JP2016216970A - 配筋用治具及び鉄筋基礎構造の形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】細かい配筋ピッチで配置されるスパイラル鉄筋を簡易迅速に固定することができ、かつ配筋ピッチを高精度に保持することのできる配筋用治具及び鉄筋基礎構造の形成方法を提供する。【解決手段】長尺の板状に形成された治具本体41の少なくともいずれか一方の側端縁に、治具本体41の長手方向に沿って所定の等間隔をおいて複数の嵌入用切欠き部42が形成されてなり、嵌入用切欠き部42は、治具本体41の側端側に開口し、嵌入用切欠き部42の開口部分は、スパイラル鉄筋3を嵌め込み可能な幅を有している。【選択図】図4
Description
本発明は、配筋用治具及び鉄筋基礎構造の形成方法に関し、特に、スパイラル鉄筋を所定の配筋ピッチに保持するために用いられる配筋用治具及び鉄筋基礎構造の形成方法に関する。
コンクリート柱や梁などの構造体を形成する場合、複数本の軸方向鉄筋(主鉄筋)を配置するとともに、この軸方向鉄筋の外周にフープ状の帯鉄筋(横鉄筋)を巻き付けたり、軸方向鉄筋によって囲まれた内側領域内にらせん状に形成されたスパイラル鉄筋を配置することによって、構造体のせん断破壊を防止することが行われている。
従来、こうした帯鉄筋やスパイラル鉄筋は、針金状の鉄筋である番線によって人手にて軸方向鉄筋に固定されていた。
しかし、帯鉄筋やスパイラル鉄筋は一定の配筋ピッチで固定されることが望ましく、一定の配筋ピッチを保持するためには鉄筋を複数個所で固定する必要がある。
このため、固定作業に時間を要し、また、人手による固定では、精密な配筋ピッチを実現することが難しかった。
しかし、帯鉄筋やスパイラル鉄筋は一定の配筋ピッチで固定されることが望ましく、一定の配筋ピッチを保持するためには鉄筋を複数個所で固定する必要がある。
このため、固定作業に時間を要し、また、人手による固定では、精密な配筋ピッチを実現することが難しかった。
この点、個々のフープ状の帯鉄筋を固定する手法として、縦筋(軸方向の鉄筋)に横筋(帯鉄筋)を保持するためのフック状のアームを設けて、このアームに横筋を保持させることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、針金等で形成された長尺体に金属等を屈曲して形成されたフックを溶接固定し、このフックに帯鉄筋を保持させるように構成された配筋用治具も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
このような手法によれば、人手により固定する場合と比べて、比較的簡易に、かつ正確な配筋ピッチで帯鉄筋を固定することが可能となる。
また、針金等で形成された長尺体に金属等を屈曲して形成されたフックを溶接固定し、このフックに帯鉄筋を保持させるように構成された配筋用治具も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
このような手法によれば、人手により固定する場合と比べて、比較的簡易に、かつ正確な配筋ピッチで帯鉄筋を固定することが可能となる。
しかしながら、スパイラル鉄筋は、らせん状に一繋がりとなった鉄筋であり、これを安定して配置するために、スパイラル鉄筋は、コンクリートの粗骨材の径より小さい間隔で配置される。
この点、特許文献1及び特許文献2に記載されているようなフック状の治具により鉄筋を保持させる手法では、フック部分にある程度スペースを取られるため、フックをあまり密に配置することができない。
このため、フック状の治具による固定は、比較的大きく間隔を開けて配置される帯鉄筋を固定するためには有効であるが、より細かい配筋ピッチで配置されるスパイラル鉄筋を固定することは難しいという問題がある。
また、上述のようにスパイラル鉄筋は、らせん状となっているため、特に特許文献1に記載されているように、縦筋(軸方向の鉄筋)に横筋(帯鉄筋)を保持するためのフックを設ける場合には、らせんの傾きに応じて各縦筋(軸方向の鉄筋)に設けられるフックの位置をずらす必要があり、スパイラル鉄筋の形状に合わせて適切な位置にフックを設けることが難しいとの問題もある。
この点、特許文献1及び特許文献2に記載されているようなフック状の治具により鉄筋を保持させる手法では、フック部分にある程度スペースを取られるため、フックをあまり密に配置することができない。
このため、フック状の治具による固定は、比較的大きく間隔を開けて配置される帯鉄筋を固定するためには有効であるが、より細かい配筋ピッチで配置されるスパイラル鉄筋を固定することは難しいという問題がある。
また、上述のようにスパイラル鉄筋は、らせん状となっているため、特に特許文献1に記載されているように、縦筋(軸方向の鉄筋)に横筋(帯鉄筋)を保持するためのフックを設ける場合には、らせんの傾きに応じて各縦筋(軸方向の鉄筋)に設けられるフックの位置をずらす必要があり、スパイラル鉄筋の形状に合わせて適切な位置にフックを設けることが難しいとの問題もある。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、細かい配筋ピッチで配置されるスパイラル鉄筋を簡易迅速に固定することができ、かつ配筋ピッチを高精度に保持することのできる配筋用治具及び鉄筋基礎構造の形成方法を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本出願の発明である配筋用治具は、
