JP2016200803A - ステージ装置および顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動駆動と手動駆動の切り換えを容易に行えるステージ装置を提供する。【解決手段】所定方向へ移動するステージを有するステージ装置は、操作入力部からのユーザの操作入力を、ステージを所定方向へ移動する駆動力へ機械的に変換する変換部を有する。ステージ装置は、操作入力部と変換部を連携させて操作入力を変換部へ伝達する伝達部と、伝達部により操作入力部と変換部とが連携した状態と、連携を解除した状態とを切り換える切換部とを有する。【選択図】 図2

Description

本発明はステージ装置に関し、特に顕微鏡に適用されるステージ装置に関する。
一般に顕微鏡検査の際などには、観察対象が載せられたスライドガラスを顕微鏡用のステージに載置し、その観察部位が対物レンズの直下(観察視野)にくるように移動させる。顕微鏡観察にあたっては、適宜測定部位を微小寸法ずつ精密に移動させる必要が生じる。このような要求から、顕微鏡用のステージ装置は、XY方向等に任意に移動できるようにXYステージで構成され、その移動のためには微小寸法ずつの精密な送り動作が可能な駆動機構が設置される。
XYステージの位置は、XYステージを駆動するモータにエンコーダを設けたり、XYステージに設けられたスケールをセンサで読み取ることにより管理することが可能である。したがって、外部のコンピュータ等から指示された観察位置(座標位置)へXYステージを自動的に移動させることも可能になってきている。このように外部から与えた座標位置へXYステージを自動的に移動させることで、迅速にXYステージを所望の位置へ移動させることができる。
特開平11−231228号公報 特開2011−508282号公報 特開2001−066518号公報
しかしながら、そのような自動的なXYステージの移動の後でユーザがさらに現在の観察位置の周辺を観察したいという場合に、移動先の座標位置を与えてXYステージを移動するのは面倒である。したがって、ユーザが顕微鏡下の画像を観察しながら手動で微妙なXY位置の調整を行えることも要求されている。このように自動駆動と手動操作を混在させてXYステージを移動させる場合には、XYステージの自動駆動による移動と手動による移動の切り換えをスムーズに行えるXYステージが必要となる。
特許文献1には、自動で顕微鏡ステージを移動する構成と、座標を記憶する構成について提案されているが、微細な操作を行うための手動操作への切り替えについては何等考慮されていない。また、特許文献2には、手動操作量に応じた信号でXYステージの移動を行う構成が提案されているが、XYステージの移動の自動と手動の切換について何等考慮されていない。このように、特許文献1や2の提案では、自動、手動の切換え機構について何等考慮されておらず、自動でXYステージを移動させた後に微細な移動を手動操作で行うことが必要な場合などに、スムーズに対応することができない。また、特許文献3においては、操作ノブによる手動・電動モータでの操作が開示されている。また、特許文献3には、レリーズバーによるソレノイド等の電磁気的構成で切り替え操作することで、操作ノブによる移動と、直接ステージを把持しての移動とを切り替える方法が開示されている。しかしながら、特許文献3におけるローラの切り替えはワイヤをロックする方法であり、XステージおよびYステージのそれぞれに対して固定解除する必要があり、機構が複雑になっていた。また、ロックによりワイヤ自体を押圧することは、撚り線構成を有するワイヤにとって好ましいものではない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、操作入力部を介してステージの手動駆動を行うか行わないかを容易に切り換えることのできるステージ装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の一実施形態によるステージ装置は以下の構成を備える。すなわち、
所定方向へ移動するステージを有するステージ装置であって、
操作入力部からのユーザの操作入力を、前記ステージを前記所定方向へ移動する駆動力へ機械的に変換する変換手段と、
前記操作入力部と前記変換手段を連携させて前記操作入力を前記変換手段へ伝達する伝達手段と、
前記伝達手段による前記連携した状態と、前記連携を解除した状態とを切り換える切換手段と、を備える。
本発明によれば、操作入力部を介してステージの手動駆動を行うか行わないかを容易に切り換えることができる。
顕微鏡システムの構成を示す図。 第1実施形態によるステージの概観を示す斜視図。 ステージを構成するベースステージ、Yステージ、Xステージを示す模式図。 第1実施形態による自動/手動の切換え部の上面図。 第1実施形態の自動/手動の切換え部を下側から見た図。 第1実施形態のワイヤ部の上面図。 第1実施形態のワイヤ部の下面図。 第2実施形態によるステージの概観示す斜視図。 第2実施形態の切換え部の上面図。 第2実施形態の切換え部を下側から見た図。 第2実施形態のレバー部の断面の模式図。 X切換ローラとY切換ローラを同軸とした構成を説明する図。 第3実施形態のステージの外観を示す斜視図。 第3実施形態の切換え部のステージへの組み込み状態を示す図。 第3実施形態の切換え部を説明する図。 第3実施形態の切換え部による切換動作を説明する図。 第3実施形態の切換用モータの駆動回路の構成例を示すブロック図。
以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施形態のいくつかを説明する。
<第1実施形態>
図1は本実施形態による位置管理顕微鏡システム(以下、顕微鏡システム100)の基本構成を示す図である。顕微鏡システム100は、顕微鏡本体101、顕微鏡ステージ装置(以下、ステージ装置200)、カメラ装着用のアダプタ部300、デジタルカメラ400、制御ユニット500を備える。制御ユニット500は、コントローラ501とディスプレイ502を有する。
