本発明は、概して、管腔内デバイスの遠位端上に位置する撮像要素を保護する、短縮型遠位先端に関する。具体的には、本発明の短縮型遠位先端は、撮像要素を圧縮から保護し、これは、画像歪曲を低減させるために必要である。ある実施形態では、短縮型遠位先端は、側方視撮像平面と遠位先端の端部との間の空間を最小限にしながら、そのような保護を提供する。他の実施形態では、短縮型遠位先端は、管腔内デバイスの正面の画像が前方撮像平面の撮像範囲内に入ることを可能にしながら、そのような保護を提供する。加えて、短縮型遠位先端は、脈管構造内において、現在の前方視デバイスの鈍的端部より優れた操縦性を提供する、テーパ状端部を含む。その結果、本発明の短縮型遠位先端は、ユーザが、慢性完全閉塞および他の蛇行性生体構造と関連付けられた困難な角度を視認するのを補助する。
本発明の短縮型遠位先端は、任意の管腔内デバイスと併用されてもよい。好適な管腔内デバイスとして、カテーテル、ガイドワイヤ、プローブ等が挙げられる。ある実施形態では、本明細書に後述されるように、本発明の管腔内デバイスは、カテーテルである。カテーテルに適用される本発明の概念は、任意の他の管腔内デバイスにも適用されることができる。
ある側面によると、本発明の撮像カテーテルは、管腔内表面を撮像するために使用される。ある実施形態では、画像される管腔内表面は、身体管腔の表面である。限定ではないが、血管、リンパ系および神経系の脈管構造、小腸、大腸、胃、食道、結腸、膵管、胆管、肝管の管腔を含む、胃腸管の種々の構造、輸精管、子宮、および卵管を含む、生殖器官の管腔、尿細管、腎細管、尿管、および膀胱を含む、尿路の構造、ならびに頭頸部および洞、耳下腺、気管、気管支、および肺を含む、肺系の構造を含む、生物学的構造の種々の管腔が、撮像され得る。
本発明のカテーテルは、短縮型遠位先端または先端部材を提供することによって、背景の項で論じられる現在の管腔内撮像カテーテルの限界を克服する。短縮型先端部材は、カテーテルの遠位端上に位置する撮像要素を保護する。加えて、本発明の短縮型先端部材は、先端部材の端部と撮像要素の撮像平面との間の距離を短縮する。例えば、先端部材は、カテーテルの遠位シャフトに結合され、遠位シャフト上に位置する撮像要素と先端部材の端部との間の長さを短縮する。加えて、本発明の先端部材は、撮像要素に印加される圧縮および他の外力を低減させ、画質を増加させる。先端部材は、カテーテルまたは他の管腔内デバイスの本体の遠位端に結合するように設計される。
側方視撮像要素の場合、本発明の先端部材は、側方視画像平面とカテーテルの遠位先端との間の距離を短縮しながら、側方視撮像要素を保護する。これは、側方視撮像要素が、遠位端と実質的に同一平面にある管腔表面および他の物体を撮像することを可能にする。前方視撮像要素の場合、本発明の先端部材は、前方撮像平面の範囲内に嵌合するように定寸される。これは、撮像要素の保護を犠牲にせずに、前方視撮像要素が、先端部材の正面において、直接、物体を撮像することを可能にする。ある実施形態では、撮像要素は、前方視および側方視両方の画像を得てもよい。そのような実施形態では、本発明の短縮型先端部材は、有益には、側方視撮像平面と先端部材の端部との間に短距離をもたらし、前方視撮像要素が、先端部材の正面において、直接、物体を撮像することを可能にする。
図4A−Dは、ある実施形態による、本発明の先端部材のいくつかの異なる図を描写する。先端部材1は、第1の部分2と、第2の部分10とを含む。第1の部分2は、円筒形管状部材である。好ましくは、第1の部分2の近位端4は、カテーテル本体の遠位端と一致する外周を有する。これは、カテーテル本体の遠位端と先端部材1との間の平滑遷移を提供する。先端部材1の第2の部分10は、第1の部分2から遠位端6まで延在する。第2の部分10は、第1の部分2の外周から遠位端6の外周まで先端部材1をテーパ状にする。随意に、示されるように、先端部材1は、管腔8を画定し、それを通して、ガイドワイヤ、流体、および/または種々の他の治療用デバイスが、通過されてもよい。ある実施形態では、管腔8はまた、その近位開口部を通るカテーテル本体の延在遠位部分を受容するように構成される。このように、先端部材1は、カテーテル本体の遠位部分と重複継手を形成する。先端部材1の寸法は、管腔内デバイスおよび撮像要素のタイプに依存し得る。図4A−4Dはまた、先端部材1の好ましい実施形態のインチ単位の寸法を示す。ある実施形態では、近位端4から遠位端6までの遠位部分の全長は、2mmである。
ある実施形態では、近位端4から遠位端6までの先端部材1の長さは、撮像要素の前方撮像範囲の距離より短い。すなわち、先端部材1は、撮像要素と前方撮像平面との間の距離内に嵌合するように定寸される。図6は、撮像要素からその前方撮像平面までの距離と比較した先端部材1の長さを図示する。前方撮像平面は、カテーテルの軸に対して任意の角度で延在する。図6に示されるように、前方平面は、伸長カテーテル本体408の縦軸から角度Kで延在する。前方視超音波変換器アレイの場合、超音波変換器は、撮像要素から7mmの画像直径約6.9mmを生成することができる。
撮像要素とその前方撮像平面との間の距離は、使用される撮像要素およびその信号処理に依存する。例えば、前方撮像平面距離は、画像を形成するために十分な分解能(すなわち、前方撮像範囲)を伴って、撮像要素からある距離だけ離れて、撮像信号を撮像表面に送信し、撮像表面からエコーを受信する、撮像要素の能力に依存する。撮像要素の前方撮像範囲に基づいて、空間フィルタリングデバイスは、伝送された信号の遅延エコー応答を通してフィルタリングし、撮像平面のための標的距離に対するその伝搬距離および傾斜角度を判定する。例えば、空間フィルタリングデバイスは、撮像要素の撮像範囲内の標的距離を前方撮像平面の場所であるように設定することができる。その設定された標的距離を使用して、空間フィルタデバイスは、受信されたエコーをソートし、前方撮像平面の場所に画像を形成する。言い換えると、前方撮像平面と撮像要素との間の距離は、撮像要素の画像分解能範囲内にある空間フィルタリングデバイスによって判定される標的距離である。典型的には、前方撮像平面と撮像要素との間の距離は、約4〜7mmである。その距離内に嵌合するように定寸される好適な先端部材長さは、例えば、2mmである。前方視撮像要素のための空間フィルタリングまたはビーム形成器幾何学形状は、図13に例示される。
本発明の先端部材1は、任意の好適な材料から形成されることができる。好ましくは、先端部材1は、例えば、血管内超音波法撮像要素と併用するための音響透過性材料から形成され、例えば、光コヒーレンス断層撮影撮像要素と併用するための光学透過性材料から形成される。音響透過性材料として、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリエーテルブロックアミド、ポリアミド、ポリスチレン、ポリイミド、連続気泡型ポリウレタンエーテルまたはエステル発泡体、および任意の他の音響透過性ポリマーまたは材料が挙げられる。光学透過性材料として、例えば、テレフタル酸ポリエチレン、およびPETG(グリコール修飾テレフタル酸ポリエチレン)、ポリ塩化ビニル、アクリルおよびポリカーボネート、および任意の他の光学透過性ポリマーまたは材料が挙げられる。
ある実施形態では、先端部材は、射出成形を介して製造される。ポリウレタン等の液体ポリマーが、型穴の中に挿入されてもよい。型の穴は、所望の先端構成に機械加工されるべきである。いったんポリマーが硬化すると、形成された先端部材は、型から除去され、次いで、管腔内デバイスの遠位シャフトに取着されることができる。先端部材は、遠位カテーテルシャフトに熱成形または接着取着されることができる。別の側面では、先端部材は、直接、カテーテルの遠位シャフト上に成形される。本実施形態では、型穴の一部は、カテーテル本体の遠位端上に嵌合し、遠位端から遠位に延在する型穴の一部は、所望の先端構成に成形される。カテーテル本体の遠位端が、穴内の定位置に留置されると、ポリウレタン等のポリマーが、熱および圧力下、穴の中に注入され、材料は、カテーテルの遠位端に融合する。本製造技法は、統合されたシャフト−軟質先端製品をもたらす。
