JP2016218696A - タッチパネル装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】間欠スキャンを行ってもラッチアップ現象の発生を素早く確実に検知することが可能なタッチパネル装置を提供する。【解決手段】センシング部2は、指示体によるタッチセンサパネル1へのタッチに応じた信号を出力する。タッチ検出部3は、センシング部2の出力に基づいて、タッチセンサパネル1におけるタッチの有無および座標を検出する。回路電流検出部4は、センシング部2の回路電流の大きさを検出する。状態復旧部5は、回路電流検出部4が検出したセンシング部2の回路電流の大きさが予め定められた閾値以上になると、センシング部2が異常状態になったと判断し、異常状態となったセンシング部2を正常状態に戻す。状態復旧部5は、タッチ検出部3がタッチを検出する間隔の長さに応じて、センシング部2が異常状態か否かを判断するための閾値を変化させる。【選択図】図1
Description
本発明は、タッチパネル装置に関するものである。
指などの指示体によるタッチを検出し、そのタッチの位置を示す座標(タッチ座標)を特定するタッチパネルは、各種の情報処理装置に広く用いられている。特に、タッチパネルが表示装置の画面上に取り付けられて成るタッチスクリーンは、情報処理装置の新たなユーザーインターフェースとして普及している。
タッチパネルにおけるタッチの検出方式としては、抵抗膜方式や静電容量方式などが知られている。静電容量方式の一つとして、投影型静電容量タッチスクリーン(Projected Capacitive Touchscreen:PCT)方式がある。この方式のタッチパネルは、タッチパネルの前面側を数mm程度の厚みの保護板(ガラス板等)で覆っても指示体のタッチを検出可能であるため、保護板を用いて堅牢性を実現できる。また、稼働部が無いため長寿命である。これらの利点により、PCT方式タッチパネルは、スマートフォン等の携帯通信機器、金融機関のATM(Automated Teller Machine)、カーナビゲーション装置などに広く用いられている(特許文献1)。
タッチパネルでは、ユーザの意図しない入力操作(誤操作)を受け付けないようにすることが重要であるが、一方でPCT方式タッチパネルでは、静電気放電(Electro-Static Discharge:ESD)による誤動作が重要な問題となっている(特許文献2)。ESDは、例えばユーザの人体などに過大にチャージされた静電気が、ユーザの指を介してタッチパネルに印加されることなどによって生じる。
一般に、PCT方式タッチパネルでは、タッチセンサパネル内の複数センサは、静電容量を検出するCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)構造の半導体集積回路に、電気的に接続されている。タッチセンサパネルに印加されたESDは、半導体集積回路の入力端子から入力され、半導体集積回路の定格を越える電圧(電源電圧より高い電圧または接地電位(GND)より低い電圧)となった場合、意図しない寄生トランジスタに大電流が流れるラッチアップ現象が発生することがある。ラッチアップ現象が生じた異常状態(ラッチアップ状態)では、タッチパネルがそれとして機能しないばかりか、最終的には破壊に至ることもある。また、ラッチアップ状態が発生したときに半導体集積回路を元の正常状態に復旧させる方法として、半導体集積回路の状態を監視し、異常状態を検知した場合に、電源を切断して寄生トランジスタに流れる電流を停止させた後に電源を再投入する方法が知られている(特許文献3)。
タッチパネル装置の動作方式として、一定の間隔を空けてタッチの検出を行う「間欠スキャン」が知られている。間欠スキャンを行うと、タッチパネル装置の待機時の消費電力を抑えることができるが、ラッチアップ現象の検出に遅れを生じさせるという課題を有している。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、間欠スキャンを行ってもラッチアップ現象の発生を素早く確実に検知することが可能なタッチパネル装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の局面に係るタッチパネル装置は、タッチセンサパネルと、指示体による前記タッチセンサパネルへのタッチに応じた信号を出力するセンシング部と、前記センシング部の出力に基づいて、前記タッチセンサパネルにおける前記タッチの有無および座標を検出するタッチ検出部と、前記センシング部の回路電流の大きさを検出する回路電流検出部と、前記回路電流検出部が検出した前記センシング部の回路電流の大きさが予め定められた閾値以上になると、前記センシング部が異常状態になったと判断し、前記異常状態となった前記センシング部を正常状態に戻す状態復旧部と、を備え、前記状態復旧部は、前記タッチ検出部がタッチを検出する間隔の長さに応じて、前記センシング部が異常状態か否かを判断するための前記閾値を変化させる。
