JP2016200406A - 落雷位置標定システム、及び落雷位置標定装置 - Google Patents

落雷位置標定システム、及び落雷位置標定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】より精度良く(標定誤差がより小さい)落雷位置を標定するための技術を提供する。【解決手段】本発明による落雷位置標定装置は、受信した観測データを用いて落雷位置を標定し、第1の標定落雷位置を求める処理と、第1の標定落雷位置から第1の所定距離以上離れた受信局からの観測データである遠方観測データを観測データから取り除き、当該遠方観測データが取り除かれた観測データを用いて再度落雷位置を標定して第2の標定落雷位置を求める処理と、第2の標定落雷位置を標定結果として出力する処理と、を実行する。【選択図】図1

Description

本発明は、落雷位置標定システム、及び落雷位置標定装置に関する。
落雷による被害の把握や、迅速な復旧作業のための被害場所の特定などのため、落雷位置を標定するシステムがある。よく知られている方法は、落雷により放出された電磁波を検知するセンサ(観測点)を複数設置し、電磁波が発生した方向(MDF方式)や、電磁波を検知した時間差などを利用して落雷位置を標定する方法(TOA方式)である。このような方法で日本全国をカバーした落雷位置標定システムとしてJLDN(Japan Lightning Detection Network:全国雷観測ネットワーク)がある(非特許文献1参照)。
また、近年では、MDF方式とTOA方式を組み合わせて落雷の位置標定を行う方法(IMPACT方式)も用いられている(非特許文献2)。
JLDN(全国雷観測ネットワーク),株式会社フランクリン・ジャパン,<http://www.franklinjapan.jp/> Kenneth L. Cummins, Martin J. Murphy, Edward A. Bardo, William L. Hiscox, Richard B. Pyle, and Alburt E. Pifer, "A Combined TOA/MDF Technology Upgrade of the U.S. National Lightning Detection Network", JOURNAL OF GEOPHYSICAL RESEARCH, VOL. 103, NO. D8, PAGES 9035-9044, APRIL 27, 1998
非特許文献1や2による落雷位置標定方式では、落雷により抄出された電磁波を受信した観測点からの観測データを全て使って落雷位置を標定している。
しかしながら、使われた全ての情報が落雷位置を正確に標定するのに有益とは限らない。ある観測点からの観測データを用いると却って標定位置の精度を低下させる場合がある。そのため、このような標定位置の精度に悪影響を与えるような観測データがある場合にはそれを除いて標定した方が良い。ただし、どの観測データを除くかについての知見は従来存在しなかった。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、より精度良く(標定誤差がより小さい)落雷位置を標定するための技術を提供するものである。
上記課題を解決するために、本発明による落雷位置標定装置は、受信した観測データを用いて落雷位置を標定し、第1の標定落雷位置を求める処理と、第1の標定落雷位置から第1の所定距離以上離れた受信局からの観測データである遠方観測データを観測データから取り除き、当該遠方観測データが取り除かれた観測データを用いて再度落雷位置を標定して第2の標定落雷位置を求める処理と、第2の標定落雷位置を標定結果として出力する処理と、を実行する。
また、本発明の別の態様による落雷位置標定装置は、複数の受信局からの観測データを用いて落雷位置を標定し、第1の標定落雷位置を求める処理と、複数の受信局について、実際に電磁波を受信した時刻と第1の標定落雷位置から計算上求めた電磁波の到達時刻との時間差を算出する処理と、複数の受信局についての時間差の標準偏差を算出する処理と、標準偏差が所定値以上か否か判定する処理と、判定する処理の判定結果により標定落雷位置を確定する処理と、を実行する。
本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、本発明の態様は、要素及び多様な要素の組み合わせ及び以降の詳細な記述と添付される特許請求の範囲の様態により達成され実現される。
本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本発明の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味に於いても限定するものではないことを理解する必要がある。
本発明によれば、より精度よく落雷位置を標定することができるようになる。
