JP2016211642A - Reduction gear - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、遊星歯車機構を用いて入力された回転速度を減速または増速させて出力する減速装置に関するものである。 The present invention relates to a reduction gear that outputs a rotational speed input by using a planetary gear mechanism by reducing or increasing the rotational speed.
例えば特許文献1の減速装置は、太陽歯車を回転させることにより遊星歯車を自転および公転させ、当該遊星歯車の公転と連動するキャリア軸を介して回転速度を減速させて動力を出力する。また、例えば特許文献2の減速装置は、中心部に配置された偏心部を回転させることにより遊星歯車を揺動させ、当該遊星歯車の自転と連動する出力ピンを介して回転速度を減速させて動力を出力する。なお、遊星歯車の公転に連動するキャリア軸、および自転と連動する出力ピンは、遊星歯車の軸方向両側に配置された一対のキャリア部材により両持ち支持される。 For example, the speed reducer of Patent Document 1 rotates and revolves the planetary gear by rotating the sun gear, and outputs power by reducing the rotational speed via the carrier shaft that is linked to the revolution of the planetary gear. Further, for example, the reduction gear of Patent Document 2 swings the planetary gear by rotating the eccentric portion arranged at the center, and reduces the rotation speed via the output pin that is linked to the rotation of the planetary gear. Output power. Note that the carrier shaft that is linked to the revolution of the planetary gear and the output pin that is linked to the rotation are both supported by a pair of carrier members disposed on both sides in the axial direction of the planetary gear.
このような減速装置は、動作安定性などの観点から、遊星歯車機構を構成する各要素が適正な位置に配置されることが望ましい。これに対して、特許文献1の構成は、キャリア軸をキャリア部材に圧入するため両部材の位置関係の調整が容易でない。また、特許文献2の構成は、キャリア部材の位置決めの基準となる出力ピンの端面を組み付けの過程で加工するため製造コストの増大が懸念される。 In such a reduction gear, it is desirable that each element constituting the planetary gear mechanism is disposed at an appropriate position from the viewpoint of operation stability and the like. On the other hand, in the configuration of Patent Document 1, since the carrier shaft is press-fitted into the carrier member, it is not easy to adjust the positional relationship between the two members. Moreover, since the structure of patent document 2 processes the end surface of the output pin used as the reference | standard of positioning of a carrier member in the process of an assembly | attachment, there exists a concern about the increase in manufacturing cost.
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、遊星歯車機構の組み付け性を向上しつつ、遊星歯車機構のバックラッシュ低減による動作安定化を図ることができる減速装置を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of such circumstances, and provides a speed reducer capable of stabilizing operation by reducing backlash of the planetary gear mechanism while improving the assemblability of the planetary gear mechanism. With the goal.
(請求項1)本発明に係る減速装置は、ハウジングの内周面に形成または配置された内歯歯車と、当該内歯歯車の中心軸に平行な貫通孔を有し、前記内歯歯車と噛合する遊星歯車と、当該遊星歯車の前記貫通孔を貫通して配置され、前記遊星歯車の自転または公転に連動して前記中心軸周りに公転するピン部材と、前記遊星歯車に対して前記中心軸方向の両側に配置され、前記ピン部材をそれぞれ支持する第一キャリア部材および第二キャリア部材と、を備える。
前記ピン部材は、前記第一キャリア部材に対してねじ締結により固定され、前記ピン部材が前記第一キャリア部材に固定される際に固定用治具と回転方向に係合して前記ピン部材に付与される締め付けトルクを受ける係合部を有する。
(Claim 1) A reduction gear according to the present invention has an internal gear formed or arranged on an inner peripheral surface of a housing, a through hole parallel to a central axis of the internal gear, and the internal gear A meshing planetary gear, a pin member disposed through the through hole of the planetary gear and revolving around the central axis in conjunction with the rotation or revolution of the planetary gear, and the center with respect to the planetary gear A first carrier member and a second carrier member which are arranged on both sides in the axial direction and respectively support the pin member.