本発明の先端部材は、利用可能な任意のカテーテルまたはガイドワイヤ、好ましくは、撮像カテーテルまたはガイドワイヤと併用されてもよい。
カテーテル本体は、典型的には、従来の押出成形技法によって加工される、有機ポリマーから成るであろう。典型的には、カテーテルの本体は、近位シャフトと、近位シャフトに結合される遠位シャフトとから形成される。近位シャフトは、多くの場合、遠位シャフトより剛性であって、その結果、カテーテル本体は、可変可撓性を有する。代替として、カテーテルの本体は、1つのシャフトから形成されてもよい。前述のように、本発明の先端部材は、カテーテル本体の遠位端に結合するように設計される。ある実施形態では、本発明の先端部材は、遠位シャフトの遠位端に結合する。
カテーテル本体のための好適なポリマーとして、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、シリコーンゴム、天然ゴム、および同等物が挙げられる。随意に、カテーテル本体は、回転強度、柱強度、靭性、押動能力、および同等物を増加させるために、編組、螺旋ワイヤ、コイル、軸方向フィラメント、または同等物を用いて補強されてもよい。好適なカテーテル本体は、押出成形によって形成されてもよく、所望に応じて、1つ以上のチャネルが提供される。カテーテル直径は、従来の技法を使用して、熱膨張および収縮によって修正されることができる。結果として生じるカテーテルは、したがって、従来の技法によって、血管系、多くの場合、冠状動脈への導入のために好適であろう。好ましくは、カテーテル本体の少なくとも一部は、可撓性である。
ある実施形態によると、カテーテルは、カテーテル本体の遠位端上に位置する管腔内撮像要素を含む。典型的には、撮像要素は、撮像アセンブリの構成要素である。光音響撮像装置、血管内超音波法(IVUS)、または光コヒーレンス断層撮影(OCT)等の任意の撮像アセンブリが、本発明のデバイスおよび方法と併用されてもよい。撮像要素は、撮像データを形成する撮像表面へ信号を送信し、そこから信号を受信するために使用される。
典型的には、管腔内撮像要素は、直接、撮像要素と平行する脈管の断面を撮像する。これらの撮像要素は、管腔内デバイスの縦軸に垂直であって、撮像要素を通して通過する平面にB−モード画像を作成する、「側方視」デバイスとして知られている。B−モード側方視画像の撮像平面は、図1に示される。側方視断面撮像の場合、本発明の短縮型遠位先端は、短縮型先端が、撮像要素の保護を犠牲にせずに、断面撮像平面とカテーテルの遠位先端との間の距離を有意に低減させるため、有利である。その結果、オペレータは、妨害物にすぐ隣接して、困難な蛇行性角度において、および分岐点において、側方視撮像要素を用いて画像を得ることができる。側方視血管内超音波法アセンブリの実施例は、例えば、米国特許第4,794,931号、第5,000,185号、第5,243,988号、第5,353,798号、および第5,375,602号に説明されている。側方視光コヒーレンス断層撮影アセンブリの実施例は、例えば、米国特許第7,929,148号、第7,577,471号、および第6,546,272号に説明されている。
加えて、また、撮像要素の正面にある距離を空けて物体を撮像する、「前方視」撮像要素も存在する。例えば、図2に図示されるように、C−モード画像平面を作成する、デバイスが存在する。C−モード画像平面は、管腔内デバイスの軸に垂直であって、撮像要素の正面において離間される。撮像信号は、撮像要素の軸から任意の角度で伝送され、断面撮像要素の正面の断面を撮像する。他の前方視デバイスは、撮像要素から前方方向に、かつカテーテルの軸と平行に延在する平面にB−モード画像を作成する。図3は、B−モード前方撮像平面を例示する。図13は、ビーム形成器幾何学形状ならびに前方C−モードおよび前方B−モード撮像要素の撮像平面を示す。
図2および3に示される前方視デバイスは、直接、カテーテルの伸長本体の遠位端に、またはそれと同一平面に位置する、撮像要素を含む。加えて、本タイプのデバイスは、遠位先端を含まない。遠位先端の代わりに、伸長シャフトは、鈍的に終端し、プラスチックまたは接着フィルムが、遠位端にわたって留置され、デバイスの完全遠位端を形成する。これは、カテーテルデバイスの正面の撮像される物体が、撮像要素の前方撮像範囲内に入ることを可能にするように行われる。例えば、先行技術の伸長遠位先端は、典型的には、1.5cm以上であって、前方撮像範囲は、典型的には、1cm未満である。したがって、現在の遠位先端は、遠位先端の正面の物体を撮像要素の前方撮像範囲に入らせず、したがって、管腔内デバイスの撮像近接性を損なわせるであろう。
前方視超音波アセンブリの実施例は、米国特許第7,736,317号、第6,780,157号、および第6,457,365号、およびYao Wang, Douglas N. Stephens,およびMatthew O’Donnellie,“Optimizing the Beam Pattern of a Forward−Viewing Ring−Annular Ultrasoun Array for Intravascular Imaging”,Transactions on Ultrasonics, Rerroelectrics,およびFrequency Control,vol.49,no.12,December 2002(2002年12月)に説明されている。前方視光コヒーレンス断層撮影アセンブリの実施例は、米国特許公開第2010/0220334号、Fleming C. P., Wang H., Quan, K.J.,およびRollins A. M.,“Real−time monitoring of cardiac radio−frequency ablation lesion formation using an optical coherence tomography forward−imaging catheter.,”J. Biomed. Opt.15,(3),030516−030513((2010))、およびWang H, Kang W, Carrigan T, et al;In vivo intracardiac optical coherence tomography imaging through percutaneous access:toward image−guided radio−frequency ablation. J. Biomed. Opt.0001;16(11):110505−110505−3.doi:10.1117/1.3656966に説明されている。
ある側面では、撮像アセンブリは、側方視および前方視両方の能力を含む。これらの撮像アセンブリは、撮像アセンブリが、前方視撮像信号と側方視撮像信号とを隔離することを可能にする、異なる周波数を利用する。例えば、撮像アセンブリは、側方視撮像ポートが、主に、側方視用周波数に敏感であって、前方視撮像ポートが、主に、前方視用周波数に敏感であるように設計される。本タイプの撮像要素の実施例は、米国特許第7,736,317号、第6,780,157号、および第6,457,365号に説明されている。
本発明の先端部材と併用するための例示的撮像カテーテルは、以下に説明される。
