JP2016510278A - 航空機及び蒸発した極低温燃料を管理する方法 - Google Patents

航空機及び蒸発した極低温燃料を管理する方法 Download PDF

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Abstract

航空機の極低温燃料システムの貯蔵タンク内の蒸発した極低温燃料を管理する方法は、貯蔵タンクから蒸発した極低温燃料の形態のガスを放出して、貯蔵タンクの内圧を維持する段階と、放出ガスを空気と混合して放出ガスと空気の混合物を形成し、第1のガス流を形成する段階と、第1のガス流を加熱された触媒コンバータに通して、酸化生成物の第2のガス流を生成する段階と、を含む。また、航空機は、タービンエンジン(101)と、極低温燃料システム(500)とを備え、極低温燃料システムは、極低温燃料貯蔵タンク(22)と、極低温燃料貯蔵タンクと流体接続され極低温燃料からの蒸発ガスを排出して天然ガス放出流を形成する圧力ベント(39)と、天然ガス放出流を受け取り酸化生成物を含む第2のガス流に変える触媒コンバータ(508)と、を備える。【選択図】 図8

Description

本明細書に開示する技術は、全体的には航空機システムに関し、詳細には、航空機ガスタービンエンジンに二元燃料を使用する航空機システム及びその運転方法に関する。
液化天然ガス(LNG)等の特定の極低温燃料は、従来のジェット燃料よりも安価である場合がある。従来のガスタービン用途における最新の冷却手法は、圧縮空気又は従来の液体燃料を利用する。冷却用に圧縮機空気を使用すると、エンジンシステムの効率が低下する場合がある。
従って、航空機ガスタービンエンジンに二元燃料を使用する航空機システムが望ましいことになる。従来のジェット燃料及び/又は液化天然ガス(LNG)等の安価な極低温燃料を用いて運転できる航空機ガスタービンエンジンによって推進することができる航空機システムが望ましいことになる。航空機ガスタービンの構成要素及びシステムを効率良く冷却することが望ましいことになる。高い効率及び燃料消費率のエンジンとして運転コストを低減することが望ましいことになる。温室効果ガス(CO)、窒素酸化物(NO)、一酸化炭素(CO)、未燃炭化水素及びスモークを低減することで環境への影響を低減できる、二元燃料を使用する航空機ガスタービンンジンが望ましいことになる。
国際公開第2012/045035A2号
1つの態様において、本発明の実施形態は航空機に関し、該航空機は、推進力を提供するための少なくとも1つのタービンエンジンと、極低温燃料システムとを備え、該極低温燃料システムは、航空機の内部に配置された極低温燃料貯蔵タンクと、極低温燃料貯蔵タンクと流体接続され、極低温燃料からの蒸発ガスを排出して天然ガス放出流を形成するようになった圧力ベントと、圧力ベントと流体接続され、天然ガス放出流を受け取り、天然ガス放出流を、酸化生成物を含む第2のガス流に変える触媒コンバータとを備える。
別の態様において、本発明の実施形態は、航空機の極低温燃料システムの貯蔵タンク内の蒸発した極低温燃料を管理する方法に関し、該方法は、貯蔵タンクから蒸発した極低温燃料の形態のガスを放出して、貯蔵タンクの内圧を維持する段階と、放出ガスを空気と混合して、放出ガスと空気の混合物を形成し、第1のガス流を形成する段階と、第1のガス流を加熱された触媒コンバータに通して、酸化生成物の第2のガス流を生成する段階と、を含む。
本明細書に開示する技術内容は、添付図面と一緒に以下の説明を参照することで良く理解できるはずである。
二元燃料推進システムを有する例示的な航空機システムの等角図。 例示的な燃料供給/分配システムの図。 例示的な極低温燃料の圧力−エンタルピー線図の例示的な作動経路の図。 例示的な燃料タンク構成及び例示的なボイルオフ使用法を示す概略図。 燃料供給及び制御システムを有する例示的な二元燃料航空機ガスタービンエンジンの概略断面図。 概略的な熱交換器を示す例示的な二元燃料航空機ガスタービンエンジンの一部の概略断面図。 例示的な直接式熱交換器の概略図。 例示的な間接式熱交換器の概略図。 他の例示的な間接式熱交換器の概略図。 航空機システムに関する例示的な飛行ミッションプロファイルの概略的な図。 例示的な触媒酸化装置システムの実施形態を示す図。
本明細書の図面を参照すると、種々の図全体を通して同じ参照番号は同じ要素を示している。
図1は、本発明の例示的な実施形態による航空機システム5を示す。例示的な航空機システム5は胴体6及び胴体6に取り付けられた翼7を有する。航空機システム5は、飛行中に航空機システム5を推進するのに必要な推進力を発生する推進システム100を有する。図1において、推進システム100は翼7に取り付くように示されるが、他の実施形態において、例えば、後部16等の航空機システム5の他の部分に結合することができる。
例示的な航空機システム5は、推進システム100で使用する1つ又はそれ以上の種類の燃料を貯蔵するための燃料貯蔵システム10を有する。図1に示す例示的な航空機システム5は、以下に示す2種類の燃料を使用する。従って、例示的な航空機システム5は、第1の燃料11を貯蔵できる第1の燃料タンク21及び第2の燃料12を貯蔵でききる第2の燃料タンク22を備える。図1に示す例示的な航空機システム5において、少なくとも第1の燃料タンク21の一部は航空機システム5の翼7に配置される。図1に示す1つの例示的な実施形態において、第2の燃料タンク22は、翼7が胴体6に結合する部位付近で航空機システム5の胴体6に配置される。別の実施形態において、第2の燃料タンク22は、胴体6又は翼7の他の適切な部位に配置することができる。別の実施形態において、航空機システム5は、第2の燃料12を貯蔵できる随意的な第3の燃料タンク123を備えることができる。随意的な第3の燃料タンク123は、例えば図1に概略的に示すように、航空機システム5の胴体6の後部に配置することができる。
以下に詳細に説明するように、図1に示す推進システム100は、第1の燃料11又は第2の燃料12、又は第1の燃料11及び第2の燃料12の両方を使用して推進力を発生することができる二元燃料推進システムである。例示的な二元燃料推進システム100は、第1の燃料11又は第2の燃料12を選択的に使用して、又は第1の燃料及び第2の燃料の両方を選択した比率で使用して推進力を発生することができる、ガスタービンエンジン101を備える。第1の燃料は、本技術分野ではJet−A、JP−8、JP−5として知られている、又は他の種類又は等級のケロシンベースのジェット燃料等の従来の液体燃料とすることができる。本明細書に記載の例示的な実施形態において、第2の燃料12は、極低温で貯蔵される極低温燃料である。本明細書に記載の1つの実施形態において、極低温の第2の燃料12は液化天然ガス(本明細書では「LNG」と呼ぶ)である。極低温の第2の燃料12は、低温で燃料タンクに貯蔵される。例えば、LNGは、絶対圧約15psiaにおいて華氏約−265度で第2の燃料タンク22に貯蔵される。燃料タンクは、チタン、インコネル、アルミニウム、又は複合材等の公知の材料で作ることができる。
図1に示す例示的な航空機システム5は、燃料貯蔵システム10から推進システム100に燃料を供給できる燃料供給システム50を備える。第1の燃料11等の従来の液体燃料を供給するために公知の燃料供給システムを使用できる。本明細書に記載の図1及び2に示す例示的な実施形態において、燃料供給システム50は、例えばLNG等の極低温液体燃料を極低温燃料を移送する導管54を経由して推進システム100へ供給するように構成される。供給時、実質的に極低温燃料の液体状態を維持するために、燃料供給システム50の導管54の少なくとも一部は断熱され、加圧された極低温液体燃料を移送するように構成される。特定の例示的な実施形態において、導管54の少なくとも一部は二重壁構成を有する。導管は、チタン、インコネル、アルミニウム、又は複合材等の公知の材料で作ることができる。
