点またはわずかな期間におけるAMSAではなく、傷病者のAMSA値のより全般的な変化を同定するように経時的に判断することができる。例えば、AMSA値は特定の時点または特定の時間帯の窓について計算することができ、その値を(例えば、患者モニタまたは除細動器のメモリに)保存することができる。該測定および計算を多数回行った後、多数の該値の平均を計算することができる。AMSAは一般にあるエピソードで経時的に(平均して)低下するので、一定数の読取値の平均(例えば、移動平均)が特定の値未満に低下する、または(単なる瞬間的な読取値ではなく、傷病者の全般的なAMSA状態を示すように)最低期間にわたりその値未満に低下する場合、機器は救護者に追加のフィードバックを提供することができる。
心停止またはVFのこれらの全般的な相は、ある代表例では、電気、循環、代謝の3つの個別の相として同定することができる(相のエッジはいくらか重なることがあるが)。電気相は事象の最初の数分であり、傷病者の心臓に除細動を行い、傷病者を相対的に満足な状態に戻すのに特に電気ショックが効果のありうる期間を表す。循環相は傷病者に除細動を行うときに、特に傷病者に胸部圧迫を行わないときの、電気ショックの効果の低下を示す。その結果、携帯式除細動器などの機器は、このような相中にショックを推奨するのを止めるようプログラミングすることができ(または、他の判断によりショックが特に効果がありそうだと示されるときに限り、ショックを推奨することができ)、代わりに強力なCPR胸部圧迫を推奨することができる。このような強力な圧迫は、傷病者が長期的なまたは重大なダメージを受けずに生存する時間を延長するように、心臓組織および身体の他の部位を流れる血流を最大化する。
代謝相では、胸部圧迫は循環相と比べて相対的に効果がないであろう。例えば、循環相などで、組織が虚血になった場合、組織はいくらか酸素を含む血液の循環には好ましく反応するかもしれないが、代謝相などで、組織がひどく虚血になった場合、多すぎる酸素を導入すると組織に有害となることがある。その結果、救護者(またはここで述べられる時点の後に適切なレベルの圧迫を施すよう制御された機械的な胸部圧迫器)が全力をかける前に、代謝相で30秒などの第1の期間中により軽い圧迫を推奨する必要があるだろう。
代謝相に有用でありうる他の処置は、体外循環と冷却の何れか単独、この2つの組合せ、または他の薬物治療との組合せを含む。どの事象でも、事象が始まってからの経過時間の観察および傷病者がいる相の観察の少なくともいずれか一方を利用して、処置を施す第1モードから、施される処置のパラメータが異なる処置を施す第2モードに切り替えるよう機器を制御し、または救護者に指示することができる(例えば、胸部圧迫の速度もしくは深さが変わる、体温に基づく治療を施すもしくは中止する、または薬剤を投与する)。
ある実施態様では、このようなシステムおよびテクニックは1つ以上の利点を提供することができる。例えば、ショックを施すべきかどうか、または傷病者がいる相に基づいてどのような推奨を救護者に提供するかの判断は、患者についてすでに測定されている値から行うことができる(例えば、経胸郭インピーダンスは、除細動器が、患者に与える波形の電圧の形状に反映するためにすでに利用しているであろう)。例えば、ショックに関する判断は、単にAMSAを測定するのと比べて改善することができ、その結果、システムのパフォーマンスを向上させ、患者の成果を上げることができる。特に、除細動器は、ショックがより効果的になりそうな時まで、救護者に除細動ショックを施すのを待たせることができる。その結果、患者は効果のないショックを受けなくてもよく、さらに(同様に効果なしで終わる)別のショックの別のサイクルを待たずにすむ。また、システムは、心臓の事象の過程を通して、深い胸部圧迫または連続胸部圧迫を施すのに対してショックを施すときに救護者をガイドすることができる(または機器に自動的に該アクションを施させる)。そのため、このようなプロセスは、患者がより早急に、心臓系へのストレスがより少なく正常な心臓機能に戻ることになり、一般に患者の成果を良くすることにつながる。
AMSA読取値を取得するために特定の種類、継続時間および係数を使用すると、人もしくは機械の救護者に対してより正確に指示を与えることになり、または医療機器の機能を使用可能もしくは使用不可にすることができる。特に、提供されるフィードバックは、ショックを与えるかどうか、または胸部圧迫を施すかどうかの判断につながり、ある特定の患者の前向きな成果(例えば、除細動)の尤度とより密接に整合し、患者の現状(例えば、患者のAMSA読取値により示されるように)に合わせてカスタマイズすることができる。
ある実施態様では、緊急心臓補助を受ける人の処置を管理するシステムが開示される。システムは、患者に除細動ショックを与える1つ以上のコンデンサと、患者の心電図(ECG)の指標を得るためにセンサからの信号を受信する1つ以上の電子ポートと、1つ以上のコンピュータプロセッサ上で実行可能であり、(a)以前の除細動ショックに関する情報、および(b)患者からの現時のECG信号の関数である値を使用して、1つ以上のコンデンサを用いて人に将来与える除細動ショックによる成功の尤度の判断を提供する患者処置モジュールとを備える。システムは、1つ以上のコンデンサを用いて人に与える除細動ショックによる成功の尤度に関する指標をシステムの使用者に向けて示すように構成されている出力メカニズムをさらに備えることができる。出力メカニズムは視覚ディスプレイを含むことができ、システムは、成功の尤度の程度をそれぞれ示す複数の指標候補のうちの1つを使用者に向けて表示するようにプログラミングすることができる。代わりにまたは追加で、出力メカニズムは、判断された成功の尤度が決められた値を超えない限り、使用者にショックを与えさせないようにするインターロックを備えることができる。
いくつかの態様では、患者処置モジュールは、振幅スペクトル面積(AMSA)値を生成するECGアナライザを備えており、患者処置モジュールは、以前の除細動ショックによる成功レベルに関する情報を使用して、AMSA値を調整する。また、患者処理モジュールは、患者の心拍数、心拍変動、ECG振幅、および/または患者のECG振幅の一次もしくは二次微分の指標を生成するECGアナライザを備えることができる。ECG振幅の指標は、例えば、RMS測定値、測定ピーク・トゥ・ピーク、ピーク・トゥ・トラフ、または規定の間隔におけるピーク・トゥ・ピークもしくはピーク・トゥ・トラフの平均を含むことができる。
他の態様では、患者処置モジュールは、以前の除細動ショックが少なくとも部分的に成功したかどうかを判断し、以前の除細動が少なくとも部分的に成功したかどうかの判断に少なくとも部分的に基づいて、将来与える除細動ショックによる成功の尤度の計算を修正するようにプログラミングされている。また、人に将来与える除細動ショックによる成功の尤度の判断は、その人に与えられた1つ以上の以前のショックがその人の除細動において成功したかどうかの判断に依存することができる。さらに、将来与える除細動ショックによる成功の尤度の判断は、ECGデータに数学的変換を行うことを含むことができる。数学的変換は、フーリエ、離散フーリエ、離散ヒルベルト、ヒルベルト、ウェーブレット、および離散ウェーブレット法からなる群から選択することができる。さらに、将来与える除細動ショックによる成功の尤度の判断とは、ロジスティック回帰、表検索、ニューラルネットワーク、およびファジー論理からなる群から選択される演算による計算の実行を含む。
さらに別の実施例では、患者処置モジュールは、患者のECG読取値とは別の少なくとも1つの患者依存性の身体的パラメータを使用して、将来与える除細動ショックによる成功の尤度を判断するようにプログラミングされている。患者処置モジュールは、人の経胸郭インピーダンスの計測を用いて、将来与える除細動ショックによる成功の尤度を判断するようにもプログラミングすることができる。
別の実施態様では、緊急心臓補助を受ける人の処置を管理する方法が開示され、その方法は、体外式の除細動器を用いて、緊急心臓補助を受ける人から心電図(ECG)データをモニタリングするステップと、以前に除細動ショックを行ったかどうかを判断するステップと、少なくともECGデータを使用して、将来の除細動ショックの成功の尤度を判断するステップと、以前に除細動を行ったかどうかの判断に少なくとも部分的に基づいて、除細動ショックの成功の可能性の計算を修正するステップと、今回の除細動ショックが効果的になりそうかどうかの同定に基づいて、体外式の除細動器の制御に変化をもたらすステップとを含む。将来の除細動ショックの成功の尤度を判断するステップは、特定の異なる周波数または周波数範囲における心電図の振幅の関数である値を判断することを含むことができる。将来の除細動ショックの成功の尤度を判断するステップは、ECGデータの振幅スペクトル面積(AMSA)値を判断することを含むことができ、以前の除細動ショックに関する情報を使用して、判断されたAMSA値を調整することをさらに含むことができる。さらに、方法は、調整後のAMSA値が所定の閾値を超えるかどうかを判断するステップを含むことができる。
ある態様において、方法は、調整後のAMSA値が所定の閾値を超えると判断される場合、人がショック可能な状態にある旨の可視警告、可聴警告、または触知警告を救護者に与えるステップを含む。方法は、以前の除細動ショックが少なくとも部分的に成功したかどうかを判断するステップと、以前の除細動が少なくとも部分的に成功したかどうかの判断に少なくとも部分的に基づいて、将来与える除細動ショックによる成功の尤度の計算を修正するステップをさらに含むことができる。将来与える除細動ショックによる成功の尤度の判断は、ECGデータに数学的変換を行うことを含むことができ、数学的変換は、フーリエ、離散フーリエ、ヒルベルト、ウェーブレット、および離散ウェーブレット法からなる群から選択することができる。また、将来与える除細動ショックによる成功の尤度の判断は、ロジスティック回帰、表検索、ニューラルネットワーク、およびファジー論理からなる群から選択される演算による計算の実行を含むことができる。また、将来与える除細動ショックによる成功の尤度は、患者のECG読取値とは別の少なくとも1つの患者依存性の身体的パラメータを用いて判断することができる。
別の態様において、追加の生理的パラメータは、緊急心臓処置を受ける人の経胸郭インピーダンスであり、経胸郭インピーダンスの指標は、EGCデータも提供する複数の心電図リード線によって感知される信号から判断することができる。方法は、指標をモニタリングし、判断し、同定し、提供する各ステップの動作を周期的に繰り返すことをさらに含んでもよい。方法は、人の胸骨上に置かれて体外式の除細動器と通信する機器を用いて、人に行われる胸部圧迫の圧迫深さを同定するステップと、圧迫の速さ、圧迫の深さ、またはその両方に関するフィードバックを胸部圧迫を行っている救護者に向けて提供するステップとを含むこともできる。
さらに別の実施態様では、患者に除細動ショックを与える1つ以上のコンデンサと、患者の心電図(ECG)の指標を得るためにセンサからの信号を受信する1つ以上の電子ポートと、患者の有害な心臓の事象が始まった時点に関係して、システムによってモニタリングされている患者のいる相を同定するべく1つ以上のコンピュータプロセッサ上で実行可能な患者処置モジュールとを備える、緊急心臓補助を受ける人の処置を管理するシステムを開示する。システムによってモニタリングされている患者のいる相は、患者の有害な心臓の事象が始まってからの経過時間と、電気相、循環相、および代謝相から選択される相とを含むことができる。システムは、システムの使用者に、患者のいる相に関する指標を示すように構成されている出力メカニズムをさらに備えてもよい。出力メカニズムは視覚ディスプレイを備えることができ、システムは、複数の指標候補のうちの1つの指標を使用者に向けて表示するようにプログラミングすることができ、その1つの指標は、患者のいる相を使用者に示すものである。
ある態様において、システムは、使用者が患者を処置するための指図を表示するようにプログラミングされており、その指図は患者のいる相に対応するように選択される。また、出力メカニズムは、患者を蘇生させるショックの成功について判断された尤度が、決められた値を超えない限り、使用者にショックを与えさせないようにするインターロックを備えることができる。他の態様において、患者処置モジュールは、振幅スペクトル面積(AMSA)値、患者の心拍数の指標、心拍変動の指標、またはECG振幅の指標を生成するためのECGアナライザを備える。
さらに他の態様において、ECG振幅の指標は、RMS測定値、測定ピーク・トゥ・ピーク、ピーク・トゥ・トラフ、または規定の間隔におけるピーク・トゥ・ピークもしくはピーク・トゥ・トラフの平均を含む。また、患者処置モジュールは、患者のECG振幅の一次微分の指標、または患者のECG振幅の二次微分の指標を生成するためのECGアナライザを備えることができる。また、患者処置モジュールは、将来与える除細動ショックを検討する前に、除細動ショックが少なくとも部分的に成功したかどうかを判断し、以前の除細動ショックが少なくとも部分的に成功したかどうかの判断に少なくとも部分的に基づいて、将来与える除細動ショックによる成功の尤度の計算を修正するようにプログラミングすることができる。
