JP2016224387A - マイクロレンズ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】斜入射光に対する集光能力の低下を軽減しうるマイクロレンズ及びその製造方法を提供する。【解決手段】基板10の上に配置されたマイクロレンズ20であって、基板10の上に配置された第1の部分22と、第1の部分22を覆うように配置され、平面視において第1の部分の重心22Cとは異なる位置に重心26Cが位置しており、第1の部分22とは屈折率の異なる第2の部分26とを有する。【選択図】図1
Description
本発明は、マイクロレンズ及びその製造方法に関する。
CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等の固体撮像装置には、光電変換素子における集光効率を高めるために光電変換素子上にオンチップのマイクロレンズが設けられている。
このようなマイクロレンズには種々の製造方法が提案されているが、フォトリソグラフィ技術を核にした典型的な製造方法として、リフロー法、グレイトーンマスク利用法、エッチバック法の3つが挙げられる。リフロー法は、フォトリソグラフィで形成したパターンを加熱処理して熱流動させることにより球面形状に成形し、マイクロレンズを形成する方法である(特許文献4参照)。グレイトーンマスク利用法は、フォトリソグラフィの解像限界以下の微小なドットパターンを配置したグレイトーンマスクを用い、感光性樹脂の光反応の度合いを領域毎に変えることで、球面形状のマイクロレンズを形成する方法である(特許文献2,3参照)。エッチバック法は、レンズ形状のパターンをマスクにして下地をエッチングしてレンズ形状を転写することで、下地の表面にマイクロレンズを形成する方法である。
これまで固体撮像装置には、このような方法により製造された球面形状のマイクロレンズが広く用いられていた。しかしながら、近年における固体撮像装置の高画素化や撮像領域の大面積化に伴い、球面形状のマイクロレンズでは撮像領域の総ての画素において均一な光感度を得ることが困難になってきた。これは、撮像領域の中心部の画素に入射する光線は垂直方向から入射するのに対して、外周部に近い画素に入射する光線は垂直方向に対して傾斜した方向から入射するため、撮像領域内の場所によってマイクロレンズが結ぶ焦点位置が異なることに起因している。
このような観点から、撮像領域内の場所に応じて異なる形状のマイクロレンズを配置した固体撮像装置が提案されている。例えば、特許文献1には、第1レンズパターンの一部分上に第2のレンズパターンを形成し、これらレンズパターンを同時にリフローすることにより、曲率が非対称的なマイクロレンズを形成する方法が開示されている。撮像領域の中心から遠いマイクロレンズほど曲率の非対称性が大きくなるようにすることで、垂直方向に対して傾斜した方向から入射する光線の焦点位置を補正し、撮像領域の面内において均一な光感度を得ることが可能になる。
しかしながら、特許文献1に記載のマイクロレンズでも、斜入射光となる周辺画素部における集光能力は必ずしも十分ではなかった。特許文献1に記載される形状のマイクロレンズは、特許文献2や特許文献3に記載されるグレイトーンマスクを用いたフォトリソグラフィにより形成することも可能である。しかしながら、この場合にも同様に、斜入射光となる周辺画素部における集光能力は十分ではなかった。
本発明の目的は、斜入射光に対する集光能力の低下を軽減しうるマイクロレンズ及びその製造方法を提供することにある。
本発明の一観点によれば、基板の上に配置されたマイクロレンズであって、前記基板の上に配置された第1の部分と、前記第1の部分を覆うように配置され、平面視において前記第1の部分の重心とは異なる位置に重心が位置しており、前記第1の部分とは屈折率の異なる第2の部分とを有することを特徴とするマイクロレンズが提供される。
また、本発明の他の一観点によれば、基板に、第1の部分を形成する工程と、前記第1の部分が形成された前記基板の上に、平面視において前記第1の部分の重心とは異なる位置に重心が位置しており、前記第1の部分とは屈折率の異なる第2の部分を形成する工程とを有することを特徴とするマイクロレンズの製造方法が提供される。
本発明によれば、斜入射光に対する集光能力の低下を軽減することができる。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態によるマイクロレンズ及びその製造方法について、図1乃至図10を用いて説明する。図1は、本実施形態によるマイクロレンズの構造を示す上面図及び断面図である。図2は、マイクロレンズの形状を説明するための断面図である。図3は、本実施形態による固体撮像装置の構造を示す平面図及び断面図である。図4は、球面形状のマイクロレンズの集光能力を説明する図である。図5は、回転非対称な非球面形状のマイクロレンズの集光能力を説明する図である。図6は、本実施形態による固体撮像装置のマイクロレンズの集光能力を説明する図である。図7乃至図10は、本実施形態によるマイクロレンズの製造方法を説明する図である。
本発明の第1実施形態によるマイクロレンズ及びその製造方法について、図1乃至図10を用いて説明する。図1は、本実施形態によるマイクロレンズの構造を示す上面図及び断面図である。図2は、マイクロレンズの形状を説明するための断面図である。図3は、本実施形態による固体撮像装置の構造を示す平面図及び断面図である。図4は、球面形状のマイクロレンズの集光能力を説明する図である。図5は、回転非対称な非球面形状のマイクロレンズの集光能力を説明する図である。図6は、本実施形態による固体撮像装置のマイクロレンズの集光能力を説明する図である。図7乃至図10は、本実施形態によるマイクロレンズの製造方法を説明する図である。
はじめに、本実施形態によるマイクロレンズの構造について、図1を用いて説明する。図1(a)は本実施形態によるマイクロレンズ20の上面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A′線断面図である。
本実施形態によるマイクロレンズ20は、図1(a)及び図1(b)に示すように、下地基板10上に形成されたオンチップレンズである。下地基板10は、マイクロレンズ20が形成される下地となる基板であり、特に限定されるものではない。例えば、固体撮像装置に用いられるマイクロレンズの場合、下地基板10には、光電変換素子やその駆動素子、並びにこれらを覆う層間絶縁膜等が形成された半導体基板が該当する。この場合のマイクロレンズ20は、光電変換素子に光を集光する役割を担う。
マイクロレンズ20は、下地基板10に接する第1の部分22と、第1の部分22を覆い且つ下地基板10に接する第2の部分26とを含む。第1の部分22は第1の屈折率を有する材料により構成されており、第2の部分26は第1の屈折率よりも小さい第2の屈折率を有する材料により構成されている。第1の部分22は、下地基板10の表面に凸部を形成する。第2の部分26は、第1の部分22により形成されたこの凸部を覆うように形成されている。
