JP2016201303A - 発熱体の温度調節構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ケース内排出管がケースに接触するのを回避しながら、ケース側排出管との接続を行うことができるようにする。【解決手段】流路形成部材Rには、ケース内排出管30を設ける。バッテリケース2には、ケース内排出管30の先端側が挿通する流出側挿通孔4eを形成する。バッテリケース2の外面には、ケース側排出管40を固定する。流出側挿通孔4eの内面とケース内排出管30の外面との間に所定の隙間を形成することで、バッテリケース2を閉じる際にケース内排出管30の先端側がバッテリケース2に接触しないようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、例えばバッテリ等の発熱体を使用に適した温度となるように冷却または加温する温度調節構造に関し、特に、ケースに収容した発熱体を外部から取り込んだ流体によって温度調節する構造の技術分野に属する。
例えば、電気自動車やハイブリッド自動車には走行用モーターに電力を供給するための大容量のバッテリが設けられている。走行用モーターに電力を供給するバッテリは、充放電時の発熱量が一般の電装用バッテリに比べて大幅に多くなるのでバッテリの温度を所定温度以下とするための冷却構造が必要になる。また、走行用モーターに電力を供給するバッテリは、温度が低すぎると能力を発揮することができないことから、バッテリが適温となるまで加温する加温構造も必要になる。
特許文献1では、ケースに収容したバッテリの温度調節構造として、ケースの底部に加温体及び蓄熱体を設けるとともに、ケースの側壁に空気の流入口と流出口とを設けたものが開示されている。低温状態のバッテリを加温する際には加温体を使用し、一方、バッテリを冷却する際には空気を流入口からケース内に流入させた後、流出口からケース外に流出させる。
また、特許文献2では、バッテリを収容するケース内に、冷却流体または加温流体の流路が形成された温調バッグを配設している。この温調バッグの流入口及び流出口はケースの外部に設けられている供給管及び収集管に接続されている。そして、供給管から供給される流体が流入口から温調バッグの流路に流入してバッテリの温度調節をした後、流出口から収集管を経て排出される。
特許第5464168号公報 特開2014−82069号公報
ところで、特許文献1のようにケース内に空気(外気)を直接流入させるようにした場合、水分や湿った空気、外気に含まれる埃等がバッテリの外面や電極部に触れることになるのでバッテリを傷めてしまうことが考えられる。
そこで、特許文献2のように、冷却流体または加温流体の流路が形成された温調バッグをケース内に配設することで、冷却流体または加温流体がバッテリに触れないように流路を区画して設けることが考えられる。
しかしながら、製造時には、温調バッグをケース内に収容してケースを閉じた後、供給管及び収集管をケースの外部から温調バッグの流入口及び流出口に接続する作業を要することになる。このとき、一般的に、各部材には製造誤差が生じているとともに、組み付け誤差等も生じているので、温調バッグの流入口や流出口の位置が定まった所に位置しているとは限らず、ケースを閉じる際にケースが温調バッグの流入口や流出口に接触してケースを閉じることができない場合や、ケースや温調バッグの流入口や流出口周りが破損してしまう恐れがある。特に、走行用モーターに電力を供給するバッテリのケースは大型であるため、製造誤差等が大きくなりがちであり、このような問題が顕著になる。
また、バッテリ以外にもモーターやインバーター装置等も温度調節する必要がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、発熱体を収容するケース内に温度調節用流体の流路形成部材を設ける場合に、流路形成部材の流入部や流出部となるケース内の管がケースに接触するのを回避しながら、ケース側の管との接続を行うことができるようにすることにある。
上記目的を達成するために、第1の発明では、
発熱体(B1、B2)を収容するケース(2)と、
上記ケース(2)内に設けられ、上記発熱体(B1、B2)の温度調節を行うための温度調節用流体が流通する流路(R)を該ケース(2)内に区画形成するための流路形成部材(5)と、
上記ケース(2)に固定され、上記流路形成部材(5)に温度調節用流体を供給するためのケース側供給管(20、70)及び上記流路形成部材(5)から温度調節用流体を排出するためのケース側排出管(40)とを備え、
上記ケース側供給管(20、70)から上記流路形成部材(5)の流路(R)に供給された上記温度調節用流体によって上記発熱体(B1、B2)の温度調節が行われ、上記ケース側排出管(40)から上記温度調節用流体が排出されるように構成された発熱体(B1、B2)の温度調節構造において、
上記ケース(2)内には、上記流路(R)における流体流入側に接続されるケース内供給管(10、60)と、上記流路(R)における流体流出側に接続されるケース内排出管(30)とが配設され、
上記ケース側供給管(20、70)及び上記ケース側排出管(40)は、それぞれ上記ケース内供給管(10、60)及び上記ケース内排出管(30)に接続され、
上記ケース(2)の壁部(4a、4b)には、上記ケース内供給管(10、60)及び上記ケース内排出管(30)の少なくとも一方の管の先端側が挿通する挿通孔(4e、4d)が形成され、
上記挿通孔(4e、4d)の形状は、該挿通孔(4e、4d)の内面と該挿通孔(4e、4d)を挿通する管の外面との間に所定の隙間を形成するように設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、流路形成部材、ケース内供給管及びケース内排出管をケースに収容した後、ケースを閉じる際に、ケース内供給管及びケース内排出管の少なくとも一方の先端側をケースの挿通孔に挿通させることになる。このとき、挿通孔の内面と挿通孔に挿通する管の外面との間に所定の隙間が形成されているので、挿通孔に挿通する管の位置が製造誤差等によって多少ずれたとしても、その管がケースに接触するのを回避することが可能になる。これにより、ケースを閉じることが可能になり、しかも、ケースの破損や、ケースの挿通孔に挿通する管の破損が抑制される。