The pin member is fixed to the first carrier member by screw fastening, and when the pin member is fixed to the first carrier member, the pin member is engaged with a fixing jig in the rotation direction to the pin member. It has an engaging part which receives the applied tightening torque.
請求項1に記載の発明によると、減速装置は、組み付け工程においてピン部材の係合部が締め付けトルクを付与されて第一キャリア部材にねじ締結により固定される。そのため、上記の構成は、圧入により両部材を固定する構成と比較すると、組み付け性を向上できる。また、第一キャリア部材に対するピン部材の軸方向位置を適宜設定できるので、遊星歯車機構の各要素を適正な位置に配置するように調整が可能となるため、バックラッシュを低減できる。これにより、遊星歯車機構の動作安定化を図ることができる。 According to the first aspect of the present invention, in the speed reducer, the engaging portion of the pin member is given a tightening torque in the assembling step, and is fixed to the first carrier member by screw fastening. Therefore, the above configuration can improve the assemblability as compared with the configuration in which both members are fixed by press-fitting. Moreover, since the axial position of the pin member with respect to the first carrier member can be set as appropriate, it is possible to adjust the elements of the planetary gear mechanism so as to be arranged at appropriate positions, so that backlash can be reduced. Thereby, the operation of the planetary gear mechanism can be stabilized.
以下、本発明の減速装置を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。実施形態において、減速装置は、遊星歯車機構を用いて、駆動源より入力した回転速度を減速して出力する構成を例示する。 DESCRIPTION OF EMBODIMENTS Hereinafter, an embodiment in which a reduction gear of the present invention is embodied will be described with reference to the drawings. In the embodiment, the speed reducer uses a planetary gear mechanism to exemplify a configuration that decelerates and outputs the rotational speed input from the drive source.
<実施形態>
(減速装置1の全体構成)
実施形態の減速装置1は、図1に示すように、ハウジング10と、入力部材20と、内歯部材30と、2つの遊星歯車40と、キャリア50とを備えて構成される。ハウジング10は、減速装置1の外周形状の一部を構成する固定部材である。ハウジング10は、中心軸Acを中心として、入力部材20の回転速度を減速して出力する遊星歯車機構を収容する。
<Embodiment>
(Overall configuration of reduction gear 1)
As illustrated in FIG. 1, the speed reduction device 1 according to the embodiment includes a
入力部材20は、減速装置1に動力を入力する軸部材である。入力部材20は、内歯部材30やキャリア50などを介してハウジング10に、中心軸Ac周りに回転可能に支持される。入力部材20の一端は、例えば電動モータなどの駆動源の出力軸と一体回転するように連結される。入力部材20は、2つのカム部21を有する。2つのカム部21の各々は、円筒状外面を有し、当該円筒状外面の中心が中心軸Acに対して偏心して構成される。2つのカム部21は、それぞれの偏心方向が逆方向を向くように、即ち中心軸Ac周りに等間隔となるように180°間隔で配置される。2つのカム部21は、入力部材20と一体的に回転する。
