JP2016198187A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の進行途中での遊技に対する興趣の低下を抑制し、遊技者がより楽しめる遊技機を提供する。【解決手段】本発明の遊技機1は、遊技の進行に合わせたコマンドを送信する主制御手段30と、主制御手段30から送信されたコマンドに基づいて演出を決定する演出制御手段33とを備える。演出制御手段33は、特別遊技を実行するコマンドであるときに選択されやすい複数の第1の小キャラ予告演出と、特別遊技を実行しないコマンドであるときに選択されやすい複数の第2の小キャラ予告演出とを含む演出から、コマンドに対応する遊技の進行に対応する小キャラ予告演出を決定する演出決定手段33a,33bを備える。演出決定手段33a,33bは複数の小キャラ予告演出のうちの特定の小キャラ予告演出が2回以上実行されることを規制する規制手段を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、遊技盤面に遊技球を打ち出す弾発遊技機等の遊技機に関する。
弾発遊技機等の遊技機では、遊技進行中に画像表示器等の演出装置において種々の演出がパターン化されて実行される。このような演出では、大当たり抽選の結果が大当たりであることの信頼度を示唆すること、大当たりであることを報知することが行われている。一方、画像表示器等での演出としては、ボタン操作を契機として所定の演出を実行するボタン演出等を含む図柄変動演出、ミニキャラクタ等が登場する画像を重ね合わせて表示するミニキャラクタ予告演出等の予告演出がある。
特開2014−144115号公報
図柄変動演出や予告演出は、大当たり抽選の結果が大当たりであることの信頼度を示唆するものであるため、遊技開始から遊技終了までの演出パターンにおいて大当たり信頼度の高い演出を行い、その後に大当たり信頼度の低い演出が連続すると、演出に対する興趣が損なわれるという問題があった。その一方で、大当たり信頼度の高い演出として、大当たりを報知するいわゆる確定演出を行うと、その後の演出に対する興趣が損なわれる。このように、確定演出を含めた大当たり信頼度の高い演出が遊技の進行上において比較的早い段階で実行されると、その後の演出の内容次第で、又はその段階で、演出ひいては遊技に対する興趣が損なわれる懸念がある。
そこで、本発明は、遊技の進行途中での遊技に対する興趣の低下を抑制し、遊技者がより楽しめる遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、遊技の進行を制御し、遊技の進行に合わせたコマンドを送信する主制御手段と、該主制御手段から送信されたコマンドに基づいて複数の演出のうちからコマンドに対応する演出を決定する演出制御手段とを備える遊技機であって、前記演出制御手段は、前記コマンドが特別遊技を実行するコマンドであるときに選択されやすい複数の第1の小キャラ予告演出と、前記コマンドが前記特別遊技を実行しないコマンドであるときに選択されやすい複数の第2の小キャラ予告演出とを含む複数の小キャラ予告演出のうちから、前記コマンドに対応する遊技の進行に対応する小キャラ予告演出を決定する演出決定手段を備え、前記演出決定手段は、前記複数の第1の小キャラ予告演出のうちの特定の小キャラ予告演出が2回以上実行されることを規制する規制手段を備えることを特徴とする遊技機である。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記演出決定手段が、前記コマンドが疑似連続変動を含むコマンドであるときは、前記特定の小キャラ予告演出が2回以上実行されることを可能とする遊技機である。
本発明に係る遊技機によれば、遊技の進行途中での遊技に対する興趣の低下を抑制し、遊技者がより楽しめる遊技機を提供できる。
本発明の一実施形態である遊技機の一例を示す正面図である。 操作ボタンを説明するための部分斜視図である。 可動役物を説明するための部分正面図である。 遊技盤の背面側に取り付けられる遊技機の制御機構を示すブロック図である。 主制御基板における主たる機能構成を模式的に示したブロック図である。 遊技機における遊技状態の遷移の一例を示す図である。 主制御基板における主要動作であるタイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。 図7のタイマ割込処理における第1始動口スイッチ処理及び第2始動口スイッチ処理の詳細を示すフローチャートである。 図7のタイマ割込処理におけるゲートスイッチ処理の詳細を示すフローチャートである。 図7のタイマ割込処理における特別図柄処理の詳細を示すフローチャートである。 図10の特別図柄処理における特別遊技判定処理の詳細を示すフローチャートである。 図10の特別図柄処理における停止中処理の詳細を示すフローチャートである。 図7のタイマ割込処理における大入賞口処理の詳細を示すフローチャートである。 図7のタイマ割込処理における大入賞口処理の詳細を示すフローチャートである。 図7のタイマ割込処理における普通図柄処理の詳細を示すフローチャートである。 図7のタイマ割込処理における電チュー(電動チューリップ)処理の詳細を示すフローチャートである。 図7のタイマ割込処理における出力処理の詳細を示すフローチャートである。 演出制御基板における主たる機能構成を模式的に示したブロック図である。 装飾図柄変動演出の進行例と共に、可動役物落下演出及び予告演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。 画像表示器における疑似連演出の一例を説明するための図である。 画像表示器におけるSPリーチ演出(SPSPリーチ演出)の一例を説明するための図である。 SPリーチ演出(SPSPリーチ演出)時の可動役物落下演出の一例を説明するための図である。 復活演出の一例を説明するための図である。 ステップアップ予告演出の一例を説明するための図である。 セリフ予告演出の一例を説明するための図である。 セリフ予告演出の他の例を説明するための図である。 ミニキャラクタ予告演出の一例を説明するための図である。 カットイン予告演出の一例を説明するための図である。 画像表示器で実行される図柄変動演出の演出パターン選択テーブル(装飾図柄変動演出選択テーブル)の一例について一部を抜粋して示す図である。 SPリーチ演出又はSPSPリーチ演出が選択されたときの楽曲のタイトル及び歌詞の色の選択率を示す図である。 可動役物で実行される可動役物落下演出の演出パターン選択テーブル(可動役物落下演出選択テーブル)の一例について一部を抜粋して示す図である。 ステップアップ予告演出選択テーブルの一例について一部を抜粋して示す図である。 セリフ予告演出選択テーブルの一例について一部を抜粋して示す図である。 ミニキャラクタ予告演出選択テーブルの一例について一部を抜粋して示す図である。 カットイン予告演出選択テーブルの一例について一部を抜粋して示す図である。 演出制御基板における主要動作であるタイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。 図36のタイマ割込処理におけるコマンド受信処理の詳細を示すフローチャートである 図37のコマンド受信処理における図柄変動演出パターン設定処理の詳細を示すフローチャートである。 図37のコマンド受信処理における予告演出パターン設定処理の詳細を示すフローチャートである。 画像制御基板により実行される画像音響制御処理の一例を示すフローチャートである。 ランプ制御基板により実行されるランプ制御処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の好ましい実施形態について、弾球遊技機を例にとって図面を参照しつつ詳細に説明する。
1.遊技機の全体構成
図1は、本実施形態における遊技機の一例を示す正面図である。
遊技機1は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が各種入賞装置に設けられた入賞口に入球すると賞球を払い出すように構成された弾球式の遊技機である。また、遊技機1は、遊技者による指示操作によって打ち出される遊技球が所定領域に入球することを条件として遊技者にとって有利な特別遊技状態へと移行させるか否かを判定するように構成され、しかも遊技の興趣を高めるために所定条件下で所定領域に遊技球が入球し易くなるように補助する補助遊技を行うようにした遊技機である。以下、このような本実施形態の遊技機1について詳しく説明する。
遊技機1は、ホール(店舗)の島設備等に固定される遊技機本体1aを有し、その遊技機本体1aの正面側に、透明ガラス板2が嵌め込まれた前枠扉3を有している。そして、遊技機本体1aは、前枠扉3との間で遊技球を転動させる遊技盤10を備えている。
前枠扉3は、遊技機本体1aの左端部において回動可能に軸支されており、遊技機本体1aの前面側を開閉可能な構成である。透明ガラス板2は、前枠扉3が遊技機本体1aの前面側を閉鎖した状態で、遊技機本体1aの遊技盤10を視認可能にするためのものである。また、前枠扉3の下部中央には、正面側に張り出した棚状の球貯留部4が設けられている。この球貯留部4は、遊技盤10に打ち出すための遊技球を貯留しておくための貯留皿、及び遊技者が操作可能な操作ボタン6が設けられている。操作ボタン6は、上下動可能な操作ボタン本体6aを備えており(図2参照)、この操作ボタン本体6aの内側又は下方にLEDが設けられることで発光可能な構成とされている。この操作ボタン6は、発光状態とされることで、遊技者に対して後述する画像表示器12や可動役物14等の演出装置37(図4等参照)において所定の演出が実行され得ることを示唆又は報知する。また、操作ボタン6は、発光状態とされるとき、図2(a)に示すように操作ボタン本体6aの上面が球貯留部4の上面と略一致する通常状態、及び図2(b)に示すように操作ボタン本体6aが球貯留部4の上面から突出する突出状態のいずれかの状態とされる。そのため、操作ボタン6は、操作受付演出や煽り演出等の演出効果を発揮し得る。このような操作ボタン6は、演出装置37としても構成することができる。
図1に示すように、前枠扉3は、球貯留部4の右下部に、遊技者が遊技球を発射させるために時計回り方向及び反時計回り方向に回転操作可能なハンドルレバー5を備えている。さらに、前枠扉3は、透明ガラス板2の周囲を取り囲むように配置された枠ランプ9を備えると共に、透明ガラス板2の上方に位置する枠ランプ9の左右両側には遊技の進行に伴って各種演出用の音響出力を行うスピーカー8を備えている。このスピーカー8及び枠ランプ9は、演出装置37を構成するものである。
遊技盤10は、前枠扉3が閉じられた状態のとき、その盤面と、前枠扉3に嵌め込まれた透明ガラス板2との間に遊技球が転動可能な遊技領域を形成する。遊技者によってハンドルレバー5が操作されると、その操作角度に応じた打球力で遊技球が打ち出され、打球力が一定以上であるときに遊技球が遊技領域に打ち出され、その後、遊技球が遊技領域を転動しながら流下する。そして、遊技球が遊技盤10に設けられた各種入賞口に入賞すると、遊技機1は、球貯留部4の貯留皿に対して賞球を払い出す。
遊技盤10の中央には、遊技の進行に伴って各種演出を行うためのセンター役物11が設けられている。このセンター役物11は、遊技盤10の略中央に位置するように配置されたカラー液晶ディスプレイ等の画像表示器12を備えている。この画像表示器12は、遊技機1において遊技演出が行われるときに主たる演出用の画像を表示する。また、センター役物11は、画像表示器12の上部に可動役物14を備えている。この可動役物14は、遊技機1においてスーパーリーチ(SP)演出等の所定の演出が行われるときに動作可能な役物(ギミック)である。具体的には、可動役物14は、図3(a)及び図3(b)に示すように定位置から画像表示器12の正面を覆う位置に下動可能であると共に可動後に定位置に復帰可能である。すなわち、可動役物14は、所定の演出時に下動することで可動役物落下演出を実現することが可能である。この可動役物14は、可動役物本体14aの表面側に例えば「ABC」の文字やその他様々な装飾が施されており、その内側にそれぞれ異なる色で発光する複数のLEDを内蔵している。つまり、可動役物14は、「ABC」の文字等の装飾部等を様々な色で発光させることが可能な盤面ランプ14bを備えた構成である。このセンター役物11の画像表示器12及び可動役物14(可動役物本体14a及び盤面ランプ14b)は、演出装置37を構成するものである。
さらに、センター役物11は、図1に示すように画像表示器12の下部に、画像表示器12よりも表示画面サイズの小さいサブ表示器13を備えている。サブ表示器13は、例えば画像表示器12と同様、カラー液晶ディスプレイ等で構成される。このサブ表示器13は、遊技機1において遊技演出が行われるとき、画像表示器12で表示される演出用の画像と関連する副次的な演出画像を表示し、あるいは画像表示器12で表示される演出用の画像とは関連しない独立した演出画像を表示したりする。また、サブ表示器13は、画像表示器12に代わって主たる演出用の画像を表示することもできる。このサブ表示器13もまた、演出装置37を構成する。
また、遊技盤10には、センター役物11の周囲に、多数の釘や風車等の他、第1始動口15、第2始動口16、第1大入賞口17、第2大入賞口18、スルーゲート20、アウト口21、普通入賞口(図示略)等が設けられている。さらに、遊技盤10は、遊技球が転動する遊技領域の外側における盤面左下部に、特別図柄の変動表示を行って特別遊技判定(大当たり判定)の判定結果に応じた特別図柄を表示し、第1始動口15及び第2始動口16に遊技球が入賞したことによる保留数を表示し、あるいはスルーゲート20を遊技球が通過したことによる普通図柄の抽選結果を表示するための図柄表示器22を備えている。
図1に示す遊技盤10では、スルーゲート20がセンター役物11の右側に設けられている。このスルーゲート20は、遊技機1において普通図柄抽選が行われる条件となるものであり、遊技球がこのスルーゲート20を通過すると遊技機1において普通図柄抽選が行われる。
第1始動口15は、センター役物11の下方位置に設けられており、第2始動口16は第1始動口15の右側に設けられている。ここで、第1始動口15に入賞する可能性が比較的高い遊技球は、遊技盤10に打ち出される遊技球が矢印F1で示すようにセンター役物11の左側を転動していく遊技球である。つまり、矢印F2で示すようにセンター役物11の右側を転動していく遊技球は、第1始動口15に入賞する可能性が極めて低くなるように第1始動口15が設けられている。一方、第2始動口16に入賞する可能性が比較的高い遊技球は、遊技盤10に打ち出される遊技球が矢印F2で示すようにセンター役物11の右側を転動していく遊技球である。つまり、矢印F1で示すようにセンター役物11の左側を転動していく遊技球は、第2始動口16に入賞する可能性が極めて低くなるように第2始動口16が設けられている。
第1始動口15及び第2始動口16のそれぞれは、所定球数の賞球を払い出すための入賞口であると共に、遊技機1において遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの特別遊技判定(大当たり判定)が行われる条件となる入賞口である。これらの始動口15,16に入賞した遊技球が始動検知領域(図示略)を通過して始動条件が成立すると、遊技機1において特別遊技判定が行われる。遊技機1において特別遊技判定が行われると、図柄表示器22において特別図柄の変動表示が開始されると共に、センター役物11等においてもその特別遊技判定の結果に応じた演出が開始される。例えば、画像表示器12では、3つの装飾図柄12a,12b,12cを上下方向や左右方向等に変動させる装飾図柄変動演出が開始される。そして、特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、図柄表示器22における特別図柄の変動表示及びセンター役物11における装飾図柄変動演出が終了し、遊技者に対して特別遊技判定の結果が表示される。このとき表示される特別遊技判定の結果が大当たりに当選したことを示すものであれば、遊技機1はその後、遊技者にとって有利な特別遊技を開始する。
なお、図柄表示器22は、遊技盤10の左下隅に配置されており、遊技者にとって視認し難い位置に設けられていると共に、特別図柄の変動表示が終了して特別遊技判定の結果を表示するときには大当たりであるか否かを遊技者にとって判別し難い表示態様で表示する。これに対し、画像表示器12等のセンター役物11は、特別遊技判定の結果が大当たりであるか否かを遊技者が判別し易い表示態様で表示する。そのため、遊技者は、特別遊技判定の結果を、主に画像表示器12で行われる装飾図柄変動演出の結果等によって認識する。そして、遊技者は、画像表示器12等のセンター役物11で行われる様々な演出を視認しながら遊技を進行させるようになる。
第2始動口16は、その左右両側に羽根状に左右方向へ開閉する電動チューリップ16aを備えている。電動チューリップ16aは、第2始動口16への遊技球の入賞を補助する補助部材である。すなわち、電動チューリップ16aは、左右方向へ開いた開放状態のとき、第2始動口16の近傍位置に転動してくる遊技球が第2始動口16へ入賞し易くなるように補助する。これに対し、電動チューリップ16aが第2始動口16の左右両側を閉じた閉鎖状態のときには、第2始動口16への入賞を補助する補助機能が作用しないため、遊技球は第2始動口16に入賞し難い状態となる。このような電動チューリップ16aは、スルーゲート20を遊技球が通過することにより行われる普通図柄抽選に当選することによって、そのときの遊技状態に応じた開放時間が設定され、閉鎖状態から開放状態へと所定回数駆動される。
第1大入賞口17は、遊技盤10において第2始動口16のさらに右側に設けられている。この第1大入賞口17は、遊技球が入賞可能な開放状態と、遊技球が入賞不可能な閉鎖状態とに駆動され、通常は閉鎖状態となっている。そして、遊技機1において第1始動口15又は第2始動口16に遊技球が入賞したことによって行われる特別遊技判定で所定の当たりに当選すると、その後に開始される特別遊技の予め定められたラウンドにおいて、第1大入賞口17が開放状態に駆動され、遊技球が第1大入賞口17に入賞可能な状態となる。第1大入賞口17が開放すると、所定時間が経過するまでの間、又は所定数の入賞がカウントされるまでの間、その開放状態が継続する。したがって、第1大入賞口17が開放状態になると、所定時間が経過するまでの間に、遊技球を所定数まで入賞させることが可能であり、それによって遊技者は賞球を獲得することができる。そして、開放状態に駆動された第1大入賞口17は、所定時間が経過した時点又は所定数の入賞がカウントされた時点で閉鎖状態に戻る。
ただし、第1大入賞口17が開放されるラウンドにおいて、第1大入賞口17の開放状態が維持される開放時間は、特別遊技判定において当選した当たりの種別に応じて定められ、例えば30秒程度の比較的長い時間に設定されるラウンド(ロング開放ラウンド)と、0.2秒程度の極めて短い時間に設定されるラウンド(ショート開放ラウンド)との2種類がある。そのため、遊技者が多くの賞球を獲得し得るラウンドはロング開放ラウンドであり、ショート開放ラウンドの場合は開放中の第1大入賞口17に遊技球を入賞させることが困難であり賞球を獲得することが難しい。
また、第2大入賞口18は、センター役物11の右側に設けられている。この第2大入賞口18は、遊技球が入賞可能な開放状態と、遊技球が入賞不可能な閉鎖状態とに駆動される第2可変入賞装置であり、通常は閉鎖状態となっている。そして、遊技機1において第1始動口15又は第2始動口16に遊技球が入賞したことを条件として行われる特別遊技判定で所定の当たりに当選すると、その後に開始される特別遊技の予め定められたラウンドにおいて、第2大入賞口18が開放状態に駆動され、遊技球が第2大入賞口18に入賞可能な状態となる。第2大入賞口18が開放すると、所定時間が経過するまでの間、又は所定数の入賞がカウントされるまでの間、その開放状態が継続する。したがって、第2大入賞口18が開放状態になると、所定時間が経過するまでの間に、遊技球を所定数まで入賞させることが可能であり、それによって遊技者は賞球を獲得することができる。そして、開放状態に駆動された第2大入賞口18は、所定時間が経過した時点又は所定数の入賞がカウントされた時点で閉鎖状態に戻る。なお、第2大入賞口18に入賞した遊技球はセンター役物11に設けられた入賞検知口19を通って遊技盤10の背面側へと排出される。
第2大入賞口18が開放されるラウンドにおいて、第2大入賞口18の開放状態が維持される開放時間も、第1大入賞口17と同様、例えば30秒程度の比較的長い時間に設定されるラウンド(ロング開放ラウンド)と、0.2秒程度の極めて短い時間に設定されるラウンド(ショート開放ラウンド)との2種類がある。遊技者が多くの賞球を獲得し得るラウンドはロング開放ラウンドであり、ショート開放ラウンドの場合は開放中の第2大入賞口18に遊技球を入賞させることが困難であり賞球を獲得することが難しい。
特別遊技では、第1大入賞口17及び第2大入賞口18のいずれかを択一的に開放状態へ駆動するラウンド遊技が所定回数(所定ラウンド数)実行される。そのため、第1大入賞口17及び第2大入賞口18が同時に開放状態となることはない。そして、第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放するラウンド遊技が複数回行われる特別遊技は、遊技者に対して通常よりも多くの賞球を獲得することができる機会を付与する遊技であるため、遊技者にとって特別有利な遊技状態(特別遊技状態)となる。
ただし、第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放するラウンド遊技が複数回行われる場合であっても、それら複数回の全てがショート開放ラウンドとなることもある。全ラウンドがショート開放ラウンドとなる場合、遊技者はその特別遊技中に賞球を獲得することが実質的に困難である。そのため、そのような特別遊技が行われる場合には、例えば特別遊技の終了後の遊技状態を遊技者にとって有利な時短遊技状態ST3や確変遊技状態ST4(図6参照)へと移行させることにより、遊技者に有利な遊技価値を付与するように構成される。
なお、アウト口21は、遊技盤10の中央最下部に設けられており、各種入賞口のいずれにも入賞しなかった遊技球をアウト球として遊技盤10の背面側へ排出する排出口である。
図4は、遊技盤10の背面側に取り付けられる遊技機1の制御機構を示すブロック図である。遊技盤10の背面側には、遊技の進行に合わせた信号やコマンド等を送信することで遊技機1の主たる動作を制御する主制御基板30と、主制御基板30から送信される信号やコマンド等に基づいて払出モーター32dや演出装置37を制御するサブ制御基板31とが設けられている。以下、主制御基板30及びサブ制御基板31を詳細に説明する。
2.主制御基板
主制御基板30は、特別遊技を実行するか否かの判定を遊技球が第1始動口15又は第2始動口16に入賞することを契機として実行すると共に、このときの判定結果に基づいて遊技の進行を制御する。
この主制御基板30には、遊技球が第1始動口15に入賞したことを検知する第1始動口スイッチ41、遊技球が第2始動口16に入賞したことを検知する第2始動口スイッチ42、スルーゲート20を遊技球が通過したことを検知するスルーゲートスイッチ43、電動チューリップ16aを開閉させる電チューソレノイド44、第1大入賞口17を開閉駆動する第1大入賞口ソレノイド45、第1大入賞口17に遊技球が入賞したことを検知する第1大入賞口スイッチ46、第2大入賞口18を開閉駆動する第2大入賞口ソレノイド47、及び第2大入賞口18に遊技球が入賞したことを検知する第2大入賞口スイッチ48が接続されている。また、主制御基板30には、図柄表示器22が接続されている。なお、図柄表示器22は、特別図柄の変動表示を行うための特別図柄表示器22a、及び普通図柄の変動表示を行うための普通図柄表示器22bを備えている。
主制御基板30は、第1始動口スイッチ41、第2始動口スイッチ42、第1大入賞口スイッチ46又は第2大入賞口スイッチ48が遊技球の入賞を検知した場合、払出制御基板32に対して賞球コマンドを送信する。
また、主制御基板30は、電動チューリップ16aを開放させるか否かを判定するための普通図柄抽選や特別遊技を行うか否かを判定するための特別遊技判定を行うように構成されている。例えば、遊技球がスルーゲート20を通過した場合、主制御基板30は、電動チューリップ16aを開閉するか否かを決定するための普通図柄抽選を行い、その普通図柄抽選の結果に基づいて普通図柄表示器22bにおける普通図柄の変動表示を開始する。そして、普通図柄抽選に当選した場合、主制御基板30は、普通図柄の変動表示を所定時間経過後に当選図柄で停止させた後、電チューソレノイド44を所定時間又は所定回数駆動させて電動チューリップ16aを開放させる。なお、普通図柄抽選に当選して電動チューリップ16aが開放状態になると、上述したように第2始動口16に遊技球が入賞し易い状態となるため、電動チューリップ16aが開放した状態は遊技者にとって有利な遊技状態のひとつである。一方、遊技球が第1始動口15又は第2始動口16に入賞したことを検知して始動条件が成立した場合、主制御基板30は、入賞した始動口に応じた特別遊技判定を行い、特別図柄表示器22aにおいてその特別遊技判定の結果に基づく所定時間の特別図柄の変動表示を開始する。そして、主制御基板30は、特別図柄表示器22aにおいて特別図柄の変動表示を開始することに伴い、その特別遊技判定の結果に応じた所定時間の装飾図柄変動演出等を行わせるべく、演出制御基板33に対して信号やコマンド等を送信する。
また、遊技球が第1始動口15や第2始動口16に入賞したことを検知した時点で先の特別図柄の変動表示が終了していない場合、主制御基板30は、その入賞に伴う特別図柄の変動表示を保留する。そして、先の特別図柄の変動表示が終了して次の変動表示を開始することが可能なタイミングになると、主制御基板30は、保留を消化して次の特別遊技判定を行い、その特別遊技判定の結果に基づいて特別図柄の変動表示を開始する。
また、主制御基板30は、特別遊技判定において所定の大当たり(本実施形態では、例えば4ラウンド確変大当たり、8ラウンド通常大当たり、16ラウンド確変大当たり)に当選していると判定した場合、特別図柄の変動表示を所定時間行った後に、その大当たりの種別に応じた特別遊技を開始し、その特別遊技中の各ラウンドにおいて第1大入賞口ソレノイド45又は第2大入賞口ソレノイド47を択一的に開放状態へ駆動することにより、第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放させる。また、主制御基板30は、特別遊技を開始することに伴い、演出制御基板33に対してその特別遊技に対応した特別遊技演出を行わせるべく、信号やコマンド等を送信する。
