以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する部材には同一符号を付しており、それらについて重複する説明は省略する。
◇遊技機の全体構成◇
図1は、本実施形態における遊技機1の一例を示す正面図である。この遊技機1は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が各種入賞装置に設けられた入賞口に入球すると賞球を払い出すように構成された弾球式の遊技機である。また遊技機1は、遊技者による指示操作によって打ち出される遊技球が所定領域に入球することを条件として遊技者にとって有利な遊技状態へと移行させるか否かを判定するように構成され、しかも遊技の興趣性を高めるために所定条件下で所定領域に遊技球が入球し易くなるように補助する補助遊技を行うようにした遊技機である。以下、このような本実施形態の遊技機1について詳しく説明する。
図1に示すように、遊技機1は、ホール(店舗)の島設備などに固定される遊技機本体1aを有し、その遊技機本体1aの正面側に、透明ガラス板2が嵌め込まれた前枠扉3を有している。そして遊技機本体1aは、前枠扉3の内側に遊技球を転動させる遊技盤10を備えている。
前枠扉3は遊技機本体1aの左端部において回動可能に軸支されており、遊技機本体1aの前面側を開閉可能な構成である。透明ガラス板2は、前枠扉3が遊技機本体1aの前面側を閉鎖した状態で、遊技機本体1aの内側に取り付けられる遊技盤10を視認可能にするためのものである。また前枠扉3の下部中央には、正面側に張り出した棚状の球貯留部4が設けられる。この球貯留部4の上面には、遊技者が操作可能な操作ボタン6が設けられると共に、遊技盤10に打ち出すための遊技球を貯留しておくための貯留皿が設けられる。
操作ボタン6は、可動体6a及び操作ボタンスイッチ6b(図2参照)を備えている。可動体6aは、遊技者に操作される部分であり、上下動可能に付勢状態で球貯留部4の上面に固定されている。すなわち、可動体6aは、遊技者による操作がなされていない場合には定位置にあり、遊技者によって操作されることで可動する。一方、可動体6aは、遊技者による可動体6aに対する操作が解除された場合には、定位置に復帰する。操作ボタンスイッチ6bは、可動体6aの位置に応じた信号を出力するものである。この操作ボタンスイッチ6bは、例えば光センサであり、可動体6aが操作されることでスイッチオン状態を示すハイレベル信号を出力する一方で、可動体6aが操作されずに定位置にあるときにはスイッチオフ状態を示すローレベル信号を出力する。このようなスイッチオン信号及びスイッチオフ信号といった操作信号SGNは、演出制御基板33に送出される。
また前枠扉3は、球貯留部4の右下部に、遊技者が遊技球を発射させるために時計回り方向に回転操作可能なハンドルレバー5を備えている。さらに前枠扉3は、透明ガラス板2の周囲を取り囲むように配置された枠ランプ9を備えると共に、透明ガラス板2の上方に位置する枠ランプ9の左右両側には遊技の進行に伴って各種演出用の音響出力を行うスピーカー8を備えている。
遊技盤10は、前枠扉3が閉じられた状態のとき、その盤面と、前枠扉3に嵌め込まれた透明ガラス板2との間に遊技球が転動可能な遊技領域を形成する。遊技者によってハンドルレバー5が操作されると、その操作角度に応じた打球力で遊技球が遊技領域の左上部に打ち出され、その後、遊技球が遊技領域を転動しながら流下する。そして遊技球が遊技盤10に設けられた各種入賞口に入賞すると、遊技機1は、球貯留部4の貯留皿に対して賞球を払い出す。
遊技盤10の中央には、遊技の進行に伴って各種演出を行うためのセンター役物11が設けられる。このセンター役物11には、遊技盤10のほぼ中央に位置するように配置されたカラー液晶ディスプレイなどの画像表示器12が設けられる。この画像表示器12は、遊技機1において遊技演出が行われるときに主たる演出用の画像を表示する。またセンター役物11は、画像表示器12の上部に可動役物14を備えている。可動役物14は、遊技機1において所定の演出が行われるときに動作可能な役物(ギミック)である。この可動役物14は、表面側に例えば「ABC」の文字やその他様々な装飾が施されており、その内側にそれぞれ異なる色で発光する複数のLEDを内蔵している。つまり、可動役物14は、「ABC」の文字などの装飾部などを様々な色で発光させることが可能な盤面ランプ14aを備えた構成である。さらにセンター役物11は、画像表示器12の下部に、画像表示器12よりも表示画面サイズの小さいサブ表示器13を備えている。サブ表示器13は、例えば画像表示器12と同様、カラー液晶ディスプレイなどで構成される。このサブ表示器13は、遊技機1において遊技演出が行われるとき、画像表示器12で表示される演出用の画像と関連する副次的な演出画像を表示したり、或いは、画像表示器12で表示される演出用の画像とは関連しない独立した演出画像を表示したりする。またサブ表示器13は、画像表示器12に代わって主たる演出用の画像を表示することもできる。
また遊技盤10は、センター役物11の周囲に、多数の釘や風車などの他、第1始動口15、第2始動口16、第1大入賞口17、第2大入賞口18、スルーゲート20及びアウト口21といった公知の部材を備えている。またこの他にも、遊技盤10には、図示を省略する普通入賞口なども設けられる。さらに、遊技盤10は、遊技球が転動する遊技領域の外側における盤面左下部に、特別図柄の変動表示を行って特別遊技判定(大当たり判定)の判定結果に応じた特別図柄を表示したり、第1始動口15及び第2始動口16に遊技球が入賞したことによる保留数を表示したり、或いは、スルーゲート20を遊技球が通過したことによる普通図柄の抽選結果を表示したりするための図柄表示器22を備えている。
図1に示す遊技盤10では、スルーゲート20がセンター役物11の右側に設けられている。このスルーゲート20は遊技機1において普通図柄抽選が行われる条件となるゲートであり、遊技球がこのゲートを通過すると遊技機1において普通図柄抽選が行われる。
第1始動口15はセンター役物11の下方位置に設けられており、第2始動口16はその第1始動口15の右側に設けられている。ここで、第1始動口15に入賞する可能性が比較的高い遊技球は、遊技盤10に打ち出される遊技球が矢印F1で示すようにセンター役物11の左側を転動していく遊技球である。つまり、矢印F2で示すようにセンター役物11の右側を転動していく遊技球は第1始動口15に入賞する可能性が極めて低くなるように第1始動口15が設けられている。また第2始動口16に入賞する可能性が比較的高い遊技球は、遊技盤10に打ち出される遊技球が矢印F2で示すようにセンター役物11の右側を転動していく遊技球である。つまり、矢印F1で示すようにセンター役物11の左側を転動していく遊技球は第2始動口16に入賞する可能性が極めて低くなるように第2始動口16が設けられている。
第1始動口15および第2始動口16のそれぞれは、所定球数の賞球を払い出すための入賞口であると共に、遊技機1において遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの特別遊技判定(大当たり判定)が行われる条件となる入賞口である。これら始動口15,16に入賞した遊技球が図示を省略する始動検知領域を通過して始動条件が成立すると、遊技機1において特別遊技判定が行われる。遊技機1において特別遊技判定が行われると、図柄表示器22において特別図柄の変動表示が開始されると共に、センター役物11などにおいてもその特別遊技判定の結果に応じた演出が開始される。例えば画像表示器12では、3つの装飾図柄12a,12b,12cを上下方向或いは左右方向に変動させる図柄変動演出が開始される。そして特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、図柄表示器22における特別図柄の変動表示及びセンター役物11における図柄変動演出が終了し、遊技者に対して特別遊技判定の結果が表示される。このとき表示される特別遊技判定の結果が大当たりなどの所定の当たりに当選したことを示すものであれば、遊技機1はその後、遊技者にとって有利な特別遊技を開始する。
尚、図柄表示器22は、遊技盤10の隅に配置されており、遊技者にとって視認し難い位置に設けられると共に、特別図柄の変動表示が終了して特別遊技判定の結果を表示するときには大当たりなどの当たりであるか否かを遊技者にとって判別し難い表示態様で表示する。これに対し、画像表示器12などは、特別遊技判定の結果が大当たりなどの当たりであるか否かを遊技者が判別し易い表示態様で表示する。それ故、遊技者は、特別遊技判定の結果などを、主にセンター役物11などで行われる図柄変動演出の結果などによって認識する。そして遊技者は、センター役物11で行われる様々な演出を視認しながら遊技を進行させるようになる。
第2始動口16は、その左右両側に羽根状に左右方向へ開閉する電動チューリップ16aを備えている。電動チューリップ16aは、第2始動口16への遊技球の入賞を補助する補助部材である。すなわち、電動チューリップ16aは、左右方向へ開いた開放状態のとき、第2始動口16の近傍位置に転動してくる遊技球が第2始動口16へ入賞し易くなるように補助する。これに対し、電動チューリップ16aが第2始動口16の左右両側を閉じた閉鎖状態のときには、第2始動口16への入賞を補助する補助機能が作用しないため、遊技球は第2始動口16に入賞し難い状態となる。このような電動チューリップ16aは、スルーゲート20を遊技球が通過することにより行われる普通図柄抽選に当選することによって、そのときの遊技状態に応じた開放時間が設定され、閉鎖状態から開放状態へと所定回数駆動される。
第1大入賞口17は、遊技盤10において第2始動口16のさらに右側に設けられている。この第1大入賞口17は、遊技球が入賞可能な開放状態と、遊技球が入賞不可能な閉鎖状態とに駆動される第1可変入賞装置であり、通常は閉鎖状態となっている。そして遊技機1において第1始動口15又は第2始動口16に遊技球が入賞したことによって行われる特別遊技判定で所定の当たりに当選すると、その後に開始される特別遊技の予め定められたラウンドにおいて、第1大入賞口17が開放状態に駆動され、遊技球が第1大入賞口17に入賞可能な状態となる。第1大入賞口17が開放すると、所定時間が経過するまでの間、又は、所定数の入賞がカウントされるまでの間、その開放状態が継続する。したがって、第1大入賞口17が開放状態になると、所定時間が経過するまでの間に、遊技球を所定数まで入賞させることが可能であり、それによって遊技者は賞球を獲得することができる。そして開放状態に駆動された第1大入賞口17は、所定時間が経過した時点又は所定数の入賞がカウントされた時点で閉鎖状態に戻る。
ただし、第1大入賞口17が開放されるラウンドにおいて、第1大入賞口17の開放状態が維持される開放時間は、特別遊技判定において当選した当たりの種別に応じて定められ、例えば30秒程度の比較的長い時間に設定されるラウンド(ロング開放ラウンド)と、0.2秒程度の極めて短い時間に設定されるラウンド(ショート開放ラウンド)との2種類がある。そのため、遊技者が多くの賞球を獲得し得るラウンドはロング開放ラウンドであり、ショート開放ラウンドの場合は開放中の第1大入賞口17に遊技球を入賞させることが困難であり賞球を獲得することが難しい。
また第2大入賞口18は、センター役物11の右側に設けられている。この第2大入賞口18もまた、遊技球が入賞可能な開放状態と、遊技球が入賞不可能な閉鎖状態とに駆動される第2可変入賞装置であり、通常は閉鎖状態となっている。そして遊技機1において第1始動口15又は第2始動口16に遊技球が入賞したことを条件として行われる特別遊技判定で所定の当たりに当選すると、その後に開始される特別遊技の予め定められたラウンドにおいて、第2大入賞口18が開放状態に駆動され、遊技球が第2大入賞口18に入賞可能な状態となる。第2大入賞口18が開放すると、所定時間が経過するまでの間、又は、所定数の入賞がカウントされるまでの間、その開放状態が継続する。したがって、第2大入賞口18が開放状態になると、所定時間が経過するまでの間に、遊技球を所定数まで入賞させることが可能であり、それによって遊技者は賞球を獲得することができる。そして開放状態に駆動された第2大入賞口18は、所定時間が経過した時点又は所定数の入賞がカウントされた時点で閉鎖状態に戻る。尚、第2大入賞口18に入賞した遊技球はセンター役物11に設けられた入賞検知口19を通って遊技盤10の背面側へと排出される。
第2大入賞口18が開放されるラウンドにおいて、第2大入賞口18の開放状態が維持される開放時間も、第1大入賞口17と同様、例えば30秒程度の比較的長い時間に設定されるラウンド(ロング開放ラウンド)と、0.2秒程度の極めて短い時間に設定されるラウンド(ショート開放ラウンド)との2種類がある。遊技者が多くの賞球を獲得し得るラウンドはロング開放ラウンドであり、ショート開放ラウンドの場合は開放中の第2大入賞口18に遊技球を入賞させることが困難であり賞球を獲得することが難しい。
特別遊技では、上記のような第1大入賞口17及び第2大入賞口18のいずれかを択一的に開放状態へ駆動するラウンド遊技が所定回数(所定ラウンド数)実行される。そのため、第1大入賞口17及び第2大入賞口18が同時に開放状態となることはない。そして第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放するラウンド遊技が複数回行われる特別遊技は、遊技者に対して通常よりも多くの賞球を獲得することができる機会を付与する遊技であるため、遊技者にとって特別有利な遊技状態(特別遊技状態)となる。
ただし、第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放するラウンド遊技が複数回行われる場合であっても、それら複数回の全てがショート開放ラウンドとなることもある。全ラウンドがショート開放ラウンドとなる場合、遊技者はその特別遊技中に賞球を獲得することが実質的に困難である。そのため、そのような特別遊技が行われる場合には、例えば特別遊技の終了後の遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態へと移行させることにより、遊技者に有利な遊技価値を付与するように構成される。
尚、アウト口21は、遊技盤10の中央最下部に設けられており、上述した各種入賞口のいずれにも入賞しなかった遊技球をアウト球として遊技盤10の背面側へ排出する排出口である。
次に図2は、遊技盤10の背面側に取り付けられる遊技機1の制御機構を示すブロック図である。遊技盤10の背面側には、遊技機1の主たる動作を制御する主制御基板30と、主制御基板30から出力される信号やコマンドに基づいて各部を制御するサブ制御基板31とが設けられている。サブ制御基板31は、例えば図2に示すように、払出制御基板32、演出制御基板33、画像制御基板34、ランプ制御基板35などで構成される。
主制御基板30は、CPU30aとROM30bとRAM30cとを有する。この主制御基板30には、遊技球が第1始動口15に入賞したことを検知する第1始動口スイッチ41、遊技球が第2始動口16に入賞したことを検知する第2始動口スイッチ42、スルーゲート20を遊技球が通過したことを検知するスルーゲートスイッチ43、電動チューリップ16aを開閉させる電チューソレノイド44、第1大入賞口17を開閉駆動する第1大入賞口ソレノイド45、第1大入賞口17に遊技球が入賞したことを検知する第1大入賞口スイッチ46、第2大入賞口18を開閉駆動する第2大入賞口ソレノイド47、及び、第2大入賞口18に遊技球が入賞したことを検知する第2大入賞口スイッチ48のそれぞれが接続されている。また主制御基板30には、図柄表示器22が接続されている。尚、図柄表示器22には、特別図柄の変動表示を行うための特別図柄表示器22aと、普通図柄の変動表示を行うための普通図柄表示器22bとが設けられている。
主制御基板30は、第1始動口スイッチ41、第2始動口スイッチ42、第1大入賞口スイッチ46及び第2大入賞口スイッチ48のそれぞれが遊技球の入賞を検知した場合、払出制御基板32に対して賞球コマンドを送出する。払出制御基板32は、CPU32aとROM32bとRAM32cとを備え、遊技盤10の背面側に設けられた払出モーター32dを制御するように構成されており、主制御基板30から賞球コマンドを入力すると、入賞した入賞口に応じて所定球数の払い出しを行う。
また主制御基板30は、特別遊技を行うか否かを判定するための特別遊技判定や、電動チューリップ16aを開放させるか否かを判定するための普通図柄抽選を行うように構成されている。例えば遊技球がスルーゲート20を通過した場合、主制御基板30は、電動チューリップ16aを開閉するか否かを決定するための普通図柄抽選を行い、その普通図柄抽選の結果に基づいて普通図柄表示器22bにおける普通図柄の変動表示を開始する。そして普通図柄抽選に当選した場合、主制御基板30は、普通図柄の変動表示を所定時間経過後に当選図柄で停止させ、その後、電チューソレノイド44を所定時間若しくは所定回数駆動させて電動チューリップ16aを開放させる。尚、普通図柄抽選に当選して電動チューリップ16aが開放状態になると、上述したように第2始動口16に遊技球が入賞し易い状態となるため、電動チューリップ16aが開放した状態は遊技者にとって有利な遊技状態のひとつである。
また主制御基板30は、遊技球が第1始動口15や第2始動口16に入賞したことを検知して始動条件が成立した場合には、その入賞した始動口に応じた特別遊技判定を行い、特別図柄表示器22aにおいてその特別遊技判定の結果に基づく所定時間の特別図柄の変動表示を開始する。そして主制御基板30は、特別図柄表示器22aにおいて特別図柄の変動表示を開始することに伴い、その特別遊技判定の結果に応じた所定時間の図柄変動演出を行わせるべく、演出制御基板33に対して信号やコマンドなどを送出する。
また遊技球が第1始動口15や第2始動口16に入賞したことを検知した時点で先の特別図柄の変動表示が終了していない場合、主制御基板30は、その入賞に伴う特別図柄の変動表示を保留する。そして先の特別図柄の変動表示が終了して次の変動表示を開始することが可能なタイミングになると、主制御基板30は、保留を消化して次の特別遊技判定を行い、その特別遊技判定の結果に基づいて特別図柄の変動表示を開始する。
また主制御基板30は、特別遊技判定において所定の当たりに当選していることが判明した場合、特別図柄の変動表示を所定時間行った後に、その当たりの種別に応じた特別遊技を開始し、その特別遊技中の各ラウンドにおいて第1大入賞口ソレノイド45又は第2大入賞口ソレノイド47を択一的に開放状態へ駆動することにより、第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放させる。また主制御基板30は、特別遊技を開始することに伴い、演出制御基板33に対してその特別遊技に対応した特別遊技演出を行わせるべく、信号やコマンドを送出する。
演出制御基板33は、CPU33a、ROM33b、RAM33c及びRTC33dを備えており、主制御基板30からの信号やコマンド、操作ボタン6からの操作信号SGNなどに基づいて遊技機1で行う具体的な演出内容を決定し、その決定した演出の実行を制御する。つまり、演出制御基板33は、画像制御基板34及びランプ制御基板35のそれぞれを制御することにより、決定した具体的な演出内容に基づく演出を実行させる。尚、RTC33dは、リアルタイムクロックであり、正確な現在の日時を示す時刻情報を出力することが可能な時計回路である。
例えば、主制御基板30によって特別遊技判定が行われて特別図柄の変動表示が所定時間行われる場合、演出制御基板33は、その所定時間の間、画像表示器12において3つの装飾図柄12a,12b,12cを変動させる図柄変動演出を行う。この図柄変動演出では、3つの装飾図柄12a,12b,12cが単に上下方向に変動するだけの通常の図柄変動演出や、そのような通常の図柄変動演出からキャラクタなどが出現する様々な予告演出に発展的に移行させる演出など、特別遊技判定の結果に応じて様々な演出が行われる。また演出制御基板33には、操作ボタン6の操作ボタンスイッチ6bが接続されている。操作ボタンスイッチ6bは、操作ボタン6の可動体6aが非操作状態であるときにはローレベル信号を出力し、可動体6aが操作状態であるときにはハイレベル信号を出力する。このような出力信号は、例えば後述する制御基板33の操作制御部66によるタイマ割込処理において、所定時間毎にサンプリングされる。この操作制御部66は、操作ボタンスイッチ6bからの出力信号に基づいて操作ボタン6に対する操作状況を操作情報として処理可能である。そして制御基板33のの演出制御部65は、予め定められた所定期間において操作ボタン6に対して所定の操作、例えば単打押し操作、連打押し操作、長押し操作が行われた否かを判断可能である。そのため、演出制御部65は、操作ボタン6に対しる操作内容に応じた演出を演出装置36に行わせることも可能である。また演出制御基板33は、RTC33dを備えているため、遊技機1において行うべき演出を現在日時に応じて切り換えたり、変化させたりすることも可能である。
また主制御基板30によって特別遊技が行われる場合、演出制御基板33は、特別遊技判定において当選した当たりの種類に応じた特別遊技演出の実行を制御する。
画像制御基板34は、CPU34aとROM34bとRAM34cとVRAM34dとを備えており、演出装置36を構成する画像表示器12及びサブ表示器13に表示する画像を制御するものである。この画像制御基板34は、演出制御基板33(演出制御部65)からの指示に基づき、画像表示器12において3つの装飾図柄12a,12b,12cを変動させる図柄変動演出を開始すると共に、その図柄変動演出をリーチ演出に移行させたり、様々な発展演出へと移行させたりする。また画像制御基板34は、そのような図柄変動演出などと関連する演出画像などをサブ表示器13に表示させ、あるいは音声をスピーカー8から出力することも可能である。また画像制御基板34は、演出制御基板33(演出制御部65)からの指示に基づいて特別遊技中に現在のラウンドのラウンド表示を行ったり、動画像などの特別遊技演出画像を表示したりする。
画像制御基板34におけるVRAM34dは、画像表示器12に表示するための画像を書き込むメモリである。CPU34aはこのVRAM34dに対して背景画像表示処理、装飾図柄表示処理、キャラクタ画像表示処理などの各種処理を1フレームごとに繰り返して実行することにより、画像表示器12やサブ表示器13に対して、背景画像、装飾図柄画像、キャラクタ画像などを重畳的に表示して最前面の画像を遊技者に視認させることができる。また画像制御基板34は、スピーカー8から演出用の効果音などを発生させる。そのため、画像制御基板34は、画像表示器12やサブ表示器13で表示される画像(動画像など)に対応した音声、音楽又は効果音などをスピーカー8から出力することができる。
ランプ制御基板35は、CPU35a、ROM35b及びRAM35cを備えており、演出装置36を構成する枠ランプ9、及び可動役物14(盤面ランプ14a、可動役物駆動部14b)のそれぞれを制御する。このランプ制御基板35は、演出制御基板33からの指示に基づいて枠ランプ9を点灯させたり、盤面ランプ14aを所定色で点灯させたり、可動役物駆動部14bを駆動して可動役物14を動作させたりする。
上記のような画像表示器12、サブ表示器13、スピーカー8、枠ランプ9、盤面ランプ14a及び可動役物14のそれぞれは、遊技機1における遊技の進行に伴って遊技者が簡単に知覚可能な各種演出を行うための演出装置36を構成する。尚、図2では、演出制御基板33、画像制御基板34及びランプ制御基板35のそれぞれが別基板として設けられる場合を例示したが、これに限られるものではなく、演出制御基板33、画像制御基板34及びランプ制御基板35を一つの演出制御基板として構成してもよい。
◇主制御基板30◇
図3は、主制御基板30における主たる機能構成を模式的に示したブロック図である。主制御基板30のRAM30cには、遊技データ格納部60と、保留記憶部61とが設けられる。遊技データ格納部60は、大当たり乱数や図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数などの各種乱数を遊技データとして格納するものである。遊技データ格納部60に格納される各種乱数は、それぞれ予め定められた範囲内の値を採り得る乱数であり、その値が図示を省略する乱数更新部によって逐次更新される。そのため、遊技データ格納部60から遊技データが読み出されるタイミングによって、各種乱数の値が異なる値となる。尚、遊技データ格納部60には、普通図柄抽選に用いられる普通図柄乱数なども遊技データとして格納される。一方、保留記憶部61は、遊技データ取得部51によって遊技データ格納部60から読み出された遊技データを所定の上限数まで一時的に記憶して保留しておくための記憶領域である。
主制御基板30のROM30bには、特別遊技判定テーブル62と、変動パターンテーブル63とが予め記憶されている。特別遊技判定テーブル62は、特別遊技判定を行うために参照されるテーブルである。この特別遊技判定テーブル62には、第1テーブル62aと第2テーブル62bとが含まれる。第1テーブル62aは、特別遊技判定において特別遊技を行うと判定される確率が通常確率である通常確率状態のときに参照されるテーブルである。第2テーブル62bは、特別遊技判定において特別遊技を行うと判定される確率が通常確率よりも高い高確率状態のときに参照されるテーブルである。第1テーブル62aでは大当たり乱数が大当たりとなる当選値として所定数の値が定められており、第2テーブル62bでは大当たり乱数が大当たりとなる当選値として第1テーブル62aよりも多くの値が定められている。
変動パターンテーブル63は、主制御基板30において特別遊技判定が行われた場合に、特別図柄の変動表示に関する変動時間を決定するために参照されるテーブルである。変動パターンテーブル63には、大当たり乱数が所定の当たりである場合に参照されるテーブルや、リーチ乱数がリーチを示す場合に参照されるテーブルなど、図示を省略する複数のテーブルが含まれている。そして変動パターンテーブル63に含まれるそれら複数のテーブルは、いずれも変動パターン乱数に対して特別図柄の変動時間が1対1で対応付けられたテーブルとなっている。そのため、この変動パターンテーブル63を参照すれば、特別遊技判定の結果やリーチ乱数の乱数値などに対応する特別図柄の変動時間を一義に決定することができる。
このような変動パターンテーブル63は、特別遊技判定で大当たりであると判定されると、特別図柄の変動時間が例えば90秒以上などの比較的長い時間が決定されるように予め変動パターンが定められている。また特別遊技判定でハズレであると判定された場合には、特別図柄の変動時間が例えば90秒未満の比較的短い時間が決定されるように変動パターンが予め定められている。ただし、特別遊技判定の結果がハズレであっても、リーチ乱数がリーチ演出を行うことを示す値である場合には、大当たりの場合と同様、特別図柄の変動時間が例えば90秒以上などの比較的長い時間が決定されることが変動パターンとなっている。
主制御基板30のCPU30aは、遊技機1の状態や動作を統括的に制御し、遊技を進行させる遊技制御部50として機能する。この遊技制御部50は、様々な処理部として機能するが、図3にはその一部の機能を例示している。即ち、遊技制御部50は、遊技機1の遊技状態を切り換えたり、遊技を進行させたりするために、遊技データ取得部51、特別遊技判定部52、特別図柄変動制御部53及び特別遊技制御部54として機能する。
遊技データ取得部51は、第1始動口スイッチ41及び第2始動口スイッチ42のそれぞれが遊技球の入賞を検知した場合に、そのタイミングで遊技データ格納部60から、大当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数及びリーチ乱数を含む遊技データを取得する。遊技データ取得部51は、第1始動口15又は第2始動口16への入賞によって遊技データを取得すると、その遊技データを保留記憶部61に格納する。保留記憶部61は、第1始動口15への入賞によって取得された遊技データを記憶する第1保留記憶部61aと、第2始動口16への入賞によって取得された遊技データを記憶する第2保留記憶部61bとを有しており、第1始動口15への入賞によって取得された遊技データと第2始動口16への入賞によって取得された遊技データとを区別してそれぞれ所定の上限数(例えば4つ)まで記憶することが可能である。そのため、遊技データ取得部51は、第1始動口15への入賞によって取得した遊技データを第1保留記憶部61aへ格納し、第2始動口16への入賞によって取得した遊技データを第2保留記憶部61bへ格納する。尚、第1保留記憶部61a及び第2保留記憶部61bのそれぞれに既に上限数の遊技データが格納されている場合、遊技データ取得部51は、遊技データ格納部60から取得した遊技データを破棄し、遊技データを格納する処理は行わない。
特別遊技判定部52は、保留記憶部61に記憶されて保留状態にある遊技データを読み出し、その遊技データに基づいて特別遊技判定を行う。すなわち、特別遊技判定部52は、遊技データに含まれる大当たり乱数に基づいて特別遊技判定テーブル62を参照し、該大当たり乱数が大当たりの当選値に一致するか否かを判定する。上述したように特別遊技判定テーブル62には第1テーブルと第2テーブルとがあり、特別遊技判定部52は、遊技データ読み出し時点の確率状態に応じて第1テーブル及び第2テーブルのいずれか一方を選択し、大当たり乱数がその選択したテーブルに定められた大当たりの当選値に一致するか否かを判定する。このような特別遊技判定により、保留記憶部61から読み出した遊技データの当選又はハズレが決定する。尚、第1テーブルは、大当たりとなる確率が例えば1/400程度に設定されたテーブルであり、第2テーブルは、第1テーブルよりも大当たりとなる確率が高く、例えば1/68程度に設定されたテーブルである。
特別遊技判定部52は、特別図柄変動制御部53によって特別図柄の変動表示が行われているときには、保留記憶部61からの遊技データの読み出しを行わない。この場合、特別図柄変動制御部53によって行われている特別図柄の変動表示が終了し、次の変動表示を行うことが可能になったタイミングで、特別遊技判定部52は、保留記憶部61から次の遊技データの読み出しを行い、その読み出した遊技データに基づいて特別遊技判定を行う。このとき、特別遊技判定部52は、第2保留記憶部61bに遊技データが格納されていれば、その遊技データを読み出して特別遊技判定を行う。すなわち、特別遊技判定部52は、第1保留記憶部61aに格納されている遊技データよりも、第2保留記憶部61bに格納されている遊技データを優先的に読み出して保留消化を行っていくように構成されている。
特別図柄変動制御部53は、特別遊技判定部52によって特別遊技判定が行われると、その特別遊技判定の結果に基づいて変動パターンテーブル63を参照し、特別図柄の変動時間を決定して特別図柄表示器22aにおいて行う特別図柄の変動表示を制御する。また特別図柄変動制御部53は、特別図柄の変動時間を決定して特別図柄の変動表示を開始するとき、演出制御基板33に対して変動開始コマンドを送出する。この変動開始コマンドには、特別遊技判定の結果や特別図柄の変動時間などに関する情報が含まれる。そのため、演出制御基板33は、特別図柄変動制御部53から送出される変動開始コマンドを受信すると、特別図柄表示器22aにおいて特別図柄の変動表示が行われている間、特別遊技判定の結果に対応した演出を行うことができるようになる。
特別遊技制御部54は、特別遊技判定部52による特別遊技判定において所定の当たりに当選し、遊技者にとって有利な特別遊技へ移行させることが決定された場合に機能するものである。この特別遊技制御部54は、特別遊技判定部52によって所定の当たりであることが判定されると、それに伴って行われる特別遊技状態において第1大入賞口17及び第2大入賞口18のそれぞれを開放させるラウンド数や開放パターンなどを決定すると共に、特別遊技終了後の遊技状態を決定する。そして特別遊技制御部54は、特別遊技を開始する。特別遊技制御部54は、特別遊技を開始することに伴い、決定した開放パターンに基づいて複数ラウンドのうちの各ラウンドで第1大入賞口17及び第2大入賞口18のそれぞれを択一的に開放させることにより、特別遊技中において第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放状態へ作動させる開放特別遊技を制御する。
この特別遊技制御部54は、例えば特別遊技状態におけるラウンド数や開放パターン、或いは特別遊技終了後の遊技状態を決定する際、第1始動口15と第2始動口16とのいずれに入賞して取得された遊技データが大当たりとなったかに応じて異なるテーブルを参照する。例えば、第1始動口15への入賞に伴って第1保留記憶部61aに記憶された遊技データが大当たりであると判定された場合、特別遊技制御部54は、例えばROM30bに予め記憶されている図示省略の第1始動口用テーブルを読み出して参照し、その遊技データに含まれる図柄乱数に基づいてラウンド数や開放パターンを決定すると共に、特別遊技終了後の遊技状態を決定する。また第2始動口16への入賞に伴って第2保留記憶部61bに記憶された遊技データが大当たりであると判定された場合、特別遊技制御部54は、第2始動口用テーブルを読み出して参照し、その遊技データに含まれる図柄乱数に基づいてラウンド数や開放パターンを決定すると共に、特別遊技終了後の遊技状態を決定する。つまり、特別遊技制御部54は、特別遊技判定において大当たりであると判定された場合には、特別遊技状態が終了した後の遊技状態を決定し、特別遊技状態が終了した後にその決定した遊技状態へと遊技機1の遊技状態を移行させるように構成される。
図4は、遊技機1の遊技状態の遷移を示す図である。まず遊技機1に電源が投入されると、遊技機1は通常遊技状態ST1で起動する。通常遊技状態ST1は、特別遊技判定において大当たりに当選して特別遊技を行うと判定される確率が通常確率であり、その通常確率で遊技を進行させる遊技状態である。また通常遊技状態ST1は、スルーゲート20を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われた場合に、普通図柄表示器22bにおいて行われる普通図柄の変動時間が29秒程度の比較的長い所定時間に設定され、しかも普通図柄抽選に当選した場合であっても普通図柄の変動表示終了後に電動チューリップ16aが第2始動口16を開放する開放時間が0.2秒程度の極めて短い時間に設定される遊技状態である。つまり、通常遊技状態ST1は、第2始動口16に遊技球が入賞する可能性が極めて低い遊技状態である。そのため、通常遊技状態ST1では、遊技者はハンドルレバー5を操作することにより、図1の矢印F1で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出す遊技球がセンター役物11の左側領域を流下していくように調整し、遊技球を第1始動口15に入賞させることを狙って遊技を行う。
そして通常遊技状態ST1において遊技球が第1始動口15へ入賞することによって大当たりに当選すると(矢印A1)、遊技機1は、特別遊技状態ST2へと移行し、その当たり種別に応じた特別遊技を行う。この特別遊技では、第1大入賞口17又は第2大入賞口18が開放されるラウンド遊技が複数ラウンド行われる。そのため、遊技者は、遊技機1において特別遊技が行われている間、ハンドルレバー5を操作することにより、図1の矢印F2で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出す遊技球がセンター役物11の右側領域を流下していくように調整し、遊技球を第1大入賞口17又は第2大入賞口18に入賞させることを狙って遊技を行う。
特別遊技が終了すると、特別遊技制御部54は、その後の遊技状態を時短遊技状態ST3及び確変遊技状態ST4のいずれか一方へ移行させる(矢印A2又は矢印A5)。
時短遊技状態ST3は、スルーゲート20を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われた場合に、普通図柄表示器22bにおいて行われる普通図柄の変動時間が3秒程度の比較的短い時間に設定され、しかも普通図柄抽選に当選した場合には普通図柄の変動表示終了後に電動チューリップ16aが第2始動口16を開放する開放時間が3.5秒程度の比較的長い時間に設定される遊技状態である。また時短遊技状態ST3では、普通図柄抽選に当選する確率が通常遊技状態ST1よりも高くなる。ただし、時短遊技状態ST3では、特別遊技判定において大当たりと判定される確率は通常遊技状態ST1と同様の通常確率であり、その通常確率で遊技を進行させる遊技状態となる。このような時短遊技状態ST3では、スルーゲート20に遊技球を通過させることができると、電動チューリップ16aが頻繁にしかも長時間、開放状態となる。そのため、時短遊技状態ST3に移行すると、遊技者は、その時短遊技状態ST3が継続している間、ハンドルレバー5を操作することにより、図1の矢印F2で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出す遊技球がセンター役物11の右側領域を流下していくように調整し、遊技球をスルーゲート20に通過させると共に、頻繁に開放される第2始動口16へ入賞させることを狙って遊技を行うようになる。
このような時短遊技状態ST3は、例えば所定回数(例えば100回)の特別図柄の変動表示が終了するまで継続する。そして時短遊技状態ST3の継続中に行われる特別遊技判定において大当たりなどの所定の当たりに当選すると、遊技状態は、時短遊技状態ST3から特別遊技状態ST2へと移行し(矢印A3)、その当たり種別に応じた特別遊技が行われる。一方、時短遊技状態ST3で行われる所定回数の特別遊技判定において大当たりなどの所定の当たりに当選しなかった場合、遊技機1の遊技状態はその後、通常遊技状態ST1へと戻る(矢印A4)。遊技状態が通常遊技状態ST1に戻ってしまうと、電動チューリップ16aが開放し難い状態となるため、遊技者はハンドルレバー5を操作することにより、図1の矢印F1で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出す遊技球がセンター役物11の左側領域を流下していくように調整し、遊技球を第1始動口15に入賞させることを狙って遊技を行う状態に戻る。
通常遊技状態ST1と時短遊技状態ST3とを対比すると、時短遊技状態ST3では上述のように遊技球が第2始動口16に頻繁に入賞するため、特別遊技判定が行われる機会を通常遊技状態ST1よりも頻繁に獲得することができる。そのため、時短遊技状態ST3は、遊技者にとって通常遊技状態ST1よりも有利な遊技状態である。したがって、時短遊技状態ST3へ移行する前の特別遊技状態ST2において行われるラウンド遊技が仮に全てショート開放ラウンドであっても特別遊技状態ST2の終了後に時短遊技状態ST3へ移行することにより、遊技者は通常遊技状態ST1よりも有利な遊技価値を獲得することができる。
一方、確変遊技状態ST4は、時短遊技状態ST3と同様、スルーゲート20を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われた場合に、普通図柄表示器22bにおいて行われる普通図柄の変動時間が3秒程度の比較的短い時間に設定され、しかも普通図柄抽選に当選した場合には普通図柄の変動表示終了後に電動チューリップ16aが第2始動口16を開放する開放時間が3.5秒程度の比較的長い時間に設定される遊技状態である。また確変遊技状態ST4では、時短遊技状態ST3と同様に、普通図柄抽選に当選する確率が通常遊技状態ST1よりも高くなる。更に確変遊技状態ST4では、特別遊技判定において大当たりと判定される確率が通常確率よりも高い高確率状態となり、その高確率で遊技を進行させる遊技状態となる。このような確変遊技状態ST4では、スルーゲート20に遊技球を通過させることができると、電動チューリップ16aが頻繁にしかも長時間、開放状態となる。そのため、確変遊技状態ST4に移行すると、遊技者は、その確変遊技状態ST4が継続している間、ハンドルレバー5を操作することにより、図1の矢印F2で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出す遊技球がセンター役物11の右側領域を流下していくように調整し、遊技球をスルーゲート20に通過させると共に、頻繁に開放される第2始動口16へ入賞させることを狙って遊技を行うようになる。
このような確変遊技状態ST4は、例えば所定回数(例えば10000回)の特別図柄の変動表示が終了するまで継続する。そして確変遊技状態ST4の継続中に行われる特別遊技判定において大当たりなどの所定の当たりに当選すると、遊技状態は、確変遊技状態ST4から特別遊技状態ST2へと移行し(矢印A6)、その当たり種別に応じた特別遊技が行われる。一方、確変遊技状態ST4で行われる所定回数の特別遊技判定において大当たりなどの所定の当たりに当選しなかった場合、遊技機1の遊技状態はその後、通常遊技状態ST1へと戻る(矢印A7)。遊技状態が通常遊技状態ST1に戻ってしまうと、電動チューリップ16aが開放し難い状態となるため、遊技者はハンドルレバー5を操作することにより、図1の矢印F1で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出す遊技球がセンター役物11の左側領域を流下していくように調整し、遊技球を第1始動口15に入賞させることを狙って遊技を行う状態に戻る。
時短遊技状態ST3と確変遊技状態ST4とを対比すると、確変遊技状態ST4では上述のように特別遊技判定において大当たりに当選する確率が高確率となるため、遊技者は早期に次の大当たりに当選する機会を獲得することができる。そのため、確変遊技状態ST4は、遊技者にとって時短遊技状態ST3よりも有利な遊技状態である。したがって、確変遊技状態ST4へ移行する前の特別遊技状態ST2において行われるラウンド遊技が仮に全てショート開放ラウンドであっても特別遊技状態ST2の終了後に確変遊技状態ST4へ移行することにより、遊技者は通常遊技状態ST1や時短遊技状態ST3よりも有利な遊技価値を獲得することができる。
◇主制御基板30の処理手順◇
次に、主制御基板30において行われる主たる動作手順について説明する。図5は、主制御基板30における主要動作を示すフローチャートである。主制御基板30のCPU30aは、電源投入時や電源断時などの特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示すフローチャートに基づく処理をタイマ割込処理として一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。この処理が開始されると、主制御基板30は、乱数更新処理(ステップS101)、第1始動口スイッチ処理(ステップS102)、第2始動口スイッチ処理(ステップS103)、ゲートスイッチ処理(ステップS104)、各種スイッチ処理(ステップS105)、賞球処理(ステップS106)、特別図柄処理(ステップS107)、大入賞口処理(ステップS108)、普通図柄処理(ステップS109)、電動チューリップ(電チュー)処理(ステップS110)、及び、出力処理(ステップS111)を一連の処理として順次実行し、それら一連の処理が終了すると、その後は初期値乱数更新処理(ステップS112)を繰り返し実行する。その後、時間が経過し、再びタイマによる割込が発生することにより、再び乱数更新処理(ステップS101)以降の処理の実行を開始する。以降このような処理が繰り返される。
乱数更新処理(ステップS101)では、RAM30cの遊技データ格納部60に格納されている大当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数などの各種乱数の値が更新される処理が行われる。第1始動口スイッチ処理(ステップS102)では、上述の遊技データ取得部51が第1始動口スイッチ41の状態を監視し、第1始動口15に入賞した遊技球が所定の領域を通過することによって第1始動口スイッチ41がオンとなった場合に遊技データ格納部60から遊技データを取得する処理が行われる。第2始動口スイッチ処理(ステップS103)では、上述の遊技データ取得部51が第2始動口スイッチ42の状態を監視し、第2始動口16に入賞した遊技球が所定の領域を通過することによって第2始動口スイッチ42がオンとなった場合に遊技データ格納部60から遊技データを取得する処理が行われる。ゲートスイッチ処理(ステップS104)では、スルーゲートスイッチ43の状態を監視し、スルーゲート20を遊技球が通過してスルーゲートスイッチ43がオンとなった場合に普通図柄を抽選するために普通図柄乱数を取得する処理が行われる。各種スイッチ処理(ステップS105)では、その他全てのスイッチ(例えば大入賞口スイッチなど)からの信号を入力する処理が行われる。賞球処理(ステップS106)では、各種入賞口への入賞数を計数し、その計数値に基づいて賞球コマンドを設定する処理が行われる。特別図柄処理(ステップS107)では、特別遊技判定部52、特別図柄変動制御部53及び特別遊技制御部54による特別遊技判定処理及びその特別遊技判定の結果に基づく特別図柄の変動処理などが行われる。大入賞口処理(ステップS108)では、第1大入賞口17及び第2大入賞口18を開放させる特別遊技中の動作が制御される。普通図柄処理(ステップS109)では、普通図柄の変動表示およびその普通図柄の変動表示に伴う処理が行われる。電動チューリップ処理(ステップS110)では、電動チューリップ16aの開閉動作制御が行われる。また出力処理(ステップS111)では、主制御基板30から払出制御基板32及び演出制御基板33のそれぞれに対して制御用のコマンドや遊技データなどを出力する処理が行われる。各基板に出力するコマンドやデータは、ステップS102〜S110の各処理において生成され、予めRAM30cにセットされているので、この出力処理ではRAM30cにセットされたコマンドやデータを読み出して出力する。そして初期値乱数更新処理(ステップS112)では、遊技データ格納部60に格納されている大当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数などの各種乱数の初期値が更新される。
図6は、第1始動口スイッチ処理(図5のステップS102)及び第2始動口スイッチ処理(図5のステップS103)の詳細を示すフローチャートである。まず図6(a)に示すように、第1始動口スイッチ処理(ステップS102)では、第1始動口15に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ41がオンになったか否かを判断する(ステップS201)。ここで第1始動口スイッチ41がオンになっていない場合には第1始動口スイッチ処理を終了する。第1始動口スイッチ41がオンになっていれば、第1保留記憶部61aに記憶されている保留数U1が上限値未満か否かを判断する(ステップS202)。図例の場合、上限値を4個としている。そして保留数U1が上限値に達している場合には(ステップS202でNO)、それ以上保留数を増加させることができないので、第1始動口スイッチ処理を終了する。一方、保留数U1が上限値未満である場合(ステップS202でYES)、保留数U1の値を1加算する(ステップS203)。そして第1始動口15へ入賞したことによる遊技データを遊技データ格納部60から読み出し、その遊技データに含まれる各種乱数の値を第1保留記憶部61aに格納する(ステップS204)。このとき読み出した大当たり乱数の値によって、「大当たり」であるか又は「ハズレ」であるかが確定する。また「大当たり」である場合、読み出した図柄乱数の値によって特別遊技として行う特別遊技の種類や特別遊技終了後の遊技状態が確定する。また「ハズレ」である場合、読み出したリーチ乱数の値によってリーチ演出が行われるか否かが確定する。そして主制御基板30は、読み出した各種乱数を含む遊技データを演出制御基板33に送信するための送信用遊技データとしてセットする(ステップS205)。このときセットされる送信用遊技データには、第1始動口15への入賞によって取得した遊技データであることを示す情報が付与される。そして遊技データのセットが完了すれば、第1始動口スイッチ処理を終了する。
次に図6(b)に示すように、第2始動口スイッチ処理(図5のステップS103)では、第2始動口16に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ42がオンになったか否かを判断する(ステップS301)。ここで第2始動口スイッチ42がオンになっていない場合には第2始動口スイッチ処理を終了する。第2始動口スイッチ42がオンになっていれば、第2保留記憶部61bに記憶されている保留数U2が上限値未満か否かを判断する(ステップS302)。図例の場合、上限値を4個としている。そして保留数U2が上限値に達している場合には(ステップS302でNO)、それ以上保留数を増加させることができないので、第2始動口スイッチ処理を終了する。一方、保留数U2が上限値未満である場合(ステップS302でYES)、保留数U2の値を1加算する(ステップS303)。そして第2始動口16に入賞したことによる遊技データを遊技データ格納部60から読み出し、その遊技データに含まれる各種乱数の値を第2保留記憶部61bに格納する(ステップS304)。このとき読み出した各種乱数の値により、大当たりであるか否か、またハズレの場合はリーチ演出を行うか否かなどが確定する。そして主制御基板30は、読み出した各種乱数を含む遊技データを演出制御基板33に送信するための送信用遊技データとしてセットする(ステップS305)。このときセットされる送信用遊技データには、第2始動口16への入賞によって取得した遊技データであることを示す情報が付与される。そして遊技データのセットが完了すれば、第2始動口スイッチ処理を終了する。
次に図7は、ゲートスイッチ処理(図5のステップS104)の詳細を示すフローチャートである。この処理ではまず、スルーゲート20を遊技球が通過してスルーゲートスイッチ43がオンになったか否かを判断する(ステップS401)。スルーゲートスイッチ43がオンになっていない場合にはゲートスイッチ処理を終了する。スルーゲートスイッチ43がオンになっていれば、普通図柄抽選の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(ステップS402)。図例の場合、上限値を4個としている。そして保留数Gが上限値に達している場合には(ステップS402でNO)、それ以上保留数を増加させることができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。一方、保留数Gが上限値未満である場合(ステップS402でYES)、保留数Gの値を1加算する(ステップS403)。そして遊技球がスルーゲート20を通過したことによる普通図柄の抽選のための普通図柄乱数を読み出し、その乱数値を、RAM30cに格納する(ステップS404)。尚、このとき読み出される乱数の値により、遊技球がスルーゲート20を通過したことによる普通図柄抽選の当否が確定する。
次に図8は、特別図柄処理(図5のステップS107)の詳細を示すフローチャートである。この処理ではまず、遊技機1の現在の状態が特別遊技中であるか否かを判断する(ステップS501)。特別遊技中であれば、その特別遊技が終了するまで新たな特別図柄の変動表示を行うことができないため、特別図柄の変動処理を開始することなく特別図柄処理を終了する(ステップS501でYES)。これに対し、特別遊技中でない場合(ステップS501でNO)、主制御基板30は、遊技機1の現在の状態が特別図柄の変動表示中であるか否かを判断する(ステップS502)。特別図柄の変動表示中でない場合(ステップS502でNO)、保留数U2が1以上であるか否かを判断する(ステップS503)。保留数U2が1以上である場合(ステップS503でYES)、主制御基板30は、第2保留記憶部61bにおいて最も先に記憶された遊技データを読み出し(ステップS504)、その保留数U2の値を1減算する(ステップS505)。そして第2保留記憶部61bに記憶されている他の保留の記憶領域を順にシフトさせる(ステップS506)。
