本発明の各実施例は、スモールセル基盤のネットワークシステムでスモールセルに対する電力を動的に制御する方法及び装置に関する。
以下の各実施例は、本発明の各構成要素と各特徴を所定形態で結合したものである。各構成要素又は特徴は、別途の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮することができる。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合されない形態で実施することができる。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の各実施例で説明する各動作の順序は変更可能である。いずれかの実施例の一部の構成や特徴は、他の実施例に含ませることができ、又は、他の実施例の対応する構成又は特徴に取り替えることができる。
図面に対する説明において、本発明の要旨を不明瞭にし得る手順又は段階などは記述しておらず、当業者の水準で理解可能な程度の手順又は段階も記述していない。
明細書全体において、いずれかの部分がいずれかの構成要素を「含む(comprising又はincluding)」とするとき、これは、特別に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。また、明細書に記載した「…部」、「…器」、「モジュール」などの用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これは、ハードウェアやソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの結合で具現することができる。また、「一(a又はan)」、「一つ(one)」、「その(the)」及び類似関連語は、本発明を記述する文脈において(特に、以下の請求項の文脈で)、本明細書に別途に指示されたり、文脈によって明らかに反駁されない限り、単数及び複数を全て含む意味で使用することができる。
本明細書において、本発明の各実施例は、基地局と移動局との間のデータ送受信関係を中心に説明した。ここで、基地局は、端末と直接通信を行うネットワークの終端ノード(terminal node)としての意味を有する。本文書において、基地局によって行われると説明した特定動作は、場合に応じては、基地局の上位ノード(upper node)によって行うこともできる。
すなわち、基地局を含む多数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークで端末との通信のために行われる多様な動作は、基地局又は基地局以外の他のネットワークノードによって行うことができる。このとき、「基地局」は、固定局(fixed station)、Node B、eNode B(eNB)、発展した基地局(ABS:Advanced Base Station)又はアクセスポイント(access point)などの用語に取り替えることができる。
また、端末という用語は、移動局(MS:Mobile Station)、UE(User Equipment)、SS(Subscriber Station)、MSS(Mobile Subscriber Station)、移動端末(Mobile Terminal)、又は発展した移動端末(AMS:Advanced Mobile Station)などの用語に取り替えることができる。
また、送信端は、データサービス又は音声サービスを提供する固定及び/又は移動ノードを意味し、受信端は、データサービス又は音声サービスを受信する固定及び/又は移動ノードを意味する。したがって、アップリンクでは、端末が送信端になり、基地局が受信端になり得る。同様に、ダウンリンクでは、端末が受信端になり、基地局が送信端になり得る。
本発明の各実施例は、CDMA(code division multiple access)、FDMA(frequency division multiple access)、TDMA(time division multiple access)、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)、SC―FDMA(single carrier frequency division multiple access)などの多様な無線接続システムに使用することができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000などの無線技術(radio technology)で具現することができる。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM(登録商標) Evolution)などの無線技術で具現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi―Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802―20、E―UTRA(Evolved UTRA)などの無線技術で具現することができる。
UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。UMTSは、ヨーロッパシステム基盤の広帯域コード分割多重接続(WCDMA(登録商標))、移動通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))及び一般パケット無線サービス(GPRS)で動作する3世代(3G)非同期式移動通信システムである。3GPP(3rd Generation Partnership Project) LTE(long term evolution)は、E―UTRA(Evolved UTRA)を使用するE―UMTS(Evolved UMTS)の一部であって、ダウンリンクでOFDMAを採用し、アップリンクでSC―FDMAを採用する。LTE―A(Advanced)は、3GPP LTEの進化されたバージョンである。
本発明の各技術的特徴を明確に説明するために、3GPP LTE/LTE―Aシステムを中心に説明するが、本発明の各技術的特徴がこれに制限されることはない。また、本発明の各実施例で使用される特定用語は、本発明の理解を促進するために提供されたものであって、このような特定用語の使用は、本発明の技術的特徴から逸脱しない範囲で他の形態に変更可能である。
例えば、本発明の各実施例で説明する「セル」は、基本的な各ダウンリンク資源(Downlink Resource)と選択的な各アップリンク資源(Uplink Resource)との組み合わせで構成することができる。このとき、各ダウンリンク資源のための搬送波周波数(Carrier Frequency)と各アップリンク資源のための搬送波周波数との間の連係(Linking)は、各ダウンリンク資源に伝達されるシステム情報(SI:System Information)に明示される。
また、スモールセルクラスターとは、それぞれのトラフィック密集領域(例えば、ホットスポット)をカバーする各スモールセルのグループと定義することができる。
また、同一の名前を有する各メッセージは、別途の定義がない限り、同一のメッセージフォーマットを有して同一の機能を行う各フィールド又は各パラメーターで構成される。
1.3GPP LTE/LTE―Aシステム
1.1 LTE/LTE―Aネットワーク構造
以下では、本発明の各実施例が使用され得る3GPP LTE/LTE―Aシステムで使用可能なネットワーク構造に対して説明する。
図1は、E―UMTSのネットワーク構造を示す図である。
E―UMTSシステムは、WCDMA(登録商標) UMTSシステムから進化したシステムであって、3GPP(3rd Generation Partnership Project)で基礎的な標準化作業を進めている。E―UMTSは、LTE(Long Term Evolution)システムと称することもある。UMTS及びE―UMTSの技術規格(technical specification)の詳細な内容は、それぞれ「3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network」のRelease 7とRelease 8を参照することができる。
図1を参照すると、E―UMTSは、大きく分けて、端末(User Equipment;UE)、基地局、及びネットワーク(E―UTRAN)の終端に位置して外部ネットワークと連結される接続ゲートウェイ(Access Gateway;AG)で構成される。通常、基地局は、ブロードキャストサービス、マルチキャストサービス及び/又はユニキャストサービスのために多重データストリームを同時に送信することができる。AGは、ユーザートラフィック処理を担当する部分と、制御用トラフィックを処理する部分とに分けることもできる。このとき、新たなユーザートラフィック処理のためのAGと、制御用トラフィックを処理するAGとの間で新たなインターフェースを使用して互いに通信することができる。一つのeNBには、一つ以上のセル(cell)が存在する。eNB間では、ユーザートラフィック又は制御トラフィック伝送のためのインターフェースを使用することができる。CN(Core Network)は、AG、及びUEのユーザー登録などのためのネットワークノードなどで構成することができる。E―UTRANとCNを区分するためのインターフェースを使用することができる。AGは、TA(Tracking Area)単位で端末の移動性を管理する。TAは、複数のセルで構成され、端末は、特定TAから他のTAに移動する場合、AGに自身が位置したTAが変更されたことを知らせる。