顕微鏡本体101を構成する鏡基121は、顕微鏡の各種構造物を取り付ける為の堅牢な本体フレームである。接眼鏡基122は鏡基121に固定され、接眼鏡筒123(本例では双眼)を接続する。光源ボックス124は、透過観察用の光源(たとえば、ハロゲンランプまたはLEDなど)を収納し、鏡基121に取り付けられる。Z摘み125は、Zベース130をZ軸方向(上下方向)へ移動させるための摘みである。Zベース130には、所定方向へ移動するステージを有し、位置管理機能を提供するステージ装置200が載置される。本実施形態のステージ装置200は、ステージの平面に平行で互いに直交するX方向とY方向へ移動するXYステージを有している。Zベース130は、Z摘み125の回転に応じてZベース130をZ方向に移動するZベース移動機構131により鏡基121に装着されている。126は対物レンズユニットであり、光学倍率に応じた複数種類のユニットが存在する。リボルバ127は、複数種類の対物レンズユニット126を取り付けられる構造を有し、リボルバ127を回転させる事により、所望の対物レンズユニットを顕微鏡による観察のために選択する事が出来る。
ステージ装置200は、スライドを搭載し、X方向とY方向を含むXY面上で移動するXYステージを構成する。ステージ装置200は、たとえばUSBインタフェースケーブル112によりコントローラ501と接続され、コントローラ501からの移動指示に応じてステージ位置をXY方向に移動し、そのステージ位置をコントローラ501に通知する。また、X摘み201、Y摘み202により手動操作によりステージ位置を移動することができる。ステージ装置200は、Zベース130に装着、固定されるステージベースと、ステージベース上をY方向へ移動するYステージと、Yステージ上をX方向へ移動するXステージを有しており、詳細については後述する。アダプタ部300は、接眼鏡基122に鏡基マウント128を介してデジタルカメラ400を装着するための装着部として機能する、カメラ装着用のアダプタである。
デジタルカメラ400は、アダプタ部300及び鏡基マウント128により、接眼鏡基122と所定の位置関係を保って、着脱可能に顕微鏡本体101に取り付けられる。デジタルカメラ400は、顕微鏡本体101により得られる顕微鏡画像を撮像する。デジタルカメラ400は、エビデンス記録を目的とするもので、例えば、USBインタフェースケーブル111を介してコントローラ501に接続され、コントローラ501からの指示により顕微鏡下の観察像を撮影する。撮影された観察像は、コントローラ501の制御下でディスプレイ502に表示される。デジタルカメラ400の撮像機能は、イメージセンサの出力をリアルタイムでモニタに表示する所謂ライブビューを行うためのライブ画像撮像機能と、静止画撮像機能を含む。ライブ画像撮像機能は静止画撮像機能よりも低解像度である。また、ライブ画像撮像機能および静止画撮像機能は、撮影された画像(動画、静止画)を所定のインタフェース(本実施形態ではUSBインタフェース)を介して外部装置へ送信することが可能となっている。
図2は第1実施形態によるステージ装置200の全体の斜視図である。図2では、ステージ装置200のうちXステージ220とYステージ240が示されているが、Yステージ240をZベース130に対してY方向へ移動可能に支持するためにさらにステージベース260(図3(d))が設けられる。Xステージ220には、観察対象が載置される。また、Xステージ220、Yステージ240には、それらステージの表面に沿った所定の移動方向(X方向、Y方向)へ移動させる移動機構が設けられている。以下、図3(a)〜(d)を参照して、ステージ装置200が備えるステージベース260、Yステージ240、Xステージ220の構造について説明する。
図3(a)はXステージ220の上面の(対物レンズ側からみた)模式図である。Xステージ220は、Yステージ240上をX方向に移動するXステージ機能を有する。Xステージ220の裏側には、X軸クロスローラガイド231が、X軸方向と平行に2本配設されている。X軸クロスローラガイド231と対向するようにYステージ240上にX軸クロスローラガイド241(図3(b))が取り付けられており、これにより、Xステージ220がYステージ240によりX方向に摺動可能に支持される。Xスライダ232は、Yステージ240の対向面に組み込まれたX軸駆動モータ242(図3(b))の移動体であり、X軸駆動モータ242によりXステージ220はX軸方向に駆動される。すなわち、X軸駆動モータ242とXスライダ232とにより、例えば超音波によるリニアモータが構成される。このように、X軸駆動モータ242とXスライダ232とにより、電気信号がXステージ220をX方向へ移動する駆動力へ変換され、Xステージ220はYステージ240に対してX方向に移動する。
図3(b)はYステージ240の上面(Xステージ220側からみた)模式図であり、図3(c)はYステージ240の裏面(Zベース130側からみた)模式図である。図3(b)において、上述のように、X軸クロスローラガイド241は、Xステージ220の裏面に配設されたX軸クロスローラガイド231とペアをなし、Xステージ220をX軸方向に摺動可能に支持する。X軸駆動モータ242はXステージ220のXスライダ232を介して、Xステージ220をX方向に移動する。
また、Yステージ240の上面には、X摘み201と連動するX摘みローラ1、X切換ローラ2、X第1プーリ3が配置されている。X摘み201の回転操作によりX摘みローラ1が回転すると、X切換ローラ2を介してX第1プーリ3が回転する。Xワイヤ13は、X第1プーリ3、X第1中間プーリ20、X第2プーリ23、X第2中間プーリ19により図示のように敷設され、X第1プーリ3の回転によるXワイヤ13の移動に伴ってXワイヤ固定部22がX方向に移動する。図3(a)に示すようにXワイヤ固定部22はXステージ220の裏面に固定されており、Xワイヤ固定部22のX方向への移動に伴ってXステージ220もX方向へ移動することになる。
Yステージ240の裏面(図3(c))において、Y軸クロスローラガイド251がY軸に平行に2本配設されている。Y軸クロスローラガイド251と対になるY軸クロスローラガイド261はステージベース260(図3(d))に取り付けられており、これにより、Yステージ240は、ステージベース260によりY方向に摺動可能に支持される。Yスライダ252は、ステージベース260の対向面に組み込まれたY軸駆動モータ262(図3(d))の移動体であり、Y軸駆動モータ262によりYステージ240はY軸方向に駆動される。Y軸駆動モータ262とYスライダ252とにより、例えば超音波によるリニアモータが構成される。このように、Y軸駆動モータ262とYスライダ252とにより、電気信号がYステージ240をY方向へ移動する駆動力へ変換され、Yステージ240はステージベース260に対してY方向に移動する。
