JP2016501514A - うつ病および他の関連疾患を処置するための化合物を同定する方法 - Google Patents

うつ病および他の関連疾患を処置するための化合物を同定する方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、その一部が、うつ病処置に適切な候補化合物の同定方法に関する。いくつかの実施形態では、候補化合物はNMDAR部分アゴニストであり得る。一局面において、うつ病処置に適切な候補化合物を同定するための方法が提供され、この方法は、培養培地中で細胞を潜在的な化合物に曝露するか、または潜在的な化合物を動物に投与する工程;1つ以上の所定の時点で上記細胞および/もしくは上記培養培地または上記動物の脳もしくは神経組織からサンプルを回収する工程;Wnt1の発現レベルの増大について上記サンプルを分析する工程、ならびにWnt1の上記発現レベルの増大に基づいてうつ病処置に適切なものであるとして上記候補化合物を同定する工程を含む。

Description

関連出願への相互参照
この出願は、2013年5月17日に出願された米国仮特許出願第61/824,667号および2012年10月12日に出願された米国仮特許出願第61/713,085号(これらの各々は、その全体が参考として本明細書に援用される)の利益およびそれらへの優先権を主張する。
背景
N−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)受容体(NMDAR)は、神経変性障害(卒中関連脳細胞死、痙攣性障害が含まれる)ならびに学習および記憶に関連している。NMDARはまた、中枢神経系における正常なシナプス伝達、シナプス可塑性、および興奮毒性の調整において中心的な役割を果たす。NMDARは、長期増強(LTP)にさらに関与する。
NMDARは、NMDA、グルタマート(Glu)、およびアスパルタート(Asp)の結合によって活性化される。NMDARは、D−2−アミノ−5−ホスホノバレラート(D−AP5;D−APV)によって競合的にアンタゴナイズされ、フェンサイクリジン(phenylcyclidine)(PCP)およびMK−801によって非競合的にアンタゴナイズされる。最も興味深いことに、NMDARはグリシン(Gly)によって同時活性化される(Kozikowskiら,1990,Journal of Medicinal Chemistry 33:1561−1571)。グリシンの結合は、NMDAR複合体上のアロステリック調節部位で起こり、これはチャネル開口時間の持続時間およびNMDARチャネルの開口頻度の両方を増大させる。
最近のヒト臨床研究で、NMDARがうつ病処置に高い有益性を有する新規の標的と同定されている。これらの研究は公知のNMDARアンタゴニストCPC−101,606を使用して行われ、ケタミンが難治性うつ病患者におけるハミルトンうつ病評価尺度を有意に引き下げることが示されている。それにもかかわらず、有効性は有意であったが、これらのNDMARアンタゴニスト使用における副作用は重篤である。
治療で使用できる可能性のあるNMDA調整小分子アゴニスト化合物およびNMDA調整小分子アンタゴニスト化合物が開発されている。しかし、これらの多くは、非常に狭い治療指数および望ましくない副作用(幻覚、運動失調、非理性的な行動、および有意な毒性が含まれる)が付随し、その全てがその有効性および/または安全性を制限している。さらに、50%以上のうつ病患者が公知の投与薬に適切な治療反応を経験しない。現在、うつ病、不安症、および他の関連疾患のための有効な処置は皆無である。
したがって、有効性が増大し、且つ望ましくない副作用が軽減された化合物を使用したうつ病、不安症、および/または他の関連する疾患の改良された処置が依然として必要である。
Kozikowskiら、Journal of Medicinal Chemistry(1990)33:1561〜1571
概要
本開示は、うつ病処置に適切な候補化合物を同定するための方法に一部関する。いくつかの実施形態では、候補化合物はNMDAR部分アゴニストであり得る。
1つの態様では、うつ病処置に適切な候補化合物を同定するための方法を提供する。本方法は、培養培地中で細胞を潜在的な化合物に曝露するか、潜在的な化合物を動物に投与する工程;1つ以上の所定の時点で前記細胞および/もしくは前記培養培地または前記動物の脳もしくは神経組織からサンプルを回収する工程;Wnt1の発現レベルの増大または減少についてサンプルを分析する工程、および/または前記Wnt1の発現レベルの増大に基づいてうつ病処置に適切なものとして候補化合物を同定する工程を含む。
別の態様では、うつ病処置に適切な候補化合物を同定するための方法を提供する。本方法は、培養培地中で細胞を潜在的な化合物に曝露するか、潜在的な化合物を動物に投与する工程;1つ以上の所定の時点で前記細胞および/もしくは前記培養培地または前記動物の脳もしくは神経組織からサンプルを回収する工程;Gを用いて示した表1または表2中に列挙した遺伝子のうちの少なくとも1つの発現レベルの増大またはKを用いて示した表1または表2中に列挙した遺伝子のうちの少なくとも1つの発現レベルの減少について前記サンプルを分析する工程、および前記発現レベルの増大または発現レベルの減少に基づいてうつ病処置に適切なものとして前記化合物を同定する工程を含む。
いくつかの実施形態では、サンプルは表示「G」を用いて表1または表2中に提供した遺伝子発現パターンを有し、同定はこれらの遺伝子の発現の増大に基づく。
いくつかの実施形態では、意図する方法は、NDMAサブユニットNR2Bシナプス可塑性について候補化合物を分析する工程をさらに含む。
別の態様では、うつ病処置に適切な化合物を同定するための方法を提供する。本方法は、培養培地中で細胞を潜在的な化合物に曝露するか、潜在的な化合物を動物に投与する工程;1つ以上の所定の時点で前記細胞および/もしくは前記培養培地または前記動物の脳もしくは神経組織からサンプルを回収する工程;NMDA受容体NR2Bサブユニット可塑性について前記サンプルを分析する工程、および前記NR2B可塑性の誘導に基づいてうつ病処置に適切なものとして化合物を同定する工程を含む。
いくつかの実施形態では、うつ病処置に適切な候補化合物は、ケタミンと比較してNR2B依存性シナプス可塑性を有意に誘導する。