そして、組立後は、ケース側供給管からケース内供給管を介して流路形成部材の流路に供給された温度調節用流体が該流路を流れる。温度調節用流体の温度を発熱体よりも低温にしておけば発熱体が冷却され、高温にしておけば加温される。流路を流れた温度調節用流体は、ケース内排出管を介してケース側排出管から排出される。
第2の発明は、第1の発明において、
上記ケース側供給管(20、70)及び上記ケース側排出管(40)は、上記ケース(2)に固定され、
上記ケース側供給管(20、70)及び上記ケース側排出管(40)に、上記ケース内供給管(10、60)及び上記ケース内排出管(30)が挿入されて接続され、
上記ケース側供給管(20、70)の内面と上記ケース内供給管(10、60)の外面との間、及び、上記ケース側排出管(40)の内面と上記ケース内排出管(30)の外面との間には、それぞれ、弾性部材からなるシール材(16、36、66)が全周に亘って配設されていることを特徴とする。
この構成によれば、ケース内供給管とケース側供給管との位置が多少ずれている場合や、ケース内排出管とケース側排出管との位置が多少ずれている場合に、シール材が弾性変形することで位置ずれが吸収されてシール性が確保される。
第3の発明は、第1または2の発明において、
上記挿通孔(4e、4d)の内面は、上記ケース(2)内へ向かって拡径するように形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、ケース内供給管及びケース内排出管の少なくとも一方の管の先端側を挿通孔に挿通する際、相対位置が多少ずれていても、その管の先端側が挿通孔の内面によって案内されながら挿通孔に確実に挿通する。
第4の発明は、第1から3のいずれか1つの発明において、
上記ケース(2)には、上段の発熱体(B1)と下段の発熱体(B2)とが収容されており、
上記流路形成部材(5)は、上記上段の発熱体(B1)と上記下段の発熱体(B2)との間に配設され、略水平方向に延びていることを特徴とする。
この構成によれば、流路形成部材の流路を流通する温度調節用流体によって上段の発熱体と下段の発熱体の両方の温度調節が行えるようになる。
第1の発明によれば、発熱体を収容するケース内に、発熱体の温度調節を行うための温度調節用流体が流通する流路を区画形成する流路形成部材を設け、ケースの壁部には、ケース内供給管及びケース内排出管の少なくとも一方の管の先端側が挿通する挿通孔を形成し、挿通孔の内面と該挿通孔を挿通する管の外面との間に所定の隙間を形成するようにしたので、挿通孔に挿通する管の位置が製造誤差等によって多少ずれたとしても、その管がケースに接触するのを回避することができる。これにより、ケースを閉じる際に該ケースの破損や、ケースの挿通孔に挿通する管の破損を抑制することができる。
第2の発明によれば、ケース側供給管の内面とケース内供給管の外面との間、及び、ケース側排出管の内面とケース内排出管の外面との間に、それぞれ、弾性部材からなるシール材を配設したので、位置ずれを吸収してシール性を確保することができる。
第3の発明によれば、挿通孔の内面がケース内へ向かって拡径するように形成されているので、管の先端側を挿通孔の内面によって案内しながら確実に挿通させることができる。
第4の発明によれば、上段の発熱体と下段の発熱体との間に流路形成部材を配設するようにしたので、流路形成部材の流路を流通する温度調節用流体によって上段の発熱体と下段の発熱体の両方の温度調節を行うことができる。
実施形態1に係る発熱体の温度調節構造を備えたバッテリ装置の縦断面図である。 バッテリ装置の冷却空気供給側の拡大断面図である。 バッテリ装置内における冷却空気排出側の拡大断面図である。 バッテリ装置外における冷却空気排出側の拡大断面図である。 上側ケース構成部材の部分断面図である。 ケース内供給管の斜視図である。 図6におけるVII−VII線断面図である。 ケース内排出管の斜視図である。 図8におけるIX−IX線断面図である。 ケース側供給管の斜視図である。 図10におけるXI−XI線断面図である。 実施形態2に係る図1相当図である。 バッテリ装置内における冷却空気供給側の拡大断面図である。 バッテリ装置外における冷却空気供給側の拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る発熱体の温度調節構造を備えた車両用バッテリ装置1の縦断面図である。車両用バッテリ装置1は、車両に搭載されるものであり、当該車両に設けられている駆動輪を駆動するための走行用モーター(共に図示せず)に対して電力を供給するように構成されている。車両用バッテリ装置1が搭載される車両は、例えば電気自動車やハイブリッド自動車(プラグインタイプも含む)等である。車両用バッテリ装置1は、例えばフロアパネル(図示せず)の下方に配設することができる。
車両用バッテリ装置1は、上段バッテリ(上段の発熱体)B1と下段バッテリ(下段の発熱体)B2と、上段バッテリB1及び下段バッテリB2を収容するバッテリケース2とを備えている。上段バッテリB1及び下段バッテリB2は共に複数配置されており、各々は同じものである。各バッテリB1、B2は、図示しないが、例えば二次電池からなる複数のセルと、複数のセルをまとめて収容するためのセルケースと、セルに導通する電極部材とを備えている。上段バッテリB1及び下段バッテリB2は直列に接続することもできるし、並列に接続することもできる。上段バッテリB1及び下段バッテリB2は、それぞれ水平方向に並ぶように配置されている。
バッテリケース2の内部には、上段バッテリB1及び下段バッテリB2の温度調節を行うための空気(温度調節用流体)が流通する流路Rを該バッテリケース2内に区画形成するための流路形成部材5が配設されている。空気は、流路R内を図1の左側から右側へ流れるようになっている。したがって、この実施形態の説明では、図1に矢印で示すように、流路R内の空気の流れ方向を基準として、空気流れ方向上流側を単に上流側といい、空気流れ方向下流側を単に下流側というものとする。上流側は車両の前側、後側、右側及び左側のいずれに位置していてもよい。
バッテリケース2は、上下方向の中間部において上下に2分割されており、下側ケース構成部材3と上側ケース構成部材4とを有している。下側ケース構成部材3と上側ケース構成部材4とは、それぞれ樹脂材を成形してなるものである。下側ケース構成部材3は、底壁部3aと、底壁部3aの周縁部から上方へ延びる下側周壁部3bとを有している。底壁部3aに下段バッテリB2が図示しない支持部材を介して載置されている。下側周壁部3bの上端部には外方へ延出して周方向に連続して延びる下側フランジ3cが形成されている。