長尺の板状に形成された治具本体の少なくともいずれか一方の側端縁に、前記治具本体の長手方向に沿って所定の等間隔をおいて複数の嵌入用切欠き部が形成されてなり、
前記嵌入用切欠き部は、前記治具本体の側端側に開口し、
前記嵌入用切欠き部の開口部分は、スパイラル鉄筋を嵌め込み可能な幅を有している。
このように構成することにより、スパイラル鉄筋を配筋用治具の嵌入用切欠き部に嵌め込むだけで、配筋ピッチが所定の等間隔に維持された状態でスパイラル鉄筋が固定される。
長尺の板状に形成された治具本体の少なくともいずれか一方の側端縁に、前記治具本体の長手方向に沿って所定の等間隔をおいて複数の嵌入用切欠き部が形成されてなり、
前記嵌入用切欠き部は、前記治具本体の側端側に開口し、
前記嵌入用切欠き部の開口部分は、スパイラル鉄筋を嵌め込み可能な幅を有している。
このように構成することにより、スパイラル鉄筋を配筋用治具の嵌入用切欠き部に嵌め込むだけで、配筋ピッチが所定の等間隔に維持された状態でスパイラル鉄筋が固定される。
また、好ましくは、前記治具本体は、前記スパイラル鉄筋の周方向に沿って、間隔をあけて3つ以上配置される。
このように構成することで、スパイラル鉄筋をより安定的かつ確実に保持することができる。
このように構成することで、スパイラル鉄筋をより安定的かつ確実に保持することができる。
また、好ましくは、前記嵌入用切欠き部は、奥側が丸みを帯びた形状に形成されている。
このように構成することで、配筋用治具の嵌入用切欠き部に嵌め込まれたスパイラル鉄筋が外れにくく嵌入用切欠き部内に安定して保持される。
このように構成することで、配筋用治具の嵌入用切欠き部に嵌め込まれたスパイラル鉄筋が外れにくく嵌入用切欠き部内に安定して保持される。
また、本出願の他の発明である鉄筋基礎構造の形成方法は、
長尺の板状に形成された治具本体の少なくともいずれか一方の側端縁に前記治具本体の長手方向に沿って所定の等間隔をおいて嵌入用切欠き部が形成されてなる配筋用治具に、配筋ピッチが前記所定の等間隔となるように拡げながら前記嵌入用切欠き部に嵌め込むことでスパイラル鉄筋を固定する工程と、
前記配筋用治具に固定された状態の前記スパイラル鉄筋を、複数本並列配置された軸方向鉄筋により囲まれた内側領域内に配置する工程と、
を含んでいる。
このように構成することにより、スパイラル鉄筋を嵌入用切欠き部に嵌め込むだけで、配筋ピッチが所定の等間隔に維持された状態でスパイラル鉄筋が配筋用治具に固定される。そして、スパイラル鉄筋を配筋ピッチが維持されたまま容易に軸方向鉄筋により囲まれた内側領域内に配置することができる。
長尺の板状に形成された治具本体の少なくともいずれか一方の側端縁に前記治具本体の長手方向に沿って所定の等間隔をおいて嵌入用切欠き部が形成されてなる配筋用治具に、配筋ピッチが前記所定の等間隔となるように拡げながら前記嵌入用切欠き部に嵌め込むことでスパイラル鉄筋を固定する工程と、
前記配筋用治具に固定された状態の前記スパイラル鉄筋を、複数本並列配置された軸方向鉄筋により囲まれた内側領域内に配置する工程と、
を含んでいる。
このように構成することにより、スパイラル鉄筋を嵌入用切欠き部に嵌め込むだけで、配筋ピッチが所定の等間隔に維持された状態でスパイラル鉄筋が配筋用治具に固定される。そして、スパイラル鉄筋を配筋ピッチが維持されたまま容易に軸方向鉄筋により囲まれた内側領域内に配置することができる。
本発明によれば、スパイラル鉄筋を配筋用治具の嵌入用切欠き部に嵌め込むだけで、配筋ピッチが所定の等間隔に維持された状態でスパイラル鉄筋が固定される。
このため、比較的細かい配筋ピッチで配置されるスパイラル鉄筋を固定する場合に、人手による場合と比較して簡易迅速に作業を行うことができる。また、人手により番線でスパイラル鉄筋を固定する場合と比較して、配筋ピッチを高精度に保持することが可能となる。これにより、スパイラル鉄筋を配置する際の施工性及び配置精度(品質)の向上を図ることができるとの効果を奏する。
このため、比較的細かい配筋ピッチで配置されるスパイラル鉄筋を固定する場合に、人手による場合と比較して簡易迅速に作業を行うことができる。また、人手により番線でスパイラル鉄筋を固定する場合と比較して、配筋ピッチを高精度に保持することが可能となる。これにより、スパイラル鉄筋を配置する際の施工性及び配置精度(品質)の向上を図ることができるとの効果を奏する。
また、治具本体を有する配筋用治具をスパイラル鉄筋の周方向に沿って、間隔をあけて3つ以上配置した場合には、スパイラル鉄筋をより安定的かつ確実に保持することができ、地震等の揺れを受けた場合でも、スパイラル鉄筋が配置されたコンクリート柱等のせん断破壊をより確実に防止することができる。
また、嵌入用切欠き部の奥側が丸みを帯びた形状に形成されている場合には、嵌入用切欠き部に嵌め込まれたスパイラル鉄筋が外れにくくより安定して嵌入用切欠き部内に保持することができる。
また、スパイラル鉄筋を配筋用治具に固定された状態のまま軸方向鉄筋により囲まれた内側領域内に配置するため、人手により番線でスパイラル鉄筋を固定する場合と比較して、簡易迅速にスパイラル鉄筋を所定の配筋ピッチを維持した状態で軸方向鉄筋の内側領域内に配置することができる。また、人手による場合と比較して配筋ピッチをより高精度に保持することが可能となる。これにより、スパイラル鉄筋を配置する際の施工性及び配置精度(品質)の向上を図ることができる。
図1から図6を参照しつつ、本発明に係る配筋用治具及び鉄筋基礎構造の形成方法の一実施形態について説明する。
