JP2016502978A - BACE1の阻害剤としてのヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン化合物 - Google Patents

BACE1の阻害剤としてのヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン化合物 Download PDF

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Abstract

本発明は、可変基R1、R2、R3、R4、およびxが明細書において定義されるとおりである構造(I)を有する式(I)の化合物およびその互変異性体ならびに当該化合物および互変異生体の薬学的に許容できる塩を提供する。相当する医薬組成物、治療方法、合成方法、および中間体もまた開示する。【化1】

Description

本発明は、β部位アミロイド前駆体タンパク質(APP)切断酵素1(BACE1)の低分子阻害剤に関する。詳細には、本発明は、哺乳動物において、アミロイドタンパク質の神経沈着物の形成の一因となり得るA−βペプチドの産生の阻害に関し、この阻害は、アルツハイマー病(AD)ならびに他の神経変性および/または神経障害の治療において適用可能であり得る。加えて、本発明は、ヒトを含めた哺乳動物における糖尿病および肥満の治療に関する。
認知症は、多種多様な特有の病理学的経過の結果として生じる。認知症を引き起こす最も一般的な病理学的経過は、アルツハイマー病(「AD」)、脳アミロイド血管障害(「CM」)およびプリオン媒介疾患である(例えば、Haanら、Clin. Neurol. Neurosurg.、 1990、92(4):305〜310;Glennerら、J. Neurol. Sci.、 1989、94:1〜28を参照されたい)。ADは、記憶障害および認知機能障害によって特徴付けられる進行性の神経変性障害である。ADは、米国人口の最も急速に増加している部分である85歳を超える人全ての半数近くが罹患する。したがって、米国におけるAD患者の数は、2050年までに約400万人から約1400万人に増加することが予想される。
アミロイド−β(Aβペプチド)の蓄積は、高齢者における認知低下の最も一般的な原因であるアルツハイマー病(AD)の根本的な原因の1つであると考えられている(Hardy & Allsop、Trends Pharmacol Sci.、1991;12(10):383〜8;Selkoe、Behav. Brain Res.、2008;192(1):106〜13)。アミロイド斑の主なタンパク質成分であるAβは、2種のプロテアーゼ、β−およびγ−セクレターゼによるI型内在性膜タンパク質であるアミロイド前駆体タンパク質(APP)の連続切断に由来する。β部位APP切断酵素(BACE1およびBACE2)によるAPPのタンパク質分解性切断により、APPの可溶性N末端エクトドメイン(sAPPβ)およびC末端断片C99が生成する。γ−セクレターゼによる膜結合C99断片のその後の切断により、Aβ40およびAβ42が最も優勢な形態である様々なAβペプチド種が遊離する(Vassarら、J. Neurosci.、2009;29(41):12787〜94;Marks & Berg、Neurochem. Res.、2010;35:181〜210)。したがって、BACE1阻害剤は、すべての優勢なAβペプチドの形成を有効に阻害することができるであろうために、BACE1の阻害により直接的にAβの生成を制限することは、ADを処置するための最も魅力的な手法の1つである。
加えて、BACE1ノックアウトマウスは、変性線維からの軸索デブリおよびミエリンデブリのクリアランスと、軸索再生の促進と、同腹子対照と比較して早い神経筋接合部の神経再支配とを顕著に強化したことが決定されている。これらのデータは、末梢神経損傷後の再生および回復を促進する治療手法としてのBACE1阻害を示唆している(Farahら、J. of Neurosci.、2011、31(15):5744〜5754を参照されたい)。
インスリン抵抗性およびグルコース恒常性障害は、2型糖尿病の重要な指標であり、ADの初期危険因子である。特に、2型糖尿病の患者には、より高い散発性ADのリスクがあり、AD患者は、2型糖尿病をより発症しやすい(Butler、Diabetes、53:474〜481、2004)。最近、ADを3型糖尿病として再考すべきであるとも提案されている(de la Monte、J. Diabetes Sci. Technol.、2008;2(6):1101〜1113)。ADおよび2型糖尿病は、共通の発病機構を、また、ことによると共通の治療を共有するという事実は、特に重要である(Park SA.、J. Clin. Neurol.、2011;7:10〜18;Raffa、Br. J. Clin. Pharmacol 2011/71:3 / 365〜376)。BACE活性の生成物であるAβの血漿中レベルの上昇は最近では、ヒトにおける高血糖症および肥満に関連づけられた(Meakinら、Biochem J.、2012、441(1):285〜96.;Martins、Journal of Alzheimer’s Disease、8(2005)269〜282を参照されたい)。さらに、Aβ産生の増大は、マウスにおけるグルコース不耐性およびインスリン抵抗性の発症を刺激する(Cozar−Castellano、Am. J. Physiol. Endocrinol. Metab.、302:E1373〜E1380、2012.;Delibegovic、Diabetologia(2011)54:2143〜2151)。最後に、Aβの循環は、ヒトおよびマウスの両方におけるアテローム硬化症の発生に関係し得るであろうことも示唆されている(De Meyer、Atherosclerosis 216(2011)54〜58;Catapano、Atherosclerosis 210(2010)78〜87;Roher、Biochimica et Biophysica Acta 1812(2011)1508〜1514)。
したがって、慢性的な栄養分過剰の状態では、BACE1レベルがグルコースおよび脂質の恒常性において重要な役割を果たし得ると考えられている。具体的には、BACE1の低減がマウスにおいて体重を減少させ、食事性肥満に対して保護し、インスリン感受性を増強するという事実によって例示されるとおり、BACE1阻害剤は、骨格筋および肝臓におけるインスリン感受性を高めるために潜在的に有用であり得る(Meakinら、Biochem J. 2012、441(1):285〜96を参照されたい)。BACE1基質としてのLRP1の同定およびアテローム硬化症との潜在的な連係も同様に重要である(Strickland、Physiol. Rev.、88:887〜918、2008;Hyman、J. Biol. Chem.、Vol. 280、No. 18、17777〜17785、2005)。
同様に、BACE2の阻害は、β細胞量を保存および回復し、前糖尿病患者および糖尿病患者におけるインスリン分泌を刺激する可能性を有する2型糖尿病の治療として提案されている(WO2011/020806)。BACE2は、膵臓β細胞の機能および量を調節するβ細胞濃縮プロテアーゼ(β−cell enriched protease)であり、BACE1の類似同族体である。BACE2の薬理学的阻害は、β細胞の量および機能を増大させ、このことは、Tmem27の安定化につながる(Esterhazyら、Cell Metabolism 2011、14(3):365〜377を参照されたい)。BACE2阻害剤は、BACE2の阻害に関連した疾患を治療および/または予防する際に有用であることが示唆されている(例えば、2型糖尿病において、さらに、前糖尿病性患者および糖尿病性患者においてもβ細胞量を維持および再生し、インスリン分泌を刺激する可能性がある)(WO2011/020806)。
アミノジヒドロチアジンまたはチオアミジン化合物は、米国特許出願公開第2009/0082560号、WO2009/091016、およびWO2010/038686において、β−セクレターゼ酵素の有用な阻害剤として記載されている。2012年8月17日にPfizer Incにより出願された同時係属中のPCT出願、PCT/IB2012/054198も、β−セクレターゼ酵素の有用な阻害剤であるアミノジヒドロチアジン化合物を記載している。本発明は、新規のチオアミジン化合物ならびにADを含めた神経変性疾患の治療、さらには、糖尿病および肥満などの代謝性疾患および状態の治療におけるその使用を対象とする。
本発明は、以下に関する:
(1)式Iの化合物
Figure 2016502978
[式中、
は、水素またはメチルであり、前記メチルは、ハロゲンまたはメトキシから独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
は、C1〜6アルキル、−(C(R−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R−(C6〜10アリール)、−(C(R−(5〜10員ヘテロアリール)、または−(C(R−ORであり、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール部分は、ハロゲン、C1〜6アルキル、−CHF、−CHF、−CF、−CN、または−ORから独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
は、−(C(R−(CN)または−(C(R−(NHR)であり、
は、独立に、ハロゲン、C1〜6アルキル、またはC1〜6アルコキシであり、前記アルキルまたはアルコキシは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
は、出現する毎に独立に、水素またはC1〜3アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよく、
は、水素、C1〜6アルキル、または−(C(R−(C6〜10アリール)であり、前記アルキルおよびアリールは、ハロゲン、C1〜3アルキル、−CHF、−CHF、−CF、−CN、または−OHから独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
は、出現する毎に、水素またはC1〜6アルキルであり、前記アルキルは、ハロゲンまたは−C1〜6アルコキシから独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
mは、出現する毎に、0、1、または2であり、
nは、出現する毎に、1または2であり、
tは、1または2であり、
xは、0、1、2、または3である]、もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩;
(2)本発明の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩、またはそれらの溶媒和物、ならびに薬学的に許容できるビヒクル、賦形剤、または担体を含む医薬組成物;
(3)アミロイド−βタンパク質の産生を阻害するための、かつβ部位アミロイド前駆体タンパク質切断酵素1(BACE1)を阻害するための本明細書に記載の医薬組成物;
(4)神経変性疾患、特にアルツハイマー病を治療するための本明細書に記載の医薬組成物;
(5)糖尿病または2型糖尿病を含めた、高いβアミロイドレベルによって特徴付けられる疾患および障害を治療的および/または予防的に処置するためにBACE活性を阻害するための本明細書に記載の医薬組成物;
(6)ヒトを含めた哺乳動物において骨格筋および肝臓におけるインスリン感受性を高めるための本明細書に記載の医薬組成物;
(7)肥満を治療および/または予防するための本明細書に記載の医薬組成物;
(8)表1にさらに記載の実施例1〜20から選択される化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩、またはそれらの溶媒和物;
(9)治療有効量の、式Iの実施形態のうちのいずれかのチオアミジン化合物または薬学的に許容できるその塩、および薬学的に許容できる担体を、それを必要とする哺乳動物または患者に投与することによる、BACE酵素活性を阻害する方法;
(10)哺乳動物、好ましくはヒトにおける、β−セクレターゼ酵素が関与する中枢神経系および神経障害の状態または疾患(例えば、片頭痛;てんかん;アルツハイマー病;パーキンソン病;脳傷害;脳卒中;脳血管疾患(脳動脈硬化症、脳アミロイド血管障害、遺伝性脳出血、および脳低酸素虚血を含めた);認知障害(健忘症、老人性認知症、HIV関連認知症、アルツハイマー病、ハンチントン病、レビー小体型認知症、血管性認知症、薬物が関係する認知症、晩発性ジスキネジア、ミオクローヌス、ジストニア、せん妄、ピック病、クロイツフェルト・ヤコブ病、HIV疾患、ジル・ドゥ・ラ・トゥレット症候群、てんかん、筋痙縮、筋痙直または筋力低下と関連する障害(振戦を含めた)、および軽度認知障害(「MCI」)を含めた);精神遅滞(痙縮、ダウン症候群および脆弱X症候群を含めた);睡眠障害(過眠症、概日リズム睡眠障害、不眠、睡眠時異常行動、および睡眠遮断を含めた)、ならびに精神障害、例えば、不安(急性ストレス障害、全般性不安障害、社会不安障害、パニック障害、心的外傷後ストレス障害、広場恐怖症、および強迫性障害を含めた);虚偽性障害(急性幻覚性躁病を含めた);衝動制御障害(強迫性賭博および間欠性爆発性障害を含めた);気分障害(双極性障害I型、双極性障害II型、躁病、混合感情状態、大うつ病、慢性うつ病、季節性うつ病、精神病性うつ病、季節性うつ病、月経前症候群(PMS)、月経前不機嫌性障害(PDD)、および産後うつ病を含めた);精神運動障害;精神病性障害(統合失調症、統合失調感情障害、統合失調症様、および妄想性障害を含めた);薬物依存(麻薬依存、アルコール依存、アンフェタミン依存、コカイン嗜癖、ニコチン依存、および薬物離脱症候群を含めた);摂食障害(食欲不振症、過食症、過食障害、食欲過剰、肥満症、強迫性摂食障害および氷食症を含めた);性的機能障害;尿失禁;ニューロン損傷障害(目の損傷、目の網膜症または黄斑変性症、耳鳴、聴覚障害および聴覚損失、ならびに脳浮腫を含めた)、神経傷害治療(末梢神経損傷後の再生および回復の促進を含む)ならびに小児精神障害(注意欠陥障害、注意欠陥/機能亢進障害、行為障害、および自閉症を含めた)を治療する方法であって、前記哺乳動物に治療有効量の式Iの化合物または薬学的に許容できるその塩を投与することを含む方法。式Iの化合物はまた、記憶(短期および長期の両方)ならびに学習能力の改善のために有用であり得る。Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders (DSM−IV−TR) (2000、American Psychiatric Association、Washington D.C.)の第4版のテキスト改訂版は、本明細書に記載されている障害の多くを同定するための診断手段を提供する。DMS−IV−TRに記載されているものを含めて、本明細書に記載されている障害についての代わりの命名法、疾病分類、および分類体系が存在し、用語法および分類体系は医科学の進展と共に進化することを当業者は認識する;
(11)哺乳動物、好ましくはヒトにおいて、神経障害(例えば、片頭痛;てんかん;アルツハイマー病;パーキンソン病;ニーマンピックC型;脳傷害;脳卒中;脳血管疾患;認知障害;睡眠障害)または精神障害(例えば、不安;虚偽性障害;衝動制御障害;気分障害;精神運動障害;精神病性障害;薬物依存;摂食障害;および小児精神障害)を治療する方法であって、前記哺乳動物に治療有効量の式Iの化合物または薬学的に許容できるその塩を投与することを含む方法;
(12)1型および2型糖尿病、耐糖能障害、インスリン抵抗性、高血糖症、ならびにアテローム硬化症、冠状動脈性心疾患、卒中、末梢血管疾患、腎障害、高血圧、神経障害、および網膜障害などの糖尿病合併症を含めた、糖尿病または糖尿病関連障害を治療する(例えば、進行または発症を遅延させる)方法;
(13)代謝症候群などの肥満共存症を治療する方法。代謝症候群には、脂質異常症、高血圧、インスリン抵抗性、糖尿病(例えば、2型糖尿病)、冠状動脈疾患、および心不全などの疾患、状態、または障害が含まれる。代謝症候群に関するより詳細な情報については、例えば、Zimmet,P.Z.ら、「The Metabolic Syndrome: Perhaps an Etiologic Mystery but Far From a Myth − Where Does the International Diabetes Federation Stand?」、Medscape Diabetes & Endocrinology、7(2)、(2005);およびAlberti, K.G.ら、「The Metabolic Syndrome − A New Worldwide Definition」、Lancet、366、1059〜62(2005)を参照されたい;
(14)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および肝インスリン抵抗性を治療する方法;
(15)本発明の化合物を、本明細書に記載の疾患、状態、および/または障害を治療するための他の医薬品と併せて使用することもできる併用療法。したがって、本発明の化合物を他の医薬品と組み合わせて投与することを含む治療方法も提供する。
本明細書において言及する全ての特許、特許出願および参考文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。
本発明の他の特徴および利点は、本発明を記載するこの明細書および添付の特許請求の範囲から明らかである。上述の説明および次の詳細な説明は両方とも例示に過ぎず、特許請求の範囲に記載の本発明を制限するものではないことを理解されたい。
本発明は、次の本発明の例示的な実施形態の詳細な記載および本明細書に含まれる実施例を参照することにより、より容易に理解することができる。本発明は、当然に様々であってよい具体的な合成方法に制限されないことを理解されたい。また、本明細書において使用する専門用語は、特定の実施形態を記載することを目的としたものである過ぎず、制限的であることを意図したものではないことを理解されたい。
本明細書および続く特許請求の範囲において、次の意味を有すると定義されるいくつかの用語を参照する。
用語「アルキル」とは、一実施形態では1個〜6個の炭素原子、別の実施形態では1個〜4個の炭素原子、別の実施形態では1個〜3個の炭素原子を含んでいる、直鎖または分枝鎖の飽和ヒドロカルビル置換基(すなわち、水素の除去によって炭化水素から得られる置換基)を指す。そのような置換基の非限定的な例として、メチル、エチル、プロピル(n−プロピルおよびイソプロピルを含めた)、ブチル(n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルを含めた)、ペンチル、iso−アミル、ヘキシルなどが挙げられる。
場合によっては、ヒドロカルビル置換基(すなわち、アルキル、シクロアルキルなど)における炭素原子の数は、接頭語「C〜C−」または「Cx〜y」によって示され、xは、置換基における炭素原子の最小数であり、yは、最大数である。このように、例えば、「C〜C−アルキル」または「C1〜6アルキル」は、1〜6個の炭素原子を含有するアルキル置換基を指す。さらに例示すると、C〜C−シクロアルキルまたはC3−6−シクロアルキルは、3〜6個の炭素環原子を含有する飽和シクロアルキルを指す。
用語「アルコキシ」は、酸素原子を介して結合している直鎖飽和アルキルまたは分枝鎖飽和アルキルを指す。そのようなアルコキシ基の非限定的例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、第3級ブトキシ、およびペントキシである。
用語「アリール」は、1個、2個、または3個の環を含有する炭素環式芳香族系を意味し、その際、そのような環は縮合(fused)していてもよい。環が縮合している場合には、環のうちの1個は、完全不飽和でなければならず、縮合環(複数可)は、完全飽和でも、部分不飽和でも、または完全不飽和でもよい。用語「縮合している」は、第1の環と共通する(すなわち、共有されている)2個の隣接する原子を有することによって、第2の環が存在する(すなわち、結合または形成されている)ことを意味している。用語「縮合している」は、用語「縮合(condensed)」と同等である。用語「アリール」は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル、ビフェニル、ベンゾ[b][1,4]オキサジン−3(4H)−オニル、2,3−ジヒドロ−1Hインデニル、および1,2,3,4−テトラヒドロナフタレニルなどの芳香族ラジカルを包含する。
用語「シクロアルキル」は、完全に水素化され、単一の環として存在する非芳香環を指す。そのような炭素環の例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルが包含される。
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フッ素(−Fとして示し得る)、塩素(−Clとして示し得る)、臭素(−Brとして示し得る)、またはヨウ素(−Iとして示し得る)を指す。
用語「ヘテロアリール」とは、5〜6個の環原子を含んでおり、その環原子の少なくとも1個がヘテロ原子(すなわち、酸素、窒素、または硫黄)であり、残りの環原子が炭素、酸素、窒素、および硫黄からなる群からそれぞれ独立に選択されたものである芳香環構造を指す。ヘテロアリール置換基の例として、ピリジル、ピラジル、ピリミジニル、ピリダジニルなどの6員環置換基;およびトリアゾリル、イミダゾリル、フラニル、チオフェニル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、1,2,3−、1,2,4−、1,2,5−または1,3,4−オキサジアゾリル、イソチアゾリルなどの5員環置換基が挙げられる。ヘテロアリール置換基を有する基において、その基に結合しているヘテロアリール置換基環原子は、そのヘテロ原子の1個でもよいし、または環炭素原子でもよい。同様に、今度はヘテロアリール置換基が基または置換基で置換されている場合、その基または置換基は、そのヘテロ原子の1個に結合していてもよいし、または環炭素原子に結合していてもよい。用語「ヘテロアリール」は、ピリジルN−オキシド、およびピリジンN−オキシド環を含んでいる基も包含する。さらなる例には、フリル、チエニル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリジン−2(1H)−オニル、ピリダジン−2(1H)−オニル、ピリミジン−2(1H)−オニル、ピラジン−2(1H)−オニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、ピラゾロ[1,5−a]ピリジニル、5,6,7,8−テトラヒドロイソキノリニル、5,6,7,8−テトラヒドロキノリニル、6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[b]ピリジニル、6,7−ジヒドロ−5H−シクロペンタ[c]ピリジニル、1,4,5,6−テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラゾリル、2,4,5,6−テトラヒドロシクロペンタ[c]ピラゾリル、5,6−ジヒドロ−4H−ピロロ[1,2−b]ピラゾリル、6,7−ジヒドロ−5H−ピロロ[1,2−b][1,2,4]トリアゾリル、5,6,7,8−テトラヒドロ−[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジニル、4,5,6,7−テトラヒドロピラゾロ[1,5−a]ピリジニル、4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−インダゾリルおよび4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−インダゾリルが含まれる。ヘテロアリールは、本明細書において定義するとおりにさらに置換されていてもよい。
単環ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキルの例としては、フラニル、ジヒドロフラニル、テトラジドロフラニル、チオフェニル、ジヒドロチオフェニル、テトラヒドロチオフェニル、ピロリル、イソピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、イミダゾリル、イソイミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、トリアゾリル、テトラゾリル、ジチオリル、オキサチオリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリニル、イソチアゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアオキサジアゾリル、オキサチアゾリル、オキサジアゾリル(オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、または1,3,4−オキサジアゾリルを含めた)、ピラニル(1,2−ピラニルまたは1,4−ピラニルを含めた)、ジヒドロピラニル、ピリジニル、ピペリジニル、ジアジニル(ピリダジニル、ピリミジニル、ピペラジニルを含めた、トリアジニル(s−トリアジニル、as−トリアジニルおよびv−トリアジニルを含めた)、オキサジニル(2H−1,2−オキサジニル、6H−1,3−オキサジニル、または2H−1,4−オキサジニルを含めた)、イソオキサジニル(o−イソオキサジニルまたはp−イソオキサジニルを含めた)、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、オキサチアジニル(1,2,5−オキサチアジニルまたは1,2,6−オキサチアジニルを含めた)、オキサジアジニル(2H−1,2,4−オキサジアジニルまたは2H−1,2,5−オキサジアジニルを含めた)、モルホリニルが挙げられる。
用語「ヘテロアリール」はまた、1個または2個の環を有する縮合環系も包含し、その際、そのような環は縮合していてもよく、縮合とは、上記で定義したとおりである。具体的な結合点を示すことなく、炭素環式または複素環式部分が、種々の環原子を介して指定の基質に結合または他の方法で付着していてよい場合、炭素原子または、例えば、三価窒素原子を介しているかどうかに関わらず、すべての可能な結合点が意図されていることを理解されたい。例えば、用語「ピリジル」は、2−、3−、または4−ピリジルを意味し、用語「チエニル」は、2−または3−チエニルを意味し、以下同様である。
一部の場合には、1個または複数のヘテロ原子(すなわち、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル)を含有する環式置換基中の原子の数は、接頭辞「x〜y員」により示され、xは、その置換基の環式部分を形成する原子の最小個数であり、yは、最大個数である。したがって、例えば、「5〜6員ヘテロアリール」は、ヘテロアリールの環式部分中に1個または複数のヘテロ原子を含めて5〜6個の原子を含有するヘテロアリールを指す。本発明のヘテロ原子は、窒素、酸素、および硫黄から選択される。
置換基が、1個より多い可変基を「独立に」有すると記載されている場合、置換基はそれぞれの場合で、利用可能な可変基のリストから、他のものとは独立に選択される。したがって、各置換基は、他の置換基(複数可)と同一または異なり得る。
本明細書において使用する場合、「式I」という用語は、以下「本発明の化合物(複数可)」、「本発明」、および「式Iの化合物」と称し得る。このような用語にはまた、水和物、溶媒和物、異性体、結晶および非結晶形態、同形体、多形、互変異性体ならびにその代謝物を含めて、式Iの化合物の全ての形態が含まれると定義される。例えば、本発明の化合物、または薬学的に許容できるその塩は、非溶媒和および溶媒和形態で存在し得る。溶媒または水が強固に結合しているとき、錯体は、湿度と無関係に明確な化学量論を有する。しかし、溶媒または水が、チャネル溶媒和物および吸湿性化合物中のように弱く結合しているとき、水/溶媒含量は、湿度および乾燥条件によって決まる。このような場合、非化学量論が標準である。
本発明の化合物は、クラスレートまたは他の錯体として存在し得る。本発明の範囲内に含まれるのは、錯体(クラスレート、薬物−ホスト包接錯体など)であり、薬物およびホストは、化学量論量または非化学量論量で存在する。また含まれるのは、2種以上の有機および/または無機成分を含有する本発明の化合物の錯体であり、これは化学量論量または非化学量論量でよい。このように得られた錯体は、イオン化、部分的にイオン化、または非イオン化し得る。このような錯体の概説については、J.Pharm.Sci.、64(8)、1269〜1288、Haleblian(1975年8月)を参照されたい。
本発明の化合物は、不斉炭素原子を有する。本発明の化合物の炭素−炭素結合は、実線
Figure 2016502978
、実線のくさび
Figure 2016502978
、または点線のくさび
Figure 2016502978
を使用して本明細書において示し得る。不斉炭素原子への結合を示す実線の使用は、この炭素原子における全ての可能性のある立体異性体(例えば、特定のエナンチオマー、ラセミ混合物など)が含まれることを示すことを意味する。不斉炭素原子への結合を示す実線のくさびまたは点線のくさびの使用は、示される立体異性体のみが含まれることを意味することを示すことを意味する。式Iの化合物が複数の不斉炭素原子を含有し得ることは可能である。これらの化合物において、不斉炭素原子への結合を示す実線の使用は、全ての可能性がある立体異性体が含まれることを意味することを示すことを意味する。例えば、特に断りのない限り、式Iの化合物は、エナンチオマーおよびジアステレオマーとして、またはラセミ化合物およびこれらの混合物として存在することができることを意図する。式Iの化合物において1個または複数の不斉炭素原子への結合を示すための実線の使用、および同じ化合物における他の不斉炭素原子への結合を示すための実線のくさびまたは点線のくさびの使用は、ジアステレオマーの混合物が存在すること示すことを意味する。
式Iの立体異性体には、複数のタイプの異性を示す化合物を含めた、本発明の化合物のシスおよびトランス異性体、光学異性体(RおよびSエナンチオマー、ジアステレオマーなど)、幾何異性体、回転異性体、配座異性体、ならびに互変異性体、ならびにこれらの混合物(ラセミ化合物およびジアステレオマー対など)が含まれる。また含まれるのは、対イオンが光学活性である酸付加塩または塩基付加塩(例えば、D−乳酸塩もしくはL−リシン、またはラセミ、例えば、DL−酒石酸塩もしくはDL−アルギニン)である。
任意のラセミ化合物が結晶化するとき、2つの異なるタイプの結晶が可能である。第1のタイプは、上記のラセミ化合物(真のラセミ化合物)であり、等モル量の両方のエナンチオマーを含有する1つの均一な形態の結晶が生成される。第2のタイプは、ラセミ混合物または集合体であり、各々が単一のエナンチオマーを含む2つの形態の結晶が等モル量で生成される。
式Iの化合物は、互変異性の現象を示すことがあり、本発明の化合物としてみなされる。例えば、式Iの化合物は、2−アミノ−ジヒドロチアジン型Iaおよび2−イミノ−テトラヒドロチアジン型Ibを含めた複数の互変異性型で存在し得る。そのような互変異性型およびそれらの混合物は全て、式Iの化合物の範囲内に含まれる。互変異性体は、溶液中では互変異性体セットの混合物として存在する。固体の形態では通常、1種の互変異性体が優勢である。1種の互変異性体が記載されていることもあるが、本発明は、式Iの化合物およびその塩の全ての互変異性体を含む。互変異性体の例を式Ia’およびIb’の化合物によって記載し、総称的に、かつ一般に、式Iの化合物と称する。
Figure 2016502978
本発明の化合物は、無機酸または有機酸から得られる塩の形で使用することもできる。特定の化合物によりけりであるが、化合物の塩は、塩の1つまたは複数の物理的性質、例えば、異なる温度および湿度における薬学的安定性が向上していることや、水または油への望ましい溶解性のために有利な場合がある。ある例では、化合物の塩を、化合物の単離、精製、および/または分割の補助手段として使用する場合もある。
塩を(例えば、in vitroの状況で使用するのとは対照的に)患者に投与しようとする場合、その塩は、薬学的に許容できることが好ましい。用語「薬学的に許容できる塩」とは、式Iの化合物を、ヒトが摂取するのに適すると一般にみなされるアニオンまたはカチオンを有する酸または塩基と化合させることにより調製された塩を指す。薬学的に許容できる塩は、水への溶解度が親化合物より高いので、本発明の方法の生成物として特に有用である。医薬への使用では、本発明の化合物の塩は、非毒性の「薬学的に許容できる塩」である。用語「薬学的に許容できる塩」の範囲内にある塩は、遊離塩基を適切な有機酸または無機酸と反応させることにより一般に調製される、本発明の化合物の非毒性の塩を指す。
本発明の化合物の薬学的に許容できる適切な酸付加塩としては、可能である場合、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、ホウ酸、フルオロホウ酸、リン酸、メタリン酸、硝酸、炭酸、スルホン酸、および硫酸、ならびに有機酸、例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グリコール酸、イソチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、コハク酸、トルエンスルホン酸、酒石酸、およびトリフルオロ酢酸から得られる塩が挙げられる。適切な有機酸としては、例えば、脂肪族、脂環式、芳香族、芳香脂肪族、複素環、炭素環、およびスルホン酸クラスの有機酸が一般に挙げられる。
適切な有機酸の詳細な例として、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、グリコール酸塩、グルコン酸塩、ジグルコン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、グルクロン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、ピルビン酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩、安息香酸塩、アントラニル酸塩、ステアリン酸塩、サリチル酸塩、p−ヒドロキシ安息香酸塩、フェニル酢酸塩、マンデル酸塩、エンボン酸塩(パモ酸塩)、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、パントテン酸塩、トルエンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、スルファニル酸塩、シクロヘキシルアミノスルホン酸塩、アルゲン酸、β−ヒドロキシ酪酸、ガラクタル酸塩、ガラクツロン酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、酪酸塩、ショウノウ酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ドデシル硫酸塩、グリコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ニコチン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、シュウ酸塩、パルモ酸塩、ペクチン酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、チオシアン酸塩、およびウンデカン酸塩が挙げられる。
さらに、本発明の化合物が酸性部分を有する場合では、適切な薬学的に許容できるその塩として、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム塩またはカリウム塩;アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム塩またはマグネシウム塩;および適切な有機配位子と共に形成される塩、例えば、第四級アンモニウム塩を挙げることができる。別の実施形態では、塩基の塩は、アルミニウム、アルギニン、ベンザチン、コリン、ジエチルアミン、ジオールアミン、グリシン、リシン、メグルミン、オールアミン、トロメタミン、および亜鉛の塩を含めて、非毒性の塩を形成する塩基から生成されるものである。
有機塩は、トロメタミン、ジエチルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)、プロカインなどの、第二級、第三級、または第四級アミンから生成されるものでもよい。塩基性窒素を含んでいる基は、低級アルキル(C〜C)ハロゲン化物(例えば、メチル、エチル、プロピル、およびブチル塩化物、臭化物、およびヨウ化物)、ジアルキルスルフェート(例えば、ジメチル、ジエチル、ジブチル、およびジアミルスルフェート)、長鎖ハロゲン化物(例えば、デシル、ラウリル、ミリスチル、およびステアリル塩化物、臭化物、およびヨウ化物)、アリールアルキルハロゲン化物(例えば、ベンジルおよびフェネチル臭化物)他などの物質で四級化することができる。
一実施形態において、酸および塩基のヘミ塩(例えば、ヘミ硫酸塩およびヘミカルシウム塩)をまた形成し得る。
本発明の化合物のいわゆる「プロドラッグ」もまた本発明の範囲内である。よって、これら自体が薬理活性を殆ど有さなくてもよく、または有さなくてもよい本発明の化合物の特定の誘導体は、体内または体表に投与されるとき、例えば、加水分解によって、所望の活性を有する本発明の化合物に変換されることができる。このような誘導体は、「プロドラッグ」と称される。プロドラッグの使用についてのさらなる情報は、「Pro−drugs as Novel Delivery Systems、Vol. 14、ACSシンポジウムシリーズ(T.HiguchiおよびV.Stella)ならびに「Bioreversible Carriers in Drug Design」、Pergamon Press、1987(編E. B. Roche、American Pharmaceutical Association)に見出し得る。本発明によるプロドラッグは、例えば、式Iのいずれかの化合物において存在する適当な官能基を、例えば、H Bundgaardの「Design of Prodrugs」(Elsevier、1985)に記載されているような「プロ部分」として当業者には公知の特定の部分で置き換えることによって生成することができる。
本発明はまた、1個または複数の原子が、天然に通常見出される原子質量または質量数と異なる原子質量または質量数を有する原子で置き換えられていること以外は、式Iにおいて記載されているものと同一である同位体標識化合物を含む。本発明の化合物中に組み込むことができる同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、硫黄、フッ素および塩素の同位体、例えば、それぞれ、H、H、13C、11C、14C、15N、18O、17O、32P、35S、18F、および36Clが含まれる。上記の同位体および/または他の原子の他の同位体を含有する、本発明の化合物、そのプロドラッグ、および前記化合物または前記プロドラッグの薬学的に許容できる塩は本発明の範囲内である。本発明の特定の同位体的に標識された化合物、例えば、放射性同位体、例えば、Hおよび14Cが組み込まれている化合物は、薬物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化、すなわち、H、および炭素−14、すなわち、14C、同位体は、それらの調製および検出性の容易さのために特に好ましい。さらに、より重い同位体、例えば、重水素、すなわち、Hによる置換は、より大きな代謝安定性、例えば、インビボの半減期の増加または投与必要量の減少に由来する特定の治療上の利点をもたらすことができ、したがって、ある状況においては好ましくてもよい。本発明の式Iの同位体標識化合物およびそのプロドラッグは一般に、スキームにおいて、ならびに/または下記の実施例および調製において開示されている手順を行うことによって、同位体的に標識されていない試薬を、容易に利用可能な同位体的に標識されている試薬で置換することによって調製することができる。
