(実施の形態1)
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材における例えば上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。
図2は、スティックコントローラ122の構成例を示す側面図である。スティックコントローラ122は、遊技者が把持する操作桿122Aを含み、操作桿122Aの所定位置(例えば遊技者が操作桿122Aを把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタン121が設けられている。トリガボタン121は、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿122Aを操作手(例えば左手など)で把持した状態で所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することによって所定の指示操作ができるように構成されている。
操作桿122Aの内部には、トリガボタン121に対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図4を参照)が内蔵されている。スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部には、操作桿122Aに対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123が設けられている。例えば、傾倒方向センサユニット123は、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿122Aの中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿122Aの中心位置よりも右側で遊技盤6の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)に、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、または電磁的に検出できるように構成される。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図4を参照)が設けられている。
スティックコントローラ122に設けられたトリガボタン121は、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿122Aを操作手で把持した状態において、操作指で押引操作することなどにより指示操作ができるように構成されている。プッシュボタン120は、スティックコントローラ122とは別個に上皿を形成するガラス扉枠2の所定位置に設けられ、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿122Aを把持しない状態でも、操作手で押下操作することなどによって指示操作ができるように構成されている。従って、プッシュボタン120に比べて、トリガボタン121に対して、連続的な指示操作となる連打操作がなされることは困難である。
また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126が内蔵されている。この実施の形態では、例えば、バイブレータ用モータ126の軸の重心を偏らせたり軸に重りを取り付け、演出制御用マイクロコンピュータ100によりバイブレータ用モータ126を回転制御することによって振動を生じさせ、スティックコントローラ122を振動動作させるように制御される。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
また、遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9は、飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。飾り図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の飾り図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような飾り図柄の組み合わせが停止表示される。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
また、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の飾り図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、飾り図柄が揃って停止表示される。
演出表示装置9の右方には、可動部材である演出用役物127が設けられている。演出用役物127は、可動部材用モータ128の回転軸に取り付けられ、可動部材用モータ128が回転すると移動する。演出表示装置9を用いた演出を行う場合、演出用役物127等の可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われることがある。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられている。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられている。この実施の形態では、合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられていることによって、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、この実施の形態では、合算保留記憶表示部18cにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とが第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に並べて表示されるとともに、第1保留記憶であるか第2保留記憶であるかを認識可能な態様で表示される(例えば、第1保留記憶は赤色で表示され、第2保留記憶は青色で表示される)。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口(第1大入賞口)が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。
演出表示装置9の表示画面には、普通図柄の表示結果を示唆するような演出や特別図柄の表示結果および変動パターンの種類を示唆するような演出が行われる演出エリア9Fが表示される。
また、演出表示装置9の左部には、モータ24によって駆動される羽根状の可動部材76が設けられている。可動部材76が左に倒れるような位置に制御されると、遊技球が第2大入賞口に進入可能な状態(開放状態)になる。可動部材76が第2大入賞口を塞ぐような位置に制御されると、遊技球が第2大入賞口に進入不可能な状態(閉鎖状態)になる。第2大入賞口に進入した遊技球は、第2入賞口スイッチ71で検出される。
なお、この実施の形態では、2R確変大当りにもとづく大当り遊技中、10R確変大当りおよび15R確変大当りにもとづく大当り遊技中に、第1大入賞口が開放状態に制御される。また、小当り遊技状態中、および突然確変大当りにもとづく大当り遊技中に、第2大入賞口が開放状態に制御される。
「2R確変大当り」は、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率状態)に移行させる大当りである。「15R確変大当り」は、15ラウンド(各ラウンドの開放可能時間は例えば29秒)の大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(ただし、時短状態にも制御される)。「10R確変大当り」は、10ラウンド(各ラウンドの開放可能時間は例えば29秒)の大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(ただし、時短状態にも制御される)。
「突然確変大当り」は、15R大当りや2R確変大当りと比較して大入賞口(第2大入賞口)の開放回数が少ない回数(この実施の形態では10秒間の開放を2回)まで許容される大当りであるが、突然確変大当りにもとづく大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(ただし、確変状態に制御されるのみで時短状態には制御されない)。なお、「突然確変大当り」を、「突確大当り」ともいう。
「小当り」は、大当りと比較して大入賞口(第2大入賞口)の開放回数が少ない回数(この実施の形態では10秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。この実施の形態では、突然確変大当りにもとづく大当り遊技状態と小当り遊技状態とでは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の10秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。なお、本明細書では、小当りについても開放回をラウンドとする。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および飾り図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および飾り図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23および第2入賞口スイッチ71からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21、および第2大入賞口を形成するための可動部材76を開放状態に制御するモータ24を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図4は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および飾り図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。
また、演出制御用CPU101は、トリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿122Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介して、演出用役物127を動作させるために可動部材用モータ128を駆動する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。
次に、遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(S1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(S4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(S5)。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(S6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(S10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(S7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(S8)。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(S41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(S42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(S43)。そして、S14に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(S10)。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(S12)。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(S13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S14)。
そして、S15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。
初期化処理の実行(S10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(S17)および初期値用乱数更新処理(S18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(S16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(S19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンの種別を決定するための乱数や変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(S22)。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:S28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(S30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(S32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(S33)。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるS21〜S33(S29を除く。)の処理に相当する。
図7は、あらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、可変表示結果と飾り図柄の可変表示態様とに応じた各種の変動パターンが用意されている。なお、図7に示すように、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる飾り図柄を仮停止させた後に飾り図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図7に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、図示するような変動パターンが用意されている。なお、図7において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図7に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この実施の形態では、図7に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)。
図8は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する15R確変大当り、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。
図6に示された遊技制御処理におけるS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。
図9(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図9(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図9(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図9(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
なお、この実施の形態では、確変状態には、大当り抽選において大当りと決定される確率を高めた高確率状態に移行されるとともに、高ベース状態にも移行された状態であるある場合と、高確率状態にのみ移行され高ベース状態には移行されていない(低ベース状態である)状態である場合との2つのケースがあるが、いずれのケースの場合であっても、確変状態である場合には確変時大当り判定テーブルが用いられ、それ以外の場合に通常時大当り判定テーブルが用いられる。
図9(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図9(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図9(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図9(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する15R確変大当り、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図9(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図9(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図9(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図9(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図9(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図9(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図9(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して8個の判定値が割り当てられている(40分の8の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して2個の判定値が割り当てられている(40分の2の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。
この実施の形態では、図9(D),(E)に示すように、大当り種別として、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」および「突然確変大当り」がある。
「15R確変大当り」は、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するS166〜S169参照)。
「10R確変大当り」は、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するS166〜S169参照)。
「2R確変大当り」は、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するS166〜S169参照)。
なお、「2R確変大当り」は、後述する「突然確変大当り」と同様に大入賞口の開放回数が2回(2ラウンド)のみ許容される大当りであるが、「突然確変大当り」と異なり、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長い(この実施の形態では29秒)。従って、後述する「突然確変大当り」の場合には、大当り遊技中に遊技球が大入賞口に入賞することは殆ど期待できないのであるが、「2R確変大当り」となった場合には、大入賞口の開放回数は少ないものの大当り遊技中に遊技球が大入賞口に入賞することを期待することができる。
また、「突然確変大当り」は、「15R確変大当り」や「10R確変大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、「15R確変大当り」や、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「突然確変大当り」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施の形態では、その突然確変大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される。後述するS166〜S169参照)。
なお、上述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させる。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図10(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示し、図10(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cおよび小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、それぞれ可変表示結果を大当り図柄、小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。そして、そのランダム2と変動パターン種別との関係がそれぞれ図10(A)〜図10(D)に示されている。
図11(A)〜(D)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Dを示す説明図である。このうち、図11(A)には、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aが示されている。また、図11(B)には、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが示されている。また、図11(C)には、遊技状態が確変状態のうちの高確率/高ベース状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが示されている。また、図11(D)には、遊技状態が確変状態のうちの高確率/低ベース状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dが示されている。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Dは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、「特定の演出態様」とは、スーパーリーチを伴う変動パターンなど、少なくとも大当りに対する期待度が高く設定され、遊技者に大当りに対する期待感を抱かせることができる変動パターン種別、変動パターンのことである。また、「大当りに対する期待度(信頼度)」は、特定の演出態様による可変表示(例えば、スーパーリーチを伴う変動表示)が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を意味する。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図11(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図11(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜79であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されることがわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図11(A),(B)に示す例では1〜79)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
図12(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図13は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図14および図15は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図14および図15に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図7に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。
コマンド8C01(H)〜8C06(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C06(H)の受信に応じて飾り図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C06(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。