◆主制御基板の主要機能構成◆
図5は、主制御基板30における主たる機能構成を模式的に示したブロック図である。主制御基板30は、CPU30a、ROM30b及びRAM30cを備えている。
CPU30aは、ROM30b及びRAM30cに基づいて、遊技機1における遊技の進行を制御する際の演算処理を行うものであり、遊技を進行させる遊技制御部50として機能する。
RAM30cは、プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域、データ処理等の作業領域として使用されるものであり、遊技データ格納部60及び保留記憶部61を備えている。遊技データ格納部60は、大当たり乱数や図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数等の各種乱数を遊技データとして格納するものである。遊技データ格納部60に格納される各種乱数は、それぞれ予め定められた範囲内の値を採り得る乱数であり、その値が乱数更新部(図示略)によって逐次更新される。そのため、遊技データ格納部60から遊技データが読み出されるタイミングによって、各種乱数の値が異なる値となる。なお、遊技データ格納部60には、普通図柄抽選に用いられる普通図柄乱数等も遊技データとして格納される。一方、保留記憶部61は、後述する遊技制御部50の遊技データ取得部51によって遊技データ格納部60から読み出された遊技データを所定の上限数まで一時的に記憶して保留しておくための記憶領域である。
ROM30bは、遊技の進行に必要なプログラムの他、特別遊技判定テーブル62や変動パターンテーブル63等の各種テーブルを記憶している。
特別遊技判定テーブル62は、特別遊技判定を行うために参照されるテーブルである。この特別遊技判定テーブル62は、第1テーブル62a及び第2テーブル62bを含む。第1テーブル62aは、特別遊技判定において特別遊技を行うと判定される確率が通常確率である通常確率状態のときに参照されるテーブルである。第2テーブル62bは、特別遊技判定において特別遊技を行うと判定される確率が通常確率よりも高い高確率状態のときに参照されるテーブルである。第1テーブル62aでは大当たり乱数が大当たりとなる当選値として所定数が定められており、第2テーブル62bでは大当たり乱数が大当たりとなる当選値として第1テーブル62aよりも多くの数が定められている。
変動パターンテーブル63は、主制御基板30において特別遊技判定が行われた場合に、特別図柄の変動表示に関する変動時間を決定するために参照されるテーブルである。変動パターンテーブル63には、大当たり乱数が所定の当たりである場合に参照されるテーブルや、リーチ乱数がリーチを示す場合に参照されるテーブル等、図示を省略する複数のテーブルが含まれている。そして、変動パターンテーブル63に含まれるそれら複数のテーブルは、いずれも変動パターン乱数に対して特別図柄の変動時間が1対1で対応付けられたテーブルとなっている。そのため、この変動パターンテーブル63を参照すれば、特別遊技判定の結果やリーチ乱数の乱数値等に対応する特別図柄の変動時間を一義に決定することができる。
このような変動パターンテーブル63は、特別遊技判定で大当たりであると判定されると、特別図柄の変動時間として比較的長い時間が決定され易い一方で、特別遊技判定でハズレであると判定された場合には、特別図柄の変動時間として比較的短い時間が決定され易い変動パターンが予め定められている。ただし、変動パターンテーブル63は、特別遊技判定の結果がハズレであっても、リーチ乱数がリーチ演出を行うことを示す値である場合には、大当たりの場合と同様に特別図柄の変動時間として比較的長い時間が決定され得る変動パターンが定められている。
主制御基板30のCPU30aは、遊技機1の状態や動作を統括的に制御し、上述のように遊技制御部50として機能する。この遊技制御部50は、様々な処理部として機能するが、図5にはその一部の機能を例示している。すなわち、遊技制御部50は、遊技機1の遊技状態を切り換え、遊技を進行させるために、遊技データ取得部51、特別遊技判定部52、特別図柄変動制御部53及び特別遊技制御部54として機能する。
遊技データ取得部51は、第1始動口スイッチ41又は第2始動口スイッチ42において遊技球の入賞を検知した場合に、その検知タイミングで遊技データ格納部60から、大当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数及びリーチ乱数を含む遊技データを取得する。遊技データ取得部51は、第1始動口15又は第2始動口16への入賞によって遊技データを取得すると、その遊技データをRAM30cの保留記憶部61に格納する。保留記憶部61は、第1始動口15への入賞によって取得された遊技データを記憶する第1保留記憶部61aと、第2始動口16への入賞によって取得された遊技データを記憶する第2保留記憶部61bとを有しており、第1始動口15への入賞によって取得された遊技データと第2始動口16への入賞によって取得された遊技データとを区別してそれぞれ所定の上限数(例えば4つ)まで記憶することが可能である。そのため、遊技データ取得部51は、第1始動口15への入賞によって取得した遊技データを第1保留記憶部61aへ格納し、第2始動口16への入賞によって取得した遊技データを第2保留記憶部61bへ格納する。なお、第1保留記憶部61a及び第2保留記憶部61bのそれぞれに既に上限数の遊技データが格納されている場合、遊技データ取得部51は、遊技データ格納部60から取得した遊技データを破棄し、遊技データを格納する処理は行わない。
特別遊技判定部52は、保留記憶部61に記憶されて保留状態にある遊技データを読み出し、その遊技データに基づいて特別遊技判定を行う。すなわち、特別遊技判定部52は、遊技データに含まれる大当たり乱数に基づいて特別遊技判定テーブル62を参照し、該大当たり乱数が大当たりの当選値に一致するか否かを判定する。上述したように特別遊技判定テーブル62には第1テーブル62aと第2テーブル62bとがあり、特別遊技判定部52は、遊技データ読み出し時点の確率状態に応じて第1テーブル62a及び第2テーブル62bのいずれか一方を選択し、大当たり乱数がその選択したテーブルに定められた大当たりの当選値に一致するか否かを判定する。このような特別遊技判定により、保留記憶部61から読み出した遊技データの当選又はハズレが決定する。なお、第1テーブル62aは、大当たりとなる確率が例えば1/400程度に設定された通常確率用判定テーブルであり、第2テーブル62bは、第1テーブル62aよりも大当たりとなる確率が高く、例えば1/68程度に設定された高確率用判定テーブルである。
特別遊技判定部52は、特別図柄変動制御部53によって特別図柄の変動表示が行われているときには、保留記憶部61からの遊技データの読み出しを行わない。この場合、特別図柄変動制御部53によって行われている特別図柄の変動表示が終了し、次の変動表示を行うことが可能になったタイミングで、特別遊技判定部52は、保留記憶部61から次の遊技データの読み出しを行い、その読み出した遊技データに基づいて特別遊技判定を行う。このとき、特別遊技判定部52は、第2保留記憶部61bに遊技データが格納されていれば、その遊技データを読み出して特別遊技判定を行う。すなわち、特別遊技判定部52は、第1保留記憶部61aに格納されている遊技データよりも、第2保留記憶部61bに格納されている遊技データを優先的に読み出して保留消化を行っていくように構成されている。
特別図柄変動制御部53は、特別遊技判定部52によって特別遊技判定が行われると、その特別遊技判定の結果に基づいて変動パターンテーブル63を参照し、特別図柄の変動時間を決定して特別図柄表示器22aにおいて行う特別図柄の変動表示を制御する。また、特別図柄変動制御部53は、特別図柄の変動時間を決定して特別図柄の変動表示を開始するとき、演出制御基板33に対して変動開始コマンドを送信する。この変動開始コマンドには、特別遊技判定の結果や特別図柄の変動時間等に関する情報が含まれる。そのため、演出制御基板33は、特別図柄変動制御部53から送信される変動開始コマンドを受信すると、特別図柄表示器22aにおいて特別図柄の変動表示が行われている間、特別遊技判定の結果に対応した演出を演出装置37において行うことができるようになる。
特別遊技制御部54は、特別遊技判定部52による特別遊技判定において所定の当たりに当選し、遊技者にとって有利な特別遊技へ移行させることが決定された場合に機能するものである。この特別遊技制御部54は、特別遊技判定部52によって所定の当たりであることが判定されると、それに伴って行われる特別遊技状態において第1大入賞口17及び第2大入賞口18のそれぞれを開放させるラウンド数や開放パターン等を決定すると共に、特別遊技終了後の遊技状態を決定する。そして、特別遊技制御部54は、特別遊技を開始する。特別遊技制御部54は、特別遊技を開始することに伴い、決定した開放パターンに基づいて複数ラウンドのうちの各ラウンドで第1大入賞口17及び第2大入賞口18のそれぞれを択一的に開放状態へ作動させる開放特別遊技を制御する。
この特別遊技制御部54は、例えば特別遊技状態におけるラウンド数や開放パターン、あるいは特別遊技終了後の遊技状態を決定する際、第1始動口15と第2始動口16とのいずれに入賞して取得された遊技データが大当たりとなったかに応じて異なるテーブルを参照する。例えば、第1始動口15への入賞に伴って第1保留記憶部61aに記憶された遊技データが大当たりであると判定された場合、特別遊技制御部54は、例えばROM30bに予め記憶されている第1始動口用テーブル(図示略)を読み出して参照し、その遊技データに含まれる図柄乱数に基づいてラウンド数や開放パターンを決定すると共に、特別遊技終了後の遊技状態を決定する。また、第2始動口16への入賞に伴って第2保留記憶部61bに記憶された遊技データが大当たりであると判定された場合、特別遊技制御部54は、第2始動口用テーブル(図示略)を読み出して参照し、その遊技データに含まれる図柄乱数に基づいてラウンド数や開放パターンを決定すると共に、特別遊技終了後の遊技状態を決定する。つまり、特別遊技制御部54は、特別遊技判定において大当たりであると判定された場合には、特別遊技状態が終了した後の遊技状態を決定し、特別遊技状態が終了した後にその決定した遊技状態へと遊技機1の遊技状態を移行させるように構成される。
◆主制御基板による遊技状態の制御◆
図6は、遊技機1の遊技状態の遷移を示す図である。
主制御基板30は、遊技機1に電源が投入されると、遊技機1は通常遊技状態ST1で起動する。通常遊技状態ST1は、特別遊技判定において大当たりに当選して特別遊技を行うと判定される確率が通常確率の状態であり(特別遊技判定テーブル62の第1テーブル62aを参照して特別遊技判定を行う状態)、その通常確率で遊技を進行させる遊技状態である。また、通常遊技状態ST1は、スルーゲート20を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われた場合に、普通図柄表示器22bにおいて行われる普通図柄の変動時間が比較的長い所定時間(例えば29秒程度)に設定され、しかも普通図柄抽選に当選した場合であっても普通図柄の変動表示終了後に電動チューリップ16aが第2始動口16を開放する開放時間が極めて短い時間(例えば0.2秒程度)に設定される遊技状態である。すなわち、通常遊技状態ST1は、第2始動口16に遊技球が入賞する可能性が極めて低い遊技状態である。そのため、通常遊技状態ST1では、遊技者はハンドルレバー5を操作することにより、図1に矢印F1で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出す遊技球がセンター役物11の左側領域を流下していくように調整し、遊技球を第1始動口15に入賞させることを狙って遊技を行う。
そして、通常遊技状態ST1において遊技球が第1始動口15へ入賞することによって大当たりに当選すると(矢印A1)、遊技機1は、特別遊技状態ST2へと移行し、その当たり種別に応じた特別遊技を行う。この特別遊技では、第1大入賞口17又は第2大入賞口18が開放されるラウンド遊技が複数ラウンド行われる。そのため、遊技者は、遊技機1において特別遊技が行われている間、ハンドルレバー5を操作することにより、図1に矢印F2で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出す遊技球がセンター役物11の右側領域を流下していくように調整し、遊技球を第1大入賞口17又は第2大入賞口18に入賞させることを狙って遊技を行う。
特別遊技が終了すると、特別遊技制御部54は、その後の遊技状態を時短遊技状態ST3及び確変遊技状態ST4のいずれか一方へ移行させる(矢印A2又は矢印A5)。
時短遊技状態ST3は、スルーゲート20を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われた場合に、普通図柄表示器22bにおいて行われる普通図柄の変動時間が比較的短い時間(例えば3秒程度)に設定され、しかも普通図柄抽選に当選した場合には普通図柄の変動表示終了後に電動チューリップ16aが第2始動口16を開放する開放時間が比較的長い時間(例えば3.5秒程度)に設定される遊技状態である。また、時短遊技状態ST3では、普通図柄抽選に当選する確率が通常遊技状態ST1よりも高くなる。ただし、時短遊技状態ST3では、特別遊技判定において大当たりと判定される確率は通常遊技状態ST1と同様の通常確率であり、その通常確率で遊技を進行させる遊技状態となる。このような時短遊技状態ST3では、スルーゲート20に遊技球を通過させることができると、電動チューリップ16aが頻繁にしかも長時間、開放状態となる。そのため、時短遊技状態ST3に移行すると、遊技者は、その時短遊技状態ST3が継続している間、ハンドルレバー5を操作することにより、図1の矢印F2で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出す遊技球がセンター役物11の右側領域を流下していくように調整し、遊技球をスルーゲート20に通過させると共に、頻繁に開放される第2始動口16へ入賞させることを狙って遊技を行うようになる。
このような時短遊技状態ST3は、所定回数(例えば100回)の特別図柄の変動表示が終了するか、特別遊技判定において大当たりに当選するまで継続する。そして、時短遊技状態ST3の継続中に行われる特別遊技判定において大当たりに当選すると、遊技状態は、時短遊技状態ST3から特別遊技状態ST2へと移行し(矢印A3)、その当たり種別に応じた特別遊技が行われる。一方、時短遊技状態ST3で行われる所定回数の特別遊技判定において大当たり等の所定の当たりに当選しなかった場合、遊技機1の遊技状態は通常遊技状態ST1へと戻る(矢印A4)。遊技状態が通常遊技状態ST1に戻ってしまうと、電動チューリップ16aが開放し難い状態となるため、遊技者はハンドルレバー5を操作することにより、図1に矢印F1で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出す遊技球がセンター役物11の左側領域を流下していくように調整し、遊技球を第1始動口15に入賞させることを狙って遊技を行う状態に戻る。
ここで、通常遊技状態ST1と時短遊技状態ST3とを対比すると、時短遊技状態ST3では上述のように遊技球が第2始動口16に頻繁に入賞するため、特別遊技判定が行われる機会を通常遊技状態ST1よりも頻繁に獲得することができる。そのため、時短遊技状態ST3は、遊技者にとって通常遊技状態ST1よりも有利な遊技状態である。したがって、時短遊技状態ST3へ移行する前の特別遊技状態ST2において行われるラウンド遊技が仮に全てショート開放ラウンドであっても特別遊技状態ST2の終了後に時短遊技状態ST3へ移行することにより、遊技者は通常遊技状態ST1よりも有利な遊技価値を獲得することができる。
一方、確変遊技状態ST4は、時短遊技状態ST3と同様、スルーゲート20を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われた場合に、普通図柄表示器22bにおいて行われる普通図柄の変動時間が比較的短い時間(例えば3秒程度)に設定され、しかも普通図柄抽選に当選した場合には普通図柄の変動表示終了後に電動チューリップ16aが第2始動口16を開放する開放時間が比較的長い時間(例えば3.5秒程度)に設定される遊技状態である。また、確変遊技状態ST4では、時短遊技状態ST3と同様に、普通図柄抽選に当選する確率が通常遊技状態ST1よりも高くなる。さらに、確変遊技状態ST4では、特別遊技判定において大当たりと判定される確率が通常確率よりも高い高確率状態(特別遊技判定テーブル62の第2テーブル62bを参照して特別遊技判定を行う状態)となり、その高確率で遊技を進行させる遊技状態となる。このような確変遊技状態ST4では、スルーゲート20に遊技球を通過させることができると、電動チューリップ16aが頻繁にしかも長時間、開放状態となる。そのため、確変遊技状態ST4に移行すると、遊技者は、その確変遊技状態ST4が継続している間、ハンドルレバー5を操作することにより、図1に矢印F2で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出す遊技球がセンター役物11の右側領域を流下していくように調整し、遊技球をスルーゲート20に通過させると共に、頻繁に開放される第2始動口16へ入賞させることを狙って遊技を行うようになる。
このような確変遊技状態ST4は、所定回数(例えば10000回)の特別図柄の変動表示が終了するか、特別遊技判定において大当たりに当選するまで継続する。そして、確変遊技状態ST4の継続中に行われる特別遊技判定において大当たりに当選すると、遊技状態は、確変遊技状態ST4から特別遊技状態ST2へと移行し(矢印A6)、その当たり種別に応じた特別遊技が行われる。一方、確変遊技状態ST4で行われる所定回数の特別遊技判定において大当たりに当選しなかった場合、遊技機1の遊技状態は、通常遊技状態ST1へと戻る(矢印A7)。遊技状態が通常遊技状態ST1に戻ってしまうと、電動チューリップ16aが開放し難い状態となるため、遊技者はハンドルレバー5を操作することにより、図1に矢印F1で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出す遊技球がセンター役物11の左側領域を流下していくように調整し、遊技球を第1始動口15に入賞させることを狙って遊技を行う状態に戻る。
ここで、時短遊技状態ST3と確変遊技状態ST4とを対比すると、確変遊技状態ST4では上述のように特別遊技判定において大当たりに当選する確率が高確率となるため、遊技者は早期に次の大当たりに当選する機会を獲得することができる。そのため、確変遊技状態ST4は、遊技者にとって時短遊技状態ST3よりも有利な遊技状態である。したがって、確変遊技状態ST4へ移行する前の特別遊技状態ST2において行われるラウンド遊技が仮に全てショート開放ラウンドであっても特別遊技状態ST2の終了後に確変遊技状態ST4へ移行することにより、遊技者は通常遊技状態ST1や時短遊技状態ST3よりも有利な遊技価値を獲得することができる。
◆主制御基板の主要動作手順◆
次に、主制御基板30において行われる主たる動作手順について図7を参照して説明する。図7は、主制御基板30における主要動作であるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
主制御基板30のCPU30aは、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図7に示すフローチャートに基づく処理をタイマ割込処理として一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。この処理が開始されると、主制御基板30は、乱数更新処理(ステップS101)、第1始動口スイッチ処理(ステップS102)、第2始動口スイッチ処理(ステップS103)、ゲートスイッチ処理(ステップS104)、各種スイッチ処理(ステップS105)、賞球処理(ステップS106)、特別図柄処理(ステップS107)、大入賞口処理(ステップS108)、普通図柄処理(ステップS109)、電動チューリップ(電チュー)処理(ステップS110)、及び出力処理(ステップS111)を一連の処理として順次実行し、それら一連の処理が終了すると、その後は初期値乱数更新処理(ステップS112)を繰り返し実行する。その後、時間が経過し、再びタイマによる割込が発生することにより、再び乱数更新処理(ステップS101)以降の処理の実行を開始する。以降、このような処理が繰り返される。
[乱数更新処理]
乱数更新処理(ステップS101)では、RAM30cの遊技データ格納部60に格納されている大当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数等の各種乱数の値が更新される処理が行われる。第1始動口スイッチ処理(ステップS102)では、上述の遊技データ取得部51が第1始動口スイッチ41の状態を監視し、第1始動口15に入賞した遊技球が所定の領域を通過することによって第1始動口スイッチ41がオンとなった場合に遊技データ格納部60から遊技データを取得する処理が行われる。第2始動口スイッチ処理(ステップS103)では、上述の遊技データ取得部51が第2始動口スイッチ42の状態を監視し、第2始動口16に入賞した遊技球が所定の領域を通過することによって第2始動口スイッチ42がオンとなった場合に遊技データ格納部60から遊技データを取得する処理が行われる。ゲートスイッチ処理(ステップS104)では、スルーゲートスイッチ43の状態を監視し、スルーゲート20を遊技球が通過してスルーゲートスイッチ43がオンとなった場合に普通図柄を抽選するために普通図柄乱数を取得する処理が行われる。各種スイッチ処理(ステップS105)では、第1始動口スイッチ41及び第2始動口スイッチ42以外の全てのスイッチ(例えば大入賞口スイッチ46,48等)からの信号を入力する処理が行われる。賞球処理(ステップS106)では、各種入賞口への入賞数を計数し、その計数値に基づいて賞球コマンドを設定する処理が行われる。特別図柄処理(ステップS107)では、特別遊技判定部52、特別図柄変動制御部53及び特別遊技制御部54による特別遊技判定処理及びその特別遊技判定の結果に基づく特別図柄の変動処理等が行われる。大入賞口処理(ステップS108)では、第1大入賞口17及び第2大入賞口18を開放させる特別遊技中の動作が制御される。普通図柄処理(ステップS109)では、普通図柄の変動表示及びその普通図柄の変動表示に伴う処理が行われる。電動チューリップ処理(ステップS110)では、電動チューリップ16aの開閉動作制御が行われる。また、出力処理(ステップS111)では、主制御基板30から払出制御基板32及び演出制御基板33のそれぞれに対して制御用のコマンドや遊技データ等を出力する処理が行われる。これらの払出制御基板32及び演出制御基板33に出力するコマンドや遊技データ等は、ステップS102〜ステップS110の各処理において生成され、予めRAM30cにセットされているので、この出力処理ではRAM30cにセットされたコマンドや遊技データ等を読み出して出力する。そして、初期値乱数更新処理(ステップS112)では、遊技データ格納部60に格納されている大当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数等の各種乱数の初期値が更新される。
[第1始動口スイッチ処理]
図8(a)は、第1始動口スイッチ処理(図7のステップS102)の詳細を示すフローチャートである。
この第1始動口スイッチ処理(ステップS102)では、第1始動口15に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ41がオンになったか否かを判断する(ステップS201)。ここで、第1始動口スイッチ41がオンになっていない場合(ステップS201:NO)、第1始動口スイッチ処理を終了する。一方、第1始動口スイッチ41がオンになっていれば(ステップS201:YES)、第1保留記憶部61aに記憶されている保留数U1が上限値未満か否かを判断する(ステップS202)。図例の場合、上限値を4個としている。そして、保留数U1が上限値に達している場合には(ステップS202:NO)、それ以上保留数を増加させることができないので、第1始動口スイッチ処理を終了する。一方、保留数U1が上限値未満である場合(ステップS202:YES)、保留数U1の値を1加算する(ステップS203)。そして、第1始動口15へ入賞したことによる遊技データを遊技データ格納部60から読み出し、その遊技データに含まれる各種乱数の値を第1保留記憶部61aに格納する(ステップS204)。このときに読み出した大当たり乱数の値によって、「大当たり」であるか又は「ハズレ」であるかが確定する。また、「大当たり」である場合、読み出した図柄乱数の値によって特別遊技として行う特別遊技の種類や特別遊技終了後の遊技状態が確定する。また、「ハズレ」である場合、読み出したリーチ乱数の値によってリーチ演出が行われるか否かが確定する。そして、主制御基板30は、読み出した各種乱数を含む遊技データを演出制御基板33に送信するための送信用遊技データとしてセットする(ステップS205)。このときにセットされる送信用遊技データには、第1始動口15への入賞によって取得した遊技データであることを示す情報が付与される。そして、遊技データのセットが完了すれば、第1始動口スイッチ処理を終了する。
[第2始動口スイッチ処理]
図8(b)は、第2始動口スイッチ処理(図7のステップS103)の詳細を示すフローチャートである。
