JP2016224180A - ズームレンズ及びそれを有する撮像装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 小型・軽量化と高変倍比化を達成しつつ、近距離撮影時の変倍比低下と近距離合焦時のフォーカスストローク量が抑制されたズームレンズおよびそれを有する撮像装置を提供すること。
【解決手段】 本発明のズームレンズは、物体側から像側へ順に、移動しない正の第１レンズ群、変倍に際して移動する第２レンズ群、変倍に際して移動する第３レンズ群、変倍及びフォーカスに際して移動する正の第４レンズ群を含む５群以上のレンズ群で構成されるズームレンズにおいて、無限遠フォーカス時における第４レンズ群の望遠端での横倍率をβ４ｔｉｎｆ、第２レンズ群及び第３レンズ群の望遠端での合成焦点距離をｆ２３ｔ、第４レンズ群の合成焦点距離をｆ４とするとき、所定の条件式を満足することを特徴とする構成とした。
【選択図】 図１

Description

本発明は、ズームレンズ及びそれを有する撮像装置に関し、放送用テレビカメラ、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、銀塩写真用カメラ等に好適なものである。

従来のテレビカメラ用のいわゆる４群ズームレンズにおいて、広角、高倍率且つ高性能を達成するための構成が種々提案されている。例えば特許文献１では、第１レンズ群を物体側から負レンズ群、第１の正レンズ群、第２の正レンズ群に分割している。第１の正レンズ群を光軸上で移動することにより、フォーカシングを行うインナーフォーカス式のズームレンズが提案されている。（特許文献１）

また、第１レンズ群以外でフォーカシングを行ういわゆるリアフォーカス方式のズームレンズが知られている。変倍レンズ群以降でフォーカシングを行うリアフォーカス方式ではフォーカス距離によって変倍比が変化する。変倍比の変化とは広角端と望遠端での画界の拡大率が変化することを意味しており、変倍比が大きく変化することで至近距離では望遠端で所望の画界が得られなくなる。近年においてリアフォーカス方式のズームレンズに関し、変倍レンズ群でフォーカスを行う際の、フォーカス距離による変倍比の変化に着目したズームレンズが提案されている。（特許文献２）

特許文献２では、５群ズームレンズにおいて第２〜４レンズ群が変倍レンズ群で、第４レンズ群がフォーカシングによる結像位置変化の補正を兼ねる構成で、合焦する距離に応じて第２レンズ群の移動量を変化させる構成のリアフォーカス方式が提案されている。

特許第４４６９６２５号公報 特許第３２７８３２４号公報

特許文献１のズームレンズは、レンズ径の大きい第１レンズ群でのインナーフォーカス式であり、フォーカスレンズ群を構成するレンズ枚数が多いため、レンズの小型・軽量化が難しい。

特許文献２のズームレンズに対し、高変倍比化し、変倍レンズ群でフォーカスを行う際の課題として、第２レンズ群のストロークを大きく確保する必要があるためレンズの小型軽量化が難しい。

本発明は、各レンズ群の屈折力や横倍率を適切に規定することで、小型・軽量化と高変倍化を達成しつつ、近距離撮影時の変倍比低下と近距離合焦時のフォーカスストローク量が抑制されたズームレンズおよびそれを有する撮像装置の提供を目的としている。

上記目的を達成するために、本発明のズームレンズは、物体側から像側へ順に、移動しない正の第１レンズ群、変倍に際して移動する第２レンズ群、変倍に際して移動する第３レンズ群、変倍及びフォーカスに際して移動する正の第４レンズ群を含む５群以上のレンズ群で構成されるズームレンズにおいて、無限遠フォーカス時における第４レンズ群の望遠端での横倍率をβ４ｔｉｎｆ、第２レンズ群及び第３レンズ群の望遠端での合成焦点距離をｆ２３ｔ、第４レンズ群の合成焦点距離をｆ４とするとき、
−１＜β４ｔｉｎｆ＜０
−２．０＜ｆ４／ｆ２３ｔ＜−０．５
なる条件式を満足することを特徴とする。

本発明によればレンズ各群の屈折力配置や横倍率を適切に規定することで、小型・軽量化と高変倍比化を達成しつつ近距離撮影時の変倍比低下と近距離合焦時のフォーカス繰り出し量が抑制されたズームレンズおよびそれを有する撮像装置を提供することができる。

実施例１のズームレンズの無限遠フォーカス時の広角端におけるレンズ断面図である。 実施例１の（Ａ）広角端・無限遠フォーカス時、（Ｂ）広角端至近距離（第１面より800mm）フォーカス時、（Ｃ）望遠端・無限遠フォーカス時、（Ｄ）望遠端・至近距離（第１面より800mm）フォーカス時の収差図である。 実施例２のズームレンズの無限遠フォーカス時の広角端におけるレンズ断面図である。 実施例２の（Ａ）広角端・無限遠フォーカス時、（Ｂ）広角端至近距離（第１面より800mm）フォーカス時、（Ｃ）望遠端・無限遠フォーカス時、（Ｄ）望遠端・至近距離（第１面より800mm）フォーカス時の収差図である。 実施例３のズームレンズの無限遠フォーカス時の広角端におけるレンズ断面図である。 実施例３の（Ａ）広角端・無限遠フォーカス時、（Ｂ）広角端至近距離（第１面より650mm）フォーカス時、（Ｃ）望遠端・無限遠フォーカス時、（Ｄ）望遠端・至近距離（第１面より650mm）フォーカス時の収差図である。 実施例４のズームレンズの無限遠フォーカス時の広角端におけるレンズ断面図である。 実施例４の（Ａ）広角端・無限遠フォーカス時、（Ｂ）広角端至近距離（第１面より650mm）フォーカス時、（Ｃ）望遠端・無限遠フォーカス時、（Ｄ）望遠端・至近距離（第１面より650mm）フォーカス時の収差図である。 本発明の変倍及びフォーカスに際する各群の移動軌跡の模式図である。 各実施例のズームレンズを撮影光学系として用いた撮像装置（テレビカメラシステム）の要部概略図である。 レンズ群へ入射する光線と物像点の関係を示した近軸配置図である。

以下に本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
本発明のズームレンズは、物体側から順に、常時固定の正の屈折力の第１レンズ群、変倍時に移動する第２レンズ群と第３レンズ群、変倍とフォーカス時に移動する正の屈折力の第４レンズ群を有する５群以上のレンズ群で構成されている。

図１は、本発明の実施例１としての数値実施例１の広角端（短焦点距離端）で、無限遠物体にフォーカスしているときのレンズ断面図である。図２は、（Ａ）広角端・無限遠フォーカス時、（Ｂ）広角端・至近距離（第１面より800mm）フォーカス時、（Ｃ）望遠端・無限遠フォーカス時、（Ｄ）望遠端・至近距離（第１面より800mm）フォーカス時の収差図である。

図９は本発明の変倍及びフォーカスに際する各レンズ群の移動軌跡の模式図である。各レンズ断面図において、左方が被写体（物体）側（前方）で、右方が像側（後方）である。Ｕ１は常時固定の正の屈折力の第１レンズ群である。Ｕ２は変倍用の第２レンズ群であり、光軸上を像面側へ移動させることにより、広角端から望遠端への変倍を行っている。Ｕ３とＵ４は共に変倍用の第３レンズ群および第４レンズ群であり、広角端から望遠端にかけて、光軸上を移動する。更に第４レンズ群は、正の屈折力でありフォーカスに際して光軸上を移動する。図９中の軌跡のうち、実線で示したものが無限遠合焦状態での各レンズ群のズーム軌跡、破線で示したものが至近距離合焦状態での第４レンズ群のズーム軌跡である。ＳＰは常時固定の開口絞り、Ｕ５は結像作用を有する第５レンズ群（リレーレンズ群）である。第５レンズ群Ｕ５内には、撮影光束が平行（アフォーカル）となるレンズ間のスペースを含み、そのスペースに焦点距離変換用のコンバータ（エクステンダ）等が挿抜可能に装着されても良い。なお、平行（アフォーカル）とは必ずしも厳密な平行に限定されることはなく、略平行であればよい。また第５レンズ群以降のレンズ群を変倍や防振などのために移動させてもよく、複数のレンズ群から構成されていても良い。ＤＧは色分解プリズムや光学フィルタ−等であり、同図ではガラスブロックとして示している。ＩＰは像面であり、固体撮像素子の撮像面に相当する。