また、Yステージ240の裏面には、Y摘み202の回転と連動するY摘みローラ18、Y切換ローラ17、Y第1プーリ16が配置されている。Y摘み202の回転によりY摘みローラ18が回転すると、Y切換ローラ17を介してY第1プーリ16が回転する。Yワイヤ15は、Y第1プーリ16とY第2プーリ33により図示のように敷設され、Y第1プーリ16の回転によるYワイヤ15の移動に伴ってYワイヤ固定部14がY方向に移動する。図3(d)に示すようにYワイヤ固定部14はステージベース260の上面に固定されており、Yワイヤ固定部14のX方向への移動に伴ってYステージ240がステージベース260に対してX方向へ移動することになる。
次に、図3(d)を参照してステージベース260について説明する。図3(d)は、ステージベース260の上面の(ステージベース260をYステージ240側から見た)模式図である。ステージベース260の裏面はZベース130に固定される。Y軸クロスローラガイド261は、Yステージ240の裏面に配設されたY軸クロスローラガイド251とペアを為し、Yステージ240をY軸方向に摺動可能に支持する。Y軸駆動モータ262はYステージ240(Yスライダ252)をY方向に電動により移動するためのモータである。
次に、図2、図4、図5を参照して、本実施形態のステージ装置200における、自動移動と手動移動を切換えるための構成である切換部280について詳細に説明する。なお、図4は図2に示した切換部280を拡大した上面図であり、また、図5は切換部280を裏側からみた様子を表した図である。切換部280は、
・操作入力部としてのX摘み201、Y摘み202からのユーザの操作入力を、XYステージをX、Y方向へ移動する駆動力へ機械的に変換する変換機構と、
・操作入力部と変換機構を連携させて操作入力を変換機構へ伝達する伝達機構と、
・伝達機構による連携した状態と、連携を解除した状態とを切り換える切換機構と、を有する。
動力輪としてのX摘みローラ1は、XYステージを手動でX方向に移動させるための、回転駆動力を発生する駆動部材としてのX摘み201に連動して(同期して)回転する。伝達輪としてのX切換ローラ2は、XYステージのX方向への移動の自動、手動を切り替えるためのローラであり、上述の切換機構および伝達機構を構成する。ステージ駆動輪としてのX第1プーリ3は、手動時にXステージ220をX方向に移動させるためのXワイヤ13が巻きついているプーリであり、上述の変換機構を構成する。X第1プーリ3には、Xワイヤ13のかかるローラ部分の直径よりも大きな直径を有しX切換ローラ2と圧接するための圧接ローラ3aが一体となって形成されている。切換用モータ12の回転軸にはウォームギヤ9が圧入されており、切換用モータ12の回転軸の回転によりウォームギヤ9も回転する。ウォームギヤ9が回転により、XYステージの移動の自動、手動を切り替えるためのカム付きギヤ10が回転する。第1レバー28はレバー支点11を回転中心としてカム付きギヤ10のカム溝に沿って回転移動する。
第1フォトセンサ24、第2フォトセンサ25はそれぞれカム付きギヤ10の遮蔽板7を検出することにより、カム付きギヤ10の回転位置を検出する。カムピン26はカム付きギヤ10のカム溝にはまるように設けられている。チャージバネ27は、第1レバー28と第2レバー29を接続し、ステージ装置200の手動駆動において、X摘みローラ1とX第1プーリ3の圧接ローラ3aにX切換ローラ2を圧接させるための力を提供する。第1レバー28と第2レバー29はレバー支点11を回転中心として回転する。ロックピン30は、第1レバー28と第2レバー29がチャージバネ27で押さえつけられている際に、一定量以上回転しないようにするためのロック機能を提供する。ベース31には切換え部の各構成が(第1レバー28、第2レバー29、切換用モータ12等)が載置される。切り換え部は、伝達輪であるX切換ローラ2を連結状態(X摘みローラ1と圧接ローラ3aにX切換ローラ2が圧接した状態)および非連結状態(X摘みローラ1と圧接ローラ3aからX切換ローラ2が離間した状態)とに駆動制御する伝達輪可動機構を提供する。
動力輪としてのY摘みローラ18は、XYステージを手動でY方向に移動させるためのY摘み201に連動して(同期して)回転する。伝達輪としてのY切換ローラ17は、XYステージのY方向への移動の自動、手動を切り替えるためのローラであり、伝達機構、切換機構を構成する。ステージ駆動輪としてのY第1プーリ16は、手動時にYステージ240をY方向に移動させるためのYワイヤ15が巻きついているプーリであり、変換機構を構成する。Y第1プーリ16には、Yワイヤ15のかかるローラ部分の直径よりも大きな直径を有しY切換ローラ17と圧接するための圧接ローラ16aが一体となって形成されている。後述するが、X切換ローラ2とY切換ローラ17は第2レバー29に同軸で装着されており、第2レバー29の移動によりそれら2つの切換ローラは同時に移動する。したがって、上記構成は、Y切換ローラ17を連結状態と非連結状態(Y摘みローラ18と圧接ローラ16aにY切換ローラ17が圧接した状態および離間した状態)に駆動制御する伝達輪可動機構を提供する。
図6はXYステージを手動操作するためのXワイヤ13およびYワイヤ15の敷設状態を表した図であり、図7は図6の裏側を表した図である。図6においてXワイヤ13はXワイヤ固定部22によりXステージ220の裏側に固定されている。X第1中間プーリ20、X第2中間プーリ19、X第2プーリ23は、それぞれXステージ220をX方向へ手動で移動させるためのXワイヤ13がかかるプーリである。Xワイヤ13は、X第1プーリ3、X第2プーリ23、X第1中間プーリ20、X第2中間プーリ19により図示のように敷設される。X切換ローラ2がX摘みローラ1とX第1プーリ3(圧接ローラ3a)に圧接した状態でX摘みローラ1が回転することにより第1プーリ3が回転すると、これにしたがってXワイヤ13が移動し、Xワイヤ固定部22をX方向へ移動させる。この結果、Xワイヤ固定部22が固定されているXステージ220がX方向に移動することになる。また、Xテンション調節部21はXワイヤ13の張力を調節するためのレバーである。Xテンション調節部21を図中左方向へ移動させることによりXワイヤ13の張力を調節することが出来る。
図7には、Yステージ240をY方向へ手動で移動させるためのYワイヤ15の敷設状態が示されている。Yワイヤ15はY第1プーリ16とY第2プーリ33にかかっており、図7に示されるように敷設される。Y切換ローラ17がY摘みローラ18とY第1プーリ16(圧接ローラ16a)に圧接した状態でY摘みローラ18が回転することによりY第1プーリ16が回転すると、Yワイヤ15がY方向へ移動し、Yワイヤ固定部14もY方向へ移動する。Yワイヤ固定部14はステージベース260に固定されているため、Yワイヤ固定部14の移動により、Yステージ240がステージベース260に対してY方向へ移動することになる。Yテンション調節部32は、Yステージ240を移動させるためのYワイヤ15の張力を調節する。Yテンション調節部32を図7中上方向へ移動させることによりYワイヤ15の張力を調節することができる。