以下に述べるように、本実施形態における配筋用治具4は、内部に鉄筋が配置されたコンクリート柱等、鉄筋コンクリートによる構造体を形成する際に設けられる軸方向鉄筋1(主鉄筋)の内側にスパイラル鉄筋3を配置する場合に用いられるものである。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
以下に述べるように、本実施形態における配筋用治具4は、内部に鉄筋が配置されたコンクリート柱等、鉄筋コンクリートによる構造体を形成する際に設けられる軸方向鉄筋1(主鉄筋)の内側にスパイラル鉄筋3を配置する場合に用いられるものである。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、本実施形態に係る配筋用治具4を取り付けたスパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1の内側に配置した状態を示した斜視図であり、図2は、図1に示すスパイラル鉄筋3及び軸方向鉄筋1の横方向の断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態では、例えば長手方向に直交する横方向の断面形状が矩形のコンクリート柱を形成する場合に、矩形のコンクリート柱の各面についてそれぞれ4本ずつ、計12本の軸方向鉄筋1(主鉄筋)を並列配置する場合を例示している。
図1及び図2に示すように、本実施形態では、例えば長手方向に直交する横方向の断面形状が矩形のコンクリート柱を形成する場合に、矩形のコンクリート柱の各面についてそれぞれ4本ずつ、計12本の軸方向鉄筋1(主鉄筋)を並列配置する場合を例示している。
本実施形態において、軸方向鉄筋1の外側には、軸方向鉄筋1の軸方向に沿ってほぼ等間隔をおいてせん断補強用の帯鉄筋2が巻きつけられている。
図1等においては図示を省略しているが、各帯鉄筋2は、拘束用の針金(以下において「番線」という。)によって軸方向鉄筋1に固定されている。帯鉄筋2は全ての軸方向鉄筋1と番線によって固定されていてもよいし、例えば、角部分に配置された4本の軸方向鉄筋1と番線によって固定されていてもよい。
なお、せん断補強用の帯鉄筋2を設ける数やその配置等は、図1等に示すものに限定されない。例えば、せん断応力が大きく作用することが予測される場合には、帯鉄筋2の配置間隔を狭くして帯鉄筋2をより多く配置することにより、せん断破壊を防止するようにしてもよい。
図1等においては図示を省略しているが、各帯鉄筋2は、拘束用の針金(以下において「番線」という。)によって軸方向鉄筋1に固定されている。帯鉄筋2は全ての軸方向鉄筋1と番線によって固定されていてもよいし、例えば、角部分に配置された4本の軸方向鉄筋1と番線によって固定されていてもよい。
なお、せん断補強用の帯鉄筋2を設ける数やその配置等は、図1等に示すものに限定されない。例えば、せん断応力が大きく作用することが予測される場合には、帯鉄筋2の配置間隔を狭くして帯鉄筋2をより多く配置することにより、せん断破壊を防止するようにしてもよい。
複数本並列配置された軸方向鉄筋1により囲まれた内側領域内(すなわち、本実施形態では、12本の軸方向鉄筋1(主鉄筋)によって囲まれた囲繞空間内)には、スパイラル鉄筋3が配置されている。
スパイラル鉄筋3は、らせん状に巻かれたコイルバネ状の鋼材であり、ある程度の変形性能を有している。スパイラル鉄筋3は、初期状態においてほとんど隙間なく押し縮められた状態となっており、これをらせんの中心軸に沿う長手方向(図4において上下方向)に引っ張り、コンクリート柱等の構造体の長手方向の一部又は全部に亘る長さまで引き伸ばして用いられる。
スパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1の内側に配置することにより、地震等によりコンクリート柱等の構造体に大きな力が加わった場合でも、この力に対してスパイラル鉄筋3が荷重を保持しながら斜めに変形することによって、コンクリート柱等のせん断破壊を防止することができる。
スパイラル鉄筋3は、らせん状に巻かれたコイルバネ状の鋼材であり、ある程度の変形性能を有している。スパイラル鉄筋3は、初期状態においてほとんど隙間なく押し縮められた状態となっており、これをらせんの中心軸に沿う長手方向(図4において上下方向)に引っ張り、コンクリート柱等の構造体の長手方向の一部又は全部に亘る長さまで引き伸ばして用いられる。
スパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1の内側に配置することにより、地震等によりコンクリート柱等の構造体に大きな力が加わった場合でも、この力に対してスパイラル鉄筋3が荷重を保持しながら斜めに変形することによって、コンクリート柱等のせん断破壊を防止することができる。
スパイラル鉄筋3は、ある程度密に配置されることが好ましく、その配筋ピッチは、比較的狭く設定される。
なお、スパイラル鉄筋3は、配筋ピッチにばらつきがあると配筋が密である部分と疎である部分とが生じてしまい、内部のコンクリートを欠損させてしまう。このため、スパイラル鉄筋3は、できる限り一定の配筋ピッチで配置されることが好ましい。
このため、本実施形態のスパイラル鉄筋3には、らせん状のスパイラル鉄筋3の内側からスパイラル鉄筋3の配筋ピッチを所定の等間隔に保持するための配筋用治具4が取り付けられている。