The
内歯部材30は、ハウジング10とは別部材からなる筒状部材である。内歯部材30の内周面には、内歯車である内歯歯車32が形成される。本実施形態において、内歯部材30は、ハウジング10の内周側に配置された後に、ハウジング10の内周面に形成された雌ねじ部に止めねじ70がねじ締結されて、ハウジング10に固定される。内歯部材30の内歯歯車32は、中心軸Acを中心に遊星歯車40の外側に位置し、減速装置1の遊星歯車機構を構成する。また、減速装置1は、ハウジング10の内周面に内歯歯車32を直接的に形成される構成としてもよい。
The
2つの遊星歯車40の各々は、中心軸Ac方向に並列に、且つ入力部材20の2つのカム部21の外周側に配置される。2つの遊星歯車40は、同一部材である。遊星歯車40は、歯車本体41と、カム孔42と、外歯43と、複数のピン孔44とを有する。歯車本体41は、全体形状としては環状に形成される。歯車本体41は、中心軸Ac方向に所定の厚みを有する。
Each of the two
カム孔42は、歯車本体41の中心部に形成された円筒状の貫通孔である。遊星歯車40は、入力部材20のカム部21をカム孔42に挿入され、軸受を介してカム部21との間で動力を伝達可能に構成される。外歯43は、歯車本体41の外周面に形成され、内歯歯車32に噛合する。2つの遊星歯車40は、中心軸Ac方向の異なる位置において、内歯歯車32に噛合する外歯車である。
The
複数のピン孔44の各々は、カム孔42と外歯43との間において、内歯歯車32の中心軸Acに平行な貫通孔である。ピン孔44は、後述するキャリア50のピン部材60が挿入される。複数のピン孔44は、遊星歯車40の周方向に等間隔に配置される。ピン孔44の半径は、遊星歯車40の偏心量(中心軸Acと遊星歯車40の回転軸との距離)と、挿入されるピン部材60の大径部63の半径と、当該大径部63の外周側に配置される転がり軸受の径方向厚みと、の和に許容誤差を勘案した値に設定される。
Each of the plurality of
キャリア50は、2つの遊星歯車40を揺動可能に支持するとともに、遊星歯車機構により減速して出力された動力を図示しない出力軸に伝達する。キャリア50は、図1に示すように、第一キャリア部材51と、第二キャリア部材52と、複数のピン部材60とを有する。複数のピン部材60の各々は、2つの遊星歯車40のピン孔44を貫通して配置される。ピン部材60の詳細構成については後述する。
The
第一キャリア部材51および第二キャリア部材52は、2つの遊星歯車40に対して中心軸Ac方向の両側に配置され、ピン部材60をそれぞれ支持する。つまり、ピン部材60は、第一キャリア部材51および第二キャリア部材52により両持ちで支持される。第一キャリア部材51は、減速装置1の出力側(図1の右側)に配置され、内歯部材30の内周側に配置された第一キャリア軸受91を介してハウジング10に回転可能に支持される。第二キャリア部材52は、減速装置1の入力側(図1の左側)に配置され、内歯部材30の内周側に配置された第二キャリア軸受92を介してハウジング10に回転可能に支持される。
The
第一キャリア部材51および第二キャリア部材52は、互いに対向する位置に、中心軸Ac方向に所定長さを有する複数のピン支持部51a,52aを有する。第一キャリア部材51は、図3に示すように、それぞれのピン支持部51aの中心と同軸上に、中心軸Ac方向に延伸する雌ねじ部51bを有する。第二キャリア部材52は、図4に示すように、それぞれのピン支持部52aのうち第一キャリア部材51側とは反対側の開口部に形成されたナット座面52bを有する。ナット座面52bは、ピン部材60にねじ締結される固定用ナット55と接触する座面である。
The
このような構成によると、2つの遊星歯車40は、中心軸Acに対して公転可能に支持され、且つ、カム部21の円筒状外面の中心に対して自転可能に支持される。また、複数のピン部材60は、遊星歯車40のピン孔44に対して偏心して支持され、遊星歯車40の自転に連動して中心軸Ac周りに公転する。
According to such a configuration, the two
より具体的には、入力部材20に動力が入力されてカム部21が回転すると、遊星歯車40は、入力された動力の回転数で中心軸Ac周りに公転する。このとき、遊星歯車40は、内歯歯車32との歯数差に応じた回転数で自転する。遊星歯車40の自転に連動してピン部材60が中心軸Ac周りに公転する。これにより、当該公転の回転数に減速された動力が第一キャリア部材51を介して出力される。
More specifically, when power is input to the
(ピン部材60の詳細構成)
キャリア50のピン部材60は、上記のような構成からなる遊星歯車機構における出力ピンである。ピン部材60は、図2に示すように、減速装置1の出力側(図2の右側)から入力側に向かって順に、雄ねじ部61と、第一小径部62と、大径部63と、第二小径部64と、ナット締結部65と、係合部66とを有する。