一方、保留数U2が0である場合(ステップS503でNO)、主制御基板30は、保留数U1が1以上であるか否かを判断する(ステップS507)。保留数U1が1以上である場合(ステップS507でYES)、主制御基板30は、第1保留記憶部61aにおいて最も先に記憶された遊技データを読み出し(ステップS508)、その保留数U1の値を1減算する(ステップS509)。そして第1保留記憶部61aに記憶されている他の保留の記憶領域をシフトさせる(ステップS510)。また保留数U1が0である場合(ステップS507でNO)は、特別遊技判定の始動条件となる第1始動口15又は第2始動口16への入賞に基づく保留が無いことを意味するため、特別図柄の変動表示を開始せずに処理を終了する。
ステップS504とステップS508のいずれか一方で遊技データの読み出しが行われた場合、その読み出した遊技データに基づく特別遊技判定のための処理(ステップS511〜S517)へと進む。すなわち、主制御基板30は、まず現在の遊技機1の遊技状態が高確率状態(確変遊技状態ST4)であるか否かを判断し(ステップS511)、高確率状態であれば特別遊技判定テーブル62に含まれる第2テーブル62bを選択して読み出し(ステップS512)、高確率状態でなければ第1テーブル62aを選択して読み出す(ステップS513)。そして主制御基板30は、遊技者に有利な特別遊技を行うかを判定するための特別遊技判定処理を実行する(ステップS514)。この特別遊技判定処理(ステップS514)では、ステップS504又はS508で読み出された遊技データに含まれる大当たり乱数に基づき大当たりの当否が判定されると共に、その判定結果に応じて特別図柄の変動表示を行う変動時間が決定される。尚、この特別遊技判定処理の詳細については後述する。
主制御基板30は、特別遊技判定処理(ステップS514)を行った後、その特別遊技判定処理で決定された変動時間に対応して装飾図柄12a,12b,12cの変動表示を含む図柄変動演出を演出制御基板33に行わせるための変動開始コマンドをRAM30cにセットする(ステップS515)。そして主制御基板30は、特別図柄表示器22aにおける特別図柄の変動表示を開始し(ステップS516)、その変動表示を変動時間が経過するまで継続させるために、変動時間の計測を開始する(ステップS517)。
一方、ステップS502において特別図柄の変動表示中であった場合(ステップS502でYES)、主制御基板30は、その変動時間が終了したか否かを判断する(ステップS518)。ここでは特別図柄の変動表示開始に伴いステップS517で計測が開始された変動時間が特別遊技判定処理(ステップS514)で決定された変動時間に達したか否かが判断される。そして変動時間が終了していなければ(ステップS518でNO)、特別図柄の変動表示が継続されるので、そのまま特別図柄処理を終了する。これに対し、変動時間が終了した場合には(ステップS518でYES)、主制御基板30は、演出制御基板33によって行われている図柄変動演出を停止させるための変動停止コマンドをRAM30cにセットする(ステップS519)。そして特別図柄表示器22aにおける特別図柄の変動表示を特別遊技判定の結果に対応する停止図柄で停止させ(ステップS520)、計測された変動時間をリセットする(ステップS521)。そして主制御基板30は、停止中処理(ステップS522)を実行する。尚、停止中処理の詳細については後述する。
図9は、特別遊技判定処理(図8のステップS514)の詳細を示すフローチャートである。この処理を開始すると、主制御基板30は、図8のステップS512又はS513で選択したテーブルに基づき、遊技データに含まれる大当たり乱数が大当たりであるか否かの特別遊技判定を行う(ステップS541)。そして大当たりに当選していれば(ステップS542でYES)、図柄乱数に基づいて大当たりの種類を判定する(ステップS543)。大当たり種類の判定を行う際には、判定対象となる図柄乱数が第1保留記憶部61aから読み出された乱数である場合と、第2保留記憶部61bから読み出された乱数である場合とで参照するテーブルが異なる。そのため、同じ図柄乱数であっても、第1保留記憶部61aから読み出された場合と、第2保留記憶部61bから読み出された場合とで異なる大当たりの種類が判定されることもある。そして大当たりの種類が確定すると、主制御基板30は、特別図柄の変動表示後に停止させる停止図柄としてその大当たりの種類に対応した大当たり図柄をセットする(ステップS544)。続いて主制御基板30は、変動パターンテーブル63に含まれる大当たり用変動パターンテーブルを参照し(ステップS545)、変動パターン乱数などに基づいて特別図柄の変動時間を決定する(ステップS546)。その後、主制御基板30は、ステップS543で決定した大当たりの種類に基づき、その後に発生する特別遊技状態において第1大入賞口17及び第2大入賞口18を開放させるための開放パターンを予めセットしておくようにしてもよい。
また大当たりに当選していない場合(ステップS542でNO)、主制御基板30は、特別図柄の変動表示後に停止させる停止図柄として、図柄乱数に基づくハズレ図柄をセットする(ステップS547)。そして現在の遊技状態が確変遊技状態ST4であるか否かを判断し(ステップS548)、確変遊技状態ST4である場合(ステップS548でYES)、主制御基板30は、変動パターンテーブル63に含まれる確変遊技用変動パターンテーブルを参照し(ステップS549)、変動パターン乱数などに基づいて特別図柄の変動時間を決定する(ステップS550)。このとき、主制御基板30は、リーチ乱数を判定してリーチ演出を行うか否かを判断し、リーチ演出を行う場合には更に確変用のリーチ変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動時間を決定してもよい。尚、確変遊技状態ST4では、リーチ演出が行われる場合を除き、通常遊技状態ST1よりも特別図柄の変動時間が相対的に短い時間に決定され易くなる。
一方、確変遊技状態ST4でない場合(ステップS548でNO)、主制御基板30は、現在の遊技状態が時短遊技状態ST3であるか否かを判断する(ステップS551)。その結果、時短遊技状態ST3である場合(ステップS551でYES)、主制御基板30は、変動パターンテーブル63に含まれる時短遊技用変動パターンテーブルを参照し(ステップS552)、変動パターン乱数などに基づいて特別図柄の変動時間を決定する(ステップS553)。このときも、主制御基板30は、リーチ乱数を判定してリーチ演出を行うか否かを判断し、リーチ演出を行う場合には更に時短用のリーチ変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動時間を決定してもよい。尚、時短遊技状態ST3では、リーチ演出が行われる場合を除き、通常遊技状態ST1よりも特別図柄の変動時間が相対的に短い時間に決定され易くなる。
また時短遊技状態ST3でもなかった場合(ステップS551でNO)、主制御基板30は、主制御基板30は、変動パターンテーブル63に含まれる通常遊技用変動パターンテーブルを参照し(ステップS554)、更に第1保留記憶部61aに記憶されている保留数を確認する(ステップS555)。そして変動パターン乱数及び保留数などに基づいて特別図柄の変動時間を決定する(ステップS556)。このときも、主制御基板30は、リーチ乱数を判定してリーチ演出を行うか否かを判断し、リーチ演出を行う場合には更に通常遊技用のリーチ変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動時間を決定してもよい。尚、通常遊技状態ST1では、リーチ演出が行われる場合を除き、第1保留記憶部61aに記憶されている保留数が上限値に達していれば特別図柄の変動時間が最短時間(例えば2秒)に設定される。以上で、特別遊技判定処理(ステップS514)が終了する。
次に図10は、停止中処理(図8のステップS522)の詳細を示すフローチャートである。この処理では、特別図柄の変動表示が停止した後、遊技機1の遊技状態を特別遊技状態ST2に移行させたり、時短遊技状態ST3や確変遊技状態ST4を通常遊技状態ST1に移行させたりする処理が行われる。この停止中処理を開始すると、主制御基板30は、大当たりなどの当たりが発生したか否かを判断し(ステップS571)、当たりが発生した場合(ステップS571でYES)、その当たりの種類に対応した特別遊技をセットする(ステップS572)。そして演出制御基板33にその特別遊技に対応した演出を行わせるべく、特別遊技開始コマンドをRAM30cにセットする(ステップS573)。その後、主制御基板30は、特別遊技の実行を開始する(ステップS574)。これにより、遊技機1は特別遊技状態ST2へと移行する。
また主制御基板30は、特別遊技を発生させないと判断した場合(ステップS571でNO)、現在の遊技状態が確変遊技状態ST4であるか否かを判断する(ステップS575)。その結果、確変遊技状態ST4である場合(ステップS575でYES)、主制御基板30は、確変遊技状態ST4を継続させる特別図柄の変動表示の残り回数であるカウント数SCを1だけデクリメントし(ステップS576)、そのカウント数SCが0になったか否かを判断する(ステップS577)。その結果、カウント数SCが0でない場合、確変遊技状態ST4が継続するので、停止中処理を終了する。またカウント数SCが0になった場合(ステップS577でYES)、主制御基板30は、現在の遊技状態として通常遊技状態ST1をセットする(ステップS578)。これにより、遊技機1の遊技状態は確変遊技状態ST4から通常遊技状態ST1へと移行する。
また現在の遊技状態が確変遊技状態ST4でなかった場合(ステップS575でNO)、主制御基板30は、時短遊技状態ST3であるか否かを判断する(ステップS579)。その結果、時短遊技状態ST3である場合(ステップS579でYES)、主制御基板30は、時短遊技状態ST3を継続させる特別図柄の変動表示の残り回数であるカウント数JCを1だけデクリメントし(ステップS580)、そのカウント数JCが0になったか否かを判断する(ステップS581)。その結果、カウント数JCが0でない場合、時短遊技状態ST3が継続するので、停止中処理を終了する。またカウント数JCが0になった場合(ステップS581でYES)、主制御基板30は、現在の遊技状態として通常遊技状態ST1をセットする(ステップS582)。これにより、遊技機1の遊技状態は時短遊技状態ST3から通常遊技状態ST1へと移行する。
また主制御基板30は、現在の遊技状態が時短遊技状態ST3ではなく、通常遊技状態ST1であると判断した場合(ステップS579でNO)、その後は特別な処理は行わずに処理を終了する。以上で、停止中処理(ステップS522)が終了する。
次に図11および図12は、大入賞口処理(図5のステップS108)の詳細を示すフローチャートである。この処理では、特別遊技が開始された後の第1大入賞口17及び第2大入賞口18の開閉動作が制御される。主制御基板30は、遊技機1の現在の遊技状態が特別遊技中であるか否かを判断する(ステップS601)。特別遊技中でない場合(ステップS601でNO)、第1大入賞口17又は第2大入賞口18の開閉動作は行わないため、大入賞口処理が終了する。これに対し、特別遊技中である場合(ステップS601でYES)、主制御基板30は、遊技機1が上述の停止中処理(図10のステップS574)で開始させた特別遊技のオープニング動作中であるか否かを判断する(ステップS602)。遊技機1がオープニング動作中である場合(ステップS602でYES)、主制御基板30は予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープニング時間)を経過したか否かを判断する(ステップS603)。オープニング時間を経過していない場合(ステップS603でNO)、オープニング動作が継続されるので大入賞口処理を終了する。
オープニング時間を経過している場合(ステップS603でYES)、主制御基板30は、第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放する現在のラウンド値Rに対して1加算する(ステップS604)。このラウンド値Rは、特別遊技の開始時点においては0に初期化されており、ステップS604で1を加算することによって今回行うべきラウンドの値となる。そして主制御基板30は、予めセットされている特別遊技の開放パターンを確認し(ステップS605)、その開放パターンに定められている今回のラウンドにおける第1大入賞口17又は第2大入賞口18の開放時間をセットする(ステップS606)。そして主制御基板30は、今回のラウンドに対応して第1大入賞口17及び第2大入賞口18のいずれか一方を開放する(ステップS607)。尚、第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放すると、主制御基板30は、ステップS606でセットされた開放時間の計測動作を開始する。
次に主制御基板30は、第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放してからステップS606でセットされた開放時間が経過したか否かを判断し(ステップS608)、開放時間が経過していない場合(ステップS608でNO)には、更に開放中の第1大入賞口17又は第2大入賞口18に対して所定の上限個数の遊技球が入賞したか否かを判断する(ステップS609)。その結果、開放時間が経過しておらず、しかも入賞個数が上限値に達していない場合(ステップS609でNO)には、第1大入賞口17又は第2大入賞口18の開放状態が継続するため、大入賞口処理を終了する。
一方、開放時間が経過している場合(ステップS608でYES)、又は、大入賞口への入賞個数が上限値に達した場合(ステップS609でYES)、主制御基板30は、現在開放中の第1大入賞口17又は第2大入賞口18を閉鎖する(ステップS610)。そして現在のラウンド値Rが最終ラウンドを示す値(例えば16)であるか否かを判断する(ステップS611)。最終ラウンドでない場合(ステップS611でNO)には特別遊技が継続するため、そのまま大入賞口処理を終了する。
一方、現在のラウンド値Rが最終ラウンドを示す値であった場合(ステップS611でYES)、主制御基板30は、特別遊技を終了させるためのステップS612以降の処理を実行する。すなわち、主制御基板30は、現在のラウンド値Rを0にリセットし(ステップS612)、特別遊技終了後の遊技状態を確変遊技状態ST4へ移行させるか否かを判断する(ステップS613)。特別遊技終了後に確変遊技状態ST4へ移行させる場合(ステップS613でYES)、主制御基板30は、特別遊技終了後の遊技状態として確変遊技状態ST4をセットし(ステップS614)、確変遊技状態ST4が継続する特別図柄の変動表示回数のカウント数SCに所定値(例えば10000)をセットする(ステップS615)。尚、ここでセットするカウント数SCを例えば10000に設定すれば、確変遊技状態ST4は実質的に次回の大当たり当選まで継続することになる。またカウント数を100程度の値又はそれ未満の値に設定すれば、確変遊技状態ST4において大当たりに当選することなく、確変遊技状態ST4から通常遊技状態ST1へ戻ることが現実的に起こり得る。
また主制御基板30は、特別遊技終了後に確変遊技状態ST4へ移行させないと判断した場合(ステップS613でNO)、特別遊技終了後の遊技状態として時短遊技状態ST3をセットし(ステップS616)、時短遊技状態ST3が継続する特別図柄の変動表示回数のカウント数JCに所定値(例えば100)をセットする(ステップS617)。
そして主制御基板30は、特別遊技のエンディングのための時間計測を開始し(ステップS618)、エンディングが終了したか否かを判断する(ステップS619)。エンディングを開始してから所定時間が経過していないときには、エンディングが未終了であると判断し(ステップS619でNO)、大入賞口処理を終了する。またエンディングを開始してから所定時間が経過しているときにはエンディングが終了したと判断し(ステップS619でYES)、演出制御基板33に特別遊技演出を終了させるべく特別遊技終了コマンドをセットし(ステップS620)、特別遊技を終了する(ステップS621)。
一方、ステップS602の判断において遊技機1がオープニング中でないと判断した場合(ステップS602でNO)、図12のフローチャートに進み、主制御基板30は、第1大入賞口17又は第2大入賞口18が開放中であるか否かを判断する(ステップS651)。そして開放中である場合は(ステップS651でYES)、図11に示すステップS608以降の処理を実行する。また開放中でない場合は(ステップS651でNO)、遊技機1が特別遊技のエンディング中であるか否かを判断する(ステップS652)。そしてエンディング中である場合は(ステップS652でYES)、図11に示すステップS619以降の処理を実行する。またエンディング中でない場合は(ステップS652でNO)、第1大入賞口17又は第2大入賞口18が閉鎖した後の経過時間が予め設定された各ラウンドの実施間隔(インターバル時間)を経過したか否かを判断する(ステップS653)。そしてインターバル時間を経過していない場合は(ステップS653でNO)、まだ次のラウンドを実施するタイミングではないので、大入賞口処理を終了する。これに対し、インターバル時間が経過した場合は(ステップS653でYES)、次のラウンドを実施すべく、図11に示すステップS604以降の処理を実行する。
上記のような大入賞口処理により、遊技機1において特別遊技が開始されると、その特別遊技の種類に応じた開放パターンで第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放させるラウンドが所定回数(例えば16ラウンド)行われる。また特別遊技が終了するときには、時短遊技状態ST3と確変遊技状態ST4とのいずれか一方がセットされるようになる。
次に図13は、普通図柄処理(図5のステップS109)の詳細を示すフローチャートである。この処理ではまず、遊技機1の現在の状態が補助遊技中であるか否かを判断する(ステップS701)。補助遊技中とは、普通図柄抽選に当選して電動チューリップ16aを開放状態に駆動するための処理が開始され、その処理が未だ終了していない状態をいう。そして補助遊技中である場合(ステップS701でYES)、主制御基板30は、普通図柄の変動表示を開始することなく普通図柄処理を終了する。また補助遊技中でない場合(ステップS701でNO)、遊技機1の現在の状態が普通図柄の変動表示中であるか否かを判断する(ステップS702)。普通図柄が変動表示中でない場合(ステップS702でNO)、主制御基板30は普通図柄抽選の保留数Gが1以上であるか否かを判断する(ステップS703)。保留数Gが0である場合には(ステップS703でNO)、普通図柄抽選の始動条件となるスルーゲート20への遊技球通過が無いことを意味するため、普通図柄の変動表示を開始せずに普通図柄処理を終了する。
これに対し、保留数Gが1以上である場合(ステップS703でYES)、主制御基板30は、最先の保留に対応する遊技データ(普通図柄乱数)を読み出し(ステップS704)、保留数Gの値を1減算し(ステップS705)、他の保留を記憶している記憶領域をシフトさせる(ステップS706)。そして主制御基板30は、保留から読み出した普通図柄乱数が所定の当選値であるか否かの当たり判定を行い、普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(ステップS707)。普通図柄抽選に当選すると(ステップS707でYES)、主制御基板30は、普通図柄抽選に当選したことを示す図柄(当たり図柄)をRAM30cにセットする(ステップS708)。また普通図柄抽選に当選しなかった場合(ステップS707でNO)、普通図柄抽選に外れたことを示す図柄(ハズレ図柄)をRAM30cにセットする(ステップS709)。
そして主制御基板30は、遊技機1の現在の時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4であるか否かを判断し(ステップS710)、時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4である場合(ステップS710でYES)、普通図柄の変動時間を短時間(図例の場合は3秒)に設定する(ステップS711)。また現在の遊技状態が時短遊技状態ST3及び確変遊技状態ST4のいずれでもないと判断した場合(ステップS710でNO)、普通図柄の変動時間を長時間(図例の場合は29秒)に設定する(ステップS712)。そして主制御基板30は、ステップS711又はS712でセットされた変動時間に基づき、図柄表示器22の普通図柄表示器22bにおいて普通図柄の変動表示を開始し(ステップS713)、その変動時間の計測動作を開始する(ステップS714)。
また普通図柄の変動表示中であった場合(ステップS702でYES)、主制御基板30は、普通図柄の変動時間が終了したか否かを判断する(ステップS715)。つまり、ステップS714で計測の開始された変動時間が、ステップS711又はS712でセットされた変動時間に達したか否かが判断される。そして変動時間が終了していない場合(ステップS715でNO)、普通図柄の変動表示が継続されるので、そのまま普通図柄処理を終了する。また変動時間が終了した場合(ステップS715でYES)、主制御基板30は、普通図柄の変動表示を停止させ、ステップS708又はS709でセットされた図柄を表示する(ステップS716)。その後、計測された変動時間をリセットする(ステップS717)。そして普通図柄抽選に当選したか否かを判断し(ステップS718)、当選していれば(ステップS718でYES)、電動チューリップ16aを開放させるための補助遊技を開始する(ステップS719)。これにより、遊技機1の現在の状態が補助遊技中となる。一方、普通図柄抽選に当選していなければ(ステップS718でNO)、遊技機1の現在の状態を保持したまま普通図柄処理を終了する。
次に図14は、電動チューリップ処理(図5のステップS110(電チュー処理))の詳細を示すフローチャートである。この処理ではまず、遊技機1の現在の状態が補助遊技中であるか否かを判断する(ステップS801)。補助遊技中でない場合(ステップS801でNO)、電動チューリップ16aは開放しないため、電動チューリップ処理を終了する。補助遊技中であった場合(ステップS801でYES)、主制御基板30は、電動チューリップ16aが開放中であるか否かを判断し(ステップS802)、電動チューリップ16aが開放中でない場合には(ステップS802でNO)、更に現在の遊技状態が時短遊技状態ST3又は確変遊技状態st4であるか否かを判断する(ステップS803)。現在の遊技状態が時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4である場合(ステップS803でYES)、主制御基板30は、電動チューリップ16aの開放時間を長時間(図例の場合は3.5秒)に設定する(ステップS804)。また時短遊技状態ST3及び確変遊技状態ST4のいずれでもなく、通常遊技状態ST1である場合(ステップS803でNO)、主制御基板30は、電動チューリップ16aの開放時間を短時間(図例の場合は0.2秒)に設定する(ステップS805)。そして主制御基板30は、電チューソレノイド44を駆動して電動チューリップ16aを開放し(ステップS806)、開放後の経過時間の計測を開始する(ステップS807)。一方、電動チューリップ16aが既に開放中であった場合(ステップS802でYES)、ステップS803〜S807の処理をスキップする。その後、主制御基板30は、ステップS804又はS805でセットされた開放時間を経過したか否かを判断し(ステップS808)、開放時間を経過していない場合(ステップS808でNO)、電動チューリップ16aの開放状態が継続されるので、電動チューリップ処理を終了する。また開放時間を経過した場合(ステップS808でYES)、主制御基板30は、電チューソレノイド44を駆動して電動チューリップ16aを閉鎖状態に戻し(ステップS809)、補助遊技を終了して電動チューリップ処理を終了する(ステップS810)。
図13及び図14に示した処理により、時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4のときには、通常遊技状態ST1よりも電動チューリップ16aが頻繁に、しかも長時間開放されるようになり、第2始動口16に対して遊技球が入球し易くなる。
次に図15は、出力処理(図5のステップS111)の詳細を示すフローチャートである。この処理では、主制御基板30からサブ制御基板31に対して各種データやコマンドなどが出力される。まず主制御基板30は、送信用遊技データがセットされている場合、それを演出制御基板33に送信する(ステップS901)。尚、送信用遊技データがセットされていなければ、ステップS901の送信処理は行われない。次に変動開始コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板33に送信し、特別図柄の変動時間に対応する図柄変動演出を行うことを指示する(ステップS902)。これにより、演出制御基板33によって装飾図柄12a,12b,12cを変動させる変動演出が開始される。尚、変動開始コマンドがセットされていなければ、ステップS902の送信処理は行われない。次に変動停止コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板33に送信し、演出制御基板33によって実行されている変動演出を停止させて特別遊技判定の結果が大当たりとなるものであるか否かを遊技者に報知させる指示を行う(ステップS903)。尚、変動停止コマンドがセットされていなければステップS903の送信処理は行われない。次に特別遊技開始コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板33に送信し、特別遊技開始に伴う演出動作の開始を指示する(ステップS904)。このとき送信される特別遊技開始コマンドには、特別遊技後の遊技状態が時短遊技状態ST3と確変遊技状態ST4とのいずれであるかを示す情報が含まれる。尚、特別遊技開始コマンドがセットされていなければ、ステップS904の送信処理は行われない。次に特別遊技終了コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板33に送信し、特別遊技に対応した演出の終了を指示する(ステップS905)。尚、特別遊技終了コマンドがセットされていなければ、ステップS905の送信処理は行われない。次に普通図柄変動開始コマンドセットされていれば、それを演出制御基板33に送信し、普通図柄の変動に対応する演出を行うことを指示する(S906)。尚、普通図柄変動開始コマンドがセットされていなければ、ステップS906の送信処理は行われない。そして最後にその他各種コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板33や払出制御基板32に送信することで、各部を制御する(ステップS907)。例えば遊技球が各種入賞口に入賞したことに伴う賞球コマンドはこのとき払出制御基板32に対して送信され、払出制御基板32によって賞球の払い出しが行われる。以上で出力処理が終了する。
◆演出制御基板33◆
次に演出制御基板33の詳細について説明する。図16は、演出制御基板33における主たる機能構成を模式的に示したブロック図である。演出制御基板33は、上述したように主制御基板30から様々なコマンドCMD1を受け取り、それらコマンドCMD1に応じた演出の制御を行う。また演出制御基板33は、遊技者によって操作ボタン6が操作された場合に操作ボタン6から出力された操作信号SGNが入力されることで、遊技者による操作ボタン6に対する操作状況に応じた演出を行うことができる。以下、このような演出制御基板33の構成及び動作について詳しく説明する。
演出制御基板33は、上述のようにCPU33a、ROM33b、RAM33c及びRTC33dを備える。
演出制御基板33のCPU33aは、演出制御部65及び操作制御部66を備える。演出制御部65は、演出パターン決定部70、通常遊技演出制御部71及び特別遊技演出制御部72として機能する。
演出パターン決定部70は、主制御基板30から変動開始コマンドを受信すると、複数の演出パターン77のうちから、変動開始コマンドに含まれる特別図柄の変動時間に対応する一つの演出パターンを演出パターン選択テーブル79に基づいて選択することにより遊技機1において行う図柄変動演出などの演出パターンを決定する。
通常遊技演出制御部71及び特別遊技演出制御部72は、演出パターン決定部70によって決定された演出パターンに基づいて演出装置36による演出の実行を制御する。
通常遊技演出制御部71は、特別図柄の変動表示が行われる通常遊技状態において、特別図柄の変動時間に応じた演出を演出装置36に実行させる。具体的には、通常遊技演出制御部71は、画像表示器12の表示画面に表示されるの3つの装飾図柄12a,12b,12cを変動させる図柄変動演出を行うと共に、主制御基板30からのコマンドに基づいて演出パターン決定部70によって決定された演出の他、所定期間における操作ボタン6に対する操作状況に応じて、サブ表示器13、スピーカー8、枠ランプ9、又は可動役物14に演出を実行させる。また通常遊技演出制御部71は、演出パターン決定部70によってシナリオ演出パターン78が決定された場合、決定されたシナリオ演出パターン78の内容に応じて、シナリオ進行演出制御部73における示唆演出制御部74、第1段階演出制御部75及び第2段階演出制御部76を所定の順序及びタイミングでそれぞれ機能させ、演出装置36にシナリオ演出パターン78を実行させる。
また特別遊技演出制御部72は、特別遊技判定の結果が大当たりである場合、通常遊技演出制御部71による通常遊技演出の終了後に、特別遊技判定において当選した当たりの種類に応じた特別遊技演出の実行を制御する。
操作制御部66は、操作ボタン6から検出された操作状況を操作情報として処理するものであり、操作ボタン6の操作ボタンスイッチ6b及びRAM33cの操作信号記憶部69に接続されている。操作状況は、操作ボタン6の操作ボタンスイッチ6bから出力される操作信号SGNにより検出される。この操作ボタンスイッチ6bは、例えば操作ボタン6の可動体6aが非操作状態であるときにはローレベル信号を出力し、可動体6aが操作状態であるときにはハイレベル信号を出力する。そのため、操作制御部66は、操作ボタン6(操作ボタンスイッチ6b)の出力により、操作状況(例えば操作ボタン6が操作されたか、操作ボタン6に対する操作状態が継続しているかなど)を操作情報として処理することが可能となる。具体的には、操作制御部66は、操作ボタン6(操作ボタンスイッチ6b)からデジタル信号として演出制御基板33の入力ポート(図示略)に入力された操作信号SGNをタイマ割込処理によって、所定時間毎(例えば2ミリ秒毎)にサンプリングする。
操作制御部66はさらに、演出制御基板33の入力ポート(図示略)に入力された操作信号SGNのうち、今回サンプリングした操作信号SGN1(以下「今回操作信号SGN1」又は「操作信号SGN1」ともいう)及び前回サンプリングした操作信号SGN2(以下「前回操作信号SGN2」又は「操作信号SGN2」ともいう)に基づいて、図17に示すように、オンエッジの有無、オフエッジの有無、オンエッジ数などを検出することができ、またオン信号数などを検出することで操作状況を操作時間に関連付けて操作情報として処理できる。換言すれば、操作制御部66は、操作信号SGN1,SGN2を処理することで、操作ボタン6に対する操作状況から操作情報を把握することができる。その結果、演出制御部65は、後述するように操作ボタン6が単打押し操作、連打押し操作、長押し操作などの所定の操作を行っているか否かを判定することができる。
尚、操作制御部66による操作情報の処理の詳細については後述する。また図16では、操作制御部66は、演出制御基板33に設けられていたが、操作制御部66を画像制御基板34又はランプ制御基板35に設け、あるいは画像制御基板34及びランプ制御基板35を一つの基板として設け、この一つの基板に操作制御部66を設けてもよい。
演出制御基板33のROM33bには通常遊技演出として行う複数の演出パターン77が予め格納されている。複数の演出パターン77のそれぞれは、特別図柄変動制御部53によって決定される特別図柄の変動時間に対応した演出を行う演出パターンとなっている。また複数の演出パターンの中には、操作ボタン6に対する遊技者の操作内容に応じて演出の進行内容の異なる複数のシナリオ演出パターン78が含まれる。シナリオ演出パターン78は、初期段階から最終段階まで複数の段階が設定されたシナリオが遊技者による操作ボタン6の操作の有無又は操作の内容などに応じて段階的に進行していくように定義された演出パターンである。これら複数のシナリオ演出パターン78はいずれも特別図柄の変動時間が同じ時間に対応する演出パターンとしてROM33bに記憶されている。またROM33bには、それら複数の演出パターン77のうちから特別図柄の変動時間に対応して一つの演出パターンを選択するための演出パターン選択テーブル79が予め格納されている。
演出制御基板33のRAM33cは、受信バッファ67、送信バッファ68及び操作信号記憶部69を備えている。
受信バッファ67には、主制御基板30から送信されたコマンドCMD1などが格納される。一方、送信バッファ68には、画像制御基板34又はランプ制御基板35により画像表示器12や枠ランプ9などの演出装置36に演出を実行させるためのコマンドCMD2が格納される。このコマンドCMD2は、演出制御部66が受信バッファ67内のコマンドを解析した結果に基づいて、又は演出制御部65が操作制御部66による操作情報の処理結果に基づいて生成される。送信バッファ68に格納されたCMD2は、演出制御部65により画像制御基板34及びランプ制御基板35に送信される。これにより、画像制御基板34及びランプ制御基板35は、コマンドCMD2に従って演出装置36に演出を実行させる。
操作信号記憶部69は、サンプリング信号記憶部69a、エッジ記憶部69b、オンエッジカウント数記憶部69c及びオン信号カウント数記憶部69dを有している。
サンプリング信号記憶部69aは、例えば操作制御部66によるオンエッジの検出、オフエッジの検出、オンエッジ数カウンタの更新、オン信号数カウンタの更新などのために操作信号SGN1,SGN2を処理するために参照されるものである。このサンプリング信号記憶部69aは、今回操作信号SGN1及び前回操作信号SGN2を記憶するものであり、今回操作信号SGN1を記憶する第1記憶領域、及び前回操作信号SGN2を記憶する第2記憶領域を有している。サンプリング信号記憶部69aの第1記憶領域及び第2記憶領域には、操作ボタン6(操作ボタンスイッチ6b)からの操作信号SGN1,SGN2がオン状態に対応するハイレベル信号(以下「オン信号」ともいう)である場合には「1」が書き込まれる一方、オフ状態に対応するローレベル信号(以下「オフ信号」ともいう)である場合には「0」が書き込まれる。具体的には、操作制御部66は、操作信号SGN1がオン信号である場合にはサンプリング信号記憶部69aの第1記憶領域に「1」を書き込む一方で、操作信号SGN1がオフ信号である場合にはサンプリング信号記憶部の第1記憶領域に「0」を書き込む。これに対して、前回操作信号SGN2は、サンプリング信号記憶部69aの第1記憶領域に記憶されていた前回サンプリングした操作信号SGN2をサンプリング信号記憶部69aの第2記憶領域にシフトさせることでサンプリング信号記憶部69aに記憶させたままにしておく。即ち、本実施形態では、今回操作信号SGN1及び前回操作信号SGN2の少なくとも2つの操作信号SGN1,SGN2が記憶され、これらの操作信号SGN1,SGN2に対する記憶内容は演出制御部65のタイマ割込処理により逐次更新される。
エッジ記憶部69bは、オンエッジ及びオフエッジ(これらのエッジを総称して以下、単に「エッジ」ともいう)の検出の有無を記憶するものであり、操作制御部66によってオンエッジ数カウンタ及びオン信号数カウンタを更新するときに参照される。このエッジ記憶部69bは、オンエッジが検出されたことを記憶する第1記憶領域、及びオフエッジが検出されたことを記憶する第2記憶領域を有している。エッジ記憶部69bの第1記憶領域及び第2記憶領域には、エッジが検出された場合には「1」が書き込まれる一方、エッジが検出されない場合には「0」が書き込まれる。
ここで、オンエッジは、操作ボタン6(可動体6a)が非操作状態から操作状態に変化するとき、即ち操作ボタンスイッチ6bがオフ状態からオン状態に変化するときに得られる。そのため、オンエッジを検出することで、操作ボタン6(可動体6a)に対する操作が開始されたタイミング、操作ボタン6に対する操作回数を知ることができる。図17の例では、サンプリングタイミング3とサンプリングタイミング4との間、サンプリングタイミング7とサンプリングタイミング8との間、サンプリングタイミング11とサンプリングタイミング12との間、サンプリングタイミング13とサンプリングタイミング14との間、サンプリングタイミング15とサンプリングタイミング16との間、サンプリングタイミング18とサンプリングタイミング19との間、サンプリングタイミング21とサンプリングタイミング22との間における操作ボタンスイッチ6bの状態がオフ状態からオン状態に変化する部分がオンエッジに相当する。このようなオンエッジは、操作ボタンスイッチ6bの状態がオフ状態からオン状態に変化する部分であることから、RAM33cのサンプリング信号記憶部69aにおいて、前回操作信号SGN2がサンプリング信号記憶部69aの第2記憶領域に「0」として、今回操作信号SGN1がサンプリング信号記憶部69aの第1記憶領域に「1」としてそれぞれ記憶された状態となる。そのため、操作制御部66は、タイマ割込処理においてRAM33cにおけるサンプリング信号記憶部69aの第1記憶領域及び第2記憶領域の内容を参照し、第2記憶領域に「0」が記憶され、かつ第1記憶領域に「1」が記憶されているか否かによってオンエッジの有無を判断する。図17の例では、操作制御部66は、図中に矢印で示したサンプリングタイミング4、サンプリングタイミング8、サンプリングタイミング12、サンプリングタイミング14、サンプリングタイミング16、サンプリングタイミング19及びサンプリングタイミング22においてオンエッジがあると判断する。操作制御部66は、オンエッジが検出されたときに、エッジ記憶部69bの第1記憶領域に「1」を書き込み、オンエッジが検出されたことがRAM33cに記憶される。一方、操作制御部66は、オンエッジが検知されなかったときに、エッジ記憶部69bの第1記憶領域に「0」を書き込み、オンエッジが検出されなかったことがRAM33cに記憶される。
一方、オフエッジは、オンエッジとは逆に、操作ボタン6(可動体6a)が操作状態から非操作状態に変化するとき、即ち操作ボタンスイッチ6bがオン状態からオフ状態に変化するときに得られる。そのため、オフエッジを検出することで、操作ボタン6(可動体6a)に対する操作が解除されたタイミング、オンエッジが検出されてからオフエッジが検出されるまでの間のオン信号数(操作ボタン6に対する継続操作時間)を知ることができる。図17の例では、サンプリングタイミング6とサンプリングタイミング7との間、サンプリングタイミング8とサンプリングタイミング9との間、サンプリングタイミング12とサンプリングタイミング13との間、サンプリングタイミング14とサンプリングタイミング15との間、サンプリングタイミング17とサンプリングタイミング18との間、サンプリングタイミング19とサンプリングタイミング20との間における操作ボタンスイッチ6bの状態がオン状態からオフ状態に変化する部分がオフエッジに相当する。このようなオフエッジは、操作ボタンスイッチ6bの状態がオン状態からオフ状態に変化する部分であることから、前回操作信号SGN2がサンプリング信号記憶部69aの第2記憶領域に「1」として、今回操作信号SGN1がサンプリング信号記憶部69aの第1記憶領域に「0」としてそれぞれ記憶された状態となる。そのため、操作制御部66は、タイマ割込処理においてRAM33cにおけるサンプリング信号記憶部69aの第1記憶領域及び第2記憶領域の内容を参照し、第2サンプリング信号記憶領域に「1」が記憶され、かつ第1サンプリング信号記憶領域に「0」が記憶されているか否かによってオフエッジの有無を判断する。図17の例では、CPU33aは、図中に矢印で示したサンプリングタイミング7、サンプリングタイミング9、サンプリングタイミング13、サンプリングタイミング15、サンプリングタイミング18及びサンプリングタイミング20においてオフエッジがあると判断する。
オンエッジカウント数記憶部69cは、オンエッジ数カウンタを実現するものであり、操作制御部66によるタイマ割込処理により操作信号SGN1がサンプリングされることを契機に更新される。オンエッジ数カウンタは、例えば図17に示したフラグ式オンエッジ数カウンタ、累積オンエッジ数カウンタを含む。フラグ式オンエッジ数カウンタでは、オンエッジが検出されたときにオンエッジカウント数記憶部69cの第1記憶領域に「1」が書き込まれ、オフエッジが検出されたときにオンエッジカウント数記憶部69cの第1記憶領域に「0」が書き込まれる。このようなフラグ式オンエッジ数カウンタは、演出制御部65が長押し操作等の所定の操作が操作受付有効期間内に行われたか否かを判定する場合、当該操作受付有効期間内で継続して操作ボタン6の可動体6aが操作されているか否か、当該操作受付有効期間の以前から操作ボタン6が操作されてるいるか否かなどを判断するために参照される。一方、累積オンエッジ数カウンタでは、長押し操作や連打押し操作などの所定の操作に対する操作受付有効期間においてオンエッジが検出されたときに、オンエッジカウント数記憶部69cの第2記憶領域に「1」ずつインクリメントされる。このような累積オンエッジ数カウンタは、演出制御部65が連打押し操作などの所定の操作が操作受付有効期間に行われたか否かを判定するために参照される。
オン信号カウント数記憶部69dは、オン信号数カウンタを実現するものである。オン信号数カウンタは、例えば図17に示したオン−オフエッジ間オン信号数カウンタ、累積オン信号数カウンタを含む。オン−オフエッジ間オン信号数カウンタは、オンエッジが検出されてからオフエッジが検出されるまでの間におけるオン信号のサンプリング数をオン信号カウント数記憶部69dの第1記憶領域に「1」ずつインクリメントされる。このようなオン−オフエッジ間オン信号数カウンタは、操作ボタン6の可動体6aが継続操作されている時間に関連付けた情報を得るために演出制御部65により参照される。オン−オフエッジ間オン信号数カウンタは、操作制御部66により操作信号SGN1がサンプリングされることを契機に、操作制御部66によるオンエッジ及びオフエッジの検出結果、今回操作信号SGN1の内容に基づいて更新される。一方、累積オン信号数カウンタでは、所定の操作に対する操作受付有効期間において、オンエッジ及びオフエッジとは無関係にオン信号のサンプリング数(スイッチオン状態の信号数)をオン信号カウント数記憶部69dの第2記憶領域に「1」ずつインクリメントされる。このような累積オン信号数カウンタは、操作ボタン6の可動体6aが操作されている時間に関連付けた情報を得るために演出制御部65により参照される。累積オン信号数カウンタは、操作制御部66によって操作信号SGN1がサンプリングされることを契機に、操作信号SGN1の内容に基づいて更新される。
サンプリングした操作信号SGN1,SGN2に基づくオンエッジの検出、オフエッジの検出、オンエッジ数カウンタの更新、オン信号数カウンタの更新などの所定の処理は、後述するシナリオ演出パターンに基づく演出を実行するときに演出制御部65により行うようにしてもよい。
尚、シナリオ演出パターンに基づく演出を実行するときにオン信号数カウンタの更新を行う場合、特定の条件を満たすまではオン信号数カウンタの更新(インクリメント)を行わずに、当該特定の条件を満たして以降にオン信号数カウンタの更新(インクリメント)を開始するようにしてもよい。また操作ボタン6の操作ボタンスイッチ6bからの操作信号のサンプリング、オンエッジやオフエッジの検出、及びオンエッジ数カウンタやオン信号数カウンタの更新を行う場合、これらの処理は少なくとも長押し操作等の所定の操作が行われたか否かを判定する操作受付有効期間において行えばよく、当該操作受付有効期間以外の期間において操作信号のサンプリングなどの処理を行うか否かは任意である。
図18は、演出パターン選択テーブル79の一例を示す図である。演出パターン選択テーブル79は、図18に示すように特別図柄の変動時間に対して演出パターンが対応付けられたテーブル情報である。また演出パターン選択テーブル79には、選択時間設定情報を追加的に記録しておくことが可能である。
例えば2秒の変動時間に対して演出パターンAが対応付けられており、変動開始コマンドに含まれる特別図柄の変動時間が2秒であれば、演出パターン決定部70は、2秒の変動時間に対応する演出として演出パターンAを選択する。また5秒、6秒及び7秒の変動時間に対して演出パターンB、C及びDがそれぞれ対応付けられており、変動開始コマンドに含まれる特別図柄の変動時間が5秒、6秒又は7秒であれば、演出パターン決定部70は、5秒、6秒又は7秒の変動時間に対応する演出として演出パターンB、C又はDを選択する。さらに90秒の変動時間に対してシナリオ演出パターン78が対応付けられており、変動開始コマンドに含まれる特別図柄の変動時間が90秒であれば、演出パターン決定部70は、90秒の変動時間に対応する演出としてシナリオ演出パターン78を選択する。尚、シナリオ演出パターン78は、後述するように複数のシナリオ演出パターン(第1シナリオ演出パターンA〜F及び第2シナリオ演出パターンA,B)を含む。このように演出パターン選択テーブル79においては、シナリオ演出パターン78を除き、特別図柄の変動時間と演出パターンとが一対一で対応付けられている。演出パターン選択テーブル79において1つの変動時間に対して1つの演出パターンが一対一で対応付けられる場合(例えば演出パターンA〜Dの場合)、その演出パターンには選択時間設定情報が登録されない。
一方、シナリオ演出パターン78は、演出パターン選択テーブル79において特別図柄の変動時間が同じ所定時間に対応付けられている。図18の例では、第1シナリオ演出パターンAから第1シナリオ演出パターンFからなる第1シナリオ演出パターン781、及び第2シナリオ演出パターンA及び第2シナリオ演出パターンBからなる第2シナリオ演出パターン782を含む計8個のシナリオ演出パターン78が90秒の変動時間に対応付けられている。そしてこれらのシナリオ演出パターン78には、選択時間設定情報が予め登録される。選択時間設定情報は、特別図柄の変動時間が所定時間(例えば90秒)である場合に、8個のシナリオ演出パターン78のうちから一つのシナリオ演出パターンを選択するために参照される情報であり、複数のシナリオ演出パターン(第1シナリオ演出パターンA〜F及び第2シナリオ演出パターンA,B)のそれぞれに対して異なる時間帯が設定された情報である。そのため、演出パターン決定部70は、主制御基板30から受信する変動開始コマンドに含まれる変動時間が90秒である場合、RTC33dから出力される時刻情報を参照し、複数のシナリオ演出パターン(第1シナリオ演出パターンA〜F及び第2シナリオ演出パターンA,B)のうちから現在日時に対応する1つのシナリオ演出パターンを選択し、その選択したシナリオ演出パターンを遊技機1の演出装置36において行う演出パターンとして決定する。
ただし、演出パターン決定部70は、上記のようにRTC33dから出力される現在日時に応じて1つのシナリオ演出パターンを選択するものに限られず、例えば特別図柄の変動時間が所定時間(例えば90秒)である場合に抽選を行い、その抽選結果に基づいて複数のシナリオ演出パターン78(第1シナリオ演出パターンA〜F及び第2シナリオ演出パターンA,B)のうちから1つのシナリオ演出パターンを選択するものであっても構わない。
通常遊技演出制御部71は、演出パターン決定部70によって実行ずべき1つの演出パターンが決定された場合に、その演出パターンに基づいて画像制御基板34及びランプ制御基板35のそれぞれを動作させることにより、遊技機1において特別遊技判定が行われたことに伴う演出の実行を制御する。この通常遊技演出制御部71は、シナリオ進行演出制御部73を備えている。シナリオ進行演出制御部73は、複数のシナリオ演出パターン78のうちのいずれかが選択された場合に機能し、シナリオ演出パターン78に基づく図柄変動演出などが行われるように制御する。つまり、シナリオ進行演出制御部73は、画像制御基板34及びランプ制御基板35を介して、画像表示器12などの演出装置36にシナリオ進行演出を行わせるものである。
シナリオ進行演出は、初期段階から始まり、遊技者による操作ボタン6に対する単打押し操作、連打押し操作又は長押し操作の有無などに応じて段階的にシナリオが進行し、最終的にシナリオが最終段階まで進行すれば遊技者に有利な遊技価値が付与される期待度が最も高くなる演出である。例えば本実施形態では、特別図柄の変動時間が90秒である場合に、90秒間のシナリオ進行演出が行われる。そのため、特別遊技判定の結果が大当たりであって、その後の遊技状態を特別遊技状態ST2へと移行させるものである場合、主制御基板30において決定される特別図柄の変動時間が90秒であれば、最終的に最終段階まで進行するシナリオ進行演出が行われることが多くなる。また特別遊技判定の結果が大当たりであって、その後の遊技状態を特別遊技状態ST2へと移行させるものであっても、最終的に最終段階まで進行しないシナリオ進行演出が行われることもある。この場合、最終段階まで進行しなかったことが報知された後に復活演出110が行われ、その復活演出110により特別遊技判定の結果が大当たりであってその後の遊技状態が特別遊技状態ST2へと移行することが報知される。一方、特別遊技判定の結果がハズレであって、その後の遊技状態を特別遊技状態ST2へと移行させないものである場合、主制御基板30において決定される特別図柄の変動時間が90秒であれば、最終的に最終段階まで進行させないシナリオ進行演出が行われる。このようにシナリオ進行演出では初期段階からシナリオを段階的に進行させて最終段階に近づいていく演出が行われるため、そのシナリオの段階的な進行によって遊技者の期待感を段階的に高揚させていくことができるようになる。そして本実施形態では、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させるものであるときには、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させないものであるときよりも高確率で最終段階まで進行するシナリオ進行演出が行われるようなる。
上記のようなシナリオ進行演出を制御するため、シナリオ進行演出制御部73は、示唆演出制御部74、第1段階演出制御部75及び第2段階演出制御部76を備えている。
示唆演出制御部74は、第1段階演出100,200と第2段階演出104,204との間において、初期段階から始まるシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する示唆演出103,203を行わせるものである。示唆演出制御部74は、操作ボタン6に対する所定の操作を促すための操作案内画像が表示された後の所定期間内に所定の操作が行われたか否かで期待度を示唆する示唆演出103,203を行わせる
この示唆演出制御部74は、示唆演出103,203を行わせるとき、特別遊技判定部52によって行われた特別遊技判定の結果に基づく示唆演出103,203を行わせる(図19及び図54参照)。そのため、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合、特別遊技状態ST2へ移行させない判定結果の場合よりも、シナリオ進行演出が最終段階まで到達する期待度が高い示唆演出103,203が行われるようになる。