ここで図5を参照すると、図5は、本発明の先端部材と併用するためのカテーテル400を描写する。本カテーテルは、内側管腔17を画定し、それを通して、ガイドワイヤ406、流体、および/または種々の治療用デバイスあるいは他の器具が、通過されることができる、伸長可撓性本体402を有する。随意に、伸長可撓性本体402は、軸方向に延在する結合部材15を含む。結合部材15もまた、内側管腔17を画定する。結合部材15は、先端部材1の管腔8内に嵌合し、重複継手を形成するように構成される。接着剤が、使用され、重複継手を強化することができる。他の実施形態では、伸長可撓性本体402は、結合部材を含まない。代わりに、先端部材1は、先端部材1が、変換器裏打ち材料422および変換器アレイの端部部分420に対して同一平面となるように、直接、伸長本体402の遠位端と結合する。超音波撮像変換器アセンブリ408は、カテーテルの遠位端410に提供され、コネクタ424が、カテーテルの近位端に位置する。本変換器408は、好ましくは、超音波エネルギーを伝送および受信するために、カテーテルの縦軸414を中心として中心付けられる円筒形アレイにおいて配列される、複数の変換器要素412を備える。
変換器要素412は、図示される実施形態では、管の形態に圧延されたフレキシブル回路材料から成る、円筒形基板416の内壁上に搭載される。変換器要素412の端部部分420は、変換器アセンブリの遠位部分に示される。適切な音響特性を伴う変換器裏打ち材料422は、変換器要素412を囲繞する。先端部材1は、伸長可撓性本体402の遠位端において、変換器アセンブリに取着される。これは、変換器要素の端部を隔離および保護する。好ましくは、先端部材1は、アレイの端部からの超音波伝送を向上させるように作用する、音響透過性材料から形成される。
図7では、半分に切断され、両側を示す、変換器アセンブリ408の断面図が示される。変換器要素とインターフェースをとるための集積回路502は、基板416上に搭載され、回路502と変換器要素との間の相互接続は、基板の表面上にあって、その中に埋め込まれた電気伝導性トレース508および522によって行われる。伝導性トレース508は、「ホット」導体を提供し、IC502を変換器412に相互接続する。伝導性トレース522は、IC502と変換器412との間に接地導体を提供する。相互接続ビア516、518および524は、伝導性トレース508、510とIC502と変換器要素512との間に電気接続を提供する。
変換器領域は、金属マーカー管504と、プラスチック部材506と、先端部材1とを備える、中心コアを有する。プラスチック部材506は、管腔に対する裏張り506である。先端部材1は、カテーテル400の端部を形成し、カテーテルおよび変換器アレイ412の端部を保護するように作用する。加えて、先端部材1は、アレイの端部からの超音波伝送のための一種の音響結合強化材として作用する。カテーテルの中心コアと周辺に配列されるアレイ要素との間には、音響吸収材料422が存在する。コアは、その遠位端における環状端壁と、カテーテル内の管腔と整合される、軸方向に延在する開口部とを伴う、円筒形本体を有する。金属504または他の好適な放射線不透過性材料のスリーブが、カテーテルの先端を身体内に位置させる際に使用するために、コアを中心として同軸方向に配置される。
変換器要素412はそれぞれ、PZTまたは他の好適な圧電材料の伸長本体を備える。要素は、円筒形基板上に、カテーテルの軸と平行に、縦方向に延在する。各要素は、その遠位端に略平坦表面を伴う、長方形断面を有する。変換器要素は、強調されるように、その全長に沿って一方向に圧電的に分極される。略三角形断面の横方向に延在する切り欠き520が、変換器要素のそれぞれに形成される。切り欠きは、変換器要素の内側表面を通して開放し、外側表面の略全体を通して延在する。好ましくは、切り欠き520は、遠位側の垂直側壁と、近位側の傾斜側壁とを有する。垂直壁は、カテーテルの縦軸に垂直であって、傾斜壁は、軸に対して約60度の角度で傾斜される。全アレイ変換器要素内に存在する、切り欠きは、安定非伝導性材料526で充填されることができる。切り欠き520を充填するために使用され得る、材料の実施例は、低音響インピーダンスを有する非伝導性エポキシである。好ましい材料ではないが、低音響インピーダンスを有する伝導性材料もまた、切り欠き520を充填するために使用されてもよい。伝導性材料が、切り欠き充填材として使用される場合、非伝導性材料が利用される場合に要求されるように、変換器要素の両部分を相互接続するために、上部部分を金属被覆させる必要性を回避し得る。伝導性材料は、変換器要素によって発生される電場に影響を及ぼすことを前提とすると、好ましい切り欠き充填材ではない。
好ましい実施形態では、変換器アレイは、10メガヘルツ(MHz)超音波伝送および受信のための前方視仰角開口514と、20MHz超音波伝送および受信のための側方視仰角開口512とを提供する。他の周波数組み合わせも、特定の設計要件に応じて、使用されることができる。変換器要素の内側および外側表面は、金属被覆され、電極528、530を形成する。二次金属被覆が、絶縁切り欠き面積520にわたって形成され、その近位端と遠位端との間の電極530の連続電気接続を生成する。外側電極は、接地電極530としての役割を果たし、金属ビア518によって、基板内に埋め込まれるトレース522に接続される。内側電極528は、切り欠き520の壁に沿って延在し、要素の近位端の周囲に巻着し、直接、基板の表面上のトレース508に接続される。一実施形態では、変換器金属被覆は、クロムの層にわたる金の層から成り、クロムは、金のための接着層としての役割を果たす。当業者は、他の金属被覆材料も利用されることができることを認識するであろう。
変換器アレイは、図10に示されるように、圧電材料412の分極された金属被覆ブロックを基板がその展開または平坦状態にあるフレキシブル回路基板416に電気的および機械的に接合することによって製造される。変換器ブロックは、圧電的に分極された状態として存在し、厚さ軸分極が、材料のブロック全体を通して、分布が略均一であって、同一の軸内にある。切り欠き520が、次いで、例えば、ダイシングソーを用いてそれを切断することによって、圧電ブロック全体にわたって形成される。個々の切り欠き520はそれぞれ、プラスチック等の材料526で充填され、金属被覆804が、切り欠きの上部に適用され、金属被覆806と連続変換器内側電極を形成する。ブロックは、次いで、長さ方向に切断され、電気的におよび機械的の両方で、相互から隔離される、個々の要素を形成し、切り口808が、要素間に形成される。ケーブルワイヤ取着端子802は、基板上に提供され、外部超音波システムに電気的に接続されたマイクロケーブルが、変換器を制御するために、変換器アセンブリと接続することを可能にする。
集積回路502は、基板416上に据え付けられ、基板は、次いで、その円筒形形状に圧延され、円筒形の内側に変換器要素を伴う。放射線不透過性材料のスリーブが、コア上に搭載され、コアは、円筒形内に位置付けられ、音響吸収材料が、コアと変換器要素との間の体積の中に導入される。放射線不透過性マーカーは、特定の用途に要求されない場合、省略されることができる。
変換器要素412は、優先的に、厚さ拡張(TE)モード(k33動作)または長さ拡張(LE)モード(k31動作)のいずれかにおいて、超音波エネルギーを伝送および受信するように動作されることができる。TEモードのための励起の周波数は、半径方向における変換器要素の厚さによって判定され、LEモードのための周波数は、遠位端表面614と切り欠き520の垂直壁610との間の本体の長さによって判定される。厚さTEモードは、圧電材料内のその半波長が、要素の厚さと等しい周波数で共振する。そして、LEモードは、圧電材料内のその半波長が、遠位端と切り欠きとの間の距離と等しい周波数で共振する。各変換器要素は、個々に、いずれかのモードにおいて、超音波エネルギーを伝送および受信可能であって、所望のモード(すなわち、「側方」または「前方」)の選択は、a)電子的に選択された着目周波数帯、b)2つのモード間のエコービームパターンを空間的に隔離する、変換器設計、およびc)合成開口ビーム形成技法を使用して再構築するための特定の所望の画像平面のための画像平面固有ビーム形成加重および遅延(「側方」ビームパターンと「前方」ビームパターンとの間のエコータイミング非干渉性が、モード隔離を維持するのに役立つであろう)に依存する。