いくつかの実施形態では、組織は内側前前頭皮質である。
いくつかの実施形態では、動物はげっ歯類またはヒトであり、細胞はヒト細胞またはげっ歯類細胞である。
いくつかの実施形態では、化合物はNMDA受容体を調整する。
いくつかの実施形態では、うつ病処置に適切な化合物はケタミンと比較して副作用が少ない。
いくつかの実施形態では、化合物は、実質的な嗜癖的な感覚運動ゲーティング(sensory motor grating)および/または鎮静作用を持たない。
いくつかの実施形態では、細胞は真核細胞である。
いくつかの実施形態では、意図する方法は、化合物のライブラリーから候補化合物を選択する工程をさらに含む。
さらに別の態様では、患者のうつ病を処置することができる治療化合物を同定するための方法を提供する。本方法は、NR2B依存性シナプス可塑性を有意に誘導する化合物を選択する工程を含む。
図1は、IV注射1時間後および24時間後の成体ラットの内側前前頭皮質における遺伝子発現に及ぼすGLYX−13およびケタミンの影響を示す。 図2は、ビヒクルコントロールと比較したWnt経路特異的遺伝子発現に及ぼすGLYX−13の影響を示す。 図3は、Wntシグナル伝達経路の略図を示す。 図4は、複数のラットモデルにおけるGLYX−13の抗うつ薬様効果を示す。 図5は、GLYX−13がケタミン様の嗜癖的な感覚運動ゲーティングまたは鎮静副作用を示さないことを示す種々の試験由来の結果を示す。 図6は、GLYX−13がケタミンと比較して抗うつ薬に類似することを証明しているポーソルト試験の結果を示す。 図7は、GLYX−13がNR2B依存性可塑性を誘導することを証明している結果を示す。 図8は、GLYX−13の抗うつ薬様効果がシナプス可塑性に関連することを示す。 図9は、GLYX−13が投与1時間後にラット内側前前頭皮質1においてex vivo[H]MK−801結合を増大させることを示す。 図10は、GLYX−13を使用した投与後時間の関数としてのホスホセリン1303NR2B(pS1303 NR2B)タンパク質レベル(左パネル)および総NR2Bタンパク質レベル(中央のパネル)のプロットを示し、GLYX−13を使用した投与後時間の関数としての総NR2Bタンパク質レベルに対するpS1303NR2Bタンパク質レベルの比の棒グラフ(右パネル)を示す。 図11は、GLYX−13を使用した投与後時間の関数としてのホスホセリン1480NR2B(pS1480NR2B)タンパク質レベル(左パネル)および総NR2Bタンパク質レベル(中央のパネル)のプロットを示し、GLYX−13を使用した投与後時間の関数としての総NR2Bタンパク質レベルに対するpS1480NR2Bタンパク質レベルの比の棒グラフ(右パネル)を示す。 図12は、CK2基質のリン酸化によって計算したGLYX−13を使用した投与15分後のCK2キナーゼ活性の棒グラフ(左パネル)を示し、CK2キナーゼ活性アッセイの検量線のプロット(右パネル)を示す。
詳細な説明
本開示は、うつ病処置に適切な候補化合物を同定する方法に一部関する。いくつかの実施形態では、候補化合物はNMDAR部分アゴニストであり得る。別の態様では、本開示は、臨床的に関連するうつ病の処置ならびに/またはうつ病および/もしくは不安症の全般的な処置のための同定された化合物の使用に一部関する。
うつ病は、一般的な心理学的問題であり、気分低下および活動に対する嫌悪の精神状態をいう。うつ病に関連する種々の症状には、継続的な不安感または悲しみの感情、無力感、絶望感、悲観、および/または倦怠感、低エネルギー(low energy)、不穏状態、被刺激性、疲労、愉快な活動または趣味における興味の喪失、過剰な睡眠、過食、食欲喪失、不眠症、自殺念慮(thoughts of suicide)、および自殺企図が含まれる。上記症状の存在、重症度、頻度、および持続時間は、症例によって異なる。いくつかの実施形態では、患者は、これらの症状のうちの少なくとも1つ、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、または少なくとも5つを有し得る。
最も一般的なうつ病状態には、大うつ病性障害および気分変調性障害が含まれる。他のうつ病状態は、固有の環境下で発症する。かかるうつ病状態には、精神病性うつ病、産後うつ病、季節性感情障害(SAD)、気分障害、慢性病状(癌または慢性疼痛など)、化学療法、慢性ストレス、外傷後ストレス障害、および双極性障害(または躁うつ性障害)によって引き起こされるうつ病が含まれるが、これらに限定されない。難治性うつ病は、標準的な薬理学的処置(三環系抗うつ薬、MAOI、SSRI、ならびにダブルおよびトリプル取り込みインヒビターならびに/または抗不安薬が含まれる)に耐性を示し、非薬理学的処置(精神療法、電気痙攣療法、迷走神経刺激、および/または経頭蓋磁気刺激など)にも耐性を示すうつ病患者で起こる。処置抵抗性患者を、1つ以上の標準的な薬理学的処置または非薬理学的処置を受けたにもかかわらず1つ以上のうつ病の症状(例えば、継続的な不安感または悲しみの感情、無力感、絶望感、悲観)の緩和を経験できなかった患者と同定することができる。一定の実施形態では、処置抵抗性患者は、2種の異なる抗うつ薬での処置を受けたにもかかわらず1つ以上のうつ病の症状の緩和を経験できなかった患者である。他の実施形態では、処置抵抗性患者は、4種の異なる抗うつ薬での処置を受けたにもかかわらず1つ以上のうつ病の症状の緩和を経験できなかった患者である。処置抵抗性患者を、1つ以上の標準的な薬理学的処置または非薬理学的処置の副作用に耐えようとしないか耐えることができない患者と同定することもできる。一定の実施形態では、有効量の同定した化合物を必要とする処置抵抗性患者に投与することによる難治性うつ病の処置方法を意図する。1つの実施形態では、例えば、5、6、7、8週間以上、または1ヶ月以上、患者がうつ病を罹患している場合におけるうつ病の処置方法を意図する。
1つの実施形態では、うつ病処置に適切な候補化合物を同定するための方法であって、培養培地中で細胞を潜在的な化合物に曝露するか、潜在的な化合物を動物に投与する工程;1つ以上の所定の時点で前記細胞および/もしくは前記培養培地または前記動物の脳もしくは神経組織からサンプルを回収する工程;Wnt1の発現レベルの増大について前記サンプルを分析する工程、および/または前記Wnt1の発現レベルの増大に基づいてうつ病処置に適切な候補化合物を同定する工程を含む、方法を提供する。