(Detailed configuration of the pin member 60)
The
ピン部材60は、第一キャリア部材51のピン支持部51aに第一小径部62がインロー嵌合することにより第一キャリア部材51の所定位置に芯出しされる。この状態で、ピン部材60は、第一キャリア部材51の雌ねじ部51bに雄ねじ部61がねじ締結されて固定される。大径部63は、第一小径部62および第二小径部64よりも大径に形成され、2つの遊星歯車40のピン孔44の内周側に位置する部位である。
The
また、ピン部材60は、第二キャリア部材52のピン支持部52aに第二小径部64がインロー嵌合することにより第二キャリア部材52の所定位置に芯出しされる。この状態で、ピン部材60は、ナット締結部65に固定用ナット55がねじ締結されて、大径部63の第二小径部64側の端面と固定用ナット55との間に第二キャリア部材52を挟み込むようにして、第二キャリア部材52に固定される。
Further, the
係合部66は、ピン部材60が第一キャリア部材51に固定される際に固定用治具120(図2の破線にて示す)と回転方向に係合して当該ピン部材60に付与される締め付けトルクを受ける部位である。係合部66は、ピン部材60の支持軸As周りに固定用治具120と係合可能であれば種々の形状を採用し得る。例えば、係合部66は、二面幅を有する断面六角形状に形成される。また、係合部66は、ピン部材60の外周面に形成されてもよいし、端部から支持軸As方向に延伸する凹部の内周面に形成されてもよい。
When the
本実施形態において、係合部66は、ナット締結部65に対して雄ねじ部61とは反対側、即ちナット締結部65よりも減速装置1の入力側に配置される。これにより、係合部66は、ピン部材60に第二キャリア部材52が仮組み付けされた状態(第二キャリア部材52のピン支持部52aをピン部材60が貫通し、且つ固定用ナット55がナット締結部65にねじ締結されていない状態)において、第二キャリア部材52のナット座面52bから支持軸As方向に突出する。
In the present embodiment, the engaging
本実施形態において、ピン部材60は、第一キャリア部材51に締め付ける際に、係合部66から締め付けトルクを付与されて回転し、大径部63の第一小径部62側の端面が第一キャリア部材51と接触する位置まで締め付けられて固定される。大径部63の支持軸As方向の幅は、規定の寸法に設定されている。そして、ナット締結部65に固定用ナット55がねじ締結されて、ピン部材60が第一キャリア部材51および第二キャリア部材52に固定されると、第一キャリア部材51および第二キャリア部材52の対向面の間に大径部63が挟まれた状態となる。これにより、第一キャリア部材51および第二キャリア部材52の中心軸Ac方向の間隔Dが規定される(図4を参照)。
In the present embodiment, when the
<実施形態の変形態様>
上記構成によると、ピン部材60は、雄ねじ部61が雌ねじ部51bにねじ締結されるため、支持軸As周りの回転に応じて第一キャリア部材51に対して支持軸As方向に相対移動する。そのため、第一キャリア部材51および第二キャリア部材52の中心軸Ac方向の間隔Dは、第一キャリア部材51の雌ねじ部51bに対するピン部材60の雄ねじ部61の締結状態によって調整される構成としてもよい。
<Modification of Embodiment>
According to the above configuration, the
このとき、図5に示すように、ピン部材60は、大径部63の第一小径部62側の端面が第一キャリア部材51から離間する。そのため、ピン部材60を規定の締め付けトルクをもって第一キャリア部材51に固定するには、大径部63と第一キャリア部材51との間にスペーサを介在させるか、以下の構成(A),(B)により対応することが可能である。
At this time, as shown in FIG. 5, in the
上記の構成(A)は、補助雄ねじ部材130を用いて雄ねじ部61に軸力を発生させて緩みを防止する。この構成(A)において、図5に示すように、雄ねじ部61の中心軸Ac方向の長さL1は、第一キャリア部材51の雌ねじ部51bの中心軸Ac方向の長さL2よりも短く設定される(L1<L2)。そして、雄ねじ部61がねじ締結された後、雌ねじ部51bの余剰部分に、ピン部材60とは別部材の補助雄ねじ部材130がねじ締結される。
In the configuration (A), the auxiliary
そして、補助雄ねじ部材130が雄ねじ部61の端部に接触した状態で、規定の締め付けトルクを付与されると、雄ねじ部61に中心軸Ac方向の軸力が発生する。これは、ボルトの緩み防止として一般に用いられるダブルナットの原理によるものであり、雄ねじ部61に発生する軸力と同様の軸力が雌ねじ部51bおよび補助雄ねじ部材130に発生する。これにより、ピン部材60は、雄ねじ部61が第一キャリア部材51に規定の締め付けトルクをもって固定される。