以上のような構成の、本実施形態によるステージ装置200の手動/自動切換動作について説明する。
上述のように、X摘み201に連動して回転するX摘みローラ1の回転をX切換ローラ2を介してX第1プーリ3に伝え、X第1プーリ3を回転させることによりXワイヤ13を移動させることで、Xステージ220をX方向へ手動で移動させることができる。すなわち、X第1プーリ3とX摘みローラ1にX切換ローラ2を圧接させることでXステージ220のX方向への手動操作を行える状態となる。また、X切換ローラ2をX第1プーリ3とX摘みローラ1から離すことで、X摘み201によるXステージ220の移動は行えなくなり、X軸駆動モータ242によるXステージ220の駆動が可能となる。
同様に、Y摘み202に連動して回転するY摘みローラ18の回転をY切換ローラ17を介してY第1プーリ16に伝え、Y第1プーリ16を回転させることによりYワイヤ15を移動させることで、Yステージ240をY方向へ手動で移動させることができる。すなわち、Y第1プーリ16とY摘みローラ18にY切換ローラ17を圧接させることでYステージ240のY方向への手動操作を行える状態となる。また、Y切換ローラ17をY第1プーリ16とY摘みローラ18から離すことで、Y摘み202によるYステージ240の移動は行えなくなり、Y軸駆動モータ262によるYステージ240の駆動が可能となる。
図4に示したように、切換部280では、X切換ローラ2をAの方向に押しつけることによりX第1プーリ3とX摘みローラ1が繋がり、手動でXステージ220を移動させることができる。また、図5に示したように、切換部280では、Y切換ローラ17をBの方向に押しつけることによりY第1プーリ16とY摘みローラ18が繋がり、手動でYステージ240を移動させることができる。ここで、図5に示すAの方向と図6に示すBの方向は同一の方向であり、第2レバー29の移動により実現される。以下、より詳細に切換部280の動作を説明する。
切換用モータ12が回転してモータ軸に圧入されているウォームギヤ9が回転し、ウォームギヤ9と噛み合っているカム付きギヤ10が図中で時計方向に、第2フォトセンサ25を遮蔽するまで回転する。カム付きギヤ10が回転することによりカム溝に噛み合っているカムピン26が時計方向に回転し、第1レバー28と第2レバー29が時計方向(A)方向に回転する。これによりX第1プーリ3の圧接ローラ3aとX摘みローラ1のそれぞれと、第2レバー29に結合しているX切換ローラ2が圧接する。第2レバー29と第1レバー28はチャージバネ27により繋がっており、それらの間には絶えず張力がかかっており、ロックピン30により一体のように回転する。
第1レバー28と第2レバー29は、X切換ローラ2がX摘みローラ1およびX第1プーリ3(圧接ローラ3a)に圧接するまでは一体となって時計方向に回転する。X切換ローラ2がX摘みローラ1およびX第1プーリ3(圧接ローラ3a)に圧接した後、第1レバー28は回転し続け、ロックピン30と第1レバー28が離れる。これにより、X切換ローラ2に圧接方向(A方向)へのチャージバネ27による張力がかかる。この状態で、X摘み201を回転させることによりX摘みローラ1が回転すると、これに圧接しているX切換ローラ2が回転し、X第1プーリ3(圧接ローラ3a)を回転させる。X第1プーリ3の回転によりXワイヤ13(Xワイヤ固定部22)が移動し、Xステージ220が図X方向に移動する。
X切換ローラ2とY切換ローラ17(図5)は第2レバー29の同軸上に配置されており、それらのローラは同時に回転する。したがって、上述したX切換ローラ2を圧接状態とする動作により、Y切換ローラ17も移動し、Y摘みローラ18とYワイヤ15がかかっているY第1プーリ16(圧接ローラ16a)とに圧接した状態となる。したがってこの状態でY摘み202を回転させることによりY摘みローラ18が回転すると、これに圧接しているY切換ローラ17が回転し、Y第1プーリ16(圧接ローラ16a)を回転させる。Y第1プーリ16の回転によりYワイヤ15(Yワイヤ固定部14)が移動し、Yステージ240がY方向に移動する。
なお、Y摘み202とX摘み201は各々独立して回転する構造となっており、Y摘み202とY摘みローラ18は一体で回転し、X摘み201とX摘みローラ1は一体で回転する構造となっている。
また、手動から自動に切り替えるには、図4において切換用モータ12を手動への切り換えとは反対方向に回転する。切換用モータ12の回転によりウォームギヤ9が回転し、これに噛み合っているカム付きギヤ10が反時計方向に回転する。カム付きギヤ10の遮蔽板7が第1フォトセンサ24まで来ると、回転を停止する。このとき、カムピン26が圧入されている第1レバー28と第2レバー29が反時計方向に回転し、X切換ローラ2とY切換ローラ17が同時にX第1プーリ3とY第1プーリ16から離間し、圧接状態から解放される。これにより、X第1プーリ3とX摘みローラ1の連動状態が解消され(図4)、Y第1プーリ16とY摘みローラ18の連動状態が解消され、手動が解除される。
自動の場合は、図3により上述したように、Y軸駆動モータ262とYスライダ252によりYステージ240がステージベース260に対してY方向(図中上下方向)に移動する。また、X軸駆動モータ242とXスライダ232とにより、Xステージ220がYステージ240に対してX方向に移動する。
以上説明した構造によれば、Xステージの手動操作時には、X摘みローラ1とX第1プーリ3は、X切換ローラ2により機構的に分離可能に連結されている。Xステージの自動駆動時にはX切換ローラ2を移動させることにより、X摘みローラ1とX第1プーリ3を分離させる。こうして、Xステージの移動方式を選択的に自動・手動で行うことが出来る。Yステージについても同様である。さらに、モータの振動・機構の負荷変動やつまみの摩擦変動やプーリの偏心などによる変動要素による切り替え時の微動の影響を低減することが可能になる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、切換用モータ12により手動と自動を切り換える構成を説明した。第2実施形態では、手動と自動の切り換えをユーザによるレバー操作(手動)で切り替える構成を説明する。以下、第2実施形態によるステージについて、図8〜図11を参照して説明する。図8は第2実施形態によるステージの斜視図である。図9は第2実施形態の切換部280を拡大した上面図である。また、図10は図9の裏側を表した図である。図11は手動での切換えのレバー部を表した図である。第1実施形態と同様の構成については同一の参照番号を付してある。