コマンド8E01(H)は、普通図柄の表示結果が当りになることを示すとともに普通図柄の変動を開始することを示す普通図柄開始指定(当り)コマンドであり、コマンド8E02(H)は、普通図柄の表示結果がはずれになることを示すとともに普通図柄の変動を開始することを示す普通図柄開始指定(はずれ)コマンドである。コマンド8E03(H)は、普通図柄の変動(可変表示)を終了することを示す普通図柄変動終了指定コマンドである。
コマンド8F00(H)は、可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始指定コマンドまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが用いられる。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。
コマンドB001(H)は、遊技状態が低ベース状態であることを示す演出制御コマンド(低ベース状態指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が高ベース状態であることを示す演出制御コマンド(高ベース状態指定コマンド)である。コマンドB003(H)は、遊技状態が確変状態でないことを示す演出制御コマンド(非確変状態指定コマンド)である。コマンドB004(H)は、遊技状態が確変状態であることを示す演出制御コマンド(確変状態指定コマンド)である。
なお、低ベース状態指定コマンド、高ベース状態指定コマンド、非確変状態指定コマンドおよび確変状態指定コマンドを遊技状態指定コマンドと総称することがある。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、以下、第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
この実施の形態では、後述する入賞時判定処理(図28参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。
図16は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図16に示すように、この実施の形態では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時判定処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「15R確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。
図17および図18は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図17および図18に示すように、この実施の形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や飾り図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態かつはずれとなると判定した場合、後述する入賞時判定処理のS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。
また、「先読み予告演出」は、予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前に実行される予告演出のことである。この実施の形態では、予告対象となる変動表示に対する始動入賞が発生した後に開始される変動表示から演出を開始し、1回の変動表示において予告演出を行う。
なお、この実施の形態では、遊技状態にかかわらず(例えば、高確率状態や高ベース状態であるか否かや、大当り遊技中であるか否かにかかわらず)、始動入賞が発生するごとに入賞時判定の処理が実行され、必ず図16に示す図柄指定コマンドが送信されるとともに図17および図18に示す変動カテゴリコマンドが送信される。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドにもとづいて、予告対象の変動表示が開始される以前に、前もって大当りとなるか否かやリーチとなるか否かを予告する先読み予告演出を実行する。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図14および図15に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、飾り図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。
図14および図15に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
次に、CPU56が実行する普通図柄プロセス処理(S28)を説明する。図19は、普通図柄プロセス処理を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理において、CPU56は、ゲートスイッチ32aがオン状態となったこと、すなわち遊技球がゲート32を通過したことを検出すると(S411)、ゲートスイッチ通過処理(S412)を実行する。その後、S400〜S404のいずれかの処理を実行する。
S400〜S404の処理は、以下のような処理である。
普通図柄通常処理(S400):CPU56は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば、普通図柄表示器10において普通図柄の変動表示が実行されている状態でなく、かつ、可変入賞球装置15の開放状態でない場合)には、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動パターン設定処理(S401)を示す値(この例では「1」)に更新する。
普通図柄変動パターン設定処理(S401):普通図柄が可変表示され導出表示されるまでの可変表示時間(普通図柄の変動時間)に相当する値を普通図柄プロセスタイマにセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(S402)に応じた値(この例では「2」)に更新する。
普通図柄変動処理(S402):CPU56は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を停止する。また、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間に相当する値をセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせ、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止時処理(S403)を示す値(この例では「3」)に更新する。
普通図柄停止時処理(S403):CPU56は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるか否か確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(S400)を示す値(この例では「0」)に更新する。普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間に相当する値をセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。また、可変入賞球装置(普通電動役物)15を開放状態にする。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放中処理(S404)を示す値(この例では「4」)に更新する。
普通電動役物開放中処理(S404):CPU56は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、可変入賞球装置15を閉鎖状態にして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(S400)を示す値(この例では「0」)に更新する。
図20は、普通図柄の当りに関する判定値が設定された普通図柄当り決定テーブルの一例を示す説明図である。この実施の形態では、普通図柄当り判定用乱数がとりうる範囲は1〜250であるが、普通図柄当り決定テーブルには、普通図柄当り判定用乱数値と比較され判定値が設定されている。
図20(A)には、低ベース状態で使用されるテーブルが示されている。図20(A)に示すように、低ベース状態では、2/250の確率で当りと判定される。当りと判定された場合には、可変入賞球装置(普通電動役物)15が1回開放(開放時間は5.8秒)する。なお、低ベース状態では、普通図柄の変動時間(可変表示時間)は、10秒である。
図20(B)には、高ベース状態(時短状態)で使用されるテーブルが示されている。図20(B)に示すように、高ベース状態では、249/250の確率で当りと判定される。当りと判定された場合には、可変入賞球装置(普通電動役物)15が3回開放(各々の開放時間は1.8秒)する。なお、高ベース状態では、普通図柄の変動時間(可変表示時間)は、1.5秒である。図20に示すように、遊技状態が低ベース状態のときは低い確率で当りになり、高ベース状態のときは極めて高い確率(この例では、略100%であるが、100%でもよい。)で当りになる。
図21は、ゲートスイッチ通過処理を示すフローチャートである。ゲートスイッチ通過処理において、CPU56は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する(S415)。最大値に達していなければ、CPU56は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1し(S416)、ソフトウェア乱数である普通図柄当り判定用乱数(ランダム4)の値を抽出して、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(RAM55に設けられた普図保留記憶バッファ)に格納する(S417)。また、CPU56は、普通図柄保留記憶表示器41の点灯個数を1増やす(S418)。
CPU56は、S400の普通図柄通常処理において、普通図柄の変動を開始することができる状態であり、かつ、ゲート通過記憶数が0でなければ、保存領域(普図保留記憶バッファ)に格納されている普通図柄当り判定用乱数の値と図20に示された普通図柄当り決定テーブルとを用いて、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。すなわち、普通図柄当り判定用乱数の値が普通図柄当り決定テーブルに設定されている判定値(当りに対応する判定値)のいずれかの一致する場合に、当りと判定する。当りと判定した場合には、普通図柄当りフラグをセットする。なお、CPU56は、遊技状態が低ベース状態であれば(高ベースフラグがセットされていなければ)、図20(A)に示されたテーブルを使用し、高ベース状態であれば(高ベースフラグがセットされていれば)、図20(B)に示されたテーブルを使用する。なお、この実施の形態では、普通図柄の変動表示結果が当りであることを、普図当りとも表現する。
図22は、普通図柄プロセス処理における普通図柄変動パターン設定処理(S401)を示すフローチャートである。普通図柄変動パターン設定処理において、CPU56は、現在の遊技状態が高ベース状態であるか否か確認する(S431)。具体的には、高ベースフラグがセットされているか否か確認する。高ベース状態である場合には、普通図柄プロセスタイマに1.5秒に相当する値を設定する(S432)。低ベース状態である場合には、普通図柄プロセスタイマに10秒に相当する値を設定する(S433)。
また、普通図柄通常処理で当りに決定されている場合(普通図柄当りフラグがセットされている場合)には(S434)、普通図柄の表示結果を当りにすることに決定されているとともに普通図柄の変動を開始することを示す普通図柄開始指定(当り)コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S435)。普通図柄通常処理ではずれに決定されている場合には、普通図柄の表示結果をはずれにすることに決定されているとともに普通図柄の変動を開始することを示す普通図柄開始指定(はずれ)コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S436)。
次いで、CPU56は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を−1し(S437)、減算後のゲート通過記憶カウンタの値(すなわち、普図保留記憶数)をEXTデータにセットして、普図保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S438)。
そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(S402)に対応した値(具体的には「2」)に更新する(S439)。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(S28)において演出制御コマンドを送信する。
図23は、普通図柄変動処理(S402)を示すフローチャートである。普通図柄変動処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(S441)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(S441のN)、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(S445)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄の変動時間が経過したときは(S441のY)、CPU56は、普通図柄変動終了指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S442)とともに、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットする(S443)。そして、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(S403)を示す値(具体的には「3」)に更新する(S444)。
図24は、普通図柄停止時処理(S403)を示すフローチャートである。普通図柄停止時処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(S451)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(S452)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄停止図柄表示時間が経過したときは、CPU56は、普通図柄当りフラグがセットされているか否か確認する(S453)。
普通図柄当りフラグがセットされているときは、CPU56は、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間(5.8秒または1.8秒)に相当する値をセットする(S454)。
また、CPU56は、可変入賞球装置(普通電動役物)15を開放状態にし(S455)、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放中処理(S404)を示す値(具体的には「4」)に更新する(S456)。
S453において、普通図柄当りフラグがセットされていないと判定したときは、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(S400)を示す値(具体的には「0」)に更新する(S457)。
CPU56は、普通電動役物開放中処理において、普通図柄プロセスタイマの値を1ずつ減算し、普通図柄プロセスタイマの値が0になると、可変入賞球装置(普通電動役物)15を閉鎖状態にする。そして、普通電動役物作動時間が5.8秒であった場合(1回の開放が行われる場合すなわち低ベース状態の場合)には、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(S400)を示す値(具体的には「0」)に更新する。普通電動役物作動時間が1.8秒であった場合(3回の開放が行われる場合すなわち高ベース状態の場合)には、3回の開放が完了しているときには、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(S400)を示す値に更新する。3回の開放が完了していないときには、CPU56は、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間(1.8秒)に相当する値をセットし、再び、可変入賞球装置15を開放状態にする。なお、CPU56は、可変入賞球装置15を直ちに開放状態にするのではなく、所定のインターバル時間が経過したときに開放状態にする。
図25は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(S26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、始動口スイッチ通過処理を実行する(S312)。そして、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
S300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(S301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(S302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(S303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(S301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において飾り図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(S304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、S22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(S305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS306に対応した値(この例では6)に更新する。
大入賞口開放中処理(S306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(S307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、高確率フラグや高ベースフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(S308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(S309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(S310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図26は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(S1211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、S1222に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(S1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、S1222に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1214)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(S1215)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図27(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図27(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図27(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図27(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図27(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S1216)。なお、S1216の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
図27(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図27(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。
次いで、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時判定処理を実行する(S1217)。そして、CPU56は、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S1218)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S1219)。また、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S1220)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S1221)。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(S28)において演出制御コマンドを送信する。
また、S1218,S1219の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、S1218〜S1221の処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(S1222)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(S1223)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1225)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(S1226)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図27(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S1227)。なお、S1227の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、入賞時判定処理を実行する(S1228)。そして、CPU56は、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S1229)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S1230)。また、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S1231)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S1232)。
なお、S1229,S1230の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