図1に示す航空機システム5の例示的な実施形態は、第1の燃料11又は第2の燃料12の少なくとも1つを使用して電力を発生することができる燃料セルを含む燃料セルシステム400を更に備えることができる。燃料供給システム50は、燃料貯蔵システム10から燃料セルシステム400へ燃料を供給することができる。1つの例示的な実施形態において、燃料セルシステム400は、二元燃料推進システム100が使用する極低温燃料12の一部を用いて電力を発生する。
推進システム100は、燃焼器で燃料を燃焼させて推進力は発生するガスタービンエンジン101を備える。図4は、ファン103、高圧圧縮機105を有するコアエンジン108、及び燃焼器90を含む例示的なガスタービンエンジン101の概略図である。また、エンジン101は、高圧タービン155、低圧タービン157、及びブースタ104を含む。例示的なガスタービンエンジン101は、少なくとも一部の推進力を生じるファン103を有する。エンジン101は、吸気側109及び排気側110を有する。ファン103及びタービン157は、第1の回転軸114を用いて連結され、圧縮機105及びタービン155は第2の回転軸115を用いて連結される。例えば図4に示す特定の用途において、ファン103のブレード組立体は少なくとも部分的にエンジンケーシング116内に配置される。他の用途において、ファン103は、ファンのブレード組立体を取り囲むケーシングがない「オープンロータ」の一部を形成することができる。
作動時、空気は、ファン103を通って、エンジン101を貫通して延びる中心線15に実質的に平行な方向に軸方向に流れ、圧縮空気が高圧圧縮機105に供給される。高圧縮空気は燃焼器90に供給される。燃焼器90からの高温ガス(図4には示されない)は、タービン155及び157を駆動する。タービン157は、軸114によってファン103を駆動し、同時にタービン155は軸115によって圧縮機105を駆動する。別の実施形態において、エンジン101は、中間圧圧縮機として知られ、他のタービン段(図4には示されていない)で駆動される追加の圧縮機を有することができる。
航空機システム5の運転時(図7に示す例示的な飛行プロファイル参照)、推進システム100のガスタービンエンジン101は、例えば、推進システムの例えば離陸等の第1の選択された運転部分の間に第1の燃料11を使用できる。推進システム100は、推進システムの例えば巡航等の第2の選択された運転部分の間に、例えばLNG等の第2の燃料12を使用できる。もしくは、航空機システム5の選択された運転部分の間に、ガスタービンエンジン101は、第1の燃料11及び第2の燃料12を同時に使用して推進力を発生することができる。第1の燃料と第2の燃料との比率は、推進システムの運転の種々のステージに見合うように0%から100%の範囲で変更できる。
本明細書に記載の航空機及びエンジンシステムは、一方がLNG(液化天然ガス)等の極低温燃料、他方が例えばJet−A、JP−8、JP−5、又は世界中で利用できる類似の等級の従来のケロシンベースのジェット燃料とすることができる燃料を使用して運転できる。
Jet−A燃料システムは、0−100%の比率でJet−A及び極低温/LNGを燃焼器に噴射できる燃料ノズル以外は従来の航空機燃料システムと同じである。図1に示す実施形態において、LNGシステムは、随意的に以下の特徴を備える燃料タンクを含む。すなわち、(i)タンクを所定圧に維持するための適切なチェックバルブを備えるベントライン、(ii)液体極低温燃料のためのドレインライン、(iii)タンク内の極低温(LNG)燃料の温度、圧力、及び体積を評価するための計測又は他の測定機能、(iv)極低温(LNG)燃料の圧力を高めてエンジンに移送するための極低温(LNG)タンク内に又は随意的にタンクの外部に配置されるブーストポンプ、(iv)タンクを無期限に極低温温度に維持するための随意的な極低温冷却器である。
燃料タンクは、大気圧又はその近傍で作動することが好ましいが、0から100psigの範囲で作動できる、燃料システムの別の実施形態は、高圧及び高温タンクを含むことができる。タンク及びブーストポンプからエンジンパイロンに延在する極低温(LNG)燃料ラインは、以下の特徴を有する。すなわち、(i)単壁又は二重壁構造体、(ii)真空断熱又は低熱伝達材断熱、(iii)LNGタンクに熱を付与することなくLNG流をタンクに再循環させる随意的な極低温冷却器である。極低温(LNG)燃料タンクは、従来のJet−A補助燃料タンクが既存システム上に配置される例えば荷物倉庫の前側又は後側において、航空機に配置することができる。もしくは、極低温(LNG)燃料タンクは、中央翼タンク位置に配置することができる。極低温(LNG)燃料を利用する補助燃料タンクは、極低温(LNG)燃料が長期間にわたって使用されない場合は取り除き得るように設計できる。
高圧ポンプは、エンジンのパイロンに配置又はエンジンに搭載して、燃料をガスタービン燃焼器に噴射できるレベルまで極低温(LNG)燃料の圧力を上昇させることができる。ポンプは、LNG/極低温液体の圧力を極低温(LNG)燃料の臨界圧力(Pc)以上に上昇させてもよく、又は上昇させなくてもよい。本明細書では気化器と呼ぶ熱交換器は、エンジン本体に又はその近傍に取り付けることができ、液化天然ガス燃料に熱エネルギを付与して、温度を上昇させて極低温(LNG)燃料の体積を膨張させる。気化器からの熱(熱エネルギ)は、多数の供給源から流入することができる。限定されるものではないが、(i)ガスタービン排気、(ii)圧縮機インタクーラ、(iii)高圧及び/又は低圧タービンのクリアランス制御空気、(iv)LPT配管冷却付随空気、(v)HPタービンからの冷却された冷却用空気、(vi)潤滑油、又は(vii)搭載された航空電子機器又は電子機器を挙げることができる。熱交換器の設計は様々とすることができ、シェル及び管体、二重導管、フィンプレート等を含むことができ、並流、向流、横流方式で流れることができる。熱交換は、前述の熱源に対して直接的に又は間接的に行うことができる。
制御弁は、前述の気化器/熱交換ユニットの下流に配置される。制御弁の目的は、ガスタービンエンジン運転に関する運転状態の範囲全域での燃料マニホルドへの所定レベルの流れを計量するためのものである。制御弁の第2の目的は、背圧調整器として機能して、システムの圧力を極低温(LNG)燃料の臨界圧力以上に設定することである。
燃料マニホルドは、制御弁の下流に配置され、ガス燃料をガスタービン燃料ノズルに均一に分配するように機能する。特定の実施形態において、マニホルドは、随意的に熱交換器として機能することができ、熱エネルギをコアカウル区画部又は他の熱包囲部から極低温/LNG/天然ガス燃料へ伝達する。パージマニホルドシステムは、随意的に燃料マニホルドと共に用いて、ガス燃料システムが作動していない場合に圧縮機空気(CDP)で燃料マニホルドをパージすることができる。これにより、周囲圧力変動によって高温ガスがガス燃料ノズルに吸い込まれることを防止できる、随意的に、燃料ノズル内又はその近傍のチェックバルブは高温ガスの吸い込みを防止できる。