図2は、E―UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)のネットワーク構造を示す図である。
E―UTRANシステムは、既存のUTRANシステムから進化したシステムである。E―UTRANは各基地局(eNB)で構成され、各eNBはX2インターフェースを介して連結される。X2ユーザー平面インターフェース(X2―U)は各eNB間で定義される。X2―Uインターフェースは、ユーザー平面PDUの非保障伝達(non guaranteed delivery)を提供する。X2制御平面インターフェース(X2―CP)は、二つの隣接eNB間で定義される。X2―CPは、eNB間のコンテキスト(context)伝達、ソースeNBとターゲットeNBとの間のユーザー平面トンネルの制御、ハンドオーバー関連メッセージの伝達、アップリンク負荷管理などの機能を行う。
eNBは、無線インターフェースを介して端末と連結され、S1インターフェースを介してEPC(Evolved Packet Core)に連結される。S1ユーザー平面インターフェース(S1―U)は、eNBとS―GW(Serving Gateway)との間で定義される。S1制御平面インターフェース(S1―MME)は、eNBとMME(Mobility Management Entity)との間で定義される。S1インターフェースは、EPS(Evolved Packet System)ベアラサービス管理機能、NAS(Non―Access Stratum)シグナリングトランスポート機能、ネットワークシェアリング、MME負荷バランシング機能などを行う。
図3は、3GPP無線接続網規格を基盤にした端末とE―UTRANとの間の無線インターフェースプロトコルの制御平面及びユーザー平面構造を示す図である。
図3を参照すると、無線インターフェースプロトコルは、水平的に物理層(Physical Layer)、データリンク層(Data Link Layer)及びネットワーク層(Network Layer)からなり、垂直的にはデータ情報伝送のためのユーザー平面と、制御信号(Signaling)伝達のための制御平面とに区分される。図2のプロトコル層は、通信システムで広く知られている開放型システム間相互接続(Open System Interconnection;OSI)基準モデルの下位3個の層に基づいてL1(第1の層)、L2(第2の層)及びL3(第3の層)に区分することができる。
制御平面は、端末とネットワークがコールを管理するために用いる各制御メッセージが伝送される通路を意味する。ユーザー平面は、アプリケーション層で生成されたデータ、例えば、音声データ又はインターネットパケットデータなどが伝送される通路を意味する。以下、無線プロトコルの制御平面とユーザー平面の各層を説明する。
第1の層である物理層は、物理チャンネル(Physical Channel)を用いて上位層に情報伝送サービス(Information Transfer Service)を提供する。物理層は、上位にある媒体接続制御(Medium Access Control)層とは伝送チャンネル(Transport Channel)を介して連結されている。前記伝送チャンネルを介して媒体接続制御層と物理層との間でデータが移動する。送信側と受信側の物理層間では、物理チャンネルを介してデータが移動する。前記物理チャンネルは、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式で変調され、時間と周波数を無線資源として活用する。
第2の層の媒体接続制御(Medium Access Control;MAC)層は、論理チャンネル(Logical Channel)を介して上位層である無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)層にサービスを提供する。第2の層のRLC層は、信頼性のあるデータ伝送をサポートする。RLC層の機能は、MAC内部の機能ブロックとして具現することもできる。この場合、RLC層は存在しないこともある。第2の層のPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層は、IPv4やIPv6などのIPパケットの伝送時に帯域幅の狭い無線インターフェースで効率的に伝送するために不要な制御情報を減少させるヘッダー圧縮(Header Compression)機能を行う。
第3の層の最下部に位置した無線資源制御(Radio Resource Control;RRC)層は、制御平面のみで定義され、各無線ベアラ(Radio Bearer;RB)の設定(Configuration)、再設定(Re―configuration)及び解除(Release)と関連して論理チャンネル、伝送チャンネル及び物理チャンネルの制御を担当する。RBは、端末とE―UTRANとの間のデータ伝達のために第2の層によって提供されるサービスを意味する。このために、RRC層は、端末とネットワークとの間でRRCメッセージを互いに交換する。端末のRRC層と無線ネットワークのRRC層との間にRRC連結(RRC Connected)がある場合、端末はRRC連結状態(Connected Mode)にあり、そうでない場合、RRC休止状態(Idle Mode)にある。
RRC層の上位にあるNAS(Non―Access Stratum)層は、セッション管理(Session Management)と移動性管理(Mobility Management)などの機能を行う。
eNBを構成する一つのセルは、1.25Mhz、2.5Mhz、5Mhz、10Mhz、20Mhzなどの帯域幅のうち一つに設定され、多くの端末にダウンリンク又はアップリンク伝送サービスを提供する。互いに異なるセルは、互いに異なる帯域幅を提供するように設定することができる。
ネットワークから端末にデータを伝送するダウンリンク伝送チャンネルとしては、システム情報を伝送するBCH(Broadcast Channel)、ページングメッセージを伝送するPCH(Paging Channel)、ユーザートラフィックや制御メッセージを伝送するダウンリンクSCH(Shared Channel)などがある。ダウンリンクマルチキャスト又は放送サービスのトラフィック又は制御メッセージの場合、ダウンリンクSCHを介して伝送されてもよく、又は、別途のダウンリンクMCH(Multicast Channel)を介して伝送されてもよい。一方、端末からネットワークにデータを伝送するアップリンク伝送チャンネルとしては、初期制御メッセージを伝送するRACH(Random Access Channel)、ユーザートラフィックや制御メッセージを伝送するアップリンクSCH(Shared Channel)がある。
伝送チャンネルの上位にあり、伝送チャンネルにマッピングされる論理チャンネルとしては、BCCH(Broadcast Control Channel)、PCCH(Paging Control Channel)、CCCH(Common Control Channel)、MCCH(Multicast Control Channel)、MTCH(Multicast Traffic Channel)などがある。
1.2 異機種ネットワーク配置(Heterogeneous Network Deployment)
図4は、異機種ネットワーク配置の一例を示す図である。
次世代移動通信システムでは、マルチメディアなどのデータサービスをより安定的に保障するために、マクロセル基盤の同種網に低電力/近距離通信のためのスモールセルであるマイクロセル、ピコセル、及び/又はフェムトセルが混在した階層的セル構造(hierarchical cell structure)あるいは異機種セル構造(Heterogeneous Cell Structure)の導入に対する関心が高まっている。
これは、既存の基地局配置に対するマクロセルの追加的な設置は、システム性能の向上に比べて、その費用及び複雑度の面で非効率的であるためである。現在、通信網で考慮中の異機種網の構造は、図4のような形態からなる。
図4において、マクロセルを管理及びカバーする基地局をマクロ基地局(MeNB:Macro eNodeB)と定義し、マクロ基地局のマクロセル内で動作する端末をマクロ端末(MUE:Macro UE)と定義する。また、ピコセルを管理及びカバーする基地局をピコ基地局(PeNB:Pico eNodeB)と称し、ピコ基地局のピコセル内でスケジューリングを受ける端末をピコ端末(PUE:Pico UE)と称する。また、フェムトセルを管理及びカバーする基地局をフェムト基地局(FeNB:Femto eNodeB)と称し、フェムト基地局からスケジューリングを受ける端末をフェムト端末と称する。