図28は、S1217,S1228の入賞時判定処理を示すフローチャートである。入賞時判定処理では、CPU56は、まず、S1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図9(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(S220)。この実施の形態では、特別図柄および飾り図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時判定処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。そのようにすることによって、飾り図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって飾り図柄の変動表示中に大当りやスーパーリーチとなることを予告する先読み予告演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(S220のN)、CPU56は、遊技状態が高確率状態(確変状態。高確率/高ベース状態と高確率/低ベース状態とを含む。)であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(S221)。高確率フラグがセットされていれば、CPU56は、S1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図9(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(S222)。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(S222のN)、CPU56は、S1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図9(B),(C)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(S223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(S1217の入賞時判定処理を実行する場合)には、図9(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(S1228の入賞時判定処理を実行する場合)には、図9(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(S223のN)、CPU56は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(S224)。
次いで、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(S225)。この実施の形態では、CPU56は、S225において、遊技状態が高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否か(具体的には、高確率フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否か)を判定する。
そして、CPU56は、S225の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(S226)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図17および図18に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(S223のY)、CPU56は、「小当り」となることを示すEXTデータ「05(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(S227)。
次いで、CPU56は、小当り用の閾値を設定する(S228)。なお、この実施の形態では、CPU56は、閾値251を設定するものとし、後述するS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(1〜251である)と判定して、変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「18(H)」を設定すると判定する(図18参照)。
S220またはS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、S1216,S1227で抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(S229)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(S1217の入賞時判定処理を実行する場合)には、図9(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(S1228の入賞時判定処理を実行する場合)には、図9(E)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU56は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(S230)。
そして、CPU56は、S229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(S231)。
次いで、CPU56は、S226,S228,S231で設定した閾値と、S1216,S1227で抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(S232)。
そして、CPU56は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(S233)。具体的には、CPU56は、S232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図17および図18に示すような「00(H)」〜「0B(H)」、「10(H)」〜「18(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
図29および図30は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(S51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(S51A)、処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域(図27(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(S52)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(S52のN)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S53)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(S52のY)、CPU56は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S54)。
S52〜S54の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(S55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(S58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のS1216やS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図9参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)の場合には、遊技状態が非確変状態(通常状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S61)、S71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、高確率フラグがセットされているか否かにより行われる。高確率フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(S61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図9(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図9(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図9(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(S62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(S63)、S75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(S62のN)、すなわち、はずれである場合には、S75に移行する。
S71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(S72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図9(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図9(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(S73)。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(S74)。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(S75)。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S76)。
図31は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(S91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図10(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(S92)。そして、S102に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(S93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図10(D)参照)を選択する(S94)。そして、S102に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされているか否かを確認する(S95)。なお、高ベースフラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、高ベース状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。
高ベースフラグがセットされていない場合には(S95)、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(S96)。高確率フラグがセットされていない場合には(S96)、すなわち、遊技状態が通常状態であれば、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否か確認する(S97)。合算保留記憶数が3未満である場合には(S97)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図11(A)参照)を選択する(S98)。そして、S102に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図11(B)参照)を選択する(S99)。そして、S102に移行する。
高確率フラグがセットされている場合には、すなわち、遊技状態が高確率/低ベース状態であれば、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135D(図11(D)参照)を選択する(S100)。そして、S102に移行する。
高ベースフラグがセットされている場合には、すなわち、遊技状態が高確率/高ベース状態であれば(この実施の形態では、低確率/高ベース状態に制御されることはないので、高ベースフラグがセットされていれば高確率/高ベース状態である)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図11(C)参照)を選択する(S101)。そして、S102に移行する。
この実施の形態では、S95〜S101の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態であって合算保留記憶数が3以上である場合には、図11(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が高確率/高ベース状態である場合には、図11(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するS102の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、S105の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図13参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が高確率/高ベース状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、S92、S94、S98、S99、S100またはS101の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(S102)。
次いで、CPU56は、S102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図12参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図13参照)のうちのいずれかを選択する(S103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、S103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(S105)。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S106)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S107)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(S108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(S302)に対応した値に更新する(S109)。
図32は、表示結果指定コマンド送信処理(S302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果6指定のいずれかの演出制御コマンド(図14参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(S110)。セットされていない場合には、S118に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が「15R確変大当り」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(S111,S112)。なお、「15R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「10R確変大当り」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(S113,S114)。なお、「10R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「2R確変大当り」であるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(S115,S116)。なお、「2R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」および「2R確変大当り」のいずれでもないときには(すなわち、「突然確変大当り」であるときには)、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(S117)。
CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(S118)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果6指定コマンドを送信する制御を行う(S119)。小当りフラグもセットされていないときは(S118のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(S120)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(S303)に対応した値に更新する(S121)。
図33は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(S303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、合算保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(S1121)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するS1122で合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に合算保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、S1121では、その合算保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
次いで、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、合算保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S1122)。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(S1125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(S1126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(S1127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(S304)に対応した値に更新する(S1128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、処理を終了する。
図34は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(S131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す高確率フラグ、および時短状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(S132)。また、CPU56は、15R確変大当り、10R確変大当りまたは2R確変大当りである場合には大当り開始指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信し、大当りの種別が突確大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(S133)。なお、大当りの種別は、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)によって判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S134)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、15)をセットする(S135)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に対応した値に更新する(S136)。
また、S131で大当りフラグがセットされていないことを確認した場合には、CPU56は、確変状態であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(S137)。セットされている場合には、S138に移行する。高確率フラグがセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す高ベースフラグがセットされているか否か確認する(S141)。高ベースフラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態ではないが、時短状態である場合には)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す高ベース回数カウンタの値を-1する(S142)。そして、CPU56は、減算後の高ベース回数カウンタの値が0になった場合には(S143)、高ベースフラグをリセットする(S144)。そして、S145に移行する。
S138では、CPU56は、高確率回数カウンタの値を−1する。そして、高確率回数カウンタの値が0になった場合には、確変状態(高確率状態)であることを示す高確率フラグをリセットする(S139,S140)。そして、S141に移行する。
S145では、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する。小当りフラグがセットされていない場合には、S150に移行する。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(S146)。また、大入賞口制御タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S147)。また、開放回数カウンタに開放回数(具体的には、2回)をセットする(S148)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(S308)に対応した値に更新する(S149)。
S150では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する。
図35は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(S307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(S160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、S164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(S161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(S162)。S162では、CPU56は、15R確変大当り、10R確変大当りまたは2R確変大当りであった場合には大当り終了指定コマンド(コマンドA301(H))を送信し、「突然確変大当り」であった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA302(H))を送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(S163)、処理を終了する。
S164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(S165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過している場合には、CPU56は、高確率フラグをセットして遊技状態を高確率状態(確変状態)に移行させる(S166)。また、CPU56は、高確率状態における変動表示回数をカウントするための高確率回数カウンタに所定回数(例えば71回)をセットする(S167)。また、2R確変大当りであった場合には(S168)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(S171)。また、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(S172)。そして、S173に移行する。
S166〜S170の処理が実行されることによって、この実施の形態では、確変大当りにもとづく大当り遊技を終了するときに、2R確変大当り以外が発生した場合に確変状態(高確率状態)に移行されるとともに時短状態(高ベース状態)にも移行される(すなわち、高確率/高ベース状態に移行される)。2R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態に移行される。