各収差図において、球面収差における直線と破線はそれぞれｅ線，ｇ線である。非点収差における実線と破線はそれぞれサジタル像面（ΔＳ）、メリディオナル像面（ΔＭ）であり、倍率色収差はｇ線によって表している。非点収差および倍率色収差は、絞り位置における光束の中心を通る光線を主光線としたときの収差量を示している。ωは近軸での半画角、ＦｎｏはＦナンバーである。尚、以下の各実施例において広角端と望遠端は変倍用レンズ群が機構上、光軸上を移動可能な範囲の両端に位置したときの変倍位置をいう。

各実施例のズームレンズは、各レンズ群の屈折力配置や横倍率を適切に規定することで、小型・軽量化と高変倍比化を達成しつつ、近距離撮影時の変倍比低下とフォーカス繰り出し量が抑制されたズームレンズおよびそれを有する撮像装置を実現している。

具体的には、物体側から像側へ順に、移動しない第１レンズ群、変倍に際して移動する第２レンズ群、変倍に際して移動する第３レンズ群、変倍及びフォーカスに際して移動する正の第４レンズ群を含む。このズームレンズにおいて、無限遠フォーカス時における前記第４レンズ群の望遠端での横倍率をβ４ｔｉｎｆ、前記第２レンズ群と第３レンズ群の望遠端での合成焦点距離をｆ２３ｔ、前記第４レンズ群の焦点距離をｆ４とするとき、
−１＜β４ｔｉｎｆ＜０
−２．０＜ｆ４／ｆ２３ｔ＜−０．５
なる条件式を満足するよう構成されている。

図１１は、正の焦点距離ｆａを有するレンズ群ａに（Ａ）無限遠にある物点から入射する軸上光線と、（Ｂ）有限距離にある物点から入射する軸上光線に関する近軸配置図である。

以降、近軸配置図に関しては、像側方向を光軸方向に関する正の向き（＋）として説明する。図１１に示すｕａｉｎｆとｕａｄは、レンズ群への光線入射換算傾角である。換算傾角とは、レンズ全体の焦点距離が１となるように規格化したときの、換算角度のことであり、ズームレンズでは広角端の焦点距離が１となるように規格化する。

図１１（Ａ）に示すように、物体距離が無限遠の場合、軸上光線の入射換算傾角ｕａｉｎｆ＝０である。一方、図１１（Ｂ）に示すように物体距離が有限距離の場合、軸上光線の入射換算傾角ｕａｄはマイナスとなり発散で入射するようになる。そのため、図１１（Ａ）と図１１（Ｂ）で、レンズ群ａからの射出光束は光軸上の異なる点に集光する。ここで、ｓをレンズ群に入射する物点とレンズ群の間隔、ｓ’をレンズ群とレンズ群の像点の間隔、ｆをレンズ群の焦点距離としたとき、薄肉レンズ系の物像点と焦点距離の関係は、結像公式
１／ｓ’＝１／ｓ＋１／ｆ ・・・（１１）
で表わされる。ｓとｓ’はレンズ群より物体側にあるときを負、像側にあるときを正とする。図１１（Ａ）（Ｂ）において、ｓａｉｎｆまたはｓａｄは（１１）式のｓに対応している。また、ｓａ’ｉｎｆまたはｓａ’ｄはｓ’に、ｆａはｆに対応している。

物体が無限遠にある場合、図１１（Ａ）に示すｓａｉｎｆは無限大となるため、ｓａ’ｉｎｆは（１１）式から
ｓａ’ｉｎｆ＝ｆａ ・・・（１２）
と求まるように、レンズ群から焦点距離ｆａだけ離れた位置に結像する。

物体距離が有限距離の場合、図１１（Ｂ）に示す物体距離ｓａｄは有限の値をとり、（１１）式の関係から、図１１（Ｂ）に示すｓａ’ｄのように、焦点距離ｆａよりも像側に遠い位置に結像する。ここで、レンズ群の横倍率βはｓ’をｓで割った値、
β＝ｓ’／ｓ ・・・（１３）
である。

物体距離が無限遠のときの横倍率βｉｎｆと、有限距離のときの横倍率βｄの関係は、図１１（Ａ）及び（Ｂ）に示したｓａｉｎｆ、ｓａ’ｉｎｆ、ｓａｄ、そしてｓａ’ｄの関係より、
βｉｎｆ＞βｄ ・・・（１４）
となり、物体距離の変化によってレンズ群の横倍率は変化することがわかる。

レンズ群が複数の場合も、物体距離の変化によるレンズ群の像点の変化が、後続のレンズ群の物点の変化に相当するため、後続のレンズ群の横倍率も物体距離により変化する。

ｘａを第ａ番目のレンズ群の物点距離の変化量、βａｉｎｆを物体距離が無限遠の横倍率、ｆａをレンズ群の焦点距離、βａｄを物体距離が有限距離の横倍率として、横倍率の変化を一般化するとβａｄは、
βａｄ＝βａｉｎｆ／（１＋βａｉｎｆ×ｘａ／ｆａ） ・・・（１５）
と表わされる。

（１５）式のように、物体距離が有限距離のときの横倍率は、無限遠のときの横倍率と物点の変化量、そして焦点距離に依存して変化する。ズームレンズの場合、レンズ群の横倍率はズームポジションにより変化するため、物体距離による横倍率の変化の割合はズームポジションにより異なる。その結果、フォーカス距離によって広角端と望遠端での結像倍率の比（ズーム比）が変化するという問題が生じる。（１５）式から、焦点距離と横倍率が同符号のとき、焦点距離が小さく横倍率βａｉｎｆが大きいほど、物体距離による横倍率変化が大きくなる。このため横倍率の変化は、広角端に対し望遠端で顕著に表れる。

ここで変倍比は、最も物体側の変倍群から最も像側の変倍群までの全ての群について、各群の無限遠における望遠端と広角端の横倍率の比で表わされる。無限遠における広角端での最も物体側の変倍群から最も像側の変倍群までの横倍率の積をβｚｗｉｎｆ、無限遠における望遠端での横倍率の積をβｚｔｉｎｆとすると、無限遠における変倍比Ｚｉｎｆは、
Ｚｉｎｆ＝βｚｔｉｎｆ／βｚｗｉｎｆ ・・・（１６）
と表わされる。

また、至近における広角端での最も物体側の変倍群から最も像側の変倍群までの横倍率の積をβｚｗｍｏｄ、至近における望遠端での横倍率の積をβｚｔｍｏｄとすると、至近における変倍比Ｚｍｏｄは、
Ｚｍｏｄ＝βｚｔｍｏｄ／βｚｗｍｏｄ ・・・（１７）
と表わされる。