上側ケース構成部材4は、上壁部4aと、上壁部4aの周縁部から下方へ延びる上側周壁部4bとを有している。上段バッテリB1は、下段バッテリB1から上方へ離れて上壁部4a近傍に配置されている。上側周壁部4bの下端部には下側フランジ3cと同様に延びる上側フランジ4cが形成されている。下側ケース構成部材3と上側ケース構成部材4とは、下側フランジ3cと上側フランジ4cを重ね合わせた状態で図示しないボルト等の締結部材によって締結される。尚、下側フランジ3cと上側フランジ4cとの間には図示しないシール材が配設されており、下側フランジ3cと上側フランジ4cとの間から空気が出入りしないようになっている。
上側ケース構成部材4の上側周壁部4bにおける上流側には、流入側挿通孔4dが図1の左右方向に貫通するように形成されている。また、上側ケース構成部材4の上壁部4aにおける下流側には、流出側挿通孔4eが上下方向に貫通するように形成されている。流入側挿通孔4d及び流出側挿通孔4eは、図1の紙面奥行き方向に長い形状となっている。図5に示すように、流出側挿通孔4eの内面は、バッテリケース2内へ向かって拡径するように傾斜しており、これにより、流出側挿通孔4eの断面積が下側へ向かって拡大する。流出側挿通孔4eの内面を上述のように傾斜させることで、後述する組み立て時にケース内排出管30の先端側を流出側挿通孔4eの内面によって案内することが可能になる。尚、流出側挿通孔4eの内面は、傾斜させずに上下方向に延びる面であってもよい。また、上側ケース構成部材4の上壁部4aにおける流出側挿通孔4eの周縁部には、上方へ突出して周方向に延びる突条部4fが形成されている。
図1に示すように、車両用バッテリ装置1は、ケース内供給管10と、ケース側供給管20と、ケース内排出管30と、ケース側排出管40と、導出管50とを更に備えている。本発明の発熱体の温度調節構造は、バッテリケース2、流路形成部材5、ケース内供給管10、ケース側供給管20、ケース内排出管30及びケース側排出管40で構成されている。
流路形成部材5は、上段バッテリB1と下段バッテリB2との間に配置され、樹脂製の下側部材6と上側部材7とを組み合わせることで構成されている。流路形成部材5は、例えば下側ケース構成部材3に固定することができる。下側部材6は、流路Rの底壁部を構成するものであり、略水平に延びる板材からなる。下側部材6の大きさは、全ての下段バッテリB2を上方から覆うのに十分な大きさとされている。下側部材6の周縁部は、下段バッテリB2の外縁部よりも外方へ延出している。下側部材6の下面は下段バッテリB2の上面に接触している。これにより、流路Rを流通する空気の熱(冷熱を含む)が下段バッテリB2に伝達しやすくなる。
流路形成部材5の上側部材7は、流路Rの上壁部及び側壁部を構成するものであり、全体として上方に膨出するように形成されている。すなわち、上側部材7は、上板部7aと、上板部7aの周縁部から下方へ延びる周壁部7bと、周壁部7bの下端部から全周に亘って外方へ延びる接合部7cとを有している。上板部7aは、下側部材6と略平行に延びている。周壁部7bは、下側へ行くほど水平方向の断面積が拡大するように傾斜している。周壁部7bにおける流路Rの上流端部に対応する部位には、空気を流路Rに流入させるための流入口7dが形成されている。周壁部7bにおける流路Rの下流端部に対応する部位には、流路Rを流通した空気を排出するための流出口7eが形成されている。流入口7d及び流出口7eはそれぞれ斜め上方に向いて開口している。また、流入口7d及び流出口7eは図1の紙面奥行き方向に長い形状である。
また、上側部材7の上板部7aの上面は、上段バッテリB1の下面に接触している。これにより、流路Rを流通する空気の熱が上段バッテリB1に伝達しやすくなる。また、上側部材7の接合部7cは、その全周が下側部材6の外周部に対して例えば溶着等の手法によって気密に接合される。これにより、流路Rがバッテリケース2の内部において区画されて流入口7d及び流出口7e以外からの空気の出入りが遮断される。
尚、この実施形態では、流路形成部材5が下側部材6と上側部材7とで構成されている場合について説明したが、これに限らず、例えば、流路形成部材5は樹脂材等による一体成形品であってもよい。また、上段バッテリB1は、流路形成部材5に載置してもよいし、バッテリケース2の下壁部3aや下側周壁部3bによって下方から支持するようにしてもよい。
次に、ケース内供給管10の構造について説明する。ケース内供給管10は、流路形成部材5の流路Rにおける空気流入側に接続されて空気を流路Rに導くためのものである。ケース内供給管10は樹脂材で構成されており、図6に示すように、バッテリケース2の幅方向に長い断面を有する扁平状の管である。図7に示すように、ケース内供給管10における下流側には、屈曲部10aが設けられている。ケース内供給管10の屈曲部10aよりも下流側の部分は、下降傾斜しながら延びており、図2に示すように、下流端部は流路形成部材5の流入口7dに接続されている。ケース内供給管10の屈曲部10aよりも上流側の部分は、略水平に上流側へ向かって延びている。
図7にも示すように、ケース内供給管10の下流端部には、外方へ突出して周方向に連続して延びるフランジ11が形成されている。図2に示すように、フランジ11における流路形成部材5側の面は、周壁部7bの外面に沿って延びている。フランジ11には、全周に亘って連続する溝12が形成されている。溝12には、弾性部材からなるシール材14が嵌め込まれている。このシール材14は、フランジ11の周縁部と、流路形成部材5の流入口7dの周縁部との間をシールするためのものである。
図6に示すように、フランジ11における流路形成部材5側とは反対の面には、押圧部材13が設けられている。押圧部材13は樹脂材よりも強度の高い材料、例えばアルミニウム合金や鋼材等で構成されており、フランジ11に沿ってケース内供給管10の周囲を囲む環状に形成されている。押圧部材13の長手方向の両端部には、例えばボルト等からなる締結部材(図示せず)が挿入される挿入孔13aが形成されている。この挿入孔13aと一致するようにフランジ11にも挿入孔(図示せず)が形成されている。締結部材を押圧部材13の挿入孔13aとフランジ11の挿通孔に挿通し、流路形成部材5の周壁部7bに螺合させることで、押圧部材13によってフランジ11の全周が同様に周壁部7bに押圧されてケース内供給管10が流路形成部材5に締結固定される。