本発明の実施形態による落雷位置標定システム1の概略構成を示す機能ブロック図である。 2局のセンサのベースライン上に発生した落雷の位置標定を行った例を示している。 パラメータとして提供される、標定された個々のデータの信頼性を示す誤差楕円を示す図である。 本発明の実施形態による落雷位置標定システム1における落雷位置標定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 計算上の電磁波到達時刻と実際の電磁波の受信時刻との差である時間差と各受信局から落雷標定位置との関係を示す図である。 計算上の電磁波到達時刻と実際の電磁波の受信時刻との差である時間差の標準偏差と位置標定誤差との関係を示す図である。 本発明の実施形態の変形例による落雷位置標定システム1における落雷位置標定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態による落雷位置標定システム1における標定落雷位置誤差算出処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態による落雷位置標定システム1によってなされた落雷位置標定の例を示す表である。 本発明の実施形態による落雷位置標定システム1における標定結果等の表示画面の構成例を示す図である。
本発明は、落雷位置の標定精度に悪影響を与える観測データを取り除き、取り除かれたデータ以外の観測データを用いて落雷位置を標定する落雷位置標定技術に関するものである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。添付図面では、機能的に同じ要素は同じ番号で表示される場合もある。なお、添付図面は本発明の原理に則った具体的な実施形態と実装例を示しているが、これらは本発明の理解のためのものであり、決して本発明を限定的に解釈するために用いられるものではない。
本実施形態では、当業者が本発明を実施するのに十分詳細にその説明がなされているが、他の実装・形態も可能で、本発明の技術的思想の範囲と精神を逸脱することなく構成・構造の変更や多様な要素の置き換えが可能であることを理解する必要がある。従って、以降の記述をこれに限定して解釈してはならない。
更に、本発明の実施形態は、後述されるように、汎用コンピュータ上で稼動するソフトウェアで実装しても良いし専用ハードウェア又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせで実装しても良い。
以下では「プログラムとしての各処理部(例えば、明暗補正部等)」を主語(動作主体)として本発明の実施形態における各処理について説明を行うが、プログラムはプロセッサ(CPU等)によって実行されることで定められた処理をメモリ及び通信ポート(通信制御装置)を用いながら行うため、プロセッサを主語とした説明としてもよい。
<落雷位置標定システムの構成>
図1は、本発明の実施形態による落雷位置標定システム1の概略構成を示す機能ブロック図である。落雷位置標定システム1は、落雷位置標定装置10と、複数の各地に配置され落雷の観測データを計測する複数の受信局140−1〜140−nと、を有している。落雷位置標定装置10と複数の受信局140−1〜140−nとはネットワーク150を介して接続されている。ネットワーク150は一例としてインターネットを用いても良いし、専用線を用いても良い。
落雷位置標定装置10は、必要な演算処理及び制御処理等を行う中央処理装置(プロセッサ)100と、データの入出力を行うための入出力装置110と、中央処理装置100での処理に必要なプログラムを格納するプログラムメモリ120と、中央処理装置100での処理対象となるデータまたは処理後のデータを格納する記憶装置130と、を備えている。
入出力装置110は、データを表示するための表示装置111やプリンタ(図示せず)等で構成される出力デバイスと、表示されたデータに対してメニューを選択するなどの操作を行うためのキーボード112、マウスなどのポインティングデバイス113と、を有している。
プログラムメモリ120は、各受信局から送信されてきた落雷データを用いて落雷位置を標定する落雷位置標定プログラム121と、各受信局から送信されてきた落雷データ(観測データ)を判定(評価)する観測データ判定プログラム122と、標定結果を表示装置111の画面上に出力する標定結果提示プログラム123と、を格納している。各処理プログラムは、プログラムコードとしてプログラムメモリ120に格納されており、中央処理装置100が各プログラムコードを実行することによって各処理が実現される。
記憶装置130は、複数の受信局140−1〜140−nのそれぞれの位置座標(GPSデータ)を格納する受信局座標データ131と、標定範囲(日本全国地図であっても良い)の地図データ132と、各受信局で実際に電磁波(雷が放出した電磁波)を受信した時刻と標定された落雷位置から算出された到達時刻との時間差の標準偏差と位置標定誤差との関係を示す相関関係データ133(図6参照)と、を格納している。なお、記憶装置130は、ネットワークを介して遠隔的に配置されていているストレージシステムであってもよい。