この第2始動口スイッチ処理(図7のステップS103)では、第2始動口16に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ42がオンになったか否かを判断する(ステップS301)。ここで、第2始動口スイッチ42がオンになっていない場合(ステップS301:NO)、第2始動口スイッチ処理を終了する。一方、第2始動口スイッチ42がオンになっていれば(ステップS301:YES)、第2保留記憶部61bに記憶されている保留数U2が上限値未満か否かを判断する(ステップS302)。図例の場合、上限値を4個としている。そして、保留数U2が上限値に達している場合には(ステップS302:NO)、それ以上保留数を増加させることができないので、第2始動口スイッチ処理を終了する。一方、保留数U2が上限値未満である場合(ステップS302:YES)、保留数U2の値を1加算する(ステップS303)。そして、第2始動口16に入賞したことによる遊技データを遊技データ格納部60から読み出し、その遊技データに含まれる各種乱数の値を第2保留記憶部61bに格納する(ステップS304)。このときに読み出した各種乱数の値により、大当たりであるか否か、またハズレの場合はリーチ演出を行うか否か等が確定する。そして、主制御基板30は、読み出した各種乱数を含む遊技データを演出制御基板33に送信するための送信用遊技データとしてセットする(ステップS305)。このときにセットされる送信用遊技データには、第2始動口16への入賞によって取得した遊技データであることを示す情報が付与される。そして、遊技データのセットが完了すれば、第2始動口スイッチ処理を終了する。
[ゲートスイッチ処理]
図9は、ゲートスイッチ処理(図7のステップS104)の詳細を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理では、まずスルーゲート20を遊技球が通過してスルーゲートスイッチ43がオンになったか否かを判断する(ステップS401)。スルーゲートスイッチ43がオンになっていない場合(ステップS401:NO)、ゲートスイッチ処理を終了する。一方、スルーゲートスイッチ43がオンになっていれば(ステップS401:YES)、普通図柄抽選の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(ステップS402)。図例の場合、上限値を4個としている。そして、保留数Gが上限値に達している場合には(ステップS402:NO)、それ以上保留数を増加させることができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。一方、保留数Gが上限値未満である場合(ステップS402:YES)、保留数Gの値を1加算する(ステップS403)。そして、遊技球がスルーゲート20を通過したことによる普通図柄の抽選のための普通図柄乱数を読み出し、その乱数値を、RAM30cに格納する(ステップS404)。なお、このときに読み出される乱数の値により、遊技球がスルーゲート20を通過したことによる普通図柄抽選の当否が確定する。
[特別図柄処理]
図10は、特別図柄処理(図7のステップS107)の詳細を示すフローチャートである。
この特別図柄処理では、まず遊技機1の現在の状態が特別遊技中であるか否かを判断する(ステップS501)。特別遊技中であれば、その特別遊技が終了するまで新たな特別図柄の変動表示を行うことができないため、特別図柄の変動処理を開始することなく特別図柄処理を終了する(ステップS501:YES)。これに対し、特別遊技中でない場合(ステップS501:NO)、主制御基板30は、遊技機1の現在の状態が特別図柄の変動表示中であるか否かを判断する(ステップS502)。特別図柄の変動表示中でない場合(ステップS502:NO)、保留数U2が1以上であるか否かを判断する(ステップS503)。保留数U2が1以上である場合(ステップS503:YES)、主制御基板30は、第2保留記憶部61bにおいて最も先に記憶された遊技データを読み出し(ステップS504)、その保留数U2の値を1減算する(ステップS505)。そして、第2保留記憶部61bに記憶されている他の保留の記憶領域を順にシフトさせる(ステップS506)。
一方、保留数U2が0である場合(ステップS503:NO)、主制御基板30は、保留数U1が1以上であるか否かを判断する(ステップS507)。保留数U1が1以上である場合(ステップS507:YES)、主制御基板30は、第1保留記憶部61aにおいて最も先に記憶された遊技データを読み出し(ステップS508)、その保留数U1の値を1減算する(ステップS509)。そして、第1保留記憶部61aに記憶されている他の保留の記憶領域をシフトさせる(ステップS510)。また、保留数U1が0である場合(ステップS507:NO)は、特別遊技判定の始動条件となる第1始動口15又は第2始動口16への入賞に基づく保留が無いことを意味するため、特別図柄の変動表示を開始せずに処理を終了する。
ステップS504又はステップS508で遊技データの読み出しが行われた場合、その遊技データに基づく特別遊技判定のための処理(ステップS511〜ステップS517)へと進む。すなわち、主制御基板30は、まず現在の遊技機1の遊技状態が高確率状態(確変遊技状態ST4)であるか否かを判断し(ステップS511)、高確率状態であれば(ステップS511:YES)、特別遊技判定テーブル62に含まれる第2テーブル(高確率用判定テーブル)62bを選択して読み出す(ステップS512)。一方、高確率状態でなければ(ステップS511:NO)、主制御基板30は第1テーブル(通常確率用判定テーブル)62aを選択して読み出す(ステップS513)。そして、主制御基板30は、遊技者に有利な特別遊技を行うかを判定するための特別遊技判定処理を実行する(ステップS514)。この特別遊技判定処理(ステップS514)では、ステップS504又はステップS508で読み出された遊技データに含まれる大当たり乱数に基づき大当たりの当否が判定されると共に、その判定結果に応じて特別図柄の変動表示を行う変動時間が決定される。なお、この特別遊技判定処理の詳細については後述する。
主制御基板30は、特別遊技判定処理(ステップS514)を行った後、その特別遊技判定処理で決定された変動時間に対応して装飾図柄12a,12b,12cの変動表示を含む図柄変動演出等を演出制御基板33に行わせるための変動開始コマンドをRAM30cにセットする(ステップS515)。そして、主制御基板30は、特別図柄表示器22aにおける特別図柄の変動表示を開始し(ステップS516)、その変動表示を変動時間が経過するまで継続させるために、変動時間の計測を開始する(ステップS517)。
一方、ステップS502において特別図柄の変動表示中であった場合(ステップS502:YES)、主制御基板30は、その変動時間が終了したか否かを判断する(ステップS518)。ここでは特別図柄の変動表示開始に伴いステップS517で計測が開始された変動時間が特別遊技判定処理(ステップS514)で決定された変動時間に達したか否かが判断される。そして、変動時間が終了していなければ(ステップS518:NO)、特別図柄の変動表示が継続されるので、そのまま特別図柄処理を終了する。これに対し、変動時間が終了した場合には(ステップS518:YES)、主制御基板30は、演出制御基板33によって行われている図柄変動演出を停止させるための変動停止コマンドをRAM30cにセットする(ステップS519)。次に、主制御基板30は、特別図柄表示器22aにおける特別図柄の変動表示を特別遊技判定の結果に対応する停止図柄で停止させ(ステップS520)、計測された変動時間をリセットする(ステップS521)。そして、主制御基板30は、停止中処理(ステップS522)を実行する。なお、停止中処理の詳細については後述する。
<特別遊技判定処理>
図11は、特別遊技判定処理(図10のステップS514)の詳細を示すフローチャートである。
この特別遊技判定処理では、主制御基板30は、まず図10のステップS512又はS513で選択したテーブルに基づき、遊技データに含まれる大当たり乱数が大当たりであるか否かの特別遊技判定を行う(ステップS541)。そして、大当たりに当選していれば(ステップS542:YES)、図柄乱数に基づいて大当たりの種類を判定する(ステップS543)。大当たり種類の判定を行う際には、判定対象となる図柄乱数が第1保留記憶部61aから読み出された乱数である場合と、第2保留記憶部61bから読み出された乱数である場合とで参照するテーブルが異なる。そのため、同じ図柄乱数であっても、第1保留記憶部61aから読み出された場合と、第2保留記憶部61bから読み出された場合とで異なる大当たりの種類が判定されることもある。そして、大当たりの種類が確定すると、主制御基板30は、特別図柄の変動表示後に停止させる停止図柄としてその大当たりの種類に対応した大当たり図柄をセットする(ステップS544)。続いて、主制御基板30は、変動パターンテーブル63に含まれる大当たり用変動パターンテーブルを参照し(ステップS545)、変動パターン乱数等に基づいて特別図柄の変動時間を決定する(ステップS546)。その後、主制御基板30は、ステップS543で決定した大当たりの種類に基づき、その後に発生する特別遊技状態ST2において第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放させるための開放パターンを予めセットしておくようにしてもよい。
また、大当たりに当選していない場合(ステップS542:NO)、主制御基板30は、特別図柄の変動表示後に停止させる停止図柄として、図柄乱数に基づくハズレ図柄をセットする(ステップS547)。そして、現在の遊技状態が確変遊技状態ST4であるか否かを判断し(ステップS548)、確変遊技状態ST4である場合(ステップS548:YES)、主制御基板30は、変動パターンテーブル63に含まれる確変遊技用変動パターンテーブルを参照し(ステップS549)、変動パターン乱数等に基づいて特別図柄の変動時間を決定する(ステップS550)。このとき、主制御基板30は、リーチ乱数を判定してリーチ演出を行うか否かを判断し、リーチ演出を行う場合にはさらに確変遊技用のリーチ変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動時間を決定してもよい。なお、確変遊技状態ST4では、リーチ演出が行われる場合を除き、通常遊技状態ST1よりも特別図柄の変動時間が相対的に短い時間に決定され易くなる。
一方、確変遊技状態ST4でない場合(ステップS548:NO)、主制御基板30は、現在の遊技状態が時短遊技状態ST3であるか否かを判断する(ステップS551)。その結果、時短遊技状態ST3である場合(ステップS551:YES)、主制御基板30は、変動パターンテーブル63に含まれる時短遊技用変動パターンテーブルを参照し(ステップS552)、変動パターン乱数等に基づいて特別図柄の変動時間を決定する(ステップS553)。このときも、主制御基板30は、リーチ乱数を判定してリーチ演出を行うか否かを判断し、リーチ演出を行う場合にはさらに時短遊技用のリーチ変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動時間を決定してもよい。なお、時短遊技状態ST3では、リーチ演出が行われる場合を除き、通常遊技状態ST1よりも特別図柄の変動時間が相対的に短い時間に決定され易くなる。
また、時短遊技状態ST3でもなかった場合(ステップS551:NO)、主制御基板30は、変動パターンテーブル63に含まれる通常遊技用変動パターンテーブルを参照し(ステップS554)、さらに第1保留記憶部61aに記憶されている保留数を確認する(ステップS555)。そして、変動パターン乱数及び保留数等に基づいて特別図柄の変動時間を決定する(ステップS556)。このときも、主制御基板30は、リーチ乱数を判定してリーチ演出を行うか否かを判断し、リーチ演出を行う場合にはさらに通常遊技用のリーチ変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動時間を決定してもよい。なお、通常遊技状態ST1では、リーチ演出が行われる場合を除き、第1保留記憶部61aに記憶されている保留数が上限値に達していれば特別図柄の変動時間が最短時間(例えば2秒)に設定される。以上で、特別遊技判定処理(ステップS514)が終了する。
<停止中処理>
図12は、停止中処理(図10のステップS522)の詳細を示すフローチャートである。
この停止中処理では、主制御基板30は、特別図柄の変動表示が停止した後、遊技機1の遊技状態を特別遊技状態ST2に移行させたり、時短遊技状態ST3や確変遊技状態ST4を通常遊技状態ST1に移行させたりする処理が行われる。この停止中処理を開始すると、主制御基板30は、大当たり等の当たりが発生したか否かを判断し(ステップS571)、当たりが発生した場合(ステップS571:YES)、その当たりの種類に対応した特別遊技をセットする(ステップS572)。そして、演出制御基板33にその特別遊技に対応した演出を行わせるべく、特別遊技開始コマンドをRAM30cにセットする(ステップS573)。その後、主制御基板30は、特別遊技の実行を開始する(ステップS574)。これにより、遊技機1は特別遊技状態ST2へと移行する。
また、主制御基板30は、当たりを発生させないと判断した場合(ステップS571:NO)、現在の遊技状態が確変遊技状態ST4であるか否かを判断する(ステップS575)。その結果、確変遊技状態ST4である場合(ステップS575:YES)、主制御基板30は、確変遊技状態ST4を継続させる特別図柄の変動表示の残り回数であるカウント数SCを1だけデクリメントし(ステップS576)、そのカウント数SCが0になったか否かを判断する(ステップS577)。その結果、カウント数SCが0でない場合、確変遊技状態ST4が継続するので、停止中処理を終了する。またカウント数SCが0になった場合(ステップS577:YES)、主制御基板30は、現在の遊技状態として通常遊技状態ST1をセットする(ステップS578)。これにより、遊技機1の遊技状態は確変遊技状態ST4から通常遊技状態ST1へと移行する。
また、現在の遊技状態が確変遊技状態ST4でなかった場合(ステップS575:NO)、主制御基板30は、時短遊技状態ST3であるか否かを判断する(ステップS579)。その結果、時短遊技状態ST3である場合(ステップS579:YES)、主制御基板30は、時短遊技状態ST3を継続させる特別図柄の変動表示の残り回数であるカウント数JCを1だけデクリメントし(ステップS580)、そのカウント数JCが0になったか否かを判断する(ステップS581)。その結果、カウント数JCが0でない場合、時短遊技状態ST3が継続するので、停止中処理を終了する。また、カウント数JCが0になった場合(ステップS581:YES)、主制御基板30は、現在の遊技状態として通常遊技状態ST1をセットする(ステップS582)。これにより、遊技機1の遊技状態は時短遊技状態ST3から通常遊技状態ST1へと移行する。
また、主制御基板30は、現在の遊技状態が時短遊技状態ST3ではなく、通常遊技状態ST1であると判断した場合(ステップS579:NO)、その後は特別な処理は行わずに処理を終了する。以上で、停止中処理(ステップS522)が終了する。
[大入賞口処理]
図13及び図14は、大入賞口処理(図7のステップS108)の詳細を示すフローチャートである。
この大入賞口処理では、主制御基板30は、まず特別遊技が開始された後の第1大入賞口17及び第2大入賞口18の開閉動作が制御される。主制御基板30は、遊技機1の現在の遊技状態が特別遊技中であるか否かを判断する(ステップS601)。特別遊技中でない場合(ステップS601:NO)、第1大入賞口17又は第2大入賞口18の開閉動作は行わないため、大入賞口処理が終了する。これに対し、特別遊技中である場合(ステップS601:YES)、主制御基板30は、遊技機1が上述の停止中処理(図12のステップS574)で開始させた特別遊技のオープニング動作中であるか否かを判断する(ステップS602)。遊技機1がオープニング動作中である場合(ステップS602:YES)、主制御基板30は予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープニング時間)を経過したか否かを判断する(ステップS603)。オープニング時間を経過していない場合(ステップS603:NO)、オープニング動作が継続されるので大入賞口処理を終了する。
オープニング時間を経過している場合(ステップS603:YES)、主制御基板30は、第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放する現在のラウンド値Rに対して1加算する(ステップS604)。このラウンド値Rは、特別遊技の開始時点においては0に初期化されており、ステップS604で1を加算することによって今回行うべきラウンドの値となる。そして、主制御基板30は、予めセットされている特別遊技の開放パターンを確認し(ステップS605)、その開放パターンに定められている今回のラウンドにおける第1大入賞口17又は第2大入賞口18の開放時間をセットする(ステップS606)。そして、主制御基板30は、今回のラウンドに対応して第1大入賞口17及び第2大入賞口18のいずれか一方を開放する(ステップS607)。なお、第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放すると、主制御基板30は、ステップS606でセットされた開放時間の計測動作を開始する。
次に、主制御基板30は、第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放してからステップS606でセットされた開放時間が経過したか否かを判断し(ステップS608)、開放時間が経過していない場合(ステップS608:NO)には、さらに開放中の第1大入賞口17又は第2大入賞口18に対して所定の上限個数の遊技球が入賞したか否かを判断する(ステップS609)。その結果、開放時間が経過しておらず(ステップS608:NO)、しかも入賞個数が上限値に達していない場合(ステップS609:NO)には、第1大入賞口17又は第2大入賞口18の開放状態が継続するため、大入賞口処理を終了する。
一方、開放時間が経過している場合(ステップS608:YES)、又は大入賞口への入賞個数が上限値に達した場合(ステップS609:YES)、主制御基板30は、現在開放中の第1大入賞口17又は第2大入賞口18を閉鎖する(ステップS610)。そして、現在のラウンド値Rが最終ラウンドを示す値(例えば16)であるか否かを判断する(ステップS611)。最終ラウンドでない場合(ステップS611:NO)には特別遊技が継続するため、そのまま大入賞口処理を終了する。
一方、現在のラウンド値Rが最終ラウンドを示す値であった場合(ステップS611:YES)、主制御基板30は、特別遊技を終了させるためのステップS612以降の処理を実行する。すなわち、主制御基板30は、現在のラウンド値Rを0にリセットし(ステップS612)、特別遊技終了後の遊技状態を確変遊技状態ST4へ移行させるか否かを判断する(ステップS613)。特別遊技終了後に確変遊技状態ST4へ移行させる場合(ステップS613:YES)、主制御基板30は、特別遊技終了後の遊技状態として確変遊技状態ST4をセットし(ステップS614)、確変遊技状態ST4が継続する特別図柄の変動表示回数のカウント数SCに所定値(例えば10000)をセットする(ステップS615)。なお、ここでセットするカウント数SCを例えば10000に設定すれば、確変遊技状態ST4は実質的に次回の大当たり当選まで継続することになる。またカウント数を100程度の値又はそれ未満の値に設定すれば、確変遊技状態ST4において大当たりに当選することなく、確変遊技状態ST4から通常遊技状態ST1へ戻り得る。
また、主制御基板30は、特別遊技終了後に確変遊技状態ST4へ移行させないと判断した場合(ステップS613:NO)、特別遊技終了後の遊技状態として時短遊技状態ST3をセットし(ステップS616)、時短遊技状態ST3が継続する特別図柄の変動表示回数のカウント数JCに所定値(例えば100)をセットする(ステップS617)。
そして、主制御基板30は、特別遊技のエンディングのための時間計測を開始し(ステップS618)、エンディングが終了したか否かを判断する(ステップS619)。主制御基板30は、エンディングを開始してから所定時間が経過していないときにはエンディングが未終了であると判断し(ステップS619:NO)、大入賞口処理を終了する。また、主制御基板30は、エンディングを開始してから所定時間が経過しているときにはエンディングが終了したと判断し(ステップS619:YES)、演出制御基板33に特別遊技演出を終了させるべく特別遊技終了コマンドをセットし(ステップS620)、特別遊技を終了する(ステップS621)。
一方、ステップS602の判断において遊技機1がオープニング中でないと判断した場合(ステップS602:NO)、図14のフローチャートに進み、主制御基板30は、第1大入賞口17又は第2大入賞口18が開放中であるか否かを判断する(ステップS651)。そして、開放中である場合は(ステップS651:YES)、図13に示すステップS608以降の処理を実行する。また、開放中でない場合は(ステップS651:NO)、主制御基板30は、遊技機1が特別遊技のエンディング中であるか否かを判断する(ステップS652)。そして、エンディング中である場合は(ステップS652:YES)、主制御基板30は、図13に示すステップS619以降の処理を実行する。また、エンディング中でない場合は(ステップS652:NO)、主制御基板30は、第1大入賞口17又は第2大入賞口18が閉鎖した後の経過時間が予め設定された各ラウンドの実施間隔(インターバル時間)を経過したか否かを判断する(ステップS653)。そして、インターバル時間を経過していない場合は(ステップS653:NO)、まだ次のラウンドを実施するタイミングではないので、主制御基板30は、大入賞口処理を終了する。これに対し、インターバル時間が経過した場合は(ステップS653:YES)、次のラウンドを実施すべく、主制御基板30は、図13に示すステップS604以降の処理を実行する。
このような大入賞口処理により、遊技機1において特別遊技が開始されると、その特別遊技の種類に応じた開放パターンで第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放させるラウンドが所定回数(例えば16ラウンド)行われる。また、特別遊技が終了するときには、時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4がセットされるようになる。
[普通図柄処理]
図15は、普通図柄処理(図7のステップS109)の詳細を示すフローチャートである。
この普通図柄処理では、まず主制御基板30は、遊技機1の現在の状態が補助遊技中であるか否かを判断する(ステップS701)。補助遊技中とは、普通図柄抽選に当選して電動チューリップ16aを開放状態に駆動するための処理が開始され、その処理が未だ終了していない状態をいう。そして、補助遊技中である場合(ステップS701:YES)、主制御基板30は、普通図柄の変動表示を開始することなく普通図柄処理を終了する。また、補助遊技中でない場合(ステップS701:NO)、主制御基板30は、遊技機1の現在の状態が普通図柄の変動表示中であるか否かを判断する(ステップS702)。普通図柄が変動表示中でない場合(ステップS702:NO)、主制御基板30は普通図柄抽選の保留数Gが1以上であるか否かを判断する(ステップS703)。保留数Gが0である場合には(ステップS703:NO)、普通図柄抽選の始動条件となるスルーゲート20への遊技球の通過が無いことを意味するため、主制御基板30は、普通図柄の変動表示を開始せずに普通図柄処理を終了する。
これに対し、保留数Gが1以上である場合(ステップS703:YES)、主制御基板30は、最先の保留に対応する遊技データ(普通図柄乱数)を読み出し(ステップS704)、保留数Gの値を1減算し(ステップS705)、他の保留を記憶している記憶領域をシフトさせる(ステップS706)。そして、主制御基板30は、保留から読み出した普通図柄乱数が所定の当選値であるか否かの大当たり判定を行い、普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(ステップS707)。普通図柄抽選に当選すると(ステップS707:YES)、主制御基板30は、普通図柄抽選に当選したことを示す図柄(大当たり図柄)をRAM30cにセットする(ステップS708)。また、普通図柄抽選に当選しなかった場合(ステップS707:NO)、主制御基板30は、普通図柄抽選に外れたことを示す図柄(ハズレ図柄)をRAM30cにセットする(ステップS709)。
そして、主制御基板30は、遊技機1の現在の時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4であるか否かを判断し(ステップS710)、時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4である場合(ステップS710:YES)、普通図柄の変動時間を短時間(図例の場合は3秒)に設定する(ステップS711)。また、現在の遊技状態が時短遊技状態ST3及び確変遊技状態ST4のいずれでもないと判断した場合(ステップS710:NO)、普通図柄の変動時間を長時間(図例の場合は29秒)に設定する(ステップS712)。そして、主制御基板30は、ステップS711又はS712でセットされた変動時間に基づき、図柄表示器22の普通図柄表示器22bにおいて普通図柄の変動表示を開始し(ステップS713)、その変動時間の計測動作を開始する(ステップS714)。
また、普通図柄の変動表示中であった場合(ステップS702:YES)、主制御基板30は、普通図柄の変動時間が終了したか否かを判断する(ステップS715)。つまり、ステップS714で計測の開始された変動時間が、ステップS711又はS712でセットされた変動時間に達したか否かが判断される。そして、変動時間が終了していない場合(ステップS715:NO)、普通図柄の変動表示が継続されるので、主制御基板30は、普通図柄処理を終了する。また、変動時間が終了した場合(ステップS715:YES)、主制御基板30は、普通図柄の変動表示を停止させ、ステップS708又はS709でセットされた図柄を表示し(ステップS716)、その後、計測された変動時間をリセットする(ステップS717)。そして、普通図柄抽選に当選したか否かを判断し(ステップS718)、当選していれば(ステップS718:YES)、主制御基板30は、電動チューリップ16aを開放させるための補助遊技を開始する(ステップS719)。これにより、遊技機1の現在の状態が補助遊技中となる。一方、普通図柄抽選に当選していなければ(ステップS718:NO)、主制御基板30は、遊技機1の現在の状態を保持したまま普通図柄処理を終了する。
[電動チューリップ処理]
図16は、電動チュー処理(図7のステップS110)の詳細を示すフローチャートである。