第1段階演出制御部75は、遊技者による操作ボタン6に対する所定の操作に応じてシナリオ進行演出を第1段階まで進行させる第1段階演出100,200を行わせるものである。この第1段階演出100,200は、シナリオ進行演出を最終段階まで進行させるのではなく、最終段階よりも手前の第1段階までシナリオ進行演出を進行させる演出である。第1段階演出制御部75は、操作ボタン6に対する単打押し操作や長押し操作などの所定の操作を促すための操作案内画像が表示された後の所定期間内に遊技者による操作ボタン6に対する操作を受け付け(図19及び図54参照)、遊技者による所定の操作がなかったと判定した場合にはシナリオ進行演出を進行させないこともある。その場合、シナリオ進行演出は最終段階に向かって進行しない。そのため、遊技者は積極的に操作ボタン6に対する操作を行い、シナリオ進行演出を進行させるようになる。
第2段階演出制御部76は、第1段階演出制御部75による第1段階演出100,200及び示唆演出103,203が行われた後に動作し、シナリオ進行演出が第1段階から最終段階まで進行する第2段階シナリオ進行演出105,205を行った後に、さらに最終結果報知演出106,206(シナリオ進行演出が第1段階から最終段階まで進行する成功演出107,207、最終段階まで進行しない失敗演出108,208又は失敗演出109,209の後に復活演出110,210)を行わせるものである(図19及び図54参照)。第2段階演出制御部76は、第2段階演出104における第2段階シナリオ進行演出105として、操作ボタン6に対する所定の操作を促すための操作案内画像が表示させた後の所定期間内に、遊技者による操作ボタン6に対する操作を受け付け(図19、図29及び図54参照)、その期間内で遊技者による操作ボタン6に対する長押し操作がなされたと判定したタイミングで最終結果報知演出106,206を行うものであってもよい。ただし、第2段階演出制御部76は、所定期間の間に遊技者による操作ボタン6に対する所定の操作がなかったと判定した場合でも、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものであるか否かに応じて、その所定期間が経過したタイミングで成功演出107,207、最終段階まで進行しない失敗演出108,208又は失敗演出109,209後に復活演出110,210を行う。また第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させるものである場合には、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させない場合よりも高確率で第2段階演出104,204において第2段階シナリオ進行演出105,205の後に成功演出107,207を行わせ、その成功演出107,207において、又は、その成功演出107,207の後に、特別遊技判定の結果が大当たりであり、遊技機1の遊技状態が特別遊技状態ST2へ移行することを報知する。
特別遊技演出制御部72は、通常遊技演出制御部71によって行われる図柄変動演出が終了し、遊技機1の遊技状態が特別遊技状態ST2へ移行した場合に動作し、特別遊技状態ST2における演出を制御するものである。上述したように特別遊技状態ST2においては、第1大入賞口17及び第2大入賞口18が択一的に開放されるラウンド遊技が複数回(複数ラウンド)行われる。そのため、例えば特別遊技演出制御部72は、それら複数回のラウンド遊技が行われる間、画像表示器12に現在のラウンド数を表示させるなど、特別遊技状態ST2に対応した演出を行わせる。
◆シナリオ演出パターン78に基づくシナリオ進行演出◆
以下においては、演出パターン決定部70によりシナリオ演出パターン78が選択された場合のシナリオ進行演出について詳しく説明する。このシナリオ演出パターン78は、リーチ演出として実行されるものであり、基本演出が異なる第1シナリオ演出パターン781及び第2シナリオ演出パターン782を含む。第1シナリオ演出パターン781は、6つの第1シナリオ演出パターンA〜Fを含んでいる。これらの第1シナリオ演出パターンA〜Fは、基本演出が共通するが第2段階演出104が異なっている。第2シナリオ演出パターン782は、2つの第2シナリオ演出パターンA,Bを含んでいる。これらの第2シナリオ演出パターンA,Bは、基本演出が共通するが示唆演出203が異なっている。
<第1シナリオ演出パターン781に基づくシナリオ進行演出>
まず第1シナリオ演出パターン781の基本演出について図19を参照して説明する。ここで、図19は、シナリオ演出パターン78に予め定義された第1シナリオ演出パターン781のタイミングを示すタイミングチャートである。演出パターン決定部70によって第1シナリオ演出パターン781が選択された場合、シナリオ進行演出制御部73は、第1段階演出制御部75、示唆演出制御部74及び第2段階演出制御部76をこの順で機能させ、第1シナリオ演出パターン781として定められた第1段階演出100、示唆演出103及び第2段階演出104をそれぞれ所定のタイミングで実行していく。
第1シナリオ演出パターン781に基づくシナリオ進行演出がタイミングT0で開始されると、まず第1段階演出制御部75が第1段階演出期間(T0〜T2)内において第1段階演出100を実行するために機能する。
第1段階演出制御部75は、タイミングT0で第1シナリオ演出パターン781に対応するタイトル表示101を開始し、そのタイトル表示101をタイトル表示期間(T0〜T1)の間継続させる。第1段階演出制御部75は、タイトル表示期間(T0〜T1)経過後に第1段階シナリオ進行演出期間(T1〜T2)の開始タイミングであるタイミングT1になったこと、即ちタイトル表示期間(T0〜T1)が終了したと判断した場合、その後、第1段階シナリオ進行演出102を開始する。
第1段階シナリオ進行演出102がタイミングT1で開始されると、第1段階演出制御部75は、単打押し操作案内画像を表示させて遊技者に操作ボタン6の単打押し操作を促し、その後の単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)において遊技者による操作ボタン6に対する単打押し操作を受け付けると共に、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内に単打押し操作がなされたか否かを判定する。さらに第1段階演出制御部75は、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内で遊技者による単打押し操作があったと判定した場合、この判定後に(単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)が経過していなくても)予め定めた第1段階まで第1シナリオ進行演出を進行させる第1段階シナリオ進行演出102を実行する。この第1段階は、初期段階よりも最終段階に進んだ段階であって最終段階には未到達の段階である。
一方、遊技者による単打押し操作がなかったと判定した場合、第1段階演出制御部75は、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)が経過した後に、第1シナリオ進行演出を所定段階まで進行させる。遊技者による単打押し操作を受け付けなかった場合にシナリオ進行演出が進行する段階は最小進行幅となり、第1段階よりも少ない段階となる。つまり、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内に遊技者が単打押し操作を行えば、単打押し操作を行わない場合よりもシナリオ進行演出が大幅に進行するため、シナリオ進行演出が最終段階まで進むことを期待する遊技者は積極的に操作ボタン6に対する単打押し操作を行うようになる。第1段階演出100では、上記のように単打押し操作を受け付けることによってシナリオ進行演出を第1段階まで進行させる演出が少なくとも1回行われる。そして第1段階演出100を開始した後、タイミングT2になると、第1段階演出制御部75による第1段階演出100が終了する。
尚、第1段階シナリオ進行演出102は、操作ボタン6に対する遊技者の単打押し操作の有無によりシナリオ演出を進行させることに代えて、連打押し操作や長押し操作の有無等によりシナリオ演出を進行させるようにしてもよい。また単打押し操作、連打押し操作などの長押し操作以外の操作の有無により第1段階シナリオ進行演出102の進行を決定する場合において、長押し操作以外の操作の有無を判定するための操作受付有効期間内に長押し操作がなされた場合、シナリオ進行演出が進行する段階は最小進行幅とするようにしてもよい。即ち、長押し操作以外の操作受付期間に長押し操作が行われた場合、長押し操作が行われていないものとして処理し、長押し操作に伴って演出態様を変化させることを行わないようにしてもよい(長押し演出を実行しないようにしてもよい)。さらに第1段階シナリオ進行演出102は、遊技者による操作ボタン6に対する単打押し操作などとは無関係に、特別遊技判定の結果のみに基づき、シナリオ進行演出が進行する段階を決定し、この決定を実行するようにしてもよい。
タイミングT2になると、示唆演出制御部74が示唆演出期間(T2〜T3)内において示唆演出103を実行させるために機能する。即ち、示唆演出制御部74は、タイミングT2から示唆演出103を開始し、タイミングT3で示唆演出103を終了する。
示唆演出制御部74は、示唆演出103を開始すると、特別遊技判定の結果及び複数の単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)内における単打押し操作の有無に基づき、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する演出を行う。示唆演出制御部74は、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆するとき、例えば複数のキャラクタ80a,80bを画像表示器12に表示させてそれら複数のキャラクタ80a,80bが会話を交わすときの会話内容で期待度を示唆する(図23参照)。そしてタイミングT3になると、示唆演出制御部74による示唆演出103が終了する。
本実施形態では、最大で3つのセリフ演出が実行されるが、これらのセリフ演出は所定の条件を満たすことを条件に順に実行される。具体的には、3つのセリフ演出に対応して3回の単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)が設けられており、それぞれの単打押し操作受付有効期間において操作ボタン6が遊技者により単打押し操作がなされたか否かによって各セリフ演出の実行の有無が決定される。このように操作ボタン6に対する遊技者による操作に応じて、シナリオ進行演出が最終段階まで進行するか否かの期待度を示唆するようにすれば、遊技者が操作ボタン6に対して単打押し操作を行わない場合、シナリオ進行演出が最終段階まで進行するか否かの期待度が示唆されない。そのため、遊技者は積極的に操作ボタン6に対して操作を行うようになる。
尚、3回の単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)のうちの1回目又は2回目の単打押し操作受付有効期間内に遊技者による操作ボタン6に対する単打押し操作が行われなかった場合、以降の単打押し操作受付有効期間において単打押し操作がなされたとしても当該単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)に対するセリフ演出及び当該単打押し操作受付有効期間以降の単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)に対するセリフ演出の実行を制限するようにしてもよい。ここで、「セリフ演出の実行を制限する」とは、セリフ演出を行わないことだけでなく、3回の単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)内に単打押し操作が行われたときのために設けられたセリフ演出とは異なる他の演出(セリフ演出に限定されない)を行うことを含む。セリフ演出とは異なる他の演出としては、複数のキャラクタ80a,80bが会話を交わすときの会話内容が特別な内容であること、特別なキャラクタが出現すること、複数のキャラクタ80a,80bに特別な背景が出現することなどを例示することができる。また示唆演出103の実行時における単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)内での遊技者による操作ボタン6の操作内容に応じて、後に実行される第2段階演出104における第2段階シナリオ進行演出105で実行される演出内容を制限するようにしてもよい。具体的には、一例において、3回の単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)のうちの少なくとも1回の単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)において、示唆演出制御部74が長押し操作がなされたと判定した場合や単打押し操作がなされなかったと判定した場合、第2段階演出104における第2段階シナリオ進行演出105での操作ボタン6に対する操作受付有効期間(T31〜T4)で所定の操作がなされたとしても、所定の操作後に行うべき所定の演出の実行を制限してもよい。ここで、「演出の実行を制限」とは、当該所定の演出を行わないことだけでなく、当該所定の演出とは異なる他の演出を行うことを含む。
さらに遊技者による操作ボタン6に対する操作とは無関係に、特別遊技判定の結果に基づき、所定のタイミングでシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する演出を行うようにしてもよい。一例において、操作ボタン6に対する操作を遊技者に促すことなく示唆演出を実行してもよいし、操作ボタン6に対する操作を遊技者に促すと共に操作ボタン6に対する操作の有無などとは無関係に示唆演出を実行してもよい。
もちろん、本実施形態におけるセリフ演出による示唆態様は一例であるため、他の示唆態様でシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆するようにしてもよい。
タイミングT3になると、第2段階演出制御部76が第2段階演出期間(T3〜T6)内において第2段階演出104を実行するために機能する。即ち、第2段階演出制御部76は、タイミングT3から第2段階シナリオ進行演出105を開始し、その第2段階シナリオ進行演出105の後、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)内に遊技者により操作ボタン6に対して長押し操作が行われ、又はタイミングT4になると、最終結果報知演出106を行わせる。
最終結果報知演出106は、上述のようにシナリオ進行演出が第1段階から最終段階まで進行する成功演出107、シナリオ進行演出が最終段階まで進行しない失敗演出108又は失敗演出109後に復活演出110が行われる演出として実行される。成功演出107は、タイミングT6まで継続し、タイミングT6になると終了する。一方、失敗演出108は、タイミングT6まで継続し、タイミングT6になると終了する。失敗演出109は、タイミングT5まで継続する。この失敗演出109を行う場合、タイミングT5から復活演出110を開始する。この復活演出110は、タイミングT6まで継続し、タイミングT6になると終了する。
このように第1シナリオ演出パターン781は、タイミングT0〜T6の期間内に行われる90秒の演出パターンであり、最終的に成功演出107又は復活演出110が行われれば特別遊技状態ST2へ移行することが遊技者に報知される、いわゆる確定演出となる。
図20は、第1段階演出制御部75により行われる第1段階演出100であるタイトル表示101及び第1段階シナリオ進行演出102の一態様を示す図である。尚、図20では画像表示器12に表示される画面例だけを示しているが、画像表示器12以外の演出装置36の構成要素の一部又は全部において画像表示器12に表示される画面と連動した演出を行うようにしてもよい。
第1段階演出制御部75は、第1シナリオ演出パターン781に基づくシナリオ進行演出の実行を開始すると、まず画像表示器12にタイトル表示101を表示させる。このタイトル表示101では、第1シナリオ演出パターン781に基づくシナリオ進行演出の進め方などが遊技者に報知される。図20の例では、「ボタンを押してRUSH星座を完成させろ!」というメッセージが表示されており、操作ボタン6に対して継続操作時間が所定時間未満で長押し操作とは判定されない単打押し操作を行うことによって、最終的にRUSH星座を完成させることができれば遊技者に有利な遊技価値が付与されることが報知される。つまり、第1シナリオ演出パターン781に基づくシナリオ進行演出の例では、最終的にRUSH星座を完成させることを目的としたシナリオが進行する。
第1段階演出制御部75は、タイトル表示101の後に第1段階シナリオ進行演出102を開始すると、図20に示すように画像表示器12に対して第1段階シナリオ進行演出102の初期画面102aを表示させる。この初期画面102aでは、RUSH星座を構成する星が空欄(図20の例では白抜き)になった状態で表示され、RUSH星座が未完成の状態である。そのような初期画面102aを表示させた後、遊技者による単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)の開始タイミングT11になると、第1段階演出制御部75は、初期画面102aの所定領域102a’に対して遊技者に操作ボタン6に対する単打押し操作を促すための操作案内画像102a”を重ね合わせて表示させる。即ち、第1段階演出制御部75は、遊技者に対し単打押し操作が可能であることを報知する単打押し指示演出を実行する。このような操作案内画像102a”の表示により、遊技者は操作ボタン6に対する単打押し操作が有効に受け付けられる状態になったことを把握することができる。
そして単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内に遊技者による操作ボタン6に対する単打押し操作が行われると、第1段階演出制御部75は、シナリオ進行演出を進行させる次の段階(第1段階)を決定し、有効期間(T11〜T12)内に単打押し操作を受け付けたことに応じて画像表示器12の表示画面を初期画面102aから第2画面102bへと演出実行態様を変化させる単打押し演出を実行する。この第2画面102bでは、画像表示器12の画面内に多数の流星が出現し、RUSH星座を構成する星の空欄部分に対して所定の順序で星が埋まっていく(図20の例では白抜き部分が黒に着色される)。このようにして第1段階演出制御部75は、予め定めた次の段階(第1段階)へとシナリオ進行演出を進行させていく。
図21(a)は、第1段階演出制御部75による処理の概念を示す図であり、流星がRUSH星座を埋めていく順番を示している。図21(b)は単打押し操作の有無によって決定される第1段階を示している。まず第1段階演出制御部75は、第2画面102bにおいてRUSH星座を構成する未点灯の星を点灯させていくとき(空欄の星を埋めていくとき)、図21(a)に示すように予め定められた順番で一つずつ星を点灯させていく。つまり、RUSH星座は、R星座、U星座、S星座、H星座の順で一文字ずつ星座が完成していくようにシナリオの進行順序が予め定められている。尚、RUSH星座が完成するためには26個の未点灯の星が全て流星によって点灯することが必要となっている。また第1段階演出制御部75は、シナリオ進行演出を進行させる第1段階を決定するときには、図21(b)に示すように7個、10個、13個、及び20個の星を点灯させる4つの点灯パターンのうちから一つの点灯パターンを選択する。このとき、第1段階演出制御部75は、特別遊技判定の結果に応じて4つの点灯パターンのうちから一つの点灯パターンを選択するようにしてもよい。例えば、特別遊技判定の結果が大当たりであってその後の遊技状態を特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合には、特別遊技判定の結果がハズレの場合よりも星の点灯数の多い点灯パターンが選択される確率が高くなるようにして一つの点灯パターンを選択するようにしてもよい。
尚、第1段階演出制御部75は、単打押し操作が行われなかった場合には、第1シナリオ進行演出を進行させる次の段階を最も点灯数の少ない段階(点灯数4)に決定する。例えば図21(b)の例では、単打押し操作が行われなかった場合に第1シナリオ進行演出を進行させる次の段階は点灯数4となり、単打押し操作が行われた場合よりも第1シナリオ進行演出の進行度合が少なくなる。
そして第1段階演出制御部75は、第2画面102bを表示させてから所定時間経過後に、画像表示器12の表示画面を第2画面102bから第3画面102cへと遷移させる。図20に示す例では、RUSH星座のうち、R星座とU星座が完成し、S星座とH星座とが未完成のままで残っている第1段階へと進行した状態(星の点灯数が13個の状態)となっている。
一方、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内に遊技者による操作ボタン6に対する単打押し操作が行われなかった場合、第1段階演出制御部75は、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)の経過後にシナリオ進行演出を進行させる次の段階を最小進行幅(星の点灯数が4個)に決定する。そして第1段階演出制御部75は、画像表示器12の表示画面を初期画面102aから第4画面102dへと遷移させる。この第4画面102dでは、第2画面102bと同様に、画像表示器12の画面内に流星が出現し、RUSH星座を構成する未点灯の星を点灯していく。
尚、単打押し操作が行われなかった場合の第4画面102dでは、流星の出現数を、単打押し操作が行われた場合の第2画面102bよりも少なくし、第2画面102bよりもシナリオ進行演出の進行度合が少ないことを報知するようにしてもよい。そして第1段階演出制御部75は、シナリオ進行演出を最小進行幅(星の点灯数が4個)だけ進行させる。第4画面102dを表示させてから所定時間が経過すると、第1段階演出制御部75は、画像表示器12の表示画面を第4画面102dから第5画面102eへと遷移させる。このとき、図20に示すように、RUSH星座のうち、R星座の4つの星だけが点灯した状態となり、シナリオ進行演出が最小進行幅だけ進行した状態となる。
このようにシナリオ演出パターン78に基づく第1段階シナリオ進行演出102では、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内に遊技者による単打押し操作が受け付けられると、単打押し操作が受け付けられなかった場合よりも第1段階シナリオ進行演出102がより一層最終段階へと近づくようになる。そのため、遊技者は、第1段階演出100の第1段階シナリオ進行演出102において積極的に単打押し操作を行うようになる。
図22は、第1段階シナリオ進行演出期間における単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)での操作ボタン6から出力される操作信号SGNの波形例を示す図ある。ここで、操作ボタン6から出力される操作信号SGNは、操作ボタン6の操作状況、即ち操作ボタン6が操作されている状態であるか、操作されていない状態であるかを示している。操作ボタン6が操作されている状態である場合には、操作ボタン6から出力される信号は、例えばスイッチオン状態を示すハイレベル信号である。一方、操作ボタン6が操作されていない状態である場合には、操作ボタン6から出力される信号は、例えばスイッチオフ状態を示すローレベル信号である。そのため、第1段階演出制御部75は、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)での信号に基づいて、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内に単打押し操作があったか否かなどを判断することができる。
図22(a)に示す波形例では、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内において操作ボタン6の操作ボタンスイッチ6bがオフ状態からオン状態に変化した後にオン状態からオフ状態に変化する。この波形例では、遊技者による操作ボタン6(可動体6a)の操作が行なわれて一定時間が経過した後に操作ボタン6(可動体6a)に対する操作状態が解除されたと判断できる。そして、第1段階演出制御部75は、オンエッジが検知されてから操作ボタンスイッチ6bがオン状態である継続操作時間が所定時間未満であるときに、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内で単打押し操作があったと判定し、継続操作時間が所定時間以上であるときに長押し操作があったと判定する。具体的には、第1段階演出制御部75は、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内においてオン−オフエッジ間オン信号数カウンタ(RAM33cのオン信号カウント数記憶部69dの第1記憶領域)を参照し、オンエッジが検出されてからオフエッジが検出されるまでの間において、そのカウント数が所定数未満である場合に単打押し操作があったと判定する。一方、第1段階演出制御部75は、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内においてオン−オフエッジ間オン信号数カウンタを参照し、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタの値が所定数となった時点で長押し操作があったと判定する。
また図22(b)に示す波形例では、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内において操作ボタン6の操作ボタンスイッチ6bがオフ状態からオン状態に変化した後にオン状態のまま推移する。この波形例では、遊技者による操作ボタン6(可動体6a)の操作が行なわれたまま単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)が経過したと判断できる。そして、第1段階演出制御部75は、オンエッジが検出されてからの操作ボタンスイッチ6bがオン状態である継続操作時間が所定時間未満であるときに、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内で単打押し操作があったと判定し、継続操作時間が所定時間以上であるときに長押し操作があったと判定する。具体的には、第1段階演出制御部75は、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタを参照し、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)が終了する時点において、そのカウント数が所定数未満である場合に単打押し操作があったと判定する。一方、第1段階演出制御部75は、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内においてオン−オフエッジ間オン信号数カウンタを参照し、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタの値が所定数となった時点で長押し操作があったと判定する。
これとは逆に、図22(c)に示す波形例では、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内において操作ボタン6の操作ボタンスイッチ6bがオン状態からオフ状態に変化し、オフ状態のまま推移する。この波形例では、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)の開始前から(少なくとも開始時点で)遊技者による操作ボタン6(可動体6a)の操作が行なわれており、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)を開始してから一定時間が経過した後に操作ボタン6(可動体6a)に対する操作状態が解除されたと判断できる。この波形例では、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内でオンエッジが検出されないためにオン−オフエッジ間オン信号数カウンタの値が「0」のままであると共にオンエッジが検知されずにオフエッジが検出されることから、第1段階演出制御部75は、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内において単打押し操作及び長押し操作がなかったと判定する。
また図22(d)に示す波形例では、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内において操作ボタン6の操作ボタンスイッチ6bがオン状態のまま推移する。この波形例では、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)の開始前から(少なくとも開始時点で)遊技者による操作ボタン6(可動体6a)の操作が行なわれており、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内において継続して操作ボタン6(可動体6a)の操作が行われていると判断できる。この波形例には、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内でオン−オフエッジ間オン信号数カウンタの値が「0」のままであると共にオンエッジ及びオフエッジの双方が検知されないことから、第1段階演出制御部75は、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内において単打押し操作及び長押し操作がなかったと判定する。
さらに図22(e)に示す波形例では、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内において操作ボタンスイッチ6bがオフ状態のまま推移する。この波形例では、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内において遊技者による操作ボタン6(可動体6a)の操作が行われなかったと判断できる。この波形例では、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタの値が「0」のままであると共にオンエッジ及びオフエッジの双方が検出されないことから、第1段階演出制御部75は、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内において操作ボタン6(可動体6a)の操作がなかった(無操作である)と判定する。
そして第1段階演出制御部75は、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)における単打押し操作、長押し操作又は無操作といった操作状況に従って演出の実行態様を変化させるか否かを決定し、その決定内容を示すコマンドをRAM33cの送信バッファ68にセットする。
このように、第1段階演出制御部75は、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内に遊技者による操作ボタン6(可動体6a)に対する操作が行われ(オンエッジが検知され)、オンエッジが検出される図22(a)及び図22(b)の波形例において、操作ボタン6に対する継続操作時間が所定時間未満の場合以外は、単打押し操作がなかったと判定する。即ち、第1段階演出制御部75は、遊技者が操作ボタン6に対する操作を行わなかった場合(図22(e))に加えて、操作ボタン6が操作された場合であっても、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)の開始時点で操作ボタン6が操作された状態にあるときには(図22(c)及び図22(d))、単打押し操作がなかったと判断する。従って、第1段階演出制御部75は、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内に操作ボタン6に対して操作がなされた状態にあったとしても、その操作が長押し操作などの単打押し操作とは異なる変則的な操作である場合には単打押し操作であると判断しない。その結果、第1段階演出100の第1段階シナリオ進行演出102において、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)の操作ボタン6に対する操作が長押し操作などの変則的な操作である場合には、第1段階シナリオ進行演出102は、最小進行幅だけ進行する演出として行われる。そのため、特別遊技判定の結果が大当たりである場合(その後の遊技状態を特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合)であっても、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)の操作ボタン6に対する操作が長押し操作などの変則的な操作であるときには、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する可能性が低くなる。これにより、シナリオ進行演出の進行度により特別遊技判定の結果が大当たりであるか否かの期待度を判断する遊技者に対して、第1段階シナリオ進行演出102を進行させることを促し、操作ボタン6に対する変則的な操作を行うことを抑制することができる。
尚、図22の波形例を参照して説明した例では、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内において単打押し操作に加えて長押し操作の有無を判定するようにしているが、長押し操作の有無は必ずしも判定する必要はない。この場合、操作ボタン6(可動体6a)に対する継続操作時間とは無関係に、オンエッジが検出されることを条件に(図22(a)及び図22(b)参照)、オフエッジが検出されることを条件に(図22(c)参照)、又はオンエッジ及びオフエッジの双方が検出されることを条件に(図22(a)参照)単打押し操作がなされたと判定するようにしてもよい。また第1段階演出100の第1段階シナリオ進行演出において、単打押し操作を条件とすることに代えて、連打押し操作がなされることを条件に、予め定められた最大進行度である第1段階へと進行させるようにしもよい。
図23(a)は、示唆演出制御部74により行われる示唆演出103の一態様を示す図である。尚、図23(a)では画像表示器12に表示される画面例だけを示しているが、画像表示器12以外の演出装置36の構成要素の一部又は全部において画像表示器12に表示される画面と連動した演出を行うようにしてもよい。
示唆演出制御部74は、上述した第1段階シナリオ進行演出102の後に示唆演出103を開始すると、図23(a)に示すように画像表示器12に、操作ボタン6(可動体6a)に対する単打押し操作を促すために二人のキャラクタ80a,80bを出現させた第1の単打押し操作案内画像103a、第2の単打押し操作案内画像103c及び第3の単打押し操作案内画像103eを所定時間毎に順に表示させる。即ち、示唆演出制御部74は、遊技者に対し単打押し操作が可能であることを報知する単打押し指示演出を実行する。示唆演出制御部74は、第1の単打押し操作案内画像103a、第2の単打押し操作案内画像103c又は第3の単打押し操作案内画像103eを表示させた後、これらの単打押し操作案内画像103a,103c,103eに対応する単打押し操作受付有効期間(1)、単打押し操作受付有効期間(2)又は単打押し操作受付有効期間(3)(図19及び図25参照)内に単打押し操作が行われることを条件に、第1のセリフ演出画面103b、第2のセリフ演出画面103d又は第3のセリフ演出画面103fを画像表示器12に表示させることで演出実行態様を変化させる単打押し演出を実行する。第1のセリフ演出画面103bでは第1のキャラクタ80aが第1のセリフ81bを発し、第2のセリフ演出画面103dでは第2のキャラクタ80bが第2のセリフ81dを発する。そして第3のセリフ演出画面103fでは第1のキャラクタ80aが第3のセリフ81fを発する。示唆演出制御部74は、これら複数のキャラクタ80a,80bが発するセリフ81b,81d,81fの内容によりシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する。
図23(b)は、複数のキャラクタ80a,80bが発するセリフの内容と期待度との関係を示している。ここで、単打押し操作受付有効期間は、例えば単打押し操作受付有効期間(1)、単打押し操作受付有効期間(2)及び単打押し操作受付有効期間(3)を含んでいる(図19及び図25参照)。
複数のキャラクタ80a,80bが発するセリフ81b,81d,81fには、第1のセリフパターンから第4のセリフパターンまでの4つのセリフパターンがある。第1のセリフパターンはシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度が最も低いパターンである。第2のセリフパターンはシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度が第1のセリフパターンよりも高く、期待度が中程度のパターンである。第3のセリフパターンはシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度が第2パターンよりも更に高く、比較的期待度の高いパターンである。更に第4のセリフパターンはシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度が最も高く、シナリオ進行演出が最終段階まで進行することが確定したことを示唆するパターンである。示唆演出制御部74は、特別遊技判定の結果に基づき、これら4つのセリフパターンのうちから一つのセリフパターンを選択して複数のキャラクタ80a,80bが発するセリフ81b,81d,81fを設定し、示唆演出103を行う。
また、複数のキャラクタ80a,80bがセリフ81b,81d,81fを発する第1から第3のセリフ演出は、上述のように単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)内に単打押し操作が行われることを条件に行われる。そのため、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)における単打押し操作の合計回数が3回の場合(単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)の全てで単打押し操作が行われた場合)には第1から第3のセリフ演出の全てを実行する。また単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)における単打押し操作の合計回数が2回の場合(単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)のうちの2つの期間で単打押し操作が行われた場合)には第1及び第2のセリフ演出のみを実行し、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)における単打押し操作の合計回数が1回の場合(単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)のうちの1つの期間で単打押し操作が行われた場合)には第1のセリフ演出のみを実行する。そして単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)における単打押し操作の合計回数が0回の場合(単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)のいずれにおいても単打押し操作が行われなかった場合)には第1から第3のセリフ演出のいずれも実行しない。
尚、第1段階演出100において遊技者が単打押し操作を行わなかったと第1段階演出制御部75が判定した場合には特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものであっても、示唆演出制御部74は、4つのパターンのうちの第4のセリフパターンを選択しないようにしてもよい。この場合、第1段階演出100の第1段階シナリオ進行演出102において単打押し操作が行われたと第1段階演出制御部75が判定することを条件として第4のセリフパターンでの示唆演出103が行われるようになるため、遊技者は、第1段階シナリオ進行演出102の単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内に積極的かつ適切に単打押し操作を行うようになる。また示唆演出制御部74は、遊技者による操作ボタン6に対する単打押し操作を要求することなく、第1画面103a、第2画面103b及び第3画面103cのそれぞれに対して第1から第3のセリフを順次表示させるようにしてもよい。
図24は、示唆演出103における操作ボタン6(可動体6a)に対する操作パターンとセリフ演出との関係を示す図である。具体的には、図24(a)は、単打押し操作受付有効期間(1)、単打押し操作受付有効期間(2)及び単打押し操作受付有効期間(3)のいずれにおいても長押し操作が行われなかった場合の操作パターンとセリフ演出との関係を示し、図24(b)は、単打押し操作受付有効期間(1)、単打押し操作受付有効期間(2)及び単打押し操作受付有効期間(3)のいずれかにおいて長押し操作が行われた場合の操作パターンとセリフ演出との関係を示している。
ここで、セリフ演出は、上述のようにキャラクタ80aが第1のセリフ81bを発する第1のセリフ演出、キャラクタ80bが第2のセリフ81dを発する第2のセリフ演出、及びキャラクタ80aが第3のセリフ81fを発する第3のセリフ演出を含んでいる。これらの第1から第3のセリフ演出は、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)内に遊技者による操作ボタン6に対する単打押し操作が行われることを条件として実行される。そして、単打押し操作受付有効期間は、セリフ演出が3つの存在することに対応し、図25に示すように示唆演出期間内に3回存在する。そのため、図24(a)に示すように、示唆演出期間(T2〜T3)における3回の単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)に操作ボタン6に対する遊技者による単打押し操作が行われたか否かの組み合わせは、操作パターン1〜8の8つパターンとなる。
操作パターン1は、「単打押し操作有り→単打押し操作有り→単打押し操作有り」に対応する。この操作パターン1の場合、示唆演出103におけるセリフ演出パターンは、「第1のセリフ演出→第2のセリフ演出→第3のセリフ演出」となる。従って、操作パターン1の場合、示唆演出103において、第1から第3のセリフ演出の全てが行われる。
操作パターン2は、「単打押し操作有り→単打押し操作有り→単打押し操作無し」に対応する。この操作パターン2の場合、示唆演出103におけるセリフ演出パターンは、「第1のセリフ演出→第2のセリフ演出→セリフ演出なし」となる。従って、操作パターン2の場合、示唆演出103において、第1のセリフ演出及び第2のセリフ演出が行われ、第3のセリフ演出が行われない。
操作パターン3は、「単打押し操作有り→単打押し操作無し→単打押し操作有り」に対応する。この操作パターン3の場合、示唆演出103におけるセリフ演出パターンは、「第1のセリフ演出→セリフ演出無し→第2のセリフ演出」となる。従って、操作パターン3の場合、示唆演出103において、第1のセリフ演出及び第2のセリフ演出が行われ、第3のセリフ演出が行われない。
操作パターン4は、「単打押し操作有り→単打押し操作無し→単打押し操作無し」に対応する。この操作パターン4の場合、示唆演出103におけるセリフ演出パターンは、「第1のセリフ演出→セリフ演出無し→セリフ演出無し」となる。従って、操作パターン4の場合、示唆演出103において、第1のセリフ演出のみが行われ、第2及び第3のセリフ演出が行われない。
操作パターン5は、「単打押し操作無し→単打押し操作有り→単打押し操作有り」に対応する。この操作パターン5の場合、示唆演出103におけるセリフ演出パターンは、「セリフ演出無し→第1のセリフ演出→第2のセリフ演出」となる。従って、操作パターン5の場合、示唆演出103において、第1及び第2のセリフ演出が行われ、第3のセリフ演出が行われない。
操作パターン6は、「単打押し操作無し→単打押し操作有り→単打押し操作無し」に対応する。この操作パターン6の場合、示唆演出103におけるセリフ演出パターンは、「セリフ演出無し→第1のセリフ演出→セリフ演出無し」となる。従って、操作パターン6の場合、示唆演出103において、第1のセリフ演出のみが行われ、第2及び第3のセリフ演出が行われない。
操作パターン7は、「単打押し操作無し→単打押し操作無し→単打押し操作有り」に対応する。この操作パターン7の場合、示唆演出103におけるセリフ演出パターンは、「セリフ演出無し→セリフ演出無し→第1のセリフ演出」となる。従って、操作パターン7の場合、示唆演出103において、第1のセリフ演出のみが行われ、第2及び第3のセリフ演出が行われない。
操作パターン8は、「単打押し操作無し→単打押し操作無し→単打押し操作無し」に対応する。この操作パターン8の場合、示唆演出103におけるセリフ演出パターンは、「セリフ演出無し→セリフ演出無し→セリフ演出無し」となる。従って、操作パターン8の場合、示唆演出103において、第1から第3のセリフ演出のいずれも行われない。
このように、3回の単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)のうちの全てで単打押し操作が行われる操作パターン1の場合には、第1から第3のセリフ演出が全て行われて第1から第3のセリフ81b,81d,81fが全て表示されるため、特別遊技判定の結果が大当たりであるか否かの期待度に関する情報を最大限に得ることができる。これとは逆に、3回の単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)の全てで単打押し操作が行わない操作パターン8の場合には、第1から第3のセリフ演出がいずれも行われず第1から第3のセリフ81b,81d,81fがいずれも表示されないため、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度に関する情報を全く得ることができない。
また、3回の単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)のうちの2つの受付有効期間で単打押し操作が行われる操作パターン2、3及び5では、第2のセリフ演出まで行われるために第1及び第2のセリフ81b,81dが表示され、3回の単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)のうちの1つの受付有効期間で単打押し操作が行われる操作パターン4、6及び7では、第1のセリフ81bのみが表示される。即ち、3回の単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)のうち、単打押し操作が行われる回数が多いほど、セリフ演出が進行し、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する第1から第3のセリフ81b,81d,81fをより多く確認することができる。そのため、シナリオ進行演出の進行度により特別遊技判定の結果が大当たりであるか否かの期待度を判断する遊技者に対して、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)において単打押し操作を行うことを促すことができる。
さらに単打押し操作受付有効期間内に長押し操作があった場合には、当該長押し操作が行われて以降のセリフ演出などの演出を制限するようにしてもよい。ここで、「当該長押し操作が行われて以降のセリフ演出などの演出を制限する」とは、当該長押し操作が行われて以降の単打押し操作受付有効期間だけでなく、示唆演出103の後に行われる第2段階演出104での長押し操作有効期間(T31〜T4)において、操作ボタン6に対する単打押し操作や長押し操作などの所定の操作の有無を判定しないこと、及び当該所定の操作があったとしても当該所定の操作が行われたとして処理しないことを少なくとも含む。また「当該所定の操作が行われたとして処理しない」とは、当該長押し操作が行われて以降の操作ボタン6に対する操作状況とは無関係(たとえ単打押し操作や長押し操作があったとしても)にセリフ演出などの操作受付期間で所定の操作を受け付けたことに伴う所定の演出を実行しないこと、即ち所定の操作を受け付けたことによっても演出態様を全く変化させないことの他、所定の演出以外の他の演出を実行することを含む。
図24(b)に示すように、示唆演出期間(T2〜T3)における3回の単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)のいずれか1つの期間で長押し操作が行われる操作パターンの組み合わせは、当該長押し操作があったと判定された後の操作を不問とすれば、操作パターン9〜15の7つのパターンとなる。即ち、図24(b)における「−」の表記は、長押し操作及び単打押し操作の有無を問わないこと(少なくとも単打押し操作の判定を行わないこと、単打押し操作として処理しないこと)を意味している。従って、「−」の表記のある個所は、実質的には「単打押し操作有り」、「長押し操作有り」及び「単打押し操作及び長押し操作のいずれも無し」の3つの態様を含んでいる。
操作パターン9は、「長押し操作有り→操作不問→操作不問」に対応する。この操作パターン9の場合、示唆演出103におけるセリフ演出パターンは、「セリフ演出無し→セリフ演出無し→セリフ演出無し」となる。即ち、単打押し操作受付有効期間(1)において単打押し操作が行われずに長押し操作が行われているために、単打押し操作受付有効期間(1)に対応してセリフ演出は行われない。加えて、単打押し操作受付有効期間(1)において長押し操作が行われているために、単打押し操作受付有効期間(1)以降である単打押し操作受付有効期間(2)及び単打押し操作受付有効期間(3)の経過後のセリフ演出が制限される。即ち、単打押し操作受付有効期間(1)において長押し操作が行われることで、単打押し操作受付有効期間(2)及び単打押し操作受付有効期間(3)に対応するセリフ演出が行われることはない。従って、操作パターン9の場合、示唆演出103において、第1から第3のセリフ演出のいずれも行われない。
操作パターン10は、「単打押し操作有り→長押し操作有り→操作不問」に対応する。この操作パターン10の場合、示唆演出103におけるセリフ演出パターンは、「第1のセリフ演出→セリフ演出無し→セリフ演出無し」となる。即ち、単打押し操作受付有効期間(1)において単打押し操作が行われているために、単打押し操作受付有効期間(1)に対応する第1のセリフ演出が行われる。そして単打押し操作受付有効期間(2)において長押し操作が行われているために、単打押し操作受付有効期間(2)に対応するセリフ演出が行われないと共に、単打押し操作受付有効期間(2)以降である単打押し操作受付有効期間(3)に対応するセリフ演出が制限される。即ち、単打押し操作受付有効期間(2)において長押し操作が行われることで、単打押し操作受付有効期間(3)に対応するセリフ演出が行われることはない。従って、操作パターン10の場合、示唆演出103において、第1のセリフ演出が行われ、第2及び第3のセリフ演出が行われない。