なお、スパイラル鉄筋3は、配筋ピッチにばらつきがあると配筋が密である部分と疎である部分とが生じてしまい、内部のコンクリートを欠損させてしまう。このため、スパイラル鉄筋3は、できる限り一定の配筋ピッチで配置されることが好ましい。
このため、本実施形態のスパイラル鉄筋3には、らせん状のスパイラル鉄筋3の内側からスパイラル鉄筋3の配筋ピッチを所定の等間隔に保持するための配筋用治具4が取り付けられている。
本実施形態において、配筋用治具4は、長尺の板状に形成された治具本体41を有している。この治具本体41の少なくともいずれか一方の側端縁には、治具本体41の長手方向に沿って所定の等間隔をおいて嵌入用切欠き部42が形成されている。
なお、スパイラル鉄筋3における具体的な配筋ピッチは、スパイラル鉄筋3の太さや大きさ(らせんの径等)、配置される場所や要求される強度等各種の条件によって異なり、配筋用治具4の嵌入用切欠き部42が配置される「所定の等間隔」は、このスパイラル鉄筋3において要求される配筋ピッチに応じて適宜設定される。
なお、スパイラル鉄筋3における具体的な配筋ピッチは、スパイラル鉄筋3の太さや大きさ(らせんの径等)、配置される場所や要求される強度等各種の条件によって異なり、配筋用治具4の嵌入用切欠き部42が配置される「所定の等間隔」は、このスパイラル鉄筋3において要求される配筋ピッチに応じて適宜設定される。
図3は、本実施形態の配筋用治具4の側面図である。図3では、配筋用治具4の嵌入用切欠き部42にスパイラル鉄筋3が嵌め込まれた状態を示している。
図3に示すように、本実施形態では、治具本体41の一方の側端縁に、治具本体41の長手方向に沿って嵌入用切欠き部42が形成されている。
配筋用治具4は、例えばプラスチック等の樹脂や鋼材等で形成されている。
なお、配筋用治具4を形成する材料はここに例示したものに限定されないが、スパイラル鉄筋3の変形性能を阻害しないように、ある程度の柔軟性を確保することのできる材料で形成されることが好ましい。
なお、図1等では、配筋用治具4が、スパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1の内側に配置した際の長さ(すなわち軸方向鉄筋1とほぼ同じ長さ)と同程度の長さに形成された一つながりのものである場合(すなわち、嵌入用切欠き部42がスパイラル鉄筋3の巻き数(段数)と同じかこれよりも多い場合)を例示しているが、配筋用治具4の長さはこれに限定されない。例えば配筋用治具4の長さが、スパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1の内側に配置した際の長さ(すなわち軸方向鉄筋1とほぼ同じ長さ)よりも短い場合(すなわち、嵌入用切欠き部42がスパイラル鉄筋3の巻き数(段数)よりも少ない)には、複数本の配筋用治具4を適宜継ぎ足して用いることにより必要な長さを確保する。
図3に示すように、本実施形態では、治具本体41の一方の側端縁に、治具本体41の長手方向に沿って嵌入用切欠き部42が形成されている。
配筋用治具4は、例えばプラスチック等の樹脂や鋼材等で形成されている。
なお、配筋用治具4を形成する材料はここに例示したものに限定されないが、スパイラル鉄筋3の変形性能を阻害しないように、ある程度の柔軟性を確保することのできる材料で形成されることが好ましい。
なお、図1等では、配筋用治具4が、スパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1の内側に配置した際の長さ(すなわち軸方向鉄筋1とほぼ同じ長さ)と同程度の長さに形成された一つながりのものである場合(すなわち、嵌入用切欠き部42がスパイラル鉄筋3の巻き数(段数)と同じかこれよりも多い場合)を例示しているが、配筋用治具4の長さはこれに限定されない。例えば配筋用治具4の長さが、スパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1の内側に配置した際の長さ(すなわち軸方向鉄筋1とほぼ同じ長さ)よりも短い場合(すなわち、嵌入用切欠き部42がスパイラル鉄筋3の巻き数(段数)よりも少ない)には、複数本の配筋用治具4を適宜継ぎ足して用いることにより必要な長さを確保する。
本実施形態の嵌入用切欠き部42は、治具本体41の側端側に開口するほぼU字状の切欠きである。
嵌入用切欠き部42の開口部分は、スパイラル鉄筋3を嵌め込み可能な幅を有している。
また、本実施形態では、図3に示すように、嵌入用切欠き部42は、切欠きの奥側が丸みを帯びた形状(すなわち、奥側にRを付けた形状)に形成されている。
なお、嵌入用切欠き部42の形状や切欠きの幅や深さ等は図示例に限定されない。例えば開口側の幅を少し狭くして一度嵌め込まれたスパイラル鉄筋3が抜けにくい形状としてもよい。また、逆に開口側の幅を少し広くして、スパイラル鉄筋3を嵌め込みやすい形状としてもよい。さらに、開口側から奥側に向かって(すなわち、図3において右側から左側に向かって)上向き又は下向きの傾斜が設けられていてもよい。
また、治具本体41の側端縁から見たときの嵌入用切欠き部42の形状は、ほぼ水平であってもよいし(例えば図4参照)、スパイラル鉄筋3のらせん形状に応じて多少傾斜していてもよい。特に治具本体41にある程度の厚みがある場合には、嵌入用切欠き部42の開口部分にスパイラル鉄筋3のらせん形状に応じた傾斜が設けられている方がスパイラル鉄筋3を嵌入用切欠き部42に嵌め込みやすく、好ましい。
嵌入用切欠き部42の開口部分は、スパイラル鉄筋3を嵌め込み可能な幅を有している。
