JP2016217811A - 微小粒子検出装置および微小粒子検出方法 - Google Patents

微小粒子検出装置および微小粒子検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ノイズを削除し、保存/転送されるデータ量を削減し、測定時間の短縮を図る微小粒子検出装置を提供する。【解決手段】微小粒子検出装置は、光源8からの光を微小粒子を含む検体7に照射する照射光学系1と、上記微小粒子からの蛍光または散乱光を検出する光検出光学系3と、上記照射光学系1を走査させる走査駆動部27と、データ処理部32とを備え、上記データ処理部32は、上記微小粒子からの蛍光の強度を第1サンプリング間隔でサンプリングし、得られた蛍光サンプリング情報に基づいて上記微小粒子の位置情報を取得する1次測定モードと、上記微小粒子からの散乱光の強度を上記第1サンプリング間隔より小さい第2サンプリング間隔でサンプリングし、得られた散乱光サンプリング情報と上記位置情報とに基づいて、上記微小粒子のイメージ情報を取得する2次測定モードとを実行可能になっている。【選択図】図1

Description

この発明は、微小粒子検出装置および微小粒子検出方法に関する。
特に、医療・生物学の分野においては、細胞や細胞断片等の微小粒子を含む検出対象に関して、当該微小粒子の計数やイメージ解析等を自動的に行う幾つかの技術が知られている。その中でも、スライドガラス等の基材上に付着した細胞集団等にレーザーを照射して走査することによって、蛍光イメージや散乱光イメージや透過光イメージを取得し、細胞画像処理によって1個の細胞毎の情報を抽出する技術が注目されている。この技術は、イメージングサイトメトリーと呼ばれている。
例えば、米国特許第7282180号(特許文献1)に開示されたイメージオブジェクト装置には、標的細胞上の特徴的な細胞表面抗原や特異的なモノクローナル抗体にコロイド状常磁性粒子を結合させた上で、上記標的細胞をニッケル線間に整列させ、整列された上記標的細胞に対してレーザーを1方向にスキャンすることによって、整列された上記標的細胞の一つ一つにレーザー光を照射し、発光蛍光を光電子倍増管で測定する技術が開示されている。さらに、特許文献1では、移動ステージまたはスキャニングミラーで細胞をスキャンし、電荷結合素子(CCD)カメラによって撮像することにより、細胞の完全イメージを形成するようにしている。
また、特表2009‐537021号公報(特許文献2)には、蛍光顕微鏡法である特許文献1の技術に対して、ビームホモジナイザーによって均一化したレーザー光を組み合わせることによって、検出精度を向上させたレーザー照射システムが開示されている。
米国特許第7282180号 特表2009‐537021号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来のイメージオブジェクト装置および特許文献2に開示されたレーザー照射システムにおいては、何れの場合にも以下のような問題がある。
すなわち、第1の問題点は、上記標的細胞に常磁性粒子を結合させることによって、当該標的細胞を磁気的な作用によってニッケル線間に整列させるように操作する。そして、当該標的細胞に対して、レーザーを1方向にスキャンすることを前提としている。したがって、このような整列操作機構を備えていない一般的なイメージングサイトメトリー法では、上記特許文献1および上記特許文献2に開示された技術を用いることができない点が問題としてある。
上述のような整列操作機構を備えていない一般的なイメージングサイトメトリー法の場合においては、細胞や細胞断片等の微小粒子は基材上に広範囲に分散して存在している。したがって、このように広範囲に存在する微小粒子を検出するには、レーザーによって広範囲に2次元的に走査して微小粒子を検出する必要がある。その際に、微小粒子の検出漏れを防ぎ、且つ粒子の検出情報の精度を落とさないためには、上記微小粒子が存在しない領域をも含めて全体を狭いサンプリング間隔で測定を行う必要があり、結果として測定量が極端に増大してしまう。そのために、測定時間が増大するという問題、および、測定データの保存や転送に負荷が掛かるという問題が発生する。
第2の問題点は、微小粒子から発せられる蛍光を測定することによって、微小粒子のイメージを取得する場合には、自家蛍光を測定する場合と蛍光マーカーに由来する蛍光を測定する場合とがあるが、一般的に、その何れの場合においても、蛍光は微小粒子の表面全体から均一に発せられるわけではなく、微小粒子の表面の一部分から選択的に強い蛍光が発せられる。したがって、蛍光測定においては、微小粒子の全体像としての形状や大きさを測定することが難しい点である。
そのため、微小粒子の全体像(イメージ情報)としての形状や大きさを測定する場合には蛍光測定よりも散乱光測定が適している。ところが、散乱光測定の場合には照射光と同じ波長の光の測定を行うため、測定領域中の微小粒子以外の部分からの乱反射等を完全には除去することができず、測定対象である微小粒子以外からのノイズが非常に多くなってしまうという問題がある。
また、微小粒子からの測定情報と上記ノイズとの判別が難しいことから、微小粒子の測定情報がノイズに埋もれてしまい、正確な測定が困難であるという問題がある。
そこで、この発明の課題は、不要なデータの取得を減らし、保存/転送されるデータ量を削減し、測定時間の短縮を図ると共に、微小粒子のイメージ情報を精度よく測定することができる微小粒子検出装置および微小粒子検出方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の微小粒子検出装置は、
光源から出射された光を、微小粒子を含む検体に対して照射する照射光学系と、
上記光の照射によって上記検体中の上記微小粒子から発せられた蛍光または散乱光を検出する光検出光学系と、
上記照射光学系を、上記検体に対して相対的に走査させる走査駆動部と、
上記光検出光学系によって検出された上記微小粒子からの蛍光または散乱光の強度を、予め設定された設定サンプリング間隔でサンプリングし、得られたサンプリング情報に基づいて上記微小粒子の位置情報またはイメージ情報を取得するデータ処理部と
を備え、
上記データ処理部は、
上記光検出光学系によって検出された上記微小粒子からの蛍光の強度を、予め設定された第1サンプリング間隔でサンプリングし、得られた蛍光サンプリング情報に基づいて上記微小粒子における上記検体上の位置を判定して位置情報を取得する1次測定モードと、
上記光検出光学系によって検出された上記微小粒子からの散乱光の強度を、上記第1サンプリング間隔よりも小さく予め設定された第2サンプリング間隔でサンプリングし、得られた散乱光サンプリング情報と上記1次測定モードで得られた上記位置情報とに基づいて、上記微小粒子のイメージ情報を取得する2次測定モードと
を実行可能になっている
ことを特徴としている。
また、一実施の形態の微小粒子検出装置では、
上記データ処理部は、上記2次測定モード時に、上記得られた散乱光サンプリング情報と上記1次測定モードで得られた上記位置情報とを照合し、上記散乱光サンプリング情報のうち上記位置情報に合致しない位置の散乱光サンプリング情報を削除するようになっている。
また、一実施の形態の微小粒子検出装置では、
上記照射光学系における上記検体上の走査位置を検知する走査位置検知部と、
上記データ処理部によって上記2次測定モードが実行されている場合に、上記走査位置検知部で検知された照射光学系の位置と上記1次測定モードで得られた上記位置情報とを照合し、上記照射光学系の位置が上記位置情報に合致する位置である場合には、上記散乱光サンプリング情報を取得する一方、合致しない位置である場合には、上記散乱光サンプリング情報を取得しないように、検出状態を制御する検出制御装置と
を備えている。
また、一実施の形態の微小粒子検出装置では、
上記照射光学系の位置が上記位置情報に合致しないと判定された場合における走査速度が、上記照射光学系の位置が上記位置情報に合致すると判定された場合における走査速度よりも速くなるように、走査速度を制御する走査速度制御部
を備えている。
また、一実施の形態の微小粒子検出装置では、
上記蛍光は、複数の波長の蛍光を含み、
上記データ処理部は、
上記1次測定モードを実行する場合には、上記蛍光の波長別に上記微小粒子の位置情報を得、この得られた全ての微小粒子の位置情報を合成し、
上記2次測定モードを実行する場合には、上記得られた散乱光サンプリング情報と上記1次測定モードで得られた上記合成された位置情報とに基づいて、上記微小粒子のイメージ情報を取得する