本発明の第2の局面に係るタッチパネル装置は、タッチセンサパネルと、指示体による前記タッチセンサパネルへのタッチに応じた信号を出力するセンシング部と、前記センシング部の出力に基づいて、前記タッチセンサパネルにおける前記タッチの有無および座標、並びに、指示体の前記タッチセンサパネルへの接近を検出するタッチ検出部と、前記センシング部の回路電流の大きさを検出する回路電流検出部と、前記回路電流検出部が検出した前記センシング部の回路電流の大きさに基づいて、前記センシング部が異常状態か否かを判断し、前記異常状態となった前記センシング部を正常状態に戻す状態復旧部と、を備え、前記状態復旧部は、前記タッチ検出部によって指示体の前記タッチセンサパネルへの接近が検出されると、前記センシング部が異常状態か否かを判断する周期を変化させる。
本発明の第1の局面に係るタッチパネル装置によれば、タッチ検出部がタッチを検出する間隔の長さに応じて、センシング部が異常状態か否かを判断するための回路電流の閾値を変化させるため、タッチ検出部が間欠スキャンを行っていても、ラッチアップ現象の発生を素早く確実に検知することができる。
本発明の第2の局面に係るタッチパネル装置によれば、タッチ検出部によって指示体のタッチセンサパネルへの接近が検出されると、センシング部が異常状態か否かを判断する周期を変化させるため、タッチ検出部が間欠スキャンを行っていても、ラッチアップ現象の発生を素早く確実に検知することができる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。以下においては、説明が重複して冗長になるのを避けるため、各図において同一または相当する機能を有する要素には同一の符号を付してある。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1に係るタッチパネル装置の概略構成図である。図1のように、当該タッチパネル装置は、タッチセンサパネル1、センシング部2、タッチ検出部3、回路電流検出部4および状態復旧部5を含む構成となっている。
図1は、実施の形態1に係るタッチパネル装置の概略構成図である。図1のように、当該タッチパネル装置は、タッチセンサパネル1、センシング部2、タッチ検出部3、回路電流検出部4および状態復旧部5を含む構成となっている。
タッチセンサパネル1は、複数のセンサを含んでおり、センシング部2は、それらのセンサの出力を用いてタッチパネル内の静電容量を計測することによって、タッチセンサパネル1への指示体のタッチに応じた信号を出力する。タッチ検出部3は、センシング部2の出力に基づいて、タッチセンサパネル1に対する指示体のタッチの有無およびタッチの位置を示す座標(タッチ座標)を検出する。PCT方式のタッチパネルにおけるタッチの検出方式としては、自己容量方式や相互容量方式など様々な検出方式があるが、タッチセンサパネル1のセンサから指示体の位置を検出可能な計測値(センサ計測値)を取得できるものであれば、検出方式は問わない。
回路電流検出部4は、センシング部2に流れる電源電流を検出し、その電源電流の大きさを表す信号を出力する。状態復旧部5は、回路電流検出部4の出力信号に基づいて、センシング部2の異常状態(ラッチアップ状態)を検出し、異常状態になったセンシング部2およびタッチ検出部3を正常状態に戻すための処理を行う。
タッチ検出部3が検出したタッチセンサパネル1へのタッチの有無および座標の情報(タッチ情報)は、当該タッチパネル装置が接続されたホスト機器へと出力される。
図2は、図1に示したタッチパネル装置のハードウェア構成を示す図である。図2のように、タッチパネル装置は、タッチセンサパネル1と、タッチパネルコントローラ基板9(以下、単に「コントローラ基板9」と称す)と、それらを接続するFPC8(フレキシブル配線基板:Flexible Printed Circuit)とを備えた構成となっている。
タッチセンサパネル1は、タッチを検出するためのセンサとして、垂直方向に伸延し水平方向に並べて配設された複数のXセンサ群6と、水平方向に伸延し垂直方向に並べて配設された複数のYセンサ群7とを備えている。すなわち、複数のXセンサ群6および複数のYセンサ群7が、互いに直交するように配置されている。
図1に示したセンシング部2、タッチ検出部3、回路電流検出部4および状態復旧部5は、コントローラ基板9に搭載されている。センシング部2は、コントローラ基板9上に搭載された半導体集積回路10(以下、単に「集積回路10」と称す)によって実現される。タッチ検出部3は、コントローラ基板9上に搭載されたマイクロコンピュータを含む集積回路11(以下、単に「集積回路11」と称す)によって実現される。また、図示は省略するが、回路電流検出部4および状態復旧部5は、集積回路10,11の周辺回路として、コントローラ基板9に搭載されている。その他、集積回路10および集積回路11の動作に必要な他の周辺回路や電源回路などが、コントローラ基板9に搭載されている。
タッチセンサパネル1のXセンサ群6およびYセンサ群7は、タッチセンサパネル1内の引き出し配線やFPC8を介して、集積回路10が有する複数の端子に接続される。また、コントローラ基板9は、不図示のコネクタやケーブル等を介してホスト機器に接続される。コントローラ基板9からホスト機器へは、タッチ検出部3が検出したタッチセンサパネル1のタッチの有無および座標を示すタッチ情報が出力される。コントローラ基板9とホスト機器との間の通信方式は任意のものでよく、例えば、USB(Universal Serial Bus)、I2C(Inter-Integrated Circuit)、UART(非同期シリアル送受信:Universal Asynchronous Receiver Transmitter)等が考えられる。