本明細書で使用する場合、「摂食障害」は、患者が、患者の摂食行動ならびに関連する思考および情動に障害を負っている疾患を指す。肥満関連摂食障害の代表的な例には、過食、大食、むちゃ食い障害、強迫ダイエット(compulsive dieting)、夜間睡眠関連摂食障害、異食、プラダー−ウィリ症候群、および夜食症候群が包含される。
「患者」は、例えば、モルモット、マウス、ラット、アレチネズミ、ネコ、ウサギ、イヌ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ウマ、サル、チンパンジー、およびヒトなどの温血動物を指す。
「薬学的に許容できる」という用語は、その物質または組成物が、製剤を構成する他の成分および/またはそれで治療される哺乳動物と化学的および/または毒物学的に適合性であるべきことを意味する。
「治療有効量」という用語は、(i)特定の疾患、状態、もしくは障害を治療もしくは予防するか、(ii)特定の疾患、状態、もしくは障害の1種もしくは複数の症状を減衰、改善、もしくは除去するか、または(iii)特定の疾患、状態、もしくは障害の1種もしくは複数の症状の発症を予防もしくは遅延する本発明の化合物の量を意味する。
「治療する」という用語は、本明細書において使用する場合、他に示さない限り、このような用語が適用する障害もしくは状態、またはこのような障害もしくは状態の1つもしくは複数の症状の進行を逆行、軽減、阻害するか、その進行を遅延させるか、その発症を遅延させるか、またはそれを予防することを意味する。「治療」という用語は、本明細書において使用する場合、他に示さない限り、治療する行為を意味する(「治療する」は直前に定義する)。「治療する」という用語にはまた、対象のアジュバントおよびネオアジュバント治療が包含される。誤解を避けるために記すと、「治療」に対する本明細書における言及は、治癒的、姑息的、および予防的治療に対する言及、ならびにそのような治療において使用するための医薬の投与を包含する。
式Iの化合物の一実施形態では、Rは−(C(R−(CN)であり、mは0または1であり、Rは出現する毎に、水素であり、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩である。
式Iの化合物の別の実施形態では、Rは−(C(R−(NHR)であり、nは1であり、Rは出現する毎に、水素であり、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩である。
式Iの化合物の別のさらなる実施形態では、Rは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよいC1〜6アルキルまたは−(C(R−ORであり、tは1であり、Rは出現する毎に、水素であり、Rは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよいC1〜3アルキルまたは−(C(R−(C6〜10アリール)であり、前記アリールは、ハロゲン、C1〜6アルキル、−CHF、−CHF、−CF、−CN、または−OHから独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩である。
式Iの化合物のさらなる一実施形態では、Rは−(C(R−(C6〜10アリール)であり、前記アリールは、ハロゲン、C1〜6アルキル、−CHF、−CHF、−CF、−CN、または−OHから独立に選択される置換基で置換されていてもよいフェニルであり;nは1であり、Rは出現する毎に、水素であり、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩である。
別の実施形態では、Rは、−(C(R−(C3〜6シクロアルキル)または−(C(R−(5〜10員ヘテロアリール)であり、前記シクロアルキルまたはヘテロアリールは、ハロゲン、または1〜3個のフルオロで置換されていてもよいC1〜6アルキルで置換されていてもよく、mは0であり、Rは出現する毎に、水素であり、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩である。
さらなる実施形態では、Rは、独立に、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、またはエトキシであり、前記メチル、エチル、およびプロピル基は、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、xは0、1、または2であり、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩である。
また別の実施形態では、Rは水素であり、RはC1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、5員ヘテロアリール、または−CH−ORであり、前記アルキルは、1個のFで置換されていてもよく、Rは−CNまたは−CH−(NHR)であり、Rは、独立に、ハロゲンまたはC1〜6アルコキシであり、Rは水素、C1〜6アルキル、または−CH−フェニルであり、Rは、ハロゲンまたはC1〜6アルコキシから独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよいC1〜6アルキルであり、xは、0、1、または2であり、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩である。
一実施形態では、式Iの化合物は、式Iaの化合物
Figure 2016502978
[式中、R、R、およびRは、上記のとおり定義される]により表され、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩である。
式Iaの化合物のさらなる一実施形態では、Rは、独立に、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、またはエトキシであり、前記メチル、エチル、およびプロピル基は、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、xは0、1、または2であり、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩である。さらなる一実施形態では、Rは、フルオロで置換されていてもよいメチルであり、Rは、独立に、メトキシ、クロロ、またはフルオロであり、xは0、1、または2であり、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩である。
式Iaの化合物のさらなる一実施形態では、Rは−(C(R−(5員ヘテロアリール)であり、Rは、独立に、メトキシ、クロロ、またはフルオロであり、mは0であり、xは0、1、または2であり、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩である。
式Iaの化合物のさらなる一実施形態では、Rは−(C(R−ORであり、Rは水素、メチル、または−(C(R−(C6〜10アリール)であり、Rのアリールは、ハロゲン、C1〜6アルキル、−CHF、−CHF、−CF、−CN、または−OHから独立に選択される置換基で置換されていてもよいフェニルであり、Rは、独立に、メトキシ、クロロ、またはフルオロであり、xは0、1、または2であり、nは1であり、tは1であり、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩である。
式Iaの化合物のさらなる一実施形態では、Rは、−(C(R−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記シクロアルキルは、ハロゲン、または1〜3個のフルオロで置換されていてもよいC1〜6アルキルで置換されていてもよく、Rは、独立に、メトキシ、クロロ、またはフルオロであり、mは0または1であり、xは0、1、または2であり、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩である。さらなる一実施形態では、Rはシクロプロピルであり、mは0であり、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩である。
別の実施形態では、式Iの化合物は、式Ibの化合物
Figure 2016502978
[式中、R、R、R、およびRは、上記のとおり定義される]により表され、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩である。
別の実施形態では、Rは、出現する毎に、1〜3個のフルオロで置換されていてもよいメチルであり、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩である。別の実施形態では、Rは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよいC1〜3アルキルであり、Rは、独立に、フルオロ、クロロ、またはメトキシであり、xは0、1、または2であり、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩である。
本発明のまた別の実施形態は、Rが水素またはフルオロメチルであり、Rがメチル、フルオロメチル、または1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルであり、Rが(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノメチルまたは(1−メトキシプロパン−2−イル)アミノメチルである式Iの化合物である。
本発明のさらなる一実施形態は、Rが水素またはフルオロメチルであり、Rがメチル、フルオロメチル、または1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルであり、Rが(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノメチルまたは(1−メトキシプロパン−2−イル)アミノメチルであり、Rがフルオロであり、xが1または2である式Iの化合物である。
通常、本発明の化合物は、本明細書に記載の状態の治療に有効な量で投与する。本発明の化合物は、適切な経路によって、その経路に適合させた医薬組成物の形で、目的の治療に有効な用量を投与する。医学的状態の進行に対する処置に必要となる、化合物の治療上有効な用量は、医学分野でよく知られている前臨床および臨床の手法を使用して、当業者の手で容易に突き止められる。
本発明の化合物は、経口投与することができる。経口投与は、化合物が消化管に入るように飲み込むものでもよいし、または化合物が口から血流に直接入る頬側もしくは舌下投与を用いてもよい。
別の実施形態では、本発明の化合物は、血流中、筋肉、または内臓に直接投与することもできる。非経口投与に適する手段には、静脈内、動脈内、腹腔内、くも膜下腔内、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内、および皮下が含まれる。非経口投与に適するデバイスとして、(微細針を含めた)針注射器、無針注射器、および注入技術が挙げられる。
別の実施形態では、本発明の化合物は、皮膚または粘膜に局所的に、すなわち、皮膚上にまたは経皮的に投与することもできる。別の実施形態では、本発明の化合物は、鼻腔内にまたは吸入によって投与することもできる。別の実施形態では、本発明の化合物は、直腸投与または経膣投与することができる。別の実施形態では、本発明の化合物は、眼または耳に直接投与することもできる。
化合物および/または化合物を含有する組成物の投与計画は、患者のタイプ、年齢、体重、性別、および医学的状態;医学的状態の重症度;投与経路;ならびに用いる特定の化合物の活性を含めた様々な要素に基づくものである。したがって、投与計画は多種多様となり得る。体重1キログラムあたり1日約0.01mg〜約100mg程度の投与量レベルが、上で示した状態の治療では有用である。一実施形態では、(1回量または分割した用量で投与される)本発明の化合物の合計1日量は通常、約0.01〜約100mg/kgである。別の実施形態では、本発明の化合物の合計1日量は、約0.1〜約50mg/kgであり、別の実施形態では、約0.5〜約30mg/kg(すなわち、体重1kgあたりの本発明の化合物mg)である。一実施形態では、投薬量は、0.01〜10mg/kg/日である。別の実施形態では、投薬量は、0.1〜1.0mg/kg/日である。投与量単位組成物は、そのような量または1日量を構成するその約数を含有するものでよい。多くの事例では、化合物の投与は、1日に複数回(通常は4回以下)繰り返される。所望なら、通常は、1日あたり複数回の用量を使用して、合計1日量を増やすこともできる。
経口投与では、組成物は、約0.01mg〜約500mgの活性成分、または別の実施形態では、約1mg〜約100mgの活性成分を含有する錠剤の形で提供することができる。静脈内について、定速注入の際の用量は、約0.1〜約10mg/kg/分の範囲をとり得る。
本発明による適切な対象として、哺乳動物対象が挙げられる。本発明による哺乳動物には、限定はしないが、イヌ、ネコ、ウシ、ヤギ、ウマ、ヒツジ、ブタ、げっ歯動物、ウサギ、霊長類などが含まれ、子宮内の哺乳動物も包含される。一実施形態では、ヒトが適切な対象である。ヒト対象は、どちらの性の者でも、どの発育段階にある者でもよい。
別の実施形態では、本発明は、本明細書で列挙した状態を治療する医薬を調製するための、1種または複数の本発明の化合物の使用を含む。
上で言及した状態を治療するために、本発明の化合物は、化合物それ自体として投与することができる。一方、薬学的に許容できる塩は、親化合物よりも水への溶解性が高いので、医学的な適用に適する。
別の実施形態では、本発明は、医薬組成物を含む。そのような医薬組成物は、薬学的に許容できる担体と共に提供される本発明の化合物を含む。担体は、固体でも、液体でも、または両方でもよく、0.05重量%〜95重量%の活性化合物を含有し得る単位用量組成物、例えば錠剤としての化合物に配合することができる。本発明の化合物は、ターゲット指向性薬物担体としての適切なポリマーと結合させることもできる。他の薬理活性物質が存在してもよい。
本発明の化合物は、適切な任意の経路によって、好ましくはそのような経路に適合させた医薬組成物の形で、目的の治療に有効な用量を投与することができる。活性化合物および組成物は、例えば、経口、直腸、非経口、または局所投与することができる。
固体投与形態の経口投与は、例えば、少なくとも1種の予め決められた量の本発明の化合物をそれぞれが含有する別個の単位、例えば、硬カプセル剤もしくは軟カプセル剤、丸剤、カシェ剤、ロゼンジ、または錠剤の体裁にすることができる。別の実施形態では、経口投与は、粉末または顆粒形態にしてもよい。別の実施形態では、経口投与形態は、例えばロゼンジなどの舌下である。このような固体剤形では、式Iの化合物に、1種または複数の佐剤が配合されているのが普通である。そうしたカプセル剤または錠剤は、徐放製剤を含有してもよい。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合では、剤形は、緩衝剤も含んでよく、または腸溶コーティングを施して調製することもできる。
別の実施形態では、経口投与は、液体投与形態にすることができる。経口投与用の液体剤形としては、例えば、当業界で一般に使用される不活性希釈剤(例えば、水)を含有する薬学的に許容できる乳濁液、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシルが挙げられる。このような組成物は、湿潤剤、乳化剤、懸濁化剤、香味剤(例えば、甘味剤)、および/または着香剤などの佐剤も含んでよい。
別の実施形態では、本発明は、非経口投与形態を含む。「非経口投与」は、例えば、皮下注射、静脈内注射、腹腔内注射、筋肉内注射、胸骨内注射、および注入を包含する。注射用製剤(例えば、無菌の注射可能な水性または油性懸濁液)は、適切な分散剤、湿潤剤、および/または懸濁化剤を使用し、知られている技術に従って製剤することができる。
別の実施形態では、本発明は、局所投与形態を含む。「局所投与」は、例えば、経皮パッチやイオン導入デバイスを介してなどの経皮投与、眼内投与、または鼻腔内もしくは吸入投与を包含する。局所投与用の組成物として、例えば、局所用のゲル、スプレー、軟膏、およびクリームも挙げられる。局所用製剤は、皮膚または他の患部を通しての活性成分の吸収または通過を強化する化合物を含有してもよい。本発明の化合物が経皮デバイスによって投与されるとき、投与は、貯蔵部および多孔膜型または固体基材型のいずれかのパッチを使用して実現される。この目的のための典型的な製剤としては、ゲル、ヒドロゲル、ローション、溶液、クリーム、軟膏、散粉剤、包帯剤、フォーム、フィルム、皮パッチ、ウェーハ、植込錠、スポンジ、繊維、絆創膏、およびマイクロエマルジョンが挙げられる。リポソームも使用することができる。典型的な担体として、アルコール、水、鉱油、流動パラフィン、白色ワセリン、グリセリン、ポリエチレングリコール、およびプロピレングリコールが挙げられる。浸透性改善剤を混ぜてもよい。例えば、FinninおよびMorgan、J.Pharm.Sci.、88(10)、955〜958(1999年10月)を参照されたい。
眼への局所投与に適する製剤としては、例えば、本発明の化合物を適切な担体に溶解または懸濁させてある点眼剤が挙げられる。眼または耳への投与に適する典型的な製剤は、pH調整された等張性無菌食塩水中の超微粒子化懸濁液または溶液からなる滴剤の形でよい。眼および耳への投与に適する他の製剤として、軟膏、生分解性(例えば、吸収性ゲルスポンジ、コラーゲン)および非生分解性(例えば、シリコーン)植込錠、ウェーハ、レンズ、ならびにニオソームやリポソームなどの微粒子系または小胞系が挙げられる。架橋ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸、セルロース系ポリマー、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、もしくはメチルセルロース、またはヘテロ多糖ポリマー、例えばジェランガムなどのポリマーを、塩化ベンザルコニウムなどの保存剤と共に混ぜてもよい。このような製剤は、イオン導入法によって送達することもできる。
鼻腔内投与または吸入による投与では、本発明の活性化合物は、患者によって圧搾もしくはポンプによる汲み出しがなされるポンプスプレー容器から溶液もしくは懸濁液の形で、または加圧容器もしくはネブライザーから適切な噴射剤を使用しながらエアロゾルスプレー体裁として送達することが好都合である。鼻腔内投与に適する製剤は通常、(単独、または例えばラクトースとの乾燥ブレンドにした混合物として、または例えばホスファチジルコリンなどのリン脂質と混合した混合型成分粒子としての)乾燥粉末の形で乾燥粉末吸入器から、または加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザー(好ましくは、電気水力学を使用して微細な霧を生成するアトマイザー)、もしくはネブライザーから、1,1,1,2−テトラフルオロエタンや1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンなどの適切な噴射剤を使用しもしくは使用せずにエアロゾルスプレーとして投与する。鼻腔内の使用では、粉末は、生体接着剤、例えば、キトサンまたはシクロデキストリンを含んでよい。
別の実施形態では、本発明は、直腸投与形態を含む。そのような直腸投与形態は、例えば、坐剤の形でよい。カカオ脂が伝統的な坐剤基剤であるが、様々な代替品を適宜使用してよい。
製薬の分野で知られている他の担体材料および投与方式も使用することができる。本発明の医薬組成物は、有効な製剤手順や投与手順などの、よく知られた薬学の技術のいずれかによって準備することができる。有効な製剤手順および投与手順に関する上記の考慮事項は、当業界でよく知られており、標準の教本に記載されている。薬物の製剤は、例えば、Hoover,John E.、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」、Mack Publishing Co.、ペンシルヴェニア州イーストン、1975;Libermanら編、「Pharmaceutical Dosage Forms」、Marcel Decker、ニューヨーク州ニューヨーク、1980;およびKibbeら編、「Handbook of Pharmaceutical Excipients」(第3版)、American Pharmaceutical Association、ワシントン、1999で論述されている。
本発明の化合物は、様々な状態または疾患状態の治療において、単独で、または他の治療薬と組み合わせて使用することができる。本発明の(1種または複数の)化合物および他の(1種または複数の)治療薬は、(同じ剤形または別々の剤形のいずれかで)同時に、または順次投与することができる。
2種以上の化合物は、同時に、並行して、または順次投与することができる。さらに、同時投与は、投与前に化合物を混合して実施することもでき、または同時点であるが、異なる解剖学的部位で、もしくは異なる投与経路を使用して化合物を投与することにより実施することもできる。
語句「並行投与」、「共投与」、「同時投与」、および「同時に投与」とは、化合物を組み合わせて投与することを意味する。
本発明は、式Iにおいて提供されているようなBACE阻害剤化合物、および1種または複数のさらなる医薬活性剤の組合せの使用を含む。活性剤の組合せが投与される場合、これらは別々の剤形で、または単一の剤形において合わせて、逐次的または同時に投与し得る。したがって、本発明はまた、ある量の(a)式Iの化合物または化合物の薬学的に許容できる塩を含む第1の薬剤;(b)第2の医薬活性剤;および(c)薬学的に許容できる担体、ビヒクルまたは賦形剤を含む医薬組成物を含む。
本発明の化合物は、本明細書に記載の疾患、状態、および/または障害を治療するための他の医薬品と併せて使用することもできる。したがって、本発明の化合物を他の医薬品と組み合わせて投与することを含む治療方法も提供する。本発明の化合物と組み合わせて使用し得る適切な医薬品には、これらに限定されないが、下記が含まれる:
(i)抗肥満剤(食欲抑制剤を含む)には、腸選択的MTP阻害剤(例えば、ロミタピド、ウシスタピド、グラノタピド、ジルロタピド(dirlotapide)、ミトラタピド、インプリタピドおよびCAS番号913541−47−6)、CCKaアゴニスト(例えば、PCT公報WO2005/116034または米国特許出願公開第2005−0267100 A1号に記載のN−ベンジル−2−[4−(1H−インドール−3−イルメチル)−5−オキソ−1−フェニル−4,5−ジヒドロ−2,3,6,10b−テトラアザ−ベンゾ[e]アズレン−6−イル]−N−イソプロピル−アセトアミド)、5HT2cアゴニスト(例えば、ロルカセリン)、MCR4アゴニスト(例えば、米国特許第6,818,658号に記載の化合物)、リパーゼ阻害剤(例えば、セチリスタット)、PYY3−36(本明細書で使用する場合、「PYY3−36」はペグ化PYY3−36などの類似体、例えば、米国特許出願公開第2006/0178501号に記載のものを含む)、オピオイドアンタゴニスト(例えば、ナルトレキソン)、オレオイル−エストロン(CAS番号180003−17−2)、オビネピチド(obinepitide)(TM30338)、プラムリンチド(Symlin(登録商標))、テソフェンシン(NS2330)、レプチン、ブロモクリプチン、オルリスタット、AOD−9604(CAS番号221231−10−3)、およびシブトラミンが包含される。
(ii)抗糖尿病剤、例えば、WO2009144554、WO2003072197、WO2009144555、およびWO2008065508に記載されているとおりのアセチル−CoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害剤、WO09016462またはWO2010086820に記載されているものなどのジアシルグリセロールO−アシルトランスフェラーゼ1(DGAT−1)阻害剤、AZD7687またはLCQ908、ジアシルグリセロールO−アシルトランスフェラーゼ2(DGAT−2)阻害剤、モノアシルグリセロールO−アシルトランスフェラーゼ阻害剤、ホスホジエステラーゼ(PDE)−10阻害剤、AMPK活性化因子、スルホニル尿素(例えば、アセトヘキサミド、クロルプロパミド、ダイアビネス、グリベンクラミド、グリピジド、グリブリド、グリメピリド、グリクラジド、グリペンチド、グリキドン、グリソラミド、トラザミド、およびトルブタミド)、メグリチニド、α−アミラーゼ阻害剤(例えば、テンダミスタット、トレスタチン、およびAL−3688)、α−グルコシドヒドロラーゼ阻害剤(例えば、アカルボース)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例えば、アジポシン、カミグリボース、エミグリテート、ミグリトール、ボグリボース、プラディマイシン−Q、およびサルボスタチン)、PPARγアゴニスト(例えば、バラグリタゾン、シグリタゾン、ダルグリタゾン、エングリタゾン、イサグリタゾン、ピオグリタゾン、およびロシグリタゾン)、PPARα/γアゴニスト(例えば、CLX−0940、GW−1536、GW−1929、GW−2433、KRP−297、L−796449、LR−90、MK−0767、およびSB−219994)、ビグアニド(例えば、メトホルミン)、グルカゴン様ペプチド1(GLP−1)モジュレーター、例えば、アゴニスト(例えば、エキセンジン−3およびエキセンジン−4)、リラグルチド、アルビグルチド、エクセナチド(Byetta(登録商標))、アルビグルチド、タスポグルチド、リキシセナチド、デュラグルチド、セマグルチド、NN−9924、TTP−054、タンパク質チロシンホスファターゼ−1B(PTP−1B)阻害剤[例えば、トロズスクエミン、ヒルチオサール抽出物、およびZhang,S.ら、Drug Discovery Today、12(9/10)、373〜381(2007)によって開示された化合物)]、SIRT−1阻害剤(例えば、レスベラトロール、GSK2245840、またはGSK184072)、ジペプチジルペプチダーゼIV(DPP−IV)阻害剤(例えば、WO2005116014に記載のもの、シタグリプチン、ビルダグリプチン、アログリプチン、デュトグリプチン、リナグリプチン、およびサクサグリプチン)、インスリン分泌促進物質、脂肪酸酸化阻害剤、A2アンタゴニスト、c−junアミノ末端キナーゼ(JNK)阻害剤、WO2010103437、WO2010103438、WO2010013161、WO2007122482に記載されているもの、TTP−399、TTP−355、TTP−547、AZD1656、ARRY403、MK−0599、TAK−329、AZD5658、またはGKM−001などのグルコキナーゼ活性化因子(GKa)、インスリン、インスリン模倣物質、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤(例えば、GSK1362885)、VPAC2受容体アゴニスト、ダパグリフロジン、カナグリフロジン、BI−10733、トホグリフロジン(CSG452)、ASP−1941、THR1474、TS−071、ISIS388626、およびLX4211、さらにはWO2010023594に記載されているものを含めたE.C. Chaoら、Nature Reviews Drug Discovery 9、551〜559(2010年7月)に記載されているものなどのSGLT2阻害剤、Demong,D.E.ら、Annual Reports in Medicinal Chemistry 2008、43、119〜137に記載されているものなどのグルカゴン受容体モジュレーター、WO2010140092、WO2010128425、WO2010128414、WO2010106457、Jones,R.M.ら、Medicinal Chemistry 2009、44、149〜170に記載されているものなどのGPR119モジュレーター、特にアゴニスト(例えば、MBX−2982、GSK1292263、APD597、およびPSN821)、Kharitonenkov,A.ら、Current Opinion in Investigational Drugs 2009、10(4)、359〜364に記載されているものなどのFGF21誘導体または類似体、Zhong, M.、Current Topics in Medicinal Chemistry、2010、10(4)、386〜396に記載されているものおよびINT777などのTGR5(GPBAR1とも称される)受容体モジュレーター、特にアゴニスト、これに限定されないが、TAK−875を含めたMedina,J.C.、Annual Reports in Medicinal Chemistry、2008、43、75〜85に記載されているものなどのGPR40アゴニスト、GPR120モジュレーター、特にアゴニスト、高親和性ニコチン酸受容体(HM74A)活性化因子、ならびにGSK1614235などのSGLT1阻害剤が包含される。本発明の化合物と組み合わせることができる抗糖尿病剤のさらに代表的なリストは、例えば、WO2011005611の28頁35行から30頁19行にて見出すことができる。好ましい抗糖尿病剤は、メトホルミンおよびDPP−IV阻害剤(例えば、シタグリプチン、ビルダグリプチン、アログリプチン、デュトグリプチン、リナグリプチン、およびサクサグリプチン)である。他の抗糖尿病剤には、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ酵素の阻害剤またはモジュレーター、フルクトース1,6−ジホスファターゼの阻害剤、アルドースレダクターゼの阻害剤、ミネラロコルチコイド受容体阻害剤、TORC2の阻害剤、CCR2および/またはCCR5の阻害剤、PKCアイソフォーム(例えば、PKCa、PKCb、PKCg)の阻害剤、脂肪酸シンテターゼの阻害剤、セリンパルミトイルトランスフェラーゼの阻害剤、GPR81、GPR39、GPR43、GPR41、GPR105、Kv1.3、レチノール結合タンパク質4、グルココルチコイド受容体、ソマトスタチン受容体(例えば、SSTR1、SSTR2、SSTR3、およびSSTR5)のモジュレーター、PDHK2またはPDHK4の阻害剤またはモジュレーター、MAP4K4の阻害剤、IL1ベータを含めたIL1ファミリーのモジュレーター、ならびにRXRアルファのモジュレーターが含まれ得るであろう。加えて、適切な抗糖尿病剤は、Carpino,P.A.、Goodwin,B.、Expert Opin. Ther. Pat、2010、20(12)、1627〜51によって列挙された機構を含む;
(iii)抗高血糖剤、例えば、WO2011005611の31頁31行から32頁18行に記載されているもの;
(iv)脂質低下剤(例えば、WO2011005611の30頁20行から31頁30行に記載されているもの)および抗高血圧剤(例えば、WO2011005611の31頁31行から32頁18行に記載されているもの);
(v)アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、例えば、ドネペジル塩酸塩(ARICEPT(登録商標)、MEMAC)、サリチル酸フィゾスチグミン(ANTILIRIUM(登録商標))、硫酸フィゾスチグミン(ESERINE)、ガンスチグミン、リバスチグミン(EXELON(登録商標))、ラドスチギル、NP−0361、ガランタミン臭化水素酸塩(RAZADYNE(登録商標)、REMINYL(登録商標)、NIVALIN(登録商標))、タクリン(COGNEX(登録商標))、トルセリン、メモキン、ヒューペルジンA(HUP−A;Neuro−Hitech)、フェンセリン、ビスノルシムセリン(BNCとしてもまた公知である)、およびINM−176;
(vi)アミロイド−β(またはその断片)、例えば、汎HLA DR−結合エピトープにコンジュゲートしているAβ1−15(PADRE(登録商標))、ACC−001(Elan/Wyeth)、およびAffitope;
(vii)アミロイド−βへの抗体(またはその断片)、例えば、ポネズマブ、ソラネズマブ、バピヌズマブ(AAB−001としてもまた公知である)、AAB−002(Wyeth/Elan)、ガンテネルマブ、静脈内Ig(GAMMAGARD(登録商標))、LY2062430(ヒト化m266;Lilly)、ならびに国際公開第WO04/032868号、同第WO05/025616号、同第WO06/036291号、同第WO06/069081号、同第WO06/118959号、米国特許出願公開第US2003/0073655号、同第US2004/0192898号、同第US2005/0048049号、同第US2005/0019328号、欧州特許出願公開第EP0994728号および同第1257584号、および米国特許第5,750,349号に開示されているもの;
(viii)アミロイド低下剤または阻害剤(アミロイドの産生、蓄積および線維化を低減させるものを含めた)、例えば、エプロジセート、セレコキシブ、ロバスタチン、アナプソス、コロストリニン、ピオグリタゾン、クリオキノール(PBT1としてもまた公知である)、PBT2(Prana Biotechnology)、フルルビプロフェン(ANSAID(登録商標)、FROBEN(登録商標))およびそのR−エナンチオマーであるタレンフルルビル(FLURIZAN(登録商標))、ニトロフルルビプロフェン、フェノプロフェン(FENOPRON、NALFON(登録商標))、イブプロフェン(ADVIL(登録商標)、MOTRIN(登録商標)、NUROFEN(登録商標))、イブプロフェンリシネート、メクロフェナム酸、メクロフェナム酸ナトリウム(MECLOMEN(登録商標))、インドメタシン(INDOCIN(登録商標))、ジクロフェナクナトリウム(VOLTAREN(登録商標))、ジクロフェナクカリウム、スリンダク(CLINORIL(登録商標))、スリンダク硫化物、ジフルニサル(DOLOBID(登録商標))、ナプロキセン(NAPROSYN(登録商標))、ナプロキセンナトリウム(ANAPROX(登録商標)、ALEVE(登録商標))、インスリン分解酵素(インスリジンとしてもまた公知である)、イチョウ(gingko biloba)抽出物EGb−761(ROKAN(登録商標)、TEBONIN(登録商標))、トラミプロセート(CEREBRIL(登録商標)、ALZHEMED(登録商標))、KIACTA(登録商標))、ネプリライシン(中性エンドペプチダーゼ(NEP)としてもまた公知である)、シロ−イノシトール(シリトールとしてもまた公知である)、アトルバスタチン(LIPITOR(登録商標))、シンバスタチン(ZOCOR(登録商標))、メシル酸イブタモレン、BACE阻害剤、例えば、LY450139(Lilly)、BMS−782450、GSK−188909;γセクレターゼモジュレーターおよび阻害剤、例えば、ELND−007、BMS−708163(Avagacestat)、およびDSP8658(Dainippon);およびRAGE(糖化最終産物についての受容体)阻害剤、例えば、TTP488(Transtech)およびTTP4000(Transtech)、ならびに米国特許第7,285,293号に開示されているもの(PTI−777を含めた);
(ix)α−アドレナリン作動性受容体アゴニスト、およびβ−アドレナリン作動性受容体遮断剤(β遮断薬);抗コリン作用薬;抗痙攣薬;抗精神病剤;カルシウムチャネル遮断薬;カテコールO−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害剤;中枢神経系刺激物質;コルチコステロイド;ドパミン受容体アゴニストおよびアンタゴニスト;ドパミン再取込み阻害剤;γ−アミノ酪酸(GABA)受容体アゴニスト;免疫抑制剤;インターフェロン;ムスカリン様受容体アゴニスト;神経保護剤;ニコチン受容体アゴニスト;ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)再取込み阻害剤;キノリン;および栄養因子;
(x)ヒスタミン3(H3)アンタゴニスト、例えば、PF−3654746、ならびに米国特許出願公開第US2005−0043354号、同第US2005−0267095号、同第US2005−0256135号、同第US2008−0096955号、同第US2007−1079175号、および同第US2008−0176925号;国際公開第WO2006/136924号、同第WO2007/063385号、同第WO2007/069053号、同第WO2007/088450号、同第WO2007/099423号、同第WO2007/105053号、同第WO2007/138431号、および同第WO2007/088462号;および米国特許第7,115,600号)に開示されているもの;
(xi)N−メチル−D−アスパルテート(NMDA)受容体アンタゴニスト、例えば、メマンチン(NAMENDA、AXURA、EBIXA)、アマンタジン(SYMMETREL)、アカンプロサート(CAMPRAL)、ベソンプロジル、ケタミン(KETALAR)、デルセミン、デキサナビノール、デキセファロキサン、デキストロメトルファン、デキストロルファン、トラキソプロジル、CP−283097、ヒマンタン、イダンタドール、イペノキサゾン、L−701252(Merck)、ランシセミン、レボルファノール(DROMORAN)、メサドン、(DOLOPHINE)、ネラメキサン、ペルジンホテル、フェンシクリジン、チアネプチン(STABLON)、ジゾシルピン(MK−801としてもまた公知である)、イボガイン、ボアカンギン、チレタミン、リルゾール(RILUTEK)、アプチガネル(CERESTAT)、ガベスチネル、ならびにレマシミド(remacimide);
(xii)モノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害剤、例えば、セレギリン(EMSAM)、セレギリン塩酸塩(l−デプレニル、ELDEPRYL、ZELAPAR)、ジメチルセレギリン、ブロファロミン、フェネルジン(NARDIL)、トラニルシプロミン(PARNATE)、モクロベミド(AURORIX、MANERIX)、ベフロキサトン、サフィナミド、イソカルボキサジド(MARPLAN)、ニアラミド(NIAMID)、ラサギリン(AZILECT)、イプロニアジド(MARSILID、IPROZID、IPRONID)、イプロクロジド、トロキサトン(HUMORYL、PERENUM)、ビフェメラン、デスオキシペガニン、ハルミン(テレパチンまたはバナステリンとしてもまた公知である)、ハルマリン、リネゾリド(ザイボックス、ZYVOXID)、ならびにパルギリン(EUDATIN、SUPIRDYL);