本明細書に記載のシステムの例示的な実施形態は以下のように作動できる。すなわち、極低温(LNG)燃料は、約15psia及び華氏約−265度でタンク内に存在する。これは航空機に配置されるブーストポンプにより約30psiでポンプ送給される。液体極低温(LNG)燃料は、翼を横切って、断熱二重壁配管を通って航空機パイロンに流れ、ここでは燃料は、天然ガス/メタンの臨界圧力よりも高くてもよい又は低くてもよい約100から1,500psiaまで昇圧される。次に、極低温(LNG)燃料は、気化器に送られて体積が膨張してガスになる。気化器は、マッハ数及び対応する圧力損失を低く維持するようなサイズとすることができる。次に、ガス天然ガスは、制御弁を通って計量されて、燃料マニホルド及び燃料ノズルに入り、他の点では標準の航空機ガスタービンエンジンシステムで燃焼されて航空機用の推力をもたらすようになっている。サイクル状態は変わるが、ブーストポンプの圧力(例えば、約30psi)及びHPポンプの圧力(例えば、約1,000psi)は概略同じレベルに維持される。流れは計量弁によって制御される。流れの変化は適切な寸法に形成された燃料ノズルと相まって、マニホルドの許容できる圧力変動をもたらす。
例示的な航空機システム5は、貯蔵システム10から推進システム100で使用する1つ又はそれ以上の種類の燃料を供給する燃料供給システムを有する。例えばケロシンベースのジェット燃料等の従来の液体燃料に関して、従来の燃料供給システムを使用することができる。本明細書に記載の例示的な燃料供給システムは、図2及び3に概略的に示すように、航空機システム5のための極低温燃料供給システム50を備える。図2に示す例示的な燃料システム50は、極低温液体燃料112を貯蔵できる極低温燃料タンク122を備える。1つの実施形態において、極低温液体燃料112はLNGである。他の別の極低温液体燃料を使用することもできる。例示的な燃料システム50において、例えばLNG等の極低温液体燃料112は、第1の圧力「P1」である。圧力P1は、例えば15psiaといった大気圧に近いことが好ましい。
例示的な燃料システム50は、極低温燃料タンク122と流体連通するブーストポンプ52を有する。作動時、二元燃料推進システム100において極低温燃料が必要な場合、ブーストポンプ52は、極低温燃料タンク122から極低温液体燃料112の一部を取り出して、その圧力を第2の圧力「P2」に上昇させて、航空機システム5の翼7に配置される翼供給導管54に流す。圧力P2は、供給導管54を流れる間に液体極低温燃料が液体状態(L)を維持するように選択される。圧力P2の範囲は約30psiaから約40psiaとすることができる。公知の方法を用いた解析に基づいて、LNGに関して30psiaが適切であることが分かっている。ブーストポンプ52は、航空機システム5の胴体6の適切な場所に配置することができる。もしくは、ブーストポンプ52は、極低温燃料タンク122の近傍に配置することができる。他の実施形態において、ブーストポンプ52は、極低温燃料タンク122の内部に配置することができる。燃料供給時、実質的に極低温燃料の液体状態を維持するために、翼供給導管54の少なくとも一部は断熱される。特定の例示的な実施形態において、導管54の少なくとも一部は、二重壁構成とすることができる。導管54及びブーストポンプ52は、チタン、インコネル、アルミニウム、又は複合材等の公知の材料で作ることができる。
例示的な燃料システム50は、翼供給導管54と流体連通してブーストポンプ52から供給される極低温液体燃料112を受け取ることができる高圧ポンプ58を有する。高圧ポンプ58は、液体極低温燃料(例えば、LNG)の圧力を推進システム100に燃料を噴射するのに十分な第3の圧力「P3」に上昇させる。圧力P3は、約100psiaから約1000psiaの範囲とすることができる。高圧ポンプ58は、航空機システム5又は推進システム100の適切な場所に配置することができる。高圧ポンプ58は、推進システム100を支持する航空機システム5のパイロン55に配置することが好ましい。
図2に示すように、例示的な燃料システム50は、極低温液体燃料112をガス(G)燃料13に変える気化器60を有する。気化器60は、高圧極低温液体燃料を受け取って極低温液体燃料(例えば、LNG)に熱(熱エネルギ)を付与して温度を上昇させて体積膨張させる。熱(熱エネルギ)は、推進システム100の1つ又はそれ以上の熱源から供給できる。例えば、気化器において極低温液体燃料を気化させる熱は、複数の熱源の1つ又はそれ以上から供給でき、例えば、ガスタービン排気99、圧縮機105、高圧タービン155、低圧タービン157、ファンバイパス107、タービン冷却用空気、エンジン潤滑油、航空機システムの航空用電子機器/電子機器、又は何らかの推進システム100の熱源を挙げることができる。気化器60で生じる熱交換に起因して、気化器60は、熱交換器と呼ぶことができる。気化器60の熱交換器の部分は、シェル又は管体式熱交換器、二重配管式熱交換器、又はフィン及びプレート式熱交換器を含むことができる。気化器を流れる高温流体及び低温流体は、並流、向流、又は横流式とすることができる。気化器における高温流体と低温流体との間の熱交換は、壁を通って直接的に、又は中間作動流体を用いて間接的に行うことができる。
極低温燃料供給システム50は、気化器60及びマニホルド70と流体連通する流量計量弁65(「FMV」、制御弁とも呼ぶ)を備える。流量計量弁65は、前述の気化器/熱交換ユニットの下流に配置される。FMV(制御弁)の目的は、ガスタービンエンジン運転に関する運転状態の範囲全域での燃料マニホルド70への特定レベルの燃料流を計量することである。制御弁の第2の目的は、背圧調整器として機能して、システムの圧力を極低温(LNG)燃料の臨界圧力以上に設定することである。流量計量弁65は、気化器から供給されるガス燃料13を受け取って、その圧力を第4の圧力「P4」に低減する。マニホルド70は、ガス燃料13を受け取って、ガスタービンエンジン101の燃料ノズル80に供給することができる。好ましい実施形態において、気化器60は、極低温液体燃料112を実質的に一定圧力でガス燃料13に変える。図2Aは、燃料供給システム50の種々の箇所での燃料状態及び圧力を概略的に示す。
極低温燃料供給システム50は、ガスタービンエンジン101に配置される複数の燃料ノズル80を更に備える。燃料ノズル80は、ガス燃料13を燃焼用の燃焼器90に供給する。制御弁65の下流に配置される燃料マニホルド70は、ガス燃料13をガスタービン燃料ノズル80へ均一に分配するように機能する。特定の実施形態において、マニホルド70は、随意的に熱交換器として機能して、推進システムのコアカウル区画部又は他の熱包囲部からの熱エネルギをLNG/天然ガス燃料に伝達する。1つの実施形態において、燃料ノズル80は、従来の液体燃料(例えば、従来のケロシンベース液体燃料)又はLNG等の極低温液体燃料からの気化器が発生したガス燃料13を選択的に受け取るように構成される。別の実施形態において、燃料ノズル80は、液体燃料及びガス燃料13を選択的に受け取るように構成され、ガス燃料13及び液体燃料を燃焼器90に供給して2種類の燃料の混焼を促進するように構成される。別の実施形態において、ガスタービンエンジン101は、複数の燃料ノズル80を備え、一部の燃料ノズル80は液体燃料を受け取るように構成され、一部の燃料ノズル80はガス燃料13を受け取るように構成され、燃焼器90での燃焼に適するように配置される。
本発明の別の実施形態において、ガスタービンエンジン101の燃料マニホルド70は、随意的なパージマニホルドシステムを備え、ガス燃料システムが作動していない場合、燃料マニホルドをエンジンからの圧縮機空気又は他の空気でパージするようになっている。これにより、燃焼器90の周囲圧力の変動に起因して高温ガスがガス燃料ノズルに吸い込まれるのを防止できる。随意的に、燃料ノズル内又はその近傍のチェックバルブは、高温ガスが燃料ノズル又はマニホルドに吸い込まれるのを防止するために使用できる。