また、本実施形態では、図3に示すように、嵌入用切欠き部42は、切欠きの奥側が丸みを帯びた形状(すなわち、奥側にRを付けた形状)に形成されている。
なお、嵌入用切欠き部42の形状や切欠きの幅や深さ等は図示例に限定されない。例えば開口側の幅を少し狭くして一度嵌め込まれたスパイラル鉄筋3が抜けにくい形状としてもよい。また、逆に開口側の幅を少し広くして、スパイラル鉄筋3を嵌め込みやすい形状としてもよい。さらに、開口側から奥側に向かって(すなわち、図3において右側から左側に向かって)上向き又は下向きの傾斜が設けられていてもよい。
また、治具本体41の側端縁から見たときの嵌入用切欠き部42の形状は、ほぼ水平であってもよいし(例えば図4参照)、スパイラル鉄筋3のらせん形状に応じて多少傾斜していてもよい。特に治具本体41にある程度の厚みがある場合には、嵌入用切欠き部42の開口部分にスパイラル鉄筋3のらせん形状に応じた傾斜が設けられている方がスパイラル鉄筋3を嵌入用切欠き部42に嵌め込みやすく、好ましい。
治具本体41を有する配筋用治具4は、スパイラル鉄筋3の周方向に沿って、間隔をあけて3つ以上配置されることが好ましく、本実施形態では、図2等に示すように、スパイラル鉄筋3の周方向に沿ってほぼ等間隔に4つの配筋用治具4が取り付けられている。
なお、配筋用治具4を取り付ける位置や取り付ける数等は図示例に限定されない。2つ又は3つの配筋用治具4を取り付けてもよいし、5つ以上の配筋用治具4を取り付けてもよい。いずれの場合も、配筋用治具4同士はほぼ等しい間隔をおいて配置されることが好ましい。このようにすることで、複数の配筋用治具4のそれぞれが分担する力をほぼ均等にすることができる。
なお、配筋用治具4をどのような配置でいくつ設けるかは、配筋用治具4の強度や、スパイラル鉄筋3の大きさ、太さ等により適宜設定される。
なお、配筋用治具4を取り付ける位置や取り付ける数等は図示例に限定されない。2つ又は3つの配筋用治具4を取り付けてもよいし、5つ以上の配筋用治具4を取り付けてもよい。いずれの場合も、配筋用治具4同士はほぼ等しい間隔をおいて配置されることが好ましい。このようにすることで、複数の配筋用治具4のそれぞれが分担する力をほぼ均等にすることができる。
なお、配筋用治具4をどのような配置でいくつ設けるかは、配筋用治具4の強度や、スパイラル鉄筋3の大きさ、太さ等により適宜設定される。
次に、図4等を参照しつつ、本実施形態における配筋用治具4を用いた鉄筋基礎構造の形成方法について説明する。
なお、図4では、配筋用治具4を取り付けた後のスパイラル鉄筋3が軸方向鉄筋1の内側に配置される場合における軸方向鉄筋1を二点鎖線で示している。
なお、図4では、配筋用治具4を取り付けた後のスパイラル鉄筋3が軸方向鉄筋1の内側に配置される場合における軸方向鉄筋1を二点鎖線で示している。
スパイラル鉄筋3は、初期状態においてほとんど隙間なく押し縮められた状態となっている(図5参照)。
本実施形態では、このような状態のスパイラル鉄筋3の一端側(例えば図4における上側)を図示しない治具に引っ掛けて吊るし、治具によって徐々にスパイラル鉄筋3を引き上げていく。これにより、スパイラル鉄筋3は自重によってそのらせんの中心軸に沿う長手方向(図4において上下方向)に徐々に引き伸ばされる。なお、スパイラル鉄筋3の他端側(例えば図4における下側)を地面や工事基礎部分等に固定しておいてもよい。
また、スパイラル鉄筋3の内側に、嵌入用切欠き部42の開口側が外側(すなわち、スパイラル鉄筋3と対向する側)に向くようにして配筋用治具4を配置する。本実施形態では、スパイラル鉄筋3の内側に4つの配筋用治具4をスパイラル鉄筋3の内周に沿ってほぼ等間隔となるように配置する。
本実施形態では、このような状態のスパイラル鉄筋3の一端側(例えば図4における上側)を図示しない治具に引っ掛けて吊るし、治具によって徐々にスパイラル鉄筋3を引き上げていく。これにより、スパイラル鉄筋3は自重によってそのらせんの中心軸に沿う長手方向(図4において上下方向)に徐々に引き伸ばされる。なお、スパイラル鉄筋3の他端側(例えば図4における下側)を地面や工事基礎部分等に固定しておいてもよい。
また、スパイラル鉄筋3の内側に、嵌入用切欠き部42の開口側が外側(すなわち、スパイラル鉄筋3と対向する側)に向くようにして配筋用治具4を配置する。本実施形態では、スパイラル鉄筋3の内側に4つの配筋用治具4をスパイラル鉄筋3の内周に沿ってほぼ等間隔となるように配置する。
スパイラル鉄筋3が治具によって引き上げられることで徐々に引き伸ばされると、下方(図4において下方)から次第に鉄筋の間隔が拡がっていく。そして、スパイラル鉄筋3の間隔が所定の配筋ピッチとなったところから順に(すなわち、下方から順に鉄筋の間隔が広がっていく場合には下方から順に)、各配筋用治具4の嵌入用切欠き部42内に順次スパイラル鉄筋3を嵌め込んでいく。
例えば、本実施形態のように4つの配筋用治具4を取り付ける場合、各配筋用治具4の一段目(図4等において一番下)にそれぞれスパイラル鉄筋3の一巻き目(図4等において一番下)を嵌め込み、次に各配筋用治具4の二段目(図4等において下から二段目)にそれぞれスパイラル鉄筋3の二巻き目(図4等において下から二段目)を嵌め込むというように、らせんに沿って下方から上方に上がるように順次スパイラル鉄筋3を嵌入用切欠き部42内に嵌め込んでいく。
