JP2016191286A - 改質土の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】泥土と鉄鋼スラグとを混合して、必要な土質強度を有した改質土を製造する上で、土の粒度分布が変わっても、予め強度改善の程度が把握できて、鉄鋼スラグの配合比率を簡便に決定することができる改質土の製造方法を提供する。
【解決手段】2種以上の試験用泥土を用意して、それぞれの自然含水比Wと液性限界Wとから液性限界比W/Wを求めて、各試験用泥土と鉄鋼スラグとを混合して得られる試験改質土の土質強度と前記液性限界比W/Wとの相関式を鉄鋼スラグの配合比率を変えて複数求めた上で、実際に鉄鋼スラグと混合する泥土の液性限界比W/Wをもとに、事前に得た複数の相関式から所定の土質強度を満たした改質土が得られる鉄鋼スラグの配合比率を決定して、泥土と鉄鋼スラグとを混合する改質土の製造方法である。
【選択図】図4

Description

この発明は、泥土と鉄鋼スラグとを混合して、土質強度が改質された改質土を製造する方法に関するものである。
浚渫工事や建設工事等で発生する泥土は、主に水と土粒子とからなり、水と土粒子との質量比率(水/土粒子)で表される含水比が70〜250%程度と極めて高いことから、ダンプトラック等に山積みして搬送するのは困難である。そのため、しばしば泥土の処理が問題となる。
そこで、例えば、泥土の強度を向上させる改質材を加えて混合し、路床に使用したり、窪地や平坦地、斜面等の陸域の盛土に使用したり、干潟や浅場の造成工事に使用するなど、改質土として利用されることがある。
ところが、改質土としての強度が不足すると、それらの機能を十分に果たすことができないばかりか、降雨等によって流されてしまい施工に支障を来たしてしまう。また、施工直後の強度(初期強度)が弱いとトラック等の重機が走行できず、工事の時間やコストが多くかかってしまう。そのため、泥土から改質土を得る上では配合設計が重要になる。
ここで、鉄鋼スラグを改質材として、鉄鋼スラグと土の混合物に占める土の配合比率A(容積%)を土の含水比Bを用いてA<168×exp(−0.021×B)の範囲に設定することで、初期段階における土質改良体(改質土)のコーン指数が300KN/m以上を達成できることが開示されている(特許文献1参照)。鉄鋼スラグは、粒子密度と硬度が高く耐摩耗性に優れると共に、水硬性があり大きな支持力も期待できることから、泥土の改質材として使用される。そして、この発明によれば、混合して得られた土質改良体のせん断抵抗角が大きくなって土質強度が改善されることから、混合直後から建設機械の走行が可能となり、施工性に優れるようになる。
しかし、この先行技術に係る発明の実施例では、改質する土としてシルト(砂と粘土との中間の粒径をもつ砕屑物)を用いているが、多種多様な土を対象とすると、土の含水比のみに着目して鉄鋼スラグの配合比率を決めるだけでは予測が不十分で土の強度改善が不足することがある。その場合には、土と鉄鋼スラグの配合を変えた供試体を作製して強度を測定し、必要な土質強度が得られるまでこのような配合試験を繰り返さなければならない。
特開2013−119578号公報
上述したように、自然界の土は、礫、砂、シルト、及び粘土の構成比率を表す粒度分布が場所によって様々であり、たとえ含水比が同じであっても土の軟らかさは大きく異なる。そのため、含水比のみならず粒度分布の違いを考慮した指標が必要と考えられる。
例えば、土の含水比と粒度分布という2つのパラメータを同時に考慮する上で、一般的には、重回帰分析等による方法が知られている。しかしながら、粒度分布は1つの数字で表すことが困難なパラメータであり、平均粒度などで表現する方法もあるが、粒度分布全体の違いを表現できる指標とは言えない。
そこで、本発明者らは、上記課題について鋭意検討を行い、土の液性塑性判定指標として用いられる液性限界に着目した。そして、土の自然含水比Wと液性限界Wとの比である液性限界比W/Wを用いることで、土の強度改善の程度を把握することが可能になることを見出し、本発明を完成させた。
