上記に説明される通り、高濃度のタンパク質溶液の室温でのろ過は、時間がかかり、タンパク質の収率の低下をもたらす可能性があり、さらに、ろ過によってタンパク質の含有量の低下を示す可能性があり、さらにろ過能力の低下を示す。従来の解決法の一つは、流量を維持するためにろ過中に高圧をかけることである。この高圧の使用によって、タンパク質に応力がかかり、それにより、タンパク質が変性したり、製品由来の他の不純物が増えたりする可能性がある。
驚くべきことに、抗体が、比較的高い(30℃を超える)温度において予想よりも安定であること、従って、高濃度抗体溶液のろ過を、予想よりも高い温度で実行することが適切であることが発見された。この高温での高濃度抗体溶液のろ過により、タンパク質を変性させることなく、ろ過速度及びろ過能力が有意に向上する。さらに、タンパク質の回収すなわち収率が増加し、ろ液においてタンパク質含有量が維持される。
実証するように、ポンプを用いてフィルターに送液される溶液を加熱するためにフィルターの直前に設置したインライン型熱交換器により、ろ過時間が著しく減少し、ろ過の収率が増加したが、この溶液の加熱は、他の方法、すなわち、フィルターを適切な温度のオーブン/水浴に設置することによって行われてもよい。
本明細書で用いられる用語「タンパク質」、「ポリペプチド」及び「ペプチド」は、ペプチド結合により連結された少なくとも5つの構成アミノ酸から成る化合物を意味する。構成アミノ酸は、遺伝子コードによってコードされるアミノ酸の群由来のものでもよく、遺伝子コードによってコードされない天然のアミノ酸、及び合成アミノ酸であってもよい。遺伝子コードによってコードされない天然のアミノ酸は、例えば、ヒドロキシプロリン、γ-カルボキシグルタミン、オルニチン、ホスホセリン、D-アラニン及びD-グルタミンである。合成アミノ酸は、化学合成により製造されるアミノ酸、すなわち、D-アラニン及びD-ロイシンなどの、遺伝子コードによってコードされるアミノ酸のD-異性体、Aib(α-アミノイソ酪酸)、Abu(α-アミノ酪酸)、Tle(tert-ブチルグリシン)、β-アラニン、3-アミノメチル安息香酸並びにアントラニル酸を含む。
用語「抗体」は、モノクローナル抗体(免疫グロブリンFc領域を有する全長の抗体を含む)、ポリエピトープ特異性を有する抗体組成物、二重特異性抗体、diabody、及び単鎖分子、並びに抗体フラグメント(例えばFab、F(ab’)2、及びFv)を含む。
本明細書で用いられる用語"モノクローナル抗体"は、実質的に同質の抗体の集合から得られる抗体を指す、すなわち、集合を構成する個々の抗体は、若干存在し得る自然発生変異を除き、同一である。モノクローナル抗体は、高度に特異的であり、単一の抗原部位を標的とする。さらに、異なる決定基(エピトープ)を標的とする種々の抗体を典型的に含む通常の(ポリクローナル)抗体製剤とは対照的に、それぞれのモノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基を標的とする。その特異性に加え、モノクローナル抗体は、他の免疫グロブリンが混入しない、ハイブリドーマ培養により合成される点において有利である。修飾語句「モノクローナル」は、実質的に同質の集合から得られるという抗体の特徴を示し、特定の方法による抗体の製造を必要とすると解釈されるべきではない。例えば、本発明に従って使用されるモノクローナル抗体は、Kohlerら, Nature, 256: 495 (1975)により最初に記されたハイブリドーマ法により作製されてもよく、又は組換えDNA法(例えば米国特許第4,816,567号明細書を参照)によって作製されてもよい。また、「モノクローナル抗体」は、例えばClacksonら, Nature, 352: 624-628 (1991)、及びMarksら、J. Mol. Biol., 222: 581-597 (1991) に記載される技術を用いて、ファージ抗体ライブラリーより単離されてもよい。
本明細書のモノクローナル抗体は、所望の生物学的活性を呈する限りは、重鎖及び/若しくは軽鎖の一部分が特定の種由来の対応する配列、若しくは特定の抗体のクラス若しくはサブクラスに属する対応する配列と同一である、又は相同性があり、その一方で、その鎖の残りの部分は別の種由来の対応する配列、若しくは別の抗体のクラス若しくはサブクラスに属する対応する配列と同一である、又は相同性があるという、「キメラ」抗体(免疫グロブリン)、並びにそのような抗体のフラグメントを含むまでに拡大してもよい。(米国特許第4,816,567号明細書; Morrisoら、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 81: 6851-6855 (1984))。
安定な本発明の組成物中に調合されてもよい、適切な抗体の例には:3F8、Abagovomab、Abciximab、ACZ885 (canakinumab)、Adalimumab、Adecatumumab、Afelimomab、Afutuzumab、Alacizumab pegol、Alemtuzumab、Altumomab pentetate、Anatumomab mafenatox、Anrukinzumab (IMA-638)、Apolizumab、Arcitumomab、Aselizumab、Atlizumab (tocilizumab)、Atorolimumab、Bapineuzumab、Basiliximab、Bavituximab、Bectumomab、Belimumab、Bertilimumab、Besilesomab、Bevacizumab、Biciromab、Bivatuzumab mertansine、Blinatumomab、Brentuximab vedotin、Briakinumab、Canakinumab、Cantuzumab mertansine、Capromab pendetide、Catumaxomab、Cedelizumab、Certolizumab pegol、Cetuximab、Citatuzumab bogatox、Cixutumumab、Clenoliximab、Clivatuzumab tetraxetan、CNTO 148 (golimumab)、CNTO 1275 (ustekinumab)、Conatumumab、Dacetuzumab、Daclizumab、Denosumab、Detumomab、Dorlimomab aritox、Dorlixizumab、Ecromeximab、Eculizumab、Edobacomab、Edrecolomab、Efalizumab、Efungumab、Elsilimomab、Enlimomab pegol、Epitumomab cituxetan、Epratuzumab、Erlizumab、Ertumaxomab、Etaracizumab、Exbivirumab、Fanolesomab、Faralimomab、Felvizumab、Fezakinumab、Figitumumab、Fontolizumab、Foravirumab、Fresolimumab、Galiximab、Gantenerumab、Gavilimomab、Gemtuzumab ozogamicin、Golimumab、Gomiliximab、Ibalizumab、Ibritumomab tiuxetan、Igovomab、Imciromab、Infliximab、Intetumumab、Inolimomab、Inotuzumab ozogamicin、Ipilimumab、Iratumumab、Keliximab、Labetuzumab、Lebrikizumab、Lemalesomab、Lerdelimumab、Lexatumumab、Libivirumab、Lintuzumab、Lucatumumab、Lumiliximab、Mapatumumab、Maslimomab、Matuzumab、Mepolizumab、Metelimumab、Milatuzumab、Minretumomab、Mitumomab、Morolimumab、Motavizumab、Muromonab-CD3、MYO-029 (stamulumab)、Nacolomab tafenatox、Naptumomab estafenatox、Natalizumab、Nebacumab、Necitumumab、Nerelimomab、Nimotuzumab、Nofetumomab merpentan、Ocrelizumab、Odulimomab、Ofatumumab、Omalizumab、Oportuzumab monatox、Oregovomab、Otelixizumab、Pagibaximab、Palivizumab、Panitumumab、Panobacumab、Pascolizumab、Pemtumomab、Pertuzumab、Pexelizumab、Pintumomab、Priliximab、Pritumumab、PRO 140、Rafivirumab、Ramucirumab、Ranibizumab、Raxibacumab、Regavirumab、Reslizumab、Rilotumumab、Rituximab、Robatumumab、Rontalizumab、Rovelizumab、Ruplizumab、Satumomab、Sevirumab、Sibrotuzumab、Sifalimumab、Siltuximab、Siplizumab、Solanezumab、Sonepcizumab、Sontuzumab、Stamulumab、Sulesomab、Tacatuzumab tetraxetan、Tadocizumab、Talizumab、Tanezumab、Taplitumomab paptox、Tefibazumab、Telimomab aritox、Tenatumomab、Teneliximab、Teplizumab、TGN1412、Ticilimumab (tremelimumab)、Tigatuzumab、TNX-355 (ibalizumab)、TNX-650、TNX-901 (talizumab)、Tocilizumab (atlizumab)、Toralizumab、Tositumomab、Trastuzumab、Tremelimumab、Tucotuzumab celmoleukin、Tuvirumab、Urtoxazumab、Ustekinumab、Vapaliximab、Vedolizumab、Veltuzumab、Vepalimomab、Visilizumab、Volociximab、Votumumab、Zalutumumab、Zanolimumab、Ziralimumab、Zolimomab aritoxなどが含まれる。
一つの実施態様において、タンパク質は免疫グロブリンである。一つの実施態様において、タンパク質は抗体である。一つの実施態様において、タンパク質はモノクローナル抗体(mAb)である。一つの実施態様において、タンパク質はIgG4抗体である。
一つの実施態様において、抗体はモノクローナル抗-IL20抗体である。一つの実施態様において、抗体は国際公開第2010/000721号パンフレットに記載される抗-IL20抗体である。一つの実施態様において、抗-IL20モノクローナル抗体は、国際公開第2010/000721号パンフレットに記載される15D2又は5B7である。
一つの実施態様において、抗体は、モノクローナルな抗-TFPIモノクローナル抗体である。一つの実施態様において、抗体は、国際出願番号PCT/EP2009/067598に記載される抗-TFPI抗体である。一つの実施態様において、抗-TFPIモノクローナル抗体は、国際出願番号PCT/EP2009/067598に記載されるHzTFPI4F36である。
本発明が、タンパク質/抗体がろ過されるべき溶液中に高濃度で存在している場合に、特定の有用性を見出すことが理解されるであろう。従って、一つの実施態様において、タンパク質は、50 mg/ml以上、例えば55 mg/ml、60 mg/ml、65 mg/ml、70 mg/ml、75 mg/ml、80 mg/ml、85 mg/ml、90 mg/ml、95 mg/ml、100 mg/ml、150 mg/ml、200 mg/ml、201 mg/ml、202 mg/ml、203 mg/ml、204 mg/ml、205 mg/ml、206 mg/ml、207 mg/ml、208 mg/ml、209 mg/ml、210 mg/ml、215 mg/ml、220 mg/ml、222 mg/ml、224 mg/ml、226 mg/ml、228 mg/ml、230 mg/ml、235 mg/ml、240 mg/ml、245 mg/ml、250 mg/ml、300 mg/ml、350 mg/ml又はそれ以上の濃度で存在する。一つの実施態様において、タンパク質は、50 mg/mlから300 mg/mlの間、例えば50 mg/mlから250 mg/mlの間、例えば50 mg/mlから200 mg/mlの間、例えば50 mg/mlから150 mg/mlの間の量で組成物中に存在する。一つの実施態様において、タンパク質は、75 mg/mlから350 mg/mlの間、例えば75 mg/mlから300 mg/mlの間、例えば75 mg/mlから250 mg/mlの間、例えば75 mg/mlから200 mg/mlの間、例えば75 mg/mlから150 mg/mlの間の濃度で存在する。一つの実施態様において、タンパク質は、100 mg/mlから350 mg/mlの間、例えば100 mg/mlから300 mg/mlの間、例えば100 mg/mlから250 mg/mlの間、例えば100 mg/mlから200 mg/mlの間、例えば100 mg/mlから150 mg/mlの間、例えば150 mg/mlから300 mg/mlの間、例えば150 mg/mlから250 mg/mlの間、例えば150 mg/mlから200 mg/mlの間、例えば200 mg/mlから300 mg/mlの間、例えば200 mg/mlから250 mg/mlの間、又は例えば250 mg/mlから300 mg/mlの間の濃度で存在する。
本明細書で用いられる用語、組成物におけるタンパク質の「安定性」は、溶液中のタンパク質の生物学的安定性、物理的安定性、又は化学的安定性を指す。製造プロセスの間に、タンパク質の構造中の化学共有結合が変化し、それにより、ネイティブなタンパク質と比較して、潜在的な生物学的効果がより低い、及び/又は潜在的な免疫特性が向上した化学分解産物の生成が起こる。ネイティブタンパク質の種類及び特質によって、並びにタンパク質が晒される環境によって、様々な化学分解産物が生じ得る。化学分解の排除を完全に避けることはほぼ確実にできず、また、保存中及び使用中にタンパク質組成物中の化学分解産物の増加が見られることは、当業者に周知である。ほとんどのタンパク質は、脱アミド化する傾向があるが、脱アミド化とは、グルタミニル残基又はアスパラギニル残基の側鎖のアミド基が加水分解され、遊離カルボン酸を生じるプロセスである。他の分解経路には、2以上のタンパク質分子がアミド基転移及び/又はジスルフィド相互作用を介して互いに共有結合し、共有結合性の二量体、オリゴマー、及びポリマー分解物が形成されるといった、高分子量変換産物の形成が関与している(Stability of Protein Pharmaceuticals, Ahern. T.J. & Manning M.C., Plenum Press, New York 1992)。別の化学分解の変形として、(例えばメチオニン残基の)酸化を挙げることができる。タンパク質化合物の化学的安定性は、異なる環境条件に晒した後に、様々な時点で化学分解産物の量を測定することにより評価することができる(分解産物の生成は、多くの場合、例えば温度を上昇させることによって、加速させることができる)。個々の分解産物の量は、多くの場合、各種クロマトグラフィー技術(例えばSEC-HPLC及び/又はRP-HPLC)を用いて分解産物を分子の大きさ及び/又は電荷によって分離することにより、決定する。