ようになっている。
また、この発明の微小粒子検出方法は、
走査駆動部によって、照射光学系を、微小粒子を含む検体に対して相対的に走査させ、
上記照射光学系によって、光源から出射された光を上記検体に対して照射し、
光検出光学系によって、上記光の照射によって上記検体中の上記微小粒子から発せられた蛍光または散乱光を検出し、
データ処理部によって、上記光検出光学系によって検出された上記微小粒子からの蛍光または散乱光の強度を、予め設定された設定サンプリング間隔でサンプリングし、得られたサンプリング情報に基づいて上記微小粒子の位置情報またはイメージ情報を取得する
微小粒子検出方法であって、
上記データ処理部による上記位置情報またはイメージ情報の取得では、
上記光検出光学系によって検出された上記微小粒子からの蛍光の強度を、予め設定された第1サンプリング間隔でサンプリングし、得られた蛍光サンプリング情報に基づいて上記微小粒子における上記検体上の位置を判定して位置情報を取得する1次測定モードと、
上記光検出光学系によって検出された上記微小粒子からの散乱光の強度を、上記第1サンプリング間隔よりも小さく予め設定された第2サンプリング間隔でサンプリングし、得られた散乱光サンプリング情報と上記1次測定モードで得られた上記位置情報とに基づいて、上記微小粒子のイメージ情報を取得する2次測定モードと
を実行する
ことを特徴としている。
以上より明らかなように、この発明の微小粒子検出装置および微小粒子検出方法では、1次測定モードによって、微小粒子の位置をより正確に表している蛍光サンプリング情報に基づいて、上記微小粒子の上記検体上の位置情報を取得する。さらに、2次測定モードによって、微小粒子の形状や大きさをより正確に表している散乱光サンプリング情報を得、この得られた散乱光サンプリング情報と上記検体上の位置情報とに基づいて、上記微小粒子のイメージ情報を取得するようにしている。
したがって、上記散乱光サンプリング情報に含まれている上記微小粒子以外からのノイズを、微小粒子の位置をより正確に表している上記位置情報を参照して削除することが可能になる。その結果、微小粒子の測定精度の向上を図ると共に、散乱光の検出データ量を削減して測定時間の短縮を図ることが可能になる。
すなわち、この発明によれば、不要なデータの取得を減らし、保存/転送されるデータ量を削減し、測定時間の短縮を図ると共に、微小粒子のイメージ情報を精度よく測定することができるのである。
この発明の微小粒子検出装置における概略構成を示す図である。 図1におけるディスクを上面側から見た図である。 XY方向に走査する微小粒子検出装置における斜視図である。 図3に示す微小粒子検出装置による走査軌跡を示す図である。 図1および図3とは異なる微小粒子検出装置の概略構成を示す図である。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。尚、本実施の形態は、変更を加えることで代替形態をとることも可能であり、開示する特定の実施の形態にこの発明を限定する意図はない。すなわち、この発明は、特許請求の範囲によって定義される範囲に含まれる変更形態,同等物および代替形態を全て包含するものである。
・第1実施の形態
図1は、本実施の形態の微小粒子検出装置の概略構成を示す図である。この微小粒子検出装置は、検体が注入されたディスクと、ディスクを回転させる回転駆動系と、散乱光または蛍光を検出する光検出光学系と、上記検出光学系を半径方向に駆動させる駆動機構とから、概略構成されている。
図1において、1は光源装置、2は対物レンズ、3は第1検出装置、4は第2検出装置である。光源装置1と対物レンズ2と第1検出装置3と第2検出装置4は、枠体内に収納されて光学モジュール5を構成している。そして、光学モジュール5の上方には対物レンズ2に対向して円形のディスク6が配置され、ディスク6内には例えば蛍光物質によって標識された微小粒子が分布する懸濁液やゲル支持体やメンブレン等の転写支持体がサンプル(上記検体)7として封入されている。
上記サンプル7は、例えばメンブレンやスライドガラス上の液体中に微小粒子が拡散した懸濁液である。ここで、上記微小粒子としては、無機粒子、微生物、細胞、血液中の赤血球、白血球、血小板、血管内皮細胞、上記組織の微小細胞片等が含まれる。
上記光学モジュール5の光源装置1には、光源8が設けられており、光源8の光軸上には、光源8からの光を平行光化する第1レンズ9と、第1レンズ9からの光を反射する第1ダイクロイックミラー10とを、配置している。
上記光源8としては、レーザ―やLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)や白熱灯等を用いることができるが、ビームスポットを絞ることによって空間分解能が高められ、且つ単色性に優れたレーザ―を用いることが望ましい。以下、光源は、半導体レーザーであるとして説明を行う。
尚、上記半導体レーザー8,第1レンズ9および第1ダイクロイックミラー10は、一つのケース内に収納されて上記照射光学系の一例である光源装置1を構成している。
さらに、上記第1ダイクロイックミラー10で反射されたレーザー光の光軸上には、第1ダイクロイックミラー10で反射された光を、対物レンズ2側に向かうように反射させるプリズム15を配置している。また、プリズム15によって反射された光と対物レンズ2の光軸との交差位置には、プリズム15からの光を対物レンズ2に入射するように反射させる第2ダイクロイックミラー16を配置している。ここで、第2ダイクロイックミラー16は、サンプル7からの蛍光を透過する一方、散乱光を反射する。
尚、この発明で言うところの「散乱光」とは、半導体レーザー8から出射された光が、サンプル7の照射箇所から周囲に等方的に散乱された光であり、出射光と同じ波長の光である。これに対し、「蛍光」とは、半導体レーザー8から出射された光がサンプル7を照射して微小粒子を標識している蛍光物質を励起し、サンプル7の照射箇所から周囲に等方的に散乱された蛍光であり、出射光とは異なる波長の光である。
ここで、詳述はしないが、上記対物レンズ2はレンズホルダ(図示せず)に格納されており、ステッピングモータ等の駆動部(図示せず)によって光軸方向に移動されて、焦点位置を変更可能になっている。
また、図1において、上記対物レンズ2の光軸上における第2ダイクロイックミラー16の下方には、第2ダイクロイックミラー16側から順に、対物レンズ2によって集光されて平行光に変換されたサンプル7からの光(蛍光とは異なる波長の光)を減光するバンドパスフィルタ17、バンドパスフィルタ17を通過した蛍光を集光する第2レンズ18、および、第2レンズ18を通過した蛍光の迷光をカットする第1アパーチャ19が配置されている。さらに、対物レンズ2の光軸上における第1アパーチャ19の下方には、第1アパーチャ19を通過した蛍光を検出する第1受光素子20が配置されている。尚、第1受光素子20としては、例えば光電子増倍管(PMT)やフォトダイオードを用いることができる。ここで、第1アパーチャ19と第1受光素子20とは、一つのケース内に収納されて上記光検出光学系の一例である第1検出装置3を構成している。
上記プリズム15と第2ダイクロイックミラー16とを結ぶ光軸上におけるプリズム15の図1中の左方には、プリズム15側から順に、対物レンズ2により集光されて平行光に変換されたサンプル7からの散乱光を減光するND(減光)フィルタ21、NDフィルタ21を通過した散乱光を集光する第3レンズ22、および、第3レンズ22を通過した散乱光の迷光をカットする第2アパーチャ23が配置されている。さらに、上記第2アパーチャ23の左方には、第2アパーチャ23を通過した散乱光を検出する第2受光素子24が配置されている。尚、第2受光素子24としては、例えば光電子増倍管(PMT)やフォトダイオードを用いることができる。ここで、第2アパーチャ23および第2受光素子24は、一つのケース内に収納されて上記光検出光学系の一例である第2検出装置4を構成している。
尚、上記構成においては、上記半導体レーザー8のみを搭載しているが、第1ダイクロイックミラー10の下方にもう一つの半導体レーザーを配置することも可能である。
上記ディスク6は透明に且つ円形に構成されており、中心軸25に固定された円形の皿状のホルダ26に収容されて、中心軸25に対して固定されている。中心軸25は、上記走査駆動部の一例としてのスピンドルモータ27で回転可能になっている。これに対し、光学モジュール5は、ディスク6が成す円板の半径方向に、上記駆動機構(走査駆動部)によって段階的に移動可能になっている。尚、光学モジュール5の上記駆動機構については特に限定するものではない。例えば、光学モジュール5の枠体を、ステッピングモータ等で上記半径方向に往復動されるタイミングベルト等により、上記半径方向に配設されたガイドレールで案内されて、移行可能に構成する。