第1の部分22及び第2の部分26は、図1(a)に示すように、平面視において略円形形状を有している。平面視における第1の部分22の重心22cの位置は、平面視における第2の部分26の重心26cの位置からずれている。第1の部分22は、図1(b)に示すように、球面形状を有している。また、第1の部分22の頂点22tは、平面視における第2の部分26の重心26cの位置から、A−A′線に沿ってA′方向にずれている。第2の部分26は、図1(b)に示すように、回転非対称な非球面形状を有している。また、第2の部分26の頂点26tは、平面視における第2の部分26の重心26cの位置から、A−A′線に沿って、頂点22tとは反対のA方向にずれている。このように、本実施形態によるマイクロレンズ20は、第1の部分22及び第2の部分26を含む全体としては、回転非対称な非球面形状を有している。
なお、本明細書において「球面形状」とは、図2(a)に示すように、断面における外縁が円形の一部と見なせる形状を有し、且つ、下地基板10の法線方向と平行な軸C1に対して回転対称である形状を意味するものとする。また、「非球面形状」とは、球面形状以外の形状を意味するものとする。また、「回転非対称な非球面形状」とは、例えば図2(b)に示すように、非球面形状であって、且つ、下地基板10の法線方向と平行な軸C1に対して回転対称ではない形状を意味するものとする。また、「回転対称な非球面形状」とは、例えば図2(c)に示すように、非球面形状であって、且つ、下地基板10の法線方向と平行な軸C1に対して回転対称である形状を意味するものとする。なお、マイクロレンズ20は、法線方向と平行な軸C1及び線分A−A′を含む面に対して、面対称である。線分A−A′は、固体撮像装置の撮像領域に設けられたマイクロレンズアレイにあっては、撮像領域の中心から外側に向かう方向に沿っているものとする。
第1の部分22の頂点22tと第2の部分26の頂点26tとの間の平面視におけるずれ量dt(図1(b)参照)は、マイクロレンズ20に光が入射する方向や、マイクロレンズ20によって光を集光する位置に応じて適宜設定される。第1の部分22の頂点22tと第2の部分26の頂点26tとの間のずれ量dtについて、マイクロレンズ20を固体撮像装置に適用した場合を例に挙げ、図3を用いて説明する。
固体撮像装置30は、例えば図3(a)に示すように、複数の画素が2次元アレイ状に配列された撮像領域32と、撮像領域32で取得した画素信号の読み出し動作等を制御する周辺回路領域34とを含む。ここで、撮像領域32の中央部を領域1、外周部を領域3、領域1と領域3との間の領域を領域2と定義するものとする。
図3(b)は、図3(a)において撮像領域32の中心と外周部の一点とを結ぶB−B′線断面において、領域1、領域2及び領域3からそれぞれ1つずつの画素を抜き出して示した概略断面図である。図3(b)におけるB−B′線断面は、図1におけるA−A′線断面に対応している。
撮像領域32には、光電変換素子であるフォトダイオード14や駆動用のトランジスタ(図示せず)等が形成された半導体基板12、半導体基板12上に配置された層間絶縁膜16、層間絶縁膜16上に配置されたマイクロレンズ20が設けられている。半導体基板12及び層間絶縁膜16が、前述の下地基板10に相当する。層間絶縁膜16は、カラーフィルタ等の無色透明ではない層を含んでいてもよい。マイクロレンズ20は、入射した光をフォトダイオード14に集光する。マイクロレンズ20は、各画素に1つずつ配置されており、全体として、複数のマイクロレンズ20が2次元アレイ状に配列されたマイクロレンズアレイを構成している。
図3(b)に示すように、領域1に設けられた画素は、球面形状の第1の部分22と、球面形状の第2の部分26とを含むマイクロレンズ20を有している。第1の部分22の頂点22tと第2の部分26の頂点26tとの間のずれ量dtは、ほぼゼロである。領域2及び領域3に設けられた画素は、球面形状の第1の部分22と、回転非対称な非球面形状の第2の部分26とを含むマイクロレンズ20を有している。第1の部分22の頂点22tは画素の中心よりも撮像領域32の外側にずれており、第2の部分26の頂点26tは画素の中心よりも撮像領域32の中心側にずれており、これらの間にずれが生じている。第1の部分22の頂点22tと第2の部分26の頂点26tとの間のずれ量dtは、撮像領域32の外周側ほど大きくなっている。すなわち、領域3の画素における第1の部分22の頂点22tと第2の部分26の頂点26tとの間のずれ量dtは、領域2の画素における第1の部分22の頂点22tと第2の部分26の頂点26tとの間のずれ量dtよりも大きくなっている。
次に、本実施形態においてこのような構造のマイクロレンズ20を用いている理由について、図4及び図5を用いて説明する。
図4は、球面形状のマイクロレンズの集光能力を説明する図である。図4(a)は、固体撮像装置の上面図である。図4(b)は、図4(a)のB−B′線断面において、領域1、領域2及び領域3からそれぞれ1つずつの画素を抜き出して示した概略断面図である。領域1、領域2及び領域3は、図3の場合と同様である。
マイクロレンズの典型的な製造方法としては、リフロー法と呼ばれる技術を用いた方法が知られている(特許文献4を参照)。リフロー法は、フォトリソグラフィで形成したパターンを加熱処理することによってマイクロレンズを形成する方法である。フォトリソグラフィで形成したパターンを加熱処理すると、溶媒成分が徐々に揮発し、130℃〜160℃程度の融点を超えると液化し、丸みを帯びた略円形のレンズ状に変形する。パターンが略円形のレンズ状に変形する理由は、重力、表面張力、液体摩擦力など、作用力のバランスが球面形状になったところで安定するからである。その後も加熱を続けると、パターンの樹脂成分が硬化し、レンズ形状のまま固体になる。その後、加熱をやめ、冷却すると、球面のレンズ形状を有するマイクロレンズが完成する。このようなマイクロレンズを所定の間隔でアレイ状に形成したものが、図4(b)のマイクロレンズ20に相当する。
リフロー法によりマイクロレンズアレイを形成した場合、総てのマイクロレンズ20は同一の形状となる。例えば図4の例では、領域1に形成されたマイクロレンズ20、領域2に形成されたマイクロレンズ20、領域3に形成されたマイクロレンズ20は、同じ形状となる。すなわち、マイクロレンズ20の層間絶縁膜16に対する接触角θは、総てのマイクロレンズ20において同じ値になる。図4(b)に示すように、当該断面における両端部でのマイクロレンズ20の層間絶縁膜16に対する接触角をθna、θnb(nは領域1〜3に対応する整数)と定義すると、以下の関係が成立する。
θ1a=θ1b=θ2a=θ2b=θ3a=θ3b
ここで、接触角θ1a、θ1bは、領域1に形成された画素のマイクロレンズ20の接触角である。また、接触角θ2a、θ2bは、領域2に形成された画素のマイクロレンズ20の接触角である。また、接触角θ3a、θ3bは、領域3に形成された画素のマイクロレンズ20の接触角である。また、θnaはB−B′線上における撮像領域32の中心側の端部における接触角であり、θnbは反対側の端部における接触角である(図4(b)参照)。
ここで、接触角θ1a、θ1bは、領域1に形成された画素のマイクロレンズ20の接触角である。また、接触角θ2a、θ2bは、領域2に形成された画素のマイクロレンズ20の接触角である。また、接触角θ3a、θ3bは、領域3に形成された画素のマイクロレンズ20の接触角である。また、θnaはB−B′線上における撮像領域32の中心側の端部における接触角であり、θnbは反対側の端部における接触角である(図4(b)参照)。
撮像領域32に入射する光は、撮像領域32の中心(領域1)から離れるほど、垂直入射から斜入射へと傾いていく。この斜入射光の傾き程度は、固体撮像装置30を使用する撮像システムの光学系のF値が小さくなる程、大きくなっていく。