当業者が利用可能な、タンパク質の安定性を測定するための様々な分析技術がある(Peptide and Protein Drug Delivery, 247-301, Vincent Lee Ed. & Marcel Dekker, NY. Pubs 1991;及びJones, A. Adv. Drug Delivery Rev. 10: 29-90, 1993)。
SEC-HPLCは、タンパク質凝集体の定量に特に用いられる。例えば、TSK G3000 SWXLカラム、定組成溶離、及びその後214 nm又は280 nmでのUV検出を用いてサンプルを分析することができる。この方法は、単量体IgG含有量、及び二量体化学種又はより大きな化学種から成る高分子量タンパク質(HMWP)の割合(%HMWP)を決定するために用いられ、ゲル樹脂によってサイズに応じて分離される。単量体含有量及び%HMWPは、この方法によって検出される総タンパク含有量に対して決定される。
タンパク質溶液の物理的安定性は、吸光度又は光学密度を測定することによる光の減衰の測定を含む、周知の方法により測定することがでる。そのような測定は、溶液の濁度に関係している。
本願でいう(タンパク質の)変性は、何らかの外的応力又は化合物、例えば強酸若しくは強塩基、高濃度の無機塩、有機溶媒(例えばアルコール若しくはクロロホルム)、又は熱などを加えることにより、タンパク質又は核酸が、ネイティブの状態で持っていた三次構造及び二次構造を失う過程である。生細胞中のタンパク質が変性すると、それによって細胞の活動が混乱し、場合によっては細胞死を引き起こす。変性タンパク質は、溶解性の喪失から共凝集まで、広範囲の特性を示し得る。
本明細書で用いられる粘度は、絶対粘度(absolute viscosity; dynamic viscosityとも呼ばれる)として用いられる。測定は、25℃に設定したペルチェ素子装置を用いたコーン/プレート法によって行われ、明確に定義されたせん断応力勾配をサンプルに加えて、生じるせん断速度を測定する。粘度は、せん断速度に対するせん断応力の比率である。絶対粘度は、25℃におけるセンチポアズ(cP)の単位で表される。
本明細書で用いられる用語、ろ過は、デッドエンドろ過を指す。デッドエンド(通常/直接/正規)ろ過は、固体を流体(液体又は気体)から分離するために用いられる、媒体を介入させることにより、流体のみがそれを通り抜けられるようにするという、機械的又は物理的操作である。流体中の大きすぎる固体は留められるが、分離は完全ではなく、流体に固体が混入し、ろ液に微細な粒子が含まれることもある(孔径及びフィルターの厚さによる)。デッドエンドろ過技術において、ろ過媒体は膜であり、全ての流体が膜を通り抜け、膜の孔径より大きい全ての粒子がその表面に留まる。捕捉された粒子は、膜の表面に「ろ過ケーキ」を構築し始めるが、これがろ過プロセスの効率に影響を与える。
精密ろ過(microfiltration)は、デッドエンドろ過において広く用いられ、微細孔を有する媒体又は膜に流体を通すことによって0.1 μmから10 μmの大きさの範囲の粒子を流体から除去する方法である。本明細書で用いられる用語、精密ろ過は、0.1 μmから10 μmの大きさの範囲にある粒子を除去するためのそのようなデッドエンドろ過を指し、接線流(タンジェンシャルフロー)精密ろ過を指さない。
本明細書で用いられる用語、ろ液(filtrate)は、膜を通過し、ろ過された気体の流体を指す。
本明細書で用いられる用語「室温」は、18℃から25℃の間の温度を指す。
本明細書で用いられる用語、ろ過流量(filter flow rate)は、フィルターを通過する流れの速さ、又はフィルターを通るろ液の速度を指す。
[実施態様]
以下は非限定的な本発明の実施態様の一覧である。
1. 抗体及び/又はそのフラグメントを含有する高濃度溶液のろ過方法。
2. 抗体及び/又はそのフラグメントを含有する高濃度溶液のろ過中の収率を増加させる方法であって、前記溶液をろ過中に30℃〜70℃の範囲の温度に加熱する、方法。
3. 前記収率が100%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
4. 前記収率が200%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
5. 前記収率が300%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
6. 前記収率が400%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
7. 前記収率が500%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
8. 前記収率が600%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
9. 前記収率が700%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
10. 前記収率が800%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
11. 前記収率が900%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
12. 前記収率が1000%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
13. 前記収率が1100%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
14. 前記収率が1200%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
15. 前記収率が1300%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
16. 前記収率が1400%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
17. 前記収率が1500%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
18. 前記収率が1600%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
19. 前記収率が1700%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
20. 前記収率が1800%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
21. 前記収率が1900%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
22. 前記収率が2000%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
23. 前記収率が2100%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
24. 前記収率が2200%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
25. 前記収率が2300%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
26. 前記収率が2400%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