したがって、本発明の目的は、泥土と鉄鋼スラグとを混合して、必要な土質強度を有した改質土を製造する上で、土の粒度分布が変わっても、予め強度改善の程度が把握できて、鉄鋼スラグの配合比率を簡便に決定することができる改質土の製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)泥土と鉄鋼スラグとを混合して土質強度が改質された改質土を製造する方法であって、
2種以上の試験用泥土を用意して、それぞれの自然含水比Wと液性限界Wとから液性限界比W/Wを求めて、各試験用泥土と鉄鋼スラグとを混合して得られる試験改質土の土質強度と前記液性限界比W/Wとの相関式を鉄鋼スラグの配合比率を変えて複数求めた上で、
実際に鉄鋼スラグと混合する泥土の液性限界比W/Wをもとに、事前に得た複数の相関式から所定の土質強度を満たした改質土が得られる鉄鋼スラグの配合比率を決定して、泥土と鉄鋼スラグとを混合することを特徴とする改質土の製造方法。
(2)改質土の土質強度が、JIS A1211規定のCBR試験によるCBR、JIS A1228規定のコーン指数試験によるコーン指数、JIS A1216規定の一軸圧縮強度、JIS A1219規定の標準貫入試験方法のN値、JIS A1220規定のオランダ式二重管コーン貫入試験方法のコーン指数、JIS A1221規定のスウェーデン式サウンディング試験方法の換算N値、又は、JIS A1222規定の現場CBR試験のCBRである(1)に記載の改質土の製造方法。
(3)前記コーン指数が200KN/m以下の泥土を用いて改質土を得る(1)又は(2)に記載の改質土の製造方法。
(4)自然含水比Wが液性限界Wより低い泥土を用いて改質土を得る(1)〜(3)のいずれかに記載の改質土の製造方法。
(5)得られる改質土は、道路・鉄道用路床及び路体、海岸・河川堤防・砂防用の堤体、公園・緑地・事業用地・宅地造成、又は、砕石採掘場・残土処分場の埋立に用いられるものである(1)〜(4)のいずれかに記載の改質土の製造方法。
本発明によれば、泥土と鉄鋼スラグとを混合して改質土を製造する際に、粒度分布等の泥土の性状が変わっても、予め強度改善の程度が把握できて、鉄鋼スラグの配合比率を簡便に決定することができる。そのため、例えば、初回の配合で配合設計を絞り込むことができ、配合試験の繰り返しが避けられることから、現場作業の工期を短縮できたり、コストを下げることが可能となり、実務上での効果が極めて高いものである。
図1は、改質土の配合決定を示すフロー図である。 図2は、実施例で準備した模擬土1〜3の写真である。 図3は、土の細粒分含有率と液性限界との関係を示すグラフである。 図4は、試験改質土のCBR(設計CBR)と試験用泥土の液性限界比W/Wとの関係を示すグラフである(製鋼スラグAの配合比率:30%、40%、50%の場合)
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明においては、先ず、2種以上の試験用泥土について、それぞれの自然含水比Wと液性限界Wとから液性限界比W/Wを求めて、各試験用泥土と鉄鋼スラグとを混合して得られる試験改質土の土質強度と前記液性限界比W/Wとの相関式を鉄鋼スラグの配合比率を変えて複数用意しておくようにする。
ここで、液性限界Wとは、土が塑性状態から液性状態に変化するときの含水比である。一般に、細かい土粒子が多いほど、全体の粒子の表面積が大きくなるため保水能力が高くなり、液性限界Wは大きくなる。そのため、液性限界Wは土の粒度分布の粗細を表現する指標であると言え、本発明者らは、泥土の含水比(自然含水比)Wを液性限界Wで除した液性限界比W/Wによれば、土の粒度分布によらずに強度改善程度を把握することができると考えた。また、仮に採取した泥土の含水比が乾燥や降雨等により途中で変化しても対応できると考えた。すなわち、この液性限界比W/Wによって土の性状を表現することができる。ちなみに、液性限界比W/Wが1以上であれば土は液化することになる。また、泥土の液性限界Wは、JIS A1205規定の「土の液性限界・塑性限界試験方法」に従い、液性限界測定器を用いて測定することができる。