別の実施態様では、緊急心臓補助を受ける人の処置を管理する方法が開示され、その方法は、体外式の除細動器を用いて、緊急心臓補助を受ける人からの心電図(ECG)データをモニタリングするステップと、時間ドメインから周波数ドメインへのECGデータの数学的変換を、時間ドメインのテーパ窓を使用して実行するステップと、少なくとも数学的変換を使用して、将来の除細動ショックの成功の尤度を判断するステップと、今回の除細動ショックが効果的になりそうかどうかの同定に基づいて、体外式の除細動器の制御に変化をもたらすステップとを含む。テーパ窓はテューキー窓からなることができ、約1秒から約2秒の幅にすることができる。テーパ窓は、テューキー(Tukey)、ハン(Hann)、ブラックマン・ハリス(Blackman-Harris)、およびフラットトップ(Flat Top)からなる群から選択することができ、数学的変換は高速フーリエ変換からなることができる。
ある態様において、将来の除細動ショックの成功の尤度を判断するステップは、特定の異なる周波数または周波数範囲における心電図の振幅の関数である値を判断することを含む。また、ECGデータの振幅スペクトル面積(AMSA)値を判断することをさらに含んでもよい。また、将来の除細動ショックの成功の尤度を判断するステップは、以前の除細動ショックに関する情報を使用して、判断されたAMSA値を調整することをさらに含むことができる。さらに、方法は、調整後のAMSA値が所定の閾値を超えるかどうかを判断するステップをさらに含むことができる。態様によっては、方法は、調整後のAMSA値が所定の閾値を超えると判断される場合、緊急心臓補助を受ける人がショック可能な状態にある旨の可視警告、可聴警告、または触知警告を救護者に与えるステップをさらに含む。
さらに他の態様では、方法は、以前の除細動ショックが少なくとも部分的に成功したかどうかを判断するステップと、以前の除細動が少なくとも部分的に成功したかどうかの判断に少なくとも部分的に基づいて、将来与える除細動ショックによる成功の尤度の計算を修正するステップとを含む。ある態様において、将来与える除細動ショックによる成功の尤度の判断は、ロジスティック回帰、表検索、ニューラルネットワーク、およびファジー論理からなる群から選択される演算による計算の実行を含む。成功の尤度は、患者のECG読取値とは別の少なくとも1つの患者依存性の身体的パラメータを用いて判断することもでき、追加の患者依存性のパラメータは、緊急心臓処置を受ける人の経胸郭インピーダンスの指標を含むことができる。
追加の態様において、経胸郭インピーダンスの指標は、EGCデータも提供する複数の心電図リード線によって感知される信号から判断される。方法は、モニタリングし、判断し、同定し、および制御に変化をもたらす各ステップの動作を周期的に繰り返すことを含むことができ、さらに、または代わりに、人の胸骨上に置かれて体外式の除細動器と通信する機器を用いて、緊急心臓補助を受ける人に行われる胸部圧迫の圧迫深さを同定するステップと、胸部圧迫を行っている救護者に向けて圧迫の速さ、圧迫の深さ。またはその両方に関するフィードバックを提供するステップとを含んでもよい。また、制御に変化をもたらすステップは、ショックが効果的となるかどうかの判断が決められた尤度レベルを超えない限り、使用者にショックを与えさせないこと、および/または、ショックが効果的となるかどうか判断された指標のインジケータを使用者に向けて電子的に表示することを含むことができる。さらに、インジケータを表示するステップは、ある範囲の複数の候補値のうちで、成功の尤度を示す値を表示することを含むことができる。また、現時のショックの成功の尤度の計算は、人の経胸郭インピーダンスの値の判断を用いて判断または修正することができる。
他の特徴および利点は、明細書および図面、並びに請求項から明らかになるであろう。
一般に、除細動はVF等の様々な不整脈に一般的な処置である。しかし、電気ショック後に望ましくない副作用(例えば、心臓組織のダメージ、皮膚の火傷等)がでる可能性がある。電気ショック療法の他の望ましくない副作用は、ショックを与えるために要する時間中に胸部圧迫が不必要に中断されることを含む。これに加えて、除細動の効果は一般に、エピソードの経過時間につれて低下する可能性がある。エピソードは、傷病者が最初に心停止の症状を感じ始めたとき、または意識を失って倒れたときから測定できる。(一般に、致命的なVFエピソードや意識不明の開始からの時間は比較的短く、約1.5分未満)。そのため、不整脈のエピソードの開始後に規則的な心拍を回復することに除細動が成功するかどうかを予測すること、および/または心臓の事象が開始してからどれくらい時間が経過したか、もしくは患者が事象のどのステージにいるか(例えば、第1、第2もしくは第3ステージもしくは相)を判断することが望ましい。
このような予測はそれぞれ、本開示の文脈において、「成功のインジケータ」、すなわち「成功指標」ということができる。予測を利用して、除細動が成功する可能性が低い場合には除細動ショックを与えずに、代わりにシステムは除細動の成功の可能性が許容レベルまで上昇するまで待ち、そのような時間まで、救護者には規則的な胸部圧迫、強力な胸部圧迫、または他の処置などの他の処置を与えるように指図することができる。
ショックの成功の尤度に関するこのような判断は、自動方式および手動方式のうち少なくともいずれか一方での処置を変えるために使用することができる。自動方式では、除細動器は、成功指標が決められたレベルを超えない限り、ショックを与えることができないようにさせることができる。手動方式では、成功指標を救護者に示し、救護者はショックを施すのに際し指標に基づくべきかどうかを判断することができ、またはシステムは救護者に他の情報を提供することができる。例えば、成功の指標はショックが成功する尤度のパーセンテージを示すことができ、または傷病者が現在どの相にいるか(例えば、前述および後述する3つの相)の指標など、救護者がそれらの相に関連する経験や訓練から、除細動の試行が成功しそうかどうかを即座に理解できるように大まかなインジケータとしてもよい。
救護者に提供される追加情報は、胸部圧迫もしくは何か他のアクションを行う指図など、指図の形を取ることもでき、該アクションは傷病者の現在の相に基づいて複数の処置候補の中から選択される。システムは両方を統合することもできる。例えば、ショックを施す機能を閾値レベルに達するまでロックアウトし、それからその値を上回る成功の相対的な尤度を示す。成功の尤度は、例えば除細動器の電子ディスプレイ上に、実際のパーセンテージを示す、または成功の尤度の低、中、もしくは高のうち2つ以上を示すなど、様々な方法で示すことができる。
本明細書で説明するある実施態様では、本開示は、振幅スペクトル面積(AMSA)もしくはECGデータの解析を用いた他の適切なショック予測アルゴリズム(SPA)を使用して除細動が効果があるかどうかを予測し、以前の除細動ショックの存在およびその除細動ショックに対する患者の反応の観察に基づいて、該SPA予測を調整するシステムおよび方法に向けられる。特に、心臓細動の傷病者は、同じ救助セッション中で前に除細動が成功していた場合、より低いAMSA閾値で除細動が成功することが観察されている。このように、成功の可能性の解析において、各ショックを個別の事象として扱うのではなく、ここで説明するテクニックは、患者に今回施されるショックが患者の除細動に成功しそう(かどうか)を示すAMSA値または他の値を判断する際に、以前のショックの投与と、これらの投与に対して観察された患者の反応を考慮する。このような判断は、以下にさらに完全に説明する患者の経胸郭インピーダンス(経胸郭インピーダンス)に関する判断と組み合わせることもできる。
AMSA値のよりよい予測値を得るために、AMSA判断用のECGデータを取る時間窓を比較的小さくしてもよく(例えば、3秒から4秒の間、2秒から3秒の間、および1秒から2秒の間)、そうするとデータが患者の現状にできるだけ近い状態になる。窓を小さくすると、大きな窓よりもずっとエッジ効果を受けることがあるため、窓の形状および係数も方法の予測力を最大化するように選択される。例えば、適切な係数(例えば約0.2)を有するテューキー窓を採用することができる。
図1Aは、除細動ショックの効果の可能性に関する判断を行う際の様々な種類のデータの組合せ100を模式的に示す。ある特定の実施態様において、1種類のデータを単独で使用してもよく、または例えば、各種類にスコアと重みを与え、それを全部組み合わせて尤度の重み付き合成スコアを出すなどして、合成尤度を出すように複数の種類を組み合わせてもよい。この実施例では、ショック指標116は、除細動器単独で、または1つ以上の補助機器(例えば、医療提供者が携帯するスマートフォンなどのコンピューティング機器)と組み合わせて実施してもよい決定プロセスの成果である。ショック指標116は、例えば、指標を表すアナログ信号もしくはデジタル信号を介して、除細動器の部分に提供することができるので、除細動器の部分はショック機能を実行させ、または除細動器のオペレータが手動で実行できるようにショック機能を使用可能にさせることができる。ショック指標はさらに、または代わりに、救護者が除細動ショックを与えることができる、または与えるべきである旨を指示するように、救護者に提供することができる。(本開示の文脈において、除細動ショックとは、除細動を生じさせるように設計されたレベルの1つであるが、除細動を生じさせることに成功する必要はない。)
関連入力は、患者の胴(通例、例えば、一方の胸の上と他方の胸の下)に装着される1対の電極102によって生成される信号から、そのデータの少なくともいくらかを得ることができる。電極はECGデータを取得し、該データを多数の目的で解析に提供するためにリード線を含むことができる。さらに、CPRパック104を患者の胸骨上に配置し、パックの加速、つまり患者の胸骨の上下加速を示す信号を送ることができる。これを統合して、救護者の圧迫の深さを同定することができる(また、患者が現在胸部圧迫中であるかどうかをより簡単に同定するためにも使用することができる)。
関連入力は、患者の胴(通例、例えば、一方の胸の上と他方の胸の下)に装着される1対の電極102によって生成される信号から、そのデータの少なくともいくらかを得ることができる。電極はECGデータを取得し、該データを多数の目的で解析に提供するためにリード線を含むことができる。さらに、CPRパック104を患者の胸骨上に配置し、パックの加速、つまり患者の胸骨の上下加速を示す信号を送ることができる。これを統合して、救護者の圧迫の深さを同定することができる(また、患者が現在胸部圧迫中であるかどうかをより簡単に同定するためにも使用することができる)。
ある実施態様では、窓の形状は非対称とすることができる。例えば、時間的に「古い」窓のエッジは、窓関数を適用したデータの「より新しい」部分よりも減衰レベルが大きくなる窓形状を有することができる。他の非対称形状も、適切な場合、ショックの成功の正確な予測を最適に表すデータを生成するために使用することができる。
電極102は携帯式除細動器の一部としてもよいECGユニット106に電気接続することができ、患者のECGパターンを表す信号を構築するために周知の方法で様々なリード線(例えば、8本のリード線)からデータを組み合すことができる。このようなECG信号は、除細動器のスクリーン上に患者のECGパターンの視覚的表現を生成するためによく使われる。ECG関連データは様々な方法で解析して、どの種類のショック指標を除細動器の制御または救護者への表示のために提供するかの判断を含め、患者の現状に関して知ることもできる。
このような一実施例として、ECGデータをAMSAアナライザ108に提供することができ、該AMSAアナライザ108は特定の異なる周波数および周波数範囲の少なくともいずれか一方におけるECG振幅を一括した形で表すAMSA数値または同様なインジケータ(例えば、周波数全体にわたる振幅の値を表す数字)をほぼ連続して繰り返し計算することができる。一般に、その目的は、VF信号の振幅が大きい波形、特により高い周波数範囲において比較的大きい波形を同定することである。同様に、パワースペクトル面積を測定することができ、その値をショック指標を作成するための入力として、AMSA値の代わりに、またはAMSA値に追加して使用することができる。上記および以下により詳しく説明するように、現時のAMSA値(または短期間での複数の値の組合せ)を使用して、ショックが成功しそうかどうかを判断することができ、移動窓を使用して経時的に何度も計算した移動平均などの複数の組合せAMSA値(それぞれが第1のAMSA値の期間よりも長い期間をカバーする)は、心臓の事象が開始してからの経過時間を示し、そのため、VFの事象中の複数の相の中で、傷病者がどの相にいるかを示し、各相は異なる最も効果的な処置のサブプロトコルを要する。また、救護者が最初に現場に到着したとき、数秒間のECGデータを使用して、事象が始まってからの時間および/または傷病者が現在いる相の初期指標を、例えば、モニタまたは除細動器/モニタなどの医療機器のディスプレイスクリーン上に経過分数または(前述の3つの相のような)複数の相のうちの1つの名称を表示することにより、救護者に提供することができる。