操作パターン11は、「単打押し操作及び長押し操作無し→長押し操作有り→操作不問」に対応する。この操作パターン11の場合、示唆演出103におけるセリフ演出パターンは、「セリフ演出無し→セリフ演出無し→セリフ演出無し」となる。即ち、単打押し操作受付有効期間(1)に対応する単打押し操作が行われていないために、単打押し操作受付有効期間(1)に対応する第1のセリフ演出が行われない。そして単打押し操作受付有効期間(2)において長押し操作が行われているために、単打押し操作受付有効期間(2)に対応するセリフ演出が行われないと共に、単打押し操作受付有効期間(2)以降である単打押し操作受付有効期間(3)に対応するセリフ演出が制限される。即ち、単打押し操作受付有効期間(2)において長押し操作が行われることで、単打押し操作受付有効期間(3)に対応するセリフ演出が行われることはない。従って、操作パターン11の場合、示唆演出103において、第1から第3のセリフ演出のいずれも行われない。
操作パターン12は、「単打押し操作有り→単打押し操作有り→長押し操作有り」に対応する。この操作パターン12の場合、示唆演出103におけるセリフ演出パターンは、「第1のセリフ演出→第2のセリフ演出→セリフ演出無し」となる。即ち、単打押し操作受付有効期間(1)及び単打押し操作受付有効期間(2)において単打押し操作が行われているために、単打押し操作受付有効期間(1)及び単打押し操作受付有効期間(2)のそれぞれに対応するセリフ演出が行われる。そして単打押し操作受付有効期間(3)において長押し操作が行われているために、単打押し操作受付有効期間(3)に対応するセリフ演出が行われない。従って、操作パターン12の場合、示唆演出103において、第1及び第2のセリフ演出が行われ、第3のセリフ演出が行われない。
操作パターン13は、「単打押し操作有り→単打押し操作無し→長押し操作有り」に対応する。この操作パターン13の場合、示唆演出103におけるセリフ演出パターンは、「第1のセリフ演出→セリフ演出無し→セリフ演出無し」となる。即ち、単打押し操作受付有効期間(1)において単打押し操作が行われる一方で単打押し操作受付有効期間(2)において単打押し操作が行われていないために、単打押し操作受付有効期間(1)に対応するセリフ演出が行われる一方で単打押し操作受付有効期間(2)に対応するセリフ演出が行われない。そして単打押し操作受付有効期間(3)において長押し操作が行われているために、単打押し操作受付有効期間(3)に対応するセリフ演出が行われない。従って、操作パターン13の場合、示唆演出103において、第1のセリフ演出が行われ、第2及び第3のセリフ演出が行われない。
操作パターン14は、「単打押し操作無し→単打押し操作有り→長押し操作有り」に対応する。この操作パターン14の場合、示唆演出103におけるセリフ演出パターンは、「セリフ演出無し→第1のセリフ演出→セリフ演出無し」となる。即ち、単打押し操作受付有効期間(1)において単打押し操作が行われていない一方で単打押し操作受付有効期間(2)において単打押し操作が行われているために、単打押し操作受付有効期間(1)に対応するセリフ演出が行われない一方で単打押し操作受付有効期間(2)に対応するセリフ演出が行われる。そして単打押し操作受付有効期間(3)において長押し操作が行われているために、単打押し操作受付有効期間(3)に対応するセリフ演出が行われない。従って、操作パターン14の場合、示唆演出103において、第1のセリフ演出が行われ、第2及び第3のセリフ演出が行われない。
操作パターン15は、「単打押し操作無し→単打押し操作無し→長押し操作有り」に対応する。この操作パターン15の場合、示唆演出103におけるセリフ演出パターンは、「セリフ演出無し→セリフ演出無し→セリフ演出無し」となる。即ち、単打押し操作受付有効期間(1)及び単打押し操作受付有効期間(2)において単打押し操作が行われていないために、単打押し操作受付有効期間(1)及び単打押し操作受付有効期間(2)に対応するセリフ演出が行われない。そして単打押し操作受付有効期間(3)において長押し操作が行われているために、単打押し操作受付有効期間(3)に対応するセリフ演出が行われない。従って、操作パターン15の場合、示唆演出103において、第1から第3の全てのセリフ演出が行われない。
尚、示唆演出103においては、遊技者による操作ボタン6に対する操作を要求することなく、即ち操作ボタン6に対する操作とは無関係に第1から第3のセリフ演出を順次行うようにしてもよい。また、示唆演出103において、単打押し操作を条件とすることに代えて、連打押し操作がなされることを条件にセリフ演出が実行されるようにしもよい。さらに、単打押し操作受付有効期間などの操作受付有効期間内に長押し操作があった場合であっても、当該長押し操作がなされた以降のセリフ演出を制限しないようにしてもよい。この場合、単打押し操作受付有効期間内における長押し操作の有無の判定を省略してもよい。
図25は、示唆演出期間(T2〜T3)における単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)での操作ボタン6から出力される操作信号SGNの波形例を示す図ある。示唆演出期間(T2〜T3)における単打押し操作受付有効期間は、上述のようにセリフ演出の最大個数に合わせて3回あり、単打押し操作受付有効期間(1)(T21〜T22)、単打押し操作受付有効期間(2)(T23〜T24)及び単打押し操作受付有効期間(3)(T25〜T26)を含む。
示唆演出制御部74は、単打押し操作受付有効期間(1)、単打押し操作受付有効期間(2)又は単打押し操作受付有効期間(3)の信号レベルに基づいて、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)のそれぞれにおいて、単打押し操作又は長押し操作がなされたか否かを判定する。この場合の示唆演出制御部74による単打押し操作及び長押し操作の有無の判定手法は、第1段階演出期間(T0〜T2)における単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)での第1段階演出制御部75による単打押し操作及び長押し操作の有無の判定手法と同様である。
即ち、図25(a)に示す波形例では、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)内において操作ボタン6の操作ボタンスイッチ6bがオフ状態からオン状態に変化した後にオン状態からオフ状態に変化する。一方、図25(b)に示す波形例では、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)内において操作ボタン6の操作ボタンスイッチ6bがオフ状態からオン状態に変化した後にオン状態のまま推移する。これらの波形例では、示唆演出制御部74は、オンエッジが検出されてから操作ボタンスイッチ6bがオン状態である継続操作時間が所定時間未満であるときに、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)内で単打押し操作があったと判定し、継続操作時間が所定時間以上であるときに長押し操作があったと判定する。
図25(c)に示す波形例では、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)内において操作ボタン6の操作ボタンスイッチ6bがオン状態からオフ状態に変化し、オフ状態のまま推移する。この波形例では、オンエッジが検出されずにオフエッジが検出されることから、示唆演出制御部74は、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)内において単打押し操作及び長押し操作がなかったと判定する。
図25(d)に示す波形例では、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)内において操作ボタン6の操作ボタンスイッチ6bがオン状態のまま推移する。この波形例では、操作ボタンスイッチ6bがオン状態であると共にオンエッジ及びオフエッジの双方が検出されないことから、示唆演出制御部74は、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)内において単打押し操作及び長押し操作がなかったと判定する。
図25(e)に示す波形例では、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)内において操作ボタンスイッチ6bがオフ状態のまま推移する。この波形例では、操作ボタンスイッチ6bがオフ状態であると共にオンエッジ及びオフエッジの双方が検出されないことから、示唆演出制御部74は、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)内において操作ボタン6(可動体6a)の操作がなかった(無操作である)と判定する。
そして示唆演出制御部74は、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)のそれぞれにおける単打押し操作、長押し操作又は無操作といった操作状況に従って演出の実行態様を変化させるか否かを決定し、その決定内容を示すコマンドをRAM33cの送信バッファ68にセットする。
このように、示唆演出制御部74は、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)内に遊技者による操作ボタン6(可動体6a)に対する操作が行われ、オンエッジが検出される図25(a)及び図25(b)の波形例において、操作ボタン6に対する継続操作時間が所定時間未満の場合以外は、単打押し操作がなかったと判定する。即ち、示唆演出制御部74は、遊技者が操作ボタン6に対する操作を行わなかった場合(図25(e))に加えて、操作ボタン6が操作された場合であっても、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)の開始時点で操作ボタン6が操作状態にあるときには(図25(c)及び図25(d))、単打押し操作がなかったと判断する。従って、示唆演出制御部74は、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)内に操作ボタン6に対する操作があったとしても、その操作が長押し操作などの単打押し操作とは異なる変則的な操作である場合には単打押し操作であると判定しない。その結果、示唆演出103において、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)の操作ボタン6に対する操作が長押し操作などの変則的な操作である場合には、少なくとも一部のセリフ演出は実行されない。そのため、特別遊技判定の結果が大当たりである場合(その後の遊技状態を特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合)であっても、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)の操作ボタン6に対する操作が長押し操作などの変則的な操作であるときには、キャラクタ80a,80bが最終のセリフである第3のセリフ81fを発する第3のセリフ演出まで進行する可能性が低くなる。これにより、セリフ演出における第1〜第3のセリフ81b,81d,81fの内容により特別遊技判定の結果が大当たりであるか否かの期待度を判断する遊技者に対して、第3のセリフ81fを発する第3のセリフ演出までセリフ演出を進行させることを促し、操作ボタン6に対する変則的な操作を行うことを抑制することができる。
尚、図25の波形例を参照して説明した例では、単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)内において単打押し操作に加えて長押し操作の有無を判定するようにしているが、長押し操作の有無は必ずしも判定する必要はない。この場合、操作ボタン6(可動体6a)に対する操作時間とは無関係に、オンエッジが検出されることを条件に(図25(a)及び図25(b)参照)、オフエッジが検出されることを条件に(図25(c)参照)、又はオンエッジ及びオフエッジの双方が検出されることを条件に(図25(a)参照)単打押し操作がなされたと判定するようにしてもよい。
図26乃至図28は、第2段階演出制御部76により行われる第2段階演出104の一態様を示す図である。尚、図26乃至図28では画像表示器12に表示される画面例だけを示しているが、画像表示器12以外の演出装置36の構成要素の一部又は全部において画像表示器12に表示される画面と連動した演出を行うようにしてもよい。
ここで、第2段階演出104は、第2段階シナリオ進行演出105、及びこの最終結果を示す演出後に行われるシナリオ進行演出の最終結果を報知する最終結果報知演出106を含む(図19参照)。この最終結果報知演出106は、シナリオ進行演出が第1段階から最終段階まで進行する成功演出107、最終段階まで進行しない失敗演出108及び失敗演出109の後に復活演出110を行う演出の三態様を含む。
第2段階演出104において、第2段階演出制御部76は、上述した示唆演出103の後に第2段階シナリオ進行演出105を開始すると、図26に示すように画像表示器12に対して第2段階シナリオ進行演出105の初期画面105aを表示させる。この初期画面105aでは、第1段階演出100の第1段階シナリオ進行演出102において進行した段階での星座点灯状態が表示される。そして初期画面105aを表示させた後、遊技者による長押し操作受付有効期間(T31〜T4)の開始タイミングT31になると、第2段階演出制御部76は、初期画面105aに対して長押し操作案内画像105a’を重ね合わせて表示させ、遊技者による長打押し操作の受け付けを開始する。即ち、第2段階演出制御部76は、遊技者に対し長押し操作が可能であることを報知する長押し操作指示演出を実行する。
そして長押し操作受付有効期間(T31〜T4)内に遊技者による操作ボタン6(可動体6a)に対する操作が行われると、第2段階演出制御部76は、操作ボタン6の操作を受け付けたことに応じて画像表示器12の表示画面を初期画面105aから第2画面105bへと演出実行態様を変化させる長押し演出を実行する。この第2画面105bでは、画像表示器12の画面内に再び多数の流星が出現し、RUSH星座を構成する残りの空欄部分に対して所定の順序で星が埋まっていく。
そして第2段階演出制御部76は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)内に操作ボタン6に対する長押し操作が行われたと判定した場合、画像表示器12の表示画面を第2画面105bから第3画面105cへと遷移させつつ、シナリオ進行演出を最終段階(星座完成状態)へと少しずつ段階的に進行させていく。
これに対して、第2段階演出制御部76は、操作ボタン6(可動体6a)に対する操作があったものの、その操作が長押し操作でないと判定した場合、画像表示器12の表示画面を第2画面105bから第4画面105dへと遷移させつつ、長押し操作が行われた場合よりもシナリオ進行演出の進行度(星座完成への進行度)が少ない状態(空欄部分(未点灯の星)がより多い状態)まで進行させる。図26では、長押し操作が行われなかった場合に第2画面105bの状態から星座完成への進行度を変化させていない例を示している。尚、長押し操作が行われなかった場合にも第2画面105bの状態から星座完成への進行度を変化させるようにしてもよい。
一方、遊技者による操作ボタン6に対する操作が行われなかった場合、第2段階演出制御部76は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)の経過後に画像表示器12の表示画面を初期画面105aから第5画面105eへと遷移させる。この第5画面105eでは、画像表示器12の画面内に流星が出現せず、時間経過に伴って長押し操作案内画像に付加された長押し操作受付有効期間(T31〜T4)の残り表示だけが少なくなっていく。そして更に操作ボタン6に対する操作が行われずに長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過すると、第2段階演出制御部76は、画像表示器12の表示画面を第5画面105eから第6画面105fへと遷移させる。この第6画面105fでも、画像表示器12の画面内に流星は出現せず、長押し操作案内画像に付加された長押し操作受付有効期間(T31〜T4)の残り表示だけが更に少なくなった状態に表示される。つまり、長押し操作が行われないときには、第2段階シナリオ進行演出105は進行しない。
そして第2段階シナリオ進行演出105が開始されてから所定時間が経過しタイミングT4に達すると、第2段階演出制御部76は、シナリオ進行演出の最終結果報知演出106を開始する。即ち、第2段階演出制御部76は、成功演出107、失敗演出108又は失敗演出109を開始する。
図27は、第2段階演出における成功演出107の一態様を示している。第2段階演出制御部76は、第2段階シナリオ進行演出105の後に成功演出107を行う場合、RUSH星座を構成する星を全て点灯させてシナリオ進行演出が最終段階まで到達したことを示す第1画面107aを画像表示器12に表示させ、その後、RUSH星座が完成したことを示す第2画面107bを画像表示器12に表示させる。この場合、遊技機1の遊技状態は、シナリオ演出パターン78の終了後、特別遊技状態ST2へと移行する。
図28(a)は、第2段階演出における失敗演出108の一態様を示している。第2段階演出制御部76は、第2段階シナリオ進行演出105の後に失敗演出108を行う場合、RUSH星座を構成する星を全て点灯させず、シナリオ進行演出が最終段階まで到達しなかったことを示す第1画面108aを画像表示器12に表示させた後、RUSH星座の完成に失敗したことを示す第2画面108bを画像表示器12に表示させる。この場合、後述する失敗演出109の後に復活演出110が行われる場合を除き、遊技機1の遊技状態はそれ以前とは変わらない。
一方、図28(b)は、失敗演出109の後に復活演出110が行われる場合の一態様を示している。第2段階演出制御部76は、第2段階シナリオ進行演出105の後に失敗演出109を行う場合、失敗演出109の第2画面109bが画像表示器12に表示された状態で所定時間が経過した後に、復活演出110を行う。この復活演出110が行われると、遊技機1の遊技状態は、シナリオ進行演出が最終段階まで到達した場合と同様、シナリオ演出パターン78の終了後、特別遊技状態ST2へと移行する。
図29は、第2段階演出期間における長押し操作受付有効期間での操作ボタン6から出力される操作信号SGNの波形例を示す図ある。
図29(a)は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)に操作ボタン6(可動体6a)が遊技者により操作され、その操作状態が操作受付有効期間(T31〜T4)の終了タイミングT4まで継続された場合の波形例である。そして操作状態が継続された操作時間(継続操作時間)が所定時間以上であると、第2段階演出制御部76は長押し操作が行われたと判定する。具体的には、第2段階演出制御部76は、単打押し操作受付有効期間(T31〜T4)内においてオン−オフエッジ間オン信号数カウンタ(RAM33cのオン信号カウント数記憶部69dの第1記憶領域)を参照し、オンエッジが検出されてからのカウント数が所定数となった時点で操作ボタン6に対する継続操作時間が所定時間以上であると判断できるため、長押し操作があったと判定する。このような長押し操作の判定は、第1シナリオ演出パターンA〜Fに共通して行われる。
図29(b)は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)内に操作ボタン6に対して複数回の単打押し操作が行われた場合の波形例である。本実施形態では、図29(b)に示すように長押し操作受付有効期間(T31〜T4)内に操作ボタン6に対して複数回の操作がなされるなどして、通常、長押し操作が行われなかったと判定される場合であっても、操作ボタン6に対する操作情報が、例えば以下に説明する特定の条件(1)〜(3)などを満たすことを条件に長押し操作が行われた場合と同等の処理を行う。
特定の条件(1)は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)内において、操作ボタン6に対する操作時間の合計が所定時間以上であることである。図29(b)の波形例を参照して説明すると、操作ボタン6に対する複数回の単打押し操作における各単打押し操作(1)〜(6)の操作時間(T311,T312,T313,T314,T315,T316)を順次加算していき(T311+T312+T313+T314+T315+T316)、その合計操作時間が所定時間以上となった時点でそれ以降は長押し操作が行われた場合と同等の処理を行う。具体的には、第2段階演出制御部76は、単打押し操作受付有効期間(T31〜T4)内において累積オン信号数カウンタ(RAM33cのオン信号カウント数記憶部69dの第2記憶領域)を参照し、そのカウント数が所定数となった時点でそれ以降は長押し操作が行われた場合と同等の処理を行う。換言すれば、第2段階演出制御部76は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が終了するか、長押し操作があったと判定されるまでは、操作ボタン6が操作されている時間の全てを順次加算していき、それを長押し操作が行われた場合と同等の処理を行う操作であるか否かの判定に利用する。このような判定は、第1シナリオ演出パターンAにおいてのみ行われ、他の第1シナリオ演出パターンB〜Fでは行われない。
特定の条件(2)は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)内において、操作ボタン6に対する操作のうちの第1の所定の条件を満たす操作の操作時間の合計が所定時間以上であることである。この特定の条件(2)における「第1の所定の条件を満たす操作」としては、例えば(1)操作ボタン6が所定回数(1回を含む)操作されたときに、それ以降の操作ボタン6に対する操作、(2)長押し操作受付有効期間(T31〜T4)の開始タイミングT31から特定時間(T31〜T33)が経過して以降の操作ボタン6に対する操作、(3)操作ボタン6に対する操作のうちの操作時間が特定時間以上の継続操作、などである。
第1の所定の条件(1)に基づく判定については、例えば操作ボタン6に対する操作の所定回数が2回である場合について図29(b)の波形例を参照して説明すると、単打押し操作(1)及び(2)が行われた時点で第1の所定の条件(1)が満たされることとなるため、単打押し操作(2)以降の操作ボタン6に対する継続操作時間(T313,T314,T315,T316)を順次加算していき(T313+T314+T315+T316)、その合計操作時間が所定時間以上であるか否かにより行われる。具体的には、第2段階演出制御部76は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)内において累積オン信号数カウンタ(RAM33cのオン信号カウント数記憶部69dの第2記憶領域)を参照し、単打押し操作(2)以降のカウント数の増加数が所定数となった時点でそれを長押し操作が行われた場合と同等の処理を行う操作であると判定する一方、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)の終了タイミングT4においてカウント数の増加数が所定数未満であると、長押し操作でも長押し操作が行われた場合と同等の処理を行う操作でもないと判定する。このような判定においては、単打押し操作(2)が行われた時点でのカウント数を初期値として記憶し、その後に更新されるカウント数から初期値を差し引いた値が所定数であるか否かを判断するこで行ってもよいし、単打押し操作(2)が行われた時点から累積オン信号数カウンタの更新(インクリメント)を開始し、この累積オン信号数カウンタのカウント数が所定数であるか否かを判断することで行ってもよい。換言すれば、第2段階演出制御部76は、単打押し操作が所定回(例えば2回)行われて以降、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が終了するか、長押し操作があったと判定されるまでは、操作ボタン6が操作されている時間の全てを順次加算していき、それを長押し操作が行われた場合と同等の処理を行う操作が行われたか否かの判定に利用する。このような判定は、第1シナリオ演出パターンBにおいてのみ行われ、他の第1シナリオ演出パターンA,C〜Fでは行われない。
第1の所定の条件(2)に基づく判定は、図29(b)の波形例を参照して説明すると、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)の開始タイミングT31から特定時間(T31〜T33)が経過したタイミングT33において第1の所定の条件(2)が満たされることとなるため、単打押し操作(2)以降の操作ボタン6に対する操作時間(T313,T314,T315,T316)を順次加算していき(T313+T314+T315+T316)、その合計操作時間が所定時間以上であるか否かにより行われる。具体的には、第2段階演出制御部76は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)内において累積オン信号数カウンタ(RAM33cのオン信号カウント数記憶部69dの第2記憶領域)を参照し、タイミングT33以降のカウント数の増加数が所定数となった時点でそれを長押し操作が行われた場合と同等の処理を行う操作があったと判定する一方、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)の終了タイミングT4においてカウント数の増加数が所定数未満であると、長押し操作でも長押し操作が行われた場合と同等の処理を行う操作でもないと判定する。このような判定においては、タイミングT33においてカウント数を初期値として記憶し、その後に更新されるカウント数から初期値を差し引いた値が所定数であるか否かを判断してもよいし、タイミングT33において累積オン信号数カウンタの更新(インクリメント)を開始し、この累積オン信号数カウンタのカウント数が所定数であるか否かを判断してもよい。換言すれば、第2段階演出制御部76は、タイミングT33に達して以降、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が終了するか、長押し操作があったと判定されるまでは、操作ボタン6が操作されている時間の全てを順次加算していき、それを長押し操作が行われた場合と同等の処理を行う操作が行われたか否かの判定に利用する。このような判定は、第1シナリオ演出パターンCにおいてのみ行われ、他の第1シナリオ演出パターンA,B,D〜Fでは行われない。
第1の所定の条件(3)に基づく判定は、操作ボタン6に対する継続操作時間が特定時間以上であるものを順次加算していき、その合計操作時間が所定時間以上であるか否かにより行われる。例えば、図29(b)の波形例を参照して説明すると、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において、単打押し操作(1)、(2)及び(6)の継続操作時間が特定時間未満であり、単打押し操作(3)、(4)及び(5)の継続操作時間が特定時間以上であるとした場合、単打押し操作(3)、(4)及び(5)が第1の所定の条件(3)を満たすことになる。そのため、第2段階演出制御部76は、単打押し操作(3)、(4)及び(5)の操作時間(T313,T314,T315)を順次加算していき(T313+T314+T315)、その合計操作時間が所定時間以上であるか否かにより長押し操作が行われた場合と同等の処理を行う操作が行われたか否かを判定する。具体的には、第2段階演出制御部76は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)内においてオン−オフエッジ間オン信号数カウンタ(RAM33cのオン信号カウント数記憶部69dの第1記憶領域)を参照し、そのカウント数が特定数となった時点で継続操作時間が特定時間であると判断すると共にオフエッジが検出されるまで、又は長押し操作受付有効期間(T31〜T4)の終了タイミングT4までオン信号数を加算し、そのオン信号数をRAM33cに記憶する。また既に継続操作時間が特定時間であるオン信号数がRAM33cに記憶されている場合には、現在記憶されているオン信号数に今回のオン信号数を加算したカウント数に更新した上で、オフエッジが検出されるまで、又は長押し操作受付有効期間(T31〜T4)の終了タイミングT4までオン信号数を加算しカウント数を更新する。一方、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数未満でオフエッジが検出されたときには、継続操作時間が特定時間未満であるため操作時間として加算を行わない。そして第2段階演出制御部76は、継続操作時間が特定時間以上であるオン信号数の合計が所定数以上となった時点でそれを長押し操作が行われた場合と同等の処理を行う操作があったと判定する。このような判定は、第1シナリオ演出パターンDにおいてのみ行われ、他の第1シナリオ演出パターンA〜C,E,Fでは行われない。
第1の所定の条件(3)に基づく判定の別の例は、操作ボタン6に対する継続操作時間が特定時間以上であるものを順次加算していくと共に、継続操作時間が特定時間未満のものについては、その継続操作時間を所定倍(1を超える倍数)した上で加算し、その合計操作時間が所定時間以上であるか否かにより行われる。このような判定は、第1シナリオ演出パターンEにおいてのみ行われ、他の第1シナリオ演出パターンA〜D,Fでは行われない。
特定の条件(3)は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)内において、第2の所定の条件を満たして以降の経過時間が所定時間以上であることである。この特定の条件(3)における「第2の所定の条件」としては、例えば単打押し操作が行われたこと、複数回の単打押し操作(連打押し操作)が行われたこと、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)の開始から特定時間(T31〜T33)が経過していること、などである。ここで、特定の条件(3)における単打押し操作とは、少なくともオンエッジが検出される操作、オフエッジが検出される操作、又はオンエッジ及びオフエッジが検出され、これらのエッジ間の時間(継続操作時間)が所定時間未満の操作である。このような判定は、第1シナリオ演出パターンFにおいてのみ行われ、他の第1シナリオ演出パターンA〜Eでは行われない。
このように、本実施形態では、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)内に操作ボタン6に対して複数回の操作がなされるなどして、通常、長押し操作が行われなかったと判定される場合であっても、操作ボタン6の操作状態が特定の条件を満たすことを条件に長押し操作が行われた場合と同等の処理を行う操作が行われたと判定する。そのため、通常は長押し操作とは判定されない連打押しなどの複数回の単打押し操作が行われた場合であっても長押し操作が行われた場合と同等の処理が行われることがあり、その場合には長押し操作が行われることを条件として実行される演出が行われることになる。具体的には、図26に示す態様を参照して説明すると、複数回の単打押し操作が行われた場合に長押し操作が行われなかったと判定されるとすれば、画像表示器12の表示画面が第2画面105bから第4画面105dに遷移する。これに対して、長押し操作が行われた場合と同等の処理を行う操作が行われた判定されることで表示画面が第2画面105bから第3画面105cに遷移する。即ち、複数回の単打押し操作が行われたときに長押し操作が行われたものと見做すことで、複数回の単打押し操作では通常行われないシナリオ進行演出を最終段階(星座完成状態)へと少しずつ段階的に進行させていく演出が行われることになる。従って、遊技機1では、長押し操作を契機として進行する演出の際の興趣が損なわれることを抑制することができる。
(第1シナリオ進行演出制御処理)
次に第1シナリオ演出パターン781に基づく第1シナリオ進行演出が行われる場合の演出制御基板33における処理手順について、図30乃至図53を参照して説明する。図30乃至図53は、演出制御基板33において第1シナリオ演出パターン781に基づくシナリオ進行演出を行う場合の第1シナリオ進行演出制御処理の一例を示すフローチャートである。
第1シナリオ進行演出制御処理は、第1シナリオ演出パターン781が第1段階演出100、示唆演出103及び第2段階演出104を含むことに対応し、第1段階演出制御処理、示唆演出制御処理及び第2段階演出制御処理を含む。第1段階演出制御処理、示唆演出制御処理及び第2段階演出制御処理は、それぞれ第1段階演出制御部75、示唆演出制御部74及び第2段階演出制御部76により実行される。
具体的には、まず第1シナリオ演出パターン781に基づく第1シナリオ進行演出処理を開始すると、図30に示すように、演出制御基板33は、まず第1段階演出制御部75を機能させ、第1段階演出100を開始するタイミングT0になると(ステップS1100でYES)、第1段階演出制御部75による第1段階演出制御処理を開始する(ステップS1101)。その後、示唆演出103を開始するタイミングT2になると(ステップS1102でYES)、演出制御基板33は、示唆演出制御部74を機能させ、示唆演出制御部74による示唆演出103を開始させる(ステップS1103)。その後、第2段階演出104を開始するタイミングT3になると(ステップS1104でYES)、演出制御基板33は、第2段階演出制御部76を機能させ、第2段階演出制御部76による第2段階演出104を開始させる(ステップS1105)。そして第2段階演出制御部76による処理が終了すると、第1シナリオ進行演出制御処理が終了する。
図31は、第1段階演出制御処理(図30のステップS1101)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第1段階演出制御部75は、この処理を開始すると(ステップS1200)、画像表示器12に対してタイトル表示101を表示させる処理を開始する(ステップS1201)。その後、所定時間が経過してタイミングT1になると(ステップS1202でYES)、第1段階演出制御部75は、第1段階シナリオ演出進行処理を開始する(ステップS1203)。
図32び図33は、第1段階シナリオ演出進行処理(図31のステップS1203)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。具体的には、図32は、第1段階演出制御処理(図31のステップS1203)における操作ボタン6に対する操作の判定例を示すフローチャートである。図33は、第1段階演出制御処理(図31のステップS1203)における演出実行手法を示すフローチャートである。
図32に示すように、第1段階演出制御部75は、第1段階シナリオ演出進行処理を開始して所定時間が経過してタイミングT11になると、遊技者による単打押し操作受付有効期間を開始する(ステップS1300でYES)。その後、第1段階演出制御部75は、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)が経過したか否かを判断し(ステップS1301)、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)が経過していない場合(ステップS1301でNO)、オンエッジが検出されたか否かを判断する(ステップS1302)。即ち、第1段階演出制御部75は、RAM33cにおけるエッジ記憶部69bの第1記憶領域を参照することで、操作ボタン6(可動体6a)に対する操作がなされたか否かを判断する。このようなオンエッジが検出されたか否かの判断は、オンエッジが検出されたと判断されるまで(ステップS1302でYES)、又は単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)が経過したと判断されるまで(ステップS1301でYES)、繰り返し行われる。
単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)内にオンエッジが検出されたと判断した場合(ステップS1302でYES)、第1段階演出制御部75は、RAM33cにおけるオン信号カウント数記憶部69dの第1記憶領域に記憶されたオン信号数(オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数)が所定数であるか否かを判断する(ステップS1303)。即ち、第1段階演出制御部75は、オンエッジの検知により遊技者による操作ボタン6に対する操作があったと判断できる場合(ステップS1302でYES)、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数に基づき、操作ボタン6に対する継続操作時間が所定時間以上であるかを判断する。ここで、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数(オン信号カウント数記憶部69dの第1記憶領域に記憶されたオン信号数)は、上述のように操作制御部66により一定時間毎(例えば2ミリ秒毎)に実行されるタイマ割込処理において更新されるため、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタ(オン信号カウント数記憶部69dの第1記憶領域に記憶された信号数)により操作ボタン6に対する継続操作時間を把握することができる。従って、第1段階演出制御部75は、RAM33cのオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数に達した否かを判断することで、遊技者による操作ボタン6に対する操作があった場合、その操作が単打押し操作であるか長押し操作であるか否かを判断することができる。
オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数でないと判断した場合(ステップS1302でNO)、即ちオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数未満であると判断できる場合、第1段階演出制御部75は、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)が経過したか否かを判断する(ステップS1304)。そして単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)が経過していない場合(ステップS1304でNO)、オフエッジが検出されたか否かを判断する(ステップS1305)。そしてオフエッジが検出されない場合(ステップS1305でNO)、第1段階演出制御部75は、ステップS1303に戻り、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数であると判断するか(ステップS1303でYES)、オンエッジの検出後に単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)が経過したと判断するか(ステップS1304でYES)、又はオフエッジを検出したと判断するまで(ステップS1305でYES)、先に説明したステップS1303〜S1305の判断を繰り返し行う。
一方、オフエッジを検出した場合(ステップS1305でYES)、又はオンエッジの検出後に単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)が経過した場合(ステップS1304でYES)、図33に示すように第1段階演出制御部75は、進行段階を第1段階(図21(b)の「操作あり」の点灯パターン)から決定し(ステップS1306)、第1段階シナリオ演出実行処理を行う(ステップS1308)。即ち、オフエッジを検出した場合(ステップS1305でYES)、又はオンエッジの検出後に単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)が経過した場合(ステップS1304でYES)、オン−オフエッジ間カウンタのカウント数が所定数未満(継続操作時間が所定時間未満)であると判断できる。そのため、第1段階演出制御部75は、単打押し操作が行われたと判断できることから、進行段階を第1段階(図21(b)の「操作有り」の点灯パターン)から決定する(ステップS1306)。
これに対して、図32に示すようにオン−オフエッジ間カウンタのカウント数が所定数であると判断した場合(ステップS1303でYES)、操作ボタン6に対する継続操作時間が所定時間以上であると判断できることから、操作ボタン6に対して長押し操作が行われたと判断できる。そのため、図33に示すように、第1段階演出制御部75は、単打押し操作がなされた場合と同様に、進行段階を第1段階(図21(b)の「操作有り」の点灯パターン)から決定する(ステップS1306)。
尚、単打押し操作が行われたことによってシナリオ進行演出をどの段階まで進行させるかは予め決定しておいても良く、例えばシナリオ演出パターン78に基づく処理が開始された直後に決定しておいてもよい。
一方、オンエッジが検出されることなく(ステップS1302でNO)、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)が経過した場合(ステップS1301でYES)、第1段階演出制御部75は、図33に示すように進行段階を最小進行幅に決定する(ステップS1307)。即ち、第1段階演出制御部75は、オンエッジが検出されず(ステップS1302でNO)、操作ボタン6に対する操作がなされていないと判断できる場合(ステップS1301でYES)、進行段階を第1段階から決定することなく、進行段階を最小進行幅(図21(b)の「操作なし」の点灯パターン)に決定する(ステップS1307)。
そして第1段階演出制御部75は、ステップS1306又はステップS1307で決定された段階までシナリオ進行演出を進行させる第1段階シナリオ演出進行処理を行う(ステップS1308)。具体的には、画像表示器12の画面内に多数の流星を出現させつつ、RUSH星座を構成する星の空欄部分を所定の順序でステップS1306又はステップS1307で決定された段階まで埋めていく。これにより、遊技者による単打押し操作又は長押し操作が受け付けられていれば、RUSH星座を完成させるシナリオが第1段階まで進行し、遊技者による操作が受け付けられていなければ、RUSH星座を完成させるシナリオが最小進行幅だけ進行する。以上で、第1段階演出制御処理が終了する。
図34乃至図36は、第1段階演出制御処理における第1段階シナリオ演出制進行理(図30のステップS1101)の他の例を示すフローチャートである。
図34及び図35に示す例では、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)における操作ボタン6に対する単打押し操作及び長押し操作の有無の判定は、図32に示す第1段階シナリオ演出制進行理と同様に行われる。一方、単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)において操作ボタン6に対する長押し操作が行われたと判定できる場合(ステップS1303でYES)の演出実行手法は、図33に示す第1段階シナリオ演出制進行理における演出実行手法とは異なる。
具体的には、図34に示す例では、図32に示す例において操作ボタン6に対して単打押し操作がなされたと判断できる場合(ステップS1304又はS1305でYES)、第1段階演出制御部75は、進行段階を第1段階(図21(b)の「操作有り」の点灯パターン)から決定する(ステップS1310)。また操作ボタン6に対して長押し操作がなされたと判断できる場合(ステップS1303でYES)又は操作ボタン6に対して操作がなされていないと判断できる場合(ステップS1301でYES)、第1段階演出制御部75は、進行段階を最小進行幅(図21(b)の「操作なし」の点灯パターン)に決定する(ステップS1311)。即ち、第1段階演出制御部75は、長押し操作がなされたと判断できる場合、長押し操作及び単打押し操作がなかったとして(無操作であるとして)処理する。
そして第1段階演出制御部75は、ステップS1310又はステップS1311で決定された段階までシナリオ進行演出を進行させる第1段階シナリオ演出進行処理を行う(ステップS1312)。これにより、遊技者による単打押し操作が受け付けられていれば、RUSH星座を完成させるシナリオが第1段階まで進行し、遊技者による単打押し操作が受け付けられていなければ、又は長押し操作が受け付けられれば、RUSH星座を完成させるシナリオが最小進行幅だけ進行する。以上で、第1段階演出制御処理が終了する。
一方、図35に示す例では、図32に示す例において操作ボタン6に対して単打押し操作がなされたと判断できる場合(ステップS1304又はS1305でYES)、第1段階演出制御部75は、進行段階を第1段階(図21(b)の「操作有り」の点灯パターン)から決定する(ステップS1320)。また操作ボタン6に対して操作がなされていないと判断できる場合(ステップS1301でYES)、第1段階演出制御部75は、進行段階を最小進行幅(図21(b)の「操作なし」の点灯パターン)に決定する(ステップS1322)。さらに操作ボタン6に対して長押し操作がなされたと判断できる場合(ステップS1303でYES)、第1段階演出制御部75は、特別演出を決定する(ステップS1321)。即ち、第1段階演出制御部75は、長押し操作がなされたと判断できる場合、長押し操作及び単打押し操作がなかったとして(特別な操作であったとして)処理する。ここで、ステップS1321で決定される「特別演出」とは、ステップS1320及びステップS1322で進行段階が決定されて実行される演出とは異なる演出を意味する。「特別演出」としては、例えばステップS1320又はステップS1322と同様にして進行段階を決定すると共にRUSH星座を構成する星の空欄部分を埋めていくときに流星を出現させない演出又は流星を出現させる態様が異なる演出、RUSH星座を構成する星の空欄部分を埋めていく演出とは異なる演出(例えばカットイン演出、ミニキャラ演出、ブラックアウト演出、期待度をパーセンテージ表示する演出)が挙げられる。また「特別演出」としては、RUSH星座を構成する星の空欄部分を埋めていくことに代えて、又は空欄部分を埋めていくことに加えて、可動役物14の駆動、ランプ9や盤面ランプ14aの点滅、点灯又は消灯が挙げられる。もちろん、先に例示した特別演出以外の演出を実行するようにしてもよい。
そして第1段階演出制御部75は、ステップS1320で決定された第1段階まで若しくはステップS1322で決定された最少進行幅でシナリオ進行演出を進行させ、又はステップS1321で決定された特別演出を実行する。以上で、第1段階演出制御処理が終了する。
図36は、第1シナリオ演出パターンに基づく第1段階シナリオ進行演出制御処理における操作ボタン6に対する操作判定の他の例を示すフローチャートである。
図36に示す例では、予め定めた連打押し操作受付有効期間において連打押し操作を受け付け、この連打押し操作受付有効期間における操作ボタン6に対する連打押し操作及び長押し操作の有無の判定を行う点で、図32に示す第1段階シナリオ演出制進行理における操作判定手法とは異なる。即ち、図32に示す第1段階シナリオ演出進行処理では単打押し操作受付期間(T11〜T12)において操作ボタン6に対する単打押し操作及び長押し操作の有無を判定するのに対して、図36に示す例では、単打押し操作受付期間(T11〜T12)に対応する連打押し操作受付期間において操作ボタン6に対する連打押し操作及び長押し操作の有無を判定する。一方、連打押し操作受付有効期間おいて操作ボタン6に対する連打押し操作又は長押し操作が行われた判定できる場合の演出実行手法は、図33に示す例、又は図34若しくは図35に示す他の例と同様である。以下においては、連打押し操作又は長押し操作が行われた判定できるときの演出実行手法として図33に示す例を採用した場合について説明する。
図36に示すように、第1段階演出制御部75は、第1段階演出制御処理を開始して所定時間が経過してタイミングT11になると、遊技者による連打押し操作受付有効期間を開始する(ステップS1400でYES)。その後、第1段階演出制御部75は、連打押し操作受付有効期間が経過したか否かを判断し(ステップS1401)、連打押し操作受付有効期間が経過していない場合(ステップS1401でNO)、オンエッジが検出されたか否かを判断する(ステップS1402)。即ち、第1段階演出制御部75は、RAM33cにおけるエッジ記憶部69bの第1記憶領域を参照することで、操作ボタン6(可動体6a)に対する操作がなされたか否かを判断する。このようなオンエッジが検出されたか否かの判断は、オンエッジが検出されたと判断されるまで(ステップS1402でYES)、又は連打押し操作受付有効期間が経過したと判断されるまで(ステップS1401でYES)、繰り返し行われる。
連打押し操作受付有効期間内にオンエッジが検出されたと判断した場合(ステップS1402でYES)、第1段階演出制御部75は、RAM33cにおけるオン信号カウント数記憶部69dの第1記憶領域に記憶されたオン信号数を参照し、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数であるか否かを判断する(ステップS1403)。即ち、第1段階演出制御部75は、オンエッジの検出により遊技者による操作ボタン6に対する操作があったと判断できる場合、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数を参照することで、操作ボタン6に対する長押し操作が行われたか否かを判断する。
オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数でないと判断した場合(ステップS1403でNO)、即ちオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数未満であると判断できる場合、第1段階演出制御部75は、累積オンエッジ数カウンタのカウント数(RAM33cにおけるオンエッジカウント数記憶部69cの第2記憶領域に記憶されたオンエッジ数が所定数(例えば「2」)であるか否かを判断する(ステップS1404)。そして累積オンエッジ数カウンタのカウント数が所定数でない場合(ステップS1404でNO)、第1段階演出制御部75は、連打押し操作受付有効期間が経過したと判断するか(ステップS1401でYES)、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数であると判断するか(ステップS1403でYES)、又は累積オンエッジ数カウンタのカウント数が所定数と判断するまで(ステップS1404でYES)、先に説明したステップS1401〜S1404の判断を、繰り返し行う。
一方、累積オンエッジ数カウンタのカウント数が所定数である場合(ステップS1404でYES)、又はオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数である場合(ステップS1403でYES)、第1段階演出制御部75は、図33に示すように進行段階を第1段階(図21(b)の「操作有り」の点灯パターン)から決定する(ステップS1306)。即ち、連打押し操作又は長押し操作がなされた場合、進行段階を第1段階に決定する(ステップS1306)。
これに対して、図36に示すように操作ボタン6に対して連打押し操作又は長押し操作がなされることなく(ステップS1403又はステップS1404でYES)、連打押し受付有効期間が経過した場合(ステップS1401でYES)、操作ボタン6に対する操作がなされていないか、又は操作ボタン6に対して単打押し操作がなされたと判断できるため、図33に示すように進行段階を第1段階から決定することなく、進行段階を最小進行幅(図21(b)の「操作なし」の点灯パターン)に決定する(ステップS1307)。
そして第1段階演出制御部75は、ステップS1306又はステップS1307で決定された段階までシナリオ進行演出を進行させる第1段階シナリオ演出進行処理を行う(ステップS1308)。これにより、遊技者による操作ボタン6に対する連打押し操作又は長押し操作が受け付けられていれば、RUSH星座を完成させるシナリオが第1段階まで進行し、遊技者による操作が受け付けられないか、単打押し操作が行われれば、RUSH星座を完成させるシナリオが最小進行幅だけ進行する。以上で、第1段階演出制御処理が終了する。