図3は、図1のタッチパネル装置の構成をより詳細に記載したものであり、特に、回路電流検出部4および状態復旧部5の具体的な構成例を示している。ただし、一般的に集積回路に設けられるバイパスコンデンサや電源保護回路等の図示は省略している。
回路電流検出部4および状態復旧部5は、電源回路12が生成した電源電圧をセンシング部2の集積回路10に供給するための電源配線に挿入されている。なお、電源回路12が生成した電源電圧はタッチ検出部3の集積回路11にも供給されるが、集積回路11には回路電流検出部4および状態復旧部5を介さずに供給される。つまり、センシング部2に電源回路12から電源を供給する経路とタッチ検出部3に電源回路12から電源を供給する経路とは異なっている。よって、センシング部2とタッチ検出部3とは、実質的にそれぞれ異なる電源で駆動されている。また、本実施の形態では、状態復旧部5の一部(AD変換回路51および演算回路52)が、タッチ検出部3と同じ集積回路11に設けられており、それらもセンシング部2とは実質的に異なる電源で駆動されている。
回路電流検出部4は、電源回路12から集積回路10(センシング部2)に流れる電流(電源電流)の大きさを検出する。集積回路10のラッチアップ現象は、意図しない寄生トランジスタに大電流が流れることであるため、集積回路10に流れる電源電流が大きさから、集積回路10が正常状態か異常状態(ラッチアップ状態)か否かを判断することができる。
回路電流検出部4は、シャント抵抗41と、演算増幅器42(オペアンプ)と、増幅素子としてのトランジスタ43と、トランジスタ43により構成される増幅回路の利得を決定する抵抗素子44および抵抗素子45とから構成されている。
シャント抵抗41は、電源回路12から集積回路10へ電源電圧を供給するための電源配線に挿入されており、集積回路10に流れる電流I41(回路電流)を電圧に変換するように機能する。シャント抵抗41の抵抗値は、例えば、100ミリΩ程度でよい。シャント抵抗41に生じた電圧は、演算増幅器42に入力される。
演算増幅器42は、シャント抵抗41に生じた電圧に比例した電圧を、トランジスタ43のベースに入力する。それにより、トランジスタ43のエミッタ電圧(電圧V43)は、集積回路10の回路電流I41に比例した値となる。この電圧V43が、集積回路10の電源電流の大きさを表す信号として、回路電流検出部4から出力される。
このように、回路電流検出部4は、電流−電圧変換回路として機能する。集積回路10の回路電流I41と回路電流検出部4の出力電圧V43との関係は、シャント抵抗41の抵抗値R41、抵抗素子44の抵抗値R44および抵抗素子45の抵抗値R45を用いて、
V43=(R41×R45×I41)÷R44
と表される(演算増幅器42の入力リーク電流や入力オフセット電圧は無視している)。
V43=(R41×R45×I41)÷R44
と表される(演算増幅器42の入力リーク電流や入力オフセット電圧は無視している)。
状態復旧部5は、回路電流検出部4の出力電圧V43が予め定められた閾値以上になった場合に、集積回路10の寄生トランジスタに大電流が流れるラッチアップ現象が生じて集積回路10が異常状態に陥ったと判断する。また、状態復旧部5は、その場合に、電源回路12から集積回路10への電源供給を遮断し、その後、集積回路10の回路電流I41が閾値未満になってから一定時間を経過したときに再度電源を投入することによって、集積回路10の異常状態を解消する。
図2のように、状態復旧部5は、AD変換回路51(アナログ−デジタル変換回路(ADC))、演算回路52およびスイッチ53から構成されている。
AD変換回路51は、回路電流検出部4の出力電圧V43をデジタル信号D51に変換する。演算回路52は、AD変換回路51が出力したデジタル信号D51に基づく演算処理を行い、その演算結果として制御信号V52を出力する。より具体的には、演算回路52は、デジタル信号D51の値が予め定められた閾値以上になると、センシング部2が異常状態になったと判断して制御信号V52をハイレベルにし、デジタル信号D51の値が当該閾値より小さくなると、センシング部2が正常状態に戻ったと判断して、制御信号V52をローレベルにする。
スイッチ53は、電源回路12から集積回路10へ電源電圧を供給するための電源配線に挿入されており、演算回路52が出力する制御信号V52によって制御される。スイッチ53としては、pチャネル型の電界効果トランジスタ(FET)や出力制御機能付きのレギュレータ回路等を用いることができる。
スイッチ53は、制御信号V52がローレベルのときは電源配線を導通させるが、制御信号V52がハイレベルになると電源配線を遮断する。つまり、スイッチ53は、集積回路10の異常状態が検出されると、一時的に集積回路10への電源供給を停止して集積回路10に流れるラッチアップ電流を遮断し、それによって、集積回路10をラッチアップ状態から復旧させる。