(xiii)下記を含めたホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤。(a)PDE1阻害剤、(b)PDE2阻害剤、(c)PDE3阻害剤、(d)PDE4阻害剤、(e)PDE5阻害剤、(f)PDE9阻害剤(例えば、PF−04447943、BAY73−6691(Bayer AG)、ならびに米国特許出願公開第US2003/0195205号、同第US2004/0220186号、同第US2006/0111372号、同第US2006/0106035号、およびUSSN12/118,062(2008年5月9日に出願)に開示されているもの)、ならびに(g)PDE10阻害剤、例えば、2−({4−[1−メチル−4−(ピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]フェノキシ}メチル)キノリン(PF−2545920);
(xiv)セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)1A(5−HT1A)受容体アンタゴニスト、例えば、スピペロン、レボ−ピンドロール、レコゾタン;
(xv)セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)2C(5−HT2c)受容体アゴニスト、例えば、バビカセリン、およびジクロナピン;セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)4(5−HT)受容体アゴニスト/アンタゴニスト、例えば、PRX−03140(Epix)およびPF−04995274;
(xvi)セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)3C(5−HT3c)受容体アンタゴニスト、例えば、オンダンセトロン(ゾフラン);
(xvii)セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)6(5−HT)受容体アンタゴニスト、例えば、ミアンセリン(TOLVON、BOLVIDON、NORVAL)、メチオテピン(メチテピンとしてもまた公知である)、リタンセリン、SB−271046、SB−742457(GlaxoSmithKline)、Lu AE58054(Lundbeck A/S)、SAM−760、ならびにPRX−07034(Epix);
(xviii)セロトニン(5−HT)再取込み阻害剤、例えば、アラプロクラート、シタロプラム(CELEXA、CIPRAMIL)、エスシタロプラム(LEXAPRO、CIPRALEX)、クロミプラミン(ANAFRANIL)、デュロキセチン(CYMBALTA)、フェモキセチン(MALEXIL)、フェンフルラミン(PONDIMIN)、ノルフェンフルラミン、フルオキセチン(PROZAC)、フルボキサミン(LUVOX)、インダルピン、ミルナシプラン(IXEL)、パロキセチン(PAXIL、SEROXAT)、セルトラリン(ZOLOFT、LUSTRAL)、トラゾドン(DESYREL、MOLIPAXIN)、ベンラファクシン(EFFEXOR)、ジメリジン(NORMUD、ZELMID)、ビシファジン、デスベンラファキシン(PRISTIQ)、ブラソフェンシン、ビラゾドン、カリプラジンならびにテソフェンシン;
(xix)グリシントランスポーター−1阻害剤、例えば、パリフルチン(paliflutine)、ORG−25935、およびORG−26041;ならびにAFQ−059およびアマンチジンなどのmGluRモジュレーター;
(xx)AMPA型グルタミン酸受容体モジュレーター、例えば、ペランパネル、ミバンパトル、セルランパネル、GSK−729327、およびN−{(3S,4S)−4−[4−(5−シアノチオフェン−2−イル)フェノキシ]テトラヒドロフラン−3−イル}プロパン−2−スルホンアミド;
(xxi)P450阻害剤、例えば、リトナビル;
(xxii)ダブネチドなどのタウ療法標的;
など。
本発明は、上述の治療方法を実施する際に使用するのに適するキットもさらに含む。一実施形態では、キットは、本発明の化合物の1種または複数を含む第一の剤形と、その剤形の容器とを、本発明の方法を実施するのに十分な量で含んでいる。
別の実施形態では、本発明のキットは、1種または複数の本発明の化合物を含む。
一般合成スキーム
式Iの化合物は、以下に記載の方法、ならびに有機化学の分野で知られている合成方法、または当業者によく知られている変更形態および変換形態によって調製することができる。本明細書で使用する出発材料は、市販されているか、または当業界で知られているごく普通の方法[例えば、「Compendium of Organic Synthetic Methods」、第I巻〜第VII巻(Wiley−Interscience刊)などの標準の参考書に記載の方法]によって調製することができる。好ましい方法として、限定はしないが、以下に記載の方法が挙げられる。
以下の合成順序のいずれかの際、問題のいずれかの分子上の高感度または反応性の基を保護することが必要であり、かつ/または望ましい場合もある。これは、T.W.Greene、「Protective Groups in Organic Chemistry」、John Wiley&Sons、1981;T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、「Protective Groups in Organic Chemistry」、John Wiley&Sons、1991;ならびにT.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、「Protective Groups in Organic Chemistry」John Wiley&Sons、1999に記載のものなどの従来の保護基によって実現することができ、これらの文献を参照により本明細書に援用する。
式Iの化合物またはその薬学的に許容できる塩は、以下本明細書で論述する反応スキームに従って調製することができる。別段表記しない限り、スキーム中の置換基は、上で定義したとおりである。生成物の単離および精製は、通常の化学者に知られている標準の手順によって実現される。
当業者には、スキーム、方法、および実施例で使用する様々な記号、上付き文字、および下付き文字は、表示の都合上、かつ/またはこれらがスキームに導入される順序を反映させるために使用しており、付属の請求項における記号、上付き文字、または下付き文字に必ずしも対応するものではないことを理解されたい。加えて、当業者は、多くの場合に、これらの化合物は、これだけに限定されないが、結晶化、順相クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、およびキラルクロマトグラフィーなどの従来の技術を使用して合成スキームの様々な段階で分離して、単一の鏡像異性体を得ることができる混合物および鏡像異性体であることを理解するであろう。スキームは、本発明の化合物の合成において有用な方法を代表するものである。スキームは、本発明の範囲に決して制約を課さない。
スキーム1は、式Iの化合物の調製を指す。スキーム1に関して、式Iの化合物は、保護基Pの除去によって式IIの化合物から調製することができる。Pは、この場合は、アミン保護のための当業者には周知の基を指す。例えば、Pは、酸性条件によって、またはメタノール中の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)による処理によって切断することができるベンゾイル基(Bz)でよい。代わりに、Pは、9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)またはtert−ブトキシカルボニル(BOC)を含めた、アミンに適した他の多くの保護基のうちのいずれかであってよく、当業者に知られている標準的な条件下で切断することができる。
Figure 2016502978
スキーム2は、PがBzまたはBocであり、RがCNである化合物IIの調製を指す。式IIIの保護されたチアジン−2−アミンを標準的なパラジウム触媒シアノ化条件(J. Med. Chem. 2005、48、1132〜1144においてのとおり)、例えば、シアン化亜鉛およびビス−パラジウムトリスジベンジリデンアセトンに掛けて、式IIの化合物を得る。化合物IIは、スキーム1の方法によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016502978
スキーム3は、PがBzまたはBocである化合物IIIの調製を指す。式IVの化合物からカルボン酸Vへの酸化は、いくつかの標準的な酸化プロトコルによって、例えば、アセトニトリル中のテトラプロピルアンモニウムペルルテナート(TPAP)およびN−メチルモルホリン−N−オキシド(NMO)を使用して達成することができる。カルボン酸Vは、次の参考文献:Practical Synthetic Organic Chemistry: Reactions, Principles, and Techniques. 2011、Chapter 13、Wiley & Sons,Inc.、Caron,S.編に概説されているいくつかの方法、さらには当業者に知られている追加的な方法によって式IIIの化合物に変換することができる。式IIIの化合物は、スキーム2、7、および1の方法によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016502978
スキーム4は、PがBzまたはBocである化合物IIIの調製を指す。式IVの化合物からアルデヒドVIの酸化は、いくつかの標準的な酸化プロトコルによって、例えば、デス−マーチンペルヨージナンまたは三酸化硫黄−ピリジンをDMSOと共に使用して(Parikh−Doering条件)行うことができる。アルデヒドVIは、次の参考文献:Practical Synthetic Organic Chemistry:Reactions, Principles, and Techniques. 2011、Chapter 13、Wiley & Sons,Inc.、Caron,S.編に概説されているいくつかの方法によって式IIIの化合物に変換することができる。化合物IIIは、スキーム2、7および1の方法によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016502978
スキーム5は、PがBzまたはFmocである化合物IIIの調製を指す。式VIIのイソオキサゾリジンを還元条件、例えば、酢酸中の亜鉛に掛けて、式VIIIの化合物を得る。これらのアミノアルコールをイソチアナート、例えば、ベンゾイルイソチアナートで処理して、式IXのチオ尿素を得る。1−クロロ−N,N,2−トリメチルプロペニルアミン(Ghosez試薬)を使用して、または代わりにトリフルオロ無水酢酸もしくは標準的な光延条件を使用して、環化を誘発して、式IIIの化合物を得る。化合物IIIは、スキーム2、7、および1の方法によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016502978
スキーム6は、RがCHFである化合物IIIの調製を指す。式IVの第1級アルコール(スキーム8に図示されている化学作用を介して得ることができる)を、適切なフッ化試薬、例えば、三フッ化ジエチルアミノ硫黄(DAST)で処理するが、当業者に知られている他の適切なフッ化試薬を利用することもできる。その結果生じた式IIIの化合物は、スキーム2、7、および1の方法によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016502978
スキーム7は、Rが−CHNH−アルキルである化合物IIの調製を指す。式Xのニトリル(スキーム2に図示されている化学作用を介して得ることができる)を求電子性保護基試薬、例えば、ホウ水素化ナトリウムの存在下で、塩化ニッケルおよび二炭酸ジ−tert−ブチル(BocO)の存在下で、還元条件に掛けるが、当業者に知られている他の適切な還元試薬または保護基を利用することもできる。次いで、式XIのアミンを、適切な条件下、例えば、ジオキサン中の塩酸で脱保護するが、tert−ブトキシカルボニル(Boc)基を除去するための他の方法を使用することもできる。次いで、その結果生じた式XIIの化合物を、適切なアルキル化剤、例えば、トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホナートで処理して、Rが−CHNH−アルキルである式IIの化合物を得、これは、スキーム1の方法によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016502978
スキーム8は、PがBzまたはFmocである化合物IVの調製を指す。式XIIIのイソオキサゾリジン(Rの代わりにベンジルオキシメチル基を使用して、スキーム9に示されている化学作用によって得ることができる)を還元条件、例えば、酢酸中の亜鉛に掛けて、式XIVの化合物を得る。アミノアルコールXIVをイソチアナート、例えば、ベンゾイルイソチアナートで処理して、式XVのチオ尿素を得る。例えば、Ghosez試薬または硫酸を含めた強酸を使用して環化を誘発し、または代わりに、標準的な光延条件を使用して、式XVIの化合物を得ることができる。標準的な条件下で、例えば、三塩化ホウ素を使用して、ベンジルエーテルを開裂して、式IVのアルコールを得る。化合物IVは、スキーム2〜4、6、7および1の方法によって、式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016502978
スキーム9は、化合物VIIの調製を指す。水素化カリウムでの処理などの塩基性条件下で、ホモアリルアルコールXVIIを2−ブロモ−1,1−ジメトキシエタンでアルキル化して、相当するエーテルXVIIIを得る。そのアセタールを酸性条件下で、例としては塩酸水溶液中で切断して、アルデヒドXIXを得る。硫酸ヒドロキシルアミンなどのヒドロキシルアミン塩と縮合させて、相当するオキシムXXの幾何混合物を得る。イソオキサゾリンXXIを形成するための付加環化は、オキシムXXを次亜塩素酸ナトリウムまたはN−クロロスクシンイミドなどの酸化剤で処理することによって実施することができる。イソオキサゾリンXXIを適切なアリールメタル試薬[例えば、5−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)リチウムもしくは5−ブロモ−2−ジフルオロフェニル)リチウム、または相当するアリールグリニャール試薬などのアリールリチウム]と低温、例えば、−78℃で反応させて、式VIIの化合物を得る。アリール金属試薬の添加の立体化学は、隣接するメチン中心の立体化学によって決定され、cis−縮合ジアステレオマーのラセミ混合物が生じ、これをスキーム5、2、7および1の方法によって式Iの化合物に変換することができることを当業者は認めるであろう。
Figure 2016502978
スキーム10は、PがBzまたはFmocである化合物IIの調製を指す。イソオキサゾリンXXIを適切なアリール金属試薬(例えば、2−フルオロ−5−シアノフェニルリチウムなどのアリールリチウム、または対応するアリールグリニャール試薬)と低温、例えば、−78℃で反応させると、式XXIIの化合物が得られる。式XXIIのイソオキサゾリジンを、還元条件に、例えば、酢酸中の亜鉛に掛けて、式XXIIIの化合物を得る。これらのアミノアルコールを、イソチオシアナート、例えば、ベンゾイルイソチオシアナートで処理して、式XXIVのチオ尿素を得る。1−クロロ−N,N,2−トリメチルプロペニルアミン(Ghosez試薬)を使用して、環化を誘発して、式IIの化合物を得る。化合物IIは、スキーム1の方法によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016502978
スキーム11は、式XXVの第2級アルコールの調製を指す。(R)−2−[(ベンジルオキシ)メチル]オキシランを適切なアルケニル金属試薬(例えば、臭化プロペニルマグネシウムなどのアルケニルGrignard)と、ヨウ化銅の存在下で反応させて、式XXVの化合物を得る。化合物XXVは、スキーム9、5、2、および1の方法によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016502978
スキーム12は、化合物IIの代替調製を指す。一酸化炭素の雰囲気下のメタノール中の触媒量の[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)などのパラジウム触媒カルボニル化条件下で、アリール臭化物IIIを処理して、対応するメチルエステルXXVIを得る。その後に、これだけに限定されないが、水素化アルミニウムリチウムを含めた適切なヒドリド供給源を使用して還元して、式XXVIIの化合物を得る。これだけに限定されないが、クロロクロム酸ピリジニウム(PCC)を含めた適切な酸化剤を使用して、第1級アルコールを酸化させて、対応する式XXVIIIのアルデヒドを得る。アルデヒドを1−メトキシプロパン−2−アミンなどの所望のアミンおよびホウ水素化ナトリウムまたはナトリウムトリアセトキシボロヒドリドなどの還元的アミノ化条件に適した還元剤で処理して、式IIの化合物を得る。化合物IIは、スキーム1の方法により式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016502978
スキーム13は、式XXVIIIの化合物の代替調製を示している。リチウム−ハロゲン交換条件下で、メチルリチウムまたはsec−ブチルリチウムなどのアルキルリチウムを使用して、アリール臭化物IIIを処理し、その後に、これだけに限定されないが、N−メチル−N−フェニルホルムアミドを含めたアルデヒド当量で捕捉して、式XXVIIIの化合物を得る。化合物XXVIIIは、スキーム12および1の方法によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016502978
スキーム14は、式XVIIIbの化合物の代替調製を示しており、二重結合の立体化学はE配置である。水素化ナトリウムなどの塩基を使用して、第2級アルコールXXIX(G. V. M. SharmaおよびK. Veera Babu、Tetrahedron: Asymmetry 2007、18、2175〜2184により記載された方法により調製)を1,1−ジエトキシ−2−ヨードエタンで処理して、式XXXの化合物を得る。例えば、Pが2−テトラヒドロピラニルである場合には、ベンゼンスルホン酸で化合物XXXを脱保護して、式XXXIのプロパルギルアルコールを得る。これだけに限定されないが、水素化アルミニウムリチウムを含めた立体特異的還元剤を使用して還元して、式XVIIIbのアリルアルコールを得る。式XVIIIbの化合物は、スキーム9、5、2、および1の方法によって式Iの化合物に変換することができる。
Figure 2016502978
調製例P1
(3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(P1)
Figure 2016502978
ステップ1、(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−オール(C1)の合成。
(2R)−2−[(ベンジルオキシ)メチル]オキシラン(167g、1.02mol)のテトラヒドロフラン(2L)溶液に、ヨウ化銅(I)(11.62g、61.02mmol)を室温で添加した。混合物を5分間撹拌し、次いで、−78℃に冷却した。反応温度を−70℃未満に維持する一方で、臭化ビニルマグネシウム溶液(テトラヒドロフラン中1M、1.12L、1.12mol)を1時間かけて滴下で添加した。添加が完了したら、冷却浴を外し、反応混合物を室温で1時間撹拌し続け、次いで、塩化アンモニウム水溶液(200mL)をゆっくり添加することによってクエンチした。追加の塩化アンモニウム水溶液(1.5L)および酢酸エチル(1.5L)で希釈した後に、水性層を酢酸エチル(1L)で抽出し、合わせた有機層を塩化アンモニウム水溶液(1.5L)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。この反応の3つのバッチを実施し、合わせて、生成物をオレンジ色のオイルとして得た。収量:600g、3.1mmol、定量的。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ7.28-7.40 (m, 5H), 5.78-5.90 (m, 1H), 5.08-5.17 (m, 2H), 4.57 (s,
2H), 3.86-3.94 (m, 1H), 3.53 (dd, J=9.6, 3.3 Hz, 1H), 3.39 (dd, J=9.6, 7.4 Hz,
1H), 2.26-2.34 (m, 3H).
ステップ2、({[(2R)−2−(2,2−ジエトキシエトキシ)ペンタ−4−エン−1−イル]オキシ}メチル)ベンゼン(C2)の合成。
反応温度を30℃未満に維持する一方で、水素化ナトリウム(鉱油中60%、98.8g、2.47mol)のテトラヒドロフラン(1L)懸濁液に室温で、(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−オール(C1)(190g、0.988mol)のテトラヒドロフラン(500mL)溶液を30分かけて滴下で添加した。30分後に、2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(390g、1.98mol)のテトラヒドロフラン(500mL)溶液を滴下で添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、温度を70℃に徐々に上昇させ、反応混合物を70℃で18時間撹拌し続けた。次いで、これを室温に冷却し、その後、氷浴中で冷却し、内部反応温度を約18℃で維持する一方で、氷/水(200mL)をゆっくり添加することによってクエンチした。混合物を飽和塩化ナトリウム水溶液(1L)および酢酸エチル(1L)に分配し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(1L)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。精製を、シリカパッドで濾過(勾配:ヘプタン中の0%〜20%酢酸エチル)することによって行って、生成物をオレンジ色のオイルとして得た。収量:純度60%で257g、約500mmol、収量51%、および純度90%で57.76g、約170mmol、収量17%。1H NMR (400 MHz, CDCl3),生成物のピークのみ:δ7.26-7.38 (m, 5H), 5.78-5.90 (m, 1H),
5.02-5.13 (m, 2H), 4.61 (t, J=5.3 Hz, 1H), 4.55 (s, 2H), 3.48-3.74 (m, 9H),
2.31-2.37 (m, 2H), 1.22 (t, J=7.1 Hz, 3H), 1.21 (t, J=7.1 Hz, 3H).
ステップ3、2−{[(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−イル]オキシ}−N−ヒドロキシエタンイミン(C3)の合成。
({[(2R)−2−(2,2−ジエトキシエトキシ)ペンタ−4−エン−1−イル]オキシ}メチル)ベンゼン(C2)(234g、0.759mol)のギ酸(400mL)および水(100mL)中の溶液を室温で2時間撹拌した。LCMS分析によって少量の残留出発物質が明らかとなったので、ギ酸(50mL)を添加し、反応混合物をさらに30分間撹拌した。反応混合物をエタノール(1L)および水(400mL)で希釈した。硫酸ヒドロキシルアミン(435g、2.65mol)および酢酸ナトリウム(217g、2.64mol)を添加し、反応物を室温で18時間撹拌した。次いで、反応混合物を濾過し、真空中で濃縮し、残渣を酢酸エチル(500mL)および水(1L)に分配し、水性層を酢酸エチル(3×500mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(2×500mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物をオレンジ色のオイル(234g)として得、これを直接、次のステップに入れた。H NMRによると、この物質は、オキシム異性体のほぼ1:1混合物から構成された。LCMS m/z 250.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CDCl3),特徴的ピーク:δ[7.52 (t, J=5.5 Hz)および6.96 (t, J=3.6 Hz), 計1H], 7.28-7.39 (m, 5H),
5.74-5.87 (m, 1H), 5.04-5.14 (m, 2H), 4.55および4.56 (2 s,
計2H), {4.45-4.55 (m)および[4.27
(dd, ABXパターンの半分, J=13.2, 5.4 Hz)および4.21 (dd, ABXパターンの半分, J=13.2, 5.6 Hz)], 計2H}, 2.30-2.37 (m, 2H).
ステップ4、(3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(P1)の合成。
内部温度を15℃未満に維持する一方で、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(14.5%溶液、600mL)を、0℃の2−{[(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−イル]オキシ}−N−ヒドロキシエタンイミン(C3)(先行するステップからの224g、≦0.759mol)のジクロロメタン(1L)溶液に滴下で添加した。添加が完了した後に、反応混合物を0℃で1.5時間撹拌し続け、次いで、水(1L)およびジクロロメタン(500mL)で希釈した。水性層をジクロロメタン(2×500mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(500mL)、水(500mL)で、かつ再び飽和塩化ナトリウム水溶液(500mL)で洗浄した。続いて、これを硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜25%酢酸エチル)による精製によって、生成物を無色のオイルとして得た。化合物P1の示された相対立体化学を、核オーバーハウザー増強研究に基づいて割り当て、これによって炭素3aおよび5上のメチンプロトン間の相互作用が明らかとなった。収量:85.3g、345mmol、2ステップに亘り45%。LCMS m/z 248.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ7.27-7.40 (m, 5H), 4.77 (d, J=13.5 Hz, 1H), 4.54-4.65 (m, 3H), 4.22
(dd, J=13.5, 1 Hz, 1H), 3.79 (dd, J=11.7, 8.0 Hz, 1H), 3.69-3.76 (m, 1H), 3.57
(dd, ABXパターンの半分, J=10.1, 5.9 Hz, 1H), 3.49 (dd, ABXパターンの半分, J=10.1, 4.3 Hz, 1H), 3.39-3.5 (m, 1H), 2.20 (ddd, J=12.9, 6.5, 1.6
Hz, 1H), 1.51-1.62 (m, 1H).
({[(2R)−2−(2,2−ジエトキシエトキシ)ペンタ−4−エン−1−イル]オキシ}メチル)ベンゼン(C2)から(3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(P1)への代替変換
Figure 2016502978
ステップ1、2−{[(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−イル]オキシ}−N−ヒドロキシエタンイミン(C3)の合成。
({[(2R)−2−(2,2−ジエトキシエトキシ)ペンタ−4−エン−1−イル]オキシ}メチル)ベンゼン(C2)(12.4g、40.2mmol)を酢酸(28mL)および水(12mL)に溶解した。塩酸ヒドロキシルアミン(2.84g、40.9mmol)を固体として添加した。1時間後に、追加の塩酸ヒドロキシルアミン(2.84g、40.9mmol)を添加した。さらに1時間後に、反応混合物をtert−ブチルメチルエーテル(100mL)で希釈し、水(3×50mL)で洗浄し、次いで、炭酸カリウム水溶液(0.5M、100mL)で洗浄した。有機層を濃縮して、生成物を淡黄色のオイルとして得たが、これは、H NMRによって評価したところ、オキシム異性体のほぼ等モル混合物から構成された。収量:9.60g、38.5mmol、96%。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ7.98および7.67 (2 br s, 計1H), [7.50 (t, J=5.6 Hz)および6.95 (t, J=3.6
Hz), 計1H], 7.28-7.39 (m, 5H), 5.74-5.87 (m, 1H),
5.04-5.14 (m, 2H), 4.55および4.56 (2 s, 計2H), 4.47-4.49 (m, 1H), 4.18-4.28 (m, 1H), 3.47-3.65 (m, 3H),
2.30-2.37 (m, 2H).
ステップ2、(3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(P1)の合成。
ピリジン(23.1mL、286mmol)を2−{[(2R)−1−(ベンジルオキシ)ペンタ−4−エン−2−イル]オキシ}−N−ヒドロキシエタンイミン(C3)(35.6g、143mmol)のジクロロメタン(350mL)溶液に添加した。N−クロロスクシンイミド(19.4g、145mmol)を少量ずつ約2時間かけて添加した。反応物を3時間撹拌し、次いで、亜硫酸ナトリウム水溶液(水100mL中5g)で希釈した。混合物を20分間撹拌し、水性層をジクロロメタンで抽出し;合わせた有機層を水で洗浄し、乾燥し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:1:2の酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、生成物を得た。収量:21.2g、85.7mmol、60%。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ7.28-7.40 (m, 5H), 4.77 (d, J=13.4 Hz, 1H), 4.55-4.65 (m, 3H), 4.22
(dd, J=13.5, 1.3 Hz, 1H), 3.79 (dd, J=11.7, 8.0 Hz, 1H), 3.69-3.76 (m, 1H),
3.57 (dd, ABXパターンの半分, J=10.2, 5.9 Hz, 1H), 3.49 (dd,
ABXパターンの半分, J=10.2, 4.3 Hz, 1H), 3.40-3.5 (m, 1H), 2.21
(ddd, J=12.9, 6.5, 1.8 Hz, 1H), 1.57 (ddd, J=13, 12, 11 Hz, 1H).
調製例P2
(3aR,5S)−5−メチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール
Figure 2016502978
ステップ1、(4S)−4−(2,2−ジメトキシエトキシ)ペンタ−1−エン(C4)の合成。
水素化ナトリウム(鉱油中60%、13.9g、0.348mol)のテトラヒドロフラン(350mL)中の懸濁液に、(S)−ペンタ−4−エン−2−オール(10.0g、0.116mol)のテトラヒドロフラン(50mL)中の溶液を0℃で添加した。反応物を室温に加温し、30分間撹拌し、2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(68.6g、0.348mol)を同じ温度で添加した。反応混合物を18時間還流させた。混合物を0℃に冷却し、水(50mL)でクエンチした。混合物を酢酸エチル(300mL)および水(200mL)に分配した。有機相をブライン(2×100mL)で洗浄し、乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=30:1)により、生成物を黄色のオイルとして得た。収量:17.3g、99.6mmol、74%。1H NMR (400 MHz, CDCl3), δ 5.76-5.85 (m, 1H), 5.02-5.09 (m, 2H), 4.58-4.60 (m, 1H), 3.66-3.74
(m, 2H), 3.43-3.61 (m, 5H), 2.29-2.36 (m, 1H), 2.13-2.20 (m, 1H), 1.21 (t,
J=7.2 Hz, 6H), 1.14 (d, J=6.4 Hz, 3H).
ステップ2、(1E)−N−ヒドロキシ−2−[(2S)−ペンタ−4−エン−2−イルオキシ]エタンイミン(C5)の合成。
C4(17.4g、85.8mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)中の溶液に、塩酸水溶液(2M、51.0mL、0.102mol)を室温で添加した。反応物を75℃に1時間加熱した。混合物を真空中で濃縮し、この時点で、エタノール(100mL)および水(20mL)を添加し、続いて、酢酸ナトリウム(35.17g、0.429mol)および塩酸ヒドロキシルアミン(17.9g、0.257mol)を添加した。反応物を60℃で18時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を水およびジクロロメタンに分配した。水層をジクロロメタン(3×200mL)で抽出した。合わせた有機相を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10:1)により、生成物を黄色のオイルとして得、これをさらに精製することなく、その後のステップで使用した。収量:8.6g、60.1mmol、70%。
ステップ3、(3aR,5S)−5−メチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(P2)の合成。
内部温度を20℃から25℃の間に維持しながら、C5(8.6g、0.06mol)およびトリエチルアミン(0.455g、4.50mmol)のジクロロメタン(150mL)中の溶液に室温で、次亜塩素酸ナトリウムの6%水溶液(90mL)をゆっくりと添加した。添加の後に、有機相を分離し、乾燥させ、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10:1)により、生成物を黄色のオイルとして得た。収量:5.70g、40.4mmol、67%。LCMS m/z 142.1 [M+H+], 1H NMR (400 MHz, CDCl3),
δ4.68 (d, J=13.2 Hz, 1H), 4.59 (dd, J=10, 8 Hz, 1H),
4.18 (d, J=13.2 Hz, 1H), 3.76 (dd, J=12, 8 Hz, 1H), 3.59-3.66 (m, 1H),
3.39-3.50 (m, 1H), 2.14-2.19 (m, 1H). 1.42-1.51 (m, 1H), 1.25 (d, J=6 Hz, 3H).
調製例P3
(3S,3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3−メチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(P3)
Figure 2016502978
ステップ1、(2R)−1−(ベンジルオキシ)ヘキサ−4−エン−2−オール(C62)の合成。
この生成物を、臭化1−プロペニルマグネシウムを臭化ビニルマグネシウムの代わりに使用したことを除いては、調製P1においてC1の合成のために使用した方法によって得た。生成物を茶色のオイルとして得、これをさらに精製することなく使用した;H NMRによると、この物質は幾何異性体の1:1混合物から構成された。収量:140g、0.679mol、100%。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ7.28-7.42 (m, 5H), 5.39-5.67 (m, 2H), 4.57 (s, 2H), 3.80-3.92 (m,
1H), 3.48-3.57 (m, 1H), 3.35-3.43 (m, 1H), 2.36-2.50 (br m, 1H), 2.24-2.33 (m,
1H), 2.17-2.24 (m, 1H), [1.68 (br d, J=6 Hz)および1.64 (br
d, J=7 Hz), 計3H].
ステップ2、({[(2R)−2−(2,2−ジエトキシエトキシ)ヘキサ−4−エン−1−イル]オキシ}メチル)ベンゼン(C63)の合成。
化合物C62(150g、0.73mol)を、試薬の当初の混合を0℃で実施したことを除いては、調製P1においてC2の合成のために使用した方法によって、この生成物に変換した。生成物を茶色のオイル(400g、≦0.73mol)として得、これをさらに精製することなく、次のステップのために使用した。H NMR分析によると、この物質は、幾何異性体のほぼ1:1混合物を含有した。1H NMR (400 MHz, CDCl3), 生成物の特徴的ピーク:δ7.25-7.38 (m, 5H), 5.38-5.60 (m, 2H), 4.55および4.55 (2 s, 計2H), 2.22-2.37 (m, 2H),
1.60-1.68 (m, 3H).
ステップ3、{[(2R)−1−(ベンジルオキシ)ヘキサ−4−エン−2−イル]オキシ}アセトアルデヒド(C64)の合成。
化合物C63(先行するステップからの350g、≦0.64mol)のテトラヒドロフラン(1.4L)溶液に、塩酸水溶液(2M、700mL)を添加し、反応混合物を75℃で1時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、水性残渣を酢酸エチル(2.0L)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(3×500mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。生成物を淡茶色のオイル(210g、≦0.64mol)として得、これを直接、次のステップに入れた。
ステップ4、2−{[(2R)−1−(ベンジルオキシ)ヘキサ−4−エン−2−イル]オキシ}−N−ヒドロキシエタンイミン(C65)の合成。
エタノール水溶液(2:1のエタノール/水、2.1L)中のC64(207g、≦0.63mol)および酢酸ナトリウム(342g、4.17mol)の混合物に、塩酸ヒドロキシルアミン(207g、2.98mol)を添加した。反応混合物を60℃で18時間撹拌し、次いで、真空中で濃縮し、酢酸エチル(2.0L)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル中の酢酸エチル)によって精製して、生成物を茶色のオイルとして得た。H NMRによって、これをオキシムおよびオレフィン官能基の両方における幾何異性体の混合物として割り当てた。収量:117g、0.444mol、3ステップに亘り70%。1H NMR (400 MHz, CDCl3), 特徴的ピーク:δ[7.42-7.48 (m)および6.88-6.92
(m), 計1H], 7.20-7.36 (m, 5H), 5.29-5.61 (m, 2H),
[4.48-4.54 (m)および4.41-4.45 (m), 計3H], 2.13-2.32 (m, 2H), 1.54-1.65 (m, 3H).