マイクロレンズ20に入射した光線は、スネルの法則に従い、屈折する。すなわち、屈折率nAの媒質Aから屈折率nBの媒質Bへ光を入射したときの入射角θAと屈折角θBとの関係は、
nA×sinθA=nB×sinθB …(1)
と表される。空気である媒質Aから媒質Bのマイクロレンズ20に入射する場合、式(1)の左辺は空気側のパラメータであり、式(1)の右辺はマイクロレンズ20側のパラメータとなる。空気の屈折率を1とすると、左辺はsinθAで表される。屈折率nBは、マイクロレンズの材料によって異なる。
nA×sinθA=nB×sinθB …(1)
と表される。空気である媒質Aから媒質Bのマイクロレンズ20に入射する場合、式(1)の左辺は空気側のパラメータであり、式(1)の右辺はマイクロレンズ20側のパラメータとなる。空気の屈折率を1とすると、左辺はsinθAで表される。屈折率nBは、マイクロレンズの材料によって異なる。
光線が垂直入射(入射角φ1=0度)となる領域1では、位置aと位置bとにおいて屈折角が同じになる。マイクロレンズ20の接触角θ1a、θ1bは、層間絶縁膜16の厚さに応じて、ベストフォーカス(Δf=0%)となるように最適化される。つまり、領域1における集光能力は高い。例えば、F値2.8の光学系を使用する場合を想定すると、接触角θ1a=θ1b=60度、マイクロレンズ20の屈折率が1.6のとき、入射角φ1=0度で垂直入射した光線は、マイクロレンズ20で屈折した結果、傾斜角α1=β1=約27度の光線になる。なお、傾斜角αnは位置aに入射した光線の屈折光の垂直方向に対する傾斜角度であり、傾斜角βnは位置bに入射した光線の屈折光の垂直方向に対する傾斜角度である(nは領域1〜3に対応する整数)。また、Δfは、半導体基板12の表面を基準としたマイクロレンズ20の焦点高さの、層間絶縁膜16の膜厚に対する比率(レンズ焦点ズレ率)である。つまり、レンズ焦点ズレ率Δfが小さいほど、焦点位置が半導体基板12に近いことを表す。
領域2のマイクロレンズ20の接触角θ2a、θ2bは、領域1のマイクロレンズ20の接触角θ1a、θ1bと同じである。しかし、領域2は領域1と違って斜入射光になるため、屈折角度は領域1とは違ったものになる。相対比較すると、位置aで屈折した光線の傾斜角は領域1よりも大きくなり、位置bで屈折した光線の傾斜角は領域1よりも小さくなる。例えば、入射角φ2=5度で斜入射した光線は、マイクロレンズ20で屈折した結果、傾斜角α2=約29度、傾斜角β2=約25度の光線になる。領域1と比較すると、共に2度ずつ傾き、層間絶縁膜16中での光路長が異なるため、焦点位置が高くなる。その結果、レンズ焦点ズレ率Δfは、0.6%となる。
領域3では、更にレンズ焦点ズレ率Δfが大きくなる。例えば、入射角φ3=10度で斜入射した光線は、マイクロレンズ20で屈折した結果、傾斜角α3=約31度、傾斜角β3=約24度の光線になる。領域2と比較すると、さらに焦点位置が高くなる。その結果、レンズ焦点ズレ率Δfは、2.6%となる。
このように、マイクロレンズアレイを総て同一形状の球面のマイクロレンズ20で構成した場合、撮像領域32の中央からの距離によって変化する斜入射光に対応できず、撮像領域32の外周側ほどレンズ焦点ズレ率Δfが増加する。レンズ焦点ズレ率Δfが増加した周辺部では集光能力が低下するようになるため、周辺領域において感度が低下する等の問題が発生する。
撮像領域32の中央からの距離によって入射方向が変化する斜入射光に対応する手段としては、撮像領域32内の位置に応じて画素ごとにマイクロレンズ20の形状を調整することが考えられる。
図5は、回転非対称な非球面形状のマイクロレンズの集光能力を説明する図である。図5(a)は、固体撮像装置の上面図である。図5(b)は、図5(a)のB−B′線断面において、領域1、領域2及び領域3からそれぞれ1つずつの画素を抜き出して示した概略断面図である。領域1、領域2及び領域3は、図3の場合と同様である。
図5に示す固体撮像装置30が有するマイクロレンズアレイは、形状の異なる複数種類のマイクロレンズ20を含む。撮像領域32の中心部(領域1)から離間した部分(領域2及び領域3)に配置されたマイクロレンズ20は、半導体基板12の法線方向と平行な軸に対して回転非対称な形状を有しており、頂点と画素の中心とが一致していない。また、マイクロレンズ20の表面は、球面ではなく、言わば楕円体面である。
図5のマイクロレンズアレイでは、撮像領域32の中心から離間した画素のマイクロレンズ20ほど、画素の中心に対するマイクロレンズ20の頂点の位置の、撮像領域32の中心方向へのシフト量が大きくなるようにしている。この関係をマイクロレンズ20の接触角で表すと、撮像領域32の中心側のマイクロレンズの接触角をθna、反対側の接触角をθnbとして、領域1ではθ1a=θ1b、領域2ではθ2a>θ2b、領域3ではθ3a≫θ3bとなる。なお、nは、領域1〜3に対応する整数である。
表2の計算例のうち、光学系のF値が2.8の場合を例にして説明する。マイクロレンズの屈折率は1.60を想定している。
領域1には、接触角θ1a=θ1b=60度の球面マイクロレンズ20が形成されている。そのため、入射角φ1=0度で垂直入射した光線は、マイクロレンズ20で屈折した結果、傾斜角α1=β1=約27度の光線になる。
領域2には、接触角θ2a=65度、接触角θ2b=54度の回転非対称な非球面形状のマイクロレンズ20が形成されている。例えば、入射角φ2=5度で斜入射した光線は、マイクロレンズ20で屈折した結果、傾斜角α2=約32度、傾斜角β2=約22度の光線になる。領域1の傾斜角α1=β1=約27度と比較すると、共に5度ずつ傾くことになるが、フォーカス面は領域1とほぼ同じ(Δf=0%)となる。そのため、領域1と同等の集光能力を維持できる。
領域3には、接触角θ3a=70度、接触角θ3b=46度のマイクロレンズ20が形成されている。例えば、入射角φ3=10度で斜入射した光線は、マイクロレンズ20で屈折した結果、傾斜角α3=約37度、傾斜角β3=約15度の光線になる。領域1と比較すると、それぞれ10度、12度傾くことになるが、フォーカス面は領域1とほぼ同じ(Δf=0%)になる。そのため、光線経路をみると領域1と同等の集光能力を維持できる。
図5の構造は、図4の構造と比較すると、F値が16や2.8のときはさほどΔf値に差がないが、F値が1.4のときに領域3のΔfの値を半分程度まで小さくできる(図4の構造の9.7%に対して、図5の構造の5.1%)。このことは、図5の構造はF値が変化しても斜入射光に対する集光能力を維持できることを意味している。つまり、回転非対称な非球面形状のマイクロレンズ20によれば、斜入射光に対して集光能力の改善を図ることが可能である。
図5に示す回転非対称な非球面形状のマイクロレンズの製造方法としては、例えば以下に示す2つの方法が挙げられる。第1の方法は、第1のパターン上に第2のパターンを積層し、これらパターンを同時にリフローすることによって、非球面形状のマイクロレンズを形成する方法である。第1の方法は、特許文献1に記載されている。第2の方法は、グレイトーンマスクを用いたフォトリソグラフィによって、非球面形状のマイクロレンズを形成する方法である。グレイトーンマスクを用いた技術については、特許文献2及び特許文献3に記載されている。