極低温液体燃料としてLNGを使用する本明細書に記載の例示的な二元燃料ガスタービン推進システムでは、LNGは、15psia及び華氏−265度でタンク22、122に存在する。これは航空機に配置されるブーストポンプ52によって約30psiでポンプ送給される。液体LNGは断熱二重壁の配管54を通って翼7を横切って航空機パイロン55に流れ、天然ガス/メタンの臨界圧力よりも高くてもよい又は低くてもよい約100から1,500psiaまで昇圧される。次に、液化天然ガスは、気化器に送られて体積が膨張してガスになる。気化器は、マッハ数及び対応する圧力損失を低く維持するようなサイズとすることができる。次に、ガス天然ガスは、制御弁を通って計量されて、燃料マニホルド70及び燃料ノズル80に入り、二元燃料航空機ガスタービンエンジンシステム100、101で燃焼されて航空機用の推力をもたらすようになっている。サイクル状態は変わるが、ブーストポンプの圧力(例えば、約30psi)及びHPポンプ58の圧力(例えば、約1,000psi)は概略同じレベルに維持される。流れは計量弁65によって制御される。流量変化は適切な寸法に形成された燃料ノズルと相まって、マニホルドの許容できる圧力変動をもたらす。
二元燃料システムはケロシンベースの燃料(Jet−A、JP−8、JP−5等)及び極低温燃料(例えば、LNG)に関する並列燃料供給システムから構成される。ケロシン燃料供給は、ケロシン及び天然ガスを任意の比率で同時燃焼するための燃焼器燃料ノズル以外は既存の設計と実質的に変わらない。図2に示すように、極低温燃料(例えば、LNG)燃料供給システムは以下の特徴から成る。すなわち、(A)0−100%の任意の比率の極低温燃料(例えば、LNG)及びJet−Aを利用できる、二元燃料ノズル及び燃焼システム、(B)極低温燃料(例えば、LNG)をガス又は超臨界流体まで加熱する熱交換器としても機能する、燃料マニホルド及び供給システムであり、マニホルドシステムは、燃料を一斉に均一に燃焼器燃料ノズルへ供給し、包囲コアカウル、排気システム、又は他の熱源から熱を吸収して別個の熱交換器を不要にする又は最小限にするように設計される、(C)臨界圧力以上又は以下で、液体状態でもって極低温燃料(例えば、LNG)をポンプで汲み上げて、任意数の熱源からの熱を付与する燃料システム、(D)極低温燃料(例えば、LNG)燃料タンク(随意的に燃料タンクの外部に配置される)内に沈んでいる低圧クライオポンプ、(E)航空機パイロンに配置されるか又は随意的にエンジン又はナセルに搭載されて、極低温燃料(例えば、LNG)の臨界圧力以上の圧力でポンプ送給する高圧クライオポンプである。(F)パージマニホルドシステムは、随意的に燃料マニホルドに用いてガス燃料システムが作動していない場合に燃料マニホルドを圧縮機CDP空気でパージすることができる。これにより、周囲圧力の変動に起因して高温ガスがガス燃料ノズルに吸い込まれるのを防止できる。随意的に、燃料ノズル内又はその近傍のチェックバルブは、高温ガス吸い込みを防止できる。(G)タンク及びブーストポンプからエンジンパイロンに延在する極低温燃料(例えば、LNG)ラインは、以下の特徴をもつ。すなわち、(1)単壁又は二重壁構成、(2)真空断熱又は随意的にエーロゲル等の低熱伝導断熱材料、(3)極低温燃料(例えば、LNG)タンクに熱を与えることなく極低温燃料(例えば、LNG)流をタンクに再循環させる、随意的な極低温冷却器である。(H)パイロンに配置されるか又はエンジンに搭載される高圧ポンプ。このポンプは、極低温燃料(例えば、LNG)の圧力を、天然ガス燃料をガスタービン燃焼器に噴射するのに十分なレベルまで上昇させることができる。ポンプは、極低温液体(例えば、LNG)の圧力を極低温燃料(例えば、LNG)の臨界圧力(Pc)以上に上昇させてもよく又は上昇させなくてもよい。
III.燃料貯蔵システム
図1に示す例示的な航空機システム5は、極低温燃料を貯蔵するための図3に示すような極低温燃料貯蔵システム10を備える。例示的な極低温燃料貯蔵システム10は、LNG等の極低温液体燃料12を貯蔵できる貯蔵容積24を形成する第1の壁23を有する極低温燃料タンク22、122を備える。図3に概略的に示すように、例示的な極低温燃料貯蔵システム10は、極低温液体燃料12を貯蔵容積24に流入さえることができる流入システム32、及び極低温燃料貯蔵システム10からの極低温液体燃料12を供給するようになった流出システム30を有する。更に、ガス燃料19(貯蔵時に生成できる)の少なくとも一部を貯蔵容積24の極低温液体燃料12から取り除くことができるシステム40を備える。
図3に示す例示的な極低温燃料貯蔵システム10は、未使用ガス燃料19の少なくとも一部29を極低温燃料タンク22に戻すようになった再循環システム34を更に備える。1つの実施形態において、再循環システム34は、未使用ガス燃料19の一部29を極低温燃料タンク22、122に戻る前に冷却する極低温冷却器42を備える。極低温冷却器42の作動の例示的な作動は以下の通りである。例示的な実施形態において、燃料タンクからのボイルオフは、クライオ冷却器としても知られている逆ランキン冷却システムを使用して再度冷却することができる。クライオ冷却器には、航空機システム5に搭載した任意の利用可能なシステムからの電力によって、又は搭乗口に駐機している間に利用できる地上の動力システムによって動力を供給できる。また、クライオ冷却器システムは、二元燃料航空機ガスタービンエンジン101の同時燃焼移行時に、燃料システムの天然ガスを再液化するために使用できる。
燃料貯蔵システム10は、極低温燃料タンク22に生成される場合がある何らかの高圧ガスを放出させるようになった安全放出システム45を更に備える。1つの例示的な実施形態において、図3に概略的に示すように、安全放出システム45は、第1の壁23の一部を形成する破裂板46を備える。破裂板46は、安全機能を備え、公知の方法で設計され、燃料タンク22内部の圧力が過大になった場合に破裂して何らかの高圧ガスを放出するようになっている。
極低温燃料タンク22は、単壁構成とすること又は複式壁構成とすることができる。例えば、極低温燃料タンク22は、実質的に第1の壁23を取り囲む第2の壁25を更に備えることができる(例えば、図3参照)。タンクの1つの実施形態において、第1の壁23と第2の壁25との間にはタンクを断熱してタンク壁を通る熱流量を低減するための間隙26が存在する。1つの例示的な実施形態において、第1の壁23と第2の壁25との間の間隙26は真空である。真空状態は真空ポンプ28で作られて維持される。もしくは、タンクを断熱するために、第1の壁23と第2の壁25との間の間隙26は、例えばエーロゲル等の公知の断熱材27で実質的に充填することができる。他の適切な断熱材を使用できる。タンク内の液体の動きを規制するためのバッフル17を含むことができる。