（１７）式のように、至近における変倍比Ｚｍｏｄは、至近における変倍群の横倍率に依存して変化する。ここで至近における変倍比の変化とは、無限遠における変倍比Ｚｉｎｆと至近における変倍比Ｚｍｏｄの比Ｚｍｏｄ／Ｚｉｎｆである。無限遠と至近の変倍比の比が１に近い値となれば至近における変倍比変化が抑制され、物体距離が無限遠から至近まで、十分な画界を確保できる。

以上の理由から、変倍部でフォーカスを行う場合には、特に望遠端での物体距離による横倍率の変化を考慮しながら各レンズ群の近軸配置を設定することが重要となる。特に本発明のような高変倍比のズームレンズでは、主変倍レンズ群である第２レンズ群の変倍による横倍率の変化（減少）が大きく、変倍レンズ群でフォーカスを行う際に、物体距離による変倍比の変化（低下）が顕著となる。本発明では、無限遠合焦時に対する近距離合焦時の第４レンズ群の横倍率を増加させ第２レンズ群の横倍率の減少を補っている。これにより、高変倍比ながらも物体距離が至近距離のときも高変倍比を維持できる。

ここで、至近距離とは、レンズが物体に対し最も近づくことのできる距離で、レンズの最も物体側の面から物体までの距離である。

本発明では無限遠におけるフォーカスレンズ群の横倍率を規定して、横倍率のフォーカスレンズ群の横倍率を至近距離において増加させ、至近距離における第２レンズ群及び第３レンズ群の横倍率の減少を補い、ズームレンズ全系としての至近距離での変倍比を高く維持している。また、望遠端における変倍レンズ群の屈折力を適切に規定することで、高変倍比においても至近距離での変倍比低下を抑制している。また、第４レンズ群、第３レンズ群の変倍分担比を規定することで、高変倍比と物体距離が至近距離における変倍比低下の抑制を両立している。

各実施例では、第４レンズ群の無限遠における望遠端での横倍率をβ４ｔｉｎｆとしたとき、以下の条件式を満足している。
−１＜β４ｔｉｎｆ＜０ ・・・（１）

条件式（１）は、無限遠における望遠端での横倍率を規定している。条件式（１）を満足することで、物体距離の変化による変倍比の変化を抑制しながら、レンズ全長の増大を抑制することができる。このとき、無限遠合焦時に対し近距離合焦時の第４レンズ群の望遠端での横倍率変化が増加するため、第２レンズ群及び第３レンズ群での至近距離での横倍率の減少を補い、変倍比低下を抑制できる。またこのとき、フォーカスレンズ群は近距離合焦時に光軸上を物体側へ移動する。このため、望遠側で第３レンズ群が物体側へ移動することにより生じる空間を、近距離合焦時の第４レンズ群の移動スペースとして活用し、高変倍比のレンズにおいても、全長を短縮することができる。

条件式（１）の下限を下回ると、第４レンズ群は近距離合焦時に光軸上を像側へ移動する。このため、第４レンズ群の望遠端での横倍率が近距離合焦時に減少するため、至近距離に合焦したときの変倍比変化（低下）を抑制することが困難となる。また、第４レンズ群が近距離合焦時に像側へ移動するとき、高変倍比を確保しようとすると第４レンズ群が像側へ繰り出すためのスペースを確保する必要があるため、変倍部が長くなり小型化が困難となる。

条件式（１）の上限を上回ると、第４レンズ群の焦点距離を大きくする必要があるため、フォーカス時のストロークが大きくなる。
条件式（１）は、次の（１ａ）の範囲を満足することが更に好ましい。
−０．４＜β４ｔｉｎｆ＜−０．０１ ・・・（１ａ）

条件式（２）は、フォーカスレンズ群より物体側の変倍レンズ群である第２レンズ群及び第３レンズ群の望遠端での合成焦点距離ｆ２３ｔと、フォーカスレンズ群である第４レンズ群の焦点距離ｆ４の比を規定している。条件式（２）を満足することで、無限遠における高変倍比を確保しながら、物体距離が変化時の変倍比変化を抑制することができる。
−２．０＜ｆ４／ｆ２３ｔ＜−０．５ ・・・（２）

第２レンズ群及び第３レンズ群の焦点距離が小さく物体距離が無限遠の横倍率が大きいほど、物体距離が有限のときの第２レンズ群及び第３レンズ群の横倍率は、物体距離が無限遠の横倍率に対し大きく減少する。レンズの小型化と高変倍比の確保を両立しようとすると望遠端で主変倍レンズ群の無限遠の横倍率が大きくなるため、横倍率の変化を抑制するためには主変倍レンズ群の焦点距離を一定の大きさに保つ必要がある。条件式（２）の下限を下回ると、第４レンズ群に対して第２レンズ群及び第３レンズ群の望遠端での合成焦点距離が小さくなり変倍比低下の抑制が困難となる。また、第４レンズ群の焦点距離が大きくなることで第４レンズ群の移動量が大きくなり、ズーミング時やフォーカシングによる収差の変動が増大し、小型化も困難となる。

条件式（２）の上限を上回ると、第２レンズ群の焦点距離が相対的に大きくなり、第２レンズ群がズーミングに際して所定の変倍比を得るために必要となる移動量が増大するため、レンズの小型化が困難となる。
条件式（２）は、次の（２ａ）の範囲を満足することが更に好ましい。
−２．０＜ｆ４／ｆ２３ｔ＜−１．６ ・・・（２ａ）

以上のように第４レンズ群の望遠端の横倍率や、第２レンズ群及び第３レンズ群の望遠端での合成焦点距離と第４レンズ群の焦点距離の比の関係を適切な範囲に設定することで高倍率なズームレンズでリアフォーカス方式ながらも至近距離でフォーカスさせた際の変倍比の低下を抑制できる。

各実施例において更に好ましくは次の諸条件のうちどちらかを満足するのが良い。
第３レンズ群、第４レンズ群の無限遠における広角端での横倍率をそれぞれβ３ｗｉｎｆ、β４ｗｉｎｆ、第３レンズ群の無限遠における望遠端での横倍率をβ３ｔｉｎｆ、無限遠合焦時のズームレンズ全体での変倍比をＺｉｎｆとする。このとき、
０．１０＜ＬＮ(｜β４ｔｉｎｆ／β４ｗｉｎｆ｜)／ＬＮ(Ｚｉｎｆ) ・・・（３）
０．１０＜ＬＮ(｜β３ｔｉｎｆ／β３ｗｉｎｆ｜)／ＬＮ(Ｚｉｎｆ) ・・・（４）
を満足する。

条件式（３）は、第４レンズ群の変倍分担が無限遠合焦時のズームレンズ全体での変倍比Ｚｉｎｆに対して大きな割合を占めるように、広角端と望遠端での横倍率の比｜β４ｔｉｎｆ／β４ｗｉｎｆ｜と、Ｚｉｎｆの自然対数の比を規定している。条件式（３）を満足することで、変倍を第４レンズ群に分担可能となり、高変倍比とレンズ全長の抑制を両立することができる。

条件式（３）の下限を下回ると、第４レンズ群の変倍分担比が確保できず高変倍比のレンズが困難となる。
条件式（３）は、次の（３ａ）の範囲を満足することが更に好ましい。
０．１４＜ＬＮ(｜β４ｔｉｎｆ／β４ｗｉｎｆ｜)／ＬＮ(Ｚｉｎｆ) ・・・(３ａ)

条件式（４）は、第３レンズ群の変倍分担が無限遠合焦時のズームレンズ全体での変倍比Ｚｉｎｆに対して大きな割合を占めるように、広角端と望遠端での横倍率の大きさの比｜β３ｔｉｎｆ／β３ｗｉｎｆ｜と、Ｚｉｎｆの自然対数の比を規定している。条件式（４）を満足することで、変倍を複数のレンズレンズ群に分担可能となり、高変倍比とレンズ全長の抑制を両立することができる。条件式（４）の下限を下回ると、第３レンズ群の変倍分担比が確保できず高変倍比のレンズが困難となる。