上記ディスク6は、上述したように、円形に形成されている。そして、ディスク6が一回転する毎に、光学モジュール5は1ステップ移動するように設定するのである。但し、円板状のディスク6について、上述の動作をディスク6を連続回転させながら行うには、ディスク6に一定幅を有して半径方向に延在する帯状の非検出領域を設定し、対物レンズ2からの励起光のスポットが上記非検出領域を移動する間に光学モジュール5を1ステップ移動させる必要がある。
尚、得られた蛍光画像を解析する際に支障がなければ、ディスク6を連続回転させながら、光学モジュール5を連続的に移動させて、螺旋状に走査するようにしても構わない。
上記構成において、光検出を行う際には、上記ディスク6を回転させながら光学モジュール5をディスク6の半径方向に移動させて、サンプル7内の微小粒子からの蛍光または散乱光の検出を行う。
要は、上記ディスク6をスピンドルモータ27等の上記回転駆動系で回転させる一方、光学モジュール5を上記駆動機構によってディスク6の半径方向に移動させることによって、ディスク6上の走査範囲を走査しながら所定のサンプリング間隔で検出強度をサンプリングして、走査範囲の散乱光強度または蛍光強度の分布を画像化するのである。
上記光学モジュール5とディスク6との相対位置を変化させるためには、光学モジュール5とディスク6との何れを移動させてもよく、移動量や位置座標はエンコーダによって検出される。
ここで、上記エンコーダは、上記ホルダ26の外周面26aに設けられたエンコーダリング(図示せず)と、ホルダ26の外周面26aに対向する位置に配置されたヘッド28とで、構成されている。上記エンコーダリングは、ホルダ26の外周面26aに、周方向に一定の角度のピッチで反射面を配列して形成されている。また、ヘッド28は、一対の発光素子と受光素子とが搭載されて構成されている。こうして、ヘッド28からのエンコーダ信号によって中心軸25の回転変位、つまりディスク6の回転変位が検出可能になっている。したがって、ヘッド28からのエンコーダ信号に同期して、タンジェンシャル方向の一定角度毎に上記散乱光強度または上記蛍光強度のデータを取得することが可能になっている。
尚、上記エンコーダ信号は、上記エンコーダリングおよびヘッド28に限らず、スピンドルモータ27に付属するロータリエンコーダによって生成するようにしても差し支えない。
尚、本実施の形態においては、上記ディスク6上の走査を、ディスク6と光学モジュール5との夫々を個別に移動させることによって行っているが、この発明はこれに限定されるものではない。例えば、ディスク6を回転させるスピンドルモータ27をディスク6の半径方向に移動させることによって、ディスク6の回転と半径方向への移動とを単一の駆動装置で行うことも可能である。また、ディスク6の移動方向に関しては、円周方向と半径方向とに限定されるものではなく、単に直交する直線状の2軸方向であっても差し支えない。
以下、一例として、上記散乱光を検出する散乱光検出の場合を例に挙げて説明する。
上記半導体レーザー8から出射された励起光(レーザー光)は、第1レンズ9で平行光化され、第1ダイクロイックミラー10で反射される。次いで、プリズム15および第2ダイクロイックミラー16によって反射され、対物レンズ2およびディスク6を通過して、サンプル7における下面上の一点に集光される。その場合、プリズム15の長手方向(水平方向)の長さは短く、上記長手方向に直交する方向の幅は狭くなっており、半導体レーザー8からの励起光は対物レンズ2の光軸付近(励起光透過部)のみを通過するようになっている。こうして、サンプル7中の微小粒子に集束光が照射されると、上記集束光が照射された部分から周囲に等方的に散乱された散乱光が生ずる。
上記散乱光は、上記サンプル7における上記集束光が照射された部分から周囲に等方的に出射される。そして、出射された散乱光のうちのディスク6を透過して対物レンズ2に入射した成分が、対物レンズ2を通過し、第2ダイクロイックミラー16によって反射され、NDフィルタ21,第3レンズ22および第2アパーチャ23を通過して、第2受光素子24によって検出される。そして、第2受光素子24で検出された信号は、例えばマイクロコンピュータ等によって構成される検出情報処理装置31に送信される。
上記検出情報処理装置31には、データ処理部32,バッファメモリ(一次メモリ)33および例えばUSB(Universal Serial Bus)等で成るデータ転送部34が含まれている。そして、上記検出信号の情報は、データ処理部32によってAD変換処理された後にバッファメモリ33に一時的に蓄積され、ある程度情報が蓄積された段階で、データ処理部32の制御によってデータ転送部34を介して例えばHDD(ハードディスク)等の記録装置(二次メモリ)35に送信され、記録装置35によって最終的に記録される。
上記第2アパーチャ23は、空間的な迷光をカットするために配置されている。また、共焦点アパーチャとしても機能しており、サンプル7が存在する面以外からの不必要な反射光や迷光を除去する。例えば、ディスク6の面やレンズ面で発生した反射光は対物レンズ2の焦点位置からずれているので、対物レンズ2の後段に続く光学系によって第2アパーチャ23の位置で広がった光となり、効率よく第2アパーチャ23を透過することができない。そのため、第2アパーチャ23によって、不要な散乱光に起因したノイズを軽減することができるのである。
こうして、上記ディスク6を回転させながら上述のような検出を行うことによって、各測定点での散乱光強度が記録装置35に記録される。
尚、上述の説明は、上記半導体レーザー8からのレーザー光による散乱光検出の場合を説明したが、上記蛍光を検出する蛍光検出の場合も、第2ダイクロイックミラー16を透過した蛍光を第1検出装置3で検出する以外は、全く同様である。
また、本実施の形態においては、上記蛍光検出の場合と上記散乱光検出の場合とで光源8を共通化しており、さらに第2ダイクロイックミラー16を用いることによって、同じ光軸で蛍光検出と散乱光検出とを同時に行うようにしている。
但し、この発明においては、この実施の形態に限定されるものではなく、上記蛍光検出と上記散乱光検出との光学系を完全に独立の構成としてもよい。尚、特に上記蛍光検出の場合には、光源8からの光は波長の単一性が高いモノクロームな光を用いることが望ましい。
以下、ノイズ情報を削除して正確な測定を可能にし、データ量を削減して測定時間の短縮を図るという、この発明の特徴について説明する。本実施の形態においては、上述の特徴を、蛍光測定によって微小粒子の位置を判定する1次測定と、1次測定で判定された微小粒子の位置において散乱光サンプリング情報を取得する2次測定とによって、2段階に分けて行う。
ここで、上記蛍光を検出する蛍光検出について、図1に従って簡単に説明する。
上記半導体レーザー8から出射された励起光(レーザー光)が、上述の散乱光の場合と同様に、第1レンズ9,第1ダイクロイックミラー10,プリズム15および第2ダイクロイックミラー16を介してサンプル7における下面上の一点に集光される。サンプル7から等方的に散乱された蛍光は、第2ダイクロイックミラー16を透過し、バンドパスフィルタ17,第2レンズ18および第1アパーチャ19を通過して、第1受光素子20によって検出される。
そして、上記第1受光素子20で検出された信号は、上記散乱光検出の場合と同様に、検出情報処理装置31に送信され、AD変換処理された後に一時的に蓄積され、記録装置35に送信されて最終的に記録される。
ここで、上記1次測定および上記2次測定は、第1受光素子20,第2受光素子24および検出情報処理装置31によって、実行される。
先ず、上記1次測定について説明する。
(1)低分解能測定(1次測定)
初めに、低分解能での蛍光検出を行う。この場合には、サンプル7における走査面内の微小粒子を標識している蛍光物質の分布を測定し、上記微小粒子の位置を特定する。尚、この発明において必須ではないが、図1で示す構成において、第1受光素子20と同じ光軸上において、蛍光検出と同時に散乱光検出を行うことも可能である。
以下、上記蛍光検出時におけるスキャニングの手順について、図1および図2に従って説明する。図2は、ディスク6を上面側から見た図である。低分解能測定(1次測定)は、以下の手順で行われる。