なお、この実施の形態では、S169の処理でセットされた高ベースフラグは、可変入賞球装置15の開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。また、高ベースフラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
次いで、CPU56は、現在の遊技状態に応じた遊技状態指定コマンド(低ベース状態指定コマンド、高ベース状態指定コマンド、非確変状態指定コマンドまたは確変状態指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(S171)。S171の処理で、CPU56は、CPU56は、高ベース状態(時短状態)であることを示す高ベースフラグがセットされている場合には、高ベース状態指定コマンドを送信する制御を行う。高ベースフラグがセットされていない場合には、低ベース状態指定コマンドを送信する制御を行う。また、高確率状態(確変状態)であることを示す高確率フラグがセットされている場合には、確変状態指定コマンドを送信する制御を行う。高確率フラグがセットされていない場合には、非確変状態指定コマンドを送信する制御を行う。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S172)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図36は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理において、演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S701)。
その後、演出制御用CPU101は、所定の乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(S702)。そして、タイマ割込フラグの監視(S703)を行う。タイマ割込フラグがセットされていない場合には、S702に移行する。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S704)、S705〜S708の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:S705)。
コマンド解析処理では、演出制御用CPU101が、コマンド受信バッファに保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図15〜図17参照)であるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(S706)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、普通図柄の変動時間を計測するための普通図柄変動時間タイマの値が0となっているか否かを確認する(S707)。普通図柄変動時間タイマの値が0でなければ、演出制御用CPU101は、普通図柄変動時間タイマの値を1減算する(S708)。
図37〜図40は、コマンド解析処理(S704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(S611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(S612)。なお、読み出したら読出ポインタ(コマンド受信バッファにおけるどの領域からコマンドを読み出すべきかを示すポインタ)の値を+2しておく(S613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(S614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(S615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(S616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(S617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(S618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(S619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(S620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H))であれば(S621)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(S622)。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))であれば(S623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(S624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(S625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(S626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(S627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(S628)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(S631)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(S632)。また、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放中指定コマンドを、RAMに形成されている大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納する(S633)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(S635)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(S636)。また、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放後指定コマンドを、RAMに形成されている大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納する(S637)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(コマンドA301(H))であれば(S641)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(S642)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA302(H))であれば(S643)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(S644)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(S651)、演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(S652)。
図41は、始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。図41に示すように、始動入賞時コマンド格納領域には、合算保留記憶数の最大値(この例では8)に対応した領域(格納領域1〜8)が確保されている。この実施の形態では、図26に示された始動口スイッチ通過処理におけるS1218〜S1221,S1229〜S1232で、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときに、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)、および合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドが実質的に一括して送信される。そのため、図41に示すように、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8には、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
この実施の形態では、演出制御用CPU101は、コマンド解析処理において、受信した順にコマンドを始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域内に格納していく。この実施の形態では、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順にコマンド送信が行われるので、コマンド受信が正常に行われれば、図41に示すように、各格納領域1〜8に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順に格納されていくことになる(なお、図41では、格納領域1〜5までコマンドが格納されている例が示されている)。
なお、図41に示す例では、前回の変動表示において7個までの保留記憶が発生して最新のコマンドが格納されている格納領域に合算保留記憶数7を指定する合算保留記憶数指定コマンド(C207(H))が格納され、その後、保留記憶が1つ消化されて2番目の保留記憶にもとづく変動表示が開始されている状況での始動入賞時コマンド格納領域の格納状態が示されている。
また、図41に示す始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各コマンドは、飾り図柄の変動表示を開始するごとに、飾り図柄の変動表示を開始するタイミングで後述する飾り図柄変動開始処理のS8022で1つ目の格納領域1に格納されているものから削除され、始動入賞時コマンド格納領域の内容がシフトされる。例えば、図41に示す格納状態において新たな飾り図柄の変動表示が開始された場合には、格納領域1に格納されている各コマンドが削除され、格納領域2に格納されている各コマンドが格納領域1にシフトされ、格納領域3に格納されている各コマンドが格納領域2にシフトされ、格納領域4に格納されている各コマンドが格納領域3にシフトされ、格納領域5に格納されている各コマンドが格納領域4にシフトされる。
また、図41に示す始動入賞時コマンド格納領域のうち、格納領域2については、コマンド受信を正常に行えず、合算保留記憶数指定コマンドを受信し損なった場合の例が示されている。そのため、図41に示す例では、始動入賞時コマンド格納領域の格納領域2において、本来、合算保留記憶数指定コマンドが格納されるべき4つ目の記憶領域の内容が「0000(H)」のままになっている状態が示されている。
また、この実施の形態では、後述するように、図41に示す始動入賞時コマンド格納領域に格納される始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンド)にもとづいて、先読み予告決定処理(S5212参照)において先読み予告演出の設定が行われるのであるが、始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンド)の受信し損ないや不整合が発生した場合には、その始動入賞時のコマンドに対応する保留記憶の変動表示を消化するまで、先読み予告演出の設定が制限される。そして、この実施の形態では、始動入賞時コマンド格納領域に格納される始動入賞時のコマンドのうち、先読み予告演出の設定が制限される期間(以下、先読み予告演出設定制限期間ともいう)に受信して、その始動入賞時のコマンド受信のタイミングで先読み予告演出の設定処理がされなかったものに対しては、図41に示すように、先読み予告演出の設定処理がされていないことを示す未判定情報が設定される。図41に示す例では、合算保留記憶数指定コマンドの受信し損ないが発生した格納領域2以降の格納領域2〜5について、未判定情報の値が先読み予告演出の設定処理がされていないことを示す「1」に設定されている。
また、この実施の形態では、始動入賞の発生時に受信する図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、始動入賞時のコマンドともいう。また、これら始動入賞時のコマンドのうち、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを認識可能な情報を指定するコマンドである始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、保留記憶情報ともいう。また、始動入賞時の入賞時判定処理(図28参照)で判定される大当りや小当りとなるか否か、大当り種別の判定結果、変動パターン種別の判定結果を示すコマンドである図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを、包括的に表現する場合に、入賞時判定結果指定コマンドや判定結果情報ともいう。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(S653)、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(S654)。ただし、最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に既に変動カテゴリコマンドや始動入賞指定コマンド、合算保留記憶数指定コマンドが格納されていた場合には、今回のタイマ割込内で変動カテゴリコマンドよりも先に受信すべき図柄指定コマンドを受信し損なったことを意味する。その場合には、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する。
受信した演出制御コマンドが第1始動入賞指定コマンドであれば(S655)、演出制御用CPU101は、受信した第1始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(S656)。
受信した演出制御コマンドが第2始動入賞指定コマンドであれば(S657)、演出制御用CPU101は、受信した第2始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(S658)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数指定コマンドであれば(S659)、演出制御用CPU101は、受信した合算保留記憶数指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび始動入賞指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(S660)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(S661)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおける1つ目の保留表示を消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、合算保留記憶表示部18cにおける合算保留記憶数表示を更新する(S662)。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(S663)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9にあらかじめ決められている客待ちデモ画面を表示する制御を行う(S664)。
受信した演出制御コマンドが普通図柄変動開始指定コマンドであれば(S671)、演出制御用CPU101は、受信した普通図柄変動開始指定コマンドを、RAMに設けられた普通図柄変動開始指定コマンド格納領域に格納する(S672)。また、演出制御用CPU101は、普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグをセットする(S673)とともに、普通図柄の変動表示中であることを示す普通図柄変動中フラグをセットする(S674)。
S673では、演出制御用CPU101は、普通図柄変動開始指定(当り)コマンドを受信した場合には普通図柄変動開始指定(当り)コマンド受信フラグをセットし、普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンドを受信した場合には普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンド受信フラグをセットする。
また、演出制御用CPU101は、普通図柄の変動時間を計測するための普通図柄変動時間タイマに10秒に相当する値をセットする(S675)。
なお、この実施の形態では、遊技状態が低ベース状態であるときには普通図柄の変動時間が10秒とされ、遊技状態が高ベース状態であるときには普通図柄の変動時間が1.5秒とされるのであるが、S675では、遊技状態にかかわらず、一律に普通図柄変動時間タイマに10秒に相当する値をセットする。一律に10秒に相当する値をセットするようにしても、この実施の形態では、後述する所定演出を高ベース状態であるときには行わないように制御するので、所定演出の実行に関して支障が生ずることはない。高ベース状態であった場合には、1.5秒後に普通図柄の変動表示が終了したときに普通図柄変動終了指定コマンドを受信したことにより、普通図柄変動時間タイマの値がリセットされることになる(S677参照)。
受信した演出制御コマンドが普通図柄変動終了指定コマンドであれば(S676)、演出制御用CPU101は、普通図柄変動中フラグをリセットするとともに、普通図柄変動時間タイマをリセットする(S677)。
受信した演出制御コマンドが遊技状態指定コマンド(低ベース状態指定コマンド、高ベース状態指定コマンド、非確変状態指定コマンドまたは確変状態指定コマンド:図15参照)であれば(S681)、演出制御用CPU101は、RAMに確保されている遊技状態データの領域に、受信した遊技状態指定コマンドで特定される遊技状態に応じた値を設定する(S682)。以下、遊技状態データの領域に設定された値を遊技状態データという。
なお、一例として、低確率低ベース状態(非確変非時短状態)であるときには遊技状態データの値は「01(H)」である。低確率高ベース状態(非確変時短状態)であるときには遊技状態データの値は「02(H)」である。高確率低ベース状態(確変非時短状態)であるときには遊技状態データの値は「03(H)」である。高確率高ベース状態(確変時短状態)であるときには遊技状態データの値は「04(H)」である。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(S684)。そして、S611に移行する。
図42は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図42に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3、擬似連変動時仮停止図柄乱数SR2、所定演出決定用乱数SR3、特別図柄表示結果報知決定用乱数SR4、ボタン演出決定用乱数SR5、および先読み予告演出決定用乱数SR6を用いる。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果である停止図柄として、演出表示装置9の表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに停止表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。なお、最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリアそれぞれにおいて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。なお、飾り図柄の大当り図柄の組合せは、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3のうちのいずれか1個の乱数によって決定される。
擬似連変動時仮停止図柄乱数SR2は、擬似連演出を伴う飾り図柄の変動中に仮停止表示させる図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。
所定演出決定用乱数SR3は、所定演出を実行するか否か決定するための乱数である。
特別図柄表示結果報知決定用乱数SR4は、特別図柄表示結果報知演出を実行するか否かと、実行する場合の演出の種類を決定するための乱数である。
ボタン演出決定用乱数SR5は、ボタン演出(図49参照)を実行するか否か決定するための乱数である。
先読み予告演出決定用乱数SR6は、先読み予告演出を実行するか否か決定するための乱数である。なお、第2の実施の形態では、SR6は、擬似連中予告演出決定用乱数として用いられる。
図43は、図36に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、まず、第1所定演出処理(S810)および第2所定演出処理(S811)を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、飾り図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した飾り図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した飾り図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。
飾り図柄変動開始処理(S801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動停止処理(S803):飾り図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(S805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(S807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(S806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
図44は、所定演出の実行区間の一例を示す説明図である。「所定演出」は、特別図柄や飾り図柄の変動表示において特定演出(リーチ演出)が実行されるか否か、または可変入賞球装置15が遊技球が進入(通過)しやすい状態(例えば、開放状態)に制御されるか否かを報知する演出である。また、この実施の形態では、所定演出において、所定の種類の当り(例えば、小当り)になることが報知される場合もある。この実施の形態では、所定演出において、演出表示装置9の表示画面においてルーレットを回転させるような態様の演出が実行される。また、所定演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって実行される。
図44に示す例では、所定演出は、予兆演出、開始演出、報知用演出、結果報知演出の順に実行される。なお、予兆演出が実行される期間を第1期間といい、開始演出、報知用演出および結果報知演出が実行される期間を第2期間という。
また、第1期間の演出(予兆演出)の実行が省略されることがある。また、結果報知演出の期間は短縮されることがある。
予兆演出は、遊技者に所定演出が開始されることを想起させるような演出である。開始演出は、所定演出が開始されたことを遊技者に認識させるための演出である。報知用演出は、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを遊技者に期待させるような演出である。結果報知演出は、遊技者が可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるか否かを想起可能な演出である。
また、この実施の形態では、後述するように、普通図柄の変動表示の開始を契機として所定演出の有無や種類が決定されて所定演出が実行される場合と、特別図柄や飾り図柄の変動表示の開始を契機として所定演出の有無や種類が決定されて所定演出が実行される場合とがある。以下、この実施の形態では、普通図柄の変動表示の開始を契機として決定処理が行われて実行される所定演出を「第1所定演出」といい、特別図柄や飾り図柄の変動表示の開始を契機として決定処理が行われて実行される所定演出を「第2所定演出」といって区別する場合がある。
図45は、所定演出の一例を示す説明図である。なお、図45には、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知するための演出が例示されている。