各実施例において更に好ましくは次の諸条件（５）〜（８）のうち１以上を満足するのが良い。

第１レンズ群の焦点距離ｆ１、望遠端におけるズームレンズ全系での焦点距離ｆｔは、次の条件式（５）を満足することが好ましい。
０．８＜ｆｔ／ｆ１＜４．０ ・・・（５）

条件式（５）は望遠端の焦点距離ｆｔと第１レンズ群の焦点距離ｆ１の比を規定することにより、高変倍化を達成しながら軸上色収差を良好に補正している。条件式（５）の上限を超えると、第１レンズ群の望遠端における拡大率が大きくなり過ぎるため、望遠側の球面収差変動や軸上色収差の補正をすることが困難となる。条件式（５）の下限を下回ると、第２レンズ群から第４レンズ群の焦点距離が小さくなり易く、ズームによる収差変動の抑制が困難となる。

また、第１レンズ群の焦点距離ｆ１、望遠端におけるズームレンズ全系での焦点距離ｆｔは、条件式（５ａ）を満足すると更に好ましい。
１．０＜ｆｔ／ｆ１＜３．０ ・・・（５ａ）

第１レンズ群、第２レンズ群の焦点距離ｆ１、ｆ２は次の条件式（６）を満足することが好ましい。
−１０．０＜ｆ１／ｆ２＜−４．０ ・・・（６）

条件式（６）は第１レンズ群の焦点距離ｆ１と、第２レンズ群の焦点距離ｆ２の比を規定している。条件式（６）を満足することで、軸上色収差を良好に補正しながら変倍に伴う第２レンズ群の移動量を低減し、１５倍以上の高倍率化を達成しながらレンズ全長を短縮している。条件式（６）の上限を超えると、第２レンズ群の焦点距離が相対的に小さくなり、小型化には有利であるが、変倍に伴う収差変動が増大する。条件式（６）の下限を下回ると、第２レンズ群の焦点距離が相対的に大きくなるため、変倍による第２レンズ群の移動量が増大して全系が大型化し、小型軽量化が困難となる。

第１レンズ群、第２レンズ群の焦点距離ｆ１、ｆ２は、次の条件式（６ａ）を満足することが更に好ましい。
−８．０＜ｆ１／ｆ２＜−４．５ ・・・（６ａ）

第１レンズ群、第３レンズ群の焦点距離ｆ１、ｆ３は、次の条件式（７）を満足することが好ましい。
０．５＜ｆ１／ｆ３＜２．０ ・・・（７）

条件式（７）は、第１レンズ群の焦点距離と第３レンズ群の焦点距離との比を規定している。条件式（７）を満足することで、収差補正と小型軽量化を両立することが容易となる。

条件式（７）の上限を上回ると、第３レンズ群の屈折力が第１レンズ群の屈折力に対して相対的に強くなり過ぎ、球面収差、コマ収差の変動が増大し、補正が困難となる。条件式（７）の下限を下回ると、第３レンズ群の屈折力が第１レンズ群の屈折力に対して相対的に弱くなり過ぎ、変倍による第３レンズ群の移動量が増大して全系が大型化し、小型軽量化を達成することが困難となる。

第１レンズ群、第３レンズ群の焦点距離ｆ１、ｆ３は、次の条件式（７ａ）を満足することが更に好ましい。
０．５５＜ｆ１／ｆ３＜１．５ ・・・（７ａ）

第１レンズ群、第４レンズ群の焦点距離ｆ１、ｆ４は次の条件式（８）を満足することが好ましい。
１．０＜ｆ１／ｆ４＜４．０ ・・・（８）

条件式（８）は、第１レンズ群の焦点距離と第４レンズ群の焦点距離との比を規定している。条件式（８）を満足することで、フォーカス移動量を抑制しつつ収差補正と小型軽量化を両立することが容易となる。

条件式（８）の上限を上回ると、第４レンズ群の屈折力が第１レンズ群の屈折力に対して相対的に強くなり過ぎ、球面収差、コマ収差の変動が増大し、補正が困難となる。条件式（８）の下限を下回ると、第４レンズ群の屈折力が第１レンズ群の屈折力に対して相対的に弱くなり過ぎ、像点補正による第４レンズ群の移動量が増大し全系が大型化し、小型軽量化を達成することが困難となる。

第１レンズ群、第４レンズ群の焦点距離ｆ１、ｆ４は、次の条件式（８ａ）を満足することが更に好ましい。
１．３＜ｆ１／ｆ４＜３．５ ・・・（８ａ）

本発明のズームレンズは、像面位置に対して第１レンズ群は常時固定であり、第２レンズ群から第４レンズ群までの全てのレンズ群で変倍時に光軸方向に移動する。３つ以上のレンズ群を移動させることにより、高変倍比であってもズーム全域で良好に収差を補正することができ、レンズの小型化やレンズ枚数削減なども可能となる。

広角端での像面から第２レンズ群の主点位置までの光軸上の距離と、望遠端での像面から第２レンズ群の主点位置までの光軸上の距離との差をＭ２とする。広角端より望遠端での距離が長いときを負とする。このとき、
０．２５＜｜Ｍ２｜／ｆｔ＜０．５ ・・・（９）
なる条件を満足することが好ましい。

条件式（９）の上限を上回ると、第２レンズ群の移動量が大きくなる。このため光学全長が長くなり、全系の小型化が困難になる。条件式（９）の下限を下回ると、第２レンズ群の移動量が小さくなる。このため高変倍比を得るためには第２レンズ群の焦点距離を小さくする必要があり、収差補正が困難となる。

広角端での像面から第３レンズ群の主点位置までの光軸上の距離と、望遠端での像面から第３レンズ群の主点位置までの光軸上の距離との差をＭ３とする。広角端より望遠端での距離が長いときを負とする。このとき、
０．０５＜｜Ｍ３｜／ｆｔ＜０．３ ・・・（１０）
なる条件を満足することが好ましい。

条件式（１０）の上限を上回ると、第３レンズ群の移動量が大きくなる。第２レンズ群に比べて屈折力の弱い第３レンズ群の移動量が大きすぎると変倍に際して第２〜４レンズ群の移動量の和が大きくなり、レンズの小型化が困難となる。条件式（１０）の下限を下回ると、第３レンズ群の移動量が小さくなる。このため、高変倍比化とズーム全域での良好な収差補正の両立が困難となる。

本発明のズームレンズは、第４レンズ群よりも像側に、ズーミングに際して不動な開口絞りを設置している。変倍時に移動する群のうち最も物体側のレンズ群である第４レンズ群の像側に絞りを設置することにより、Ｆ落ちポイントまでのＦナンバーを一定に保つことができる。

図１に、本発明の実施例１としての数値実施例１の広角端（短焦点距離端）で、無限遠物体にフォーカスしているときのレンズ断面図である。本発明のズームレンズは、物体側から像側へ順に、常時固定の正の屈折力の第１レンズ群Ｕ１、変倍時に移動する第２レンズ群Ｕ２と第３レンズ群Ｕ３、変倍とフォーカス時に移動する正の屈折力の第４レンズ群Ｕ４、常時固定の開口絞りＳＰ、結像作用を有する第５レンズ群（リレーレンズ群）Ｕ５で構成されている。第５レンズ群Ｕ５内には、焦点距離変換用のコンバータ（エクステンダ）等が装着されても良い。また第５レンズ群以降のレンズ群を変倍や防振などのために移動させる構成としてもよく、複数のレンズ群から構成されていても良い。図１には、本発明のズームレンズが装着される撮像装置（カメラ装置）内に構成される、ガラスブロックＤＧとして示した色分解プリズム、光学フィルタ等や、固体撮像素子の撮像面に相当する像面ＩＰも示した。