上述のように、図5に示す回転非対称な非球面形状のマイクロレンズ20には、斜入射光に対する集光能力を改善する効果がある。しかしながら、このようなマイクロレンズ20でも、斜入射光となる周辺画素部における集光能力は、十分とは言えなかった。
図5に示すように、固体撮像装置30への入射光は、撮像領域32の中心部(領域1)からより外周部(領域3)側に入射する入射光ほど、周辺回路領域34側を向いている。このため、外周部側の画素への入射光ほど、フォトダイオード14への集光位置が平面視において周辺回路領域34側に寄ることになる。領域1、領域2及び領域3におけるフォトダイオード14の中心位置と入射光の集光位置との差を、それぞれ、d1,d2,d3とすると、以下の式で表される。
d1(≒0)<d2<d3
d1(≒0)<d2<d3
すなわち、撮像領域32の外周部側の画素ほど集光位置がより外周部側に移動するため、集光位置の移動量によっては入射光がフォトダイオード14に入射せず、集光能力が低下することになる。
また、外周部側の画素ほど、フォトダイオード14への入射光の入射角が、半導体基板12の法線に対して全体的に撮像領域32の中心側に傾いている。式で表わすと、マイクロレンズ20により屈折した光の傾斜角α,βは、以下の関係となる。
α1<α2<α3
β1>β2>β3
α1<α2<α3
β1>β2>β3
入射光のフォトダイオード14への入射角が変化すると、フォトダイオード14の表面(半導体基板12と層間絶縁膜16との界面)における反射率も変化する。すなわち、物質に対する反射光の強度は、フレネルの反射法則に従い、物質への入射が斜入射になればなるほど、大きくなる。これとともに、物質内への透過光の強度は逆に小さくなる。この結果、外周部側の画素ほど、フォトダイオード14の表面における反射が大きくなり、フォトダイオード14に入射する光が減少するため、受光感度が低下することになる。
したがって、図5に示すマイクロレンズアレイでは、上述した2つの現象に起因して、外周部側の画素ほど受光感度が低下することになる。その結果、固体撮像装置30で撮影した画像は、周辺部で暗くなってしまう。本実施形態によるマイクロレンズ20は、図5に示すマイクロレンズアレイに見られるような撮像領域32の外周部側の画素における感度低下を低減することを一つの目的とするものである。
次に、本実施形態によるマイクロレンズ20の効果について、図6を用いて説明する。図6(a)は図3(b)と同様の断面図であり、図6(b)は図6(a)のそれぞれの領域に対応する上面図である。
本実施形態のマイクロレンズ20は、前述のように、球面形状の第1の部分22と、回転非対称な非球面形状の第2の部分26とを有する。そして、第1の部分22の頂点22tと第2の部分26の頂点26tとの間の平面視におけるずれ量dtは、撮像領域32の中心部(領域1)から外周部(領域3)に向かうにつれて徐々に大きくなっている。撮像領域32の外周部側の画素ほど、第1の部分22の頂点22tが外周側に、第2の部分26の頂点26tが中心側にずれることで、第1の部分22の頂点22tと第2の部分26の頂点26tとの間のずれ量dtが設けられている(図6(a)参照)。
第1の部分22を構成する材料の屈折率は、第2の部分26を構成する材料の屈折率よりも高くなっている。第1の部分22及び第2の部分26の屈折率は、その差が大きくなればなるほど光線が強く曲がるようになって、より前ピンになる。なお、前ピンとは、第1の部分22を通過する光線の焦点位置が、第1の部分22を通過しない光線の焦点位置よりも上側(マイクロレンズ20側)に位置していることを意味する。これとは逆に、第1の部分22を通過する光線の焦点位置が第1の部分22を通過しない光線の焦点位置よりも下側に位置しているときは、後ピンと呼ぶ。
第1の部分22及び第2の部分26は、透過率の高い材料で形成されることが望ましい。マイクロレンズ20の透過率が低いとマイクロレンズ20の内部で光損失が発生するため、集光能力を高めるというマイクロレンズ20の目的に反することになるからである。かかる観点からは、固体撮像装置30に実装される現実的な膜厚において少なくとも約80%以上の透過率を有する材料、例えば、フォトレジスト、窒化シリコン、酸化シリコンなどは、マイクロレンズ20を構成する材料として好適であるといえる。
図6(b)に示すように、マイクロレンズ20を通過する光線のうち、第2の部分26のみを通過した光線は、フォトダイオード14の照射エリア26gに集光される。また、マイクロレンズ20を通過する光線のうち、第2の部分26を通過し、更に、第1の部分22を通過した光線は、フォトダイオード14の照射エリア22gに集光される。このように、マイクロレンズ20を第1の部分22及び第2の部分26により構成すると、フォトダイオード14の照射エリア22g,26gが1点に定まらなくはなる。しかしながら、第1の部分22を通過した光線の照射エリア22gにおける光強度の重心は、フォトダイオード14の中心側(図面の矢印の方向)に移動する。この結果、屈折率の高い第1の部分22を含まない図5に示すマイクロレンズ20と比較して、撮像領域32の中心部の画素と外周部の画素との間の照射エリアや光強度の重心の差が小さくなる。なお、焦点位置が1点に定まらなくなる点に対しては、必要に応じてフォトダイオード14の面積を広くする等の対策を行うことが望ましい。
また、マイクロレンズ20を通過する光線のうち、第2の部分26を通過し、更に、第1の部分22を通過した光線の焦点位置が前ピン化されることで、フォトダイオード14に入射する光線の入射角が調整される。特に、撮像領域32の周辺部の画素においては、フォトダイオード14への入射角は、より小さくなる。この結果、屈折率の高い第1の部分22を含まない図5に示すマイクロレンズと比較して、撮像領域32の中心部の画素と外周部の画素との間の入射角度の差が小さくなる。
したがって、本実施形態によるマイクロレンズ20の構造にすることで、照射エリア、光強度の重心、入射角という点において、撮像領域32の中心部の画素と外周部の画素との間の差が小さくなり、撮像領域32の面内における感度はより均一になる。これにより、撮像領域32の周辺部の画素における感度の低下を軽減することができる。
以上、説明したように、本実施形態のマイクロレンズ20において、第1の部分22の屈折率を第2の部分26の屈折率よりも大きくしている理由は、焦点位置を前ピンにするためである。また、第1の部分22を撮像領域32の外周方向にずらして配置している理由は、マイクロレンズ20の外周側の面を通過する光線を特に前ピンにして、周辺回路領域34側に寄る光を撮像領域32の中心側に移動させるためである。また、第2の部分26を回転非対称な非球面形状としているのは、レンズ焦点ズレ率Δfの撮像領域32における面内均一性を向上するためである。そして、第1の部分22の頂点22tと第2の部分26の頂点26tとのずれ量dtを撮像領域32の中心部から外周部に向かって少しずつ変化している理由は、集光率が撮像領域32の面内で急激に変化しないようにするためである。集光率が撮像領域32の面内で急激に変化しないようにすることで、撮影画像のムラにならないようにすることができる。撮像領域32の周辺部の画素だけ第1の部分22の頂点22tと第2の部分26の頂点26tとの位置関係をずらすのでは、周辺部の画素における集光能力向上の効果は得られるが、局所的な変化は撮像写真において境界部を生み出す要因となりやすいからである。
次に、本実施形態によるマイクロレンズの製造方法について、図7乃至図10を用いて説明する。なお、ここでは3種類の製造方法を例示するが、本実施形態によるマイクロレンズの製造方法はこれらに限定されるものではない。