この電動チューリップ処理では、まず主制御基板30は、遊技機1の現在の状態が補助遊技中であるか否かを判断する(ステップS801)。補助遊技中でない場合(ステップS801:NO)、電動チューリップ16aは開放しないため、主制御基板30は、電動チューリップ処理を終了する。補助遊技中であった場合(ステップS801:YES)、主制御基板30は、電動チューリップ16aが開放中であるか否かを判断し(ステップS802)、電動チューリップ16aが開放中でない場合には(ステップS802:NO)、さらに現在の遊技状態が時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4であるか否かを判断する(ステップS803)。現在の遊技状態が時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4である場合(ステップS803:YES)、主制御基板30は、電動チューリップ16aの開放時間を長時間(図例の場合は3.5秒)に設定する(ステップS804)。また、時短遊技状態ST3及び確変遊技状態ST4のいずれでもなく、通常遊技状態ST1である場合(ステップS803:NO)、主制御基板30は、電動チューリップ16aの開放時間を短時間(図例の場合は0.2秒)に設定する(ステップS805)。そして、主制御基板30は、電チューソレノイド44を駆動して電動チューリップ16aを開放し(ステップS806)、開放後の経過時間の計測を開始する(ステップS807)。一方、電動チューリップ16aが既に開放中であった場合(ステップS802:YES)、ステップS803〜ステップS807の処理をスキップする。その後、主制御基板30は、ステップS804又はステップS805でセットされた開放時間を経過したか否かを判断し(ステップS808)、開放時間を経過していない場合(ステップS808:NO)、電動チューリップ16aの開放状態が継続されるので、電動チューリップ処理を終了する。また開放時間を経過した場合(ステップS808:YES)、主制御基板30は、電チューソレノイド44を駆動して電動チューリップ16aを閉鎖状態に戻し(ステップS809)、補助遊技を終了して電動チューリップ処理を終了する(ステップS810)。
図15及び図16に示した処理により、時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4のときには、通常遊技状態ST1よりも電動チューリップ16aが頻繁に、しかも長時間開放されるようになり、第2始動口16に対して遊技球が入球し易くなる。
[出力処理]
図17は、出力処理(図7のステップS111)の詳細を示すフローチャートである。
この出力処理では、主制御基板30からサブ制御基板31に対して各種データやコマンド等が出力される。まず、主制御基板30は、送信用遊技データがセットされている場合、それを演出制御基板33に送信する(ステップS901)。なお、送信用遊技データがセットされていなければ、ステップS901の送信用遊技データ送信処理は行われない。次に、変動開始コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板33に送信し、特別図柄の変動時間に対応する図柄変動演出を行うことを指示する(ステップS902)。これにより、演出制御基板33によって装飾図柄12a,12b,12cを変動させる図柄変動演出等が開始される。なお、変動開始コマンドがセットされていなければ、ステップS902の変動開始コマンド送信処理は行われない。次に、変動停止コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板33に送信し、演出制御基板33によって実行されている図柄変動演出等を停止させて特別遊技判定の結果が大当たりとなるものであるか否かを遊技者に報知させる指示を行う(ステップS903)。なお、変動停止コマンドがセットされていなければステップS903の変動停止コマンド送信処理は行われない。次に、特別遊技開始コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板33に送信し、特別遊技開始に伴う演出動作の開始を指示する(ステップS904)。このときに送信される特別遊技開始コマンドには、特別遊技後の遊技状態が時短遊技状態ST3及び確変遊技状態ST4のいずれであるかを示す情報が含まれる。なお、特別遊技開始コマンドがセットされていなければ、ステップS904の特別遊技開始コマンド送信処理は行われない。次に、特別遊技終了コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板33に送信し、特別遊技に対応した演出の終了を指示する(ステップS905)。なお、特別遊技終了コマンドがセットされていなければ、ステップS905の特別遊技終了コマンド送信処理は行われない。次に、普通図柄変動開始コマンドセットされていれば、それを演出制御基板33に送信し、普通図柄の変動に対応する演出を行うことを指示する(S906)。なお、普通図柄変動開始コマンドがセットされていなければ、ステップS906の普通図柄変動開始コマンド送信処理は行われない。そして、最後にその他各種コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板33や払出制御基板32に送信することで、各部を制御する(ステップS907)。例えば遊技球が各種入賞口に入賞したことに伴う賞球コマンドはこのとき払出制御基板32に対して送信され、払出制御基板32によって賞球の払い出しが行われる。以上で出力処理が終了する。
3.サブ制御基板
サブ制御基板31は、遊技球が入賞口に入賞したときに賞球の払い出しを制御すると共に、演出装置37において実行すべき演出の内容を決定し、その演出の実行を制御する。
◆サブ制御基板の主要機能構成◆
このサブ制御基板31は、図4に示すように払出制御基板32、演出制御基板33及び演出装置制御基板34を備えている。ただし、サブ制御基板31は、払出制御基板32、演出制御基板33及び演出装置制御基板34の全てを個別の制御基板として構成する必要はなく、これらのうちの2以上を1つの制御基板として構成してもよい。
◆◆払出制御基板◆◆
払出制御基板32は、CPU32a、ROM32b及びRAM32cを備えており、遊技盤10の背面側に設けられた払出モーター32dを制御するように構成されている。この払出制御基板32は、主制御基板30から賞球コマンドを受信すると、入賞した入賞口に応じて所定球数の払い出しを行うために払出モーター32dを制御する。
◆◆演出制御基板◆◆
次に、演出制御基板33の詳細について図18を参照して説明する。図18は、演出制御基板33における主たる機能構成を模式的に示したブロック図である。
◇演出制御基板の主要機能構成◇
演出制御基板33は、主制御基板30からの信号やコマンド等に基づいて、通常遊技や特別遊技において演出装置37で行う具体的な演出内容を決定し、そこで決定した通常遊技演出や特別遊技演出の実行を制御する。具体的には、演出制御基板33は、演出装置制御基板34である画像制御基板35及びランプ制御基板36のそれぞれを制御することにより、決定した具体的な演出内容に基づく演出を演出装置37に実行させる。このような機能を実現する演出制御基板33は、CPU33a、ROM33b、RAM33c及びRTC33dを備えている。
ここで、通常遊技演出とは、特別遊技判定の結果に基づく通常遊技の進行中に演出装置37で実行される演出を意味する。また、通常遊技とは、特別図柄の変動開始から変動停止までの遊技を意味する。一方、特別遊技演出は、主制御基板30によって特別遊技が行われる間、演出装置37において実行される演出を意味する。また、特別遊技は、特別遊技判定が大当たりのときに大当たりの種類に応じて通常遊技後に実行される遊技である。
[演出制御基板のCPU]
CPU33aは、ROM33b及びRAM33cを利用して演出を制御する際の演算処理を行うものであり、主制御基板30、操作ボタン6(操作ボタンスイッチ6b)及び演出装置制御基板34に接続されている。このCPU33aは、主制御基板30や操作ボタン6からの信号やコマンドに基づいて、演出装置制御基板34を介して演出装置37で実行する演出の制御を行う演出制御部65を備えている。この演出制御部65は、演出装置37に実行させる演出の決定や演出の実行の制御を行うものであり、演出パターン決定部70、通常遊技演出制御部71及び特別遊技演出制御部72を有している。
<演出パターン決定部>
演出パターン決定部70は、主制御基板30から変動開始コマンドを受信したときに、予め定められた複数の演出のうちから、画像表示器12等の演出装置37において実行する遊技演出のパターンを決定するものである。具体的には、演出パターン決定部70は、受信した変動開始コマンドに含まれる特別図柄の変動時間や特別遊技判定の結果に関する情報に従い、ROM33bに記憶された演出パターン選択テーブル75に基づいて演出パターンを決定する。この演出パターン選択テーブル75は、画像表示器12や可動役物14(可動役物本体14a)等の演出装置37の構成要素のそれぞれで実行する演出を規定している。
また、演出パターン決定部70は、図柄変動演出及び予告演出のそれぞれを個別に決定する。ここで、図柄変動演出は、一例において画像表示器12における3つの装飾図柄12a,12b,12cが変動表示される装飾図柄変動演出の他、本実施形態では画像表示器12での演出に同期して画像表示器12以外の演出装置37で実行される補助演出、例えば可動役物14で実行される可動役物落下演出も含む。また、図柄変動演出は、例えば疑似連続変動演出(以下、「疑似連続変動演出」を「疑似連演出」、「疑似連続変動」を「疑似連」ともいう)等のリーチ状態となるまでのリーチ前演出、リーチ状態となった後に変動表示中の装飾図柄(例えば左右装飾図柄12a,12cが同一図柄で停止表示された状態で変動表示されている中装飾図柄12b)のスクロール速度を徐々に低下していくロングリーチ演出、スペシャルリーチ演出(SPリーチ演出)、スペシャルスペシャルリーチ演出(SPSPリーチ演出)、3つの装飾図柄12a,12b,12cが同一図柄で揃った状態で装飾図柄12a,12b,12が一緒にスクロールする全回転リーチ演出等のリーチ演出の他、変動表示された3つの装飾図柄12a,12b,12cがリーチ状態となることなく停止表示される非リーチ演出を含む。なお、リーチ状態とは、例えば3つの装飾図柄12a,12b,12cのうちの1つ装飾図柄が変動表示された状態で残りの2つの装飾図柄が同一図柄で停止表示された状態をいう。ただし、本実施形態におけるリーチ状態は、後述する疑似連続演出の途中における2つの装飾図柄が同一図柄で仮停止表示された状態を含まない。
一方、予告演出は、図柄変動演出とは別に決定される演出であり、通常遊技後に特別遊技を実行する信頼度を示唆又は報知し、特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する期待感を遊技者に抱かせたりする演出である。この予告演出は、一例において画像表示器12で実行される図柄変動演出の画像に重畳的に画像表示を行う演出の他、画像表示器12での演出に同期して画像表示器12以外の演出装置37で実行される演出も含む。予告演出としては、例えばステップアップ予告演出、セリフ予告演出、ミニキャラクタ予告演出、カットイン予告演出、群予告演出を含む。なお、上述の図柄変動演出としての疑似連演出は、ステップアップ予告演出やセリフ予告演出等と共に予告演出として決定するようにしてもよい。
次に、図柄変動演出及び予告演出の一例について、図19を参照して説明する。図19は、装飾図柄変動演出の進行例と共に、可動役物落下演出及び予告演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。
図19に示す例では、図柄変動演出としての装飾図柄変動演出は、変動開始演出、疑似連演出、リーチ開始演出、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出及び復活演出の順で進行する。これらの演出のうち、少なくともSPリーチ演出及びSPSPリーチ演出が発展演出に相当し、本実施形態では復活演出も発展演出に含めるものとする。
また、図柄変動演出の補助演出としては可動役物落下演出が実行される。この可動役物落下演出は、本実施形態では、SPリーチ演出の終盤(T5〜T6)、SPSPリーチ演出の終盤(T6〜T7)及び復活演出の終盤(T7〜T8)において実行可能とされている。すなわち、可動役物落下演出は、複数のタイミングで実行可能である。この可動役物落下演出は、遊技者による操作ボタン6の操作により所定の演出が実行される操作要求演出としてのボタン演出として設定しても、遊技者による操作ボタン6の操作がなくても演出を実行可能な非操作要求演出としての非ボタン演出として設定してもよく、可動役物落下演出が実行可能な複数のタイミングのうちの一部のタイミングにおいてボタン演出として設定する一方で、他のタイミングにおいて非ボタン演出として設定してもよい。なお、本実施形態では、可動役物落下演出は、SPリーチ演出及びSPSPリーチ演出においてボタン演出として設定されている一方で、復活演出において非ボタン演出して設定されている(図31参照)。
一方、予告演出としては、本実施形態では、ステップアップ予告演出、セリフ予告演出、ミニキャラクタ予告演出及びカットイン予告演出が実行可能である。ステップアップ予告演出は及びセリフ予告演出は、疑似連続変動演出のそれぞれの疑似変動演出の所定タイミング(図19の例では、疑似1連目演出の所定タイミング(T1〜T1)、疑似2連目演出の所定タイミング(T2〜T2)及び疑似3連目演出の所定タイミング(T3〜T3))において実行可能である。ミニキャラクタ予告演出及びカットイン予告演出は、変動開始時(図19の例では変動開始演出の開始時)からの所定期間(T0〜T0)、リーチ開始演出の所定タイミング(T4〜T4)、SPリーチ演出の中盤(T5〜T5)及びSPSPリーチ演出の中盤(T6〜T6)において実行可能である。すなわち、各予告演出は、複数のタイミングで実行可能である。また、ステップアップ予告演出、セリフ予告演出、ミニキャラクタ予告演出及びカットイン予告演出のそれぞれは、遊技者による操作ボタン6の操作により所定の演出が実行されるボタン演出(操作要求演出)として設定してもよく、遊技者による操作ボタン6の操作がなくても演出を実行可能な非ボタン演出(非操作要求演出)として設定してもよく、それぞれの予告演出が実行可能な複数のタイミングのうちの一部のタイミングにおいてボタン演出として設定する一方で、他のタイミングで非ボタン演出として設定してもよい。なお、本実施形態では、ステップアップ予告演出、セリフ予告演出及びミニキャラクタ予告演出は非ボタン演出として設定されており(図32〜図34参照)、カットイン予告演出は一部のタイミング(SPリーチ演出及びSPSPリーチ演出の中盤)においてボタン演出として設定され、他のタイミング(リーチ開始演出中)で非ボタン演出して設定されている(図35参照)。
以下、演出装置37で実行される主要演出について、図20〜図28を参照して説明する。
(疑似連演出)
疑似連演出は、例えば3つの装飾図柄12a,12b,12cが仮停止表示した後にこれらの装飾図柄12a,12b,12cが再変動表示する演出である。装飾図柄12a,12b,12cの再変動表示は、例えば1回〜3回行われる。疑似連続変動の回数は、通常、再変動表示の回数に1を加算して計算され、例えば再変動表示の回数が1回の場合を「疑似連2」又は「疑似2連」、再変動表示の回数が2回の場合を「疑似連3」又は「疑似3連」、再変動表示の回数が3回の場合を「疑似連4」又は「疑似4連」として称される。なお、再変動表示の回数を疑似連の回数と一致させて疑似連の回数を定義する場合もある。例えば、再変動表示の回数が2回の場合を「疑似連2」と称することもある。ただし、本実施形態では、通常の呼称を採用し、再変動表示の回数に1を加算して疑似連続変動の回数を計算した呼称を採用するものとする。以下、図20を参照して疑似連演出の一例を説明する。なお、図20では、疑似3連演出の一例を示しているが、疑似連演出における疑似連の回数は2回であっても、4回以上であってもよい。
図20は、画像表示器12における疑似連演出の一例である疑似3連演出を説明するための図である。この図20では、図20(a)〜図20(c)は疑似1連目演出、図20(d)〜図20(f)は疑似2連目演出、図20(g)及び図20(h)は疑似3連目演出を示している。
図20(a)及び図20(b)に示すように、疑似1連目演出では、まず3つの装飾図柄12a,12b,12cの変動表示が開始された後に、左装飾図柄12a及び右装飾図柄12cがこの順序で又は同時に仮停止表示し、非リーチ状態となる。次いで、図20(c)に示すように、中装飾図柄12bとして「NEXT」の文字を含む特定図柄が仮停止表示する。
図20(d)及び図20(e)に示すように、疑似2連目演出では、まず仮停止表示した3つの装飾図柄12a,12b,12cの再変動表示が開始された後に、疑似1連目と同様に左装飾図柄12a及び右装飾図柄12cがこの順序で又は同時に仮停止表示し、非リーチ状態となる。次いで、図20(f)に示すように、疑似1連目演出と同様に中装飾図柄12bとして「NEXT」の文字を含む特定図柄が仮停止表示する。
図20(g)及び図20(h)に示すように、疑似3連目演出では、まず仮停止表示した3つの装飾図柄12a,12b,12cの再変動表示が開始された後に、左装飾図柄12a及び右装飾図柄12cがこの順序で又は同時に停止表示し、リーチ状態となる。
なお、疑似1連目演出及び疑似2連目演出の中装飾図柄12bとしては、特定図柄に代えて通常の装飾図柄を仮停止表示させてもよく、通常の装飾図柄を仮停止表示させた後に特別図柄を仮停止表示させてもよい。これらの場合の中装飾図柄12bは、例えば左右装飾図柄12a,12cの仮停止表示出目に応じて選択される、図20(b)及び図20(e)の仮停止表示出目の場合、中装飾図柄12bとしては、例えば「7」又は「8」が仮停止表示され、疑似1連目演出及び図20(e)の仮停止表示出目としては「778」又は「788」とすればよい。また、疑似連中の各疑似変動における3つの装飾図柄12a,12b,12cの仮停止表示又は停止表示の順序は、左→右→中の順序である必要はなく、疑似連演出中の各疑似変動演出どうしで仮停止表示又は停止表示の順序が異なっていてもよい。また、疑似連演出中の3つの装飾図柄12a,12b,12cの変動方向(スクロール方向)は、順方向(上から下)への変動である必要はなく、逆方向(下から上)や横方向(左から右、右から左)の他、斜め方向等であってもよい。さらに、疑似1連目演出及び疑似2連目演出においては、左装飾図柄12a及び右装飾図柄12cがリーチ状態で仮停止表示させた後に中装飾図柄12bを仮停止表示させてから装飾図柄12a〜12cの再変動表示を行うようにしてもよい。
(SPリーチ演出、SPSPリーチ演出及び可動役物落下演出)
以下、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出及び可動役物落下演出を詳説する。
SPリーチ演出は、例えば3つの装飾図柄12a,12b,12cのうちの左右装飾図柄12a,12cが停止表示されるリーチ前演出を実行した後に直接に、又はリーチ前演出実行後にリーチ開始演出(図19参照)等の導入演出やロングリーチ演出等の他のリーチ演出を実行した後に実行される発展演出である。SPリーチ演出は、ロングリーチ演出に比べて、特別遊技判定の結果が大当たりである信頼度(通常遊技後に特別遊技を行う信頼度)が高く、主制御基板30からのコマンドが大当たり遊技を実行するものであるときに選択されやすい発展演出である。
一方、SPSPリーチ演出は、SPリーチ演出後に実行され得る発展演出である。このSPSPリーチ演出は、SPリーチ演出に比べて、特別遊技判定の結果が大当たりである信頼度(通常遊技後に特別遊技を行う信頼度)が高く、主制御基板30からのコマンドが大当たり遊技を実行するものであるときに選択されやすい発展演出である。なお、SPSPリーチ演出は、必ずしもSPリーチ演出の実行後のタイミングで実行される必要はなく、SPリーチ演出を実行することなくSPリーチ演出と同じタイミング等で実行されるショートカットSPSPリーチ演出として実行するようにしてもよい。
なお、SPリーチ演出及びSPSPリーチ演出は、本実施形態では基本的には同様な演出であり、本実施形態では、スピーカー8から出力される楽曲に対応した動画が歌詞と共に画像表示器12に再生される演出である。また、SPリーチ演出及びSPSPリーチ演出開始時には楽曲のタイトルが画像表示器12に表示される。なお、SPリーチ演出時の動画をアニメーション映像とし、SPSPリーチ演出時の動画をプロモーションビデオ映像やライブ映像等の実写映像として実行してもよい。もちろん、SPリーチ演出とSPSPリーチ演出とは、全く異なる演出としてもよい。
これに対して、可動役物落下演出は、特別遊技判定の結果を報知又は示唆する演出であり、上述のように複数のタイミング、例えばSPリーチ演出の終盤のタイミングT5〜T6、SPSPリーチ演出の終盤のタイミングT6〜T7、及び復活演出の終盤のタイミングT7〜T8で実行可能である(図19参照)。すなわち、可動役物落下演出における可動役物14の落下タイミングとしては、本実施形態では少なくとも3回が設定されている。もちろん、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出及び復活演出以外の演出の実行時に可動役物落下演出を実行するようにしてもよい。この可動役物落下演出は、可動役物14の落下直後に3つの装飾図柄12a,12b,12cが同一の図柄である場合(図22(c1)→図22(d1))には特別遊技判定の結果が大当たりであることを報知する大当たり確定演出となる。また、復活演出において可動役物14を落下させる演出は、特別遊技の判定結果が大当たりであることを報知する大当たり確定演出となる。
このような可動役物14の落下は、通常遊技の終了後に特別遊技を実行する信頼度の高い演出(確定演出を含む)として基本的に1回実行すればよいが、例外的に複数のタイミング、例えばSPリーチ演出及びSPSPリーチ演出の両方、SPリーチ演出又はSPSPリーチ演出と復活演出との両方で行ってもよい。そして、可動役物落下演出を2回以上実行する場合、複数の大当たりのうちの遊技者にとって有利な所定の大当たりが確定する大当たり確定演出としてもよい。なお、遊技者にとって有利な所定の大当たりとしては、特別遊技の終了後に遊技状態が通常遊技状態ST1よりも遊技者にとって有利な確変遊技状態ST4(図6参照)に移行するいわゆる確変大当たり、特別遊技におけるラウンド遊技の回数が複数の大当たりの中で最大である最大ラウンド数大当たり(例えば16ラウンド大当たり)、出玉期待値が最大数の大当たりが挙げられ、本実施形態では4ラウンド確変大当たり及び16ラウンド確変大当たりが遊技者にとって有利な所定の大当たりに該当し得る。
このように、可動役物落下演出では、例えば可動役物14の落下の有無、可動役物14の落下後の3つの装飾図柄12a,12b,12cの出目、可動役物14の落下回数、可動役物14の落下タイミングにより、特別遊技を実行する信頼度を報知又は示唆する。すなわち、可動役物14が落下する演出は、演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンド(本実施形態では変動開始コマンド)が通常遊技後に特別遊技を実行するものに相当するときに選択されやすい特定演出、又は特別遊技判定の結果が大当たりであることの信頼度が高い特定演出に相当し得る。
次に、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出及び復活演出の演出内容の一例について、さらには可動役物落下演出の一例について、図21〜図23を参照して詳説する。
図21(a)に示すように、SPリーチ演出及びSPSPリーチ演出では、例えば画像表示器12の表示画面12’の左上部に装飾図柄12a,12b,12cが表示された状態で、まずキャラクタ12dが登場する動画と共に楽曲タイトル画像12e及び楽曲の歌詞画像12fが表示される。このとき、スピーカー8から楽曲が出力されている。そして、SPリーチ演出又はSPSPリーチ演出の開始から所定時間の経過後、図21(b)に示すように、楽曲タイトル画像12eの表示が消滅する。なお、スピーカー8からの楽曲の出力及び画像表示器12の表示画面12’での楽曲の歌詞画像12fの表示は、装飾図柄12a,12b,12cが停止表示又は仮停止表示されるまで楽曲タイトル画像12eの消滅後も継続する。
ここで、SPリーチ演出及びSPSPリーチ演出では、楽曲タイトル画像12e及び歌詞画像12fの色により、通常遊技の実行後に特別遊技を実行する信頼度(特別遊技判定の結果が大当たりであることの信頼度)を示唆する。楽曲タイトル画像12e及び歌詞画像12fの色は、本実施形態では、白色、赤色又は金色であり(図30(a)及び図30(b)参照)、白色→赤色→金色の順に特別遊技を実行する信頼度が高くなる。また、金色の楽曲タイトル画像12e及び歌詞画像12fのSPリーチ演出及びSPSPリーチ演出は、演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンド(本実施形態では変動開始コマンド)が通常遊技後に特別遊技を実行するものに相当するときに選択されやすい。一方、白色の楽曲タイトル画像12e及び歌詞画像12fのSPリーチ演出及びSPSPリーチ演出は、演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンドが通常遊技後に特別遊技を実行しないものに相当するときに選択されやすい。すなわち、金色の楽曲タイトル画像12eや歌詞画像12fを表示するSPリーチ演出及びSPSPリーチ演出は、コマンドが通常遊技後に特別遊技を実行するときに選択されやすい特定演出、又は通常遊技後に特別遊技を実行する信頼度が高い特定演出に該当し得る。
そして、SPリーチ演出又はSPSPリーチ演出では、演出の終盤(T5〜T6,T6〜T7)になると、可動役物落下演出が実行され得る。この可動役物落下演出では、まず図22(a)に示す表示画面12’に歌詞画像12fが表示された画面から、図22(b1)又は図22(b2)に示すボタン操作受付画像12g,12hが表示されたボタン操作受付画面12’’に移行する。これらのボタン操作受付画像12g,12hは、可動役物14を落下させるためのボタン操作を遊技者に促すものであり、操作ボタン6の画像とインディケータの画像とを含むものである。図22(b1)に示すボタン操作受付画面12’’の場合は、操作ボタン6の操作ボタン本体6aが通常の位置で操作ボタン6が発光状態なっており(図2(a)参照)、操作ボタン6の操作を遊技者に促すボタン演出が実行される。一方、図22(b2)に示すボタン操作受付画面12’’の場合は、操作ボタン6の操作ボタン本体6aが突出した位置で操作ボタン6が発光状態なっており(図2(b)参照)、操作ボタン6の操作を遊技者に促すボタン演出である煽り演出が実行される。なお、インディケータの画像は、操作ボタン6の受付が有効な残り期間(受付有効期間)を示すものである。