第1レバー28aはX切換ローラ2およびY切換ローラ17と連結し、第1実施形態の第1レバー28と同じ機能を有するが、ユーザがレバー支点11を中心として第1レバー28を回転させる操作力を与えるための操作部を有している。すなわち、第1実施形態では第1レバー28を切換用モータ12の駆動によりレバー支点11を中心に回転させることで手動、自動を切り換えたが、第2実施形態では第1レバー28aの操作部をユーザが操作することによりレバー支点11を中心に回転させてXYステージの移動の手動、自動を切り換える。
図9において、X切換ローラ2をAの方向に押しつけることにより、X第1プーリ3とX摘みローラ1が繋がり、X摘み201の手動操作によりXステージ220をX方向へ移動させることができる。第1レバー28aを手動で図中C方向へ押すことにより、第1レバー28aと第2レバー29が時計方向(A方向)に回転する。これによりX第1プーリ3のワイヤがかかるローラ部の直径より大きな直径を有する圧接ローラ3aとX摘みローラ1に、第2レバー29に結合しているX切換ローラ2が圧接する。第2レバー29と第1レバー28aはチャージバネ27により絶えず張力がかかっており、ロックピン30により一体のように回転する。X切換ローラ2がX摘みローラ1とX第1プーリ3に圧接するまでは、第1レバー28aと第2レバー29は一体として時計方向に回転する。X切換ローラ2がX摘みローラ1とX第1プーリ3に圧接した後、第1レバー28aがさらに回転すると、ロックピン30と第1レバー28aが離れ、X切換ローラ2にチャージバネ27による圧接方向(A方向)への張力がかかる。
X切換ローラ2とY切換ローラ17(図10)は同軸上に、第2レバー29に配置されており、それらは同時に回転する。したがって第2レバー29の図10に示されるB方向への回転(図9におけるA方向の回転と同じ)により、Y切換ローラ17は、Y摘みローラ18と、Y第1プーリ16のYワイヤ15がかかるローラ部の直径より大きな直径の圧接ローラ16aとに圧接する。
以上のように各切換ローラが圧接した状態において、X摘み201を回転させることによりX摘みローラ1が回転すると、これに圧接しているX切換ローラ2が回転する。X切換ローラ2が回転すると、これに圧接しているX第1プーリ3(圧接ローラ3a)が回転する。X第1プーリ3の回転によりXワイヤ13が移動することにより、Xワイヤ13上のXワイヤ固定部(不図示)がX方向に移動し、Xステージ220がYステージ240に対してX方向へ移動する。また、Y摘み202を回転させることによりY摘みローラ18が回転すると、これに圧接しているY切換ローラ17が回転する。Y切換ローラ17が回転すると、これに圧接しているY第1プーリ16(圧接ローラ16a)が回転する。Y第1プーリ16の回転によりYワイヤ15が移動することにより、Yワイヤ固定部14がY方向に移動し、Yステージ240がステージベース260に対してY方向へ移動する。X摘み201とY摘み202は各々独立して回転する構造となっており、X摘み201とX摘みローラ1は一体で回転し、Y摘み202とY摘みローラ18は一体で回転する。
上述した、切換ローラの圧接状態を維持するために、第1レバー28aの操作部を図9のC方向へ押した状態が維持される必要があるため、本実施形態では、図11に示すような維持機構を設けている。すなわち、図11に示されるように、ベース31上にバネ板35が配置されており、ボール部36を第1レバー28aの操作部に設けられている切換用溝37に押さえつけている。第1レバー28aをC方向に押すことによりボール部36がC方向側の切換用溝37にはまりこみXYステージが手動に切り換わる。
また、手動から自動に切り替えるには、第1レバー28aを図中D方向に押すことにより第1レバー28aと第2レバー29が反時計方向に回転し、X切換ローラ2とY切換ローラが17同時に反時計方向へ回転する。これにより、X第1プーリ3およびX摘みローラ1からX切換ローラ2が離間し、Y第1プーリ16とY摘みローラ18からY切換ローラ17が離間し、XYステージの手動が解除される。第1レバー28aのD方向側の切換用溝37にボール部36がはまりこみ、XYステージの自動駆動状態が維持される。
自動駆動の場合は、第1実施形態と同様に、Y軸駆動モータ262とYスライダ252によりYステージ240がステージベース260に対してY方向(図中上下方向)に移動する。また、X軸駆動モータ242とXスライダ232とにより、Xステージ220がYステージ240に対してX方向に移動する。
以上説明した構造により、第1実施形態と同様に、Xステージの手動操作時には、X摘みローラ1とX第1プーリ3は、X切換ローラ2により機構的に分離可能に連結されている。Xステージの自動駆動時にはX切換ローラ2を移動させることにより、X摘みローラ1とX第1プーリ3を分離させる。こうして、Xステージの移動方式を選択的に自動・手動で行うことが出来る。Yステージについても同様である。さらに、1回のレバー操作でXステージとYステージの自動、手動切り替えを同時にできる。
以上説明したように、各実施形態のステージ装置によれば、XYステージの自動移動と手動移動を容易に切り換えることができ、観察時における手動でのより微細なステージ(観察位置)の移動が可能である。
また、X切換ローラ2とY切換ローラ17は、第2レバー29の両面に、同軸上に配置されており、第2レバー29の移動により同時に移動する。このように、X切換ローラ2とY切換ローラ17が、第2レバー29に対して上下対称に構成配置され、且つ同軸上に配置されることで、同軸ずれによる上下のモーメントを抑えることができ、機構の歪みを低減でき、振動が低減する。また、耐久性も向上する。また、X切換ローラ2とY切換ローラ17が上記のように配置されたことにより、力のバランスが取れ、第2レバー29による余計な共振(固有振動)の発生が低減され、切り替え時の微動を低減することが可能になる。また、X切換ローラ2とY切換ローラ17を同軸に配置することで手動、自動の切換における微細なステージの移動を抑制することができる。XYステージにおける自動と手動の切り換えをXY方向同時に行えるので、自動と手動の切換え時におけるXYステージの微細なずれの発生を防止することができる。また、この場合、X摘みローラ1とY摘みローラ18、X第1プーリ3とY第1プーリ16もそれぞれ同軸に配置されていることが好ましい。なお、X切換ローラ2とY切換ローラ17を同軸上に配置することで上述のような効果が得られるが、このような同軸上の配置は好ましい態様の一例であり、必ずしも同軸でなくてもよい。但し、X切換ローラ2とY切換ローラ17を同軸としない場合、構成も複雑になる。