第1の製造方法は、マイクロレンズ20の第1の部分22及び第2の部分26をともに感光性樹脂材料により形成する実施例である。
まず、下地基板10の第1の領域上に、例えばフォトリソグラフィにより、第1のパターン22aを形成する(図7(a)及び図7(b))。例えば、下地基板10上に感光性樹脂膜を形成後、各画素領域に図8(a)に示すようなマスクパターン42を有するフォトマスクを用いて感光性樹脂膜を露光し、現像する。図8において、各図における周囲の線は1つの画素領域をイメージしたものである。図8(a)の線影を付した領域が遮光部を示している。図8(a)に示すマスクパターン42において、第1のパターン22aの形成領域に対応する遮光部42aの中心は、画素領域の中心から第1の方向に距離daだけずらして配置されている。なお、第1の方向は、撮像領域32の中心から当該画素領域の中心に向かう方向である。
次いで、第1のパターン22aが形成された下地基板10を熱処理し、第1のパターン22aをリフローする。現像によってパターニングされた感光性樹脂膜の熱処理を行うと、第1のパターン22aを構成する感光性樹脂が軟化して流動し、表面張力によって球面形状に成形される。その後も熱処理を継続すると、感光性樹脂は硬化する。このようにして、球面形状の第1のパターン22aよりなる第1の部分22を形成する(図7(c)及び図7(d))。
なお、第1の部分22は、グレイトーンマスクを用いたフォトリソグラフィにより形成してもよい。例えば、各画素領域に、図8(b)に示すようなマスクパターン44をそれぞれ有するグレイトーンマスクを用いて感光性樹脂膜を露光及び現像することにより、感光性樹脂膜のリフローを行うことなく、球面形状の第1の部分22を形成することができる。図8(b)に示すマスクパターン44において、第2の部分26の頂点26tとなる部分は、画素領域の中心から第1の方向に距離daだけずらして配置されている。
次いで、第1の領域を含む下地基板10の第2の領域に、グレイトーンマスクを用いたフォトリソグラフィにより、第1の部分22を覆うように、感光性樹脂膜よりなる第2の部分26を形成する(図7(e)及び図7(f))。例えば、各画素領域に、図8(c)に示すようなマスクパターン48をそれぞれ有するグレイトーンマスクを用いることにより、非対象な非球面形状の第2の部分26を形成することができる。図8(c)に示すマスクパターン48において、第2の部分26の頂点26tとなる部分は、画素領域の中心から第1の方向とは逆方向の第2の方向に距離dbだけずらして配置されている。なお、非対象な非球面形状の第2の部分26は、特許文献1に記載された方法により形成してもよい。
このようにして、第1の部分22を、第2の部分26を構成する樹脂材料の屈折率よりも高い屈折率を有する樹脂材料により構成することにより、本実施形態によるマイクロレンズ20を形成することができる。
第1の製造方法では、第1の部分22の頂点22t及び第2の部分26の頂点26tの位置は、フォトマスク上のマスクパターンによって決まり、その後の熱処理によってほとんど変化しない。したがって、第1の製造方法によれば、リフロー法によりマイクロレンズ20を形成する場合と比較して、頂点22tと頂点26tとの間のずれ量dt(=da+db)の制御性を向上することができる。
第2の製造方法は、第1の部分22を感光性樹脂材料ではない他の材料により形成し、第2の部分を感光性樹脂材料により形成する実施例である。
まず、下地基板10上に、例えばプラズマCVD法により、窒化シリコン膜52を形成する。窒化シリコン膜52の表面は、必要に応じてCMP(Chemical Mechanical Polishing:科学的機械的研磨)法等により平坦化してもよい。
次いで、窒化シリコン膜52上に、第1の製造方法における第1の部分22の製造方法と同様にして、球面形状の第1のパターン22aを形成する(図9(a))。
次いで、第1のパターン22aを構成する樹脂材料のエッチングレートと窒化シリコン膜52のエッチングレートがほぼ等しいエッチング条件で、第1のパターン22a及び窒化シリコン膜52を異方性エッチング(エッチバック)する。第1のパターン22aが形成されていない部分の下地基板10が露出した段階でエッチングを停止することにより、第1のパターン22aの形状を窒化シリコン膜52に転写することができる。これにより、窒化シリコンよりなる第1の部分22を形成することができる(図9(b))。窒化シリコン膜52のエッチングは、第1のパターン22aが窒化シリコン膜52に転写されていれば、必ずしも下地基板10が露出するまで行う必要はない。
次いで、第1の製造方法と同様にして、感光性樹脂よりなる第2の部分26を形成する(図9(c))。
これにより、第1の部分22が窒化シリコンよりなり、第2の部分26が感光性樹脂材料よりなる本実施形態によるマイクロレンズ20を形成することができる。
典型的な感光性樹脂材料は、屈折率がおよそ1.5〜1.6程度であり、第1の部分22及び第2の部分26に異なる感光性樹脂材料を適用したとしても、これらの間に十分な屈折率差を得られない場合が想定される。この点、第2の製造方法によれば、第1の部分22を感光性樹脂材料ではない他の材料によって形成することが可能であり、第1の部分の材料と第2の部分の材料との組み合わせの選択肢を広げることができる。
例えば、上述の窒化シリコンは、屈折率が1.8〜1.9程度であり、感光性樹脂材料の屈折率である1.5〜1.6よりも十分に大きい。したがって、第1の部分22を窒化シリコンにより形成し、第2の部分26を感光性樹脂材料により形成することで、第1の部分22と第2の部分26との間の屈折率差を十分に確保することができる。
第3の製造方法は、第1の部分22を感光性樹脂材料により形成し、第2の部分を感光性樹脂材料ではない他の材料により形成する実施例である。
まず、下地基板10上に、第1の製造方法と同様にして、感光性樹脂材料よりなる第1の部分22を形成する(図10(a))。
次いで、第1の部分22が形成された下地基板10上に、例えばプラズマCVD法により、酸化シリコン膜54を形成する。酸化シリコン膜54の表面は、必要に応じてCMP法等により平坦化してもよい。
次いで、酸化シリコン膜54上に、例えば第1の製造方法における第2の部分26の製造方法と同様にして、感光性樹脂材料よりなる回転非対称な非球面形状の第2のパターン26aを形成する(図10(b))。
なお、回転非対称な非球面形状の第2のパターン26aは、特許文献1に記載された方法により形成してもよいし、同一出願人による特願2014−258496号明細書に記載の方法により形成してもよい。
次いで、第2のパターン26aを構成する樹脂材料のエッチングレートと酸化シリコン膜54とのエッチングレートがほぼ等しいエッチング条件で、第2のパターン26a及び酸化シリコン膜54を異方性エッチング(エッチバック)する。第2のパターン26aが形成されていない部分の下地基板10が露出した段階でエッチングを停止することにより、第2のパターン26aのパターンを酸化シリコン膜54に転写することができる(図10(c))。酸化シリコン膜54のエッチングは、第2のパターン26aが酸化シリコン膜54に転写されていれば、必ずしも下地基板10が露出するまで行う必要はない。
これにより、第1の部分22が感光性樹脂材料よりなり、第2の部分26が酸化シリコンよりなる本実施形態によるマイクロレンズ20を形成することができる。
