JP2016225516A - 製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の処理領域が設定されたチャンバーを有し、それぞれの処理領域における処理に適した製造条件を設定可能な製造装置を提供する。【解決手段】給電端子を有し、ワークが搭載されるワークホルダと、ワークに対する処理がそれぞれ行われる複数の処理領域が内部に設定され、複数の処理領域それぞれに互いに電気的に独立した接続部が設置されたチャンバーと、複数の処理領域のいずれかである処理実行領域にワークホルダが配置され且つ処理実行領域の接続部とワークホルダの給電端子とが電気的に接続するように、ワークホルダをチャンバー内で移動させる移動装置と、接続部にバイアス電圧を供給する電源装置とを備え、処理実行領域の接続部から給電端子に供給されるバイアス電圧によって、処理実行領域におけるワークに対する処理中のワークホルダの電位が設定される。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の処理領域が内部に設定されたチャンバーを有する製造装置に関する。
半導体装置の製造方法に、複数の異なる処理を真空連続で実施する方法がある(例えば、特許文献1参照。)。真空連続で複数の処理を実施することにより、処理時間を短縮したり、ワークに形成された膜の特性が大気に曝されて変化することを防止したりできる。チャンバーの内部に複数の処理領域を設定することにより、異なる処理を真空連続で実施することができる。
特開2010−199211号公報
歩留まりの向上や製造時間の短縮などのために、それぞれ製造工程に適した製造条件が設定される。例えば、その製造工程での処理に適したバイアス電圧をワークに供給する。一般的に、処理が異なればワークに供給すべきバイアス電圧も異なる。しかしながら、複数の処理領域が内部に設定されたチャンバーを用いて処理を連続して行う製造装置では、処理領域毎に異なるバイアス電圧をワークに供給することが困難であった。このため、それぞれの処理に適した製造条件を設定することができないという問題があった。
上記問題点に鑑み、本発明は、複数の処理領域が設定されたチャンバーを有し、それぞれの処理領域の処理に適した製造条件を設定可能な製造装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、(ア)給電端子を有し、ワークが搭載されるワークホルダと、(イ)ワークに対する処理がそれぞれ行われる複数の処理領域が内部に設定され、複数の処理領域それぞれに互いに電気的に独立した接続部が設置されたチャンバーと、(ウ)複数の処理領域のいずれかである処理実行領域にワークホルダが配置され且つ処理実行領域の接続部とワークホルダの給電端子とが電気的に接続するように、ワークホルダをチャンバー内で移動させる移動装置と、(エ)接続部にバイアス電圧を供給する電源装置とを備え、処理実行領域の接続部から給電端子に供給されるバイアス電圧によって、処理実行領域におけるワークに対する処理中のワークホルダの電位が設定される製造装置が提供される。
本発明によれば、複数の処理領域が設定されたチャンバーを有し、それぞれの処理領域の処理に適した製造条件を設定可能な製造装置を提供できる。
本発明の実施形態に係る製造装置の構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る製造装置の動作を説明する模式図である。 本発明の実施形態に係る製造装置の電源装置の例を示す模式図である。 本発明のその他の実施形態に係る製造装置の構成を示す模式図である。
図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであることに留意すべきである。又、以下に示す実施形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の実施形態は、構成部品の構造、配置などを下記のものに特定するものでない。この発明の実施形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
本発明の実施形態に係る製造装置1は、図1に示すように、処理対象のワーク100が搭載されるワークホルダ10と、ワーク100に対する処理がそれぞれ行われる複数の処理領域が内部に設定されたチャンバー20と、複数の処理領域のいずれかにワークホルダ10が配置されるようにワークホルダ10をチャンバー20内で移動させる移動装置30と、ワークホルダ10にバイアス電圧を供給する電源装置40とを備える。ワーク100は、例えば半導体基板である。
図1は、複数の処理領域としてチャンバー20内に第1の処理領域101と第2の処理領域102が設定された例を示す。以下において、ワーク100の処理のためにワークホルダ10が配置される処理領域を「処理実行領域」という。移動装置30は、第1の処理領域101と第2の処理領域102に渡って、ワーク100が搭載されたワークホルダ10をチャンバー20内で移動させる。図1は、第1の処理領域101が処理実行領域である状態を示している。