別の実施形態では、うつ病処置に適切な候補化合物を同定するための方法であって、培養培地中で細胞を潜在的な化合物に曝露するか、潜在的な化合物を動物に投与する工程;1つ以上の所定の時点で前記細胞および/もしくは前記培養培地または前記動物の脳もしくは神経組織からサンプルを回収する工程;Gを用いて示した表1または表2(以下に提供)中に列挙した遺伝子のうちの少なくとも1つの発現レベルの増大またはKを用いて示した表1または表2中に列挙した遺伝子のうちの少なくとも1つの発現レベルの減少について前記サンプルを分析する工程、および前記発現レベルの増大または発現レベルの減少に基づいてうつ病処置に適切な前記化合物を同定する工程を含む、方法を提供する。
意図するサンプルは表示「G」を用いて表1または表2中に提供した遺伝子発現パターンを有することができ、前記同定はこれらの遺伝子の発現の増大に基づく。
意図する方法は、NDMAサブユニットNR2Bシナプス可塑性について候補化合物を分析する工程をさらに含み得る。
うつ病または他の適応症の処置に適切な化合物を同定するための方法であって、前記方法が、培養培地中で細胞を潜在的な化合物に曝露するか、潜在的な化合物を動物に投与する工程;1つ以上の所定の時点で前記細胞および/もしくは前記培養培地または前記動物の脳もしくは神経組織からサンプルを回収する工程;NMDA受容体NR2Bサブユニット可塑性について前記サンプルを分析する工程、および前記NR2B可塑性の誘導に基づいてうつ病処置に適切な化合物を同定する工程を含み得る、方法を本明細書中の1つの実施形態中に提供する。うつ病処置に適切な候補化合物は、ケタミンと比較してNR2B依存性シナプス可塑性を有意に誘導することができる。
本明細書中で意図する組織は、内側前前頭皮質の組織であり得る。意図する動物は、げっ歯類またはヒトであり得、細胞はヒト細胞またはげっ歯類細胞であり得る。意図する候補化合物は、NMDA受容体を調整することができる。例えば、候補化合物はNMDA部分アゴニストであり得る。
うつ病処置に適切な候補化合物は、ケタミンと比較して副作用が少ないかもしれない。例えば、化合物は、実質的な嗜癖的な感覚運動ゲーティング(sensory motor grating)および/または鎮静作用を持たないかもしれない。
1つの実施形態では、患者のうつ病を処置することができる治療化合物を同定するための方法であって、NR2B依存性シナプス可塑性を有意に誘導する化合物を選択する工程を含む、方法を提供する。
同定した化合物は、主にNR2B含有NMDARで作用することができ、公知のNMDARモジュレーター(CPC−101,606およびケタミンなど)の古典的副作用を示さないかもしれない。例えば、同定した化合物は、ラット海馬器官型培養物において長期抑圧(LTD)を同時に減少させながら長期増強(LTP)を顕著に上昇させることができる。いくつかの実施形態では、同定した化合物は、治療量を被験体に投与した場合に解離性副作用を本質的に伴わずに抗うつ効果を得ることができる。一定の実施形態では、本質的に鎮静を伴わない抗うつ効果を、治療量を被験体に投与した場合に同定した化合物によって得ることができる。さらなる他の実施形態では、同定した化合物は乱用の可能性がないであろう(例えば、習慣性がないであろう)。
いくつかの実施形態では、化合物は、例えば、ケタミンと比較して、AMPA GluR1セリン−845リン酸化を増大させることができるか、Wnt1またはWntのシグナル伝達における発現を減少させることができる。
さらに、同定した化合物は、多くの以前のグリシン部位リガンドと比較して血液脳関門(BBB)透過性がより良好であり得(Leeson & Iversen,J. Med. Chem. 37:4053−4067,1994)、BBBを容易に通過し得る。いくつかの実施形態では、同定した化合物または前記化合物を含む組成物は、例えば、ケタミンと比較して、血漿レベルよりも良好な静脈内in vivo効力および/または脳レベル濃度を得ることができる。
種々のうつ状態が、同定した化合物を用いて、例えば、行動または運動協調性に影響を及ぼさず、且つ発作活動を誘導も促進もせずに処置されることが期待される。本態様によって処置されることが期待される例示的なうつ状態には、大うつ病性障害、気分変調性障害、精神病性うつ病、産後うつ病、月経前症候群、月経前不快気分障害、季節性感情障害(SAD)、不安症、気分障害、癌または慢性疼痛などの慢性病状、化学療法、慢性ストレス、外傷後ストレス障害、自殺の恐れ、および双極性障害(または躁うつ性障害)によって引き起こされるうつ病が含まれるが、これらに限定されない。双極性障害によって引き起こされるうつ病を双極性うつ病ということができると理解すべきである。さらに、任意のうつ病形態を罹患した患者は、しばしば、不安症を経験する。不安症に関連する種々の症状には、特に、恐怖、パニック、心悸亢進、息切れ、疲労、悪心、および頭痛が含まれる。本状態の方法を使用して不安症またはその任意の症状を処置することができることが予期される。
さらに、種々の他の神経学的状態が、本法によって処置されることが予期される。例示的な状態には、学習障害、自閉症性障害(autistic disorder)、注意欠陥多動性障害、トゥレット症候群、恐怖症、心的外傷後ストレス障害、認知症、エイズ認知症、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、痙縮、ミオクローヌス、筋痙攣、双極性障害、物質乱用障害、尿失禁、および統合失調症が含まれるが、これらに限定されない。
処置抵抗性患者または難治性うつ病患者(例えば、適切な過程の少なくとも1種または少なくとも2種の他の抗うつ化合物または抗うつ治療薬に応答せず、そして/または応答しなかったうつ障害を罹患した患者)におけるうつ病の処置方法も本明細書中に提供する。例えば、処置抵抗性患者におけるうつ病の処置方法であって、a)患者を処置抵抗性と任意選択的に同定する工程およびb)有効用量の同定した化合物を前記患者に投与する工程を含む、方法を本明細書中に提供する。