図２は、（Ａ）広角端・無限遠フォーカス時、（Ｂ）広角端・至近距離（第１面より800mm）フォーカス時、（Ｃ）望遠端・無限遠フォーカス時、（Ｄ）望遠端・至近距離（第１面より800mm）フォーカス時の収差図である。

数値実施例１としての実施例１における移動レンズ群である第２レンズ群Ｕ２、第３レンズ群Ｕ３、第４レンズ群Ｕ４について説明する。第２レンズ群Ｕ２は、数値実施例１において第９レンズ面〜第１５レンズ面に対応し、物体側から順に、負レンズ、正レンズと負レンズがこの順番で貼り合わされた接合負レンズ、正レンズで構成されている。第３レンズ群Ｕ３は、数値実施例１において第１６レンズ面〜第１９レンズ面に対応し、物体側から順に正レンズと負レンズで構成されている。第４レンズ群Ｕ４は、数値実施例１において第２０レンズ面〜第２４レンズ面に対応し、物体側から順に、負レンズと正レンズがこの順に貼り合わされた接合レンズと正レンズにて構成されている。非球面は第９、１６、２４面に用いられている。

本実施例の各条件式対応値を表１に示す。本数値実施例は式（１）から（３）及び（５）から（１０）の条件式を満足しており、良好な光学性能を達成しつつ、広角端焦点距離８ｍｍ、変倍比２２．５倍の広角、高倍率を達成している。更に小型軽量な第４レンズ群を用いてフォーカシングを行う構成ながらも、至近端（レンズ第１面の頂点より物体側に０．８ｍ）にフォーカスを合わせた際にも、広角端と望遠端の画界の比、つまり変倍比が２１倍と高変倍比を維持している。また、望遠端での近距離撮影時のフォーカス移動レンズ群の繰り出し量は１９ｍｍであり、フォーカスストロークも抑制されている。

図３に、本発明の実施例２としての数値実施例２の広角端（短焦点距離端）で、無限遠物体にフォーカスしているときのレンズ断面図である。本発明のズームレンズは、物体側から像側へ順に、常時固定の正の屈折力の第１レンズ群Ｕ１、変倍時に移動する第２レンズ群Ｕ２と第３レンズ群Ｕ３、変倍とフォーカス時に移動する正の屈折力の第４レンズ群Ｕ４、常時固定の開口絞りＳＰ、結像作用を有する第５レンズ群（リレーレンズ群）Ｕ５で構成されている。第５レンズ群Ｕ５内には、焦点距離変換用のコンバータ（エクステンダ）等が装着されても良い。また第５レンズ群以降のレンズ群を変倍や防振などのために移動させる構成としてもよく、複数のレンズ群から構成されていても良い。図３には、本発明のズームレンズが装着される撮像装置（カメラ装置）内に構成される、ガラスブロックＤＧとして示した色分解プリズム、光学フィルタ等や、固体撮像素子の撮像面に相当する像面ＩＰも示した。

数値実施例２としての実施例２における移動レンズ群である第２レンズ群Ｕ２、第３レンズ群Ｕ３、第４レンズ群Ｕ４について説明する。第２レンズ群Ｕ２は、数値実施例２において第９レンズ面〜第１５レンズ面に対応し、物体側から順に、負レンズ、正レンズと負レンズがこの順番で貼り合わされた接合負レンズ、正レンズで構成されている。第３レンズ群Ｕ３は、数値実施例２において第１６レンズ面〜第２０レンズ面に対応し、物体側から順に正レンズと、負レンズと正レンズが、この順に貼り合わされた接合レンズで構成されている。第４レンズ群Ｕ４は、数値実施例１において第２１レンズ面〜第２５レンズ面に対応し、物体側から順に、負レンズと正レンズがこの順に貼り合わされた接合レンズと正レンズにて構成されている。非球面は第９、１６、２５面に用いられている。

図３は、実施例２のズームレンズの無限遠フォーカス時の広角端におけるレンズ断面図である。

図４は、実施例２の（Ａ）広角端・無限遠フォーカス時、（Ｂ）広角端至近距離（第１面より800mm）フォーカス時、（Ｃ）望遠端・無限遠フォーカス時、（Ｄ）望遠端・至近距離（第１面より800mm）フォーカス時の収差図である。

本実施例の各条件式対応値を表１に示す。本数値実施例は式（１）から（２）及び（４）から（１０）の条件式を満足しており、良好な光学性能を達成しつつ、広角端焦点距離８ｍｍ、変倍比２２．５倍の広角、高倍率を達成している。更に小型軽量な第４レンズ群を用いてフォーカシングを行う構成ながらも、至近端（レンズ第１面の頂点より物体側に０．８ｍ）にフォーカスを合わせた際にも、広角端と望遠端の画界の比、つまり変倍比が２１倍と高変倍比を維持している。また、望遠端での近距離撮影時のフォーカス移動レンズ群の繰り出し量は１９ｍｍであり、フォーカスストロークも抑制されている。

図５に、本発明の実施例３としての数値実施例３の広角端（短焦点距離端）で、無限遠物体にフォーカスしているときのレンズ断面図である。本発明のズームレンズは、物体側から像側へ順に、常時固定の正の屈折力の第１レンズ群Ｕ１、変倍時に移動する第２レンズ群Ｕ２と第３レンズ群Ｕ３、変倍とフォーカス時に移動する正の屈折力の第４レンズ群Ｕ４、常時固定の開口絞りＳＰ、結像作用を有する第５レンズ群（リレーレンズ群）Ｕ５で構成されている。第５レンズ群Ｕ５内には、焦点距離変換用のコンバータ（エクステンダ）等が装着されても良い。また第５レンズ群以降のレンズ群を変倍や防振などのために移動させる構成としてもよく、複数のレンズ群から構成されていても良い。図５には、本発明のズームレンズが装着される撮像装置（カメラ装置）内に構成される、ガラスブロックＤＧとして示した色分解プリズム、光学フィルタ等や、固体撮像素子の撮像面に相当する像面ＩＰも示した。

数値実施例３としての実施例３における移動レンズ群である第２レンズ群Ｕ２、第３レンズ群Ｕ３、第４レンズ群Ｕ４について説明する。第２レンズ群Ｕ２は、数値実施例３において第９レンズ面〜第１３レンズ面に対応し、物体側から順に、負レンズ、正レンズと負レンズがこの順番で貼り合わされた接合負レンズで構成されている。第３レンズ群Ｕ３は、数値実施例３において第１４レンズ面〜第１５レンズ面に対応し、１枚の正レンズで構成されている。第４レンズ群Ｕ４は、数値実施例３において第１６レンズ面〜第２２レンズ面に対応し、物体側から順に、負レンズと正レンズがこの順に貼り合わされた接合レンズと２枚の正レンズで構成されている。非球面は第９、１４、２２面に用いられている。

図５は、実施例３のズームレンズの無限遠フォーカス時の広角端におけるレンズ断面図である。

図６は、実施例３の（Ａ）広角端・無限遠フォーカス時、（Ｂ）広角端至近距離（第１面より650mm）フォーカス時、（Ｃ）望遠端・無限遠フォーカス時、（Ｄ）望遠端・至近距離（第１面より650mm）フォーカス時の収差図である。