演算回路52においては、デジタル信号D51が閾値よりも小さくなってから、制御信号V52をローレベルにするまでの間に、一定の待ち時間を設けるとよい。それにより、スイッチ53が電源配線を遮断する期間が長くなるので、集積回路10のラッチアップ電流が遮断されてから半導体素子の接合温度が一定温度に下がるまでの時間を確保でき、電源が投入されたときに再度ラッチアップ状態に陥ることが抑制される。
演算回路52の演算処理に用いる上記の閾値は、集積回路11のマイクロコンピュータの内部メモリに予め記憶されている。回路電流検出部4の出力電圧V43は、集積回路10の正常状態でも当該集積回路10の動作に応じて変動するため、AD変換回路51が出力するデジタル信号D51にも一定の変動が生じる。そのため、集積回路10が正常状態のときのデジタル信号D51の値と上記の閾値との差が小さいと、状態復旧部5の動作が不安定になり、集積回路10に安定した電源電圧VS10を供給できなくなる恐れがある。この問題を解決するために、例えば、デジタル信号D51に対して、現在の値に一定割合で過去の値を加算して平均する加重平均処理や、現在の値を用いて過去の複数のデータを平均化する移動平均処理、過去の複数のデータの中心値のみ使用するメディアンフィルタ処理などを行って、デジタル信号D51のノイズを除去するとよい。
また、演算回路52において、予め定められた回数(m回)だけ連続して異常状態と判定された場合に限り、集積回路10が異常状態になったと判断するようにしてもよい。mは2以上の任意の整数である。この方法によっても、ノイズ等による瞬間的な電流の増加とラッチアップ現象とを判別でき、より正確にラッチアップ状態を検知することができる。また、この場合、異常状態を示す判定結果を複数回(m回)発生した場合にスイッチ53の制御信号V52のレベルを切り替えることで、1回のサンプリングと判定に要する時間×mに相当する遅延時間を生成し、更に安定した動作を実現することも可能である。また、マイクロコンピュータ内のカウンタを利用することで、ラッチアップ現象の解消に必要な待ち時間や、集積回路10の初期化処理に必要な待ち時間を生成することも容易である。更に、ラッチアップ現象の解消に要する時間にばらつきがある場合に、集積回路10の回路電流I41が閾値を十分に下回ったことを確認した後に、必要な待ち時間を生成することで対応することも可能である。
次に、実施の形態1に係るタッチパネル装置の動作を図4〜図5を参照しながら説明する。図4は、当該タッチパネル装置の動作を示すフローチャートである。
タッチパネル装置が動作を開始すると、まず、センシング部2がタッチセンサパネル1のセンサの出力(センサ計測値)を用いて、タッチパネル内の静電容量を計測することによって、タッチセンサパネル1への指示体のタッチを検出し(ステップS1)、タッチに応じた信号をタッチ検出部3へ出力する。タッチ検出部3は、センシング部2の出力に基づいて、タッチセンサパネル1における指示体のタッチの有無および座標を示すタッチ情報を取得する(ステップS2)。タッチ情報の取得方法は、公知の手法でよく、例えば、特開2010−191778号公報で開示された方法を用いることができる。
次に、回路電流検出部4が、集積回路10の回路電流I41の大きさを検出し、大きさに応じた出力電圧V43が状態復旧部5に入力される(ステップS3)。状態復旧部5は、回路電流検出部4の出力電圧V43に基づいて、集積回路10(センシング部2)が正常状態か異常状態(ラッチアップ状態)かを判定する(ステップS4)。
集積回路10が正常状態であると判定された場合は(ステップS5でNo)、タッチ検出部3がステップS2で取得したタッチ情報をホスト機器へ出力し(ステップS6)、ステップS1に戻る。集積回路10が異常状態であると判定された場合は(ステップS5でYes)、状態復旧部5が電源を一時的に遮断してリセットし(ステップS7)、ステップS1に戻る。
ここで、ステップS3における回路電流検出部4の動作と、ステップS4における状態復旧部5の動作の詳細について、図5を用いて説明する。図5のタイミングチャートは、3つのチャートTC11〜TC13を含んでおり、それらの時間軸(横軸)は共通である。
チャートTC11は、タッチセンサパネル1に対する指示体のタッチの状態を示している。チャートTC12は、タッチ検出部3の間欠スキャンにおけるスキャンタイミング(タッチ検出を行うタイミング)を示している。図4に示した動作は、スキャンタイミングごとに実行される。チャートTC13は、AD変換回路51が出力するデジタル信号D51を表している。また、チャートTC13では、演算回路52がセンシング部2の異常状態を検出するための閾値(判定閾値)を点線で示している。
チャートTC11において、時間軸に接した矢印は、タッチセンサパネル1へのタッチが開始されたタイミング(時刻t1)を表している。つまり、矢印よりも前の期間は、タッチセンサパネル1がタッチされていない期間であり、矢印よりも後の期間は、タッチセンサパネル1がタッチされている期間である。
ただし、タッチ検出部3は間欠スキャンを行っているため、タッチ検出部3がタッチを検出するのは、時刻t1の次のスキャンタイミングである時刻t2となる。タッチ検出部3は、タッチを検出するまでは、消費電力を抑えるためにスキャン間隔(スキャンタイミングの間隔)の長い動作モード(非タッチ時動作モード)になっている。しかし、タッチ検出部3は、時刻t2でタッチを検出すると、タッチ情報を常時得るためにスキャン間隔の短い動作モード(タッチ時動作モード)となる。例えば、タッチの有無を検出するための1回のスキャン時間が数msである場合、非タッチ時動作モードではスキャン間隔時間が数十msに設定され、タッチ時動作モードではスキャン間隔がスキャン時間と同等の長さに設定される。