図8では、変換器要素412の例証が示され、発生された電場を示す。1つの現在好ましい実施形態では、音響断絶を形成する切り欠き520と、変換器要素の第1の部分とも称される、各変換器要素の遠位端との間の距離604は、要素の厚さ608の約2倍と等しくなるように作製され、LEモードのための共振周波数の約2倍である、TEモードのための共振周波数をもたらす。2つのモード間の良好なモード分散を保証するために、TE周波数は、LE周波数の少なくとも1.5倍、好ましくは、少なくとも2倍であるべきである。切り欠きの遠位側の急峻壁610または鋭的切断は、圧電材料内の音響伝送経路に急な端部を提供し、LE動作周波数における半波共振状態を促進する。
切り欠き520と要素の近位端612との間の変換器要素区画または第2の部分606もまた、LEモードで共振可能であるが、本区画長の慎重な選択を通した設計は、本共振周波数(および、その高調波)を合理的モデル分散特性を生成するために十分に低(または、高)周波数にするように行われることができる。アレイの「端部」への本区画のためのLEモード音響結合はまた、非常に不良であって、その望ましくない応答の減衰を補助するであろう。本区画は、それにもかかわらず、TEモード励起に確実に寄与し、「側方視」開口を圧電アクティブ要素の全長として画定する。アレイ内の任意の要素はまた、超音波アセンブリに接続される超音波システムによって、TEまたはLE動作モードのいずれかにおいて、選択的に、超音波エネルギーの受信器として使用されることができる。
図9では、IC502と個々の変換器要素412との間を相互接続するために使用される、代替相互接続技法が示される。本実施形態では、金属エポキシ702等のはんだまたは他の伝導性材料が、接地トレース510と変換器要素の接地電極を接続するために使用される。接地と「ホット」電極との間の絶縁分離層708は、変換器要素412の近位端に位置する。「ホット」伝導性トレースまたはランナ508を変換器要素上のその対応する電極に接続するために、エポキシ絶縁704が、使用される。エポキシ絶縁の上部は、次いで、変換器ブロックの離散要素へのダイシングに先立って、トレースまたはランナ508をその対応する電極に電気的に相互接続するために、金属被覆される706。
(複数の撮像モード:動作原理の説明)
圧電変換器は、適切に励起されると、電気エネルギーから機械的エネルギー、同様に、機械的エネルギーから電気エネルギーの変換を行うであろう。これらの変換の有効性は、全体として得られる変換器アセンブリの基本変換効率に大きく依存する。変換器は、3次元電気機械デバイスであるが、それ故、1つまたはいくつかのモードの優位性を伴って、全ての可能性として考えられる共振モードにおいて、常時、ある程度の電気機械結合が可能である。概して、撮像変換器設計は、電気機械結合の単一優位モードを生成し、全ての他の結合モードを「スプリアス」として抑制することを模索する。電気機械結合の単一優位モードを伴う変換器設計を遂行するために使用される一般的方法は、通常、変換器外の媒体への単一有効機械結合「ポート」の生成に基づく。単一ポートは、変換器動作の最も効率的共振モードがその機械的結合ポートに面するように変換器を搭載することによって生成され、全ての他のモードは、変換器寸法制御および減衰材料によって達成される機械的分散により抑制される。
本発明の設計では、変換器設計は、変換器が、2つの主要電気機械結合モードにおいて効果的であり得、各モードが、異なる動作周波数、音響「ポート」、および電気機械結合効率を使用するという事実を利用する。1つのポートは、図1に示されるような断面図画像において使用される「側方視」ポートである。他のポートは、アレイの「端部」または「前方視」ポートである。
本発明は、2つの電気機械結合モード(すなわち、「側方」512および「前方」514)が、一方のモードを他から排他的であるように選定するために必要とされる任意の機械的切替を伴わずに、常時、アクティブであることを可能にする。本発明の設計はまた、「側方視」平面(図1参照)内の任意の画像標的のエコーが、「前方視」平面(図2および3参照)内の標的再構築に干渉せず、かつ相反的に、「前方視」からの画像標的が、「側方視」平面内の標的再構築に干渉しないことを保証する。本発明によると、以下に列挙される設計方法は、2つの動作モード間に十分な隔離を維持するために使用される。
A).2つのモードの共振および空間隔離
「側方視」ポートは、好ましい実施形態によると、「前方視」ポートの周波数の約2倍に設計される。変換器寸法設計は、低周波数信号に対する「高周波数および側方視」変換器ポート感度、同様に、高周波数信号に対する「低周波数および前方視」変換器ポート感度が、非常に低くなるようにされる。
加えて、2つのモード512および514の伝送および受信音響「ビーム」の方向は、相互に対して略直角であって、本特徴は、画像標的識別に対して付加的隔離をもたらす。また、2つの動作モード間の隔離をさらに助長し、同様に、疎アレイエコー収集方法を最適化するための手段として、「前方」ビーム再構築におけるエコー収集プロセスは、円形アレイ環内に好ましくは、10個以上の要素の伝送および受信変換器要素の意図的物理的分離を使用する。本物理的分離は、「高周波数側方視」ポートからの「スプリアス」伝送エコーが、そのより低い動作周波数において「前方専用」エコーを聴取する受信要素を汚染しないように補助する。
B).2つのモードの電気周波数帯隔離
前述のように、2つの動作モードは、約2倍異なる中心周波数で動作する。本設計特徴は、カテーテルから受信されたエコー信号を処理するホストシステム内の帯域通過フィルタの使用を通して、2つのモード間の付加的隔離を可能にする。加えて、2つのモードのうちの一方または両方が、低分画帯域幅設計(すなわち、<30%)で動作される場合、帯域通過フィルタは、超高モード隔離の維持においてさらに効果的となるであろう。
C).合成開口再構築を通したビーム形成隔離
合成開口ビーム再構築は、全画像モードのために使用される。ビーム形成プロセスは、優先的に、特定の画像平面内でコヒーレントに撮像された画像標的のみに焦点を当てるであろう。したがって、画像再構築が、例えば、「側方視」平面内の画像を形成している場合、「前方視」平面からのエコーを汚染し得る標的は、概して、インコヒーレントであって、背景雑音の一種として抑制されるであろう。相反性もまた、該当する。すなわち、「側方視」エコー汚染物は、概して、「前方視」撮像においてインコヒーレントであって、合成開口再構築のプロセスを通して抑制されるであろう。
柔軟性のあるデジタル画像再構築システムが、需要に応じて、複数の画像平面の生成のために要求される。複数の画像平面を組み立てる好ましい方法は、合成開口再構築アプローチを利用する。図1に示される「側方視」画像は、例えば、64個の総変換器要素円形アレイにおける14個の連続変換器要素と同程度の大きさのサンプリング式変換器要素開口を使用して再構築されることができる。開口再構築のための伝送−受信エコー収集は、円形アレイの周囲で継続的にシフトされ、特定の開口再構築において使用される全伝送−受信クロス積項をサンプリングすることができる。任意の14−要素開口内には、画像を合成して構築するために使用される、105個の独立伝送−受信エコークロス積が存在し得る。