図3に示す極低温燃料貯蔵システム10は、供給ポンプ31を有する流出システム30を備える。供給ポンプは、タンク22の近傍の従来の位置に配置することができる。極低温燃料への熱伝達を低減するために、図3に示すように供給ポンプ31は極低温燃料タンク22内に配置することが好ましい。放出システム40は、燃料タンク22で生成される場合がある何らかのガスを放出する。放出されたガスは、航空機システム5において幾つかの有用な方法で利用することができる。その幾つかは図3に概略的に示される。例えば、ガス燃料19の少なくとも一部は、航空機推進システム100に供給することができ、エンジンを冷却するか又はエンジンで燃焼するようになっている。別の実施形態において、放出システム40は、ガス燃料19の少なくとも一部をバーナーに供給して、バーナーからの燃焼生成物を航空機システム5の外部に安全に放出するようになっている。別の実施形態において、放出システム40は、ガス燃料19の少なくとも一部を、補助動力を航空機システム5に供給するようになっている補助動力ユニット180に供給する。別の実施形態において、放出システム40は、ガス燃料19の少なくとも一部を、動力を発生する燃料セル182に供給する。別の実施形態において、放出システム40は、ガス燃料19の少なくとも一部を極低温燃料タンク22の外部に放出する。
燃料貯蔵システムの例示的な作動、燃料タンクを含む構成要素、及び例示的なサブシステム及び構成要素を以下に説明する。
天然ガスは、華氏約−260度及び大気圧において液体形態(LNG)で存在する。この温度及び圧力で旅客機、貨物機、軍用機、又は民間航空機に搭載するために、以下に示す特徴を選択的に組み合わせると安全で効率的かつコスト効率のよいLNGの貯蔵が可能になる。図3を参照するとこれらは以下を含む。
(A)燃料タンク21、22は、限定するのもではないが、アルミニウムAL5456及び高強度アルミニウムAL5086又は他の適切な合金等の合金で構成する。
(B)燃料タンク21、22は、軽量複合材で構成する。
(C)タンク21、22は二重壁の真空機能を備えて断熱が改善されてLNG流体への熱流量が大幅に低減する。二重壁のタンクは、希ではあるが主タンクが破裂した場合の安全格納デバイスとしても機能する。
(D)前述の軽量断熱材27の利用の別の実施形態は、例えば、エーロゲルであり、包囲部からLNGタンク及び内容物への熱流量を最小にするようになっている。エーロゲル断熱は、二重壁のタンク設計に追加的に又はその代わりに使用できる。
(E)随意的な真空ポンプ28は、二重壁タンクの間の空間を能動的に真空排気するように設計される。ポンプは、LNGボイルオフ燃料、LNG、Jet−A、電力、又は航空機に利用できる任意の他の動力源で稼働することができる。
(F)LNGタンクは、LNG流体への熱伝達を低減するために主タンク内に沈められた極低温ポンプ31を備える。
(G)LNGタンクは、通常状態又は緊急状態でタンクからLNGを取り除くことができる1つ又はそれ以上のドレインライン36を備える。LNGドレインライン36は、適切な極低温ポンプに接続され、重力水頭に起因する排水速度を超えて排出速度を高めるようになっている。
(H)LNGタンクは、外部環境からの熱吸収によって形成されたガス状天然ガスを取り除くための1つ又はそれ以上のベントライン41を備える。このベントライン41のシステムは、一方向安全弁又は背圧弁39を使用してタンクを所望圧力に維持する。
(I)LNGタンクは、過大な圧力状態が生じた場合のメインベントラインに対する並列安全放出システム45を備える。破裂板は、別の機構又は並列機構46である。放出ベントは、ガス燃料を機外に出すことができる。
(J)LNG燃料タンクは、前述の設計特徴部の一部又は全てを備え、幾何学的寸法は、市販の航空機を前提にして設計されて利用できる標準のJet−A補助燃料タンクに関する既存の輪郭に一致するようになっている。
(K)LNG燃料タンクは、前述の設計特徴部の一部又は全てを備え、幾何学的寸法は、市販の航空機に見られるような従来の旅客機及び貨物機の低い貨物倉に適合及び収まるようになっている。
(L)LNG、タンク、及び構造的構成要素を適切に隔離する既存の又は新規な航空機の中央翼タンク22の変更形態。
放出及びボイルオフシステムは、公知の方法を用いて設計される。LNGのボイルオフは蒸発プロセスであり、エネルギを吸収してタンク及び内容物を冷却する。ボイルオフLNGは、種々の別のプロセスで利用及び/又は消費することができる、幾つかの場合、航空機システムに対して有効仕事をもたらし、他の場合、環境を破壊しないデザインのために単純に燃料を燃やす。例えば、LNGタンクからの放出ガスは、主としてメタンから成り、以下の一部又は全ての組み合わせで使用される。
(A)航空機APU(補助動力ユニット)180に送る。図3に示すように、タンクからのガスベントラインは、燃焼器で使用するために直列又は並列で補助動力ユニットへ経路設定される。APUは既存のAPUとすることができ、一般に民間航空機及び軍用航空機に搭載されるか、又は天然ガスボイルオフを有用な電力及び/又は機械動力に変換するための専用の別個のAPUである。ボイルオフ天然ガス圧縮機は、天然ガスをAPUで使用するのに適する圧力まで圧縮するために使用される。結果的に、APUは、エンジン又はA/Cシステムに電力を供給する。
(B)1つ又はそれ以上の航空機ガスタービンエンジン101に送る。図3に示すように、LNG燃料タンクからの天然ガスベントラインは、1つ又はそれ以上の主ガスタービンエンジン101に経路設定され、運転時に追加の燃料源をエンジンに供給する。天然ガス圧縮機は、放出ガスを航空機ガスタービンエンジンで使用するのに必要な適切な圧力で圧送するために利用される。
(C)燃焼:図3に示すように、タンクからの天然ガスベントラインは、電気火花点火システムを備える小型の専用ベント燃焼器190に経路設定される。この方法により、メタンガスは大気に放出されない。燃焼生成物は放出され、環境への影響を低減したシステムがもたらされる。
(D)放出:図3に示すように、タンクからの天然ガスベントラインは、航空機ガスタービンの1つ又はそれ以上の排気ダクトに経路設定される。もしくは、ベントラインは、APU排気ダクト又は任意の航空機後縁への別個の専用ラインに経路設定することができる。天然ガスは、1つ又はそれ以上の位置Vで大気に適切に放出することができる。
(E)地上運転:図3に示すように、地上運転時、任意のシステムは、ベントライン41が地上支援装置に取り付けられるように設計でき、地上支援装置は天然ガスボイルオフを収集して任意の地上システムで使用するようになっている。放出は、地上支援装置を用いて給油作業時にも行うことができ、地上支援装置は、流入システム32を使用して航空機LNGタンクに燃料を注入すると同時に放出ガスを捕捉して再利用することができる(図3の(S)で示す放出及び給油)。
IV.推進(エンジン)システム
図4は、極低温液体燃料112を用いて推進力を発生することができるガスタービンエンジン101を備えた例示的な二元燃料推進システム100を示す。ガスタービンエンジン101は、高圧タービン155で駆動される圧縮機105、及び燃料を燃焼させて高圧タービン155を駆動する高温ガスを発生する燃焼器90を備える。燃焼器90は、ケロシンベースの燃料等の従来の液体燃料を燃やすことができる。また、燃焼器90は、例えば気化器60等で燃焼に適するように処理された、例えばLNG等の極低温燃料を燃やすことができる。図4は、極低温液体燃料112をガス燃料13に変えることができる気化器60の概略図を示す。二元燃料推進システム100のガスタービンエンジン101は、ガス燃料13を燃焼用の燃焼器90に供給する燃料ノズル80を更に備える。1つの例示的な実施形態において、使用する極低温液体燃料112は液化天然ガス(LNG)である。ターボファン式二元燃料推進システム100において(例えば、図4に示す)、ガスタービンエンジン101は、高圧圧縮機105の軸方向前方に配置されるファン103を備える。ブースタ104(図4に示す)は、ファン103と高圧圧縮機105との間の軸方向に配置することができ、ファン及びブースタは、低圧タービン157で駆動される。他の実施形態において、二元燃料推進システム100のガスタービンエンジン101は、中間圧タービンで駆動される中間圧圧縮機を含むことができる(両方とも図4には示されていない)。ブースタ104(又は、中間圧圧縮機)は、圧縮機105に流入する空気を昇圧して圧縮機105による高い圧力比の発生を助ける。図4に示す例示的な実施形態において、ファン及びブースタは低圧タービン157によって駆動され、高圧圧縮機は高圧タービン155で駆動される。