(i) 光学モジュール5の位置を、ディスク6における走査面に設定されたトラックnの位置になるように位置決めを行う。
(ii) ディスク6の回転初期位置を、予め設定された位置まで回転移動する。
(iii) ディスク6を回転駆動して、サンプル7のトラックn上を1回転スキャンする。その場合におけるディスク6の回転方向は、右回転と左回転との何れでも構わない。
(iv) 光学モジュール5を、ディスク6の半径方向内側に向かって1トラック分だけ移動する。その場合、光学モジュール5の移動方向は半径方向外側であっても差し支えない。
(v) (iii)と(iv)とを繰り返して、サンプル7の走査面をスキャニングする。
本低分解能測定(1次測定)においては、サンプル7の走査面から粗いピッチで蛍光を読み取る。ここで、上記「粗いピッチ」とは絶対的な数値を示しているのではなく、後述する高分解能測定(2次測定)での読み取りピッチに対する相対値であって、高分解能測定の2倍〜10倍の読み取りピッチを意味する。尚、ここで言う「ピッチ」とは、検出データを取得する間隔を意味し、サンプリング間隔と同義である。
上記データ処理部32で読み取られたサンプル7におけるトラック毎の蛍光の上記サンプリング情報である数値データは、バッファメモリ33に送られて順次蓄積される。さらに、バッファメモリ33に蓄積された数値データは、データ転送部34を介して記録装置35に転送されて蛍光イメージング情報として記録される。
ここで、上記データ処理部32でのデータ処理については後に詳述する。記録装置35に転送された蛍光イメージング情報は、光照射位置の測定結果として、リアルタイムで表示装置36によって表示されるように構成することも可能である。
上記バッファメモリ33と記録装置35との間でのデータ転送速度は、一般的なデータ転送装置を介して行う場合には10MHz程度以下が望ましく、0.1MHz〜2MHzがより望ましい。表1に、面内測定空間におけるサンプリング間隔とレーザー走査速度とをパラメータとするデータ転送速度を示す。尚、表1においては、サンプリング間隔を0.5μm〜2μmの範囲で設定している。
Figure 2016217811
表1においては、例としてデータ転送速度の限界値を1MHzとした場合に、限界値1MHzを超過するデータ転送速度の欄にハッチングを施して示している。したがって、例えば、サンプリング間隔を粗いサンプリング間隔2μmとした場合、データ転送速度が限界値1MHzを超えない範囲内で、最大となる高速走査でのレーザー走査速度は188.4mm/sとなる。
本低分解能測定(1次測定)においては、粗いサンプリング間隔(2μm)と、高速のレーザー走査速度(188.4mm/s)との条件で、蛍光検出を行う。そして、レーザーでの走査範囲が200mm程度である。以上のことから、測定時間は約10分間程度となる。
次に、上記データ処理部32でのデータ処理について説明する。
上述のようにして、上記低分解能測定(1次測定)が行われるに際して、データ処理部32は、以下の手順によって微小粒子の位置の判定を行う。その場合、低分解能測定(1次測定)での測定は粗いサンプリングであるため、微小粒子の大きさや形状の測定精度は低いが、粒子位置を大まかに判定するのに支障はない。
先ず、上記第1受光素子20によって検出された蛍光の検出データには、バンドパスフィルタ17を透過することにより大部分のノイズが除去されているものの、サンプル7に混入している微弱な蛍光を発する有機系の微粒子(サブミクロン〜数10μm)や、サンプル7から発せられた蛍光がサンプル7表面の凹凸に遮られて生ずる影等に起因する、微弱なノイズが含まれている。そこで、粒子位置を特定する前に、データ処理部32によって二値化処理を行うことによって、微弱なノイズを除去する。
次に、上記バッファメモリ33に格納された二値化された画像データに基づく画像(二値化された画像)において、微小粒子が存在する位置に対し、連続した画素に同じ番号を割り当てるラベリング処理を行う。ラベリング処理の種類としては、4連結と8連結との2種類があるが、その何れを用いてもよい。ここで、上記「4連結」とは、上記二値化された画像(図2において矩形の線で囲まれた領域)における縦方向と横方向とに連続している4個の画素に同じラベルを割り当てるラベリング処理である。また、上記「8連結」とは、画像データにおける縦,横,斜めの方向に連続している8個の画素に同じラベルを割り当てるラベリング処理である。
また、上記ラベリング処理を行う領域については、二値化した画像領域に加え、その近傍の領域を含む方が望ましく、その領域は測定条件に応じて適宜設定される。
そして、上記ラベリング処理によって同一ラベルが割り当てられた画素の連なりを一つの微小粒子と見なし、この微小粒子を構成する各画素の座標に基づいて、当該微小粒子の中心位置および大きさを求めることによって、微小粒子の位置情報が判定される。
こうして、上記データ処理部32によって判定された微小粒子の位置情報は、上記蛍光イメージング情報に付加されてバッファメモリ33に一旦格納された後、データ転送部34を介して記録装置35に送出されて記録される。尚、ここで言う上記微小粒子の位置情報とは、微小粒子が位置する点(画素)の座標、または、ある程度の面積を有する範囲の座標である。
(2)高分解能測定(2次測定)
上記サンプル7における全ての走査範囲において、上記低分解能測定による微小粒子の位置情報の判定が終了した後に、高分解能での散乱光検出を行う。
この散乱光検出では、上記半導体レーザー8から出射された励起光によってサンプル7から出射された散乱光を、上記励起光と同じ波長の光成分をフィルタで除去することなく第2受光素子24で検出される。
上記蛍光は、微小粒子を標識している蛍光物質に由来し、微小粒子の表面全体から均一に発せられるわけではなく、微小粒子の表面の一部から選択的に強い蛍光が発せられる。したがって、蛍光検出では微小粒子の全体像としての形状や大きさを測定することが難しい。つまり、散乱光検出の方が、微小粒子の全体像としての形状や大きさを測定するには適している。
本散乱光検出においては、上記サンプル7における走査面上に分散された微小粒子に対して、上記低分解能測定によって走査した場所と同位置を、上記低分解能測定の場合よりも狭いピッチで散乱光を読み取る。読み取りピッチは、上記低分解能測定の場合の1/2〜1/10である。その場合、サンプリング間隔を狭くする方法としては、データ処理部32中のAD変換回路(図示せず)に逓倍回路(図示せず)を組み合わせて、AD変換周期を複数分割し狭いピッチにする方法を用いることができる。
尚、本高分解能測定(2次測定)は、上記低分解能測定(1次測定)の場合と同じ以下の手順で行われる。
(vi) 光学モジュール5の位置を、サンプル7における走査面に設定されたトラックnの位置になるように位置決めを行う。
(vii) ディスク6の回転初期位置を、予め設定された位置まで回転移動する。
(viii) ディスク6を回転駆動して、サンプル7のトラックn上を1回転スキャンする。その場合におけるディスク6の回転方向は、右回転と左回転との何れでも構わない。
(ix) 光学モジュール5を、ディスク6の半径方向内側に向かって1トラック分だけ移動する。その場合、光学モジュール5の移動方向は半径方向外側であっても差し支えない。
(x) (viii)と(ix)とを繰り返して、サンプル7の走査面をスキャニングする。
上記データ処理部32で読み取られたサンプル7におけるトラック毎の散乱光の数値データは、バッファメモリ33に送られて順次保存される。
ここで、本実施の形態では、高分解能測定(2次測定)において、高分解能での散乱光検出のみを行うようにしているが、高分解能での散乱光検出に加えて高分解能での蛍光検出を行うようにしてもよい。その場合には、高分解能での蛍光検出結果を上記低分解能測定結果の代わりとして用いることができるため、上記低分解能測定を省略して更なる時間短縮を図ることができる。
上述のようにして、上記高分解能測定(2次測定)が行われるに際して、データ処理部32は、以下の手順によって上記低分解能測定(1次測定)において判定された微小粒子の位置との照合を行う。
先ず、上記低分解能測定の場合と同様に、二値化処理が行われる。
上記第2受光素子24によって検出された散乱光の検出データに対し、二値化によって閾値を設けることにより、閾値に対する輝度の大小によってノイズと微小粒子とを判別することができる。ノイズには散乱光がサンプル7表面の凹凸に遮られて生ずる影も含まれており、これらの殆どは二値化処理によってオミットされる。但し、その場合、サンプル7に混入している粉塵にはサブミクロンサイズの粒子があり、散乱光検出の場合には、二値化処理のみでは、蛍光検出による微小粒子との対応の判別が非常に困難である。