尚、連打押し操作及び長押し操作の有無を判定した後の演出実行手法について図33に示す例について説明したが、当該演出実行手法については、図34又は図35に他の例として示す演出実行手法であってもよく、その他であってもよい。図34又は図35に他の例として示す演出実行手法の場合、第1段階演出制御部75は、長押し操作がなされたと判断できる場合、長押し操作及び単打押し操作がなかったとして(無操作又は特別な操作であったとして)処理し、無操作の場合と同様の演出を実行し、又は特別な演出を実行するようにしてもよい。
図37は、示唆演出制御処理(図30のステップS1103)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
示唆演出制御部74は、示唆演出制御処理を開始すると、まず特別遊技判定部52によって行われた特別遊技判定の結果を参照し(ステップS1500)、その特別遊技判定結果に基づき、複数のキャラクタ80a,80bが発するセリフパターンを図23(b)に示す4つのパターンのうち1つを選択し、その選択したセリフパターンを示唆演出103として行うべきセリフパターンに決定する(ステップS1501)。このとき、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させるものである場合、示唆演出制御部74は、例えば第2パターン、第3パターン及び第4パターンの3つのパターンを選択候補とし、第2パターンよりも第3パターンを、また第3パターンよりも第4パターンを高い確率で選択する。また特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させものでない場合、示唆演出制御部74は、例えば第1パターン、第2パターン及び第3パターンの3つのパターンを選択候補とし、第3パターンよりも第2パターンを、また第2パターンよりも第1パターンを高い確率で選択する。示唆演出制御部74は、上記のようにして示唆演出103として行うべきセリフパターンを決定すると、そのセリフパターン、及び遊技者による操作ボタン6に対する単打押し操作の有無に基づき、図21(a)に示したような示唆演出103を開始する(ステップS1502)。
図38及び図39は、示唆演出進行処理(図37のステップS1502)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。この示唆演出進行処理では、3回の単打押し操作受付有効期間が設けられて、それぞれの単打押し操作受付有効期間では単打押し操作及び長押し操作の有無が判定されるが、これらの単打押し操作及び長押し操作の有無の判定手法は、図32を参照して説明した第1段階シナリオ演出進行処理の場合と同様である。
図38に示すように、示唆演出制御部74は、タイミングT2において示唆演出進行処理を開始すると、まずRAM33cの受付操作カウンタに「3」をセットする(ステップS1600)。即ち、示唆演出期間(T2〜T3)内に単打押し操作の受け付けが3回実行されるようにする。尚、受付操作カウンタにセットする数は、実行すべき単打押し操作の受け付け回数に応じて設定すればよい。そして、示唆演出制御部74は、第1〜第4のセリフ演出パターンから1つのセリフ演出パターンを選択する(ステップS1601)。
その後、示唆演出制御部74は、単打押し操作の受け付けを開始し(ステップS1602)、その後、受付操作カウンタの値から「1」を減じる(ステップS1603)。即ち、示唆演出制御部74は、単打押し操作の受け付けを開始するたびに受付操作カウンタの値から「1」を減じる。
次いで、示唆演出制御部74は、当該受付操作カウンタのカウント数に対応した単打押し操作受付有効期間が経過したか否かを判断し(ステップS1604)、当該単打押し操作受付有効期間が経過していないと判断された場合(ステップS1604でNO)、オンエッジが検出されたか否かを判断する(ステップS1605)。即ち、示唆演出制御部74は、RAM33cにおけるエッジ記憶部69bの第1記憶領域を参照することで、操作ボタン6(可動体6a)に対する操作がなされたか否かを判断する。このようなオンエッジが検出されたか否かの判断は、オンエッジが検出されたと判断されるまで(ステップS1605でYES)、又は当該単打押し操作受付有効期間が経過したと判断されるまで(ステップS1604でYES)、繰り返し行われる。
当該単打押し操作受付有効期間内にオンエッジが検出されたと判断した場合(ステップS1605でYES)、示唆演出制御部74は、RAM33cにおけるオン信号カウント数記憶部69dの第1記憶領域に記憶されたオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数であるか否かを判断する(ステップS1606)。即ち、示唆演出制御部74は、オンエッジの検知により遊技者による操作ボタン6に対する操作があったと判断できる場合(ステップS1605でYES)、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数に基づき、操作ボタン6に対する継続操作時間が所定時間以上であるかを判断する。即ち、示唆演出制御部74は、RAM33cのオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数に達した否かを判断することで、遊技者による操作ボタン6に対する操作があった場合、その操作が単打押し操作であるか長押し操作であるか否かを判断することができる。
オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数でないと判断した場合(ステップS1606でNO)、即ちオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数未満であると判断できる場合、示唆演出制御部74は、当該単打押し操作受付有効期間が経過したか否かを判断する(ステップS1607)。そしてオンエッジの検出後に単打押し操作受付有効期間が経過していない場合(ステップS1607でNO)、オフエッジが検出されたか否かを判断する(ステップS1608)。そしてオフエッジが検出されない場合(ステップS1608でNO)、示唆演出制御部74は、ステップS1606に戻り、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数であると判断するか(ステップS1606でYES)、オンエッジの検出後に当該単打押し操作受付有効期間が経過したと判断するか(ステップS1607でYES)、又はオフエッジを検出したと判断するまで(ステップS1608でYES)、先に説明したステップS1606〜S1608の判断を繰り返し行う。
一方、オフエッジを検出した場合(ステップS1608でYES)、又はオンエッジの検出後に当該単打押し操作受付有効期間が経過した場合(ステップS1607でYES)、操作ボタン6に対する継続操作時間が所定時間未満であり、単打押し操作がなされたと判断できるため、図39に示すように示唆演出制御部74は、セリフ演出実行処理を行う(ステップS1610)。その後、示唆演出制御部74は、受付操作カウンタのカウント数が「0」であるか否かを判断する(ステップS1611)。
これに対して、図38に示すようにオン−オフエッジ間カウンタのカウント数が所定数であると判断した場合(ステップS1606でYES)、操作ボタン6に対する継続操作時間が所定時間以上であると判断できることから、操作ボタン6に対して長押し操作が行われたと判断できる。そのため、示唆演出制御部74は、長押し操作フラグをセットし(ステップS1609)、その後、示唆演出制御部74は、図39に示すように受付操作カウンタのカウント数が「0」であるか否かを判断する(ステップS1611)。
ここで、「長押し操作フラグ」は、後述する示唆演出におけるセリフ演出実行処理のステップS1700(図40)で参照される。即ち、示唆演出の単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)の少なくとも1つの期間で操作ボタン6に対する長押し操作がなされ、「長押し操作フラグ」がセットされている場合、当該単打押し操作受付有効期間における操作ボタン6の操作に対するセリフ演出の実行が制限されると共に、当該単打押し操作受付有効期間以降の単打押し操作受付有効期間における操作ボタン6の操作に対するセリフ演出の実行が制限される。この「長押し操作フラグ」は、後述する第2段階演出における最終結果報知演出実行処理のステップS2208又はS2211(図45)でも参照される。即ち、示唆演出の単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)の少なくとも1つの期間で操作ボタン6に対する長押し操作がなされ、「長押し操作フラグ」がセットされている場合、第2段階演出における最終結果報知演出実行処理の成功演出107の実行が制限される。
一方、図38に示すようにオンエッジが検出されることなく(ステップS1605でNO)、当該単打押し操作受付有効期間が経過した場合(ステップS1604でYES)、示唆演出制御部74は、受付操作カウンタのカウント数が「0」であるか否かを判断する(ステップS1611)。即ち、示唆演出制御部74は、3回の単打押し操作受付有効期間が終了したか否かを判断する。
受付操作カウンタのカウント数が「0」でないと判断した場合(ステップS1611でYES)、示唆演出制御部74は、図38のステップS1602に戻り、ステップS1602〜図39のステップS1610までの判断をステップS1611において受付操作カウンタのカウント数が「0」であると判断されるまで(ステップS1611でYES)、繰り返し行う。
図40は、示唆演出進行処理(図39のステップS1610)におけるセリフ演出実行処理の詳細を示すフローチャートである。
図40に示すように、セリフ演出実行処理を開始すると、まず示唆演出制御部74は、長押し操作フラグがセットされているか否かを判断する(ステップS1700)。即ち、示唆演出制御部74は、示唆演出103における当該単打押し操作受付期間及びそれ以前の単打押し操作受付有効期間において、操作ボタン6に対する長押し操作がなされているか否かを判断する。長押し操作フラグがセットされていない場合(S1700でNO)、示唆演出制御部74は、第2のセリフ演出が実行済みであるか否かを判断する(ステップS1701)。第2のセリフ演出が実行済みでない場合(ステップS1701でNO)、示唆演出制御部74は、第1のセリフ演出が実行済みであるか否かを判断し(ステップS1702)、第1のセリフ演出が実行済でない場合(ステップS1702でNO)、第1のセリフ演出を実行する(ステップS1703)。即ち、示唆演出における当該単打押し操作受付期間及びそれ以前の単打押し操作受付有効期間において、操作ボタン6に対する長押し操作がなされていない場合(ステップS1700でNO)、第1のセリフ演出及び第2のセリフ演出のいずれもが実行されていないときには(ステップS1701及びステップS1702でNO)、第1のセリフ演出が実行される(ステップS1703)。
また長押し操作フラグがセットされていない場合(ステップS1700でNO)、第2のセリフ演出が実行されておらず(ステップS1701でNO)、第1のセリフが実行済みであるときには(ステップS1702でYES)、示唆演出制御部74は、第2のセリフ演出を実行する(ステップS1704)。
さらに長押し操作フラグがセットされていない場合(ステップS1700でNO)、第2のセリフ演出が実行されているときには(ステップS1701でYES)、示唆演出制御部74は、第3のセリフ演出を実行する(ステップS1705)。
一方、長押し操作フラグがセットされている場合(ステップS1700でYES)、第1のセリフ演出、第2のセリフ演出及び第3のセリフ演出のいずれのセリフ演出も実行することなく、セリフ演出実行処理を終了する。セリフ演出実行処理が終了した場合、示唆演出制御部74が受付操作カウンタの値が「0」であると判断したときに(ステップS1604でYES)、示唆演出処理を終了する。
図41及び図42は、示唆演出制御処理における示唆演出進行処理の他の例を示すフローチャートである。
図41及び図42に示す例では、単打押し操作受付有効期間における操作ボタン6に対する単打押し操作及び長押し操作の有無の判定は、図38に示す示唆演出制進行理と同様に行われる。一方、図41及び図42に示す例では、単打押し操作受付有効期間において操作ボタン6に対する長押し操作が行われたと判定できる場合(ステップS1606でYES)の演出実行手法は、図40に示す第1段階シナリオ演出制進行理における演出実行手法とは異なる。
具体的には、図41に示す例では、図38に示す例において操作ボタン6に対して単打押し操作がなされたと判断できる場合(ステップS1607又はS1608でYES)、又は長押し操作がなされたと判断できる場合(ステップS1606でYES)、示唆演出制御部74は、セリフ演出実行処理を行う(ステップS1800)。即ち、本例の示唆演出進行処理では、単打押し操作受付期間において操作ボタン6に対する単打押し操作がなされたと判断できる場合(ステップS1607又はS1608でYES)に限らず、長押し操作がなされたと判断できる場合(ステップS1606でYES)においてもセリフ演出が実行される。
ここで、本例のセリフ演出実行処理は、図40に示すセリフ演出処理と基本的に同様にして行われる。ただし、当該セリフ演出実行処理では操作ボタン6に対する長押し操作がなされたときに、単打押し操作がなされたときと同様に第1のセリフ演出、第2のセリフ演出及び第3のセリフ演出のうちのいずれかが実行されることから、ステップS1700における長押し操作フラグがセットされているかの判断は省略される。
そして示唆演出制御部74は、図41のS1801において受付操作カウンタが「0」であると判断されるまで(ステップS1801でYES)、図38に示すステップS1602〜S1609、図41に示すステップS1800及びS1801を繰り返し行い、受付操作カウンタが「0」であると判断されたときに(ステップS1801でYES)、示唆演出処理を終了する。
一方、 図42に示す例では、図38に示す例において操作ボタン6に対して単打押し操作がなされたと判断できる場合(ステップS1607又はS1608でYES)、セリフ演出実行処理を行う(ステップS1900)。本例のセリフ演出実行処理は、図40に示すセリフ演出処理と同様にして行われる。
また図38に示す例において操作ボタン6に対して長押し操作がなされたと判断できる場合(ステップS1606でYES)、示唆演出制御部74は、特別セリフ演出実行処理を行う(ステップS1901)。特別セリフ演出としては、例えば第1〜第4のセリフパターンにでは規定されていない特別なセリフ(例えば「長押しだよ!」、「単打押ししてね!」)をキャラクタ80a,80bが発する演出が挙げられる。このような演出以外の特別セリフ演出としては、例えばセリフの文字色、セリフ枠の色、セリフ枠内の色、キャラクタ80a,80bの背景色などを通常とは異なるものとする演出の他、ミニキャラの登場、セリフを発する側のキャラクタ80a,80bを通常よりも拡大して表示した上でキャラクタ80a,80bがセリフを発する演出が挙げられる。またキャラクタの拡大は、カットイン演出として行うこともできる。
そして示唆演出制御部74は、図42のS1902において受付操作カウンタが「0」であると判断されるまで(ステップS1902でYES)、図38に示すステップS1602〜S1609、図42に示すステップS1900〜S1902を繰り返し行い、受付操作カウンタが「0」であると判断されたときに(ステップS1902でYES)、示唆演出処理を終了する。
尚、示唆演出の単打押し操作受付期間において操作ボタン6に対する長押し操作がなされたと判断できる場合、特別セリフ演出を行うことに代えて、セリフ演出とは異なる演出(例えば無セリフのカットイン演出、無セリフのミニキャラ演出、ブラックアウト演出、期待度をパーセンテージ表示する演出)を実行するようにしてもよい。
図43は、第2段階演出制御処理(図30のステップS1105)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
第2段階演出制御部76は、第2段階演出制御処理を開始すると、第2段階シナリオ演出進行処理を行い(ステップS2000)、その後、最終結果報知演出実行処理を行う(ステップS2001)。
図44及び図45は、第1シナリオ進行演出制御処理における第1シナリオ演出パターンAに基づく第2段階シナリオ演出進行処理の一例を示すフローチャートである。
第1シナリオ演出パターンAは、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において操作ボタン6に対する操作が行われている操作時間の全てを加算し、その操作時間の加算値(全操作時間)が所定時間以上であるときに長押し操作がなされた場合と同等に処理するものである。ここで、操作時間の全てを加算とは、操作ボタン6が継続的に操作されている場合に限らず、断続的に操作された場合であっても、その全ての操作に関する操作時間の全てを加算することを意味する。
図44に示すように、第1シナリオ演出パターンAの第2段階シナリオ演出進行処理を開始してから所定時間が経過してタイミングT31になると、遊技者による長押し操作を受け付ける長押し操作受付有効期間(T31〜T4)を開始する(ステップS2100でYES)。
長押し操作受付有効期間(T31〜T4)を開始すると(ステップS2100でYES)、第2段階演出制御部76は、オンエッジが検出されたか否かを判断し(ステップS2101)、先に第2段階シナリオ初期演出が実行されていないことを条件に(ステップS2102でNO)、第2段階シナリオ初期演出を実行する(ステップS2103)。
この第2段階シナリオ初期演出進行処理は、画像表示器12の表示画面を初期画面105bから第2画面105bへと遷移させつつ、長押し操作が行われた場合よりもシナリオ進行演出の進行度(星座完成への進行度)が少ない状態(空欄部分(未点灯の星)がより多い状態)まで進行させる。尚、オンエッジが検出されたか否かは(ステップS2001)、第2段階演出制御部76がRAM33cにおけるエッジ記憶部69bの第1記憶領域を参照することにより判定する。
一方、第2段階シナリオ初期演出を実行した場合(ステップS2103)、その後、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したか否かを判断する(ステップS2104)。同様に、オンエッジが検出されず(ステップS2101でNO)、又はオンエッジが検出されたが既に第2段階シナリオ初期演出が実行されている場合にも(ステップS2102でYES)、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したか否かを判断する(ステップS2104)。
長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過していない場合(ステップS2104でNO)、第2段階演出制御部76は、RAM33cにおけるオン信号カウント数記憶部69dの第1記憶領域に記憶されたオン信号数(オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数)が所定数であるか否かを判断する(ステップS2105)。即ち、第2段階演出制御部76は、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数に基づき、操作ボタン6に対する継続操作時間が所定時間以上であるかを判断する。そして第2段階演出制御部76は、RAM33cのオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数に達した否かを判断することで、遊技者による操作ボタン6に対する操作があった場合、その操作が長押し操作であるか否かを判断することができる。
オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数でないと判断した場合(ステップS2105でNO)、即ちオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数未満であると判断できる場合、第2段階演出制御部76は、RAM33cにおけるオン信号カウント数記憶部69dの第2記憶領域に記憶された累積オン信号数カウンタのカウント数が所定数であるか否かを判断する(ステップS2106)。ここで、累積オン信号数カウンタのカウント数は、上述のように演出制御基板33により一定時間毎(例えば2ミリ秒毎)に実行されるタイマ割込処理において操作制御部66により更新され、オンエッジ又はオフエッジが検出されることとは無関係にスイッチオン信号のサンプリング数を累積(加算)したものである。そのため、第2段階演出制御部76は、累積オン信号数カウンタのカウント数を参照することで、操作ボタン6に対して断続的に操作が行われる場合であっても、その操作時間の合計(全操作時間)を把握することができる。
累積オン信号数カウンタのカウント数が所定数でない場合(ステップS2106でNO)、第2段階演出制御部76は、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタ又は累積オン信号数カウンタのカウント数が所定数であると判断されるか(ステップS2105又は2106でYES)、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したと判断されるまで(ステップS2104でYES)、先に説明したステップS2104〜S2106を繰り返し行う。
長押し操作受付有効期間(T31〜T4)においてオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数である場合(ステップS2105でYES)、第2段階演出制御部76は、図45に示すように長押し操作フラグがセットされていないことを条件に(ステップS2208でNO)、進行段階として第2段階を決定する(ステップS2209)。この第2段階は、後述する最終結果報知演出として選択された演出を参照して決定される。例えば、最終結果報知演出として成功演出107が選択されている場合には、RUSH星座を構成する星の空欄部分が全て埋まる段階まで進行する第2段階が選択される。これに対して、失敗演出108又は失敗演出109後に復活演出110を行う演出が選択されている場合には、第2段階に未到達の段階が選択される。そして第2段階演出制御部76は、予め定められた段階まで所定の順序で星の空欄部分が埋まっていく第2段階シナリオ演出進行処理を実行し(ステップS2210)、第2段階シナリオ演出進行処理を終了する。
同様に、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において累積オン信号数カウンタのカウント数が所定数である場合(ステップS2106でYES)、第2段階演出制御部76は、図45に示すように長押し操作フラグがセットされていないことを条件に(ステップS2208でNO)、進行段階として第2段階を決定し(ステップS2209)、第2段階シナリオ演出進行処理を実行する(ステップS2210)。即ち、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)においてオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数である場合(ステップS2105でYES)、即ち操作ボタン6に対して所定時間以上継続して操作がなされる場合に限らず、通常は長押し操作とは判定されない操作ボタン6に対する断続的な操作が行われた場合であっても、その操作時間の合計が所定時間以上であれば、長押し操作がなされた場合と同等に処理することで長押し操作を条件に実行する演出を行い(ステップS2210)、第2段階シナリオ演出進行処理を終了する。
このように、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)における操作ボタン6に対する操作時間の累積値が所定時間以上である場合にも、操作ボタン6に対する継続操作時間が所定時間である長押し操作と同等に処理することで、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)に操作ボタン6に対して連打押し操作がなされ、あるいは操作ボタン6に対する操作の開始が遅れた場合であっても、操作ボタン6に対して所定時間以上の継続操作による長押し操作を行った場合と同等の演出が実行されることとなる。その結果、遊技方法に対する知識が不十分な遊技者などが長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において長押し操作以外に操作を行った場合であっても、長押し操作が行われることを条件に実行される演出が行われることで、十分に楽しめる遊技機1を提供することができる。
尚、第2段階は、後述する最終結果報知演出が既に決定されている場合を前提として説明したが、最終結果報知演出は、最終結果報知演出処理を行う段階で決定しもよく、その場合には特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させるものであるか否かによって第2段階を決定すればよい。
一方、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)においてオン−オフエッジ間オン信号数カウンタ又は累積オン信号数カウンタのカウント数が所定数である場合であっても(ステップS2105又はS2106でYES)、ステップS2208において長押し操作フラグがセットされているときには(ステップS2208でYES)、進行段階として最少進行幅を決定する(ステップS2212)。この最少進行幅は、第2段階に到達しない進行幅であって、長押し操作がなされたと判断できる場合に選択される最少選択幅に相当する。そして第2段階演出制御部76は、予め定められた段階まで所定の順序で星の空欄部分が埋まっていく第2段階シナリオ演出進行処理を実行し(ステップS2210)、第2段階シナリオ演出進行処理を終了する。
ここで、長押し操作フラグは、上述のように示唆演出処理における3回の単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)のうちの少なくとも1回の単打押し操作受付有効期間で長押し操作がなされたときにセットされるものである(図38のステップS1609)。そのため、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)においてオン−オフエッジ間オン信号数カウンタ又は累積オン信号数カウンタのカウント数が所定数である場合であっても(ステップS2105又はS2106でYES)、即ち長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において操作ボタン6に対して長押し操作や長押し操作とみなされる操作がなされる場合であっても、示唆演出処理の単打押し操作受付有効期間(1)〜(3)において長押し操作がなされれば、第2段階シナリオ進行演出における演出の実行が制限される。即ち、第2段階演出104とは異なる演出期間における長押し操作以外の操作(例えば単打押し操作や連打押し操作)の受付期間において長押し操作がなされた場合、第2段階演出制御部76は、第2段階演出104(第2段階シナリオ進行演出105)における長押し演出の実行を実行しないようにしてもよい。
これに対して、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において操作ボタン6に対する操作がなされたが、その操作が長押し操作ではない場合(図44のステップS2107でNO)、第2段階演出制御部76は、図45に示すように長押し操作フラグがセットされていないことを条件に(ステップS2211でNO)、進行段階として最少進行幅を決定し(ステップS2212)、第2段階シナリオ演出進行処理を実行し(ステップS2210)、第2段階シナリオ演出進行処理を終了する。また第2段階演出制御部76は、長押し操作フラグがセットされていれば(ステップS2211でYES)、進行段階の決定及び第2段階シナリオ演出実行処理を行うことなく(第1段階で進行した段階から進行させることなく)、第2段階シナリオ演出進行処理を終了する。
同様に、第2段階演出制御部76は、操作ボタン6に対する操作が全くなされずに長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したときには(図44のステップS2107でYES)、進行段階の決定及び第2段階シナリオ演出実行処理を行うことなく、第2段階シナリオ演出進行処理を終了する。
図46は、第2段階演出制御処理における最終結果報知演出実行処理の詳細を示すフローチャートである。
第2段階演出制御部76は、最終結果報知演出実行処理を開始すると、まず最終結果報知演出として選択された演出が成功演出107であるか否かを判断し(ステップS2300)、成功演出107が選択されている場合には(ステップS2300でYES)、成功演出107を実行する。この成功演出107は、例えば第2段階シナリオ演出において画像表示器12に表示させたRUSH星座が完成した第1画面107aから画面表示を遷移させ、RUSH星座が完成したことを示す第2画面107b(例えば図27の「星座完成!」などの画面)を表示させることで行われる。
一方、最終結果報知演出として成功演出107が選択されていない場合(ステップS2300でNO)、最終結果報知演出として選択された演出が失敗演出108であるか否かを判断し(ステップS2302)、失敗演出108が選択されている場合には(ステップS2302でYES)、失敗演出108を実行する。この失敗演出108は、例えば第2段階シナリオ演出において画像表示器12に表示させたRUSH星座が未完成の第1画面108aから画面表示を遷移させ、RUSH星座が完成していないことを示す第2画面108b(例えば図29(a)の「残念失敗!」などの画面)を表示させることで行われる。
また最終結果報知演出として成功演出107及び失敗演出108が共に選択されていない場合(ステップS2302でNO)、失敗演出109を実行した後に復活演出110を実行する(ステップS2304)。この失敗演出109は、先に説明した失敗演出108と同様に、例えば第2段階シナリオ演出において画像表示器12に表示させたRUSH星座が未完成の第1画面109aから画面表示を遷移させ、RUSH星座が完成していないことを示す第2画面109b(例えば図29(b)の「残念失敗!」などの画面)を表示させることで行われる。一方、復活演出110は、第2画面109bを表示させてから所定時間経過してタイミングT5になると、結果的に成功であることを示す第3画面110bを表示させることで行われる。
このように、成功演出107、失敗演出108、又は失敗演出109後に復活演出110を行い、タイミングT6になると最終結果報知演出を終了する。
図47は、第1シナリオ進行演出制御処理における第1シナリオ演出パターンBに基づく第2段階シナリオ演出進行処理の一例を示すフローチャートである。
第1シナリオ演出パターンBは、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において操作ボタン6に対して連打押し操作がなされた以降の操作時間の全てを加算し、その操作時間の加算値(全操作時間)が所定時間以上であるときに長押し操作がなされた場合と同等に処理するものである。ここで、操作時間の全てを加算とは、操作ボタン6が継続的に操作されている場合に限らず、断続的に操作された場合であっても、連打押し操作以降の全ての操作に関する操作時間の全てを加算することを意味する。
図47に示すように、第1シナリオ演出パターンBの第2段階シナリオ演出進行処理を開始してから所定時間が経過してタイミングT31になると、遊技者による長押し操作を受け付ける長押し操作受付有効期間(T31〜T4)を開始する(ステップS2400でYES)。
長押し操作受付有効期間(T31〜T4)を開始すると(ステップS2400でYES)、第2段階演出制御部76は、オンエッジが検出されたか否かを判断し(ステップS2401)、先に第2段階シナリオ初期演出が実行されていないことを条件に(ステップS2402でNO)、第2段階シナリオ初期演出を実行する(ステップS2403)。
一方、第2段階シナリオ初期演出を実行した場合(ステップS2403)、その後、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したか否かを判断する(ステップS2404)。同様に、オンエッジが検出されず(ステップS2401でNO)、又はオンエッジが検出されたが既に第2段階シナリオ初期演出が実行されている場合にも(ステップS2402でYES)、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したか否かを判断する(ステップS2404)。
長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過していない場合(ステップS2404でNO)、第2段階演出制御部76は、RAM33cに記憶されたオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数であるか否かを判断する(ステップS2405)。即ち、第2段階演出制御部76は、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数に基づき、操作ボタン6に対する継続操作時間が所定時間以上であるかを判断する。そして第2段階演出制御部76は、RAM33cのオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数に達した否かを判断することで、遊技者による操作ボタン6に対する操作があった場合、その操作が長押し操作であるか否かを判断することができる。
オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数でないと判断した場合(ステップS2405でNO)、第2段階演出制御部76は、RAM33cに記憶された累積オンエッジ数カウンタのカウント数が所定数以上であるか否かを判断する(ステップS2406)。ここで、累積オンエッジ数カウンタは、上述のように操作ボタン6が操作された回数を示すものである。そのため、第2段階演出制御部76は、累積オンエッジ数カウンタを参照することで、操作ボタン6に対して連打押し操作がなされたか否かを判断することができる。この場合の累積オンエッジ数カウンタのカウント数における「所定数」は、操作ボタン6に対する操作を連打押し操作と判定できる数であればよく、「2」以上の整数から選択される。
累積オンエッジ数カウンタのカウント数が所定数以上である場合(ステップS2406でYES)、即ち長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において操作ボタン6に対して連打押し操作がなされたと判断できる場合、第2段階演出制御部76は、累積オンエッジ数カウンタのカウント数が所定数であると判定されてから、RAM33cに記憶された累積オン信号数カウンタのカウント数の増加数が所定数であるか否かを判断する(ステップS2407)。累積オン信号数カウンタのカウント数の増加数は、累積オンエッジ数カウンタのカウント数が所定数となったときの累積オン信号数カウンタのカウント数からの増加数である。そのため、累積オンエッジ数カウンタのカウント数の増加数は、累積オンエッジ数カウンタのカウント数が所定数となったときの累積オン信号数カウンタのカウント数を記憶しておき、この累積オン信号数カウンタのカウント数を現在の累積オン信号数カウンタのカウント数から差分することで算出することができる。また、累積オンエッジ数カウンタのカウント数が所定数となったときに、累積オン信号数の増加数をカウントするカウンタを稼働させることで、当該増加数を把握するようにしてもよい。
累積オン信号数カウンタのカウント数の増加数が所定数でない場合(ステップS2407でNO)、又は累積オンエッジ数カウンタのカウント数が所定値未満である場合(ステップS2406でNO)第2段階演出制御部76は、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタ又は累積オン信号数カウンタのカウント数の増加数が所定数であると判断されるか(ステップS2405又は2407でYES)、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したと判断されるまで(ステップS2404でYES)、先に説明したステップS2401〜S2407を繰り返し行う。
そして第2段階演出制御部76は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)においてオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数である場合(ステップS2405でYES)、又は連打押し操作が行われた後の累積オン信号数カウンタのカウント数の増加数が所定数である場合(ステップS2407でYES)、図45に示すように長押し操作フラグがセットされていないときに(ステップS2208でNO)進行段階として第2段階を決定し(ステップS2209)、長押し操作フラグがセットされているときに(ステップS2208でYES)進行段階として最少進行幅を決定する(ステップS2212)。
このように、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)における連打押し操作後の操作ボタン6に対する操作時間の累積値が所定時間以上である場合にも、操作ボタン6に対する継続操作時間が所定時間である長押し操作と同等に処理することで、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)に操作ボタン6に対して連打押し操作がなされ、あるいは操作ボタン6に対する操作の開始が遅れた場合であっても、操作ボタン6に対して所定時間以上の継続操作による長押し操作を行った場合と同等の演出が実行されることとなる。その結果、遊技方法に対する知識が不十分な遊技者などが長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において長押し操作以外の操作を行った場合であっても、十分に楽しめる遊技機1を提供することができる。
また第2段階演出制御部76は、図47に示すように長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において操作ボタン6に対する操作がなされたが、その操作が長押し操作ではない場合(ステップS2408でNO)、図45に示すように第2段階演出制御部76は長押し操作フラグがセットされていないときに(ステップS2211でNO)進行段階として最少進行幅を決定し(ステップS2212)、第2段階シナリオ演出実行処理を行う(ステップS2210)。
一方、第2段階演出制御部76は、図47に示すように長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において操作ボタン6に対する操作がなされていない場合(ステップS2408でYES)、図45に示すように進行段階の決定及び第2段階シナリオ演出実行処理を行うことなく(第1段階で進行した段階から進行させることなく)、第2段階シナリオ演出進行処理を終了する。
さらに第2段階演出制御部76は、第2段階シナリオ演出進行処理を終了した後に、引き続き図46に示す最終結果報知演出処理を実行することで、第1シナリオ進行演出制御処理を終了する。
図48は、第1シナリオ進行演出制御処理における第1シナリオ演出パターンCに基づく第2段階シナリオ演出進行処理の一例を示すフローチャートである。
第1シナリオ演出パターンCは、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)の開始から所定時間経過以降の操作時間の全てを加算し、その操作時間の加算値が所定時間以上であるときに長押し操作がなされた場合と同等に処理するものである。ここで、操作時間の全てを加算とは、操作ボタン6が継続的に操作されている場合に限らず、断続的に操作された場合であっても、連打押し操作以降の全ての操作に関する操作時間の全てを加算することを意味する。
図48に示すように、第1シナリオ演出パターンCの第2段階シナリオ演出進行処理を開始してから所定時間が経過してタイミングT31になると、遊技者による長押し操作を受け付ける長押し操作受付有効期間(T31〜T4)を開始する(ステップS2500でYES)。
長押し操作受付有効期間(T31〜T4)を開始すると(ステップS2500でYES)、第2段階演出制御部76は、オンエッジが検出されたか否かを判断し(ステップS2501)、先に第2段階シナリオ初期演出が実行されていないことを条件に(ステップS2502でNO)、第2段階シナリオ初期演出を実行する(ステップS2503)。
一方、第2段階シナリオ初期演出を実行した場合(ステップS2503)、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したか否かを判断する(ステップS2504)。同様に、オンエッジが検出されず(ステップS2501でNO)、又はオンエッジが検出されたが既に第2段階シナリオ初期演出が実行されている場合にも(ステップS2502でYES)、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したか否かを判断する(ステップS2504)。
長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過していない場合(ステップS2504でNO)、第2段階演出制御部76は、RAM33cに記憶されたオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数であるか否かを判断する(ステップS2505)。即ち、第2段階演出制御部76は、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数に基づき、操作ボタン6に対する継続操作時間が所定時間以上であるかを判断する。そして第2段階演出制御部76は、RAM33cのオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数に達した否かを判断することで、遊技者による操作ボタン6に対する操作があった場合、その操作が長押し操作であるか否かを判断することができる。
オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数でないと判断した場合(ステップS2505でNO)、第2段階演出制御部76は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)の開始から所定時間経過したか否かを判断する(ステップS2506)。
長押し操作受付有効期間(T31〜T4)の開始から所定時間経過している場合(ステップS2506でYES)、第2段階演出制御部76は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)の開始から所定時間経過後から、RAM33cに記憶された累積オン信号数カウンタのカウント数の増加数が所定数であるか否かを判断する(ステップS2507)。累積オン信号数カウンタのカウント数の増加数は、第1シナリオ演出パターンBの場合と同様にして算出することができる
累積オン信号数カウンタのカウント数の増加数が所定数でない場合(ステップS2507でNO)、又は長押し操作受付有効期間(T31〜T4)の開始から所定時間が経過していない場合(ステップS2506でNO)、第2段階演出制御部76は、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタ又は累積オン信号数カウンタのカウント数の増加数が所定数であると判断されるか(ステップS2505又は2507でYES)、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したと判断されるまで(ステップS2504でYES)、先に説明したステップS2501〜S2507を繰り返し行う。
そして第2段階演出制御部76は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)においてオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数である場合(ステップS2505でYES)、又は長押し操作受付有効期間(T31〜T4)の開始から所定時間経過後の累積オン信号数カウンタのカウント数の増加数が所定数である場合(ステップS2507でYES)、長押し操作フラグがセットされていないときに(図45のステップS2208でNO)進行段階として第2段階を決定し(ステップS2209)、長押し操作フラグがセットされているときに(図45のステップS2208でYES)進行段階として最少進行幅を決定する(ステップS2212)。
このように、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)における所定時間経過後の操作ボタン6に対する操作時間の累積値が所定時間以上である場合にも、操作ボタン6に対する継続操作時間が所定時間である長押し操作と同等に処理することで、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)に操作ボタン6に対して連打押し操作がなされ、あるいは操作ボタン6に対する操作の開始が遅れた場合であっても、操作ボタン6に対して所定時間以上の継続操作による長押し操作を行った場合と同等の演出が実行されることとなる。その結果、遊技方法に対する知識が不十分な遊技者などが長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において長押し操作以外の操作を行った場合であっても、十分に楽しめる遊技機1を提供することができる。
また第2段階演出制御部76は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において操作ボタン6に対する操作がなされたが、その操作が長押し操作ではない場合(ステップS2508でNO)、図45に示すように第2段階演出制御部76は長押し操作フラグがセットされていないときに(ステップS2211でNO)進行段階として最少進行幅を決定し(ステップS2212)、第2段階シナリオ演出実行処理を行う(ステップS2210)。
一方、第2段階演出制御部76は、図48に示すように長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において操作ボタン6に対する操作がなされていない場合(ステップS2508でYES)、図45に示すように進行段階の決定及び第2段階シナリオ演出実行処理を行うことなく(第1段階で進行した段階から進行させることなく)、第2段階シナリオ演出進行処理を終了する。
さらに第2段階演出制御部76は、第2段階シナリオ演出進行処理を終了した後に、引き続き図46に示す最終結果報知演出処理を実行することで、第1シナリオ進行演出制御処理を終了する。
図49及び図50は、第1シナリオ進行演出制御処理における第1シナリオ演出パターンDに基づく第2段階シナリオ演出進行処理の一例を示すフローチャートである。
第1シナリオ演出パターンDは、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)における操作ボタン6に対する継続操作時間が長押し操作には該当しない特定時間以上の操作時間の全てを加算し、その操作時間の加算値が第2所定時間以上であるときに長押し操作がなされた場合と同等に処理するものである。
図49に示すように、第1シナリオ演出パターンDの第2段階シナリオ演出進行処理を開始してから所定時間が経過してタイミングT31になると、遊技者による長押し操作を受け付ける長押し操作受付有効期間(T31〜T4)を開始する(ステップS2600でYES)。
長押し操作受付有効期間(T31〜T4)を開始すると(ステップS2600でYES)、第2段階演出制御部76は、オンエッジが検出されたか否かを判断し(ステップS2601)、先に第2段階シナリオ初期演出が実行されていないことを条件に(ステップS2602でNO)、第2段階シナリオ初期演出を実行する(ステップS2603)。
一方、第2段階シナリオ初期演出を実行した場合(ステップS2603)、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したか否かを判断する(ステップS2604)。同様に、オンエッジが検出されず(ステップS2601でNO)、又はオンエッジが検出されたが既に第2段階シナリオ初期演出が実行されている場合にも(ステップS2602でYES)、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したか否かを判断する(ステップS2604)。
長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過していない場合(ステップS2604でNO)、第2段階演出制御部76は、RAM33cに記憶されたオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が第1所定数であるか否かを判断する(ステップS2605)。即ち、第2段階演出制御部76は、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数に基づき、操作ボタン6に対する継続操作時間が所定時間以上であるかを判断する。そして第2段階演出制御部76は、RAM33cのオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が第1所定数に達した否かを判断することで、遊技者による操作ボタン6に対する操作があった場合、その操作が長押し操作であるか否かを判断することができる。
オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が第1所定数でないと判断した場合(ステップS2605でNO)、第2段階演出制御部76は、図50に示すようにオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が第2所定数であるか否かを判断する(ステップS2606)。ステップS2606における「第2所定数」は、ステップS2605における「第1所定数」よりも小さい数値として設定される。
オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が第2所定数である場合(ステップS2606でYES)、第2段階演出制御部76は、長押し時間カウンタに第2所定数を加算し(ステップS2607)、長押し時間カウンタのカウント数が特定数以上であるか否かを判断する(ステップS2608)。ステップS2608における「特定数」は、ステップS2605における「第1所定数」よりも小さく、ステップS2606における「第2所定数」よりも大きい数値として設定される。
長押し時間カウンタのカウント数が特定数未満である場合(ステップS2608でNO)、第2段階演出制御部76は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したか否かを判断する(ステップS2609)。長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過していない場合(ステップS2609でNO)、第2段階演出制御部76は、オン−オフエッジ間信号数カウンタが更新されたときに(ステップS2610でYES)、オン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数が「0」であるか否かを判断する(ステップS2611でYES)。即ち、第2段階演出制御部76は、オフエッジが検出されることでオン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数がクリアされたか否かを判断する。