ステップ5、(3S,3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3−メチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(P3)および(3R,3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3−メチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C66)の合成。
次亜塩素酸ナトリウム水溶液(6.15%溶液、6.6L)を、C65(660g、2.51mol)およびトリエチルアミン(19g、0.19mol)のジクロロメタン(6.6L)溶液に25℃でゆっくり添加した。添加が完了した後に、反応混合物を25℃で30分間撹拌した。有機層を水(3×3L)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:石油エーテル中の酢酸エチル)によって精製して、(3S,3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3−メチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(P3)を白色の固体として得た。収量:90g、0.34mol、14%。化合物P3の示された相対立体化学を、核オーバーハウザー増強研究に基づいて割り当て、これによって、炭素3a上のメチンプロトンと、炭素3上のメチル基のプロトンおよび炭素5上のメチンプロトンの両方との間の相互作用が明らかとなった。LCMS m/z 261.9 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ7.24-7.39 (m, 5H), 4.69 (d, J=13.7 Hz, 1H), 4.57 (AB四重線, JAB=12.2 Hz,δνAB=13.8 Hz, 2H), 4.13-4.25 (m, 2H), 3.62-3.70 (m, 1H), 3.55 (dd, ABXパターンの半分, J=10, 6 Hz, 1H), 3.47 (dd, ABXパターンの半分,
J=10, 4 Hz, 1H), 2.93 (br ddd, J=11, 11, 7 Hz, 1H), 2.11 (br dd, J=12.6, 6.8
Hz, 1H), 1.45-1.56 (m, 1H), 1.45 (d, J=6.2 Hz, 3H).
他にも、クロマトグラフィーによる分離によって、(3R,3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3−メチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C66)を茶色のオイルとして得た。収量:126g、0.482mol、19%。化合物C66の示された相対立体化学を、核オーバーハウザー増強研究に基づいて割り当て、これによって、炭素3a上のメチンプロトンと、炭素3上のプロトンおよび炭素5上のメチンプロトンの両方との間の相互作用が明らかとなった。LCMS m/z 261.9 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ7.26-7.39 (m, 5H), 4.76-4.86 (m, 1H), 4.75 (d, J=13.5 Hz, 1H), 4.58
(AB四重線, JAB=12.2 Hz,δνAB=12.4 Hz, 2H), 4.19 (dd, J=13.5, 1.2
Hz, 1H), 3.63-3.70 (m, 1H), 3.57 (dd, ABXパターンの半分,
J=10.2, 6.0 Hz, 1H), 3.49 (dd, ABXパターンの半分, J=10.1, 4.2
Hz, 1H), 3.36 (br ddd, J=11.4, 11.4, 6.3 Hz, 1H), 1.86 (ddd, J=12.8, 6.4, 1.2
Hz, 1H), 1.55-1.66 (m, 1H), 1.16 (d, J=6.6 Hz, 3H).
(実施例1)
5−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロ−2−メトキシベンゾニトリル(1)
Figure 2016502978
ステップ1、(3aR,5R,7aS)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−7a−(5−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C6)の合成。
P1(4.01g、16.5mmol)を、熱電対、窒素入口、および機械式オーバーヘッド攪拌機を備えた三つ口丸底フラスコ(オーブン乾燥済み)に添加した。トルエン:イソプロピルエーテル(1:1、160mL)を添加し、その結果生じた溶液を−74℃に冷却した。ボロントリフルオリドジエチルエーテラート(46.5%、4.91ml、18.5mmol)を添加し、その結果生じた溶液を−74℃で30分間撹拌した。2,4−ジフルオロ−1,5−ジ−ブロモベンゼン(5.01g、18.4mmol)を添加し、続いて、内部温度が>5℃に上昇しないことを保証して、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、6.96mL、17.4mmol)をゆっくりと添加した。その結果生じた溶液を−78℃で90分間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)を添加し、その結果生じた混合物を室温に加温し、この時点で、これを酢酸エチル(1×200mL)および水(1×600mL)に分配した。有機層を抽出し、水層を酢酸エチル(3×200mL)で逆抽出した。合わせた有機層をブライン(1×100mL)で洗浄し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濾液を真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の10%〜70%酢酸エチル)により、生成物を透明な油性残渣として得た。収量:3.11g、7.06mmol、43%。1H NMR (400 MHz, CD3OD), δ8.09 (t, J=8.3 Hz, 1H), 7.31-7.36 (m, 4H), 7.25-7.29 (m, 1H), 7.12
(dd, J=11.5, 8.4 Hz, 1H), 4.55 (s, 2H), 4.06 (dd, J=12.6, 1.7 Hz, 1H), 3.78 (d,
J=12.5 Hz, 1H), 3.73-3.8 (m, 1H), 3.69 (d, J=7.2 Hz, 1H), 3.53-3.57 (m, 2H),
3.49 (dd, J=7.3, 5.2 Hz, 1H), 3.05-3.11 (m, 1H), 1.82-1.87 (m, 1H), 1.52-1.61
(m, 1H).
ステップ2、[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−((ベンジルオキシ)メチル)−5−(5−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C7)の合成。
0℃に冷却されたテトラヒドロフラン(1mL)中のC6(1.0g、2.27mmol)に、ヨウ化サマリウムのテトラヒドロフラン溶液(0.1M、90.8mL、9.08mmol)を滴下で添加した。その結果生じた溶液を室温で90分間撹拌した。チオ硫酸ナトリウム五水和物の飽和水溶液(1L)を反応物に添加し、続いて、酢酸エチル(3×250mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1×500mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、透明な油性残渣を得た。残渣をジクロロメタン(5mL)に溶かし、シリカゲルプラグ(約100g)でジクロロメタン(3×100mL)を用いて濾過した。合わせた濾液を真空中で濃縮して、生成物を透明な油性残渣として得、これをそのまま、次のステップで使用した。収量:947mg、2.14mmol、94%。LCMS m/z 443.1 [M+H+], Br同位体パターン.
1H NMR (400 MHz, CD3OD), 特徴的ピーク: δ8.00 (t, J=8.1 Hz, 1H), 7.24-7.38 (m, 5H), 7.10 (dd, J=12.1, 8.4 Hz,
1H), 4.58 (s, 2H), 4.03 (dd, J=11.2, 2.2 Hz, 1H), 3.72-3.80 (m, 1H), 3.56-3.64
(m, 2H), 3.44 (d, J=11.3 Hz, 1H), 3.34, (d, J=5.1 Hz, 1H), 2.46-2.53 (m, 1H),
1.68-1.80 (m, 2H).
ステップ3、N−[((3S,4R,6R)−6−((ベンジルオキシ)メチル)−3−(5−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)カルバモチオイル]ベンズアミド(C8)の合成。
ジクロロメタン(22mL)中のC7(0.946g、2.14mmol)に、イソチオシアン酸ベンゾイル(0.273mL、2.04mmol)を添加し、その結果生じた溶液を室温で18時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、生成物をオレンジ色の油性残渣として得、これをさらに精製することなく、次のステップに送った。収量:964mg、1.59mmol、74%。LCMS m/z 607.6 [M+H+], Br同位体パターン.
1H NMR (400 MHz, CD3OD), 特徴的ピーク: δ7.89-7.90 (m, 2H), 7.62-7.66 (m, 2H), 7.50-7.54 (m, 2H), 7.31 (d,
J=6.6 Hz, 2H), 7.18-7.25 (m, 2H), 7.06 (dd, J=11.9, 8.8 Hz, 2H), 4.52-4.59 (m,
2H), 3.84-3.90 (m, 3H), 3.55-3.64 (m, 3H), 3.45-4.51 (m, 1H) 1.90-1.99 (m, 3H).
ステップ4、N−[(6R)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(5−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C9)の合成。
C8(0.964g、1.59mmol)およびピリジン(0.487ml、6.05mmol)のジクロロメタン(27.0mL)中の溶液を、−50℃の内部温度に冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.535mL、3.18mmol)を溶液に滴下で添加し、混合物を0℃に徐々に加温し、その温度で3.5時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(250mL)および水(250mL)に分配した。有機層を除去し、水(2×300mL)およびブライン(1×250mL)で洗浄し、次いで、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜50%酢酸エチル)により、生成物を白色の固体としてを得た。収量:822mg、1.40mmol、88%。LCMS m/z 589.6 [M+H+], Br同位体パターン.
1H NMR (400 MHz, CD3OD), 特徴的ピーク: δ8.05-8.16 (m, 2H), 7.62 (t, J=7.9 Hz, 1H), 7.61-7.67 (m, 1H), 7.42-7.49
(m, 2H), 7.28-7.33 (m, 2H), 7.16-7.25 (m, 3H), 4.58 (d, J=11.7 Hz, 1H), 4.52
(d, J=11.7 Hz, 1H), 4.07 (dd, J=11.9, 1.6 Hz, 1H), 3.89 (br d, J=11.9 Hz, 2H),
3.54-3.62 (m, 2H), 3.11-3.18 (m, 1H), 2.96 (dd, J=13.2, 4.2 Hz, 1H), 2.74 (dd,
J=13.2, 2.8 Hz, 1H), 1.88-1.98 (m, 1H), 1.69 (d, J=11.7 Hz, 1H).
ステップ5、N−[(6R)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(5−シアノ−2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C10)の合成。
C9(300mg、0.511mmol)、シアン化亜鉛(72.0mg、0.613mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(342mg、0.296mmol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(9mL)を、16ml Emryマイクロ波バイアルに添加した。バイアルを密封し、撹拌しながら窒素で10分間パージした。反応物を80℃でBiotageマイクロ波内で120分間加熱した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)に分配した。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(1×200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、シリカゲル上で吸収させた。溶媒を除去した後に得られた固体をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜100%酢酸エチル)に掛けて、所望の生成物を黄色の固体として得た。収量:269mg、0.503 mmol、98%。LCMS m/z 534.3 [M+H+]。
ステップ6、5−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロ−2−メトキシベンゾニトリル(1)の合成。
C10(30.0mg、0.056mmol)のメタノール(2mL)中の溶液に、1,8−ジアザビシクロウンデカ−7−エン(6μL、0.039mmol)を添加し、その結果生じた溶液を18時間還流加熱した。反応混合物を室温に冷却し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%〜20%メタノール)により、生成物を黄色の固体として得た。収量:16.6mg、0.037mmol、66%。LCMS m/z 442.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD),
δ7.48 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.29-7.35 (m, 4H), 7.24-7.27
(m, 1H), 7.02 (d, J=14.2 Hz, 1H), 4.57 (d, J=11.9 Hz, 1H), 4.53 (d, J=11.9 Hz,
1H), 4.02 (dd, J=11, 2.4 Hz, 1H), 3.78-3.84 (m, 1H), 3.66 (d, J=11.1 Hz, 1H),
3.47-3.57 (m, 4H), 2.83-2.89 (m, 2H), 2.65-2.69 (m, 1H), 1.73-1.82 (m, 1H),
1.50-1.55 (m, 1H), 1.50-1.55 (m, 2H).
(実施例2)
5−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(2)
Figure 2016502978
ステップ1、5−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(2)の合成。
C10(30.0mg、0.056mmol)の無水エタノール(0.5mL)中の溶液に、ヒドラジン一水和物(0.030mL、0.392mmol)を添加し、その結果生じた溶液を室温で45分間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%〜10%メタノール)により、所望の生成物を黄色の固体として得た。収量:8.00mg、0.017mmol、30%。LCMS m/z 430.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD),
特徴的ピーク: δ 4.52-4.59 (m, 2H),
4.02 (dd, J=11.4, 2.2 Hz, 1H), 3.82-3.86 (m, 1H), 3.72 (d, J=11.5 Hz, 1H), 2.76
(dd, J=12.8, 2.6 Hz, 1H), 1.75-1.83 (m, 1H), 1.57-1.62 (m, 1H).
(実施例3)
5−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−(ヒドロキシメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(3)
Figure 2016502978
ステップ1、N−[(6R)−8a−(5−シアノ−2,4−ジフルオロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C11)の合成。
−10℃に冷却されたC10(180mg、0.337mmol)のジクロロメタン(2mL)中の溶液に、三塩化ホウ素(1.52mL、1.52mmol)を滴下で添加した。その結果生じた溶液を−10℃で3時間撹拌した。メタノール(15mL)を添加し、反応物を真空中で濃縮した。メタノール(15mL)を残渣に添加し、溶液を真空中で濃縮した。次いで、このプロセスを繰り返した。残渣をシリカゲルのプラグで、ジクロロメタン/メタノールの9:1混合物(3×50mL)を用いてフラッシュした。濾液を合わせ、真空中で濃縮して、所望の生成物を黄色の固体として得た。収量:161mg、0.364mmol、108%。LCMS m/z 444.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD),
δ 8.07 (br s, 2H), 7.85 (t, J=6.8 Hz, 1H), 7.54-7.57
(m, 1H), 7.45-7.49 (m, 2H), 7.38 (dd, J=12.1, 9.2 Hz, 1H), 4.06 (dd, J=11.4,
1.7 Hz, 1H), 3.9 (d, J=11.9 Hz, 1H), 3.70-3.77 (m, 1H), 3.57 (d, J=5.3 Hz, 2H),
3.09-3.17 (m, 1H), 2.96 (dd, J=12.9, 4.1 Hz, 1H), 2.75 (dd, J=13.2, 2.8 Hz,
1H), 1.78-1.88 (m, 1H), 1.64-1.71 (m, 1H).
ステップ2、5−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−(ヒドロキシメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(3)の合成。
実施例2において5−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(2)を合成するために記載した方法を使用して、N−[(6R)−8a−(5−シアノ−2,4−ジフルオロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C11)を生成物に変換した。収量:14.2mg、0.042mmol、62%。LCMS m/z 340.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD),
δ7.64 (t, J=7.9 Hz, 1H), 7.30 (dd, J=12.1, 9.2 Hz, 1H),
4.02 (dd, J=11.1, 2.5 Hz, 1H), 3.64-3.70 (m, 2H), 3.50-3.58 (m, 2H), 2.85-2.93
(m, 2H), 2.68-2.72 (m, 1H), 1.68-1.78 (m, 1H), 1.50-1.55 (m, 1H).
(実施例4)
5−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(4)
Figure 2016502978
ステップ1、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C12)の合成。
C9(3.22g、5.48mmol)の酢酸エチル(100mL)中の溶液を、臭素酸ナトリウム(4.14g、27.4mmol)の水(66mL)中の溶液で処理した。十分に撹拌された二相系に、亜ジチオン酸ナトリウム(4.77g、27.4mmol)の水(134mL)中の溶液を滴下で30分かけて添加した。反応混合物を90分間撹拌し、次いで、酢酸エチル(500mL)で希釈した。有機層を除去し、水層を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。次いで、合わせた有機層を、チオ硫酸ナトリウム五水和物の水溶液(3×300mL)、ブライン(300mL)で洗浄し、次いで、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜100%酢酸エチル)により、生成物を白色の固体として得た。収量:1.77g、3.57mmol、65%。LCMS m/z 499.1 [M+H+], Br同位体パターン.
1H NMR (400 MHz, CD3OD), 特徴的ピーク: δ8.11 (d, J=6.5 Hz, 2H), 7.64 (t, J=7.9 Hz, 1H), 7.53-7.57 (m, 1H),
7.44-7.48 (m, 2H), 7.24 (dd, J=12, 8.3 Hz, 1H), 4.09 (dd, J=11.6, 1.9 Hz, 1H),
3.9 (d, J=11.9 Hz, 1H), 3.72-3.77 (m, 1H), 3.58 (d, J=5.1 Hz, 2H), 3.11-3.19
(m, 1H), 2.97 (dd, J=13.3, 4.1 Hz, 1H), 2.75 (dd, J=13.1, 2.7 Hz, 1H), 1.84 (q,
J=11.6 Hz, 1H), 1.66-1.71 (m, 1H).
ステップ2、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C13)の合成。
三フッ化ジエチルアミノ硫黄(0.860g、5.34mmol)を、ペンタン(70mL)およびジクロロメタン(35mL)の溶液に添加した。その結果生じた透明な溶液に、C12(1.77g、3.56mmol)のジクロロメタン(71mL)中の溶液を滴下で添加し、混合物を室温で16時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)を添加し、水層をジクロロメタン(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜100%酢酸エチル)により、白色の固体1.5gを得、これをジエチルエーテル(20mL)と共に摩砕して、生成物を白色の固体として得た。収量:1.10g、2.20mmol、62%。LCMS m/z 501.0 [M+H+], Br同位体パターン.
1H NMR (400 MHz, CD3OD), δ8.09
(br s, 2H), 7.64 (t, J=8.0 Hz, 1H), 7.53-7.56 (m, 1H), 7.44-7.48 (m, 2H), 7.23
(dd, J=12.1, 8.4 Hz, 1H), 4.47-4.49 (m, 1H), 4.35-4.37 (m, 1H), 4.1 (dd,
J=11.7, 1.6 Hz, 1H), 3.94-4.01 (m, 1H), 3.9 (d, J=11.7 Hz, 1H), 3.13-3.21 (m,
1H), 2.96 (dd, J=13.2, 4.2 Hz, 1H), 2.75 (dd, J=13.4, 2.8 Hz, 1H), 1.88 (q,
J=12.1 Hz, 1H), 1.63-1.71 (m, 1H).
ステップ3、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−シアノ−2,4−ジフルオロフェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C14)の合成。
実施例1においてN−[(6R)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(5−シアノ−2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C10)を合成するために記載した方法を使用して、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C13)を生成物に変換した。収量:98.5mg、0.220mmol、44%。LCMS m/z 446.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD),
δ8.06 (d, J=7.2 Hz, 2H), 7.85 (t, J=7.8 Hz, 1H),
7.54-7.57 (m, 1H), 7.45-7.49 (m, 2H), 7.37 (dd, J=12.1, 9.2 Hz, 1H), 4.44-4.51
(m, 1H), 4.32-4.39 (m, 1H), 4.06-4.10 (m, 1H), 3.89-4.0 (m, 2H), 3.11-3.19 (m,
1H), 2.96 (dd, J=13.3, 4.1 Hz, 1H), 2.75 (dd, J=13.3, 2.9 Hz, 1H), 1.83-1.93
(m, 1H), 1.64-1.69 (m, 1H).
ステップ4、5−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(4)の合成。
実施例2において5−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(2)を合成するために記載した方法を使用して、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−シアノ−2,4−ジフルオロフェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C14)を生成物に変換した。収量:67.0mg、0.197mmol、88%。LCMS m/z 342.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD),
δ7.64 (t, J=7.9 Hz, 1H), 7.31 (dd, J=12.1, 9.2 Hz, 1H),
4.41-4.48 (m, 1H), 4.29-4.36 (m, 1H), 4.04 (dd, J=11, 2.4 Hz, 1H), 3.83-3.93
(m, 1H), 3.69 (d, J=11.1 Hz, 1H), 2.86-2.97 (m, 2H), 2.69-2.73 (m, 1H), 1.82
(qd, J=12.4, 2.7 Hz, 1H), 1.52 (ddd, J=13.2, 4.2, 2.5 Hz, 1H).
(実施例5)
5−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−(メトキシメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(5)
Figure 2016502978
ステップ1、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)−6−(メトキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C15)の合成。
テトラヒドロフラン(4mL)中のC12(100mg、0.201mmol)に、水素化ナトリウム(鉱油中60%、22mg、0.54mmol)を添加し、反応物を室温で30分間撹拌した。ヨウ化メチル(16.7μL、0.270mmol)を添加し、反応物を室温で16時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を添加し、水層を酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、生成物を黄色の固体として得た。これをさらに精製することなく、次のステップで使用した。収量:98.0mg、0.191mmol、95%。LCMS m/z 513.1 [M+H+]、Br同位体。
ステップ2、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−シアノ−2,4−ジフルオロフェニル)−6−(メトキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C16)の合成。
実施例1においてN−[(6R)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(5−シアノ−2,4−ジフルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C10)を合成するために記載した方法を使用して、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)−6−(メトキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C15)を生成物に変換した。収量:92.0mg、0.209mmol、110%。LCMS m/z 458.2 [M+H+].
ステップ3、5−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−(メトキシメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(5)の合成。
実施例2において5−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−2,4−ジフルオロベンゾニトリル(2)を合成するために記載した方法を使用して、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−シアノ−2,4−ジフルオロフェニル)−6−(メトキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C16)を生成物に変換した。収量:13.2mg、38.0μmol、19%。LCMS m/z 354.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD),
δ7.64 (t, J=7.8 Hz, 1H), 7.3 (dd, J=12, 9.1 Hz, 1H),
4.01 (dd, J=11.1, 2.5 Hz, 1H), 3.76-3.82 (m, 1H), 3.66 (d, J=11.1 Hz, 1H), 3.45
(dd, J=10.3, 6.4 Hz, 1H), 3.39 (dd, J=10.3, 3.9 Hz, 1H), 3.36 (s, 3H),
2.84-2.92 (m, 2H), 2.67-2.71 (m, 1H), 1.70-1.80 (m, 1H), 1.50-1.55 (m, 1H).
(実施例6)
3−[(4aR,6S,8aS)−2−アミノ−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−クロロベンゾニトリル(6)
Figure 2016502978
ステップ1、4−クロロ−3−[(3aR,5S,7aS)−5−メチルテトラヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール−7a(7H)−イル]ベンゾニトリル(C17)の合成。
−78℃に冷却したトルエン(3mL)中のP2(55mg、0.39mmol)に、ボロントリフルオリドジエチルエーテラート(46.5%、95μL、0.437mmol)を添加した。次いで、反応物を室温に30分間加温し、この時点で、3−ブロモ−4−クロロベンゾニトリル(106mg、0.488mmol)を固体として添加した。溶液が均一になったら、これを−78℃に冷却し、この時点で、tert−ブチルリチウム(ペンタン中の1.7M溶液、0.514mL、0.874mmol)を滴下で添加した。反応物を−78℃で20分間撹拌し、続いて、飽和塩化アンモニウム水溶液(3mL)およびジクロロメタン(6mL)を添加した。反応物を室温に加温し、有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空中で濃縮した。残渣をさらに精製することなく、次のステップに送った。収量:75mg、0.266mmol、68%。LCMS m/z 281.1 [M+H+] Cl同位体パターン。
ステップ2、3−[(3S,4R,6S)−3−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−4−クロロベンゾニトリル(C18)の合成。
氷酢酸(1mL)中の粗製のC17(75.0mg、0.270mmol)に、亜鉛粉末(30.0mg、0.458mmol)を添加した。反応物を室温で1時間撹拌し、この時点で、ジクロロメタン(10mL)を添加した。次いで、反応混合物を、セライトのパッドで濾過し、濾液を真空中で濃縮した。残渣をメタノール(1mL)に入れ、Oasis(登録商標)MCXカチオン交換固相抽出カートリッジ(Waters、12mL、1g床重量)に付加し、ジクロロメタン(30mL)およびメタノール(30mL)で洗浄した。生成物をアンモニアのメタノール中の溶液(2M、20mL)でカラムから溶離し、濾液真空中で濃縮して、生成物を得、これを、追加で精製することなく、次のステップで利用した。収量:35.0mg、0.124mmol、46%。
ステップ3、N−{[(3S,4R,6S)−3−(2−クロロ−5−シアノフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C19)の合成。
ジクロロメタン(3mL)中の粗製のC18(35.0mg、0.124mmol)に、イソチオシアン酸ベンゾイル(16.0μL、0.125mmol)を添加し、反応物を室温で22時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮して、生成物を黄色の油性の残渣として得、これを、さらに精製することなく、その後のステップにおいて使用した。収量:60.0mg、0.131mmol、109%。LCMS m/z 442.2 [M-H+].
ステップ4、N−[(4aR,6S,8aS)−8a−(2−クロロ−5−シアノフェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C20)の合成。
-78℃に冷却したC19(60.0mg、0.134mmol)およびピリジン(41μL、0.51mmol)のジクロロメタン(2.31mL)中の溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(45μL、0.27mmol)を滴下で添加した。反応混合物を3時間かけて0℃に徐々に加温し、この時点で、水(1mL)を添加した。水層をジクロロメタン(2×2mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜100%酢酸エチル)により、生成物を黄色の残渣として得た。収量:16.0mg、38.0μmol、28%。LCMS m/z 426.2 [M+H+]、Cl同位体パターン。
ステップ5、3−[(4aR,6S,8aS)−2−アミノ−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−クロロベンゾニトリル(6)の合成。
C20(16mg、38μmol)のエタノール(1mL)中の溶液に、ヒドラジン一水和物(20μL、0.27mmol)を添加した。反応物を室温で1時間撹拌し、この時点で、反応混合物を真空中で濃縮し、ジメチルスルホキシド(0.9mL)に溶かし、逆相HPLC(カラム:Waters XBridge C18、19×100mm、5μm;移動相A:水中の0.03%水酸化アンモニウム(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.03%水酸化アンモニウム(v/v);勾配:8.5分かけて直線的に20%〜50%B)により精製した。精製後のQC条件:(カラム:Waters Atlantis dC18、4.6×50mm、5μm;移動相A:水中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.05%トリフルオロ酢酸;勾配:4.0分かけて直線的に5.0%〜95%B;流速:2mL/分)。収量1.80mg、4.44μmol、12%。LC/MS m/z 322.2 [M+H+]、Cl同位体パターン。分析保持時間:1.8分。
(実施例7)
3−[(4aR,6S,8aS)−2−アミノ−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]ベンゾニトリル(7)
Figure 2016502978
ステップ1、3−[(3aR,5S,7aS)−5−メチルテトラヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール−7a(7H)−イル]ベンゾニトリル(C21)の合成。
実施例6において4−クロロ−3−[(3aR,5S,7aS)−5−メチルテトラヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール−7a(7H)−イル]ベンゾニトリル(C17)を合成するために記載した方法を使用して、P2を生成物に変換した。その結果生じた生成物をさらに精製することなく、次のステップにおいて使用した。収量:173mg、0.708mmol、100%。GCMS m/z 244 [M+].
ステップ2、3−[(3S,4R,6S)−3−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]ベンゾニトリル(C22)の合成。
実施例6において3−[(3S,4R,6S)−3−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−4−クロロベンゾニトリル(C18)を合成するために記載した方法を使用して、3−[(3aR,5S,7aS)−5−メチルテトラヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール−7a(7H)−イル]ベンゾニトリル(C21)を生成物に変換した。その結果生じた生成物をさらに精製することなく、次のステップにおいて使用した。収量:105mg、0.426mmol、60%。LCMS m/z 247.1 [M+H+].
ステップ3、N−{[(3S,4R,6S)−3−(3−シアノフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C23)。
実施例6においてN−{[(3S,4R,6S)−3−(2−クロロ−5−シアノフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C19)を合成するために記載した方法を使用して、3−[(3S,4R,6S)−3−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]ベンゾニトリル(C22)を生成物に変換した。その結果生じた生成物をさらに精製することなく、次のステップにおいて使用した。収量:118mg、0.288mmol、68%。LCMS m/z 410.2 [M+H+].
ステップ4、N−[(4aR,6S,8aS)−8a−(3−シアノフェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C24)の合成。
実施例6においてN−[(4aR,6S,8aS)−8a−(2−クロロ−5−シアノフェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C20)を合成するために記載した方法を使用して、N−{[(3S,4R,6S)−3−(3−シアノフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C23)を生成物に変換した。その結果生じた生成物をさらに精製することなく、次のステップにおいて使用した。収量:45.0mg、0.115mmol、40%。LCMS m/z 392.2 [M+H+].
ステップ5、3−[(4aR,6S,8aS)−2−アミノ−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]ベンゾニトリル(7)の合成。
実施例6において3−[(4aR,6S,8aS)−2−アミノ−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−クロロベンゾニトリル(6)を合成するために記載した方法を使用して、N−[(4aR,6S,8aS)−8a−(3−シアノフェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C24)を生成物に変換した。逆相HPLC(カラム:Waters Sunfire C18、19×100mm、5μm;移動相A:水中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);勾配:8.5分かけて直線的に20.0%〜60%B)により精製。QC条件:(カラム:Waters Atlantis dC18、4.6×50mm、5μm;移動相A:水中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);勾配:4.0分かけて直線的に5.0%〜95%B;流速:2mL/分)。収量22.5mg、0.08mmol、50%。LC/MS m/z 288.2 [M+H+].保持時間:1.62分。
(実施例8)
(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(8)
Figure 2016502978
ステップ1、tert−ブチル{5−[(4aR,6R,8aS)−2−(ベンゾイルアミノ)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−2,4−ジフルオロベンジル}カルバマート(C25)の合成。
氷冷(0℃)されているN−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−シアノ−2,4−ジフルオロフェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C14)(0.328g、0.736mmol)のメタノール(41mL)中の不均一系混合物に、二炭酸ジ−tert−ブチル(0.321g、1.47mmol)および塩化ニッケル(II)六水和物(18mg、74μmol)を添加し、続いて、ホウ水素化ナトリウム(0.195g、5.15mmol)を慎重に滴下で添加した。その結果生じた黒色の混合物を0℃で20分間、次いで、室温で16時間撹拌した。その時間の後に、N−(2−アミノエチル)エタン−1,2−ジアミン(80μL、0.736mmol)を室温で添加し、反応混合物を2時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(200mL)および塩化アンモニウムの飽和水溶液(500mL)に分配した。水層を酢酸エチル(2×100mL)でさらに抽出した。次いで、合わせた有機層を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)およびブライン(200mL)で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、生成物を黒色の油性残渣(0.59g)として得、これをそのまま、次のステップに入れた。LCMS m/z 550 [M+H+].
ステップ2、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−[5−(アミノメチル)−2,4−ジフルオロフェニル]−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C26)の合成。
塩化水素のジオキサン中の溶液(4.0M、10mL、41mmol)を、tert−ブチル{5−[(4aR,6R,8aS)−2−(ベンゾイルアミノ)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−2,4−ジフルオロベンジル}カルバマート(C25)(0.8277g、1.506mmol)に室温で添加した。反応混合物を一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮して、茶色の固体を得た。固体を酢酸エチル(100mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)の1:1溶液に分配した。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(2×100mL)でさらに抽出した。次いで、合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物を茶色の固体(0.598g)として得、これをそのまま、次のステップに入れた。LCMS m/z 450 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD),
特徴的ピーク: δ8.11-8.13 (m, 2H),
7.44-7.57 (m, 3H), 7.09 (dd, J=12.3, 9.6 Hz, 1H), 4.49-4.51 (m, 1H), 4.37-4.39
(m, 1H), 3.20-3.23 (m, 1H), 3.01 (dd, J=13.0, 4.2 Hz, 1H), 2.77 (dd, J=13.0,
2.8 Hz, 1H), 1.89 (m, 1H), 1.70 (ddd, J=13.4, 4.1, 2.2 Hz, 1H).
ステップ3、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C27)の合成。
N−[(4aR,6R,8aS)−8a−[5−(アミノメチル)−2,4−ジフルオロフェニル]−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C26)(0.598g、1.33mmol)のアセトニトリル(13mL)中の溶液を、トリエチルアミン(0.277mL、2.00mmol)および2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホナート(0.288mL、2.00mmol)で処理した。反応バイアルを密封し、その結果生じた溶液を70℃で16時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮して、茶色の固体を得た。固体を水(100mL)および酢酸エチル(100mL)に分配した。有機層を単離し、水層を酢酸エチル(2×50mL)でさらに抽出した。次いで、合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜60%酢酸エチル)により精製して、生成物を白色の固体として得た。収量:0.4064g、57%。LCMS m/z 532.0 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD)
δ8.12 (br d, J=8 Hz, 2H), 7.45-7.59 (m, 3H), 7.08 (dd,
J=12.3, 9.6 Hz, 1H), 4.50-4.52 (m, 1H), 4.38-4.40 (m, 1H), 4.15 (dd, J=12.1, 2
Hz, 1H), 3.90-3.94 (m, 3H), 3.00 (dd, J=13.4, 4.0 Hz, 1H), 2.77 (dd, J=13.1,
2.9 Hz, 1H), 1.87-1.96 (m, 1H), 1.69-1.72 (m, 1H).
ステップ4、(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(8)の合成。
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(0.084mL、0.534mmol)を、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C27)(0.4064g、0.7650mmol)のメタノール(30mL)中の溶液に添加した。その結果生じた溶液を、出発物質が完全に消費されるまで、70℃に加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮して、生成物をオレンジ色の油性残渣として得た。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%〜20%メタノール)により精製して、生成物を白色の固体として得た。収量:0.273g(84%)。LCMS m/z 428 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD)
δ7.38 (t, J=8.8 Hz, 1H), 6.98 (dd, J=12.2, 9.7 Hz, 1H),
4.42-4.48 (m, 1H), 4.30-4.37 (m, 1H), 4.09 (dd, J=11.2, 2.0 Hz, 1H), 3.86-3.90
(m, 3H), 3.72 (d, J=11.2 Hz, 1H), 3.13-3.18 (m, 2H), 2.90-2.97 (m, 2H), 2.70
(dd, J=12.4, 2.6 Hz, 1H), 1.76-1.87 (m, 1H), 1.52 (ddd, J=13.1, 4.0, 2.3 Hz,
1H).