以上に述べた処理プログラム・データ・各プログラム等は、CD−ROM、DVD−ROM、MO、フロッピー(登録商標)ディスク、USBメモリ等の種々の記録媒体に格納して提供することもできる。
<落雷位置標定の原理概要>
現在、落雷位置を標定する方法として、主に、MDF(Magnetic Direction Finder)方式、TOA(Time of Arrival)方式、及びMDF方式とTOA方式を組み合わせたIMPACT(Improved Accuracy from Combined Technology)方式の3つが提案されている。何れの方式を用いて落雷位置を標定しても良い。以下、各方式の概要について簡単に説明する。
(1)MDF方式の動作原理概要
MDF方式では、各受信局(各観測点)におけるセンサが雷放電から放射された電磁波の伝搬方位を特定し、複数のセンサが検知した方位の交点を雷放電源とする方式である。センサには、直交ループアンテナが取り付けられており、これによって南北(N−S)と東西(E−W)方向の受信磁界信号強度比から電磁波の到来方向を特定する。ただし、直交ループアンテナによる到達方位の推定には、180度の不確定性が含まれる。
平板電界アンテナは、雷放電の極性を特定するために使われるほか、電磁波の到来方向を特定するためにも使用される。
MDF方式では、センサの方位合わせの精度が、位置標定精度に大きく影響する。方位合わせは、いわゆるGnomon(日時計)をセンサの上部に取り付け、センサの設置位置の緯度経度から、計算によって日時計によってできる影の方位と時刻を調べ、その方位に合わせる作業を、技術員が手作業で行う。このように日時計を利用するため、晴れ以外の日に方位合わせが行えないという課題はある。現在では、この方位合わせは、一定期間データをTOA方式で位置標定を行い、その後統計学的手法を用いて、センサの方位合わせを行うようになっている。
(2)TOA方式の動作原理
TOA方式では、異なる2地点に設置されているセンサにおいて雷放電が放出する電磁波の受信時刻差が一定な双曲線を回転楕円体上に描くという原理を応用したものである。最小で3局のセンサにおける電磁波の到達時刻が分かれば、雷放電源の位置の標定が可能である。
しかし、受信局が3局のみの場合、電磁波の受信時刻差が作る2つの双曲線の交点が2か所現れることが起こり得る。そのため、TOA方式だけで位置標定を行う場合、最低4局のセンサが必要となる。
(3)IMPACT方式の動作原理概要
図2は、2局のセンサのベースライン上に発生した落雷の位置標定を行った例を示している。雷撃時刻をT0とし、センサS、S間における雷放電が放出した電磁波の受信時刻を、それぞれT1、T2とすると、受信時刻差から、それぞれのセンサから雷撃点までの距離r1とr2を求めることができる。そして、センサS1、S2が推定した電磁波の到来方向を、それぞれθ、θとする。半径r1、r2の円とθ、θのベクトルが交差するようにT0を決定すると、雷撃点の位置を推定できる。
3局以上の場合は、方位、信号強度、到達時刻データから、統計的に最も誤差が少ないと推定される位置を算出する手法がとられ、最適化標定手法と呼ばれている。最適化計算においては、式(1)に示すように、到来方向、信号強度、到達時間差のデータの誤差総和を最小とする点が求められている。また、図3に示されるような標定された個々のデータの信頼性を示す誤差楕円もパラメータとして提供される。
Figure 2016200406
<落雷位置標定処理の詳細>
図4は、本発明の実施形態による落雷位置標定システム1における落雷位置標定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
(i)ステップ101
落雷があると、各観測点に設置された各受信局140−1〜140−nは、落雷によって発生した雷放電による電磁波を検知する。
(ii)ステップ102
落雷位置標定装置10は、通信デバイス(図示せず)を用いて、各受信局(各観測点)140−1〜140−nから落雷の観測データを受信する。観測データには、各受信局を識別するための識別情報(受信局ID)と雷放電による電磁波の検知(観測)時刻の情報や電磁波の伝搬方位の情報が含まれる。なお、各受信局140−1〜140−nは、受信局IDの代わりに、落雷位置標定装置10と該当する受信局との距離の情報を観測データとして送信しても良い。
(iii)ステップ103
落雷位置標定プログラム121は、受信した観測データに基づいて落雷位置を標定する。最初の標定処理では、落雷位置標定に参加した(観測データを送ってきた)全ての受信局の観測データを用いて落雷位置が標定される。
標定方式は、上述の3つの方式の何れを用いても良いが、これらの方式以外のものであっても良い。
(iv)ステップ104
観測データ判定プログラム122は、各受信局における計算上の電磁波到達時刻と、各受信局における実際の電磁波の受信時刻との差である時間差(時間誤差)を算出する。ここで、計算上の電磁波到達時刻は、ステップ103で標定された落雷位置と各受信局との距離及び電磁波の伝搬速度から伝搬時間を算出し、その伝搬時間を落雷による閃光時刻に加えることによって算出される。