When a specified tightening torque is applied in a state where the auxiliary
上記の構成(B)は、図示しない補助雌ねじ部材を用いて雄ねじ部61に軸力を発生させて緩みを防止する。この構成(B)において、雄ねじ部61の中心軸Ac方向の長さL1は、第一キャリア部材51の雌ねじ部51bの中心軸Ac方向の長さL2よりも長く設定される(L1>L2)。これにより、雄ねじ部61が雌ねじ部51bにねじ締結された状態では、雄ねじ部61は、第一キャリア部材51の端面から中心軸Ac方向に突出する。
The configuration (B) prevents loosening by generating an axial force in the
そして、この突出した雄ねじ部61の余剰部分に、ピン部材60とは別部材の補助雌ねじ部材がねじ締結される。この補助雌ねじ部材が第一キャリア部材51の端面に接触する位置までねじ締結されると、構成(A)と同様の原理によって、雄ねじ部61に中心軸Ac方向の軸力が発生する。これにより、ピン部材60は、雄ねじ部61を第一キャリア部材51に規定の締め付けトルクをもって固定される。
Then, an auxiliary female screw member which is a member different from the
また、本実施形態において、減速装置1は、遊星歯車40の周囲(歯先円に相当)の内側に中心軸Acが位置し、カム部21により遊星歯車40を偏心させた状態で支持する揺動型の遊星歯車機構を採用した。これに対して、変速装置1は、遊星歯車の周囲の外側に中心軸Acが位置し、キャリア軸を中心として遊星歯車を自転可能に支持する遊星歯車機構を採用してもよい。この場合には、キャリアのピン部材は、遊星歯車機構のキャリア軸であって、遊星歯車の公転に連動して中心軸Ac周りに公転する。このような構成においても、実施形態と同様に、係合部66を有するピン部材60を第一キャリア部材51にねじ締結して、規定の締め付けトルクで固定することができる。
In the present embodiment, the reduction gear 1 is a rocker in which the center axis Ac is located inside the periphery of the planetary gear 40 (corresponding to the tip circle) and the
<実施形態および変形態様の構成による効果>
実施形態および変形態様において、減速装置1は、ハウジング10の内周面に形成または配置された内歯歯車32と、内歯歯車32の中心軸Acに平行な貫通孔(ピン孔44)を有し、内歯歯車32と噛合する遊星歯車40と、遊星歯車40の貫通孔(ピン孔44)を貫通して配置され、遊星歯車40の自転または公転に連動して中心軸Ac周りに公転するピン部材60と、遊星歯車40に対して中心軸Ac方向の両側に配置され、ピン部材60をそれぞれ支持する第一キャリア部材51および第二キャリア部材52と、を備える。
ピン部材60は、第一キャリア部材51に対してねじ締結により固定され、ピン部材60が第一キャリア部材51に固定される際に固定用治具120と回転方向に係合して当該ピン部材60に付与される締め付けトルクを受ける係合部66を有する。
<Effects of Configuration of Embodiment and Modification>
In the embodiment and the modification, the reduction gear 1 has an
The
このような構成によると、減速装置1は、遊星歯車機構の組み付けの際にピン部材60の係合部66が締め付けトルクを付与されて第一キャリア部材51にねじ締結により固定される。そのため、上記の構成は、圧入によりピン部材60を第一キャリア部材51に固定する構成と比較すると、組み付け性を向上できる。また、第一キャリア部材51に対するピン部材60の軸方向位置を適宜設定できるので、遊星歯車機構の各要素を適正な位置に配置するように調整が可能となるため、バックラッシュを低減できる。これにより、遊星歯車機構の動作安定化を図ることができる。
According to such a configuration, in the reduction gear 1, when the planetary gear mechanism is assembled, the engaging
また、実施形態および変形態様において、第一キャリア部材51は、中心軸Ac方向に延伸する雌ねじ部51bを有する。ピン部材60は、第一キャリア部材51の雌ねじ部51bにねじ締結により固定される雄ねじ部61と、ナットを締め付けられて第二キャリア部材52に固定されるナット締結部65と、を有する。
In the embodiment and the modification, the