27. 前記収率が2500%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
28. 前記収率が2600%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
29. 前記収率が2700%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
30. 前記収率が2800%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
31. 前記収率が2900%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
32. 前記収率が3000%を上回って増加する、実施態様2に記載の方法。
33. 前記高濃度抗体溶液が50 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜32のいずれか一つに記載の方法。
34. 前記高濃度抗体溶液が55 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜33のいずれか一つに記載の方法。
35. 前記高濃度抗体溶液が60 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜34のいずれか一つに記載の方法。
36. 前記高濃度抗体溶液が65 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜35のいずれか一つに記載の方法。
37. 前記高濃度抗体溶液が70 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜36のいずれか一つに記載の方法。
38. 前記高濃度抗体溶液が75 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜37のいずれか一つに記載の方法。
39. 前記高濃度抗体溶液が80 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜38のいずれか一つに記載の方法。
40. 前記高濃度抗体溶液が85 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜39のいずれか一つに記載の方法。
41. 前記高濃度抗体溶液が90 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜40のいずれか一つに記載の方法。
42. 前記高濃度抗体溶液が95 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜41のいずれか一つに記載の方法。
43. 前記高濃度抗体溶液が100 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜42のいずれか一つに記載の方法。
44. 前記高濃度抗体溶液が105 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜43のいずれか一つに記載の方法。
45. 前記高濃度抗体溶液が110 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜44のいずれか一つに記載の方法。
46. 前記高濃度抗体溶液が115 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜45のいずれか一つに記載の方法。
47. 前記高濃度抗体溶液が120 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜46のいずれか一つに記載の方法。
48. 前記高濃度抗体溶液が125 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜47のいずれか一つに記載の方法。
49. 前記高濃度抗体溶液が130 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜48のいずれか一つに記載の方法。
50. 前記高濃度抗体溶液が135 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜49のいずれか一つに記載の方法。
51. 前記高濃度抗体溶液が140 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜50のいずれか一つに記載の方法。
52. 前記高濃度抗体溶液が145 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜51のいずれか一つに記載の方法。
53. 前記高濃度抗体溶液が150 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜52のいずれか一つに記載の方法。
54. 前記高濃度抗体溶液が155 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜53のいずれか一つに記載の方法。
55. 前記高濃度抗体溶液が160 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜54のいずれか一つに記載の方法。
56. 前記高濃度抗体溶液が165 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜55のいずれか一つに記載の方法。
57. 前記高濃度抗体溶液が170 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜56のいずれか一つに記載の方法。
58. 前記高濃度抗体溶液が175 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜57のいずれか一つに記載の方法。
59. 前記高濃度抗体溶液が180 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜58のいずれか一つに記載の方法。
60. 前記高濃度抗体溶液が185 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜59のいずれか一つに記載の方法。
61. 前記高濃度抗体溶液が190 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜60のいずれか一つに記載の方法。
62. 前記高濃度抗体溶液が200 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜61のいずれか一つに記載の方法。
63. 前記高濃度抗体溶液が201 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜62のいずれか一つに記載の方法。
64. 前記高濃度抗体溶液が202 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜63のいずれか一つに記載の方法。
65. 前記高濃度抗体溶液が203 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜64のいずれか一つに記載の方法。
66. 前記高濃度抗体溶液が204 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜65のいずれか一つに記載の方法。
67. 前記高濃度抗体溶液が205 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜66のいずれか一つに記載の方法。