また、チャートTC13に示すように、デジタル信号D51の値は、タッチ検出部3のスキャンタイミングに同期してパルス的に上昇する。これは、集積回路10の回路電流I41がスキャンタイミングで流れ、それ以外の期間では殆ど回路電流I41が流れないことを意味している。
先に述べたように、図4に示した動作は、スキャンタイミングごとに実行される。実施の形態1においては、図4のステップS4において、演算回路52が、集積回路10(センシング部2)の異常状態(ラッチアップ状態)を検出するための閾値(判定閾値)を、タッチ検出部3の動作モードに合わせて変更する。すなわち、図5のチャートTC13のように、集積回路10が非タッチ時動作モードの期間は、タッチ時動作モードの期間よりも判定閾値を低くする。ただし、正常状態でもデジタル信号D51はスキャンタイミングでパルス的に上昇するため、スキャンタイミングの間のみ閾値を高くする(タッチ時動作モードの場合と同等にする)。一方、タッチ時動作モードの期間は、スキャン間隔が非常に短いため、判定閾値を、スキャンタイミングでのデジタル信号D51の正常値よりもやや高い値に固定する。
例えば、異常状態を検知するための閾値が、非タッチ時動作モードのときとタッチ時動作モードのときとで同じであった場合、非タッチ時動作モードのときはタッチ時動作モードのときに比べて、デジタル信号D51の正常値と閾値との差が大きくなるため、その分だけ異常状態の検知が遅れてしまう。特に、異常電流の立ち上がりが遅い場合は、その問題が顕著になる。それに対し、本発明では、非タッチ時動作モードのときとタッチ時動作モードのときとで、デジタル信号D51の正常値と閾値との差が同じになるように、閾値を変化させることによって、非タッチ時動作モードでの異常状態の検知に遅れが生じることを防止している。
このように、スキャン間隔の長さに応じて判定閾値を適切に変化させることにより、センシング部2の異常状態を誤判定することが抑えられ、タッチパネル装置の動作が安定化する。また、ラッチアップ現象を確実に検知できるとともに、間欠スキャンに影響されずに素早くラッチアップ現象を検知することが可能となる。
以上のように、実施の形態1によれば、タッチ有無で集積回路10の動作モードが変化し、回路電流が変動しても、動作モードに応じて判定閾値が最適化されるため、正常動作をラッチアップ状態と誤判定されることが抑制される。その結果、不要に集積回路10が初期化されることなく動作するようになり、タッチパネル装置の動作が安定化する。また、間欠スキャンに影響されずにラッチアップ現象を検知することができるため、電源遮断までの動作を素早く行うことが可能となる。
<実施の形態2>
図6は、実施の形態2に係るタッチパネル装置の構成図である。本実施の形態のタッチパネル装置は、図3の構成に対し、回路電流検出部4の構成が異なっている。すなわち、回路電流検出部4の出力段に、抵抗素子46とコンデンサ47とで構成される積分回路が追加されている(つまり、センシング部2の回路電流I41の大きさセンシング部の回路電流を表す信号(電圧V43)は、積分回路を通して状態復旧部5に入力される)。なお、タッチパネル装置の概略構成およびハードウェア構成は、実施の形態1(図1および図2)と同様である。
図6は、実施の形態2に係るタッチパネル装置の構成図である。本実施の形態のタッチパネル装置は、図3の構成に対し、回路電流検出部4の構成が異なっている。すなわち、回路電流検出部4の出力段に、抵抗素子46とコンデンサ47とで構成される積分回路が追加されている(つまり、センシング部2の回路電流I41の大きさセンシング部の回路電流を表す信号(電圧V43)は、積分回路を通して状態復旧部5に入力される)。なお、タッチパネル装置の概略構成およびハードウェア構成は、実施の形態1(図1および図2)と同様である。
実施の形態2では、状態復旧部5において、センシング部2の異常状態の検出が、センシング部2の回路電流I41の積分値に基づいて行われる。これは、センシング部2の回路電流I41の平均値に基づいてセンシング部2の異常状態を検出することと同等であり、タッチ検出部3のスキャンタイミングでの回路電流I41の増大に影響されずに、ラッチアップ現象を検出することができる。
実施の形態2のタッチパネル装置の動作は、基本的に実施の形態1(図4)と同じである。ただし、ステップS3,S4において、センシング部2の異常状態を検出するための具体的な動作が、実施の形態1と異なっている。図7は、実施の形態2における、ステップS3に対応する回路電流検出部4の動作と、ステップS4に対応する状態復旧部5の動作を示すタイミングチャートである。
図7のタイミングチャートは、3つのチャートTC21〜TC23を含んでおり、それらの時間軸(横軸)は共通である。チャートTC21、TC22は、図5のチャートTC11,TC12と同一である。チャートTC23は、状態復旧部5のAD変換回路51が出力するデジタル信号D51と演算回路52の判定閾値とを示している。