このような構成によると、ピン部材60を第一キャリア部材51に直接的に固定することができる。また、上記の構成によると、第一キャリア部材51および第二キャリア部材52は、ピン部材60とのねじ締結により連結される。これにより、各要素を容易に適正な位置に配置できる。
According to such a configuration, the
さらに、第一キャリア部材51および第二キャリア部材52の中心軸Ac方向の間隔Dを、第一キャリア部材51の雌ねじ部51bに対するピン部材60の雄ねじ部61の締結状態によって調整できる。具体的には、ピン部材60に第二キャリア部材52を仮固定の状態として、ピン部材60に締め付けトルクを適宜付与することによって、第一キャリア部材51および第二キャリア部材52の中心軸Ac方向の間隔Dを適宜調整することができる。これにより、遊星歯車機構の各要素を適正な位置に配置できるので、バックラッシュを低減できる。よって、遊星歯車機構の動作安定化を図ることができる。
Further, the distance D in the direction of the central axis Ac between the
また、実施形態および変形態様において、係合部66は、ナット締結部65に対して雄ねじ部61とは反対側に形成される。
In the embodiment and the modification, the engaging
このような構成によると、ピン部材60に第二キャリア部材52が仮組み付けされた状態において、ピン部材60に締め付けトルクを付与することで第一キャリア部材51とピン部材60の締結状態を調整できる。よって、例えば遊星歯車機構の動作確認をした後に調整が必要となった場合に、遊星歯車機構全体を分解することなく各要素の位置関係を調整することが可能となる。従って、減速装置1のメンテナンス性を向上できる。遊星歯車機構としては、各要素を効率的に配置できるので、全体として装置の小型化を図ることができる。
According to such a configuration, the fastening state of the
また、実施形態の変形態様において、雄ねじ部61の中心軸Ac方向の長さL1は、雌ねじ部51bの中心軸Ac方向の長さL2よりも短く設定される。ピン部材60は、雄ねじ部61をねじ締結された雌ねじ部51bの余剰部分に、ピン部材60とは別部材の補助雄ねじ部材130がねじ締結されることによって、雄ねじ部61に中心軸Ac方向の軸力を発生させて、雄ねじ部61を第一キャリア部材51に固定される。
In the modification of the embodiment, the length L1 of the
このような構成によると、ピン部材60は、雄ねじ部61に中心軸Ac方向の軸力を発生されて、必要な締め付けトルクをもって第一キャリア部材51に固定される。また、雄ねじ部61に発生する軸力により、雄ねじ部61と雌ねじ部51bとの間の摩擦抵抗が大きくなり、雄ねじ部61の緩みが防止される。これにより、遊星歯車機構の各要素の位置が好適に維持される。
According to such a configuration, the
また、実施形態の変形態様において、雄ねじ部61の中心軸Ac方向の長さL1は、雌ねじ部51bの中心軸Ac方向の長さL2よりも長く設定される。ピン部材60は、雌ねじ部51bにねじ締結されて第一キャリア部材51の端面から突出した雄ねじ部61の余剰部分に、ピン部材60とは別部材の補助雌ねじ部51b材がねじ締結されることによって、雄ねじ部61に中心軸Ac方向の軸力を発生させて、雄ねじ部61を第一キャリア部材51に固定される。
Moreover, in the deformation | transformation aspect of embodiment, the length L1 of the center axis | shaft Ac direction of the
このような構成によると、ピン部材60は、雄ねじ部61に中心軸Ac方向の軸力を発生されて、必要な締め付けトルクをもって第一キャリア部材51に固定される。また、雄ねじ部61に発生する軸力により、雄ねじ部61と雌ねじ部51bとの間の摩擦抵抗が大きくなり、雄ねじ部61の緩みが防止される。これにより、遊星歯車機構の各要素の位置が好適に維持される。
According to such a configuration, the
また、実施形態において、遊星歯車40は、中心軸Acが当該遊星歯車40の外周の内側に位置した状態で、自転可能に且つ中心軸線Acに対して公転可能に支持される。ピン部材60は、貫通孔(ピン孔44)の中心に対して偏心して支持され、遊星歯車40の自転に連動して中心軸Ac周りに公転する。
In the embodiment, the
このような構成によると、ピン部材60は、遊星歯車40の自転と連動しつつ公転を許容する。そのため、ピン部材60の外径は、遊星歯車40のピン孔44に対するピン部材60の偏心を許容するために、当該ピン孔44の内径よりも上記偏心の距離に応じて小径に設定される。つまり、このようなタイプの遊星歯車機構は、キャリアのピン部材60がピン孔44の一部にのみ接触するため、ピン部材60が中心軸Acに対して高精度に平行に配置されることが要求される。ひいては、第一キャリア部材51および第二キャリア部材52の対向面が平行となるように、両部材の中心軸Ac方向の間隔Dが正確に調整されることが要求される。