68. 前記高濃度抗体溶液が206 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜67のいずれか一つに記載の方法。
69. 前記高濃度抗体溶液が207 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜68のいずれか一つに記載の方法。
70. 前記高濃度抗体溶液が208 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜69のいずれか一つに記載の方法。
71. 前記高濃度抗体溶液が209 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜70のいずれか一つに記載の方法。
72. 前記高濃度抗体溶液が210 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜71のいずれか一つに記載の方法。
73. 前記高濃度抗体溶液が211 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜72のいずれか一つに記載の方法。
74. 前記高濃度抗体溶液が212 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜73のいずれか一つに記載の方法。
75. 前記高濃度抗体溶液が213 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜74のいずれか一つに記載の方法。
76. 前記高濃度抗体溶液が214 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜75のいずれか一つに記載の方法。
77. 前記高濃度抗体溶液が215 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜76のいずれか一つに記載の方法。
78. 前記高濃度抗体溶液が216 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜77のいずれか一つに記載の方法。
79. 前記高濃度抗体溶液が217 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜78のいずれか一つに記載の方法。
80. 前記高濃度抗体溶液が218 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜79のいずれか一つに記載の方法。
81. 前記高濃度抗体溶液が219 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜80のいずれか一つに記載の方法。
82. 前記高濃度抗体溶液が220 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜81のいずれか一つに記載の方法。
83. 前記高濃度抗体溶液が221 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜82のいずれか一つに記載の方法。
84. 前記高濃度抗体溶液が222 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜83のいずれか一つに記載の方法。
85. 前記高濃度抗体溶液が223 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜84のいずれか一つに記載の方法。
86. 前記高濃度抗体溶液が224 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜85のいずれか一つに記載の方法。
87. 前記高濃度抗体溶液が224 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜86のいずれか一つに記載の方法。
88. 前記高濃度抗体溶液が226 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜87のいずれか一つに記載の方法。
89. 前記高濃度抗体溶液が227 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜88のいずれか一つに記載の方法。
90. 前記高濃度抗体溶液が228 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜89のいずれか一つに記載の方法。
91. 前記高濃度抗体溶液が229 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜90のいずれか一つに記載の方法。
92. 前記高濃度抗体溶液が230 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜91のいずれか一つに記載の方法。
93. 前記高濃度抗体溶液が231 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜92のいずれか一つに記載の方法。
94. 前記高濃度抗体溶液が232 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜93のいずれか一つに記載の方法。
95. 前記高濃度抗体溶液が233 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜94のいずれか一つに記載の方法。
96. 前記高濃度抗体溶液が234 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜95のいずれか一つに記載の方法。
97. 前記高濃度抗体溶液が235 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜96のいずれか一つに記載の方法。
98. 前記高濃度抗体溶液が240 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜97のいずれか一つに記載の方法。
99. 前記高濃度抗体溶液が245 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜98のいずれか一つに記載の方法。
100. 前記高濃度抗体溶液が250 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜99のいずれか一つに記載の方法。
101. 前記高濃度抗体溶液が255 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜100のいずれか一つに記載の方法。
102. 前記高濃度抗体溶液が260 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜101のいずれか一つに記載の方法。
103. 前記高濃度抗体溶液が265 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜102のいずれか一つに記載の方法。
104. 前記高濃度抗体溶液が270 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜103のいずれか一つに記載の方法。
105. 前記高濃度抗体溶液が275 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜104のいずれか一つに記載の方法。
106. 前記高濃度抗体溶液が280 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜105のいずれか一つに記載の方法。