また、このとき、観測データ判定プログラム122は、図5に示されるように、当該時間差と各受信局から落雷標定位置との関係を求めても良い。図5からは、落雷標定位置との距離が近過ぎる受信局及び距離が遠過ぎる受信局からのデータは時間差が大きくなる傾向にあることが分かる。
(v)ステップ105
観測データ判定プログラム122は、ステップ104で算出した各受信局における時間差について標準偏差を算出する。
図6は、計算上の電磁波到達時刻と実際の電磁波の受信時刻との差である時間差の標準偏差と位置標定誤差との関係を示す図である。図6における各点は1回の標定処理による時間差の標準偏差と位置標定誤差との関係を示している。従って、図6は、6回の標定結果によって得られたものである。図6に示されるように、時間差の標準偏差と位置標定誤差は、非常に強い正の相関関係があることが分かる。つまり、標準偏差が小さければ位置標定誤差が小さいという関係が見いだされる。このことから、時間差の標準偏差を所定値よりも大きくすることに寄与すると考えられる受信局からの観測データを除いて落雷位置標定を行えば、落雷位置標定精度が良くなると推測できる。即ち、図5において、当該時間差の絶対値が所定値(例えば、3μ秒)以上を示す観測データを除くことにより、落雷位置標定精度が良くなることが見いだされる。
なお、後述するように、図6のような時間差の標準偏差と位置標定誤差の関係式(或いはテーブル)を予め求めておき時間差の標準偏差を求めておけば、位置標定誤差を容易に求めることができるようになる。
(vi)ステップ106
観測データ判定プログラム122は、ステップ105で算出した、今回の標定における時間差(各受信局における計算上の電磁波到達時刻と各受信局における実際の電磁波の受信時刻との差)の標準偏差が所定値以上か否か判定する。ここで、所定値は、例えば1.75に設定する。今回の時間差の標準偏差が所定値以上のデータである場合(時間差データのばらつきが大きい場合)、処理はステップ107に移行する。今回の時間差の標準偏差が所定値未満である場合(時間差データのばらつきが小さい場合)、処理はステップ108に移行する。
(vii)ステップ107
観測データ判定プログラム122は、時間差の絶対値が所定値(上述のように、例えば3μ秒)以上を取る受信局の観測データを取り除く。つまり、ばらつきが大きいデータを落雷位置標定のためのサンプルから外す。
そして、処理はステップ103に戻り、落雷位置標定プログラム121は、ステップ107で取り除かれた観測データ以外のデータを用いて、再度落雷位置を標定する。続いて、ステップ104乃至106の処理が再度実行される。
(viii)ステップ108
観測データ判定プログラム122は、ステップ103で標定した落雷位置を標定結果として確定する。
(ix)ステップ109
標定結果提示プログラム123は、表示装置111の表示画面上に標定結果を表示する。なお、図示しないプリンタによって標定結果を印刷するようにしてもよい。
<落雷位置標定処理の変形例>
図7は、本発明の実施形態の変形例による落雷位置標定システム1における落雷位置標定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
図6に示されるように、時間差の標準偏差と位置標定誤差との関係を検証すると、両者には強い相関があることが分かる。そして、一般に、時間差の標準偏差を大きくする要因は、落雷位置からの距離が所定値以上離れている受信局からの観測データを含むためであることが分かった。そこで、全ての観測点のデータを用いて標定した落雷標定位置(実際の落雷位置からのずれはあるが)から所定距離以上離れた受信局(観測点)の観測データを除いて再標定することにより、より正確に落雷位置を標定するようにする。以下、当該処理の詳細について説明する。
(i)ステップ201
落雷があると、各観測点に設置された各受信局140−1〜140−nは、落雷によって発生した雷放電による電磁波を検知する。
(ii)ステップ202
落雷位置標定装置10は、通信デバイス(図示せず)を用いて、各受信局(各観測点)140−1〜140−nから落雷の観測データを受信する。観測データには、各受信局を識別するための識別情報(受信局ID)と雷放電による電磁波の検知(観測)時刻の情報や電磁波の伝搬方位の情報が含まれる。なお、各受信局140−1〜140−nは、受信局IDの代わりに、落雷位置標定装置10と該当する受信局との距離の情報を観測データとして送信しても良い。
(iii)ステップ203
落雷位置標定プログラム121は、受信した観測データに基づいて落雷位置を標定する。最初の標定処理では、落雷位置標定に参加した(観測データを送ってきた)全ての受信局の観測データを用いて落雷位置が標定される。
標定方式は、上述の3つの方式の何れを用いても良いが、これらの方式以外のものであっても良い。
(iv)ステップ204