図4を参照すると、一つのマクロセル内には多数のマイクロセルが共存し得る。このとき、各マイクロセルは、セル調整(cell coordination)方式に従って資源の割り当てを受け、該当の各UEをサービスする。このようなマイクロセルの種類は、接続方式に従って二つの種類に分けられる。
(1)OSG(Open access Subscriber Group)タイプ:OSGタイプマイクロセルの場合、既存のマクロUE又は他のマイクロUEの接続を許容するセルであって、自身のセル又はマクロセルへのハンドオーバーが可能である。OSGタイプは、NCSG(Non Close access Subscriber Group)と称することができる。
(2)CSG(Close access Subscriber Group)タイプ:CSGタイプマイクロセルの場合、既存のマクロ端末又は他のマイクロ端末の接続を認証なしでは許容しないセルを意味する。したがって、自身のセルあるいはマクロ基地局へのハンドオーバーが不可能である。
1.3 エネルギー節約(ES:Energy Saving)状態
環境保存及び気候変化解決問題などは、私達が今日当面している各問題である。エネルギー価格の引き上げと共に、特に通信環境でネットワーク運営者等にエネルギーコストを減少させるための手段としてインセンティブが与えられている。
移動ネットワークのO&M(Operation And Management)は、カバレッジ、処理容量及びサービス品質は維持し、エネルギー消耗は最小化する政策を樹立するように運営者等を許容することによってエネルギー節約に寄与することができる。カバレッジ、処理容量及びサービス品質に許容された影響は、運営者等の政策によって決定される。
特定セルがエネルギー節約(ES:Energy Saving)状態に転換される場合、ES状態のセル(以下、ESセル)の代わりにESセルの負荷をカバーする各隣近セルが必要である。ESセルに対する全てのトラフィックは、ES状態に進入する前に他のオーバーレイセル(overlay cell)又はアンブレラセル(umbrella cell)に移しなければならない。しかし、ESセルの導入により、ネットワーク内にカバレッジホールを作ったり、各隣近セルに過度の負荷を付加してはならない。
ES状態のセルは、アウトレイジ(cell outage)又は故障状態(fault condition)にあると見なしてはならない。UEがESセルに移動した結果として発生する如何なる条件に対しても、IRPマネジャーにアラームをしてはならない。さらに、エネルギー節約のために、再使用可能な各エネルギーソース(例えば、風、太陽エネルギーなど)が移動ネットワークに導入される必要がある。
以下、ESM(Energy Saving Management)コンセプトは、他の異種網(例えば、UMTS及びLTE/LTE―Aシステムなど)に適用することができる。それにもかかわらず、このようなESMコンセプトの一部は、特定RAT及びネットワーク要素に限定することができ、特定解決策が必要である。
図5は、エネルギー節約目的の多様な処理容量要求によるネットワーク配置の一例を示す図である。特に、(a)は、ピークトラフィック環境を示し、(b)は、オフピークトラフィック環境を示す。
図5(a)を参照すると、運営者等は、ピークトラフィック環境で地理的領域当たりの処理容量を増加させるようにセル当たりのより小さいカバレッジ領域を用いるために、スモールセルのカバレッジを動的に構成することができる。
この場合、いくつかの基地局は、オフピーク時間にエネルギー節約状態に転換される他の隣近セルに対するカバレッジを提供することができる。このために、ES状態に転換しようとする各基地局は、現在連関している各端末が他の隣近セルにハンドオーバーを行うように指示する。その後、各ESセルは、オフピーク時間に伝送電力及びそれらのセルに対する他の構成パラメーターを調整することができる。
しかし、特定基地局でエネルギー節約状態を活性化し、他のセルに対するカバレッジを増加するために各無線パラメーターを修正することは、他の隣近セル及び周波数レイアウト(例えば、干渉制御など)などの他の隣近セルの各関係に影響を及ぼし得る。特定シナリオに基づいて、基地局でエネルギー節約状態を活性化することは、該当の地域で全ての無線―伝送―関係機能の変更をもたらし得る。例えば、エネルギー消耗の減少及び暗黙的な追加エネルギー節約をもたらし得る。
前記シナリオによるエネルギー節約管理は、図5(b)に示したオフピークタイムに対する理想的な結果を導くことができる。例えば、一つの基地局が、電力がオンになった状態で残っており(ES―Compensate状態と図示)、エネルギー節約状態(eSavingと図示)である各隣近基地局のカバレッジを受け取る。
他のネットワーク配置として、一つ以上の基地局がオーバレイされた状況を仮定することができる。サービス連結性を保障し、サービスに副作用を与えないために(例えば、端末は、ES状態である基地局領域で電力をオンにすることができる)、他の基地局によってオーバレイされた基地局のみ(すなわち、一つの基地局によってサービスを受ける領域は、更に他の基地局によってカバーされ得る)がES状態に入ることができる。
このようなシナリオで、レガシーシステム(例えば、2G/3Gシステム)は、E―UTRANと共に無線カバレッジを提供することができる。これと類似する他の例として、無線カバレッジは、他の周波数を有するE―UTRANによってカバーされ得る。すなわち、周波数帯域間の基地局オーバレイである。
本発明の各実施例で使用される各基地局は、マクロセル(広い領域基地局)、マイクロセル(中間範囲基地局)、ピコセル(地域基地局)及びフェムトセル(仮定基地局に特化)などに区分することができる。このような基地局のカテゴリーは、周波数帯域間の基地局オーバレイシナリオを向上させるために適用することができる。
2.動的セルのオン/オフ
エネルギー節約(ES:Energy Saving)又は干渉調整/除去の目的でセルの負荷などを考慮し、セルの電力をオン・オフにすることができる。例えば、特定時間と空間でのネットワーク負荷(load)が異なる様相に表れ、負荷のないセルが伝送する信号(例えば、同期信号、参照信号)は、エネルギー浪費であるだけでなく、隣接セルに干渉信号として作用する。したがって、セルの負荷が少ないか又はセルの負荷がない場合、ESと干渉調整/除去の目的でセルの電力をオン・オフにすることができる。
このとき、セルの電力を「オフ」にするという意味は、セルの特定機能やネットワーク要素などの電力を完全にオフにする場合と、一部の無線資源の使用を制限する場合などを全て含むことができる。すなわち、本発明の各実施例では、セルの電力をオフにする範囲に制限を受けない。
また、機能的な面でセルの電力をオフにする場合、セルは、ダウンリンク信号の伝送とアップリンク信号の受信を全て行わないか、ダウンリンク信号の伝送及びアップリンク信号の受信のうちいずれか一つのみを行うことができる。例えば、DL信号伝送は行い、UL信号は受信しないこともある。
セルの電力を「オン」にするという意味は、オフ状態のセルが特定機能やネットワーク要素などの電力を完全にオンにする場合と、一部の無線資源の使用を許容する場合などを全て含むことができる。
また、機能的な面でセルの電力をオンにする場合、セルは、ダウンリンク信号の伝送とアップリンク信号の受信を全て行うか、ダウンリンク信号の伝送及びアップリンク信号の受信のうちいずれか一つのみを行うことができる。例えば、DL信号の伝送は行い、UL信号は受信しないこともある。
勿論、本発明の各実施例で説明するセルのオン又はオフは、このようなDL/UL信号の送受信とは関係なく適用することができる。本発明の各実施例で使用するセルは、マクロセルとスモールセル(例えば、マイクロセル、ピコセル、フェムトセルなど)に全て適用することができる。
セルの電力をオン・オフにする場合、各セル間の干渉に大きな影響を与えることができ、セル電力のオン・オフ頻度に応じて干渉の変動(interference fluctuation)幅が非常に大きくなり得る。特に、各セルが互いに密集するように配置されたり、特定セルが周辺に位置した各隣近セルと同一の周波数帯域を使用する場合は、各セル間の干渉が深化され得る。
例えば、特定セルの電力をオンにする場合、該当のセルと同一の周波数を使用する各周辺セルが受ける干渉は増加し得る。このとき、特定セルと隣接した位置で同一の周波数を使用する各セルが密集するように配置されるほど、特定セルのオンによって周辺の各セルが受ける干渉の影響はさらに大きくなる。また、特定セルの電力をオフにする場合、特定セルと同一の周波数を使用する各周辺セルが受ける干渉量は減少し得る。
セルの電力を調節しながらセルをオン/オフにする場合、該当のセルはエネルギーを節約することができる。しかし、セルのオン/オフによって周辺の他のセルに印加される干渉が非常に大きくなり得るので、該当のセルのみならず、各隣近セルに及ぼす影響も考慮しなければならない。また、任意のセルの電力調節により、いずれかの各端末はRLF(Radio Link Failure)を経験し得るので、端末に及ぼす影響も考慮しなければならない。