うつ病の症状およびその軽減を、医師または精神学者が、例えば、精神状態試験によって確認することができる。症状には、絶望感、自傷もしくは自殺の念慮、および/または積極的な思考もしくは計画の欠如が含まれる。
意図する方法には、処置方法を必要とする患者における自閉症および/または自閉症スペクトラム障害の処置方法であって、有効量の同定した化合物を前記患者に投与する工程を含む、方法が含まれる。例えば、投与の際、同定した化合物は、自閉症の1つ以上の症状(アイコンタクトの回避、社会化不全、注意欠陥、気分不良、多動、異常音感(abnormal sound sensitivity)、不適切な発語、途切れがちな睡眠(disrupted sleep)、および保続症など)の発生率を低下させることができる。かかる発生率の低下を、未処置個体における発生率と比較して測定することができる。いくつかの実施形態では、自閉症患者はまた、別の病状(脆弱X症候群、結節性硬化症、先天性風疹症候群、および未処置フェニルケトン尿症など)を罹患している。
別の実施形態では、処置を必要とする患者の障害の処置方法であって、前記障害が、癲癇、エイズ認知症、多系統萎縮症、進行性核上性麻痺、フリードライヒ運動失調症(Friedrich’s ataxia)、自閉症、脆弱X症候群、結節性硬化症、注意欠陥障害、オリーブ橋小脳萎縮症(olivio−ponto−cerebellar atrophy)、脳性麻痺、薬物誘発性視神経炎、末梢神経ニューロパシー、脊髄症、虚血性網膜症、緑内障、心停止、行動障害、および衝動調節障害からなる群から選択され、同定した化合物を投与する工程を含む、方法を意図する。
1つの実施形態では、注意欠陥障害、ADHD(注意欠陥多動障害)、統合失調症、不安症の処置方法、アヘン、ニコチン、および/またはエタノールの嗜癖の改善(例えば、かかる嗜癖の処置方法またはかかる嗜癖からの脱離の副作用の改善方法)、脊髄損傷糖尿病性網膜症、外傷性脳損傷、心的外傷後ストレス症候群、および/またはハンティングトン舞踏病の改善方法であって、同定した化合物を投与する工程を含む、前記方法を必要とする患者における方法を本明細書中で意図する。例えば、統合失調症、嗜癖(例えばエタノールまたはアヘン)、自閉症、ハンティングトン舞踏病、外傷性脳損傷、脊髄損傷、心的外傷後ストレス症候群、および糖尿病性網膜症を罹患した患者は全て、NMDA受容体の発現または機能の変化を受け得る。
別の実施形態では、アルツハイマー病の処置方法または、例えば、記憶喪失(例えば、初期アルツハイマー病を併発する)の処置方法であって、同定した化合物を投与する工程を含む、前記方法を必要とする患者における方法を提供する。
本化合物の毒性および治療有効性を、例えば、LD50およびED50の決定のための細胞培養物または実験動物における標準的な薬学的手順によって決定することができる。
本明細書中で使用する場合、用語「GLYXペプチド」は、NMDARグリシン部位部分的アゴニスト/アンタゴニスト活性を有するペプチドをいう。GLYXペプチドを、周知の組換え方法または合成方法(本明細書中で参考として援用される米国特許第5,763,393号および同第4,086,196号に記載の方法など)によって得ることができる。いくつかの実施形態では、GLYXは、アミノ酸配列Thr−Pro−Pro−Thr(配列番号13)(すなわち、L−トレオニル−L−プロリル−L−プロリル−L−トレオニンアミド)を有するテトラペプチドをいう。いくつかの実施形態では、候補化合物は、GLYX−13および/または以下の化合物と同一のマイクロアレイの結果を有する。
例えば、GLYX−13は、以下:
のように描写される化合物をいう。
GLYX−13の多形、同族化合物、水和物、溶媒和物、遊離塩基、および/または適切な塩形態(酢酸塩などであるが、これに限定されない)も意図する。ペプチドは、米国特許第5,763,393号にさらに記載のように、環状化形態または非環状化形態であり得る。いくつかの実施形態では、GLYX−13アナログは、Thr基またはPro基のうちの1つ以上における部分の挿入または欠失(CH、OH、またはNH部分の欠失など)を含み得る。他の実施形態では、GLYX−13を、1つ以上のハロゲン、C〜Cアルキル(ハロゲンまたはアミノと任意選択的に置換された)、ヒドロキシル、および/またはアミノで任意選択的に置換することができる。NMDARのグリシン部位部分的アゴニストは、米国特許第5,763,393号、同第6,107,271号、およびWoodら,NeuroReport,19,1059−1061,2008(その全内容が本明細書中で参考として援用される)に開示されている。
候補化合物は、以下の化合物:
のうちの1つ以上と同一の遺伝子発現効果を実質的に有し得る。
本開示は、以下の非限定的な実施例によって例示された複数の態様を有する。
実施例1:GLYX−13またはケタミン投与後の遺伝子発現パターン
本研究では、内側前前頭皮質(mPFC)内の遺伝子発現パターンを、GLYX−13およびケタミンによって異なる影響を受けた機能的に関連する遺伝子組を同定するためのオントロジー分析と組み合わせたフォーカストマイクロアレイ(focused microarray)プラットフォームを使用して、GLYX−13(3mg/kg、IV;ポーソルト試験において抗うつ効果を生じる最少の用量)またはケタミン(10mg/kg、IV;ポーソルト試験において長く持続する抗うつ効果を生じる用量)のいずれかに続いて試験した。これらのうちで最も興味深いのはWntシグナル伝達経路であった。Wnt経路特異的qRT−PCRアレイを使用してこれらの知見を裏付けた。このqRT−PCRアレイを使用して、結果は、GLYX−13注射1時間後、食塩水で処置したコントロールラットと比較して5遺伝子が異なって発現されたことを示した。GLYX−13投与24時間後、4遺伝子が上方制御された。ケタミン投与1時間後および24時間後、たった1遺伝子しか下方制御されなかった。まとめると、これらのデータから、ポーソルト試験においてGLYX−13およびケタミンの両方によって迅速な抗うつ薬様効果が得られるにもかかわらず、これらは異なる細胞シグナル伝達経路(かかる一例はWntシグナル伝達経路である)を変化させる可能性が高いことが示唆される。
方法:
動物:成体(2〜3月齢)雄スプレーグ・ドーリーラット(Harlan Laboratories,Indianapolis,IN)の3匹をケージに収容し、以下のうちの1つを注射した(IV)−GLYX−13(3mg/kg)、ケタミン(10mg/kg)、または食塩水ビヒクル(1ml/kg)。注射1時間後および24時間後(各処置群についてN=5/時点)、ラットを屠殺し、その脳を迅速に切開し、凍結し、次いで、−80℃で保存した。内側前前頭皮質(mPFC)を、氷上で凍結組織から切開した。等体積の均質化組織を使用して、マイクロアレイ分析のためにRNAを抽出および精製し、qRT−PCR分析のためにcDNAを作製した。全手順はノースウェスタン大学IACUC委員会によって承認されており、NIHの実験動物の管理と使用に関する指針に従って実施した。
トランスクリプトミクス:インハウスマイクロアレイ(Kroesら,2006)を使用して、本発明者らは、GLYX−13、ケタミン、または食塩水(処置群あたり各時点でN=5成体雄ラット)での注射(IV)1時間後または24時間後にラットのmPFC内で、ラット脳に特異的であり、主な遺伝子オントロジーカテゴリーの90%超を占める1,178遺伝子の発現をアッセイした。等アリコートのラット基準RNA(Stratagene,La Jolla,Ca)を、組織サンプルと同時に処理した。5ugのRNA(T7プロモーターを保有するオリゴ(dT)プライマーでプライミングした)の逆転写後に、アミノ−アリルdUTPの存在下でin vitro転写した。aRNAを変性させ、ハイブリッド形成させ、高ストリンジェンシーで洗浄した。次いで、蛍光ハイブリッド形成を、QuantArrayソフトウェアを利用した高解像度共焦点レーザースキャナーによって定量し、GeneTraffic(Iobion Informatics,La Jolla,CA)を使用して分析した。10%未満の偽発見率を使用した並び替えベースのマイクロアレイの有意性分析(SAM)アルゴリズムを使用して統計分析を行った。本発明者らは、SAMを使用して得た遺伝子リスト内の相互関連遺伝子を試験するために、アノテーション、視覚化、および統合発見のためのデータベース(Database for Annotation Visualization and Integrated Discovery)(DAVID)遺伝子機能分類および遺伝子機能アノテーション表を利用した。
qRT−PCRアレイ:1.0μgの4ラット由来のDNAse処理した総RNAの逆転写を、オリゴ(dT)およびランダムヘキサマーでプライミングした。本発明者らは、製造者の仕様書(Invitrogen,Carlsbad,CA)に従ってSuperScriptIIIを利用した。cDNAの10倍希釈物を、定量リアルタイムPCRのテンプレートとして使用し、Mx3000PリアルタイムPCRシステムにおいてBrilliant SYBR Green qRT−PCR Master Mix(Stratagene)を使用して分析を行った。ROX基準色素を全反応物に含めた。各データポイントについて三連で実験を行い、転写物存在量をラットWntPCRアレイ中に含まれる基準遺伝子に合わせて正規化した(Qiagen,330231)。
結果:
図1に示すように、GLYX−13およびケタミンは、注射(IV)1時間後および24時間後に成体ラットのmPFC中の遺伝子発現パターンに異なる影響を及ぼす。図1では、数値は、SAM分析(FDR10%未満)を使用してビヒクルコントロールラットと比較した場合、GLYX−13注射またはケタミン注射(IV)のいずれかの1時間後および24時間後に有意に異なって発現したことを示した遺伝子の総数を示す。図1中の各群のサンプルサイズは、5成体雄ラットであった。
GLYXおよびケタミンは、Wntシグナル伝達経路に対して異なる効果を示した(表1および図2)。図2は、GLYX−13およびケタミンの両方の注射の1時間後(パネルA)および24時間後(パネルB)のmPFC中のWntシグナル伝達経路遺伝子発現を示す。市販のラットWnt qPCRアレイ(Qiagen,330231)を使用して、ケタミン注射後に認められたWnt特異的遺伝子発現変化と比較した場合、ビヒクルコントロールラットと比較してGLYX−13注射1時間後および24時間後により多くの有意な遺伝子発現の変化が観察された(p<0.05)。0.0を超える変化倍率値は食塩水ビヒクルコントロールと比較した遺伝子発現の上方制御を示すのに対して、0.0未満の値はその発現がビヒクルコントロールと比較して下方制御された遺伝子である。図2中の各群のサンプルサイズは4ラットであった。GLYX−13注射1時間後のmPFC中のWnt11発現の有意な減少は、GLYX−13媒介効果の少なくとも一部が非標準Wntシグナル伝達の減少に関与し得ることを示唆している。
特に図3に示すように、GLYX−13は、ビヒクルコントロールラットと比較して注射1時間後および24時間後にWnt経路特異的遺伝子発現においてより多くの変化を生じた。GLYX−13注射後に認められた有意な遺伝子発現の変化を暗灰色で示し、有意に変化しなかったqPCRアレイ上に存在する遺伝子を明灰色で示し、アレイ上に存在しない遺伝子を中間の灰色で示す。ケタミン注射後の有意な遺伝子発現の変化を、Frizzled2(Fzd)について観察した。
表1.GLYX−13およびケタミンは、注射(IV)1時間後および24時間後に成体ラットのmPFC中のWntシグナル伝達経路遺伝子発現に異なった影響を及ぼす。
表2中のデータは、マイクロアレイの有意性分析(偽発見率10%未満)を使用してビヒクル(GLYX−13対ビヒクルまたはケタミン対ビヒクル)と比較するか、相互に(GLYX−13対ケタミン)比較してGLYX−13処置ラットおよびケタミン処置ラットにおいて有意に異なって発現された遺伝子を示す。G:GLYX−13処置ラットにおけるより高い遺伝子発現レベルを示す;K:ケタミン処置ラットにおけるより高い遺伝子発現レベルを示す;V:食塩水ビヒクル処置ラットにおけるより高い遺伝子発現レベルを示す(表示のようにGLYX−13またはケタミン処置ラットにおいて下方制御される)。N=5ラット/群。
表2.GLYX−13ラット、ケタミンラット、およびビヒクルコントロールラットについてのマイクロアレイデータの有意性分析。
実施例2:GLYX−13は、解離性副作用を伴うことなく迅速な抗うつ薬様効果を誘導する。