観測データ判定プログラム122は、ステップ203で標定した落雷位置から所定距離以上離れた観測点からの観測データを取り除く。つまり、このような遠方の観測点から送られてきた観測データが、次回の標定のためのサンプルから外される。
なお、遠方だけではなく、雷撃点より比較的近傍(100〜200km程度)に存在するセンサが観測した雷放電の電磁波の到達時刻も計算上の時刻との差が大きいことがわかる(図5参照)。そこで、位置標定計算において、これら近傍のセンサデータを排除して計算すれば参加したセンサからの時間差の標準偏差が小さくなるので、位置標定精度の向上が期待できる。ただし、その場合、波高値が小さい雷の検知効率が低下する可能性があり、近傍のセンサデータを排除して位置計算をリアルタイムで行うことは、不適切な場合があるため、注意が必要である。
また、雷撃の位置計算出力には、個々の雷撃位置標定データの信頼度を示す誤差楕円と呼ばれるパラメータが出力される。この誤差楕円とは、雷撃が落ちたと推計される確率が50%以上ある範囲を楕円で示すものである。通常、雷観測ネットワークにおける位置標定誤差とは、この誤差楕円の長軸の距離のことを言う。しかしながら、必ずしも、位置標定された地点を中心とした楕円内に、実際に雷撃した地点が存在しない場合もあり、現実的な位置標定誤差を知る指標としては、不十分な場合もある。一方、図6に示されている通り、雷撃の位置標定誤差と各センサが雷放電の電磁波を実際に検知した時刻と、計算上の時刻の差の標準偏差は、強い正の相関関係にある。このことから、雷撃の位置標定を行ったセンサが実際に計測した時刻と計算上の時刻との差の標準偏差を求めれば、実際の位置誤差を推計できる。当該位置誤差算出については、図8を用いて説明する。
(v)ステップ205
落雷位置標定プログラム121は、ステップ204の処理によって残った観測データを用いて、再度落雷位置を標定する。標定方式は、通常、ステップ203と同じものを用いるが、異なる方式を用いても良い。
(vi)ステップ206
標定結果提示プログラム123は、表示装置111の表示画面上に標定結果を表示する。なお、図示しないプリンタによって標定結果を印刷するようにしてもよい。
<標定落雷位置誤差算出処理>
図8は、本発明の実施形態による落雷位置標定システム1における標定落雷位置誤差算出処理の詳細を説明するためのフローチャートである。当該標定落雷位置誤差算出処理は、標定した落雷位置が本来の落雷位置からどの程度離されているかを示す標定落雷位置誤差を算出するものである。落雷位置誤差は、予め求められた時間差の標準偏差と位置標定誤差の関係(図6)を用いて特定される。
(i)ステップ301
落雷があると、各観測点に設置された各受信局140−1〜140−nは、落雷によって発生した雷放電による電磁波を検知する。
(ii)ステップ302
落雷位置標定装置10は、通信デバイス(図示せず)を用いて、各受信局(各観測点)140−1〜140−nから落雷の観測データを受信する。観測データには、各受信局を識別するための識別情報(受信局ID)と雷放電による電磁波の検知(観測)時刻の情報や電磁波の伝搬方位の情報が含まれる。なお、各受信局140−1〜140−nは、受信局IDの代わりに、落雷位置標定装置10と該当する受信局との距離の情報を観測データとして送信しても良い。
(iii)ステップ303
落雷位置標定プログラム121は、受信した観測データに基づいて落雷位置を標定する。最初の標定処理では、落雷位置標定に参加した(観測データを送ってきた)全ての受信局の観測データを用いて落雷位置が標定される。
標定方式は、上述の3つの方式の何れを用いても良いが、これらの方式以外のものであっても良い。
(iv)ステップ304
観測データ判定プログラム122は、各受信局における計算上の電磁波到達時刻と、各受信局における実際の電磁波の受信時刻との差である時間差(時間誤差)を算出する。ここで、計算上の電磁波到達時刻は、ステップ303で標定された落雷位置と各受信局との距離及び電磁波の伝搬速度から伝搬時間を算出し、その伝搬時間を落雷による閃光時刻に加えることによって算出される。
(v)ステップ305
観測データ判定プログラム122は、ステップ304で算出した各受信局における時間差について標準偏差を算出する。
(vi)ステップ306
観測データ判定プログラム122は、図6を用いて、各受信局における時間差の標準偏差の値に対応する位置誤差の値を取得する。上述したように、図6の関係は別の機会において予め求められているものとする。なお、実際に時間差の標準偏差と位置標定誤差の関係を求めてみると、当該関係は、Xを時間差の標準偏差、Yを位置標定誤差とすると、Y=0.2779Xという線形の関数に近似できることが分かった。
(vii)ステップ307
標定結果提示プログラム123は、ステップ306で得られた位置標定誤差を、表示装置111の表示画面上に表示する。なお、図示しないプリンタによって標定結果を印刷するようにしてもよい。
以上のような演算を実行することにより、標定した落雷位置がどの程度正確なものであるか検証することができるようになる。