107. 前記高濃度抗体溶液が285 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜106のいずれか一つに記載の方法。
108. 前記高濃度抗体溶液が290 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜107のいずれか一つに記載の方法。
109. 前記高濃度抗体溶液が295 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜108のいずれか一つに記載の方法。
110. 前記高濃度抗体溶液が300 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜109のいずれか一つに記載の方法。
111. 前記高濃度抗体溶液が305 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜110のいずれか一つに記載の方法。
112. 前記高濃度抗体溶液が310 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜111のいずれか一つに記載の方法。
113. 前記高濃度抗体溶液が315 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜112のいずれか一つに記載の方法。
114. 前記高濃度抗体溶液が320 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜113のいずれか一つに記載の方法。
115. 前記高濃度抗体溶液が325 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜114のいずれか一つに記載の方法。
116. 前記高濃度抗体溶液が330 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜115のいずれか一つに記載の方法。
117. 前記高濃度抗体溶液が335 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜116のいずれか一つに記載の方法。
118. 前記高濃度抗体溶液が340 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜117のいずれか一つに記載の方法。
119. 前記高濃度抗体溶液が345 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜118のいずれか一つに記載の方法。
120. 前記高濃度抗体溶液が350 mg/ml以上の抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様1〜119のいずれか一つに記載の方法。
121. 前記溶液をろ過中少なくとも30℃の温度に加熱する、実施態様1〜120のいずれか一つに記載の方法。
122. 前記溶液をろ過中少なくとも31℃の温度に加熱する、実施態様1〜121のいずれか一つに記載の方法。
123. 前記溶液をろ過中少なくとも32℃の温度に加熱する、実施態様1〜122のいずれか一つに記載の方法。
124. 前記溶液をろ過中少なくとも33℃の温度に加熱する、実施態様1〜123のいずれか一つに記載の方法。
125. 前記溶液をろ過中少なくとも34℃の温度に加熱する、実施態様1〜124のいずれか一つに記載の方法。
126. 前記溶液をろ過中少なくとも35℃の温度に加熱する、実施態様1〜125のいずれか一つに記載の方法。
127. 前記溶液をろ過中少なくとも36℃の温度に加熱する、実施態様1〜126のいずれか一つに記載の方法。
128. 前記溶液をろ過中少なくとも37℃の温度に加熱する、実施態様1〜127のいずれか一つに記載の方法。
129. 前記溶液をろ過中少なくとも38℃の温度に加熱する、実施態様1〜128のいずれか一つに記載の方法。
130. 前記溶液をろ過中少なくとも39℃の温度に加熱する、実施態様1〜129のいずれか一つに記載の方法。
131. 前記溶液をろ過中少なくとも40℃の温度に加熱する、実施態様1〜130のいずれか一つに記載の方法。
132. 前記溶液をろ過中少なくとも41℃の温度に加熱する、実施態様1〜131のいずれか一つに記載の方法。
133. 前記溶液をろ過中少なくとも42℃の温度に加熱する、実施態様1〜132のいずれか一つに記載の方法。
134. 前記溶液をろ過中少なくとも43℃の温度に加熱する、実施態様1〜133のいずれか一つに記載の方法。
135. 前記溶液をろ過中少なくとも44℃の温度に加熱する、実施態様1〜134のいずれか一つに記載の方法。
136. 前記溶液をろ過中少なくとも45℃の温度に加熱する、実施態様1〜135のいずれか一つに記載の方法。
137. 前記溶液をろ過中少なくとも46℃の温度に加熱する、実施態様1〜136のいずれか一つに記載の方法。
138. 前記溶液をろ過中少なくとも47℃の温度に加熱する、実施態様1〜137のいずれか一つに記載の方法。
139. 前記溶液をろ過中少なくとも48℃の温度に加熱する、実施態様1〜138のいずれか一つに記載の方法。
140. 前記溶液をろ過中少なくとも49℃の温度に加熱する、実施態様1〜139のいずれか一つに記載の方法。
141. 前記溶液をろ過中少なくとも50℃の温度に加熱する、実施態様1〜140のいずれか一つに記載の方法。
142. 前記溶液をろ過中少なくとも51℃の温度に加熱する、実施態様1〜141のいずれか一つに記載の方法。
143. 前記溶液をろ過中少なくとも52℃の温度に加熱する、実施態様1〜142のいずれか一つに記載の方法。
144. 前記溶液をろ過中少なくとも53℃の温度に加熱する、実施態様1〜143のいずれか一つに記載の方法。
145. 前記溶液をろ過中少なくとも54℃の温度に加熱する、実施態様1〜144のいずれか一つに記載の方法。
146. 前記溶液をろ過中少なくとも55℃の温度に加熱する、実施態様1〜145のいずれか一つに記載の方法。
147. 前記溶液をろ過中少なくとも56℃の温度に加熱する、実施態様1〜146のいずれか一つに記載の方法。
148. 前記溶液をろ過中少なくとも57℃の温度に加熱する、実施態様1〜147のいずれか一つに記載の方法。
149. 前記溶液をろ過中少なくとも58℃の温度に加熱する、実施態様1〜148のいずれか一つに記載の方法。
150. 前記溶液をろ過中少なくとも59℃の温度に加熱する、実施態様1〜149のいずれか一つに記載の方法。
151. 前記溶液をろ過中少なくとも60℃の温度に加熱する、実施態様1〜150のいずれか一つに記載の方法。
152. 前記溶液をろ過中少なくとも61℃の温度に加熱する、実施態様1〜151のいずれか一つに記載の方法。
153. 前記溶液をろ過中少なくとも62℃の温度に加熱する、実施態様1〜152のいずれか一つに記載の方法。
154. 前記溶液をろ過中少なくとも63℃の温度に加熱する、実施態様1〜153のいずれか一つに記載の方法。
155. 前記溶液をろ過中少なくとも64℃の温度に加熱する、実施態様1〜154のいずれか一つに記載の方法。
156. 前記溶液をろ過中少なくとも65℃の温度に加熱する、実施態様1〜155のいずれか一つに記載の方法。
157. 前記溶液をろ過中少なくとも66℃の温度に加熱する、実施態様1〜156のいずれか一つに記載の方法。
158. 前記溶液をろ過中少なくとも67℃の温度に加熱する、実施態様1〜157のいずれか一つに記載の方法。
159. 前記溶液をろ過中少なくとも68℃の温度に加熱する、実施態様1〜158のいずれか一つに記載の方法。
160. 前記溶液をろ過中少なくとも69℃の温度に加熱する、実施態様1〜159のいずれか一つに記載の方法。
161. 前記溶液をろ過中少なくとも70℃の温度に加熱する、実施態様1〜160のいずれか一つに記載の方法。
162.