本実施例の各条件式対応値を表１に示す。本数値実施例は式（１）から（３）及び（５）から（１０）の条件式を満足しており、良好な光学性能を達成しつつ、広角端焦点距離７．９ｍｍ、変倍比１８倍の広角、高倍率を達成している。更に小型軽量な第４レンズ群を用いてフォーカシングを行う構成ながらも、至近端（レンズ第１面の頂点より物体側に０．６５ｍ）にフォーカスを合わせた際にも、広角端と望遠端の画界の比、つまり変倍比が１５倍と高変倍比を維持している。また、望遠端での近距離撮影時のフォーカス移動レンズ群の繰り出し量は１４ｍｍであり、フォーカスストロークも抑制されている。

図７に、本発明の実施例４としての数値実施例４の広角端（短焦点距離端）で、無限遠物体にフォーカスしているときのレンズ断面図である。本発明のズームレンズは、物体側から像側へ順に、常時固定の正の屈折力の第１レンズ群Ｕ１、変倍時に移動する第２レンズ群Ｕ２と第３レンズ群Ｕ３、変倍とフォーカス時に移動する正の屈折力の第４レンズ群Ｕ４、常時固定の開口絞りＳＰ、結像作用を有する第５レンズ群（リレーレンズ群）Ｕ５で構成されている。第５レンズ群Ｕ５内には、焦点距離変換用のコンバータ（エクステンダ）等が装着されても良い。また第５レンズ群以降のレンズ群を変倍や防振などのために移動させる構成としてもよく、複数のレンズ群から構成されていても良い。図１には、本発明のズームレンズが装着される撮像装置（カメラ装置）内に構成される、ガラスブロックＤＧとして示した色分解プリズム、光学フィルタ等や、固体撮像素子の撮像面に相当する像面ＩＰも示した。

数値実施例４としての実施例４における移動レンズ群である第２レンズ群Ｕ２、第３レンズ群Ｕ３、第４レンズ群Ｕ４について説明する。第２レンズ群Ｕ２は、数値実施例４において第９レンズ面〜第１５レンズ面に対応し、物体側から順に、負レンズ、正レンズと負レンズがこの順番で貼り合わされた接合負レンズ、正レンズで構成されている。第３レンズ群Ｕ３は、数値実施例４において第１６レンズ面〜第１９レンズ面に対応し、正レンズと負レンズで構成されている。第４レンズ群Ｕ４は、数値実施例４において第２０レンズ面〜第２４レンズ面に対応し、物体側から順に、負レンズと正レンズがこの順に貼り合わされた接合レンズと正レンズにて構成されている。非球面は第９、１６、２４面に用いられている。

図７は実施例４のズームレンズの無限遠フォーカス時の広角端におけるレンズ断面図である。

図８は実施例４の（Ａ）広角端・無限遠フォーカス時、（Ｂ）広角端至近距離（第１面より650mm）フォーカス時、（Ｃ）望遠端・無限遠フォーカス時、（Ｄ）望遠端・至近距離（第１面より650mm）フォーカス時の収差図である。

本実施例の各条件式対応値を表１に示す。本数値実施例は式（１）から（３）及び（５）から（１０）の条件式を満足しており、良好な光学性能を達成しつつ、広角端焦点距離９ｍｍ、変倍比２０倍の広角、高倍率を達成している。更に小型軽量な第４レンズ群を用いてフォーカシングを行う構成ながらも、至近端（レンズ第１面の頂点より物体側に０．６５ｍ）にフォーカスを合わせた際にも、広角端と望遠端の画界の比、つまり変倍比が１５倍と高変倍比を維持している。また、望遠端での近距離撮影時のフォーカス移動レンズ群の繰り出し量は１７ｍｍであり、フォーカスストロークも抑制されている。

次に、上述した各ズームレンズを撮像光学系として用いた撮像装置について説明する。図１０は各実施例のズームレンズを撮影光学系として用いた撮像装置（テレビカメラシステム）の要部概略図である。図１０において１０１は実施例１〜３のいずれか１つのズームレンズである。

１２４はカメラである。ズームレンズ１０１はカメラ１２４に対して着脱可能になっている。１２５はカメラ１２４にズームレンズ１０１を装着することにより構成される撮像装置である。ズームレンズ１０１は第１レンズ群１１４、変倍時に移動する第２、第３レンズ群と、変倍及びフォーカシング時に光軸上を移動する第４レンズ群を含む変倍部（兼フォーカス部）１１５、結像用の第５レンズ群１１６を有している。ＳＰは開口絞りである。変倍並びにフォーカシング中に固定の第５レンズ群１１６は、光路中より挿抜可能な変倍光学系ＩＥを有している。

変倍部１１５には、光軸方向に駆動される為の駆動機構が備わっている。１１７、１１８は変倍部１１５及び開口絞りＳＰを電動駆動するモータ等の駆動手段である。１１９、１２０は、変倍部１１５中の各レンズ群の光軸上の位置と、開口絞りＳＰの絞り径を検出する為のエンコーダやポテンショメータ、あるいはフォトセンサ等の検出器である。尚、変倍部１１５中の各レンズ群の駆動軌跡は、ヘリコイドやカムなどの機械的軌跡や、超音波モータなどによる電気的軌跡のどちらであっても構わない。カメラ１２４において、１０９はカメラ１２４内の光学フィルタや色分解プリズムに相当するガラスブロック、１１０はズームレンズ１０１によって形成された被写体像を受光するＣＣＤセンサやＣＭＯＳセンサ等の固体撮像素子（光電変換素子）である。また、１１１、１２２はカメラ１２４及びズームレンズ本体１０１の各種の駆動を制御するＣＰＵである。このように本発明のズームレンズをテレビカメラに適用することにより、高い光学性能を有する撮像装置を実現している。

以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。

次に本発明の実施例１〜４に対応する数値実施例１〜４を示す。各数値実施例においてｉは物体側からの面の順序を示し、ｒｉは物体側より第ｉ番目の面の曲率半径、ｄｉは物体側より第ｉ面と第ｉ＋１面の間隔、ｎｄｉとｖｄｉは第ｉ面と第ｉ＋１面の間にある光学部材の屈折率とアッベ数である。最後の３つの面はフィルタ等の硝子ブロックである。焦点距離、Ｆナンバー、画角は、それぞれ無限遠物体に焦点を合わせたときの値を表している。ＢＦはガラスブロックの最終面から像面までの距離を空気換算した値である。

尚、非球面形状は、光軸方向の座標をｘ、光軸と垂直方向の座標をｙ、基準の曲率半径をＲ、円錐常数をｋ、ｎ次の非球面係数をＡｎとして、以下の式で表される。但し、「ｅ−ｘ」は「×１０^-ｘ」を意味している。尚、非球面を有するレンズ面には各表中の面番号の右側に*印を付している。
ｘ＝（ｙ^２／ｒ）／｛１＋（１−ｋ・ｙ^２／ｒ^２）^0.5｝＋Ａ２・ｙ^２＋Ａ３・ｙ^３＋Ａ４・ｙ^４＋Ａ５・ｙ^５＋Ａ６・ｙ^６＋Ａ７・ｙ^７＋Ａ８・ｙ^８＋Ａ９・ｙ^９＋Ａ１０・ｙ¹⁰＋Ａ１１・ｙ¹¹＋Ａ１２・ｙ¹²
各実施例と前述した各条件式との対応を表１に示す。