図4に概略的に示す気化器60は、エンジン101上に又はその近傍に取り付けられる。気化器60の1つの機能は、液化天然ガス(LNG)燃料等の極低温燃料に熱エネルギを付与して、温度を上昇させることである。これに関連して、気化器は熱交換器として機能する。気化器60の他の機能は、液化天然ガス(LNG)燃料等の極低温燃料の体積を膨張させて、後続の燃焼のためにガス形態にすることである。気化器60で利用する熱(熱エネルギ)は、推進システム100及び航空機システム5の熱源からもたらされる。限定されるものではないが、多数の供給源から流入することができる。限定されるものではないが、(i)ガスタービン排気、(ii)圧縮機インタクーラ、(iii)高圧及び/又は低圧タービンのクリアランス制御空気、(iv)LPT配管冷却付随空気、(v)高圧及び/又は低圧タービンで使用する冷却用空気、(vi)潤滑油、及び(vii)航空機システム5に搭載された航空電子機器又は電子機器を挙げることができる。また、気化器への熱は、圧縮機105、ブースタ104、中間圧圧縮機(図示せず)、及び/又はファンバイパス空気流107から供給できる(図4参照)。図5は、圧縮機105からの吐出空気の一部を使用する例示的な実施形態を示す。圧縮機の吐出空気2の一部を抽気して(図5において3で示す)気化器60に送る。例えばLNG等の極低温液体燃料21は、気化器60に流入し、空気流3の熱は極低温液体燃料21に伝達される。1つの例示的な実施形態において、前述のように加熱された極低温燃料は更に膨張して、気化器60でガス燃料13が生成される。次に、ガス燃料13は燃料ノズル80使用して燃焼器90に導入される(図5参照)。気化器から流出する冷却された空気流4は、燃焼器90構造体及び/又は高圧タービン155構造体等のエンジン構成要素を冷却するために利用できる。気化器60の熱交換器の部分は、気化器60の熱交換器の部分は、シェル又は管体設計、二重配管設計、及び/又はフィンプレート設計等の公知の設計とすることができる。気化器60における燃料112の流れ方向及び加熱流体96の方向は(図4参照)、極低温燃料と加熱流体との間の効率的な熱交換を促進するために、並流方向、向流方向、又は横流方向とすることができる。
気化器60の熱交換は、金属壁を介して極低温燃料と加熱流体との間で直接的に行うことができる。図5は、気化器60の直接式熱交換器を概略的に示す。図6Aは、ガスタービンエンジン101の排気ガス99の一部97を利用して極低温液体燃料112を加熱する例示的な直接式熱交換器63を概略的に示す。もしくは、気化器60の熱交換は、中間加熱流体を介在して極低温燃料と前述の加熱源との間で間接的に行うことができる。図6Bは、中間加熱流体68を利用して極低温液体燃料112を加熱する間接式熱交換器64を用いた例示的な気化器60を示す。図6Bに示す間接式熱交換器において、中間加熱流体68は、ガスタービンエンジン101からの排気ガス99の一部97によって加熱される。次に、中間加熱流体68からの熱は、極低温液体燃料112に伝達される。図6Cは、気化器60に用いる間接式熱交換器の他の実施形態を示す。この代替的な実施形態において、中間加熱流体68は、ガスタービンエンジン101のファンバイパス流107の一部、並びにエンジン排気ガス99の一部97によって加熱される。次に、中間加熱流体68は極低温駅内燃料112を加熱する。制御弁38は、各流体ストリームの間の相対的な熱交換を制御するために用いる。
V.二元燃料航空機システムの運転方法
二元燃料推進システム100を使用する航空機システム5を運転する例示的な方法は、図7に概略的に示す例示的な飛行ミッションプロファイルに関連して以下に説明する。図7に概略的に示す例示的な飛行ミッションプロファイルは、文字表記A−B−C−D−E−…−X−Y等で特定する飛行ミッションの種々の部分でのエンジン出力設定値を示す。例えば、A−Bは、始動を示し、B−Cは地上アイドリングを示し、G−Hは離陸を示し、T−L及びO−Pは巡航を示す。航空機システム5の運転時(図7の例示的な飛行プロファイル120参照)、推進システム100のガスタービンエンジン101は、例えば、離陸等の推進システムの運転の第1の選択部分の間に第1の燃料11を使用することができる。推進システム100は、巡航等の推進システムの運転の第2の選択部分の間に例えばLNG等の第2の燃料12を使用することができる。もしくは、航空機システム5の運転の選択部分の間に、ガスタービンエンジン101は、第1の燃料11及び第2の燃料12を同時に使用して推進力を発生することができる。第1の燃料及び第2の燃料の比率は、二元燃料推進システム100の運転の種々の段階で適切に0%から100%の範囲で変えることができる。
二元燃料ガスタービンエンジン101を使用する二元燃料推進システム100を運転する例示的な方法は、第1の燃料11を燃焼器90で燃やしてエンジン101のガスタービンを駆動する高温ガスを発生させることで航空機エンジン101を始動する段階を含む(図7のA−B参照)。第1の燃料11は、ケロシンベースのジェット燃料等の公知の種類の液体燃料とすることができる。始動すると、エンジン101は、例えば極低温燃料等の第2の燃料を蒸発させるために使用できる十分な高温ガスを生成することができる。次に、第2の燃料12は、気化器60の熱を使用して蒸発させてガス燃料13を生成する。第2の燃料は、例えばLNG等の極低温液体燃料112とすることができる。例示的な気化器60の作動は前述の通りである。次に、ガス燃料13は、燃料ノズル80を用いてエンジン101の燃焼器90に導入し、ガス燃料13は、燃焼器90で燃やされて、エンジンのガスタービンを駆動する高温ガスが発生する。燃焼器に導入される第2の燃料の量は、流量計量弁65を用いて制御できる。例示的な方法は、必要であれば、航空機エンジンの始動後に第1の燃料11の供給を停止する段階を更に含むことができる。
二元燃料航空機ガスタービンエンジン101を運転する例示的な方法において、第2の燃料12を蒸発させる段階は、エンジン101の熱源から抽出した高温ガスからの熱を利用して実施することができる。前述のように、本方法の1つの実施形態において、高温ガスは、圧縮機155からの圧縮空気とすることができる(例えば、図5に示す)。本方法の別の実施形態において、高温ガスは、エンジンの排気ノズル98又は排気流99から供給される(例えば、図4に示す)。
二元燃料航空機エンジン101を運転する例示的な方法は、随意的に、例えば図7に示すような飛行プロファイル120の選択部分の間に、第1の燃料11及び第2の燃料12の選択された比率を使用して、ガスタービンエンジン101を駆動する高温ガスを発生させる段階を含む。第2の燃料12は、例えば液化天然ガス(LNG)等の極低温液体燃料112とすることができる。前述の方法において、飛行プロファイル120の別の部分の間に(図7参照)、第1の燃料12と第2の燃料13との比率を変更する段階は、経済的で効率的な方法で航空機システムを運転する利点のために使用できる。例えば、このことは第2の燃料12が第1の燃料11よりも安価な場合に可能になる。例えば、LNGを第2の燃料12として使用し、Jet−A燃料等のケロシンベース液体燃料を第1の燃料11として使用する場合は確かにそうである。二元燃料航空機エンジン101を運転する例示的な方法において、第1の燃料の使用量に対する第2の燃料12の使用量の比率(割合)は、飛行ミッションの部分に応じて約0%から100%の範囲で変更できる。例えば、1つの例示的な方法において、ケロシンベースの燃料の使用量に対する安価な第2の燃料(LNG等)の使用量は、飛行プロファイルの巡航部分の間に約100%として、燃料コストを最小限にすることができる。別の例示的な運転方法において、大きな推力を必要とする飛行プロファイルの離陸部分では第2の燃料の比率は約50%である。