<落雷位置標定の例>
図9は、本発明の実施形態による落雷位置標定システム1によってなされた落雷位置標定の例を示す表である。
図9によれば、4つの雷撃について、雷撃点から700km以上離れた遠方のセンサデータを使用しない方が、雷撃の位置標定精度が明らかに改善していることが分かる。これは、偏差の大きな遠方のセンサデータが取り除かれ、落雷位置標定に参加したセンサデータの標準偏差が小さくなったためである。遠方のセンサデータを使用しない方法で、位置標定精度を向上させる場合、第一雷撃では、平均で位置標定精度が682mから463mに改善された。また、後続雷撃では、同様に、平均で289mから242mに改善された。なお、北米のNALDNの落雷位置標定精度の評価に関する報告によれば、2010年〜2011年のフロリダ州のCamp Blandingにおけるロケット誘雷による位置標定精度の結果は、中央値で436mであった。ロケット誘雷の性状は、後続雷撃に類似していることから、当該位置標定精度(JLDNの位置標定精度)は、NALDNと同等かそれ以上の品質を有していることを示唆しているということが可能である。
<表示画面(GUI)の構成例>
図10は、本発明の実施形態による落雷位置標定システム1における標定結果等の表示画面の構成例を示す図である。
当該表示画面(GUI)は、結果出力領域1001と、センサ設定領域1002と、プロセス状態表示領域1003と、センサ状態表示領域1004と、を備えている。
結果出力領域1001は、一例として、落雷を観測した日時を特定する落雷日時10011と、何番目のストロークかを示す雷撃10012と、標定に用いた観測データを送信してきたセンサの番号を示す参加センサ番号10013と、受信局における計算上の電磁波到達時刻と実際の電磁波の受信時刻との差を示す時間差10014と、該当するセンサ(受信局)における観測データの有効性を示すデータの有効性10015と、落雷位置の標定結果を緯度及び経度で示す落雷標定位置10016と、修正前後の時間差の標準偏差を示す標準偏差10017と、実際の落雷位置と落雷標定位置との誤差を示す位置標定誤差10018と、を構成項目として含んでいる。ここで、標準偏差10017において、「修正」とは、落雷標定位置から所定距離以上離れた受信局からの観測データ、及び/又は落雷標定位置から所定範囲内に含まれる受信局からの観測データを取り除くことを意味する。従って、修正前標準偏差とは、このような観測データを取り除く前の観測データについての時間差の標準偏差を示し、修正後はそれを取り除いた後の観測データについての時間差の標準偏差を示している。
センサ設定領域1002は、各センサのIPアドレス、センサ番号、センサタイプ、センサの名称等をオペレータが設定するための領域である。
プロセス状態表示領域1003は、複数種類の落雷位置標定プログラムのそれぞれについて正常に動作しているか否かについて示すものである。当該プロセス状態表示領域1003では、TOA方式に基づく複数のプログラム、MDF方式に基づく複数のプログラム、及びIMPACT方式に基づく複数のプログラムの状態が監視されている。正常に動作していないプログラムは、例えば、該当する表示部分が青色表示(正常)から赤色表示(異常表示)に変化するようになっている。なお、表示形式については、色で通知するもの以外に点滅や点灯等の様々な形態が考えられる。
センサ状態表示領域1004は、各観測点に設置された受信局のセンサの状態が正常に動作しているか否かについて示すものである。センサが正常に動作している場合には青表示、例えばセンサ設置場所の湿度が高く、正確に計測できない可能性がある場合には警告状態として黄色表示、センサの動作に何らかの異常が発生している場合には異常状態として赤色表示される。なお、センサ状態の表示形式についても、色で通知するもの以外に点滅や点灯等の様々な形態が考えられる。
<まとめ>
(i)本発明の実施形態による落雷位置標定システムでは、複数の受信局からの観測データを用いて落雷位置を標定し、仮の標定落雷位置(第1の標定落雷位置)が算出される。そして、仮の標定落雷位置から所定距離(第1の所定距離)以上離れた受信局からの観測データである遠方観測データが仮標定に用いた観測データから取り除かれ、遠方観測データが取り除かれた観測データを用いて再度落雷位置が標定される(第2の標定落雷位置)。このようにして得られた標定落雷位置が最終の標定結果として出力される。このようにすることにより、より正確な落雷位置を標定することができるようになる。なお、仮の標定落雷位置から所定距離(第2所定距離)の範囲内に存在する受信局からの観測データをさらに標定サンプルから取り除いて最終の標定落雷位置を求めても良い。