オン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数が「0」でない場合(ステップS2611でNO)、即ちオン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数の更新がなされたが、そのカウント数がクリアされていない場合(ステップS2611でNO)、長押し時間カウンタのカウント数に「1」を加算する(ステップS2612)。即ち、オン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数が第2所定数に達して以降は、オン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数がクリアされるまで(オフエッジが検出されるまで)、長押し操作受付有効期間が経過しないことを条件に(ステップS2609でNO)、操作信号をサンプリングする度に長押し時間カウンタを「1」ずつインクリメントする。
第2段階演出制御部76は、オン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数が第2所定数でない場合(ステップS2606でNO)、又はオン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数がクリアされた場合(ステップS2611でYES)、図49のステップS2601に戻り、オン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数が第1所定数であると判断され(ステップS2605でYES)、長押し時間カウンタが特定数以上であると判断され(ステップS2608でYES)、又は長押し操作受付有効期間が経過したと判断されるまで(ステップS2609又は2613でYES)、図49及び図50を参照して先に説明したステップS2601〜S2611を繰り返し行う。
そして第2段階演出制御部76は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)においてオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が第1所定数である場合(ステップS2605でYES)、又は長押し時間カウンタのカウント数が特定数以上である場合(ステップS2608でYES)、図45に示すように長押し操作フラグがセットされていないときに(ステップS2208でNO)進行段階として第2段階を決定し(ステップS2209)、長押し操作フラグがセットされているときに(ステップS2208でYES)進行段階として最少進行幅を決定する(ステップS2212)。
このように、特定時間以上の操作時間の全てを加算し、その操作時間の加算値が第2所定時間以上であるときに長押し操作がなされた場合と同等に処理することで、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)に操作ボタン6に対して連打押し操作がなされ、あるいは操作ボタン6に対する操作の開始が遅れた場合であっても、操作ボタン6に対して所定時間以上の継続操作による長押し操作を行った場合と同等の演出が実行されることとなる。その結果、遊技方法に対する知識が不十分な遊技者などが長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において長押し操作以外に操作を行った場合であっても、十分に楽しめる遊技機1を提供することができる。
また第2段階演出制御部76は、図49又は図59に示すように長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において操作ボタン6に対する操作がなされたが、その操作が長押し操作ではない場合(ステップS2609でYES又はステップS2613でNO)、第2段階演出制御部76は、図45に示すように長押し操作フラグがセットされていないときに(ステップS2211でNO)進行段階として最少進行幅を決定し(ステップS2212)、第2段階シナリオ演出実行処理を行う(ステップS2210)。
一方、第2段階演出制御部76は、図49に示すように長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において操作ボタン6に対する操作がなされていない場合(ステップS2613でYES)、図45に示すように進行段階の決定及び第2段階シナリオ演出実行処理を行うことなく(第1段階で進行した段階から進行させることなく)、第2段階シナリオ演出進行処理を終了する。
さらに第2段階演出制御部76は、第2段階シナリオ演出進行処理を終了した後に、引き続き図46に示す最終結果報知演出処理を実行することで、第1シナリオ進行演出制御処理を終了する。
図51及び図52は、第1シナリオ進行演出制御処理における第1シナリオ演出パターンEに基づく第2段階シナリオ演出進行処理の一例を示すフローチャートである。
第1シナリオ演出パターンEは、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)における操作ボタン6に対する継続操作時間が長押し操作には該当しない特定時間以上の操作時間の全てを加算すると共に、当該特定時間未満の操作時間については所定倍してから操作時間として加算し、その操作時間の加算値が第2所定時間以上であるときに長押し操作がなされた場合と同等に処理するものである。
図51に示すように、第1シナリオ演出パターンDの第2段階シナリオ演出進行処理を開始してから所定時間が経過してタイミングT31になると、遊技者による長押し操作を受け付ける長押し操作受付有効期間(T31〜T4)を開始する(ステップS2700でYES)。
長押し操作受付有効期間(T31〜T4)を開始すると(ステップS2700でYES)、第2段階演出制御部76は、オンエッジが検出されたか否かを判断し(ステップS2701)、先に第2段階シナリオ初期演出が実行されていないことを条件に(ステップS2702でNO)、第2段階シナリオ初期演出を実行する(ステップS2703)。
一方、第2段階シナリオ初期演出を実行した場合(ステップS2703)、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したか否かを判断する(ステップS2704)。同様に、オンエッジが検出されず(ステップS2701でNO)、又はオンエッジが検出されたが既に第2段階シナリオ初期演出が実行されている場合にも(ステップS2702でYES)、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したか否かを判断する(ステップS2704)。
長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過していない場合(ステップS2704でNO)、第2段階演出制御部76は、RAM33cに記憶されたオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が第1所定数であるか否かを判断する(ステップS2705)。即ち、第2段階演出制御部76は、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数に基づき、操作ボタン6に対する継続操作時間が所定時間以上であるかを判断する。そして第2段階演出制御部76は、RAM33cのオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が第1所定数に達した否かを判断することで、遊技者による操作ボタン6に対する操作があった場合、その操作が長押し操作であるか否かを判断することができる。
オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が第1所定数でないと判断した場合(ステップS2705でNO)、第2段階演出制御部76は、図52に示すようにオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が第2所定数であるか否かを判断する(ステップS2706)。ステップS2706における「第2所定数」は、図51のステップS2705における「第1所定数」よりも小さい数値として設定される。
オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が第2所定数である場合(ステップS2706でYES)、第2段階演出制御部76は、長押し時間カウンタに第2所定数を加算し(ステップS2707)、長押し時間カウンタのカウント数が特定数以上であるか否かを判断する(ステップS2708)。ステップS2708における「特定数」は、図51のステップS2705における「第1所定数」よりも小さく、ステップS2706における「第2所定数」よりも大きい数値として設定される。
長押し時間カウンタのカウント数が特定数未満である場合(ステップS2708でNO)、第2段階演出制御部76は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したか否かを判断する(ステップS2709)。長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過していない場合(ステップS2709でNO)、第2段階演出制御部76は、オン−オフエッジ間信号数カウンタが更新されたときに(ステップS2710でYES)、オン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数が「0」であるか否かを判断する(ステップS2711)。即ち、第2段階演出制御部76は、オフエッジが検出されることでオン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数がクリアされたか否かを判断する。
オン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数が「0」でない場合(ステップS2711でNO)、即ちオン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数の更新がなされたが、そのカウント数がクリアされていない場合、長押し時間カウンタのカウント数に「1」を加算する(ステップS2712)。即ち、オン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数が第2所定数に達して以降は、オン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数がクリアされるまで(オフエッジが検出されるまで)、長押し操作受付有効期間が経過しないことを条件に(ステップS2709でNO)、操作信号をサンプリングする度に長押し時間カウンタを「1」ずつインクリメントする。
また第2段階演出制御部76は、オン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数が第2所定数でない場合(ステップS2706でNO)、オン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数が「0」であるか否かを判断する(ステップS2713)。オン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数が「0」である場合(ステップS2713でYES)、前回更新されたオン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数を所定倍(×α)した数値を長押し信号数カウンタのカウント数に加算する。即ち、オン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数が第1所定数でも第2所定数でもなく継続操作時間が短い場合には、その継続操作時間を所定倍してから長押し時間として加算する。
そして第2段階演出制御部76は、ステップS2714での長押し時間カウンタへの前回オン信号数を所定倍した数値の加算が終了した場合、ステップS2713でオン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数が「0」でないと判断(長押し時間カウンタへの加算対象となるほどの継続操作ではないが、操作ボタン6に対する操作が継続していると判断)された場合(ステップS2713でNO)、又はステップS2711でオン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数が「0」であると判断(長押し時間カウンタへの加算対象となったが、継続操作が終了したと判断)された場合(ステップS2711でYES)、図51のステップS2701に戻る。
以下、オン−オフエッジ間信号数カウンタのカウント数が第1所定数であると判断され(ステップS2705でYES)、長押し時間カウンタのカウント数が特定数以上である場合(ステップS2708でYES)、又は長押し操作受付有効期間が経過したと判断されるまで(ステップS2704又は2709でYES)、図51及び図52を参照して先に説明したステップS2701〜S2714を繰り返し行う。
そして第2段階演出制御部76は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)においてオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が第1所定数である場合(ステップS2705でYES)、又は長押し時間カウンタのカウント数が特定数以上である場合(ステップS2708でYES)、図45に示すように長押し操作フラグがセットされていないときに(ステップS2208でNO)進行段階として第2段階を決定し(ステップS2209)、長押し操作フラグがセットされているときに(ステップS2208でYES)進行段階として最少進行幅を決定する(ステップS2212)。
このように、特定時間以上の操作時間の全てを加算すると共に操作時間が特定時間未満のものを所定倍して加算し、その操作時間の加算値が第2所定時間以上であるときに長押し操作がなされた場合と同等に処理するうことで、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)に操作ボタン6に対して連打押し操作がなされ、あるいは操作ボタン6に対する操作の開始が遅れた場合であっても、操作ボタン6に対して所定時間以上の継続操作による長押し操作を行った場合と同等の演出が実行されることとなる。その結果、遊技方法に対する知識が不十分な遊技者などが長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において長押し操作以外に操作を行った場合であっても、十分に楽しめる遊技機1を提供することができる。
また第2段階演出制御部76は、図51に示すように長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において操作ボタン6に対する操作がなされたが、その操作が長押し操作ではない場合(ステップS2715でNO)、第2段階演出制御部76は、図45に示すように長押し操作フラグがセットされていないときに(ステップS2211でNO)進行段階として最少進行幅を決定し(ステップS2212)、第2段階シナリオ演出実行処理を行う(ステップS2210)。
一方、第2段階演出制御部76は、図51に示すように長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において操作ボタン6に対する操作がなされていない場合(ステップS2715でYES)、図45に示すように進行段階の決定及び第2段階シナリオ演出実行処理を行うことなく(第1段階で進行した段階から進行させることなく)、第2段階シナリオ演出進行処理を終了する。
さらに第2段階演出制御部76は、第2段階シナリオ演出進行処理を終了した後に、引き続き図46に示す最終結果報知演出処理を実行することで、第1シナリオ進行演出制御処理を終了する。
図53は、第1シナリオ進行演出制御処理における第1シナリオ演出パターンFに基づく第2段階シナリオ演出進行処理の一例を示すフローチャートである。
第1シナリオ演出パターンFは、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)の開始後に連打押し操作がなされて以降の経過時間が所定時間以上であるときに長押し操作がなされた場合と同等に処理するものである。
図53に示すように、第1シナリオ演出パターンFの第2段階シナリオ演出進行処理を開始してから所定時間が経過してタイミングT31になると、遊技者による長押し操作を受け付ける長押し操作受付有効期間(T31〜T4)を開始する(ステップS2800でYES)。
長押し操作受付有効期間(T31〜T4)を開始すると(ステップS2800でYES)、第2段階演出制御部76は、オンエッジが検出されたか否かを判断し(ステップS2801)、先に第2段階シナリオ初期演出が実行されていないことを条件に(ステップS2802でNO)、第2段階シナリオ初期演出を実行する(ステップS2803)。
そして第2段階シナリオ初期演出を実行した場合(ステップS2803)、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したか否かを判断する(ステップS2804)。同様に、オンエッジが検出されず(ステップS2801でNO)、又はオンエッジが検出されたが既に第2段階シナリオ初期演出が実行されている場合にも(ステップS2802でYES)、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したか否かを判断する(ステップS2804)。
長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過していない場合(ステップS2804でNO)、第2段階演出制御部76は、RAM33cに記憶されたオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数であるか否かを判断する(ステップS2805)。即ち、第2段階演出制御部76は、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数に基づき、操作ボタン6に対する継続操作時間が所定時間以上であるかを判断する。そして第2段階演出制御部76は、RAM33cのオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数に達した否かを判断することで、遊技者による操作ボタン6に対する操作があった場合、その操作が長押し操作であるか否かを判断することができる。
オン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数でないと判断した場合(ステップS2805でNO)、第2段階演出制御部76は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において累積オンエッジ数カウンタのカウント数が所定数であるか否か、即ち連打押し操作がなされたか否かを判断する(ステップS2806)。この場合の「所定数」は、「2」以上の整数から任意に選択すればよい。
長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において累積オンエッジ数カウンタのカウント数が所定数である場合(ステップS2806でYES)、第2段階演出制御部76は、計時カウンタを始動させた後(ステップS2807)、計時カウンタのカウント数が所定数であるか否かを判断する(ステップS2809)。一方、累積オンエッジ数カウンタのカウント数が所定数でない場合(ステップS2806でNO)、計時カウンタのカウント数が所定数であるか否かを判断する(ステップS2809)。
計時カウンタのカウント数が所定数でない場合(ステップS2809でNO)、第2段階演出制御部76は、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタが所定数であると判断されるか(ステップS2805でYES)、又は長押し操作受付有効期間(T31〜T4)が経過したと判断されるまで(ステップS2804でYES)、先に説明したステップS2801〜S2809を繰り返し行う。
そして第2段階演出制御部76は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)においてオン−オフエッジ間オン信号数カウンタのカウント数が所定数である場合(ステップS2805でYES)、又は計時カウンタのカウント数が所定数である場合(ステップS2809でYES)、図45に示すように長押し操作フラグがセットされていないときに(ステップS2208でNO)進行段階として第2段階を決定し(ステップS2209)、長押し操作フラグがセットされているときに(ステップS2208でYES)進行段階として最少進行幅を決定する(ステップS2212)。
このように、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)における連打押し操作がなされて以降の経過時間が所定時間以上であるときに長押し操作がなされた場合にも、操作ボタン6に対する継続操作時間が所定時間である長押し操作と同等に処理することで、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)に操作ボタン6に対して連打押し操作がなされ、あるいは操作ボタン6に対する操作の開始が遅れた場合であっても、操作ボタン6に対して所定時間以上の継続操作による長押し操作を行った場合と同様の演出が実行されることとなる。その結果、遊技方法に対する知識が不十分な遊技者などが長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において長押し操作以外に操作を行った場合であっても、十分に楽しめる遊技機1を提供することができる。
また第2段階演出制御部76は、長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において操作ボタン6に対する操作がなされたが、その操作が長押し操作ではない場合(ステップS2810でNO)、図45に示すように第2段階演出制御部76は長押し操作フラグがセットされていないときに(ステップS2211でNO)進行段階として最少進行幅を決定し(ステップS2212)、第2段階シナリオ演出実行処理を行う(ステップS2210)。
一方、図53に示すように長押し操作受付有効期間(T31〜T4)において操作ボタン6に対する操作がなされていない場合(ステップS2810でYES)、図45に示すように進行段階の決定及び第2段階シナリオ演出実行処理を行うことなく(第1段階で進行した段階から進行させることなく)、第2段階シナリオ演出進行処理を終了する。
さらに第2段階演出制御部76は、第2段階シナリオ演出進行処理を終了した後に、引き続き図46に示す最終結果報知演出処理を実行することで、第1シナリオ進行演出制御処理を終了する。
<第2シナリオ演出パターン782に基づくシナリオ進行演出>
次に、第2シナリオ演出パターン782について図54〜図83を参照して説明する。ここで、第2シナリオ演出パターン782には、2014年7月14日0:00〜2014年7月20日24:00の時間に実行される第2シナリオ演出パターンAと、2014年7月21日0:00〜2014年7月26日24:00の時間に実行される第2シナリオ演出パターンBの2つの種類がある。図54は、第2シナリオ演出パターンA及びBに予め定義された第2シナリオ演出パターン782のタイミングを示すタイミングチャートである。演出パターン決定部70によって第2シナリオ演出パターンA又はBが選択された場合、シナリオ進行演出制御部73は、第1段階演出制御部75、示唆演出制御部74、及び第2段階演出制御部76をこの順で機能させ、第2シナリオ演出パターン782として定められた第1段階演出200、示唆演出203及び第2段階演出204をそれぞれ所定のタイミングで実行していく。
第2シナリオ演出パターン782に基づくシナリオ進行演出がタイミングT0で開始されると、まず第1段階演出制御部75が第1段階演出期間(T0〜T2)内において第1段階演出200を実行するために機能する。
第1段階演出制御部75は、タイミングT0で第2シナリオ演出パターン782に対応するタイトル表示201を開始し、そのタイトル表示201をタイトル表示期間(T0〜T1)の間継続させる。第1段階演出制御部75は、タイトル表示期間(T0〜T1)経過後に第1段階シナリオ進行演出期間(T1〜T2)の開始タイミングであるタイミングT1になったこと、即ちタイトル表示期間(T0〜T1)が終了したと判断した場合、その後、第1段階シナリオ進行演出202を開始する。
第1段階シナリオ進行演出202がタイミングT1で開始されると、第1段階演出制御部75は、単打押し操作案内画像82b(演出ボタンを模した画像、操作有効時間のインジケータ)を表示させて遊技者に操作ボタン6の単打押し操作を促し、その後の単打押し操作受付有効期間(T10〜T14)において遊技者による操作ボタン6に対する単打押し操作を受け付けると共に、単打押し操作受付有効期間(T10〜T14)内で遊技者による単打押し操作があったと判定した場合、この判定後、単打押し操作を受け付けたタイミングに応じてそれぞれ異なる第1段階まで第2シナリオ演出パターン782に基づくシナリオ進行演出を進行させる第1段階シナリオ進行演出202を実行する。この第1段階は、初期段階よりも最終段階に進んだ段階であって最終段階には未到達の段階である。ここで、この場合の第1段階演出制御部75による単打押し操作の有無の判断手法は、第1シナリオ演出パターン781の第1段階演出期間(T0〜T2)における単打押し操作受付有効期間(T11〜T12)での第1段階演出制御部75による単打押し操作及び長押し操作の有無の判断手法と同様である。
一方、遊技者による単打押し操作がなかったと判定した場合、第1段階演出制御部75は、単打押し操作受付有効期間(T10〜T14)が経過した後に、第2シナリオ演出パターン782に基づくシナリオ進行演出を所定段階まで進行させる。遊技者による単打押し操作を受け付けなかった場合にシナリオ進行演出が進行する段階は最小進行幅となり、第1段階よりも少ない段階となる。即ち、この第1段階シナリオ進行演出202では、遊技者が単打押し操作を行うタイミングによってシナリオ進行演出が進行する第1段階が異なる段階となり、単打押し操作を行うタイミングが悪ければ単打押し操作を行わない場合の最小進行幅と同じ段階しかシナリオ進行演出が進まないこともある。逆に、単打押し操作を行うタイミングが良ければ単打押し操作を行わない場合の最小進行幅と比較して飛躍的に進行した第1段階までシナリオ進行演出が進むこともある。つまり、単打押し操作受付有効期間内に遊技者は単打押し操作を所定のタイミングで行えばシナリオ進行演出が大幅に進行するため、シナリオ進行演出が最終段階まで進むことを期待する遊技者はタイミングを見計らいつつ積極的に単打押し操作を行うようになる。第1段階シナリオ進行演出202では、上記のように単打押し操作を受け付けることによってシナリオ進行演出を第1段階まで進行させる演出が少なくとも1回行われる。本実施形態では2回行われる場合を例示する。そして第1段階シナリオ進行演出202を開始した後、タイミングT2になると、第1段階演出制御部75による第1段階シナリオ進行演出202が終了する。
タイミングT2になると、示唆演出制御部74が示唆演出期間(T2〜T3)内において示唆演出203を実行させるために機能する。即ち、示唆演出制御部74は、タイミングT2から示唆演出203を開始し、タイミングT3で示唆演出203を終了する。
示唆演出制御部74は、示唆演出203を開始すると、特別遊技判定の結果に基づきシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する演出を行う。第2シナリオ演出パターン782に基づくシナリオ進行演出では、示唆演出制御部74は、長押し操作案内画像(演出ボタンを模した画像、操作有効時間のインジケータ)を表示させて遊技者に操作ボタン6の長押し操作を促し、長押し操作受付有効期間(T20〜T3)に操作ボタン6の操作を受け付ける。示唆演出制御部74は、長押し操作受付有効期間内における複数の期間T20〜T21,T21〜T22,T22〜T23,T23〜T24,T24〜T3での操作ボタン6に対する操作が、長押し操作(本来の長押し操作、及び本来の長押し操作ではないが長押し操作とみなす操作の少なくとも何れかを含む操作)に該当するかを判定し、この判定結果に応じてシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する演出を実行する。
ここで、ROM33b内には、長押し操作受付有効期間(T20〜T3)内における各期間T20〜T21,T21〜T22,T22〜T23,T23〜T24,T24〜T3に長押し操作があった場合に特別遊技判定の結果を示唆する段階をどの段階まで進めるかを示す複数種類の進行パターンが進行パターン判定テーブル(図62及び図63)として準備されており、いずれの進行パターンに従って示唆の段階を進行させるかは予め特別遊技判定の結果に基づいて決定しておく。この示唆演出203では、遊技者が長押し操作有効受付期間(T20〜T3)内に操作ボタン6に対する操作を一切行わない(無操作)場合、シナリオ進行演出が最終段階まで進行するか否かの期待度が示唆されない。よって、遊技者は積極的に操作ボタン6に対する操作を行うようになる。
タイミングT3になると、第2段階演出制御部76が第2段階演出期間(T3〜T6)内において第2段階演出204を実行するために機能する。即ち、第2段階演出制御部76は、タイミングT3から第2段階シナリオ進行演出205を開始し、その第2段階シナリオ進行演出205の後、タイミングT4になると、最終結果報知演出206を行わせる。
最終結果報知演出206は、上述のようにシナリオ進行演出が第1段階から最終段階まで進行する成功演出207、シナリオ進行演出が最終段階まで進行しない失敗演出208、又は失敗演出209後に復活演出210が行われる演出として実行される。成功演出207は、タイミングT6まで継続し、タイミングT6になると終了する。一方、失敗演出208は、タイミングT6まで継続する。失敗演出209は、タイミングT5まで継続する。この失敗演出209の後に復活演出210を行う場合、当該復活演出210はタイミングT5から開始し、タイミングT6まで継続する。
このように第2シナリオ演出パターン782は、タイミングT0〜T6の期間内に行われる90秒の演出パターンであり、最終的に成功演出207又は復活演出210が行われれば特別遊技状態ST2へ移行することが遊技者に報知される、いわゆる確定演出となる。
図55は、第2シナリオ演出パターン782に基づくシナリオ進行演出を説明する図である。第2シナリオ演出パターン782に基づくシナリオ進行演出が開始されると、画像表示器12には、図55に示すようなシナリオ演出画面が表示される。このシナリオ演出画面では、キャラクタ82aが空中ブランコにぶら下がって左右方向に揺れている状態で表示され、スタート位置からゴール位置までの間にある6つの空中ブランコを乗り継ぎながらゴール位置を目指すシナリオが進行する。尚、ゴール位置は、画面右方向にある。シナリオ演出画面の上部には、スタート位置からゴール位置までの空中ブランコが表示された経路図82dが表示されると共に、その経路図82d上に現在のキャラクタ82aの位置を示すキャラクタアイコン82eが表示される。また画面中には、単打押し操作受付有効期間(T10〜T14)になると、遊技者に単打押し操作を促す単打押し操作案内画像82b(演出ボタンを模した画像、操作有効時間のインジケータ)が表示される。更にシナリオ演出画面において経路図82dの下方位置には、キャラクタ82aが左右方向に揺れることに伴ってパワー蓄積量が変化するパワーゲージ82cが表示される。このパワーゲージ82cは、キャラクタ82aが最も右側に位置するときにはパワー蓄積量が最小(0%)となり、最も左側に位置するときにはパワー蓄積量が最大(100%)となる。つまり、キャラクタ82aが左右方向に揺れているとき、キャラクタ82aの位置に応じてパワー蓄積量が0%から100%までの範囲内で常時変化する。そして遊技者による単打押し操作を受け付けたタイミングでパワー蓄積量が多いときにはキャラクタ82aが複数の空中ブランコを飛び越えて次の空中ブランコに乗り移り、シナリオ進行演出は飛躍的に進行する。これに対し、遊技者による単打押し操作を受け付けたタイミングでパワー蓄積量が少ないときにはキャラクタ82aが飛び越える空中ブランコの数が少なくなり、パワー蓄積量が多いときよりもシナリオ進行演出の進行度合は少なくなる。
図56は、単打押し操作受付有効期間(T10〜T14)内における単打押し操作のタイミングとキャラクタ82aの移動ブランコ数との関係を示す図である。図56(a)に示すように、キャラクタ82aは、1つの空中ブランコにぶら下がった状態で2往復半左右方向に揺れる。始めにキャラクタ82aは、パワー蓄積量が100%となる位置から0%となる位置に向かって1回目の往路83aを移動し、その後、パワー蓄積量が0%となる位置から100%となる位置に向かって1回目の復路83bを移動する。2往復目についても同様であり、キャラクタ82aは、パワー蓄積量が100%となる位置から0%となる位置に向かって2回目の往路83cを移動し、その後、パワー蓄積量が0%となる位置から100%となる位置に向かって2回目の復路83dを移動する。そして最後にキャラクタ82aは、パワー蓄積量が100%となる位置から0%となる位置に向かって3回目の往路83eを移動する。遊技者による単打押し操作を受け付ける単打押し操作受付有効期間は、1回目の往路83aの移動開始時(タイミングT10)から2回目の復路83dの移動終了時(タイミングT14)までの期間である。この期間内において遊技者による単打押し操作を受け付けると、その単打押し操作を受け付けたタイミングに対応するパワー蓄積量で次の空中ブランコへ移動するときの移動ブランコ数が決まる。つまり、図56(b)に示すように、パワー蓄積量が0%〜30%の間で単打押し操作を受け付けたときにはキャラクタ82aが次の空中ブランコへ移動するときの移動量が「1」となり、単打押し操作受付有効期間(T10〜T14)に単打押し操作が行われない場合と同じ移動量となる。パワー蓄積量が30%〜60%の間で単打押し操作を受け付けたときにはキャラクタ82aが次の空中ブランコへ移動するときの移動量が「1」又は「2」となる。例えばパワー蓄積量が30%〜40%のときには「1」となり、40%〜60%のときには「2」となるように決定してもよい。またパワー蓄積量が60%〜90%の間で単打押し操作を受け付けたときにはキャラクタ82aが次の空中ブランコへ移動するときの移動量が「2」又は「3」となる。例えばパワー蓄積量が60%〜80%のときには「2」となり、80%〜90%のときには「3」となるように決定してもよい。更にパワー蓄積量が90%〜100%の間で単打押し操作を受け付けたときにはキャラクタ82aが次の空中ブランコへ移動するときの移動量が「3」の最大量となる。このように第2シナリオ演出パターン782に基づくシナリオ進行演出では、単打押し操作を受け付けたタイミングに応じてシナリオ進行演出の進行度合が変化する。
またキャラクタ82aが1回目の往路83aを移動中(T10〜T11の間)に単打押し操作を受け付けた場合、キャラクタ82aはその1回目の往路83aの終点に到達したタイミングT11で次の空中ブランコへと移動する。またキャラクタ82aが1回目の復路83bを移動中(T11〜T12)に単打押し操作を受け付けた場合、或いは、キャラクタ82aが2回目の往路83cを移動中(T12〜T13)に単打押し操作を受け付けた場合、キャラクタ82aは2回目の往路83cの終点に到達したタイミングT13で次の空中ブランコへと移動する。さらにキャラクタ82aが2回目の復路83dを移動中(T13〜T14)に単打押し操作を受け付けた場合、キャラクタ82aは3回目の往路83eの終点に到達したタイミングT15で次の空中ブランコへと移動する。このように第2シナリオ演出パターン782に基づくシナリオ進行演出では、単打押し操作を受け付けたタイミングに応じてシナリオ進行演出が次の段階へと進行するタイミングも異なるものとなる。これにより、単打押し操作を受け付けたタイミングに応じて適切なタイミングでシナリオ進行演出を次の段階へと進行させることができるため、興趣性の高い演出が行われる。以下、このような第2シナリオ演出パターン782に基づくシナリオ進行演出について更に詳しく説明する。
図57は、第1段階演出制御部75により行われる第1段階演出200であるタイトル表示201及び第1段階シナリオ進行演出202の一態様を示す図である。尚、図57では画像表示器12に表示される画面例だけを示しているが、画像表示器12以外の演出装置36の構成要素の一部又は全部において画像表示器12に表示される画面と連動した演出を行うようにしてもよい。
第1段階演出制御部75は、第2シナリオ演出パターン782に基づくシナリオ進行演出の実行の開始タイミングT0において、画像表示器12にタイトル表示201を表示させる。このタイトル表示201では、第2シナリオ演出パターン782に基づくシナリオ進行演出の進め方などが遊技者に報知される。図57の例では、「ボタンを押してゴールをめざせ!」というメッセージが表示されており、ボタン操作を行うことによってキャラクタ82aを最終的にゴール地点に到達させることができれば、遊技者に有利な遊技価値が付与されることが報知されている。
第1段階演出制御部75は、所定時間に亘るタイトル表示201の表示を経てタイミングT1になると、第1段階シナリオ進行演出202を開始する。第1段階演出制御部75は、第1段階シナリオ進行演出202では、第1段階演出200の初期画面202aを画像表示器12に表示させる。この初期画面202aでは、図55に示したシナリオ演出画面(空中ブランコにぶら下がって左右方向に揺れるキャラクタ82a、スタート位置からゴール位置までの間の経路図82d、経路図82d上のキャラクタ82aの位置を示すキャラクタアイコン82eを含む画像)が表示される。初期画面202aを表示させた後、単打押し操作受付有効期間の開始タイミングT10になると、第1段階演出制御部75は、初期画面202aに単打押し操作を促す単打押し操作案内画像82b(演出ボタンを模した画像、操作有効時間のインジケータ)を表示させ、遊技者による単打押し操作の受け付けを開始する。このような単打押し操作案内画像82bの表示により、遊技者はボタン操作が有効に受け付けられる状態になったことを把握することができる。尚、ボタン操作案内画像が表示されている間も、キャラクタ82aの左右方向への移動に伴ってパワー蓄積量が常時変化し続ける。
そして単打押し操作受付有効期間(T10〜T14)内に遊技者による単打押し操作が行われると、第1段階演出制御部75は、その単打押し操作が行われたタイミングに応じてシナリオ進行演出を進行させる次の段階を決定する。また第1段階演出制御部75は、単打押し操作を受け付けたタイミングに応じてシナリオ進行演出を次の段階へ移行させるタイミングを決定し、その決定したタイミングで初期画面202aを第2画面202bへと遷移させ、キャラクタ82aを次の空中ブランコに向けて飛び出させる。その後、第1段階演出制御部75は、画像表示器12の表示画面を第2画面202bから第3画面202cへと遷移させ、キャラクタ82aが次の空中ブランコにぶら下がった状態で左右方向に揺れている状態を表示する。この第3画面202cでは、キャラクタ82aが飛び移った先の空中ブランコの位置に応じてキャラクタアイコン82eの表示位置が進行する。
一方、単打押し操作受付有効期間(T10〜T14)内に遊技者による単打押し操作が行われなかった場合、第1段階演出制御部75は、シナリオ進行演出を進行させる次の段階として最小進行幅(移動ブランコ数=1)に決定する。そして第1段階演出制御部75は、キャラクタ82aが2往復半左右方向に揺れた後の最も遅いタイミングで初期画面202aを第4画面202dへと遷移させ、キャラクタ82aを次の空中ブランコに向けて飛び出させる。その後、第1段階演出制御部75は、画像表示器12の表示画面を第4画面202dから第5画面202eへと遷移させ、キャラクタ82aが次の空中ブランコにぶら下がった状態で左右方向に揺れている状態を表示する。この第5画面202eでも、キャラクタ82aが飛び移った先の空中ブランコの位置に応じてキャラクタアイコン82eの表示位置が進行する。
ところで、遊技者による単打押し操作が行われた場合と、単打押し操作が行われなかった場合とで、シナリオ進行演出を進行させるタイミング(キャラクタ82aが次の空中ブランコに飛び移るタイミング)が異なることがある。そのため、第1段階演出制御部75は、単打押し操作を受け付けた場合において、単打押し操作を受け付けなかった場合にシナリオ進行演出を進行させるタイミングよりも早期にシナリオ進行演出を次の段階に進行させたときには、第1段階演出制御部75は、上記のように遊技者による単打押し操作を受け付けたタイミングに応じてキャラクタ82aを次の段階に移行させる演出を2回行う。そのため、キャラクタ82aが次の段階に進行した後、再び遊技者による単打押し操作を受け付けることが可能なタイミングになると、第1段階演出制御部75は、上述した初期画面202aを表示する状態に戻り、遊技者による単打押し操作を受け付け、単打押し操作を受け付けたタイミングに応じてキャラクタ82aを更に次の段階に進行させる処理を行う。尚、遊技者が単打押し操作を2回行った場合であっても、第1段階シナリオ進行演出202においてキャラクタ82aはゴールに到達することはない。
図58、図59、及び図60は、示唆演出制御部74により行われる示唆演出203の一態様を示す図である。尚、図58、図59、及び図60では画像表示器12に表示される画面例だけを示しているが、画像表示器12以外の演出装置36の構成要素の一部又は全部において画像表示器12に表示される画面と連動した演出を行うようにしてもよい。
示唆演出制御部74は、上述した第1段階演出制御部75による第1段階シナリオ進行演出202によりシナリオ進行演出が第1段階へ進行した状態の表示画面202fが表示されている状態で機能する。示唆演出制御部74は、上述した第1段階シナリオ進行演出202を終えてタイミングT2になると、示唆演出203を開始する。示唆演出203では、示唆演出制御部74は、示唆演出203に係る演出画面を画像表示器12に表示させる。この示唆演出203に係る演出画面の画面中央には、パワーが蓄積されていないパワーゲージ84aが表示される。パワーゲージ84aの右端にはMINの文字が記されている。パワーゲージ84aの左端にはMAXの文字が記されている。パワーゲージ84aにおけるMIN及びMAX間は、4つの仕切り壁84bによって等間隔(MIN及びMAX間の1/5の間隔)に仕切られている。長押し操作受付有効期間(T20〜T3)の開始タイミングT20になると、示唆演出制御部74は、示唆演出203に係る演出画面に遊技者に操作ボタン6の長押し操作を促すボタン操作案内画像(演出ボタンを模した画像、操作有効時間のインジケータ、長押し!の文字)を表示させ、遊技者による長押し操作の受け付けを開始する。
示唆演出制御部74は、長押し操作受付有効期間(T20〜T3)内に遊技者による長押し操作を受け付ける。そして、示唆演出制御部74は、演出に基づいて定められた所定期間の1つである長押し操作受付有効期間に設定される複数のタイミングのうち一のタイミングと当該一のタイミングとは別の一のタイミングにおいて、操作情報が遊技者により操作ボタン6が操作されていることを示すものであるとき、当該操作情報をそれぞれのタイミングにおける操作時間に関連付けて処理する。そして、例えば、示唆演出制御部74は、長押し操作受付有効期間(T20〜T3)内に設定される複数のタイミングT21,T22,T23,T24,T3のそれぞれにおいて、操作ボタン6に対して長押し操作が行われることを条件に、パワーゲージ84a内のパワー蓄積量とそのパワー蓄積量の表示色による特定遊技演出の実行態様が段階的に変化する長押し演出を行う。より詳細には、示唆演出制御部74は、演出に基づいて定められた所定期間に設定される複数のタイミングのうちの一のタイミングと、当該一のタイミングの直前の所定の起算タイミングとの間の特定期間と、別の一のタイミングと、当該一のタイミングの直前の所定の起算タイミングとの間の特定期間において、操作情報が遊技者により操作ボタン6が操作されていることを示すものであるとき、操作情報をそれぞれの特定期間における操作時間に関連付けて処理する。そして、例えば、示唆演出制御部74は、タイミングT21,T22,T23,T24,T3と各々の直前の所定の起算タイミングT20,T21,T22,T23,T24との間の特定期間(T20〜T21,T21〜T22,T22〜T23,T23〜T24,T24〜T3)のそれぞれにおいて長押し操作の有無を判定する。そして、示唆演出制御部74は、各特定期間(T20〜T21,T21〜T22,T22〜T23,T23〜T24,T24〜T3)における長押し操作を条件として、MIN→第1ゲージ→第2ゲージ→第3ゲージ→第4ゲージ→MAXとパワーゲージ84aのパワー蓄積量を増加させる。また、示唆演出制御部74は、各特定期間(T20〜T21,T21〜T22,T22〜T23,T23〜T24,T24〜T3)における長押し操作を条件として、第1ゲージの到達時点のパワー蓄積量の表示色、第2ゲージの到達時点のパワー蓄積量の表示色、第3ゲージの到達時点のパワー蓄積量の表示色、第4ゲージの到達時点のパワー蓄積量の表示色、及びMAXの到達時点のパワー蓄積量の表示色を、青色→緑色→黄色→赤色→虹色と変化させる。このように、示唆演出制御部74は、それぞれの特定期間(T20〜T21,T21〜T22,T22〜T23,T23〜T24,T24〜T3)における長押し操作時間、或は当該長押し操作時間のうちの少なくとも一部の操作時間に基づいて、特定遊技演出の実行態様を変化させる。また、示唆演出制御部74は、複数の判定タイミングT21,T22,T23,T24のうちの一の判定タイミングにおいて、当該一の判定タイミングの直前の所定の起算タイミングとの間の特定期間に操作ボタン6に対して長押し操作がなされたと判定した場合は、当該一の判定タイミング以前の判定タイミングにおいて長押し操作がされていた場合と同等のゲージ進行処理を行ってもよい。また、一のタイミングにおいて操作ボタン6に対して所定の長押し操作が行われている場合、当該一のタイミング以前の他のタイミングにおいて長押し演出を実行している場合と同様に特定遊技演出の実行態様を変化させることが可能である。
より具体的に説明すると、図58、図59、及び図60における(a)→(b0)のゲージ進行例のように、示唆演出制御部74は、タイミングT20〜T21の特定期間に操作ボタン6が全く操作されない場合、開始タイミングT20の時点のパワー蓄積量(MIN)を増加させることなく、長押し操作受付有効期間の残り時間の更新表示のみを行う。また、図58、図59、及び図60における(a)→(b1)のゲージ進行例のように、示唆演出制御部74は、タイミングT20以降に操作ボタン6の操作があると、長押し操作受付有効期間内における相前後するタイミングT間(長押し操作受付期間自体の1/5の長さの時間)にゲージ1つ分進む速度(以下、非長押し進行速度という)でのパワー蓄積量の増加を開始する。そして、操作ボタン6に対して長押し操作(本来の長押し操作、及び本来の長押し操作ではないが長押し操作とみなす操作の少なくとも何れかを含む操作)が行われたと判定しないままパワー蓄積量が第1ゲージの直前段階84e(具体的には、MIN及び第1ゲージ間の80%の段階)に達した場合、その直前段階84eよりも先へのパワー蓄積量の増加を制限する。また、図58、図59、及び図60における(a)→(b2)のゲージ進行例のように、示唆演出制御部74は、タイミングT20以降に操作ボタン6に対して長押し操作が行われたと判定すると、その時点からタイミングT21までの間にパワー蓄積量が第1ゲージに達する速さを求めて長押し進行速度とし、非長押し進行速度から長押し進行速度へとパワー蓄積量の増加の速度を変更し、タイミングT21に合わせてパワー蓄積量を第1ゲージに到達させる。示唆演出制御部74は、パワー蓄積量が第1ゲージに到達するとパワー蓄積量の表示色を青色にする。
示唆演出制御部74は、図58における(b0)→(c00)、図59における(b1)→(c10)、及び図60における(b2)→(c20)のゲージ進行例のように、タイミングT21〜T22の特定期間に操作ボタン6が全く操作されない場合、開始タイミングT21の時点のパワー蓄積量を増加させることなく、長押し操作受付有効期間の残り時間の更新表示のみを行う。また、図58における(b0)→(c01)、図59における(b1)→(c11)、及び図60における(b2)→(c21)のゲージ進行例のように、示唆演出制御部74は、タイミングT21以降に操作ボタン6の操作があると、非長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加を開始する。そして、操作ボタン6に対して長押し操作(本来の長押し操作、及び本来の長押し操作ではないが長押し操作とみなす操作の少なくとも何れかを含む操作)が行われたと判定しないままパワー蓄積量が第2ゲージの直前段階84e(具体的には、第1ゲージ及び第2ゲージ間の80%の段階)に達した場合、その直前段階84eよりも先へのパワー蓄積量の増加を制限する。また、図58における(b0)→(c02)、図59における(b1)→(c12)、及び図60における(b2)→(c22)のゲージ進行例のように、示唆演出制御部74は、タイミングT21以降の操作ボタン6に対して長押し操作が行われたと判定すると、その時点からタイミングT22までの間にパワー蓄積量が第2ゲージに達する速さを求めて長押し進行速度とし、非長押し進行速度から長押し進行速度へとパワー蓄積量の増加の速度を変更し、タイミングT22に合わせてパワー蓄積量を第2ゲージに到達させる。示唆演出制御部74は、パワー蓄積量が第2ゲージに到達するとパワー蓄積量の表示色を緑色にする。
ここで、示唆演出制御部74は、図58における(b0)→(c02)、及び図59における(b1)→(c12)のゲージ進行例のように、特定期間(タイミングT21〜T22)における長押し操作が行われた時点のパワー蓄積量が特定期間(タイミングT21〜T22)の長押し操作を条件として到達させる段階の前段階である第1ゲージに達していない場合、タイミングT22までの間に、第1ゲージを通過して第2ゲージにまで一気に進行させる。このため、特定期間(タイミングT20〜T21)で長押し操作が行われたと判定されずに、次の特定期間(タイミングT21〜T22)で長押し操作が行われたと判定された場合におけるパワー蓄積量がMINから第1ゲージに達するまでの所要時間は、特定期間(タイミングT20〜T21)と次の特定期間(タイミングT21〜T22)のそれぞれにおいて長押し操作が行われたと判定された場合におけるパワー蓄積量がMINから第1ゲージに達するまでの所要時間よりも短くなる。即ち、本実施形態では、パワーゲージ84aのパワー蓄積量による演出態様の変化については、タイミングT22において長押し操作が行われていると判定された場合、タイミングT22以前の他のタイミングT21において実行されていない未到達の演出態様があるとき、未到達の演出態様がない場合の第1の時間よりも短い第2の時間で未到達の演出態様に変化させる。
また、示唆演出制御部74は、図58における(b0)→(c02)、及び図59における(b1)→(c12)のゲージ進行例のように、特定期間(タイミングT21〜T22)における長押し操作が行われた時点のパワー蓄積量が当該特定期間の長押し操作を条件として到達させる段階の前段階である第1ゲージに達していない場合、パワー蓄積量が第1ゲージを通過する時におけるパワー蓄積量の青色への変化をスキップし、パワー蓄積量が第2ゲージに到達した時点でパワー蓄積量を緑色に変化させる。即ち、本実施形態では、パワーゲージ84aのパワー蓄積量の表示色による演出態様の変化については、タイミングT22において長押し操作が行われていると判定された場合、タイミングT22以前の他のタイミングT21において実行されていない未到達の演出態様があるとき、当該未到達の段階に変化させない演出を行う。