また、セルをオン/オフにする場合、該当のセルのカバレッジをいずれの隣近セルで補償するかを決定しなければならない。その理由は、いずれかのセルのオフ時、該当のカバレッジを補償する隣近セルがない場合、該当のセル領域はカバレッジホールになり得るためである。
したがって、本発明の各実施例では、ES状態に転換しようとするセルの電力をオン/オフにするとき、オン・オフセルのオフにするカバレッジを補償する各隣近セルを決定する方法を提供する。
2.1 オン・オフセルと補償セル
本発明の各実施例において、ES状態に転換するためにセルの電力をオン又はオフにするセルをオン・オフセル、エネルギー節約(ES)セル、第1のセル又は第1の基地局と定義することができる。また、オン・オフセルのカバレッジを補償ためのセルを補償セル、エネルギー節約補償(ES compensate)セル、第2のセル又は第2の基地局と定義することができる。また、各スモールセルがクラスター(cluster)を構成するとき、マクロセルとの調整のためのセル(すなわち、スモールセルクラスターヘッダー((small cell cluster header))などを定義することができる。
これら各セルの構成は、オン・オフセル及び補償セルが設置される場合にO&Mによって構成したり、マクロセル又はネットワークによって構成したり、又は、周辺の各スモールセルとの分散方法などによって構成することができる。このようなスモールセル構成に対する情報は、各セル間のバックホールを形成するときに交換したり、動的セルのオン・オフのために他のセルとのシグナリングを介して交換することができる。
容量制限ネットワークケース(Capacity―limited network use case)では、一つあるいは多数のオン・オフセルをオフにする場合、周辺にある各補償セルは、オフにする各セルの既存のカバレッジをカバーするためにES補償状態に転換することができる。このとき、ES状態に転換する各オン・オフセルとES補償状態に転換する各補償セルの電力調節は、ワンステップ又はマルチステップで行うことができる。
ワンステップで電力が調節される場合は、各オン・オフセルをオフにしてES状態に転換する前に、まず、各オン・オフセルの周辺にある各補償セルをES補償状態に転換することによってオン・オフセルのカバレッジをカバーできるようにし、その後、各オン・オフセルをES状態に転換する。
マルチステップで電力が調節される場合は、各オン・オフセルと各補償セルの電力をマルチステップで調節することによって、オン・オフセルのカバレッジを漸進的にオン・オフにすることができる。すなわち、オン・オフセルをオフにする場合、カバレッジの一定部分をES補償状態に転換した補償セルがカバーできるようにし、各オン・オフセルの電力も漸進的に減少させることができる。
スモールセルが密集して配置される場合、オン・オフにする各セルと各補償セルの動作を中央制御器が制御する集中化(centralized)方式を考慮することができる。しかし、集中化方式の場合、全てのセルの負荷情報などが全て制御器(controller)に伝送されなければならない。したがって、このような集中化方法によると、シグナルオーバーヘッドが大きくなり、ネットワーク負荷と複雑度が高くなり得る。また、マクロセルとスモールセル、スモールセル間のバックホールが非理想的バックホールで構成されたり、又はバックホールが構成されないこともある。したがって、集中化方式の場合、ネットワークの調整時に遅延に対する保障を行えないこともあり、マクロセルやネットワークが全てのスモールセルを調整できないこともある。すなわち、ネットワークエネルギー節約のためにスモールセルを動的にオン・オフにする状況で、スモールセルのカバレッジを考慮すると、スモールセルのオン・オフによって制御/調整されなければならない領域は限定的であり得る。
したがって、以下では、分散方式で各基地局間でオン・オフセル及び補償セルを決定する各方法に対して説明する。
2.2 ワンステップ電力調節方法
図6は、ワンステップ電力調節方法としてオン・オフセルが補償セルを決定する方法のうち一つを示す図である。
図6において、第1の基地局(eNB1)は、電力をオフにするオン・オフセルで、第2の基地局(eNB2)及び第3の基地局(eNB3)は、第1の基地局とスモールセルクラスターを構成すると仮定する。すなわち、第2の基地局及び/又は第3の基地局は、ES補償セル又はオン・オフセルになり得る。図6において、第2の基地局及び第3の基地局は、それぞれ一つずつ図示したが、多数個を使用してもよい。
オン・オフセルである第1の基地局は、該当のセルの負荷が少ないか、該当のセルの負荷がない場合、セルのオフ、すなわち、ES状態に進入することを決定することができる(S601)。
第1の基地局は、ES補償状態に転換可能な各ES補償候補セルとしていずれのセルがあるかを確認するために、自身の隣接セル、自身の属したスモールセルクラスター単位又はクラスター内で予め定義された各セルにES補償候補要請(ES compensate candidate request)メッセージを伝送することができる。図6では、第1の基地局は、隣近基地局である第2の基地局にES補償候補要請メッセージを伝送する(S603)。
S603段階において、ES補償候補要請メッセージは、メッセージタイプフィールド(すなわち、ES補償候補要請メッセージであることを示す指示子)、ソース基地局(source eNB)のセル識別子(Cell ID)、対象基地局(destination eNB)のセル識別子、ソース基地局の負荷情報などを含むことができる。
ES補償候補要請メッセージを受信した第2の基地局は、自身の負荷状態などを確認し、ES補償セルとして動作可能であるか否かを示すための応答メッセージであるES補償候補応答メッセージ(ES compensate candidate response message)を第1の基地局に伝送する。すなわち、第2の基地局は、第1の基地局のセルカバレッジをカバーするために自身のセルを拡張することによって第1の基地局のセルを補償できると判断する場合、ES補償候補応答メッセージを第1の基地局に伝送することができる(S605)。
S605段階において、ES補償候補応答メッセージは、メッセージタイプフィールド(すなわち、ES補償候補応答メッセージであることを示す指示子)、ソース基地局のセル識別子(Cell ID)及び目的基地局のセル識別子などを含むことができる。
第2の基地局が自身の負荷状態を確認した後、第1の基地局のセルを補償できない場合は、ES補償候補要請メッセージに対する応答として、S605段階でES補償候補失敗メッセージ(ES compensate candidate failure message)を伝送することができる。例えば、第2の基地局の容量がES補償状態に転換できない場合(すなわち、自身の最大伝送電力レベルが低い場合など)、又は第2の基地局もES状態に転換すると決定した場合などは、第2の基地局をES補償状態に転換することができない。
ES補償候補失敗メッセージは、メッセージタイプフィールド(すなわち、ES補償候補失敗メッセージを示す指示子)、ソース基地局のセル識別子、目的基地局のセル識別子及び補償失敗原因を示す原因フィールドなどを含むことができる。すなわち、各補償失敗原因は、それぞれ既に定義された方法によって特定値にマッピングされ、原因フィールドには予め定義された方法によって該当の特定値がマッピングされ得る。
第1の基地局は、S603段階及びS605段階を行うことによって、ES補償状態に転換可能なセルがあるか否かを確認することができる。このとき、第1の基地局は、ES補償候補応答メッセージを伝送した一つ以上の第2の基地局を全てES補償状態に転換可能な各候補セルである各ES補償候補セルと決定することができる。又は、第1の基地局は、ES補償候補応答メッセージを伝送した一つ以上の第2の基地局のうち既に定義された特定条件に適した各セルのみを限定して各ES補償候補セルと決定することができる。例えば、第1の基地局は、各第2の基地局のうち信号が最も強い基地局又は信号の強さが特定しきい値を超える各基地局をES補償候補セルと決定することができる(S607)。
第1の基地局は、ES補償候補セルと決定した一つ以上の第2の基地局に、ES補償候補セルであることを指示するためのES補償候補セル指示子(ES compensate candidate cell(s) indicator)メッセージを伝送することができる(S609)。
ES補償候補セル指示子メッセージは、メッセージタイプフィールド(すなわち、ES補償候補セル指示子メッセージであることを示す指示子)、ソース基地局のセル識別子、目的基地局のセル識別子などを含むことができる。S607段階及びS609段階は選択的に行うことができる。