前述の二元燃料航空機エンジン101を運転する例示的な方法は、制御システム130を使用して燃焼器90に導入される第1の燃料11及び第2の燃料12の量を制御する段階を更に含むことができる。例示的な制御システム130は図4に概略的に示されている。制御システム130は、制御信号131(S1)を制御弁135に送信して燃焼器90に導入される第1の燃料11の量を制御するようになっている。また、制御システム130は、制御信号132(S2)を制御弁65に送信して燃焼器90に導入される第2の燃料12の量を制御するようになっている。使用する第1の燃料11及び第2の燃料12の比率は、飛行プロファイル120の異なる飛行セグメントの間に必要とされる通りに比率を変えるようにプログラムされたコントローラ134によって、0%から100%の範囲で変えることができる。また、制御システム130は、例えば、ファン速度、圧縮機速度、又は他の適切なエンジン運転パラメータに基づくフィードバック信号133を受信することができる。1つの例示的な方法において、制御システムは、例えば全般デジタル電子制御(FADEC)357等のエンジン制御システムの一部とすることができる。別の例示的な方法において、機械式又は油圧機械式エンジン制御システムは、制御システムの一部又は全てを形成することができる。
制御システム130、357のアーキテクチャ及び戦略は航空機システム5の経済的な運転を実現するように適切にデザインされる。ブーストポンプ52及び高圧ポンプ58への制御システムのフィードバックは、エンジンFADEC357によって、又は随意的に、種々の利用可能なデータバス経由でエンジンFADEC及び航空機システム5の制御システムと通信できる別個の制御システムを備える分散型コンピューティングによって実現できる。
例えば図4で示す制御システム130は、ポンプ52、58の速度及び出力を変更して安全のために翼7を横切る所定の圧力を維持し(例えば、約30−40psi)、高圧ポンプ58の下流の差圧を維持して(例えば、約100から1500psi)、システム圧力をLNGの臨界点以上に維持して二相流を避けて、高い圧力及び燃料密度で運転することによってLNG燃料供給システムの体積及び重量を低減するようになっている。
例示的な制御システム130、357において、制御システムのソフトウェアは、以下の幾つかの又は全てのロジックを含むことができる。すなわち、(A)離陸時に及び/又は高い圧縮機吐出温度(T3)及び/又はタービン入口温度(T41)における他のエンベロープ地点で、例えばLNG等の極低温燃料を最大限使用する制御システム戦略、(B)燃料コストを最小にするミッション時に、例えばLNG等の極低温燃料を最大限使用する制御システム戦略、(C)上空再点火のためだけに例えばJet−A等の第1の燃料を再点火する制御システム130、357、(D)初期設定として、従来のJet−Aだけで地上始動を行う制御システム130、357、(E)何らかの一般的でない機動の間だけデフォルトのJet−Aになる制御システム130、357、(F)従来の燃料(Jet−Aのような)又は例えばLNG等の極低温燃料の任意の比率での(パイロット命令による)手動選択を可能にする制御システム130、357、(G)全ての素早い加減速に対して100%従来の燃料(Jet−Aのような)を使用する制御システム130、357である。
LNGは、限定されるものではないが航空、鉄道、船舶、及び長距離車両を含む輸送目的で用いることができる極低温燃料であることを理解されたい。典型的に、LNG燃料タンクは受動的に冷却され、ゼロボイルオフシステムを可能にする能動的低温クーラーは用いないようになっている。貯蔵容器への熱漏洩はLNGの蒸発につながり、このことは結果として適切な温度に冷却して維持する。従って、LNGは経時的にガス状態に変化してタンク内圧が上昇するので、この圧力を放出又は解放する手段を用いることが必要になる。このように、蒸発冷却プロセスは、妥当なタンク圧を維持するために少量のガス状メタン又は天然ガスの放出をもたらす。何らかの合理的利用シナリオにおいて、LNGタンクのボイルオフ量は、タンク内の燃料の全量に比べて少ないであろうが、このボイルオフは、環境に適した方法で安全かつ確実に処理する必要がある。この天然ガス流を高い信頼性で安全に廃棄及び/又は利用することは、LNGを輸送燃料として使用することにとって重要である。本明細書に記載の技術は、ガス状メタン又は天然ガスを二酸化炭素(CO2)と水に変えるために触媒コンバータを利用する。
本技術に関して、複数の実施形態及び変形例が存在する。図8は、適切な極低温燃料システム500の非限定的な1つの実施例を示し、該システムは、ブロア502、スプリッター弁504、混合器506、触媒酸化装置又は触媒コンバータ508、熱電デバイス510、及び第2の混合器512を含む。極低温燃料システム500の作動時、極低温燃料貯蔵タンク22(図3)は、航空機の放出ガス内に位置付けられる。より具体的には、蒸発した極低温燃料の形態のガスは、貯蔵タンク22の内圧を維持するために貯蔵タンク22から放出される。このような放出ガスは天然ガスである。圧力ベント39は、極低温燃料貯蔵タンク22に流体接続されて、極低温燃料から蒸発ガスを排出して天然ガス放出流501を形成することができる。空気は、僅かに上昇した圧力(0から1ゲージ圧)で供給され、混合器506内で天然ガス放出流501と混合されて、第1のガス流を形成するようになっている。混合器506は、空気と天然ガスを混合するための弁を含む任意の混合装置とすることができる。
ブロア502は、高容量の低圧ブロアとすることができる。もしくは、空気を供給するための任意の他の適切な高容量の低圧装置を用いることができる。任意の適切なブロアを用いることができるが、ブロア502のモータはブラシレス式とすること及びブロア502のファンはナイロン製又は適切な等価物とすることができる。第1のガス流又は空気と天然ガスの混合気は、当量比0.1とすることができる。これは天然ガス及び空気の可燃限界をはるかに下回っているので、火花又は他の炎源があっても燃焼することはできない。
混合器506からの第1のガス流は、加熱された触媒コンバータ508を通過して酸化生成物の第2のガス流を生じることができる。触媒コンバータ508は、無炎方式でもって、天然ガスの着火温度である華氏1040度をはるかに下回る華氏400−600度で機能することができる。自動車用と類似の設計の任意の適切な触媒コンバータ508を使用することができる。非限定的な実施例では、触媒コンバータ508のコア部は、ハニカム構造のセラミックモノリスとすることができる。さらに非限定的な実施例では、FeCrAl、Inco 718、又は他の高温合金で作られている金属箔モノリスを使用することができる。触媒材料のためのウォッシュコート又はキャリアを用いて材料を大きな表面積にわたって分散させる。酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化ケイ素、又はシリカとアルミナの混合物を使用することができる。ウォッシュコート材料は、粗い不規則表面を形成するように選択することができ、これにより、はだか基材の滑らかな表面に比べて表面積が非常に大きくなる。このことは、結果として、触媒コンバータ508内でのエンジン排気との反応に利用できる触媒活性表面を最大にする。触媒コンバータ508の触媒は、プラチナ又はパラジウム等の貴金属とすることができる。これらの金属又は他の金属の濃度は、天然ガス用途に最適化することができる。