タイミングT22以降についても同様に、示唆演出制御部74は、特定期間(タイミングT22〜T23,タイミングT23〜T24,タイミングT24〜T3)毎の長押し操作の有無に応じて、パワーゲージ84aのパワー蓄積量を増加させる蓄積するとともにパワー蓄積量の表示色を変化させる。示唆演出制御部74は、単打押し操作受付有効期間の終了時のパワー蓄積量及びパワーゲージ84a内のパワー蓄積量の表示色により、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する。
図61(a)は、パワーゲージ84a内のパワー蓄積量と期待度との関係を示す図である。図61(b)は、パワーゲージ84a内のパワー蓄積量の表示色と期待度との関係を示す図である。図61(a)に示すように、パワーゲージ84a内のパワー蓄積量が第1ゲージに達した場合におけるシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度は「低」である。パワーゲージ84a内のパワー蓄積量が第1ゲージを超えて第2ゲージに達した場合におけるシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度も「低」である。パワーゲージ84a内のパワー蓄積量が第2ゲージを超えて第3ゲージに達した場合におけるシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度は「低」よりも高い「中」である。パワーゲージ84a内のパワー蓄積量が第3ゲージを超えて第4ゲージに達した場合におけるシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度は「中」よりも高い「高」である。そして、パワーゲージ84a内のパワー蓄積量が第4ゲージを超えてMAXに達した場合、シナリオ進行演出が最終段階まで進行することが確定する。
また、図61(b)に示すように、パワーゲージ84a内のパワー蓄積量の表示色が青色となった場合におけるシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度は「低」である。パワーゲージ84a内のパワー蓄積量の表示色が緑色となった場合におけるシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度も「低」である。パワーゲージ84a内のパワー蓄積量の表示色が黄色となった場合におけるシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度は「中」である。パワーゲージ84a内のパワー蓄積量の表示色が黄色となった場合におけるシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度は「高」である。そして、パワーゲージ84a内のパワー蓄積量の表示色が虹色となった場合、シナリオ進行演出が最終段階まで進行することが確定する。このように示唆演出203では、遊技者によるパワーゲージ84a内のパワー蓄積量とそのパワー蓄積量の表示色により期待度が示唆される。尚、示唆演出制御部74は、パワーゲージ84a内のパワー蓄積量を変化させるとき、パワーゲージ84a以外の背景や可動役物14、枠ランプ9などをパワーゲージ84a内のパワー蓄積量の表示色に対応させて変化させるようにしてもよい。これにより、画像表示器12の画面全体或いは遊技機1の全体で示唆演出203を行うことができるようになる。
示唆演出制御部74は、示唆演出203の開始タイミングT2において、ROM33b内の進行パターン判定テーブルを参照し、特別遊技判定の結果に基づいて、進行パターン判定テーブル内の何れの進行パターンに従ってパワーゲージ84a内のパワー蓄積量を変化させるかを予め決定しておく。そして、示唆演出制御部74は、長押し操作受付有効期間内のタイミングT20〜T21の特定期間における第1ゲージに至るゲージ進行の可否、タイミングT21〜T22の特定期間における第2ゲージに至るゲージ進行の可否、タイミングT22〜T23の特定期間における第3ゲージに至るゲージ進行の可否、タイミングT23〜T24の特定期間における第4ゲージに至るゲージ進行の可否、及びタイミングT24〜T3の特定期間におけるMAXに至るゲージ進行の可否をこの進行パターンに従って決定しつつ、表示画面を更新していき、長押し操作受付有効期間の終了時点であるタイミングT3のパワー蓄積量とそのパワー蓄積量の表示色によって期待度を示唆する。
図62は、特別遊技判定の結果が「特別遊技状態への移行あり」の場合に参照される進行パターン判定テーブルを示す図である。図63は、特別遊技判定の結果が「特別遊技状態への移行なし」の場合に参照される進行パターン判定テーブルを示す図である。
図62に示すように、特別遊技判定の結果が「特別遊技状態への移行あり」の場合の進行パターン判定テーブル内には、長押し操作受付有効期間の終了時点であるタイミングT3のパワー蓄積量をMAXに到達させるものと、長押し操作受付有効期間の終了時点であるタイミングT3のパワー蓄積量を第4ゲージまでで止めるものと、長押し操作受付有効期間の終了時点であるタイミングT3のパワー蓄積量を第3ゲージまでで止めるものと、長押し操作受付有効期間の終了時点であるタイミングT3のパワー蓄積量を第2ゲージまでで止めるものと、長押し操作受付有効期間の終了時点であるタイミングT3のパワー蓄積量を第1ゲージまでで止めるものが含まれている。なお、図62では、簡便のため、長押し操作受付有効期間の終了時点であるタイミングT3のパワー蓄積量をMAXに到達させる進行パターンの個数を10個(進行パターン101〜110)のみとしているが、より多くの個数の進行パターンを進行パターン判定テーブルに収録することが好ましい。
図63に示すように、特別遊技判定の結果が「特別遊技状態への移行なし」の場合の進行パターン判定テーブル内には、長押し操作受付有効期間の終了時点であるタイミングT3のパワー蓄積量を第4ゲージまでで止めるものと、長押し操作受付有効期間の終了時点であるタイミングT3のパワー蓄積量を第3ゲージまでで止めるものと、長押し操作受付有効期間の終了時点であるタイミングT3のパワー蓄積量を第2ゲージまでで止めるものと、長押し操作受付有効期間の終了時点であるタイミングT3のパワー蓄積量を第1ゲージまでで止めるものが含まれている。特別遊技判定の結果が「特別遊技状態への移行なし」の場合の進行パターン判定テーブル内には、長押し操作受付有効期間の終了時点であるタイミングT3のパワー蓄積量をMAXに到達させるものは含まれていない。
例えば、示唆演出203の開始タイミングT2において図62の判定テーブルの進行パターン101が選択された場合、示唆演出制御部74は、タイミングT20〜T21、T21〜T22、T22〜T23、T23〜T24、T24〜T3の各特定期間におけるゲージ進行を次のようにする。まず、示唆演出制御部74は、タイミングT20〜T21の特定期間に長押し操作がなされたと判定するとパワー蓄積量を第1ゲージに到達させる。示唆演出制御部74は、タイミングT21〜T22の特定期間に長押し操作がなされたと判定するとパワー蓄積量を第2ゲージに到達させる。示唆演出制御部74は、タイミングT22〜T23の特定期間に長押し操作がなされたと判定するとパワー蓄積量を第3ゲージに到達させる。示唆演出制御部74は、タイミングT23〜T24の特定期間に長押し操作がなされたと判定するとパワー蓄積量を第4ゲージに到達させる。示唆演出制御部74は、タイミングT24〜T3の特定期間に長押し操作がなされたと判定するとパワー蓄積量をMAXに到達させる。この進行パターン101が選択された場合、長押し操作受付有効期間の終了時点であるタイミングT3においてパワー蓄積量がMAXに達し、シナリオ進行演出が最終段階になることが遊技者に報知される。
また、示唆演出203の開始タイミングT2において図62の判定テーブルの進行パターン105が選択された場合、示唆演出制御部74は、タイミングT20〜T21、T21〜T22、T22〜T23、T23〜T24、T24〜T3の各特定期間におけるゲージ進行を次のようにする。まず、示唆演出制御部74は、タイミングT20〜T21の特定期間に長押し操作がなされたと判定するとパワー蓄積量を第1ゲージに到達させる。示唆演出制御部74は、タイミングT21〜T22の特定期間に長押し操作がなされたと判定するとパワー蓄積量を第2ゲージに到達させる。示唆演出制御部74は、タイミングT22〜T23の特定期間に長押し操作がなされたと判定するとパワー蓄積量を第3ゲージに到達させる。示唆演出制御部74は、タイミングT23〜T24の特定期間では、長押し操作の有無に関わらず、タイミングT23の時点の段階よりも先へのゲージ進行を制限する。示唆演出制御部74は、タイミングT24〜T3の特定期間に長押し操作がなされたと判定すると、タイミングT23の時点のゲージ進行の制限を解除し、パワー蓄積量を、第4ゲージを通過してMAXまで一気に到達させる。この進行パターン105が選択された場合も、進行パターン101が選択された場合と同様に、長押し操作受付有効期間の終了時点であるタイミングT3においてパワー蓄積量がMAXに達し、シナリオ進行演出が最終段階になることが遊技者に報知される。
また、示唆演出203の開始タイミングT2において図62の判定テーブルまたは図63の判定テーブルの進行パターン301が選択された場合、タイミングT20〜T21、T21〜T22、T22〜T23、T23〜T24、T24〜T3の各特定期間におけるゲージ進行を次のようにする。まず、示唆演出制御部74は、タイミングT20〜T21の特定期間に長押し操作がなされたと判定するとパワー蓄積量を第1ゲージに到達させる。示唆演出制御部74は、タイミングT21〜T22の特定期間に長押し操作がなされたと判定するとパワー蓄積量を第2ゲージに到達させる。示唆演出制御部74は、タイミングT22〜T23の期間に長押し操作がなされたと判定するとパワー蓄積量を第3ゲージに到達させる。示唆演出制御部74は、タイミングT23〜T24の期間では、長押し操作の有無に関わらず、タイミングT23の時点の段階よりも先へのゲージ進行を制限する。示唆演出制御部74は、タイミングT24〜T3の期間でも、長押し操作の有無に関わらず、タイミングT23の時点の段階よりも先へのゲージ進行を制限する。この進行パターン105が選択された場合、長押し操作受付有効期間の終了時点であるタイミングT3においてパワー蓄積量がMAXに到達せず、シナリオ進行演出が最終段階になることは遊技者に報知されない。
図64は、第2段階演出制御部76により行われる第2段階演出204の一態様を示す図である。尚、図64では画像表示器12に表示される画面例だけを示しているが、画像表示器12以外の演出装置36の構成要素の一部又は全部において画像表示器12に表示される画面と連動した演出を行うようにしてもよい。
ここで、第2段階演出204は、第2段階シナリオ進行演出205、及びこの最終結果を示す演出後に行われるシナリオ進行演出の最終結果を示す最終結果報知演出206を含む(図54参照)。この最終結果報知演出206は、シナリオ進行演出が第1段階から最終段階まで進行する成功演出207、最終段階まで進行しない失敗演出208及び失敗演出209の後に復活演出210を行う演出の三態様を含む。
第2段階演出204において、第2段階演出制御部76は、上述した示唆演出203の後に第2段階シナリオ進行演出205を開始すると、図64に示すように、画像表示器12に、第2段階シナリオ進行演出205の初期画面204aを表示させる。この初期画面204aでは、第1段階シナリオ進行演出202において進行した第1段階から最終段階まで進行させるための準備画像が表示される。そして第2段階演出制御部76は、初期画面204aから第1画面204bに遷移させる。この第1画面204bでは、キャラクタ82aがゴール地点を目指して飛び出すと共に、ゴール地点から異なるキャラクタが出現し、キャラクタ82aを空中でキャッチしようとする画面が表示される。
その後、タイミングT5になると、第2段階演出制御部76は、最終結果報知演出206として、成功演出207及び失敗演出208のいずれか一方を開始する。第2段階演出制御部76は、成功演出207を行う場合、画像表示器12の表示画面を、第2段階シナリオ進行演出205の第1画面204bから成功演出207の初期画面205aに遷移させ、キャラクタ82aが空中で見事にキャッチされた画像を表示させ、その後、ゴール地点に到達したことを示す第1画面205bを表示させる。この成功演出207は、タイミングT4からタイミングT6までの時間に亘って実行される。成功演出207が実行された場合、遊技機1の遊技状態は、その後、特別遊技状態ST2へと移行する。
この失敗演出には、タイミングT4からタイミングT6まで時間に亘って実行される失敗演出208と、タイミングT4からタイミングT6に至る前のあるタイミングT5まで実行されて復活演出210に切り替わる失敗演出209とがある。図64に示すように、第2段階演出制御部76は、前者の態様の失敗演出208を行う場合、画像表示器12の表示画面を、第2段階演出204の第1画面204bから失敗演出207の初期画面206aに遷移させ、キャラクタ82aが空中でキャッチされずに落下した画像を表示させ、その後、ゴール地点に到達することに失敗したことを示す第1画面206bを表示させる。この場合、失敗演出209の後に復活演出210が行われる場合を除き、遊技機1の遊技状態はそれ以前とは変わらない。
これに対して、第2段階演出制御部76は、後者の態様の失敗演出209を行う場合、前者の態様と同様の失敗演出209をタイミングT5まで実行し、そのタイミングT5からタイミングT6までの間に復活演出210を行う。この復活演出210では、失敗から成功に転じたことを示す画面(例えば、図28(b)の最下段の画面110bに示した「復活!成功」の文字の表示する画面)を画像表示器12に表示させる。この復活演出210が行われると、遊技機1の遊技状態は、シナリオ進行演出が最終段階まで到達した場合と同様、特別遊技状態ST2へと移行する。
次に第2シナリオ演出パターンA又はBに基づくシナリオ進行演出が行われる場合の演出制御基板33における処理手順について説明する。図65は、演出制御基板33において第2シナリオ演出パターン782に基づくシナリオ進行演出を行う場合の第2シナリオ進行演出パターン制御処理の一例を示すフローチャートである。この処理を開始し、第1段階シナリオ演出202を開始するタイミングT1になると(ステップS3100でYES)、演出制御基板33は、第1段階演出制御部75を機能させ、第1段階演出制御部75による第1段階演出制御処理を開始させる(ステップS3101)。その後、示唆演出203の開始タイミングT2になると(ステップS3102でYES)、演出制御基板33は、示唆演出制御部74を機能させ、示唆演出制御部74による示唆演出203を開始させる(ステップS3103)。その後、第2段階演出204の開始タイミングT3になると(ステップS3104でYES)、演出制御基板33は、第2段階演出制御部76を機能させ、第2段階演出制御部76による第2段階演出204を開始させる(ステップS3105)。そして第2段階演出制御部76による処理が終了すると、第2シナリオ演出パターン制御処理が終了する。
図66は、第2シナリオ演出パターンA又は第2シナリオ演出パターンBに基づくシナリオ演出が行われる場合における第1段階演出制御処理(図65のステップS3101)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第1段階演出制御部75は、この処理を開始すると、第2シナリオ演出パターン782に定められた第1段階演出200の実行を開始する(ステップS3110)。そして、第1段階演出制御部75は、タイトル画面表示を開始し(ステップS3111)、所定時間経過すると(S3112でYES)、第1段階シナリオ演出進行処理を実行し(ステップS3113)、第1段階シナリオ演出進行処理を完了すると、リターンする。
図67及び図68は、第1段階シナリオ演出進行処理(図66のステップS3113)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。この処理を開始すると、第1段階演出制御部75は単打押し操作受付有効期間の開始まで待機し(ステップS3121でNO)、単打押し操作受付有効期間になると(ステップS3121でYES)、遊技者による単打押し操作の受け付けを開始する(ステップS3122)。その後、第1段階演出制御部75は、オンエッジを検出したか否かを判断することで単打押し操作の有無を検知し(ステップS3123)、単打押し操作を検知していないときには(ステップS3123でNO)、所定時間経過したか否かを判断する(ステップS3124)。この所定時間とは、2回のうちの最初の単打押し操作を受け付ける期間である。単打押し操作の有無は、エッジ記憶部69bの第1記憶領域を参照することで判断できる。
第1段階演出制御部75は、単打押し操作受付有効期間内に遊技者による単打押し操作を検知した場合(ステップS3123でYES)、遊技者によって単打押し操作が行われたタイミングに基づきシナリオ進行演出を次の段階に進行させる進行度(第1段階)を決定し(ステップS3125)、その決定した進行度に基づきシナリオ演出を進行させるシナリオ演出実行処理を行う(ステップS3126)。続いて、第1段階演出制御部75は単打押し操作が行われない場合よりも早期にシナリオ進行演出を進行させる処理を行ったか否かを判断し(ステップS3127)、早期にシナリオ演出実行処理を行っていれば(ステップS3127でYES)、所定時間経過するまで待機する(ステップS3128)。この待機により、キャラクタ82aは移動先で1往復又は2往復左右方向へ移動する画像が表示される。そして、所定時間が経過すると(ステップS3128でYES)、ステップS3131へと進む。また単打押し操作が行われない場合よりも早期にシナリオ進行演出を進行させる処理を行っていなかった場合(ステップS3127でNO)、ステップS3128の処理はスキップする。
一方、単打押し操作受付有効期間内に遊技者による単打押し操作を検知しなかった場合であって(ステップS3123でNO)、所定時間を経過した場合(ステップS3124でYES)、第1段階演出制御部75は、遊技者による単打押し操作が行われなかったことによりシナリオ進行演出を進行させる段階を最小進行幅に決定する(ステップS3129)。そして第1段階演出制御部75は、その最小進行幅でシナリオ演出を進行させるシナリオ演出実行処理を行う(ステップS3130)。
その後、第1段階演出制御部75は、遊技者による単打押し操作の受け付けを開始する(ステップS3131)。そして第1段階演出制御部75は、オンエッジを検出したか否か判断することで遊技者による単打押し操作を検知したか否かを判断し(ステップS3132)、単打押し操作を検知していないときには(ステップS3132でNO)、所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS3133)。この所定時間とは、2回目の単打押し操作を受け付ける期間である。
単打押し操作受付有効期間内に遊技者による単打押し操作を検知した場合(ステップS3132でYES)、第1段階演出制御部75は、遊技者によって単打押し操作が行われたタイミングに基づきシナリオ進行演出を次の段階に進行させる進行度(第1段階)を決定し(ステップS3134)、その決定した進行度に基づきシナリオ演出を進行させるシナリオ演出実行処理を行う(ステップS3135)。続いて第1段階演出制御部75は、単打押し操作が行われない場合よりも早期にシナリオ進行演出を進行させる処理を行ったか否かを判断し(ステップS3136)、早期にシナリオ演出実行処理を行っていれば(ステップS3136でYES)、所定時間経過するまで待機する(ステップS3137)。この待機により、キャラクタ82aは移動先で1往復又は2往復左右方向へ移動する画像が表示される。そして所定時間を経過すると(ステップS3137でYES)、第1段階シナリオ演出進行処理が終了する。また単打押し操作が行われない場合よりも早期にシナリオ進行演出を進行させる処理を行っていなかった場合(ステップS3136でNO)、ステップS3137の処理はスキップし、第1段階シナリオ演出進行処理を終了する。
一方、単打押し操作受付有効期間内に遊技者による単打押し操作を検知しなかった場合であって(ステップS3132でNO)、所定時間が経過した場合(ステップS3133でYES)、第1段階演出制御部75は、遊技者による単打押し操作が行われなかったことによりシナリオ演出を進行させる段階を最小進行幅に決定する(ステップS3138)。そして、第1段階演出制御部75は、その最小進行幅でシナリオ演出を進行させるシナリオ演出実行処理を行う(ステップS3139)。そして、第1段階シナリオ演出進行処理を終了する。
尚、上記のような第1段階演出制御処理(ステップS3101)では、第1段階演出制御部75が第1段階シナリオ進行演出202を開始させるとき、特別遊技判定の結果に応じてキャラクタ82aが左右方向に揺れる速度を変化させ、パワーゲージ82cのパワー蓄積量が最大(100%)となるタイミングに合わせて遊技者が単打押し操作を行うときの難易度を変化させるようにしてもよい。例えば特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合、第1段階演出制御部75は、キャラクタ82aが左右方向へ揺れが移動するときの速度を特別遊技状態ST2へ移行させないものである場合よりも低速にする。また特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させないものである場合、第1段階演出制御部75は、キャラクタ82aが左右方向へ揺れるときの速度を特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合よりも高速にする。これにより、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものであるか否かに応じて遊技者が単打押し操作を行うときに所定のタイミングに一致させる難易度が変化するため、特別遊技判定の結果に応じてシナリオ進行演出の進行度合を調整することができるようになる。
図69は、示唆演出制御処理(図65のステップS3103)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。示唆演出制御部74は、この処理を開始すると、まず特別遊技判定部52によって行われた特別遊技判定の結果を確認する(ステップS3141)。示唆演出制御部74は、特別遊技判定結果に基づき、次の示唆演出進行処理時に参照する進行パターンを決定する(ステップS3142)。
より具体的に説明すると、このステップS3142では、示唆演出制御部74は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させるものである場合、図62に示す判定テーブルに記憶されている複数の進行パターンのうち1つを示唆演出進行処理時の参照対象として選択する。また、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させるものでない場合、図63に示す判定テーブルに記憶されている複数の進行パターンのうち1つを示唆演出進行処理時の参照対象として選択する。
次に、示唆演出制御部74は、示唆演出進行処理を実行し(ステップS3143)、リターンする。この示唆演出進行処理は、第2シナリオ演出パターンAに基づくシナリオ進行演出が行われる場合と第2シナリオ演出パターンBに基づくシナリオ進行演出が行われる場合とで、処理内容が異なる。
図70及び図71は、第2シナリオ演出パターンAに基づくシナリオ進行演出が行われる場合における示唆演出進行処理(図69のステップS3143)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理では、示唆演出制御部74は、一のタイミングと当該一のタイミングの直前の所定の起算タイミングとの間の特定期間、別の一のタイミングと当該別の一のタイミングの直前の所定の起算タイミングとの間の特定期間において、操作情報が遊技者により操作ボタン6が操作されていることを示すものであるとき、当該操作情報をそれぞれの特定期間における操作時間に関連付けて処理する。つまり、示唆演出制御部74は、それぞれの特定期間における遊技者により操作ボタン6が長押し操作されている長押し操作時間に基づいて、特定遊技の実行態様を変化させる。以下、詳述する。示唆演出制御部74は、示唆演出進行処理を開始すると、長押し操作受付有効期間が開始されるまで待機し(ステップS3150でNO)、長押し操作受付有効期間が開始されると(ステップS3150でYES)、RAM33cのゲージ進行フラグ記憶領域内にゲージ進行フラグが記憶されているかを確認し、記憶されていればゲージ進行フラグ領域内のゲージ進行フラグをクリアする(ステップS3151)。ここで、ゲージ進行フラグは、パワーゲージ82c内のゲージ進行の状態を示すフラグである。ゲージ進行フラグには、「1」と「2」の2種類がある。ゲージ進行フラグ「1」は、パワーゲージ82c内のパワー蓄積量を非長押し進行速度(長押し操作有効期間内の相前後するタイミング間にゲージ1つ分進む速度)で増加させている状態であることを示す。ゲージ進行フラグ「2」は、パワーゲージ82c内のパワー蓄積量を長押し進行速度(次のタイミングまでにそのタイミングと対応する段階のゲージまで到達する速度)で増加させている状態であることを示す。ゲージ進行フラグ「セット無し」は、パワーゲージ82c内のパワー蓄積量を増加させずに止めている状態であることを示す。
ステップS3151の実行後、示唆演出制御部74は、オン信号カウント数記憶部69dの第1記領域内のオン−オフエッジ間オン信号数カウンタ及びオン信号カウント数記憶部69dの第2記領域内の累積オン信号数カウンタをリセットする(S3152)。上述したように、このオン−オフエッジ間オン信号数カウンタ及び累積オン信号数カウンタは、操作制御部66が操作信号SGNに基づいて2ミリ秒毎に更新するものである。上述したように、操作信号SGNに基づいて更新されるオン−オフエッジ間オン信号数カウンタ及び累積オン信号数カウンタにより、示唆演出制御部74は、操作ボタン6が操作されていること、操作ボタン6が操作されていないこと、及び操作ボタン6が継続操作されていることを判断できる。
ステップS3152の実行後、示唆演出制御部74は、ステップS3142で決定した進行パターンに従い、タイミングT20からタイミングT21までの特定期間におけるゲージ進行の到達段階を設定する(ステップS3153)。より具体的に説明すると、図69のステップS3142において、図62の判定テーブル内の進行パターン101が選択されていた場合、この進行パターンに従ってタイミングT20からタイミングT21までの特定期間の到達段階を「第1ゲージ」に設定する。また、例えば、図69のステップS3142において、図62の判定テーブル内の進行パターン205が選択されていた場合、この進行パターンに従ってタイミングT20からタイミングT21までの特定期間の到達段階を「進行なし」に設定する。
示唆演出制御部74は、遊技者による長押し操作の受け付けを開始する(ステップS3154)。続いて、示唆演出制御部74は、操作ボタン6が操作状態であるか否かを判定する(ステップS3155)。具体的には、示唆演出制御部74は、RAM33cのオンエッジカウント数記憶部69cの第1記憶領域を参照し、オンエッジカウント数記憶部69cの第1記憶領域に「1」が書き込まれている場合は操作ボタン6が操作状態であると判定し、オンエッジカウント数記憶部69cの第1記憶領域に「0」が書き込まれている場合は操作ボタン6が非操作状態であると判定する。前述したように、このオンエッジカウント数記憶部69cの第1記憶領域には、操作ボタン6からの操作信号SGNのオンエッジが検出されてからオフエッジが検出されるまでの間は「1」が書き込まれ、オフエッジが検出されてからオンエッジが検出されるまでの間は「0」が書き込まれる。
示唆演出制御部74は、ステップS3155において、操作ボタン6が操作状態であると判定した場合(ステップS3155でYES)、ステップS3156に進む。操作ボタン6が非操作状態であると判定した場合(ステップS3155でNO)、ステップS3163に進む。
ステップS3156において、示唆演出制御部74は、長押し操作受付有効期間における現在の該当期間の設定段階が「進行なし」であるか否かを判定する。例えば、現在の該当期間がタイミングT20からタイミングT21までの特定期間であり、ステップS3153で「第1ゲージ」が設定されていた場合、このステップの判定結果は「NO」となり、「進行なし」が設定されていた場合、このステップの判定結果は「YES」となる。示唆演出制御部74は、現在の該当期間の設定段階が「進行なし」でないと判定した場合(ステップS3156でNO)、ステップS3157に進む。また、現在の該当期間の設定段階が「進行なし」であると判定した場合(ステップS3156でYES)、ステップS3163に進む。
ステップS3157において、示唆演出制御部74は、RAM33cのゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「セットなし」であるか否かを確認する。示唆演出制御部74は、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグがセットされていない場合(S3157でYES)、ステップS3158に進む。ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「1」及び「2」の何れかがセットされている場合(S3157でNO)、ステップS3160に進む。
ステップS3158において、示唆演出制御部74は、非長押し進行速度でのゲージ進行開始を指示するコマンドをRAM33cの送信バッファ68にセットする。続いて、示唆演出制御部74は、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「1」をセットする(ステップS3159)。ステップS3158において送信バッファ68にセットされたコマンドは直ちに画像制御基板34に送信される。このコマンドの送信時点において、画像表示器12の画面に表示中のパワーゲージ82c内のパワー蓄積量の進行は停止している。画像制御基板34は、このコマンドを受信すると、パワーゲージ82c内のパワー蓄積量の非長押し進行速度での増加を開始させる。ステップS3159の実行後、示唆演出制御部74は、ステップS3169に進む。
ステップS3160において、示唆演出制御部74は、RAM33cのゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「1」がセットされているか否かを確認する。示唆演出制御部74は、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「1」がセットされている場合(S3160でYES)、ステップS3161に進む。ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「1」がセットされていない場合(S3160でNO)、ステップS3169に進む。
ステップS3161において、示唆演出制御部74は、RAM33cのオン信号カウント数記憶部69dの第1記憶領域内のオン−オフエッジ間オン信号数カウンタが所定値以上であるか否かを判定する。ここで、このステップS3161における所定値は、長押し操作受付有効期間内の特定期間の半分の時間(長押し操作受付有効期間自体の1/10の時間)を操作ボタン6からの操作信号SGNのサンプリング間隔である2ミリ秒で除算した値とすることが望ましい。示唆演出制御部74は、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタが所定値以上でないと判定した場合(S3161でNO)、操作ボタン6の継続操作時間が長押し操作であると判定し得る長さに達していないと判断し、ステップS3162に進む。示唆演出制御部74は、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタが所定値以上であると判定した場合(S3161でYES)、操作ボタン6の継続操作時間が長押しと判定し得る長さに達したと判断し、ステップS3167に進む。
ステップS3162において、示唆演出制御部74は、RAM33cのオン信号カウント数記憶部69dの第2記憶領域内の累積オン信号数カウンタが所定値以上であるか否かを判定する。ここで、このステップS3162における所定値も、長押し操作受付有効期間内の特定期間の半分の時間(長押し操作受付有効期間自体の1/10の時間)を操作ボタン6の操作信号SGNのサンプリング間隔である2ミリ秒で除算した値とすることが望ましい。示唆演出制御部74は、累積オン信号数カウンタが所定値以上でないと判定した場合(S3162でNO)、現在の該当の特定期間の始点以降の複数回の操作の各々の継続操作時間の合計時間が長押し操作であると判定し得る長さに達していないと判断し、ステップS3163に進む。示唆演出制御部74は、累積オン信号数カウンタが所定値以上であると判定した場合(S3162でYES)、現在の該当の特定期間の始点以降の複数回の操作の各々の継続操作時間の合計時間が長押し操作であると判定し得る長さに達したと判断し、ステップS3167に進む。
ステップS3163において、示唆演出制御部74は、パワーゲージ84a内のパワー蓄積量が直前段階84eに到達したか否かを判定する。ここで、上述したように、操作ボタン6に対して長押し操作(本来の長押し操作、及び本来の長押し操作ではないが長押し操作とみなす操作の少なくとも何れかを含む操作)が行われたと判定しないままパワー蓄積量が直前段階84eに達した場合、長押し操作が無い限りは直前段階84eより先へのパワー蓄積量の増加を制限するようになっている。示唆演出制御部74は、ステップS3163において、パワーゲージ84a内のパワー蓄積量が直前段階84eに到達したと判定した場合(ステップS3163でYES)、ステップS3164に進む。
示唆演出制御部74は、ステップS3164において、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「2」がセットされているか否かを判定する。示唆演出制御部74は、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「2」がセットされていないと判定した場合(ステップS3164でNO)、パワーゲージ84a内のパワー蓄積量の増加の制限を指示するコマンドを送信バッファ68にセットする(ステップS3165)。続いて、示唆演出制御部74は、ゲージ進行フラグ記憶領域をクリアする(ステップS3166)。ステップS3165において送信バッファ68にセットされたコマンドは直ちに画像制御基板34に送信される。このコマンドの送信時点において、画像表示器12に表示中のパワーゲージ82c内のパワー蓄積量は非長押し進行速度で進行している。画像制御基板34は、このコマンドを受信すると、パワーゲージ82c内のパワー蓄積量の増加を停止させる。示唆演出制御部74は、ステップS3166の実行後、ステップS3169に進む。また、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「2」がセットされていると判定した場合(ステップS3164でYES)、ステップS3165及びステップS3166をスキップし、ステップS3169に進む。
ステップS3167において、示唆演出制御部74は、現在の該当の特定期間の終点のタイミングT21、T22、T23、T24、又はT3においてパワーゲージ84a内のパワー蓄積量が当該特定期間について設定された段階のゲージに達する速度を長押し進行速度とし、長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加を指示するコマンドを送信バッファ68にセットする(ステップS3167)。続いて、示唆演出制御部74は、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「2」をセットする(ステップS3168)。ステップS3168において送信バッファ68にセットされたコマンドは直ちに画像制御基板34に送信される。このコマンドの送信時点において、画像表示器12に表示中のパワーゲージ82c内のパワー蓄積量は非長押し進行速度で進行しているか、直前段階84eに達したところで停止している。画像制御基板34は、このコマンドを受信すると、コマンドが示す長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加を開始させる。そして、画像制御基板34は、パワーゲージ82c内の該当の特定期間について設定された段階のゲージまでパワー蓄積量を増加させ、当該ゲージと対応するゲージに到達した時点でパワー蓄積量の表示色を該当の特定期間と対応する色に変化させる。示唆演出制御部74は、ステップS3168の実行後、ステップS3169に進む。
ステップS3169において、示唆演出制御部74は、タイミングT21、タイミングT22、タイミングT23、又はタイミングT24に至ったか否かを判定する。示唆演出制御部74は、タイミングT21、タイミングT22、タイミングT23、タイミングT24、又はタイミングT3になったと判定した場合(ステップS3169でYES)、ステップS3170に進む。タイミングT21、タイミングT22、タイミングT23、タイミングT24、又はタイミングT3になっていないと判定した場合(ステップS3169でNO)、ステップS3174に進む。
ステップS3170において、示唆演出制御部74は、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「2」が記憶されているか否かを判定する。示唆演出制御部74は、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「2」が記憶されていると判定した場合(ステップS3170でYES)、ステップS3171に進む。示唆演出制御部74は、ステップS3171において、ゲージ進行フラグ記憶領域をクリアし、ステップS3172に進む。ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「2」が記憶されていないと判定した場合(ステップS3170でNO)、ステップS3171をスキップし、ステップS3172に進む。
ステップS3172において、示唆演出制御部74は、オン信号カウント数記憶部69dの第1記憶領域内のオン−オフエッジ間オン信号数カウンタ及びオン信号カウント数記憶部69dの第2記憶領域内の累積オン信号数カウンタをリセットする。ここで、上述したように、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタは、長押し操作有効期間内における操作ボタン6からの操作信号SGNのオンエッジが検出されてからオフエッジが検出されるまでの間におけるスイッチオン信号のサンプリング数をカウントするものであり、操作ボタン6の継続操作時間に関連付けた情報を得るために利用する。また、累積オン信号数カウンタは、長押し操作有効期間内における操作ボタン6の操作信号SGNのスイッチオン信号のサンプリング数(スイッチオン状態の信号数)をカウントするものであり、操作ボタン6の可動体6aが操作されている時間に関連付けた情報を得るために利用する。本実施形態では、判定タイミングT21、T22、T23、T24又はT3の到来の度に(ステップS3169でYES)このステップS3172に進んでオン−オフエッジ間オン信号数カウンタ及び累積オン信号数カウンタをリセットすることにより、タイミングT20からタイミングT21、T21からタイミングT22、T22からタイミングT23、T23からタイミングT24、又はT24からタイミングT3までの各特定期間の操作信号SGNをそれぞれの特定期間における操作時間と関連付けて処理する。そして、後述するように、それぞれの特定期間における長押し操作時間(操作時間、及び複数の操作時間の加算による操作時間を含む)に基づいて、特定遊技演出の実行態様を変化させることができる。
ステップS3172の実行後、示唆演出制御部74は、ステップS3142で決定した進行パターンに従い、ステップS3169において到達したと判定したタイミングT21、T22、T23又はT24を始点とする特定期間におけるゲージ進行の到達段階を設定する(ステップS3173)。示唆演出制御部74は、ステップS3173の実行後、ステップS3174に進む。示唆演出制御部74は、タイミングT21、T22、T23、T24又はT3に至っていないと判定した場合(ステップS3169でNO)、ステップS3171、S3172及びS3173をスキップし、ステップS3174に進む。
ステップS3174において、示唆演出制御部74は、長押し操作受付有効期間の終了タイミングT3に至ったか否かを判定する。示唆演出制御部74は、長押し操作受付有効期間の終了タイミングT3に至っていないと判定した場合(ステップS3174でNO)、ステップS3155に戻り、以降の処理を繰り返す。また、長押し操作受付有効期間の終了タイミングT3に至ったと判定した場合(ステップS3174でYES)、示唆演出進行処理を終了し、リターンする。このような第2シナリオ演出パターンAに基づくシナリオ進行演出の示唆演出進行処理では、判定タイミングT21、T22、T23及びT24のうちの一の判定タイミングにおいて、当該一の判定タイミングの直前の所定の起算タイミングとの間の特定期間に操作ボタン6に対して長押し操作がなされたと判定した場合、当該一の判定タイミング以前の判定タイミングにおいて長押し操作がされていた場合と同等のゲージ進行処理を行ってもよい。つまり、以前のタイミングにおいて長押し演出を実行している場合と同様に特定遊技演出の実行態様を変化させてもよい。
以上の示唆演出進行処理について、図72を参照して詳細に説明する。図72は、長押し操作受付有効期間(T20〜T3)に先立つ進行パターン決定処理(ステップS3142)において進行パターン102(タイミングT20からタイミングT21までの特定期間は「第1ゲージ」、タイミングT21からタイミングT22までの特定期間は「第2ゲージ」、タイミングT22からタイミングT23までの特定期間は「第3ゲージ」、タイミングT23からタイミングT24までの特定期間は「第4ゲージ」、タイミングT24からタイミングT3までの特定期間は「MAX」に各々進行させる進行パターン)が選択された場合における長押し操作受付有効期間(T20〜T3)内の操作ボタン6の操作とこれに応じた示唆演出203に係る演出画面の演出態様の変化の一例を示す図である。
この図72の例では、長押し操作受付有効期間(T20〜T3)に操作ボタン6の4回の操作がなされている。4回のうち1回目の操作では、タイミングT20からタイミングT21までの特定期間内に操作ボタン6が操作され、タイミングT21からタイミングT22までの特定期間内に操作ボタン6の操作状態が解除されている。2回目の操作では、タイミングT22からタイミングT23までの特定期間内に操作ボタン6が操作され、タイミングT23からタイミングT24までの特定期間内に操作ボタン6の操作状態が解除されている。3回目の操作では、タイミングT24からタイミングT3までの特定期間内に操作ボタン6が操作とその操作状態の解除がなされている。4番目の操作では、タイミングT24からタイミングT3までの特定期間内に操作ボタン6が操作され、長押し操作受付有効期間の終了時点であるタイミングT3まで操作されたままにされている。
図72の例のような操作が行われた場合における第2シナリオ演出パターンAのシナリオ進行演出では、タイミングT20からタイミングT21までの特定期間とタイミングT21からタイミングT22までの特定期間との両期間に跨って行われた1回目の操作が長押し操作であると判定され、タイミングT21に対応してパワーゲージ82c内のパワー蓄積量を第1ゲージに到達させる。また、タイミングT24からタイミングT3までの特定期間に行われた3回目及び4回目の操作も長押し操作であると判定され、タイミングT3に対応してパワーゲージ82c内のパワー蓄積量をMAXに到達させる。
より詳細に説明すると、図72の例における長押し操作受付有効期間の開始タイミングT2では、図70におけるステップS3150の判定結果がYESとなり、ステップS3151→ステップS3152→ステップS3153→ステップS3154と処理が進んで長押し操作の受付が開始される。長押し操作受付有効期間の開始タイミングT2から1回目の操作がなされるまでの間、操作ボタン6は非操作の状態であるから、ステップS3155のNO→ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155の処理が繰り返される。
1回目の操作がなされると、その直後のステップS3155の判定結果がYESとなり、ステップS3156のNO→ステップS3157のYES→ステップS3158と処理が進んでパワーゲージ82c内のパワー蓄積量の非長押し進行速度での増加が始まる。その後は、ステップS3159→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155と処理が進む。以降は、1回目の操作以降の継続操作時間が長押しとみなす所定時間(例えば長押し操作受付有効期間の1/10の時間)に達するまでの間、ステップS3155のYES→ステップS3156のNO→ステップS3157のNO→ステップS3160のYES→ステップS3161のNO→ステップS3162のNO→ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155の処理が繰り返される。この間、非長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行する。
1回目の操作以降の継続操作時間が長押しとみなす所定時間(例えば長押し操作受付有効期間の1/10の時間)に達すると、その直後のステップS3161の判定結果がYESなり、ステップS3167に進んでパワーゲージ82c内のパワー蓄積量の増加の速度が非長押し進行速度から長押し進行速度へと変わる。その後は、ステップS3168→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155と処理が進む。以降は、タイミングT21に至るまでの間、ステップS3155のYES→ステップS3156のNO→ステップS3157のNO→ステップS3160のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155の処理が繰り返される。この間、長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行し、タイミングT21においてパワーゲージ82c内のパワー蓄積量は第1ゲージに到達し、パワー蓄積量の表示色が青色に変化する。
タイミングT21になると、その直後のステップS1169の判定結果がYESとなり、ステップS3170のYES→ステップS3171→ステップS3172→ステップS3173と処理が進んで「第2ゲージ」が次のゲージ進行の段階として設定される。その後、ステップS3174のNO→ステップS3155のYES→ステップS3156のNO→ステップS3157のYES→ステップS3158と処理が進んでパワーゲージ82c内のパワー蓄積量の増加の速度が長押し進行速度から非長押し進行速度に戻る。その後、ステップS3159→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155と処理が進む。以降は、1回目の操作が解除されるまでの間、ステップS3155のYES→ステップS3156のNO→ステップS3157のNO→ステップS3160のYES→ステップS3161のNO→ステップS3162のNO→ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155の処理が繰り返される。この間、非長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行する。
1回目の操作が解除されると、その直後のステップS3155の判定結果はNOとなり、ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNOと処理が進む。ここで、図72の例では、パワーゲージ82c内のパワー蓄積量は第1ゲージに到達した時点(タイミングT21)から非長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行しており、非長押し進行速度は、タイミングT21及びT22間にゲージ1つ分進む速度であるから、パワー蓄積量はタイミングT22の前に第2ゲージの直前段階に到達する。よって、1回目の操作の解除以降は、パワー蓄積量が第2ゲージの直前段階に達するまでの間、ステップS3155のNO→ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155の処理が繰り返される。
非長押し進行速度で進行中のパワー蓄積量が第2ゲージの直前段階に達すると、その直後のステップS3163の判定結果がYESなり、ステップS3164のNO→ステップS3165へと処理が進んでパワーゲージ82c内のパワー蓄積量の増加の進行が停止する。その後は、ステップS3166→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155と処理が進む。以降は、タイミングT22に至るまでの間、ステップS3155のNO→ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155の処理が繰り返される。この間、パワー蓄積量の増加は停止する。
タイミングT22になると、その直後のステップS3169の判定結果はYESになり、ステップS3170のNO→ステップS3172→ステップS3173と処理が進んで「第3ゲージ」が次のゲージ進行の段階として設定される。その後、ステップS3174のNO→ステップS3155と処理が進む。以降は、2回目の操作がなされるまでの間、ステップS3155のNO→ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155の処理が繰り返される。この間、パワー蓄積量の増加は停止する。
2回目の操作がなされると、その直後のステップS3155の判定結果がYESとなり、ステップS3156のNO→ステップS3157のYES→ステップS3158と処理が進んでパワーゲージ82c内のパワー蓄積量の非長押し進行速度での増加が始まる。その後、ステップS3159→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155と処理が進む。以降は、タイミングT23に至るまでの間、ステップS3155のYES→ステップS3156のNO→ステップS3157のNO→ステップS3160のYES→ステップS3161のNO→ステップS3162のNO→ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155の処理が繰り返される。この間、非長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行する。
タイミングT23になると、その直後のステップS3169の判定結果はYESになり、ステップS3170のNO→ステップS3172→ステップS3173と処理が進んで「第4ゲージ」が次のゲージ進行の段階として設定される。その後、ステップS3174のNO→ステップS3155と処理が進む。以降は、2回目の操作が解除されるまでの間、ステップS3155のYES→ステップS3156のNO→ステップS3157のNO→ステップS3160のYES→ステップS3161のNO→ステップS3162のNO→ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155の処理が繰り返される。この間、非長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行する。