図12にX切換ローラ2とY切換ローラ17を同軸とした場合の構成の一例を示す。第2レバー29に固定されたローラ軸40で同軸上にX切換ローラ2とY切換ローラ17が配置され、それぞれのローラはベアリング39aと39bを内蔵している。ベアリング39a、39bはローラ軸からの脱落予防のためEリングなどで知られる止め輪41a、41bで固定されている。このようにX切換ローラ2、Y切換ローラ17にベアリングを内蔵することで、負荷の低減を行うことができる。また、調芯型で自動調芯できればなお良い。このように伝達輪としての自動、手動の切換え用ローラにベアリングを内蔵することにより回転負荷を低減でき、切換え時の微細な移動によるずれを防止する事が出来る。また、自動、手動の切換え用ローラに自動調芯のベアリングを用いることにより切換え時の微細な動きを抑えることが可能である。
また、第1実施形態で説明したXテンション調節部21、Yテンション調節部32を緩めることにより、ワイヤをプーリから外すことができる。よって、操作部(つまみ)を分離して設置することがし易くなる。また、ワイヤを直接狭持することがないため、狭持部によるワイヤ張力の損失がないため張力調節を正確に行うことが可能になる。
また、第1実施形態、第2実施形態で述べたように、X第1プーリ3はXワイヤ13のかかる部分の直径より大きな直径を有する圧接ローラ3aが一体となっており、大きな直径部でX切換ローラ2と圧接する。同様に、Y第1プーリ16はYワイヤ15のかかる部分の直径より大きな直径を有する圧接ローラ16aが一体となっており、大きな直径部でY切換ローラ17と圧接する。ワイヤのスベリ力(摩擦力)よりプーリの伝達力が上回る方が望ましい。トルク=摩擦力×プーリ半径であるため、ワイヤのスベリ力(摩擦力)で決まる切り替えローラの停止力を上回るようにワイヤ半径(ワイヤがかかる部分の径)よりもプーリ半径(圧接ローラ3a,16aの径)を大きくする。このように構成することで、上述した伝達力とワイヤのスベリ力(摩擦力)との関係を容易に且つ構成部品を増やすことなく安価に実現できる。また、圧接ローラの接触部が外から観察可能となり品質もあがる。
また自動、手動の切換え時に自動駆動用モータに電磁ブレーキをかけることにより切換えによる微細な移動を抑制することが可能である。これは、たとえば第1実施形態の構成の場合、第2フォトセンサ25が遮蔽板7を検出している間は電磁ブレーキを解除し、検出していない間は電磁ブレーキをかけるように制御することで実現できる。また、第2実施形態の構成の場合は、図11においてボール部36が第1レバー28aのC方向側の切換用溝37にあるかどうかを検出することで電磁ブレーキの状態を切り換えるようにすればよい。すなわち、ボール部36がC方向側の切換用溝37にあることを検出している間は電磁ブレーキを解除し、検出していない間は電磁ブレーキをかけるように制御する。
また、自動、手動の状態を切り換えるX切換ローラ2およびY切換ローラ17にベアリングを内蔵することにより回転負荷を低減でき切換え時の微細な移動によるずれを防止することができる。とくに、これらの切換ローラに自動調芯ベアリングを用いることにより切換え時の微細な動きをより効果的に抑えることが可能である。
<第3実施形態>
第3実施形態では、切換部280を、X切換ローラ2およびY切換ローラ17を直線的に移動させる構造とし、切換え部の小型化を実現した構成を説明する。このように切換え部を小型化することで、切換え部がステージ内に収まり、第1実施形態のような切換え部による出っ張り部分をなくすことができる。また、ステージの自動駆動中に停電や電源の遮断が発生すると、XステージやYステージがフリーな状態になり動いてしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、電源遮断時に切換え部が自動的に手動駆動へ切り換わるようにする。以下、第3実施形態によるステージ及び切換え部について説明する。
図13(a)(b)は、第3実施形態によるステージ装置200の全体の斜視図である。図13(a)では、ステージベース260上をY方向に移動するYステージ240が配置された状態が示されている。第1実施形態のステージ(図2)と比べて、切換え部がYステージ240の内部に収容されていることがわかる。図13(b)では、Yステージ240上をX方向へ移動するXステージ220が配置された状態示されている。Xステージ220には、顕微鏡による観察の対象であるプレパラートが載置される。Xステージ220とYステージ240の移動により、プレパラート上の観察位置を2次元方向へ移動することができる。
その他、第1実施形態と同様の構成には、共通の参照番号を付してある。たとえば、手動駆動時には、X摘み201に連動して回転するX切換ローラ2がX摘みローラ1とX第1プーリ3の圧接ローラ3aに圧接され、X摘み201の回転がX第1プーリ3に伝わるようになる。その結果、X摘み201の回転に応じてXワイヤ13が移動し、Xステージ220がYステージ240上をX方向に移動させる。同様の構成により、ユーザがY摘み202を回転させるとYステージ240がXステージ220上をY方向に移動する(詳細は図14の参照により後述する)。なお、自動駆動時は、第1実施形態と同様に、X軸駆動モータ242やY軸駆動モータ262(図3(b)(d))により、Xステージ220、Yステージ240がそれぞれX方向、Y方向に移動する。
図14は、Yステージ240の切換え部の近傍をステージベース260の側から見た図であり、切換部280のYステージ240への収容状態を示す図である。切換部280は、X切換ローラ2およびY切換ローラ17を1401で示される方向へ移動する。これにより、X切換ローラ2のX摘みローラ1とX第1プーリ3(圧接ローラ3a)への圧接状態/非圧接状態、Y切換ローラ17のY摘みローラ18とY第1プーリ16(圧接ローラ16a)への圧接状態/非圧接状態を切り換えることができる。Y摘み202の回転に連動するY切換ローラ17がY摘みローラ18と圧接ローラ16aに圧接している状態では、Y摘み202の回転がY第1プーリ16に伝わる。その結果、Yワイヤ15が移動し、Yステージ240がステージベース260上をX方向に移動する。