(実施例9)
(4aR,6S,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(9)
Figure 2016502978
ステップ1、N−[(4aR,6S,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C28)の合成。
水素化トリエチルホウ素リチウム(1.13mL、1.13mmol)を、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C27)(60mg、0.11mmol)のテトラヒドロフラン(4mL)溶液に添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し、次いで、酢酸エチル(25mL)および炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(50mL)に分配した。層を分離し、水層を酢酸エチル(3×25mL)でさらに抽出した。次いで、合わせた有機層を水(100mL)およびブライン(100mL)で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液を減圧下で濃縮して、白色の固体を得た。有機粗製物をジクロロメタン(20mL)に再び溶かし、その結果生じた溶液を1N水酸化ナトリウム(3×25mL)、水(100mL)、およびブライン(100mL)で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物をオレンジ色の固体(60mg)として得、これをそのまま、次のステップに入れた。LCMS m/z 514 [M+H+].
ステップ2、(4aR,6S,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(9)の合成。
実施例8において(4aR,6R,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(8)を合成するために記載した方法により、N−[(4aR,6S,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C28)を生成物に変換した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%〜20%メタノール)により精製して、生成物を白色の固体として得た。収量:12mg、25%。LCMS m/z 410 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD)
δ7.39 (t, J=8.7 Hz, 1H), 7.00 (dd, J=12.3, 9.6 Hz, 1H),
4.07 (dd, J=11.3, 2.0 Hz, 1H), 3.70-3.79 (m, 2H), 3.18 (q, J=9.3 Hz, 2H),
2.91-3.02 (m, 2H), 2.73 (dd, J=12.5, 2.7 Hz, 1H), 1.58-1.73 (m, 2H), 1.24 (d,
J=8.0 Hz, 3H).
(実施例10)
3−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−(3−メチル−1,2−オキサゾール−5−イル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾニトリル(10)
Figure 2016502978
ステップ1、(3aR,5R,7aS)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−7a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)ヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C29)の合成。
(3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(P1)(10.0g、40.4mmol)のトルエン(404mL)中の溶液を−78℃に冷却し、次いで、ボロントリフルオリドジエチルエーテラート(46.5%、10.8mL、40.8mmol)を添加した。その結果生じた溶液を、急速に撹拌しながら、同じ温度で30分間撹拌した。その時間の後に、4−ブロモ−1−フルオロ−2−ヨードベンゼン(12.3g、40.8mmol)を反応混合物に添加し、続いて、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M;16.3mL、42.7mmol)をゆっくりと添加した(温度は、5℃を超えて変化することはない)。その結果生じた溶液を−78℃で90分間撹拌した。この時点で、塩化アンモニウムの飽和水溶液(20mL)を反応混合物に−78℃で添加した。反応混合物を室温に加温し、酢酸エチル(400mL)および水(800mL)に分配した。有機層を分離し、水層を追加の酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。次いで、合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、透明な油性残渣を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の10%〜70%酢酸エチル)により精製して、生成物をオレンジ色の固体として得た。収量:11.5g、27.1mmol、67%。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ8.01 (dd, J=6.9, 2.6 Hz, 1H), 7.47 (ddd, J=8.8, 4.4, 2.7 Hz, 1H),
7.38-7.28 (m, 4H), 7.07 (dd, J=11.6, 8.7 Hz, 1H), 4.58 (s, 2H), 4.10 (dd,
J=11.6, 2.4 Hz, 1H), 3.82-3.78 (m, 2H), 3.72 (d, J=7.2 Hz, 1H), 3.61-3.55 (m,
2H), 3.52 (dd, J=8.8, 4.7 Hz, 1H), 3.16-3.10 (m, 1H), 1.86 (ddd, J=14.1, 7.0,
2.2 Hz, 1H), 1.59 (dtd, J=13.7, 11.8, 1.7 Hz, 1H).
ステップ2.[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C30)の合成。
モリブデンヘキサカルボニル(0.702g、2.60mmol)を、(3aR,5R)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール C29(1.00g、2.37mL)のアセトニトリル(10mL)および水(0.7mL)中の溶液に添加した。その結果生じた溶液を30分間還流させ、次いで、室温に冷却した。室温になったら、ホウ水素化ナトリウム(0.089g、2.37mmol)を反応混合物に添加した。次いで、その結果生じた溶液を、さらに3時間還流加熱した。反応混合物を室温に冷却し、メタノール(100mL)でクエンチし、セライトで濾過し、その結果生じたセライトパッドを酢酸エチル(3×200mL)で洗浄した。合わせた濾液を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(2×250mL)およびブライン(200mL)で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させた。その結果生じた溶液を濾過し、減圧下で濃縮して、生成物を黒色の油性残渣として得、これをそのまま、次のステップに入れた。LCMS m/z 425.2 [M+H+].
ステップ3、N−{[(3S,4R,6R)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−3−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C31)の合成。
イソチオシアン酸ベンゾイル(3.40mL、25.3mmol)を、[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C30)(10.84g、25.55mmol)のジクロロメタン(255mL)中の溶液に添加した。反応混合物を室温で48時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮して、生成物を薄黄色の固体(9.49g)として得、これをそのまま、次のステップに入れた。LCMS m/z 587.0 [M-H+].
ステップ4、N−[(4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C32)の合成。
N−{[(3S,4R,6R)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−3−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C31)(9.49g、16.2mmol)およびピリジン(4.94mL、61.4mmol)のジクロロメタン(278mL)中の溶液を、−50℃に冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸無水物(5.44mL、32.3mmol)をこの溶液に滴下で添加し、混合物を0℃に徐々に加温した。2時間後に、反応混合物をジクロロメタン(1L)および水(500mL)に分配した。有機層をジクロロメタン(2×250mL)で洗浄し、次いで、合わせた有機層をブライン(500mL)で洗浄した。その結果生じた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、オレンジ色の油性残渣を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜60%酢酸エチル)により精製して、生成物をオレンジ色の固体として得た。収量:5.53g、60%。LCMS m/z 571.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD)
特徴的ピーク: δ8.12 (d, J=7.4 Hz,
2H), 7.43-5.58 (m, 5H), 7.12-7.32 (m, 6H), 4.51-4.60 (m, 2H), 4.10-4.13 (m,
1H), 3.87-3.91 (m, 1H), 3.55-3.63 (m, 2H), 3.18-3.21 (m, 1H), 2.94 (dd, J=13.2,
4.0 Hz, 1H), 2.74 (dd, J=13.1, 2.9 Hz, 1H), 1.90-1.99 (m, 1H), 1.67-1.72 (m,
1H).
ステップ5、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C33)の合成。
内部温度を5℃未満に維持しながら、三塩化ホウ素(45.8mL、45.8mmol)を、N−[(4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C32)(8.70g、15.3mmol)のジクロロメタン(76mL)中の溶液に0℃で添加した。この不均一系混合物を0℃で10分間、次いで、室温で16時間撹拌した。次いで、反応混合物を次いで、メタノール(100mL)を滴下で添加することによりクエンチした。メタノール溶液を15分間還流させ、次いで、減圧下で濃縮した。残渣をジクロロメタン(100mL)に再び溶かし、1N水酸化ナトリウム(2×100mL)およびブライン(100mL)で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の30%〜100%酢酸エチル)により精製して、生成物をオフホワイト色の固体として得た。収量:4.98g、68%。LCMS m/z 410 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD)
δ8.13 (d, J=6.8 Hz, 1H), 7.59-7.45 (m, 4H), 7.16 (dd,
J=12.1, 8.6 Hz, 1H), 4.15-4.11 (m, 1H), 3.91 (d, J=11.9 Hz, 1H), 3.79-3.73 (m,
1H), 3.59 (d, J=5.1 Hz, 1H), 3.21 (br s, 1H), 2.96 (dd, J=13.0, 4.0 Hz, 1H),
2.76 (dd, J=13.2, 2.8 Hz, 1H), 1.81-1.90 (m, 1H), 1.72-1.68 (m, 1H).
ステップ6、(4aR,6R,8aS)−2−(ベンゾイルアミノ)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−カルボン酸(C34)の合成。
N−メチルモルホリンN−オキシド一水和物(3.38g、25.0mmol)およびテトラプロピルアンモニウムペルルテナート(0.147g、0.417mmol)を、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C33)(2.0g、4.17mmol)のアセトニトリル(75mL)中の溶液に添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。2−プロパノール(200mL)を反応混合物に添加し、その結果生じた溶液を室温で35分間撹拌した。その時間の後に、反応混合物を減圧下で濃縮した。油性残渣を0.25M水酸化ナトリウム水溶液(200mL)およびジエチルエーテル:酢酸エチルの1;1溶液(それぞれ200mL)に分配した。層を単離し、有機層を0.25M水酸化ナトリウム水溶液(3×200mL)で洗浄した。次いで、合わせた水層を2M塩酸水溶液(300mL)でpH1まで酸性化した。この不均一な混合物を酢酸エチル(4×200mL)で抽出した。次いで、合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物(2.34g)を紫色の固体として得、これをそのまま、次のステップに入れた。LCMS m/z 495.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD)
δ8.08-8.11 (m, 1H), 7.50-7.64 (m, 4H), 7.17-7.22 (m,
1H), 4.39 (dd, J=11.8, 2.8 Hz, 1H), 4.20 (d, J=12.1 Hz, 1H), 4.04-4.07 (m, 1H),
3.06 (dd, J=12.9, 4.3 Hz, 1H), 2.92 (dd, J=13.7, 3.1 Hz, 1H), 2.13-2.18 (m,
1H), 2.05-2.09 (m, 1H), 1.99-2.02 (m, 4H).
ステップ7、(4aR,6R,8aS)−2−(ベンゾイルアミノ)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−カルボキシラート(C35)の合成。
(4aR,6R,8aS)−2−(ベンゾイルアミノ)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−カルボン酸(C34)(1.00g、2.03mmol)のジクロロメタン(15mL)中の溶液に、塩化オキサリル(0.536mL、6.24mmol)を滴下で添加し、続いて、N,N−ジメチルホルムアミド(0.025mL、0.32mmol)をゆっくりと添加した。その結果生じた溶液を室温で15分間撹拌した。反応混合物をメタノール(20mL)でクエンチし、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の30%〜100%酢酸エチル)により精製して、生成物を黄色の固体として得た。収量:1.09g(定量的)。LCMS m/z 507.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD)
δ8.04-8.07 (m, 1H), 7.58-7.76 (m, 4H), 7.24 (dd,
J=12.3, 8.6 Hz, 1H), 4.49 (dd, J=11.7, 2.7 Hz, 1H), 4.22 (s, 1H), 4.03-4.12 (m,
1H), 3.53 (dd, J=12.0, 4.2 Hz, 1H), 3.21 (td, J=13.6, 3.3 Hz, 2H), 2.21 (ddd,
J=14.0, 4.6, 2.5 Hz, 1H).
ステップ8、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−(3−メチル−1,2−オキサゾール−5−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C36)の合成。
プロパン−2−オンオキシム(0.216g、2.96mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)中の溶液を0℃に冷却した。この溶液に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、2.40mL、6.00mmol)滴下で添加した。その結果生じた溶液を室温に加温し、室温で25分間撹拌した。その結果生じた溶液を再び0℃に冷却し、続いて、テトラヒドロフラン(3mL)中のメチル(4aR,6R,8aS)−2−(ベンゾイルアミノ)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−カルボキシラート(C35)(1.09g、2.03mmol)を滴下で添加した。反応混合物を室温に加温し、25分間撹拌した。反応混合物を再び0℃に冷却し、硫酸(0.840mL、15.8mmol)を滴下で添加した。反応混合物を室温に加温し、16時間室温で撹拌した。反応混合物を水酸化ナトリウム(5N、約4mL)でpH12まで塩基性にし、次いで、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、油性残渣を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜100%酢酸エチル)により精製して、生成物を白色の固体として得た。収量:330mg、63%。LCMS m/z 532.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD)
δ8.12 (br s, 1H), 7.47-7.61 (m, 4H), 7.19 (dd, J=12.0,
8.9 Hz, 1H), 4.97 (br d, J=9.4 Hz, 1H), 4.31 (dd, J=11.8, 1.5 Hz, 1H),
4.00-4.14 (m, 2H), 3.00 (dd, J=13.2, 4.0 Hz, 1H), 2.83 (dd, J=13.1, 2.9 Hz,
1H), 2.10 (d, J=12.1 Hz, 1H).
ステップ9、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−シアノ−2−フルオロフェニル)−6−(3−メチル−1,2−オキサゾール−5−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C37)の合成。
N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−(3−メチル−1,2−オキサゾール−5−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C36)(0.100g、0.189mmol)、シアン化亜鉛(0.027g、0.227mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.127g、0.110mmol)、およびN,N−ジメチルホルムアミド(6mL)を、Emrysマイクロ波バイアルに添加した。バイアルを密封し、撹拌しながら窒素ガスで10分間パージした。この時間の後に、バイアルをBiotageマイクロ波プロセッサー上に置き、80℃に3時間加熱した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)および炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(100mL)に分配した。層を分離し、水層を酢酸エチル(3×50mL)でさらに抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の30%〜100%酢酸エチル)により精製して、生成物をオフホワイト色の固体として得た。収量:51mg、57%。LCMS m/z 477.3 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD)
特徴的ピーク: δ8.09 (br s, 2H),
7.83-7.87 (m, 2H), 7.40-7.59 (m, 4H), 4.97 (d, J=9.2 Hz, 1H), 4.30 (dd, J=11.7,
1.6 Hz, 1H), 4.00-4.13 (m, 2H), 2.97 (dd, J=12.9, 3.9 Hz, 1H), 2.82 (dd,
J=13.2, 3.0 Hz, 1H).
ステップ10、3−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−(3−メチル−1,2−オキサゾール−5−イル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾニトリル(10)の合成。
メチルアミン(エタノール中8M、1.34mmol)を、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−シアノ−2−フルオロフェニル)−6−(3−メチル−1,2−オキサゾール−5−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C37)(0.051g、0.11mmol)のエタノール(4mL)中の溶液に添加した。その結果生じた溶液を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、黄色の油性残渣を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%〜15%メタノール)により精製して、生成物をオフホワイト色の固体として得た。収量:25mg、63%。LCMS m/z 373.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OH)
δ7.78 (ddd, J=8.5, 4.5, 2.2 Hz, 1H), 7.69 (dd, J=7.2,
2.2 Hz, 1H), 7.35 (dd, J=8.6, 11.3 Hz, 1H), 6.26 (s, 1H), 4.89 (dd, J=11.9, 2.5
Hz, 1H), 4.25 (dd, J=11.2, 2.2 Hz, 1H), 3.80 (d, J=11.2 Hz, 1H), 3.08-3.14 (m,
1H), 2.89 (dd, J=12.7, 4.1 Hz, 1H), 2.78 (dd, J=12.7, 2.9 Hz, 1H), 2.28 (s,
3H), 2.10-2.22 (m, 1H), 1.91-1.96 (m, 1H).
(実施例11)
3−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−(4−メチル−1,3−オキサゾール−2−イル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾニトリル(11)
Figure 2016502978
ステップ1、(4aR,6R,8aS)−2−(ベンゾイルアミノ)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−カルボキサミド(C38)の合成。
ジイソプロピルエチルアミン(0.706mL、4.05mmol)およびO−(2−オキソ−1(2H)ピリジル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(0.662g、2.23mmol)を、(4aR,6R,8aS)−2−(ベンゾイルアミノ)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−カルボン酸(C34)(1.00g、2.03mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(22mL)中の溶液に添加した。その結果生じた溶液を室温で30分間撹拌した。追加のジイソプロピルエチルアミン(0.7mL、4.05mmol)およびO−(2−オキソ−1(2H)ピリジル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(0.6g、2mmol)を反応混合物に添加し、その結果生じた溶液を室温でさらに60分間撹拌した。次いで、2−アミノ−1−プロパノール(0.632mL、8.11mmol)を1回で添加した。その結果生じた黒色の溶液を室温で16時間撹拌した。反応混合物を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(100mL)、水(100mL)、およびジエチルエーテル(100mL)に分配した。有機層を単離し、水層をジエチルエーテル(3×100mL)でさらに抽出した。次いで、合わせた有機層を水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して、生成物(897mg、80%)を得、これをそのまま、次のステップにおいて使用した。LCMS m/z 552.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OH)
特徴的ピークδ8.11 (br s, 2H), 7.46-7.59 (m, 4H), 7.17 (dd,
J=12.0, 9.1 Hz, 1H), 4.20 (d, J=11.9 Hz, 1H), 3.96-4.12 (m, 2H).
ステップ2、(4aR,6R,8aS)−2−(ベンゾイルアミノ)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(1−オキソプロパン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−カルボキサミド(C39)の合成。
デス−マーチンペルヨージナン(1.04g、2.44mmol)を、(4aR,6R,8aS)−2−(ベンゾイルアミノ)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(1−ヒドロキシプロパン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−カルボキサミド(C38)(0.897g、1.63mmol)のジクロロメタン(75mL)中の溶液に添加した。その結果生じた溶液を一晩室温で撹拌した。反応混合物をジエチルエーテル(100mL)、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(50mL)、およびチオ硫酸ナトリウムの10%水溶液(50mL)で希釈した。層を分離し、その結果生じた水層をジエチルエーテル(2×100mL)でさらに抽出した。次いで、合わせた有機層を水(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、生成物を白色の固体として得た。収量747mg、84%。LCMS m/z 532.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD)
特徴的ピーク: δ9.47 (d, J=6.7 Hz,
1H), 8.11 (br d, J=6.7 Hz, 2H), 7.46-7.60 (m, 4H), 7.18 (dd, J=12.1, 9.2 Hz,
1H), 4.19-4.31 (m, 2H), 4.01-4.13 (m, 1H).
ステップ3、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−(4−メチル−1,3−オキサゾール−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C40)の合成。
メチルN−(トリエチルアンモニウムスルホニル)カルバマート(Burgess試薬)(0.811g、3.40mmol)を、(4aR,6R,8aS)−2−(ベンゾイルアミノ)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−N−(1−オキソプロパン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−カルボキサミド(C39)(0.747g、1.36mmol)のトルエン(34mL)中の溶液に添加した。その結果生じた溶液を室温で10分間撹拌し、続いて、65℃に16時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜100%酢酸エチル)により精製して、生成物を黄色の油性残渣として得た。収量:417mg、58%。LCMS m/z 532.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CDCl3)
δ8.17 (br s, 2H), 7.36-7.54 (m, 5H), 7.36 (q, J=1.2 Hz,
1H), 7.01-7.06 (m, 1H), 4.83 (dd, J=12.0, 2.4 Hz, 1H), 4.31 (dd, J=11.9, 1.6
Hz, 1H), 3.07 (dd, J=13.0, 3.8 Hz, 1H), 2.70 (m, 1H), 2.58-2.54 (m, 1H), 2.17
(d, J=1.7 Hz, 3H), 2.08-2.14 (m, 1H).
ステップ4、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−シアノ−2−フルオロフェニル)−6−(4−メチル−1,3−オキサゾール−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C41)の合成。
実施例10においてN−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−シアノ−2−フルオロフェニル)−6−(3−メチル−1,2−オキサゾール−5−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C37)を合成するために記載した方法を使用して、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−(4−メチル−1,3−オキサゾール−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C40)を生成物に変換した。生成物を白色の固体として得た。収量:227mg、126%。LCMS m/z 477.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OH)
δ8.09 (br s, 2H), 7.83-7.86 (m, 2H), 7.61 (q, J=2.3 Hz,
1H), 7.55-7.65 (m, 2H), 7.40-7.51 (m, 3H), 4.91 (dd, J=11.8, 2.4 Hz, 1H), 4.35
(dd, J=11.9, 1.6 Hz, 1H), 4.00-4.13 (m, 2H), 2.97 (dd, J=13.1, 3.7 Hz, 1H),
2.82 (dd, J=13.2, 2.8 Hz, 1H), 2.38-2.47 (m, 1H), 2.15および2.01 (d, J=3.8 Hz, 3H), 2.03-2.07 (m, 1H).
ステップ5、3−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−(4−メチル−1,3−オキサゾール−2−イル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾニトリル(11)の合成。
メチルアミン(エタノール中8M、7.1mL、57.1mmol)を、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−シアノ−2−フルオロフェニル)−6−(4−メチル−1,3−オキサゾール−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C41)(0.227g、0.48mmol)のエタノール(12mL)中の溶液に添加した。その結果生じた溶液を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、黄色の油性残渣を得た。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%〜20%メタノール)により精製して、生成物をオフホワイト色の固体として得た。収量:144mg、81%。LCMS m/z 374.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OH)
δ7.77 (ddd, J=8.5, 4.5, 2.2 Hz, 1H), 7.68 (dd, J=7.2,
2.3 Hz, 1H), 7.61 (q, J=2.3 Hz, 1H), 7.35 (dd, J=12.1, 8.6 Hz, 1H), 4.82 (dd,
J=11.9, 2.5 Hz, 1H), 4.25 (dd, J=11.2, 2.2 Hz, 1H), 3.79 (d, J=11.2 Hz, 1H),
3.06-3.13 (m, 1H), 2.89 (dd, J=12.7, 4.1 Hz, 1H), 2.78 (dd, J=12.7, 2.9 Hz,
1H), 2.33-2.43 (m, 1H), 2.15 (d, J=1.4 Hz, 3H), 1.87-1.91 (m, 1H).
(実施例12)
3−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾニトリル(12)
Figure 2016502978
ステップ1、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−ホルミル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C42)の合成。
トリエチルアミン(6.94mL、50.0mmol)、ジメチルスルホキシド(4.14mL、58.3mmol)、およびピリジン−三酸化硫黄錯体(5.41g、33.3mmol)を、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C33)(2.00g、4.17mmol)のジクロロメタン(420mL)中の溶液に添加した。その結果生じた溶液を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水(200mL)およびブライン(200mL)で希釈した。その結果生じた二相溶液を室温で10分間撹拌した。次いで、有機層を単離し、その結果生じた水層をジクロロメタン(3×100mL)で逆抽出した。合わせた有機層を水(2×200mL)、0.2N塩酸水溶液(200mL)、およびブライン(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の20%〜100%酢酸エチル)により精製して、生成物を白色の固体として得た。収量1.10g、55%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) 特徴的ピーク: δ9.60 (s, 1H), 8.10 (br d, J=7.6 Hz, 2H),
7.47-7.67 (m, 5H), 7.32 (dd, J=12.1, 8.8 Hz, 1H), 4.32 (d, J=9.8 Hz, 1H),
3.07-3.11 (m, 1H), 2.67-2.88 (m, 2H), 1.96-2.00 (m, 1H), 1.67-1.74 (m, 1H).
ステップ2、N−{(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−[(E)−2−メトキシエテニル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル}ベンズアミド(C43)の合成。
オーブン乾燥させた(メトキシメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド(2.56g、7.46mmol)のテトラヒドロフラン(41mL)中の懸濁液を0℃に冷却した。この溶液に、カリウムtert−ブトキシド(テトラヒドロフラン中1.0M、6.41mL、6.41mmol)を、内部温度が5℃を超えないような非常にゆっくりとした速度で添加した。その結果生じた明オレンジ色の溶液を同じ温度で5分間撹拌した。次いでこれを、室温に加温し、さらに30分間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、次いで、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−ホルミル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C42)(1.00g、2.10mmol)のテトラヒドロフラン(18mL)中の溶液をゆっくりと添加した。添加が完了したら、その結果生じた溶液を0℃で30分間撹拌した。反応混合物を、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(100mL)を添加することによりクエンチした。混合物を酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。次いで、合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜50%酢酸エチル)により精製して、生成物を白色の固体として得た。収量:540mg、51%。1H NMR (400 MHz, CD3OD) 特徴的ピーク: δ8.13 (br d, J=7.4 Hz, 2H), 7.44-7.57 (m,
4H), 7.13 (dd, J=12.1, 8.6 Hz, 1H), 6.05 (dd, J=6.3, 1.0 Hz, 1H), 4.58-4.63 (m,
1H), 4.48 (dd, J=7.9, 6.4 Hz, 1H), 4.12-4.15 (m, 1H), 3.85 (d, J=11.9 Hz, 1H),
3.63 (s, 3H), 3.20 (br s, 1H), 2.93 (dd, J=13.1, 4.1 Hz, 1H), 2.72 (J=13.2, 2.8
Hz, 1H), 1.84-1.90 (m, 1H), 1.71-1.75 (m, 1H).
ステップ3、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−(1,1,3,3−テトラメトキシプロパン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C44)の合成。
N−{(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−[(E)−2−メトキシエテニル]−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル}ベンズアミド(C43)(0.54g、1.1mmol)のジクロロメタン(2mL)中の溶液に0℃で、オルトギ酸トリメチル(0.239mL、2.19mmol)を添加し、続いて、反応温度が3℃を超えないように、ボロントリフルオリドジエチルエーテラート(0.136mL、1.08mmol)を滴下で添加した。その結果生じた溶液を同じ温度で1.5時間撹拌した。反応混合物をジクロロメタン(200mL)および炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(200mL)で希釈した。有機層を分離し、その結果生じた水層をジクロロメタン(200mL)でさらに抽出した。合わせた有機層をブライン(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物(0.65g)を白色の固体として得、これをそのまま、次のステップに入れた。1H NMR (400 MHz, CD3OD) 特徴的ピーク: δ8.23 (br d, J=7.0 Hz, 2H), 7.41-7.52 (m,
5H), 6.99 (dd, J=1.7, 9.0 Hz, 1H), 4.52 (dd, J=17.7, 4.2 Hz, 1H), 4.13 (d,
J=12.5 Hz, 1H), 4.04 (d, J=8.4 Hz, 1H), 3.79 (d, J=11.9 Hz, 1H), 3.13-3.19 (m,
1H), 2.98 (dd, J=13.1, 2.7 Hz, 1H), 2.64 (dd, J=13.1, 1.3 Hz, 1H).
ステップ4、(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(C45)の合成。
メチルヒドラジン(0.0834mL、1.60mmol)を、続いて、水(2.2mL)を、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−(1,1,3,3−テトラメトキシプロパン−2−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C44)(0.65g、1.06mmol)のエタノール(5mL)中の溶液に添加した。次いで、硫酸(0.110mL、2.07mmol)を滴下で反応混合物に添加した。その結果生じた溶液を60℃に16時間加熱した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)および炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(100mL)に分配した。層を分離し、その結果生じた水層を酢酸エチル(3×100mL)でさらに抽出した。次いで、合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物およびベンゾイル化生成物(0.79g)の混合物を得、これをそのまま、次のステップに入れた。LCMS m/z 427.1 [M+H+](生成物)および m/z 527.1 [M+H+](ベンゾイル化生成物)。
ステップ5、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C46)の合成。
(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(C45)(0.79g、2.17mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)およびメタノール(5mL)中の溶液を、トリエチルアミン(0.488mL、3.48mmol)で、続いて、安息香酸無水物(0.639g、2.82mmol)で処理した。その結果生じた不均一な溶液を室温で16時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)および酢酸エチル(100mL)に分配した。層を単離し、その結果生じた水層を酢酸エチル(2×100mL)でさらに抽出した。次いで、合わせた有機層を水(150mL)およびブライン(150mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の30%〜100%酢酸エチル)により精製して、生成物をオフホワイト色の固体として得た。収量338mg、2ステップで60%。LCMS m/z 531.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD)
特徴的ピークδ8.13 (br d, J=6.8 Hz, 2H), 7.53-7.62 (m, 3H),
7.45-7.48 (m, 2H), 7.17 (dd, J=12.2, 8.7 Hz, 1H), 5.49 (s, 1H), 4.76 (dd,
J=11.5, 2.2 Hz, 1H), 4.27 (d, J=12.1 Hz, 1H), 4.07-4.12 (m, 1H), 3.96-3.93 (d,
J=11.9 Hz, 1H), 3.84 (s, 3H), 2.98 (dd, J=13.0, 4.0 Hz, 1H), 2.79 (dd, J=13.1,
2.7 Hz, 1H), 2.12-2.17 (m, 1H), 1.97-2.01 (m, 1H).
ステップ6、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−シアノ−2−フルオロフェニル)−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C47)の合成。
実施例10においてN−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−シアノ−2−フルオロフェニル)−6−(3−メチル−1,2−オキサゾール−5−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C37)を合成するために記載した方法を使用して、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C46)を生成物に変換した。生成物を白色の固体として得た。収量:265mg、98%。LCMS m/z 476.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD)
特徴的ピーク: δ8.11 (br d, J=7.4 Hz,
2H), 7.98 (br s, 1H), 7.83-7.85 (m, 1H), 7.64-7.67 (m, 3H), 7.54-7.58 (m, 2H),
7.40-7.53 (m, 1H), 4.77 (dd, J=11.4, 2.2 Hz, 1H), 4.25-4.29 (m, 1H), 4.07-4.12
(m, 1H), 3.96 (d, J=11.5 Hz, 1H), 3.84 (s, 3H), 2.93-2.97 (m, 1H), 2.80 (dd,
J=13.2, 2.6 Hz, 1H), 2.13-2.120 (m, 1H), 1.97-2.01 (m, 1H).
ステップ7、3−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾニトリル(12)の合成。
1,8−ジアザビシクロウンデカ−7−エン(0.298mL、1.89mmol)を、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−シアノ−2−フルオロフェニル)−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C47)(1.11g、2.71mmol)のメタノール(100mL)中の溶液に添加した。その結果生じた溶液を50℃に16時間加熱した。反応混合物を減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%〜20%メタノール)により精製して、生成物をオフホワイト色の固体として得た。収量:79mg、38%。LCMS m/z 372.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD)
δ7.77 (ddd, J=8.5, 4.5, 2.2 Hz, 1H), 7.69 (dd, J=7.2,
2.2 Hz, 1H), 7.60 (s, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.36 (dd, J=12.1, 8.6 Hz, 1H), 4.71
(dd, J=11.6, 2.2 Hz, 1H), 4.24 (dd, J=11.2, 2.3 Hz, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.76 (d,
J=11.2 Hz, 1H), 3.06-3.11 (m, 1H), 2.89 (dd, J=12.5, 4.1 Hz, 1H), 2.76 (dd,
J=12.7, 2.7 Hz, 1H), 2.04-2.14 (m, 1H), 1.82-1.87 (m, 1H).
(実施例13)
3−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−シクロプロピル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾニトリル(13)
Figure 2016502978
ステップ1、[1−(2,2−ジエトキシエトキシ)ブタ−3−エン−1−イル]シクロプロパン(C49)の合成。
1−シクロプロピルブタ−3−エン−1−オール(C48、C. Tahtaouiら、J. Org. Chem. 2010、75、3781〜3785を参照されたい)(92%、8.1g、66mmol)を、水素化ナトリウム(鉱油中60%、8.25g、206mmol)のテトラヒドロフラン(105mL)中の0℃懸濁液に添加した。冷却浴を外し、内部温度が21℃に達するまで、懸濁液を撹拌した。次いで、反応混合物を氷浴中で冷却し、2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(97%、18.5mL、119mmol)を、内部温度を5℃未満に維持する速度で、滴下で添加した。室温に加温した後に、反応混合物を58℃に27時間加熱した。水素化ナトリウム(鉱油中60%、3.3g、83mmol)および2−ブロモ−1,1−ジエトキシエタン(97%、10mL、64mmol)を再び添加し、反応混合物を穏やかな還流で14時間加熱した。次いで、これを0℃に冷却し、水(100mL)でゆっくりとクエンチし、ジエチルエーテル(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し;シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜10%酢酸エチル)により精製して、生成物を無色のオイルとして得た。収量:12.1g、53.0mmol、80%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ5.87-5.98 (m, 1H), 5.05-5.11 (m, 1H), 5.00-5.04 (m, 1H), 4.61 (t,
J=5.3 Hz, 1H), 3.66-3.75 (m, 3H), 3.54-3.62 (m, 2H), 3.47 (dd, J=10.3, 5.5 Hz,
1H), 2.70 (dt, J=8.4, 6.0 Hz, 1H), 2.36-2.41 (m, 2H), 1.22 (t, J=7.0 Hz, 3H),
1.22 (t, J=7.0 Hz, 3H), 0.80-0.90 (m, 1H), 0.54-0.62 (m, 1H), 0.35-0.50 (m,
2H), 0.07-0.14 (m, 1H).