システム500の触媒コンバータ508は、高温で作動する必要がある。最初に、触媒コンバータ508は、航空機に搭載された専用バッテリもしくは搭載された既存のバッテリ、又は任意の外部電源(図示せず)を用いて電気的に又は誘導的に加熱することができる。触媒コンバータ508が加熱されると、天然ガスと空気の混合物は、十分な酸化熱を供給して許容格子温度を維持するようになっているので、電気的又は誘導的加熱は必要なくなる。
ブロア502を作動させる電力は、以下のいずれか又は全てから供給することができる。すなわち、熱電デバイス510、触媒コンバータの酸化生成物から電力を抽出するスターリングエンジン装置、外部電源、又は搭載バッテリもしくは航空機内部の任意の他の電源である。
最後に、ブロア502からの空気の一部を例えば第2の混合器512内で酸化生成物と混合するためにバイパス回路を用いることができ、これにより華氏約120度の放出温度をもたらすことができる。ブロア502から供給される空気の一部は、スプリッター弁504から混合器512に供給することができる。これは、混合されていない触媒排気システムが華氏400−600の範囲の温度を有することになるので安全目的で利用できる。
前述の実施形態は、記載した触媒コンバータシステムが、単純かつ信頼性の高い個々の構成要素を使用し、結果的に、単純で信頼性が高く環境に適した安全な全体システムをもたらすことを含む、種々の利点をもたらす。前述のシステム500は、触媒コンバータを有する天然ガス管理システムの単なる一例であることを理解されたい。前述のシステム500の変形形態では、潜在的にブロアを省くことができ、技術は、受動的触媒表面を用いる隣接の産業に存在する。課題は、受動的システムの表面積が、基本システムに記載された触媒コンバータのものよりも著しく大きくなる点にある。表面積は、ナセル後部の利用可能な表面積に関連して管理できると思われる。さらに、受動的システムによって華氏600度の出口ガス温度がもたらされる。最終的には、自然対流力がより低い温度に混ぜ合わせることになるが、低い出口温度は保守要員の安全確保のために重要である。
前述していない範囲まで、必要であれば、種々の実施形態の異なる特徴部及び構造は、互いに組み合わせて用いることができる。全ての実施形態に示されていない1つの特徴部は、存在しないと解釈されることを意図しておらず、これは説明の簡略化のためである。従って、異なる実施形態の種々の特徴部は、必要に応じて組み合わせて適合させて、明示されるか否かに関わらず、新しい実施形態を形成することができる。本明細書に記載の特徴部の全ての組み合わせ又は並び替えは、本開示でカバーされる。
本明細書は、最良の形態を含む実施例を使用して本発明を開示しており、また当業者があらゆる装置又はシステムを実施及び利用し、またあらゆる組込み方法を実行することを含む本発明の実施を行なうことを可能にもする。本発明の特許保護される範囲は、請求項によって定義され、当業者であれば想起される他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、請求項の文言と差違のない構造要素を有する場合、或いは、請求項の文言と僅かな差違を有する均等な構造要素を含む場合には、本発明の範囲内にあるものとする。
500 極低温燃料システム
501 天然ガス放出流
502 ブロア
504 スプリッター弁
506 第1の混合器
508 触媒コンバータ
510 熱電デバイス
512 第2の混合器

Claims (15)

  1. 航空機であって、
    前記航空機の推進力を提供するための少なくとも1つのタービンエンジン(101)と、
    極低温燃料システム(500)と、
    を備え、前記極低温燃料システムは、
    前記航空機の内部に配置された極低温燃料貯蔵タンク(22)と、
    前記極低温燃料貯蔵タンクと流体接続され、前記極低温燃料からの蒸発ガスを排出して天然ガス放出流を形成するようになった圧力ベント(39)と、
    前記圧力ベントと流体接続され、前記天然ガス放出流を受け取り、前記天然ガス放出流を、酸化生成物を含む第2のガス流に変える触媒コンバータ(508)と、
    を備える、
    ことを特徴とする航空機。
  2. 前記触媒コンバータの上流で前記天然ガス放出流に流体接続され、前記天然ガス放出流を前記触媒コンバータに到達する前に空気と混合するように構成された、第1の混合デバイスをさらに備える、請求項1に記載の航空機。
  3. 前記混合デバイスと流体接続され、前記混合デバイス内で混合される前記空気を供給するように構成されたブロアをさらに備える、請求項2に記載の航空機。
  4. 前記ブロアは、高容量の低圧ブロアである、請求項3に記載の航空機。
  5. 前記触媒コンバータに流体接続されて前記第2のガス流を受け取ると共に前記ブロアに流体接続されて、前記酸化生成物を前記ブロアからの空気と混合するように構成された第2の混合デバイスをさらに備える、請求項3に記載の航空機。
  6. 前記ブロアの出口に作動可能に接続され、前記第1の混合デバイスと前記第2の混合デバイスとの間で前記空気を分割するように構成されたスプリッター弁をさらに備える、請求項5に記載の航空機。
  7. 前記触媒コンバータを華氏400度から600度の範囲で加熱する加熱器をさらに備える、請求項1に記載の航空機。
  8. 前記触媒コンバータは、モノリスハニカム構造を有し、セラミック又は金属箔から作られたコアを備え、前記触媒コンバータの触媒材料は、貴金属から形成される、請求項1に記載の航空機。
  9. 前記触媒コンバータは、前記触媒材料の表面積を増やすためのウォッシュコート材料をさらに備える、請求項8に記載の航空機。
  10. 前記極低温燃料貯蔵タンクは、受動的に冷却される、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の航空機。
  11. 前記極低温燃料は、液化天然ガスである、請求項1に記載の航空機。
  12. 航空機の極低温燃料システム(500)の貯蔵タンク(22)内の蒸発した極低温燃料を管理する方法であって、
    前記貯蔵タンクから蒸発した極低温燃料の形態のガスを放出して、前記貯蔵タンクの内圧を維持する段階と、
    前記放出ガスを空気と混合して、放出ガスと空気の混合物を形成し、第1のガス流を形成する段階と、
    前記第1のガス流を加熱された触媒コンバータ(508)に通して、酸化生成物の第2のガス流を生成する段階と、
    を含むことを特徴とする方法。
  13. 前記空気及び前記天然ガスは、当量比0.1に混合される、請求項12に記載の方法。
  14. 前記第2のガス流を空気と混合させて、前記触媒コンバータの排気温度を低下させる段階をさらに含む、請求項12に記載の方法。
  15. 前記触媒コンバータを高温で作動させることは、前記触媒コンバータを最初に電気的又は誘導的に加熱することを含む、請求項12〜請求項12のいずれかに記載の方法。
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