図15は第3実施形態による切換部280の斜視図である。ベース31に配置された切換用モータ12のシャフトにはウォームギヤ9が圧入されており、切換用モータ12のシャフトの回転によりウォームギヤ9が回転する。ウォームギヤ9にはギヤ49が噛み合っており、ギヤ49には第2ベース42bに設けられたラックギヤ40が噛み合っている。したがって、ウォームギヤ9の回転がギヤ49の回転を介してラックギヤ40へ伝わると、ウォームギヤ9の回転方向に応じて第2ベース42bが、ベース31上を矢印1501,1502の方向へ移動する。矢印1501,1502の方向は、方向1401と一致しており、切換用モータ12のシャフトの軸方向と平行である。なお、切換用モータ12を正転させると第2ベース42bが矢印1502の方向へ移動し、切換用モータ12を逆転させると第2ベース42bが矢印1501の方向へ移動するものとする。第1ベース42aにはX切換ローラ2とY切換ローラ17が設けられており、第2ベース42bの移動に伴って矢印1501,1502へ移動する。上述のように、X切換ローラ2とY切換ローラ17を矢印1502の方向へ移動させることでステージ装置200が手動操作の状態となり、矢印1501の方向へ移動させることでステージ装置200が自動駆動の状態となる。
反射センサ38a、38bは第2ベース42bの位置を検出する。反射センサ38aは、第2ベース42bが手動駆動の状態であることを検出し、反射センサ38bは第2ベース42bが自動駆動の状態であることを検出する。リーフスイッチ44は電源遮断時に自動から手動に切り換えた際の切換用モータ12への電源を遮断する。チャージバネ27は、手動駆動時において、X切換ローラ2とY切換ローラ17を上述した圧接状態とする。ガイドレール43は、X切換ローラ2とY切換ローラ17が設けられた第1ベース42aとラックギヤ40が設けられた第2ベース42bの、矢印1501,1502の方向への移動を案内する。
図15(a)はローラが圧着されている状態、図15(b)はローラが非圧着状態を表している。図15(b)において、切換用モータ12が回転すると、ウォームギヤ9が回転し、ウォームギヤ9と噛み合っているギヤ49が回転し、ギヤ49と噛み合っているラックギヤ40が矢印1502の方向に移動する。これにより、ラックギヤ40と一体の第2ベース42bが矢印1502の方向へ移動する。第2ベース42bはその上方に位置する第1ベース42aと図16に示されるように噛み合っている。第2ベース42bが図16(a)の状態(圧接状態)から図中の右方向(すなわち図15の矢印1502の方向)に移動すると、チャージバネ27の付勢力で第1ベースも右方向へ移動する。その後、第1ベース42aに固定されているX切換ローラ2およびY切換ローラ17は、それぞれX摘みローラ1と圧接ローラ3a、および、Y摘みローラ18と圧接ローラ16aと圧接状態になる。この圧接状態においては、チャージバネ27により第1ベース42aに一定の力の圧着力が付与される。第2ベース42bはさらに図16(a)中の右方向に移動し、反射センサ38aが第2ベース42bを検出すると停止する。こうして、図16(b)(15(a))に示す圧接状態になり、X,Yステージの手動駆動が可能となる。
また、図15(a)(図16(b))の圧接状態(手動駆動)から非圧接状態(自動駆動)に切り換えるには切換用モータ12を反転駆動する。これにより、ウォームギヤ9が逆回転し、ラックギヤ40が図15(a)の矢印1501の方向(図16(b)では左方向)に移動する。第2ベース42bが矢印1501の方向へ移動すると、第2ベース42bと第1ベース42aとが噛み合い、第1ベース42aが第2ベース42bの移動とともに矢印1501の方向(図16(b)の左方向)へ移動する。こうして、X切換ローラ2とY切換ローラ17が非圧接状態となる。反射センサ38bにより第2ベース42bが検出されると、切換用モータ12の移動が停止する(図16(a))。この非圧接状態では、チャージバネ27は圧接状態時より少し伸びた状態となる。また、第1ベース42aは噛み合っている第2ベース42bによりチャージバネ27の力より強い力で非圧接状態の位置にあり、X切換ローラ2とY切換ローラ17は非圧接状態、すなわち、ステージの自動駆動の状態が維持される。
以上のように、切換用モータ12の正回転、逆回転により、X切換ローラ2とY切換ローラ17の圧接状態と非圧接状態が切り換わり、手動駆動、自動駆動の切り換えが実現される。
また、本実施形態のステージ装置200は、自動駆動の状態であるときに電源が遮断された場合に、自動的に非圧接状態(図15(b)の状態)へ遷移する。この場合、上記の遮断された電源とは別の電力供給部(本実施形態ではコンデンサが用いられる)により供給された電力で切換用モータ12が駆動される。図17はそのような制御を実現するための回路構成例を示すブロック図である。電源1701により電源が供給されると、CPU1702が起動し、スイッチ部1704とスイッチ部1705をオン状態にする。スイッチ部1704,1705では、オン状態において第1スイッチ1704a,1705aが閉状態となり、第2スイッチ1704b、1705bが開状態となる。したがって、第一ドライバ1703が通電され、CPU1702は第一ドライバ1703を用いて切換用モータ12を駆動制御する。また、この間、第二ドライバ1706に電源は供給されず、コンデンサ1707がチャージされる。なお、第一ドライバ1703はCPU1702の制御により起動/停止および正転/逆転が制御されるが、第二ドライバ1706は電力が供給されると常に切換用モータ12を逆転させる。
電圧検出部1708は、電源1701が供給する電源の電圧低下を検出すると、CPU1702をリセットする。CPU1702がリセット状態になると、スイッチ部1704,1705がオフ状態になる。その結果、第1スイッチ1704a,1705aが開状態となり、第2スイッチ1704bと1705bが閉状態となり、充電状態のコンデンサ1707から第二ドライバ1706に電力が供給される。第二ドライバ1706は電源供給を受けると切換用モータ12を逆回転させる。したがって、第2スイッチ1704bと1705bが閉状態となると、第二ドライバ1706がコンデンサ1707に蓄積された電力で切換用モータ12を逆回転させ、X切換ローラ2とY切換ローラ17を非圧接状態にする。そして、第2ベース42bがリーフスイッチ44に到達すると、リーフスイッチ44がオフ状態となり、切換用モータ12への電源供給が遮断され、停止する。こうして、切換部280は、自動駆動中に不意に電源が遮断されても、ステージ装置200を自動的に手動駆動状態へ遷移させることができる。なお、CPU1702はステージCPUでもよいし、コントローラ501のCPUであってもよい。また、上記実施形態では電源遮断時の電源供給にコンデンサ1707を用いたが、これに限られるものではなく、たとえば電池を用いた構成としてもよい。また、スイッチ部1704,1705のオン状態とオフ状態の切換えがCPU1702を介して行われているが、これに限られるものではない。たとえば、スイッチ部1704,1705が、電圧検出部1708による電圧低下の検出信号に応じてオフ状態へ遷移するようにしてもよい。