ステップ2、[(1−シクロプロピルブタ−3−エン−1−イル)オキシ]アセトアルデヒド(C50)の合成。
[1−(2,2−ジエトキシエトキシ)ブタ−3−エン−1−イル]シクロプロパン(C49)(2.97g、13.0mmol)、塩酸水溶液(1M、39mL、39mmol)、およびテトラヒドロフラン(39mL)の混合物を室温で12.5時間撹拌し、次いで、40℃に3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)およびジエチルエーテル(200mL)の撹拌中の二相混合物にゆっくりと移した。水層をジエチルエーテル(2×100mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して(900mbar、60℃)、生成物を無色のオイル(3.63g)として得、これは、H NMR分析によると、残りのジエチルエーテルおよびテトラヒドロフランを含有した。この物質をそのまま、次のステップに入れた。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ9.76-9.78 (m, 1H), 5.86-5.98 (m, 1H), 5.04-5.15 (m, 2H), 4.15 (br AB四重線, JAB=17.8 Hz, ΔνAB=22.8 Hz, 2H), 2.71 (dt, J=8.8, 5.9 Hz, 1H), 2.41-2.47 (m, 2H),
0.81-0.91 (m, 1H), 0.58-0.66 (m, 1H), 0.49-0.57 (m, 1H), 0.31-0.38 (m, 1H),
0.08-0.15 (m, 1H).
ステップ3、2−[(1−シクロプロピルブタ−3−エン−1−イル)オキシ]−N−ヒドロキシエタンイミン(C51)の合成。
[(1−シクロプロピルブタ−3−エン−1−イル)オキシ]アセトアルデヒド(C50)(先行するステップからの3.63g、≦13.0mmol)を、エタノールおよび水の2:1混合物(39mL)に溶かした。酢酸ナトリウム(5.32g、64.9mmol)を添加し、反応混合物を15分間撹拌した後に、塩酸ヒドロキシルアミン(98%、2.76g、38.9mmol)を添加した。反応混合物を60℃に5分間加熱し、この時点で、水(4×1mL)を、溶液が形成するまで添加した。60℃での1時間の後に、反応混合物を冷却し、減圧下で濃縮して、エタノールを除去し、飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)で希釈した。混合物をジエチルエーテル(3×100mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、22℃で真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜25%酢酸エチル)により、生成物を濃厚な不透明なオイルとして得た。H NMR分析によると、この物質は、EおよびZオキシム異性体の約1:1混合物からなった。収量:1.771g、10.47mmol、2ステップで81%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ[7.50 (dd, J=5.7, 5.6 Hz)および6.92-6.99 (m), 計1H], 5.84-5.97 (m, 1H), 5.03-5.15 (m, 2H), {[4.53 (dd, ABXパターンの半分, J=16.4, 3.5 Hz)および4.41 (dd, ABXパターンの半分, J=16.4, 3.6 Hz)]および[4.27 (dd, ABXパターンの半分, J=12.9, 5.5 Hz)および4.16 (dd, ABXパターンの半分, J=12.9, 5.8 Hz)], 計2H}, 2.65-2.74 (m, 1H),
2.37-2.44 (m, 2H), 0.81-0.91 (m, 1H), 0.59-0.68 (m, 1H), 0.47-0.56 (m, 1H),
0.35-0.44 (m, 1H), 0.07-0.15 (m, 1H).
ステップ4、rel−(3aR,5R)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C52)の合成。
次亜塩素酸ナトリウムの水溶液(6.15%溶液、27.1mL、22.4mmol)を、室温の水浴に浸漬されている2−[(1−シクロプロピルブタ−3−エン−1−イル)オキシ]−N−ヒドロキシエタンイミン(C51)(1.85g、10.9mmol)およびトリエチルアミン(0.114mL、0.818mmol)のジクロロメタン(64mL)中の溶液に24分かけて滴下で添加した。添加速度を、反応物の内部温度を19.5℃から22.8℃の間に維持するように調整した。添加の完了後に、反応混合物を水(50mL)で希釈し、水層をジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して(300mbar、40℃)、生成物を淡黄色のオイルとして得た。化合物C52の示された相対立体化学を、核オーバーハウザー増強研究に基づいて割り当て、これによって炭素3aおよび5上のメチンプロトン間の相互作用が明らかとなった。収量:1.73g、10.3mmol、94%。GCMS m/z 167 [M+]. 1H NMR (400 MHz, CDCl3)
δ4.73 (d, J=13.5 Hz, 1H), 4.61 (dd, J=10.2, 8.0 Hz,
1H), 4.14 (dd, J=13.5, 1.0 Hz, 1H), 3.80 (dd, J=11.5, 8.0 Hz, 1H), 3.36-3.48
(m, 1H), 2.83 (ddd, J=11.0, 8.0, 1.8 Hz, 1H), 2.31 (ddd, J=13.0, 6.5, 1.5 Hz,
1H), 1.64 (ddd, J=12.8, 11.4, 11.3 Hz, 1H), 0.89-0.98 (m, 1H), 0.51-0.64 (m,
2H), 0.38-0.45 (m, 1H), 0.21-0.28 (m, 1H).
ステップ5、(3aS,5S)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾールおよび(3aR,5R)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C53およびC54)の調製。
ラセミのrel−(3aR,5R)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C52)(20g、0.12mol)を、超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:ChiralPAK(登録商標)AS−H、5μm;溶離液:9:1の二酸化炭素/メタノール)を使用して、その鏡像異性体に分離した。2番目に溶離する鏡像異性体は、(3aR,5R)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾールを淡黄色の固体として提供した。示された絶対立体化学は、活性と判明したこの化合物の最終ターゲットの生物学的活性に基づき、化合物C54に割り当てた(表1)。
1番目に溶離する鏡像異性体は、(3aS,5S)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾールを淡黄色の固体として提供した。収量:8.97g、0.053mol、44%。GCMS m/z 167 [M+]. 1H NMR (400 MHz, CDCl3)
δ4.69 (d, J=13.5 Hz, 1H), 4.57 (ddd, J=10.2, 7.9, 0.7
Hz, 1H), 4.14 (dt, J=13.4, 1.0 Hz, 1H), 3.77 (dd, J=11.8, 7.7 Hz, 1H), 3.39
(qd, J=11.1, 6.7, 1H), 2.81 (ddd, J=10.3, 8.7, 1.4 Hz, 1H), 2.28 (ddd, J=13.1,
6.5, 1.6 Hz, 1H), 1.64 (ddd, J=12.8, 11.4, 11.3 Hz, 1H), 0.86-0.95 (m, 1H),
0.49-0.61 (m, 2H), 0.36-0.42 (m, 1H), 0.19-0.25 (m, 1H).
2番目に溶離する鏡像異性体は、(3aR,5R)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾールを淡黄色の固体として提供した。収量:8.75g、52.3mmol、44%。GCMS m/z 167 [M+]. 1H NMR (400 MHz, CDCl3)
δ4.51 (d, J=13.7 Hz, 1H), 4.39 (dd, J=10.3, 8 Hz, 1H),
3.92 (dd, J=13.7, 1.2 Hz, 1H), 3.58 (dd, J=11.7, 8.2 Hz, 1H), 3.19 (qd, J=11.1,
6.4 Hz, 1H), 2.61 (ddd, J=11.1, 8, 1.6 Hz, 1H), 2.08 (ddd, J=13, 6.5, 1.6 Hz,
1H), 1.38-1.46 (m, 1H), 0.718 (qt, J=8.1, 4.9 Hz, 1H), 0.31-0.42 (m, 2H),
0.17-0.23 (m, 1H), 0.0-0.06 (m, 1H).
ステップ6、(3aR,5R,7aS)−7a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−シクロプロピルヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C55)の合成。
(3aR,5R)−5−シクロプロピル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C54)(180mg、1.08mmol)のトルエン(7mL)中の溶液を−78℃に冷却した。ボロントリフルオリドジエチルエーテラート(46.5%、0.318mL、1.18mmol)を添加し、反応物を−78℃で15分間撹拌した。4−シアノ−1−フルオロ−2−ブロモベンゼン(237mg、1.18mmol)のトルエン(2mL)中の溶液をゆっくりと添加し、反応物を5分間撹拌した。tert−ブチルリチウム(トルエン中1.7M、1.39mL、2.37mmol)を滴下で添加し、反応物を−78℃で1.25時間撹拌した。反応物を、塩化アンモニウムの飽和水溶液(5mL)を添加することによりクエンチし、室温に加温した。混合物を水(5mL)で希釈し、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。有機層を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物を得、これをそのまま、次のステップに入れた。LCMS m/z 289.2 [M+H+].
ステップ7、[(2R,4R,5S)−5−アミノ−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−2−シクロプロピルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C56)の合成。
亜鉛粉末(1.06g、16.2mmol)を、(3aR,5R,7aS)−7a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−5−シクロプロピルヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C55)(311mg、1.08mmol)の酢酸(56mL)中の溶液に添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応物を、酢酸エチルで溶離して空のBakerbondカートリッジで濾過して、亜鉛を除去した。濾液を濃縮し、次いで、4gメタノール調整MCXカートリッジに通した。これを、メタノール(4×15mL)、ジクロロメタン(4×15mL)、およびメタノール中の2Nアンモニア(40mL)で洗浄した。濾液を真空中で濃縮して、生成物(225mg)を得、これをそのまま、次のステップに入れた。LCMS m/z 291.2 [M+H+].
ステップ8、N−{[(3S,4R,6R)−3−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−シクロプロピル−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C57)の合成。
イソチオシアン酸ベンゾイル(120mg、0.74mmol)を[(2R,4R,5S)−5−アミノ−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−2−シクロプロピルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]メタノール(C56)(先行するステップから、225mg、≦0.78mmol)のジクロロメタン(25mL)中の溶液に0℃で滴下で添加した。反応混合物を0℃で1.5時間撹拌し、次いで、室温に加温し、一晩撹拌し、その後、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜100%酢酸エチル)により精製して、生成物を固体として得た。収量:127mg、2ステップで26%。LCMS m/z 454.3 [M+H+].
ステップ9、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−シアノ−2−フルオロフェニル)−6−シクロプロピル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C58)の合成。
N−{[(3S,4R,6R)−3−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−シクロプロピル−4−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C57)(127mg、0.28mmol)およびピリジン(81μL、1.01mmol)のジクロロメタン(12mL)中の溶液を、−50℃に冷却した。トリフルオロメタンスルホン酸無水物(94μL、0.56mmol)を溶液に滴下で添加し、混合物を90分かけて0℃に徐々に加温した。反応混合物をジクロロメタン(20mL)で希釈し、水(2×30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜100%酢酸エチル)により精製して、生成物を固体として得た。収量:83mg、68%。LCMS m/z 436.2 [M+H+].
ステップ10、3−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−シクロプロピル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾニトリル(13)の合成。
ヒドラジン一水和物(0.101mL、1.34mmol)を、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−シアノ−2−フルオロフェニル)−6−シクロプロピル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C58)(83mg、0.19mmol)のエタノール(4mL)中の溶液に添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、真空中で濃縮した。残渣を逆相クロマトグラフィーにより精製して、生成物を白色の固体として得た。収量:40.3mg、64%。カラム:Waters XBridge C18、19×100mm、5μm;移動相A:水中の0.03%水酸化アンモニウム(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.03%水酸化アンモニウム(v/v);勾配:8.5分かけて直線的に20.0%アセトニトリルから60%Bへ;流速:25mL/分。LCMS m/z 332.1868 [M+H+].QC保持時間:1.92分(カラム:Waters Atlantis dC18、4.6×50mm、5μm;移動相A:水中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);勾配:4.0分かけて直線的に5.0%から95%へ;流速:2mL/分)。
(実施例14)
3−[(4aR,6S,8aS)−2−アミノ−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾニトリル(14)
Figure 2016502978
ステップ1、4−フルオロ−3−[(3aR,5S,7aS)−5−メチルテトラヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール−7a(7H)−イル]ベンゾニトリル(C59)の合成。
−78℃に冷却した10:1のトルエン−テトラヒドロフラン混合物(530mL)に溶かした3−ブロモ−4−フルオロベンゾニトリル(22.3g、112mmol)の混合物に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、42.5mL、106mmol)を滴下で添加した。反応混合物を−78℃で1時間撹拌し、この時点で、P2(7.5g、53mmol)の10:1のトルエン−テトラヒドロフラン(177mL)中の溶液およびボロントリフルオリドジエチルエーテラート錯体(46.5%、13.3mL、50.1mmol)を同時に滴下で添加した。反応混合物を−78℃で2時間撹拌し、この時点で、飽和塩化アンモニウム水溶液を添加した。反応混合物を室温に加温し、水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜50%酢酸エチル)により、生成物を黄色のオイルとして得、これは経時的に固化した。収量:11.4g、45.1mmol、85%。LCMS m/z 263.3 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CDCl3),
δ 8.34 (dd, J=7.3, 2.2 Hz, 1H), 7.60 (ddd, J=8.5, 4.6,
2.3 Hz, 1H), 7.16 (dd, J=11.5, 8.4 Hz, 1H), 4.10 (dd, J=12.5, 2.2 Hz, 1H), 3.80
(br d, J=12.7 Hz, 1H), 3.68-3.77 (m, 2H), 3.51 (dd, J=7.2, 5.1 Hz, 1H), 3.08
(dddd, J=11.5, 6.8, 4.9, 1.9 Hz, 1H), 1.88 (ddd, J=14.2, 6.9, 2.2 Hz, 1H),
1.41-1.50 (m, 1H), 1.27 (d, J=6.1, 3H).
ステップ2、3−[(3S,4R,6S)−3−アミノ−4−(ヒドロキシメチル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]−4−フルオロベンゾニトリル(C60)の合成。
C59(23.5g、89.8mmol)の氷酢酸(428mL)中の溶液に、亜鉛粉末(58.7g、898mmol)を添加した。反応混合物を40℃で16時間撹拌した。反応混合物をセライトパッドで、酢酸エチル(3×500mL)を用いて濾過した。合わせた濾液を1N水酸化ナトリウム水溶液(900mL)で洗浄した。有機層を除去し、水層を酢酸エチル(3×250mL)で洗浄した。合わせた有機層をブライン(1×500mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、生成物10gを黄色のオイルとして得た。抽出からの水層に、9のpHが達成されるまで、1N水酸化ナトリウム水溶液を添加した。その結果生じた水層をジクロロメタン(3×500mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(1×1000mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、生成物13.5gを黄色のオイルとして得た。収量:23.5g、88.9mmol、99%。1H NMR (400 MHz, CDCl3), δ 8.12 (dd, J=7.1, 2.1 Hz, 1H), 7.63 (ddd, J=8.4, 4.5, 2.2 Hz, 1H),
7.16 (dd, J=11.8, 8.5 Hz, 1H), 4.16 (dd, J=11.3, 2.7 Hz, 1H), 3.72 (dqd,
J=11.7, 6.1, 2.6 Hz, 1H), 3.44-3.48 (m, 1H), 3.35-3.39 (m, 2H), 2.36 (dq,
J=12.7, 3.6 Hz, 1H), 1.83-1.93 (m, 1H), 1.71 (ddd, J=14.2, 4.4, 2.7 Hz, 1H),
1.33 (d, J=6.3 Hz, 3H).
ステップ3、N−[(4aR,6S,8aS)−8a−(5−シアノ−2−フルオロフェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C61)の合成。
ジクロロメタン(774mL)に溶かしたC60(20.47g、77.45mmol)に、イソチオシアン酸ベンゾイル(10.3mL、76.7mmol)を添加した。その結果生じた溶液を室温で18時間撹拌し、この時点で、Ghosez試薬(26.7mL、194mmol)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、この時点で、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)を添加した。水層を除去し、有機層を水(3×500mL)およびブライン(500mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、黄色の固体を得た。固体を酢酸エチル(100mL)と共に摩砕して、白色の固体を得、これを酢酸エチル(2×50mL)で洗浄し、真空中で乾燥させた。収量:23.3g、56.9mmol、74%。LCMS m/z 410.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD),
δ 8.08-8.15 (m, 2H), 7.79-7.84 (m, 2H), 7.54-7.58 (m,
1H), 7.46-7.49 (m, 2H), 7.4 (dd, J=12, 8.5 Hz, 1H), 4.11 (dd, J=11.9, 1.8 Hz,
1H), 3.86 (d, J=11.7 Hz, 1H), 3.77-3.85 (m, 1H), 3.14-3.21 (m, 1H), 2.91 (dd,
J=13.9, 3.1 Hz, 1H), 2.73 (dd, J=13.2, 2.8 Hz, 1H), 1.70-1.83 (m, 2H), 1.26 (d,
J=6.1, 3H).
ステップ4、3−[(4aR,6S,8aS)−2−アミノ−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾニトリル(14)の合成。
メタノール(539mL)中のC61(5.96g、14.6mmol)に、1,8−ジアザビシクロウンデカ−7−エン(1.60mL、10.1mmol)を添加し、反応混合物を50℃で16時間加熱した。氷酢酸(1.48mL)を添加し、反応混合物を真空中で濃縮した。残渣をジクロロメタン(200mL)で溶かし、この時点で、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)を添加した。有機層を除去し、水層をジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。有機層を合わせ、ブライン(250mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、シリカゲル上で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜100%酢酸エチル)により、生成物を白色の固体として得た。収量:3.25g、10.65mmol、73%。LCMS m/z 306.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD),
δ7.74 (ddd, J=8.4, 4.4, 2.2 Hz, 1H), 7.65 (dd, J=7.2,
2.2 Hz, 1H), 7.31 (dd, J=12.1, 8.4 Hz, 1H), 4.07 (dd, J=11.1, 2.4 Hz, 1H),
3.7-3.78 (m, 1H), 3.64 (d, J=11.2 Hz, 1H), 2.92 (dtd, J=11.9, 4.3, 2.9 Hz, 1H),
2.80-2.84 (m, 1H), 2.67 (dd, J=12.6, 2.8 Hz, 1H), 1.66-1.76 (m, 1H), 1.55 (ddd,
J=13.1, 4.2, 2.4 Hz, 1H), 1.22 (d, J=6.1 Hz, 3H).
(実施例15)
(4aR,6R,8aS)−6−(フルオロメチル)−8a−(2−フルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(15)
Figure 2016502978
ステップ1、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C67)の合成。
三フッ化ジエチルアミノ硫黄(0.434mL、3.28mmol)を、ペンタン(20mL)およびジクロロメタン(31mL)の混合物に添加した。その結果生じた溶液に、ジクロロメタン(21mL)中のC33(525mg、1.10mmol)(溶液を得るために、この混合物に穏やかな熱を添加して、その溶液を即座に使用することが必要であった)を滴下で添加し、その後、反応混合物を室温で16時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)を添加し、水層をジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し;シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の20%〜100%酢酸エチル)により、生成物を白色の固体として得た。収量:166mg、0.345mmol、31%。LCMS m/z 481.2, 483.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz,
CD3OD) δ8.08-8.17 (br m, 2H), 7.52-7.60 (m,
3H), 7.47 (br dd, J=7.7, 7.3, 2H), 7.17 (dd, J=12.2, 8.7 Hz, 1H), 4.34-4.42および4.46-4.54 (2 m, JHF=47.3および47.8
Hz, 計2H), 4.15 (dd, J=11.9, 1.6 Hz, 1H), 3.92-4.04 (br
m, 1H), 3.92 (d, J=11.9 Hz, 1H), 3.18-3.28 (br m, 1H), 2.96 (dd, J=13, 4 Hz,
1H), 2.77 (dd, J=13, 3 Hz, 1H), 1.84-1.96 (m, 1H), 1.66-1.73 (m, 1H).
ステップ2、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−(5−シアノ−2−フルオロフェニル)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C68)の合成。
実施例1においてC10を合成するために記載した方法を使用して、C67から、薄黄色の固体として単離される生成物への変換を実施した。収量:143mg、0.334mmol、97%。LCMS m/z 428.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD)
δ8.05-8.15 (br m, 2H), 7.79-7.86 (m, 2H), 7.57 (br dd,
J=7.4, 7.1 Hz, 1H), 7.49 (br dd, J=7.6, 7.1 Hz, 2H), 7.41 (dd, J=12.1, 8.7 Hz,
1H), 4.35-4.42および4.47-4.54 (m, JHF=47.4および47.8 Hz, 計2H), 4.15 (dd, J=11.8, 1.9 Hz,
1H), 3.94-4.05 (br m, 1H), 3.94 (d, J=11.8 Hz, 1H), 3.18-3.28 (br m, 1H), 2.94
(dd, J=13, 4 Hz, 1H), 2.77 (dd, J=13, 3 Hz, 1H), 1.85-1.97 (m, 1H), 1.67-1.74
(m, 1H).
ステップ3、tert−ブチル{3−[(4aR,6R,8aS)−2−(ベンゾイルアミノ)−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンジル}カルバマート(C69)の合成。
実施例8においてC25を合成するために記載した方法を使用して、化合物C68(143mg、0.334mmol)を生成物に変換した。この場合、溶液を得るために、C68およびメタノールの当初混合物にテトラヒドロフランを添加することが必要であった。生成物(235mg)を、未反応の出発物質で汚染された茶色の固体として得;この混合物をそのまま、次のステップに送った。LCMS m/z 532.3 [M+H+].
ステップ4、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−[5−(アミノメチル)−2−フルオロフェニル]−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C70)の合成。
実施例8においてC26を合成するために記載した方法を使用して、化合物C69(235mg、先行するステップから)を生成物に変換した。茶色の固体として得られた生成物(100mg)をそのまま、次のステップに送った。LCMS m/z 432.3 [M+H+].
ステップ5、N−[(4aR,6R,8aS)−6−(フルオロメチル)−8a−(2−フルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C71)の合成。
実施例8においてC27を合成するために記載した方法を使用して、化合物C70(100mg、先行するステップから)を生成物に変換して、生成物を白色の固体として得た。収量:23mg、45μmol、3ステップで13%。LCMS m/z 514.3 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CDCl3)
δ8.23 (d, J=7.3 Hz, 2H), 7.53 (br dd, J=7.2, 7.1 Hz,
1H), 7.46 (br dd, J=7.7, 7.0 Hz, 2H), 7.37-7.43 (m, 1H), 7.31 (br dd, J=7.6,
1.7 Hz, 1H), 7.11 (dd, J=12.2, 8.3 Hz, 1H), 4.50 (ddd, J=47.5, 9.8, 6.3 Hz,
1H), 4.42 (ddd, J=46.7, 9.8, 3.8 Hz, 1H), 4.22 (br d, J=12.2 Hz, 1H), 3.96-4.07
(m, 1H), 3.84-3.92 (m, 3H), 3.21-3.29 (m, 1H), 3.16 (q, JHF=9.4 Hz,
2H), 3.04 (dd, J=13.0, 3.9 Hz, 1H), 2.66 (dd, J=12.9, 2.9 Hz, 1H), 1.94-2.07
(m, 1H), 1.63-1.72 (m, 1H).
ステップ6、(4aR,6R,8aS)−6−(フルオロメチル)−8a−(2−フルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(15)の合成。
実施例8において8を合成するために記載した方法を使用して、C71から生成物への変換を実施した。生成物を白色の固体として得た。収量:17mg、42μmol、93%。LCMS m/z 410.3 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CDCl3)
δ7.25-7.31 (m, 2H), 6.99-7.06 (m, 1H), 4.51 (ddd,
J=47.6, 9.7, 6.1 Hz, 1H), 4.42 (ddd, J=47.0, 9.7, 3.8 Hz, 1H), 4.15 (dd,
J=11.3, 1.9 Hz, 1H), 3.91-4.02 (m, 1H), 3.86-3.91 (m, 3H), 3.17 (q, JHF=9.4
Hz, 2H), 2.96-3.07 (m, 2H), 2.60-2.67 (m, 1H), 1.80-1.92 (m, 1H), 1.52 (ddd,
J=13, 4, 2 Hz, 1H).
(実施例16)
rel−(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(16)
Figure 2016502978
ステップ1、tert−ブチル{3−[rel−(4aR,6R,8aS)−2−(ベンゾイルアミノ)−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンジル}カルバマート(C72)の合成。
実施例8においてC25を合成するために記載した方法を使用して、N−[rel−(4aR,6R,8aS)−8a−(5−シアノ−2−フルオロフェニル)−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド[(+/−)−C47、C47と同じ手法で、調製例1、続いて、実施例10および12に記載の化学作用を使用することにより、ただし、ラセミの2−[(ベンジルオキシ)メチル]オキシランを出発物質として使用して調製することができる](440mg、0.925mmol)を生成物に変換した。この場合、分取薄層クロマトグラフィー(溶離液:1:2の石油エーテル/酢酸エチル)を実施して、生成物を黄色の固体として得た。出発物質C47(110mg)も回収した。収量:200mg、0.345mmol、37%(回収された出発物質に対して50%)。1H NMR (400 MHz, CDCl3), 特徴的ピーク: δ8.24 (br d, J=8 Hz, 2H), 7.49-7.54 (m,
1H), 7.47 (s, 1H), 7.44 (br dd, J=8, 7 Hz, 2H), 7.41 (s, 1H), 7.10 (dd, J=12.2,
8.5 Hz, 1H), 4.73 (br d, J=11.4 Hz, 1H), 4.22-4.35 (m, 3H), 3.86 (s, 3H),
3.83-3.91 (m, 1H), 3.28-3.36 (m, 1H), 3.06 (dd, J=12.7, 4.1 Hz, 1H), 2.66 (dd,
J=12.7, 2.6 Hz, 1H), 2.23-2.35 (m, 1H), 1.89-1.97 (m, 1H), 1.40 (s, 9H).
ステップ2、N−[rel−(4aR,6R,8aS)−8a−[5−(アミノメチル)−2−フルオロフェニル]−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C73)の合成。
C72(185mg、0.319mmol)の塩化水素メタノール溶液(4N、6mL)中の溶液を室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮し、残渣を酢酸エチル(100mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)に分配した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、生成物を茶色の泡として得た。収量:150mg、0.313mmol、98%。
ステップ3、N−[rel−(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C74)の合成。
実施例8においてC27を合成するために記載した方法を使用して、化合物C73を生成物に変換し、この場合、濃縮した反応混合物をそのまま、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の0%〜100%酢酸エチル)に掛けて、生成物を黄色の泡として得た。収量:95mg、0.17mmol、60%。LCMS m/z 562.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CDCl3)
δ8.21-8.28 (m, 2H), 7.48 (s, 1H), 7.42 (s, 1H),
7.39-7.56 (m, 4H), 7.30-7.36 (m, 1H), 7.12 (dd, J=12.2, 8.4 Hz, 1H), 4.74 (br
d, J=11.4 Hz, 1H), 4.33 (d, J=12.2 Hz, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.84-3.92 (m, 3H),
3.29-3.37 (m, 1H), 3.16 (q, JHF=9.3 Hz, 2H), 3.03-3.09 (m, 1H), 2.68
(br d, J=13 Hz, 1H), 2.24-2.35 (m, 1H), 1.90-1.97 (m, 1H).
ステップ4、rel−(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(16)の合成。
ヒドラジン一水和物(76mg、1.52mmol)を、C74(95mg、0.17mmol)のエタノール(5mL)中の溶液に1回で添加し、反応混合物を室温で18時間撹拌した。溶媒を真空中で除去した後に、残渣を分取薄層クロマトグラフィー(溶離液:10:1のジクロロメタン/メタノール)、続いて、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:ジクロロメタン中の10%メタノール)により精製して、生成物を白色の固体として得た。収量:25mg、55μmol、32%。LCMS m/z 458.0 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CDCl3)
δ7.48 (s, 1H), 7.45 (s, 1H), 7.28-7.34 (m, 2H), 7.05
(dd, J=12, 8 Hz, 1H), 4.70 (br d, J=11.4 Hz, 1H), 4.25 (br dd, J=11.4, 1.4 Hz,
1H), 3.88 (s, 3H), 3.86-3.95 (m, 3H), 3.11-3.23 (m, 3H), 3.01 (dd, J=12.5, 4.0
Hz, 1H), 2.67 (dd, J=12.4, 2.7 Hz, 1H), 2.06-2.17 (m, 1H), 1.78-1.85 (m, 1H).
(実施例17)
3−[(4R,4aR,6R,8aS)−2−アミノ−4−メチル−6−(3−メチル−1,2−オキサゾール−5−イル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾニトリル(17)
Figure 2016502978
ステップ1、(3S,3aR,5R,7aS)−5−[(ベンジルオキシ)メチル]−7a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−3−メチルヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C75)の合成。
ボロントリフルオリドジエチルエーテラート(10.3mL、83.5mmol)を、P3(10.0g、38.3mmol)のトルエン(383mL)中の−78℃溶液に添加し、撹拌を−78℃で30分間継続した。その後に4−ブロモ−1−フルオロ−2−ヨードベンゼン(11.6g、38.6mmol)を添加し、続いて、内部反応温度が−73℃を超えない速度で、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、15.5mL、38.8mmol)をゆっくりと導入した。反応混合物を−78℃で90分間撹拌した後に、飽和塩化アンモニウム水溶液(200mL)を添加し;その結果生じた混合物を室温に加温し、その後、酢酸エチル(400mL)および水(800mL)に分配した。水層を酢酸エチル(3×200mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(200mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の10%〜70%酢酸エチル)により、生成物を無色の油性残渣として得た。収量:6.14g、14.1mmol、37%。LCMS m/z 436.2, 438.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz,
CD3OD) δ8.06 (dd, J=7.0, 2.7 Hz, 1H), 7.46
(ddd, J=8.7, 4.3, 2.7 Hz, 1H), 7.26-7.38 (m, 5H), 7.06 (dd, J=11.6, 8.7 Hz,
1H), 4.57 (AB四重線, JAB=12.1 Hz, ΔνAB=1 Hz, 2H), 4.02 (qd, J=6.4, 2.4 Hz,
1H), 3.94 (dd, J=12.8, 2.1 Hz, 1H), 3.77 (dd, J=12.8, 1.5 Hz, 1H), 3.75-3.82
(m, 1H), 3.57 (dd, ABXパターンの半分, J=10.4, 5.4 Hz, 1H),
3.54 (dd, ABXパターンの半分, J=10.4, 4.4 Hz, 1H), 2.83-2.90
(m, 1H), 2.02 (ddd, J=14.0, 7.7, 2.6 Hz, 1H), 1.57-1.68 (m, 1H), 0.77 (d, J=6.4
Hz, 3H).
ステップ2、(1S)−1−[(2R,4R,5S)−5−アミノ−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]エタノール(C76)の合成。
ヨウ化サマリウム(テトラヒドロフラン中の0.1M溶液、800mL、80mmol)を、C75(6.00g、13.8mmol)のテトラヒドロフラン(140mL)中の0℃溶液に滴下で添加し、反応混合物を室温で24時間撹拌した。チオ硫酸ナトリウム五水和物の飽和水溶液(500mL)を反応混合物に添加し、続いて、酢酸エチル(3×250mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(500mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、生成物を黄色の油性残渣として得た。これをそのまま、次のステップで使用した。収量:6.00g、13.7mmol、99%。LCMS m/z 438.2, 440.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz,
CD3OD) δ7.89 (dd, J=7.1, 2.6 Hz, 1H), 7.40
(ddd, J=8.7, 4.1, 2.6 Hz, 1H), 7.26-7.38 (m, 5H), 6.98 (dd, J=12.4, 8.6 Hz,
1H), 4.58 (s, 2H), 3.97 (dd, J=11.3, 2.0 Hz, 1H), 3.70-3.77 (m, 1H), 3.61 (dd,
ABXパターンの半分, J=10.3, 5.8 Hz, 1H), 3.57-3.65 (m, 1H),
3.56 (dd, ABXパターンの半分, J=10.3, 4.0 Hz, 1H), 3.39 (d,
J=11.3 Hz, 1H), 2.56-2.63 (m, 1H), 1.58-1.70 (m, 2H), 0.99 (d, J=6.5 Hz, 3H).