次に、上記低分解能測定において判定された微小粒子の位置との照合が行われる。
上記データ処理部32は、上記低分解能測定において判定されて記録装置35に記録されている微小粒子の位置情報の読み込みを行う。そして、二値化された散乱光の検出データと上記読み込まれた微小粒子の位置情報とが照合され、上記読み込まれた位置情報に合致する位置の散乱光検出データが抽出される。こうすることによって、蛍光検出による微小粒子に対応する位置情報のみを選択的に抽出し、抽出されなかった位置情報は破棄される。具体的には、蛍光検出による微小粒子の位置情報と同一の領域またはその近傍の領域に位置する検出データを残し、それ以外の領域に位置する検出データを全て破棄するのである。
尚、上記蛍光検出による微小粒子の位置情報がない領域については、その領域に位置する検出データを単に「0」とするとデータ量を削減することができない。そのため、情報がない区間の検出データ数をカウントし、カウント値を記載することによってデータ量を圧縮する。その際に、上記カウント値を2進数等で記載しておけば、データ量を圧縮できると共に、表示装置36においても再画像化可能となる。
上述の処理によって、上記検出情報処理装置31から記録装置35へのデータ転送量を大幅に削減することができる。さらに、上述の処理によって、二値化処理のみではオミットされなかったノイズの情報を削除することが可能になる。
こうして、上記データ処理部32によって、上記低分解能測定で判定された微小粒子の位置との照合が行われる。その場合、上記照合の結果残った「二値化された散乱光の検出データ」のデータ量は、微小粒子の空間占有率は一般的に1/8以下であるため、例えサンプリング間隔を4倍としても上記データ量は通常の測定の場合に比して1/2以下であり、データ転送に支障はない。
したがって、通常の測定と同じ単位時間当たりのデータ量まで許容するのであれば、レーザー走査速度を2倍まで増加させることができ、サンプリング間隔0.5μmであってもレーザー走査速度が376.8mm/sec以上の条件で測定することができる。
よって、上記レーザー走査速度を376.8mm/secとして高分解能測定を行って、5分で完了させることが可能となる。その結果、上記低分解能測定をも含めたトータルの測定時間としても15分で測定を完了することができる。
以上のごとく、上記蛍光は、微小粒子を標識している蛍光物質に由来している。そのため、微小粒子の位置検出には蛍光検出が適している。また、第1受光素子20によって検出される蛍光の検出データに含まれた微弱なノイズは、二値化処理を行うことによって除去できる。
これに対し、上記散乱光は、微小粒子の全体から放射されている。そのため、微小粒子の全体像としての形状や大きさの検出には散乱光検出が適している。また、第2受光素子24によって検出される散乱光の検出データには、微小粒子以外からのノイズが含まれ、二値化処理では除去できないノイズも含まれている。
そこで、本実施の形態においては、これらのことに注目して、上記蛍光検出による微小粒子の位置検出を行う上記低分解能測定(1次測定)と、上記散乱光検出による微小粒子の形状や大きさの検出を行う上記高分解能測定(2次測定)とを併用する。そして、上記高分解能測定での散乱光検出においては、上記低分解能測定での微小粒子の位置検出結果を利用することによって、微小粒子の位置情報の近傍に存在する二値化の散乱光検出データを抽出することができ、散乱光の検出データ量を削減して測定時間の短縮を図ることができる。
また、上記低分解能測定においては、連続した画素に同じ番号を割り当てるラベリング処理を行って、微小粒子の大きさを含む位置情報を判定する。そして、上記高分解能測定によって、二値化処理を行った散乱光の検出データと、上記低分解能測定において判定された微小粒子の位置情報との照合を行って、上記位置情報に合致する検出データを抽出する。したがって、上記散乱光検出の場合においては二値化処理では除去できないノイズを除去することができ、微小粒子の正確な形状や大きさを検出することが可能になる。
また、上記低分解能測定(1次測定)においては、サンプリング間隔とレーザー走査速度とをパラメータとするデータ転送速度の表1を参照して、サンプリング間隔を粗いサンプリング間隔に設定した場合において、データ転送速度が限界値を超えない範囲内で最大となるレーザー走査速度を設定する。そして、上記設定された粗いサンプリング間隔と高速のレーザー走査速度とで蛍光検出を行うようにしている。したがって、上記低分解能測定を短時間で行うことができる。
また、上記高分解能測定(2次測定)においては、散乱光検出で検出されて二値化された検出データから微小粒子の位置情報の近傍に位置する検出データのみを抽出するので記録装置35に転送するデータ量は少ない。そのため、レーザー走査速度をデータ転送速度の限界値を超えて設定することができ、上記高分解能測定時間の短縮化、延いては上記低分解能測定をも含めたトータルの測定時間を短縮することができる。
すなわち、本実施の形態によれば、不要なデータの取得を減らし、保存/転送されるデータ量を削減し、測定時間の短縮を図ると共に、微小粒子のイメージ情報を精度よく測定することができるのである。
・第2実施の形態
上記第1実施の形態においては、上記高分解能測定(2次測定)時に、第2受光素子24で検出され、検出情報処理装置31のデータ処理部32でサンプリングされた散乱光検出データを、一旦バッファメモリ33に蓄積した後に、データ処理部32によって、上記低分解能測定において判定された微小粒子の位置情報と照合することによって、散乱光の検出データ量を削減するようにしている。
本実施の形態においては、上記高分解能測定(2次測定)を行うに際して、上記低分解能測定において判定された微小粒子の位置情報を参照して、上記高分解能測定のオン/オフを制御するようにする。こうすることによって、バッファメモリ33に当初から蓄積される上記サンプリングされた散乱光検出データのデータ量を、予め削減しておくのである。
本実施の形態における微小粒子検出装置の基本構成は、上記第1実施の形態において図1に示す微小粒子検出装置と同じである。そこで、本実施の形態においては図1を用い、上記第1実施の形態の場合と同一の構成については説明を省略する。そして、以下においては、上記第1実施の形態の場合とは異なる構成について説明する。
本実施の形態においては、図1に示すように、上記高分解能測定の際に、AD変換回路,光源または受光素子等をオン/オフ制御することによって、散乱光検出のオン/オフを制御する検出制御装置37を備えている。
そして、上記検出制御装置37は、先ず、上記検出情報処理装置31のデータ処理部32から、第2受光素子24からの検出信号に呼応して上記高分解能測定の開始が指示されると、上記低分解能測定時に判定されて記録装置35に記録されている微小粒子の位置情報の読み込みを行う。
次に、上記高分解能測定が開始されると、ディスク6におけるトラック毎に、上記エンコーダリングとヘッド28とでなる上記エンコーダによって検出されるディスク6の現在の回転位置と、上記読み込まれた微小粒子の位置情報に付けられている上記エンコーダによる位置座標との照合を行う。ここで、上記エンコーダは、上記走査位置検知部の一例である。
そして、上記現在の回転位置が上記読み込まれた位置座標に一致すると、データ処理部32の上記AD変換回路,半導体レーザー8および第2受光素子24の何れか一つに対して駆動信号を送出してオンにし、散乱光検出を実行可能にする。また、上記現在の回転位置とトラックとが上記読み込まれた位置座標に一致しなくなると、上記駆動信号を停止してオフにし、散乱光検出を停止させる。具体的には、ディスク6上における上記微小粒子の位置情報と同一の領域またはその近傍の領域に対しては散乱光検出を行い、それ以外の領域においては散乱光データの取得を行わないようにするのである。
したがって、本実施の形態によれば、上記高分解能測定時において、不要な散乱光データを取得しないので、バッファメモリ33に蓄積するデータ量を削減することができる。その結果、バッファメモリ33の容量を削減することができる。さらに、上記読み込まれた位置座標に一致しない領域の散乱光データは取得されていないので、上記第1実施の形態の場合に上記高分解能測定時にデータ処理部32によって行われていた「上記読み込まれた位置情報と合致しない散乱光の検出データの破棄」は、行う必要がなくなる。したがって、データ処理部32によるデータ処理の負荷を軽減することができるのである。