図45(A)に示すように、演出表示装置9において左中右の飾り図柄の変動(可変表示)が停止している状態から、飾り図柄の変動が開始される(図45(B)参照)。そのときに、演出表示装置9の表示画面に表示されているキャラクタ画像9aが動くような表示制御が実行される。そのような表示制御による演出が予兆演出に相当する。
次いで、所定演出が開始されるかのような演出のための画像である報知画像(例えば、「ルーレットチャンス」を表示する画像)9bを表示する制御が実行される(図45(C)参照)。そのような表示制御による演出が開始演出に相当する。そして、報知用演出が開始される。
この実施の形態では、報知用演出は、演出エリア9Fにおいて図柄が変動するような演出(ルーレットが回転するような態様の演出)である(図45(D)参照)。その後、演出エリア9Fにおいて、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを示唆する画像9cが停止表示される(図45(E)参照)。次いで、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知するような報知用画像9dが表示される(図45(F)参照)。その後、演出表示装置9に、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態(開放状態)に制御されることを明示する画像9eが表示される(図45(F)参照)。なお、図45(E),(F)に示すような表示制御がなされる期間が結果報知演出の期間に相当する。
図46は、所定演出の他の例を示す説明図である。なお、図46には、所定の種類の当り(この例では、小当り)になることを報知するための演出が例示されている。
図46(A)に示すように、演出表示装置9において左中右の飾り図柄の変動(可変表示)が停止している状態から、飾り図柄の変動が開始される(図46(B)参照)。そのときに、演出表示装置9の表示画面に表示されているキャラクタ画像9aが動くような予兆演出が実行される。
次いで、所定演出が開始されるかのような演出である開始演出が実行される(図46(C)参照)。そして、報知用演出が開始される。
報知用演出は演出エリア9Fにおいて図柄が変動するような演出である(図46(D)参照)。その後、演出エリア9Fにおいて、所定の種類の当り(この例では、小当り)になることを示唆する画像9fが停止表示される(図46(E)参照)。次いで、所定の種類の当りの発生を報知するような報知用画像9gが表示される(図46(F)参照)。その後、演出表示装置9に、第2大入賞口(可動部材76による)が遊技球が進入しやすい状態(開放状態)に制御されることを明示する画像9hが表示される(図46(F)参照)。なお、図46(E),(F)に示すような表示制御がなされる期間が結果報知演出の期間に相当する。
図47は、所定演出のさらに他の例を示す説明図である。なお、図47には、リーチ演出(ノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出)が実行されることを報知するための演出が例示されている。
図47(A)に示すように、演出表示装置9において左中右の飾り図柄の変動(可変表示)が停止している状態から、飾り図柄の変動が開始される(図47(B)参照)。そのときに、演出表示装置9の表示画面に表示されているキャラクタ画像9aが動くような予兆演出が実行される。
次いで、所定演出が開始されるかのような演出である開始演出が実行される(図47(C)参照)。そして、報知用演出が開始される。
報知用演出は演出エリア9Fにおいて図柄が変動するような演出である(図47(D)参照)。その後、演出エリア9Fにおいて、リーチになることを示唆する画像(大当りの期待度が高いことを報知するための画像)9iが停止表示される(図47(E)参照)。なお、図47に示す例では、リーチになることを示唆する画像9iとして「激熱」の文字列を含む画像が示されているが、この実施の形態では、リーチになることを示唆する画像として、「激熱」の文字列を含む画像と「チャンス」の文字列を含む画像との2つがある。そして、この実施の形態では、スーパーリーチとなる場合には、ノーマルリーチとなる場合と比較して、「チャンス」の文字列を含む画像よりも「激熱」の文字列を含む画像が停止表示される割合が高い。
そして、飾り図柄の表示状態がリーチ状態になる(図47(F)参照)。その後、演出表示装置9に、スーパーリーチの発生を明示する画像9jが表示される(図47(F)参照)。なお、図47(E),(F)に示すような表示制御がなされる期間が結果報知演出の期間に相当する。
また、この実施の形態では、特定演出(リーチ演出)が実行されることや可変入賞球装置15が遊技球が進入(通過)しやすい状態に制御されることを報知する所定演出が実行される場合に、それらの報知結果が報知される前に、特定演出(リーチ演出)が実行されず可変入賞球装置15も遊技球が進入(通過)しやすい状態に制御されないこと(はずれの報知結果)を報知する所定演出(すなわち、「偽」の所定演出)が実行される場合がある。
図48は、一例として、特定演出(リーチ演出)が実行されることを報知する前に、はずれの報知結果を報知する所定演出が実行される場合の具体例を示す説明図である。
図48(A)に示すように、演出表示装置9において左中右の飾り図柄の変動(可変表示)が停止している状態から、飾り図柄の変動が開始される(図48(B)参照)。そのときに、演出表示装置9の表示画面に表示されているキャラクタ画像9aが動くような予兆演出が実行される。
次いで、所定演出が開始されるかのような演出である開始演出が実行される(図48(C)参照)。そして、報知用演出が開始される。
報知用演出は演出エリア9Fにおいて図柄が変動するような演出である(図48(D)参照)。その後、演出エリア9Fにおいて、リーチ演出が実行されず可変入賞球装置15も遊技球が進入(通過)しやすい状態に制御されないこと(はずれの報知結果)を示唆する画像9kが停止表示される(図48(E)参照)。
次いで、再び報知用演出は演出エリア9Fにおいて図柄の変動が開始され、再び報知用演出が開始されたような演出が実行される(図48(F)参照)。その後、演出エリア9Fにおいて、リーチになることを示唆する画像(大当りの期待度が高いことを報知するための画像)9iが停止表示される(図48(G)参照)。そして、飾り図柄の表示状態がリーチ状態になる(図48(H)参照)。その後、演出表示装置9に、スーパーリーチの発生を明示する画像9jが表示される(図48(I)参照)。
次に、通常の予告演出(先読み予告ではない予告に関する演出)を説明する。この実施の形態では、予告演出として、「役物作動演出」が行われる。「役物作動演出」が行われるときには、プッシュボタン120による操作を示唆するボタン操作示唆表示201が演出表示装置9に表示される。例えば、図49に示すように、ボタン操作示唆表示201として、「PUSH!」の文字列とともにプッシュボタン120の形状を模した絵柄を含む表示が表示される。また、ボタン操作示唆表示201の表示期間を示すメータ202が、ボタン操作示唆表示201の下方に表示される。
なお、ボタン操作示唆表示の表示期間は、プッシュボタン120の操作が有効な期間(操作有効期間)に相当する。メータ202の表示態様は、ボタン操作示唆表示201の表示時間の残りに応じて変化する。遊技者は、ボタン操作示唆表示201の残り表示時間によって、プッシュボタン120の操作が有効である時間の残りを大まかに把握することができる。
また、ボタン操作示唆表示201は、特別図柄および飾り図柄の表示結果が大当り図柄になる可能性を報知する操作時演出に相当する。
また、ボタン操作示唆表示201の表示期間は、実際のプッシュボタン120の操作の有効期間よりも前に終了するように設定される。一例として、図49に示すように、実際のプッシュボタン120の操作有効期間が終了する前(この例では、0.2秒前)に、ボタン操作示唆表示201の表示期間が終了する。通常、遊技者は、ボタン操作示唆表示201の表示期間がプッシュボタン120の操作有効期間であると認識し、メータ202が表示が空になる(期間終了に相当)以前にプッシュボタン120を操作しようと試みる。表示期間を操作有効期間に一致させた場合には、遊技者が、ボタン操作示唆表示201の表示期間にもとづいて、操作有効期間の終了間際にプッシュボタン120を操作したときに、実際にはプッシュボタン120が操作されたのは操作有効期間経過後であったという状況が生じうる。その場合、遊技者は、操作有効期間内にプッシュボタン120を操作したにもかかわらず、所定の演出が実行されないと誤解する問題がある。しかし、この実施の形態では、操作有効期間よりも前にボタン操作示唆表示の表示期間が終了するので、そのような誤解が生ずることを防止することができる。
図50は、役物作動演出の一例を示す説明図である。図51は、役物作動演出の他の例を示す説明図である。図52は、役物作動演出における役物作動の実行タイミングを示す説明図である。
図50および図52に示すように、役物作動演出は、リーチ状態(D00参照)になった後に実行される。また、役物作動演出が実行される際に、味方のキャラクタ画像400と敵のキャラクタ401画像とが争うような態様のバトル演出が実行される(図50におけるD00および図52(A)参照)。その後、バトル演出が中断され、演出表示装置9にボタン操作示唆表示201およびメータ202が表示される(図50におけるD01および図52(B)参照)。
なお、図50に示すように、バトル演出が中断されて、ボタン操作示唆表示201が表示される。よって、遊技者はプッシュボタン120の操作の有効期間を認識し易くなる。
図50に示す例では、役物作動演出の態様として、「勝利演出」、「敗北演出」および「復活演出」がある。
D11〜D13に示す「勝利演出」の態様では、プッシュボタン120の操作有効期間内に遊技者がプッシュボタン120を操作すると、直後に演出用役物127が動作し(図50におけるD11および図52(C),(D)参照)、演出表示装置9に「勝利」の文字画像402と特定のキャラ画像403が表示された後(図50におけるD12および図52(C),(D)参照)、大当りを示す飾り図柄が停止表示される(図50におけるD13および図52(C),(D)参照)。
D31,D33に示す「敗北演出」の態様では、プッシュボタン120の操作有効期間内に遊技者がプッシュボタン120を操作すると、直後に演出表示装置9に「敗北」の文字画像404が表示された後(図50におけるD31および図52(G)参照)、はずれを示す演出図柄が停止表示される(図50におけるD33および図52(G)参照)。
D21〜D23に示す「復活演出」の態様では、プッシュボタン120の操作有効期間内に遊技者がプッシュボタン120を操作すると、直後に演出表示装置9に一旦「敗北」の文字画像404が表示され(図50におけるD21および図52(G),(H)参照)、その後に演出用役物127が動作し(図50におけるD22参照)、大当りを示す飾り図柄が停止表示される(図50におけるD23および図52(G),(H)参照)。
なお、復活演出の態様で予告演出が実行される場合には、プッシュボタン120が操作されたときから所定時間が経過した時点で操作時演出としての演出用役物127の動作が行われることになる。また、その場合、プッシュボタン120が操作されたときに操作時演出とは異なる演出(図50に示す例では、「敗北」の文字画像404を表示する演出)が実行される。
また、演出用役物127が動作することは、操作時演出(この例では、ボタン操作示唆表示201)の実行中にプッシュボタン120が操作されたことにもとづいて実行される特別演出に相当する。図50に示すように、「復活演出」が実行される場合には、プッシュボタン120が操作されたときから所定時間が経過した時点で特別演出(演出用役物127の作動)が実行される。
プッシュボタン120が操作有効期間内に操作されなかった場合に、役物作動演出の態様として勝利演出または復活演出が選択されているときには(図51(F)参照)、演出表示装置9に、「敗北」の文字画像404が表示される(図51におけるD21参照)。しかし、演出用役物127が動作した後(図51におけるD22)、最終的には、大当りを示す飾り図柄が停止表示される(図51におけるD23)。
プッシュボタン120が操作有効期間内に操作されなかった場合に、役物作動演出の態様として敗北演出が選択されているときには、演出表示装置9に、「敗北」の文字画像404が表示される(図51におけるD31および図52(I)参照)。その後、はずれを示す演出図柄が停止表示される(図51におけるD33および図52(I)参照)。
図51に示すように、この実施形態では、プッシュボタンが120が操作有効期間内に操作されなかった場合には、役物作動演出の態様として勝利演出が選択されている場合であっても、勝利演出は実行されず復活演出が実行される。
図53〜図55は、第1所定演出処理(S810)を示すフローチャートである。第1所定演出処理では、普通図柄の変動表示が開始されたことを契機として所定の条件が成立すると所定演出が開始される。
第1所定演出処理において、演出制御用CPU101は、第1所定演出を実行中であることを示す第1所定演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(S731)。第1所定演出実行中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、第2所定演出を実行中であることを示す第2所定演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(S732)。第2所定演出実行中フラグがセットされている場合には、処理を終了する。第2所定演出実行中フラグがセットされていない場合には、S741に移行する。
S731で第1所定演出実行中フラグがセットされていた場合には(すなわち、第1所定演出の実行中である場合には)、演出制御用CPU101は、第1所定演出の演出期間を計測するための第1所定演出タイマの値を−1する(S734)。そして、第1所定演出タイマの値が0になったときには(S735)、第1所定演出を終了する(S736)。また、演出制御用CPU101は、第1所定演出実行中フラグをリセットする(S737)。
S741では、演出制御用CPU101は、次変動ありフラグ(次に開始される特別図柄および飾り図柄の変動中に第1所定演出を実行することに決定されていることを示すフラグ)がセットされているか否か確認する。次変動ありフラグがセットされている場合には、S761に移行する。
次変動ありフラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、未変動期間計測タイマ(特別図柄および飾り図柄の変動(可変表示)が開始されない期間を計測するためのタイマ)が動作中(0でない)であるか否か確認する(S742)。未変動期間計測タイマが動作中でない場合には、S751に移行する。なお、特別図柄の変動と飾り図柄の変動とは同期しているので、以下、特別図柄の変動を例にして説明を行う。
未変動期間計測タイマが動作中である場合には、演出制御用CPU101は、特別図柄の変動が開始されたか否か確認する(S743)。特別図柄の変動が開始されたか否かは、例えば、演出制御プロセスフラグの値が飾り図柄変動開始処理または飾り図柄変動中処理に対応する値であるか否かによって判定される。特別図柄の変動が開始された場合にはS771に移行する。
特別図柄の変動が開始されていない場合には、演出制御用CPU101は、未変動期間計測タイマの値を−1する(S744)。そして、未変動期間計測タイマの値が0になったときにはS771に移行する(S745)。未変動期間計測タイマの値が0でない場合には、処理を終了する。
S751では、演出制御用CPU101は、普通図柄変動開始指定コマンド(普通図柄変動開始指定(当り)コマンドまたは普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンド)を受信したことを示す普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグ(普通図柄変動開始指定(当り)コマンド受信フラグまたは普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する。セットされていない場合には、処理を終了する。
普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、遊技状態データが、高ベース状態を示す値になっているか否か確認する(S752)。高ベース状態を示す値になっている場合には、処理を終了する。
高ベース状態を示す値になっていない場合には、演出制御用CPU101は、大当り遊技状態(小当り遊技状態も含む)であるか否か確認する(S753)。大当り遊技状態であるか否かは、例えば演出制御プロセスフラグの値で確認される。その場合、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値が4以上であるときに大当り遊技状態であるとする。大当り遊技状態である場合には、処理を終了する。
大当り遊技状態でない場合には、演出制御用CPU101は、始動入賞時格納領域(図41参照)に、小当りに対応する図柄指定コマンド(図柄6指定コマンド:図16参照)が記憶されているか否か確認する(S754)。小当りに対応する図柄指定コマンドが記憶されている場合には、処理を終了する。
小当りに対応する図柄指定コマンドが記憶されていない場合には、演出制御用CPU101は、特別図柄の変動中であるか否か確認する(S755)。特別図柄の変動中であるか否かは、例えば、演出制御プロセスフラグの値が飾り図柄変動中処理または飾り図柄変動停止処理に対応する値であるか否かによって判定される。特別図柄の変動中でない場合には、演出制御用CPU101は、特別図柄の変動が終了してから1分以上経過しているか否か確認する(S757)。
なお、例えば、特別図柄の変動が終了してからの時間を計測するためのタイマを用意し、そのタイマの計測値を確認することによって、S757の判定処理が実現される。特別図柄の変動が終了してから1分以上経過している場合には処理を終了する。特別図柄の変動が終了してからの時間が1分未満である場合には、S759に移行する。
また、特別図柄の変動が終了してから1分以上経過している場合に処理を終了することは、遊技者が特別図柄の変動が終了してから暫くの間遊技を継続することを考慮するためである。すなわち、この実施の形態では、低ベース状態における普通図柄の変動時間は10秒であり(図20参照)、ゲート通過記憶数(普通図柄保留数)の上限値は4であるから、[4×10秒]よりもやや多い時間が経過するまでは、S759の処理を実行した方がよいと考えられるからである。
特別図柄の変動中である場合には、演出制御用CPU101は、変動開始から所定時間(この例では、11.5)経過しているか否か確認する(S758)。所定時間が経過している場合には、処理を終了する。
なお、この実施の形態では、スーパーリーチ演出が実行されることになる変動パターンによって飾り図柄の変動(可変表示)が実行されときには、変動開始から11.5秒後にスーパーリーチ演出が開始される。
所定時間が経過していない場合には、演出制御用CPU101は、第1所定演出の有無および種類の決定を行う(S759)。そして、S764に移行する。なお、変動開始からの経過時間は、例えば、変動時間タイマ(図66および図71参照)の値によって判定される。
S759では、演出制御用CPU101は、例えば、図56に示す第1所定演出決定テーブルを用いて、第1所定演出の有無および種類(いずれの報知結果とするか)を決定する。
図56に示す第1所定演出決定テーブルには、普通図柄の表示結果をはずれ図柄にする場合(普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンド受信フラグがセットされている場合に相当)と普通図柄の表示結果を当り図柄にする場合(普通図柄変動開始指定(当り)コマンド受信フラグがセットされている場合に相当)との各々に応じて、所定演出を実行しないことに対応する判定値と、所定演出(×)を実行することに対応する判定値と、所定演出(○)を実行することに対応する判定値と、所定演出(×)の後に所定演出(○)を実行することに対応する判定値とが設定されている。なお、所定演出(×)とは、リーチ演出が実行されず可変入賞球装置15も遊技球が進入(通過)しやすい状態に制御されないこと(はずれの報知結果)を報知する所定演出であり、所定演出(○)とは、可変入賞球装置15が遊技球が進入(通過)しやすい状態に制御されることを報知する所定演出である。また、図56には、判定値そのものではなく、判定値数が示されている。
演出制御用CPU101は、S759の処理において、所定演出決定用乱数(図42参照)を抽出し、所定演出決定用乱数が所定演出を実行することに対応する判定値のいずれかと一致した場合に、所定演出を実行することに決定する。なお、演出制御用CPU101は、普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンド受信フラグがセットされている場合には、第1所定演出決定テーブルにおける「普通図柄はずれ」に関する判定値を使用し、普通図柄変動開始指定(当り)コマンド受信フラグがセットされている場合には、第1所定演出決定テーブルにおける「普通図柄当り」に関する判定値を使用する。
また、演出制御用CPU101は、S759の処理を実行するときに、普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、S733で「Y」と判定した場合にも、普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグをリセットする。また、演出制御用CPU101は、S752,S753,S754,S757,S758で「Y」と判定したことによりS759の処理に移行しなかった場合にも、セットされている普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグをリセットする。
S761では、演出制御用CPU101は、特別図柄の変動が開始されたか否か確認する。特別図柄の変動が開始されたか否かは、例えば、演出制御プロセスフラグの値によって判定される。特別図柄の変動が開始されていない場合には、演出短縮用タイマ(所定演出の演出期間の短縮の程度を決定するためのタイマ)の値を+1する(S762)。特別図柄の変動が開始された場合には、S771に移行する。
S764では、演出制御用CPU101は、第1所定演出を実行することに決定されているか否か確認する。なお、S759の処理で第1所定演出を実行することに決定される。第1所定演出を実行することに決定されていない場合には、処理を終了する。
第1所定演出を実行することに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、特別図柄の変動中であるか否か確認する(S765)。特別図柄の変動中であるか否かは、例えば、演出制御プロセスフラグの値が飾り図柄変動中処理または飾り図柄変動停止処理に対応する値であるか否かによって判定される。特別図柄の変動中でなければ、S770に移行する。特別図柄の変動中である場合には、演出制御用CPU101は、変動パターンがリーチにもならないはずれであるか否か確認する(S766)。変動パターンがリーチ演出を含む場合には、S771に移行する。
変動パターンがリーチにもならないはずれである場合には、演出制御用CPU101は、特別図柄の変動の残り時間(例えば、図66および図71に示す変動時間タイマの値で特定される。)が普通図柄の変動時間(例えば、10秒:可変入賞球装置が遊技球が進入しやすい状態に制御されるまでの期間に相当)よりも短いか否か確認する(S767)。短くない場合には、S771に移行する。
特別図柄の変動の残り時間が短い場合には、演出制御用CPU101は、保留記憶がある(少なくとも第1保留記憶数カウンタの値と第2保留記憶数カウンタの値とのいずれかが0でない)か否か確認する(S768)。保留記憶がない場合には、S771に移行する。
保留記憶がある場合には、演出制御用CPU101は、次変動ありフラグをセットする(S769)。
S770では、演出制御用CPU101は、未変動期間計測タイマに所定の時間(この例では、3秒)に相当する値を設定する。
S771では、演出制御用CPU101は、次変動ありフラグがセットされているか否か確認する。次変動ありフラグがセットされている場合には、演出短縮用タイマの値(S741,S761,S762参照)に応じた所定演出パターンを選択する(S772)。具体的には、所定演出のパターンを、図44に示された所定演出の期間から演出短縮用タイマの値を減算した期間を演出期間とするパターンに決定する。短縮される期間は、図44に示された結果報知演出の期間である。