163. 前記溶液をろ過中少なくとも30℃の温度に加熱する、実施態様1〜162のいずれか一つに記載の方法。
164. 前記溶液をろ過中少なくとも30℃の温度に加熱する、実施態様1〜163のいずれか一つに記載の方法。
165. 前記溶液をろ過中少なくとも30℃の温度に加熱する、実施態様1〜164のいずれか一つに記載の方法。
166. フィルターを通る流量がろ過中一定である、実施態様1〜165のいずれか一つに記載のろ過方法。
167. 室温で行われるろ過と比較して前記フィルターを通る流量が増加する、実施態様1〜166のいずれか一つに記載のろ過方法。
168. ろ過流量が少なくとも10倍増加する、実施態様1〜167のいずれか一つに記載の方法。
169. 前記ろ過流量が少なくとも15倍増加する、実施態様1〜168のいずれか一つに記載の方法。
170. 前記ろ過流量が少なくとも20倍増加する、実施態様1〜169のいずれか一つに記載の方法。
171. 前記ろ過流量が少なくとも25倍増加する、実施態様1〜170のいずれか一つに記載の方法。
172. 前記ろ過流量が一定であり、室温で行われるろ過と比較して100%を上回って増加する、実施態様1〜167のいずれか一つに記載の方法。
173. 室温で行われるろ過と比較してろ過の速度が増加する、実施態様1〜172のいずれか一つに記載のろ過方法。
174. 室温で行われるろ過と比較してろ液中のタンパク質/抗体の含有量が同じか又は増加する、実施態様1〜173のいずれか一つに記載のろ過方法。
175. 室温で行われるろ過と比較して%HMWPの増加が無い、実施態様1〜174のいずれか一つに記載のろ過方法。
176.
177. 膜ろ過媒体を用いた、抗体及び/又はそのフラグメントを含有する高濃度溶液のデッドエンドろ過方法であって、前記溶液をろ過中及び/又はろ過前に30℃〜70℃の範囲の温度に加熱する、方法。
178. 抗体及び/又はそのフラグメントを含有する高濃度溶液のデッドエンドろ過中のろ過収率を増加させる方法であって、前記溶液をろ過中及び/又はろ過前に30℃〜70℃の範囲の温度に加熱する、方法。
179. 前記溶液をろ過中及び/又はろ過前に少なくとも40℃の温度に加熱する、実施態様177に記載の方法。
180. 前記溶液をろ過中及び/又はろ過前に少なくとも45℃の温度に加熱する、実施態様177に記載の方法。
181. 前記溶液をろ過中及び/又はろ過前に少なくとも40℃〜50℃の間の温度に加熱する、実施態様177に記載の方法。
182.
183. 抗体及び/又はそのフラグメントを含有する高濃度溶液のデッドエンドろ過中のろ過流量を増加させる方法であって、前記溶液をろ過中及び/又はろ過前に30℃〜70℃の範囲の温度に加熱する、方法。
184. 抗体及び/又はそのフラグメントを含有する高濃度溶液のデッドエンドろ過中のろ過流量を一定に保つ方法であって、前記溶液をろ過中及び/又はろ過前に30℃〜70℃の範囲の温度に加熱する、方法。
185. 抗体及び/又はそのフラグメントを含有する高濃度溶液のデッドエンドろ過中のろ過流量を安定化させる方法であって、前記溶液をろ過中及び/又はろ過前に30℃〜70℃の範囲の温度に加熱する、方法。
186. 抗体及び/又はそのフラグメントを含有する高濃度溶液のデッドエンドろ過中のろ過流量を安定化させ、かつ増加させる方法であって、前記溶液をろ過中及び/又はろ過前に30℃〜70℃の範囲の温度に加熱する、方法。
187. 前記溶液をろ過中及び/又はろ過前に少なくとも40℃の温度に加熱する、実施態様181〜184のいずれか一つに記載の方法。
188. 前記溶液をろ過中及び/又はろ過前に少なくとも45℃の温度に加熱する、実施態様181〜184のいずれか一つに記載の方法。
189. 前記溶液をろ過中及び/又はろ過前に40℃〜50℃の間の温度に加熱する、実施態様181〜184のいずれか一つに記載の方法。
190. 室温で行われるろ過と比較してフィルターを通過する流量が増加する、実施態様181〜187のいずれか一つに記載の方法。
191. 前記ろ過流量が少なくとも10倍増加する、実施態様181〜188のいずれか一つに記載の方法。
192. 前記ろ過流量が少なくとも15倍増加する、実施態様181〜189のいずれか一つに記載の方法。
193. 前記ろ過流量が少なくとも20倍増加する、実施態様181〜190のいずれか一つに記載の方法。
194. 前記ろ過流量が少なくとも25倍増加する、実施態様181〜191のいずれか一つに記載の方法。
195. 前記ろ過流量が一定であり、室温で行われるろ過と比較して100%を上回って増加する、実施態様181〜188のいずれか一つに記載の方法。
196. ろ過される前記高濃度抗体溶液が少なくとも100 mg/mlの抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様181〜193のいずれか一つに記載の方法。
197. ろ過される前記高濃度抗体溶液が少なくとも110 mg/mlの抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様181〜194のいずれか一つに記載の方法。
198. ろ過される前記高濃度抗体溶液が少なくとも125 mg/mlの抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様181〜195のいずれか一つに記載の方法。
199. ろ過される前記高濃度抗体溶液が少なくとも150 mg/mlの抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様181〜196のいずれか一つに記載の方法。