尚、図1においては、分かり易くするために、上記検出制御装置37と、上記AD変換回路を含むデータ処理部32,半導体レーザー8および第2受光素子24の夫々とを、制御ラインで接続している。しかしなが、実際には、データ処理部32,半導体レーザー8および第2受光素子24のうちの制御対象となる何れか一つのみとを制御ラインで接続することは言うまでもない。
・第3実施の形態
上記第2実施の形態においては、上記高分解能測定(2次測定)時において、上記ディスク6における現在の回転位置が上記読み込まれた位置座標に一致する場合に散乱光検出を実行することと、一致しない場合に散乱光検出を停止することとの何れの場合も、レーザー光による走査速度を一定にしている。しかしながら、散乱光検出を停止する場合には散乱光検出データの取得を行わないので、ディスク6を高速で走査することに支障はない。
そこで、本実施の形態においては、散乱光検出を停止する場合にはレーザー光の走査速度を高速にすることによって、全体の測定時間の短縮を図るようにする。
本実施の形態における微小粒子検出装置の基本構成は、上記第2実施の形態において図1に示す微小粒子検出装置と同じである。但し、本実施の形態においては、検出制御装置37に走査速度制御部38を設けている。
そして、上記検出制御装置37は、上記AD変換回路,半導体レーザー8および第2受光素子24のうちの何れかに対する駆動信号を停止して散乱光検出を停止させる場合に、走査速度制御部38に対して信号を送出して上記駆動信号の停止を連絡する。
そうすると、上記走査速度制御部38は、スピンドルモータ27に対して、回転速度を所定速度に上げることを指示する制御信号を出力する。こうして、レーザー光による走査を高速で行うことによって散乱光データの取得を行わない時間の短縮を図る。
これに対し、上記AD変換回路,半導体レーザー8および第2受光素子24対して駆動信号を送出して散乱光検出を実行させる場合には、検出制御装置37は、走査速度制御部38に対して信号を送出して上記駆動信号の送出を連絡する。
そうすると、上記走査速度制御部38は、スピンドルモータ27に対して、回転速度を走査時の速度に戻すことを指示する制御信号を出力する。こうして、レーザー光による走査を通常速度で行うことによって散乱光データの取得を正常に行うことができる。
このように、本実施の形態によれば、上記高分解能測定における全体の測定時間を短縮することができるのである。
但し、図1に示すように、上記スピンドルモータ27によってディスク6を回転駆動する構成においては、ディスク6の回転速度を増減する場合には、回転運動に伴う大きな慣性モーメントによって、ディスク6の加速/減速時に、回転軸に大きなトルクが発生することになる。
したがって、より適切には、図4に示すように、光学モジュール5を、互いに直交する直線状の2軸XY方向に相対的に駆動させることによって走査する駆動機構を用いることが望ましい。
図3は、一例として、Y方向に上記サンプル7を移動させながら上記Y方向に直交するX方向にスキャンする微小粒子検出装置の斜視図を示す。
図3において、1は光源装置、2は対物レンズ、3は第1検出装置、17はバンドパスフィルタである。ここで、図3では、第2検出装置4は他の部材の後方に存在するので見えないが、存在している。光源装置1,対物レンズ2,第1検出装置3,第2検出装置4およびバンドパスフィルタ17は、図1における光源装置1,対物レンズ2,第1検出装置3,第2検出装置4およびバンドパスフィルタ17と全く同様である。そして、図1の場合と同様に、光源装置1と対物レンズ2と第1検出装置3と第2検出装置4とバンドパスフィルタ17とは、枠体内に収納されて上記光学モジュール5を構成している。
また、上記バンドパスフィルタ17は、例えば回転フォルダ41に配置されて、蛍光の波長に応じて他の波長のフィルタと交換可能になっている。
上記光学モジュール5の上方には対物レンズ2に対向してガラスステージ42が配置され、ガラスステージ42上にはサンプル43がセットされている。
ここで、上記ガラスステージ42は矩形を成しており、長辺方向の第1走査方向と、第1走査方向に直交する短辺方向の第2走査方向との、二次元方向に走査するように構成されている。その場合における走査方法については、特に限定するものではない。要は、ガラスステージ42を上記第1走査方向に往復動作をさせる第1動作部と、上記第2走査方向に往復動作をさせる第2動作部とを備えていれば良いのである。あるいは、光学モジュール5側を二次元方向に走査してもよい。
このように、上記光学モジュール5に対してガラスステージ42を相対的に第1走査方向(長辺方向)とこの第1走査方向に直交する第2走査方向(短辺方向)とに交互に二次元走査した場合に、矩形のサンプル43上には、図4に示すように、対物レンズ2によって励起光の集光点の走査軌跡が描かれる。この走査軌跡は、間隔を空けて第2走査方向(短辺方向)に往復動する複数の直線状の走査ラインと、互いに隣接する走査ラインの終点と始点とを第1走査方向(長辺方向)につなぐ接続ラインとが、連続して繰り返して構成されている。
その場合、上記第2走査方向(短辺方向)に延在する複数の走査ラインの列は、図2における上記トラックに相当する。そこで、走査ラインの列と走査位置との二次元座標系を、図2におけるトラックと回転角度(θ)との二次元座標系に置き換えることができる。
尚、上記ガラスステージ42における直線方向への走査駆動部としては、ステッピングモータやDCモータによる回転移動を直線方向の移動に変換可能なリニアステージ等を使用することができる。
以上のごとく、本実施の形態においては、上記第2実施の形態における検出制御装置37に走査速度制御部38を設けている。そして、走査速度制御部38によって、上記高分解能測定時において散乱光検出が停止された場合に、スピンドルモータ27を含む上記走査駆動部に対して、走査速度を所定速度に上げることを指示する制御信号を出力するようにしている。したがって、レーザー光による走査を高速で行うことによって散乱光データの取得を行わない時間の短縮を図ることができる。
すなわち、本実施の形態によれば、上記高分解能測定における全体の測定時間を短縮することができる。
・第4実施の形態
上記第1〜第3実施の形態において上記低分解能測定(1次測定)で検出される微小粒子は、唯1種類の微小粒子である。本実施の形態においては、上記低分解能測定での蛍光検出において、複数種類の蛍光サンプリングデータを取得するものに関する。
例えば、検体に種類の異なる微小粒子Aと微小粒子Bとが含まれており、それらを同時に検出する場合には、夫々の種類に応じた蛍光物質で標識してその蛍光を検出する。その場合に、上記蛍光物質の蛍光波長が異なるので微小粒子Aと微小粒子Bとは異なる波長の蛍光を発するため、夫々の蛍光波長に応じた蛍光サンプリングデータを取得する必要がある。
図5は、本実施の形態における微小粒子検出装置の概略構成を示す図である。図5において、上記第1実施の形態において図1に示す微小粒子検出装置と同じ部材には同じ番号を付して、詳細な説明は省略する。
本実施の形態においては、上述したように、測定前に、1つのサンプル7に対して、複数種類の微小粒子を種類に応じた蛍光物質で標識する。そして、光学モジュール5における蛍光検出の光学系には、バンドパスフィルタ17として複数の蛍光物質からの蛍光波長に対応した複数のバンドパスフィルタ(図3の回転フォルダ41を参照)を備えている。さらに、上記複数のバンドパスフィルタの中から測定に使用する1つのバンドパスフィルタ17を選択するフィルタ選択装置45を備えている。さらに、光源装置1には、上記複数種類の蛍光物質からの蛍光波長に対応した波長の複数の半導体レーザー8,47を、光源として備えている。さらに、それらの複数の光源の中から測定に使用する1つの光源を選択する光源選択装置46を備えている。
上記構成において、上記低分解能測定(1次測定)において蛍光検出を行う場合には、先ず初めに、微小粒子Aを標識している蛍光物質の蛍光波長に対応する波長の半導体レーザー8およびバンドパスフィルタ17を光源選択装置46およびフィルタ選択装置45で選択する。そして、上記第1実施の形態の場合と同様にして上記低分解能測定を行って、微小粒子Aに関する上記蛍光イメージング情報と上記位置情報とを取得する。
続いて、上記微小粒子Bを標識している蛍光物質の蛍光波長に対応する波長の半導体レーザー47および上記バンドパスフィルタを光源選択装置46およびフィルタ選択装置45で選択する。そして、上記微小粒子Aの場合と同様にして上記低分解能測定を行って、微小粒子Bに関する上記蛍光イメージング情報と上記位置情報とを取得する。