AMSAアナライザ108は、AMSAの判断に入力を反映するか、および/またはAMSAの判断を行ってから、その判断から生成されるAMSA値を調整することによって、AMSA値の予測値を最大化するように、ECGや、おそらく他の入力の解析を行うようにプログラミングすることができる。一実施例として、計算を行う際にECGデータを取る窓のサイズは、約1秒から約1.5秒の長さにすることによるなど、予測値を最大化するように設定することができる。別の実施例として、窓の形状は、矩形窓のように垂直エッジを有するのではなく、テューキー窓またはハン窓の形にするなどして、テーパリングすることができる。同様に、カイ二乗およびpなどの窓の係数は、計算の期待予測値を最大化するように設定することができる。AMSAアナライザは、時間の経過とともに漸進的に値を移動して計算の予測効果を最大化するための既知の期待値に値をマッチさせることにより、特定のVFインシデントの過程で動的に該値を変化させるように、または特定の読取値に反応するように、例えばAMSA値が一定の規定範囲内にあるときに特定の窓の長さ、形態もしくは係数を使用するようにプログラミングすることもできる。
経胸郭モジュール110は電極102に設けられているセンサから情報を取得することもでき、これは2つの電極の位置間の患者のインピーダンスを示す。インピーダンスは、以下より詳しく説明するように、ショック指標を判断する際の因子とすることもできる。
除細動履歴成功モジュール112は、患者への除細動ショックの施用と、それが患者の除細動に成功したかどうか、および/またはそれが成功したレベルを追跡する。例えば、モジュール112は、「正常な」心臓律動のプロファイルにマッチする律動の様々なサイズの時間窓におけるECG波形をモニタリングすることができ、除細動ショックの施用後の所定の期間中に正常な律動が確立されたと判断される場合、モジュール112は成功したショックの存在を登録することができる。ショックが施され、ショックの投与後のある時間窓内に正常な律動が確立されない場合、モジュール112は失敗したショックを登録することができる。成否のバイナリ値を登録することに加えて、モジュールはさらにECG信号を解析して成功または失敗のレベルを判断し、例えば、0(成功の可能性なし)と1(絶対確実)との間の正規化スコアなど、各ショックの成功の可能性にスコアを割り当てることができる。
CPR胸部圧迫モジュール114はパック104の動きに関する信号を受信して、患者に現在胸部圧迫が施されているかどうかを判断し、該圧迫の深さを判断することができる。該情報は、例えば、胸部圧迫のペースおよび深さに関するフィードバックを救護者に与える際に使用することができる(例えば、除細動器は「もっと強く押してください」と言う音声を生成することができるであろう)。現時の胸部圧迫活動の存在は、他のコンポーネントに、ショックは現在勧められない旨、または胸部圧迫の活動からのECG信号内の残留アーチファクトを除去するようにECGデータを特定の方法で解析するべき旨の信号を発することもできる。
患者に与えられる薬剤115に関する情報も同定して、救護者にショック指標を提供する際に考慮することができる。該情報は、救護者がスクリーンを介して除細動器に、または除細動器と通信するタブレットコンピュータに、患者に投与した薬剤の種類の識別子、投与時間、および投与量を入力するなど、手動で取得することができる。情報は、特定の薬剤を投与するために使用される器具からなど、自動で取得することもできる。ショック指標を提供する機器は、患者に施す場合にショックが成功する尤度を同定する際(例えば、ショックの成功の尤度を測定するためにAMSA閾値を上下にシフトさせることによって)、また他の関連ある目的のためにその情報を考慮することができる。
それから、ここで述べる特定の因子のうちの1つ以上をショック指標モジュール116に送ることができ、ショック指標モジュール116は適切な式に従ってそれぞれを組み合わせて、バイナリまたはアナログのショック指標を生成することができる。例えば、次の適切なステップのいずれを採用してもよい。因子のそれぞれについてスコアを生成し、スコアを(例えば、0から1のスケールもしくは0から100のスケールに)正規化し、判断したショックの成果の予測可能性とのその因子の関連性を表すために、スコアのそれぞれに重み付けを行い、スコアを合計しもしくは組合せ、実行/中止指標、成功の可能性のパーセンテージおよび他の同様な指標などの指標を判断することができる。
このように、システム100は患者に与えるショックが成功しそうかどうかを判断する際に1つ以上の因子を考慮することができる。因子は複数の異なる入力(例えば、ECG、経胸郭インピーダンス、投与した薬剤等)から測定されるデータを採用することができ、組み合わせて、所定のスケール(例えば、0から100%の尤度またはAからFの等級)について測定する数字スコアなどの尤度指標を作成することができる。該判断をさらに利用して、自動操作式システム(例えば、機械的に胸部圧迫するもの)を制御し、手動操作式システムの操作を制限し(例えば、ボタンを押す使用者によってトリガされるショックを使用可能にすることにより)、またはシステムに情報を提供するだけで、そのショックは救護者のみに判断される(例えば、オペレータが十分な訓練を受けた専門家である手動除細動器の場合)。
図1Bは、救護者によって処置される心停止の傷病者122と除細動器124とを示す。除細動器124は電極パッケージ126と、一般にそれに連結されている圧迫パック128とを含む。このような除細動器の実施例は、AED PLUS自動体外式除細動器、またはAED PRO自動体外式除細動器を含み、ともにマサチューセッツ州チェルムスフォードのゾール・メディカル・コーポレーション製である。除細動器124の他の実施形態も可能である。
図示する実施例では、傷病者122は不整脈エピソードのためうつぶせであり、電極パッケージ126および圧迫パック128は傷病者122の胴に適切かつ周知の配列で位置付けられている。本開示により、除細動器124は、電極パッケージ126および圧迫パック128の一方または両方と直列で、不整脈エピソードを終了させるのに除細動ショックが効果的な手段かどうかを判断するように構成されている。判断は一般に以前の除細動ショックの成否、1つ以上の経胸郭インピーダンスの測定値、および1つ以上のAMSA計算値に基づく。図面に図示するように、患者122は2つの時点で示されており、(a)患者に除細動が行われており、目が開いて健全なECGパターン135Aの状態が示されて、該除細動の成功を示す時点t1と、(b)患者が再び細動を起こしており、このような状態を表すように目が閉じており、不規則なECGトレース135Bが示されている後の時点t2である。
除細動器124は、電極パッケージを介して、経胸郭インピーダンス信号130およびECG信号132の両方を取得して、操作するように構成されている。以下さらに詳しく説明するように、経胸郭インピーダンスの測定値( )は、特に、胸郭の体液量を表す経胸郭インピーダンス信号130から導き出されるパラメータである。AMSA値(V−Hz)は、有限の周波数範囲でECG信号132のフーリエ変換を積分することによって計算されるパラメータである。AMSA値は傷病者からのECG信号の値を表す一形態の計算であるが、他のSPA値も同様に計算することができる。
除細動器124は、ECG信号132、経胸郭インピーダンス信号130およびECG信号132からそれぞれ取得する除細動履歴(ECGデータから判断される)、経胸郭インピーダンス測定値およびAMSA値に基づいて、インジケータ134A/Bを表示するようにさらに構成されている。インジケータ134A/Bは一般に、特定の除細動の事象が傷病者122の不整脈エピソードを終了させそうであるかどうかを示唆する知覚可能な合図を提供する。例えば、時点t1の傷病者122の場合、インジケータ134Aは、傷病者122にショックを与えるべきではない旨を示すXを表示する。対して、時点t2では、インジケータ134Bは「88%」の成功指標を表示しているので、救護者(図示せず)は「押してショックを与えてください」との指図を受けることができるので、コントロール136(例えば、使用者が作動させることのできるボタン)の作動を介して傷病者122にショックを施す。
この状況において、88%の成功の尤度の表示は、t1時点の付近で行った解析時に、除細動器124のメモリ内に記憶することのできるデータ構造130を参照し、そのデータ構造130からのデータに適切な計算を適用することによって行われた。特に、除細動器はECGデータおよびショックが与えられたことを判断するためにショック投与回路によって提供されるインジケータを解析し、すぐ後の時点で、患者の心臓律動が正常なパターンに入ったので、除細動器123は時点t1でショックが成功したと判断することができる。このような判断を行う際に、除細動器はデータ構造130を更新して、救助の試行中に除細動の事象が成功したことを示すことができる。他にショックも与えることができ、データ構造130はその事象およびその事象の成否を反映するように更新することができる。
データ構造130または別のデータ構造は、特定のVFエピソード中の傷病者の以前のAMSA読取値に関する情報を記憶することができる。例えば、個別のAMSA測定および計算を、定期的に(例えば、毎秒数回、毎秒1回、または数秒ごとに1回)行うことができ、少なくともいくつか過去に計算したAMSA値をデータ構造130に記憶することができる。該値は組み合わせることができ、総合値(組合せのためにばらつきが小さい)およびAMSA値のトレンドに関して判断を行うことができ、該判断は、傷病者の相の進展など、救護者が傷病者に対して取る特定のアクションの成功の尤度を一般に示す情報を示すことができる。また、該情報を利用して、傷病者がVFになってからの経過時間(近似)の指標、またとりわけ、現在傷病者がいる相の指標を救護者に生成することができる。
ショック指標のパーセンテージ尤度を表示するもの以外の実施形態は、ここで述べる1つの尤度指標について可能である。例えば、成功指標は、望ましいあらゆる適切な種類の知覚可能なフィードバック(例えば、触覚、音声等)として実施できることが理解されるであろう。2つの指標が同じスタイルの指標(例えば、視覚ディスプレイ)であっても、または異なる種類(例えば、一方が視覚ディスプレイで、他方が触覚)であっても、2つの指標を同時に提供することができる(例えば、傷病者が現在いる相を除細動器のスクリーンに表示することができる)一方で、相対的に高い成功の可能性を示す現時のAMSA値を、救護者が手を置いたパックの振動により通信し、またはそのパック上に表示することもできる(救護者に後に下がって、ショックを与えるよう促すために)。
ある実施態様では、除細動器124は救護者に明示的に通知しなくとも成功の尤度の判断を行うことができ、該判断を利用して、救護者にショックを与えてもよいことを伝えるべき時、または救護者に他の指図を与えるべき時だけを判断することができる。他の状況では、除細動器124は、パーセンテージの尤度を示す、大まかな成功の分類を示す(例えば、低、良、特良、優)、または色の範囲を表示する(例えば、赤色は低い可能性を示し、緑色は良好な可能性を示す)ことによるなど、成功の尤度を明示的に示すことができる。表示される指標の種類は、除細動器124が作動しているモードに基づいて異なることもできる。例えば、専門家モードでは、より詳細な情報を提供する一方で、AEDモードでは、より簡単な情報(「実行」/「中止」の選択)を提示してもよい。
このように、除細動器は多数の比較的複雑な計算を行うことができ、患者にショックを与えるのを許すべきかどうか、または救護者がこのようなショックを施すのを促すべきかどうかを判断する際に多数の因子を組み合わせることができる。
図1Cは、VFの事象中のAMSAの変化をその事象の相に相関させて表したグラフ130である。一般に、グラフ130は、患者のECGの変動とともにどのようにAMSAが変動し、また事象の開始後の経時的低下に伴い、より長期間にわたりどのようにより一般的に変動するかを示す。
このグラフの時間は、例えば、約15分とすることができる。時間は3つの相に分割される。除細動相132は事象の最初の約4分(プラスマイナス1分)を表すことができる。深いCPR相134は事象の開始後約4分から約10分までとすることができる。そして、その他CPR相136は、その時までに傷病者が蘇生していないと仮定して、事象の残りを表すことができる。
線138は、事象の時間中定期的に計算されるAMSA値のすべてを通るように表されている。(AMSAは一般に指数級数的に低下するが、ここでは明確にするために線は線形に低下するよう図示されている。救護者のためにAMSAをグラフ化する場合、指数曲線として、指数目盛の線として、および/または読取値の統計偏差を示す誤差バーを付けて表示することができるであろう。)見て分かるように、AMSA値は上下に変動し(経時的に全般的に下降傾向がある)、該変動は傷病者のECGの変化を表し、該変化は今回与えるショックが成功する尤度の変化を表すことができる。しかし、短期間で比較的大きな変動があるが、10秒以上などより長い時間窓では変動は小さくなる。このように、例えば、AMSA値は短期間の間に定期的に計算することができ、より総合的な値は個々の測定値を平均するか、またはその他組み合わせることにより計算することができる。移動平均を線140で表している。線140は単に過去の計算の平均を表すことができ、ある実施態様では、線形回帰または他の適切な統計手法などにより、将来まで拡張することもできる。実際の変動はここに示すものとは違うかもしれないが、明確にするために、AMSA値全体をここでは、時間の経過とともに線形に低下するように図示している。