実施の形態2においても、図4のステップS4において、演算回路52が、集積回路10(センシング部2)の異常状態を検出するための判定閾値を、タッチ検出部3の動作モードに合わせて変更する。すなわち、図7のチャートTC33のように、集積回路10が非タッチ時動作モードの期間は、タッチ時動作モードの期間よりも判定閾値を低くする。
本実施の形態では、状態復旧部5のAD変換回路51に入力される信号は、センシング部2の回路電流I41の大きさを表す信号(電圧V43)を、抵抗素子46とコンデンサ47とから成る積分回路によって積分した信号(電圧V47)となる。そのため、チャートTC23のように、AD変換回路51が出力するデジタル信号D51は、タッチ検出部3のスキャンタイミングでもパルス的に増加しない。このため、非タッチ時動作状態においても、判定閾値は一定値に設定できる。また、抵抗素子46とコンデンサ47とから成る積分回路は、電圧V43のノイズを除去する効果も奏するため、ラッチアップ現象の誤判定を防止する効果も得られる。
以上のように、実施の形態2によれば、タッチ有無で集積回路10の動作モードが変化し、回路電流が変動しても、動作モードに応じて判定閾値が最適化されるため、正常動作をラッチアップ状態と誤判定されることが抑制される。また、積分回路により、センシング部2の回路電流I41の大きさを表す信号(電圧V43)のノイズが除去されることで、タッチパネル装置の動作の安定化にも寄与できる。また、間欠スキャンに影響されずにラッチアップ現象を検知することができるため、電源遮断までの動作を素早く行うことが可能となる。
<実施の形態3>
ラッチアップ現象の原因となるESDの発生確率は、タッチセンサパネル1に指示体がタッチする瞬間が最も高い。実施の形態3では、この特性を利用して、ラッチアップ現象の発生を素早く検知する。
ラッチアップ現象の原因となるESDの発生確率は、タッチセンサパネル1に指示体がタッチする瞬間が最も高い。実施の形態3では、この特性を利用して、ラッチアップ現象の発生を素早く検知する。
実施の形態3のタッチパネル装置の基本的構成は、実施の形態1(図1および図2、図3)と同様であるが、実施の形態3のタッチパネル装置は、タッチセンサパネル1に対する指示体のタッチだけでなく、タッチセンサパネル1に指示体が近づいた状態(接近状態)も検出するできる機能を有しているものとする。
図8は、実施の形態3のタッチパネル装置の動作を示すフローチャートである。タッチパネル装置が動作を開始すると、まず、センシング部2がタッチセンサパネル1のセンサの出力(センサ計測値)を用いて、タッチパネル内の静電容量を計測することによって、タッチセンサパネル1への指示体のタッチおよび指示体の接近を検出し(ステップS31)、それに応じた信号をタッチ検出部3へ出力する。また、タッチ検出部3は、センシング部2の出力に基づいて、タッチセンサパネル1における指示体のタッチの有無および座標示すタッチ情報を取得する(ステップS32)。
ステップS31において、指示体がタッチセンサパネル1に接近しているか否かの判定は、タッチパネル内の静電容量の総和(タッチセンサパネル1の全センサのセンサ容量の和)に基づいて行うことができる。すなわち、タッチパネル内の静電容量の総和が一定以上増加し、且つ、その値が指示体によるタッチを判定するための閾値(タッチ判定閾値)以下であるときは、指示体の接近状態であると判断できる。例えば、タッチ検出部3を含む集積回路11のマイクロコンピュータの内部メモリに、先にセンシング部2で測定した全センサ容量の和を記憶させておき、今回の測定結果との差分をとり、その差分が予め定められた閾値以上になった場合を接近状態と判断するとよい。なお、タッチセンサパネル1から指示体が離れていくとき(センサ容量が減少するとき)が接近状態と判定されないように、センサ容量の減少による差分は無視するとよい。
さらに、ステップS31では、指示体の接近状態か否かの判定結果に応じて、1回のスキャン時に行う集積回路10の回路電流I41の検出(サンプリング)回数nの値が設定される。接近状態でないと判断された場合は、サンプリング回数nが1に設定され、接近状態であると判断された場合は、サンプリング回数nがN(2以上の任意の整数)に設定される。このとき、図8のフローの1サイクルにかかる時間が、サンプリング回数nの設定値によって変動しないように、サンプリング間隔を調整する。
図8のステップS33[i],S34[i],S35[i]では、それぞれ図3のステップS3,S4,S5と同様の処理が行われ、その繰り返し回数は、上記のサンプリング回数nに設定される。また、図8のステップS36,S37では、図3のステップS6,S7と同様の処理が行われる。
よって、タッチセンサパネル1が指示体の接近状態ではなく、サンプリング回数nが1に設定された場合、図8のステップS32以降は、ステップS33[1],S34[1],S35[1]の処理と、ステップS36またはS37の処理とのみが行われるので、図3のステップ3以降と同じになる。