(ii)当該落雷位置標定システムでは、複数の受信局からの観測データを用いて落雷位置を標定し、仮の第1の落雷標定位置が算出される。また、複数の受信局について、実際に電磁波を受信した時刻と仮の落雷標定位置から計算上求めた電磁波の到達時刻との時間差が算出される。さらに、複数の受信局についての当該時間差の標準偏差が算出され、当該標準偏差が所定値(例えば、1.75)以上か否か判定される。そして、当該判定結果により標定落雷位置が確定される。より具体的には、標準偏差が所定値以上の場合、上述の時間差が所定時間以上を取る観測データ以外の観測データを用いて落雷位置が再度標定される(第2の標定落雷位置)、これが最終的な標定落雷位置とされる。このようにすることにより、標定誤差を大きくする可能性のある観測データを取り除くことができるので、より正確に、かつ客観的に落雷位置を標定することができるようになる。
(iii)当該落雷位置標定システムでは、複数の受信局からの観測データを用いて落雷位置を標定し、仮の標定落雷位置(第1の標定落雷位置)が算出される。また、複数の受信局について、実際に落雷による電磁波を受信した時刻と仮の標定落雷位置から計算上求めた電磁波の到達時刻との時間差が算出される。さらに、複数の受信局についての当該時間差の標準偏差(対象標準偏差)が算出される。そして、予め用意された時間差の標準偏差と位置標定誤差との関係式(図6)を用いて、対象標準偏差に対応する位置標定誤差が求められる。このようにすることにより、落雷位置標定処理を実行して得られる結果がどの程度信頼性があるものであるか確認することができるようになる。
(iv)本発明は、実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或は装置に提供し、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
また、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータ上のメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータのCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。
さらに、実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することにより、それをシステム又は装置のハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD−RW、CD−R等の記憶媒体に格納し、使用時にそのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしても良い。
最後に、ここで述べたプロセス及び技術は本質的に如何なる特定の装置に関連することはなく、コンポーネントの如何なる相応しい組み合わせによってでも実装できる。更に、汎用目的の多様なタイプのデバイスがここで記述した方法に従って使用可能である。ここで述べた方法のステップを実行するのに、専用の装置を構築するのが有益である場合もある。また、実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。本発明は、具体例に関連して記述したが、これらは、すべての観点に於いて限定の為ではなく説明の為である。本分野にスキルのある者には、本発明を実施するのに相応しいハードウェア、ソフトウェア、及びファームウエアの多数の組み合わせがあることが解るであろう。例えば、記述したソフトウェアは、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
さらに、上述の実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていても良い。
加えて、本技術分野の通常の知識を有する者には、本発明のその他の実装がここに開示された本発明の明細書及び実施形態の考察から明らかになる。記述された実施形態の多様な態様及び/又はコンポーネントは、単独又は如何なる組み合わせでも使用することが出来る。
1 落雷位置標定システム
10 落雷位置標定装置
110 入出力装置
111 表示装置
112 キーボード
113 マウス
100 中央処理装置
120 プログラムメモリ
121 落雷位置標定プログラム
122 観測データ判定プログラム
123 標定結果提示プログラム
130 記憶装置
131 受信局座標データ
132 地図データ
133 相関関係データ
140−1〜140−n 受信局
150 ネットワーク

Claims (8)

  1. 落雷による電磁波を検知し、観測データを送信する複数の受信局と、
    前記複数の受信局のそれぞれからの前記観測データを受信し、落雷位置を標定する落雷位置標定装置と、を有し、
    前記落雷位置標定装置は、
    受信した前記観測データを用いて落雷位置を標定し、第1の標定落雷位置を求める処理と、
    前記第1の標定落雷位置から第1の所定距離以上離れた受信局からの観測データである遠方観測データを前記観測データから取り除き、当該遠方観測データが取り除かれた前記観測データを用いて再度落雷位置を標定して第2の標定落雷位置を求める処理と、
    前記第2の標定落雷位置を標定結果として出力する処理と、