図2および3に示される「前方視」画像は、円形アレイの環状端上に配列される選択された変換器要素から成る、サンプリング式開口を使用して再構築されることができる。前述の64個の変換器要素実施例の場合、全要素が、完全データセット捕捉に寄与し(これは、64×32個の独立伝送−受信要素クロス積から成るであろう)、C−モードまたはB−モードのいずれかにおける「前方視」画像を形成し得る。完全データセットアプローチの代替として、減少数の独立伝送−受信要素クロス積が、画像を適正に編成するために使用される。開口再構築のための伝送−受信エコー収集は、円形アレイの周囲で継続的にシフトされ、特定の開口再構築において使用される全伝送−受信要素クロス積をサンプリングすることができる。
特殊信号処理が、特に、低効率変換器結合係数(k31)を使用し、同様に、合成開口撮像の「側方視」モードでは被られない付加的回折損失を経験し得る、「前方視」撮像モードにおいて有利であり得る。実施例として、「前方視」C−モード画像平面を形成する際、低雑音帯域幅が、多数の伝送パルスおよび狭帯域通過エコーフィルタを処理システム内で使用することによって達成されることができる。加えて、または好ましい代替として、相関処理の使用に由来する整合フィルタ実装は、エコー信号対雑音比を改善するために使用されてもよい。
(標準的断面B−モード動作)
カテーテル撮像デバイスの本断面B−モード動作の利点は、カテーテルから半径方向寸法においてかなりの深度で、かつ高画像分解能において画像を確認するその能力である。本視野深度は、カテーテルのユーザが、「前方視」動作モードへの電子的切替に先立って、デバイスを正確に位置付けるのを補助するのに役立ち得る。カテーテルの長軸と略平行な経路内で高速に移動する画像標的が、本モードでは、検出され、着色領域として表示されることができる。本情報はカテーテルの「前方視」動作モードからの可動標的情報を比較および確認し、撮像ツールの有用性を向上させるために使用されることができる。
(1.変換器動作)
本「一次」モードにおける変換器は、結合効率を記述するk33電気機械結合係数を利用する、厚さ拡張(TE)共振で動作する。本「厚さ共振」は、変換器の分極方向と、また、感知または印加される電場とも整合する、変換器寸法内の(変換器裏打ち編成の音響インピーダンスに応じて)4分の1波または半波共振を指す。本TEモードは、典型的には、超音波音響伝送エコーを発生させるための電場励起に従って、または、受信モードでは、電場を変換器内に発生させるための音響励起に従ってのいずれかで、変換器短寸法内に発生する高周波数厚さ共振を利用する。
(アレイステッピング:)
TEモードは、断面B−モード画像を生成するために使用される。本断面画像は、変換器要素の長軸に直交する平面内におけるアレイ要素を通して切断する。アレイ周囲のシーケンス変換器要素サンプリングから生成されるエコー情報は、アレイの周囲の種々のサイズの合成導出開口を可能にする。任意の合成導出開口の生成のために、アレイ内の変換器要素の連続群が、連続して、全エコー−独立伝送−受信要素対を開口から完全にサンプリングするように使用される。開口を完全にサンプリングするための要素の本シーケンス化は、通常、開口内の1つ以上の連続的要素からのエコー情報の伝送と、同一のまたは他の要素に関するエコー情報の受信を伴い、全エコー独立伝送−受信対が収集されるまで行われる。
(切り欠きの効果:)
アレイの中央に音響断絶を形成する、小切り欠き(520)は、その要素のためのTEモード伝送または受信ビームパターンに、わずかではあるが微々たる効果を有するであろう。小切り欠きは、TEモード共振のための非アクティブ領域であって、したがって、要素毎の超近接場ビームパターンにおける「孔」に寄与するであろう。しかしながら、主ローブ有効ビーム幅および振幅等の重要なビーム特性は、実質的に、影響されず、変換器仰角側ローブにおけるわずかな上昇以外、合理的ビーム特性は、変換器要素の全長が均一にアクティブである場合、保存されるであろう。
(モード分散:)
TEモード変換器動作は、他の共振モードと同時に存在するであろう。しかしながら、モード毎の電気機械エネルギー結合の効率は、主に、これらの要因、すなわち、a)所与の共振ノードのためのエネルギー変換効率を記述するk係数、b)所望の照射媒体への音響結合経路、およびc)その特定のモードのための変換器共振と一致するエコー伝送−受信信号帯域幅に依存する。したがって、「側方視」画像の生成の場合、変換器設計は、TE共振のためだけに、前述の係数を最適化するために生成される一方、変換器内の他の共振モードは、エネルギー結合係数を最小限にすることによって、望ましくない共振を抑制する設計を通して無視されるべきである。
望ましくない結合の本周波数分散を通して、B−モード画像平面を生成するために必要な「側方視」変換器ポートに伝送され、そこから受信された所望のエコーは、任意の特定の要素内で、TE共振モードを通して最も効率的に結合されるであろう。したがって、前述の項で記載された他のモード隔離理由とともに、所望のエコーのための高効率TEモード結合と、望ましくない共振およびエコーの周波数分散とを特徴する、提案される変換器設計は、B−モード断面画像平面の生成において使用される、それらの所望の平面内エコー専用の高品質TEエコーエネルギー変換のための手段を構成する。
(2.標準的断面B−モード撮像のためのシステム動作)
図11に示されるホスト超音波処理システムは、超音波アレイ408要素選択およびステッピングプロセスを制御し、それによって、単一要素412または複数の要素が、伝送し、同一または他の要素が、戻りエコー情報を受信するであろう。所与の開口に寄与する、アレイ内の要素は、ビーム形成和内で必要とされる全ての必須のクロス積伝送−受信項が得られるように、連続してサンプリングされるであろう。
ホスト処理システムまたはコンピュータ914および再構築コントローラ918は、広帯域パルサ/受信機902に提供される伝送パルスタイミングと、エコーパルス圧縮を行うために、制御ライン916を介した任意の整合フィルタ910の使用とを制御するであろう。システム内のエコー帯域通過フィルタ(BPF)処理経路は、制御信号906を使用して選択され、10MHz904または20MHz936の中心周波数BPF経路のいずれかを選択する。増幅および処理されたアナログエコー情報は、ADC908とエコー信号のダイナミックレンジを保存するために十分なビットを併用してデジタル化され、信号912を介して、ビーム形成器処理区分にパスされる。再構築コントローラ918の制御下のビーム形成器区分は、着目開口内に存在する全伝送−受信要素対からの記憶されたエコーデータを使用する。要素エコーサンプリングが、円形アレイの周囲で連続して継続するため、全要素群開口は、周知の合成開口再構築技法を使用して「再構築」され、ビーム形成器メモリアレイ922、デバイス924および累計ユニット926を使用して、カテーテル表面から半径方向に発する、加重および累計されたエコーデータのビーム形成ベクトルを形成する。メモリ制御信号920は、どのメモリアレイが着信データを記憶するかを選択する、スイッチバンク924を制御する。
ベクトルエコーデータは、ベクトルプロセッサ928を使用して、エコーデータのエンベロープ検出およびRF搬送波の拒否を通して処理される。最後に、ディスプレイ932を使用するビデオ表示のために走査コンバータ930を使用して、座標変換のプロセスが行われ、エコーデータの半径方向ベクトルラインをラスタ走査データにマップする。
ホスト制御を通した本処理システムはまた、変換器ビームの仰角長を通して血液細胞を追跡することによって、血液速度検出を遂行してもよい。追跡方式は、要素エコーサンプリングシーケンスの修正およびホスト処理システムのビーム形成器区分の使用を伴う。血液速度情報は、ビデオディスプレイ上にカラーとして表示されてもよい。本血液速度カラー情報は、画像ディスプレイ上に重畳され、ユーザが、同時に、解剖学的情報および血液移動情報を確認することを可能にする。