図7に示すように、ケース内供給管10の上流側には、他の部位よりも大径に形成された大径部15が設けられている。大径部15の下流側の外面には、径方向外方へ突出して周方向に連続して延びる突条部15aが形成されている。ケース内供給管10の大径部15の外面には、突条部15aよりも上流側の部分に、弾性部材からなるシール材16が全周に亘って配設されている。シール材16は、例えば発泡材、ゴム、エラストマー等で構成することができる。シール材16の形状は図示した形状に限られるものではなく、例えば、Oリングや、可撓性を有するリップ部を持ったリップシール形状等であってもよい。
大径部15の下流側の内面には、段部15bが形成されている。図6に示すように、大径部15の上流側の縁部には、幅方向両側にそれぞれ空気流れ方向上流側へ突出する突出部15c、15cが設けられている。突出部15cは、突出方向先端側へ向かって先細に形成されている。さらに、大径部15の内部には、幅方向中央部に区画板15dが形成されている。区画板15dは、大径部15の内部を幅方向に2つに区画するとともに、ケース内供給管10の変形を抑制する柱として機能するものであり、空気流れ方向上流側へ突出している。区画板15dは、突出方向先端側へ向かって先細に形成されている。図2に示すように、ケース内供給管10の上流端部は、バッテリケース2内で流入側挿通孔4dへ向かっており、バッテリケース2の上側周壁部4bの内面にまで達しないように途中まで延びている。
次に、図1及び図2に基づいて、ケース側供給管20の構造について説明する。ケース側供給管20は、樹脂材からなり、バッテリケース2に固定され、流路形成部材2に空気を供給するためのものである。ケース側供給管20は、バッテリケース2の流入側挿通孔4dからバッテリケース2内へ挿入されている。ケース側供給管20の上流端部には径方向へ延出するフランジ21が形成されている。フランジ21には、全周に亘って連続する溝24が形成されている。溝24には、弾性部材からなるシール材25が嵌め込まれている。このシール材25は、フランジ21の周縁部と、上側周壁部4bの流入側挿入孔4dの周縁部との間をシールするためのものである。フランジ21は、バッテリケース2の外側から流入側挿通孔4dの周縁部に当接した状態で上側周壁部4bに締結部材(図示せず)によって固定される。ケース側供給管20の内径は、ケース内供給管10の大径部15の外径よりも大きく設定されている。
ケース側供給管20の下流端部は、バッテリケース2内においてケース内供給管10の上流端部が位置する部分よりも下流側まで延びており、従って、ケース内供給管10の大径部15がケース側供給管20に挿入された状態で接続される。このとき、ケース側供給管20の内面とケース内供給管10の大径部15の外面との間に、全周に亘ってシール材16が配設される。シール材16は、ケース側供給管20の内面とケース内供給管10の大径部15の外面とで圧縮されて両面に密着するように弾性変形する。シール材16の圧縮率は10%〜50%程度となるように設定されている。シール材16の圧縮率C(%)は、外力を作用させないときのシール材16の厚みをT1とし、使用時のシール材16の厚みをT2としたときに次式で表される。
C(%)=T2/T1×100
次に、ケース内排出管30の構造について説明する。ケース内排出管30は、流路形成部材5の流路Rにおける空気流出側に接続されて流路R内の空気を外部に導くためのものである。ケース内排出管30は、樹脂材で構成されており、図8に示すように、バッテリケース2の幅方向に長い断面を有する扁平状の管である。図9に示すように、ケース内排出管30における上流側には、屈曲部30aが設けられている。ケース内排出管30の屈曲部30aよりも上流側の部分は、上流端部へ向かって下降傾斜しながら延びており、図3に示すように、上流端部は流路形成部材5の流出口7eに接続されている。ケース内排出管30の屈曲部30aよりも下流側の部分は、略鉛直に延びている。このように屈曲部30aを形成することで、流路Rから流出する空気の流れを徐々に上方へ向かう流れに変えることができ、空気がスムーズに流れるようになる。
図9に示すように、ケース内排出管30の上流端部には、外方へ突出して周方向に連続して延びるフランジ31が形成されている。フランジ31における流路形成部材5側の面は、周壁部7bの外面に沿って延びている。フランジ31には、全周に亘って連続する溝32が形成されている。溝32には、弾性部材からなるシール材34が嵌め込まれている。このシール材34は、フランジ31の周縁部と、流路形成部材5の流出口7eの周縁部との間をシールするためのものである。
また、フランジ31における流路形成部材5側とは反対の面には、押圧部材33が設けられている。押圧部材33は樹脂材よりも強度の高い材料、例えば鋼材等で構成されており、図8に示すように、フランジ31に沿ってケース内排出管30の周囲を囲む環状に形成されている。押圧部材33の長手方向の両端部には、例えばボルト等からなる締結部材(図示せず)が挿入される挿入孔33aが形成されている。この挿入孔33aと一致するようにフランジ31にも挿入孔(図示せず)が形成されている。締結部材を押圧部材33の挿入孔33aとフランジ31の挿通孔に挿通し、流路形成部材5の周壁部7bに螺合させることで、押圧部材33によってフランジ31が周壁部7bに押圧されてケース内排出管30が流路形成部材5に締結固定される。
図9に示すように、ケース内排出管30の下流側には、他の部位よりも大径に形成された大径部35が設けられている。大径部35の上流側の外面には、径方向外方へ突出して周方向に連続して延びる突条部35aが形成されている。ケース内排出管30の大径部35の外面には、突条部35aよりも下流側の部分に、弾性部材からなるシール材36が全周に亘って配設されている。シール材36は、上記ケース内供給管10のシール材16と同様に構成されている。
大径部35の上流側の内面には、段部35bが形成されている。図8に示すように、大径部35の下流側の縁部には、幅方向両側にそれぞれ空気流れ方向下流側へ突出する突出部35c、35cが設けられている。突出部35cは、突出方向先端側へ向かって先細に形成されている。さらに、大径部35の内部には、幅方向中央部に区画板35dが形成されている。区画板35dは、大径部35の内部を幅方向に2つに区画するとともにケース内排出管30の変形を抑制するためのものであり、空気流れ方向下流側へ突出している。区画板35dは、突出方向先端側へ向かって先細に形成されている。ケース内排出管30の下流端部である先端側は、図4に示すようにバッテリケース2内から流出側挿通孔4eに挿通されてバッテリケース2の外部へ突出している。