（数値実施例１）
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd
1 929.609 2.30 1.80518 25.4
2 117.906 10.85
3 224.164 9.55 1.43875 94.9
4 -151.750 0.15
5 90.490 10.77 1.59240 68.3
6 -489.996 0.15
7 64.365 5.26 1.72916 54.7
8 102.191 (可変)
9* 315.491 1.00 1.88300 40.8
10 18.457 6.94
11 -21.161 2.96 1.92286 18.9
12 -15.153 0.75 1.88300 40.8
13 -92.695 0.15
14 124.094 1.98 1.64769 33.8
15 -1013.999 (可変)
16* 68.807 7.48 1.58913 61.2
17 -45.901 0.86
18 -62.893 1.00 1.92286 18.9
19 -508.745 (可変)
20 110.738 1.00 1.66680 33.0
21 52.938 7.85 1.49700 81.5
22 -59.065 0.15
23 46.625 6.29 1.58913 61.2
24* -67.879 (可変)
25(絞り) ∞ 1.75
26 -100.433 0.85 1.88300 40.8
27 14.818 3.52 1.92286 18.9
28 37.489 3.03
29 -28.738 0.75 2.00330 28.3
30 70.102 2.69
31 379.755 2.00 1.77250 49.6
32 53.122 5.35 1.84666 23.8
33 -29.306 30.00
34 -69.698 3.57 1.48749 70.2
35 -28.143 0.15
36 -62.563 0.75 1.88300 40.8
37 34.317 6.68 1.48749 70.2
38 -32.186 0.15
39 -345.603 6.58 1.48749 70.2
40 -23.464 1.00 1.84666 23.8
41 -49.938 0.15
42 52.258 7.17 1.48749 70.2
43 -45.373 5.00
44 ∞ 33.00 1.60859 46.4
45 ∞ 13.20 1.51633 64.1
46 ∞ (可変)
像面 ∞

非球面データ
第9面
K = 0.00000e+000 A 4= 5.92897e-006 A 6=-1.45224e-008 A 8=-8.83756e-013 A10=-2.94226e-015

第16面
K = 0.00000e+000 A 4=-3.51559e-006 A 6= 2.54033e-009 A 8=-1.26662e-011 A10= 1.49469e-014

第24面
K = 0.00000e+000 A 4= 5.10804e-006 A 6=-1.63669e-009 A 8=-6.73124e-012 A10= 1.03322e-014

各種データ
ズーム比 22.50
広角 中間 望遠
焦点距離 8.00 120.00 180.01
Fナンバー 1.90 1.90 2.65
画角 34.51 2.62 1.75
像高 5.50 5.50 5.50
レンズ全長 307.36 307.36 307.36
BF 7.81 7.81 7.81

d 8 3.23 55.18 58.56
d15 88.02 14.47 0.87
d19 1.96 14.30 25.96
d24 1.55 10.82 9.38
d46 7.81 7.81 7.81

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 80.00
2 9 -13.30
3 16 115.00
4 20 32.00
5 25 24.35

（数値実施例２）
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd
1 916.086 2.30 1.80518 25.4
2 118.337 9.14
3 182.214 8.79 1.43875 94.9
4 -176.531 0.15
5 98.117 9.21 1.49700 81.5
6 -927.700 0.15
7 68.813 7.91 1.67790 55.3
8 212.963 (可変)
9* -3078.807 1.00 1.88300 40.8
10 17.700 7.28
11 -37.690 3.83 1.92286 18.9
12 -17.156 0.75 1.88300 40.8
13 295.076 0.15
14 36.962 2.56 1.64769 33.8
15 83.134 (可変)
16* 91.245 3.93 1.58913 61.2
17 -79.262 0.50
18 271.306 1.00 1.92286 18.9
19 80.893 3.12 1.61800 63.3
20 -376.528 (可変)
21 848.192 1.00 1.71736 29.5
22 43.177 4.80 1.49700 81.5
23 -184.880 0.15
24 43.447 6.44 1.58913 61.2
25* -44.502 (可変)
26(絞り) ∞ 1.75
27 -93.829 0.85 1.88300 40.8
28 17.398 2.99 1.92286 18.9
29 52.292 2.54
30 -26.432 0.75 2.00330 28.3
31 57.829 3.37
32 239.980 2.00 1.77250 49.6
33 82.191 8.02 1.84666 23.8
34 -29.630 30.00
35 -216.945 3.82 1.48749 70.2
36 -28.883 0.15
37 -57.097 0.75 1.88300 40.8
38 28.674 6.85 1.48749 70.2
39 -32.174 0.15
40 -149.341 5.73 1.48749 70.2
41 -31.650 1.00 1.84666 23.8
42 -61.231 0.15
43 35.875 6.03 1.48749 70.2
44 -73.229 5.00
45 ∞ 33.00 1.60859 46.4
46 ∞ 13.20 1.51633 64.1
47 ∞ (可変)
像面 ∞

非球面データ
第9面
K =-3.94780e+005 A 4=-9.73427e-006 A 6=-1.47107e-007 A 8= 4.20560e-010 A10=-2.17027e-012 A12= 3.18798e-015
A 3= 1.15055e-005 A 5= 2.05855e-006 A 7=-1.94802e-009 A 9= 2.30078e-011 A11=-2.93628e-014

第16面
K =-7.01105e+000 A 4= 8.32457e-007 A 6= 4.48094e-008 A 8=-6.49485e-011 A10= 4.56596e-013 A12=-1.31831e-015
A 3= 5.74956e-007 A 5=-6.01646e-007 A 7= 9.54243e-010 A 9=-1.40213e-011 A11= 3.45704e-014

第25面
K = 4.37223e+000 A 4= 1.09534e-005 A 6= 2.40625e-008 A 8=-1.66491e-010 A10=-1.37388e-012 A12=-3.76788e-016
A 3= 6.23018e-006 A 5=-1.66005e-008 A 7= 3.76520e-010 A 9= 1.86088e-011 A11= 5.32255e-014

各種データ
ズーム比 22.50
広角 中間 望遠
焦点距離 8.00 120.00 180.00
Fナンバー 1.90 1.90 2.65
画角 34.51 2.62 1.75
像高 5.50 5.50 5.50
レンズ全長 298.37 298.37 298.37
BF 7.92 7.92 7.92

d 8 2.53 53.79 56.27
d15 83.03 14.98 1.48
d20 1.08 9.53 20.09
d25 1.55 9.88 10.35
d47 7.92 7.92 7.92

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 80.00
2 9 -14.25
3 16 66.74
4 21 40.00
5 26 24.01

（数値実施例３）
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd
1 374.671 2.39 1.80518 25.4
2 106.838 9.09
3 320.563 7.77 1.43875 94.9
4 -123.908 0.16
5 66.713 8.62 1.49700 81.5
6 595.692 0.16
7 74.228 4.63 1.72916 54.7
8 143.937 (可変)
9* -64.361 1.00 1.88300 40.8
10 21.513 6.36
11 -39.233 7.68 1.80809 22.8
12 -13.902 0.75 1.88300 40.8
13 -89.687 (可変)
14* -75.390 4.59 1.58913 61.2
15 -36.566 (可変)
16 -159.623 1.00 1.80518 25.4
17 47.155 5.82 1.49700 81.5
18 -109.839 0.15
19 55.445 5.59 1.51633 64.1
20 -252.084 0.15
21 52.742 9.16 1.58913 61.2
22* -46.506 (可変)
23(絞り) ∞ 1.75
24 -143.377 0.85 1.88300 40.8
25 18.840 3.22 1.92286 18.9
26 48.690 4.05
27 -20.342 0.75 2.00330 28.3
28 -138.256 0.88
29 419.581 2.00 1.77250 49.6
30 62.292 5.67 1.84666 23.8
31 -35.370 30.00
32 -118.429 3.20 1.48749 70.2
33 -33.573 0.15
34 -123.097 0.75 1.88300 40.8
35 31.703 5.65 1.48749 70.2
36 -42.067 0.15
37 -326.286 4.57 1.48749 70.2
38 -23.399 1.00 1.84666 23.8
39 -39.422 0.15
40 86.824 3.77 1.48749 70.2
41 -56.893 5.00
42 ∞ 33.00 1.60859 46.4
43 ∞ 13.20 1.51633 64.1
44 ∞ (可変)
像面 ∞