こうして、全ての種類の微小粒子に対する低分解能測定による蛍光検出および位置情報の取得が終了すると、次に、取得した全ての微小粒子の位置情報の合成処理を行う。
次に、上記高分解能測定(2次測定)における散乱光検出を、上記第1実施の形態の場合と同様にして行う。その場合における上記低分解能測定において判定された微小粒子の位置との照合は、上記合成処理された微小粒子の位置情報を用いて行う。その際に、上記第1実施の形態に記載したような上記高分解能測定方法を適用することにより、微小粒子の位置近傍以外の検出データを破棄して検出データの削減を図ることができる。
以上のごとく、本実施の形態においては、上記低分解能測定での蛍光検出時に複数種類の微小粒子からの蛍光サンプリングデータを取得する場合に、複数種類の蛍光物質からの蛍光波長に対応した複数のバンドパスフィルタおよびその中から1つを選択する上記フィルタ選択装置45と、複数の波長の半導体レーザーおよびその中から1つを選択する上記光源選択装置46とを備える。そして、各蛍光物質の蛍光波長に対応する波長の上記半導体レーザーおよび上記バンドパスフィルタを順次選択して上記低分解能測定を行い、各微小粒子に関する上記蛍光イメージング情報と上記位置情報とを取得する。最後に、取得した全ての微小粒子の位置情報の合成処理を行う。
そして、上記高分解能測定での散乱光検出時には、合成された位置情報に基づいて微小粒子の位置との照合を行うようにしている。
したがって、上述のように、蛍光波長の異なる蛍光物質で標識された複数種類の微小粒子等の、1回の蛍光検出では網羅的に検出できない微小粒子群に対して、高分解能測定での散乱光サンプリング情報を得ることができる。
尚、上述の説明では、複数ある微小粒子の種類を異なる波長の蛍光で識別する場合を例に挙げたが、異なる波長の蛍光での識別が必要となる状況は、これに限定されるものではない。例えば、同一種の微小粒子の個体差を識別する場合等にも適用することが可能である。要は、波長の異なる蛍光を発する微小粒子の検出であれば、適用することが可能なのである。
また、本実施の形態においては、上記第1実施の形態にフィルタ選択装置45および光源選択装置46を備えて、上記第1実施の形態の場合と同様にして上記低分解能測定および上記高分解能測定を行う場合を例に挙げている。しかしながら、この発明はこれに限定されるものではなく、上記第2,第3実施の形態にフィルタ選択装置45および光源選択装置46を備えて、上記第2,第3実施の形態の場合と同様にして上記低分解能測定および上記高分解能測定を行うようにしても一向に構わない。
以上、この発明を纏めると、この発明の微小粒子検出装置は、
光源8,47から出射された光を、微小粒子を含む検体7に対して照射する照射光学系1と、
上記光の照射によって上記検体7中の上記微小粒子から発せられた蛍光または散乱光を検出する光検出光学系3,4と、
上記照射光学系1を、上記検体7に対して相対的に走査させる走査駆動部27と、
上記光検出光学系3,4によって検出された上記微小粒子からの蛍光または散乱光の強度を、予め設定された設定サンプリング間隔でサンプリングし、得られたサンプリング情報に基づいて上記微小粒子の位置情報またはイメージ情報を取得するデータ処理部32と
を備え、
上記データ処理部32は、
上記光検出光学系3,4によって検出された上記微小粒子からの蛍光の強度を、予め設定された第1サンプリング間隔でサンプリングし、得られた蛍光サンプリング情報に基づいて上記微小粒子における上記検体7上の位置を判定して位置情報を取得する1次測定モードと、
上記光検出光学系3,4によって検出された上記微小粒子からの散乱光の強度を、上記第1サンプリング間隔よりも小さく予め設定された第2サンプリング間隔でサンプリングし、得られた散乱光サンプリング情報と上記1次測定モードで得られた上記位置情報とに基づいて、上記微小粒子のイメージ情報を取得する2次測定モードと
を実行可能になっている
ことを特徴としている。
上記蛍光は、微小粒子を標識している蛍光物質に由来している。そのため、微小粒子の位置検出には蛍光検出が適している。これに対し、上記散乱光は、微小粒子の全体から放射されている。そのため、微小粒子の全体像としての形状や大きさの検出には散乱光検出が適している。また、散乱光の検出データには、微小粒子以外からのノイズが含まれている。
上記構成によれば、上記データ処理部32による上記1次測定モードの実行によって、微小粒子の位置をより正確に表している蛍光サンプリング情報に基づいて、上記微小粒子の上記検体上の位置情報を取得する。さらに、上記2次測定モードの実行によって、上記微小粒子の形状や大きさをより正確に表している散乱光サンプリング情報を得、この得られた散乱光サンプリング情報と上記位置情報とに基づいて、上記微小粒子の位置イメージ情報を取得するようにしている。
したがって、上記散乱光サンプリング情報に含まれている上記微小粒子以外からのノイズを、微小粒子の位置をより正確に表している上記位置情報を参照して削除することが可能になる。その結果、微小粒子の測定精度の向上を図ると共に、散乱光の検出データ量を削減して測定時間の短縮を図ることが可能になる。
すなわち、この発明によれば、不要なデータの取得を減らし、保存/転送されるデータ量を削減し、測定時間の短縮を図ると共に、微小粒子のイメージ情報を精度よく測定することができる。
また、一実施の形態の微小粒子検出装置では、
上記データ処理部32は、上記2次測定モード時に、上記得られた散乱光サンプリング情報と上記1次測定モードで得られた上記位置情報とを照合し、上記散乱光サンプリング情報のうち上記位置情報に合致しない位置の散乱光サンプリング情報を削除するようになっている。
この実施の形態によれば、上記2次測定モード時に、上記得られた散乱光サンプリング情報のうち上記位置情報に合致しない位置の散乱光サンプリング情報を削除するので、上記散乱光検出の場合には二値化処理では除去できない上記微小粒子以外からのノイズを除去することができ、微小粒子の正確な形状や大きさを検出することが可能になる。
さらに、後段の記録装置35に転送するデータ量を少なくすることができる。そのために、上記走査駆動部27の走査速度をデータ転送速度の限界値を超えて設定することができ、上記散乱光検出時間の短縮化、延いては上記1次測定モード時の時間をも含めたトータルの測定時間を短縮することができる。
また、一実施の形態の微小粒子検出装置では、
上記照射光学系1における上記検体7上の走査位置を検知する走査位置検知部と、
上記データ処理部32によって上記2次測定モードが実行されている場合に、上記走査位置検知部で検知された照射光学系1の位置と上記1次測定モードで得られた上記位置情報とを照合し、上記照射光学系1の位置が上記位置情報に合致する位置である場合には、上記散乱光サンプリング情報を取得する一方、合致しない位置である場合には、上記散乱光サンプリング情報を取得しないように、検出状態を制御する検出制御装置37と
を備えている。
この実施の形態によれば、上記2次測定モード時において、上記照射光学系1の走査位置が上記1次測定モードで得られた上記位置情報に合致する場合にのみ、上記散乱光サンプリング情報を取得するようにしている。したがって、不要な散乱光サンプリング情報を取得しないようにして、後段のメモリ33に蓄積するデータ量を削減することができる。さらに、上記位置座標に一致しない位置での散乱光サンプリング情報は取得されてはいないので、後に、上記得られた散乱光サンプリング情報と上記位置座標との対比等を行う必要がなくなる。したがって、上記データ処理部32によるデータ処理の負荷を軽減することができる。
また、一実施の形態の微小粒子検出装置では、
上記照射光学系1の位置が上記位置情報に合致しないと判定された場合における走査速度が、上記照射光学系1の位置が上記位置情報に合致すると判定された場合における走査速度よりも速くなるように、走査速度を制御する走査速度制御部38
を備えている。
この実施の形態によれば、上記2次測定モード時において、上記照射光学系1の位置が上記位置情報に合致しないと判定された場合に、上記照射光学系1の走査速度を、上記照射光学系1の位置が上記位置情報に合致すると判定された場合より速い走査速度になるようにしている。したがって、上記散乱光サンプリング情報の取得を行わない時間の短縮を図ることができる。すなわち、上記2次測定モード時における全体の測定時間を短縮することができる。
尚、上記散乱光サンプリング情報の取得を行わない場合には、上記検体7を高速で走査しても一向に支障はない。
また、一実施の形態の微小粒子検出装置では、
上記蛍光は、複数の波長の蛍光を含み、