これに対して、実施形態の減速装置1の構成によると、ピン部材60の適用によって遊星歯車機構の組み付け性を向上でき、また遊星歯車機構の各要素を適正な位置に配置するように調整が可能となる。これにより、上記のタイプの遊星歯車機構に、実施形態にて示した態様を適用することは特に有用である。
According to such a configuration, the
On the other hand, according to the configuration of the reduction gear 1 of the embodiment, the assembling property of the planetary gear mechanism can be improved by applying the
1:減速装置、 32:内歯歯車、 40:遊星歯車、 44:ピン孔(貫通孔)、 50:キャリア、 51:第一キャリア部材、 51b:雌ねじ部、 52:第二キャリア部材、 60:ピン部材、 61:雄ねじ部、 65:ナット締結部、 66:係合部、 120:固定用治具、 130:補助雄ねじ部材、 Ac:中心軸、 As:支持軸、 D:キャリア部材同士の間隔、 L1:雄ねじ部の軸方向長さ、 L2:雌ねじ部の軸方向長さ 1: Reduction gear, 32: Internal gear, 40: Planetary gear, 44: Pin hole (through hole), 50: Carrier, 51: First carrier member, 51b: Female screw part, 52: Second carrier member, 60: Pin member 61: Male screw part 65: Nut fastening part 66: Engagement part 120: Fixing jig 130: Auxiliary male screw member Ac: Center axis As: Support axis D: Space between carrier members L1: Axial length of male screw part L2: Axial length of female screw part
Claims (6)
当該内歯歯車の中心軸に平行な貫通孔を有し、前記内歯歯車と噛合する遊星歯車と、
当該遊星歯車の前記貫通孔を貫通して配置され、前記遊星歯車の自転または公転に連動して前記中心軸周りに公転するピン部材と、
前記遊星歯車に対して前記中心軸方向の両側に配置され、前記ピン部材をそれぞれ支持する第一キャリア部材および第二キャリア部材と、
を備え、
前記ピン部材は、前記第一キャリア部材に対してねじ締結により固定され、前記ピン部材が前記第一キャリア部材に固定される際に固定用治具と回転方向に係合して前記ピン部材に付与される締め付けトルクを受ける係合部を有する減速装置。 An internal gear formed or arranged on the inner peripheral surface of the housing;
A planetary gear having a through hole parallel to the central axis of the internal gear and meshing with the internal gear;
A pin member disposed through the through hole of the planetary gear and revolving around the central axis in conjunction with rotation or revolution of the planetary gear;
A first carrier member and a second carrier member that are disposed on both sides of the planetary gear in the central axis direction and respectively support the pin member;
With
The pin member is fixed to the first carrier member by screw fastening, and when the pin member is fixed to the first carrier member, the pin member is engaged with a fixing jig in the rotation direction to the pin member. A speed reducer having an engaging portion that receives applied tightening torque.