次変動ありフラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、未変動期間計測用タイマの値(S742,S743,S744参照)が0になっているか否か確認する(S773)。未変動期間計測用タイマの値が0になっていない場合には、演出制御用CPU101は、未変動期間計測用タイマの値に応じた所定演出パターンを選択する(S774)。具体的には、所定演出のパターンを、図44に示された所定演出の期間から未変動期間計測用タイマの値を減算した期間を演出期間とするパターンに決定する。なお、短縮される期間は、図44に示された結果報知演出の期間である。
未変動期間計測用タイマの値が0である(未変動期間計測用タイマがタイムアウトしている)場合には、演出制御用CPU101は、特別図柄の変動中であるか否か確認する(S775)。特別図柄の変動中である場合には、演出制御用CPU101は、第2期間(図44参照)から開始される所定演出パターンを選択する(S776)。特別図柄の変動中でない場合には、演出制御用CPU101は、第1期間(図44参照)から開始される所定演出パターンを選択する(S777)。
次いで、演出制御用CPU101は、第1所定演出タイマに、決定された所定演出のパターンに応じた時間に対応する値をセットする(S778)。そして、演出制御用CPU101は、第1所定演出を開始する(S779)とともに、第1所定演出実行中フラグをセットする(S780)。
なお、第1所定演出実行中フラグをセットする場合、第1所定演出の報知結果も特定可能な情報もセットする。
図57は、第2所定演出処理(S811)を示すフローチャートである。第2所定演出先読み処理では、演出制御用CPU101は、まず、新たな変動カテゴリコマンドを受信したか否かを確認する(S5201)。新たな変動カテゴリコマンドを受信した場合には、演出制御用CPU101は、第1所定演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(S5202)。第1所定演出実行中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、第2所定演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(S5203)。第2所定演出実行中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、第2所定演出の実行が決定されていることを示す第2所定演出決定フラグがセットされているか否かを確認する(S5204)。
第2所定演出決定フラグもセットされていなければ、演出制御用CPU101は、次変動ありフラグがセットされているか否か確認する(S5205)。次変動ありフラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、未変動期間計測タイマが動作中(0でない)であるか否か確認する(S5206)。
未変動期間計測タイマが動作中でない場合には、演出制御用CPU101は、遊技状態データが、高ベース状態を示す値になっているか否か確認する(S5207)。高ベース状態を示す値になっている場合には、処理を終了する。
高ベース状態を示す値になっていない場合には、演出制御用CPU101は、大当り遊技状態(小当り遊技状態も含む)であるか否か確認する(S5208)。大当り遊技状態であるか否かは、例えば演出制御プロセスフラグの値で確認される。その場合、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値が4以上であるときに大当り遊技状態であるとする。大当り遊技状態である場合には、処理を終了する。
大当り遊技状態でなければ、演出制御用CPU101は、新たに受信した変動カテゴリコマンドで示される変動パターン種別がスーパーリーチはずれまたはスーパーリーチ大当りの判定結果を示しているか否か確認する(S5209)。具体的には、変動カテゴリ8コマンド、変動カテゴリ10コマンド、変動カテゴリ12コマンド、変動カテゴリ23コマンドまたは変動カテゴリ26コマンド(図17および図18参照)を受信したか否かを確認する。
次いで、演出制御用CPU101は、第2所定演出の有無および種類を決定するための第2所定演出決定テーブルとして、入賞時判定結果(スーパーリーチはずれ、またはスーパーリーチ大当り)および合算保留記憶数に応じた所定演出決定テーブルを選択する(S5210)。
また、演出制御用CPU101は、S5210の処理で選択した第2所定演出決定テーブルを用いて、第2所定演出の有無および種類の決定を行う(S5211)。
図58は、第2所定演出決定テーブルを示す説明図である。図58に示すように、この実施の形態では、第2所定演出決定テーブルにおいて、入賞時判定結果および合算保留記憶数に対応付けて、所定演出を実行しないことに対応する判定値と、所定演出(×)を実行することに対応する判定値と、所定演出(チャンス)を実行することに対応する判定値と、所定演出(激熱)を実行することに対応する判定値とが設定されている。
また、図58に示すように、この実施の形態では、スーパーリーチ大当りとなる場合には、スーパーリーチはずれとなる場合と比較して、特定演出に対する期待度が最も高い所定演出(激熱)が高い割合で決定されるとともに、合算保留記憶数が多くなるに従って所定演出(激熱)の実行割合が高まる。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み予告決定処理を実行する(S5212)。
また、演出制御用CPU101は、第2所定演出を実行することに決定した場合には、第2所定演出決定フラグをセットする(S5213,S5214)。
なお、第2所定演出決定フラグをセットする場合、第2所定演出の報知結果も特定可能な情報もRAMに記憶する。一例として、報知結果が「×」であることを示すフラグや、報知結果が「チャンス」であることを示すフラグ、報知結果が「激熱」であることを示すフラグをセットする。
次いで、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数を第1変動回数カウンタにセットする(S5215)。なお、第1変動回数カウンタは、第2所定演出を含む変動表示が開始されるまでに実行される変動表示の回数をカウントするためのカウンタである。
図59〜図61は、先読み予告演出決定処理(S5212)を示すフローチャートである。先読み予告演出決定処理において、演出制御用CPU101は、既に先読み予告演出を実行中であることを示す先読み予告演出実行フラグまたは先読み予告演出が実行されたことを示す先読み予告演出実行済フラグがセットされているか否かを確認する(S6005)。なお、先読み予告演出実行フラグは、後述するS6014,S6027,S8011でセットされる。先読み予告演出実行済フラグは、S840Gでセットされる。先読み予告演出実行フラグまたは先読み予告演出実行済フラグがセットされている場合には、S6020に移行する。
S6005の処理が実行されることによって、先読み予告演出を実行中でないことを条件に先読み予告演出の決定処理が実行される。また、先読み予告演出実行済フラグがセットされていないことを条件に先読み予告演出の決定処理が実行される。なお、先読み予告演出実行済フラグは、先読み予告演出が実行された後、先読み予告演出の対象である可変表示が実行されるとリセットされる。
先読み予告演出実行フラグも先読み予告演出実行済フラグもセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、先読み予告演出設定制限期間であることを示す先読み予告演出設定制限フラグがセットされているか否かを確認する(S6006)。先読み予告演出設定制限フラグがセットされている場合には、S6020に移行する。すなわち、先読み予告演出設定制限期間中である場合には、S6013の先読み予告演出の判定処理に移行しないようにして、先読み予告演出の実行を制限する。
先読み予告演出設定制限フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の始動入賞時のコマンドの内容を確認し、始動入賞時のコマンドを順番通りに全て受信したか否かを確認する(S6007)。
受信した始動入賞時のコマンドが順番通りでなかったり一部が欠落していると判断した場合には、演出制御用CPU101は、S6023に移行する。始動入賞時のコマンドを順番通りに全て受信したと判断した場合には、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合しているか否かを確認する(S6005)。具体的には、図柄指定コマンドとしてはずれを指定する図柄1指定コマンド(C400(H))が格納されている場合には、変動カテゴリコマンドとしてはずれに対応した変動カテゴリ1コマンド〜変動カテゴリ12コマンドのいずれかが格納されているはずである(図16および図17参照)。それにもかかわらず、大当りや突然確変大当り、小当りに対応した変動カテゴリ21コマンド〜変動カテゴリ29コマンド(図18参照)が格納されていた場合には、演出制御用CPU101は、図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合せず矛盾があると判断できる。
図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合していないと判断した場合には、演出制御用CPU101は、S6023に移行する。図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合していると判断した場合には、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の始動入賞指定コマンドと合算保留記憶数指定コマンドとの内容が整合しているか否かを確認する(S6009)。
始動入賞指定コマンドと合算保留記憶数指定コマンドとの内容が整合していないと判断した場合には、演出制御用CPU101は、S6023に移行する。
始動入賞指定コマンドと合算保留記憶数指定コマンドとの内容が整合していると判断した場合には、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている変動カテゴリコマンドを全て抽出し、抽出した各変動カテゴリコマンドにもとづいて、1つ前までの始動入賞に対する入賞時判定結果として記憶する変動カテゴリコマンドが全て変動カテゴリ1コマンド(コマンドC600(H)。非リーチCA2−1指定)であるか否かを確認する(S6010)。全て変動カテゴリ1コマンドであれば、S6011に移行する。変動カテゴリ1コマンド以外の変動カテゴリコマンドが1つでも含まれていれば、S6011の処理を実行することなく、S6020に移行する。
S6010の処理が実行されることによって、この実施の形態では、予告対象となる変動表示が開始されるまでの各変動表示について全て「非リーチはずれ」となることを条件に先読み予告演出を実行可能になる。そのように構成することによって、先読み予告演出の途中でリーチ演出が割り込むことにより先読み予告演出の連続性が損なわれる事態が防止される。なお、このことは、後述するS6024,S8008の処理についても同様である。
全て変動カテゴリ1コマンドであれば、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果と第2所定演出の実行/非実行に応じて先読み予告演出決定テーブルを選択する(S6011)。そして、先読み予告演出決定テーブルと先読み予告演出決定用乱数とにもとづいて先読み予告演出を実行するか否か決定する(S6013)。具体的には、先読み予告演出決定用乱数を抽出し、乱数値に一致する判定値(先読み予告演出決定テーブルに設定されている判定値)に応じて、先読み予告演出を実行するか否か決定する。
図62は、先読み予告演出決定テーブルを示す説明図である。先読み予告演出決定テーブルには、先読み予告演出を実行しないことに対応する判定値と、先読み予告演出を実行することに対応する判定値とが設定されている。
図62に示すように、この実施の形態では、変動カテゴリコマンドによって変動パターン種別の入賞時判定結果として「ボタン演出リーチ」、「スーパーリーチはずれ」または「スーパーリーチ大当り」のいずれかの判定結果が示されている場合に、高い割合で先読み予告演出が実行される。なお、この実施の形態では、ボタン演出リーチは、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4(図7参照)である。変動パターン種別では、ノーマルCA3−1またはノーマルCA2−4である(図12参照)。
また、図62に示すように、第2所定演出が実行される場合には、第2所定演出が実行されない場合に比べて高い割合で先読み予告演出が実行される。
また、この実施の形態では、先読み予告演出は、予告対象の可変表示が開始される前の各々の可変表示中において実行される。
演出制御用CPU101は、先読み予告演出を実行しないことに決定した場合には(S6013)、S6020に移行する。
先読み予告演出を実行することに決定した場合には、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の実行を決定したことを示す先読み予告演出実行フラグをセットする(S6014)。
また、演出制御用CPU101は、現在の合算保留記憶数を第2変動回数カウンタにセットする(S6015)。具体的には、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の合算保留記憶数指定コマンドで指定されている合算保留記憶数を第2変動回数カウンタにセットする。
なお、第2変動回数カウンタは、先読み予告演出の判定対象となった変動表示が開始されるまでに実行される変動表示の回数をカウントするためのカウンタである。この実施の形態では、飾り図柄の変動表示中に先読み予告演出の実行の決定が行われてS6015や後述するS6028で第2変動回数カウンタがセットされた場合には、まず、その実行中の変動表示の終了時に第2変動回数カウンタの値が1減算され(S8322参照)、結果として、入賞時判定の対象となった変動表示の1つ前の変動表示までで第2変動回数カウンタの値が0となり先読み予告演出の判定を行わない期間が終了する。
また、S6015の処理で第2変動回数カウンタに設定される値と、S5215の処理で第1変動回数カウンタに設定される値とは同じである。従って、先読み予告演出は、第2所定演出が実行される飾り図柄の可変表示の前に実行される可変表示まで実行されることになる。
S6020では、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の始動入賞指定コマンドが第1始動入賞指定コマンドであるか否かを確認する。第1始動入賞指定コマンドが格納されていれば、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示として第1通常表示を1つ増加させる(S6021)。
最新の始動入賞指定コマンドが第1始動入賞指定コマンドでなければ(すなわち、第2始動入賞指定コマンドが格納されている場合であれば)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cにおいて保留表示として第2通常表示を1つ増加させる(S6022)。
S6023に処理が移行する場合は、いずれかの始動入賞時のコマンドの受信し損ないまたは不整合が発生し、始動入賞時のコマンドを正常に受信できなかった場合である。この場合、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新のコマンドを確認し、少なくとも始動入賞指定コマンド以外のコマンド(すなわち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび合算保留記憶数指定コマンド)を受信しているか否かを確認する(S6023)。始動入賞指定コマンド以外のコマンドの中に受信できなかったものがある場合には、S6031に移行する。
少なくとも始動入賞指定コマンド以外のコマンドを受信していると判断した場合には、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている変動カテゴリコマンドを全て抽出し、抽出した各変動カテゴリコマンドにもとづいて、1つ前までの始動入賞に対する入賞時判定結果として記憶する変動カテゴリコマンドが全て変動カテゴリ1コマンド(コマンドC600(H)。非リーチCA2−1指定。)であるか否かを確認する(S6024)。全て変動カテゴリ1コマンドであれば、S6025に移行する。変動カテゴリ1コマンド以外の変動カテゴリコマンドが1つでも含まれていれば、S6025の処理を実行することなく、S6031に移行する。
全て変動カテゴリ1コマンドであれば、演出制御用CPU101は、S6011,S6013の処理と同様に、入賞時判定結果と第2所定演出の実行/非実行に応じて先読み予告演出決定テーブルを選択し、先読み予告演出決定テーブルと先読み予告演出決定用乱数とにもとづいて先読み予告演出を実行するか否か決定する(S6025,S6026)。先読み予告演出を実行しないことに決定した場合には、S6031に移行する。
先読み予告演出を実行することに決定した場合には、演出制御用CPU101は、先読み予告演出実行フラグをセットする(S6027)。
次いで、演出制御用CPU101は、現在の合算保留記憶数を第2変動回数カウンタにセットする(S6028)。この場合、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている最新の合算保留記憶数指定コマンドで指定されている合算保留記憶数を第2変動回数カウンタにセットする。そして、S6032に移行する。
S6031では、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域の最新のコマンドを格納領域において未判定情報をセットする(S6031)。具体的には、図41において、最新のコマンドが格納されている格納領域の未判定情報の値を「1」にセットする。
S6032では、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cに表示されている全ての保留表示を、第1通常表示、第2通常表示、第1特殊表示および第2特殊表示のいずれとも異なる未受信態様に変更するとともに、未受信態様の保留表示を1つ増加させる。この実施の形態では、演出制御用CPU101は、合算保留記憶表示部18cに表示されている全ての保留表示を緑色の丸形表示に変更するとともに、緑色の丸形表示を1つ増加させる。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み予告演出設定制限フラグをセットし(S6033)、先読み予告演出設定制限期間を開始する。
図63は、先読み予告演出の一例を示す説明図である。図63(A)に示すように、演出表示装置9において左中右の飾り図柄の変動(可変表示)が停止している状態から、飾り図柄の変動が開始されるときに、爆発するような画像9Mによって先読み予告演出が実行される(図63(B)参照)。そして、飾り図柄の変動が開始される(図63(C)参照)。
次いで、図63(D)に示すように、演出表示装置9において左中右の飾り図柄の変動(可変表示)が停止している状態から、次回の飾り図柄の変動が開始されるときに、爆発するような画像9Mによって先読み予告演出が実行される(図63(E)参照)。そして、飾り図柄の変動が開始される(図63(F)参照)。
さらに、図63(G)に示すように、演出表示装置9において左中右の飾り図柄の変動(可変表示)が停止している状態から、次回の飾り図柄の変動が実行され(図63(H)参照)、変動中に所定演出が実行される(図63(I),(J)参照)。所定演出は、演出エリア9Fにおいて図柄が変動するような演出(ルーレットが回転するような態様の演出)である(図63(J)参照)。その後、演出エリア9Fにおいて、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを示唆する画像9cが停止表示される(図45(E)参照)。
つまり、図63には、2回の変動の開始時に先読み予告演出が実行され、3回目の変動中に所定演出が実行される例が示されている。
図64は、図36に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(S812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(S801)に対応した値に更新する(S813)。
図65および図66は、図43に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、先読み予告演出実行フラグがセットされているか否か確認する(S8000)。先読み予告演出実行フラグがセットされている場合には、S8021に移行する。
演出制御用CPU101は、先読み予告演出実行フラグがセットされていない場合には、先読み予告演出設定制限フラグがセットされているか否かを確認する(S8001)。先読み予告演出設定制限フラグがセットされていなければ(すなわち、先読み予告演出設定制限期間中でなければ)、S8021に移行する。
先読み予告演出設定制限フラグがセットされている場合には(すなわち、先読み予告演出設定制限期間中であれば)、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている始動入賞時のコマンドの内容を確認する(S8002)。そして、演出制御用CPU101は、始動入賞時のコマンドが格納されている全ての格納領域1〜8において、始動入賞時のコマンドを順番通りに全て受信した格納状態となっているか否かを確認する(S8003)。
受信した始動入賞時のコマンドが順番通りでなかったり一部が欠落していると判断した格納状態の格納領域がまだ残っている場合には、演出制御用CPU101は、S8021に移行する。全ての格納領域1〜8において始動入賞時のコマンドを順番通りに全て受信した格納状態となっていると判断した場合には、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている全ての格納領域1〜8において、図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合しているか否かを確認する(S8004)。
図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合していない格納状態の格納領域がまだ残っていると判断した場合には、演出制御用CPU101は、S8021に移行する。全ての格納領域1〜8において図柄指定コマンドと変動カテゴリコマンドとの内容が整合している格納状態となっていると判断した場合には、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている全ての格納領域1〜8において、始動入賞指定コマンドと合算保留記憶数指定コマンドとの内容が整合しているか否かを確認する(S8005)。具体的には、第1始動入賞口13への始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドや第2始動入賞口14への始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドが格納されているにもかかわらず、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている合算保留記憶数指定コマンドのEXTデータで示される合算保留記憶数が0であった場合には、演出制御用CPU101は、始動入賞指定コマンドと合算保留記憶数指定コマンドとの内容が整合せず矛盾がある格納状態の格納領域がまだ残っていると判断できる。
始動入賞指定コマンドと合算保留記憶数指定コマンドとの内容が整合していない格納状態の格納領域がまだ残っていると判断した場合には、演出制御用CPU101は、S8021に移行する。全ての格納領域1〜8において始動入賞指定コマンドと合算保留記憶数指定コマンドとの内容が整合している格納状態となっていると判断した場合には、演出制御用CPU101は、先読み予告演出設定制限フラグをリセットする(S8006)。すなわち、始動入賞時コマンド格納領域の全ての格納領域1〜8において、始動入賞時のコマンドを正常に受信した格納状態となっているので、先読み予告演出設定制限期間の開始の契機となったコマンドの受信し損ないや不整合の生じた保留記憶が消化されたと判断し、先読み予告演出設定制限フラグをリセットして、先読み予告演出設定制限期間を終了する。
次いで、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち、未判定情報の値が「1」に設定されているものがあるか否かを確認する(S8007)。未判定情報の値が「1」に設定されているものがあれば(すなわち、先読み予告演出設定制限期間中に発生した保留記憶の中で先読み予告演出の設定処理が未実行のものがあれば)、S8008に移行する。未判定情報の値が「1」に設定されているものがなければ、S8021に移行する。
なお、この実施の形態では、始動入賞時コマンド格納領域の中に未判定情報の値が「1」に設定されている格納領域が複数ある場合には、そのうち最近に発生した保留記憶(一番最後に始動入賞したものに対応する保留記憶)に対する始動入賞時のコマンドに対してS8008〜S8012の処理を行い、先読み予告演出設定制限期間中に発生した保留記憶に対して先読み予告演出の設定処理を遡って行う。