(前方視断面C−モード動作)
カテーテル撮像デバイスの本「前方視」動作の利点は、可能性として、カテーテルが、そうでなければ物理的に横断し得ない、カテーテルの正面の物体の画像を確認するためのその能力である。「前方」C−モード平面は、標準的B−モード断面図に類似する断面図を作成し、したがって、比較可能画像解釈をユーザにもたらすことができ、同様に、本前方画像平面は、ユーザが、そうでなければカテーテル自体によって標準的断面図内で曖昧化される画像の中心における画像表面の存在を確認することができるため、より有用となる。本前方ビューはまた、カテーテルデバイスの長軸と略平行に移動する標的からのドップラーエコー信号の検出およびカラー画像表示のために、理想的音響ビーム位置付けを可能にする。
(1.変換器動作)
本「二次」モードにおける変換器は、結合効率を記述するk31電気機械結合係数を利用する、長さ拡張(LE)共振で動作する。本動作モードでは、変換器要素の分極方向ならびに変換器内の感知および印加電場は、整合するが、音響共振は、電場および分極方向に対して90度にある。本「長さ共振」は、基本的に、変換器の分極方向に対して90度にある、変換器要素の長さ寸法における半波共振を指す。要素長が、通常、厚さ寸法よりはるかに長いため、典型的には、共振周波数がTEモードよりはるかに低い、LE共振モードは、常時、典型的変換器アレイ要素内にある程度存在するが、通常、周波数分散設計を通して抑制される。
本発明の好ましい実施形態は、変換器要素内に急な物理的断絶(切り欠き520)を利用し、好ましい実施形態の場合、TEモード共振の周波数の約2分の1における、半波LE共振が、所望の周波数において現れることを可能にする。本発明の一意の特徴は、2つの共振モードが、合理的に高効率で動作することを可能にする一方、所望のモード(すなわち、「側方」または「前方」)の「選択」が、a)電子的に選択された周波数着目帯、b)2つのモード間でエコービームパターンを空間的に隔離する変換器設計、およびc)合成開口ビーム形成技法を使用して再構築するための特定の所望の画像平面に対する画像平面固有ビーム形成加重および遅延(「側方」ビームパターンと「前方」ビームパターンとの間のエコータイミングインコヒーレンスは、モード隔離を維持するのに役立つであろう)の関数である、機械的に固定された変換器設計である。
前述のように、変換器設計における共振モードは、結合の利点をもたらす、少なくとも3つの基本要因、すなわち、a)所与の共振ノードのためのエネルギー変換効率を記述するk係数(この場合、k31電気機械結合係数)、b)所望の照射媒体への音響結合経路、およびc)その特定のモードのための変換器共振に一致するエコー伝送−受信信号帯域幅が、最適化される場合、電気機械エネルギー結合が効率的となり得る。本発明は、LE共振モードのためのこれらの係数の合理的最適化を可能にするが、LEモード結合効率は、TEモード結合より低い。LEモード効率を記述するために使用されるk31結合係数は、典型的には、TEモード効率を記述するk33結合係数の2分の1である。
変換器要素内の急な音響断絶は、アレイのアセンブリ内のあるステップにおいて生成される。変換器材料が、依然として、ブロック形態にある間、変換器ブロックとフレキシブル回路との間の機械的接合および電気接続を生成するためのフレキシブル回路への変換器材料の取着後、ダイシングソー切断が、変換器材料ブロックの全長に行われ、切り欠きを生成することができる。切り欠き深度は、変換器材料の遠位部分内に急な断絶を生成し、高効率LEモード半波共振が変換器要素の本端部に存在することを可能にするために十分な変換器材料内の深度であるべきである。ソー切断は、フレキシブル回路に接合された変換器ブロック側の接地電極トレースを切り離すような深度であるべきではない。切断は、理想的には、近位側にテーパ形状を有し、音響放出エネルギーが、裏打ち材料面積の中に反射および吸収されることを可能にすべきである。
いかなる音響結合も、切り欠きによって分離された遠位および近位変換器領域内のLE共振モード間に存在することは、望ましくない。遠位変換器領域LEモード半波共振は、変換器要素の遠位端と切り欠きとの間の長さ約170ミクロンに対して、PZT(Motorola 3203HD)内に10MHzで存在するであろう。近位変換器領域LEモード共振は、所望の動作周波数に最小限に干渉するように、図7および9に示される2つの実施形態では、帯域外(約6MHz)と見なされる周波数で存在するであろう(この場合、「前方」音響伝搬のための遠位領域に10MHz LEモード共振および変換器のアクティブ場長全体に20MHz TEモード共振)。
遠位変換器LE共振モード領域の所望の音響エネルギー結合ポートは、カテーテルアレイの遠位端にある。アレイの端部を保護するために、本発明の先端部材は、カテーテルアレイの遠位端に結合される。本音響ポートによって作成されるビームパターンは、形成される画像平面の意図される範囲を網羅する大面積を照射するために十分に広くなければならない。この目的を達成するために、ビームパターンは、典型的には、双方向(伝送および受信)エコーのための最大半量の強度角度で形成される平面において測定される「円錐形」ビームとして、少なくとも60度幅でなければならない。アレイの好ましい設計は、64個以上の要素と、アレイ内の要素の数で除算されるカテーテルアレイ直径のπ倍と等しい変換器切断ピッチとを有する。有効アレイ直径1.13mmおよび64個の要素の場合、ピッチは、0.055mmである。2つの連続アレイ要素を「単一」有効LEモード音響ポートとして使用することは、要求される60度半値全幅(「FWHM」)性能指数を生じる、適正な均一ビームパターンを提供することができる。本「単一」前方視ポートの開口は、したがって、約0.080mm×0.085mm(0.085mmは、ピッチ寸法−切り口幅0.025mmの2倍である)となる。
変換器設計はまた、切り欠きが変換器ブロック内に必要とされないバージョンを含んでもよい。この場合、駆動電極は全て、変換器要素の1つの表面に沿って存在することができ、接地または基準電極は全て、要素の反対側に沿って存在することができる。変換器の長軸長は、LEモードにおいて、半波長で共振し、厚さ寸法は、その厚さ寸法におけるTEモード共振の作成を可能にするであろう。但し、本設計が動作するために、LEおよびTEモード共振周波数は、適切なTEモード仰角ビーム焦点を維持するために、全く異なるであろう。実施例として、適正な狭い20MHz TEモード仰角ビーム幅のための要素のアクティブ領域の長さをカテーテルから3mm半径方向に離して維持する際、要素長は、約0.5mmの長さとなるべきである。LEモードにおける結果として生じる半波共振周波数は、したがって、約3MHzとなるであろう。本設計は、二重モード撮像のために使用されることができるが、10MHz撮像が前方視画像平面のためにもたらし得る、焦点化の利点をもたらさないであろう。前方周波数が約10MHzに維持される他の設計も、可能性として考えられるが、側方視モードのために要求される周波数は、急上昇し、これは、それ自体は有用であり得るが、同時に起こる要素の数の増加および/またはアレイ要素ピッチ寸法の減少を要求することによって、設計を複雑にするであろう。
(2.システム動作)
ホスト処理システムは、アレイ要素選択およびステッピングプロセスを制御し、それによって、1つの要素、2つの要素対、または組み合わせにおける他の複数の要素は、伝送し、同一または他の要素は、戻りエコー情報を受信するであろう。意図されるアレイ動作モードは、カテーテルアレイの端部から前方方向にエコー情報を送受信するLE共振モードである。前述のように、作成されるLEモードエコーは、主に、周波数帯限界(変換器構造設計および電気帯選択フィルタの両方によって)と、エコー選択フィルタの一種としてのビーム形成再構築プロセス自体を通して、TEモードエコーから隔離されてもよい。