S609段階でES補償候補セル指示子を受信した第2の基地局、又は、S603段階でES補償候補要請メッセージを受信した後でES補償状態に転換できると決定し、ES補償候補応答メッセージを伝送した第2の基地局は、隣近にES状態に転換するオン・オフセルがさらにあるか否かを確認するためにES候補要請メッセージを一つ以上の第3の基地局に伝送することができる(S611)。
このとき、一つ以上の第3の基地局は、第2の基地局の隣近セル、第2の基地局が属したスモールセルクラスター単位の各スモールセル、又は、スモールセルクラスター内で予め定義された(例えば、マクロセルの構成情報など)各スモールセルになり得る。また、ES候補要請メッセージは、メッセージタイプフィールド(すなわち、ES候補要請メッセージであることを示す指示子)、ソース基地局のセル識別子、目的地基地局のセル識別子などで構成することができる。
図6において、ES候補要請メッセージを受信した各第3の基地局のうち自身のロードが少ないか又はロードがない第3の基地局は、ES状態に進入すると決定することができる。このような第3の基地局は、ES候補要請メッセージに対する応答として、第3の基地局がES状態に進入することを知らせるためにES候補応答メッセージを第2の基地局に伝送する(S613)。
ES候補応答メッセージは、メッセージタイプフィールド(すなわち、ES候補応答メッセージであることを示す指示子)、ソース基地局のセル識別子、目的基地局のセル識別子などを含むことができる。
本発明の他の側面として、ES候補要請メッセージを受信した各第3の基地局のうちES状態に転換しないと決定した各セルがあり得る。これら各第3の基地局は、ES状態に進入しないことを指示するために、S613段階でES候補応答メッセージの代わりにES候補失敗メッセージを第2の基地局に伝送することができる。
ES候補失敗メッセージは、メッセージタイプフィールド(すなわち、ES候補失敗メッセージであることを示す指示子)、ソース基地局のセル識別子、目的基地局のセル識別子、及びES状態転換の失敗原因を示すための原因フィールドなどを含むことができる。原因フィールドは、ES状態転換失敗の原因として、セルの負荷が多いこと、又はセルの動的オン・オフによる処理容量の不足などの理由などを示すことができる。
ES候補応答メッセージを受信したES補償セル(すなわち、第2の基地局)は、ES状態に進入しようとする各第3の基地局に対する情報を含むES候補セル指示子(ES candidate cell indicator)メッセージを第1の基地局に伝送することができる(S615)。
ES候補セル指示子メッセージは、メッセージタイプフィールド(すなわち、該当のメッセージがES候補セル指示子メッセージであることを示す指示子)、ES候補応答メッセージを伝送した各セル(すなわち、一つ以上の第3の基地局)に対するセル識別子、ソース基地局のセル識別子、目的基地局のセル識別子などを含むことができる。
ES候補セル指示子メッセージを受信した第1の基地局は、一つ以上のES補償セルを決定することができる。例えば、各ES補償候補セル(すなわち、第2の基地局)の周辺にES状態に転換しようとする第3の基地局が最も多いES補償候補セルをES補償セルと決定することができる(S617)。
また、第1の基地局は、ES補償セルと決定した一つ以上の第2の基地局(すなわち、各ES補償セル)に該当の基地局がES補償セルと決定されたことを知らせるためのES補償セル指示子(ES compensate cell indicator)メッセージを伝送する(S619)。
ES補償セル指示子メッセージは、メッセージタイプフィールド(すなわち、ES補償セル指示子メッセージであることを示す指示子)、ソース基地局のセル識別子、目的基地局のセル識別子、ES補償セルをES補償状態に転換する時点及び時間を示すタイマー情報、ES補償セルの電力を調節するのに必要な電力パラメーター(例えば、ES補償セルの電力値など)、ES状態に転換しようとする各第3の基地局を示すES状態セルリスト情報などを含むことができる。
ES補償セル指示子を受信した第2の基地局は、タイマー情報が示す時点及び時間で第1の基地局及び/又はES状態セルリストに表示された各第3の基地局のセル領域をカバーするためにES補償状態に転換する。このとき、第2の基地局は、電力パラメーターで示す電力大きさ値で伝送電力を調節することによってカバレッジを拡張することができる(S621)。
ES補償状態に転換した第2の基地局は、第2の基地局をES補償状態に転換することによって第1の基地局及び/又は第3の基地局のセルカバレッジを補償できることを知らせるためにES補償完了指示子(ES compensate complete indicator)メッセージを第1の基地局及び/又は第3の基地局に伝送する(S623a、S623b)。
ES補償完了指示子メッセージは、メッセージタイプフィールド(すなわち、ES補償完了指示子であることを示す指示子)、ソース基地局のセル識別子、目的基地局のセル識別子、ES状態に転換する時点及び時間を示すタイマー情報、ES補償完了指示子メッセージを伝送するセル(すなわち、第2の基地局)のセル識別子を含むことができる。
ES補償完了指示子メッセージを受信した第1の基地局及び/又は第3の基地局は、自身のセルをサービングセルとする各端末にES状態に転換することを知らせるためにES状態転換メッセージ(ES state transition message)を伝送することができる(図示せず)。
ES状態転換メッセージは、メッセージタイプフィールド(ES状態転換メッセージであることを示す指示子)、ES状態に転換する時点及び時間を示すタイマー情報、各ES補償セル(各第2の基地局)を示すセルリストなどを含む。また、ES状態転換メッセージは、RRC信号を介して伝送することができる。
ES状態転換メッセージを受信した端末は、サービングセル(例えば、第1の基地局又は第3の基地局)をES状態に転換することが分かる。したがって、端末は、自身のサービングセルでES状態転換メッセージに含まれたタイマー情報が示す時点及び時間が満了する前にES補償セルにハンドオーバーを行うことができる。
また、ES状態に転換する第1の基地局及び/又は第3の基地局は、ES状態に転換する前に自身のセルをサービングセルとする端末を各ES補償セルにハンドオーバーする手順を行うことができる。
再び図6を参照すると、ES補償完了指示子メッセージを受信した第1の基地局及び/又は第3の基地局は、タイマー情報が示す時点でタイマー時間が満了する前にES状態に転換することができる(S625a、S625b)。
第1の基地局及び/又は第3の基地局は、ES状態への転換が完了した後、ES補償セルへのES状態転換の完了を示すES完了指示子メッセージ(ES complete indicator message)を第2の基地局に伝送することができる(図示せず)。
ES完了指示子メッセージは、メッセージタイプフィールド(すなわち、ES完了指示メッセージであることを示す指示子)、ソース基地局のセル識別子、目的基地局のセル識別子などを含むことができる。
本発明の各実施例で使用されるセル識別子としては、物理セル識別子(PCID:Physical Cell ID)又はグローバルセル識別子(GCID:Grobal Cell ID)などがある。また、図6のS607段階及びS609段階は選択的に行うことができる。S607段階及びS609段階が行われない場合は、S603段階でES補償候補要請メッセージを受信した一つ以上の第2の基地局が、追加的にES状態に転換するセルがあるか否かを確認するためにES候補要請メッセージを一つ以上の第3の基地局に伝送することができる。以後の動作は、図6で説明した各段階を参照する。
ES状態に転換すると決定した第1の基地局でES補償状態に転換しなければならない各セル(すなわち、各第2の基地局)を決定するために、図6で示した過程を全て行うことができる。しかし、この場合は、各セル間で送受信しなければならないシグナリングオーバーヘッドが大きくなり得る。また、追加的にES状態に進入しようと決定した各セル(例えば、第3の基地局)が全て図6の過程を行う場合、ES状態に進入しようと決定した各セルごとに多数のES補償セルを決定することができる。また、図6のような過程を通じて決定された各ES補償セルをES補償状態に転換する場合、すなわち、各ES補償セルがカバレッジを拡張するために高い伝送電力を使用する場合は、セル間干渉が大きくなり得る。
したがって、ES補償状態に転換する各セルを決定するために伝送される各メッセージ(例えば、ES補償候補要請メッセージ、ES補償候補セル指示子メッセージ及び/又はES候補要請メッセージなど)内にタイマー情報を含ませることができる。これら各メッセージを受信した各セルは、該当のメッセージを受信した後、タイマー情報が示す時間が経過する前まで自身のES状態に転換しようと決定したにもかかわらず、周辺の各セルのうちES補償状態に転換しようとする各セルを決定するための上述した過程を行わないように設定することができる。
図7は、ワンステップ電力調節方法としてオン・オフセルが補償セルを決定する方法のうち他の一つを示す図である。
図7の基本仮定は、図6と同一である。したがって、図7に対する説明は、図6と異なる部分に対してのみ説明する。すなわち、S701段階〜S709段階に対する説明は、図6のS601段階〜S609段階に対する説明を参照することにする。