この受付有効期間内に操作ボタン6に対する操作がなされると、可動役物14が落下する演出が選択されている場合には、図22(c1)に示すように画像表示器12の正面中央部を覆うように可動役物14が落下する。このような可動役物落下演出は、遊技者に操作ボタン6に対する所定の操作を要求する操作要求演出に該し得る。一方、可動役物14が落下しない演出が選択されている場合には、図22(c2)に示すように受付有効期間内に操作ボタン6に対する操作がなされても可動役物14が落下しない。なお、可動役物14が落下する演出が選択されている場合に受付有効期間内に操作ボタン6の操作がなされない場合、受付開始から所定時間経過後(例えば受付有効期間の経過時点)に、操作ボタン6の操作がなされた場合と同様に可動役物14が落下する(図22(c1)参照)。
可動役物14が落下する場合、復活演出等の後のタイミングで可動役物14が落下する演出を実行する場合を含み、図22(d1)に示すように可動役物14が復帰し、画像表示器12の表示画面12’に3つの装飾図柄12a,12b,12cが同じ図柄で停止表示され、特別遊技判定の結果が大当たりであることが報知される。
これに対して、図22(c2)に示すように可動役物14が落下しない場合、及び可動役物14が落下せず復活演出等の後の演出で可動役物14が落下する演出が選択されている場合、図22(d2)に示すように画像表示器12の表示画面12’には、先に同じ図柄で停止表示された左右装飾図柄12a,12cとは異なる図柄で中装飾図柄12bが停止表示されるハズレ目となり、特別遊技判定の結果がハズレであることが報知される。
ただし、引き続きSPリーチ演出後にSPSPリーチ演出に移行する場合、又はSPリーチ演出又はSPSPリーチ演出後に復活演出に移行する場合には、図22(d2)に示すハズレ目は仮停止表示状態であり、特別遊技判定の結果がハズレであることが報知するものではない。
(復活演出)
復活演出は、リーチ演出によりハズレ目(例えば左右装飾図柄12a,12cが同一図柄で、中装飾図柄12bが左右装飾図柄12a,12cとは異なる図柄である出目)が仮停止表示された後に3つの装飾図柄12a,12b,12cが同一図柄で停止表示されることで特別遊技判定の結果が大当たりであることを報知する確定演出である。
なお、3つの装飾図柄12a,12b,12cが同じ図柄で停止表示された後に、復活演出を行う場合がある。その場合には遊技者によって有利な所定の大当たり確定演出としてもよい。なお、遊技者にとって有利な確定演出としては、いわゆる確変大当たり、最大ラウンド数大当たり、出玉期待値が最大数の大当たりが挙げられる。
具体的には、復活演出は、図23(a)に示すハズレ目が仮停止表示された表示画面12’から図23(c)及び図23(d)に示すように可動役物14が落下した後に復帰し、表示画面12’に3つの装飾図柄12a,12b,12cが同一図柄で停止表示される演出である。可動役物14の落下は、例えば図23(b1)若しくは図22(b2)に示すボタン操作受付画面12’’に移行した後に、又は図23に矢印(b3)として示すようにボタン操作受付画面12’’に移行することなく実行される。すなわち、復活演出は、図23(b1)に示す通常のボタン演出、図23(b2)に示す煽りボタン演出、又は図23の矢印(b3)に示す非ボタン演出として実行される。
なお、図23(b1)に示す通常のボタン演出及び図23(b2)に示す煽りボタン演出は、遊技者に所定の操作を要求する操作要求演出に該当し得り、これらのボタン演出において可動役物14が落下する演出は、操作ボタン6に対して遊技者により所定の操作がなされることを条件に特定演出を実行可能な特定操作要求演出に該当し得る。一方、図23(b3)に示す非ボタン演出は、遊技者に所定の操作を要求しない非操作要求演出に該当し得り、この非ボタン演出において可動役物14が落下する演出は、遊技者の操作がなくても特定演出を実行可能な非操作要求演出に該当し得る。
(ステップアップ予告演出)
ステップアップ予告演出は、通常遊技の実行後に特別遊技を実行する信頼度(特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する信頼度)を示唆する演出であり、一例において、予め設定された所定ステップ数を上限として所定ステップ数以下のいずれかのステップ数まで段階的に発展可能な予告演出である。本実施形態では、ステップアップ予告演出での最大ステップ数は「4」であり、疑似連演出におけるそれぞれの疑似変動演出の所定タイミングにおいて実行可能である。すなわち、ステップアップ予告演出は、1回の通常遊技において複数のタイミングで実行可能であり、本実施形態では疑似連演出が最大で4回の疑似変動が実行可能であることから、この疑似変動の回数と同様に最大で4回のステップアップ予告演出が実行可能である。例えば、図19に示す遊技進行例では、疑似連演出として3回の疑似変動が実行されることから、ステップアップ予告演出は、3回のタイミングT1〜T1,T2〜T2,T3〜T3で実行可能である。また、本実施形態のステップアップ予告演出は、遊技者の操作がなくても特定演出を実行可能な演出、すなわち遊技者による操作ボタン6に対する操作を要求しない非操作要求演出である非ボタン演出に該当し得る。
本実施形態のステップアップ予告演出は、上述のように最大ステップ数が「4」であり、例えば図24(a)〜図24(d)に示すようにウインドウステップアップ(スナップ連写ステップアップ)予告演出である。このウインドウステップアップ予告演出は、最大ステップ数まで実行される場合、まず図24(a)に示すように画像表示器12の表示画面12’にキャラクタKY1のスナップ写真画像SN1が表示され、順次、図24(b)に示すように先に表示したスナップ写真画像SN1にキャラクタKY2のスナップ写真画像SN2が、図24(c)に示すように先に表示したスナップ写真画像SN1,SN2にキャラクタKY3のスナップ写真画像SN3が、図24(d)に示すように先に表示したスナップ写真画像SN1〜SN3にキャラクタKY4のスナップ写真画像SN4が重畳的に表示される。また、最大ステップ数までウインドウステップアップ予告演出が実行されない場合には、図24(a)〜図24(c)に示すいずれかの段階までスナップ写真画像SN1〜SN3が表示される。
ここで、ウインドウステップアップ予告演出では、例えばステップアップ数、スナップ写真のフレームFrの色や柄、スナップ写真のキャラクタの種類等により、特別遊技を実行することに対する信頼度を示唆する。ステップ数に関しては、ステップ数が多くなるほど信頼度が高くなる。また、スナップ写真のフレームFrの色や柄は、本実施形態では、白色、赤色又はゼブラ柄であり(図32参照)、白色→赤色→ゼブラ柄の順に特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する信頼度が高くなる。さらに、スナップ写真のフレームFrがゼブラ柄のステップアップ予告演出は、演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンド(本実施形態では変動開始コマンド)が通常遊技後に特別遊技を実行するものに相当するときに選択されやすい。一方、フレームFrが白色のステップアップ予告演出は、演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンドが通常遊技後に特別遊技を実行しないものに相当するときに選択されやすい。すなわち、フレームFrがゼブラ柄のスナップ写真画像SN1〜SN4を表示するステップアップ予告演出は、演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンドが通常遊技後に特別遊技を実行するときに選択されやすい特定のステップアップ予告演出、又は通常遊技後に特別遊技を実行する信頼度が高い特定のステップアップ予告演出に相当し得る。また、ステップアップ予告演出が非ボタン演出(非操作要求演出)に該当し得ることから、特定のステップアップ予告演出は、特定非操作要求演出に該当し得る。
なお、ウインドウステップアップ予告演出は上述のスナップ連写ステップアップ予告演出に限らず、ウインドウ拡大ステップアップ予告演出等の他のウインドウステップアップ予告演出であってもよく、またステップアップ予告演出は、ウインドウステップアップ予告演出に限らず、例えばセリフステップアップ予告演出、ストーリーステップアップ予告演出、楽曲イントロステップアップ予告演出、背景色ステップアップ予告演出、エフェクトステップアップ予告演出、カウントアップ予告演出等の他のステップアップ予告演出であってもよい。
(セリフ予告演出)
セリフ予告演出は、通常遊技の実行後に特別遊技を実行する信頼度(特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する信頼度)を示唆する演出であり、一例において、図25に示すように画像表示器12の表示画面12’にキャラクタKYが登場してセリフSeを発する予告演出である。このセリフ予告演出は、疑似連演出におけるそれぞれの疑似変動の所定タイミングにおいて実行可能である。すなわち、セリフ予告演出は、1回の通常遊技において複数のタイミングで実行可能であり、本実施形態では疑似連演出において最大で4回の疑似変動が実行可能であることから、この疑似変動の回数と同様に最大で4回のセリフ予告演出が実行可能である。例えば、図19に示す進行例では、疑似連演出として3回の疑似変動が実行されることから、セリフ予告演出は、ステップアップ予告演出と同様に、3回のタイミングT1〜T1,T2〜T2,T3〜T3で実行可能である。また、本実施形態のセリフ予告演出は、遊技者の操作がなくても特定演出を実行可能な演出、すなわち遊技者による操作ボタン6に対する操作を要求しない非操作要求演出である非ボタン演出に該当し得る。
ここで、セリフ予告演出では、例えばセリフの色、セリフの内容、キャラクタの種類、キャラクタの服装、背景色等により、特別遊技を実行する信頼度を示唆する。本実施形態では、セリフSeの色により信頼度が示唆されるが(図33参照)、セリフSeの色は白色→赤色→虹色の順に特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する信頼度が高く、虹色は特別遊技判定の結果が大当たりであること(通常遊技後に特別遊技を行うこと)を報知する確定演出である。また、セリフSeが虹色のセリフ予告演出は、演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンド(本実施形態では変動開始コマンド)が通常遊技後に特別遊技を実行するものに相当するときに選択されやすい。一方、セリフSeが白色のセリフ予告演出は、演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンドが通常遊技後に特別遊技を実行しないものに相当するときに選択されやすい。すなわち、虹色のセリフSeの画像を画像表示器12の表示画面12’に表示するセリフ予告演出は、演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンドが通常遊技後に特別遊技を実行するときに選択されやすい特定のセリフ予告演出、又は通常遊技後に特別遊技を実行する信頼度が高い特定のセリフ予告演出に相当しうる。また、セリフ予告演出が非ボタン演出(非操作要求演出)に該当し得ることから、特定のセリフ予告演出は、特定非操作要求演出に該当し得る。
なお、セリフ予告演出は、図25に示すように一人のキャラクタKYが登場してセリフSeを発する演出に限らず、図26(a)に示すように二人のキャラクタKY5,KY6が登場してキャラクタKY5がセリフSe1を発した後、図26(b)に示すようにキャラクタKY6がセリフSe2を発するような会話形式の演出であってもよく、また異なるキャラクタが順次登場してセリフを発する演出や他の公知のセリフ予告演出であってもよい。
(ミニキャラクタ予告演出)
ミニキャラクタ予告演出は、通常遊技の実行後に特別遊技を実行する信頼度(特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する信頼度)を示唆する演出であり、一例において、図27(a)及び図27(b)に示すように画像表示器12の表示画面12’でリーチ演出の実行しているときに、表示画面12’に通常ミニキャラクタMK1又は特別ミニキャラクタMK2が登場する演出である。このミニキャラクタ予告演出は、装飾図柄12a,12b,12cの変動開始時やリーチ演出を実行しているタイミングを含め1回の通常遊技において複数のタイミングで実行可能である。例えば、図19に示す進行例では、変動開始演出の所定タイミングT0〜T0、リーチ開始演出の所定タイミングT4〜T4、SPリーチ演出の所定タイミングT5〜T5及びSPSPリーチ演出の所定タイミングT6〜T6で実行可能である。また、本実施形態のミニキャラクタ予告演出は、遊技者の操作がなくても特定演出を実行可能な演出、すなわち遊技者による操作ボタン6に対する操作を要求しない非操作要求演出である非ボタン演出に該当し得る。
ここで、ミニキャラクタ予告演出では、例えばミニキャラクタの服装やその色、ミニキャラクタの種類、ミニキャラクタの動作により、特別遊技を実行する信頼度を示唆する。本実施形態では、通常ミニキャラクタMK1の服の色、ミニキャラクタの種類(通常ミニキャラクタMK1又は特別ミニキャラクタMK2)により信頼度が示唆される(図34参照)。すなわち、本実施形態のミニキャラクタ予告演出では、青色の服装の通常ミニキャラクタMK1→赤色の服装の通常ミニキャラクタMK1→ゼブラ柄の服装の通常ミニキャラクタMK1→特別ミニキャラクタMK2の順に特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する信頼度が高く、特別ミニキャラクタMK2は特別遊技判定の結果が大当たりであること(通常遊技後に特別遊技を行うこと)を報知する確定演出である。また、ゼブラ柄の服装のミニキャラクタMK1又は特別ミニキャラクタMK2が登場するミニキャラクタ予告演出は、演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンド(本実施形態では変動開始コマンド)が通常遊技後に特別遊技を実行するものに相当するときに選択されやすい。一方、青色の服装の通常ミニキャラクタMK1が登場するミニキャラクタ予告演出は、演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンドが通常遊技後に特別遊技を実行しないものに相当するときに選択されやすい。すなわち、ゼブラ柄の服装のミニキャラクタMK1及び特別ミニキャラクタMK2を画像表示器12の表示画面12’に表示するミニキャラクタ予告演出は、コマンドが通常遊技後に特別遊技を実行するときに選択されやすい特定演出、又は通常遊技後に特別遊技を実行する信頼度が高い特定のミニキャラクタ予告演出に相当しうる。また、ミニキャラクタ予告演出が非ボタン演出(非操作要求演出)に該当し得ることから、特定のミニキャラクタ予告演出は、特定非操作要求演出に該当し得る。
なお、ミニキャラクタ予告演出は、単にミニキャラクタが登場する演出に限らず、多数のミニキャラクタが登場する(通過する)ミニキャラクタ群予告であってもよい。このミニキャラクタ群予告演出の場合、例えばミニキャラクタの種類や数、出現タイミングにより特別遊技を実行する信頼度を示唆するようにしてもよい。
(カットイン予告演出)
カットイン予告演出は、通常遊技の実行後に特別遊技を実行する信頼度(特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する信頼度)を示唆する演出であり、一例において、画像表示器12の表示画面12’で図柄変動演出を実行しているときに、所定時間カットイン画像を重畳的に表示する予告演出である。このカットイン予告演出は、1回の通常遊技において複数のタイミングで実行可能である。例えば、図19に示す演出パターンでは、リーチ開始演出の所定タイミングT4〜T4、SPリーチ演出の所定タイミングT5〜T5及びSPSPリーチ演出の所定タイミングT6〜T6で実行可能である。
また、カットイン画像としては、例えばバストアップショット、全身ショット、複数人の集合ショット、複数人の合成カット、これらの画像に文字が付加された画像が挙げられ、本実施形態のカットイン予告演出は、バストアップショットに文字が付加されたカットイン画像が表示されるアイキャッチ予告演出である。
本実施形態のカットイン予告演出(アイキャッチ予告演出)では、SPリーチ演出の所定タイミングT5〜T5及びSPSPリーチ演出の所定タイミングT6〜T6で実行する場合、まず図28(a)に示す装飾図柄変動演出が実行されている表示画面12’から、図28(b)に示すボタン操作受付画像12gが表示されたボタン操作受付画面12’’に移行する。このボタン操作受付画像12gは、カットイン画像CIを表示させるためのボタン操作を遊技者に促すものであり、操作ボタン6の画像とインディケータの画像を含むものである。インディケータの画像は、可動役物落下演出の場合と同様に操作ボタン6の受付が有効な残り期間(受付有効期間)を示すものである。このようなSPリーチ演出やSPSPリーチ演出中のカットイン予告演出は、遊技者に操作ボタン6に対する所定の操作を要求する操作要求演出であるボタン演出に該当し得る。
この受付有効期間内に遊技者により操作ボタン6に対する操作がなされると、図28(c)に示すように画像表示器12の表示画面12’にカットイン画像CIが表示される。一方、受付有効期間内に遊技者により操作ボタン6の操作がなされない場合、本実施形態では、受付開始から所定時間経過後(例えば受付有効期間の経過時点)にカットイン画像CIが表示されるか、又はカットイン画像CIが表示されない。操作ボタン6の非操作時にカットイン画像CIが表示される場合、操作ボタン6に対する操作がなされた場合のカットイン画像CIに比べて、特別遊技を実行する信頼度が同じか、それ以下の信頼度のカットイン画像CIが選択される。すなわち、本実施形態のカットイン予告演出は、ボタン操作を行う場合のほうがボタン操作を行わない場合に比べて信頼度の高い演出が選択されやすくなっている(図35参照)。
一方、リーチ開始演出の所定タイミングT4〜T4でのカットイン予告演出は、本実施形態では操作ボタン6に対する操作を要求することなく、すなわち遊技者により操作ボタン6が操作されなくても実行される。この場合、図28(b)に示すボタン操作受付画像12gの表示(ボタン操作受付画面12’’への移行)は行われない。すなわち、リーチ開始演出時のカットイン予告演出は、遊技者に操作ボタン6に対する所定の操作を要求しない非ボタン演出である非操作要求演出に該当し得る。
ここで、カットイン予告演出では、例えばカットイン画像CIにおける表示キャラクタの背景BGの色、カットイン画像CIの表示時間、カットイン画像CIにおける表示キャラクタの種類により、特別遊技を実行する信頼度を示唆する。本実施形態では、カットイン画像CIの背景BGの色により信頼度が示唆される(図35参照)。すなわち、本実施形態のカットイン予告演出では、青色の背景色→緑色の背景色→赤色の背景色→虹色の背景色の順に特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する信頼度が高く、虹色の背景色は特別遊技判定の結果が大当たりであること(通常遊技後に特別遊技を行うこと)を報知する確定演出である。また、カットイン画像CIの背景BGが虹色のカットイン予告演出は、演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンド(本実施形態では変動開始コマンド)が通常遊技後に特別遊技を実行するものに相当するときに選択されやすい。一方、カットイン画像CIの背景BGが青色のカットイン予告演出は、演出制御基板33のCPU33aが受信したコマンドが通常遊技後に特別遊技を実行しないものに相当するときに選択されやすい。すなわち、背景BGが虹色のカットイン画像CIを画像表示器12の表示画面12’に表示するカットイン予告演出は、演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンドが通常遊技後に特別遊技を実行するときに選択されやすい特定演出、又は通常遊技後に特別遊技を実行する信頼度が高い特定のカットイン予告演出に相当し得る。また、リーチ開始演出時のカットイン予告演出は、非ボタン演出(非操作要求演出)に該当し得ることから、リーチ開始演出時の背景色が虹色のカットイン画像CIを表示するカットイン予告演出は、大当たり確定演出である特定非操作要求演出に該当し得る。さらに、SPリーチ演出及びSPSPリーチ演出中のカットイン予告演出は、遊技者に操作ボタン6に対する所定の操作を要求する操作要求演出であるボタン演出(操作要求演出)に該当し得ることから、SPリーチ演出及びSPSPリーチ演出中の背景色が虹色のカットイン画像CIを表示するカットイン予告演出は、大当たり確定演出である特定操作要求演出に該当し得る。
<通常遊技演出制御部>
図18に示す通常遊技演出制御部71は、特別図柄の変動表示が行われている通常遊技において、演出パターン決定部70によって決定された演出パターンに基づいて、演出装置37での演出の実行を制御する。この通常遊技演出制御部71は、図柄変動演出の実行を制御する図柄変動演出制御部73及び予告演出の実行を制御する予告演出制御部74を備える。
<特別遊技演出制御部>
特別遊技演出制御部72は、特別遊技判定の結果が大当たりである場合、通常遊技演出制御部71による通常遊技演出の終了後に、特別遊技判定において当選した当たりの種類等に応じた特別遊技演出の実行を制御する。
[演出制御基板のROM]
演出制御基板33のROM33bは、演出装置37に実行させる演出の決定や演出の実行の制御に必要なプログラムの他、演出装置37に実行させる演出を選択するための演出パターン選択テーブル75を記憶したものである。この演出パターン選択テーブル75は、図柄変動演出パターン選択テーブル76及び予告演出パターン選択テーブル77を含む。
<図柄変動演出パターン選択テーブル>
図柄変動演出パターン選択テーブル76は、図柄変動演出制御部73によって実行させる演出を演出パターン決定部70が選択するときに参照するものである。ここで、図柄変動演出は、上述のように画像表示器12で実行される装飾図柄変動演出及び画像表示器12以外の演出装置37で実行される補助演出を含み、これらの演出のそれぞれについて図柄変動演出パターン選択テーブル76が設定されている。以下、画像表示器12及び可動役物14で実行されるそれぞれの図柄変動演出パターン選択テーブル76について図29〜図31を参照して説明する。
(装飾図柄変動演出選択テーブル)
図29は、画像表示器12で実行される図柄変動演出パターン選択テーブル76(以下、「装飾図柄変動演出選択テーブル」という)の一例について一部を省略して示した図である。
同図に示す装飾図柄変動演出選択テーブルでは、特別遊技判定の結果に基づいて決定される変動パターン(変動時間)に対応させて画像表示器12で実行される図柄変動演出(装飾図柄変動演出)が規定されている。例えば、変動パターン番号1は、特別遊技判定の結果がハズレ(フラグB1)のときに選択される得るものであり、装飾図柄変動演出として、特別図柄の変動時間(例えば3秒、8秒、18秒)に対応させた複数の非リーチ演出が対応付けられている。変動パターン番号35〜変動パターン番号38は、それぞれ特別遊技判定の結果がハズレ(フラグB1)、8ラウンド通常大当たり(フラグA1)、4ラウンド確変大当たり(フラグA2)、16ラウンド確変大当たり(フラグA3)のときに選択され得るものであり、疑似3連演出後にSPリーチ演出を実行する装飾図柄変動演出が対応付けられている。変動パターン番号39〜変動パターン番号42は、それぞれ特別遊技判定の結果がハズレ(フラグB1)、8ラウンド通常大当たり(フラグA1)、4ラウンド確変大当たり(フラグA2)、16ラウンド確変大当たり(フラグA3)のときに選択され得るものであり、疑似3連演出後にSPリーチ演出及びSPSPリーチ演出を実行する装飾図柄変動演出が対応付けられている。変動パターン番号43〜変動パターン番号46は、それぞれ特別遊技判定の結果がハズレ(フラグB1)、8ラウンド通常大当たり(フラグA1)、4ラウンド確変大当たり(フラグA2)、16ラウンド確変大当たり(フラグA3)のときに選択され得るものであり、疑似3連演出後にSPSPリーチ演出を実行する装飾図柄変動演出が対応付けられている。変動パターン番号47〜変動パターン番号49は、それぞれ特別遊技判定の結果が8ラウンド通常大当たり(フラグA1)、4ラウンド確変大当たり(フラグA2)、16ラウンド確変大当たり(フラグA3)のときに選択され得るものであり、疑似3連演出後にSPリーチ演出を実行し、さらに復活演出を実行する装飾図柄変動演出が対応付けられている。変動パターン番号50〜変動パターン番号52は、それぞれ特別遊技判定の結果が8ラウンド通常大当たり(フラグA1)、4ラウンド確変大当たり(フラグA2)、16ラウンド確変大当たり(フラグA3)のときに選択され得るものであり、疑似3連演出後にSPリーチ演出及びSPSPリーチ演出を実行し、さらに復活演出を実行する装飾図柄変動演出が対応付けられている。変動パターン番号53〜変動パターン番号55は、それぞれ特別遊技判定の結果が8ラウンド通常大当たり(フラグA1)、4ラウンド確変大当たり(フラグA2)、16ラウンド確変大当たり(フラグA3)のときに選択され得るものであり、疑似3連演出後にSPSPリーチ演出を実行し、さらに復活演出を実行する装飾図柄変動演出が対応付けられている。変動パターン番号77は、特別遊技判定の結果が4ラウンド確変大当たり(フラグA2)のときに選択され得るものであり、疑似3連演出後にロングリーチ演出に発展し、このロングリーチ演出でハズレ目が仮停止表示してから全回転リーチ演出を実行する装飾図柄変動演出が対応付けられている。変動パターン番号99は、特別遊技判定の結果が16ラウンド確変大当たり(フラグA3)のときに選択され得るものであり、疑似4連演出後に全回転リーチ演出を実行する装飾図柄変動演出が対応付けられている。