そこで、2種以上の試験用泥土について液性限界比W/Wを求めて、各試験用泥土と鉄鋼スラグとを混合して得られる試験改質土の土質強度との関係を調べたところ、良好な相関性が確認された。用意する試験用泥土は、数が増えれば増えるほど相関式の精度が向上するため望ましく、その数は特に制限されないが、例えば、路床に使用されるような改質前泥土の細粒分含有率(JIS A1204規定の目開き75μmのふるい下の質量割合)は25%以上程度であることから、細粒分含有率がこの範囲に含まれる2種類以上の試験用泥土が存在すればよく、好ましくは、細粒分含有率が多いもの、少ないもの、その中間であるものといった少なくとも3種類の試験用泥土を用意するのがよい。また、試験用泥土は、実際に採取された現地土を用いてもよく、或いは、試験用に材料を混合して粒度分布の異なるものを用意するようにしてもよい。
また、試験用泥土の液性限界比W/Wと試験改質土の土質強度との相関式は、改質土における鉄鋼スラグの配合比率を変えて複数用意するようにする。ここで、上述した路床に使用されるような改質土の場合、鉄鋼スラグの配合比率は、一般に容積比で20〜50%程度であることから、このような改質土を製造する際には、予め、鉄鋼スラグの配合比率がこの範囲内に含まれる相関式を複数用意しておけばよく、例えば配合比率を10%刻みにするなどして、相関式を用意しておくのがよい。
そして、本発明においては、実際に鉄鋼スラグと混合する泥土の液性限界比W/Wをもとに、事前に得た複数の相関式から所定の土質強度を満たした改質土が得られる鉄鋼スラグの配合比率を決定して、泥土と鉄鋼スラグとを混合するようにする。
すなわち、図1に示したように、例えば、採取した現地土を土質試験して、自然含水比W及び液性限界Wから液性限界比W/Wを求めて、事前に用意しておいた泥土の液性限界比W/Wと土質強度との相関式をもとに、必要とされる改質土の土質強度が得られる鉄鋼スラグの配合比率を見積もる(配合水準設定)。次いで、この配合比率に基づき泥土と鉄鋼スラグとを混合した供試体を用意し(配合試験)、実際に土質強度を測定して(強度試験)、必要な強度が得られているかどうかを確認する(合否判定)。仮に強度が足りなければ、泥土と鉄鋼スラグとの配合比率を再度見直した上で配合試験及び強度試験を行って調整し、最終的に配合比率を決定する。従来、このような配合試験と強度試験を何度も繰り返す必要があったところ、本発明によれば、予め強度改善の程度が把握できるようになることから、この繰り返し作業を減らすことが可能になる。
本発明において、土質強度の指標としては特に制限はなく、例えば、JIS A1211規定のCBR試験によるCBR、JIS A1228規定のコーン指数試験によるコーン指数、JIS A1216規定の一軸圧縮強度、JIS A1219規定の標準貫入試験方法のN値、JIS A1220規定のオランダ式二重管コーン貫入試験方法のコーン指数、JIS A1221規定のスウェーデン式サウンディング試験方法の換算N値、JIS A1222規定の現場CBR試験のCBR等を挙げることができ、得られる改質土の用途等に応じて適宜使用することができる。このうち、本発明の液性限界比W/Wによれば、土の含水比と粒度分布という2つのパラメータを同時に考慮することができることから、比較的細粒分の多い泥土と比較的粗い鉄鋼スラグとの混合による粒度改善効果を表すような上記CBR試験やコーン指数、N値、換算N値等の土質強度を使用する場合に適している。
例えば、一般的に舗装の路盤面下に設けられる路床の場合、鉄鋼スラグと混合して得た改質土は、主に路床を対象とするJIS A1211の設計CBR試験(乱さない土のCBR試験)で3.0%程度を満たすことが必要とされる。また、例えば、宅地造成に用いる一例としては、JIS A1228規定のコーン指数試験によるコーン指数で400KN/mが必要とされるなど、改質土は利用用途によって強度が様々であり、また、その発注者によっても要求される強度が異なる場合がある。