なお、配筋用治具4をスパイラル鉄筋3に取り付ける手順は、特に限定されない。例えば、4つの配筋用治具4を取り付ける場合に、まず1つ目の配筋用治具4について、各嵌入用切欠き部42内にスパイラル鉄筋3を嵌め込み、次に2つ目の配筋用治具4における各嵌入用切欠き部42内にスパイラル鉄筋3を嵌め込むというように、配筋用治具4を1つずつ取り付けていってもよい。また、まず治具によって、スパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1の上端部近傍まで引き上げ、その後、スパイラル鉄筋3の各段の配筋ピッチを調整しながら配筋用治具4の嵌入用切欠き部42内に嵌め込んでいってもよい。
例えば、本実施形態のように4つの配筋用治具4を取り付ける場合、各配筋用治具4の一段目(図4等において一番下)にそれぞれスパイラル鉄筋3の一巻き目(図4等において一番下)を嵌め込み、次に各配筋用治具4の二段目(図4等において下から二段目)にそれぞれスパイラル鉄筋3の二巻き目(図4等において下から二段目)を嵌め込むというように、らせんに沿って下方から上方に上がるように順次スパイラル鉄筋3を嵌入用切欠き部42内に嵌め込んでいく。
なお、配筋用治具4をスパイラル鉄筋3に取り付ける手順は、特に限定されない。例えば、4つの配筋用治具4を取り付ける場合に、まず1つ目の配筋用治具4について、各嵌入用切欠き部42内にスパイラル鉄筋3を嵌め込み、次に2つ目の配筋用治具4における各嵌入用切欠き部42内にスパイラル鉄筋3を嵌め込むというように、配筋用治具4を1つずつ取り付けていってもよい。また、まず治具によって、スパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1の上端部近傍まで引き上げ、その後、スパイラル鉄筋3の各段の配筋ピッチを調整しながら配筋用治具4の嵌入用切欠き部42内に嵌め込んでいってもよい。
なお、配筋用治具4がスパイラル鉄筋3の長さに対して短い場合(すなわち、嵌入用切欠き部42がスパイラル鉄筋3の巻き数(段数)よりも少ない場合)には、配筋用治具4を複数用意し、これを適宜継ぎ足して、全てのスパイラル鉄筋3の全ての段が配筋用治具4の嵌入用切欠き部42内に嵌め込まれるようにする。
図4に示すように、各配筋用治具4の全ての嵌入用切欠き部42内にスパイラル鉄筋3が嵌め込まれると、配筋用治具4によりスパイラル鉄筋3全体がほぼ等しい所定の配筋ピッチに保持される。
配筋用治具4によるスパイラル鉄筋3の固定が完了すると、配筋用治具4に固定された状態のスパイラル鉄筋3を、複数本並列配置された軸方向鉄筋1により囲まれた内側領域内に配置する。すなわち、配筋用治具4が取り付けられた状態のまま、スパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1で囲まれた内側領域内に降ろし、図2等に示すように内側領域のほぼ中央にくるように配置する。
配筋用治具4によるスパイラル鉄筋3の固定が完了すると、配筋用治具4に固定された状態のスパイラル鉄筋3を、複数本並列配置された軸方向鉄筋1により囲まれた内側領域内に配置する。すなわち、配筋用治具4が取り付けられた状態のまま、スパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1で囲まれた内側領域内に降ろし、図2等に示すように内側領域のほぼ中央にくるように配置する。
従来スパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1の内側に配置する場合には、図5に示すように、初期状態(押し縮められた状態)のスパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1の内側領域内に配置したのち、図示しない治具等を用いて図5における矢印方向(上方向)に引き上げ、図6に示すように、スパイラル鉄筋3の配筋ピッチがほぼ等間隔となるようにしながら、人手にて番線5(図6において一点鎖線で示す)によりスパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1に固定していた。
しかし、この手法では、細かい配筋ピッチを保持するために複数個所で番線5により固定する必要が生じ、かなりの作業量となる。また、人手による番線固定では、配筋ピッチの精度にも限界があった。
この点、本実施形態の配筋用治具4を用いた鉄筋基礎構造の形成方法によれば、スパイラル鉄筋3を配筋用治具4の嵌入用切欠き部42内に嵌め込むだけで、簡易迅速かつ高精度にほぼ等間隔の配筋ピッチを維持した状態でスパイラル鉄筋3を固定することができ、また、ほぼ等間隔の配筋ピッチを維持したまま、スパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1により囲まれた内側領域内に配置することができる。
しかし、この手法では、細かい配筋ピッチを保持するために複数個所で番線5により固定する必要が生じ、かなりの作業量となる。また、人手による番線固定では、配筋ピッチの精度にも限界があった。
この点、本実施形態の配筋用治具4を用いた鉄筋基礎構造の形成方法によれば、スパイラル鉄筋3を配筋用治具4の嵌入用切欠き部42内に嵌め込むだけで、簡易迅速かつ高精度にほぼ等間隔の配筋ピッチを維持した状態でスパイラル鉄筋3を固定することができ、また、ほぼ等間隔の配筋ピッチを維持したまま、スパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1により囲まれた内側領域内に配置することができる。
以上のように、本実施形態によれば、スパイラル鉄筋3を配筋用治具4の嵌入用切欠き部42に嵌め込むだけで、配筋ピッチが所定の等間隔に維持された状態でスパイラル鉄筋3が固定される。