ES補償セルである第2の基地局は、周辺基地局、第2の基地局が属したスモールセルクラスター単位の各セル、又はクラスター内の予め定義された各スモールセルに追加的にES状態に転換するか否かを確認するためにES候補要請メッセージを伝送する(S711)。
このとき、ES候補要請メッセージには、該当のメッセージがES候補要請メッセージであることを示すタイプフィールド、ソース基地局のセル識別子、目的基地局のセル識別子、及びES状態に転換しようとする第1の基地局のセル識別子などを含ませることができる。
ES候補要請メッセージを受信した一つ以上の第3の基地局は、自身の負荷状態を基盤にしてES状態に転換するか否かを決定することができる。例えば、各第3の基地局のうち負荷が基準値以下に小さいか、負荷のない各基地局はES状態に転換することができる。ES状態に転換しようとする第3の基地局は、ES候補要請メッセージに対する応答としてES候補応答メッセージを伝送することができる。このとき、第3の基地局は、ES候補要請メッセージに含まれた第1の基地局のセル識別子を基盤にして第1の基地局がES補償セルを決定するセルであって、ES状態に転換することを認識することができる。したがって、第3の基地局は、ES候補応答メッセージを第1の基地局に伝送することができる(S713)。
本発明の他の側面として、ES候補要請メッセージを受信した各第3の基地局のうちES状態に転換しないと決定した各第3の基地局は、S713段階でES候補失敗メッセージを第1の基地局に伝送することができる。
ES候補失敗メッセージは、メッセージタイプフィールド(すなわち、ES候補失敗メッセージであることを示す指示子)、ソース基地局のセル識別子、目的基地局のセル識別子、ES候補要請メッセージを伝送したセルのセル識別子、ES失敗原因を示す原因フィールドなどを含むことができる。原因フィールドは、セルの負荷が多いか、又は、セルの動的オン・オフに対する容量がないなどの理由であり得る。
第1の基地局は、第3の基地局からES候補応答メッセージを受けた後、第1の基地局が属したクラスター内でES補償セルとして動作する第2の基地局を決定することができる(S715)。
S715段階〜S723段階に対する詳細な説明は、図6のS617段階〜S625段階に対する説明を参照することにする。
2.3 マルチステップ電力調節方法
図8は、スモールセルクラスター構造の一例を示す。このとき、図8(a)は、ワンステップ電力調節過程を示す図で、図8(b)は、マルチステップ電力調節過程を示す図である。
図8(a)を参照すると、最も中央にあるセルはES補償セルで、中間層にあるセルはES状態に進入するオン・オフセルである場合を仮定する。図8(a)の場合、図6〜図7で説明した方法を用いてES補償セルが決定されると、ES補償セルがカバレッジを拡張し、既存のオン・オフセルがサービスを提供する領域を補償した後、オン・オフセルは、電力を直ぐオフにしてES状態に進入する。
ワンステップ電力調節の場合は、ES補償状態に転換する各補償セルが、ES状態に転換しようとする各オン・オフセルのカバレッジを全てカバーするためには、ES状態に転換する各セルをESに転換する前に伝送電力を高めなければならない。このような動作は、ES状態に転換しようとするオン・オフセル及び各近隣セルに対して深刻な干渉を発生させ得る。
したがって、これを解決するための方法として、ES補償状態に転換する補償セルとES状態に転換しようとする各オン・オフセルの電力を全てマルチステップで調節するように制御することができる。すなわち、マルチステップで補償セルとオン・オフセルとが重なるカバレッジ領域を、ワンステップ電力制御方法を適用したときより少なく設定することによって干渉の影響を減少させることができる。
図8(b)を参照すると、ES補償セルが決定された後、オン・オフセルの電力は、直ぐオフにせず、いくつかの段階(図8では3段階)にわたって漸次減少させることができる。また、ES補償セルの伝送電力も、いくつかの段階にわたって高めることができる。このとき、最外郭に位置する各セルもES補償セルとして動作することができる。このようなマルチステップ電力調節によると、隣近基地局に及ぼす干渉を最小化することができる。
しかし、このようにマルチステップで電力を調節する方法を使用する場合は、ES補償状態に転換する補償セルとES状態に転換する各オン・オフセルの伝送電力を全て漸進的に上昇・低下させる。したがって、各オン・オフセルのカバレッジをカバーするためには、既存のワンステップ電力制御方法とは異なり、ES状態に転換する各オン・オフセルの全ての隣接したセルをES補償状態に転換しなければならない。
そのため、ワンステップ電力制御方法とは異なり、ES状態に転換する各オン・オフセルの隣接セルのES補償状態への転換有無を問い合わせる過程を追加することができる。すなわち、マルチステップ電力調節方法も、追加される過程を除いては、ワンステップ電力調節方法と類似する形に動作することができる。このとき、ES補償セルの決定前に、ES状態に転換する各オン・オフセルの隣接セルのES補償状態への転換有無を問い合わせる過程を行うことができる。又は、ES補償セルの決定後、ES状態に転換しようとする各セルの隣接セルのES補償状態への転換有無を問い合わせる過程を行うことができる。
以下では、ES補償セルを決定する過程でマルチステップで電力を調節する方法について説明する。
図9は、マルチステップ電力調節方法としてオン・オフセルが補償セルを決定する方法のうち一つを示す図である。
図9において、第1の基地局(eNB1)は、電力をオフにするオン・オフセルで、第2の基地局(eNB2)、第3の基地局(eNB3)及び第4の基地局(eNB4)は、第1の基地局とスモールセルクラスターを構成すると仮定する。すなわち、第2の基地局、第3の基地局及び/又は第4の基地局は、ES補償セル又はオン・オフセルになり得る。図9において、第2の基地局、第3の基地局及び第4の基地局は、それぞれ一つずつ図示したが、多数個を使用してもよい。
また、図9のS901段階〜S911段階は、図6で説明したS601段階〜S611段階と同一であるので、それについての説明は省略する。
図9は、オン・オフセルである第1の基地局でES補償セルを決定する前に、さらにES状態に転換する各セル(例えば、第3の基地局)の隣接セル(例えば、第4の基地局)をES補償状態に転換するか否かを確認する過程を行う方法に関する。
マルチステップ電力調節のために、図6で説明したワンステップ電力調節方法を行う過程でスモールセルクラスター内に第2の基地局以外にES補償セルになり得るスモールセルがあるか否かを確認する過程を追加することができる。
例えば、S911段階でES候補要請メッセージを受信した第3の基地局は、第4の基地局にES補償状態に転換可能であるかを問い合わせるためのES補償候補要請メッセージ(ES compensate candidate request message)を伝送することができる。このとき、第4の基地局は、隣接セル、第3の基地局が属したスモールセルクラスター単位の各セル、又はクラスター内で予め定義された各スモールセル(例えば、マクロセルから構成されたセル)になり得る(S913)。
このとき、第4の基地局がES補償状態に転換され得る場合は、ES補償状態に転換され得ることを示すES補償候補応答メッセージを第3の基地局に伝送することができる(S915)。
ES補償候補要請メッセージ及びES補償候補応答メッセージに対するメッセージフォーマットは、S603段階及びS605段階で使用される各メッセージのフォーマットと同一に構成することができる。また、S917段階〜S931段階も、図6で説明したS615段階〜S625段階と類似する形に行うことができる。以下では、説明の便宜上、図6と異なる部分に対してのみ説明することにする。
第3の基地局は、S917段階で一つ以上の第4の基地局のうちES補償セルになり得る各ES補償候補セルを示すES補償候補セルリストをさらに含むES候補応答メッセージを第2の基地局に伝送することができる。
第2の基地局は、S919段階でES補償候補セルリスト及びES状態に進入しようとする各第3の基地局に対するES状態セルリストを含むES候補セル指示子(ES candidate cell indicator)メッセージを第1の基地局に伝送することができる。
第1の基地局は、S921段階でES補償候補セルリスト及びES状態セルリストを基盤にして一つ以上のES補償セルを決定することができる。例えば、第1の基地局は、隣近にES状態に転換するセルが多い第2の基地局及び第4の基地局をES補償セルと決定することができる。
したがって、第1の基地局は、S923a段階及びS923b段階で第2の基地局及び第4の基地局がES補償セルと決定されたことを知らせるためにES補償セル指示子メッセージ(ES compensate cell(s) indicator message)を伝送する。