本研究は、複数のうつ病ラットモデルを使用して臨床的に関連する抗うつ薬としての潜在性についてGLYX−13を調査し、ラットにおけるケタミン様副作用について試験した。本研究はまた、GLYX−13の抗うつ薬様効果がAMPAグルタマート受容体活性化を必要とするかどうか、および、GLYX−13がメタ可塑性を促進することができるかどうかを調査した。
方法:
行動薬理学:雄スプラーグドーリー(SD)ラット(2〜3月齢)に、ポーソルト試験の20〜60分前または24時間前のいずれかにGLYX−13(1〜56mg/kg IV;1〜100mg/kg SC;0.1〜10μg MPFC)、ケタミン(10mg/kg IV;0.1〜10μg MPFC)、フルオキセチンポジティブコントロール(10mg/kg SCで3つの用量)、または滅菌0.9%食塩水ビヒクルを注射した。NBQX(10mg/kg IP)での前処置を使用して、ポーソルト試験におけるGLYX−13(3mg/kg IV)の抗うつ薬様効果におけるAMPARの役割を試験した。抗うつ薬様薬の効果を、ポーソルト試験における浮遊時間の減少、新規性誘発食欲減退(NIH)試験のための新規であるが、見慣れた環境での摂食潜時の減少、および学習性無力感(LH)試験における回避失敗数の減少によって測定した。ケタミン様の乱用潜在性および報酬を、薬物弁別試験におけるケタミン様応答および条件付け場所嗜好性アッセイにおける薬物ペア側での経過時間によって測定した。感覚運動ゲーティングのケタミン様破壊を、プレパルス阻害の減少によって測定した。ケタミン様鎮静を、オープンフィールド歩行活動の減少および薬物弁別研究におけるオペラント応答率によって測定した。分子薬理学:成体雄SDラットに、GLYX−13(3mg/kg IV)、ケタミン(10mg/kg IV)、または食塩水ビヒクルを投与し、投与24時間後に屠殺した。MPFCおよび海馬の切片を調製し、ビオチン化によって細胞表面発現タンパク質を架橋させた。GluR1およびNR2Bの細胞表面発現を、ウェスタンブロットによって測定した。電気生理学:海馬切片を、GLYX−13(3mg/kg IV)、ケタミン(10mg/kg IV)、またはビヒクルの単回注射24時間後に成体雄SDラットから調製した。高頻度シェーファー側副枝刺激(2×100Hz/800ms)の3つの最大下発作に応答したシェーファー側副枝−CA1シナプスでのLTPを測定した。薬理学的に絶縁された総NMDARコンダクタンスに対するNR2BおよびNR2Aを含有するNMDARの寄与率を、NR2B選択性NMDARアンタゴニストであるイフェンプロジル(10μM)およびNR2A−NMDAR選択性アンタゴニストであるNVP−AM077(100nM)の使用によってCA1錐体ニューロンのシェーファー側副枝誘発EPSCにおいて測定した。
結果:
図4に示すように、GLYX−13は、複数のラットモデルにおいて抗うつ薬様効果を生じる。データを、方法および以下に記載のように収集した。
ポーソルト試験:2〜3月齢スプラーグドーリー(SD)ラットを、単回用量のGLYX−13(TPPT−NH3;1〜56mg/kg、IV)、スクランブルGLYX−13(PTTP−NH3;3mg/kg、IV)、ケタミン(10mg/kg、IP)、3用量のフルオキセチン(20mg/kg SC;試験24、5、および1時間前;(Detkeら、1995))、または滅菌食塩水ビヒクル(1ml/kg、IV)で試験30〜60分前に処置するか、単回用量のGLYX−13(3mg/kg、IV)、ケタミン(10mg/kg、IV)、3用量のフルオキセチン(20mg/kg SC;最後の投与は試験24時間前)、もしくは食塩水ビヒクルで処置したラットを投与24時間後に試験した。NIH試験:GLYX−13(3mg/kg、IV)、ケタミン(10mg/kg、IV)、または食塩水を投与し、投与1時間後に試験したSDラットの新規性誘発食欲減退(NIH)試験における摂食潜時。LH試験:試験24時間前に単回用量のGLYX−13(3mg/kg IV;試験24時間前)、3用量のフルオキセチン(20mg/kg SC;最後の投与は試験1時間前)、または滅菌食塩水ビヒクル(1ml/kg IV;尾静脈)を投与したSDラットのフットショック誘発学習性無力感(LH)試験における回避失敗。ナイーブコントロール動物は、LH試験前にプレショックや注射を受けなかった。USV試験:2分間の異種特異的プレイ(heterospecific play)(15秒間の刺激後に15秒間刺激しないという交互のブロック)を受けた成体SDラットの快楽および嫌悪のUSV。データを、平均(±SEM)として示す。N=7〜21匹/群。P<.05(ビヒクルに対するフィッシャーのPLSD事後検定)。
図5に示した種々の試験の結果は、GLYX−13がケタミン様の嗜癖的な感覚運動ゲーティングまたは鎮静副作用を示さないことを証明している。データを、方法および以下に記載のように収集した。
薬物弁別:10mg/kgケタミン(Ket)(IP)と食塩水(Sal)を識別するように訓練したSDラットにおける異なる用量のケタミン(IPおよびSC)およびGLYX−13(SC)についてのケタミンレバー応答率(%)。SalおよびKet上の値は、各用量反応曲線の試験前に行った対照試験の結果である。場所嗜好性:薬物ペア室における%時間によって測定した場合、条件付け場所嗜好性は、ケタミン(10mg/kg IV)で誘導されたが、GLYX−13(10mg/kg IV)では誘導されなかった。プレパルス阻害:プレパルス阻害によって測定した場合、感覚運動ゲーティングは、ケタミン(10mg/kg IP)によって減少したが、GLYX−13(10mg/kg IV)によって減少しなかった。オープンフィールド:ラインクロスによって測定した場合、オープンフィールド内の歩行活動は、鎮静用量のケタミン(10mg/kg SC)によって低下したが、GLYX−13(10mg/kg IV)によって低下しなかった。N=8〜11匹/群。データを、平均(±SEM)として示す。P<.05(ビヒクルに対するフィッシャーのPLSD事後検定)。
図6に示すように、前前頭皮質内へのGLYX−13の注射は、ポーソルト試験において抗うつ薬様効果を示す。データを下記のように収集した。