この実施例では、線140上の2つのポイント、ポイント142および144が特に関係する。これらのポイントは、組合せAMSA値の測定値(例えば、時間窓で平均したもの)が所定の値未満に低下する位置を示す。例えば、ポイント142の値はECGデータの観察と、実際の傷病者について実際の現実世界の蘇生の事象についてキャプチャされたデータからの対応するAMSA値とから選択されており、該データはショックからの蘇生が許容値未満に低下する、および/または特定のAMSA値の下までいくとより急速に悪化することを示すことができる。該AMSA値は、第1相と第2相との間の線を規定するカットオフポイントとして選択することができる。同様に、該データは胸部圧迫、または強力な胸部圧迫などの特定の種類の胸部圧迫が、特定の降下レベル未満になった、または別のAMSA値を過ぎてその効果が比較的急激に変化したことを示すことができる。したがって、ポイント144は該データ解析から、VFの事象の大きな母集団で観察されるような変化に対応すると判断されるAMSA値を表すことができる。ポイント142、144は水平の点線で決められた値にマッピングされており、除細動器または他の機器は事象の進行とともに組合せAMSA値をモニタリングして、所定のAMSA値に達する時を同定することができる。ポイント144の存在の同定に関しても同様なモニタリングを採用することができる。
ポイント142、144のそれぞれは時間軸にもマッピングされて、特定の傷病者がある相から別の相に移行したと判断された時間を表す。一般に、この時間は様々な傷病者間および様々な心臓の事象間で比較的類似し、変化は事象が心臓組織に対してもつ虚血の影響によって大部分もたらされる。このグラフで表される特定の傷病者のこのような時点で、傷病者を処置しようとする除細動器などの医療機器の挙動は、上記および以下述べるように変わることができる。
このように、機器は、AMSA値および他の情報の少なくとも一つを使用してVFの事象が始まってからの推定時間を判断することができ、研究された母集団からの特定のAMSA値は虚脱またはVFの事象の他の具体例からの一定の時間に対応すると判断されている。該情報はリアルタイムで表示することができ、または反応時間を判断するため、および除細動器を最初に接続して傷病者のために作動可能にする事象の開始からの時間の関数として救護者の効果に関する研究を行うなどのために記憶することができる。
実施例A
ポイント142および144を規定する際に使用するための特定のAMSA値に関し、一実施例が参考になるであろう。電子ECG記録とともにウツスタイン準拠のレジストリからのデータを、2年間2カ所のEMS機関によって継続治療を受けた成人の非外傷性OHCA患者で収集した。バイスタンダーは、CAを目撃した患者と初期CA律動としてVFのある患者を含んでいた(n=41)。AMSAは、テューキー(0.2)FFT窓で2秒のECGを用いて、圧迫のアーチファクトのない最も早い一時停止時に計算した。VF継続時間は、虚脱から除細動器をオンにするまでの時間間隔と、除細動器をオンにしてから除細動投与のために最初のCPR中断までの時間間隔の合計として計算した。
ポイント142および144を規定する際に使用するための特定のAMSA値に関し、一実施例が参考になるであろう。電子ECG記録とともにウツスタイン準拠のレジストリからのデータを、2年間2カ所のEMS機関によって継続治療を受けた成人の非外傷性OHCA患者で収集した。バイスタンダーは、CAを目撃した患者と初期CA律動としてVFのある患者を含んでいた(n=41)。AMSAは、テューキー(0.2)FFT窓で2秒のECGを用いて、圧迫のアーチファクトのない最も早い一時停止時に計算した。VF継続時間は、虚脱から除細動器をオンにするまでの時間間隔と、除細動器をオンにしてから除細動投与のために最初のCPR中断までの時間間隔の合計として計算した。
VF継続時間は6.5分から29.6分の間の範囲であり(11.3+4.1分)、対応するAMSAは2.1〜16.4mV−Hz(9.4+4.2mV−Hz)であった。循環相(N=19)で測定したAMSAは、代謝相(N=22)のものより大幅に高かった(8.14+3.17対5.98+2.88、p=0.03)。線形回帰から、AMSAは解析された母集団ではVF1分毎に0.22mV−Hz低下することが明らかになった。AMSAは、ROC部位では精度0.7で循環相を予測することができた。10mV−HzのAMSA閾値は、感度32%、特異度95%、PPV86%、NPV62%および全体的な精度66%で循環相を予測することができた。
図1Dは、以前に除細動を行ったことのある傷病者または行ったことのない傷病者を除細動する際にAMSAを失敗の予測尤度に関連付ける実施例を示す表である。データは一般に、後続の除細動の試行の成功に関してAMSA値と以前の除細動の成否の相関関係を判断するために解析した。
表は、609名の患者の1291件の質のよい除細動の事象の解析結果を示す。AMSAは各除細動の0.5秒前に終了する1024ポイントのECG窓に基づいて、このような各データ集合について計算した。データにおいて、存在する自発的な律動が40bpm以上であり、ショックから60秒以内に始まり、さらに30秒を超えて持続する場合に、除細動が成功したと見なした。AMSA閾値の範囲を計算し、データに関して評価した。他の表に示される実際の結果は同じまたは同様なデータを利用している。
データの要約において、以前に除細動を行ったことがない場合、成功したショックの平均AMSAは16.8mV−Hzであるのに対し、不成功のショックの平均は11.4(p<0.0001)であった。後続のショックに関しては、平均AMSA値は成功したショックで15.0に、不成功のショックでは7.4に低下した。
さらに具体的に表自体を参照すると、除細動の事象からのデータの例は、後続ショックに適用するかどうかを判断するために使用するAMSA閾値として、データに適用される様々なAMSA値に従ってビニングした。表の第1列は割り当てられた様々なAMSA値を示すのに対し、第2列は、そのとき施された除細動が成功したかどうかを示すデータと比較して、選ばれた特定のAMSA値が正確に予測した事象の数を示す。最後の列は、試験データが表す状況で使用されれば、該当のAMSA値が正確な予測になるパーセンテージを示す。
上の欄は各患者の1回目の除細動の試行に関する統計値を示し、下の欄は後続の除細動の試行に関するデータを示す。データから、AMSA値が低くなるほど、先行の除細動より後続の除細動の予測をより正確に行えることが示される。
表の上部は、1回目のショック対2回目のショック、2回目のショック対3回目のショック等の総平均AMSA値の比較を示す。データが示すように、該AMSA値は一般に1回目の除細動の試行から2回目で低下し、一般に追加の除細動の試行毎に低くなる。
図1Eは、AMSAおよび以前の除細動ショックと、傷病者へのショック投与の予測成果とを相関させるためのデータ構造の模式図である。ここでのデータ構造は、AMSA値およびいくつかの以前のショック(成功または不成功)に関する判断をどのように利用して、次のショックが成功するかどうかを予測するのかを示すために、大幅に簡素化されている。以前の成功または不成功のショックの相関関係を同定するには追加の表が必要かもしれないが、この特定の表は以前のショックに関する相関関係を一般的に示すものである。
表は、プログラムまたは人の使用者が、表のある側からある入力変数の値を選択し、次に別の変数の値に移動し、出力に関しては成功のパーセンテージ尤度を得ることのできるフォーマットで示す。例えば、以前のショックの回数は表の上のx軸に列記されており、成功のパーセンテージ尤度はy軸の右端に沿って示されている。表の主要部分の値は、0〜100のスケールに正規化したAMSA値である。実際の値は実際の成果または実際の数字を表すことを意図しておらず、単に成功の尤度に関する結論に至るときの様々な値の相互作用を示すことを意図している。
したがって、例えば、患者が2回の除細動ショックを受けた場合、表の第3列に移動してから、測定したAMSAの数字、つまり60まで下に移動する。それから右端に移動すると成功のパーセンテージ尤度、ここでは70%が分かる。表のセルに示される数字間の値は四捨五入もしくは補間することができ、またはデータ構造に示される各10%値の間の尤度を出すようにその他処理することができる。
データ構造から同定される成功の尤度をさらに様々な方法で利用して、除細動器のショック機能を使用可能にするかどうか、および/または救護者が確認するために除細動器上に値もしくは関連する値を表示するかどうかを判断するために使用することができるマイクロプロセッサに判断した尤度の数値を提供するなど、尤度の判断を実施することができる。追加因子(例えば、経胸郭インピーダンス)を考慮する場合、表は追加の寸法を採用してもよく、複数の表を使用してもよく、または複数の異なる因子の合成である尤度を生成する他の手法を使用してもよい。
図1Fは、1回目の除細動試行の事例の様々なAMSA閾値について、除細動の成功の予測を示す表である。閾値は第1列に列記され、各AMSA値の右のセルは、1回目のショックのAMSA値で与えられるショックの具体的な成果を示す。
示される具体的な値は、感度、特異度、陽性的中率(PPV)、陰性的中率(NPV)および精度を含み、これらはショックの成果のAMSA予測のパフォーマンスの統計尺度である。感度は、実際のショックの成功のうち正しく同定された割合を示す。例えば、ショックが100回成功し、100回のうち60回が10mVHのAMSA閾値によって同定された場合、AMSA閾値として10mVHzを使用した感度は0.6である。特異度は、ショックの失敗のうち特定のAMSA値によって正しく同定された割合を表す。PPVはショックの成功率である。例えば、AMSA閾値として10mVHzを使用してショックを与え、100回のショックを与えて60回除細動に成功した場合、PPV=0.6である。NPVはショックの失敗率である。例えば、100件についてAMSA閾値として10mVHzを使用し、AMSA<10でショックに失敗した場合、失敗したショックは90件あり、つまりNPV=0.9である。精度とは患者の総母集団における真の結果(AMSAでショックの成功とショックの失敗として正しく予測されたもの)の割合である。
図1Gは、難治性および再発性FVの除細動前のAMSAを示す表である。特に、表は、除細動ショックを与える前に測定し、それからショックが成功したかどうかに相関させたAMSA値を示す。1行目は成功または不成功のすべてのショックの平均AMSAを示しており、難治性VFが存在したか、または再発性FVが存在したかによって細分している(平均+/−SEMを表の値のそれぞれについて示す)。2行目はショックの結果が成功した除細動であった場合の難治性VFおよび再発性VF両方についてのAMSAを示しているのに対し、3列目は除細動に成功しなかったショックに対応する値を示す。最終行は対象者の除細動に成功したショックを、パーセンテージと数値の両方で示す。見て分かるように、成功レベルは難治性VFよりも再発性VFの方がはるかに高く、AMSAも高かった。
図1Hは、難治性VFの事例におけるAMSA閾値を上げた場合の除細動の成功の予測を示す表である。表に示すパラメータは図1Eに示すものと同様である。
図1Iは、窓関数の実施例とその関数から得られたFFTを示す。前述したように、4秒未満から約1秒、3秒未満から約1秒、および2秒未満から約1秒の時間ドメインの窓幅を使用することができる。図には、上部に、テーパリングしていない、そのためそれが生成するFFTに負の過渡的影響が導入されている矩形窓を示す。図には、下部に、正弦波としてテーパリングして、最大値で頭打ちになった後で、正弦波の下降値に従って逆側に下がるテューキー窓を示す。このように窓は矩形窓の突然の切り替えにより生じる過渡的な影響を軽減している。
図1Iは、窓関数の実施例とその関数から得られたFFTを示す。前述したように、4秒未満から約1秒、3秒未満から約1秒、および2秒未満から約1秒の時間ドメインの窓幅を使用することができる。図には、上部に、テーパリングしていない、そのためそれが生成するFFTに負の過渡的影響が導入されている矩形窓を示す。図には、下部に、正弦波としてテーパリングして、最大値で頭打ちになった後で、正弦波の下降値に従って逆側に下がるテューキー窓を示す。このように窓は矩形窓の突然の切り替えにより生じる過渡的な影響を軽減している。
図1Jは、ECGデータの1秒窓に適用される5つの異なる窓関数のROC(受信者動作特性)面積の値を示す。この実施例では、定期実地事例提出プログラムにより米国の複数の緊急医療サービスからデジタル化されたECG記録を収集した。すべてのECGデータファイルのサンプリングレートは250Hzであった。各ショックの試行の0.5秒前に終了する1.025秒(256データポイント、サンプルレート250Hz)の波形のエピソードを解析のために選択した。5つの窓関数を解析に使用した。ショックの成功は、ショック後60秒以内に始まる最低30秒間、毎分40拍以上の速さで整った律動が存在することと定義する。
図に示す一定の値は、ここで述べる方法と組み合わせて使用される場合、診断値を有する。例えば、ある解析方法と別のものを比較する場合、「p値」は測定値の2つのグループ間の差の尺度となり、一般に低いp値は高いp値と比べて良い。統計上の慣例により、p<0.05の値は統計的に有意と考えられる。曲線下の面積(「AUC」)は、ROC曲線の下の面積を測定する。ROC曲線が「方形」になるほど、全体としての診断の精度は高くなる。「より方形」の曲線のAUCは大きくなる。カイ二乗検定とは、結果がバイナリの場合、2つ以上のグループの確率分布の単純な統計比較である。