前方視断面C−モードで動作しながら、最良の可能性として考えられる平面内分解能の画像を作成するために、アレイ直径全体が、最大開口寸法として使用されるであろう。これは、一般に、要素エコーサンプリングが、好ましくは、再構築された平面内のあらゆる場所において高品質の画像分解能を生成するために必要とされる必要最小数のクロス積エコーを集めるための疎サンプリング動作モードにおいて、アレイ全体を通して要素の場所で生じるであろうことを意味する。
図10および11に示されるように、要素の「完全データセット」(例えば、64×32)または疎サンプリング(例えば、64×32未満)のいずれかを使用してカテーテルアレイ全体を通して要素から収集される、伝送−受信エコー寄与率を使用することによって、FWHM主ビーム分解能は、「側方視」断面画像の20MHz分解能に近くなるであろう。これは、「前方視」エコー周波数が、「側方視」周波数の約2分の1であるが、前方視モードのための使用可能開口が、最大側方視開口の約1.6倍である(すなわち、最大側方視開口は、約0.7mmであって、前方開口は、約1.15mmである)という事実によるものである。10MHz前方視設計の場合、深度3mmで再構築された画像平面内のFWHM主ローブ分解能は、約0.39mmとなり、5mm距離では、0.65mm分解能となるであろう。
「前方視」のためのエコー周波数として10MHzを使用する設計において利用可能なビーム回折の限界のため、アレイ全体を通したエコー寄与率からの高レベルの分解能を伴って再構築および表示され得るC−モード画像直径は、再構築されたC−モード画像平面とカテーテルの遠位端との間の距離に関連するであろう。カテーテルの端部から3mmでは、C−モード画像直径は、約2.3mmとなり、5mm距離では、画像直径は、4.6mmとなり、7mm距離では、画像直径は、6.9mmとなるであろう。
ホスト処理システムは、変換器要素選択およびアレイの周囲のステッピングの制御に加え、伝送パルスタイミングと、エコーパルス圧縮を行う任意の整合フィルタの使用と、システム内のエコー帯域通過フィルタ処理経路とを制御するであろう。増幅および処理されたアナログエコー情報は、エコー信号のダイナミックレンジを保存するために十分なビットを用いてデジタル化され、ビーム形成器処理区分にパスされる。ビーム形成器区分は、着目開口内に存在する、疎アレイサンプリング(または、代替として、全体の完全アレイエコーデータセット64×32の伝送−受信要素対)からの記憶されたエコーデータを使用する。要素エコーサンプリングが、図12に示されるように、円形アレイ1108の周囲で連続して継続するため、アレイの周囲の「完全周回」数は、1つの画像ベクトルライン1102の再構築を可能にするために十分な数のエコークロス積(好ましい疎サンプリング方法では、最大105)を収集するように作製されるであろう。クロス積サンプリングが、アレイの周囲で継続するため、「より古い」エコークロス積収集は、新しいサンプルと置換され、次の画像ベクトルが、形成される。本プロセスは、アレイの周囲のその要素のクロス積寄与率をサンプリングしながら、新しい画像ベクトルを生成するために角回転を通して繰り返される。
図12では、遠位カテーテルアレイおよび前方視画像の重畳である、図6のビュー「A」1004が、示される。アイテム1102として示される変換器要素#1および#2は、伝送(Tx)変換器要素のための開始場所を示す。アイテム1106として示される変換器要素#12および#13は、Rx変換器要素のための開始場所である。ベクトル1002のためのエコーデータを収集するために、合計105のクロス積が、アレイの全周から収集されるであろう。回転矢印1108は、アレイの周囲のRx要素ステッピングの方向を示す。Rxステッピングは、好ましくは、要素#52(例えば、64−12=52)付近で停止する。ステッピングは、Txが同一の「回転」方向にインクリメントされた後、Rxを逆回りにステッピングすることによって継続する。明らかに、全クロス積Tx−Rx項が、収集されるわけではない。好ましくは、一次空間周波数を取り上げ、収集を継続し、クロス積を105に限定する。
「側方視」画像の処理において説明されるものと同一の様式において、ベクトルエコーデータは、エコーデータのエンベロープ検出およびRF搬送波の拒否を通して処理される。最後に、座標変換のプロセスは、ビデオ表示のために、エコーデータの半径方向ベクトルラインをラスタ走査データにマップするように行われる。
本処理システムはまた、ホスト制御を通して、「前方視」方向に沿った標的の相関追跡(「側方視」アプローチに関し前述のような処理を用いて)または「前方視」エコー経路と平行方向における標的移動に対応するエコー周波数シフトの標準的ドップラー処理のいずれかによって、「前方視」標的(血液細胞等)速度検出を遂行してもよい。標的(例えば、血液)速度情報は、ビデオディスプレイ上にカラーとして表示されてもよい。本速度カラー情報は、画像ディスプレイ上に重畳され、ユーザが、同時に、解剖学的情報および標的移動情報を確認することを可能にする。
(前方視矢状断面B−モード動作)
カテーテル撮像デバイスの「前方視」動作の利点は、可能性として、カテーテルが、そうでなければ物理的に横断し得ない、カテーテルの正面の物体の画像を確認するためのその能力である。「前方」B−モード平面撮像は、カテーテル中心軸と平行であって、かつカテーテルアレイの端部に遠位の任意の平面に存在し得る、断面の平面「セクタ」ビュー(図3参照)を作成する。本撮像モードは、加えて、若干、平面から傾動した画像「セクタ」ビュー(図3参照)を作成するために使用されてもよく、同様に、概して、カテーテル軸を中心として回転される、個々またはセットの画像「セクタ」を作成し、ユーザが、前方標的着目領域の多次元側面を明確に示す形式において、多数の前方画像スライスを確認することを可能にしてもよい。本前方B−モード撮像(C−モード平面撮像と同様に)は、検出のための理想的音響ビーム位置付けおよびカテーテルデバイスの長軸と略平行に移動する標的からのドップラーエコー信号のカラー画像表示を利用する。
(1.変換器動作)
「前方視」B−モード画像形式を生成する際の変換器動作は、事実上、「前方視」C−モード画像の生成に関して前述されたものと同一である。本「二次」モードにおける変換器は、結合効率を記述するためのk31電気機械結合係数を利用する、長さ拡張(LE)共振で動作する。C−モード画像生成と同様に、「前方」方向に向く広ビームを形成するために、随時使用される要素の数は、要求される60度FWHMビーム幅性能を生じるように選択される。より高い周波数TE共振に対する前述のモード隔離技法は、本前方B−モード撮像方法にも同様に有効である。
しかしながら、単に、高帯域幅エコー信号を用いて「前方」C−モード撮像を動作させることが好ましい場合(低帯域幅エコー信号もまた、使用され得るが、画像分解能にある程度の小損失を伴う)、「前方」B−モード撮像では、高帯域幅エコー信号(30%を上回るエコー分画帯域幅)のみ、「前方」B−モード画像における「軸方向」分解能を保存するために使用されることが要件となる。「前方」B−モード画像における側方分解能は、画像再構築のために使用される開口(アレイの直径)によって判定される(C−モード画像平面分解能として)。側方分解能性能は、カテーテル遠位端からの種々の深度に関して前述(すなわち、C−モード撮像の場合の説明)の通りとなるであろう。
(2.システム動作)