バッテリケース2の流出側挿通孔4eの形状は、該流出側挿通孔4eの内面と、該流出側挿通孔4eを挿通するケース内排出管30の外面との間に所定の隙間を形成するように設定されている。この実施形態では、ケース内排出管30に設けられているシール材36の外面が流出側挿通孔4eの内面に接触しないように、十分な大きさの隙間となっている。
この隙間の大きさは、次のように設定される。すなわち、例えばバッテリケース2、流路形成部材5、ケース内排出管30等には公差範囲内で製造誤差が生じるとともに、バッテリケース2に対して組み付けていくときにも公差範囲内で組み付け誤差等が生じることがある。これら誤差が生じると、上側ケース構成部材4を下側ケース構成部材3に組み付ける際に、ケース内排出管30が流出側挿通孔4eの周縁部に接触する恐れが生じる。上記隙間は、上述した程度の誤差が生じたとしても、上側ケース構成部材4を下側ケース構成部材3に組み付ける際にケース内排出管30が流出側挿通孔4eの周縁部に接触しないような大きさとなっている。これにより、各部材の成形精度や組み付け精度をそれほど高くせずに低コスト化を図った場合にケース内排出管30を流出側挿通孔4eに挿通させる作業が容易に行えるとともに、各部材の損傷が回避される。
次に、ケース側排出管40の構造について説明する。ケース側排出管40は、樹脂材で構成され、図10に示すように、バッテリケース2の幅方向に長い断面を有する扁平状の管である。図4に示すように、ケース側排出管40は、バッテリケース2の上壁部4aの外面に固定され、流路形成部材5から空気を排出するためのものである。ケース側排出管40は上下方向に延びており、上流側である下側には、上下方向中間部に比べて大径の大径部41が形成され、下流側である上側には、上下方向中間部に比べて小径の小径部42が形成されている。図11にも示すように、ケース側排出管40の大径部41の上流端部には、径方向へ延出して周方向に連続して延びるフランジ43が形成されている。
フランジ43における上壁部4a側の面(下面)は、上壁部4aの外面に沿って延びている。フランジ43には、全周に亘って連続する溝44が形成されている。溝44には、弾性部材からなるシール材45が嵌め込まれている。このシール材45は、フランジ43の周縁部と、上壁部4aの流出側挿通孔4eの周縁部との間をシールするためのものである。
図10にも示すように、フランジ43における上面には、押圧部材47、47が設けられている。押圧部材47、47は樹脂材よりも強度の高い材料、例えば鋼材等で構成されており、フランジ43に沿って延びている。図4に示すように、押圧部材47、47には、例えばボルト等からなる締結部材Cが挿入される挿入孔47aがそれぞれ形成されている。この挿入孔47aと一致するようにフランジ43にも挿入孔43aが形成されている。締結部材Cを押圧部材47の挿入孔47aとフランジ43の挿通孔43aに挿通し、バッテリケース2の上壁部4aに螺合させることで、押圧部材47、47によってフランジ43が上壁部4aに押圧されてケース側排出管40がバッテリケース2に締結固定される。尚、押圧部材47は片側に2枚設けているが、1枚の一体形状であってもよい。また、両サイドの押圧部材47の長手方向両端が上記押圧部材33のように連結していてもよい。
ケース内排出管30の下流端部(先端側)は、ケース側排出管40の大径部41よりも下流側、即ち、上下方向中間部まで延びており、従って、ケース内排出管30の下流端部がケース側排出管40に挿入された状態で接続される。このとき、ケース内排出管30の外面とケース側排出管40の内面との間に、全周に亘ってシール材36が配設される。シール材36は、ケース内排出管30の外面とケース側排出管40の内面とで圧縮されて両面に密着するように弾性変形する。シール材36の圧縮率は上記の式で算出した場合に10%〜50%程度となるように設定されている。
図10に示すように、ケース側排出管40の外面には、複数の突片40aが形成されている。突片40aは、後述する導出管50との接続時に、導出管50の端部に当接して挿入量を規制するためのストッパである。また、ケース側排出管40の小径部42の下流側の縁部には、幅方向両側にそれぞれ空気流れ方向下流側へ突出する突出部42a、42aが設けられている。突出部42aは、突出方向先端側へ向かって先細に形成されている。さらに、小径部42の内部には、幅方向中央部に区画板42bが形成されている。区画板42bは、小径部42の内部を幅方向に2つに区画するとともにケース側排出管40の変形を抑制するためのものであり、空気流れ方向下流側へ突出している。区画板42bは、突出方向先端側へ向かって先細に形成されている。
次に、図1及び図4に基づいて、導出管50の構造について説明する。導出管50も樹脂材からなる扁平な管である。導出管50の上流側は上下方向に延びる縦管部51で構成されている。この縦管部51の下流側には、略水平方向に延びる横管部52が連続して設けられている。縦管部51の上流端部には、上流側へ行くほど断面が拡大する拡径部51aが形成されている。縦管部51の内径は、ケース側排出管40の小径部42の外径よりも大きく設定されている。
ケース側排出管40の小径部42が導出管50の縦管部51に挿入された状態で接続される。このとき、ケース側排出管40の小径部42の外面と導出管50の縦管部51の内面との間に、全周に亘ってシール材46が配設される。シール材46は、ケース側排出管40の小径部42の外面と導出管50の縦管部51の内面とで圧縮されて両面に密着するように弾性変形する。シール材46の圧縮率は上記の式で算出した場合に10%〜50%程度となるように設定されている。
導出管50の下流側には、図示しないが送風機の空気吸入部が接続されている。この送風機によって導出管50内に負圧を作用させて空気を吸入する。この送風機はケース側供給管20に接続してもよく、この場合は、送風機の空気吹出側をケース側供給管20に接続する。