第2の部分26を感光性樹脂材料ではない他の材料により形成することによっても、第2の製造方法の場合と同様、第1の部分22と第2の部分26との間の屈折率差を十分に確保することが容易となる。
例えば、上述の酸化シリコンは、屈折率が1.3〜1.4程度であり、感光性樹脂材料の屈折率である1.5〜1.6よりも十分に小さい。したがって、第1の部分22を感光性樹脂材料により形成し、第2の部分26を酸化シリコンにより形成することで、第1の部分22と第2の部分26との間の屈折率差を十分に確保することができる。
第2の製造方法と第3の製造方法とを組み合わせ、第1の部分22及び第2の部分26の両方をエッチバックで形成するようにしてもよい。
上述のマイクロレンズ20の製造方法にはそれぞれメリットやデメリットがあるため、何を重視してマイクロレンズ20を製造するかに応じて、適宜選択することが望ましい。例えば、第1の製造方法は、ある程度コストを安く抑えたうえで、形成される形状を精度よく制御することが可能である。反面、第1の製造方法は、第1の部分22と第2の部分26との間の屈折率差を拡大することは困難である。また、第2の製造方法及び第3の製造方法は、第1の部分22と第2の部分26との間の屈折率差を大きくできるため、撮像領域32の周辺部で光線経路を大きく曲げる必要のあるような場合には好適である。反面、第2の製造方法及び第3の製造方法は、エッチバック工程を追加する必要があり、第1の製造方法と比較して生産コストは増加することになる。
このように、本実施形態によれば、斜入射光に対する集光能力の低下を軽減することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態によるマイクロレンズ及びその製造方法について、図11及び図12を用いて説明する。図1乃至図10に示す第1実施形態によるマイクロレンズ及びその製造方法と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。
本発明の第2実施形態によるマイクロレンズ及びその製造方法について、図11及び図12を用いて説明する。図1乃至図10に示す第1実施形態によるマイクロレンズ及びその製造方法と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。
図11は、本実施形態による固体撮像装置のマイクロレンズの構造及び集光能力を説明する図である。図11(a)は図6(a)と同様の断面図であり、図11(b)は図11(a)のそれぞれの領域に対応する上面図である。図12は、本実施形態によるマイクロレンズの製造方法において用いるマスクパターンの例を示す平面図である。
本実施形態による固体撮像装置のマイクロレンズ20は、図11(a)に示すように、球面形状の第1の部分22と、球面形状の第2の部分26とを有する。そして、第1の部分22の頂点22tと第2の部分の頂点26tとの間の平面視におけるずれ量dtは、撮像領域32の中心部(領域1)から外周部(領域3)に向かうにつれて徐々に大きくなっている。撮像領域32の外周部側の画素ほど、第1の部分22の頂点22tが外周側にずれることで、第1の部分22の頂点22tと第2の部分の頂点26tとの間のずれ量dtが設けられている。第1の部分22を構成する材料の屈折率は、第2の部分26を構成する材料の屈折率よりも高くなっている。
すなわち、本実施形態によるマイクロレンズ20は、第2の部分26が球面形状である点で、第2の部分26が回転非対称な非球面形状である第1実施形態によるマイクロレンズ20とは異なっている。
球面形状のマイクロレンズ20は、図4を用いて説明した通り、斜入射光によって焦点位置が基板の表面からずれるため、回転非対称な非球面形状をしたマイクロレンズ20と比較して集光能力は劣る。例えば、領域3における第2のパターンによる照射エリア26gは、図11(b)に示すように、点では無く、広がりをもつことになる。
しかしながら、こういった場合でも、第1実施形態の場合と同様に、第2の部分26よりも屈折率の高い第1の部分22を配置することで、好適な光線経路変化を起こすことができる。すなわち、第1の部分22によって照射エリア22gが前ピン化するため、照射エリア、照射エリア光強度の重心、入射角の状態という点において、撮像領域32の中心部と周縁部とにおける差が小さくなり、感度の面内均一性が向上する。したがって、撮像領域32の外周部における感度低下を軽減することができる。
つまり、外形形状が球面形状である本実施形態のマイクロレンズ20においても、屈折率の高い第1の部分22を設けることで、回転非対称な非球面形状をしたマイクロレンズ20と同様の効果を得ることができる。
なお、屈折率の高い第1の部分22を設けることにより得られる上述の効果は、回転非対称な非球面形状の第2の部分26を有する第1実施形態のマイクロレンズや、球面形状の第2の部分26を有する本実施形態のマイクロレンズに限定されるものではない。ここでは図面を用いた説明は省略するが、例えば、第2の部分26が図2(c)に示すような回転対称な非球面形状をしたマイクロレンズにおいても、屈折率の高い第1の部分22を設けることで同様の効果を得ることができる。概ね、マイクロレンズがどのような外形形状を有していても、屈折率の高い第1の部分22を設けることで、本発明の効果を得ることができる。
本実施形態のマイクロレンズ20は、第1実施形態のマイクロレンズと同様の製造方法により、製造することができる。球面形状の第2の部分26或いはエッチバックの際に用いる第2のパターン26aは、リフロー法により形成してもよい。その際、例えば図12(a)に示すような遮光部46aを有するマスクパターン46を用いることができる。球面形状の第2の部分26或いは第2のパターン26aを、グレイトーンマスクを用いたフォトリソグラフィにより形成する場合は、例えば図12(b)に示すようなフォトマスク48を用いることができる。回転対称な非球面形状の第2の部分26或いはエッチバックの際に用いる第2のパターン26aは、例えば、グレイトーンマスクを用いたフォトリソグラフィにより形成することができる。
このように、本実施形態によれば、斜入射光に対する集光能力の低下を軽減することができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態によるマイクロレンズ及びその製造方法について、図13を用いて説明する。図1乃至図12に示す第1及び第2実施形態によるマイクロレンズ及びその製造方法と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。
本発明の第3実施形態によるマイクロレンズ及びその製造方法について、図13を用いて説明する。図1乃至図12に示す第1及び第2実施形態によるマイクロレンズ及びその製造方法と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。
図13は、本実施形態による固体撮像装置のマイクロレンズの構造及び集光能力を説明する図である。図13(a)は図6(a)と同様の断面図であり、図13(b)は図13(a)のそれぞれの領域に対応する上面図である。