図29の装飾図柄変動演出選択テーブルは、SPSPリーチ演出がSPリーチ演出又は疑似連演出からの発展演出として規定されている。すなわち、SPSPリーチ演出は、1回の通常遊技で1回しか実行されないようになっている。上述のように、SPSPリーチ演出は、ロングリーチ演出やSPリーチ演出に比べて通常遊技後に特別遊技を実行する信頼度(特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する信頼度)が高く、特別遊技判定の結果が大当たりであるとき(主制御基板30からのコマンドが特別遊技を実行するものであるとき)に選択されやすい演出である。そのため、図29の装飾図柄変動演出選択テーブルでは、特別遊技を実行する信頼度が高く、大当たりであるときに選択されやすいSPSPリーチ演出は1回の通常遊技中で2回以上の実行が規制され、2回以上実行されない。同様に、SPSPリーチ演出ほど信頼度は高くないが、特別遊技判定の結果が大当たりであるときに選択されやすいSPリーチ演出も通常遊技中で2回以上の実行が規制され、2回以上実行されず、また信頼度が最も高い大当たり確定演出である全回転リーチ演出についても通常遊技中で2回以上の実行が規制され、2回以上実行されない。このように、大当たりであるときに選択されやすく特別遊技を実行する信頼度が高い演出(大当たり確定演出を含む)が1回の通常遊技中で2回以上実行されることが規制され、2回以上実行されないことで、遊技の進行途中での遊技に対する興趣の低下を抑制し、遊技者がより楽しめる遊技機1を提供できる。
ここで、本実施形態では、SPリーチ演出及びSPSPリーチ演出では、上述のように楽曲タイトル画像12e及び歌詞画像12fの色により、特別遊技を実行する信頼度を示唆するものであり、楽曲タイトル画像12e及び歌詞画像12fの色は、白色→赤色→金色の順に信頼度が高くなる。具体的には、図30(a)及び図30(b)に示すように特別遊技判定の結果が大当たりであるか否か(フラグB1であるかフラグA1〜フラグA3であるか否か)により、楽曲タイトル画像12e及び歌詞画像12fの色の選択率が異なっており、信頼度の高い金色の楽曲タイトル画像12eや歌詞画像12fは大当たり(フラグA1〜フラグA3)のときに選択されやすく、信頼度の低い白色の楽曲タイトル画像12eや歌詞画像12fはハズレ(フラグB1)のときに選択されやすくなっている。
(可動役物落下演出選択テーブル)
図31は、可動役物14に対する図柄変動演出パターン選択テーブル76(以下、「可動役物落下演出選択テーブル」という)の一例を示す図である。
同図に示す可動役物落下演出選択テーブルでは、特別遊技判定の結果(フラグの種類)及び装飾図柄変動パターンに対応させて可動役物14で実行される図柄変動演出(可動役物落下演出)が規定されている。例えば、変動パターン番号1,35,39のように特別遊技判定の結果がハズレである場合(フラグB1)、可動役物14が落下する演出が選択されることはない。一方、変動パターン番号36〜38,40〜42のように特別遊技判定の結果が大当たりであり(フラグA1〜A3)、装飾図柄変動演出としてSPリーチ演出又はSPSPリーチ演出が選択されている場合に可動役物14が落下する演出が選択され得る。例えば、変動パターン番号40〜42のように、SPリーチ演出を実行し、その後にSPSPリーチ演出を実行する場合には、SPリーチ演出の終盤(T5〜T6)、SPSPリーチ演出の終盤(T6〜T7)及び復活演出(T7〜T8)の3回のタイミングで可動役物14が落下する演出が実行され得る(図19参照)。また、SPリーチ演出及びSPSPリーチ演出のうちの一方のリーチ演出を実行する場合には(図29参照)、これらの一方のリーチ演出の終盤(T5〜T6,T6〜T7)と復活演出(T7〜T8)との2回のタイミングで可動役物14が落下する演出が実行され得る(図19参照)。
そして、図31に示す可動役物落下演出選択テーブルから理解できるように、可動役物14の落下は、基本的に1回の通常遊技で1回しか実行されず、例外的に2回実行される(変動パターン番号41,42の下から1番目及び2番目)。この可動役物14の落下は、上述のように基本的に通常遊技後に特別遊技を実行する信頼度(特別遊技判定の結果が大当たりである信頼度)が最も高い大当たり確定演出であり、特別遊技判定の結果が大当たりであるとき(演出制御基板33のCPU33aが受信したコマンドが変動開始コマンド等の通常遊技後に特別遊技を実行するものに相当するとき)に選択されやすい演出である。また、可動役物落下演出は、遊技者による操作ボタン6に対する操作を要求する操作要求演出であるボタン演出に該当し得る。そのため、図31の可動役物落下演出選択テーブルでは、特別遊技を実行する信頼度が高く、大当たりであるときに選択されやすいボタン演出である可動役物14の落下演出は1回の通常遊技中で1回のみ実行され得り、2回以上の実行が規制されている。言い換えれば、可動役物落下演出選択テーブルは、遊技者による操作ボタン6の操作を条件とした可動役物落下演出の実行以前に可動役物14が落下する演出が実行されることを規制する。このように、特別遊技の結果が大当たりであるときに選択されやすく特別遊技を実行する信頼度が高い演出の実行が1回の通常遊技中で基本的に1回に規制されることで、遊技の進行途中での遊技に対する興趣の低下を抑制し、遊技者がより楽しめる遊技機1を提供できる。
一方、可動役物14の落下する演出を例外的に1回の通常遊技で2回選実行するのは、特別遊技判定の結果が4ラウンド確変大当たり(フラグA2)及び16ラウンド確変大当たり(フラグA3)の場合である。すなわち、可動役物14が2回落下する場合、遊技者にとって通常大当たりよりも有利な確変大当たりが確定する。そのため、可動役物14が2回落下されること、可動役物14が落下した後にさらに演出が継続することの期待感を遊技者に抱かせることができ遊技の興趣が向上する。
なお、変動パターン番号77,99のように特別遊技判定の結果が大当たりであり(フラグA2,A3)、全回転リーチ演出の大当たり確定演出を実行する場合、可動役物14が落下する演出が選択されないようにしてもよいが、可動役物14の落下という大当たり確定演出と、可動役物14の落下とは異なる全回転リーチ演出の大当たり確定演出との両方、ひいては異なる大当たり確定演出どうしは、必ずしも1回の通常遊技中に実行されることを規制する必要はなく、1の大当たり確定演出を実行する場合であっても、この大当たり確定演出とは異なる他の大当たり確定演出を実行することがあってもよい。
<予告演出パターン選択テーブル>
予告演出パターン選択テーブルは、予告演出制御部74によって実行させる演出を演出パターン決定部70が選択するときに参照するものであり、特別遊技判定の結果(フラグの種類)及び装飾図柄変動パターンに対応させて予告演出パターンが規定されている。ここで、予告演出は、上述のようにステップアップ予告演出、セリフ予告演出、ミニキャラクタ予告演出及びカットイン予告演出を含み、これらの演出のそれぞれについて予告演出パターン選択テーブルが規定されている。以下、これらの予告演出に対する予告演出選択テーブルについて図32〜図35を参照して説明する。
(ステップアップ予告演出選択テーブル)
ステップアップ予告演出選択テーブルは、図柄変動演出として疑似連演出が選択され、疑似連演出時の予告演出としてステップアップ予告演出が選択されたときに演出パターン決定部70によって参照される。このステップアップ予告演出選択テーブルは、特別遊技判定の結果(フラグの種類)に対応させてステップ数やスナップ写真のフレームFrの色や柄の選択率を規定している。ここで、図32に疑似連演出として疑似3連演出が選択され、ステップアップ予告演出におけるステップ数が「4」である場合のスナップ写真のフレームFrの色や柄を選択するテーブルの一例を示した。
同図に示すように、疑似連演出における疑似変動のそれぞれについてスナップ写真のフレームFrの色や柄が規定されている。スナップ写真のフレームFrの色や柄は、上述のように白色→赤色→ゼブラ柄の順に特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する信頼度が高くなる。
また、ステップアップ予告演出は、上述のように疑似連演出におけるそれぞれの疑似変動において実行されることから複数のタイミング(図の例では3回のタイミングT1〜T1,T2〜T2,T3〜T3(図19参照))で実行可能である。そして、図32のテーブルから理解できるように、フレームFrのゼブラ柄のステップアップ予告演出は、特別遊技判定の結果が大当たり(フラグA1〜A3)であるとき、すなわち演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンド(本実施形態では変動開始コマンド)が通常遊技後に特別遊技を実行するものに相当するときに選択されやすく、また上述のように特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する信頼度が高い。このフレームFrのゼブラ柄のステップアップ予告演出は、特定のステップアップ予告演出に該当し得る。一方、フレームFrが白色のステップアップ予告演出は、特別遊技判定の結果がハズレ(フラグB1)であるとき、すなわち演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンドが通常遊技後に特別遊技を実行しないものに相当するときに選択されやすい。また、図32に示すステップアップ予告演出選択テーブルでは、特定のステップアップ予告演出としては、3回の演出実行タイミングのうちの1回のタイミングで実行する演出が選択されやすく、2回又は3回の演出実行タイミングで実行される演出は選択され難い。すなわち、図32に示すステップアップ予告演出選択テーブルは、特定のステップアップ予告演出が2回以上実行されることを規制すると共に、特定のステップアップ予告演出が2回以上実行されることを可能とする。図32の例では、特定のステップアップ予告演出は、4ラウンド確変大当たりであるときに2回実行可能とされ、16ラウンド確変大当たりであるときに3回実行可能とされている。すなわち、特定のステップアップ予告演出は、特別遊技判定の結果が遊技者にとって有利な所定の大当たりであるときに2回以上実行され得る。
そして、ステップアップ予告演出選択テーブルでは、1の演出実行タイミング(例えば疑似連3連目)で特定のステップアップ予告演出を実行する場合、1の演出実行タイミングとは別の他の2回の演出実行タイミング(例えば疑似連3連目以前の疑似連1連目及び疑似連2連目のタイミング)では特定のステップアップ予告演出とは異なるステップアップ予告演出(フレームFrの色が白色又は赤色のステップアップ予告演出)が実行され、また1の演出実行タイミング(例えば疑似連3連目)の前後のタイミングで特定のステップアップ予告演出が実行されることを規制している。
このように、大当たりであるときに選択されやすく特別遊技を実行する信頼度が高い特定のステップアップ予告演出が2回以上実行されることが規制され、2回以上実行しないことで、遊技の進行途中での遊技に対する興趣の低下を抑制し、遊技者がより楽しめる遊技機1を提供できる。また、特別遊技判定の結果が遊技者にとって有利な所定の大当たりであるときに例外的に特定のステップアップ予告演出を2回以上実行可能とすることで、特定のステップアップ予告演出が2回以上実行されることへの期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技者がより楽しめる遊技機1を提供できる。
なお、ステップアップ予告演出選択テーブルでは、特定のステップアップ予告演出が低い確率ではあるが2回又は3回実行され得るが、例外を無くして特定のステップアップ予告演出が1回のみ実行されるように規制するようにしてもよい。また、ステップアップ予告演出を実行するタイミングは、疑似連演出には限定せず、疑似連演出以外の他のタイミングを含めた複数のタイミングで実行可能としてもよい。さらに、ステップアップ予告演出のような所定数を上限とする段階的な演出を、予告演出ではなく装飾図柄変動演出としてリーチ演出実行中の複数のタイミングで実行するようにし、特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する信頼度が高い演出が2以上のタイミングで実行されることを規制するようにしてもよい。
(セリフ予告演出選択テーブル)
セリフ予告演出選択テーブルは、図柄変動演出として疑似連演出が選択され、疑似連演出時の予告演出としてセリフ予告演出が選択されたときに演出パターン決定部70によって参照される。このセリフ予告演出選択テーブルは、特別遊技判定の結果(フラグの種類)に対応させてキャラクタの発するセリフの有無やセリフの色の選択率を規定している。ここで、図33に疑似連演出として疑似3連演出が選択された場合のキャラクタKYの発するセリフSeの有無やセリフSeの色を選択するテーブルの一例を示した。
同図に示すように、疑似連演出における疑似変動のそれぞれについてキャラクタKYの発するセリフSeの有無やセリフSeの色が規定されている。キャラクタKYの発するセリフSeの有無やセリフSeの色は、セリフ無しが最も信頼度が低く、上述のように白色のセリフSe→赤色のセリフSe→虹色のセリフSeの順に特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する信頼度が高くなり、虹色は通常遊技後に特別遊技を行うことが確定する大当たり確定演出である。
また、セリフ予告演出は、上述のように疑似連演出におけるそれぞれの疑似変動において実行されることから、複数のタイミング(図の例では3回のタイミングT1〜T1,T2〜T2,T3〜T3(図19参照))でセリフ予告演出が実行可能である。そして、図33のテーブルから理解できるように、セリフSeが虹色のセリフ予告演出は、特別遊技判定の結果が大当たり(フラグA1〜A3)であるとき、すなわち演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンド(本実施形態では変動開始コマンド)が通常遊技後に特別遊技を実行するものに相当するときに選択され得り、また上述のように特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する信頼度が高い。このセリフSeが虹色のセリフ予告演出は、特定のセリフ予告演出に該当し得る。一方、白色のセリフは、特別遊技判定の結果がハズレ(フラグB1)であるとき、すなわち演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンドが通常遊技後に特別遊技を実行しないものに相当するときに選択されやすい。また、図33に示すセリフ予告演出選択テーブルでは、特定のセリフ予告演出としては、3回の演出実行タイミングのうちの1回のタイミングで実行する演出が選択されやすく、2回又は3回の演出実行タイミングで実行される演出は選択され難い。すなわち、図33に示すセリフ予告演出選択テーブルは、特定のセリフ予告演出が2回以上実行される得ることを規制すると共に、特定のセリフ予告演出が2回以上実行されることを可能とする。図33の例では、特定のステップアップ予告演出は、4ラウンド確変大当たり又は16ラウンド確変大当たりであるとき2回実行可能とされ、16ラウンド確変大当たりであるとき3回実行可能とされている。すなわち、特定のセリフ予告演出は、特別遊技判定の結果が遊技者にとって有利な所定の大当たりであるときに2回以上実行される。
そして、セリフ予告演出選択テーブルでは、1の演出実行タイミング(例えば疑似連3連目)で特定のセリフ予告演出を実行する場合、1の演出実行タイミングとは別の他の2回の演出実行タイミング(例えば疑似連3連目以前の疑似連1連目及び疑似連2連目のタイミング)では特定のセリフ予告演出とは異なるセリフ予告演出(セリフ無し、セリフSeの色が白色、又はセリフSeの色が赤色)が実行され、また1の演出実行タイミング(例えば疑似連3連目)の前後のタイミングで特定のセリフ予告演出が実行されることを規制している。
このように、大当たりであるときに選択され得り特別遊技を実行することが確定する特定のセリフ予告演出が2回以上実行されることが規制され、2回以上実行しないことで、遊技の進行途中での遊技に対する興趣の低下を抑制し、遊技者がより楽しめる遊技機1を提供できる。また、特別遊技判定の結果が遊技者にとって有利な所定の大当たりであるときに例外的に特定のセリフ予告演出を2回以上実行可能とすることで、特定のセリフ予告演出が2回以上実行されることへの期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技者がより楽しめる遊技機1を提供できる。
なお、セリフ予告演出選択テーブルでは、特定のセリフ予告演出が低い確率ではあるが2回又は3回実行され得るが、例外を無くして特定のセリフ予告演出が1回のみ実行されるように規制するようにしてもよい。また、ステップアップ予告演出を実行するタイミングは、疑似連演出には限定せず、疑似連演出以外の他のタイミングを含めた複数のタイミングで実行可能としてもよい。
(ミニキャラクタ予告演出選択テーブル)
ミニキャラクタ予告演出選択テーブルは、予告演出としてミニキャラクタ予告演出が選択されたときに演出パターン決定部70によって参照される。このミニキャラクタ予告演出選択テーブルは、特別遊技判定の結果(フラグの種類)及び図柄変動パターンに対応させて、ミニキャラクタMK1,MK2の出現タイミング、ミニキャラクタMK1,MK2の服装の色やミニキャラクタMK1,MK2の種類の選択率を規定している。ここで、図34に図柄変動疑似連演出として疑似3連演出後にSPリーチ演出が実行される場合のミニキャラクタMK1,MK2の出現タイミング、ミニキャラクタMK1,MK2の服装の色やミニキャラクタMK1,MK2の種類を選択するテーブルの一例を示した。
同図に示すように、ミニキャラクタ予告演出では、通常ミニキャラクタMK1の場合は服装が上述のように青服→赤服→ゼブラ服の順に特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する信頼度が高くなり、特別ミニキャラクタMK2が登場するミニキャラクタ予告演出は信頼度が最も高く、通常遊技後に特別遊技を行うことが確定する大当たり確定演出である。また、ミニキャラクタ予告演出では、ゼブラ服の通常ミニキャラクタMK1又は特別ミニキャラクタMK2が出現する演出は、特別遊技判定の結果が大当たり(フラグA1〜A3)であるとき、すなわち演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンド(本実施形態では変動開始コマンド)が通常遊技後に特別遊技を実行するものに相当するときに選択されやすく、また上述のように特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する信頼度が高い。このゼブラ服の通常ミニキャラクタMK1又は特別ミニキャラクタMK2が出現するミニキャラクタ予告演出は、特定のミニキャラクタ予告演出に該当し得る。一方、青服の通常ミニキャラクタMK1が登場するミニキャラクタ予告演出は、特別遊技判定の結果がハズレ(フラグB1)であるとき、すなわち演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンドが通常遊技後に特別遊技を実行しないものに相当するときに選択されやすい。
ミニキャラクタMK1,MK2の出現タイミングは、1回の通常遊技において変動開始演出時(T0〜T0)、リーチ開始演出時(T4〜T4)、SPリーチ演出中盤(T5〜T5)及びSPSPリーチ演出中盤(T6〜T6)の4回である。これらの4回のタイミングのうち、基本的に1回のタイミングでゼブラ服を含めた青服・赤服の通常ミニキャラクタMK1、又は特別ミニキャラクタMK2が出現し、例外的に特別遊技判定の結果が遊技者に有利な4ラウンド確変大当たり(フラグA2)及び16ラウンド確変大当たり(フラグA3)のときに2回のタイミングで通常ミニキャラクタMK1が出現し、16ラウンド確変大当たり(フラグA3)のときに2回のタイミングで特別ミニキャラクタMK2が出現する。すなわち、特別遊技判定の結果がハズレ(フラグB1)及び8ラウンド通常大当たり(フラグA1)のときには通常又は特別ミニキャラクタMK1,MK2が2回以上出現することがないため、通常ミニキャラクタMK1が2回出現した時点で、通常大当たりよりも遊技者とって有利な確変大当たりが確定し、また大当たりが確定する特別ミニキャラクタMK2が2回出現した場合には遊技者とってより有利な16ラウンド確変大当たりが確定する。
以上のように、ミニキャラクタ予告演出は、通常遊技後に特別遊技を実行する信頼度の高低を問わず、基本的に3回の演出実行タイミングのうちの1回のタイミングで選択されやすく、2回のタイミングで選択され難い。すなわち、図34に示すミニキャラクタ予告演出選択テーブルは、ミニキャラクタ予告演出が2回以上実行されることを規制すると共に、ミニキャラクタ予告演出が2回以上実行されることを可能とする。
そして、ミニキャラクタ予告演出選択テーブルでは、1の演出実行タイミングで特定のミニキャラクタ予告演出を実行する場合、1の演出実行タイミングとは別の他の演出実行タイミング(1の演出実行タイミングの前又は後のタイミング)でミニキャラクタ予告演出が実行されることを規制している。
このように、大当たりであるときに選択されやすく特別遊技を実行する信頼度が高い演出、低い演出ともに2回以上実行されることが規制され、2回以上実行しないことで、遊技の進行途中での遊技に対する興趣の低下を抑制し、遊技者がより楽しめる遊技機1を提供できる。また、特別遊技判定の結果が遊技者にとって有利な所定の大当たりであるときに例外的に特定のミニキャラクタ予告演出を2回以上実行可能とすることで、特定のミニキャラクタ予告演出が2回以上実行されることへの期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技者がより楽しめる遊技機1を提供できる。
なお、ミニキャラクタ予告演出選択テーブルでは、特定のカットイン予告演出が低い確率で例外的に2回実行され得るが、例外を無くして特定のミニキャラクタ予告演出が1回のみ実行されるように規制するようにしてもよい。また、ミニキャラクタ予告演出を実行するタイミングは、変動開始演出時や発展演出時には限定せず、これら以外の他のタイミング、例えば疑似連演出を含めた複数のタイミングで実行可能としてもよい。
(カットイン予告演出選択テーブル)
カットイン予告演出選択テーブルは、予告演出としてカットイン予告演出が選択されたときに演出パターン決定部70によって参照される。このカットイン予告演出選択テーブルは、特別遊技判定の結果(フラグの種類)及び図柄変動パターンに対応させて、カットイン画像CIの出現タイミング、カットイン画像CIの背景BGの色の選択率を規定している。ここで、図35に図柄変動疑似連演出として疑似3連演出後にSPリーチ演出が実行される場合のカットイン予告演出の実行タイミング、カットイン画像CIの背景BGの色を選択するテーブルの一例を示した。
同図に示すように、カットイン予告演出では、上述のようにカットイン画像CIの背景BGの色が青色→緑色→赤色→虹色の順に特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する信頼度が高くなり、カットイン画像CIの背景BGが虹色のカットイン予告演出は通常遊技後に特別遊技を行うことが確定する大当たり確定演出である。また、カットイン予告演出では、カットイン画像CIの背景BGが虹色のカットイン予告演出は、特別遊技判定の結果が大当たり(フラグA1〜A3)であるとき、すなわち演出制御基板33のCPU33aが主制御基板30から受信したコマンド(本実施形態では変動開始コマンド)が通常遊技後に特別遊技を実行するものに相当するときに選択されやすく、また上述のように特別遊技判定の結果が大当たりであることに対する信頼度が高い。このカットイン画像CIの背景BGが虹色のカットイン予告演出は、特定のカットイン予告演出に該当し得る。一方、カットイン画像CIの背景BGが青色のカットイン予告演出は、特別遊技判定の結果がハズレ(フラグB1)であるとき、すなわち演出制御基板33のCPU33aが受信したコマンドが通常遊技後に特別遊技を実行しないものに相当するときに選択されやすい。
カットイン予告演出では、1回の通常遊技において変動開始演出時(T0〜T0)、リーチ開始演出時(T4〜T4)、SPリーチ演出終盤(T5〜T5)及びSPSPリーチ演出終盤(T6〜T6)の4回のタイミングで実行可能である(図19参照)。図35のカットイン予告演出テーブルの一例のにおいては、リーチ演出開始時(T4〜T4)、SPリーチ演出の終盤(T5〜T5)、及びSPSPリーチ演出の終盤(T6〜T6)の3回のタイミングで実行可能であり、リーチ開始演出時(T4〜T4)のカットイン予告演出は非ボタン演出(非操作要求演出)として、SPリーチ演出終盤(T5〜T5)及びSPSPリーチ演出終盤(T6〜T6)のカットイン予告演出は、遊技者により操作ボタン6の操作によりカットイン予告演出が実行されるボタン演出(操作要求演出)として構成されている。また、信頼度の高いカットイン画像CIの背景BGが虹色のカットイン予告演出は、3回の実行タイミングのうち、基本的に1回のタイミング(SPリーチ演出の終盤)で実行され、例外的に特別遊技判定の結果が16ラウンド確変大当たり(フラグA3)のときに2回のタイミングで実行される。さらに、SPリーチ演出においてカットイン予告演出を行うことが決定されるときには、操作ボタン6に対する受付有効期間内に遊技者によるボタン操作がなされる場合、ボタン操作がなされない場合に比べて信頼度が高い背景色が若干選択されやすくなっている。
以上のように、カットイン画像CIの背景BGが虹色のカットイン予告演出は、基本的に3回の演出実行タイミングのうちの1回のタイミングで実行する演出が選択されやすく、2回以上の演出実行タイミングで実行される演出は選択され難い。すなわち、図35に示すカットイン予告演出選択テーブルは、特定のカットイン予告演出が2回以上実行されることを規制すると共に、特定のカットイン予告演出が2回以上実行されることを可能とする。
そして、カットイン予告演出選択テーブルでは、1の演出実行タイミング(例えばSPリーチ演出の中盤)で特定のカットイン予告演出を実行する場合、1の演出実行タイミングとは別の演出実行タイミング(例えばリーチ開始演出時出)では特定のカットイン予告演出とは異なるカットイン予告演出(カットイン画像CIの背景BGが青色、緑色又は赤色のカットイン予告演出)が実行され、また1の演出実行タイミング(SPリーチ演出の中盤)の前又は後のタイミングで、ひいては特定ボタン演出(特定操作要求演出)以前のタイミングで特定のカットイン予告演出が実行されることを規制している。また、特定のカットイン予告演出は、特別遊技判定の結果が遊技者にとって有利な所定の大当たりであるときには例外的に、例えば16ラウンド確変大当たりであるときに2回実行可能とされている。