また、ケース側供給管20に流入させる空気は、上段バッテリB1及び下段バッテリB2を冷却する場合には、常温の空気であってもよいし、図示しないが冷却装置によって冷却した空気であってもよい。また、上段バッテリB1及び下段バッテリB2を加温する場合には、図示しないが加温装置によって加温した空気をケース側供給管20に流入させてもよい。空気の温度コントロールは温度センサ等を用いて行うことができる。
次に、上記のように構成された車両用バッテリ装置1の組立要領について説明する。まず、下側ケース構成部材3の内部に下段バッテリB2を収容し、その下段バッテリB2の上側に流路形成部材5を載置する。その後、上段バッテリB1を流路形成部材5に載置する。このとき、上段バッテリB1は図示しないが支持部材によって下側ケース構成部材3の底壁部3a又は下側周壁部3bに支持しておくことができる。また、流路形成部材5には、ケース内供給管10とケース内排出管30とを組み付けておく。
しかる後、上側ケース構成部材4を下側ケース構成部材3に組み付ける。組み付け前には、ケース側供給管20及びケース側排出管40を上側ケース構成部材4から外した状態にしておく。上側ケース構成部材4を下側ケース構成部材3に組み付ける際には、上側ケース構成部材4を上方から下方へ移動させていく。そして、流路形成部材5に組み付けられているケース内排出管30の先端側を上側ケース構成部材4の流出側挿通孔4eに挿通する。このとき、流出側挿通孔4eの内面と、ケース内排出管30の外面との間に所定の隙間が形成されるようになっているので、ケース内排出管30の先端側が上側ケース構成部材4の流出側挿通孔4eの周縁部に接触するのを回避することが可能になる。尚、ケース内供給管10は、上側周壁部4bに達しない長さとなっているので、上側ケース構成部材4に接触することはない。
その後、ケース側供給管20を組み付けてケース内供給管10と接続する。また、ケース側排出管40を組み付けてケース内排出管30と接続する。さらに、導出管50をケース側排出管40に接続する。
送風機を作動させると、ケース側供給管20からケース内供給管10を介して流路形成部材5の流路Rに供給された空気が該流路Rを流れる。空気の温度をバッテリB1、B2よりも低温にしておけば流路R内の空気が吸熱してバッテリB1、B2が冷却され、高温にしておけば流路R内の空気が放熱してバッテリB1、B2が加温される。流路Rを流れた空気は、ケース内排出管30を介してケース側排出管40から導出管50に排出される。
以上説明したように、この実施形態1によれば、バッテリB1、B2を収容するバッテリケース2内に、バッテリB1、B2の温度調節を行うための空気が流通する流路Rを区画形成する流路形成部材5を設け、バッテリケース2の上壁部4aには、ケース内排出管30の先端側が挿通する流出側挿通孔4eを形成し、流出側挿通孔4eの内面とケース内排出管30の外面との間に所定の隙間を形成するようにしたので、ケース内排出管30の位置が製造誤差や組み付け誤差等によって多少ずれたとしても、ケース内排出管30がバッテリケース2に接触するのを回避することができる。これにより、上側ケース構成部材4を下側ケース構成部材3に組み付けてバッテリケース2を閉じる作業を行う際に該バッテリケース2の破損や、ケース内排出管30の破損を抑制することができる。
また、ケース側供給管20の内面とケース内供給管10の外面との間、及び、ケース側排出管40の内面とケース内排出管30の外面との間に、それぞれ、弾性部材からなるシール材16、36を配設したので、ケース側供給管20とケース内供給管10との相対的な位置ずれ及びケース側排出管40とケース内排出管30との相対的な位置ずれをシール材16、36によって吸収することができ、シール性を確保することができる。
また、バッテリケース2の流出側挿通孔4eの内面がバッテリケース2内へ向かって拡径するように形成されているので、ケース内排出管30の先端側を流出側挿通孔4eの内面によって案内しながら確実に挿通させることができる。
また、上段バッテリB1と下段バッテリB2との間に流路形成部材5を配設するようにしたので、流路形成部材5の流路Rを流通する空気によって上段バッテリB1と下段バッテリB2の両方の温度調節を効率よく行うことができる。
尚、上側ケース構成部材4に、ケース側供給管20とケース側排出管40のいずれか一方または両方を取り付けた状態で、その上側ケース構成部材4を下側ケース構成部材3に組み付けることも可能である。
(実施形態2)
図12〜図14は、本発明の実施形態2に係る発熱体の温度調節構造を備えた車両用バッテリ装置1を示すものである。実施形態2の車両用バッテリ装置1は、空気を供給する側の構造が実施形態1のものと異なっており、他の部分は実施形態1と同じであるため、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
実施形態2では、空気を供給する側と排出する側とが対称な構造となっている。すなわち、図13に示すように、ケース内供給管60における下流側には、屈曲部60aが設けられている。ケース内供給管60の屈曲部60aよりも下流側の部分は、下流端部へ向かって下降傾斜しながら延びており、下流端部は流路形成部材5の流入口7dに接続されている。ケース内供給管60の屈曲部60aよりも上流側の部分は、略鉛直に延びている。このように屈曲部60aを形成することで、ケース内供給管60から流路Rへ流れる空気の流れの向きを徐々に変えることができ、空気がスムーズに流れるようになる。
ケース内供給管60の下流端部には、外方へ突出して周方向に連続して延びるフランジ61が形成されている。フランジ61における流路形成部材5側の面は、周壁部7bの外面に沿って延びている。フランジ61には、全周に亘って連続する溝62が形成されている。溝62には、弾性部材からなるシール材64が嵌め込まれている。このシール材64は、フランジ61の周縁部と、流路形成部材5の流入口7dの周縁部との間をシールするためのものである。
また、フランジ61における流路形成部材5側とは反対の面には、押圧部材63が設けられている。押圧部材63は樹脂材よりも強度の高い材料、例えば鋼材等で構成されており、フランジ61に沿ってケース内供給管60の周囲を囲む環状に形成されている。押圧部材63の長手方向の両端部には、例えばボルト等からなる締結部材(図示せず)が挿入される挿入孔(図示せず)が形成されている。この挿入孔と一致するようにフランジ61にも挿入孔(図示せず)が形成されている。締結部材を押圧部材63の挿入孔とフランジ61の挿通孔に挿通し、流路形成部材5の周壁部7bに螺合させることで、押圧部材63によってフランジ61が周壁部7bに押圧されてケース内供給管60が流路形成部材5に締結固定される。