本実施形態による固体撮像装置のマイクロレンズ20は、図13(a)に示すように、球面形状の第1の部分22と、回転非対称な非球面形状の第2の部分26とを有する点で、第1実施形態によるマイクロレンズ20と同様である。ただし、本実施形態による固体撮像装置のマイクロレンズ20は、第1の部分22が、第2の部分26を構成する材料よりも屈折率が小さい材料により構成されている点で、第1実施形態によるマイクロレンズ20とは異なっている。すなわち、第1の部分22を通過する光線は、後ピンになる。また、本実施形態による固体撮像装置のマイクロレンズ20は、撮像領域32の外周側の画素ほど、第1の部分22の頂点22tが撮像領域32の中心側にずれている点においても、第1実施形態によるマイクロレンズ20とは異なっている。
図13(b)に示すように、マイクロレンズ20を通過する光線のうち、第2の部分26のみを通過した光線は、フォトダイオード14の照射エリア26gに集光される。また、マイクロレンズ20を通過する光線のうち、第2の部分26を通過し、更に、第1の部分22を通過した光線は、フォトダイオード14の照射エリア22gに集光される。このように、マイクロレンズ20を第1の部分22及び第2の部分26により構成すると、フォトダイオード14の照射エリア22g,26gが1点に定まらなくはなる。しかしながら、第1の部分22を通過した光線の照射エリア22gにおける光強度の重心は、フォトダイオード14の中心寄り(図面の矢印の方向)に移動する。この結果、屈折率の低い第1の部分22を含まない図5に示すマイクロレンズと比較して、撮像領域32の中心部の画素と外周部の画素との間の照射エリアや照射エリア光強度の重心の差が小さくなる。なお、焦点位置が1点に定まらなくなる点に対しては、必要に応じてフォトダイオード14の面積を広くする等の対策を行うことが望ましい。
また、マイクロレンズ20を通過する光線のうち、第2の部分26を通過し、更に、第1の部分22を通過した光線の焦点位置が後ピン化されることで、フォトダイオード14に入射する光線の入射角が調整される。特に、撮像領域32の周辺部の画素においては、フォトダイオード14への入射角は、より小さくなる。この結果、屈折率の低い第1の部分22を含まない図5に示すマイクロレンズ20と比較して、撮像領域32の中心部の画素と外周部の画素との間の入射角度の差が小さくなる。
したがって、本実施形態によるマイクロレンズ20の構造にすることで、照射エリア、光強度の重心、入射角という点において、撮像領域32の中心部の画素と外周部の画素との間の差が小さくなり、撮像領域32の面内における感度はより均一になる。これにより、撮像領域32の周辺部の画素における感度の低下を軽減することができる。本実施形態によるマイクロレンズ20において、第1の部分22と第2の部分26との間の、屈折率の大小関係と頂点の平面位置関係とが、本件の効果を得るための条件として密接に関わっていることが判る。したがって、本発明を実施する際には、この点を顧みて構造設計することが重要である。
本実施形態のマイクロレンズ20は、第1実施形態のマイクロレンズ20と同様の製造方法により、製造することができる。回転非対称な非球面形状の第2の部分26或いはエッチバックの際に用いる第2のパターン26aは、同一出願人による特願2014−258496号明細書に記載の方法により形成することも可能である。
このように、本実施形態によれば、斜入射光に対する集光能力の低下を軽減することができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態によるマイクロレンズ及びその製造方法について、図14を用いて説明する。図1乃至図13に示す第1乃至第3実施形態によるマイクロレンズ及びその製造方法と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。
本発明の第4実施形態によるマイクロレンズ及びその製造方法について、図14を用いて説明する。図1乃至図13に示す第1乃至第3実施形態によるマイクロレンズ及びその製造方法と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。
図14は、本実施形態による固体撮像装置のマイクロレンズの構造及び集光能力を説明する図である。図14(a)は図6(a)と同様の断面図であり、図14(b)は図14(a)のそれぞれの領域に対応する上面図である。
第1乃至第3実施形態によるマイクロレンズ20では、第1の部分22を球面形状で統一している。これは、面積占有率の大きい第2の部分26の方が集光能力に寄与する割合が大きいため、主に第2の部分26の形状に着目して説明を行ってきたからである。しかしながら、第1の部分22は、必ずしも球面形状である必要はない。例えば図14に示すように、第1の部分22を、第2の部分26と同様の回転非対称な非球面形状としてもよい。
第1の部分22を回転非対称な非球面形状とすることにより、図5を用いて説明したように、中心と外周とで焦点位置の差が小さくなるように調整できる。したがって、領域1、領域2、領域3の間において、第1の部分22を通過した光線の照射エリア22gの大きさの差が小さくなるように調整することができる。これにより、撮像領域32の周辺部の画素における感度の低下を軽減することができる。
本実施形態のマイクロレンズ20は、第1実施形態のマイクロレンズと同様の製造方法により、製造することができる。その際、回転非対称な非球面形状の第1の部分22は、第1実施形態のマイクロレンズ20の第2の部分26と同様の方法により、形成することができる。
このように、本実施形態によれば、斜入射光に対する集光能力の低下を軽減することができる。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態によるマイクロレンズ及びその製造方法について、図15を用いて説明する。図1乃至図13に示す第1乃至第3実施形態によるマイクロレンズ及びその製造方法と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。
本発明の第5実施形態によるマイクロレンズ及びその製造方法について、図15を用いて説明する。図1乃至図13に示す第1乃至第3実施形態によるマイクロレンズ及びその製造方法と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。
図15は、本実施形態による固体撮像装置のマイクロレンズの構造及び集光能力を説明する図である。図15(a)は図6(a)と同様の断面図であり、図15(b)は図15(a)のそれぞれの領域に対応する上面図である。
本実施形態による固体撮像装置は、図15に示すように、隣接する画素のマイクロレンズ20同士が接触している構造、いわゆる接触型マイクロレンズアレイを有するものである。接触型マイクロレンズアレイは、面積占有率が高く、集光能力が高いという特徴を有している。前述のように、第2の部分26による集光能力の向上と第1の部分22を配置したことによる周辺部の画素における感度低下を軽減する効果は別々に寄与するため、接触型マイクロレンズアレイとすることで更なる集光能力の改善を図ることができる。
接触型マイクロレンズアレイの製造方法としては、第1の方法として、グレイトーンマスクを用いたフォトリソグラフィを利用する方法が挙げられる。グレイトーンマスクを用いたフォトリソグラフィによれば、隣接する第2の部分26が接触した状態のなだらかな凹凸を形成することが可能である。なお、リフロー法では、隣接するマイクロレンズ同士が融着するため、作成することはできない。