VFが目撃された609名の患者から合計1291回のショック(成功321回)を解析に含めた。図1Jに図示するように、テューキー窓(R=0.2)は他のFFT窓と比較してROC曲線下の面積が有意に高くなった。
したがって、この研究から示されるように、除細動器または上記および以下に述べる他の機器は、約1秒幅のテューキー窓を使用して、除細動ショックの成功の尤度を予測するために、AMSA判断を行うようプログラミングすることができる。他の場合には、他の3種類のテーパ窓のうちの1つが適切である、または少なくともテーパリングされていない方形窓関数、もしくは矩形窓関数よりも適切であると判断することができる。同様に、複数の異なる窓関数を特定の患者に使用することができ、AMSA値を異なる窓関数読取値の組合せから生成することができる。
これらの表のそれぞれは、ショックの成功尤度を判断する、またはVFになった患者に処置を施す際に使用するための他の判断を提供する機器の動作パラメータとして提供することのできる値を表す。例えば、多数の過去の事象の試験から判断した値は、VFの開始後特定の時点で、機器が特定のAMSAと相関する尤度値を判断する値として使用することができる。このように、さらに、過去の患者に施された処置の観察からのデータを利用して、特にショックが患者の除細動に成功しそうな時に関する指針を与えることに関し、将来の患者によりよい処置を施すシステムをプログラミングすることができる。
ここで図2を参照すると、模式的なブロック図200は、図1Aの例示的な電極パッケージ102および圧迫パック104とともに、例示的な除細動器201を詳しく示している。一般に、除細動器201は、任意で電極パッケージ102および圧迫パック104のうち1つ以上とともに、心臓補助の必要な患者、対象者または個人(例えば、傷病者102)に処置を施す装置を規定する。
除細動器201はスイッチ202と、対象者にショックを選択的に供給するまたは加える少なくとも1つのコンデンサ204とを含む。除細動器201はECGアナライザモジュール206と、経胸郭インピーダンスモジュール208と、対象者に施す胸部圧迫の頻度および大きさを制御するCPRフィードバックモジュール210と、患者処置(PT)モジュール212(除細動履歴アナライザ215を含む)と、スピーカ214と、ディスプレイ216とをさらに含む。この実施例では、ECGアナライザモジュール206、経胸郭インピーダンスモジュール208、CPRフィードバックモジュール210および患者処置(PT)モジュール212は合わせて論理モジュール218としてグループ化し、これを1つ以上のコンピュータプロセッサによって実行してもよい。例えば、論理モジュール218の各要素は、図6に関連して以下さらに詳しく説明するように、(i)除細動器201の少なくとも1つのコンピュータプロセッサで実行するコンピュータ実行命令のシーケンス、および(ii)除細動器201内に相互接続されている論理またはハードウェアモジュールとして実装することができる。
図2の実施例では、電極パッケージ102は除細動器201上のポートを介してスイッチ202に接続されているので、異なるパッケージを異なる時点で接続することができる。電極パッケージ102はポートからECGアナライザモジュール206、および経胸郭インピーダンスモジュール208にも接続することができる。
圧迫パック104は、この実施例では、CPRフィードバックモジュール210に接続されている。一実施形態では、ECGアナライザモジュール206は、ECG(例えば、ECG信号112)を受信するコンポーネントである。同様に、経胸郭インピーダンスモジュール208は経胸郭インピーダンス(例えば、経胸郭インピーダンス信号110)を受信するコンポーネントである。他の実施形態も可能である。
患者処置モジュール212は、ECGアナライザモジュール206、経胸郭インピーダンスモジュール208およびCPRフィードバックも210のそれぞれからの入力を受信するように構成されている。患者処置モジュール212は少なくともECGアナライザモジュール206および経胸郭インピーダンスモジュール208から受信される入力を利用して、除細動の事象が不整脈エピソードを終了させそうかどうかを予測する。例えば、ECGデータは、患者のAMSA値の判断にも、またショックが効果的かどうかの判断にも利用できるので、該情報を保存して、後続のショックが効果的である尤度を同定するために利用することができる。このように、患者処置モジュール212はECG信号(AMSA用とAMSA値の調整用の両方)と経胸郭インピーダンス測定値の両方から導き出した情報を利用して、対象者への除細動ショックの投与の成功の尤度の判断を提供する。
患者処置モジュール212は、スピーカ214、ディスプレイ216およびスイッチ202のそれぞれに入力を提供するようにさらに構成されている。一般に、スピーカ214およびディスプレイ216に供給される入力は、対象者にショックを与える成功の尤度に関して、成功指標または失敗指標のいずれかに対応する。一実施形態では、成功指標と失敗指標との違いはバイナリであり、閾値に基づく。例えば、成功指標は、除細動の事象の成功に対応する可能性が75%より大きい場合、ディスプレイ216に中継することができる。この実施例では、「75%」の値をディスプレイ216にレンダリングして、成功の陽性尤度を示すことができる。成功の陽性尤度が示される場合、患者処置モジュール212はショックを対象者に与えられるようにスイッチ202を使用可能にする。
患者処置モジュール212は、患者の心拍数の指標を生成し、患者の心拍変動の指標、患者のECG振幅の指標および/または患者のECG振幅の一次もしくは二次微分の指標を生成するために、ECGアナライザも実装することができる。ECG振幅の指標は、RMS測定値、測定のピーク・トゥ・ピーク、ピーク・トゥ・トラフ、または指定の間隔におけるピーク・トゥ・ピークもしくはピーク・トゥ・トラフの平均を含むことができる。ECGアナライザで得られる該指標は患者のAMSA値を計算するために提供してもよく、および/または後続のショックが効果的になりそうか、なりそうにないかに関する何らかの微分指標(および、例えば、パーセンテージの尺度による尤度の程度)を生成するように、AMSA計算値と組み合わせて使用することができる。
別の実施形態では、除細動の事象の成功の尤度は、例えば、成功の低、中および高の尤度など、多くのグループ候補の1つに分類することができる。成功の「低」尤度(例えば、除細動の事象の成功が50%未満に対応)では、患者処置モジュール212はスイッチ202を使用不可にして、対象者にショックを与えることができないようにする。成功の「中」尤度(例えば、除細動の事象の成功が50%超75%未満に対応)では、患者処置モジュール212はスイッチ202を使用可能にして、対象者にショックを与えられるが、成功の尤度が不確実である旨の警告もディスプレイ216にレンダリングする。成功の「高」尤度(例えば、除細動の事象の成功が75%以上に対応)では、患者処置モジュール212はスイッチ202を使用可能にして、対象者にショックを与えられるようにし、さらに成功の尤度が非常に良いことを示す合図もディスプレイ216にレンダリングする。さらに他の実施形態も可能である。
このように、システム200は、携帯式電気機器(例えば、バッテリ式機器)で、多数の入力を解析して、これらの入力から多様な因子を同定する能力を提供することができ、このような因子はさらに組み合わせて柔軟でインテリジェントな成功の可能性の判断を提供することができる。
ここで図3Aを参照すると、心臓補助の必要な個人に処置を施す例示的な方法300が示されている。一実施形態では、方法300は、図1Bおよび図2に関連して上記説明した例示的な除細動器により実施される。しかし、他の実施形態も可能である。
ステップ302で、心臓処置を受ける対象者のECG信号(例えば、ECG信号112)および経胸郭インピーダンス信号(例えば、経胸郭インピーダンス信号110)のうちの少なくとも1つがモニタリングされる。一般に、心臓処置を受ける個人は、その個人が能動的処置(例えば、胸部圧迫)を受けているかどうかを含め、心臓の事象中の任意の時点の個人を含む。
ステップ304で、ステップ302でモニタリングされた経胸郭インピーダンス信号から、経胸郭インピーダンス値が抽出される。さらに、ステップ304では、ステップ302でモニタリングされたECG信号から、有限周波数範囲におけるECG信号のフーリエ変換(例えば、FFT)を積分することによって、AMSA値を計算することができる。不整脈のECG信号の例示的な周波数成分は、一般に約1Hzから約40Hzの範囲であり、振幅は約50mV以下である。このような信号から計算されるAMSA値の例は、約5mV−Hzから約20mV−Hzの範囲である。しかし、これは単なる例にすぎず、ECG信号の大きさおよびスペクトルは非常に多岐にわたることは認識されるであろう。
入力ECGデータが到着する時間内に移動する移動窓からAMSA値を判断することができ(例えば、ECG生データは少なくとも窓と同じ期間キャッシュすることができる)、該窓は約1秒幅(またはそれ以上)としてもよく、重なり窓があるように毎秒複数回測定することができる。窓は、除細動の成功を予測する際にAMSA値の精度を改善するように、テーパリングした(方形ではなく)窓関数を有することもできる。また、窓の係数はシステムの予測力を最大化するように選択することができる。さらに、複数の異なるAMSA値を判断することもでき(例えば、異なる窓サイズ、種類および係数のうち少なくとも一つで)、最も正確なAMSAを判断して、予測に利用し、または判断したAMSA値のそれぞれから合成値を生成することもできる。
さらに、窓のサイズ、種類および係数は、システムを特定のVFの事象に合わせて動的に調整できるように経時的に変えることができる。例えば、VFの事象がある相に関する判断を利用して、システムは該パラメータを変更し、除細動の成功のよりよく予測すると判断される窓に切り替えることができる。代わりに、窓のテクニックをブレンドすることができ、合成予測スコアをブレンドしたテクニックから判断する間、ブレンドは経時的に変わることができる。
例えば、ショックの時間に近づけるため、システムはCPRのインターバルの終了の直前に対称窓から非対称窓にシフトすることができるであろう。システムはノイズ検出プロセスを継続して実行することもでき、窓内のデータのセクションが、隣接するセクションのECGと比べて高い周波数ノイズの異常に高い量のECGであると分かった場合、窓のその部分を窓特性の調整により減衰することができる。窓の中央でノイズのバーストが発生する場合、窓関数を2つの隣接するテューキーまたは他の窓から構成することができ、重なった窓のヌルがノイズバーストの発生時に中心にされる。このように、患者の特定の活動を調整するように、プロセスの発生とともに窓に様々な動的な変更を行うことができる。
ステップ306で、プロセスは心臓の事象中に患者に施された以前のショックの成功レベルを同定する。該判断は様々な方法で行うことができる。最も単純なレベルでは、プロセスは患者に除細動ショックを与えた回数だけを追跡することができる。より複雑な実施態様では、プロセスは何回の試行が成功し、何回成功しなかったかを同定することができ、さらにもう少し複雑な実施態様では、成功したものと成功しなかったものを同定することができる(例えば、以前の除細動の様々なものの影響を様々な形で重み付けすることによって、後続のステップをより正確に行うことができるため)。さらにより複雑なシステムでは、以前の成功の程度を判断することができ、これには除細動した患者の心拍数が所定の速さ(特定の速さもしくは速さの範囲)にどれくらい近かったか、もしくは経時的な心拍数がどれくらい安定していたかを判断すること、または両方を組み合わせて除細動の質のスコアを生成することを含むことができる。スコアの生成に有用な生理的な尺度の他の例は、パルスオキシメトリ、カプノグラフィ、血圧またはその他脈拍もしくは血流検出方法である。
このような一例として、50〜90BPMの範囲の心拍数に、それより上または下の心拍数よりも高いスコアを与えることにより(心拍数がその範囲よりも離れるほどスコアを下げる)、ショック後のECG律動のECG質のスコアリングを行うことができる。患者の心拍数に重み付けをする窓関数を使用して正規化スコアを生成するなど、より複雑なスコアリングシステムを、追加でまたは代わりに、使用することもできるであろう。このような窓関数は、50〜90BPMから平らな長方形の幅を有するハミング窓またはテューキー窓であるかもしれない。このような各状況では、各除細動について収集されるデータは、後の除細動の成功の可能性の判断および同定の提供に備えてアクセスできるように保存することができる。
ステップ308で、プロセスはAMSA指標など、経胸郭インピーダンスからの指標およびECG読取値からの指標を含み、以前の除細動の成否に関するデータを反映するために適切に修正される成功の組合せインジケータを判断する。組合せインジケータは、経胸郭インピーダンス値、AMSA値、および以前の成否のカウントもしくは他のインジケータを関数またはルックアップテーブルに入力することによって判断することができ、またはすべての値を示す入力を取って、該指示値から直接成功の予測子を計算することによるなど、両方の値もしくはすべての値を最初に計算する必要なく判断することもできる。予測スコアの計算に表を使用する代わりに、ロジスティック回帰をロジスティック回帰式を用いて使用することもでき、式への入力を例えば、ECG律動タイプ、ECG速さ、経胸郭インピーダンス、以前のショック等とする。ニューラルネットワークまたはファジー論理法もしくは他の非線形意思決定法も使用することができる。ある事例では、AMSAのような単一の値を使用して、成功の尤度を計算することができる。