200. ろ過される前記高濃度抗体溶液が少なくとも175 mg/mlの抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様181〜194のいずれか一つに記載の方法。
201. ろ過される前記高濃度抗体溶液が少なくとも200 mg/mlの抗体/抗体フラグメントを含有する、実施態様181〜194のいずれか一つに記載の方法。
202. 室温で行われるろ過と比較して%HMWPの増加が無い、実施態様181〜194のいずれか一つに記載のろ過方法。
それらの実施例において、高濃度の抗体(mAb)溶液を、フィルターの直前に設置したインライン型熱交換器によって所望の温度に加熱する、あるいは、mAb溶液を、溶液、フィルター及び他の設備をろ過前に恒温オーブンに設置することにより加熱する。
[実施例1]
本実施例は、高濃度mAb溶液の0.22 μmろ過において、室温(20℃)と40℃との違いを調査するために実施した。
204 g/l 抗TFPI溶液、10 mMヒスチジン、pH 6.0を、蠕動ポンプによってSartobran 150フィルターカートリッジ(0.45+0.22ミクロンコンビフィルター)に20℃で送液した。生じた流量は低く(1.5 mL/分)、100 mLろ過した後にはゼロにまで減少した。ろ液のmAb濃度は186 g/Lであった。
熱交換器(Exergy, serie 17 model 00402)をフィルターカートリッジの前にインラインで設置し、150 mLの204 g/l 抗TFPI溶液、10 mMヒスチジン、pH 6.0を、蠕動ポンプによって未使用のSartobran 150フィルターカートリッジ(0.45+0.22ミクロンコンビフィルター)に40℃で送液した。生じた流量は恒常的に50 mL/分であり、ろ液の濃度は200 g/Lであった。高分子量タンパク質(HMWP)及び脱アミド型の量は、どちらの温度でもろ過によって影響を受けなかった。mAb濃度は、NanoDrop 2000C機器、280 nm (Thermo Scientific)により測定し、サンプルは0.9% NaClを用いて10倍に予め希釈した。
結論は、高温でのろ過は、はるかに速く(高流量)、収率もはるかに良好であるが、一方で驚くべきことに、%HMWPによって測定した脱アミノ型又は変性抗体の生成量は変化しなかったということである。
[実施例2]
以下の3つの実施例は、0.22 μmフィルターの製品濃度に対する影響、及び別の新しいmAbでの影響、及びろ過システム一式を恒温オーブンに設置することによる影響を調査するために実施した。
226 mg/ml 抗-IL-20
150 mM スクロース
25 mM アルギニン
25 mM NaCl
33 mM ヒスチジン
pH 6.5
の溶液を、20 mLのシリンジに充填し、それをフィルター(33 mm MillexGV, 0.22 μm及びプレフィルター33 mm Millex AA, 0.8 μm)と共に45℃の恒温オーブンに設置した。
溶液を、シリンジピストンを手動で押すことにより、直列に連結した0.8 μmプレフィルター及び0.22 μmフィルターを通し、問題なくろ過した。
抗体濃度を、0.9% NaClを用いて10倍希釈した後、NanoDrop 2000C(Thermo Scientific)機器、280 nmにより測定した。ろ液の濃度は219 mg/mlと測定された。
222 mg/ml 抗-IL-20
150 mM スクロース
25 mM アルギニン
25 mM NaCl
33 mM ヒスチジン
pH 6.5
の溶液を、10 mLのシリンジに充填し、それをフィルター(33 mm MillexGV, 0.22 μm及びプレフィルター33 mm Millex AA, 0.8 μm)と共に45℃の温度にしたオーブンに設置した。
溶液を、シリンジピストンを手動で押すことにより、直列に連結した0.8 μmプレフィルター及び0.22 μmフィルターを通し、問題なくろ過した。
抗体濃度を、0.9% NaClを用いて10倍希釈した後、NanoDrop 2000C(Thermo Scientific)機器、280 nmにより測定した。ろ液の濃度は219 mg/mlと測定された。
224 mg/ml 抗-IL-20
25 mM アルギニン
100 mM NaCl
66 mM ヒスチジン
pH 6.5
の溶液を、10 mLのシリンジに充填し、それをフィルター(33 mm MillexGV, 0.2 μm及びプレフィルター33 mm Millex AA, 0.8 μm)と共に45℃の温度にしたオーブンに設置した。
溶液を、シリンジピストンを手動で押すことにより、直列に連結した0.8 μmプレフィルター及び0.22 μmフィルターを通し、問題なくろ過した。
抗体濃度を、0.9% NaClを用いて10倍希釈した後、NanoDrop 2000C(Thermo Scientific)機器、280 nmにより測定した。ろ液の濃度は226 mg/mlと測定された。
3つの別々の試験により、0.22 μmろ過を異なる抗体を用いて実施することができ、製品の濃度を著しく損なうことなく、記載の方法により達成することができると結論付けられ得る。
本発明の特定の特徴が、本明細書に例示され説明されてきたが、多くの変更、置換、交換、及び等価物を、当業者は今後思いつくであろう。従って、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の精神の範囲に含まれるものとして、全てのそのような変更及び交換にまで及ぶことを意図するものと理解すべきである。