また、泥土については、例えば、泥土リサイクル協会によればコーン指数が200KN/m以下であってダンプ等の輸送機械で運べない柔らかく高含水の土であって、これは第4種建設発生土(200KN/m2以上の強度を持つ土)に達しないものと言うことができる。ちなみに、一般的にダンプ等の輸送重機で運搬可能な土の強度は400KN/m以上である。また、国土交通省宅地防災マニュアルでは、有機質土・高有機質土(腐植土)・標準貫入試験で得られるN値が2以下、スウェーデン式サウンディング試験において100kg以下の荷重で自沈、又はオランダ式二重管コーン貫入試験におけるコーン指数(qc)が4kgf/cm以下の粘性土、標準貫入試験で得られるN値が10以下、スウェーデン式サウンディング試験において半回転数(Nsw)が50以下、又はオランダ式二重管コーン貫入試験におけるコーン指数(qc)が40kgf/cm以下の砂質土が泥土に相当し、更に、カルスピン工法では、コーン指数が200KN/m以下、含水比が液性限界未満(超える場合は乾燥要)、細粒分含有率25〜55%と規定される。本発明では、浚渫工事や建設工事等で発生したものをはじめ、軟弱土、ヘドロ、汚泥等を総称して泥土と称し、そのままでは運搬できず、また、建設用途に直接使用することができずに、所定の強度が得られるように何らかの改質が必要とされるものを対象とするが、好ましくは、コーン指数が200KN/m以下であったり、液性限界比W/Wが1未満の泥土(つまり自然含水比Wが液性限界Wより低い泥土)を用いて改質土を得るのが望ましい。
一方、鉄鋼スラグは、鉄鋼の生産プロセスで副生物として発生するものであり、生産プロセスに合わせて大きく高炉スラグと製鋼スラグとに分類される。このうち、高炉スラグには、高炉から出滓された溶融状態のスラグを大量の水で急冷した水砕スラグや徐冷した徐冷スラグがあり、また、製鋼スラグには、高炉で製造された銑鉄やスクラップ等を精錬して鋼を製造する工程で生成された溶銑予備処理スラグや、転炉スラグ、電気炉スラグ、ステンレススラグ等がある。本発明においては、これらの鉄鋼スラグのいずれか1種又は2種以上を泥土の改質材として混合し、土質強度が改質された改質土を製造することができる。このような鉄鋼スラグによれば、泥土の土粒子表面へのカルシウムイオン吸着による団粒化や、水分の結合水としての固定化による含水比の低下作用によって泥土の土質強度を改善することができる。また、スラグ中に存在するf-CaO(Ca(OH)2等)が、泥土中に存在するシリカ(SiO2)やアルミナ(Al23)とポゾラン反応を起こすと考えられる。
また、この鉄鋼スラグの粒径については、泥土と均一に混合することができれば特に制限されず、得られる改質土の用途や混合後のトラフィカビリティ、支持力の確保等を考慮しながら適宜使用することができる。なかでも、道路・鉄道用路床及び路体、海岸・河川堤防・砂防用の堤体、公園・緑地・事業用地・宅地造成、砕石採掘場・残土処分場の埋立等に利用するような場合には、道路用鉄鋼スラグJIS A5015で規定される粒度の呼び名での粒度範囲の上限が20mm以上40mm以下であるもの、具体的には、HMS-25(粒度範囲25〜0mm)、MS-25(同25〜0mm)、CS-30(同30〜0mm)、CS-40(同40〜0mm)、CS-20(同20〜0mm)等の粒度範囲を有した鉄鋼スラグを用いるのが好適である。
更には、泥土と鉄鋼スラグとの配合比率にも特に制限はなく、目的とする改質土の用途や改質する土質強度の程度等に応じて適宜設定すればよく、具体的な配合比率は、泥土の自然含水比やそもそも備える強度等によっても変わるため、一概に規定することはできないが、例えば、泥土の自然含水比が50%程度であって、CBRが3.0%程度の改質土を得る場合には、1mあたりの容積比で泥土が80〜50%、鉄鋼スラグが20〜50%となるように混合するのがよい。その際、泥土と鉄鋼スラグとを混合する手段としては重機を用いるなど、公知の方法を採用することができる。また、混合した改質土は、気中養生や水中養生等により固化反応を発現させて、更に強度を改善させて使用しても勿論よい。
以下、実施例に基づき本発明を説明するが、本発明はこれらの内容に制限されるものではない。
[模擬土の準備]
表1に示したように、硅砂、飴粘土、及びベントナイトを用いて、細粒分含有率(75μm以下の土粒子の質量割合)が25%、50%、75%となるように模擬土1〜3を調整した。そして、得られた模擬土1〜3について、JIS A1205規定の「土の液性限界・塑性限界試験方法」を行い、液性限界、塑性限界、及び塑性指数を求めた。なお、図2には、これらの模擬土1〜3の写真が示されている。