非球面データ
第9面
K = 0.00000e+000 A 4= 1.84884e-005 A 6=-3.46909e-008 A 8= 1.34878e-011 A10= 1.19385e-013

第14面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.03330e-006 A 6= 3.76932e-009 A 8=-1.91920e-011 A10= 2.90690e-014

第22面
K = 0.00000e+000 A 4= 5.71670e-006 A 6=-8.50407e-010 A 8=-2.05776e-012 A10= 3.44242e-015

各種データ
ズーム比 18.01
広角 中間 望遠
焦点距離 7.90 108.00 142.27
Fナンバー 1.90 1.90 2.65
画角 34.85 2.92 2.21
像高 5.50 5.50 5.50
レンズ全長 296.89 296.89 296.89
BF 7.80 7.80 7.80

d 8 3.25 57.00 59.07
d13 82.86 15.92 6.70
d15 6.63 10.17 16.33
d22 1.55 11.20 12.18
d44 7.80 7.80 7.80

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 83.00
2 9 -13.30
3 14 115.00
4 16 35.00
5 23 32.11

（数値実施例４）
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd
1 5110.636 2.30 1.80518 25.4
2 132.052 6.79
3 227.641 9.87 1.43875 94.9
4 -143.272 0.15
5 88.412 10.85 1.59240 68.3
6 -1098.507 0.15
7 65.579 6.30 1.72916 54.7
8 117.619 (可変)
9* -2504.332 1.14 1.88300 40.8
10 18.339 8.17
11 -22.411 5.51 1.92286 18.9
12 -16.032 0.85 1.88300 40.8
13 -66.057 0.17
14 102.797 4.24 1.64769 33.8
15 -1002.150 (可変)
16* 105.986 6.31 1.58913 61.2
17 -60.874 0.86
18 -88.069 1.00 1.92286 18.9
19 -233.492 (可変)
20 109.946 1.09 1.66680 33.0
21 30.991 6.93 1.49700 81.5
22 -104.122 0.16
23 47.658 6.45 1.58913 61.2
24* -49.747 (可変)
25(絞り) ∞ 1.75
26 -99.007 0.85 1.88300 40.8
27 24.286 2.83 1.92286 18.9
28 62.125 2.89
29 -27.731 0.75 2.00330 28.3
30 63.107 3.18
31 310.431 2.00 1.77250 49.6
32 68.217 5.78 1.84666 23.8
33 -27.573 30.00
34 -90.136 5.73 1.48749 70.2
35 -27.636 0.15
36 -59.398 0.75 1.88300 40.8
37 28.730 9.82 1.48749 70.2
38 -33.281 0.15
39 -167.451 4.73 1.48749 70.2
40 -29.284 1.00 1.84666 23.8
41 -57.323 0.15
42 41.446 6.00 1.48749 70.2
43 -65.025 5.00
44 ∞ 33.00 1.60859 46.4
45 ∞ 13.20 1.51633 64.1
46 ∞ (可変)
像面 ∞

非球面データ
第9面
K = 0.00000e+000 A 4= 6.45923e-006 A 6=-1.49270e-008 A 8= 3.67806e-011 A10=-9.09613e-014

第16面
K = 0.00000e+000 A 4=-1.56993e-006 A 6= 4.42828e-010 A 8=-2.41658e-012 A10=-3.92274e-015

第24面
K = 0.00000e+000 A 4= 5.09277e-006 A 6=-3.17860e-009 A 8=-1.35315e-012 A10= 3.02661e-015

各種データ
ズーム比 20.00
広角 中間 望遠
焦点距離 9.00 135.00 180.01
Fナンバー 1.90 1.90 2.65
画角 31.43 2.33 1.75
像高 5.50 5.50 5.50
レンズ全長 301.37 301.37 301.37
BF 7.80 7.80 7.80

d 8 1.78 54.65 56.89
d15 79.84 12.38 2.49
d19 1.43 12.17 22.69
d24 1.55 5.40 2.52
d46 7.80 7.80 7.80

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離
1 1 80.00
2 9 -15.10
3 16 115.00
4 20 35.00
5 25 26.80

Ｕ１ 第１レンズ群
Ｕ２ 第２レンズ群
Ｕ３ 第３レンズ群
Ｕ４ 第４レンズ群
Ｕ５ 第５レンズ群

Claims (7)

1. 物体側から像側へ順に、移動しない正の第１レンズ群、変倍に際して移動する第２レンズ群、変倍に際して移動する第３レンズ群、変倍及びフォーカスに際して移動する正の第４レンズ群を含む５群以上のレンズ群で構成されるズームレンズにおいて、無限遠フォーカス時における第４レンズ群の望遠端での横倍率をβ４ｔｉｎｆ、第２レンズ群及び第３レンズ群の望遠端での合成焦点距離をｆ２３ｔ、第４レンズ群の合成焦点距離をｆ４とするとき、
   −１＜β４ｔｉｎｆ＜０
   −２．０＜ｆ４／ｆ２３ｔ＜−０．５
   なる条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
2. 無限遠フォーカス時におけるズームレンズ全体での変倍比をＺｉｎｆ、無限遠フォーカス時における前記第４レンズ群の広角端での横倍率をβ４ｗｉｎｆ、無限遠フォーカス時における前記第４レンズ群の望遠端での横倍率をβ４ｔｉｎｆとするとき、
   ０．１０＜ＬＮ（｜β４ｔｉｎｆ／β４ｗｉｎｆ｜）／ＬＮ（Ｚｉｎｆ）
   なる条件式を満足することを特徴とする請求項１に記載のズームレンズ。
3. 無限遠フォーカス時におけるズームレンズ全体での変倍比をＺｉｎｆ、無限遠フォーカス時における前記第３レンズ群の広角端での横倍率をβ３ｗｉｎｆ、無限遠フォーカス時における前記第３レンズ群の望遠端での横倍率をβ３ｔｉｎｆとするとき、
   ０．１０＜ＬＮ（｜β３ｔｉｎｆ／β３ｗｉｎｆ｜）／ＬＮ（Ｚｉｎｆ）
   なる条件式を満足することを特徴とする請求項１に記載のズームレンズ。
4. 前記第１レンズ群の焦点距離をｆ１、前記第２レンズ群の焦点距離をｆ２、前記第３レンズ群の焦点距離をｆ３、ズームレンズ全体の無限遠合焦時の望遠端での焦点距離をｆｔとするとき、
   ０．８＜ｆｔ／ｆ１＜４．０
   −１０．０＜ｆ１／ｆ２＜−４．０
   ０．５＜ｆ１／ｆ３＜２．０
   １．０＜ｆ１／ｆ４＜４．０
   なる条件式を満足する請求項１乃至３のいずれか１項に記載のズームレンズ。
5. 前記第４レンズ群よりも像側に、変倍に際して固定の開口絞りを有し、該開口絞りより像側のレンズ群が変倍に際し移動しないことを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１項に記載のズームレンズ。
6. 前記開口絞りよりも像側に配置されたレンズのうち、最も大きなレンズ間隔の軸上の光束がアフォーカルとなることを特徴とする請求項１乃至５のいずれか１項に記載のズームレンズ。
7. 請求項１乃至６のいずれか１項に記載のズームレンズと該ズームレンズによって形成された像を受光する固体撮像素子を有することを特徴とする撮像装置。

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