(a)内側前前頭皮質または運動皮質(背側コントロール)カニューレを植え込み、GLYX−13(0.1、1、10μg/側面)または滅菌食塩水ビヒクル(0.5μlL/1分間)を注射し、投与1時間後に試験した2〜3月齢の雄ラットまたはケタミン(0.1、1、10μg)、GLYX−13(1μg)、または食塩水をMPFC注射し、投与20分後および24時間後に試験したラットにおけるポーソルト試験での平均(±SEM)静止経過時間(秒)。投与1日前に、動物に15分間の水泳訓練セッションを受けさせた。GLYX−13(1μg)、ケタミン(0.1μg)、または滅菌食塩水ビヒクルのMPFC注入20分後のオープンフィールドにおける平均(±SEM)ラインクロス。歩行活動の増大が偽陽性の抗うつ薬様応答を生じるので、用量0.1μgのケタミンによって歩行活動が増大することを考慮して、その用量のポーソルトデータを分析に含めなかった。代表的なH&E染色切片はMPFCカニューレ配置を示し、矢印は注射部位を示す。N=5〜10匹/群。P<.05(ビヒクルに対するフィッシャーPLSD)。
図7中のデータは、GLYX−13がNR2B依存性シナプス可塑性を誘導することを証明している。データを、方法および以下に記載のように収集した。
ex vivo細胞表面タンパク質レベル:屠殺24時間前にGLYX−13(3mg/kg IV)、ケタミン(10mg/kg IV)、または滅菌食塩水ビヒクルで処置したSDラットにおいてウェスタンブロットによって測定した場合の内側前前頭皮質(MPFC)または海馬内のビオチン化細胞表面GluR1タンパク質レベル。ex vivo NMDAR電流:GLYX−13(3mg/kg IV)、ケタミン(10mg/kg IV)、または滅菌食塩水ビヒクル(IV)を投与し、その24時間後にex−vivo NMDA電流測定を行ったラットにおけるCA1薬理学的絶縁NMDA電流におけるNR2B選択性NMDA受容体アンタゴニストであるイフェンプロジル(10μM)の存在下でのNMDA受容体依存性単回ショック誘発EPSC。ex vivo LTP:投与24時間後に、GLYX−13(3mg/kg IV)またはケタミン(10mg/kg IV)により、シェーファー側副枝−CA1シナプスでのシナプス伝達のex vivo長期増強(LTP)の規模が増強される。データを、平均(±SEM)として示す。N=5〜11/群。P<.05、**P<.01(ビヒクルに対するフィッシャーPLSD事後検定)。
図8では、データは、GLYX−13の抗うつ薬様効果がシナプス可塑性に関連することを示す。データを、方法および以下に記載のように収集した。
Ex vivo細胞表面タンパク質レベル:屠殺24時間前にGLYX−13(3mg/kg IV)または滅菌食塩水ビヒクルで処置したSDラットにおいてウェスタンブロットによって測定した場合の内側前前頭皮質(MPFC)または海馬内のビオチン化細胞表面GluR1タンパク質レベル。AMPAR拮抗作用:GLYX−13(3mg/kg IV)投与前にAMPA受容体アンタゴニストNBQX(10mg/kg IP)で前処置し、投与1時間後に試験した動物におけるポーソルト試験での平均(±SEM)浮遊時間。
まとめ:
全体として、データは、(i)GLYX−13が解離性副作用を伴うことなく頑強な抗うつ薬様効果を生じること、および(ii)GLYX−13がMPFC内のシナプス可塑性を容易にすることによって抗うつ薬様効果を生じることを示す。
実施例3:GLYX−13は、投与1時間後のラット内側前前頭皮質においてex vivo[H]MK−801結合(NMDA受容体の非競合的アンタゴニスト)が増大する。
図9は、ラット内側前前頭皮質内のex vivo[H]MK−801結合がGLYX−13投与1時間後に増大することを示す。データを下記のように収集した。
GLYX−13(3mg/kg IV)または滅菌食塩水ビヒクル(1ml/kg尾静脈)で処置し、投与1時間後に麻酔を使用せずに断頭し、脳を迅速に(60秒)取り出し、ドライアイスで凍結し、アッセイまで−80℃で保存した2〜3月齢雄SDラットにおける十分に洗浄したラットMPFC膜(200μg)への平均±SEM比[H]MK−801結合(5nM;22.5 Ci/mmol)。[H]MK−801結合を、1mMグリシンの存在下にて平衡条件下(2時間)で測定した。非特異的結合を、任意のグリシンリガンドの非存在下および30μM 5,7DCKAの存在下で決定した。最大刺激を、1mMグリシンの存在下で測定した。全反応物中に50μMグルタマートが存在していた。N=5〜6/群。各ビヒクルに対してP<.05。
実施例4:GLYX−13の迅速な抗うつ効果をE−LTP様機構によって媒介することができる
GLYX−13の即効性を試験するために、早期長期増強(E−LTP)の誘導の基礎をなす生化学的過程を研究した。
いかなる理論にも拘束されることを望まないが、E−LTPは、プロテインキナーゼ(Ca2+/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼ(CAMKII)、プロテインキナーゼC(PKC)、およびカゼインキナーゼII(CK2)が含まれる)の持続的活性化に依存する。GLYX−13(3mg/kg、IV)またはビヒクルを成体(2〜3月齢)雄スプレーグ・ドーリーラットに投与し、内側前前頭皮質サンプルを、投与15、30、60、および120分後に回収した(n=7〜9/群)。全細胞タンパク質を7.5%SDS−PAGEに供し、GluN2B(4207S,Cell Signaling,MA)、pS−1303 GluN2B(Millipore,MA)、またはpS−1480 GluN2B(ab73014,Abcam,MA)に指向する抗体でプローブした。増強型化学発光を使用して、各バンドを定量した。CK2活性を、[γ−32P]−ATP(Millipore,MA)のγ−ホスファートの移行を使用したCK2基質ペプチドのリン酸化によって測定した。総タンパク質(7.5マイクログラム)を、CK2基質ペプチドと0.1マイクロリットルのストック[γ−32P]−ATP(100nCi/反応)の存在下で10分間インキュベートした。