一方、タッチセンサパネル1が指示体の接近状態であり、サンプリング回数nがNに設定された場合、図8のステップS32以降は、最大でN回のステップS33[i],S34[i],S35[i]の処理と、ステップS36またはS37の処理とが行われることになる。つまり、ステップS33[i],S34[i],S35[i]をN回繰り返しても集積回路10の異常状態が検出されなければ、タッチ検出部3がステップS32で取得したタッチ情報がホスト機器へ出力され(ステップS36)、ステップS1に戻る。しかし、その繰り返しの途中で集積回路10の異常状態が検出された場合は、状態復旧部5が電源を一時的に遮断してリセットし(ステップS37)、ステップS1に戻る。
次に、ステップS33[i]における回路電流検出部4の動作およびステップS34[i]における状態復旧部5の動作の詳細について、図9を用いて説明する。図9のタイミングチャートは、3つのチャートTC31〜TC33を含んでおり、それらの時間軸(横軸)は共通である。
チャートTC31は、タッチセンサパネル1に対する指示体の状態を示している。チャートTC32は、ステップS31で測定されたタッチセンサパネル1のセンサ容量の総和を示している。チャートTC33は、回路電流検出部4による回路電流I41の検出タイミング(サンプリングタイミング)を表している。
チャートTC31において、時間軸に接していない矢印は指示体がタッチセンサパネル1に接近したタイミング(時刻t3)を表しており、時間軸に接した矢印は、タッチセンサパネル1へのタッチが開始されたタイミング(時刻t4)を表している。
指示体がタッチセンサパネル1に接近した時刻t3で、タッチセンサパネル1のセンサ容量の総和が増加するすると、図8のステップS31で、タッチセンサパネル1が指示体の接近状態であると判定される。その判定結果を受けて、状態復旧部5は、回路電流検出部4による集積回路10の回路電流I41のサンプリング回数をNに設定すると共に、それに応じて回路電流I41のサンプリング間隔を短くする。このサンプリング条件は集積回路10のマイクロコンピュータ上で任意に設定可能である。
また、図9の時刻t4で、タッチセンサパネル1のセンサ容量の総和が、タッチ判定閾値以上になると、図8のステップS31でタッチ有りと判定されるが、ESDはタッチの瞬間に発生する可能性が高いため、ESDに起因する集積回路10のラッチアップ現象を素早く検出するために、その一定時間後の時刻t5までは、回路電流I41の短周期でのサンプリングを継続する。時刻t4〜t5の間の長さ(タッチが検出されてから、回路電流I41の短周期でのサンプリングを終了するまでの時間)は、例えば、タッチ検出部3によるタッチ判定が10回行われる時間(数十ms)程度などと、十分に余裕を持った長さにすることが好ましい。そうすることにより、ESDの発生確率が高い期間を、確実に時刻t4〜t5の間に含ませることができ、ラッチアップ現象の素早い検知を確実に行うことができる。
なお、時刻t5の後は、タッチ検出部3によって指示体の接近状態が再度検出されるまで、回路電流I41のサンプリング回数nを1に設定し、スキャンタイミング(タッチ検出を行うタイミング)ごとに、回路電流I41のサンプリングおよびラッチアップ現象の検出を行う。
以上のように、この実施の形態3によれば、ESDの発生確率が最も高い期間であるタッチセンサパネル1へのタッチの瞬間において、ラッチアップ現象の検出を短周期で行うことで、ラッチアップ現象の発生を素早く検知して集積回路10を初期化し、タッチパネル装置を継続して使用することができる。
また、実施の形態3では、指示体の接近を検知する方法として、タッチセンサパネルの容量の変動を検知する方法を用いたが、例えば、タッチセンサパネルの容量の閾値を2つ設け(第1の閾値<第2の閾値)、第1の閾値以上第2の閾値以下の場合を接近状態、第2の閾値よりも大きい場合をタッチ状態、と判定してもよい。また、電磁誘導方式、赤外線方式などの方法によって、指示体の接近を検知してもよく、その方式は問わない。
さらに、実施の形態1〜3では、センシング部2の集積回路10とは別の電源で動作する集積回路11でタッチ検出部3の機能を実現し、集積回路10の回路電流I41を監視することで、ラッチアップ現象を検出した。しかし、タッチ検出部3をセンシング部2と同じ集積回路10で実現してもよい。その場合、センシング部2およびタッチ検出部3を含む集積回路10の回路電流を回路電流検出部4および状態復旧部5で監視して、センシング部2およびタッチ検出部3の両方のラッチアップ現象を検出してもよいし、集積回路10のセンシング部2の電流のみを監視してラッチアップ現象を検出してもよい。ただし、集積回路11がタッチ検出部3の動作モードを把握できるように、タッチ検出部3の動作モードが切り替わるタイミングで集積回路10から集積回路11に信号を送り、状態復旧部5の判定閾値を切り替えるなどの処理が必要である。
実施の形態1〜3において、PCT方式のタッチセンサパネルを前提に説明した。PCT方式のタッチセンサパネルは複数のセンサで構成されるため、各入力端子にESD対策用の半導体素子(バリスタ、ESDサプレッサ)や端子に直列に接続した電流制限抵抗などで対策を行う場合、部品コストの上昇や部品追加による基板面積の増加などが伴うため、本発明による対策効果が大きい。また本発明による対策は、入力端子に施すESD対策と同時に実施することも可能で、その場合、更に信頼性を向上させることができる。