このように、大当たりであるときに選択されやすく特別遊技を実行する信頼度が高い特定のカットイン予告演出が2回以上実行されることが規制され、2回以上実行しないことで、遊技の進行途中での遊技に対する興趣の低下を抑制し、遊技者がより楽しめる遊技機1を提供できる。また、特別遊技判定の結果が遊技者にとって有利な所定の大当たりであるときに例外的に特定のカットイン予告演出を2回以上実行可能とすることで、特定のカットイン予告演出が2回以上実行されることへの期待感を遊技者に抱かせることができ、遊技者がより楽しめる遊技機1を提供できる。
なお、カットイン予告演出選択テーブルでは、確定演出である特定のカットイン予告演出が低い確率で例外的に2回実行され得るが、例外を無くして特定のカットイン予告演出が1回のみ実行されるように規制するようにしてもよい。また、カットイン予告演出を実行するタイミングは、変動開始演出時や発展演出時には限定せず、これら以外の他のタイミング、例えば疑似連演出を含めた複数のタイミングで実行可能としてもよい。
[演出制御基板のRAM]
RAM33cは、CPU33aがプログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理等の作業領域として使用される。
[演出制御基板のRTC]
RTC33dは、正確な現在の日時を示す時刻情報を出力することが可能な時計回路(リアルタイムクロック)であり、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。演出制御基板33は、演出装置37に実行させる演出を決定する際等に現時点の日時に関する情報が必要な場合、RTC33dの計測情報を参照する。
◆◆演出装置制御基板◆◆
演出装置制御基板34は、演出装置37を制御するものであり、画像制御基板35及びランプ制御基板36を備えている。ただし、演出装置制御基板34は、画像制御基板35及びランプ制御基板36を個別の制御基板として構成する必要はなく、これらの制御基板35,36を1つの制御基板として構成してもよい。
◇画像制御基板◇
画像制御基板35は、演出装置37を構成する画像表示器12及びサブ表示器13に表示する画像、並びにスピーカー8からの出力を制御するものであり、CPU35a、ROM35b、RAM35c及びVRAM35dを備えている。この画像制御基板35は、演出制御基板33からの指示に基づき、画像表示器12において3つの装飾図柄12a,12b,12cを変動させる図柄変動演出を開始すると共に、その図柄変動演出をリーチ演出に移行させたり、様々な発展演出へと移行させたりする。また、画像制御基板35は、そのような図柄変動演出等と関連する演出画像等をサブ表示器13に表示させ、あるいは音声、音楽、効果音等をスピーカー8から出力することも可能である。さらに、画像制御基板35は、演出制御基板33からの指示に基づいて特別遊技中に現在のラウンドのラウンド表示を行ったり、動画像等の特別遊技演出画像を表示したりする。
画像制御基板35のVRAM35dは、画像表示器12に表示するための画像を書き込むメモリである。CPU35aは、VRAM35dに対して背景画像表示処理、装飾図柄表示処理、キャラクタ画像表示処理等の各種処理を1フレーム毎に繰り返して実行することにより、画像表示器12やサブ表示器13に対して背景画像、装飾図柄画像、キャラクタ画像等を重畳的に表示して最前面の画像を遊技者に視認させることができる。また、画像制御基板35は、スピーカー8から演出用の音声、音楽、効果音等を発生させる。そのため、画像制御基板35は、画像表示器12やサブ表示器13で表示される画像(動画像等)に対応した音声、音楽、効果音等をスピーカー8から出力させることができる。
◇ランプ制御基板◇
ランプ制御基板36は、枠ランプ9、可動役物本体14a、盤面ランプ14b及び操作ボタン本体6aのそれぞれを制御するものであり、CPU36a、ROM36b及びRAM36cを備えている。具体的には、このランプ制御基板36は、演出制御基板33からの指示に基づいて枠ランプ9を点灯させ、可動役物本体14aを動作させ、盤面ランプ14bを所定色で点灯させ、操作ボタン本体6aを動作させたりする。
また、画像制御基板35及びランプ制御基板36は、特別遊技判定の結果と実行される演出の矛盾をチェックする機能、例えば特別遊技判定の結果が大当たりでないときに大当たり確定演出が決定されていないかを判定する演出判定機能を有している。この場合の大当たり確定演出は、全回転リーチ演出や特別ミニキャラクタが登場するミニキャラクタ予告演出等のように、実行された時点でその演出単独で大当たりが確定する演出に限らず、例えば特別遊技判定の結果が大当たりのときにみ複数回実行される演出も含む。すなわち、本実施形態では、上述のように特定演出が2回以上実行されることが規制され、例外的に一部の特定演出については遊技者にとって有利な確変大当たりのときに2回以上実行される。そこで、例外でないときに特定演出が2回以上実行されるバグが発生しないように、画像制御基板35及びランプ制御基板36が演出制御基板33からのコマンドをモニタリングするようにしてもよい。また、画像制御基板35及びランプ制御基板36がバグの発生を検知した場合、特定演出が2回以上実行されないように演出を差し替え、また特定演出が可動役物14の落下演出やカットイン予告演出等の場合には演出制御基板33からのコマンドに対応する演出を実行しないようにしてもよい。
◆サブ制御基板の主要動作手順◆
遊技機1の電源が投入されると、サブ制御基板31(払出制御基板32のCPU32a及び演出制御基板33のCPU33a)は、後述するタイマ割込み処理を行う周期であるCTC周期を設定する。そして、CPU32a,33aは、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理をCTC周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、CPU32a,33aは、遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、CTC周期でタイマ割込み処理を繰り返す。このタイマ割込み処理は、サブ制御基板31の払出制御基板32及び演出制御基板33において個別に実行される。
◆◆払出制御基板によるタイマ割込み処理◆◆
このタイマ割込み処理は、各種入賞口への遊技球の入賞に対する賞球の払い出しのために実行される。このタイマ割込み処理では、払出制御基板32のCPU32aは、主制御基板30からの賞球コマンドを受信したか否かを判定する。その結果、賞球コマンドを受信していると判定した場合、CPU32aは、受信した賞球コマンドに従がって払出モーター32dを駆動する。これにより、入賞口の種類及び入賞個数に応じた賞球が払い出される。一方、賞球コマンドを受信していないと判定した場合、CPU32aは、払出モーター32dを駆動することなく、タイマ割込み処理を終了する。
◆◆演出制御基板によるタイマ割込み処理◆◆
以下、図36〜図39を参照しつつ、演出制御基板33において実行されるタイマ割込み処理について説明する。
演出制御基板33におけるCPU33aの演出制御部65は、主制御基板30で行われるタイマ割込み処理と同様に、図36に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図36以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板33で行われる処理は、ROM33bに記憶されているプログラムに基づいてCPU33aの演出制御部65からのコマンドにしたがって行われる。
演出制御部65は、まず主制御基板30からのコマンドに応じた処理を行うコマンド受信処理を実行する(ステップS1001)。このコマンド受信処理については、図37を参照して後に詳述する。
ステップS1001のコマンド受信処理に続いて、演出制御部65は、操作ボタン6(操作ボタンスイッチ6b)からの操作情報の入力の有無に基づいて、操作ボタン6が操作されたか否かを判定する(ステップS1002)。ここで、操作ボタン6が操作されたと判定した場合(ステップS1002:YES)、演出制御部65は、その旨を通知するための操作コマンドをRAM33cにセットする(ステップS1003)。この操作コマンドが画像制御基板35及びランプ制御基板36へ送信されることで、これらの基板35,36によって、操作ボタン6の操作に応じた演出上の効果を実現するための処理が行われる。具体的には、本実施形態では、画像制御基板35は、カットイン予告演出のタイミングにおいて操作コマンドを受信したときにカットイン予告演出として画像表示器12の表示画面12’にカットイン画像CIを表示させる処理を実行し、ランプ制御基板36は、可動役物落下演出の実行タイミングにおいて操作コマンドを受信したときに可動役物落下演出として可動役物14を落下させる処理を実行する。
一方、演出制御部65は、操作ボタン6が操作されていないと判定した場合(ステップS1002:NO)、ボタン操作に対する受付有効期間が経過したか否かを判定する(ステップS1004)。受付有効期間が経過したと判断した場合(ステップS1004:YES)、演出制御部65は、その旨を通知するための非操作コマンドをRAM33cにセットする(ステップS1005)。この非操作コマンドが画像制御基板35及びランプ制御基板36へ送信されることによって、操作ボタン6の操作がなされないことに応じた演出上の効果を実現するための処理が行われる。具体的には、本実施形態では、
画像制御基板35は、カットイン予告演出のタイミングにおいて非操作コマンドを受信したときにカットイン予告演出として画像表示器12の表示画面12’に非操作時のときのカットイン画像CIを表示させる処理を実行し、ランプ制御基板36は、可動役物落下演出の実行タイミングにおいて非操作コマンドを受信したときに可動役物落下演出として可動役物14を落下させる処理を実行する。
ステップS1003の操作コマンドのセット処理又はステップS1005の非操作コマンドのセット処理を実行した場合、若しくは受付有効期間が経過していないと判定した場合(ステップS1004:NO)、演出制御部65は、コマンド送信処理を実行する(ステップS1006)。具体的には、ステップS1001、ステップS1003又はステップS1005の処理によってRAM33cにセットされた変動演出開始コマンド(図37のステップS1107等参照)、操作コマンド、非操作コマンド等を演出装置制御基板34(画像制御基板35及びランプ制御基板36)に送信する。このコマンド送信処理が行われることによって、通常遊技又は特別遊技において、画像表示や音響出力等による演出の実行が画像制御基板35に対して指示され、各種ランプの発光による演出や可動役物落下演出等の実行がランプ制御基板36に対して指示される。
ステップS1006のコマンド送信処理に続いて、演出制御部65は、データ転送処理を実行する(ステップS1007)。具体的には、画像音響制御に関するデータが画像制御基板35から送信されるので、演出制御部65は、そのデータをランプ制御基板36に転送する。これにより、画像表示器12、サブ表示器13及びスピーカー8によって行われている演出と同期するように、他の演出装置37(枠ランプ9、盤面ランプ14b、可動役物14等)による演出がランプ制御基板36によって制御される。
[コマンド受信処理]
図37は、図36のステップS1001におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図37に例示されるように、演出制御部65は、まず特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS1101)。具体的には、演出制御部65は、例えば主制御基板30から受信した変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンを示す情報に基づいて特別図柄の変動時間を特定し、その変動開始コマンドを受信してからその変動時間が経過したか否かに基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する。
演出制御部65は、変動演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS1101:NO)、主制御基板30から送信された変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1102)。
演出制御部65は、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS1102:YES)、乱数更新処理によって適宜更新される演出乱数について、主制御基板30から変動開始コマンドを受信した時点の値を取得して演出制御基板33のRAM33cに格納し(ステップS1103)、受信した変動開始コマンドを解析する(ステップS1104)。
この変動開始コマンドには、上述したように大当たり判定処理の判定結果を示す図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定又は第2特別図柄判定に係るものであるかを示す入賞始動口情報、特別図柄の変動パターンの設定情報、遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類及び結果を特定することができる。すなわち、大当たりであるか又はハズレであるか、大当たりである場合にはその大当たりの種類が何であるかを特定することができる。また、変動パターンの設定情報に基づいて変動パターンがハズレ用の変動パターンであるか否かを特定することにより、リーチ有り演出とリーチ無し演出(非リーチ演出)のどちらを行う必要があるのかを判断することができる。さらに、変動パターンの設定情報に基づいて、特別図柄の変動時間を特定することができる。また、遊技状態を示す情報に基づいて、遊技機1の当該変動に対応する特別遊技判定時の遊技状態を特定することができる。
変動開始コマンドを解析すると、CPU33aの演出パターン決定部70は、その解析結果に基づいて、装飾図柄12a,12b,12c等の変動演出パターンを設定する図柄変動演出パターン設定処理を実行する(ステップS1105)。この図柄変動演出パターン設定処理については、図38に基づいて後に詳述する。
次に、演出パターン決定部70は、装飾図柄12a,12b,12cの変動表示中に実行する予告演出の内容を設定する予告演出パターン設定処理を実行する(ステップS1106)。この予告演出パターン設定処理については、図39に基づいて後に詳述する。
ステップS1106の予告演出パターン設定処理を実行すると、通常遊技演出制御部71は、変動演出開始コマンドをRAM33cにセットする(ステップS1107)。具体的には、例えば通常遊技演出制御部71は、ステップS1105の図柄変動演出パターン設定処理で設定した図柄変動演出、及びステップS1106の予告演出パターン設定処理で設定した予告演出の内容を含む設定情報と共に変動演出の開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM33cにセットする。この変動演出開始コマンドは、図36のステップS1006におけるコマンド送信処理によって演出装置制御基板34である画像制御基板35及びランプ制御基板36に送信される。これにより、演出制御基板33において演出パターンが決定された装飾図柄12a,12b,12c等の図柄変動演出や各種予告演出が、画像制御基板35及びランプ制御基板36によって実現されることになる。
ここで、変動演出開始コマンドの設定情報は、例えば図29の装飾図柄変動演出選択テーブル、図32〜図35の予告演出選択テーブル等を含む演出パターン選択テーブル75を参照して選択パターン決定部70によって決定された演出パターンの情報を含む。一方、演出パターン選択テーブル75は、上述のように主制御基板30からのコマンドが大当たり遊技を実行するものであるときに選択されやすく大当たり遊技を実行する信頼度が高い複数の演出のうちの特定演出が2回以上実行されることを規制する。また、演出パターン選択テーブル75は、主制御基板30からのコマンドが疑似連続変動を含むコマンドであるとき(疑似連続変動演出を実行するとき)、遊技者にとって有利な大当たりに対応するコマンドであるとき(特別遊技判定の結果が、特別遊技後に確変遊技状態ST4に移行するものであるとき、又は通常遊技後に確変大当たり等の特定の特別遊技を実行するものであるとき)等に特定演出が2回以上実行されることを可能とする。
そのため、演出制御部65の通常遊技演出制御部71は、基本的に特定演出を2回以上実行しない。具体的には、通常遊技演出制御部71は、SPSPリーチ演出、可動役物落下演出、特定の予告演出(例えば特定のステップアップ演出、特定のセリフ予告演出、特定のミニキャラクタ予告演出、特定のカットイン予告演出)、特定のボタン演出(操作要求演出)、特定の非ボタン演出(非操作要求演出)を2回以上実行せず、ボタン演出としての特定のカットイン予告演出等の特定演出の実行以前に特定演出を実行しないようにしてもよい。複数のタイミングで実行可能な特定演出を2回以上実行しないとき、1のタイミングで特定演出を実行し、1のタイミングとは別のタイミング(1のタイミング以前のタイミング又は1のタイミング以降のタイミング)では、特定演出以外の演出を実行しないようにしてもよく、また特定演出とは異なる演出を実行するようにしてもよい。1のタイミングとは別のタイミングで特定演出以外の演出を実行しない演出として、例えば可動役物落下演出、特定のカットイン予告演出等が該当し、1のタイミングとは別のタイミングで特定演出とは異なる演出を実行する演出としては、例えばステップアップ予告演出、セリフ予告演出、ミニキャラクタ予告演出が該当する。
一方、通常遊技演出制御部71は、特定演出を2回以上実行することがある。具体的には、通常遊技演出制御部71は、例えば疑似連続変動演出を実行するときや特別遊技判定の結果が遊技者にとって有利な大当たりであるとき(特別遊技後に確変遊技状態ST4に移行する大当たりであるとき、特定の特別遊技(最大ラウンド大当たりや出玉期待値が最大の大当たり)を実行する大当たりであるとき)には、特定演出を2回以上実行することがある。この場合、通常遊技演出制御部71は、例えば演出パターン選択テーブル75に基づく抽選により、別のタイミングでは特定演出とは異なる演出を実行するか、又は特定演出を実行する。
このステップS1107の変動演出開始コマンドのセット処理に応じた図柄変動演出及び予告演出は、特別図柄表示器22aにおいて特別図柄の変動表示が開始されてから特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄が停止表示されるまで行われる。具体的には、図柄変動演出及び予告演出は、後述するステップS1109においてセットされる変動演出終了コマンドが図36のステップS1006のコマンド送信処理において演出制御基板33から演出装置制御基板34に送信されるまで行われる。
一方、演出制御部65は、変動演出の実行中であると判定した場合(ステップS1101:YES)、主制御基板30からの変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1108)。ここで、変動停止コマンドを受信したと判定した場合(ステップS1108:YES)、演出制御部65は特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了を指示する変動演出終了コマンドをRAM33cにセットする(ステップS1109)。この変動演出終了コマンドは、図36のステップS1006のコマンド送信処理によって演出装置制御基板34である画像制御基板35及びランプ制御基板36に送信される。これにより、通常遊技演出制御部71の図柄変動演出制御部73は、演出装置37の画像表示器12によって実行されている装飾図柄変動を停止表示させて特別遊技判定の結果が大当たりとなるものであるか否かを、例えば3つの装飾図柄12a,12b,12cを同一図柄で停止表示させるか否かにより遊技者に報知させる。
これに対して、ステップS1102の変動開始コマンド受信処理において変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1102:NO)、演出制御部65は、特別遊技開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1110)。この処理において特別遊技開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS1110:YES)、演出制御部65は、特別遊技演出パターンの設定処理を行う(ステップS1111)。この特別遊技演出パターンの設定処理では、変動開始コマンドや特別遊技開始コマンドに基づいて、演出パターン決定部70により特別遊技実行時の演出を設定する。ステップS1111の特別遊技演出パターンの設定処理が終了すると、演出制御部65は、特別遊技演出の内容を含む設定情報と共に特別遊技演出の開始を指示する特別遊技開始コマンドをRAM33cにセットする(ステップS1112)。この特別遊技開始コマンドは、ステップS1006のコマンド送信処理によって演出装置制御基板34である画像制御基板35及びランプ制御基板36に送信される。これにより、特別遊技演出制御部72は、ステップS1111において設定した特別遊技演出パターンを演出装置37に実行させる。
一方、特別遊技開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1110:NO)、演出制御部65は、特別遊技終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1113)。この処理において特別遊技終了コマンドを受信したと判定した場合(ステップS1113:YES)、演出制御部65は、特別遊技終了コマンドをRAM33cにセットする(ステップS1114)。この特別遊技終了コマンドは、ステップS1006のコマンド送信処理によって演出装置制御基板34である画像制御基板35及びランプ制御基板36に送信される。これにより、演出制御部65は、演出装置37で実行されている特別遊技に対応した演出を終了させる。
そして、変動演出開始コマンド、変動演出終了コマンド、特別遊技開始コマンド又は特別遊技終了コマンドをRAM33cにセットした場合(ステップS1107、ステップS1109、ステップS1112又はステップS1114)、若しくは変動開始コマンド、変動停止コマンド、特別遊技開始コマンド及び特別遊技終了コマンドのいずれも受信していないと判定した場合(ステップS1102:NO、ステップS1110:NOかつステップS1113:NO、又はステップS1108:NO)、ステップS1001のコマンド受信処理を終了する。
<演出制御基板による図柄変動演出パターン設定処理>
図38は、図37のステップS1105における図柄変動演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。CPU33aの演出パターン決定部70は、主制御基板30から受信した変動開始コマンドに含まれているリーチ演出に係る設定情報に基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴ってリーチ演出を行う必要があるか否かを判定する(ステップS1201)。
演出パターン決定部70は、リーチ演出を行う必要がないと判定した場合(ステップS1201:NO)、装飾図柄の変動表示を開始してから終了するまでの変動演出パターンを非リーチ演出として設定する(ステップS1202)。
ここで、ROM33bには、非リーチ演出としての変動演出に関して、例えばハズレ−非リーチ演出パターン選択テーブルが記憶されている(例えば図29の変動パターン番号1)。このハズレ−非リーチ演出パターン選択テーブルには、例えば3秒用、8秒用、18秒用、36秒用というように、主制御基板30において決定される変動パターン(変動時間)に対応する複数の演出パターン選択テーブルが設けられている。そして、ステップS1202において、演出パターン決定部70は、これら複数の演出パターン選択テーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、演出パターン選択テーブルを選択する。例えば、設定情報に特別図柄の変動時間が3秒であることを示す変動パターンの設定情報が含まれている場合、演出パターン決定部70は、3秒用の演出パターン選択テーブルを選択する。
各演出パターン選択テーブルにおいては、演出乱数と演出パターンとが対応付けられている。演出パターン決定部70は、選択した演出パターン選択テーブルに格納されている複数の演出パターンの中から、上述したコマンド受信処理におけるステップS1103の演出乱数の取得・格納処理で取得した演出乱数に対応する演出パターンを読み出すことによって、1つの演出パターンを選択する。このように、演出パターン決定部70は、変動開始コマンド、演出乱数及び演出パターン選択テーブルに基づいて、リーチ演出を含まない複数の非リーチ演出のうちから変動演出パターンを設定する。
このようにしてステップS1202の変動演出パターンの設定処理を行った場合、演出パターン決定部70は、変動開始コマンドに含まれている判定図柄の設定情報に基づいて、特別図柄表示器22aにおいて判定図柄が停止表示されるのに伴って画像表示器12に停止表示させる装飾図柄を設定する(ステップS1203)。
一方、演出パターン決定部70は、リーチ演出を行う必要があると判定した場合(ステップS1201:YES)、ステップS1202の処理と同様に変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて演出パターン選択テーブルを選択すると共にこの演出パターン選択テーブルから演出乱数に対応する演出パターンを読み出すことによって、ハズレ−リーチ前演出用又は大当たり用の演出パターン選択テーブルを用いて、リーチ成立までの変動演出パターン、すなわちリーチ前演出(例えば擬似3連)を設定する(ステップS1204)。
ステップS1204の処理に続いて、演出パターン決定部70は、例えば主制御基板30から受信した変動開始コマンドに含まれている各種設定情報に基づいて、リーチ成立時に停止表示させるリーチ図柄(例えば左右の装飾図柄12b,12c)を設定する(ステップS1205)。なお、リーチ図柄は、設定情報とは無関係に、演出乱数を用いた抽選処理を行ってランダムに決定するようにしてもよい。