2回目の操作が解除されると、その直後のステップS3155の判定結果はNOとなり、ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNOと処理が進む。ここで、図72の例では、第2ゲージの直前段階で停止していたパワー蓄積量が非長押し進行速度での増加を始めるのはタイミングT23よりも僅かに前の時点であり、非長押し進行速度は、タイミングT23及びT24間にゲージ1つ分進む速度であるから、パワー蓄積量はタイミングT24の前に第4ゲージの直前段階に到達することはない。よって、2回目の操作の解除以降は、タイミングT24に至るまでの間、ステップS3155のNO→ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155の処理が繰り返される。この間、非長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行する。
タイミングT24になると、その直後のステップS3169の判定結果はYESになり、ステップS3170のNO→ステップS3172→ステップS3173と処理が進んで「MAX」が次のゲージ進行の段階として設定される。その後、ステップS3174のNO→ステップS3155と処理が進む。以降は、3回目の操作がなされるまでの間、ステップS3155のNO→ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155の処理が繰り返される。この間、非長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行する。
3回目の操作がなされると、その直後のステップS3155の判定結果がYESとなり、ステップS3156のNO→ステップS3157のNO→ステップS3160のYES→ステップS3161のNO→ステップS3162のNO→ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155と処理が進む。以降は、3回目の操作が解除されるまでの間、ステップS3155のYES→ステップS3156のNO→ステップS3157のNO→ステップS3160のYES→ステップS3161のNO→ステップS3162のNO→ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155の処理が繰り返される。この間、非長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行する。
3回目の操作が解除されると、その直後のステップS3155の判定結果はNOとなり、ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155と処理が進む。以降は、4回目の操作がなされるまでの間、ステップS3155のNO→ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155の処理が繰り返される。この間、非長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行する。
4回目の操作がなされると、その直後のステップS3155の判定結果がYESとなり、ステップS3156のNO→ステップS3157のNO→ステップS3160のYES→ステップS3161のNO→ステップS3162のNO→ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155と処理が進む。以降は、3回目の操作の継続操作時間と4回目の操作の継続操作時間の合計時間が長押しとみなす所定時間(例えば長押し操作受付有効期間の1/10の時間)に達するまでの間、ステップS3155のYES→ステップS3156のNO→ステップS3157のNO→ステップS3160のYES→ステップS3161のNO→ステップS3162のNO→ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155の処理が繰り返される。
3回目の操作の継続操作時間と4回目の操作の継続操作時間の合計時間が所定時間に達すると、その直後のステップS3162の判定結果がYESなり、ステップS3167に進んでパワーゲージ82c内のパワー蓄積量の増加の速度が非長押し進行速度から長押し進行速度へと変わる。その後は、ステップS3168→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155と処理が進む。以降は、タイミングT3に至るまでの間、ステップS3155のYES→ステップS3156のNO→ステップS3157のNO→ステップS3160のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155の処理が繰り返される。この間、長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行し、タイミングT3においてパワーゲージ82c内のパワー蓄積量はMAXに到達し、パワー蓄積量の表示色が虹色に変化する。
図73及び図74は、第2シナリオ演出パターンBに基づくシナリオ進行演出が行われる場合における示唆演出進行処理(図69のステップS3143)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。この処理では、示唆演出制御部74は、演出に基づいて定められた所定期間の1つである長押し操作受付有効期間に設定される複数のタイミングのそれぞれにおいて、操作情報が操作されていることを示すものであるか否かを判定する。つまり、示唆演出制御部74は、複数のタイミングのうちの一つのタイミングにおいて操作ボタン6が操作されていることを条件に特定遊技演出の実行態様を変化させる。以下、詳述する。示唆演出制御部74は、示唆演出進行処理を開始すると、長押し操作受付有効期間が開始されるまで待機し(ステップS3180でNO)、長押し操作受付有効期間が開始されると(ステップS3180でYES)、RAM33cのゲージ進行フラグ記憶領域内にゲージ進行フラグが記憶されているかを確認し、記憶されていればゲージ進行フラグ領域内のゲージ進行フラグをクリアする(ステップS3181)。
ステップS3181の実行後、示唆演出制御部74は、オン信号カウント数記憶部69dの第1記憶領域内のオン−オフエッジ間オン信号数カウンタをリセットする(S3182)。ステップS3182の実行後、示唆演出制御部74は、テップS3142で決定した進行パターンに従い、タイミングT20からタイミングT21までの期間におけるゲージ進行の到達段階を設定する(ステップS3183)。
ステップS3183の実行後、示唆演出制御部74は、遊技者による長押し操作の受け付けを開始する(ステップS3184)。続いて、示唆演出制御部74は、操作ボタン6が操作状態であるか否かを判定する(ステップS3185)。示唆演出制御部74は、ステップS3185において、操作ボタン6が操作状態であると判定した場合(ステップS3185でYES)、ステップS3186に進む。操作ボタン6が非操作状態であると判定した場合(ステップS3185でNO)、ステップS3192に進む。
ステップS3186において、示唆演出制御部74は、長押し操作受付有効期間における現在の該当期間の設定段階が「進行なし」であるか否かを判定する。示唆演出制御部74は、現在の該当期間の設定段階が「進行なし」であると判定した場合(ステップS3186でYES)、ステップS3192に進む。また現在の該当期間の設定段階が「進行なし」でないと判定した場合(ステップS3186でNO)、ステップS3187に進む。
ステップS3187において、示唆演出制御部74は、RAM33cのゲージ進行フラグ記憶領域がゲージ進行フラグ「セットなし」であるか否かを確認する。示唆演出制御部74は、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグがセットされていない場合(S3187でYES)、ステップS3188に進む。ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「1」及び「2」の何れかがセットされている場合(S3187でNO)、ステップS3190に進む。
ステップS3188において、示唆演出制御部74は、非長押し進行速度でのゲージ進行開始を指示するコマンドをRAM33cの送信バッファ68にセットする。続いて、示唆演出制御部74は、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「1」をセットする(S3189)。ステップS3189の実行後、示唆演出制御部74は、ステップS3198に進む。
ステップS3190において、示唆演出制御部74は、RAM33cのゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「1」がセットされているか否かを確認する。示唆演出制御部74は、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「1」がセットされている場合(S3190でYES)、ステップS3191に進む。ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「1」がセットされていない場合(S3190でNO)、ステップS3198に進む。
ステップS3191において、示唆演出制御部74は、RAM33cのオン信号カウント数記憶部69dの第1記憶領域内のオン−オフエッジ間オン信号数カウンタが所定値以上であるか否かを判定する。ここで、このステップS3191における所定値は、長押し操作受付有効期間内の特定期間の半分の時間(例えば長押し操作受付有効期間自体の1/10の時間)を操作ボタン6の操作信号SGNのサンプリング間隔である2ミリ秒で除算した値とすることが望ましい。示唆演出制御部74は、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタが所定値以上でないと判定した場合(ステップS3191でNO)、現在の該当の期間の始点以降の操作ボタン6の継続操作時間が長押しと判定し得る長さに至っていないとみなし、ステップS3192に進む。示唆演出制御部74は、オン−オフエッジ間オン信号数カウンタが所定値以上であると判定した場合(ステップS3191でYES)、現在の該当の期間の始点以降の操作ボタン6の継続操作時間が長押しと判定し得る長さに至ったと判断し、ステップS3196に進む。
ステップS3192において、示唆演出制御部74は、パワーゲージ84a内のパワー蓄積量が直前段階84eに到達したか否かを判定する。示唆演出制御部74は、パワーゲージ84a内のパワー蓄積量が直前段階84eに到達したと判定した場合(ステップS3192でYES)、ステップS3193に進む。
示唆演出制御部74は、ステップS3193において、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「2」がセットされているか否かを判定する。示唆演出制御部74は、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「2」がセットされていないと判定した場合(ステップS3194でNO)、パワーゲージ84a内のパワー蓄積量の増加の制限を指示するコマンドを送信バッファ68にセットする(ステップS3194)。続いて、示唆演出制御部74は、ゲージ進行フラグ記憶領域をクリアする(ステップS3195)。ステップS3194において送信バッファ68にセットされたコマンドは直ちに画像制御基板34に送信される。このコマンドの送信時点において、画像表示器12に表示中のパワーゲージ82c内のパワー蓄積量は非長押し進行速度で進行している。画像制御基板34は、このコマンドを受信すると、パワーゲージ82c内のパワー蓄積量の増加を停止させる。示唆演出制御部74は、ステップS3195の実行後、ステップS3198に進む。また、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「2」がセットされていると判定した場合(ステップS3193でYES)、ステップS3194とステップS3195をスキップし、ステップS3198に進む。
ステップS3196において、示唆演出制御部74は、パワーゲージ84a内のパワー蓄積量の長押し進行速度での増加を指示するコマンドを送信バッファ68にセットする。続いて、示唆演出制御部74は、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「2」をセットする(ステップS3197)。示唆演出制御部74は、ステップS3197の実行後、ステップS3198に進む。
ステップS3198において、示唆演出制御部74は、直前判定タイミングT2a1、T2a2、T2a3、T2a4又はT3a至ったか否かを判定する。ここで、図75に示すように、直前判定タイミングT2a1、T2a2、T2a3、T2a4及びT3aのそれぞれは、判定タイミングT21、T22、T23、T24及びT3aの直前の所定のタイミングである。示唆演出制御部74は、直前判定タイミングT2a1、T2a2、T2a3、T2a4又はT3aに至ったと判定した場合(ステップS3198でYES)、ステップS3199に進む。示唆演出制御部74は、直前判定タイミングT2a2、T2a3、T2a4又はT3aに至っていないと判定した場合(ステップS3198でNO)、ステップS3203に進む。
ステップS3199において、示唆演出制御部74は、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「2」がセットされているか否かを判定する。示唆演出制御部74は、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「2」がセットされていないと判定した場合(ステップS3199でNO)、ステップS3200に進む。ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「2」がセットされていると判定した場合(ステップS3199でYES)、ステップS3203に進む。
ステップS3200において、示唆演出制御部74は、操作ボタン6が操作状態であるか否かを判定する。具体的には、示唆演出制御部74は、RAM33cのオンエッジカウント数記憶部69cの第1記憶領域を参照し、オンエッジカウント数記憶部69cの第1記憶領域に「1」が書き込まれている場合は操作ボタン6が操作状態であると判断し、オンエッジカウント数記憶部69cの第1記憶領域に「0」が書き込まれている場合は操作ボタン6が非操作状態であると判断する。
ステップS3200において、示唆演出制御部74は、操作ボタン6が操作状態であると判定した場合(ステップS3200でYES)、ステップS3201に進む。操作ボタン6が非操作状態であると判定した場合(ステップS3200でNO)、ステップS3203に進む。
ステップS3201において、示唆演出制御部74は、現在の該当の特定期間の終点であるタイミングT21、T22、T23、T24又はT3においてパワーゲージ84a内のパワー蓄積量が当該特定期間について設定された段階のゲージに達する速度を長押し進行速度とし、長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加を指示するコマンドを送信バッファ68にセットする(ステップS3201)。続いて、示唆演出制御部74は、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「2」をセットする(ステップS3202)。示唆演出制御部74は、ステップS3202の実行後、ステップS3208に進む。
ここで、第2シナリオ演出パターンAに基づくシナリオ進行演出の示唆演出進行処理が行われる場合における示唆演出進行処理(図70及び図71)では、該当の特定期間における複数回の継続操作時間の合計時間が所定値に達した場合(累積オン信号数カウンタが所定値以上である場合(図70のステップS3162でYES)に、ステップS3167に進んで長押し操作進行時間でのパワー蓄積量の増加を開始する。これに対し、第2シナリオ演出パターンBに基づくシナリオ進行演出の示唆演出進行処理(図73及び図74)が行われる場合における示唆演出進行処理では、図70のステップS3162に相当するステップがない。その代り、該当の特定期間の終了タイミングの直前の判定タイミングにおいて操作ボタン6が操作状態にあるか否かを判定するステップS3198、S3199及びS3200を有し、直前判定タイミングにおいて操作ボタン6が操作状態にある場合に(ステップS3200でYES)、ステップS3201に進んで長押し操作進行時間でのパワー蓄積量の増加を開始する。このような第2シナリオ演出パターンBに基づくシナリオ進行演出の示唆演出進行処理でも、判定タイミングT21、T22、T23又はT24のうちの一の判定タイミングにおいて、当該一の判定タイミングの直前の所定の起算タイミングとの間の特定期間に操作ボタン6に対して長押し操作がなされたと判定した場合は、当該一の判定タイミング以前の判定タイミングにおいて長押し操作がされていた場合と同等のゲージ進行処理を行ってもよい。つまり、当該一の判定タイミングの直前の所定の起算タイミングとの間の特定期間に操作ボタン6に対して長押し操作がなされたと判定した場合、以前のタイミングにおいて長押し演出を実行している場合と同様に特定遊技演出の実行態様を変化させてもよい。
ステップS3203において、示唆演出制御部74は、タイミングT21、T22、T23又はT24に至ったか否かを判定する。示唆演出制御部74は、タイミングT21、T22、T23、T24又はT3になったと判定した場合(ステップS3203でYES)、ステップS3204に進む。タイミングT21、T22、T23、T24又はT3になっていないと判定した場合(ステップS3203でNO)、ステップS3208に進む。
ステップS3204において、示唆演出制御部74は、RAM33cのゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「2」が記憶されているか否かを判定する。示唆演出制御部74は、ゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「2」が記憶されていると判定した場合(ステップS3204でYES)、ステップS3205に進む。示唆演出制御部74は、ステップS3205において、ゲージ進行フラグ記憶領域をクリアし、ステップS3206に進む。RAM33cのゲージ進行フラグ記憶領域にゲージ進行フラグ「2」が記憶されていないと判定した場合(ステップS3204でNO)、ステップS3205をスキップし、ステップS3206に進む。
ステップS3206において、示唆演出制御部74は、RAM33cのオン信号カウント数記憶部69dの第1記憶領域内のオン−オフエッジ間オン信号数カウンタ及びオン信号カウント数記憶部69dの第2記憶領域内の累積オン信号数カウンタをリセットする。
ステップS3206の実行後、示唆演出制御部74は、ステップS3142で決定した進行パターンに従い、ステップS3203において到達したと判定したタイミングT21、T22、T23又はT24を始点とする特定期間におけるゲージ進行の到達段階を設定する(ステップS3207)。示唆演出制御部74は、ステップS3207の実行後、ステップS3208に進む。示唆演出制御部74は、タイミングT21、T22、T23、T24又はT3に至っていないと判定した場合(ステップS3203でNO)、ステップS3205、S3206及びS3207をスキップし、ステップS3208に進む。
ステップS3208において、示唆演出制御部74は、長押し操作受付有効期間の終了タイミングT3に至ったか否かを判定する。示唆演出制御部74は、長押し操作受付有効期間の終了タイミングT3に至っていないと判定した場合(ステップS3208でNO)、ステップS3185に戻り、以降の処理を繰り返す。また、長押し操作受付有効期間の終了タイミングT3に至ったと判定した場合(ステップS3106でYES)、示唆演出制御部74は、示唆演出進行処理を終了し、リターンする。
以上の示唆演出進行処理について、図76を参照してより詳細に説明する。図76は、押し操作受付有効期間(T20〜T3)に先立つ進行パターン決定処理(ステップS3142)において進行パターン102(タイミングT20からタイミングT21までの特定期間は「第1ゲージ」、タイミングT21からタイミングT22までの特定期間は「第2ゲージ」、タイミングT22からタイミングT23までの特定期間は「第3ゲージ」、タイミングT23からタイミングT24までの特定期間は「第4ゲージ」、タイミングT24からタイミングT3までの特定期間は「MAX」に各々進行させる進行パターン)が選択された場合における長押し操作受付有効期間(T20〜T3)内の操作ボタン6の操作とこれに応じた示唆演出203に係る演出画面の演出態様の変化の一例を示す図である。この例における4回の操作とその操作状態の解除のタイミングは、図72のものと同じである。
図76の例のような操作が行われた場合における第2シナリオ演出パターンBのシナリオ進行演出では、第2シナリオ演出パターンAのシナリオ進行演出(図72)と同様に、タイミングT20からタイミングT21までの特定期間とタイミングT21からタイミングT22までの特定期間との両期間に跨って行われた1回目の操作が長押し操作であると判定され、タイミングT21に対応してパワーゲージ82c内のパワー蓄積量を第1ゲージに到達させる。また、第2シナリオ演出パターンAに基づくシナリオ進行演出と異なり、タイミングT22からタイミングT23までの特定期間とタイミングT23からタイミングT24までの特定期間との両期間に跨って行われた2回目の操作も長押し操作であると判定され、タイミングT21に対応してパワーゲージ82c内のパワー蓄積量を第3ゲージに到達させる。また、タイミングT24からタイミングT3までの特定期間に行われた4回目の操作も長押し操作であると判定され、タイミングT3に対応してパワーゲージ82c内のパワー蓄積量をMAXに到達させる。
第2シナリオ演出パターンAのシナリオ進行演出(図72)との相違部分(タイミングT22以降)に着目してより具体的に説明すると、図76の例におけるタイミングT22からタイミングT23までの特定期間に操作がなされると、その直後のステップS3185の判定結果がYESとなり、ステップS3186のNO→ステップS3187のYES→ステップS3188と処理が進んでパワーゲージ82c内のパワー蓄積量の非長押し進行速度での増加が始まる。その後、ステップS3198→ステップS3203のNO→ステップS3208のNO→ステップS3185と処理が進む。以降は、タイミングT23の直前タイミングT2a3に至るまでの間、ステップS3185のYES→ステップS3186のNO→ステップS3187のNO→ステップS3190のYES→ステップS3191のNO→ステップS3192のNO→ステップS3198のNO→ステップS3203のNO→ステップS3208のNO→ステップS3185の処理が繰り返される。この間、非長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行する。
タイミングT23の直前タイミングT2a3になると、ステップS3198の判定結果はYESになり、ステップS3199のNO→ステップS3200のYES→ステップS3201と処理が進んでパワーゲージ82c内のパワー蓄積量の増加の速度が非長押し進行速度から長押し進行速度へと変わる。その後は、ステップS3201→ステップS3208と処理が進む。以降は、タイミングT23に至るまでの間、ステップS3185のYES→ステップS3186のNO→ステップS3187のNO→ステップS3190のNO→ステップS3198のYES→ステップS3199のYES→ステップS3203のNO→ステップS3208のNO→ステップS3185の処理が繰り返される。この間、長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行し、タイミングT21においてパワーゲージ82c内のパワー蓄積量は第3ゲージに到達し、パワー蓄積量の表示色が青色に変化する。
タイミングT23になると、その直後のステップS3203の判定結果はYESになり、ステップS3204のYES→ステップS3205→ステップS3206→ステップS3207と処理が進んで「第4ゲージ」が次のゲージ進行の段階として設定される。その後、ステップS3208のNO→ステップS3185のNO→ステップS3186のNO→ステップS3187のNO→ステップS3188と処理が進んでパワーゲージ82c内のパワー蓄積量の増加の速度が長押し進行速度から非長押し進行速度に戻る。その後、その後、ステップS3189→ステップS3198のNO→ステップS3203のNO→ステップS3208のNO→ステップS3185と処理が進む。以降は、2回目の操作が解除されるまでの間、ステップS3185のYES→ステップS3186のNO→ステップS3187のNO→ステップS3190のYES→ステップS3191のNO→ステップS3192のNO→ステップS3198のNO→ステップS3203のNO→ステップS3208のNO→ステップS3185の処理が繰り返される。この間、非長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行する。
2回目の操作が解除されると、その直後のステップS3185の判定結果はNOとなり、ステップS3192のNO→ステップS3198のNO→ステップS3203のNO→ステップS3208のNOと処理が進む。以降は、タイミングT24に至るまでの間、ステップS3185のNO→ステップS3192のNO→ステップS3198のNO→ステップS3203のNO→ステップS3208のNO→ステップS3185の処理が繰り返される。この間、非長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行する。
タイミングT24になると、その直後のステップS3203の判定結果はYESになり、ステップS3204のNO→ステップS3206→ステップS3207と処理が進んで「MAX」が次のゲージ進行の段階として設定される。その後、ステップS3208のNO→ステップS3185と処理が進む。以降は、3回目の操作がなされるまでの間、ステップS3185のNO→ステップS3192のNO→ステップS3198のNO→ステップS3203のNO→ステップS3208のNO→ステップS3185の処理が繰り返される。この間、非長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行する。
3回目の操作がなされると、その直後のステップS3185の判定結果がYESとなり、ステップS3186のNO→ステップS3187のNO→ステップS3190のYES→ステップS3191のNO→ステップS3192のNO→ステップS3198のNO→ステップS3203のNO→ステップS3208のNO→ステップS3185と処理が進む。以降は、3回目の操作が解除されるまでの間、ステップS3185のYES→ステップS3186のNO→ステップS3187のNO→ステップS3190のYES→ステップS3191のNO→ステップS3192のNO→ステップS3198のNO→ステップS3203のNO→ステップS3208のNO→ステップS3185の処理が繰り返される。この間、非長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行する。
3回目の操作が解除されると、その直後のステップS3185の判定結果はNOとなり、ステップS3192のNO→ステップS3198のNO→ステップS3203のNO→ステップS3208のNO→ステップS3185と処理が進む。以降は、4回目の操作がなされるまでの間、ステップS3185のNO→ステップS3192のNO→ステップS3198のNO→ステップS3203のNO→ステップS3208のNO→ステップS3185の処理が繰り返される。この間、非長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行する。
4回目の操作がなされると、その直後のステップS3185の判定結果がYESとなり、ステップS3186のNO→ステップS3187のNO→ステップS3190のYES→ステップS3191のNO→ステップS3192のNO→ステップS3198のNO→ステップS3203のNO→ステップS3208のNO→ステップS3185と処理が進む。図74の例では、4回目の操作以降の継続操作時間はタイミングT3の直前タイミングT3aまでに長押しとみなす所定時間に達しない。よって、4回目の操作以降は、タイミングT3の直前タイミングT3aに達するまでの間、ステップS3185のYES→ステップS3186のNO→ステップS3187のNO→ステップS3190のYES→ステップS3191のNO→ステップS3192のNO→ステップS3198のNO→ステップS3203のNO→ステップS3208のNO→ステップS3185の処理が繰り返される。
タイミングT3の直前タイミングT3aになると、ステップS3198の判定結果はYESになり、ステップS3199のNO→ステップS3200のYES→ステップS3201と処理が進んでパワーゲージ82c内のパワー蓄積量の増加の速度が非長押し進行速度から長押し進行速度へと変わる。その後は、ステップS3202→ステップS3208と処理が進む。以降は、タイミングT3に至るまでの間、ステップS3185のYES→ステップS3186のNO→ステップS3187のNO→ステップS3190のNO→ステップS3198のYES→ステップS3199のYES→ステップS3203のNO→ステップS3208のNO→ステップS3185の処理が繰り返される。この間、長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が進行し、タイミングT3においてパワーゲージ82c内のパワー蓄積量はMAXに到達し、パワー蓄積量の表示色が虹色に変化する。
次に図77は、第2段階演出制御処理(図65のステップS3105)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第2段階演出制御部76は、この処理を開始すると、第2段階シナリオ進行演出205を開始する(ステップS3300)。その後、第2段階演出制御部76は、第2段階シナリオ進行演出205の次に行うべき最終結果報知演出206が成功演出207であるか否かを判断する(ステップS3301)。例えば特別遊技判定部52によって行われた特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合、第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものでない場合よりも高い確率で成功演出207であると判断する。その結果、成功演出207である場合(ステップS3301でYES)、第2段階演出制御部76は、成功演出207の開始タイミングT4で、成功演出207を開始する(ステップS3302)。一方、最終結果報知演出206が成功演出207ではなく、失敗演出208又は209である場合(ステップS3301でNO)、第2段階演出制御部76は、失敗演出208又は209の開始タイミングT4で失敗演出208又は209を開始する(ステップS3303)。第2段階演出制御部76は、失敗演出209を開始した後、復活演出210を行うか否かを判断する(ステップS3304)。その結果、復活演出210を行う場合(ステップS3304でYES)、第2段階演出制御部76は、復活演出210の開始タイミングT5まで待機し(ステップS3305)、復活演出210の開始タイミングT4になると(ステップS3305でYES)、復活演出210を開始する(ステップS3306)。尚、失敗演出209の後に復活演出210を行わない場合(ステップS3304でNO)、ステップS3305及びS3306の処理はスキップする。以上で、第2段階演出制御処理が終了する。
以上のように、演出制御基板33において第2シナリオ演出パターン782に基づくシナリオ進行演出が行われる場合、演出制御基板33において、第1段階演出制御部75、示唆演出制御部74及び第2段階演出制御部76がこの順に機能する。そして第1段階演出制御部75が、始めに、操作ボタン6に対する単打押し操作を受け付けたタイミングに応じて異なる第1段階までシナリオ進行演出を進行させる第1段階シナリオ演出202を行わせ、その第1段階シナリオ演出202の後に、示唆演出制御部74が、特別遊技判定の結果に基づいて、操作ボタン6に対する長押し操作を受け付けたことに応じてシナリオ進行演出が第1段階から最終段階まで進行する期待度を示唆する示唆演出203を行わせる。更にその示唆演出203の後に、第2段階演出制御部76は、第2段階シナリオ進行演出205の後、シナリオ進行演出が第1段階から最終段階まで進行する成功演出207、最終段階まで進行しない失敗演出208、及び失敗演出209の後に復活演出210を行う演出のいずれかを行わせる。そして第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させるものである場合、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させないものである場合よりも高確率で成功演出207を行わせるように構成されている。
したがって、第2シナリオ演出パターン782に基づくシナリオ進行演出が行われる場合、遊技者は、シナリオ進行演出が最終段階まで進行して成功演出207が行われることを期待し、少なくとも第1段階演出制御部75及び示唆演出制御部74による演出が行われているときにはシナリオ進行演出を最終段階に向かって進行させるべく、操作ボタン6に対する操作を積極的に行うようになる。つまり、本実施形態の遊技機1は、第2シナリオ演出パターン782に基づいて上述したシナリオ進行演出を行うことにより、遊技者に積極的にボタン操作を行わせることができ、しかも従来よりも興趣性の高い演出を行うことができるようになる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、かかる実施形態に以下の変形を加えてもよい。
先に図73及び図74に示した示唆演出進行処理では、示唆演出制御部74は、演出に基づいて定められた所定期間の1つである長押し操作受付有効期間に設定される複数のタイミングのそれぞれにおいて操作情報が操作状態を示すと判定した場合、ゲージ段階スキップ抽選によりゲージの到達段階を設定するようにしてもよい。ここで、「ゲージ段階スキップ抽選」とは、直前判定タイミングでの操作スイッチ6の操作状態の検出を契機に実行される抽選であり、既に進行パターンに従い設定されているゲージ進行の到達段階を少なくとも1段、先に進めるように到達段階を再設定するためのものである。以下ではゲージ段階スキップ抽選を単に抽選と略記する。
図78及び図79のフローチャートは、かかる観点から図74の示唆演出進行処理の処理手順を変更した別の例を示している。図73のフローチャートは、この改良例においても同様の処理手順となる。以下、図78及び図79のフローチャートにおいて図74のステップと同一の処理に係るステップには同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。同図にされるように、示唆演出制御部74は、直前判定タイミングに至り(ステップS3198でYES)、ゲージ進行フラグ=2である場合(ステップS3199でNO)、操作スイッチ6が操作状態にあるか否かを判断し(ステップS3200)、操作状態にある場合(ステップS3200でYES)、既に抽選済であるか否かを判断する(ステップS3501)。ここで、既に抽選済であるか判断しているのは、長押し操作受付有効期間内に設定された複数の直前判定タイミングの1か所で抽選を行った後は、処理が煩雑となるのを避けるために、後続の直前判定タイミングでは再抽選を行わないようにしているからである。示唆演出制御部74は抽選済でないと判断した場合(ステップS3501でNO)、抽選を行い(ステップS3502)、当該抽選の結果に基づいて到達段階を設定し(ステップS3503)、長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加を指示するコマンドを送信バッファ68にセットする(ステップS3201)。一方、既に抽選済である場合(ステップS3501をYES)、ステップS3502,S3503をスキップし、ステップS3201に移行する。これ以降の処理は、基本的に図74で前述した通りであるが、次の直前判定タイミングにおいて操作情報が操作状態を示すと判定した場合、抽選は行わずに既に設定されている次の到達段階へとゲージ進行を行う点で(ステップS3505)、図74を参照して説明した処理とは異なる。
このような処理によれば、直前判定タイミングにおいて操作情報が操作状態を示すと判定した場合には、最初に判定したときには抽選を行い、当該抽選結果に基づき到達段階を設定し、当該到達段階に至るまで長押し進行速度でのパワーゲージ82cのパワー蓄積量の増加を行うことになる。そして、次の直前判定タイミングにおいて操作情報が操作状態を示すと判定した場合、抽選は行わずに、ステップS3505で既に設定されている次の到達段階へとゲージ進行を行うことになる。従って、ゲージ進行パターンによらず抽選により到達段階が変更されるので、演出の多様性が高まり、興趣性の高い演出を行うことができるようになる。
以上の示唆演出進行処理について、図80を参照して、より詳細に説明する。図80は、長押し操作受付有効期間(T20〜T3)に先立つ進行パターン決定処理(S3142)において進行パターン102が選択された場合における長押し操作受付有効期間(T20〜T3)内の操作ボタン6の操作とこれに応じた示唆演出203に係る演出画面の演出態様の変化の一例を示す図である。この図80の例では、長押し操作受付有効期間(T20〜T3)に操作ボタン6の4回の操作がなされている。各操作については、先に図76で説明した操作と同様であるので、ここでは説明を省略する。
ここでは、特徴的な各直前判定タイミングでの判定を中心に説明する。特定期間T20〜T21の間で、直前判定タイミングT2a1に至ったときには、既に長押し進行速度でのゲージ進行が進められ、ゲージ進行フラグ=2であるので、ステップS3199のYESに抜けて、抽選が行われることはなく、第1ゲージに到達するまで長押し進行速度でのゲージ蓄積量の増加が進められる。特定期間T20〜T21で、直前判定タイミングT2a2に至ったときには、パワー蓄積量の増加は停止されており、ゲージ進行フラグはクリアされているので、ステップS3198のYES→ステップS3199のNO→ステップS3200と進む。そして、直前判定タイミングT2a2に至ったときには、操作スイッチ6は操作状態ではないので、ステップS3200をNOに抜け、抽選が行われることはなく、パワー蓄積量の増加は第2ゲージの直前段階で停止されたままとなる。
特定期間T22〜T23の間で、直前判定タイミングT2a3に至ったときには、既に非長押し進行速度でのゲージ蓄積量の増加が進められており、ゲージ進行フラグは1にセットされているので、ステップS3198のYES→ステップS3199のNO→ステップS3200に進む。そして、直前判定タイミングT2a3に至ったときには、操作スイッチ6が操作状態にあるので、ステップS3200のYES→ステップS3501のNO→ステップS3502→ステップS3503と進み、抽選が行われ、当該抽選結果に基づいて到達段階が設定される。この例では、抽選により到達段階が1段進められて第4ゲージに設定される。以降、設定された第4ゲージまで長押し進行速度でのゲージ蓄積量の増加が進められ、到達時にパワー蓄積量の表示色が赤色に変化させられる。その後、タイミングT23に至ったときには、ステップS3504で到達段階がゲージ進行パターンに関わらずに次段階(MAX)に設定される。
特定期間T23〜T24の間で、直前判定タイミングT2a4に至ったときには、それに至るまでにパワー蓄積量の増加はMAXの直前段階まで進められた後に停止しており、ゲージ進行フラグはクリアされているので、ステップS3198のYES→ステップS3199のNO→ステップS3200と進む。そして、直前判定タイミングT2a4に至ったときには、操作スイッチ6は操作状態ではないので、ステップS3200をNOに抜け、抽選が行われることはなく、パワー蓄積量の増加はMAXの直前段階で停止されたままとなる。そして、特定期間T24〜T3の間で、直前判定タイミングT3aに至ったときには、既に長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が開始されており、ゲージ進行フラグ=2であるので、ステップS3199をYESに抜け、抽選が行われることはなく、MAX到達するまで長押し進行速度でのゲージ蓄積量の増加が進められ、MAXに到達したときにパワー蓄積量の表示色が虹色に変化される。
また、先に図70及び図71に示した示唆演出進行処理では、示唆演出制御部74は、演出に基づいて定められた所定期間の1つである長押し操作受付有効期間に設定される複数のタイミングのうちの一のタイミングにおいて、当該一のタイミングと当該一のタイミングの直前の所定の起算タイミングとの間の特定期間に操作スイッチ6に対して所定の操作がなされたと判定した場合は、当該一のタイミング以前のタイミングにおいて所定の操作がなされていた場合と同等の処理を行うが、所定の操作がなされたと判定した場合にも前述した「ゲージ段階スキップ抽選」を行うようにしてもよい。
図81及び図82のフローチャートは、かかる観点から図71の処理手順を変更した別の例を示している。ここでは、図70のフローチャートは、この改良例においても同様の処理手順となる。以下、図81及び図82のフローチャートにおいて図71のステップと同一の処理に係るステップには同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。図81及び図82に示されるように、示唆演出制御部74は、特定期間に操作スイッチ6に対して所定の操作、即ちここでは長押し操作がなされた場合(図70のステップS3161でYES又はステップS3162でYES)、未到達の演出があるか否かを判断し(ステップS3511)、未到達の演出がある場合(ステップS3511でYES)、既に抽選済であるか否かを判断する(ステップS3512)。ここで、既に抽選済であるか判断しているのは、長押し操作受付有効期間内に設定された複数の特定期間の1期間で抽選を行った後は、処理が煩雑となるのを避けるために、後続の特定期間では再抽選を行わないようにしているからである。示唆演出制御部74は、抽選済でない場合(ステップS3512をNO)、抽選を行い(ステップS3513)、当該抽選の結果に基づいて到達段階を設定し(ステップS3514)、当該到達段階に至るような長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加を指示するコマンドを送信バッファにセットする(ステップS3167)。一方、未到達の演出がない場合(ステップS3511でNO)、あるいは既に抽選済である場合(ステップS3512をYES)、ステップS3513及びS3514をスキップしてステップS3167に移行する。これ以降の処理は、基本的に図71で前述した通りであるが、次の特定期間において所定の操作がなされたと判定した場合、抽選は行わずに既に設定されている次の到達段階へとゲージ進行を行う点で(ステップS3515)、図71を参照して説明した処理とは異なる。
このような処理によれば、一の判定タイミングと当該一の判定タイミングの直前の所定の起算タイミングとの間の特定期間に操作スイッチ6に対して所定の操作がなされたと判定した場合、それ以前に未到達の演出があるときは抽選を行い、当該抽選結果に基づき到達段階を設定し、当該到達段階に至る長押し速度でのゲージ進行を行い、パワー蓄積量の表示色を変更することになる。そして、次の特定期間において所定の操作がなされたと判定した場合、既に抽選済なので、抽選は行わずに、ステップS3515で既に設定されている次の到達段階へとゲージ進行を行い、パワー蓄積量の表示色を変更することになる。
例えば、開始タイミングT20から判定タイミングT21までの特定期間では長押し操作がなされ、ゲージを第1ゲージまで進行させると共にパワー蓄積量の表示色を青色に変更した後、判定タイミングT21から判定タイミングT22までの特定期間では長押し操作がされず、続く判定タイミングT22から判定タイミングT23までの特定期間で長押し操作がされた場合には、所定の抽選がなされ、到達段階を第2ゲージ以上、パワー蓄積量の表示色を黄色以上に設定し、当該到達段階に至るような長押し速度でのゲージ進行を行うことになる。そして、続く判定タイミングT23から判定タイミングT24までの特定期間で長押し操作がされた場合、既に抽選済なので、抽選は行わず、次の到達段階に至るように長押し速度でのゲージ進行を行い、パワー蓄積量の表示色を変更することになる。従って、ゲージ進行パターンによらず抽選により到達段階が変更されるので、演出の多様性が高まり、興趣性の高い演出を行うことができるようになる。
以上の示唆演出進行処理について、図83を参照して、より詳細に説明する。図83は、長押し操作受付有効期間(T20〜T3)に先立つ進行パターン決定処理(ステップS3142)において進行パターン102が選択された場合における長押し操作受付有効期間(T20〜T3)内の操作ボタン6の操作とこれに応じた示唆演出203に係る演出画面の演出態様の変化の一例を示す図である。この図83の例では、長押し操作受付有効期間(T20〜T3)に操作ボタン6の5回の操作がなされている。1回目及び2回目の操作については、先に図72で説明した操作と同じであるが、2回目の操作の後、タイミングT23からタイミングT24の間に長押し操作とみなす継続操作時間を超える3回目の操作がなされている点で、図72で説明した操作とは相違する。
ここでは、図70、図81、及び図82のフローチャートも適宜参照しつつ、図83に示すタイミングT23〜T24の間でなされる特徴的な処理を中心に説明する。3回目の操作がなされると、3回目の操作以降の継続操作時間が長押し操作とみなす所定時間(長押し操作受付有効期間の1/10の時間)に達するまでの間、ステップS3155のYES→ステップS3156のNO→ステップS3157のNO→ステップS3160のYES→ステップS3161のNO→ステップS3162のNO→ステップS3163のNO→ステップS3169のNO→ステップS3174のNO→ステップS3155の処理が繰り返される。そして、3回目の操作以降の継続操作時間が長押し操作とみなす所定時間に達すると、ステップS3162のYES→ステップS3511のYES→ステップS3512のNO→ステップS3513→ステップS3514と進み、抽選により到達段階が設定される。この例では、第4ゲージに設定されていた到達段階が抽選の結果に基づきMAXに設定されている。そして、ステップS3167に進み、MAXに至る長押し進行速度でのパワー蓄積量の増加が開始される。その結果、タイミングT24に至るまでにパワーゲージのパワー蓄積量はMAXに到達し、パワー蓄積量の表示色は虹色に変化させられる。
ここで、図81の示唆演出進行処理の「長押し進行速度でのゲージ進行」(ステップS3167)には、時間短縮で未到達の演出態様に変化させることを含む。即ち、複数のタイミングのうちの一のタイミングにおいて所定の長押し操作が行われていると判定された場合、当該一のタイミング以前の他のタイミングにおいて実行されていない未到達の演出態様があるとき、時間短縮で未到達の演出態様に変化させてもよい。例えば、タイミングT20からタイミングT21までの特定期間で長押し操作がされ、第1ゲージまで進行させると共にパワー蓄積量の表示色を青色に変更した後、続くタイミングT21〜T22の特定期間、タイミングT22〜T23の特定期間、タイミングT23からタイミングT24までの特定期間では長押し操作がされず、続くタイミングT24からタイミングT3までの特定期間で再び長押し操作がされた場合、ゲージ段階スキップ抽選を行い、到達段階をMAX、パワー蓄積量の表示色を虹色に設定し、当該到達段階に至るように長押し速度でのゲージ進行を行うようにしてもよい。この場合、タイミングT24からタイミングT3までの特定期間で長押し操作がされた場合の長押し速度でのゲージ進行として、第2ゲージ→第3ゲージ→第4ゲージ→MAXとゲージを時間短縮で進行させると共に各ゲージに至ったときにパワー蓄積量の表示色が緑色→黄色→赤色→虹色となるように演出態様を変化させてよい。このような演出は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させるものである場合に、それを示唆するものとして好適である。
また、図81の示唆演出進行処理の「長押し進行速度でのゲージ進行」(ステップS3167)には、未到達の演出態様に変化させない演出を行うことを含む。即ち、複数のタイミングのうちの一のタイミングにおいて所定の長押し操作が行われている場合、当該一のタイミング以前の他のタイミングにおいて実行されていない未到達の演出態様があるとき、当該未到達の演出態様に変化させない演出を行ってもよい。例えば、タイミングT20からタイミングT21までの特定期間で長押し操作がされ、ゲージを第1ゲージまで進行させると共にパワー蓄積量の表示色を青色に変更した後、続くタイミングT21からタイミングT22までの特定期間では長押し操作がされず、続くタイミングT22〜T23の特定期間で長押し操作がされた場合、本来であれば第3ゲージまで進行させパワー蓄積量の表示色を黄色に変えるところを、到達段階として第2ゲージまでの進行及びパワー蓄積量の表示色を緑に設定し、当該到達段階に至るように長押し速度でのゲージ進行を行うようにしてもよい。そして、続くタイミングT24からタイミングT3までの特定期間で長押し操作がされた場合、ゲージ段階スキップ抽選を行い、到達段階を第4ゲージ以上、パワー蓄積量の表示色を赤色以上に設定し、当該到達段階に至るような長押し速度でのパワー蓄積慮の増加を進行させてもよい。つまり、タイミングT24に至るまではゲージの進行を抑え、タイミングT3に至るまでの特定期間で長押し操作がされていた場合にそれを挽回するような演出を行うことができる。このような演出は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させるものでない場合、それを示唆するものとして好適である。
本実施形態では、操作部材として可動体6aを有する操作ボタン6を使用するを例にとって説明したが、操作ボタン6又は可動体6aに代えて、レバー、ハンドル、グリップ、回転部材、スライド部材、タッチパネル、光センサ等を操作部材として使用してもよい。
また、本実施形態では、遊技機としていわゆるパチンコ遊技機を例にとって説明したが、本発明はいわゆるパチスロ遊技機などの他の遊技機に適用することができる。
本実施形態では、演出制御基板33は、主制御基板30から送信される変動開始コマンドに基づいてシナリオ演出を進行させていたが、特別遊技開始コマンド(大当たり開始コマンド)や客待ちデモコマンドなどの他の種類のコマンドに基づいてシナリオ演出を進行させるようにしてもよい。この場合のシナリオ演出の進行おける操作手段の操作信号に基づく長押し操作、単打押し操作、連打押し操作の判定を上記実施形態と同様に行ってもよい。
また、前述した長押し操作受付有効期間等に設定される複数のタイミングのうち相前後するタイミングにより始点及び終点が定まる特定期間の数は、2以上であれば前述した5つに限定されることはない。また、複数の特定期間のそれぞれの長さは、必ずしも全ての特定期間が均等である必要はなく、複数の特定期間のうちの全部又は一部の長さが異なっていてもよい。さらに、長押し操作受付有効期間等に設定される複数のタイミングは、予め設定される場合のほか、遊技者により操作ボタンが操作されたタイミングを最初のタイミングに設定するなど、可変としてもよい。