また、第1の基地局は、第3の基地局がESセルと決定されたことを知らせるためにESセル指示子メッセージ(ES cell(s) indicator message)を伝送することができる。ESセル指示子メッセージ(ES cell(s) indicator message)は、メッセージタイプフィールド(すなわち、ESセル指示子メッセージであることを示す指示子)、ソース基地局のセル識別子及び目的基地局のセル識別子などを含むことができる(図示せず)。
このとき、マルチステップ電力調節のために、第1の基地局は、自身が減少させる伝送電力を決定し、第2の基地局、第3の基地局及び第4の基地局に第1の基地局自身が減少させる伝送電力に対する電力情報、各ES補償セルが増加させなければならない伝送電力に対する電力情報及び/又は第3の基地局がESセルとして減少させなければならない伝送電力に対する情報をさらに伝送することができる(図示せず)。
その後、ES補償セル指示子メッセージを受信した第2の基地局及び第4の基地局は、該当のメッセージに含まれたタイマー情報を基盤にしてタイマーが満了する前にES補償状態に転換することができる(S925a、S925b)。
また、第2の基地局及び第4の基地局は、ES補償状態への転換が完了すると、第1の基地局及び/又は第3の基地局にES補償完了指示子メッセージを伝送する。
第1の基地局は、ES補償完了指示子メッセージを受信した後、ES状態に転換する(S931a)。また、第3の基地局は、ES候補要請メッセージを伝送した第2の基地局とES補償候補要請メッセージを受信した第4の基地局からES補償完了指示子メッセージを全て受信した後、ES状態に転換することができる(S931b)。
このとき、第1の基地局及び第3の基地局は、ES補償完了指示子メッセージに含まれるタイマー情報に基盤して、タイマー情報が示す時点からタイマー満了前までES状態に転換することができる。
ES補償完了指示子メッセージを受けた後、ES状態に転換する前に、第1の基地局及び第3の基地局は、自身のセルをサービングセルとする各端末にES状態転換メッセージを伝送することができる(図示せず)。ES状態転換メッセージは、メッセージタイプフィールド(ES状態転換メッセージであることを示す指示子)、ES状態に転換する時点及び時間を示すタイマー情報、各ES補償セルを示す補償セルリストなどを含むことができる。このとき、ES状態転換メッセージはRRC信号を介して端末に伝送することができる。
ES状態転換メッセージを受信した端末は、タイマー情報が示す時間以後に現在のサービスを受けるサービングセルがES状態に転換することが分かる。したがって、端末は、タイマーが満了する前に自身のサービングセルからES補償セルにハンドオーバーを行うことができる。
ES状態に転換するオン・オフセル(すなわち、第1の基地局及び第3の基地局)は、ES状態に転換する前に自身のセルをサービングセルとする端末がES補償セルにHOを行うようにする手順を行うことができる。又は、ES補償状態に転換された第2の基地局及び/又は第4の基地局は、ES補償セル指示子メッセージを伝送した第1の基地局及び/又は第3の基地局にES補償完了指示子メッセージを伝送することができる(S927a、S927b、S929a、S929b)。
ES補償完了指示子メッセージを受信した第1の基地局及び/又は第3の基地局は、ES状態に転換することができる(S931a、S931b)。
上述したES補償候補要請メッセージを伝送したセルが、各ES補償候補セルに隣接した各セル(例えば、隣接セル、スモールセルクラスター単位の各セル、又はクラスター内で予め定義された各スモールセル)のうちES状態に転換するセルがあるか否かに対する情報を獲得することによって、各ES補償候補セルのうち実際にES補償状態に転換する各セルを決定することができる。
図10は、マルチステップ電力調節方法としてオン・オフセルが補償セルを決定する方法のうち他の一つを示す図である。
図10の基本前提は図9と同じである。したがって、図10では、図9と異なる部分に対してのみ説明することにする。図10を参照すると、S1011段階で、第2の基地局は、ES候補要請メッセージを第3の基地局に伝送する。このとき、ES候補要請メッセージには、ES補償候補要請メッセージを伝送した第1の基地局(すなわち、ソース基地局)に対する情報を含ませることができる。
その後、第3の基地局は、隣近基地局、第3の基地局が属したスモールセルクラスター内のセル、又はクラスター内のセルのうちマクロ基地局が設定したセル(すなわち、第4の基地局)にES補償候補要請メッセージを伝送することによって、該当の各セルがES補償状態に転換可能であるか否かを問い合わせることができる(S1013)。
ES補償状態に転換可能である場合、第4の基地局は、ES補償候補応答メッセージを第3の基地局に伝送することができる(S1015)。
ES補償候補応答メッセージを受信した第3の基地局は、オン・オフセルである第1の基地局にES候補応答メッセージを直ぐ伝送することができる。このとき、ES候補応答メッセージには、各第4の基地局のうちES補償状態に転換する各セルを示す補償セルリストを含ませることができる(S1017)。
ES候補応答メッセージを受信した第1の基地局は、補償セルリストと追加的にES状態に転換する各基地局を考慮してES補償セルを決定することができる(S1019)。
その後、S1021段階〜S1029段階は、図9のS923段階〜S931段階と同一であるので、図9の説明を参照することにする。
図11は、マルチステップ電力調節方法としてオン・オフセルが補償セルを決定する方法のうち更に他の一つを示す図である。
特に、図11は、オン・オフセルである第1の基地局でES補償セルを決定した後、ES状態に転換する各セルの隣接セルのES補償状態への転換有無を問い合わせる過程を行う方法に関する。
オン・オフセルである第1の基地局は、S1101段階〜S1115段階を行った後、S1117段階でES補償状態に転換しようとする補償セルを決定することができる。このとき、S1101段階〜S1117段階は、図6のS601段階〜S617段階と同じである。
その後、第1の基地局は、ES補償セルと決定された一つ以上の第2の基地局に、ES補償セルと決定されたことを知らせるためにES補償セル指示子メッセージを伝送する(S1119)。
ES補償セル指示子メッセージを受信した第2の基地局は、S1113段階でES候補応答メッセージを伝送した各第3の基地局にESセル指示子メッセージを伝送する。ESセル指示子メッセージ(ES cell(s) indicator message)は、メッセージタイプフィールド(すなわち、ESセル指示子メッセージであることを示す指示子)、ソース基地局のセル識別子、目的基地局のセル識別子などを含むことができる(S1121)。
ESセル指示子メッセージを受信した各第3の基地局は、自身がES状態に転換可能なセルであることを認識することができる。したがって、各第3の基地局は、ES補償状態に転換するオン・オフセルがさらにあるか否かを確認するために各第3の基地局の隣接セル、第3の基地局が属したスモールセルクラスター単位の各スモールセル、又はクラスター内に予め定義された各スモールセルにES補償候補要請メッセージを伝送することができる(S1123)。
このとき、ES補償候補要請メッセージは、図6で説明したメッセージフォーマットにESセル指示子メッセージを伝送した第2の基地局のセル識別子を示すフィールドが含まれる形態で構成することができる。
また、マルチステップ電力調節のために、第1の基地局は、自身が減少させる伝送電力を決定し、第2の基地局に第1の基地局自身が減少させる伝送電力に対する電力情報、第2の基地局が増加させなければならない伝送電力に対する電力情報及び/又は第3の基地局がESセルとして減少させなければならない伝送電力に対する情報をさらに伝送することができる。そして、第2の基地局は、第3の基地局に自身が増加させる伝送電力に対する電力情報、又は第3の基地局が増加させなければならない伝送電力に対する電力情報をさらに伝送することができる(図示せず)。
ES補償候補要請メッセージは、図6で説明したES補償候補要請メッセージフォーマットにESセル指示子メッセージを伝送した第2の基地局のセル識別子、及び第3の基地局が増加させなければならない伝送電力に対する電力情報がさらに含まれる形態で構成することができる。
ES補償候補要請メッセージを受信した一つ以上の第4の基地局のうちES補償状態に転換可能な各セルは、ES補償候補応答メッセージを、ES補償候補要請メッセージを伝送した第3の基地局及び/又はESセル指示子メッセージを伝送した第2の基地局に伝送することができる(S1125a、S1125b)。
補償セルと決定された第2の基地局は、マルチステップ電力調節のために追加的にES補償状態に転換される第4の基地局からES補償候補応答メッセージを受信した後、ES補償状態に転換することができる(S1127a)。
また、第4の基地局は、ES補償候補応答メッセージを第2の基地局及び第3の基地局に伝送した後、ES補償状態に転換する(S1127b)。
ES補償状態に転換した第2の基地局及び第4の基地局は、ES状態に転換するオン・オフセルである第1の基地局及び第3の基地局にES補償完了指示子メッセージを伝送し、ES補償状態に転換されたことを知らせることができる(S1129a、S1129b、S1131a、S1131b)。