第1の処理領域101と第2の処理領域102のそれぞれには、接続部21が設置されている。接続部21には、電源装置40からバイアス電圧が供給される。
図1に示したワークホルダ10は上面に開口部を有する凹形状であり、凹部の内部にワーク100が搭載される。また、ワークホルダ10は給電端子11を有し、図1に示した例では、ワークホルダ10の底面に給電端子11が配置されている。
移動装置30は、処理実行領域の接続部21とワークホルダ10の給電端子11とが電気的に接続するように、ワークホルダ10をチャンバー20内で移動させる。これにより、処理実行領域において電源装置40から給電端子11に、接続部21を介してバイアス電圧が供給される。
つまり、製造装置1では、電源装置40から供給されるバイアス電圧によって、処理実行領域におけるワーク100に対する処理を実施中にワークホルダ10の電位が設定される。異なる処理領域にそれぞれ設置された接続部21は、互いに電気的に独立している。したがって、処理領域ごとに異なる大きさのバイアス電圧を給電端子11に供給することができる。
図1に示した製造装置1は、第1の処理領域101がスパッタ法によってワーク100に膜を形成するスパッタ処理領域であり、第2の処理領域102がプラズマCVD法によってワークに膜を形成するプラズマCVD処理領域である場合を例示的に示している。以下に、製造装置1によって、スパッタ処理領域における処理とプラズマCVD処理領域における処理を連続して行う場合について説明する。
まず、真空状態にしたチャンバー20内で、図1に示すようにワークホルダ10を第1の処理領域101に配置する。即ち、第1の処理領域101が処理実行領域である。第1の処理領域101では、ターゲット111がターゲット電極112上に取り付けられている。ターゲット電極112は高周波(RF)電力或いは直流(DC)電力を供給するスパッタ電源113に接続されている。
第1の処理領域101において、ワークホルダ10に搭載されたワーク100についてスパッタ法による成膜処理が以下のように行われる。即ち、第1のガス供給装置114からアルゴン(Ar)ガスなどの不活性ガス110がチャンバー20内に導入される。スパッタ電源113からターゲット電極112に電力を供給して不活性ガス110を放電させ、ターゲット111の表面近傍の気相中にプラズマを形成する。プラズマ中で加速された不活性ガス110の正イオンがターゲット111の表面に衝突し、スパッタリングによりターゲット原子が放出される。ターゲット111の表面から放出された原子がワーク100の表面に被着・堆積されて、薄膜が形成される。
第1の処理領域101におけるスパッタ法による成膜処理中では、第1の処理領域101に設置された接続部21とワークホルダ10の給電端子11とが電気的に接続される。即ち、成膜処理前に、給電端子11に接続するまで第1の処理領域101に設置された接続部21が上方に移動している。そして、電源装置40がバイアス電圧を接地電位にすることによって、成膜処理中のワークホルダ10の電位が接地電位に設定される。これにより、ワーク100に電荷が蓄積されるチャージアップ現象が抑制され、スパッタ処理中の放電が安定する。
第1の処理領域101でのスパッタ処理が終了した後、第1の処理領域101に設置された接続部21とワークホルダ10の給電端子11との接続が解除される。具体的には、第1の処理領域101に設置された接続部21が下方に移動する。その後、図2に示すように、移動装置30によってワークホルダ10が第1の処理領域101から第2の処理領域102に移動する。即ち、第2の処理領域102が処理実行領域である。そして、第2の処理領域102に設置された接続部21とワークホルダ10の給電端子11とが電気的に接続される。具体的には、給電端子11に接続するまで第2の処理領域102に設置された接続部21が上方に移動する。
第2の処理領域102において、ワークホルダ10に搭載されたワーク100についてプラズマCVD法による成膜処理が以下のように行われる。即ち、第2のガス供給装置213によって、ワーク100に形成する膜の原料ガスを含むプロセスガス210が導入される。第2の処理領域102には、ワーク100と対向するカソード電極211が配置されている。ワークホルダ10はアノード電極として機能し、交流電源212によってワークホルダ10とカソード電極211間に所定の交流電力が供給される。これにより、チャンバー20内の原料ガスを含むプロセスガス210がプラズマ化される。形成されたプラズマにワーク100を曝すことにより、ワーク100の露出した表面に所望の膜が形成される。