ボックス310で、成功指標が除細動器のオペレータに与えられる。指標は多様な形態を取ることができる。例えば、除細動器のショックを与える機能は、成功のインジケータが閾値レベルよりも高い場合に使用可能にして、ショックを与えることができるまたはできないことが示されるオペレータにより成功インジケータを送るようにする。また、オペレータには、除細動器がショックを与えられることを通知することができ、ショックを与えさせる物理的なボタンを押すように促すことができる。
ある実施態様では、オペレータには成功指標に関するより詳細な事項を提供することもできる。例えば、オペレータには、ショックが成功する尤度をパーセンテージで示すパーセンテージ数値を示すことができる。代わりに、または追加で、オペレータには、「優」、「良」および「不良」の値など、除細動の成功の尤度がどうであるかをオペレータに示すのに粗いレベルの指標を示すことができる。
ボックス312で、前述したように、除細動器のトリガメカニズムを使用可能にする。ある場合には、このような特徴は患者のショック適応律動が観察された場合に必ず使用可能にすることができる。他の状況では、前述した組合せ指標が、ショックが患者の除細動に成功することを示す閾値を超える場合に限り、使用可能にすることができる。手動モードおよびAEDモードが可能なハイブリッド型除細動器の場合、トリガメカニズムは除細動器がどのモードにあるかによって異なるように動作することができる。
ここでのプロセスは連続した方法であり、繰り返される方法であることを示すために、プロセスの上に戻る矢印が示されている。特に、他の種類のデータと同様に、ECG信号は連続して収集される。また、プロセスは、ショックを与えられるかどうか、または与えるべきかどうかの同定を繰り返し試み、その周期のステップの順序およびタイミングは、医療指導者または配備される除細動器に責任を負う他の適切な個人によって調整される標準によって指図することができる。このように、例えば、プロセス全体を繰り返すことができ、ある部分は他の部分よりも頻繁に繰り返すことができ、他の部分を繰り返しながらある部分を1回行うこともできる。
図3Bは、救護者にガイダンスを与えるように、心臓の事象の相を同定するプロセス320のフローチャートである。一般に、プロセスは心臓の事象が始まってからの時間の長さおよび/または事象が現在いる相を同定するためにAMSAまたは他の判断を使用することに関係し、異なる相は、他の相に対して、一定の処置アプローチがうまく機能する相対的尤度によって区切られる。
この実施例のプロセス320はボックス322から始まり、特に患者の脈拍およびECGをモニタリングするなどして、患者は一般的にモニタリングされる。該モニタリングは図3Aのステップ302と同じモニタリングでもよく、または該モニタリングと同時に行ってもよい。モニタリングは、ECGデータを常に受信することと、それからAMSAおよび他の値を定期的に(例えば、毎秒または2秒おきに)計算することとから構成することができる。同時に、ECGの描写を除細動器または他の医療機器のオペレータに表示することができる。
ボックス324で、AMSAを判断し、ECGデータから既知の方法で計算することができる。他のSPAも患者の入力データで演算することができる。前述したように、AMSA値は、ある決められた長さおよび種類で、ある決められた係数を有する窓関数に依存し、これらのパラメータのそれぞれはVFインシデントの時間の経過とともに動的に調整することができる。
ボックス326で、以前のAMSA測定値を同定する。このようなステップは、ソフトウェアプログラムが該情報を記憶するようにプログラミングされたメモリ内の既知の場所を見るだけで行うことができる。これらの測定値および計算値は、個別の測定値を測定値の平均などの合成値に組み合わせることを含め、互いに操作することのできる場所にロードすることができる。該測定値を得る際、プロセスはプロセスの各サイクルで以前の測定値のうちn個だけを取り出して、各ステップでローリング平均またはスライディング平均を計算するようにすることができる。ある所定のサイクルで組み合わせる値の数は、極端な変動を受けていない患者の状態の十分な全体像を提供しながら(多くの読取値)、十分な応答性を提供する(少ない読取値)ように選択することができる。
ボックス328で、現時の全般的AMSAレベル(例えば、複数の以前の読取値の平均から)を判断する。前述したものなどの心臓の事象の繰り返されない相の患者の進捗を表すのであれば、同様な種類の他の尺度も、または代わりに生成することができる。
ボックス330で、患者のVFの事象の進捗の相を判断する。このような判断は、AMSAレベルもしくは他のそのようなデータと合わせて、患者が心停止になってからの時間、および/またはより一般的に患者が電気相、循環相もしくは代謝相にいるかどうかを単に推定することを含むことができる。例えば、母集団のAMSA観察値を、事象の相もしくは事象が始まってからの時間、またはその両方にマッピングするルックアップテーブルに、患者のAMSAレベルを提供することができる。
ボックス332で、プロセスは、事象の相に相関する処置の指標を提供する。例えば、除細動器のスクリーンは、救護者がショックを施す準備をすべきと示すメッセージを表示することができる(例えば、患者が電気相で、AMSAの判断がショックの成功の尤度が高いことを示す場合)。同様に、ショックの成功の尤度を示す単色バーなど、色を使用して1つ以上のパラメータを示すこともでき、該尤度は現時のAMSA、組合せAMSA値(例えば、平均もしくはトレンド)、またはその両方の組合せに基づく。
図4Aは、測定した経胸郭インピーダンスが150オームを超える第1対象者集団および測定した経胸郭インピーダンスが150オーム未満の第2対象者集団の陽性的中率(%)とAMSA閾値(mv−Hz)のプロット図を示す。比較データで示されるように、第1対象者集団は一般に所定のAMSA閾値の陽性的中率が大きい。両事例ともに、陽性的中率は一般にAMSA閾値が高いほど高くなる。このように、低インピーダンスの患者の成功の指標は、高いインピーダンスの患者の相当するAMSA値の場合よりも、AMSA値が低いときに与えられる。または、成功のパーセンテージ尤度が示される場合、表示される特定のAMSA値のパーセンテージは、少なくともAMSA値が5〜20mv−Hzの範囲のときは、インピーダンスが高い患者に比べて、インピーダンスが低い患者の方が高い。
図4Bは、測定した経胸郭インピーダンスが100オーム未満の第1対象者集団、測定した経胸郭インピーダンスが125オームから150オームの間の第2対象者集団、および測定した経胸郭インピーダンスが150オームから180オームの第3対象者集団の感度(単位なし)とAMSA閾値(mv−Hz)のプロット図を示す。比較データで示されるように、所定の特異度の場合、経胸郭インピーダンスが高くなるにつれて、AMSA閾値は一般に高くなる。
図5Aは、救護者に表示することのできる一定の情報の種類を示す除細動器を示す。図中、ディスプレイ部502を備える除細動機器500は除細動機器を使用中の患者の状態およびCPR施行の質に関する情報を提供する。ディスプレイ502に示すように、胸部圧迫の施行中、機器500は、フィルタリングしたECG波形510およびCO2波形512(代わりに、SpO2波形を表示することができる)が表示されるのと同じディスプレイのボックス514内に胸部圧迫に関する情報を表示する。
胸部圧迫中、ECGデータポイントおよび加速度計の読取値を収集し、ECG波形から運動誘発(例えば、CPR誘発)ノイズをフィルタリングすることによって、ECG波形を生成する。胸部圧迫中の胸部圧迫の速度または加速度の測定は、胸部圧迫中の胸部圧迫の強化の方法および装置と題する米国特許第7,220,335号により教唆されるテクニックに従って行うことができ、その内容は参照により全体をこれに組み込む。
フィルタリングしたECG波形を表示することは、表示される波形を救護者が解読しやすくなるため、救護者のCPR中断の減少に役立つ。ECG波形がフィルタリングされない場合、手動による胸部圧迫からのアーチファクトにより、圧迫を中止しない限り、整った心臓の律動の存在を識別するのが難しくなる可能性がある。これらのアーチファクトをフィルタリングして除去することで、救護者は胸部圧迫を停止しなくても、基本的な律動を視認することができる。
ボックス514内のCPR情報は、除細動器が圧迫を検出すると自動的に表示される。ボックス514内に表示される胸部圧迫に関する情報は、速さ518(例えば、毎分あたりの圧迫数)および深さ516(例えば、インチまたはミリメートル単位の圧迫の深さ)を含む。圧迫の速さおよび深さは、加速度計の読取値を解析することによって判断することができる。実際の速さおよび深さのデータを表示することは(値が許容範囲内にあるか、範囲外にあるかの指標に加えて、またはそれに代えて)、救護者に有用なフィードバックも提供することができる。例えば、胸部圧迫深さの許容範囲が1.5から2インチである場合、救護者の施した圧迫が0.5インチしかないとの指標が救護者に提供されると、救護者は自分の胸部圧迫の施行を正しく修正する方法を判断することができる(例えば、救護者は、単に力をある不明な量増やすべきというのではなく、力をどれくらい増やすべきかを知ることができる)。
ボックス514内に表示される胸部圧迫に関する情報は、灌流パフォーマンスインジケータ(PPI)520も含む。PPI520は満量を伴う形(例えば、菱形)であり、圧迫の速さおよび深さに関するフィードバックを提供するために経時的に異なる形となる。CPRが適切に、例えば、毎分あたりの圧迫(CPM)約100回の速さで、1.5インチより大きい各圧迫の深さで行われる場合、インジケータ全体が満たされる。速さおよび深さのうち少なくともいずれか一方が許容限界未満に低下すると、満量が減る。PPI520は救護者がPPI520を完全に満たされた状態を保つことを目指せるように、CPRの質の視覚指標を提供する。
ディスプレイ500に示されるように、フィルタリングしたECG波形510はディスプレイ機器のスパン全体を占める全長波形であるが、第2波形(例えば、CO2波形512)は部分長波形で、ディスプレイの一部しか占めていない。第2波形の隣のディスプレイの部分はボックス514内でCPR情報を提供する。例えば、ディスプレイは第2波形の水平エリアを半分に分割し、左側に波形512を、右側のボックス514にCPR情報を表示する。
救護者に表示されるデータは、救護者のアクションに基づいて変更することができる。例えば、表示されるデータは、救護者が現在患者にCPR胸部圧迫を施行しているかどうかに基づいて変更することができる。さらに、使用者に表示されるECGデータは、CPR胸部圧迫の検出に基づいて変更することができる。例えば、適応フィルタは、CPRが現在行われているかどうかの検出に基づいて、自動的にONまたはOFFに切り替わることができる。フィルタがオンのとき(胸部圧迫中)、フィルタリングしたECGデータが表示され、フィルタがオフのとき(胸部圧迫が施行されていない期間中)、フィルタリングしていないECGデータが表示される。フィルタリングしたまたはフィルタリングしていないECGデータが表示されるかどうかの指標は、波形と合わせて含むことができる。
また、ディスプレイに表示されるのは、胸部圧迫を行う際の「解放」に関するリマインダ521である。具体的には、疲れた救護者は傷病者の胸部に前のめりになり始め、各圧迫の頂点で傷病者の胸骨にかかる圧力を解放しないことがある。これにより胸部圧迫により達成される灌流および血液循環が減少する可能性がある。リマインダ521は、システムが解放が達成されていないと認識したときに表示することができる(例えば、加速度計からの信号が、平坦で、そのため救護者が不必要に胸骨上に留まっていることを指摘する圧迫サイクルの「最後」を示す)。このようなリマインダは他のフィードバックと同様に連携することができ、救護者に気付いてもらえるように適切な方法で提示することができる。救護者が解放(もしくはより具体的には、解放の欠如)がフィードバックの目的だと理解できるように、他の可聴フィードバックとは十分に異なる音声を含め、救護者の手の付近の追加の視覚フィードバック、および言葉または音による可聴フィードバックを、視覚指標に付け加えることもできる。
図5Bは、同じ除細動器を示すが、ここではインジケータボックス522がディスプレイの下半分全体に、以前に表示された情報の上に重ねて示されて、「75%」の成功指標を表示している。前述したディスプレイ216と同様に、インジケータボックス522は一般に対象者にショックを与える成功の尤度に関する成功指標または失敗指標を伝えることができる。成功指標は、AMSA値、以前の除細動ショックの以前の効果性または無効果の尺度、および経胸郭インピーダンスを含め、前述したテクニックのいずれかの組合せを使用して生成することができる。