ES補償セル指示子メッセージを伝送した第1の基地局は、ES補償状態に転換した第2の基地局及び第4の基地局からES補償完了メッセージを受信した後、ES状態に転換する(S1133a)。
ES候補要請メッセージを受信した第3の基地局は、ES候補要請メッセージを伝送した第2の基地局及びES補償候補応答メッセージを伝送した第4の基地局からES補償完了指示子メッセージを全て受信した後、ES状態に転換することができる(S1133b)。
ES状態に転換する前に、ES補償完了指示子メッセージを受信した第1の基地局及び/又は第3の基地局は、それぞれ自身のセル領域にある各端末にES状態転換メッセージを伝送することができる(図示せず)。
ES状態転換メッセージは、メッセージタイプフィールド(ES状態転換メッセージであることを示す指示子)、ES状態転換時点を示すタイマー、一つ以上のES補償セルを示すセルリストなどを含むことができる。また、ES状態転換メッセージは、RRC信号を介して伝送することができる。
ES状態転換メッセージを受信した端末は、タイマー情報が示す時点以後にサービングセルである第1の基地局及び/又は第3の基地局がオフになることを認識し、自身のサービングセルからES補償セルにハンドオーバーを行わなければならないことが分かる。ES状態に転換する第1の基地局及び第3の基地局は、ES状態に転換する前に自身のセルをサービングセルとする各端末をES補償セルにハンドオーバーするように指示することができる。
図11では、ES補償候補要請メッセージを伝送した第3の基地局は、各ES補償候補セルに隣接した各セル(例えば、隣接セル、第3の基地局が属したスモールセルクラスター単位の各スモールセル、又はクラスター内に既に設定された各スモールセル)のうちES状態に転換しようとするセルがあるか否かに対する情報を獲得することができる。したがって、第3の基地局は、各ES補償候補セルのうち実際にES補償状態に転換する各セルを決定するために上述した本発明の多くの実施例を用いることができる。
図12は、マルチステップ電力調節方法としてオン・オフセルが補償セルを決定する方法のうち更に他の一つを示す図である。
図12の基本前提は、図11と同じである。したがって、図12では、図11と異なる部分に対してのみ説明することにする。図12を参照すると、S1211段階で、第2の基地局は、隣近にES状態に転換するオン・オフセルがさらにあるか否かを確認するためにES候補要請メッセージを第3の基地局に伝送する。このとき、ES候補要請メッセージには、ES補償候補要請メッセージを伝送した第1の基地局(すなわち、ソース基地局)に対する情報を含ませることができる。
第3の基地局がES状態に転換すると決定した場合、第3の基地局は、S1213段階でES候補応答メッセージを第1の基地局に伝送する。第3の基地局がES状態に転換しないと決定した場合、第3の基地局は、S1213段階でES候補応答失敗メッセージを第1の基地局に伝送する。
その後、S1215段階〜S1231段階は、図11のS1117段階〜S1133段階と同一であるので、それについての説明は省略する。
3.具現装置
図13で説明した装置は、図1〜図12で説明した各方法が具現され得る手段である。
端末(UE:User Equipment)は、アップリンクでは送信機として動作し、ダウンリンクでは受信機として動作することができる。また、基地局(eNB:e―Node B)は、アップリンクでは受信機として動作し、ダウンリンクでは送信機として動作することができる。
すなわち、端末及び基地局は、情報、データ及び/又はメッセージの伝送及び受信を制御するために、それぞれ送信モジュール(Tx module)1340、1350及び受信モジュール(Rx module)1350、1370を含むことができ、情報、データ及び/又はメッセージを送受信するためのアンテナ1300、1310などを含むことができる。
また、端末及び基地局は、それぞれ上述した本発明の各実施例を行うためのプロセッサ(Processor)1320、1330と、プロセッサの処理過程を臨時的に又は持続的に格納できるメモリ1380、1390をそれぞれ含むことができる。
上述した端末及び基地局装置の構成成分及び機能を用いて本願発明の各実施例を行うことができる。例えば、基地局のプロセッサは、上述した1節〜2節に開示した各方法を組み合わせ、ES補償セルを決定することができる。また、ES補償セルは、隣近基地局にES状態に転換するスモールセルがさらにあるか否かを確認する過程を行うことができる。マルチステップ電力調整を行う場合、基地局は、隣近スモールセルのうちES補償状態に転換する追加的なスモールセルがあるか否かを確認する過程を追加的に行うことができる。
また、図13では、端末と基地局に対する装置構成を示したが、該当の装置構成は、各基地局間の装置構成として使用することができる。特に、本願発明の各実施例は、基地局間のES補償セル決定方式に対して説明しているので、二つ以上の基地局間で本発明の各実施例を行うことができる。詳細な内容は、図6〜図12で説明した各実施例を参照する。
端末及び基地局に含まれた送信モジュール及び受信モジュールは、データ伝送のためのパケット変復調機能、高速パケットチャンネルコーディング機能、直交周波数分割多重接続(OFDMA:Orthogonal Frequency Division Multiple Access)パケットスケジューリング、時分割デュプレックス(TDD:Time Division Duplex)パケットスケジューリング及び/又はチャンネル多重化機能を行うことができる。また、図13の端末及び基地局は、低電力RF(Radio Frequency)/IF(Intermediate Frequency)モジュールをさらに含むことができる。このとき、送信モジュール及び受信モジュールは、それぞれ送信機及び受信機と称することができ、これらが共に使用される場合、トランシーバーと称することができる。
一方、本発明において、端末としては、個人携帯端末機(PDA:Personal Digital Assistant)、セルラーフォン、個人通信サービス(PCS:Personal Communication Service)フォン、GSM(登録商標)(Global System for Mobile)フォン、WCDMA(登録商標)(Wideband CDMA)フォン、MBS(Mobile Broadband System)フォン、ハンドヘルドPC(Hand―Held PC)、ノートブックPC、スマート(Smart)フォン又はマルチモードマルチバンド(MM―MB:Multi Mode―Multi Band)端末機などを用いることができる。
ここで、スマートフォンとは、移動通信端末機と個人携帯端末機の長所を混合した端末機であって、移動通信端末機に個人携帯端末機の機能である日程管理、ファックス送受信及びインターネット接続などのデータ通信機能を統合した端末機を意味することができる。また、マルチモードマルチバンド端末機とは、マルチモデムチップを内蔵し、携帯インターネットシステム及び他の移動通信システム(例えば、CDMA(Code Division Multiple Access)2000システム、WCDMA(登録商標)(Wideband CDMA)システムなど)で全て作動し得る端末機を言う。
本発明の各実施例は、多様な手段を通じて具現することができる。例えば、本発明の各実施例は、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア又はそれらの結合などによって具現することができる。
ハードウェアによる具現の場合、本発明の各実施例に係る方法は、一つ又はそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の各実施例に係る方法は、以上で説明した機能又は動作を行うモジュール、手順又は関数などの形態で具現することができる。例えば、ソフトウェアコードは、メモリユニット1380、1390に格納されてプロセッサ1320、1330によって駆動され得る。前記メモリユニットは、前記プロセッサの内部又は外部に位置することができ、既に公知の多様な手段によって前記プロセッサとデータを取り交わすことができる。
本発明は、本発明の精神及び必須特徴から逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化することができる。したがって、前記の詳細な説明は、全ての面で制限的に解釈してはならなく、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的解釈によって決定しなければならなく、本発明の等価的範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。また、特許請求の範囲で明示的な引用関係のない各請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正によって新たな請求項として含ませることができる。