このため、比較的細かい配筋ピッチで配置されるスパイラル鉄筋3を固定する場合に、人手による場合と比較して簡易迅速に作業を行うことができるとともに、配筋ピッチがほぼ等間隔となるように高精度に保持することが可能となる。これにより、スパイラル鉄筋3を配置する際の施工性及び配置精度(品質)が向上する。
また、本実施形態では、配筋用治具4の嵌入用切欠き部42がスパイラル鉄筋3の配筋ピッチと同じ間隔で配置されている。このため、全ての嵌入用切欠き部42に順次スパイラル鉄筋3を嵌め込むだけで、所望の配筋ピッチでスパイラル鉄筋3を固定することができる。
また、本実施形態では、治具本体41を有する配筋用治具4をスパイラル鉄筋3の周方向に沿って、間隔をあけて4つ配置している。このため、スパイラル鉄筋3をより安定的かつ確実に保持することができ、地震等の揺れを受けた場合でも、スパイラル鉄筋3が配置されたコンクリート柱等のせん断破壊をより確実に防止することができる。
また、本実施形態では、断面形状がほぼ円形であるスパイラル鉄筋3の形状(図3参照)に沿うように、嵌入用切欠き部42の奥側が丸みを帯びた形状に形成されている(すなわち、嵌入用切欠き部42の奥側にRが付けられている)。このため、嵌入用切欠き部42に嵌め込まれたスパイラル鉄筋3が外れにくく、スパイラル鉄筋3をより安定して嵌入用切欠き部42内に保持することができる。
また、本実施形態の鉄筋基礎構造の形成方法では、配筋用治具4によってスパイラル鉄筋3を所定の配筋ピッチとなるように固定した状態のまま、配筋用治具4とともにスパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1の内側に配置する。このため、軸方向鉄筋1の内側へのスパイラル鉄筋3の設置を簡易迅速に行うことができる。
このため、比較的細かい配筋ピッチで配置されるスパイラル鉄筋3を固定する場合に、人手による場合と比較して簡易迅速に作業を行うことができるとともに、配筋ピッチがほぼ等間隔となるように高精度に保持することが可能となる。これにより、スパイラル鉄筋3を配置する際の施工性及び配置精度(品質)が向上する。
また、本実施形態では、配筋用治具4の嵌入用切欠き部42がスパイラル鉄筋3の配筋ピッチと同じ間隔で配置されている。このため、全ての嵌入用切欠き部42に順次スパイラル鉄筋3を嵌め込むだけで、所望の配筋ピッチでスパイラル鉄筋3を固定することができる。
また、本実施形態では、治具本体41を有する配筋用治具4をスパイラル鉄筋3の周方向に沿って、間隔をあけて4つ配置している。このため、スパイラル鉄筋3をより安定的かつ確実に保持することができ、地震等の揺れを受けた場合でも、スパイラル鉄筋3が配置されたコンクリート柱等のせん断破壊をより確実に防止することができる。
また、本実施形態では、断面形状がほぼ円形であるスパイラル鉄筋3の形状(図3参照)に沿うように、嵌入用切欠き部42の奥側が丸みを帯びた形状に形成されている(すなわち、嵌入用切欠き部42の奥側にRが付けられている)。このため、嵌入用切欠き部42に嵌め込まれたスパイラル鉄筋3が外れにくく、スパイラル鉄筋3をより安定して嵌入用切欠き部42内に保持することができる。
また、本実施形態の鉄筋基礎構造の形成方法では、配筋用治具4によってスパイラル鉄筋3を所定の配筋ピッチとなるように固定した状態のまま、配筋用治具4とともにスパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1の内側に配置する。このため、軸方向鉄筋1の内側へのスパイラル鉄筋3の設置を簡易迅速に行うことができる。
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、スパイラル鉄筋3を縦にした状態で治具等により上方向に吊り上げながら配筋用治具4を取り付ける場合を例示したが、スパイラル鉄筋3に配筋用治具4を取り付ける配筋方法はこれに限定されない。
例えば、図7に示すように、スパイラル鉄筋3を横に倒した状態で図示しない治具等により横方向に引っ張りながら配筋用治具4を取り付けてもよい。
例えば、図7に示すように、スパイラル鉄筋3を横に倒した状態で図示しない治具等により横方向に引っ張りながら配筋用治具4を取り付けてもよい。
このように、スパイラル鉄筋3を横にした状態で配筋用治具4を取り付ける場合には、スパイラル鉄筋3の内側に配置した配筋用治具4を上から押し込むようにしてスパイラル鉄筋3に取り付けることができるため、力を入れやすく、配筋ピッチを保持するための配筋用治具4への固定作業がより容易となる。
この場合、スパイラル鉄筋3を縦方向に伸ばしながら配筋用治具4を取り付ける場合と同様に、具体的な取り付け手順は特に限定されず、例えば、スパイラル鉄筋3を徐々に伸ばしながら、所望の配筋ピッチまで間隔が広がった部分から順次配筋用治具4を取り付けるようにしてもよいし、まずスパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1とほぼ同じ長さとなるまで伸ばしてから配筋用治具4を取り付けていってもよい。
この場合、スパイラル鉄筋3を縦方向に伸ばしながら配筋用治具4を取り付ける場合と同様に、具体的な取り付け手順は特に限定されず、例えば、スパイラル鉄筋3を徐々に伸ばしながら、所望の配筋ピッチまで間隔が広がった部分から順次配筋用治具4を取り付けるようにしてもよいし、まずスパイラル鉄筋3を軸方向鉄筋1とほぼ同じ長さとなるまで伸ばしてから配筋用治具4を取り付けていってもよい。