ステップ3、N−{[(3S,4R,6R)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−3−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−[(1S)−1−ヒドロキシエチル]テトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C77)の合成。
実施例1においてC8を合成するために記載した方法を使用して、化合物C76(先行するステップから、6.00g、13.7mmol)を生成物に変換した。その結果生じたオレンジ色の固体の一部(8.22g、≦13.7mmol)を次のステップに入れた。
ステップ4、N−[(4R,4aR,6R,8aS)−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C78)の合成。
1−クロロ−N,N,2−トリメチルプロパ−1−エン−1−アミン(Ghosez試薬、4.62mL、34.9mmol)を、C77(先行するステップから、7.00g、≦11.6mmol)のジクロロメタン(225mL)中の溶液に滴下で添加した。反応混合物を室温で1.5時間撹拌した後に、酢酸エチル(500mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1L)に分配した。水層を酢酸エチル(3×250mL)で抽出し、合わせた有機層を水(2×1L)および飽和塩化ナトリウム水溶液(500mL)で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣を、C77(0.250g、≦0.416mmol)の同じバッチから得られた同一の反応生成物と合わせ、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%〜70%酢酸エチル)により精製して、生成物を白色の固体として得た。収量:4.80g、8.23mmol、2ステップで68%。LCMS m/z 583.2, 585.2 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz,
CD3OD) δ8.12 (d, J=7.4 Hz, 2H), 7.49-7.57
(m, 3H), 7.43-7.48 (m, 2H), 7.28-7.33 (m, 2H), 7.17-7.26 (m, 3H), 7.14 (dd,
J=12.1, 8.6 Hz, 1H), 4.55 (AB四重線, JAB=11.8
Hz, ΔνAB=22.4 Hz,
2H), 4.13 (br d, J=12 Hz, 1H), 3.91 (d, J=11.8 Hz, 1H), 3.83-3.9 (m, 1H), 3.60
(dd, ABXパターンの半分, J=10.7, 5.4 Hz, 1H), 3.57 (dd, ABXパターンの半分, J=10.8, 4.1 Hz, 1H), 3.16-3.26 (br m, 1H), 2.97-3.05 (m, 1H),
1.71-1.78 (m, 1H), 1.58-1.69 (m, 1H), 1.23 (d, J=7.0 Hz, 3H).
ステップ5、N−[(4R,4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−(ヒドロキシメチル)−4−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C79)の合成。
実施例10においてC33を合成するために記載した方法を使用して、化合物C78を生成物に変換した。生成物を白色の固体として得た。収量:3.98g、8.07mmol、98%。LCMS m/z 493.2, 495.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz,
CD3OD) δ8.13 (br d, J=7 Hz, 2H), 7.51-7.59
(m, 3H), 7.47 (br dd, J=7.6, 7.3 Hz, 2H), 7.16 (dd, J=12.1, 8.6 Hz, 1H), 4.15
(br d, J=12 Hz, 1H), 3.92 (d, J=11.7 Hz, 1H), 3.70-3.77 (m, 1H), 3.60 (d, J=5.2
Hz, 2H), 3.18-3.27 (br m, 1H), 2.99-3.07 (br m, 1H), 1.74-1.81 (m, 1H),
1.49-1.61 (m, 1H), 1.26 (d, J=6.9 Hz, 3H).
ステップ6、(4R,4aR,6R,8aS)−2−(ベンゾイルアミノ)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−カルボン酸(C80)の合成。
実施例10においてC34を合成するために記載した方法を使用して、C79(3.98g、8.07mmol)を生成物に変換し、これを紫色の固体(3.73g)として得た。この物質は、H NMRにおいて芳香族不純物を示したが、そのまま、次のステップに送った。LCMS m/z 507.1, 509.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz,
CD3OD), 特徴的ピーク: δ8.06-8.11
(m, 2H), 7.50-7.56 (m, 2H), 4.37 (dd, J=12.0, 2.5 Hz, 1H), 4.14 (br AB四重線, JAB=12.1 Hz, ΔνAB=57.5 Hz, 2H), 3.3-3.41 (br m, 1H), 3.15-3.23 (m, 1H), 2.17-2.24 (m,
1H), 1.70-1.81 (m, 1H), 1.33 (d, J=7.0 Hz, 3H).
ステップ7、メチル(4R,4aR,6R,8aS)−2−(ベンゾイルアミノ)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−6−カルボキシラート(C81)の合成。
実施例10においてC35を合成するために記載した方法を使用して、化合物C80(先行するステップから、3.73g、<7.35mmol)を生成物に変換した。黄色の固体(3.50g)として得られた生成物は、H NMRにより評価すると、芳香族不純物を含有し、そのまま、次のステップに入れた。LCMS m/z 521.1, 523.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz,
CD3OD), 特徴的ピーク: δ8.05-8.09
(m, 2H), 7.69-7.74 (m, 1H), 7.57-7.62 (m, 2H), 4.47 (dd, J=12, 3 Hz, 1H), 4.21
(br AB四重線, JAB=12.5 Hz, ΔνAB=25 Hz, 2H), 3.78 (s, 3H), 3.51-3.61
(br m, 1H), 2.21-2.27 (m, 1H), 1.72-1.83 (m, 1H), 1.41 (d, J=7.0 Hz, 3H).
ステップ8、N−[(4R,4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−メチル−6−(3−メチル−1,2−オキサゾール−5−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C82)の合成。
実施例10においてC36を合成するために記載した化学作用を使用して、化合物C81(先行するステップから、3.50g、<6.71mmol)を生成物に変換した。生成物を白色の固体として単離した。収量:2.30g、4.22mmol、3ステップで52%。LCMS m/z 544.2, 546.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz,
CD3OD) δ8.06-8.16 (m, 2H), 7.53-7.60 (m,
3H), 7.48 (br dd, J=7.6, 7.4 Hz, 2H), 7.17 (dd, J=12.1, 8.6 Hz, 1H), 6.30 (s,
1H), 4.94 (br dd, J=12, 2 Hz, 1H), 4.32 (br d, J=11.7 Hz, 1H), 4.02 (d, J=11.7
Hz, 1H), 3.12-3.29 (br m, 2H), 2.26 (s, 3H), 2.13 (br d, J=13 Hz, 1H),
1.86-1.98 (m, 1H), 1.28 (d, J=6.9 Hz, 3H).
ステップ9、N−[(4R,4aR,6R,8aS)−8a−(5−シアノ−2−フルオロフェニル)−4−メチル−6−(3−メチル−1,2−オキサゾール−5−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C83)の合成。
実施例10においてC37を合成するために記載した方法を使用して、C82を生成物に変換し、これをオフホワイト色の固体として得た。収量:18mg、37μmol、37%。LCMS m/z 491.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD)
δ8.08 (br d, J=7 Hz, 2H), 7.80-7.87 (m, 2H), 7.54-7.60
(m, 1H), 7.49 (br dd, J=7.7, 7.2 Hz, 2H), 7.41 (dd, J=12.1, 8.8 Hz, 1H),
6.29-6.30 (m, 1H), 4.94 (dd, J=11.7, 2.4 Hz, 1H), 4.31 (dd, J=11.6, 1.6 Hz,
1H), 4.03 (d, J=11.6 Hz, 1H), 3.12-3.24 (br m, 2H), 2.26 (br s, 3H), 2.10-2.17
(m, 1H), 1.86-1.98 (m, 1H), 1.28 (d, J=6.8 Hz, 3H).
ステップ10、3−[(4R,4aR,6R,8aS)−2−アミノ−4−メチル−6−(3−メチル−1,2−オキサゾール−5−イル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾニトリル(17)の合成。
実施例12において12を合成するために記載した方法を使用して、化合物C83を生成物に変換した。この場合、ヘプタン中の0%〜100%酢酸エチルの勾配を使用して、シリカゲルクロマトグラフィーによる精製を実施した。生成物を白色の固体として単離した。収量:24.3mg、62.9μmol、69%。LCMS m/z 387.1 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, CD3OD)
δ7.78 (ddd, J=8.5, 4.4, 2.2 Hz, 1H), 7.67 (dd, J=7.2,
2.1 Hz, 1H), 7.36 (dd, J=12.1, 8.5 Hz, 1H), 6.26 (br s, 1H), 4.88 (dd, J=11.8,
2.5 Hz, 1H, 推定; 水のピークにより一部不明確),
4.28 (dd, J=11.2, 2.1 Hz, 1H), 3.84 (d, J=11.2 Hz, 1H), 3.08-3.14 (m, 1H),
2.94-3.00 (m, 1H), 2.28 (br s, 3H), 1.96-2.03 (m, 1H), 1.77-1.88 (m, 1H), 1.22
(d, J=6.9 Hz, 3H).
(実施例18)
(4aR,6R,8aS)−8a−[2−フルオロ−5−({[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]アミノ}メチル)フェニル]−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(18)
Figure 2016502978
ステップ1、メチル3−[rel−(4aR,6R,8aS)−2−(ベンゾイルアミノ)−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾアート(C84)の合成。
N−[rel−(4aR,6R,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド[(+/−)−C46、C46と同じ手法で、調製例1、続いて、実施例10および12に記載の化学作用を使用するが、ラセミの2−[(ベンジルオキシ)メチル]オキシランを出発物質として使用して調製](1.0g、1.9mmol)およびトリエチルアミン(580mg、5.73mmol)のメタノール(20mL)および1−メチルピロリジン−2−オン(10mL)中の混合物に、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(140mg、0.19mmol)を1回で室温で添加した。反応混合物を一酸化炭素(2.5MPa)下で120℃で18時間撹拌し、その後、真空中で濃縮して、メタノールを除去し、水(500mL)および酢酸エチル(500mL)に分配した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(2×400mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル)により、生成物を赤色の固体として得た。収量:570mg、1.12mmol、59%。LCMS m/z 509.1 [M+H+].
ステップ2、N−[rel−(4aR,6R,8aS)−8a−[2−フルオロ−5−(ヒドロキシメチル)フェニル]−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C85)の合成。
水素化アルミニウムリチウム(213mg、5.61mmol)を1回で、C84(570mg、1.12mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)中の0℃溶液に添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。次いで、これを0℃に冷却し、酢酸(5mL)でクエンチし、酢酸エチル(20mL)および水(20mL)に分配した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、生成物(560mg)を赤色の泡として得、これをそのまま、次のステップで使用した。LCMS m/z 481.1 [M+H+].
ステップ3、N−[rel−(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロ−5−ホルミルフェニル)−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C86)の合成。
C85(先行するステップからの560mg、≦1.12mmol)およびクロロクロム酸ピリジニウム(484mg、2.24mmol)のジクロロメタン(100mL)中の溶液を室温で18時間撹拌した。反応混合物を真空中で濃縮した後に、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、生成物を暗色の固体として得た。収量:400mg、0.836mmol、2ステップで75%。1H NMR (400 MHz, CDCl3), 特徴的ピーク: δ9.97 (s, 1H), 8.21 (br d, J=7 Hz, 2H),
4.75 (br d, J=11.3 Hz, 1H), 4.32 (br d, J=11.5 Hz, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.27-3.37
(m, 1H), 2.72 (br d, J=12.3 Hz, 1H).
ステップ4、N−[(4aR,6R,8aS)−8a−[2−フルオロ−5−({[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]アミノ}メチル)フェニル]−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C87)の合成。
酢酸ナトリウム(237mg、2.89mmol)および(2R)−1−メトキシプロパン−2−アミンヒドロクロリド(121mg、0.963mmol)を、C86(228mg、0.476mmol)の無水エタノール(50mL)中の溶液に添加し、反応混合物を還流で2時間撹拌した。次いで、溶媒を真空中で除去し、残渣を無水メタノール(100mL)に溶かし、ホウ水素化ナトリウム(36.5mg、0.965mmol)で1回で処理し、還流において1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し;分取薄層クロマトグラフィー(溶離液:4:1ジクロロメタン/メタノール)により精製して、生成物を灰色の固体として得た。収量:180mg、0.326mmol、68%。
ステップ5、(4aR,6R,8aS)−8a−[2−フルオロ−5−({[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]アミノ}メチル)フェニル]−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(18)の合成。
実施例13において13を合成するために記載した方法により、化合物C87を生成物に変換した。この場合、逆相HPLC(カラム:Phenomenex Gemini C18、8μm;移動相A:アンモニア水溶液、pH10;移動相B:アセトニトリル;勾配:30%〜50%B)により、生成物を白色のゴムとして得た。H NMR分析により、これは、予測したジアステレオマーの混合物からなると判定された。収量:37mg、83μmol、25%。LCMS m/z 448.3 [M+H+]. 1H NMR (400 MHz, DMSO-d6),
特徴的ピーク: δ7.60 (s, 1H), 7.33 (s,
1H), 7.24-7.32 (m, 2H), 7.12 (dd, J=12, 8 Hz, 1H), 6.14 (br s, 2H), 4.55 (d,
J=11.0 Hz, 1H), 4.46 (br s, 1H), 4.06 (d, J=11 Hz, 1H), 3.79 (s, 3H), 3.58-3.75
(m, 3H), 3.21および3.22 (2 s, 計3H),
2.80-2.88 (m, 1H), 2.63-2.79 (m, 3H), 1.85-1.98 (m, 1H), 1.71-1.80 (m, 1H),
0.96 (d, J=6.3 Hz, 3H).
(実施例19)
(4S,4aR,6S,8aS)−4−(フルオロメチル)−8a−(2−フルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(19)
Figure 2016502978
ステップ1、2−{[(5S)−5−(2,2−ジエトキシエトキシ)ヘキサ−2−イン−1−イル]オキシ}テトラヒドロ−2H−ピラン(C88)の合成。
水素化ナトリウム(鉱油中60%、9.8g、240mmol)を(2S)−6−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)ヘキサ−4−イン−2−オール(G. V. M. SharmaおよびK. Veera Babu、Tetrahedron: Asymmetry 2007、18、2175〜2184に記載のとおりに合成)(27.0g、136mmol)のテトラヒドロフラン(130mL)中の0℃溶液に、反応温度を5℃未満に維持するような速度で少量ずつ添加した。5分後に、冷却浴を外し、反応混合物を室温で3.5時間撹拌し、その後、これを0℃に再び冷却した。1,1−ジエトキシ−2−ヨードエタン(49.9g、204mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)中の溶液を、反応温度を10℃未満に維持する速度で30分かけて滴下で添加した。冷却浴を外した後に、反応混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、50℃油浴中に90分間入れ、この時点で、追加の1,1−ジエトキシ−2−ヨードエタン(3.3g、14mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)中の溶液として添加した。加熱を1時間継続し、この時点で、反応混合物を氷浴中で冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液(210mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(210mL)の混合物でクエンチした。その結果生じた混合物をtert−ブチルメチルエーテル(3×200mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘキサン中の0%〜50%酢酸エチル)により、生成物を黄色のオイルとして得た。収量:22.8g、72.5mmol、53%。1H NMR (500 MHz, CDCl3), 特徴的ピーク: δ4.80 (t, J=3.5 Hz, 1H), 4.59 (t, J=5.2
Hz, 1H), 4.28 (dt, ABX2パターンの半分, J=15.3, 2.1
Hz, 1H), 4.20 (dt, ABX2パターンの半分, J=15.3, 2.1
Hz, 1H), 3.81-3.87 (m, 1H), 2.48-2.56 (m, 1H), 2.28-2.36 (m, 1H), 1.78-1.88 (m,
1H), 1.69-1.77 (m, 1H), 1.25 (d, J=6.1 Hz, 3H), 1.22 (t, J=7.1 Hz, 6H).
ステップ2、(5S)−5−(2,2−ジエトキシエトキシ)ヘキサ−2−イン−1−オール(C89)の合成。
ベンゼンスルホン酸(1.62g、10.2mmol)を、C88(32.2g、102mmol)の無水エタノール(250mL)中の0℃溶液に1回で添加した。反応混合物を氷冷下で2時間、室温で18時間撹拌し、その後、撹拌中の飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(400mL)に注いだ。飽和塩化ナトリウム水溶液(200mL)を添加し、水層を固体の塩化ナトリウムの添加により飽和させ、混合物をtert−ブチルメチルエーテル(400mL、次いで、3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、生成物を黄色のオイルとして得た。収量:23.2g、101mmol、99%。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ4.61 (t, J=5.2 Hz, 1H), 4.24 (dt, J=5.8, 2.2 Hz, 2H), 3.49-3.74 (m,
7H), 2.45-2.53 (m, 1H), 2.34 (ddt, J=16.6, 6.9, 2.2 Hz, 1H), 1.67 (t, J=6.0 Hz,
1H), 1.25 (d, J=6.2 Hz, 3H), 1.22 (t, J=7.0 Hz, 6H).
ステップ3、(2E,5S)−5−(2,2−ジエトキシエトキシ)ヘキサ−2−エン−1−オール(C90)の合成。
C89(36.8g、160mmol)のテトラヒドロフラン(360mL)中の溶液を氷浴中で冷却した。水素化アルミニウムリチウムのテトラヒドロフラン(1.0M、288mL、288mmol)中の溶液を、内部反応温度を7℃未満に維持する速度で、35分かけて滴下で添加した。冷却浴を外し、反応混合物を室温に加温し、4時間撹拌し、その後、氷浴中で冷却し、水(68mL)、6M水酸化ナトリウム水溶液(34mL)、および水(55mL)で順次処理した。tert−ブチルメチルエーテル(600mL)を添加し、混合物を20分間撹拌し、珪藻土で濾過し、フィルターパッドをtert−ブチルメチルエーテルで3回すすいだ。合わせた濾液を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘキサン中の0%〜50%酢酸エチル)により精製して、生成物を薄黄色のオイルとして得た。収量:29.0g、125mmol、78%。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ5.63-5.79 (m, 2H), 4.59 (t, J=5.3 Hz, 1H), 4.06-4.13 (m, 2H),
3.66-3.73 (m, 2H), 3.49-3.61 (m, 4H), 3.44 (dd, ABXパターンの半分, J=10.4, 5.4 Hz, 1H), 2.27-2.34 (m, 1H), 2.15-2.22 (m, 1H), 1.34
(t, J=5.8 Hz, 1H), 1.22 (t, J=7.1 Hz, 6H), 1.15 (d, J=6.2 Hz, 3H).
ステップ4、(2E,5S)−5−{[(2Z)−2−(ヒドロキシイミノ)エチル]オキシ}ヘキサ−2−エン−1−オール(C91)の合成。
塩酸ヒドロキシルアミン(12.5g、180mmol)を、C90(29.0g、125mmol)のエタノール(360mL)および水(72mL)中の溶液に添加し、反応混合物を70℃の油浴中に3.5時間にわたって入れた。反応混合物を室温に冷却した後に、酢酸ナトリウム(20.5g、250mmol)を添加し、撹拌を20分間継続した。溶媒を真空中で除去し、水性残渣を固体の塩化ナトリウムの添加により飽和させ、次いで、ジクロロメタンで6回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、生成物を黄色のオイルとして得た。この物質をそのH NMRスペクトルの調査から、オキシムでの幾何異性体の混合物として割り当てた。収量:18.1g、104mmol、83%。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ[7.48 (t, J=5.6 Hz)および6.84-6.95 (m), 計1H], 5.59-5.82 (m, 2H), 4.25-4.41 (m, 1H), 4.03-4.17 (m, 3H),
3.47-3.60 (m, 1H), 2.27-2.36 (m, 1H), 2.17-2.27 (m, 1H), [1.18 (d, J=6.0 Hz)および1.17 (d, J=6.1 Hz,), 計3H].
ステップ5、[(3R,3aR,5S)−5−メチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール−3−イル]メタノール(C92)の合成。
飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL)を、C91(18.5g、107mmol)のジクロロメタン(520mL)中の溶液に添加した。6M水酸化ナトリウム水溶液を滴下で添加することにより、水層のpHを9に調整し、次いで、次亜塩素酸ナトリウムの水溶液(6%、140mL、113mmol)を40分かけて滴下で添加し;1.5時間後に、pHを再び9に調整し、追加の次亜塩素酸ナトリウム(6%、140mL、113mmol)を20分かけて滴下で添加した。1時間の後に、水層を固体の塩化ナトリウムで飽和させ、ジクロロメタン(6×125mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘキサン中の0%〜65%酢酸エチル)により精製した。生成物を薄黄色のオイルとして単離した。収量:14.0g、81.8mmol、76%。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ4.63 (d, J=13.4 Hz, 1H), 4.24 (ddd, J=10.3, 3.2, 3.2 Hz, 1H), 4.17
(dd, J=13.4, 1.2 Hz, 1H), 3.99 (ddd, J=12.4, 4.7, 3.0 Hz, 1H), 3.71 (ddd,
J=12.4, 8.7, 3.5 Hz, 1H), 3.58-3.66 (m, 1H), 3.37-3.45 (m, 1H), 2.10 (ddd,
J=12.8, 6.6, 1.6 Hz, 1H), 1.80 (dd, J=8.6, 4.7 Hz, 1H), 1.48-1.56 (m, 1H), 1.26
(d, J=6.2 Hz, 3H).
ステップ6、[(3R,3aR,5S)−5−メチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール−3−イル]メチル4−メチルベンゼンスルホナート(C93)の合成。
C92(11.9g、69.5mmol)のピリジン(25mL)中の溶液を、p−トルエンスルホニルクロリド(21.2g、111mmol)のピリジン(35mL)中の0℃溶液に15分かけて滴下で添加し、冷却浴を室温まで加温しながら、反応混合物を18時間撹拌した。溶媒を真空中で除去し、残渣を水(200mL)で希釈し、酢酸エチル(4×120mL)で抽出した。合わせた有機層を塩酸水溶液(1M、180mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(180mL)、および水(2×100mL)で順次洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。その結果生じた固体をtert−ブチルメチルエーテルと共に摩砕し、tert−ブチルメチルエーテルで2回洗浄して、生成物をオフホワイト色の固体として得た。収量:17.4g、53.5mmol、77%。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.80 (br d, J=8 Hz, 2H), 7.37 (d, J=8.0 Hz, 2H), 4.60 (d, J=13.3 Hz,
1H), 4.22-4.33 (m, 2H), 4.18 (dd, J=10.6, 5.3 Hz, 1H), 4.14 (dd, J=13.3, 1.1
Hz, 1H), 3.56-3.64 (m, 1H), 3.27-3.36 (m, 1H), 2.46 (s, 3H), 2.11-2.17 (m, 1H),
1.45-1.53 (m, 1H), 1.25 (d, J=6.2 Hz, 3H).
ステップ7、(3R,3aR,5S)−3−(フルオロメチル)−5−メチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C94)の合成。
化合物C93(24.1g、74.1mmol)を、テトラブチルアンモニウムフルオリドのテトラヒドロフラン中の溶液(1.0M、148mL、148mmol)に溶かし、反応混合物を80℃で22時間加熱した。室温に冷却した後に、反応混合物を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘキサン中の0%〜35%酢酸エチル)により精製して、生成物を薄黄色のオイルとして得た。収量:9.93g、57.3mmol、77%。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ4.65 (ddd, J=47.4, 10.3, 3.9 Hz, 1H), 4.65 (d, J=13.4 Hz, 1H), 4.59
(ddd, J=46.6, 10.2, 4.1 Hz, 1H), 4.29-4.39 (m, 1H), 4.18 (dd, J=13.3, 1.2 Hz,
1H), 3.59-3.68 (m, 1H), 3.30-3.41 (m, 1H), 2.14 (ddd, J=12.8, 6.5, 1.6 Hz, 1H),
1.50-1.60 (m, 1H), 1.27 (d, J=6.2 Hz, 3H).
ステップ8、(3R,3aR,5S,7aS)−3−(フルオロメチル)−7a−(2−フルオロフェニル)−5−メチルヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C95)の合成。
1−フルオロ−2−ヨードベンゼン(9.9mL、85mmol)のトルエンおよびテトラヒドロフランの10:1混合物中の溶液を−73℃に冷却し、内部反応温度を−70℃未満に維持する速度で、ボロントリフルオリドジエチルエーテラート(10.2mL、82.6mmol)で滴下で処理した。次いで、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M溶液、32.3mL、80.8mmol)を、内部反応温度を−72℃未満に維持しながら、45分かけて滴下で添加した。30分後に、C94(7.00g、40.4mmol)のトルエンおよびテトラヒドロフランの10:1混合物(合計220mLのこの溶媒混合物を反応のために使用した)中の溶液を、内部反応温度を−71℃未満に維持する速度で、20分かけて滴下で添加した。反応混合物を−70℃で40分間撹拌した後に、飽和塩化アンモニウム水溶液(200mL)に注ぎ、20分間撹拌し、次いで、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘキサン中の0%〜20%酢酸エチル)により、生成物を粘稠性の黄色のオイルとして得た。収量:10.8g、40.1mmol、99%。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.94 (ddd, J=8.1, 8.0, 1.8 Hz, 1H), 7.27-7.32 (m, 1H), 7.17 (ddd,
J=7.7, 7.5, 1.2 Hz, 1H), 7.04 (ddd, J=12.1, 8.2, 1.1 Hz, 1H), 4.09-4.18 (m,
1H), 4.04 (dd, J=12.9, 1.9 Hz, 1H), 3.56-3.85 (m, 4H), 3.13-3.20 (m, 1H), 2.05
(ddd, J=14.2, 7.5, 1.9 Hz, 1H), 1.46-1.57 (m, 1H), 1.27 (d, J=6.2 Hz, 3H).
ステップ9、(1R)−1−[(2S,4R,5S)−5−アミノ−5−(2−フルオロフェニル)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−フルオロエタノール(C96)の合成。
亜鉛粉末(34.4g、52.6mmol)を、C95(10.8g、40.1mmol)の酢酸(150mL)中の溶液に添加した。室温での16時間の後に、反応混合物を珪藻土で濾過し;フィルターパッドを酢酸エチルで3回洗浄し、合わせた濾液を、炭酸水素ナトリウム水溶液でpH8に調整した。次いで、水層を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、生成物を淡褐色のシロップ(11.0g)として得、これをそのまま、次のステップに入れた。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.59 (ddd, J=8.0, 8.0, 1.7 Hz, 1H), 7.30-7.37 (m, 1H), 7.21 (ddd,
J=7.6, 7.6, 1.3 Hz, 1H), 7.08 (ddd, J=12.9, 8.2, 1.2 Hz, 1H), 4.16 (dd, J=11.5,
1.6 Hz, 1H), 3.56-3.86 (m, 4H), 3.24 (d, J=11.5 Hz, 1H), 2.70-2.76 (m, 1H),
1.84-1.94 (m, 1H), 1.68 (ddd, J=14.1, 4.5, 2.6 Hz, 1H), 1.32 (d, J=6.1 Hz, 3H).
ステップ10、N−{[(3S,4R,6S)−4−[(1R)−2−フルオロ−1−ヒドロキシエチル]−3−(2−フルオロフェニル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C97)の合成。
イソチオシアン酸ベンゾイル(7.9g、48mmol)を、C96(先行するステップから、11.0g、≦40.1mmol)のテトラヒドロフラン(165mL)中の溶液に添加し、反応混合物を室温で15時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した後に、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘキサン中の0%〜30%酢酸エチル)により、生成物を泡状の薄黄色の固体(17.5g)として得、これをそのまま、次のステップに入れた。
ステップ11、N−[(4S,4aR,6S,8aS)−4−(フルオロメチル)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C98)の合成。
C97(先行するステップから、17.5g、≦40.1mmol)の1,2−ジクロロエタン(250mL)中の溶液に、メトキシベンゼン(13.2mL、121mmol)を、続いて、トリフルオロメタンスルホン酸(10.7mL、121mmol)を添加した。反応混合物を60℃で2.5時間加熱し、次いで、0℃に冷却し、飽和炭酸ナトリウム水溶液でpH9まで塩基性にした。水層をジクロロメタンで3回抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘキサン中の0%〜35%酢酸エチル)により、生成物を白色の泡状の固体として得た。収量:11.0g、26.4mmol、3ステップで66%。LCMS m/z 417.2 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, CDCl3)
δ12.12 (br s, 1H), 8.24 (br s, 2H), 7.34-7.54 (m, 5H),
7.20 (dd, J=7.6, 7.5 Hz, 1H), 7.12 (dd, J=12.6, 8.2 Hz, 1H), 4.58 (ddd, J=46.8,
9.4, 7.7 Hz, 1H), 4.42 (ddd, J=46.3, 9.5, 6.6 Hz, 1H), 4.22 (d, J=11.9 Hz, 1H),
3.81 (d, J=12.0 Hz, 1H), 3.75-3.85 (m, 1H), 3.47-3.57 (br m, 1H), 3.26-3.35 (br
m, 1H), 1.61-1.75 (m, 2H), 1.29 (d, J=6.2 Hz, 3H).
ステップ12、(4S,4aR,6S,8aS)−4−(フルオロメチル)−8a−(2−フルオロフェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(C99)の合成。
C98(10.9g、26.2mmol)のエタノール(470mL)中の溶液に、塩酸メトキシルアミン(21.9g、262mmol)およびピリジン(21.2mL、262mmol)を添加した。反応混合物を50℃で4時間加熱し、その後、これを室温に冷却し、真空中で濃縮した。残渣を水に溶かし、固体の炭酸水素ナトリウムでpH7〜8に中和した。水を減圧下で除去した後に、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘキサン中0%〜100%酢酸エチル)により精製して、生成物を白色の泡状の固体として得た。収量:6.69g、21.4mmol、82%。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.34 (ddd, J=8.0, 8.0, 1.8 Hz, 1H), 7.24-7.29 (m, 1H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確), 7.13 (ddd, J=7.7, 7.5, 1.2
Hz, 1H), 7.04 (ddd, J=12.8, 8.2, 1.2 Hz, 1H), 4.55 (ddd, J=46.8, 9.4, 6.9 Hz,
1H), 4.35 (ddd, J=46.7, 9.4, 7.0 Hz, 1H), 4.16 (dd, J=11.0, 2.3 Hz, 1H), 3.82
(d, J=11.0 Hz, 1H), 3.70-3.77 (m, 1H), 3.43-3.51 (m, 1H), 3.04 (ddd, J=12.0,
4.0, 3.9 Hz, 1H), 1.41-1.6 (m, 2H, 推定; 水のピークにより一部不明確), 1.27 (d, J=6.2 Hz, 3H).
ステップ13、(4S,4aR,6S,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(C100)の合成。
化合物C99(500mg、1.60mmol)を氷浴中で冷却し、次いで、内部反応温度を30℃未満に維持しながら、トリフルオロ酢酸(3.1mL)で処理した。硫酸(0.51mL)を、内部反応温度を7℃未満に維持する速度で滴下で添加し、次いで、内部温度を10℃未満に維持しながら、N−ブロモスクシンイミド(313mg、1.76mmol)を少量ずつ導入した。反応混合物を室温に加温し、引き続いて、55℃に予め加熱しておいた油浴に入れた。30分後に、これを室温に冷却し、水酸化ナトリウムの冷水溶液[水酸化ナトリウム1.28g(32.0mmol)で調製]に注いだ。混合物を酢酸エチルで3回抽出した後に、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。その結果生じた固体を水酸化ナトリウム水溶液(2M、20mL)に懸濁させ、4時間撹拌した。固体を濾過により収集し、水で3回洗浄して、生成物をオフホワイト色の固体として得た。収量:527mg、1.35mmol、84%。1H NMR (500 MHz, CDCl3), 特徴的ピーク: δ7.43 (dd, J=7.0, 2.6 Hz, 1H), 7.37-7.41
(m, 1H), 6.94 (dd, J=11.9, 8.6 Hz, 1H), 4.55 (ddd, J=46.8, 9.4, 7.0 Hz, 1H),
4.36 (ddd, J=46.6, 9.3, 7.0 Hz, 1H), 4.08 (dd, J=11.1, 2.4 Hz, 1H), 3.79-3.86
(m, 1H), 3.67-3.76 (m, 1H), 3.44-3.53 (m, 1H), 3.00-3.08 (m, 1H), 1.27 (d,
J=6.2 Hz, 3H).
ステップ14、tert−ブチル[(4S,4aR,6S,8aS)−8a−(5−ブロモ−2−フルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]カルバマート(C101)の合成。
二炭酸ジ−tert−ブチル(589mg、2.70mmol)のジクロロメタン(2mL)中の溶液を、C100(527mg、1.35mmol)のジクロロメタン(2mL)中の溶液に添加し、反応混合物を室温で27時間撹拌した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘキサン中の0%〜35%酢酸エチル)により、生成物を白色の固体として得た。収量:624mg、1.27mmol、94%。1H NMR (500 MHz, CDCl3), 特徴的ピーク: δ7.40-7.45 (br m, 1H), 7.32-7.39 (br m,
1H), 6.97 (dd, J=11.9, 8.7 Hz, 1H), 4.53 (ddd, J=47.0, 9.4, 7.9 Hz, 1H), 4.37
(ddd, J=46.2, 9.5, 6.3 Hz, 1H), 4.09 (br d, J=11.6 Hz, 1H), 3.68-3.78 (m, 2H),
3.34-3.43 (br m, 1H), 3.08-3.16 (br m, 1H), 1.53 (s, 9H), 1.28 (d, J=6.1 Hz,
3H).