前記ピン部材は、
前記第一キャリア部材の前記雌ねじ部にねじ締結により固定される雄ねじ部と、
ナットを締め付けられて前記第二キャリア部材に固定されるナット締結部と、を有する、請求項1に記載の減速装置。 The first carrier member has a female thread portion extending in the central axis direction,
The pin member is
A male screw portion fixed to the female screw portion of the first carrier member by screw fastening;
The speed reducer according to claim 1, further comprising: a nut fastening portion that is fastened to the second carrier member by tightening the nut.
前記ピン部材は、前記雄ねじ部をねじ締結された前記雌ねじ部の余剰部分に、前記ピン部材とは別部材の補助雄ねじ部材がねじ締結されることによって、前記雄ねじ部に前記中心軸方向の軸力を発生させて、前記雄ねじ部を前記第一キャリア部材に固定される、請求項2または3に記載の減速装置。 The length of the male screw portion in the central axis direction is set shorter than the length of the female screw portion in the central axis direction,
In the pin member, an auxiliary male screw member, which is a member different from the pin member, is screw-fastened to an excess portion of the female screw portion to which the male screw portion is screw-fastened. The speed reducer according to claim 2 or 3, wherein a force is generated to fix the male screw portion to the first carrier member.
前記ピン部材は、前記雌ねじ部にねじ締結されて前記第一キャリア部材の端面から突出した前記雄ねじ部の余剰部分に、前記ピン部材とは別部材の補助雌ねじ部材がねじ締結されることによって、前記雄ねじ部に前記中心軸方向の軸力を発生させて、前記雄ねじ部を前記第一キャリア部材に固定される、請求項2または3に記載の減速装置。 The length of the male screw portion in the central axis direction is set longer than the length of the female screw portion in the central axis direction,
The pin member is screw-fastened to the female screw portion and the auxiliary female screw member, which is a member different from the pin member, is screw-fastened to the surplus portion of the male screw portion protruding from the end surface of the first carrier member. The speed reducer according to claim 2 or 3, wherein an axial force in the central axis direction is generated in the male screw portion, and the male screw portion is fixed to the first carrier member.
前記ピン部材は、前記貫通孔の中心に対して偏心して支持され、前記遊星歯車の自転に連動して前記中心軸周りに公転する、請求項1−5の何れか一項に記載の減速装置。 The planetary gear is supported so as to be able to rotate and revolve with respect to the central axis in a state where the central axis is located inside the outer periphery of the planetary gear,
The speed reduction device according to any one of claims 1 to 5, wherein the pin member is supported eccentrically with respect to a center of the through hole, and revolves around the central axis in conjunction with rotation of the planetary gear. .
Priority Applications (1)
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JP2015094964A JP2016211642A (en) | 2015-05-07 | 2015-05-07 | Reduction gear |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020024025A (en) * | 2018-08-08 | 2020-02-13 | ナブテスコ株式会社 | Looseness prevention tool, looseness prevention mechanism, fixing device, fastening structure and industrial machine |
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2015
- 2015-05-07 JP JP2015094964A patent/JP2016211642A/en active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020024025A (en) * | 2018-08-08 | 2020-02-13 | ナブテスコ株式会社 | Looseness prevention tool, looseness prevention mechanism, fixing device, fastening structure and industrial machine |
JP7201362B2 (en) | 2018-08-08 | 2023-01-10 | ナブテスコ株式会社 | Anti-loosening tool, anti-loosening mechanism, fixing device, fastening structure and industrial machinery |
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