ステップS1205のリーチ図柄の設定処理に続いて、演出パターン決定部70は、リーチ成立後の変動演出パターン、すなわちリーチ演出を設定する(ステップS1206)。具体的には、変動開始コマンドに含まれている各種設定情報に基づいて、図29の装飾図柄変動演出選択テーブルを参照してロングリーチ演出、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出、全回転リーチ演出等のリーチ演出を行うか、ロングリーチ演出やSPリーチ演出を行う場合にはSPリーチ演出やSPSPリーチ演出に発展させるか否か、SPリーチ演出やSPSPリーチ演出を行う場合には図31の可動役物演出選択テーブルを参照して可動役物落下演出や復活演出を実行するか否か等を設定する。例えば、図29の装飾図柄変動演出選択テーブルの変動パターン番号50〜変動パターン番号52のいずれかを選択した場合、SPリーチ演出→SPSPリーチ演出→復活演出を実行する変動演出パターンがリーチ成立後(リーチ前演出後)に実行される。また、SPリーチ演出及びSPSPリーチ演出のうちの少なくとも一方を含む変動演出パターン(例えば変動パターン番号35〜46)が設定される場合、演出パターン決定部70は、図30(a)のSPリーチ演出用テーブルや図30(b)のSPSPリーチ演出テーブルに基づいて楽曲のタイトル12eと歌詞画像12fの色を選択率に従った抽選により決定すると共に、図31の可動役物演出選択テーブルを参照して所定のタイミング(T5〜T6,T6〜T7,タイミングT7〜T8(図19参照))において役物落下煽り演出(図2参照)を行うか否かや可動役物14を落下させる可動役物落下演出(図22及び図23参照)を行うか否かを選択率に従った抽選により決定する。
ステップS1206の変動演出パターンの設定処理が行われた場合、ステップS1202の処理が行われた場合と同様に、画像表示器12に停止表示させる装飾図柄を設定する処理が進められる(ステップS1203)。
<演出制御基板による予告演出パターン設定処理>
図39は、図37のステップS1106における予告演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。CPU33aの演出パターン決定部70は、RAM33cにセットされた図柄変動演出の内容に基づいて、図柄変動演出パターンとして疑似連演出を行う必要があるか否かを判定する(ステップS1301)。すなわち、ステップS1105の図柄変動演出パターン設定処理において疑似連演出が設定される否かを判定する。
疑似連演出を行う必要があると判定した場合(ステップS1301:YES)、演出パターン決定部70は、ステップアップ予告演出の設定処理を行う(S1302)。具体的には、例えば演出乱数と予告演出の演出パターンとが対応付けられた複数のステップアップ予告演出選択テーブルの中から、ステップS1103の演出乱数の取得・格納処理で取得した演出乱数に対応するステップアップ予告演出選択テーブルを読み出すと共にこのステップアップ予告演出選択テーブルに規定された選択率にしたがってステップアップ予告演出として決定する。
このステップS1302のステップアップ予告演出設定処理では、擬似連演出においてステップアップ予告演出を実行するか否か、またステップアップ予告演出を実行する場合にはその演出内容を決定し、その設定情報をRAM33cにセットする。具体的には、本実施形態では、演出パターン決定部70は、疑似連演出におけるそれぞれの疑似変動に対して、演出乱数に基づいてウインドウ(スナップ写真)のステップ数を決定すると共に、各スナップ写真のフレームFrの色を決定する。スナップ写真のフレームFrの色は、例えば図32に示すようなステップアップ予告演出選択テーブル(図32は疑似連が「3」でステップ数が「4」の場合のテーブル)を参照して演出パターン決定部70により決定される。このステップアップ予告演出選択テーブルでは、疑似連続変動のそれぞれにおいて表示するステップスナップ写真画像SN1〜SN4のフレームFrの色の組み合わせは、所定の選択率で振り分けられており、どのような色のフレームFrのスナップ写真が選択されるかは演出パターン決定部70による抽選で決定される。
ステップS1302のステップアップ予告演出設定処理に続いて、演出パターン決定部70は、RAM33cに記憶されている予告演出の設定情報に基づいて、今回の変動演出中に擬似連演出においてステップアップ予告演出を実行するか否かを判断する(ステップS1303)。
演出パターン決定部70は、擬似連演出においてステップアップ予告演出を実行しないと判定した場合(ステップS1303:NO)、セリフ予告演出の設定処理を行う(ステップS1304)。このセリフ予告演出の設定処理は、ステップアップ予告演出の設定処理と同様に、ステップS1103の演出乱数の取得・格納処理で取得した演出乱数と、セリフ予告演出選択テーブルとに基づいて演出内容を決定し、その設定情報をRAM33cにセットすることで行われる。具体的には、本実施形態では、演出パターン決定部70は、疑似連演出におけるそれぞれの疑似変動に対して、演出乱数に基づいてセリフ予告演出選択テーブルを選択すると共に、このセリフ予告演出選択テーブルに規定された選択率に従ってキャラクタKYの発するセリフSeの色(柄)を決定する。セリフSeの色(柄)は、例えば図33に示すようなセリフ予告演出選択テーブル(図33は疑似連が「3」の場合のテーブル)を参照して演出パターン決定部70により決定される。このセリフ予告演出選択テーブルでは、疑似連続変動のそれぞれにおいて表示するセリフSeの(セリフ無しを含む)の組み合わせは、所定の選択率で振り分けられており、どのような色(柄)のセリフSeが選択されるかは演出パターン決定部70による抽選で決定される。
ステップS1304のセリフ予告演出の設定処理が終了した場合、ステップS1301において疑似連演出を実行しないと判定された場合(ステップS1301:NO)、又はステップS1303においてステップアップ予告演出を実行すると判定された場合(ステップS1303:YES)、演出パターン決定部70は、ステップS1103の演出乱数の取得・格納処理で取得した演出乱数と、ミニキャラクタ予告演出選択テーブルとに基づいてミニキャラクタ予告演出の設定処理を行う(ステップS1305)。具体的には、本実施形態では、演出パターン決定部70は、所定のタイミング(T0〜T0,T4〜T4,T5〜T5,T6〜T6(図19参照))で通常ミニキャラクタMK1又は特別ミニキャラクタMK2を登場させる画像表示(図27(a)又は図27(b)参照)を行うか否か、及び通常ミニキャラクタMK1を登場させる場合の通常ミニキャラクタMK1の服色を、ステップS1103の演出乱数の取得・格納処理で取得した演出乱数と、ミニキャラクタ予告演出選択テーブル(例えば図34参照)とに基づいて決定する。このミニキャラクタ予告演出選択テーブルでは、ミニキャラクタMK1,MK2の出現タイミング、ミニキャラクタMK1,MK2の種類、及び通常ミニキャラクタMK1の服色の組み合わせは、所定の選択率で振り分けられており、どのようなミニキャラクタ予告演出が選択されるかは演出パターン決定部70による抽選で決定される。
ステップS1305のミニキャラクタ予告演出の設定処理が終了した場合、演出パターン決定部70は、さらにカットイン予告演出の設定処理を行う(ステップS1306)。具体的には、本実施形態では、演出パターン決定部70は、リーチ開始演出時中のタイミング(T4〜T4)でカットイン画像CI(図28(c)参照)を表示させるか否か、SPリーチ演出又はSPSPリーチ演出中のタイミング(T5〜T5,T6〜T6(図19参照))でボタン操作受付画像12g(図28(b))を表示した後にカットイン画像CI(図28(c)参照)を表示させるか否か、及びカットイン画像CIの背景BGの色をステップS1103の処理で取得した演出乱数と、カットイン予告演出選択テーブル(例えば図35参照)とに基づいて決定する。このカットイン予告演出選択テーブルでは、カットイン画像CIの表示タイミング、及びカットイン画像CIの背景BGの色の組み合わせは、所定の選択率で振り分けられており、どのようなカットイン予告演出が選択されるかは演出パターン決定部70による抽選で決定される。
◆◆演出装置制御基板による制御処理◆◆
次に、図40及び図41を参照しつつ、演出装置制御基板34である画像制御基板35及びランプ制御基板36により実行される制御処理について説明する。
[画像制御基板による画像音響制御処理]
図40は、画像制御基板35により実行される画像音響制御処理の一例を示すフローチャートである。画像制御基板35は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図40に例示されている一連の処理を一定時間(例えば33ミリ秒)毎に繰り返し実行する。
この画像音響制御処理において、画像制御基板35のCPU35aは、まず演出制御基板33からの変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1401)。ここで、変動演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS1401:YES)、受信した変動演出開始コマンドに含まれる情報、及びROM35bに記憶されたディスプレイリスト作成テーブルや音響リスト作成テーブルに基づいて変動演出の内容を設定し(ステップS1402)、その設定内容に基づいてディスプレイリストや音響リストを作成する(ステップS1403)。この処理において、CPU35aは、変動演出の内容の設定に際して、変動演出開始コマンドに含まれる情報に基づいて、特別遊技判定の結果と演出パターン決定部70によって決定された演出との整合性を判定する。そして、CPU35aは、特別遊技判定の結果と演出パターン決定部70によって決定された演出とが整合していない場合には、整合していない演出については演出パターン決定部70によって決定された演出とは異なる演出を設定し、ディスプレイリストや音響リストを作成する。具体的には、特別遊技判定の結果が特別遊技を実行するものでないとき(ハズレのとき)に大当たり確定演出(例えば全回転リーチ演出、特別ミニキャラクタMK2が登場するミニキャラクタ予告演出)を実行するコマンドが、特別遊技判定の結果が通常大当たりのときに2回以上実行することで複数の大当たりのうちの遊技者によって有利な大当たり(例えば4ラウンド確変大当たり、16ラウンド確変大当たり)が確定する特定演出を2回以上実行する演出(例えば通常ミニキャラクタMK1が登場するミニキャラクタ予告演出が2以上のタイミングで出現する演出、キャラクタKY3の背景BGが虹色のカットイン画像CIを2以上のタイミングで表示するカットイン予告演出)を実行するコマンドが、1回実行することで複数の大当たりのうちの遊技者によって有利な大当たり(例えば4ラウンド確変大当たり、16ラウンド確変大当たり)が確定する特定演出(例えば特別ミニキャラクタMK2が登場するミニキャラクタ予告演出)を実行するコマンドが演出制御基板33から送信されてきた場合、不整合である演出を他の演出として実行するように演出を設定する。このように、特別遊技判定の結果と決定された演出との不整合を修正することで、演出装置37で実行される演出と特別遊技判定の結果に対応する遊技の結果とで矛盾が生じることを回避できるため、遊技者が不信感を抱くことを抑制できる。特に、操作ボタン6の操作を条件とした特定演出(特定操作要求演出)の実行以前のタイミングで特定演出が実行されることを規制する場合等のように特定演出が2回以上実行される演出(例えば2以上のタイミングでの通常ミニキャラクタMK1の出現させるミニキャラクタ予告演出や背景BGが虹色のカットイン画像CIを表示させるカットイン予告演出)が実行されることを規制し、その一方で複数の大当たりのうちの遊技者にとって有利な大当たりのときに例外として特定演出が2回以上実行されることを可能とするときには、実行される演出と遊技の結果とでの不整合を回避することは、遊技の進行において遊技者が不信感を抱くことを抑制する上で有用である。
画像制御基板35のRAM35cやVRAM35dは、CPU35aによって作成されたディスプレイリストや音響リストに基づいてROM35bから演出データを読み出し、読み出した演出データを用いて、画像表示器12において行われる変動演出や各種予告演出、及びサブ表示器13において行われる各種演出を実行するための描画処理を実行し、またスピーカー8からの音響出力を実行するための音響出力処理を実行する。
ここで、ディスプレイリストや音響リストは、図37のステップS1107でRAM33cにセットされた変動演出開始コマンドに含まれる設定情報、及びROM35bに記憶されたディスプレイリスト作成テーブルや音響リスト作成テーブルに基づいて、画像制御基板35のCPU35aにより作成される。
CPU35aは、ステップS1403のリスト作成処理を実行した場合、又は変動演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1401:NO)、演出制御基板33からの変動演出終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1404)。ここで、変動演出終了コマンドを受信したと判定した場合(ステップS1404:YES)、CPU35aは、RAM35cやVRAM35dに実行中の画像音響演出を終了させる処理を実行する(ステップS1405)。
CPU35aは、ステップS1405の画像音響演出終了処理を実行した場合、又は変動演出終了コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1404:NO)、データ送信制御処理を実行する(ステップS1406)。具体的には、画像制御基板35において行われる画像音響制御に関するデータを演出制御基板33に送信する。
これに対して、演出制御基板33は、画像制御基板35から受信したデータをランプ制御基板36に転送する。これにより、画像表示器12、サブ表示器13、及びスピーカー8によって行われる演出と同期するように、ランプ制御基板36によって各種演出動作等が制御されることになる。
[ランプ制御基板よるランプ制御処理]
図41は、ランプ制御基板36により実行されるランプ制御処理の一例を示すフローチャートである。ランプ制御基板36は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、演出制御基板33からのコマンド、及び演出制御基板33を介して画像制御基板35から送信されるランプ制御に関するデータに基づいて、図41に例示されている一連の処理を一定時間毎に繰り返し実行する。
ランプ制御基板36のCPU36aは、まず演出制御基板33を介して画像制御基板35から送信されたランプ制御に関するデータを受信するデータ受信処理を実行する(ステップS1501)。CPU36aは、このステップS1501のデータ受信処理によって受信したランプ制御に関するデータに基づいて、画像表示器12やサブ表示器13、スピーカー8による演出と同期するように、枠ランプ9や盤面ランプ14bの発光を制御し、操作ボタン6(操作ボタン本体6a)や可動役物14(可動役物本体14a)の動作を制御する。
ステップS1501の処理に続いて、CPU36aは、演出制御基板33からの変動演出開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1502)。ここで、変動演出開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS1502:YES)、受信した変動演出開始コマンドに対応する発光パターンデータをランプ制御基板36のROM36bから読み出してランプ制御基板36のRAM36cにセットすることにより、盤面ランプ14b及び枠ランプ9の発光パターンを設定する(ステップS1503)。このとき、画像音響制御処理において演出を決定する場合と同様に、特別遊技判定の結果と演出パターン決定部70により決定された発光パターンとの整合性を判定し、判定結果と発光パターンの不整合を修正するようにしてもよい。具体的には、例えば特別遊技判定の結果が特別遊技を実行するものでないとき(ハズレのとき)に大当たり確定演出(例えば盤面ランプ14b及び枠ランプ9の発光パターンが虹色の演出)を実行するコマンドが、演出制御基板33から送信されてきた場合、不整合である演出を他の演出(発光パターンが虹色以外の演出)として実行するように発光パターンを設定する。そして、CPU36aは、セットした発光パターンデータに基づいて、枠ランプ9や盤面ランプ14bの発光制御を開始する(ステップS1504)。
ステップS1504のランプ発光制御処理に続いて、CPU36aは、変動演出開始コマンドに基づいて、操作ボタン6(操作ボタン本体6a)の動作が指示されたか否かを判定する(ステップS1505)。すなわち、SPリーチ演出、SPSPリーチ演出及び復活演出に伴う操作ボタン6の定位置からの下動及び定位置への復帰(上動)を行う必要があるか否かを判定する。
CPU36aは、操作ボタン6の動作が指示されたと判定した場合(ステップS1505:YES)、受信した変動演出開始コマンドに対応する動作パターンデータをROM36bから読み出してRAM36cにセットすることにより、操作ボタン6の動作パターンを設定する(ステップS1506)。
CPU36aは、ステップS1506の操作ボタン6の動作パターン設定処理を実行した場合、変動演出開始コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1502:NO)、又は操作ボタン6の動作が指示されていないと判定した場合(ステップS1505:NO)、操作ボタン6の動作パターンがRAM36cに設定されているか否かを判定する(ステップS1507)。
CPU36aは、操作ボタン6の動作パターンが設定されていると判定した場合(ステップS1507:YES)、ステップS1501のデータ受信処理によって画像制御基板35から受信したランプ制御に関するデータに基づいて、操作ボタン6の動作開始タイミング(操作ボタン6に対する受付有効期間)であるか否かを判定する(ステップS1508)。
CPU36aは、操作ボタン6の動作開始タイミグであると判定した場合(ステップS1508:YES)、操作ボタン6の動作制御を行う(ステップS1509)。具体的には、操作ボタン6を定位置から球貯留部4の上面から突出する位置へと上動させ、操作ボタン6に対する受付有効期間内に操作ボタン6が操作されないときに操作ボタン6を定位置に復帰(下動)する動作を制御する。
ステップS1509の操作ボタン6の動作制御処理に続いて、CPU36aは、変動演出開始コマンドに基づいて、可動役物14の動作が指示されたか否かを判定する(ステップS1510)。すなわち、SPリーチ演出及びSPSPリーチ演出に伴う可動役物14の定位置からの上動及び定位置への復帰(下動)を行う必要があるか否かを判定する。
CPU36aは、可動役物14の動作が指示されたと判定した場合(ステップS1510:YES)、受信した変動演出開始コマンドに対応する動作パターンデータをROM36bから読み出してRAM36cにセットすることにより、可動役物14の動作パターンを設定する(ステップS1511)。このとき、画像音響制御処理において演出パターンを設定する場合と同様に、特別遊技判定の結果と演出パターン決定部70により決定された可動役物14の動作との整合性を判定し、判定結果と可動役物14の動作パターンの不整合を修正するようにしてもよい。具体的には、特別遊技判定の結果が大当たりでないときに可動役物14を落下させる演出を実行するコマンドが、又は特別遊技判定の結果が通常大当たりのときに、遊技者によって有利な確変大当たりが確定する演出(例えば可動役物14が2回落下する演出)を実行するコマンドが演出制御基板33から送信されてきた場合、不整合である落下タイミングの可動役物14の落下演出(例えば先に実行する可動役物落下演出)を実行しないように演出を設定する。これにより、特別遊技判定の結果が大当たりでないときに可動役物落下演出が実行されることを規制し、又は操作ボタン6の操作を条件とした特定演出の実行以前に特定演出が実行されることを規制する場合等のように、可動役物落下演出のような特定演出が2回以上実行される演出が実行されることを規制し、その一方で複数の大当たりのうちの遊技者にとって有利な大当たりのときに例外として可動役物落下演出のような特定演出が2回以上実行されることを可能とするときには、実行される演出と遊技の結果とでの不整合を回避することで、遊技の進行において遊技者が不信感を抱くことを抑制することができる。
CPU36aは、ステップS1511の可動役物14の動作パターンの設定処理を実行した場合、操作ボタン6の動作パターンが設定されていないと判定した場合(ステップS1507:NO)、操作ボタン6の動作開始タイミングではないと判定した場合(ステップS1508:NO)、又は可動役物14の動作指示がないと判定した場合(ステップS1510:NO)、ステップS1511の操作ボタン6の動作パターンの設定処理によって可動役物14の動作パターンがRAM36cに設定されているか否かを判定する(ステップS1512)。
CPU36aは、操作ボタン6の動作パターンが設定されていると判定した場合(ステップS1512:YES)、演出制御基板33からの操作コマンド又は非操作コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1513)。すなわち、CPU36aは、操作ボタン6に対するボタン操作の受付有効期間内に遊技者により操作ボタン6が操作されたか否か、受付有効期間が経過したか否かを判定する。
CPU36aは、操作コマンド又は非操作コマンドを受信したと判定した場合(ステップS1513:YES)、可動役物14の動作制御を行う(ステップS1514)。具体的には、可動役物14を定位置から画像表示器12の正面中央部を覆う位置へと下動させ、所定時間が経過した後に可動役物14を定位置に復帰(上動)する動作を制御する。
CPU36aは、ステップS1514の可動役物14の動作制御処理を実行した場合、可動役物14の動作パターンが設定されていないと判定した場合(ステップS1512:NO)、又は操作コマンド又は非操作コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1513:NO)、演出制御基板33から変動演出終了コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS1515)。
CPU36aは、変動演出終了コマンドを受信したと判定した場合(ステップS1515:YES)、ステップS1504の処理で開始した枠ランプ9及び盤面ランプ14bの発光制御を終了する(ステップS1516)。このようなランプ発光制御終了処理(ステップS1516)が終了した場合、及び変動演出終了コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS1515:NO)には、ランプ制御処理を終了する。
4.変形例
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。すなわち、特定演出を2回以上実行しない等の演出の規制は、演出パターン選択テーブル75を用いて行うことなく、演出パターン決定部70等の演出制御部65において行ってもよい。この場合、規制対象となる演出を実行するか否かを抽選により決定してもよく、また抽選により規制対象の演出を実行しないことが決定された場合には規制対象の演出に代えて予め定められた他の演出を実行するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、演出装置制御基板34(画像制御基板35及びランプ制御基板36)において特別遊技判定の結果と決定された演出との不整合を判定していたが(例えば図40の画像音響制御処理におけるステップS1402、図41のランプ制御処理におけるステップS1503、ステップS1511)、このような不整合の判定を演出制御基板33において行ってもよい。すなわち、演出制御基板33において決定された演出内容について、演出装置制御基板34にコマンドを送信する前に、演出制御基板33においてセルフチェックするようにしてもよい。
本実施形態では、遊技機としていわゆるパチンコ遊技機を例にとって説明したが、本発明はいわゆるパチスロ遊技機等の演出装置を備える他の遊技機に適用することができる。
1 遊技機
6 操作ボタン
6a 操作ボタン本体
8 スピーカー
9 枠ランプ
12 画像表示器
12’ 表示画面
13 サブ表示器
14 可動役物
14a 可動役物本体
14b 盤面ランプ
30 主制御基板
30a CPU
30b ROM
30c RAM
31 サブ制御基板
33 演出制御基板
33a CPU
33b ROM
33c RAM
34 演出装置制御基板
35 画像制御基板
36 ランプ制御基板
37 演出装置
50 遊技制御部
52 特別遊技判定部
65 演出制御部
70 演出パターン決定部
71 通常遊技制御部
73 図柄変動演出制御部
74 予告演出制御部
75 演出パターン選択テーブル
76 図柄変動演出パターン選択テーブル
77 予告演出パターン選択テーブル
ST1 通常遊技状態
ST2 特別遊技状態
ST3 時短遊技状態
ST4 確変遊技状態

Claims (2)

  1. 遊技の進行を制御し、遊技の進行に合わせたコマンドを送信する主制御手段と、
    該主制御手段から送信されたコマンドに基づいて複数の演出のうちからコマンドに対応する演出を決定する演出制御手段と、
    を備える遊技機であって、
    前記演出制御手段は、前記コマンドが特別遊技を実行するコマンドであるときに選択されやすい複数の第1の小キャラ予告演出と、前記コマンドが前記特別遊技を実行しないコマンドであるときに選択されやすい複数の第2の小キャラ予告演出とを含む複数の小キャラ予告演出のうちから、前記コマンドに対応する遊技の進行に対応する小キャラ予告演出を決定する演出決定手段を備え、
    前記演出決定手段は、前記複数の第1の小キャラ予告演出のうちの特定の小キャラ予告演出が2回以上実行されることを規制する規制手段を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 前記演出決定手段は、前記コマンドが疑似連続変動を含むコマンドであるときは、前記特定の小キャラ予告演出が2回以上実行されることを可能とする請求項1に記載の遊技機。
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