ここで、表2に示したように、上記で準備した模擬土1〜3のほか、各地で採取した泥土をJIS A1204規定の「土の粒度試験方法」に従い細粒分含有率(%)を測定すると共に、上記と同様にして液性限界を求めて、これらの土について、細粒分含有率(%)と液性限界(%)との関係を調べた。結果は図3に示したとおりであり、細粒分含有率が増えるにつれて、液性限界が大きくなり、両者の間に相関性があることが確認された。
[試験用泥土と試験改質土]
鉄鋼スラグとして、表3に示した性状を有する製鋼スラグAを用い、また、試験用泥土として、上記で準備した模擬土1〜3に加水して表4に示した自然含水比W及び液性限界Wを有する各泥土を用いて、これらを製鋼スラグAの配合比率(容積%)を30%にした場合(試験No.1〜5)、同40%にした場合(試験No.6〜10)、及び同50%にした場合(試験No.11〜13)について、それぞれ試験用泥土と製鋼スラグAとを2軸ミキサーを用いて混合し、JIS A1211の設計CBR試験(乱さない土のCBR試験)により養生0日の練った直後の試験改質土の設計CBRを測定した。結果を表4にあわせて示す。なお、この試験で用いた製鋼スラグAは、JIS A5015で規定されるCS-20の中間粒度となるように調整したものを使用した。
そして、上記で得られた試験改質土の土質強度と試験用泥土の液性限界比W/Wとの関係を、製鋼スラグAの配合比率ごとに調べたものが図4である。この図4では、横軸が試験用泥土の液性限界比W/Wであり、縦軸が試験改質土の設計CBR(%)の対数をとっており、これによれば、製鋼スラグAの配合比率がいずれの場合にも、両者が良好な相関性を示すことが確認された。また、泥土の土質(液性限界比W/W)によらずに、製鋼スラグAの配合比率が増せば、一律に強度が向上することも分かる。
したがって、泥土と鉄鋼スラグとを混合して改質土を製造する際に、事前にこのような相関式を用意しておけば、泥土の性状が変わっても強度改善の程度を把握することができ、鉄鋼スラグの配合比率を簡便に決定することができる。そのため、例えば、初回の配合で配合設計が絞り込まれて、配合試験の繰り返しを避けることができ、現地土の採取量を減らしたり、場合によっては採取用の重機が不要となるなど、コストの圧縮や工期の短縮が可能となる。

Claims (5)

  1. 泥土と鉄鋼スラグとを混合して土質強度が改質された改質土を製造する方法であって、
    2種以上の試験用泥土を用意して、それぞれの自然含水比Wと液性限界Wとから液性限界比W/Wを求めて、各試験用泥土と鉄鋼スラグとを混合して得られる試験改質土の土質強度と前記液性限界比W/Wとの相関式を鉄鋼スラグの配合比率を変えて複数求めた上で、
    実際に鉄鋼スラグと混合する泥土の液性限界比W/Wをもとに、事前に得た複数の相関式から所定の土質強度を満たした改質土が得られる鉄鋼スラグの配合比率を決定して、泥土と鉄鋼スラグとを混合することを特徴とする改質土の製造方法。
  2. 改質土の土質強度が、JIS A1211規定のCBR試験によるCBR、JIS A1228規定のコーン指数試験によるコーン指数、JIS A1216規定の一軸圧縮強度、JIS A1219規定の標準貫入試験方法のN値、JIS A1220規定のオランダ式二重管コーン貫入試験方法のコーン指数、JIS A1221規定のスウェーデン式サウンディング試験方法の換算N値、又は、JIS A1222規定の現場CBR試験のCBRである請求項1に記載の改質土の製造方法。
  3. 前記コーン指数が200KN/m以下の泥土を用いて改質土を得る請求項1又は2に記載の改質土の製造方法。
  4. 自然含水比Wが液性限界Wより低い泥土を用いて改質土を得る請求項1〜3のいずれかに記載の改質土の製造方法。
  5. 得られる改質土は、道路・鉄道用路床及び路体、海岸・河川堤防・砂防用の堤体、公園・緑地・事業用地・宅地造成、又は、砕石採掘場・残土処分場の埋立に用いられるものである請求項1〜4のいずれかに記載の改質土の製造方法。
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