    を実行する、落雷位置標定システム。
  2. 請求項1において、
    前記落雷位置標定装置は、さらに、前記第1の標定落雷位置から第2の所定距離以内に存在する受信局からの観測データである近傍観測データを前記観測データから取り除いて前記第2の標定落雷位置を求める、落雷位置標定システム。
  3. 落雷による電磁波を検知し、観測データを送信する複数の受信局と、
    前記複数の受信局のそれぞれからの前記観測データを受信し、落雷位置を標定する落雷位置標定装置と、を有し、
    前記落雷位置標定装置は、
    前記複数の受信局からの前記観測データを用いて落雷位置を標定し、第1の標定落雷位置を求める処理と、
    前記複数の受信局について、実際に前記電磁波を受信した時刻と前記第1の標定落雷位置から計算上求めた前記電磁波の到達時刻との時間差を算出する処理と、
    前記複数の受信局についての前記時間差の標準偏差を算出する処理と、
    前記標準偏差が所定値以上か否か判定する処理と、
    前記判定する処理の判定結果により標定落雷位置を確定する処理と、
    を実行する、落雷位置標定システム。
  4. 請求項3において、
    前記落雷位置標定装置は、前記標準偏差が所定値以上の場合、前記時間差が所定時間以上を取る観測データ以外の観測データを用いて落雷位置を標定し、第2の標定落雷位置を求め、これを最終的な標定落雷位置とする、落雷位置標定システム。
  5. 落雷による電磁波を検知し、観測データを送信する複数の受信局と、
    前記複数の受信局のそれぞれからの前記観測データを受信し、落雷位置を標定する落雷位置標定装置と、を有し、
    前記落雷位置標定装置は、
    前記複数の受信局からの前記観測データを用いて落雷位置を標定し、第1の標定落雷位置を求める処理と、
    前記複数の受信局について、実際に前記電磁波を受信した時刻と前記第1の標定落雷位置から計算上求めた前記電磁波の到達時刻との時間差を算出する処理と、
    前記複数の受信局についての前記時間差の標準偏差である対象標準偏差を算出する処理と、
    予め用意された前記時間差の標準偏差と位置標定誤差との関係式を用いて、前記対象標準偏差に対応する前記位置標定誤差を求める処理と、
    前記位置標定誤差を出力する処理と、
    を実行する落雷位置標定システム。
  6. 落雷による電磁波を検知して観測データを送信する複数の受信局のそれぞれからの前記観測データを受信し、落雷位置を標定する落雷位置標定装置であって、
    前記落雷位置を標定する処理を実行するプロセッサを備え、
    前記プロセッサは、
    受信した前記観測データを用いて落雷位置を標定し、第1の標定落雷位置を求める処理と、
    前記第1の標定落雷位置から第1の所定距離以上離れた受信局からの観測データである遠方観測データを前記観測データから取り除き、当該遠方観測データが取り除かれた前記観測データを用いて再度落雷位置を標定して第2の標定落雷位置を求める処理と、
    前記第2の標定落雷位置を標定結果として出力する処理と、
    を実行する、落雷位置標定装置。
  7. 落雷による電磁波を検知して観測データを送信する複数の受信局のそれぞれからの前記観測データを受信し、落雷位置を標定する落雷位置標定装置であって、
    前記落雷位置を標定する処理を実行するプロセッサを備え、
    前記プロセッサは、
    前記複数の受信局からの前記観測データを用いて落雷位置を標定し、第1の標定落雷位置を求める処理と、
    前記複数の受信局について、実際に前記電磁波を受信した時刻と前記第1の標定落雷位置から計算上求めた前記電磁波の到達時刻との時間差を算出する処理と、
    前記複数の受信局についての前記時間差の標準偏差を算出する処理と、
    前記標準偏差が所定値以上か否か判定する処理と、
    前記判定する処理の判定結果により標定落雷位置を確定する処理と、
    を実行する、落雷位置標定装置。
  8. 落雷による電磁波を検知して観測データを送信する複数の受信局のそれぞれからの前記観測データを受信し、落雷位置を標定する落雷位置標定装置であって、
    前記落雷位置を標定する処理を実行するプロセッサを備え、
    前記プロセッサは、
    前記複数の受信局からの前記観測データを用いて落雷位置を標定し、第1の標定落雷位置を求める処理と、
    前記複数の受信局について、実際に前記電磁波を受信した時刻と前記第1の標定落雷位置から計算上求めた前記電磁波の到達時刻との時間差を算出する処理と、
    前記複数の受信局についての前記時間差の標準偏差である対象標準偏差を算出する処理と、
    予め用意された前記時間差の標準偏差と位置標定誤差との関係式を用いて、前記対象標準偏差に対応する前記位置標定誤差を求める処理と、
    前記位置標定誤差を出力する処理と、
    を実行する落雷位置標定装置。
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