上記データ処理部32は、
上記1次測定モードを実行する場合には、上記蛍光の波長別に上記微小粒子の位置情報を得、この得られた全ての微小粒子の位置情報を合成し、
上記2次測定モードを実行する場合には、上記得られた散乱光サンプリング情報と上記1次測定モードで得られた上記合成された位置情報とに基づいて、上記微小粒子のイメージ情報を取得する
ようになっている。
この実施の形態によれば、上記1次測定モード時において、上記蛍光の波長別に得られた上記微小粒子の位置情報の全てを合成し、上記2次測定モード時には、上記得られた散乱光サンプリング情報と上記合成された位置情報とに基づいて、処理を行うようにしている。
したがって、波長の異なる蛍光物質で標識された複数種類の微小粒子等の、1回の蛍光検出では網羅的に検出できない粒子群に対しても、上記2次測定モードによって上記散乱光サンプリング情報を得ることができる。
また、この発明の微小粒子検出方法は、
走査駆動部27によって、照射光学系1を、微小粒子を含む検体7に対して相対的に走査させ、
上記照射光学系1によって、光源8,47から出射された光を上記検体7に対して照射し、
光検出光学系3,4によって、上記光の照射によって上記検体7中の上記微小粒子から発せられた蛍光または散乱光を検出し、
データ処理部32によって、上記光検出光学系3,4によって検出された上記微小粒子からの蛍光または散乱光の強度を、予め設定された設定サンプリング間隔でサンプリングし、得られたサンプリング情報に基づいて上記微小粒子の位置情報またはイメージ情報を取得する
微小粒子検出方法であって、
上記データ処理32による上記位置情報またはイメージ情報の取得では、
上記光検出光学系3,4によって検出された上記微小粒子からの蛍光の強度を、予め設定された第1サンプリング間隔でサンプリングし、得られた蛍光サンプリング情報に基づいて上記微小粒子における上記検体7上の位置を判定して位置情報を取得する1次測定モードと、
上記光検出光学系3,4によって検出された上記微小粒子からの散乱光の強度を、上記第1サンプリング間隔よりも小さく予め設定された第2サンプリング間隔でサンプリングし、得られた散乱光サンプリング情報と上記1次測定モードで得られた上記位置情報とに基づいて、上記微小粒子のイメージ情報を取得する2次測定モードと
を実行する
ことを特徴としている。
上記構成によれば、上記散乱光サンプリング情報に含まれている上記微小粒子以外からのノイズを、微小粒子の位置をより正確に表している上記位置情報を参照して削除することが可能になる。その結果、微小粒子の測定精度の向上を図ると共に、散乱光の検出データ量を削減して測定時間の短縮を図ることが可能になる。
すなわち、この発明によれば、不要なデータの取得を減らし、保存/転送されるデータ量を削減し、測定時間の短縮を図ると共に、微小粒子のイメージ情報を精度よく測定することができる。
1…光源装置
2…対物レンズ
3,4…検出装置
5…光学モジュール
6…ディスク
7,43…サンプル
8,47…半導体レーザー
9,18,22…レンズ
10,16…ダイクロイックミラー
15…プリズム
17…バンドパスフィルタ
19,23…アパーチャ
20,24…受光素子
21…NDフィルタ
26…ホルダ
26a…ホルダの外周面
27…スピンドルモータ
28…ヘッド
31…検出情報処理装置
32…データ処理部
33…バッファメモリ
34…データ転送部
35…記録装置
36…表示装置
37…検出制御装置
38…走査速度制御部
41…回転フォルダ
42…ガラスステージ
45…フィルタ選択装置
46…光源選択装置

Claims (6)

  1. 光源から出射された光を、微小粒子を含む検体に対して照射する照射光学系と、
    上記光の照射によって上記検体中の上記微小粒子から発せられた蛍光または散乱光を検出する光検出光学系と、
    上記照射光学系を、上記検体に対して相対的に走査させる走査駆動部と、
    上記光検出光学系によって検出された上記微小粒子からの蛍光または散乱光の強度を、予め設定された設定サンプリング間隔でサンプリングし、得られたサンプリング情報に基づいて上記微小粒子の位置情報またはイメージ情報を取得するデータ処理部と
    を備え、
    上記データ処理部は、
    上記光検出光学系によって検出された上記微小粒子からの蛍光の強度を、予め設定された第1サンプリング間隔でサンプリングし、得られた蛍光サンプリング情報に基づいて上記微小粒子における上記検体上の位置を判定して位置情報を取得する1次測定モードと、
    上記光検出光学系によって検出された上記微小粒子からの散乱光の強度を、上記第1サンプリング間隔よりも小さく予め設定された第2サンプリング間隔でサンプリングし、得られた散乱光サンプリング情報と上記1次測定モードで得られた上記位置情報とに基づいて、上記微小粒子のイメージ情報を取得する2次測定モードと
    を実行可能になっている
    ことを特徴とする微小粒子検出装置。
  2. 請求項1に記載の微小粒子検出装置において、
    上記データ処理部は、上記2次測定モード時に、上記得られた散乱光サンプリング情報と上記1次測定モードで得られた上記位置情報とを照合し、上記散乱光サンプリング情報のうち上記位置情報に合致しない位置の散乱光サンプリング情報を削除するようになっている
    ことを特徴とする微小粒子検出装置。
  3. 請求項1に記載の微小粒子検出装置において、
    上記照射光学系における上記検体上の走査位置を検知する走査位置検知部と、
    上記データ処理部によって上記2次測定モードが実行されている場合に、上記走査位置検知部で検知された照射光学系の位置と上記1次測定モードで得られた上記位置情報とを照合し、上記照射光学系の位置が上記位置情報に合致する位置である場合には、上記散乱光サンプリング情報を取得する一方、合致しない位置である場合には、上記散乱光サンプリング情報を取得しないように、検出状態を制御する検出制御装置と
    を備えたことを特徴とする微小粒子検出装置。
  4. 請求項3に記載の微小粒子検出装置において、
    上記照射光学系の位置が上記位置情報に合致しないと判定された場合における走査速度が、上記照射光学系の位置が上記位置情報に合致すると判定された場合における走査速度よりも速くなるように、走査速度を制御する走査速度制御部
    を備えたことを特徴とする微小粒子検出装置。
  5. 請求項1から請求項4までの何れか一つに記載の微小粒子検出装置において、
    上記蛍光は、複数の波長の蛍光を含み、
    上記データ処理部は、
    上記1次測定モードを実行する場合には、上記蛍光の波長別に上記微小粒子の位置情報を得、この得られた全ての微小粒子の位置情報を合成し、
    上記2次測定モードを実行する場合には、上記得られた散乱光サンプリング情報と上記1次測定モードで得られた上記合成された位置情報とに基づいて、上記微小粒子のイメージ情報を取得する
    ようになっている
    ことを特徴とする微小粒子検出装置。
  6. 走査駆動部によって、照射光学系を、微小粒子を含む検体に対して相対的に走査させ、
    上記照射光学系によって、光源から出射された光を上記検体に対して照射し、
    光検出光学系によって、上記光の照射によって上記検体中の上記微小粒子から発せられた蛍光または散乱光を検出し、
    データ処理部によって、上記光検出光学系によって検出された上記微小粒子からの蛍光または散乱光の強度を、予め設定された設定サンプリング間隔でサンプリングし、得られたサンプリング情報に基づいて上記微小粒子の位置情報またはイメージ情報を取得する
    微小粒子検出方法であって、
    上記データ処理部による上記位置情報またはイメージ情報の取得では、
    上記光検出光学系によって検出された上記微小粒子からの蛍光の強度を、予め設定された第1サンプリング間隔でサンプリングし、得られた蛍光サンプリング情報に基づいて上記微小粒子における上記検体上の位置を判定して位置情報を取得する1次測定モードと、
    上記光検出光学系によって検出された上記微小粒子からの散乱光の強度を、上記第1サンプリング間隔よりも小さく予め設定された第2サンプリング間隔でサンプリングし、得られた散乱光サンプリング情報と上記1次測定モードで得られた上記位置情報とに基づいて、上記微小粒子のイメージ情報を取得する2次測定モードと
    を実行する
    ことを特徴とする微小粒子検出方法。
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