また、本発明は、タッチセンサパネルのセンサ電極が半導体集積回路の入力端子に接続され、ホスト機器に座標データを送信するタッチパネル装置であれば広く適用できる。PCT方式ほど部品コストの削減効果は得られないが、タッチセンサパネルが1つの面電極で4隅に接続した端子を半導体集積回路の容量測定端子に接続する表面型静電容量方式や4線式,5線式などの抵抗膜方式などにも適用可能である。また、上で示した各実施の形態では、タッチセンサパネル1のセンサが一般的なXYマトリクス構造のセンサであるものとして説明したが、本発明は、タッチセンサパネルのセンサの構造を問わず、タッチパネル装置に適用可能である。XYマトリクス構造以外のセンサとしては、例えば、1層タイプのセンサ、オンセル構造のセンサ、インセル構造のセンサ等がある。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 タッチセンサパネル、2 センシング部、3 タッチ検出部、4 回路電流検出部、5 状態復旧部、6 Xセンサ群、7 Yセンサ群、8 FPC、9 コントローラ基板、10,11 集積回路、12 電源回路、41 シャント抵抗、42 演算増幅器、43 トランジスタ、44,45,46 抵抗素子、47 コンデンサ、51 AD変換回路、52 演算回路、53 スイッチ。
Claims (10)
- タッチセンサパネルと、
指示体による前記タッチセンサパネルへのタッチに応じた信号を出力するセンシング部と、
前記センシング部の出力に基づいて、前記タッチセンサパネルにおける前記タッチの有無および座標を検出するタッチ検出部と、
前記センシング部の回路電流の大きさを検出する回路電流検出部と、
前記回路電流検出部が検出した前記センシング部の回路電流の大きさが予め定められた閾値以上になると、前記センシング部が異常状態になったと判断し、前記異常状態となった前記センシング部を正常状態に戻す状態復旧部と、を備え、
前記状態復旧部は、前記タッチ検出部がタッチを検出する間隔の長さに応じて、前記センシング部が異常状態か否かを判断するための前記閾値を変化させる
ことを特徴とするタッチパネル装置。 - 前記状態復旧部は、前記タッチ検出部がタッチを検出する間隔が長くなると、前記センシング部が異常状態か否かを判断するための前記閾値を小さくする
請求項1に記載のタッチパネル装置。 - 前記回路電流検出部が検出した前記センシング部の回路電流の大きさを表す信号は、積分回路を通して前記状態復旧部に入力される
請求項1または請求項2に記載のタッチパネル装置。 - 前記タッチ検出部は、さらに、指示体の前記タッチセンサパネルへの接近を検出し、
前記状態復旧部は、前記タッチ検出部によって指示体の前記タッチセンサパネルへの接近が検出されると、前記センシング部が異常状態か否かを判断する周期を変化させる
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のタッチパネル装置。 - 前記状態復旧部は、前記タッチ検出部によって指示体の前記タッチセンサパネルへの接近が検出されると、当該接近が検出される前よりも、前記センシング部が異常状態か否かを判断する周期を短くする
請求項4に記載のタッチパネル装置。 - タッチセンサパネルと、
指示体による前記タッチセンサパネルへのタッチに応じた信号を出力するセンシング部と、
前記センシング部の出力に基づいて、前記タッチセンサパネルにおける前記タッチの有無および座標、並びに、指示体の前記タッチセンサパネルへの接近を検出するタッチ検出部と、
前記センシング部の回路電流の大きさを検出する回路電流検出部と、
前記回路電流検出部が検出した前記センシング部の回路電流の大きさに基づいて、前記センシング部が異常状態か否かを判断し、前記異常状態となった前記センシング部を正常状態に戻す状態復旧部と、を備え、
前記状態復旧部は、前記タッチ検出部によって指示体の前記タッチセンサパネルへの接近が検出されると、前記センシング部が異常状態か否かを判断する周期を変化させる
ことを特徴とするタッチパネル装置。 - 前記状態復旧部は、前記タッチ検出部によって指示体の前記タッチセンサパネルへの接近が検出されると、当該接近が検出される前よりも、前記センシング部が異常状態か否かを判断する周期を短くする
請求項6に記載のタッチパネル装置。 - 前記状態復旧部は、前記センシング部が前記異常状態か否かを繰り返し判定し、予め定められた回数だけ連続して前記異常状態と判定された場合に限り、前記センシング部が前記異常状態になったと判断する
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のタッチパネル装置。 - 前記センシング部は、前記タッチセンサパネルの静電容量を計測するセンサである
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のタッチパネル装置。 - 前記回路電流検出部は、さらに、前記タッチ検出部の回路電流を検出し、
前記状態復旧部は、さらに、前記タッチ検出部の回路電流に基づいて、前記タッチ検出部の異常状態を検出し、前記異常状態となった前記タッチ検出部を正常状態に戻す
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のタッチパネル装置。
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