GLYX−13は、投与15分以内に総GluN2Bタンパク質を有意に増大させ(ビヒクルに対して1.53倍、P<.05)、30分でピークに到達し(1.71倍、P<.05)、60分までにコントロールレベルに戻った(60分、1.13倍、P>.05;120分、1.16倍、P>.05)(図10および11)。GluN2BレベルのCAMKII/PKC媒介セリン−1303リン酸化は、30分(1.93倍、P<.05)、60分(2.23倍、P<.05)、および120分(2.67倍、P<.05)の時点で増大したが、15分の時点では変化しなかった(1.02倍、P>.05)(図10)。GluN2BレベルのCK2媒介セリン−1480リン酸化は、GLYX−13投与から15分以内にピークに到達し(2.01倍、P<.05)、120分後まで有意に上昇し続けた(30分、1.80倍、P<.05;60分、1.48倍、P<.05;120分、1.50倍、P<.05)(図11)。CK−2比活性の有意な増大も15分で認められた(3.08倍、P<.05)(図12)。CK2活性およびCAMKII活性は、LTPの発生時に迅速に増大することが示されている(Charriaut−Marlangueら,1991,PNAS,88,10232;Fukunagaら,1993,JBC,268,7863)。ここに報告した結果と共に、この観察により、GLYX−13の抗うつ効果の迅速な発生が少なくとも一部はE−LTPを調節する同一の機構によって媒介されることが示唆される。
均等物
本開示の特定の実施形態を考察してきたが、上記明細書は例示であり、本発明を制限するものではない。本明細書を検討して開示の多数の変形形態が当業者に自明となるであろう。開示の全範囲を、特許請求の範囲をその均等物の全範囲と共に参照し、明細書をかかる変形形態と共に参照することによって決定すべきである。
他で示さない限り、明細書および特許請求の範囲で使用した成分、反応条件、パラメーター、および記述的特徴などの量を表示する全ての数値は、全ての場合において用語「約」で修飾されると理解されるべきである。したがって、特にそれとは反対の指示がない限り、本明細書及び添付の特許請求の範囲に記述されている数値パラメーターは近似値であり、この近似値は本発明によって獲得しようと努める所望の性質に応じて変化し得る。
参照による援用
本明細書中で言及した全ての刊行物および特許(以下に列挙した文献が含まれる)は、各刊行物または特許が具体的且つ個別に参照として援用されることを示すかのように、その全体が本明細書中で参考として援用される。矛盾する場合、本明細書中の任意の定義が含まれる本出願に従うものとする。

Claims (14)

  1. うつ病処置に適切な候補化合物を同定するための方法であって、
    培養培地中で細胞を潜在的な化合物に曝露するか、または潜在的な化合物を動物に投与する工程;
    1つ以上の所定の時点で前記細胞および/もしくは前記培養培地または前記動物の脳もしくは神経組織からサンプルを回収する工程;
    Wnt1の発現レベルの増大について前記サンプルを分析する工程、ならびに
    Wnt1の前記発現レベルの増大に基づいてうつ病処置に適切なものであるとして前記候補化合物を同定する工程
    を含む、方法。
  2. うつ病処置に適切な候補化合物を同定するための方法であって、
    培養培地中で細胞を潜在的な化合物に曝露するか、または潜在的な化合物を動物に投与する工程;
    1つ以上の所定の時点で前記細胞および/もしくは前記培養培地または前記動物の脳もしくは神経組織からサンプルを回収する工程;
    Gを用いて示した表1または表2中に列挙した遺伝子のうちの少なくとも1つの発現レベルの増大またはKを用いて示した表1または表2中に列挙した遺伝子のうちの少なくとも1つの発現レベルの減少について前記サンプルを分析する工程、ならびに
    前記発現レベルの増大または前記発現レベルの減少に基づいてうつ病処置に適切なものであるとして前記化合物を同定する工程
    を含む、方法。
  3. 前記サンプルが表示「G」を用いて表1または表2中に提供した遺伝子発現パターンを有し、かつ前記同定する工程が前記遺伝子の発現の増大に基づく、請求項2に記載の方法。
  4. NDMAサブユニットNR2Bシナプス可塑性について前記候補化合物を分析する工程をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. うつ病処置に適切な化合物を同定するための方法であって、
    培養培地中で細胞を潜在的な化合物に曝露するか、または潜在的な化合物を動物に投与する工程;
    1つ以上の所定の時点で前記細胞および/もしくは前記培養培地または前記動物の脳もしくは神経組織からサンプルを回収する工程;
    NMDA受容体NR2Bサブユニット可塑性について前記サンプルを分析する工程、ならびに
    前記NR2B可塑性の誘導に基づいてうつ病処置に適切なものであるとして前記化合物を同定する工程
    を含む、方法。
  6. うつ病処置に適切な候補化合物がケタミンと比較してNR2B依存性シナプス可塑性を有意に誘導する、請求項5に記載の方法。
  7. 前記組織が内側前前頭皮質である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記動物がげっ歯類またはヒトであり、そして前記細胞がヒト細胞またはげっ歯類細胞である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記化合物がNMDA受容体を調整する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  10. うつ病処置に適切な前記化合物がケタミンと比較して副作用が少ない、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記化合物は、実質的な嗜癖的な感覚運動ゲーティング(sensory motor grating)および/または鎮静作用を持たない、請求項10に記載の方法。
  12. 前記細胞が真核細胞である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 化合物のライブラリーから前記候補化合物を選択する工程をさらに含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 患者のうつ病を処置することができる治療化合物を同定する方法であって、NR2B依存性シナプス可塑性を有意に誘導する化合物を選択する工程を含む、方法。
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