第2の処理領域102におけるプラズマCVD法による成膜処理中では、第2の処理領域102に設置された接続部21とワークホルダ10の給電端子11とが電気的に接続されている。そして、プラズマCVD法によってプラズマCVD処理領域に発生したプラズマに含まれるイオンをワーク100の表面に引き込むように、バイアス電圧によってワークホルダ10の電位を設定する。例えば、プラズマに含まれる正イオンがワーク100の表面に引き込まれるように、電源装置40がマイナスのバイアス電圧を第2の処理領域102の接続部21に供給する。これにより、バイアス電圧をワークホルダ10に供給しない場合と比べて、成膜レートを向上することができる。
上記のように、それぞれの処理に適した製造条件において、第1の処理領域101でスパッタ法によってワーク100に膜が形成され、第2の処理領域102でプラズマCVD法によってワーク100に膜が形成される。例えば、スパッタ法によってワーク100に酸化しやすい第1の膜(例えばアルミニウム膜など)を形成した後、真空連続で、第1の膜の変質を防止する第2の膜(例えば酸化シリコン膜など)を第1の膜を覆ってプラズマCVD法によって形成する。
なお、第1の処理領域101におけるスパッタ法による成膜処理の前に、バイアス電圧によってワークホルダ10の電位を逆スパッタ条件に設定して、ワーク100の表面をクリーニングしてもよい。即ち、ワーク100の表面近傍の気相中にプラズマを形成し、プラズマ中で加速された不活性ガス110の正イオンをワーク100の表面に衝突させる。これにより、ワーク100の表面に形成された酸化膜などが除去される。成膜前にワーク100の表面をクリーニングすることによって、ワーク100の表面に形成された膜の剥離などを抑制することができる。
以上に説明したように、製造装置1によれば、第1の処理領域101における処理と第2の処理領域102における処理を真空連続によって行うことができる。このため、処理ごとにチャンバー内を真空にする場合と比べて、トータルの処理時間を短縮できる。また、ワーク100を大気に曝すことがないため、例えばワーク100に形成した膜が変質することや、膜に不純物が付着することを防止できる。
なお、第1の処理領域101での処理と第2の処理領域での処理の順番は任意である。例えば、第1の処理領域101において処理を行った後に、第2の処理領域102において処理を行う。或いは、第2の処理領域102において処理を行った後に、第1の処理領域101において処理を行ってもよい。
図1に示した電源装置40は、任意のバイアス電圧を供給可能である。電源装置40のバイアス電圧を可変にすることによって、1台の電源装置40によって複数の処理領域に異なるバイアス電圧を供給できる。電源装置40を1台にすることによって、製造装置1を小型化できる。電源装置40におけるバイアス電圧の切り替えは、手動で行ってもよいし、或いは図3に示すようなコントローラ42を内蔵する電源装置40によって自動的に切り替えるようにしてもよい。図3に示した電源装置40では、電圧供給部41の出力するバイアス電圧Vbの大きさがコントローラ42によって制御される。
コントローラ42は、複数の処理領域のいずれにワークホルダ10が配置されているかに応じて、電圧供給部41が接続部21に供給するバイアス電圧Vbを設定する。例えば、コントローラ42がチャンバー20内のワークホルダ10の位置を検出して、ワークホルダ10の配置された処理領域での処理に適したバイアス電圧を電圧供給部41から出力させる。或いは、チャンバー20内での各処理の時間とバイアス電圧を供給する時間をスケジューリングして、各処理を実施する時間に合わせてコントローラ42が各処理に適したバイアス電圧を電圧供給部41から出力させるようにしてもよい。
また、接続部21の動作に連動させてコントローラ42がバイアス電圧を電圧供給部41から出力させてもよい。即ち、ワークホルダ10の給電端子11がいずれの処理領域の接続部21と電気的に接続されたかをコントローラ42が検出する。そして、給電端子11に接続する接続部21の設置された処理領域に応じて、電圧供給部41から出力するバイアス電圧を設定する。
図1に示した製造装置1では、図面の下方側のチャンバー20の壁面に、壁面を貫通して接続部21が配置されている。接続部21の一方の端部は、チャンバー20の外側で電源装置40と電気的に接続されている。接続部21の他方の端部が、ワークホルダ10の給電端子11と電気的に接続する。
ワークホルダ10を上面に搭載する移動装置30の下方から延伸する接続部21とワークホルダ10の給電端子11とを接触させるために、移動装置30のワークホルダ10を搭載する領域にスリット31が設けられている。即ち、移動装置30を厚さ方向(図面の上下方向)に貫通するスリット31の上方に、給電端子11が位置するようにワークホルダ10が移動装置30に搭載される。そして、処理実行領域の接続部21が上昇することによって、接続部21と給電端子11とが電気的に接続する。処理実行領域での処理が終了すると、給電端子11と接続していた接続部21が下降し、接続部21と給電端子11との接続が解除される。その後、移動装置30によってワークホルダ10が処理実行領域から移動させられる。例えば、接続部21を給電端子11と接続させたり離間させたりする移動機構をチャンバー20に設置する。接続部21の移動は、移動装置30によるワークホルダ10の移動と連動するため、接続部21の移動機構を移動装置30の一部に含めてもよい。