図14に示すように、ケース内供給管60の上流側には、他の部位よりも大径に形成された大径部65が設けられている。大径部65の下流側の外面には、径方向外方へ突出して周方向に連続して延びる突条部65aが形成されている。ケース内供給管60の大径部65の外面には、突条部65aよりも上流側の部分に、弾性部材からなるシール材66が全周に亘って配設されている。シール材66は、上記ケース内供給管10のシール材16と同様に構成されている。大径部65の先端側には、先細形状の突出部65cが形成されている。
大径部65の下流側の内面には、段部65bが形成されている。ケース内供給管60の上流端部である先端側は、バッテリケース2内から流入側挿通孔4dに挿通されて外部へ突出している。
流入側挿通孔4dは、流出側挿通孔4eと同様に形成されている。すなわち、流入側挿通孔4dの形状は、該流入側挿通孔4dの内面と、該流入側挿通孔4dを挿通するケース内供給管60の外面との間に所定の隙間を形成するように設定されている。この実施形態では、ケース内供給管60に設けられているシール材66の外面が流入側挿通孔4dの内面に接触しないように、十分な大きさの隙間となっている。
次に、ケース側供給管70の構造について説明する。ケース側供給管70は、バッテリケース2の上壁部4aの外面に固定される。ケース側供給管70は上下方向に延びており、下流側である下側には、上下方向中間部に比べて大径の大径部71が形成され、上流側である上側には、上下方向中間部に比べて小径の小径部72が形成されている。ケース側供給管70の大径部71の下流端部には、径方向へ延出して周方向に連続して延びるフランジ73が形成されている。小径部72の上流端部には、突出部72aが形成されている。大径部71の内径は、下流端部に向かって大きく設定されている。
フランジ73における上壁部4a側の面(下面)は、上壁部4aの外面に沿って延びている。フランジ73には、全周に亘って連続する溝74が形成されている。溝74には、弾性部材からなるシール材75が嵌め込まれている。このシール材75は、フランジ73の周縁部と、上壁部4aの流入側挿通孔4dの周縁部との間をシールするためのものである。
また、フランジ73における上面には、押圧部材77、77が設けられている。押圧部材77、77は樹脂材よりも強度の高い材料、例えば鋼材等で構成されており、フランジ73に沿って延びている。押圧部材77、77には、例えばボルト等からなる締結部材Cが挿入される挿入孔77aがそれぞれ形成されている。この挿入孔77aと一致するようにフランジ73にも挿入孔73aが形成されている。締結部材Cを押圧部材77の挿入孔77aとフランジ73の挿通孔73aに挿通し、上壁部4aに螺合させることで、押圧部材77、77によってフランジ73が上壁部4aに押圧されてケース側供給管70がバッテリケース2に締結固定される。尚、押圧部材77は片側に2枚設けているが、1枚の一体形状であってもよい。また、両サイドの押圧部材77の長手方向両端が上記押圧部材33のように連結していてもよい。
ケース内供給管60の上流端部(先端側)は、ケース側供給管70の大径部71よりも上流側、即ち、上下方向中間部まで延びており、従って、ケース内供給管60の上流端部がケース側供給管70に挿入された状態で接続される。このとき、ケース内供給管60の外面とケース側供給管70の内面との間に、全周に亘ってシール材66が配設される。シール材66は、ケース内供給管60の外面とケース側供給管70の内面とで圧縮されて両面に密着するように弾性変形する。シール材66の圧縮率は上記の式で算出した場合に10%〜50%程度となるように設定されている。
ケース側供給管70の外面には、複数の突片70aが形成されている。突片70aは、後述する導入管80との接続時に、導入管80の端部に当接して挿入量を規制するためのストッパである。
次に、導入管80の構造について説明する。導入管80も樹脂材からなる扁平な管である。導入管80の下流側は上下方向に延びる縦管部81で構成されている。この縦管部81の上流側には、略水平方向に延びる横管部82が連続して設けられている。縦管部81の下流端部には、下流側へ行くほど断面が拡大する拡径部81aが形成されている。縦管部81の内径は、ケース側供給管70の小径部72の外径よりも大きく設定されている。
ケース側供給管70の小径部72が導入管80の縦管部81に挿入された状態で接続される。このとき、ケース側供給管70の小径部72の外面と導入管80の縦管部81の内面との間に、全周に亘ってシール材76が配設される。シール材76は、ケース側供給管70の小径部72の外面と導入管80の縦管部81の内面とで圧縮されて両面に密着するように弾性変形する。シール材76の圧縮率は上記の式で算出した場合に10%〜50%程度となるように設定されている。
そして、上側ケース構成部材4を下側ケース構成部材3に組み付ける際、上側ケース構成部材4を上方から下方へ移動させていき、このとき、流路形成部材5に組み付けられているケース内供給管60の先端側を上側ケース構成部材4の流入側挿通孔4dに挿通する。流入側挿通孔4dの内面と、ケース内供給管60の外面との間に所定の隙間が形成されるようになっているので、ケース内供給管60の先端側が上側ケース構成部材4の流入側挿通孔4dの周縁部に接触するのを回避することが可能になる。
また、上側ケース構成部材4を下側ケース構成部材3に組み付ける際、上側ケース構成部材4にケース側供給管70とケース側排出管40のいずれか一方または両方を取り付けてもよい。
したがって、実施形態2のものも実施形態1のものと同様な作用効果を奏することができる。
また、実施形態2において、空気排出側の構造を実施形態1の空気供給側の構造としてもよい。つまり、バッテリケース2の流出側挿通孔4eを上側周壁部4bに形成し、ケース内排出管30を水平方向に延びるように形成し、ケース内排出管30の先端側を流出側挿通孔4eに挿通する。そして、上側周壁部4bにケース側排出管40を固定してケース側排出管40とケース内排出管30とを接続する。
(その他の実施形態)
図示しないが、ケース内供給管10、60及びケース内排出管30の外面にはリブを設けてもよい。リブは、例えば、ケース内供給管10、60及びケース内排出管30の空気流れ方向に延びるものや、空気流れ方向と交差する方向に延びるもの等があり、これらを単独でまたは組み合わせて設けることができる。