以上のように、第3実施形態によれば、切換用モータ12のシャフトの軸方向と、X切換ローラ2およびY切換ローラ17の移動方向とが平行になるように構成されているので、切換部280の小型化が実現される。また、一般的なステージでは停電などで不意に電源が遮断された場合に、自動駆動していたステージ装置200がフリーな状態になってしまう可能性がある。これに対し、第3実施形態では電源遮断(たとえば、電圧の低下)を検出して、コンデンサ等で切換用モータ12を駆動し、自動駆動から手動駆動に自動的に切り換えることができ、ステージ装置200がフリーな状態となることを防止できる。
1:X摘みローラ、2:X切換ローラ、3:X第1プーリ、9:ウォームギヤ、10:カム付きギヤ、11:レバー支点、12:切換用モータ、13:Xワイヤ、14:Yワイヤ固定部、15:Yワイヤ、16:Y第1プーリ、17:Y切換ローラ、18:Y摘みローラ

Claims (18)

  1. 所定方向へ移動するステージを有するステージ装置であって、
    操作入力部からのユーザの操作入力を、前記ステージを前記所定方向へ移動する駆動力へ機械的に変換する変換手段と、
    前記操作入力部と前記変換手段を連携させて前記操作入力を前記変換手段へ伝達する伝達手段と、
    前記伝達手段による前記連携した状態と、前記連携を解除した状態とを切り換える切換手段と、を備えることを特徴とするステージ装置。
  2. 前記操作入力は回転であり、
    前記変換手段は、前記回転を前記所定方向へのワイヤの移動に変換することを特徴とする請求項1に記載のステージ装置。
  3. 前記操作入力に連動して回転する第1のローラを備え、
    前記変換手段は、前記第1のローラの回転を前記ワイヤの移動へ変換するための、前記ワイヤが巻かれたプーリを有し、
    前記伝達手段は、前記第1のローラに圧接して前記第1のローラの回転を前記プーリに伝える第2のローラを有することを特徴とする請求項2に記載のステージ装置。
  4. 前記切換手段は、前記第2のローラが前記第1のローラに圧接した状態と、前記第2のローラが前記第1のローラから離間した状態とを切り換えることを特徴とする請求項3に記載のステージ装置。
  5. 前記切換手段では、モータの駆動力により前記切り換えを行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のステージ装置。
  6. 前記切換手段では、前記第2のローラに連結したレバーへのユーザの操作により前記切り換えが行われることを特徴とする請求項4に記載のステージ装置。
  7. 前記プーリは、前記ワイヤが巻かれる部分よりも大きい直径を有する圧接ローラを有し、前記第2のローラは前記圧接ローラと圧接することを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載のステージ装置。
  8. 前記第2のローラは、自動調芯ベアリングを備えることを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1項に記載のステージ装置。
  9. 前記所定方向は前記ステージの平面に平行で互いに直交するX方向とY方向を含み、
    前記第1のローラ、前記プーリ、前記第2のローラが前記X方向と前記Y方向のそれぞれに対して設けられることを特徴とする請求項3乃至8のいずれか1項に記載のステージ装置。
  10. 前記切換手段は、前記連携した状態と前記解除した状態を、前記X方向と前記Y方向で同時に切り換えることを特徴とする請求項9に記載のステージ装置。
  11. 前記切換手段において、前記X方向のための前記第2のローラと前記Y方向のための前記第2のローラが同軸に配置されていることを特徴とする請求項10に記載のステージ装置。
  12. 電気信号を前記ステージを移動する駆動力へ変換し、前記ステージを前記所定方向へ移動する移動手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のステージ装置。
  13. 前記移動手段は、前記切換手段による前記伝達手段の連携の状態と連携が解除された状態との切り換わりの際に電磁ブレーキをかけ、前記連携の状態において前記電磁ブレーキを解除することを特徴とする請求項12に記載のステージ装置。
  14. 電源の遮断時に、前記電源とは別の電力供給手段により供給された電力で前記モータを駆動して前記伝達手段を前記連携した状態へ遷移させる遷移手段をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載のステージ装置。
  15. 前記電力供給手段は、前記電源により供給される電力で充電されるコンデンサであることを特徴とする請求項14に記載のステージ装置。
  16. 前記モータのシャフトの軸方向と、前記モータの駆動による前記伝達手段の移動方向とが平行であることを特徴とする請求項5,14,15のいずれか1項に記載のステージ装置。
  17. 請求項1乃至16のいずれか1項に記載されたステージ装置を備えた顕微鏡。
  18. 観察対象を載置するステージと、
    前記ステージを支持するベースと、
    前記ステージを前記ベースに対して前記ステージの表面に沿った所定の移動方向へ移動させる移動機構とを有する顕微鏡のためのステージ装置であって、
    前記移動機構は、
    前記ステージおよびベースの何れかに支持された、前記ステージを移動するステージ駆動輪と、
    回転駆動力を発生する駆動部材と連結された動力輪と、
    前記動力輪と前記ステージ駆動輪とを連結する伝達輪と、
    前記伝達輪を連結状態および非連結状態とに駆動制御する伝達輪可動機構と、を有することを特徴とするステージ装置。
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