図1では接続部21がチャンバー20の下方の壁面から内部に延伸する例を示したが、接続部21をチャンバー20のいずれの領域に設置してもよい。例えば、チャンバー20の側面や上面に設置してもよい。
以上に説明したように、本発明の実施形態に係る製造装置1では、処理領域のそれぞれに設置された接続部を介して、ワークホルダ10にバイアス電圧が供給される。このため、製造装置1によれば、それぞれの処理領域での処理に応じたバイアス電圧を設定することが容易であり、各処理に適した製造条件が設定される。これにより、製造歩留まりの向上や製造時間の短縮が可能である。
上記では、第1の処理領域101においてスパッタ法による成膜処理を行い、第2の処理領域102においてプラズマCVD法による成膜処理を行う例を説明した。しかし、第1の処理領域101や第2の処理領域102における処理の組み合わせは上記に限られない。例えば、2つの処理領域のいずれもプラズマCVD処理領域にしてもよいし、2つともスパッタ処理領域にしてもよい。或いは、成膜処理として蒸着法が使用される場合や、成膜処理以外のエッチング処理やアッシング処理などをチャンバー20内で行う場合にも、各処理領域に設置した接続部21を介してワークホルダ10の給電端子11に任意のバイアス電圧を供給できる。
(その他の実施形態)
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
上記では、1台の電源装置40の供給するバイアス電圧を可変にする例を示した。しかし、図4に示すように、処理領域ごとに電源装置40を用意してもよい。
また、チャンバー20内に2つの処理領域が配置された例を示したが、チャンバー20に配置された処理領域が3以上である場合にも、本発明は適用可能である。処理領域のすべてに接続部21を設置することによって、それぞれの処理領域の処理に応じたバイアス電圧をワークホルダ10に供給することができる。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…製造装置
10…ワークホルダ
11…給電端子
20…チャンバー
21…接続部
30…移動装置
31…スリット
40…電源装置
41…電圧供給部
42…コントローラ
100…ワーク
101…第1の処理領域
102…第2の処理領域

Claims (5)

  1. 給電端子を有し、ワークが搭載されるワークホルダと、
    前記ワークに対する処理がそれぞれ行われる複数の処理領域が内部に設定され、前記複数の処理領域それぞれに互いに電気的に独立した接続部が設置されたチャンバーと、
    前記複数の処理領域のいずれかである処理実行領域に前記ワークホルダが配置され且つ前記処理実行領域の前記接続部と前記ワークホルダの前記給電端子とが電気的に接続するように、前記ワークホルダを前記チャンバー内で移動させる移動装置と、
    前記接続部にバイアス電圧を供給する電源装置と
    を備え、
    前記処理実行領域の前記接続部から前記給電端子に供給される前記バイアス電圧によって、前記処理実行領域における前記ワークに対する処理中の前記ワークホルダの電位が設定されることを特徴とする製造装置。
  2. 前記電源装置が、前記複数の処理領域のいずれに前記ワークホルダが配置されているかに応じて前記バイアス電圧を設定するコントローラを有することを特徴とする請求項1に記載の製造装置。
  3. 前記複数の処理領域の1つがプラズマCVD法によって前記ワークに膜を形成するプラズマCVD処理領域であって、
    前記プラズマCVD処理領域に発生したプラズマに含まれるイオンを前記ワークの表面に引き込むように前記バイアス電圧によって前記ワークホルダの電位を設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の製造装置。
  4. 前記複数の処理領域の1つがスパッタ法によって前記ワークに膜を形成するスパッタ処理領域であって、
    前記スパッタ処理領域における成膜処理中の前記ワークホルダの電位を、前記バイアス電圧によって接地電位に設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の製造装置。
  5. 前記スパッタ処理領域における成膜処理の前に、前記バイアス電圧によって前記ワークホルダの電位を逆スパッタ条件に設定して前記ワークの表面をクリーニングすることを特徴とする請求項4に記載の製造装置。
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