事例によっては、将来のショックが成功する尤度を判断するために使用する1つ以上の入力が利用できない。例えば、CPR圧迫を行っているときにAMSAを正確に計算することが時々できないことがある。あるいは、システムがあり得ない経胸郭インピーダンスの値を受信していれば、該インピーダンスを測定するセンサの問題または他の同様な問題があることを示すだろう。このような状況では、成功の尤度を示すため生成されるスコアは、n−1個の入力にのみ依存するスコアに切り替えることができる(nは入力の最適数であり、n−1は入力のうちの1つを除去したことを表す)。このように、システムは成功の尤度を示す入力のうちの特定のものの問題に適応することができ、しかもシステムは利用できる入力があればさらにできるだけ正確な成功の尤度を判断することができる。
図示する実施例では、成功指標は文字である。しかし、成功指標(および失敗指標のうち少なくともいずれか一方)は、一般にあらゆる種類の知覚可能なフィードバックとして実施することができる。例えば、音、色および/または他の知覚可能な視覚効果を、インジケータボックスを介してユーザにレンダリングしたり、またはその他表示することができる。例えば、「75%」という文字を目立つ色で強調またはその他区別することができ、「押してショックを与えてください」という文句は少なくとも断続的に点滅して、保留中のショックに関して緊急の意味を伝えることができる。他の実施形態も可能である。
図6A〜図6Cは、除細動器で救護者に表示することのできる例示的なスクリーンを示す。ディスプレイのそれぞれは、除細動器が対象者にショックを与える成功の尤度に関する判断を行うときに、図5Bのインジケータ様のボックス522を追加できる。
図6AはCPR胸部圧迫の施行中に表示される例示的な情報を示すのに対し、図6Bおよび図6CはCPR胸部圧迫が除細動器によって感知されていないときに表示される例示的な情報を示す。除細動器は、胸部圧迫が検出されるかどうかに基づいて、自動的に提示する情報を切り替える。ディスプレイに提示される情報の例示的な修正は、除細動器が表示する1つ以上の波形を自動的に切替えることを含むことができる。一実施例では、表示される測定値の種類は胸部圧迫の有無に基づいて修正することができる。例えば、CPR施行中にCO2または胸部圧迫の深さを表示することができ(例えば、図6AにはCO2波形620が表示されている)、胸部圧迫の停止の検出時には、波形はSpO2または脈拍の波形を表示するように切替えることができる(例えば、図6BにはSpO2波形622が表示されている)。
ディスプレイに提示される情報の別の例示的な修正は、胸部圧迫の有無の検出時に、ディスプレイからCPR情報を自動的に追加/削除することを含むことができる。図6Aに図示するように、胸部圧迫が検出されると、ディスプレイの部分624は深さ626、速さ628およびPPI630などのCPRに関する情報を含む。図6Bに図示するように、CPRが停止されて、システムがCPR胸部圧迫の不存在を検出すると、除細動器はディスプレイの部分624のCPR情報を変更して、救護者がCPRを再開するべき旨の指標632、および胸部圧迫が最後に検出されてからのアイドル時間の指標634を含む。同様に、除細動器が救護者を交代するべきだと判断する場合、ラベル632は、「CPRを施行している人を交代してください」などのメッセージに変更することができる。他の実施例では、図6Cに図示するように、CPRが停止される場合、除細動機器は以前にCPRデータを示していたディスプレイ624の部分を削除することができ、第2の波形の全画面表示を表示することができる。さらに、アイドル時間636に関する情報をディスプレイの別の部分に提示することができる。
図7Aおよび図7Bは、救護者が行っている胸部圧迫により得られている灌流のレベルを救護者に示す除細動器のディスプレイを示す。図7AはCPRの質が許容範囲内にあるときのCPR胸部圧迫の施行中に表示される例示的なデータを示すのに対し、図7BはCPRの質が許容範囲外にあるときのディスプレイの修正を示す。
図7Bに図示する実施例では、胸部圧迫の速さは毎分154回(図7A)から毎分88回に低下している。除細動器機器は毎分88回の圧迫速さは毎分100回より多い許容範囲を下回ると判断する。圧迫速さが許容範囲未満になっていることを使用者に警告するために、除細動器機器は速さ情報を強調するために視覚指標718を提供する。この実施例では、視覚指標718は速さ情報の強調である。圧迫の深さが深さの許容範囲よりも浅いまたは深い場合に、深さの測定値に基づいて同様な視覚指標を提供することができる。また、速さまたは深さの変化が救護者が疲れてきていることを示す場合、システムは胸部圧迫を行う人を交代するようメッセージを表示することができ、同じ趣旨の聴覚または触覚のフィードバックを発することもできる。
図7Aおよび図7Bに図示する実施例では、灌流パフォーマンスインジケータ(PPI)716は、CPR中の胸部圧迫の質に関する追加情報を提供する。PPI716は、測定した圧迫の速さおよび深さに基づいて異なる形で、満量のある形(例えば、菱形)を含む。図7Aでは、深さおよび速さは許容範囲(例えば、少なくとも100回/分(CPM)で、各圧迫の深さが1.5インチより大きい)内にあるので、PPIインジケータ716aは満量になった形を示している。対して、速さが許容範囲未満になっている図7Bでは、インジケータ716bの満量はインジケータの一部のみが満たされるように減っている。部分的に満たされたPPI716bは、CPRの質が許容範囲未満になっているという視覚指標を提供する。
図5Aに関して上記述べたように、CPR胸部圧迫の速さおよび深さに関する測定情報に加えて、いくつかの実施例では、除細動器は救護者が胸部圧迫終了時に自分の手を完全に解放しているかどうかの情報を提供する。例えば、救護者が疲れると、救護者は胸部圧迫の間に傷病者にもたれ始めて、圧迫終了時に胸腔が十分に拡張できなくなることがある。救護者が胸部圧迫の間に十分に解放しないと、CPRの質が減じられる可能性がある。このように、使用者が十分に解放しないときに使用者に視覚または音声の指標を与えることは有益となることができる。さらに、該因子を救護者のパフォーマンスが胸部圧迫を誰か他の人が行えるように救護者に指図するべきレベルまで低下したかどうかの判断に含めることができ、該情報は前述した様々な方法で伝えることができる。
図8Aに図示するように、CPRの質の視覚表現は、CPR深さ計820などのCPR圧迫深さのインジケータを含むことができる。CPR深さ計820はCPR胸部圧迫の検出時に自動的に表示することができる。
CPR深さ計820では、深さバー828が目標深さ824に対して施行したCPR圧迫の深さを視覚的に示す。このように、深さバー828の目標深さ824に対する相対的な位置は、CPR圧迫の深さを制御するために救護者のガイドとすることができる。例えば、目標深さバー824より上の領域822に位置する深さバー828は、圧迫が目標深さよりも浅かったことを示し、目標深さバー824より下の領域826に位置する深さバー828は圧迫が目標深さよりも深かったことを示す。ここでも、深さは十分な時間には足りず(おそらく他の因子と合わせて)救護者が疲れていることを示しており、救護者を交代させるインジケータを上記述べたように提供することができる。
図8Aに図示する実施例は単一のバーとして目標深さ824を表示したが、追加のいくつかの実施例では、目標深さは好適な深さの範囲として表示することができる。例えば、圧迫深さの許容範囲(例えば、図8Bに図示するような)を提供する深さ計820に2つのバー829aおよび829bを含めることができる。さらに、いくつかの実施例では、許容範囲外の深さを有する圧迫を、圧迫深さの許容範囲内の深さを有する圧迫とは異なる色で強調することができる。
CPR深さ計820に表示される深さバー828は、救護者が施行した直近のCPR圧迫の圧迫深さを表すことができる。例えば、CPR深さ計820は直近の10〜20回のCPR圧迫(例えば、直近の10回のCPR圧迫、直近の15回の圧迫、直近の20回のCPR圧迫)の深さバー828を表示することができる。別の実施例では、CPR深さ計820は、特定の時間間隔(例えば、直前の10秒、直前の20秒)中に施行したCPR圧迫の深さバー828を表示することができる。
追加のいくつかの実施形態では、生理的情報(例えば、呼気終末CO2情報、動脈圧情報、CO2容量、パルスオキシメトリ(場合によっては波形の振幅の存在)、および頸動脈の血流(ドップラー測定)などの生理的情報)を使用して、特定の目標深さで送られるCPRの効果に関するフィードバックを提供することができる。生理的情報に基づき、システムは目標CPR圧迫深さを自動的に判断し(例えば、新たなCPR圧迫目標深さを計算または検索する)、CPR圧迫の深さを増減するように救護者にフィードバックを提供することができる。このように、システムは救護者が一貫して目標深さでCPR圧迫をどのように施行するかに関連するフィードバックと、測定した生理的パラメータに基づいて目標深さを調整するべきかどうかに関連するフィードバックの両方を提供することができる。救護者が該フィードバックに対応せずに、準最適であるCPRを行い続ける場合、システムはCPR胸部圧迫を行う人を交代するよう追加メッセージを表示することができる。
いくつかの実施例では、システムは目標CPR圧迫深さを定期的にモニタリングして調整する。望ましい目標深さを判断するために、システムは、目標圧迫深さに対するさらなる調整を行うかどうかを判断する前に、目標CPR圧迫深さに対する微調整を行って、圧迫深さの変更が観察する生理的パラメータにどのように影響するかを観察する。より具体的には、システムは目標圧迫深さのわずかな調整を判断して、決められた量だけ圧迫深さを増減するよう救護者を促すことができる。例えば、システムは目標圧迫深さを0.1〜0.25インチ(例えば、0.1インチから0.15インチ、0.15インチから0.25インチ、約2インチ)調整して、調整した目標圧迫深さに基づいて観察される圧迫深さに関するフィードバックを救護者に提供する。次に、設定された期間において、システムは生理的パラメータを観察し、生理的パラメータのトレンドに基づいて、目標圧迫深さに対するさらなる調整を行わずに、設定された期間の終了時に、目標圧迫深さに対するさらなる調整を行うかどうかを判断することができる。
再び、改定された目標に対する救護者の実際のパフォーマンスを継続的にモニタリングして、救護者のパフォーマンスが許容レベル未満になっているときを判断し、救護者、またおそらく他の人にも胸部圧迫を行う人を交代するよう通知できるようにする。また、様々なスクリーンショットに関して上記述べた患者の状態の関連パラメータのそれぞれは、最初の救護者の側の明らかな疲労のためなど、救助法のある構成要素を実行している救護者を別の救護者に交代する時を判断するためのプロセスへの多数の入力のうちの1つとなる。
図5A〜図8Bに示す特定の機器およびディスプレイは、前述したように、与えるショックが成功する予測の精度を改善するための特定のテクニックを使用し、このような予測を行う際にAMSAまたは他のSPA値を利用するシステムとともに実施することができる。例えば、図中のディスプレイによって提供されるフィードバックは、AMSAを計算するために適切なECG窓サイズ(例えば、1秒もしくはそれよりやや長い、1.5秒または2秒など)、窓の種類(例えば、テューキー)、および窓の特定の係数を選択することにより判断することができる。該因子は前述したようにVFの事象の期間中に変更して、最も正確な除細動の成功の予測子を維持するようにすることもできる。
上記説明した実施形態のうちの少なくともいくつかは人の手による胸部圧迫中に使用されるテクニックおよびディスプレイを説明しているが、マサチューセッツ州チェルムスフォードのゾール・メディカル・コーポレーションが製造するAUTOPULSE機器などの自動式胸部圧迫機器とともに同様なテクニックおよびディスプレイを使用することができる。
ここで説明する特定のテクニックは、計算能力を含む除細動器など、コンピュータにより実行される医療機器を使用することにより補助することができる。該除細動器または他の機器を図9に示しており、傷病者に与えるCPRの1つ以上の構成要素の質を計算する操作、およびCPRの一定の構成要素を実行している救護者を交代させるためのフィードバックの生成を含む救護者へのフィードバックを生成する操作を含め、上記述べた操作を行うにあたりコンピュータシステム900と通信し、および/またはコンピュータシステム900を組み込むことができる。システム900は、コンピュータ化された除細動器ラップトップ、携帯情報端末、タブレット、および他の適切なコンピュータを含め、多様な形態のデジタルコンピュータに実装することができる。さらに、システムは、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)フラッシュドライブなど、携帯記憶媒体を含むことができる。例えば、USBフラッシュドライブはオペレーティングシステムおよび他のアプリケーションを記憶することができる。USBフラッシュドライブは、ワイヤレス送信機または別のコンピューティング機器のUSBポートに差し込めるUSBコネクタなどの入出力コンポーネントを含むことができる。