未判定情報の値が「1」に設定されているものがあれば、演出制御用CPU101は、その未判定の格納領域よりも以前からコマンドが格納されている格納領域から変動カテゴリコマンドを全て抽出し、抽出した各変動カテゴリコマンドにもとづいて、その未判定の格納領域の1つ前までの始動入賞に対する入賞時判定結果として記憶する変動カテゴリコマンドが全て変動カテゴリ1コマンド(コマンドC600(H)。非リーチCA2−1指定)であるか否かを確認する(S8008)。全て変動カテゴリ1コマンドであれば、S8009に移行する。変動カテゴリ1コマンド以外の変動カテゴリコマンドが1つでも含まれていれば、S8013に移行する。
全て変動カテゴリ1コマンドであれば、演出制御用CPU101は、S6010,S6011の処理と同様に、入賞時判定結果と第2所定演出の実行/非実行に応じて先読み予告演出決定テーブルを選択し、先読み予告演出決定テーブルと先読み予告演出決定用乱数とにもとづいて先読み予告演出を実行するか否か決定する(S8009,S8010)。
先読み予告演出を実行することに決定した場合には(S8010)、演出制御用CPU101は、先読み予告演出実行フラグをセットする(S8011)。
次いで、演出制御用CPU101は、先読み予告演出の判定対象としたコマンドよりも前に受信して始動入賞時コマンド格納領域に格納されている始動入賞時のコマンドの組(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの組)の数を特定し、特定した数(すなわち、予告対象の変動表示の1つ前までの変動表示の数)を第2変動回数カウンタにセットする(S8012)。
そして、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域内の全ての格納領域1〜8の未判定情報の値を「0」とする(S8013)。
S8021では、演出制御用CPU101は、ボタン演出を実行するか否かとボタン演出の態様を決定するために予告演出決定処理を実行する。
ボタン演出は、図49等に示されたボタン操作示唆表示201(すなわち、操作時演出)である。ボタン演出の態様は、図50および図51に例示された役物作動演出の態様としての「勝利演出」、「敗北演出」および「復活演出」である。
図67は、ボタン演出決定処理(S8021)を示すフローチャートである。ボタン演出決定処理において、演出制御用CPU101は、ボタン演出決定用乱数を抽出し(S911)、乱数値に一致する判定値(ボタン演出決定テーブルに設定されている判定値)に応じて、ボタン演出を実行するか否かと、ボタン演出の態様(種類)とを決定する(S912)。なお、ここでは通常の予告演出としてボタン演出を例に取って説明したが、図67の処理で決定される通常の予告演出は、例えば全図柄変動期間(特別図柄の可変表示において、全飾り図柄が変動している期間)中に実行されるアップ予告等であって良い。
図68は、ボタン演出決定テーブルを示す説明図である。ボタン演出決定テーブルには、ボタン演出の態様に対応する判定値が設定されている。ボタン演出の態様として、図50および図51に例示された役物作動演出の態様としての「勝利演出」、「敗北演出」および「復活演出」がある。
図68に示すように、入賞時判定結果として「大当り」とするものがある場合には、「勝利演出」または「復活演出」を実行することに決定される。入賞時判定結果として「大当り」とするものがない場合には、高い割合で「敗北演出」を実行することに決定され、低い割合で「復活演出」を実行することに決定される。
なお、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果として「大当り」とするものがない場合に「復活演出」を実行するときには、「復活演出」が実行された後に、再び「敗北演出」が実行される。
演出制御用CPU101は、ボタン演出を実行することに決定した場合には(S913)、ボタン演出フラグをセットする(S914)。また、S912の処理で決定したボタン演出の態様を示すデータをRAMに記憶する(S915)。
次に、飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(S8022)。また、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)を読み出す(S8023)。そして、演出制御用CPU101は、読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンドに応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S8024)。そして、決定した停止図柄をRAMに記憶する(S8025)。
また、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域の1つ目の格納領域(格納領域1)に格納されている始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンド)を削除し、始動入賞時コマンド格納領域の内容をシフトする(S8026)。
なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、S8024において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。
図69は、演出表示装置9における飾り図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図69に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「15R確変大当り」、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンド、表示結果3指定コマンドまたは表示結果4指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ図柄で揃った飾り図柄の組合せを決定する。
具体的には、演出制御用CPU101は、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」にすることに決定されている場合には、SR1−1を抽出し、SR1−1を用いて左中右の停止図柄(左中右の図柄が揃った飾り図柄の組合せ)を決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果5指定コマンドまたは表示結果6指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの飾り図柄の組合せ(チャンス目)を決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが飾り図柄の「停止図柄」である。
具体的には、演出制御用CPU101は、例えば、はずれ図柄にすることに決定されている場合であって、かつ、リーチすることに決定されていない場合には、SR1−1〜SR1−3を抽出し、SR1−1を用いて左図柄を決定し、SR1−2を用いて中図柄を決定し、SR1−3を用いて右図柄を決定する。なお、決定された左右図柄が一致した場合には、右図柄を1図柄ずらす。リーチすることに決定されている場合には、SR1−1〜SR1−2を抽出し、SR1−1を用いて左右図柄を決定し、SR1−2を用いて中図柄を決定する。なお、決定された左中右図柄がチャンス目であった場合には、例えば、左図柄を1図柄ずらす。
なお、飾り図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する。具体的には、演出制御用CPU101は、先読み予告演出を実行する場合(先読み予告演出実行フラグがセットされている場合)には、変動パターンと先読み予告演出の態様とに応じたプロセステーブルを選択する(S8027,S8032)。また、第2所定演出実行中フラグがセットされている場合には、第1期間(図44参照)から開始される所定演出パターンを選択し(S8028,S8029)、所定演出および変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(S8030)。また、演出制御用CPU101は、第2所定演出タイマに、所定演出の演出期間に対応する値をセットする(S8031)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S8035)。なお、先読み予告実行フラグがセットされており、かつ第2所定演出実行中フラグがセットされている場合には、S8032にて、変動パターンと先読み予告演出の態様とに応じた、第2所定演出を含むプロセステーブルが選択され、さらに第2所定演出タイマがセットされる。
図70は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。
図70に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(S8036)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S8037)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(S802)に対応した値にする(S8038)。
図71は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、第2所定演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(S840)。第2所定演出実行中フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、第2所定演出タイマの値を−1する(S841)。そして、第2所定演出タイマの値が0になったときには(S842)、第2所定演出を終了する(S843)。また、演出制御用CPU101は、第2所定演出実行中フラグをリセットする(S844)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマおよび変動時間タイマの値を−1する(S845,S846)。また、ボタン操作タイマが動作中であれば、ボタン操作タイマの値を−1する(S847)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(S848)。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切替を行う(S849)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S850)。また、その次に設定されている内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データ)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(S851)。
また、演出制御用CPU101は、ボタン演出フラグがセットされている場合には(S855)、プッシュボタン120の操作有効期間であるボタン操作有効期間が開始しているか否か確認する(S856)。操作有効期間が開始しているか否かは、例えば、変動時間タイマの値で確認される。演出制御用CPU101は、操作有効期間が開始していない場合には、操作有効期間の開示時点になったか否か確認する(S857)。操作有効期間の開始時点になったときには、演出制御用CPU101は、操作有効期間を計時するためのボタン操作タイマをスタートさせる(S858)。
また、演出制御用CPU101は、ボタン操作有効期間であるときには、入力ポート106(図4参照)を介してプッシュボタン120の操作がなされたか否か確認する(S860)。プッシュボタン120の操作がなされない場合には、S865に移行する。
プッシュボタン120の操作がなされた場合には、演出制御用CPU101は、使用するプロセステーブルを、ボタン演出の態様(役物作動演出の態様:「勝利演出」、「敗北演出」または「復活演出」(図50参照))に応じたテーブルに変更する(S861)。以後、演出は、プロセステーブルにもとづいて、図50のD11〜D13、D21〜D23またはD31,D33に示されたように実行される。なお、ボタン演出の態様は、図67に示すS915の処理でRAMに記憶されている。
また、プッシュボタン120の操作がなされない場合でも、ボタン操作タイマがタイムアウトしたら(すなわち、操作有効期間が終了したら)、S861の処理を実行する。その場合には、以後、演出は、プロセステーブルにもとづいて、図51のD21〜D23またはD31,D33に示されたように実行される。
また、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(S865)。変動時間タイマがタイムアウトしているときには、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(S803)に応じた値に更新する(S867)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S866)、演出制御用CPU101は、S867の処理を実行する。
図72は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(S803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされていたら確定コマンド受信フラグをリセットする(S8300)。また、飾り図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って演出表示装置9において停止図柄を導出表示する制御を行う(S8301)。
次いで、演出制御用CPU101は、大当りにすることに決定されているか否か確認する(S8302)。大当りにすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りにすることに決定されているか否か確認することもできる。大当りとすることに決定されていない場合には、S8311に移行する。
大当りにすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、大当りの開始を報知する演出(ファンファーレ演出)に応じたプロセステーブルを選択する(S8304)。
そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S8305)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(S8306)。
その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に応じた値に更新する(S8307)。
S8311では、演出制御用CPU101は、第2所定演出決定フラグがセットされているか否か確認する。第2所定演出決定フラグがセットされていない場合には、S8321に移行する。セットされている場合には、演出制御用CPU101は、第1変動回数カウンタの値を1減算する(S8312)。また、演出制御用CPU101は、減算後の第1変動回数カウンタの値が0であるか否か確認する(S8313)。第1変動回数カウンタの値が0でない場合には、S8321に移行する。0になっている場合には、演出制御用CPU101は、第2所定演出実行中フラグをセットする(S8316)。
なお、第2所定演出実行中フラグをセットする場合、第2所定演出の報知結果を特定可能な情報もセットする。例えば、報知結果を特定可能な情報は、報知結果が「×」であることを示すフラグ、報知結果が「チャンス」であることを示すフラグ、報知結果が「激熱」であることを示すフラグである。
そして、演出制御用CPU101は、第2所定演出決定フラグをリセットし(S8308e)、S8311に移行する。
S8321では、演出制御用CPU101は、先読み予告演出実行フラグがセットされているか否かを判定する。セットされている場合には、演出制御用CPU101は、第2変動回数カウンタの値を1減算する(S8322)。また、演出制御用CPU101は、第2変動回数カウンタの値が0であるか否か確認する(S8323)。第2変動回数カウンタの値が0になっている場合には、演出制御用CPU101は、先読み予告演出実行フラグをリセットする(S8324)。S8324の処理が実行されることによって、入賞時判定の対象となった変動(可変表示)が終了すると、再び先読み予告演出を実行可能な状態になる。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に応じた値に更新する(S8326)。なお、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする処理も行う。例えば、演出制御用CPU101は、ボタン演出フラグをリセットする。
その後、演出制御用CPU101は、図43に示すように、大当り表示処理、ラウンド中処理、ラウンド後処理、大当り終了演出処理を順次実行する。
以上に説明したように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560の判定にもとづいて、当該判定の対象であった特別図柄の可変表示が実行される以前に開始される複数回の可変表示に亘って予告演出(先読み予告演出)を実行するか否かを決定し、決定結果にもとづいて予告演出(先読み予告演出)を実行するが、予告演出(先読み予告演出)が実行されるときには、実行されないときに比べて、高い割合で所定演出を実行する(図62参照)。よって、所定演出が実行されていないときでも、先読み予告演出によって遊技の興趣を向上させることができる。また、高い割合で先読み予告演出と所定演出とが両方実行され、演出効果が高まる。例えば、所定演出が実行される頻度が上昇し、かつ先読み予告演出を見た遊技者に対して、大当たりとなる期待感を与えることが出来る。
また、図54のS765及びS770の処理により、特図変動が実行されていない場合に特図変動が実行されている場合よりも第1所定演出の開始を遅らせる。そのため、所定演出の内容が遊技者に推測できる割合が少なくなり、所定演出への興味の低下を防止することが出来る。
また、入賞時判定結果が大当りを示している場合に高い割合で先読み予告演出を実行するようにし、かつ、入賞時判定結果が大当りを示している場合に高い割合で第2所定演出を実行するようにした場合には、結果として、先読み予告演出が実行されるときには、高い割合で、第2所定演出が実行される。
(実施の形態2) 次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。第1の実施の形態では、先読み予告演出と第2所定演出とを関連づけたが、第2の実施の形態では、擬似連演出と第2所定演出とを関連づける。
図73は、擬似連演出の一例を示す説明図である。図73には、一例として、4回の仮停止が行われる擬似連演出が例示されている。図73に示す例では、図73(A)に示すように、演出表示装置9において左中右の飾り図柄の変動(可変表示)が実行され、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、仮停止図柄が仮停止表示される(図73(B)参照)。次いで、左中右の飾り図柄の再変動中に予告演出が実行された後(図73(C)参照)、再び、仮停止図柄が仮停止表示される(図73(D)参照)。さらに、左中右の飾り図柄が再変動した後(図73(E)参照)、再度、仮停止図柄が仮停止表示される(図73(F)参照)。また、左中右の飾り図柄の再変動中に予告演出が実行された後(図73(G)参照)、再び、仮停止図柄が仮停止表示される(図73(H)参照)。
その後、リーチ状態になった後(図73(I)参照)、大当り図柄が停止表示(最終停止表示)される(図73(J)参照)。
なお、図73には、大当りになる場合が例示されているが、リーチ状態になった後、はずれ図柄が停止表示(最終停止表示)されることもある(図7に示すノーマルPB2−1,PB2−2、スーパーPA3−1,PA3−2の変動パターンによる変動が実行される場合)。また、チャンス目ではないはずれ図柄が仮停止表示された後、はずれ図柄が停止表示(最終停止表示)されることもある(図7に示すPA1−4の変動パターンによる変動が実行される場合)。
図74は、第2の実施の形態における飾り図柄変動開始処理を示すフローチャートである。第2の実施の形態では、演出制御用CPU101は、飾り図柄変動開始処理において、S8021〜S8023の処理を実行した後、第2所定演出処理(S8023A)と擬似連中予告演出決定処理(S8023B)を実行する。なお、第2の実施の形態では、演出制御プロセス処理(図43参照)において第2所定演出処理は実行されない。
その後、演出制御用CPU101は、第1の実施の形態の場合と同様に、S8024〜S8038の処理を実行する。ただし、第2の実施の形態では、擬似連演出中に予告演出を実行することを示す擬似連中予告演出実行フラグがセットされている場合には(S8027A)、変動パターンと擬似連中予告演出の態様(図76参照)とに応じたプロセステーブルを選択する(SS8032A)。なお、擬似連中予告演出実行フラグがセットされており、かつ第2所定演出実行中フラグがセットされている場合には、S8032Aにて、変動パターンと擬似連中予告演出に応じた、第2所定演出を含むプロセステーブルが選択され、さらに第2所定演出タイマがセットされる。飾り図柄変動開始処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態の場合と同様である。
図75は、第2所定演出処理(S8023A)を示すフローチャートである。第2の実施の形態では、演出制御用CPU101は、第2所定演出処理において、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合に(S5209A)、演出制御用CPU101は、第2所定演出の有無および種類を決定するための第2所定演出決定テーブルとして、変動パターンおよび合算保留記憶数に応じた所定演出決定テーブルを選択する(S5210)。
図76は、第2の実施の形態における第2所定演出決定テーブルを示す説明図である。図76に示すように、第2の実施の形態では、第2所定演出決定テーブルにおいて、変動パターンおよび合算保留記憶数に対応付けて、所定演出を実行しないことに対応する判定値と、所定演出(×)を実行することに対応する判定値と、所定演出(チャンス)を実行することに対応する判定値と、所定演出(激熱)を実行することに対応する判定値とが設定されている。
演出制御用CPU101は、S5210Aの処理で選択した第2所定演出決定テーブルを用いて、第2所定演出の有無および種類の決定を行う(S5211)。また、演出制御用CPU101は、第2所定演出を実行することに決定した場合には、第2所定演出実行中フラグをセットする(S5213,S5214A)。第2所定演出処理におけるその他の処理は、第1の実施の形態の場合と同様である。
図77は、S8023Bの擬似連中予告演出決定処理を示すフローチャートである。擬似連中予告演出決定処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンが擬似連演出を伴う変動パターンであるか否か確認する(S5300)。擬似連演出を伴う変動パターンでなければ、処理を終了する。擬似連演出を伴う変動パターンである場合には、変動パターン(具体的には、再変動回数)および第2所定演出の実行/非実行に応じて擬似連中予告演出決定テーブルを選択する(S5302)。そして、擬似連中予告演出決定テーブルと擬似連中予告演出決定用乱数(図42参照)とにもとづいて擬似連中予告演出を実行するか否か決定する(S5303)。具体的には、擬似連中予告演出決定用乱数を抽出し、乱数値に一致する判定値(擬似連中予告演出決定テーブルに設定されている判定値)に応じて、擬似連中予告演出を実行するか否か決定する。
図78は、擬似連中予告演出決定テーブルを示す説明図である。擬似連中予告演出決定テーブルには、擬似連中予告演出を実行しないことに対応する判定値と、擬似連中予告演出を実行することおよび演出態様(具体的には、演出実行タイミング)に対応する判定値とが設定されている。
図78に示すように、第2所定演出が実行される場合には、第2所定演出が実行されない場合に比べて高い割合で擬似連中予告演出が実行される。また、第2所定演出が実行される場合には、第2所定演出が実行されない場合に比べて、後の再変動において擬似連中予告演出が実行される割合が高い。
なお、図78において、例えば、「再変動1,2回目に演出実行」は、第1回目の再変動中および第2回目の再変動中に予告演出(図73(C),(G)参照)が実行されることを意味し、「再変動2回目に演出実行」は、第2回目の再変動中に予告演出が実行されることを意味する。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、図73に示すように、リーチ態様になる前に再変動演出を実行する。また、リーチ態様になった後に第2所定演出およびボタン演出を実行する。よって、双方の演出が一時実行されて演出が紛らわしくなる事態は生じない。