また、第2の方法として、エッチバック法を用いる方法が挙げられる。第1実施形態の第3の製造方法によって第2のパターン26aを形成後、第2のパターン26a間の領域に下地膜(例えば、酸化シリコン膜54)が残存するようにエッチバックを行う。これにより、エッチング前の第2のパターン26a同士が接触していなくても、下地膜に接触型マイクロレンズアレイのパターンを形成することができる。
このように、本実施形態によれば、斜入射光に対する集光能力の低下を軽減することができる。
[変形実施形態]
本発明は、上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
本発明は、上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記第1乃至第5実施形態のマイクロレンズ20において、例えば図16に示すように、第1の部分22と第2の部分26との界面に反射防止膜24を、第2の部分26の表面に反射防止膜28を、それぞれ形成するようにしてもよい。反射防止膜24,28は、いずれか一方のみを形成するようにしてもよい。反射防止膜24,28を設けることにより、第1の部分22の表面又は第2の部分26の表面における反射を抑制し、受光効率を高めることができる。反射防止膜24,28としては、約100nm程度の透過率の高い材料の薄膜が好ましい。反射防止膜24,28の膜厚は、光の干渉条件を考慮して、第1の部分22及び第2の部分26における表面反射を減少するように、適宜選択される。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
10・・・下地基板
12・・・半導体基板
14・・・フォトダイオード
16・・・層間絶縁膜
20・・・マイクロレンズ
22・・・第1の部分
26・・・第2の部分
30・・・固体撮像装置
32・・・撮像領域
34・・・周辺回路領域
12・・・半導体基板
14・・・フォトダイオード
16・・・層間絶縁膜
20・・・マイクロレンズ
22・・・第1の部分
26・・・第2の部分
30・・・固体撮像装置
32・・・撮像領域
34・・・周辺回路領域
Claims (18)
- 基板の上に配置されたマイクロレンズであって、
前記基板の上に配置された第1の部分と、
前記第1の部分を覆うように配置され、平面視において前記第1の部分の重心とは異なる位置に重心が位置しており、前記第1の部分とは屈折率の異なる第2の部分と
を有することを特徴とするマイクロレンズ。 - 前記第2の部分は、前記基板の法線方向に平行な軸に対して回転非対称な非球面形状を有する
ことを特徴とする請求項1記載のマイクロレンズ。 - 前記第2の部分は、球面形状を有する
ことを特徴とする請求項1記載のマイクロレンズ。 - 前記第1の部分は、球面形状を有する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のマイクロレンズ。 - 前記第1の部分は、前記基板の法線方向に平行な軸に対して回転非対称な非球面形状を有する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のマイクロレンズ。 - 前記第1の部分及び前記第2の部分は、透過率が80%以上の材料により構成されている
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のマイクロレンズ。 - 前記第1の部分と前記第2の部分との間に、第1の反射防止膜を更に有する
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のマイクロレンズ。 - 前記第2の部分の表面に第2の反射防止膜を更に有する
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のマイクロレンズ。 - 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の複数のマイクロレンズが2次元アレイ状に配列されてなるマイクロレンズアレイであって、
前記第1の部分の屈折率は、前記第2の部分の屈折率よりも高く、
前記第1の部分の前記重心の位置は、前記第2の部分の前記重心の位置よりも前記マイクロレンズアレイの外周側に位置しているマイクロレンズを含む
ことを特徴とするマイクロレンズアレイ。 - 前記第1の部分は、窒化シリコン又は感光性樹脂材料により構成されており、
前記第2の部分は、感光性樹脂材料又は酸化シリコンにより構成されている
ことを特徴とする請求項9記載のマイクロレンズアレイ。 - 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の複数のマイクロレンズが2次元アレイ状に配列されてなるマイクロレンズアレイであって、
前記第2の部分の屈折率は、前記第1の部分の屈折率よりも高く、
前記第1の部分の前記重心の位置は、前記第2の部分の前記重心の位置よりも前記マイクロレンズアレイの中心側に位置しているマイクロレンズを含む
ことを特徴とするマイクロレンズアレイ。 - 前記第1の部分は、酸化シリコン又は感光性樹脂材料により構成されており、
前記第2の部分は、感光性樹脂材料又は窒化シリコンにより構成されている
ことを特徴とする請求項11記載のマイクロレンズアレイ。 - 前記複数のマイクロレンズの前記第1の部分の前記重心の位置と前記第2の部分の前記重心の位置との間の距離が、前記マイクロレンズアレイの中心から外周に向かって徐々に大きくなっている
ことを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載のマイクロレンズアレイ。 - 前記複数のマイクロレンズのうち、隣接するマイクロレンズは、互いに接触している
ことを特徴とする請求項9乃至13のいずれか1項に記載のマイクロレンズアレイ。 - 光電変換素子を含む複数の画素が2次元アレイ状に配列された撮像領域を含む基板と、
前記基板の上に配置され、前記複数の画素の前記光電変換素子にそれぞれ集光する請求項9乃至14のいずれか1項に記載のマイクロレンズアレイと
を有することを特徴とする固体撮像装置。 - 基板に、第1の部分を形成する工程と、
前記第1の部分が形成された前記基板の上に、平面視において前記第1の部分の重心とは異なる位置に重心が位置しており、前記第1の部分とは屈折率の異なる第2の部分を形成する工程と
を有することを特徴とするマイクロレンズの製造方法。 - 前記第1の部分を形成する工程は、
前記基板の上に第1の膜を形成する工程と、
前記第1の膜の上に、レンズ形状を有する第1のパターンを形成する工程と、
前記第1のパターン及び前記第1の膜をエッチバックし、前記レンズ形状を前記第1の膜に転写し、前記第1の膜よりなる前記第1の部分を形成する工程と、を有する
ことを特徴とする請求項16記載のマイクロレンズの製造方法。 - 前記第2の部分を形成する工程は、
前記第1の部分が形成された前記基板の上に、第2の膜を形成する工程と、
前記第2の膜の上に、レンズ形状を有する第2のパターンを形成する工程と、
前記第2のパターン及び前記第2の膜をエッチバックし、前記レンズ形状を前記第2の膜に転写し、前記第2の膜よりなる前記第2の部分を形成する工程と、を有する
ことを特徴とする請求項16又は17記載のマイクロレンズの製造方法。
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