また、本実施形態では、配筋用治具4の治具本体41の一方の側端縁のみに嵌入用切欠き部42が形成されている場合を例示したが、嵌入用切欠き部42は、治具本体41の両方の側端縁に設けられていてもよい。
例えば、治具本体41の一方の側端縁と他方の側端縁とにそれぞれ異なるピッチで嵌入用切欠き部42を設けた場合には、配筋用治具4を取り付ける向きを変えるだけで異なる配筋ピッチに対応させることができる。
例えば、治具本体41の一方の側端縁と他方の側端縁とにそれぞれ異なるピッチで嵌入用切欠き部42を設けた場合には、配筋用治具4を取り付ける向きを変えるだけで異なる配筋ピッチに対応させることができる。
また、本実施形態では、配筋用治具4に設けられている全ての嵌入用切欠き部42にスパイラル鉄筋3を嵌め込む場合を例示したが、配筋用治具4の取り付け方はこれに限定されない。
例えば、配筋ピッチを狭くしたい場合には全ての嵌入用切欠き部42にスパイラル鉄筋3を嵌め込み、配筋ピッチを広くしたいときには、1つ置きや2つ置き等、スパイラル鉄筋3に要求される配筋ピッチに応じて、スパイラル鉄筋3を嵌め込む嵌入用切欠き部42を変えるようにしてもよい。
例えば、配筋ピッチを狭くしたい場合には全ての嵌入用切欠き部42にスパイラル鉄筋3を嵌め込み、配筋ピッチを広くしたいときには、1つ置きや2つ置き等、スパイラル鉄筋3に要求される配筋ピッチに応じて、スパイラル鉄筋3を嵌め込む嵌入用切欠き部42を変えるようにしてもよい。
また、本実施形態では、配筋用治具4が取り付けられるスパイラル鉄筋3が複数本の軸方向鉄筋1によって囲まれた内側領域に配置されるものである場合を例示したが、配筋用治具4を適用可能なスパイラル鉄筋3はこれに限定されない。らせん状に一繋がりに形成されており、比較的細かい配筋ピッチで配置されることが要求されるスパイラル鉄筋であれば配筋用治具4を適用することが可能である。
1 軸方向鉄筋
2 帯鉄筋
3 スパイラル鉄筋
4 配筋用治具
5 番線
41 治具本体
42 嵌入用切欠き部
2 帯鉄筋
3 スパイラル鉄筋
4 配筋用治具
5 番線
41 治具本体
42 嵌入用切欠き部
Claims (4)
- 長尺の板状に形成された治具本体の少なくともいずれか一方の側端縁に、前記治具本体の長手方向に沿って所定の等間隔をおいて複数の嵌入用切欠き部が形成されてなり、
前記嵌入用切欠き部は、前記治具本体の側端側に開口し、
前記嵌入用切欠き部の開口部分は、スパイラル鉄筋を嵌め込み可能な幅を有していることを特徴とする配筋用治具。 - 前記治具本体は、前記スパイラル鉄筋の周方向に沿って、間隔をあけて3つ以上配置されることを特徴とする請求項1に記載の配筋用治具。
- 前記嵌入用切欠き部は、奥側が丸みを帯びた形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配筋用治具。
- 長尺の板状に形成された治具本体の少なくともいずれか一方の側端縁に前記治具本体の長手方向に沿って所定の等間隔をおいて嵌入用切欠き部が形成されてなる配筋用治具に、配筋ピッチが前記所定の等間隔となるように拡げながら前記嵌入用切欠き部に嵌め込むことでスパイラル鉄筋を固定する工程と、
前記配筋用治具に固定された状態の前記スパイラル鉄筋を、複数本並列配置された軸方向鉄筋により囲まれた内側領域内に配置する工程と、
を含むことを特徴とする鉄筋基礎構造の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015101500A JP2016216970A (ja) | 2015-05-19 | 2015-05-19 | 配筋用治具及び鉄筋基礎構造の形成方法 |
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Publications (1)
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ID=57580563
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2016216970A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115492309A (zh) * | 2022-10-31 | 2022-12-20 | 中国十九冶集团有限公司 | 钢筋笼扩张结构及钢筋笼内安装箱型钢柱的施工方法 |
Citations (5)
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JPS4882715U (ja) * | 1971-12-29 | 1973-10-08 | ||
JPS4882626A (ja) * | 1972-02-03 | 1973-11-05 | ||
JPS5393017U (ja) * | 1976-12-28 | 1978-07-29 | ||
JPS62196810U (ja) * | 1986-06-03 | 1987-12-15 | ||
JPH0333117U (ja) * | 1989-08-11 | 1991-04-02 |
-
2015
- 2015-05-19 JP JP2015101500A patent/JP2016216970A/ja active Pending
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