ステップ15、tert−ブチル[(4S,4aR,6S,8aS)−8a−(2−フルオロ−5−ホルミルフェニル)−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]カルバマート(C102)の合成。
C101(390mg、0.794mmol)のジエチルエーテル(12mL)中の溶液を、−78℃に冷却し、メチルリチウム(1,2−ジエトキシメタン中3.0M溶液、0.79mL、2.37mmol)で7分かけて滴下で処理した。35分後に、sec−ブチルリチウム(シクロヘキサン中1.4M溶液、0.62mL、0.87mmol)を6分かけて滴下で添加し;次いで、撹拌を−78℃で35分間継続した。この時点で、N−メチル−N−フェニルホルムアミド(0.29mL、2.35mmol)を4分かけて滴下で添加した。反応混合物を−78℃で2.25時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム水溶液(2.3mL)および水(7.7mL)の添加によりクエンチした。混合物を酢酸エチルで4回抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘキサン中の0%〜30%酢酸エチル)により、生成物を白色の泡として得た。収量:272mg、0.617mmol、78%。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ9.98 (s, 1H), 7.86-7.92 (m, 1H), 7.81 (br d, J=6.7 Hz, 1H),
7.21-7.28 (m, 1H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確), 4.54 (ddd, J=47.0, 9.4, 7.9 Hz, 1H), 4.37 (ddd, J=46.2, 9.5, 6.3
Hz, 1H), 4.10-4.15 (m, 1H), 3.79 (d, J=11.3 Hz, 1H), 3.71-3.78 (m, 1H),
3.31-3.39 (br m, 1H), 3.12-3.19 (br m, 1H), 1.53 (s, 9H), 1.5-1.66 (m, 2H, 推定; 水のピークにより一部不明確), 1.29 (d, J=6.2 Hz, 3H).
ステップ16、tert−ブチル[(4S,4aR,6S,8aS)−4−(フルオロメチル)−8a−(2−フルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]カルバマート(C103)の合成。
2,2,2−トリフルオロエタンアミン(61mg、0.62mmol)のジクロロメタン(0.5mL)中の溶液を、C102(135mg、0.31mmol)のジクロロメタン(0.5mL)中の溶液に添加し、反応混合物を3時間撹拌した。追加の2,2,2−トリフルオロエタンアミン(61mg、0.62mmol)を添加し、撹拌を2.5時間継続し、その後、酢酸(2mL)を添加した。1.5時間の後に、2,2,2−トリフルオロエタンアミン(61mg、0.62mmol)を再び導入し、続いて、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(130mg、0.61mmol)を導入した。12時間の後に、反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(3mL)で希釈し、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘキサン中の0%〜30%酢酸エチル)により、生成物を白色の泡状の固体として得た。収量:146mg、0.279mmol、90%。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ7.31-7.35 (m, 1H), 7.21 (br d, J=6.5 Hz, 1H), 7.06 (dd, J=12.2, 8.3
Hz, 1H), 4.53 (ddd, J=47.0, 9.4, 7.7 Hz, 1H), 4.36 (ddd, J=46.3, 9.5, 6.5 Hz,
1H), 4.16 (d, J=11.4 Hz, 1H), 3.88 (s, 2H), 3.71-3.78 (m, 2H), 3.35-3.44 (m,
1H), 3.19 (q, JHF=9.4 Hz, 2H), 3.14-3.21 (m, 1H), 1.53 (s, 9H),
1.5-1.67 (m, 2H, 推定; 水シグナルにより一部不明確), 1.29 (d, J=6.2 Hz, 3H).
ステップ17、(4S,4aR,6S,8aS)−4−(フルオロメチル)−8a−(2−フルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(19)の合成。
化合物C103(145mg、0.277mmol)をジクロロメタン(2mL)に溶かし、トリフルオロ酢酸(1mL)で処理した。4時間の後に、反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、ジクロロメタンで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%〜10%メタノール)により精製した。クロマトグラフィーにより得られた物質をアセトニトリルに溶かし、凍結乾燥させ、次いで、分取HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18(2)、15μm;移動相A:水中の0.05%トリフルオロ酢酸;移動相B:アセトニトリル中の0.05%トリフルオロ酢酸;勾配:2%〜90%B)に掛けた。合わせた生成物フラクションを固体の炭酸水素ナトリウムで中和し、固体の塩化ナトリウムで飽和させ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、凍結乾燥させて、生成物を白色の固体として得た。収量:31mg、73μmol、26%。LCMS m/z 424.2 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, CDCl3)
δ7.24-7.31 (m, 2H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確), 7.04 (dd, J=12.3, 8.3 Hz, 1H), 4.57 (ddd, J=46.6, 9.5, 6.7 Hz,
1H), 4.31-4.46 (m, JHF=46.7 Hz, 1H), 4.12 (dd, J=11.4, 2.0 Hz, 1H),
3.84-3.92 (m, 3H), 3.70-3.78 (m, 1H), 3.47-3.56 (m, 1H), 3.18 (q, JHF=9.4
Hz, 2H), 3.08-3.14 (m, 1H), 1.44-1.6 (m, 2H, 推定; 水のピークにより一部不明確), 1.28 (d, J=6.2 Hz, 3H).
(実施例20)
(4S,4aR,6S,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(20)
Figure 2016502978
ステップ1、(3R,3aR,5S)−3−[(ベンジルオキシ)メチル]−5−メチル−3,3a,4,5−テトラヒドロ−7H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C104)の合成。
C92(65.7g、384mmol)のテトラヒドロフラン(500mL)中の溶液を、氷/塩/水浴中で冷却されている水素化ナトリウム(オイル中60%、22.9g、572mmol)のテトラヒドロフラン(200mL)中の混合物に25分かけて滴下で添加した。追加のテトラヒドロフラン(200mL)を使用して、付加漏斗をすすぎ、冷却下で継続される撹拌を容易にした。1時間の後に、臭化ベンジル(98.4g、575mmol)を15分かけて滴下で添加し;添加が完了した時点で、氷浴を外し、次いで、反応混合物が発熱し始めたら必要に応じて再適用した。1.5時間の後に、反応物を水(650mL)でゆっくりとクエンチし、次いで、酢酸エチル(650mL)で希釈し、18時間放置した。水層を酢酸エチル(2×350mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ(100g)、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:ヘプタン、続いて、ヘプタン中の10%、20%、および30%酢酸エチル)により、生成物を得た。収量:76.4g、292mmol、76%。LCMS m/z 261.8 [M+H+]. 1H NMR (500 MHz, CDCl3)
δ7.3-7.4 (m, 5H), 4.63 (d, J=13.4 Hz, 1H), 4.61 (AB四重線, JAB=12.1 Hz, ΔνAB=6.8 Hz, 2H), 4.29 (ddd, J=10.2, 4.8, 4.8 Hz, 1H), 4.15 (dd, J=13.4,
1.2 Hz, 1H), 3.74 (dd, ABXパターンの半分, J=10.5, 4.7 Hz, 1H),
3.71 (dd, ABXパターンの半分, J=10.6, 4.7 Hz, 1H), 3.54-3.65
(m, 1H), 3.30 (ddd, J=11.1, 10.9, 6.6 Hz, 1H), 2.09 (ddd, J=12.9, 6.6, 1.6 Hz,
1H), 1.49 (ddd, J=12.8, 11.4, 11.4 Hz, 1H), 1.24 (d, J=6.2 Hz, 3H).
ステップ2、(3R,3aR,5S,7aS)−3−[(ベンジルオキシ)メチル]−7a−(5−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)−5−メチルヘキサヒドロ−1H−ピラノ[3,4−c][1,2]オキサゾール(C105)の合成。
実施例10においてC29を合成するために記載した方法を使用して、C104と1−ブロモ−2,4−ジフルオロ−5−ヨードベンゼンとの反応を実施した。生成物を白色の固体として得た。収量:1.31g、2.88mmol、25%。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.14 (dd, J=8.2, 8.2 Hz, 1H), 7.24-7.33 (m, 3H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確), 7.12-7.18 (m, 2H), 6.73
(dd, J=11.2, 8.0 Hz, 1H), 6.31 (s, 1H), 4.30 (AB四重線, JAB=12.1
Hz, ΔνAB=89 Hz, 2H),
4.08 (ddd, J=6.6, 6.1, 1.4 Hz, 1H), 3.88 (dd, J=12.8, 2.0 Hz, 1H), 3.76 (d,
J=13 Hz, 1H), 3.60-3.72 (m, 1H), 3.05-3.14 (m, 1H), 3.00 (dd, J=9.9, 6.1 Hz,
1H), 2.75 (dd, J=9.9, 6.7 Hz, 1H), 2.03 (ddd, J=14.2, 7.6, 2.0 Hz, 1H),
1.40-1.53 (m, 1H), 1.24 (d, J=6.2 Hz, 3H).
ステップ3、(1R)−1−[(2S,4R,5S)−5−アミノ−5−(5−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−(ベンジルオキシ)エタノール(C106)の合成。
モリブデンヘキサカルボニル(1.79g、6.78mmol)を、C105(2.80g、6.16mmol)のアセトニトリル(36mL)および水(3.6mL)中の溶液に添加し、反応混合物を30分間還流加熱し、次いで、室温に冷却した。ホウ水素化ナトリウム(466mg、12.3mmol)を添加し、反応混合物を4時間還流加熱し、その後、室温に冷却し、次いで、メタノールでクエンチした。混合物を珪藻土で濾過し、フィルターパッドをメタノールおよび酢酸エチルで順次すすいだ。濾液を真空中で濃縮し、次いで、酢酸エチルおよび飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に分配した。水層を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。残渣をジクロロメタン(50mL)に懸濁させ、水酸化ナトリウム水溶液(1M、30mL)で処理し、室温で1.5時間撹拌した。水(50mL)を添加し、水層をジクロロメタン(2×30mL)で抽出し;合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘキサン中の0%〜60%酢酸エチル)により、生成物を無色のオイルとして得た。収量:2.52g、5.52mmol、90%。1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ8.00 (dd, J=8.1, 8.1 Hz, 1H), 7.27-7.36 (m, 3H), 7.18-7.24 (m, 2H),
6.76 (dd, J=11.8, 8.1 Hz, 1H), 4.32 (AB四重線, JAB=11.9
Hz, ΔνAB=9.8 Hz,
2H), 3.94 (dd, J=11.4, 1.8 Hz, 1H), 3.58-3.72 (m, 2H), 3.26 (d, J=11.4 Hz, 1H),
3.05-3.15 (m, 2H), 2.73 (ddd, J=12.5, 4.6, 4.6 Hz, 1H), 1.61-1.74 (m, 1H),
1.5-1.61 (m, 1H, 推定; 水のピークにより一部不明確), 1.27 (d, J=6.1 Hz, 3H).
ステップ4、N−{[(3S,4R,6S)−4−[(1R)−2−(ベンジルオキシ)−1−ヒドロキシエチル]−3−(5−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)−6−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル]カルバモチオイル}ベンズアミド(C107)の合成。
実施例19においてC97を合成するために記載した方法により、化合物C106を生成物に変換した。生成物を白色の泡として得た。収量:3.07g、4.96mmol、90%。LCMS m/z 621.3 [M+H+].
ステップ5、N−[(4S,4aR,6S,8aS)−4−[(ベンジルオキシ)メチル]−8a−(5−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C108)の合成。
実施例17においてC78を合成するために記載した方法により、化合物C107を生成物に変換した。生成物を、白色の泡として単離した。収量:2.62g、4.36mmol、88%。LCMS m/z 601.4, 603.1 [M+H+]. 1H NMR (500 MHz,
CDCl3) δ8.07-8.31 (m, 2H), 7.48-7.57 (m,
2H), 7.41-7.48 (m, 2H), 7.27-7.39 (m, 5H), 6.95 (dd, J=11.7, 7.8 Hz, 1H), 4.49
(AB四重線, JAB=11.9 Hz, ΔνAB=46.4 Hz, 2H), 4.03-4.11 (m, 1H),
3.77 (d, J=12.0 Hz, 1H), 3.63-3.74 (m, 2H), 3.48 (dd, J=9.1, 7.9 Hz, 1H),
3.35-3.45 (m, 1H), 3.07-3.18 (m, 1H), 1.5-1.64 (m, 1H, 推定; 水のピークにより一部不明確), 1.40-1.49 (m, 1H), 1.23
(d, J=6.1 Hz, 3H).
ステップ6、N−[(4S,4aR,6S,8aS)−8a−(5−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)−4−(ヒドロキシメチル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C109)の合成。
トリフルオロメタンスルホン酸(1.2mL、14mmol)を、C108(2.62g、4.36mmol)のジクロロメタン(40mL)中の溶液に添加した。反応混合物を室温で2.5時間撹拌し、次いで、0℃に冷却し、1M水酸化ナトリウム水溶液でpH12まで塩基性にした。その結果生じた溶液を水(50mL)およびジクロロメタン(50mL)に分配し、水層をジクロロメタン(2×30mL)で抽出し;合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。ヘキサン中の20%酢酸エチルと共に摩砕して、生成物を白色の固体として得た。収量:2.10g、4.11mmol、94%。LCMS m/z 511.1 [M+H+]. 1H NMR (500 MHz, CDCl3)
δ8.20 (br s, 2H), 7.50-7.59 (m, 2H), 7.42-7.49 (m, 2H),
6.95 (dd, J=11.7, 7.8 Hz, 1H), 4.05-4.17 (m, 1H), 3.66-3.92 (m, 5H), 3.26-3.39
(m, 1H), 3.09-3.26 (m, 1H), 1.60-1.68 (m, 2H), 1.27 (d, J=6.2 Hz, 3H).
ステップ7、N−[(4S,4aR,6S,8aS)−8a−(5−ブロモ−2,4−ジフルオロフェニル)−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C110)の合成。
C109(500mg、0.98mmol)のジクロロメタン(10mL)中の懸濁液に−78℃で、(ジエチルアミノ)硫黄トリフルオリド(0.14mL、1.1mmol)を添加し、反応混合物を−78℃で10分間撹拌し、その後、室温に加温した。室温での2時間の後に、反応物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でクエンチし、水で希釈し、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘキサン中0%〜30%酢酸エチル)により、生成物を無色のオイル/泡として得た。収量:123mg、0.240mmol、24%。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ8.02-8.32 (m, 2H), 7.42-7.61 (m, 4H), 6.98 (dd, J=11.7, 7.8 Hz, 1H),
4.58 (ddd, J=47, 9.4, 8.0 Hz, 1H), 4.43 (ddd, J=46, 9.5, 6.3 Hz, 1H), 4.11 (br
d, J=12.6 Hz, 1H), 3.80 (d, J=12.0 Hz, 1H), 3.67-3.85 (m, 1H), 3.39-3.58 (m,
1H), 3.10-3.25 (m, 1H), 1.6-1.71 (m, 2H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確), 1.29 (d, J=6.2 Hz, 3H).
ステップ8、N−[(4S,4aR,6S,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロ−5−ホルミルフェニル)−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C111)の合成。
実施例19においてC102を合成するために記載した方法を使用して、化合物C110を生成物に変換した。生成物を無色のオイルとして得た。収量:23mg、50μmol、21%。未反応のC110(17mg、33μmol)も単離した。C111:LCMS m/z 463.1 [M+H]+. 1H NMR (300 MHz, CDCl3)
δ10.24 (s, 1H), 8.12 (br d, J=7.3 Hz, 2H), 7.90 (dd,
J=8.7, 7.9 Hz, 1H), 7.52-7.61 (m, 1H), 7.41-7.52 (m, 2H), 7.01 (dd, J=11.8, 9.6
Hz, 1H), 4.58 (ddd, J=47, 9.4, 8.2 Hz, 1H), 4.41 (ddd, J=46, 9.5, 6.2 Hz, 1H),
4.03-4.13 (m, 1H), 3.82 (d, J=11.8 Hz, 1H), 3.69-3.88 (m, 1H), 3.35-3.54 (m,
1H), 3.10-3.26 (m, 1H), 1.55-1.72 (m, 2H, 推定; 水のピークにより一部不明確), 1.29 (d, J=6.1 Hz, 3H).
ステップ9、N−[(4S,4aR,6S,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−イル]ベンズアミド(C112)の合成。
C111(22mg、48μmol)のジクロロメタン(0.5mL)中の溶液に、2,2,2−トリフルオロエタンアミン(23μL、0.29mmol)を、続いて、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(21mg、99μmol)を添加し、反応フラスコを密封し、室温で18時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(3mL)でクエンチした後に、反応混合物を水(20mL)で希釈し、ジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘキサン中の0%〜50%酢酸エチル)により、生成物を無色のオイルとして得た。収量:16mg、29μmol、60%。LCMS m/z 546.2 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, CDCl3)
δ8.15-8.25 (m, 2H), 7.53 (br t, J=7.3 Hz, 1H), 7.46 (br
dd, J=7.7, 7.3 Hz, 2H), 7.37 (dd, J=8.4, 8.4 Hz, 1H), 6.89 (dd, J=11.9, 9.2 Hz,
1H), 4.58 (ddd, J=46.9, 9.4, 7.8 Hz, 1H), 4.42 (ddd, J=46.2, 9.5, 6.5 Hz, 1H),
4.11-4.16 (m, 1H), 3.84-3.95 (m, 2H), 3.71-3.83 (m, 2H), 3.43-3.56 (m, 1H),
3.10-3.27 (m, 3H), 1.6-1.74 (m, 2H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確), 1.29 (d, J=6.1 Hz, 3H).
ステップ10、(4S,4aR,6S,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン(20)の合成。
C112(16mg、29μmol)、ピリジン(24μL、0.30mmol)、および塩酸メトキシルアミン(24.5mg、0.29mmol)のエタノール(1mL)中の混合物を、50℃で15時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、その後、真空中で濃縮し;残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18(2)、15μm;移動相A:水中の0.05%トリフルオロ酢酸;移動相B:アセトニトリル中0.05%トリフルオロ酢酸;勾配:2%〜90%B)により精製した。生成物を含有するフラクションを貯留し、固体の炭酸水素ナトリウムで中和し、固体の塩化ナトリウムで飽和させ、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮し;残渣をアセトニトリルに溶かし、凍結乾燥させて、生成物を白色の固体として得た。収量:7.4mg、17μmol、59%。APCI m/z 442.3 [M+H]+. 1H NMR (500 MHz, CDCl3)
δ7.37 (br dd, J=8.6, 8.5 Hz, 1H), 6.84 (dd, J=11.9, 9.3
Hz, 1H), 4.59 (ddd, J=46.5, 9.5, 6.6 Hz, 1H), 4.35-4.49 (m, 1H), 4.04 (dd,
J=11.6, 1.8 Hz, 1H), 3.88-3.97 (m, 3H), 3.69-3.77 (m, 1H), 3.51-3.60 (m, 1H),
3.07-3.25 (m, 3H), 1.45-1.6 (m, 2H, 推定; 溶媒ピークにより一部不明確), 1.29 (d, J=6.2 Hz, 3H).
生物学的アッセイ
BACE1無細胞アッセイ:β−セクレターゼ(BACE)は、アルツハイマー病患者のアミロイド斑において見出されるアミロイドβペプチドの産生に関与する酵素の1つである。β−セクレターゼ酵素は非天然ペプチドを切断するため、このアッセイはβ−セクレターゼ酵素の阻害を測定する。
β−セクレターゼによって切断することができ、N−末端ビオチンを有し、かつCys残基におけるオレゴングリーンの共有結合によって蛍光性とされた合成APP基質を使用して、阻害性化合物の存在下または非存在下でβ−セクレターゼ活性をアッセイする。基質は、ビオチン−GLTNIKTEEISEISY^EVEFR−C[オレゴングリーン]KK−OHである。BACE1酵素は、可溶性BACEコンストラクト(BACE1δTM96His)をトランスフェクトされたCHO−K1細胞の条件培地からアフィニティー精製された材料である。化合物を、384ウェルブラックプレートにおいてBACE1酵素およびビオチン化蛍光性ペプチドと共に、100μMの最も高い濃度から半対数用量反応曲線においてインキュベートする(Thermo Scientific #4318)。30μLのアッセイ緩衝液(100mMの酢酸ナトリウム、pH4.5(酢酸によってpHとする)、および0.001%Tween−20)の反応容量中で、BACE1は0.1nMの最終濃度であり、ペプチド基質の最終濃度は150nMである。プレートを覆い、37℃で3時間インキュベートする。30μLのストレプトアビジン(1.5μM)(Pierce、#21125)を添加することによって反応を停止させる。室温にて10分のインキュベーション後に、プレートを、蛍光偏光についてPerkinElmer EnVision上で読み取る(Ex485nm/Em530nm)。β−セクレターゼ酵素の活性を、基質が酵素によって切断されたときに起こる蛍光偏光の変化によって検出する。化合物阻害剤の存在下でのインキュベーションは、合成APP基質のβ−セクレターゼ酵素的切断の特異的阻害を示す。
全細胞アッセイ(インビトロのsAPPbアッセイ):野生型ヒトAPP695を過剰発現するH4ヒト神経膠腫細胞を化合物で、最終濃度1%DMSOを有する細胞成長培地中で18時間処理する。sAPPβレベルを、TMB−ELISAまたはPierce SuperSignal ELISA Pico Chemiluminescent Substrate(Pierce 37069)のいずれかを使用して、キャプチャーAPP N末端抗体(Affinity BioReagents、OMA1−03132)、野生型sAPPβ特異的レポーターp192(Elan)、および三次抗ウサギHRP(GE Healthcare)を用いて測定する。
BACE2アッセイ:BACE2酵素は非天然ペプチドを切断するので、このアッセイでは、BACE2酵素の阻害を測定する。BACE2によって切断することができ、N−末端ビオチンを有し、かつCys残基におけるオレゴングリーンの共有結合によって蛍光性とされた合成基質を使用して、阻害性化合物の存在下で、または非存在下でBACE2活性をアッセイする。基質は、ビオチン−KEISEISYEVEFR−C(オレゴングリーン)−KK−OHである。BACE2酵素は、Enzo Life Sciences(Cat # BML−SE550)から入手可能である。化合物を、384ウェルブラックプレート(Thermo Scientific #4318)においてBACE2酵素およびビオチン化蛍光性ペプチドと共に、100μMの最も高い濃度から半対数用量反応曲線においてインキュベートする。30μLのアッセイ緩衝液(100mMの酢酸ナトリウム、pH4.5(酢酸によってpHとする)、および0.001%Tween−20)の反応容量中で、BACE2は2.5nMの最終濃度であり、ペプチド基質の最終濃度は150nMである。プレートを覆い、37℃で3時間インキュベートする。30μLのストレプトアビジン(1.5μM)(Pierce、#21125)を添加することによって、反応を停止させる。室温にて10分のインキュベート後に、プレートを、蛍光偏光についてPerkinElmer EnVision上で読み取る(Ex485nm/Em530nm)。β−セクレターゼ酵素の活性を、基質が酵素によって切断されたときに起こる蛍光偏光の変化によって検出する。化合物阻害剤の存在下でのインキュベーションは、合成基質のBACE2酵素的切断の特異的阻害を示す。
Figure 2016502978

Claims (23)

  1. 式Iの化合物
    Figure 2016502978
    [式中、
    は、水素またはメチルであり、前記メチルは、ハロゲンまたはメトキシから独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
    は、C1〜6アルキル、−(C(R−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R−(C6〜10アリール)、−(C(R−(5〜10員ヘテロアリール)、または−(C(R−ORであり、前記アルキル、シクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール部分は、ハロゲン、C1〜6アルキル、−CHF、−CHF、−CF、−CN、または−ORから独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
    は、−(C(R−(CN)または−(C(R−(NHR)であり、
    は、独立に、ハロゲン、C1〜6アルキル、またはC1〜6アルコキシから選択され、前記アルキルまたはアルコキシは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    は、出現する毎に独立に、水素またはC1〜3アルキルから選択され、前記アルキルは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよく、
    は、水素、C1〜6アルキル、または−(C(R−(C6〜10アリール)であり、前記アルキルおよびアリールは、ハロゲン、C1〜3アルキル、−CHF、−CHF、−CF、−CN、または−OHから独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
    は、出現する毎に、水素またはC1〜6アルキルであり、前記アルキルは、ハロゲンまたはC1〜6アルコキシから独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
    mは、出現する毎に独立に、0、1、または2であり、
    nは、出現する毎に独立に、1または2であり、
    tは、1または2であり、
    xは、0、1、2、または3である]、もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩。
  2. が−(C(R−(CN)であり、mが0または1であり、Rが出現する毎に、水素である、請求項1に記載の化合物もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  3. が−(C(R−(NHR)であり、nが1であり、Rが出現する毎に、水素である、請求項1に記載の化合物もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  4. mが0であり、Rが1〜3個のフルオロで置換されていてもよいC1〜6アルキルまたは−(C(R−ORであり、tは1であり、Rが出現する毎に、水素であり、Rが、1〜3個のフルオロで置換されていてもよいC1〜3アルキルまたは−(C(R−(C6〜10アリール)であり、前記アリールはハロゲン、C1〜6アルキル、−CHF、−CHF、−CF、−CN、または−OHから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  5. が−(C(R−(C6〜10アリール)であり、前記アリールが、ハロゲン、C1〜6アルキル、−CHF、−CHF、−CF、−CN、または−OHから独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよいフェニルであり、nが1であり、Rが出現する毎に、水素である、請求項4に記載の化合物もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  6. が−(C(R−(C3〜6シクロアルキル)または−(C(R−(5〜10員ヘテロアリール)であり、前記シクロアルキルまたはヘテロアリールは、ハロゲン、C1〜6アルキル、−CHF、−CHF、および−CFから独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、mが0であり、Rが出現する毎に、水素である、請求項1、2、または3のいずれか一項に記載の化合物もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  7. が、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、またはエトキシから独立に選択され、前記メチル、エチル、およびプロピル基が、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、xが0、1、または2である、請求項1から6のいずれか一項に記載の化合物もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  8. 式Iaの請求項1に記載の化合物
    Figure 2016502978
    [式中、
    は、水素またはメチルであり、前記メチルは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよく、
    は、C1〜6アルキル、−(C(R−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R−(5〜10員ヘテロアリール)、または−(C(R−ORであり、前記アルキル、シクロアルキル、またはヘテロアリール部分は、ハロゲン、C1〜6アルキル、−CHF、−CHF、−CF、−CN、または−OHから独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
    は、独立に、ハロゲン、C1〜6アルキル、またはC1〜6アルコキシであり、前記アルキルまたはアルコキシ部分は、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    は出現する毎に、水素またはC1〜3アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよく、
    は、水素、C1〜6アルキル、または−(C(R−(C6〜10アリール)であり、前記アルキルおよびアリールは、ハロゲン、C1〜3アルキル、−CHF、−CHF、−CF、−CN、または−OHから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
    mは、0、1、または2であり、
    nは、1または2であり、
    tは、1または2であり、
    xは、0、1、または2、または3である]、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  9. がフルオロ、クロロ、メチル、エチル、プロピル、メトキシ、およびエトキシから独立に選択され、前記メチル、エチル、およびプロピル基は、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、xは0、1、または2である、請求項8に記載の化合物もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  10. が、1〜3個のフルオロで置換されていてもよいメチルであり、Rがメトキシ、クロロ、またはフルオロから独立に選択され、xが0、1、または2である、請求項9に記載の化合物もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  11. が−(C(R−(5員ヘテロアリール)であり、Rが、独立に、メトキシ、クロロ、またはフルオロであり、mが0であり、xが0、1、または2である、請求項9に記載の化合物もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  12. が−(C(R−ORであり、
    が水素、メチル、または−(C(R−(C6〜10アリール)であり、Rのアリールは、ハロゲン、C1〜3アルキル、−CHF、−CHF、−CF、−CN、または−OHから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよいフェニルであり、
    が、独立に、メトキシ、クロロ、またはフルオロであり、
    xが、0、1、または2であり、
    nが、1であり、
    tが、1である、請求項9に記載の化合物もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  13. が−(C(R−(C3〜6シクロアルキル)であり、前記シクロアルキルはハロゲン、または1〜3個のフルオロで置換されていてもよいC1〜6アルキルから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
    が、独立に、メトキシ、クロロ、またはフルオロであり、
    mが、0または1であり、xが0、1、または2である、請求項9に記載の化合物もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  14. 式Ibの請求項1に記載の化合物
    Figure 2016502978
    [式中、
    は、水素またはメチルであり、前記メチルは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよく、
    は、C1〜6アルキル、−(C(R−(C3〜6シクロアルキル)、−(C(R−(5〜10員ヘテロアリール)、または−(C(R−ORであり、前記アルキル、シクロアルキル、またはヘテロアリール部分は、ハロゲン、C1〜6アルキル、−CHF、−CHF、−CF、−CN、または−OHから独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
    は、独立に、ハロゲン、C1〜6アルキル、またはC1〜6アルコキシであり、前記アルキルまたはアルコキシは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    は出現する毎に、水素またはC1〜3アルキルであり、前記アルキルは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよく、
    は、水素、C1〜6アルキル、または−(C(R−(C6〜10アリール)であり、前記アルキルおよびアリールは、ハロゲン、C1〜3アルキル、−CHF、−CHF、−CF、−CN、または−OHから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
    は出現する毎に、水素、または1〜3個のハロゲンで置換されていてもよいC1〜6アルキルであり、
    mは、0、1、または2であり、
    nは、1または2であり、
    tは、1または2であり、
    xは、0、1、2、または3である]、もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  15. が1〜3個のフルオロで置換されていてもよいエチルである、請求項14に記載の化合物もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  16. が1〜3個のフルオロで置換されていてもよいC1〜3アルキルであり、
    が、独立に、フルオロ、クロロ、またはメトキシであり、
    xが0、1、または2である、請求項15に記載の化合物もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  17. が水素またはフルオロメチルであり、
    がメチル、フルオロメチル、または1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルであり、
    が(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノメチルまたは(1−メトキシプロパン−2−イル)アミノメチルである、請求項1に記載の化合物もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  18. がフルオロであり、xが1または2である、請求項17に記載の化合物もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  19. (4aR,6R,8aS)−6−(フルオロメチル)−8a−(2−フルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    rel−(4aR,6R,8aS)−8a−(2−フルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4aR,6R,8aS)−8a−[2−フルオロ−5−({[(2R)−1−メトキシプロパン−2−イル]アミノ}メチル)フェニル]−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4S,4aR,6S,8aS)−4−(フルオロメチル)−8a−(2−フルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン;
    (4S,4aR,6S,8aS)−8a−(2,4−ジフルオロ−5−{[(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ]メチル}フェニル)−4−(フルオロメチル)−6−メチル−4,4a,5,6,8,8a−ヘキサヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−2−アミン
    からなる群から選択される、請求項18に記載の化合物もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  20. が水素またはメチルであり、
    がメチル、フルオロメチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、ベンジルオキシメチル、シクロプロピル、3−メチル−1,2−オキサゾール−5−イル、4−メチル−1,3−オキサゾール−2−イル、または1−メチル−1H−ピラゾール−4−イルであり、
    が−CNであり、
    が、独立に、フルオロ、クロロ、またはメトキシであり、
    xが0、1、または2である、請求項1に記載の化合物もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  21. 5−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロ−2−メトキシベンゾニトリル;
    5−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−[(ベンジルオキシ)メチル]−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−2,4−ジフルオロベンゾニトリル;
    5−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−(ヒドロキシメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−2,4−ジフルオロベンゾニトリル;
    5−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−(フルオロメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−2,4−ジフルオロベンゾニトリル;
    5−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−(メトキシメチル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−2,4−ジフルオロベンゾニトリル;
    3−[(4aR,6S,8aS)−2−アミノ−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−クロロベンゾニトリル;
    3−[(4aR,6S,8aS)−2−アミノ−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]ベンゾニトリル;
    3−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−(3−メチル−1,2−オキサゾール−5−イル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾニトリル;
    3−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−(4−メチル−1,3−オキサゾール−2−イル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾニトリル;
    3−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−(1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾニトリル;
    3−[(4aR,6R,8aS)−2−アミノ−6−シクロプロピル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾニトリル;
    3−[(4aR,6S,8aS)−2−アミノ−6−メチル−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾニトリル;および
    3−[(4R,4aR,6R,8aS)−2−アミノ−4−メチル−6−(3−メチル−1,2−オキサゾール−5−イル)−4,4a,5,6−テトラヒドロピラノ[3,4−d][1,3]チアジン−8a(8H)−イル]−4−フルオロベンゾニトリル
    からなる群から選択される、請求項20に記載の化合物もしくはその互変異生体または前記化合物もしくは互変異生体の薬学的に許容できる塩。
  22. 治療有効量の請求項1から21のいずれか一項に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩、および薬学的に許容できるビヒクル、賦形剤、または担体を含む医薬組成物。
  23. インスリン抵抗性、耐糖能障害、2型糖尿病、肥満、高血圧、糖尿病合併症、神経疾患、または精神医学的疾患の治療において使用するための、請求項1から21のいずれか一項に記載の化合物もしくはその互変異性体または前記化合物もしくは互変異性体の薬学的に許容できる塩。
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