「前方視」B−モード画像形式を生成する際のシステム動作は、「前方視」C−モード画像を生成するために前述したものと略同一であるが、差異は、ビーム形成プロセスにおいて収集されるエコー信号を使用して、カテーテルの遠位端における円形アレイの中心を通して効果的に切断する平面に、C−モード画像平面ではなく、「前方」矢状B−モード画像を生成することである。
ホスト処理システムは、図11に示されるように、アレイ要素選択およびステッピングプロセスを制御し、それによって、1つの要素、2つの要素対、または組み合わせにおける他の複数の要素は、伝送し、同一または他の要素は、戻りエコー情報を受信するであろう。意図されるアレイ動作モードは、カテーテルアレイの端部から前方方向にエコー情報を送受信するLE共振モードである。前述のように、作成されるLEモードエコーは、主に、周波数帯限界(変換器構造設計および電気帯選択フィルタの両方によって)と、エコー選択フィルタの一種としてのビーム形成再構築プロセス自体を通して、TEモードエコーから隔離されてもよい。
「前方視」矢状B−モードで動作しながら、最良の可能性として考えられる平面内分解能の画像を作成するために、アレイ直径全体が、最大開口寸法として使用されるであろう。これは、一般に、要素エコーサンプリングが、好ましくは、再構築された平面内のあらゆる場所において高品質の画像分解能を生成するために必要とされる必要最小数のクロス積エコーを集めるための疎サンプリング動作モードにおいて、アレイ全体を通して要素の場所で生じるであろうことを意味する。要素の「完全データセット」(例えば、64×32)または疎サンプリング(例えば、64×32未満)のいずれかを使用してカテーテルアレイ全体を通して要素から収集される、伝送−受信エコー寄与率を使用することによって、B−モード平面におけるFWHM主ビーム分解能は、「側方視」断面画像の20MHz分解能に近くなるであろう。同様に、C−モード画像の場合に関して前述のように、10MHz前方視設計を使用したB−モード画像の生成の際、深度3mmで再構築された画像平面内のFW主ローブ分解能は、約0.39mmとなり、5mm距離では、0.65mm分解能となるであろう。
「前方視」のためのエコー周波数として10MHzを使用する設計において利用可能なビーム回折の限界のため、アレイ全体を通したエコー寄与率からの高レベルの分解能を伴って再構築および表示され得るB−モードセクタ画像幅は、画像セクタ内の再構築されたB−モード標的深度とカテーテルの遠位端との間の距離に関連するであろう。カテーテルの端部から3mmでは、B−モード画像セクタ幅は、約2.3mmとなり、5mm距離では、画像セクタ幅は、4.6mmとなり、7mm距離では、画像セクタ幅は、6.9mmとなるであろう。
ホスト処理システムは、変換器要素選択およびアレイの周囲のステッピングの制御に加え、伝送パルスタイミングと、エコーパルス圧縮を伴う任意の整合フィルタの使用と、システム内のエコー帯域通過フィルタ処理経路とを制御するであろう。増幅および処理されたアナログエコー情報は、エコー信号のダイナミックレンジを保存するために十分なビットを用いてデジタル化され、ビーム形成器処理区分にパスされる。ビーム形成器区分は、着目開口内に存在する、疎アレイサンプリング(または、代替として、全体の完全アレイエコーデータセット64×32の伝送−受信要素対)からの記憶されたエコーデータを使用する。要素エコーサンプリングが、円形アレイの周囲で連続して継続するため、アレイの周囲の「完全周回」数は、1つの画像ベクトルラインの再構築を可能にするために十分な数のエコークロス積(好ましい疎サンプリング方法では、最大105)を収集するように作製されるであろう。クロス積サンプリングが、アレイの周囲で継続するため、「より古い」エコークロス積収集は、新しいサンプルと置換され、次の画像ベクトルが、形成される。本プロセスは、アレイの周囲のその要素のクロス積寄与率をサンプリングしながら、アレイ内で新しい画像ベクトルを生成するために角回転を通して繰り返される。
単一「前方視」矢状B−モード画像平面の生成のために使用される方法は、カテーテル中心軸と合致するか、またはそれ自体、若干、カテーテル中心軸から傾動されるかのいずれかにおいて、軸の周囲に複数の回転矢状平面を生成するように拡張されてもよい。十分な回転平面が収集される場合、ビーム形成システムは、したがって、2−Dセクタ形式、2−D円形形式、または他の多次元形式のいずれかにおけるB−モードまたはC−モード可視化を用いて、本多次元ボリュームを通して、任意の斜め「スライス」を構築および表示するための能力を保有し得る。エコーデータボリュームはまた、改良された可視化を可能にするであろう、所望の画像形式および特徴レンダリングを生成し得る、従来の3−Dグラフィックエンジンにオフロードされてもよい。「前方視」C−モード画像の処理において説明されるものと同一の様式において、ベクトルエコーデータは、エコーデータのエンベロープ検出およびRF搬送波の拒否を通して処理される。最後に、座標変換のプロセスは、エコーデータの半径方向ベクトルラインを「前方視」B−モード画像のビデオセクタ形式表示にマップするように行われる。
本処理システムはまた、ホスト制御を通して、「前方視」方向に沿った標的の相関追跡(「側方視」アプローチに関し前述のような処理を用いて)または「前方視」B−モード平面内の「前方視」エコー経路と平行方向における標的移動に対応するエコー周波数シフトの標準的ドップラー処理のいずれかによって、「前方視」標的(血液細胞等)速度検出を遂行してもよい。標的(例えば、血液)速度情報は、ビデオディスプレイ上にカラーとして表示されてもよい。本速度カラー情報は、画像ディスプレイ上に重畳され、ユーザが、同時に、解剖学的情報および標的移動情報を確認することを可能にする。
本発明は、いくつかの重要な特徴および利点を有する。これは、任意の可動部品を伴わずに、複数の平面において組織を撮像するために使用されることができる、超音波撮像変換器および方法を提供する。これは、前方および側方撮像モードの両方で動作することができ、手技が実施されている間、撮像が行われることを可能にする。したがって、例えば、前方視C−モードで動作することができる一方、同時に、レーザファイバ束等の治療用デバイスが、組織焼灼、または組織光化学療法のいずれかによって、先端部材前方の組織(例えば、交差不能動脈閉塞)を治療するために使用されることができる。レーザパルスは、高周波数レーザ誘導組織反響が、超音波画像平面内で同時に確認され得るように、超音波伝送−受信プロセスとタイミング調整されてもよい。このように、本発明は、顕微鏡下外科手術手技の間、オペレータの視覚を動的に誘導することができる。
本発明はまた、生検またはアテローム切除術手技において使用され、オペレータが、組織切除に先立って、組織識別を行うことを可能にすることができる。その利点は、カテーテルまたは生検プローブデバイスが、文字通り、標的組織の一般的方向に向き、したがって、適切な組織サンプルを切除するために必要な定位配向を有意に補助することができることである。本発明はまた、カテーテルの遠位範囲を優に越えて存在する標的組織の治療において、放射線療法コアワイヤの適切な位置付けのために使用されることができる。
(参照による引用)
特許、特許出願、特許刊行物、雑誌、書籍、論文、ウェブ内容等の他の文書の参照および引用が、本開示全体を通して行われた。そのような文書は全て、あらゆる目的のために、参照することによって、全体として本明細書に組み込まれる。
(均等物)
本発明は、その精神または本質的特性から逸脱することなく、他の具体的形態で具現化されてもよい。前述の実施形態は、したがって、あらゆる点において、本明細書に説明される本発明の限定ではなく、例証と見なされる。発明の範囲は、したがって、前述の説明によってではなく、添付の請求項によって示され、請求項の均等物の意味および範囲内にある全ての変更は、したがって、その中に包含されるものと意図される。