第2の実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、擬似連演出を伴う変動パターンにより可変表示が実行されているときに、第2所定演出が開始されるタイミングよりも前に可変表示の表示結果が大当り図柄になることを示唆する示唆演出(擬似連中予告演出)を実行する。また、第1の実施の形態の場合と同様に、プッシュボタン120が操作された時点、またはプッシュボタン120が操作されたときから所定時間が経過した時点において特別演出を実行するが、示唆演出が実行されたときには、示唆演出が実行されないときに比べて、高い割合で第2所定演出を実行する(図78参照)。よって、所定演出が実行されていないときでも、示唆演出(擬似連中予告演出)によって遊技の興趣を向上させることができる。
擬似連中予告演出は、擬似連演出が実行される場合に実行されるため、図78の擬似連中予告演出決定テーブルによれば、擬似連演出が実行される場合にはされない場合よりも所定演出が実行される割合が高くなる。そのため、高い確率で擬似連中演出と所定演出とを両方用いて遊技者に大当たりとなるか否かを煽ることができ、遊技の興趣を向上させることができる。例えば、所定演出が実行される頻度が上昇し、かつ擬似連中演出を見た遊技者に対して、大当たりとなる期待感を与えることが出来る。
また、可変表示の表示結果が大当りになる場合に高い割合で擬似連中予告演出を実行するようにし、かつ、可変表示の表示結果が大当りになる場合に高い割合で第2所定演出を実行するようにした場合には、結果として、擬似連中予告演出が実行されるときには、高い割合で、第2所定演出が実行される。
第2所定演出の開始タイミングのその他の例を、図79及び図80を用いて説明する。図79の演出(a)では、時刻T0〜時刻T1の全図柄変動期間(飾り図柄の可変表示において、左右中図柄の3つの飾り図柄が変動している期間)中の開始タイミング(Ts1)にて、飾り図柄がリーチ態様となり、ノーマルリーチ演出が実行されることを示唆する所定演出(「所定(チャンス)」)が開始される。この所定演出では、演出エリア9Fに、リーチ態様となることを示唆する図柄(例えば「チ」)が表示される。
また、演出(b)では、全図柄変動期間にて時刻T3からアップ予告演出が実行され、その後時刻T1〜T2の間に実行されるノーマルリーチ演出中に、演出がスーパーリーチ演出に発展することを示唆する所定演出(「所定(発1)」)が実行される。そして演出エリア9Fに、スーパーリーチ演出に発展することを示唆する図柄(例えば「発」)が表示されると、スーパーリーチ演出が実行される。
また、演出(c)では、全図柄変動期間の時刻Ts3(アップ予告演出が開始されるT3より後)からスーパーリーチ演出が実行されることを示唆する所定演出(「所定(熱1)」)が実行される。そして、演出エリア9Fにスーパーリーチ演出が実行されることを示唆する図柄(例えば「熱」)が表示されると、ノーマルリーチ演出が実行され、さらにスーパーリーチ演出が実行される。
このように、予告演出(アップ予告演出等)が開始されるタイミング(T3)より後に所定演出を実行することで、遊技者が予告演出が実行されなかったとしても所定演出にて大当りとなる可能性が高いことが示唆されることを期待する。即ち、予告演出が開始されるべきタイミングで予告演出が実行されなかった場合における遊技者の落胆を軽減することができる。
さらに、図80の演出(d)では、先読み予告演出における一度目の特別図柄の可変表示(変動1)期間中の所定のタイミング(Ts4)から先読み予告演出が実行されることを示唆する所定演出(「所定演出(先1)」)が実行される。そして、演出エリア9Fに先読み予告演出が実行されることを示唆する図柄(例えば「先」)が表示されると、2度目の先読み予告演出が実行される。
このような先読み予告演出が実行されることを示唆する所定演出を実行するためには、図65の飾り図柄変動開始処理において、S8000で先読み予告実行フラグがセットされていると決定すると(即ち、さらに先読み予告が実行される場合)、所定の割合で所定演出(所定演出(先1)又は所定演出(先2))を実行すると決定し、S8032にてTs4またはTs5から所定演出(所定演出(先1)又は所定演出(先2))が実行されることを定めたプロセステーブルを選択すればよい。
また、演出(e)では、擬似連演出において、一度目の可変表示(T0〜T10で実行される擬似連中変動1)が仮停止し、飾り図柄が再変動する(T10〜T11で実行される擬似連中変動2)が実行される場合に、最初の変動表示中の所定のタイミング(Ts7)から再変動が実行されることを示唆する所定演出(「所定(再1)」)を開始する。そして、演出エリア9Fに再変動表示が実行されることを示唆する図柄(例えば「再」)が表示されると、1度目の再変動が実行される。
なお、図79及び図80の各開始タイミング(Ts1〜Ts9)において、ランダムにハズレとなる所定演出(所定演出(×))を更に実行するとしても良い。これにより、所定演出の結果を遊技者が推測できる割合を小さくすることができ、所定演出の結果に対する興味を維持できる。
例えば、全図柄変動期間中には、遊技者は飾り図柄がリーチ態様となることを期待する。そこで、全図柄変動期間中のTs1から、リーチ態様となることを示唆する所定演出を実行する。また、全図柄変動期間中ではさらに大当り期待度の高いスーパーリーチ演出が実行されることを期待する。そこで、Ts3から、スーパーリーチ演出が実行されることを示唆するスーパー所定演出を実行する。
一方、ノーマルリーチ演出実行中には、演出がスーパーリーチ演出に発展することを期待する。そこで、ノーマルリーチ演出実行中のTs2又はTs9から、演出が発展することを示唆する所定演出を実行する。そして、先読み演出(擬似連演出)実行中には、先読み演出(再変動)がさらに実行されることにより、大当り信頼度がより高くなることを期待する。そこで、先読み演出中のタイミングTs4及びTs5(擬似連演出中のタイミングTs7及びTs8)には、先読み予告が続行することを示す擬似連所定演出(再変動が実行されることを示す擬似連所定演出)を実行する。このように、タイミングによって遊技者の期待が高まる対象はそれぞれ異なるところ、そのタイミングで期待の対象となる内容を所定演出で報知することで、遊技者の所定演出への関心をさらに高めることができる。その結果、遊技の興趣を向上できる。
特に所定演出では、第2所定演出に加えて、第1所定演出にて普通図柄変動開始を契機に可変入賞球装置15が遊技球が進入(通過)しやすい状態に制御されるか否かを報知する。つまり、特別図柄の可変表示中に限らず、普通図柄の変動開始を契機とした多様なタイミングで所定演出が開始・実行される。そのため、アップ予告等の所定演出以外の演出を複数の開始タイミングで実行するよりも、より多様なタイミングから遊技者の期待感を煽ることができる。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞の発生時に、大当りや小当りとなるか否かや、大当り種別、変動パターン種別を判定し、第1保留記憶または第2保留記憶が増加したことを認識可能に保留記憶情報(本例では、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンド)を送信し、大当りや小当りとなるか否かや、大当り種別、変動パターン種別の判定結果を示す判定結果情報(本例では、図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンド)を送信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、判定結果情報にもとづいて、所定の状態(本例では、スーパーリーチ)となる可能性があることを予告する先読み予告演出を実行し、保留記憶情報に含まれる始動入賞指定コマンドを正常に受信することができなかった場合に、先読み予告演出の実行を制限する。そのため、先読み予告演出の信頼性が低下することを防止することができる。
すなわち、始動入賞時に1タイマ割込内に一括して受信される判定結果情報(本例では、図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンド)および保留記憶情報(本例では、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンド)のうち、一部のコマンドでも受信し損ないが発生した場合には、一括して受信されるその他のコマンドを受信していても、その受信したコマンドの内容の信頼性が欠けるおそれがあり、受信したコマンドにもとづいて先読み予告演出を実行してしまうと、先読み予告演出の内容と実際に実行された予告対象の変動表示の内容との間に不整合が生じて、先読み予告演出の信頼性が低下してしまうおそれがある。そこで、この実施の形態では、保留記憶情報に含まれる始動入賞指定コマンドを正常に受信することができなかった場合には先読み予告演出の実行を制限することによって、先読み予告演出の信頼性が低下することが防止される。
また、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図4に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の各実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の各実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが、本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。
[情報出力回路の変形例]
上記の各実施の形態において説明したパチンコ遊技機1においては、ゲート32への遊技球の通過に応じて可変入賞球装置15が開状態となる。可変入賞球装置15が開状態となると、遊技球が第2始動入賞口14に入賞する頻度が増加し、それに伴い賞球の払出し個数が増える。そのため、可変入賞球装置15が開状態であるか閉状態であるかということは、出玉率(遊技領域7に打ち込んだ遊技球の個数に対する賞球払出個数の割合)に影響を与える。特に、可変入賞球装置15の開状態が継続する時間が長くなればなるほど、出玉率への影響は大きくなる。たとえば、普通図柄で当りが発生したときの図柄が複数種類の図柄のうちの特定の図柄であったときには通常よりも長く可変入賞球装置15の開状態が継続する(いわゆる電チュウのロング開放)ように設計した場合、そのような電チュウのロング開放中であるか否かによって出玉率に大きな影響を与える可能性がある。
そうすると、出玉率を適切に調整するためには、ゲート32に対する遊技球の通過頻度を把握する必要がある。
特に、本実施例では低ベース状態であっても普通図柄で当りが発生したときに可変入賞球装置15が5.8秒もの間、開状態となるため、時々、可変入賞球装置15に高い割合で始動入賞する状況が発生する。しかも、本実施例では可変入賞球装置15への始動入賞に基づいて大当りが発生したときの方が有利な大当りになりやすいので(図9参照)、ゲート32への通過頻度が設計値よりも高くなっていると、低ベース状態における出玉率が設計値を大きく上回ってしまい射倖性が高まってしまうおそれがある。
そこで、本変形例においては、外部出力手段である情報出力回路53(図82参照)が、遊技媒体である遊技球が所定領域(すなわち、ゲート32)を通過したことを示す通過信号を情報出力信号としてパチンコ遊技機1の外部へ出力する点を特徴とする。
以下、本変形例におけるパチンコ遊技機1について説明する。なお、本変形例において、図1に示したパチンコ遊技機1と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として図1に示したパチンコ遊技機1と異なる部分について説明する。
まず、本変形例におけるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図81は、本変形例におけるパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
本変形例におけるパチンコ遊技機1は、上述したパチンコ遊技機1の正面からみて左側に設けられるゲート32およびゲートスイッチ32a(以下の説明においては、第1ゲート32および第1ゲートスイッチ32aと記載する)に加えて、パチンコ遊技機1の正面からみて右側に設けられる第2ゲート33および第2ゲートスイッチ33aをさらに含む。なお、パチンコ遊技機1に設けられるゲートの個数としては、2個に限定されるものではなく、1個であってもよいし、3個以上の個数であってもよい。
本変形例において、第1ゲート32と第2ゲート33とは、パチンコ遊技機1の正面からみて左右対称に設けられるとして説明するが、左右非対称に設けられてもよい。
遊技球が第2ゲート33を通過し第2ゲートスイッチ33aで検出されると、第1ゲートスイッチ32aで遊技球が第1ゲート32を通過したことが検出された場合と同様に、普通図柄表示器10の可変表示が開始される。
具体的には、図19のS411において、第1ゲートスイッチ32aと第2ゲートスイッチ33aとのどちらがオン状態となったときにも、S412のゲートスイッチ通過処理が実行されることにより、普通図柄表示器10の可変表示が開始される。
そして、第1ゲートスイッチ32aで遊技球が第1ゲート32を通過したことが検出された場合と同様に、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。
普通図柄保留記憶表示器41は、第1ゲート32および第2ゲート33のいずれについても、ゲートを通過した入賞球数を4つのLEDによる表示部によって表示する。ゲート通過記憶数が最大値(「4」)に達していないときには第1ゲート32または第2ゲート33への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲート通過記憶数が最大値(「4」)に達していないときには第1ゲートスイッチ32aまたは第2ゲートスイッチ33aによって遊技球の通過が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。
図82は、本変形例における主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。図82の回路構成は、図3を用いて説明した主基板31の回路構成と比較して、ゲートスイッチ32aに代えて第1ゲートスイッチ32aおよび第2ゲートスイッチ33aからの検出信号が主基板31に入力される点と、主基板31に設けられた情報出力回路53から情報出力信号として、第1ゲート32を遊技球が通過したことを示す通過信号および第2ゲート33を遊技球が通過したことを示す通過信号が出力される点とが異なる。それ以外の構成および処理については図3を用いて説明したとおりであるため、その詳細な説明は省略する。
第1ゲートスイッチ32aおよび第2ゲートスイッチ33aからの検出信号は、入力ドライバ回路58を経由してマイクロコンピュータ560にパラレルに与えられる。
情報出力回路53は、マイクロコンピュータ560から受信する指令信号にしたがって図柄確定信号(図柄停止を示す信号)、大当り信号(大当り遊技状態を示す信号)、および、確率変動信号(確率変動状態を示す信号)等の各種の情報出力信号をホールコンピュータ等のパチンコ遊技機1の外部に設けられた装置に出力する。
本変形例において、第1ゲートスイッチ32aおよび第2ゲートスイッチ33aのうちの少なくともいずれか一方から遊技球が通過したことを示す検出信号が入力ドライバ回路58を介してマイクロコンピュータ560に入力された場合に、第1ゲートスイッチ32aおよび第2ゲートスイッチ33aのうちの少なくともいずれか一方から遊技球が通過したことを示す通過信号が情報出力回路53からパチンコ遊技機1の外部に設けられた装置に情報出力信号として出力される。
当該通過信号は、第1ゲートスイッチ32aおよび第2ゲートスイッチ33aのいずれから検出信号が入力ドライバ回路58を介して入力された場合であっても、情報出力回路53に接続される共通の出力端子から出力される。当該通過信号は、予め定められた期間T1だけオン信号を出力した後に予め定められた期間T2だけオン信号の出力を停止する変化を示すパルス信号として出力される。
期間T1と期間T2とは同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。本変形例において期間T1および期間T2は、たとえば、いずれも0.1秒である。
情報出力回路53は、第1ゲート32および第2ゲート33のうちの少なくともいずれか一方において遊技球が通過する毎に前述のパルス信号を出力する。また、情報出力回路53は、パルス信号の出力中に第1ゲート32および第2ゲート33のうちの少なくともいずれか一方において遊技球が通過する場合には、当該パルス信号の出力完了後にさらにパルス信号を出力する。
なお、パルス信号の出力中に第1ゲート32および第2ゲート33のうちの少なくともいずれか一方において遊技球が通過するという状況は、第1ゲート32および第2ゲート33のうちの少なくともいずれか一方に遊技球が連続して通過する場合(短期間に遊技球の通過が集中的に生じた場合)や、一方を遊技球が通過するのと同時あるいは極めて短い時間差で他方を遊技球が通過した場合に生じる。
マイクロコンピュータ560は、第1ゲートスイッチ32aおよび第2ゲートスイッチ33aからの検出信号に基づいて情報出力回路53に対する指令信号を生成し、生成した指令信号を情報出力回路53に出力する。情報出力回路53は、マイクロコンピュータ560からの指令信号に基づいて通過信号としての情報出力信号を生成する。
マイクロコンピュータ560は、たとえば、第1ゲートスイッチ32aおよび第2ゲートスイッチ33aのうちのいずれか一方から遊技球を通過したことを示す検出信号を受信する場合であって、かつ、パルス信号の出力中でない場合に、パルス信号の出力を開始するように情報出力回路53に指令信号を出力する。そして、マイクロコンピュータ560は、次回の検出信号の受信まで待機する。
なお、上述したマイクロコンピュータ560の動作は一例であり、上記した動作に特に限定されるものではない。たとえば、マイクロコンピュータ560が検出信号に基づいて通過信号を生成し、情報出力回路53を介して生成した通過信号を外部へ出力してもよい。また、上述した第1ゲートスイッチ32aおよび第2ゲートスイッチ33aのそれぞれに対応する通過信号を出力するために行なわれるマイクロコンピュータ560の動作は、情報出力回路53によって実現されてもよい。
図83を用いて通過信号を外部へ出力するときにおけるマイクロコンピュータ560の動作の一例を以下に説明する。
図83(A)に示すように、たとえば、第1ゲート32を遊技球が通過した場合には、第1ゲートスイッチ32aから入力ドライバ回路58を経由してマイクロコンピュータ560に遊技球が通過したことを示す検出信号が入力される。マイクロコンピュータ560は、通過信号の出力中ではないため、情報出力回路53に通過信号を出力させる。
当該通過信号の出力が完了した後に、第2ゲート33を遊技球が通過した場合には、第2ゲートスイッチ33aから入力ドライバ回路58を経由してマイクロコンピュータ560に検出信号が入力される。マイクロコンピュータ560は、通過信号の出力中ではないため、情報出力回路53に通過信号を出力させる。
図83(B)に示すように、たとえば、第1ゲート32を遊技球が通過した場合には、第1ゲートスイッチ32aから入力ドライバ回路58を経由してマイクロコンピュータ560に遊技球が通過したことを示す検出信号が入力される。マイクロコンピュータ560は、通過信号の出力中ではないため、情報出力回路53に通過信号を出力させる。
当該通過信号の出力中に、第2ゲート33を遊技球が通過した場合には、第2ゲートスイッチ33aから入力ドライバ回路58を経由してマイクロコンピュータ560に検出信号が入力される。マイクロコンピュータ560は、通過信号の出力中であるため、入力された検出信号に対応する通過信号の出力を、出力中の通過信号の出力が終了するのを待って行なう。
図83(C)に示すように、たとえば、第1ゲート32を遊技球が通過した場合には、第1ゲートスイッチ32aから入力ドライバ回路58を経由してマイクロコンピュータ560に遊技球が通過したことを示す検出信号(以下、1回目の検出信号と記載する)が入力される。マイクロコンピュータ560は、通過信号の出力中ではないため、情報出力回路53に通過信号を出力させる。
1回目の検出信号に対応する通過信号の出力中に、第1ゲート32を遊技球がさらに通過した場合には、第1ゲートスイッチ32aから入力ドライバ回路58を経由してマイクロコンピュータ560に検出信号(以下、2回目の検出信号と記載する)が入力される。マイクロコンピュータ560は、1回目の検出信号に対応する通過信号の出力中であるため、2回目の検出信号に対応する通過信号の出力を、出力中の通過信号の出力が終了するのを待って行なう。
1回目の検出信号に対応する通過信号の出力中に、第2ゲート33を遊技球がさらに通過した場合には、第2ゲートスイッチ33aから入力ドライバ回路58を経由してマイクロコンピュータ560に遊技球が通過したことを示す検出信号(以下、3回目の検出信号と記載する)が入力される。マイクロコンピュータ560は、1回目の検出信号に対応する通過信号の出力中であり、2回目の検出信号に対応する通過信号が未出力であるため、3回目の検出信号に対応する通過信号の出力を、2回目の検出信号に対応する通過信号の出力が終了するのを待って行なう。
以上に説明したように、本変形例では、上記各実施の形態において説明した作用効果と同様の作用効果が生じることに加えて、以下の作用効果が生じる。
すなわち、情報出力回路53から情報出力信号として出力される通過信号に基づいて第1ゲート32および第2ゲート33への遊技球の通過頻度をパチンコ遊技機1の外部に設けられる装置において把握することができる。そのため、このような通過頻度に応じて釘調整等によって第1ゲート32および第2ゲート33への遊技球の通過頻度を調整することによって出玉率を適切に調整することができる。
なお、通過信号が、ホールコンピュータの他の外部装置としてパチンコ遊技機1の近傍に設けられ、対応するパチンコ遊技機1における各種情報(たとえば、大当り回数等)を表示する情報表示装置に出力されることによって、情報表示装置において通過信号の状態を確認できるようにしてもよい。また、通過信号は、外部に出力されるだけでなく、パチンコ遊技機1に設けられた演出表示装置で通過信号の状態を確認するために表示できるようにしてもよい。
さらに、第1ゲート32および第2ゲート33のいずれを遊技球が通過する場合であっても共通の出力端子から通過信号としての情報出力信号が出力されるため、外部出力するための機構の部品数の増加や配線作業の複雑化を防ぐことができる。
さらに、通過信号は、オン信号の出力が停止する予め定められた期間T2を含む。そのため、通過信号が連続して出力される場合でも先の通過信号のオン信号の出力を終えてから予め定められた期間T2を経過した後に後の通過信号のオン信号が出力される。したがって、情報出力回路53から外部に設けられる装置に対して第1ゲート32および第2ゲート33への遊技球の通過毎にオン信号が断続的に入力されるため、第1ゲート32および第2ゲート33における遊技球の通過回数を正確に把握することができる。
本変形例においては、第1ゲート32および第2ゲート33のいずれの遊技球が通過する場合であっても共通の出力端子から情報出力信号が出力される例を説明したが、たとえば、情報出力回路53から第1ゲート32および第2ゲート33の各々に対応した2つの出力端子からパチンコ遊技機1の外部に設けられる装置に通過信号としての情報出力信号が出力される構成であってもよい。このようにすると、第1ゲート32および第2ゲート33の各々における通過頻度を明確に把握することができるため、第1ゲート32と第2ゲート33との通過頻度の差を明確に把握することができる。そのため、第1ゲート32および第2ゲート33への遊技球の通過頻度を調整して、より適切な出玉率の調整を実現することができる。
上記各実施の形態においては、変動表示において実行する演出として、擬似連の演出を実行するようにしてもよい旨を記載したが、擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
上記各実施の形態においては、変動表示において実行する演出として、滑り演出を実行するようにしてもよい旨を記載したが、滑りとは、変動表示において図柄の停止直前に図柄を停止予測位置から滑らせる演出表示をいう。
上記各実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータは、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行なうようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータの方で選択を行なう様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。