システム900はプロセッサ910と、メモリ920と、記憶装置930と、入出力装置940とを含む。コンポーネント910、920、930および940のそれぞれはシステムバス950を使用して相互接続されている。プロセッサ910はシステム900内で実行するための命令を処理することができる。プロセッサは多数のアーキテクチャのいずれかを使用して設計することができる。例えば、プロセッサ910はCISC(複合命令セットコンピュータ)プロセッサ、RISC(縮小命令セットコンピュータ)プロセッサ、またはMISC(最小命令セットコンピュータ)プロセッサとすることができる。
一実施態様では、プロセッサ910はシングルスレッドプロセッサである。別の実施態様では、プロセッサ910はマルチスレッドプロセッサである。プロセッサ910はメモリ920内または記憶装置930上に記憶されている命令を処理して、入出力装置940にユーザインターフェースのグラフィカル情報を表示することができる。
メモリ920はシステム900内に情報を記憶する。一実施態様では、メモリ920はコンピュータ読取可能媒体である。一実施態様では、メモリ920は揮発性メモリユニットである。別の実施態様では、メモリ920は不揮発性メモリユニットである。
記憶装置930はシステム900に大容量記憶装置を提供することができる。一実施態様では、記憶装置930はコンピュータ読取可能媒体である。様々な異なる実施態様では、記憶装置930はフロッピー(登録商標)ディスク装置、ハードディスク装置、光学ディスク装置、またはテープ装置とすることができる。
入出力装置940はシステム900に入出力操作を提供する。一実施態様では、入出力装置940はキーボードおよびポインティングディバイスのうち少なくともいずれか一方を含む。別の実施態様では、入出力装置940はグラフィカルユーザインターフェースを表示するためにディスプレイユニットを含む。
説明する特徴は、デジタル電子回路、またはコンピュータのハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアもしくはそれらの組合せに実装することができる。装置は、情報キャリアに有形に具現されるコンピュータプログラム製品、例えば、プログラマブル・プロセッサにより実行するためのマシン読取可能記憶装置に実装することができる。また方法ステップは、入力データに基づいて動作し、出力を生成することにより説明した実施態様の機能を行う命令のプログラムを実行するプログラマブル・プロセッサにより行うことができる。説明した特徴は、データ記憶システムからデータおよび命令を受信し、データ記憶システムにデータおよび命令を送信するために連結されている少なくとも1つのプログラマブル・プロセッサと、少なくとも1つの入力デバイスと、少なくとも1つの出力デバイスとを含むプログラマブル・システムで実行可能な1つ以上のコンピュータプログラムに有利に実装することができる。コンピュータプログラムは、コンピュータで、直接的もしくは間接的に、一定の活動を行い、または一定の結果をもたらすために使用することのできる命令集合である。コンピュータプログラムは、コンパイル型言語またはインタプリタ型言語を含むあらゆる形態のプログラミング言語で書き込むことができ、スタンドアローン型プログラムまたはモジュール、コンポーネント、サブルーチン、もしくはコンピューティング環境で使用するのに適した他のユニットを含め、あらゆる形態で展開することができる。
命令のプログラムの実行に適したプロセッサは、例として、汎用マイクロプロセッサおよび特定目的マイクロプロセッサ、並びにあらゆる種類のコンピュータの単独プロセッサまたは複数のプロセッサのうちの1つを含む。一般に、プロセッサは読み取り専用メモリもしくはランダムアクセスメモリまたはその両方から命令およびデータを受信する。コンピュータの必須要素は、命令を実行するプロセッサと、命令およびデータを記憶する1つ以上のメモリである。一般に、コンピュータはデータファイルを記憶する1つ以上の大容量記憶装置も含み、またはこれと通信するように作動的に連結される。該装置は、内部ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、並びに光学ディスクを含む。コンピュータプログラム命令およびデータを有形に具現するのに適した記憶装置は、例として、EPROM、EEPROMおよびフラッシュメモリデバイスなどの半導体メモリデバイス、内部ハードディスクおよびリムーバブルディスクなどの磁気ディスク、光磁気ディスク、並びにCD−ROMおよびDVD−ROMディスクを含め、あらゆる形態の不揮発性メモリを含む。プロセッサおよびメモリは、ASIC(特定用途向け集積回路)によって補足され、またはこれに組み込むことができる。
使用者とのインタラクションを提供するために、特徴は、使用者に情報を表示するLCD(液晶ディスプレイ)もしくはLEDディスプレイと、使用者がコンピュータに入力を提供することのできるキーボードおよびマウスもしくはトラックボールなどのポインティングデバイスとを有するコンピュータに実装することができる。
特徴は、データサーバなどのバックエンドコンポーネントを含む、またはアプリケーション・サーバあるいはインターネット・サーバなどのミドルウェア・コンポーネントを含む、またはグラフィカルユーザインターフェースもしくはインターネットブラウザを有するクライアントコンピュータなどのフロントエンド・コンポーネントを含む、またはそれらのあらゆる組み合わせを含むコンピュータシステムに実装することができる。システムのコンポーネントは、通信ネットワークなどのあらゆる形態または媒体のデジタルデータ通信によって接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、広域ネットワーク(「WAN」)、ピアツーピアネットワーク(アドホックまたは静的メンバーを有する)、グリッドコンピューティングインフラストラクチャ、およびインターネットを含む。
コンピュータシステムはクライアントとサーバとを含むことができる。クライアントおよびサーバは一般に互いに離れており、通例、説明したものなどのネットワークによりインタラクトする。クライアントとサーバの関係は、各コンピュータ上で実行され、互いにクライアント・サーバ関係を有するコンピュータプログラムによって生じる。
説明したもの以外に多数の他の実施態様を採用することもでき、以下の請求項によって網羅することができる。
Claims (35)
- 緊急心臓補助を受ける人の処置を管理するシステムであって、前記システムは、
患者に除細動ショックを与える1つ以上のコンデンサと、
前記患者の心電図(ECG)の指標を得るためにセンサからの信号を受信する1つ以上の電子ポートと、
非一時的媒体に記憶されるコードを使用して1つ以上のコンピュータプロセッサ上で実行可能であり、(a)前記ECGの指標に適用される時間ドメインから周波数ドメインへの数学的変換と、(b)前記変換を行う前記ECGの指標の部分を同定するためのテーパ窓とを使用して、前記1つ以上のコンデンサを用いて前記人に将来与える除細動ショックによる成功の尤度の判断を提供する患者処置モジュールと
を備えるシステム。 - 前記テーパ窓はテューキー窓からなる、請求項1のシステム。
- 前記テーパ窓は約1秒から約2秒の幅である、請求項1のシステム。
- 前記テーパ窓は、テューキー、ハン、ブラックマン・ハリス、およびフラットトップからなる群から選択される、請求項1のシステム。
- 前記数学的変換は高速フーリエ変換からなる、請求項1のシステム。
- 前記1つ以上のコンデンサを用いて前記人に与える除細動ショックによる成功の尤度に関する指標を前記システムの使用者に提示するように構成されている出力メカニズムをさらに備える、請求項1のシステム。
- 前記出力メカニズムは視覚ディスプレイを備えており、前記システムは、成功の尤度の程度をそれぞれ示す複数の指標候補のうちの1つを使用者に表示するようにプログラミングされている、請求項6のシステム。
- 前記出力メカニズムは、前記判断された成功の尤度が決められた値を超えない限り、使用者にショックを与えさせないようにするインターロックを備える、請求項6のシステム。
- 前記患者処置モジュールは、前記変換を使用して振幅スペクトル面積(AMSA)値を生成するECGアナライザを備える、請求項1のシステム。
- 前記患者処置モジュールは、以前の除細動ショックが少なくとも部分的に成功したかどうかを判断し、前記以前の除細動が少なくとも部分的に成功したかどうかの判断に少なくとも部分的に基づいて、将来与える除細動ショックによる成功の尤度の計算を修正するようにプログラミングされている、請求項1のシステム。
- 前記人に将来与える除細動ショックによる成功の尤度の判断は、前記人に与えられた1つ以上の以前のショックが前記人の除細動において成功したかどうかの判断に依存する、請求項1のシステム。
- 前記数学的変換は、フーリエ、離散フーリエ、ヒルベルト、離散ヒルベルト、ウェーブレット、および離散ウェーブレット法からなる群から選択される変換である、請求項1のシステム。
- 前記患者処置モジュールは、患者のECG読取値とは別の少なくとも1つの患者依存性の身体的パラメータを使用して、将来与える除細動ショックによる成功の尤度を判断するようにプログラミングされている、請求項1のシステム。
- 前記患者処置モジュールは、前記人の経胸郭インピーダンスの計測を使用して、将来与える除細動ショックによる成功の尤度を判断するようにプログラミングされている、請求項1のシステム。
- 緊急心臓補助を受ける人の処置を管理する方法であって、前記方法は、
体外式の除細動器を用いて、緊急心臓補助を受ける人からの心電図(ECG)データをモニタリングするステップと、
時間ドメインから周波数ドメインへの前記ECGデータの数学的変換を、前記時間ドメインのテーパ窓を使用して実行するステップと、
少なくとも前記数学的変換を用いて、将来の除細動ショックの成功の尤度を判断するステップと、
今回の除細動ショックが効果的になりそうかどうかの同定に基づいて、前記体外式の除細動器の制御に変化をもたらすステップと
を含む方法。 - 前記テーパ窓はテューキー窓からなる、請求項15の方法。
- 前記テーパ窓は約1秒から約2秒の幅である、請求項15の方法。
- 前記テーパ窓は、テューキー、ハン、ブラックマン・ハリス、およびフラットトップからなる群から選択される、請求項17の方法。
- 前記数学的変換は高速フーリエ変換からなる、請求項15の方法。
- 将来の除細動ショックの成功の尤度を判断するステップは、特定の異なる周波数または周波数範囲における心電図の振幅の関数である値を判断することを含む、請求項15の方法。
- 将来の除細動ショックの成功を判断するステップは、前記ECGデータの振幅スペクトル面積(AMSA)値を判断することを含む、請求項20の方法。
- 将来の除細動ショックの成功の尤度を判断するステップは、以前の除細動ショックに関する情報を使用して、前記判断されたAMSA値を調整することをさらに含む、請求項21の方法。
- 前記調整後のAMSA値が所定の閾値を超えるかどうかを判断するステップをさらに含む、請求項22の方法。
- 前記調整後のAMSA値が前記所定の閾値を超えると判断される場合、緊急心臓補助を受ける人がショック可能な状態にある旨の可視警告、可聴警告、または触知警告を救護者に与えるステップをさらに含む、請求項23の方法。
- 以前の除細動ショックが少なくとも部分的に成功したかどうかを判断するステップと、前記以前の除細動が少なくとも部分的に成功したかどうかの判断に少なくとも部分的に基づいて、将来与える除細動ショックによる成功の尤度の計算を修正するステップとをさらに含む、請求項15の方法。
- 将来与える除細動ショックによる成功の尤度の判断は、ロジスティック回帰、表検索、ニューラルネットワークおよびファジー論理からなる群から選択される演算による計算の実行を含む、請求項15の方法。
- 将来与える除細動ショックによる成功の尤度は、患者のECG読取値とは別の少なくとも1つの患者依存性の身体的パラメータを用いて判断される、請求項15の方法。
- 追加の患者依存性のパラメータは、緊急心臓処置を受ける人の経胸郭インピーダンスの指標を含む、請求項27の方法。
- 前記経胸郭インピーダンスの指標は、前記ECGデータも提供する複数の心電図リード線によって感知される信号から判断される、請求項28の方法。
- モニタリングのステップ、判断のステップ、同定のステップ、および制御に変化をもたらすステップの動作を周期的に繰り返すことをさらに含む、請求項15の方法。
- 前記人の胸骨上に置かれて前記体外式の除細動器と通信する機器を用いて、緊急心臓補助を受ける前記人に行われる胸部圧迫の圧迫深さを同定するステップと、前記胸部圧迫を行っている救護者に向けて圧迫の速さ、圧迫の深さ、またはその両方に関するフィードバックを提供するステップとをさらに含む、請求項15の方法。
- 前記除細動器の制御に変化をもたらすステップは、ショックが効果的となるかどうかの判断が決められた尤度レベルを超えない限り、使用者にショックを与えさせないことを含む、請求項15の方法。
- 前記除細動器の制御に変化をもたらすステップは、ショックが効果的となるかどうかの前記判断された指標のインジケータを使用者に向けて電子的に表示することを含む、請求項15の方法。
- インジケータを表示するステップは、ある範囲の複数の候補値のうち、成功の尤度を示す値を表示することを含む、請求項33の方法。
- 現時のショックの成功の尤度の計算は、前記人の経胸郭インピーダンスの値の判断を用いて判断または修正される、請求項15の方法。
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