上記実施形態1、2では、上段バッテリB1と下段バッテリB2とを設けた場合について説明したが、これに限らず、バッテリは1段だけ設けてもよいし、3段以上設けてもよい。流路形成部材5は、バッテリの上方、下方、側方のいずれに配置してもよい。流路形成部材5は、バッテリケース2内に複数設けてもよい。流路形成部材5は、水平方向に並ぶバッテリの間に配設することもできる。
また、上記実施形態1、2では、ケース内供給管10、60と、ケース側供給管20、70と、ケース内排出管30と、ケース側排出管40とを1つずつ設けているが、これに限らず、複数設けてもよい。
また、上記実施形態1、2では、バッテリケース2の内部にのみ冷却用空気の流路Rを形成しているが、これに加えて、バッテリケース2の外部にも冷却用空気の流路を形成してもよい。バッテリケース2の外部に流路を形成する場合、バッテリケース2の上部や下部、側部等に形成することができる。
また、上記実施形態1、2では、空気を図1及び図12の左側から右側へ流すようにしているが、逆の方向、即ち図1及び図12の右側から左側へ流すようにしてもよい。
また、上記実施形態1、2では、流路形成部材5の流路R内面を平面で構成しているが、これに限らず、流路R内面に凸部や凹部を形成してもよい。凸部及び凹部は、空気の流れ方向に延びる形状であってもよいし、空気の流れ方向と交差する方向に延びる形状であってもよく、好ましい形状は、流路Rを流通する空気に乱流を発生させることができる形状である。
また、上記実施形態1、2では、温度調節用流体として空気を使用した場合について説明したが、これに限らず、温度調節用流体は例えば水やロングライフクーラント等の液体であってもよい。
また、上記実施形態1、2では、発熱体がバッテリB1、B2である場合について説明したが、これに限らず、例えば、モーターやインバーター装置等であってもよい。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る発熱体の温度調節構造は、例えば車両用バッテリを冷却する場合や加温する場合に使用することができる。
1 車両用バッテリ装置
2 バッテリケース
4e 流出側挿通孔
4d 流入側挿通孔
5 流路形成部材
10 ケース内供給管
16 シール材
20 ケース側供給管
30 ケース内排出管
36 シール材
40 ケース側排出管
60 ケース内供給管
70 ケース側供給管
B1 上段バッテリ(上段の発熱体)
B2 下段バッテリ(下段の発熱体)
R 流路

Claims (4)

  1. 発熱体(B1、B2)を収容するケース(2)と、
    上記ケース(2)内に設けられ、上記発熱体(B1、B2)の温度調節を行うための温度調節用流体が流通する流路(R)を該ケース(2)内に区画形成するための流路形成部材(5)と、
    上記ケース(2)に固定され、上記流路形成部材(5)に温度調節用流体を供給するためのケース側供給管(20、70)及び上記流路形成部材(5)から温度調節用流体を排出するためのケース側排出管(40)とを備え、
    上記ケース側供給管(20、70)から上記流路形成部材(5)の流路(R)に供給された上記温度調節用流体によって上記発熱体(B1、B2)の温度調節が行われ、上記ケース側排出管(40)から上記温度調節用流体が排出されるように構成された発熱体(B1、B2)の温度調節構造において、
    上記ケース(2)内には、上記流路(R)における流体流入側に接続されるケース内供給管(10、60)と、上記流路(R)における流体流出側に接続されるケース内排出管(30)とが配設され、
    上記ケース側供給管(20、70)及び上記ケース側排出管(40)は、それぞれ上記ケース内供給管(10、60)及び上記ケース内排出管(30)に接続され、
    上記ケース(2)の壁部(4a、4b)には、上記ケース内供給管(10、60)及び上記ケース内排出管(30)の少なくとも一方の管の先端側が挿通する挿通孔(4e、4d)が形成され、
    上記挿通孔(4e、4d)の形状は、該挿通孔(4e、4d)の内面と該挿通孔(4e、4d)を挿通する管の外面との間に所定の隙間を形成するように設定されていることを特徴とする発熱(B1、B2)体の温度調節構造。
  2. 請求項1に記載の発熱体(B1、B2)の温度調節構造において、
    上記ケース側供給管(20、70)及び上記ケース側排出管(40)は、上記ケース(2)に固定され、
    上記ケース側供給管(20、70)及び上記ケース側排出管(40)に、上記ケース内供給管(10、60)及び上記ケース内排出管(30)が挿入されて接続され、
    上記ケース側供給管(20、70)の内面と上記ケース内供給管(10、60)の外面との間、及び、上記ケース側排出管(40)の内面と上記ケース内排出管(30)の外面との間には、それぞれ、弾性部材からなるシール材(16、36、66)が全周に亘って配設されていることを特徴とする発熱体(B1、B2)の温度調節構造。
  3. 請求項1または2に記載の発熱体(B1、B2)の温度調節構造において、
    上記挿通孔(4e、4d)の内面は、上記ケース(2)内へ向かって拡径するように形成されていることを特徴とする発熱体(B1、B2)の温度調節構造。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の発熱体(B1、B2)の温度調節構造において、
    上記ケース(2)には、上段の発熱体(B1)と下段の発熱体(B2)とが収容されており、
    上記流路形成部材(5)は、上記上段の発熱体(B1)と上記下段の発熱体(B2)との間に配設され、略水平方向に延びていることを特徴とする発熱体(B1、B2)の温度調節構造。
JP2015081704A 2015-04-13 2015-04-13 発熱体の温度調節構造 Pending JP2016201303A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109360916A (zh) * 2018-11-29 2019-02-19 山东交通学院 一种具有智能温控功能的电池装置
JP2020145046A (ja) * 2019-03-05 2020-09-10 本田技研工業株式会社 蓄電装置

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